第009回国会 地方行政委員会 第9号
昭和二十五年十二月五日(火曜日)
   午後三時三十七分開会
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  本日の会議に付した事件
○本委員会の運営に関する件
○地方行政の改革に関する調査の件
 (地方財政に関する件)
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○委員長(岡本愛祐君) これより地方財政委員会を関会いたします。
 御報告いたします。本日午前十時半頃議院運営委員会から私に出席を求めて参りました。それでその要件は過般当委員会の議決に基きまして、地方行政委員長から参議院議長に、参議院地方行政委員会は地方財政緊急対策につき別紙の通り全会一致を以て議決しましたから、右決定の趣旨実現方につき速かに適当なる措置を講ぜられるよう要望するというので、過般議決になりました要望事項を要望したのであります。その意味を説明を求められましたので説明をいたし、小笠原委員からも補足がありまして説明を終つたのであります。ところが公聴会開会中に山田議院運営委員長がここの席に見えまして、地方行政委員長から議長に差出した要望事項について議長から議運に付議をされたが、議院運営委員会としては――議院議長に対する委員会の態度を保留して置いて、地方行政委員自身が決議案を発議するを至当と思うから、地方行政委員会で再考ずることを希望する、という山田議院運営委員長の希望意見を地方行政委員長に伝達、ここに来て伝達ということはおかしいのですが、申入れをされたのであります。これについてどういうふうに取扱うべきか。又当委員会には小笠原並びに鈴木両委員が議院運営委員会に出ておられますから、その間の事情もよくお分りと思いますから……。尚もう一件、十二月五日付で内閣総理大臣から参議院議長に宛てまし七、地方財政委員会委員長提出の別紙昭和二十五年度における地方財源追加増額に関する修正意見害を配付いたしますというので、お手許に刷つてお廻しいたしました修正意見書が廻つて参りました。右御報告いたします。
○岩木哲夫君 先般当地方行政委員会で野村財政委員長の国会に宛ての意見害については、これを審議の結果採択し、よつてその採択を表現する方法として、要望事項として決議を以てその採択の文書的な意思表示をしたと思うのです。そこでこれを参議院議長に提出したのであるから、参議院議長はこれに対していわゆる適当な措置を講じなければならん。適当な措置を講じなければならんということにはいろいろ考え方もあるが、要は一般の請願、陳情のごときも本会議にかけて、これを決議しておる、或いは決議せざるの措置をとつておるのでありますが、この法律第何条による書式を以て正式に国会に過般提出されたものを国会が、それを意思表示するのを、議長が一つの諮問機関と申しますか、或いは当該審議機関としての地方行政委員会がこれに代つて審議したのであるから、議長はその当委員会の決議を尊重し、この趣旨は実行せねばならないわけで、その野村財政委員長の意見害に対する意思表示は、議長は当然本会議にこれを諮るべきか、或いはその他それ以上の適切な措置があるならば、…要はての補正予算を議長が政府に向つて修正をすべく申入れをするか、これは議運その他の機関に諮つて申入れをするか分りませんが、とにかく何らかの措置を講じなければならんのであつて、議員たる地方行政委員、及びその審議機関である地方行政委員会が発議して、それでよいじやないかということと、これは別個であります。議員が発議して出すということは、その意見害に基くと基かざるとに拘わらず別個にできる問題である。ですからそれはそれとしてここでやつてもよいと思うのです。併しこの間の決議はそれじやない。野村委員長の意見害に対する意思表示を議長が公式にしなければならん。公式にしなければならんということについてはいろいろ方法もあるだろうが、狙いはそういう狙いに実行方法を議長は当然とらなければならん。意見害を聞いた上で、受取つただけで握りつぶして、又こちらから意見書に応えるだけの適当なる機関である地方行政委員会が、議長に返答したのに、議長はそれを黙つて握りつぶすということはあり得ないと思つているので、だから議員が発議して決議案を作成してこれを諮つたということはおのずから別個の問題だと私は思うのでありますから、この点を明らかにして貰いたいと思います。併し尚鈴木、小笠原両氏も議運の委員を兼務されております関係上、これらについての議運の御意見等を聞かして頂きたいと思います。私の考えは以上であります。
○鈴木直人君 議院運営委員会において論点となりました点について申上げますと、国会に対する勧告、或いは意見書というものの取扱につきまして、まだどういうふうにこれを処理すべきかということについて一定の法制的なものもないし、まとまつたところの今までの例もない。従いましてこれを如何にするかという点につきましては、両院法規委員会等において十分検討をして貰うこういうことでありました。これは一般的な問題でありますが、併し今回の意見害についてはその結論を待つところの余裕もなし、従つてそれはそれといたしまして、これをどういうふうに取扱うということについていろいろ検討したわけであります。この先例によりますと、意見害ではありませんが、勧告は人事委員会の給与改訂に関する勧告、これを国家公務員法の第二十八条によつて国会に人事院勧告があつたわけでありますが、そのときにおきましては御承知の通り議院が取上げまして、そうしていろいろのことがありました。その結果この勧告を如何に考えるかということにつきまして、議運に諮つた結果、議長から正式に、或いは運輸委員会だつたと思いますが、その方面に付託したと思います。その案件をそうして運輸委員会においていろいろ検討の結果一定の勧告妻に対するところの結論が出まして、運輸委員会において出たところの結論を今度本会議に運輸委員長から報告したのです。そうして委員長の報告について本会議において賛否を問うた、こういう先例がございます。ところが今度の意見害につきましては、まだ議長から議運に諮られておらないのです、或いは議運に諮らないで、議長かや直接当該委員会に各案件を付託する場合もありますけれども、こういう重要な問題についてはこういう意見書が、国会に提出の地方財政委員会設置法第十三条によつて内閣を経て国会に来た、この案件についてはどういうふうに取扱うか、ということを積極的に議長から議運に諮つて、そうして議運がいろいろ検討の結果、その取扱については、それじや地方行政委員会に付託しよう、こういうふうな段取りになりました。この前の国鉄の裁定の勧告のときと同じように、地方行政委員会においてその付託された案件についていろいろ検討の結果、恐らく先般地方行政委員会において議決したと同じようなものが出るのではないかと思います。そうすると、これは委員長の報告となりまして、本会議において委員長がそれを報告して、そうして本会議の採決を経て、そこにおいて参議院の議院としての正式の意思決定が現われて来る、こういう段階になると思うのです。ところが今回の措置はそれと違いまして、まだ地方行政委員会に議長から案件として付託されない前に、自発的に地方行政委員会がこれを取上げまして、一定の委員会しとての意思決定があつて、そうしてその取扱方について、議長のほうに諮つた、こういうことになつております。そこでこの議長は議運に諮つたわけでありますが、その結果只今委員長から報告のあつたように、一応議運としての決定は保留してありますが、まだ懇談的な意味において、これは一つ議運の委員長から地方行政委員会の委員長にこれはそういうふうにするよりも満場一致で地方行政委員会はきまつたことなんだから、それでは委員の人たちもみな発議して、そうして決議案でも出したほうがいいじやないかというような、何といいますか、常識的な見解ではただ委員長が申上げるに過ぎないということになつているわけであります。そこで私は二つの問題が出て来ると思うのですが、例えばさつき小笠原君が休憩中に話されたように、丁度前の国鉄の裁定に対するところの勧告と同じように、議長から議運のほうに積極的に諮つて貰つて、そうしてそれを案件として地方行政委員会に付託して貰つて、そうするとそれに基いて委員会として意思決定をしたものを、本会議にそれを報告する、それについて賛否を問うというようなやり方に変えるか、或いは今の議運の一応の何といいますか、考え方によつてお互いが決議案を提出して、そうしてその賛否を本会議でとるというような方法をとるか、或はそういうこともしないで、又別の方法をとるかというような考え方があると思うのですが、岩木君の言われました先ほどの意見は何も我々が地方行政委員として決議案を提出するという必要はない。議員としていつでも提出できるのだから自分たちだけが何も提出しなければならんということもないという見解は御尤もだと思うのでありまして、この取扱についてはそういうような見解から議運としても一応あのような申合せで地方行政委員会に話があつたと、こういうことになるわけでございます。
○小笠原二三男君 先ほど私休憩中にも申しましたが、今鈴木委員からお話のあつたような方法以外には適当な手続はないのじやないかと思います。ただ議運として好意的に我々委員会の委員長に希望してよごされた点は、重要な本会議の問題になるというような場合に、それぞれ検討の必要もあろうというような極めて当委員会の行き方について好意的であつたがために一応こういうふうにやつて来たのであつて、地方行政委員会が全会一致で議決して議長に提出するとはけしからんと、そういうような違法であるときめつけた意味で差戻すというようなそういう考え方では議運としてはなかつたわけなんです。それで私もう少し話を進めるためのことを申しますが、今日が五日で六、七、八、あと三日間、又最悪の場合会期が延長されてもたつた一日延長されるというようなこと自体において意見書の扱いが衆、参両院一致しなくちやうまくないという一般論を以てして法規委員会も手続いの決定、或いは規則の改正等を待つてということでは、これは我々委員会としては忍びない点であるし、又そういうこともあまり我々としては今回一致の決議を以てこの決定をしたのですから、この趣旨貫徹の方法としては私は我々が発議して本会議において決議案を決定するという方法が一つあると考えるのであります。併しこの点については、そう言えば大変失礼でありますけれども、必ずしも趣旨には賛成でもその賛否の場合においてそれに賛成し、或いは発議者になるということについては拘束を受ける会派が一部あるのじやないかとも付度されるのでありまして、そういう点が非常に心配せられた点で、何かもたもたしているんじやないかと思われる。従つ、てこれが一応例えば括弧の中に入れるとすればあと残つた方法は、鈴木委員がお話のように、この議長に……積極的に議運に出された意見書そのものをどう扱うかということを具体的に諮つて頂いて、そうして議運からこの行政委員会に意見書を付託して貰つて、その検討の結果がこうでございましたというので先日のような決議ができて、その決議内容を委員長が国会で報告するとなれば、これは地方行政委員として非常に困るような方々も御自由にそのときは拘束を受けることなしに本会議で意思を表明できると思うのであります。従つて残つた方法は我々ここまでやつで来た以上は、この付託を受けて、そうして直ちに本会議のほうに報告をするという、成るべく速かな、短時間を以てそういう手続をとるようにしたら如何かといういろいろの考慮を入れて折衷案を以上申上げます。
○堀末治君 大変今小笠原君から我々の立場を御察し下され御親切なお話がございましたが、私思いますのに今鈴木さんから縷々お話がございました通り、まだこういう取扱については両院法規にも定めておらない。従つて議長も私のほうにその当委員会に意見書を出すときには頗る何といいますか、常識的とでもいいますか、法規に従わないやり方をしておる。我々のほうもそれに対して一向それらのことを気にとめずにこの草案をしてしまつた。そうしてそのきめた当時は本会議に決議案として出すという話合いでもなかつたので、ただ、この要望書が有効に議長の手から政府に伝達されるということを希望してやつたわけなんであります。従いまして私思うのに、成るべくならばこの手続が初めからごうちよつと何らの拘束も受けないというか、正しいコースを通らずに来た、こちらも一向気にとめずにそれもしたということで有効ならしめるということから議運に行きいろいろと問題が出たわけです。従つてこれを今又折角意見書を議長に戻して、議運にかけて議運にかけてもこれ又両院法規の上から言えば或いは議論すれば又議論が出るのではなかろうかと思うのであります。要するに私共はこの要望書が議長の手許から政府に確実に伝達されるということを唯一の目的としておつたわけでございますから、これは初めから何といいますか、ミスとも言えないし、間違いとも言えませんし、どういう表現をしたらよいか分りませんが、本当のルートを通らずに来たという形であるから、これだけはやはりそんなような意味で以て議運のほうもさらつと片付けて頂きまして、そうしてこれからこういう問題をどうするかということをゆつくり一つ両院法規ででもきめて頂くということは私兵の立場としては非常に望ましいところでありますが、成るべくならば皆さんでそういうことに御昼成下さい。
○小笠原二三男君 そういうふうに言われると、言いたくないことまで申上げなくちやならんことになるので、私は第一案は刺戟をするのであろうから、第二案のほうの提案をしたわけなんで、今の話ですと、両院法規委員のほうで一つ検討をして貰つてうやむやにしようというように聞こえて来るわけです。そうしますと、ここまで我々は慎重に審議検討した結論が、政府に対しても強い意味で要望されないという結果になるならば我々国会議員として全会一致でやつたということは何をやつたことであるかということになるので、堀先生の言葉は舌足らずの点があつたので、私の誤解であれば大変仕合せなので、正解であるとすればあまりにも子供らしいお話なので納得できかねるわけなんです。而も議運においてはこの議長にまこしたということは政府に伝達して欲しいという意味合のこともあつたのだと、岡本委員長はそれは堀先生の御意向のような表現を以てお話もあつたわけです。ところがそうなるというと、議長個人の意思を以てそうして外部に対して参議院を代表して連絡し、或いは意思を伝達するというようなことはあり得ないのであつて、これは当然院議に諮るということを前提として議長に宛てたということでないならば、この地方行政委員会は手続上違法なことをやつておるのではないかと非常なお叱りの言葉的なものが出て、これについては委員のほうもその通りだということであつたわけであります。従つてそうなりますとですね、地方行政委員会は馬鹿なことをやつたものだという天下に恥をさらす結果になるのであります。やはり我々のとつた手続は正しく、我々の考えておる内容、方向は正しかつたんだ、こういう前提に立つて尚、お困りにならないような措置をとつて行くというふに途が狹められて来たわけなんで、その前提の上に立つて考えるのでなかつたならば会派の問題、党利党略の問題でなくて、地方行政委員会としての見識を私は疑われると考えるのであります。従つてそういうこの法規委員会の決定を以てしないようでは云々というようなことではなくて、先ずく今々のこの事態をどう解決するか、そうしてこの趣旨をどう生かして行くかという方向で以て御検討を願うのでなければ私たちとしてはむき出しなことも或いは言いたくなるわけでありますから、一つその点御承知置きを願いたいと思います。
○岩木哲夫君 だんだん名論卓説が現われて来ておりますが、元来地方財政委員会設置法に基く何条かによつて国会に意見書を出したということは国会の意思表示を求めたのであります。この財政委員会としてはこういう事態であるのでこうあるべきだと考えるべきだと考えるか、国会としては当然この両院法規にかけるのが前提であるとかないとかそんなことではなく、これは当然国会が意思を表示すべきことはもう厳粛に私は約束をつけられている問題だと第一に思うのです。そこで第二は国会の長たる、代表者たる参議院議長が十一月二十五日にすでに兆せられたごの意見書をもはや十日に及んだ今日、今尚臨時国会、会期は僅かのものであるということを承知されておりながら、十日間においてもこれをまだ取扱う方法を決定せず、議長の手許に握つているということは私は議長の重大な責任であると思う。よつて私は議長の責任を先ず問いたいのが第二点、そこでその次には議長に宛てられたと同時に国会議員にも通達された、我々も国会の構成の一分子である。ただ二の代表しているのが議長であつて国会議員自体に意見書を求めた、その国会の構成分子である我々が、而も地方財政に対して最大以上の責任を持ち関心を持つている我々常任委員会に寄せられたる意巨書に対して意思表示をしたということは仮りに議長が今日まで当委員会に付託しないという責任問題は別個として、これは別個の問題としては極めて早急に意思表示をすべきが妥当であるというので先般私の動議となつて現わたと思う。議長から何ら当委員会に呈示もなければ誰も国会議員としての責任、而も地方財政に対して重大な関心を持つている議員が意思表示をしないということはいけないからその意見書に対して国会を構成する一分子たるものが動議を出してこれの方針を音めんとしたことなのである。従つてこれについては折角堀先生から輝々お話がございましたけれども、ただ軽い意味ですつと幽霊のことく通つたかのごとき御見解でありますが、これはさようは言つて貰つては困る。私が金曜日でありましたか、この問題の動議を出した場合にあなたのほうの政府与党の各位は事極めて重要であるから帰つて党にも相談してそうして否やの態度をきめるからちよつと待つてくれ、或いは一日待つてくれということに基いて一日正味二十四時間以上待つて、翌日の午後四時半頃当委員会で態度を決定すべく委員長が諮られたところ、自由党の政府与党の各位は挙つてこれに全腹の賛意を表せられて、而もこれに対する極めて強烈なる意思表示があつた。それが幽霊のことく通つたとか通らなかつたというような言葉でごまかすとか、ごまかさんというようなことは。いやしくも堀委員の言葉としては受取れん。従つて私は議長の責任問題は別個にありますが、当然常任委員会がこれを決議したのであるから、仮に先ほど鈴木さんのおつしやるように、議運にかけて地方行政に付託されることがこれから後にあつても、もう私らが先に決定していることは付託したことが先であつても私は同様の意味であると思う。ただ本日出た八十五億を八十八億にするという修正に対しましては、これは又追加の決議であるが、当初十一月の二十五日に出た意見書に対する態度は、仮に明日議運に議長が諮ちれて、議運から当委員会に付託されましても我々はそれより事前に決議していることは、これは時間的には逆でありますが、同じ文書である以上は私はそれは効果があると思う。従つてその当該委員会において決議せる事項は国会の意思を正式に表示したものだと思う。併し正式の具体的な形式の様式は本会議であるのである。これは各党各派全部挙つて賛成したのであるから事実上は賛成したのだ。形式上院議を代表するものは本会議であるということだけであつて、本会議に提議をすべき問題だけが残されておる、それすらも議長が怠つていることは議長の重大問題であるということはこれは別個の問題として糾彈したい。よつて私は本委員会は所定の方針に従つて邁進せられんことを望みます。
○相馬助治君 先ず本問題は、先に本委員会で決議した内容が緊急を要する問題か、重要であるか、重要でないかということを第一点として考えたいと思う。これは緊急にして重要なることは論を待たない。緊急にして重要なことをここで決議したのであるならばこれをどう持つて歩こうが、どう処置しようが、ともあれこれを最も効果あらしめるということに対して万全の措置をこれは講ずるべきであることはこれ又論を待ちません。いわんや両院法規にそういう持出し方が抵触する面がはつきり調われておるならばいざ知らず、これが解釈上適法の条項がないからちよつと取扱が困るというのではこれは極めて常識的に考えても、その決議を最も効果あらしめるというためには、これは本会議に上程して院議として政府に要望するということは論を待たないところだと思うんです。従いましてこの決議に対して出すとか、出さんとかいう論はもうすでに終つている。これを最も効果あらしめるためにはどのような手続をすべきかということをこれは論ずべきであろうと思うんです。この中には運営委員会を兼ねている方もあるので、かかることはちよつと恐縮でありまするが、本来ならば運営委員会の諸君がこのことをばんときめるべきところであつて、これをここに持返すということは甚だ迷惑なのであるが、それはいろいろの事情、先ほど小笠原委員が言われたようないろいろな事情を付度して勘案し、でき得るならばこれをより感情的にも円満に有効適切な手を打たしめんとするころのこれは明らかに運営委員会の老娑心なのであつて、だからといつて返つて来たものをまるきり最初の方法と方向を変えてこれを運営委員会に持出すというがごときことは、本委員会の権威に鑑みても断じてこれはとり得ないと私は考えます。従いましてこの問題に関しましては、若し必要とあらば再確認し、そうしてこれを又議長に提出しへ議長は何の躊躇することなく、この国民の意思を代表するこの地方行政委員会、而も事極めて緊急を要し、重大なるこの地財委の意見書に対する同調意見、これを政府に強力に反映せし触るために、一つ委員長は再びこれを議長に出し一そして本会議に諮られる方途についてそういう一つの目途を以て改めて諮つて頂きたいと思うのであります。
○小笠原二三男君 それで相馬委員の言う話を前提にして私は……或いは鈴木委員が二つの方法がある点を申上げておるわけなのであります。即ちこの行政委員会の権威も、今日までの検討を加え、決議をし、議長まで出したことを違法でないという、こういう権威も保持し、そうして我々の目的が貫徹するという方法は、これは二つしかない。ところがその二つは議運の決定で申合せ、好意によるところの我々自身が発議者となつて本会議に出すという方法のほうは、これはやつぱり我々の手続が間違つておつたのではないかというようなそしりを受ける結果になりはしないかとか、こういう点も考えられるから、次の後の案を一応私申上げたようなわけなのであります。議運として、我々が努力しなかつた点を御指摘頂きましたが、我々としては基本線でやりたかつたのであるが、或る会派に好意を寄せて再考を促がすがために、一応こつちへちよつと注文しただけのことであつて、我々としては議運において決定したかつたことはこれは山々であつたわけなのであります。従つてもう手続上の問題として、簡単に委員長においてお諮りあられて、岩木さんの御意見もあられるようですが御進行を願いたいと思います。反対だ、できないというようなことは、全会一致の建前上皆さん方も言い得ないだろうと思います。
○委員長(岡本愛祐君) ちよつと速記を止めて懇談に移りたいと思います。
   午後四時十三分速記中止
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   午後五時二分速記開始
○委員長(岡本愛祐君) 速記始めて。それでは速記を止めて置きました間に皆さんから御意見の交換を願いまして、忌憚のない御意見が出て大体御了解に達したようであります。こういうふうに委員長は承知いたしておるのですが、それで間違いないかどうか皆さんに伺つて置きたいと思います。我々が十二月一日参議院議長に提出いたしました文書につきまして、これはもとより不法でないとこの委員会は確信をいたしております。併し何分にも参議院規則、その他に意見書とか勧告とかいうものの取扱の法規がございません。それで両院法規委員会においても現在折角その取扱法規を設けるように研究中ということであります。そうでありますから正しくは我々の議長に差出しました要望事項につきまして、本委員会に正式に付託になつたと否とを問わず、可決しましたことについては議院運営委員会におきまして本委員会に議長が付託するようにお取計らいを得て、そうして委員長がその決議の結果を本会議に報告をいたしまして、そうしてそれに対して採択をしてきめるということが本筋であります。そういうことが今申しましたような事情で参議院規則の欠陥でできませんような事情でありますわけで、この要望事項を会の決議の線に沿うて成るべく速かに強力に推進いたしますには、地方行政委員会に所属いたしまする各議員の御発議によりまして、同趣旨の決議案を本会議に提案いたすことが適当だと思われます。そこでその提案につきまして各会派にお諮りになる御必要もあるようでありますから、お諮りを願いまして、成るべくならば全会一致でその決議案を出すことにつきまして各議員の御同調をお願いいたしたい。併し万一御同調が得られなかつたといたしますれば個々の同調する議員だけでこの決議案を発議をいたす、こういうふうにいたすべきだと、且つこれは急を要しますから、明日正午公聴会を休憩いたしました。その直後に、皆様にお集まりを願いまして、各会派の意見をお持ち寄りを願い、そしてはつきり全会一致を以て決議案を出すか、有志議員で出すか、それをきめたいと思います。そういうことに御了解が到達したように思いますが、その通り間違いございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○小笠原二三男君 異議はございませんが、明日正午というお話ですが、決議案の内容等については同調する会派として一応形式上は役員全等に諮りたいと考えられる点もあつて、一時間内外で案文その他も決定して議運まで持ち込めるかどうか危ぶまれる点もありますので、公聴会の午前の部を二十分でも三十分でも適当にお切りになられて、その審議に事欠かないだけの時間を御用意下さるようにお願いいたします。
○委員長(岡本愛祐君) それでは御異議がないものと認めて、そのように御了解願います。
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○委員長(岡本愛祐君) 次に先ほど冒頭に申上げましたように、十二月二日付で内閣総理大臣から参議院議長に宛てて、地方財政委員会委員長提出の昭和二十五年度における地方財政追加増額に関する修正意見書を回付せられたのでありますが、その内容につきまして、地方財政委員会の側の説明を求めます。
○説明員(上原六郎君) 地方財政委員会から、昭和二十五年度における地方財源に関する修正意見書を参議院、衆議院の議長宛に提出いたしましたのでありますが、その修正意見書の全文は、「昭和二十五年度における地方財政平衡交付金の増額に関し、十一月二十五日発地財委第三九七号をもつて提出した意見書につき、その増加交付を必要とする交付金額八十三億円を八十八億円に修正し、重ねて意見書を提出する。」というのであります。
 こういう意見書を提出いたしました理由について御説明申上げるわけでありますが、今般政府におきましては、教育職員の給与につきまして教育職員の給与別格付基準を改正をいたしまして、その給与の改善を実施するごとになつたのでありますが、この政府の措置は教育公務員法の特例法の施行令の規定によりまして、当然この公立学校の教育公務員の給与についでこの例によることになるのでありまして、そういうことになりまするというと、これに伴いまして二十五年度におきまして約五億円というものが地方財源の新たに追加負担を必要とする金額になるのでございます。でありますので、これを充足いたしますためには、地方財政の現情に鑑みまして、先に提出いたしました意見書に述べた新らしい財政需要の額に附加えて財政平衡交付金の増額によつて教職員の待遇改善を実施することを適当と認めまして、この意見書を提出いたしました次第でございます。尚附加えて申上げますが、先般提出いたしました意見書の中にこの金額を織込みませんでしたのは、あの当時におきましてはまだ政府部内の決定が正式に決定の段階に達しておりませんでしたので省きましたのでありますが、今回正式に政府部内の意思が決定いたしましたので、ここに提出いたしました次第であります。
○委員長(岡本愛祐君) 御質問ございませんか。それでは伺つて置きますが、相馬君が頻りに御主張になられたのがこの四億九千万円、即ちこの五億の問題であろうと思います。それから小笠原君が主張しておられた九億の問題、あれはこの中に含んでおるのか、その外七億二千万円はこれは別問題だと思いますが、この九億の問題はどうなつたのか、その点を確かめて置きたいと思います。
○説明員(上原六郎君) 只今の委員長のお尋ねの九億のほうは前の財政需要に初めから入つておりますから、別に追加する必要はないわけです。
○岩木哲夫君 今の九億の問題はこの間自治庁、大臣、大蔵省の見解によれば九億などもあるから三十五億ということになつたのであるが、併し必らず九億というものを限定して三十五億の中に含まれておるという解釈のみには行かない、という意見があつたが、これはどちらが本当ですか。
○説明員(武岡憲一君) 只今お尋ねの九億が三十五億の中に入るか入らないかという問題につきまして、先に当委員会におきまして私申上げたのでありますが、地方財政委員会の見解といたしましては、九億というのは地方の教育関係、職員の給与改善に要しまする経費の半額が九億でございます。これは地方財政委員会が先に提出をいたしました意見書の中で、給与改善費としての、給与引上げのための経費として四十三億何がしを掲げておりますが、その中に入れて計算いたしておるわけであります。それで計数的に申しますれば、この九億というものは、その全体の新らしい財政需要額としての給与ベース改訂の四十三億の中に入つておるもので、三十五億の中に九億があるということではない。こういうふうに了解いたしております。
○委員長(岡本愛祐君) それから更にこの七億三千万円というものは、国が地方に借金をしておる関係でこの中には当然入らないということで了解していいのですか。
○説明員(上原六郎君) 七億だけの場合は只今委員長のお話の通り、国が地方に対して当然支出しなければならん金額である、国の借金であるから、これは当然文部省の所管として計上すべきものである。こういう見解でございます。
○小笠原二三男君 この四十三億の話が出たのでついでにお伺いして置きますが、大蔵省査定は資料によりますと、これを三十九億と非常に経費を皆こういうふうに削減されておる理由が地財委としてお分りでしたら簡單に御説明願います。
○説明員(武岡憲一君) 御指摘の問題につきまして別途資料を差上げておりますので、詳細は御覧願いたいと思いますが、簡單に申しますならば大蔵省の算定と地財委の算定は、その対象となりまする人員数においては一致いたしておりますが、ただ大蔵省の計算は政府職員の場合と同じように一人当り千円というものをそのまま揚げております。ところが地方財政委員会の計算におきましては、現在の給与が給与ベーズ即ち六千三百七円というものが平均して千円上り、即ち七千三百七円になるというその比率をとりまして、それを全体の人数に掛けておるわけであります。そういう計算方法が違いますために、差額が約四億ばかり出ております。
○小笠原二三男君 そうしますと地財委の意見を突詰めて考えて行けば、今国会に出ている国家公務員の給与の一部改正の法律案ですか、その案の中にある案、政府の考えておる切替表、それを広いることを前提とするのではなくて、具体的に申しますと、例えば五級の五号を貰つておる者は、新らしい給与としても五級の五号になつて来るということで、政府案のように五級の四号に切下げて切替えをする、こういうような点を認めないという結果になつて行くのじやないかと思いますが、この点についても技術的に御説明願います。
○説明員(武岡憲一君) 只今の御指摘の問題は、私の了解ではそういうことにならないと思います。現在の給与ベースを基準といたしまして、これは国会の公務員の場合と、それから地方公務員の場合とは、現実のペース、こういうものは一致いたしておりません。そこで現実の給与ペースというものを、現実に取つておりまする俸給というものを元にいたしまして、これが平均して千円上るという実態の計算をしたしておるわけであります。そこで実際に適用せられまする俸給表やら、それからその元になりまする規定というものは、これは中央も地方も同じでありまして、地方の教職員も中央の例によりますから、規定の適用には差支はないわけであります。ただ財源の計算の方法によりまして、これは個々的にいいますれば、給与の実際にありまする、その級号なり、或いはその号俸なりのあり方が人によつて、地方によつて又違うわけでありますから、これをただ一律に千円上げるという計算でやるよりも、現実のベースというものを元にして、それが千円上るというごとにいたしたほうが、上り現実に即した計算方法である、こういうので計算いたしたわけであります。
○小笠原二三男君 その点は十分に分るわけです。ところがそういう考え方でやると金が多くかかる。政府の考え方によると三十九億で済むということで、そこに同じ人間を用いながらも係数が違うということは、政府の考えも、ただ千円上げてやるのだという考え方を基礎にしているから、今回の給与法の改正案にあるような内容の切替えをやる。それで財源としては間に合う、国家公務員の総額としては間に合うという前提になつておるのじやないかと思うのです。だからその通り地方公務員も国家公務員の給与切替の、それをそのまま用いて行けば政府の言うように一人当り千円ずつの単価にして間に合つて行くという結論になつて行くのじやないか。それをそうでなくて、三十九億だけ殖えておる現実の給与を基礎にして千円のベース・アップというものを考えて行くのだということになれば、国家公務員に使う給与法、給与の切替表を使用するごとなく、現実の給与から、まあ何号上る、ただそういうことを操作して行くというようなことになつて行くのじやないか、こう考えられるのです。と申しますのは、もう少し詳しく申上げますと、国家公務員法の、それは増額として千円ならしにはなつておつても、それで可能な範囲に切替表を作つているという考えが一応成り立つわけなんです。くどいようですが、新らしい号俸に切替える場合には、ただ横から横滑りで切替えるのじやなくて、切下げて切称える給与法になつているわけなんです。政府の案は、そこでそれでやれば三十九億で間に合うということになつているのじやないかと思うので、基本としては給与法のほうで拘束をされて地方公務員は地財が考えるほどの金を必要としない給与の分け方にされるのではないか、こういう心配があるからお伺いしているわけなんです。
○説明員(武岡憲一君) 現実に地方の教職員の待遇改善が、今回のこの措置によつて行われます場合の扱いは、教育公務員特例法の施行令の規定によりまして、中央の職員の公務員の例によるのでありますから、実際の扱いといたしましては中央の教職員に対する給与基準をきめます場合と、基準においてもそのやり方においても変りはないわけでございます。ただその財源計算のやり方として、私のほうでこういう方法をとつたことについてのお尋ねでございますが、地方財政委員会がこれまでに地方財政計画を樹立して参ります際に、地方の財源計算をするのに用いております給与單価、これは六千三百円ベースを政府がきめました際におけるその政府職員の実際の給与に比準して定められた地方職員の基準、いわゆる給与ベースをそれをその比率をとつて計算をこれまで出して来ているわけです。そこで今度のベース改訂につきましても、そのペース改訂によります増加の経費を測定する方法といたしましては、その改訂前後のその給与べースの比率なり基準の上り方、その比率をとつて掛けて行くということが、前からの私共のやつている財源計算の方法から申しまして一番合理的なのじやないかという考え方でやつております。
○小笠原二三男君 そうすると、実際に総額的に地方公務員の給与の実際の状態を把握して、そうして切替表を用いてやつて行くと、どの程度金が要するかという計算の資料は今のところは持たないので、そうして総体的なこの現給与の平均というものから千円上るという形でだけ、この四十三億なら四三二億というものを計算して出したということになるわけですね。
○説明員(武岡憲一君) 同じ教職員の給与單価も小学校、中学校、或いは高等学校ということによりまして、單価が違つております。この表は資料として差上げてございますから、それによつて御覧願いたいのでありますが、この違つております單価に、今度は六千三百円ベースから七千三百円に上るのだという、その上り方の比率を出しまして、その比率を單価ごとに掛けて行つたわけです。それが現実にあります。平均單価、財源計算に用いております。平均單価でございますから、それが今申上げましたような比率によつて上るんだということによつで、各種類別に、給与の單価別に、個々的に積み上げの計算をして、それを合せたものがこの数字になつております。こういうやり方でおります。
○小笠原二三男君 くどいようですが、あとで意見を申上げたいのでお聞きしますが、だから実際に給与されている個々の人間の給与額の総額というものを把握して、そうして政府の切替表を用いれば総額にしてどれだけ上つて行くということを考えるだけの資料を持たないで、各府県に渡しておる一つの基準單価、それぞれ学校別なりなんなりで弾き出して係数を掛けた、こういうことになるのですね。
○説明員(武岡憲一君) お尋ねの各府県、或いは各町村ごとに実際の支出の総額を一つ一つ調べたかというお尋ねですが、それは各府県ごとに、何県は幾ら幾らという数字は持つておりません。これは全体のベース計算をいたしまするための資料として差上げてございますが、これは教員の外、一般の地方公務員にまで全部含めてございますが、全体で百三十一万四千人、この全体のものの中からそのうち小学校の職員の数は全体で三十三万、それの一人一人の給与の月額の單価が幾らになつておるか、この計算でこのペースが出ておりますから、それに対して今のベースの、つまり具体的に申しますれば六千三百分の一千ということになりますから、その比準を掛けた、こういう計算方法でございます。御指摘のように各県ごと、各市町村ごとにこの村、この府県の総額が幾らだから、それを千円上げれば幾らになるという計算になつておりません。
○小笠原二三男君 そうすると実際あの切替表を用いて切替えた場合に、地財委が彈き出しておる四十三億だけ実際かかるか、かからないのか、その見通しについては分らないわけですね。
○説明員(武岡憲一君) 私のほうでは全体の計算として而も教職員のものも含めまして一般の地方公務員についての総体計算をいたしております。そこでこれを一人々々各個々的に各県ごとの計算の資料を持つておりませんので、大体これは一般的に地方の新規の需要額が全体でどれくらいあるかという測定の数字として出しておるのでございますから、何県が幾ら幾らという数字は只今持合せません。
○小笠原二三男君 だからこれ以上実際上経費がかかるやら、これだけかからないものやらは、確言することができないでしよ。
○説明員(武岡憲一君) 全体の推定といたしましてはこれだけの財源があれば間に合うという、こういう見解で立てておるわけでございます。
○安井謙君 今の千円ペースの計算方法ですが、これを各省が、大蔵省が査定しておる場合は、そちらの計算方法を取つておりますが、その人数に掛ける手渡しの千円で行くのか、階級別にウエイトをつけた計算で行くのか、それは御存じないのですか。
○説明員(武岡憲一君) 大蔵省の案際の予算の編成の内容につきましては具体的なことは私承知いたしておりませんが、大体聞いておりますところでは、千円に人数を掛けてあるのではないかと思つております。
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○委員長(岡本愛祐君) 外に御質問ございませんか……。それではこの問題はこれで打切りにいたしまして、明日の日程について御協議願つて置きたいと思います。
○小笠原二三男君 その日程に入る前に、本日どうしようということは、これは御決定できないかと思いますが、私提案したいことが一つあります。従つてその点は各委員におかれてそれぞれ御研究の上御意見を出して頂いて、どう扱うものかお考え置き願うために、一応私こういう以下の提案を申上げる次第であります。それは我々地方行政委員会の所管ではありませんが、地方公務員制度を確立し、その財政的な裏付も面倒を見たい、希望においては、我々委員会としては皆さん同感だろうと思うのであります。ところが今回の地方公務員、或いは教職員は国家公務員の例等によつて給与が切替えられるというわけであります。ベース・アツプになるわけでありますが、従つてこの国家公務員の給与の改正法案というものは非常に地方公務員に影響する点が大きいのであります。ところが今回の国家公務員に対するこの給与の改正法案の内容を簡單に申上げますと、薄給のほうは僅かしか増俸にならず、高給者のほうがそれに比載して増俸率が高いのであります。即ち政府の原案は八割何分という開きがあるのですが、人事院の勧告は七割幾らの開きしかないので、却つて人事院の勧告の給与体系というようなものが公正なベース・アップの体系じやないかとさえ我々は思うのであります。
 第二の問題としましては地域給です。この地域給を現行のままで給与額を特地三割、甲地二割、乙地一割とある現行法を全部五分ずつ切下げるということになつておるのが原案であります。ところが人事院の勧告の案のほうはこの地域を五段階に分けて五分刻みでそれは支給するということになつていますが、それだけ地域給を減額させた財源を、経済安定の兆が顯著に見えるので本俸の中に二つの財源を繰入れるという方法で給与体系ができておるものであります。ところが政府原案はただ單に切下げてしまうだけでその金を本俸に使うというような趣旨ではない。即ち財源上節約してしまつておるわけであります。
 それから第三の問題といたしましては、これは先ほど質問した中にも申上げましたが、五級の四号なら五級の四号を貰つておるその方が、新らしい給与表によつて五級の四号に行くというのが既得権でもあり、当然それこそがべース・アップであるということになるのですが、ところがそれでは上り過ぎるという観点でもありましようが、実は別に理由があるのですが、五級の四号を新らしい切替表の五級の三号に切替える。こういうふうに皆教職員、療養所の関係の方々とか、その他国家公務員である船員であるとか、特殊業務に従事し、或いは特殊な勤務時間の延長をしておつて、前回同様、これは現業的な扱いで一般公務員よりは一号乃至二号高くしておつたものを一般職並に全部切下げてしまう。こういう原案なのであります。従つてこのことが百三十万と称さるる地方公務員に影響するところ非常に甚大なのであります。そこで私の申上げたい点は、この点についても地方行政委員会、地方財政委員会は、或いは地方自治の確立、地方公務員制度を近代的な制度たらしめるスタートとしてそういうことはまあ避けて頂くように予算委員会等に当委員会の意向を伝えるというような方法をとつて頂いて、予算委員会の善処方を願う。何ら私は拘束する意味ではありません。善処方を願うというふうな方法をとつて頂くならば、この地方公務員法の通過にも非常に好影響を与えるのではないかというふうに考える次第であります。これは党派の問題でなくて、それぞれの国並びに地方に使われる人たちの生活権の問題でありますから、特段の御考慮を願いたい。そうでないと、(「そうすると通してくれるかな」と呼ぶ者あり)国会議員が四万何千円だかお手盛で上げたというようなことを言われて、本当は的外ずれの批判を新聞その他から受けておる際でもあるので、そういうことは我々の希望ではなくて、国家公務員以上という規定によつて我々がそうさせられてしまうので、希望一ではないはずなので、議員だけが上る、べらぼうに上るという批判もあるこの際でありますから、皆さんに納得の行くように措置して頂くように少し長話でありましたが、御考慮を願つて置きたいと思いますので、この点をどう扱うかは委員長においてお計らい願うこととして、私動議として提案いたします。
○委員長(岡本愛祐君) 只今小笠原君の動議が出ましたが、皆さんの御意見を伺います。
   〔「賛成」「御趣旨には賛成です」と呼ぶ者あり〕
○小笠原二三男君 あとでよろしいです。
○委員長(岡本愛祐君) それでは今日はこれを審議しないで皆さんにお考え置きを願う。ということでよろしうございますか。
○小笠原二三男君 結構です。
○委員長(岡本愛祐君) ではそういうふうに取計らいます。
 尚明日の地方行政委員会の日程ですが、昨日でしたか小笠原君から発議がありましたように、地方公共団体の議員及び長の選挙期日等の臨時特例に関する法律案並びに衆議院の議員提案になります。全国選挙管理委員会法の一部を改正する法律案、いずれも予備審査でありますが、これを一応審議することにいたしましようか。
   〔「異議なしと」呼ぶ者あり〕
○委員長(岡本愛祐君) そうしてそれが終つたら、地方公務員法に移つて行く。よろしうございましようね。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(岡本愛祐君) じやそういうように決定いたします。それでは今日はこの程度で……。ちよつと速記を止めて
   〔速記中止〕
○委員長(岡本愛祐君) 速記を始めて。
 じや今日はこの程度で散会いたします。
   午後五時四十分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     岡本 愛祐君
   理事
           堀  末治君
           吉川末次郎君
   委員
           石村 幸作君
           岩沢 忠恭君
           高橋進太郎君
           安井  謙君
          小笠原二三男君
           相馬 助治君
           中田 吉雄君
           西郷吉之助君
           鈴木 直人君
           岩木 哲夫君
           石川 清一君
  説明員
   地方財政委員会
   委員      上原 六郎君
   地方財政委員会
   財務部長    武岡 憲一君