第019回国会 農林委員会 第32号
昭和二十九年五月十日(月曜日)
   午後三時三十五分開会
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  委員の異動
五月八日委員松本昇君辞任につき、そ
の補欠として、北村一男君を議長にお
いて指名した。
本日委員清澤俊英君辞任につき、その
補欠として、小林孝平君を議長におい
て指名した。
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 出席者は左の通り。
   委員長     片柳 眞吉君
   理事
           宮本 邦彦君
           森田 豊壽君
           戸叶  武君
   委員
           北村 一男君
           佐藤清一郎君
           関根 久藏君
           横川 信夫君
           河合 義一君
           小林 孝平君
  政府委員
   農林省農地局長 平川  守君
   食糧庁長官   前谷 重夫君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       安楽城敏男君
   常任委員会専門
   員       中田 吉雄君
  説明員
   農林大臣官房文
   書課長     武田 誠三君
   農林省農地局総
   務課長     正井 保之君
   農林省農地局建
   設部災害復旧課
   長       大塚 常治君
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  本日の会議に付した事件
○農林政策に関する調査の件
 (食糧管理に関する件)
○農林省関係法令の整理に関する法律
 案(内閣送付)
○農林水産業施設災害復旧事業費国庫
 補助の暫定措置に関する法律の一部
 を改正する法律案(内閣送付)
○連合委員会開会の件
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○委員長(片柳眞吉君) 只今から農林委員会を開会いたします。
 先ず、農林政策に関する件を議題に供しまして、小林孝平委員から食糧管理につきまして緊急質問の要求がございますので、早速質問を願うことにいたしたいと思います。
○小林孝平君 去る七日食糧庁では
   〔委員長退席、理事宮本邦彦君着席〕
 米の各生産府県の関係部長を招集されまして、今後この六月から五日分、県によつては三日、四日或いは五日分を外米の配給をするという決定をされたそうでありますけれども、これに対する概略の御説明をお伺いいたしたいと思います。
○政府委員(前谷重夫君) お答え申上げます。本年度の配給につきましては、二十九米穀年度は現行の十五日の配給を維持いたして参りたいということで、国内及び国外の米の輸入集荷に努力をいたして参つたわけでございますが、御承知のように、従来食習慣その他供出の関係もございまして、現在消費地におきましては十五日、それから生産地におきましては三十日から十七日というふうに配給日数を異にいたしておるわけでございます。これは麦の統制をいたしておりました時代におきましては、その麦と、米麦合せまして三十日の配給をいたしておつたわけでございますが、麦が統制配給を撤廃いたしました関係上、その残りを米でやるということで、従来の配給日数をそのまま踏襲いたしておるわけでございますが、これはその県におきまする麦の生産、消費の状態等を考えてやて参つたわけでございます。本年度は国内の集荷が二千百万石というふうに例年に見ない非常な減少になりましたので、現在の配給状態は、生産地におきましては全部内地米で以て三十日乃至十七日配給いたしておるわけでございますが、消費地におきましては、六月以降六日乃至七日という内地米の配給で、あとは準内地米が二日外米が普通外米が六日と、こういうふうな状態になつておるわけでございます。これは配給制度全体から申しますと、消費者に対する配給においては従来から日数の均等化ということも強く要求されておつたわけでございますけれども、これはその県の従来の食習慣、供出の関係或いは価格の関係等もございまするので、この配給日数の点については、今米穀年度はこれを維持して参りたいというふうに考えておるわけでございますが、内地米につきましては、これは御承知のように、消費地におきましても六日の内地米の配給でございますると、大麦と精麦等の消費と、内地米を土台といたしました消費ということになつておりますので、この消費も伸びて参らないというふうな事情もございまするし、二十日と六日ということは非常に差が甚だし過ぎる。昨年度は消費地におきましても内地米十二日の配給をいたしたわけでございますが、今年度はその半分にも満たないということでございますので、生産県の消費者にも御協力を願つて六月から外米を配給いたしたいと、かような意味合で以ちまして、その実施につきましていろいろな御意見を伺いたいと、こういう意味におきまして、十八府県の担当部長にお集まり願つていろいろ意見を交換いたしたと、こういう次第でございます。
○小林孝平君 そうしますと、七日の会議は意見を聞くというだけで、その方針を示したわけじやありませんですな。当日の出席の係官の話によれば、こういうふうにきめたから承知してくれというような話であつたように聞きましたが。
○政府委員(前谷重夫君) 我々といたしましては、そういう、先ほど申上げましたような事情でございますので、農林省としては、こういうような方向でやつて参りたいという農林省としての意見を申上げただけでございます。ただ生産県の各担当の部長からはいろいろな御意見が出ましたけれども、これに基いて協議決定すると申しますか、むしろ政府としての責任においてこれを実施してもらいたい、こういうふうな御意向のようにも受取れましたので、そういう考え方で以て、特にその会議で以てどうするということにはいたしておらないわけでございます。
○小林孝平君 実質的の問題に入る前に、もう一度お尋ねしておきたいのは、今の長官の話は極めてあいまいでありまして、これは当然これをやることは政府の責任なんで、意見を聞いた結果、多分相当不満だつたと思うのです。その結果、あなたのほうはそれを考慮されて、今後考慮される余地があるのかないのか、先ほどの話では意見を交換したというのだから、今後相当考慮の余地があると思う。その点はどうですか。
○政府委員(前谷重夫君) 我々といたしましては、現状の場合に、内地米の配給状況という問題からいたしまして、是非そういうふうに進めて参りたいという考えを持つておるわけでございますが、これの実施上の点につきましては、いろいろ現地の事情も承わつておくことが実施を円滑ならしめるというふうに考えましたのでお集まりを願つたわけでございまして、そこで御了承を願うというよりも、只今小林委員のお話がございましたように、政府としての方針、考え方をそこで申上げて、そこでそれにつきましてのいろいろな意見の交換をいたしたと、こういう状況でございます。従いまして、その会議で以て各府県が御了承願うという建前ではございませんで、政府としては、こういうその会議でお示しした方向で以て進めて参りたい、こういう趣旨でございます。
○小林孝平君 そうすると、初めはちつとも相談でなくて指示をしたのでしよう。そうしてそれを先ほど如何にも相談をされたようにお話しになつたところを見ても、政府は相当自信がないからこういうことをした。或いは心にやましいところがあるからそういう表現をされておるのではないかと思う。私はこれから伺いますが、このやり方が如何に今後の食糧事情に悪影響を与えるか、供出に悪影響を与えるかということをこれから私は申上げて農林省の御意見を承わりたいと思うのです。
 先ず、こういうふうな、例えば新潟県について言えば、二十日内地米を配給しておつたのが今度は十五日になつて、五日間は外米、こういうことになれば、あの周囲に米がたくさんある新潟県において外米を配給になつたんでは、只今のところでも相当配給辞退が起きるだろうと思う。その点はどういうふうにお考えになるか。辞退をされないで、皆喜んで食うと、こういうふうにお考えになるのか、都会地でももう食糧が非常に不足しておる。そういう所でも内地米を食いたいという欲望がある。ところが今周囲に米が溢れておるそういう所でも外米を喜んで配給したものを食うかどうか、そういう点をどういうふうにお考えになるか。
○政府委員(前谷重夫君) 勿論内地米と外米との間には品質の関係もございまするし、又嗜好上の問題もあると思います。ただ消費地におきまする外米の配給と申しますものは、昨年度なり、従来の経過を見ますると、或る程度外米は、内地米がありまして、それに対して混ぜるという形においての消費の形態になつておるかと思います。従いまして、六日のような内地米の配給になつて参りますると、自然土台となるべき内地米の配給が少いために、それに混ぜる外米の消費も少くなつて参る、こういうのが従来の現われておる傾向でございます。従いまして、或る程度の内地米があつて、そして外米の消費をそれに混ぜ合わして進んで参る、こういうふうな傾向と存ずるわけであります。生産地におきましては、従来外米の消費がございませんから、これがどういうふうな形におきまして消費されて行くか。勿論従来の食習慣からいたしまして、相当の消費者のほうにおきまする慣習と申しますか、味と申しますか、そういう面からの消費者の側における御不満もあろうかと思いまするけれども、我々といたしましては、外米におきましても、例えばタイの精米でございますとか、相当普通外米といたしましても内地米と混りやすい、そうして消費しやすいものを持つて参りたいということを考えておるわけでございまして、全然配給辞退がないとは考えませんが、配給辞退を前提といたしまして、そうして外米を配給するという考え方は全然ないわけでございます。或る程度外米の消費も進められて、特に外米の配給量から申しますと、大体内地米の配給量の一五%が目安ということになつておりますので、そういう面からして或る程度消費を期待いたしておるわけであります。
○小林孝平君 それは都会地で今までそういう外米と内地米を混ぜておつたところでも、少し今度は内地米が少くなつたから困るというように、そういう点をあなたは配慮されるなら、今度生産県について言えば、今まで全然外米がなくて、内地米ばかり食つておつた。そこに四分の一は今度そういうものが入つて来る。それはそういうものは、適当に一つ協力してもらいたいなんというようなことを、あなたは東京でそんなことを言つておられるけれども、そんなものは協力できませんよ、実際問題として……。それは鉄道運賃が二割上る、或いはラジオの聴取料が上る、まあ苦しいけれども我慢してくれというようなことは、これは苦しくても仕方がない、聞かなければいかん、乗らなければならんというので乗りますよ。併し米は周囲にあり余つているのですよ。あり余つていると言つては悪いけれども、周囲にあるのですよ。それを東京で協力してもらいたいなんてあなた言つたつて駄目ですよ、そんなことは……。そういうことを安易に考えていると、それは今後重大な食糧需給の上において支障が来ますよ。こういうふうにあなたは配給辞退を前提としてやつているのじやない、そんなことは当り前ですよ。これは配給辞退を前提として考えているなら大変なことなんだ。そういうふうに考えていないだろうと思つてやつたところがあるから、そこで困つて来るのです。その点どうなんです。この間そういう点こそ相談さるべきじやないか。それを一方的にあなたのほうできめちやつて、これでやつてくれというようなことじや困るじやないですか。この間こそ相談して、こういうことでいいか、悪いかということで相談さるべきことが当然だが、あなたのほうは恐らくそういうことをやつたというふうに見せかけたいから、最初の御答弁では相談と、ところがだんだん聞いてみたら指示だつた、こういうことじやないですか、そこはどうなんです。
○政府委員(前谷重夫君) これはまあ小林さんの御意見もございますが、全体といたして見ますと、現在そういうふうに十五日配給以上の県が十八県ございます。それから又先ほど申上げました十五日のうちで六日乃至七日が内地米で、あとが外米という県が十八県ございます。それから十五日で、内地米がかつかつ或いは少量の外米がこれに混つて参るという県が十県あるわけでございます。従来からこの問題につきましては、相当いろいろ各方面からの御批判もあつたわけでございますが、我々としてはいろいろ御指摘の供出の状況或いは産地の闇値の状況等も考えて参つたわけでございますが、何分にも消費府県におきまする外地米の配給が六日乃至七日という昨年度よりも半減いたしますと、やはりこれは全般的な配給制度の面からいたしまして、生産地の消費者においても或る程度の御協力を願うべき筋合じやなかろうか、かように考えていたわけであります。ただ、只今御指摘の、なぜ各府県と相談をして、そうしてその相談の結果によつて実施をしなかつたか、こういう御質問でございますが、これはそれぞれ生産県の立場もございまするし、全般的に消費府県と生産県とを合同してやりますという方法も考えられるわけでございますが、我々といたしましては、実施の面におきまするいろいろな御意見も伺いたい、こういう意味で生産県のかただけにお集まりを願つたわけでございます。これは小林さんも御承知のように、いろいろ県としてのお立場もございまするので、むしろ我々としては政府の責任において実施することが妥当であろう、かように考えます。ただ実施上の問題といたしましては、いろいろと御意見もあるし、又それぞれの御意見の点において伺つておくことが今後の実施においても影響を少からしめる、こういうふうな趣旨において御意見を伺つたわけでございます。
○小林孝平君 先ずそういうことをおやりになつても現実的に配給辞退が相当起きて来ます。そして周囲に米があるということで食うわけなんです。そうすればその闇米の値段が上る。そうすると、闇米は少くなるから、東京やその他へ出る米が結局少くなるということで、あなたのほうは配給米ばかり考えておられるかも知らんが、実質は闇があるそうです。そうすると、東京で一つ何日か配給米を余計もらつたけれども、何日分の闇米が今度は少くなるということです。結果は同じなんです。あなたのほうは机の上で如何にも辻褄を合せていい気持になつているかも知らんが、ちよつとも食糧需給の上にプラスになつていないのです。その点どういうふうに考えておりますか。そうして東京の闇米も産地の闇の米が上るから上るのです。ちつともプラスにならんのです。ただ喜んでいるのは食糧庁当局で、如何にも辻褄が合つたような気持になつているかも知れませんけれども、何らプラスにならん、マイナスが多いと思うのですが、その点どうです。
○政府委員(前谷重夫君) 闇米の問題になりますると、外米の消費がどの程度に済むかという問題、それから闇米の操作がどの程度になるか、こういう問題として考えられるわけでありますが、我々といたしましては、生産県のほうにおかれましても、外米というものに対してまだお馴れになつていない点は認めるわけでありますが、やはり外米にも、糯米のようなものですと、それほど、内地米ほど味がいいというわけには行きませんけれども、これは内地米に少量加えるということによつて十分消費がなし得るというふうに考えておりますので、それほどの影響はないんじやないかというふうに考えておるわけでございます。
○小林孝平君 非常に矛盾しております。そんなに生産県の内地米ばかり食つている所に持つて来ても影響がないというなら、今まで食い慣れておるところのものをそのまま食つたらいいのです。私は内地米を食えとか、外米を食えと言うのじやない。むしろ私はそういう煩瑣な手続をやつて五日分の米を持つて来る。そうしてそれが配給辞退になつて東京に持つて帰らなければいかん。あなた方は生産県に五日分外米を廻すと言うけれども、これは本当に廻すことになるのです。消費しないで、新潟だの、そのほかの山形などの米を廻して、又それが東京に廻つて来るのです。それは鉄道の輸送を徒らに輻湊させるだけでちつとも役に立たないのです。廻すというのは、実にあなた方いいことを言われた、こう思うのですがね。そういう愚にもつかないことをやられるより、なぜあなたたちは、首相が今国会の施政方針演説の中に、米に執着しないで、今後は粉食とか、或いは人造米、そういうものに転換すると言つて大見得を切つている。実に滑稽だと思つたのですけれども、ともかく総理大臣がそういうことを言つているのです。そんならその方針に従つて努力されたらいいと思います。粉食や人造米はどつかへ行つて、今度は外米と内地米のところにこだわつてあなたたちがやつているというのは、実に矛盾しております。施政方針演説に矛盾しておると思います。如何にこの食糧政策が一貫していないかということをはつきり現わしております。結局これは一つもプラスになつていない、その点どうなんですか。
○政府委員(前谷重夫君) 只今御指摘になりました根本的な政策といたしまして、粉食普及なり、穀食奨励なり、こういうことは我々としても進めて参つておることでございます。ただ粉食奨励なり、穀食奨励というものは急激に進めるものじやなくして、漸進的に進んで参つておりますし、現に産地におきましても精麦等の消費が相当進んで参つておるわけでございまして、この方向は勿論我々としても進めて参りたい。それと同時に、やはり米の面におきましてもそういう調整を、一面からみますると、他の消費県からみますると、而も十五日が七日乃至八日ということになりましても、約半分でございますので、そこには不均衡があるわけでありますが、これもやはり漸進的な問題といたしまして、急激に行うことは如何かと、かように考えてやつておるわけでございまして、決して根本的な政策を放棄した、こういうわけでないことを御了承願いたい。
○小林孝平君 そういうことをやられるなら、こんな手数をやらないで、都会地の人に協力を求めたらどうですか。ちつともそういうことをやらないで、唐突としてこういうことをやり出して、而も今のようにちつとも配給辞退はないだろう、実に非科学的じやないですか。あなたは中央にいて、ただないだろう、協力を求めると言われるが、そんなことで政府の方針が徹底するくらいなら日本はもつとよくなつております。なかなかそんなことでは徹底しませんよ。もつと具体的に、どうやつたらいいかという方法を徹底させ、配給辞退がないか、こういう調査でもおやりになつたのですか。
○政府委員(前谷重夫君) これは勿論調査と申しましても、食べてみないとわかりませんが、これは是非一つお願いしたいのでありますが、生産地の消費者に対しても、消費者全体といたしまして、そういう調整も或る程度は止むを得ないかと思いますので、我々としても外米の中でもできるだけ良質のものを生産地のほうに持つて参りたい、かように考えておりますので、是非指導の面におかれましても、これは一つ全体的な状態からお考え願つて、御指導願いたいと考えるわけであります。ただ消費地におきましての配給辞退と申しますものは、これはやはり外米と内地米と混ぜて食うことになります。六日ということになりますと、やはり外米の消費も減つて参ります。これが内地米が殖えればそれに混ぜるし、外米の消費も殖えて参る。こういうことに関連性がございますし、又麦食の精麦の状態も現実にそういう状態を示しております。これはやはり土台としての内地米が一定数量が必要であろうかと思います。これが七日になり、八日になる。ただそれだけの程度で果して十分かどうかという一方の御批判があろうかと思いますが、いろいろ御指摘のございました産地の事情等もありますので、我々としてはこの程度のことが精いつぱいじやなかろうかというふうに考えておるわけであります。
○小林孝平君 ただそういうふうに協力を願うとか何とか言うのは、それは県庁の役人などに言うことです。何十万という人には一々そういうことは徹底しませんよ。結局配給辞退そのものは、又新潟まで持つて来て、又元に戻るか、或いは又配給辞退をするのが悪いからと言つて、それを無駄にして鶏にくれてしまつたというようなことになつて、非常に無駄なんですよ、その結果は……。そうしてその挙句はどういうことになるかというと、今度闇値が上るのです。産地の闇値ばかりでなくて東京の闇値も上るのです。そうすれば結局これは誰も得する者はないのです。どうしてこういうことをやるかということをだんだん考えて見れば、あなた方はそう言われるけれども、配給辞退というものを考えて、そうしてこれは一年やつて見たら、新潟県や山形県は四日も配給辞退した。従つて今後は十六日の配給をして行くということをあなたやられる前提じやないのですか、これは大体……。こんなことをあなたおやりになれば、これは非常に影響して、今後供出は激減するだろうと思うのですね。協力しませんよ。今の食糧庁のやり方は、例がちよつと悪いけれども、これは政府のやつているなし崩しの再軍備と同じようなやり方です。そういうことを今真似てだんだん配給して見て、今度は配給辞退があつた、それならもう要らないだろうというようなことで、知らず知らずのうちに二十日から十七、十六、十五と、こうやろうという考え方なんでしよう。今も産地ではそういうことで非常に非協力な態度になつているのです。その点をどういうふうにあなた納得させられるか。私もよほどこれは納得したいと思つて数日考えましたけれども納得できませんよ。私は協力しようと思つて、あなたおつしやつているようなことを考えたんだけれども、私が納得できないのだから、産地の一般の人はなお納得できないのです。どういうふうに、具体的にもつとこういう根拠で以て配給辞退はない。そうして協力して来る。闇値は上らない。消費地の闇値も上らないという例を、データーを出さなければいかんですよ。それを唐突としてこういうことをやられ、今のあなたの御説明を聞いても、内心そういう考え方があるから、初めはそうだつたが、だんだんお尋ねすれば、いや、政府の責任でやつてくれということで、ただちよつと話かけただけだ。そういうことじや困るじやないかと思うのですね。とてもこれは納得できませんよ。もう一度それは考え直す必要があると思うのです。どうですか。
○政府委員(前谷重夫君) 我々といたしましては、まあ従来からいろいろそういう点については、これは我々のみならず各方面からも、一昨年でございましたけれども、二十七年度におきまして麦の統制撤廃を実施いたしまする場合におきましても、やはりこの米食率の均一化ということが議会の附帯決議にもなつたわけでございます。これはむしろ現在我々が考えておりまする以上に日数の均一化ということまで実は附帯決議にもあつたわけでございまするが、これは御指摘のようないろいろな点もございますので、日数の点には触れないで、全体といたしまして外米を多少食つて頂く、こういうことでございます。ただこれは納得して頂くかどうかということは、これはまあ配給をいたしまする外米の質にもよりましようし、又そのときの各般の事情にもよるかと思いますが、ただ消費者といたしまして、生産県と消費県におきまして、内地米の配給が三分の一にも足らないということは、どうも我我としても配給を受持つておる者といたしましても割切れん点があるわけでございます。こういう点が本年度のような不作の事情でございますので、消費県に対しましてもその事情は十分に御了承願つて我慢して頂く。ただ又それと同時に生産地の消費者におきましても、従来の食習慣がありましようが、全体的なそういう事情があることを御了解願つて、そうして多少の外米も食つて頂く、こういうふうに御協力願いたいということを実はその際にも申上げた次第でございます。
○小林孝平君 あなた今本音を言われたんです。最初からそれを言われるかと思つたけれども言われないで、今頃になつて言われた。この米食率の均一化ということは、附帯決議になつたあれは、均一化というのは、今の二十日間に合せるように、そういう希望なんですよ。あれは低いものに合せるという希望じやないのです。而もあのときは、あなたも御承知のように、今の片柳委員長と私は麦の統制撤廃をやるならば、将来必らずこの米食率の均一化を要求して来るが、それはどうも絶対そういう要求には応じないで現行を維持するということを強く言われたんです。そういうことを何遍も繰返し片柳委員長と私はあらゆる角度から追及したが、食糧庁はそういうことを繰返し答弁されておるのです。ところが今のあなたのおつしやつておるようなことは、麦の統制撤廃のとき予想されて何遍もやつておるのです。それに対して少くとも現行の米食率は維持し、更にあの附帯決議は二十日間に合せるという意味の均一化なんです。それをあなたはその低いほうに合せることに勝手に解釈されておりますが、それは間違いなんです。そういうことなら我々は反対したのです。二十日に合せるという、こういう意味で賛成した。だからそういうあなたのような考え方だから、これはいまにだんだん窮屈になる。MSAの麦がだんだん入つて来るから、今度麦で我慢せいということで、この二十日が十八日、十七日、十六日、十五日とするということははつきりと今言われておるのです。これは重大なことだと思うのですね。そんなことは附帯決議でちつとも言つてないと思う。もう少しあのときの速記録でも御覧になつてやつて頂かないと、この食糧政策がちつとも一貫しないことになる。そうして勝手にあなたが一方的に解釈されて……、これは来年になつたら十五日になるのですよ。あなたの考え方はこれは容易ならんことだと思う。どうなんですか。特に米食率の均一化というのはあなたのおつしやつた意味じやないですよ。それをはつきり確認してもらわないと、これは困りますよ。
○政府委員(前谷重夫君) 先ほども申上げましたように、米食率の均一化という問題がございまして、その際たしか政府当局といたしましては、でき得る限り均衡的な方向で進みたいということを申上げたかと思います。ただ、只今の状態におきまして、この日数を均一化するということをいたしておりませんので、ただ内地米の集荷が本年度においては不作の関係で非常に減つた。これを質的に多少の調整を加えるということで考えておるわけでございまして、従来の考え方に対して特に今回これを訂正して参つたというふうには我々は実は考えておらないわけであります。内地米の総量というものは大体きまつておるのでありまして、これをできるだけ均衡に努めるということは配給制度の建前として当然であろうかと思います。これ急激にやるということは産地の食習慣その他から考えまして避けたわけでありまして、現在の内地米の総量というものから考えてみますと、相当今までの状態から申しますと、外米を食うという点になりますけれども、急激に変化があるというようなことにはならないのじやなかろうかと考えます。
○小林孝平君 それじや、これは六月一日からやつてみて、それは新潟県、山形県の生産地に配給辞退が相当出ましたら、これは元に戻しますか。
○政府委員(前谷重夫君) 実は我々も実施いたしまして、闇値等の関係等も十分検討いたしたいと思いますが、同時に従来からも産地に対しましては精麦の消費等も供出と関連して進めて参つたわけでありますが、そういう措置も同時に併せて行いまして、できるだけ産地の闇米の上らないように施策して参りたい。で、実施上の問題といたしましては、実施の経過を見まして、十分それに対する対策を講じて参りたい、かように考えております。
○小林孝平君 私はそんなことを聞いておるのじやありませんよ。六月からやつてみて配給辞退が相当出たら、これはやめるかどうか。
○政府委員(前谷重夫君) その点につきましては、我々としても実施の経過を見て、十分検討いたしたいと思つております。併し同時に単にその結果を待つてどうするということよりも、むしろ従来からも進めて参りました、産地に対して供出用の精麦を廻したということによつて相当の効果を挙げておりますので、そういう方法を併せて講じまして、できる限り事前的にも実施と同時に闇米の上らないような方法を講じて参りたい、こういうことを申上げたわけでありまして、結果といたしまして闇米の状態がどういうふうになるかという点につきましては、その状態と関連して考えて参りたい、こういう趣旨でございます。
○小林孝平君 闇米の値段が上るかどうかということは、配給辞退が相当あるかどうかということによつてきまるんです。その先のことを聞いているのじやない。その闇米が上る原因である配給辞退があつた場合どうするか、こういうのです。それは実施状況を見てと言われるけれども、こんなものは一月もやつて見ればわかるんです。この輸送状況や何かから見ても、さつきのようなあなた方米を廻すようなことをやつてもらつちや困ります。貨物が輻湊して困つているのだから、今から計画を立てなければ、その実施経過を見てやるという呑気なことを言つてもらつちや困りますね。これは配給をやつて見たらとても食い慣れないで困るというので配給辞退があつたというときは七月から元へ戻すかどうかそれくらいのことはわかりましよう。あなた勝手に東京で配給辞退がないと確信してやりながら、配給辞退があつた場合それを元へ戻すか。
○政府委員(前谷重夫君) これは先ほども申上げましたように、絶対に配給辞退がないというふうなことは、これはないわけでございまして、これは現在におきましても或る程度御承知のように、内地米についての配給辞退は生産県では多少あるわけでございまして、これは配給辞退の情勢がどういうふうな形で、必要数量等によつても異ることであります。又我々もそういうことのないように措置はいたしたいと思いますが、このことは実は従来行なつていない初めてのことでございますので、又今年の不作による内地米の数量が非常に少ない、こういう事情にもありまするので、実施いたしまして、その状況によつて十分検討いたしたいと、こういうことを申上げる以外に、ちよつと今御期待のような御答弁を申上げることも困難かと思います。
○小林孝平君 こちらの要求していることに答えられないということじや困るんです。こんなことははつきりわかつている。あなたは東京におられ、米のことを取扱つておられるけれども、私は米の産地の真中にいて、その消費者の気持はあなたよりわかつているんです。だからもうこれは配給辞退が出ることは必至なんです。産地の人たちは純真ですからね、協力するでしよう。併し協力しようと思つても、結局したが言うことを聞かないでは配給辞退は明らかに出る、あなたが如何に期待しても……。だから出た場合どうするかということが今からわかつていなければ困るじやないですか。それを答えられないということはないと思うのです。五日間の外米を配給して見たけれども、又これも配給辞退があつたというような場合、これはいかん、それは元へ戻すということをされるかどうか、それくらいのことは予想もされる。それから恐らく県の当局者もそれくらいの、私が言つたようなことくらいは言つているだろうと思う。そこでそういう事態が起きたらどうされるか、これくらいの返事をしてもらわんと困ると思う。
○政府委員(前谷重夫君) 勿論我々といたしましても、その実施の状況によつてでございますが、ただ何日の配給辞退があつた場合にどうするか、これはそのときの事情等も十分闇値の事情その他の事情を考えてやらなければいかんと思います。これが何日の配給辞退が出た場合に現在のを又元へ戻すかというような御質問でございますが、これは実施状況を十分に考えて、その事情も検討した上でと申上げる以外に方法はないんじやないか、我々としてもそういうことのないようには十分措置はいたしたいと思いますが、又事実そうしたことが起つた場合については十分検討いたしたい、こういうふうに考えた次第であります。
○小林孝平君 闇値のことばかり言われますけれども、仮に闇値が上らなかつたとしても、それだけの今度は闇値が上らないで三日間なら止むを得ん。三日間なら配給辞退した分を米を買つた。そうすると、それだけ今度闇米として東京へ来る米が少くなるんです。結局同じじやないですか。それは法律ではそういう闇はないことになつていますけれども、現実問題としてあるのですからね。あなた如何にそういうことを、東京に内地米を買わせたというけれども、産地から来る米は少くなつているんです。結局同じなんですよ、同じことをこんな手数をかけてやる必要はないんじやないか、こういうのです。あなた闇値の事情を見てこう言われる以上は、そういうことが起り得ることはあなたも想定されているわけなんです。ところが闇値の問題だけじやない。絶対量の問題についても同じことが起きる。その結果はだから外米をぐるぐるわざわざ東北まで廻しただけなんです。食糧庁の言われるように……。実に不合理じやないかと思うのですね。而もあなた今三日間の配給辞退があつた場合にそれをどうするか、今後考えるなんというのは非常に無責任だと思うのです。はつきりそれをしてもらわなければ、今後恐らく生産地は供米にも相当協力しなくなるんじやないですか。少くとも、じや三日間配給辞退があつた場合元へ戻すがどうかということを一つ聞きます。
○政府委員(前谷重夫君) これは確かに産地の消費者側としては非常に御不満があろうかと思いますが、一面……。
○小林孝平君 ちよつと、私は産地のことばかり言つているんじやないんです。全体の食糧事情を考えて言つているんですよ。私は内地米を新潟県、山形県その他に食わせろということを言つているんじやない。これは日本の食糧の問題の上にちつともプラスにならんと思う。あなたの考えていられることは……。そういうことを言つているんです。
○政府委員(前谷重夫君) これは併し全体的に考えて頂きますと、二十日と六日とか七日というふうな事情というのは、これは消費者といたしまして、やはり一つの限界があろうと思うわけでございます。我々といたしましては、六日の内地米の配給ということは現実の問題として相当消費地に対してひどい状態である。これが内地米が幸い豊作であります場合なら別でございますが、本年度のような凶作の下においては、やはり産地の消費者のかたにも御協力願うべきじやなかろうかというふうに考えておるわけでございまして、勿論小林委員の御指摘のような、その実施の状態によりまして、更にその措置について検討するということは我我としても吝かじやございませんが、ただ配給辞退の状態がどういうふうな形になるかというふうな点も考慮いたさなければなりませんし、又消費地における事情等も十分検討いたさなければなりませんから、我々としてはそういう辞退のないように極力努力してこの措置を進めて見たい、その結果といたしまして、起つた場合につきましては更にその際に十分検討いたしたい、こういうように考えておるわけでございます。或いは非常に独断的だというふうにお考えになるかと思いますが、全体的に消費地、産地併せて考えた場合におきましては、この程度の措置は止むを得ないのじやなかろうかというふうに考えているわけでございます。
○小林孝平君 時間の関係がありますから、これでやめますが、明日続けてお尋ねいたしますが、最後に、先ほどから十分実施状況を見て考慮するということでございますが、その考慮するというのは、配給辞退があつた場合に取止めることもあるということを考慮するわけですか。ほかの前置きはいいから、それだけ一つ……。
○政府委員(前谷重夫君) 勿論諸般の事情の中には配給辞退の問題も当然入つて参ります。
○小林孝平君 そうじやない、配給辞退があつた場合取止めるということを考慮するのですか、そういうことを聞いている。あなた違うことを答えられちや困るんです。
○政府委員(前谷重夫君) 我々としては全般的な各種の事情を考慮したいと思います。従いまして配給辞退もその各種の事情の中の一環として当然検討しなければならないというふうに考えております。
○北村一男君 関連して……。この例はずつと二十九年度産米の配給についても、やはり生産県の消費者に外米を配給するということの前提として、テストケースとしてお考えになつておるのかどうか。この点或いは臨時措置として今回六月一日から、私余りよく新聞記事は読みませんが、期間を限つてこの措置であるかということを……。
○政府委員(前谷重夫君) この問題は二十九米穀年度の措置として実施いたしたいと思いますが、二十九年産米、つまり三十米穀年度の問題につきましては、これは目下いろいろ管理制度全般についての検討をいたしております。その検討の結果を待つて結論を得たいということで、二十九年度産米、つまり三十米穀年度の全体的措置については管理制度全般と関連して検討いたしております。その際に又検討すべき問題であると考えております。
○北村一男君 私も小林委員が言われるところの、非常に御心配になつておる点については同感であるのであります。なぜ突然として生産県で消費者も何ら支障なく……、これは公平という観念からみて、政治的に考えれば或いは生産県だけ内地米を食つているということは不公平だというお考えがあるかも知れませんけれども、運賃諸掛り、保険料とか、或いは倉敷というような点、又輸送混乱を来たしても生産県に外米を回送しなければならんということは、単なる公平という観念からだけでは私は殆んど当を得た措置とは考えられませんが、その点はどうですか。
○政府委員(前谷重夫君) 輸送の点につきましては、大体月に二万トン足らずであります。それほど大きな数量になろうとは思いません。ただこの措置は或る程度の消費地におきましても、内地米の配給がございます場合には、必らずしも絶対的な均一の配給ということを考えておるわけじやありません。六日の内地米の配給というふうなことになりますと、これは一つの配給制度といたしまして、勿論どの消費者も内地米を食べたいのでございますが、一つの限度というものが考えられたければならない、その限度が六日ということになりますると、これに対して一方において二十日ということでは余りに均衡を失する関係に相成りまするので、そういう事情からいたしまして、この際としては十五日で我慢して頂きたい、それによつて消費地におきましても、一日以上の配給が殖える可能性が出て参るわけでありますから、そういう消費地の事情とも関連して考えてみたいと思うのであります。
○北村一男君 長官は先ほど小林君に対する御答弁の中で、生産地の消費者にはいろいろの点を考えてできるだけ良質の外米を配給したい、こういう御答弁があつたと私は記憶しております。そういうことは何ですか、ほかの消費地に対して聞こえても差支えがないという確信を持つてそういうことを、この外米の配給の可否は別として、そういうことは確信を持つて御実行になる御意思があるのでございますか。
○政府委員(前谷重夫君) 勿論当初の出発でございますので、すでに我々といたしましてはタイ米等につきましては普通の粳でない糯米の買付を早急に始めております。そういう措置を講じまして、そうしてできるだけ内地米と併わせて消費できるような質のものを海外から入手いたしたいと考えております。その点は是非やりたいと考えております。
○北村一男君 入手して生産県の消費者にその良質のものを配給するということについては間違いはございませんか。
○政府委員(前谷重夫君) 普通外米につきましては、御承知のように、それぞれビルマ、タイその他各地域から入つて参ります関係上、多少その間におきまして品質の差もございます。特に従来の消費地の習慣から、嗜好の状態から申しますと、タイの糯米等は相当消費者から喜ばれております。そういうものの買付量を殖して、そうしてできる限りこの措置の円滑な遂行を図りたい、こういうつもりでやつて参りたいと思います。そのためには外米の糯米の買付も殖すということで手配をいたしております。
  ―――――――――――――
○理事(宮本邦彦君) それでは次に、農林省関係法令の整理に関する法律案を議題といたします。
 本法律案は、去る七日衆議院農林委員会において原案通りに可決され、本日の衆議院本会議に上程採決される予定になつております。本法律案については、去る七日提案理由の説明を聞いたのでありますが、更に内容及び参考資料等について政府から補足的な説明をお願いいたします。
○説明員(武田誠三君) 農林省関係法令の整理に関する法律案につきまして御説明を申上げたいと思います。これにつきましては、先日の提案理由で概略政務次官から御説明を申上げておりますが、多少具体的に細かく御説明を申上げます。
 第一条に掲げておりますのは、現在大体死文化しております法律をこの際全部整理をいたしたいというところのものでございます。で、こういう廃止をいたします法律は全部で八件ございますが、最初の人家稠密の地において牛豚類の豢養を禁ずる件、これは明治六年の太政官布告でありまして、東京その他の大都市等におきまして、町の中で牛や豚を飼わないようにするという太政官布告でございます。それからその次の米穀供給のため中央備荒儲蓄金運用の件というのがございますが、これは明治二十三年の法律でございまして、これは明治十五年から常平局というのがございまして、そこで米の備蓄或いは足りないときの放出というようなことをやりまして、米の需給の調節と申しますか、価格の安定というようなことを狙つた制度があつたのでございますが、これが明治二十二年に廃止になりまして、その後二十三年に制度がなくなりましたのでありますが、米の需給調節の関係上、外米を買付けます必要から、政府におきましてこの中央備荒儲蓄金というものをその米の買入のために充ててもよろしいということを法律できめたものでございます。それが第二のものでございます。それからその次に、馬匹の輸出を禁ずる件というのがございますが、これは明治三十三年の北清事変の当時でありますが、馬の何か病気が非常に、流感ですか、はやりましたそうで、その際に輸出を禁止するということを緊急勅令を以ていたしているわけでございます。それからその次の外国領海水産組合法でありますが、露領その他におきます昔の漁業権がありましたわけでありますが、それらの地域での漁獲或いは漁獲いたしましたものの製造販売といつたものを業といたします人たちの水産組合の設置の規定であります。これは同業組合法を準用いたしております。これらの外国領域でいたします水産業を発展させますために、単一組合というもので以てやりたいということで作られたものでありますが、御承知のように、漁撈その他の関係の漁場というものが今なくなつておりますし、又同業組合法も今廃止になつておりますので、これは実際問題として運用できない状態の法律にあるわけであります。それからその次の樺太における漁業免許の取消及び漁業料の徴収に関する法律でありますが、これは樺太が現在もう日本の領域でなくなつておりまして、これにつきましては適用の仕方がないわけでございます。それからその次の臘虎膃肭獣猟業者等に対する交付金下付に関する法律でありますが、これは明治四十五年に臘虎膃肭獣猟獲取締法というのが出まして、これにつきましては、条約に基いてその猟獲を制限をいたしたのであります。それまでは「らつこ」、「おつとせい」をとりますことが自由だつたのでありまして、その関係上その当時まで「らつこ」、「おつとせい」をとつておりました業者のかたに対する一種の廃業の補償金を交付するといつた性質の法律でございます。従いまして現在はこれはもう適用の対象がなくなつておるような状態でございます。それからその次の臨時米穀移入調節法でありますが、これは朝鮮、台湾から朝鮮米或いは台湾米を内地に移入いたしますにつきまして、当時の米の過剰時代でありまして、これを調節いたしますために作りました法律でありますが、これは法律の中に昭和十年三月三十一日まで、この法律によつて朝鮮米或いは台湾米を政府が買えるということに限定をいたしております。で、現地法の建前をとつておりませんので、今まで生きておるような恰好になつておるのでありますが、実際問題としてこれは適用の対象がなくなつておるということでございます。それからその次の獣医師会及び装蹄師会の解散に関する法律でございますが、これは昭和二十三年のものでございます。これは現存すでに獣医師会及び装蹄師会はすべて解散の手続が結了をいたしておりまして、対象になるものが残つておりませんので、この際廃止をいたしたいというものでございます。
 それからその次の第二条及び第三条が、現行法の生きております法律で、簡素化をいたす目的のためのものでございます。第二条の蚕糸業法の一部改正でございますが、これは第十四条の二という規定で、現在桑園登録の制度がございます。これは終戦直後、占領政策の一環として桑園登録ということが行われたのでありますが、これは当時の戦争中の桑園を非常にまあ減らしたわけでありますが、その状態を実際問題として把握いたすということと、それから戦争後のまあ食糧増産等の関係もあつたと思うのでありますが、そういうことから現実に桑園が毎年どのくらい作られるかということの登録の必要があつたのでございますが、現在の状態におきましては、一方で統計調査部におきまして桑園面積も調査をいたしておりまするしいたしますので、特にこの登録をいたす必要は現在ではすでになくなつておるというように考えておるのでございます。
 それから第三条の家畜改良増殖法でございますが、これは第二十三条に人工授精師の届出義務、毎年十二月末日現在で届出をさせておるわけでありますが、これにつきましては、人工受精師は御承知のように免許制度に相成つております。で、人工受精師が人工受精をいたします際には国或いは都道府県で指定しております人工受精所においてしなければなりませんし、且つ又その際には免許証を携帯し、要求がある場合にはその呈示をいたさなければならないというように法律できめられておりますので、特にこういつた届出義務を強制しなくても実際の運用上何らの差支えはないというように考えておるのでございまして、この二点につきましては、現行制度を多少とも簡素化いたします意味合いにおいて、この各条を削除して参りたいというふうに考えておるのでございます。
○理事(宮本邦彦君) これから質疑に入りたいと思います。どうぞ御質問のあるかたは……。
○北村一男君 本案は極めて簡単で文書課長の説明で十分わかつたと思いますから、質疑を省略して、討論も省略して直ちに採決して……。
○理事(宮本邦彦君) ちよつと速記を止めて。
   〔速記中止〕
○理事(宮本邦彦君) 速記を始めて。
 次に、農林水産業施設災害復旧事業費国庫補助の暫定措置に関する法律の一部を改正する法律案を議題に供します。
 本法律案は、去る七日衆議院農林委員会において原案通り可決され、本日の本会議で議決される予定であります。本法律案については、去る七日提案理由の説明を聞いたのでありますが、更に法律の内容及び参考資料等について政府から補足的な説明があれば御説明を願いたいと思います。
○説明員(正井保之君) 只今委員長からお話がございましたが、提案理由につきましては七日の委員会で政務次官より御説明がございました。私ども災害復旧の仕事を担当いたしておりまするものといたしましては、いろいろ災害復旧の進捗の問題、結局予算の問題が一つ、いろいろと問題に上つておりますが、同時に現行の災害復旧制度につきましては、必ずしも実情に合わない点があるのじやないかということで、いろいろと国会におきまして、或いは会計検査院乃至は行政管理庁、こういう方面におきましても御指摘があるわけであります。私どもいろいろ検討いたしました結果、先日の提案理由の説明の際に申上げましたようなわけで、ほかにも検討を要する点はございまするけれども、差当り現在災害復旧に要する事業費に対する補助、これが国が直接災害復旧事業をいたすものに対してなされております点を、間接に府県を通して、府県の予算を通して事業を実施するものに流す、こういう形に改めたわけでありまして、改正法律案はすべてこれに関連いたした改正になつております。一つはそのような改正、これに関連しまして、或いは補助金の返還、或いは事業を実施するものに対する国の指導監督、こういつた関連した条文についての改正案でございまして、要するに現在の直接補助を間接補助に切替えたに伴う条文の整理、こういうふうに申してもいいかと存じます。「第一条中「災害復旧事業を行う者に対し、その」を削る。」ということがございますが、現行法の第一条の「(目的)」でございますが、ここで「災害復旧事業を行う者に対し、その災害復旧事業に要する費用につき国が補助を行い、」と、直接補助の規定が設けられているわけでございますが、この点を、必らずしも直接に補助するものでない間接補助の途を開くという意味で、この部分を削り取つたわけでございます。あとで三条にも関連した字句の改正がございますが、そういう意味合の改正でございます。
 「第二条第三項中「陸域内にある施設」を「陸域内にあり、水産業協同組合の維持管理に属する施設」に改める。」、第二点の改正でございますが、その点は現行法で第二条に定義がいろいろ謳われています。この定義の中で、第三項で、漁港の施設について規定がございますが、この規定の仕方が現在は「陸域内にある施設」ということになつておりますが、現行法のお手許に差上げてございますが、第三条第一項で、補助の対象と補助率についての規定がございます。そこでこの法律によつて補助の対象とするのは、「(漁港施設については、水産業協同組合の維持管理に属するものに限る。)」という規定があるのでございますが、他の林業用施設或いは農地についての定義と同じように、二条のほうへ条文整理という意味で持つて参りまして、「陸域内にある施設」というのに修飾を加えまして本法で対象とするのは「水産業協同組合の維持管理に属する施設」というふうな規定にいたしたのであります。市町村等が管理いたしておりますものは、公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法によつて復旧が進められる、こういう建前になつておりまして条文整理に類する規定でございます。
 その次に、「第三条第一項を次のように改める。」ということで、現在の第三条第一項を改正いたしておりますが、先ほど申上げました第一条の中でも、第一条の一部を間接補助のために改正いたしましたが、それを具体的にここに規定いたしたわけでございます。で、現在の規定は「国は、農地等の災害復旧事業について、当該事業を施行する者に対し、予算の範囲内で、その事業費の一部を補助することができる。」、こういう規定になつておりますものを、予算の範囲内で都道府県を介して経費を補助します。すべて都道府県に国は経費を補助します。それで「左に掲げる経費」ということで、一つは改正法律の第一号にございますが、府県がみずから行う災害復旧事業費の一部、これについては間接、直接という問題はございません。むしろ府県の災害復旧事業に対しては直接国が補助するのでございます。第二号で「都道府県以外の者の行う災害復旧事業につき、都道府県が、次項各号の区分に従い、」云々とございますが、この点は条分がいろいろ複雑な表現になつておりますが、要するに現行の補助率で、従つて県が事業を行う者に対して補助するに要する経費、これの全部を補助します。で、例えて申しますと、現在の三条第二項にございますが、農地の場合でございますと、事業費の十分の五、農業用施設の場合ですと、十分の六・五、その区分に従つてそれぞれその府県が補助する場合に、その補助に要する経費の全部を国が出します。こういうことで、結局復旧事業を行う市町村ですとか、或いは土地改良区、こういつた事業実施者は、従来と変らない補助をもらうのだということが書いてある。それに対して補助する府県の経費は国が補助します。従つてこの点で間接補助の規定がここで明確にされているわけであります。若しも県が独自の考えで、三条の第二項の十分の五或いは十分の六・五という補助率を超えて補助した場合には、その部分は国はみない。国で補助しますのは第三条の第二項の現行の補助率、この範囲内で県が必要とする経費を出します。こういう規定になつております。それから続いてあと「第三条第二項中「前項」の下に「第一号」を加え、同条第三項中「第一項」の下に「第一号」を加える。」というふうにございますが、これは条文整理と申しましようか、従来は第三条第一項というものは、中に号を設けて区別する必要がなくて、全部事業そのものに対して国が補助する、こういうことになつておりましたのを、只今御説明申上げましたように、第三条第一項に一号と二号とを設けまして、府県みずから行う場合と、府県以外のものが行う場合というふうに分けたものですから、意味合は変りませんが、条文の整理を要する、こういう趣旨のものでございます。そうして御承知のように、一号、二号と分れておりますが、災害復旧事業の件数は大体三万五千件から六万件、昨年度のごときは十万件にも達するような状況でございますが、殆んど全部が市町村或いは土地改良区その他の団体によつて行われているわけで、結局この三条一項二号の間接補助による部分が殆んどの件数を占めている、こういうことになるのです。
 次に第四条、「(補助金の返還)」でございますが、これも従来から補助金の返還については規定がございまして、補助金の交付を受けて仕事をやつたが、それに剰余が生じた、このときにはその剰余の額に対して補助率をかけた額に相当するものを返しなさい、或いは従来の四条の二項にもございますが、補助金を受けながら、その補助の目的である復旧事業に補助金を使わない、或いは目的に反して使つた、或いは適当でない、甚しく不適当であるときは、補助金の全部又は一部の返還を命ずる、こういう規定が従来もあつたわけでありますが、この点につきましても同様な規定の必要がございますので、設けたわけでございますが、ただ従来はすべて直接補助でございましたのが、今度は間接補助の分が非常に殖えるということで、新らしい第四条一項では、府県がみずから仕事をする場合のことを規定しまして、第二項に、間接補助の場合に、やはり府県が百の補助金をもらいながら、実際は支出した額が百に足らないというふうな場合、或いはすでに百を支出しても一部返還等があつて実際にはそれだけ使わなかつた、こういうふうな場合にはその差額を返させる、こういう規定で、これも問掛補助の制度ができましたのと伴つての改正でございます。それから第三項は、先ほど申上げました現行法の第二項に相当するものでございまして、補助金をもらつたが、その目的に従つて使われない、或いは不当に使つておる、こういう場合には府県からその補助金の一部或いは全部を返還させる、こういう規定でございまして、趣旨においては従来の規定と変らないのであります。従来の第三項に相当する規定はございません。それは第三項では、前項の規定によつて補助金の返還が命ぜられた場合には遅滞なく国に返還しなければならない、こういう規定でございますが、これはまあ当然のことでございまして格別に調う必要もない、こういうことから新らしい第四条にはその規定は省いてございますが、趣旨においては変りございません。
 その次に、第六条の関係でございますが、従来と見出しのところも違つておりまして、現行では「(都道府県知事の指導)」、こういうことになつております。提案理由等の説明の際にもございましたのでありますが、都道府県は、従来は府県がみずから災害復旧を行う場合には、それは当事者でございますけれども、市町村その他の団体等が行う場合には、府県の立場というものは実は第三者的であつたわけであります。併しながら、実際にはいろいろと設計の指導なり、実地の監督指導、こういつたところの機能もやつてもらつておるわけでありますので、特に府県にそういつた市町村等の行う災害地旧事業について、必要な調査を行なつたり、或いは報告を求めたり、必要な指示をする権限を特に与えておつたわけでありますが、今度の制度になりますと、府県はそういつた市町村等に対しては、一旦府県の予算に組入れられた後、府県として補助するわけでありますから、当事者になります。従つてそういつた格別法律の根拠がなくても、当然監督指導のできる立場に立つということでその規定を削りまして、国が農林大臣として府県に対して復旧事業或いは復旧事業の補助として府県が支出する補助費、これらを適正に実施させるために、国として府県に対して検査を行ない、或いは報告を求め、事業の実施について必要な指示をするという規定を設けたのでございます。建前としては、考え方は従来と変りませんが、間接補助の制度をとりましたのに伴いまして、規定の形式が一変したわけであります。
 その次が附則の改正でございますが、従来の附則は五項までございますが、そのうち四項、五項を一項ずつ繰下げまして、新たに第四項を設けたわけであります。それは附則の第三項、お手許にございますが、「政令で指定する地域内において、昭和二十八年六月から七月までの間に生じた大水害又は同年八月から九月までの間に生じた風水害による農地等の災害復旧事業の事業費に対する補助の比率は、第三条第二項の規定にかかわらず、十分の九とする。」、こういう規定がございます。これは例の特別災害に対する高率補助の規定でございますが、このままにいたして置きますと、市町村或いは団体等の行う事業に対する高率適用が抜ける。と申しますのは、第三条第二項の規定は直接補助の規定でございます。そこで先ほど申上げました第三条第一項に一号、二号とありますが、その第一項第二号で、間接補助、府県以外の市町村なり団体等が行う事業に対する補助率が謳われてありますので、それを引つ張つて来るために附則に第四項を設けました。第四項の条文でございますが、「前条の災害復旧事業についての第三条第一項の規定の適用については、同項第二号中」、従つて新らしい法律の第三条第一項の二号の中で、「次項各号の区分に従い、それぞれ当該各号に定める比率」という補助率の規定がございますが、これは十分の九である、高率を間接補助についても適用するのである、こういう条文整理の規定でございます。これを入れませんと、高率適用が除外されるものでありますので、これを盛つたのであります。
 次は、改正法律の附則でございますが、公布の日から新らしい制度に移行するということでございます。その次が、すでに支出した補助金については従前の規定によつて処理されるということが、補助金の返還等の問題にしましても、直接補助で行つた市町村団体へのあれについての取扱いは従前の通りにやるということで、新らしい方式によつて支出されたものについてはこの法律にありますが、従前のものについては、そういつた適用関係については従前の例によつて処理せられるということであります。
 以上改正法律案の概要を御説明申上げました。
○佐藤清一郎君 非常にややこしい書き方で、私ら原文と照合しなければ何が何だかちつとも頭に入らないのだがね。
○理事(宮本邦彦君) ちよつと速記を止めて下さい。
   〔速記中止〕
○理事(宮本邦彦君) 速記を始めて下さい。
○説明員(正井保之君) 事柄は簡単でございますが、法律の性格を申上げますと、只今申上げましたようなややこしい書き方になりますが。
○佐藤清一郎君 非常にややこしい書き方で、これは地方の耕地改良協会あたりにしても、非常にこれは必要な法律なんであるが、なかなかぴんと来ない、読んだだけでは……。
○説明員(大塚常治君) 法律の技術になると、そういうような書き方になるのだそうでございますが、大体この法律ができたときのことを考えてみますと、丁度日本が占領下にありまして、大きな災害復旧事業の予算を法律もなしに施行するのは不適当である。是非法律を作れというような命令がありまして、私ども止むを得ず作つた法律でございます。そのときも私どもが考えておりましたのは、当初から間接補助にいたしたい。従前もそのようなことでやつておりましたので、そういうことを向うに、司令部のほうに連絡に参つたのでありますが、司令部のほうの意見では、金を出す側ともらうものは直結しなければならない。こういう思想の下に是非直接補助でやれというような御趣旨の下に、不本意ながらこういう法律ができたのであります。なぜ不本意かと申しますと、当時の私どもの事務能力から言いまして、毎年五万件も発生する災害を全部農林大臣の責任において直接補助をするということは、実質的に不可能なのであります。と申しますのは、本省の災害復旧要員は二十数名、各農地事務局の要員は八、九十名でございまして、これらの人だけで五万件からの発生の災害を直接に補助するということは、とても不可能だつたわけでございます。それで折があれば改正したいと思いまして、今回御協賛を願う次第になつておるのでありまするが、現在の直接補助におきましても、実質的にはその補助金の交付事務は県の職員に大部分の事務をお任せしてあるわけでございます。それでその実体に副うように間接補助に改正したのが今回の法律の趣旨でございます。なお災害復旧事業にはいろいろ不正不当等の事実がございますが、それも法律の建前が直接補助でありながら、実際の事務を府県のものがやつておる。その責任の所在がどこにあるのか不明確なところに不正、不当の原因があるのではないかというような勧告等もございまして、そういうような面からも実情に合うように改正したのが今度の法律改正でございます。この趣旨は大変くどいように申しげましたけれども、県が行う事業、つまり県営事業におきましては従来通り国が直接県へ補助する。それから市町村土地改良組合、農業協同組合等が行うものは県が補助をして、国は県へその同額の金を補助する、こういう趣旨だけでございます。なお附則等は二十八年発生災には特別な高率の恩典がございますが、それおも現行通り生かして施行する。こういう趣旨でございまして、条文は非常に複雑でございますが、考え方とか、趣旨というものは直接補助を間接補助に移すだけでございます。なお先般の政務次官からの提案理由の趣旨の中に、大規模のものは国が全責任を持つて直接復旧に当るいうことがございますが、これは私どもは県営事業の大きなものはこうやるんであつて、それは現在と同じである。それ以下の小団体が施行するものは県の間接補助に切替えると、こういう趣旨でございます。
○理事(宮本邦彦君) 御質疑ありますか……。それでは一点ちよつと……。今課長さんの御説明では、実質的には少くも復旧事業の実施に当つては変らないのだという御説明ですが、実際は形式的には大いに変つておるのじやないかと思うのです。変らないと、こうおつしやるけれども、実際は変つて来るんじやないか、例えばですね、災害復旧事業が小規模のものは県の責任だと、今度はつきりして来るわけですね、そうしますと、小規模のものの災害復旧は県が全責任を持つて災害復旧事業をやるんだから、本省は、農林省はその県の申請を待つて初めて発動するという形になるわけですね、従来は一応は農林省が全責任を負つておられる。そうすると、災害の発生の都度農林省は直ちに小規模のものでも何でも責任を負われたわけなんです。従つて私ここはね、やはり実質的にも差が生じて来るんじやないかということをまあ考えられるのですがね、国には少くとも事務的な仕事は、今度は府県庁なりそういつた地方事務所、そういうところの責任が重くなり、そういうところの責任が多くなるのじやないか、逆に言えば本省の事務的な仕事は減ると、従つて或る程度はそういつた事務費等というものの操作がなければ、この改正はうまく運転しないのじやないか、そういうことに対して、次年度から多少とも予算を御考慮になる御意思があるかどうかということなんですが。
○説明員(大塚常治君) 只今御指摘の通りでありまして、この現行法の通り国が行いますことになりますと、小規模な団体の災害復旧事業の最終的な責任は勿論国にあるということでございます。併しながら、先ほども申しましたように、少数の人間で非常に大きな事業を施行いたしますことは、実際問題としてできませんので、これの大部分の実務を現在は国が委任しておる次第でございます。それで、その委任に対する手数料というようなわけで、府県に地方事務費というものの補助金を又別個に交付しておる次第でございますが、この委任された府県は、委任された範囲内に責任があるわけでございますが、今度は事業施行者そのものに全責任がかかつて来るわけでございます。私は実質的に先ほど仕事の量に差がないと申しましたが、これは量的に差がないのでありまして、その質的な面では非常に大きな背任が府県にかかつて来ると、こう了承しております。従来は設計書一つ審査するにいたしましても、或る程度人から頼まれたものだというような観念の下に、相当精度を落した審査でよかつたのかも知れませんが、今後はそうしたことによりまする最終責任は県知事にかかつて参りまするので、県職員と共にその質的な責任は非常に大きくなつて参ることと存じます。従いまして、現在の地方事務費の補助は、事務費に対して五・五%の範囲内で交付しておりますが、これは実際問題としてもつと多くしなければならないのではないかと、かように考えております。過般この案につきまして数府県と相談いたしましたときに、府県からの要望もその点の要望が多くあつたんですから、或いは本年度中におきましても、一部その必要があるんじやないか、こう考えておりまして、一部工事費の補助金の保留分がございますので、これは将来の情勢によつて或いはそうした面に変えられるようになるのではないかと、かように考えております。
○理事(宮本邦彦君) なお本法律案については次回において、今日は委員の御出席も比較的少うございますしいたしますので、残余の御質疑を終り、その後に討論、採決に入りたいと思いますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○理事(宮本邦彦君) 御異議ないと認めます。
  ―――――――――――――
○理事(宮本邦彦君) 次にお諮りいたします件は、連合委員会の件でございますけれども、臨時硫安需給安定法案について、通商産業委員会と連合委員会を開きたいという通産委員会からの御希望が参つておりますが、開くことに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○理事(宮本邦彦君) それではさようきめたいと思います。なお、連合委員会の件については、通産委員会の委員長と相談の上、日時その他決定いたしたいと思いますが、お任せを願いたいと思います。
 本日はこれを以て散会いたします。
   午後五時十一分散会