第013回国会 建設委員会 第2号
昭和二十七年一月三十一日(木曜日)
   午前十時三十四分開会
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  委員の異動
十二月十五日委員田方進君、島津忠彦
君、川上嘉市君及び波多野鼎君辞任に
つき、その補欠として石坂豊一君、前
田穰君、小笠原二三男君及び櫻内辰郎
君を議長において指名した。
一月二十三日委員小林亦治君辞任につ
き、その補欠として三木治朗君を議長
において指名した。
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 出席者は左の通り。
   委員長     廣瀬與兵衞君
   理事
           小川 久義君
   委員
           石坂 豊一君
           深水 六郎君
           徳川 宗敬君
           前田  穰君
          小笠原二三男君
           三輪 貞治君
           三木 治朗君
  国務大臣
   建 設 大 臣 野田 卯一君
  事務局側
   常任委員会專門
   員       武井  篤君
   常任委員会專門
   員       菊池 璋三君
  説明員
   建設省河川局次
   長       伊藤 大三君
   建設省大臣官房
   文書課長    小林與三次君
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  本日の会議に付した事件
○本委員会の運営に関する件
○河川、道路、都市及び建築等各種事
 業並びに国土その他諸計画に関する
 調査の件
 (昭和二十七年度建設省関係予算及
 び建設省所管事項に関する件)
 (電源開発に関する件)
 (提出予定法律案に関する件)
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○委員長(廣瀬與兵衞君) これより建設委員会を開催いたします。最初に委員会の運営についてお諮りいたしたいと存じますが、先ず第一に委員会の開催日でございますが、従来通り原則として火曜及び木曜の午前十時開会ということにいたしまして、審議又は調査の状況に応じて他の曜日にも開催いたしたいと存じます。よろしうございましようか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(廣瀬與兵衞君) じやお願いいたします。
 次に日程でございますが、お手許にお配りいたしましたもので一応やつて見たいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(廣瀬與兵衞君) 次に他の委員会との関係のある問題についての取扱方でございますが、第一に水道法案が提出されましたときは、当委員会が主査となることにしたいという要望がございますが、第二には海岸保全法案でございますが、当委員会といたしましてはこの実現に努力したいと存じております。それから第三は電源開発の問題でございますが、政府から具体的な意思表示のあつた際は他委員会と連合してこれを取扱つて行きたいと考えます。以上の措置につきまして御意見をお伺いしたいと存じますが……、じやかようにいたしたいと思います。
○小川久義君 只今の決定に基いて議長宛に一応こちらの決定事項を申入れておいたほうがいいと思いますが……付託の関係がありますので……。
○委員長(廣瀬與兵衞君) 只今小川さんの御意見のように、議長にこの意見を申出ておくということにいたしたいと思います。
 今日は日程案に基きまして、建設大臣が来ておられますので、建設大臣から二十七年度の建設事業の遂行の基本方針について伺いたいと存じます。なお電源開発についての方策の現況と、これに対する治山治水の主管者たる建設省の態度についてもお伺いいたしたいと、こう存じます。
○国務大臣(野田卯一君) それでは只今お話の建設行政の大体の方針につきまして申上げたいと思います。先ず第一に河川の問題でありますが、河川につきましては、建設省といたしましては、河水統制に重点を置きたいと考えております。河水統制のことにつきましては、もう皆さんよく御存じの通りでありまして、先年来努力をいたして来ておるのでありますが、更にこれに一段の力を加えたいと思います。今日におきましては、河水統制の中心は、申すまでもなく多目的ダムを建設することにあるのでありまして、現在におきまして、すでに直轄を以ちまして岩手県で胆沢川及び猿ヶ石川に二つのダムを造つております。又栃木県におきまして鬼怒川の上流に五十里のダムを造つており、又高知県におきまして物部川の上流に永瀬ダムを造つております。なお北海道におきましては、幾春別及び芦別の両個所におきましてダムの建設を始めておる、こういうような状況になつております。それに加えまして昭和二十七年度におきましては、利根川の上流の群馬県内におきまして藤原という所にダムを建設する予定であります。その他宮城県の北部の迫川の上流の鳴子、天龍川の中非持、それから奈良県の十津川、それから秋田県の田沢地区の鎧畑というような所にダムの建設に着手したい、こういうふうに考えておるのであります。なお国家がみずからやりますダム建設のほかに、地方団体が実行いたしますダムの建設につきましても極力援助を與えるということにいたしておりまして、地方団体がダムを建設する場合には、御承知のように地方財政が窮屈でありますので、その大部分の金を起債に仰ぐ、特に資金運用部資金の借入に仰いでおるのでありまして、その金額は昭和二十六年におきましては二十二億程度であつたのでありますが、その枠を大いに拡張いたしまして、昭和二十七年度におきましては六十五億円に今のところなつております。なお六十五億は今後各地方団体がみずからの力によつて公募することができる。一般市場から、銀行等から公募ができるということがなりますればそれだけその上へ載せよう。資金運用部の資金を六十五億出してその上にプラス・エツクスとなりますか、プラス・アルフアーとなりますか、公募のできるものはその上に載せたいという考えで進んでおるのでありまして、各方面の、各地方団体の要求を加え合せましても、六十五億というものは大体予定に達しておりますし、更にその上にプラス・アルフアーの公募ができましたならば、ほぼ地方団体の現在やりつつある、或いは近く始めんとするダムの建設に資金的に大体不足がないようになるのではないかというふうに考えておるのであります。なお河川関係につきましては、河川局と申しますか、私どものほうは河川関係に入つておりますが、地盤沈下の問題につきましては従来も努力いたして参りましたが、今後更に努力を強めたいというふうに考えております。
 なお砂防の点につきましても今まで当委員会からも熱心なる御要望もありまして、我々といたしましても努力して来たのでありますが、更に一段と力を加えて特に多目的ダムなんか造りましても砂防なんかうまく行つておりませんとそのダムが短い間に埋まり、その効用を発揮しないということになりますので、特に砂防について力を盡したいと考えております。なお災害復旧の問題でありますが、この災害復旧につきましては、昨年ルース台風の大被害がありまして、これに対しましてば政府として速かにいろいろな手を打つ努力をいたしたのでありますが、御承知のように二十六年度の予算の残額でルース台風の災害に用いる金が二十五億程度しか残つておらなかつたのであります。我々といたしましては追加予算を出しまして足らざるところを補いたいという考えでありましたが、司令部の方面におきまして補正予算は一回限りという原則を飽くまで固執しておりました関係上、それが果せず、その代りに繋ぎ資金を全体で六十数億出しましてこれに対処して参つて来ておるのでありますが、二十七年度予算におきましてこの足らずじまいの金を附加計上いたしましてこれに対処いたしておるのであります。この二十六年に出すべかりし金を二十七年度予算に計上した分を差引きましても災害対策費は二十六年より二十七年は増加いたしておるのでありまして、我々に大体の気持といたしましては、災害はその起つた年、或いはその翌年におきまして大部分の個所を修復したいと考えてその線に沿つて努力いたしておるのであります。この努力のあとの数字について申しますなれば、従来は災害が起りますとその起つた年に修復し得る、復旧し得る率は大体一割二、三分にとどまつておつたのでありますが、二十六年のルース台風前の災害につきましては一割七分になつて、ルース台風につきましては二割二、三分というふうに過年度における比率を上昇せしめております。なお第二年目の復旧率につきましては私は五割程度が理想であるということで努力して参つたのでありますが、いろいろな関係がありましてなかなかこれは実現できないのでありますが、大体二十七年度におきましては、二十六年度災害につきましては三割程度の復旧ができる、又過去の残つている分につきましても大体三割程度実行し得る見込でありまして、多少の回復がなせるかと、こういうふうに考えております。なお災害復旧について考えさせられるのは災害復旧というものはどちらかというと損害ができてしまつてからの後の始末でありまして、金の点から申しますと余計かかる部分が多いのであります。いわゆる治療に属するものでありまして、むしろ予防のほうに特にこれから意を用いなければならん、そうして災害の発生を未然に防がなければならないということを考えておるのでありまして、先ほど申しました河水統制に関連する多目的ダムの建設等はこの災害を未然に防ぐということに大いなる貢献をするものと考えておる次第であります。
 なお河川につきましては、今後法律関係におきまして河川法を改正いたしまして、従来河川法が治水、水を治める治水中心にできておつたのでありますが、これに加えるに利水、水を利用する利水という点につきましても重点を置くように、河川法を改正いたしたいと考えております。同法は御承知のごとく明治二十九年の制定にかかわる、かなり古い五十年以上もたつておる法律でありますが、これに相当全面的に改正を加えまして、只今申しました治水中心から治水及び利水を中心とする方向に持つて行きたい、又河川に関する政府の力の入れ方を、今までより以上力強いものにしたい。又水の統制に関する政府の意を明確にしたいというような内容を含んだ改正をいたしたいというふうに考えておる次第であります。
 次に道路の問題について申上げたいのでありますが、道路の整備は現内閣の一つの大きな政策になつております。先ほど申しました河水統制に絡む電源開発、こういうような面と並んで、道路の整備ということにも大きな力を注ぎたいというふうに考えております。それで道路の一般の改修であるとか、改良ということは勿論でありますが、特に重点を置いておりますのは、道路の鋪装であります。この道路の鋪装は終戰後におきまして、関係方面からの指令によりまして、鋪装を抑えられておつた状況でありますが、最近に至りまして、鋪装を抑制するという方針が撤廃されまして、むしろ今日におきましては、道路を鋪装してもらいたいというようなことを関係方面からも申して来ておるような実情でありまして、又道路の改修が漸次進捗するにつれまして、道路の道幅が広くなります。又うねうねしておつた道が真直ぐになる、こういうことになつて参りますと、道幅が広くて真直ぐになりますと自動車が今までよりもずつと早い速度で走ることができる、その結果どういうことになるかと申しますと非常に埃が立つのであります。最近全国至る所で埃に悩まされるという状況であります。又道路のでこぼこのために車体がいたむとかいろいろの問題がありまして、国民経済全体の上からいたしましても、現状に放置することは得策でないと考えまして、道路の鋪装ということを力強く推進したいというふうに考えております。予算関係におきましてもこの点に相当重点を置くことにいたした次第であります。又道路の補修、或いは建設につきましてこれを極力機械化したいという問題であります。今日の日本の道路建設並びに補修の状況を見ておりますと、まだ極めて原始的な面が多いのでありまして、極めて能率が惡い、従つて余計金を食うという、而も立派なものができないということに相成りますので、今後は極力機械化をして参りたいというふうに考えております。道路の補修の一つの例をとりましても、最近各地でやつておりますから皆さんもお見かけであろうと思います。道路のでこぼこを直すグレーダーという機械がありますが、この機械を使用いたしますと一台で以て普通の人夫の二、三百人分の働きをいたします。これを操る人は一人か二人おればいいのでありまして、それを操縦すれば人夫二、三百人分の働きをする。そういうような能力を持つておる。これは一例でありますが、今後道路を本当によくするためには機械化をして行かなければならん。建設については勿論でありますが、補修等につきましても機械化の要があるというふうに考えておる次第であります。私どものほうでは大体二十七、二十八、二十九三ヵ年計画を以ちまして、道路の補修機械等の機械化を一応実行したい。方法といたしましては、国自体が建設機械も購入して使うということのほかに、地方団体がこういう機械を購入する場合に、それに対する補助金を與えて奨励するというような方を講じたいと思つております。
 次にやはり道路問題といたしまして、二十七年度で新らしく取上げられるものに有料道路の問題があります。で、これは今日の財政の状況の下におきまして、道路の急速整備を図るためには一般会計から金を出して造るだけではなかなかはかどりません。そこでここに預金部資金、即ち資金運用部資金を使いまして道路を急速に整備することを考え出して来たのであります。この有料道路の制度は別に法律を出しまして、当委員会において御審議を願うということになりますが、又それを実行するためには一般会計を以てせずに、別に特別会計、財政的に申して特別会計を設けることに相成つております。その特別会計を設ける法律は別途大蔵省で今立案中であります。この特別会計の予算は、すでに今議会に提出した予算書の中に計上されておるのでありまして、その概要を申上げますと、今の案では十五億円の金を資金運用部特別会計から借入れまして、これを一部は政府みずから直轄でやる道路の建設、或いはトンネルの建設に使い、又その一部を地方団体に貸付けまして、地方団体が借りた金で以て橋梁、道路というものを造るというようなことになつておるのであります。この方法によつて造りました道路或いは橋梁からは一定の料金を徴收しまして、その料金によりまして元利の支拂をして行く、元利の償還をして行くという建前に相成つておるのであります。今予定されておりますのは、トンネルが一つ、即ち関門トンネル、それから道路が八つでありまして、そのうち二つは国みずからやり、あとの六つは地方団体がやる、それから橋梁が八つでありまして、これはいずれも地方団体にやらせる、こういうふうな予定になつておるのであります。それで橋をかけたり、道を造つて料金を取るということは今まで橋については余りない。これは特に国であるとか、或いは地方団体がやるということは割合に今例が日本では少いのであります。外国には幾らでも例があるのですが、日本では少いのでありますが、その料金の取り方は、その橋なり、或いは道路ができて、それを利用することによつて当該の利益者が得る利益の半分以下という程度を狙つて料金を取りたいという考えを持つております。即ち一石二鳥の効果を狙う。利用者にとつてもそれが有難い、又造るほうにとりましてもそれによつて道路を整備できる、こういうふうに一石二鳥を狙つて行きたいという考えであります。
 それから一度この委員会で御説明をしたかと思いますが、高速自動車道路の問題でありまして、只今計画しておりますのは、東京と神戸の間の五百二十七キロの高速自動車道路でありますが、この問題につきましては、千百四十億円の金が要りますので、簡單にできるとは考えておりません。そこで只今調査を始めておりますが、二十七年度におきましては更にその調査を徹底さしたいというふうに考えております。今アメリカの関係者と話をいたしまして、近く二月の中旬にはアメリカの專門技術者がやつて参りまして、それと日本の技術者と一緒になりましてこの問題を十分検討いたしたいと考えております。これはアメリカの人を呼ぶ理由の一つは、勿論先生たちが高速自動車道路の建設につきまして豊富なる経験を持つておるということと、もう一つはこの事業を完成するためにはアメリカの資本の導入が必要ではないかというふうに考えられておりますので、アメリカ人にこの計画に或る程度参画させまして、十分な理解をさせて置くという必要が認められますので、そういう計画を今進めておるのであります。大体来年度は調査に重点を置く。なお私見では調査に二ヵ年くらい少くともかかるのではないかというふうに考えておりますが、この資金関係については仮に外資が割合に望み多く入るということになりますれば、この期間を短縮して成るべく早く着工することになるかも知れませんが、その辺のところはまだ見通しがついておらない。我々の考えとしましては、日本の財政資金だけではなかなかむずかしいのではないか、相当の外資を期待しなければこの実現は容易ではないのではないかと考えておる次第であります。
 なお道路の問題につきましては、道路法を改正することを考えております。大体成案を見ておりますが、この道路法の改正をいたしまして、いろいろな道路に関する各般の事項を整備しようと考えております。その中には国道を一級国道と二級国道にいたしまして、一級国道は国が相当責任を持つてこれを建設し維持するというふうに考えておりますし、二級国道のほうは従来の国道の取扱いによるような方法を以てやりたいというように考えております。その他道路全体と申しますか、或いは林道であるとか、或いは国立公園内の道であるとか、いろいろな道路法の適用を受けていない道路があるのでありますが、今後の道路法は総体的に道路を或る程度見て行くという法律にいたしたいということを考慮いたして、目下関係省と最後的な交渉をしておる段階にあるのであります。いずれ近く成案を見ましたならば、国会に提出して御審議を願うことになると思います。なお道路の問題につきましては、予算或いは法律に出るほかに目下衆議院で審議されています予算の中に防衞施設金六百五十億、或いは安全保障諸費五百六十億、こういう金があるのでありますが、こういう金の中には一部は駐留軍と一部は警察予備隊或いは海上保安庁関係にも使われるかも知れんということになつておりますが、こういう経費の中に道路関係のものが相当入るのじやないかというふうに考えております。そういう点につきましては、よく連絡をとりまして実施に遺憾なきを期したいというふうに考えている次第であります。
 次に都市関係におきましては、戰災都市の復興並びに区画整理の推進を図つて行きたいというふうに考えております。又都市の極めて大切な施設としての水道の完備を図るために水道法というものを作りたいというふうに考えておる次第であります。住宅につきましては公営住宅、融資住宅共に力を入れまして前年度以上の建設を図りたいと考えておるのであります。特に住宅金融公庫の建てます住宅につきましては昭和二十六年度は予算的に申しますと、百六十億円でありますが、やはり二十七年度は二十六年度と大体同じ金額になるのでありますが、二十六年度は御承知の通り二十五年度中に相当たくさんの建設を約束してしまつたわけで、二十六年度中に本当に使える金は割合に少かつたのでありますが、二十七年度はそういうことはいたしておりませんので、いわゆる計上額フルに二十七年度使うということになつておりまして、実質的には二十六年度よりは二十七年度は融資住宅の建設は多くなるということが申上げられると思うのであります。
 なお都市の住宅に関連いたしまして、防火建築地帶というものを造成するということを考えておりまして、火災を防ぐために都市の一定地域に防火地帶というものを作りまして、その防火地帶には不燃性の建物を建てさせて、その不燃性の建物を建てるために余計経費がかかる分につきまして、その一定割合を国が補助するということを考えております。そのための経費も二億円ほど計上することにいたしております。こういうふうな方法によりまして、できるだけ火災から都市を守りたいというふうに考えております。
 なおその他の問題といたしましては、総合開発地域の問題でありますが、総合開発の問題につきましては指定地域が十九指定されたのでありまするが、これらの地域についてどういうふうなことを主として開発すべきかというふうなことを調査するために調査費を計上しております。この調査費につきましては、金額が少いからというので、衆議院あたりではいろいろと批判を受けておるわけでありますが、我々といたしましては、これは基礎的な調査に使う金でありまして、具体的な事業に近付いた場合におきましては、その河川なら河川、或いは道路なら道路、その他森林なら森林というふうなほうにそれぞれ調査費があるのでありますからそれを使つて行きたい、こういうふうな考えでやつております。とにかくこの総合開発というものは推進して行きたいというふうに考えておる次第であります。
 なお本年もそうでありますが、二十七年度になりますと土木建築事業というものが相当殖えて来るのではないかと考えております。電源開発も進めば道路も進む、或いは今の防衛関係、いろいろな方面から建築土木という仕事がどんどん進んで参るのでありますが、それに携わつております建設業者の状態を見ますと、資金難で四苦八苦いたしております。私はその結果は結局政府が作るものが惡くなつたり、或いはそこに無理なことを強いるために却つて損をするということが起ると考えておるのであります。何とかしてその建設業者がそんなに金に苦しまないで仕事ができるようにいたしたいというふうにかねがね思つておつたのでありますが、これを救う一つの方法といたしまして、政府が、或いは地方公共団体等が建設業者にいろいろな仕事を請負わせる場合には前拂金制度を採用したいと思つておるのであります。現に民間におきましては、この建設業者が民間の仕事を請負います場合には、やはりこの前金拂いを受けておるわけであります。ところが役所がやりますと、でき上つた場合にしか拂わないというようなお役所式なやり方をする、そうしてそれを押付けるというようなことがあるのであります。これは結局政府が損をする、表面は得のようでありますが、結局損をするわけでありまして、そういう慣習を尊重しまして、できるだけ前金拂いをするようにいたしたい。併しながら政府が前金拂いをいたします場合には、その工事が途中で駄目になる、いわゆる損失が起るというような場合がありますので、この前金拂いについて保証させる、或いは建設業者に前金拂いをした、ところが必ずこれは実行する、若し実行しなかつた場合には賠償金を取る、そういう保証機関を作る必要がありますので、この保証機関で保証されれば政府は安心してやることができる。この保証機関を作るということにつきまして今案を準備いたしております。だんだん案が固まりつつございますので、でき上りましたならば皆様がたの御審議を仰ぎたい、こういうふうに考えております。
 それから最後に電源開発の問題につきまして申上げるわけでございますが、電源開発につきましては、我々政府といたしましては非常に力を入れておりますが、その開発の方式といたしまして、只今すでに九電力会社がこれに当り、或いは政府みずからやるもの、或いは地方団体でやるもの、或いは自家発電というふうにいろいろなのがあるのでありますが、そのほかに最近の諸般の情勢に照らしまして、電源開発をするために特に特別の法人を作ろうということを考えております。これにつきましては政府の部内におきましても、内閣と公益事業委員会と意見が必らずしも一致していないような情勢でありますが、内閣におきましては愼重審議いたしました結果、大体次に申上げるような点によりましてこの特別法人を設立せしめたいという考えを持つております。この法人は政府が全額出資をする。政府の出資を中心といたしまして、政府以外のものの出資は地方公共団体に限つてこれを認めるというような方式で行きたい、一般の民間資本の参加というものは一応予定しないというふうにしたいと考えております。それから事業の範囲でありますが、現在国が経営しております、或いは建設しております多目的ダムがございますが、それに伴う発電事業、これは会社でやつてもらいたい、又只見川であるとか、熊野川というような大規模であつて而も数府県に亘りいろいろな問題が伏在している、且つ又巨額な金が要るというようなものはこの会社で取上げて行きたいというふうに考えておるのであります。会社の数は一社であります。この会社は電源開発をいたしましたあとは、その発電施設を売ることも、或いはこれを賃貸することもでき、又発電をいたしましてそれを卸売することもできるというようなことにいたしたいというふうに考えております次第でありまして、資本金と申しますか、資金……、この会社に今つぎ込もうとしている経費は一千億円ぐらい予定されております。併しこれはまだはつきり固まつておりません。ただ昭和二十七年度といたしましては、先ず百十億円この法人に資金を出そうというふうに考えておる次第であります。これが一部におきましては日発の再建になるのではなかろうかといろいろな批評をされておりますが、この会社は今申上げましたように特定の電源のみを開発するのでありまして、全国至る所で或いはその大部分をやるというわけではないのでありまして、特定のもので、全体から見ますと一部分だけを開発し、而も開発した場合におきまして、その設備を売つたり、或いは貸したり、事情によりましては、卸売をするという程度にとどまるのでありまして、日発の再建というようなことで表現するのは決して当らないというふうに考えております。
 以上を以ちまして一応私の説明を終ります。
○委員長(廣瀬與兵衞君) 皆さんにお諮りいたしますが、建設大臣は予算委員会に出席を求められているそうですが、河川局長、次長がいられますので、御質疑等ございましたら後に願いたい、こういうわけですが、如何でしよう。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○三輪貞治君 簡單ですからちよつと……。さつきの御説明の中で多目的ダムの建設のために、本年度は六十五億に地方自治体に対する起債の枠を拡大してあるというお話であつたんですが、これは大蔵省との間にすでに了解ができているのですか。それから地方自治団体の起債を許すような方向に持つて行きたいというお話であつたのですが、これも実際できるのですか。
○国務大臣(野田卯一君) これは今の点は、二十三億から六十五億というのはこれは話合いがついております。それから起債ができるかという問題、一般公募ができる場合は認めるようにしたいという我々は気持を持つております。これにつきましては、司令部のいるうちは司令部の了解が要りますが、来年、二十七年度ともなれば或る程度我々が自主的にできるのじやないか。我々としてはできるものは公募を認めて行きたいというふうに考えております。
○三輪貞治君 それから高速度自動車道路の調査を本年度から大体二ヵ年くらいの期間にやりたいというお話であつたのですが、これは勿論有料道路であろうと思うのであります。そこで有料道路の特別会計として十五億を計上したいというお話がありましたが、この十五億の中に高速度自動車道路の調査費が含まれているのでありますか。
○国務大臣(野田卯一君) それは入つておりません。全然別であります。
○三輪貞治君 それから防衛支出金、安全保障費の中には道路費用の関係が相当入つて来ると思われるという御説明でありましたが、高速度自動車道路の建設について、防衛支出金、或いは安全保障費の中に期待を持つているのですか。
○国務大臣(野田卯一君) 持つておりません。
○三輪貞治君 保証会社を、建設業者に対する前拂金制度を採用して、その際保証会社を作る法案を用意している、こういうお話でありましたが、その大体構想、趣旨を、どういうふうにするのか、民間会社にするのか、その大体のことをお聞かせ願いたい。
○国務大臣(野田卯一君) 金額はまだ一億にするかどうか、一億前後になると思いますが、はつきりいたしておりません。それから民間会社、民間の業者で作つた会社、それからそれを監督する必要がありますので、その法律を作りたい、こういう考えであります。会社は一つにするか二つにするか、恐らく複数になると思います。
○委員長(廣瀬與兵衞君) それでは提出予定の法案につきまして小林文書課長から御説明願つて後、質疑に入りたいと思いますが、ちよつと今席を外しておられますので……。
○小川久義君 それでは私から河川局次長にちよつとお伺いいたしますが、藤原ダムについて東京電力から発電の計画があると……建設省は建設省でダムを造る、で、東京電力のやつは新設の川を作つて水を半分だけ持つて来る、それを総合的にやつたらどうかということを強く事務当局で話合いをしたことがあるのですが、その後どういう経過になつておりますか。
○説明員(伊藤大三君) 利根川の上流に藤原のダムを建設して利根川の洪水調節を兼ね、電源開発をやりたいという計画の下に一つのダムを実施することにいたして、実は来年度の予算においてはそれに関する予算を計上する予定でございました。このダムに関連して丁度先ほど委員からお話がありましたように、東京電燈において高地の発電所をやりたい、これは地理的に申しますと、上流から普通の平水をとつてそうして落す、従つてダムの機能に若干の効果を減殺するような結果が起りはしないかという問題等、いろいろとこの問題については長い間の折衝が続いたわけであります。勿論上流において平水をとるという程度において、ダムの総合的な観点がこれにおいて損われるということがございます。従つてこれをどうするかという問題は、実は先に申上げたように練つたわけであります。併しこの電源開発の早期完成という問題などが非常にやかましく唱えられました観点もありまして、又藤原のダムは勿論洪水調節としてこれを行わなければならんという観点も考え、ただこれはどうしても二つ切離して考えるという点においては余りにいいところばかり喰うというような非難も出ますので、この流域を一つの総合的な観点から開発し、而も洪水調節をするというような話に折合いをつけたのです。このダムの費用の負担については今の高地藤原の電気並びにこれが調節が行われて下流に及びます電気の増強などそういうようなものを全部引つくるめて考えた負担方法を考えてやつておるわけでございます。そうして一応早期開発をして産業振興のために電気を早く廻すというような点も取入れたのでございます。
○小笠原二三男君 先ほどの大臣の御説明の中に、電源開発を一会社のやる事業として、多目的ダムの発電はこの会社でやるのだというふうに聞きとつたのですが、それは建設省の直轄工事になるような大規模のダムにだけ限る問題ですか、その点はつきり御説明願います。
○説明員(伊藤大三君) この特殊会社の性格並びにこれに行わせまするところの電源開発のダムの問題につきましては、まだこれを的確に決定しておるというところの段階までは至つていないと存ずるわけであります。建設省といたしまして、一応の考えを持つておりまするのは、先ず大規模の電源開発、要するに、相当多額の資金を要するような大きなダムについてはこの特殊会社を以てやつてはどうかということと、現在直轄で工事をやつておるところの多目的ダム、いわゆる洪水調節のダムに関連して発電式にいたすところのダムのうちで、すでに県においてその電源開発に着手しておるようなものは除きまして、取りあえず胆沢とか、猿ヶ石というような問題について先ず優先的にやらせたい、こう考えておるわけであります。
○小笠原二三男君 今度は別なことをお伺いしたいのですが、今、余り包括的な質問もないようですから、地方において問題になつている点についてお伺いしたいと思います。それは昨年も請願書が出、今年又請願書が出た。今の多目的ダムの一つである岩手県猿ヶ石川のダム建設事業の計画に関する部落民の離作の問題について、これは当委員会においても是非取上げて御検討を願いたいと私希望するものでありますが、と申しますのは、この四月頃から逐次水を入れるような予定になつておりますので、立退き問題が緊急の問題になつて、地方では深刻な部落の問題となつておるわけであります。で、普通一般の請願書のように会期末に一把一からげにやられるときにおいては、時期はもう遅いのでありまして、御理解を願つておきたいのでありますが、御承知のように、猿ヶ石ダムは昭和十七年かに戦時中の計画として海軍省がやつたものでありまするが、その場合には当時の国家権力を以て本人の承諾あるなしにかかわらず、ただ單に何々ほか何筆というふうに簡單な買取の証書を以て判を押させられて、当時の計画になる金を渡されたのでありますが、金を受取つた途端に、今度は県知事名を以て戰時公債を買えということで、受取つた金の何割かは又取上げられ、適当な移転地を探すがために預金をしてぐずぐずしているうちに、翌年の十八年には工事中止となつた。そこで政府專用地となつたものを、部落共同で政府から又借りまして、そして又耕作して食糧増産というような戰時態勢のそれに協力して終戰になつだ。終戦になつたら、その金は直ちに封鎖になりまして全然使えない金となつた。そうしているうちに、今度は国の計画によつて工事が再開され、その工事が再開されるに当つて新規の計画として五メーター高いダムになつたために、又新らしくこの買收の対象になる農家が出て来た。このほうには現在の価格によつてそれぞれの補償がされる。然るに、戰時中なけなしの金で買取られたところについては、再補償の問題が面倒だというようなことがあつて、地建等の御努力を頂いて、相当話合いが進められておつたやに聞いておつたのでありますが、ところが会計検査院の関係等において……。
○説明員(伊藤大三君) ちよつと、その話でございますが、速記をとめて下さい。
○委員長(廣瀬與兵衞君) 速記をとめて。
   〔速記中止〕
○委員長(廣瀬與兵衞君) 速記を始めて。
○小笠原二三男君 ではそのほうには触れないようにお話をしたいと思います。そういう状態で、非常に地元では困つておる。地元の地方の要望はどういうことかというと、新規に買上げになるところと同じ価格で過去の分を査定してもらつて、過去のもらい分をそれから差引いた価格を出して欲しい、こういうことなんです。ところが御当局のほうは、一旦買上げたものに対してそういう形式は困るから、離作料という形で農地を離れる者にだけ補償をしようと、ところがその金額をどういうものを標準にしてやられるのかわからんというので、地元では今どれだけの金額がもらえるかということで非常に心配しておる。ところが、地元の事務所側或いは地建側でも未だそれを明示しておらん。そこで将来の生活設計が立たないということで混乱しておるのであります。而も地元のほうでは、大体農地等については当時の価格の百四十倍程度で査定してやつて欲しいという要望があるのであります。又そこのダムを建設する村も狭隘な土地でありまするから、二、三反百姓でありまするが、それでも倉、屋敷を持つて相当裕福な生活をしておる。それは猿ヶ石川の「あゆ」の漁、或いは山林の伐り出し、或いは木の実採集、年間相当多くのそういう無形の收入を以て維持しておる農村なんだが、今物件を対象にして補償してもらつた金を以て他の土地に移つて二、三反の田地を買つて耕作をするにしても、それだけで猿ヶ石のダム地域、田瀬で生活をしておつた生活水準を維持することは絶対できない。従つてこういう年間の無形の收入についていわゆる生活の保障という形のことができないであろうか、こういう声が強いのであります。無論他に移転先、或いは開拓地を探す、それらの問題等については、県当局或いは農林省等の御援助を頂いて、集団移転する計画もあるようでありまするが、何にせよ、どういう基準でどれだけの金額が入るものかということは一切不明であり、而も三月からもうどんどん谷底のほうの農家は移転しなければならん、こういう差迫つた状態になつておるわけであります。然るにどうもはつきりした御返事がどこからも頂けないということで、田舎者の百姓たちは、どうしたらこの問題が解決できるかということで、私たち地元の議員にも訴えておるわけなんですが、この点については私は当局を信頼してよいという気持で地元の人たちには申上げておるのですが、この際速記等があつていけないというならば速記なしでもよろしうございますから、的確なこの措置についてお伺いしたいと思うのであります。このことは、岩手県内におきましては、和賀川のダム、或いは豊沢川、胆沢川、あらゆるダムの問題に共通して出て来る問題でもありますから、この際はつきりした御答弁が頂きたいと思うのであります。
○説明員(伊藤大三君) ダムの建設のために埋沒いたしまするところの土地の問題は、最近ダム建設が進むに従いましていろいろと各地で問題が起つております。これは別といたしまして戦前戦後のこの間におきまするところの貨幣価値の変動から来まするところの補償の金額に非常なアンバランスが出て来るという問題で、これはひとりダム建設の問題のみならず、河川の改修工事にも関連して問題が起つているわけでございます。これにつきましては我々のほうといたしましてもよく実情に合いまするように会計検査院ともよく交渉いたしまして、そうしていろいろと面倒な問題が起らないようにいろいろ交渉をいたし、だんだん妥結をいたしておるような実情でございまして、実は猿ヶ石のダムの問題につきましても、この問題は大体会計検査院との間にお話がつく問題と考えております。この問題につきましては、早急にその解決をいたしたいと、こう思つております。
○委員長(廣瀬與兵衞君) 速記をとめて。
   〔速記中止〕
○委員長(廣瀬與兵衞君) 速記を始めて。小林文書課長から提出法案について御説明願います。
○説明員(小林與三次君) 私から今度国会を目当にして私のほうで準備いたしております法律案の概要、その進捗の模様を御説明申上げます。実はもうお手許に資料をお配りしてありますが、これは私のほうで一応まあできるものなら出したいと思つておるもの全部を実は書いてありますので、これだけの法案は全部今度提出できるかどうか疑問のものもあります。その点もまあ実は率直に申上げて、できたら間に合わしたいという気持のものを拾つておるということでお聞きとり願いたいと思います。
 順序を追つて申しますと、第一の河川法でございます。この河川法はこれは前から改正の必要が論ぜられておつたものでございまして、これは是非ともこの国会に提出して御審議を願いたいと、これは必ず出すつもりで、今大体まあ省内で以て意見もまとめまして、法制局のほうの審議を始めたいと思つております。それから相当の法案ですから、相当の審議期間も要るので、二月中には是非やつて出したいものだと思つて準備いたしております。その次の海岸保全法ですが、これは御承知の通り去年の国会に出したいといつて、法制局の審議も皆済みましたのですが、最後に各他省、特に農林省との関係、いろいろの議論が出ましてどうしても政府部内の意見がまとまらなかつたのでございます、そのままに実はなつておりまして、今年の国会でも是非話をまとめたいと今まで思つておりました。正直のところ今までのところはまだはつきりとしたまとめがついておりません。併しながら議論の論点というのは、簡單に申しましていわゆる所管の問題でございますが、これはまあ海岸の堤防の実態に即して、話をつければつけれん性質のものではないと実は考えております。大臣にも頼んで向うの大臣とも一つ話をつけて頂きたいと考えておるのでありますが、この委員会におかれましても、深水先生には格別御盡力を願つておるのでございますが、一つお力添えを願いまして何とかして成立させたいと存じておるのでございます。それから道路法でございますが、これはもう法制局の審議も一応大体済みまして、早急に提案いたしたいと考えております。この道路法の改正と河川法の改正、もう一つはあとにあります都市計画法の改正が実は建設省に残つておりまする一番大きな大黒柱の法律で、すでに古いままになつておつたのでありまして、これを三本柱を是非この国会にと思つておつたのでありますが、道路法もともかくも間違いなくお出しして大体案ができておりますから、必要なればその前に大要御説明、いつでもできる状態になつております。正式の手続を至急済まして、提案いたしたいと考えております。
 それからその次の道路整備特別措置法案、これは今度の予算のほうで、預金部から十五億の借入金を受けて、優良道路を緊急に造りまして、緊急に道路の整備を図りたいという、まあ臨時措置を書いた法律でありまして、極めてこれは簡單な十條ばかりの法律で、どういう道路について有料制が布けるか、そういう手続方法を書いたのでありまして、あとの道路の一般は一般法によつております簡單なものであります。ここに書いてありますのと、ほかに特別会計を設置する法律が要るのでございまして、これは大蔵省のほうで準備することになつておりまして、まあ大体これも提案を考えております。これは法制局のほうも大体審議も終つておりますので、この法律も早くお手許にお出しできると思います。道路法よりひよつとしたら先にでもお出ししたいと考えております。それから都市計画法案と土地整理法案と申しますのは、今もちよつと申しましたが、都市計画法と土地整理法の……、あとの土地整理法は、実はこの区画整理の問題を扱う法律でございまして、区画整理は非常に恥かしい話でございますが、もうすでに土地改良法が制定されて、なくなつております。その耕地整理法の規定を準用して、現在都市計画のうちの区画整理を実施させておるのでございます。そういう死んだ法律をそのまま準用して、現在区画整理をやつておるということは非常におかしいことでありまして、而もその耕地整理のやり方その他につきましては、相当是正すべきものがあるのでありまして、どうしても早くこの法案を作らなくちやいかんのでございます。併しながらこれは都市計画と一体にして考うべきものなので、この二本の法律は合せて並行的に準備をいたしておるのでございます。ただ正直申しまして、私たちの準備よりも、法制局の審議の能力もありますので、河川法が済んだらすぐにこの両法案を一つ審議してもらつて、そうしてできたら少し遅れるかも知れませんが、まあ間に合わせたいと思つておるのでございます。それからそういうので、まあ河川法の審議後になりますから、その点をお含みおきを願いたいのでございます。原局のほうは大体の構想をまとめておるのでございます。それから次の公園法案でございますが、これは実は正直に申しまして、例の厚生省の国立公園法との関係でいろいろ議論が多いのでございます。私のほうといたしましては、元来この土地計画公園と申しますか、市街地の公園は建設省の所管になつておるのでございまして、そのものにつきましても、どうしても法律的な改正を必要とする面がありますので、そうした方面のいわばまあ地方公園といつたようなものの法案だけならば、建設省だけでお出しできるのでありまして、実は案もできておるのであります。併しながら正直に申しまして、地方公園法あり、国立公園法があるというのは、如何にも国の制度としておかしいのでありまして、できるものなら公園法という一本の法体系にして、その中で国立公園、或いは市街地公園というようなものは、それぞれの必要に応じて規正をして、そして所管が現在のところ分れておるのならば、その中で所管をそれぞれ所管大臣は別にしておいて、あとは機構改革の問題を待つたほうがいいのじやないかというのが正直のところの気持でございます。併しまあこれにつきましては向うと話を合せなければ、そういう形では立法ができませんので、今協議を進めておるところでございます。地方公園に分けてだけ出すのならば、これはまあそうえらい問題もないのでありますが、できたらそういう形で話を合して事を進めたいと考えて準備いたしておるものでございます。それと、まあその次の水道事業法案というのが、まあこれも御案内の通り、厚生省のような関係で随分議論をしておる問題で、これにつきましては参議院の法制局のほうで独自の案を準備せられて、大体参議院の法制局案というものはできておるのでございます。この案はまあそこでおまとめになるのは別に異存はないのでございますが、この案につきましては、まだ私のほうでも意見が、根本的な意見がある部面がありますので、そうした意見を調整しておることでおまとめ願つて、純粋の議員の提出の形で出されるということにも、中身さえ話がつけば異存のない問題でございまして、大体まあ議論が寄せ合いの状態になつておりますので、何とかして提案の問題でありますから、話をつけてこの案を御審議願いたいと考えておるのでございます。併しながらまあいろいろ問題がありますので、この両法案が果してうまく話がすぐにまとまるかどうかというのが、実は相当疑問でございます。これらにつきましても又いつか詳しくこちらの考え、向うの考えも述べて、この委員会の御協力を得なければならないのではないかと考えております。
 それからそのあとの屋外広告物法の一部を改正する法律案というのは、これはまあ極めてつまらない事務的な整理に属する法律でありまして、ほかの法律が、森林法とか、市街地建築物法の廃止並びに建築基準法の制定に伴いまして、実は字句の整理が漏れておる面があるのであります。その漏れておるものを整理すればよいのでありまして、あとはまあ実体的にちよつと直せばと思うものがある程度で、まあこれは機会があれば出せばいいという程度の実は代物なのであります。それで法制局等の準備も見て、ほんの整理だけの問題でありますから、片付けておいたほうが恰好がいいのじやないかというつもりで準備をいたしております。その次の住宅緊急措置令の廃止等に関する法律案は、これはもう閣議を通りまして司令部へ行つておりますので、OKが来次第提案できることになつております。この法律案は御承知のポツダム政令に基きまして、住宅緊急措置令というのが昭和二十年にできておるのであります。これは丁度あの当時戰災者とか引揚者等が住宅難のために非常に困つておつたときに、丁度空いておつた工場とか寄宿舎とかいうようなものを強制的に使用することにいたしまして、そこにそうした引揚者等を收容する、そういう応急措置を規定した法律であります。一部遊休の大邸宅の使用についても、強制権が発動できることになつておつたのでありますが、今日におきましてはだんだん公営住宅なり、或いは住宅公庫などのような施策によりまして、そうした無理な制度をそのまま続けておくのが必ずしも適当でない。それから又現に使用された人たちも次第片々に立退きまして、現在残つておるのは極めて少いのであります。ところが一方ではその建物の所有者は自分の工場を再開したい、事業をやるためにどうしても要るという状況になつておりますので、むしろこの制度を廃止して、そして正常な状態に帰したい。又その代りに現在收容しておる人たちの行先というものの心配だけはどうしてもせんといかん、その手当をするのに経過的な措置が必要としますので、ここにこういう法律を出しまして、できましたら公営住宅に優先的な入居権を法律で規定して、公営住宅の一種か二種のものを準備しながらそこに移つて頂く、そうしてそこに移つて頂いた際に、その建物の原状回復がどうしても必要でありますから、それについて国が負担をするというふうな経過的措置を書いた法律でございます。これはまあ勿論二月に、遅くも一週間もしないうちにOKが来やしないかと思つておりますので、一つ御審議願いたいと思つております。この法律と、ちよつと件名が書いてありませんが、もう一つ建設省関係でポツダム政令に出ておる政令が一つあります。それは実は空中写真、進駐軍から空中写真を私のほうの地理調査所が借りておりまして、その空中写真を全国の公共事業のために開放して利用さしておるのであります。いろいろ建設事業をやる場合に、測量その他の場合に非常に役立つので、空中写真を開放しておるその手続を書いたポツダム政令があるのでございます。これは進駐軍が勿論いなくなれば問題ないのでありますが、講和会議後におきましても、どうせ暫らく駐屯する間は、その空中写真はそのままこちらでも利用さしてもらつたほうが便利ですし、又地図その他の作製その他につきましては、両者相協力すべき問題がありますので、引続き法律としての効力を持たしたい、これも極めて事務的な規定でございます。そういう簡單な政令に法律としての効力を持たせるという、一行ほどの法律案を併せて提案したいと思います。これも一度閣議を通つて司令部のほうへ行つておりますから、すぐに御審議を願いたいと思います。
 次の不良住宅地区改良法案は、現在の不良住宅地区改良法が余り古ぼけて改正の必要があるのと、一つにはこの方面の仕事を相当強力にやる必要が多多ありますので、実はできたら予算的措置も講じて力を入れてやりたいと思つておつたのですが、直接この改良事業についての予算がつかなかつたのでありますが、公営住宅のほうの建設資金の一部をこの目的のために使つてもいいという了解で予算がついておりますので、その執行のために法的措置が必要ならば、これを改正したいと考えておるのであります。併しまあなくてもやれないわけでもないのでありまして、できたら予算がついて法的改正をするほうが恰好がよかつたので、これをどうしようかと思つて今考えあぐんでおるのであります。併し一応この法体系を整理しておいて、来年度の予算の折衝を待つというのも一つの方式なので、準備ができたら或いは出したらどうかしらと思つて考えております。まあその程度の法律案であります。その次の防火建築帶造成促進法案は、これは予算が二億円つきましてどうしても出さなくちやならない法律でございます。都市における耐火建築物を造成して都市の不燃化を図る、それも單なる耐火建築物だから助成するわけじやなしに、都市の防火上最も重要なところに帶のようないわゆる防火建築帶というものを形成して、そうして都市計画的に都市を守る、その地域内における耐火建築物に、木造で造つた場合との差額を補助して行こうというのがこの法律でございます。現在法制局等で審議を進めておりますので、早急に提案して御審議を願いたいと思つて考えております。それからその次の住宅金融公庫法の一部を改正する法律案で、これは去年の国会に是非提出いたしたいと思つて考えておつた中身のものでありますが、そのうちでここに書いてあります一部の災害補償の制度が、政府の意見はまとまりましたが、司令部のほうの話がどうしてもつかなくてそうして去年はほかの部面だけをちよつと改正して出した問題なのであります。正直に申しましてこれは今年何とか又話をつけて出さねばなるまいと言つて、正直のところ時期と方法を今いろいろ考えておるのでございます。そうでなくてもこの貸付利率の問題がどうしてもやらなくちやならん、今度は資金運用部のほうの利率が多少上りますので、誠にこれはみつともないのでありますが、こちらのほうの利率にそいつが影響して来まして、その点はどうしても考えなくちやならん問題があるのであります。併し利率を上げる法律案だけ出すというのが、必ずしもこちらとしちや面白くないので、それと共にここに書いてありますように、もつと事業の内容を積極的に便利に進展するような改正も併せて出さねばなるまいと思つて準備をいたしておるのであります。今申しました通り、司令部とそういう経緯がありますので、そこの話の見通しというものを考えながら出したいというので、まあ多少遅れると思うのでございます、その点を御了承願いたいと思います。或いは又委員会の皆さんがたの御協力を得なければならないのじやないかと考えております。それから次の住宅建設促進法案と申しますのは、できたら間に合せたいと思つておるのでありますが、この一番大きな問題は、正直に申しまして積極的に住宅建設をやるために税の減免措置を考慮したい。資産税なり、それだけでなしに、所得税につきましても、何らかの方法で新築住宅について暫らくの間宥恕するというというようなことを何とかして考えたい。その面において住宅の建設促進ということが実は主体になつておるのでございます。これは併し大蔵省のほうとの話が非常にむずかしいのでありまして、現在いろいろ折衝を続けておるのでありまして、話がまとまればそれを中核としてあとは住宅組合なり、そういうものの制度を合理化するのを附加してそうして総合的に住宅建設を促進するという方向に持つて行きたいと考えておるのでございます。この点は、租税の減免の問題は、これは固定資産税等は各自治体にもあるのでありますし、所得税も新築住宅だけならそうえらい国庫の收入に影響もないわけでありまして、併しながらそれが非常なその促進の一つの起因になれば、考えとしては至極よい考え方です。現にドイツあたりもそういう方式をとつておると言われておるので、できるだけ話を進めたい。こういう問題につきましては、格別当委員会の皆様がたの御協力を願いたいと、実は考えておるのでございます。
 その次の公共物管理法案、これはやや技術的な法律でありまして、国有財産法のいわば例外をなすような問題でございます。そこで、案はもうできておりまして、今大蔵省、法制局等と折衝をしておるのでありますが、どういうものかと申しますというと、国有財産法では河川とか、道路とか、海岸とかといつたようないわゆる一般公共の利用に供されておる土地は、国有財産の扱いとしては別扱い、別枠になつておるのであります。その別枠になつておる公共物について管理の規定というものは、全然現行法ではありませんので、そのブランクになつておる管理の手続、方法というものを規定したいというのでございます。何も建設省が主管かどうかというのは非常に疑問であります。私のところは河川とか、港湾とか、海岸とか、道路とかいつたような公共物を最も主管しております関係上必要が一番多いので私のほうで一応案を立てておるのでございまして、大蔵省と話がまとまれば出したい。そうむずかしい法律ではありませんので、二十條に満たんような簡單な技術的の法律でございます。それからその次の公共工事の前金拂等に関する保証に関する法律案、名前はちよつとややこしいのでありまするが、これは公共建設事業がこの頃業者のほうは資金難その他で非常に事業の遂行に困難を感じておるのでありますが、それに政府並びに公共団体のほうで前金拂の制度を一つ確立をして、これは現在でもやろうと思えば運用上やれぬわけではないのでありますけれども、制度的にそれを確立して、それを更に事業の信用保証制度のプールに使う方法がないだろうか、そうして建設事業を総合的に促進するということは考えられんかという理想を持つた法律でございますが、実は正直申して大蔵省のほうでは今のところは承知しそうもないのでございます。併し建設事業を所管しております我々としましては、又公共事業を一番大規模にやらなければならん責任を持つております建設省としては、できるだけこうした方向に制度の合理化を図つて建設事業を健全に促進したいということを念願いたしておりまして、あらゆる努力を盡すつもりであります。併しながらちよつとこの国会中に話がまとまるかどうかということになれば、正直申して相当疑問であろうと思います。これも一つ格別御援助をお願いしなければならないと考えております。
 大体以上申上げましたような状況でございます。
○小川久義君 只今御説明を聞きますと、一週間くらいに出て来るという法律が一つと、あとはもううまく行けば二月中に出るだろうというようなことなんですが、もつと早く出すように最大の努力をお願いいたしておきます。
○説明員(小林與三次君) これはできるだけ一つ努力して出すようにいたします。
○委員長(廣瀬與兵衞君) 何か今の御説明について御質問ございませんか。……ございませんければ、今日はこれで閉会してよろしうございますか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(廣瀬與兵衞君) では、今日はこれで閉会いたします。
   午後零時六分散会