第007回国会 通商産業委員会 第16号
昭和二十五年三月二十七日(月曜日)
   午前十一時三十五分開会
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  本日の会議に付した事件
○特別鉱害復旧臨時措置法案(内閣送
 付)
○小委員会設置の件
○小委員の選任の件
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○理事(廣瀬與兵衞君) 只今より通商産業委員会を開会いたします。
 本日は高橋委員長が御旅行のため私が代つて委員長の職務を行います。
 本日は特別鉱害復旧臨時措置法案を議題にいたします。
○鎌田逸郎君 特別鉱害復旧臨時措置法案の審査については当委員会として、一応政府の提案の審議を終つてから九州山口両地区の臨時視察を行い、その結果は放置できない問題であるということは、九州山口両地区の視察の結果一致した意見であります。併しながら徒らな困乱を防止するために、衆議院側の意見のまとまるのを待つことにして今日まで靜観して参つたのでありますが、衆議院側においては小委員会において各種の意見が出て難航しているというようなことが伝えられております。新聞等に伝えられますように、万一今回も審議未了というような事態になりましたならば、被害者諸君に対しまして誠に相済まんことであります。衆議院が大きな修正をして回付して来るようになりましたならば、相当の審議もしなければなりませんので、今までの靜観主義を一擲しまして衆議院と呼応して活動するように、本法案に関する小委員会の設置の動議を提出する次第であります。以上。
○理事(廣瀬與兵衞君) 鎌田委員の御動議に対して御意見ございませんでしようか。
   〔「賛成、異議なし」と呼ぶ者あり〕
○理事(廣瀬與兵衞君) 全会一致御賛成と認めてよろしうございますか。
○島清君 鎌田さんの御動議にもとより異議があるわけじやないのでありまするが、鎌田委員は何かしらんこの法案に対して結論を與えなければ、鉱害地の住民諸君に対して申訳がないじやないかという、こういうようなことをおつしやいましたが、私はそういう意味ではなくして、衆議院においてもこの法案の重要性に鑑みて、小委員会を設けて愼重審議を期しておりまするので、我々参議院といたしましても今日会議は余すところ僅か数日しかないのにも拘わらず、まだ以て衆議院の方がその成案を得ていないので、向うの方が小委員会まで設けて愼重審議を期した法案を、会期のぎりぎりのところに送り込まれたのでは、愼重審議を期する日にちがなかろうではないか。こういうような意味において法案の重要性に鑑みて小委員会を設けて万遺憾なきを期する、こういう意味で了承をいたしまして賛成をいたしたいと思います。
○鎌田逸郎君 只今の動議は言葉が足りませなかつたが大体島委員の言われたことに変りはないのでありますからさよう御了承願います。
○理事(廣瀬與兵衞君) そうしますと、鎌田委員の動議によりまして小委員を設けるということに御異議ありませんですか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○理事(廣瀬與兵衞君) 御異議ないと認めます。
 小委員の人数及び人選をどういう方法にいたしましようか。
○結城安次君 只今の小委員の数、氏名ということは委員長と理事と御相談の上適宜お決め願いたいと思いますが如何でございましようか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○理事(廣瀬與兵衞君) 結城委員の御意見に御賛成ですか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○理事(廣瀬與兵衞君) 御異議ないと認めまして委員長と理事と相談いたしまして決定いたすことにいたします。
○中川以良君 この機会に一つ政府側から衆議院の審議の模樣等につきまして、一つお漏し願える範囲内において詳細に一つ御説明を承わりたいと思います。或いは秘密会でありますので、速記があつてはいけなし場合は速記を止めてお話を願えれば幸せと存じます。
○理事(廣瀬與兵衞君) 速記を止めて頂きます。
   〔速記中止〕
○理事(廣瀬與兵衞君) 速記を始めて下さい。只今小委員会を設けることになりましたが、小委員会の委員は、理事と相談いたしました結果、この特別鉱害につきまして現地の視察に行つた派遣議員を主体といたしまして、通産委員の各党の人数に比例して大体八名にしたらどうか、こういうことでございまして、緑風会は鎌田逸郎君、玉置吉之丞君、自由党で中川以良君、廣瀬與兵衞君、社会党で島清君、下條恭兵君、民主党で深川榮左エ門君、それから第三控室と共産党とお話合を願いましてお一人出して頂く、こういうふうにしたら如何かと存じます。
○中川以良君 それは委員長にお任せしてありますから委員長の御指名で差支ないと思います。
○理事(廣瀬與兵衞君) それではそういうふうにお願いいたします。
○結城安次君 ちよつとお伺いしますが、この鉱害の資料を見ますと、しまいの項に増産運動の経費というのがありますが、これまでやはり入るのですか、如何ですか、政府の方は……。この資料を拜見しますと、石炭増産のための昭和二十三年辺りの運動の何まで参考資料に出ていますが、こういうものによつて生じた損害まで入るのですか、入らんのでしような。これは戰時中だけでしよう。戰時中だけですね。
○政府委員(宮幡靖君) その法律案にありますように、太平洋戰争が起きまして以来終戰までの間に強行出炭をいたしましたことによりまして生じた特別なる鉱害、通常の採掘方法でありましたならば起るべからざるところの鉱害、こういうものを範囲の中に入れておるのが原案であります。
○結城安次君 昭和十六年十二月八日から云々とありますが、併し鉱害が起きてもいいから採掘をしろといつたのは、昭和二十年の四月何日ということは、確かなんですね。その前も補償するわけですか、その後のやつですか。
○政府委員(宮幡靖君) その点については質疑の間にも御意見があつたようでありますが、一応政府案の示しますところでは、十六年十二月八日、書類証拠等によりまして立証されます強行出炭、これによりまして発生しました特別なる鉱害、これを指しておるわけであります。実際の鉱害の現われたのが終戰後に現われましても、その原因が当時の状況にありましたものならば、それを取上げて行こうということであります。
○結城安次君 只今政務次官の御説明によると、戰時中強行した云々とならば、戰時中に強行して、後で損害の起きたものは、あに石炭のみに限らんや、あらゆるものがある、それを石炭のみに限定されるのはどういうわけですか。
○政府委員(宮幡靖君) それも御質疑の間に御議論のあつたことでありまするが、外には強行出炭命令というものに該当しますような法令その他命令の措置によりますものが、一応見当らないという形になつております。例えば通常の掘進方針でなく、炭柱を拂つても皆採つてしまへというそういう命令をとられたが、他のマテリアルの問題につきましても原因としてはいろいろな損害を受けておるものがある。これはなぜやらんのだということは、もう全面的に戰時補償の打切という建前から、それは補償のできない面があるんだと、かようなことに申上げておりまして、大体この点においてはその昭和十六年十二月八日から終戰までをとりました。その時期の善し惡しは別でございますが、趣旨といたしましてはこれによりました他の鉱山とのつり合いの点においても不都合はないように考えております。
○結城安次君 只今の御説明は分りますが、強行出炭しろという命令の出たのは、私の記憶するところでは昭和二十年四月以降なんです。その以前には強行出炭しろという指令はない筈ですのに、そのない期間まで補償するのはどういうわけかというわけです。
○政府委員(宮幡靖君) その点は又資料によりまして説明を詳しく申上げることにいたしまするが、昭和二十年の四月以前に強行出炭命令がなかつたとは私は考えておりません。ですから或は個々の問題につきまして、審議会等で御検討願つて、いわゆる普通の鉱害が特別鉱害に便乘するというような形は、これは嚴に区別いだしまして処理して参りたい、かような方針であります。ただ一応期間をそこに置いてありますが、若しその期間に一つの強行出炭命令が出ておらなかつたという事実になれば、当然それは特別鉱害の対象から外れることになります。
○結城安次君 只今の政務次官の説明、大変分つたのですが、若し強行出炭しろ、山に損害が起きた場合には考えるという意味の資料があるならば御提出願いたい。あれは前議会か、前々議会のときに、書類の提出を願つたときはなかつた、昭和二十年の四月幾日か、五月幾日、この二つしかなかつた、その以前にあるならば一つ御提出願いたい。
○政府委員(宮幡靖君) 資料は整えまして御納得の行くような説明を附加することにいたしまするが、概念的に申しますと、御指摘の昭和二十年四月以降ははつきりと終いの方だと思いますが、それによつて起つた損失は国家が補償してやるぞというような強い書き現わし方がありました。併しそれ以前にありました命令というものは、ただ強行出炭をしろという單純命令のものがあるように覚えております。これを資料といたしまして、整えまして御検く討頂ことにいたしたいと思います。
○理事(廣瀬與兵衞君) 今日はこれで散会してよろしうございますか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○中川以良君 ちよつと政務次官がおいでになるので承わりたいのでありますが、地方税法が國会に提出をされたのでありますが、先般本委員会においてセメントと電気鑄物の税につきまして私が御質問を申上げた。あれは是非免税にすべきものであるという点も政務次官からはつきりと御答弁を頂いておるのでありまして、又それに対して努力することも御言明になつておるが、併し出ました本案を見ると、セメントは免税になつておらない。一つこの点の経緯について御説明を願いたいと思います。
○政府委員(宮幡靖君) これは懇談では如何ですか。
○中川以良君 はあ結構です。それは結構ですが、ちよつと速記に残して貰いたいですね。
○政府委員(宮幡靖君) 先般本委員会に関係業者及び利害関係者の方から御陳情がありました際、政府の意見を求められたときに、中川委員の御指摘のようなはつきりした言明をいたしたことは事実であります。と同時にそれに対しまする努力を拂いまして、当時は清接の関係としましては、カーバイト、セメントが落ちておりました。それで自治庁の方へ話しましたところが、カーバイトはプリントのときに落ちたものである、これはもとが入つておりますので、難なく追加になつたのであります。ところがセメントの方は関係の向きの意向もあつて、これは入れることはできないというので、事務当局間においての話合はそこで一応妥結ができなかつたわけであります。それでは通商産業省としての全体の案としてまとめて、もう一遍自治庁に一つ当ろうというので、正式に事務次官会議にかけまして、そうして自治庁と交渉いたしましたが、もはやこの段階に来ては司令部と再交渉の余地もないということで、そのまま正式の交渉も行悩みの形になりました。止むなくこれは国会の意思によつて一つ修正を願うという手をとりまして、只今私共としては地方税法改正法律案、第十四次の案でありますが、この中の電気ガス税に対する一部改正案というものを作りまして、可鍛鑄鉄とありますのをこれは電気鑄物一切を含むようにいたしまして、セメントとアルマイトの加工品、これを加えて頂くようになりまして、只今衆議院側におきましては各党連絡の上この修正案を練つておるという状況になつております。政府もこれに協力いたしまして、陳情の趣旨、又この通産委員会で表明いたしました方向に実現のできますように努力を続けて参りたい、かような状況になつております。
○理事(廣瀬與兵衞君) それでは本日はこれで散会いたします。
   午後零時四分散会
 出席者は左の通り。
   理事
           廣瀬與兵衞君
           島   清君
   委員
           栗山 良夫君
           中川 以良君
           阿竹齋次郎君
           鎌田 逸郎君
           宿谷 榮一君
           結城 安次君
           兼岩 傳一君
           駒井 藤平君
  政府委員
   通商産業政務次
   官       宮幡  靖君