第019回国会 通商産業委員会 第4号
昭和二十九年二月五日(金曜日)
   午後一時三十五分開会
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 出席者は左の通り。
   委員長     中川 以良君
   理事
           松平 勇雄君
           藤田  進君
           小松 正雄君
   委員
           小林 英三君
           西川彌平治君
           岸  良一君
           豊田 雅孝君
           海野 三朗君
           西田 隆男君
  国務大臣
   通商産業大臣  愛知 揆一君
  政府委員
   通商産業政務次
   官       古池 信三君
   通商産業大臣官
   房長      岩武 照彦君
   通商産業省鉱山
   局長      川上 為治君
   通商産業省公益
   事業局長    中島 征帆君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       林  誠一君
   常任委員会専門
   員       山本友太郎君
   常任委員会専門
   員       小田橋貞寿君
  説明員
   通商産業省公益
  事業局業務課長  生駒  勇君
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  本日の会議に付した事件
○通商及び産業一般に関する調査の件
 (通商産業政策の基本方針に関する
 件)
 (電気料金に関する件)
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○委員長(中川以良君) それでは只今より通商産業委員会を開きます。
 本日はかねてお打合せを申上げておりました通りに、電気料金の値上げの問題につきまして審議をいたすことにいたします。御承知のごとく一月二十日に電気事業者より通産大臣に認可申請書が提出されました。目下この申請書に基きまして主管局である公益事業局で審査をいたしておりまする状況でございます。今回の改訂案は料金制及び割当制の変更を含んでおりまして、極めて複雑でございまするので、現下政府が緊縮政策を以ちまして物価の引下げをいたしておりまする方針にも至大なる関係がございますので、当委員会といたしましては飽くまで公正なる立場におきまして、慎重なる調査をいたしたいと存ずるのでございます。本日は調査の第一歩といたしまして政府側より申請書に含まれました制度上の変更並びに料金の値上げ案の内容等につきまして、説明を求めることにいたしております。なお本日審議の途中に通産大臣の時間がとれましたならば、四、五十分程度の出席を求めることになつております。通産大臣が出席されましたならば、一応この調査は一時やめまして、通産大臣に対しまする質疑をいたしたいと存じまするので、さように御了承頂きたいと存じます。
○政府委員(中島征帆君) 去る一月二十日に提出されました電気料金改訂の申請につきまして簡単に御説明申上げます。
 電気業界におきましては二十六年以来電源開発に努めておりましたが、二十七年の五月に現在の料金が定りまして、その後二十七年、二十八年、更に来年度まで考えますと九年、この間におきまして開発が進行いたしました結果、新らしい発電所が続々と稼働いたしまして、新規の供給力として入つて来ておるわけであります。ところが特に戦前までに建設されました発電所の原価とその後建設されました新規発電所の原価というものを比べるというと、そこに非常な開きがございまして、大ざつぱに言いまして約三倍近くでありますが、それだけの高い発電所が稼働いたしました結果、新旧平均いたしましてもかなり原価の高騰を来たす、こういうことのために、どうしても料金改訂は近い将来においては免かれがたいということで、昨年の秋以来業界におきましても、この点を検討しておつたわけであります。それが今年の一月に一応申請書として提出されたわけであります。当局といたしましても、この問題につきましては当初から相当研究もいたしておりましたが、特に今度の改訂に関しまして一番問題を投げましたのは、原価高騰による料金の引上げということのほかに、只今委員長の申されました通り、制度を改訂いたしまして、従来の料金制度、いわゆる大口に対しまする割当制度を廃止するという意味におきまして全面的に改訂しておる、この点が併せて申請の内容となつております結果、料金改訂の結果、或いはその影響等につきましての観測が非常に面倒になつて来ておる、この点が一つの大きな特徴であります。私のほうでは昨年の秋以来、特に現在まで検討いたしておりますのは、現実に原価がどうなるかということもありますけれども、それより前に、先ず来年度の需給計画がどうなるか、それからこの制度を改訂いたす場合にはどういうふうになるか、制度の改訂によつて新らしい料金制度というものが極めて公正であり、妥当であるという場合は結構でありますけれども、それがそういう結果にならない場合、或いはむしろ制度の改訂は不適当だという結論の出ることもありますので、その点につきましてどういうふうに考えるべきかということを十分検討いたして来たわけであります。一応これにつきましての結論は今後の問題でありますけれども、我々の基本的な考え方といたしまして、現在極めて大口の需用に対しまして実施いたしております割当制度というものは、今日までの実施の結果から見ましても、いろいろな弊害もありますので、又供給力がかなり増加いたしました今日におきましては、いわゆる使用制限という意味も兼ねたこの割当制度というものは廃止すべきである、むしろ電力の料金制度を最も明瞭にするためには、過去におきまするように、料金を一本化いたしまして、一段の料金で以て如何なる需用に対してもこれで支払うということにするのが最も適当である。かように考えておるわけでありますが、そこまで現在の段階として行き得るかどうか、又若し行くとすれば、どういうふうな形で行くべきかという問題につきまして、特に公益事業局として研究をしておつたのであります。大体の見通しといたしまして、現在のこの割当制度は、来年度におきましては廃止しても差支えないだろう、むしろ廃止すべきであろう、但し今日行われております二段料金制というものは、現在のところ二十九年度の見通しを立てましても、大部分の地区においてはまだ廃止することは困難である、一、二の場所におきましては、これは完全に一本化もできますが、大部分の所においては二段料金制をとらざるを得ない、そうしますと、二段料金制をとつたときに、初めの一段、つまり安い電力料金をかけられるところの数量をどういうふうにきめるか、従来はこれを割当で以てきめておつたのでありますが、それを如何なる方式で以てきめるかということにつきましていろいろ検討を加えておつたのでありますが、結局におきましては一定期間の実績をもとにしまして、これにいろいろな係数を掛けまして、それで自働的にその需用家の一段料金を以て使用できる数量を算出する、こういうふうな方式を作つたらよかろうということになつております。そこでそのいろいろな算式でありますけれども、これにつきましてそのやり方如何によつては非常な不均衡も出ますので、結果においてそういう算式が極めて公正な形になるようにということで、或る程度個別にも検討いたしておりまして、一応電力事業者としては、それに対しましての業界としての結論を得まして、今度の申請になつておりますが、その上り方が果して最終的にうまく行くかどうかという点につきまして特にまだ制度上の問題として検討を加えつつあります。それから勿論それと併せて今度は原価の高騰による値上げというものにつきまして更にどう考えるかということになるのでありますが、これにつきましては一応基本的には新規発電力の増加のため原価が高騰するというこの事実だけは我々は認めざるを得ないのでありますけれども、それをどういうふうに見るか、又或る程度上るといたしましても、それを何か他の面で吸収できるか、こういう点に対しまして我々としては大いに努力しなければならぬわけです。で現在まで私どもといたしましては、できるだけ原価の面で高騰が抑制されるような方法をとる必要がある、こう考えまして、特に税金或いは金利というものの引下げを今日まで関係方面と交渉いたしております。これによつてできるだけのものを吸収して、更に原価の見方につきましてもできるだけ公正に検討を加えて値上げを抑制する、或いは値上げの幅をできるだけ少くしたい、こういう考え方で以て現在なお検討を続けておるわけであります。これを手続的に申しますと、二十日に申請書は受理いたしておりますが、目下そういうふうな点で制度並びに原価につきまして検討を加えまして、これに併せまして各方面の意見も十分拝聴しているわけでありますが、特に公共事業令の規定によりまして料金の改訂を許可する場合には、聴聞会を開く、こういうことになつております。聴聞会には相当の予告期間も要りますので、或る時期になりましたら各地区で聴聞会を開きまして、一般の意見も聞いて最後に最終結論を出す、こういうふうな意図を持つて今進んでおるわけであります。
 そこで今度の値上げの具体的の内容でありますが、原因につきましては、これはいろいろございますけれども、大部分の原因は先ほど申しましたように新規発電力の追加による原価の高騰ということが一番大きな原因になつております。ここに配付されております資料の中で薄いほうの上に図面のついた表があると思いますが、この一番上の表が新規発電力の増強の図であります。つまり現在の料金ベースになつております二十七年度以降二十八年度、二十九年どれだけ追加されたかというのがこの図面の斜線によつて示めされておりまして、広い部分がそれ以前のものであります。大体こういうふうな割合によつて新規発電所が現実に動き出しておる、こういうようなことであります。それから二枚めくりまして、新旧原価比較表という表がございますが、これが今度の申請の内容となつております原価の概略の数字でございますが、これを二十七年度にきめられた現在の料金に織込んでいる原価と比較いたしましたのが、この表でございます。これで御覧になつて頂きますと、第一に一番下の欄に純総括原価とございますが、これが現行料金織込みでは一千四百四十七億という数字になつておりまして、これが申請原価では二千百億ということになるわけであります。結局、その差が六百五十四億が原価的に殖えるということになるわけでありますが、その内訳を見ますというと、一番上の資本費の面におきまして、資本費全体といたしまして四百六億殖える。従つて六百五十億のうちの七割ぐらいの程度のものが資本費で殖える、こういうことになつております。資本費の内容といたしましてはここにあります通り減価償却、利息、こういうところが非常に大幅に殖えるのでございまして、その他租税、配当、準備金という、そういうものが上つております。それから一般経費のほうは百七十九億の増でありますが、これは内容といたしまして燃料費、維持費、人件費となつております。燃料費は御承知の通り石炭費でありますが、石炭は無論炭価の関係は考えなければなりませんが、火力発電量というものが非常に殖えますので、その結果絶対額が殖えると、こういうことになつております。それから維持費はこれは修繕費等でありまして、これも全体の設備が殖えればそれだけ殖える。人件費は一昨年の暮でありますか、賃金ベースの改訂によりましてその当時の織込原価よりかその分だけ殖える、こういうふうな計算で総額百七十九億という一般経費の増加を見ております。その他用水費その他の増加を加えまして結局においてトータル六百五十四億が原価的に殖える、こういうことであります。これは無論原価の面だけからでありまして、これに対しましては当然新規の発電によります分が収入として殖えて参りますから、この総括原価と、それから現在の料金によります予定収入額というものを比較いたしましてその差額がどうなるかという、それが結局それだけの分を料金にかけて上げなければならん、こういうふうな行き方になつております。こういうふうな内容の申請を各社総合的にいたしておるわけであります。
 それからその次の色の変つた表がございますが、これは通産省のほうで作りました表でございますが、税金或いは金利の面においてどの程度のものが軽減できるか。これにつきましては昨年の夏以来、特に税につきましてそこに上つておりますような費目その他によつて相当な軽減をしてもらう、更に金利につきましても開銀の金利を五分にしてもらう、そういうふうな要望をいたしたのでありますが、それがだんだん交渉の結果比較的実現性に富んだところまで、その程度まで行けるだろうというふうに落しましたのがここにあります軽減額という数字であります。一番左の現行というのが現在の税制によりますそれぞれの税或いは金利の負担額でありますが、それに対しまして要望案の右のほうにありまする例えば事業税につきましては外形標準の〇・八%ということになつておりますが、そういう要望をいたしております。仮にこれが通れば事業税といたしましては現在収入の一・六%を〇・八%にすることによつて十七億三千三百万円だけの減税になる、こういうふうなことであります。固定資産税、法人税等につきましてそれぞれ右の欄にあるように要望いたしたわけであります。これがその通り通りますというと、合計欄の七十四億五千百万円ということでございますが、七十四億程度のものが税金及び金利の面で軽減される。そういたしますと仮に原価が二千百億円ということになりますと、それに対しまして七十四億だけは軽減されますので、三・五五%だけが安くなる。従つて現在電気業者が持つております一割四分四厘という平均の数字、それから三分五厘五毛だけは引かれてよろしいということになるわけであります。これに対しまして地方税、国税とも大体目下固まりつつありますが、現在までのところ開銀の金利の六分五厘というのは確定いたしておりますが、あとの税につきましてはこちらの希望のところまでは行かない。例えば事業税につきましては事務的折衝の段階におきましては一・六を一・五にする、それから固定資産税につきましては要望の中の既設分一・五%というのはこれは認められておりますが、耐用年数二十五年以上一%というものはこれは容れられませんで、ただ特に新設部分に対しまして一・五%を六分の一程度にするというふうな案が出ております。それから法人税につきましてもこれは所得の四二%という税率は変えませんで、新規の増資分に対します配当金の或る程度までの損金算入という原則が立てられておりまして、ただいつからの増資にするかということについてはまだ確定いたしておりませんが、そういう点で問題はまだ一、二残つておりますが、おおむね現在までのところでは三・五%にはなりませんで二%余りの程度までしか行つておりません。その他この一番下にあります電気ガス税でありますが、これは発電の原価には直接入つておりません。入つておりませんけれども、需用家の負担としてはこれだけ加算されますので、特に影響の大きい需用家に対しましては電気ガス税を軽減する。無論我々の立場から言わせれば電気ガス税というようなものはその性質は極めて適当でないので、むしろ全廃してもらいたいという要望も一時はしておりましたけれども、地方の財政事情等の関係から全廃ということはやはり不可能であるということでありますので、できるだけ免税の範囲を拡げてもらうように折衝いたしておるわけであります。
 それからその次の表が合理化の経費という表題を打つておりますが、これはほんの部分的な資料でございますけれども、現在いわゆる合理化と称せられておりますのが従業員数の軽減でありますとか、石炭消費率の低下、利用率の向上というふうなことが一応合理化の一つの目安になつておりますが、それが戦後どのような状態になつておるかということであります。一番上の欄が発電量であります。その次が販売量、この差額が結局ロスで消えてなくなるというようなものでありますが、従つてその次のロス率というのが途中でなくなる電気であります。これは結局におきましては操作の問題もございますけれども、送電施設等を改善することによつてこのロスをできるだけ改善する。そうするとそれだけは原価が低下いたしますので、ロスの軽減につきましては特に戦後力を入れております。この表で御覧になります通りに、例えば昭和二十三年、二十四年におきましては三一・七%というふうな、約三分の一に近い電力が送電途上におきまして損失されておるという状況でありましたが、その後だんだん改善されまして、現在では二四%台に来ておるというふうな状況であります。これは各国の実例を見ますというともつと低くて、二割以下でありますけれども、日本の場合におきましては水力発電が電力の大部分であり、而もそれはおおむね山奥から送電されるというふうな関係からロス率が各国並みに行かないということは、これは日本の電力の性質上止むを得ないことでありますけれども、これを更に二割程度まで近付けるような努力は今後もやるべきであろうと思います。二割以下に下げるということは技術的に不可能ではないけれども、それには非常に多額な資金を要して、却つて原価的にはマイナスになるだろうというのが技術的な見方であります。
 それから従業員数におきましても、二十三年におきましては十四万五千人おりましたのが逐次減少いたしまして、十三万三千までになつております。二十七年から八年、九年とこうかけまして火力にいたしましても水力にいたしましても相当大幅に発電所が殖えますので、その結果二十八年度以降は若干の増加は止むを得ないかと思われますが、大体こういうふうな経緯を辿つておるということがこれでわかるわけであります。従いまして従業員一人当りの販売電力量を見ますというと、十五万三千キロワツト・アワーから逐次増大いたしまして、現在では二十五万というふうなところまで来ております。従つてそれだけ能率増進ということが言えるのじやないかと思うのであります。
 石炭消費率もこれは設備の補修改善、或いは新らしい高能事の機械の据付等によりまして逐次向上いたしまして、一キロワツト・アワー当りに使います石炭の量が初めは一・〇六でありましたが、現在では〇・八一、一キロワツト・アワー当りの石炭量が〇・八一キログラムということになつております。
 それから利用率でありますが、これは設備がどの程度利用されるか、つまり或る一定の出力を持つておりましても、それが操作その他がまずいために十分に利用されない場合には、残りの部分は能力的にはロスになるわけでありますが、それが漸次向上いたしまして、殆んど現在では最高限に近い九三%まで来ておる、こういう数字であります。これにつきましては又御批判もあろうかと思いますが、一応こういうふうな合理化のあとを辿つておることはおわかりだと思います。
 これは通産省のほうで作りました資料でありますが、いま一つの電気料金改訂理由という資料であります。このほうは連合会のほうから今度の申請に関連いたしまして提出されております資料でありまして、改訂の申請書のいわばサム・アツプしたものであります。前のほうにはいろいろ説明がありますが、広い表の一番初めに新旧料金収入比較表というのがあります。これが一番簡単な全貌でございますが、これで御覧になつて頂きますと、これは地区別になつておりまして、その一番下の欄の右のほうに一一四・四、これが全国平均の値上率でありまして、それを電燈、電力というように分け、現行と新制度というふうに比較いたしますのがこの趣旨でありまして、例えば三行目の東京、電燈につきましては一割五分、それから電力につきましては一割四分というのと、一割六分五厘の二つ数字があります。下のほうの括弧のついておるのは各地区ともそうでありますが、北陸、東北等は別でありますけれども、火力発電の非常に多いところでは電力の発電原価というものが石炭の価格に相当左右されますので、一応原価によりました単価というものがそれより以上に大幅に上つた場合、或いは下つた場合にはそれだけのものが電気事業者にとつては利益或いは損失となるわけであります。いわゆる石炭条項というものも料金改訂の中に入れまして、石炭が下つた場合にはそれに相当するものを電気需用家に還元するという制度があります。これは電力に対しましてだけありまして、電燈にはその計算が非常に細かくなりますのでその制度をとつておりませんが、電力についてはそういう制度をとつております。従つて本年度は御承知のように石炭がかなり下つております結果、料金制度面から想定されます電力料金よりも、実際に入つておりますものはそれよりは比較的安い値段であります。その割引かれた値段と料金と今度の新規制度による料金というものを比較いたしますと、この括弧の中にありますように、例えば東京の場合は一割六分五厘になる、こういうふうになつております。従つて制度上の電力料金と比べると一四%でありますけれども、実際に払つておる電力料と比べるというと一割五分になるというふうに御理解になつて頂きたいと思います。
 一番下の欄が電燈と電力の計であります。これは各地区それぞれに値上率が違つております。これは原価高騰の一番大きな理由が資本費の増嵩、従つて開発の結果に基く資本費の増嵩でありますが、特に開発が急に大幅に拡がつております地区におきましては、それだけ値上率も大きくなる、この辺が一般になかなか御理解願えない点でありますけれども、要するに現在の既設の発電に比べまして新規の発電原価というものは非常に上つておるということが認められるならば、新規の発電の割合が大きく追加される地区におきましては、それ以上値上率が大きくなるということになる、従つて例えば東北或いは北陸というふうに最近の年度におきまして電源開発の特に進捗いたしました地区におきましては、ほかの地区に比べて値上率が大きく二割四分或いは二割二分、こういうふうになつております。それから東京は一割四分という数字でありますが、関西はこれは開発の関係もありますが、その他の関係から見て比較的値上率が低くて済んでおりますが、中部はこれは特に殆んど一番高いくらいの値上率になつております。これは現在の中部の料金ベースがどちらかというと比較的に低いというふうな関係からそうなつております。従つて今度の場合は総括的に申しますというと、いわゆる水力地区におきましての値上率が高くて、西のほう、つまり火力を主とする地区におきましては比較的低い、従つて裸の原価と比べますといわゆる地域差というものがこの面では若干でありますが、狭まつておる、こういうわけであります。
 それからその次にはいろいろ細かい表がありますが、これは一々御説明するのも大変であります。又私にもよくわからん点もございますが、要するに今度の料金制度を改訂いたしました結果、できるだけ一本化に近付けるという意味におきまして、東北電力とそれから北陸電力、この二つは一本料金でやる。その他の地区はいわゆる二段料金制をとりますが、二段料金制をとる地区におきましても五百キロワツト以下の、電力その他の電燈を含めまして五百キロワツト以下のものにつきましてはこれは一本化する。従つて五百を超える部分の大口料金について二段料金制をとるという意味で全部が整理されております。そういうふうな制度をやりますために、例えば電燈につきましては現在では標準料金と追加料金と非常に開きがありますが、これを一本化しますためにその中間できまるわけでありますから、それできまりますというとそこに従来の電気の使い方如何によつて非常に負担の殖えるところと、それから楽になるところと両方出て来るわけでありますが、それができるだけ公正に出るように、例えばそれを調整するためにアンペア制でありますとかいろいろな工夫をこらしておるわけであります。そういうふうな配慮がこういう細かい表によつて出て来るわけであります。同じ電力につきましても需用電力料金というものは固定した基本料金というものをとつておりますが、これも現在では契約電力に対しましてとつておりますけれども、実際に使う最大電力に対してかけるということによつて負担の軽減を図るというふうなことも考えられておりまして、そういうことが非常に複雑な形でここに出て来ておるわけであります。個々のものにつきましてはそれぞれの表によつて御了解願いたいと思うのでありますが、それぞれの需用区分につきまして現行のものと改正と比べた場合にはどうなるかということで出ております。
 真中辺に折込んだ表がございますが、これが全体のものを一覧表にしたわけであります。非常にこれは細かいわけでありますが、その次の表は大口電力新旧料金率表ということで、これは大口だけ取上げて見たわけでありますが、これによつて見ますというと、例えば大口のこれは電圧別に料金がきまつておりますけれども、普通高圧と第一次高圧、第二次高圧、一番初めの北海道を見ますというと、現在では需用料金といたしまして三百六十円乃至三百三十円、これが先ほど申上げました基本料金的なものであります。それから電力最料金といたしましてはその下に二円七十銭、二円五十銭、二円三十五銭といろいろございますが、こういうものがあります。更に一定の枠以上のものにつきましては追加料金としてこれの三倍ほどになります八円というものをとつております。これが現行の姿であります。それを今度改正いたしまして、需用料金のほうは四百三十円、これはノミナルは上りますが、需用電力のとり方によつて必ずしもその通りこの比率は上らないわけでありますが、四百三十円という需用料金をとります。それから電力料金といたしましては、標準料金、これは大口でありますから標準料金、追加料金、一応二段の区別がやはりつくわけでありますが、できるだけ一本化の方向に進むという趣旨におきまして標準料金のほうを少し上げ、追加料金のほうを少し下げる、その結果が標準料金は三円六十銭、追加料金は六円五十銭、一応こうなるわけでありますが、これは上期と下期、豊水期と渇水期のものでありまして、渇水期のほうは少し高くなる。それでその影響がどう出るかということでありますが、ただこの右左の比率だけがそれぞれの需用家にかぶつて来るということではなくして、平均的にはそうなりますが、従来の、現行の場合には標準料金でどのくらい使い、追加をどのくらい使つておつたか、この更正比率によりまして今度は改正されました結果がどう響いて来るかということが非常に違つて来るわけであります。全体の平均では例えば北海道が一割二分であれば他もそれに従つて上るということになります。個々の需用家をとりますと、従来標準の電力ばかりで済み、追加は殆んど使つておらないという需用家は、今後は少くとも二円五十銭が三円六十銭になるというように相当大幅に上るわけでありまして、標準を八割使い、追加を二割使つておつたというような需用家に対しましては、追加の料金の額が少い結果、それほど大きな値上げにはならない、個々の需用家によつて常非に影響が違つて来るわけであります。それが殊に産業別の個個の需用家によつて違うということは、制度を改正します場合には、つまり同じ業種であつても、例えば実績或いは割当等の関係からいたしまして、従来極めて比較的他の業者に比べて安い料金を使つておるというものが今度の改正によつて高くなるということは、或る程度止むを得ないと思いますが、ところがグループごとにこれが非常にアンバランスになるということでは適当ではありませんので、そういう点がないというようなことでできるだけそこを調節するような方法を現在考えて、この制度の内容を検討いたしておるのであります。まだこの点につきましても、我々の結論ははつきり出ておりません、個別的にこれを調べておるわけであります。現在の申請されました電力料金の値上率各社別の姿、その内容というものが大綱はそういう程度でありまして、今いろいろこの申請されました案につきまして各方面からの批判があるわけでありますが、こういうふうに非常に料金の値上げと制度の改正と重なつております。而もその影響が個別非常に違つて参りますが、これに対する批判というものが非常にむずかしいのであります。的確に新らしい料金制度というものを理解して計算するというと、もつと違つた数字も出て来る、こういう場合もあります。又現在提起されております料金制度のやり方が殆んど適当でないために更に今後これは変えなければならないという部面も出て来ましようから、今後これをどういうふうに当てはめて行くか、又こちらとして考えるかということも、だんだんこれは時のたつに従つて各社、需用家の考え方も我々の考え方もそれぞれ違つて来ると思うのであります。現在ではそういう複雑な姿に対する影響等考えまして、必ずしもこれに対してその通りのものがそのまま出るというふうにはならないと思います。そういう点もできるだけこちらとしても説明をし、又考えながらこの料金制度乃至は値上げというものにつきましては、最終結論を出したい。こういうふうに考えておる次第であります。
○委員長(中川以良君) それでは只今説明のありました資料に基いての質疑を先ずして頂きます。何か不明の点等ございましたら。
○藤田進君 今出ておる資料はこの間もらつたものとちよつと比べて見ると若干違いますが、二通りもらつておりますが、今日ももらつたのですが、電気料金の改訂の、日付は同じですが、ちよつと違つておるように思いますが、今もらつた途端に合わして見たのですが、併しいずれにしてもこの表は政府当局から説明を受けるのは至当でない。私ども本日政府の電気料金に対する態度なり、その経過を聞くに当つては、もう少し具体的に進んでいるものと予想していたわけです。併し今出されている資料は、これは電気事業連合会事務局というところで出している資料ですから、これについて今直らに政府に聞くことでなく、これはそれぞれ値上げ申請しておられる会社を呼ぶことになつておるわけですから、ここで聞くべきではないだろう。ただこの資料に対して、政府自身がここに内容的に、どういう判断、食い違いがあるかないかを質す必要があるかも知れませんが、この資料だけの内容に限定しての質問はもうない。従つてこれは議事進行としては当該会社を呼ぶ予定ですから、これに聞かれるのが至当ではないかと思うのです。従つて私はむしろこれは本日一日の予定であつたわけですが、爾後関係会社を呼ぶ予定であつたわけですが、これは今公益事業局長から聞いてもわかるように、電気税なら電気税はこの際これを全廃したいと思つていたが、これができないということで、なぜできないか、やはり吉田内閣の上においてできないのですから、責任者がいないと、これはやはり或る資料の末梢のことを聞くだけになると思う。従つてそういう態勢を整えてもらわなければやはりいけないのじやないか。愛知通産大臣は昨日あたりやかましく言つているように、繰合して出てもらわなければ、もつと基本的な問題が、これは料金に関連してあるわけですから、そういうふうにやつてもらいたいと思います。
○委員長(中川以良君) 藤田君は遅れておいでになつたのですが、今日は大臣は衆議院の予算委員会に出ておりますので、これは決して予算委員会を優先的になさつたわけではございませんが、すでに質疑の通告を受けて答弁をしているようでありますので、その合間約三時半頃から一時間くらいの出席はできるというので、それだけでも一つこの際当委員会に出てもらおうということで、委員長は今話をしております。三時半頃から出て参りましたら、一応公益局長に対する質疑等を取りやめまして、大臣に対する諸般の一般質問の継続をやろう、こういうふうに先ほどお話をしたわけであります。
○藤田進君 と申しますのは、昨日の予算委員会における大蔵大臣の答弁ですが、これを見ると、電気料金を上げるべきではないという意味の答弁がされておる。それから通産当局は、曽つて岡野大臣の当時は、いろいろ質した結果、四月から何とかしなければならんと言つて、これは今度お変りになつたわけですから、新らしい方針になつているのかいないのかということで、枝葉末節の問題よりももつと政府の態度を質さなければならん問題のほうが大きいわけです。従つて他の委員で資料についてまだあれば、特にないと思いますが、あれば……。
○委員長(中川以良君) それでは只今説明があつたのでありますが、資料に対する何か御疑問の点等がございましたら、一つ御質疑を願います。一応ゆつくり御覧にならなければ御質疑もないかと思いますが、それであるならば今日は大臣は見えておりませんが、古池政務次官も出席しておりますので、電気料金値上げに対しまする一般的の質疑がございましたら一つ御発言を願います。
○海野三朗君 只今のこの資料は電気事業連合会事務局で出したのであつて、これは政府のほうのお考えですか。
○政府委員(古池信三君) これは先ほど申しました通り、連合会が出して来ました申請書の内容のサム・アツプでありまして、大体こういうふうなものが向うから出ておるのだ。従つてこれをどう考えるかということは今後の検討の結果になると思います。
○海野三朗君 政府の御当局のお考えはどうですか、政府御当局の腹案はどういうあれをお持ちになつていらつしやるか。
○政府委員(中島征帆君) これも先ほど申しました通りに、制度上の問題とそれから原価高騰という二つの問題があるわけでありまして、制度の問題につきましては制度の改訂によつて混乱が起り、或いは不均衡が起るということのないようにできるだけ公正な結果になるようなことで具体的に研究をいたしております。それから引上率の問題は税金、金利等でできるだけ吸収したいという考え方でおりますが、これが前回も、無論現在のところでは吸収できることになつておりません。あと原価につきまして検討を加えましてどの程度まで原価の高騰を抑えるかということは今後又細かく研究いたしまして結論を出すわけでありまして、現在のところどの程度までできる、どうなるということはまだ言える段階にございません。
○海野三朗君 政府御当局のほうから資料を頂戴したいと私は思うのであります。そうしてそれによつて審議を進めて行かなければならないのじやないか。電気事業連合会事務局のほうから出した資料を以て議するというよりも、政府御当局の根本のお考えがありましようから、そのほうから資料を頂戴したいと私は思うのであります。
○政府委員(中島征帆君) 仮にここへ配付されております電気料金改訂理由というこの連合会事務局の資料に相当するもので政府としてどういうものがあるかということでありますならば、まだそういうものは我々の結論が出ておりません以上はないわけであります。併しこれに関連します例えば現在の資本構成がどうであるかというふうなことにつきましては、これは御要求に応じましてこちらにありますものは提出いたします。
○豊田雅孝君 先ほどの藤田委員の質問というか御意見に関連するのでありますが、かねがね公益事業局のほうでも税の軽減だとか金利の引下げだとかいろいろ研究はせられておつたようでありまして、今の説明でも或る程度わかつたのでありますが、我々が考えておるところとは非常に開きがあると思います。この程度で最後の結論を出すような説明を聞いたんじや我々ちよつと納得ができなくなるのでありまして、要するに今電気料金値上げの問題は事務的な問題でなくて、もう政治的な問題になつておると思うのでありますから、やはり通産大臣に出てもらつて本当の決意を十分に我々聞かないことにはいかんと思います。というのは、税の軽減についても例えば固定資産税、事業税なども半減くらいは必ずやるんだとか、或いは法人税の引下げについても四〇%には必ずさせるんだとか、金利引下げだつて五分くらいまで行くんだというようなところを切込まなければいかんと思うのでありまして、同時に経費の節約についてもまだまだメスを入れる余地があるだろうと思うのでありますが、或いは配当の問題にしましてもこれは戦前の配当等と比べて見ればいろいろ論議の余地があろうと思うのでありますが、そういう点についてこれは事務当局だけではなかなか踏切りがつかん問題だろうと思うのでありまして、それだけに通産大臣に出てもらつて十分に我々も意見を言い、そうして只今言つたような税の軽減、金利の引下げ或いは経費の節約、配当の抑制等をやることによつてもうこの際電気料金の値上げはやらんのだ、それでやつて行けるのだという見通しのつくくらいまでにやらなければいかんと私は思うのであります。そういう点で是非通産大臣に出てもらつて政治的な先ず考えというか基本的な問題を論議してからでないと、幾ら事務的にいろいろ質問しておりましてもはてしがないことではないかと思いますので、結論は藤田委員と同じことになると思いますが、通産大臣の御出席を要望したいと思います。
○委員長(中川以良君) ちよつとお諮りいたしまするが、今日この委員会終了後委員長理事打合会をいたしまして来週の委員会の日程をきめることにいたしております。その際に今の御趣旨を十分体しまして一つきめて行きたいと思います。殊に来週は業者側からも提出書類についての説明を聴取することになつておりますので、通産大臣の出席は来週中に求めまして十分御質疑を願うことに委員長としては取計らうつもりでおります。但し本日はそういう工合で三時半までは大臣も出て来ないようでございまするので、今三時半と言つておりまするが、果して三時半に来るかどうか疑問でございまするので、折角資料も出たのでありまするし、政務次官、公益事業局長がおりまするから、これらに対する一つ御質疑をお願いいたしたいと思います。
○小松正雄君 私は藤田委員の御質疑に関連して伺いまするが、大臣がおいでにならないということについて、この電気料金値上げその他の問題について相当私も意見を持つておるものでありまするが、次官がおいでになつておるから次官を中心にして御答弁を願うということも必要かとも思いまするが、甚だこれは過言かも知れません、申上げることも甚だどうかとも考えまするが、次官において大臣の代理であるからして責任を持つて御答弁ができるかどうかというようなことを一応お尋ねしておきたいと思います。
○政府委員(古池信三君) 私からお答え申上げます。実はこの電気料金の改訂の問題は影響するところも多く極めて重大な問題であることは申上げるまでもないのであります。本日は現在この問題がどういう段階に置かれておるか、或いは政府としてはどの程度検討をしておるかということについてのお尋ねと考えましてかように資料もお目にかけたようなわけでありまするが、先ほど来公益事業局長から申上げましたように、今のところ政府としましてはその内容の詳細に亘つて検討を加えておる最中であります。ここにまだ政府の肚をきめるまでの段階には立ち至つておらんわけであります。その点をあらかじめ御承認を願いたいと思うのであります。従つて只今小松委員からお尋ねの件につきましても、もとより私で差支えのない範囲は御答弁申上げますけれども、今言いましたように政府の内部としてもまだ相談をしてきめたいという線がありませんので、従つてここで申上げるようなこともできんと存じます。なお大臣等ともいろいろ相談はいたしておりますが、まだ結論には達しておりません。その通りであります。そこで先ほど海野委員からお尋ねがありましたが、この資料は大部分電気事業者の側から出た資料ではないかというお話、その通りでございます。これは御存じのように現在の制度としましては電気の料金に関するいわゆる供給規程或いはその他需給条件等について業者のほうで案を立てましてこれを政府に認可してくれといつて申請をして参るわけであります。その規程を認可するかどうかということが政府の権限に属しておるわけであります。場合によつてその規程が悪いと思えば或いは不認可をするなり、或いは又内容を変更させて更に認可申請をさせるというような行政指導もあり得るわけであります。そんなわけで本日は取りあえず業者から政府のほうに出して参りましたその案につきましてお目にかけて御説明をいたしたような段階でありまするので、その点はどうか御了解を願いたいと考えます。そこで私どもといたしましては十分に当委員会におかれましても御審議を願つて、御意見のあるところは政府の内部でも十分これを実現し得るように努力はいたしたいと考えます。なお豊田委員からお話のありましたような、或いは金利の問題であるとか、或いは減税の問題であるとか、こういう問題は誠にお説の通り、事務的な折衝も必要でありまするけれども、それ以上に大きな政治的な観点から如何に措置するかという問題が残されておると思います。これらについては目下検討をし、或いは相談をいたしておる最中でございまして、ここに申上げるまだ段階に達していないということを御了承願いたいと思います。恐らく大臣が出席いたされましてもその点については本日ははつきりお答えができないのではないか、かように想像いたしております。
○豊田雅孝君 只今政務次官の御答弁を承わつて特に感ずるのでありますが、これは言うまでもなく政府は緊縮政策を行なおう、物価の引下げを強行しようという際でありまするし、又社会の情勢から見ましても、この際電気料金を引上げする、一割四分四厘は別として、一割ぐらいならよかろうということでいろいろ研究がされておるところに私は非常に問題があると思うのでありまして、この際はもう引上げはやらんのだ、それに対しては税はどう程度下げるとか、或いは金利はどの程度下げなきやならんのか、更に配当はどの程度抑制せんならんのか、或いは経費の節約についてはどういう経費にメスを入れねばならんのかという案を私は事務当局として一度並行的に出して来られることが必要だと思うのです。それに基いて大臣に我々は又意見もいろいろ言うし、大いに大臣というか吉田内閣挙げて私はこれに努力をすべきだと思うのですが、そういう点について事務当局いろいろ調べられておるけれども、今のようにこの際は少くとも電気料金の引上げは見送るんだ、それはもう反対がだんだん強くなつて来ると思うのですが、少し政府当局が情勢判断が甘いんじやないかと思うのですが、そういう点を考え併せまして只今言うように電気料金の引上げを見送るということについて事務局としての検討をせられることを僕は要望もし、御忠告するわけです。
○小松正雄君 只今私は次官に大臣の代りとして責任を持つて御答弁されるのかということをお聞き申上げたのは、只今豊田委員もお話になりましたように基本的にこの電気料金というものを上げるか上げないかということについての心がまえ、主管大臣として今日国民の生活に及ぼす一番基になるものが政府は物を下げようとしておるのに逆に上つて来るということはもうはつきりしておる、この点について私は決心を披瀝してもらいたい、こういう意味から大臣の意見をお聞きしたい。又大臣の意見次第によつてはこの資料に基いて私どもの意見のあることも要望いたしましようし、これを以て検討されてそうして全然上げるべき必要はない、同じ上げなくちやならないところであるならば料金を上げずに他の方面でさつきも申されたように税金その他の問題、運営方法において料金を上げなくてもいいという決心の出ることにまで私たちは進んで質問も申上げたいと、かように考えておるわけです。そういう意味合いから申したわけでありますので、是非一つ大臣に出席を要望いたします。
○海野三朗君 この前の国会において、この電気料金が納得の行かざる値段でやつておるから、妥当なる値段を考えてもらわなければならないことも要望いたしました。そのときに局長からは目下それを研究中であるというお答えがありましたが、その後妥当なりというその価格について御研究になつておりますかどうか、お伺いいたします。
○政府委員(中島征帆君) 今の御質問は料金全体の平均的なことをおつしやつておられるのか、或いは個別の均衡を言つたのかわかりませんが、個別の問題につきましては電燈、電力、同じ電力におきましても小口、大口、それぞれの区分がございますが、これがいわゆる原価主義から言つて適当であるかどうかということにつきましては検討を加えております。それから現在においての妥当な料金というのはどうであるかということは今度の結果並びに収入想定によりまして出て来ます結論でありますので、そこの見通しはまだ現在までついておらない次第であります。
○海野三朗君 いや、そのまだ結論が出られないにしたところで、こういうところに妥当でないところの値段があるというふうなそういうお気付きの点が更にその後ないのでありますか。やはり研究をするとおつしやつただけでそれなりに見送つて今日まで来られたのでありますか。私はそういうお気付きになつた点がありますかどうか、そういうことをお伺いしたいと思うのです。
○政府委員(中島征帆君) 前回のときは現在の料金制度が公正であるかどうかという点のお話だつたと思います。それは我々一応これは原価主義に基いて適当であるというふうに考えておるけれども、これは今後改訂の場合には十分再検討するというふうに考えておつたわけでありますが、今度の場合におきましては制度自体を全部覆えすというような恰好で出ておりますので、現在の制度は別にいたしまして新らしく申請されております料金の制度が適当であるかどうかという意味において現在個別に検討を加えておるという段階であります。
○藤田進君 ほかになければちよつと事務的なことでお伺いしましよう、大臣見えるまで。これは公益事業局で検討されるわけでしようが、次官今鋭意検討中と言われても、やつぱり所管としては公益事業局だろうと思うのですね。その公益事業局の中では又所掌が分れているので、私が今非常に独断ですが見たところ、本当にこの電気会社から出た資料をこなして、例えばこの中にいろいろな経理的な会計的な款項目も分れているけれども、この内容について一々この申請の資料が果して妥当なものであるかどうかというような点まで検討できるような恐らく通産省といえども体制がないのじやないだろうか、あるとすればどこでどのような人がやつているか、人の名前まではいいでしようが聞かしてもらいたいと思うのですね。それが今の資料を検討される場合、これは会社自身がやつているのを見てもなかなか大変な動員をしてやつておられるようで、そう簡単のものでもないようなので、結局は政治的にまあそんなに言うな、一割で我慢しておけ、もう一遍資料出せというようなところで数字はあとからできる、まあこういうところが過去やはりやつて来られたところじやないかという気がするわけですね。まあその如何によつては我々のほうで直接調査もしたくなるわけで、どういう体制に一体あるのだろうかという点が第一の点です。
 第二の点は、事業者のほうから報告を求められることになつていると思います。その報告の中には例えば上期決算ですね、こういつた報告、それから毎月の報告があろうと思うのですね、毎月の損益計算といいますか、或いは需給の状態とか、そこでその徴せられるところの報告は、上期、いわゆる期末の決算の報告というものは一体どれくらい遅れて通産省に届くか。それから、月々の報告についてこれもどれくらい遅れてつくものだろうか、こう思うわけです。それによつて私は若干の資料をお願いしたいと思うので、その点先ず明らかにして頂きたい。
○政府委員(中島征帆君) 我々のほうのこの原価の査定、或は監査の能力でございますが、この料金改訂と無関係に公益事業局では委員会を開いて、業務内容の監査というものを詳細にやつております。これには監査課という一課がございまして、経理状況のみならず業務の詳細につきまして報告を徴しまして整理をいたしておりますが、今度はこの監査の面と離れまして、いわゆる行政指導という面におきましては業務課というところで料金の問題等を中心にしまして、更に経理問題等もこの業務課において細かく研究をしております。従つて、我々はほかの事業に対しまして、他省のことは存じませんが、通産省の他の業種の原局の監督の内容というものに比べますると、電気事業に関しまする公益事業局の監督の内容というのは極めて詳細であり、且つ従来長いことやつておりました結果、かなりに経験も積み、能力もあると、こういうふうに感じておるわけでありますが、実際のこれに当ります人員等も相当おりますし、又地方でも公益事業部におきましてこれに相当するような人員もおりまして、直接出先でも或る程度当つておる。それから、無論これは役人がやることでありますから、会社の経理内容の詳細につきまして全部が全部わからないところもありましようが、そういう点につきましては順次会社のかたを呼びまして意見を聞くと、或いは説明を求めるということはこれはあり得ますけれども、併し、判断につきましてそれによつて誤まるというようなことはないと確信を持つておるわけであります。
 それから報告の時期でありますが、大体決算期の報告というものはどうしても総会が済みましてから正式に出されますということになりますと二、三カ月遅れますけれども、大体総会に提出する前にこちらに持つて参ります関係上、一月か一月半くらい後には、例えば今期の決算の見通しというものは参る。それから毎月の報告は必ずしも取つておりませんが、ときとして取る場合には、これは例えば一月の経理の見通しというものをできるだけ早く取りましてもこれは或る程度期間が要るわけでありますから、併し、そういう場合には特に緊急の目的によつて徴します結果、一月の例えば二十日以降のものは推定によつて取るとか何とかということをいたしますと、これは二月早々でも持つて来られる。本当の一月分だけの決算を、決算とは申せませんが、経理の内容を取るということになりますと、やはりそこで二週間なり三週間なりかかるのではないか、こう思うのであります。
○藤田進君 そうしますと期末決算などについてはどうですか。どうも一、二カ月遅れると言われたり、事前に、株主総会にかけられたりするというので、九社あるわけですから、若干の日時の相違はあろうけれども、およそ一月半とか何とかありそうなものですね。それと、もう一つは予想のものも無論あるでしようが、例えば私鉄などでも出しているのですね。実績を出しているのです。毎月の損益計算の実績とか、そういつたものを出しているのですが、そういう報告のものは徴していないのですか。
○政府委員(中島征帆君) 決算期の報告は、これはやつぱり一月くらい必ず遅れますけれども、ただ併し我々としては今期、例えば二十八年の下期というものはどうなるかということは現在でも関心を持つておりますから、適時その見通しは取るわけであります。それが三月の終りなり、或いは四月の初めに行くに従つてだんだん正確なものが出て来る。その途上におきまして見通しの数字が入つて来る。最終確定するのは全部締切つたあとに一つになると、こういうことであります。
 それから毎月報告は取りますけれども、これはやはり相当実際問題として遅れております。特に緊急の場合には先ほど申しましたように或る程度の見通しも入れて取りますから至急に提出させることもできますが、通常の場合には一応会社のほうの計算が終りまして徴します関係上一月ぐらい遅れるということが常態のようであります。
○藤田進君 毎月どういう報告を取つておりますか。
○説明員(生駒勇君) 代つて御説明いたします。毎月取つておりまするのは月次計算書というものを一応取つております。あと細かいほかのいろいろな数字につきましても必要に応じて取つておりますが、主流になつておりまするのは年次計算書でございます。
○藤田進君 締切日もついでに言つて下さい。
○説明員(生駒勇君) 締切日は月末でございます。従いましてこれを報告まで持つて行きますまでには、只今局長から御説明いたしましたように、どうしても一月以上こちらの手許に届くのにはかかりますということになつております。一月の決算は従いましてどうしても二月の末になつてしまうということであります。
○藤田進君 報告については各種あるはずで、今直ちにはむずかしいと思いますけれども、その資料を、電気事業会社に対して通産省はどういう報告を徴しているのか。その報告の締切日もつけて、提出期日もあるはずですから、そういうものを一応一覧表を出して頂きたいと思います。
 それから第一の質問に対してのお答えは極めて万全の態勢を整えているかのごとき御発言で、それは一応そう言わざるを得ないお立場かも知れませんが、大したものだと私は驚嘆するわけで、まあ曽つては三十六億という金さえ全然気がつかないでそのまま過ぎ去つていたという事実に徴して見ても、一つの会社で、当時日発という会社で三十六億というものが全然気がつかないで隠されていて、通産当局もあの当時は公益事業委員会もあつたが、まあ知らずに済んでいたというのもやはりその体制がない、こう私は思うのです。局長の言われたので成るほどとは思いかねるわけですが、これは又そういう自信があるならば今後通産省の資料に従つてずつと聞かして頂けばわかると私は思うのです。そこで事務当局にお願いしたいのは、上期決算はすでに報告をせられていると思うのです。これに対して通産当局として意見があればその意見をつけたものを一つお願いしたいと思う。それから上期はそれで大体出て来ますけれども、下期について、十月以降、もうすでに少くとも十二月ぐらいまでは報告が徴せられていると思うので、この決算、月々のもの、今言われた報告を徴せられているようですし。それからその後の出水の状態とか、つまり上期決算後における状態がわかるもの。これは改めて作らなくてもあるはずですからその資料をお願いしたい。それから第三の資料は、古いものは、いろいろな通産当局の資料を見ても出ておりまするが、最近の諸物価は若干横這いとは言いながら移動いたしておりますので、日にちは限りませんが徴せられている日にちがあるでしよう、特に固定いたしませんができるだけ新らしいものを欲しいのです。各産業におけるそのコスト、例えば私鉄なら私鉄、或いは化学肥料なら化学肥料、私鉄でもいろいろあるからこれはなかなかむずかしいのですが、条件のいいもの、悪いものの程度で結構です。その各産業における電力の占める割合ですね。例えば私鉄なら四%が電力だと、その原価に対するこれがあるはずですから、できるだけ新らしいものを各産業別に小分類されたものをお願いしたいのですが、これも余り内容はむずかしいものを要求しても時間がかかると思うものですから、この種のものだつたらあると思うので、成るべく早くお願いしたいと思う。この調査期間中に間に合えば結構です。
○小松正雄君 関連してでございますが、この資料の中の新旧原価比較表というのに対しまして、この中の現行料金に織込んである原価というものの中に電力用水費、電柱敷地料、こういつたものがあつて総額は二十一億四千四百万円という多額でありまするが、この中の電柱敷地料がどれだけになつておるかおわかりでしたら知らしてもらいたいし、なおわかつていなかつたら藤田委員のおつしやつたように、調査中の間に早くそのことについて資料を求めたい。
○政府委員(中島征帆君) 只今藤田委員から言われました各種の資料等は、これは比較的短期間にできると思いますが、できるだけ早く提出いたします。それから電柱敷地料その他の内訳でございますが、これも大体資料があると思いますので、そのときに一緒に差上げます。
○西田隆男君 政務次官にお伺いしたいのですが、通産大臣が当員会で説明しました通産行政の説明の中に物価の六%乃至七%引下げ云々ということがありましたが、あなたも御承知だと思のですけれども、電力料金の値上げをするという前提に基いてあの説明がなされたのか、電力料金は現行料金のままであの説明がされたのか、それを一つ伺いたい。
○政府委員(古池信三君) あの大臣の御説明は、あれは経済審議庁長官として説明されたのであつて、その資料も経済審議庁において作成されたものであるわけです。
○西田隆男君 甚だ奇怪な御答弁でありますが、二十九年度の日本経済を持つて行く上においても通産行政を如何にするかということが基本になるのです。経済審議庁なんかがどんな説明をして見てもこれはいわゆる画餅であつて、通産行政をどうするかということに基本を置いて、経済審議庁の案ができなければならんので、こんな大きな問題を今あなたが答弁されたようなことで通産省のほうは何にもタツチしていないということでは、いわゆる経審長官の施政方針演説、大蔵大臣の施政方針演説、総理大臣の施政方針演説も全くこれは意味をなさないことになる。電力の問題は非常に大きな問題なんです。これは産業界に非常に大きな影響を与えるのですから、これは考慮の中に入つているか、入つておらんかということは、このくらいなことは通産省は確固たる御答弁ができなければいけないと思うのですが、大臣に聞こうと思つたのですけれども、折角政務次官が来ておられるなら、こういう重要問題は政務次官は当然参画しておられると思うからと、こう思つて私は聞いたので、今大臣が、今あなたが答弁されたようなことをこの席で答弁されたのでは、通産委員会における通産行政の審議の円滑を欠きますから、そういうことのないようにはつきり数字を示してあなたから詳しく話しておいて下さい。
○政府委員(古池信三君) 畏りました。
○委員長(中川以良君) 他に御質疑ございませんか。
○豊田雅孝君 只今の西田委員からの質問の関連質問なんですけれども、昨日午前中通産大臣に私質問した際に、特にいろいろ税のはね返りで物価が上つて来るだろうというものをずつと列挙して特に質問をしたのですが、ビールにしても、酒にしても、たばこにしても、砂糖にしても更にガソリン税の関係でバス料金も上る、それから又電気料金のはね返りで非鉄金属などの値上りは相当なものじやないかという点を指摘したのですが、やはり物価の五分乃至一割の引下げということを強行するに当つてその税の関係をどういうふうに考えておるのか、その点も併せて、電気料金のはね返りの問題も併せて、どういうふうにこれを考えられて先般来言つておられるのか、次に通産大臣から聞きたいと思います。その点も併せて御伝言願いたい。
○委員長(中川以良君) 他に御質疑ございませんか。
 ちよつと速記をとめて。
   〔速記中止〕
○委員長(中川以良君) 速記をつけて。それでは暫らく休憩をいたします。
   午後二時五十七分休憩
   ―――――・―――――
   午後三時五十六分開会
○委員長(中川以良君) それでは休憩前に引続き委員会を開会いたします。
 只今委員長理事打合会をいたしましてこれからの審議の日程を大体きめましたので御報告を申上げます。
 来週は九日火曜日午後二時に開きまして大臣に対する一般質疑を行います。この際大臣の出席の時間の都合によりまして、時間が余るようなことがございましたらば、特別鉱害の法案につきましての内容説明を聴取いたすことにいたします。それから十日水曜日午後一時に開きまして電気料金の問題に関しまして東北、東京、中部、北陸、関西の電力会社の責任者に参考人として出席を求めまして事情を聴取いたすことにいたします。この際に電気事業者連合会の人も来て頂くことにいたします。それから翌十一日木曜日午後一時に開きまして、四国、中国、九州、北海道の各電力会社を前日と同様に参考人として出席を求めます。それから大変御勉強願うのでありますが、丁度翌日の十二日金曜日が衆議院の予算委員会が公聴会をやりまするので、大臣は午後から空いておりまするので、十二日の午後一時から大臣の出席を求めまして一般質疑を行います。この際当然電力の問題等に対しまする質疑も入ることになります。このときに時間の合間がございましたならば、ガス事業法案につきましての内容説明の聴取をいたします。それで来週の審議は一応終えまして、来々週十六日の火曜日には、昨年来お打合せを申上げておりましたところの、大企業の下請業者に対しまする支払代金の遅延問題等に関しまして、大企業の人と、それから公正取引委員会とを呼びまして、事情を聴取いたしますることにいたします。それから先の日程は、いずれ又改めて決定をいたしまして御報告を申上げます。
 大体以上のように只今決定をいたしましたので、さように取計らいまして御異議ございませんでしようか。
○小林英三君 十六日は何時ですか。
○委員長(中川以良君) 午前十時半でございます。御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(中川以良君) それではさように今後の審議をいたしますることに決定をいたします。
 ちよつと速記をとめて。
   〔速記中止〕
○委員長(中川以良君) ちよつと速記をつけて。
 先ほど申しました日程中、十一日の中国、四国、九州、北海道の電力会社を参考人として呼びまする際に、電気事業者連合会を呼びまするということを私は落しましたが、十日と同じように十一日もこれを呼びまするから、さように御了承頂きます。
 速記をとめて。
   〔速記中止〕
○委員長(中川以良君) それでは速記をつけて。
 それではこれより通商産業大臣に対する質疑に入ります。通告者がございますので、通告順にいたします。海野君。
○海野三朗君 通産大臣は、この貿易の振興というようなことにも述べられておられますが、民間の団体といたしまして展示会をやるような場合、そういうふうな場合にもやはり通産省といたしましては、これに協力してやる、幾らでも協力してやるというお考えがなければならないと私は考えるのでありますが、この前大臣の御出席なかつたときに私がこれを申しましたところが、県で今までやつてミソをつけたことがあつたからという云々の言葉がございましたが、民間から盛り上つた例えば展示会のような、国際的な展示会の催しがあるような際には、やはりこれには協力してもらうのが当然であると考えるが、大臣の御所見は如何でありますか、これが第一点。
 第二に石油の開発につきましては一億三千万円の予算、四倍の予算であると述べておられますけれども、我が国に輸入する石油の年間の量は約四百億に及んでおります。これには関税を付すべきものでありまするのに、少しもそれに関税をかけていない。四百億でありますから、これに一%の関税をかけたつて、そこから四億のお金が出るじやないか。二%であれば八億になる。これを石油の開発のほうに向ければ、もつとこの石油の開発に向つて、盛んにこの方面に力を注がれるのではないか、このことが第二点であります。
 三番目にお伺いいたしたいのは、その他の電気料金でありますが、この電気料金を一体政府当局は上げたいのか上げたくないのか、率直にそれをお答え頂きたい。今日ここに資料を出されましたが、私は政府自体が如何なる構想の下に、この電気料金に対しておられるのであるか。一体上げたいのか上げたくないのか、率直にそれを承わりたいと存じます。若し上げたいというならば、如何なる資料の下に上げたいのであるか。恐らく私は現内閣におきましては、閣議において総理が言われておるようでありまするが、若し電気料金を上げますというと、世の中のすべての方面に響いて来る。これは如何に緊縮財政をやつても、若し電気料金を上げるならば政策に反するのではないか、こういうふうに私は考えるのでありますが、大臣のこの点に対する率直なる御意見を承わりたいと存じます。
○国務大臣(愛知揆一君) お答え申上げます。第一点の展示会のものにつきましては、私といたしましてはできるだけの御協力を申したいと考えております。ただ予算等の関係が申すまでもございませんが、非常に窮屈でありまする現状におきまして、金のほうで補助をするというようなものにつきましては、止むを得ず全国的なもので且つ常時相当の効果を挙げておるというものに優先的に補助、助成等をするということにならざるを得ない。併しあらゆる意味におきまして展示会につきましては御協力を惜しまないつもりでございます。
 それから第二の石油の問題でございますが、私どもが百万キロリツターの五カ年計画というものを立てておりますことは御承知の通りでございますが、それに対しましては一億三千万円という金は決して大きなものではないということは御指摘の通りでございます。これにつきましては二十九年度は先ず第一着手としてこれでスタートいたしまして、漸次これを年次を追うに従つて拡充して参りたいと考えております。それからそれに関連する関税の問題でございますが、これは御案内の通り関税定率法におきまして二回に亘りまして免税の臨時措置を国会の御審議によつて、本年の三月三十一日までは免税ということになつております。このこと自体につきまして只今詳しく申上げるだけの余裕はございませんが、ただ仮に関税を関税定率法の本則通りにかけまする場合におきましても、これを直接目的税として石油の開発に紐付きにするということは、これは内国税の場合におきましても相当の問題があることでございますから、特に国際的な関税の問題でもございますから、これをすぐそのまま石油だけに限定して開発に向けるということにつきましては、なお慎重に総合的に研究させて頂きたいと存じます。
 それから第三の電気料金の問題につきましては、私も特に率直にお答えいたすのでございますが、これは電力会社から一月の二十日に値上げの申請を出しまして受理いたしたことは御承知の通りでございますが、これに基きまして法規の規定するところに従いまして、聴聞会等も開かなければならん状態になつております。電力会社のほうの申請を必要とすると言つて挙げております理由は、一言にして申しますなら電力の新規開発に伴つて資本費が非常に増嵩して参りました。そこで健全な経営をして参りまするためには、どうしてもこの程度の値上げをして欲しいというのが申請の理由でございます。これに対しまして我々といたしましては只今御指摘の通り産業界の中でも特に影響の厚薄がございます。相当の影響がある問題でもあります。それから国民の毎日の生活にも影響のある問題でございまするので、電力会社の希望は希望といたしまして総合いたしまして、慎重に只今検討いたしておるわけでございます。只今御指摘の御意見は十分私もわかつておるつもりでございますので、いま暫らく時日の余裕を頂きまして、はつきりした政府としての処理方針を確立いたしたいと考えております。
○委員長(中川以良君) 海野君よろしうございますか。
○海野三朗君 はい。
○小松正雄君 私は愛知通産大臣が二十九年度予算に対しまして、通産行政の説明を本委員会でなされましたが、その基本方針とされておつたところは緊縮であるという、声を大にして国内物価の切下げ等を断行するという決意の下に、説明をされたように私は承わつたのでありますが、さようのことに私は考えてもよいかということを先ずお尋ねしておきます。
○国務大臣(愛知揆一君) その通りでございます。
○小松正雄君 そういたしまするならば、それに伴いまして時間もございませんので、二、三挙げて大臣の真の決心あるところをここにはつきり御答弁願いたい。第一点といたしましては只今同僚議員から質問がありましたように、電気料金値上げという問題に関連いたしまして、本日次官以下のかたが見えられまして電気事業連合会事務局より提出されました電気料金改訂理由の説明に基いて質問をして頂きたいというようなお話でありましたが、私といたしましては、この電気事業という問題に対しまして、大臣が如何なる御決心を持つておるか、その決心の如何によつて、この資料に基いて質疑をするという考え方から、大臣のおいでを願つたわけでありまするが、そういう意味からいたしまして、大臣は只今の御答弁では、鋭意今これに基いて真剣に研究をする、然る後にその結果について本委会に答弁をすると、こういつたようなことでありまするが、そういう生温いことでなくて、只今大臣のおつしやつたように、この電気料金の値上げをすれば国内の製品は下るどころじやなくて上るという見解を持たれると私は思います。なおこれに関連して国内の、国民の生活にどれほど影響が及んで来るかということは、大臣も国民の一人と相成つてお考えになればなおよくわかることであり、なお又進んで大臣は真に物価切下げを目的とするんだということを言明せられた観点からいたしましても、この電気料金値上げに対しましては、絶対に拒否し抜くというお考えがあるかどうかということをお伺いいたしたいと思います。
○国務大臣(愛知揆一君) 誠に御尤もなことだと思うのであります。そこで私が只今私の決意を申上げるべきだと思うのでありますが、併しながら私といたしましても完全に裏打のある決意ということを申上げるほうがより誠実であると思いますので、只今のところ先ほど申上げましたようなことで、慎重に対策を考えております。例えば一例を挙げますると、今日要綱をきめたんでありまするが、地方税の関係で、電気事業に対する税金の問題等も一歩前進しておりますのでありますが、これは単なる一例でございますが、諸般の手をすつかり考え且つこれを打出しました上で、御趣旨に副うような処理をいたしたいと考えておりまするので、甚だ失礼な言い分かも存じませんが、書生流の単なる決意だけ、個人の意見を申上げましても却つて如何かと思いますので、これは率直に私の気持を申上げるわけでありますが、これで御了承願いたいと思います。
○小松正雄君 第二には石炭の需給の問題でありまするが、大臣の直接関連されますところのこの石炭の産業に対しまして、深い理解を持つておられることと思います。今日のこの石炭の過剰によつて中小炭鉱の受けておる損害というものは非常に大きい。これはまあ簡単に申しますならば、政府は昭和二十一年頃から二十四年まで石炭を出さなくては日本の産業の発達はないということで、あらゆる角度から石炭業界に対して指導を或いは又それらの石炭を出すための事業資金等も相当出され、そして三千八百万トン、四千万トン、或いは進んで五千万トンまでは是非増産されなくてはならない。こういう指導の下にいよいよ五千万トン出るように相成りました頃には、すでにもう石炭は要らない、こういう関係に戻りまして、この石炭というものは自由販売に帰せられ、それがためにその後中小炭鉱といたしましてはこれをどうしても縮小することに対して資本がない、或いは又出て来る石炭を出さないようにしようとすることも非常にできかねて、漸次それが続いて昭和二十九年の今日に至りましてはすでにもう中小炭鉱というものは倒産をする以外にない。もう自分の力ではどうすることもできない麻痺状態以上に相成つておる。これに対しまして、私は大臣がこの中小炭鉱が倒れてしまつて石炭の出炭ができないということだけでなくて、これに従事いたしまする鉱職員合せますると二十九年度の今日では十何万という人がおるのでありまして、これらの退職金等も出すことができない。或いは又その間事業を中止し賃金の未払い、遅延等がありましても、どうしても生活に困るという関係から、幸いにまあ失業保険等に入つて僅かな露命を繋いでおるという今日の段階でありまするが、これに対しまして大臣は本年度の石炭の見通しがどのくらいあればいいかということを率直にお聞かせを願いたい。
○国務大臣(愛知揆一君) 石炭と特に重油との関連の問題は、私も就任以来実に頭を悩ましている問題でございます。只今御指摘の通りでございまして、戦後の業界、或いは炭労諸君の非常な努力と犠牲におきまして漸く現在のような石炭の事情になつて参りましたことについては私どもも喜びとするところであつたのでありますが、最近の情況のように重油の問題、重油転換の問題がその間一方において進みましたために、一つは価格差の問題が申上げるまでもなく燃料を需要する面におきまして非常な問題になつて来ておるわけでございます。いろいろ私どもも検討いたしまして、大体の筋道としては燃料の需要者と石炭のほうとそれから重油の関係とこの三者が相協調して一つの線を発見し、これに対して政府が御協力をするという方法以外にないということであります。大体その三者が相協調した考え方を打出しまするためには、どうしても一方において石炭の需給の安定ということが根本だろうかと思うのであります。これはまだはつきりと数字的に申上げるだけの自信はございませんが、大体私見を申上げまするならば、昭和二十九年度において約四千八百万トンというところの出炭ということで、それが需要面に対しましても消化ができる。同時に竪坑の問題その他を逐次解決して参りまして、石炭業界としてもその需給の安定という規模が満たされまする範囲の中におきまして、引続き炭価の引下げという努力を続けて頂きたい。大体の考え方としてはさような考え方で今関係の向きと深刻な協議、相談を進めておるような状態でございます。
○小松正雄君 大臣は石炭のことにつきましては、率直に申しますと炭価の切下げということをしばしば言われるようでありまするが、今日の段階で中小炭鉱の石炭の単価を切下げる。こういうことよりもむしろ今日の中小炭鉱、六百幾つという炭鉱の中でも、残ろうとするのはその半分もなかろう。その半分に対してはもうすでに先申しましたように事業を中止する以外にないという段階にあります。この中小炭鉱が中止されまするならば、それによつて、従事しておる鉱職員の失業という問題が起つて来るのでありまするが、中小炭鉱をやつておつて、これがやめるという鉱業権者或いは租鉱権者におきましては、それらに対しての何といいますか、退職金等を出すというもう資力は全然ないのでありまして、そうすればこれに従事しておるもののみが犠牲にならなくちやならない。先申しましたように僅か六カ月かの間どうにかして失業保険によつて繋いでおりまするが、これはもうすでにここ一、二カ月で切れて来る、そうすると大きい社会問題が起つて来るということを考えまするときに、石炭四千八百万トンしか本年は要らないだろうとおつしやつておられますが、少くとも今日まで五千五百万トンは出ておると思います。然るに一方重油或いは輸入炭防止をせられたとしましても、四千八百万トンとすれば、過剰する石炭というものを出しておることからいたしますると、どうしても今日の段階では六百幾つというものの中にとどまつて、進んでその業を行なつて行こうということはもうむずかしい、こういう段階にありますることは、この年末の山元貯炭九十万トンという資料に基いて出ておるこれを見ましても、これの貯炭というものは、私は中小炭鉱の何といいますか、品位の少い石炭が残つておると、私はそう推察するわけですが、こういうふうに追込まれているために、どうしてもこれを整理しなくちやならない、こういう段階にあるので、通産大臣は四千八百万トンしか要らないというならば、どうしてもそれ以上出そうとしておつたために、それ以上の炭鉱ができておる、この炭鉱が自分で行けないということになつて社会問題が起つて来る、こういうことに対して、少くとも整理をするということの処置といいますか、法案でも出されて、そうして自然淘汰でなくて、政府の施策によつてこれらの整理をなさしめる私は責任があるということは、前提として申上げましたように、敗戦後の日本の産業を発達させるためには石炭はなくちやならないと政府は抑えつけてやつて来た、これらの金を借りておるための利子その他についてもひどい金を、まあ自己資金を払つて今日まで永続して来ておるわけです。ところが今日一つの例を挙げましても、これらの炭鉱が中小企業金融公庫というものができまして、これらに申込んでも、その前に事業資金として借りておるとかいう関係から貸さないという線があるわけです。こういうことからいたしまして、政府としては責任があると思う。あることからいたしまするならば大臣の決心を以て、これら中小炭鉱の職員等の退職金だけでも出してやつて、整理をなさるというお考えの法案でも出されるというお考えがあるかどうか、お伺いしたい。
○国務大臣(愛知揆一君) 先ほど四千八百万と申しましたのは、先ほど前提を申上げました通りでございますので、これにつきましては至急に総合対策を立てなければならないと思つております。只今御指摘の点も誠に御尤もで、そういう実情でありますので、私どもといたしましても先ほど申したように、就任以来鋭意一日も早く対策を立てたいと考えておるような次第でございます。
○小松正雄君 もう一点、昨日の本委員会で、中小企業金融公庫の総裁ほか四氏の方がおいでになられての結論に対し、中小企業に関する二十九年度の金融措置の見通しについて大臣の御決意をお聞きしたいと思いますが、昨日の結論からいたしますると、政府は今日この二十九年度の予算というものは、緊縮予算という大きな看板の下に、諸般の金融に対してもしわ寄せをしておる。それがために、どうしても二十九年度の中小企業金融公庫その他の金融の措置について各四氏の結論としては、その場合にどういうふうにしたらいいかという自信はなかなか持てないという悲観論であつたのでありまして、これらを掌る四人の代表者の意見がそうであるといたしますならば、誠に私どもとしては中小企業の一人としても、この二十九年度をどうして越すかということを考えまするときに、非常に心配をしてやまないものでありまするが、大臣は何とかして大蔵省等との折衝をなさり、そしてこの了解を得られて、これが金融の措置に対する金額の増額をなすという決意があるかどうかをお伺いしておきたいと思う。
○国務大臣(愛知揆一君) これは再々申上げておりまするように、私といたしましても、あらゆる智慧と努力を絞りたいと思つておる一つであります。実は昨日も当委員会での各金融機関の担当者のかたの御意見は、直接ここで伺うことができませんでしたが、その後昨晩も中小企業総裁以下の意見を十分に聞きまして、それぞれにいざという場合の対策としては、こういうことも考えられるのではなかろうかと、いろいろの着想や示唆を受けたようなわけでございまして、これはともかく予算案を政府として、こういうことで御審議を願つておるわけでありますから、取りあえずこの予算案に関連するその中で適時適切な方策をとることは勿論でございますが、それ以外の方法も併せ考えることを是非やつて見たいと思つておる次第でございます。それからなおこれは別にそう大して自慢にもならん点ではございますが、従来いろいろ問題でなかなか打開できませんでしたことの一つの税の関係で、地方の事業税の問題がございましたが、五十万円以下の所得の中小企業法人につきましては、税率を現行法よりも、少くとも二分程度は軽減する法律の改正案を御審議願うことにいたしておるようなわけでございまして、ひとり財政投融資の問題のみならず、いろいろの方面の対策を併せて少しずつでもデフレ的な風向の一番強く受ける中小企業の擁護ということには努力を続けて参りたいと思つております。
○小松正雄君 大臣は今お話の中で、この中小企業に関する私は金融について増額することに努力を願いたいということをお願い申上げたのに対して、それに関連して税金等の率を安くして行くように考えておるということでありまするが、税金というものは、これは儲けてから納めることでありまして、儲けるようにする仕事の運営の金融というものがなくては倒れて行く。これらに対しましては税の率というものは頼みにならない。そういうことを申上げておるのでなくて、中小企業の将来の見通しについて将来どうするか。あなたは大蔵次官をしておられたのだから、金融措置についてはいろいろお考えがあるだろうと思う。その意見を率直にここに示して頂きたい。
○国務大臣(愛知揆一君) 税のことはつけ足しに申上げまして、且つ余り自慢にもならないと私も申上げたような次第でありますが、金融の問題については何と申しますか、現在の予算の中においては、これを増額するということは非常に困難というよりは、むしろ不可能じやないかと思いますが、それのみではなく、他にも適切な方法が二、三考えられるのではなかろうか。例えば消極的には預託金の引揚げをできるだけ緩やかにするということもございましようし、又二十九年度に入りましても国庫の収支の状況をつぶさに検討しなければなりませんが、これの積極的活用という面も残されておりましようし、又いま一つは先般大蔵大臣も予算委員会でありましたか申上げておつたと思いますが、まだ結論を得ておりませんが、いわゆるオーバー・ローン解消の構想ということがもう少し着実に地道な方法として何とか政府部内でもいい案を考えたいと思つておりますが、そういう場合におきましては、中小金融の問題も当然その中の一つの大きな問題として取上げ得るように考えたいと思います。これはまだ成案を得るまでに至つておりませんが、私の気持を率直に申しますと、さような二、三の点が考えられるわけでございます。
○藤田進君 本日は電気料金に関する調査を進めておりますので、これを中心にお伺いいたしたいと思います。先ず最初にお伺いしたいのでありますが、やはりこの際率直簡明にお答え願いたいのであつて、海野委員の質問に対して、電気料金を一体どうするのだということで、前置がこの際実は率直に申したいということでありますから、はつきり何か申されるのかと思つていたら、慎重に検討中ということの内容だつたわけで、そういうことでなしに、お答え願いたいと思うのであります。現在問題になつておりまする電気料金の改訂については、その及ぼす影響という点が何といつても大きいのであるからこそ、かようにやかましくなつて来ていると思います。本院におきましても、かような情勢の下において、本日以後調査を進めるわけでありますが、過般の国会におきまして、岡野通産大臣或いは政府委員のお答えを総合いたしますと、開発を重ね、いわゆる五カ年計画を完成する暁には、電気料金の三割前後値上り止むなしというようなことも言われたことがあります。又今次国会に提案されておりまする予算その他施政の方針を承わりますというと、そういう現実とは一応違つて、この際非常に強い緊縮の政策をとる。この現われとしては通産大臣みずからもこの間の方針で申されたように物価の値下げをする、少くとも五、六%はこれによつて下げたい。延いては外貨の非常に危険な状態にある、この打開としてもコストの引下げによつて貿易の伸展を図りたいという非常に広汎な構想が言われたのでありまして、そこで私は若干これらの過去の答弁と総合して考えますときに、成るほど新らしい開発をいたしますためには、それ相当のコストがかかる。この間の通産大臣の方針のメモを見まするというと、工費の切詰め、或いは着工順位の工夫、こういつたようなことで当初の計画はこれを遂行する。従つて昭和三十三年度までには五百十万キロは完成して見せるのだ、而も現在二十八年までに着工したものを見まするというと、すでに八七%、四百四十五万キロがすでに着工になつている、こういう極めて楽観されている状態であります。こういう事実から見ますると、ここでこのままの電力の行政であつたのでは、例え愛知通産大臣、吉田内閣が、非常なる偉人的な政策をおやりになつても、物価改訂、電気料金の改訂なしに、而もこの五百十万キロを完成する。而も政府政策の緊縮政策というものは、これは本年限りでは恐らくなかろうと思う。二十九年度だけでは恐らく世界の経済情勢から見ましても、これはやはり僅か一年のこの緊縮予算ではなかろうと思うので、従つて政府におかれては何らか先ず電力行政について基本的な問題の解決に着手されなければならないんではないか、恐らく何びとがこれを切りもりいたしましても、新規開発の五百十万キロ加えて、そうして電力料金をこのままに抑えて行くという、天に向つて手を合せて雨がうんと降るようにと願えば雨が降るならばこれは別であります。或いは人工雨が完成するならばこれは別かも知れません。併しそれにしてもなおやはり電力の原価というものは相当上つて来る一方、物価値下げという緊縮の政策が、これがやはりこの内閣としてはありまするしいたしますというと、一体ここでどういう点に解決を求めるかという点ですね。それじや開発をやめるかといつてもこれはそうは参りません。需要が非常に伸びておる。ここにはたと当惑されるところが必ずあるのではなかろうか。今日の情報を聞きますると、先ほどの御答弁にも関連して、私は電気税、いわゆる一〇%ですか、一割の電気税について若干閣議でお取極になつたのではないだろうかと推定するのであります。これは恐らく内容はつまびらかに私はわかりませんが、私鉄だけ電気料金が改訂されたならば、私鉄に関する限りこれには電気税一割はかけない。恐らくこういう内容であろうと思う。これは私鉄運賃にはね返る点を考慮されているのであろうと思うわけですが、これは極く電気料金の増大に伴つてはね返る一部でありますから、そういうことで電気料金、延いては物価改訂の措置というものは解決し得るものではないと思う。こういうふうに考えますると、先ず第一にお答え願いたいのは、現在のように開発会社あり、或いは一般の電力会社あり、自家発あり、こういつた形で開発資金はお先き真暗の状態、而も増大するこのコスト、それと電気料金の関係、こういう点に併せて電力というものが国の基幹産業であり、動力源になつておるし、すべての産業に極めて打てば響くような関係を持つている。而もこの資源を一応民間資本というか、民営に移されてやつていて、常に料金問題で問題を惹起する、こういう状態にあつて、電力行政全般についてこの際再検討されるべきすでに時期が来ているのではなかろうか。岡野通産大臣は辞されましたので、この際これを引用するのは至当ではないかと思いますが、岡野通産大臣はこの点に対してすでに再検討すべき時期に来ていると言つて、再検討したいと思うという公式な御答弁があつたのであります。着任早々とはいえ、非常に政府関係、今まで特に大蔵関係においてやつておいでになりまする通産大臣としては、つぶさにこのことを慮つておいでになつたと思うが、一体このままでいいのかどうかという点について非常に抽象的ですがお答えを願いたいのが第一点であります。
 それから第二の点は、今申上げた中に若干理由は附してありますから簡潔に申上げますが、この電力料金を先ず突破口としてやはり他物価に影響が、これはまあ申上げるまでもありません。従いまして単独に他の施策なしに、このいわゆる物価の改訂、電気料金の値上げということになりますると、勢い今まで政府において、或いは通産大臣が御答弁になり、その抱負を発表せられた政策とはおよそ矛盾する結果になるように思うのであります。従つて、然らばこの現実の物価、いわゆる電気料金の値上げはしないが、それはしないが、これに見返るか、或いはややこれを補なうべきものとして他に何か施策があるかどうか。資本費が増大しているというのが唯一の理由だと通産大臣は言われておりましたが、これに対して直接か、或いは他の税などによつて間接的なこの考慮が現段階においてなされつあるのかどうか、こういう点であります。結論的に申上げれば、政府の政策、今次約束されました政策とこの物価改訂の関係をどう消化されるか。それは他に料金そのものを上げないで、政策としてはこれがあるというものがあればお知らせ願いたいし、それが検討されつあるのかどうか、この点でございます。
 それから次に第三の点ですが、今日いわゆる公益事業といたしまして一般の需用に供している九つの電力会社について料金策定に当つてどういうお心がまえでおられるのかという点であります。これは直接電気料金を上げないで他の方法で補充せられる場合でも同様に起ることですが、今日値上げの申請、それに伴なう資料を拝見いたしますると、各地域別に、北海道から九州に至る各地域別にその値上げの割合が異なつてございます。極めてアンバランスの上に更にアンバランスになりつつあるのであります。これは従来水火力調整金とかいろいろあつたようでありますが、併しこの料金値上げ、原価の策定せられるに当つて、一体電気会社によつてその経理の安易、或いは難易でも結構ですが、その差等をつけられているのか、そうでなしに例えば配当も同じように東京電力も或いは四国電力も同じようにできるように、或いはその他の修繕等々サービス面、或いは労働者に対する人件費等々すべてこれは特に差をつけないで、各電力会社、延いては全国の電力事業がこのサービスが、或いは労働条件が、或いは配当、こういつたものがアンバランスのないように料金というものを策定されるのか。だから従つて料金に差がついて北陸や、或いは東京電力のごときは比較的料金が安いが、四国、中国或いは九州のごときは料金が高い、こういうものはやはり以上申上げましたような会社の経理運営について差等のないようにしようというところに狙いがあるのかどうかという点をお伺いしたいのであります。
 第四の点は開発資金と外資の問題です。岡野通産大臣のときには、曽つて四千二十万ドルになりまする外資、この世銀との契約について相当反省をされた模様でありましで、今後については国内に技術的にも可能である、いわゆる発電機等、これは国内で調達したい。若しできるならば、他の工作機械等を入れて、いわゆるコスト安になるような、そういう外資は入れたいと思うけれども、併し電力に関する限り今後は改めたい。よつて、六千万ドルになるところのこの折衝を進めつあるのだというような答弁を聞きました。大臣も変りましたので、この際お尋ねしたいのは、電源開発会社の高碕総裁が言われたとかどうとかということで今朝も伝えておりましたように、或いは発電機は向うへ注文をして、その見返りとしての外資四千二十万ドル、曽つてのこれと同様なやはりお考えがあるのではないだろうかというふうに聞くのであります。従つて今年度、確かに開発資金も削減せられておりまするし、五年計画のこの内容は変更しないという方針であるならば、確かに何らかここに措置が必要であるようにも考えられるし、一面政府政策から見ても、又私どもからこれを見ましても、こういつた何といいますか、曽つての四千二十万ドルと同じような外資というものが、歓迎すべきものではない、このようにも考えられるのでありますが、この際その開発資金における外資について、どのようにお考えになり、六千万ドル外資に関する折衝が関連して、どういうように進展を示しているか、以上先ず以て第四点で終りたいと思いますが、お答え願いたい。
○国務大臣(愛知揆一君) 只今お挙げになりました四点、相互に関連がありますので、或いは的確に一つ一つ申上げ得ないかも知れませんが、第一点からお答え申上げます。
 電力料金の問題について、先ほど率直に申上げると前提いたしましたのは、私の今のその立場を率直に申上げるということでイエスかノーかはちよつと申上げにくいという段階に現在はまだありますことを率直に申上げるのであります。それから政府においてどういうことを総合的に考えておるかというお尋ねにつきましては、一つの例として申上げますれば、事業税につきまして地方税制の改正が行われまするので、それに関連いたしまして、少くとも電力会社の外形標準の収入に対しまする税率を改めまして、安くする、低減するということは、大体話が進みつつありますが、これは金額としてはそう大したものになりません。それから固定資産税、同じく地方税の関係でございますが、これは細かくなりますから、細かい点は又別に御説明することにいたしまして、大体全体といたしまして会社の負担が軽減されるという額が十六億円前後のものになろうかと思います。固定資産税の、例えば二十四年頃から新設いたしました設備等に対する固定資産税の税率を或る程度軽減するというような措置が現在考えられております。その関係で大体十六億円程度のものが低減できるかと思います。先ほど申上げます事業税の関係で、三億円余り、合計して二十億円程度のものは低減ができるかと考えております。
 それから国税の、法人税の関係につきましては、これは又地方税ほど具体的に結論を得ておりませんが、新規の増資に対しまする配当金を、損金に算入するということは、他の事業につきましても、或る程度方向は今考えておるのでありますが、その関係で、まあ十億余り電力会社の関係では負担が軽減になるのではなかろうかと考えております。それから金利でございますが、開銀の金利につきまして、或る程度電力会社に対しての引下げということを只今考えております。これは全体の金額について、やはり十億余りの程度にはなろうかと思います。こういつたような、政府におきましても、電力事業の特殊なものであることに鑑みまして、できるだけ税制等の上においても工夫を払つて差上げたい。一方電力会社としても企業努力を十分やつて頂きたい、両方持ち持ちで、成るべくこの現在お手許に出ておる次第でございますが、電力会社から挙げておりまする資本費の増嵩というものが、政府が国会の御審議を通じて、国民に納得して頂ける程度において、そのほうの工夫も相当にやつて参りたいと考えておりますから、翻つて会社側においても十分な更にこの資料に挙げたようなことを切下げ得るような努力をして頂きたい。こういうふうに考えております。
 それからその次に地域差等の関係から、現在の電力会社の、何と申しますか、再編成、再々編成と申しますか、そういうことについてどう考えるかという御意見でございましたが、これはやはり九電力会社で成るべく足並みが揃うことが望ましいとは思いまするが、現在の会社の会社別になりました経緯なり、建前から考えまして、結果としては、例えば配当とか、労働条件とか、その他の点について差別のできることはあり得る。これは止むを得ない。それから電力料金の地域差にいたしますることが、地域差をやめるというようなことにつきましては、これも理想としてその幅を狭めて参りたいということは考えますが、現在すぐに全然同一料金で画一的にするということは現在の状態におきましては、私としては考えていない、こういうことでございます。
 最後の外資の導入の問題でございますが、私は岡野前大臣が申上げましたことと同様の考えを持つているのであります。同様の考えを持つておりますが、それなら見通しはどうかとおつしやられますと、これはどうもなかなか御承知のように、火力の借款のときにも非常に紆余曲折を経たむずかしい問題で、相手のあることでもありまするし、見通しが当面すぐそういうことが成就できるかどうかということについてはちよつと私としても責任を持つてお答えいたしがたいと思います。考え方は岡野さんと同様でございます。
○委員長(中川以良君) 藤田委員に申上げますが、時間もありませんから成るたけ簡単に、大体五時までということで、大分持時間も過ぎましたわけですからこの次にやつて頂いても結構です。
○藤田進君 通産大臣に重ねてお伺いしたいんですが、私がお尋ねした第一点は、今言われたような点は、例えば料金の一割何がしというものをできるだけ圧縮して、その代り一方こういつた税その他の措置で行こう、こういうふうにも考えられるわけです。圧縮してゼロにして賄えるか、こういうことが今後検討されるかも知れませんが、併しそういうことでは到底賄い切れない。政府の政策というものが非常に本年度の予算等から見て、これが全然単にもう手放しで電気料金を上げたい、調べて見たところが、次々にもう勝手にやらせるならばこれは又別ですが、或る程度一つの枠があるわけですね、吉田内閣として……、こういう下においてそれが二十九年度だけだ、吉田内閣が今年なりで終れば、これは別ですが、そういうことは予想しないで、一応もう二十九年のこの政策からこれを延長いたしますと、いずれにしても五百十万キロ開発して、そうして而も来年度から物価が半分になることはないですね、五、六%下るとしましても、すでに着工しておるのかどうか、八七%と言われておるわけですね。こういう状態からすると、当然三割程度のまあコスト高になるだろうということは予想されておるのです。いいですか、その三割程度というのは電気料金三割という意味ですからね、響きが……、響くのがそうだということになりますと、今言われたような資本費に対して今回たとえ若干の手当をされても、それでは到底どうにもならないような状態が来るだろう、これは申上げておるのです。そこでこの際政府として曽つてのようにいわゆる復金の融資だとか、しまいには返さなくてもいいのだというような、そういつたことは恐らく今後できないだろうし、殊に私的資本と申しますか、民間企業でもありますし、こういうことになると、電気事業を育て、これを豊富低廉なという事業にするためには、勢い今のままでは恐らくできないのじやないだろうかという疑念を持つておるわけで、その点について、いやそれはできるんだというふうにも聞えるので、この点がお伺いしたがつたのであります。
 それから第二の点に関連してですが、地方税について電気税一割、これは非課税のものもありますけれども、私鉄についてだけはこれは免税しよう、こういうことになつたのかならないのか。今日の閣議できまつたはずなんですよ。なつたとすればその私鉄だけということを言われておる点はもう取りも直さず電気料金を一割以上げるのだということが、もう約束されておるように思うのです。そうなるとすれば他に大きく響く。今度の値上げについて、直接割合を見ると大きくはないけれども、電気料金全般から見れば小口、或いは又一般の電燈料金ですね、非常に高い、大口に比較して。これはまあ原価計算した結果そうだと言われておるけれども、私はそう思いませんが、こういう点からしてせめてこの電気税なるもの、これは電気料金の高いところ、高い地域が従つて電気税をたくさん納めることになりますね、電気料金に対する一割ですから。高い税金を納めて、而も平衡交付金はそれだけ控除されてしまう極めてアンバランスの上にアンバランスを積み重ねておる状態でもあります。こういう点から見て、若し閣議で本日さようにきまつたとすれば、なぜこれの全般について御検討にならなかつたのであろうか。それについての理由が承わりたい、これなんであります。他にあるのでありますが、取りあえずそれだけで、今日は時間がありませんから……。
○豊田雅孝君 関連質問、極く簡単ですから。一つこの際政府のほうでは電気料金を引上げないという前提の下に一応御研究を願いたいと思うのでありますが、それについては具体的に固定資産税、或いは事業税、法人税の引下げ、金利の引下げ、これについても電気料金を引上げないためにはどの程度やらなければならないかという事務的な御検討と、更に電力会社の経費の節約に対してどの程度メスを入れるべきであるか。更に又配当につきましても戦前では配当八分、或いは六分のときもあつた実績があるのでありますから、又株価にしても三十五円、三十六円というときもあつたのでありますから、配当をこの際どの程度まで下げれば電気料金は値上げしないで済むかという点を、只今申すように税、金利、経費の節減、配当の引下げ、各面に亘つてどの程度の行き方をすればいいかということを事務的に御検討願つて、その案を我々に一度お示し願いたいと思うのであります。この点を一つ。
○国務大臣(愛知揆一君) 先ず藤田さんの御質疑の二つの点でございますが、第一の点は私はやつぱり当面の今問題になつております電力料金引上げに対する政府の対策というだけではございませんで、恒久的にやはり税制なり金融のほうで考えられる限りのことは考えて行きたい。これは前の研究の結果、その当時の経理、或いはその他の要素から考えて、三割値上げは必至であるというような一つの結論が出ておりますことは私も承知しておりますが、それはそれとしてやつぱりそうならないようにできるだけこれは恒久対策としても他の面において考えて行かなければならない、こういうように考えておるわけでございます。
 それから本日の閣議に地方税の改正要綱が出まして、大体の点につきまして話合いがまとまりましたことは事実でございます。併し細部の点に亘りましては要綱でもございますし、各所管の大臣のいろいろの意見も出ておりますので、最終決定にはなつておりません。それから私鉄の関係はこれは大体免税ということになろうかと考えますが、最終決定にはなつておりません。
 それから第三の豊田さんの御注意でございますが、これは承知いたしました。私も私の考え方としてはそういう方向で会社の経理の内容等もやつぱり検討をいたしておるつもりでございまして、例えば今お手許に出た数字をちよつとここに持つておりませんのですが、当初の見込は例えば上期が八億、下期が百一億、合計百九億の欠損になる。これをベースにして会社としては計算をしておられるのでありますが、併し現に現在の状況からすればそれだけの欠損は出ないではなかろうか。更にその上に先ほどもちよつと申しましたように、会社としての企業努力を更に一層やるということで、これはかなり又研究の余地があろうかと思いますが、併しここで私は申上げておきたいと思いますのは、そうやつて政府のほうもいろいろの措置をする、会社側でも努力をする、併しその総計の額は或いは全体の値上げを必要とする金額に及ばないでございましよう、及ばない場合でありましても私は今各委員からいろいろ出ております御意見を十分尊重して最後の決定をいたしたいと思います。なおその間におきまして、先ほども申上げましたように聴聞会もそのうちに開かれることになります。輿論のほうからもいろいろの御意見が出て参るかと思います。これを総合的に判定いたしまして、政府の基本的な考え方が、国民の側から御覧になつて納得のできる線に落ちつけるべきだと考えておるわけであります。
○藤田進君 まだですね、追加して……。今の御答弁では若干的が、お外しになつたのか外れたのか、第一、第二につきましてありますので、そのままで成るほどとは思えないのでありまして、明確に爾後を引続いていたしたいと思いますから、是非一つ本通産委員会には御出席のほど私からもお願いしたいと思います。
○国務大臣(愛知揆一君) ちよつと私申し足りませんでしたが、地方税の関係等についてははつきりまだ最終の数字がきまつていない面もございますし、それから開銀の金利の問題等につきましても少し私どもの希望案を申上げておる点もございますから、一両日中に固まると思いますので、それを又基礎にして詳しく御説明したいと思います。
○委員長(中川以良君) ちよつと速記をとめて。
   〔速記中止〕
○委員長(中川以良君) 速記を始めて。
 それでは、本日はこの程度で打切りたいと存じます。御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(中川以良君) 次回は、火曜日午後二時より開会をいたします。大臣に対する一般質問をいたします。通告者がございますので、その通告順にいたしますので、委員長にお任せを頂きます。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後五時十一分散会