第002回国会 決算委員会 第8号
昭和二十三年四月二十八日(水曜日)
   午後一時四十八分開會
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  本日の會議に付した事件
○國家行政組織法施行までの暫定措置
 に關する法律案(内閣提出、衆議院
 送付)
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○委員長(下條康麿君) 只今から決算委員會を開きます。昨日豫備審査をいたして置きました國家行政組織法施行までの暫定措置に関する法律案、これが衆議院を通過いたしまして、正式にこちらの方に回付になりましたから、正式に御審議願いたいと思います。尚この國家行政組織法という、未だ制定せられざる法律の題名を掲げることにつきましては、衆議院で修正になりました。これにつきまして政府からちよつと御説明願いたいと思います。
○國務大臣(船田享二君) 今委員長から御報告がありましたように、昨日國家行政組織法施行までの暫定措置に關する法律案が衆議院を通過いたしましたのでありますが、それにつきまして、衆議院の方で、國家行政組織法という法律がまだないのに、そういう名稱を用いることは不適當だというような御意見から修正されまして、國家行政組織に關する法律、それからあとの施行というところを制定施行というふうに修正されまして、國家行政組織に關する法律の制定施行までの暫定措置に關する法律という名稱に變えて可決されました。従つて附則の方にやはり「國家行政組織法の施行」とありますところを、ここも亦「國家行政組織に關する法律の制定施行されるまでの間、」というふうに修正いたされまして、衆議院を通過いたしましたような次第でございます。
○委員長(下條康麿君) この際政府にお願いしておきたいと思いますが、最近この法律の字句や、いろいろ内容等につきましても、統一を缺くような點が間々あるように思うのであります。この今の衆議院で修正された法案も、初めから直されて御提案になるべきものと思つております。こういう點につきましては、今後共政府の十分御注意を願いたいと思います。
○山下義信君 只今政府から、衆議院で修正可決たなつたという御説明なんでありますが、参議院の方におきましての、各議員に對しまする修正案の配付手續のようなものは、只今のところまでは私共の手許には到達しないのでありまして、今この席で承わるのが初めてでありますが、議員に對しまする修正案の配付というような手續はどうなつておりますか。
○委員長(下條康麿君) 今事務局に伺いますと、まだ間に合つておらない。配付が……。
○山下義信君 事務局から正式に、衆議院で修再可決になつた、その修正の正式な文書がございませねば、審議の進行はできないのではないかと存じますが、如何でございましようか。正式に委員會へ付託になりましたのはこの只今私共が持つておりまする案が正式に付託になりましたので、若し修正になりましたならば、改めて修正案が配付されなければならんと存じまするが、如何でございましようか。
○委員長(下條康麿君) 今朝見た公報によりますと、決算委員會に付託をせられた案件は、やはり修正せられなかつた國家行政組織法施行までの云々という題名が出ておりました。併しその前に恐らく修正になつておると思いますから、それは書き誤りではないかと思いますが……。
○山下義信君 私共は只今御説明になりましたことは、昨日も御論議になつたのでありますが、國家行政組織法というこの字句に關しまして、修正をいたさなければならんと考えまして、實は今朝來關係の委員とも談じ合いまして、修正案を實は私案を作りまして、プリントなどにいたしましたり、かれこれの研究をいたしたような次第であります。然るに昨日通過いたしました衆議院のその修正案が、すでに本院に同付されてあるいうことでございますれば、私ども議員は午前中無用なことをいたしておつたということに相成るのでありまして、簡單に考えますれば、事は輕微のようでありまするが、議員の職責を盡します上におきまして、甚だこれは面白くないように心得ますので一應お取調べを願いたいと思います。
○委員長(下條康麿君) 昨日御要求になりました國家行政組織法案要綱は、政府から配付になつておりますが、山下議員にお伺いしますが、これも説明を求めましようか、大体新聞に出ておつた程度のものですか、もつと簡單なものですか……。
○山下義信君 昨日新聞に掲載のことにつきましては、他の議員から御發言がありましたのでございますが、すでに新聞に掲載せられてありますることは事實でありますので、あの新聞に掲載されておりまする案と、この要綱とどういう關係でございましようか、御説明を願いたいと思います。
○國務大臣(船田享二君) 昨日私から申上げましたように、あの新聞に、或る一部の新聞に發表された國家行政組織法案というものを、行政調査部の方で決して發表いたしたものではございませんので、何らかの方法で洩れたと思うのでありますが、多少の違いは字句のことや何かにつきましてあるかと思いますが、大體現在のところ、行政調査部において整えてあります案が、新聞に出ているというような關係になつておりますので、このお配り申上げました法案の要綱は、趣旨においてあの新聞に出ましたものと殆んど違いはない、それの要綱であるということを申し上げることができると思います。
○山下義信君 新聞掲載のことは本院に關する限りは追及いたしませんが、本決算委員會は、行政機構に關する事項を所掌しております委員會でありますので、政府におかれましても、他の委員會に御出席とはお考えを多少異にせられまして、御自分の御關係の委員會とお考えになりまして、もつと打ちくつろいで、肚を割つての御説明なり、御態度を實はお願いしたいと思います。表面を走りまして、何事も形式的公式に行くということになりますと、いろいろ審議が圓滑に行かない憾みがありますので、何かと御腹藏なく御説明なり、御懇談下さるようなお心持ちで願いたいと存じます。御配付願いました資料、大變有難うございます。殊に祕密事項の御資料を頂戴いたしまして感謝いたします。この中で要點とお考えになりまして、本暫定措置に關しまする法律案を審議いたしまするのに關連のありますような點をピツクアツプして頂きまして、簡單に御説明をして頂けば非常にこの機會に有難いと思います。
○政府委員(前田克己君) お配りいたしました國家行政組織法案の要綱、これは別にこの法案の内容によりまして、現在御審議を願つております暫定措置に關する法律案の審議に、どういう關係を持つかという點は特別のものはないと思うのであります。むしろ現在の行政官廳法と大きく違つて來る點を申上げた方が御参考になるかと思います。それで第一に書いてありますように、行政機關の組織の基準を定めるものである。この點においては建前といたしましては、現在の行政官廳法と大きな違いはないと思います。從つてこの組織法自體では、各官廳がどういう組織權限を持つかということは直接には分りませんが、それは別の組織法に讓られることになるのであります。いわばこの法案によりましては、形式と型を決めるということを目的といたしておるわけであります。ただ現在の行政官廳法は、何事も從前の例によるということになつておりまするが、今囘の法案におきましては、今非常に行政機關の種類、それに伴いまする名前、それから或る程度内部の組織の型等がいろいろ區々に亙つて、時に亂雜で分りにくい點がございますのを、できるだけ整備いたしまして、すつきりした形にしたい。こういうことに相當の重みが置かれております。
 從つて二のところにございますように、行政機關の種類を決めまして、これ以外に勝手な名前を使うことは廢める。こういうことも考えております。又三でも各外局の長等の名前をできるだけ統一をいたしておる。これも同じ精神から出るのであります。四におきまして、各省の内部部局等につきましても明確な規定を置きました。これは現状と餘り差異はありませんが、從來はこういう點についてはつきりした規定がございませんので、最近におきましては、内部組織等もやや亂雜に見られる點もあるのでありますが、これを是正いたしたいと考えておる次第であります。
 それから行政機關に置かるべき職の點につきまして、異例の者は六のところにあります總務長官という規定でございます。御記憶かと思いまするが、國家公務員法におきまして、次官というのは奬來は特別職に置かれるわけであります。即ちいろいろ任用資格等についての細かい制限が撤廢せられまして、各省の大臣が自己の政策遂行に便利な、好む人物を自由に連れて來られる。そういうことになりまして、次官というのは相當政治的な職になりますので、大臣、次官の下におきまして事務を統轄する人といたしまして、總務長官という制度を新たに設けたのであります。現在の事務次官のやつております仕事の大半は、むしろ總務長官に移行するような構想になります。
 その外八のところにありますように、現在公團というのも、これは非常にむずかしい存在でありまするが、やはり國家の行政を執行するものとして扱われておりますので、その點を法案の中に採り入れまして明確にいたしております。
 これらの點が現在の行政官廳法と違いました主な點でございます。
○山下義信君 大變有難うございました。只今伺いますと、要綱の第六に、各省次官の外、總務長官一人を置く、この御趣旨の御説明がございました。この次官は特別職であるという關係から、或いは今日で申しまする政務次官というようなものを豫定せられておるのではないかと考えますが、若しそれでございますると、先般可決いたしました政務次官の設置に關しまする法律案、あれは第二國會限りの臨時法律案になつておりますが、この際この關係法の延期の暫定措置に關しまする法案の中に、行政官廳組織法のできるまでという意味で、それも含めてお入れになりましたらばよかつたのじやないかと思いますが、その邊のお考えは如何でございましようか。
○國務大臣(船田享二君) 今御質問の、この度の國家行政組織法案で考えております次官と申しますのは、必ずしも現在の政務次官の後繼というような考えでやつておるのではございませんので、一種の副大臣と申しますか、そういうものと考えておりますので、從つて國會議員以外の人達からも任用ができるような、少し性質の違うもの、こう御承知置きを願いたいのでございます。從つて現在の政務次官設置の法律とは直接に關係はございません。
○山下義信君 只今の答辯で了承いたしました。國家行政組織法の構想の各省の次官というのは、政務次官をこれに振替えるという考えでないということの御説明でございました。極めて明瞭と相成りました。満足をいたしました。
○委員長(下條康麿君) 山下委員にお斷りいたしますが、先程衆議院の修正案がまだ囘付にならないかというのでしたが、衆議院から修正議決して参議院へ囘付されたのは、昨日午後五時だそうです。實はそれより前修正が大體判明したものですから、十二時頃に參議院から印刷局の方へ打合わして、原稿を廻して、五時に囘付になると同時に校了して、直ぐ印刷に頼んだそうです。ところが不幸にして印刷機械が故障して、今漸くできたので配付しました。手違いですから、どうぞ悪しからず。
○山下義信君 了承いたしました。
○兼岩傳一君 ちよつと大臣にお尋ねいたします。この行政調査部の仕事の基本的な問題なんですが、行政調査部としては、こういつた組織法を作つて出すというふうな考えでおられるのか。それとも新憲法にふさわしい日本全體の官廳機構の民主化、行政組織の民主化を具體的に實行するという、つまり内容を持つてこの組織法という形が出て來るのか、形だけで、内容の未だ準備なり、成案なりをお持ちになつていないのかどうか、ちよつとお尋ねしたいと思います。
○國務大臣(船田享二君) 全く形だけと申上げるわけではございませんで、勿論新らしい憲法の趣旨に從つて行政組織を合理的にし、又簡素化するという目的の下に、そういう目的を意識しながら、この法案を作成しておる次第でございまして、從つて各行政官廳、各省各廳などの組織につきましても、案が確定しておるというわけでございませんが、大體いろいろと研究調査をいたしつつあるようなわけでありまして、それと關連してこうした原則を作つて行こうという方針で、この案を作つた次第でございます。
○兼岩傳一君 それではお尋ねいたしたいのでありますが、この今問題になつております中にもあります建設院の問題なんですが、これはもう数年來非常に問題になつており、又兩院を通して、又各政黨においても、この院ではいけないので、省にしなければいけないというふうの空氣はほぼ滲透しておるのであります。で政府においてもこの問題は、各黨の政務調査會の意見、あなたの黨の意見についても、私が一年以前からお會いして御意見も拜聽しておるのでありますし、又社會黨、民主黨及び野黨であります自由黨におきましても、すでにこの問題は取上げておられる、この建設省の問題、それから又具體的な内容として戰災復興の問題、又食糧増産を中心にする河川の災害の問題、山の治山、治水の問題、そういうふうのこの建設行政が一元化されていないで、あちこちにばらまいておるのを建設省に含むというのが到頭行われないで、今日に来てしまつたのでありますが、我々はこの五月三日には、新らしい憲法發布の滿一周年十までには、恐らく建設省はできるであろうという、私共見通しを持つておつたのであります。ところが五月二日が五月三十一日までに延びるということは、或る程度了承できるのでありますが、そういつた形の上の組織法ができるということと關連して、建設省の設置という、この各省にばらばらになつておる建設行政を一元化し、そうして建設力を集中して、國土復興と、それに關連して建設院を建設省にするというような内容について、どういうような考えを持たれ、又閣議において、どういうふうにそれを進めるという御腹案を持つて、この組織法の要綱の未確定のものをここに御提出になりており、それと關連して五月二日を五月三十一日にしておられるか、その建設省の問題について一つ……。今日まで一年以上も御研究になつており、大體結論に御到達になつておるのじやないかと思いますが、その點を拜聴したいのであります。
○國務大臣(船田享二君) 建設省の問題につきましては、お言葉通りでございまして、行政調査部におきましても、建設院でなく省にする案という、ものを調査、檢討しておる次第でありますが、お言葉にもありましたように、省とするならば、建設行政を一貫して、建設省に集めるということが適當ではないかという考え方の下に案を集めておるのでございますが、各省の土木事務と申しますか、それを建設省に一省に集めまするということは、各省それぞれやはり各省の建設行政について獨特の歴史もあり、特長もございますので、それをどの程度に、謂わば新設されるべき建設省に吸收するかというような具體的な問題につきまして、まだ相當困難な問題がございますし、又一方におきまして、現在のままの建設院をそのまま省にすることが、取敢ずの措置としては適當ではないかという意見も最近には出て參りましたので、それも併せて檢討いたしまして、又行政機構改革審議會の方でも、只今改めてその二つの問題を比較して研究いたしておる次第でありまして、できるだけ早くお言葉にありましたような趣旨の案を作りたいとは思つておりますが、現在のところでは、まだそんなようなふうな状態のたのに、確定案というところまでは達しておりません。
○兼岩傳一君 この建設行政のような重要な問題が、もうすでに行政調査部が設置されまして二年に近く、いろいろに研究されたであろうにも拘らず、今日まで我々もすでに一年以上この國會におるのでありますが、殆んどそういう點について、どういうふうに具體的に進行しておられるかということを殆んど承知していないのであります。今私建設省の問題を聞いたのでありますが、一體この日本の行政機構を民主化して行く、そうして簡單明瞭にして、能率的なものにして行くためには、各省いろいろの問題がありましようが、その最も大きな問題は各省に蟠居しております張繩り主義を打破して、この科學技術的な觀點から行政機構というものを再組織して行くということ、こういう任務のために行政調査部があり、私は恐らく新大臣もそういう意向でお働きになり、そうしてこれをまあ延ばされるという以上は、相當内容のある、つまり單に組織法という一片の法律が出るんでなくて、本當に國民から見て民主化された、科學的な、能率的な官廳に、古い日本の半封建的な官廳機構が、新らしい民主的なものになるということを期待しておつたんでありますが、今の中の一部門、一つの問題である建設省の問題についても、今のままでするというような不徹底なことを考えて見たり、或いは各省に蟠まつている繩張り主義を破るのは、甚だ困難であるというような、そういう、いわば非常に、何と言いますか、怯懦と言いますか、臆病な、そういう態度であるということは、私は非常に遺憾に考えるのでありますが、若しそうだとすれば、一體何のために、もう一月近くお延ばしになるのですか。つまりただ一片のこの組織法というものが出るという、つまり法の條文を練るという意味で一月延ばされるのでありますか。それとも内容も本當に新憲法發布以來もう一年になるので、相當研究されたところをこの内閣で實行に移す。先程言つた官廳の繩張り主義を破り、封建的なものを近代的なものにし、非民生的なものを民主的なものにし、非能率的なものを能率的なものにするという、その準備のために一月延ばされるのですか。單にこの條文を出されるのは。その點の根本的な態度を拜聽したいと思います。
○國務大臣(船田享二君) 今のお言葉のように、私どもの行政調査部といたしましては、できるだけ官廳組織の合理化、或いは民主化というようなことを、この際行いたいと思いますので、いろいろと努力して參りまして、そのために實は各省の設置法案もなかなか決まらないような状態でありまして、そのために一月の延期をお願いいたしたいと、こういうように考えて参つた次第でありまして、單に國家行政組織法そものの、字句の問題等のためのみで延期をお願いしておるわけではございません。ただ現在のところ、どこまで我々の考えておりますところが實現できるかというようなことについて、はつきりしたお答えを申上げることができませんのは、誠に残念でありますが、できるだけ努力をいたしたいと、こんなふうに考えておる次第でございます。
○小川友三君 本案の中で、先程大臣から御説明がありましたが、これからできる次官、國會議員でない方からも多く採り上げられるという意味の御答辯がありましたのですが、それならば、それは舊憲法時代によく意表な人を、豫想外な人を總理大臣が拔擢して、大臣の次に置くというようなわけで、次官が副大臣にも類するというお話がございました通り、議員にならなければ大臣になれないが、舊財閥は倒れたから、新興財閥の連中が政府に寄附をして、そうして御機嫌を取つて、そうして副大臣にどんどん入つ來て、日本の民主にというものが非常に妨害をせられてしまつて、そうして舊に逆戻りをしてしまつて、民主の大道が小道、細道になつて、しまいには消えてしまつて、右翼全盛が再現するのではないか、こういうふうに想像もせられるのであります。大臣に次ぐ次官は副大臣という言葉を想像されるということは、おつしやる通りでありまして、その通りとしたならば、それが今度は國會議員以外から出て來るというお話でしたが、これは非常にまずいうことではないかと思つております。そうした古い政治に還りつつあるというような感じが深いのでありますが、特にこの三のところにも、廳の長は長官であるという言葉が使つてありまして、六の方へ行きますと、次官の下に總務長官というとてつもないえらい名前がありますが、長官というのは、今まで大臣であつて、その下に次官がいて、その次官が國會議員以外から出てくるということでありますれば、石炭到着の電報が讀めないというような者が出て來るというような、飛んでもない逆戻りをするということになるのであります。總務長官というような名前は削つて頂いて、あくまで今までの次官に類する仕事、事務次官の仕事をするのでありますから、事務長でもいいし……、事務次官で悪ければ、事務長という工合にしまして、この民主化的な名前でやつて頂きたいと思います。こういう名前にすることは私は反對をしますが、大臣の御意見を伺いたいと思います。又四、の場合ですけれども、政令で總局、局、官房というようなものをどんどん決めて行きたいというようなお説に對しましては、反對でありますが、大臣の賢明なるところの御答辯を一つお願いしたいと思います。
○吉川末次郎君 この法案の問題だけに限つたらどうですか。これは行政組織法案という心のはまだ出ていないのですから、今日はこれだけに限つて論議したらどうですか。
○小川友三君 先程實は大臣から、次官を國會議員以外から採用するのだということで、青天の霹靂でありましたから、お尋ねするのですが、如何ですか。
○國務大臣(船田享二君) 今の小川委員のお言葉でございましたが、そういうようないろいろの問題につきましては、相成るべくならば、尚小川委員のお言葉を體しまして、更に案を檢討いたしまして、閣議によつて決定いたしましたならば、國會の御審議を仰がなければならんと思いますので、そのときに改めて御審議をお願いたしたいと、こんなふうに存じておるのであります。
○委員長(下條康麿君) 山下さん御相談ですが、安本長官は先程から催促しておるのですが、見える、見えるといつてお見えにならんのですが、どうでございましようか、政務次官で……。
○山下義信君 それでは政務次官から一つ……。經濟安定本部令を延期して置こうということになつておりますので、從來の経済安定本部の機構、任務、そういうものをそのまま延期なさるお考えでありますか、或いはこの際何らかの新らたなる構想で再出發のお考えがありまするか、この際承わつて置きたいと思うのであります。
○委員長(下條康麿君) 安本長官がおいでになりましたから、もう一度恐れ入りますが、お願いします。山下君、
○山下義信君 経済安定本部の將來の在り方につきまして、何らか新たなる御構想をお持ちに相成つておりますれば、現在の經濟安定本部の勅令をそのまま五月三十一日まで延期しようという本案の審議に對しまして、承つておきたいと思うのであります。私の質疑の要點を申上げておきます方が御答辯に御便宜かと存じますので、申上げますが、
 第一點は、元來安定本部は、臨時的の官廳でありましたが、やはり臨時的の官廳として今後存続されまするか。或いは恒久的の官廳として新たなる構想の下に再組織をされまするか。その點であります。
 第二點は、若し再組織されまするというならば、安定本部の任務、現在の勅令の規定とは別に、新たなる性格に向つての御構想がありまするか、如何でございましようか。そういう點を伺いたいと思うのであります。
○国務大臣(栗栖赳夫君) お答えしたいと思いますが、今回の安定本部の勅令を、一ケ月延ばそうということは、これは暫定的に我々考えたのでございます。只今、第一の問題につきまして、やはり将來は恒久的の官廳として存置する意圖であるかどうかというのでございますが私は本來から安定本部は一日も早くなくなつて、安定の實を學げたいと、こう考えておる次第でございます。併し経済復興の、まださなかじやない、出發の第一歩を出そうという時でございます。物資の生産、その他も非常に落ちておる時でございますから、臨時的の、全く臨時的の機構として延長をしたい、こう考えておるのでございます。ところで延長をするにつきまして、他の國家行政組織法案というものの考案が上りつつあるのでございまして、これは大體五月末日までに、できれば法律にお願いして出發しようとするのでございます。そこでこの安定の法律も、これと時を同じうして、そうして實施をする方が便宜である、こういう考えから、取敢えず一ケ月延ばしておく、こういう趣意でございます。政府としましては、一ケ年の延長ということを考えておる次第でございます。そこでこの経済安定本部の設置法案というものをお願いするようになりましても、大體一ケ年の期間を限つて設置するという意味のことを明らかにしたい、こう考えておる次第でございます。
 任務の點でございますが、これはもう従來からありますものをそのまま受け継いで、そうして經濟安定を任務とし、任務を達成すれば、そこで終了するのでございます。この點においては安定本部の作用、機能等は、必要な點においては十分に發揮するようにしたいと考えております。併し健全財政に件う行政機構の改革整備というような問題もございますが、財政負擔という點をも考えて、双方から、この機能は十分保存し、更に必要なる場合には發展さして行く、併し經費その他の點はやはりこの健全財政の維持という點から見合わして行く、こういうような方法を探りまして立案をしたいと思つておるのでございます。立案の點につきましては、只今考究中でございまして、内容についてはまだ纏まつておらんような次第でございます。
○委員長(下條康麿君) お諮りいたしますが、本會議が始まりましたから、この際この程度で散會しまして、明後日十時から、修正案があるようですから、時間がかかると思いますから、お願いたしたいと思います。本日はこれで散會いたします。
   午後二時三十一分散會
 出席者は左の通り。
   委員長     下條 康麿君
   理事
           西山 龜七君
           山下 義信君
   委員
           岩崎正三郎君
           吉川末次郎君
           北村 一男君
           谷口弥三郎君
           小野  哲君
           駒井 藤平君
           鈴木 憲一君
           兼岩 傳一君
           千田  正君
           小川 友三君
  國務大臣
   國 務 大 臣 栗栖 赳夫君
   國 務 大 臣 船田 享二君
  政府委員
   總理廳事務官
   (行政調査部總
   務部長)    前田 克己君