第013回国会 議院運営委員会 第71号
昭和二十七年七月二十二日(火曜日)
   午後一時三十三分開会
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  委員の異動
本日委員鈴木清一君辞任につき、その
補欠として水橋藤作君を議長において
指名した。
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 出席者は左の通り。
   委員長     寺尾  豊君
   理事
           木村 守江君
           赤木 正雄君
   委員
           草葉 隆圓君
           長谷山行毅君
           安井  謙君
           高橋 道男君
           菊川 孝夫君
           相馬 助治君
           石川 清一君
           矢嶋 三義君
           水橋 藤作君
           兼岩 傳一君
  委員外議員
   人事委員長   カニエ邦彦君
           千葉  信君
           森崎  隆君
           三浦 辰雄君
           紅露 みつ君
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   副議長     三木 治朗君
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  事務局側
   事 務 総 長 近藤 英明君
   参     事
   (事務次長)  芥川  治君
   参     事
   (記録部長)  小野寺五一君
   参     事
   (議事部長)  河野 義克君
   参     事
   (委員部長)  宮坂 完孝君
  法制局側
   法 制 局 長 奧野 健一君
   参     事
   (第二部長)  岸田  實君
  参考人
   参議院職員組合
   執行委員長   長崎 經男君
   参議院職員組合
   副執行委員長  宮川 近雄君
   参議院職員組合
   書記長     小川 峯雄君
   常任委員会専門
   員       勝矢 和三君
   常任委員会専門
   員       磯部  巖君
   常任委員会専門
   員       熊埜御堂定君
   常任委員会専門
   員       武井 群嗣君
   常任委員会調査
   員       水谷 國一君
   常任委員会調査
   員       栗生澤喜典君
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  本日の会議に付した事件
○委員の辞任及び補欠選任の件
○防空演習に関する緊急質問の件
○国会職員法等の一部を改正する法律
 案(衆議院提出)
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○委員長(寺尾豊君) 会議を開きます。常任委員の辞任及び補欠に関する件をお諮りいたします。
○参事(芥川治君) 労働者農民党から、議院運営委員鈴木清一君が辞任せられまして、その補欠として水橋藤作君を指名せられたいとの申出であります。なお緑風会から法務委員の中山福藏君、外務委員の川上嘉市君が、それぞれ辞任せられまして、その補欠として法務委員に川上嘉市君、外務委員に中山福藏君を指名せられたいとの申出であります。なお自由党から内閣委員の長谷山行毅君、法務委員の横尾龍君、経済安定委員の愛知揆一君、予算委員会の宮本邦彦君、決算委員の工藤鐵男君、懲罰委員の高橋進太郎君、文部委員の田方進君、経済安定委員の草葉隆圓君が、それぞれ辞任せられまして、補欠として内閣委員に愛知揆一君、法務委員に長谷山行毅君、経済安定委員に横尾龍君、予算委員に工藤鐵野君、決算委員に高橋進太郎君、懲罰委員に宮本邦彦君、文部委員に草葉隆圓君、経済安定委員に田方進君が、補欠として指名せられたいとの申出であります。
 以上であります。
○委員長(寺尾豊君) 以上、決定をいたしますに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(寺尾豊君) さよう決します
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○委員長(寺尾豊君) 次に緊急質問に関する件をお諮りいたします
○参事(芥川治君) 社会党第四控室の高田なほ子君から、防空演習に関する緊急質問、所要時間は十五分、要求大臣は総理、外務大臣及び国家地方警察本部長官。
 明日の二十三日を希望されております
○委員長(寺尾豊君) 事務次長、説明通り、許可することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(寺尾豊君) さよう決定いたしました。
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○委員長(寺尾豊君) 次に国会職員法等の一部を改正する法律案につきまして本院職員組合並びに常任委員会専門員の代表から、意見を聽取するわけでありますが、議事整理の都合上、先ず職員組合のほうから意見を聞いた上、御質疑があればこれをお願いし、次いで専門員及び調査員のかたから同様意見を聞いた上、御質疑をお願いいたしたいと存じます。
 なお、人事委員のかたで御質疑のおありのかたにつきましては、その都度お諮りする手数を省きまして、あらかじめ委員外議員としての発言をお許ししておきたいと思いますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(寺尾豊君) 御異議ないと認めます。さよう取計らいをいたします。
 それではこれより職員組合の代表から意見を聞くことにいたします。ただ、この際参考人のかたにお願いを申しておきたいことがございます。成るべく重複を避けて頂き、簡潔、要領よく、余り時間をかけないで御説明をお願いいたしたいと思います。職員組合代表、執行委員長長崎經男君。
○参考人(長崎經男君) 私職員組合の執行委員長をやつております長崎でございます。本日は議院運営委員会におきまして、国会職員法等の一部を改正する法律案につきまして、我々組合側の意見を聽取するような機会を作つて頂いたことにつきまして、厚く御礼を申上げます。ただ先ほど委員長もお述べになりましたように、簡潔、要領よくということでございますので、ただ私は組合側の意見をスムースに委員の皆様がたにお伝えをする意味から、私はただその組合側の概括的な意見を先ず申述べまして、主として組合におきましては、書記局を中心として、国会職員法等の一部を改正する法律案について、慎重に検討を進めで参りましたので、本日来ておりまする副委員長宮川君並びに補足的説明といたしましては、書記長の小川君のほうから、順次意見を述べさせて頂きたいと思います。
 先ず組合の基本的な考え方につきまして、極く簡單に申上げますと、先ず第一番目に国会職員制度のあり方はどういうふうにあるべきであるかという点につきまして、第一番に、これは極く常識的であるかとも思われますが、要するに民主的近代的な雇用関係を樹立してもらいたい。これが第一点でございます。第二点としましては、職務に専念するに足るところの生活と身分の安定を確保するような方向に持つて行つてもらいたい。これが先ず国会職員制度としてのあり方としての組合の基本的な考え方でございます。
 第二点としましては、第二番目に組合として、何を然らば要求するか。基本的な要求の項目につきまして三点について申上げて見たいと思います。その第一点は、労働基準権の確保と表現、これは思想とか、言論、結社、そういつたものの自由並びに政治行為の自由でございます。第二点としましては、適切な賃金体系の樹立と、健康的な労働條件を確立してもらいたい。これが第二点でございます。第三点は民主的な任用制度を確保してもらいたい。樹立してもらいたい。これが組合としての基本的要求の三項目でございます。
 第三番目に、組合が今日まで当局と、国会職員法の改正につきまして種々意見を交換し、或いはこちらから意見を申入れるなり、意見を聽取するなりしたわけでありますが、その間、組合側の立場から、当局が改正案について如何なる考え方をもつて進んでおられるかという点につきまして、組合側としての考え方についてちよつと触れて見たいと思いますが、先ず概略的に申上げますと、第一番目に、前回の、昨年末でございましたが、暫定的に、国会職員が一般職より特別職に切替えられた当時、その当時におきまして、結局国家公務員法の一部を改正するという手続によりまして、従来ありましたところの国会職員法或いは国会職員の給與規程というものが、死文化されていたものが、生き返つたわけでございます。この国会職員法乃至紬與規程というものは、皆様方も御存じのように、非常に不備、そぐわないものがあつたわけでございまして、その点今日まで七ヵ月有余に亘りまして一度も支障を来たしていない。支障を来たさなかつたということにつきましては、実に組合側としても意外に思つたわけでございますが、それはさておきまして、前回よりも今回の改正案というものは多少改善されたように見受けられる。これは私ども組合側としては、その点は認めざるを得ないのでありますが、まだ封建的或いは温情的な色彩を持つた個所が少くないのであります。これが当局案に対する組合側の最初に考えたところの基本的問題でございます。第二点としましては、法律事項にすべき事項があるにかかわらず、これを規程に讓つている分が多分にあるのでありまして、これは従来組合側と当局との間において、しばしば会合を持ちましたが、これは運用でうまくやるのであるというような当局側の回答にもかかわらず、未だ具体的な面に至りましては、組合側のほうをいささかも満足させるまでには至らないというような結果を招いている事例が幾多あるのでございまして、この点につきましては、後ほど副委員長なり、書記長のほうから、補足的説明をやつて頂きたいと思いますので、その際、詳しく述べて頂きたいと思います。
 私は先ほども申しましたように、簡單に、時間的にも余り余裕がございませんので、極く概略的に、委員長としての立場から全体を申し述べて見たわけでございますが、なお最後に申し述べる機会があれば別ですが、あらかじめ議員さんがたが、組合側の意向を、これから述べて参りますところの組合側の要求乃至希望意見等を十分参酌願いまして、今後国会職員法等の一部改正案について、何ら国会職員に対して、その勤務條件なり或いは給與等の点につきまして、支障のないような改正乃至修正を図つて頂きたい。この点を特に強調いたしまして、先ず概括についての委員長としての意見を終りたいと思います。
○委員長(寺尾豊君) 次に同じく職員組合代表、副執行委員長宮近川雄君。
○参考人(宮川近雄君) 私が宮川でございます。今、委員長が、基本的なことについて申上げましたので、私が今度の国会職員法の実質的な具体的な事項について、組合の意見ということを申上げさせて頂きたいと思います。先ず皆様のお手許に半切のプリントが行つているはずでございます。それに従つて申上げて参ります。
 先ず第一番目に書いてございますように、任用の基準を明確にして頂きたいということ、任用の基準の明確化ということでございますが、私ども、今回提出されました国会職員法等の一部を改正する法律案、これをよく検討して見ますと、この改正案の中には、第二章において資格という規定があるのでございますが、これは参事若しくは主事等になる單なる資格を列挙してあるのでございまして、昇任、昇格等の、いわゆる任用の基準というものがどこを探しても見当らないのでございます。議員の皆様にこういうことを申上げるのは釈迦に説法のきらいがございますが、国家公務員法におきましては第三章、地方公務員法におきましても第三章に、任免について精細な規定がなされております。私どもは必ずしもその国家公務員法、それから地方公務員法のような、あれほど嚴密な基準と言いますか、いろいろな方法等、あれを全面的に採用して頂きたいというほどの強い希望はございませんけれども、併し任用の基準というものが、何らかこの法律にあつたほうがいい。又なければならんというように考えるのでございます。後に出て来ます公平委員会というものが今度できるわけでございますが、これに対しても、私たちが不利益な処分を受けたということによつて、公平委員会に審査請求をすることができるわけでありますが、それの基準となるというようなものもないわけでありまして、これによつて昇任、昇格等をやるんだ。いわゆる任用をやるんだという基準が、ここに明確に示されていないという点が私たちの
 この法文において不満とするところでございます。これは当局側におきましては、運用において勿論やるんだと言われております。これは運用に当りましては、私どもも、十分その点を組合側としても、常にこれから要望もしなければなりませんし、私どもは、この規定が若しないとするならば、組合の発言権もそこに残して頂きたいというふうに考えるわけであります。人事の公正、明朗な人事ということを、私たちは去年要求をした経験もございます。情実、派閥というような人事をなくする。或いはその他のいわゆる任用の基準というものによつてやるんだという規定がないということが、つまりそういうことの憂いが残るわけでございます。その点は私たちの一番重要に考えている点でございます。
 その次の二に参りまして、「争議行為等を理由とする不利益処分に対する審査請求権の確保」、これは法律の第十八條の二の第四項でございます。これは御承知の通りほかの法律にもございますように、争議行為をしてはならない。又企て、共謀、あおりそそのかしてはならないという規定の次にあることで、読上げますと、「国会職員で同盟罷業その他前項の規定に違反する行為をした者は、その行為の開始とともに、当局に対し、法令に基いて保有する任命上文は雇用上の権利を以て、対抗するここができない。」この規定でございますが、私どもは何もこの前の項の、争議行為云々ということは、これはそのままとして、この次のここにあります任命上、雇用上の権利というものを以て対抗することはできないと。これは何であるか。非常に私たちが解釈するのに参苦しんでいるわけでありますが、国家公務員法におきましては、この人事院の解釈では、以前はこれが公平審理に対する請求ができなかつた。それが後になつて、いやその審理の請求権もあるんだというふうに解釈が変つたというように聞いております。私たちも、この解釈を国会職員に関しては、有権的な解釈は当局がされるのでございましようと思いますから、国会職員に関しては、この公平委員会に審査請求権があるのだという解釈を、ここにおいて確立して頂きたいと思う次第でございます。これが若し審査請求権がないのだという解釈になりますと、この前の條文も、非常に広い意味を持つ規定でございまして、或いは事実の誤認というようなこともなきにしもあらずでありまして、公平委員会があつても、ここで以てすべてここへ来て抜けられるというようなことになりますと、この規定が濫用されるような虞れもある。こういうふうに思うのでありまして、又将来解釈が変る虞れもあるというような点からいたしまして、この第四項におきまする規定の意味は、他の、公平委員会に対する審査請求権を認めないものじやないのだ、審査請求権はあるんだという解釈を、私たちにここにおいて確立して頂きたい。こういうように思うわけでございます。
 それから第三点については、これは国会職員法の第二十四條でございます。これは、今回は変つておりません。第二十四條は「国会職員の勤務時間、居住地、制服その他服務上必要な事項は、本属長がこれを定める。」こういう規定でございます。これに関連しまして、法案の第十五頁でございますが、第四十一條の第二項でございます。ここに、「国会職員に関しては、この法律で定めた事項及びこの法律に基き両議院の議長若しくは本属長が定めた事項又は国会職員の勤務條件について他の法律で定めた事項に矛盾しない範囲内において、労働基準法及びこれに基く命令の規定を準用する。」こういうふうになつてございまして、この規定は本属長が定めた勤務條件、定めた事項又は国会職員の勤務條件については労働基準法を排除する。労働基準法に優先するのだという規定が最後のほうにございまして、従つて本属長が定めた勤務時間というものは、労働基準法の適用を排除するということになつておるわけでございます。私どもこの国会というところの勤務状態というものは、皆さんよく御存じの通り、常に不斉一の勤務状態でございまして、この間のような破防法に絡んでの、非常に私ども超過労働をしたわけでございますが、この規定をここで排除しておるのでは、最後にあります労働基準法の準用ということが殆んど意味がないということになるわけでございまして、この勤務條件、又は勤務時間というものについては、労働基準法の精神を尊重するように定めて頂きたいということが私どもの希望でございます。
 国会というところは、勤務條件が非常に激しくなるというときは、必ず重要な法案若しくは予算とか、重要なる議案の與党と野党の常に激しい対立のときに、必ず私たちの労働時間というものが延長されるという、まあ今までの経験があるわけでございまして、そのときに私どもは苦しいんだということを強く言うことが、非常に政治的に聞こえるという点で、私どもは非常に苦しいということさえ控え目にこれを言つておるようなわけでございまして、これは勤務時間というものは、本属長の定める時間によつてきめられるのだということだけにしておきましては、私どもが甚だしい超過労働が非常に続いた場合には、とてもやりきれないということになるわけでございまして、これは本属長の定める勤務條件というものは、労働基準法の精神によつて、ここでこれを定めるのだということに、私どもは希望をいたしたいのであります。
 それから、今度はやや小さくなる問題でございますが、いわゆる臨時職員に、常勤職員と同様な待遇を與えて頂きたい。これはこの法案の第一條の第五号の「職員以外の職員」、この最後の「職員」という中には、当局の御説明では、いわゆる臨時職員は含まないのだという解釈でございますが、これも臨時職員は今までの勤務において、いつも国会職員、いわゆる常任の職員と同じように勤務をしているわけでございまして、これに対して身分的な関係、それから給與的な関係、労働條件、それから共済組合に加入するというように、これを常動の職員と同じような扱いをするために、この第一條の第五号の職員というものにおいては、臨時職員も入れるという解釈にして頂きたいと、こういうわけでございます。
 それから第五番目に、給與規程に昇格、初任給等の基準を明らかにして頂きたい。これは一般職の給與に関する法律には昇給昇格等細かな規定があるのでございますが、今回の国会職員法の一部改正に従つて、国会職員の給與規程も変るわけでございます。これにやはり昇給昇格、初任給等の基準をやはり明確にして頂きたいということでございます。それから六、七と、これは、今回の改正には私ども無理だと思いまして、この六と七は、近き将来のときにこのことをお考えを願いたいというわけであります。六、組合の団体交渉権を確立すること、国会職員は特別職となりまして、人事院からのいろいろな制約というものを離れて、国会職員だけの法律がここに作られるわけでございまして、そうしますと、今までの公務員法体系として、片方を制限する代りに片方を保護するんだというあの考え方からしましても、又地方公務員法におきましそも、人事委員会というようなものがあるわけでありますが、国会職員に関しては公平委員会という單なる消極的な受訴機関があるわけでありまして、将来積極的ないわゆる監督機関というものがないわけでありますので、従つて組合の団体交渉権も認めてくれということは、一応理窟が立つんじやないかという考え方でございまして、これは近き将来に実現をして頂きたいということでございます。それから給與を法律事項とする。これも今回は私どもは早急に望むわけではありませんが、まあ勿論給與は、法律事項とすることは観念的には正しいのでありますけれども、いろいろの経緯もございまして、私どもは今回は、給與を法律にしなくてもいいから、この来るべき近き将来においては、これを法律事項として頂きたいということでございます。
 最後にこれはこの法律改正案には、直接的な関係はございませんけれども、給與規程にある問題でもございますし、又私どもは現在当面している問題でございますので申上げさして頂きたいと思いますが、最後に国会手当の支給ということでございます。国会手当の支給という根拠はどこにあるかということでございますが、現在の給與規程にもありますし、今度の給與規程にもあるわけでございますが、旧給與規程の十五條、新給與規程の十三條に国会開会中勤労著しい場合には、特殊勤務手当というものが支給することができるという規程がございます。まさしくこの間の今国会は、非常に長期に亘り、そうして重要法案が山積いたしまして、その会期日数も二百数十日に及び、今までにない国会でございました。あたかも私どもが特別職になりまして、一般職と離れたという事実もございますし、この規程を援用して頂きまして、同会手当というものを、これは私どもは通称を国会手当と称しているのでござまして、給與規程で申せば特殊勤務手当ということになると思いますが、この際、私どもは是非これを支給して頂きたいということは、もう当局側に対して再三再四申上げて、お願いをしているわけでございますが、まだ国会も終らない関係上、はつきり出すという明言は得られない現在の状態でございます。まあ詳しく申上げればきりがありませんが、時間がございませんので、ちよつと一言申上げますと、甚だしい勤務状態としては、自動車の運転手の人なんかは連日家へ帰らないために、遠い所から妻が子供をおぶつて、そうして夫の着替えまで持つて家族総動員して、この勤務を勤め上げたというような涙ぐましい事実もございます。この問題は、是非議員のかたがたの御支持、御協力をお願い申上げる次第でございます。終ります。
○委員長(寺尾豊君) 只今の意見に対して御質疑がございましたら……。
○水橋藤作君 只今組合側から、縷々申されました。誠に尤もな意見のみで、我々は全面的にこれを支持するのでありますが、特にお伺いしたいのは、今日も議運の形だと思いますが、いつの場合でも事務総長と議長がお出でになららないことはないのですが、今日に限つて事務総長はこの重大な問題であるにもかかわらず、お出でにならない理由、議長及び事務総長のお出でにならない理由を先ずお伺いしたいのですが。
○委員長(寺尾豊君) 議長は所用で外出中であります。事務総長は組合員の各位或いは専門員を呼んでおられるので、むしろ遠慮をしておつたらどうであろうというようなことで、次の間に控えているそうであります。従つて議員各位の御要望であれば、直ちに出るそうであります。
○水橋藤作君 それはおかしいと思うのですが、本当の組合員の声を聞き、そうして第三者の意見も聞くことが、最もこの問題を判断する唯一の途だと思うので、お出でにならないのはおかしいと思います。それから、それは直ちにお出で願つて、先ほどから組合からの要望をお聞きになるほうが、僕は最も必要だということと、それから重ねてお伺いしますが、国会手当に対しまして、余りにも我々は、まあ人事委員会の委員から、特別のいろいろ御意見もあると思いますが、今度の会期のごとき、先ほど御説明あつたように連日時間切れまでやつた際に、何の手当も出してなかつたのですか。又出そうと考えておられないのですか。どうですか。これをまあちよつとお伺いしておきたいと思う。
○相馬助治君 水橋君の前段は、本日の議事を運営して行く上において必要なので、私も賛成なんですが、総長に資料を要求するなら別ですが、そちらにそういうことを聞いて行くということになると、議事が又非常に輻湊して来ると思うので、それは参考人の陳述を終つてから我々としては聞くなり、それからなお、この参考人の陳述を聞く上において、それがどうしても必要だというなら、むしろこれはこちらに向つて、あなたたちはもらつたんですかということを聞くべきだ。
○水橋藤作君 いやこちらは、もらつていないということを聞きましたから、その計画をどういうふうに考えておられるかということをお伺いしようと思つたが、資料として要求しても結構です。資料として要求いたします。
○相馬助治君 今の宮川君のお話の中に、たびたび出て来た当局ということですが、この法律案は形式的に言えば石田博英君ほか一名の提出の法律案となつておりますが、その場合の当局というのは、何を指されたのでありますか。こういうことをお聞きしたい。
○参考人(宮川近雄君) 当局という言葉が、或いは不適当であつたかも知れません。私たちは参議院の職員でございますので、参議院の当局者という意味で、事務総長ということでございます。
○相馬助治君 私もさように了解はしてお聞きしておりました。そこでいわゆるあなたの言う当局、私は間違いないと思うのです。そういう表現は……。この当局が、この法律案の改正に当つて職員組合にどのような形で諮問をされたか。或いは意見を徴されたか。或いは資料の提出を求めたか。そういう経過等について、いわゆる当局との経過について、この際承わりたい。
○参考人(宮川近雄君) 只今の御質問にお答え申上げます。この今までに至つた経過といいますのは、実は、今回のこの改正案の一応の案が示されたのが、六月の初頭であつたと思います。それからこの法律案は六月十七日提出でございますので、六月の初頭から六月中旬に至る間、私どもが原案を示され、いろいろ意見を具申したという経過になつております。
○相馬助治君 当初示された原案なるものと、あなたたちがそこに加えた意見の開陳によつて、甚だしい修正が行われましたか。行われたと仮にしたならば、それは概略、どのような点がどのように相成つたのか。
○参考人(小川峯雄君) お答えいたします。
 私どもが申述べました意見、まあ私どもといいますのは、参議院の組合及び衆議院とか図書館の組合等を含めてでありますが、そのへんを含めてその間で協議会を持つて、いろいろと相談したわけでありますが、その結果いろいろな形で或いは参議院の当局にお願いし、或いは衆議院当局に衆議院の組合のほうからお願いするというような形で申上げました意見については、一部分は確かにその意見を勘酌されて、当初の原案に比べて改正された点がございます。それから又その後に当局のほうでお考え直しになつてお変えになつた点も若干あるようにみております。併しながら私どもとしましては、申上げました意見のうち、ここに本日今、宮川副委員長から申述べましたような点については、残念ながら御採用になつて頂けなかつたということもあると思います。
 今採用されましたというような点を極く簡單に一、二ヵ所拾つて申上げますならば、例えば第十八條の二に、職員組合の規定があるわけであります。法案の八頁、九頁のところであります。その場合に、初めはここのところに、これは字句の解釈の細かいことになるわけでありますが、趣旨を申上げますと、組合を作つてもよろしいけれども、その連合体というようなものを作つて、それが交渉をすることは困るというような初めは案であつたそうでありますが、そういうものを私ども示されたわけでありますが、その後組合のほうの意見に従つて、これを連合体も結成してよろしい。その連合体が交渉することもよろしいというふうに変りました。この点は私どもの意見をよく取入れてくれたように思つております。
 それから休職の規定につきましてこれは非常に細かいことになるので、細かいことは申上げませんが、休職の規定が、休職の期間とか、その更新とか、そう言つたような問題につきまして、或る程度の私どもの意見を若干入れて頂きまして、細かい点でいろいろと変つておるようであります。今申上げました休職と言いますのは、第十二條乃至第十三條に書いてございます。
 それから第二十七條の二というところに、十三頁であります。第二十七條の二に「勤務能率の発揮及び増進のために、左の事項について計画を樹立し、これが実施に努めるものとする。」こういう点も、ここに列挙してあります点、この條文は国家公務員法と同じでありますが、初めこの中の一部分が抜けておりましたのを、私どもが「安全保持」というようなものを入れてくれということを申しましたところ、採用になつたところであります。
 それから先ほど、労働基準法の準用の問題について申しましたが、第四十一條の規定も当初においては労働組合法、労働関係調整法及び労働基準法は国会職員に適用しないというだけの條文でありましたのを、或る程度準用を認めたという点で一つの進歩をしたわけであります。併しながら私どもとしてはその準用を認める際に、先ほど言いましたような本属長の定めた事項等はこれは廃止してしまうということでは、折角準用して、頂いた甲斐がないからというので、それを更に先ほどの意見として申述べたわけであります。
 その他細かい点を言いますならば、細かい点においてこの法案以外のこれに伴ういろいろの規程の内容については、若干は採用されたところがある次第であります。
○相馬助治君 最後に一点だけお伺いしておきたいと思います。この法律案を改正するについては、別に参議院の職員の給與の問題というものをこれと並行して考えて来なくちやならない。こういうことにまあ相成ると思うのです。そこで日にちは忘れましたが、本院の議運におきまして、私並びに他の一、二の委員のかたから、特に総長に質問を申述べて、こういう答弁を得ておるのです。即ちこの職員の中で、総体的に給料が低いという不満があると思うが、それは暫くおくとして、問題なのは任用された時期的なズレによるすさまじいアンバランスの問題、それが一点。それからもう一つは、国会職員という極めて特殊なこの仕事で、忙がしいときにはもう全く処置のないほど、時間的にも労力的にも一度に仕事が溜つてしまう。そこで超過勤務手当の問題、この二点が問題になろうと思うので、それについて総長はどういうふうに考えるかということを申しましたところ、総長としては、その問題については、いろいろ問題のあることを自分も知つておるので、実情を調査してよく考えてみたいという答弁を我々は了承しておる。具体的に職員組合にそういう件に関して、当局より何らかの相談に類するものがあつたかどうか。或いは意見の開陳を求められたることがあつたかどうか。
 それから只今まで述べられた意見のほかに、給與の具体的な問題について、本委員会にあなたがたが意見書並びにその資料等を出す用意があるかどうか。これらの点について概略で結構ですから承わつておきたいと思います。
○参考人(長崎經男君) 極く簡略に申上げますと、第一の点は、給與のアンバランスの問題でありますが、この点につきましては、私どもも新らしい執行部が発足して以来、常に各職員の不平不満につきまして、当局即ち事務総長乃至は人事課長その他のかたがたに、それぞれ意見を具申いたしまして、或いは又庶務小委員会等におきましても、各職場から出ましところの意見を提出いたしまして、種々まあこちらかの意見を参酌してもらいたいということを、極めてまあねんごろにお願いしておつたわけでございます。その点につきまして、たまたま先般給與のアンバランスの是正の一策としましては、これは細かい点は私はちよつと記憶が薄れて参りましたが、四級職以下は一号とか或いは九級職までは何号であるとか、多少の是正はしたかと思います。その他先般七月一日を期しまして一斉昇給とまでは行かなかつたのでありますが、六ヵ月朝間を短縮しまして、国会職員には或る程度有利な條項をもたらしたというようなことが事実具体的に現われておるかと思います。併しながら私どもはこれを以て給與のアンバランスの是正が完全になされたことは思つておりませんし、もつと深刻なアンバランスの是正をしなくてはならないという点が事実、問題として存在しておることを認めざるを得ないのであります。
 それから第二点の超過勤務手当でございますが、これは先般深夜国会が続きまして、我々も非常に疲労困憊いたしまして、消耗手当というような意味で、いろいろ先ほど副委員長のほうからも申しましたように、まあ国会手当というようなものを出してもらいたいということを再三、強く要望して参つたのでありますが、未だに国会手当というものが我々の眼前に現実となつて現われておりません。その点ははつきり申上げられると思います。それから超過勤務手当につきましては、一人平均八十時間を支給せられたかと、こういうふうに記憶しております。これは各職場の特殊性によつて多少まあ調整されておるかに考えられます。以上簡單でございますが、御報告いたします。
○菊川孝夫君 長崎君にお尋ねしますが、第一は民主的な任用という御意見だが、民主的な任用というようなのであるならば、先ず一番試験制度、次には平素の勤務の人事管理、この二つが併行されなければならんと思う。諸君のほうで特にこの試験制度ということを強く要望しておるか。これは情実を排するということになれば、その人を試すには試験以外にはない。それから平素、試験の答案ばかり書いても、毎日遅刻ばかりしておる人でも困ると思う。これを併行して考えて行かなくてはならんと思うのでありますが、諸君はそのうちの試験、それから平常の勤務の考査、これを一つやるということを要望しておるのかどうか。この点を一つお伺いしたい。第一点。
 その次に、政治活動の自由ということを言われたが、まあそれは結構だと思うのですが、これは非常にデリケートな問題だと思う。例えば議事部長のごとき、これは社会党員である、社会党左派である、或いは共産党員であるというような議事部長があつたつて、これは政治活動の自由だというようなことになつた場合に、或いは自由党の委員部長であるというようなことになつたときに、果してどうか、それぞれ明らかになつたときに……。特に国会なんかのごときは、政党の影響を受けやすいと思うのであります。而もこの前の国会、この間のような問題が起きたときに、果してそれが影響しないであろうかどうか。この点は相当研究しなければならん問題だろうと思う。諸外国の例等も、君らのほうの組合としては研究してあるかどうか。この点について一つ意見を承わりたいと思います。この二点……。
○参考人(長崎經男君) 第一点についてお答えいたします。この民主的な任用制度は、試験制度を採用すれば、一番理想的ではないかというような御趣旨かと思いますが、私ども組合側といたしましては、勿論民主的な任用制度を確立するためには、競争試験乃至は能力の実証等いろいろ方法があるかと思いますが、最も端的に現われるのは、やはり競争試験であろうと思います。併しながらここで組合側としましては、競争試験ばかりがその人の能力の全般をはかるものではないのでありまして、勿論現在までにいろいろの方法がとられておりましたが、要するに私どもは派閥人事と申しますか。情実人事と申しますか。或いは紹介人事と申しますか。そういつた点をこの際拂拭してもらいたいというのが大きな狙いでございます。
 第二の点につきまして政治行為の自由云々を私が申上げましたが、これは飽くまでも基本的な考えかたでございまして、行く行くはこの線に沿つて改善さるべきではないかというようなことを言つたまででございまして、現在、先ほど菊川先生が申されましたように、まあ自由党の議事部長ができるとか。そういつたようなことは必ずしも望んでおるわけではございません。
○菊川孝夫君 余りこれは議論になるようですけれども、派閥人事、それから推薦人事、これは往々にしてなりがちなことでありますが、そたを排斥しようとすると、いろいろ推薦者があると、その中で誰が一番いいかということになると、やはり能力試験をやるか、その人の平素の勤務成績ということになるので、或る程度速記者でも或いは法制局の人たちでも同じだと思うのですが、能力試験というものを少し強く打ち出さない限りにおいては、これを打破することはできないのじやないかと私は思うのであります。というと事務総長なり或は人事課長なりの試験ということになると、殊に推薦を強くする者が好く行くということになつて……、その場合には公募をして堂々と試験制度をやるということは一番正しい。いろいろそれはありましようけれども、そればかりやるわけにはいかんだろうが、身体検査とか何とかいろいろ加味するだろうが、これを打ち出すことが狙いであつて、試験はいやだ。派閥人事は不服だから排撃せよと言つたつて、どこでやるか、将来の問題として、あなたたちは基本的な問題を言われたのだが、これは一つ検討の要があるのじやないか。そういうように思うのですが、その点勇気を組合、お持ちですか。
○参考人(長崎經男君) 民主的な任用制度につきまして、試験万能に陷つても差支えない。(菊川孝夫君「いや……」と述ぶ、笑声)或いは又競争試験等、我々の組合のほうにおきまして、すべて試験によつて或いはその受験成績、そういつたようなものによつて任用の途が講ぜられるということを強く望んでおるかどうかということの決心を促がして頂いたのじやないかと思いますが、その通りでございましようか……。その点につきましては、先ほど申上げましたように、私どもは理想的には受験成績、或いはその人の能力の実証、そういつた点につきまして、公正な判断を当局側のほうでされまして、それが結果として民主的な任用制度となるということを望んでおるわけでありまして、勿論派閥乃至は紹介とか情実とかいうようなことでも、その人がそれだけの能力があるものであれば、勿論それを寛容するにやぶさがではございません。併しながらたまたま任用につきましては、いろいろ疑義のある点があるというようなことを職員の間でいろいろ、間々耳にいたしましたので、この際基本的な問題として取上げて御説明申したわけでございます。
○菊川孝夫君 もう一点だけ、今度は宮川君にお尋ねしますが、国会手当の支給という何がございますが、名前はちよつと、国会職員が国会の仕事に従事するのはこれは当り前のことだが、この世の中に出して国会手当というのは、どうもどうかと思うのでございますけれども、これは繁忙手当であるとか、或いは時間が遅れたときの手当、超過勤務手当の公正なる支給というふうに行くべきであつて、国会を国会職員が要求する。これはどうもちよつと名前がおかしいように思うが、この点研究されて、こういう主張をされているのですか。法律上に謳うとして、修正案を仮に考えるといたしましても、国会職員に国会手当を支給することがどう考えてもおかしいように思うが。
○参考人(宮川近雄君) 只今の菊川さんのお尋ねでございますが、菊川さんの申されますように、国会手当という名前は如何にも御意見のように思いますが、私どもはこの参議院できて以来、国会手当と通称私らが呼び慣れているものでございますから、そういう名前を使つたわけでございまして、この根拠はと言いますれば、先ほど申上げましたように、今度の給與規定の第十三條に根拠を発するわけでございまして、この規定におきましては、特殊勤務手当、特別手当という名前になつているわけでございます。そのことを指しているわけでございます。
○菊川孝夫君 わかりました。そうすると繰返して申上げますが、これは特に繁忙なる仕事、この間のように深夜に亘る国会があつたとか、或いは特別な調査事項を仰せつかつた。重要法案の修正案を法制局あたりが急いでやらなければならん。泊りこみでもやらなければならん。こういつたような特殊なときに繁忙手当的なものを支給するようにせよ。こういう意味ですか。一般にいつでも出す。こういうのではないのですか。
○参考人(宮川近雄君) この規定に根拠を発しているわけでございますから、まさしくその通りになるわけでございます。
○菊川孝夫君 わかりました。
○矢嶋三義君 どなたでも結構ですからお答え願いたいと思います。先ず私たち只今御要望を承わつたのでございますが、これは衆議院において審議の過程においても、衆議院の職員組合はやはりこういうような要望を衆議院の議運に対してなしたのでございましようか。衆参の職員組合としては、共同戰線と申しますか、そういう行動をとられているのでございますか。どうですか。
○参考人(宮川近雄君) お答え申上げます。衆議院におきましては、これが議案となつて出るまでは、私どもとまあお話のような共同的な歩調で、いろいろ衆議院は衆議院の当局者に要望を申上げて、先ほども申上げましたように容れられた点もございます。この法案が上程されましてからは、衆議院の組合としては、議院運営委員会に対して意見らしいことは一つもしていないわけでございます。
○相馬助治君 共同戰線やつているのかということは。
○参考人(宮川近雄君) 共同戦線と言いますと。
○相馬助治君 言葉はおかしいけれども。
○参考人(宮川近雄君) 衆議院としては法案が出てからは、それでいわゆる納得と言いますかをして、下つているわけであります。私どもが只今申上げました解釈の問題とか、いろいろな点において、まだ正式に御審議をして頂きたいという意味で、この点が残つたというわけでございます。ですから共同戰線をしているかと言われますと、私らが申上げているのは、参議院だけの立場で申上げているわけでございまして、共同戦線ではないということが言えると思います。
○相馬助治君 関連して一点念を押したい。そうすると今のあなたの答弁は、こういうことですか。あなたがたの聞いている範囲内においては、衆議院側においては、この法律案はもうこれでよろしいということだが、なお参議院側としてこれが審議の過程において意見を求められているから、そこで意見を言つているんだ。こういうふうに了解していいですか。さつきの私の質問を裏返しすれば、共同戰線というものはありません。衆議院の側はもう話は終つているのです。我々はもうちよつとよくしたいと思つて、こういう機会を與えられたから、一応しやべつているのにとどまつているのです。もうちよつと率直に言えば、あなたがたのその意見も、到底聞かれそうもありませんけれども、まあ言つておくのですという程度なんですか。どうしても委員長以下、こういうことは実現してもらいたいということなんですかということです。
○参考人(小川峯雄君) 今の相馬さんのお尋ねでございますけれども、確かに今宮川副委員長の言いましたように、衆議院の組合は、只今出ておりますこの原案に対しまして特に反対はないという態度であります。併しながら私どもが今申述べておりますような意見については、勿論これは十分に討議をいたしたわけでございますが、そういうふうに、私どもの意見のような点が容れられて、よりよくなれば結構だというふうには言つております。従つて私どもとしては、その点に意見の食い違いはないと思います。ただその点のニユーアンスが強いか弱いかということであります。
○矢嶋三義君 これは申上げるまでもなく、衆参両院通過しなければならん問題です。特にこの法律案は、衆議院の議員諸君の発議であつて、衆議院先議で来ているわけです。今後もこういうことはあるでしようが、やはり一つの、あなたがたにとつては、非常に大事な法律案だし、これをよりよく成立させようとすれば、水も漏らさぬ衆参両職員組合の緊密なる行動の上でなければ、なかなか達しかねると思いますが、そこで我々は今承わつた点につきまして、今後御協力、少しでも皆さんがたの主張の正しい分は、是非とも取上げて行きたいと、こういうふうに考えるのですが、私愚問のようですけれども、今ここに提示された国会職員法等の一部を改正する法律案、この中で是が非でも、当面ここはどうしても困るというようなところがありましたら、最小限度に一つ指摘してもらいたいと思います。
○参考人(宮川近雄君) 私が先ほど申上げました具体的な事項でございますが、この任用の基準を明確にするということは、国家公務員法の任用の根本基準というところがございまして、あれに相当するものがあれば結構であるというような考え方でございます。それから二の、これは審査請求権の確保ということでございまして、これは解釈を確定して頂きたい。こういう意味でございます。それから勤務條件について、労働基準法の精神を尊重するということと、この法文の書き方は、非常にむずかしいのでありますが、要するに運用でも、とにかく基準法の精神を尊重するというような規定をして頂ければいいわけであります。あとは。
○矢嶋三義君 わかりました。私あえて愚問を発したわけは、どうも皆さんがたの発言を承わつておりまして、この任用の一つの基準を明確にする。それを裏返して言いますと、何か参議院には民主的な任用制度が布かれていない。明朗な人事でなくして、何か人事に雲がかかつているといつた気持をどうも下に持たれて発言し、又要望されているような感じがしてならないのですが、言いずらい点もあるかも知れませんが、あなたがたは職員組合の代表として下部議院の組合員の反映から、そういう派閥的な、情実的な、明朗でないような人事というものが、或る程度あつて、自分らとしては不愉快だということを、組合としては確認されているのかいないのか。これは私は大事なことなので、これも公の席上ではつきり承わつておきたい。組合としてどう考えるか。あなた個人ではなくて、組合としてはどういうふうに把握されておるか。
○参考人(宮川近雄君) 非常にむずかしい御質問でございますが、私どもは今申上げておることは、法律の建前としてのことを実質上は申上げておるわけでありますが、ただ任用が情実人事があつたか、派閥人事があつたかと言われますと、私どもは去年におきまして、一遍、或る部におきましての情実人事を明朗にしてくれということは一遍これは当局に申入れたことがございまして、現在あるかということを組合としての立場から言えということでございますと、正式に組合として現在これを取上げておる問題があるというわけではございません。ただ去年において、そういう一部取上げたことがあつたということでございます。只今申上げておることは、法律の建前としてのことを申上げておるわけであります。
○矢嶋三義君 さつき菊川君からも質問がありましたが、十分この点については御検討願いたいと思うのですが、国会は御承知のように、各政党政派の政治的に相争う場でございまして、そこに勤めておる国会職員のあり方というものは、どこまでも私は国会職員としての執務時間中には、飽くまでも中立性というものを堅持されなければならない。そういうことを考えますと、やはり情実人事とか推薦人事というものが、強力に進められて行つたような場合には、思わしくない事態が起つて来ると思うのです。それを排除するということは一つの方法として十分検討しなければならない。そういう場合に、菊川君からテストという方法があるということも提示されたわけですが、それらに対しても、十分な御研究を私はもつと期待いたしたいと思うのですが、それはその程度にいたしておいて、次にお尋ねいたしたいことは、さつき相馬君から採用の時期によるアンバランスということを申上げましたが、私は国会にあつて、ひそかに眺めて見まするのに、国会職員をここに定義しておりますが、この国会職員の採用の時期によるアンバランスも確かにあるということを承つておりますが、職場によるいわば職種、それによるアンバランスというものは、皆様がたのほうでは別にお認めになつていらつしやいませんかどうか。その点お伺いいたしたい思います。
○参考人(小川峯雄君) 只今おつしやいました点につきましては、各職種の間にアンバランスがあるかどうかということは、これは非常に判断がむずかしい問題であります。併しながら現在において、若干そういうふうな不満が出ておるということは事実であります。従いまして私どもといたしましては先ほど昇給昇格、初任給等の基準を早くはつきりしてもらいたいということを要望として申上げたわけでありますが、その「等」という字の入つておる意味は、各職種による格付けと申しますか、そういうふうなものについても、現在のが必ずしも妥当でないから、そういう点を再検討して、最も国会職員の実情に合つたような、そういう格付けをやつてほしいというようなことも、当局にしばしば申上げておるのでありまして、これに対しまして当局のほうでは、人事院の一般職に適用されるような給與準則というものもやがてできるのだから、それまで待つてはどうか。そのときになつて十分そういうふうにするというように、いつも我々に、当局は言つておられるわけでありますが、私どもとしましては、成るべくならばその前にでも、早くそういうことをはつきりさしてくれということを申上げておるということを申上げれば、大体私どもの気持はおわかりになるのではないかと思います。
○矢嶋三義君 最後に一つお伺いいたしますが、こういう皆さんがたの大事な国会職員法の改正法律案を審議するに当つては、是非承わりたいと思うのですが、それは非常に優秀なかたが、国会職員となられて腰を落付けて、ずつとお年寄になるまで、続いて国会職員として甘んじて働いて頂けるような環境というものを作り上げなければならんと思う。どうも国会職員は馬鹿らしい。何かいいチャンスがあれば、他の東京都内の本省関係に移ろうというような状況下に置いておくということは、私は非常に由々しき問題だと思うのですが、国会というところは、あなたがたがさつき御発言になつた点でも、幾多了承する点があると存じますが、他の本省の職員あたりと比べて、相当に特殊性があると思うのですが、そういう角度から、その点だけは是非ともこうして頂かなければ、優秀な国会職員の確保ということはできないぞというような皆さんがたの御意見なりというものがございましたら、この際承わつておきたいと思います。
○参考人(宮川近雄君) 私どもは国会職員という職務を以て甘んじておるわけでありまして、その勤務條件が、私どもの最も理想に近い状態であるということは常に望んでおるわけでありますが、矢嶋先生の言われたように、国会職員として一生を捧げていい。これならばいいというサンプル的な、基準的なものはどうなんだと言われますと、組合として、それはこれでございますという確定したことは、まだ一遍も議論しておりませんけれども、私どもの常に望むところに近くあれかしと思つておることは事実でございまして、この法律案につきましても、私どもが今申上げておることは、現段階、会期も迫つておりますし、いろいろな経過もあつて、もうこれ以上いわゆる原則的なものを今更持ち出してもいかんし、又法文の体裁等の細かいことについても言えない。これだけに集約して今申上げておるわけでありまして、理想的な国会職員法というものについては、私どもも一応案は作つたのでありますけれども、これはその詳細について今詳しく申上げる段階ではないと思います。資料としてということならば、差上げられると思います。
○木村守江君 私は職員組合のかたがたの言われることがよくわかるのですが、何かはつきり言えないような、又はつきり言うことができないような、又はつきり言つてもはつきり明文化できないような含みが非常に多いのじやないかと思うのですが、それでちよつと一言聞きますが、第三番目の勤務條件については、労働基準法の精神を尊重するということがありますが、今度の改正法案の第四十一條第二項に「国会職員に関しては」、云々とありまして、「議長若しくは本属長が定めた事項」云々とあつてその「労働基準法及びこれに基く命令の規定を準用する。」と書いてありますね。これよりもなお遡つて、こういうことではなく、もつと根本的に労働基準法の精神を尊重しろという意味ですか。どなたでもいいですよ。
○参考人(宮川近雄君) 私たちの勤務時間を單に規定で以て如何に規定されましても、これは議員の皆様がたの審議にかかることでありまして、これを基準法通りというふうに規定したとしても、これは事実行えないだろうと私どもは想像しているのであります。併しこの間のように毎日十二時までやれと言われるならば、私どもはあれは、あれだけでもうたくさんだということを言いたいわけであります。いろいろの議事の関係でございますけれども、細かいことを申しますならば、晝休みさえ私たちはない。そういうことは、現に晝休みはあるように規定されているわけでありますけれども、これでさえなかなか行われていないということは、これは事実でございます。そこまで言えば、いろいろ細かいことはありますけれども、まあ精神を尊重するということが非常に漠然としているから、誤解を招いているかも知れませんけれども、人間を以てしてはできないというようなのが、この間のような状態であつたと思われるわけでありまして、あれはまあ特殊なことであると言われればそうでありますけれども、あれに近い状態は、今までにおきましても去年の北海道開発庁法、或いはそれ以前におきましては定員法の改正或いは予算などのときには、非常に連日夜遅くなつているのは、過去の経験に徴して事実、又これからも予想されることでございます。ああいう状態を、又これからたびたびあるというのでは困るというので、こういうことが出ているわけでございまして、基準法通りやつて頂きたいということは、ほかの一般公務員からしても言えないわけでありまして、要するに比較の問題になりますけれども、苛酷なと言いますか。余りにも超過労働にならないようにということが、ここに出て来ているわけでありまして、漠然とはしていますけれども、これは私たちの要望でございます。
○木村守江君 私どもも、本当にこの間のような状態は、これはあなたがただけでなくて、我々でも、もうああいうことはあつては困るので、あの問題は別として、そうすると、こういうふうに解釈していいですか。この法文はこれでよい。こういう法文でしかたがないだろう。併し国会職員に対しては、なおその勤務條件については、労働基準法になるべく従うようにしてもらいたいというふうに解釈していいのですか。法規の改正ではなく……。
○参考人(宮川近雄君) 私たちは希望を申上げていたわけでありますが、法案を改正して下されば結構でありますが、然らば、どういう書き方にするかということは……今のは取消します。
○委員長(寺尾豊君) 他に御質疑ま……。
○水橋藤作君 私は先ほど申上げた通り、組合のほうの御要望は、余りにも尤であり、平凡だと思う。今言われたように、労働基準法の精神を尊重しろというのは、尊重しないから尊重しろと言うのであつて、この前のああいう苛酷な勤務をしたときに、そのときの手当がしてあればこういうことが出なくてもいい。当然やるべきことで問題はない。そういう意味において、事務当局はどういうふうに考えておられるか、先ず事務当局のほうから私はお伺いしたい。(「事務当局のほうは後廻し」「次に専門員も聞くでしよう」と呼ぶ者あり)これは明らかにしておいたほうがいいでしよう。議事進行として、組合のほうはおしまいでしよう。先ほど委員長は、組合のほうから一応説明を聞いてから、これをお互いに研究しよう、こういうことになつて……。だから次に行かれる前に、これを明確にしておきたい。
○菊川孝夫君 この問題については、今日は参考人の意見を聞いて、それに対して参考人に対する質問をする。こういうことにして、法案を本当に上げるときに当局に対する質問をやる。この委員会で討論会をやらせるというのではなくて、そういうふうにお進め願わないと、混乱せんようにしないと。
○兼岩傳一君 ちよつと議事進行でお伺いしておきたいのですが、先ほどの他の委員の発言を聞きますと、もう少し研究をして欲しいとか言われておりますが、もう一回やることになつておりますか。それは理事会で、あとできめるのですか。ちよつとお尋ねします。それによつて私の質問の仕方に考えがありますから。ほかの委員のかたもちよいちよい言つておられますが、これ一回きりというのですか、もう一回やられるのですか。
○菊川孝夫君 その点については、今日参考人の意見を聞いて、あとで議運が最後の協議をするから、そこでもう一遍聞こうということにきまれば聞く。或いはもう必要ないということになれば、そうする。或いは資料を求めるということになれば、資料を求めるというように、委員長、議事進行を願います。
○兼岩傳一君 了解しました。そういう点が明らかになつたから了解する。
 そこでちよつとお尋ねしたいのは、先ほどの矢嶋君の質疑を私聞いていて、それに答えられていないように思う点を一つ聞きたいのですが、つまり人を採用する場合に、情実の人事が行われていると思われるようなあれが多かつた。それに対して昨年一回現実に問題になつたと思つておりますが、その問題は解決したのですか。解決したればこそあなたの答弁されたような、宮川君だと思いますが、答弁になつたと思いますが、解決されなければ、依然として問題が残ると考えなければならんのですね。解決しておりますか。某部或いは某課の。
○参考人(宮川近雄君) 事柄が非常に微妙なことになつて参りましたが、特にということでございますれば、又秘密会なり何なりならば申上げたいと思います。そういうふうにして頂きたいと思います。
○兼岩傳一君 僕は極めて抽象的に聞いたのですから、抽象的でいいのです。私は解決していないと考えているのです。論理的にあなたの答弁を聞いて、現在あなたがそのことを言うのが非常に重大であるならば、もう一遍総会を開くなりして、役員のあなたがたの、委員長とか何とか、あなたがた自身の意見を述べるのではなくて、組合大衆の見解を我々に反映して欲しいのだ。従つてあなたがたが、それを個人的な意見として述べる或いは大衆の反映として述べたが故に、その地位を危くするというようなことがかりそめにもあつてはならない。従つてこの問題は非常に重大であり、この数年来くすぶつている問題であるので、やはりこれは若しあなたがたが役員として、秘密会なら言えるというなら、秘密会を次の機会で持つて頂くことを委員長に要求しなければならんし、そうでなしに抽象的に答え得るか。それとも会を開いて、もう一回これに対する態度を明らかにされるか。この人事の不明朗、派閥的なものが残存していると僕自身は考えているが、どうですか。その点ここで抽象的になら答えられるのか。秘密会を開いて具体的に答えられるのか。それとも総会を開いてこの質問を明快にされるのか。とに角私は明確にして頂きたいと思いますが、どういう方法をとられますか。御答弁を求めます。
○参考人(小川峯雄君) 只今の御質問でありますけれども、人事と申します。ものは、一遍辞令が出れば、その人はその後はずつとその地位にいて、次の辞令が出るまでいるわけでありますから、従つて前に私が申上げました去年若しくはそれ以前に言つたようなことがあつた場合に、その辞令の効力というものば現在も残つている。従つてそういう意味では昔の人事、そういう一つの、私どもからちよつと遺憾に思う人事の残存というものは、現在残つておるのでありますが、併しながら、極く最近において、特に私どもの間で、あの人事はけしからんというような、問題になつた人事が、最近ここ数ヵ月といつたようなときに発生していたということは、私ども特にそういう不満は、組合の間からそういうことは聞いておりません。そういう意味で、今も残つておるかという御質問が、その何と言うか、その結果が残つておるということならば、結果ですから若干残つておりますけれども、最近において、そういうものが新たに発生したとは、私ども特にそういう不満を聞いておるわけではない。そういうようにお答えするほかないと思います。
○兼岩傳一君 解決はしていないが、併しその後新たにそういうことが続々として発生していないということはわかりました。だとすれば、そういう問題については、やはりこれ以上お尋ねすることはあなたがた困られるから、秘密会云々という、その点はどうですか。或いはもう一度総会を開くなりして、明確に事柄を、こういう機会に事柄を明らかにする希望を組合は持つておられますか、それとも、秘密会ならば明らかにされますか。先ほどの私のお尋ねしたことに対しては答えられますか。
○参考人(宮川近雄君) 私どもとして、積極的に秘密会を開いて云々という希望は、現在のところ持つておりません。
○兼岩傳一君 大体或る程度わかりましたから、この問題は一つ保留して、次にお尋ねしましよう。
 第二にお尋ねしたい点は、先ほど他の委員で問題になつて、甚だ不十分な見解だと思われる点、それは政治的な活動の制限及び政治的活動の自由という問題ですが、つまり、国会職員が中立性を保持して、国会法或いは参議院規則に従つて活動しなければならないということは、論を待たないところですが、逆に言えば、それでは職員が政治的中立を守つておれば、守つて非常に中立で、且つ公正な行動をしておれば、その職務が保障されて昇給、昇格にして身の安全が保たれるかどうかという問題、それに対しては職員組合のかたは、どういうふうに、今回提案されておる法律からいつて、自分たちは中立さえ守つておれば必ず保障されると考えておられますか。或いはそういう点は余り考えられたことがないのですか。
○参考人(小川峯雄君) 只今の質問でありますが、私どもが初め基本的な意見として政治的行為の自由というようなことを申上げたのは、これはこういうことを皆さんに申上げるのは、大変おこがましいわけでありますが、憲法に書いてあります通り、私どもは国家公務員であつても、やはり政治行為の自由は当然持つべきであるというような意味で、基本的に申上げておるこういうことです。併しながらそれが、国家公務員として職務を遂行する際に、そういつた、いやしくもそういう政治的、個人の政治的意見その他によつて或いは政治的関係によつて、職務の遂行が左右されるようなことがあつてはならないということは、当然のことであります。従つて、私どもとして、政治的行為の自由と申上げておるのは、基本的には職務上の行為、職務上の中正を守りさえすれば、あとは個人の行為は自由であるという意味で言つているわけですが、併しながらこの問題は、先ほどどなたかがおつしやいましたように、とつさにそれじや個人の意見というものと職務上の問題と、簡單に切離すということは、或いはむずかしいことになる場合もあり得るということを考えますと、私どもとしては、何も今回のこの改正から即刻、直ちに私ども全くその政治行為の制限を全部やめてくれということを現在申上げておるわけではない。ただ今申上げましたような基本的な考え方でやつて頂きたいというのが、先ほど委員長から言いましたことの補足になるわけです。
 それから今、兼岩さんの御質問でありますところの、そういう職務上中正にやつていれば、ちやんと穏当に昇任、昇格して行けるかという問題でありますが、そういう点につきましては、私どもの感じておるところでは、現在若しくは今までにおいて、特にそういうような面で何か政治的に、その人の個人的な身分、或いはその他のものが不安定になつたというような事例は余り明らかに聞いたことはありません。従つて私どもとしては、現在のままであれば、そういうふうな点は大丈夫だろうと思うわけです。併しながら職員としては、いわゆる政治的な圧迫というような問題につきましては、非常に関心を持つておりまして、例えば昨年の秋、国家公務員法の改正の問題が初めて当局との間に論議に上りました際にも、組合の意見として、政治的な圧迫から組合員を守つてくれという要望はしばしば申上げた点でありまして、そういう点は重大な関心を持つておるということは申上げられると思います。
○兼岩傳一君 従つて政治的に、今のように参議院が與野党が比較的にバランスがとれている場合には、比較的守られますけれども、一遍大きな差がついた場合には、的当私は出て来ると思いますが、その点は環境から、十分検討されなかつたかも知れないけれども、やはり一つの大きな問題になると思いますが、その点は今聞きましたように、問題にしておられる。だとすれば、その点について、提出されておる法律案につきまして、十分と考えられたかどうか。若し不十分と考えられたとすれば、どういう点について不安を感じておられるかという点が一点。もう一つは、いやしくも職務上中立を守るならば、個人としての政治的見解というものは、憲法の保障する通り自由である。従つて職務上の特権、地位を利用するところの政治活動が嚴禁されなければならないということは、当然であるけれども、そうでない場合の政治的活動は自由であるということに対しては保障されているか。不当に首を切られたり、不当に昇給を遅らせられたりするようなことはないか。この二点。裏表の二点について、どなたでもいいですが、安心しておられるか。しておらなければ、どの條文がどうだという点について、研究されている点があれば御報告願いたい。
○参考人(宮川近雄君) 最初のお話は、任用の基準になると思います。任用の基準ということは、要するにこの基準によつて任用するのだということが原則でも示されるならば、それによつて行われるわけであります。
 それから裏のお話ということでありますが、その点はまあこれと裏腹になるわけでありまして、この規定によらなければ任用ができないのだということになれば、それが保障になるわけでありまして、それでいかぬという場合は、公平委員会に提訴するということになるわけであります。そう思う次第であります。
○兼岩傳一君 首はどうでしよう。首は心配ありませんか。
○参考人(宮川近雄君) 任用という言葉は、確か昇任昇格、降任、免職すべてを含んでいると解釈しております。
○兼岩傳一君 もう一つお伺いしている政治的自由は保障されておりますか。
○参考人(宮川近雄君) これは公務員法におきましても、今度の法律におきましても、政治行為の制限という規定がここにあるので、自由に政治行為ができるというわけではないわけであります。
○兼岩傳一君 今のあれは、不十分な点があり、これは他の委員の見解についても、問題は残つておりますので、これは将来の討論研究に委ねるといたしまして、第三の点に移りたいのですが、第三はあなたがたの組合は、当然全官公等に入つておられるものと思つていたところ、迂潤な話なんですが、入つておらないそうですが、それは従来の改正されない法律、つまり職員法、現行法によつてそれが禁じられていたかどうか。されていないにもかかわらず加盟していなかつたとすれば、その理由はどこにあるか。現行改正案として提出されているもの、それらの関連はどうか。法律的な御研究と、これに加盟しなかつた事情について、ちよつと承わつておきたいと思います。
○参考人(小川峯雄君) 只今の組合の関係の御質問でありますが、私どもは現在のところ、国会の各職員組合の間で簡單な連絡協議会を作つておる以外、上部団体には加入しておりません。そうしまして現在の国会職員法、いわゆる現行法におきましては、組合に関する規定は一切ないわけであります。従つて私どもは組合に関係の法律としては、まあいわば労働組合法の適用を受ける、及び争議行為の禁止等につきましては、昭和二十何年ですかマ書簡、政令二百一号と言われておるやつが適用になるというふうに解釈されております。従いましてそういう官公労、或いは官労等に加入することは、私どもとしては自由であるわけであります。現行法の下においては……。そうして今度の改正後はどうなるかということについては、改正後におきましても官公労とか、官労とか言う団体は、いわば何と言うか、法律上ああいう団体は正式に認められておる団体では現在ないわけであります。ないということは、例えば官労は官庁の一般職の国家公務員の人が、各省の組合が入つておるわけでありますが、別に官労として人事院に登録しておるわけではないということになつておりますから、そういう意味の、法律的な意味での交渉団体ということでは官労は現在ないわけであります。従つてそんなものに私どもが入るか入らんかといことは、事実行為の問題でありまして事実上の団体に、事実上加入して、事実上一緒にやるかどうかという問題でありまして、そういう点では、この問題は私どもとしては別に入つても差支えなかろう。又それによつてどうということはないだろうと思うわけであります。
 それから私ども官労に入らなかつた理由という点をちよつとお尋ねになつたようでありますが、これは組合内部の問題になるわけで、昨年の夏いろいろとこのことについて、総会において議論したわけでありますが、結局いろいろの情勢から、当分入るのを保留しておこうというような話をしておるわけであります。
○兼岩傳一君 ほかのあとのほうもあれですし、又理事会のほうであれもすることですし、私それじや一応これで職員組合のほうは……。
○委員長(寺尾豊君) ほかに御質疑ございませんか。
 それでは次に専門員及び調査員のかたから意見を聞くことにいたします。熊埜御堂定君。
○参考人(熊埜御堂定君) 人事委員会の熊埜御堂でございます。簡單に二、三の点について意見を申上げます。
 只今問題になつております国会職員法、これは九十二帝国議会のとき作られたものでございまして、その当時はまだ新らしい憲法の下におきまする公務員の制度というものは、これは樹立されていなかつたのでございます。その後公務員法ができまして、国会職員は特別職の国家公務員ということになりまして、それが昭和二十三年の暮でございますか、公務員法の大改正のありますときに、一般職、丁度裁判所の職員なんかと一緒に、一般職の公務員になりまして、これが昭和二十六年の十二月末日までという期限付で、一般職の公務員に編入されたわけなんでございます。で、どういうわけでそういう措置がとられたかということ、これはいろいろと理由があつたことかと思うのでありますが、その主なものは、非常に区々になつておりました日本の公務員制度というものを、新らしい検討の下におきまする公務員の、何と申しましようか、近代的な制度の原理とそれの慣行、こういうふうなものに作り変える訓練をするというのが、やはり大きな意味を持つたことだつたと我々は了解しております。で新らしい新憲法の不で樹立しなければならない公務員制度の狙いとしますところは、これは申上げるまでもございませんが、先ほどからいろいろ問題になつておりまする情実主義の採用、昇任というものを廃する実力主義の、メリット主義の、メリット・システムの採用、昇任におきまする実力主義ということと、安心して仕事のできまする身分の保障ということと、給與を法律できめると申しますか、公開した統一のある体系での給與制度を作る。まあこういうことであろうと思うのであります。
 今度出ておりまするこの国会職員法を拝見いたしますと、この三つのいずれもが余り徹底して御採用になつていないようでございます。で本年の一月から特別職になりまして、国会職員法が国会の職員に適用になつたのでありますが、そのときには、これは期限の問題で暫定的に、どうにも仕方がないから、こういうふうなことであつたのでございますけれども、今回の場合におきましても、先ほどいろいろ組合の諸君からのお話もありますように、この法律では採用の資格につきましてのいろいろな規定はございますが、昇任につきましての基準というようなものは、法律の定めは何もございません。それから身分の保障につきましても、新らしい條文が設けられておりますが、併しその不利益な処分を受けました場合の手続その他、これは法律で定めるべき筋合のものが多いのではないか。又そういう例が多分にあるのでございますが、そういうことは可なり不徹底なように見受けられます。給與の問題につきましても、これも先ほどお話が出ておりましたが、内部規定と申しますか、給與規程に讓つておるのでありまして、そのことも果されていないのでございます。で露骨に申上げますと、余り変つていない改正と、こういうふうなことを感ずるのでございます。
 ただ内容的に全体を通じまして、専門員に関する規定が相当従来と変つておる。どういう点が変つておるかと申しますと、勤務時間だとか、服務とかい勤務に関するいろいろな條件が外されておりまして、専門員はそういう制限を受けないでいい。それと身分保障の規定が除外されておる。俸給につきましては、これは法律の上では明文はございませんが、従来参議院におきましては、一般職の公務員の十五級職ということになつておりましたのでございますが、それと同様のものということになつておつたのでありますが、今回は俸給額をはつきりきめる。こういうところが変つたことの主なことのように思うのであります。専門員の地位につきましても、いろいろと御配慮を願つた結果だとは思うのでありますけれども、勤務時間の制限がなくなるとか、或いは他に職務を持つことができるとかというような規定が設けられましたこと、そのこと自体が専門員の希望を叶えたというふうにお考え願つては、これは甚だ迷惑に思います。我々が、我々専門員は相当の年輩でもございますし、思慮もあるので、無責任なことはしない。だからそういう規定の上の制限を加えないと。こういう御趣旨でお作り願つたという点については、非常に感謝するのでございますけれども、特権だと何か優遇した、というふうなものでないということは、これは申上げられると思います。
 それから身分保障の問題が専門員にはなくなりました。この点もこれは仕事の性質上当然であろうと思いまして、私自身別に異議もございませんが、専門員の、少くとも専門員でおります限り、自由にまあ罷めさせられることが結構でございますと、これはまあ申上げるわけには参りません。これも専門員に與えられた優遇というふうにはとることはできないと思います。最後に、これは細かくかいろいろと、皆さん先輩の専門員のかたがおられますから、一々申上げませんけれども、待遇の問題につきましても、参議院の専門員には、これは余り喜ぶべき制度ではないように存じております。まあ以上のこと、非常に簡単でございますけれども、一応の意見を申上げさして頂きます。
○参考人(水谷國一君) 予算委員会の調査員をいたしております水谷と申します。今までの御意見に対して全然重複を避けまして、調査員の立場からただ一言だけ、極く重要だと思われます点につきまして、簡單に意見を申上げたいと思います。
 今回の国会職員法の改正によりまして、その結果として常任委員会のスタッフに非常に大きな変化が起ると私は思うのであります。それは今専門員のかたからお話がありましたように、専門員は、この改正によりまして、勤務時間の制限であるとか、或いは服務とかの制限がなくなる。或いは兼職もできるようになるということの結果としまして、この専門員の指揮命令の下に経営的に、つまり常動的にいわゆる専門員室の仕事をやつて行く者は、これはまあ今の制度の調査員でありますが、無論この実際問題として今回の改正の結果、専門員の地位に実際上の非常に大きな変化が直ちに起るというふうにはならないかも知れませんが、併しながら少くも法律の身分の上からは、今申上げましたような変化が当然予想されるわけであります。そこでこの専門員の地位がそういうふうに変化した場合、この専門員室の仕事を従来通り、或いは従来以上に円滑にやつて行くために、調査員の任務というものが非常に大きくなつて来るということは少くとも言えるのではないかと、我我はこういうふうに考えておる次第でございます。
 それで調査員というものの仕事の内容なり、或いは地位なりについて、私どもから申上げると、非常に一般の認識が少いのじやないかというふうに考えられますので、この点をこういう機会に特に申上げたいと思うのですが、大体これは沿革的に申しますと、最初常任委員会制度ができた場合、このスタッフは専門調査員と、それから調査主事との二本建であつたわけであります。これでは国会活動の増大に伴つて、到底手不足だということで、中間に専門員を助け、且つ事故のあるときは、それの代理も勤め得られるというような調査員の制度が新たに設けられ、ここで従来の専門調査員が専門員になり、それから新設の調査員、それから従来あつた調査主事、この三本建の現在の制度になつて来たと思うのであります。
 そこでこの調査員というものは、この専門員を助けて、且つときには必要があれば、専門員の代理もできるような地位の、能力を持つた者でなければならないというふうに考えられるわけですが、実際問題としましても、この現在調査員に当つておる者の中には、その学識、或いは閲歴、能力等によりまして、その他年令とか、或いは従来の社会的経歴というような点から見ましても、十分専門員の代理を勤め得、これについて行けるという者が非常に多いわけであります。ところが現在の制度におきましては、この調査員の地位というものが非常に悪いのであります。それは調査員というものは、現在十二級までしか行けない、十二級で頭打ちになるわけでありまして、これは如何に過去の経歴、或いは能力がどういうふうであろうとを問わず、少くとも調査員である限り、十二級以上は行けないというような制度でありまして、ここに従来からも専門員と調査員との間にこういうふうな待遇上の非常な断層がありました。このことが、直接間接常任委員会の調査スタッフの運営、或いは活動の上に、直接間接非常に好ましくない影響を私は與えておつたのじやないかと思うのであります。これが今回のこの国会職員法の改正によつて、専門員の指揮命令の下に、経常的に、常動的に責任を持つてやらなければならん地位に調査員が立つということになりますれば、この従来の制度というものは不当に悪いと申さなければならんと思います。このことは單にたまたまそこの調査員である者の一身上の待遇の問題として非常に困るということだけでなしに、やはり仕事の性質上、調査員というものが常任委員会の調査活動の中枢的な役割を占めるという意味から、この常任委員会全体の活動に非常な影響を、関係を持つておるというふうに考えられますので、この今回の改正の機会に、それの裏付としまして、或いは給與規程、或いは実際の運用の上におきまして、この調査員の地位を確立し、これによつて常任委員会の活動を十分に円滑ならしめるということが特に必要なのじやないかというふうに、調査員としては考えるわけであります、
 この国会職員法の改正そのものにつきましては、問題はないかと思いますが、ただそれと表裏一体の関係に立つ給與規程であるとか、実際の運用の面で、今私が申上げましたような点を、十分お考え下さることを切望してやまない次第であります。
 以上であります。
○委員長(寺尾豊君) 只今の意見に対して御質疑がございましたら……。
○相馬助治君 専門員のたかにお尋ねしたいのですが、第十六條と第二十四條の二、これによつてあなたたちが事務総長であるとか、法制局長であるとか、図書館長と同じように、適用から除外されておるわけですね。これは或る一面から見ると、非常にあなたたちに自由が與えられたように思います。併しこれは今の専門員の置かれている現実から推して、むしろ逆にこのこと自身が、あなたちにとつて困る事態も、又予想されると私は思う。従つてこの二項に関して御意見があらば、ここで総括的に承わつておきたいということが一つ。
 それから二番目の問題は、専門員室において実際のお仕事をやられていて、専門員というものがお二人いて併立しておる。そういう具体的な事実、或いは又あなたたちと一緒に仕事をされている調査員が、十二級を以て頭打になつておる。この一つの現実においても明らかでありまするように、専門員室において働いている職員は袋小路の中で働いておる。別な表現をするならば、他の本省官庁であるとか、或いは又国会の中においても、事務局等に働いている人たちに比べて、先を考えると憂欝にならざるを得ないような立場に置かれておると推測される点もあるわけであります。従つてこれらを総括的に考えて、この際こそ私は専門員の立場から、あなたたちの部屋において、最も仕事を能率的にやるために、抜本的な改正が必要であろうと思うのですが、それらについて総括した、まとまつた御意見があるかどうか。あるとすればお聞かせ願いたいという点。
 それから第三点は、先ほど組合のかたがたと同僚菊川委員との間に政治的活動の問題について、デリケートな質疑が行われましたが、この問題に関しては、私は職員組合の代表者の諸君の答弁も、あの限りにおいては了承しますが、専門員の場合には、私は全然別であろうと思う。即ち私の考えとしては、政府は行政機関である官吏を以つて、政府委員を以つて議会においても、答弁その他等をなさつておる。参議院というものは、当然立法府ではありまするけれども、現に行われている行政というものについての批判機関でなくちやならん。そういうことに相成つて来れば、当然時の政府を批判し、政党の政策をも批判する自由があなたたちに與えられることが来る。そういう批判をしても、而もなお、あなたたちの身分というものが嚴粛に守られることが私は必要であり、それなしには参議院の権威は高まらないのではないか。こういうふうにも考えておる。別な全然反対な意見の皆さんもあろうと思うのですけれども、私は現実から推して、各常任委員会のあの専門員室というものが、そういうふうに権威あるものにするためには、私は言葉を換えて言えば、政治的な自由というものが與えられ、而も身分が確保されていなくちやならないのではないか。専門員や調査員においては。こういうふうにまあ私自身は考えておるのでありまするが、これら政治活動の自由の限界、並びにこれに対するあなたたちの所見というものが総括的にまとまつておるとするならば、この際お聞かせ願いたいと思う。
 以上三点についてお尋ねします。
○参考人(磯部巖君) 只今相馬先生の御質問でございますが、先ず第一点の今回の原案におきまして、専門員の服務上の諸制限が外されましたこと等が非常な優遇にはならないで、却つて専門員としては困つたことになりはしないかというお説でございましたので、実は私もそのことを最も痛切に感じまするので、この機会に、その点についての私の意見を申上げたいと思います。
 それに先立ちまして今回の原案におきまして、只今お話になつておりまするような制度に専門員がなりましたことは、参議院の専門員であるのでそういうことを、希望を申出たのでそうなつたのではないかというふうに、よく皆さんがたががおつしやるのでございます。これは一部はその通りでございますが、実際はそうではないのでございまして、専門員会の意見といたしましては、これは実は内情はいろいろあつたのでございますが、これをここで率直に申上げまするならば、一部の者は、現在通り一般職であるべきである。従つてそういう諸制限は、現在のままでやつて行くほうが仕事がやりやすいのではないかという意見の人も相当あつたのでございますが大勢は、やはり専門員は従来よく言われておりますように、大臣と次官の間の待遇を頂く。従つてこういう改正の機会には、すべからく事務総長或いは法制局長と同じように、議長の任命による。従つて身分の保障も当然これはなくなるだろうし、又いろいろな服務上の諸制限も外されるであろうということは予期いたしまして、大体今申上げましたように、そのかたがたと同等の待遇にして頂きたいということを理想として願い出たらどうかということが大勢を占めまして、そういう希望が出たわけでございます。従つてそういう希望の裏には、必ずしも理想論がそのまま実現するとも、皆が確信していたわけではないと思うでありますが、少くともこの理想案がそのまま実現したならば、大変結構なことであつたと思うのでありますが、残念ながらその申出の中の、最も中心であります議長の任命ということは、原案には削られております。その結果であるべき今の制限の撤廃ということだけが出ております。従つて非常なちぐはぐな、私から言わしめますならば、不徹底な案だと思われるのであります。従いまして、折角そういう制限を外して頂きましても、この制限を外して頂いたことによつて、或いは兼職をするとか、或いは勤務時間がないのだから、一日おきに出勤するとかいうようなことをする専門員があるとは私は思いませんが、併しながら、あとに申上げたいと思いますが、先刻熊埜御堂専門員から申上げましたように、給與が参議院におきましては現実に数千円も下るわけであります。冗談半分ながら、給與は下つても兼職で補つたらいいではないかということを言う者もありますし、又外部から御覧になりまして、奴ら……言葉は悪うございますが、近頃は内職でもやつておるのではないかというふうに思われる虞れがあるということは、これは当然言い得ることだろうと思うのであります。従いまして、先ほどからも申上げましたように、専門員といたしましては、少し地位の向上、地位の向上とそれに従いまして有能な人材がどんどん専門員を希望して入つて来られるということを期待いたしまして、お願いや特別職的の扱いということが、そういうふうに曲げられて御採用になつたのでありまして、こういう形で今の制限を外して頂いても、有難いことはちつともありませんのと同時に、今申上げましたように、非常な危險な状態がそこに招来される。同時に只今調査員の代表からもお話がちよつとありましたが、伺つておりまして非常に私の耳に強く響いたのでございますが、専門員がそういうふうな状態になりますと、調査員の地位が極めて微妙な地位になつて来る。ということは、今私が申上げました如く、私に直ちにそういうふうに響いて来たのであります。これは先ほども申上げましたように、こういうような中途半端な外しかたは、恐らく専門員会の諸君の意見を今求めましても何人も欲していないのではないかと、こういうふうに考えております。従いまして、私どもといたしましては、飽くまでこの諸制限を外されましても、従来以上に、専任、専心以て職に当るという決心で我々は行かなければならんと考えておる次第でございます。
 続いて専門員が並立していることによつて、何か工合が悪いことがありはしないか。これも大変デリケートな点でございまして、私がここでこれに対して御答弁申上げることはいささかどうかと思いますが、こういう席でございますから、忌憚なく、これは私の私見を申させて頂きますと、確かにその嫌いはあるのでございます。私は個人といたしまして、長い間行政官をいたしておりました。官庁の組織というものの中に長く坐つて仕事をして来ておるのでございますが、只今の専門員室と申しますか、専門員、調査員、調査主事の、あの三種類の職員があそこで仕事しておるわけでございまするが、これは法文を見ますと、一番上は常任委員長が指揮監督をなさいまして、それから次々と、その階級に従つて指揮監督をして行くことになつておるのでございますが、只今相馬先生のお話にございましたように、専門員が二人ございまして、それが並立しております関係上、その指揮の統一を欠いておるのが現状ではないかと私は想像するのでございます。従いまして仕事に対する責任の所在、或いは次の問題にも関連して来るのでございますが私どもの行政官庁における経験といたしましては、大体上司は部下の若い者の前途、昇進、栄進等につきましては、非常な責任を持つてこれを見るわけでございますが、そういう点につきましての、まあ権限もなければ、まあそういう状態が、今のところは全然ないわけでございます。それで只今お話がございましたように、私もいつも、私どもは一応役人としての半生をもう終つて来た者でございまするから、まあよろしゆうございまするけれども、折角一生懸命働いておられまする若い職員や調査主事のかたがたの前途につきまして、これは一体誰が面倒を見るのでありましようか。希望もなければ張り合いもない、と申しては、甚だ失礼でございますが、そういう点について、いささか平素から心配しておつたのでございます。大変いい質問を頂きましたので、この機会にお答え申上げるのでありますが、どうかこの専門員制度を改正して頂くという御趣旨でございますれば、これらの点も引つくるめまして、もつと動きやすい、そして責任の所在もはつきりした指揮監督もする。怠けておつたら叱りもするが、同時に又その将来の面倒についても、責任を持つて見るようなこともできるような制度にしなければ、人材も集まらないでありましようし、又一日の仕事の成績が上らないだろう。従つて議員さん皆様がたの御期待にも副い得なくなるのじやないかというふうに私は心配しておるわけでございます。
 第三の政治的活動の問題、これは非常にむずかしい問題でございまして、私が一人でここでお答えしてはどうかと思いますから、いささか相談をいたしました上で、別な者からお答えをさして頂きます。
○相馬助治君 只今の第三の問題については、慎重を期して御答弁下さるということで、その通りで結構でございますが、念を押しておきたいことは、只今の磯部さんのお話の第一の問題で、即ち二十四條の二によつて、あなたたちの「勤務時間、居住地、制服その他服務上必要な事項」こういうものについて定められたものから外され、適用から除外される。こういうことは、適用から除外されるならば、その身分の面においても、まあ一つの例として、議長任命というようなことが当然先行されなくちやならないわけだ。こう考えていたという今のお話で、お話はわかりましたが、念を押したい点は、そこで現にこういう法律が審議されているこの過程においては、その議長任命というようなことを是非実現してくれというほうにウエイトがあるのか。いろいろな状況上、それもかなり困難だと思うから、そんならむしろ今まで通りにそつとしておいてくれというのか。どちらと了解したらよろしいのですか。
○参考人(磯部巖君) お答えいたします。今のお話の後者でございます。
○兼岩傳一君 関連して……。今の議長任命が主体ではなくて、そして諸制限を外された結果数千円云々と言われましたが、地域給とか家族手当とか、超過勤務というものはどうなるので、一体どのくらい皆さんがこれによつて下るのですか。若し量的にもちよつと附加えておいて頂ければ附加えておいて頂きたいと思います。
○参考人(勝矢和三君) 私、郵政委員会の勝矢と申します。し今の御質問にお答え申上げます。只今専門員が四十名参議院におるわけでございます。そのうち三名が十五の三、現在御承知のように、一応国会職員の法律の枠の中にあるわけでございまするけれども、給與につきましては、例の一般職の給與に関する法律、あの適用を受けておりまして、十五の二というのと、十五の三というのの適用をまあ受けておるわけでございますが、十五の三の適用を受けておる者が三名おります。残り三十七名が十五の二、この十五の二というのが、いわゆる各省次官の給與でございます。それでこの本俸は四万一千二百円に十五の二がなつております。それから十五の三のほうは四万五千五百円になつております。十五の二のほうから御説明申上げますが、家族仮に三人といたしまして、家族手当が千六百円になるわけでございます。それからそれに対しまする勤務地手当が一万七百円になります。これが毎月当然もらいます、給與を受けます基本ということになるのでございますが、別に超過勤務手当というものをもらつております。これは各月或いは繁閑によつて違うわけでありまするけれども、平均大体毎月三十時間程度給與されております。これが金額にいたしまして、一応三十時間と弾きますと一万百二十八円ということになりまして、四俸合計いたしまして六万三千百二十八円、これが税込みの月收でございます。それから地方税、所得税、そのほか国庫納金、共済掛金なんというものを全部差引きまして、手取り金額が四万二百七十七円、これが十五の二の給與の実額でございます。
 それから十五の三のほうは、只今申上げましたように、本俸が四万五千五百円、それから家族手当、扶養手当、これが家族三人といたして計算いたしまして、同じく又超勤も三十時間というように計算いたしまして、扶養手当が千六百円、超勤が一万一千百八十六円、それから勤務地手当が一万一千七百七十五円、それを合計いたしまして、七万六十一円ということになりまして、税金その他を差引きまして手取り実額が四万三千三百八十円、こういう、まあ見当になつております。
 それで、今度この改正案の別表に出ておりまする専門員の給與に比べてみますると、大体今度の専門員の給與は、二本建になつております。多いほうが四万七千円、少いほうが三万九千円、こうであります。この四万七千円には、別に勤務地手当がつくわけでございます。それで四万七千円で勤務地手当を入れますと、五万八千七百五十円ということになるわけであります。そういたしますると、只今の十五の二に比べてみまして、差引四千八百七十八円の減ということに、一応数字として出ておるわけでございます。十五の三のほうでは一万二千三百十一円減俸になるという結果になつております。尤も、税を引きますればもつと少くなりますけれども、一応税込みの減收はそういう数字になつております。
○兼岩傳一君 手取りのあれは言えないのですか、手取りの減収だけ聞かして下さい。
○参考人(勝矢和三君) 手取りの減收が十五の二が二千六百七十二円、それから十五の三が六千七百七十一円。
○兼岩傳一君 議長任命の問題は。
○参考人(勝矢和三君) では私続けてお話をしさて頂きたいと思います。最初我々のほうで、実はさつきも、いろいろお話申上げましたように、専門員制度の改革についていろいろ研究いたしたのであります。先ず占領下におきましてはいろいろな制約もあつて、十分に国会においても御活躍ができなかつたわけでありまして、やがて独立になれば、国会の活動も非常に頻繁になり、且つ又いろいろな仕事をすることになります。そうすると、我々専門員室の補助的活動をする立場にある者も、大いにその制度も充実して、最も能率的に活動をしなければならん。それがためには、どういうように今の制度を考え、又我々の活動をどういうようなかつこうにおいたほうがいいかというような考え方でいろいろ案を練りました。大体三つぐらいなふうに分けまして、要望的な申し入れと申しますか。話合いをしたわけであります。
 その第一が、いわゆる議長の任命にしてもらいたい。今日は御承知のように、事務総長の任命ということになつております。但し任命それ自身は、御承知のように條件が付いております。常任委員長の申し出によつて、議長の同意を得て、而も議運の承認を得て任命する。こういうような形になつております。同じように議運の承認を得て、委員長の申し出によつて、そうして議長において承認してもろう。かようにして専門員の制度上の地位というもの並びに社会上の地位というものを上げて頂くということにして頂けば、我々の活動も又非常に朗かな、誇りを持ちつつ仕事ができるというように考えております。これを第一の主眼点といたしまして、そうなれば、従つて身分の保障もして頂けるであろう。又服務についても、ほかの特別職のかたがたと同じような、特別の制限もなくなるであろうというようなことも、附随的な、一応要望事項として列挙して話合いを進めておつたわけであります。
 それからもう一つは、給與を少くとも只今読上げましたような数字より下らんようにして頂さたい。こういうような申し入れをいたしましたわけであります。ところがこれに対しては又いろいろな意見もございまして、アメリカあたりでは議長の任命ではなくて、専門員は常任委員長の任命ということになつておる。だからむしろ常任委員会法というものを作つて、そうして常任委員長が任命するという建前がいいじやないかというような話も出又そういう方向にも事務当局のほうで御研究願つたのでありますが、やはり衆議院の関係もあつたりして、又それに、そういたしますれば新らしい、全く新らしい立法をしなければならんというようなことで、忙がしい、間に合わんということでありましたので、又事務局のほうの改正とか乃至は国会法の改正とか、非常に多数の法律改正の手続きも履まなければならん。従つて忙しい。間に合わんし、なお且つ今日常任委員長の任命という一本のアメリカそのものの制度を日本に持つて来ることがいいか悪いかということについても、多少研究の余地があるのではないかというようなことで、一応見送りになつたのである。それはそれとして止むを得んと思うのでありまするが、少なくとも我我の第一番に要望いたしました議長任命という趣旨は、一つ是非このままにやつて頂きたい。かようにこれはひとり私個人の希望であるのみならず、専門員全体の希望であると思います。これが又只今相馬先生のお話のように、そういうことになればあれじやないか、身分も分限も、或いは保障も條件がはずれる、又懲戒の規定もないが、そのかわり服務についても無制限になるということになると、常任委員会の専門員室における執務ということが乱雑にならないか。又或いは政治活動の制限がとれたがために、却つて自分達の身分上安心して仕事ができないという結果になりはせんかというような御懸念も出ると思いますが、そういうことは我々の実は一応の希望としては強くは持つてはいなかつた問題であります。仮にそういうような結果になりましても、只今この国会職員法に規定がありますように、「国会職員は、国会の事務に従事するに当り、公正不偏、誠実にその職務を盡し、以て国民全体に奉仕することを本分とする。」こういう本分はやはり特別職となつた専門員についても、同様に適用されるものだと考える。又これが専門員自身の心構えとして、当然実行すべきものと、かように思います。
 又同様にその「国会職員は、職務の内外を問わず、その信用を失うような行為があつてはならない。」というような規定も心構えとして当然持つべきものである、というように考えます。これは専門員はすでに相当の年輩でもあるし、又おのおのの相当の職歴を経たものが多いと思います。そういう身分と自覚と責任において、決して世間から非難を受ける或いは国会自身の活動に御迷惑をかけるような行為はしないであろう。若し万一誤まつてそういうことがあつた場合には自治的に責任をとるべき筋合のものであるというように我々は心得ておるわけであります。そういうような考え方から一応特別職的な身分にして頂きたい。こういう要望をいたしわけです。それに附加えてもう一度申上げますが、給與は実額を下らんように、併しこの給與の問題については、衆議院との関係において、いろいろ問題があるそうでございます。これはいずれ皆様がたの御審議のときにお話があることと思いますが、併しまあ一つ他との振合ということもございましようけれども、一応我々の要求、気持というものを一つ率直におとりになつて頂きまして、できるだけその実現方に御配慮願えますならば、非常に仕合せに存ずる次第でございます。
○矢嶋三義君 熊埜御堂さんにお伺いいたしますが、さつきあなたさまの御髪百中に、待遇については参議院の専門員にはよくない。こういう御発言がございましたが、裏返しにしますと、衆議院の専門員のかたは、今度の改正はこれで結構だ。こういうふうな衆議院の専門員のかたは態度をとられたのでございますか。
○参考人(熊埜御堂定君) 衆議院の専門員と参議院の専門員は、現在におきましても多少待遇の差がございます。十四級のかたがおられます。十五級の三号のかたもおられますが、古いかたがおられるのであります。大体平均しますと、今度の案では衆議院のほうでは現状よりもよくなるというように我我承わつております。
○矢嶋三義君 わかりました。勝矢さんにお伺いいたしますが、あなたさまの御発言を要約すると、次のようなことでございますか。即ち現在の給與を下廻らないようにしさえすれば、諸制約をはずすところの第十六條或いは第二十四條の組織、こういう改正法律案は、このままでよい。但し任免権は議長が持つてほしい。
○参考人(勝矢和三君) さようでございます。
○矢嶋三義君 そうでございますね。
 次にお伺いいたしますが、これは専門員どなた様の御答弁でも結構ですが、従来一般職であつた専門員のかたが、原則として十五級の二号、三人のかたは十五級の三号を頂いておるそうですが、原則として十五級の二、同じ部屋に働いていらつしやる調査員のかたが、やはり一般職でマキシマム十二級のところで抑えられて、而もすべての人が十二級でなくて、学歴とか年齢で下級のかたもいらつしやるようですが、そういう点について、従来向かお考えになつたか。実際仕事をして、いろいろ私は仕事の質とか量とか責任とか、そういう点から御検討なすつたことがあられるのじやないかと思いますが、どういうふうにお考えになつておりますか。
○参考人(勝矢和三君) 調査員の職務給與につきましては、調査員自身も非常に給與の改善については努力しております。これはまあ事務局でも折衝するわけですが、又我々も、私只今は専門員でおりますが、我々も全く調査員諸君の立場及び給與の実情というものを承知しておりますが、これが改善に積極的な行為をしつつ努力をいたしておるわけであります。お説の通り、調査員の給與は勿論一本になつておりまして、九級から十二級までという非常に広い幅を持つております。十二級になりますと、これが一応頭がつかえるわけです。例えばこの頭のつかえ方を救済するということは、なかなかむずかしい問題だと思うのであります。ただそれはその人の質、仕事の量、いろいろな條件に従つて、仮に給料が頭をつかえたから十三級にしてやるということ、そういうことでなしに、調査員は給與は例えば十三級までも行ける。更には十四級までも行ける。こういうような考え方で道を開いたほうがいいのじやないか。こういうように私どもは考えておる。これは調査員諸君も恐らく御同感であろうと思います。これを一言にして申しますと、頭打ちを打開するために、こういうように申しますと、非常に誤解を招くし、必ずしもそれが合理的でない。ですから、もう少し給與の幅を擴げるということにして救済したらどうか。こういうふうに私自身は考えて、そういう話を私ども事務局でも話したことがございます。事務局自身も非常に好意を以て考えておつてくれると思います。ただ事務局全体の振合で一応常任委員会の職員も事務局の職員ということになつております関係上、専門員は只今一応の線がきまつておるのでございますからやりいいけれども、調査員は只今申したように非常に階段が多いから、こうなりますと、事務局の職員諸君との間の均衡ということも考えなければならんというのは止むを得んことだと思います。それで事務局の職員のかたも、十三級の人もあられるわけでありますから、これは級別定員と申しますのですが、十三級何人とかございますが、これが一ぱいになると頭打ちになる。ほかの者はなれんということがございます。そういう級別定員の幅があるが、或いはその他の手続によつて道が開かれることと私は思つております。
○矢嶋三義君 専門員のかたから、非常に立派な御見解を承わつたのです。私もう少しお伺いいたしたいのですが、それは事務局にお入りになつたお若いかたは、行く行くは事務総長になつて議長の横に坐りたいというような青雲の志を持つて一生懸命励むだろうと思う。又励んでもらわなくちやならんと思う。これから少し進みますと、専門員のかたはお年をとればとるほどさびが出て、いよいよ私はよくなると思う。そうなると、このかたがおやめにならん限りは、如何に優秀な調査員としても十二級止まりで上には行けないというのでは、結局僕は調査員の年限の来て優秀なる人は足を洗つて行かざるを得なくなるのじやないか。この点調査員のかたからお伺いいたしたい。こう思うのですけれども、調査員が十二級から学歴、経歴、職歴、そういう点から十三級、十四級となる。幸いにして専門員で勇退したかたがあつたら、専門員に進んで、そうして特別職になる。こういう形は私は望ましき形ではないか。
 こう思うのですが、お伺いいたしたいのは、水谷さんにお伺いいたしたいのですが、今のままで調査員のかたは、どういうふうな気持でおられるか。曾て私が今申上げたような原因で、調査員という職の足を洗つたようなかたがないかという一般的な傾向、それとこの専門員のかたが、特別職になつて常勤でなくなる。そういう場合に、常勤者としての調査員の責任という点をさつき私は傾聽したわけでございますが、そこで今度は専門員のかたにお伺いするのでございますが、議長が任命権を持つところの特別職になつた場合に、勤務時間については全くの制約がなくなるわけですが、そうなりますと、さらばといつて仕事に関しては、やはり専門員のかたが責任がございますね。そうなると、常任委員会の職責を果して行くに当つては、やはり調査員のかたが常勤としてがつちり固めて頂かなければならない。そうなると、やはり何らか専門員のかたとして、調査員のかたに要望があるのじやないかと存じますが、その点専門員のかたはどういうようにお考えになつておりますか。先ず水谷さんのほうから。
○参考人(水谷國一君) 先ほど矢嶋委員からお話もあつたのですが、一体国会職員は安んじて、つまり一生涯の仕事として、働いた仕事に取つ組んで行くということができておるかどうかという御質問もあつたのですが、この点は調査員につきましては、非常に全体が今の制度の下では安心して一生やるという気持は持つていないと思います。というのは、これは私入つてから僅かに二年半ばかりで、それ以前の経験はないわけですが、私が入りましてから二年半の間、調査員の間で一番大きな問題であつたのは、この処遇の問題であります。つまり今のところは若い調査員も多いですし、現に頭打ちになつておるのも二、三名おりますが、大部分が若い調査員でありますので、全体の直接の問題にはなつていないわけですが、それにしてもやはり調査員の地位が先ほど申上げましたように、如何に能力があろうと給與について手詰りだということのために、殆んど前途の希望がないということのために非常にくさつた心理にあると思います。それで従来調査員としましては、この点の改正につきまして、専門員の会を通じ且つ又我々自身の会で、事務当局にお願いをしておるのですが、その具体的な要望は、この調査員の給與の枠を専門員に連結するように十四級まで擴げる。これが我々の今までの具体的な要望で、この問題についてはしばしばお願いしておるわけであります。ですから調査員全体としまして、この問題については、非常に制度の改善の必要を考えており、且つその改善の実現の一日も早からんことを非常に希望しておるのが実情でございます。
○参考人(磯部巖君) 私からお答えさして頂きますが、只今矢嶋先生は、あなたがたが非常勤になつた場合はというようなふうにおつしやいますのですが、私ども服務の條件がはずされましても、非常勤とは思つておりません。又先ほども私申上げましたように、非常勤扱いされるようになりますことを非常に恐れているのであります。と申しますのは、先ほども申上げましたように、事務総長並びに法制局長、図書館長のこの御三人は、今お話のような議長任命の、而して身分保障のない、服務の制限のないかたでございますが、これは最高の地位におられる。従いまして、そういうふうな制限は全然ございませんけれども、必ず常勤しておられまして、非常な、そういう制限のある人以上に嚴格に服務をなさいまして、すべての責任を一身に負うておられるかたである。
 従いまして専門員の制度を、そういうかたたちと同じようにして頂きたいということが、願い出ました我々の意図も、勿論そこにあるのでございまして、専門員の地位を高からしめるということは、当然そうあれば一層常勤の態勢を期して、そうしてやつて行くだけの自信も出るだろう。殊に附加えまして、先ほどからも給與の問題が出たのでございますが、給與の問題も、先ほど勝矢専門員が申しましたように、現状を下らないということが、勿論その場合は前提となるのみならず、そういうふうな、国会で最高の扱いを受けておられる事務総長や法制局長なんかと同等の扱いをして頂きたいということの裏には、更に優遇もして頂けるのではないかという含みもあつたわけであります。そういうふうになれば、一層勤務態勢をはつきりさして、常勤するというつもりでございまするから、先ほどの矢嶋先生の御質問は、専門員が非常勤になつた際に、調査員にもう少し依存しなければならないのではないかというふうに私承わつたのでございますが、勿論専門員といたしましては、調査員以下の有能な人たちに十分仕事をしてもらうことに平素から期待もいたし、その点については従来と何ら変りはないと思うのでございます。但し先ほども私御質問にお答えいたしましたとき申上げましたように、事務処理の上において、些か現在においてはやりにくい点或いは責任を負うとかいう点については、少しまだ不徹底な点がある。従いまして常任委員会の制度をもう少し根本的に御研究頂いて、十分に専門員以下が腕を揮えるようにして頂くことが望ましい。こういうふうに申上げたわけであります。従いまして現在この法律が仮に通りましても、差当りすぐに現在よりも調査員の比重を重くして頂かなければならないというふうには私ども考えません。
 それから引続いて調査員の待遇向上についてどう考えるかという御質問でございますが、これも先ほど勝矢専門員からお答えしたかと思いますが、調査員のほうからはあくまで十四級まで枠を擴げてもらいたいという強烈な御要求もございましたし、又私どももその御要求は御尤もでもあり、又望ましいことであると思つて、常に私どもとしても強力にこれを事務当局のほうにお願い申上げているわけであります。いろいろな点で今日まで実現を見てないことは残念に思つているわけでございますが、ただそこまで私どもが申上げる必要はあるかないかわかりませんが、この調査員の皆さんがたが、ここで長く御研究なさいまして、ずつと専門員におなりになるかどうかという問題でございますが、国会法によりますと、学識経験ある者というのが専門員のあれになつております。学識のほうはともかく、経験ということになりますと、ややもすればやはり外部からの、前に次官をやつた者であるとか或いは大使の経験のある者という人たちをお採りになるということがやはり予想されもし、又起り得るのではないか。従いましてむしろ下から上れる者もあつてもいいと思いますが、同時に先ほど私が申しましたように、常任委員会の制度をもつと確立をいたしまして、むしろ人事の交流を行政官庁或いは司法官庁その他のほうと清澄にすることによりまして、むしろ清新の気を注入すると同時に、調査員、調査主事諸君も、又いろいろ経験を積むことができるようになると思つております。そうなることも非常に面白い方法ではないかと考えているわけでございます。
○矢嶋三義君 今の御答弁に、一点重ねて質したいのでございますが、と申しますのは、勤務態勢をよりよくいたしたいという、そのお気持よくわかります。で常勤態勢をどこまでもやりたいが、非常勤ということは全然考えていない。こういう御発言でございますが、この点についてもう一遍尋ねさして頂きたいと思いますが、そう申しましたのは、アメリカへ私行つたことがないのですが、アメリカの国会は、常任委員会制度というものが非常に充実している。そうして常任委員長というものは非常に権威があり、日本のようにくるくる変らない。而もその専門員の任免権を持つて監督指導しているというところに、アメリカの常任委員会制度が活きて行つているのじやないか。ところが日本の場合はいろいろ政党の関係で常任委員長はしよつちゆう変る。失礼かも知れませんが、必ずしも最も適材でないような場合も出て来るのではないか。そうして専門員の任免権は、事務総長が持つておりながら、監督権は事務総長に直接なくして、常任委員長が持つているというようなところに、この常任委員会を、而も専門員を中枢に、十分動かすところに日本の国会の盲点があるのではないか。私はそう考えているのですが、そこで、ここで二十四條なり或いは十六條で、ともかくも勤務時間あたりについての制約が、専門員のかたがたに、形式的にともかくとれるということは、これは仮に議長が任免権者になつて監督権を持つ場合に、とにかく形の上ではとれているわけですから、そうなると、あなたがたの常勤態勢を確立するとか、勤務態勢を確立するというお気持はさることながら、形の上ではやはり私は、少くとも例えば午後五時頃までは誰か専門委員会におつて、或いは議院の外部からお客が来るかも知れない。その間は結局調査員のかたが責任を持つてやつて頂かなければならんし、又専門員のかたとしては、そういうふうに調査員のかたを指導しなければならんような立場に実際私はなつて来るのじやないか。そうなるとやはり調査員のかたには相当責任も重くなるであろうし、従つて仕事の量という面においてもやはり今の調査員よりはかかつて来るのでないか。そういうような私は気がしてならんのですが、如何でしようか。
○参考人(磯部巖君) 重ねての御質問でございますが、私としては、先ほど申上げました答弁を繰返すことになるのでございますけれども、事務総長におかれましても、又法制局長におかれましても、非常勤という言葉はお使いにもならないでしようし、又事実常勤していらつしやるわけであります。で仮に専門員が今度同じ待遇、同じような服務制限をはずされましても、それと全く同じ考えを持ち、まあ今日までと違わない気持で勤務しなければならないということを私は申上げたのでございまして、勿論現在までの勤務がこれはいろいろ御批評も洩れ承わつておりますので、その点については、決していいとは私もここで申しかねるのでございますが、今後は更に一層只今お話がございましたように、調査員の諸君、調査主事の諸君を督励しまして、その協力を得て、いやしくも時間中に人がいなかつたというようなことのないように私は努力したいと思うのでございます。御了承頂けましようか。
○菊川孝夫君 私時間がございませんから、簡單に要点をお尋ねしたいのですが、専門員の制度につきましては、まだ日本としては、日本の国会がまだ十分にこれをよう活用し切らんところもあるし、専門員のほうでも、どうもなんだか、政府と国会との中間存在みたいな考えを持つておる人もあつて、私常任委員会を二、三回二年のうちに変つて歩きましたが、或る委員会に参りますと、本当に専門員の人は、専門の法案が出て来ると調査して、そうして、こういうふうな、ここは法律の重要点だと言つて、一応説明するところがある方、或る委員会に参りますと、政府の出して来る原案を成るべく通過促進のためにやつているような専門員も率直に言つてございます。これは一体省の出先であるかというような考えを持つ。非常に我々議員が、何か専門の調さやら、これについての意見、そういうものを聞きましても、一向相手にしないというようなところも率直に言つてございます。従つて今日はいいお話を大分聞いたのでありますが、併し改めなければならない面もあろうと思いますが、専門員の皆さんがた、これは一体どういう、余り専門員というのは、何をやるかということも、はつきり出ておらないように思います。従つてこの法案は、参議院としてどこが一番大事な点で、これはどういう問題で、どういうふうになつているのかというような点を成る程度やられるのであるか。それとも議員の言う通りに動かれるものであるか。一体専門員というものをどういうふうに把握しておられるかということを、一逓この際に、皆さんに簡單でよろしゆうございますが、伺いたい。
 常任委員会によつては非常な差がございます。この点が率直に申しましてございますので、皆さんがた相当行政部門における重要なポストでやられまして、そこで経験を積んでおいでになつたのですが、この経験をお活かしにならなければならないと思うのですが、どうも活かされていないように思うのですが、抽象的でいいですが、はつきりしておく必要がありますから。若し折があつたら私も率直に聞きたいと思つていたのですが。
 それから議長の任命については、私もそういうことはいいだろうと、私の意見としては言うのですが、今でも実際には、大体委員長から推薦して参りまして、これが議院運営委員会にかかりまして、形式は事務総長の任命になつているかも知れませんけれども、政府が任命する。諸般の委員、即ち鉄道建設審議会の委員とか、いろいろ委員がございますが、例えば、この間の全権委員の任命と同じような工合に議院運営委員会で相当論議をしまして、それから履歴書も付けて来て、それを各会派が検討されまして、賛成するかしないかを決定して任命しているのですが、実質上はそうなつておるのですが、これは法文の上では事務総長任命ということになつておるかも知れませんが、実際には私は今までは議長の任命になつておると思いますが、この点もやはり御検討を一つやつてもらわなければならないという点から、私はそういう点も大いに考慮しなければならないと思うのですが、現在の運営の面において、この議長の任命というものは、私は活かされているのではないかと思いますが、まああなたがたのほうで、今までそういう、議長任命でないために不都合があるというような、具体的な何かがあつたら、率直にあなたのほうからも一つお聞かせ願いたい、かように考えまして、この二点だけお尋ねしておきます。
○参考人(武井群嗣君) 大分時間も経ちまして、長く申上げるのはどうかと思いますが、専門員制度は如何にあるべきかというお尋ねにつきましては、最初相馬先生からも言われたことでありますが、最も経験の浅い私が申上げるのも一つの御参考になるかと存じまして、率直に申上げてみたいと思います。
 専門員制度がアメリカの議会から輸入されたことは申すまでもございません。聞くところによりますと、相当あちらの委員会では専門員を活用しておるということも間違いのないことのようであります。若干イギリスのことは存じておりますけれども、アメリカは、これはその程度しか申上げられませんが、私が昨年一月、専門員を排命いたしまして、いろいろと考えたり、いろいろな場面にぶつかつたのでありますが、常に専門員制度がこのままでよろしいであろうかという考えは失わなかつたのであります。殊に専門員というものは、国会法にも特に規定してある通り、議員にあらざる学識経験者ということで、これを専門員というように法律にまで書いてあつて、待遇も次参宮、大臣級の待遇を受けておるというので、実際はそうではありませんが、さような触れ込みでありますが、さて入つて見ると、果してその名目通りであるが、実際にさような働きをさせられておるかということになりますと、幾多の疑問がございます。尤もこれは、常任委員会制度そのものにも関係することでありますので、これを無視して、専門員だけをどうこうするわけには参りませんけれども、専門員だけについて考えて見ましても、法律の示すごとく、学識経験ある者を任用し、その学識経験を活かすような運用でありたいということが、大まかに申せば申せるわけであります。
 先ほど相馬先生からもお話が出ましたが、各委員会に二人ずつ専門員を置くことが果していいかどうか、これ又問題であります。それから専門員という規定を、もつと数を少くともまとめておつて、随時必要に応じて動くというようなことも、又部局を分けてやるということも一つかと思います。今お話の出ましたように、少くとも各省紐付になつておつて、各省から提出した資料を伝達するとか、或いは法案促進係になるというようなことは、その任務でないことは申すまでもないことであります。さればと言つて、絶えず政府側に対して、けちをつけて、反対の材料を見つけて、これを以て、言葉は悪いのでありますが、議員を動かすというようなことがあるといたしますれば、これも専門員の域を逸脱したものと私は考えます。かように考えますと、専門員というものは、結局嚴正公平に、而して自分の持つておる学識経験を活かして意見を述べるということになろうかと思います。その結果といたしまして、その意見が政府の意に反する場合もあろうと思います。與党の気に食わぬ場合もあると思います。それが野党に歓迎される場合もあろうと思います。直ちにこれを以て政治活動なりということで国会職員法の違反だ。公務員法の違反だということで責められるのは、専門員に対して無理だと思いますけれども、現状ではまさにかような実例があるようでありますので、かように考えますと、専門員としましては、その職務に忠実なるの余りに、どうしても或る程度の意見を率直に述べる態勢に置かして頂かなければならない。
 而して一方におきましては、補助員として調査員調査主事がおります。それと一体になつて働かなければならんわけでありますけれども、現在の専門員制度におきましては、調査員調査主事に対する何らの指揮命令権があるわけでもない。指導督励ができるわけでもないのであります。これはお互いの人と人、心と心の触れ合いによつて、一致して進むという以外にないのであります。若し言うことを聞かぬ人があるという場合におきましては、これをどうすることもできない現状でありますので、外観から見ると専門員というものは、実に、誠に無力な場合もあると思いますし、独善官僚的だと言われる者もあろうと思います。かようなことがある。
 一方専門員制度というものが新らしい制度でありますために、率直に申しまして国会の内外から、専門員というものの認識が正確に與えられておりません。私は冗談に申すのでありますが、常任委員会は裏長屋だと申しておるのであります。国会の裏長屋だ。すべてがさような取扱を受けているのだということを冗談に申すのでありますが、現在におきましては、さような認識と申してあえて憚りません。従つてそのことがどういうところに現われてくるかと申しますと、先ほどから勤務時間のことが出ておりますが、出勤時間がきまつておりますから、専門員も出勤簿に印を捺さなければならないのであります。そうしますと、直ちに国会に出ない場合もありますから、遅れますと電話でどこへ行つていると外庁勤務というような説明をしなければならない。そうしないと一応申開きが立たない。仕方がありませんから、若い事務員に、はんこを頂けて出た判を捺させるというような不合理と言いますか。僞りの生活をしなければならない。これは専門員として考えた場合に、時には朝遅くなることもありますし、よそのほうへ出掛けることも多々あります。かようなことを一律に普通の勤務時間と同様に慣行で縛るということは、これは専門員としての誇りを傷けられることにもなろうと思いますし、事実それをすることは、それは私は無理だと思います。さようなことがここに勤務時間の制限、これは大きく言えば、勤務時間の制限ということになるのでありますけれども、こういうようなものをもう少し自分の誇りにおいて、責任において、やらせるようにしたらいいのじやないかということになるわけでございます。そのことになりますものが、やはり辞令は誰が出すかというと、事務総長の辞令だということになると、又それほどまでに、総長程度の待遇を與えてくれるということであれば、議長が判を捺した辞令をくれてもいいじやないか。なぜ出し澁るのか。そうして次官級ということを言つても、有名無実じやないか。このことはすべての側において、外部からもそれを批判されておりまして、参議院の専門員だという名刺を出してみたところが、世間の人はさつぱりわけがわからんというような状況にあることになりますので、やはり働かせる以上は、安んじて、安心して、責任を持つて、誇りを持つて働かせるようにしてくれたほうがいいじやないかというのが、大体の今日まで私の感じましたことであります。これは他の専門員諸君の責任ではございません。私一個の感想として、これは率直に申せということでありますので、私はそのお言葉に甘えて申上げたのでありまして、言葉が障りましたならば、又御迷惑をかける点がありましたならば、御容赦を頂きたいと思います。
 それからもう一つ附け加えて申上げたいと思いますが、先ほど熊埜御堂君から触れられましたが、私、実は今日の会合に呼び出されるということは予想していなかつたのであります。又専門員として彼れこれ要求するということを言う必要もなかつたのでありますが、今は伝えられるところによりますと、今回の専門員等に対する扱いの考え方というものが、主として衆議院専門員側の意見が基になつて出ておるやに承わつておるのであります。これは風評だろうと思いますけれども、そこで先ほど待遇のことが出ましたが、実は参議院としては待遇のことでは、物質的待遇のことでは言わんということになつておつたのでありますが、たまたまお尋ねに対して触れられたのでありますが、この点は些々たる問題でありますので、待遇がどうこう、実質の收入が減るから、それでどうこうということはないのでありますが、事実において実績のことにつきましては、衆議院と参議院との間において相当の開きがある。その開きがあるのをそのままに、衆議院のままに挙げられた。言い換えれば参議院におかれては、今日まで参議院の専門員に対して、衆議院より以上の過分の待遇を與えられたと見たほうがよろしいのだと思います。それが今回、衆議院並みに落ちるということは、今まで誇りを持つておつたにかかわらず、やはり衆議院並みに落されるのかというような、一抹の寂しさもあるわけであります。
 最後に、調査員との関係を一言申上げますが、私は調査員が十二級、十三級、十四級に上ることは、結構だと思いけす。但し、若し現在の調査員、専門員というふうな職階の区別が存するというのならば、すべてが若し年限が来たならば調査員が専門員になり得るのだということになりますときに、専門員というものは要らなくなるじやなかろうか。同時にこの際においては、調査員に対しても、専門員に対しても、停年制というものを考えなければ、本当の活躍はできなくなるのじやなかろうかと思います。而して専門員というのは、かような職でありますから、みずから待遇は、形式上なり、実質的な待遇を……、今日でも、実質的に相当私はいい待遇だと思つております。それにもかかわらず、なお身分上の保障をくれと、こうしたことは、これは言うべきことではないと思いますので、その意味におきまして、身分の保障ということがとられるということは、これは専門員として当然だと私は思います。
 そんなようなことで、話が出ましたのは、身分保障の撤廃とか、それから勤務時間の制限撤廃とかというようなことを言いましたのは、非常にその文字だけをとりますというと影響が大きい。なぜそういう大それた考えを起すかというようなかたもありますけれども、要は、さような今日、心持から来ていることでありますので、その気持をお汲み取り頂きまして、まあ安んじて働く。ともすれば、いわゆる年寄りの集まりで、安きを貧るということになつてはいかんのでありますので、連続働けるような仕組みにお進め頂けることが、これは望ましいことではないかと思いますので、終りに大体時間をお與え願つたことを感謝しながら、これだけ率直に申上げさせて頂いて、その真意をお受取り頂きたいと思います。
○相馬助治君 わかりました。私が政治活動の自由についての質問をしておりましたが、今の武井さんのお話でそれは盡きております。いわばそういう意味で、悩みにおかれておるという表現で了解いたしました。従つて武井さんの答えで、私の質問に対する答えは全部盡されているものとして私は了承します。
○委員長(寺尾豊君) 以上をもつて終了いたしたいと思いますが。
○水橋藤作君 只今は、武井さんから全く率直な話をお伺いして、私も非常に感じたわけなんですが、結論といたしまして、例を挙げて裏長屋だということをおつしやいましたが、これも或る意味において当ると思います。これを皆さんが御相談になつて待遇を受け、或いは條件もいろいろ出されることも、これは僕もいいと思うのですが、それを表長屋すべきで、皆さんで御相談なすつた何か案を持つておられるかどうか。これが一つ。まあ、例を挙げまするならば、法案が出たならば、これは賛否をやはり調査員なり、或いは専門員で検討してみて、やはりいい面悪い面を十分検討してみた資料その他を法案に附けて、各委員会にお出しになるとかという、例を挙げますと、そういつたようなことが、率直にやられ、或いは我々としても非常にその行為のために、我々は勉強になつたということが表へ現われることによつて、その裏長屋が表長屋になるように、又それに伴う待遇、或いは積極的に調査員なり、専門員の必要性を認められるという結果になると思うのですが、この点につきまして、専門調査員の皆さんで、何かこれに自分の職責を、十二分に活躍をするためには、どうすればいいかということについての何か腹案がおありになるかどうか。それに伴うた費用が要るとするならば、これに対してどういうふうにすれば、この表長屋になるというようような案をお持ちになつておらるかどうか。
○参考人(武井群嗣君) 只今のお尋ねは、極めて重要なことでありまして、これが腹案でございますということを申上げるまでの域に達しておりません。併しながら、今お話になりましたような点につきましては、お尋ねの通りだと思います。私ども及ばずながら、乏しきを以てこの任を受けておる限りにおきましては、出い法案に対して意見を述べる。又これは委員長及び委員のかたから求められないでも、こちらが意見を、かような点に問題が存するというような点は述べるし、それから又口頭で述べ、或いは印刷物にして述べるということが必要であります。勿論これは、取捨選択はこれは御自由でありますけれども、又求められずに意見を述べるばかりでなしに、求められて率直に述べる。この意見が、自分の思つた通りに良心に恥じないような意見が出されるような状況にあることが望ましいと思つております。(「その通り」と呼ぶ者あり)これが専門員なり、調査員にできないならば、これは無論調査員、専門員の職責でやるべきだと思いますが、ところがその専門員にできないとするならば、これはいさぎよくその職を去るべきだと私は思います。(「その通り」と呼ぶ者あり)而してさようなことを考えて見ます場合におきまして、尤もこれは、私だけの狭い経験でありますすので、ほかの幾つかの常任委員会等の様子を詳しく存じておりませんので、或いはそのことがほかの専門員の諸君の考えと反するところもないとは言えませんけれども、私はさようなことを恐らくどの専門員も同様に考えておることと存じております。それ故に、いろいろと時折、座談のお話に出ます場合も、こういうようにしてくれろということを、専門員が言うことはおかしいじやないかということが出ておりますことは、そこから出て来るのだと私は思います。ただ問題は、それ故にその意見に対して、その意見の枝葉末節に捉われて、あれは御用番頭だ。あれは反対党だと。かれこれ評価されることは、これは専門員なり、調査員の誠に欲しないところであり、将来のために迷惑なことでもありますので、寛大なお心構えが必要かと思います。
 最後に、これは、私から余分なことでありますが、乏しき経験から、国会職員の全体を見ておりました場合におきまして、いろいろと先ほど来職員組合からお話が出ましたが、結局今日アメリカ式の人事行政が入つて参りましたために、縦に細かく分れてしまいまして、横との連絡と申しますか、横との交流ができないということのために、専門のエキスパートはできるかも知れませんけれども、結局行詰まるようなことで、おのおの皆その職に安心しておられないというような状態が各方面にあるのじやないかと思います。殊に国会職員については、狭い国会内、同じ国会内に、衆議院と参議院とがあるというようなことからいたしまして、いわゆる人事の交流ということが非常にできにくい立場にあります。このことは若い国会職員の将来に明るい気持を持たせる上に、非常に困難があろうかと思います。これらにつきましては、いろいろの点におきまして御配慮を願いたく存じます。
○水橋藤作君 ちよつとついでですが、甚だ恐縮ですが、もう一遍お伺いしたい。これは我々としても議員諸公にも問題があると思います。例を挙げて申しますが、或る委員会で私は、どうも専門調査員はどういう仕事をしているかわからんというような考えを持つたことがあるのですが、そうすると或る専門調査員のほうから、先生はあれですね。専門調査員室へ一遍も来たことがありませんねと、こういうまあ御意見伺つたわけですが、そこで我々考えさせられたのは、やはり何か聞きたいとき、議員がやはり調査員のほうへ行つて、十分調査すべきものであるか。それから又用があつた場合に、来て法案の説明なりなんなり、すべきものであるかという見解に立つた場合に、私ども、その点はつきりしないのですね。それがために専門調査員そのものを十分に活用しない場面もあるのじやないかと思う。この点が私らは、僕ら向うへ訪ねて行つて聞かなくても、若し説明するならば、来て聞かしてくれそうなものだという見解に立つた場合に、やはりその辺が……。
○相馬助治君 それは運用はデリケートだよ。
○水橋藤作君 そのデリケートな、はつきりしないから、十分に活用されない場面があるのじやないかというように、我々は考えるわけなんですが、この場合に、武井さんの考え方から行くならば、やはり議員が専門調査員へ行つて、絶えず専門の調査をすべきであるというふうにお考えになつておられるかどうか、その点を一つ。
○参考人(武井群嗣君) 具体的な問題になりますので、議員さん各位の御性格によろうかと思います。専門員を利用されるためにおいでになつて、非常に結構な場合もあります。又親密の度を増すのはいいけれども、仕事の邪魔に来られることに、結果においてなることも絶対にないとは申せません。これは一概には申せないと思います。(「了解、了解」「非常に今日は有益だつた」と呼ぶ者あり)
○委員長(寺尾豊君) 参考人として御出席下すつた各位に、特に感謝を表します。
 では、これを以て散会いたします。
   午後四時四十二分散会