第010回国会 決算委員会 第19号
昭和二十六年五月十二日(土曜日)
   午前十時三十四分開会
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  本日の会議に付した事件
○派遣議員の報告
○昭和二十三年度一般会計歳入歳出決
 算(内閣提出)
○昭和二十三年度特別会計歳入歳出決
 算(内閣提出)
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○理事(棚橋小虎君) 只今から決算委員会を開会いたします。
 最初に派遣議員の報告をお願いいたします。先ず岩男委員から。
○岩男仁藏君 私ども三名、即ちカニエ君、仁田君、それに不肖私が二月二十五日から三月三日まで一週間、広島県下及び山口県下における昭和二十二年度決算検査報告の批難事項及び国有財産の処理状況に関する実地調査のために当決算委員会から派遣を命ぜられたのであります。この三名のほかに森專門員及び中村主事が同行したのであります。詳細な御報告はお手許に差上げてあります報告書によつて御了承を願いたいと思うのであります。
○理事(棚橋小虎君) お手許のほうに報告書が出ておりますから、それで御承知願うことにいたしまして、只今の御報告を承認いたしましてよろしうございますか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○理事(棚橋小虎君) 御異議なければ承認いたすことにいたします。
 次に小林亦治委員の御報告をお願いいたします。
○小林亦治君 決算委員会は院議を経まして二月分二十六日から三月四日までの間に香川県、愛媛県における国有財産処理状況及び香川県、愛媛県に関する決算検査報告中の批難事項について実地調査を行いました。調査を行なつた委員は、私、千田、村尾、この三名のほかに波江野專門員がこれに参加しました。調査の内容と結果は、かねてお配りの香川、愛媛県下における国有財産処理状況並びに昭和二十三年度決算検査報告批難事項その他に関する実地調査報告書、これに記載せられておりますので、御了承願いたいと思います。
○理事(棚橋小虎君) 只今の報告に御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○理事(棚橋小虎君) それではこれを承認いたすことにいたします。
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○理事(棚橋小虎君) 次に專売庁の特別会計について四百四十一番から四百四十五番までを一括議題といたします。
 説明員の会計検査院の山名酒喜男氏から御説明をお願いいたします。
○説明員(山名酒喜男君) 四百四十一号は、放出たばこを誤つて著しく安く売渡したという問題でありまして、これは本所の專売出張所長が、自由販売放出パイプたばこ一包当り九十六円で売渡さなければならないものを、産業労務者用の特配放出たばこを一包当り二十八円八十銭のものを引渡すのだというふうに、現物に関しまする売渡しについてのたばこの性質について誤認いたしまして、二十八円八十銭で売渡しました結果、八十四万円ばかりの国損を生じたという案件でありまして、これにつきましては売渡しの日より相当前に、かような自由販売用として特配パイプたばこが出るぞという意思表示をしてあり、又会議が行われておりましたのでありまして、これをうつかりいたしまして、自由販売パイプ煙草として売らなければならないものをこういつたものと取違えていたしましたのでありまして、出張所長のうつかりした原因にあるというわけで批難してあるわけであります。
 それから四百四十二号の経費の年度区分をみだつたものであります。これは岡山の地方專売局で二十三年の十二月に專売出張所の新築その他の工事を請負わさしておりまして、大体年度末におけるできかたが、五〇%でありましたのに、二十三年度末までに全部完成したものとしての会計処理をいたしまして、二百九十万八千円の支出手続をとつてしまつておりましたのであります。本来かような場合においては、工事の繰越をいたしまして、未済部分についての支出は翌年度に繰越すべきものを、年度内に全部工事が出来上つたような取扱いをして会計処理をいたしました点の批難でございます。
 四百四十三号は、專売局の委託で建設省がいたしました工事についての設計を批難しておるものでありますが、これは名古屋の專売局の工場の一回及び二回の建築工事をいたしまして、それが二十三年の八月心完成いたしたのでありますが、完成後三カ月も経たないのに小屋組がたわみまして、十一月に別途百万円ばかりの工事費を出しまして、たわみました小屋組を元に戻しまして補強工事をいたしたのであります。これはそもそもが工事経験に乏しい変形小屋組を採用いたしたのでありますので、強度計算について十分の慎重な計算の下に必要な資材を使用しなければならなかつたのでありまするが、その点においての疎漏がありまして、かようなたわみを生じ、補強工事をしなければならんかつたという問題でありまして、本来木造小屋組引つ張り材は接合点の変異というものを十分に吟味しなければならないものでありまして、この変形小屋組は引張り材に応力が多くかかる設計でありますので、その接合点の節点の変形というものについては普通の考えかたで行きますと、変形が多くて、耐用年数が極めて小さいのであります。そこでボート等も相当太いものを使つて行くといつたような考慮を計算上しなければならなかつたのでありますが、かような点において多少の疎漏があつて、補強工事をいたしたいというわけであります。同じく変形小屋組を採用いたしました工事でありましても、同じ工場の第三回の工事では、今のこちらの要求いたしますような強度計算が行われましたために、小屋組には変形を生じなかつたという状況でありますので、この点について批難をいたしたわけでありまして、なお初めから適当な強度計算をいたした場合に、じや金がどれくらいかかるかという問題でありますが、これもほんの僅かの程度の金でありまして、計算上入札等の場合には余り比重がかからない程度の価格という私のほうでは計算をいたしておるのであります。
 四百四十四号は、これは既済部分払、工事ができ上りまして、途中のでき上りに対しまする金を払つて行く、この計算において過払部分があるという問題でありまして、これは鹿兒島の地方專売局のたばこ工場の新営に関しましての前渡金といたしまして、従つて、あとで途中で部分的に進捗いたしまするというと、前渡金をいたしました部分の進捗相当部分を差引の計算をして、あとから継ぎ足して払うということが普通の請負工事の支払の場合の建前になつておるわけです。そこでこれは既済部分払についての三月十五日までの出来高を千百万円と計算してそういう差引計算をいたしたのでありますが、三月十五日までの実際の出来高はちようど六百万円ばかりでありましたので、従つてそこの差引計算をいたしましてきちんと勘定いたしますというと、三百五十七万四千円を払えばいいのに六百八十七万四千円の金を払つた、こういうわけでありまして、払い過ぎということで、部分的には政府の金を無利子でその間使つておる、こういう勘定になるわけであります。会計法の上ではこういう既済部分払の手続がきめてありますので、それに違反するということになるわけであります。
 四百四十五号は葉たばこの保管が適当でなかつた、保管といいますか、保管及び処理が適当でなかつたという問題でありまして、札幌地方專売局で二十二年度中に、農薬用のニコチン剤の原料としてバーレー種葉たばこを五十五万八千キログラムだけ収納いたしておりますが、そのバーレー種葉たばこのうち二十五万六千キログラムは喫煙原料に使用することにして、残りの三十万二千キログラムは農薬用のニコチン剤の原料として民間業者に売渡す予定であつたのでありまするが、その会社が発足がなかなかいたしませんで、結局実施が計画と狂いまして、二十三年の七月八月に三万七千キログラムを売渡しただけで、五百五十九キログラムは盗難にかかり、又二万一千七百七十七キログラムは業者に無償で保管さしておる間に無断で使われてしまつて、二十四年の十一月現在では二十四万三千キログラムを保有しておるという状況であつた。結局このようなバーレー種葉たばこは、収納してすぐこれは農薬用のニコチン製遷業者に売渡すという建前をとつておりましたので、乾燥が不十分でありまして、放つておけば腐るという状況にもなりますので、製造業者の発足が遅いということによりまして、早目に喫煙原料に廻すとかいつたような措置をとらなければならないのに、その措置についての手当が後手になつて、結局無断で使用されるとか、或いは盗難にかかるとか、或いは変敗するといつたような状況になつた点は、保管及び処理の手がぬるいという批難でございます。なお二十三年度もバーレー種の葉たばこの耕作を許可しまして、収納いたしておりますが、当時現在としてはニコチン剤の原料としては使用の見込が立たないということを気付きましたが、その後それぞれこれの処理について方針を確立して、手配が進められておる状況であります。
○理事(棚橋小虎君) 次に專完当局山口龍夫氏から御説明を願います。
○説明員(山口龍夫君) 只今検査院から御指摘ございました点につきまして御説明申上げます。四百四十一の件につきましては、只今検査院から御説明がございましたと全くその通りでございまして、東京地方局におきまして、従来業務用特配としてのみ売渡しておりましたところの放出のパイプたばこを一般にも売るという措置がこのとき初めてとられたわけであります。その場合におきまして、出張所におきまして従来と異なる価格で売渡すということを間違えまして、従来の通りの価格で売りましたために、総額において八十四万一千円余の損失を起したという問題でございます。自由販売用に放出たばこを販売するという措置につきましては、東京地方局におきまして会議も催しますし、そのほか必要な措置をとりまして、出張所にも徹底できるようにやつておりますので、東京地方局のやりかた等につきましては手落ちがなかつたように思われます。こういうような間違いを起しました原因を考えますと、当時の本所の出張所長が家庭的に非常に忙がしい状態にありまして、所長の子供が重病にかかつたのであります。而も妻女は病弱であつて、本人が十分に職務に專念することができなかつたような状況にありまして、そのために地方局におきまする会議におきましても代理者を出すというような状態でございましたが、そういうふうな個人的事情に非常に取り紛れておりまして、そのために所長の誤認によりまして従来の安い価格で売渡してしまつたのであります。売渡したことにつきましては一日ですぐ気が付きまして、回収にかかつたのでありますが、すでに各小売店に配給されておりましたために、相当部分がはけてしまいまして、こういうような損害を出したのであります。この損害を出したこと自体は、所長の誤認に基きます、所長の過失に基きますそういうような間違いということに帰するのでありますが、こういろような多額の国損を生ぜしめました所長の責任もありますので、そういうことを考えまして所長を免官にいたしました。地方局のほうにはやりかた自体には手落ちはないと思われますが、今後のために十分注意をするようにというような注意を出しております。
 次の四百四十二につきましては、これも先ほど検査院から御説明がありましたその通りでございまして、岡山地方局におきまする庁舎の建設工事でございまして、年度末におきまして竣工に至つていなかつたのでありりまするが、短期間に竣工ができるというようなこと、それからやはり予算の繰越というようなことになりますと期間がかかるのではないか、そのために工事が却つて進捗しないというようなことが起るのではないかということを心配いたしまして、年度末において完成したものとして支出したのであります。
   〔理事棚橋小虎君退席、委員長着席〕
但し現金は預金させまして、その預金の証書を公社のほうで、專売局のほうで預つておりまして、その意味におきましてはそのまま渡したという形ではないのでありまして、こちらで保管していたということになるのではありますが、手続上は支出の形態を以て、竣工したものというふうに処理したのであります。ところがその工事が、敷地内の民家の移転をするという契約になつておつたのでありますが、その民家の移転がその後支障を来たして参りまして、なかなか捗りませんために、年度明けてから相当の期間かかつて参つたのであります。かようにいたしましていわゆる年度区分を紊ることに相成つたむのでありまして、誠に遺憾に存ずる次第であります。これにつきましては関係者に対しまして厳重に注意をいたしまして、今後こういうことがないようにというように申し渡してあります。
 それから四百四十三、四百四十四につきましては建設省のほうからお願いいたします。
 それでその次の四百四十五について続いて御説明いたします。四百四十五も御指摘になつておる通りのことでございまして、これは昭和二十二年度におきまして当時の食糧増産というような問題に竝行いたしまして、農薬用のニコチンを作るという問題があつたわけであります。これに対しまする農林省、或いは全国農業会等の非常に強い希望によりまして、專売局といたしましてもこれに協力して、北海道においてニコチン剤製造用の原料といたしまして葉たばこを試作するということをきめたわけであります。それで当時におきましては、このできました葉たばこを全国農業会が一手に買取りまして、農薬製造の原料に使うということで、工場建設等も進捗する段階にあつたのであります。ところがその途中におきまして全国農業会が閉鎖機関に指定されまして閉鎖の止むなきに至つたわけであります。そのためにニコチン製造の予定が狂つて参りまして、このニコチン製造をどういうふうにしてやつて行くかということについて関係方面といろいろ協議いたしまして、ニコチン製造に当らせるためにたばこ興業と日本農薬という二つの会社をつくりまして、これに作らせるということに変つて参りましたのであります。ところがこの二つの会社もそういう事情で設立の段階には至りましたが、なかなか進捗いたしませんで、工場の建設等につきましても計画よりもだんだんと遅れて参つたのであります。殊にその間におきましてたばこ興業の社長になりました人が死亡する。或いは予定工場でございました大船の工場が連合軍管理に移管されるというような事態がございまして、計画通りに進んで参らなかつたわけであります。そういう事情にございましたが、他面食糧増産という大きな問題、それからそれに伴います農薬の確保というような点から、どうしてもニコチン製造をやつて行かなければならないというような状況でございましたために、この原料でございます葉たばこをどうするかというような処分方針がなかなかきまらなかつたわけであります。このために相当長期間に亘りまして現地に保管するというような事態になりまして、その間に先ほど御説明がありましたように変敗、それから五百五十九キロの盗難、それから手続不馴れによりまする無断使用というような問題を起したわけであります。それでこの盗難の五百五十九キロにつきましては、日通の倉庫に保管寄託中のものでございましたので、これは直ちに弁償をさせました。それから無断使用の分というのがございますが、これも当時の北海道で葉たばこを作るというようなことは初めての試みでありますために、そういうふうな農薬の増産という点から非常に急がれてはおりましたが、專売自体としては倉庫もなし、その準備がなお十分にはできていなかつたのでありまして、そのために倉庫にいたしましても非常に簡單な倉庫しかなかつたわけであります。それで相当部分をほかに保管寄託をする。日通の倉庫に保管寄託する。或いはこの場合のように製造業者の倉庫に無償保管寄託するというような手段をとらざるを得なかつたのであります。その製造業者の倉庫に無償保管寄託いたしておりました分につきまして、一部売渡しの手続きを係官がよく知つていなかつたために手続をしないで製過に使つたというような事態になつたわけであります。これにつきましては早速正式の売渡手続をとらせますと共に、会社側に対して厳重に抗議をいたしまして、こういうことが決してないようにということを徹底させたわけであります。それから変敗いたしたものにつきましては、その後の状況によりましてそれぞれニコチン製造業者に売渡しを済ませました。
 それでこの点につきましては、一般的に申上げますと、要するにそういうようなニコチン増産の急務に迫られておつたという点、それから專売自体におきまして倉庫等の完備がそれに間に合わなかつたというような問題がございまして、長期に亘つて保管せねばならないというようになつたということが主たる原因であろうと存じます。これにつきましてはその葉たばこをどういうふうに使用するかという方針がなかなかきまらなかつたということは誠に遺憾でございますが、そういう点が主たる原因でございまして、現地における担当者につきましては、むしろそれから派生したこういうような盗難とか変敗とかいうような問題があつたように考えられます。そういう点を考えまして、本局の責任とそれから現地当局の責任、それから実際に保管しておりました小樽出張所の責任というような段階になろうと存じます。このために当時の專売局の本局でございますが、煙草部長、販売課長というような関係者に対しましては厳重に注意いたしました。それから札幌の局長、小樽出張所長に対しましても注意いたしました。実際の取扱者でありました者に対しましては訓戒をしたわけでございます。この問題と、多少そのあとの問題になつて参りますが、この問題は元来食糧増産に伴います農薬製造という問題でございまして、專売の業務自体の問題ではないわけであります。ただ従来の專売法の建前からいいまして、葉たばこにつきましては專売局において収納しなければならないというような規定がございますためにこういうような措置をとりまして、全部專売局で収納して保管して売渡すという建前になつておつたのでございます。ただこの場合におきましても、ニコチン製造に使います経費の問題でございます。ニコチン製品の価格が政策的に非常に低くきめられておりますために、この間の経費を相当切詰めなければならないというような事情がございました。そういうために一般のたばこ製造用に使います葉たばこの管理に比べまして経費を切詰めるために、それほど厳重に保管されていなかつたという点もあろうと存じます。こういうふうな点を考えまして、前回の国会に対しましてたばこ專売法の一部を改正して頂く案を提出いたしまして、その後の專売法の改正によりまして、今後におきましてはこういうような農薬用の原料に葉たばこを使うというような場合には、專売公社へ収納しなくてもよろしいということになつたのであります。付随いたしまして御参考までにこの点御報告申上げます。
○委員長(前之園喜一郎君) 只今説明がありました四百四十一、四百四十二、それから四百四十五について御質疑がございましたら御発言を願います。……それでは光に專門員のほうから調査の結果の御発表を願います。
○專門員(森莊三郎君) 專門員室で調査いたしましたところを申上げますと、只今の問題はいずれもこの説明を読めばわかるというような事情でございましたから、それ以上特に申上げることはございません。ただ專売庁に対しましては、大蔵省を通じまして処分調書の提出を数回要求いたしたのでありまするが、今日に至るまで提出がない、他のすべての役所からはその当時直ちに出ておりまするが、そういうふうの事実がありますることと、それから四百四十五という問題は非常に事件の複雑したことでありまして、関係当局の不注意その他の点については、他の簡単なものとは比較にならないほど重い事情があるのではないかと思われまするが、この政府の説明書の八十五頁には、厳重注意を与えたというふうに書いてございますが、果してそんなことでよいのであろうかどうかということがいささか考えられるので、それだけ抜きましたのでございます。御参考に申上げます。
○委員長(前之園喜一郎君) 御質疑はございませんか。今專門員のかたからの要求書類の処分調書の提出が遅いというのは、何かあなたのほうでこれに対する見解がありますか。
○説明員(山口龍夫君) これは專売のほうからは御要求のありました間もなく出しておるのでございまして、大蔵省のほうの今手続中の関係だと思いますので、それ自体につきましては、私はどうもお答えするのは適当でないと思いまするが、伺いますと、まあ係官の手違いだと思いますが、一度参議院に出したと思つていたのがこちらに届かないというようなお話でしたので、再調いたしまして、調書を再び作成いたしまして、月曜日にはお届けできるというようなことでございます。
○委員長(前之園喜一郎君) 四百四十五に関する関係の処分が非常に軽いということは、これは誰でもそう考えるだろうと思うのですが、あなたのほうではこれはやつぱりこのくらいで適当だとお考えになるわけですか、厳重注意ですね。
○説明員(山口龍夫君) この四百四十五の問題につきましては、先ほど御説明でも申上げましたように、非常に関係のところが多うございまして、本局と地方局と小樽出張所というような三カ所が関係しているわけでございます。先ほど申上げましたように、こういうようなニコチン製造の原料として葉たばこを作ると、それを収納して保管して売渡す、而もニコチン原料として売渡す価格が非常に抑えられているというような状況にあつたのでございます。従つて葉たばこの生産、収納等に関しましても、普通の喫煙用の原料を作ります葉たばこを生産し、乾燥し、収納するというような手続に比べまして非常に簡単になつておるわけでございます。それから先ほど申上げましたように倉庫の点につきましても、倉庫設備をする時間的な余裕が余りなかつたということと、たばこを製造する原料の場合と違いまして、経費をかけると、非常に專売といたしまして負担になつて来るという点もございましたために、倉庫施設が余り完備していなかつたという点があるわけであります。それに加えまして北海道の地方的な条件によりまして、冬期に収納いたします葉たばこが、春になりますと水分を持つて参りまして、どうしても腐敗しやすいというような条件が重なつて参りまして、そういうような変敗を生じたということになりましたために、果してどこに責任があるかということになりますと、これはもう全般的な責任ではないかというような点を考えておつたのであります。こういうような問題の場合に責任追及の方法として、どうすればいいかという点が出て参るかと思いますが、そういうふうに全般的な問題になつて参りますと、関係者全員が十分注意しなければならないのではないかということで、厳重に注意したということでございまして、大体そういう事情から注意……。それからまあ現品の保管の責にありました者に対して戒告という処置をとつたわけであります。
○委員長(前之園喜一郎君) ほかにありませんか……四百四十三、四百四十四は建設省の責任者が見えておらんようです。説明員は来ておられるようですが、責任者の出席を要求しまして、明後日にこれを廻したいと思います。御質疑がなければ、只今の件は審議を保留いたしまして、次に参ります。
 次に財産税等収入金特別会計、歳入、四百四十六、四百四十七を議題にいたします。会計検査院の説明を求めます。
○説明員(小峰保榮君) 四百四十六、四百四十七財産税等収入金特別会計二件について御説明申上げます。
 先ず四百四十六でございますが、これは物納財産の使用料の徴収決定を遅延しておる、こういう案件であります。ここにございますように金額で二十三年度末までに千三百七十四万円でありますが、その貸付料は大体が毎年定期に納付させることになつておるものでございますが、当局者は人員不足、或いは正規の貸付ということにいたしますと、賃借権ができて売払がなかなかむずかしくなるというような工合で、長い間放つて置いたようなわけであります。併しながら二十三年度末と申しますと、終戰後すでに三年、こういう長い間売払もやつていない、そういう財産の貸付料をそのまま放つて置くということは、徴収ができなくなるというような虞もございます。やはりこの種のものは毎年定期に徴収するのが相当ではないか、こういう趣旨でここに掲げたわけであります。当局もその後は大体毎年徴収しておられるようであります。
 それから四百四十七号でありますが、これは物納財産の売払手数料の支払は多過ぎる、こういう案件であります。この物納財産の委託売払という方法は、売払を促進させるという意味から二十三年度から始めたものであります。最初は一件につきまして売払価格の五%を委託を受けた業者に支払つていたのであります。まあ大体世の中の商慣習と申しますか、売主のほうからは五%くらいが一般のようであります。ところが売払を促進すると、こういう意味で二十四年の一月から三月までの間は特別手数料といたしまして、今申上げました正規の手数料五%のほかに、一件五万円以下の比較的小口のものにつきまして一律に二千五百円ずつ上に乘せて支払つたのであります。売払の額の五%に、更に定額で二千五百円乘せる、こういう方法をとつたのであります。非常にこれは不合理なんでありまして、定額で乘せますから、非常に小さいものになつて参りますと、財産は向うへやつてしまつた、それに対する収入金は全部手数料として取られると、こういうような案件さえ出て来たのであります。もつと極端な例を申上げますと、金を付けてやらなければいけない、実にどうもどうかと思うのでありますが、三千円くらいのものになりますと、国の収入は一文もなくなるのであります。それ以下のものになりますと、金を付けてやらなければいかんというものを出て来るのであります。一つ一つ整理いたしますと、そういうことはすぐわかるのでありますが、とりまとめて代金の徴収をしております関係で、ちよつと全体で見ますとわかりませんが、一つ一つでは誠に不合理な結果を来すのであります。こういうことをいたしました結果、額が小さい、これは物納財産には比較的少額のものが多いのでありますが、こういうものに対しまして非常に高率の手数料を払う、こういう結果になつたのであります。そればかりでなくて、全体としても委託手数料の支払というものが非常に高率になりまして、一三%くらいに当る、全体として見まして一三%、こういうような結果を来したのであります。それの事実をここに掲げたわけであります。検査院でいろいろ当局にも御注意申上げました結果、二十四年度から定額という制度をやめまして、率を少額の心のについては五%のほかに、更に例えば一割乘せるとか、七%乘せるとか、こういうような制度に改めておられます。この委託売払につきましては二十四年度も問題がございまして、新らしい検査報告事項として載つておりますが、いろいろな問題も伏在する制度でありまして、世の中からいろいろなことが言われておると思いますが、二十三年度としましては、特別手数料という案件だけがここに載つたわけであります。
○委員長(前之園喜一郎君) 政府の御説明を伺います。
○政府委員(内田常雄君) 只今の四百四十六号と四百四十七号、両方関連があるように思いますから一緒に御説明申上げます。
 物納しました国有財産につきましては、御承知の通り財産税等収入金特別会計がありまして、そこが換価して現金として歳入に受け入れ、それを更に一般会計のほうにやるという仕組でありますが、これはすでに御承知の通り大体二十六年度を以てこの特別会計は閉鎖するつもりであります。これは裏から申しますと、物納財産はやはり換価することにいたしまして、現金化することを促進する建前でやつて参りました。今日まででと申しますか、二十五年度末まで大体この財産税としての収納物件の、これは帳簿価格でございますが、七割余りというものは換価が済んで、あと三割くらいが本年度以降に持越されておりますが、私どもといたしましては、できるだけ本年度、特別会計があります間に処分を終りまして、あと処分できないものは一般会計のほうで処理をする、こういう換価の促進態度をとつております。そこで先ほど検査院の局長から御説明がありましたように、これに正式な使用関係を成るべく設定させないで、できるだけ売払う、売払つた場合には、それも国会で成立いたしておりますところの国有財産売払に関する特例の法律がありまして、従来は三年間の延納を、今度改正で五年の延納になつておると思いますが、延納を援用することによりまして、買受人の苦痛をできるだけ減らす、こういう方法をとりながら、できるだけ早く売払処分をしたいということのために、進んで国のほうからは貸付関係の設定を従来積極的にはやつていなかつた。又これも検査院からお話がございましたように、財産税物納額というのは数百万件或いは数千万件の件数がございまして、農地だけでも何百万件かあるそうであります。従つてそれらの一々について売払は無論のこと、売払できないまでの間をつかまえて貸付関係を設定するということは、現在までの財務局等の職員では到底カバーし切れなかつた。そこで四百四十七号にもありますように、売払については数十名以上の委託者、信託会社、不動産会社のような者に委託までいたして処分を急いでおるという恰好になつたわけであります。かような事情の下において検査院から御指摘のように二十三年度等におきまして、現に財産税物納物件として物納したものがまだ政府と正式な貸借契約ができない、従つて使用料は払わないままで使つておるというものが相当あつたわけでありますが、前段に申上げましたように、処分を急いでおりますから、これらの事情も漸次なくなりまして、現金収入として国に入つて参る。売払処分をいたしますと、今まで使用関係を設定せずして使つておつたまでの間の使用料相当額は、使用料としては、使用関係を設定いたしておりせんから取れませんが、弁償費という形で売払価格にそれだけの金額を乘せたものを国に納めさせる、こういう仕組で、先ずこのほうは取りはぐれのないように、従乘取つて来ておるようであります。さような事情にございましたが、この間、勿論政府として貸付できる範囲の貸付の促進を怠つておつたわけではございませんで、その間二回乃至三回に亘りまして当時の管財局長から売払のできるまでの間についての貸付関係の設定を、できるだけやるようにという通牒も出して努力いたして参りました。中央、地方の打合せ会議等におきましても、この間の処置を誤りなくして、国に損失を与えないような努力等もいたして、参つておるわけであります。
 四百四十七号のほうでありますが、これは今申しますように売払を急いでおる。そこでこの不動産会社、信託会社その他の者に委託して処分を促進しておるわけでありますが、委託するということは、無論財務局で人手が足りないからでありますけれども、而もそこに住んでおる物納者は大概勤め人でありまして、晝間働きに出て、夜でなければ帰つて来ないということで、まさか当時の財務局は專門の国有財産払下担当者を置くわけにも参らんわけでありますから、従つて夜でも何でも活動できるような適当な者に委託したわけだろうと思います。然るところ、財産税物納物件の中にはなかなか細かいものもありまして、まさか局長がおつしやつたように二千五百円の手数料を出して、財産の売払価格が二千円で、差引政府が五百円の損だ、五百円をつけてやるものもないでありましようが、細かいものも相当ある。その細かいものを処理するには、金額に比例しただけでは委託業者の経費をカバーできないという事情の下に、昭和二十四年の一月から三月までの間の一つの試みとして、一般の五%の手数料のほかに、物の大小にかかわらず、小さいものの経費をカバーする意味で、一件二千五百円という特別手数料を出したものと思われますが、これは政府側においても三カ月の経験によつて、これはさような固定の特別手数料を出すよりも、同じ手数料を出すにしても、五万円以下を何階級かに分けて、それぞれ一定の率を以てする特別手数料に直したほうがよかろうということで、昭和二十四年四月から、五万円以下のものにつきましても、三万円までは五%、三万円から一万円までのものは七%、一万円以下のものは一〇%というふうに、従価率に、累進といいますか、小さいものに従つて累進する従価手数料に直しておりますが、当時において一月から三月までの間において何でもかまわず、小さいもの一件二千五百円の手数料を取るという説は、その面から見れば成り立ちましようし、又全体の政府の売払料金に対して手数料が一三%になつておれば高過ぎるという御意見でありましようけれども、元来現金で収納すべき税金を、現物で収納させるという仕組をとつた以上、その現物の現金化についてかような経費がかかりましたこともやむを得ないという面もございまして、これは間もなく逐次処理を促進する範囲においても改善して行くということは、只今申上げました通りでありますから、その範囲で御了承を頂けるものかと存ずるわけであります。
○委員長(前之園喜一郎君) 專門員の調査の結果を御報告いたします。
○專門員(森莊三郎君) 四百四十六号のほうにつきましては、事情もよくわかりませんので、別段こちらから何も申上げることはございませんが、四百四十七号のほうにつきましては、検査院の御報告の口調を見ますると、特別手数料が全然要らないかどうかということがちよつとわかりかねまするのと、なお二十四年の四月一日以後は今お話のような一定の率にお改めになつたということでありますが、私どもはこういうことに馴れませんので、その率が果してよいがどうかということについてわかりかねまするが、検査院のその後の御意見は、新らしい率に対する御意見はどんなものか伺うことができれば結構かと思います。それだけ気がつきましたので。
○説明員(小峰保榮君) 今森專門員の御報告がございまして、私どもといたしましても、そういう非常に小さい財産が多うございますし、先ほど管財局長からお話がありましたように全部が全部物納者が外に勤務しておるとも限りませんが、そういう人が相当多いと思います。夜交渉しなければならない、こういうような事態も全部ではございませんが、相当あると思います。この委託制度というものは、いい意味で解しますと、財務局の能力の足りないところを補う、そういうところもございますし、必ずしもやつていけない制度とは考えておりません。それから手数料でありますが、手数料も五%では少いかも知れません。と申しますのは大体一般の商慣習では、売主のほうから五%、買主のほうから五%、そうして斡旋しました者は一〇%程度の手数料をもらうのが普通のようであります。物納財産につきましては、大体政府の買主のほうからは成るべく取つてもらいたくない、こういうような御意向も強いようであります。それで小さいものにつきましては若干の率で、一般の売主としての五%にプラスして行くというのは、これは私仕方がないのではないかと思います。それで二十四年度以降一万円以下につきましては一〇%、それから三万円から一万円のものにつきましては七%、それから五万円から三万円のものにつきましては五%、そういうふうに思つておりますが、この程度のものを乘せて売払いを促進するという意味から申しましても、その程度のものを乘せるということは、これは私どもとしても、政府の措置を是認しておるわけであります。これについては二十四年度以降については別に文句を言つておりません。商慣習であります。ところがこれに比較いたしまして二十三年度の末、二十四年一月から三月までの分であります。これはいささかおかしいのであります。先ほど管財局長は、私ちよつと抽象的に申上げましたが、二千五百円以下のことは、そんな馬鹿なことはないとおつしやつたようでございますが、何なら件数を申上げます。売払総件数が二十三年度分が全体で六千百二十一件であります。これは大きいものも小さいものも全部含めまして、そのうち二千円以下というのが八十四件であります。もう一つついでに申上げておきます。二十四年度の、二十四年九月までの分が売払総件数が一万四千九百四十件であります。そのうち二千円以下が七十九件であります。七十九件のほうはこれは取扱をお変えになりましたから、こういう不合理は出ておりませんが、今の八十四件につきしまてはまさに不合理が出ておるのであります。一つ一つお売りになりますと、金をお取りになりますと、それがすぐにわかりますが、金を付けてやつたということがわかるのでありますが、一つ一つやつておりません、まとめて会社ごとに代金を取る、こういうような方法をおやりになつておりますから、このようなことがおつしやれるのでありますが、実際はこれは誠に不合理でありまして、今の二千円以下のものを申上げましたのでありますが、二千円から三千円ぐらいのものはもつと数がございます。それはちよつと五千円以下が約六百件ありますから、この中には三千円とか二千何百円というものもあるはずでございます。そういたしますと、一つ一つ決済を若しなさいますと、これは実際は手数がかかつてなかなかできないが、若し一つ一つやりますと、金を付けてやるというようなことになつてしまうのでありまして、これは会社ごとにまとめてやつておりませんから、そのあれが出て参りませんが、事実は計算をいたしますとこういうものがございますから、まあ全体で一三%になる、こういうような結果を来たしたのでありまして、別に先ほど事実に基かないで、抽象的に私もこういうものもあるはずだ、こういう意味で申上げたのではございませんから、その点御了解願いたいと思います。
○委員長(前之園喜一郎君) 政府委員に伺いますが、今会計検査院のお話によると、二十三年度二千五百円以下の件数が六千百二十一件……。
○政府委員(内田常雄君) 全体です。
○委員長(前之園喜一郎君) 全体で六千百二十一件ですね。そのうち二千円以下が八十四件……。
○政府委員(内田常雄君) 私もそういうものがあるかも知りませんが、今おつしやつた八十四件というのは、二十三年度を通じて八十四件二千円以下のものがあつたのであります。併しここに取上げてある一月から三月までの間に二千円以下で、つまり五百円持ち出したものが何件あつたか、御説明願えればなおはつきりいたしますが、或いはなかつたのかも知れませんが……。
○委員長(前之園喜一郎君) そういう意味で聞いておるのではなくて、私の聞いておるのは、二千五百円以下或いは二千円以下……、こちらから金を付けて売つたようなものがあることは非常に不都合だということを聞いておるんです。件数のことを私は聞いておるのじやない。
○政府委員(内田常雄君) 一月から三月までの件数ですか、一月から三月まではなかつたと思います。
○委員長(前之園喜一郎君) 二十二年度及び二十四年度二千五百円以下、それから三千円以下の件数並びに金額を一つ御説明願いたいと思います。
○政府委員(内田常雄君) 二十四年度は今検査院からお話のように従価率になつておりますから、お話のようなものはないはずでございます。
○委員長(前之園喜一郎君) あつたのを改めたはずでしよう。
○政府委員(内田常雄君) ありません。
○説明員(小峰保榮君) 今の件数を申上げましたが、これは実は一月から三月までという意味で申上げたのではございません。二十三年度全体の件数を申上げました。それでこれは特別手数料を乘せましたのが二十四年の一月から三月までであります。この中に何件あるかということは、これは一つ一つ当つて見なければわからないのであります。私の先ほどの申上げかたが或いは惡かつたのかも知れませんが、八十四件全部が一月以降という意味ではございません。これは二十三年度中全体であります。併しこれは別だということを言うだけのあれは私のほうにもないので、これは一つ一つ調べませんと、八十四件が何月の売払かということはちよつとわかりかねますが、大体売払も、政府の仕事は、金の決済というものは年度末近くになつてやるのが普通でありますから、八十四件の中に全然一月から三月のものがないということは私はできないと思います。それから七十九件はこれは改めまして、定額制をやめまして定率制にしてからあとの件数でございます。二十四年の四月から二十四年の九月、これはただ御参考までに申上げましたので、こういう二十四年度も七十九件というのがございますし、それから判断いたしましても、特別手数料を乘せました二十四年一月から三月までが、八十四件のうち一件もないということは言えないのじやないかと思います。
○委員長(前之園喜一郎君) それじや政府委員に改めて伺いますが、二十三年度中に六千百二十一件のうち、二千円以下八十四件、その八十四件のうち一月から三月までなかつたのか、若しあつたならば何件あつたのか、又その金額は幾らかということの御説明を願います。
○政府委員(内田常雄君) 甚だ申訳ありませんが、今一月から三月までの間に、件数が八十四件のうち何件あつたかわかりかねるのでありますが、会計検査院のお仰せの通り若干は或いはあつたかもしれませんが、いずれにいたしましても、この件数で二千五百円ということを三カ月やつて見た際に、かようなやりかたを続けると、例えば一筆の土地を数種に分筆いたしまして、そうして小さくすることによつて受託業者は手数料が幾口にも稼げるという弊風を惹起しはせんかということを政府自身が直ちに気が付きまして、自発的に四月からは従価率に改めたわけでございまして、一月――三月の間に何件か仮にございましても、それは金額の上からは小さいものである。政府自身が早期に改めてしまつておりますので、その辺お汲み取り願えますれば仕合せであります。
○委員長(前之園喜一郎君) 今日御説明できなければ、明後日午後一時から開会いたしますから、今お尋ね申上げましたことを明後日午後一時からお答え願います。
○小林政夫君 この物納財産の大体清算として見積られておる価格と、手数料が多過ぎるかどうかは知らんが、その結果として国家に入つた金は予算とどういう関係ですか。
○説明員(松永勇君) 二十三年度で歳入の収納済額でございますが、収納済額は全体で六億七千八百九万八千八百八十七円となつております。このうち委託業者に委託して払つて徴収しましたもの、即ち国が直接売つたというものを除きまして、委託業者から徴収しましたものが五億三千百三万二千四百六十七円となつております。大部分が委託業者を通じて売つたということになつております。
 なお御参考までにちよつと申上げますと、この定額制で二千五百円というものを支給しなければならないという時分には、非常に委託業者の売払が頓座しておりまして、二十三年の四月から十二月までの間に収納済になつた金額が一億六百万何がしになつております。これが一月から三月までの三ヵ月間では四億二千四百万で、只今の先に申しましたのは四月から十二月までの期間でございますから、これを月平均で計算して見ますと、収納金額は十一倍に促進されて来た。件数で申しますと二十一倍に上つて来たということで、金額をやつたことが多過ぎたという点は認められますが、そのために収納が非常に進捗したということは認められております。
○小林政夫君 それで予定額はどうなりますか。
○説明員(松永勇君) ちよつとその予算書を持合せておりませんので、今のは実績だけ申上げました。予算書を照しまして後ほど申上げます。
○小林政夫君 手数料が多くても、今言つたように大いに金額が促進されれば、これが予算額と余り狂いがない、予算通り入つているということであれば、個々の点については不合理な面が、金を出して払わなければならんという面があつても、国家全体として考えた場合にそう責められるべきのもではないという気持で質問しているのです。
○委員長(前之園喜一郎君) 二十三年度並びに二十四年度の手数料の総額はこのうちで幾らになるのでしよう。
○説明員(松永勇君) 二十三年度の決算書を只今ここに持合しておりませんから後ほど決算書によつて……。
○棚橋小虎君 この問題になつております二千五百円というのは、一月から三月までに売渡した物納財産の売渡特別手数料、そこで大蔵省のほうにお願いしたいのですが、一月から三月までに売渡契約をしたもの、但し小口売渡、一件五万円以下のもの、これの全体の件数と、それから特別手数料の歩合によつて幾つかの階級に分けるという先ほどのお話がありましたが、その階級ごとに何件ずつになつておりますか。それから各階級ごとの国家に収納された金額、それから特別手数料の額と別々にして書類を提出して頂きたいのです。
○政府委員(内田常雄君) 今の御要求でございますが、非常にごちやごちやしておわかりにくいと思いますが、一月から三月までの三月間は五万円以下のものについて階級ごとには分けなかつたのでございます。五万円以下のものは特別手数料として一件について二千五百円も仲立業者に渡しておつたわけです。それ自身が検査院御指摘のように適当じやないということを、会計検査院のおつしやる意味は若干違いますが、政府自身も改めまして、四月から五万円以下を三つの階級に分けまして、従価率をとつたわけでありますから、従つて今御要求の一月から三月までの間には五万円以下のものについて階級はないわけであります。
○棚橋小虎君 それは階級に分けなかつたとおつしやるなら、その五万円以下の小口売渡のものについて、全体ですが、全体の国庫に収納された金額、それから手数料として支払われた金額、それははつきりしておるでしようね。
○説明員(松永勇君) 二十四年の一月から三月までにこの委託業者……、先ほどの国が直接売り上げたやつを除きまして、直接この委託業者に売払わしめて、それが国庫に入つて来た金額は四億二千四百三十二万三千三百九十円三十七銭となつております。
○政府委員(内田常雄君) そこまではわかるのでございますが、五万円以下のものについて一―三月分のものを出そうとすると、それが何件で、金額がどうということは実はわかりにくいのだそうでございますが、会計検査院のお調べ下さつたように二十三年度、つまり二十三年の四月から二十四年の三月までの間でしたら数字が出るかとも存じますが、そのうち特に一―三月の分だけを集めるといたしますと、これから各財務局に通知を出して、古い財務局の帳面によりまして一―三月の分だけを別に拾わなければできない、こういうようなわけでございます。
○棚橋小虎君 私はお手数ですが、そこまでやつて頂きたい。
○委員長(前之園喜一郎君) ほかに御質疑はございませんか……政府委員のかたに申上げますが、委員会においでになるときは、成るべく前以て御質問のあることを予想されて、答弁のできるような一つ御準備を願いたいと思います。どうも今日のあなたのほうの御答弁は殆んどできない、それではあなたのほうも非常にお手数だし、私どもの委員会としても非常に困る。ですからおいでになるときは一つ万全の準備をしておいでになつて頂きたい。なお先ほど二千円以下の小さい問題などは、私どもは小さいことをとやかく申上げるのは、どうもあなたがたの御答弁を聞いておると非常にルーズだと思うのです。国の予算だからこういうことをなさるので、若し管財局長自身の財産ならそういう馬鹿なことはされないと思う。そういうようなことを私どもは頭において質問するので、單に数字が小さいからということによつてなおざりにすべきものではないと思います。ですから先ほど申上げましたように、明後日は十分御答弁できるようにお願いします。
○政府委員(内田常雄君) 委員長に一言釈明させて頂きたいと思います。二十三年の一月から三月までについて、極く特殊なものには一口二千五百円の特別手数料を出したいというのは、それまでの間は五%の手数料しか出さんということで、折角委託業者を使いましても、委託業者のほうが経費倒れが多いのでなかなか処分がつかない。そこで小さいものには特別の手数料を出さなければ処理の促進ができないであろうということで、国の事務を促進する意味で考えましたのが一口二千五百円を別に出そう、その当時でたらめに一口二千五百円ときめたのではなしに、二千五百円出しても国が大損だということはあるまい。二千五百円出しても国の処分した手取りがなお余るだろうということで二千五百円ときめてそれで始めて、それを三月でなお一層合理的に改めたのは、二千五百円出したのでは二千五百円やり過ぎになるというので出しのたではなしに、私が先ほど申上げましたように、一律に二千五百円出そうということで、政府自身が事務を促進すると共に、国の利益につきまして一層合理的に……、昭和二十四年から三カ月でございますが、直ちに改善するということで、政府のほうは一遍制度を始めますとまま引摺られるのですが、三カ月でその制度を改める。そのことについては会計検査院のほうからは、まあこういうことなら促進上合理的だろうということで、あとから御了承を頂いた形にしたような次第でありますから。その辺もお汲み取りを願えれば非常に仕合せだと思います。何でもお答えできるように資料を整備したいと思いますが、今一―三月の分につきましては、我々はそういうような点において直したつもりでありまして、結果から見て会計検査院のほうは四月からこういう合理的な制度をとるんだつたら、むしろ一月からこういう合理的な制度にしたらよかつたと、あとから考えればすつぱ抜かれたような形になりましたようなものですから、その辺もお汲み取り願えればいいと思います。
○委員長(前之園喜一郎君) ほかに御質疑はございませんか。四百四十六、四百四十七について御質疑はございませんか。御質問がなければ四百四十六、四百四十七は保留いたしまして、先ほどの四百四十三、四百四十四は建設省のかたがお見えになつておらないので、明後日に延ばすことに御同意を得ましたが、只今建設省の営繕部長がお見えになつておりますが、本日引続いてやりますか、如何ですか。四百四十三と四百四十四をやりましようか……、それじや四百四十三、四百四十四について政府の説明を求めます簡単明瞭に願います。
○説明員(大村巳代治君) 四百四十三は、名古屋專売局の小屋組のことについてであります。この当時は御承知の通り統制が非常に多くありましたのですが、資材の統制が相当に窮屈で、割当が少なかつた事情から、小屋材は專売局のほうで木材を買いまして支給してもらうことにいたしまして実施いたしましたところ、支給されました材料が生の材料でありましたものですから、併し一面至急に專売の生産を上げるために、どうしても急いでやらなければならんという事情がありまして、戰時規格のままで急いでこれを作りまして、その結果多少障害を生じたわけでございます。その後におきまして資材に余裕ができましたので、この補強をいたしました。当初そこに注意を十分に廻らさなかつた点は誠に申訳ないと思つておる次第でございます。
 次の四百四十四番の鹿児島の專売の過払の問題であります。これも当時たばこの生産のほうは非常に急がれておりました。ところが工事の現場の状況は、非常に狹いところで改築などもやりましたので、なかなか思うように進行しなかつたわけでございます。当時の状況としまして、繰越しをいたしますと、繰越予算がつきますのが約四、五カ月かかるような現状にありまして、一面業界のほうは金融が逼迫しておりまして、工事を督促させるには、どうしても四月、五月に完成させるためには何らかの非常措置をとらなければならないような状況にございまして、誠に申訳ないのでございますが、一応小切手に切りまして、これを官のほうで監督しながら進行程度に応じまして銀行から金を支払つてやつたという違法をいたしたわけでございます。この点誠に申訳ないことでございます。但しその後はこういうことは……、その当時は非常に諸般の情勢が止むを得なかつたものですから申訳ないことをいたしました。
○委員長(前之園喜一郎君) 專門員の調査結果を御報告願います。
○專門員(森莊三郎君) 四百四十四番のほうを見ますると、会計検査院の御報告では、これがいけないというふうに記されておりまして、当局からの御説明には、ただこういう事情であつたということだけ書いてございますが、これは当局では、これだから正当なことだというふうにお考えになつておりまするのか、その辺のところが少しわかりかねまするので、その点をちよつとこちらで気がついたのでございまするが、それ以外には別段に気のついたことはございません。
○委員長(前之園喜一郎君) 御質疑がございますか。処分はどうなつておりますか。
○説明員(大村巳代治君) 当時の営繕部長並びにこの実施の担当をいたした者はいろいろの事情がございまして、全部退職しておりますので、措置がとれませんでした。
○一松定吉君 解職してしまうときにどうもせんのか。そんなことをした、惡いことをしたのに解職すれば責任がないということになるか。それはどうするか。
○説明員(大村巳代治君) まあ後任のほうでは……。
○一松定吉君 後任ではいけない。惡いことをした男さ、惡いことをした、が、解職させたから責任がないということになつたらいかんね。国家はどういうことをするのか、惡いことをしてしまつても、解職させたら責任がないということになつてしまつては、皆惡いことをして、解職させられたらそれでいいということになつてしまう。それは国家の運用の上で非常に憂うべきことだ。それはその時分には官吏としてやつたことであつて、それ自身が官吏の職務権限を逸脱してやつたのであり、民法上の一つの不法行為で、それなら民法の一応責任を追及しなければならん。退職したからそのままでやりますということでは通らんよ、君、それはどうか。
○説明員(大村巳代治君) 誠に説明が疎漏でございましたが、現在解職しておりますので、その前に一応厳重な警告は加えて本人によく戒告いたしまして、その点は注意をいたしたわけでございましたが、その後におきましていろいろの事情がございまして退職してもらつております。
○一松定吉君 注意したとか何とかいうことではないのですがね。いやしくも官吏がだ、自分の職責を全うせずしてそういう一つの過失をしている行為だな、そういうことをやつた人間が、注意だけ受けておつて、解職されれば責任がないということは、国家に損害を及ぼしたのでよくないのではないか。それに対して国家はどういうような手続をすることになつているかと聞くんだ。注意をしたからそれでいいというようなことは、君、だれでも惡いことをして刑事上の問題が起れば刑事上の制裁を受けるが、刑事上の問題まで行かんという過失、過払というようなことでいうなら、当局が注意しただけで責任を免れるということになつては君、大変だよ。これは監督権の行使というのが十分じやないね、まあ研究して答えてくれ給え。この事件だけじやないよ、将来この会計に関する官吏の責任は重大な問題だから。
○説明員(大村巳代治君) 誠に御尤もな御意見で、私どもとしては大いにその責任を感ずるわけでございますが、この四百四十三、四十四の事故は誠に止むを得ない事情の下にまあ法を犯したわけでございますが、まあ罪の程度が真に止むを得ざるものだつたので、いわゆる……。
○説明員(江ヶ崎太郎君) ちよつと私代つて説明いたします。四百四十三並びに四百四十四の責任の問題に関しましては、先ほど申上げましたように、若干やむを得ざる事情もありましたので、関係者に対しましては厳重に注意処分をいたしまして、それから更にその後の事情でやめております。尤も官吏法上の責任といたしましては、すでに御承知のように公務員法上懲戒免官、それから罰俸、譴責というような三つの段階がございますのでありまして、この場合におきまして、それではなぜ行政処分である注意処分にしたかと申上げますと、先ほど申上げましたような当時の事情として非常にやむを得ないものがあつたので、今後厳重に注意しろということで訓告を与えまして、その後はこういう過失を犯しておりません。なお国家に与えました損害に対する一般的な責任でございますが、その問題に関しましては、これは民法上の責任は、官吏が官吏たる職を退いてしまえば官吏法上それに対する追及の方法がないのでありまして、民法上の責任といたしまして、国家に損害を与えれば賠償の責任があると思います。更にこれはすでに御承知のように、予算執行職員の責任に関する法律というものができまして、今後国家に対しましてそういう損害を与えた場合におきましては、この法律によつて責任を負うことになると思うのであります。併し先ほど申上げましたような状況でありまして、こういう処置をいたしたわけでございます。どうぞ御了承願います。
○一松定吉君 それは官吏が、その官吏の職務執行上そういう過失をしたというようなことであつても、それが君、その重大なる過失とかいうようなことであると、官吏の職責で免官をされる、或いは罰俸、譴責ということで、民事上の責任ということはないのかね。
○説明員(江ヶ崎太郎君) ですからそれは申上げましたように、官吏法上はそういうことになつておりまして、民法上そういう過失に基いて損害を与えれば、民法上の責任は別途起つて参ります。
○一松定吉君 僕の言うのは、民法上の責任はどうだという……今あなたの言う通り注意警告を与えてやめさしたということは、官吏としての責任の追及であるということはわかるね。そのように国家に重大なる損害を及ぼしておる、その及ぼしておるいわゆる財産上の被害については、国家はどういう処置をとつたか。それはとらんでいいということになると、官吏であるが故に、自分が国家にどれだけ損害を与えても、自分は免職された、罰俸された、訓戒されたということで、民法上の責任は負わんということになる。国家はそれだけの損害を受けたままになつて、救済の方法はないということになる。それはどうなるのですかね。今、君の言うことは、一般の理論でわかつておる。例えばこの第四百四十四号でも、これだけの金を過払して、その過払しておる金はどうなつておるか。
○説明員(大村巳代治君) これは先ほど申上げましたように、丁度年度の切換えのときでございまして、工事がまだ落成しておりませんでございましたものですら、当然これは繰越すべき筋合いのものであつたわけでございます。繰越しますと、大体当時の情勢ではまあ四カ月くらい経たんと……、でき上つて……。
○一松定吉君 でき上つて、計算して……、収支計算は済んだのかね。
○説明員(大村巳代治君) 勿論済んでおります。国損は全然ないのでございまして……。
○一松定吉君 国家に損害を及ぼしてない、ただ計算の時期が遅れたのだという説明をなさればわかるわけですね。それをしないものだから損害をしたままになつておると思うから御質問したわけです。じや、わかりました、よろしい。
○委員長(前之園喜一郎君) 別に御質疑はございませんか。質疑がなければ四百四十三、四百四十四は審議を保留いたします。
  ―――――――――――――
○委員長(前之園喜一郎君) 次にお諮りいたしますが、小委員会のほうから次の資料の要求が参つております。千代田銀行芝支店における山下茂名義の普通預金、貸付金関係の元帳写し、右の資料を本委員会の要求として求めることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(前之園喜一郎君) なお今後資料要求のあります場合は、委員長に一任せられ、委員長より議長を経て要求したいと思いますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(前之園喜一郎君) それでは御異議ないと認めまして、きように取計いをいたします。
 本日はこれを以て散会いたします。明後月曜日は午後一時から本委員会を開会いたします。
   午後零時十六分散会
 出席者は左の通り。
   委員長    前之園喜一郎君
   理事
           長谷山行毅君
           棚橋 小虎君
   委員
           大矢半次郎君
           高橋進太郎君
           西山 龜七君
           廣瀬與兵衞君
           小泉 秀吉君
           小林 亦治君
           加藤 正人君
           小林 政夫君
           岩男 仁藏君
           鬼丸 義齊君
           一松 定吉君
           森 八三一君
  政府委員
   大蔵省管財局長 内田 常雄君
  事務局側
   常任委員会專門
   員       森 莊三郎君
   常任委員会專門
   員       波江野 繁君
  説明員
   大蔵省管財局国
   有財第一課長  松永  勇君
   建設省管理局営
   繕部長     大村巳代治君
   建設省管理局営
   繕部営繕第一課
   長       江ヶ崎太郎君
   会計検査院事務
   総局検査第三局
   長       山名酒喜男君
   会計検査院事務
   総局検査第四局
   長       小峰 保榮君
   日本專売公社経
   理局原価計算課
   長       山口 龍夫君