第015回国会 農林委員会 第28号
昭和二十八年三月十二日(木曜日)
   午後三時十六分開会
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  委員の異動
三月十一日委員藤野繁雄君辞任につ
き、その補欠として飯島連次郎君を議
長において指名した。
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 出席者は左の通り。
   委員長     山崎  恒君
   理事
           瀧井治三郎君
           三橋八次郎君
           東   隆君
   委員
          池田宇右衞門君
           石原幹市郎君
           宮本 邦彦君
           飯島連次郎君
           小林 亦治君
           岡村文四郎君
  衆議院議員
           中馬 辰猪君
  政府委員
   農林省農林経済
   局長      小倉 武一君
   農林省農業改良
   局長      塩見友之助君
   農林省畜産局長 長谷川 清君
   食糧庁長官   東畑 四郎君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       安樂城敏男君
   常任委員会専門
   員       中田 吉雄君
  説明員
   農林省農業改良
   局総務課長   坂村 吉正君
   農林省農業改良
   局農産課勤務  河原卯太郎君
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  本日の会議に付した事件
○委員長の報告
○主要農産物種子法の一部を改正する
 法律案(衆議院提出)
○農林漁業金融公庫法の一部を改正す
 る法律案(内閣提出、衆議院送付)
○飼料の品質改善に関する法律案(衆
 議院提出)
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○委員長(山崎恒君) では只今から委員会を開きます。
 三月十一日付を以ちまして藤野繁雄君が農林委員を辞任せられ、飯島連文郎君が補欠、選任せられましたので、御報告をいたします。
○委員長(山崎恒君) 先ず主要農作物種子法の一部を改正する法律案を議題といたします。本案につきましては去る三月九日に提案理由の説明を聞きましたので、直ちに質疑に入りたいと存じます。
○岡村文四郎君 これは非常に大事な法案でありますが、日本には、日本の農業は今始まつたのではないが、どうもこういうものに政府が本腰を入れんからうまくない。一体その助成をする歩合といいますか、割合といいますか、何ぼぐらい一体おやりになるおつもりなのか、これが一つお聞きしたいと思います。
○政府委員(塩見友之助君) 大体の基準といたしましては各種類の作物につきまして、原原種圃は全額国庫助成、原種圃及び採種圃は二分の一という形で助成をしております。
○岡村文四郎君 この法律は議員提出でございまして、実は今までやつた議員提出の法律の補助に関するものは、非常に後の交渉が思うように行かんので困つたような事情がございますから、これについては今のお答えのように、原原種圃は金額、原種圃に対しては二分の一と、こういうことでございます。元来種は農作物のもとでございまして、この品種改良を満足にやらなければならぬことは論を俟たないことなんでございますが、日本の国は昔からそれがどうも余り感心をしませんから、こういうことになると思うのですが。私のお尋ねしたいことはこの法律の意味を十分発揮し得るように、今までより以上に改良局のほうで、主要農作物の種子の改良に一層努力するというお考えがあるのか、今まで通りに別にそれ以上にやるお考えはないのか、それを伺いたい。
○政府委員(塩見友之助君) 二十八年度の予算におきましても、改良局のほうの原案をかなり大蔵省に査定されまして、それで甘藷、馬鈴薯、とうもろこし、菜種、紫雲英等についてはまだ勿論不満な状態にありまして、これは国会等においても前に附帯決議を頂いておりまするが、あの趣旨によつて予算が組めるように努力しなければならんとこう考えておりますし、なお米、麦、大豆等につきましても、今後ともやり方等につきまして改善する余地も多々あろうかと存じております。それについては現在やつておりまするやり方の効果、それから欠陥等につきまして調査中でありまして、そういうような点が明らかになり次第、逐次改良を行いまして、より一層優良種子の普及によつての増産というような点についての一層の努力を払つて行きたいとこう考えております。
○三橋八次郎君 今、岡村委員からもお話がありましたけれども、今度は大豆が追加せられることになつたのですけれども、菜種、とうもろこし、甘藷、馬鈴薯等につきましても、是非とも一日も早くこの対象作物になるように折角希望するものであります。近いうちにこれらが入る見通しがあるかどうかということを、もう一遍お伺いしたいと思います。
○政府委員(塩見友之助君) 甘藷につきましては、二十八年度の予算措置としては見るべきものはございません。馬鈴薯については原原種圃は国営になつておりますが、原種圃だけ二十八年度から見られることになりました。それからとうもろこしにつきましては、原原種圃と原種圃は予算的に認められたわけでございますが、種子の審査についての経費を認められておらない。それから菜種につきましては原種圃はございます。そのほか積雪寒冷単作地帯の農業補助というものが部分的に認められておる状態になつております。紫雲英については四倍体のものについて原原種圃を認められ、又暖地向の紫雲英について原種圃が認められておるということと、積雪寒冷単作地において採種圃が認められておるという、こういうふうな予算関係になつておりまして、なお国会において先般御要望になつたような体系的な一つの奨励組織として、十分自信の持てるようなところまでは行つておらないわけでございまして、これはどうしてもできるだけ早く国会の御要望のありましたように、体系的に一つの一貫した組織として種子の改良が効果があるように持つて行かなければならん。まあ二十八年度において幾らか近ずきはいたしましたし、まあ大豆についてだけは先ず自信が持てるという段階に入つたわけでございますが、その他の作物については、勿論農林省としては、極力御趣旨に副うように大蔵省との折衝に努力をしなければならんとこう考えておる次第でございます。
○三橋八次郎君 その次は主要農作物の優良種子の生産については、今回の改正によりまして一応整備せられたのでありますけれども、その普及ということにつきましては依然として取残されておると思うのであります。今回の改正につきましても、普及対策というものは全然考えられておらんようでございますが、これはどういう理由によつてでございますか、一つお伺いしたいと思います。
○政府委員(塩見友之助君) 御質問のありました通りに、普及についてはただ一般的に改良普及事業の一部といたしまして、普及員がこれに当るというような点について、いろいろ予算その他の措置が考えられておるわけでございまして、その実行については各県が中央との連繋は勿論保ちながらやります。けれども、実行するというふうな形で国として特殊な助成であるとか、それに必要な予算措置であるとかいうようなものが講じられておらないわけでございます。特にこの普及については日本の農民の実態からしまして、現物を以て展示するというようなことは、一番大事な、最も効果のある方法と考えられるわけでございますが、ここ数年間、予算の折衝において、大蔵省の認めるところとならずに、そのままになつて来ているわけでございまするが、この展示というような点について特にその必要が大きいのではないか、かように考えているわけでございまして、これは我々の力の至らない点もあつて、予算的に認められなかつた点もあろうかと考えまするが、できるだけ早い機会に普及について十分日本の農民の実態に合い、農民が受入れられるような形での普及を考えて参る必要があると考えます。これについてはどうしても、政府としても予算的措置が必要かと存じております。次の予算の機会に是非そういう方向で種子の普及についての必要な制度化を図りたいと考えております。
○三橋八次郎君 普及員を使いましての品種の展示圃というものは、非常な効果を上げ、地方の農家が優良品種を取入れる上におきまして、極めて見るべき効果が上つているようでございますが、その品種に関する、広い意味の優良品種普及に関する展示圃に関係した普及員のほうの予算は、一体どのくらいあるのでございますか。
○政府委員(塩見友之助君) 普及員について、一般的に、その俸給、或いは活動費の一部を補助しているという状態でございまして、種子の改良に伴つての展示というふうなものに必要な経費というふうなものは、今全然補助はございません。その点が一番欠点じやないかと私のほうも考えております。
○三橋八次郎君 この法律の目的を達するためには、この普及ということが非常に必要なことでありまして、ただいい種子をとりましても、それを農家が作るという意慾が起りませんと、結局普及は徹底しないということになります。改良普及事業を通しまして普及を図るということは、極めて理想的な組織的な普及法だと思うのでございまして、是非ともこの法律の建前から、普及員を通じまして優良品種の普及を図ると、こういう意味におきまして、この法案に基きまして予算をお取りになり、それを普及事業のほうに流しまして、普及員に展示圃を実施させる。こういうことが一番よろしいかと思うのであります。そうゆう意味におきまして、今後予算獲得に努力をして頂けるかどうかということをもう一遍お答え願いたいと思います。
○政府委員(塩見友之助君) 仰せの通りに、それが普及上は最も効果的なものだと私は信じておりますので、農林省といたしましては、その予算獲得に、種子に関連する限り全力を尽して参りたいと存じます。
○三橋八次郎君 次の問題は、今回の改正におきましての第六条の二及び第六条の三によりますると、都道府県は、原種圃及び原原種圃の設置並びに品種決定の試験を必ず行わなければならないということでありますが、これらに必要なる経費に対する国庫補助はどういう都合になつておりますか。お伺いしたいと思います。
○政府委員(塩見友之助君) 原原種につきましては全額、原種につきましては二分の一の補助を予算的に講じてございます。奨励品種の決定試験も又同様二分の一というような補助を講じております。
○三橋八次郎君 奨励品種の決定試験でございますが、これはどういう仕組みでどういう規模でおやりになるのか、一応承わつておきたいと思います。
○説明員(坂村吉正君) お答えいたします。稲につきましては、一県平均二ヶ所ということであります。それから麦につきましては一県につき一ヶ所というふうなことでありまして、現在の予算では非常に箇所数といたしましては不十分であろうと思いますので、この点につきましては大蔵省にもいろいろ今度の予算の場合でも話をしてあるのでございますが、実際の実施の状況によりまして逐次この箇所数を殖やして行くというふうに考えて行きたいと思います。
○三橋八次郎君 稲に対して二ヶ所、麦に対して一ヶ所というお話でございますが、各県の実情から考えますると、非常に今お話がありましたように箇所数は不十分だと思うのでありますが、少くともその県内におきましては、それぞれの農業地帯別に分け得られる、かなり判然とした地区というものがあると思うのでございます。例えば愛媛県で見ますと東予、中予、南予、それに上浮穴郡の高冷地帯というものと、はつきり適応する品種の地帯はきまつておるのでございます。従いまして試験場で大ざつぱな奨励品種の適応試験をやりまして、それを更に各地区へ下げましてやることによつて始めて徹底する。箇所数が少いために試験場でやる。又各地区でその次にやらなければならんということになりますると、箇所数が少いだけ品種の決定は年数がかかるのでございます。それだけ優良品種の普及ということも遅延して来る。増産に支障を生ずるというようなことでありますから、少くともその県内の環況を同じくする地区というものをよく御設定になりまして、その地区数に応じまして品種の適応試験の場所、箇所数を決定されるということが理想的だと思うのでございますが、これは勿論十分な数ではないというお答えでございますけれども、将来増加をして行くというようなお考えがあるかどうかということをお伺いしたいと思います。
○政府委員(塩見友之助君) 只今の三橋委員の御意見は全く同感でございまして、この改良普及事業を考えます場合におきまして、農場というものはその前にございまして、それで狙つたのも品種改良についてはそういうふうな点も完備して行きたいからでございまして、あの考え方で狙つたものを指導農場で再び作り直すということは、今考えてはおりませんけれども、それで大体狙つたところの品種の改良病虫害の予防、その他あらゆる農業における改良助長の必要な部分につきましては、どうしても今後別な方法で以て適当な措置をとつて補つて行かないことには、十分な成果を期待できないと私も考えております。勿論稲について現に二つ、麦について一つというふうなことで、それで各地々々に適用したものを農民に示す。半分試験的にやつてみるというふうな意味だけからでも不十分なわけでございまするので、その点についてはできるだけ農民の実態によつて農民が受入れやすいようなところでやり得るように又技術的に見ても各立地条件に応じて、十分自信を以て普及ができるというふうな形にするために今後も努力をして参りたいと存じます。
○三橋八次郎君 今指導農場のお話が出ましたが、指導農場と普及事業というものは、これは非常に不離一体の関係があるのでありまして、指導農場そのものだけで恐らく今の目的は達せられないと思うのでありまして、指導農場と普及事業とくつついて一つの目的が達成せられると思うのでありますが、指導農場を廃止して、普及事業をやる、前には普及事業というものはなくて、指導農場をこしらえたというようなことでどちらもこれは片手落ちになつておるように思うのでございます。今普及事業を実際やつてみますると、指導農場のようなものを基盤として普及員に活動をさせますると、非常に能率を発揮するという面がよく見受けられるのでありまして、わしがやつておりましたときも、指導農場をそのまま残しまして、それに普及員の事務所を作りまして、そこに活動をさせましたものは、丁度秋落ち地帯でありましたけれども、秋落ちの農家地帯の土地を改善するに非常な効果を上げておるのでございます。そういう意味からいたしまして、どうしてもこの優良品種の普及というものにつきましては、目でものを見せまして普及するということが一番早道であります。奨励品種の決定試験というのは、県の試験場でやる。更に地方には品種の適応試験というふうなものをやりまして、県で奨励しようとする品種の中からその地方に適応するものを選び出して行く、こういうようなかまえでなければいかんと思うのであります。そういう地方でやります品種の奨励、品種の決定試験を終えました品種につきまして、品種の適応試験をやるというようなものに対しまして、経費をお出しになるというようなお考えがあるかないかということをお伺いしたいと思います。
○政府委員(塩見友之助君) 只今のところ品種の適応の試験についての予算は計上されておりません。それからなお附帯して申上げておきますが、或いはもう御存じのことと思いまするが、一昨年にそういうような点で、現場で或る程度個別展示ではなくて、総合的な展示やるというふうな形のものが必要であろう。即ち指導農場で狙つていたようなものを何らかの形で実現しなければなるまい。こういうふうに考えまして、二十七年度予算において秋落に対する営農試験裏作等に、殊に積雪寒冷単作地帯におけるものを主体として考えましたが、それから畑作灌漑という三項目について営農試験場を設けました。これは評判が非常にいいようでございますので、二十八年に継続してやります。又二十八年度につきましては、有畜営農及び湿田単作に対する営農試験地というふうなものを予算的に措置いたしましたが、これらのものは順次その項目も拡げ、技術的な改良等、助長等に、必要な部分に亙つて拡げて行く必要があろうかと現在考えておる状態でございまして、圃場もこういう方法を以てすれば、必ずしもその政府であるとか、県であるとかで所有しなければならないこともないわけでございまして、適当な圃場というふうなものもそれに利用することができるという形になつておりまするので、この拡充について品種の改良等に関連いたしまして十分検討して参りたい、こう考えておる次第であります。
○三橋八次郎君 総合展示圃の非常に成績の挙つておるということは、私もよく承知しておるのでございますが、総合展示圃の中で品種を取上げているというのは、割合いと少いのでございます。而も総合展示圃となりますると、例えてみますると、いもちの発生地帯でありますとか、或いは秋落ち地帯でありますとかいう、特殊環境の存在しているところにたくさん設けられるような気がするのでございます。併し品種の改良というようなことにつきましては、特殊なところよりも、むしろ耕作上に文句の余りないようなところに普及して非常に効果が上るのでございます。低位生産地の調査で割出しまして選ばれました総合展示圃というものは、ややもすると特殊地帯にかたよるというような傾きがありますので、品種のことにつきましては、地帯のいいところでもやるというような必要があり、そういうところこそ本当に優良品種の普及というものに効果が上るということになるのでございます。そういうように考えて来た場合に、どうしても、この法案の裏付けといたしまして予算を取り、それを普及面に流して品種の適応試験は、必ずこういうようなことろでやらなければならんというようにして、初めて効果が上り、健良品種の普及もできるものと思うのでありますが、そういうようなふうにしてやるというようなことにつきましての政府の御意見は如何でございますか。
○政府委員(塩見友之助君) 系統適応性検定試験につきましては、第六条の三の項目につきまして、今年予算を取つておる、今年二十八年度の予算が組まれておる、こういう状態にございます。
 それの箇所数については只今御意見のありました通りと存じます。なお、それらについては、これを完備するためには、箇所数について勿論増加する必要もございましようし、施肥の改善につきましても、やはりおつしやつたような意味で以て、県内には特殊な状態もあり、非常に差もあることでございますので、これもやはり並行しながら進める必要もあろうかと思いますので、これは今後我々のほうでも十分検討いたしまして、それでこの法律に盛込まれたような趣旨が徹底するように来るべき予算において十分実現に努力して参りたいと存じます。
○三橋八次郎君 原種圃並びに原原種圃の設置につきましては、国のほうから助成があるわけでございますが、この所要経費と国の補助金との差額は都道府県が負担しなければならんわけでございますが、都道府県の負担能力につきましては、現在におきましては非常に財政的に困つておるのでございます。そういうようなことから考慮をいたしまして、この助成は二分の一であるというようなことを聞いておるのでありますが、それを都道府県の負担能力を軽減するために、更に一つこの方面の予算を増額いたしまして、急速に優良品種の普及を図り増産に寄与するというようなことにつきまして、補助金の増額をして頂くというようなことをお願いしたいと思うのでありますが、このことにつきましては提案者のかた並びに政府はどういうようにお考えでございましようか。
○政府委員(塩見友之助君) その点につきましては現状を以つてすれば、やはりその個所数を殖やすとか、その他十分でない部分に先ず重点を置きまして、国と県との割合等につきましては、これはなかなか同種のものが各局に亙つて又各省に亙つてございまするので、それに対する波及というふうな点も考えなければならないので、大蔵省との折衝については非常に困難性を伴うのではないかと思いまするので、その点も都道府県の財政との睨み合いによつてきまるわけでございますので、できるだけ高い率で現在のような府県の財政でありますれば、国が持つておつたほうが奨励する立場から言えば効果は多いわけでございまするが、これは大蔵省との関係において、まあ私限りにおいて政府がどうこうというふうなお答えは遺憾ながら申上げにくいわけでございます。農林省としましては、それは奨励しやすいように負担割合が多いほうがいいわけでございますが、大蔵省のほうはその他の関係を考慮して、そう簡単にこの比率というふうなものの改訂は肯んじない。従来の予算の折衝の経過がそれを示しておりまするので、今のところはできるだけその他の面における優良種子の普及における欠陥を補う点に重点を置いて参りたいとこう考えておるわけでございます。
○衆議院議員(中馬辰猪君) 実は只今改良局長がお答え申上げましたけれども、私どもこの法案を提出いたすにつきましては、大蔵省或いは自治庁等の方面からいろいろ御注文があつたのであります。例えば第七条に左の各号の経費を補助することができる、或いは第二項にやはりこの補助という名前がついておりますけれども、これに対しまして農林省におきましても或いは地方自治庁におきましても補助では如何にも弱いから、国がこれを負担するというほうに、法案を切換えたらどうかという、或いは更に又極端な場合におきましては、どうしてもこの補助では弱いから、この法律は暫らく待つたらどうかという強い意向も伝えられたのでございます。併し私どもといたしましては負担ということにいたしますれば、どうしても大蔵省を納得せしめるのに非常な困難が予想せられましたので、私は法制局或いは自治庁のかたがたに対しましても一つこの法律だけ補助を負担に変えるということは少し無理ではなかろうか。併し同種の法律がたくさんあるけれども、それはそれとして或いは次官会議なり、或いは閣議において補助を負担に切換えるということは大局的にきめてもらわなければ、この法律だけを取上げて、負担でなければ通さんとか、補助ではどうもいかんとかいうようなことは、今日の我々の立場としては負担のほうが勿論我々の望むところでございましたけれども、大蔵省がどうしてもこの負担では納得しがたいという状況がございましたので、我々は残念ながら補助ということで我慢をいたしておるのであります。従つて負担することすらなかなか大蔵省が難色を示しておる現状でございますので、この補助の比率を高めるということはこれは他の災害復旧その他との関連もございますけれども、早急には望めないのではなかろうかと思います。併しできるだけの努力をして、補助率の改訂に対しましてはお説の通わに努力いたしたいということは十分に考えております。
○三橋八次郎君 次は検査の問題でありますが、今回の改正によつて主要農作物の種子の圃場審査と生産物審査とが本法によつて一元的に行なわれるようになつたのでありますが、今回もこの農産物検査法の改正が行われておりませんから、農産物検査法による種子の検査は従来通り行われることになるのであります。そうなりますると販売に供せられまする主要な農作物の種子は本法による生産審査と、農産物検査法による検査と二重の検査を受けなければならないことになるのでありまして、種の生産者の迷惑は甚だ大なるものがあると思われるのでありますが、提案者並びに政府当局の御見解はどうでございますかということが一つ、かかる生産者の迷惑を救済するため政府は如何なる措置を用意しておられるか、この二点につきましてお伺いしたいと思います。
○政府委員(塩見友之助君) 生産物検査が認められたのはいいけれども、農産物検査との関係をできるだけ農民のほうで迷惑にならないようにというお話でございまするが、私のほうもできるだけそういうふうに持つて行きたいと思つて、内部的にはいろいろ検討いたしましたわけでございまするが、他県移出等で以てどうしても農産物検査官の検査もやらなければならないというふうな場合もございまするし、そういうふうな場合にはどうしても農産物検査官と当法の審査員とが共同立会で行うというふうな方法、又その他適切な方法をとつて、その点についての検査或いは審査を受ける立場におられる農民のかたがたにできるだけ運用上御迷惑のかからないように持つて行くように現在食糧庁のほうと話合いをしておる状態でございます。
○三橋八次郎君 他県に移出されるものは勿論検査を受けなければならんと思うのでございますが、一体生産される種子で県外に出されるもの或いは県外から取入れるというようなものはどのくらい量があるんでございましよう。
○説明員(坂村吉正君) 大体種の中で、殆んど大部分は県内で使われておりまして、それからそのうちにおきましても殆んど大部分は交換されているという状況でございまして、販売に供されておりまするものは大体二割乃至三割程度のものでございます。ですから大体七、八割というところは交換により、或いはその他の方法で県内で処理される。それから最近におきましては原種圃採種圃その他がだんだん整備をされておりますので、他県に対する移出というものもだんだん減つて来るという傾向になつております。
○三橋八次郎君 もう一つ小さな問題でありますが、昨年生産せられました種子の総石数のうち農産物検査による検査を受けましたものは何%ぐらいあるのですか。
○政府委員(東畑四郎君) 二月末現在で十一万七千六百三十二石。
○三橋八次郎君 全体生産されました種子と検査を受けました種子のパーセンテージを承わりたいのです。
○説明員(坂村吉正君) 二十八年の一月二十八日現在までの調査でございますが、全体の県のやつがまとまりませんで全部で二十県の合計でございますが、圃場審査に合格いたしましたものの全体の石数が十六万六千石程度になつております。そのうち農産物検査を受けまして合格をいたしたものが四万九千石、こういうような程度でございます。
○三橋八次郎君 今の話を伺いますると、検査を受けましたものは大体二五%だと思うのでございますが、十六万に対して四万九千ということですから二五%程度だと思うのです。これはどういうわけでこんなに検査が少いのかおわかりになりますれば、お伺いしたいと思うのです。
○説明員(坂村吉正君) その点は先ほども申上げましたように、大部分が交換になりまして販売いたされませんので検査を受けないというようなことに相成つているのでございます。
○三橋八次郎君 交換ならば検査を受けないでもいいということになるのですか。
○政府委員(東畑四郎君) 農産物検査法のその点が実は盲点になつておりまして、農産物検査法では売渡す前に検査を受ける、売渡ししないものは検査を受けないでもいいということになつておりまして、従来種籾は大部分が農民の交換で普及されておつたのでございますので、農産物検査法の検査を受けていないのであります。只今農業改良局長が言われた県外販売、こういうものは御答弁になつたように大体二割から二割五分程度であるということであります。
○三橋八次郎君 それならば、今御答弁になつたように、実際に県外に販売するものだけを検査することにしまして……。やる必要のない交換、農家の自主的に交換する種子は検査を受けなくてもいいということであれば、大きくこういうようなことを規定しておくよりも、県外に移出するものは検査しなければならんとか、何とかいうようなことにしますると、検査の手数というものが省かれ、而も検査しなければならんものを検査しておらんというような、こういうような感じを農家に与える点もこれは解消すると思うのでありますが。交換するものは検査をしなくてもいいとか何とかいうことをはつきりこれは語うようにしたらどういうものでございましようかね。
○政府委員(東畑四郎君) その点は「生産物審査」と実はあるようでありますが、その点は今まで農産物検査法の検査をやつていなかつたものについて、圃場審査のみならず生産物の審査もやつて行くという法案になつておるようであります。従いまして今まで交換等で農産物検査法で検査しなかつたものもやはり農業改良普及員が審査をして行く、末端で審査をして交換して普及して行く。それ以外に本当に不特定多数の人に商品として売られるようなものはこれは従来通り農産物検査法によつて検査をして行く。その点において理論上はダブらないということが言えると思います。
○岡村文四郎君 塩見局長から非常に今までと変つたいい感じのすることを承わつたのです。それは、今までの普及費というやつは国がやるのじやない、地方行政がやるのではない……、こういうふうにずつと来ておるのですから、一銭も組んでないというお話でございましたが、そういう考え方でおるものですから、これはなかなか普及しない。先ほど私が言いましたように優良種子を生産されましても、普及が大事で、普及をしないものはなかなかうまく行かんということ、これは当然でございまして、今まで再三そのことを言うたのでありますが、ところが今までの農林省の係員の人の考えは、それは違うと、こういうことであつたものですから、今まで一銭も組んでない。そこで塩見局長大変我々に合致した考えをしておられますから、今度は普及費を必ず一つ要求されて、そして改良局ばかりでなく、我々もそれには力添えをしてこいつを取るようにしたいと思いますから、特段のお骨折りを願いたいと思います。
 それから三橋さんからいろいろお聞きになりましたが、この設置箇所のことでございますが、米が二ヵ所、麦は一ヵ所こういうふうになつておりまするから、俄かにこれをどうせいということもならんと思いますが、併しながら日本の食糧の足らないことはこれはもう何も足らんことはございません。先ずお話申上げますと、北海道に畑地が五十万町歩ございます。大抵普通七十万町歩と称しているのですが、これは水田が十一万六千町歩で、あとは空地、即ち畑地でございますので。この、ところが十勝地方は大事な麦はなかなか取れんと、こう称して現在は裸麦さえも作ろうといたしておりません。殆んど大麦を作つて食べております。そこでその方面にでも大いに研究をすれば、一ヵ所じやどうにもならないが、ああいうところは大いに研究をして……。取れる食糧をとるような方法を講じないものですから、足らん足らんと言つて輸入をやかましく言つてやつている。こういうわけですから、一つこの際改良局のほうで大いに本腰を入れて、そうして大事なことでございますから、種子を吟味し優良種子をこしらえるように努力して頂きたいと思います。北海道は水稲も陸稲の試験もやつておりまして、割合に実の多いものを作つておりまして、寒冷地帯に即応いたしておりますから、割合に取れております。こういうようなわけでございますから、大いに一つこの方面に力を入れて、一ヵ所じやなくて、何カ所も作れる、こういうふうな……。
 それから提案者のお話を承わりますると、第七条の「経費を補助する」となつておりますが、これを負担としたがつたんだが、それはあらゆる方面の多種多様の法律に補助と書いてあるので、これを負担にすると大蔵省がなかなか呑まない、呑まんらしいと、こういう御心配でやつぱり補助にしたと、ご5いうことでございますが、こういう種子の問題は他のものと比較してはだめなんです。他のものですと、いろいろ細かな費用の点等もございまして、大蔵省においてお考えになるのは当然でございますが、ところが種子というのはこれは作物のもとでございます。こんなものは大蔵省が知らないというようなことでなく、何とかしてもらつて、これを負担にしてもらいますと非常にうまく行くと思いますので、今後お互いに協力し合つて……。そんな考えは大いに変えてもらわんと、日本の食糧の不足はなかなか補えないと思いまするから、お互いが協力して大蔵省の認識を高める。こういうものは補助でなくて絶対に国が負担するのであるというように認識させるように今後大いに御努力をお願いしたいと思います。
○東隆君 この法律によつて優良品種の普及とそれから更新ですね、これはおおよそ何年くらいかかつたらできるくらいの計画になつておりますか、原原種圃から原種圃へ行き、原種圃から採種圃へ行つてそれから一般の農家に渡る、そして更新をされて行くわけですが、それの。
○説明員(河原卯太郎君) お答えいたします。米麦につきましてはもつぱら、これは米麦に限らず雑穀もそうでございますけれども、国の農事試験場で品種の交配をいたしております。そうしまして雑種四代ぐらいまでその試験場で処理いたしまして、四代くらいのほぼ固定しかけましたものを今度は関係県の農事試験場へ出すわけです。そうして地方的な適否試験というものに移すわけであります。そうしまして、大体その適否が、先ほど改良局長からお答えしておりましたように、系統適用性検定試験ということになつております。その検定試験によりまして、この品種は自分の県に適用するということがわかりまして、その結果を農林省に報告いたしました場合に、それを初めて奨励品種と申しますか、新品種として認める。従いましてその新品種の成立つ場合には少くとも米麦ではF八ですから、八年、最低八年でございます。長いものは十二、三年、もつと長いものもございますが、一番早いもので八年でございます。と申しますのは、両親かけ合わせました子供というのは遺伝的にまだ非常に不純でございまして、世代を重ねるに従いまして分離して参ります。従つてもう分離しない固定するまでの期間に最低八年ぐらいを見ているわけでございます。それから系統適用性検定試験を受けて、奨励品種としてよろしいということが決定いたしまして、それを原原種圃、原種圃、採種圃という段階を通じまして、採種圃でできたものが、初めて農家の手に渡るわけでございます。従つて系統適用性検定試験から農家に渡るまでには、やはり最低四年ぐらい。従いまして、品種ができまして農家の手に本当に普及するようになりますまでには、最低十二、三年以上はかかる、こういうふうな年数でございます。
○東隆君 それで私は八年乃至十二、三年の、前の試験過程、育種の過程は、これは別としまして、原原種圃から採種圃まで行つて、そうしてその間が仮に五年かかる、こういう場合に、五年かかつても、これは採種圃で以てできるという段階ですね。採種圃で生産されるという段階になるわけですね。だからその全体の農家の何を更新をするのには、結局採種圃の面積、必要な量の種子を生産するだけの採種圃をこしらえなければならないわけですね。一年更新をするとすれば。
○説明員(河原卯太郎君) お答えいたします。一応この法律の範囲内で動いております農作物の種子の普及は、米麦、大豆につきましては六割を隔年で更新する。全体の作付面積の六割を二年ごとに更新して行く、こういう計画でございます。と申しますのは、幾らかの部分がどうしても奨励品種で乗つて来ない特殊な地帯ができて参ります。農業地帯で、例えば極端な塩害地等で、普通の奨励品種ではどうしても耐塩性が低くていけないとか、或いは極端な高冷地で普通の奨励品種ではどうしてもいけないというような、そういう特殊なものが残つて参りますので、一応水稲で申しますと、約三百万町歩の六割、約百八十万町歩でございますが、そのうちの半分ずつを毎年更新して行く。その程度に必要な原種圃なり採種圃の事業分量が予算的な措置が講ぜられておるというわけでございます。
○東隆君 それだけの採種圃を確保するだけのその予算があるのですか。
○説明員(河原卯太郎君) それだけの採種圃なり原種圃の予算は組んであります。
○東隆君 組んであるのですか。
○説明員(河原卯太郎君) はい。
○東隆君 もう一つ伺いますが、先ほど岡村委員からも話がありましたが、畑作方面の問題として、将来この対象のものとして、大豆の次に入れられるものは何を予想されておるのですか。
○政府委員(塩見友之助君) 先ほど問題になりましたような重要性から見ましても、菜種、馬鈴薯。甘藷については、非常に大蔵省に強い反対がございますので、やはり順序としては、どうしてもそういう順序になるかと思います。
○東隆君 菜種、馬鈴薯ですね。
○政府委員(塩見友之助君) 馬鈴薯、それからとうもろこし、甘藷とか……。
○三橋八次郎君 甘藷について大蔵省で強い反対があるということですが、それは認識不足も甚だしいと思うのでありますが、その大蔵省で反対する主なる理由というのはどんなことなのでございますか。
○説明員(坂村吉正君) 余りはつきりした理由もないのでございますが、結局まあ最近におきましていもに対する対策というものが、政府の対策がはつきりしておらないというようなところが問題ではないかと思うのでございまして、これらにつきましては、やつぱり政府として甘藷の対策をどうやつてやるかということを、農林省としてもはつきりときめまして、そうして、どうしても講じなければならんような措置につきましては、やつぱり強く大蔵省に要求するというようなことが必要であろうというふうに感じております。
○三橋八次郎君 どうもはつきり納得はできませんけれども、いもの対策は、恐らく、いもが余つて値段が下る、いろいろなものを買わなければならん、余るいもを政府が買上げなければならんほど余つておるからというようなことが、これが大きな当面の問題になつておるだろうと思うのでありますが、いも作というものは、そう簡単には考えられないのでございまして、戦争さ中におきまして、いもにお世話になつたことを考えますると、今更統制が撤廃になつたから、いもは腐れ草鞋を捨てるように捨ててもいいんだというようなことは、私は農家並びにいもに対して申訳ないと思うのでございます。結局、いものこれからの対策というものは、いも作地帯の農家を救済いたしますのには、品種を改良いたしまして、そうして面積を縮めさせまして、収量を確保して行く、そうして余つたところには徳用作物でも作らせまして、現金収入を増して行くというふうに考えなければならないのでありまして、徳用作物を作つている場合におきましては、ますますその面積を拡げて行かなければならないということになります。面積を拡げる、そうして地面の余裕ができたところに換金作物を栽培させるというようなことにして行きますれば、やはり反収の多いもの、又いもの用途によりまして、食用に供するものとか、或いは澱粉に専用するもの、酒精に専用するものというふうに品種が分化して行かなければならんと思うのでございます。そういうような重要なことにつきまして、農林省の対策もまだできておらないために、大蔵省が文句を言うということは、我々には了解できないのでございまして、一つ速かに農林省のほうでも十分大蔵省のほうを納得させることのできるような政策を樹立しまして、そうしていものほうも速かにこの法案の中に織込むようにお願いしたいと思います。
○政府委員(塩見友之助君) 私直接折衝に当つたものでないのでよくわかりませんけれども、恐らく馬鈴薯のほうは、バイラスであるとか、リング・ロットであるとか、そういうような病気の関係を主体として認めざるを得ない。ところが品種改良の効果のほうを考えますと、甘藷のほうは非常に幅が広いのでございまして、その効果は多いわけでありまするが、恐らくそういう関係で今おつしやつたような点等に危惧をいたして認めておらんのだと思います。私も就任早々からその点については十分な検討をやつて、これは来るべき予算については十分措置をとらないといかん、こう考えておりますので、できるだけ御趣意に副うように努力して参りたいと存じます。
○東隆君 私は三橋さんの言うことをかれこれ言うわけじやありませんが、じやがいもは全国に実は普及をしておるわけであります。そして同時に、種として大部分は北海道から出しておりましたが、これが先ほど塩見さんからお話があつたように、病害で大分困難な状態になつておる。北海道としては、食糧いもとして供給しても一向差支えがないような場合にも、全国の食糧事情その他の関係から、種いもとして出しておる。こういうような関係から、私は、種子としてのじやがいもをとり上げることは却つて遅きに失しておる。こういう考え方を持つのですが、そういうような意味で、じやがいもをできるだけ早く一つこの中に入れてやるということになりますと、北海道におけるものは、もとよりのこと、ほかの府県の岳麓地帯その他の方面において栽培をしているようなものも極めて順調にできて行く。こういうふうな考え方も持たれますので、この点は特にお考えを願つておきたい、こう思うわけであります。
○岡村文四郎君 これは改良局にお願いでございまして、お答えは要らんのでございますが、大体この大豆でございますが、これは西ヶ原の試験場に行つてみますと、参考書類とか、いろいろな部会、それを見ても、北海道で相当生産されておりますのに、大豆が一つも入つておりません。だからこれはどういうわけだとこう聞いてみると、いやどうもさつぱり連絡も何もないというわけで、他の府県では非常に増石もされ、いろいろな面で役立つおりますが、北海道だけでこつこつやつておつたのではいかんから、改良局のほうで一つ北海道もよく指図をし督励をして、生産は他の府県に劣らん生産はやつておりますが、それが没交渉ではだめでございます。なるほど北海道は北海道として特殊な事情があろうと思うので、それはそれでいいのでありますが、西ヶ原の試験場へ行つても何もありません。北海道は、私聞いたところが連絡も何もない、こういうことを言つておりましたが、そんなことではいけない。だから北海道までわざわざ来なくても、西ヶ原の試験場に行つて参考書とか部会を見たりすれば、すぐわかるというようにしておかなければならん。殊に改良局は大豆が一つ入りましたから、それを機会に一つ北海道の大豆の品種につきましても、一段と御努力をお願いしたい、これはお願いしておきます。
○委員長(山崎恒君) この際御報告いたします。農林漁業金融公庫法の一部を改正する法律案、飼料の品質改善に関する法律案及び主要農作物種子決の一部を改正する法律案は先刻衆議院を可決通過いたしまして、本委員会に只今本付託となりましたので御報告申上げます。
 他に御質疑がなければ討論に入りたいと思いますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山崎恒君) 御異議ないと認めます。これより討論に入ります。御意見のおありのかたはそれぞれ賛否を明らかにして御発言を願います。
○三橋八次郎君 主要農作物の種子法は、これは増産上最も必要なことでありまして、この法案を整備いたしまして、これらの目的に従つて速やかに増産を確保できるように、将来運営をして頂きたいと思うのであります。なおこの法律につきましては種の生産方面につきましてよほど注意が濃厚に払われておりますが、普及方面におきましては見るべきものは一つもないのでございます。従いまして優良種子の普及に関することにつきまして、更に御研究願いまして、この法律の整備をして頂きたいとともに、早急にその効果が挙るようにお取計らいが願いたいと思うのでございます。なお又対象作物といたしましては、質疑中にもいろいろお話が出たのでありますけれども、甘藷、馬鈴薯、とうもろこし、菜種等の種子も、将来この対象農作物に加入されますようにお願をいたしまして、本案に賛成するものでございます。
○委員長(山崎恒君) ほかに御意見もないようでございますが、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山崎恒君) 御異議ないものと認めます。それではこれより採決に入ります。主要農作物種子法の一部を改正する法律案、これは原案通り可決することに賛成のかたの御起立を願います。
   〔賛成者起立〕
○委員長(山崎恒君) 全会一致であります。よつて本案は原案通り可決すべきものと決定をいたしました。
 なお本会議におけるところの委員長の口頭報告の内容等、事後の手続は慣例によりまして委員長に御一任を願いたいと思います。御異議がございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山崎恒君) 御異議ないものと認めます。
 次に本案を可とされましたかたは例によりまして順次御署名を願います。
  多数意見者署名
    瀧井治三郎  東   隆
    三橋八次郎 池田宇右衞門
    石原幹市郎  宮本 邦彦
    飯島連次郎  小林 亦治
    岡村文四郎
○委員長(山崎恒君) 御署名洩れはございませんか……ないと認めます。
  ―――――――――――――
○委員長(山崎恒君) 次に農林漁業金融公庫法の一部を改正する法律案を議題に供します。本法律案につきましてはすでに予備審査を終つているのでありますが、この際更に御質疑がございますれば御質疑を願います。
○岡村文四郎君 まだ実施しないうちに改正でございますが、農林漁業金融公庫が非常に重要な役目を持つているのでございます。それで問題は農村電化の促進が絡つて、この法律にその対策が入るわけでございますが、どうも各地を歩いて見ますと、非常に実は心配なんです。ということは今お尋ねをいたしますが、どうも局長もそのときの責任者になるかどうかわからないし、それから課長もどうもそれがどこに座るかわからないので、誠にどうも今後のことを言うので、的外れのような気がして残念でございますが、公庫ができて、公庫の総裁なり何なりにお尋ねするならいいのでございますが、そうではございませんから、非常に聞いても聞きにくいし、お答えもしにくいと思います。どういうところが心配かというと、現在残つておりまする日本の電力を導入する場所は非常に種々雑多でございます。ところが宣伝材料と言いますか、なんぼでも金を貸すからすぐやれというようなパンフレットを出して宣伝するために、どこでも電気がつくと思つております。ですから見ていますと、二戸平均電柱が十本以上要るというような所でもつけようとしてやつております。そこで年限が長いのでございまして、百姓のほうから言いますと、これは借りられるものを借りてあとは返せばいいという考えを持つておるという現在の立場では、それはいかんことでありまして、そこで貸す主体がよほどしつかりせんと、二十五年もの長期の金をかけて、その事業を行おうというのでありますから、今地方で騒いでおりますような、余り簡単にこれは出んのじやないかという心配をいたしておりますが、地方では、どんなところでも、今度は電気がつくのだと、こういうので非常に人気よく騒いでおります。それは、前に申上げましたように、パンフレットで宣伝するものですから、どんなところでもつくのだと、こう考えておりますが、そうなつたのでは非常にいかんと思います。そこで、その点は一体現在の責任者はどういうことをお考えになつておるのか、何ぼ金がかかつても、この金を貸すのか、十本といいますと今の価格にして考えてみますと、電柱ばかりでも大体一本が八百円から千円いたしまするから、それでも相当な金になります。そこでそういうことになると、非常に国民にいい話を聞かしたばつかりで何もならんと、こういう結果になりそうでございます。それは例えば農村の端々に残つておりまする十軒、十五軒或いは二十軒というような戸数の少いところでつけようといたしておりますから、当然そういう議論が起きて来ることは当然でございますが、貸すのは結構でございます。とこらが貸す主体を、俄かに作つた電気利用農業協同組合というような形では恐らくいかんと思いますが、今どこを体お考えになつておるか、一応お聞きしたいと思います。
○政府委員(小倉武一君) お尋ねのような心配は実は私どももしております。小水力とは申しながら、相当の資金が長期に亙つて固定するということでございますので、又特に農家の負担ということも考えねばならん点もあります。それから又工事のやり方についても、やり方によりましては非常に差が出て来るということもあると思うのであります。私どもの大体今の目安といたしましては、農家の負担の限度ということが一つの目安になると思います。一戸当りにいたしまして、年々の諸負担と申しますか、一戸当りにしました場合の償還金額を、どの程度が限度であるか、こういうことを一つ抑えるようにいたしております。大体北海道では一万円ぐらい、北海道を除く府県におきましては五千円ぐらいが限度じやないか、それから工事の施行につきましては、これは現在農林省におきましても若干の指導はいたしておりまするけれども、何しろ手薄でございまするので、二十八年度の予算におきましては、予算としては僅かでございまして、三百万円ぐらいの予算でございまするが、それを補助金といたしまして小水力の技術指導者というのをプロツク別に作りまして、これは財団法人といつたものを目安にいたしまして作りまして、工事の設計等におきましても齟齬のないような指導をいたして行きたい、かように考えております。お話のように、幾らでも金が出るのだというようなことで、これが安易に取上げられるということは甚だ危険であります。私どももさようなことのないように確実に、又無電燈部落の解消といつたようなことで、農村生活の向上に十分役立つというようなこと、或いは農家経済の負担というようなことにつきましても、十分睨み合せて現在のところ処理しておりますし、今後も公庫についても、こういう方針で行くように、一つ公庫のほうを督励いたしたいとかように思つております。
○岡村文四郎君 これは非常に悪いことを言わなければならんと思いますが、私は二枚看板を持つておつて、参議院議員でもあり、信連の会長でもありますが、役所に行つた時分には参議院議員でなくて、信連の会長として話をしておるのであります。これはバッジを附けておりますから、隠しても駄目なんで、それはそうに違いないのでありますが、再三選挙が行われる。そうするとやはり宣伝をすることになる。宣伝をするとなると無理にもやらなければならない。こういう結果になる心配がありまして、実は私のほうで三千万円借りたが、それに四百万円の運動費を使つた。これはすつかわ数字が出ておる。何でもない。そういう形になると、借りたものは三千万円で四百万円使つたのでは全く事業が成り立たたないということになる。こういうことはこればかりではないと思う。ですから非常に警戒しなければならんと思います。いわゆる政治というのは各自の台所まで当然行くべきものなんでありまして、それを知らないものがおるから、それを心配するのが政治なんであります。どうもそういうふうに使われる心配が非常にあるので、しつかりやつてもらわなければならん。これは今局長にお尋ねしても、局長はそこまでのお答えはできないと思うのですが、前の御答えは、どうも私に言わせると、一戸当りの負担がなんぼ、こういうことをお考えになつておつても、貸さざるを得ないような羽目に陥つて来る。そこでこれを扱つております、現在で申しますと、例えば中央金庫はなかなかかたい。ところ政府のほうではいつまでもその係をしておるということもないでしようから、それがだんだん止むを得ないということが起るようになつて、非常に遺憾な点がたくさんできて来るような心配がございます。これは今そういう話をしておきませんと、いよいよやつてしまつてから、あとから私共が、それは駄目じやないかと、こう言つたのではもうすでに遅いですから、今度の電気の導入については非常によい法律ができましたし、大事なことでありますが、今局長のお話にありました小水力もできなければ、そこに持つて行くのには農村電化では経費の負担ができないので、会社のほうでやれないというので、残つておる分が非常に多いわけであります。ですからその配電工事が長いということと、今勘定してみますと、電気を買うだけで、百ワット大体一万二千円くらい、そうすると変圧器を附けて、そこから電気を持つて行く。そうすると相当な農家になると百ワットぐらいを使う。そうすると電気料ばかりで一ヶ月千円もかかる。こういうわけで負担が非常に重いと思うが、そこまで考えておりません。扇動に迷わされて、てんやわんやの騒ぎになるのです。私が行くと、どんどん抹殺されるものですから、恐らく今度の選挙も駄目でしよう。そういうわけで、私はそういうようなことを考えておるものですから、どんどん抹殺しておる。それが国を思うことであり、そうしてそうすることがためになると思うからやつておりますが、どうもそうではなくて、そう長くないうちに私が今申上げたようなことが出て来る一思いますへら、どうぞ一つ、公庫が発足するに当つて、大いに気を付けて頂き」たい。金というものに借りて助かるばかりでなくて、借りたために死ぬことが非常に多いのでありますから、その点は公庫の責任者である方に十分そのことを御注意願いたい。そうすれば、この折角できた農村電化の法律も満足に、有効に活きる。今度できました公庫も本当に農民のためになるような金融ができるように心から冀いたいと思います。で、全面的に日本全国を眺めてみますと、今度の農林漁業金融公庫法のような日本全国にわたつて、誠によく甲乙なしに行きわたつておる金の貸方は今までございません。ですから、これは大いに普及をさせ、この融資の方法が間違いのないようにやつて行くことが、これからの責任者のやるべきことでありますから、その責任が局長にあるか、課長にあるかわかりませんが、私の今申上げたようなことを、後日繰返して言わなくてもよいように、一つ今からその点について大いに御注意を願つておきたいと思います。私はこの法律に対しては理由も何もないが、そういう心配がございますから、このことだけ申上げておかないと話にならんので、そういうことをお願い申上げ、公庫の責任者にこういうことがあつたということを、十分申送つて頂きたいと思います。これは御返事は要りません。
○委員長(山崎恒君) 他に御質疑がなければ討論に入りたいと思いますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山崎恒君) 御異議ないものと認め、これより討論に入ります。御意見のおありのかたは賛否を明らかにしてお述べを願います。
○三橋八次郎君 私は本法律案に対して次の希望を附しまして賛成するものでございます。即ち
 第一、農林漁業資金の融通を円滑にするため、政府は農林漁業金融公庫の整備拡充を図ると共に、農業金融の疏通については、先に当委員会から再度に亙り農林、大蔵両大臣に対して行なつた申入れの趣旨に従つて速やかに適当な対策を樹立、実行すること。
 第二は、政府は農林漁業資金融通法制定前に、土地改良事業に貸付けられた米国の対日援助見返資金の貸付条件を速やかに農林漁業金融公庫法によるものと同率にするような措置をとること。
 第三、政府は農山漁村電気導入促進法制定前において、農林漁業資金融通法によつて貸付けられた農山漁村電気導入関係資金の貸付条件を、速やかに農山漁村電気導入促進法によるものと同率にするよう措置を講ずること。
 以上三点の希望条件を附しまして本案に賛成するものでございます。
○岡村文四郎君 私はこの法案には双手を挙げて賛成するものでございますが、ここで条件を附しておきたいと思いますが、全国――全部でございませんから、全国とは申上げませんが、農村で大事な医療施設にこれが融資をすることになつております。今後はどうかわかりませんが、今年はどうしても健康保持のために大事な施設であり、行なつておりまする仕事は非常に困難な仕事でございまして、医療事業を個人病院とか或いは個人の人がやれば非常にうまく行くのに、団体或いは国立或いは県営でやりますと、非常に困難な事業でございます。併しながら僻地農村で、どうしてもこれをやらなければならんのでやつておりますが、非常に困難なのであります。そこで災害がありまして、その災害に際して融資を受けておりますが、これを元の医療組合連合が譲渡された財産を引受けて実際困つておる。これを、農村の医療事業として扱つてもらうと、現在の金利で元利合計が支払えることになりますので、非常に楽になると思いますが、なかなかそこまで廻つおりませんので、これは是非とも一日も早くその方面にこの金を融資できるような途を講じてもらいますることの条件を附して賛成をいたします。
○委員長(山崎恒君) 他に御意見もないようでございますが、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山崎恒君) 御異議ないものと認めます。
 それではこれより採決に入ります。農林漁業金融公庫法の一部を改正する法律案を原案通り可決することに賛成の方の御起立を願います。
   〔賛成者起立〕
○委員長(山崎恒君) 全会一致であります。よつて本案と原案通り可決すべきものと決定いたしました。
 なお本会議におけるところの委員長の口頭報告の内容等、爾後の手続は慣例によりまして委員長に御一任を願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山崎恒君) 御異議ないものと認めます。
 次に本案を可とされたかたは例によりまして順次御署名を願います。
  多数意見者署名
   瀧井治三郎   東   隆
   三橋八次郎  池田宇右衞門
   石原幹市郎   宮本 邦彦
   飯島連次郎   小林 亦治
   岡村文四郎
  ―――――――――――――
○委員長(山崎恒君) 次は飼料の品質改善に関する法律案を議題といたします。本法律案につきましてはすでに予備審査を終つているのでございますが、この際史に御質疑がございますれば御質疑を願います。
○三橋八次郎君 質疑ではございませんけれども、暫く懇談の時間を五分間くらいお与え下るようにお願いしたいと存じます。
○委員長(山崎恒君) じや只今三橋委員から懇談の動議が出ましたが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山崎恒君) 御異議ないようでありますので、暫時懇談に入りたいと思います。速記をやめて。
   午後四時四十六分速記中止
   ―――――・―――――
   午後五時十五分速記開始
○委員長(山崎恒君) それじや速記を始めて……。
 他に御質疑がなければ討論に入りたいと思いますが御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山崎恒君) 御異議ないものと認め、これより討論に入ります。御意見のおありのかたは賛否を明らかにしてお述べを願います。
○三橋八次郎君 この法案は畜産振興の上におきまして極めて重要なるものであり、延いては日本の食糧問題解決の基盤をなす重要法案でありまして私は次の附帯決議を附しまして賛成をするものでございます。附帯決議は前に質問が繰返されておつたのでありま下るが、まだ十分に納得は行つておりません。従いまして納得の行かん八につきまして将来我々の考えている方向に持つて行つてもらうために出しましたところの附帯決議でございますが、その案は皆様方のお手許に配布をしておりますが、これを念のため朗読いたします。
  飼料の品質改善に関する法律案に対する附帯決議(案)
 一、既に制定されている「肥料取締法」及び「農薬取締法」においては”強制登録制”をとつているのであるが、本法においては”希望登録制”によらんとしている。
  ”希望登録制”によるときは、本法が所期する飼料の品質改善に関する成果はその一半を失う虞れがある。
  併しこの際は原案に従うこととしても、本法施行後において政府は常時その実行状況を精査し、この結果によつては速かに”強制登録制”に改正するよう遺憾なく措置すること。
 二、飼料中に無益且有害な異物が混入することは努めてこれを避けなければならないことは論を待たない。
  併し本法第十五条の適用を誤り、いたずらに無事の者をして法に触れしめるがごときことのなきようこれが運用に万全を期すること。
 三、本法施行後飼料の検査をおろそかにするときは、本法の成果を収めることができないばかりでなく、却つて本法施行前にまさる弊害を誘発する虞れがある。
   従つて政府は分析検査及び取締機構を整備して本法の運用に遺憾なからしめること。
 これを附しまして本案に賛成するものでございます。
 なおごの法案を適正に運営いたしまして実際畜産をやつております者の利益を保護するということは、これは勿論でございまするが、この法案ができましたために、飼料を生産する業者の生産意欲ということを萎摩縮小せしめることのないように、適正に運用をして行くことをお願いいたしまして、本案に賛成するものでございます。
○岡村文四郎君 この法案は見れば見るほど片手落ちのするような法案でございますが、去年の十二月に飼料需給安定法という法律をにわかに持つて来られてそうして私は同僚から怒られて、岡村こういうのは駄目だということまで言われて、あの案を通したのでございますが、今頃こんな案が出て来ると思いやしなかつた。そこで余りにもどうも法の出し方が軽卒だと言わざるを得ないのです。ですから今後はこういつたような実施もせないうちに、又追かけて法律が出るようなことは、一つ省いてやつてもらわなければいかんと思いますが、今三橋議員から附帯決議を付けて本案に賛成するという話がございましたが、どうも片手落ちというのは、僕に言わせると、需要者のことが殆んどなくて、取扱業者のみを擁護するようなふうに考えられてしようがないのでございますが、これは又あとから悪い点を直すことにして、三橋議員の御提案になりました附帯決議を附しまして本案に賛成をいたします。
○小林亦治君 提案者のほうでは、この登録に関しては極めて自信のある者が登録するだろう、自信のないものは登録を差控えるだろう、こういうことになりますと、一体何のためにかような法案が出たのか、ちよつと私どもも咀囑しかねる問題がそこに出て参る。勿論この品質の改善ということでありますが、いわばこれは間接統制の一種なんです。好む者にのみ登録をさして、好まざる者にはかまわない、こういうことになると、改善を意図するところの立法者の考えというものはまだ生半可である。どうしてもこの政府の行政監視により、監督に上り、全般の飼料を向上させようという法律ならば、全部登録を求めるのが本来至当なのである。どうしてそうかといいますと、中小業者というものは必ず圧迫せられます。こういうものが出た途端に自信のある者、即ち広告なり或いは宣伝たり販売なりに金をかけて、も苦しくないところの大業者が進出する。その競争に及び得ないものが脱落して参るという結果になるのは、これは火を見るよりも明らかなんであります。その点が気にくわないところの一点なんです。それから会期も切迫し何とか通したいということで、この附帯決議案が出たということは、よくわかるのでありますが、従来の法案の成立過程をみますると、反対議員に対するところのたかだか慰安剤だ、法の成文にないものは、末端の施行者は、附帯決議なんというものに難しないで、どんどん執行しておる。いろいろな弊害が山積いたしまして問題となつたときに、こういう附帯決議案もあるではないかというのが、従来の歴史なんでありましで、附帯決議案は結構なんですが、甚だ睨みのない、当てにならない、いわば本日限りの本当の慰安剤にすぎないという虞れを感ずるので、甚だ私としては釈然たらないものがある。そういう見地から、これはもう少し提案者のほうにも周到な立法用意の時間をお作りになり、私どもに示唆せられるところの説明内容をもつと豊富に展開されたい。従つて留保したいと思つたのでありますが、衆議院のほうは私どもの会派でも通して参つた。本日の皆さんの大勢これは又厳重にこの附帯決議を実行するようにというだめをおして、通そうという空気になつていますので、いやいやながら賛成するわけなんですが、どうか以上の点を従来の附帯決議と同様に慰安剤にしないように、この附帯決議を必らず実行する、留意をするという更に第二の附帯決議を、といつたような点までに誠意を持つた留意を願うということを条件にして、これは賛成せざるを得ないと思います。
○飯島連次郎君 私は本案に賛成をしたいと思います。二、三の希望を附して賛成の意を表します。
 その第一は飼料の量的確保については飼料需給安定法が過般通過をみて、若干の飼料不足の現状に一縷の光明をもたらしたのでありますが、併しこれとて決して一般の畜産の現状からすれば、まだ満足すべきものではありません。そこに今度は質の改善について本案が出たのでありますが、これも内容を検討してみると、希望登録ということであつて、まだ必ずしも、只今の飼料の全般から推すと、決して満足すべきものではないと考えるのでありますが、ただここで私どもとしては、先ず量を殖やし、それからついで品質の改善向上を図るというのが、現状に処すべき一つの順序かと考えるのでありまして、そういう理由で本案に賛成をするのでありますが、併し実際に出廻つている飼料の現状を見ると、いかがわしい餌が必ずしも少しとしないのでありますので、現状に放任することは極めて当を得ないと考えますが故に、この品質の改善については原案の通り、自主登録と申しますか、希望登録制ということで、これが実施を見、併し特に只今の附帯決議のありましたうちで、本法の施行後において政府は常時その施行状況を精査して、その結果によつて更に適当な措置を講ずるということを誠意と責任を政府に期待して、私は本案に賛成することにいたします。
○宮本邦彦君 私はこの法案の提案者の御説明を承わると、誠に今日の日本の畜産界にとつては時宜に適したこれは法案であると思うのであります。御承知のように飼料というものは人間の主食などと違いまして、非常に各種の幅を持ち、種類も多く、品質等も非常に何と言いますか、雑多なものが多いのでありまして、そういつた状態が継続しながらも、辛うじて今日飼料を不足ながらも供給されておるような次第でありまして、今日は何と言つても私は量が先決問題である。その次に質が考えられる。併しもはや質の問題を放任することは許されなくなりつつあるということは御存じの通りでありまして、そういう意味合において改善し、そうして任意登録によつて、その信用ある品質を改善して行くという方向に持つて行くには、全く今日の事態において法律としては私は立派なものと思つておるわけなんです。そうして又適切な法律だと思つております。ただ本日ここで附帯決議に出された強制登録制という、この字句に対して、私はまだ内容の意味がはつきり掴めておりません。字句の通りの強制登録という、その意味が非常に強過ぎるという気が私にはされるわけであります。今飯島先生が適当なる措置という言葉を以て表現されたのでございますが、私も飯島先生と同様に、将来この法律を施行しながら適当なる措置を以てこの法律案を順に改善し、日本の畜産界のために貢献あるような間違いのない行き方をとつて頂くことに対しては賛成でございます。従いまして私は本法律案には賛成するものでございます。
○委員長(山崎恒君) 他に御意見もないようでございますが、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山崎恒君) 御異議ないと認ます。それではこれより採決に入ります。飼料の品質改善に関する法律案を原案通り可決することに賛成の方の御起立を願います。
   〔賛成者起立〕
○委員長(山崎恒君) 全会一致でございます。よつて本案は原案通り可決すべきものと決定いたしました。
 次に三橋委員提出の附帯決議を採決いたします。三橋委員提出の通り附帯決議を付することに御賛成の方の御起立を願います。
   〔賛成者起立〕
○委員長(山崎恒君) 全会一致でございます。よつて三橋委員提出の通り附帯決議をその通りに決定をいたしました。
 なお本会議におけるところの委員長の口頭報告の内容と爾後の手続は慣例によりまして委員長において一任を願いたいと思いますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山崎恒君) 御異議ないと認めます。
 次に本案を可とされました方は、例によりまして順次御署名を願います。
  多数意見者署名
    瀧井治三郎   東   隆
    三橋八次郎  池田宇右衞門
    石原幹市郎   宮本 邦彦
    飯島連次郎   小林 亦治
    岡村文四郎
○委員長(山崎恒君) 本日はこれにて閉会いたします。
   午後五時三十分散会