第007回国会 地方行政委員会 第5号
昭和二十四年十二月二十四日(土曜
日)
   午前十時五十九分開会
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  本日の会議に付した事件
○地方行政調査委員会議委員任命に関
 する件
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○委員長(岡本愛祐君) これより地方行政委員会を開会いたします。今日は地方行政調査委員会議の委員の任命につきまして地方自治庁の当局からその説明を承わりたいと存じます。この委員は参衆両院議員の同意を得まして内閣総理大臣が任命することになつております。今日参議院の同意を受べく内閣総理大臣から提出されたものであります。それにつきまして小野政務次官より説明を承わりたいと存じます。
○政府委員(小野哲君) 本日は木村国務大臣が出席いたしまして御説明申し上げる筈でございましたが、よんどころない病気のために出席いたしかねまして、私代りまして御説明いたしたいと思います。この点予め御了承願いたいと思います。
 地方行政調査委員会議設置法は御承知のごとく、前国会において御審議を頂きまして成立を見たのでございますが、政府は地方行政調査委員会議の任務の重大なることに鑑みまして、広く各界に亘つて最良の適任者を得べく物色して参つたのでございます。地方行政調査委員会議設置法によりますと、委員五人の中三人は、全国の都道府県、知事の連合組織の代表者、全国の市長の連合組織の代表者、全国の町村長の連合組織の代表者が、それぞれ推薦した者から任命することと相成つておるのでありますが、会議の使命を考え、且つ会議として一体的に活動できる人を選任するよう考慮いたしまして、右の各連合組織の代表者と慎重に協議をし、且つ関係方面とも密接な連絡をとりまして、選考いたしました結果、政府といたしましては、都道府県知事の連合組織から推薦されました渡邊銕藏君、市長の連合組織から推薦されました神戸正雄君、及び町村長の連合組織から推薦されました鵜澤聰明君と共に高橋誠一君及び杉村章三君を最も適任と考えますので、右の五君を任命することといたしたく、ここに地方行政調査委員会議設置法第五條第一項の規定によりまして提案をいたしたような次第でございます。何とぞ慎重御審議の上お取運びあらんことを切にお願いを申上げる次第でございます。
○委員長(岡本愛祐君) 只今お話のありましたこの五人につきまして、この重要な地方行政調査委員会議の委員として適当な力倆経験を持つておられる、こういうふうに内閣総理大臣が認められたその理由を、個人々々について簡単に御説明願つて置きたいと思います。小野政務次官。
○柏木庫治君 それより前にお尋ねいたしたいと思います。これは決して言葉尻を取るのではないのでありますが、以上の五人を任命することにいたした、こういう言葉でありますが、任命することにいたしたいとか推薦したとかいうことなんでしようか。いたしたと、決定的であるならば、国会の承認を得る必要はいと思うのですが、政府が推薦をして、それが国会が承認をして初めて任命ということになるのですか、任命が先になつて国会に事後承諾というような形になるのですか、この点一つはつきり知りたいと思います。
○政府委員(鈴木俊一君) これはお手許にお配りいたしました印刷物が大変不用意になつておりまして、柏木さんの仰せになりましたようないろいろ誤解を生じました点につきましては、非常に恐縮に存じておりますが、これは地方行政調査委員会議委員候補者氏名表というべきところでございまして、ただこの法律に基きましてそれぞれ都道府県知事の連合組織の代表者が推薦した者一人と、又市長、町村長代表者が推薦した者一人ずつということになつておりますので、そのことをそのまま用いたわけであります。それから政府任命という言葉は非常に語弊がございますので、これは鉛筆で消してございますが、はつきりいたしておりません。要するに政府がみずから国会の承認を求めるために内定をいたした者二人というのがこの最後の二名の方であります。で、これらいずれにつきましても国会の御同意を経ました後に政府が任命するということになつておるわけでありのして、その間特別に政府側の方でどうこういうような気持は全然ないのでございます。
○柏木庫治君 そういたしますと、この渡邊、神戸、鵜澤の御三名も、全国町村長の連合組織体から一人を推薦する。一人を推薦するということは全国町村長連合組織体が持つておるわけでありますが、若し仮にこの中の一人はいかんと国会が承認しなければ、それはやはり又その全国の連合組織体が変つた人を推薦して、そして決定する。推薦権を持つておるのであつて、若し国会で承認を得なければ、又変つた者を推薦して、結局国会の承認したときに初めて任命というのが生まれるのですね。
○政府委員(鈴木俊一君) 今柏木委員の仰せになりました通りでございます。
○濱田寅藏君 これはちよつと、今小野さんは関係当局とも折衝の上こういうふうに決めたとおつしやいますが、大体これは候補者であるならば、一応これは例の何と申しましようか、資格審査表のごときものも当然これは出してあるのか。そういうものは全然まだ引込めないで、御当人達にも内諾を得るとか、そういう内交渉もないのか。その辺を……。
○委員長(岡本愛祐君) 速記を止めて下さい。
   午前十一時八分速記中止
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   午前十一時二十五分速記開始
○委員長(岡本愛祐君) 速記を始めて。
○吉川末次郎君 この特別職の職員の給與に関する法律の中にその通り出ておる。それに従つて先に我々予算が示されたわけでありますが、この特別職の職員の給與に関する法律を改正する意思はお持ちにならないのか、又その必要はないのであるかどうか、それについて政府側の答答弁を願います。先程のお話ではそれが必要がないような御答弁でありましたけれども、改めて御答弁願います。
○政府委員(鈴木俊一君) 只今のお尋ねの点でございまするが、地方行政調査委員の給與につきましては、給與の額だけから申しますと、只今御指示がありましたように、委員の方は両院の事務総長或いは内閣官房副長官というようなものと同じような額になつておるのでありますが、先程政務次官の御答弁に申上げましたように、政府の委員を内定いたしました気持、又地方団体が推薦せられました気持としましては、そういう給與の如何に拘わらず、最高水準の方々を推薦した、こういう気持でございまして、大臣級と申しますか、いろいろ表現はあると思いまするが、少くともそういうような気持で選考をいたした次第であります。給與の点は国務大臣と、地方行政調査委員は常勤という建前になつておる点では同じでございまするが、実際問題といたしまして、地方行政調査委員の勤務につきましては、仕事が要するに一つの行政事務の配分、その他の特定せられた仕事であるわけでありまして、その仕事につきまして日々朝から夜まで一定の場所において必ず勤務しなければならんという性格のものでなく、これは場合によりましては、自宅におきまして、或いはその他適当な研究室等におきましてこのことのために十分鞅掌して頂く、こういう建前に実際ならざるを得ないと思いますので、それらの点等を考えますというと、ただ給與の額だけを形式的に国務大臣と同じようにするという必要が絶対にあるというところまではないのであるという考え方、委員の選考の仕方がそういうような国務大臣級というような気持で選考いたしておりまするが、給與自体につきましては、やはり仕事の性質、性格等から考えまして、今申しましたようなことでいいのではないかというふうに考えております。
○吉川末次郎君 只今の鈴木政府委員の御答弁に対して、国務大臣とは仕事の性質が異なるところがあるからして、国務大臣と同格の給與を與えることの必要がないというところの御答弁であつたのでありますが、若し今の政府委員の意見が妥当でありとするならば、国家公安委員の給與に関しても又同様の考えが及ばされなければならんと思うのでありますが、国家公安委員は国務大臣と同格の給與を受けているのであるにも拘わらず、この地方行政調査委員会議の委員については、更にそれと違つたところの取扱をせられるということは辻褄の合わない話であつて、私は政府委員の意見というものは、それと照応して妥当でないと考えます。小野政務次官のこれについての御答弁をお聞きしたいと思います。
○政府委員(小野哲君) 鈴木君からお答えいたしました点でありますが、我我といたしましても、この地方行政調査委員会議の重要性並びに委員の使命等に鑑みまして、只今吉川さんの御指摘になりましたような格付をいたしたいということで関係当局とも種々折衝もいたして参つたのは事実でございます。然るところ、その私共の意図が法律の方に現われて来る段階にまでは、現状においては達しておらない次第であります。この点、決して我々がこの点について無関心であつたというわけではございません。ただ、鈴木君が申しましたように、仕事の性質等とも考え合せる必要がございまするし、勿論又吉川さんの言われましたごとくに、現在の国家公安委員会の委員との振合いということも、我々は重々検討いたしたのでございますが、諸般の事情から、前国会において御審議を頂きましたような結果に相成りましたことを申添えて置きたいと存じます。
○柏木庫治君 私は、ここまで行つたもので承認ということになるだろうなあと思うのでありますが、五人の中で、杉村さん一人を除きますならば、年齢が平均七十歳五分に当る、杉村さんの五十歳を加えると六十六歳四分に当るのでありますが、若しこれがいろいろの会議をいたしまするならば一対四でありますし、又老人連中は頑固でありますし、又歴史も杉村さんに比べみずから高いと考えている連中でありますから、結局七十歳半の人がこれを決めて行くというような工合になると思うのでありまして、再建日本とか、新らしい日本の地方行政をやろうというのに、もう七十になつて、旧い頭のがちがちの連中が調査して見たところで、大体まあ人選は、全国の市町村長の連合組織体の皆の出したものが、皆七十八歳、七十三歳という者を持つて来るのですから、こういう先生の頭が封建的なものを持つているのだと思う。若し私に規模を言わせますならば、少くとも五十歳程度の者を三人ぐらい、あと七十歳前後のような者でも結構と思いますけれども、この組織が、余りに旧い固まり過ぎた頭の寄り合いが事を決めることになるという点において、私は不満であります。選考の余地がありますならば、もつと新鮮味を加えるべきじやないかと思います。これは、私の所見を述べたわけであります。
○林屋亀次郎君 この中で神戸さんが推薦されておられるのであります。私は今日まで地方自治委員会に出ております経験上から申しますると、とかくこの衝に当つておる方はその衝のみを論じられまして、非常に全国の地方行政というものの今後に進みにくいのであります。或いは例で申しますならば、町村会から出ておる方は町村のことのみを論じられておるのであります。従いましてこの神戸さんは市長現職のままでこの委員になられるのでありますか、この点は重要なる問題であろうと存じまするが、小野政務次官の御意見を一つ伺いたいと思います。
○政府委員(小野哲君) 林屋さんの御質問に対しましてお答えをいたします。神戸正雄氏が現在市長をやつておりますことは、御承知の通りでございます。市長の全国の連合組織から推薦を受けられて、候補者として今日御同意を願いたいと、かように思つておるのであります。神戸正雄氏が市長をおやりになるかどうかという点につきましては、実は神戸氏の個人の御意思の問題に相成つておりますので、政府としてこの際この内容にまで触れて申上げますことは、如何かと存ずるような次第で、この点は甚だ林屋さんの御質問に対して、申訳ない御答弁かとも存じまするが、一応個人の神戸正雄氏の御意思に俟たなければならないのではないか、かように政府としては考える。ですからこの点に関するはつきりとした御答弁を申上げることは差控えさして頂きたい、かように存する次第であります。
○委員長(岡本愛祐君) 外に御質問ございませんか……、最初に私がお尋ねしましたことに関連しまして、尚聴いて置きたいのですが、只今までの小野政務次官並びに鈴木政府委員の説明によりまして、政府の出して参つた候補者は、各層の最高水準で大臣級の人を選んだつもりである。それから民主自由党というようなことを考慮しないで、一政党に偏しない人を選んだつもりだ。又同じような傾向の人の出ることを避けたつもりだ。又五人が一体的に活動ができる人を選んだつもりだ。尚外に適任者も考えられたけれども、本人の承諾を得ることはむずかしいような事情もあつた。こういうように承わりまして、それとこの神戸氏並びに杉村氏は我々にも地方行政のことにつきまして相当通曉せられておる人であるということは分りましたが、渡邊銕藏氏、鵜澤聰明氏、高橋誠一郎氏、これが候補者に入つた。人格、識見の点はこの履歴でも分りますけれども、今度の会議の目的は相当地方行政に関する専門的の識見の要る問題と思いますから、市町村、都道府県及び国すべての事務の配分の調整、地方公共団体の機関に委任して行う事務の調整とか、その他地方行政に関する専門事項、その点につきまして勿論専門調査員の方で案も立てましようけれども、それに対する十分な判断力のできておる人でなければいけません。これから勉強しておるのでは一年や一年半でやり上げなければならんものに対して間に合わない。それで今私が示しました三人の方を、政府が今度の会議の委員の候補者として適任だとこう見られた理由、それをお尋ねしたいのであります。
○政府委員(小野哲君) 只今委員長からも御指摘になりましたように、この地方行政調査委員会議の設置法によりまして専門事項を調査させますために、専門調査員を二十名以内置く、こういうことに相成つておるのでありますが、この専門調査員の活動に俟つべき点が相当あろうかと思うのであります。それからこの委員を選考するに当りまして、只今お話になりましたような方法につつきましても、いろいろと勿論各角度から考慮いたしましたことは申すまでもございません。ただ問題は一つの専門的な事項についての調査ということは、やはり専門調査員をしてこれに従事させるということが妥当でありまして、この委員諸氏はむしろ大所高所から全体として、これを判断して行くお役割を持つて頂くことが必要ではないか、さような意味合におきまして今委員長からお話になりましたような方法が、極めてこの点については過去の経歴或いは人物、識見等から申しまして公正な判断の下に、地方行政調査委員会議の運営に当つて頂けるものと考え、政府は適任者として、候補者として選んだような次第でございます。
○委員長(岡本愛祐君) 更に伺いますが、特に地方行政の運営について従来の経歴は大してなかつたけれども、そういう考え方でなくて大所高所から専門調査員が調査して出した案に対して、判断を下して行くに適任な人を選ぶ、こういう意味ですか。
○政府委員(小野哲君) 勿論この委員の中に、或いは地方行政或いは法制について通曉された方を加えるということは誠に望ましいことは申上げるまでもないのでございます。ただ先程鈴木君から御説明いたしましたような選考の経過を辿つて参つておりますために、委員長が恐らくお考えになつておるような線にまでは、或いは行つておらないのではないかということを、私も御推察申上げる次第でございますが、只今申しましたようにこの委員会が、委員として一体的に話動できるような点をも考慮いたしますると共に、経歴或いは人物、識見等をも考え合わせまして、公正な判断をなし得るということに重点を置くことが必要ではないか、こういうふうな私は考えを持つておりますので、従いましてこれらの方々は、その意味においてこの委員会議の運営に当つて頂けるものと期待を持つておるような次第でございます。
○吉川末次郎君 多少意見になるのでありますが、私は今の委員長が言われたことに対する政府の答弁と照応いたしまして、委員長の質問に現われておる意見と、多少違つた見解を実は平素持つておるのであります。と申しますのは今日まで日本におけるところの地方行政に関するエキスパートというようなことを考えますというと、この地方行政というものが地方行政の実質的な内容ということを考えないで、単にその形式であるところの地方行政に関する法律というような面にのみ主眼点が置かれて、地方行政と言えば何か行政法の一部分であるところの地方制度の法律学的な、註釈的な研究というものが、地方行政の研究であるかのように考えられて来たのであります。これは日本の地方行政に関する研究が大体においてプロシヤ主義的であり、或いは独逸法学系統を引いておつた一つの弊害であるのでありまして、大体英米等においては、行政法というのはそういう法律的な研究というものは、実は余りないのであります。日本で地方行政というと、そうした行政法学の研究であつて、例えて言うならば地方行政における都市計画、或いは住宅政策というものは非常に重要な面を占めるものであり、殊に戦後の現段階においては住宅政策のごときは、極めて重要な地方行政の面を占めておるものであると考えますが、住宅政策をどう考え、どう立案して、どうやつ行くかということになつて来るというと、これは学問的にいうならば、或いは経済学的な、或いは社会学的な面が非常に必要であるにも拘わらず、そういうことの研究は日本ではしないのであります。又勿論大学で行政法を研究しておる人はは、法律学たるに過ぎないのであつて、そういう知識を持つておらない。ここに名を挙げますならば杉村章三郎君もその一人であると私は考えるのでありますが、杉村章三郎君は地方制度に関する制度的な、行政法学的の研究のプロフエツサーでありまするけれども、この地方行政の法律に規定されたるところの、自治的内容に関する何らの知識を持つておらないということが、これがすべての今日における日本の地方行政に関する研究の最大の欠陥でありまして、米英等にはドイツ法学におけるところの行政法というようなものは特別にないのでありまして、都市計画法の法律的研究はしているけれども、都市計画はどんなものであるか、都市計画は如何に立案さるべきものであるか、或いは施行さるべきものであるかというようなことはちつとも研究されていない、ただ実施して行くということになりますと、都市計画の方も、住宅政策の方も、これは土木工学の建築学的の面がありますから、そういう技術者の面と、そうして地方行政に関する法律、即ち都市計画法の法律的研究ばかりやつて、その経済学的な、社会学的の計画ということは全然無視されて都市計画が考えられ、住宅政策が考えられるということは、これは今日最大の日本における欠陥であつて、これは政府当局において戦後日本の地方行政の考え方を、基本的に変革して行く必要があると思うのでありますが、そういう面から考えまするというと、この五人の人の中で杉村章三郎君は私は極めて典型的な誤りである、今日までの日本の地方行政の面からの、代表者であるそういう人もそれは必要なんでありますから、一、二加わつておることはいいのでありますが、あとの四人は若し委員長が、私が指摘いたしましたような意味においての、地方行政に関するところの法律家でないという意味から不適任であると言われるならば、むしろ私は委員長の意見には反対するのであります。殊に渡邊銕藏君のごときは私も個人的に多少以前から知つておりますが、その意味において杉村章三郎君のごとき行政法学家ではないのでありますけれども、地方行政殊に都市の行政に対するところの立派な著書もありまするし、その面からは十分の私は適格者であるということを考えます。ただ政治的には私は社会党であり、渡邊銕藏君は民自党でありますから、意見は異なつておりますが、地方行政のエキスパートであるという点から考えれば、私は渡邊銕藏君は十分に第一流の人ではないかと思います。又その他の人にいたしましても小野次官と委員長との見解の相違によりまして、私はこの面だけに限定いたしますればむしろ小野次官の意見に賛成する面が多いと、こう感ずるのであります。
○委員長(岡本愛祐君) 吉川委員から蘊蓄を傾けられた御意見が出まして誠に傾聴いたしました。私は今出された方が不適任とも何とも言つていないのでありまして、政府はどういう面からこの人選をせられたかということを開いたに過ぎないのであります。初め政府から答弁がありましたように、同じ種類の人を集めなかつたということは非常に結構である。私の最も惧れておるところは、柏木君からも指摘がありましたように、こういう何と申しますか、選定は相当やつておられる方が多い、それが人物、識見か言つて非常に適当な方であるとは思いましたけれども、いわばそういう方々はともすればいわゆる属僚政治というものにわざわされて、つまり専門調査員という方はその道の玄人の人が多い。その説を鵜呑みにしてしまあという傾向が多くありはしないかということを憂えたものですから、一応お尋ねしてみたのです。不適当とも何とも申しておらないのですから、その点は誤解のないように。
○三木治朗君 この高橋誠一郎という方の文部大臣を辞めたところの理由に、憲法第百三條但書により文部大臣の地位を失うということが書いてあるのですが、これはどういう意味ですか。
○政府委員(小野哲君) ちよつとこの点につきましては調べました上、御返答を申上げたいと思います。
○吉川末次郎君 給與に関する法律は書いてある通りですか。
○委員長(岡本愛祐君) ちよつと速記を止めて。
   〔速記中止〕
○委員長(岡本愛祐君) 速記を始めて。
○鈴木直人君 この委員会は、前に専務の委員であるというような説明であつたのですけれども、この顔触れを見ますと、必ずしもそうでないように思われる。従つてその格式上の待遇は別として、実際に支給するいわゆる金銭的の待遇といいますか、こういう面を大臣と同じようにするという只今の御意見もありましたが、これにつきましては一専務でやるか或いは兼務のようなな形でこの人達が行つておるのか、この点……。
○政府委員(小野哲君) 鈴木さんからの御質問にお答えいたしますが、これは先程丁度おいでにならないときにもお話が出まして、鈴木行政部長からも御答弁申上げたのでありますが、この委員は常勤を建前とするわけであります。併しながら朝から晩まで一定の事務室におつて仕事をやるという場合のみではないと考えますので、その点につきましては、例えばいわゆる国務大臣の勤務の仕方等とに異なつたものがあるであろう、或いは自宅において調査研究されることもありましよし、或いは研究室において研究をされるという場合も想像されておるような次第であります。
○鈴木直人君 私の質問したのは勤務の状況を申上げておるのではなくて、例えば具体的に言えば大学総長というものの職務をやつておりながら、この委員をやつたり、或いは芸術院の会長でしたか、そういうのをやつておりながらこの委員になる、或いは市長をしておりながらこの委員になる、こういう形のものなのか、或いは芸術院を全部辞める、市長を全部辞める、教授も総長も全部辞めて、そうしてそれぞれ生活においても専門的にその方面に専従する、こういう形式のものになるかということであります。
○政府委員(小野哲君) 私はそれを常勤、非常勤の角度から御答弁をいたしたつもりなんでありますが、今申しましたように、適当な場所で研究をする場合も想像されておりますのと、それからこの法律によりまして、他の職務と兼ねることを禁止いたしておりませんので、従つてこれは差支ないものと考えております。
○鈴木直人君 私申上げましたのは、そういう法律的に差支があるかないかということを申上げておるのではなくて、現在問題になつておりますのは、この五人の委員を任命するという具体的なものになつておるのですから、具体的なことについて申上げておるのでありますが、例えば市長の代表の神戸さんというような方を、市長の現職にありながら委員に任命するということであるか、或いは明大の総長をおやりになつておりながら、鵜澤さんがその委員になるとか、そういうような個人個人の、現在までずつとやりましたそれぞれの職を持ちつつ、更にこの委員になることを前提として本人に交渉し、又そういう意味において任命しようという考え方から、国会に同意を求めようとしておるのかと、こういうことをお伺いしておるわけです。実はこの前に、あの法律を審議する場合にはそうではない、あらゆるところの職のない、職を全然なくして、そうしてこれだけの専門の委員になつて貰うような人を推薦する方針であるという木村国務大臣からの説明もありましたので、その点をお聞きするわけですが、更に今岡田さんからも大臣の待遇にすべきだという御意見がありまして、それは大臣待遇というのは、待遇が大臣待遇であるか、或いは俸給が大臣待遇であるかということは、実は聞かなかつたのですが、恐らく実質的な給與等においてという意味も含まれておるんだと思いますが、そういう場合には従来の職務を持ちつつ、更に大臣待遇の報酬をやるということが果していいのかどうかということも、考えなければならんものですから、具体的の問題について御質問をするわけです。
○政府委員(小野哲君) 具体的の問題についての御質問でございますが、先程林屋さんからも同じような御質問がございまして、私から御答弁をいたしたのでありますが、例えば現職の市長の地位にある方が、この委員になつた場合に現職の市長の地位をどうされるか、こういうふうな御質問であつたのであります。これは一番具体的の問題だろうと思うのでありますが、政府としましては、勿論委員の候補者として選び出しますためには、本人の御意思も勿論伺つておるわけであります。併しながら現在あられる地位を如何にされるかということにつきましては、これはそれぞれ個人々々のお立場上の問題であり、個人々々の意思によつて定まるべき問題でありますので、この点について政府側から立入つてこうすべきである、ああすることが必要であるというふうにお答えを申上げることは聊か如何なものであろうか、かように考えますので、私から確答を申上げることは差控えたいということを、実は林屋さんにも先程御答弁をいたしまして、御了解を得たつもりでございます。さように御了承願つて置きます。
○鈴木直人君 政府がこれを推薦する場合に、恐らく個人に当つていると思うんです。その時に具体的に個人がそれじや今の自分の職のままでいいのかということを聞かれておると思うんです。その場合にそれはあなたの御自由にして下さい、まあこういう答弁であつてどちらでも御自由にして貰いたい、こういうような考え方でお願いしているのだ、こういうまあ答弁と考えていいんですね。
○政府委員(小野哲君) この五人の委員の中で、御承知のように三名は地方の関係団体の連合組織から推薦されることの関係もありますので、従いまして一々政府から全部五人の方に当つておるとは限らないわけであります。ただ従つてここでその個人に折衝をされました当時、どういうふうな話合でどうなつたかということを、私としては御答弁申上げるだけの材料を持つておりません。御承知置きを願います。
○林屋亀次郎君 先程からこの大臣級の問題がいろいろ出たんでありまするが、この委員会としては、何と申しましても、この地方行政委員の最高でありまするので、大臣級に大臣と同等の待遇をするということの政府の確約を得て、この委員五名を認めたらどうだろうと思うんですが、皆さんに一つお諮りを願いたいのであります。
   〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
○鈴木直人君 私もその御趣旨には養成ですが、実は恐らく同じところのこの議案が、午後の議院運営委員会にこれは出て来ると思います。それで私の考え方から見ると、この本日の本会議にこれが提案されないと、恐らく次の国会にまで延びやしないかと、こう思います。そこでこれは十二月一日から出発することになつておるわけですが、まあその確約を政府から云々という段階を経て、初めてこれを任命するということになりますると、恐らく本日は間に合わないのじやないかというのが……大臣待遇にするということは恐らく政府の各方面の何が必要でありましようし、或いは閣議においても決定しなければならんでありましようし、その他いろいろな手続も必要であると思う。そこで今お聞きしたいのは地方行政委員会の私も一員でもありますし、私は議院運営委員会の一員でもあるので、実はさつき増田官房長官に議院運営委員会に出て頂いた時に一応地方行政委員会において審議をして、そうして大体よろしいというような段階を、午前中にでもして頂いたら、午後に一つ運営委員会に一つかけよう、こういうような形にしておりましたので、この地方行政委員会においてとにかく協議になつてもよろしい、いつでもいいという大臣待遇というような形の解決がつくまで、一つこれを留保して置こうということであると、議院運営委員会においてもそういうような形にしなければならんということになりますから、その点の一つこの委員会におけるお考えをお聞きして、私も議院運営委員会の一員として、一つその考え方によつて動いたらどうかと思います。
○吉川末次郎君 私は大体林屋委員の意見に全面的に賛成であります。それは前申しましたように、我々の委員会としては今日の午後にかけて頂く、そしてシヤウプ勧告書等が指示しておるような、この地方分権主義によるところの地方自治会議の重要性をもつと我々は高揚さして行かなければならんという建前から、やはり国家公安委員と同格の取扱をするところに、即ち国務大臣と同様の格の委員にまでこれを上げるということについては、我々の委員会として相当に力説して、そうしてその実現を期さなければならないと思うので、多少時間の上におきまして不便を来たすかも知れませんけれども、さつき申しましたようなことは、本委員会の使命の上からして重要なことであると考えますので、たとえそれが自然休会明けの来月に決定が延びましても、そういうことのために努力してやるということが、我々の使命ではないかと思います。
○委員長(岡本愛祐君) 外に御意見ございましたら一つ……。只今林屋君及び吉川君から、この会議の委員は非常に重要なものであるからその待遇を国務大臣と同一の待遇にすべきである。言葉を換えて言えば、国家公安委員の待遇と同一にすべきである。それを政府当局を、尚責任ある関係大臣を呼んでその確約をさせた後にこの承認をすべきである。こういう御議論がありました。それから鈴木君から、この委員の承認ということは早きを要するようだから一応承認して置いて、そうして国務大臣と同一の待遇を與えるようにこの委員会として十分努力をして、その実現を期したらいいのではないかと、こういうふうな対立的な意見が出たのでありますが、岡田君は如何でございますか。
○岡田喜久治君 そうですね……。
○鈴木直人君 それに補足して……、私は強くそういうような意見を申述べておるわけではないのでありますが、私は議院運営委員であるものですから……、而も国会から見れば議院運営委員会の所管事項になつておりまして、そうして議院運営委員会において決定しますれば、まあいわば地方行政委員会においてどういう意向があろうとも、まあこれは決定されるような議案になつておるわけであります。従いまして、議院運営委員会において恐らく午後官房長官から説明があると思うのです。その際に一応こちらの方の意見が纏まるようならば、今のようなことならば私も考えておるけれども、決まつておるなら一つ委員長から議院運営委員会にその旨を伝えて貰つて、そうして議院運営委員会において審議する場合に、地方行政委員会の意向を十分に反映せしめて、そうしてまあそれじや了承しようじやないかというような取運びになる筋合のものになりますから、そこでこの際にはつきりりそれを決めて置かれた方がいいのではないか。併しながら私は政府自身がどうしてもこの際に発足して置かなければならんというならば一応発足して置いて、そうして後それをやるというような方法もありはしないかという一つの私案を申述べておるだけであつて、強い意見を主張しておるというわけではないわけです。これは政府委員の御意向もお聴きして見たいと思うのです。
○政府委員(小野哲君) 只今それぞれの委員から御意見の御開陳があつたのでありますが、この地方行政調査委員会議につきましては御説明の際にも申上げて置きましたように、又シヤウプの報告書によりましても、速かに設置するようにというふうに勧告も受けておりますので、政府といたしましては一日も速かにこれが設置をいたしたい。さような意味合におきましてこの開会中に御承認を得まして速かな発足がいたされますように、さように希望して止まないのでございます。この点御参酌を賜りましてよろしく御配慮を願いたいと、私からもお願い申上げます。
○林屋亀次郎君 今鈴木さんから議運のいろいろな事情をお話しくださいましたのでありまするが、この委員会は大体において大臣待遇ということには皆さんが御賛同であるようでありますから、この委員会の空気を議運に反映させて頂きましてお話合願つたらどうだろうと思います。
○岡田喜久治君 どうも皆さんの御意見それぞれ、私は御尤もの点があると思いまして、最後の処置の方法については多少の迷いがないではないのです。畢竟するに我々委員会としましては、これを国家公安委員同等の待遇を與えるべし、並びに国務大臣の待遇で行かなければならんということについては一様に御同意御賛同の空気であると思う。又そうあらしめたいと私も思います。同時に今鈴木委員からもお話のような事情も実際問題として多少考慮しなければならん。又併せて考えて見ると、衆議院との歩調も必要とする問題じやないかと思うのです。そういうことになりますというと、実際問題として今期国会中に、今年中にこれを片付けるということは非常に困難である。従つて我々は以上の我々の地方行政委員会の意向というものは一決しておるのでありますから、この点その趣旨は十分に参議院の午後の議院運営委員会に是非ともこれを反映せしむべく全努力を拂い、併せて又衆議院の方との連絡も多少講じまして、でき得るならばこれは至急に衆議院側とも折衝いたしまして同じような歩調を以てこれに臨みたい。そうして止むを得ずんば政府に向つてこういう傑作附きというか、希望附きの決議を以て今日の決定を告げることも止むを得ざる処置であり、又必要な処置ではないか、こうも思う。そのようなことを含み合せてお互いにここにとにかくにもこれは国務大臣待遇を與えるべしという協議決定にいたしたらどうかと思うのですが。
○委員長(岡本愛祐君) ちよつと速記を止めまして懇談に移りたいと思います。速記を止めて下さい。
   〔速記中止〕
○委員長(岡本愛祐君) 速記を始めて下さい。
○林屋亀次郎君 先程大臣級にするよう政府に確約するという私は発言をしたのでありますが、いろいろの事情も鑑みまして、この委員会の強き要望を運営委員会に反映せしめることにいたして頂きたいと思います。先程の確約ということは取消すことにいたします。
○鈴木直人君 私は林屋さんのお話に賛成ですが、その外に成るべく近き将来において、いわゆる大臣待遇の、大臣と同じ待遇を得られるような法的措置も講ずるように、これは国会自身がやるべきことでありますけれども、政府にもそのことを申して置くというようなこともいいのじやないか。こう考えますからそれを附加えて置きます。
○吉川末次郎君 右のような趣旨に基いて、この委員会におけるところの審議の結果をば、委員長みずから議院運営委員会に御出席願つて報告すると同時に、議院運営委員会の同意を求められることについて積極的な努力をお願いいたします。
   〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
○委員長(岡本愛祐君) 只今各委員から御意見が出ましたが、それで当委員会といたしましては皆様の只今までの御意見を総合いたしますと、参議院において大体政府の出して参りました候補者五人を承認することに異議がないと、この委員会で決定いたしまして、尚この委員の待遇が国務大臣と同等の待遇を受くべき重き地位におりながら、現在の法律の規定によりましては非常に低い待遇を與えられておりますから、それは当委員会として是非とも大臣と同等の待遇を與えるよう、今後政府が積極的に法律の改正案等を出すよう、又若し出さなければこの国会の方から進んでそういう改正案を出すという強き意思を議院運営委員会におきましても、委員長におきましてこの皆さんの御意思を体して表明することにしまして、承認することにいたして如何でございましようか。御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○鈴木直人君 更にもう一つ私は決定する際に希望を申上げて置きたいと思います。これは政府に対してです。これは他の委員からもそういう御意見があつたと思いまするが、私はこの方々の顔振れを見まして、実にこれは立派な方々でありますけれども、この頭振れに配するに地方行政調査委員会議の事務局のスタツフをこの顔振れに対応するような、いわゆるこの顔振れとマツチしてこの会議全体が動き得るような、一つ注意をお願いしたい。こういうことなんです。人事についてお願いしたい。予算とかそういうものはちやんとありますから、お願いしたい。何故かと申しますると、例えばここの中の一人くらいに非常に事務的にも取り運び得るような、もつと何と言いますか、事務官的な色彩を持つたそういうふうな人がおれば別ですけれども、この委員の顔振れは非常に立派な方々ですから、この方々に全体を任せるということも非常に困難である、従つてこの事務局長と言いますか、そういう方には実際に明るい、そうしてよく勉強されて、そうして練達堪能な人を一つ配置するように特に政府において御配慮をお願いしたいということを希望を附して養成いたします。
○委員長(岡本愛祐君) それではさように決定いたします。
 今日はこれで散会いたします。
   午後零時二十七分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     岡本 愛祐君
   理事
           吉川末次郎君
           岡田喜久治君
   委員
           三木 治朗君
           林屋亀次郎君
           柏木 庫治君
           鈴木 直人君
           濱田 寅藏君
  政府委員
   地方自治政務次
   官       小野  哲君
   総理府事務官
   (地方自治庁連
   絡行政部長)  鈴木 俊一君