第010回国会 電力問題に関する特別委員会 第18号
昭和二十六年六月一日(金曜日)
   午後一時四十五分開会
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  本日の会議に付した事件
○電力問題に関する調査の件
 (電気料金の改訂に関する件)
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○委員長(西田隆男君) 只今から電力問題に関する特別委員会を開会いたします。本日の予定は電気料金の改訂に関する件につきまして、前回に継続して調査をいたします。それが終りましてから、閉会中の各種予定についてお打合せをいたしたいと思いますから、お残りを願います。
 先ず電気料金の改訂につきましては、公共事業令第三十九条第二項によつて公益事業委員会の定める料金算定の基準に従つて算定されることになつております。本日配付されましたのは、今月十一日聴聞会にかけてから確定される案でございますが、今後の電気料金算定の基礎となるべきものでありますから、公益事業委員会側から御説明をお願いいたします。
○政府委員(中川哲郎君) それでは電気の料金算定基準につきまして御説明申上げます。電気の料金の算定基準は、只今委員長からお話のございましたように、電気料金を認可いたします場合に、この算定基準に則つて認可をしなければならない筋合のものでございまして、その意味合で、委員会といたしまして委員会規則を以てこれを制定いたそうといたしたのであります。お配りいたしました原案について逐条に御説明申上げます。
 第一条は料金算定の基本原則を謳つてございます。「電気の料金は、真実且つ有効な事業資産の価値に対して得られる報酬を公正なものとするとともに、各需用種別間及び各需用者間に不当な差別的取扱をしないものでなければならない。」と、こうございまして、これは電気料金の算定基準全体を通じましての一番の本基原則といたしたわけであります。ここで掲げましたことは、主として公正な報酬を算定することを目標とすること及び名需用種別間及び各需用者間の公正な取扱をする、この二つの点を原則にいたしました。公正な報酬と申しまする点は、いわゆるアメリカにおきましてフエア・ペイと言われておるものでありまして、これを料金算定の基礎といたすことによりまして、この裏には経費が公正に算定せられることが当然前提になつております。第二条は料金算定の場合の総括原価の項目を掲げてございます。「電気事業の総括原価は、電気事業設備の減価償却費、営業費、諸税及び事業の報酬を総括した額とする。」、これは後ろに原価配分の条項がございますが、それと裏腹をなしまして、料金の配分の相手になりまする総括原価がこういつた科目のものであるということを掲げたわけでございます。第三条が総括原価の関係の電気事業としては一番大きな経費頃日になりまする減価償却費についての規定でございます。「減価償却費は、電気事業設備の評価額に対し、定額法により算出した額を基準としなければならない。但し、電気業会計規則(昭和二十六年公益事業委員会規則第八号)第五条第三項の規定により、公益事業委員会の特別の指示があつた場合は、この限りでない」、別途お手許に電気事業会計規則をお配りいたしてございますが、減価償却費につきましても、会計規則で定額法を原則とし、例外として委員会の特別の指示がありました場合は、それ以外の方法をとり得る余地が残してございます。料金の算定規準につきましても、これを重ねて謳いまして、減価償却費は原則としては設備の評価額に対し、定額法により算出した額を基準とする、こういうことにいたしたわけでございます。その意味合いは、償却方法につきましては大ざつぱに申しまして、定額法と定率法の二種類がございまするが、電気事業のように料金を安定させることを本来の使命といたしますものにつきましては、定額法により算定したものが、年々の償却費が一定の額になりまするので、むしろ定額法のほうが望ましい、こういう意味合いで電気事業は定額法を採用するのを原則といたしたわけでございます。後段の但し書は現実の問題をいたしまして、インフレ時代におきまして、最近におきましては電気事業も現在定率法で償却いたしておりますので、さような特殊の場合においては定率法をとつて料金算定の基準にすることができるという意味合いで、会計規則の但書をそのまま持つて来たわけでございまして、実際の事態におきましては、資産再評価等を行いまする場合の償却方法としては、定率法によりまするほうが適正な償却ができる。これは今までも御説明申上げたことがございますが、資産再評価法が定率法を前提にいたしまして、再評価の基準が法律で設けられております。その点と、それから再評価後の償却をいたしまして、残存耐用年限を見まして償却いたします場合に、現在の大蔵省の方針によりまして、各事業或いは各設備の残存年数を一々見て計算するということをいたしませんで、それぞれ法定の償却年限というものを基準にして償却いたすことになつておりまするので、再評価した場合におきまして、残存耐用年限内に適正な償却をいたすという筋合からいたしますると、定率法でなければ適正な償却ができないという税法上の扱いがなりまするので、さような意味合いからいたしまして、過渡的にには定率法のほうが妥当する。又現在のように設備の拡充が年々非常な額になるという点から見ますると、定額法でございますると、新らしい設備の定額法による償却が更に現在の定額の減価償却の上に加えられて参るという意味合いからいたしまして、料金が……むしろ料金改訂をしなければならないという事態になりまするし、逆に定率法で参りますれば、本来の設備に対しまする償却は年々償却額が減つて参つります。それに対しまして、新らしい設備の償却が加われば、むしろ料金を算定せしめる上からも定率法のほうが妥当ではないかという意味合もございまするので、さような事態からいたしまするというと、定率法もこの際としてはこれを採用しなければいけないのではないかという意味合もございましたので、料金算定の基準といたしましても、この但書の運用を図りたいというふうに存じております。それから第四条は電気事業設備の評価でございまして、減価償却の対象になりまする事業設備の評価はどうするかという点でございますこれにつきましては、やや抽象的な字句になつておりまするが、「真実且つ有効な価値によらなければならない。」といたしております。この価値という言葉は解釈によりましていろいろな解釈が立とうと存じまするが、これは飽くまで価値というものは現在におきましては、再評価法が適用になりまする場合は再評価により認可せられました額というものが、それの基礎として有力なものとなろうと存じます。さような意味合でこの価値という表現で実体的な運用におきましては、それぞれの商法或いは再評価法というような法的基礎に基きまするものを一応尺度といたしたいと思います。真実且つ有効と申しました点は、同じ投資額でも無効投資のものは除くという意味合でございます。又不当な建設費の資産計上等がございますれば、これを除くという意味で真実をいう字句を使つてございます。それから第二項てございますが、これは現に稼動していない設備を評価額に加算することができるという意味でございます。いわゆる稼動設備でない休止設備におきましても、それが妥当な準備の限度でございまするならば、これを評価額に加算することを認めるという趣旨でございます。
 第五条は営業費でございまして、営業費は発電費、工費、電力料或いは送電費、変電費、配電費、業務費、総掛費というような会計規則によりまする細かい科目が合計いたされるものでございまするが、これは電気事業運営のための必要な費用ということにいたしまして、それの算定は既往の実績と、それから原価計算にとりまする将来の予想といたしまして、飽くまでも合理的な算定をいたされました見通しによつてその額を算定いたそう。こういう意味合で、第五条は「実績、合理的な将来の予想等を基礎として算定した適正な額でなければならない。」ということにいたしております。それから第六条は事業の報酬でございまして、「事業の報酬は、電気事業の合理的な発展を遂げるために必要な資金を調達することができる程度の適正な利子と配当をまかなうに足るものでなければならない。」、事業の報酬の算定の方法といたしましては、投下いたされました資産に対しまして、一定の率をかけるという行き方もございまするが、現状の下におきましては、飽くまでもそれの資産の構成の内容に応じまして、外部から入れられました他人資本につきましては、適正な幅の利子と自己の株式資本につきましては適正な配当を賄うに十分なもの、こういう意味合でそれの尺度を定めたい、かように存じておるわけでございます。それから第七条は、以上合計いたされました総括原価額の配分でございまして、「電気事業の総括原価を各需用種別に配分するに当つては、各需用種別の負荷の特性及び態様を考慮した適当な基礎に基かなければならない。」といたしましてこれを電燈とか、或いは小口電力、大口電力というような業種の部門に応じまして、配分するに当りましては、原価的な個別原価計算をいたしまして、それぞれの原価に応じましたものによつて第八条以下の料金をきめるという意味合で、ここに原価配分の規定を設けた次第でございます。この場合に各需要用種別の負荷の特性というような点につきましては、例えば定額電燈でありますれば、定額電燈の使用時間等を考慮いたしまするし、又大口電力と小口電力等の問に、それぞれの料金的な負荷の差等がございますので、それらのものを考慮して定めると、こういう意味合でございます、第八条は供給規定の料金の決定でございまして、「電気事業者の供給規程料金は、各需用種別に配分された原価を基礎として定めなければならない。」、原価に即しまして具体的な料金を定めるということを原則にいたしまして、ややもすれば恣意に亘つて、恣意的にいろいろな料金設定を下るということを避けまして、原則として原価による配分と、こういうことにいたしたわけでございます。かような意味合のものが一番公正な料金であるというふうに言えると存じます。第二項に「料金、設備、電気の計量方法、電気の使用期間及び時間等に応じ、その原価の差異を考慮して適宜差等を設けることができる。」、この具体的料金の設定に当りましては、電気の計量は例えば定額であるとか、従量であるとか、或いは一年中供給する事業であるとか、或いは季節的に供給する事業であるとか、又は供給の時間等に応じまして、具体的な料金に差異を設けることができるというのが第二項の趣旨でございます。第九条といたしまして、「特定の地域の供給原価が他の地域の供給原価と特に著しく異なる場合には、当該特定の地域に適用する特別の供給規程料金を設けることができる。」原則といたしましては、供給区域内はおのおの部門を通じましては、一本の料金にいたしわけでございまするが、原価事情が一般と著るしく違いまする場合に、この第九条の条項によりまして、その特定の地域だけに適用する特別な供給規程料金を設けることができるといたしまして、料金に例外的に差等を設ける余地を認めておるわけでございます。これは例えて申しますれば、離島等でどうしても原価が相当高く付くというような場合におきましては、その原価に応じまして、その地域についての特別料金を設けること、又特別な電源地帯等で原価的に明らかに安いような場合においては、その分だけを一般区域と変えて安い料金を設定させるというような余地を残しましてこの第九条の規定を設けたわけでございます。それから第十条は供給規程によりません特約料金の条項でございまして、「電気事業者は、一般と異る特別の条件により電気を供給する、需用者に対しては、公益事業委員会の認可を受け、特別の料金を設けることができる。」、二項といたしまして、「前項の場合においては、個別的に原価計算を行わなければならない。個別原価の算定に当つては供給規程料金の算定方法に準ずるものとする。」、この特約料金はその需用家と特殊な関係等にございまして、一般の供給規程によらないで、特別な原価事情によりまして、例外的な料金を設けるという条項でありまして、第二項に相当する規定は、公共事業令の中にこのような条項がございますが、かような場合におきましては、個別的な需用につきましての個別的な原価計算をいたしまして、それに則つた料金設定をするという、こういう趣旨でございます。
 以上が概略の御説明でございますが、この規定を通じまして一番の問題になりまする点は、いわゆる減価償却費の計算の仕方の問題、或いは原価配分に則りました供給規程料金の設定の問題等でございまして、さような点につきましては、事実上この基準の各条を通じまして規定が相当抽象的でございまするので、実際の運用に当りましては、それぞれの具体的事態に応じた適当な解釈も必要であろうかと存じまするので、さような点は十分実際の料金の認可等の措置に当りまして、考慮いたすべき点は考慮する余地を相当持つておる規定であると、かように存じております。
○委員長(西田隆男君) 次に料金算定と密接な関係のあります電気事業会計規則について御説明を願います。中川経理長。
○政府委員(中川哲郎君) 電気事業会計規則、これはお手許にお配りしてございますが、この規則は公共事業令の第四十九条の規定に基きまして電気事業会計規則といたしまして、去る三月十四日に委員会規則を以ちまして公布いたしたものでございます。これは電気事業におきましても、電気事業会計規則というものが電気事業に基きましてございましたが、相当制定の古い事情もございまするし、最近の経済安定本部におきまする企業会計原則、財務諸表準則、それから証券取引委員会におきまして財務諸表の原則というものを日本といたしましでもできましたし、且つ又米国におきまする電気事業の統一会計規定というようなものもございまするので、さようなものを参酌いたしまして、最近の事態に合わし、新発足いたしました電気事業の会計を一層公明なものにし、電気料金の設定等につきましても、それの尺度となり得るよう現在の会計規則を全面的に改正をするという意味合で会計規則を制定いたしたのでございます。なおこの会計規則につきましては、新会社といたしまして五月一日よりこれを適用いたしておるのでございまするが、この規則に則りましてできます勘定科目、それから財務諸表等につきましては、現在なお未定、未定と申しますか、案の作成中でございまして、本則だけを実施いたしております。附則でありまするそういつた諸表類につきましては、おおむね今年の九月末日までにそういうようなものを用意いたしまして、実際の科目整理につきましては、十月以降に実施いたさせたいと存じております。この規則の精神でありまする点は、五月一日より本則に従つて実施いたさせておるわけでございます。
 第一条として目的を掲げてございます。「電気事業者の会計の整理は、この規則の定めるところによる。但し、特別の事由があるときは、公益事業委員会の許可を受けて、これによらないことができる。」、これはいわゆる電気事業の中にも公共団体の経営いたしておりまするものとか、或いは非常に小規模の電気事業というようなものもございまするので、かようなものについて、この規則によらないことができるという意味合で委員会の許すを受けた場合には、これの例外適用を認めるという意味合で第一条が掲げてございます。第二条に事業年度の規定がございまして、原則は一年又は六カ月である。一年のものは四月一日、六カ月のものは上期の四月一日、下期の十月一日というふうに期間を指定いたしております。それから第三条は会計の経理の原則でございまして、これは経済安定本部で定めました企業会計原則の一般企業について適用いたされておりまする原則をここに掲げまして、会計原則の基本といたすべき項目を五つここに掲げてあるわけでございます。一号が真実の内容を表示すべきこと、二号といたしまして、正規の簿記の原則によつて帳簿を作成すること、三号といたしまして、資本取引と損益取引とを厳正に区分整理すべきこと、四号といたしまして、明瞭性の原則といたしまして、一般にその会計事実が明瞭にわかるような報告書様式をとる、こういう意味合でございます。第五号といたしましては、継続性の原則によつて一定の方法をとりましたならば、これを継続して適用すべきこと、この五つを掲げてございます。第四条は財務諸表といたしまして、「別に定める財務諸表及び勘定科目に従い、その会計を整理しなければならない。」、この別に定めるところは現在まだ指定をいたしておりません。案を作りまして、関係業者並びに司令部等と折衝中でございますが、この内容につきましては、いずれも現行の安本の基本会計準則、財務諸表準則に即しましたものを作ると同時に、相当範囲に亘りまして、外資導入等の関係もございますので、アメリカの会計規定を全面的に取入れまして、勘定科目表等を作成いたしております。第五条は電気事業設備の経理方法でございまして、「電気事業用事業設備の価額は、建設価額又は取得価額を計上しなければならない。」、それから第二項といたしまして、「減価償却は、その使用開始の翌月を始期とし、定額法により行われなければならない。」、第三項には、先ほど料金算定基準で申上げましたように例外規定として、「事業の円滑な遂行をはかるため特に必要があると認めるときは、電気事業設備の減価償却の方法又は額について、必要な指示をすることができる。」ということにいたしまして、例外の扱いを認めております。
 第六条は建設中の利息の規定でございまして、商法の二日九十一条の開業前の利息の計上を認めておる規定の例外を申しますが、電気事業といたしましては、固定資産にかけまする金利が相当大きいものでございますので、建設費の計上を認めるということを言つております。それから第七条といたしまして、電気事業設備の使用開始前の雑収入、預金利子その他がございますが、こういつたものは設備建設の費用に充てて、建設費から控除した経理をしなければならないという意味合いで第七条がございます。第八条は工事負担金の問題でございまして、「電気事業設備の建設のために、電気使用者から金銭、資材、役務その他財産上の利益の提供を受けたときは、これを工事負担金として整理しなければならない。」、「工事負担金は、利益金として処分することができない。」、これは勘定科目に工事負担金という勘定を剰余金勘定に設けまして、一般の建設費の計上を認めない趣旨でございます。且つ又これを利益金処分として使用することを認めない条項でございます。第九条は電気事業設備使用開始時の整理でございまして、電気事業設備の新設、増設又は改良工事に要した額は、使用開始の時に該当設備に振り替えなければならない。但し使用開始の時にその額が未確定であります場合は、概算額を以て振り替え、確定の時に補整することができる。その場合には委員会に報告を要することといたしております。これは電気事業の設備の経理が、工事勘定の経理が非常に遅延勝ちでございますので、速かにこれを本勘定に整理いたしまして、会計を適切にさせようという趣旨の条項でございます。第十条は「電気事業設備は、その機能及び形態に応じ主要物件と附属物件に区分しなければならない。」、「主要物件及び附属物件の異動は、資本的支出に属するものと収益的支出に属するものとを適正に区分整理しなければならない。」、「電気事業者は、主要物件の範囲を定め、その一覧表を委員会に提出しなければならない。」、これは固定資産が電気事業としては非常に多いものでございまするし、且つ又これの経理が一番複雑なものでございますので、固定資産につきましては、すべて主要物件と、附属物件の二様に区分いたされまして、主要物件にはそれぞれ台帳を設けさせます。その趣旨は主要物件、附属物件の異動、即ち新らしくできました場合或いは取り替えました場合、又受諾いたしました場合の経理を明確にするという趣旨でございまして、主要物件の異動は原則といたしまして資本的支出に属するものであります。附属物件の異動は原則といたしまして損益勘定で経理すベきものと、こういう意味合いにいたしまして、資産経理と経費経理とを明瞭に分明にいたさせようという趣旨でございます。
 第十一条は貯蔵品の規定でございまして、「取得価額又は製作価額を超える価額を附することができない。」ということにいたしまして、商法の例外といたしておるわけであります。貯蔵品の受払につきましても、第二項によりまして、個別法によりまして個々のそれぞれの受入時の価額で整理いたしますものは別といたしましで、即ち大きい変圧器とか、何か、非常に大きいものは別でございますが、その他の石炭とか、一般貯蔵品につきましては、「移動平均法又は総平均法のいずれか一の方法により、整理しなければならない。」というふうにいたしまして、移動平動均法と申しますのは、入りましたものと、従前ありますものとを加重平均いたしまして、常にその帳簿の平均価額を求めるものでありますし、総平法とは、大体一カ月なら一カ月期間を定めまして、その間の総平均額で単純に平均いたすものであります。この二者いずれかの方法で整理すべきことを義務付けているわけであります。第三項は貯蔵品の振替の場合でございまして、撤去をしたときの簿価で貯蔵品に振替えなければならないということ。四項は、特別の事由により第一項又は第三項の規定によることが適当でないときは、委員会の許可を受けて、例外的な扱いができるという条項であります。次は第十二条でございまして、これは資産の棚卸でございますが、主要物件は毎年一回以上会計帳簿と照合すべきこと、貯蔵品は毎年業事度一回以上棚卸を実施すべきこと、その場合に委員会に報告すべきことをきめております。それから第十三条は建設費と営業費との関連いたしまする費用の分割方法でございまして、常にこれを明確に、建設費及び営業費の関連費用は建設費と営業費の額に応じて配付しろということ、建設費が僅少の場合には経理支弁として配付を認めることになつております。第十四条は、電気事業及び附帯事業との関連の規定でございますが、第十三条の趣旨をそのまま取入れたものでございます。それから第十五条に渇水準備引当金の規定を設けしまた。「電気事業者の収益が豊永によつて特に増加したときは次の事業年度以降に渇水した場合の費用に充てるため、渇水準備引当を行うことができる。」、「前項の引当金は、委員会の許可を得た場合を除き、渇水のため増加した費用以外に充てることができない。」、これはしばしば問題になりました豊水等によりまして、石炭が非常に節減になつたとか、非常な利益があつたというような場合には、それの一定の歩合を渇水準備金として引当てまして、渇水した場合にそれを使う、こういう意味合いの規定でございまして、いわゆる税法上の扱いと、まだ問題が残りましたために、これを強制規定として設けることは現在のところ十分でない事情がございましたために、一応任意積立金として、かような規定を設けたわけでございますが、大蔵省との交渉が円滑に参りました暁にはこれを強制規定にいたしたいという意思を持つております。それまでは任意引当金としてつ経理いたさせるわけでございます。
 第十六条は財産の臨時損失でございまして、「天災その他不測の事由による正中気事業用資産の損失が巨額であつて通常の方法により処理することができないときは、委員会の許可を受けて、繰延勘定として整理することができる。」という、この場合には五年以内に毎事業年度均等額以上の償却をすることを第二項で規定いたしております。これも商法の例外規定としての取扱いになろうと存じます。第十七条は資本剰余金の規定でございまして、新商法が適用になりますると、一般企業におきましても、資本剰余金の経理をいたすわけでございますが、商法の一部を改正する法律第二百八十八条の二に規定する資本準備金、これは株式発行証券とか、株式の払込利益金とか、或いは固定資産の評価益等がございまするが、こういつた改正商法に基きまする資本準備金のほか、資産再評価法第百二条に規定する再評価積立金その他これに準ずるものは資本剰余金に整理しなければならないことといたしております。又これに準ずるものといたしておりまする点は、工事負担金等につきましても、原則といたしまして、資本剰余金経理にいたさせたいという意味合いでこれに準ずるものといたしておりますが、かようなものを資本剰余金に整理しなければならないといたしました。附則は施行期日を五月一日から実施すること、それから十七条の改正商法に関係いたします点は、改正商法の施行の日から適用するという条項でございます。
 以上簡単でございますが、説明を終ります。
○委員長(西田隆男君) 只今中川経理長から電気料金の算定基準案に対する説明と、会計規則に対する御説明がありました。この二つの説明に対して御質問がありましたら、逐次御発言を願います。
○山川良一君 これだけではわからないのですが、拡充に要する資金を料課金の中に織り込んでいいと思つておられるのですか、どうなんですか、その点をはつきりしたいと思います。
○政府委員(中川哲郎君) 委員会といたしましては、電源拡充による資金を料金の中に織り込むということは、この電気料金の算定基準にもありまするように、建設費に相当しますものを料金コストに入れるということは、この規定上どこにもそういうことは予想いたしておらないわけであります、拡充資金を見込んで料金をきめるということは規定いたしておりません。ただしばしば問題になりまする点は、いわゆる減価償却費でございまするが、減価償却費が会社の中に留保されました場合には、それが資金繰りとしてどういう方面に向くかということは、本来その企業の自由でございまするが、我々のほうといたしましては、設備の充実が叫ばれておる現在でございまするので電源の拡充等に向くとは思いませんけれども、それの資本の一部が社債の償還等にも廻りましようし、又いろいろ企業をいたします会社の細かい設備の取替、改良等の資金に向くことは当然予想いたされるわけでございます。かような意味合いにおきまして、原価上経費として支弁いたすことが、経費として料金コストの中に見込まれた分が資金として設備に廻るということはあり得ることと予想いたしております。そういうような意味合いで、当然当期の経理に立てるべきものが料金の中に織り込まれることは当然でありまするし、それが資金繰りとして、一部は設備的内容を持ちますものに廻ることも、これは別に禁止する趣旨ではないわけでございます。いわゆる資金の運用として、そういうものが設備的の方面に出るということは我々も認めざるを得ないと思います。
○山川良君 一般の輿論は、今の一部償却を何か合法的にやつてその結果が設備の強化に廻つても止むを得ないという考え方は極めて甘い考え方であるということは輿論の一致したところであると思います。それはどこから来たかというと、資産の再評価も償却も税法上訴されているから、経理に基いて許されているから、それで違法でないから差支えないじやないかというような考え方が、あとで違法でないからかまわないのじやないかというような考え方がどうしても抜け切れないような気がするのです。併しマル公というのは今まで恐らくお調べになりましたでしようが、大体適当な配当をし、利益増しを認められて来たのが世の中のマル公だつたと思うのです。それは私は決してよかつたとは思いませんけれどもそれほどきびしい。公の制約がいろいろな産業に行われて来たものですから、独善的で非常に公益性の強い電気の場合は、もつと厳格な考え方に立つて料金をきめて頂かねば私はいかんと思います。先ほどあの会計法の十三条、十四条でしたか、あすこらの建設費の小さいものは経費のほうに落しても差支えないというような考え方があるようですが、これはたとえ小さいものでも営業費の中に入れてはいけないというふうにきめて頂きたいと思うのであります。それが今殆んど一致した輿論であるし、そこに問題があると思います。で、その点はもう少し今まで終戦後○公がどういうふうにきめられて来たか、そういうこともよくもつと研究をなさつて、今の点もう少し御検討願いたいと思います。今日ここで早々御返事は頂かなくともいいです。
○政府委員(松永安左ヱ門君) それはもう簡単に申上げたいのは、輿論と申しますか、そういうもので電力料を値上げした金が、建設費の資金が足らんために値上げをする、値上げの金で建設する、そうすると、つまり需用家の料金で建設費を作るというような意味であろうかと思うのですが、そうですな。その点について中川君は先刻からお話になつておつたようですけれども、專門的の説明でありますために、通俗におわかりにくいのじやないかと思いますので申上げて見たいと思いますが、値上げの金そのものを直ちに建設に廻すつもりで料金値上げを肯定するとか或いは否定するとかいう考えを公益委員会で持つておりません。ただ先刻中川君の言われた減価償却に関しまする金が再評価ざれた後に相当多額に上ります。これは料金算定基準の章の項目にございますように、真実且つ有効なる資産の評価をして、この評価に基く償却費、その償却されたものは電力原価に加えて行くということを認めるというのが基準案の精神でありまして、それが公聴会に出て皆さんのいわゆる輿論をはつきり承わるときが来るのでありまするが、それから出まする償却費が百億ありましようとも、或いは二百億ありましようともそれはどういう資金であるかと申しますると、それは機械をリプレースする、つまり置替える。三十年のものが一年つ経つて二十九年あと後る、そうすると、一年分だんだんその機械の価値がなるから、その分だけはやはり置替えておいてから、力を落さんようにして行く、私ども甚だ長くなるかも知れませんが、外国の外資関係も起りましたので、外資関係を調べましたときに、固定資産の七分がその償却、置替ということの契約になつておりまして、それから修繕費に八分と見ております。今回の基準では大分それが下になつて参りましたけれども、ともかくそれが借款等の担保物の価値を維持する標準になつておりまするが、その七分、今回は六分三厘と考えておりまするが、外債当時より少いことになつておるろ思いますが、六分三厘というものが、例えば二百億となりましても、そのものは会社の建設を新たにすべき資金であることは、当然要求されるわけでありますけれども、併しその使い方はどうするかと申しますと、例えば臨時借入金を返すとか、或いは社債の年度が来におるのを返すとかいうようなことに充てまして、そしてそれによつて新たな借人傘をし建設に充てる場合もありまするし、又それによつて会社の信用を増して増資をして、建設に充てる場合もありまするから、その償却された金を建設に使う場合の資金の運用と置替はそのときによつて、及び経営者によりまして別々な考えでいたしますけれども、償却したものは建設に又戻つて行くものであるという理想は借款の限度におきましても、又我々が今度会計規定を作りました精神においても、そうきまつておるのであります。で、間接に廻り廻つてこの料金に織り込まれたものが、建設費に間接に或いは時間のズレを以ちましても行われて行くものであるということだけは、一つ御了解を願つておきたい。
○山川良一君 私はそのリプレースに必要な限度の償却をすることは当然やるべきことであつて、そうして健全経営になることは、私自身も切望するのであります。併し例えば水路のように、営業費でどんどん修繕して行くようなものを実際にリプレースする必要は事実上ないということになると思います。そういうものを四十五年で仮に償却すれば、償却がリプレース以上の限度になる。それは税法上は四十五年で償却しても、営業費に落していいことになつておりますけれども、それはリプレースの限度以上だと、こう私は申上げるのであります。例えば屋内線のようなものを二十五年で償却しますならば、それだけのものを公で要求するならば、二十五年ごとに屋内線は新らしく仕替えてやるということでなければ、屋内線を二十五年で償却するということも少しおかしいと思うのです。私申上げるのは、リプレースの限度を越して償却をする、それを料金の中に計上して行くと、事実上建設費というものが出て来るから、償却というものも必要な、委員長代理の言われるそのリプレースの限度内の償却に、それは相当私は健全な形の償却でなければならんと思います。ですけれども今の、それも競争しておる産業でありまして、各産業との競争場裡で、営業成績がよくて非常に大きな償却ができて、それを建設費に廻す分には、我々一向……。そうあるべきものと思いますけれども、これが独占事業の公益事業であるが故に、たまたまリプレース以上の償却は一つやらんように御検討願いたい、こういうことであります。
○政府委員(松永安左ヱ門君) よく気を付けて参ります。
○委員長(西田隆男君) ほかに御発言ございませんか。
○結城安次君 ちよつと、私はこの電気の料金算定基準の第十条ですが、十条は特殊料金のようですけれども、第二項に、「前項の場合においては、個別的に原価計算を行わなければならない。」これはその特別料金が個別的に原価計算して見て、損になるか得になるかという意味ですか。或いは特別料金でもなお原価計算して見て赤になるものはやらないというのか、どちらなのか、ちよつとお伺いしたい。
○政府委員(中川哲郎君) 特約料金の場合には、その特約をいたしました趣旨に即しまして、それの供給に必要な原価計算に則つた料金で、原価計算に即した料金で供給する、こういう意味合であつて、例えばこれは高い場合もあるかとも思いまするけれども、むしろ安い場合のほうが一般的だろうと思いますが、その設備が特殊な事情の下に、その需用家に特殊関係で供給されるというようなものが仮にありますれば、例えば何か特定な発電所につきまして、その発電所の電気を受けてその工場にやるというような場合に、その関係した部門の原価計算に即して料金をきめる、こういう意味合であります。
○結城安次君 私の伺つておるのは、そういう場合に個別的に原価計算して見て、なお且つ赤であつても供給する意味ですか、或いはただ単に計算だけするのでなくて、或る程度の利潤を見なければ供給しないというのですか、どちらかというのです。
○政府委員(中川哲郎君) 赤になつた場合と申しますか、赤になるような場合には、赤にならんようなことでその料金がきめられると思います。それから利潤を見るか見ないかは、その具体的な場合だと思いまするが、性質上利潤を当然見なければならん場合には、利潤は加算せられると思いまするし、それの設備の特殊事情によつて、利潤を見る筋合のものでない場合もあろうかと思ます。それはそのときの具体的な事情で、利潤を見る場合もあり、見ない場合もある、こういうことになろうと思います。
○結城安次君 それでは只今の御答弁で、第十条は、一ぱいの場合はやるかも知れないが、赤は出さない程度で、最小限度赤は出さない程度でやるのだというように了解いたします。それから電水事業会計規則の第十五条、渇水準備金これは渇水準備引当を行うことができるというので、してもしなくても事業者の勝手だ、その次の項には、若し渇水準備引当金をすれば、前項の引当金は委員会の許可を得た場合を除き、渇水のため増加した費用以外に使つてはならないというのですから、これは実際においては死文になりやしませんか。事業者として準備金をしてもいい、悪い、それは自分の任意だ、而もそれを使うことに対して非常な制限を加えられるということになると、この第十五条は恐らく死文になるのじやないかと思うのですが、只今の御説明では、これを強制的な積立金にしようかというような考えもおありのようですが、これは近くそういうようになさるお見込ですか、或いは当分これで行くというお考えですか。
○政府委員(中川哲郎君) これは免税等の準備金に引当てます場合に、利益金とみなされないで、経費として引当ができますように大蔵省と折衝いたしたいと存じております。その時期につきましては、本年の上期中、九月末ぐらいまで、いわゆる決算に間に合せまするように、時期を急いで折衷をなお続けて見たいと思つております。それまでは任意積立金でございますが、或る程度指導によりまして、できるだけこの精神に即して指導いたしたいとは存じておりまするが、本格的には強制力を持つた規定にいたすのが適当だ、かように存じております。
○結城安次君 そういたしますと、只今の御答弁で、十五条はやがて大蔵省と交渉の結果、つまり渇水準備金が無税で積立てられる時期が来るだろうから、それまでの間こうして置くというように久解してよろしうございますか。
○政府委員(中川哲郎君) さようであります。
○三輪貞治君 全国農業電力対策協議会から農事用事気料金に関する要請書が出ておりますが、この要請書が出るまでもなく、御承知のように現在の農産物の値段というものは生産費計算でなくして、全国一律のパリティ計算であるわけであります。そこで灌漑排水等に電力を使うというところは特殊なところでありまして、その特殊なところに対する価格の考慮をされない場合におきましては、農事用電力料金に対しては特別な考慮を払わるべきであると本員は思考するわけであります。そこでこの電気の料金算定基準の条文のうちで、農事用電力料金に対して特殊な考慮を払うべき該当条文があるのでございますか、どうか、その点お伺いいたします。
○政府委員(中川哲郎君) 算定基準におきましては、区分別の配分は原則的に原価に即しましたもので定めることにいたしております。従つていわゆる政策的の料金、昔電力国家管理当時とられましたような政策的料金はいたしておりません。ただ現実問題におきましては、相当農事用電力等不可欠の需用につきましては、原価的にも安く付くというような事情もあろうかと思いまするので、そういつた面で原価的に安いものは、安くし得る余地はこの基準でもあろうかと思いまするが、具体的な点として、どういうものは政策的に特に安くするということも算定基準においては予想いたしておりません。実際問題の運用に際しまして、農事用電力についてはどういう影響があるかというような点を検討いたしまして原価の幅でそれが引合うべきものかどうかというような点は、なお検討いたしたいと存じております。
○結城安次君 その検討の結果、そういう必要性を認められた場合には、この第七条の後半にありまする「各需用種別の負荷の特性及び態様を考慮した適当な基礎に基かなければならない。というふうな、この適用によつて将来」考慮されるということが実際行われることができますかどうか、このままで何ら条文を追加せず、又改正しないで行えますかどうか。
○政府委員(松永安左ヱ門君) 今の御返事は中川君から再び御返事があろうかと思いまするが、若し私の説明が足らん場合……。第七条にきめてありますのも、その点を予想してきめたものではなかろうかと思います。というのは、現在の我が国の電気事業が、それまでの余裕を持つておりませんがために、広汎に亘る農業電力に対する料金の特別考慮を払うことは、他の料金にも大きな影響を及ぼすことになります。要するに余剰利益というようなものが非常に少ない今日において、この料金算定法がそれを織り込まれているということではないと考えておりまするが、ただ私が皆さんに申上げたいのは、私も実は農業電力については古くがら関係しており、今日又頭を使つておる一人でありますが、どうも需要供給面のほうから、例えば市町村の公共電力とか、或いはその山村方面における発電計画というふうなことと配分事業とが或る程度連絡して、それで供給面のほうで特殊の考慮を加えて、そうしてそれに対しては国が適当な補助をするとかいうようなことがなければ、日本の全体の農業電力が如何にも今落込んでおる。その落込んでおることを今日都会並びに一般電力の足らない際に、これを改正と申しますか、改訂して行くということはなかなか困難であろうと思いますから、その方面について公益委員会でも考えておりまするが、皆さんでも供給及び配給方面に別途のやはり考えをお持ち下さることが必要と思つております。基準についての考えは、大体中川君が申したように別途の考えは余り織り込んでないと考えます。
○三輪貞治君 農事用電力に対しては、配給、供給の面或いは補助政策の面で考えてもらいたいということでございますが、これは一応わかります。ところがこれは一般的には該当しない問題でないかと思います。例えば発電所の建設と関連して起つた問題であつて、そういう具体的な例を私どもたくさん知つておりますが、発電所の建設に伴いまして、取水口を上下したということによつて自然流入ができるところの水田に対して電力を要請しなければならん。こういう問題の場合に供給、配給によつてそういうことができると思います。ところが一般的に必ずしも農事用電力というものを要する場合は、そういう発電所の建設と関連した問題でありませんから、これは今委員長代理の言われたことだけでは私は解決しないのではないかと思うのであります。又電力その他が原価によつて料金がきめらるべきであるということは一般的に私も納得します。ところが現在米価その他の農産物価というものは政策的にきめられておるわけなのです。だから価格が政策的にきめられれば、やはりその必要な生産費に当る重要な部分に対しては又政策的にこれは考えらるべきである。一方価格だけが政策的に決定されて、生産費を無視し、その生産費の主なる部分をなすものについては原価主義一点張りで行かれる。こういうことではいけないから、これは公益事業委員会だけに要求するのは無理と思いますから、いわゆるこういうことは、これはこの前料金算定に当つてやはり安定本部、物価庁などと緊密な連繋の下にやらなければならないという必要性を、私たちはこういうところに考えておるのでありまして、さつき中川経理長からもおつしやいましたこういう研究の上、原価ではどうしても生産が成立たないのだというようなことが、現実認められるような状態が確認されましたならば、七条の適用或いはその他の改正或いは追加等によりまして、とにかく農業生産が現在のような政策的に上からきめられておるような状態において経営が成立つような考え方を、安本等と連絡をとつて行かれたいと、かように御要求申上げておくわけであります。なおこの新電力会社から出されておりますところの試案を見ますと、従来に比較しまして相当な料金の値上になります。即ち二倍乃至二倍半ぐらいになるようであります。私は九州の出身でありますが、九州におきましては現行料金が一円三十六銭であるのに、新料金料におきましては三円三十六銭から三円四十八銭になつております。かように二・四倍から二・五倍ぐらいの値上が考えられるのであります。併しながら全国一率にやはり二・五倍前後上るのでありますけれども、他の地域におきましては、現行料金が安いために同じく二倍半でありましても、実際の新料金は九州の半分ぐらいであるわけであります。こういうような状態におきましては、九州その他の高料金地域においては、電気を原料として多量に使用するところの電気化学工業は存立できないのではないかと憂えるわけであります。そこで第十条を、さつき結城委員からもおつしやいましたように、第十条を私も非常な期待をして見たのでありますが、その第二項において而も第一項の場合においては個別的に原価計算を行わなければならない。なおこれについて御説明のあつたところを聞いても、どうもこういうような実情に副わないのではないかという気がするのであります。これに対して当局においてはどういうふうにお考えになつておりますか。
○政府委員(松永安左ヱ門君) これも先刻のお話と関連しているのみならず、結城委員の御質問の大口特約について原価を割つてやるつもりか、原価を割つてならないつもりかというお話がありましたが、中川君の御返事のうちに、リターンを考える以外には原価を割るということは考えていないという返事があつたかと思いまするが、私も同様に考えまするので、これらのごときも、その国が必要とする一種の輸出業のごとき、特に国家に貢献する意味において政策的に勉強しなければならない場合があると、同じく農業電力においてもやはりそういうことは同じウエートを以て考えられることであると思いまするがために、やはり個々について原価を見て、そうしてそれに繰上げた案をどういうふうに按配して行くかについては、業者ができる限りのベストを尽してやつてもらうということを、公益委員会においてはまあ業者に要請するほかないのでありまするから、やはり先刻申上げまたように、供給方面がもう少し十分になることがすべての先決問題でありますが、その点については私は同感であります。できるだけいろいろ案をこの上練つて見なければなりませんが、算定基準として、まあこんな考え方以上になかろうと思いますが、お気の付かれた場合はどうぞお教え願います。
○山川良一君 今のような場合に、その電力会社の負担において原価を割つて供給すると言つても、これは無理だから、ほかの消費者に負担させるか、或いは国が政策的に金を出すかということになるかと思います。なかなかむずかしい問題ですけれども、よく御研究願いたい。我々が国とどうしなければならないということになるのならば、その点について研究して見たいと思うのですが、どつちにしてもコスト主義で、この各需用者が料金をきめるというマスト主義の考え方は、例えば或る発電所の出口の平均の発電費幾らだとかいうことは、一律にやられるつもりか、仮に或る発電所があつて、その発電所が或る短期間だけの増加の電力を供給するような発電所の場合と、二十四時間電力を使うところの発電所の場合とでは、その発電費の単価が大分違つて来ると思います。ですから、それを一緒に発電して供給して行くのか、一応同じ値段を考えてやられるのじやないかと思いますが、一応この二十四時間とか、或いはある短時間だけ消費するもの等については、発電所の出口の単価はみんな均一だという考えでなしに、そういう点もむずかしいことでありますけれども、考慮して、ただ簡単に発電費は幾らか、送電費は幾らかと、何が幾らかと弾き出して、それが即ち原価だということにはなつていないように思います。非常にむずかしい問題だと思いますけれども、その点はどういうふうにお考えですか、今の電力の配分の仕方が非常に不公平だという意見をあつちこつちで聞きますが、不公平だということはどういうところに基いておりますか、只今申上げました消費状態の如何を問わず、一律の発電費というようなことでずつと積み上つた不公平ということになつておりますか。
○政府委員(松永安左ヱ門君) これは第九条に、大体その特定地域の供給原価というのをきめているのを一つ御覧を願いたいと思います。山川議員のお尋ねは二つに分つているようであると思います。一つは、特定な場所で供給が非常に楽であるところと、そうでないところも考えを同じにしているかということにつきましては、この特定地区で、山の中で送電線も余り持たんけれども、連絡はないけれども、そこには割安の電力が得られて、そうして一定の供給がその場所でしたほうがいい、その場所の工業を興すがいいというものについての供給原価はマイナスの面、即ち安い供給ができ得られるということを第九条は多少指示しております。その代り、又佐渡だとか、壱岐だとかいう水力も大分……。石炭も少し不便なところでは、又その原価も高いし、条件も違うから、特に又高くてもいいというプラス面のことも含まれてあります。大体におきまして、一括して申上げると、やはり原価主義は、その発電と、受電地との間のロス及びそれから生じまする供給条件によつてロードのかかり方、そのほかによつて適当な振合いをきめて料金を設定してあるようでございます。又算定基準はその意味で作つたものでありますから、御配慮の点はできるだけこの算定基準をよく使いますれば、御懸念の点は殆んどないことになろうかと思つております。これは各社の努力を求めなければならんわけでありますが、基準は大体第九条、ほかを御覧になると、負荷の状態によつて料金はやはりと原価主義に細かくなつて行くと思います。
○山川良君 松永委員長代理の手許に行つているかも知れませんが、日本産業協会からの要望が来ておりまを。これは大中小いろいろな産業の集まりで話合つたものなんですが、この要点はどうしても必要な値上げは止むを得ないんだけれども、最小限度にとどめて頂きたいということと、それから現在の料金制度に相当な不合理があることは認めるけれども、一度に急激な改革をやると、産業によつては非常な問題を起すから、この値上げも料金決定の様式と、それから産業別やら、大口、小口別の料金の配分の仕方等もまあ漸進的にやる必要があるだろうということなんでございますが、この公益委員会の電気の料金算定の基準そのものは大体合理的だと思いますけれども、考え方そのものは、これをいきなり一度にこういうふうにおやりになるのか、或いは日産協の意見が出ておりますように、まあ漸進的にやつて、理論はともかく、余り経済界、或いはひいては日本の経済界全体に混乱を起さないようなふうなことをおやりになりますか、委員長代理のその辺のお考えをおきめになつておられるならば、伺いたいと思います。
○政府委員(松永安左ヱ門君) 只今のお話と同様なことが、五月二十二日日本産業協議会から要望書が出ておるのであります。大体御要望になつていることは決して無理な御要望ではなく、料金の値上げは止むを得んとしても、或る産業には重大な影響を来たすものがある。それらをよく検討して、業者の値上げをよく検討して見てくれということに帰するようでありまして、その点私どもも専ら研究いたしておりまして、業者のほうにもその注意をこの書面と共に又申渡して、業者も産業家と最近出合つてよく御協議になつておるようであります。
○古池信三君 簡単な二、三のお尋ねをいたしたいと思います。電気料金の算定基準案の第一条に、報酬を公正なものとすると、こういうことがありますが、ここで報酬を公正なものとするという意味はどういうことでありましようか、恐らくこれは第六条に関連する問題だと思いますけれども、もう少し具体的に御説明願いたいと思います。
○政府委員(中川哲郎君) この報酬と申しますのは、電気事業の収入から減価償却費、営業費並びに税金等適正な額に見込まれました所要の経費を差引きました残額がいわゆる報酬となるものでありまして、これを適正な幅にとどめると、その適正ということは六条関係にどういう幅のものが適正かということは又あるわけでございまするが、要するに妥当な報酬を確保させるという点を主眼といたしました表現になつておりますが、これの裏には従つて飽くまで経費関係のほうが適正にやはり想定されなければならないということが前提になつておるわけであります。総括して申せば、すべてのコストも適正であり、利潤も適正であるということが第一条の主眼でありまするが、表現がたまたまやつてはいかんという裏からの表現になつておるわけでありまして、言わんとするところは、すべてのコストが適正であるということと同一義と御解釈願いたいと思います。
○古池信三君 私お尋ねしましたのは極く端的な問題でありまして、ここで適正な配当ということは、何割くらいをお考えになつているかとお尋ねしたのであります。
○政府委員(中川哲郎君) 配当につきましては、現実の電気事業の配当は最近におきまして一割でございまするが、その他の公共事業等の標準的な配当等を参酌して妥当な幅をきめたいというふうに考えておりまするが、現実の事情といたしましては、一般公益事業を通じまして、大体まあ現状の配当程度が標準ではなかろうかと考えております。
○古池信三君 それから同じく第一条の後段のほうですが、各需用種別聞及び各需要者間に不当な差別的取扱いをしない。これは勿論当然のことと存じますけれども、不当な差別的取扱いをしないということならば、不当でない差別的取扱いはしてもよろしいと、或いはするということであろうと思うのです。そこで差別的取扱いとしてどの程度までそうでないとしてお考えになつておるかということを一つお尋ねしたいと思います。
○政府委員(中川哲郎君) 一条で不当な差別的取扱いをしないというような原則を掲げまして、二条以下でそれの細目があるわけでございまするので、不当な差別的取扱いをしないために、原価に即応した需用種別の配分をするということになつておるわけでございます。従つて需用種別間並びに需用者間の公平な原価配分に即応しました料金改訂が不当でない、そういう意味合いでございます。或いはお尋ねの趣旨に即していないかも知れませんが……。
○古池信三君 例えば電燈料金の場合に、非常に生活上困窮な人であると、そういう人に対しては特別な割当の料金を規定するというようなことはお考えになつておりますか、どうでしようか。
○政府委員(中川哲郎君) 先ほども申上げましたように、この算定基準といたしましては、いわゆる政策的な料金の算定を予想いたしておりません。いわゆる貧困者への電燈とか、何とかに対しては、いわゆる国の方針とか、或いは産業の特殊部門の要請とか、そういうような面からした差別を加えな心というのが、この原則の趣旨であります。
○古池信三君 それから第七条の原価配分というところでありますが、各需用種別の負荷の特性及び態様を適当な基礎に考えなければならんということ、これは如何にも御尤もなことでありますけれども、余りに抽象的に書かれておりまして、これが如何に具体的な場合に適用されるかということが問題であろうと思うのであります。そこでこれは少し政治的な問題になるかも知れませんが、前回でしたか、私がお尋ねした場合に、松永委員長代理から、この料金問題について産業界を混乱させるようなことは公益事業委員会としては考えないという御答弁がありました。これは当然のことで、この際料金の改訂によつて我が国の産業界を混乱に陥れるというようなことは極力避くべき問題であるとは思うのであります。ところが先ほど他の同僚委員の質問を聞いておりますると、場合によつては九州等においては料金が二倍乃至二倍半になるというようなことがあつたのであります。これは果してそうなるかどうかは私もはつきり知りませんが、若しあの同僚委員の御質問のようなことが実際に今度生ずるといたしますれば、これは産業界に対して相当大きな影響をもたらす問題で、先般の松永さんの御意見、即ち産業界に混乱を起さないと言われた御答弁とよほど違つて来るように思うのであります。従つて特に今まで多量に電力を使い、むしろ電力そのものが生産の原料とさえも考えられておるような事業に対しましては、負荷の態様等を考慮した相当な斟酌が加えられるものかどうかということについてお尋ねをいたしたいのであります。これは……。
○政府委員(松永安左ヱ門君) 只今表も持つておると思いますが、ちよつと見当りませんので、あとで又御配付申上げてもいいと思いますが、今度の各社の料金値上げの要請に当りまして、およそ産業別にその料金の原価値上げが表となつて現われておりまするので、各地についてことごとく調べることはまだ困難でありまするけれども、大体においてこの冬或いは夏という時期を見て、お使いになつておりまするもの或いは化学工業の方面のごとく、或る程度の電力の量を余計にお使いになりますものと、而もその原価は最近著るしく石炭料金を含んでおりまするこの今回の業者の改訂料金を、その業別に割当てまして値上りが各産業別に持つ割合が、その産業にどういう役割を持ち、又その値上の率が行き過ぎた結果として、非常な御迷惑を起すものがありはせんかというので、産業別の持つものを分析して作つた表が簡単にございますから、あとで……。それは無論杜撰なもんであろうと思いますが、九州と他のほう、どこでありましたか、大阪、関西でしたかの表がありますから、それらをそのうち御参考に提出して見ます。尤も今の料金は確定したものでもなく、殊に特別料金につきましては、この算定基準の第十条にもありますように、種々特約料金は考慮を加えんならん点が多いのでありまするから、これらの諸表に徴しまして又実際に徴して料金が過当になつたものについては、それを許可するわけにも参らんのでありまするので、今後とも慎重審議したいと思うておりまするが、只今見たところでは、各業者に事実上の大きな変化を来たすものではないかのごとく見えておりまするけれども、そういうことは先入主になつてはいけませんので、又公正に検討したいと思つております。資料も不揃いでありますが、一、二資料のある分は委員長の手許まで差上げて置くことにいたします。
○古池信三君 只今詳しい御説明を頂きましたのでありまするが、最近新聞でいろいろ値上問題が論議されておる。その報道によりますと、或いは五割値上といい、或いは六割、七割というような記事があるのであります。これは勿論全体の平均の値上率だろうと考えまするが、ところが先ほど申上げましたように、場合によつては七割どころではない、二倍とか、二倍半というような大幅な値上になるというようなことになりますれば、これは相当産業方面に重大な影響をもたらすものと私は信ずるものであります。松永委員は、かように電気料金が業種によつては、特に電気を非常に多量に使用いたしまする業種に対しまして、具体的に算定した場合に一キロワット・アワーの料金が二倍とか、二倍半になつたと仮にいたしまするならば、これによつて産業界には相当大きな混乱を来たすものであるということをお認めになりますか、どうでありますか、この辺を一つお尋ねしたいのであります。
○政府委員(松永安左ヱ門君) もとより過当な料金の値上りでありますれば、どの産業と言わず、日常の家庭の電燈等においても著るしく御迷惑をかけるのでありまするが、只今まで出ておりまする料金値上は、例えば東京方面では六割ばかり、九州のごとく火力を基底として使いまするようなところも七割強というようなことでありまして、それが著るしく産業に影響するものなりとして声を大にするほどのことはないと思つておりまするが、委員会としては、先刻申上げましたように、さようなことができるだけ先入主とならないようにして、一朝審査を誤まりますと、思わんところに、調べの届かんところに非常に御迷惑が参りまするから、十分調査しますのみならず、只今業者の持つて来ているものをそのまま、公聴会には或いはお出しいたしますが、公聴会前後につきまして、十分な考慮を加えて、高いものについては個別にでも料金の引下を要求する考えであります。害毒のないことを期しております。
○古池信三君 只今の御答弁で非常に私は安心をいたしたのであります。というのは、具体的に御検討の上、特に著るしい値上になるようなものについては、これを値上げさせないように話をする、こういうお答えであつたと思うのであります。従つて只今私が他の同僚委員の御質問を引用いたしましてお尋ねした二倍とか、二倍半とかというような高い値上はこれは当然あり得ないものと、かように私は了承いたします。そこでさような場合に、この料金算定の基準でずつとこの通りにやつて行けば、今の二倍というような料金が仮に出たとしまするならば、それを特にこれは少しひどいから、産業に与える影響が大きいから引下げさせようと言つて公益事業委員会がお取計らいになるとすれぼ、それはどの条文によつておやりになるのでありますか、ちよつとお尋ねいたします。
○政府委員(中川哲郎君) この条文は全体として相当抽象的な規定になつております。従つて例えば原価配分にしましても、いろいろの配分の方法がまずいために非常に高くなつておる場合もあろうかと思いまするし、具体的部門について公正な原価配分をできるだけさせるということと、同時に第七条並びに第八条は原価を基礎として定めるということになつておりまして、必ずしも原価そのものが絶対的な原則というわけでもないわけでございますので、運用の面におきましては、或る程度の余地はあろうかと思います。
○古池信三君 それでは今の問題はその辺で打切りまして、次に第三条、減価償却費ですが、これは事業設備の評価額に対して定額法によつて算出した額を基準とする、こうありますが、従来の電気料金の策定の場合には、減価償却費はどういう方法でやられておりますか。
○政府委員(中川哲郎君) 現在におきまする電気事業の減価償却は、現在の簿価を基準にしまして定率法で償却いたしております。
○古池信三君 従来定率法でやられておつたのを今回定額法に改められたのは、どういう理由でありますか。
○政府委員(中川哲郎君) 原価をきめます場合には現実の経理上定率法であるという点を申上げたのでありまするが、過去におきまする、原価計算では定額法を用いておつたのが原則であつたように思います。従つて電気料といたしましては、定額法で毎年均等の償却をすることが、電気料金を平均化する趣旨からいたしまして、原則としては定額法のほうが妥当である、こういう趣旨で原則は定額法にいたしておつたわけであります。
○古池信三君 従来定率法でやられておつたのが原則であつたのを、今回は定額法を原則とされた、こういうお話でありますけれども、従来定率法というものが原則になつておつたについては、やはりそれ相当な理由があつたはずだと思うのです。それを今回定額法に改められて、而も従来の簿価と違つて今後は再評価額になつて、相当資産の評価は多くなるわけであります。これに対して定額法によつてやられますると、年々減価償却費というものは、従来の率に比べれば非常に多くなると思うのでありますが、その辺のところはどういう御見解でありましようか。
○政府委員(中川哲郎君) 先ほど基準の説明のとき申上げておつたつもりでおつたのでございますが、或いは御出席になりませんで、その辺の説明がまだ御了解願つていないのだと思いますが、現在は定率法を使つております。という点は、いわゆるまあインフレ時代でありまして、設備の増加が年々非常に殖えるというような意味合いから、且つ又再評価前におきまして、資産価値が実質的に低いために償却を幾分なりとも十分にするという意味合いで、定額法の原則に変えまして、定率法で実際上経理いたしておつたわけでございます。それで電気事業としては定額法の償却が原則として妥当であるという点は先ほど申上げたわけでございますが、ここで先ほどの説明で敷衍しで申上げました点は、資産再評価を実施いたしました上において定額法と定率法とどつちの償却法が妥当であるかという点につきましては、定率法の、再評価資産につきましては、定率法の償却が現実の税法の処理その他からいたしますると適当である。又設備の累加せられて行く上におきまして、定率法で行つたほうが既存の設備については償却額が年々低下して参りますのと、年々付百億かの資産が殖えて行きますことに加えまする新らしい償却額と、両方兼ね合わせてみますると、定率法のほうがむしろ料金を安定させる、この二点からいたしまして定率法のほうが現実の事態に即しましては妥当であるという意味合いのことを申上げたわけであります。従つて原則は定率法である。これは現行の料金定安の趣旨から定額法がいいという原則を先ず前提といたしますが、過渡的な問題としては、定率法のほうが又現実の事態には妥当するという意味合いから、この三条の但書の運用によりまして、定率法による償却を採用したほうが、現在の事情の下では適切ではないかということを先ほど申上げたわけであります。
○古池信三君 次の第四条の第二項ですが、現に稼働していない設備は事業運営上必要とする正当な準備の限度までは評価額に加算するという規定があります。これはどういうことでありましようか。簡単でよろしいのですが、御説明願いたいと思います。
○政府委員(中川哲郎君) 電気事業の会計規定におきまして、稼働設備と休止設備と分けてございます。稼働設備は原則として当然有効な資産の価値判断の対象になるものでございまするが、休止設備は現実には電気事業の用に供していないわけでございますが、その休止の趣旨が妥当な事業運営を全うする上の必要な準備の限度でありまするならば、これを更に原価にも見ようと、こういう趣旨であります。
○古池信三君 そうしますと、この建設中のですね、建設仮勘定に属するようなものは、これは現に稼働していない設備でありますが、ここに適用になるのでありましようか、どうでありましようか。
○政府委員(中川哲郎君) 建設勘定は原則としては原価計算の幅に稼働設備は上つて参りません。ただ原価計算が一年なら一年の期間をとつて計算いたします場合には、その年度中にでき上つて参ります設備につきましては、部分的にコストに見る場合があるかと存じます。
○栗山良夫君 私は細かい質問に入りまする前に、先ず松永委員長代理から伺いたいのでありまするが、この前私の質問に答えられて、電気料金の値上げの時期は四月一日を目標にいたしまして、余り離れた時期ではない、こういう工合におつしやつたのでありますが、今日もやはりそういうコースを辿つて準備をせられておるのかどうか。即ち聞くところによりますと、今日説明を願いました料金算定の基準は、六月十一日に公聴会を開いてそうしていよいよ料金値上げの具体的なコースへ進まれるということを伺つておるのでありますが、この際改めまして電気料金更改に至りまするまでの公益委員会がとらんとしておられる具体的なコースを御説明を頂きたいと思います。
○政府委員(松永安左ヱ門君) 坐りながらお答えいたします。大体六月十一日のこの基準の聴聞会が終りまして、私どもで大体の原価に関する考え方が確定いたしますると共に、旧来のいろいろ訂正して各業者から出て参つております、未だ一部分特殊料金或いはそのほかについてはつきりした数字を出し得ないところのものもありますが、それらを整理しまするのに、料金基準の確定を待ちまして、多分六月十三日頃から、それの検討にかかりまして、聴聞会を十五、六日になりまするか、七、八日になりまするか、料金聴聞会を開きたいと思つております。そういたしますれば、七月十五、六日頃或いは十八日頃に至つて各地に委員並びに陪席の者が出まして、聴聞会を終えますのが、十七、八日頃までには遅くとも終ると思つております。そういたしますと、あと二週間ばかりの日があります。その二週間のうちでありまするが、聴聞会を終えまして、二十日頃になりますか、或いは二十二日頃になりまするか、その頃確定料金というものをきめまして、そうして各社に認可を与えるわけであります。認可を与えますれば、各社は一週間乃至二週間の予備の期間を以て、多分八月一日には料金の実施ができるものでないかと只今考えております。それだけ御返事を申上げます。
○栗山良夫君 そういたしますと、聴聞会は、只今の御答弁では六月の十八日頃から七月の十八日頃まで約一カ月間おかけになる、こういう工合でございますか。
○政府委員(松永安左ヱ門君) 一カ月以内、二十日ぐらいですか……。
○委員長(西田隆男君) 日程の予定ができておりますならば、松田事務総長からお答えいたします。
○政府委員(松田太郎君) 大体の考え方を申しますというと、先ず各会社のほうから認可申請書が出まして、それを一応委員会として検討いたしました上で報告をいたしますわけでございます。報告をいたしましてから、聴聞会に入りますまでには少くとも二週間を置かなければならんように規則の上でなつております。そうしてこの聴聞会は新会社の所在地ごとに開くようになつております。従いまして九カ所において個別に開くことになつております。まあ大体その順序等につきましては、只今一応考えておりますものは、東京、大阪を先ず手初めにいたしまして、順次高松、名古屋、仙台、広島、富山、札幌、福岡というような順序でやつて参りますが、そういうような関係からいたしまして、聴聞の期間といたしまして、約十日ぐらいを考えております。聴聞の、従つて実施期間は七月の初めから十日間ぐらいか、大体今のところでは聴聞会を開いて見たらどうかと考えておりますが、併しこれがその申請書の出て参ります時期如何によりまして、自然変つて参るわけであります。仮に六月の十日前後にでも申請書が正式に全部整いますれば、今申しました期間の計算からして、それくらいの間に聴聞会が開かれるかと思つております。で、その後委員会といたしましても、調書を作成いたしまして、そうして値上げをすべきかどうかということを十分検討いたしまして認可をいたすことになりますれば、その認可の後、各新会社におきまして、十日間公告を……、公告と申しますか、新会社においてその内容を十日間一般公衆に閲覧できるようにいたさなければなりません。従いまして、その十日を経過しまして初めて実施が可能というようなことになりますので、仮に今申しましたように、今月の十日前後に認可の申請書がありまして、順調に参りますれば、八月一日ぐらいが新料金の実施の時期となり得るのではないか、かような日程に考えております。
○栗山良夫君 そういたしますと、公益委員会で正式に料金の確定認可をせられるのは、先ほど松永委員長代理は七月の二十日頃であろうと言われましたが大体へ事務総長のお話ですと、もう少し遅れるように思いますが、そうではございませんか。
○政府委員(松田太郎君) 大体七月の二十日でよろしいのでございます。七月の二十日頃で、あとで十日間の各会社における公示をいたしますので、丁度七月の二十日頃、あと十日ぐらいすれば、八月の一日前後にはできる、こういうことになつております。
○栗山良夫君 それからこの聴聞会に出まして意見を述べる人は、相当希望者が多かろうと存ずるのでありますが、只今どういうような心組みでおいでになりますか。
○政府委員(松田太郎君) それにつきましては、やはり聴聞並びに異議申立に関する委員会の規則ができておりまして今申しました認可申請書の内容を公告いたしましてから、二週間以内に利害関係人のかたから、自分の利害関係のあります理由を委員会のほうに出して頂きまして、そうして委員会としましては、その理由が実質的にあるかどうかということを検討いたしまして、そこで聴聞会に参加して頂きたいという意味の何と申しますか、通知を出すわけであります。その通知を出しますというと、今度はその通知を受けたかたが、いわゆる趣意書というのを出して頂くことになつておりますが、この趣意書はそれぞれの各地区におきます委員会の支局のほうに出して頂ければいいように考えております。そういう順序で聴聞に入りたい、かように考えております。
○栗山良夫君 その場合に利害関係人の解釈でありますが、いわゆる一般消費者の立場を代表するような人々が聴聞会において意見を述べたい、こういうような場合にはどういう工合のお取計らいを……。
○政府委員(松田太郎君) 例えば消費者の……。各会社自体は勿論いいわけでありますが、例えば日産協でありますとか、経済同友会でありますとか、そういつたような団体自体、言い換えれば、その団体自体としては実質的には利害関係がないというような場合には、そこの数人で結構でありますから、その団体を構成しておりまする構成員のかたから委任状を出して頂ければ、その団体の代表者が利害関係人として意見を述べて頂けるようになつております。
○栗山良夫君 それは経済団体のようなものでありますが、例えば最近東京で出ておりまする主婦の団体とか、或いは婦人の団体とか、或いは組合とか、いろいろなものがございますが、そういうものも、只今説明された団体と同様に扱われるわけでありますか。
○政府委団員(松田太郎君) その点につきましては、特にそういう各家庭電力の需用者という意味で、勿論そういうかたも来て頂いて結構でありますが、余りにも多くなりますというと、非常にあれでありますから、そういう場合にはやはり代表のかたをおきめ頂いてそういう全体のお気持がわかるようにさえして頂ければ結構だと考えております。
○栗山良夫君 そういたしますと、これは概括的に申上げますれば、何らかの団体があり、そうして今度の料金の更改に非常な利害関係を有する、こういうようなもの……。これはまあ殆んど全部有するわけでありますが、そういうものにつきましては、その団体の性格には余りとらわれないで、一応その団体を代表する資格を取得した人が申出るならば聞き容れる、こういうふうに解釈してよろしうございますか。
○政府委員(松田太郎君) 大体そういう工合にお考え頂いて結構と思います。
○栗山良夫君 それから先ほど同僚の結城君から渇水準備金のことにつきまして、これを義務的に措置するお考えはないかということがありました。そうして大蔵省当局と折衝いたしまして、善処をするという御答弁があつたと伺つたのでありますが、実はこの渇水準備金の制度の問題につきましては、もうすでに私が申上げるまでもなく、私自身といたしましては、一昨年以来、当時の稲垣商工大臣当時から力説をして参つたことであります。公益委員会の発足に当りましても、現横尾通産大臣からは特に引継ぎをせられたいということを要望しておつたような次第でありまするが、公益事業委員会としては、今後の御努力のお約束は別といたしまして、発足以来今日までこの問題についてどの程度の御努力を願つたのか、それを伺いたいと思います。
○政府委員(松田太郎君) 渇水準備金というものを、極力上期と下期との問におきまして、例えば上期におきましては、豊水等の関係によつて或る程度余裕金が出たという場合に、それを下期の渇水に充てるというような点につきましては、先般の日発の三十六億の問題が出ましたときにも、たしか松本委員長からもその間の一番の癌はその制度の点にあると思う、従つてこの場合に極力税の問題を何とか免れるようにする、そうして安心してこの豊水期に出ました余裕金というものを渇水期における準備金に充てるというような行き方をさせるようにしたいというお話でありました。それに対しましては、その後大蔵省のほうにもその問題は持ち出しております。なおその点につきましていわゆるその法律の改正が要るかどうかというような点につきましても、いろいろ検討をお互いにしておるのでありますが、今のところ大体法人税法の施行細則の多少改正をいたしますようなことでもいたしますれば、その点がうまく行くのじやないかというような見通しも今付けておりますが、なお詳細につきましては、目下その点をどういうような方法で更にやつて参るかというようなことにつきましては、新会社のほうの意向も十分に伺いまして、この点を処理して参りたい、かように考えております。
○栗山良夫君 只今大蔵省当局にも持ち出しておる、法人税法の施行規則の一部を取替えることによつて目的を達するというようなお話がありましたが、具体的に大蔵省のどことどういう工合に今まで御折衝になつたのか、それを伺いたいと思います。
○政府委員(松田太郎君) その問題は、例の三十六億の問題が起りましていろいろ御意見を承わりましてから間もなく大蔵省の主税局のほうに話をいたしまして、今申しましたその方法の点につきまして、検討をお互いに続けておるという状況になつております。
○栗山良夫君 これは松永委員長代理にもお聞き願いたいのでありますし、特に松本委員長に私はお聞きを願いたいと思うのであります。伊藤委員もこの前この話に触れましたので、御賛成を得たと思つておるのでありますが、実は私どもも、これはあとで又質問の中で申上げまするが、了解いたしかねる点がありましたので、実は本日午前中に大蔵省から係官の出頭を求めまして、どの程度に進展をしておるのかを質したのであります。御承知のように主税局長は只今外遊中でありますので、局長の来席を求めるわけには参りませんでした。又次官或いは大臣の出席を求めたわけではありませんが、大蔵省当局として責任の持てる係官の出席を求めて話をいたしたのでありまするが、公益委員会からは一、二度そういう申出があつたけれども、よくまだ内容を呑み込んでいない。そこで私どもは今日は午前中大いに渇水期の準備、金制度の法的確立の必要性を力説いたしたら、初めて大蔵省当局はああそうであつたのかというので、了解をされたような実情にあつたようであります。あなたがたが果してどの程度に本当に真剣に大蔵省当局に努力をせられたのか、ちよつと私ども理解に苦しむのでありますが、その点をもう少し詳しくお述べを願いたいと思います。
○政府委員(松田太郎君) その点につきましては、総理長が直接主税局長に交渉をしてもらつたそうでありますから、経理長から詳しく御説明いたします。
○政府委員(中川哲郎君) 三月の末頃だつたと思いますが、私直接主税局長にお合いいたしまして、この点の必要性を申上げ、原則的にはその筋は御了解願つておつたつもしであります。細目のやりかたにつきましては、これは旧電力局時代からいろいろな案を電力局としても持ちまして、大蔵省と折衝いたしまして、一応行き悩みの形になつていたのであります。例の三十六億の問題でも、主税局長と会いましたときには、方針としては一応考究して見ようということの御了解を得まして、細目の点についての準備をその後いたしつつあつたわけでございます。で、我々の目標といたしましては、新会社が新会計規定に、これに則りまして整備いたしました。期間といたしましては、大体本年度の上期末の決算には間に合うように具体案を作りたいと、かような予定で具体案を今作つて、大蔵省と折衝することになつております。
○栗山良夫君 この電気事業会計規則は三月の十四日にこれは公聴会を経て、たしか決定されたと思うのであります。その第十五条は任意規定になつておることは御承知の通りであります。従つて今中川経理長が御説明になつたように、少くとも三月十四日の状態においては、決して義務規定にしようというお考えはなかつたということははつきりしておるわけでありますが、当時やはりそうでありましたか。
○政府委員(中川哲郎君) この会計規定を作ります際、これを強制規定にしたかつたのであります。その点につきまして、それの前後だと思いまするが、大蔵省とも、その前にもやつておるはずでございますが、折衝いたしましたが、前の電力局時代にやりました例から申しまして、これの細目の規定法が非常にむずかしいのであります。そういう意味合いで一応出されました案につきましては、大蔵省としては、そうでありまするならば、現在の税法の扱いだけで上期、下期の調整は或る程度できはしやせんかということで、この規則を作るときには完全な了解を得られなかつた。従つて新会社が発足いたしましてからの第一事業年度までの間に具体化しようという前提の下に、一応これは暫定的な意味合で任意規定にいたしました。併しながら成るべく早く強制規定にしたいというのが実はその当時からの考えでございました。
○栗山良夫君 私最近聞くところによると、この新会社ができましてからも、この問題の研究を業者の間でも続けられておる。そうして最近出された結論は、依然として任意規定によつてやつて行きたいという希望が圧倒的であつて、そういう工合に一応業者のほうできまつたということを聞いておりますが、そうでありますか。
○政府委員(中川哲郎君) これは会計規則を制定いたします際には、業者側の希望としては任意規定で行きたいというような希望も勿論あつたかと思います。併しながら或る程度免税措置等の具体的な利点がございますれば、勿論業者としても役所が強制規定として臨みます以上は、必ずしもそれに不賛成であるというような点は私ども聞いおりません。従つて暫定的な扱いとして任意規定で行くことに賛成されたのだろうと思いますが……。
○栗山良夫君 この第十五条の説明がなされておりまして、それには……ちよつと私只今その書かれておるところが見当らないのでありますが、大体要領は一定の基準を設けて渇水準備金の運用を図るようなことが入つておつたと思いますが、その一定の基準というのはどういう工合にお考えになつておるのでありますか。
○政府委員(中川哲郎君) 現行の会計規定では任意規定でございまして、従つてその会計規則の解釈等は或いは任意規定を前提としての解釈になつておると思います。強制いたします場合の基準といたしましては、これはいろいろあろうと思いまするが、豊水のために予定の石炭の消費が少くて済んだという、石炭の消費の節減を第一にいたすべきものと思います。従つてその年間予定いたしました基礎となりまする水量、それに対しまして実績の水量が下廻つた場合、それを予定の石炭の消費率に乗じまして得ました石炭の節約量というようなものを基準にいたしまして、それの全額乃至何割というものを以て第一に強制的な場合にはそれを強制として、それより生じました益金を積立てる限度とすべきものと思います。又豊水のための利益を石炭以外のもので算定いたします場合には、これは強制の幅にそれを取入れるべきやどうか、更に石炭の単価の点につきましては、石炭の単価の値下りといいますものが、企業努力によるべきものもあろうかと思いますので、単価の値下りについては強制をさせるのがいいかどうかという点は問題があろうと思います。従つて強制いたします場合には、先ず予想いたしました水量以下に非常に水が出ました場合に、節減された石炭量というものを中心に置いて行きたいと、かように考えております。
○栗山良夫君 大体渇水準備金制度についての公益委員会の抱懐しておるお考え、或いは業者のお考えというのもはわかつたのでありますが、私は重ねてここで承わつておきたいのは、要するにこれに義務規定にならないのは、大蔵省当局との話合がまだ完全に付いていないということがまあ一つの理由に挙げられておるわけでありますが、これが仮に付くとすれば、公益委員会としては法的根拠を与えて渇水準備引当金制度を設けることに賛成でありますか、反対でありますか、その点をはつきり一つして置いて頂きたいと思うのであります。それは業者の意向は別として、少くとも公益委員会として、公益委員会が持つておる使命を達成いたして参りまする上において是非やらなければならんものであるかどうか、そういう強い考えを持つておいでになるかどうかということを伺つておきたいと思うのであります。
○政府委員(松永安左ヱ門君) 只今中川君から申しましたような大体扱い方によつて大蔵当局と若し話合が付きましたならば、成るべく渇水準備金というものを或る程度用意して置くべきものであるということを希望を申述べ、さような方向に向けて経理方法等を処理して行きたい考えであります。
○栗山良夫君 或る程度という表現がありましたが、少くとも昨年度の例でもわかりまするように、原価計算に織り込んだ水量から相当離れた程度の水量があつた、いわゆる異常豊水があつたという場合には、その異常豊水によつて生れて来る利益というものは、これは業者から言えば完全に不労所得であるわけであります。それから又需用家から言いまするならば、そういう原価計算に織り込まれなかつたところの発電量によつて得られた電力代というものは、或る意味においては将来起るべき渇水期に備えての私は前払金であると、そういう工合に考えてもいいと思うのでありまして、従つてそういうような異常豊水による料金の収入というものはやはり紐付にいたしまして、そうして電気経理の明朗を期して行かなければならん。或る程度という意味はどの標準を指されたのかわかりませんが、もう少し強い意味でこの制度の確立を私は是非ともしなければならんと思うのでありますが、そういうような強い御意思の発表がないということは、どこかほかにまだ必要を認めない御理由があるのでありましようか。
   〔委員長退席、古池信三君委員長席に着く〕
○政府委員(松永安左ヱ門君) 今栗山議員の御質問は、或る程度というだけではものがあいまいであるというお考えでありとしますれば、決してあいまいではなく、強さ弱さの程度を適当に処理して行かなければならんものであると思います。それからその具体的方法等は、やはり最近の石炭事情及び今回の料金制度もかなり以前より超過料金等の取扱を業者が変更して申込んでおります。十分その辺のところを調査しまして、実績に徴して相当強い程度において計算の是正と申しますか、消費者にかけられた計算の是正というものをどこかで見合つて行くようにするのが公正妥当と思つております。その辺についてまだ今回の料金改定に当りましての具体案がきまりませず、いずれ聴聞会等を経てその辺のところもやはり検討される主な一つになるんじやないか、今日の答弁は先ずさように、或いはさような程度と御了承を願つておきたいと思います。
○栗山良夫君 今度の料金更改は、その考えのスタートはやはり八カ年間の平均水量ということが元になつて出だすのであつて、私がお話をしておるのは、そのほかのことを問題にしておるわけでありますから、今度の料金更改の具体的ケースには何ら触れない問題なんであります。今度八年の平均水量を元にして組立てられた新らしい料金制度において、而も実際にその料金制度を運用いたしました場合に、その原価計算に盛つた水量よりも遙かに大きな豊水があつたときに、それから生れた収入をどうするかということを併せて私は考えて置かなければならん問題である、こういう工合に言うわけであります。そこでまあいろいろ御答弁もあり、私も質問をいたしました、私が率直にここで申上げまするならば、大蔵当局は今日我々の説明によつてとにかく非常に国民全体の福祉に関する重要な問題であると、これは慎重に考慮をしなければならんということがはつきり初めてわかつたように私は思うのであります。この点は公益委員会の御協力は甚だ今日まで私は足りなかつたと思うのであります。そこでこの際こういう工合に不労所得になるような虞れあり、而もそれが電気事業の経理にいろいろ疑惑を国民から招く元になるような点は払拭をいたしまして、今後電気料金の値上げが若し必要であるという場合には、それは筋の通つた物件費の値上りであるとか、そういつたようなものによつて自然な形で行われて行く、又異常豊水が何年か続きまして、そうして当然料金を引下げるべきであるというような結論が出ましたときには、やはりそれを下げて行く、こういうような私は明朗な形で制度を作つて置かなければならんと思うのであります。私どもは近く又大蔵省の次官或いは大臣ともこの問題については委員会としてよく話合をして行きたいと思つておりますが、公益委員会もどうか今までのところではどうも御熱意がなかつたように思いますから、一役の熱意を傾けられて、この渇水準備引当金についてははつきりと法的根拠を与えて、そうしていささかの疑惑も国民に残さないように一つ善処を願いたいと思います。
○政府委員(松永安左ヱ門君) よく御承知いたしました。規則第十五条の一項、二項について若し必要がありましたならば、明細に規定の改訂を行つてでも御意見のあるところに副うようにしたいと思います。
○栗山良夫君 それでこの問題は八月一日に大体予定をされました料金更改にすぐ間に合わないにいたしましても、又それほど急ぐ必要もないかも知れませんけれども、少くとも本年度の上半期中にはその結論が出まして、はつきりと法的根拠が与えられるように是非とも一つ努力を願いたいと思いますが、その辺はお約束願えませんか。
○政府委員(松永安左ヱ門君) よく了解いたしまして、努力することにいたします。
○委員長代理(古池信三君) ほかに御発言はございませんか。
○山川良一君 今度各電力会社から出されております。まあ今検討中の案、正式な案ではないかも知れませんが、それには会計規則の精神、例えば十三条、十四条あたりの建設費の一部が経費の中に織り込まれておるものと了承してよろしうございますか。
○政府委員(松永安左ヱ門君) 只今の御質問は第十三条に関する御質問でございますか。
○山川良一君 十三条と十四条の中に建設費の、言葉を換えれば、一部は営業費に入れてよろしいようなことになつておりますが、そういうふうな思想で今の電力代が組立てられておるか、こう了解してよろしうございますかということです。
○政府委員(松永安左ヱ門君) 大体十三条・十四条は、建設営業に関連する費用はその年度における建設と営業との各それぞれに順応して、はつきりその正比例で配附しなければならない。建設費が僅少なときは、その全額を営業費のほうに配附することもできるというような意味は、営業の施設を、何と申しますか、ごまかしてはいけないというような意味になつておるものと思います。
○山川良一君 第十四条の二項ですね、「建設費が僅少なときは、その金額を営業費に配附することができる。」という、そういうものが入つておる
 ということに了承してよろしうございますかということです。
○委員長代理(古池信三君) 私から申上げますが、只今の山川委員の御質問は、現在各電力会社から認可申請が出ておるその案の中には、この会計規定に言う但書、即ち建設費が僅少なときはその金額を営業費に配分してあるかどうかということを確かめられるものと考えます。それについて御答弁を願います。
○政府委員(中川哲郎君) 十三条の但書の趣旨でございますが、十三条の本文のほうが勿論原則でありまして、例えば総かかり費というようなものは当然建設営業関連費でございますが、こういつたものはその比額で按分するのであります。うしろの但書のほうは極めてまあ例外と申しますか、或る部門の若干のそこへ建設費処弁のものがある、極めて小さな部門と言いますか、場所と言いますか、そこにおいて若干の建設費との関係が出ますものがあつた場合に、それの場合のことの配附であつて、一々その細かいものについて、極めて微細な点にまで亘つて配分をすることが事実上手数ばかりかかつて能のない場合がある。そういうような場合を予想しての話であつて、大きな両方の関連費用については、建設費というものは電気事業は相当大きいのでありますから、普通の場合は当然建設費と営業費と半分配分できる、或る特定の場所の特定の費用のようなものについて、例外的にうしろのほうの但書があるのであつて、それを一々選び出すということは事実上としては不可能な場合のものを予想しただけでございますから、現在の料金或いは今後の料金計算におきまして、さようなものは当然又あつて止むを得ないものだろうと、こういうふうに思います。
○山川良一君 私が申上げる要点は、実は公益事業であり、独占事業であるが故に、極めて厳格な考え方で電力化を算定してきめて頂きたいと思うので、少しでも甘い考えでやつておるのだというような精神が外に出ると、まあ世論的にも余りいい感じを与えないと思うので、私は多少小さいものだからいいじやないかというふうな考えでできておるということになりますと、そういう感じを与えるとまあ世論に余りいい結果を来たさんと思うのです。で、そういうことを気ずかないから、今の点を質問したのでありまして、実際はそういうことになつていないということになつておれば幸いだとこう思つてお尋ねしたわけなんです。
   〔委員長代理古池信三君、退席理事結城安次君委員長席に着く〕
ですから、まあ小さいことだから構わないじやないか、内容はそうなつても、書いたものにはつきり小さいものは仕方がないのだということでやつて
 いるんだということが、感じの上からそう小さな影響ではないように思いますので、今お伺いしたわけなんです。これについての御返事は頂かんでもいいのですが、それをお含み願いたいと思います。
○政府委員(松永安左ヱ門君) よく了承しました。
○三輪貞治君 ちよつと席を外しておりましたから、その間に質問が出たかも知れませんが、料金改訂については当然公聴会が開かれると思うのですが、いつ頃で、予定されておる出席出はどういう顔ぶれでありますか。
○政府委員(松田太郎君) 料金改訂のほうの問題につきましては、まだ実は正式の各社からの認可申請が参つておりません。従いまして、まだいつ公告いたしますか、いつ聴聞会を開きますかということにつきましても確定しておるわけではないのでありまして、先ほどいは御欠席のときに私が答弁したかと思いますが、先ほど申しました聴聞会が七月の上旬くらいには行われるだろうと申しましたことは、仮に今月の十日前後に申請書が全部揃えば、その頃には聴聞会が開かれるだろうということを申したのでありまして、従つてまだ公告もいたしてもおりませんし、言い換えれば、その聴聞会に出席を希望せられる利害関係人のかたも、まだ利害関係者として出席をしたいという申込を受付けるまでの時期に至つておりませんので、その内容はまだわかつておりません。
○三輪貞治君 それではこの際御希望を申上げて置きますが、私がさつき農業用電力の料金についての質問と要望をしたのでありますが、この聴聞会がそれについて非常に重要な関連を持ちますので、まだきまつてなければ非常に幸いでありますので、ただ単に利害関係孝というのをば非常に狭く、自分で耕作している人というような狭い範囲におとりにならないで、農業政策的な大きな立場から見得るような、例えば農業団体の責任者であるとか、そういう人々も利害関係者として大きく拡張解釈して頂いて参加させて頂きまするように、特に要望申上げて置きます。
○政府委員(松永安左ヱ門君) 先刻松田事務総長からも、その点について御返事申上げましたが、そういう団体の代表者に限り御出席を願つて、よく利害の御陳弁を願いたいと思つております。
○理事(結城安次君) ほかに御質疑ございませんか……。次に前回の委員会において御説明があつた電力需用増加の内容について資料をお願いしてありますから、これについて御説明を願います。
○政府委員(松永安左ヱ門君) 大体の御説明を申上げなければ、今日御配付しましたことと、前回において平井君の説明されたことの少し前後の差がありまするので、その点申上げてみたいと思います。その電力需用の状態につきまして、第一、電力を開発しなきやならんというのは、これは現在のところは目をつぶつても、何ら考えずにも電力開発をしなきやならんわけでありますけれども、やはり公益委員会としてこれを取上げる場合には、およそその国の需用量がどんな状態にあるか、如何なるものに、如何なる状態に電力を供給すべきであるかという根本のことをきめなければならんのでありますが、目先のことばかりも言うておれんのであります。私どもはこれを二つに分けて考えたいのであります。一つは電力が殆んど六百万キロのうち、三割強、つまり二十万キロ以上のロスがある。これを回復することによつてどうしても電力の増強を困らなければならん。これが一段の而も急いだ仕事の一つであります。もう一つの仕事は本年の需用はどの程度のものが本年補給ができるかという計画、それから来年はどうなるのかという、少くとも四、五年間の需用の状態を見なければならんのでありますが、御承知のように、この新会社ができて五月から出発する場合は、その会社独自の考え方で需給面について間違いのないようなことをなさなければならんのでありまするけれども、五月になつてこの計画を立てるというのは到底遅いこでありまするので、前から研究しておりましたことを、四月になつて数回各九会社の首脳部、技術者等を集めて電力の需用の状態をつぶさに研究を第一回にいたしました。然らばこれに対応する五年間、どういうふうにすれば、どこを開けば、或いは火力をどう補充すればいいかということを次に検討したのであります。その四月中に十数回各社の技術部そのほかと決定いたしましたものがこの案であります。これに全年の需給の表が載つておりまして、これについて詳しく技術長から御説明があるはずであります。ただこれは金の面を殆んど見ておりません。これによりまする金額は非常に大きな金額でありまして、到底現在のところで調達の見込みがないのであります。そこで安本そのほか一般の生産に関係しておられる方面と接触いたしまして以前二月頃まで安本で三分六厘の増加率と見ておられたのが、その後これらの需用を満すことにしては三分六厘案というのと、これは大体日割を標準にしてありますが、殆んど三倍の差がそこにあることでありまするから、それでは到底現在の逼迫した事情に即して資金計画を立てるというわけに行かないというので、先ず改善に要しまする二百五十億の建設費、修繕費は別でありますが、二百五十億の建設費、それから継続並びに新規に要しまする資金を三百六十億と見て、そのうち見返資金から多く融通して頂き、あとその三分の一足らずを自分のほうで何とか工面して調達するというので、三百五十億が継続並びに工事費のやや試算の見込みを得たのであります。それは直ちに各社それぞれ割当方面の工事を五月初めからすでに出発いたしております。併しそれは資金面に制限されているのでありまするからこの事業状態をあとで技術長からも説明しまするが、随分抑制された需用面に対して、各地これに応ずるべき水力、火力の開発をそれに織り込んでみましても、なお且つ工事のほうは各種の関係でまだまだ追つかないで、五年の後に至つても東京方面はなお且つ数十万キロの不足を訴えるというような結果になつております。けれども、それ以上の工事、即ち本表で申上げる表を作りまする資金その他の関係においてまだまだ目安が立ちませんので、これは各種の考慮を加え、国内的にも政府も少し力を加えなければいかんと思いまするが、同時に外国の資本も導入することによりまして、初めて目的が達し得られるものと思うております。つまりこれが日本の需給の現状であり、これだけは最低しなければならんものであるということの御認証の上に、御検討を賜わらんことを願うわけであります。この表について御説明を……。
○政府委員(平井寛一郎君) それでは、お手許に先ほどお届けいたしました資料の御説明を申上げたいと存じます。この資料は先般の御下命もございましたので、先ず需用の内容がどういうふうになつておるかということを詳細にまとめました十二、三頁ありまする中で、第十頁までは全部需用の実績及び今後五年間の想定予想値でございます。一番上にございますのが、それぞれの会社別の需用想定の全国の集計でございます。この数字は全国の九つの新電力会社の需要の数字の集計になつております。産業の種別といたしましては、電燈五十キロワット未満、マイニングの鉱業、それから金属工業、機械器具工業、化学工業、窯業、繊維工業その他というふうに細かく分類をいたしてございます。そしてこの年度別に載つておりまする数字は、二十四年と二十五年度は実績でございまして、二十六年度以降のものはその予想値でございます。この予想数字をどういうふうにして出しましたかということを、少し説明をさして頂きたいのでございますが、この三月、四月の間に何回もの会合をいたしまして、検討いたしますまでに、それぞれの会社といたしましては、あらかじめその地方々々としての特色に応じていろいろな形で調査をしておるわけであります。おおむねその地方における委員会の支局、それから通産省の現地の通産局、そのほか地域によりましては、都道府県知事の御協力も得るというような方法で、地域によつては総合委員会を作るというところまで発達したものもございましたようでございますが、いろいろな方法で鋭意この需用の想定の基礎を立てたのでございまして、それらはいずれも大口の需用家につきましては、当然最近の二、三年のものにつきましては申込がございますが、これは勿論想定しなくちやなりません。又申込がないものにつきましても、今申上げましたような協力の上に立つてのいろいろな調査によつて、それぞれの産業別、特に大きなものについては工場別、年度ごとの需用と申しますか、生産計画の伸びというものが、それらの機関によつてこの程度までは行くであろうというふうに、いろいろ検討して出したものを集めたものでございます。申込数量等も、例えば二十六年度の申込数量が全部この需用想定値の中に入つておるものではないのでございまして、今申上げましたようないろいろな検討の上に立つて、それらを何割かを二十六年度に立て、二十七年度に立てというふうにして繰延べして計上して、大体予想される判断に基いてこの数字を集計しております。又石炭鉱業その他につきましても、いずれもの産業の生産量単位当りの電力消費量というものは、これは生産効率が上りますにつれまして、だんだん戦前のよい水準にまで戻る、或いはそれ以上に伸びるべきものでありまして、それらの面につきましても十分な考慮を払えるだけ払つて、そしてこの需用の想定を立てたものでございます。特に前半の部分につきましては、そうした具体的な資料に基いているのが多いようでございます。今年度につきましては、それぞれの業者等の意向を聞き、又それらを産業局その他の打合せによつて、この程度まで行くだろうというふうな推定を加えてやつたわけでありまして、そうして出ましたものが、各鉱区の新会社の地域の、新会社ことに集まつたのでございます。これを集計したのがこの第一表でございます。数字の内訳を省略させて頂きまして、一番下の欄で御覧を頂きますると、昨年の、二十五年度の実績が、これは需用端の数字でございますが、二百八十八億キロワット・アワーとなつております。これは年間の消費電力量でございます。これが対前年一三%の増加率になつておりますが、二十六年度の予想も三百二十六億で一三、二%の対前年度の増加率を予想されております。以下増加率で申しますと、一二・三、九、七・九、七・八、これは先般申上げました全国の数字と若干違つておりますのは、九会社以外の需用も若干ありますので、こうした食い違いがあるわけでございます。一応こういうふうな増加の傾向を辿りまして、昭和三十年度において、需用端において四百五十億キロワット・アワーという数字になつております。これを一面鉱工業生産指数の面から、私どもおよそチエツクして見たのでございますが、二十六年度のこの数字は大体昭和十二年の鉱工業生産指数を一〇〇として見ました場合に、二十六年度の予想でございます。一二九程度になつております。それから昭和三十年度の数字でございますが、大体これが百八十幾つというふうな数字になつております。で、第二頁以降はその地域ごとの新会社の需用の内訳でございまして、第二頁の北海道では増加率が表にございますように、只今の全国平均より見まして、特に前半において大きな数字が出ておるようであります。東北、東京、中部と以下九つの電力会社の数字があるのでございますが、一々の説明は省略させて頂きます。なおこの調書にはございませんが、この作業をいたしますにつきまして、工場の設備がまだフルに稼働しておらないものが相当にあることがわかつておりましたので、それぞれの地域によつてできるだけの方法をとりまして、主なる産業につきましての、工場の電気があれば、工場設備としてどれだけ使えるかということを調べております。そうして見ますと、例えば北陸の場合の化学工業或いはそうした種類の電気を多量に消費する工業において見ますと、設備能力の三分の一程度が現在漸やく稼働しておるというような数字が出ております。東北の場合でもそれが四割程度しか稼働していないということが今のような産業については出ております。それぞれの産業によつてその未嫁働の程度は違うのでありますが、そういうふうな点から見ましても、現状で電気が足りないために、勿論他の原料との面もあるわけでありまするが、電気よりそうした原料の不足のために、工場も設備がまだ一ぱいに動いてないというのが思いのほかに大きい数字であつたということを私ども発見したのであります。さて最後のおしまいから四枚目でございますが、そのうちのこの四枚は大体こうした需用想定に対応するために、先ほど委員長代理から申上げましたように、電気事業者としてできるだけ発電所を作つて行つた。そうした具体的な地点別の集計をした五カ年間の電力の、発電計画の集計がここに載つておるのでございまして、最初の二頁は各拡充工事に伴う所要資金額を弾いた集計でございます。それから最後の二枚がその計画の概要をキロワット数で現わしておるのでありまして、御説明の順序としましては、最後の二枚から申上げたいと思います。先ず十三頁、しまいから二枚目でございますが、これを御覧頂きたいのでありまするが、これが先ほど委員長代理から申上げました新会社による電源開発計画を総括したものでありまして、年度別にどれだけ発電所ができ上る予定としてこの五カ年計画ができておるかをまとめたものでございます。左のほうに、上に水力の毎年の完成出力、それから同じく今後の増加分の累計の出力、これは単位はキロワットで出ております。その下が火力、そして水火力の合計というふうになつておりまするが、五カ年後の丁度昭和三十年の欄、右から二行日の欄でございますが、三十年の欄を御覧頂きますと、五カ年間に水力が四百二十六万キロワット、それから火力が、増加累計百二十三万キロワット、水火力の合計で見ますと、五カ年間に五百五十万三千キロワツトの発電が完成せられるという計画になつております。その右のほうは、この期間に着工いたしまして、それ以降の年度において工事の完成するものがそこに頭を覗けておるのでございます。この発電計画の各会社別の内訳が最後の頁に載つておるわけでございまして、会社別水火力開発計画でございます。左のほうが、御見のように会社名が一番左の頁に書いてございまして、そしてその左半分が年度別の、只今の水力のキロワツト数の会社別の内訳が出ております。右のほうが火力の内訳でございてます。それぞれの地域でそれぞれ特徴があるのでありまして、水力と火力との組合せ等は、この表で御覧の通りに水力地域と、火力を主とせざるを得ない地域等においては、その組合せの割合等は相当に変化があるのを御覧頂けるわけであります。この申に若干火力が水力地域においても入らざるを得なかつたにつきましては、先ほど委員長代理からいろいろと御説明がありましたような事情によるのでございますが、こういうふうにして立てました発電計画を以て、そして先ほどのような需用に応ずるといたしますのには、当然発電所だけではなくて、送電線、変電所、配電設備等の新規設備の増強をいたさなければならないのであります。こうしたものもそれぞれ検討いたしまして、これらの総所要資金を計算をいたしましたものが第十一頁及び十二頁でございます。十一頁を……おしまいから四枚目でございますが、これを御覧頂きますると、会社別の電力施設計画所要資金の拡充工事関係のものが表になつております。先ほど御説明申し上げました水力発電及び火力発題の所要資金が、先ず水力発電、火力発電として会社別に載つておりますと同時に、その下に送電関係、変電関係、配電関係と分けまして、最後の次の頁の第十二頁目の下にその総計の各拡充資金の総所要量が出ております。昭和二十六年度の総額で申上げますると、この額が丁度二十六年度というところの一番下の計という欄にございますように七百四十五億円ということになつております。二十七年度以降の数字は少くとも一千億円以上で、大体千四、五百億円程度の数字が動いておるのを御覧願いたいのであります。金額が非常に大きくなつておるということが、これでおわかりになると思います。以上であります。
○理事(結城安次君) ちよつと平井技術長に伺いますが、この需用想定を作る場合には、やはり各種産業が今後どういうふうに変化するだろう、例えば石炭は何千万トン要請される、化学肥料はどういうふうになるかということは、すべて御考慮に入れてあるのですか。
○政府委員(平井寛一郎君) それらはそれぞれの、例えば九州の石炭関係の事業者と電気事業者或いは通産局、それから公益委員会の事務局等がいろいろと必要に応じて打合せをしまして、できるだけその現在においての判断で正しいと思う数字を計上しておるわけでございますから、石炭事業のいろいろな計画等は、そういう意味において十分計上せられておると思つております。又その石炭の生産トン数から原単位量と申しますか、そうしたものも今後順次よくなるわけでありますから、そうしたものも考慮して、この電力の需用量というものを彈いておるわけであります。
○理事(結城安次君) 重ねて伺いますが、これは各地の鉱山業者その他とはお打合せでしようが、相当安本あたりともこの数字についてお打合せなさつたのですか。
○政府委員(平井寛一郎君) この全国の集計をしましたものについては、当然別途に中央において、委員会としてもいろいろと各方面に連絡をとつて、そうして判断をいたしております。ただ特にこの一両年のものにつきましては、これは又電気の絶対量が足りない際でありますので、電気さえ作れば、この程度の需要は当然ぐんぐんかかつて来ると思います。それからだんだん後年度になりますと、昨年の夏頃から見ますと、朝鮮事変以降いろいろ事情が変つて参つております。従いまして安本のほうの、当初の昨年の夏頃の構想によるいわゆる自立経済審議会の答申を中心としたところの程度の構想では、到底これは電気の需要が賄えないということははつきりわかつておりますが、それじやこの通りの数字になるかどうかという結論は安本としては得ておりません。只今私どもは連絡しまして、そうして最近の需用に基いての作業をすべくいろいろ打合せをいたしておますり。御承知のように、例えば日米経済協力と申しましても、その具体的な内容、規模等につきましても、まだ確定のものがないのでいろいろ試算的の作業をやつておりますけれども、そういうふうな点もありますので、五年間を通じて、これで似て安本と委員会との打合せが了したというところに行つてありませんので、そうしたところももつと深く掘下げたものを早くつかもうとして今努力をいたしておる、こういうふうに御了解願います。
○水橋藤作君 ちよつとお伺いいたしますが、二十六年度の計画の中に北陸は一つも見ていない、水力においては……、而も一方火力においては四千見ておる。我々考えまするに、北陸においては水力の開発は非常に可能であるが、火力には石炭の生産地でないために無理があるのではないかというふうに我々としては考えられるのでありますが、昭和二十六年度の開発計画では、北陸は一つも水力を見てない、併しその半面に火力を見ておられる。これは根拠はどこにあるか御説明願います。
○政府委員(平井寛一郎君) この年度と申しますのは、この年度に完成する水力なのでございます。従いまして、この二十六年度の火力の四千と申しますと、富山火力の増設でございます。その後極く最近の実際としましては、この富山火力の増設の計画とはもう一つ別途に、もつと大きな水力地点を早急にいたそうと考えまして、安本との話合においては新たに、寺津という大きな地点を開発することに打合せを了しておりますが、この三月、四月の、数字を出しました当時には、その問題が決定しておりませんので、今年度に完成するものとしては富山火力の増設だけはできるのでありますが、大体今年度に完成いたしまする水力と申しますと、もう一両年前から着工したものが最初でき上るわけでございまして、昨年及び一昨年度見返資金による着工工事でございます。この頃は電力の再編成はまだできておりませんものですから、大体本州中央部につきましては、まあ五十、六十大きく見まして、そうして、全体としてその地域の需用に応ずるべく、金の許す範囲において地点を選定いたす。従いまして例えば北陸には現実に成出のような地点が現に工事をいたしております。それから又そのほかに木曾川の滝紙にしましても、或いは丸山にしましても、新庄にいたしましても、それぞれこれは関西六〇サイクル地域の水力の開発でございまして、これが今明年どんどんできるわけでございますから、新会社になつたものが帰属が偶然こういうような形になつても、北陸にないかのように見えますが、この従来の見返資金によつて工事中の発電所の完成いたしました場合に、そういう経過を辿つておりまするからして、そのできた電力の新会社への使い方、帰属は別といたしまして、その使い方につきまして、委員会としては需給の面等を見まして、公正にその数量の配分をするつもりでおります。従いまして北陸については、この表では水力が偶然ないように見えますけれども、そうした点は十分今の方途によつて参酌いたしたいと思います。
○水橋藤作君 ちよつとお伺いしますが、この需要想定では自家用の想定なんかは含んでおりますか、どちらですか。
○政府委員(平井寛一郎君) この新会社側によりまして、いろいろ打合せをいたしましたものは、当然その地方においての自家用の発電計画等も睨合せ、検討いたしております。ただここに提出いたしました数字、資料の中においては、自家用の需用に応ずるものは入つておりません。この需用は電気事業用の需用です。併し計画を検討するには当然そうした枠外の自家用計画等も併せて検討いたしたいということを申上げておきます。
○山川良一君 先ほどお話の自立経済の安本の計画の二十八年度の合計量は幾らになつていますか。
○政府委員(平井寛一郎君) ちよつと申上げます。これは自立経済の数字そのものとは極く僅か違つておりますが、大体そのベースの計算の数字として申上げますが、昭和二十八年度における自立経済の数字は需用が三百二十一億になつております。新会社によりますものは三百八十七億でございます。ここで見ますと非常に開いておるように見えますが、現実の、今年でございますね、二十六年度におきましても、自立経済作業当時においては大体二百九十五億程度に予想されております。それから新会社の現実のものは三百二十六億、現在の状態では非常にに需用が、現にそこまで来ておるという点もあるのでありまして、それから後の伸び方も自立経済の平時は大体需用側で五%、発電側で三・六%の程度になつております、
○山田節男君 この二十六年度以降の産業別の需用の想定値について質問したいのですが、先ほど技術長からの説明によると、大体二十六年、今年度をピークとして、あとの四年間には次第に下つて来ているというフイギユアが出ておるわけですね。ところがこのちよつと先の平井技術長も触れられたが、今この日本の経済のいわゆる自立経済を建設をする建前を、これは純粋な、そういう国内的なものだけで立てられたものだと言われるのですが、来たるべき講和条約後において日米の共同防衛協定或いは経済協定というものができて来れば、当然この日本が下請工場と申しますか、経済協力の立場から言つても、かなり広汎なものが日本に発註せられる。或いはアメリカの生産力の肩代り乃至補充をしなくちやならんというようなことが、今日の国際情勢からは大体予想されるのではないかと思うのです。そういう立場から見ると、今ここに産業別で大体の想定値が出たつて、而も三十年度に至つては五割までは行かないから、六割前後まで減らすというような想定値を出すことが正しいかどうか、それは今平井技術長が言われたように、そういうことを現実的に、貝体的にわからなかつたからやらなかつたと言われるが、併し少くもこうして公益事業委員会として想定値というものを出す場合は、やはりその考慮なくして、現実に即した想定値というものは、私は客観的に価値が非常に少いのではないか、かように思うのです。ですからこれは今の状態として立てられた、これは今の情勢として立てられる想定値であるが、そういうものが具体化した場合には、却つて二十六年度から次年度、その次に行けばますます上るようになるのではないかということが想定できるのではないか。こういう場合に、先ほども説明があつたが、電力の施設のために要する、殊に資金ですね、所要資金或いは場合によつたら資材も非常に要するのではないか、こういう場合に例えば只見川のほうはこれは何か外資が導入されるというようなことを聞いておるのですが、他の会社に対しても資金或いは資材、こういつたようなものが新らしい日米共同防衛とか、或いは経済協定の建前で需用が今の想定値より変化を増した場合には、そういつたような資金の面というものは国内の資金でカバーし得るか、或いはそれに引かかつて来れば、できるだけ外資に頼るという方針なのか。これは予想になるかも知れないけれども、公益事業委員会の一つ御所見を伺つておきたいと思います。
○政府委員(松永安左ヱ門君) 山田さんの今のお答えに私からお答をいたしたいと思うのでありますが、資金の面と、それから需用の想定についてのお考え方とについての御質問のようでありまするが、需用の想定並びにこの発電計画につきましては、前の日本発送電が一本で工事を設定し、或いは見返資金によつてその工事を遂行しておるのでありまするが、今回は御承知の通りに、東北は東北、東京は東京、北陸は北陸ということになりまして、自分のところの需用はどんなものであるか、それから自分のところの需用を満たすためにどうしなければならないかということについて、各社では会議を催しまして、それですべて事務の人も技術の人も御会合を願いまして、十数回に亘つて四月の初めから四月の終りまで検討したのが、大体この表でございます。それでこれは各社の責任においておやりにならなければならん数字にはなつております。又需用の見通しにつきましても、私どもも中央におりますものは殆んど意外とするような事情のお話を承わり、例えば東北方面においては、砂鉄製錬のごとき非常な電力の需用を現在要求しておるにもかかわらず、その方面にある青森方面の砂鉄地区には電力の送電線が行つていないという有様である、で、これはそこに電力さえ行けば必ず確実に需用がある、又送らなければならんという数字を点見しまして、御尤もであるという数字を需用に入れたのでございます。北陸におきましても同じようなことで、殆んど半分以上或いは三分のにといわれるカーバイド工場のごときは、電力のないために遊んでおるのも事実であります。で、かようなものも需用の表に入れまして、併しにわかに電力ができるわけではありませんから、でき得られる限りに公益委員会の見返資金の使い方或いは現在所属地が関西に属しております分も、その需用はできるだけ満たして上げたいつもりで、需給表を作成しておるのであります。一、二のまだ未決定の問題がありますために、この表には載つておりませんけれども、大体自主的と申しますか、各社の実際に即した面で、この需給表はできておりまするが、利根川の資金の面におきましは、これは僅か本年二百五十億が割当てられるような様子でありますが、それさえまだ甚だ難航を続けておるようなわけでありまして、その二百五十億を九新会社の発電を急ぐ方面に先ず振り向けるようにしておる次第でありますが、如何にも資金不足であります。言い換えますと、約三分の二はまだ資金が足りないというような状態、そこでお話の通りに、無論これは外資によらなければならない次第でありまするけれども、今日外資は、このくらいつかまえどころのないむずかしい話はないのでありまして、これが作らなければならん、作るのには金がない、到底外資によるほかないと言いながら、その外資はまだ的確につかまえる域に達しておらないことは御承知の通りであります。従いまして、この資金を各社の努力によつてお作りにならなければならんのでありますから、これは各社の今後の資産の再評価によりまして、社債限度の発行度を増して、或いは自分の経営を改良されることによつて、増資又増資の払込によつて資金を得られるとかいうことで、その外資の来るまでの間は、徒らに手をこまねいているわけに行かんのであります。私どもにおいても、できるだけの御配慮は申上げておる次第でありまするが、これは是非国民の皆様にも訴えて、電力の増強は目下の急務であり、而もその資金については、誠に何とも見通しの困難な状態における現状だけは御了察願いまして、御後援を賜わらんことをお願いしたい。又この点につきまして、こうすれば資金はあるじやないかという御説等もありましたら承わつて見たいと思つております。どうしてもこれだけの電力を作るにあらずんば、各地の産業及び独特の産業というものは、みんな荒廃してしまうのは当然のことのように考えて心配している次第でございます。
○山田節男君 この日米共同防衛協定或いは今やつた場合には、多数講和条約した場合の連合国との経済協定というようになつた場合に、ここに区別さてれいるような産業が大体この区別で行くかどうかということも、これは疑問があると思う、それから、そういう特需によるいわゆる需用によつて勿論想定値というものも急激に変つて来るのじやないかと思いますが、もう一つお伺いしたいことは、工場の立地条件と、それから電源開発の立地条件とは必ずしも一致しない場合があるのじやないか、これは一応はこの工場を設立する場合には、勿論電力の供給を仰ぐのに都合のいいところに立地条件を選ぶだろうと思うが、併し必ずしもそうではない場合があるのではないか、この工場立地として電力以外の条件が非常にいい場合には多少電力の供給が不便になつても、他の立地条件がよければ、そこえきめる、そういうことになる。電源の供給或いは開発の条件の悪いところと言えば、必ずこれは水力で言えばコストが上る場合、火力においても石炭の運搬ということになればコストは非常に高くなる。こういつたような場合、例えば大阪でどうしてもこの工場を建てたい、或いは拡張したい。ところが送電の関係から言つても、又電源を開発するにしましても非常に不便であり、コストがかかる、こういう場合にはむしろ関西の、九州のほうからでも送電を受けたほうがむしろ安いというようなことが想定される場合に、こういう場合には例えば大阪の管轄下にある電力会社でなくてその他の電力会社の管轄区域にある電源の開発なり、或いは増設ということをも、公益事業委員会としては曾つて日発が当時やつておつたというような一つの総合的な見地から、又日本の産業のそういつたようなコストを上げないという意味から、公益事業委員会としてはそういうことができ得るのか、或いは若しそういう場合には公益事業委員会の趣旨に鑑みて、安いものをたとえ管轄以外、工場所在地の管轄の電力会社の管轄外であつても送電をさせるとかいう、こういうことができ得るものかどうか、又そういうようにやらすという御所見なのか、この点を一つお伺いしたい。
○政府委員(松永安左ヱ門君) 簡単に申上げてみたいと思います。大体今度の新編成に当りましても、あなたの仰せられるような趣意をとりましてたとえそれが北陸の区域でない河川といえども、その河川の利用率が旧来大阪に送電せられておるような場合は、その河川をその会社の所属にして、大阪の動力供給をハンドレッド・パーセント有効にする。即ち安くする、豊富にするという計画が所属主義の根底となつております。それからいま一つの原則は、やはり立地条件というものは、日本の水力では将来動かすべからざる原則になるんじやないだろうか、即ち河川の所属地に近く、そういう送電線距離が短かくて、そうしてそこに原料があつて、積出しが便利なところにやはり安い原料、原料と申すと何ですが、電力が行くということが、その土地を発達せしめるばかりじやなく、日本全体の発達になるんじやないだろうかという考えが立地条件の一つであります。で、この二つを結び付けて考えるのが電力再編成の合理化と申していいと思いまするが、この合理主義以外に他の政治的の部面を今日まだ考えてはおりません。ただ将来農業電力の普及そのほかにつきまして、よほど只今の合理主義以外に考えべき要素が含まれました分につきましては、これは別な検討を必要とするものと考えまして再編成に当りましては、この立地条件、それから河川の統一による合理化というようなことを主として考えをきめて、そしてできるだけ原価が安く、そうしてその産業がその土地に発達するように考えておる次第でありまするから、物によりまして、富山の安い電力地点よりいろいろな条件において大阪のほうが発達するというものがあります。例えば造船業或いは機械工業のごとき、少々電力は高くてもいろいろな立地条件では大阪神戸のほうが便利だというところは、これはできるだけ電力増強をその関西電力会社自身の努力によつて、又我々もそれを助ける意味におきまして、電力の開発を図つてみたいと考えております。
○理事(結城安次君) どうですか、大分ほうぼうの委員会から……。
○石原幹市郎君 私料金問題で一点だけ……。一回も聞いていないのです。
○理事(結城安次君) こういうことを考えておるのですが……。委員会で継続して、引続いて各九配電会社から料金並びに電源開発について意見を個々別々に聴取する。それで皆さんの意見を公益事業委員会に申達すべきものがあれば、電源開発なり或いは要求問題として参議院電力特別委員会の意向として申達しようかというような今後のコースになつておるのでございますが、若し何ならよろしうございますが、如何でございますか。
○石原幹市郎君 簡単に一つだけ松永委員長代理に……。料金改訂の問題は、これは産業にも非常に大きな影響を及ぼしますが、同時に一般国民生活にも非常な大きな影響を及ぼすのであつて、これはたびたびここで論議されておるわけでありまするが、私は今回の料金改訂に当つて、公益事業委員会当局において社会政策的考慮のようなものを払われるかどうか、というのは、家庭用電力等の値上げについては、特別の考慮を払つて余り上げない、或いは又先般水道施設を視察したのでありまするが、電力料の値上げによつて水道料金を今後相当値上げしなければならんということを水道当局が言つております。そうなれば家庭の定額燈の電力も上るし、水道料も上る、或いは又この開議論されましたように米価の問題等にも関連して来ることになりまして、一般国民生活に非常な大きな関連を持つて来ると思うのであります。農業用電力の問題についても、先ほど三輪委員からいろいろ質問があつたそうでありますが、農業用電力等について、今回の値上げに際して或いは若干特別の考慮を払う、こういうような余り上がる率を少なくする。こういうふうな何か社会政策的考慮を今回の料金改訂について払われるかどうか。そういう考え方を持つておられるかどうかということについて、それだけのことを伺つてみたいと思います。
○政府委員(松永安左ヱ門君) 只今の問題は一言にして申上げると、今回の料金は原価主義に即しまして、そうしてそれぞれその負荷の状態或いはその細かく分れるところは分れるところによる状態等によつてキロワット・アワーの料金をきめます。或いは超過料について火力をどの程度織り込むかというしとを合理的に研究いたしておりまするので、社会政策的のことは今回余り織り込んでないということを御承知願いたいと思います。
○山川良一君 一言根本的なことをお聞きしたいのですが、私は電力需用の想定と、各電力会社で作られた電力の値上りには大きな矛盾があると思つております。というのは、どんな高い電力でも需用が起るということがあろうと思うのであります。私どもは非常に心配して、たびたび公益事業委員のかたにもおいでを願つて検討しておるのは、殊によると今度の原案のように電力の値上げが起ると、現在の消費さえできなくなる産業がありやしないかということを心配しておるのです。現在のように電力を値上げされて、それで国際価格の品物を作り、産業がこの五年間に五割以上も需用が起るような電力事情になるかどうか、私はこれだけの電力を消費するために、もつと値上げの率が少くて、各産業が国際価格で品物を作り得るような単価でなければ、こんな消費は到底起らんと思うのであります。その点を御検討にはなつていると思いますが、一方に非常に困るような、とても各産業が、殊によると成立たんものができるかも知れない、相当値上げをしながら、これだけの消費が起るというように想定するところに相当矛盾があるように考えますので、この席でなくとも結構ですから、その点を御検討願つた上で一つ想定を作つて頂きたいと思うのであります。
○古池信三君 平井技術長にちよつとお尋ねをしたいのでありますが、今日は資料等御用意もないでございましようから、この次の機会で結構でございます。それは先ほどから、いろいろ電源開発の問題について熱心な答弁がありましたが、無論私は是非これは日本としてはあらゆる手を尽して電源の開発促進をしなければならないと考えますけれども、これと同時に大事な問題は、やはりロスの減少だと思うのでありますが、結局無駄な電気をできるだけ減らして行けば、それだけ電源開発と同じような意味でございますから、その点から申しまして、ロスの仮定数が、先般もちよつと私から御注意申上げたのですが、いろいろ資料をお作りになる場合も相当違つておるように思うのであります。これは成るべく一つはつきりしたものをつかんで頂いて、今後成るべく早くかようなロスはできるだけ最小限度にとどめるように御努力願いたい。それについては何か御計画がおありだと思いますが、そういうふうな数字があつたら、この次で結構ですから、お示し願いたい。それから更にロスの中には、機械的な送電ロスと、更にいわゆる電気の擅用が入つていると思います。現在擅用は全国で何キロワット・アワーぐらいにお考えになつておるか、それは最近の趨勢としては需用が減少している傾向であるか、どうであるか、そういうようなことも大体の数字の見込がわかりましたら、お示しを願いたいと思います。それから更にその壇用を退治するためには、どういうふうな方策を考えておられるか、一例を挙げれば、積算電力計を増設して付けるというような問題が大事であろうと思うのであります。そういうようなものについて、メーターの増産対策或いはそれをどういうふうな順序に付けて行くかということにつきましても、一つ御研究の結果を次回までで結構ですから、お示しを願いたいと思います。
○理事(結城安次君) ちよつと速記を止めて……。
   〔速記中止〕
○理事(結城安次君) それじや速記を始めて……。休会中の、各地に派遣する議員派遣調査班の調査地帯及び日時については、委員長に御一任願うことに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○理事(結城安次君) 御異議ないと認めます。ではさよう決定いたします。それではこれを以て委員会を散会いたします。
   午後五時十一分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     西田 隆男君
   理事
           栗山 良夫君
           結城 安次君
           水橋 藤作君
   委員
           秋山俊一郎君
           石坂 豊一君
           石原幹市郎君
           古池 信三君
           三輪 貞治君
           山田 節男君
           吉田 法晴君
           加賀  操君
           山川 良一君
           小川 久義君
           須藤 五郎君
  政府委員
   公益事業委員会
   委員     松永安左ヱ門君
   公益事業委員会
   事務総長    松田 太郎君
   公益事業委員会
   技術長     平井寛一郎君
   公益事業委員会
   経理長     中川 哲郎君
  事務局側
   常任委員会專門
   員       林  誠一君