第016回国会 建設委員会 第3号
昭和二十八年六月二日(火曜日)
   午前十時二十六分開会
  ―――――――――――――
  委員の異動
五月二十九日委員深水六郎君辞任につ
き、その補欠として石坂豊一君を議長
において指名した。
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   理事
           石井  桂君
           石川 榮一君
   委員
           石坂 豊一君
           小沢久太郎君
           鹿島守之助君
           赤木 正雄君
           近藤 信一君
           田中  一君
  国務大臣
   建 設 大 臣 戸塚九一郎君
  政府委員
   建設政務次官  南  好雄君
   建設大臣官房長 石破 二朗君
   建設省計画局長 渋江 操一君
   建設省河川局長 米田 正文君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       菊池 璋三君
   常任委員会専門
   員       武井  篤君
  説明員
   建設事務次官  稲浦 鹿藏君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○建設行政に関する調査の件
 (建設省関係提出予定法律案に関す
 る件)
 (建設行政及び昭和二十八年度建設
 省関係予算に関する件)
  ―――――――――――――
○理事(石井桂君) それでは只今から建設委員会を開会いたします。
 建設行政に関する調査を議題に供します。本日は昭和二十八年度予算について建設大臣の構想の御説明をお願いしたいと存じますが、大臣は閣議で暫時遅れますので、先ず今国会における建設省関係の法案の提出予定につきまして御説明をお願いいたします。
○政府委員(石破二朗君) 話の内容上できれば速記をやめて頂きたいと存じます。
○理事(石井桂君) それじや速記をやめて。
   〔速記中止〕
○理事(石井桂君) それでは速記を始めて下さい。
 只今石破政府委員から今国会における建設省関係の法案の提出予定の分につきまして御説明を願つたのでございますが、この点につきまして御意見又は御質問ございませんですか。
○田中一君 私遅れて来て大変失礼いたしましたが、今官房長から御説明があつた法案は大体いつ頃出すようなつもりでございますか。
○政府委員(石破二朗君) 産業労働者住宅資金融通法案というのはこれはもう至急出したい、提案したい、かように考えております。それから建設業法中の一部改正法律案につきましても、先ほどちよつと申上げました通り、前国会に提案いたしましたままでございますとすぐ提案できるわけでございますが、若干あれに追加してみたいと関係方面と折衝中でございますが、これも恐らく休会明け早々には出せるのじやなかろうかと、かように考えております。その他土地整理法、これは目下法制局で審議中でございますし、その後若干改めたいというような点もございますが、これがその次くらいには出せるのじやなかろうかと、かように考えております。それから土地収用の一部を改正する法律案と申しますのも、話が早くまとまるかどうか、とにかく比較的早く結論が出る法案じやなかろうかと思つております。その次の河川法の改正と多目的ダム建設事業法案と申しますのは、これはちよつと先ほども申上げました通り今国会に提案できるかどうか、是非出したいとは思いますけれども、なかまかむずかしかろうと、実はかように内心では考えておる次第でございます。以上でございます。
○田中一君 河川法は従来議員立法という形で出るような予定をされておつたのですが、そうすると今度はこれは政府提案で出るのでございますか。
○政府委員(石破二朗君) その点に関しましてはまだいずれとも考えておりませんが今後の情勢によりまして或いは議員立法でおやりになつたほうが政府も結構だというようなことになりますればとも考えておりますしまだいずれともそこの点は検討いたしておりませんでございます。
○田中一君 どうも答弁が甚だ面白くない答弁で一体この国会は立法府なんです。今日まで自由党の政調で、衆議院において河川法は長い間もんでおります。それを取上げて政府提案するというつもりか、そういうように聞き及んでおるのですが、無論、どつちにするか、おれのほうの腹一つだというような答弁は、甚だ国会軽視でけしからんと思うのですが、従来は河川法は衆議院の自由党で以て提案しようというので長い間もんでおつた。河川局長来ておりませんか。
○理事(石井桂君) 河川局長は来ておりません。
○田中一君 甚だどうも面白くない答弁ですね、どつちがどう出すというつもりなんですか。
○政府委員(石破二朗君) 先ほど申上げましたのは、政府といたしましても準備研究はいたしておりますが国会のほうで提案をされますれば、政府といたしましてとやかく申上げる筋ではなかろう、まあかように考えております。
○理事(石井桂君) よろしうございますか。
○田中一君 まあ余りくどく言いませんが、そうすると衆議院で現在提案しようとして審議中の自由党の……自由党というか、自由党が提案するでしようが、各党提案になるはずです。小委員会で以て研究しておるものと、政府が準備しておるものとは違うとおつしやるのですか。私は大体それに協力して行く、協力して二本の線でまとめようという考えのように伺つておるが、今の答弁だと、政府は別に河川法の改正案を持つておる。衆議院の小委員会においては又別個に河川法の改正を考えておる、こういうふうに見られる。答弁は受取れるが、どつちなんです。
○説明員(稲浦鹿藏君) それは同じものです。まあ河川法と申しましても、御存じの通り、この改正は非常にむずかしい問題で、まあ現在に始つた問題でなしに、二十年前から練つておる問題でありまして、我々としても相当突込んで研究する必要がありますので、議員提案がなされるとしたところが、我々としての責任もありますので、相当思い切つた検討をやつておるのでありまして、これは現在の社会情勢に合わない点がありますし、河川の行政上どうしてもやはり改正してもらわなければならんと思いますので、研究しておるので、区別しておるものではございませんので、さよう御承知願います。
○田中一君 そうすると今の河川法に関連しまして、先ほど私は書いたのを見ておるのですが、多目的ダム建設に関しての法案ですか法律ですか、そういうものが提案されるような御報告があつたのですが、これは河川法の改正で以てこの問題は解決できんから別個に出そうというおつもりなんですか、それとも河川法は遅れるからこれを出そうというのですか。これは別個の単独の法律で出さないでもいいように考えられるのですが、内容をよく知りませんけれども、どういうお考えですか。
○政府委員(石破二朗君) これは先ほど申上げました通り、ダムを建設いたします際にいろいろ主として会計の手続でございますが、そういう点でややつこしい点がありますので、これを一応法律化したほうが楽じやなかろうか、又明朗化するのではあるまいかというような点、それから建設れましたダムの所属の問題、又そのダムの管理の問題というようなのを考えておるのでございますが、いずれも建設省の目下のところは構想という域を出ない程度のものでございまして、今田会に御審議願えるように提案できるかどうかという点については非常な疑問を思持つておるような状況でございます。で、お話の通り或いは河川法の中に一括して入れてもそうおかしくないかとも思いますが、只今申上げました通り、これは単に構想の域を出ないものでございまして、河川法の研究は更に遅れておるしろものでございますので、我々といたしましては別個の形体でやつたほうがいいのではなかろうか、かように目下のところは考えております。
○田中一君 そうしますと現在、現行河川法の精神をそのままこれに持つて来ようというつもりなんですね。私は衆議院で現在小委員会で研究しておる河川法と従来のものは相当違つて来ておると思うのです。無論、この河川行政の精神は変らんでしようけれども、権利、義務の問題とかいうような点は変つて来ておると思うのです。今ここであなたがたが説明されたというものは、新らしく考えられている河川法によつてのものなんですか。旧河川法の欠点をこれで補うというつもりで出そうとするものですか。
○政府委員(石破二朗君) 現行河川法にはいずれもこういう点は規定のない部分でございます。目下政府部内において考えております河川法の改正法案の中にもこういう点は考えていない部分でございます。
○田中一君 若し衆議院から産業労務者住宅、これ同じような目的を持つた法案が出た場合、衆議院において、仮に前回社会党の左派右派、共に単独に出しましたものが一緒に出た場合にはどう扱いますか、政府といたしましては、若しそれが二つの法案を含めて前以て、一本化して出そうという気持があるかどうか。或いはどこまでも政府提案のもので押切ろうというつもりかどうかを伺つておるのです。
○説明員(稲浦鹿藏君) これはこの前の国会に三つたしか出た問題です。これは我々がとやかく言えるものじやありませんので、国会でよろし(御審議願います。
○田中一君 もう一つ次官に伺いますが、七月三十一日までが会期になつておりますが、無論延長される見込みで審議してよろしうございますね。
○説明員(稲浦鹿藏君) ざようなことは私わかりませんが。
○理事(石井桂君) その他政府委員或いは丁度稲浦事務次官、南建設政務次官、皆お見えになつておりますので、その他今回の国会に提出される建設省関係の予定の法案に対する御意見、御質問ございませんですか。
 御質問がございませんければ、私がちよつ質問をしたいのですが、前国会に提出せられる予定だつたそうですが、これは議員提出の法案かどうかわかりませんが、建築基準法の一部改正する法案の経過をお聞きしたいのでございます。
○説明員(稲浦鹿藏君) これは建築士の問題で、内容は御存じだと思いますが。
○理事(石井桂君) 内容はいいんです。経過だけ。
○説明員(稲浦鹿藏君) 経過は、衆議院の田中角榮議員から提出されたのでありますが、議会が解散になつて審議未了になつたのであります。今後どうなさるか、まだ聞いておりません。この間ちよつと伺つたのですがどうするかわからない、かような御返事でございました。
○理事(石井桂君) 只今の事務次官の御説明について私はこの際ちよつと希望をしておきたいと思います。前田会の基準法改正の議員提出の法案が出ましたときに、非常にこれは一部の状態ですが、府県関係と市のほうの関係が非常にその問題で激突をいたしまして、そうして今まで円満にやつておつた建築行政の一部に非常にまずい空気が流れるようになりまして、取扱いの如何によりましては円満に従来通り行くべきものが、例えば或る大きな府県側とそれから市の側とその問題をめぐつて非常な抗争が起きた。こういうことは成るべく円満に行くように、立法に当りましては議員立法だろうと政府の提出だろうとを問わずに、一つ十分お気を付け願いたいと思います。甚だ抽象的ですが、希望を一つ。
○田中一君 私委員長にちよつと文句を言いたいのですがね。あなたは大体委員長としてこういうことを言うことは全然ありません。政府が法律を提案するのに、あなたがここで以て考慮するなんということはちよつと行過ぎです。国会議員がどういう法律をやろうとこれはもう当然是と信じてやつておるのですから、それを委員長としてここで政府にそれを注文というか政府に対して注意を与える又国会議「員に対して注意を与えるということは一行過ぎだと思います。これは是非お取消しを願いたい。審議の過程において十分討論するのはかまわんと思いますが、事前に考えるたんということにこれは行過ぎです。
○理事(石井桂君) 只今委員長として申上げたわけではなく、私個人の委員としての意見を申上げたつもりですが。
○田中一君 同僚議員として、同じ議員が自分で立法しようという場合、それに対して事前に考えてやれ、円満にやれということは、これは行過ぎだと申上げておるのです。
○理事(石井桂君) そうですが、了承いたしました。
○田中一君 無論是と信じて法律を作るわけですから……。
○理事(石井桂君) 私は希望だけを申上げたので、田中さんの御希望も…。
○田中一君 今の提案のものはこれは議員提案なんです。議員提案の改正案です。従つてあなたの今のようなお言葉は議員に対する忠告なんです。これは非公式に、御意見があれば非公式にお話願つて、委員会の席上で速記を取ることは、これはやめて頂きたいと思います。
○理事(石井桂君) 承知いたしました。私は新米ですから、田中さんは先輩で御注意頂いたので有難いと思つておりますけれども、私の気持だけを一つお汲み取り願えれば結構なんで、円満に初めからやりたい趣旨のものなんです。
○石川榮一君 今の法案に直接は関係ありませんが、二、三お伺いしたいのです。
 それは建設行政も当局の努力と同僚議員の推進とによりまして大分予算も出て参るようになると思いますが、又非常に喜ばしいことだと思います。もう一つは、工事の施行に当りまして各誓いろいろいまわしい事態があるように聞いております。これは遺憾であります。これは戦後頽廃しました人心の緩みから起ることでありまして、官民共にこれは自省しなくちやならんと思いますが、随分いろいろな事件が各地に起つております。お互いに自粛しなければならんと思います。特に当局の出先機関に対する監視は厳重にやつてもらいたい。ややもすると、出先機関が独断専行に陥ることになりまして、いまわしい事件を起すこともあるようです。これには無論次官その他の直接責任者は新らしい構想の下に行われることになるのですから、特に御注意を願いたい。一つ申上げたいことは、これからダムの建設が相当に殖えて参りましよう。又治山治水の面がこれは必ず大きく国策として予算化して来ると思う。そうなつた場合に、これを施行するのに現在は直轄と請負とになつておりますが、直轄にも相当批判する余地がある、又請負業者に対する請負の方法につきましても相当に研究しなくちやならんことが多いのです。直轄について申上げますると、直轄は官吏がやるのでありしまするから、正しいには違いないと思いまするが、ややもすると何といいますか、時間の制限なしに、いわば請負に対しては何月何日までという強い期間を与えまして鞭撻をして工事の迅速化を図つて行くようでありますが、どうも直轄の仕事になりますと非常にだれて参りまして、時間のようなものもむしろ業者がやるよりも非常にだれてやつておるというような事態をほうぼうに見るのです。それによつてこうむる地元民の苦痛は大きなものです。特に道路のごときものについては随分そういう点がある。こういうような点についてはよく考えまして、業者がやるよりももつと経済的に工事が連行できるようにやつてもらわなければ直轄の工事の意義をなさない。ただ正しくやれば時間はかかつてもよろしい、経費は若干殖えてもよろしいというのでは困る。やはり経済的に迅速にやることをモツトーとしましてやる。業者以上の仕事を迅速にやつてもらうことに考えをおいて頂きたいと思うのであります。どうも工事状況を見ますと、幾日たつても道路の改修はでき上らない。交通事故がそこにおいて起るということが随分ある。これはむしろ請負業者に渡しまして、厳重な監督をしまして、工事の速行を図つたほうが非常に効率化されると思う。必ずしも私は請負業者の仕事を讃美するのではありませんが、現在の吏道の緩みから考えますと、決して直轄そのものの正しい工事が迅速に行われておるかどうか非常に疑問がある。これらに対しましてはよく御注意願いたい。
 もう一つ大きな工事に対しましては大きな業者が無論タツチするのでありますが、その方法に上りましては随分乱暴な請負もあるようであります。例えば五千万円の工事が出ますると、ダンピングしまして、二千万円、或いは千五百万円損をしてもろしいというので、大きな業者が競争入札の下に無茶苦茶に安く請負いいたしまして、そうしてそのあから来る大きな予算を狙おう、そこでカバーすればろしいというような考え方であるかどうか知りませんが、ややともすると中小業者を圧迫しまして大きな業者が資金にものを言わせましてどえらい安い、いわゆるダンピング的な工事の請負を積極化してやる。それはあとで継続費がたくさん出て参りまするから、業者仲間の今までの伝統から考えまして、手を著けたものに対しては遠慮するという面から、結局ダンピングによつて手を著けたところの業者が大きな工事をやつて大きな利益を上げる。いわゆる資本主義経済の非常に悪い面が出て参るようでありますが、これらに対しましては、建設省としてはどういうような考えを持つてやつておりますか。適正な値段ということで渡しておりますか。或いは安くさえあればよろしい、ダンピングでよろしいというようなつもりでおやりになつておりますか、特に継続事業におきましては初年度の予算は大したものではありませんがそういう点をどういうようなお考えを以て請負業者に対する請負をやらせておりますか、伺つて置きたいと思います。
○説明員(稲浦鹿藏君) 第一のお尋ねになつた直轄工事が緊張味を欠いておつていかんじやないかというお話でありますが、これは戦争後におきまして、そういうような関係から一時誠にお恥かしい状態に相成つたのでございますが、我々としましても、これはできるだけ昔の内務省当時の伝統に戻つて行かなければならないというので、幹部が地を廻りましていろいろ説得しまして、現在では或る程度今自覚しまして、大体よくなつて参りました。昔の挺身的な気分にまで持つて行きたいというようなことに努力いたしております。大変検査院あたりからも一時は非常な評判が悪かつたですが、近頃は時によると、おほめを頂いておるような場所もあります。従つて直轄のほうはできるだけ緊張して、経済的に又能率を挙げるように図つて行きたい、かように全員一致して考えておりますが、いろいろと御注意を頂いて非常に結構であります。ただ、請負と直轄工事との問題でございますがこれはいろいろむずかしい問題がありまして、どれを請負にするか、どれを直轄にするかということは、現在の状態からいろいろ考えて行かなければならない、今研究中でございまして、勿論機械力でどうしても建設省がやらなければならない、或いは技術的にどうしても直轄でやつて行かなければならんという仕事は、これは直轄にやらなければならん。そのほかのものに対してはいろいろ考えなければならんと思います。
 それから第二の、大きな工事を請負に出す場合ダンピングといろいろな問題が起りますが、現在の会計法であればどうにもしようがないので、建設業法の一部改正をやりまして、そうしてローアー・リミツトをきめまして、それによつて入札を施行するということを関係省と今相談中でございます。なお現在としましては、できるだけ指名競争入札の形をとりまして、そうしてヘマ正式にはなつておりませんが、各請負業者の能力その他に一つの基準があつて、そういうものをそれによつて指名競争入札をやるというような形にしております。併し、今石川議員のおつしやるような場合がたまにありまして、我々もこれは是非とも排除しなければならないということを考えておりまして、今申上げたような方法で考えておる次第であります。会計法を直さない以上は、ちよつと今のところ幾ら安く取られても抑えがきかないというような状態であります。
○理事(石井桂君) 只今の稲浦次官の説明よろしうございますか。
○田中一君 大臣は今日来るのですか。
○理事(石井桂君) 参ります。今閣議中だそうですから、暫らく遅れて参ります。
○田中一君 これは若し次官から御答弁できなければ大臣から御答弁願いたい。七月一分の暫管外はいつころ出るつもりですか。
○説明員(稲浦鹿藏君) まだ大蔵省からはつきりした通知がないのでございます。本予算については先に出しておりますが、それによつて今度は七月をきめるというようなことらしいのであります。我々としてはまだいつということはわかりません。
○田中一君 では、建設省としましては、七月分の暫定第をどのくらいに織込でおりますか、無論大蔵省に提出されたものがあると思いますから、若しその原案があれば大まかなところでもプリントでもらえれば結構と思います。それが一つ。それから大体本予算がこの十五日頃に出るじやなかろうかというように予想しております。恐らくそれと一緒に出るのかも知れませんが、御承知のように、国会による審議期間は、衆議院は六十日、参議院が三十日、九十日間あります。従つて、九月十五日が最後の日です。十五日に出るとしまして、見込みとしては…。無論それを七月三十日までに両方上げちやうなんというような暴挙は絶対多数を持たん政府としてはできないと思うのです。従つて、無論会期の延長というようなことが当然行われるものだと予想されるわけです。然らば、八月分の暫定予算を組むつもりかどうか、建設省としての意思表示を大蔵省にしておるか、或いは閣議で以てどういう発言をしておられるか、次官が次官会議で提案した、或いは大臣が閣議でどういう提案をしておられるか、そういう点も詳細に伺いたい。なぜそういう点を伺うかというと、今日労務者にしましても、請負業者にしましても、すべて公共事業費が計画的に出ないものですから、小さい業者はもう破産の一歩手前です。見通しができれば一応見通しのできる見方をするのです。これはまあ建設業者ばかりでなく、各産業共にそういう面があるので、我々建設委員会に属しておる者としましても、建設大臣はどういうお考を持つておるか、その点伺いたいのです。先ず次官のおわかりの範囲で伺つて、あと大臣でなければわからんことは大臣が来てから伺います。
○説明員(稲浦鹿藏君) 私の知つておる範囲というのは、先ほど申上げましたように、本予算を先にきめまして、それから七月予算をきめようというような大蔵省の案でございましてそれより一歩も進んでおりません。ただ建設省としては今田中議員のおつしやるようにだんだんと仕事も遅れ乗るような形になつては困るから、本予算のうちから七月暫定予算には相当何といいますか、繰入れて、今のような形じやなしに、現在やつておるような形じやなしに、或る程度きまつた本予算のうちから七月分に繰入れてもらうというようなことを希望したいと、かようなことは考えておりますが、それ以上のことは私としてはわかりません。
○田中一君 併しもう六月ですからね。十五日頃に提案されて、七月分のあなたのほうの希望というものは省議下決定していると思うのです、七月分は……、それを伺いたいと思うのです。
○政府委員(石破二朗君) 誠に事務的で恐縮でございますけれども、我々といたしまして考えておりますことは、本予算につきましては目下大蔵省と事務折衝中でございまして是非七月から本予算が実施できますように、建設省といたしましてはこれを最も希望いたしております。ただ国会の御審議の関係上それが不可能だという場合には、或いは七月分が暫定予算に組まれることも事務的には止むを得ん、かように考えております。ただそうなりました場合におきましては、七月分には過去四月、五月、六月の暫定予算に組まれましたようなことでなしに七月と申しますればもう工事の年度としましても相当経過しております、時期的にも非常に大事な時期でございます。七月分の暫定というものが組まれるといたしますれば、これに新規事業継続費につきましても相当多額を計上して頂きたいという希望を持つております。
○理事(石井桂君) 関係法案の御説明がございませんければ、只今建設大臣が御出席になりましたから、建設大臣はこのたび専任大臣として建設行政に携わられるわけでございますが、建設行政についての抱負と今後の御方針を伺つておきたいと存じます。又更にお伺いしたいのは、二十八年度の本予算も近々提出せられることになつておるわけでありますがこの予算のうちで建設省関係のことは、前回流産となりました予算とどのくらい違つておるのか、甚だ心配されている事情もございますので、その辺の状況についてお伺いすれば結構だと存じます。その他この際大臣にお伺いしたいことを次々とお伺いしたいと存じますが何でございますか、それでは大臣から一つ。
○国務大臣(戸塚九一郎君) このたび建設大臣の重職を命ぜられましたが、国家多難の折から今後とも皆様の格別の御協力御支援を賜りまして重責を全うして参りたいと念願いたしております。よろしくお願いを申上げます。
 なお、適当な機会に各局長から所管行政について御説明申上げることといたしますが、この機会に私から建設行政について所懐の一端を申上げて各位の一層の御支援を賜りたいと存じます。
 第一に、河川行政についてでありますが、御承知の、こと累年の災害による国土の荒廃甚だしく、産業経済の復興と民生の安定を著しく阻害いたしておりますことは誠に遺憾であります。かかる状態に対処いたしまして私といたしましては前内閣において推し進められて参りました施策の一環としての治水、利水の総合的多目的計画の実施という基本方針を踏襲して参りたい所存でありまして、この方針を中心にして強力に諸般の河川対策を推し進めて参りたい考えであります。これがためには河川管理の強化を図りますと共に、河川改修、多目的ダムの建設、砂防、災害復旧等の諸事業を積極的に且つ計画的に推進いたしたいと考えております。特に治水及び利水を総合的に考慮いたしました基本的な河川計画を各水系ごとに樹立いたし、河川を水源から河口に至るまで一元的に管理し、河川管理運営に万全を期して行きたいと存じます。
 第二に道路行政についてでありますが、御承知のごとく昨年新道路法が公布されまして、その後関係法令も整備いたし、又一級国道、二級国道も指定されまして、道路行政もいよいよ新段階に入つた次第であります。この新道路法の運営につきましては、これ又各位の格段の御協力を得まして、その完璧を期して参りたいと存ずるのであります。最近における自動車の急速なる発達と産業の進展、経済の復興に伴う貨物輸送量の急激な増大によりまして、道路に対する負担は深刻な状況でありまするが、かかる状態に鑑みますとき、道路の整備は誠に緊急を要するものがあります。ここにおきまして国土開発の基礎を開き、産業、経済、文化等の発展の動脈を確保するために、一段と重要幹線道路及び資源開発道路の整備の促進を図つて参りたいと存じております。これがためには、何といいましても財源が問題でありまするが、これが財源の確保についてもこの上にも各位の御協力をお願いいたしたいと存じます。
 最後に、住宅行政についてでありますが住宅対策は漸次軌道に乗つて来たと申すものの、終戦後八年目を迎えました今日、国民の衣食生活に比してその回復が著しく立遅れておりますることは甚だ遺憾とするところであります。かかる状態に鑑みて、政府におきましては住宅の絶対不足と、年々人口の増加に伴う住宅の需要を充足いたしますと共に、早急に住居水準の向上を図るため、勤労庶民住宅の建設に重点を置いた諸対策を遂行いたす所存でありますので各位におかれましても今後とも一層の御協力をお願いする次第であります。
 以上建設行政に関しまして所見の一端を申上げたのでありますが、そのいずれをとりましても国家の再建にとつて刻下の急務たる問題ばかりでありまして、その解決には幾多の困難と障害が予想されるのであります。幸いにして建設行政に深い御理解と御関心を寄せられる各位の御鞭撻によりまして、及ばずながらこの大任を全うして参りたいと存ずるのであります。よろしくお願いをいたします。
 なお只今委員長から二十八年度の本予算について建設省関係の予算がどういうふうになつておるものであるかというお話でございましたが、まだこれは内容が決定いたすところまで参つておりませんが、大体先に解散によつて流れておりました案の内容とほぼ違わない内容を盛ることになるだろうと考えております。で、殊にこの建設行政、建設事業というものが、季節との関係が非常に影響するところが多いのであります。七月の暫定予算を組むに当りましてはそういう点に十分の考慮を加えて参りたい、かような考えで大蔵当局ともその点については十分打合せをして遺憾なきを期したいと考えております。申上げるまでもなく四、五乃至六月の暫定予算につきましても、そういう意味で多少月割以上の内容を盛つておつたわけでありまするが、なお実施の上にも只今申上げるような季節的の仕事の意味を考にまして、十分の注意を払つて、できるだけの便宜な方法を講じてやつておるつもりであります。
 以上大体御説明申上げます。
○理事(石井桂君) 只今の大臣の御説明につきまして御質問又は御意見のあるかたはお述べ願います。
○赤木正雄君 今、大臣から河川行政について承わりましたが河川行政をずつと承わつている関係上、私は先ず河川というものはどういうものか、それから承わりたいと思います。但しこれは大臣から承わらなくても、恐らくはかの人がいらつしやるからそのほうから伺つても結構と思います。
○説明員(稲浦鹿藏君) お答えいたします。河川とは如何なることか、かようなお尋ねでありますが、現在の我々改正したい河川法にも考えておりますのは、河川は水源から河口に至るまで一体の有機的な働きをなしておるものでその水系全体が一つの河川である。かように考えて処理して行きたいと、かように思つております。
○赤木正雄君 水源とおつしやいましたが、そういたしますと森林地帯の河川という意味ですか。
○説明員(稲浦鹿藏君) 森林……つまり水源という意味において、森林とは少し意味が違います。水源の意味であります。
○赤木正雄君 水源と森林は意味は違うとおつしやいますが、森林も無論その一部は水源を形作ると思います。その観点からして水源を形作つておるところの森林はどういうふうに解釈になられますか。
○説明員(稲浦鹿藏君) 河川、つまり一つの流域を考えまして、いわゆる河の流域を一つの母体として、そしてそれに血管が丁度流れておるように、その流域を培つて行くところの働きをしておるものが、丁度いわゆる血管的作用をなしておる、それが我々の考えておる河川であつて、末端からその河口、つまり海へ流出する所まで全体の一系統が、これが河川であります。上流におきましても、極く何といいますか、渓谷に至るまで、更にそれから入つた細い流れに至るまで全部河川である、かような考えで技術的にも又法律的にもこれを処理して行きたい。かように思つておる次第であります。
○赤木正雄君 血管のように水を流す所は河川と、大体こういうふうに解釈されますが、それならば山林地帯にある土地も、やはり雨水を流します一部の血管と見て差支えないか、これはどういうふうに御解釈になりますか。
○説明員(稲浦鹿藏君) 毛細管もありますから、その点も河川は河川であると、かように思つております。
○赤木正雄君 私がかような学術的のことを特にやかましく申しますのは、河川行政とありますが、やはり砂防法というものがある以上は砂防行政というものがあるはずだと私は思うのです。大臣は河川行政の一環としてその中に砂防を入れたいということをおつしやいましたが、このところをもう少し建設省としても重視されなければならんと思う。殊に最近のように多目的ダムとして多くの堰堤を作つて、これをほうぼうに用意しまして、堰堤を作りましても、土砂で埋つてしまえば、何億の金を使つてもそれは無駄であります。この観点からいたしましても水源の問題に非常に大きな問題なのであります。それに加え、ややもすると河川行政の一環に砂防行政をぶち込んでしまう、これはそこに非常にお考えがどうかと思う点がありますから、この点を申述べたいために、いわゆる建設省のお考えになつておる河川というものに対して私は一応聞いたのであります。
 なお河川に対しての意見はたくさん私は持つております。併しそういう時間もありませんから申しません。それに関連しまして、又二十八年度の予算について少しくお話申上げたい。これは大臣はお聞き取り下されば結構であります。実はこの問題はこの前の国会にも、又この前の委員会にも事務次官には一応申したのでありますが、昭和二十七年の四月の四日の建設委員会の会議録の第二十二号をお読み下さればよくわかりますが、例の特殊土じよう地帯災害防除及び振興臨時措置法案というのを審議いたしたのであります。この内容は詳しく今申しません。ただ要点だけを申上げますと、その中に私は花山岡岩、風化土、その他浸蝕を受けやすい性質の土壌、これを防ぐための特殊土壌と考えていいか、この質問に対して提案者は、そのように考えていい、こういう答弁になつています。又若しこの法案を通過さした後におきましては、これは砂防法と余り変らないからして、砂防法に盛られる予算とこの法案による予算とが非常に変なバランスになつては困る。それについて詳しく私が質問いたしました。ところが野田大臣は、成るべくその間をうまくやつて行こう、こういうふうな答弁であつたのであります。又これは審議会の組織になつて、審議会がありまして、審議会の中には都道府県知事二人、都道府県議会議長二人、市町村長二人、市町村議会議長二人、農業者の団体代表者三人、こういうふうになつております。この法案をお出しになつた方々から見ますと、この法案を出すもともとの運びは、これは鹿児島或いは宮崎方面のシラス地帯に着眼されたのでありましようが、それでは先ほど申しました全国一般にある浸蝕地帯もこの法案を適用する、その建前からして、単に一局部の地方から今申上げたような委員をお出しになることはこれは不平等である、そういう観点から申しまして、私は、これは国内の各地方からしてこの委員をお出しになるように、こういうふうに申したのであります。それについて提案者は、大体その方針でやつて行こうということをはつきり申しておられるのであります。併しその結果を見ますと、この法案の審議の過程とは全然違いまして、殆んど初め提案者の意図せられたような局部的の方面からのみこの委員をお出しになつておるのであります。そうしてこの法案を審議した過程とは全然違つた特殊土壌地帯というものを先ず作つて、それによつてその予算を配賦される、これが現状なのであります。それで二十七年度におきましてはこのために三億円の金が計上されました。これは私はもうこの法案ができて止むを得んと思つておつたのであります。ところが二十八年度予算につきましては、今後できる予算でありましようが、この前、議会が解散になる前にできた予算については四十八億の砂防費の中で六億五千万円というものはこの特殊土壌塩帯にあるのであります。そういたしますと非常に砂防費が少いにもかかわらず、なお特殊土壌地帯としてこういう六億五千万円という予算が要つてしまう。而も甚だ変なことを申しますと、審議会というものは非常に妙なことで、例えて申しますと、鳥取県の大部分は特殊土壌地帯に入つておる。併し岡山県のほうは海岸だけしか特殊土壌地帯に入つていない。従つて砂防の見地から申しますならば、鳥取県は全部できるが、岡山県は最も必要とする山間部のほうの砂防はこの特殊土壌地帯の予算ではできない、こういう実に不都合極まることができております。これは岡山県のみならず、兵庫県でも或いは広島県でもさようであります。現に野田前大臣はこの法案を審議した結果、例えて申しますと、岐阜県の多治見地方、これは非常に特殊土壌の多い所であります。ああいう特殊土壌の多い所が特殊土壌地帯として仕事ができない、何とかしてこの法案を直さなければならない。非常に法の精神と矛盾して使用されておる、こういうことを私どもに申されておるのであります。こういう結果でありますからして、而もこれに対しまして建設省といたしましては、四十八億の中で恐らくその六億五千万円をこの法案の適用する地域に持つて行こう、そういう乱暴なことはなさらんと思うのです。
 併しこれは審議庁のほうで六億五千万円という予算を大蔵省に言つて大蔵省が出したのであります。審議庁は日本全体の砂防に対して何ら権限はない。つまりこの法案のために日本の砂防行政を根本的に打破しておる。そういう詰らんことをしておりますから、大臣は審議庁の詰らん言葉のために、そういう多くの予算が一部の地方に限つて出されて、その結果多くの府県が非常に迷惑しておる。この点を御留意下さいまして、二十八年度の予算としましては特に御高配下さるようにお願いしておきます。
○理事(石井桂君) その他御意見ございませんか。
○田中一君 先ず最初に伺いたいのは、本予算は何月からお組みになるつもりですか、建設省としての希望は……。七月分の暫定予算は当然お出しになると思います。併しそうしますと八月分は本予算に組込んで出すのか、或いは八月分の暫定予算をもう一遍出すつもりか、伺いたいのです。
○国務大臣(戸塚九一郎君) 先ほど申上げましたように、まだこれは決定いたしておらないのでありますが、大臣が先だつて議会でも答弁をしておつたように承知しますが、本予算は七月から先のものを一応組む、でその審議の途中になりますか、或いは早くなりますか、わかりませんが、そのうちから七月分を抜き出すといいますかして、七月分を別にと、こういうことであります。一応は七月から全部本予算、併しその中の数字をつまり七月分として分割すると言つたらいいでしようか、そういうふうな方針になるだろうと思います。
○田中一君 私は一遍骨格を調べて、予算の編成の法律的な内容を調べてみましたけれども、十分間違いなしにやつておると思いますので、建設省としてはその際、七月或いは六月十五日に、御説明のような本予算が提出されるものとすると、九十日の審議期間がないわけでしよう。衆議院六十日、参議院三十日、これは最高の審議期間です。そうしますと九月十五日になるわけです。そうすれば、まあ切抜ける自信を持つて八月中に本予算が上るお見通しの下に考えていらつしやると思いますけれども、若しこれが九月になつた場合には、今説明されたように本予算の中から七月分を別に切り取ると同じように八月分も切り取つて糊塗して行くというようなお考え方ですね。
○国務大臣(戸塚九一郎君) 御審議の模様では或いはそういうふうな事態が生じないとも限らないと思います。
○田中一君 そうしますと、大体今地方の中小の業者というものはもう参つているのです。もう少し本予算が早く上つてくれなければ、地方の県は平衡交付金並びに補助金が来なければ本格的な事業ができないわけです。そこで非常に困つているのですが、私はこれも希望ですが、七月も八月も本予算の中から暫定予算的な予算を切り取つて組む場合に大幅に……、例えば二〇%四〇%というのでなく、大幅に公共事業費を取つて頂きたいと思います。七月分として。今までのものを全部十月、十一月分ぐらいまで、八月になつたら来年の三月頃までも分捕るというような意気込みを示して欲しいのです。あなたが閣議で相当強く発言されれば、これは当然のことですから……。そうして取つても、且つひよつとしますと、七月も八月も台風が来るかも知れない、九月になつて災害があるかも知れないのです。従つてこれは大巾に取つて欲しいと思うのです。その大臣の決意を一つお聞きしたいと思います。
○国務大臣(戸塚九一郎君) そういう意味を抽象的ではあつたが申上げたつもりなんです。私の極端な気持を言えば、七月の暫定予算に本年度分全部入れてくれれば一番いいというくらいな気持はあるのですが、そういうことはちよつと余り恰好がおかしいかも知れない。殊に暫定予算という意味から自然形式論というものもありましようから、そこのところのかね合いはどうなるか。併し今お話のように、殊に寒冷地帯などはもうまごまごしていたら本年度分はできないという心配もありますので、そういう点今大蔵省に向つても強硬に言うているのです。ただ総額は先だつてのあれと同じ意味になるだろう、これももう少し新らしいことを附加えることもこちらの気持としてはありますが、そうすれば自然又審議が延びるというような心配もありますので、せいぜい一つ皆さんのほうに御審議のほうは早くお願いして、内容のほうは私はできるだけの工夫はいたしたい。それもつまり皆さんの御意向がどういうところにあるかということも多少考える気持で、大蔵大臣が、七月の暫定予算は暫らく審議の模様を見てきめたいと言つておられるので、この内容については、やはりいわゆる形式的な暫定的な意味を持たさなければならん内容もありますし、建設省の仕事のようにみんな取つておいてもいいというようなところもあると思う。その点がこれから考えられるところである、かように考えております。
○田中一君 今大臣の挨拶のうちに、河川行政について前内閣の施策をそのまま踏襲する、従つて多目的ダムを基本方針にすると、こう言つておられますが、これは無論河川行政の面ですからダムの建設が謳てあると思うのです。そこで現行の河川法では、この第五次吉田内閣が掲げておるところの旗印、これが非常にうまく行かない面があるんじやなかろうか。こういう点から先ほど事務次官から単行法を出して、事業遂行に支障のないようにしたいというような構想があつたというように伺つたのですが、河川法の審議も大分一生懸命衆議院でやつているようですが、なかなかこれも困難なようです。従つてやはり唯一の旗印の多目的ダムの計画を遂行するために、何とか河川法の改正を急速に行うというような強い意思はお持ちになつておりませんか。
○国務大臣(戸塚九一郎君) 意思は十分に持つておるのですが、こういうことはやはりいろいろ関係するところもありますもので、そこの話合いがつかずに無理な案を出したところで、却つて摩擦が多くて進行にまずいというようなことになつてもいかんので、成るべく早く関係するところの話合いはやはりつけて、そしてこの河州法の改正でも早くやりたいという気持はあるのでございますが、どういうふうに行くことが一番早くできるかということも考えて行きたいというふうに思つているわけです。先ほど赤木委員からもだんだんと河の問題でお話がございましたが、まあ河の定義とか何とかそういうことについては私はよくわかりませんが、要するに近代の河の管理ということが昔と大分変つて来ておるということ。水の始末、管理、そういうことを本当に一まとめにして考えて行く、扱つて行くというふうにならなければ、只今お話のありましたこの多目的ダムの建設かいうようなことにも自然不自由、不便なことが多くなつて参る。そういうことに一つ大きな狙いを持つて参りたいというふうに考えておるわけです。
 なお、砂防の問題もありましたが、これは河川の一部としての砂防の仕事とかいうふうに考えると、一部と言うと何だかおかしなように思いますが、重要度においてはどちらかと言うと砂防のほうが先決問題であるというような気持を多分に持つて参らなければならない。ただ、予算の配賦、予算のきまり方が多いとか少いとかいう問題が又別にありましようけれども、気持としては、河の管理をするということは、そのそもそもの水源地帯を先ず固く処響て行くということが一番大切であるということは、これは私言うまでもないことであると考えております。そういう意味では十分今後も注意をいたして参りたいというふうに考えておレます。
○田中一君 稲浦さんに伺いたいのですが、この多目的ダムの建設を遂行するために現在の河川法上困る面がたくさんあるでしよう。その点を一つあるかないか。若しあるとするならば、この点があるということを抜き出して資料として委員会に出して下さい。
○説明員(稲浦鹿藏君) 困つてできないというようなことはないのですが、但し非常に……。
○田中一君 できないということはないでしよう。それは国民を犠牲にすれば何でもできるんですよ。憲法で納得できるような、新憲法で保障されたような民権を護つてそうして遂行しろと言うんです。これは旧憲法時代の河川法なんですから、勿論やればできんこことはない。
○説明員(稲浦鹿藏君) 犠牲にするとか何とかそんな恐しいことじやなしに(笑声)まあ合法的にできないことはないんですが、非常に不便でありまして、手続なんかに相当余計な努力を払わなければならん。ですから規定を作つておけばそれによつて簡単に処理できるというようなことがありますので、先ほど官房長から申上げましたような多目的ダムに対する扱いだけは河川法と一つ別に、そういう事務的な扱いを簡単にするためにやろうじやないかというような意見が出ておりまして、それを今検討中でございまして、河川法の改正なんというような大きな問題ではありませんので、その点一つ御了承を願いたいと思います。
○田中一君 やればできると今おつしやつておりますが、無論やればできるんですよ。法律があるんですから……。併し新憲法の下にこの河川法が妥当だとお考えになりますか、現行河川法が……。
○説明員(稲浦鹿藏君) 悪いということはないのですが、旧河川法はずつと前からのいきさつ、歴史から考えまして、治水ということを立法精神として成立つておりまするので、その後にだんだんと時代の変化によりまして、水の資源を大いに活用しなきやならない、或いは灌漑用水で食糧不足を補うとか、或いは電力のために水を利用するというようなものが盛んに起つて来ましたので、現在の法律だけじや非常に簡単に書いてありまして、役人の裁量でやることでございますから、そこに間違いも起りやすいから、これをはつきりと一つ書いて便宜に直してやりたい、かような考えで、ただ併し河そのものを申上げますと、私から申上げるまでもなしにこれは治水が主体でございまして、河が完全に健全であつて然る後に水の利用ができるものでありますから、治水を主として利水を従に考えた、はつきりとした一つの法律の筋金を入れよう、こういう考えでございます。先ほど申しましたように、河川とか水系全体を考えまして、そうして治水を主体として健全に一つ河を養つて行き、然る後に水をうまく利用して行こう、こういう立法精神の下に新らしく河川法を改正して行きたい、かようなことでございまして、根本はそれですが、今多目的なダムと申しますのは、取扱いですからこれは詳しいことは河川局長がここに参つておりますから、一応構想を申上げたらと思います。
○田中一君 じや河川局長からいずれ伺いますが、私が言つているのは、今次官が言つたように現行法では十分に詳細に挙げてない。役人の判断一つで以て右にも左にも、東西南北どこへでも動けるような法律だということなんです。あなたがおつしやつていました。それがいけないんです。それを直さなきやいかん。それが癌なんです。これを直さなきやいかんということを私が申しておるんです。従つてこれを直して、国民全部が納得してこの多目的ダムを建設するのに支障がないように持つて行こうというのがこれが一番大きな狙いでしよう。これを河川局長にイエスかノーか一つ伺いたい。
○政府委員(米田正文君) 只今の多目的ダムに関する問題については、先ほど左記もありましたように特に多目的ダムの事業に関する法律を今準備しております。それはお話のように従来の河川法はそういうものを想定してない時代にできたものでございまして、今日の情勢とは非常にかけ離れたものでございます。従いまして今日ダムを中心とする多目的の事業をやるということになりますといろいろな不便を生じて参つております。それぞれの事項について、改正の点等を河川法でなくてダムの単独法として解決をしたいという意味で準備をしております。
○田中一君 次に伺いたいのは、大臣の道路行政についてですがプリントを頂戴しましたが、財源の問題を強く述べておられますが、この国会で曾つて衆議院だけ通つて、参議院は委員会は通りまして、本会議に上程ができなかつたといつた例の道路整備費の財源等に関する臨時措置法、これを政府は提案するつもりでありますか。それとも又これのほかに財源確保の方途をお持ちなのでごさいましようか。それを先ず大臣に伺いたいと思います。
○国務大臣(戸塚九一郎君) 前会議への法案につきましてはいろいろのいきさつもあつたことと存じますが只今政府が直ちに提案をしようというふうには考えておりません。併し場合によつては又政府として考える必要が生ずるかも知れませんが、それは又後の問題でございます。それから財源ということは必ずしも法案とは直ちに関連するものではないのであります。新道路法による一級、二級の国道も指定されたので、特に我が国の現状からすれば、道路については非常に多くの金を要するという意味で、何とか財源が確実に歩るようになつたほうが都合がいい、都合がいいと言つてはおかしいが、ただ一に道路の整備を急いで参りたいという考えを持つておるだけであります。
○田中一君 次にこの休会中二級国道の指定ができました。特定道路整備法に基いてこの国道にまでやはり貸付金をする意思かおありですか。或いは国道は原則として一級国道は国が当然すべきものだ、従つて有料道路であつてはならないというお考えに戻つたか。或いは指定された二級国道にもどしどし特定の整備法を以て金を貸付けて行くか、この基本的な方針を伺いたい。
○国務大臣(戸塚九一郎君) 道路の費用のことは今までは扱いがいろいろあるようでございまして、今後どういうふうにして行くかということについてはまだ決定はいたしておりませんが、直ちに今までの扱いを変えるということもなりかねると思います。今までの実情を次官からお答え申上げます。
○説明員(稲浦鹿藏君) 重要道路は御承知の通り非常に予算の獲得に困つてやつたようなわけでありまして、これは変則的なものでありまして、国道に対してはそういう方法はとらないのが原則でございますが併し例えば関門隧道のようなああいう大きな工事費が要するものにつきましては、現在の公共事業だけでは到底簡単に解決できませんので、こういう特殊な手段をとつておる次第でございます。原則としては国道には御指摘のような方法はとらないつもりでおります。さよう御了承を願います。
○田中一君 国道には成るべくしたくないという御意思だと解してよろしうございますね。
 次に伺いたいのは住宅行政の面でございますが、大臣は住宅の需要の充足と住居水準の向上、この二つを推し進めて行こうというような御意図の工うですけれども、この二つを推し進めて目的を達するための予算が取れておる、二十八年度に組んでおるという自信をお持ちですか。
○国務大臣(戸塚九一郎君) 二十八年度の予算でそれが十分であるというふうにはとても考えられないのであります。
○田中一君 そういたしますと、この中の二つのうちの一つを先ず重点的に推し進めてみようというような考え方はお持ちになりませんか。
○国務大臣(戸塚九一郎君) 二つのうちの一つというふうにはつきわと区別することは私困難じやないかと思います。引くるめた不足を少しでも多く充足して参るように進んで行くのがいいのではないか、こういうふうに考えます。
○田中一君 これはいずれ他の機会にやります。もう一つ伺いたいのです。金さえあれば家が建つのだというような考え方をやはり役所の方々が持つていらつしやるように考えるのです。私はもう少し、そこにいる委員長代理をしている石井議員もこれは建築家ですが、建築家に非常に大きな罪があると思う。あなたのほうには建築研究所があつて一生懸命研究しております。従つて技術的な面で、もう少し同じ財源であつてたくさんの住宅を供給しよう、或いは住居の水準の向上を図ろうというような考え方が持ち得ると思うのです。ところが少しもその点については代々の政府が考慮を払わないのです。ただ金さえあれば家ができるというふうな考えでのみ考えていらつしやるように思うのです。又日本建築が余り簡単な家を造りますと、建築家の失職になりますから、これも従つてしない。殊に請負の方々は簡単な規格住宅ができれば施行者のほうもうま味もないというような点で以て、建築界全体の住宅問題に対しての関心が非常に薄いのじやないかと思うのです。技術的な面に十分に金を出して、建築研究費を出しまして、もう少し抜本的な根本的な住宅問題の解決というようなものに当るというような意図はありませんか。ただ金さえあれば家が建つというような考えは、これは間違いです。その点はどうですか。
○国務大臣(戸塚九一郎君) 住宅の水準を上げるという黄味、或いはいろいろな面から多く建てるということ、よくするということ、この両方の面があると思います。私も専門家でないからその辺ははつきりいたしませんが、これは何か研究をしておるはずだと思いますが、あいにく住宅局長が来ておりませんから、どの程度の研究をいたしておりますやら、指導をいたしておりますやら、それはちよつと私からはつきり申上げるわけに参りません。いずれ他の機会に申上げます。
○田中一君 それから建築研究所は住宅問題解決について技術的な面においてどういう研究をしておるか。戦後今まで、二十七年度並びにずつと今日までどういう研究をしておるかということを一つ書類か何かで以て報告して頂きたいと思います。
 これで質疑をやめます。次の機会に……。
○石川榮一君 新らしい抱負を持つた戸塚建設大臣の構想を聞いて非常に心を強くいたしました。戦争後すでに八年にもなりまして講和をかち取りました今日、未だ河川を中心とする予算は非常に軽微のものでございまして、総予算から考えますれば、すでに一兆億にも達しようというのに、この建設省の中心を成す河川行政に投入する予算は、河川におきまして僅かに二百十億、砂防において四十七億、ダムの建設の継続の事業として一二十六億、合わせて二百九十三億、大体三百億程度総予算から考えますと三%、これで全国の荒廃し切つております中小河川も加えますれば二千本にもなります。十大河川は勿論でありますが、中小河川を合せますと二千本になります。この荒廃し切つた河川を以て取組むのに、総予算の三%程度でさような理想を持つて行くということは不可能だと思います。いつも私はそれを言うのでありますが、大巾に閣議において御主張願いまして、少くとも治山、治水、利水に関連を持つ問題に対して総予算の一割はお出し願いたい。そういうことを基本方針として御努力を願いたい。如何に理想を持ちましても、この程度の予算の獲得でありましては、どの河川も五十年乃至八十年、百年は待つのであります。少くとも、治山、治水、利水の計画からいたしましても、その実現は殆んど見るへき成績は挙らない。むしろ年々歳々災害に追われしよして、その復旧に没頭しまして、荒廃は依然として残つておるということになるのであります。どうか講和も成立ちまして自由な経済政策が立つのでありますから現在の内閣の方針も、私どもは与党でありますが、悪くはありませんが、殊に治山、治水、利水に対する予算の配賦は非常に少い。いわゆる認識が足りないこう考える。こういう観点に立ちまして、二十八年度予算も近く決定を見るそうでありますが、この機会におきまして大臣におかれましては一つ予算の獲得に十分な自信を持たれまして、御検討願いたいと思う。現在二十八年度の予算も不成立予算を通すということを中心としておるようでありますが、今年度は止むを得ませんといたしましても、二十九年度の、八月、九月になりますれば予算の問題も起ると思いますが、どうか二十八年度の予算も昨年度の予算を踏襲して頂くことは勿論でありますが、でき得ましたらばそれに若干の増額を要求して、そうして例えばそれが五十億でも結構です。治山、治水、利水に投入をできるような御尽力を願いたいと思います。ややもすると輸出の増進等に中心を置かれまして、投融資等を加えますと随分大きな予算をその方面に使つておるようであります。私どもは経済の自立は国土の保全、開発が中心だと思う。勿論差迫つた輸出入のバランスを取るということも大事でありますが、その基本は国土の保全が中心でなければならんと思います。現在の状況でありますれば恐らく五十年、八十年かかる。どの河川も殆んど荒廃し切つてしまう、こう思うのでありますが、今日の大臣の御挨拶を伺いまして非常に意を強うしたのでありますが、どうか更に閣議におかれて治山治水、利水に関する経費につきましては十分な御検討を願いたいと思います。
 そこで二十八年度予算を今御審議中だと思いますが、二十八年度の予算をもう少し建設省のいわゆる治山、治水、利水に関する経費を増加し得る自信がおありであるかどうか向いたいのが一つ。もう一つは総合的に河川を見まして、そうして総合計画の下に基本方針を立てるという御方針のようでありますが、誠に結構であります。この総合計画は少くともすでにできておらなくちやならんと思いますが、十大河川に対する総合計画はすでにできておりますかどうか、これを伺いたい。若しできておりますとするならば、これを一応プリントに刷つて頂きまして御配布を願い、これに関する財政措置をどうするかというようなお考えがありましたならば、それも加えて御説明を願いたいと思います。
 もう一つお伺いしたいのは、河川行政というものは年度予算というようなことでは非常に不安であります。できますことでしたならば、これは継続事業といたしまして、ダムだけは大きく幾つか継続しているようでありますが、少くとも十大河川というようなものは十年、十五年、止むを得なければ二十年計画でも結構です。そういう継続的な事業計画を立てられまして、閣議の決定を求めまして、そういう予算をスムーズに取り得るような施策を講じて頂きたいと思います。これに対する御見解を伺いたいのであります。
 それからもう一つ伺いたいのは、普通の年度から行きますと、三月の末日には大体年度予算がきまつております。それが出先に金が配賦されますのは早くて六月、遅くなりますと七月になります。御承知のように河川の改修或いは砂防、ああいう建設事業は一番気候のいい時に能率が上るのでありまして、三月、四月、五月、六月、七月、八月、台風期の来るまでに大体仕上げなければならん。そうでありますのに、いつも会計年度に拘束されまして、肝心の四月、五月、六月、七月頃Dときには殆んど、各業者は勿倫でありますが建設省の方々も予算がありませんので、殆んどなすべきすべもなく、連日徒らに日を過しておるというような状況であります。でありまするから一度直せばいいと思いますので、一度十五カ月予算を組んでもらいまして、そうして翌年の七月、少くとも四、五六、六月までの予算を前年度に坂つてしまつて、そうして七月の予算で丁度次の予算に間に合いまするから、そういうふうに一度なすつて頂くことができますかどうか。それが私は建設行政を工事面において促進する最も大事なことであろうと思います。ただ会計年度が三月で打切られるのだから止むを得ないということでありますけれども、これは幾らでも直せることであります。直して差支えないと思いますから、一度十五カ月予算を閣議で主張しまして、その大事な三カ月、翌年度の四月、五月、六月の三カ月の期間がずれる時に十分に工事が進行できますような方途を講じて頂きますために、十五カ月予算を昭和二十九年度に御主張顔つて貫いて頂きたい。そうなりますれば、あとの年次は今までと同じようになつて参りまして一向差支えないと思いますが、これらに対する大臣の御所見を伺いたい。
○国務大臣(戸塚九一郎君) 本年度の予算につきましては、先ほど申上げた通り御期待を頂きましても、卒直に申上げて増額ということは私困難だと思います。併しこの建設事業について只へ、石川さんがお述べになりました諸点は、私が立場を換えればすぐ言いたいことばかりおつしやつて頂いておるのであります。決して無為に考えるものではございません。本年度については今申上げるようにこの予算の編成方針が大体さようになつておりますのでこの際誠に必要と考えましても、建設省のほうだけを増額するというふうにはなりかねる、将来十分に御意思の点は尊重して行きたいと、こう考えます。
 それから十大河川の計画はほぼでき上つておるはずであります。御希望の通り図りたい。それから継続費これは私も全く御同感でありまして、今ああいうふうにやつておることは甚だ不便な点が多いというふうに思つております。これは大蔵省との関係もありましようが、よく折衝、たしまして、私どものほうでも是非そうすることが必要だというふうに考えておるのであります。努力をいたしたいと思います。
 それから最後に十五カ月予算、非常に面白いお考えだと思います。事務的な扱いがどういうふうでありますか予算の年度々々の編成というものから関係して、果してそういうことが実現できるかどうかわかりませんけれども、私も十分研究いたしまして、できるものならばそういう方法も講じられれば、誠に工事実施の上には好都合だと思い、よく研究いたして見たいと思います。
○理事(石井桂君) よろしうございますか。
 他に御意見ございませんでしようか。
○石坂豊一君 今皆さんの御説を非常に傾聴しておつたわけですが、大体皆当面の問題について話が尽きたように思いますが、私今、新内閣の出発する際において、一つ大臣の与えられた組織の中において仕事をせられるという限られた考えでなく、幸いに多年地方行政にも参与しており、これに対する中央に対するお考えもあつたことたろうと思いますが、取り分けこの国土を守るべき建設省としては如何にも範囲が狭く限られておるように私ども考える。建設省を作つた当時を考えますと、旧内務省の土木局一局に毛の生えたようなことになつている。これではいかんので、或いは水道の問題にしてみると、厚生省のほうばかりでなく建設省のほうに非常な関係を持つておる。先ほど来あつた治水問題にしましても、やはり行政機構の改革ということは、どうしてもこれはされなければならないので、臭い物に蓋をせいというわけにいかんのですから、先ほど赤木さんからお話のあつた河川の管理にしましても、始終その点について各省とも摩擦が随分起つておるようなことですから、これを一つ根本的に直すように、メスを入れるように一つ大いにやつて頂きたいと考えるのですが、それに対して例を挙げれば幾つかあります。又それをやつてできないで、先の野田大臣も手を焼かれたようになつておりますが併しやりそこなつたから黙つておるというわけにはいかんので、予算の査定にしましても、改進党は四百五十億からの査定をしろ、ただ大雑把にやつて見ましても、それをやろうとすると自然行政改革ということが出て来る。早晩それはなくちやならん。そういう方面において一つ大臣は思い切つて計画を立てて、これを実現させるように一つ御努力を願いたいと思います。勿論これは各党の政務調査会その他で以て重大なる関係もございまして、ひとり大臣にお任せするわけではありませんが、併し行政を担当せられる側において一歩進んでお考えを頂いたらどうだろうか、ごう考えます。私どもは中央へ来ては国政を論じますが、地方に行くと皆それぞれの地方の問題に触れておるのであります。随分これに対しては中央機構の複雑な関係上困つておる問題も多々あるわけであります。又大臣の説明でも、道路問題を取上げてみましても、法律はできましたけれども、この運営につきましては随分困るであろうという点も考えられますが、道路整備法も議員提出で出ておりますが、美はこれはできれば政府提出にしてやつて頂ければいいのだけれども、それができないから議員提出でやつておる。これらの方面の打開もあります。或いは又建設省で殆んどどこでも触れていない、各課の中でちよつと触れている海岸のことにしましても、これは実は四面環海の日本としては非常にこれは重大な問題です。而もこれを建設省の各課の配列の中にそれが加えられていない。これらにつきましても、私どもは現に非常な妨害を受けておることを痛切に感じておりますので、海岸法の設定は勿論必要でありましようが、これらに対する打開策として建設省において大いにこれらの運営を図つてやるというような機構を立てて頂きたいと思いますが、この点に関して一つ大臣の御新任の際にもうすでに前からやつておられましたけれども、重ねて専任大臣として一つおやりになる御抱負のほどを一つ伺うことができれば幸いに存じます。
○国務大臣(戸塚九一郎君) 只今御指摘の点は、従来恐らく国の機構というような問題と併せて考えておらない人はない。私はそれらについて相当研究というほどではありませんけれども、考えておるつもりであります。ただここで大きく吹きましても、却つて禍いのもとになるくらいのもので、今ここでどうこう申上げておくことは差控えておきますが、私どもといたしましても只今御心配のような点は本当に大切なことだということは十分考えておるつもりであります。その点御了解願いたいと思います。
○理事(石井桂君) ほかに御質疑はございませんか。
 御質疑がございませんければ、本日はこれにて散会いたしたいと思います。
 散会いたします。
   午後零時十六分散会