第008回国会 電力問題に関する特別委員会 第1号
昭和二十五年八月一日(火曜)
   午前十時五十三分開会
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  本日の会議に付した事件
○議員派遣に関する件
○電力問題に関する調査の件
 (見返資金に関する件)
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○委員長(栗山良夫君) 只今から委員会を開会いたします。
 最初に議員派遣の件について御了解かたがた御承認を得たいことがありますので、私からお諮りをいたしたいと思います。
 過日議員派遣につきましては、電力に関する特別委員会の特別な任務が控えておりますので、成るべく多数の委員諾希に全国的に御調査を願うように強い御要望がございまして、議院運営委員会の方へもその旨を通じておつたのでありますが、このたびの閉会期に当りましては、各委員会とも一斉に現地派遣をせられますので、費用その他の関係から原則的に議院運営委員で枠が作られたわけであります。本日の公報にそれの要点が載つておりますが、大体申上げますると、一委員会に対しまして班は三班まで、派遣数は最高七日間、それから一班の人員は二名、こういうことになつたわけであります。ところが私から電力委員会の特別な事情を訴えました結果、電力委員会としては最高七十の範山内におきまして、班の編成その他出向期につきましては然るべく処置をしてかまわないという承認を得たのであります。従いまして最初の予定通りに全国を五ブロックに分けまして五班を出向いたしたいと思います。派遣の員数は原則に従いまして一班二名、こういうことにいたしたわけであります。それから出向の日数は七十日という最高の限定がありまするので、距離の長短に応じまして適当に伸縮をいたしたわけであります。そうして只今各委員の方々と個別的の御都合の折衝もいたしまして、大変御希望がありますのにも拘わらず、無理に御遠慮願つた方に対しましては誠に申訳ないのでありますが、一応そういうような事情でありますので御了解存是非とも頂きたいと思うのであります。
 大体今成案を得ましたので御報告申上げると、第一班東北、北海道地区、栗山良夫、水橋藤作君、第二班関東、信越地区、石坂豊一君、三輪貞治君、第三班北陸、中部、関西地区、高橋進太郎君、結城安次君、第四班中国、四国地区、古池信三君、佐々木良作君、第五班九州地区、須藤五郎君、野田俊作君、以上でございます。そうして派遣の日数は八月下旬から九月中旬までの間におきまして、第一班は十日間、第二班は四日間、第三班が六日間、第四班が七日間、第五班が八日間、こういうことに一応立案をいたしたわけであります。ちよつと無理の点がございますけれども、是非とも御承認を頂きたいと思いますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(栗山良夫君) それではそういうことにお願いいたします。
○古池信三君 ちよつとお尋ねしたいのですが、そのときになつて若しこちらの都合が悪く行つた場合は、どういう手続をとつたらよろしいのですか。
○委員長(栗山良夫君) その場合には專門員の方へ御連絡を願う。それから過日の委員会の打合せでそういうことも勘案いたしまして、予備委員の選定もいたして置かなければならないのでありますが、その点はちよつと時間的に余裕がございませんでしたのでやつておりませんが、今明日中に全部その点は御本人に御連絡をとりまして、後日承認を得て決定いたして置きたい、こういうふうな考えでございます。
 それからもう一点御了解を得で置きたいのは、今明日と委員会を開きまして、それから議員派遣をいたして一応閉会中の案件を終ることになつておりますが、本委員会は本会期中並びに継続審査の期間中かけで一応終末を告げることになりますので、委員会の活動を取りまとめまする意見において、是非とも第九国会の始まりまする直前において委員会を開会いたさないと取りまとめが付かないと思いますので、誠にこの点も只今予定が付かないので恐縮でございますけれども、第九国会の召集日の直前に二日くらい本委員会を開会いたしたいという意向を持つておりますが、併せて御了解を願いたいと思うのであります。
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○委員長(栗山良夫君) それでは本日の議事に入りたいと存じます。
 木は電気関係の諸法規の概要と電気事業再編成問題の経過の報告を政府側から頂くことになつております。そして午後一時から日本発送電の東京都内にありまする火力発電所並びに小石川にありまする中央給電指令所を見学することになつておりまするので、成るべく沢山御参会を頂きまするようにお願いを申上げます。
 それから只今政府側から御説明を頂く前に昨日の委員会において保留になつておりました点を御説明を頂きたいと思います。昨日の委員会において本日へ御答弁を延して頂きました点は二点あるわけでありまして、間もなく政務次官が来られまして説明を頂くことになつておりますので、ちよつとお待ちを願いたいと思いますが、ポイントをもう一度繰返して申上げますと、過日対日援助見返資金の電気事業に対する融資の促進決議を参議院でいたしましたが、これについて政府側としてはどのような態勢を以てこれの打開に当られるのか、その具体的な方策を説明を願いたいということを申し入れたのでありまして、昨日の御答弁では甚だ不十分でありましたので、本日改めて伺うということになつておるわけであります。
 第二点は仮りに見返資金の融資が打切られまして、電源開発工事に一時中断をいたさなければならんというような事態が起きましたときに、その中断の措置を政府側は法的にも又資金的にもどういう工合にとられるのか、この点を明らかにして頂くことになつておるわけであります。この二点について政府側からの答弁を要求してありますので、御了解を願います。
 それではまだちよつとお見えになりませんから、市力局長から再編成の経過の説明を伺うことにいたします。
○説明員(武内征平君) それでは経過につきまして御説明を申上げますが、御手許の資料の二十六頁に電気卒業再編成の経過というのがございますが、これに従いまして御説明を申上げた方が便宜と思いますので、お開きを願います。二十六頁でございます。昭和二十三年の二月に日発及び各配電会社け集排法による指定を受けたのでありますか、おのおの再編成計画の提出を求められたのであります。日発はこの場合におきまして全国を通ずる発送、配電事業の一社化案を提出し、各配電会社に現行配電会社区域における発送、配電一貫事業会社案をそれぞれ出したのであります。そこで政府におきましては、電気事業再編成の国民経済に及ぼす影響が非常に重大であるということからいたしまして、昭和二十三年四月、当時商工大臣の諮問機関といたしまして、民間委員十九名からなりますところの電気事業民主化委員会を設置したのであります。これが大山委員会と言われまする委員会でありまして、大山先生が委員長として前後十九回に亘りまして、十月大体次のような結論を出されたのであります。それは骨子といたして三つございますが、「本州及び九州における電気事業は当分の間現状のままとする。」第二点は「北海道及び四国における電気事出未はこれを一本として発送、配電を一貫的に経営する」第三といたしまして、電力……。
○委員長(栗山良夫君) それでは政務次官がお見えになりましたから、ちよつと中断をいたしまして、昨日の委員会における答弁の補足をお願いいたしたいと思います。
○説明員(首藤新八君) 大変遅れまして……、昨日の御質問は電源開発に対する見返資金の融資が若し打切られるとした場合に、政府は建設の中止命令を発するか、又この打切に伴い生ずる損失を補償するかどうかという御質問だと了解しております。只今のところ電源開発に対しまする今年度の見返資金の融資が段々延び延びになつて参つておりますることは非常に遺憾に考えておるのでありまするが、この問題は第八国会に対しての電気事業再編成関係法案の取扱と重大な関係がありますることは、すでに御承知願つておることと存ずるのであります。そこで政府といたしましては、次期国会に必ずこの法案を提出いたしまして、是が非でもこの法案を通したいということを期しておるのであります。大体そういう関係から現在あらゆる準備を進めておるのでありまして、大体九月の初旬には、これらの準備工作は一応完成するというふうに考えておりまして、従つてこれらの準備ができましたら、直ちに関係方面とも了解を得るということに現在努力をいたしておるのでありまして、従つて九月の初旬になりまして、関係方面の了解ができますれば、従つて融資の実現もそこで何とか解決いたすのじやないか、又いたすように努力いたしたいというふうにも考えておるのであります。さような状態でありまするので、政府といたしましては、現在のところ中止命令を出すこと、並びに打切によりまする損害を補償するということは考えていないのであります。そういうことをしなくても、只今申上げましたような方法で一日も早く関係筋の了解を求めて、そうして融資のできるような方途を講じたい、これに全努力を傾けて参りたいというふうに考えておるのであります。
○水橋藤作君 九月の上旬に成案を得て、直ちにそれは交渉に入れば、もう融資ができるものという見解にお立ちになつておるわけですか。
○説明員(首藤新八君) 只今までの経過から考えますると、九月初旬に準備が完了いたしまして、関係方面の御了解が得られますならば、必ずできるものであると、かように考えておるのであります。
○水橋藤作君 私の質問は、上旬に成案が得られますれば、融資ができるかどうかということをお尋ねしておるのであります。そういう見解に立つておられるか。
○説明員(首藤新八君) 今までの経過から考えまして、得られるものであるというふうに考えております。
○水橋藤作君 その成案を得ても、臨時国会を開いて、そうしてその成案が通過して初めてやるのでなくて、成案を得ただけで、向うは融資するという御見解に立つておられる、こういうことになりますね。
○説明員(首藤新八君) 無論我々の考え方は、只今準備を進めておりまする成案が必らず衆参両方の御賛成を得るものという考え方もしておりますが、その点は従来の関係筋の御意向も大体分つておりますので、そこまで参りますれば、今日まで遅れております融資は大体出して頂くというふうな考え方を持つておるのであります。
○水橋藤作君 臨時国会が仮りにはつきりした日が分らないといたしましても、この法案が通過するのは恐らく九月中にはむずかしいのじやないか、私は一応こういうふうに考える。して見ると、八月一杯で工事が打切りになる、資金がないというそのブランク、その間に損失があるかどうか、電力局長にお伺いしたいと思います。
○説明員(武内征平君) いろいろやりくりをいたしますれば、九月までは或る程度の資金が廻り縛ると思います。十月以降が本当に資金的に困る時期じやないか、かように考えております。
○水橋藤作君 然らば法案が通るのを仮りに十月といたしまするならば、十月までならば事業の損失はないという御見解にお立ちになつていると、こういうように了解してよろしうございますか。
○説明員(武内征平君) 中止の起るのはやはり十月以降と考えておりますので、九月一ぱいは資金が何とかなるのじやないか、かように考えております。
○岡田信次君 昨日来伺つておりますと、見返資金が非常に不安定のように思うのでございますが、電力開発のごとき長期に亘る工事に対しては、やはり来年度以降も見返資金に頼られるのですかどうですか。
○説明員(首藤新八君) 来年度以降も見返資金によることに一応現在のところは考えております。
○岡田信次君 それでやはり今年みたいなトラブルが起る慮れはございませんか。
○説明員(首藤新八君) 御承知の通り今度の電力分割問題として特殊な問題がありまして、それがこういうふうな支障を来たした一番大きな原因になつております。この電力の分割問題が解決しました後においてはそういう支障はないのじやあるまいかというような考えであります。
○岡田信次君 私は分割とそれから見返資金の何と申しますか割合とは無関係だと思うのでありますが、その点如何ですか。
○説明員(首藤新八君) お説の通り一応無関係と申せば、その通り無関係だと思います。ただこれに関連いたしましていろいろな政治問題が出ておりますので、これが大きな原因だというふうに考えております。
○森下政一君 ちよつと念のために伺つて置きたいのですが、電源開発のために企画されて現に施行中の工事というものの金額というものはどれくらいに上るものか、又それに引当てる見返資金の額というものは、大体どれくらいを予想されているか、すでに又充当された見返資金の額というものは幾らになつているか、その辺一つ承つて置きたいと思います。
○説明員(武内征平君) 昨年度におきまして、見返資金によりましたのは九十七億であります。百一億でありますが、四億がこれは自家発電の方でありまして、日発配電九十七億であります。その建設工事の箇所が水力二十六ケ所、火力七ケ地点であります。大体水力三十五万キロ、火力二十三万キロということになつております。御承知のように見返資金が昨年の末に近くなりまして放出せられたものでありまするから、昨年中に使い切れずに現在まで続いておる、こういうことでございます。その継続工事の一部、水力におきましては五ケ地点ばかり、火力におきましてニケ地点ばかりすでに完成をいたしております。その継続工事といたしまして、二十五年度に使用いたします資金が百五十億であります。これは一応関係方面との間におきましても了解を得た数字でありまするが、その継続資金で只今政務次官から御説明申上げましたような事情で、放出の許可が受けられないというような事情になつております。地点の名前等につきまして御希望でありますれば申上げますが、概略は以上の通りであります。
○三輪貞治君 只今政務次官からのお話によりますると、見返資金の問題と再編成の問題が密接不離の関係にあつて、再編成がならなければ見返資金の融資は仰げないというようなことであります。尚又八月一ぱいまでに準備を整えて、九月の初旬にその全部の調整を終えて国会にかける。而もそれは当然通過するものとしてのいろいろな御見解のようでありますが、このことは非常に重大な問題であろうと思うのであります。我々の少い見聞によりましても相当に消費者或いは直接電気事業に関係をされておる方の間で再編成についての意見が分れておるのでありまするが、こういつたような状況下におきまして、国会の審議の自主権或いは国民の輿論というものをばのつぴきならないような形において再編成をば押込んで行くというような結果になるように思うのでありまするが、関係筋との間の政治的な折衝の余地はもうないものでありまするか、政務次官にお伺いいたします。
○説明員(首藤新八君) 御説の通り客観情勢といいますか、各方面からのこの問題に対する賛否の論は非常に強いのでありまして、特に反対の方の陳情はかなり激烈であります。併しながらこれも前国会の当初に比較しますと、社会情勢の変化が影響したと申しますか、非常に変つて参りまして、半年前の状態と今日では、むしろ隔世の感ありと申上げてもいいくらいな情勢に変つて参つております。同時にこれは企業再建整備法という確固とした法案によりまして、どうしてもやらなければ相ならん、一つのこれは至上命令と申してもあえて過言でないと思うのであります。荷今日までは日発の方も相当強い反駁を示しておりましたが、この方面も最近は相当自粛と申せば語弊があるかも知れませんが、更に緩和したような空気が見受けられるようになつて参つているのであります。そこで政府といたしましても、あらゆる方面の御意向をよく愼重に検討いたしまして、成案を急いでおりますると共に、與党の方とも緊密な連絡をとりまして、目下、余り国会開会後に大きな摩擦のないような成案を急ぎ調整中であるのでありまして大体まあ我々の見通しでは、次の国会に両院とも御協賛を得られるものであるというふうな信念の下に進んで参つているのであります。そこで今の見返資金との密接不可分……先程もお話がありました通り、一応理論的には関係ないと考えるのが至当だと我々も考えますが、ただ政治的考慮が多分に含まれておりまして、どうもそういう方向に行かなければ出そうにない、これは今国会が始まります先月の当初から、かなり裏面的な政治的折衝を進めて参つたのでありまするが、どうしても今日までの経過から考えますると、先程申上げましたように、一応向うの関係筋の御了解を得る成案を得なければ困難ではないかというような考え方が強いのであります。その点に進んで参りたい、こういうふうに考えている次第であります。
○古池信三君 先程からいろいろと伺つたのでありまするが、どうも私共も再編成問題と見返資金の放出というのは必ずしも不可分ではないように考えますけれども、殊に集排法の指定を受けたのは一昨年の二月であり、又見返資金が現実に承認されたのが昨年でありまして、まだ集排法によろ決定をこちらでは盛んに研究している最中に、すでにもう昨年度から出しておるわけでありますから、今になつて再編成ができなければ出さないというのは、少し理屈が合わぬように思われますが、それについては只今政務次官からいろいろ政治的な点がある、こういうお話でありました。ついては、この点は非常に重大なる点でもあり、又この委員会としても十分に理解を深めて置く必要があるのではないかと思うのであります。そこで若しできますならば速記でも止めて、或いは又必要があれば秘密会にでもして、本当に政治的に困難なところ、又これから努力しなければならんという面についてざつくばらんに一つ我々に聞かして頂いた方が早く理解ができて、いいのではないかと思いますが、如何でしよう。
○説明員(首藤新八君) それでは私もはつきりしたなにはよく承知しておりませんが、大体の経緯は聞いておりますので、この点を一応秘密会にして頂きますれば、お話申上げた方が御参考になるかと存じます。こういうふうなお取計らいを願います。
○委員長(栗山良夫君) それでは今の古池委員並びに政務次官のお話合いによりまして、これから秘密会にいたします。
  午前十一時二十九分秘密会に移る。
○委員長(栗山良夫君) 政府側からは速記の停止の要求がありましたけれども、今までの慣例がありますので、委員の皆さん方の御意見で速記を付けることを決定いたしたいと思います。速記を一度とつて置きまして、そうしてこれの措置については、あとで訂正するということにいたしましようか。
○佐々木良作君 私は今の委員長の説に賛成なんであります。やつて置いてこれはどうかと思つたらその速記の公開をストツプさせたらいいのであります。
○委員長(栗山良夫君) それではよろしうございますか。
   〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
○委員長(栗山良夫君) それではさように取計らいます。
 私ちよつとこの機会に政務次官にお願いいたして置きますが、昨日問題になりました点は、今古池委員が御発言になつた点が中心なんでありまして、結局参議院で見返資金融資促進の決議をしたのに拘わらず、政府がその後非常に緊急の問題についてどのように具体的に努力されたかということがちつとも御答になく明らかになつていない。事務的に魅力局長が中心になつておやりになつたことは承わつたが、ところが再編成問題と融資のからみ合いが政治的であるという話があれば非常に議論が分れますから、さすれば融資の促進も政治的に行われなければならない。ところがその政治的な動きというものは全然なかつたので、今までは止むを得ないとして、今後どういうふうに展開されるかということを委員の質問として展開されたわけであります。それについて政府側の大臣の御答弁が満足を得なかつたので、今日もう一度お願いいたしたい、こういうことであります。その点をお含み願いたいと思うのであります。
○説明員(首藤新八君) 私も詳細なことは承知しておりませんが、私が承知した範囲のことを申上げまして御参考に資したいと思います。
 実は御承知の通り集排法を日発が適用されましたのは、すでに二年前のことであります。爾来政府に至急にこれを適用せよというしばしばの強硬な指令に接しまして、この前の国会においては実は提案いたしたわけであります。実は先程もお話がありました通りに非常に各方面の強い反対が、而も全国的に強い反対が展開されて参つたと同時に、又この委員会でもこれ又非常にそういう客観情勢を反映しましで反対の御意見が有力であつたのであります。この前の国会でかなり質疑応答を繰返しなのでありますけれども、到底審議は会期までに終了しないということになりました際に、関係方面から継続審議をするようにとの強い申出がありました。自由党の方でも継続審議をしようということに一応決定いたしまして、との点を関係筋に回答いたしたのでありますが、委員会の方では絶対に継続審議は困難だ、最終日の夜の十一時まで委員会がこれに反擾いたしまして継続審議不可能、打切つて貰いたいという要請がありまして、止むなく実は打切つたわけであります。そこで今回の臨時国会に是非提案しろという、又強い指令が参りました。ところが今度の国会は御承知の通り地方税問題を主として扱います関係上、更に又近く臨時国会を開会いたしまする関係上、期日の非常に短期間においては到底電力法案は審議を終ることはできないという考え方と、もう一つは、先程から申しましたごとくかなり強い反対がありまするので、なるべく各方面の御意向を参酌して新らしい立場から、一つもう一度成案を検討しようじやないかということから、與党の方ではこの国会が始まりますと同時に衆議院の方で委員会を開きまして、連日電力の問題を取扱つておる次第であります。ところがこの国会の始まりました直後、この国会では到底上程できないということを申入れると共に、見返資金の問題が相当問題になつておりましたので、この問題を要請いたしました。ところがこれに対して、次の国会で必ず通すようにすること、それからこの資金を反対運動に使わないよう措置することという要請が来たそうであります。そこで今日までの融資が出たこと、更に融資が止れば工事を中止したければならん。そうすれば国家経済からも又業者の損失も相当大きいからということはよくお話申上げて、了解を得ることに努めたのでありまするが、この前の融資を出したのは、この前の国会で必ず法案が通るものだという信頼から出したのだ。ところがその後の経過を見ると一向進まないのみならず、相当強い反撥がある。会社自体も反撥しておるじやないか、こういうことからそれの見通しが付くまではと、こういうことで、まあ端的に申上げれば交換條件と見られるような形になつておるかというふうに考えられる節があるのであります。従つて来国会で十二分に政府は責任を以て通すということを誓約し、又日発の方でそういう反対の方面には絶対に使わないという見通しか付きましたならば当然そこで了解ができまして融資ができるのじやないかというふうに実は考えております。
○古池信三君 只今のお話を伺つてちよつと変なところがあるのですが、大体交換條件とすべき性質のものではないと思います。殊に一度投資をして日本の電源開発の協力しよう、援助しようとしたものを、今になつてそれを打切ればどれだけ迷惑するかということに分り切つたことである。それと又全然別個のことを交換條件として出すということは甚だ僕はおかしいと思うのであります。それに政府に対して一体次の国会で必ず通せというようなことも甚だ非民主的なことであつて、政府はそれを通すために努力をしよう、最善の努力をしようということならば、これはお話は分るのですが、成る程衆議院では與党が絶対多数をとつておりましても、参議院は必ずしもそうではないのであつて、政府が通すと約束したところが、国会が通さなければそれまでのことなんです。そういうことを言うことも甚だ奇怪なことだと考えるのであります。更に第二の点、即ち日本発送電が反対運動勤をしてその貸金に廻るとか、廻らんとかいう問題は、かような問題こそこれははつきりしてかかるべき問題であつて、若し見返資金をそういう反対運動に使つたということがありと仮定すれば、これは会社が甚だけしからん。又そうではないものを、そういうふうな疑惑の目を以つて見るということは甚だけしからんと思う。これはよろしくその辺の調査研究を厳重にせられまして、絶対に使つてないならば使つてないということを向うに強硬に申入れて、向うの疑いを解く必要があるのではないか、かように私は考えるのでありますが、政府はどうお考えですか。
○説明員(首藤新八君) 理論的にはそうでありましようが、実際的にはそういうことしになつておりますので、この際はあらゆる政治折衝に努力いたしたいというふうに考えまして、この面に相当まあ毎日努力しておるのであります。何とか一つこの際、余りこの支障のないうちに解決いたしたいというふうに進んでおるのであります。御了解を願いたいと思います。
○古池信三君 この前の国会のときと今は朝鮮事変のため大分情勢が変つて来ておるのではないかと思われるのであります。さように思いまするからもう少し高い点から、或いは最後には吉田総理大臣からマッカサー元帥にも会つて貰つて、こういう問題の打開を速かにやつて頂いて、今この一月、半月ということがなかなか大事なところで彫りますから、我が国の電源開発のために一段の努力を願いたいと私は希望するのであります。先程もお話になつたように、政治的な問題にすでになつておるような今日ですから、ただ担当当局の事務的な意見折衝の域はもうすでに離れておるような気がするのであります。是非強力に一つ国民の要望も察して頂いて、この問題は強力に押して頂きたいということを私は希望いたします。
○説明員(首藤新八君) 御趣旨よく了解いたしました。現在は、大臣が只今申上げましたような政治折衝を続けておりますが、若しそれでも解決しないということになりますれば、総理を煩して、マッカーサー元帥との直接折衝をお願いいたしたいという段取を考えておる次第であります。御了承願いたいと思います。
○佐々木良作君 今の古池君の質問に関連して、結論は古池君と同様なんでありますが、二、三お伺いいたしたい。
 第一に、政治的な問題になつておると言われますが、政治的問題と言つても全然理窟がなしには政治的な問題になり得ないと思うのです。それで特に向こうが交換條作のごとく言にれるとすれば、交換條件として関連させるポイントをどこに求めておるのですか。先程のお話では、この何んとかこの次通せとか、或いはこの資金を流用しておるのじやなかろうかというようなことで、この両方ともこの交換條件の関連性を持つていないと思うのです。どういう点で関連させておるのか、お分りになりませんか。
○説明員(首藤新八君) これはまあ関係筋は一日も早くして通して貰いたい、この法案を通して貰いたい、分割をやつて貰いたい。ところが日本の国内情勢、客観情勢がかなり強い反撥がある。そこでなかなかこれを実行するのには容易ではないのじやないかというふうな考え方を持つておるのじやないか。そこでまあこういう程度の、片つ方でまあ交換條件的な措置を講ずれば、早くこの問題が促進するというような考え方を待つておるのじやないかとも感じ得るのであります。
○佐々木良作君 そういうことであるとすれば、これは尚非常におかしいのであつて、すでに考えておられるけれども、どうしてそれを確めて見ないのですか。若しですね、どうしてもそういうふうに分割なり、再編成しなければいけない。再編成と言うよりも今の政府原案を中心とするブロック案、そういうふうにしなければいかんということか関係筋の基本方針であり、絶対的なものであるとするならば、指令だろうが、命令だろうが出ている筈である。それも出ていないのに、全然無関係な電源開発の見返資金をやめて、そうしてただ困るだろうからしまいにはうんと言うだろうというように、向うが考えておるのだろうというようなことでは、政府は一生懸命やられると言つても、これは全面的にやつて貰つておるとは思えないですね。どこに関連性を持たせておられるわけですか。
○説明員(武内征平君) 政務次官から御説明がありましたが、私から細かい点について附加えたいと思いますが、実は先程古池委員から御指摘になりました点でございますが、昨年は現在の電気事業の体制において見返資金が出た、併し今年はかぜ出ないのかということでありまするが、これに先程御説明ありましたように、電気事業の再編成か進みつつあるという見方において今までは見返資金を出したのである。併しながらその再編成法案を議会に提出いたした際に、それは審議未了になつた。又その次の第八臨時国会にもこれを提出しない。又如何に政府がこの次の国会に提出して、これを通過さしたい、こう言つても信用できない。従つて現在の電気事業がある形態は、見返貸金を出す形においては好ましくない。従つて再編成の問題の取扱について、かような難航を来たしておるときにおいては、これを出すのが関係方面の見解においては不適当である。こういう点から、要するに現在の電気事業の形態は、見返資金を出してどんどん電源を開発するには好ましくない。好ましい状態ではない。こういうことが関係方面の見解のようであります。従いまして我々といたしましては、然らばどうしたらいいかということになるわけでありまするが、政務次官からいろいろ御説明ありましたように、第七国会に出しまして、各党の御意見、国会の御意見も分りましたので、更に現在社会党、自由党など要求のありました各政党には、我々の政府の考えている修正案等はすべて御説明をいたしました。第七国会及びその後の各方面の御意見を容れまして、修正案を実は政府としては作つておりまするけれども、今回社会党或いは自由党その他の正式の御意見が出ますならば、できるだけそれを取入れて、そうして速かに閣議決定をいたしまして、関係筋に持込んで、次の国会を待たずに、できるだけこれを関係方面に持込みまして、その原案を取決めといいますか、その間で決定をする。そういたしますれば、政府の意思も少くともはつきりいたしておりまするし、ここで一つの私はターニング・ポイントを掴めるのではないかと、かように考えるわけです。勿論政府の最高首脳部の方におかれまして、おのおのその見解において御折衝頂くということは、勿論やつて頂くわけでありますけれども、或いは事務当局としてはさような方向に進めまして、そこで一つ拠点を掴みまして、最終的にはこの法案が成立してはいないけれども、ここまで来ておるんだという政府の誠意も一つここまで買つて貰いたいといことで折衝いたすならば、私はそこに打開の途が現われて来るのではないかと、かように考えるわけであります。
○佐々木良作君 それは何ぼ聞いて見ても、政府の方で交換條件になつていることを前提としておるのです。逆にこの再編成問題と、今の見返資金との問題はどこに関係があるかといことを私共は聞いているわけです。若し再編成をともかく進めよということであれば、そうして日発が言うことを聞かないということであれば、総裁を首にすればいい。見返資金の電源開発をストツプするような問題と、再編成というのがどこに関係があるか。向うがそこに関係があるらしいと考えて、その上で若しそういうふうに行かれるならば、むしろ我々は邪推して、政府自身が現在の九ブロックを主とする再編成に賛成であるから、これを押すためにこういう措置はとられても、本格的な交渉をせられないというふうに私共感じても仕方がない。この再編成問題と、この見返資金という問題とどこに関係があるのだといことを説明して貰いたい。若し政府がこれを説明し得ないとするならば、政府は折衝していないといことになる。どこに関係があるか突とめないで、これを交換條件として通すとか何とかいうことを答えるのはおかしい。その辺をともかく明らかにして貰いたい。
○説明員(武内征平君) これは理論的に関係がないということにつきましては、それも一つの考え方と思いまするけれども、それに関係するその筋のお考えを実はこの間も横尾大臣が参られたときに、電力再編成問題に関して……電力再編成の問題は非常に重要な問題で、できる限りの能力を以てこれを促進させることについてあらゆる努力を佛つて貰いたいということでありました。
○佐々木良作君 その内容を政府では成る程そうだとお考えになりましたか。
○説明員(首藤新八君) 必ずしも成る程そうだとは考えませんが、今の日本政府の置かれておる立場から、こういう要請はやはり一応尊重しなければならんというふうに考えております。
○佐々木良作君 結論が尊重されなければならないことは事実です。併しその中に書いてあることに疑義があれば、飽くまで質さなければならんことも事実です。その疑義を持たれなかつたかということです。
○説明員(首藤新八君) 今日まで相当長時間に亘つてこの問題は幾度か討議いたしまして、こちらの考え方を向うさんに率直に申上げてあるのでありますが、関係筋は只今申上げました線一本で進んで行つておるのであります。
○佐々木良作君 私ばかり時間を取りますから、これでやめますが、もう二三分時間を貸して頂きたい。去年から制限の問題があるからと言われますけれども、法案を出したのはいつですか。第七国会ですが、それ以前にどのような制限的措置がとられておつたか。つまり法案を出して通るだろうと思つたから制限を緩和したと言われますけれども、これは嘘ですよ。この制限的な取扱をしないというのは、これははつきり申上げますけれども、私が電気委員長時代、集排法によつて九つの会社が指定された当時、私は関係筋の方と会いまして、その会談で、電気事業という特殊性からして、一般の集排法に指定されたような條件をやると、直ちに供給に対する問題が起り、供給に阻害を来たす。再編成という問題とは全然別個に、電気事業が一般の集排法によつて指定された会社と同様な制限を受ければ、直ちにそのときから電気の供給に支障を来たす虞れがあるから、従つてこの分は、特別に同様な制限的な取扱をしないようにしよう、緩和するようにしようとい話で止まつておるわけであります。九ブロックのことが出て来たのは去年の暮で、始まつたのは今年の春からです。それから一般の制限会社とは全然別個の取扱を受けておるわけであります。それを今更こんなことを持つて来るということは、全然理窟にも何にもならないと思うのであります。それを政府で突つつかれないで、九つに切らなければならないらしいから、それを云々と言うのでは、本格的な交渉はできないと思います。全然問題は別個であるという立場から、先程古池委員から申されましたけれども、私は信念を以てそのことを申上げましたが、とにかくそういう問題と関連させないで、すつきりした立場から交渉をして頂きたいと思う。そうでないと、くるくると同じような問題に引つかかつてしまう。今年の正月から商工大臣が四人も変つておる。今政務次官から聞きましても、前のことについては、その辺にこちらの内部に不十分な点も相当にあるという感じがするわけです。この辺も十分に気を付けられまして、今のような交換的な、或いは政治取引というような印象を受けないように、すつきりとした立場から御交渉願いたいということを申上げて置きます。
○三輪貞治君 我々は最近委員になつたばかりで、前のいろいろとなことを知らないし、この方面のことに対して詳しくないので、とんちんかんな質問かも知れませんけれども、この場合に折衝の方法として、九月一ぱいまでは何とか資金のやりくりが付いて、十月から不足するのだということであれば、或いは預金部資金等で肩替りをさしておいて、問題を一本にして折衝をするといつたような方法は付かないものでありますか。
○説明員(首藤新八君) 一応検討いたしますが、今の我々の考え方から申上げますれば、ちよつと至難な問題じやないかというふうに考えるわけであります。
○三輪貞治君 ちよつとまあ御説明の願える範囲でお答え願います。
○説明員(首藤新八君) 預金部資金をそういう方面へ利用するということは、大蔵省の了解が到底財政上得られぬのじやないかというふうな気持を持つております。
○山川良一君 まあ御質問申上げて意見を申上げたいと思うのですけれども、時間がございませんから申上げませんが、先程政務次官から、この分割についていろいろな陳情の来方、陳情と申しますか、大分世の中が静かになつて来たようだとおつしやいますけれども、私はその点は実質的にはやはり依然として強いものがあるだろうと思うのです。ただこういうことを申上げて、誠にどうかと思いますが、日本人は泣く子と地頭に勝たれぬということがありまして、その点は佐々木さんと同じと思いますが、それでまあ関係方面から要請が来たのだから言つたつて駄目じやないかという気分があるために、不満ながら多少おとなしくなつているかも知れませんが、一つは電力代の点について多少考慮が佛われたからまあまあという点があるかも知れませんが、実質的には本当に国を憂うる者は、やはり相当深刻に考えて、あの九分割案を必ずしもいいと思つておらぬと思います。それで世の中が静かだからまあ何とかなるだろうとい考えでおられるのは少しどうかと私は思うのであります。
 それから私はいろいろなことをもう一つ申しますと、外にもおいでになるのですが、一番劈頭の電力民主化委員会の委員もしておりましたし、いろいろな関係で電力問題に関心を持つておりますし、又いろいろな方面の人と意見の交換もしておりますので、今度の見返資金の放出につきましても、私はこれは日本側と申していいかと思いますが、意見が余りにもまちまちで、どれの言うことを信用していいか分らない。それは日本側からもいろいろな立場で、自分の立場の都合のいい証拠書類、統計表を持つている。で向うではそれを判断する場合に、どれを本当と考えていいか分らない。それでもう一つ申述べますと、佐々木さんから大西総裁は変えてもいいじやないかというお話がありましたが、そういう信用されない者を相手に金が貸せるかという考えもなきにしもあらずではないか、そういうような気がしますので、私は九月の初め頃までには大体日本側が、私は一応政府が作られたものは議会を通さなければいけませんから、日本側のまとまつた意見ができ上るだろうというのは、そう簡單に行かんのじやないか。実は私は與党の政調会長にもう少し具体的に申上げまして、その点單に関係筋がこれに書いてあるような案を言つておる。そこに日本側が皆同調するだろう、そういう見通しで、九月までに何とかなるだろうということは、私は率直に申上げて甘いのじやないかと思います。例えば最近では電力の割当の問題でも、一つこれは炭鉱ということでなしに交渉したこともありますが、必ずしもいかぬということを最後まで突張りはしない、私はそう思つております。そういう幾つかの実例がありますから、関係方面の九分創案を、これから日本側は絶対に、まあ大体あれでいいということならば別でございますが、ですけれども、関係方面から相当に強硬に言うからということだけで、あれを強行されるような案を作るのは、私はどうかと思いますので、少し言い過ぎだつたかも知れませんが、まあそこは慣れないから御勘弁願いたいと思います。それで私は案外おとなしいから、前提は少し甘いのではないか、関係筋では強硬のようでありますけれども、今の見返資金の問題にしても私は何とか打開し得るだろうと思うのであります。それを打開し得るためには日本側が、日本側といいましても我々は入りたくないのでありますけれども、日本の電力関係の人が、そういうことならば分割はまだできなくても、或いは分割案そのものができなくても、そういうことならば貸すという信用を得る――と言うと語弊があるかも知れませんが――ということに必ず行けるだろうと思つております。そこまで行きますには次官の御意見を聞きませんと……私は結論だけを申上げましたけれども、結論がドグマ過ぎたかも知れませんけれども、そういうふうに考えましたので一つ強く折衝願いたい。
○説明員(首藤新八君) 御趣旨了承しまして、是非ともその線に進んで参りたいと思いますが、ただ今の客観情勢が相当変つて来た、こういう見方をするのは少し甘いのじやないかという御意見であります、或いはまあそうかも知れませんが、併しながらこの前までの強い反対は、大体経営者面は料金の格差、その筋の方の案では非常に甚だしい格差を付けることになりまして、九州、中国その他北海道では非常に高くなるということから、そういう地域の産業面のマイナスという点が非常に反対の大きな原因となつておるようであります。そういう面は只今自由党の政調会におきましても連日検討いたしておりまして、成るべくそういう弊害を除去したいという線に進んでおるのであります。もう一つの反対は、これはまあ電産の全国にありまするところの従業員が、むしろスクラムを組んだと言つてもいいと思いまするが、この方面の反対が非常に頻りであつたわけであります。恐らく今日もその方面の反対は強いとは考えておりまするけれども、併し最近の社会情勢から考えまして、或る程度こういう方面は勘案したらいいじやないか、又同時に日発首脳部の考え方も相当最近は変つて来るというふうに申上げてもいいのじやないかというようなヒントを得ておりますので、半年前の情勢と今日は相当変化ができて来ておるというようなことを何は言つて来ておるわけであります。尤も山川委員の言われる通り、表は平静でも裏面では火が燃えておるというようなこともあるかも知れませんが、これはもう少し時日を籍して貰いたいと思うのであります。いずれにいたしましても成るべく摩擦のないような案を作りまして政府案を調整いたし、そうして関係筋との折衝をし、同時に又その際は飽くまでもいわゆる自主的な考え方から強く、こちらの主張は主張として要求するというような方針で進みたいというふうに考えております。
○小川久義君 先程から強い要望がある通り、政府においてももつと真剣に御折衝願うことは当然でありますが、当委員会として、かような重大な問題であればこそ院議を以て特別委員会を作つたものですから、特にこの委員会には先程佐々木さんが言われた通り元の電気の委員長もおいでになる。又元の通産省の大臣もおる筈であります。委員長も電力問題に対しては造詣の深い方であります。当委員会としても国民の輿論又委員会の空気を関係方面へお持ち込みになつて御折衝願つた方がよくないか、かように考えるのでありまして、当委員会としてもかかる措置をお運び願いたいと思います。
○委員長(栗山良夫君) 只今の小川委員の御発言は、一応秘密会を閉じましてから普通の委員会に入りましてから、決定をいたしたいと思います。さよう御承知を願いたいと思います。
 それでは秘密会はこの程度で閉じてよろしゆうございますか。
○水橋藤作君 秘密会に入つてから、秘密にせなければならないというような問題はどこだつたのですか。
○委員長(栗山良夫君) いや、秘密会を一旦開いておりますので、これの結末を付けなければなりませんから、そのあとのことは又御相談いたします。それでよろしゆうございますか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(栗山良夫君) 私ちよつとこの際、政府の方にお願い申上げて置きたいのですが、水橋、山川、佐々木各委員からの御発言、私全面的に御尤もだと思うのでありますが、要するにこの問題は、国内輿論が客観情勢によつて軟化したと言われておるのでありますけれども、それは政府側が御覧になるので、御自由でありますけれども、政府が客観情勢によつて軟化しておるのであつて、国民は各層ともいささかも変化はないものと私は認めるのであります。そうして面も連合軍との関係において、そういうような情勢が出て来たということは、これはすべて私は政府の責任だと申上げたいと思うのであります。政府案を早く作つて出すということならば、政府が作つて出されればよいのでありまして、まだ與党内部においてさえ意見がまとまらないというようなことであれば、これは連合軍が與党をお叱りになるのは分りますけれども、少くとも電気事業の全体に対して大きなウエートがかかるということについては、国民として了解しかねると思うのであります。そうして特に電源開発をスムースに行うために、電気事業の再編成をどうしようということでありまして、決して再編成をやるために電源開発をやるわけではないのでありますから、この点もちよつと主客顛倒の形になる。符に電源開発は、工事命令を政府が出されておるのであります。政府が出されておる工事命令に対して、而も実際に工事に着手して、これが停頓しておるということも、その義後措置を講ずるのはこれは政府の責任であろうと思うのであります。従つて政務次官のお話を今伺つておりますと、まだその辺に対して、はつきりした確固たる信念的なものが若干欠くるのではないかと、私甚だ失礼でありますけれども、申上げざるを得ないのでありまして、国会としましては、全く自主的な立場に立つて、本件に対しては邁進をしなければならないと思いますので、どうか本委員会の空気を十二分に把握せられまして、そうして再編成問題と対日援助の見返資金の融通の問題とは、一応理論的にも甘木国内の意見としては切り離すべきであるという結論の下に、一つ強い御折衝を是非ともお願いいたしたいと思うのでおります。私ちよつと結論的になりましたけれども、どうかそういう工合にお願いしたいと思います。
○小川久義君 今水橋議員から秘密に属するようなことに何もなかつたではないかという御意見もありましたが、秘密会の会議録を公表されるかどうかの措置についてはこれは委員長に一任するという動議を提出いたします。
○委員長(栗山良夫君) 只今の秘密会の記録に対して、その措置は委員長に一任するという小川君の動議がございましたが……。
○石坂豊一君 私は多少意見がありますが、秘密会は秘密会として、こちらから無理に秘密にしなければならぬ必要にないと思います。元々この委員会を急速に開いておりますゆえんのものは、電源開発ということが、日本のあらゆる経済に非常に影響がありまして、それについでこの特に開かれた臨時議会において満場一致で電源開発に関する決議をしておる。政府にこれに対して相当の決心を示しておる。それでその内容について詳しく説明を聞くということがもとであります。その説明に対して、大臣が出て来て再編成とからんでおるということを申したから、それで話がむずかしくなつて来た。電源開発そのものについては少しも秘密にする必要はないと私は考えるのであります。何かその間に秘密に付するということに、その筋との関係かあるから、時々それをしなければならんということはありますけれども、大体において日本国民全体に公表しても差支ないと思います。それで私は何でもかんでも秘密に付するということにに余り賛成できません。
○三輪貞治君 只今の小川委員の御動議に対して、石坂委員から御意見があつたのでありますが、委員長においては、そういうことを勘案されて、この速記録の措置をされると思いますので、小川委員の只今の動議に賛成いたします。
○説明員(首藤新八君) 秘密会らしくない事項のみだから必ずしも秘密にする必要にないじやないかという御意見でありますが、只今申上げた話の中に、この際、余り公表されることは、却つて見返資金の融資を妨げるようなことになりはせんかという不安を持つところがありますので、委員長の方でそういう点をよくお含みの上で然るべく善処願いたいと思います。
○石坂豊一君 ちよつとそれについて……、私は決して秘密会そのものを、全部一般的に秘密会に反対しようというのではない。秘密会にすべき話はときどきに起るので、それはそのときにおいて臨時にやればよいので、原則的にこの会を秘密にする必要にないと、こういうことを申上げておるのです。
○佐々木良作君 今政務次官からお話があつたが、秘密会にして隠さんでもよい何でもないようなことを、こういう恰好で隠されるものだから話がおかしくなる。そうして特に厳秘にして臭て、厳秘にして哀れと向うから言われると言うが、それだつて疑問だと思う。決してそのことは厳秘に付する必要はないと思う。私自身向うの方々に多勢会つておるが、その言い方は重い場合もあれば、軽い場合もある。だから私は決してそういうことにこだわる必要はない。成るべくならば全部公表ができるような恰好で委員長において適当に取扱われんことを希望いたします。
○古池信三君 今佐々木委員から非常に明快なお話がありましたが、今の日本は占領下にありますので、そういう客観情勢は一応考慮しなければならんと思います。今後我々が審議を進めて行く上において、或いは又政府が政策を進めて行く上において、若し支障があるということになつては、これは大局から見て却つて日本のために不幸なことではないかと思いますので、その辺のところは、原則として速記録を公開されることについては異議はないが、部分的にそういう支障がありはせんかという点については、委員長におかれて十分御検討の上で善処されるということを私はお願いしたい。即ち委員長の良識に信頼しましてお任せいたしたいと思います。
   〔「異議な」〕
と呼ぶ者あり
○委員長(栗山良夫君) それでは只今の各委員の御発言の内容は大局的に一致点に達しておると思いまするので、その点を勘案いたしまして、私で処理をいたすことにいたしたいと思います。
 それでは秘密会を閉じます。
  午後零時十八分秘密会を終る
○委員長(栗山良夫君) 先程中断いたしましたが、これから続行をいたしたいと思います。時間が十二時二十分になりましたが、一時から出発をすることになつておりますので、どうか要点を得てお話下さるようにお願いいたします。
○説明員(武内征平君) 先程電気事業民主化委員会の結論のところまで申上げました。更にその再編成の問題につきましては関係方面において、いわゆる五人委員会において研究をせられておりまして、特にバーカー委員が主管であつたようでありますが、それが昨年五月中旬に国に帰つて、モリー氏のいわゆる七ブロック案を示されたのでありまして、これから今回の案が具体的には始まつたというふうにお考え頂きたいと思います。ところがこの七ブロックの案がまさに関係筋からメモランダムとして出そうであつたのでありますから、これに対しまして政府から、向うのメモランダムでそのままこれに従わなければならんといつたような恰好でありますると、日本の電気事業のあるべき形としては、不適当な形が或いは起りはせんかということからいたしまして、昨年六月八日、当時は稻垣大臣でございましたが関係方面に対しまして次のような意見を出したのであります。この出されそうなと想像せられる指令の内容は、再編成の根本方針を規定するに止めまして、具体的の案は、政府が内閣に電力審議会を設置して、これで審議、検討をせしめて頂きたい、第二といたしましては、再編成するにいたしましても、経済の状況に応じまして時間的に、地域的に段階を付けてやつて頂きたいと同時に、全地域に亘ることは避けて貰いたいということを第二に申し入れております。第三といたしましては、この再編成に当りまして、御承知のように、電力事業は外債企業者を持つておりますので、これらの人々の意見を聞く機会を與えて貰いたいということを懇請いたしたのであります。その後バーカー氏は帰りまして、ケネディ氏と代つたのでありますが、政府からの要望か容れられまして、民主的な委員会を設置することは承認せられまして、そうしてこれをして事業の再編成の方針及びこれが実施のための具体的の措置及び現在の電力行政機構の再編成案をも審議さしたらどうか、こういう意向がでたのであります。そこで政府は昨年十一月四日の閣議におきまして、通商産業大臣の諮問機関といたしまして、電気事業再編成審議会の設置を決定いたしまして、十一月二十四日から二カ月に亘る十六回の会合を重ねまして、二月二日、大臣に答申をいたしたのであります。その答申、これはいわゆる松永委員会と称するものでありますが、その答申の骨子は、御承知のように、地帶間の電力融通の円滑化と、料金の著しい地域差を防止するために、九ブロックによる地域別、発送電一貫会社を作る外に、別に現在の日発の施設として大体四二%に当る設備を有する電力融通会社を本州及び九州に設けようとする案であります。ところがこの答申に対しましては、二月十一日関係方面からこの答申案に不満足であるという意向の見解が表明されまして、至急にこれに代わる適切な案を二月十五日までに出せと、こういう要求があつたのであります。そこで大臣としましてはこの正式の答申案の中に松永試案として提出せられました案を大体中心といたしまして、骨子といたしまして政府案を出したのであります。松永案と違いますところはどこかと申しますと、松永案は、大体現在の配電会社に日発をそのまま吸收せしめるという案でございましたけれども、現在の政府の採つております案は、日発も一応解散、配電会行も解散して、そうして現在の配電会社の区域を供給区域とする一つの新しい会社を作るということでありまして、現在の配電会社に日発が吸收せられるということではないと、それから地域外におきまして新しくできました会社の需用を充たすために地域外におきましても発電所を附属せしめる、こういうような案で出したのであります。その間に関係方面から十ブロック案等が出ましたけれども、これは政府の説明によりまして、関係方面に了承して引つ込めて頂いたのであります。そういうことでこの政府の案が関係方面において認められまして、これが先国会に提出せられたというのが経過でございます。ところが先国会に提出せられまして以後は、御承知のように確か審議期間が十二、三日しかなかつたのでありまして、衆議院におきまして審議未了となつた、その中で最も議論されました点は、電力の融通がうまく行くかどうか、料金の地域差がどうなるか、或いは分割することによつて開発がうまく行くかどうかという点に議論が集中されたのであります。昨日終りましたこの臨時議会におきましては、いろいろの情勢からいたしまして、先程政務次官より御説明がありましたような事情からいた七まして、国会に提出せられなかつたのでありまするけれども、我々といたしましてはすでに先程御説明申上げましたように、先国会或いはその後各方面の御意見を取入れられました修正案を、第七国会に提出しました案を修正いたしました修正案というものを持つておりまして、これにすでに関係方面に御説明をしてあります。ただ正式に政府の決定がありませんと審議を関係方面はいたしません。従いまして我々といたしましては、一応政府の修正案を出しておりますけれども、更に各方面の意見を徴しまして、速かに閣議決定をとりまして関係方面に提出し、次の国会に提出いたしまする議案を作りたい、かたがた見返資金の関係の方面も有利に展開いたしたいということで只今折角努力いたしておる次第であります。
 誠に簡單でございますが、経過を御説明申上げました。
○山川良一君 ちよつとお尋ねしますが、二十七頁の方の一、二、三と書いてある第二ですね、再編成の実施は経済の状況に応じ時間的、地域的段階を設けて実施するようにせられたいこと、この点については、現在のあちらの意向はどうなんですか。案ができたら即時断行ということになつておりますか。
○説明員(小室恒夫君) この趣旨は、例えば北海道と四国とはもう分れておりますから、それを先ずやる。それからその次に九州関係、その次に本州の中国といつたような関係ということで時間的、地域的と、こういうように申した趣意でありますが、今回の関係筋の本案に対する意向といたしましては、こういう考えは出ておりません。やはり適当の時期にやる、こういうことであります。
○佐々木良作君 今の電力局長の説明の中で、第七国会における反対或いは意見のポイントが料金、開発等にあつたように言われましたのですが、そこにも確かに問題があるので、いつも一番中心の疑問として申上げておつたのは、電気事業の再編成をやる或いはやらなければいかんという一番基礎はどこにあるのか。その基礎は常に集中排除法に基いて言われる、過度経済力集中排除法によつて電気事業を再編成するのだと言われる。ところが集中排除法に基く再編成であるならば、過度の経済力の集中を排除するということが根幹でなければならん。然るにこの集中排除法の指定を受けた直ぐの十の会社の再建整備案を見ましても、その後の案、それから最近の政府案を見ましても、全部むしろ現在よりも経済力の集中を促推するような形になりはしないか。会社の数から見ても十であるのが九つになる、或いは七つになるというようなこと、そういうふうに集中排除法に一番もとを置く再編成ということであるのか、或いは電気事業の合理的なる経営なり、合理的なる事業経営をやらせるための再編成であるのか、この点が常に問題になつておつたこと、私はこの点に疑問を持ち続けておつたのであります。恐らく今後の再編成の問題では、基本はそこにあると思う。要するに集中排除をするために再編成するのか、電気事業をもつと合理的に運営するために、再編成するのか、この点が一番明らかでないし、私は見ようによつては逆に見える状態がずつと続けられていたところにこの問題の一番不明瞭の点があつたと思います。この点について現在折衝されておるなり、或いは今案を作り上げつつあるというお話でありますが、政府はどういうお考えでおられるかお聞かせ願いたいと思います。
○説明員(首藤新八君) 一応現在の政府案では九つに分割するということになつておりますが、併しこれは一応の案でありまして、今後日本の経済状態或いは社会情勢の推移によりましては、各主要の都市或いは又公共団体、或いはその他の方面におきましても、分割した方がいい、或いは新らしく作つた方がいいという情勢になりますれば、そのときにおきましては、又新しい会社が許されて、いわゆる競争会社が沢山できるというふうなことに今度の案は持つて行つても差支えないように相成つております。その点から考えますと、今日までは九社に限られておりましたが、今後は九社に限らないということに相成つて参ります。そういう点から完全に集排の目的を達せられるというふうに考えております。
○佐々木良作君 念のためにお伺いしますが、集中排除法によつて持株会社整理委員会の所管に属した会社の中で、指定されたときの会社よりも大きくなつたという再編成がされた会社が日本にありますか。過度の経済力集中を排除するために指定して云々しようとする場合に、それが大きくなつた、大きくする方に再編成された会社がありますか。
○説明員(首藤新八君) これは集中排除法という目的から考えましても、又実際においてもそういう会社は今日まではありません。
○佐々木良作君 それであるならば、私はこのもとを集中排除法に求められずに、他の別な点に根拠を求められて、今の再編成をされるための段取を立てられることを希望いたします。こういう説法行為は飽くまでも私はやめて貰いたいと思います。
○古池信三君 それに関連して……、今の問題でありますが、私はこの点についてちよつとお尋ねして置きたいと思います。本来集排法による指定会社の措置は、持株会社整理委員会で扱うのが本旨だと思うのでありますが、この電気事業に限つて持株会社整理委員会が扱わないようになつたゆえん、又今後持株会社整理委員会はこの問題について何らの権限がないのか、口を出す機会がないのかどうかということについてちよつとお尋ねいたします。
○説明員(武内征平君) 電力の再編成の問題につきましては、軍に現在の日発、配電を分けるということでは済まないのであります。やはりそこに一つの新しい民営による自由闊達なる経営を望むという一つのアイディアが入つておるのでありまして、持持会社整理委員会で整理いたしますと、ただ分けるだけであります。ところが今回の案では発送、配電に一貫するという一つの現在の状況にプラスした状況が出るのでありますが、そこで再編成法に持株会社整理委員会の権限を持込みまして一〇〇%再編成法によつて出すという事情になつたわけであります。
○古池信三君 それで、もう一つ私がお尋ねしました持株会社整理委員会というものは、今後はこの問題については手を切つて何らの発言権はないのではないか、法律上の取扱の問題……。
○説明員(小室恒夫君) 純法律的には持株会社整理委員会は集排法に基いて権限の全部又は一部を公益事業委員会に委譲できるという規定が法案の中に入つておりまして、法案の形式論から言うと、全部委譲するのか、一部委譲するのか明らかでないのでありますが、大体持株会社整理委員会の仕事は、今日までに全部終つておりまして、ただ電気事業再編成だけが残つているというような事情もありますし、又公益事業委員会が、今後の電気事業のあるべき姿を考えて、單なる集中排除だけでなくして、電気事業の再編成をするという趣旨からいたしまして、大体今日のところは全権限を公益事業委員会において行使するということが予想されているわけであります。
○佐々木良作君 今の電力局長のお話の中で非常に疑問に思つたのですが、集中排除法に根拠を求めるだけでなくて、発送、配電の一貫をぜんければならんから云々ということでありましたが、何故発送、配電に一貫しろということが出て来るのですか。電気事業の再編成をするという場合、過度の経済力の集中排除をしようという建前以外に発送、配電に一貫しろというのはどこから出て来るのですか。
○説明員(武内征平君) 電気事業の経営の面から申しまして、発電と送電、配電を一貫することが望ましい、こういうような考え方からいたしまして出ているわけでありまして、その精神は再編成の第一條にも盛つているわけであります。
○佐々木良作君 それが再編成をしなければならない一つの條件になつているとおつしやつたのですか、今。
○説明員(武内征平君) それが望ましいという政府の考え方から出ておりますが、根本的の起りは、やはり集排の指定によつて分割しなければならない。併し分割しただけでは電気事業の経営というものは、一つの会社を幾つに分けるということでなしに、やはり現在発邊、配電を行われておりますことによつて、必ずしも望ましい状況が出ていない面もありますので、電気事業本来の形としての発送、配電をした方がよろしいという一つのアイディアがそこに入つているわけであります。さように御了承願います。
○佐々木良作君 そのアイディアはどこからどう入れられたのですか。集中と再編成をやらなければならんという理由の中に、そういうアイディアをどこからどういう恰好に入れられたのですか。再編成をしなければならんというのは、向う様の意思表示なんでしよう、集中排除法に基いて……。それとどういう関係があるのですか。
○説明員(首藤新八君) 集中排除法というだけの関連でありましたならば、佐々木委員の言われた通りでありますけれども、日本の経済の今後並びに各会社の経営を成るべく合理化して行く。更に又各会社の間の競争をできるだけ激甚に導いて行く。そこに初めて創意があり工夫があり、同時にそれによつて飛躍があり発展がある。こういう根本的なアイディアからこういうふうな措置をとる以上は、このときに同時にそういうアイディアも加えて措置した方が、電力会社のためにも、日本経済のためにも、それが効果的であろうという考え方の下に、こういう線に進んで来ておるのであります。
○佐々木良作君 それが電気事業のために、日本経済のために効果的であるかないかということは、飽くまでも見解の問題です。従つて再編成を至上命令的にしなければならないか、或いはしなくてもいいかという問題とは完全に別個でなければならない。つまり発邊、配電を一貫して、或いは全国を一貫した方が電気事業のためにいいとか、或いは日本経済のためにいいとかということは、いいと考えられる人もあろうし、悪いと考える人もある。この問題は別個です。それにも拘わらず再編成を至上命令的にやらなければならないという議論はですね、集中排除法という現実の問題があるからであると思う。従つて再編成をやらなければならないということを言う限りにおいては、その問題は飽くまでも集中排除法に限定されなければならん。若し一貫をしなければならんとか、或いはそういう問題のために再編成をしなければならんということを言われるならば、これは飽くまでも集中排除法とは別個な、別の自由党政策なら自由党政策、或いはその他の政党政策の問題である。見解を承わりたい。
○説明員(首藤新八君) 政府としては、私が只今申述べたような考え方の下に進んでおるのでありますが、佐々木委員は又別個なお考えの下に議論されておると思うのです。併しこれは政府は政府としての考を持つて法案を作つておりまするので、その点は国会の方で各議員が愼重に検討下されば結構だと我々存じておるのであります。
○佐々木良作君 最後にもう一つ発言させて貰いたい。今言われたのは、私のさつき言つた後段の問題について言われておる。私の言うておりますのは、一貫した方がいいとか悪いとかいうことの場合に初めて意見が分かれるのであつて、再編成をしなければならないということは、私は一致して言い得るところではないかと思われる。今の段階で再編成をしなければならないということを一致して、日本の立つて行かなければならないという建前をとつた場合には、その根拠となるのは集中排除法以外にはないじやないか。この集中排除法の根拠を求めるのは、飽くまでもその一点に出発点を求めるべきであるというのです。それであるにも拘わらず、各会社から出て来た事業計画案も、自分の会社を多くする案であるし、次々に考えられる案もそうである、少しおかしいじやないか。そのように大きくしなければならない事業の独占があるならば、集中排除法の線に沿うて、さような私的独占という考のある排除は、その観念さえ排除したら成立ち得るという感を持つているのです。
○古池信三君 私はこれはこういうふうに考えるのです。或いは私の推測が入つているかも知れませんが、向うから再編成についての指令が出た場合に、日本の政府は恐らく最初は民間その他の意見を聞いて決めようという考えから二十三年の四月に諮問機関として、いわゆる大山委員会というものの案を当然必要な参考として考えられただろうと思います。更にそれに引続いて関係方面において、いわゆる五人委員会ができて、その委員会がその案を日本政府に示されたように承わつておりますが、これらの案というものを一つの参考資料として今のようなことを考えられたのではないかと、私は想像するのですが、如何がですか。
○説明員(首藤新八君) お説の通りでありまして、民間のこういう方面における経験知識を持つておるところの一応お智恵を拝借して、そしてそれを非常に参考にされたということは事実でありますが、同時に政府も又先程申上げましたごとく、どうせ分割するならば、この際日本の経済或いは電力の将来ということも考えて、こういう線にマッチするような方向に定めることがいいのではないか。幸いに民間の委員会としての意見も丁度同じでありますので、一層その信念を強くしたということは事実であります。
○山川良一君 今の佐々木委員の御意見に関連して伺いますが、この非公式覚書というのは今でも活きておるのですか、一応これによつてやれということになつておるのでありますか。それからちよつと次に申上げますが、第一に、「首題の発電及び配車会社は過度の経済力の集中と見倣されるべきものであると書いてある」。そうすると佐々木委員が言われたように、発電、配電会社が過度の経済力の集中をしておるから、これをもつと分けなければならん。従つて他のものをくつつけるのはおかしいと思う。ところが第二項の(ロ)のあとに、発送、配電一貫会社を地域別に設立するという今の問題がはつきり書いてある。これを見ると配車会社をもつと小さく分けて、発送、配電の一貫会社を作ろうという結論になると思うが、この点どうなんですが。それと九つのブロックに分けるという覚書とは関係があると思うのですが、重ねて申上げますと、この制約の下に我々は分割案を考えなければならないのかどうか。
○説明員(首藤新八君) 通産省としましては、今までの経過は覚書の精神に沿つて参つておるわけであります。併しこれ以上のことは国会で御審議下されば、それでいいと思います。
○説明員(武内征平君) もう一つ、只今の御質問にお答えいたします。要するに配電会社を解散する、それから地域的に日発を更に解体し地域的の一つのインチグレイトの会社を作る。これに(ロ)の一と(ロ)の二からこういう考えが出るわけでありまして、これが現在の政府案の骨子をなしておるというふうに御了承願います。
○佐々木良作君 今の説明はおかしいと思う。一と二の(ロ)からそういうことになりますか。一は、現在の配電会社、日発の過度の経済力の集中ということから見て大き過ぎるというのでしよう。それと発送、配電の一貫をするというのはどうして関連があるのか。先程の山川さんの言われるようにもつと切つて小さくしろという解釈が成立つのでにないでしようか。
○説明員(武内征平君) 二の(ロ)は、発邊、配布会社を地域的に設立しろ、一貫会社を示しておるわけであります、それから日本発送電株式会社、北陸配電以下を解散する、こういうことになつております。現在の一発送電会社と九配電会社を、この地域別で一貫会社を作る、こういうことです。
○佐々木良作君 それであるならば、今の一つのところで、現在の会社は過度の経済力の集中とみなされると書いてある。ですから今のやつは大き過ぎるから、これを解散しようとしまいと、同じ地域に同じ大きな会社を作れば同じことになるに決まつておりはしませんか。
○説明員(武内征平君) この点は持株会社整理委員会の声明にもありますように、過度の経済力の集中の程度ということは、日発と配車会社は違うということを明らかに言つております。従いまして、これによりまして新しい九つの秀逸電一貫の会社が当然できろという結論にはなりませんけれども、これにつきましては研究の結果、やはり現在の九つのブロックというものは、一応現在の経済のブロックを表現しておるというような考え方から、政府としてに現在の案を作つた、こういうように御了承を願いたいのであります。
○山川良一君 くどいようですけれども、もう少し明確にして置きたいと思うのですが、今の覚書の第一項ですね、発送電だけが過度の経済力集中と書いてあればいいのですけれども、これは研究の結果、向うとしては配電会社も過度の経済力の集中と認めるというふうに認めてしまつているのですから、又そこへ配電会社が過度の……私自身はそれに賛成するかせんかは別ですよ、ですけれども配電会社が過度の集中なりと決定的に書いてあるところを見ると、それに外のものをくつつけるのにおかしいじやないかという佐々木さんから大分前に言われたのを、ここで肯定しなければならないというようなことが書いてありますが、その点はどうなんですか。
○古池信三君 これに関連してお伺いしたいのですが、更に日本発送電と各配電会社が集排法によつて指定会社となつて、途中で配電会社は指定の解除を受けたというふうな報道を聞いておりますが、これはどういうふうな関係になつておりますか。
○説明員(小室恒夫君) 只今まで配電会社が指定の解除を受けた事実はございません。
○古池信三君 今の点は非常に私は明確に承知いたしましで満足いたしましたが、確かに只今他の委員の方からお話があつたように、若しこの過度の経済力というものを何を以て象徴するか、或いは資本金によるか或いは固定資産によるか、いずれにしましてもそういうことであれば、現在の配電会社の資本金或いは固定資産以上のものができ上るということになれば、これは集中排除法の逆を行くものであつて、この指令に照らしても少し変なものじやないかという気持を私も持つているのであります。
○説明員(武内征平君) この点は、現在の日発、配電の形態における状況がこの集中排除になつておるというようなことでありまして、その程度は日発と配電とは違う、こういうような解釈をいたしております。併しながら一応我々の提出いたしました案には、九つの会社ということになつておりまするけれども、今後は必ず九つに止まるべしということではないのでありまして、この点につきましては政務次官から御答弁のありましたわけであります。
○委員長(栗山良夫君) ちよつとお諮りいたしますが、電気事業の再編成に対する既往の経過について御説明を伺い、質問をいたしておるのでありますが、本再編成問題の基本点に触れまして相当論議が進みました。けれどもこれは若し来国会にこの法案が提出されるとすれば、又その論議が中心になつて発展するものと思いまして、本委員会で本日やりましても結論の出る問題ではなかろうと思います。従いましてこの質問はこの程度で打切りたいと思います。御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○小川久義君 今日はこの程度で打切りまして、後日に譲つて頂きたいと思います。
○石原幹市郎君 明日お願いする場合に、この前の国会で論議された点で、今度こういうふうに考え直されておるというふうな点に一つ重点を置いて説明して頂きたいと思いまして希望して置きます。
○説明員(小室恒夫君) 委員長にお伺いいたしますが、法規関係の一般的な説明はあつたようでありますが、それと只今修正案と申しますか、事務当局の作成した修正案との関連でございますが、どちらでございますか。
○委員長(栗山良夫君) できますれば今政府で用意になつておりまする第七国会において意見の出たのを組入れて修正された案、それで説明を簡單に頂いた方が進行的によろしくないかと思います。
 それでは本日はこれで散会いたします。
   午後零時五十六分散会
 出席は左の通り。
   委員長     栗山 良夫君
   理事
           岡田 信次君
          橋本萬右衞門君
           三輪 貞治君
           佐々木良作君
           水橋 藤作君
   委員
           秋山俊一郎君
           石坂 豊一君
           石原幹市郎君
           古池 信三君
           中川 以良君
           森下 政一君
           尾山 三郎君
           加賀  操君
           溝口 三郎君
           山川 良一君
           小川 久義君
           東   隆君
           須藤 五郎君
  説明員
   通商産業政務次
   官       首藤 新八君
   資源庁電力局長 武内 征平君
   資源庁電力局電
   政課長     小室 恒夫君