第013回国会 議院運営委員会 第63号
昭和二十七年六月三十日(月曜日)
   午後九時二十一分開会
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  委員長の補欠
六月二十五日川村松助君委員長辞任に
つき、その補欠として寺尾豊君を議長
において委員長に指名した。
  委員の異動
本日委員川村松助君及び水橋藤作君辞
任につき、その補欠として長谷山行毅
君及び鈴木清一君を議長において指名
した。
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 出席者は左の通り。
   委員長     寺尾  豊君
   理事
           加藤 武徳君
           木村 守江君
           赤木 正雄君
          小笠原二三男君
           境野 清雄君
   委員
           石川 榮一君
           草葉 隆圓君
           長谷山行毅君
           溝淵 春次君
           安井  謙君
           加賀  操君
           小宮山常吉君
           高田  寛君
           高橋 道男君
           菊川 孝夫君
           三輪 貞治君
           大野 幸一君
           相馬 助治君
           松浦 清一君
           大隈 信幸君
           石川 清一君
           矢嶋 三義君
           鈴木 清一君
           兼岩 傳一君
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   議長      佐藤 尚武君
   副議長     三木 治朗君
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  事務局側
   事 務 総 長 近藤 英明君
   参     事
   (事務次長)  芥川  治君
   参     事
   (記録部長)  小野寺五一君
   参     事
   (議事部長)  河野 義克君
   参     事
   (委員部長)  宮坂 完孝君
  法制局側
   法 制 局 長 奧野 健一君
   参     事
   (第二部長)  岸田  実君
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  本日の会議に付した事件
○委員の辞任及び補欠選任の件
○会期延長の件
○参議院の審議権尊重に関する決議案
 の委員会審査省略要求の件
○議院の運営に関する件
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○委員長(寺尾豊君) これより会議を開きます。常任委員の辞任及び補欠に関する件。
○参事(河野義克君) 労働者農民党から、議院運営委員の水橋藤作君が辞任せられて、後任に鈴木清一君を指名せられたいとお申出になつております。
 それから改進党から、地方行政委員の深川榮左エ門君、運輸委員の岩男仁藏君が、それぞれ辞任せられて、地方行政委員に岩男仁藏君、運輸委員に深川榮左エ門君を後任として指名せられたいというお申出がありました。
 日本社会党第二控室から、厚生委員の堂森芳夫君、大蔵委員の赤松常子君が、それぞれ辞任せられて、厚生委員に赤松常子君、大蔵委員に堂森芳夫君を後任として指名せられたいというお申出が出ております。
 それから自由党から、人事委員の工藤鐵男君、法務委員の加藤武徳君、建設委員の石原幹市郎君が、それぞれ辞任せられて、人事委員に加藤武徳君、法務委員に石原幹市郎君、建設委員に工藤鐵男君を後任として指名せられたいというお申出があります。並びに議院運営委員の川村松助君、決算委員の長谷山行毅君が、それぞれ辞任せられて、議院運営委員に長谷山行毅君、決算委員に川村松助君を後任として指名せられたいというお申出がありました。
 それから緑風会から、外務委員の柏木庫治君、郵政委員の川上嘉市君が、それぞれ辞任せられて、外務委員に川上嘉市君、郵政委員に柏木庫治君を後任として指名せられたいというお申出がございました。
○委員長(寺尾豊君) 以上常任委員の辞任及び補欠に関して、議事部長の報告の通り決することに、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(寺尾豊君) さよう決します。
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○委員長(寺尾豊君) 議長から発言を求められております。お願いを申上げます。
○議長(佐藤尚武君) 会期延長の問題に関しまして、一昨日土曜日の午後八時十五分頃に、私は衆議院議長の訪問を受けまして、同議長から、会期の延長のことについて御相談を受けました。衆議院においては、いろいろの重要法案が現在の状態においてあるのであるからして、会期の延長は止むを得ない欠くべからざるところだと考える。議院運営委員会において、その意味合いで即ち延長ということに決した。よつて御協議頂きたいということでございます。そのときに議院運営委員会は会期延長二十日ということで決議がなり立つたということをお知らせ下さつたのであります。私はそれに対して後刻、と申しますのは、夜の十時までには参議院としての御回答を申上げることが、何分の御回答を申上げることができると思いますので、それまで御猶予を願つて、一旦お引取りを願いました。それで皆さんがた御承知の通りに、常任委員長と議運の懇談会を一昨晩催したわけでありまして、常任委員長から、いろいろ各委員会の状況についてお話がありましたのは、又皆さん御承知の通りであります。十時に至りまして先方から催促が参りましたし、私は事務総長と二人で以て衆議院議長のところに参りました。
 そうして先刻常任委員長の懇談会を開いてそうして委員長がたの意見を徴しました。法規上はそれだけで私が衆議院議長と協議ができる形にはなるわけでありまするけれども、併し参議院の慣行として、議院運営委員会にお諮りした上で、初めて参議院の意向としてお伝えすることができるのでありまするが、参議院の議院運営委員長は、当日、即ち土曜日の晩の常任委員長及び議運の合同懇談会のあと、議運を本日は開かないということを高言されました。即ち議運は当日は開かれなかつたのであります。従つて私は議運にお諮りする機会を得なかつたわけで、参議院としての意思を今衆議院側にお伝えすることはできない立場にあります。議運の委員長は、本日、即ち月曜日の何時かに議運を開きたいという希望をお持ちになつておるようでありましたが、それも何時にお開きになるかということははつきりしなかつたというのが現状でありますと申上げまして、ありのままのことを一応お話し申上げたのであります。そうしてあの本会議に参つたわけでありまするが、それからあとのことは皆さんがた御承知の通りに、衆議院のほうでは三十日の会期延長を本会議において決議をしたということになつたのであります。
 以上御報告申上げます。
○委員長(寺尾豊君) 只今お聞きの通りの、議長からの本委員会に対しての御発言でありますが、会期延長に関する件を議題といたします。
 この際特に御了承を賜わりたいことは、すでに本会議の開会も相当延びておりまするし、今夜の議運は会期延長のみに限定をして、これを議題としてこの御決定を賜わりたいと思います。
○矢嶋三義君 佐藤議長の今の発言は、議長としての御発言でございましようか。
○議長(佐藤尚武君) さようでございます。
○矢嶋三義君 一昨日の本会議において、本会議の終りの頃、佐藤議長の不信任案が本会議に上程せられたことを承知いたしておりますが、その後においてその不信任案は撤回されるとも何とも、方針は承わつていないわけでありますが、その不信任案が上程されたままになつておるとするならば、議長としてそこで御発言になることは、疑義がございませんか。
○事務総長(近藤英明君) 事務的な面から一応御返事を申上げたいと存じます。議長が本会議において不信任案がかかりました場合には、その議事に入りますと、その席を副議長に讓られますということはございます。併しその他の関係においては、議長は何らその行為を制限せられるものでないと私どもは存じております。
 なお一言申し添えて置きますが、本日午後に至りまして同不信任案は撤回いたされておりますことも、重ねて申し添えて置きます。
○矢嶋三義君 不信任案が撤回されているということが、ここに明白になりましたならば、その質問は、私は打切ります。
 次に会期延長に関する実質的な論議を進める場合に、私は委員長に無りたい。と申しますのは、土曜日に常任委員長懇談会と議運との合同の懇談会があり、そのあとで議院運営委員会の懇談会を会期延長の件に関して開くからして集まれと、こういう事務局の招集によつて集まりました。で合同の懇談会が終つた直後、私たちは例によつて議運諸君は席に着きました。そのあとに寺尾新委員長は、本日は議運を開きませんと、先ず冒頭に発言されて、そうして御挨拶になつた通りでございます。只議長からお話のございましたように、そういう経過を辿つた故に、議長は衆議院議長との約束に基いての参議院としての正式の意思表示が衆議院議長に対してなし得なかつた。而も衆議院は一ヵ月の会期の延長を当夜遅く決議した。そうして本日の事態になつているわけでございます。従つて私は議運の委員長に承りたい点は、どういうわけで、あの場合わざわざ集つているのに、議院運営委員会を開いて会期延長に対する見解を聞き、それを議長を通じて衆議院議長に協議して頂き、会期の問題について参議院と衆議院が協議して、そうして決定するというような方法をとられなかつたか、それが一点と、それから只今の議長のお言葉によりますというと、議運の委員長は、月曜日に議運を開く云々という御発言があつたということでございますが、私らは本日九時半に登院いたしまして今開かれるまでに何が何やらさつぱりわからない。議長からも、議運の委員長からも、公報では十時ということを承つておりましたが、何ら連絡はなくて、誠に会派の代表としては議員諸君に対して申訳なかつたわけでございますが、何が故に今まで開会が遅れたか、その点についても御答弁頂きたいと思います。
○委員長(寺尾豊君) お答えいたします……。
○鈴木清一君 ちよつと待つて下さい。
○委員長(寺尾豊君) 議事進行ですか。
○鈴木清一君 関連しまして……矢嶋君にお答え願うについて私もついでに、関連しております。
○委員長(寺尾豊君) 鈴木君。
○鈴木清一君 ここで議運を開かれる前に、今までの例といいますことは、まあ慣例という意味もあるかと思いますが、こういうような懇談をいたしまして改めてこうした議運を開くというようなときには、あらかじめ各派の何と言いますか、懇談会というようなものが今まであつたはずであります。そうして大体議通なら議運、成規の機関にかけるというような方式に行くのが例であつたと思うのであります。併しこれはどこまでも慣行ですから、破る破らないは勝手ではありまするけれども、少くとも私共は昨日からの、今矢嶋君も言われたように、今日公報通りに行かない。十二時間も待たされて開かれる議運です。而も会期の問題は、すでに出ているということははつきりしているにかかわらず、突然ここに開く前に、そうした慣例も一つも使わずに開く。勿論委員長の御勝手でありまするから、よろしいではありまするけれども、今後についてもやはり一応承つておかないと、誠に都合が悪いと思いまするので、委員長は慣行ということは考えずに、いきなりこの問題をここに出したその御心境を附加えてお答え願つておきたいと思います。
○委員長(寺尾豊君) お答えいたします。矢嶋君の、なぜ土曜日の晩に議運を開かなかつたかという御質問でありますが、その前に事務局の者が議運を開くということを皆さんにお告げを申上げたにかかわらず、開かなかつたではないか。こういうことについての手違いを專ら私がお断わりを申上げた。私は、さようなことを申したのではございません。ただ私はこの議運と常任委員長との連合懇談会だといつたような意味の話を聞きましたので、そこにこの議運が開かれるというようなことが、事務局でなされたのではなかろうか。自分としてはあの際におきましては、これは第一段の答弁として聞いて頂きたいのですが、私の判断では、議運を開くということが容易でない。あの晩の議運はなかなか開きにくい。こういう判断によりまして開かなかつたのであります。同時に最終日でもありますならば、私の判断として多少無理をいたしましても開いておつたかも知れません。なお二日を残しておりますので、あの際においては、この情勢からして開かんほうがいいじやないか。かような判断から開かなかつたのであります。同時に手違いをいたしまして、開くと御連絡をしたのに開かなかつたということの手違いに対しましては、專ら深くお詫びを申上げます。
 その次の、本日どうしてこう延び延びになつたかということの御質問でありますが、これ又本日も成るべく早く開きたい。議運を開くについて一番長い機会を狙つておつたわけであります。遂にその狙いが、ここまで遅れたということでありまして、これも甚だ私は皆さんに対して大変遅れて相済まんという気持であります。なお鈴木君の、慣例があらかじめ相談をし合つた後に開くようになつておるかというようなお話でありますが、現在の事態が非常にエマージエンシイとでも申しますか、非常態勢といつたようなことで、連絡もなかなか困難である。又或いは連絡をすることによつて、いろいろ誤解というわけではありませんが、皆さん非常にお忙しくもあるようでもあるし、こうした議長職権でやつておるというような機会においては、特に御連絡をしてどうこうするということも、今度は見合せたらどうだ。こういう考えから、さような措置をいたしませんでしたけれども、今後は、この慣行を十分にいたしまして、あらかじめ委員各位と連絡を申上げ、万全を期したいと考えておるわけであります。
○矢嶋三義君 一昨日の委員長と議運の懇談会には、議運の委員長も列席しておつたわけであります。従つて各常任委員会の委員長の開陳された御意見というものはお聞きになつたと思うのでありますが、相当幅広い御発言だつたと私は記憶しておるわけでございます。従つてあのままを、いやしくも参議院議長が参議院の意向として衆議院議長に持つて行くということは私は全く不可能たと思うのです。ところが参議院議長にして見れば、衆議院議長から参議院の意向を求められておつたわけでございます。従いまして議運の委員長としては、参議院議長が、衆議院議長に対する回答を如何ようにしたらいいかというようなことについて、何か御相談なさつたんでございましようかどうですか。
○委員長(寺尾豊君) 議長とは別に相談をいたしません。同時に私は昨晩衆議院が議決をする、この決定をするといつたようなことも、さよう存じておりませんでした。まだ二日間もあるから、まあ月曜日に開いたならばよくあるまいか、今いろいろ皆さんも、この参議院のいろいろの問題が輻湊をしておるときであるから、少し落着いて、又皆さんも私自身も、自信を持つて開いたほうがよくはないか。そういうふうに考えたのであります。
○矢嶋三義君 衆議院は申すまでもなく、参議院の運営委員長は自由党出身者で、絶対多数で占められております。従つて、議運においても本会議においても、会期延長の問題、殆んど自由党さんの意思で決定されるわけでありますが、参議院の議運の委員長があと二日間あるから、今直ぐ議運にかけなくても結構だと、こう御判断をなさつたとするならば、参議院議長に対しては、いつまで御返事を衆議院にしたらよろしいのかというような点を私はお尋ねになつただろうと思うのです。或いはお尋ねになつた結果によつては、あなたの衆議院の自由党に対して、参議院はこういう態度であるから、衆議院が議決するのは参議院と申合せてやつて欲しいというような連絡が、参議院議長に対しても、衆議院に対してもあつて然るべきだつたと、恐らくあつただろうと考えるのでありますが、如何でございますか。
○委員長(寺尾豊君) 特にさような話や連絡はなかつたように思います。
○矢嶋三義君 そのなかつたということは非常におかしいと思うのです。遺憾なことと思います。
 私はここに議長にお伺いいたしますが、議長は衆議院の議長に対して土曜日の晩回答に行つて、参議院の回答は今のところできませんというような回答をしたという報告があつたのですが、議長としては、土曜日にどうして議運の開かれることを期待されなかつたのでありますか、期待されておられたのでございますか。
○議長(佐藤尚武君) 実のところ、私も議運が開かれるものであると、自分としてはそういうふうに思つて、そしてあの常任委員長の懇談会にも議運の委員もそこに出ておられましたが、あの合同の懇談会に出ておつたわけでございます。事前に委員長が開く御意思がなかつたということは、私は御相談もしなければ、又承わりもしてなかつた。こういうような次第で、私自身少しくびつくりしたというようなことであります。それが実情でございます。
○矢嶋三義君 従来の慣例からして、当然そういうことが考えられると思うのでございます。でどうしてその寺尾委員長は、そういう御連絡も議長に対してなさらず、あなたと同じ自由党が絶対多数を占あて、その思うままになるところの衆議院に対しても、何らの連絡をとられなかつたか。その結果としては参議院の何らの意思表示もない、協議もないうちに土曜日の晩に衆議院で一ヵ月を議決してしまつた。そうして参議院におつかぶせて来た形というものは、これは参議院のみならず、衆参を通しての問題として私は誠に遺憾に思うわけでございますが、議運の委員長としての御所見如何でございましようか。
○委員長(寺尾豊君) 参議院の事態が非常に急迫をしておるといつたようなことに対して、私が今考えてみますと気を使い過ぎたような感があるようにも考えられますので、私のやつたことが、委員各位に非常にまずかつたということでこのような結果が生まれたというようなことに対しては、誠に遺憾でございます。
○鈴木清一君 今矢嶋さんにお答えいたされました議長のお話が、先ほどお話になられたのと、ちよつとくい違つているように思いましたので、再度のお尋ねですがいたしますというのは、議長の最前のお話では、委員長は開かないと言うたということをはつきり言われた。そういたしますと、委員長が開かないと言うたという言葉が、やはり相談をかけたという結果になるわけなんですけれども、この点先ほどのと、ちよつとお言葉が違つているようですが、はつきりして頂きたい。
○議長(佐藤尚武君) 先ほど私は、委員長が開かないとおつしやつたということを申しましたが、それは皆さんがたがお聞きになつたあの委員長の宣言であつたのであります。本日は議院運営委員会は開きませんとおつしやつた、あのことを私は言うのであります。
○鈴木清一君 それで、私は重ねてお尋ねしたかつたのは、あのとき開かないと言われたといたしましても、少くとも議長は衆議院から御相談を受けたはずですから、少くとも開かなかつたと言われたけれども、そのままというわけでは、私はやはり責任上おかしいと思うのです。会期の問題は、御承知のように十三條の問題として相当あなたもお苦しみになつたはずですし、皆も関心を持つた議題であるはずでして、而も只今矢鳴さんの言われたように、言い方によれば自由党が八十日から五十日、十日と、いろいろの案が出たのを、中間をとつて三十日としたというのはあとの報道ですが、そういうような不真面目な形の中で、少くとも参議院を無視した三十日の決定である。而もこの議運では、十日間の決定のときにさえ、あなたもはつきりここにおられて御存じのように、もう四たび延長はしないということを前提の下に十日間をきめられているはずであります。それにも拘らず三十日という問題が出ておつたということは、あなたは御承知の上でここに入つておられた。それを知つておられた。従つて私は、如何に委員長が権限によつて議運は開かないと言われても、議長の立場において、あれほどの職権を発動されたあなたの立場としたならば、それは委員長に、はつきりお尋ねするなりなんなりして、そのとき議題にかけべきことを御相談になられてもいいのではないか。それほどにしてこそ初めてあなたが、職権を発動してまでも、この国会を開いて行けるというだけの責任をとつておられるということの了解が立つわけであります。その点を議長はなぜただ委員長が開かないと言つたから開かないと言つて、お済ましになられたか。その心境を承わりたい。
○議長(佐藤尚武君) 御存じの通りに、委員会を開くか開かないかということは、私は委員長の、これはどの委員会も同じでありましようが、委員長のお考え一つによつてきまることでありまして、議長からかれこれお指図はいたしたこともございません。
○鈴木清一君 それは、私の申上げておる問題は、ただそうだからそれでいいというのではないということを私は申上げたのです。だからそういう心構えでおられたのでは、誠に運営上困るのです。先ほど委員長も非常なればこそやらなかつたと言つておりますけれども、非常の事態のときであるから、やる間がないと言つておりますけれども、私のお尋ねした心配は非常の問題だからこそ事前にお互いに話合いになつて、そうして成規の機関にかけべきではないか。そういう措置をとるべきではないかということを申上げたのです。それを逆に委員長の考え方によれば、非常なればこそそうしたということですが、そこは見解の相違になるでありましようけれども、私の考えでは、委員長はそういう軽い考え方で、そういう重要な問題を取扱われては困るのです。少くとも議長は職権を発動して、国会を持つて行こう。審議をして行こうという決意をなされた、あの態度を見せられた議長としては、少くともただ委員長がそう言われたから、私の言うところでないという問題だということにして、何ら相談もかけなかつたということは、私は議長は、はつきり言えば怠慢だと思うのです。今後一つ……。
○相馬助治君 いろいろ議論もありますが、私はここで今日議論しようとは思いません。議長の職権を以て本会議が開かれておるというような、普通の状態でございませんので、結論的に申しますれば、衆議院が一方的にきめて来たこの段階においては、参議院としては何とか本日中に本会議を以てその態度を、賛否は別としましても、議決しなければならない。こう考えております。但しわからない点は、その前提としてお尋ねしなければならないので、以下私は二点議長にお尋ねいたしますが、意見ではないのであつて、お答え願えばそれでよろしいのですが、先ず第一点は、参議院規則第二十二條によりますれば、「臨時会及び特別会の会期は、議長が衆議院議長と協議した後、議院がこれを議決する。この場合において、議長は、その会期における立法計画に関して、予め各常任委員長の意見を聽かなければならない。」と規定されております。先ほど議運の委員長のお話で明らかになりましたことは、先夜開かれた常任委員長並びに議運懇談会というものは、議長の意思を以て開かれたということが明らかとなりました。従いまして、そのとき当然議長は、そういう懇談会を開くのであるから、衆議院の意思が会期を延長することに定まつて、或いは又定まろうとしているということを何らかの情報なり何なりによつて承知の上でのことであつたろうと思うのであります。
 その場合において前の議運において会期の問題が問題となわましたときに、我々が超党派的に話合つたことのうちに、今度はもう延ばさない、こういうことがありました。他の一院を拘束するようなことを我々最終的に申すべきでもないし、又そういう筋のものではありませんけれども、議長としては当然として衆議院側に、当時参議院の意思がこの辺にあつたということを示して、希望條件として話を通ずべきではなかつたかと思うのでありまするが、それらの措置を取られたかどうかということが第一点です。
 第二点は、常任委員長の意見まで聞いたのでありまして、その段階において常任委員長が、議運を開かなかつたことを聞いて驚いたとおつしやつておりますが、私はこれは当然として議運の委員長の責任にあらずして、議長が、この事態を説明して寺尾委員長に向つて議運を開くべきことを要求すべき筋のものであろうかと存じますが、これらの措置がなされていたかどうか、この二点についてお尋ねしておきたいと存じます。
○議長(佐藤尚武君) 只今の相馬君のお尋ねに対しまして、私は衆議院議長に当夜お会いしましたときに、参議院の意向はこうこうであるということは特別には申しませんでした。というのは、なぜかと言えば、十三條のあのいきさつがありまして、すでに衆議院議長は参議院の意思の存するところはすでにはつきり知つておられることと存じましたが故に、附け加えてそのことは申さなかつたのであります。のみならず、当日非常に時間が追つておりまして、そうして衆議院議長に会いましたのも、僅か六、七分のことであつたかと思うのであります。それさえ途中でもつて催促されて、早く帰つてくれというようなことで、極めて短かい会見に過ぎなかつたのであります。附加えて申上げまするが、私は参議院側の意向は、あの大きな問題があつたあとのことでありまするし、衆議院の議長は特に承知しておられるはずと思います。
 第二の点、即ちああいう事態によつて、議長が委員長に運営委員会を開いてもらうようにお話をすべきであつたということでありまするが、これは従来の慣例によりましても、すべて委員長にお任せしておるのでありまして、委員長がその必要を認められますと、適当に委員会を運営されるということにしております。従いましてあの日も私からは別に委員会を開いて頂きたいということは申さなかつたのであります。
○相馬助治君 そうすると、第一点のお話は話としてわかりました。議論がありまするが、これは触れません。第二の点の問題は、委員長の自発的意思によつて議運が開かるべき性質のものであるから、それを開くべき筋のものではないというお話でありますが、普通の場合においては、そういうことが言い得ると思うのですけれども、どのような場合においても常任委員長と議長が、法規の示すところの如何にかかわらず、その意を通ずるものでなければならないということは、常識的だと思います。従つてそれではもう一点お尋ねいたしまするが、常任委員長並びに議運の委員が招集されました。これは先ほど寺尾委員長の話を聞くと、寺尾委員長は與かり知らずして、議長がこれを招集するように事務局に命じたように考えるのでありまするが、さようでございますか。さようであると仮にするならば、従前の慣行や、従つて常任委員長及び議運小委員を招集するのならば筋が通るのでありますが、議運の常任委員長に諮ることなく、議運の委員を全員招集したというのは、如何なる御観点に立たれたのでありますか。この点を明らかにしておきたいと思います。私が聞いておりますることは、この問題に関する限りは、議運の委員長に責任がなくて、むしろ議長の措置がどうも我々には納得しがたいという意思を持つて聞いておるのであります。
○議長(佐藤尚武君) 常任委員長懇談会と議運の懇談会の合同懇談会というものは、従来も会期を決する場合には、慣例として開かれております。そうしてそれは私の記憶するところでは、いつも議長がこれを主宰しておつたのであります。但しそれは参議院規則第二十二條でありましたか、書いてある通りに、「常任委員長の意見を聽かなければならない。」のでありまするが、会期の問題を決するのは議運でありまして、従つて便宜、そこに議運の委員諸君が出席されて、そうして常任委員長の述べられる諸般の意見を聽取されているほうが便宜であるということで、私は合同懇談会というものが従来も開かれておつたことと承知しております。そこで常任委員長の意見を一通り聴取しましたあとは、すぐさま議運の委員長に席を譲りまして、そうしてあとは議運として会を主宰して頂くというのが、これ又従来のし来たりであつたと記憶しております。先夜も、でありますから、常任委員長がたが出られましたあと、すぐ私は、新らしい委員長に席をお譲り申上げたのであります。それからのちのことは、先ほど来御説明のあつた通りであります。
○矢嶋三義君 関連してもう一つ。一昨晩における常任委員長並びに議運の合同懇談会における、又その後におけるところの佐藤議長のお考えは、前例の通りのことをお考えになつておられたことで、その点極めて明白だと思うのでありますが、ここで重ねてもう一点、お伺いいたしたい点は、やはり委員長にお伺いいたしたい。と卑しますのは、佐藤議長は合同の懇談会後において議運が開かれるであろうということを期待しておつた。ところが議運の委員長に席を譲つたところが開かれなかつた。意外であつたという御発言をなされておられる。誠に御尤もな御見解だと思います。ところが議連の委員長は、この席ではございませんでしたが、その直後に、議長は常任委員長懇談会のあの意向を以て衆議院議長に返答すればいいんだというように御発言なさつておられるわけですね。これは私は議運の委員長みずから参議院の審議権を放棄するものだと、私は遺憾に堪えないのでございますが、たとえ正式の議運の委員会でなくても、いやしくも議運の委員長がそういう御発言をなさつたということについては、私はどうも理解に苦しむ点があります。あの委員長懇談会の意向を参議院議長が衆議院議長に持つて行けばよろしいんだと言つても、どういう形で一体持つて行くかということは、私は慣例から言つても不可能なことだと思うのですが、その点について、私は委員長の所見を承わりたいと思います。
○委員長(寺尾豊君) 矢鳴君が、私がこの席ではなかつたが、常任委員長懇談会の意向さえ持つて行けばいいんだというようなことをどこかで発言をしたということは、私には記憶がございませんが、どこで誰に私が話したことでございましようか。
○矢嶋三義君 それはあなたが記憶がないとあれば、公けの席上でなく、速記もつかないから、それではないものとして私は引込めます。私は間接に聞いた言葉で、まさかと思いますけれども、そういうことを聞いたので、私は念のためにお伺いしたわけですが、それは御発言になつていないと委員長がおつしやるならば、私は当然で御尤もだと思いますので撤回いたします。
○兼岩傳一君 私は三つお尋ねしたいのでありますが、又一度にやりまして、忘れたりいたしますと御迷惑をかけますので、一つずつやつて行きますから、途中で他の会派のかたが、私の聞いている間に横取りをしないように、委員長においてお取計らい願いたいと思いますが、如何でしようか。
○委員長(寺尾豊君) よろしうございます。
○兼岩傳一君 それでは先ず第一にお尋ねいたしたいことは、今晩これからのあれでございますが、今のお話では、会期延長に問題を限定しろということで、勿論我々も会期延長は非常に重要な問題なので、そういう方法は結構であり、それについてお尋ねしようと思いますが、それにつきまして、今晩はこの会期延長の問題、この委員会でこの問題から先のお取扱については、どういう委員長のお考え、或いは議長にお尋ねするのが適当でございましようか。この先ほどういうふうになりましよう。それについていろいろ聞き方もございますから、ちよつと先ずその点をお尋ねします。時間の関係もありますし……。
○委員長(寺尾豊君) 私から先ずお答えいたしますと、先ほども申しましたように、本会議の開会も大変遅れておる。こういうような事情でもありますし、会期が最終日でもある。こういうことでありますので、この議運の委員会は、会期だけを議題とし、これを決定いたしましたならば散会をいたしたい。かように考えております。
○兼岩傳一君 これは第一の継続でございますが、この散会のあと、本会議については議長はどういう御予定をお持ちになつているか。
○議長(佐藤尚武君) 本日は本会議を開きまして、そうしてこの会期の問題を本会議に御報告をしなければならんと思うのであります。と同時に、最初の考え方では、今後の破防法関係の議事を、どういうふうに進めて行くかということについても、事前に各会派の方々と御相談を申上げまして、若し協定が成り立つものならば、その線で以てやつて行きたいと考えておりました。然るに現在までのところ、その議事の運びかたについてまだ協定が成り立つというところにまで参りかねております。誠に遺憾なことでありまするが、そういう事情であります。そこで只今は十時五分すぎでありまするが、本会議が何時に開かれますか、これはこの議運のあとで、事務総長とも相談しまして、すぐ取きめたいと思いまするが、若し余裕がありまするならば、各会派のかたがたに別々においでを願いまして、そうして今朝来、いろいろな意見が出て参りましたが、その調整をとるべく不肖私が努力して参りましたことの経過について御説明を申上げまして、そうして、明朝再開のときまでに、皆さんがたのお考えを願つておきたい。そうして明朝になつても、なお且つ妥協の余地がないものであろうかということを、今一応私はお確めして、それから明日の本会議に臨みたいと思うのです。
○兼岩傳一君 第一のお尋ねした点は明快にわかりましたので、第二の点、即ち会期延長そのものに対してお尋ねしたいと存じますが、今の破防法が非常に重要になつておりますので、破防法が非常に大きく我々の目に映じておりまするが、併し破防法と言いましても、一つの法律案にすぎないのでありまして、私はそういう観点からお尋ねするんじやなくて、参議院の会期延長につきましての根本的な問題について、私は委員長がその責をとらるべきか。議長がその責をとらるべきか。或いは両氏が、相互に責任を持つておられるのか。この点がお尋ねしたいのであります。
 即ち私は十三條でなくて、むしろ十二條の点を、十二條とそれから参議院規則の二十二條との関連性においてお尋ねしたいのでありますが、今回衆議院が三十日延長いたしました結果としては、電源開発法が七月八日、破防法が七月十三日、労働三法が七月二十五日、行政改革案が七月二十七日と、この四つの重要法律案が我々の審議の如何を問わず否決したものと見なされるということになつてしまつたのであります。その他まだたくさん、数十の法律案が、同様な運命に陷いるような、そういう性格の延長を衆議院は決定したのであります。又日華條約、目印條約、日米加漁業條約、これも七月中に自動的に承認されるという日時、これも又今回の三十日の延長によつて、参議院の審議の権限はこれで剥奪されてしまうというようなことになつたのであります。こういうことを前提としますと、今回の第四回目の三十日の衆議院で決定されました延長たるや、一回、二回、三回において、我々が問題にした点とは比較にならない重要な政治的意味を持つているのであります。即ち二回のときに、三回の延長はもうしないという空気があつた。三回の延長のときは、もう四回はこれはどうしてもやらないのだという空気が非常に、空気じやない。そういうような趣旨の赤木委員からも、この御発言もあつた。そうして大体各会派が、全会派が、それを諒としていたというようなふうの問題も、勿論重要でありますが、それ以上に重要なのは、破防法案を含みます重要法案、労働三法、電源開発法、行政改革案その他の重要法案及び国際的な條約の自動承認というような態になりまして、参議院の法律案件の審議権は、全くこれによつて水泡に帰するような決定の仕方を衆議院はいたしたのであります。
 そこで十二條の問題でありますが、十二條において、国会の会期は両議院一致の議決によるというふうになつておりまして、当然従来の経験で、衆議院の議運がきめて来る。そうして議長に通達がある。議長はこれを参議院の議運に諮られる。そうして両方の議運の見解が出たところで十分折衝して、従来は殆んどすべて議運の決定として両院一致の決定を行なつたのでありまして、十三條に比べまして、十二條こそが、国会の会期につきましてのより根本的な規定であり、従来殆んどこの五カ年間、さように運営されて参りましたのであります。ところが今回そういう十二條か不幸にしてできなくて、十三條問題が大きくなりましたが、本来言えば、この十二條こそが非常に重要なのでありますが、議長は、或いは委員長……先ず委員長にお尋ねしたいのは、なぜ委員長は、衆議院の決定がありましたときに参議院の決定をして、十二條に基く両院一致の決議に持つて行くように御努力にならなかつたか、又参議院議長は破防法という一つの法律案を議長職権においてでも、参議院の審議にのせて審議権を尊重しようと、つまり議長職権の執行は一面そういう点から考えれば、この参議院の審議権の尊重とも見られない点はないのでございますが、今や今回のやり方の結果としては、重要法案のほか條約に至るまでが、我々の審議権の外に行くというような重要な、重要極まりない会期の延長であるにもかかわりませず、なぜ議長はこれを、破防法を議長職権でさえやられたかたであるならば、当然議運がぐずぐずするようであるならば、議長は職権ででも、衆議院の議長と十分な討議を、さような参議院の審議権の点から、なさるべきはずのものであつたと思いますが、この二つを委員長並びに議長にお尋ねしたい。
○安井謙君 議事進行について……。この再々会期延長以来の、十日余りの経過につきまして、今ここで議論が出て参りますれば、恐らく千万言を費しても議論は盡きないと思う。いろいろ各派のお立場もあり、御主張もあることは、十分わかつておりますが、先ほど兼岩君の御質問に答えられました議長の御心境、今後の会派運営についてこの御心境というものもございますし、我々はこの限られた時間におきましては、可否を直ちに一応この会期の問題についてきめまして、今後の運営についてできる限り皆様と隔意のないお話を進められるようにお取計いを願います。(「反対」と呼ぶ者あり)
○兼岩傳一君 議事進行について……。やはり重要なことではありますが、簡單にお答え願える問題ではないかと思いますので、やはり当初、あなたは私が三つお尋ねするのは、他の人の口を入れないでお答え願えるように、約束がちやんとできておりますから、お答え願いたいと思います。
○委員長(寺尾豊君) 兼岩君の御質問が余り長いので、私は質問の重点がどこにあるかということをちよつと失念をいたしましたので、もう一度簡單に。
○兼岩傳一君 今度の延長は、普通のただ延長するということだけではなくて、先ほど名前を挙げた四、五の重要法案を始め、三つの條約が自動的に承認される。実質的に我々参議院の重要法案、重要條約に対する審議権は、なくなつてしまうというような、そういう性質の会期延長である。従つて当然あなたは、今までのように衆議院の議運できめて来たのを参議院の議運にかけられて、そうして議運の決定の中にこの話をつけられればごそ、十二條の両院一致の議決というふうに行けるので、私は会期というものを両院一致の決定で行くのが原則であつて、十三條のごときは、真に何回に一回かあるような、重要な、止むを得ざるときであります。この十二條の観点から考えて、あなたが議運を開かれなかつたのは、重大な失態ではなかつたか。それから又議長は、さようなことは一法律の審議でさえ職権を以てやられたのでありますから、数十の法律案や條約が、我々の審議権がなくなつてしまうような問題については、もつとより強硬な議長職権を以てでも、十二條の両院一致の議決に行けるように努力さるべきではなかつたかという、こういう質問なのであります。
○委員長(寺尾豊君) 私に対する御質問にお答えをいたします。私も兼岩君と同じ意見でございます。従つて兼岩君の仰せられるがごとき希望を以ちまして努力をいたしましたが、それが兼岩君の御期待に副えなかつたという結果だと御了承を願います。
○議長(佐藤尚武君) 議長職権で、今破防法のごとき重要法案さえも参議院で審議されておる状態であるにかかわらず、なぜ議運を議長職権によつてでも開かなかつたかというような御質問であります。議長職権というのは、法規に定めてあるところによつて行われるべきものであることは論はないのでありまするのみならず、いきなりそこに行くというのではなくて、そこにまで到達しなければならなかつたという事情は、皆さんがたともともとに御了解になつておることと存じまして、どうしても議事の運営について協議が成り立たないということを、はつきりとこの議運の小委員会で以てそれが明らかにされました結果、やむを得ずそごに行つたというように思います。なんでもかんでも、議長職権で持つて行くという筋合のものでもなし、又そういう考えは持つてはいけないと考えております。
 先ほど私が申落したのでありまするが、これだけ附加えさして頂きます。本日の本会議には、内閣委員長からの要求で緊急上程の事項があります。それは国家行政組織法の一部を改正する法律案、これはなんでも期日の関係で、本日緊急に上程しなければならないことになつておるそうでございます。これも併せて御審議をお願いすることになると思いまするから、附加えておきます。
○安井謙君 私は先ほどちよつと発言いたしましたが、議事準行上動議として提出いたします。本日は御存じの通りに、議長職権で国会が運営されておるような事態でもありますので、ノルマルな議論は一応あすけまして、会期を延長すべきかすべきでないかを一つ、するとなれば幾日にするかを一つ、この二つを早急お取決めのお取計らいを願いたいと、動議として提出いたします。
○委員長(寺尾豊君) お諮りいたします。(「第三の質問が残つていますよ」「議事進行」と呼ぶ者あり)只今安井君から提出されました動議、即ち会期を延長すべきや否や、及延長すべきならば幾日間延長すべきか、これを議題とすることの動議に、(「議題ですか」と呼ぶ者あり)議題とすることの動議が提出されましたが、これに御賛成の諸君の御挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(寺尾豊君) 多数と認めます。
○矢嶋三義君 それでは議事に入るに当つて質問を申上げます。(「延長の採決をされんことの動議を提出いたしております」「そんなことは無理じやないか」「採決する前に……」と呼ぶ者あり、その他発言する者多し)念のためにお伺いいたします。国会法十三條を委員長はどういうふうに御解釈になつておりますか、簡單でよろしうございますから、御答弁を願います。
○委員長(寺尾豊君) 国会法十三條は、私は衆議院の議決と参議院の議決とが一致に至らなかつた場合においては、衆議院の議決通りになるという字句の通りに解釈をいたしております。
○矢嶋三義君 それでは、ここで国会を延長するとかしないとか、或いはするならば何日にするこかという意思決定をした場合において、衆議院で一ヵ月を議決をしている。その関連はどうなるのですか。(「議事進行」と呼ぶ者あり)
○委員長(寺尾豊君) 矢嶋君にお話申上げたいのですが、御了解を願いたいのですが、会期延長並びにその期日が議題になつておりまするから、これについて……。
○矢嶋三義君 質問申上げてれるのですから、答えて下さい。質問しているのです。答えて下さい。
○安井謙君 議事進行について……。私が只今動議を出しました意味は、会期を延長すべきふどうかということの決定を願いたいということの動議を出しました。更に、その御決定があれば、何日にするかの御決定を願いたいという動議を出したのでありますが、その意味が不徹底でありますれば、その二つを手順を覆んで採決をして頂きたいという動議を提出いたします。(「賛成」「反対」と呼ぶ者あり)
○委員長(寺尾豊君) 只今安井君から提出せられました動議に賛成のかたは挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(寺尾豊君) 多数と認めます。(「委員長、約束を破るのですか」「無茶だ」と呼ぶ者あり)会期延長に関する討論を……。
○小笠原二三男君 先般来、質疑の過程でも明らかになりましたが、衆参両院における協議の手続の過程において遺憾な点が多々あると考えますし、又、議長職権で参議院が運営されておる最中に行われた衆議院議長の協議後の参議院における取扱いについても、誠に遺憾な点がございまするので、手続上から言つても、会期延長は承服することはできません。而も会期の延長の必要は、この際我が会派としてはないということを認めておりますので、会期延長には反対いたします。
○木村守江君 会期延長の問題については、この前からいろいろと御議論がありましたが、結局十日間の会期の延長があつたのであります。それについて、会期の延長を私のほうでは延長することに賛成いたします。
○相馬助治君 議事進行について……。只今議せられておる段階は、どういう段階ですか、もう一度委員長より御説明を願いたい。
○委員長(寺尾豊君) 会期を延長するか否かとの討論をお願いしております。
○相馬助治君 わかりました。(「そうだよ、討論だよ」と呼ぶ者あり)簡單に申します。我が会派は会期延長に反対です。
○矢嶋三義君 第一クラブも会期延長に反対。理由を申上げます。
 第一に、手続の問題から言つても、委員長は先ほど国会法十三條の解釈を話されました。それでは、衆議院が本会議で議決する前に参議院の各常任委員長の意見を聞いて、立法計画を立てて、そうして協議してやつて、初めて意義があるのに、委員長は国会法十三條をかくのごとく解釈しながら、今ここで会期を延長するか、何日にするかということは、全くのナンセンスでございます。それは手続上からも、私は反対するところの理由です。
 それから内容的には、これはもう第一回、二回、三回と、会期を延長するたびに申上げておることから一歩も出来ませんので、同じでございますから、あえて申上げません。会期延長反対であります。
○高田寛君 私は会期延長の必要を認めます。これは前回にも会期延長をせずに審議を終ることを大いに期待しておつたのでありますが、遺憾ながら客観事情は、この十日間に殆んど実質的審議に入れなかつたので、まだ重要法案も相当に残つておりますので、この際会期延長に賛成いたします。
○鈴木清一君 先にお断わり申上げます。労農党は、会期延長に反対いたします。理由は……、討論ですから時間はよほどとるかも知れませんけれども、まだ別に何されておりませんから、申上げます。理由はくどくど申上げる必要もないのでありますけれども、ただ問題が私は非常に重要なので、特に申上げるわけなんです。御承知のように、今緑風会の高田さんからは、十日間の延長をされたので非常に澁満したから、こういう結果、どうしても延長を認めるということを言われたようでありますけれども、実際問題といたしましては、過日常任委員長にお集りを願つて、皆さんがいるところで、お聞きになつたかたが大半おられると思うのでありますが、その話の中から行きましても、二、三の委員会は、それは非常に長く要求するということも言われましたけれども、大半の委員会は、若しあのときに承認できれば本会期中にできるということもはつきり申しておるわけであります。そればかりでなくそれが現実の問題である。又御承知のようにこの会期の問題につきましては、すでにこの前十日間延長するときにおきましてすら、四度目の延長は絶対にしないということを全会派が承認の上、代表のかたがたが、議運でそれをはつきり確認された上に、会期の延長をしておるわけなんであります。従つてその間に幾分の事務澁滞が、会議澁滞があつたといえども、それを体しておる委員長が、各委員会で本当に真剣にやつたればこそ、昨日のお話が出たと思うのであります。従つて私そういう点から行きましても、会期を延長する必要はないそれと、御承知のように衆議院で決定いたしたといたしましても、私はこの点委員長の怠慢を申上げたいのは、今日の会期のいわゆる議事録には……、議事録と言いますか、公報には、一昨日きまつておる会期の問題につきましては、議運でこれを諮るというようなことは一言も載せてありません。一言も載せてないのに拘わらず、ほかの委員会は相当数多く載せてあるようでありまするけれども、肝腎の会期の問題につきましては、本一日しかないということははつきりしておるにも拘わらずですよ、拘わらず、一つも議題としてない。そういう点も非常に委員長といたしまして、私は怠慢だろうと思うのであります。而もこれは公報を出す前に聞いたというわけでもなかつたということを、先ほどのお話から聞きますと感ぜられません。従つてそういう点につきましても、私どもは余り誠意のないやり方につきましては、不満を申上げるわけであります。(「分つた分つた」と呼ぶ者あり)まあ本質的には、少くとも会期の延長は、衆議院にあのような決定の姿を出されて、なお参議院が先ほど兼岩君が言つたように、審議権を無視されたという状態におかれても、なおこれに甘んじなければならないというような、参議院がどこにあるか。なぜ今まで参議院は参議院らしくということを会議あるたびに、なぜ参議院の諸君は言つたのか。それても拘わらず、この土壇場に来て、あれほど見せられておのながら、それでもなお甘んじて、この十二條の改正、十三條の改正について、この議決をしたがために、止むを得ずに、この会期の衆議院の議決権を認めるというような態度を持つておられる点については、私は参議院の人たちが、今後決して参議院がどうのとかいうようなことを言わないで、特に緑風会の人たちに、その点を申上げたい。そういうふうにいろいろありまするけれども、時間も大分足らんようですから、労農党といたしましては、先ほど申上げましたように、会期延長には絶対反対と申上げます。
○石川榮一君 自由党は会期延長には賛成であります。その理由は、重要法案が山積をいたしております。(「自由党は二つあるのか」と呼ぶ者あり)今私も、この法案の山積しておるという点において賛成いたします。
○兼岩傳一君 私は反対の討論を実はするのですが、委員長が、先ほど三つ質問を聞くのだと、ちやんと速記録の上で約束しておきながら、それを安井君がちよつと途中から小さな声で、議事進行だけをやつただけのことで、あれほど大きな声で僕が質問し、あなたがあれほど答えられておるということを蹂躪されたということは、非常に遺憾に存じまして、私その点で今後あなたと約束することについて、一つ一つ警戒しなければならん。こういう感じを持つたということを前置きにして、私は反対の理由を申述べます。
 それは第三に聞こうと思つていたことなのですが、一体我々が、ここで賛成とか、反対とか決定し、何日というような決定をする。それがどれだけでも役立つのですか。何か役立つのですか。全く猿芝居、人形芝居、紙芝居、何らの内容のない、それ以下のものである。これが参議院の権威を高めるものなどということば絶対にない。いわんや今回の延長は、重要法案及び重要條約の参議院における審議権を全部放棄、強制的に放棄させてしまつたというこの責任に対する議長並びにこれに協力された新らしい議院運営委員長の責任は、非常に重大であるということを私は申上げて、勝手にされたらいいでしよう。もうこういう乱暴なやり方をされるなら、みずから墓穴を掘つておられるようだ。だからねこういうやり方をされるなら議長、委員長並びに自由党、緑風会、民主クラブ、こういう諸君は勝手にされたらいいでしよう。こういうことを私は反対の討論の内容といたしたいのであります。
○石川清一君 私は先に、安井さんのに手を挙げましたが、それは安井さんが、会期延長をするということを委員長が諮つているにかかわらず議題にしたので、賛成したのでありまして、やはり会期延長に対しては、衆議院で一応決定しても、これは議題にすべきであると私は考える。併しながら会期の延長の日数につきましては、前から反対し続けておりますので、一貫して反対をいたします。
○委員長(寺尾豊君) 討論は終結したものと認めて御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(寺尾豊君) 会期延長することに御賛成のかたの御挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(寺尾豊君) 多数と認めます。会期延長は決定せられました。
○高田寛君 私は、この際会期を十日延長すべきものという意見を申出ます。と言いますのは、この前二十日の段階におきますのと今日も同じように、審議すべき法案は減つてもおりません。殖えてもおりません。又一昨日の委員長懇談会の空気から察しましても、私は十日間会期を延長すべきものとの意見を申述べます。(「賛成」と呼ぶ者あり)
○委員長(寺尾豊君) 高田君から御提案の、会期十日延長に御賛成のかたの御挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(寺尾豊君) 多数と認めます。本会は更に十日間延長することに決しました。
  ―――――――――――――
○相馬助治君 棚橋小虎君ほか二十三名発議を以て、参議院審議権尊重に関する決議案を出してあります。時間がありませんので、簡單に申しますが、この内容とするところは、会期延長に連関のある問題でありますので、是非ともこの会期延長が本会議にかかつたことに連関して、次いで日程とされんことを一つ要求いたします。(「賛成」と呼ぶ者あり)
○小笠原二三男君 私は、決議の概略趣旨には賛成いたしますが、案文を回付して頂いて、確認した上で決定せられるようにお願いいたします。(「同感」と呼ぶ者あり)
○木村守江君 議事進行につきまして、先ほど委員長は開会の勢頭において、本日の議題は、いわゆる会期延長の件のみを取扱うというような御発言でありましたので、本日の会議は、この程度において散会されんことの動議を提出いたします。(「賛成」「反対」と呼ぶ者あり)
○委員長(寺尾豊君) 只今の木村君の動議は……。
○相馬助治君 違う。こつちが先に言つている。(「動議じやないよ」「議題とするかどうか決定していない」と呼ぶ者あり)木村君の動議が出たことは承知しております。併し私は動議を出して、その動議は賛成を得ております。(「俺が賛成した」と呼ぶ者あり)而も小笠原君からその理由なりを大体でいいから説明しろということです。尤もなことであります。従つて私は今から簡單に説明しますが故に、是非この緊急動議をお扱い下さいまして、然る後、木村君の動議に移られんことをお願いいたします。案文を読ませて頂きます。
     参議院の審議権尊重に関する決議案
   今般衆議院が両院議長の協定に達しないままに、国会の会期を三十日間延長することを議決したのは、まことに遺憾である。
   本院は、衆議院が参議院の審議権を尊重して、二院制度を認めた憲法の精神を没却することのないよう要請するものである。
   右決議する。
 案文は以上でございますし、又その内容とするところは、御説明するまでもなく明敏なる委員各位は、この案文を通して御理解であろうと存じます。従いまして私の動議は、これを本日の日程に繰入れられることと、これが委員会審査省略、この二を一つお諮りになつて頂きたい。委員会審査省略、この二を内容としてお諮り下さいますようお願いいたします。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○委員長(寺尾豊君) 相馬君よりの、この決議案に対する委員会審査省略の動議が出ております。(「並びに二つですよ」と呼ぶ者あり)並びに今晩、本日の日程に上程するごとと、委員会審査省略の要求が出ております。これに対して……。
○小笠原二三男君 決議案は、従来の慣例によつて、大方の会派の賛成を得て、本会議にかけるようにしてあるのですが、自由党さんのほうの私語には、反対というような言葉があつたようでありますが、反対と言われることは、その趣旨には賛成だが、今晩上程せられるということに反対なのか。案文が不都合であるから反対であるというのか。その点の趣旨を明らかにして頂いて、協調できるならば、成るべく参議院のために協調してやつて頂くようにお願いしたいと思つております。
○木村守江君 只今小笠原君の御意見御尤もでありますが、この決議案につきましては、なお詳細に検討すべき点が幾多あると思われますので、委員会審査省略、本会議に付せられることは反対いたします。
○矢嶋三義君 これだけ明快な筋の通つた決議案を、今日出さないで、いつ出しますか。私は本日出して最も時機が適当である。而もこれは別に委員会を開いてやらなくても、委員会省略で明々白々であると思う。この筋の通つたことだけは、曾つて我々もお互いが争つたのであ力ますけれども、通そうじやありませんか。私は相馬君の動議に賛成いたします。
○小笠原二三男君 自由党の木村君のお答えは、検討を加えるということなんで、私の求めている答弁は、いずこを検討するのか、私もはつきりしません。従つてどなたか明快に御説明になつて頂きたい。
○草葉隆圓君 実は、先ほど相馬君の御提案の参議院の審議権尊重ということは、勿論御趣旨は尊重します。至極賛成であります。これは只今私ども始めて配付を受けて、今その内容を拝見したのです。従つて私どもの自由党は、誰も承知いたしておりません。従いまして、これは趣旨は勿論賛成でありまするが、党に帰りまして、党議に諮つた上でお答え申上げますから、よく御趣旨を承知をいたしましてから、本日は日程に上げるということには取止めを頂きたいと思います。
○大野幸一君 それは提案者の波多野鼎氏が、自由党の議員会長大屋旦に会つて、この趣旨の賛成を求められましたところ、即座に自由党としては反対いたしますという話でありましたので、自由党を除いて、他の会派と話合つて提案したものであることを申上げたい。初めから自由党としてはお立場上、御賛成ができないことを了解してやつたものであります。(「説明不十分」「異議なし、では負けてもらおう」と呼ぶ者あり)
○高橋道男君 私のほうは、こういう案があることは承わつておつたんです。ところがこれは取止めるということを本日聞いたんです。(「とんでもない」と呼ぶ者あり)ですから、それは午後ですけれども、従つて、私はこの決議案を出すこと自体には、決して不賛成ではございませんが、会としましてこれに賛成するかどうかということは、今は保留しておきたいと思います。
○三輪貞治君 小笠原君から、決議案の配付を要求したときに、趣旨に賛成であるという意見を述べられました。これはどの会派といえども反対される理由はないと思うのです。で、今日ここで会期の延長問題が論議されるということは、全くおかしな話であつて、もうすでに十三條が、衆議院の一方的な議決によつて効力を発生するものならば、我々がしないときめてみたつて全く無意味なことなんです。又それを一週間とか十日とかきめてみたつて、延長される。而も一ヵ月延長されることははつきりしておる。そのような状態において、我々会期の延長をやらなければならんということは、参議院の審議権というものは尊重されていない。少くとも衆議院においては。だから今日上げないで、いつ一体上げるんです。今日上げないんだつたら上げないほうがいい。私はこれは会派のいろいろなことを抜きにして、我々は参議院の自由党の議員である前に、参議院の議員なんだから、私は全会一致でこれは衆議院の反省をまつべきために、僕は出すべきだと思う。是非そこのところ猛省を促しておきます。
○相馬助治君 これは、かくのごとく明々白々なものであつても、慣行上はこれは各会派に御了解を得て出すべきであるということはよく承知しております。連絡の不十分なところも、幾重にも陳謝いたしますが、なんせ、こういう特別な事態であるということが一つと、この緊急動議を、この決議案を、何らかの方法で本会議に諮つてもよろしいのですけれども、先ほど運営委員長の申しますように、今度の本会議は、会期延長の件のみを議すると申しておりますので、格段の皆さんの御了解を賜わりたいという立場を以つて特に申上げたのであります。これに対して反対のかたもございます。反対の会派もあるでしよう。それは各会派にお持ち帰り下すつておきめ下さるといたしまして、是非ともこの参議院のために、これを日程にのほすことを重ねてお願いいたします。
○委員長(寺尾豊君) お諮りいたします。本決議案の委員会審査省略をいたしまして、本日の日程に上げることに、御賛成の諸君の御挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(寺尾豊君) 多数と認めます。さよう決定をいたします。本日はこれにて散会いたします。
   午後十時四十三分散会