第002回国会 決算委員会 第4号
昭和二十三年四月二日(金曜日)
   午後二時三十二分開會
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  本日の會議に付した事件
○海上保安廳法案(内閣送付)
○政務次官の臨時設置に關する法律案
(内閣送付)
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○委員長(下條康麿君) 只今から決算委員會を開きます。最初にお諮りいたしたいことがございますが、本委員會に付託せられました海上保安廳法案につきましてはその内容からいいまして、治安司法委員會竝びに運輸交通委員會と連合委員會を開きたいと思います。如何でございましよう。
   〔「異議なし」と呼ぶものあり〕
○委員長(下條康麿君) それでは御決定になつたといたしまして、當該委員會に連絡いたします。
 次にやはり豫備審査のために付託せられました政務次官の臨時設置に關する法律案を御審議を願いたいと思います。最初政府の説明を伺います。
○國務大臣(鈴木義男君) 政務次官の臨時設置に關する法律案についてご説明申上げます。
 從來政務官として、政務次官及び參與官の兩制度があり、參與官については、諸般の事情により、最近においては實際上その任命を見なかつたのでありますが、政務次官につきましては、この制度が今日までよくその機能を發揮して參つたことは、御承知の通りであります。本案は、この政務官の制度に適實なる改變を加えんとするものでありまして、以下その内容の要點を申述べます。
 第一は、政務次官の數の増加であります。從來は政務次官は各省一人となつていたのでありますが、今囘その総數を二十二人とすることにいたしたのであります。尚、兩院制度の趣旨にも鑑み、衆議院議員又は參議院議員たる政務次官の數は、それぞれ十人以内たるべき旨を定めまして、その選任が一院の議員のみに偏することのないようにいたしたのであります。尚右に關連して、從來の參與官の制度は、これを廢止することといたしました。第二の點は、從來政務次官は各省のみに置き得ることとなつていたのでありますが、今回これを廣めまして、各省のほか法務廳その他法令上大臣がその長に當ることとなつている役所、例えば經濟安定本部、建設院、地方財政委員會等にも必要に應じこれを置き得ることといたしたことであります。これによつて、各般の重要なる行政部門に亙つて政務の遂行に万全を期し得るものと考えるのであります。
 次に、政務官制度の問題に關連いたしまして、この際衆議院議員選挙法第十條の規定を削除することとし、本法案中に、これに代るべき條文を設けまして、國會議員と兼ね得る官職としては、政務次官の外は、國務大臣と内閣官房長官だけを掲げることとしたのであります。從つて、秘書官は、今後兼職の範囲から除かれることとなりますが國會議員今日の地位から申しましてこの改正は何ら實際上支障ないのみならず、むしろ當然かくあつて然るべきものとも考える次第であります。尚、政務官制度の問題は、事極めて重要であり、各般の見地より尚、愼重に考究すべき論點を含んでおりますので、本法案は、その有效期間を一應第二回國會終了までとし、取敢えずの臨時立法たる形式を採つたのであります。恆久的制度としての政務官に關する根本問題につきましては、政府といたしましても、國會その他各方面との十分なる連繋の下に、急にこれが研究を進めたい所存であります。
 以上本案について大略の説明を申述べました。何卒よろしくお願いいたします。
○委員長(下條康麿君) この際御質疑を願いたいと思います。
○吉川末次郎君 今提案理由の御説明を承つたのでありますが、両政務官制度の問題については、政府において、將來に跨がつて愼重なる研究を要するものであるというようなお話があつたのでありますが、併し大體においての政務官存置の問題についての政府側の御意向というものは、やはりでき上つておるということと結びついての考えの上に立つて、これを進めて行かなければならないのではないかと思います。右のような觀點に基いて、多少この際御質問申上げたいと思うのであります。政府においては、基本的に政務官を置くということが必要であるのであるか、或いは必要ないものであるというように考えておられるのであるか、その基本的な問題についての今日までのお心構えについて承つて置きたいと思うのであります。ここで必要があるというところの御觀點にお立ちになるならば、この法案に現れておりますように、この存置の期間を第二國會だけに限定して置くということについては、考えの矛盾があるわけでありまして、この問題について併せて明確にこの際納得の行くような御答辯をもう一度聞かして頂きたいと思うのであります。基本的に將來これを存置するかどうかということの問題については、研究中であるというお話でありましたが、この政務官の問題は、舊憲法時代におきましても、政界においてその必要、不必要ということについて、随分論議が戰わされて來た問題であります。昨今又この法案の提出に關連いたしまして、言論機關におきましても、各種の贊成或いは反對の議論が新聞紙上にも散見しておるのでありますが、それらの議論、特に必要がないというところの議論が非常に盛んに行われておるのであります。この機會にそうした國民がこの制度について必要がないと思つておりまするような考え、それについて十分納得の行くように、政府の立場をこの際明らかにして置かれるということが、極めて必要なことではないかと考えられるのであります。この散見いたしますところの、存置すべからずというところの議論は、各種あると思うのでありますが、その中の一二主要なものであると思われますものについての御所見を承わりたいと思うのであります。
 その一つは政務官を存置するということは、國會議員が政務に習熟するということが、執行部の政務に習熟するということが必要である。又その考えと結び付いていわゆる官僚の專制というものをば國會の見地から牽制する場ということのために必要であるということが非常に言われておるが、併しそういう考えは、これは新憲法に基いて、新しい國會法によつて運營されているところの常任委員會の運營によつて、そうした政務官存置の理由というものは解消しておるものであるというように言われておるのでありますが、それについて政府はどのようにお考えになつておるかということをば、この際お尋ねいたしたいと思うのであります。
 又その反對論とせられておりまするところのものは、日本の國民の中に持つているところの封建的な考えというものが、尚官吏を非常に社會的に尊敬するような念が強くて、國會が新憲法によつて政治の最高機關であるということが規定されているにも拘らず、相變らず昔風の封建的な官吏崇拜の觀念から十分に離脱するに至つておらん。國會議員でありながら、今度の法律では就任することができないように規定されておるのでありますが、祕書官のようなものにでもそれを憧れてなろうとするような國會議員さえもある。そういうようなことは國會の權威を失墜し、國會議員がみずから國會政治の最高機關であるところの、國會議員であるところの地位を輕んずるところのものである。そういうような見解は、日本の民主化のためにこれを拂拭しなければらんということが頻りに言われてておるのでありますが、政府は尚日本の遲れたるところの國民の政治意識というものが、そうした封建主義から十分に離脱しておらん感情に乘じて、そうしてこの政務官の地位というものをば、それに遲れているところの議員操縱、或いは與黨工作というようなもののために利用しようとしておる。又そうした遲れたる封建的な考えに乘つて政務官たらんとするところの國會議員というものの反省を促さなければならんというにも拘わらず、そうした日本政治におけるところの封建主義の拂拭、日本政治の民主主義への促進に背馳するところのものであるということに對するところの見解に對して、政府のお考えをこの際承つて置きたいと思うのであります。もう一つお尋ねいたしたいことは、GHQとの交渉の結果について、承わり得るだけの範圍内のことを、この際明らかにして頂きたいと思うのであります。と申しますのは、實は第一國會の當初におきまして、私たちはこの參議院の各派交渉會でありましたか、或いは委員長會議でありましたか、私今正確な記憶を失しておるのでありますがそのいずれかの正式の會合におきまして、松平議長から、政務官の存置ということについては、當局から絶對にいけないというところの強い申入れがあつた、そうしてその或る人のごときは、國會議員である者がこういうハウス・ボーイのようなものにどうしてなろうとするのであるかというような言葉まであつたということを、その席上において漏らされたのであります。それで委員長會議でありましたか、各派交渉會でありましたかその正式のいずれかの會合におきましては、滿場一致で以てその筋の意向に基いて、これは置かないようにしたいという申合せをば、實は副議長でありますところの松本君と私と二人が片山内閣に申入れをいたしたこともあるのでありますが、そのときには、私の傳え聞いておりますところでは併し政府はいろいろな事情があつて、どうしても置きたい。そういう心組でGHQといろいろ交渉を重ねられた結果、參與官はこれを廢めて、せめて政務次官だけは置いておくということに結了したというように承つておるのでありますが、丁度のこの法案によりますると、參與官は廢止せられましたけれども、政務次官がまあ倍に増員されて、參與官が數の上においては復活いたしたということになつておるのでありますが、この問題につきましての、片山内閣時代のGHQとの交渉の經緯、竝びに今度新らしくこういう法案を提出されるに至りました經緯につきまして、我々が十分納得行くことができるような詳細なる一つ御答辯を願いたい。お問いいたしたいことはこれだけであります。
○國務大臣(鈴木義男君) 吉川議員の御質問に回答をいたします。政務官を置くことにいたしたのは、政府といたしましては、理論的の見地よりは、極めて實際的な見地から決定をいたしたのでありまして、今の政府としては、政務官制度はこの後も續けて存續せしめたい、こういう考えを持つておるのであります。ただ根本的にはいろいろな點を考えなければならんと思いまするから、取敢えずこの第二國會の分を提出いたしまして、別に委員會のようなものを作りまして、そこで一つ調査研究をしたい、こういう考え方であります。只今吉川議員の仰せられたことは、一々御尤もでありまして政府としてもそれらの點も十分考慮の中に殘しておるのであります。一番反對論の有力なるものは立法府の力を弱める、餘り立法府からこの役人になる者を採ることは立法府の力を弱めるという點が、一番有力な反對論であると思うのでありまして、その點は、政府としても考慮をいたしたのでありまするが、併し政務官の性質上、議會から離れてしまうのじやないのであります。他の諸種の委員のごときものは、これは國會から離れて仕事をするのでありますから、これは立法府の力を弱めることは確かに疑いないのであります。政府といたしましては、そういう官職には極力両院議員を推薦しないということに決めておるのであります。この政務官を、抽象的に政治理論として考えますれば、いろいろこれは反對論もあり、贊成論もある。殊に實際の制度としても、イギリスでは古くから存在しており、そうして非常に有效に働いておると見られておるのであります。アメリカのごときはこういう制度を決して設けない。その代りに常任委員會というものを設けて、常任委員長が事實上政府と緊密なる連絡の下に政務官の役割を勤めるということで、議會運營がうまく行つておるのであります。それでそういういろいろな點を考えますると、これは議論は果しがないくらい展開すると存ずるのでありまするが、政府はこの國會に臨みました經驗から、第一國會におきましても非常に議案が輻湊いたしまして、各大臣とも正直に申して疲弊困憊、疲れたのであります。それで議會の方からは絶えず連絡不十分である。政府はどう獨斷專行、天降り的にやる。私共もできるだけそういう非難を受けないように御了解を得、ひとりこの委員會において、議場においてだけでなく、その外の方面においても隔意なき御懇談を遂げ、御了解を得つつ仕事を進めて参りたいと思いますけれども、到底一人の大臣では、兩院に同時に出席し、或いはその外の政務も見なければならない、行政事務も執らなければならない、率直に申上げて疲弊困憊してしまうのであります。どうしてもこの大臣を助けて、議會において參議院と衆議院、それぞれの面を擔當してその足らざるを補い、十分議會の運營の上において支障なからしめ、又皆様から御不滿を買うことのないようにすることが必要である。それには政務官が必要であるということで、片山内閣におきましても要求し、今の内閣でも要求をいたしたわけであります。片山内閣のときに參與官を置かなかつたのは、同じ議員の中に階級を付ける形を取る、法律を改正すればよかつたのでありますが、あのままで活用しようとしますと、政務次官は一級官、參與官は二級官、同じ國會議員、同じ衆議院議員、參議院議員、少しも私共は差別を付けずに考えておる。年齢の差がありましても、對等平等に人を餘りに區別して使うということは面白くない。こういう形から政務次官だけにいたしたのでありまするが、現内閣におきましては、芦田總理大臣の希望がありまして、是非二人にしたい。両院に一人ずつ置きたい。そうして區別を付けたくないという見地から、參與官というものは廢止されると共に、同じ政務次官にする。(吉川末次郎君「參與官も一級官じやないですか、二級官じやないでしよう。」と述ぶ)失礼いたしました。多少の差異があるのでありますが、その名稱から見ても差別のあるようなものは止めようという趣旨であります。そこでこれはもう第二の非難といいますか、一般に行われておるいわゆる官尊民卑の風を助長させはせんかという御批判は御尤もでありまして、我が國を民主化しようとする現内閣といたしましてそういう非難を受けるようなことはいたしたくないのでありまするが、併し今では最早政務次官になつたからということが、特に國民から尊敬を獲得して、いわゆる官僚勢力を打破する力に役立つという一面は特別といたしまして、それが特權的なものとして働くというようなことはないと私共は見ておるのでありまして、多少そういう御非難がありましても、只今申上げまするような實際上の必要ということもありまするから、是非この制度は存置したい。こういう考えから法案を提出した次第であります。尚GHQとの關係について御質問でありまするが、これは私の承つておりまするところでは、決してGHQの方面では絶對に反對というようなことはないのでありまして、片山内閣のときにも、同じ職員を差別して使うというような形を取ることはよろしくなかろうというサゼツシヨンがあつたというのであります。又この内閣の場合にも、芦田總理から意向を探りましたときに、參議院と衆議院とに平等の、對等の、同數の政務次官を置くことが望ましいことであろうというサゼツシヨンを與えられたのでありまして、その外に強い反對の意向を表示されたということはない。但し理論的に、先程申上げまするように、アメリカの議會はなくて濟んでおるのだ。常任委員會を活用し、常任委員長というものが政務次官になればそれで濟むのじやないか、こういうような趣旨においてよく考えて見てはどうかというようなお話があつたことは事實であります。その程度であるということを御了承置きを願いたいと思います。その他は政府獨自の見地から立案をいたしておる次第であります。
○千田正君 只今法務庁総裁から、大体のこの案に對する措置についての御説明を承わりましたが、我々としましては、この政務次官の臨時設置に對する問題に對して、相當重要なる今後の民主政治の在り方という問題につきまして、現總理大臣の十分なるお話を承わりたいと思いますが、動議としまして総理大臣の御出席を求めたいと思います。
○委員長(下條康麿君) 総理の御出席を要求いたしましたが、多少間があると思いますから、その間に他の質問を願いたいと思います。
○山下義信君 法務総裁に伺つて置きましよう。この政務次官の恆久的な何か方法は一つ考えて見るのだ。それで第二國會だけということに第八條にしてあるのだという御説明でございましたが、この第二國會だけに臨時に政務次官を置かれるということについて、相當異論があるのでございまして、この點御承知でもあろうと思いますが、これは一應第二國會だけで、その間に恆久的ないい構想をお立てになるにしましても、法案の體裁から申しましても、臨時に第二國會だけに設ける政務次官であつて、而も、それだけに就任する、表面から申しますと、五月七日までということが表面的に面白くないとも考えられますので、政府におきましてはその第八條を御削除になる御意思がありますかどうか。この第八條がありますために相當議論があるのではないかと思います。私共も全くそういう考え方は持つております。第八條を御削除になるお考えがあるかどうか、伺いたい。それから小さいことでございますが、衆議院と參議院とを同數に十一名ずつということになさつた理由であります。數が殖えましたことは先程の御説明で了承いたしましたが、両院の政務次官の數を十名ずつと同數になつておりますのはどういう理由でございましようか。又兩院同數のこういう政務次官が置かれるということになりますと、参議院から出ておる政務次官は主として参議院の答辯に當る。おのおのその院の政府答辯に當ると、そういう考え方になつておるのでありましようか。その點も伺つて置きたいと思います。
 尚先程の吉川委員への御答辯の中にも、これは上下の區別は付けんのだという御説明がありましたが、實際問題としまして、一省に二名の政務次官がおりましたときに、いろいろ次官以下の事務當局が書類などを持廻りますときに、一体どつちから先にするのでありますか、何かやはり上下的な區別が付くのではないかというような、或いは第一とか、第二とか、或いは後先々々ということもありますまいけれども、何かそこに次第、階梯が付くのではないかと考えられます。全く同等である、全く同じであるという建前になりますると、その邊の實際の運用がどういうふうになるのでありましようか。その邊を伺いたいと思います。又一省に二名の政務次官がおることになりますると、対國會ということの上に、衆參兩院に出向いてという手分けができますが、省の中におきまして、何か省の中の仕事を二つに分けて、政務次官がそれぞれ分權するようなことでもするのでございましようか、一省全体に亙つてやるのでありましようか、その邊何かお考えがありますか、承りたいと思います。最後に伺いたいと思うのは、これは總理が御出席があつたら伺つてもよいのでありますが、法務廳総裁から政府側の考えとして御答辯を煩わしてもよいと思うのでありますが、これは實際問題です、議論ではなくて……。實際問題としますと、私共必要は確かにあると思います。必要はあるのでありますが、實情はその必要性に合致していない。これが眞相であると思う。今までの政務次官に、忌憚なく申しますると、この必要性を充し得た政務次官が果して何人あつたであろうか、これは實際問題であります。今現在の政務次官の人たちのことをかれこれ批評しては相濟みませんから、これは避けますけれども、議會に出て、委員會に出て、本當に大臣、國務大臣に代つて答辯し得られた政務次官が何人あるであろうかということを考えますと、これはお互いによく分つておるのであります。問題のやかましいのは、結局これは議員の獵官熱に應える。いわゆる政府の餌として作つたのではないかという世評のやかましいところがそこにあるのであります。從いましてこの世評を一掃いたしまするためには、且つ又この必要性を實際において具現いたしまするためには、眞に政務官たるにふさわしい人物を任命してこそ國民が承知いたすのではないかと考える、私共實は行政整理という當面の重大なる問題がありまして、一面にはその必要性を痛感して政府も叫びつつ、一面には如何に必要があるとはいいながら、二十二名の政務次官を新設して行くということは、これは相當大きな問題であと考えておりますけれども、それらの矛盾性も眞に立派なる人物を政府が推薦任命するということになりまするならば、又我々の了承いたすこともでき、國民も納得すると思うのでありまするが、極端に申しますると、眉をひそめるといつたような程度の者が、これは國會議員の中にそういう人があろう筈がありませんけれども、言葉に弊がありますけれどもが、ふさわしからん者が任命せられるということになりますというと、全くこれは國民が當惑をいたしますのでございまして、これらの任命、人事、選考ということについて十分なるお考えがあるのかどうか。實はこういう法律案が出ますることは、單なるこういう機構の承認を國會に求めるのではなくして一人々々國會の承認を求める。つまり國會議員が政府部内に入つて行くために承認を求める。あの手續を一括して法律案として我々に贊否を求められるのである。こう考えてもよいのではないかと思うのであります。從いましてこの政務次官制度ができまして、この法律案が通過した曉におきましては、いわゆる萬人の認める、全くその部門々々について相當の識見も持つておる。これならば政務次官が勤まるという人物を御推薦、御任命なさるところの十分なる御準備なり、お考えがあるかどうかということを伺いたいと思うのであります。
○國務大臣(鈴木義男君) 第一の御質問は、第八條を削除する意思があるかどうかということでありますが、これは政府も不完全な法律であるとよく認めておるのでありますから、そこで臨時という文字を附け、且つ第二國會が終つたときに、一應效力を失うものとして提案いたした次第でありまして、その點はこれを削除いたしますることは適當でないと考えるのであります。今までの通りでやつて行くならば、參與官というものを使わないことにしてやれるのである、こういう法案を提出する必要がないのでありまするが、特に參議院の地位を重んじまして、同數の政務次官を採用するということをいたしまするためにこの法案を提出する一つの意味を持つような次第でありましてそういう點も御考慮を願いたいのであります。
 それから同數にするというのはどういうわけか。これは完全に兩院對等の原則をここに實現しようとする外に他意はないのであります。ただおのずから年齢その他からそこに人間としては平等でありまするが、取扱いの上において第一、第二というような形になることは否定いたしません。それは一向差支ないことではないかと思います。又衆議院から出れば衆議院だけのことをやる。参議院から出れば参議院だけのことをやるというほど窮屈なものでない。又仕事を分擔を願うというような考えもない。政務次官としては同じ政務に參與するのでありまして、行政事務にはできるだけ参與させないように、實は行政事務と政務との區別というものは非常にデリケートでありまして、そうはつきり區別はできませんが、少くも大體論としては政務だけに參與させて、行政事務は官僚にやらせればよい。又大臣が最後に決裁をすればよいのでありますから、屋上屋を重ねるような意味においてやらせようとは思わんのでありますが、併し政務については主とし議會の連絡運營に關與するということが政務次官の本來のレーゾンで、そういう任務に就いて頂く。そうして餘り忙しく仕事をして頂くという趣旨ではなくして、できるだけ國會議員たる立場において、大臣を助けて兩院の連絡に當る。こういう趣旨に考えておるのであります。イギリスなどの實際の政務次官の制度を見ますると、その通り行つておるのでありまして、これはまあ經驗の深いことと、積年政治に關與いたしておることから段々政務次官になりますために、イギリスの政務次官というものは非常によく效果を治め、そして大抵この政務次官から大臣になつております。政務次官だけで終つたという場合も稀にはありますが、大體大臣になるための下準備であるというふうに解せられておるのであります。そういう點から申しましても、政務次官の仕事というものはおのずから理解せらるると思うのでありまするが、そういう制度なしに、誰でも大臣に任用したつてできるじやないかといえばそれもそう信じます。信じまするが、そういう機會があることは望ましいことと考えるのであります。又人があるかということを申されますると、人に對する價値判斷の問題になりまして誠にお答えをするに苦しむのでありますが、それはイギリスなどの例に比べたならば、十分に適格性の人が少いかも知れませんが、我が國にとりましては比較的新らしい制度でもあり、我々お互いが一つそれは守り育てて行つて、效果あらしめなければならんと考えるのでありまして、そういう意味において政務次官の答辯などは聞かないというような習慣は一つ改めて頂いて、政務次官に十分勉強して頂くと共に、政務次官の答辯でも足りる場合には、それは是非大臣なり總理大臣なりに來て答えて貰わなければ困ることは多々ありまするけれども、そういうふうにして議案の審議等も促進せしめ、或いは兩院の運營がもつと今よりも圓滑に行くというふうにさせたいと考えるのでありまして、その問題は非常にデリケートでありまするが、總對的に一つお考えを願いたい。その意味においては十分この任に堪え得る人が兩院には澤山おられるということを政府は信じております。
○委員長(下條康麿君) 千田委員に申し上げますが、總理大臣は約三十分程經ちますとお見えになるそうでございます。この際ちよつと休憩いたしまして…
○岩崎正三郎君 その前にちよつと…。今総裁の御答辯を聞いていると、政務官は政務だけに參畫して、行政には成るべく參畫しない方がいいのだという御意見でありましたが、さつき吉川委員も質問したように、政務官は行政事務を段々見習つて、そして我々が執行部に立つた場合に、大いに有能なる手腕を發揮できるような、一つの見習というふうなことを考えられるということが、ちよつと先程吉川委員の質問の中にあつたようですが、私はこの政務官が何が行政にタツチしてはいかんというようなことは、私の考えとしては少しく納得できない。政務と行政との区別は誠にデリケートなものがあると思いますけれども、併しそれを政務官が行政にタッチすることはよろしくないというような考えを持たるることは、今後政務官がいろいろな手腕を振う場合においていかんじやないかと思います。こんなふうであればこそ、政務官が答弁しても役に立たんから大臣を呼べだとか何とかやられる。大いに政務官もタツチして、實際の行政事務に馴れなきやいかんと私はそう思うのです。そういう建前からすると、この第二條の「政務に參畫し、國會との交渉事項を掌る。」、こういうことがやはり面白くない。私は「政務に參畫し、國會との交渉事項を掌る。」というようなことを言わなくても、當然政務官の立場上そういうことに余計に觸れるようにならざるを得ない。むしろそれは書かなくたつてそういうことになるのだから、むしろそういうふうじやない方に政務官が活躍する餘地を與えた方がいいのじやないか。そういう氣持ちからいえば、「國會との交渉事務を掌る。」という條項を削除する意思があるかどうか、まあこんなことを質問いたします。
○國務大臣(鈴木義男君) それは私の申上げた言葉を多少誤解せられたのではないかと存ずるのでありますが、政務と行政事務というものは、そう明瞭には區別できないのでありまして、ただこれは常識的な、言葉の使い分けに過ぎないのでありまして、私共がやつておりまする仕事のうち、早くいえば國會に關係があるものは政務というふうに見ております。國會とは何も關係がなくて、私共のやりまする判を押さなければならん決裁の仕事というものは山程もあります。どこで囚人が逃走したとか、その所長をどういうふうに懲戒するとか、實に細かいことが澤山あります。そういうことをやはり政務次官にやらせるということは、私共の期待するところではない。少くも法案を出し、その法案をどういうふうに作るか、又どういうふうにしたならば、皆さんの御了解を得て通過することができるかというようなことは、政務の中でも最も大切なことと思うのでありまして、これは一面からいえば行政事務に相違ないのです。そういう方面に御擔當を願う。こういう意味でありまするから、結局言葉の争いのようになりますから、御了解を願いたいと思うのであります。つまり人間を大きく使う。餘り細かく使うつもりではない。こういう趣旨で一つ…。それでその意味からいつて「政務に參畫し、國會との交流事項を掌る。」ということは、これは政務次官の生命とでも申しましようか、そうでないならば政務次官というものは事務次官がおるのです。事務官が澤山おるのでありますから要らないのであります。これだけは書いても書かんでも、確かに政務次官の生命でありますが、法律の體裁から申しても、これは是非書いて置かないと、ならないというふうに考えるのであります。
○岩崎正三郎君 法律の體裁からという御意見だけれども、我々は體裁の問題だけじやなくてやはり政務官というものが今後ますます活躍するということは、官僚の專横を抑えるということがいろいろ意味が深いと思うのです。そういう意味からすれば、何か政務次官がただ國會に關係を結んでいるということでは、誠にあきたらないと思うのです。そういうわけで御質問したわけです。
○國務大臣(鈴木義男君) そういう點は十分御期待に副い得るのでありまして別に「政務に參畫し、」と書いてありましても官僚專制を抑えるということは政務中の政務であります。それをやることであります。
○岩崎正三郎君 それ以上のことは他でやるのですね。
○國務大臣(鈴木義男君) でありますから、國會との交渉ということを書いておきませんとできないのであります。
○吉川末次郎君 重ねて御質問いたしまして、時間を割いて非常に恐縮でありますが、先程の山下委員の半數を衆議院に、半數を參議院の議員から出すというところの規定に關連して、そうした同數を出すということをここに規定しようとせられておるのは、衆議院におけるところの質問は、衆議院から、出ているところの政務次官がこれに當り、又參議院におけるところの質問の答辯等には、參議院議員であるところの政務次官がこれに當るというお考えから、同數という數が規定されているのであるかということに対して、それと反対の御答辯が國務大臣からあつたのでありますが、私はその問題についてもう一度お尋ねいたしたいのでありますが、私の承知いたしておりますところでは、政務官の範を示しておりまするところのイギリスの國會におきましては議員としてその院の議席を持つているところの者でなければ、その院においての發言を持たない。從つて大臣と雖も、貴族院においては貴族院議員である者でなければ發言することができない。又イギリスの下院議員である者でなければ、下院においては發言することが許されないというところの、英國の國會の制度における歴史的なそうした事實と結び付いて、やはり多少考えられておるのではないか。特に私の聞いておる範圍内においては、政府は參議院議員の政務次官を衆議院議員の政務次官と同數にするということについては反對であつて、依然やはり衆議院を優位に置いて、殊に芦田内閣總理大臣は參議院の政務次官の數を非常に少く出そうというところの御意思であつたのであるのが、その筋のサゼツシヨンによつて止むなく同數にするようにせられたということを聞いておるのでありますが、その筋のサゼッシヨンというものは、そうしたイギリスの制度と結び付いて來ておるのじやないかと思われるのでありますが、そうした問題についてもう一度一つ鈴木總裁の御答辯をお願いしたいと思うのであります。
○國務大臣(鈴木義男君) 只今の吉川議員の御意見は誠に大切な點に觸れておるのでありまして、この制度を根本的に考えるという場合には、十分そのお説を考えなければならんと考えております。併しイギリスの制度にはイギリス獨特の歴史がありまして、ああいうふうになつておるのでありまして、又アメリカもアメリカ獨自の歴史から、大臣と雖も議會で發言はできない。又立法府の者は大臣になれないというような形になつておるのであります。我が國にそういう制度を採ることがよいか惡いかという問題は餘りにも根本的でありますから、恆久的な制度の立案の際に審議を盡したいと、こう考えまして、只今は議論をすることを省略さして頂きたいのでありまするが、政府としては只今この兩院に同數の政務次官を置くということは、政務次官というものはそもそも國會の連絡機關として存在するのでありまして、イギリスでもパーラメンタリイヴアイスミニスターと言うように議會の政務次官なんであります。行政府の政務次官という意味は薄いのでありますから、そこで國會において仕事をして頂くのには兩院に一人ずつあることが非常に都合がよい、そういう意味で出しまするが、さて參議院では必ず參議院から出た政務次官だけが答辯に當る、衆議院では衆議院から出た政務次官だけが答辯に當るというふうに、固く決めまするならば、人を活用する上においてもその他の點においても不都合を生じやせんかと思うのでありまして、この法案はこの政務次官に擔當して貰う、この法案はこちらの政務次官に擔當して貰う、又説明に上手な政務次官もありましようし、そういうことには苦手であるという人もありましようから、それぞれの適材であれば、兩院において國會議員であることには變りはないのでありまするから、同じように働くことができるという立前にいたして置きたいと、こういうふうに只今のところ考えております。これは自然にやつておる中におのずから決つて來ると思いまするが、必ずしも只今申すように一院に限るというような考え方、及び事務を明確に初めから區別して分擔させる、それで他の方には關與できないようにさせるというような氣持はないのであります。
○委員長(下條康麿君) ちよつとこの際休憩いたしまして、御相談したいこともございますので…。
○小野哲君 私ちよつと簡單なことなんですが…。法制局長官に御答辯願つてよいのでありますが、この法律案を見ますと、大体政務次官制度を新らしくこういうふうに變えられるということについての趣旨から考えまして、第八條の法律の失效の規定と第三條の關係でありますが、政務次官自體の問題につきましては、成る程第二國會の終了のときにその效力を失うということで、先程法務総裁の御説明に上りまして一應分るような氣がするのでありますが、第三條の規定を置き、且つ第七條の衆議院議員選擧法の一部改正というような難點をも、この際臨時立法として採入れるというところに矛盾があるのではないか、從つてこれらの多少の無理をしながら、かような臨時立法をいたさなければならないというところに、やはりこの法律案に対する批判が行われる余地が多分にあると思うのであります。法制局長官の御答辯を煩したい點は、この法律の構成から考えて、政務次官の臨時設置に關する法律でありますので、第三條のごときは政務次官のみに關してして謳えばよいのでありまして、衆議院議員選擧法の一部まで改正する手段を講ずることに疑いを持ち得るのではないか。立案の衝に當られた法制局長官のこの間の御意見を伺いたいと思います。
○政府委員(佐藤達夫君) 誠に御尤もな御質問だと思います。この點はかような形になるまでには、いろいろな經緯があつたのでありますが、要するにお答えとしては、先程大臣からの説明があつたように、國會議員の兼職を認め得る役人の範圍というものをこの際檢討して、適當なる調整を加える必要があるということは、實體として生じた結論であります。その手當をどうするかという技術の問題になるわけでありますが、仰せの通り衆議院議員選擧法の十條の中で、必要なる整理をすればそれで濟むではないかというお考えも御尤もと思います。ただ考え方の角度を變えて申しますと、この三條に擧つておる國務大臣、これは憲法にも過半數は議員の中から充てるとなつておりますから、これだけは例外というか、別であろうと思いますが、内閣官房長官は、一つの面からいうと内閣に置かれて、政務次官的な性格もあり得るのであつて、政務次官と官房長官とを一緒に扱うということは、形式からして必ずしも不自然でないような氣持がするのであります。要するに第三條の關係しておる國會議員と普通の官吏との兼任の問題ということも、政務次官制度の底に流れておる一つの問題と、共通しておるところが確かにあるのじやないかという氣持を持つのであります。その意味において形式的なかような扱いをしたということも、實は不可能ではないと思うのであります。いずれにしてもこの關係においては、御承知の行政官廳法が五月二日までにはどうしても書き直さなければならないという立場になつております。それまでの根本法の整理の時期というものはあるわけであります。それと關連して三條も一緒に扱い得る機會があるわけであります。そういう意味でかようなことにしておる次第であります。
○委員長(下條康麿君) ちよつと御相談したいことがありますから、この際休憩いたします。
   午後三時二十九分休憩
   ―――――・―――――
   午後三時五十九分開會
○委員長(下條康麿君) 休憩を閉じまして委員會を再開いたします。千田委員。
○千田正君 先程來政務次官の臨時設置に關する法律案に關しましては、鈴木法務總裁から大體の骨子は御説明がありましたので、大體のところは分りましたのですが、ただ政府の在り方の面におきまして、是非總理に明確なお話を承わりたいと思つた次第であります。それは先程鈴木總裁のお話によりますというと、二十二人とするという問題は、先般片山内閣において、實に大臣の仕事が、政務が誠に煩雜混迷を極めた、どうしても二人くらい各省とも必要とするというような御意向であつたのであります。併し私自身が考えるには、現内閣は片山内閣よりも貧弱であると私は信じたくない。片山内閣も忙しかつただろうと思いまするが、又現内閣ももつと忙しいということは察せられますけれども、前の内閣よりも貧弱でないということを信じたいと同時に、この二十二人としなければならんという理由には、誠にそういうことは貧弱な理由にしかならないと思うのであります。もう一つ大きな點から見ますれば、この第八條におきますところの、「この法律第一條乃至第三條の規定は、第二囘國會終了のときに、その抗力を失ふ。」ということをこの八條に規定してありますけれども、若し本當にこの提案の理由が、政務次官というものを置かなければ、如何なる内閣においても政務の施行の上において支障を來すということであれば、第二國會のみならず、成る程度恆久対策として、こういうものを置かなければならない。こう信ずるのでありまして、この第二國會だけ終つたならば、この效力を失うというような規定というのは、誠に我々は解し兼ねるのであります。この點を一つ今後の政治の在り方の點から行きましても、十分なるお話を承わりたいと思うのと、もう一つは巷間いろいろ傳わるところによりますというと、政務次官の設置ということは、獵官運動者が相當ある、こういう人たちの滿足を或る程度繋いで行かなければ、今後の政治の運營上、誠に芦田内閣としては困るじやないかというような意味のことが世上に流布されております。我々は政務次官というものの存在價値果してありや否やという問題になりまと、相當のこれは議論の余地があるところでありまして、過去の政務次官というものの本質的な活動を見た場合において、余り大臣の輔佐役にもなつておらなかつた。又政治の運營に対して、我々が期待するような立派な政治の輔佐役としての仕事も十分果しておらなかつたということを考えますときに、この數を増して、而もこの臨時的な措置を講ずるということは、むしろ芦田内閣の現在の政治を運營する上において、國民の疑惑と同時に或る意味においては弱體化するというような虞れを抱くのであります。それでこの點におきまして、總理大臣としましては、この法律を出さなければならないという理由、又何故臨時にこれだけをやるか、第二囘國會終了のときにおいてその效力を失うというようなことを、敢えて法規に規定してまでこれをやらなければならないという、その理由を總理大臣としてのお立場からお話を承わりたいと思うのであります。
○國務大臣(芦田均君) 千田委員の質問にお答えいたします。先程法務総裁から答辯がありました點を、私が欠席のために聽いておりません結果、或いは重複する點があるかと心配いたしますが、それは前以て御了承をお願いいたします。尚少し答辯が冗長になるかも知れませんが、委曲を盡してお答えする方が、この法案の審議に御了解を容易ならしめるかと思いますから、その點も豫め御了承をお願いいたします。
 政務次官制度は必ずしも我が國のみの制度ではなくして、むしろ大正頃からヨーロッパの議會政治を採用している國々の例に倣つて我が國にも創設せられたものと了解しております。アメリカにはかような制度はないことは當然でありまして、それはアメリカのごとく行政府と立法府とが載然と区畫されておつて、立法府の議員が行政の職に當ることはないのでありますから、當然かような制度がないのが了解されるのであります。併しイギリス、フランスその他のヨーロツパの議會政治と申しますか、或いは政党内閣政治を採用しておる國においては、やはり議員が政府の要職を占めるのでありますから、平素より行政事務に通じておる閣僚を養成する意味においても、これを必要といたしておることは皆さんの御承知の通りであります。即ち第一の理由は、我が國においても、憲法の定めるところによつて閣僚の大多數は議員である。議員が各省の行政事務を管掌する上において、閣僚になる以前に、行政事務に通曉すると否とは非常な差が生じて來ることは申すまでもないのでありまして私個人の經驗から申しましても各省事務に精通しない各省大臣が出て來ると、その結果はややもすれば官僚政治に堕します。事務を執るにしても議會の説明に當るにしても、一々部内官僚の援助を得なければ何事もできない。事件の決裁もできないということは止むを得ざる缺點でありますから、行政事務に通じない各省大臣程その省の事務が官僚政治に陷る。これは自分の体驗から申しましても、さような感じを懐いておるのでありまして、どうしても閣僚たる者が政府行政事務の經驗を持つことが望ましい。その意味において、兩院の議員諸君が、閣僚たる以前に各省の事務を見られることが、國政運用の上に有利である。又過去の經驗に徴して考えて見ましても舊憲法時代の議員政治家の中には、各省の政務官を勤めたが故に、或いは財政問題、或いは農林、水産の問題、或いは内務行政の問題に興味を感じ、事務に通じ、議會の日常の活動においても曾て政務官であつたという經驗が、その人の議員としての活動に多くの便宜を與えたということは恐らく皆さんにおいても御承認下さることと思うのです。政黨政治家の中で、それぞれの方面において特殊の知識才能を持つ人が出たということが、曾て政務官であつたという經驗に上つて補われた場合が多々あつたのでありまして、その理由が、政務官を設置する必要を私共は痛感しておるゆえんのものであります。
 第二の理由としましては、本來政黨と政府とが同じ基盤の上に、國政運用の任に當つておるのでありますから、その間の連絡は不斷によくとれておるべき筈でありますが、國務大臣一人の力では、與黨各派との間に連絡をとることにおいてやや遺憾な點が今日まで現われて來ておつたのであります。殊に參議院のごときは、閣僚を出す數が非常に少いために、政府と參議院各派との連絡等においても必ずしも十分でない點を或いはお感じになつておることかと思う。そういう意味において政府と國會との連絡に任ずる人々がどうしても必要である。そうすれば衆議院が定數の連絡委員を持つ限り、參議院も亦これに相當する連絡委員を持つということが事柄の性質上當然である。これが政務官を設置することをいいと考えた第二の理由であります。更に第三の理由としては、一般國民と政府との間に立つて、それぞれの下情を政府閣僚に知らしめ、又政府の意向を地方の一般國民大衆に知らしめるという便宜の上において、假りに陳情團の例をとつて見ますならば、陳情團が各地方から押し掛けて來る。無論政黨政派の違いはありましよう。そういう場合には、それぞれの黨の政務官を通じて各省の事務當局に面會し、或いは各省大臣に面會する。又各省の長官は政務官を通じて各地方にそれぞれの事情を説明させる。議會との連絡においても、今日のごとく多數に常任委員會が開催せられておる場合に、各省長官たる國務大臣が常にそれらの會議に出席するという時間のないような場合には、政務次官をして代つてその説明の任に當らしめるというふうな事情から、政務官を置くことが便宜と考える。これが第三の理由であります。
 次に御指摘になりました點について更に説明をいたしたいと思いますが、速記を止めて頂きたいと思います。
○委員(下條康麿君) 速記を止めて。
   〔速記中止〕
○委員長(下條康麿君) 速記を始めて。
○國務大臣(芦田均君) 以上一應の囘答を申上げますが、尚答辯の漏れておる點があつたかも知れません。後から補足することにいたします。
○千田正君 重ねて御質問申上げまするが、第二條における「政務次官は夫々その廰の長を助けて政務に參畫し、國會との交渉事項を掌る。」ということなんで、只今総理大臣のお話にありましたように、政務次官は主として大臣の代りになつて國會との連絡に當る。私が申すまでもなく、今般の國會としてのやらなければならないところの大きな問題の一つとして、行政機構の改革というような重大な問題がこの前途に横たわつておりまするが、この面におきまして、政務次官がこの事務方面におけるところの管掌に至るまでの權力を持たせる御意向がありますかどうか、その點を豫め御意向の中にありますれば伺つて置きたいと存じます。
○國務大臣(芦田均君) お答えいたします。國會の連絡に當るためには、やはり各省の事務には一應通じておる必要があります。又政務次官と雖も、その屬僚即ち事務次官以下の官吏を指揮する權限を持つておるのであります。重要なる省の事務についても、その立案及び實行に參畫することは言うまでもないのでありまして、單にメツセンジヤーボーイのような形で、各省から國會へ出て來るというような、狹い意味ではないということに御了解を願います。
○太田敏兄君 先程吉川委員の質問に対する鈴木總裁の御答辯の中に、この政務次官の仕事は、理論よりも實際的な見地から考えた制度であるということを御説明になりましたが、そうして又前内閣において政務次官はよくその機能を發揮したと附加えて言つておられますが、私の聞くところによりますると實際に政務官としてよくその機能を發揮したのは、極めてその中の一部の政務官であつて、大体には役に立たなかつたと、いうことを聞いておるのであります。前内閣の閣僚の一人から聞いた話でありますが、實際に大臣と符節を合せたごとく、その機能を發揮したのは僅かに二人ぐらいあつただけであるということを聞いておるのであります。それは各派から出た政務次官の割振りとも關係があると思うのであります。大臣がその女房役として政務次官を持つ場合には、その當該大臣に人選の自由があれば、最も自分の女房として適當な人を選ぶでありましようが、各派から一定に數を出してそれを割振る場合には、必ずしもその大臣の女房役として適當でない人も出て來ると思うのであります。そういう場合になりますると、ときによりますれば、却つて政務次官が邪魔になる、圓満なる政策遂行に邪魔になるというようなことも聞いておるのでありますが、そういう點につきまして、この政務次官の人選に關しては、當該大臣に對してその選択の自由を與えるような方法を採られるのかどうかというその點であります。
 それからもう一つは、これは只今千田委員の質問の中にもありましたが、政務次官を設けることは、あれは芦田内閣の成立の當時、いろいろの約束があつて、そうしてこれは或る黨の黨内の收拾策一つであるというようにも世評もされ、又いろいろ揣摩憶測もされておるのであります。相當澤山の約束があつて、これをこの際是非とも制度化して政務官を取らなければ收拾がつかんのだというようなことも聞いておるのでありますが、この點につきまして芦田總裁の御見解を承りたいと思うのであります。
 それから先程岩崎委員の質問に對して、鈴木總裁から、政務次官の任事上の立場につきまして、鈴木總裁は政務次官は主として國會との交渉事項に當るということであつて、行政事務にはタツチしないことを原則とする。行政事務は官僚にやらせるのだといつたような意味の御説明があつたのでありますが、只今芦田總裁の御説明を聞きますると、政務次官は、行政事務を經驗し、行政事務に通じた議員を採ることが必要である。そうして具體的の各省の部課長の上に立つてこれを指揮する權能があるのだというような御説明でありまして、先の法務總裁の御答辯と、只今の芦田首相の御答辯とでは、非常な齟齬があるように思うのでありますが、この點を明らかに御答辯を願いたいと思うのであります。

○國務大臣(芦田均君) お答えいたします。第一點は、この制度を設けたのは、内閣成立當時は、獵感熱を滿足せしめるための約束があつてその收拾策としてこういう制度を設けたという風説があるが、そういう事情が實際あつたかというようなお尋ねであります。率直に申しますと、今日のような時勢において、多くの議員の中から極く少數の政務官を選ぶということは、これは黨人としての立場を私は申上げておるのでありますが、却つて黨内のいろいろな感情や經緯を増す原因になることが多いのでありまして、何百人という中から僅か十人、十一人の人を選ぶということが、却つて黨内には厄介なことが起る。それを敢てしてまでこれを置かなければならんというには、おのずから國家的の別の見地がある。こういうことでありまして、決して多數の人から少數の人を政務官にすることが、黨の中で非常な圓満な理由になるとは、極く正直に考えて、ならないと私はそう思います。そういう點から考えて見ましても、結局これは策略から出たものでも何でもない。全く議院政治の運用のために、かかる制度を置くことが必要であると感じた結果であります。
 それから第二に、政務官は各省大臣の任意に選択することに任せるかというお話でありましたが、これはそういうわけにばかり參りません。先程申上げましたように、将來閣僚として重要な國務に參畫する一つの修錬道場ともいうべき地位でありまして、普通の祕書や祕書官を連れて來るのとは趣きを異にして、やはり大局の上から見で、本當に國家のために有爲な人材を拔擢しなければならんという建前に立つておる職務でありますから、第一義的には内閣において最も適當と認める人を、これを選考するという方針でありまして、一々各省大臣の思考を聞いて歩いて任命の標準にするということは考えておりません。
 それから第三に、法務総裁の答辯と私の先程の答辯とが矛盾しておるかのごとき感を與えたようでありますが、それは決してそういう意味ではないのでありまして、無論各省に政務官を置くというからには、政治性を持つた人材を迎えるのであります。從つて又政治の立場から各省の行政事務を見、又これを監督し、且つこれに精通することが必要なのであります。從つて窓口事務のごとく終始役所に勤務して、そうして巨細なる瑣末の事務を扱わせるようなことは無論政務官の任務ではありません。併しながら議會との連絡に當るという以上は、我る程度省内の事務に精通する必要が絶對のこれは要請であります。それでなければ大臣に代つて國會に出て諸般の質問に答えるなどということは到底できないことなのです。どうしても事務に精通せしめなければならん。事務に精通せしめるには、自分が實地に權限を握つて仕事をしなければ行政事務というものは分らない。そういう意味において次官でも局長でも政務官がこれを指揮して、行政事務に或る程度の指針を與えるということが必要になるのでありまして、それでなければ他日閣僚としての政治的經驗を積む修錬にはならないと私は考えております。鈴木法務總裁の意味も決してそれを否定される意味ではない。ただ時間の關係から申しましても、現在のごとく殆んど年中議會が開いておつて、常に議會に多くの時間を割かなければならん政務官でありますから、勢い仕事の性質は議會の連絡ということに重點が置かれる。そうして時間の關係からいつても各省の仕事を一日見ておるというわけには行かない。そこのただ言廻しの相違でありまして答辯の間に何ら異つたことはないと考えております。
○山下義信君 只今の總理の御説明の中に非常に耳障りといいますか、私共關心を持たざるを得ないお言葉がある。それは政務次官は大臣になる見習稽古、大臣になる修錬道場というお言葉がしばしば出たのであります。この政務次官の任務、性格ということを明らかにいたしませねば、法案の審議ができませんので、私は伺いますが、成る程そういう一面もあるということは私共も了承はいたします。併しそれが主たる目的ではないのではあるまいか。少くとも只今總理のおつしやつたような意味だけのことは、衆議院のみならば、或いは全面的に通用いたすかも分りませんが、少くとも私共の參議院の立場におきましては、そういう點を非常に力説強調せらるるという意味の政務次官ということには、全面的に必ずしも承服いたしかねると思うのであります。それはもう言うまでもございません。參議院の特殊の立場といたしまして、この參議院議員の任務というものは必ずしも政權争奪が直接の目的でございません。このことは賢明なる總理のよく御承知のところでございます。而して議員には解散もございません。任期も長うございます。從つて私共は參議院にありまする政黨の分野が、必らずしも與黨、野黨というような、そういう激しい立場で争うべきではないというような考え方を、實はこれは与黨、野黨に拘わらず持つておるのでございまして、從いまして政務次官というようなものを、今回十一名、同數で參議院議員から採るということになつておりますることは、先程鈴木法務總裁或は今度參議院から政務次官を探ることにしたのは參議院を重視したのである、參議院を重からしめたのであるというお言葉がありましたが、私共は參議院から政務次官を採つて頂くことになつたことによつて參議院が少しも重くなつたとは考えておりません。むしろ參議院議員という立場は、いろいろな面から申しまして、私共相當の誇りを、矜持を持つておるつもりでございます。言い換えると議員には練達堪能な者が相當集まつておると思います。今更行政部に參りまして役人の見習をしませんでも、相當その方面の卒業者も數澤山あると思いますので、且つ又大臣病に罹つていない者も澤山おりますのでございます。從いまして若し參議院方面から財務次官をお探りになりますということならば、その趣旨は聊か衆議院方面とは違う點があるのではないか。即ち練達堪能な、言い換えましたならば、いつでも國務大臣を引受けられるというふうな人物が、多數これは實際揃つておるのでございまするから、それらの者を政府部内にお迎えになりまするということは、これは大臣の全くよき輔佐者として、即ち行政部に対するところのよきアドバイザーとして、顧問というような格でも、これを重く用いようかというお心持があるのではありますまいか。若しそうなれば參議院から政務次官に出ますことは、必ずしも恥かしがる必要はございませず、相當な有能な人材も、或いは欣然として應ずる者もなきにしもあらずと考えます。只今の總理の御説明で見ますると、まるで幼稚な者をこれから養うもののように、養成するようにお考えになつておられまするが、果してそういうことで參議院方面から政務次官をお探りなさろうとするか、もう一度その點を伺つて置きたいと思います。
 且つ第二といたしましては、政務次官の任務、政府の新たなるこういう仕事をする職員を置くのか、即ち行政部にこういう一つの政務次官という職員を置くのか、内閣全體の政務を掌る一つの機關として設けるのか、或いはこれは國會の職員、役員というような意味で設けるのか。先程鈴木總裁のお言葉では、これはむしろ國會のために設けるのである、政府のためじやない、與黨のためじやない、むしろ國會のために設けるのだいうようなことをおつしやつておるのでございまするが、國會の便利のために設けるというならば、例えば現實の問題といたしますると、これは與黨のみからお採りになりますか、衆議院のごときはこれは與黨のみからお採りになると假りにいたしましても、何故かならば、多數黨でなければ内閣を組織できませんから、與黨だけからお採りになつてよろしうございますが、參議院の與黨、野黨という立場は、内閣の組織と直接關係のない立場でございます。
 然らば參議院からお採りになります政務次官というものは、言い換えて見るならば、各派からお採りになつてこそ、國會との間の連絡が非常に緊密にできまするけれども、あなたの内閣にいたしましても、參議院における與黨的なものが少數でありまするときは與黨から十一人をお採りになつたからといつて、何も參議院との連絡の役には立ちません。だから參議院の特殊の性格から申しましても、そこに何らかのお考えがあるかどうか、念のために政務次官の性格を明らかにするために、總理の御所信を承わりたいと思います。
 それから第三には、これはやがて恆久的に置くかも分らんが、その置き方については一つ構想を練るお考えであるというふうな御答辯でございましたが、何か臨時立法が期日が來ましたときの、恆久的に置かれまするこういつた職務に対しまする今後の在り方の御構想がありまするかどうか。私共實は緑風會におきまして、その行政機構の調査研究をいたしております中にはこの政務次官制度は或る程度まで是認いたしておるのでありますが、その在り方につきましては各省に一々配屬せしめずいたしまして、これを内閣に置きまして、そうして一應分擔はさせておるけれども、いわゆる各省の役人のような形はさせないで、眞に大臣を輔佐するようなふうにして、大臣と同數にこれを置くのが一番いいのではないかというようなことを考えておるのでございますが、若しこれを恆久的に置くといたしますると、どういうような構想を持つておいでになりますか、まだ構想が纏まつておいでになりませんかどうか、その點を承わりたいと思うのでございます。最後に私はこの機會に伺いたいと思いますることは、各省に顧問というものがあります。參議院におきましては、各省に顧問を置きまするにつきまして、すでにこれを拒否いたしました先例があるのでございます。又最近は外務省の顧問として片山哲氏を御推薦に相成つて國會の御承認をお求めになつて、これに対して國會側におきましても、又參議院におきましても、相當難色を示しておりますということの事實があるのでございます。こういうふうに議員が行政部に關係いたしますることにつきまして、相當重大な關心を今拂いつつあります場合でございまするが、今の外務省の顧問に片山氏が就任いたしまするということと、先般行政調査部の顧問として、我が議院の川上君竝びに衆議院の松岡氏が就任することにつきまして拒否いたしました、あの行政調査部の顧問と外務省の顧問と、その性質におきまして違つたところがございますか、全く同様の顧問でありまするか、ただ擔任の省が違いまするだけで、同じ意味の顧問でありまするか、この際總理の見解を承つて置きたいと存じます。
○國務大臣(芦田均君) 只今の御質問の第一點は、私が政務官制度を置く一つの必要な理由として、議會の立法に參畫しておる議員が同時に行政事務に精通することは、議院内閣を建前とする我が國においては頗る有意義な仕事であるということを特に申上げたことから起つたのでありまして、それはこの條文の中には實は書いてない理由でありましたから、特に詳しく申上げたのであります。無論政務官を經なければ大臣になれないなどということは毛頭考えておりません。現在の内閣において閣僚の地位を占めておる者で、政務官の職に在つた者は殆んど寥々として或いは一人もないかも知れません。無論政務官を經なければ閣僚になれないなどというのではないのであります。併しながらこの仕事は行政事務に從事することによつて、今後閣僚となつた場合において頗る利するところがあるということであるならば、これを置くことにして、私は國家のためにも議會政治の運營の上に、又議院内閣を造る上においても、決して害はない、むしろ利益がある、かように深く考えておる次第であります。第二に、參議院には與黨も野黨もない。從つて國會との連絡ということになれば、必ずしもどの黨からどうこうという必要はない。これは衆議院とは違う。こういう御意見のようでありましたが、無論衆議院にも野黨、政府黨があります。併し、やはり、無所屬という中立もあります。參議院にも私の了解するところによれば政府を支持する政黨もあり、全然野黨たる政黨もあります。この點についてはただ數は多少違うかもしれませんが、特に參議院と衆議院とにおいて性質の差があるとは私も考えていない。性質の差があるとすれば、それは憲法上の規定に基く機能の差である。現在の両院において或る者は野黨になり、或る者は政府黨になり、或る者は中立になつておるという點においては、參議院も衆議院も何も違うところはない。ただ政府に反對の意向を持つ議員の方に、政府の役人として政府の政策の實行の任に當つて貰いたいとお願いしても、恐らくそういう方の同意は得られないに違いない。この政府に反對だという方に、政府の役人になつて下さいとお願いしましたところが承諾される見込はないのであります。從つて參議院として就任を承諾せられる方は、何といつても政府の政策を大いに實行しようという熱意のある方でなければ承諾は得られないことは固よりであります。そういう事態は初めから明らかになつておると思いますから、特に政府に反對であるとか、或いは政府の政策を實行するのには熱意がないというような方にお願いしても、私は承諾される見込がないと思いますから、おのずからそこに限界ができる、かように考えております。尚この制度の将来はどういうふうに考えておるかということでございますが、まだ今日のところ、はつきりとお答えするだけの案はできておりませんが、至急に又委員會を設けて、第二國會以後における政務官制度の在り方について成案を得たいと考えております。最後に行政調査部の顧問と外務省の顧問とは、何か性質上の差があるかということでありましたが、性質上の差はありません。お話の通りいずれも顧問たることにおいてはその立場は同一であります。
○委員長(下條康麿君) 總理大臣に御質問ございませんか。尚この際、法務總裁に對する質問はございませんか。……それでは質問は終わつたことにいたしてよろしうございますか。
   [「異議なし」と呼ぶ者あり]
○委員長(下條康麿君) まだ正式に法案が囘付されておりませんので、囘付されて後討論に入りたいと思います。それから先程問題になりました海上保安および運輸交通の委員會との連合委員會を開いてやつたらどうかと思います。ちよつと速記を止めて下さい。
   [速記中止]
○委員長(下條康麿君) 速記を始めて。今日はこれにて散會いたします。
   午後四時四十九分散會
 出席者は左の通り。
   委員長     下條 康麿君
   理事
           太田 敏兄君
           西山 龜七君
           山下 義信君
   委員
           岩崎正三郎君
           田中 利勝君
           吉川末次郎君
           北村 一男君
           竹中 七郎君
           平野善治郎君
           小野  哲君
           駒井 藤平君
           伊達源一郎君
           千田  正君
  國務大臣
   内閣總理大臣兼
   外務大臣    芦田  均君
   法 務 總 裁 鈴木 義男君
  政府委員
   法 制 長 官 佐藤 達夫君