第022回国会 予算委員会 第21号
昭和三十年六月九日(木曜日)
   午前十時三十三分開会
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 出席者は左の通り。
   委員長     館  哲二君
   理事
          池田宇右衞門君
           石原幹市郎君
           西郷吉之助君
           豊田 雅孝君
           佐多 忠隆君
           吉田 法晴君
           松澤 兼人君
           堀木 鎌三君
           木村禧八郎君
   委員
           秋山俊一郎君
           伊能 芳雄君
           泉山 三六君
           植竹 春彦君
           小野 義夫君
           木村 守江君
           左藤 義詮君
           佐藤清一郎君
           西岡 ハル君
           堀  末治君
           安井  謙君
           吉田 萬次君
           片柳 眞吉君
           小林 政夫君
           田村 文吉君
           廣瀬 久忠君
           溝口 三郎君
           秋山 長造君
           小林 孝平君
           高田なほ子君
           永岡 光治君
           湯山  勇君
           曾称  益君
           永井純一郎君
           松浦 清一君
           石坂 豊一君
           深川タマヱ君
           武藤 常介君
           千田  正君
  国務大臣
   内閣総理大臣  鳩山 一郎君
   大 蔵 大 臣 一萬田尚登君
   厚 生 大 臣 川崎 秀二君
   通商産業大臣  石橋 湛山君
   労 働 大 臣 西田 隆男君
   建 設 大 臣 竹山祐太郎君
   国 務 大 臣 高碕達之助君
  政府委員
   内閣官房副長官 松本 瀧藏君
   内閣官房副長官 田中 榮一君
   法制局長官   林  修三君
   大蔵省主計局長 森永貞一郎君
   大蔵省理財局長 阪田 泰二君
   大蔵省銀行局長 河野 通一君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       野津高次郎君
   常任委員会専門
   員       長谷川喜作君
   常任委員会専門
   員       正木 千冬君
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  本日の会議に付した案件
○昭和三十年度一般会計予算(内閣提
 出、衆議院送付)
○昭和三十年度特別会計予算(内閣提
 出、衆議院送付)
○昭和三十年度政府関係機関予算(内
 閣提出、衆議院送付)
○理事の辞任及び補欠選任の件
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○委員長(館哲二君) これより予算委員会を開きます。
 昨日委員長理事打合会におきまして相談の結果を御報告申し上げておきます。総括質問を十日と十一日と十三日、十四日、十五日と五日間行うということで打ち合せが済んでおりますので、御了承をいただきたいと思います。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 本日はこれから予算修正に関する質疑を行いますが、それが終りまして時間の余裕がありましたら、総括質問に入ることに、これも打ち合せ済みでありますので、御了承いただきたいと思います。なお、十六、十七におきまして公聴会を開きますことは、先般御報告申し上げた通りであります。
 これより質疑に入ります。自由党及び緑風会の方は留保せられましたので、最初に佐多君からお願いしたいと思います。
○佐多忠隆君 ちょっと発言の前に、政府の事務当局、どうなっておりますか。
○委員長(館哲二君) ちょっと速記をとめて下さい。
  〔速記中止〕
○委員長(館哲二君) 速記を始めて下さい。
○佐多忠隆君 昨日修正についての御説明を伺ったのでありますが、二百十五億の修正ということになっておりますので、まず二百十五億という妥協額が出てきたのは、どういうふうに出てきたのか。それの財政的の、経済的の根拠をまず御説明を願いたい。大蔵大臣にお願いいたします。
○国務大臣(一萬田尚登君) お答えいたしますが、この二百十五億の金額は、大蔵大臣としては予算修正に応じ得る、私としては最大限の金額、この金額であったらまあやれると、こういうふうなことであります。
 なお、この金額の財政経済に、あるいはまた現予算に及ぼす影響等につきましては、今後逐次審議の過程において御説明申し上げますが、私はそう大きな影響はないという見通しのもとにおいて同意をいたしたわけであります。
○佐多忠隆君 政府の財政経済の基本方針をゆがめることなしに応じ得るものかどうか。これが経済的影響いかんというような問題は、のちほどお尋ねをしようと思っておりますので、それよりも先にお尋ねをしたいことは、どういう経過でこの数字が出て参ったか。従って、どういう財政経済的な根拠からこの数額を算定されたか。その点を詳しく御説明を願いたい。大蔵大臣。
○国務大臣(一萬田尚登君) お答えします。これは衆議院において修正を受けたんでございますが、その経過については私から詳しく申し上げる知識をもっておりません。
○佐多忠隆君 二百十五億がどういう財政経済的な意味をもつかということが問題の焦点でありますし、従って、それがどういういきさつで出てきたかということは、大蔵大臣がこの修正予算の執行に責任をもたれる以上は、はっきりとした御答弁ができなければならないはずだと思う。それをどういう経過で、どういう根拠からできたかわからないとおっしゃるに至っては、われわれは了承ができません。(「その通り」と呼ぶ者あり)このことは、あなたがそうおっしゃるだけでなく、たとえば、岸幹事長等も二百十五億妥協額、修正額というこの幅がどういう理論的根拠があるか、どういう財政的な根拠があるかということを問われたら、そういうものは全くないのだということを言って、てんとして恥じないという態度、岸幹事長は、あるいは財政当局でないからそれでいいかもしれませんが、少くとも財政を預かっておる大蔵大臣が、そのいきさつをよく知らない、あるいはどういう意味かそれは今説明をすることはできないというような態度は、われわれとしてどうしても許せない。明確な御答弁を願います。
○国務大臣(一萬田尚登君) お答えします。私はこの二百十五億という金額が、どういうふうな日本の財政経済の上に影響を与えるか。その見地からこれに同意をしたのであります。そして、このことが従来自分の主張しておる財政計画にどういう具体的に影響を与えるかということは、私は責任をとればよろしいと思うのでありまして、金額がどういうふうにどうなったと、こういうふうに私は説明――これは私自身の修正ではありません。それについて責任は負いますが、それは、結局、二百十五億の財政経済に及ぼす影響、これを同意しても十分やっていける。自分のまた従来の主張に重大な影響も与えないという確信、また、それが十分御納得がいただければそれでいい、かように考えておる次第でございます。なお、この点につきましては、全体の、限局的な関係、大蔵大臣としては予算の通過までを全部入れて、そしてこういう問題を私は考えるべきだ、こういう見地に立っていることを申し上げます。
○佐多忠隆君 全部通じて、予算全体としての問題は、いずれ総括質問が引き続き行われますから、そこでお尋ねいたします。ただ、しかし、その経緯その他について何ら知らないということで、てんとしておられる態度は、われわれはどうしても了承ができません。あの予算折衝を通じて見ていれば、その過程において、いろいろな数字が出て参った。自由党は、自由党原案として四百三十億でなければならんと言われた。それに対して民主党の方では、いや修正はできないのだということをがんばられた。その後いろいろ折衝を数回続けられたようですが、そして最後のぎりぎりにきたときに、自由党では二百五十億でなければ話がまとめられないということを非常に強調された。そのときにあなたは、百五十億なら何とか引き受けられるから、これ以上はどうにもできないのだということをおっしゃってがんばられた。そこで伝えられるところによると三木武吉氏は、それじゃ二百五十億と百五十億の中をとって二百億にすればいいじゃないかという話をされた。ところが、それじゃどうも了承ができないという自由党の話、大野会長は、それなら問題を前にもどして、自由党の四百三十億と、民主党のゼロとを折半して、二百十五億ということでやればいいじゃないか。これで手打ちしようというようなことで、この問題がきまったと言われておる。その真相をあらためて責任のある、この二百十五億に責任をもたなければならない大蔵大臣自身の口から明瞭な御答弁を願いたい。
○国務大臣(一萬田尚登君) お答えします。私は、重ねて申し上げるようでありまするが、この二百十五億という金額について、これに同意した場合に、果して、自分の予算編成の方針なり、今後遂行せんとする財政経済施策に大きな影響があるかどうか。こういう見地からこの二百十五億を指定された場合に考慮したのでありまして、二百十五億というこの数字に修正された場合に、修正者の間におってどういう経過であるか私はつまびらかにいたさないのであります。それは私は知らないのがほんとうではないかと思うのであります。
○佐多忠隆君 あなたが百五十億でなければできない、百五十億を上回るならば、自分は責任を持てないから辞職をも覚悟しているのだというようなことを繰返しお話になった。(「その通り」と呼ぶ者あり)またこの予算委員会でもわれわれは修正はしないのだということを繰返し言われた。それにもかかわらず、二百十五億の妥協額を責任をもってやると言われる。それがどういう影響を及ぼすかとかなんとかいうことは、繰り返し言っておりますように、私は後ほど詳しく聞きたいと思います。ただ問題は予算編成をあずかっておる大蔵当局として、大蔵大臣としてこういう全くバナナのたたき売りみたいなような、最も古い形の政治家の談合によって、こういう予算の数字がきめられるということをお許しになった責任を、あなたはどうお考えになるのか。これは大きな問題でもありますから、さらに総理大臣にこの経過を振り返ってみて、日本の予算編成がこういう形で行われていいのかどうか、その点についての御説明を願いたいと思います。全くバナナのたたき売りか、ヤシの談合のような形で予算の編成なり修正がなされておる、それを総理はお許しになって、それをのまれるという態度、それで政治的な責任が果せるとお考えになるのかどうか。
○国務大臣(鳩山一郎君) 私は大蔵大臣が答弁をいたしましたように、自由党並びに民主党の共同修正案は、政府の提出の原案の精神をくつがえすものではないと思うのであります。同時にかくのごとくにして予算案が両院を通過することが国家のためになると思いまして、そこで妥協案に政局の大局から賛成をいたしたのであります。(「理由を聞いているのだ」と呼ぶ者あり)
○佐多忠隆君 それがのめるものかどうか、支障があるかどうか、方針を変えたものか変えないものか、そういう点については、繰返し申し上げているように、後ほどもっとお尋ねをすると言っている。ただこれができてきた経緯、これがどういう財政的な意味を持つのか、その点について私はさっきから言ったように、そういう経緯が伝えられておる、そうして何ら理論的根拠も財政的意味もないのだということが公然と言われておる。そういうものを平気でお許しになっておる。そういう態度でいいのかどうか、全く予算の編成なり審議なり修正なりというような問題が冒涜をされておる。これをこういう悪例を作って、てんとして総理大臣は恥じないのかどうか。
○国務大臣(鳩山一郎君) 政局の大局の上からやむを得ざる処置と考えております。
○佐多忠隆君 それではわれわれはその予算の修正の二百十五億と言われる金額が、今私が申し上げたような経緯ででき上ったものであり、従って理論的根拠も財政的意味も何もないので、そういう野合取引の結果生まれたものは、予算編成を冒涜するものである、そうでないという打ち消しの御説明なり、さらにそうでなくて、こういう積極的な意味、こういう積極的な話合いの結果であるという御説明がないのでありますから、私たちはそういうふうに了解をしたいと思うのでありますが、大蔵大臣はそれでもやむを得ないとおっしゃるのかどうか。その点をはっきり御説明願いたいと思います。(「経緯を明確にするまで質問を保留する」と呼ぶ者あり)
○国務大臣(一萬田尚登君) お答えいたします。修正者が修正をされるにつきましては、おそらく私の想像では十分ないろいろな根拠があると思います。あると思いますが、私といたしましてはそういう修正が出ました場合に、その修正自体が財政経済にいかなる影響を及ぼすか、これは同意ができるかできぬか、こういうことを私は判断をして自分がその責に任ずべきである、かように考えておるのでありまして、その二百十五億ができる間のことについては、修正された方々が十分経済上、財政上の点について考慮されておると私は確信をいたしております。私といたしましては、そういう妥協の金額ができる、その金額のきまる間において、私は実は参画もしておらないのであります。私はそういうこれでどうだ、これで一つというときにおきまして、全体の予算の通過まで考え、あるいはいろいろな全局の情勢判断から、これについて賛成したのであります。しかもそれが国の財政方針に基本的に反するということになれば、これまた別個の考慮が要るのでありますが、そういうことはなくしてゆけるという確信のもとにおいて承知をいたしたのであります。
○松澤兼人君 関連。ただいまの御答弁を伺っておりますと、結局責任は二つある、でき上った二百十五億というものに対しては責任を負う、しかしその経緯については自分は関知しない、こういう大蔵大臣の御答弁のようであります。これではわれわれが二百十五億という数字を審議する場合におきましても、ただでき上った数字の今後の財政及び経済に与える影響というだけが問題になって、どういう理由でその二百十五億というものが出てきたかということについては、われわれが質問しても大蔵大臣はお答えにならない、こういうことでありますならば、われわれはこの審議をこれ以上続けるわけにゆかないのです。(「その通り」と呼ぶ者あり)
 そこで、問題はその経緯について大蔵大臣がさらに詳細に知っておられる限りのことを御説明なさるか、さもなければ修正者の意思というものをこの参議院において聞くかという問題に分れてくるわけであります。いかなる数字といえども、その数字ができた根拠というものはあるはずであります。でき上った数字というものにだけ政府が責任を負うということは私は言えないと思う。政府が出された原案につきましても、その数字のよってきたるところの根拠というものはあるわけであります。二百十五億についてもそうなんであります。そこで、その経緯を大蔵大臣が知っておられる限りここで答弁なさるか、どうしてもできないということであるならば、われわれは別の方法を考えなければならない。
○国務大臣(一萬田尚登君) 御答弁しますが、私はその経過については、私よりも提案者にお聞きになった方がよろしかろうと、かように考えております。
○吉田法晴君 関連して。二百十五億という最後の数字については、それが基本的な財政経済計画を変更するものでないから、それは承知をした。ところがきのう委員長からの質問に答えて総理大臣は、この修正については内閣は責任をもって参議院に説明をする、あるいは審議をお願いする、こういう答弁がございました。そうすると、どっちだということにもなりますが、総理はこの二百十五億の修正が通過をするについて、与党と閣僚との間に懇談があったと言っておりますが、最後に至りますまでの経過についても責任を持っておられるはずであります。それから昨日の答弁からいたしますならば、その二百十五億の内容を含んで責任をもってこの参議院に説明もし、審議をお願いする、こういう態度でございましたが、それならば、この二百十五億の修正に至った経緯並びに結果について、ここに、参議院に全責任をもって答弁をされ説明をされなければならぬと思うが、その点総理大臣はどういう工合に考えておられますか、御答弁を願います。
○国務大臣(鳩山一郎君) 私は政府としては本案の通過に必要なる答弁はできるだけしますということを答弁いたしました。二百十五億の金がどういうふうにしてできたかということは、政府は知らないのでありますから、(「知らない、責任を負ってなぜ聞かないのだ」と呼ぶ者あり)この提案者の人がここに来ておりますから答弁してもらいます。
○吉田法晴君 経過については知らん、こういうお話でございますが、あなたは民主党の総裁だが、民主党が自民との相談の中で相談にあずかり、あるいは金額についても折衝をされたというわけで、全責任を負われるとおっしゃるのですか。総裁として恐らく相談にもあずかっておられることだし、それから責任を負われにならなければならない。それから昨日の御答弁でも、修正されたものについて政府として責任を負ってここで説明もし、また審議をお願いする、こういうお話でございましたから、二百十五億の総ワクだけでない、内容についても私は責任を負われるというふうに言明をされたんだと思う。そういう見地に立ちますならば、当然私はここで二百十五億の決定の経過とそれに対する政府並びに民主党の責任をあなたが負って、ここで御答弁になるのが当然であると思う。重ねて御答弁を願います。
○国務大臣(鳩山一郎君) 内容については答弁をいたします。経過については私は聞いておりませんから、存じませんことは答弁ができません。
○委員長(館哲二君) ちょっとお諮りいたしますが、修正案の提出者であられます衆議院議員の方がこちらに来ておいでになりますので、御必要ありましたならばお聞きとりを願います。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○木村禧八郎君 その衆議院の修正者の方が御説明するといいますが、それはどういう資格で御説明するのですか。(「それはあとの問題だ」と呼ぶ者あり)政府はこれまで責任をもって説明に当ったというのですが、昨日主計局長からこの項目の説明を聞きましたが、理由については何ら説明がありません。具体的にもうわからない点がたくさんあるわけですよ。それでたとえばある項目によっては、前年度限りの経費が、原案ではなくなっているが、また復活している。なぜそういうものが復活するか。そういうようないわゆる経緯について、わからなければ審議はできるはずがない。責任は政府にあるはずですから、政府から答弁されるのがほんとうだと思う。(「その通り」「答弁々々」「経過を説明したらいいんですよ」「責任を持つ以上答弁ができなければならない、そういう責任の持ち方があるか」「委員長答弁を要求して下さい」と呼ぶ者あり)
○委員長(館哲二君) 政府の方として御答弁になりますか。(「命ずればいいんだ、説明を求められているのだから」「答弁々々」「しっかり答弁しろ」「委員長に質問があります」と呼ぶ者あり)政府の答弁を一つ。政府から御答弁願えますか。
○国務大臣(一萬田尚登君) この経過と申しますが、私はむろん大蔵大臣といたしまして原案が修正なくして通過を希望すること、それについて最後まで努力を払うことは言うまでもありません。がしかし、やはりこれが政治でありますから、どうしても予算というものが具体的通過をしなくてはならんということも考慮に入れなくてはならんと思う。これも私申すまでもない。そこに今日置かれておるわが内閣としては、どうしてもある程度幅のある態度をとらざるを得ないことも、これも私はやむを得ない。その過程において、どういう金額においてこれを妥結をするということが起るわけであります。私はそういう場合において、先ほどお話しがありましたように、できるだけ修正される金額が少いことを希望しておったのでありまするが、どうしても妥結ができないとすれば、妥結する点において妥結する以外に手はないので、その点から二百十五億ということになりましたのであります。(「その経過だ」「了承」と呼ぶ者あり)これが経過であります。
○吉田法晴君 原案が通過することを希望するけれども、国会政治の今の現状から通過のためにある程度の幅が必要である、少いことを望んでいるけれども、これで通った、政府としてあるいは大蔵大臣として二百十五億をのんだという根拠は何らないという、これは御答弁のようです。そうすると、二百十五億というものは責任をもって参議院に説明をし、審議を願うということだけれども、その内容については、二百十五億の金額についても、それは責任を持たんということです。昨日でいいますならば、責任は持つという、責任を持つということならば、大蔵大臣としては金額なり内容についても、その合理性といいますか、やむを得なかった理由というものを認めて、これは承知をされたものだと思う。
 それからもう一つ、総理大臣に先ほどからお尋ねをいたしておりますが、総理大臣は民主党の総裁としてその折衝にあずかっておられる、知らんと言われますけれども、知らんでは済みません。その責任を持たれるならば、二百十五億の修正をのんだ責任の上に立って、その経過とそれからその責任を負われるゆえんを明らかにしてもらいたい。結果については知っておるけれども、経緯は知らん、あるいは中身は理由はない、これでは政府としては責任を持つことにはならんと思うのであります。大蔵大臣と鳩山総理大臣の明快な答弁を求めます。
○国務大臣(一萬田尚登君) お答えします。この二百十五億の金額並びにこれが内容について責任を持つことは、これは申すまでもない。これはその通り私は言っている。ただ問題は経過でという点はあると思います。これはどうぞ誤解のないようにしていただきたいと思います。そうして私は承知しておる限りにおきまして、この二百十五億の修正が出たというのは、私の原案に対して自由党並びに民主党において意見の違うところがありまして、それでこういうふうな修正をした方がよろしいというお立場でやられたことに間違いないと思うのであります。ただ私はそういうふうに修正が来た場合に、大蔵大臣として果してのめるかのめないか、それが日本の経済、財政、将来にわたってどういう影響を与えるかということを検討いたしまして、まあこの程度だったら十分に自分が確信をもってやって行けるということで、私は同意をいたしたのであります。これが経過並びに責任、この二百十五億円は責任を持つ、責任を持ちます。内容についても責任を持ちますということははっきり申し上げます。
○国務大臣(鳩山一郎君) 私も大蔵大臣と同じ考え方であります。(「総裁としてです」「了承」と呼ぶ者あり)大蔵大臣と同様の考え方を持っております。
○佐多忠隆君 どうも繰り返し質問をいたしておりますけれども、何ら明確なる答弁がありません。ことにわれわれがそれの経緯を非常に重要視しているのは、その経緯が即二百十五億の意味になるからなんです。たとえば四百三十億という数字はそのよしあしにかかわらず、自由党原案には自由党原案としての意味内容がある、またあなたが絶対に修正には応じられない、ゼロだと言われた、それにもそれの意味内容がはっきりある。あるいはまた話がもう少し進んで、あなたが百五十億でなければ引き受けられない、これ以上は辞職ものだといって頑張られたその百五十億の数字にも、ちゃんとそれとしての財政的な経済的な意味内容がある。ところが問題は二百十五億が出た経緯から見れば、さっき言ったように四百三十億とゼロと足して二で割った、そういうバナナのたたき売り方式の割算だから、これには財政的な意味は何らない。それならば妥協のための妥協であり、そうして予算の編成の方針、修正の方式も、合理的な方式も、そしてまた方針その他も全部御破算にしてしまって、ただ単に妥協のために妥協をされたにすぎない。予算の編成をあずかっておる大蔵大臣として果してそれでいいのかどうかということを繰り返しお尋ねをしている。何ら御答弁がありませんから、これは御答弁はできないし、従って……、(「意味があるのかないのかはっきりしろ」と呼ぶ者あり)それではそれをもう一ぺんはっきり御説明を願いたい。
○国務大臣(一萬田尚登君) お答えします。この二百十五億については六十七億の減税を追加するはよろしい、それから歳出八十八億、こういうものを出すことはよろしい、さらに四十億の財政投融資をすることはよろしい、そういう見解に基いて二百十五億というものが出ておるのであって、こういう修正が国の予算全体についていかなる影響を及ぼすかということが問題点であると私は考えて、私はそれについてこれならば十分やって行ける、こういうふうな立場をとっておるわけであります。
○佐多忠隆君 そういう御説明をされるから、経緯がどうしてきまったかということを私は重要と考えて聞いている。(「逆じゃないか」と呼ぶ者あり)あなたは今減税の増加額が六十七億であり、歳出の増加が八十八億であり、地方債が二十億であり、財政投融資の増加が四十億、こういうものが逐次きまってきて、それが積算されてこの二百十五億という数字が出たのですという御説明をやられた。ところが経緯はそうではないじゃないですか。さっきから申すように、二百十五億というつかみ金がまずヤシの取引のような形できめられて、それでそれをどう配分するかということで今の配分が出てきた。それで予算編成のやり方とこういうやり方で非常に違った、予算の性質なり意味を全く無視したような形で行われておるから、これで責任が持てるかということを追及している。そうしたら、経緯らしきものを御説明になったかと思うと、それは全く逆な反対なことを言っている。それはうそです、正確に言えば。そういうことを言って、てんとして恥じないのですか、顧みないのですか。
○国務大臣(一萬田尚登君) お答えします。私が今申しましたのは二百十五億というものの内容について、この二百十五億というものはこういうふうに、私は二百十五億ということ自体にはそういうふうな配分まで全部ひっくるめて、そこに初めて一つの財政上の価値を持っている、こういう見地から申し上げておるのであります。ただ二百十五億といってもそれがかりに全部財政投融資だけで使われたという場合になってくると、これは非常に意義が違ってきます。それからこれが全部歳出上ばかりに使われたということになってもこれは非常に意味が違う。あるいはまた減税にばかり使われても違ってくる。それで二百十五億ということを言う場合には、それがどういうふうに財政上配分されるかということを全部ひっくるめて、私はやはりそこでこれに対して最終的な同意ができるかできんかということを、そうしてまた責任が持てるか持てぬかということを考慮したわけであります。
○佐多忠隆君 さっきから申しておるように、それがどう配分されていくんだ、そうしてそれが財政経済的にどういう意味を持つんだということは後ほど御質問をしますと言っておる。それを聞いているんじゃない。先ほどから言うように、二百十五億自体があるきまり方できまったんだから、その意味を聞いておるのでありますが、何らお答えがない。しかもその経緯を御説明願いたいと言うと、今みたような説明をされる。それがうそだと言うと、また妙な弁解をされる。そういう説明の仕方では少くとも参議院では通らないのですよ。従ってこの問題は、しかし私たちは何ら理論的な根拠がなくて、ヤシ、バナナのたたき売り方式できめられたということをあなた方は了承になった。それ以外に御説明ができないということをここで確認をいたして次の問題に入ります。(「議事進行」と呼ぶ者あり)
○高田なほ子君 二百十五億の数字の問題は、これは全く戦後最大の修正だと思うのです。しかもその修正の内容が歳出、歳入、減税、財政投融資、実に複雑な内容を持っておる。その内容のでき上るまでの経過について再三ここで御説明を願っておるわけですが、少しもはっきりいたしません。そこでお伺いしたいことは、一体二百十五億のこの頭を先におきめになったのか、それとも先ほど一萬田蔵相が御説明になったように、内容の減税とか財政投融資とかそういうものを積算の基礎として二百十五億という数字を出して、これを妥当であるという結論を出されたのか、どちらが先に出てきたものなのか、そこらをはっきりさしてもらいたい。
○国務大臣(一萬田尚登君) お答えします。政府といたしましては、全部が整うてから同意をいたしておるわけであります。(「議事進行」と呼ぶ者あり)
○委員長(館哲二君) いかがでしょうか。佐多君の質問を続けて……。
○吉田法晴君 経緯については、これは総理大臣も、民主党総裁もそれから大蔵大臣も知らぬというお話です。ところが結果について、あるいは総額とその内容については云々ということでございますが、意味も、今説明を聞いておりますというとあとからつけた意味、それではここで私どもが審議をいたします二百十五億の修正のほんとうの意味合いになりませんので、総理大臣があるいは民主党総裁も兼ねてここで御説明になるか、そうでなければ、わかっておりますあるいは三木、大野という諸君をここに呼んでその経緯を明らかにされますか。委員長において総理大臣に答弁を求めた上、一つ経緯の明らかになるようにお取り計らいを願いたい。
○国務大臣(鳩山一郎君) 私はたびたびここでお答えいたしました通りに、自由党と民主党とのでき上りました共同修正案をのむがいいか、のむが悪いかということを判断したのであります。二百十五億の金も内容も、妥協案のできたものを閣議において議題といたしまして、これは政局の大局の上からのむ方がいいということに決定いたしましたので、修正案を提出することになったのであります。
○松澤兼人君 念のために、それでは総理大臣にお伺いしておきます。この審議の経過を通じまして、二百十五億の経緯については答弁なさらない、あるいは全然知らない、そういうことで責任をお持ちにならない、経緯については責任をお持ちにならない、こういうことでございますか。
○国務大臣(鳩山一郎君) どういう理由によって二百十五億という総額がきまり、それからそれがどういうふうな分配に使われるかということがきまりました後に、その妥協案というものを閣議に付して、これを採用することにきめたのであります。経過はそれ以外にないのです。
○吉田法晴君 先ほど総理大臣の答弁を求めた上で、三木、大野の諸君をお呼び願いたいと申し上げましたが、鳩山総理大臣は、二百十五億という修正ができたということを聞き、そしてそれの内容が、配分がきまって、そのあとで閣議で了承したのだ、二百十五億というのはどうしてきまったかということについては知らぬと、明らかに何べんも念を押した上でも、御答弁になりました。二百十五億がどうしてきまったかという経緯、大局的な意味については鳩山総理は御存じがないようでございますから、重ねて三木、大野の両総務会長をここへ呼んで、その点を明らかにされるように願います。(「賛成」「必要なし」と呼ぶ者あり)
○委員長(館哲二君) 今の問題につきましては、修正案提出者の衆議院議員の方がこちらにおいでになりますから……。
○佐多忠隆君 修正の当事者がたくさんお見えになっておりますが、先ほど申しましたように、これは修正の当事者でもわからない問題です。従って今動議として当の問題になっておる三木、大野両氏を呼んで説明を聞く以外にないという提案がございます。これは一つの提案でありますから、いずれのちほど理事会でしかるべくお計らいを願うことにして、私は次の質問に移ります。(「議事進行、議事進行」と呼ぶ者あり)
○委員長(館哲二君) 佐多君の進行中です。
○佐多忠隆君 次に今度の二百十五億の予算の修正は、歳入、歳出の全面にわたっておる。しかも歳入では減税についても、あるいは専売益金についても、あるいは歳出では六十数科目にわたって修正が行われておる。さらに財政投融資もほとんど大部分が修正をされておる。これらの修正内容を見るならば、これは形式的にいってすでに修正の域を越えて(「そうだ」と呼ぶ者あり)予算の組みかえをやったものにほかならない、形式的に。われわれはそうとしか解釈できないのでありますが、大蔵大臣はそれをどういうふうにお考えになりますか。
○国務大臣(一萬田尚登君) 私は、これはあくまで予算の修正であると考えております。
○佐多忠隆君 私は、これが予算の修正でなくて、組みかえであるゆえんを内容的に説明をしている。従って、いや内容的にこうこうであるから、予算の組みかえではなくて修正案ですということを、形式的な面から見てもそうですということを御説明にならなければ、答弁になってない。もう一ぺんその点を詳しく御説明願います。
○国務大臣(一萬田尚登君) お答えします。これは私の理解する限りにおきましては、私が編成しました予算方針に基きまして、その各考え方について若干分量がそれぞれふえておるという程度の修正にすぎないのであります。そういう意味合いにおいて私はこれは修正だと考えます。
○佐多忠隆君 いや、分量の増加が方針に違背しないかどうかはのちほど御質問をいたします。そうでなくて聞いておるのは、形式的にいって歳入にも歳出にも全面にわたって、しかもその重要な項目全面にわたって修正が行われておる。こういう修正の仕方、しかもさらに今まで政府がちっとも考えられておらなかったゼロの項目がたくさん上げられて、そういう意味ではこれは実質的には新規項目を上げられた。そういう新しい項目を設定したり、等々したりして、予算の形式的体を全部くずしておられる。それは形式の面から言ってもまさに組みかえにほかならない。そはをどういうふうに大蔵大臣はお考えになりますか。
○国務大臣(一萬田尚登君) 私はさようなふうには考えていないのでありまして、こまかい技術的なものもあるようでございますから、政府委員から答弁させます。
○政府委員(森永貞一郎君) 今回の修正は、衆議院におきまして修正の議決をされたわけでございまして、その意味で修正である。これは形式的でございます。もしこれが組みかえの動議が出された場合に政府が組みかえるかどうか、これはまた別の問題でございます。形式的には修正決議されたわけでございまして、修正ということになっておるのでございます。しからばこの修正という形でいくのがいいか、組みかえでいくのがいいか、これは問題がございましょう。修正書をごらんいただけばわかります通りに、膨大なるところの予算のごく一部になっておるわけでございまして、全面的に修正されておるものではございません。前例といたしましても、昭和二十八年度はほとんど各省全部にわたりまして、各項にわたりまして修正が行われたのでございますが、その際におきましても、政府に対する組みかえの要求の決議ということでなくて、修正ということで処理されたわけでございます。要するに予算そのものの性格に変更がない部分的な修正であるから、おそらくそういうふうにお取扱いになったのであると、私は考える次第でございます。新規の項目もある、だから予算の組みかえでなければならぬという御意見もございましたが、これはすでにある項の目的を害しない範囲で、その項の金額を増加せられた。その範囲にとどまっておるというふうに了承いたしておる次第でございます。
○佐多忠隆君 二十八年の先例もある、それも相当広範囲にわたっておりながら、これを修正として審議してもらったのだという、先例も引かれましたけれども、これ自体を私たちは修正と呼ぶに値いするのかどうかということについては意見があるし、そのときも反対をいたしております。しかし、かりにそれと今度の修正範囲、その他を比べてみてもはっきりする。それじゃ修正個所、項目を対比してごらんになったらいいと思う。それを全部一つ出していただきたい。それをお出しになれば一目瞭然です。そのときといかに違っておるか、従って形式的には組みかえをごまかしておられるにすぎないということが明瞭になると思いますが、それも一つ早急に出していただきたい。
○政府委員(森永貞一郎君) 昭和二十八年のときの前例がいい悪いは別としまして、あの際の修正は旅費、庁費等全般にわたっておりました。従いまして、各省の歳出予算を全部実は刷り直したのです。修正書はこの項をこう改めるということでなく、むしろ予算書全部刷り直しまして、別冊の通り修正するというような修正、これは修正の範囲でございます。質的な面は別といたしまして、範囲はかように全面的にわたっておったのでありますが、そのときにもこれは衆議院では修正ということで処理されたわけでございまして、そのときに比べますと、今回の修正はもちろん項目は多数にわたっておりまするが、あの膨大な予算書から考えますと、ごく部分的なものであると言うことができると思うのでございます。また予算そのものの性格を根本的に変えるものでない。こういうような次第でありますから、衆議院におきましてもこれを修正として処理された、さように私は了承いたしておる次第でございます。
○佐多忠隆君 その財政支出の内容が非常にこまかに修正された、それは対比においては非常に詳細だったということで御答弁されておりますが、私はもっと全面的な歳入についても、歳出全体についても、財政投融資全体についても、全体系についてなされておるのであるから、その対比をお出し願いたいと言っておる。これは対比表が出て参りましてからあらためて一般質問なり何なりのときにいたしますが、とにかく大蔵大臣にお伺いしますが、新しい新規の項目がたくさん出ております。これはなるほどきのう主計局長の御説明によると、何らかの項にくっつけてはあります。技術的にくっつけてはあります。しかし、全然そこに該当しないような名称のものだから特掲をしなければわからないくらいのものであることは、この発表ではっきりしておるわけです。それもどうもまだはっきりお示しにならんで、資料ができないからとか何とか言ってお示しにならんから、なかなかはっきり発見するのに困難をいたしておりますが、しかしそれらも一つ一つ新しい費目がもうたくさん並べられておる。そういうふうな予算のルーズな扱い方を先例としてお開きになって、大蔵大臣として責任を感ぜられないのかどうか。この点をさらに御答弁をお願いいたします。
○国務大臣(一萬田尚登君) お答えします。その点については、この新しい項目ですか、主計局長が話したようなこと、いろいろと御意見の相違はあり得ると思いますが、私は御意見とは違う考えを持っておるわけです。
○湯山勇君 今の点で関連して……。大蔵大臣が新しい項の新設はないということをおっしゃっておりますけれども、過去の、つまり昭和二十九年度まで項として扱われておったものが、今回はその項から落されて、そうして別な項に入れかえられておる。先ほど佐多委員が御指摘になったように、そういうごまかしがあることを大蔵大臣御存じですか、これは大蔵大臣から御答弁願います。
○国務大臣(一萬田尚登君) お答えします。そういうごまかしは絶対ないと思います。詳しくは政府委員から答弁いたします。
○湯山勇君 大蔵大臣にお尋ねいたします。……政府委員の方はちょっと黙っていて下さい。項のことについては、そういうものは大蔵大臣の権限でやることになっておるのですから、昭和二十九年まで防火建築帯造成補助というのは明らかに項であったのです。この補助が今回は建設本省の増額として扱われております。消された項が今度生きてきたときには、その項からはずされて別な項に入っておる。これらは明らかにごまかしではありませんか。法律で大蔵大臣がきめるというふうになっております。
○国務大臣(一萬田尚登君) お答えします。これは財政上の非常に項目の技術上のことに属しますから、政府委員から答弁いたします。(「大蔵大臣の責任だ」と呼ぶ者あり)その政府委員の答弁については、私が全部責任を負います。
○政府委員(森永貞一郎君) ただいま御指摘のございましたのは、おそらく防火建築造成補助六千万円、これは建設本省の項の金額の増加として御修正になっておるのですが、このことをおっしゃっておるのだと思いますが、なるほどこれにつきましては昨年までは別な項が立ててございました。これは補助金整備の対象として整理するということで法案を提出いたしておることは、御存じの通りでございます。この造成補助が衆議院における修正によりまして建設本省の項の金額の増加として増額されたのでございますが、私どもこの点につきまして承わっておるところでは、今年度の予算では各省にまたがりまして項の整理をだいぶ実行いたしております。従来補助金として特別の項を計上いたしておりましたものを各本省の項の中に取り入れたものが少なくないわけでございまして、今回の御修正に当りましても、そういう項の整理の実情から考えまして、建設省という項の金額の使用目的を逸脱しない範囲におきまして、この防火建築造成補助を建設省の項の増額として入れてあることは差しつかえないと、そういう御見解に立たれて今回の修正が行われたと、さように承知いたしておるのでございます。
○湯山勇君 今のお話では、修正者がこういうことをしたというような御答弁ですが、それはそれでいいのでございますか。だれがこういうことをやったか。
○政府委員(森永貞一郎君) 衆議院に修正案を出されましたのは議員提出でございまして、修正者の責任においてこの修正案ができておるわけでございます。
○湯山勇君 項のことは、これは修正者などには権限はありません。会計法においては大蔵大臣がこれをきめるとなっておる。それを修正者がやったというのはおかしいのです。これは大蔵大臣がきめるので、修正者がやったと、そういうことはないのですね。
○政府委員(森永貞一郎君) 政府が予算を出します場合の項は、これはもちん政府がきめまして国会の御審議にゆだねるわけでございますが、その出しました予算案の各項の金額を衆議院で修正をされたわけでございます。
○佐多忠隆君 この点は納得できませんし、ごまかしにすぎないのでありますが、こまかな問題になりますから、いずれあとでさらに検討したいと思います。
 もう一つ、この二百十五億の大修正が行われたわけでありますが、これが行われる過程を見ておりますと、正規の機関である国会の中で、予算委員会の中で審議がなされないで、保守党の、民自党の間で委員会外で取引としてこそこそなされて、それが実に五月の二十七日かに自由党が組みかえ案を出されて、八日間えんえんとわたっておる。この間委員会は何らなすことなく開店休業の状態におかれた。そうしてこの審議、予算委員会自体における審議はわずか二時間しか行われていないというような予算の審議の仕方が行われておるのでありますが、こういうやり方をやらした民主党総裁としての鳩山さんは、こういう予算の審議の仕方でよいというふうにお考えになっておるのか、その点を御説明下さい。
○国務大臣(鳩山一郎君) やむを得ざる処置と考えております。
○佐多忠隆君 やむを得ざる処置ということは、それじゃあ予算の審議の仕方としては遺憾であったということであると思いますが、そういうふうに了承をいたしておきます。
 今度の二百十五億の予算の修正を保守結集との関連の問題でお尋ねをしたいと思うのでありますが、これをどういうふうにお考えになっておるか、まず総理から伺いたい。
○国務大臣(鳩山一郎君) 政局の安定は非常に必要だと思いまして、それには保守結集から始まらなくてはならないと思っておるのであります。いかにして保守勢力を結集するかということについては、ただいままでのところまだきまっておりません。
○佐多忠隆君 保守結集のために、予算のこういう修正はやむを得なかったというお話しと受け取ったんだが、特に一萬田大蔵大臣はこの予算の修正の問題と保守結集の問題とをどういうふうにお考えになっておりますか。
○国務大臣(一萬田尚登君) 私はこの政界に入って日が浅いのでありますが、私は基本的には保守が力を合わすべきであるということは、実は政党に入らん前から考えておるこれは一つの私の念願でもあるのであります。従いましてこれはもうこの予算というようなこととは関係なくして、もう私の政治の上ではこれは日常の考えである、そういうように御了承願いたいと思います。
○佐多忠隆君 そういうことをいいかげんに、ちゃらんぽらんに言われるから、問題がこんがらかってくるのです。私は今あなたが保守結集そのものについてどういうお考えを持っておられるかということを聞いているのじゃない。予算の修正との関連においてどういうふうにお考えになっているかということを聞いた。ところがそれについては、予算の修正とは別問題として、それ自体としてそれが重要なんだというお答えで、それで答弁になっているようにおっしゃいますが、あなたはこの修正をのまれるときに何と言われたか。ほんとうならば、この修正はのめない筋のものなんだと、予算なり財政をあずかっておる当局者としてはのめない筋の予算の修正なんだ、しかし保守結集の動き出しがこれによってなされるのならばやむを得ないから、これをのむのだという態度をとられたというふうに伝えられておる。保守結集と予算修正との問題はこういう関連においてあなたはお考えになっており、最後はそういうことを表明しながらこれをやられたのです。ところが今の御説明だとそれと全く反対な、うらはらな、それとは無関係な問題と考えていたんだというようなお答えをされる。そこいらもう少しはっきり、重大な問題ですから、その関連の問題をはっきり御説明願いたい。
○国務大臣(一萬田尚登君) お答え申します。私がただいま御答弁申し上げましたのは、予算の、この今度の修正に対する同意とそういうこととは関係がない、そういうふうな関係において私が同意したのではないということを申し上げたつもりであるのでありまして、私はこの保守結集のためにこの予算の修正に同意したというわけではないということを申し上げたのであります。ただしかし、こういうふうに予算について両党間等に修正の文案におきましても一致ができ、そしてこの衆議院も予算が通過した。予算にそういうふうな連携ができれば、予算というものはどうしてもこれはある半面において政策を表象しておることはつまびらかである。そうするとそういう面でやはり保守が近寄ってくる気運になるだろうということは、私は考えておりますが、何も私は条件にそういうことに同意をしたのではないということだけははっきり申し上げておきます。
○佐多忠隆君 しかし、最後にあの妥結をされるときの動きその他から見て、それからまた今、総理が御説明になった予算修正はまことに遺憾ではあるけれども、保守の結集のためにはやむを得なかったのだと、そういうふうな御答弁をなさっておる。その答弁をさらにあなたはそれを、その態度を民主党あるいは鳩山さんに強要されて、あるいは強要をしたというよりか、むしろ伝えるところによるというと、あなたの方からそれを条件に持ち出して、それを条件にすることによって予算の修正をのむという最後の決意をされたと言われておる。その点のあなたの態度をはっきりしていただきたい。
○国務大臣(一萬田尚登君) お答えします。先ほどの答弁で明確であると思うのでありますが、そういうことはありませんことを申し上げます。(笑声)
○佐多忠隆君 そういうふうにしらっぱくれて通るようにお考えになっておったら大間違いだ。あなたははっきりそのことを言っておられる。保守結集の動き出しがなければ、今度の予算修正には応じられなかったのだということをはっきり言っておられるけれども、そのことは、あなた自身はどういうふうに言われるか。
○国務大臣(一萬田尚登君) お答えします。私はそういうことをはっきり申したことは何にもありません。ただ、先般衆議院の予算委員会での御質問に対しまして、ああいうふうな場面においてこういうときに強い勢力があればいいなというような感慨が頭をかすめた……、(笑声)こういうことを答弁したにすぎないのであります。
○吉田法晴君 それでは佐多君が問われようとするところを鳩山総理はどういう工合に考えておられるのか。あるいはあの関連があったのかどうか。これは民主、自由両党の総裁談というものも発表されておりますから、民主党の総裁として、政治的なこれは判断の上になされておると考えるが、総理大臣から明確な答弁を願いたい。
○国務大臣(鳩山一郎君) 私は保守勢力の結集ということは、やはりしなくてはならないこととは思っております。しかしこの予算修正案に同意をしたというのは、修正案が政府提出の予算の原案の精神をくつがえすというものではなく、予算の原案がつぶされてしまって、政局を二、三カ月、白紙にしてしまうというようなことは非常に遺憾なことであります。それをかねがね望んでおるところの保守勢力の結集の前提にもなるこの修正案の原案、共同修正案というものに同意をして、政局の二、三ヵ月の白紙の状態を避け得るということも、国家として考えねばならないことと考えます。政局の大局の上からこの予算案をのんだんだということは先刻申した通りであります。
○佐多忠隆君 だから今総理がお答えになったように、保守結集のためには、やむを得ず涙をのんでこの予算修正をのんだのだというのが総理の立場であり、しかも大蔵大臣もその立場に同調してやられたに違いはないし、さらに先ほどから申しておるように、むしろその点はあなた自身が強く主張をされたところだと言われている。それはあなたた自身はそれを強く主張されたはずだと思う。財界の諸君は予算が少しぐらい犠牲になっても、この際はこれを契機にして保守結集の、保守合同のチャンスをつかむことが絶対に必要なんだ、それで拍車をかけなければいけないということを公然とみんな言っている。それをあなたは忠実に代弁をして、おやりになったものであると私たちは解釈をしておる。そうだとすれば、あなたがこの予算に賛成されたのは、予算、財政をあずかる当局としては、そういう予算、財政に対する責任よりか、保守結集または保守提携、連立合同というような、そういう問題に対して、しかもそれは私たちから言えば、一つの党利党略として行われているものにすぎないと思うのですが、そういうもののために予算を犠牲にされた、予算を冒涜されたとしか思えないのでありますが、その点は大蔵大臣はどういうふうに考えておるか。
○国務大臣(一萬田尚登君) お答えします。それは大へんなお間違いである。それはこの私の考え方等についていろいろと御解釈なさることは、それは私はいかんともいたしかたありません。しかし今お述べになったようなことは、私は絶対に考えておりません。私は予算は予算、あくまでも予算であって、そういう政治上のある目的を達するために予算について手かげんを加える、扱いを変える、そういうことは絶対にありません。ただ、予算については、私は通過する――大蔵大臣としては単に予算を組むだけが大蔵大臣の責任じゃないと思う。やはりこの予算が国会を通過する、そうしてこれが実際の政策となって現われて、それに従ってその予算に応じた国民生活なり経済が動いて行くというそこまで私は大蔵大臣責任がある。そういうすべてを考えてこれをやったことなんで、かりにまた保守結集と言ったっても、保守結集自体が日的じゃない。保守結集していい政治が行われ、予算なんかよく通過することが目的なんで、何も保守結集が目的じゃないと思う。
○佐多忠隆君 保守結集と予算の修正とどういうふうにからみ合せてやられたかということは天下周知の事実であるんですが、それを絶対にそういうことがないとしらを切っておられるんで、その問題はいずれ後ほどもっと事実をはっきりあげながらそれ自体の問題としてお尋ねをすることを留保して次に移りますが、鳩山総理にお聞きしますが、そうすると、この予算の修正は保守結集をさらに一段と進展せしめるということになったと思うのですが、それを鳩山総理自身はどういうふうにお考えになるか、それからこれをさらに進展するとすれば、保守結集の方式、方法をどういうふうにやろうとしておられるか、その点のお気持、心がまえを詳細にお聞きをしたいと思います。
○国務大臣(鳩山一郎君) 私は自由党と民主党との共同の修正案ができましたことは、保守勢力の結集について一般の進歩をしたものと考えております。保守勢力の結集をいかなる形式でもって進めて行くかということにつきましては、いまだ何も具体的のことを考えておりません。方法はいろいろあるでありましょうけれども、そのことについてはまだ考えておりません。
○佐多忠隆君 この予算修正がなされたときに、両党の幹事長の共同談話の中では、両党総裁は保守勢力を結集し、政局を安定することに意見の一致を見、その実現には党機関をしてこれに当らしめるというお話し合いをされたということが談話として発表されております。それならば、その実現には党機関をしてこれに当らしめられる以上は、あなた自身に一つの構想があって、こういう方向でこういう時期に大体こういうめどでやるべきだという指示はしておられるはずだと思う。その辺のあなたのお気持はどういうことなんですか。
○国務大臣(鳩山一郎君) その声明はなされたことを知っております。けれども、国会の仕事が忙しくて、その後まだ一度も会っていないのでありまして、まだどういうような方法でやったらいいだろうというようなことにつきましては、協議はいたしておりません。
○佐多忠隆君 しかし、四者会談は第一回、第二回がすでにきのう行われたと言われておるし、近い機会に第三回会談も行われるというように進んでいるのでありますが、それらについてはあなた自身で何かの指示なり、気がまえなりはお示しになっているはずだ、それともあなたが全然お知りにならないで、それだけが独走しておる、こうおっしゃるのか、その辺はあなたとしてはどういうふうにお考えになっていますか。
○国務大臣(鳩山一郎君) 何らの相談もいたしておりません。
○佐多忠隆君 あるいは何らの相談をしておられないのかしりませんが、しかし、あなた自身には一つの構想がおありなはずだし、民主党自身にもいろいろな意見があるということが伝えられておるから、それらの点もあなた自身はよく御存じのはずだと思います。総裁である以上それはよく御存じのはずだと思う。そうして、またあなた自身はいつかついこの聞こういうことを言っておられる。民主党が政権をとっている間は自由党がこれに協力をする、自由党政権の場合には民主党がこれに協力するというルールを立てれば政局が安定するから、こういう形で保守結果を進めて行きたいんだというようなお話をされておる。その辺のお気持なり何なりはどういうことなんですか。
○国務大臣(鳩山一郎君) そういうような話をしたことは事実でございます。けれども、そういうような話だけでは保守勢力の結集ができるものとまだ思っておりません。もう少し現実的なことを考えないと保守勢力の結集はむずかしいのじゃないかと思っておるのです。
○佐多忠隆君 それならばもう少し具体的に聞きますが、今やられておる保守結集の場合に、連立の方式とか、あるいは合同の方式とかいうような方式がいろいろ議論をされておる。そうして今あなたの方の党では、鳩山内閣のままで連立をして緒方副総理入閣という形での保守結集をやるんだ、これを進めるんだというような気持でお進めになっておるということが言われておりますが、その点はどういうふうにお考えになりますか。
○国務大臣(鳩山一郎君) 党の合同とか、あるいは解党とかいうことは、党議によってきまるものでありまして、私が軽々にこれを口にすることはできないのであります。どうぞ御了承を願いたいと思います。
○佐多忠隆君 しかし、あなたが軽々に言うべきものではないとおっしゃるけれども、あなたは党の総裁だし、その形においてこの運動が進められていると思う。従ってこれは今後のたとえば補正予算案を編成をするかどうか、しなければならないかどうかという問題、あるいは明年度予算の編成をどういうふうにするかという問題と非常に関連をする問題でありますから、私はしつっこいようですが聞いておるのでありますが、あなた自身がこういう問題に関知しないというはずはないと思う。しかも、さっき申したように、かなり具体的に話されておる、それは連立方式でなければだめなんだということをはっきり言っておられるのでありますが、その点はどういうふうにお考えになりますか。
○国務大臣(鳩山一郎君) 連立方式とか、あるいは結集をした方がいいというような事柄については、私は党の大勢はきまっておると思いますから、私はその程度の話ならできるのであります。けれども、それ以上に進んで党を解党してどうしようかというような段階に達する話は、党議はまだきまっておりませんから、私としては口にすることはできません。
○吉田法晴君 関連。先ほど来大蔵大臣は、衆議院で自民両党によって修正をされて、その内容が基本方針をくずすものではないから認めた、この予算の修正と保守結集との関連があるかどうかは知らん。鳩山総理は、保守結集との関連があることをお認めになりましたが両党総裁の談話が発表されたことは知っておると、こういうことで、きわめて消極的である。そうすると、この予算が内閣からとってどういう意味をもって修正されたかということも明らかになってはおりません。そこであらためて総理大臣において、この政府原案を修正する点について、これはあとで問題になりますけれども、百五十億以上は修正ができない、あるいはそれは大蔵大臣の辞職物だ、言いかえるならば、これは内閣の連帯から考えますならば鳩山内閣としては辞職物だ、総辞職物だ、こういう主張をしながら、それをのんだ理由も明らかではない。あるいはそれが保守結集に関連がある、保守結集の意味があるとしてのんだと言われる巷間伝えられる点についても明らかにならない。鳩山総裁としていかなる意義をもってこの修正に応じ、それをのんで参議院に臨まれようとするのか、はっきりとその点を承わりたいと思う。
 それから、あわせて鳩山総理にお尋ねをいたしますけれども、その保守結集の意味について、あるいは鳩山引退を主張するという主張のあることも事実、あるいは連立が限界であるという主張もなされておることも事実、それらの点について明確に、保守結集のあなたがされたその談話の内容について、ここで一つ明瞭に御答弁を願いたい。
○国務大臣(鳩山一郎君) たびたび申しますように、自由党と民主党との共同修正案をのみましたことは、政局の大局の上からやむを得ざることと考えまして、同時にこの共同修正案は、政府提出の原案の目的というか、精神というものをくつがえすものではないということを考えて共同修正案に同意をしたのであります。
 それから保守勢力の結集についての具体的な方法は、ただいま佐多君に申しましたように、保守勢力の結集ということは必要だと思うのです。その具体的な方法はいろいろあるでしょう。佐多君がお示しになったようにいろいろありますけれども、いろいろありますが、その結集したいとか、あるいは連立でいきたいとか、あるいは閣内の協力を求めるというような態度においての保守勢力の結集ならば党の大勢はきまっておりますから、私はそういう意見を発表ができるのですけれども、党を解党して合同するとか、あるいは私が引退をするとかいうようなことは、私としては軽々に言うことはできません。ただいままで引退するということも伝えられておりますけれども、私は引退ということを何とも考えていない。ただ引退するということが私の政治生命に非常に重大な影響があるもので、そういうことを注意して言わなくてはいけないのですから、私は引退するということは何でもないのです、私個人としては……。保守勢力の結集ができるということは非常に必要なことと思いますから、引退というようなことを重大問題とは私は考えておりませんけれども、しかし党の総裁となっておる以上は、党の解党とか何とかいうことの大勢がきまらない前に私が引退を言うことは慎しまなくてはならないと思いまして、引退をここで言明するわけにもいかないのであります。
○佐多忠隆君 その点は非常に大きな問題ですが、総括質問のときにさらにあらためて問題にすることにしまして、そっちに譲ります。
 次にお尋ねをしたいのは、大蔵大臣は、この予算修正は方針を何らくずすものではないという御答弁をなすっておりますが、一体これによって公債は発行をする必要は全然ないというふうにお考えになっているのかどうか、どうも両党のいろいろなお話し合いでは、むしろそのことをたな上げをされたようではありますけれども、場合によってはことしもそれを考慮しなければならない、その時期その他については政府にまかすというような話し合いになっているようにも伺うし、その辺を大蔵大臣としてはどういう覚悟でやっておられるのかということが第一点。
○国務大臣(一萬田尚登君) お答えします。三十年度におきまして公債を発行する意思は絶対にありません。
○佐多忠隆君 それじゃその点は絶対にないという確約をあれして、もしそういう事態になったら、あなた自身は責任をとられることもちゃんと御覚悟があるのかどうか。
○国務大臣(一萬田尚登君) 私は、今申しましたように、公債は発行しないという態度をとっておるのでありまして、従って公債を発行すると、しなくてはならんという事態が生じた場合に、私がその責めに任ずることも当然と思います。
○佐多忠隆君 それならもう一つ、その問題で次にお尋ねしますが、明年度はどういうふうな見通しを立てておりますか。
○国務大臣(一萬田尚登君) 明年度につきましては今ここで私が確約をすることの必要はないと思いますが、私は明年度におきましても公債は発行せずにやっていくという考えを持っております。
○佐多忠隆君 非常に重要な言明であるので、この席ではっきりと、今の方針としては明年度も公債政策はとらないという、少くとも一萬田大蔵大臣はそういう方針であるということをここで確認をいたしておきます。
 そうしますと、もう一つお尋ねをしますが、今度各方面について予算の修正をされた、その修正によると、その予算修正部分の経費の増はいろいろ差し繰りをされたために実施を七月からやるとか、あるいは十月からやるとか、いろいろな実施期日をきめておられる。従ってこれを平年度化すれば非常に大きな金額になることがはっきり今からもう見通されております。さらに賠償費にしても今のような事情であれば、すでに保有しているものもだんだんなくなって参りましょうから、来年は相当増額をしなければならん、防衛庁費も現勢を維持しても、あるいは本年度と同じような漸増をされるとしても、さらにそれにいろいろな問題が加わってくれば、これも相当増額をしなければならんというような予算をあなたは組んでおられる。そういう点から見て、歳出の膨張が避け得ないことは今からでもはっきり見えてきている。同時に、今度は歳入の方もすでに政府の原案の歳入減もこれを平年度化すれば五百億をこえ、さらに今度の修正部分も、今度の修正自体は六十七億であるけれども、これを平年度化すれば倍以上になるというような状態になってきている。そうであれば歳出は相当膨張をするし、歳入はそんなにふえない、あるいは減ることも考えなければならない。そういう見通ししかつけられないような予算の修正をしておいて、そうして来年度も公債を発行する必要はないという見通しができますと責任を持って言えるのですか。
○国務大臣(一萬田尚登君) お答えいたします。先ほど申しましたように、来年度のこの予算についてはなお考究すべき点が多々あるのでありまして、ただいまのお尋ねの歳出のいろいろな増加というものは、今度の予算修正に伴って起る問題よりも、本質的に日本のこの財政が将来において負担すべきものが多いのであります。そういう点はむろん考えなくてはならない、他面私は同時にふえることばかり考えてふやしておったら日本の財政はやはり破綻することは間違いないと思います。それじゃいけないので、そこで強い力をもって私はここはやはり根本的に中央地方を通じて大きな財政行政の整理をしなければならんだろうという考えを持っております。そういうこととにらみ合せつつ、今考えていることを申しているのでありまして、来年度のことにつきましては、私はもう少しこの事態の推移を見なくてはならない、その上で初めて確言ができるので、一応私はそういうふうな歳出面の減少をやり得るという前提のもとにおいて一応考えているということを申すのであって、今ここで確約は私はいたしかねます。(「名答弁」と呼ぶ者あり)
○佐多忠隆君 非常にぬけぬけとよくもそういうことの御答弁ができると思うのであります。(笑声)それは与党の諸君あるいは自由党の諸君には名答弁と聞えるそうですが、われわれには全くぬけぬけとよくもそういうことが言えたものだと思います。と言いますのは、歳入の減は既定のものの歳入の減をちゃんとやっているのです。歳出の増にしても、今度の修正部分の歳出増の問題と、その他一、二を、今度は、これは今度の予算のああいうふうな組み方をされれば、既定のこととして膨張するということを申し上げている。従ってこれはもうあなたが何と言われようと否定すべからざる事実なんです。見通しその他が違えばどうだというような問題じゃない。そこであなたはそれならばその対策として公債を発行しないで、経費整理、経費の減少をやるのだというふうにおっしゃった。それは何も知らない人ならばなるほど大蔵大臣はいいことを言うし、名答弁だと言うでしょう。しかし来年の経費を削るどころか、ことしの修正の経費増はあなたは全く手をつかねて全部認めておられるじゃないですか。しかもあなたはわれわれに予算の編成方針を示し、あるいは予算演説のときには、補助金の整理等を徹底的に、積極的にやるのだと、経費の重点的使用をやるんだということを非常に強調され、繰り返し述べておられる。しかるにあなたが繰り返し述べておられる裏には、それらの補助金なり経費の膨張がぬけぬけと行われておるのですよ。それをあなたは全部そうしてのんでしまわれておる。たとえば妥結案の二百十五億、これは内容的にいえば、あなたの御説明にあるように経費の歳出の増加が百八億だと言う、減税が六十七億だと言う、投融資の増額が四十億だと言われる。ところが自由党の当初案では、御承知の通り歳出の増は百二十八億だと言っておったはずだ、減税は百七十三億だと言っておった、投融資は百二十二億だと、合せて先ほどから問題になっている四百三十億だと言った。それが妥結した結果をみれば、拡大均衡だとか、何とかに備えるのだとかいうことが言われていたにかかわらず、百二十二億を前提にしておきながら四十億と、三分の一にこれは削減をしておる。あるいは減税も百七十三億だと言って非常にうそぶいておられたが、これも三分の一近くに減しておる。しかるに歳出増はどうなっているか。百二十八億と言われたやつが百八億、ほとんど査定を受けないでそのままぶんどられておるという状態である。しかもそれもその一つ一つの経費を見ればはっきりわかるように大部分が補助金ですよ。あなたはこれを整理するんだと、それが今度の予算編成方針の眼目なんだということを繰り返し御説明になった。そうしてまた今もぬけぬけとそういうものをさらに整理をするんだ、減すんだとおっしゃる。しかしそういうことをぬけぬけと言いながら、実際は大部分が補助金を認めておられる。これならば妥結した結果は、なるほど妥結をやった方方は、かつて大蔵省で予算の査定なり予算のぶんどりに対抗したベテランの方々です。それらの人たちが今度は所を変えて、かつて防戦したその戦術をそのまま逆にお使いになって、予算ぶんどりをやられた以外の何ものでもないのですよ。私はこれは大蔵省出身の政治家諸君のために惜しむ。今は必ずや冷静にお考えになって、大蔵省出身の議員諸君がまっ先に立ってこういうことをやられたことに対しては、非常な反省をなされているものと私は確信をいたしておる。(「そうだ」と呼ぶ者あり)そういうものをあなたは平気で認めておられる。これで一体予算の方針がくつがえされていないと言えますか。総理大臣からまず御答弁を願いたい。
○国務大臣(一萬田尚登君) お答え申します。むろんこの予算編成については大きな柱は幾つもあるのでありまするが、私はこの補助金について、その目的をすでに達したものについてこれを切って行くと……切ると言うと悪いですが、これをやめるようにするという方針をとったことはこれはその通りであります。従いまして、今度の修正についてこの補助金がたくさん復活してきました。これは御指摘の通りであります。それは私も非常に遺憾に存じておることを申し上げますのですが、しかしこの予算全体を生かして行く上に、私はやむを得ずこれに対して同意をいたしたわけであるのであります。(「その通り」「何という答弁だ」と呼ぶ者あり)
○国務大臣(鳩山一郎君) 私は政府提出の予算の原案の精神がくつがえされていないと申しましたのは、一兆円を割らないで、そのワクがほぼ保たれておるということは、来年のための地固め予算といわれたその精神が残っているというような点をあげまして、政府提出原案の精神がくつがえされているとは言えないからと申したのであります。
○委員長(館哲二君) 佐多君持時間が切れましたので総括質問でまたお願いします。
○佐多忠隆君 それじゃ持時間がすでに切れましたから、私はこれでやめますが、今の総理の御答弁は答弁になっていない。われわれはなるほど形式的には一兆円のワクは守られているというふうにお考えになっているかもしれませんけれども、内容的に検討した場合に、それはすでに方向としてはくずれてしまっているという認識の上に立っております。さらに大蔵大臣がその補助金をずるずると全部認めておりながら、それが予算全体のためには何ら方針をくずしていないのだというような、ぬけぬけとした御答弁では済まされないと思います。従って私たちはそれをもっと内容的に一つ一つ今後検討をいたします。その上でさらに御質問をいたします。
 時間がありませんから私はこれで打ち切りますが、最後に資料として今申し上げたようにほとんどこれは全部が補助金の増額でありますから、今度の八十八億の増額のうちに補助金の増額が件数として、あるいは金額として、どれくらいの比率になっておるのか、それらの詳しい資料を一つ正確な資料にしてお作り願ってお出しを願いたいと思います。
○委員長(館哲二君) これにて一時十分まで休憩いたします。
   午後零時十八分休憩
   ――――・――――
   午後一時三十八分開会
○委員長(館哲二君) これより委員会を再開いたします。
 まず、理事の辞任及び補欠互選についてお諮りいたします。
 先ほど来小林孝平君から、理由を付して理事辞任の申し出がありました。これを許可することに御異議がございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(館哲二君) 御異議がないと認めます。申し出の通り決定いたします。
 つきましては、欠員となりました理事の補欠互選は、先例によりまして委員長から指名することに御異議がございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(館哲二君) 御異議がないと認めます。よって吉田法晴君を理事に指名いたします。
○永井純一郎君 私は先ほど午前中来議事進行で発言を求めておったわけであります。政府が提出すると言っておりまする具体的な積算の基礎を書いた細目がいまだに出ない。私は委員長に質問したいのですが、この細目と、それから先ほど来私どもが要求いたしますところの修正予算の経緯、この二つがなければ私は修正予算に対する質疑ができないと思っております。で、委員長は参議院の予算委員会の委員長でありまするから、参議院の審議権を当然権威あらしめるために、そういうものをほったらかしたままにして、議事をただ進めればいいという、私は委員長のそういう態度は承服しかねる。私は当然参議院の予算委員会の権威において、委員長からその具体的な細目とか、修正予算が組まれるに至ったその経緯と経過を、質問者は、先ほど来佐多君もそれを質問したわけです。それに答えておりませんから答えるように、そうして細目の資料を本日中にでも出すように、これを委員長から予算委員会の意見として、総理並びに大蔵大臣に私は請求をしていただきたいと、こう思います。質問に先だってこのことを私は申し入れをいたします。
○委員長(館哲二君) 今永井君からの御要求につきまして、細目は私もできるだけ早く出していただきたいと思います。昨日来できるだけ早く出していただくことを督促しつつあるのでありますが、御要求の次第もありますから、私からまたあらためてできるだけ早く提出することを要求しておきます。
 なおまた修正予算のいきさつの問題につきましては、先ほど来御質問なり御発言もあったのでありますが、これにつきましては、委員長としましてはあらためて政府と打ち合せまして御返事を申し上げることにします。
○木村禧八郎君 ちょっと関連して。ただいま永井さんから議事進行に関して相当重要な発言があったと思うのです。それは今永井さんが言われた経過ですね、修正を作るに至った経過と、それからこまかい内容ですね、この説明、こういうものがなければ質問ができかねるというお話です。これは委員長、どういうふうにお進めになるつもりですか、この委員会を。実際問題として、先ほど佐多氏も質問されましたが、この修正案を審議するときに、実際たくさんの項目がいろいろの形でいろいろな項目にもぐり込んでおるのですね。たとえば一時靖国神社の工事費というのですか、そういうものが二千万円というのがあるやに聞いていたけれども、それがどこにどうもぐっておるのか。あるいは国立劇場の創設費が二千五百万円ですか、これがどうもぐっておるのか。これはこの間の主計局長の説明でちょっとわかりましたが、しかしそういうものはどういうふうに出てきたのか、これもわからない。またビキニの水爆被害の補償、こういうものもどこにもぐっておるのかわからない。そういう点に――まだほかにもたくさんあると思うのですが、問題があるのであって、そういう点、われわれここでやはり厳正に、どうしてそういうものが新しく出てきたのにどっかにもぐる、わからぬようにもぐらしておるかという点が、非常に審議の対象として重要だと思うのです。そういう意味で永井氏が御要求になったのでありますから、その二つが出てこなければ質問ができかねるというお話です。ですからこれは議事進行にとって相当重要な御発言だと思うのです。
○委員長(館哲二君) お答えいたしますが、委員長といたしましては、できるだけ最初から細目についての説明書が整っておった方がむろん万全だと思います。しかしこれは事実上ちょっと不可能であることは委員各位も御了承になっておることだと思います。本委員会がここ数日質疑応答を重ねますうちに印刷もできましょうし、また政府委員その他から説明を要求せられて鮮明せられる点もあろうかと思います。その意味におきまして、一応は議事は進めていただく方が適当だと委員長は考えるのであります。
○永井純一郎君 そこで私は委員長に聞いておるわけなんですが、委員長のそういう進め方は、あなたは政府の出先でも何でもない。参議院の予算委員長としてわれわれはその点は了承できぬ。細目がなければ、どのような積み重ねをし、どこに何を作ってふやそうとしておるのかわからない。そういう点を、積み重ねた基礎を知らなければ質問ができない重要な資料を、一週間も、四、五日も先になるということを御承知の上で委員会を進めようとなぜされるのであるか、伺っておきたい。
 それから修正の経過と経緯について、委員長は政府と相談をしますと言われますが、いつ一体その相談をなされますか。私はそういうことを先に参議院の委員会としてはきめて、そうして参議院の審議権を行使していくことの方が正しいと思う。参議院の権威のためにそうでなければならないと思うのです。私はそういうことを委員長に申し上げた。今の二つの点をお答え願いたい。
○委員長(館哲二君) 修正予算編成のいきさつにつきましては、午前中も佐多委員から政府に対して御質問になった点もあり、その間であるいは判明した点もありましょうし、判明せざる点もあったかと思います。できますならば、この席上で特に修正予算についての御質疑を願うのでありますから、御質問になります委員からこの席上でその点をはっきりさせるようにしていただいた方が一番適当じゃないかと委員長は考えるのであります。(「その通り」「始めよう」と呼ぶ者あり)なお細目につきましては、これは委員長としましてはできるだけ早く出してもらうように督促をいたします。
○湯山勇君 委員長は今、政府の方と御相談になってということでございますけれども、この上はもう政府と相談をすることはもうないと思うのでございます。それは委員長がけさからの政府の答弁でよく御存じの通りでございます。委員長は、昨日はまず委員長としてというよりも、むしろこの委員会を代表して政府の所信をおただしになり、この修正案に対する態度を聞かれたわけでございます。その委員長の質問されたことを信頼して今私どもは審議をしておるのでございまして、そういう経緯に徴してみましても、委員長が政府と相談してという余地はないのであって、経緯においてわからないところがある、委員会の方でこれこれの人は呼んでもらいたいということがあれば、委員長はもう政府がどうあろうと、院の権威、委員会の権威のために、断固として昨日おただしになった通り、政府に実施させるなり、あるいは委員長の計らいで処置していただく、これでなければ私はならないと思いますので、もう政府と御相談なんかは要らないと思うのですが、その点につきましては……。
○委員長(館哲二君) 永井委員から、政府の方に私からただすようにということでありますので、そのことを私は了承いたしまして、政府の意向をただすように……、今質疑に入りますので、永井委員からもその点はおただしを願って差しつかえないのじゃないかと思います。
○永井純一郎君 私の言うのは、委員長から修正の経過と経緯について答えるように言って、命じて下さいということを言っておるのです。ただすのじゃない。ただすのはあなたが代表してただしたのです。それについて全責任を持ちますと答えたから、代表して質問されて答えられておるのですから、経過と経緯を委員が質問しておるのですから、あなたが、それに答えなさいと指図をして下さいということを言っておるのです。間違ってはいけませんよ。
○委員長(館哲二君) 委員長といたしましては、昨日政府から、この予算につきましては責任を持つということを言われましたので、実は了承をしたつもりであります。各委員からなれおそで御不満な点がありますれば、特に質疑でおただし願った方が一番穏当ではないかと思います。(「それが質疑だ」 「その通り」と呼ぶ者あり)一つ御質疑を願いたいと思います。
○松澤兼人君 永井君が言っておることは、午前中の質疑で、経緯については関知しないということを言っておるのですが、それも一つの政府の所信であるかもしれないが、しかし予算の審議からいえば、この経過を話してもらった方が非常に審議をしやすくなる。それを政府に要求して、政府の方で知っておる限りの経緯をここで明らかにしてもらうことが前提であるということを申しておるのであります。一応委員長からそのことについて大蔵大臣その他の人にそのことを言ったらどうですかということを念を押していただけば、永井君はそれでどうしてもできないということであれば、それに従って永井君は質問をするでありましょうし、あるいは質問をしないかもしれません。態度がきまるのであります。重ねて政府当局に委員長から言って下さい。
○委員長(館哲二君) 委員長といたしましては、昨日政府から政治上の責任をとるということを聞いて、了承したのでありますが、さらに各委員がそれについておただしになるために質疑を実はやっておるのでありますので、その質疑の際に御発言になって、おただしになったらいかがかと思うのでありますが、いかがですか。永井君に質疑を一つやっていただきたいと思います。
○湯山勇君 今それはただすべき点は委員がただすということも考えられますけれども、委員長が昨日ただされたのは、責任を持って説明をするということも委員長はただされたはずでございます。ところが今朝来の政府の答弁は、経過については何の責任ある答弁もなされていないのでございまして、その点については委員長が昨日御確認になったのと違うと思うのでございます、政府の態度は。そこで私どもは委員長に対して、委員長はあれでも一体よろしいのでございますか。こういうことを前提において今までの質問を続けたわけでございますが、この点については委員長はどうお考えになりますか。政府が基本的に答弁いたしますということを言っておりながら答えてないという事実を、委員長はどう一体考えるのでございますか。
○委員長(館哲二君) 繰り返して申し上げますが、昨日委員長の質問に対して政府から答弁がありましたので、そのもとに政府の説明を求めて質疑に入ったのであります。各委員に各党を代表して御質疑を願って、その政府の答弁について十分おただしを願った方が、一番この際、各委員の前でおただしを願った方が、はっきりすると思うのであります。私は質問を継続していただきたいと思います。
○湯山勇君 内容の問題について申し上げておるのではなくて、委員長に対して大蔵大臣は昨日約束したことを今朝来よく守っていない。委員長はそうお考えになりませんか。必ず説明しますと答弁しておきながら、これは説明できないというようなことを言っておるのでございますから、これは責任を持って答弁してないわけですから、委員長に対して一つの背信行為だと思います。委員長はそうお考えになりませんか。
○委員長(館哲二君) 委員長は個人の意見をここで申し上げるとどうかと思うのでありますが、政府はできるだけの答弁はしておられると私は思っております。なお、それでも足らない点があれば、先ほど来委員長が申し上げておりましたように、提案者であります衆議院議員の方もここに来ておっていただいておるのでありますから、あるいはそのいきさつなどにつきましては、その方から一応お聞きとりを願うということも差し支えないのじゃないかというふうに考えるのであります。
○永井純一郎君 私は先ほど来議事進行で発言している問題について、総理と大蔵大臣にはっきり申し上げたいのですが、経過と経緯を、ここに私は本当は本会議でやるべきものだということを主張したい。しかしそれが今だめになっている。説明をすることを求めるというのに、なぜ説明しないか、それを私はまず聞きたいと思う。言われる通りに、すなおに私は委員会が求める通りに、参議院の予算委員会としてわれわれが持つ審議権を十分に生かすために、その経過を知ることが一番いいと思うから、その経過を報告しなさいと言っているのに対しまして、すなおにこれに答えて経過を説明したらいいと思う。説明を求めます、これについて。
○国務大臣(一萬田尚登君) お答えを申し上げます。いえ、決して説明をすなおにしないということではないのであります。政府といたしましては、こういうふうな歳出入のもとに、同意ができるかどうかということが問題であるのでありまして、この二百十五億というものについて、詳しい経過というようなことは詳しく存じないというのが、これがもう本当のところであります。
○永井純一郎君 本当のところであるかないかの判断を私はしたいわけなんです、予算委員会としては。あなたは午前中の佐多君の質問に対して、二百十五億が応じ得る限度であるということを言われた、はっきりとそういうふうに答弁をされました。じゃなぜ二百十五億が限度であって、二百十六億以上は限度じゃないかという判断はわれわれがするのです。それは私ども審議権を持つものが、それは判断をするのであるから、そういう判断の上からも、ぜひとも基本的に必要な資料であると思うから、経過を説明をして下さいと、私はそういう意味からこの経過の説明を求めているのであります。修正に至った経過と経緯を、全責任をとるということを、予算委員長が代表して問うたのに対して、総理もあなたも全責任をとるという答弁をしているのでありますから、ここではっきりその経過と経緯の報告をすることを私は求めます。報告をして下さい。
○国務大臣(一萬田尚登君) お答えしますが、あるいは食い違いがあるのかとも思いますが、私どもの考えは、先ほどからしばしば申しますように、二百十五億は適切であるかどうかという、あるいはこれを織り込んだ全体の予算について、十分御審議を受けなくてはならないことは、これはもう申すまでもない。私がこの二百十五億ということに同意いたしましたのは、自分が編成をして、そうして国会に御審議を願っているその予算全体の根幹との関係において同意ができるかどうかということが一つと、これを同意した場合における今後の日本の財政並びに日本の経済にどういうふうに影響するか、責任を持って今後これを実行し得るかどうか、これらの点から考えまして、私は二百十五億で同意をしたと、こういうわけでありまして、この二百十五億に対して、二百十五億という金額だけではありません、ああいうふうな配分の上の二百十五億であります。さらにこれが二百十五億がすべてこれは歳出増というようなことになってくると、これはまた事態は違ったかもしれません。ああいうふうな配分の上においての二百十五億について、私は同意をした。そうして同意をしたからには、これについて政治上の責任をとる。そうして国会で予算として成立した暁においては、これは執行の上に責任がある、かように考えているわけであります。
○永井純一郎君 ですから私が申し上げますように、大蔵大臣としてはもちろんそれはあなたの一つの考え方だと思う。しかしわれわれは議員として審議する権限を持っておるわけです。そのわれわれが審議権を持つ、この審議権を使う上において、その二百十五億が果してあなたが言われるように二百十五億であればいいのかどうかということを、私どもは私どもの審議権に基いて判断すればいい、それをあなたは自分の考えだけで……、われわれの方の考え、議会の考えを、あなたがせっかいをする必要もないし、またすることもできません。従って私どもは私どもが持つ審議権からいって、その二百十五億が果して限度であるかどうかということを私どもが判断をするのです。その判断に必要であるから二百十五億というものが出た経過と経緯を報告しなさいというのを、なぜできないのですか。すなおにされたらいいじゃないですか。それを総理大臣に私は要求します。それを拒否されることはできないと思う。
○国務大臣(鳩山一郎君) 予算は自由党と民主党との共同提案をいれなければ……、共同提案というものができたやつを議題として、われわれ政府はこれをのむかのまないかを協議したのであります。でありますから自由党と民主党との共同提案のできるまでの経過というものをわれわれは知らないのです。でき上ったものを一体として総額は二百十五億、これをいかに使うかということ、でき上ったものを一括して閣議の議題として、これをのむかのまないかを決したのであります。この政局全体の大局から見まして、これをのんだ方が適当である、もしものまないで議会を解散するようになれば、やはり政局が二、三ヵ月空白の状態になってくる。それは国民に対して迷惑をかけるだろうというので、妥協案に応ずることが国家のために必要なりとして、妥協案をのんだのであります。ですから妥協案のできるまでの経過を申せといろいろ責められても知らないのでありますから、これらのことにつきましては妥協案を作った人々がここへきていらっしゃるのですから、それらの人からなぜ二百十五億をきめたかということについて聞いていただきたい。二百十五億の総額をきめて、それをいかに使うかと決定したものは自由党と民主党の委員が共同して決定したのであります。でき上ったものをのんで、この政局を切り抜けるか、これをのまずして政局を二、三ヵ月空白の状態にするか、その是非をわれわれは閣議で決定したのであります。それ以上は私は関知しないのであります。ですからさよう御了承願いたいと思います。
○永井純一郎君 ですから私どもはその是非を知りたいのです。国会議員として、それを知るのに必要な報告をしろと言っておる、その私どもの審議をするこの議員の要求を、あなたが拒絶される理由は一つもないじゃありませんか。その問題が一つと、それから知らないということは許されない、かりにあなたが事実上経過を詳しく知らないとしても、事実問題として知らなくても、十分に聞いてきて、そうして政治的責任を一切とるのでありますから、修正については。この参議院の審議に従うべきだと私は思う。事実上あなたが知らないということはわかるが、政治責任上知らないということは許されないと思う。政治責任をあなたがとるということをこの本委員会で言明をされておるのでありますから、十分に話を聞いてきて答えて下さい。報告して下さい。それを要求いたします。
○国務大臣(鳩山一郎君) 私は結果については責任をとります。それ以上の責任はとりようがありません。
○永井純一郎君 責任をとるのは当りまえのことなんです。われわれは自分の持つ審議権をここで十分に使おうとしておるだけなんです。それをあなた方は拒否することはできないのです。ですから結果について責任を持つことは当然のことでありまするから、われわれが要求する報告を拒絶することもあなたはできないと思う。私どもは本当は鳩山さんが非常に議会を尊重されて、そうして議会で物事をきめていこうとされておる態度に非常に敬意を表しておる。これは前吉田内閣総理大臣と全然違う立派な私は政治家としての持ち前を持っておられると思う。それを、この修正案について何もそういうふうにされることはないと思う。私どもが要求することをそのまま報告され、そうして私どもはそれを十分に基礎資料として、二百十五億が果していいかどうか、政府は二百十五億が限度と考えるが、われわれは考えないかもしれないのです。それを判断するのに必要だから報告をしなさいということを、私はなぜ拒絶されるのかわからない。よく聞いてきて、今事実上あなたが知らないということは私も了承しまするが、政治責任上知らないということはできません。ここで約束したのですから。昨日うちの委員長が代表して質問をしたことに対して、一切の責任を持つということをあなたは言明したのでありまするから、事実上知らないということは言えるかもしれないが、政治責任上それは私は言えないと思う。従ってよく聞いてきて一つ報告をしていただきたい。それまで私は待ってもいいと思います。(「簡単でもいいからしたらいいよ」「休憩」「あっさりしたらどうですか」と呼ぶ者あり)それはあっさりしたほうがいいですよ。そういうことはあなた政治的な常識ですから、当りまえのことなんだ。それは共同修正にあずからなかったことを聞くのは当りまえですよ。
○国務大臣(鳩山一郎君) 提案者がここに来ておられるのでありまするから、提案者から聞いて下さい。私は知っていることについてはもうむろんお話をするのでありますけれども、事実上知らないのでありますからして……。
○永井純一郎君 私は前の吉田茂氏のようなそういう態度に承服できません。知らなければ今聞いたらわかるじゃありませんか。聞いてからでいいから報告をするようにということを要求しておる。それを報告して下さい。とにかく聞いてきて、それが私は二百十五億が果して限度であるかどうかを判断する上に非常に大切だと思うから聞いておるだけなんです。それをどうしても知らないということでお答えにならないならば、なぜ答えないか私は理由をはっきり伺いたい。責任をあなたはとると言われておるのでありまするから、それを明瞭にするまた義務もあると思うのです。お答えを願います。
○木村禧八郎君 議事進行について。
 この前、昭和二十八年度の修正のときにも問題になったのは、この修正者に説明してもらったらばいいかどうかについていろいろ問題があったのですよ。しかしそれはこの予算は一本となってここへきておるわけです。二本建かあるいは一本建かというずいぶん論議をしたのです。そうしてこれは衆議院の修正に基いてここに提出された、これは一本であって、この修正されたこの予算案が、これが政府案です。送付されてきたこれが一本なのであって、政府はその修正された部分に責任を持つとはっきり言われたことは、もう政府案としてこれは責任を持たなきゃならないのであって、従ってこれは修正者が説明をするのは当らないのであって、その過程において、はっきり政府が修正者から経過をよく説明を聞き、そうして納得して政府がこれは承認して責任をとったわけですから、はっきりこれは政府が答弁すべきであって、それが困難ならば、今永井氏はその時日を与えるというのです。時日を与えるからその修正者から政府は十分これを聞いて、そうして政府の責任において答弁するのが当りまえである。この点はもう二十八年度のあの修正のときに、問題解決しているわけです。一本化して予算が出てきている。二本立でないのであって、政府の一本の責任において、その経過を説明しなければならないのです。しかも経過を伺いませんと、実質的に四百三十億をぽんと二で割ったというような、そういうような形になっていると思われるから、それでは困るので、そうではないならば、どうしてこういうふうに積み上って出てきたか。政府はゼロ、最初は認めない。片方は四百三十億、それを折衝して、どういう理由によって、合理的な理由によって、こういうふうに政府は認めたのであるか。その経過を伺わなければ、それが合理的であるかないかの判断のしようがないわけです。そこで永井氏は、時日を与えるから、経過を説明されたいと言っているのです。また知っていなければならないわけです。本来その点経過の説明を委員長からも求めていただきたいと思うのです。
  〔政府委員林修三君発言の許可を求む〕
  〔「法律問題じゃないよ」「法律上の議論をしているのじゃない。それ以上の問題です。」「総理からお答え願ったらいい」と呼ぶ者あり〕
○政府委員(林修三君) 今、木村委員のおっしゃいました点で、(「必要なし」と呼ぶ者あり)多少法律問題に関連する問題なのです。実は一昨年も解決したというお話でございまして、この予算が衆議院から参議院に一本のものとして回ってきていることは、これは御説の通りでございまして、政府が提出いたしました予算を衆議院で御修正になりまして、御修正になりました形が衆議院から参議院に送付された。従いまして予算はもちろん一本で参っておりますが、それだからといって、今出ております予算全部が、政府が提出したものではないことは、これは御承知の通りであります。その中に、一部衆議院で御修正になった部分が入っておるということは、間違いないことだと思います。昨日も政治的責任はとる、これはおっしゃる通りだと思います。また予算の内容については、できるだけ説明をするとお答えしておるわけであります。修正の経過でございますが、これは一昨年の例から申しましても、そのときに、経過につきましては、衆議院の、提案者の委員の方から御説明になりまして、その結果の責任をどうするか、その結果が執行できるかどうかということは、これは政府に御質問になったらいいと思います。このように私は存じております。
○木村禧八郎君 それはそう大してさっきの意見と変りないのですよ。その前提で私質問しているのです。その二十八年度のときに、修正者が説明された、その資格は参考人、参考として聞いておる。従って参考に聞くか聞かないかはわれわれの自由であって、それは権威のないものであって、政府が修正に対して政治的責任をとると言った以上は、政府がその修正の責任までも政府はこれを政治的に負ったのであるから、従ってその経過も知っていなければならぬわけです。経過も知らないで、それを承認するというはずはない。そうでなければ、四百三十億をぽんと二で割ったというような解釈が出てくるのであって、そういう誤解を避けるためにも、政府は、こういう経過でこうなって、これが合理的であると自分たちは認めないはずであったけれども、ゼロであったのだけれども、四百三十億、折衝してこういう根拠に基いて、こういう費目については、こういう理由によって、そうしてこういう結果になったのである、こういう経過を説明すれば、われわれはそれをもとにして、ようやくここで妥当であるかないかを、これから審議していくわけである。今のお話は、何も政府が経過を知らなければならない責任を免除することでも何でもないわけだと思います。
○政府委員(林修三君) 昨日来、あるいは今朝来、大蔵大臣からお答えいたしました通りに、二百十五億の内容、内訳等については、政府としてもできるだけ説明をする、こう申しておるわけであります。(「それを聞いているのじゃない」と呼ぶ者あり)この一昨年、衆議院の方から提案者の説明を聞いたことは、全く参考人として事実上聞いたのだというお話であります。実はこの点は参議院の規則等についても、多少問題がございましたと存ずるわけでございますが、今国会におきまする改正によりまして、この参議院規則が改正せられまして、これは法律案、予算案すべてを含んだものと存ずるのでありますが、第四十一条に「委員会は、衆議院提出の議案につき又は内閣提出の議案中衆議院の修正にかかる部分につき、衆議院の委員長、発議者又は修正案の提出者から、説明を聴くことができる。」という規定が入っております。これに基いて、これは新しく入ったのでございますから、その点は一昨年とは違っております。
○松澤兼人君 ただいま法律的な解釈としてお示しになったのでありますけれども、これは少しも法律的な解釈ではない。このことはわれわれはもちろんできるのでありまするから、修正者を呼んで聞くことはできます。しかしこれは経験によりますと、修正者の中で意見が必ずしも一致しておらない。いろいろな人に聞くとてんでんばらばらに言う。それは客観的なものでなくして、みな主観的なことを言う。それならばわれわれとしては一体どの人を信頼して質問していいかわからないということで、政府が責任をとれということで、政府が責任をとることになった。であるから、われわれは少くとも修正案がここに来るまでは、閣議で決定してここに持ってきてもらいたい。今度はそういう経過をとってこられ、そこで私たちはこの経緯についても、やはり政府が責任を負ってもらわなければ、われわれは金額だけを検討することはできないから、その責任をとってもらいたいということを言っておるわけです。この点は、大蔵大臣も率直に自分の知っている限りのことをここでお話し下すって、最初の金額はこれくらいだったけれども、いろいろ国の予算の都合からこういう程度になったのだということを、あっさりおっしゃれば、それで問題は片づく、いかがですか。
○国務大臣(一萬田尚登君) これは自由党とこの民主党の間で御折衝願って、おそらくいろいろと金額等についてあったものと私も想像するのでありますが、私どもはそれについてはほんとうにむろん知るよしもないわけでありますが、私どもとしては、いよいよこの自由党と民主党が御意見が一応一致になって、そうしてこういうふうに修正をするという、それの提案を受けまして、そして政府としてこの修正にどう対処するかということから、先ほどから総理の方からも御答弁がありましたように、大局的見地から同時にこの修正が今度の予算の骨格を変えるものでないという、そういう認定の、考えのもとにおきまして同意をした。これがすべてほんとうなのであります。さよう御了承をぜひともお願いいたしたいと思います。(「明瞭々々」と呼ぶ者あり)
○秋山長造君 私はけさほどからの政府側の答弁を聞いておりまして、きわめて人ごとのような無責任きわまる答弁だと思う。大体「自由党と民主党が御相談になりまして」というような敬語までおっしゃって言っておられる。(「いいじゃないか」と呼ぶ者あり)しかし民主党というのはあなた方自身じゃないか。政府自身じゃないか。その民主党と自由党との共同修正ということは、とりもなおさず民主党内閣と自由党との共同修正ということになると思う。で、それにもかかわらず、その民主党の最高責任者であり、民主党内閣の最高責任者である総理大臣も大蔵大臣も一切そういうことは知らぬということはこれは通らぬと思う。これは通りません。こういう議論は私はわからぬはずはないと思う。それから万が一、万々が一お知りにならぬとしても、せめてけさほどあれほど佐多委員から繰り返し繰り返し質問があったのですから、休憩時間になぜ大蔵大臣や総理大臣は、民主党の内部において経過を詳しく聞いてきて下すって、ここで冒頭においてははっきりとその御報告をなさらないのか、きわめて不誠意な態度だと思う。その点に関する鳩山総理大臣並びに大蔵大臣の弁明を求めたいと思います。(「事務当局や法律問題じゃないですよ」と呼ぶ者あり)
○国務大臣(鳩山一郎君) 修正の経過につきましては、自民両党の委員がやりましたことですから、その委員がここに来ておるのでありますから、衆議院議員から説明をして……(「いや、総理大臣から答弁をして下さい」と呼ぶ者あり)衆議院議員がやるのが適当であると考えます。
○国務大臣(一萬田尚登君) お答えいたしますが、たびたび申し上げましたように、ほんとうに大ざっぱなこと以外、私も存じませんですから、総理大臣が今御答弁なさったように一つお願いができれば、おわかりなさって下さればいいだろうと思いますが、どうぞ一つ御了承を願いたいと思います。知っておって言わぬのでは決してありません。(「進行」と呼ぶ者あり)
○小林孝平君 そういうことをいつまでやっていてもこれは議事が進行いたしませんから、議事を進行させるために、総理大臣も大蔵大臣もわからないと言われておるのですが、わからないはずはないと思うけれども、まあ百歩を譲って、これがわからないならこれから聞いてわかった上で答弁してもらったらいいと思う。こんなことをいつまでやっていてもさっぱり進展しません。委員長、すみやかに休憩をして、そうして総理大臣、大蔵大臣は提案者から十分意見を聞いて、そうしてここで説明されたらいいじゃないですか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)そんなことをいつまでやっていても仕方がありませんよ。
○永井純一郎君 それを求めていますよ、僕はさっきから。そうして下さい。(「答弁しなさい」「はっきりしろ」「休憩」「理事打合せ」「採決」「そんなことは採決できめる問題じゃないですよ」と呼ぶ者あり)だから、聞いて答弁をしてもらったらいいんです。
  〔「委員長、慎重審議しなければいけませんからね」「委員長、善処して下さい」「休憩しなさい」「休憩休憩」「休憩する必要なし」「政府は相談してやってこられればいいじゃないか」「委員からの要求ですよ」「筒単なことだよ」「委員長からちょっと言ってくれればいいじゃないか」と呼ぶ者あり、その他発言する者多し〕
○委員長(館哲二君) いかがですか。委員長といたしましては、午前中来申し上げております通り、修正者が一応来ていられるのでありますから、修正者から一応の経過をお聞きになりますことも適当じゃないかと思うのでありますが、いかがですか。(「修正者という意味はどういうことですか」と呼ぶ者あり)
○秋山長造君 委員長は、先ほど冒頭において、永井委員から委員長に対する御質問があって、そうしてこの今問題になっておる経緯の点と、それから詳細な説明資料の点と、二つについて委員長の見解をただされたわけです、永井委員から。それに対するお答えは、政府側と委員長が相談をして善処したいという御答弁だった。その御答弁はどこに行ったんですか。いつどのように政府側と今の経緯の問題について御相談をなさるのか、それをもう一度私はあらためてお尋ねしたい。
○委員長(館哲二君) 委員長が適当な時期に(「適当な時期は今だよ」と呼ぶ者あり)相談をして御返事をするという意味で申し上げたのであります。できるだけ質疑者の方でその点をおただしになることをまた望んでおきました。(「質問者が望んでおるんですよ」「今やって下さい」と呼ぶ者あり)
○湯山勇君 委員長は、修正者がおられるから、それから聞いてもらったらいいというような御意見でございます。私どもも理屈としてはそれは納得できないことはありません。(「それならいいじゃないか」と呼ぶ者あり)しかし、昭和二十八年にあの予算を作ったときに、同じようなことを言われて、そういう方法をとったわけです。ところがそのときに、やはり修正者の方から説明があって、いいかげんに政府の口を通さないで答弁された。そのことから造船汚職、疑獄が起ったことは、これは委員長もよく御存じのはずでございます。そういうあやまちを再び繰り返してはならない。これは総理大臣もよくおわかりだと思う。そういうことがあってはならないから、それで直接修正者から聞かないで責任を持つと言った、あのとき吉田総理大臣は、責任を持つと言われたにもかかわらず、ちっとも責任をお持ちにならなかったが、ああいう問題が起ったときには……、だから今回は、そういう方法では将来予算についての責任は委員会として持てない。われわれとしては持てない。だから答弁は責任を持つと言った人の口から聞かなければならない。こういうことを言っておるのであって、そういうことを委員長よく一つお考え下さって、決して無理な要求をしておるのではなく、再びわれわれがあやまちを繰り返さないためにやっているんだということを御了解いただいて、一つそのように計らっていただきたい。休憩なら休憩をして政府にそのようにさしていただきたい。
○委員長(館哲二君) 暫時休憩いたします。
   午後二時二十六分休憩
   ――――・――――
   午後六時十二分開会
○委員長(館哲二君) 休憩前に引き続いて開会いたします。
 都合によりまして、本日はこれにて散会いたします。
   午後六時十三分散会