第007回国会 懲罰委員会 第4号
昭和二十五年四月五日(水曜日)
   午前十一時二分開会
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  委員の異動
四月五日委員團伊能君、渡邊甚吉君、
岡部常君、松下松治郎君及び齋武雄君
辞任につき、その補欠として岩本月洲
君、小杉イ子君、山崎恒君、門田定藏
君及び島清君を議長において指名した

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  本日の会議の付した事件
○議員小川友三君懲罰事犯の件
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○委員長(太田敏兄君) これより懲罰委員会を開会いたします。
 只今本人の小川議員が出席になりましたから、小川議員の弁明を求めたいと思いますが、小川君は去る四月二日の予算委員会で反対討論を行われており、更に翌日三日の本会議の討論におきましても、反対の態度を表明せられたのでありますが、然るに採決に当つては意外にも賛成の白票を投ぜられておるのであります。この間の事情は常識から考えまして甚だ理解に苦しむものでありますが、これにつきまして小川君の弁明を求めたいと思います。
○委員外議員(小川友三君) 只今委員長さんから小川友三に、予算を審議中のことと本会議中のことを弁明するようにということでございまして、私はこの機会をお作り下さるまでに、懲罰委員の方々並びに本会議場におきまして或いは議長さん等がいろいろ御盡力下さいましたこの努力に対しましては満腔の敬意と感謝をいたす次第であります。私は政党が親米博愛勤労党という党名でありまして、私は博愛の政治というものに重点を置いておるのであります。今までに、昨年の十二月の二十四日と思いましたが、給與法の問題のときも、私は委員会におきましては政府案支持の討議をいたして政府案に賛成いたしております。それは私の博愛主義から申しますと、先ず半分政府の方に花を持たせるという方法で、本会議場におきましては私は野党派の主張する反対投票をいたしておるのは前例があるのでございます。又ついこの間共産党の書記長の徳田球一先生の問題について採決をさせれるときに、つまり政府に対する勧告というのが採決せられるときに、私は当然親米という名前から言えばこれを勧告する投票をしなければならないのでありますが、博愛という政党の色を持つておりますので、弱い者をいじめるということは誰でもできます。そこで私はそうした徳田書記長が苦境に立つておる、又共産党の幾百万の党員の方が苦境に立つて、書記長である、いわゆるリーダーはどうなるかという心中を察するときに、私にはこれに賛成するという投票をすることはできません。そこで勤労党という党名を持つておりますので、勤労大衆の利益を図るということを目指しておりますので、私は社会党さまの主張しております政策を至るところで吉田内閣のときも支持しまして闘つて來ておる。性格が三つに割れておるのであります。党の性格が三つに割れておりますからして、これを如何にコントロールして行くかというところに、私の政党の苦心があるのでございます。
 そこで本論に入りますが、予算委員会におきまして私が野党派の各位の主張なさいましたところの政策を、これこそは正に吉田内閣の怠慢なるところを是正し、吉田内閣をしていい政治をとらせるというように努力していらつしやると私は考えまして、その行政面におきましても、立法面においても、吉田内閣をして、現在政府をとつておるのだから、直ぐ今日間に合う政府なんだから、これに猛烈に突込んでそうして是正してやらなければならない。これは一番手つ取り早い八千三百万同胞に盡す近道であると私は堅く信じまして、猛烈なるところの追撃戰を吉田内閣に向つてやつたことも、速記録によつてもお分りの通り事実でございます。そうして第一分科会におきましても、私は発言回数においても最大の発言をいたしております。又最後の分科会のときも十一時間、休憩の時間はありましたけれども、殆んどぶつ通しで私は政府側に食い下がりまして、行政長官連中の行政面の改善と、国民に迷惑の行かないようにいろいろ行政面に対するところの努力を要求しまして私は追及いたしたということも、速記録に載つておるのでございます。翌日の予算委員会におきまて私がどういう行動をとつたかということにつきまして、私の所見を申上げます。私は民自党が野党時代に、私は野党時代から民自党を支持しておる点も多少ありまして、昭和二十三年の二月二十一日の芦田先生と吉田先生の指名選挙の決選のときも、十三日間百二票対百二票で対立しておつたこともよく知つております。從つて小川友三としては、国会の投票の分野に正確なる判断を下しまして、そうして又この場合は、與党であつたところの芦田先生は野党に下るべきであると堅く信じまして、野党の闘士である吉田茂氏を支持しまして、西田天香先生と共に、私と二人の票が入りまして百四票対百二票ということになつて、民自党の今日の隆盛を來す一石を投じたということも、一面から自負しているのでありまして、これは政党歴史にも残るべきであると私は思うのであります。そうしてこの予算問題につきまして、私は吉田内閣が池田蔵相という比較的経済に明るい政治家が付いておりますのでこれは三人集まれば文殊の知慧であつて、池田蔵相が如何に偉くとも、これはいい知慧を付けてやらなくちやならない、そうして直ぐ間に合う政治をとらせなければいけないと私は堅く信じましたから、私は池田蔵相は昨今非常にのぼせているという見方を持つておりましたので、こののぼせている池田を引摺りおろすという力はありませんから、先ずこれに大衝撃を與えまして、池田蔵相がうんと勉強するように、中小商工業者のためになるような金融方面の努力、並びに賃金ベースの引上というようなごまかしでなく、もつとそれに骨折つて臨時国会でやつて貰いたいという要求も、速記録に載つているのであります。農民に対する問題、そうした問題につきまして、私は心血を注いで闘いました。そうして池田蔵相とも私は、皆さんも同じですが、私も懇意ですから、こうやれああやれということは、大蔵省に参つて直談判で実に数十回私は交渉をいたしているのでございます。そうして池田蔵相は諸般の情勢もあるが、とにかくベストを盡すというような意見が行くたびにありましたので、何とかこれは予算委員会というものは、大新聞の報ずるところでは與党側二十三票、野党側は二十一票で、実に二票の違いによつてこれは予算委員会は通るというような見通しが、大新聞の報道によつてこれは世間に知られておるのであります。その二十三票の中には、小川友三は無所属としてそこに入つておりまして、私が野党側に付けば二十二票対二十二票という計算を私は自分やつておつたのであります。そうしてこれはこうした勢力のときに、現在の吉田内閣の経済ブレーントラストの閣僚をして、警鐘を乱打して、彼を立派な政治家に仕上げなければならない、その重大使命が我々にありと堅く信じまして、大闘争を予算委員会において展開いたさせて頂きましたのであります。これは人類愛の博愛の大精神から割出した闘争でありまして、私の党の精神なんでございます。そうした闘争を展開いたしまして、予算委員会においては、実に二十三対十二票の差を以ちまして、政府に大警告を與えるチヤンスができ上つた、そのチヤンスをなしたということも、一票入つておるのですから事実であります。さてそうしたわけでありまして、私はそのときの感激と、野党の各議員さんの支持されたところのその熱情に対しましては、実際に一応顧みまして感謝し、感激しておつたのであります。そのときに私はその感激と衝撃の盛上つた中で私は反対討論の申込をいたしました。それから夜ゆつくり休みまして、何としても自分は大蔵大臣じやなし、総理大臣じやなし、どうしても現在の内閣を倒すには、衆議院において過半数の勢力を野党陣営が持たなければこれは何としても倒れない。これは倒すことができまい、不可能な問題を可能なように考えるという錯覚はいけない、どうしてもこの吉田内閣の現在に対して、参議院の予算委員会においては、参議院の経済の專門家が木村先生を初め帆足先生或いは幾多の先生方がいらつしやるのでありまして、民自党の経済閣僚よりももつと優秀なるところの方々がいらつしやるのですから、この人々があれだけ申され、又不肖小川友三もみずから経済学博士と称して、その戰を展開して、何とかして吉田内閣の政策の転換を私は要求して、堂々と今日の野党の予算委員会のあの大勝利は、吉田内閣に対して大きなる効果を挙げたものに違いない、併し吉田内閣は参議院においては非常に弱い、弱いものを又いじめるということは私の博愛党の面目にかかわるというような私は感じを持つたのであります。そこで予算委員会までは野党陣営絶対支持の態勢から、私は翌日弱い子羊をいじめるライオンであつてはいけないと、私は奮然と実は考え直しつつあつたのでございます。
 それから夜が明けましていよいよ三日の日の本会議議場ということになりまして、私は博愛主義である、何としても博愛主義だから、思い出して見れば、参議院、衆議院の職員の皆様が当然一日に俸給を貰つておつた方々が貰つていない、商人であれば何とか融通が付くけれども、サラリーマンの苦衷を察しまして、一日も早くやらなければ、私は議論倒れになるという政治家になりたくないというような感じを持ちまして、小川友三はこれを遅らせる方に廻つては何とも済まないと私は思いまして登院をいたしました。そうして進駐軍宿舎と申しますか、住宅五百二億数千万円の問題もあり、自分は真に政治家として、而も親米政治家と自称しておる自分としまして、これは誠に申訳ない、かように私は感じまして、今日はどうしようか、私の気分は非常に動揺をいたしておつたのであります。たまたま私の動揺に対しまして決定的な感じを與えたものが一つございますからしてここで申上げます。国鉄労働組合の方々が私の控室には、一週間以來二十名、三十名の方々が、私の控室に野党支持の猛烈なる交渉を私に展開をされておつたのであります。国鉄新聞をたまたま持つて來られて、確信を以て、本会議より一週間前に、あなた支持の記事を書くからというので持つて來た、持つて來たのを見ると、それはその新聞を私は持つて來ておりますから御覧に入れますが、その国鉄新聞の題字の下に、我が国鉄公認候補者は三名と書いてあります。はつきりと候補者と書いてあります傍に活字が潰れて何かやつてありますが、三名出ておりまして、そうしてこの三名の議員を支持するのにはつきりと大方針が決まつておる、国鉄労働組合が。君、俺の名前が、支持するというが載つていないじやないか、何だい、私をただ利用するというのでは困るというような私は意見を言いまして、それじや小川先生は反対の投票をやるのですか、政府の支持の方にするのですかと談合がありましたが、それは今のところ白紙に還元したのだからということを、その労働組合の方々に対して申上げておつたのでございます。さてそれから本会議のベルが鳴りまして本会議場に私は入りました。十一時五十五分頃私は本会議場に入つたのであります。そこで入りまして本会議場において私は今まで野党さんを一生懸命支持をして二十三票対十二票で勝利を博した。私の博愛主義から言えばすでに野党さんには御奉公は済んだ、今度は民自党さんに、與党側に博愛の精神から言つて一票入れようかなと考えておつたのでございます。そうして今度は私が反対の討論の通告を前にしてございましたから、その反対の通告を実はしてありまするので、発言の順番は、四時十五分頃と思いますが登壇しまして、私は小会派でございますから五分以上の演説を本会議場でやつた前例はないのであります。ところが三十分ですから調子を落しまして実は三十分間やつておりました。ところが二分間経過したから降りろと議長さんに注意されまして、結論の出ないうちに、後原稿は十枚余つておりましたが、その儘降りてしまつたのでございます。聞くところによりますと、議運、議院運営委員会ですね、それによりますと、私はもう一遍やらなくちやいけないというので又登壇しまして反対の意思表示をいたしたのであります。それから私は降りて來て、私は投票の如何は私としては白紙に還つて來ておるから、そこです問題は、自席へ帰りまして博愛主義を私は考えていますから、博愛主義に戻つて自席で考えておりました。それより前に、これは又計算を出しておりますから今度の予算の問題は緑風会さんの四十数票が民自党に入るというニュースが入つております。五十数票が民自党さんの票が入る、野党としてはどうしても百票になりません。これは当然負ける、野党陣営は私の一票が入つても負けることに数が出でおるのでありまして、こう負けと決まれば私の一票はどつちへ転んでも野党が負けると、そういう計算が出ますので、私の投票の順番が参りました。そこで七、八票の差があるということは新聞の記者の方々には午前十一時頃にはもうすでに分つておつたのであります。その二ユースを私は聞いておりますから、そこでそうか、それじや誠に申訳ないが私は博愛主義であるから今度は反転をしまして、投票の私の一票はどうにもならない一票だつたけれども、その時に私は白票を投じたのでございます。そういう経緯でございます。
○松井道夫君 ちよつと私聞を漏らして甚だ恐縮ですが、徳田球一氏のことについてちよつと触れられたのですが、あれはあなたの持つておられる三つの主義のどれに適用して述べられたんですか。
○委員外議員(小川友三君) 博愛です。
○松井道夫君 それはどういう趣旨であつたのですか。
○委員外議員(小川友三君) 徳田球一先生に私の反対も賛成の票もなかつたということは、共産党にも数百万の党員がいらつしやる筈です。又家族を入れれば相当のものです。党首がああした工合になりますというと、それは本当に心配していらつしやる。それから私はもう一つ考えたのは、緑風会の矢野酉雄先生の御兄弟でいらつしやるということであります……私は緑風会の矢野先生が海外同胞引場委員会において非常に心配しておられる義兄さんですか、義弟さんですか、とにかく御兄弟ですから、非常に心配しておられて、終いには余り質問が多いので、矢野先生は堪まりかねて涙をふるつて退席されたということを目撃しております。私は矢野先生とも御交誼を賜つておりましす、それから私も曾て緑風会に籍を置いた男ですから、私は博愛精神で、決戰投票だつたときに票を入れなかつたのです。弱い者いじめはしないということで実は投票しなかつたのであります。
○松井道夫君 分りました。それからもう一点、一昨夜の行動の御陳弁のうちに、議長から二分ばかり超過したからという話があつたので、十枚程残つておるけれども降壇されたと、こう述べられたのですが、速記録によりますと、二分きり残つておりませんから、討論でありますから賛否を明らかにして頂きたいと思います。と議長がそう述べられて、その後あなたが暫く述べられて、議長から時間でございます。お静かに願います。小川友三君が時間ですかと言つて降壇されたようになつておるのですが、御記憶違いではありませんか。
○委員外議員(小川友三君) 記憶違いですね、速記録がそうでしたらその通りです。
○前之園喜一郎君 小川さんは分科会は第一分科会でしたね。
○委員外議員(小川友三君) さようでございます。
○前之園喜一郎君 分科会の表決の際は反対だつたのですか、賛成だつたのですか。
○委員外議員(小川友三君) 分科会のときは、私は政府側に対して猛烈な攻撃を加えました。そうしてその時間も延長、私としては延長作戰をとつたのですが、資料を持つて來いと言つて攻撃しまして……猛烈な攻撃を加えました。尚政府の管財局長の説明は非常に出たらめであつて、これは大いに是正するように徹頭徹尾闘いまして、第一分科会の採決におきましては反対の、いわゆる政府に対する反対をいたしております。
○前之園喜一郎君 反対ですね。
○委員外議員(小川友三君) そうです。
○前之園喜一郎君 四月二日の予算委員会における討論ですね、これは非常な熱意を以て御論議になつたようなんですが……
○委員外議員(小川友三君) さようでございます。
○前之園喜一郎君 これも無論あなたの本心ですか。
○委員外議員(小川友三君) 前之園先生にお答えいたします。これは民自党内閣がこの問題で……
○前之園喜一郎君 説明は要らないから、本心であつたかどうかということだけ言つて下さい、時間がありませんから……
○委員外議員(小川友三君) 民自党内閣に啓蒙を與えるというために、気付かせる、いい政治に転換させるということでこうした反対の意思表示をしたのであります。
○前之園喜一郎君 それが本心であつたかどうかというのです。ただ一つの意思表示であつたのが、心からそういう反対討論をなさつたのかということですが。
○委員外議員(小川友三君) 勿論本心で闘つたんです。
○前之園喜一郎君 それは大して聞くこともないと思いますが、その中にこういうことが書いてあるのです。公務員の給與ベースを改訂して……、こんな簡單なことが、親心さえあれば、愛さえあれば誰でもでき得るのである。これをやらないで弱い者いじめをして、そうして国鉄のごときはストライキも禁止されて、そうしてお前達は借金でも何でもして、水でも飮んでおれというような薄情な、暴政に近い政治は永続きしないのであります。これは無論本心で言われたのでございますね。
○委員外議員(小川友三君) そうでございます。
○前之園喜一郎君 続いて伺いますが、政府に修正を迫つているにも拘わらずなぜ政府は我らの声に応じて予算を修正しようとしないのですか。私はこの予算案の反対に基いて少し理由を申上げます。ということでいろいろと熱弁を振われて、最後にこういうことを言つている。そうした惡政に対しまして、私は池田大蔵大臣とはいい仲ですけれども、私は八千三百万の搾られている勤労大衆を代表して、農民、中小企業者を代表いたしまして断乎反対いたします。これも無論本心なんですね。
○委員外議員(小川友三君) 勿論その通りであります。
○前之園喜一郎君 そうすると今あなたが委員長の質問に答えられた、いわゆる吉田内閣に反省を求める意味でこういうことを言つたということは、誤りであるわけですね。これが本当ですね。
○委員外議員(小川友三君) 勿論この日本の置かれている諸般の情勢を私としては考えております。諸般の情勢を考えまして、その情勢から判断をして、完全な独立国でない現状は、その筋からのお達しによつて変えられないと……、池田蔵相にそのとき交渉しましたけれども、君そう言うけれども実際は変えられないのだという現状だから、予算が通らんと困るのだから、とにかくよく考えて貰いたいというようなことを聞きまして、又そうしたことが現在の政治首脳部としての一番のむずかしいところだと思つております。併し何とかあなたが行つて交渉すれば、何とかなるから、是非共最善の努力をして貰いたい。親が、子供が熱病で死にかかつて困つているのを助けるつもりで真劍にやつて貰いたいと言つたら、何とかすると答えておりますから、これは誠意があるなというように……、その後で私はじめ談判をしまして、そういう答弁を得ております。ですから満更これは惡いやつでもない。又低利政策を転換するだけの誠意はあると、こういう工合にそれを聞いております。
○前之園喜一郎君 予算委員会の最後の結論において断乎反対すると言つたことは、あなたの熱意だつたわけですね。
○委員外議員(小川友三君) そうなんであります。
○前之園喜一郎君 それから予算がかかる本会議の前日に反対討論の申出をされている。反対討論ということを申出ておりますね。
○委員外議員(小川友三君) はあ、さようでございます。
○前之園喜一郎君 そのときもこの予算委員会において御発言の通りに、断乎反対する、いわゆる大衆を代表してこの予算案に断乎反対するという気持で反対討論の通告をされたわけですね。簡單に一つ……
○委員外議員(小川友三君) 勿論そうであります。
○前之園喜一郎君 その通りですね。
○委員外議員(小川友三君) その通りであります。
○前之園喜一郎君 それで結局運営委員会においては、あなたが反対討論なさるものとして通告を受取つて、発言を許すということになつたのだと思うのですが、その通りですね。
○委員外議員(小川友三君) 勿論その通りであります。
○前之園喜一郎君 そこで本会議において大体、多少違うが、趣旨においては予算委員会における御討論と同じような御発言があつたように私拜聽したのですが、議長に促される前に、登壇されたときに、やはり予算案には反対の意思を表明される御意思であつたわけですね。
○委員外議員(小川友三君) その通りです。
○前之園喜一郎君 それなのにどうしてそのときに、反対ということをはつきりおつしやらなかつたのですか。一秒か二秒あれば足ります。議長があなたに、反対か賛成かはつきりして呉れということを促したそのときに、本予算案に対して反対か賛成かということをなぜはつきりおつしやらなかつたのですか。
○委員外議員(小川友三君) その後立ちましてそれを明確化いたしております。あのときは本会議場で最初なんです、処女演説なんですよ、三十分もやつたのは……。いつもは三分か五分でしたが三十分もやつたので、そこで非常ないい気持になつてしまいまして、(笑声)今まあざつくばらんな話で恐縮ですが、いい気持になつておるときに、あつと言う間に時間が切れてしまつたわけです。それで降りてしまつたわけです。併し反対討論に出ておるんだから、反対討論にこれを解釈されると思いまして、私は速記録を見て、これはどうかと思いましたところが議事部長さんが來まして……、速記録を見て來ようかと思つておりましたところが議事部長さんが來まして、速記録を見ますと、反対を言つていないよというので、それは大変だ。どうすればいいねと言つたところが、実はそれが今問題に上つておる。反対討論だから反対だということを言えばいいのだから、あなたは登壇しますかねと言われたので、登壇します。それでは直ぐ議長さんのところに申出て下さいというので、メモしましたように討論しました。
○前之園喜一郎君 その時も予算委員会における反対とおなじような強い意思で反対されるつもりだつたのですね。
○委員外議員(小川友三君) 無論そうです。
○前之園喜一郎君 それは何時頃ですか。
○委員外議員(小川友三君) 四時十五分頃だと思いますが、時間ははつきり分りませんが、その頃だと記憶しております。
○前之園喜一郎君 それから第二回に登壇なすつて反対の意思を表明されたのは、七時何分頃でありましたかね。三十分頃ですかね。
○委員外議員(小川友三君) ええ、そうです。
○前之園喜一郎君 その第二回目に登壇されるときも、無論反対を表明されたのですから、反対する意思があつたんでしよう。
○委員外議員(小川友三君) 実は二、三分言わして貰いたいと思います。実は私、時間を忘れておりますのは、あの投票が終つた後に、社会党さまの椎井康雄さんという人に殴られまして、そうして脳震蕩を起こしたので、少し記憶が区々になるかも知れませんが、一つそのときには……診断書を持つておりますので、……、東大病院に入院しておりましたら、昨日懲罰動議で出て來いというので、驚きまして実は馳せ参じたわけでございまして、委員長さんに診断書を一つ……。脳の内出血をいたしております。それからここの胸部をレントゲンで見まして、やはり内出血をいたしておりまして、今日は実は東大病院の方へ、清水外科の三号室の方に來て貰うように事務局の方にお話ししました。併しそれでは先輩の皆さん方に申訳ないというので、実は今日は注射をして参つておりますので、記憶が幾らか区々になつておるのは病気のせいでありますので、よろしくその点は御判断を賜りまして、又全快をしましたならば詳しくお話しを申上げますからして、絶対安静をすることになつておりますので、この点はよろしくお願いいたします。
○前之園喜一郎君 とにかくね、まあ現在の御記憶でいいのですがね、登壇されて、反対の意思を表明されたときは、予算委員会におけるときと、それから又第一回討論のときと、同じようにやはり反対される本心を以ていわゆる反対されたわけなんですね。
○委員外議員(小川友三君) 勿論その通りでございます。
○前之園喜一郎君 その通りですね。それであなたの討論が済んでから直ちに採決に入つたわけなんですね。
○委員外議員(小川友三君) ええ、間もなく。
○前之園喜一郎君 間もなく……。そう直ぐですね、直ぐ……、あなたの議席は何番でいらつしやるのですか。
○委員外議員(小川友三君) 自分の議席は何番か覚えておりません。何番か知りません。六、七十番だつたのじやありませんか。初めに二番で覚えておりましたが、余り数が多くなつて忘れました。
○前之園喜一郎君 それであなたが反対討論をなされて、自分の席に帰られて、それから投票される間は僅かに二三分の間ですね。
○委員外議員(小川友三君) あのときは二度目でございますね。
○前之園喜一郎君 二度目、済んで……
○委員外議員(小川友三君) 二度目の登壇は短うございました。
○前之園喜一郎君 二分ぐらいですね。
○委員外議員(小川友三君) その通りです。
○前之園喜一郎君 その間に心境の変化を來したわけですね。反対討論をされると、これは無論議長の宣告によつて青票を入れなければならない。
○委員外議員(小川友三君) 君子豹変という言葉がありますのでね。(笑声)君子豹変、私はこう考えたのですよ。私は実は誠に申訳ないのですが、無所属におりまして、議員さんは三名おるに違いないのですが、出席するのは私一人だけです。議院運営委員というものがおりませんので、つんぼ棧敷の独房で、どれがどう進行しておるか分らない。皆目分らない点が沢山あります。灯台下暗し、いろいろ他の会派の方々がどういうふうな工合に動いておるかということは私には全然分らない。時には外に出て來て歩くから、各会派の方々に今日はどうなつておるかと聞いて、初めてああそうかということになりますが、そうした点があつて、非常にこの投票も今まで野党に入れてみたり、與党に入れてみたり、軽犯罪法では共産党を支持してみたり、自由闊達に(笑声)実は三年間やつて参りましたから、今年は賛成して反対投票を入れても、政党から除名を食う心配もない。それで賛成していて反対してみても、政党としては自分一人ですから、博愛主義であつちに花を持たし、こつちに花を持たして、半々ならこれは秤が同じだからというので、実は半々戰術でずうつとやつて來たわけなんです。だから今度も半々戰術が現われまして、(笑声)お小言を頂戴するようになりまして誠に申訳ないと思いますが、これは一人一党の弱さと言うか、自由性と言いますか、この何と言いますか、一人一党ですと、この運営委員会でこうしろああしろと、党の決議になりませんから、私々はこれはこうかなあというのでまあやつて來たわけでございます。その点は今までそうした動きがあつたのに、お小言を頂戴しなかつたのですから、今度もお小言は言われないつもりで、勿論懲罰にかかる筈は絶対にないと思いまして、実は安心して半々戰術をやつたわけです。
○前之園喜一郎君 私のお聞きしておるのは、つまり二回目の登壇をされておいて、投票するまでの間に二分間くらいしかないのです。その間に心境の変化を來されたというわけですね。來されたのは、今言われたようなことなんですね。それは登壇されて席に帰られる間ですか。或いは席に帰つてから投票するまでの間ですか。いつなんですか。
○委員外議員(小川友三君) 実はあのときは青票と白票と二つ握つて行きました。どつちにしようかなと思つて……、皆知つております。近所の人は……。青を持つて白を重ねて、二枚持つて行きました。二枚持つて行つて、そうしてあすこまで行つて考えて、それでまあ行つて白を出した。青を握つて帰つたのですな。
○前之園喜一郎君 瞬間にそういうことになつたわけですね。ふらふらしたのですね。青と白の票を持つというのは、どういうわけですか。
○委員外議員(小川友三君) 呼ばれてスタートする時に、投票に行く時に、記名投票する、困つた、博愛主義で二枚持つて行けと言つて、二枚握つて行つたんです。こつちから見れば白、こつちから見れば青なんです(笑声)
○前之園喜一郎君 二枚重ねて持つて行つたとおつしやいますがね、そうでなくて、青札を見えるように振りながら、白札はポケットに入れて、そうして出す時に他人に見えないように投票を入れられたというふうに我々は解釈しておりますが。
○委員外議員(小川友三君) 二枚持つて。
○前之園喜一郎君 見えるように青だけ振つて……
○委員外議員(小川友三君) 最近もう票は振らないです。確かにもう愼重に持つて行きます。
○前之園喜一郎君 青札は見せるように、誰にも分るように青札だけ見せて、白札は見せないように……。
○委員外議員(小川友三君) いや、見せないのです。二枚ちやんと持つて、だぶだぶの服を着ておりますから、のこのこ行つたわけですね、そこで白札を出したわけです。
○前之園喜一郎君 投票を終えて、自分の席に帰られる時に、あなたは遠山先生の所に行つて、非常に愉快そうに握手されたということを聞いておりますが……
○委員外議員(小川友三君) 私が議員と握手するのはこの前も……、政府案に反対した例を申上げます。例から言わなければ分りません。先生は弁護士ですから被告の言うことも聞いて貰わなければならない。(笑声)そこで私は前に政府案に反対をしまして、降りて來て、共産党の中野先生と第七国会のときに降りて來て堂々と総理大臣の前で握手をした男です。それで私はどこでも手を出せば握手をするという主義でおりますので、そうしたことをやつた前例もありますし、降りて來てから握手をするのは沢山ありまして、その日も私は降りて來て、握手はしておりませんが、近道は行かずにふらふら廻つて行けというので入つて行きまして、「よお」と言つて通りました。握手はしておりません。
○前之園喜一郎君 それはあなたがそうすることは、如何にも俺は青票を入れて民主党を支持したぞというふうに見えたというようなふうに考えておる人もあるのですがね。それについてはどういうふうに……
○委員外議員(小川友三君) 私は午前中に第三クラブの岩男先生と行き会いまして、同じ予算委員でしたし、曾て国民協同党時代に一緒でしたから行きまして、それで岩男先生がすつかり数を調べて來て、これは七、八票の違いで負けたということで、午前十時半頃でございました。つまり野党陣営は負けておる、これは駄目だ、数を一人ですつかり調べまして、これは完全に負けたということが十時半に分つたのであります。そこで私は控室に帰ると国鉄労働組合の方々が沢山來ておりまして、加藤委員長も來ておつて、負けたよ、この通りに完全に負けた、蓋を開けないでも分つておる、議会のことというのは、こういう重大問題になるとぴたりと分る、完全に負けておる、政府は泡食つておるけれども、勝つて泡食つてけつかりやがる(笑声)という冗談を言いましたわけです。それで十時半には大体分つておつたわけですから、そこで私は国鉄の方々にも、君もう決まつちやつた、そうですかね、やはり負けますかというわけで、いや負けます。これはどうすることもできないのだということを言いましておつたわけでございます。
○前之園喜一郎君 四月二日の予算委員会において、討論の冒頭においてあなたはこういうことを言つておる。民自党の超党員的存在、こう言つたが超党員的存在というのはどういう意味でしようか。
○委員外議員(小川友三君) 私はみずから超党員と自分で称したことはございます。それは超党員というのは昭和二十一年の一月十五日埼玉県支部発会式を私はやつた男です。今追放になつた安藤正純、中野寅吉という民自党の大幹部が來て呉れまして、盛大な発会式をやりました。そのときに安藤先生に頼んで、正式に入党届を出してあります。私は入党届が返つておりませんから、私は超民自党員であるという考えです。昭和二十一年の一月十五日、大宮市松竹館におきまして、これは大会を開きまして、民自党の同志の県会議員及び衆議院議員及び前代議士は全部集まりました。それで小林先生は代議士でなくて一組合長でしたから、やつて來ませんでしたが、あのとき全部來まして、盛大な発会式をやつた男です。ですから民自党の支部かどつかの古い帳簿の中に載つている筈です。
○前之園喜一郎君 入党届を出されているのですか。
○委員外議員(小川友三君) 昭和二十一年の一月十五日に安藤先生と会いまして、その人に渡してありますが、その人が落してしまえばありませんが、私はどつかに届いているのじやないかと思います。安藤先生に渡した。それは二十一年の話でございます。
○前之園喜一郎君 そうすると、入党届を出しておられても、民自党員の待遇は受けておられないのですね。
○委員外議員(小川友三君) そうですから私は超民自党員とみずから称しているわけです。
○前之園喜一郎君 非常に立ち入つたことをお尋ねするのですが、あなたは御病気でお休みになつておつたのですから、或いはお分りにならないかも知れませんが、いろんな風評が国会の内外に飛んでいる。これを明確にするということが却つて私はあなたのお為になるのじやないかと思います。私はあなたと法務委員会と予算委員会を一緒にやりましたし、非常に古いお知り合であるので、他意はないのです。これを明るくして、あなたの立場を明瞭にする意味において二、三の質問をしたいと思うのですが。
○委員外議員(小川友三君) どうぞ。
○前之園喜一郎君 予算委員会の発言の中に、自分は池田大蔵大臣と非常にいい仲だと言つておられる。あたなは非常に交際の広い方で、衆議院、参議院よく知つておられると思うのですが、現閣僚であなたは最も懇意にしておられるのは池田さん、或いは山口国務大臣など御懇意ですか。
○委員外議員(小川友三君) 現閣僚で仲のいい人はおりますが、現閣僚で最もよくこつちへ來いと言われるのは総理大臣です。(笑声)実は申上げますが、ちよつと申上げますよ。ちよつと話を申上げますが、余り簡單では分りませんから……。吉田総理はこういうわけです。昭和二十三年の二月の二十一日参議院で二票勝つたときに、小川友三のお陰であるということを感謝しまして、そのとき荻外莊におりました。ただ総理でなかつたのです。芦田さんが総理大臣になつた。そこで明く日に吉田総理がお茶を飮みに來いというので吉田さんの車を寄越して呉れました。君はなかなか政治家だ、民自党に正式入党しなさいということを言われました。私は一党の総裁です。小なりと雖も総裁ですから、あなたは七十二歳だから大きいけれども、今私は四十五歳なんだから後三十年もやれば民自党を負かしちやう。(笑声)ほうなかなか君は面白い男だ、面白いじやない、そういう信念で闘つているのだから私は民自党に入りません。あなたが親米民自党にすれば入りましよう。こうやつたわけです。そこでお茶を飮みまして帰つて來た。そういつたいきさつがございまして、第二次吉田内閣の時にも、こういうわけです。君は今後超民自党員として取扱おう、そういうことを総理が言つたわけです。それは超民自党員としてみずから任じておるというわけで、あなたに二票勝たしたわけだからと言つた、その時に星島二郎先生、大野伴睦先生も來られて、民自党に君、入つちやえというわけです。いや入りません、絶対入りません。私は親米政治家で博愛で勤労党であるから票が入るのだから、民自党に入ればその票が落つちやうから、特異な行き方であるからそういうことはやらないということで私はお断りしたわけです。それでお茶を飮んで帰つて來た。第二次吉田内閣の時に国会で指名せられて、丁度三日目が土曜日で大磯へ帰つてしましました。帰つたから追つかけて行けというので追つかけて行きまして、遅くなつたものですから……。
○前之園喜一郎君 詳しいことは要らない。現在閣僚でどういう人とお付合になつていますか、氏名だけ。
○委員外議員(小川友三君) 訳を申上げますが……
○前之園喜一郎君 訳は要らない。必要があれば私が聞きます。
○委員外議員(小川友三君) 山口先生と仲がよかつたと言いますが、私は山口先生とは一遍しか会つておりません。
○前之園喜一郎君 いつ頃ですか。
○委員外議員(小川友三君) 三日の日ですか、土曜は。三日の本会議の日に……
○前之園喜一郎君 四月三日ですか。
○委員外議員(小川友三君) 今月三日に日に議員食堂で行き会いました。議員食堂で会つた。昨日の新聞に私が山口国務相に酒を御馳走になつたと書いてあつたんですが、私は山口国務相に酒を御馳走になつておりません。私は自分の持つて行つた酒を飮んだのです。
○前之園喜一郎君 一遍お会いになつていろいろとお話があつたのですか。政治のお話或いは私のお話があつたのですか。
○委員外議員(小川友三君) 山口さんですか。
○前之園喜一郎君 そうです。
○委員外議員(小川友三君) 山口さんと会つて、何だこれが山口かというので、こんなのが大臣になれるなら俺もじきなれるような気がしたのです。(笑声)そこで小川君、君今度はどうするのだと言うから、それはあなた一党の総裁だから私は白紙だよと言つて断つてあります。何も言つておりません。
○前之園喜一郎君 断つたというのは。
○委員外議員(小川友三君) 白紙だ、白紙だと言つたんです。
○前之園喜一郎君 自分の方に一つ賛成の方に入れて呉れというお話があつたのではないですか。
○委員外議員(小川友三君) 向うは言わない。
○前之園喜一郎君 断つたというのは、何とかならんかというのを断つたというんじやないですか。
○委員外議員(小川友三君) いや白紙だと言つたんです。
○前之園喜一郎君 じや断つたというのは言い間違いですか。
○委員外議員(小川友三君) 何とかならんかというのは四分六ですね。何とかならんかというのは入れないかという意味も含まれておると思います。例えば百のものなら六〇%投票を要求しているような形だと思います。感じがばつと。
○前之園喜一郎君 何とかならんかということは最も政府の関心を持つておるところの予算でしよう、その予算に投票して欲しいという意味でしよう。
○委員外議員(小川友三君) そういう私は意味だと思います。そうでしよう。
○前之園喜一郎君 断つたというのは。
○委員外議員(小川友三君) そこまではつきりしませんからね、大体何とかならんかというのは、六〇%投票に入れて呉れという意味に近いものだと、いわゆるまあ色気があるなと思うのです、向うの。そこで私はいや私は白紙ですよ、山口さん私はこう見えても一党の総裁なんだからというわけで分れたわけなんですね。
○前之園喜一郎君 そのときは白紙ではないのでしよう。あなたは第二回の討論をされるときまでは反対する意思であつたのだから、白紙ではないと思うのですがね。
○委員外議員(小川友三君) ですからそれを申上げますと、これはですよ、いきなり初めて会つているのでしよう。労働組合の人々も何十人かは來ております。そこですから注目の……、小川友三の存在が相当大きかつたというのは事実なんです。みんな認めている、みんな刮目しているのですな、これはうつかりしたことは言えないから白紙だという言葉が一番いいのだから、一応政治家だからして白紙一本槍の作戰を使つたわけです。
○前之園喜一郎君 白紙ではなかつたが、つまり外交辞令なんですね、白紙というのは。
○委員外議員(小川友三君) まあ外交辞令というわけですね。おつしやる通りです。
○前之園喜一郎君 それから何か知らんこうあなたに非常に嬉しいデマがあつた、それは非常にあなたがお喜びになるようなデマが国会内或いは国会外であなたが政務次官に予定されておるということなんですね。大変どうもいいことなんですが、そういうようなお話がどつからかあなたに伝えられておるのでしよう。
○委員外議員(小川友三君) お答え申上げます。政務次官問題は、私が第二次吉田内閣のときに大磯に行つて労働政務次官を私は総理大臣に要求しました。吉田内閣には苦労した政治家がいないから、小川友三は十五歳にして東京へ出て苦労しているのだから俺が立てばもう社会党さまの労働行政に近い労働行政お私はやつちまうから是非私を労働政務次官にしろと言つて総理大臣に行つて頼み込んだのです。そうか君やりたいのか、やります、断乎やりますからというので、この第二次吉田内閣のときに私は総理大臣に頼んだけれども……じか談判で頼んだことがございます。
○前之園喜一郎君 第一次吉田内閣のとき。
○委員外議員(小川友三君) 第二次です。
○前之園喜一郎君 第二次のいつです。
○委員外議員(小川友三君) それは、第二次吉田内閣は……、さてこうなると困つちやうぞ、一昨年の昭和二十二年、寒いときですから十一月頃じやないかと思いますね。
○前之園喜一郎君 極く最近に、一つあなたはえらいのだから政務次官に推薦しようじやないかというお話が自由党の有力な幹部或いは大臣というような人からお話があつたということは大分みんな知つているのですが、これも或いは風評に過ぎないかも知れませんが、そういうようなお話はないですか。
○委員外議員(小川友三君) 実は新聞記者の方も沢山いらつしやいますから分りますが、第二次吉田内閣のときに。
○前之園喜一郎君 いやいや最近。
○委員外議員(小川友三君) それから繋がるのでありますが、そのときに、それでこの第二次吉田内閣のときに小川友三の政務次官は固いということの風評が飛んだことは事実なんです。ところがなれなかつたのです。私が緑風会に入つているつもりで吉田総理大臣はいたのです。緑風会に一つ割当しようというのです、ところが緑風会の本部に行きますと、小川さんは一人一党だから駄目ですよと断られたというので、吉田総理が來いというので行きましたが、君は一人一党か、民自党が緑風会に入つているならば政務次官にしてやるのだが、それじや困るとじかに断られております。そういう前例がありまして、それで吉田内閣においては、政務次官も大臣も吉田総理が決めるのであつて、民自党の代議士が何だかんだと言つても嘘です、インチキです、鼻紙です。
○前之園喜一郎君 鼻紙ですか。
○委員外議員(小川友三君) 民自党の政務次官も大臣も全部これは吉田総理以外に決める資格はないのです。それをはつきりと私は一昨年の十一月の第一土曜日から知つております。みんなデマです。
○前之園喜一郎君 いや、最近にそういうお話があつたことはないですか。それは吉田さんは無論最後の御決定はなさるのですが、推薦はできるのですね、廣川幹事長はいろんな大臣を推薦をするということが書いてありましたね。
○委員外議員(小川友三君) 一応申上げます。実は下條康麿文部大臣は小川友三の推薦によつて決まつた文部大臣です、間違いなく、私は吉田総理とじか談判で決めました、緑風会から文部大臣をとりたいからというので、下條康麿氏を頼むとやつた。よし決めたということでそれを大磯ではつきりと言つておられるのです。それで下條さんに、その日に帰つて來て下條さんの四谷のうちへ行つて、あなた文部大臣に決まつたぞと、本当か、本当だ、絶対太鼓判を押す、俺が大磯会談で決めたのだということを言つて、決めたとその当時言つたのです。そういう男ですからそのくらい総理に突つ込んでおるのです。
○島清君 議事進行について。小川議員は非常に必要以外にしやべつておりますので、委員長にあかれまして必要な限度に発言を止めて頂きたいと思います。
○前之園喜一郎君 私もさつきからそれお言つておるのです。どうも一問一答でない。極く簡單に要領だけ御答弁願いたいのですね、時間を取りますから。最近にですね、何人か自由党の有力な方々から政務次官に推薦しようじやないかというお話しがあつたことがあるのでしよう。
○委員外議員(小川友三君) そういうことを今までも何十回と言いふらかして、票が決戰になりますと言いふらかす人はありました。それはもう一遍や五遍や十遍、二十遍じやないのです。丁度この前の……。
○前之園喜一郎君 いや今も御発言があつたのですが、簡單に。最近にそういう推薦を受けられたことはあるかどうか、あるならある、ないならないと言つて下さい、極く最近。
○委員外議員(小川友三君) そうしたことは冗談に言われたことはありますが、それは嘘なんです。
○前之園喜一郎君 冗談に言われたことはあるのですね、それはどなたですか、覚えておりませんか。
○委員外議員(小川友三君) それは覚えておりません。
○前之園喜一郎君 そんなことはないでしよう、極く最近ですから、本人ですから宣誓はされないけれども、非常に重大な段階に入つておる、参議院の全員の総意によつてあなたを懲罰にするかせんかということが決まるのですから、もう少し、いい加減な答弁をしないで、得心の行くような御答弁を一つ願いたい。極く最近のことを誰だつたか覚えていないということはないでしよう。
○委員外議員(小川友三君) 僕は冗談に言われたことだと思つて気楽に流しておりますから覚えておりません。
○前之園喜一郎君 それならそれでよいが、あなたは、何十回となく政務次官にしようという話があつたが一向実現しないとおつしやるがそれは事実ですね。
○委員外議員(小川友三君) それは事実です。
○前之園喜一郎君 そういうことで口約束じや駄目だ、何とか一筆書いて貰わなければいかんということをお考えになつたことはありませんか。
○委員外議員(小川友三君) 吉田総理以外は誰が書いてもそれは鼻紙なんです。
○前之園喜一郎君 ところがこれもデマかも知れませんが、これは併し或る人から聞いたのですが、名前はその人にも惡いから今言えないが、予算委員会の当日と思うのですが、あなたを政務次官に推薦するという御親筆、お墨附を持つて廻られてお見せになつたということを見たという或る人から聞いたのですが……
○委員外議員(小川友三君) いや、それは贋物ですよ。
○前之園喜一郎君 いや、それがあつたかないかということを聞きたいのです。私は証人を出そうと思えば出せるのです。そういうことはありましたか。
○委員外議員(小川友三君) それは私が書いた紙なんです。
○前之園喜一郎君 贋物ですか、あなたが書いたのですね。それじやどういうことをお書きになつたのですが。予算案に賛成投票をすれば政務次官に推薦すると民自党の某最高幹部の名前が書いてあつたのじやないですか。
○委員外議員(小川友三君) 私が書いたのです。
○前之園喜一郎君 その内容を言つて下さい。
○委員外議員(小川友三君) いや、それは違います。それは私の便箋ですね、私の便箋に私が書いただけのものです。
○前之園喜一郎君 どういうことを書いたのですか。
○委員外議員(小川友三君) どういうことを書いたか紙を持つて來ます。自分の家から。書いたのを持つていますからね。
○前之園喜一郎君 いや、自分の書いたのならば、その紙を而も見せて歩いておるのだから、非常に得意になつて見せたいという……
○委員外議員(小川友三君) それを持つて來て御覧に入れます。
○前之園喜一郎君 政務次官に推薦する。予算に関して政務次官に推薦するということを……
○委員外議員(小川友三君) そういうことじや全然ないのです。そう言われると困る、誘導訊問したら困るです。
○前之園喜一郎君 いや、そういうことを聞いておるから、私が最初から申上げたように、これを明確にするということが非常によいと思うのです。
○委員外議員(小川友三君) 聞いたという人を何人か出して貰つて、私がどういうことを書いたかということを聞いて貰えば……とにかく小川友三の便箋で小川友三の判が押してあるのですよ。
○前之園喜一郎君 そんなことはないでしよう。
○委員外議員(小川友三君) いや、間違いありません。小川友三の……
○前之園喜一郎君 小川友三殿と書いてあるでしよう。
○委員外議員(小川友三君) いや小川友三の判が押してあるのですから。
○前之園喜一郎君 書いた人の名前は。
○委員外議員(小川友三君) いや、私の判が三つ押してあるのです。
○前之園喜一郎君 あなたがお書きになつたのならそれはよいとして、その書いた人の名前は誰にしてあつたのですか、誰が書いたようにしてあつたのですか。
○委員外議員(小川友三君) 私が自分のボールペンで書いたのですから。
○前之園喜一郎君 いや、書いた署名人は誰になつておるのですか。それはあなたがお書きになつたのですか。
○委員外議員(小川友三君) 署名人は民自党の議員に非ざる名前です。民自党……国会の両院を通じての議員の名前は使つておりません。
○前之園喜一郎君 閣僚の名前じやないですか。
○委員外議員(小川友三君) 閣僚の名前でもありません。
○前之園喜一郎君 はつきり名前をおつしやつたらどうですか。
○委員外議員(小川友三君) 出たらめな名前を書いたから覚えておりません。
○前之園喜一郎君 御自分でお書きになつたのなら覚えていられるでしよう。
○委員外議員(小川友三君) 私の便箋に、私の印で、私が書いた字なんですから……
○前之園喜一郎君 これは廣川幹事長の名前であるということを我々聞いておるのですが、そうじやないのですか。或いは山口国務大臣とかいうことも聞いておるのですが……。デマかも知れないが、はつきりする必要があるので……
○委員外議員(小川友三君) そこで申上げます。廣川幹事長なんというそういう責任者の名前を書くこともないし、自分は廣川さんの家へ行つたこともないから知らない。又山口さんの名前でもありません。出たらめな名前です。
○前之園喜一郎君 それを方々お持廻りになつたということなんですが、民自党の幹部にもお示しになつたのではないのですか、こういうものを自分は持つているぞという……
○委員外議員(小川友三君) それは民自党の幹部に見せたこともありません。贋物だから、落書を持つていたのですから……
○前之園喜一郎君 大体その書面をお見せになつたのは何人くらいお見せになつたのですか。
○委員外議員(小川友三君) ちよつと記憶はありません。
○前之園喜一郎君 何十人とか、何人とか、何百人という大体の数字です。
○委員外議員(小川友三君) ちよつと記憶ありません。
○前之園喜一郎君 多数の人に見せておるということは間違いありませんね。
○委員外議員(小川友三君) 多数の人に見せておりません。
○前之園喜一郎君 大体見当が付くでしよう。大勢集まられておるところに持つて行かれたのですか。
○委員外議員(小川友三君) よく覚えておりません。よく考えて見ます。
○前之園喜一郎君 もう少し二、三お伺いしたいのですが、第二回目の登壇をなさるときに直ぐに議場にお入りにならなかつたですね。
○委員外議員(小川友三君) 第二回目ですか。
○前之園喜一郎君 第二回目の反対討論をなさるときに議場にお入りになるのが非常に遅かつたですね、あなたは……
○委員外議員(小川友三君) ちよつと待つて下さい。
○前之園喜一郎君 大分あなたがお入りになるのを我々は待つておつた。
○委員外議員(小川友三君) 申上げます。国鉄労働組合の方が十五人くらい私の部屋に入つておりまして、大いに激論を闘わしておりました。本会議のベルが鳴つておるのだから行かなければならんのだ、出して呉れと言つて、それではしつかりして呉れ、ぐらついては困るぞというので、注文があるので、七八分遅れました。その押問答をしておりましたので、本会議のベルが鳴り終わつてから、七、八分経つてから自分の控室から本会議場に参りました。
○前之園喜一郎君 それは私行上のことであられるかも知れません、こんなことをお尋ねするのは大変失礼かも知れませんが、第二回目の開会の少し前に、下に銅像があるでしよう、こつちの下に、銅像があるでしよう、あのあたりに緑風会の幹部の人で非常に大きい人とあなたが抱き合つて、何か予算問題について話しておるのを聞いたという人があるのですが、これはデマでしようね。
○委員外議員(小川友三君) それは本当です。
○前之園喜一郎君 本当ですか。
○委員外議員(小川友三君) 私が予算問題の、本会議の三日の午後四時頃と思います。本会議場で私は吉田内閣は緑風会の野田先生とか楠見先生とか、労働者農民党の木村禧八郎先生とか、その途の達人を吉田内閣に入れて内閣を改造する肚はないかということを言つた、きめ付けてやつたのです。私は野田先生を呼んだが、ところが野田先生は議場にいなくて、小川君、私の名前を大臣に入れろと言つて呉れたそうだね、あとで感謝に來たのだということで、そうですか、それは有難うございます、何とか大臣に祭り込んじやおうというので、私は抱かつて、向こうもこつちへ來いというから、政界の先輩ですから親父に抱かるつもりで抱き付いたんです。そうしてほめたことを喜んで呉れたわけです。闘志が溢れていたからつい抱き付いちやつたわけです。
○前之園喜一郎君 それだけのことですか。そのときに予算の問題のお話はなかつたのですか。
○委員外議員(小川友三君) 全然ありません。
○前之園喜一郎君 予算のお話があつたように通りがかりの人が聞いたというのですが、それは嘘でしようね。予算の話をしておられるのを、予算の投票の問題についてお話があつたようなことを聞いたというのはデマでしようね。そういうことはないですね。
○委員外議員(小川友三君) 天下の野田俊作先生がそれに対して関係ないから、そんなこと言えませんよ、あの人は。
○前之園喜一郎君 もう一点、議場にお入りになる前に、民主党の控室を御存じですね。あそこから食堂の方に行く……自由党の前を通つて……自由党の前に路がありますね。あそこを通つて議場にお入りになつたのですね。第二回目ですよ、あそこをお通りになつたそのとき、衆議院の方と御一緒に手を組んで行かれたということを見たという人があるのですが、そういうことはありませんか、
○委員外議員(小川友三君) そういうことはありません。それは間違いであります。
○前之園喜一郎君 一人ですね。
○委員外議員(小川友三君) そうです。
○前之園喜一郎君 よろしゆうございます。
○松井道夫君 ちよつと補足してお尋ねしたいのですが、あなたが投票の日に反対討論に立たれて賛否を明らかにしないで席に帰つたですね、そのとき堀越議員と思いますが、何かあなたに注意なさつたと思うのですが、或いは堀越議員ではなかつたかも知れません、外の議員かも知れませんが、そうするとあなたは最後まで賛否を明らかにしないでダーク・ホースで行く、こういうことを言われたことは御記憶ありませんか。
○委員外議員(小川友三君) あれは原稿が沢山書いてあつたわけです、三十分間の原稿ですから……。それを刻明にやつておりましたら、それが十枚くらい余つてしまつたんです。結論が出ないうちに……。反対討論に立つておるのだから、間違いなく反対討論の通告を申上げましたから……、反対でありますから。
○松井道夫君 私の聞いておるのは、沢山言つて下さるのはいいけれども、最後までダーク・ホースで行くという、そういうようなことを言われたのを御記憶あるかどうかということなんです。
○委員外議員(小川友三君) ありません。
○松井道夫君 ない。それからあなたが今度最後に白票を投じて帰つて來られた、そのときに、堀越議員だつたと思うのですが、懲罰になるかも知らんぞというようなことを言われてあなたに注意された。ところがあなたは懲罰が怖くて大政治家になれるかというようなことを言われた、そういうことを御記憶ありませんか。
○委員外議員(小川友三君) ありません。
○松井道夫君 それから先程白票を投じたのは、これは博愛の立場から、それはその通りですね。そうするとあなたの今度の予算案に対する態度ですね、結局親米の立場から言うと一体どういうことになるのですか。
○委員外議員(小川友三君) 白です。
○松井道夫君 やはり、白、博愛も白、勤労の立場から言うと……
○委員外議員(小川友三君) 青です。
○松井道夫君 青、総合すると何んになるんですか。
○委員外議員(小川友三君) 白が二青が一ですから白が勝ちです。
○山崎恒君 記名投票に登壇する際に白と青との札を二枚こう使い分けをして持つて行つたというときに、青札を大体左手に持つて、投票するときは正面から右から廻りますから右の方に持つておつた、それで白札はポケツトに入つておつたで出すときは白札を出して帰つた、こういうようなことを言われておるんですが、当初から、そのときの今までのいろいろの質問等を考えて一秒か二秒のときに心境の変化を來したというようなことになるんですけれども、当初から一応青札で、一般の議員には今までその討論からいつて、あなたの行動からいつてこう反対の発言をしておる、又発表も反対だということを言つておつた、で青札を見せて、そうして白札を出すというような最初からの構えで行つたのかどうか、その辺一つ。
○委員外議員(小川友三君) 青札は誰にも見えなかつたのです。ポケツトに入れて置きました。ただ見たという人があつたらお会いしたいと思います。
○山崎恒君 二枚ともポケツトに入れておつたわけですか。
○委員外議員(小川友三君) ポケツトに入れて持つて行きましたから誰にも見えませんです。
○岩本月洲君 青と白との札を使い分けられたというのは、あなたの党の名からして、あなたは政治家として、国会議員として、常識的にそういうことをなさつたということに対して、今もやはり今まで述べられたような心境と変りないのですか。
○委員外議員(小川友三君) どういうことですか。もう一辺……
○岩本月洲君 青、白の札を使い分けられたということは、それに対して今まであなたがお述べになつた心境は、あなたのいわゆる党の名前、どこまでも自分で自信を持つて行くんだという意味で、常識的に自分は動いておるんだとおつしやるが、一体常識としてそういう使い分けをして行かれたことに対して、今でもその当時のような心境でおいでになるか。
○委員外議員(小川友三君) お答え申上げます。私の気持は、これはこうした投票、振りはもう直さなくちやいけないという考えでおります。
○島清君 小川議員は君子は豹変すると言い、大変に君子の御宣伝をなされまするが、国会議員というものは、国会法によつても、又その待遇においても相当の地位を持つておる、優遇されておる、そこでその政治道徳において君子が豹変するというならば、公人は出所進退を明らかにしなければならんということはお分かりでございますね。
○委員外議員(小川友三君) 島先生のおつしやる通り愼重にやつて行こうと思います。
○島清君 それではお聞きしますが、あなたは今日こつちへ見えられるについて医者の診断書を持つて來られたのですが、医者の診断書によると、あなたは左の肩を痛めたと書いてありますが、頭のことはちつとも触れていないのですが、これはどういうわけなんですか。
○委員外議員(小川友三君) この肩は脹れていますから、この方の治療は一週間も治療すれば、頭の方は打つただけですから二、三日でいいと思います。
○島清君 只今各議員がお尋ねをいたしまして、人の意思によつて自己の意思が豹変したというのではなくして、自己の主観的な考え方によつて豹変したというような表現を使つておられますが、さように了解していいですか。
○委員外議員(小川友三君) 飽くまで自分の主観的な考えから当選以來行動しております。
○島清君 あなたが賛否を明らかにしないで登壇をされて、更に休憩をしてあなたはお部屋の方へ引上げられましたが、それから議員でどなたかお会になりませんでしたか。
○委員外議員(小川友三君) いつ頃ですか。
○島清君 予算案が上程された日なんです。問題になつた日なんです。
○委員外議員(小川友三君) 上程された日は、私は労働組合の方々が二十数名参つておりまして、議員の方は私のお部屋へいらした議員は二、三名あります。あつても私は会いませんでした。絶対に私のところへ寄せ付けない戰術をとつておりましたから……
○島清君 あなたはあなたの部屋の給仕を使つて自由党の誰かをお呼出しになつておられると私達は見ておりますし、そういうふうに信じられる節がありまするが、さようなことはありませんか。
○委員外議員(小川友三君) 給仕を民自党に使いにやつたことは、私があの給仕に働いて頂いて二年以上一遍もありません。
○島清君 その給仕が或いはあなたの欲する人に会えなかつたのかも知れませんが、人を違えたのかどうか知りませんが、某自由党の議員があなたの部屋におられたということですが、そういう事実もありませんか。あなたは今給仕を使つて自由党に使いをさしたことはないと、こうおつしやいましたね。そこであなたはどなたをお呼びになつたか知りませんが、その人ではなくして某議員があなたの部屋にお越しになつたということですが、そういうことはなかつたのですか。
○委員外議員(小川友三君) それはございました。
○島清君 今あなたは誰もお会しなかつたと……
○委員外議員(小川友三君) 御案内申上げます。労働組合の方々が二十数人私の部屋へ來まして、私の部屋は超満員で、ドアーを開けて小川友三いたなと思つて帰つてしまいます。肩と目を見ただけで会うという………中に入りませんでした。
○島清君 それは誰ですか。
○委員外議員(小川友三君) それは私を追つ駈け廻しておりました方でドアーを開けて入つて來たんですが玉屋喜章先生と思つております。
○島清君 そこで、私達 新憲法に基づいて私達がやつております国会議員の役割からいたしましても、又私達のプライドからいたしましても、又我々を国会に送つて呉れました国民に対しましても私達の行動というものは、何人からも公人して出所進退を明らかにして、納得の行くような行動でなければならないと私は思いますが、あなたも同感でしようね。
○委員外議員(小川友三君) 同感であります。
○島清君 そこでお尋ねいたしますが、あなたのおやりになりました演説に対しては、各議員の諸君からお聽きになりましたのでお聽きしませんが、左には青い票を持ち、右のポケツトには白い票を隠しておつた。そこで左の手の見えるのは傍聽席の大衆であり、それにはあなたは青い票を示して、これは私の邪推かも知れませんが、選挙運動をやつた。そこでいざ投票箱の前に行きますと、隠しておりました白い票をこつそり入れたのではなくして、向う側に坐つておられる、陣取つておりますところの吉田総理にあなたは見せて投票なさつておりますが、そういつたような事情から、客観的な情勢から私達が判断いたしますのに、どうもここにあなたが私達の委員会に喚び出されて、喚問されているポイントがあると思うのですが、そこで何故にポケツトに忍ばした白い票を吉田総理、或いは池田蔵相に、大臣席に大きく見せて投票しなければならん理由があつたか。
○委員外議員(小川友三君) 私が持つて行つた青票を見たという人は、私以外に断じてありません。
○島清君 いや白票の方を言つているのです。
○委員外議員(小川友三君) 白の方も、吉田総理と池田蔵相の子分じやありませんから、そういう人に見せる必要はありませんから、向うに空間があれば見えますけれども、私はそういうことを、見せるためにやつたということは断じてありません。
○島清君 そこであなたが見せるために入れたのでなければ、あなたが御投票になつた瞬間にあれが大騒ぎになる筈はないでしよう。ところがあなたが演壇を降りない前から問題になつたのですね。
○委員外議員(小川友三君) そうですか、それは知りません。
○島清君 問題になつたのです。あなたはポケットの中に隠して持つていながら、あの演壇の前で吉田総理にこれ見よがしに大きく白いところを見せていた。ところがこれを吉田総理ばかりでなくて、いわゆる左翼側の議員諸君が見ておつたのです。見ておつたから大きな騒ぎになつたのですね。そこであなたはあなたが隠して白票を持つておつたことは誰も見えないと、こう言つておりましたが、あなたはこれは君子豹変するかも知れませんが、先刻或る議員がお尋ねになつたときに左から見れば青く、右から見れば白くと、こういうような表現をされて自分が白票と青票を持つておつたことを確認をされたのですが。
○委員外議員(小川友三君) それは私は申上げます。こう開けて、白票と青票を取りまして、これを誰にも見えないように直ぐポケットに入れまして、さて困つたことになつたもんだと思いながら、私はいつも早くさつとするのですけれど、あとから出たというわけでございまして、小川友三以外にその票を出すまで見た人はおりません。それだけです。
○委員長(太田敏兄君) お諮りいたしますが、時間も十二時を余程過ぎましたので、御質問が少しであるとしますならば継続しますか、沢山あるならば一時休憩して……
○島清君 そう沢山ありませんが、関連しているから……
○委員長(太田敏兄君) ちよつと速記を止めて。
   〔速記中止〕
○委員長(太田敏兄君) 速記を始めて。
○島清君 大変に気を惡くするかも知れませんが、私達の常識で判定できない、判定に苦しむようなことを、あなたは瞬間において豹変する芸当をされましたので、大変に突込んだ御質問を申上げるわけでございますが、あなたは只今の議長佐藤さんが議長になられます選挙当時、あなたの部屋におります某議員を、通俗の言葉で申上げますと、買収をしてあなたに入れさした例があるのです。その議員がお酒を飮んでおられるときに、今日は小川議員に一票を入れたので、多少飮み代が廻つたから飮んでおるのだと言われたということを私達は聞いております。そういうことは私のお聽きしたいところではございませんが、そこでできもしないような議長選挙に一票の票を買収されるようなあなたのことでありますし、更にこの予算案が否決されるか、或いは可決されるかの瀬戸際でありますから、小川一票の行使によつてこれがどうでもなるのだから、そこで自分の反対の意思を表示すると、これはどうにもならなくなるから賛否を保留しておいて、そこで自由党さんに御相談があつたか……そういうような芸当を打たれたのではないか。あなたか御投票をなさいます場合に白党は吉田さんに示し青票は大衆に示した、こういう芸当をおやりになつたと我々にも想像されるのですが、そこであなたが控室の給仕をお使いになつて、それから自由党の某議員をお呼び出しにならなかつたということならば、あとでその給仕を証人として喚べば分ることでありますから、あなたの否定通りに承わつておきまするが、私はあなたが自由党の部屋の前を行つたり來たりして、最後に玉屋議員をお掴まえになりまして、そこで暫時お話をしておられようでございますが、その点あなたに非常に疑惑がかかつておるのです。その点をちよつと明確にして貰いたいと思います。
○委員外議員(小川友三君) 大分長い御質問でしたから長く言います……
○島清君 要点だけ、玉屋さんとの話の内容を。
○委員外議員(小川友三君) それだけですか。玉屋さんといつだつたか会いまして、雑談だけでございまして、予算問題に関するお話は私はしておりません。全然しません。
○島清君 もう一点だけ。そこであなたは議院運営委員会の方から呼ばれまして、運営委員会の方に行かれたのですね。運営委員会の方で解散をいたしまして……運営委員会の方にお入りになつたかならなかつたかどうかは知らないが、議長の秘書室ですか、あそこにお入りになりましたのですね。
○委員外議員(小川友三君) それは再び発言するようにというので、議事部長さんと一緒に入つたのでございます。
○島清君 そこでお入りになりまして、某議員にお目にかかりまして、あなたはそこで何らかの自由党の橋渡しがあつたように噂をされておりますが、その事実について一つ。
○委員外議員(小川友三君) それは投票日でございましたか。
○島清君 そうです。
○委員外議員(小川友三君) それは議事部長さんではなく課長さんがいらつしやいまして、私がお会いしたわれであります……超満員になつておりますから入れないで……ところが三時間の膝詰談判で困るとかいうので、御不浄へ出まして、そのときに議事部の課長さんですか、お会いしまして、そうして実はあなたの問題は、話の結論が出ていないからもう一遍出ますかというので、ええ出ます。丁度この辺で議事部長さんと会いました。それじやそこで話しましようというので、議事部で結構ですから、いや議長さんの部屋がいいからというのでそこへ行きました。そこに議長さんはどなたもおりませんでした。
○島清君 そうするとあなたは、その部屋で御一緒じやなかつたかも知れませんが、その部屋を取締る……或いは某議員と一緒にお出ましになつたのか、或いは又どこかで御一緒になつたかどうか知りませんが、その部屋を出られてからあなたが御自分の部屋にお帰りになるまで、あなたはあなたの投票権の行使について或る議員とお話をされたことがありますか。
○委員外議員(小川友三君) 投票権の行使問題については話したことはありません。
○島清君 雑談の中において、その投票権の行使と或いは関連をいたしまして、自由党をも含めた……その自由党と、或いは先刻前之園先生がお聞きしたようなお話があつたのか、或いは買収の話があつたのか、或いは入党の話があつたのか、それは私は知りませんが、とにかくその自由党問題と関連いたしての話だつたと噂をされておりますが、その真相はどうです。
○委員外議員(小川友三君) そういうお話はありません。
○島清君 その議員はどなたですか。
○委員外議員(小川友三君) 会つた議員は廊下ですから二、三十人会つておりますから分りませんが、やあということはやりますから。
○島清君 二、三十人と雑談ができますか、雑談ですよ。
○委員外議員(小川友三君) 雑談をしましたのは……
○島清君 小川委員、ここは参議院規則によつて敬称を使いなさいという法律がございますので、鄭重な言葉を使つておるんです。ですから僅かな間に雑談、話をされたかということを私はお聞きしておるのであつて、そこですれ違つた人が何人あつたか、そういうことをお聞きしているんではない。ですから敬称をお使いなさいというこの委員会の質疑応答でございまするから、その精神を酌んで貰つて、そういうふうに応答して頂かないと……茶化して頂きますと、私達もそのつもりで質問しますよ。
○委員外議員(小川友三君) 飽くまでも雑談であつて、その人の名前を覚えておりません。
○小杉イ子君 投票の際に、青を白にしたというようなことで、小川さん一人を詰問することは妥当でない。なぜならば私共はよく見ることですが、相手に済まんとか、又は損だとかいうときに、投票をする時間になつてから密かに逃げる人がときどきありますからであります。只今私が小川さんに聞きたいことは、小川さんが、余りに親米主義、博愛主義、勤労博愛主義のために混乱なさつたものではないかと察しますが、そうして遂に白札にしたということは、自由党の機嫌をとつて置く方が一番得だからというお考えで入れなさつたんじやないかと思いますが、どうでございますか。
○委員外議員(小川友三君) 只今温情溢るる御質問でございまして……お答え申上げます。実は、自由党に入れた方が得だからという考え、そういうふうなものは全然持つておりません。それから申上げますが、來月から選挙で自由党と闘わなくてはなりませんので、自由党の機嫌とか何とかいうことでなく、現政府に直ぐ間に合うような、その政策をやらしたいと考えたのであります。
○委員長(太田敏兄君) 外に御質問は……それでは、これで休憩いたしまして、午後は一時半から開会いたします。
   午後零時三十五分休憩
   ―――――・―――――
   午後一時五十八分開会
○委員長(太田敏兄君) これより開会いたします。
○門田定藏君 小川さんにちよつと伺いますが、最初にあなたの参議院議員としての体面上、でたらめなただ表面を糊塗して逃れさえすればいい、こういうことでなくして、参議院議員としての人格を尊重して御答弁が願いたいと思うのです。この間あなたは社会党の我々の控室に來られまして、この度の予算案についてあなたは賛成であるか反対であるかということを私が尋ねましたのに対して、絶対にこの度の予算には反対である。こういうことを申されました。その後委員会においても、予算案に対しては絶対に反対を表明された。このことは委員会の皆さんがよく御承知のことであるし、それからその次は、あなたが討論通告を要求せられた場合に、我々としては、最初の意思を曲げず反対表明せられるならば、我々としても討論を許すことに賛成するこういうことであなたは演説せられたと思います。そうして登壇せられた段になつて、我々に言明したにも拘わらず、反対とも賛成とも表明なくして降壇せられた。その後議長の催促によつて再登壇した。そうして反対を表明せられた。これは事実です。而も一人一党の総裁として有名な小川参議院議員が、一分も二分も経たない間に、先にもお話があつた通り、二枚の票を持つて双方の目を晦まして白票を投ぜられた、参議院議員として私はこの行動は、議員としてこういうことをやつていいことか惡いことか、どうお考えになりますか、一つ……
○委員外議員(小川友三君) お答え申上げます。青票と白票と二枚持つたのは、誰にも見せておりません。だから誰の目も晦ませておりません。だから私が二枚の票を持つておつたのを目撃した人があつたならば、その人を出して頂きたい。
○門田定藏君 公衆の前で、予算委員会においても、又我々の前ではつきりと反対を表明すると言つて、今言います通りに、我々参議院を欺瞞して白票を投ぜられた。このことについてあなたは如何に参議院議員として責任上どういうお考えを持つておられますか。
○委員外議員(小川友三君) 私は只今の御質問に対して、反対演説をするまでは私は約束通り約束しておりまして、投票は白票を投じましたが、これは投票は他にお約束もしてございませんでしたから、反対投票と……。第一分科会、予算委員会、本会議まで反対で、その討論は反対で、そこでやつて來ました。そこまでは私は約束通り動いたわけでございます。
○門田定藏君 約束通りというのは、何を約束通りせられたのですか。反対投票をせられるという約束で登壇して、そうして白票を投ぜられたということが、約束を守つたということになるのですか。
○委員外議員(小川友三君) 反対投票をするという約束は私はしてございませんです。私は反対の討議、反対の質問、これはお部屋に参りましてお話したように思つております。投票までは、私の投票は私の自由ですからして、その点は約束を絶対にしてございませんですから約束した人がございましたならば、その人がございましたまらば証人に呼んで頂きたいと思います。
○門田定藏君 それは無論我々は反対投票をするという投票の約束はせない。議長の催促によつて登壇して、あなたは反対ということを参議院の、満場の参議院の会議において、席上において反対ということを表明しておいて、ただの一分やそこら経たん間に、荀くも参議院議員としてそういう議会全体を裏切るような行為をして、それで参議院議員としてのあなたは責任なり体面をどうお考えになつておりますか。
○委員外議員(小川友三君) 申上げます。私は反対質問を、反対討論をやつておる間も、絶えず吉田総理並びに池田大蔵大臣の方の、各大臣席の方を見まして、そうしてさ程の反対をし、今日まで予算委員会の議決も二十三対十二で、こうしたことである以上は国民の反対なんだから、とにかく政策を修正して頂かなければならないということを主張しておつたのでございまして、速記録を見てもお分りの通り、小川友三は現内閣がこの三問題に対して将來臨時国会でも召集する意思を表明しなくてはいけない、是非これを頼むというて、私は特に大蔵大臣に突込みました。池田大蔵大臣は頭を下げて頷いておつたのです。それで私は、よしこれならば私の意見も通る、大体修正する意思があるなということを私は自分の勘で発見をしたのであります。そこで私は、国民の代表の意見を入れて呉れるならば、まあまあそう反対をしなくてもいいだろうとという工合に、意見が緩和されたことは事実でございます。
○門田定藏君 あなたは、重ねてお問いしますが、荀くも日本の博愛親米勤労党の総裁として自他共に認識しておる小川議員として、予算委員会において絶対的に本予算には反対である、予算委員会にもその表明をし、又我々同志に対しても、どこまでも反対であると表明をしておきながら、そうして登壇に当つては、今申します通りああいう態度でおり、再び登壇して絶対に反対であるということを表明しておつて、私はそこを聞くのです。一分や二分の間に、三日も五日も終始一貫反対しておつたあなたの意思が、一分や二分で変るというようなことを、私はそんな表面を糊塗したようなことを言つて、我我に一時の欺瞞的な言辞を弄されるということは、これは議員としてどう考えられますか。あなたはそういうことを参議院議員として、大体政治道徳から言つても、一般議員のみならず日本の国民が、そういうことを公衆の前で述べて、あなたは国民が信用すると考えられていますか。
○委員外議員(小川友三君) お答え申上げます。日本の置かれておるところの現在の状況から私は判断いたしました。そしてとにかくそう無理を言つてもその筋でこの意見は通らないのだ、又本案が否決されても、衆議院へ行つて三分の二で可決する。そうすれば又費用も国民にかかる。これは諸般の情勢から見て止むを得ないだろう。それからあの三日の日の我々の情勢が、すでに百四票対九十何票という開きが出ておることは、これは情勢で判断できたのでございますからして、さてここで自分は親米政党である、親米を使つておる。五十二億何千万円の建築も取れる。これは確かに白票に変つてするのがその場は妥当である、日本の現状から妥当であると私は信じまして白票を投じました。
○門田定藏君 あなたは、三日の日に至つて與党と野党との開きが四票乃至数票の差があるということを認めたと言われますが、それはどういう方法でお認めになつたのですか。
○委員外議員(小川友三君) 私は第三クラブの、あの方は大分県選出の方でございましたか、岩男さんと懇意にしておりますので、岩男さんの所へ今日の情勢はどうですかと言つたところが、岩男さんが緑風会から四十七票白票に入ることになつた、そこで民自党は五十七名おる、ここで百四票。負けた。ああ負けたからこれはどうにも仕樣がない、小川君負けちやつたよということを岩男さんがおつしやいました。それが午前十時半頃でございます。それで野党陣営と申しますか、野党陣営の票を一生懸命調べました。そこで私の自動車を平野先生の所までやつて、平野先生是非來て下さい、危いですから是非來て下さいといつて迎えに行きました。ところが、平野先生は病気だから行けないといつて断りました。そこで私は八方手を盡し、私の方には三票あるから、二の三票を集めなければ申訳ないというので、浜田先生を追つかけましたが、先生のいる所が見付からない。刀折れ矢盡きて、私の方の兵隊、いわゆる議員の方が足りません。岩男先生の所に行きまして、どうしても集まらない、これは負けた。これが十一時半頃ちよつと前でございまして、そういうことにただ私と岩男先生の間でなつたのでございます。そこで私も大いにまあ動搖を來たしたということは事実でございます。その予想通り百四票対九十何票で実は負けたのでございます。
○門田定藏君 只今お話になりました岩男先生が数票負けたと、あなたに言つたのはですね、何票負けたということを言つたのですか。岩男先生があなたに、午前中に数票負けたと言つたのはですね、何票野党が破れたということを言つたのですか。
○委員外議員(小川友三君) 申上げます。実は緑風会から四十七票入るという内報が入つた。緑風会から四十七票、野党派に六票、それが十一時現在ですね、三日の……。そこで民自党の出席者が五十七名ということでございます。そこで百四票になる。こつちは三人動員しましよう。ようございますというので行つたけれども來て呉れなかつた。どうしても数が足りないというのは十一時半頃の私と岩男先生の策戰です。どうしても勝てないということになつたために刀折れ、矢盡きた次第です。
○門田定藏君 あなたはですね、我々社会党であれ、民主党であれ、開票するまでは一票の差であるか、勝つか負けるか、ということは分らないのに、あなたは又三日の日にですね、投票の国会が開かれない間に、何票こつちが負ける勝つというようなことが、岩男氏の話でちやんと分つたのですか。
○委員外議員(小川友三君) 甚だ恐縮でございますが、私は見通しというものを持つておりますので、この見通しは、私の見通しは外れないと考えたので、その見通し通りになつたのです。
○門田定藏君 もう一つお尋ねしますが、あなたは民自党の或る幹部に話をした。それについてこの投票に際して賛成投票すればですね、或る次官とかになるように努力するということを、某氏から書いて貰つてですね、証明して貰つて、それに判こを捺して貰つたということを言つて、某議員にお示しになつたそうですが、どうですか。その内容について……
○委員外議員(小川友三君) お答え申上げます。私は親米博愛勤労党でございまして、民自党の内閣は民自党員でなければ大臣にも政務次官にもなれないと存じます。私は自分の党を解体してまでも、民自党に入るということは從來勧められておりますけれども、これは私は終生親米博愛勤労党で死んで行こうという行き方でありますので、私は民自党で総理大臣になつて呉れというなら別ですが、とにかく私は政務次官ということぐらいで飛び込むということはいたしません。それから何の証明も貰つておりません。
○門田定藏君 現にあなたはですね、その書付けを、口で言つては証拠にならんから書いて貰いたいということを言つたら、某氏が書いて呉れたと言つて、それに判を捺して貰つてお示しになつているという事実があるのですが、それはどうですか。
○委員外議員(小川友三君) それはございましたら見せて頂きたい。絶対にありません。
○門田定藏君 あなたが持つているのですよ。
○委員外議員(小川友三君) 自分の持つているのは自分が書いたものです。(笑声)自分の便箋で自分の判でございます。
○門田定藏君 これはですね、堂々たる議員が、議員の前だ、某氏がこう書いて判を捺して貰つたのだ、これを示しておるのです。これをあなたは、そうすると、その示したということがですね、あなたが書いたのではなくして、あなたがお示しになつた人がここに出て証言をして、確かにこうであるということになりましたらどうしますか。
○委員外議員(小川友三君) よろしうございます。是非その方を証人に出して頂きます。この便箋でございますから、持つておりますから、何枚も判が捺してございますから、この便箋に間違いございません。判こを四つ捺してあります。この証拠を提出いたします。
○門田定藏君 そんなものを提出しても、それは書いたものではありません。
○委員外議員(小川友三君) これは私の判こと私の便箋ですから全然間違いありません。
○門田定藏君 そうすればあなたは、今私は言いますように、参議院議員小川友三氏として、自分がでたらめのそんな嘘のことを書いて、堂々と議員に……民自党の幹部からこういうことを書いて証明して貰つたというような嘘をついて、そういう嘘のことを言つて、どういうわけでそんなことを示されたんですか、自分が書いたものを、嘘のことまで書いて何を目的で示されたんですか。
○委員外議員(小川友三君) 申上げます。書いてある言葉は嘘でありません。書いてある言葉は、私の自由意思で自分のことを書いたのでありまして、これは差支ないと思うのです。人の迷惑になることは何も書いてありませんから。
○門田定藏君 それじやないんですよ。これは民自党の幹部から書いて貰つたということで、あなたが書いたということになれば言つたことは嘘ですよ。嘘のことを自分が書いて、而も自分が書いたことを、民自党の或る幹部から書いて貰つて、こういうふうに判まで押して貰つたということを堂々と議員に示されたということは、何の目的でそういうことをせられたかというのです。
○委員外議員(小川友三君) 私はちよいちよい漫談をやりに各控室に行つておりますので、いわゆるその漫談的にやつたことでございまして、他意はございません。
○門田定藏君 私は初めて小川氏に質問しまして、この上はもう小川氏の述べることは一言一句我々議員をして議員とも思わず、参議院を参議院として思う精神は毛頭ないと思いますからして、私はこれを以て小川君に対する質問をする必要はないということを申上げまして打切ります。
○松井道夫君 補足的に質問いたします。三日の日にあなたが白票を投じて席に戻つて來た。そのときに野党側はいろいろ騒がしくしておつた。そのときに誰かあなたに最後まで残つておれ、問題が起りそうだから最後まで残つておれということを注意して者はないですか。
○委員外議員(小川友三君) 本会議場ですね。
○松井道夫君 そうです。
○委員外議員(小川友三君) 本会議場でございましたら、警務部長さんが、私が出ようとしましたら、今出ては危いから、あなたは最後まで残つて下さいということを言われましたが、私は……
○松井道夫君 ちよつとそれで……。警務部長から注意されたその前に、議席で誰かに注意されませんでしたか。
○委員外議員(小川友三君) 議席では注意ございませんでした。
○松井道夫君 そうですか。閉鎖を議長が命じたですね。そのときあなたは直ぐ議場から出ましたね。
○委員外議員(小川友三君) 正にその通りでございます。
○松井道夫君 そのときに今の衛視から注意を受けたに拘わらず、あなたはどうして出て行かれたのですか。
○委員外議員(小川友三君) 申上げます。警務部長さんが、あなた危いから最後まで残れ、我々が護つて送りますから、今は出ないで貰いたいというわけですから、いや私はそんな殴られることはないと思う。用件もあるし急いで家へ帰りますから、と言つて私は出まして駆け出して行つたところが、あの途中でぱつと出たわけです。
○松井道夫君 あのとき議場で少しもめておつたから、誰も出た者はなかつた。あなたが一人出られたのはどういう気持で出られたのですか。
○委員外議員(小川友三君) 申上げます。実は労働組合の人が私の部屋に一週間ほど二、三十人詰めかけまして、私は委員会、本会議に行つて我が党を裏切つたらただではおかないという言葉が大分交されておつたということを言つておりましたので、私の事務員の千葉君というのがおりまして、これが先生出られますと危いですよとたびたび注意しておりました。そこで私は二階の満場溢るる聽衆の方々にそういう人々がおられるわけでありますから、早く出れば五分間でも三分間でもスタートが早いのですから、自動車にエンジンをかけさしておきまして、運転手も一人では危いからというので、二人運転手をつけまして、そして玄関の柱の向うに置いておきました。そうして早く帰る準備態勢を整えて、本会議場に出たのであります。そうして千葉君に言つたわけであります。ところが途中で社会党さんの椎井議員が「こら待て、逃がしておかんぞ」と追いかけられた。それ來た」と私は驚いて実は降りました。エレベーターがなかつたものですから、降りて、人がいろいろ見えましたから、ちよつとたじろいだところを背負い投げをされて倒されたわけであります。運転手が直ぐ椎井さんを抑え、又警務課の人が來て抑えましたから、私は立ち上ろうとした。その時の姿を警務部長さんも認めております。松本衛視、糸久衛視と警務部長三人が立会つております。うちの運転手、出口、小島二人の運転手もそれを認めておるのでありまして、私がそこで準備しておかなかつたならば、もつと大きな被害を受けただろうと思つております。
○松井道夫君 それで椎井君から殴られたというのですが、椎井議員も参議院議員であつて、多少のことがあつてもそんなに人を殴るような、或いは背負い投げを食わせるというような、そんなことをする筈がないと思うのですが、どうしてそんなことをしたのですか。
○委員外議員(小川友三君) どうしましたか、私は社会党の議員さんとも非常に懇意な方が沢山あるのですが、椎井さんとは一遍も話したことがないのです。それから実は驚きまして、人間は発作でどういうことをやるか分らないし、とにかく小川友三が丈夫にできておればよいが、華奢にできておるので、ここで殺されたらかなわない、とにかく逃げようというので逃げたわけでありまして、椎井さんが私にどんでん返しを食わしたのを見たのは五人の立会人がございます。ですからこれは立証いたしておるのでございまして、今も警務部長さんに会いましたが、あなたが尻餅をついて倒れておることを認めておりますということを申しております。そういうことでありまして、椎井先生に間違いないと思います。
○松井道夫君 私の聞いておるのは、椎井さんで間違いがあるかないかということでなく、椎井さんがあなたにそういうことをしたことに対してあなたは心当りがあるかないかということです。
○委員外議員(小川友三君) どうしてやつたかという心当りですね。その心当りというものは私はこういう工合に思つております。椎井さんは国鉄の労働組合の人かと思うのです。当選して出て來た人だと思います。そこで手廻しよくこういうふうに傷害を加えたと私は今でも思つております。
○松井道夫君 あなたは椎井さんに何か固くお約束をしたり、その他何か特殊の関係があつて、あなたが裏切つたというので、殴るというようなことになつたのではないのですか。
○委員外議員(小川友三君) 私は当選してから椎井さんと一向話したことがない。委員会も全く別でございまして、ございません。
○島清君 今小川議員は早く院内から遁走しなければぶん殴られてしまうのだというようなことで、早く逃げようとしたと、こうおつしやいましたが、それにはやはり委員会でも本会議でも反対をして、而も又あの国会共鬪の諸君にも反対をするからということで、選挙の得票を狙つて演説をした手前、それを裏切つて良心の呵責に堪えないで逃げようとしたのですか。
○委員外議員(小川友三君) お答え申上げます。與党派とか、野党派とか区別するのは恐縮ですが、こうした問題の本会議の……予算でございます。私はどちらに行きましても、どちらにも支持者があるに相違ないが、どつちにしても私は一遍くらいは殴られなければ治まらない運命に追込まれておると、こういう工合に……私はこれは野党派に殴られるか、與党派に殴られるか分らないが、とにかく小川友三は殴られる運命に來ていると、運命論で恐縮ですが、そういうふうに思つておりました。
○島清君 あなたもやがて三年間を勤め上げようとしておりますし、この院内に警察権があるというくらいはお分りでございましようね。
○委員外議員(小川友三君) よく分つておりますが、警察官も何分賃金ベースが安いですから、それから人が少いのですから警察権は私は非常に薄弱な警察権だから、余程注意しなければならないと日頃思つております。
○島清君 自分で転がつたのか、乃至は慌てて階段を踏み外して、絨毯の上を歩くべきものを、絨毯の上を走らずに大理石の階段を上がつて転がつたか、それは知らんが、社会党の椎井君が殴つたとおつしやるならば、それはあなたの話をそのまま聞くにしても、あなたは何故に社会党は全員挙つて反対しますかということで念を押さなかつたのですか。
○委員外議員(小川友三君) お答え申上げます。実は先程前の社会党の先生との話で御答弁を申し上げたのでございます。これはどうしても勝たしたいと一生懸命やつておりました。野党派にですね。ところが又繰返して恐入りますが、緑風会が四十七票、民自党は五十七票、百四票というときに、第三クラブの今申しました大分の岩男先生と相談しまして、君これは敗けたよ、君の方も動員しろということを言われましたが、僕は駄目だと断りました。併し浜田先生は私も迎えに行つたが、居所が不明というわけで、私は両党を引連れまして決戰しようとしたが、数が揃わない。それで岩男さん、どうしても揃わない。それで社会党さんは大会があるから三人でも五人でも出て來なければ惨敗だというような話をしました。農民労働党さんがどう調べましても一人來ていない。緑風会さんが六人出ない。どうしても九十何票で以て四票ぐらい敗けるというようなことで、その見通しを岩男さんに連絡をつけておる中に、本会議になつたのでありまして、それで社会党さん全員お揃いできますかということで、随分念を押しに私も参りましたが、何人か欠員があつたように思いますが、一生懸命活躍したことは事実です。
○島清君 社会党が全員議場に入ろうと入るまいと、あなたの信念には関係がない筈ですね。併し野党と與党が鍔競合いをして、一票の相違によつてその予算案の運命が掛けられている場合においては、而もその数的な基礎に基いて何かあなたが一芝居打とうとするには必要でしよう。併しあなたはあなたの一票が反対することによつて予算案が否決されると、こういう見通しがつけば反対されるつもりだつたのですか。
○委員外議員(小川友三君) お答え申上げます。この問題は見通し、見通しというのは二日の日の予算委員会におきましてあの通り二十三対十二の結果を生みまして、その騎虎の勢を以て翌日に移つたわけでございます。私も一生懸命やらして頂きましたが、翌日はこの議員がどれ程揃うかという問題でございます。そこではつきりと数票の差ができてしまつて、そうしてもう小川友三はこれは負けた、負けるときは男だからあつさり負けてしまえというような考えも持つております。
○島清君 どうも話の要点がちよつと掴みにくいのだが、あなたは反対の決意をして、それで反対すべく行動した。ところが共産党の岩間議員にお会いして、それで野党派の方が負けた、こういうことを聞かれたので、それから與党側の方に廻つたのだと、こう言われましたね。
○委員外議員(小川友三君) いや共産党ではありません、第三クラブの岩男先生、第三クラブでございます。それで午前十時頃からあすこへ詰めかけまして、一生懸命やつておりましたけれども……
○島清君 だから岩男さんでも岩間さんでも構いませんが、そういうことですね。野党が負けだというので心境が変化して與党側の賛成の方に廻つたとこういうわけですね。
○委員外議員(小川友三君) それは原因の一つになつております。
○島清君 他の原因はどこにあるのですか。
○委員外議員(小川友三君) 他の原因を申上げます、こういうわけです。今まで鬪つて來てここでどうしても数が合わないという運命に追い込まれましたので、さてこれはどうなる。日本の置かれている諸般の情勢から判断しなければならない、国家公務員が……国会職員は一回に月給が貰える筈のが貰えない。うちの給仕が貰えないで先生いつ通るのですか、いつ通るのですかということを、十八歳の給仕が泣きついている。それは通るものなら通さなければならない。そうしてまあそうでなければ国債の支拂ができない、食糧公団の支拂も遅れている。いろいろなものの支拂が遅れているように感じましたので、諸般の情勢から考えて、ここまで來た、これは衆議院へ行つて三分の二で否決されてしまう事柄かも知らんが、ここまで鬪えば私は立派なものだつたとこう思いまして、そういう條件を加味しまして白票に段々なつたのでございます。
○島清君 繰返してお聞きする必要はないと思いまするが、小川議員の心境の変化を來たしたというのは、第三クラブの岩男さんにお会いして野党の方は負けだと、こういうことを言われたので負けるならば仕方がないので與党の方へ廻つたと、こういう御説明じやなかつたですか。
○委員外議員(小川友三君) それは原因の全部じやなくて一部です。間違いありません。
○島清君 併しそうすると、あなたが負けたという情報に真実性を置いて聞いたとするならば、あなたが與党の方に廻ろうと廻るまいと、予算案はとうに可決されておつた筈である。本会議に上程されて可決される。そうするとあなたが十八歳の子供に泣きつかれたかどうか知りませんが、あなたの一票がどう転がろうと銀行の支拂、国債の支拂、それから公務員の俸給にも聊かも関係のないことですね。そうすると十八歳の子供に泣きつかれて予算を通過させなければならない。通さなければならないというところの原因の一つであつたということは、これはちよつと詭弁にしか聞えませんが、さように解釈していいのですか。
○委員外議員(小川友三君) お答え申上げます。それは詭弁ではありません。そしてとにかくそれはその日に給仕に言われたのでなくて、一日の日に言われました。先生予算は通るのですかと聞かれておつたのですが、その日は給仕と会う暇もなし、労働組合の方方が数十名押しかけて私の部屋はすつかり満員になりまして、労働組合の幹部の方々と会つてお話しまして時間を非常に食われまして、岩男先生の所へ行つたりして大いに作戰をめぐらしておつたのでございます。
○島清君 その作戰というのは或いは與党に勝たしたい、それとも又野党の方に勝たしたいとこういうような作戰ですか、それとも與党の方の議員がどの程度登院をして來ておる、野党の方の議員がどの程度登院して來ておる與党の議員が何人程度議場入にる、野党の議員が何人程度議場に入る。そうすれば数的にはこういう比較になる、そこでキヤステング・ヴォードを握るのは自分の一票である。その一票を左右することによつて、或いは我々の常識では考えられないような取引を考えておつたのじやないですか。
○委員外議員(小川友三君) それを申しますと少し話が長くなつてよろしうございますか。
○島清君 考えていた、いなかつた、それだけで結構です。
○委員外議員(小川友三君) 例を申上げなくては分りませんから申上げます。第一分科会では與党と野党は五対五でありまして、私が一票加わつた方が勝つような第一分科会の形成でありました。私がそうした形勢になつたからといつて、野党側に五厘の金を呉れとか、特典を與えろということは絶対に言つておりません。それから予算委員会におきまして五対五の形勢でおりましたときに、岩男先生はしようがない、これはどうせ予算は通すのだから、これは與党側に賛成した方がいいという意見だつたように思います。私は君も闘え、俺も闘うと言つて與党陣営から野党陣営に移りまして遂に二十三の勢力ができたわけであります。岩男先生はどうせ通るのだからと言つたのを、野党陣営に引込んだのはこの小川友三でございます。そして二十三の勢力を持つて……堂々の論陣を張つたのは事実でございまして、誰にも一銭一厘も金を貰つておりません。名誉もいりません。私は参議院議員で十分です。そうして敢闘したのであります。
○島清君 私は金のことを言つたのではない、私達の常識では考えられないような取引をされようとしたのじやないかと、私はこう申上げておるのであつて、それはあなたが分科会の方で或いは反対側の議員に働きかけられたかどうかということは、私の問うておるところではないのであります。分科会の方で否決されようと、予算委員会で否決されようと、本会議においてああいう工合に立派に可決されて予算は通過しておるのでありますから、分科会の方であなたが反対の方に廻つたといつても、金を呉れと言つたつて誰も呉れるという人はありません。ですから分科会の方でも、予算委員会においても反対をされておりながら、而も反対の演説までしておりながら裏切るような行動にあんたが出ておる。そうして社会党へ來られて本当に四十人登院をされましたか、本当に來ておるかというようなことまで念を押しておるのであります。あなたが念を押す必要のないことまでやつておられる。その必要のないことをやつておられ、更に我々の方が全議員に動員をかけて本議場の方へ入つたら、あなたはそれを裏切るようなことをやつておられる。そういうふうにあなたは良心の呵責に堪えかねて、或いは瓢箪を見て幽霊と思つたと同樣に、社会党を非常に裏切つたから、或いは民主党も裏切つたかどうか私は知りませんが、社会党に関する限り裏切つたので、何かしらん社会党四十名の議員があなたを追つかけるような錯覚に陷つて、そこで恐怖観念に捉われて、あなたは階段を滑つて転がつたのじやないのですか。
○委員外議員(小川友三君) 完全に椎井参議院議員に背負い投げを喰いましたので、私が外を歩いていて自然に転んだのではありません。私の殴られたところを見た者は六人おります。それで社会党さまの四十人のことを言つたのは、それは第三クラブの岩男先生が、今日社会党の大会があるから集まりが惡いと惨敗してしまうから、君見て來いということで、岩男先生と共同戰線を張つて、岩男先生が予算委員として與党に移つておりましたから、この際野党を勝たせましようということで闘つて來たことを重ねて申上げます。それから取引というような意味は、どういう意味ですか、それを一つ……
○島清君 あなたはトモサンという薬を製造された。そういう意味において非常にエキスパートであると承つておる。商行為についても大変な権威者であるということを承つておりますが、取引というものにはいろいろな意味があると思います。例えばあなたがいつか京都の方にお越しになりまして、いろいろなされようとしたことも、政治上における不道徳なる取引として糾彈さるべき問題である。而もあなたは、売つたり買つたりも商行為の取引でしようが、そういうことはいろいろあなたは人間の就職を頼む場合においても、この就職斡旋をする代りにおいて、こういうことをやつて呉れ、こういうことも取引の中に入るでしよう。そこで私達の常識で考えられないような取引をあなたが考えておられたのじやないですか。そういうことがなければ結構です。
○委員外議員(小川友三君) 私は何もございませんでした。何もありません。
○前之園喜一郎君 二、三点お伺いいたします。小川さんは、この問題が議長の職権によつて当委員会に付されたという事実をいつお知りになりましたか。
○委員外議員(小川友三君) 昨日私の入院しておる東大の清水外科三号室に懲罰委員会の委員部の書記の人が二人いらつしやいまして、そこで初めて知りました。
○前之園喜一郎君 そのときに、自分の本会議におけるところの白票の投票が問題になつて、懲罰委員会に付された。これは自分は当然の職権を行なつたのだから、議員としての良識によつて白票を投票したのだ、たとえば懲罰委員会に付されても問題になるまいというようなお考えであつたか、或いはこれはどうも大変な失敗をした、考えて見るとどうも自分のやり方が惡かつたというふうにお考えになつたか、或いは全然無関心であつたか、どうでしようか。そのときの御心境を一つ承わりたい。
○委員外議員(小川友三君) 申上げます。それを聞きまして間もなく夕刊が來まして、夕刊に詳しく書いてあるのと、簡單なのとありましたが、これを読んで、医者に明日行つていいかと言つたら、大体一時間か二時間ならよいでしようから行つていらつしやいというので、私は今朝卵を一つ飮んで、とにかく公式に議長から、公式に委員会から原因調査の名において私は今日呼ばれておるのですから、これは時間に間に合うように今日八時にこちらへ参りました。一番早く登院しまして、皆様の質問に対しまして極めて真摯な気持で、私はお答えを申上げておるのでございます。そこで事務の方が参りましたから、入院しておるのだからぶり返して死んでもいい、行こう、体が惡かつた場合には委員会の方に來て貰うのだけれども、それでは申訳ないというので、今日は八時にやつて來たわけでございます。
○前之園喜一郎君 私の問に対する答えが違う。懲罰委員会に付託されたということをお知りになつたときの御感想を承わりたい。
○委員外議員(小川友三君) 感想を申上げます。こういう感想を持つております。私の投票権にまで制限されるのか、投票というものは、これは議員の自由であるべきである。これを投票したことについて暴行を加える人もあるし、又懲罰委員会にかけて処罰しなくちやならないような疑いも受けている。疑いがあるならば、その疑いは早く話してそうして晴らさなくちやいけないから、時間に間違いないようにするには、とにかく二時間でも早く行かなければならないというので、参つているのでございます。
○前之園喜一郎君 そうすると結局、あなたは議員としての良識によつて投票した、これは議員の職責を盡したのだから、懲罰委員会に付されるのは不当だという結論になるわけですね。懲罰委員会に付されることはあり得べからざることである。こういうようなお気持をお持ちになつたわけですか。
○委員外議員(小川友三君) 投票行為によつて委員会は私を呼んでいないと思います。何か外に疑いがあるから呼んでいるのじやないかと思いますが、違いますか。
○前之園喜一郎君 第二回目の本会議にあなたがお入りになつて、第二回目の討論をなさつて、その前にあなたは討論が済んだら直ぐ出てやろうという気持で自動車を玄関に待たしてあつたということを聞いているのですが、そういう事実は……
○委員外議員(小川友三君) 待たして置きました。間違いございません。
○前之園喜一郎君 直ぐお帰りになるおつもりであつたのですか。
○委員外議員(小川友三君) そうです。
○前之園喜一郎君 それは本会議に入つて白票を投票する、討論で反対をして投票で白票を投ずるということによつて、何かしらん身辺の危害を恐れられるというようなことで、投票したら直ぐ一つ帰つてやろうというような準備をなさつておられたわけですね。
○委員外議員(小川友三君) 白票、青票の如何を問わず、私はとにかく今日は何だか俺は飛んでもないことに追込まれておる、とにかくいずれにしても、どつちに投票しても、私を襲撃する人がある、私はこう感じておりました。青票を入れても襲撃される、白票を入れても襲撃される、こういう立場に追込まれておつたのは間違いございません。
○前之園喜一郎君 青票を入れることは、これはもうあなたは数回の討論によつてはつきりしておるのですね。而も勤労大衆の味方になつて青票を入れる、こういうことであるので、白票を入れられると、これは或いは問題が起るかも知れないが、青票を入れられるのに何か身辺の危害を感ぜられるということは、ちよつと腑に落ちないのですが、その点一つ御感想をお聽きしたい。
○委員外議員(小川友三君) 申上げます。この議会職員の方にも私は左派と右派とあると思います。又社会党にも右派と左派の方がいらつしやるので、とにかく小川友三を右派の政治家と解釈した人には、青票を入れれば結局殴られる。左派の人には、白票を入れれば右派に廻つたというので殴られる。私はこういう両方に挟まれておつたのでございますからして、白票を入れたから云々ということはありません。どつちにしても殴られる運命に私はありました。
○前之園喜一郎君 午前に私がお尋ねしましたね、委員会において反対討論をなさつた、それから本会議において二回反対討論をなすつたが、その反対討論をなすつたときまでは反対の意思は確乎たるものであつた。ところがその後、壇を下つて投票するまでの一、二分間の間に心境の変化を來たしたのだと、こういうような御答弁、これは速記に載つているのですが、これは間違いありませんね。
○委員外議員(小川友三君) 私は一番後でございまして、絶えず投票数を……
○前之園喜一郎君 いやそうじやなくて、そうであるかないかということだけ。
○委員外議員(小川友三君) 勘定しておりまして、これはどうなるかということを始終勘定しておりまして、どうしても負けるということになつたものですから……
○前之園喜一郎君 午前私が質問したことに対して、反対討論したときまでは反対の意思であつたと言われたことは間違いないのですね。速記に残つているが……
○委員外議員(小川友三君) それはその通りであります。間違いありません。
○前之園喜一郎君 そうすると、今島委員の御質問に対する御答弁と非常に違うようですね。午前中岩男議員と会い、その後又この給與などの関係を考えて、そうして白票を入れようという気持が動いておつた、こういうような御答弁であつたのですが、どちらが本当ですか。
○委員外議員(小川友三君) そこは実はジグザク・コースを取つておりまして、これはこういうわけです。緑風会の議員の出席数によつてこれは違つて來ますから、一生懸命勘定して、大勢如何にと、実は心血を注いだことは間違いありません。
○前之園喜一郎君 午前、私に御答弁になつたことと、今島先生に御答弁になつたことと違うのですが、どちらが本当かということでございます。
○委員外議員(小川友三君) どちらが間違つておりますか。
○前之園喜一郎君 あなたは私の質問に対して、いわゆる私の質問というのは分科会、予算委員会、それから本会議の二回の御討論は反対の御意見であつた。その反対の討論をなさるときは本心もやはり反対するという意思であつたかと質問したら、その通りだ。そうしてその後登壇してから投票するまでの間に心境の変化を來たした。一、二分間の間に心境の変化を來たしたのだ。そうして二枚の投票の札を持つて行つた。まだ決まつていなかつた。歩く間は決まつていなかつた。入れるときに白票を入れる気になつたのだと、こういうような御答弁であつた。これは速記にはつきり書いてあります。
○委員外議員(小川友三君) そうです。
○前之園喜一郎君 それが本当ですか。
○委員外議員(小川友三君) そうです。
○前之園喜一郎君 そうすると、島先生の御質問とは違うのですね。あの御答弁は違う。
○委員外議員(小川友三君) どなたの質問ですか。
○前之園喜一郎君 今、島先生が御質問になつた御答弁に対しては、第三クラブの岩男先生といろいろと話して、どうも野党派が負けるようになるというようなことを聞いて心境の変化を來たしたというのも一つの原因だ……
○委員外議員(小川友三君) そうでございます。
○前之園喜一郎君 それから公務員などの給料が拂えない。それでは気の毒だということも一つの原因だ。そこで白票を入れるという気持になつたものだと、こういう御答弁をしておられる。私に御答弁になつたことと違うのですね。
○委員外議員(小川友三君) それは原因の全部でなく、一つになつていることだと申上げたのです。原因の、大きな原因の一つになつたということを答えたのです。
○前之園喜一郎君 それではそういうようなことが、第二回の討論をされて降壇をして、それから投票に行くまでの一、二分間の間に思い起されたというわけなんですか、そういうことを……
○委員外議員(小川友三君) 前之園先生の御質問でありますが、大体予定通り四十七名右派の方々が來ておりますので、これはかなわないということが段々分かつて來た。段々殖えて來ますから、出たり入つたりしておりますから、そこで最後の投票をするときに、もう岩男先生も負けておる、蓋を開けなくても分かつておるというのを聞いたわけでありまして、それでまあ負け戰を感じたのであります。
○前之園喜一郎君 問題を変えますが、第二回の御登壇のときに、勧進帳みたいなものを拡げられたですね。何か書いたもの、あれはあなたがお書きになつたものですか、何かしらん、ぱつと拡げて(「巻紙だ」と呼ぶ者あり)何か非常に読みにくそうにして、いつも雄弁堂々とやられるのに、あれは非常に読みにくそうにされた。
○委員外議員(小川友三君) お答え申上げます。あれは実は咄嗟に反対演説をはつきりやれということでありましたので、急いで障子紙が置いてありましたから、障子紙の上に書きなぐりまして、それを実は切りましてそれを成るべく簡單にやれということでしたから、簡單に五行書いた。簡單に五行書いて持つて言つたのであります。
○前之園喜一郎君 自分でお書きになつたのですか。
○委員外議員(小川友三君) 自分で労働組合の方々が二、三十人おるところで書いて、反対理由というものを書いてここに、懐ろに入れて行つたわけであります。自分で書いたのです。
○前之園喜一郎君 何かそれをお書きになるときに、いわゆる與党と言いますか、政府と言いますか、そういう関係の方々がおいでになる前でお書きになつたのじやございませんか。
○委員外議員(小川友三君) 私の部屋は、文科会の日から、分科会の二日前から、本会議と労働組合の人ばかり全部入つておのまして、あとは誰も入つて來ません。誰も入つて來ない程ぎつしり満員ですから、そこに私は陣取つておつたのですから、誰も來ておりません。
○前之園喜一郎君 午前私が質問いたしました問題なんですが、いわゆる政務次官に推薦するという書面を誰にお見せになつたのですか、どのくらいの人にお見せになつたというのですか。どうも頭を打つて少し記憶がはつきりしないというお答えであつたのですが、今はどうですか。頭がはつきりしますか。
○委員外議員(小川友三君) 余りとつちめられるので、暑くなつて、暑くて暑くてちよつと先生待つて下さい。こう巻いているものですから、意識が朦朧としているのですが、ちよつと煙草を喫わして頂けませんか
   〔小杉イ子君発言の許可を求む〕
○前之園喜一郎君 まだ質問中ですから……
○委員外議員(小川友三君) 喫いながら話しちやいけませんか。畫飯食おうと思つたら人が來て食えなかつたので、朝飯も食つていないのですから、少し目がまわつているのですけれども……
○委員長(太田敏兄君) 御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(太田敏兄君) それでは特に煙草を喫うことを許します。五分間休憩します。
   午後二時五十八分休憩
   ―――――・―――――
   午後三時四分開会
○委員長(太田敏兄君) それでは開会いたします。
○前之園喜一郎君 質問を継続いたします。午前中の私の質問のうちにいわゆる政務次官に推薦するという書類の点に入つたところ、どうも昨日殴られたので頭が少し惡いからはつきり分らんという御答弁だつたが、今は煙草をお喫みになりましたので、大分はつきりしましたか。
○委員外議員(小川友三君) そういうことはありません。
○前之園喜一郎君 いわゆる世間で言つておるお墨附き、政務次官に推薦するという書類は自分で書いたのだ、而も漫談的に考えて書いたのだというお答弁であるようですが、それをどこどこへお持廻りになつたのですか。緑風会に持つて行かれたということははつきりしているのですが、その外はどこへ持つて行かれましたか。
○委員外議員(小川友三君) 田村先生ですね。緑風会の田村先生のところへ……、手持無沙汰にしておりますから、しよつちう遊びに行つておりますから、漫談的に話しただけのことであります。
○前之園喜一郎君 田村先生一人いるところですか、もつと沢山おつたでしよう。
○委員外議員(小川友三君) 私は田村先生一人と記憶しております。
○前之園喜一郎君 その外に持廻られたことはございませんか。
○委員外議員(小川友三君) ございません。
○前之園喜一郎君 ありませんか。仮に自分でお書きになつたものとしても、いわゆる自分の意志表示として、非常に政務次官を希望していたというようなことを、まあ誰が考えても、政府の與党的な立場にあられる緑風会の有力な議員に示すことによつて、自分の政務次官の欲望を意思表示した。そうしてこれを適当に処置して貰いたいというような気持はなかつたわけですか。
○委員外議員(小川友三君) ございません。
○前之園喜一郎君 そういう気持があつたのじやないですか。
○委員外議員(小川友三君) 断じてありません。
○前之園喜一郎君 漫談的にとおつしやるけれども、少くとも国民の代表として選出されておるところのあなたが、そういうような子供つぽいことをされるとは考えられない。あなたの御行動を見ていると、すべて選挙を対象にするとか、非常に巧妙な立廻りをしておられるように私共見ているのですが、而も人の名前を僞造して判まで捺して、曾ては緑風会の一員であられたあなたが、緑風会の先輩であり、最も與党的な気分の強い田村先生にお見せになるということは、何か知らん私はそこに下心があつた、かように私には考えられる。ないと言われればそれでいいのですが、これはあるように思えるのが、普通の常識だろうと思う。一つ曖昧なことを言われずに、私共はあなたをとつちめようというような気持は少しもない。ただ事実を明白にしたい。そういうようなことがあなたのためにもなり、又私共委員会をやつて行く上にも非常にいいのじやないかと思う。こういう気持であります。本当のことをおつしやつて下さい。
○委員外議員(小川友三君) 全然そういう野心とか、そういうような気持はありません。
○小杉イ子君 小川議員に伺います。初めから私共が聽いておりますと、最後まで反対、青票であつた筈でありますから、その青票を投票しないとすれば或いは殴られるかも知れんということを思われるのが、私はこれが常識だと思つておりますが、それに若しも白票を投票しなくてもどうせ殴られると申されましたが、その白票はどうして白票にしなかつたら殴るのでありましようかと思われたのでございますが、白票にしても殴られる、それはどいうわけでございますか。
○委員外議員(小川友三君) お答え申上げます。白票でも青票でも、どつちでも殴られるというのは、私は新米政治家としての売込みで、右翼の思想を持つた人と相当つき合つております。当日はそういう人逹は又相当に來ておりました。それから又あの場合左翼の人が沢山來ておりましたから、その中にどういう性格の人がいるか呑み込めませんから、どつちにしても殴られる。だからそれは投票を終つたら直ぐ帰るのが一番無難であると思いまして、早く帰つたのであります。
○小杉イ子君 それでは白票になさつたのは、殴られまいとして入れたわけになりますですね。
○委員外議員(小川友三君) そうです。そうしますと、つまり左翼と右翼と分けちや恐れ入りますけれども、保守的と申しましよう、保守的な方の、議員さんじやありませんよ。外の大衆から殴られるとこつちは解釈いたしました。白を入れた場合はいわゆる勤労階級中の否決を支持する人に殴られる。青へ入ればいわゆる保守戰線派の、いや保守主義を主張するところの青年に殴られると、そういうふうに感じました。
○小杉イ子君 白票でも殴られるという心構を持つておつたのですね。
○委員外議員(小川友三君) そうです。
○門田定藏君 重ねて小川君に伺いたいのですが、あなたは今緑風会の田村議員より他には書付を誰にも示したことはないと言われましたが、事実ですね。
○委員外議員(小川友三君) そういう工合に記憶しております。
○門田定藏君 それでは幸い常に我々が尊敬しておる伊達議員が今日お見えになりましたが、あなたは伊達議員に対してこういうわけで政務次官に推薦することを努力するということを書いた書付を、伊達議員にお示しになつたということを伊達議員から聞いておりますが、ここに伊達議員がおいでになつておりますので、一つ伊達議員の御証言を願いたいと思います。
○委員長(太田敏兄君) では伊達さんどうぞ……
○委員外議員(伊達源一郎君) 私は手に取つて読んだことはありません。ただ私の目の前に出して自分で読まれた、判が沢山、三つくらい捺してあつたかのように思いますけれども、私は手に取つて見ない、こう私の目の前で振り廻された、それだけのことであります。
○門田定藏君 重ねて伊達議員にお伺いしますが、振り廻してあなたにお示しになつたことは、今私が申しましたように、某氏が政務次官に推薦することを努力するものであるということを言つたということですが、それは間違いありませんね。
○委員外議員(伊達源一郎君) そういうふうに記憶しております。何ですか、政務次官ですか何だつたか知りませんけれども、何かえらいことに盡力をするというようなことが書いてあるというように読み上げられたと覚えております。
○門田定藏君 小川君にお伺いしますが、あなたは田村議員より他にはそういうことを一人にも言つたことはないと明言されましたが、すでに伊達議員はそうおつしやつておりますが、それはどういうわけですか。
○委員外議員(小川友三君) 申上げます。伊達先生は手に取つて見ていなかつたと、お話の通りでありまして、私が口で、いや紙切れですが……、実は伊達先生もここにいらつしやいますが、伊達先生とは二回車中演説でお会いし、漫談に行つたことがございますが、随分顔なじみですから、道化半分に言いましたのですが、その点はお詫びいたします。
○小杉イ子君 私も伊達議員と一緒におつたと思いますが、それを見ました。それでどういうものであるか。離れておるので分りませんでしたが、政府委員の誰か有力な人が応援するというそのお話しは聞きました。政務次官か誰かそれは分りませんけれども……
○岩本月洲君 問題そのものについてではありませんけれども、午前からずつと質問に対する小川さんのお答えを聞いておりましても、どうも正直さが欠けておるような点があると思います。(「その通り」と呼ぶ者あり)これはこれから、我々が審議をいたして参ります上に大きな問題であると思います。これは常識的に判断のできないような事犯として取上げられておるのであります。小川さんの精神鑑定までせねばならんということまでは考えませんけれども、今朝御登院になつた時も、齋戒沐浴をして八時に御登院になつたと言われますけれども、これは小川さんの自動車が玄関に著くのと、秘書の人か誰か知らんが青い風呂敷包みを持つて登院された時間と、私が会館から玄関に入つた時間が一緒であつた。玄関で私は小川さんの後をついて登つたのです。それが十時六分か七分前であります。(笑声)そういうふうなことにも要らない虚飾をなさる必要はないと思います。僅かなことでありますけれども、正直な気持で一つお答えを願いたいと存じます。それからあなたの頭に巻いてある鉢巻ですが、それは巻く必要があつて巻いておられるのですか。ここまで申上げるのも、正直にして貰いたいために申上げるのでありますが、あなたが自由党の控室で囁かれた言葉を聞いたときに、鉢巻を巻いておられるけれども……これは冗談かも知れませんが、百円あつたら巻けるのだと……(笑声)、そういうふうなことは事件に関連しておるだけにあなたは自粛自戒して対処されなければなんと思うのであります。そういう点は、この委員会の嚴粛さを持つために、議員としての体面からも、この事件を惹き起してこれだけ迷惑をかけたのですから、十分に私は自重して貰いたいと思うのです。
○小杉イ子君 議事進行についてでございますが、私は国家の大事を公平に裁かねばならん議員として誠に小川さんは気の毒なお方である、そうして今後も苦労をみずからでかしてみずから苦しむ人である、こういう見通しをつけておりますが、これにつきまして、さつきからのお話を本当に掴みどころのない答弁と私は聽いておりますが、これをいつまで続けられるつもりでございますか。
○松井道夫君 小川さんはまだどういうことで懲罰委員会に付託されたのか知られておらないようでありますから、この際委員長からその事由を御開陳願いたいと思います。
○委員長(太田敏兄君) 小川君に申上げますが、昨日の本会議で議長からあなたを懲罰委員会に付託すると宣告されましたが、事由は御存じなのですか。
○委員外議員(小川友三君) 知らないです。(笑声)
○委員長(太田敏兄君) それじや念のために申上げます。議長が宣言されたことは、「この際、宣言いたすことがございます。議長は、小川友三君が昭和二十五年度一般会計予算外三件の審議に際し、会議の基本的原則を無視して、委員会における表決及び本会議における討論と相反する表決を本会議において行うと共に、この間極めてまじめさを欠く発言をなしたことは、議院の体面を汚した行動と認め、これを懲罰事犯として懲罰委員会に付託いたします。」こう宣告されております。
○松井道夫君 今の議長の宣告、即ち懲罰委員会に付された理由について小川議員の弁明、これは事実に亘らないで、ここに書いてあることをどう思われるかという点の御見解を聞いて頂きたいと思います。
○委員長(太田敏兄君) この議長の宣告に対する小川君御本人はどういうようなお感じをお持ちになりますか。
○委員外議員(小川友三君) お答え申上げます。委員会におきまして私が発言をしましたことは今速記録をここに持つておりませんが、極めて熱心に政府の政策の改善を要求した私は質問だと思つております。そこで本会議における討論も私としては真劍にやつたのでございます。討論で主張したのでございます。そこでこの討論と相反する表決を本会議において行うという場面につきましてお答え申上げます。すでに賛否の票に開きができたということは耳に入つておりました。と同時にそうした大勢のように深く感じましたのであります。私は諸般の情勢から判断をしまして白票を投ずるということになつたのでございます。その問題が自分としてはそれでよろしいと、自分ではこれで差支ないんだという判断でやつたのでございますが、これにつきまして、この懲罰委員会に付託されておりますのですが、私としては議員としましてすでに三年近くやつておりますので、委員会で、私はこの前に十二月二十四日に前例がございますが、委員会と本会議で違つた投票をやる意志表示をしておりますので、あれが惡いということになれば私は陳謝しなくちやならないと、こう私は今本文を拜見して深く感じております。それからまじめさを欠く発言をなしたことはという点がございますが、私はまじめに質問をし、討論をしておつたと思つておりますが、どういう点がまじめさを欠く発言になりましたか、それは私は速記録を拜見しまして、手落ちがございまして、まじめさを欠くことがありましたならば、それは早速消さして頂きます。
○松井道夫君 ここにはまじめさを欠く発言という表現になつておりますが、あのときの討論は確か反対討論の筈であつた。聞いておると我々は果して反対なのか、賛成なのか真意を捕捉するに苦しむような御演説、御陳述であつたのであります。そうして議長が一旦賛否を明らかにして呉れと注文せられたに拘らず、結局何ら賛否を明らかにせずして降壇してしまつた。時間が來てまだ原稿十枚くらい残つておつたということでありまするが、併し時間が來たのでありますからその点で討論を打ち切つてしまつた。併し結論として賛否を明らかにするに何ら時間がなかつたわけじやないので、そのために一分や二分遅れたところでどうということはない。そういう賛成なのか、反対なのか真意を捕捉するに苦しむような真意の発表をされたというのはどういうことなんですか。あなたの心理状態は……
○委員外議員(小川友三君) 私はあの演説の中で反対の意志表示を、反対という言葉を第一回の登壇のときに使つておるのでございます。速記録にも残つております。
○松井道夫君 併しながらこの内容はこれは今速記録が……、初めにそれはそう言われたかどうかこれは分りませんが、まあ速記録を調べれば分る。その点は暫く措くといたしまして、その内容が果して賛成だか、反対だか分らぬ。そうして最後に白票を投ぜられたところを見ますと、一見逆櫓を付けてこつちに向いている、又あつちに向いているという態勢であの演説に臨まれたのじやないかというように考えられますが、その点はどうです。どういう気持なんです。どういうわけで内容から見て賛成だか反対だか分らぬような演説をされたのですか。
○委員外議員(小川友三君) お答え申上げます。内容は私のは全部反対になつておると私は解釈いたしております。例えばこの予算の問題につきましてこのままでは困るということを主張しておりますので、全部委員会の通り徹頭徹尾反対しておる。私はこれは自分の意見だと思つておりますが、どつか間違いがございましたらばそれも取消します。
○松井道夫君 尚あなたの御記憶違いじやないかと思いますが、速記録の冒頭には別に反対というようなことはありませんが、あとでよくお調べになつて頂きたい。
○山崎恒君 午前中の前之園さんの質問に対して小川さんの答弁は、白色票を入れたその心境は、はつきりと当時の心境を発表したと存じます。それは自分は親米博愛党、ところが今回の予算は分科会その他で反対して、無論全般的にも反対の意思であつたが、自分の博愛党の精神から考えて、親米、博愛という二つと、勤労大衆という三つを先ず目標に置いて、勤労大衆の方を一、親米博愛という方を二ということに考えて白票を入れたんだということを午前中答弁しておるのでありますが、今の答弁では岩男さんと会つた際に、大体十時三十分頃今日の大勢は分つた。そこで心境が変つたと、こういうようなことを言われておるのでありまするが、その辺が非常に午前中の答弁と合わない点が多いように思われるし、又その辺の気持を一層一つ明らかにして頂きたいとこう思うのです。それと勿論当初から小川さんは一般大衆には反対だということを標榜しておつて、裏面ではもう賛成の意思であつたというように、私達思われるのですが、無論この国会が発足して以來、表決をするための投票に対して、青色票と、白票を持つて登壇した者は未だ曾てないと思う。そういうような使い分けをすることが当初からもう小川さんの策であつたのではないかということを疑うのでありまするが、これは小川さんの人格を疑うわけじやありませんが、その辺の心境を一つ今一層明らかにして頂きたい、こう思うのですが。
○委員外議員(小川友三君) お答え申上げます。何分私の方は一人一党の政党でありまして、どうも議員総会とか、議院運営委員会とか、そうしたチャンスが全然惠まれておりません。そこでさてこれはどうするかという場合に随分ぶつかりますので、連絡が全くないということと、離れ小島にいるような感じの、聾棧敷で聞えないところ、いわゆる連絡がつかないところで、これはどつちにしたらいいかということは、随分判断に苦しむような場面が多いのでございまして、そうして打合せするチャンスというものがなくて、自分で各派を訪問して、そういうわけですかというふうにやつております。それでそれがございますので、私はそうした場面も今までも何回かあつたわけでございますが、それで投票を白にした原因はどうかということを申上げますが、それは午前中に第三クラブで岩男さんと会つた。ところが百四票対九十五、六票ということになつた。そうですか、それでは青の方はどういう分野になりますか、全部書上げまして、そうか、これは困つたものだ。社会党が党大会で何名か減ると又大変だ、君控室の議員さんを見ていらつしやいというわけで、一生懸命活躍したのであります。だが遂に九十五対百四票であつたのでありまして、あと打割つた話が緑風会さんが何人入れて下さるか。長くなれば帰る人もあるかも知れないが、早く済むだろうというような話もあつたのでございます。そこで私はとにかく予算委員会で反対で押し通して來たのですから、どこまでも反対しなければならんという気持でおつたのであります。ところがそういつた動きや差がございましたのでありまして、私としては先程申上げた通り、親米博愛が白で、勤労党が青という性格を持つた政党でございますから、それでそういう工合の投票結果になつた次第であります。
○島清君 小川君に対する質問ではないのですが、議事の進行ですが、小川君は私達の疑問にしておつたものを一言にして答えて呉れたと思う。それはどの政党に所属しようと、はた又賛成しようと、ここに生命の危險なり、身体の危害の加えられる心配は毛頭ございませんし、又過去においてもなかつたと寡聞にして私達は信じております。そこでそういうことについて小川君が白票を投じても青票を投じても、いずれにしても小川君は殴られる運命にあつたのだということの一言は……私達青票を投じまする野党の諸君を、或いは惡い表現かも知れませんが、瞞かす、或いは国会共鬪の勤労大衆の代表者の諸君を瞞しております。からして青票でなければならないわけです。併し白色票ということになりますると、最初から白色票であればこれはいいわけでございまするが、こういう使い分けをいたしましたので、白色票の場合に、或いは殴られるというような危險を感ずるというところに、小川君のあの当時の行動の奇怪さが私は含まれておると思うのです。然らばこれを小川君の方から仕向けて行つた行為であるか、乃至は又政府なりその他の政党から働きかけて行つた行為であるか、こういうことを究明されることは、この懲罰委員会の調査事項ではないように思いまするので、私は小川君に対する質問はこの程度に止められて、議事を進行されたら如何かと、こういうふうに考えます。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(太田敏兄君) 只今島君から質問打切の御発言がございましたが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(太田敏兄君) それではこれで質問を打切ります。尚本日あと続行しますか。
○松井道夫君 小川議員に退席願つて、そうして更に審議の方法、段取について御協議願いたい。
○委員外議員(小川友三君) どうも長い時間に亘りまして誠に有難うございました。
○委員長(太田敏兄君) 速記を止めて……
   〔速記中止〕
○委員長(太田敏兄君) 速記を始めて。それでは本日はこの程度にいたしまして、次回は明後日の午前十時に開会いたします。これにて散会いたします。
   午後三時四十六分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     太田 敏兄君
   理事      松井 道夫君
   委員
          池田七郎兵衞君
           岩本 月洲君
           山崎  恒君
           小杉 イ子君
           島   清君
           門田 定藏君
          前之園喜一郎君
  委員外議員
           小川 友三君
           伊達源一郎君