第013回国会 議院運営委員会 第77号
昭和二十七年七月三十日(水曜日)
   午前九時五十七分開会
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  委員の異動
本日委員大野幸一君及び石川清一君辞
任につき、その補欠として永井純一郎
君及び松浦定義君を議長において指名
した。
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 出席者は左の通り。
   委員長     寺尾  豊君
   理事
           加藤 武徳君
           木村 守江君
           赤木 正雄君
          小笠原二三男君
           境野 清雄君
   委員
           石川 榮一君
           草葉 隆圓君
           古池 信三君
           溝淵 春次君
           安井  謙君
           加賀  操君
           高田  寛君
           高橋 道男君
           菊川 孝夫君
           三輪 貞治君
           大野 幸一君
           相馬 助治君
           永井純一郎君
           松浦 清一君
           大隈 信幸君
           石川 清一君
           松浦 定義君
           矢嶋 三義君
           水橋 藤作君
           兼岩 傳一君
  委員外議員
           松浦 定義君
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   議長      佐藤 尚武君
   副議長     三木 治朗君
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  事務局側側
   事 務 総 長 近藤 英明君
   参     事
   (事務次長)  芥川  治君
   参     事
   (記録部長)  小野寺五一君
   参     事
   (議事部長)  河野 義克君
   参     事
   (警務部長)  丹羽 寒月君
   参     事
   (委員部長)  宮坂 完孝君
  法制局側
   法 制 局 長 奧野 健一君
   参     事
   (第二部長)  岸田  實君
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  本日の会議に付した事件
○委員の辞任及び補欠選任の件
○法律案の取扱に関する件
○資格争訟の訴状に関する件
○東京湾に施設された防潜網による漁
 業被害に関する緊急質問の件
○両院協議委員の選挙に関する件
○会期延長の件
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○委員長(寺尾豊君) 委員会を開きます。
 常任委員の辞任による補欠に関する件をお諮りいたします。
○参事(河野義克君) 日本社会党第二控室より大蔵委員の堂森芳夫君、内閣委員の波多野鼎君、厚生委員の赤松常子君がそれぞれ辞任せられて、大蔵委員に波多野鼎君、内閣委員に赤松常子君、厚生委員に堂森芳夫君を後任として指名せられたいという申出がございました。それから緑風会から厚生委員の森八三一君、大蔵委員常岡一郎君がそれぞれ辞任せられて、厚生委員に常岡一郎君、大蔵委員に森八三一君を後任として指名せられたいという申出が出ております。
○委員長(寺尾豊君) 以上の通り御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(寺尾豊君) さよう決定いたします。
○小笠原二三男君 ちよつと休憩の前に……、国会法が参議院のほうを通つて向うへ行つております。それが衆議院で通つてから相当の手続がこつちも必要だから、最終日だから、議長並びに委員長においてそれぞれ当該の衆議院議長或いは議院運営委員長に、表玄関から、これができるならば、成るべく早い機会の本会議で通過せられるようにお手配頂ければ幸甚であるという旨をおつしやつて頂きたいと思います。(「賛成」呼ぶ者あり)
○兼岩傳一君 昨日来お願いしてある細川嘉六君の争訟に関する問題をいつお取上げ願えましようか。事務局の準備の都合もございましようし、我々もやはりこれに関係する人たちの出席、その他お願いしてあるので、お取計らい願いたい。昨日は座談的に理事会で十一時ということをおつしやいましたが、これから本会議で並行してやつて頂けるならば直ちに手配したい。事務局としても争訟問題に対して議長に私から出してあります内容は、やはり公正に詳細にお伝え願つて、問題が那辺にあるかということを明らかにして慎重審議して頂きたいので、その点おきめ願いたいと思います。
○委員長(寺尾豊君) 事務局のほうはいつでもいいそうでありますが、私のまうは……。
○兼岩傳一君 私のほうもいつでも結構でございます。
○委員長(寺尾豊君) それでは本会議と並行的にできるだけ早い機会に時間をみて始めることにいたします。それから只今の小笠原君の御要望に対しましては議長と私におきまして御希望の通り衆議院に申入れをいたしたいと考えております。
 それでは暫時休憩いたします。
   午前十時二分休憩
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   午後零時十五分開会
○委員長(寺尾豊君) 再開いたします。
 御報告を申上げます。国会法に関しまする衆議院への各位の御要望に対しましては、先刻議長と私におきまして委員各位の御要望を伝えましてできるだけ早くこれを審議願うよう要望いたしました。衆議院の議長におきましても、議院運営委員長におきましてもさよう取計らう。成否につきましては勿論確答はありませんけれども、これを速かに審議をすべく努力をする、こういう返事でありました。
 事務総長の報告があります。
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○事務総長(近藤英明君) 只今お手許に印刷物をお配りいたしました「資格争訟の訴状、原告議員兼岩傳一君、被告議員細川嘉六君」というこの書類に関係してでございます。この書類は五月二十一日に兼岩傳一君から提出いたされたのでございます。併しその後乗岩さんのいろいろの御準備の御製がありましたり或いは又御健康上の御都合がありましたりいたしまして遅れておりますうちに、今度は議事の都合等から、議事の輻湊等の関係から、兼岩さんとの御相談でだんだんにその扱いが遅れて参つたということを先ず先に御報告申上げて置きます。
 それで只今お配りいたしました訴状が、これが受理すべきものか、受理すべからずか、この点についての御審議をお願い申上げる筋であるわけでございます。つまり訴状が出たならば、これは訴状は資格審査委員会に付託いたしまして、資格審査委員会において受理いたされれば、資格審査委員会においてこれが審査いたされて審査決定される、かような筋なわけであります。
 只今これを受理すべきか、べからずがという点について、審議をお願いいたしたい。と申しますのは、通常、国会法等で予想いたしております問題は、議員が議員の資格について異議のある場合にこれが資格争訟が行われると、かような建前がとられておるものと考えます。ところが、この被告細川嘉六君はすでに本院議員にあらずという決定がいたされ、その措置がとられて来ておる現在であるということ。それから又これが議員の資格を持つているという確認の判決を求めるという意味の争訟であり、そうしてその点については被告原告も又争わるべき問題でなくて、両者は同じ方向にあられるという点も多々ありますので、これらの点につきまして詳細法律上の問題もここに御説明申上げまして、そうして皆様の御判断をお待ち申上げたいと存ずるわけでございます。そこで、これは国会法並びに参議院規則によつて処理するほかはないわけでございますので、国会法、参議院規則等の条項につきまして議事部長から詳細を御説明いたさせたいと存じます。御了承願いたいと思います。
○兼岩傳一君 議事進行について。その方法で結構ですけれども、法律論と関連してやはり内容を明かにして然る後に決するというふうにお進め願わないと、まだ内容が十分徹底していないから、その法律論に入れないので、そういうふうに議事の進行について御配慮を得たいと思います。
○委員長(寺尾豊君) 一応議事部長の説明をいたしまして、そうして次に御相談を申上げます。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○参事(河野義克君) 国会におきまする資格争訟は、憲法第五十五条の「両議院は、各々その議員の資格に関する争訟を裁判する。」という規定に渕源しておりまして、憲法が特に各議院に認めた裁判権でありまするけれども、その争訟の内容、手続等は挙げて国会法及び両院規則が有権的に定めているわけでありまして、少くとも参議院といたしましては、この国会法及び参議院規則に従つて事を処するほかはないのであります。そこで国会法、参議院規則の資格争訟に関する規定を見て参りますと、先ず提出の手続につきまして、国会法第百十一条第二項には、「前項の争訟(即ち資格争訟)は、その院の議員から文言でこれを議長に提起しなければならない。」と規定し、又参議院規則には、「他の議員の資格について提訴しようとする議員は、争訴の要領、理由及び立証を具える訴状及びその副本一通を作りこれに署名して、これを議長に提出しなければならない。」としております。かくのごとく資格争訟は、議員相互の間の争訟として行われなければならないものであります。のみならず国会法第百十三条には、「議員は、その資格のないことが証明されるまで議院において議員としての地位及び権能を失わない。」とあり、又参議院規則第百九十四条には、「同時に議長は、訴状の副本を資格争訟を提起された議員に送達し」と、又同じく第百九十九条には、「争訟を提起した議員(これを原告議員という)」とありまして、これらの規定を通じて明らかでありますように、国会における資格争訟は、現に議員である者から現に議員である者に対して、何々議員は、議員の資格がないのだという争訟としてのみ提起し得るものなのであります。かく見て参りますると、ここに提出されました書面には、以上の規定に照らしまして多くの疑義なきを得ないと存じます。
 細川嘉六君は、昭和二十六年九月六日、内閣総理大臣から覚書該当者としての指定を受けられました。国会議員がその職を失いますのは、懲罰による除名、資格争訟による資格喪失の場合を除けば、通常、国会法第百八条即ち、議員が、他の議院の議員となり、又は法律により議員たることのできない職務に任ぜられた場合、同じく第百九条即ち、議員が、法律に定めた被選の資格を失つた場合、それで、その内容は、公職選挙法第十一条に規定しておりますが、そういつた二つの場合があります。通常の状態であれば、これ以外に、司法権や行政権によつて議員が資格を失うことはないでありましようが、占領という特殊な事情の下に追放という措置がなされたのであります。即ち只今申しました公職に関する就職禁止、退官、退職等に関する勅令は、いわゆるポツダム勅令でありまして、法律と同一の効力を有するものであり、この勅令の規定に基きまして、覚書該当者としての指定を受けますと、同令第二条に掲げる公職、なかんずく主要公職にある者は退職させ、なお職を去らない者は同じく第三条第二項の規定により、他の法令にかかわらず指定を受けた日から二十一日目に法律上当然にその職を失うことになつております。国会議員の職は、この主要公職の中に掲げられておるのでありますから、細川君は九月六日から二十一日目である九月二十七日に参議院議員の職を失われたのであります。参議院が昭和二十六年九月二十七日公報を以ちまして、細川君の本院議員たる資格が消滅した旨を公告いたしましたのは、単にこの法律上生じました効果を公示したに過ぎないのであります。
 なお、この書面に理由として記載されておるところによりますと、細川君の覚書該当者としての指定は全く根拠のない違法の措置であるから何らの効力を持たれないとのことであります。併し法治国の建前といたしまして、一旦行政処分がなされますと、それが権限のある国家機関がなした処分である以上は、その処分にたとえ瑕疵がありましたといたしましても、当該機関又は権限のある上級機関若しくは司法裁判所によつて取消されない限り、その処分は有効に存続するものでありまして、これに伴う法律上の効果も又有効に発生するのであります。従いまして細川君は、昭和二十六年九月二十七日以後もはや参議院議員ではないと申さねばならんと存ずるのであります。以上申述べましたごとく、資格争訟は、現に議員である原告議員が、現に議員である被告議員に対して、何某は議員の資格がないのだという争訟としてのみ提起し得るものであり、本件の場合、細川君は現に議員ではないのでありますから、このような争訟は提起できないと考えられるのであります。更にこの書面によりますと、争訟の目的とするところは、被告議員細川君の議員たる資格の確認判決を求めることであり、原告議員たる兼岩君と、被告議員たる細川君との間には、争わるべき実体が何も存在せず、被告議員細川君のみの問題なのでありまして、このようなことは争訟として認めることはできないと考えざるを得ないのであります。
 以上のような理由に基きまして、私どもといたしましては、この書面は遺憾ながら資格争訟の訴状としては受理することができないと存ずる次第であります。
○相馬助治君 一つお尋ねしますが、今の議事部長の説明というのは、当然議長の承認を得た一つの見解であろうと存じます。然らば兼岩君からこういう訴状が出たときに、かくかくの理由を以てこれは返却すべきものであるという措置がなされるのがまあ一応常識であろうと存ずるのであります。そのような措置がなぜなされなかつたか。それが正しいと飽くまでもお考えになるのか。なぜなされなかつたのであるか。これがお尋ねの第一点であります。で、そのような措置をなされなかつたというこの現実のこの問題は、国会法及び参議院規則の規定するところによれば、今言つたような形態も成り立つけれど、新たなる一つのケースとして、十分にこれは議運に諮つて処置すべき性質のものであるという一つの見解を持たれた。然らば、そういう見解を持とうとするならば、それはどのような理由によつてそのような見解に到達したのであるか。この二点をお伺いいたします。
○事務総長(近藤英明君) お答え申上げます。本件の訴状が提起いたされますと、これにつきましては事務当局は法制局等とも連絡いたしまして、十分な検討を加えまして、只今議事部長が申しましたこの見解は、事務局といたしましては確立した見解として議長の御承認を経ておることは、只今相馬さんの御質問の通りであります。然らばなぜそのことを、それだけで直ちにこれを受理、不受理の決定をされなかつたかという御質問かと思いますが、その点につきましては、これは訴状の形式を以て一応提出されたものであります以上は、議長としてはさように考えるとしても、一応これを議院運営委員会に諮りまして、議院運営委員会に諮問せられた上、措置をしよう、かような慎重な方針をとるために議院運営委員会に諮るという処置をとられたものであります。
○相馬助治君 そうすると、今の総長の答弁で明らかになつたのですが、手続の過程から申しますると、本争訟を議長は受理しているのではない、さような見解に立つ。併しながら問題が極めて微妙であるから議運に諮るというのか。問題はいささかも微妙であると思わないけれども、議長の見解としては極めて当然で、これは明々白々たるものであるとは思うけれども、やはり常識的に念のためにこれを受理すべきであるかどうかを諮るんだ、こういうのか。この辺のところをもう一度明確にして頂きたいと思います。
○事務総長(近藤英明君) お答え申上げます。本件については法律上の解釈としては極めて明らかであろうと、かように考えておるのでありますが、事が極めて重大であるということと、今一つは、かかる争訟の前例がないという点から、一応議長といたされましては、その措置を決定する前に議院運営委員会に諮るという途を踏まれた。こういう事情でございます。
○相馬助治君 その辺の経緯についてはわかりました。そこで私はお伺いしたい。只今の議事部長の御説明によりますると、憲法第五十五条の示すところによつて「両議院は、各々その議員の資格に関する争訟を裁判する。」ということが明らかになつておる。ところがこの具体的内容並びに手続その他については国会法並びに参議院規則によらざるを得ない。かようなる見解を発表しておりまするが、話としては一応当然であろうと思います。併しその話を当然であるとするならば、それは参議院規則並びに国会法が基本法である憲法を制限しておる、そちらにウエイトがあるからということは、もう問題になるべきものではないと思う。即ち五十五条の意味するところを全幅的に満足するように国会法、参議院規則がきめられておる場合もありましよう。そうでない場合もございましよう。即ちこれを争訟として出して来た兼岩君においても、この辺の見解は私は検討されていると思う。いずれ御本人に必要があれば承わらなくてはならんのですが、私は思うに、その国会法、参議院規則によつて、或いはこの争訟そのものに不備があるとしても、とにかく示された法律によつて、手掛りになることによつてこの争訟は出すけれども、仮りに参議院規則並びに国会法によつてこの争訟は受付けることができないとするならば、この原告議員は、然らばそれは国会法並びに参議院規則が不備なんである、新たに内規その他を起して本問題を取扱うべきであると抗弁すると思う、この辺の見解について特に議事部長から御説明を願いたいと思う。
○参事(河野義克君) 憲法の五十五条は、「両議院は、各々その議員の資格に関する争訟を裁判する。」とありますし、その但書には「議員の議席を失はせるには、」云々とあります。従つて憲法五十五条の解釈としても、先ほどから申上げましたように、議員である者が議員である者々相手としなくてはその資格がないというふうに規定すると解釈するのが相応であろうと存じます。併しながら相馬さんの言われましたように、五十五条の書き方がそのことをはつきり示しておるとは必ずしも言えないので、解釈の余地はあろうかと思います。それで国会法、参議院規則によりますれば、さつき申上げましたもろもろの条章の規定から行きまして、これは議員である者が議員である者を相手として争訟を提起する以外にはないということは、これははつきりしていることは相馬さんもお認めだろうと思います。それで、国会法は言うまでもなく法律でありまして、これは衆議院と当時の貴族院の意思でできましたけれども、それが法律である以上はこれに拘束されるわけでありますし、又参議院規則は現に参議院の規則でありまする以上は、参議院といたしましては、この憲法の公けの解釈は、この国会法及び参議院規則の中に具体化された方向以外には出でないのである、憲法五十五条の解釈の具体的な手続はこの国会法及び参議院規則が示していると、少くとも参議院としてはそう解せざるを得ないと存じますので、これ以外の解釈は参議院内部にはあり得ないと存ずるわけであります。
○相馬助治君 参議院の事務局としては、準拠すべきものとして国会法並びに参議院規則によるのであつて、それ以外のもの、それは問題にすべき問題でないという議事部長の答弁は、その限りにおいて了承します。問題は憲法五十五条が現実にかかることを規定しているのは、一つには国権の最高機関であるこの国会に議席を有する者が、議席を有するに足る資格を持つていない場合には、これはその議席を失わなければならないということを積極的に意図することが一つと、当然これを認めるならば、半面当然として議席を有すべき議員が不幸にして議席を失つているときには、その権利を回復すべき一つの方途を、裁判するところのこれは義務を持つているというふうに、私はこれを積極的な意味において解釈するのです。これは論ずるまでもなく、特に議員の資格に関して憲法において一条を設けて規定しておるというこの新精神を想い起すならば、多く議論を要しないと思います。私自身は国会法並びに参議院規則においては疑義あるとするも、何らかの形において、これはこの憲法の精神においてこれは問題に供すべき問題ではないかという見解を一応持つておるのでありますが、そういう意見は今述べませんが、それらの点について特に私は議長の見解を承わつて、憲法第五十五条が何を意味するかということについての明快なる御所見をこの際伺つておきたいと思います。
○議長(佐藤尚武君) 今相馬君からのお尋ねの議長としての意見云々でありますが、これは議長としては一応法律問題にかかることでありますが故に、事務局をして法制局と篤と打合わせて研究してもらつたのでありまして、その結果は先ほど議事部長から御説明申上げました通りであります。私といたしましてはその見解に従うことが至当である。自分自身もこれはそう思つております。従つて今相馬氏が述べられました議員が資格を失つた場合に救済方法を如何にするかということですが、今議事部長から御説明申上げましたあの見解によつては果してそういう余地があるものかどうか、それを検討しなければならん問題であろうと考えます。その救済云々のことに関しましては私自身まだはつきりしないのであります。併しこの事件に関する限り、先ほどの議事部長の説明、あの範囲を出得ないというように私は解釈しております。
○大野幸一君 議事部長の当局の説明のうち承服することのできる部分もあるし、できない部分もある。先ずちよつと混同されているのではないかと思うことは、資格争訟の訴えが受理されたときに、如何なる処置をしなければならないか。そこで、すでに今まで内容に入つてしまつて、この事件が内容に入る場合に、手続として訴えが出た以上は、これに対する裁判というものはしなければならない。裁判の内容が手続の裁判をするか、或いは受理して内容の審議に入つて然る後裁判をするか。そういうことになる。そこで先ずその点についての研究がまだ発表されていないようです。その点はどうですか。
○参事(河野義克君) 只今お手許にお配りしてありまする書類が資格争訟である限りにおいては、その内容が結局において成立するかしないかということを問わず、本院規則によりまして特別委員会である資格審査委員会なりに付託いたしまして、大野委員のおつしやつたようなことを体して、そこで決定しなければならないことはおつしやるまでもないことと存じます。私どもといたしましては、国会法並びに参議院規則の解釈上これを資格争訟の訴状と認めることができないと存ずるわけであります。そのことは、例えば先年国鉄仲裁裁判に関する承認を求める件等が政府から出ました際に、あれは議案としての意味を持たないから議案ではないと主張された方々が、これは議案ではないから本院として受理すべからずということをいろいろ主張されたことがございますが、例は妥当かどうか存じませんが、これはとにかく内容が如何なるものであれ、これが議案であればそれは本院が受現します。それは資格争訟の訴状であれば必ず本院が受理しなければならなくなる、そこに選択の余裕はないと思いますが、それが国会法、参議院規則の解釈上明らかに資格争訟の訴状と認められ難い場合には、さつき一番初め相馬さんがおつしやいましたように、議長としてはその場で受理することができないということを申されることが妥当であつたかも知れませんが、とにかく一応お預りしておるわけでありまして、事が国会議員であるかたの身分に関する重要な問題でありまするから、皆様方の御判断を待つてきめたい。こういうことでございます。
○大野幸一君 一応その訴状を、原告からの陳述を待たないで担当事務当局から冒頭の見解その他を述べて、一応これは資格争訟の訴状を原告議員から述べて、又述べたことも口頭だというならば、この訴状を速記に載せておかれるということが必要だと思います。そういうふうに議事を進行してもらいたい。そこで兼岩委員からこの件についての発言があつて残つておるが……
○加藤武徳君 大野委員から只今のような発言がございましたが、議事部長の説明で明らかになりましたように、本資格争訟の訴状はいわゆる訴状としての要件を備えておらず、従つて訴状として受理すべき事由はないのでありますから、訴状の内容等についてここで説明することはないと、かように私は考えるのであります。従いまして訴状としての資格要件を備えておらんということがはつきりしましたので、その方向で結論をお出し願いたいと思います。
○相馬助治君 私は大野委員の説に賛成します。仮に百歩壌つてこれを受付ける必要がないと仮に決定したといたしましても、自実の問題として先ほどから委員長が発言し、議長が発言し、この議運の委員が責任を以てみずからの言論に責任を以て発言をしておる。而もそれが速記に残されておる、而もそれが如何なるものを対象として議論されているかは、速記の体裁からいつても明らかでないのです。従つて大野委員の申しておることは二つ問題を含んでおる。一つはこの訴状を速記にとどめようということ、もう一つはこの原告議員の陳述をこの際聞くべきではないかと、こういうことなのです。あとの場合は、陳述を聞くべきではないかということについては、加藤君仰せのような意見もありましまう。併しながら、これについてはこの訴状を速記に厳粛に残し、而もこの訴状を提起するに至つた原告の意思というものは、これが速記にとどめられてこそ、仮に百歩壌つてこの訴状は受付けることができないと決定いたしたとしましても、参議院としては当然尽すべき議論の過程として、将来に残る速記の体裁からいつても私は必要であろうと思います。(「その通り」と呼ぶ者あり)従いまして私は大野委員の説に賛成です。(「賛成」と呼ぶ者あり)
○加藤武徳君 この会議を進める体裁といたしましては、只今相馬君の発言のように、資格争訟につきましての訴状の内容等が十分調査されておらない、こういう憾みが私はあるかと、このように考えております。我々の手許にはこの訴状の写は配付はされておりましたが、特にこれを記録にとどめようという意欲からの御発言なら私はこの点を了承いたします。
○相馬助治君 それをきめて下さい。
○委員長(寺尾豊君) それでは兼岩君に申上げますが、只今の加藤君の御発言は、兼岩君がこの兼岩君のいわゆる資格争訟の訴状と称するものを提出するに至つたまでのことについての御説明を願うことの要望のように思いますが……。
○相馬助治君 速記に載せることをきめて下さい。
○加藤武徳君 私の発言は、事務総長の報告に引続き議事部長の説明がありまして、説明の中に、資格争訟につきましての原告の氏名、或いは被告の氏名、これらが一応述べられておりますが、速記の体裁上訴状の内容を記録にとどめたい、このような大野委員の御発言と了解しまして私は賛成いたします。
○委員長(寺尾豊君) さような意味での発言を……
○相馬助治君 ですからその訴状全文を速記に載せるということを先ず決定してもらいたい。然る後に兼岩君の発言の必要があれば許すべきものだと思います。
○溝淵春次君 先ほど議論がありましたが、これは大切なことでありまして、曾つて我々先輩議員である細川氏の資格について、そこに何らか寄るべき論拠があつてそれを論議し、方法が、又これを救済というか資格復活の方法であるということならば、我々も後輩議員として努力するのは当然でありますが、この厳格なる国会を、百十一条の解釈から言えば、百十一条の解釈は、先ほど部長のお話のありましたように、「各議院において、その議員の資格につき争訟があるときは、委員会の審査を経た後これを議決する。」「各議院において、その議員の資格につき争訟があるときは」と、現在細川氏は参議院議員たるの資格はないのでありますが、資格のないすでに参議院議員の資格を失つた細川君のそのことについて争訟があるといつて、これを委員会の審査を経るということの前提をなす議運で取上げるという、今の大野先生の御発言の段階にまで進めることについては、もつと検討する必要が私はある。それはこの国会法の百十一条の解釈は、曾て参議院議員の資格を持つておつた者が失つたものまでも含まれるというような拡張解釈が許されることは正しくないと思う。現在の、やはり現議員たる資格をもつているという者に関する百十一条の解釈であると解釈するのが当然でありますから、この問題についてもつと我々も、実は先ほど部長の説明をお聞きし、先輩各位の御意見を聞いておつて、国会法の法理論からいつても解釈からいつても、この百十一条の鉄則はあくまでも参弐院は守らなければならん基本規定でありまして、そういう前提に立つと、この議運で更にこの問題を取上げて審議して行くかどうかということについて、もう少しく私は検討する必要があると思う。
○相馬助治君 法理論的に申せば、いま溝淵さんがおつしやつたような意見が出ると思う。あるとするならば、溝淵さんは本委員会が開かれた最初においてかかる問題を議題として、本委員会は進行の必要なしとしてそこで抵抗すべきであつた。にもかかわらず、現実にこの委員会はどういうふうに進んでいるか。私は最初に質問して言うのには、議事部長の説明の通りそれほど明確であるならば、なぜその場合却下しなかつたかということを、私は意見ではないから指摘はしておりませんが、そういう疑、問に立つて質問を発している。ところがそれは却下していない理由として、デリケートにして而もまた議員の提訴された問題にかかる問題であり、先例もないから、このことは慎重を期したいという議長の配慮に基いているというのである。そういたしますならば、法理倫を離れて、議長のその善意に基く配慮というものは高く評価さるべき問題であろうと私は思うのです。そうして現実にこの委員会において発言が繰返され、それが速記録にとどめられている。にもかかわりませず論争している主体的な資料が何であるかは形式的にも明らかでない。従つて大野委員は発言して、この訴状全文を速記録にとどめようとするのが要求の第一点、第二点は、これに連関して、議員の発言あればそれを許すべきであるというのがそれの主張です。従いまして私は先ほど申上げましたように、百歩譲つていま溝淵さんが言うような結論に達するとしても、法理論を離れて、現実の問題としては、すでにこの訴状を速記録にとどめざるか得ない段階であろうと思う。こういう現実に立つて加藤氏は賛成しているのであつて、内容的に積極的に加藤氏は賛成しているのではない。これは先ほどの発言によつてすでに明瞭である。従つて講淵さんのおつしやる法理論というものは、一応お話の筋はわかりますけれども、この段階においてはその大野君の提案を容れられた後においておつしやるべき筋のものであろうと私は存じますので、溝淵さんの発言は大野君の発言に抵抗する実質的な内容をこの段階においては含んでいないと存じますので、その御意見は後ほど聞くとして一つ議事進行されることを希望します。
○溝淵春次君 極めて重要な問題でありまして、いまの相馬さんの御意見常識的には聞くべき御議論でありますけれども、純法理論としては賛成できません。今までの過程において、これを受理して今日まで来て、今日もいろいろ御意見がありましたが、我々が実はこの書類を拝見したのは先ほどからであります。そこで、この書類を拝見し、各位の御意見を伺つているうちに、結局基本となるべき条項は百十一条、百十一条の解釈がいわゆる現議員という、「各議院において、その議員の資格につき」というこの鉄則は、資格を失つた議員を含まざることは明らかである。そういう解釈の出て来た場合におきまして、これを議運等において、受付け、論議すべきでない。百十一条の解釈はあくまで正しく解釈して、そうであるという場合に、今までの過程がそうであつても、この際、気がつけば、これを是正することこそ本当の行き方であつて、細川氏に対するいろいろ行政措置上、その他政府の不手際に或いは論ずべき点があれば、それはそれに対する手続を適当にとられることが正当であつて、国会として、参議院としての議運がはつきり百十一条において規定せられておるその条項に反して、これを議運において審議するということは、これはとるべき方法でないと私は思う。併し問題は、我々が申上げておることに誤つておる点があつてはいけませんので、この問題については、なお大野先輩が先輩としての御意見、専門家としてのお立場からの御意見があり、それを支持される相馬さんの御意見もありましたので、私はもう少しくこの問題について法理論的に諸般の情勢を考慮して慎重にやるべきものだと思いますので、この程度でもつと検討する、そして次の機会において改めてこれに対する措置を決定することが私は議運のとるべき措置ではないかと思いますので、この程度にすべきととの意見を、併せて申上げておきます。
○相馬助治君 統計は信ずべきものだと思う。併し数字の間違つた統計は常識よりも恐ろしいものである。法理論は尊敬せらるべきものであると思う。(「そうなつていない」と呼ぶ者あり)なつていない法理論は恐るべき害毒を流して、その常識論以下なるものであろうと……。私が申しておるのは法理論的な論争をしていないのです。従つてあなたに聞くが、そうすれば、遡つて、御主張は遡つて、かかる委員会はもう必要はない。もうちよつと具体的に言えば論争して来た速記そのもの全文を消滅すべきものである。而もこれを(「議長が受付けたのがいけない」と呼ぶ者あり)受付けた議長の態度というものは怪しからんものである。(「そうだ」と呼ぶ者あり)こういう抗議めいた主張なのですか。
○溝淵春次君 それは別だ……。
○相馬助治君 別だとするならば、現実にここまで進んでいる争われた訴状の実体が何であるかも明白でないということも承服できない。従つて私は現実に立つて法理論と云々というようなことを聞きますけれども、私はこの段階ではその耳を持たない。あくまで大野君の主張を私は支持する。
○加藤武徳君 私の主張も溝淵君の主張もこれは違いがないのです。議長も御発言になつたように、この訴状は受理すべきものではない、こういう一応の見解を持つておられるが、併し事が極めて重要だから運営委員会の意見を聞こうではないかということで会議に上つておる。お互いもこの訴状と称するものの写しは今手にいたしまして、そして明らかにこれは遺憾ながら資格争訟の訴状としては受理すべきではない。こういう一応結論には達しておりまするが、併しながらこれに対しては異論があるということも、承知いたしておる。従つて大野君の御発言は、今後記録に残すためにも、この資格争訟に関する訴状の内容等が形式上不備ではないか。従つてこれを記録にとどめよう。こういうことではないかと私は了解いたしております。従いまして、記録にとどめることに養成をいたしたわけでありまして、記録にとどめてそのあとで直ちに資格争訟の訴状として受理すべきか否かを御決定願いたい。このように私は考えております。
○大野幸一君 私の発言からこういうことになつたのですが、私もこの議案が一応兼岩君の口頭からでなく、我々に対して議事部から全文を朗読されて報告でもあればよかつたろうと思うのでありますが、それはなぜかと言うと、私たちの手許にはこれは届いておりますが、私たちがこれから何か決定しようということに対して、運営委員会としては議院に対しで責任を負わなければならない。そういう意味で、先ずこの訴状の内容というものはどういうものであるかということを会議録で知らしたい。こういうためにのみ私は言つたことである。こういうことは事実上の問題であり、法律上の問題といたしましては、私はこの細川議員というものが前議員であろうとも或いはなかろうとも、一旦資格争訟として出た以上は、これは先ず原告議員の言い分だけは聞かなければならない。仮にこれは溝淵委員から弁護士としておつしやるのだと思いますが、被告側の相手となる人が架空の人物であり、すでに死んでしまつた人物であるとしても、裁判所においては、やはり原告の訴状に基いた陳述だけはなければならぬ。裁判所が訴状だけによつて、この被告がすでに死亡しているから原告の主張を聞く必要はないと言つて裁判はできない。憲法第五十五条は、やはり裁判という言葉を用いているが、従つて裁判をするために、何かの決定をするために、この資格争訟の訴状の陳述を兼岩君からなすべきである。又これは陳述しなくても、これを以て記録に代えるということを、速記録に代えるということを陳述されればよろしい。こういつただけの段階において私は提案したのであります。この点については一応了解して頂きたいと思います。
○溝淵春次君 今のに関連して……今、大野議員のおつしやることも一つの論理であります。併し今の大野先輩のお話の中に、根本的に私の見解と違う点は、この場合いわゆるその訴状が真実であるかどうか、被告になつた者が現実に存在するかどうかというような点は、裁判してもわからない。併しながら、本件のような場合において、細川氏が曾つて参議院の議員であつた、ところが資格を喪失したということは、もう争う余地のない事実であります。従つて相馬委員の言われるように、これを受理して今日まで持つて来た責任がどうかというような問題が起るかもわかりませんが、而も今日はつきり認識した段階において正しく受理するということが、それが本当の行き方であつて、もう本件のような場合において、国会においてこの議案を、憲法五十五条の解釈から言つても、国会法百十一条の解釈から言つても、参議院として、議運として取上げるべき案件でないと、我々はそう解釈する場合において、これをなお、その要旨を議事録に載せ、又記録して置くということ自外が、そういうことをはつきり認識した以上、それから後に進めること自体が私は適当ではないか。こういう解釈を持つのでありますが、併し重要でありますか、ら、若し私の判断が間違つておつてはいけませんから、この段階で一遍よく検討して、若し大野先生の言われるような段階までしておいて検討することがいいかどうかということを、私はこの段階でなお一応とどめておいて検討するということが、私はいいのじやないかと思います。
○矢嶋三義君 私はこれはそう、議論を盛んにやつておるが、議論することはないと思うのであります。というのは、お互いに非常に疑心暗鬼でいるのじやないかと思うのであります。ここに問題が出て来たから受理したのだという、あとで言われやしないかということを、自由党は心配しているのじやないか。我々の今の段階は、受理すべきかすべきでないかということを、お互い研究しているのです。そのために私も聞いているわけなんだから、だから受理にきめられようがきめられまいが問題ないと思う。受理すべきかすべきでないかということを、重大であるから研究する、速記に載せようが載せまいが問題ないので、確認しておくことは、受理すべきかすべきでないかは現在研究の段階であるということだけですが、皆確認しておればどつちでも同じじやないですか。
○木村守江君 いろいろ論議がありますが、時間も一時ですから少し休憩するということを提案いたします。
○兼岩傳一君 私は、これが事は重大である、それで先例がないという、極めて慎重な意味において、これを受理するかしないかという点において付議されておられるのでありますから、而も争訟の訴状は今渡されただけで、まだ各議員十二分には検討しておられないと思う。少くとも私は事が重大である、先例がないという慎重の態度で、議長がこれを委員会に付議せられた以上は、結果においてこれが取上げられようとも取上げられなかろうとも、これは私は止むを得ないと思うのであります。併し事柄の内容を先ず十分にお知り願つて、そうしてこれを受理するかしないかという手続の問題へ行かないで、卒然として、ただ手続の、この参議院規則第何条というようなふうに議事を運ばれたのである。こういうことになると思いますので、私は、やはり今大野委員が言われましたように、先ず訴状の全文を速記に残す。そうして原則としての私のそれに対する言い分をお聞き願い、そうして各会派それぞれについて質すべきを質して、これを受理すべきでない、或いは受理すべきであるというふうに、こういうふうにお運び願うのが、私は最も参議院の権威を保持し、且つ重大な公選によつて出て来た議員の問題に対する正しい議事の進行方法じやないかと考えますので、さように一つ委員長においてお取計らい願いたい。
  ―――――――――――――
○委員長(寺尾豊君) それでは休憩に入ります前に、緊急質問に関する件をお諮りいたします。
○事務総長(近藤英明君) 社会党第二控室の松浦清一君から、東京湾に施設された防潜網による漁業被害に関する緊急質問、所要時間二十分、農林大臣、外務大臣を要求され、できるだけ早い機会に行いたい。かような申出であります。
○委員長(寺尾豊君) 事務総長の報告通り許可するに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(寺尾豊君) さよう決定いたします。
 暫時休憩いたします。
   午後一時九分休憩
   ―――――・―――――
   午後八時二十二分開会
○委員長(寺尾豊君) 再開いたします。常任委員の辞任及び補欠に関する件をお諮りいたします。
○参事(河野義克君) 日本社会党第二控室から、議院運営委員の大野幸一君が辞任せられて、永井純一郎君を後任として指名せられたいというお申出が出ております。
○委員長(寺尾豊君) 只今議事部長報告の通り決することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(寺尾豊君) さよう決定いたします。
  ―――――――――――――
○委員長(寺尾豊君) 次に両院議会の協議委員の選任に関する件をお諮りいたします。
○事務総長(近藤英明君) 只今衆議院から、国家公務員法の一部を改正する法律案、保安庁職員給与法案の二件につきまして、六十日以内に議決しないから、参議院はこれを否決したものとみなすことを議決し、国会法によつて両院協議会を開くことを請求する、こういう通知に接したわけでございます。両院協議委員選任に関する件の御協議をお願いを申上げる次第でございます。
○小笠原二三男君 こういう形で両院協議会を求められる、即ち六十日経過しても参議院の議決がない場合これを否決とみなすということでやられますと、内容としては、実は各会、派の意見を仮りに投票して見れば、原案に賛成の者と反対の者とあるはずだと思います。而も仮りに今回のように、この法案については施行の期日が七月一日ということになつているから、技術的な修正そのものはどこの会派でも賛成だ、それで賛成だというので会派から比例配分で行くということは、真にこういう結果になつた真意を代表するものではないと考えます。即ち自由党が向うから求めて来て、それにこつちも大方の自由党が入つて協議に入るというようなことは、我々野党としては本当は承認できないのです。けれども、これは前例もあるし、どうもこの際どうのこうのということもいかんと思うので私はこれは確実な比例配分ということでなくて、十名の範囲が改進党、民主党に半端な数だけ渡るというようなことのないようにして、そう言いますと小会派のお叱りを受けるかも知れませんけれども、余り時間を掛けないために、民主党、改進党両者一応出る程度のところの配分の方法でやつて行きたいと考えておるわけですが、小会派のほうで何とかそのことについて我慢して頂けるならば、私はその計数を発表して、何とか私たちとしては、この問題は、もう折り合いを付けたいと考えるわけですが、如何ですか。
○相馬助治君 小笠原君から小会派も如何ですかというお話ですが、これは若しもその前に、事務局あたりと、こういう場合には人数の配分はどうなるんだろうかという非公式にでも相談がある場合は別ですが、そうでない場合には、即座にそれに対応する人数の配分が不可能じやないかと思うのですが、その辺の事情は小笠原君においては何か準備の上に立つて発言されているのか。それとも、そういうことは抜きにしてかかる状態が欲しいという頭で発言されておるのか。どちらですか。
○小笠原二三男君 私は機械的に比例配分等の案をここに事務当局から示されれば、我々は我々の立場がある限りにおいて、時間のある限りこれに反対し、我々の主張を通すというふうに行かなければならんと思うが、そういうことなしに、常識的に一通りの、大会派は大会派としての配分も与え、そうしてできるだけ下と申しますといけませんかも知れませんが、ずつと下つて行く案で折合いを付けて行きたいというふうに一応考えたわけです。
○矢嶋三義君 小笠原君から具体的な数字の提示がないので、はつきりした意見を申し兼ねますが、原則的には了解できるお話だと思うんです。私はこの際、特に力説しておきたいことは、小会派から一名は是非御考慮を頂きたい。というのは、先般も人事委員会所管の問題について両院協議会が開かれたことがございましたが、そのときに我々のほうは力説したのでございますが、機械的な取扱で採上げられなかつた。そうして両院協議会の結果を見ますと、まあ誠に失礼でありますが、やはり余り専門的でないお方が出て行かれた関係があつて、私は苦干遺憾な点があつたと思うんです。それを指摘しようと思えば、どういう点に遺憾な点があつたか、私、指摘できないことはないのですが、そういうことを言うのは目的でないのですが、今度の法律案は特に否決も可決もしたわけではなくて、長い間審議して、六十日の問題で否決とみなされて、そうして両院協議会にかかつたものであるだけに、更にその特異性があると思うんです。私これ以上申上げませんが、出席者は敢えて第一クラブとは申しません。第一、労農、共産、この小会派から一名をどうぞ是非御考慮を願いたい。
○小笠原二三男君 そうなりますと、私の案とはちよつと逢うので、お断わりせざるを得ないのですが、そう言われるならば、ざつくばらんに私案を出します。それで一つお考え願いたいと思います。私の案としましては、本当は自由党は入れたくないけれども、一応これは一部分でも修正には賛成ということで、原案には反対という態度は絡んで言うて来ることであろうと私は予測しますので、全体的に勘案しまして、自由党三、緑風会二、これは大変恐縮でございますが我が会派二、それから隣りの会派一、それから改進一、民主一、これで本名になるはずでございます。これで何とか御了解願つたならばと考えるのであります。
○水橋藤作君 只今の小笠原君の提案のうちで、社会党二という含みは、私ちよつと私個人の考え方で言いまするならば、この人事委員会の問題については以前に千葉君が非常に熱心にやられたので、その千葉君の意見を参議院としては或る意味において反映させるというような意味からならば、私はこれは最も適切なお考えだと思いまするので、そういう場合は労農党と共産党にもお願いして、小会派といえども了解できる。こういうふうに考えます。
○小笠原二三男君 大変失言いたしましたが、相馬君に私、反対されることを虞れるので、こうした理由について事宜に私申上げて御了解を得たい。私の会派は労農党から千葉君が入つて来まして、人事委員が計らずも三名おるわけでございます。これが、精力的にこの委員会をやつて来た関係がありますので私たちのほうが二としたわけでありまして、このうちの一は千葉君に予定しておるのでございます。それで私のほうが一であるというのであれば、小会派のほうにを渡して労農党
 の関係者であつた千葉君が結果としては我が党ということで二と、こういうふうに御了解を願つて何とか我慢して頂きたいと思う。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○相馬助治君 これは、やはりその現われた数字から言うと、おかしいと言えばおかしいけれども、私はやはり両院協百会にかかる場合における望ましい姿というものを考えると、それに一歩近付くものであるという意味で、私自身は今の数字が即ちたつた二名違いの会派で一名の代表が違うというようなことは怪しからんというようなことは、毛頭考えておりません。問題は、こういう場合にこれが一つの先例となるために、原則的な問題として自由党その他緑風会等から強硬な反対がある場合においては、これは会派に持ち帰つてこの辺の説明をしなければならん。そういうことのない限りにおいては、私は小笠原君の説はベストではないけれどもベターである、そういう意味合において、会派としてのエゴイズムは持ちませんので、極めてこれは今度特殊な例として敢えて異議を申すものではありません。
○小笠原二三男君 私、失念しておりました。この案を申上げるのは、自由党なり緑風会の御賛成が得られない場合には、私は動議として提案する案ではございません。速記は付いておりますけれども、私は下打合せの意味で申上げておるので、この案が否決せられるような状態になる結果がある場合には、私はのめのめと、こんな馬鹿な案を出すのではなくて、本然に立ち返つて物を申上げたい気付を十分持つておるのでございますから、従つて自由党さんあたりから率直にこれについての意見を聞いて、ものになればともかく、ならなければこのことは私は撤回して置きますから、将来において私を叩かないように一つお願いして置きます。
○矢嶋三義君 私、先ほど数字の出る前に一般的な意見を申上げましたが、その後、水橋君、小笠原君、それから特に社会党右派の相馬君から非常に謙譲の美徳を発揮されたような発言もあつたようでございます。まあ今日は最終日で審議の時間も考えなくちやならんかと思いますので、審議を促進する意味において私はこれに賛成いたします。
○赤木正雄君 議事部長に承りますが、仮にこれを今までのような例によりまして按分に行くと、どういうふうなことになりますか。
○小笠原二三男君 そのことを言われたら私はこの案はもう撤回したいと思つておる。
○赤木正雄君 併し私は強い意味でありませんから、参考に……。
○小笠原二三男君 だから参考ならば直接お聞きを願つて……。ここで御披露になられるならば私はもうこの案は撤回いたします。前から何度もこのことは申上げたので、私はもう中をとつて、気がせくものですから結論的なことを申上げてしまつたので……。
○赤木正雄君 わかりました。私はあなたから直接聞いていないものですから、悪意でも何でもない。
○小笠原二三男君 私も聞いていない。
○赤木正雄君 ただ率直に申上げますと、こういう両院協議会がありやせんかと思つたのです。つきまして私のほうは午前中に総会を開きまして、仮に両院協議会があるならば、今までの例によつて緑風会から三人出さなければならんということで、三人をすでにきめまして、大分午前中から審議さしてあるのです。この法案について。そういう関係があるということだけ申上げます。
○小笠原二三男君 わかりました。
○加藤武徳君 小笠原君の提案につきまして、相馬君から、飽くまでこれが前例ではないんだというような御発言もございまして、只今緑風さんの御意見を承りますと、とことんまで固守されるというようなお気持もやや薄いように見ておるのでございますが、私どものほうは他の会派に御異論なければ異議はございません。
○小笠原二三男君 それでは改めて私から動議として、両院協議会の協議委員の各派の割当は、自由党三、緑風会二、社会党第四控室二、社会党第二控室一、改進党一、民主党一、合計十名を以て構成せられんことの動議を提出いたします。
○相馬助治君 今の小笠原君の動議は先ほどの懇談の場合にその内容が説明されております。その内容を了承して只今の動議に賛成いたします。
○赤木正雄君 私は先きに小笠原さんのほうから、特に時間もないことでありますから、この両院協議会はなるべく時間的に考えて円満にやつて行こう、こういう特別の御好意のあることを特に考えまして、こういう特別な措置に同意するものでございます。
○委員長(寺尾豊君) では以上のような皆さんの御意見を取入れ、小笠原君の御提案通り決するに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(寺尾豊君) さよう決定をいたします。
 暫時休憩をいたします。
   午後八時三十九分休憩
   ―――――・―――――
   午後八時四十七分開会
○委員長(寺尾豊君) それでは再開をいたします。
○議長(佐藤尚武君) 只今衆議院議長と事務総長が私のところに来られまして、そのお話では、実は先刻来衆議院の議運は都合よく運んでおつたので、この十二時までに全部終れるものと思つたところが、やはりこれから解散の決議案が提出されて、それで二時間半はかかる。その以後に両院協議会にかかつたあの事項などを上程するということになるというと、時間がどうしてもぎりぎりになつてしまうということがわかつた。そうするというと、その衆議院の決議をこちらに参議院に廻して来ても、もはや参議院のほうでは時間がないというようなことになるので、誠に止むを得ない事情に陥りましたので、甚だ遺憾ではありまするけれども会期を一日延期して頂くというふうに、衆議院のほうではそういう希望をいたしております。そういうことに参議院にお願いしたいというふうに申出ております。よつて議長みずからこちらに来て、そうして参議院議長に対し特に同調して下さるようにお願い申上げに参りましたからよろしくお願い申上げます。こういうことでございました。以上この議運に御報告申上げます。
○小笠原二三男君 報告をしただけのことでございますか。議題として扱つて欲しい、結論を得て欲しいということでございますか。これが一点。それから私はこの機会には質問や何か意見を言うのは控えたいと思つていましたが、ただ、あいまいな点があつたので、第二点として伺いますが、衆議院の希望だということは衆議院のどういう機関で決定せられたものであるのか。この点だけはちよつとお聞かせ願つておきたい。
○議長(佐藤尚武君) 私は今の衆議院議長からの申出を議運にお諮りをするわけであります。もう一つは衆議院議長がどういう方面の考えを持つて来たかという御質問でありましたが、それは衆議院としては議院運営委員会に諮つて、そうして今の会期一日延長の件を決定したから、それで参議院議長にそのことをお伝えして御協議を申上げるということでありました。
○小笠原二三男君 他に特段な疑問の点に関する質問のない限りは、集中的に今後においてこの問題を議する場合に論議することといたしまして、少くとも九時半頃までは、暫時の間、会派で相談する都合上、この議運は休憩して頂きたいと考えます。
○議長(佐藤尚武君) それにつきまして、申し落しましたが、衆議院のほうではなるべく早く御返事を頂きたいという話でありまするが、さつきこちらに来られたのは、十分ぐらい前の話でありますが、一時間以内に御返事が頂ければ大変こちらのほうも都合がよいのだ、そういうふうにお願いしたい、こういうことでございました。
○矢嶋三義君 私は一言だけ議長にお伺いいたします。と申しますのは、先般第四回目の国会を延長して以来、会期延長について衆参の議長が会つたのは初めてだと思いますので、あえて伺うのですが、先般第四回目として会期を三十日延長するときには、衆議院側は参議院側に何ら諮ることなく三十日の会期の延長を決定しておつ被せて来た。その衆議院が可決した後に、ナンセンスにも参議院は会期延長を本会議で可決した。こういうことになつておるのでございますが、あの当時の取扱について、参議院議長は何らか衆議院議長に対して間合せなり、意思の表示をされたかどうかということを、我々の参議院議長に私はあえてお伺いする。
○議長(佐藤尚武君) これは私の記憶が非常にぼやけておりますので、よく当時の模様を調べてから御報告申上げたほうが間違いなくてよいと思いますが、この問題はそう急ぐことでもないかと思いますので、事務総長等と打合せて一つどういうふうであつたかということをはつきり申上げることにして如何でございますか。
○相馬助治君 今の議長のおつしやつた中で、一時間ぐらい後に返事を聞きたいという衆議院議長の申出というものは、理屈を言えばいろいろあるけれども、十分ここで考えてみる必要があるので、従つて私は今から丁度三十分ですから、九時二十五分までこれを休憩して、その間各会派においてできるだけ努力をして、会派内の意見をまとめる、そうして議運を再開する、こういうことにして暫時休憩することを提案いたします。
○小笠原二三男君 相馬君の意見で私はもう結構でありますが、そうなりますと、その間、本会議を開いて五分でも十分でもとるということになりますと、議員総会を開く時間が少くなるわけなので、これは自由党のほうでも、その本会議はここの議運が開会になると同時に本会議を開かせるとして、そこまで本会議を待つなら待つとして頂き、議長においては、私たちとしては意思の如何を表明する段階ではございませんから、止むを得ない議長職権によつて先例を破らないように、常任委員長懇談会をその間に開いて、各常任委員会の審議の経過を質しておく、こういうふうにせられておけばよいと思うので、私はこれは常任委員長懇談会を開くことを希望しているのではないのであつて、我々としてはその態度の表明はできないけれども、念のために議長の耳に入れておくということでございます。
○議長(佐藤尚武君) まさに只今私は皆さん方が各会派に帰られて御相談の間に常任委員長懇談会を開きたいと、今、内相談をしておつた次第であります。早速それを持ちたいと思います。
○委員長(寺尾豊君) それでは九時二十五分まで休憩をいたします。
   午後八時五十七分休憩
   ―――――・―――――
   午後九時五十四分開会
○委員長(寺尾豊君) 再開をいたしま出す。すでにお聞き及びの通り議長より一の御諮問もありましたので、会期延長の件を議題といたします。
○小笠原二三男君 これは、語れば長
 いことでございますが、前の会期再々延長の場合にあれだけの紛糾を来たして、真に両院の協議の上に、内容としては合意の上に、今後こういう問題が扱わるべきであろうと考えた次第でありますし、又今回、今日の会期末になつて二度と再び会期を延ばすなどということは、我々としては夢想だにもしなかつたことでありますし、又自由党側に対しても、再三、両三日来この問題を押し、先ほどまでこの問題を押して確認をして来たところであります。それが不運にしてまたまたこういう前例にない全く異例な措置が行われようとすることは、参議院のみならず衆議院のためにも私たちとしては遺憾とするところであります。而もこの会期を延ばさざるを得ない事態に陥つた原因を卒直に私たち新聞紙上その他の情報によつて察知しますというと、例えば我が参議院が主役的な役割を果して、もろもろの案を審議しておりました場合も、中心とする内閣委員会の行革諸法案の審議が自然休会においても審議を進め、そして而も本会議は二十一日に開くことにしたような場合においても、これを受入れる体制をとらなければならない衆議院においては、二十五日まで自然休会を決し、そうして二十六日でございますかの本会議は開かれず、二十八日の本会議もなし。こういう状態で最終日を迎へられて、今日只今急遽時間的に物理的に会期を延長せざるを得なかつたというような理由は、私たちとして到底聞くことはできない。そういうようなことが自由党を中心として衆議院において議せられ、而も只今聞きますというと、議院運営委員会は、向うのほうでは自由党が一方的に会期延長を決したそうでございますが、こういう措置は私たち野党側としては、飽くまでも鼓を鳴らして、この非について、他院については遺憾と考え、又、共に手をとつてやつてくる参議院自由党に対しては、前々からの公約と申しますか、信義というものが裏切られたという点について、又々始まつたと考えて、もうこれ以上何にも私申上げることはないのです。我が会派の議員総会におきましては、もとよりこの会期延長については反対である。而も又こういう事態になる以後においては、無論嫌がらせ等のことは絶対これは慎んで、やらない考えは持つておりまするけれども、堂々の論を張つて、そうしてこの非を鳴らすと共に、今後の国会運営については飽くまでも政府与党の責任を追及しなければならんという論が非常に強硬であります。こういうことは、共にやつて来た参議院自由党側としては、聞くに堪えないところであろうかと思いますけれども、一言申上げておかなければならない。これ以上いろいろ申上げておりますと、各会派の言うこともございますでしようし、そうしていますと衆議院のほうで又一方的に議決したというようなことになれば、なおトラブルが起り、そうして、それが感情を悪化することから、どういうことになるかわからん点もありますから、私はあえて自省して、この点において絶対反対だという結論だけを簡単に申上げ、今後に起る事態については、共にそれは自省はしますけれども、もう我々としては堂々の論陣を張つてこの問題は追及しなければならないと考えております。
○相馬助治君 参議院として会期延長に決するか、或いは反対に決するかは知りませんが、いろいろな事情を勘案いたしますと、せめては、参議院の権威を保持するためにも、この態度を速かに決定すべきだと思います。従いまして私は理由を述べず我が会派はこれに対して態度を率直に表明します。反対です。
○委員外議員(松浦定義君) 改進党といたしましても、只今両社会党が申されましたように会期の延長は絶対反対です。特に私一言だけ参議院の権威にかけて而も与党の諸君にお願いしたいことは、前回の一カ月延長を自由党が一方的にやつて而も時間を早く決定して帰つてしまつた。まあそれはいいといたしましても、その後におきまして赤木委員が十日間の延長を発議されまして、それによつて参議院は辛うじて、辛うじて衆議院に対する反対の意思表明をした。今回更に一日の延期は、私は参議院自由党としましてもこれは私は反対さるべきが真に参議院自由党としての態度ではなかろうかと思う。(「その通りだ」と呼ぶ者あり)さような意味から私は全会一致で以て反対をしてもらいたい。(「ほかのことを考えずに言えばいい」と呼ぶ者あり)いや、私は要望なんです。意見として言つておるのですよ。それだつたら、なぜ三十日ということがわかつておりながら十日間の延長に賛成されたか。そういうようなことを私は追及したい。かようなことから、若し只今のような御意見があるならばあとから承わりますが、私は今日までの経過から考えて、そのようにされたことが、むしろ参議院、自由党の参議院諸君が今日までの問題解決のために衆議院に一大反省を促すんじやないかということから、私の意見として反対を表明しておきます。
○矢嶋三義君 先ほどから他の会派の方々からいろいろ理由も述べられたようでありますが、私の会派は反対です。余り理由も申上げませんが、とにかくこうなつた以上はですね、これはもう国会に対する町民の不信の念を増す以外の何ものもないと思うのです。そして、もう一言、言つておきますが、この事態こそは、与党自由党、吉田政権、この政府与党が政権担当能力を喪失しているということを証明する以外の何ものでもないと、(「その通りだ」と呼ぶ者あり)それ以外に私はここに発言すること、そのこと自体が馬鹿々々しい。それだけ申上げておきます。
○水橋藤作君 我が党も同じでありまするが、特にこの際一言申上げたいことは、自由党は自分の党略のためにいろいろお使いになる。これは問題になりませんが、参議院といたしましては、この問題は緑風会でありまするが、賢明な赤木さんがこれに対して参議院の権威を守るためにどういうことをされるかということが、どういう決意を持たれるかということが鍵を握るのでありまして、緑風会に期待を持ちまして、私は反対であります。(「その通り、その通り」と呼ぶ者あり)
○赤木正雄君 折角長い間かかりまして審議したあの法案を、衆議院の不都合な処理のためにうまく法案が処理できぬということは、非常に遺憾であります。緑風会としてはどうしてこの憤懣の情を現わしていいか、実はそれに噛むほど困つております。併し我々はこの法案を処理するという大きな責任のあることを又考えておる。ただ如何にしてこの参議院の権威を守り、又如何にして参議院が衆議院の態度に不満を持つておるかということを現わすに苦しむほど緑風会は残念であります。ただこの法案の処理ということが問題で……(「態度はどつちなんだ」「政権を投げ出すことだ」「自由党どうした」と呼ぶ者あり)でありますから、緑風会は法案の処理上賛成する人もあるし、反対する人もありましよう。(「あなたはどうです」と呼ぶ者あり)私のほうはそのときに言えばいいのですから……。
○加藤武徳君 御意見のあります会派は殆んど御意見をお出しになつたようでありますから、この辺で会期の延長を行うかどうかの結論をお出しを願いたいと考えます。
○矢嶋三義君 その結論を出す前に異議がある。議長から先ほどの私の質問に対して答弁を頂かないのですが、その採決をする前に答弁をして頂く、調査の上に答弁して頂くというお約束でありました。事務総長と相談して答弁しますということでございましたので、承わつておきます。
○議長(佐藤尚武君) 甚だ迂潤であつたかも知れませんけれども、私は本日のこの段階においては矢嶋君のお問合せに対してお答えをすることは不必要とこう考えまして、まだ事務総長とはよく打合せしておりません。この段階におきましては、今加藤君の言われるような動議の下にこの採決をして頂くのかと思つております。(「賛成」と呼ぶ者あり)
○矢嶋三義君 私は先ほど議長に即答して頂きたかつたのを、議長が、あの当時混乱しておつた関係上記憶が正確でないから調べて見るというから、私はこの会の冒頭に当然答弁があつて然るべきだと思うのです。これは会期延長に対しての衆議院、参議院の協調という関係からも、これは極めて重大なことで、私はそれを承わらないで今日衆議院の議長と事務総長が来て誠に申訳ないが一日云々ということだけでは、耳に入らないのですよ。だから、我々としてあえて我々参議院の権威のためにも、我々は参議院の議長から答弁して頂きたいということをお願いしたい。調査の上でと言つて、今調査していないというのは心外の至りであります。
○小笠原二三男君 議長の話がそうありまするから、ただ論議として追及するのでなくて、矢嶋君からも改めてその議長に答弁を求めている内容を申上げてですね。そうして議長において即断の上、答えられるならば答えて頂くこととして、進められたほうがいいと思うのです。どうもあいまいなように議長、事務総長のほうが聞き取つておられるようですから、改めて矢嶋君のほうからお問いになるほうが、私はいいと思うのです。
○議長(佐藤尚武君) 只今小笠原君の言われたことく、矢嶋さんにもう一度質問の要点をおつしやつて頂きたい。
○矢嶋三義君 私が先ほど申上げたのは、一つは先般会期を三十日延期したのは第四回目だつたわけです。このたび第五回目の会期延長をするわけですが、従つて、このたび八入期延長に関て、本日衆参の議長は本日顔を合して協議したのです。第四回延長後、顔を合したのは初めてなんです。従つて本日我々の議長は、衆議院議長に、先般の第四回目の会期延長のときにとられた衆議院側の態度について何かお問合せなり、或いは意思表示をされたかということを承わつたのです。と申しますことは、第四回目に会期延長をする場合には、衆議院議長は参議院議長に諮られることなく、ということは、衆議院議長は我々に何ら諮られることなく、全く天降り的の恰好で三十日の会期延長を可決して我が参議院にぶつかけて来た。そうして衆議院が三十日の会期延長を可決し、現在の国会法の十三条によつて、すでに会期延長は発御すると衆議院側は解釈して可決した秘に、我々参議院は形式的にナンセンスの会期延長の決議をせざるを得なかつた立場に追込まれた。その当時の処置というものは、私は誠に参議院側を無視したやり方であると、こういうように私は考えておるわけであります。従つて参議院議長としては、本日衆議院議長事務総長が辞を低うして、誠に相済まないが、一日会期延長をしてほしいと即ち申入れがあつたということでございましたので、その当時のことについて、我々の代表としての参議院議長は、何らかの発言があつて然るべきでなかつたかと、そういうことをされましたかどうかお伺いいたしたいということを先刻伺つたわけであります。
○議長(佐藤尚武君) よくわかりました。あの当時の事情はこういうふうでありました。衆議院議長から会期延長について事務総長と共に私のところへ来られまして、衆議院側の決議をもたらして協議に来られたのであります。そこで、私は、そのときも時間を切つて御回答申上げるということにして、一応議長方に帰つて頂いて、そうしてあとでこの小委員会に臨んだわけであります。そのときは、たしか国会法の改正とか何とかいうような問題で小委員会を開く必要があつて、それで小委員会に臨んだのでありましたが、そのあとで議運にこの問題を諮つて頂きたいという希望を以て、私は小委員会を終つたのであります。そうして議運の委員長に、而もその委員長は丁度その際、委員長の席に着かれた、初めて席に着かれたわけでありましたが、その委員長が当然議運をお開き下さるごとと思つて、その私の今現に坐つておる席に着いたのであります。然るに委員長は委員長のお考えで以て、本日は議運を開きません。こういう宣告をされたので、みんな散会してしまつたのです。こういうことになつて、私は議院運営委員会にこの問題をお諮りすることができなかつた。而も約束の時間が到達した。再三向うから催促が来るというので、私は事務総長と二人であちらへ参りました。「こうこういうような事情で、議院運営委員会の意見を徴することができなかつた。その事実だけを申上げまして、」と言つて引取つたのであります。そのときには、まだ会期延長の問題は、たしかその後翌日でも差支えなかつたはずなんでありました。そこで私は翌日にでもこの議運に再び諮ることになるのかと、こう考えておりました。然るにその晩何日だつたか、私、記憶いたしませんが、その晩の衆議院の本会議が一方的に衆議院では会期延長をきめてしまつたと、こういう結果になつたわけであります。而してその際におきましては、国会法の解釈について、衆議院の解釈と参議院の解釈とが違つておつた時分でありまして、衆議院は衆議院流の解釈を以て、参議院のなには、意思表示がなかつたものと心得て、そうして決議をしてしまつた。こういうようなことであつたのであります。
○矢嶋三義君 只今の議長の御答弁はですね、大体に言つて正確でございますが、ただあの三十日頃の国会法の改正について小委員会云々というので若干記憶違いではないかと思う節があります。そういうことは兎も角として、私がただ申上げたい点は、あの当時は決して正常な状態ではありませんでしたけれども、衆議院議長は参議院議長に十分の御相談をすることなく、衆議院の態度をはつきりと決定した後に、参議院側に持つて来ておる。その点が一つと、而も我々に三十日間をふつかけておいて、二十日間の自然休会をして、先程小笠原君が話されたように、再開劈頭の二十五日は何等審議することなく、二十六日の土曜日は定例日であるに拘わらず、衆議院は本会議をやらず、二十七日は日曜だと言つて休む。(「簡単」と呼ぶ者あり)そういう運営を衆議院は兎も角やつた。その代表者は議長なんだ。それらの運営に対して、この段階において第五回目のこういうことについて会期一日延長が来たならば、如何に辞を低うして来ようが……向うが意思表示をすれば、参議院は或る程度協調しなければならん、而も国会法の第十三条をかく解釈して、参議院議長として衆議院議長に対して何等かの発言があつて然るべきだ。こう私は思いましたので、敢て私はここでお伺いしたのであります。その点如何です。
○議長(佐藤尚武君) でありますからして、どういうように衆議院のほうに御返答しようかということを皆さん方にお諮りしておるのであります。
○木村守江君 私はこの際、諸般の事情を鑑みまして、一日間の会期延長を適当と認めまして、一日間の会期延長を定めることの動議を提出いたします。(「賛成」「時間があるよ」と呼ぶ者あり)
○小笠原二三男君 そういうことでこれをまとめようとするのか。又……
○菊川孝夫君 余り昂奮しないで申上げたいのですが、議長に一言お聞きしたいのですが、今十時十七分くらいでありますが、衆議院のほうで時間を切つて何時何分までにこちらできめてくれ、それで態度がきまらない場合には、独自に向うで決定するかも知れないというような通告があつたかどうか。時間がきめてないものかどうか。その点を一つお伺いしたいと思います。
○議長(佐藤尚武君) 衆議院のほうの都合では、一時間の間に、一時間くらいの間に御返答を頂ければ大変都合がいいということでありまして、その時間が過ぎれば独自のなにをとるということは、一切何らそういう発言はありませんでした。
○菊川孝夫君 それじや事務総長にお伺いしますが、未だ衆議院のほうではこの合会期延長について態度を決定せないかどうか。十時十七分現在において本会議において決定しておらないかどうか。このことをお伺いしたいと思います。情報として入つておるかどうい。
○事務総長(近藤英明君) 未だ決定してないようです。
○菊川孝夫君 今、ここで払が質問申上げたいのは、動議だ、動議だといつて自由党の諸君は騒がれるが、併し今、君らは動議だ、動議だといつておるが、君らはそういうことを言えた義理じやない。野次を飛ばさんで静かに聞け。(「よく聞いて置け」と呼ぶ者あり)よく聞いておいてくれ。(「もう聞いたよ」と呼ぶ者あり)この前の品然休会に入る前のときにも、君らのほうでは二十五日に開くといつておつたが、俺たちはこれだけの法案はそれではとてもいかんから、二十一日にしようじやないかといつて、それでそういうふうにしてまでやつて来た。この段階に来て、君らは今の今まで君たちのほうも会期延長にはならんのだから、一つ今日終るように協力してくれというので、僕らもそれに協力してどんどん進めて来た、この段階に来て、向うも時間を切つてない。一時間くらいにきめてもらいたいといつておる。野党としては言うべきことを言つて置いて……。これは将来のこともあると思うのだ。一回や二回じやない。何回も会期延長するたびに、今度はいいか、もう大丈夫か、大丈夫だというのでやつて来た。今度の前なんか一月も延ばした。最後のときに又一日延ばさんならんというあれじやない。どこにその原因があるかというと、党内事情、これを我々はお付き合いをさせられておるわけなんだ。その点から申上げまして、私はこの際には野党としては当然僕は言うべきだと思う。それを君らのほうで、すぐ動議だ、動議だといつて多数で押切るということではおかしいと思う。これではまとまりつこはない。そういう点において、今度又本会議を開いてやらなければならんから、従つて私はここで申上げたいのだが、もう少し質問すべきところは質し、そうして十分理解した上で、あとの議案をやつて、赤木さんの言われたような方向へ一つ議事を進めて行く。議案は折角今度審議したやつは、その成り行きだけは、はつきりして行こうという態度で行くのが正しいと思う。それでまだ直間が残つておるところはどんどん許して、そうしておやりになるように願います。
○小笠原二三男君 大体あなたたちは、のぼせておる、常任委員長懇談会の報告も聞かないで……。
○三輪貞治君 先ほど再度の会期延長について、矢嶋君からいろいろ御意見がありましたが、私はもう一つそれに加えて、実はこの第四回の会期延長をした場合に、参議院の院議として参議院の審議権を尊重しろという決議をしておるわけです。これは何が原因であつたかと言えば、会期延長にからんでおる問題だつたのです。参議院の審議権尊重の決議は……。それをば院議で決定しておるわけであります。これについては、恐らく参議院議長としては衆議院議長に対して、こういう決議をしたということをばよくお伝えになつておると思います。その場合に又御回答も頂いておられると思う。而も今日又突如としてそういうふうなお申入れがあつて、これについて又議長としても然るべく私は参議院の審議権を尊重すべき決議を申入れるべき立場からも、又御発言があつたと思いますし、それについての向うの御意見の発表もあつたと思うのですが、これを一つ……、我々は聞く機会がなかつたのだ。あの場合決議しただけで、決議のしつ放しで……。だから決議をして、申入れがあつたときの衆議院議長のお答えなり、御意思の発表なり、又今日の御様子なりをもう少しお話をして頂かなければ納得できない。議決して何にも一報告を受けていないのだから…。
○議長(佐藤尚武君) 参議院におきましては、決議をした場合に、その決議は参議院の決議であつて、その決議はどこにも送らないというような今までの参議院のしきたりであるそうでありまして、従つてこの間のあの参議院の院議尊重の点も、決議をしたということで、その決議は衆議院にもどこにも送つていない。こういうことであります。
○三輪貞治君 これは非常に重大です。私はそれならそれを正式に何もお申入れになる必要はない。併しそれに対して今日そういうふうなお申入れがあつた場合に、議長としてはその際に私は言われるべきだと思う。何もあの決議をした場合に、国会法なり参議院規則によつては、これをば議長が衆議院の議長にお申入れにならなければならないということはないわけなんです。それはわかつております。併しながらそれを無視して、そういうような申入れがあつた場合に、議長としては当然そのことについて発言をされる、これは御意見を聞かれる義務があると思う。又自由党としてもあの際勿論反対はされた。併しながら参議院の審議権が尊重されなければならんということは全然異議がないということは、はつきり申されておつたのであります。ただ併しながら、いろいろな関係で御反対になつたけれども、参議院の審議権が尊重されることについて反対される理由はないと思うので、院議でああいう決定をされた場合には、恐らく衆議院自由党に対して何らかの意思表示があつたと思う。だからその前半の、議長があのときにそういう申入れがなかつたならば、今日どういうふうに院議をそれならば表現をされたか。衆議院議長にお伝えになつたか。それから当時参議院の自由党としてはどういうふうに衆議院の自由党に申入れになつたか。その点をはつきりと一つさして頂きたい。
○議長(佐藤尚武君) 本日衆議院議長が来られましたときに、私はただ向うの申入れ、つまり協議事項を聞いたにとどめておきました。何らこちらから院議尊重のことについて先方に申入れはいたしませんでした。但しこの運営委員会において会期延長の問題がどういうふうに皆さん方によつて決定されるかは存じませんけれども、その決定の次第によつては、私はいずれ決定が成り立ち次第、衆議院議長に直接か或いは又、人を介してお答えすることになるだろうと思いますが、その際には今の三輪君の注意された点についても言及して然るべきだと思います。
○菊川孝夫君 自由党から……。
○木村守江君 参議院尊重の決議案の考え方ですね。このことについては我我としても衆議院のほうにも議長を通じて申入れてあります。勿論衆議院として参議院の決議を尊重しないということはないと思うのです。それは、やはり最善を尽して行くと思うのです。いろいろ見方によつてこれは非難攻撃すべきところはありましようが、やはり参議院は参議院なりに、やはり最善を尽すべきものと私は考えております。
○三輪貞治君 今の木村君の御答弁は非常におかしいので、衆議院は衆議院なりに参議院の審議権を尊重しているだろう、非常に業急な御解釈ですが、併し事実尊重されていないじやありませんか。例えばあなた方なかなかおわかりにならないようだから、例えばの話をしましよう。僕は田舎者だから、田舎に行きますと、御飯を御馳走になる。少し下さいと言つて一杯もらうのです。それは一回ならいいのですよ。もう二回目に、もういりませんと言うと、又出されるのだ。そのときに又一杯もらう。これと同じですよ。これを三回も四回も続けてやられたのです。それが何も善意を以て処置されるだろうといつたつて、事実上、成つてないじやありませんか。これは善意を以て処置されないという形が現われて来ているのです。
○木村守江君 別に私は三輪君と議論をしようとは思いません。三輪君と私との考え方、それから解釈の仕方、いろいろ相違がありますので、私は善意を以てやつているというように……、私は人がいいものだから。(笑声)
○小笠原二三男君 木村君は採決の動議を先ほどお出しになつたようでありまするが、私たち与野党として共にそれは相争つてはおりますものの、皆本日の会期末を控えて円満裡に終局するためにそれぞれの措置を準備して来たことは、両者同様に確認ができることだと思うのです。それを突如再三確認せられたことが、衆議院側の不意を衝いたこういう申出のために覆つて一」ういう事態になつている。この点は相当参議院自由党としても十分考えられる場合には、動議として質問を封鎖し、或いは討論を封じてまでこれを採決し、而もその採決の場合においての見通しは、緑風会の赤木さんのお話になりましたように、緑風会はもう忿懣やる方ない。どういう態度を表明するか、それは個々においてなされるだろうと言つている。この緑風会さんは、私は今晩のこの採決を仮にするとするならば、ここにそれこそ我々との審議の上に立つて、良心的なこの採決の意思表示があられるものと思われる。その結果、これが例えば、どなたが言いましたか、私は参議院自由党としてもあえて否決すべきだ、反対すべきだということを言つておりましたが、仮りにそれができない事情においても、全体の論議をした結果反対というようなことになる、採決をあえてして事を進めてやろうというような真意は、私にはわからない。菊川君の言う通り議長に聞いた時間の問題もありましたが、こういう事態になつたときこそ両院一致の議決がなされるような努力をし、それがあえて時間的になし得ないという状態において採決の動議が成立せられるときに採決することもいいのでありますが、拙速を尊んでそういうことをやる。そうでなければ衆議院も聞かないで、衆議院は衆議院で独立した決定をしてしまうということであれは、我々はなおそういう採決には参加することができない。こういう点を考えます場合には、小会派等の質問も討論もある、こういうようなことなんだから、それらを一切聞かれて、そうしてやるということを、この事態を衆議院においても見た上で、十二時、それまではなし得る限り努力をして、この終局においては両院一致の議決をやれるように私は努力をすべきだと、こう考える。それなくしてすぐ採決なんて言うようなことについては私たちとしては到底賛成できない。この点は参議院自由党に対して私は今までの経過から鑑みて反省を促したい。
○安井謙君 いろいろ野党のおかたからお話がありましたし、重々御尤の点もたくさんあると思いますが、先ほどから各派の代表のかたも短時間に質問なり討論について一応打切ろうと思うから、余り長くおつしやらないというお話もありました際でもありますし、衆議院でもいろいろな御事情で急いでおられるようでもありますから、簡単に委員長報告を終えまして、そうしてこの可否を問う採決をせられんことの動議を提出いたします。
○小笠原二三男君 動議は出ているのだから……。
○相馬助治君 私はこれは重大だと思うのです。小笠原君から採決の動議を引込めてほしいという意味を含めたことを言つておるものと思います。何も私は議事引延ばしをやろうということでなくて、話の筋合上こういうことを言つておるので、尽すべきことは短時間に発言して尽し、そうして何とかして早く衆議院に意思を申し送りたいという意思は与野党とも一致しておると思います。ただ私はここで問題になるから委員長に尋ねて置きたいことがあるのであります。というのは、一時間くらいのうちに返事を聞きたいと、こういうことを言つて、未だ衆議院は決定していない。この場合において私は尋ねたいことがある。というのは、督促に来ておりますかどうかということです。督促に来ない場合には二つの見方がある。議長のように善意を以て強引にはやらないでやろうというのが一つ、もう肚をきめて強引にやろうというのが一つだと思います。運営委員長としてはどちらと御判断なさつておりますか。
○委員長(寺尾豊君) お答えをいたします。最初衆議院の議長並びに事務総長からの当院の議長に対するお願い事は、一時間ぐらいのうちにお返事が頂ければ誠に幸いであるという意味であつたことは御了承の通りであります。その後事務総長が再び参りまして、又只今も私の手許に頂きたいということを頻りに向うからこちらのほうに要望が参つております。
○相馬助治君 その督促はこういうように了承してよろしいですか。督促する気持はわかります。又衆議院として一はしなくちやならないでしよう。併し最後にこちらの意思を無視してやる場合には、いよいよ待てないからもうやりますこういう私ども意思の表明が然るべきかたを通じてあるものと了解してよろしいですか。
○委員長(寺尾豊君) これは相馬君がさよう御想像遊ばすならば私の関知するところではありません。
○相馬助治君 わかりました。
○菊川孝夫君 最後に一つお伺いしますが、赤木さんが先ほど御発言になつた点は重要だと思いますので、我々折角きめて向うに送つた法案で、今日延ばさなかつたらきめてしまうということで、事実上の問題等も聞えましてお尋ねするのですが、一番僕ら賛成したのは国会法の改正に賛成したのですが、これは聞くところによりますると、成るべく早く向うのほうも、各派それぞれ衆議院のほうへ連絡をとつて今日は出すということになつておりますが、その行方はどうなつておりますか。その他、法律の行方について如何にそれらが取扱われておるかお伺いします。
○安井謙君 国会法の改正の問題につきましてはいろいろ複雑だろう思いますので、この延長の可否をきめたあとで一応御相談なりお話合いをしたいと思います。
○菊川孝夫君 それではその他衆議院で一体どういう案件が主として今溜つておるのか。それから朝からどういうふうに審議されて、どういうふうな状態になつておるかということは、事務局のほうでも大体どれだけ溜つておるかということはわかつておると思いますが、わかつておりましたら一つ御説明願いたい。
○参事(河野義克君) 衆議院の議事日程に載つておりますものは四十八件あります。そのうちで本院から回付いたしましたものの成案の会議が十一件、それからその他において本院から回付する、つまり両院協議会でなくて同意するか同意しないかをきめる会議といたしましては三十三件ございます。それで予定といたしましては午前十一時に開議ということであつたわけでありますが、議院運営委員会その他の関係でずつと遅れまして夕刻から開かれておつたと承知しております。それで衆議院におきましては、本会議が開会になりましてから、先ほど議院運営委員会で御報告のありました通り、国家公務員法の一部改正に関するもの外一件についての両院協議会を請求しておる。その後解散決議案等の上程というようなことで一時休憩をしたように記憶しております。その後まだ本会議は開かれてないと思いますが、状況は大体そういうことであろうと思います。
○菊川孝夫君 それでは多数を握つておる自由党では、考え如何によつてはその通りに運営できる、衆議院におきまして朝からやつておられて、まだこの通りに溜つておられるというのは、自由党としてはこの国会においてどうなつても、その行方については或いは大して重大なる関心を持つておらない法案が残つておるんじやございませんか。安井君にお尋ねいたします。
○安井謙君 委員長報告をやつて頂いて、そうして国会法を一つきめるようにおきめ願いたいと思います。
○委員長(寺尾豊君) 一応御意見も出たと思いますが、先ほど木村君並びに安井君から出ております動議について採決をいたしたいと思います。
   〔「反対」「賛成」と呼ぶ者あり〕
○委員長(寺尾豊君) それでは、その前に常任委員長懇談会会の模様を事務総長から報告をするそうであります。
○事務総長(近藤英明君) 先刻議院運営委員会休憩中に議長が常任委員長懇談会を招集いたされました。そのうち特段に意見もないと仰せになりましたものについては申上げません。地方行政委員会の委員長からは、まだ警察法について序論的なものをやつておるので、只今休憩中であるが、今晩の十二時を目途としてこれの審議を進めておる。但し又延長になつた場合はどうかということを考えると、一日くらい延長になつた場合にはこの警察法は通るかも知れないが、その他のことについてはまだわからない、こういう御返事でございました。それから図書館運営委員長が、自分のほうの関係は、人事委員会の所管のものとの関係があるから、はつきりしたことは言えないということでございまして、その他継続審査に入るものがあるというお話、その他何も意見はないというような御返事のものもあつたことを申上げます。
○小笠原二三男君 ちよつと質問いたしたいと思いますが、何とも言えないという委員会はどういう委員会ですか。それは議長がどういうお問いをされたのに対してそういう答えをしたのか、僕は未だ曾てそういう答弁の形跡は知らない。いわゆる委員長としては、議案が一切片が附いたから我が委員会においては会期の延長は必要としないとかするとか、こういうふうに聞いておるのですが、何とも言えないという漠然とした表現はどういうところから出たのですか。
○事務総長(近藤英明君) 先刻簡単にということで簡単に申しましたが、これは議長は常任委員長懇談会を開いて常任委員長に求めることは、会期に関係するために各委員会における法案審査の状況を聴取するわけであります。ですから法案審査についての状況の報告があるわけであります。そのうち法案を現に持つておられない委員会、或いは法案が決算委員会のように数会期に亘つて審査される、かような委員会におきましては、自分のほうは意見がない、こういう御回答が出ておるわけでございます。それで、本日の場合の例を申上げますと、外務委員長然り、決算委員長然り、それから予算委員長然り、水産委員長然り、郵政委員長然り、労働委員長然り、経済安定委員長然り、又懲罰委員長とか、それから電気通信委員長、それから通商産業委員長、建設委員長、法務委員長等からは、継続審査は自分のほうのものはない。人事委員長のほうからは両協議会にかかるもののほかは一件継続審査になる。それから内閣委員長からは、自分のほうは両院協品議会の成案の問題があるだけだ。こういうふうなお話でございました。
○小笠原二三男君 そうしますと、本格的に議案を審査しております委員会は地方行政委員会だけと考えます。その場合に地方行政委員長の意見としては、今日中に警察法の一部改正の法律案を議了する予定で審議をしておるというようなことで、他のことについては何とも言えないという話でしたが、他のことというのは集団デモ等の取締法案かと思いますが、これについては自由党側等においてはどういう考えを持つておられたのか。私、仄聞するところによると、どういうことになろうと地方行政委員会としてはこの会期一ぱいで努力をして、それで警察法なら警察法を上げることにも異論があつたのだが、先ず今夜中にそれは上げて行こう、こういう手はずで努力中であつたように聞いておる。それで参議院自体としては、何ら会期一日たりとも延長する必要は認めず、先ほどの段階においても、参議院自由党、緑風会、その他我々の会派においても一切会期の延長は必要なしということで確認し合つてあの段階まで来たようでありますから、一にかかつてこれは衆議院側の意思によつて会期延長がなされる段階になつたというふうに、私は確認せざるを得ない。そうして、その原因は又どこにあつたかということを突き詰めて行くならば、先ほどからも発言があつたように、これは衆議院の或る党における内部事情からこういう事態が起つて来だ。こういうことで国会全体の権威、国民に対する信頼が失われるという事態になつて来たというふうに考えるのですが、この点についてあなた方のほうでは何らの御意見がないのでございますか。私はあつたらその意見を一応お聞きしたいと思う。
○安井謙君 先ほどから申しておりますように、野党の皆さんのおつしやることには重々御尤もな節もあると恐縮しておる次第でありますが、事実今日中に上げる予定であつたものが、同会法の提出その他にからんで時間の立ち遅れができて、そういう上げられない羽目に陥つたという事情が衆議院に起つたために、遺憾ながら賛成せざるを得ないと思つております。ここらで勘弁してもらつて採決に入つてもらいたいと思います。
○矢嶋三義君 一つだけ自由党の国会対策委員長にお伺いいたします。明日一日会期を延長して、そうして審議を終了いたしたいという政府与党側の見解は、明日一日延長すれば政府提案にかかるところの法律案のすべてが衆議院本会議に上程されると、こういう見通しの下に一日の会期延長というものを打ち出されたのか。明確に御答弁頂きたいと思います。
○草葉隆圓君 御指名による御質問でございますので私からお答えを申上げます。実は一日の会期延長の真相は、私は衆議院でございませんから承知はいたしませんが、ただ、今までの状態を考えますると、私どもがこれに賛成をいたしまする心境は、実は参議院から送りましたいろいろな修正諸法案というものが、いろいろな事情のために本日の十二時までに審議完了という状態に立ち至らなんだ。誠にこれは遺憾でございまするけれども、そういう状態、従つて恐らくもう一日延ばしたら、私ども参議院がいろいろ修正いたしました問題、或いは又国会法の、参議院として送りましたような問題等に
 つきましても、或いは参議院の意思が通る機会が多くないかと実は想像いたしております。そういう意味におきましてどうぞ御了承を頂きたいと存じます。
○矢嶋三義君 私は、参議院の意思が通る、通らんと、そういうことをお伺いしておるのじやないのです。政府与党で一日間の会期延長が必要だというのは、何か構想を持たれておるのか。従つて私は重ねて草葉委員と更に議長にお尋ねいたしますが、先ず議長のほうには、会期一日の延長の真相は与党を代表して草葉氏は知らないということなんです。一日延長の真相というものを一つ少くとも議長、事務総長は衆議院議長と事務総長から申入れがあつたときに承わつておるだろうと思う。それを承わりたいのが一つ。
 それから草葉委員に対しては、重ねてお伺いいたしますが、参議院と衆議院は異なるにいたしましても、ともかく自由党であり与党であるわけです。それで一日の会期の延長が打出された以上は、何か法案審議に対するところの自由党としての一つの私は構想というものは持たれてなくちやならんと思う。それで私は、現在承わつておるところでは、政府提案にかかる法律案、衆議院に今議題となつておる部分は明日一日あれば上程が全部できるという見通しの下に立たれておるのか。それとも政府提案にかかる法律の中でも、かくかくはかけないというような決定の下に一日の延長は出されておるのか。その点を明確にして頂きたい。先ず議長からお答え願います。
○議長(佐藤尚武君) 私にもお間合せがありましたが、衆議院議長が来られたときの説明は、先ほど御説明申上げた通りでありまして、それ以外には何ものも承わりませんでした。というのは、解散決議案が上程される、それが二時間半とか、かかる。その後で協議会で決定された事項を議さなければならない。そうするというと、もうそれで時間がぎりぎりで、参議院のほうにお移しするだけの余裕がなくなる。ついては止むを得ず一日だけ延長してもらいたいのだ。こういうことであります。
○矢嶋三義君 草葉君の答弁がある前に私は議長にもう一回お尋ねいたしたい。先ほども承わつて、今も承わるところによりますと、まあ予定しなかつた解散決議案が出て、二時間半かかるから云々ということで、十二時から二時間半時計を止めればいい、こういうふうに解釈していいのでございますね。二時間要するに延長すればよろしい、こういうふうに私は聞きとれるのですが……。
○議長(佐藤尚武君) そういうことについては私からは衆議院でどういうふうにお考えになつているかということを付度して申上げるわけにはいかないと思います。
○草葉隆圓君 私の想像でございまするが、明日会期一日延長によつて、本日十二時までに議了し得なんだ審議は、議了し得る状態になることを予想して、一日の延長を申出て来ておると考えます。
○兼岩傳一君 ちよつとその点お伺いしますが、全く今回の会期延長は、自由党の内部の問題から発展して来ていると思いますがどうですか。その何々をやられるのですか。やられる、つまり一日延ばして何をやられますか。その中に林議長を辞めて、大野伴睦氏を議長に据えるというような点が延長の一つの重要な動機だというようなふうの噂もあるのですが、一体どうなんですか。法律案の何々をやられるのですか。それで国会法はどうなるのですか。この数点を一つ明確にして下さい。何のために一日延ばされるのか。
○木村守江君 只今のいろいろなお話でありますが、ここでは論議すべき事柄じやないように考えますが、先ほどの私の動議を御採択願います。(「賛成」と呼ぶ者あり)
○委員長(寺尾豊君) 大体皆さんからいろいろの討論もあり、又賛否をお示しになつたようでありまするから、先ほどから木村委員から提出されておりまする動議について採決をいたしたいと思います。会期を一日……(「採決採決」「議事進行」と呼ぶ者あり)
○委員外議員(松浦定義君) 私はちよつとこの場合に申上げることはどうかと思いますが、私の会派としましても非常な重大な問題でありまするから、ちよつと議長にお願いしたい。実は石川清一委員が、家族の病気がありまして今晩六時半の汽車で急遽札幌に帰りました。そこで私は止むを得ず出ておりますが、恐らく、私、正委員でございませんから採決権がないと思います。それで手続はとつてあると思いますが、その点、手続を御了承願えるかどうか。若し願えるとするならばそれで結構でございますが、それをお取計らい願いたいと思います。(「賛成」と呼ぶ者あり)
○委員長(寺尾豊君) 賛成の声が多いようでございますから差替えをいたします。
  ―――――――――――――
○委員長(寺尾豊君) 常任委員の辞任及び補欠に関する件をお諮りいたします。
○参事(河野義克君) 只今仰せられましたように、改進党の議院運営委員石川清一君が辞任をせられて、後任に松浦定義君を指名せられたいというお申出が出ております。
○委員長(寺尾豊君) さよう決するに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(寺尾豊君) さよう決定をいたします。つきましては只今御了承を……。(「ちよつとお伺いしたいことがある」と呼ぶ者あり)
  ―――――――――――――
○委員長(寺尾豊君) もうその点はよろしうございますか……。
○水橋藤作君 只今聞くところによると、衆議院では議運で会期延長を決定して、ほかの法案よりも先ず会期延長を先に本会議にかけるということの決定をしたという噂を聞いたのですが、事務当局におかれましてその点をお調べ願いたいと思います。これは重大問題だと思うのです。
○事務総長(近藤英明君) 事務当局においては何ら承知いたしておりません。
○水橋藤作君 調べて下さい。
○委員長(寺尾豊君) この程度で採決いたしまして……。
   〔水橋藤作君「重大問題です、調べてもらいたい」と述ぶ〕
○相馬助治君 議事進行について。木村君の動議はですね、採決することの動議なんです。従つて採決するかしないかを先ず決しなくちやいかんわけです。そういうふうに諮つて下さい、若し諮るならば。
   〔水橋藤作君「その前に一応調べて下さい。これは重大問題です」と述ぶ〕
○委員長(寺尾豊君) 会期延長の問題を採決することに御賛成のかたの挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(寺尾豊君) 多数と認めます。では木村君から一日間の会期の延長の動議の提出がありますが、会期を一日延長することに御賛成の……。(「誰も動議が出ていないぞ」「一応調べて下さい、私のお願いしたことを。はつきりして下さい、これは重大ですよ」と呼ぶ者あり)
○委員長(寺尾豊君) 衆議院議長から同意を求めております通り、会期を一日延長することに御賛成のかたの挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
(「少数、少数」「まだ意味がわからんじやないか」「もつとはつきり宣告せい」と呼ぶ者あり)
○委員長(寺尾豊君) もう一回申上げます。衆議院議長から申入れがございまする会期を更に一日延期することに御賛成のかたの挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(寺尾豊君) 多数と認めます。延長することに決定をいたしました。
○小笠原二三男君 私は只今採決が強行せられましたから、今において何も申したくございませんが、私たちに我が会派から只今伝えられたことによりますと、衆議院においては開会のベルが鳴つて本会議が開会せらるるという手筈になつておる。この状況は参議院のこの意思を聞くことなしに本会議において会期延長を決定する意図が十分あつたということの証明であると考えまして、私は誠にものを言うに堪えない。だから、こういうようなことが行われる限りは、私たちとしては今後において、もうそれは堂々の論陣を張つて、あなた方と、この会期末においてそれぞれことを処して行かなければならないと考える。誠に遺憾であります点を一言申し添えて置きます。
○委員長(寺尾豊君) 暫時休憩をいたします。
   午後十時五十八分休憩
   〔休憩後開会に至らず〕