第013回国会 建設委員会 第19号
昭和二十七年三月二十八日(金曜日)
   午前十時三十二分開会
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     廣瀬與兵衞君
   理事
           赤木 正雄君
           田中  一君
           小川 久義君
   委員
           石川 榮一君
           島津 忠彦君
           深水 六郎君
           徳川 宗敬君
           門田 定藏君
           松浦 定義君
           東   隆君
  国務大臣
   建 設 大 臣 野田 卯一君
  政府委員
   特別調達庁長官 根道 廣吉君
   特別調達庁次長 堀井 啓治君
   特別調達庁財務
   部長      川田 三郎君
  建設省住宅局長  大村巳代治君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       武井  篤君
   常任委員会専門
   員       菊地 璋三君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○連合国軍人等住宅公社法を廃止する
 法律案(内閣提出、衆議院送付)
○屋外広告物法の一部を改正する法律
 案(内閣提出、衆議院送付)
○公営住宅法第六條の規定に基き、承
 認を求める件(内閣送付)
  ―――――――――――――
○委員長(廣瀬與兵衞君) 只今から建設委員会を開会いたします。
 最初に連合国軍人等住宅公社法を廃止する法律案を議題に供します。
 先ず政府の御説明を願います。
○政府委員(根道廣吉君) 先般本法律案提出の理甲を極く簡略に申上げてあつたはずでありますが、附加えて概略の心構えを申述べさせて頂きたいと思います。
 この公社は、その名前も連合国軍人等住宅公社というような名前が付いております。講和の発効を控えまして、今後そういう連合国軍人になるものは、日本にはおらなくなるはずでございます。又そういう名称が続いて存在するということも、これは全く時勢にそぐわないものに相成るかとも考えられます。又この公社なるものの本当の目的と申しますものは、当時、軍において極めて緊急に必要といたしましたところの住宅を建設して提供するという目的を以て作られたものでございまして、その建設のためにはいろいろの関係上、この公社でないとやりにくい事情がございます。そういうわけで公社法というものが御審議を頂いて、できたわけでありますが、その住宅の建設事務というものは滞りなく終了いたしまして、現在二千三戸の住宅を持つておるわけであります。併しながら、この住宅そのものは、他の国有財産と同性質の国有財産でございますので、その管理事務等も今後におきましては一般の国有財産と同列の扱いをすることを適当と考えました次第であります。かたがた現在の公社法というものを廃止するのが適当であろう、こういうふうに考えた次第でございます。
○委員長(廣瀬與兵衞君) 御質疑のおありのかたは順次御発言を願います。
○赤木正雄君 これを廃止いたしまして、今まである公社は、そうするとどういうふうになるのですか、もう一回はつきり……。
○政府委員(根道廣吉君) 公社そのものは存在しなくなるわけであります。
○赤木正雄君 なくなる……。
○政府委員(根道廣吉君) 仕事の一切は、公社の会計より一般会計のほうに移つて参ります。
○小川久義君 別にさしたる質疑もなさそうでありますから、質疑を打切りまして採決をお願いいたします。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(廣瀬與兵衞君) 定足数が足らんですな。暫らく懇談会に移ります。速記をやめて下さい。
   〔速記中止〕
○委員長(廣瀬與兵衞君) 速記を始めて。別に御発言もございませんようですから、質疑は盡きたものと認めて、御異議ございませんか
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(廣瀬與兵衞君) 御異議ないと認めます。それではこれより討論に入ります。御意見のおありのかたは賛否を明らかにしてお述べを願います。
○小川久義君 法案自体も至極簡單であり、当然の議案のように思いますので、討論は省略して直ちに採決をお願いいたします。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(廣瀬與兵衞君) では御意見もないようですから、討論は終局いたしたものと認めて、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(廣瀬與兵衞君) 御異議ないと認めます。それではこれより採決に入ります。連合国軍人等住宅公社法を廃止する法律案を原案通り可決することに賛成のかたは挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕

○委員長(廣瀬與兵衞君) 全会一致と認めます。よつて本案は原案通り可決すべきものと決定いたしました。
 なお本会議における委員長の口頭報告の内容は本院規則第百四條によつてあらかじめ多数意見者の承認を経なければならないことになつておりますが、これは委員長において本案の内容、本委員会における質疑応答の要旨及び表決の結果を報告することに御承諾を願うことに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(廣瀬與兵衞君) 御異議ないと認めます。
 それから本院規則第七十二條によりまして、委員長の議院に提出する報告書に多数意見者の署名を附することになつておりますから、本案を可とせられるかたは順次御署名を願います。
 多数意見者署名
    小川 久義  田中  一
    東   隆  赤木 正雄
    門田 定藏  石川 榮一
    深水 六郎  島津 忠彦
    徳川 宗敬  松浦 定義
○委員長(廣瀬與兵衞君) 御署名漏れはございませんか。……御署名漏れはないと認めます。
  ―――――――――――――
○委員長(廣瀬與兵衞君) 次に公営住宅法第六條の規定に基づき承認を求めるの件を議題にいたします。
 質疑のおありのかたは順次御発言を願います。
○田中一君 今議題になつた議案の前に、屋外広告物法の一部を改正する法律案を先に審議したらどうかと思うのですが、どうでしようか。
○委員長(廣瀬與兵衞君) ちよつと速記をとめて。
   〔速記中止〕
○委員長(廣瀬與兵衞君) 速記を始めて。それでは田中君の御発言に御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(廣瀬與兵衞君) 御異議ないと認めまして、屋外広告物法の一部を改正する法律案を議題に供します。
 御質疑のおありのかたは順次御発言を願います。ちよつと速記をとめて。
   〔速記中止〕
○委員長(廣瀬與兵衞君) 速記を始めて下さい。
 屋外広告物法の一部つを改正する法律案を議題に供します。御質疑のおありのかたは順次御発言を願います。
○田中一君 この問題についてはもう質疑も盡きておると思うのです。ただ私前回も前々回も、この委員会で疑義のあるところを指摘しまして、いろいろ審議をいたしたのですが、結局、ではどうするかということになりますと、なかなか立法上のいろいろな疑義が生れて来まして、手に負えなくなつてしまつたのです。併しながら自分としては、かくあるべきという一つの考え方を持つていますので、それは討論のときに申上げますが、私としてはこれ以上の審議と言うか質疑はいたしませんから……。
○小川久義君 質疑も盡きたようでありますから、質疑を打切りまして討論採決をお願いいたします。
○委員長(廣瀬與兵衞君) 小川君の御意見に御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(廣瀬與兵衞君) 御異議ないと認めます。それではこれより討論に入ります。御意見のおありのかたはそれぞれ賛否を明らかにしてお述べを願います。
○田中一君 審議の過程においても再三申上げたのでありますが、不当なる違反をした場合に直ちにそれが除去することができないということが、これには一応謳つてはありますが、無論その場合には所有者があつたような場合は、これがその法の通り執行できるわけなんでありますが、故意に効果を狙つて違反を犯し、その上、その目的とするところは広告物の宣伝と言いますか、内容についての効果を挙げようということなのでありまして、この法律ではただその広告物を掲出する物件のみを除去する、除去しないという問題が規定してあるのでありますがこの法律が出たために宣伝業者或いは広告を、しようとする者が、この法の裏をかきまして違反物件がたくさん増大するのじやなかろうか、こういう危険を感じたのであります。従つて、その点について再三再四質疑をいたしましたけれども、なおその修正案を出したいと思いまして、法制局ともいろいろ相談して考えたのでありますが、どうもそういう事実が起るだろうという予想の下にこれを修正することはできなかつたのでありまして、できるならばこの法律を空文に終らせないで、結局正しくこれを執行するという点について、できるならば政令なり或いは通牒でこの徹底かたを嚴重にお示し願つて、この法の完全なる施行について努力して頂くという点を希望を述べまして、一応賛成いたしたいと思います。
○委員長(廣瀬與兵衞君) 別に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めて、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(廣瀬與兵衞君) 御異議ないと認めます。それではこれより採決に入ります。屋外広告物法の一部を改正する法律案を原案通り可決することに御賛成のかたは挙手をお願いいたします。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(廣瀬與兵衞君) 全会一致と認めます。よつて原案通り可決すべきものと決定いたしました。
 なお本会議における委員長の口頭報告の内容等、事後の手続は、慣例によりまして委員長に御一任願いたいと存じますが御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(廣瀬與兵衞君) 御異議ないと認めます。
 次に本案を可とされましたかたは例によつて順次御署名をお願いいたします。多数意見者署名
    小川 久義  田中  一
    東   隆  赤木 正雄
    門田 定藏  松浦 定義
    徳川 宗敬  石川 榮一
    深水 六郎  島津 忠彦
  ―――――――――――――
○委員長(廣瀬與兵衞君) ちよつと速記をとめて。
   〔速記中止〕
○委員長(廣瀬與兵衞君) 速記を始めて。それでは公営住宅法第六條の規定に基き、承認を求めるの件を議題に供します。
 野田国務大臣がおられますので、御質疑のおありのかたは順次御発言を願います。
○赤木正雄君 この法案によりますと、公営住宅十八万戸を三カ年間に建設するとなつています。昨日政府委員に一応は質問いたしましたが、この点について重ねて大臣にお尋ねいたします。十八万戸は予算の裏付がないと私は存じます。先ず十八万戸を仮に三カ年として、どの年に幾ら建てるか、これからお伺いいたします。
○国務大臣(野田卯一君) 住宅局長から本年度は二万五千戸建て、残余はあとニカ年でということを申上げたということを、今聞きましたのでありますが、私の気持といたしましては本年の二万五千戸も少いと思います。できるだけ今後機会がありましたなれば、いろいろな増額を要請したいと思つております。補正予算等によりまして財源がかなり豊かに入る昭和二十六年度におきましても、予定よりも相当何百か余計入るというような見込みがあるのでありますが、そういう場合二十七年度におきましても、財政收入等が余裕を生じます場合は、是非ともこの目標達成のために、公営住宅の建設増額を事務当局にも折衝したいというように考えております。従つて今のところは、二万五千しかありませんが、昭和二十七年度において二万五千限りだということは、私はここで私としては申上げたくない、できるだけ努力をして行きたい、こういうふうに考えている次第であります。
○赤木正雄君 十八万戸からして二万五千戸引きますと、あと十五万五千戸であります。この十五万五千戸はどういう年度割になつておりますか。
○国務大臣(野田卯一君) これは財政状況の弾力性に伴いまして……、しつかりした年度割というものを作つておらないのであります。普通は、御承知のように年度割を作るときには、一番初めの年を比較的少くしておいて、中頃はミーデイアムで行つて、最後の年を大きくするということは定例でありますが、私はそういう考え方もありましたが、そういう考え方は今後の予算折衝等その他におきまして、場合によつて邪魔になる場合が起りますので、できるだけ伸縮性を持たせまして、要するにこの計画を、できるだけ早く、できるだけこの目標に近く予算折衝をし、予算の確保を図るような態勢にしておきたいというわけで、はつきりした年度割というものをまだ今立てないでいるという実情でございます。
○赤木正雄君 私は根本問題といたしまして、この二十六年に作つた公営住宅、これについてやはり、今からそのことを申しては非常に変と思いますが、考え直さねばならぬ点があるのであります。つまり十八万戸を三カ年に作る、これをまあ一般国民に明らかにするわけでありますが、予算の裏付けのないことをはつきりするということは、私は非常に疑義がある。若しもそういうふうにするならば、道路工事にいたしましても、都市計画にいたしましても、河川工事にいたしましても、やはり道路工事ならば三カ年間に或いは五カ年間に何ぼやる、そういう一種の予算を確保する意味と言いますか、そういうふうにも考えられるのであります。これは言い換えるならば、予算を取るためにこういうふうな法案になつているようにも考えられるのであります。これを善意に解すれば、今大臣のおつしやつた通りに、十八万戸を作り得るのだと、こういうふうに見えますが、今申す通りに、予算の確保のためにこれを利用するのだ、こういうふうに解するならば、ほかの公共事業もこれに準じてやるべきだ。言い換れば継続費の問題、それに対して、或いは家を作るにしても、玄関だけを作つてあとの母屋を作らない、こういうふうな形になりますから、もともとこの法案そのものに私は修正を加えるべきじやないか、こういうふうに思いますが、これに対する大臣の御意見は如何でしようか。
○国務大臣(野田卯一君) 公営住宅法ができました趣旨でありますが、最近の我が国内の経済的社会的実情に照らして、衣食住の中で、食生活と衣生活はやや充足されて来た、併しながら住の生活だけはかけ離れて惡い状況にある、何とかしてこの住の生活を確保することが必要である、国策の重点をここに指向せねばならん、こういう趣旨から特に公営住宅というものがやかましく取上げられまして、法制化された、こういうふうに考えるのでありまして、その他の、勿論道路にいたしましても、河川にいたしましても、私は状況はよいとは思いませんが、公営住宅法が特に取上げられて、こういう年度の期間の目標を以て、そうしてそれを極力予算化し、具体化して行くということを念願して、こういう法律が作られた、こういうふうに了承いたしておるわけであります。
○赤木正雄君 今、大臣は衣食住の、住の重点性をおつしやいました。では災害で毎年何百人と死ぬ、住よりも命のほうが大事……又何十町歩、何十万町歩という農地が流される、住よりも食のほうが大事だ、そういうような観点から言うならば、決して住のみが大事とは思いません。その観点から、農旧地にいたしましても、或いは今申す災害にいたしましても、こういうふうな予算を取る裏付けとなるものならば、やはりそういうふうにすべきが当然と思います。これに対する御意見は如何ですか。
○国務大臣(野田卯一君) 私は、道路、河について、こういう計画で進めるのがいいかどうかということについては、なお検討して見たいと思います。なお災害につきましては、御承知のように、過去の災害復旧のまだ未処理分がたくさんありまして、これをできるだけ早く片付けるというために、私も就任以来全力を挙げて努力して参つておるのでありますが、財政状況その他からいたしまして、まだ思うほどに至つておりません。又当年度災害につきましても、できるだけ早く手当をして、これを例えば三カ年間ぐらいに、当年度災害を当年、第二年、第三年ぐらいに片付けてしまいたい。こういう一つの考え方を持つて、これもやはり自分といたしましては全力を盡して来ておるのでありますが、今までの過去の例が余りに当年度災害の手当等が割合が少いものですから、例えば当年度災害僅か一一%とか一二%というような程度の復旧率、そういう実績を持つておるために、私は三割方やつてくれということを要求しておりましても、なかなかその線にはすぐ来ない。併し最近はじりじり上つて参りまして、当年度災害は大体二〇%以上というようなところを狙つてくれるようなところに参りましたですが、これを更に引上げまして三カ年ぐらいにはやりたいというように考えております。それから二十七年度の災害予算で、説明でお気付きだつたと思いますが、過年度災害につきましては大体三年間にこれを復旧する目途で予算を組んだということを大蔵大臣が予算演説で説明をしたのじやないかというふうに記憶をいたしておりますが、そういうわけで大体災害を早く三カ年くらいで片付けてしまいたいという考えが、かなり財務当局のほうでも漸次それを認めるというようになつて来ておるというような事実がありまして、私といたしましては過年度災害の処理、それから当年度災害の三カ年間ぐらいにおきる処理、こういうことを目指して極力努力いたしておるわけであります。それぞれにふさわしい形におきまして予算を確保し、それの遂行を期して行きたい、こういうふうに考えておるのでありまして、赤木委員はその道の專門家であられますので、いろいろと御忠告を受けまして、砂防その他につきましても極力今後遂行して行きたい、こういうふうに考えております。
○赤木正雄君 政府は三カ年十八万戸を建てる、こういうことを公約するわけでありますが、それがやはり予算を伴わなくて実行できない、そういう場合にはどういうふうなお考えなんです。ただこれは国家経済の観点から十八万戸建てられなかつた、ただそれだけで済むものとお考えになりましようか。
○国務大臣(野田卯一君) 私は正直に申しまして、何とかしてこの目標を達成したい、そのために最善を盡したいと思つておるのでありまして、三カ年間たつてみて建たたないという場合が起るかも知れませんが、財政状況も或る程度わかりますので、財政状況の許す限りこの目標に向つて驀進をしたい、こまいうふうに考えておるという点を御了承願いたいと思います。
○赤木正雄君 大臣も御承知のように、終戰前におきましては、今日の公共事業費、それが、体継続予算に大きなものはなつていました。施行面もどれほど施行するか。それもはつきりしていたのであります。今こういうふうに予算を伴わないが、併しこういうものを作るのだという、はつきりしておるのは実はこれだけなんです。それで私は若しもこの法案を認めるとするならば、大臣は、今後災害とか道路とか河川でも十分にやるとおつしやいますが、やはり平等といいますか、同じように予算の裏付になるような形を作つて、仮にこういうものがあるために予算が多分に取れるということなら、ほかの公共事業費も同じように考慮すべきものだと私は思うのですが、それに対するお考えはどうですか。
○国務大臣(野田卯一君) 普通の道路とか河川等の相当長年月に亘るものにつきましては、できるだけ予算を確保したいというわけで努力いたして参りまして、それの一つの現われといたしましては、昭和二十七年度から御承知のように継続費予算というものが認められまして、相当なものにつきましては、二十七年度幾ら、二十八年度幾らということで、何年間かに亘つて予算を確保するという途が設けられたことは、御承知の通りでありまして、この点につきましては国会におきましても、一部の人は将来の国会の審議権を拘束するものであるからというような御反対もありましたけれども、共共土木事業の健全なる発達と確実なる遂行を期するためには、私は継続費制度というものが必要であり、活用して行かなければならん、こういうふうに考えておるわけでありまして、本年まだ終戰後の再開第一年でありますから、まだ小規模でありますが、今後こういう継続費制度なんというものもできるだけ活用いたしまして、公共土木事業の遂行を確保して行きたい、こういうようなことを考えておるわけであります。
○赤木正雄君 前年、利根川開発法案が出まして、その中に厖大な予算もありました。併しれこも、実際国家経済の関係から取れない予算を計上して、どうかというような論議も随分あつたのであります。くれぐれも申す通りに、單に家を建てることのみにこういうふうにいたしますと、利根川にいたしましても或いは淀川にしても、その他の河川にしても、やはりどういうふうな年限を以て、その予算はよしできなくても、これほどの仕事はすべきものだ、こういうふうに一種の公約ですか、そういう形になるべきが当然とも思いますが、どうでしようか。
○国務大臣(野田卯一君) 実際的の問題といたしますと、昨年も利根川開発法が出たときに、赤木委員が勇敢に本会議の壇上におきましてあの法案に反対の意見を持たれまして、その中には非常に私御尤もな御意見と拜聽したのがたくさんあるのでありますが、概して申しますと、ああいう計画の数字は非常に大きくなり過ぎておる傾向があるのでありまして、私のほうで、北海道開発庁の私は長官をやつておりますので、北海道の開発の継続を見ましても、当然開発の数が多くなるのであります。それから一般に計画が大きくなり過ぎまして、これを予算化するときに非常に無理が伴う、或いは場合によつては不可能に近いような場合が生じて参るのでありますが、私はこの住宅の計画は、そういう観点からいたしますと、かなり圧縮されておる数字ではないかと、こう思います。それからなお、これは本当に内輪的な気持で申上げますが、公営住宅の十八万戸建てるというものは、場合によりましたら、考え方によりましては、まあ財政資金で以てこういうものを建てろというような意味合いもあるというふうにも感じ得られると思います。従いまして、この目標は財政資金による住宅建設の全体計画と或る意味において照応するのではないかという感じを持つておるのでありまして、何らかの意味で、この公営住宅がこの通りで行きますれば一番理想でありますが、これが少しでも遂行が阻まれるというような場合は、まあ他の財政資金の支出を求めるとか何とかいたしました、とにかく政府が面倒を見て建てる家の数を殖やして行くということを極力推進いたしたい、こういうように考えておるわけであります。
○赤木正雄君 同じようなことを最後に伺つておきたい。私の考えますのには、予算の伴わないものを、こういうふうにはつきりした数で謳つて行くということはよくないと思う。国民はもうすでに十八万戸できるものだと思うが、実際はできないということになつては、非常に疑惑の的になる、むしろ根本の法案を修正したほうがいい、こういう考えを持つておりますが、それに対する大臣のお考えはどうでしようか。
○国務大臣(野田卯一君) 私はまだ法律は作られて間もないことでありまして、一つの考え方を持つて、私は必ずしも惡くない、相当傾聽すべき一つの考え方を以て、あの法律ができたものと思いますので、今この際、あれを修正して行くということにつきましては、もつと考えさして頂きたいという気持であります。
○赤木正雄君 では、それに関連して、今後の建設関係の公共事業費も、金は伴わなくとも形だけをこういうふうな形でお出しになる御意向がありましようか。
○国務大臣(野田卯一君) 公営住宅のような法律の形を以てするか、或いは先ほど申しましたような継続費制度の活用によるか、或いはその他丸新らしい独自の考えを以てするかというようなことにつきましては、十分二十七年度の本予算は済みましたが、今後は補正予算なり、二十八年度予算につきまして、それを対象といたしまして、十分研究いたしたいというふうに考えております。
○田中一君 ちよつと一点、第一種、第二種の公営住宅の木造が、片方は二万三千円、片方は二万一千円の單価で出ておりますが、昨日も局長に申上げたのですが、木造建築というものは壽命が非常に短かいのです。従つてこれは国の税金で作る建物である意味から行きましても、これをこの單価で以て耐火構造になし得るということについても御研究をしたことがあるのかないのか、又大臣としてはどういう気持でいらつしやるか、その点先ず伺います。
○国務大臣(野田卯一君) 私は、木造の家屋が早く腐朽して全体的に不経済であるということを痛感しておるものであります。最近いろいろなブロツク建築その他セメントの建築、いろいろな建築様式が研究されまして、私もこの間もごく親しい建築家と話しておつたのでありますが、その建築家は木造よりも安く建てられるコンクリートの家のパテントを登録しておるというような話も聞きまして、まあ人智は日に月に進むのでありますが、いろいろ研究を進めて安く不燃建築物を造る、この間も私はこれは田中委員のほうが專門家であられますので、いろいろなお智恵を拜借したいと思うのですが、長野県で造つておるいろいろな建築が新らしい建築資材によれば、これも木造と比較して安いくらいのものができるというような説もありまして、これはそのまま信用していいかどうかわかりませんが、とにかくそういうことを積極的に研究しておられるのがたくさんありますので、そういう知識を総動員して、成るべく不燃建築物を安く造る、こういうのを最上としてやる、こういうように考えております。
○田中一君 今の構想ですと、結局公営住宅というものは、原則として不燃化でなくちやならない、場合によれば木造もしてもよろしいというような考え方でよろしいのでございますか。そういう解釈をしまして……。
○国務大臣(野田卯一君) 私の考え方としては、できるだけ不燃のほうに向つて行きたいというふうに考えております。
○田中一君 もう一点だけ。今度のこの内訳、木造が幾ら、耐火構造幾らというのはどういうところから出発しておるのですか。大体地方から来ているところの要望というものはわかりましたけれども、政府としては予算的の措置としてどういうところからこの割り振りをしたか、伺いたいと思います。木造耐火構造、特殊耐火構造、こういう構造の分類をどういう観点からしておるのですか。
○政府委員(大村巳代治君) 昨年度の状況並びにその実績と、三カ年計画に出て参りました各府県の要望を勘案いたしまして、やや強く耐火構造のほうに重点を置いてできたという程度でございます。
○委員長(廣瀬與兵衞君) 本日はこれで散会いたします。
   午前十一時二十七分散会