第001回国会 治安及び地方制度委員会 第2号
  付託事件
○地方分權の確立に關する陳情(第二
 十三號)
○經濟緊急對策中、料理飮食店の措置
 に關する陳情(第二十九號)
○料理飮食店の措置に關する陳情(第
 三十五號)
○料理飮食店の休業に伴う藝妓營業に
 對する措置に關する陳情(第三十七
 號)
○地方自治連盟の即時解散に關する陳
 情(第三十九號)
○地方分權の確立に關する陳情(第五
 十四號)
○特別市制實現に關する陳情(第百十
 三號)
○地方公共團體職員の給與に關する陳
 情(第百二十二號)
○地方公共團體職員の暫定加給國庫補
 助その他に關する陳情(第百三十五
 號)
○特別市制施行反對に關する陳情(第
 百三十七號)
○特別市制實現に關する陳情(第百五
 十四號)
○特別市制施行反對に關する陳情(第
 百五十七號)
○道路交通取締法案(内閣送付)
○特別市制施行反對に關する陳情(第
 百六十五號)
○特別市制施行反對に關する陳情(第
 百八十號)
○特別市制施行反對に關する陳情(第
 百八十六號)
○特別市制實現に關する陳情(第百八
 十九號)
○特別市制施行反對に關する陳情(第
 百九十四號)
○特別市制實現に關する陳情(第百九
 十六號)
○特別市制施行反對に關する陳情(第
 二百十六號)
○特別市制施行反對に關する陳情(第
 二百十七號)
○兵庫縣武庫郡の取扱いを都市同様と
 することに關する請願(第百二十八
 號)
○特別市制實現に關する陳情(第二百
 二十五號)
○特別市制施行反對に關する陳情(第
 二百二十九號)
○特別市制施行反對に關する陳情(第
 二百三十號)
○特別市制實現に關する陳情(第二百
 四十號)
○地方公共團體職員の給與に關する陳
 情(第二百四十二號)
○特別市制施行反對に關する陳情(第
 二百四十六號)
○特別市制實現に關する陳情(第二百
 五十號)
○特別市制施行反對に關する陳情(第
 二百五十三號)
○特別市制施行反對に關する陳情(第
 二百五十七號)
○特別市制實現に關する陳情(第二百
 五十八號)
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昭和二十二年八月二十七日(水曜日)
   午前十時二十五分開會
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  本日の會議に付した事件
○道路交通取締法案
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○委員長(吉川末次郎君) これより地安及び地方制度常任委員會を開會いたします。
 本日御審議を願いまするのは、かねて議長より本委員會に付託されておりまする道路交通取締法案に關する豫備審査であります。先ず最初に政府の提案の説明をお願いいたしたいと思います。
○國務大臣(木村小左衞門君) 本法律案の提出の理由を申し上げます。
 最近における道路の交通事故の状況は、昭和二十二年六月、死者が三百二十六名、負傷者が千三百八名、物的財産の損害が三百三十八萬八千二百三十三圓に上るという實情でございます。又自動車の臺數は昭和二十二年六月現在で十七萬六百八十三臺でありまして、事故の半數が自動車によつて惹き起されておるようなわけでありまして、自動車の逐年増加の趨勢と相俟ちまして交通事故も増加しておるような現状であります。こういう状況でありまするので、道路における危險防止及びその他の交通の安全を圖ることは特に緊要であると思うのであります。交通事故の現状は右の通りでありまするが、現在の交通取締法規は、道路法の道路について道路取締令、一般交通の用に供するその他の場所について警視廰令、その他の府縣警察令、自動車については自動車取締令があるのでありますけれども、第一に道路取締令は道路法の道路以外の一般交通の用に供する場所における交通の取締については規定してありませんばかりでなく、昭和二十二年法律第七十二號第一條の規定によりまして、本年十二月三十一日まで有效でありまするが、それ以後に失效すると解せられるのであります。第二に府縣警察令は道路取締令を補つて、道路法の道路以外の一般交通の用に供する場所の交通について規定しているものでありまするけれども、第一に述べましたと同じような理由で、今年の十二月三十一日以後は失效するとこれも解せられるのであります。第三に自動車取締令は、自動車の構造装置、車輛檢査、運轉免許及び用法について規定しておりまするが、これも十二月三十一日以降失效すると解せられるのであります。
 こういうわけでありまして、來年からは道路交通の取締については法的強制ということがなくなることになつておりまするので、これに代るべきものとしてこの法律案を提出いたしましたような次第であります。よろしくどうぞ御審議を賜わらむことをお願いいたします。
○委員長(吉川末次郎君) 只今の内務大臣の提案の説明に對して御質問がありましたら願います。……それでは御質問に先立ちまして説明員から詳細なる立案の方針等についての意見の開陳を求めたいと思います。
○説明員(原文兵衞君) 私より簡單にこの法律案の立案の方針について御説明いたします。この法律案は第一に綜合的に規定しておるのであります。即ち從來の道路取締令は車馬、自動車、軌道車との關連が明確でなく、特に自動車の用法即ち自動車の交通方法の規定が別に自動車取締令中になつたのでありますが、この法律案におきましては、これらの關係を再檢討いたしまして、より綜合的にして實情に適するように規定しておるのであります。
 第二にこの法律案は統一的に規定してあります。從來道路法の道路以外の一般交通の用に供する場所の交通取締は各府縣毎にそれぞれの府縣令によつて規定されていたのでありますが、これを道路法の道路と共通の規定に服させるとともに、法律又はその施行命令で詳細に規定して各府縣毎の不統一をなくするとともに、又各地方の實情に即して止むを得ないものだけ府縣規則に譲ることといたしておるのであります。即ち交通規則は一定のことを覺えて置けば、どの府縣に行つても困らないというようにして置くことが必要でありますし、特に自動車による交通が發達するとともに、この必要が切なるものがあるからであります。
 第三に、諸外國、特にアメリカの交通統一法典を研究しまして、我が國の實情に適するものは積極的にこれを採り入れられておるのであります。これは交通規則が萬國共通であることが、先程申し上げましたと同じような理由で必要であるばかりでなく、特に國際交通の發達の上から望ましいことでありますし、又我が國に將來外國の旅行者が増加することとを考えての措置であるのであります。
 第四に自動車取締令中の第五章の「用法」、即ち自動車の交通の方法等につきましては、第一に述べた通りこの法律に採り入れられてありますし、又自動車取締令中第四章の「運轉免許」も一般交通取締の問題としてこの法律案中に採入れてあるのでありますが、取締令第二章の「構造装置」、及び第三章の「車輛檢査」は勿論交通取締にも重要な關係を有するものでありますが、警號の交通の取締の問題とするよりも、主として道路運送法案中の車輛の檢査、整備、登録の問題として、取扱うのが適當であると考えまして、本法律案からは除いてあるのであります。
 最後に、この法律案は道路交通の基本的な諸點を規定しまして、道路の通行の區分であるとか、或いは横断、追い越し、徐行等の交通の方法、又積荷の制限であるとか、運轉免許等の細部に亙る部分は何れも命令の規定に委ねておるのでありますが、これらの細部に亙る點は、道路の改良及び交通機關の發達、人口及び産業の状況に應じまして日進月歩しておるのでありまして、專らその時及びその社會の交通状況に應じて檢討せらるべき技術的な問題でありますので、法律案の範圍内でのこういう交通の技術的規定は、交通取締を所管するところの行政官廰の命令に委任するのが適當と考えたためであります。以上がこの法律案の立案の方針とするところであります。
 以上簡單に立案の方針について御説明申上げました。
○委員長(吉川末次郎君) 局長が公務のために出席できないでおりますが、後程見えるそうであります。それで木村内務大臣は衆議院の方でも委員會がありまして、おいでにならなければならないそうでありますから、先に大臣に對する御質問がありましたならば、御質問を願いたいと思います。
○鈴木直人君 この法律の執行について、鐵道省との關係はどういうふうになつておりますか。主管はどうなつておりますか。鐵道省と内務省とで權限がどいうふうに分れておりますか。
○國務大臣(木村小左衞門君) 最近運輸省の方に權限を大分分割しましたので、詳細を説明員から御答辯いたします。
○説明員(原文兵衞君) 私から詳細に御説明いたします。先程ちよつと觸れましたように、從來主として自動車の關係におきまして、運輸省と深い關係があつたのでありますが、自動車取締令中の構造、装置並びに車輛檢査の部分を、運輸省で今議會に提案しておりまする道路運送法案に採り入れてもらうことにいたしまして、私の方では、内務省關係では、專ら道路の上におけるところの交通の方法なり、それに違反した者に對する取締なりというような點について、この法案を提出したのでありますが、勿論軌道、運輸省の所管しております軌道法によりまして、軌道も、それが路面電車である限り、交通の方法は信號に從わなければならないとか、他の自動車との關係については、交通の方法等はこの法案によつて、この道路交通取締法によつて規定されるのでありますが、その信號機の設置等につきましては、當然運輸大臣との共管になるというふうに考えております。
 この法案並びに運輸省から出しまするところの道路運送法案につきましては、こちらの方は道路上の交通の安全、それに伴なうところの取締でありまして、道路運送法案の方は、運送力の整備、強化といいますか、專らそういう方面の規定でありますが、いずれも通路上の問題という點において、非常なる關係を持つておりますので、両者これの三案に當りましては、十分に連絡をとつてやつておるのであります。
 以上簡單でございますが、お答えいたします。
○鈴木直人君 この交通につきましては、從來は府縣においては警察部が一元的にこれを執行しておつたが、今の御説明によりますと、この法律は内務省系統で以て警察がやると、それから道路運送法案は運輸省が直轄してやる。そうしてその末端の情勢を見ると、各府縣に自動車事務所のようなものがちよくちよくできまして、そうして自分の權限においてぐんぐん運輸省の直接の命令で執行しているというような傾向になりつつあるし、なるだろうと思います。そうなります場合に、いい點もありまするけれども、第一線の、末端の行政をやつて行く場合に、この二つの機構が府縣に併立をいたしておるために、從來は一元化しておりましたから非常によかつたのであります。各府縣の警察部に對して運輸省が命令をして、警察部が運輸省の命令においてそれをやることができた、ところが今度は運輸省が直接府縣知事を經ずして、自動車事務所を命令してやるというような傾向になりまして、末端が二元的に行くということになるのでありますが、私達としては、實は末端が一元的に運營されることを非常に希望するのであります。それがどうしても不可能であるとするならば、この法令の運營についてはよく考えられて、末端が相對立しないように、ただプラスしてよくなるような運營を一つお願いいたします。
○國務大臣(木村小左衞門君) 誠に適切な御質問でありまして、警察は、只今發案の趣旨を申上げましたが、尚お政府委員からこの法令の起案しました要旨について御説明申上げました通りで、交通の安全という見地から取締りをいたしますだけが權限でありまして、行政の運行は全部運輸省の關係に屬しておりますわけであります。お説のような御心配もありまするが、そういう點の運營の方法は餘程今後氣を付けてやらなければならんと思つておる次第であります。
○委員長(吉川末次郎君) 他に内務大臣に對して御質問ありませんか。
○柏木庫治君 氣を付けると、誰が氣を付けてやるのか、その安全をはかる主體が警察であつて運輸の方は運輸省と思いますが、どういうふうに氣を付けるという具體的の案はどういうふうに取り計らいますか。
○國務大臣(木村小左衞門君) これが運輸省の方と警察の方と、よく融合をしまして、よく打合せまして、その邊に錯綜した手違いのないようにやらなければならんと思つております。
○鈴木直人君 今のに關連しまして申し上げますが、相當上の方ではそういう考え方を持ちまして、各府縣の末端の仕事をやる方面においては、縱の系統が二つに分れておつて、人事も縱の系統において分れておる、命令も縱の系統に分れておる。而も從來は一元的にやつておつたのが、別に別個の自動車事務所という直接の事務所ができて、これがおれの權限だというようなことで、從來の運營に對して變更を來たすような機構になるわけでありますから、そこは人間でありますから、感情的に考えることもありますし、今までは一元的にやつておつたのが、そうでなくなつた。又取締を受ける方におきましても、兩方の方面から取締を受けるというようなことになりまするので、この轉換期につきましては、餘程常に各府縣の末端において本當に手を握つてやつて行くかどうかという、そこに中心をおいて、兩方の大臣において常に檢討して頂きたいと思うのであります。
○國務大臣(木村小左衞門君) 御尤もであります。
○委員長(吉川末次郎君) 他に内務大臣に對する御質問はありませんか。
○小野哲君 この法律案の立案の方針につきましては、只今政府委員から詳細な説明がありまして、一應了承するのでありますが、この法案を全體的に見まするというと、相當命令によつて定められる事項が多いように思うのであります。又命令という言葉を使つてをりまするがために、その内容の重要の程度が極めて不分明だと思います。特に罰則の規定等におきましてはこの點について餘程内容の檢討を要する部面があるように思いますので、命令案の要綱を資料として御提出を願いたい。それからもう一つはやはり諸外國、殊に米國の交通法規を参考として取入れたと、こういう御説明がありましたが、この道路交通取締法は、我が國としては從來警察取締によつて行なわれておりましたものを、法律によつてやつて行くという新憲法の精神を十分に酌み入れられたものであろうと思うのでありますが、我々審議を進めて行きます上において、諸外國、殊に米國の交通法規の内容の概要を知りたいと思いますので、御準備がありましたら、この資料をも拜見いたしたい。かように思います。尚各論的な質疑應答につきましては、擔當局長のお見えになりました際に伺いたいと思いますので、一應前提としての資料の提出について、お願いをして置きたいと思います。
○國務大臣(木村小左衞門君) 畏まりました。準備をいたしておる限りの資料は一つお手許に差出します。承知しました。
○委員長(吉川末次郎君) 他に御質問ありませんか。
○中井光次君 只今自動車の車體の檢査やなにかを、つまり運輸省所管と内務省所管との區別についての話があり、法律の根 が二つに分かれておる。現に運輸省と内務省とで分れてやつておるという事實になつておるのですが、これはもう確定的のもので動かす餘地のないものでありまするか、私共はいわゆるそれを受くる立場におる國民の立場から見ると、必ずしも現在のものを變えた方がよいとは思わないのですが、變えなければならんどういう欠點があつたか、變えることが將來に向つてよいのか、そういう點を一つ。それから又將來はこのまま行くのでありますかどうですか。内務省の末端においては、むしろ非常な配慮をするよりも、一つにして置いた方がよいのではないかという議論は實際あるのであります。殆ど今決まつてしまつて當然のようなお話であつたのですが……、でありますから、事の根本についてどういうようなお考えで、どういうわけで、又將來はどうなるかというお見込を一遍聴かして置いて頂きたいと思います。
○國務大臣(木村小左衞門君) お答えいたしますが、これ又、甚だどうも適切な御質問のように思います。これを區分いたしまして、自動車の部分は全部運輸省に持つて参りました原因は、その主なる理由は、これは打明けて申し上げますと、その筋のサゼスチョンによつて行なつたものであります。將來もこのままで行くがよいかどうかということにつきましては、これをやつてみた上でありませんと、直ちにここでこの先までの見透しの確信を持つておるわけではございませんから、これは一種のサゼスチョンで、こういう方向を指示されました、それによつて立案いたしましたものであります。尚詳しいことは政府委員からお答えいたします。
○説明員(原文兵衞君) 只今大臣のお話に、若干附加えさせて頂きたいと思いますが、先程のお説もありましたし、只今のお説もありまして、運輸、輸送行政並びに自動車の車輛檢査、構造装置の點が運輸省の系統の、末端におきましては自動車事務所で所管し、交通取締を内務省の系統、即ち警察において取締るということが、從來その取締も府縣におきましては警察部でやつておりました關係上、非常に工合の悪い點が出て來るのではないか、或いはすでに出ておるのではないかという御心配は誠に御尤もなことでありまして、すでに自動車事務所は發足して數ケ月になるのでありますが、まだ慣れません點等もありまして、お説のような心配も若干實はあるのであります。ただ警察部で從來扱つておりましたこのようなものを警察部から離さなければならなくなつたということにつきましては、實は終戰後のいろいろな事情もありますし、警察も所管する事務というものが、あらゆる行政を所管することは不適當であるというような、大きな關係方面からの、或いと又國内的ないろいろな方針もありまして、これは廣くいろいろな行政を取入れておる面は、段々と警察から外して行くという方向にあります。その一つの現れでもあるのでありますが、同時に先程大臣からもお話もありましたように、運輸省竝びに内務省に對する強い、關係方面の何と言いますか、かくせねばならないというような話もありまして、若干の特に發足當初におきまして、不工合な點もあるかと私どもも思つておるのでありますが、一應こういうことになつたのであります。將來に向いましては、或いは特に自動車の構造装置であるとか、車輛檢査であるとかいうことにつきましては、必ずしも國家機關でやつて置かなければならないというような性質のものではないかと存じます。特にアメリカ等におきましては民間の團體でそういうようなものをやつておるということも聞いておりますが、そういう車輛の發達竝びにそれに伴うところの諸機關の發達に伴いましては、將來必ず今のような状態のまま行くべきものというふうに、決まつておるのでもないという考えであります。
○鈴木直人君 警察から、從來警察が雑多のことをやつておいて、そういう方面から除外する、こういう方面はこれも私はよいと思います。從つて必ずしも警察部の中に、それを置くという必要は假にないとしても、府縣の知事の中に、そういう部なり課と置いて、そうして行くならば、警察方面とは相當融和した取締もできますし、綜合力を地方において發揮する點において、非常によい點もあると思いますので、そういうふうな融和に對しての御希望を申し上げたのでありますが、建設的にどうした方がよいかということになるならば、縣廰内に、そういう專管の課をおいて、そうして末端における圓滑な運用をするならば、これを受ける立場においては、非常に便利ではないかということを考えたのであります。
○説明員(原文兵衞君) ちよつとその點につきまして。一言お答えして置きたいと思うのですが、誠に御尤もな御意見なのでありまして、實は外にもそういうような縣廰の中に置いた方が、中央の出先官廰で直接やるよりもいいのじやないかという考もあろうかと思いますが、この輸送行政につきましても、特に小運搬のようなものにつきましては、特にそういうようなことの點が強く現れて來るのではないかというふうに、私ども考えるのでありますが、これらにつきましては、今その運營の方法等によりまして、只今の融和と言いますか、正確に事が運ぶような方向に向わせなければならんというので、地方局の方において、その他の問題とも合せまして、目下檢討しておるというふうに承知しておりますので、一言附加えさして頂きます。
○委員長(吉川末次郎君) 御質問は他に專ら大臣に對してはありませんか。なければ局長がまだ見えておりませんが、さつき小野委員が言われました各論的なことに關しても御質問を一つして頂きたいと思います。
○鈴木直人君 アメリカの交通慣例を採り入れたという點でありますが、これについてはこういう所で公然と話していいかどうか分りませんが、その筋のはつきりした、具體的なものによつてそれを採り入れたのでありますか。或いは自發的にこちらでいろいろ檢討をして採り入れたものであるのでありますか。そういう點を一つ。それからもう一つは法律に採り入れたために、從來の交通の日本における法令なり、慣例と非常に違つておるという點を一つ御説明願いたいと思います。尚第三は一體アメリカの慣例を採り入れるために右側通行を相當強力に實行をやつておりましたが、その後左側通行に又變りました。この法令内要を見ますと、左側通行になつておるようでありますが、これに關してはアメリカの慣例と違つておるようでありますが、どういうふうな經緯を以てこういうふうになつたのでありますか。
○説明員(原文兵衞君) 最初の點はアメリカの交通法典を研究して、その中の日本の状況に當嵌まるものだけを採り入れたのでありまして、具體的にその筋から、こうこうせよというふうに言われてやつたのではありません。從いまして日本の從來の交通と餘り違つたようなものを採り入れておるようなことは全然ありません。これは十分從來の交通規則竝びに慣習とアメリカの法典をいろいろ檢討しまして採り入れられるものだけを採り入れております。從いまして從來と違つたような點は殆どないのでありまして、ただ從來の日本の交通法令に足りない部分を附加したというような點、更にまあ完全なものにしたという點が主であります。次に右側通行の問題でありますが、これは進駐軍が参りました當初、アメリカが右側通行を行つておりますために、日本においてもこれを行つてはどうかというような、相當な強い申し入れもありまして、府縣によりましては右側通行を實際とつたこともあるのでありますが、從來何十年という、日本では左側通行を法的にも命じてありますし、又慣習もそうなつております。それによりまして、例えばバスの出入口であるとか、或いは市内電車の運轉臺の關係であるとか、或いは信號機の關係であるとか、全部左側通行を行うために、このように設備されておりますので、これを右側通行に改めますと、非常なる資材、經費を要することであるますし、又長年の習慣を殊更右側通行に改めるという必要がそれ程考えられませんので、この點につきましては、進駐軍當局といろいろ折衝した結果、左側通行のままで宜しいということになりまして、現在その通り行つておるのであります。從來の規側も左側通行でありますが、そのような關係もありまして、將來とも、これは非常に遠い將來は分りませんが、左側通行の原則をそのまま残して行きたいというふうに考えておる次第であります。
○委員長(吉川末次郎君) 他に御質疑がありませんか、他に御質問がなければ、本日はこの程度で閉會いたしまして、改めて又日を決めまして開會いたすことにいたしたいと思います。
○委員長(吉川末次郎君) ではこれで閉會いたすことにいたします。どうも有難うございました。
   午前十一時一分散會
 出席者は左の通り。
   委員長     吉川末次郎君
   理事
           中井 光次君
           鈴木 直人君
   委員
           羽生 三七君
           村尾 重雄君
           大隅 憲二君
           黒川 武雄君
           岡本 愛祐君
           小野  哲君
           柏木 庫治君
           阿竹齋次郎君
  國務大臣
  内 務 大 臣 木村小左衞門君
  説明員
   内務事務官
   (公安第二課
   長)      原 文兵衞君