第026回国会 社会労働委員会 第20号
昭和三十二年四月四日(木曜日)
   午前十一時四十一分開会
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  委員の異動
四月二日委員早川愼一君辞任につき、
その補欠として高良とみ君を議長にお
いて指名した。
本日委員高良とみ君辞任につき、その
補欠として早川愼一君を議長において
指名した。
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 出席者は左の通り。
   委員長     千葉  信君
   理事
           榊原  亨君
   委員
          大野木秀次郎君
           勝俣  稔君
           草葉 隆圓君
           紅露 みつ君
           寺本 広作君
           横山 フク君
           吉江 勝保君
           片岡 文重君
           藤田藤太郎君
           山下 義信君
           高良 とみ君
           早川 愼一君
           竹中 恒夫君
  衆議院議員
           野澤 清人君
  国務大臣
   厚 生 大 臣 神田  博君
  政府委員
   厚生政務次官  中垣 國男君
   厚生大臣官房総
   務課長     牛丸 義留君
   厚生省公衆衛生
   局長      山口 正義君
   厚生省公衆衛生
  局環境衛生部長  楠本 正康君
   厚生省児童局長 高田 浩運君
   運輸省船員局長 森  嚴夫君
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  本日の会議に付した案件
○美容師法案(衆議院提出)
○公衆衛生修学資金貸与法案(内閣提
 出、衆議院送付)
○結核予防法の一部を改正する法律案
 (内閣提出、衆議院送付)
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○委員長(千葉信君) これより社会労働委員会を開会いたします。
 委員の異動を報告いたします。四月二日付をもって早川愼一君が辞任し、その補欠として、高良とみ君が選任されました。
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○委員長(千葉信君) 美容師法案を議題といたします。提案の理由の説明を願います。
○衆議院議員(野澤清人君) ただいま議題となりました美容師法案の提案理由を御説明申し上げます。
 近代人の文化生活は異状な発達を遂げ、あらゆる面において科学的な知識や操作が取り入れられつつありますが、美容業界の実態もまた国民の保健衛生とともに、その技術的な分野もいよいよ高度な理論と知識とを必要とするに至りました。現行の理容師美容師法において美容業を理容業とともに一括処理することは、最近の実態からかんがみて、斯業の発展を妨げるのみならず、保健衛生上の立場からも幾多の不便が生ずる憂いなしとしないのであります。ことに美容技術の範囲も、パーマネントを主体とした頭髪調整の段階から全身美容にまで進歩発展いたし、幾多の高級複雑な成分を有する薬物の使用がひんぱんになりまして、旧来の整髪美容がその質的にも大きな転換が行われつつあるのであります。
 よって今回理容業とは別に、新たに美容師法を制定して美容業の発展をはかることとしたのでありますが、なお、この際あわせて美容業及び理容業が一そう適正に行われるよう所要の改正をいたそうとするものであります。
 本法案の内容は、現行の理容師美容師法のそれとほぼ同様でございますが、単独立法化に当りまして現行法と異なるおもなる点について申し上げますれば、第一は、美容師の養成施設の養成課程に関し、従来省令で定められていたものを、本法に明文化したことであり、
 第二は、健康診断の結果、美容師の業務を停止することができることとしたこと。
 第三は、美容師が本法に違反して刑に処せられた場合における知事の免許取り消しに関する規定を設けたこと。
 第四は、美容師または美容所の開設者の組織する会またはその連合会が、美容師の養成に関する事業を行い得ることを明記したこと等であります。
 なお、本法案の付則において現行法を単独の理容師法とすることに関する改正を行なったのでありますが、本法案と現行法と特に相違する点について、美容師り場合と同様の改正を行なったものであって、結局、理容師法案としての部分は内容的には本美容師法案とほぼ同様といたしたのであります。
 以上が本案の趣旨でありますが、何とぞ慎重御審議の上すみやかに可決せられるようお願い申し上げます。
○委員長(千葉信君) 審査の都合上、本案に対する質疑は、次回以後に譲りたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(千葉信君) 御異議ないと認めます。
○委員長(千葉信君) それでは次に、公衆衛生修学資金貸与法案を議題といたします。順次御質疑を願います。
○藤田藤太郎君 大臣にお尋ねしますけれども、保健所の職員、要するに、職種別充足状況調というのが最後のところに出されておるわけです。これを一見ますと、平均して六九%、大体六〇%から五〇%そこらの、定員に対する現員が、非常に少いわけです。掲げられておる趣旨そのものについては、それだけの補助をやってこれをふやそうという趣旨はわかるのですけれども、しかし、根本的に何がこれ原因しているか、それが明確にならないと、せっかくおやりになろうとしておることが生きないのじゃないかと私は思うので、その点に、たとえば給与の問題、それから医師その他の人々の給与にプラスして、たとえば身分、環境とかいろいろ問題が私はあると思いますが、そういう問題が私やはり起るからしてこういう工合になっておるのか。もう一つの点は、当局はこれだけの定員で機能を発揮さすためにワクを締めておる、こういう点を一つお聞きをしておきたい。
○国務大臣(神田博君) 今の藤田委員のお尋ねになりました点は、保健所の医師の充足状況が非常に悪い、どこに原因があるかということでございまして、これは今私自身もお尋ねの中におっしゃられたように、私は待遇の問題が非常にこれは要素が多いと思います。それからなお、予算と申しましょうか、国の補助率が低いので、県においてやはり計上額が少い、そういった問題がやはり大きなポイントになっておるのじゃないかと思います。それからこまかく申しますれば、任地における医師の宿舎の問題が充足されておらない。あるいはまた、保健所の設備といいましょうか、いろいろの医療機械なんか、この方はだいぶん長年にわたって充足をいたして参っておるようでありますが、まだ私ども不十分であろうと考えております。そこで、この問題を解決するには、今御審議を願っておる公衆衛生修学資金貸与法だけではこれでもう全部のきめ手だとは私どもも考えておらないのでございまして、これも一つの方法だと、進んでは今私が述べたような懸案になっておることを逐次解決いたしまして、そうして今後何年かかりますか、なるだけそうたくさんかからない間に充足をいたして参りたい、こういうように考えておるわけであります。
○藤田藤太郎君 もう一つ聞いておきたいのですが、たとえばここにあります今の問題と関連するのですけれども、大学を卒業して保健所の職員に入り、それでまあ期限を切って一部または全部の免除をするという規定になっておりますけれども、私はやはりずっとここで問題をいろいろの角度からお聞きしていると、学校を出た人が新たに研究をする機会、それからその実を結ぶために学位をとるとか、より研さんするという機会が、この保健所勤務ということについては十分できないのじゃないかというようなこと、これは地域的な問題がこの前出ましたけれども、そういう問題についてどういう御配慮をされておるか。
○国務大臣(神田博君) 今お尋ねの点も、これはもう全く私もごもっともでございまして、現に今では研究費等を支給いたされましてそれらの点を補っては参っておるのでございますが、そこでこれからもそれのみでは十分でございませんので、まあ内地留学などという言葉を使っておるのでございますが、大きな病院に委託しまして、そして十分一つそこで研究していただき、医師としての十分の素養を一つ身につけさせるようにいたしたい、そういうことによって完璧を期していきたい、こういうような考え方でございます。なお詳細でございますれば、政府委員から一つ具体的にお答えさせていただきたいと思います。
○藤田藤太郎君 それでは今詳細にお答え願うときに、医師、歯科医師、薬剤師、獣医師というようなところまでは第二段で申し上げた問題があるのですけれども、それから下の方も五〇%から、はなはだしいところになると四五%ぐらいのところがあるわけですね。こういうものの入ってこない障害、これは予算的に問題があるのか、そこいらあたりもちょっと詳しく……。
○政府委員(山口正義君) 先ほど来藤田先生のお尋ねの点につきまして、大臣から根本的な問題のお答えがございました。大臣のお答えのございました通りでございますが、保健所の職員の充足状況の悪い原因はこれはいろんな、先ほど大臣もおっしやいましたようにいろいろな原因がございます。一つにはやはり地方財政の関係で国庫補助率が比較的現在低いものでございますから、十分に地方がこの保健所の職員に対する予算化を行わないという点が一つございます。ところが、実際に予算化を行いましても入り得ない理由が二つございまして、一つは医師のように他の民間の方々との給与との関係、待遇との、バランスというような問題から、なかなか希望者がないという問題と、もう一つは予算化されましても、たとえばエキス線技術者のように人そのものが足りない、これは絶対数が足りないというような関係から充足されないというような理由、そういうふうに幾つかの理由が考えられるわけでございます。そういう点につきまして、先ほど大臣からもお答えがありましたように、それぞれの観点からその懸案を解決していかねばならない、そういうふうに私どもも考えているわけでございます。
 研究費の問題につきましては、数年前から研究費という形で国庫も補助を出しております。現実にこれは地方の財政の状況によりまして研究費の出し方は非常に差がございます。多い県につきましては一人当り月額医師に対して一万円近くの金額を出しておるところもございます。少いところで二、三千円というようなところもございます。これもできるだけ私どもの方では国の補助額も増額して参りたい、そういうふうに考えております。
 それから先ほど大臣も申されましたように、医師あるいは歯科医師その他の方々が入ってこられて中で勉強できるように、先ほど藤田先生も御指摘になりました研究的にいろいろものを見ていけるようにというようなためには設備の問題がございますが、これは先ほど大臣も申されましたように、だいぶ整備はされてきておりますが、まだされていない面がございますので、できるだけ整備をいたしていきたいと存じます。今回も、三十二年度の予算では、それに要します費用を前年度に比べまして大幅に増額して計上していただいたわけでございます。
 内地留学の問題につきましては、これは保健所に籍を置きながら、大学その他に研究に行くという制度を設けたいということでやっておるわけでございますが、現実に今までいろいろやりくりしてやっておりますが、しかし、職員が少い上に、そういう内地留学をやりますと、かえって手薄になる面もございますので、痛しかゆしでございますので、できるだけそういう制度をとってそうして保健所にいい人が入って来られるように、また、入って来られた方だが熱意をもって仕事に従事していただけるように私ども処置して参りたい、そういうふうに考えております。
○勝俣稔君 今、藤田さんからの御質問と関連しての質問でございまするが、大体大臣、局長からお話がありましてわかりましたが、医者が足らないということはやはり私は二つの理由がありはしないか。医学教育が、やはり公衆衛生という面について興味を持たせる、また、これが医者の働くべき大きな部面であるということをやはり教育的に大学教育の方面でやる必要があるのじゃないか。いま一つは、医者というものはほかの法学士の方と違いまして、年限が三年も長くなればその職につくことができないというような非常な、年令的にもあるいは経済的にも非常な負担をしているのにかかわらず、その待遇が非常に悪い。こういうところに私はあるのじゃなかろうか。先ほど局長の言われるように、研究の費用は十分できるだけのことをみてやる。にもかかわらず、やはり来ないという点は、そういう教育の面もあるし、もう一つは、待遇の面ではなかろうか。私は自分が医者であり、技術者であるがために言うのではありませんけれども、どうも技術者というものを冷遇するような点が、これは俸給方面のことで、内閣委員会の問題であるかもしれませんけれども、こういうところを十分私はお考えを願いたいものじゃなかろうか。まあアメリカあたりの、私行ってみないから知りませんけれども、局長の下におっても、次官の下におっても、そういう特別な技術者というものは非常に優遇されて、より以上の待遇を得ている。面目を保っており得る。こういうようなところも十分お考えを願いたいと私は思うのであります。そんなような事柄で、ぜひ待遇問題を考えていただきたい。また、先ほこ来政府当局からお話のように、補助豆が足らぬ、三分の一であるというような事柄は、これはもう当然考えていただかなければならぬものだろうと思うのでございますが、こういう問題につきまして大臣の一つお考えを伺いたいと思います。なお、今回のこの問題は、修学資金の問題は、これはぜひとも今回やってもらわなければならない回題であって、その点については私ども非常に賛意を表している次第でございます。
○国務大臣(神田博君) 今、勝俣委員のお述べになられたような事情は、私ともも大体そういうようなことで充足か欠けておると、こういうふうに考えております。そこで、それらの点を解伏しなければこの法案の十分な活用にはならないのでございまして、その点につきまして、給与体系等につきまして大蔵省ないしは自治庁等ともせっかく折衝いたしておる、こういうような関係でございまして、御了承いただきたいと思います。
○勝俣稔君 小さい問題でございまするが、この表で栄養士が六四・八六%の充足率しかないというように書いてあるのでございまするが、今栄養士の学校がたくさんできて、保健所へ行きたいという人が非常に多いようなんですが、話を聞けば、どこの保健所でもいいからというような話なんでございまするけれども、どこもこれは満員で、定員がない、というような話で、困ってる人があるようでございますが、これはどういうわけでございましょうか。
○政府委員(山口正義君) 私からお答え申し上げたいと存じますが、先ほど申し上げましたように、地方財政との関係で、地方が保健所の充足について、十分な予算化を行いませんために、保健所で定員化します一つまり予算化します定員の数が、当初予定いたします、たとえばA級保健所ならば栄養士二名というふうに考えましても、全体の数が少くなって、圧縮されて参りますと、保健所に、ただいまお手元に差し上げてございますような職種の職員が必要になって参りますので、従って全般的にずっと圧縮されてくるわけでございます。従いまして、勝俣先生の御指摘のように、栄養士はたくさんおりまして、また、保健所に勤務したいという希望者も相当あるのでございますが、これは先ほど私がお答え申し上げました理由の第一の、地方の予算化が十分行われませんために、全体として圧縮されて、それだけの人が採用できないというようなことでございますので、こういう職種を十分なだけ採用できるというためには、地方で十分予算化が行われますように措置をしていかなければならない。そういうふうに考えております。
○勝俣稔君 先ほど、歯科衛生士であるとか、エキス線技術者などは人間がおらないから、これは充足できない。こういうお話で、そうしたら、片一方で、今度は栄養士の方は金が足らないからという。片一方は金があれば……何だかこの辺のところが思想統一がないような感じがしますが。
○政府委員(山口正義君) 理由をいろいろ申し上げたわけでございまして、結局全体といたしましては、たとえば保健婦とか、栄養士というようなものにつきましては、そのものについての予算化は行われているのでございますが、それは一般に不十分な予算化が行われておりますので、それに対して入り得ないということでございまして、全体として百人要るとろを七十人ぐらいしか予算化されておりませんので、予算化がそういうふうにしか行われておりませんので、医者の欠員はある程度あるのでございますが、その他の職種については、予算化の上では一ぱいになっているというような状況で、なかなかそれ以上入れにくいというわけでございます。ただエキス線技術者などにつきましては、さらに予算化を行いましても、実際に人を集められないというようなことでございます。全体としての職員は、職員何名ということでやるのでございますが、去る程度、中でそれだけの職種を考えながらやっておりますので融通できる定員は、できるだけ融通するようにいらしておりますが、実情におきましては、栄養士とか保健婦を、さらにこれから入れていこうというだけの余裕がないというような状況でございます。
○片岡文重君 今の御説明を伺っておりますと、やはり私も勝俣委員と同性な疑問を持つのですが、実際にここに政府から出されておる資料は、むしろ就職を希望する者が少ないというよりも、採用しないという、地方の予算に押えられておるということの方が、一番大きな理由だと私は思うのですね。そこで、こういう点を解消するためには、保健所に対する補助を国でもっと考えるか、そうでなければ、地方においては最低限総予算額の何。パーセントであるとか、あるいはそのほか、公衆衛生費に支出する金額の何。パーセントとかいうことで、強制的に最低の予算額をきめてやるくらいの措置をとらなければ、財政困難な府県、特に地財法の適用を受けておるようなところでは、なかなかできないと思うのですが、こういう点は直接、これは大臣がおられないと……私いつの間に大臣が帰られたのかわかりませんでしたけれども、政治問題ですから、次官でその所見がはっきりお伺いできるならば、そういう点について、何か具体的に措置を講ずるお考えがあるかどうか、一つお聞きしておきたい。
○政府委員(中垣國男君) お答えいたします。ただいまのお尋ねの点につきましては、これからの問題といたしましては、やはり国庫補助率の引き上げをはかっていくということが、これが一番問題の解決の早道ではないかと考えるのでありますが、そういう引き上げるかどうかという問題につきましては、関係省とのやはり交渉等もありますので、ここで引き上げるという言明はいたしかねますけれども、解決を早めるという点から申し上げますと、やはり国庫補助率の引き上げが一番いいと、かように考えております。
○片岡文重君 いいということはどなたも認めていなさるのであります。一体引き上げるために努力されるおつもりかどうか。これは厚生省だけではどうにもならない、大蔵省その他の関係もあるでしょうが、やはりこういう点をお認めになっておられるのでしたら、そういう措置を具体的に熱意をもってするというお約束はいただけるのですかどうかということです。
○政府委員(中垣國男君) お答えいたします。実は今年度の、昭和三十二年度の予算の編成につきましても、三分の一から二分の一に引き上げということを相当に強く交渉したのですが、まことに残念ながらこれは認められなかったのでありまして、今後の問題といたしましては、一そう努力いたしまして、国庫補助率の引き上げに成功したいと思います。
○片岡文重君 この資金貸与の学生制度を設けるということになれば、この恩典に浴した医師、歯科医師の人たちがこれは優先というより、そこに勤務することが義務づけられるわけですから、そうすると、私費をもって医学を修習した、もしくは歯科医学を修習した人たちは、それだけ就職戦線がはずまれることになってきますね。この就職の状況を見るとそういうことになりそうです。これでも足りないからこういう制度を設けたのですか。将来保健所が十分国庫補助を受けるし、特に都市の保健所等においては就職希望も相当あるはずですから、そういう場合には私費でもって修習した人たちが、その就職戦線をよけい狭められるという結果になると思うのだが、こういう点についてどうお考えですか。
○政府委員(山口正義君) ただいま片岡先生の御指摘の点、現在の状況におきましては、そういうことは起れば非常にありがたいくらいに考えておるわけです。決して私費でやった方が就職戦線を狭めて非難が起るという状態はすぐには起らないと思うのです。しかし、だんだんこれが現在の……ことしは全体で三百名、インターンが五十名でございますけれども、来年出ますのは五十名、お手元の資料を見ましても千七百名ばかり足りないわけでございますから、すぐにはそういう問題は起ってこないと思うのでありますが、将来何年か後にまた、そういう問題が起って参りますれば、この生徒の募集人員といいますか、そういうものを勘案してだんだん少くしてバランスをとっていかなければならぬのではないかと、こういうふうに考えております。
○片岡文重君 この充足状況を見ますと、医師、歯科医師ばかりではございませんが、たとえば保健婦、栄養士、歯科衛生士、こういう人たちも同じような制度を設けてもいいじゃないかと思うのですが、これを医師、歯科医師に限られたのはどういうわけですか。特に保健婦とか栄養士ですね歯科衛生士等に希望するものは、大体、この高校在学中、少くともその程度までは比較的成績は優秀であって、しかも向学心に燃えながら、あまり家庭から学費を出してもらえない、そうして一日も早く就職しなければならない、こういう子供たちが非常に多いわけです。ですから、一方この保健婦とか栄養士等を採用したいという保健所というものはあるのですから、実情は、さっき勝俣さんがおっしゃったように、希望しておってもこういう人たちはなかなか入れません。けれども、今後保健所関係の予算が多くなるように努力をされ、そうして国で少くとも定めた程度の定員を充足するようになるというのであれば、これは希望者も相当多くなってくるし、就学を希望する者も多くなるでしょう。そういう場合に、この保健婦や栄養士にすらなり得ないような優秀な子供がおるのですから、そういう資金貸与の制度が設けられれば、優秀な子供はやはりこれを希望してくると思う。これを医師、歯科医師に限ったというのは、どういうわけですか。
○政府委員(山口正義君) 現在の状況におきましては、お手元に差し上げました資料のうちで、定員に満たされていない、つまり地方で予算化されました定員に充足していない職種が医師と歯科医師でございまして、あとは、これは一番左側は国がこうあってほしいという定員でございますが、それだけ地方が予算化していないわけでございまして、ほかの方では、大体地方の予算化しました人数に対しましては、それだけ一ぱい入っているわけでございます。プラス・アルファがまだ残っておりますのが医師と歯科医師でございますので、保健所の職員の充実という建前から今度のような制度を考えたわけでございます。しかし、ただいま片岡先生の御指摘のように、将来優秀な保健婦あるいは栄養士というような人たちを養成していくというようなことにつきましては、単に保健所の職員の充実ということだけでなしに、一般の育英というような立場から考えていくべきではないか、そういうように思っおります。これは私見で恐縮でございますが、そういうふうに考えるわけでございまして、今回、医師と歯科医師だけを取り上げましたのは、最初に御説明申し上げましたように、現在定員化されております1予算化されおりますのに対して、充足されていない職種がこの二種でございますので、そういう措置をとったわけでございます。
○山下義信君 申し上げなくてもいいと思うのですが、この機会に一、二お尋ねやら、お願いやらしておきたいと思います。
 第一点は、中垣政務次官に特にお願いをしたいと思うのですが、私は最近の厚生省の諸行政の中で、ことに公衆衛生行政で一大ミステークは、全国都道府県の行政組織の中で、何といいますか、ある府県によりましては衛生部を廃止するという、この状態に対しまして、厚生省が非常に消極的で、相当御努力には相なったかもしれませんけれども、ついに結果といたしましては、少からぬ府県が衛生部を廃止した、こういう事態が生じたことであります。根本的には、これは非常に大きな公衆衛生行政の私は後退であろうと思うのです。なかなかこれを復活せしめるということは容易ならぬことであろうとは思いますが、しかしながら、これについては相当の反省をしなくちゃならぬ。そうして、この衛生部を廃止した結果というものがどういう状況になったかということは、厚生省はすみやかに実態を調査いたして、もしそれがために憂うべき諸現象が発生しておるということならば、その事実をすみやかに政府部内におきまして検討せられて、政府全体の課題として、私は、その弊があれば、衛生部の設置の問題について、政府全体が一つ再検討をしてみなくちゃならぬ、こういう方向に一つ厚生省は御努力を願わなければならぬ。それで、衛生部を廃止した府県の衛生行政がどういう状態になっておるか、また、それがために非常な不満足な状態が起きてはいないかという点をすみやかに調査せられまして、その結果を当委員会にも御報告を願いたい、私はこれをまず一つお願いしておきます。
○政府委員(中垣國男君) 山下さんにお答えいたします。公衆衛生行政中の一番まあミス・ポイントとしまして、都道府県が衛生部を廃止したと、この御指摘の点につきましては、私どもも全く同じように考えておるのでありますが、これは地方財政が極度に窮乏の状態の県で、民生部と衛生部が合併をしたというような事実があるのでありまして、しかし、この問題はやはりよく調査いたしまして、将来必ず復活をしていただくような努力をいたして参りたいと思います。廃止した県にどういう行政上の影響があったかということにつきましては、局長から答弁をいたさせます。
○政府委員(山口正義君) ただいま山下先生の御指摘の点、私どもも非常に遺憾に存じておるわけでございまして、これは当該府県並びに地方自治庁ともいろいろ従来から折衝いたして参ってきておったのでございますが、地方財政等の関係もございまして、あるいは地方の特殊事情などの関係から、衛生部と民生部、あるいは、はなはだしい場合には、労働部と一緒になって一つの部を形成されたというようなことでございまして、それらの県につきまして、衛生行政にどういう影響を受けておるかという点につきましては、私どもの方でもいろいろ調査をしておるわけでございますが、まだここで御報告申し上げる段階に至っておりません。ただいま山下先生からの御指摘もございましたので、今後もできるだけ調査いたしまして、そうしてまとまり次第、当委員会に御報告さしていただきたいと存じます。
○山下義信君 この修学資金貸与法案を審議いたします際に、私どもは次のような論議が行われたということを記録に残しておく方がいいと思いますので、次の質問をいたします。それは、最近のことは存じませんが、昔は、御承知のように、海軍貸費生、陸軍貸費生――陸軍の軍医、海軍の軍医を充足するために、そういう委託学生のような制度があって、その他今日でもあるかもしれません。しかし、そういうような学資金を貸与いたしますと時に、昔はまあ学校の先生でも、師範学校がみなそういう義務的な条件がついておった。この法案とてもまたしかり、拝見いたしますというと、いろいろ義務規定が厳重に規定されてあります。私は思いますのに、この修学資金の貸与を希望する人を求めようとすれば、条件の軽いにこしたことはない。条件のゆるやかなのにこしたことはない。条件をきびしくいたしますればいたすほど、希望者は逃げるのであります。それで私は、もし本法が多数の希望者を、求めたいというならば、無条件にしくはないのです。こういう方面に就職を希望する、しかし、もしこの方針に反省してあるいは就職でもして下さる気持があるならば、一つ今から学資のお世話をさしていただこう。条件がゆるやかになればなるほど、学資は貸与したが、できるだけ一つ保健所に就職を願いたいというのは、こちらの希望であって、何もひもをつけて、何ですよ、前貸しをして、前借金で縛りつけようという考えは持たぬ。できるならば、保健所がこういうような危急存亡であるから諸君、大いに応援してくれたまえという、条件がゆるやかなればゆるやかなほど希望者が殺到する。学資金を貸したからというて、それで義務年限を非常に長期にしたり、いろいろなことをしてみて、縛れば縛るほど学生諸君は逃げるのです。それではせっかくの当局の希望も達成せられぬのです。それで一応こういうふうにして国の資金を学資として貸与するもろもろの例にならって、いろいろ規則も講じておかれるのもよろしいでございましょう、始めるときは。規則をきちんとしておかれるのもよろしいでありましょう。しかし、将来はこれは一ぺんきりでよすのならともかくでありますが、この制度を存続していこうというならば、将来よく考えて、できるだけ、縛りつけておくというやり方でなしに、なるべく条件を寛大にゆるめていく方が私は将来もいいんじゃないか。金を貸したから、学資を貸したから就職させるという、いやおうなしに引っぱりつけるんじゃなしに、やはり公衆衛生の仕事に、保健所の仕事に興味を持つことが何といったって根本でありますから、私は将来は機会あるごとに実情をよく見て、実情を、この状況を見て、将来はできるだけ緩和する。また、この学資を貸して応募した諸君でも、いつまでもこうして縛りつけてはおかぬ。状況によっては、条件は緩和するということも私はこの際長い方針として、そういう方針でいくのだということにされると、第一回の応募者も私は非常に気持よく応募ができるのだろうと思う。そして今度は就職してみて、意外に興味を持って、そうしてその職場を愛するようになってくれば、二分の三というような義務期間をしなくても、これは長くその職にとどまって下さるでございましょうから、私は将来は諸条件を緩和するということの方針がよろしいのではないかと思うのです。政府のお考えを承わりたいと思います。
○政府委員(中垣國男君) 山下さんにお答えいたします。
 修学資金貸与の条件が少し厳重であるのではないか。もう少し多数の人を求めるようにするのには、条件が軽いほどよいのではないかという御指摘の点に対しましては、この問題は、この法律の目的によりまして、歯科医師や医師を保健所の職員に充足するためにというこの目的から考えてみまして、その目的を達するために、所要の必要な規定をこの法律にしたわけでございますが、修学資金の制度の精神的な面としましては、これをやることによって、公衆衛生そのものに在学中から非常なる関心を持ち、そういう方向に興味等を持って、そうしてそれが成長していく、こういうことも実は考えられておるのでありまして、この制度によりまして、ある程度の医師、歯科医師等の充実が保健所にできますと、この制度をどうするかというのはそれからの問題になると思うのでありますが、将来これを存続するということでありますならば、山下先生御指摘の通りに、相当に条件を緩和していく。そうしてまた、たとえば条件の中にある返済の期間の問題であるとか、あるいはこの修学資金を得て、医師もしくは歯科医師になった者の就職年限の期間を短かくすることとか、そういったようなこと等が考えられるのでありますが、この法律を今度ここに出します理由といたしましては、やはりさしずめ、こういう制度をやりまして、現在公衆衛生上非常に支障を来たしております歯科医師並びに医師の職員の不足と、これを解決するためにさしずめこういうようなやり方の方がその所要の目的を達るすことができると、こういう考え方に基いておるのでありまして、将来の問題といたしましては、山下先生の御指摘の点も十分考慮に入れなければならないだろうと考えておる次第でございます。
○山下義信君 いま一点は、先ほど同僚委員諸君がいろいろ御指摘になりました点と同じでありますが、一方は充足しても一方は退職者が出ておりましたんでは、いつまでたってもイタチごっこでありますから、やはり現在の保健所勤務の医師の方々がなるべく退職して下さらないで、一つ御勉強願うようなことが考えられなければならぬ。それは待遇の改善、いろいろありましょう。根本は、片岡委員、藤田委員から指摘になりました通りに、待遇の改善が根本でございましょう。しかし、私はしろうとでわかりませんが、保健所の業務内容、保健所の仕事の内容等から見て、しろうとの私でも不審を持ちますのは、医師諸君が保健所職員として勤務せられて、お仕事をせられる上に、一体何の楽しみがあって御勉強されるのか、どこにその方々が個人個人に目標なり興味なりをお持ちになるだろうかということが不明なんですね。それは保健所の仕事がお医者さんの、医師としての仕事があり、また、いろいろ行政的なお仕事があるのですね。それで、一体保健所に勤務する医師は将来医師としての技能の上に非常に保健所の仕事がプラスになるのか、あるいは保健所勤務の医師というのは将来いわゆる衛生行政官として進んでいくという道を考えておるのか、ということが私にわからぬ。それで医師としての立場で、非常に保健所の仕事が興味がある、で、永年そこでお勤めになる。そうすると、その方は医師として将来どういう姿であるべきかという一つの希望が持てるようにできていなければならぬ。それからまた、一面何と申しましても、保健所は即公衆衛生行政なんですから、皆さん方のように、山口局長や聖成課長のように、やはり将来公衆衛生行政をし上っていく、その方面で一つ自分は活動していこうというならば、行政官といいますか、その立場の開き得る進路というものができていなければならぬ。悪い言葉でございますけれども、やはり、栄進していくという道が開かれていなければならぬですぬ。そういうことになりますと、身分等もまあ十分なことをいいますれば、全額国費の職員でありますれば、転任、進級ができますから、初めはへんぴなところの保健所に勤めておっても、だんだんに時代が進んでいくと道が開かれてくる。ところが、現在はそういう保健所勤務の医師の身分並びに将来性のコースというようなものがきわめて私はあいまいじゃないかと思いますが、よくわかりませんから、ただしろうとで見ておりまして、何かあいまいなんじゃないかと思う。それでは保健所勤務の興味と熱意と希望とがあろうはずがない。根本的にはそういう点も考えられまして新たに充足する。こういう方策もおとりになれましょうし、一面には現在の勤務される人たちの身分その他のあり方についても根本的に御検討になる。ただ学資金だけではない。そのことが、保健所に勤務する自分の将来のあり方というものが明朗になりますと、応募者も増加してくるという因果関係もある。この辺はどういうふうに当局はお考えになっておるでございましょう。
○政府委員(中垣國男君) 山下先生にお答えいたします。
 前段のお尋ねの点でございますが、一方充足しておっても、一方退職者が出ているのでは何にもならない。まことにお説の通りでございます。これらの理由といたしましては、御指摘の通りに、やはり待遇上の欠陥等があると考えておるのでありますが、この問題はあとで局長から答弁いたさせます。
 なおまた、医師、歯科医師は、保健所にいて、技能的な面の働きをするのか、行政的な面の働きをするのかというような御指摘の点につきましては、やはり公衆衛生監督者としての技術を有する行政官でありまして、そういうことの定義は明らかになっておるようであります。
 次に、保健所に長くいて、同一保健所で在職をしたままで、やはり相当な待遇が得られるように措置をしていかなければ、前段に御指摘なさった通りの悪い結果が生まれてくるのではないかと考えております。それらの医師に対しまして、どういう希望を与えるか、どういうふうに政府は考えておるかという点につきましては、局長から答弁いたさせます。
○政府委員(山口正義君) 待遇改善につきまして、具体的な点を私からお答え申せということでございます。待遇改善につきましては、先ほどかつ勝俣先生、藤田先生から御質問に対して、大臣もお答え申し上げましたし、私も一部お答え申し上げたのでここいますが、具体的には、今度の国家公務員の給与体系の改正に伴いまして、決定いたしますれば、地方においても、他方の公務員についても、給与体系の改正が行われるというふうに考えられるのでございます。この点につきましては、従来から特に自治庁と関係がございますので、自治庁と折衝いたして参っているわけでございますか、根本方針といたしましては、保健所長という職の格づけをどういうふうにもっていくかということが、一番大切なことだろうと思うのでございまして、国家公務員で申しますれば、行政職に入れるか、医療職に入れるかということでございます。いずれの場合におきましても、どの等級まで上げ得るようにするかということが、一番大切な問題だと思うのでございまして、保健所長という職に従事しておるものか、どちらの職種におきましても、とにかく一番上まで行けるように、私たちは措置いたしませんと、とにかく待遇の上において将来への希望が持ち得ないというふうに考えられますので、そういう線に向って私ども折衝を続けて参ってきているわけでございます。今後もその線で参っていきたいと存じております。
 それから、保健所へ勤務される方は衛生行政官としてスタートして、中には将来転向される方もございましょう。しかし、一生公衆衛生という仕事に打ち込んでいこうという方がぜひ私ども一人でも入ってきてもらいたいというふうに考えておるわけでございます。今回の修学資金の貸与を受けられる対象になる方につきましても、法律の中にございますが、単に保健所に勤務されるだけでなしに、地方の衛生部局、あるいは厚生省の公衆衛生関係の方にも交流をするというようなことが、法文の中に、これは政令で定めるようになっておりますが、そういうのがございまして、ただいま山下先生から御指摘がございましたように、できるだけ幅広く人事交流をする。全額国補の職員ならばそういうことが非常にしやすいではないかというようなお託しもございましたが、私どもは全国の保健所に勤務する医師の方々に、できるだけ将来に希望を持ってもらえるように人事交流をやって参りたいと存じております。従来もこれは非常にわずかずつでございましたが、人事交流をやって参りました。今後はその線を特に強く出して、一人でも多く公衆衛生の仕事に熱情を持って入ってきてもらえるように努力したいと思っております。
 なお、先ほど政務次官もお答えになりましたが、また、山下先生も御指摘になりましたが、今回のこの修学資金を貸与するということによって、職員の量的な充実をはかるだけでなしに、質的な充実をはかりたい、そういうふうに考えておりまして、従って、在学中におきましても、できるだけ公衆衛生という仕事にこの修学資金の貸与ということを通じて興味を持ってもらうように私どもいろいろな手段を講じて参りたい、そういうふうに考えております。
○吉江勝保君 ただいま山下委員からお話しがありましたのに関連して、ちょっとお尋ねしたいのですが、衛生部が廃止になったあとの影響ですが、一面あれが地方財政の上からおもに強く要望されたものとすれば、衛生部とどこかの部が一つになりました際に、人員というものはそう減っていないのじゃないかと思うので、どのくらいの地方財政がそれによって節約されておるものかどうか。衛生行政がどういうような影響を受けておるかという調査をされますときに、衛生部が廃止になって、よその部と一緒になったがゆえに、従来の衛生行政の面の手続というものが、それじゃどれだけ節約されたかどうかということも合せて調査を願いまして、あまり地方財政の上から見ましても、そう節約になっていないというようなことも材料にされまして、そうして一面、衛生行政の面では、こういう影響が現われておるなら現われておるというその材料で、自治庁なりと、まあ国会に報告をしていただいて、再検討をしていただく。あわせて財政面も一つお調べを願いたい。これはお願いをしておきます。
 いま一つ、先ほど勝俣委員が質問されておりました、私もこの表を見まして国の定員がこれだけでありまして、現員が六割とか七割、あるいは八割というふうになっておるのですが、だんだん話を聞いておりますと、そのうちの医師と歯科医師は、地方で予算が組まれておりながら、人の面で充足できないような説明を聞いたのですが、さようでしたですね。そうであるなら、現在、地方で組んでおりまする、予算化しておる現員の数というものはどのくらいになっておって、歯科医師の数はどのくらい足りないのか、医師の数はどのくらい足りないのかを御説明願いたいと思います。
○政府委員(山口正義君) 第一の財政面の調査につきましては、御指摘に従って調査いたします。
 従来私どもは、この衛生部と民生部を一緒にされるというようなときに知事といろいろ交渉いたしました際に、知事さんの方では、部長一人減らせば、大体年額二百万円くらい節約できるからというような話があるのでございますが、またそれが場合によっては、ほかに効果が出てくるというようなことがございますので、実際の財政効果というものにつきましては、詳細に調査しないとなかなかむずかしいと思いますが、御指摘の点十分調査してお答え申し上げたいと存じます。
 それから、この県でどのくらい定員化しているかという問題でございますが、これは非常にむずかしい問題でございまして、県職員として一本でやっております。そうして医師、歯科医師については、希望者があればまたこちらから出す、ほかから融通して出すというようなやり方をいたしております。保健所ごとにどれだけ定員化しておるかということは、数字をつかむのはなかなかむずかしいのでございますが、全体として、県職員の中で大体保健所に対してこれくらいというようなことを、県当局として考えておりますので、それでその考えております数が大体医師、歯科医師を除きましては、国全体といたしまして集計してみますと、お手元に差し上げましたまん中の、現員一ぱいくらいの予算しか、県の方で保健所にさき得るのはこのくらいだというようにはっきりした数がなかなか出ないのでございますが、その見当できめておるわけでございます。職員費としては、県職員費一本で組んでおります。中でこまかく分けておりません。実際に保健所の職員を充足いたします際に、県の財政当局としましては、人事当局としましては、そういう態度をとってきておるわけでございます。
○吉江勝保君 そのほかの職員につきましては、地方財政の面から予算化されていないやに話を聞いたのでありますが、それだけでありますのか、あるいはほかに理由があるのか。私ももう少し検討しなければわからないと思うのですが、地方財政の面あるいは一応地財法の適用を受けておりますものは、県で、定員を減じなければならぬというようにきまっております県はともかく、そうでない県があれば、大体こういう人件費に対しまする予算を一応は組まれておるはずなんです。国の財政から申しまして、地方自治体の予算から申しましてといいますか、財政計画からいいましても、組んでおるはずであります。ただ、そういうように簡単に、地方財政が苦しいから自治体が組まないのだというようなふうに考えられるより、もう少し強く要求されるというのですか、押された方がいいのではないか、財政は決してこういう職員の予算自体がないということはなかろうかと思うのですが、そこはもう少し厚生省の方で強く押されることが必要じゃないでしょうか。地方財政が窮迫しておるので予算化できないのだということでなしに、もう少し突っ込んだ交渉をされるのが必要ではなかろうか、こう思うのであります。とともに、もし、それでも、財政の面ではそれほど困っていないけれども、自治体に置かないというなら、こういう職員に対する、どういうのでしょうか、必要性を都道府県の方で認めないというのでしょうか、あるいは認識を欠いておるというのでしょうか、その必要性の問題に今度なってくるだろうと思うのです。国の定員がここまできまっておって、現員がこれだけしか置かれていないということに対しましては、もう少し突っ込んだ説明を当委員会でしてもらった方がいいのではなかろうか、こういう感じを持っております。
○政府委員(山口正義君) 御指摘の点ごもっともだと存じますが、私どもの方で県当局に対しまして、この保健所職員の予算化をできるだけ上げるようにということを折衝いたすわけでございますが、現実には、県の財政当局といたしますと、財務当局といたしますと、いろいろな国からの補助率の仕事がくるわけでございます。どうしても比較的補助率の高い方の予算をよけい組んで、そっちの仕事をよけいしよう、そうして、補助率の低い方は、できるだけ遠慮しようというような傾向があるのでございまして、決して、県当局がこの仕事を認識していないというわけではないのでございますが、これは保健所を所管しております衛生部の方で、県の総務部長なりあるいは財政部長と予算折衝をいたします際に、最後までいつもがんばるのでございますが、やはり補助率の高い低いというようなことのバランスを考えられて、なかなか十分の人員をこちらの方にもらえないというのが実情だということでございます。もとよりその際に、眞財政全体のワクということになって参りますので、その際にやはりほかの事業に比べて、ほかの事業と同じくらいの補助率で折衝いたしませんと、現実の問題として、なかなか県の衛生部がそれだけの人員を確保するということがむずかしいというのが実情でございます。
○横山フク君 勝俣さんから、私の来る前に御質問がありましたようでございますが、保健婦の問題ですけれども、県の方で予算化しているのから見れば、九〇%は充足されておるということですが、それにしても、一割余っている。保健婦の方は御承知の通りに、医師やそのほかの人たちと違って、ほとんどの九割の働く職場というものが保健所にあるわけでございます。しかも保健婦の人たちが現在就職難だ、保健婦の資格があっても看護婦の資格でもって働いておるのが現状なんです。予算が、県で予算化されておるものの一〇〇%いかない。もっと――結核予防法の方で全額公費負担になりましたけれども、ああいった程度のものが、全額公費負担になっても――公費負担の問題、あとになりますが、保健婦の問題が解決されないで九割が予算化されたのだ、と、予算化されたのが、人が余っているのに採用されないでいて、結核の問題は解決できないのじゃないか。予算化されたのが充足されないのは、どこに原因があるか、人が余っていて、充足できないで、それで嘆いているのに、それが採用されないというのは、どこに原因があるのでしょうか。
○政府委員(山口正義君) 御指摘の通り、結核の仕事を十分にやって参ります、ことにまたあとで御審議いただきます健康診断を十分やって参りますのに、保健婦の方々の就職状況が悪ければ、実績を上げるということがむずかしいのは御指摘の通りでございます。就職の点につきましては、大体横山先生から御指摘がございましたように、保健婦の定員に対して、予算化されている定員に対しましては、充足率はいいのでごいます。それでもまだ少し差異があるという点につきまして、これは全体の申し上げ方でございますが、一般的に現在、地方が、これもまあ地方財政とからんでおると思うのでございますが、特に地方財政再建整備のころなどにおきましては、欠員の補充をしないというような方針を立てておるところが相当あるのでございますので、だれか保健婦さんがやめられる、そうするとすぐそれを補充するということが、現実の問題としてなかなかむずかしいというような実情でございますので、それだけの、希望者が相当たくさんありながら、欠員不補充というような方針を立てておられるところでは、それが補充されないというようなことで差異ができてきておるのだと思うのでございますが、その点につきましては、この仕事の重要性から考えて、ただ全般的な欠員不補充の方針ございましょうとも、特別なものについては、そういう方針は変えてもらうように今後はやっていかなければならぬと考えております。
○寺本広作君 与党が引き延しをやっておるようで、大へん恐縮ですが、一点だけ質問をさせて下さい。大事な任務を持っております保健所の職員の充実ができぬということでありますから、やむを得ぬ制度だと、こう思いますが、この法案を拝見し、先日の提案理由の説明を伺っておりますと、昔の師範学校の給費制度か軍医の委託学生の制度を思わせるようなにおいがするものですから、必要を満たしながら弊害をなくするとい考慮が必要じゃなかろうか、こう思いまするので一、二伺わしていただきます。
 資料によりますと、貸与の費用は、最高月額、学生が四千五百円、インターンの学生が六千円とこうなっております。それで合計してみると、四年間として、月四千五百円で二十一万六千円、インターン一年とすれば七万二千円、二十八万八千円近くかかるぐらいな最高額になっている。年限の最高はこれは五年でございますか、通算して。
○政府委員(山口正義君) 最高は五年でございます。
○寺本広作君 そうしますと、これで二分の三だけやめられぬということになりますと、七年半大体保健所に勤めなければならぬと、こういうことになりますか。
○政府委員(山口正義君) さようでございます。申し落しましたが、七年半ではございますが、この法案の第七条にございますように、必ずしも保健所だけではなしに、ほかの公衆衛生の仕事に従事していただけばいいということでございます。
○寺本広作君 それで、途中でやめた場合には費用を返却させるということになっておりまするが、それは無利息で返させることになりますか、それとも何か利息をつけて取るようになりますか。
○政府委員(山口正義君) 原則として無利息でございまするが、返還しなければならないときに返さない場合は、延滞利息がつくことがございます。
○寺本広作君 七年半以内でやめた場合には、金は返さなければならない。やめます場合には、任意退職の扱いになりますか、懲戒退職の扱いになりますか。
○政府委員(山口正義君) 任意退職の形をとるのでございます。
○寺本広作君 七年半でやめます場合のこの人たちの俸給というのは、大よそどれくらいになっておりますか。と申しますのは、大体この七年半の間に二十八万円ぐらい償却される割合になるわけですね。七年たってやめたとき、先ほど山下委員からお話がありましたように、保健所の仕事を天職としてこの人たちが非常に興味を持って続けて勤務していくというためには、やはり七年半前に二十八万円加算したいわば待遇を受けていると見ていいと思うのです。ところが、七年半たっても、社会の一般のお医者さんに比べれば非常に待遇が悪いということでしたら、この七年半はやはり返済金の足どめでとまっているだけで、七年半たったら社会に飛び出していく人が非常に多くなるのではないかと、ただいま山下委員の関連で伺おうと思ったのですが、まあ懲戒退職でなく任意退職の扱いでされるということになりますから、そこいらに制裁的なにおいはなくなると思いますが、ちょうどこれは長期労働契約の扱いに似ているので、そこいらを伺うわけです。
○政府委員(山口正義君) 御質問の、七年半たったときに、七級一号から始まったものがどれくらいになっておるかということを申し上げますと、大体現在の進み方で申しますと、十級の二か三というところでございまして、本俸二万一千円くらいというところでございます。しかし、まあ今回給与体系が改正されますれば、この数字も変ってくると思うのでございますが、ただいま寺本先生の御指摘もございましたように、七年半たったら、はいさようならということにならないように、私どもはこの法を運用さしていただきたいと、こういうふうに考えておるわけでございます。
○委員長(千葉信君) ちょっと速記をとめて。
   〔速記中止〕
○委員長(千葉信君) 速記を始めて。
 本案に対する質疑は、これをもって尽きたものと認めることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(千葉信君) 御異議ないと認めます。
  ―――――――――――――
○委員長(千葉信君) 次に、結核予防法の一部を改正する法律案を議題といたします。御質疑を願います。
○片岡文重君 この質問はぜひ大臣に私はお伺いしたかったのですが、お見えにならぬようですから、一つ担当の局長並びに政務次官におかれて、一つ大臣になられたつもりで責任をもってお答えをいただきたいと思います。
 先だって、当委員会で健康保険法の一部改正が可決せられたのでありまするが、このことについて、私はまあ今もって残念に思っております。その残念だと思う一つの原因として、抜本的な対策がなされておらないということがあるわけです。その抜本的な健康保険法の対策の一つとして、私は今申し上げるのは、なぜ、健康保険の財源に赤字が多くなってくるかということであります。この赤字の出てくる理由としてはいろいろ数えられますけれども、そのうちで最も大きな問題として、原因として考えられるのは、結核の発生が依然として多い。従って、長期療養も多くなってくる、ここにまあ原因があると私は考えております。しかし、結核予防法等によって、陸上における結核予防については、最近非常に進んでおると思われまするし、厳格にやっておられる、こう考えるわけです。ところが、船員保険の赤字について考えてみますと、これまた、この健康保険法の所管になる。所管といいますか法ですか、に関係する赤字と同じように、船員保険の場合の赤字もこれまた、結核の数があまりに多いというところに原因がある。
   〔委員長退席、理事榊原亨君着席〕
 しかし、健康保険法の関係になる結核予防については相当努力が払われておるようでありますけれども、船員保険の関係になってくるとははなはだ努力が払われておられない。むしろ私は遺憾な状態にあるとさえ考えられるのですが、一体、今この船員に対する結核予防の措置はどういうことをやっておられるのか。その点を、一つまずお聞きしておきたいと思います。
○政府委員(森嚴夫君) 船員の結核予防の問題についてお答え申し上げます。
 船員につきましては、御承知のように、国際的な条約その他の関係もございまして、結核でなく、全体の船員の健康というものに注意いたしまして、健康証明を持っていない船員は乗せてはいけないということを船員法に規定しておるわけでございます。それを受けまして、船員法施行規則の中におきまして、検査の具体的の内容を規定しております。で、この点につきまして、船員法のやり方は、結核予防法に、何といいますか沿っていくという趣旨でもって規定せられておるのでございます。
   〔理事榊原亨君退席、委員長着席〕
 で、ただその中に、施行規則五十四条でございますか、この中に、これこれの検査をするようにと書いてあります。項目のうち第二項に「前項第三号から第六号までに掲げる検査のうち、医師においてその必要がないと認めるものについては、これを省略することができる。」という規定があるのでございます。その省略できる規定の中に、たとえばツベルクリン反応検査、エクス線検査、というようなものを含んでおりまして、相当重要なものを含んでおります。もちろんこれは、われわれのこれを規定いたしております趣旨は、こういうものを軽視いたしておるわけではございませんのでして、いろいろな事情がございますそれぞれの場合に応じて、医師の何と申しますか、実情に即する判断に依頼するという考え方でこれを規定しております。それからまた、この実施要領というものを出しておるわけでございますが、この中にも、結核予防法の趣旨によってこれをやるということを明らかにし、結核の診断の技術的基準は結核予防法施行規則第二条ないし第四条によるということも指導いたしております。
 われわれは、こういう方法を講じておるのでございますが、実際の状況といたしましては、ただいま片岡先生のおっしゃいました通り、結核が非常に多うございます。船員の休んでおります状況を調べましても、結核は消化器系の疾患とそれから災害とともに、非常に大きな問題――ことに結核は期間が長うございますから、われわれとして何らかの対策を講じなければいけないのじゃないかということは考えております。それで今申し上げましたように、医師の判断にまかしておる部分があるのでございますが、こういう点につきましても十分でない点もあるいは実情においてあるやに考えられますので、この点をさらにその方面の審議会にもかけまして、早急に何らかの方策を講じたいとわれわれは今考えておるのが実情であります。
○片岡文重君 今、船員局長の御説明になられたのは、船員法の八十一条に基いての施行規則であろうと思うのです。従って、これはいわば乗船する際の健康診断に適用されるものであって、結核予防法の検査内容とは非常に私は違うと思う。ただ、しいて局長の御説明に関連して考えるならば、それは予防法において、何条でしたか忘れましたが、あの予防法において他の検査をもってかえることができると、これに該当せしめておると思うのですが、しかし、他の検査でかえることができるということであるならば、その、他で行う検査というものは、当然予防法で規定する内容の検査でなければ私は意味ないと思う。しかし、実際は船員の結核検査というものは、その予防法に該当する検査を行なっておらない。これは一人の例外もないとは私は言いませんけれども、大部分がレントゲン検査も行なっておらなければ、ツベルクリン反応の検査もやっておらない。それは私どもが実地に、現に下船療養中の船員について実態調査を行なってみて、三年も五年も乗船しておった船員が、いまだかつてそういう経験を持たない者が多いわけです。こういうことは、これは非常に大きな私は問題だろうと思うんです。そこでわざわざお伺いしてみるんですが、一体今船員保険法の適用を受けておる船員の結核患者は一体どれくらいあるとお考えになっておるのか。下船療養中の者は一体どのくらいあると思っておりますか。
○政府委員(森嚴夫君) 今、的確な数字を持っておりません。先般労働科学研究所に委託いたしまして調査いたしました結果が三%余りじゃなかったかと思っておりますが、ちょっと今はっきりいたしておりません。
○片岡文重君 結核患者の発生は、最近になって突如として起ったわけではありませんし、特に船員の健康保持については、これは十分やはり船員局としてお考えいただかなければならぬ問題でありますが、その対策を講ずるにはどうしても調査が必要じゃないですか。これは全然政府が調査をやっておらないという証拠でしょう。私これははなはだ遺憾だと思いますが、局長今三%ぐらいとおっしゃったが、その三%は何に対する何の割合かわかりませんが、現在下船療養中の数というものは相当な数に上っておるわけです。しかもこの相当な下船療養中の船員について病名別に調査さしてみると、大体結核患者は三十一年度でもおおむね現在入院加療中の者は五五%に達しております。一昨年は五七%になっていると言われております。特にこれは船員保険会の福原博士が学会でもって報告をしておりますけれども、それによると、現在入院加療中の者のほかに、現在自分は健康だと思って働いておる船員の中にも大体八%ないし七%くらいの結核患者がいるのだと、こういうことをこの福原博士は芝浦診療所において実地に調査した結果を学会に発表しておられる。こうして民間においてはとにかくそういう実地調査もしておるほどですから、この際、一つ政府はぜひ今年度からでもこの実情調査をやって、まずこの船員の結核患者がどのくらいおるかということを一つ確かめてもらいたい。そうして適切な措置を講してもらいたいと思うのですが、船員法による健康診断、つまり乗船の際の健康診断を予防法による検診に該当せしめるならば、少くともツベルクリン反応、あるいはエクス線検査なり、
 この予防法で指定しておる検査をぜひ行わせるようにしなければならぬと思うのですが、これを現在行なっておられるところはほとんどないという実情について、まずその数の調査もしておらぬということだから、船員局としては実情がどうなっておるかということもほとんどわかるまいと思いますが、従来、集団検診の結果について、結果といいますか、その経緯といいますか、しからば今までどういうふうに集団検診をやっておるのか。すでに船員の集団検診をどういうふうにやっておるのか。乗船の場合の船員法の八十一条によるこの健康検査を、一体どこでどういうふうにしてやっておるのか、この点についての実情をちょっと御説明いただきたいと思う。
○政府委員(森嚴夫君) お答え申し上げます。八十一条に基くこの検査の効果は一カ年間ということにいたしておりまして、一カ年ごとにこの検査をしてもらっておるわけでございます。この際、健康を証明する医師は指定してございまして、日本海員掖済会の病院の医師とか、船員保険会の医師、それから船員法第一条の乗組員になっている船医、それからそのほか管海官庁で指定している医師ということになりまして、それぞれ指定をいたしてやつていただいておるわけでございます。
 それで今のお話でございますが、ツベルクリンその他エクス線などの検査をやっていない者もかなりあるように見受けております。しかし、たとえば船員保険であるとか、あるいは掖済会の関係の医師なんかにおきましては、これは厳重にレントゲンの検査をいらしておるのでございまして、ただそれが全体の何パーセントになっておるかということはちょっと申し上げるほどの資料を持っていないのを残念に思います。
○片岡文重君 これは釈迦に説法になると思うのですけれども、陸上勤務の労働者に比べて、船員の、つまり船内勤務の労働者の結核罹病率というものは、これは比較にならないほど多いはずですね。特に最近のいわゆる船舶の景気が上昇してきて、船自体の稼働率が上ってくれば、当然これは船員の労働過重にもなってきますし、睡眠の不足も出てくる。船内食糧からの栄養失調も出てきます。加えて集団生活です、これは……。しかもきわめて狭い中における集団生活ですから、濃厚感染の危険というものも、これは非常に多いわけです。従って、もし真実に船員の結核予防を効果あらしめようとするならば、結核予防法でもって定められておる検診以上に精密なかつ厳格な検査をしなければならぬと私は思う。ところが、実際にはこれをやっておらない。そこでどうしたならば、将来この綿密な、有効的な健康診断をやっていくことができるか、こういう点について、一つ船員局長お考えになったことがあるかどうか、おありになるとすれば、その具体的な一つ方法を御説明いただきたいと思います。
○政府委員(森嚴夫君) この点は、実は船員不足の問題にからみまして、労働科学研究所に委託して調べたところによりますと、年間一三%の船員が病気のために下船しておるという数字も出ておるくらいでありまして、私どもとしまして非常に大きな関心を持っておるところでございます。その中におきましても、先ほどお話がございましたように、結核の持っておる意義は非常に大きなものでございますから、これの撲滅ということについては、私ども先般来いろいろと考えておるのでございますが、この現在実際に行われております結核の検診というものが、船員法あるいは船員法施行規則で規定しておる趣旨にもかかわらず、この結核予防法よりも下回っておると申しますか、抜けておる点が実際上あるんじゃないかという点も考えられますので、これらの点につきまして、しょっちゅう動いておる船の特殊性、あるいは環境からいって、非常に濃厚感染のおそれのあるような、こういう環境等も考えまして、具体的にどうやるかという点につきましては、審議会の方で、関係者の知恵を出していただきまして、すみやかに措置をとりたいという考えで今おります。
○片岡文重君 すみやかに措置をとりたいとおっしゃるのですから、それを追っかけてそうじゃなかろうと言うわけにも参りません。しかし、これだけの問題が、今日までほとんど具体的に船員に対しては措置がとられておらなかった。これは私どもとして非常に遺憾なことです。大体船員の待遇というものは陸上勤務の労働者から比べて特殊な地域に、地域にといいますか、特殊な職場で、そして封建的な監視のもとに行われる労働が多い。しかもこれは一日、二日ということでなしに、長期にわたってなされる。最近の船員の稼働状況を聞きますと、船員法で定めた二十五日という下船は、ほとんど守られていないという船さえある。法律で二十五日と書いてあるのでありますから、必ず下船させなければならないから、下船はしたことになっていますけれども、特別な手当等によってまた乗船をするところもあるようです。こういう状態は、これは、まあ、ここで発表していいかどうかわからないがあなたにお聞かせしたい、まずいかもしれないが……。とにかくこういう実情もあって、今船員の労働というものは非常に過重になっております。従って、船の稼働率が上ってくれば上ってくるほど、労働過重になって、しかもそれが船員の報酬になり、あるいは利益になってはね返ってくるということであるならば、まあ、がまんをすることもできるでしょうが、こういう稼働率が上ってくれば、労働過重になると、ほとんど比例して、肉体的にも精神的にも負担が多くなる。特に結核等の罹病率は多くならざるを得ないのです。こういう場合に、従来のようなやり方ではとうてい船員としては続かないし、ひいてはやはり日本の海運界にも暗い影を投ずるようなことにならんとも限らぬ。こういう点については、一つぜひ当局者の積極的な熱意を、本日からでも一つ新たにしてもらいたいと私は強く要望しているのですが、今のお話を伺っていると、局長としては、具体的な案がまだ提起される段階にはなっておらないようですが、まあ私からその具体的な案を申し上げるということも変だけれども、一、二気のついた点だけを申し上げてもいいと思うのだが、たとえばこの船舶安全法ですかによって、船は必ず定期検査を受けなければならぬわけであります。従って、こういうドック入りをするときは、これは私は全員に対しての綿密な集団検査を行うことは、非常にたやすいと思うのですね。この港々を歩いているからということをおっしやるようだけれども、この集団検診の時期を、船の定期検査の時期と同じくさせるということも一つの方法でありましょうし、そうして船舶所有者に対しては、船ごとに必ず予防法による定期健康診断を行わしめる、つまり他の場合ということでなしに、これはもう必ず行わせる。むしろ言いかえれば、この結核予防法の定期診断をもって、船員法の八十一条による健康診断にかえることの方が、むしろ私は危険がないと思うのですね。だから、そういう点についても、一つ十分に考えていただきたい。特に最近私どもが憂慮にたえないことは、下船をしてくる最近の罹病者の症状です。病状が非常に重態になって送られてくるものが多いということです。これはやはり発病して直ちに下船する二とはできない状態、そうしてしかもこれがきわめて非衛生的な環境の中に、いわば症状の高進しやすい状態に長く放置されておったという結果でしょう。従って、こういう場合にも、やはり適切な措置を講じなければならないと思うわけです。
 もっと私は具体的にお伺いしたいと思ってきたのですけれども、どうもお伺いすると、あまり船員局としては、最近具体的な措置は持っておられないようですから、この際、希望することを多く申し上げるわけです。
 そこでこの問題は、船員保険の関係であり、船員の結核予防の問題ですから、もちろん主管としては船員局長の御努力をわずらわさなければなりませんが、こういう場合、一つ厚生省も、船の船員のことだからこれはもう運輸省だ、船乗りだから船員局だということでなしに、やはり私、国民の保険ですから、船員といえどもやはり日本の国民ですから、一つ厚生省においてもこれらと十分にやはり関連をとって、果して予防法による健康診断が、健康検査が完全に行われているかどうか、これはあるいは管轄の問題だとか、なわ張りだとかいうことになるかもしれませんが、そういうことでなしに、虚心たんかいに、一つ大乗的な見地で十分に話し合って、今後こういう私どもの心配を無用なものに一つさしてほしいと思う。それぞれのお立場から一つぜひ政務次官にも、それから山口局長にも、船員局長にも、この際、御所見を、私最後に承わっておきたいと思います。
○政府委員(山口正義君) ただいま片岡先生から船員の結核について御質問でございまして、船員局長からいろいろ答えがございましたが、私どもの方で全般的な調査をいたしておりますが、特に船員といふうに分けてやっております。ただ運輸業に従事している方の結核の患者の発見率は、先般二十八年の実態調査におきましても、平均に比べまして相当高い率を示しております。特に船員につきましては、先ほどからもるる御指摘のような特殊な事情下にございますので、特別な注意が払われなければならないと思うのでございます。
 私どもこの結核予防法を最初に昭和二十六年に制定いたします際に、船員の結核対策と申しますか、健康診断等につきましては、船員局と相談しながら話を進めて参ったわけでございますが、船員局の方でも、ただいま船員局長からお答えがございましたように、今後格別な注意を払われるということでございます。私どもの方でも、全般的な問題から、陸上に来られたときの健康診断その他について必要がある場合には、今後また相談をいたしますが、健康診断の実施その他について、できるだけの便宜も供与して、ただいま御指摘のような欠陥と申しますか、船員に対する健康診断が十分行われないというようなことのないように私どもも協力して参らなければならない、そういうふうに考えております。
○片岡文重君 私は政務次官並びに船員局長の所見を伺っておりますが、今述べられたのは山口局長としての御意見であって、私はやはりこの問題は、運輸省にも厚生省にも関係をいたしますから、やはり政府の立場として、大臣がおられないのですかち、かわって次官から御答弁を承わりたいと思います。
○政府委員(中垣國男君) お答えいたします。
 ただいま公衆衛生局長からこの問題につきまして意見が述べられたのでありますが、政府といたしましても、今後船員の結核の予防等の措置につきましては、運輸省と連絡いたしまして、できるだけ便宜を供与いたしまして、御指摘の通りに進めて参りたいと考えております。
○政府委員(森嚴夫君) ただいま厚生省からお話がございましたように、われわれとしましても、全般的な立場並びに海運のもう差し迫った必要からいたしましても、これは重大な問題でございますので、早急に厚生省とも御相談の上、施策を進めていきたいと存じます。
○片岡文重君 最後に、船員局長に一つくどいようですが重ねて要望しておきますが、どうしても健康診断は予防法による以上のものをやっていただかなければならない。従って、その時期等についても、この船舶安全法による定期検査の際にこれはぜひ一つ考えてみて下さい。それから船舶所有者に責任を持って乗船する者全員については厳密な検査を行う、この二点は是が非でも可及的すみやかに一つやってほしい、これを要望しておきます。
○勝俣稔君 伺いますが、結核の死亡は昭和十五年から見ますと約五分の一ぐらいになっているのじゃなかろうか。三十年は五二・二でございますが、三十一年はおそらく五を割っておるのじゃなかろうかと想像するのでございます。そこで、一体結核患者は実際において増加しておるかどうか、どうようにお考えであるかをお聞きしたいのです。
○政府委員(山口正義君) 数字的な問題がございますので、私からお答えいたします。
 結核患者の全体の数がふえてきているか、減っているかということにつきましてのお尋ね、これをここで直ちにお答え申し上げるのは非常にむずかしいと思うのでございます。御承知のように昭和二十八年に全国的な調査をいたしまして、その後同様の調査をいたしておりません。また、その前にも同様な調査がございませんので、前後の比較をするということはなかなかむずかしいのでございまして、できますのは、近い将来に、二十八年に実施いたしましたと同様の規模の調査をいたしまして、その増減を見なければならないというふうに考えておるのでございますが、しかし、二十八年に引き続きまして二十九年、三十年、二年引き続きまして部分的な調査をいたしまして、新患者の発生、それから従来患者であったものが患者でなくなったという数を比較いたしてみますと、二十八年、二十九年、三十年の間では、あまり大きな差がなかった、年間の総計ではあまり差がないのじゃないかというようなことでございました。しかし、その後、早期発見、早期治療ということがかなり徹底して参ってきておりまして、部分的の調査を見ますと、非常に結核患者の減少がここ三、四年間に見られておる地区がかなりあちこちで出て参っておりますので、ごくこれは数字に基かない見通しの問題でございますが、減少に向いつつあるのではないかというふうに考えるわけでございます。
○勝俣稔君 私は相当減っておるのじゃなかろうかというふうに考えておるのでございますが、御承知のように、従来の検査というものは精密検査でなかったために、急に二十八年度には精密検査でとにかく全国的の抜き取り検査ですが、正確な、誤差のきわめて少い調査をしたのですが、つまり昔の尺度とあのときの尺度とは非常に違っておるものですから、今のような尺度で、おそらく昭和十五年ごろにやつたなら二千万人ぐらいの結核患者があったのではなかろうか、こういうように思うておるのでございまして、そういった点からも、今同じ尺度で一つ最近に日本の結核の動向はどうなっておるかということをぜひ至急にお調べを私は願いたい。そうしてその後においてでも、まだおそいかもしれませんが、その数字を基礎に根本的の結核対策というものをなお考えなくちゃならないのじゃなかろうか。あるいは老人結核がふえてきた、あるいは開放性結核のあれがどうなっておる、こういったような点から隔離の問題であるとか、そういったような点、私は少くとも日本の結核が減ってきたというものは、結核予防の今度のような健康診断が初めて施行されて以来、私は早期に患者の発見ができ、早期治療ができたので結核は今のように好転してきたのではなかろうか。しかもなお、最近のようないい薬ができてき、そうしてまた、発病もBCGの改良によりまして、非常な陽転をして防御をしておるというようなところから考えまして、私はぜひともこの結核予防の、今回の予防法のような、これは一部は府県で持ちまするけれども、でき得るなら私は全部国費でやってやるというような考えまで進んでいきたいというふうに考えておるものでありますが、先ほども同僚の方々から、ぜひ結核の問題の根本的対策を立てろ、これは同僚だけの御意見でなくして、私は世論ではなかろうか。こういうときに私はぜひ思い切って政府はこの線に進めてもらわなかったならば、鉄は熱いうちに打てというような式で、結核の反乱軍は今退却のときにあるので、直ちに一つ追撃戦をやって、初めて私は結核を少くし、同時に保険経済も安定してくる、こういった線にぜひこれはもうほんとうに大きな政策として厚生省は厚生省の仕事でなくして、ほんとうに国策である、こういう意味合いにおいて、今後とも予算の折衝等に当りましても、途中でへこたれるようなことなしに、大蔵省にほんとうにお前らも日本人かというような強い意気でお骨折りを願いたいと思うのでございますが、それに対しまして、政務次官のお答えを願いたいと思います。
○政府委員(中垣國男君) 勝俣さんにお答えいたします。根本的な結核対策について、ただいま御指摘をなされました勝俣さんの御意見はもっともなことであると私どもも思います。そこで、御趣旨の線に沿いまして、今後努力をして参りたいと存じます。
○横山フク君 今度、厚生省でBCGとかパス、ストマイ、これは全額公費負担になりましたけれども、この公費負担はやはり従前と同じ補助率でございますね。
○政府委員(山口正義君) ただいま横山先生のおっしやいました健康診断、予防接種は全額公費でございます。それから。パス、ストマイというような医療費につきましては、従来と同じように本人が二分の一、あとが公費というようなことでございます。
 国庫補助率は従来と同じように、国が府県に対して二分の一というような補助率でございます。
○横山フク君 従来と同じ補助率であったのでは、これは全額公費負担という言葉は非常にきれいなんですけれども、それで推進はとうていできないじゃないか。現に地方では財政窮乏を訴えておりますときに、こうして国の方では地方の財政を考えないで、地方は全額公費負担、公費負担ということを言われるということで、非常に困っておるということを聞いておる。これに対して、来年度においては、この補助率や何かに対して考えられるんでしょうか。どうなんでしょうか。
○政府委員(山口正義君) ただいま横山先生の御指摘の点、ごもっともだと存じます。まあ全額公費になりましても国庫補助率が同じでございますと、地方の負担が非常にふえるわけでございまして、たとえば県費では健康診断、予防接種とまぜまして、前年度四億何がしでございましたものが二億ばかりふえるわけでございます。これはもちろん三十二年度の措置といたしましては、地方交付税交付金の中に自治庁と折衝いたしまして、それだけの金額は入れてもらってはございますが、しかし、実際にこれを地方で使います場合に、地方交付税交付金の性格上いろいろ問題も起ってくるかと思うのでございまして、地方での実施を円滑ならしめますために国庫補助率をもっと高くするという点、私どもも御指摘の通りに考えているわけでございまして、三十二年度の予算編成の途中におきましても、原案編成の途中におきましても、そういう点を考えていろいろ折衝いたしましたが、従来通りのことになったのでございますが、御指摘の点は、今後の問題として私どももぜひ努力をして参りたいと思っておる次第でございます。
○横山フク君 全国民皆診の検診ということになっておるのですけれども、実際の状態は、検診率は悪いところだと二〇%、いいところで五〇%、半分は検診を受けないという状態です。これはやはりそうした予算、地方の財政負担といった問題にからんでいるのかと思いますので、この結核予防ということを考えた場合に、そういう点に大きく御考慮いただきたいと思うのであります。
 もう一つの問題は、結核の対策として、保健所というものは無視できない。しかもその保健所が定員問題等において、現在のような状態であっては結核対策ということは、言うこと自体がおかしいと思うのです。しかし、地方財政からいったら、これは非常にいろいろの無理があるかかと思いますけれども、ここで考えられるのは、まあ無医村ということもありますけれども、どこのところにもお医者様はあるわけでございますが、保健所が今までのような保健所の窓口で実際のものを扱うという考えでなくて、保健所はいわゆるヘルスセ・ンターという形であって、そうして開業医とよく連絡をとって、その開業医によってその問題を行わせる。私はそういうことを考えていただけないものか。保健所では実際にBCGをするとか、あるいは何なり実際の治療面あるいは予防の実際の行動にまで出る。そこに私は無理があるのじゃないかしらと思う。もっと開業医と連絡をとって開業医にさせる。そうしてそれのセンターという役割をするという形に行ったならば、もっとこの問題はスムーズにいくのではないかと思うのですけれども、それに対してどういうふうにお考えになっていらっしゃいますか。
○政府委員(山口正義君) ただいま御指摘の点はごもっともでございまして、私どももそういうふうに考えておりまして、この健康診断、予防接種を実施して参ります中心機関として、保健所の強化ということはぜひこれはやっていかなければならないと思うのでございます。他の方々の協力を得るにしましても、現在の保健所の状態では十分にそれを果し得ないといううらみがございますので、その点はぜひやっていかなければならないと思いますが、御指摘の通り、保健所はその地区のセンターとして活動すべきであって決して保健所で何から何までやろうということでは、とうていこれだけの膨大な検診人員を消化することはできないのでございまして、従来の実績から見ますと、私ども一応間接撮影の能力から見まして、保健所七割、その外部三割というような見当をつけて、いろいろ予算的なことも考えておったのでございますが、実情は保健所が九割やっているというような状況でございまして、この点につきましては、さらに一般の開業医の方々、あるいはその他の医療機関の協力を得なければならないと考えているわけでございまして、省内におきましては、もちろん国立関係の施設を今度のこの健康診断に協力してもらうという話し合いをいたしております。また、開業医の方々につきましては、医師会を通じてお願いをしているわけでございまして、従来も、現実に、地方によりましては開業医の方方に非常に協力をしていただいて、健康診断の相当大きな部分を受け持っていただいている面もございますが、今後、その線はより一そう強い線へお願いしていきたいと考えております。
○藤田藤太郎君 私は結核をどうしてなおすかという面については結核予防法があって、こまかく規定されているが、もっと結核患者をなくすという問題については重要な問題がたくさんある。私はだからこの問題は今ここでこの法案をからめて質疑を行うのではなしに、あらためてやりたい。
 そこでお願いしておきたいことは、今出された資料の第一表、それから第二表、それから四表、それから六表、七表、これだけはぜひ府県別に資料を出していただきたい。地方の財政的な問題など、それから風土、環境によって結核の患者がどういう工合に生じてきているか、どういう工合に地方の状態がどうな。ているかという問題をつぶさに私どももよく知って、その上で結核対策という問題を追及し、なおす方向にみんなで努力しなければならない問題ですから、ぜひその資料を出していただきたいということをお願いしておきます。
○政府委員(山口正義君) ただいま御指摘の各表のうちで、ちょっと時間がかかるものもございますが、できるだけ早く……。
○藤田藤太郎君 府県別にね。
○政府委員(山口正義君) 府県別に資料を整えまして、お届けするようにいたしたいと思います。
○委員長(千葉信君) 本案に対する質疑は、これで尽きたものと認むることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(千葉信君) 御異議ないと認めます。
  ―――――――――――――
○委員長(千葉信君) この際、委員の異動について報告申し上げます。四月四日付をもって、高良とみ君が辞任し、その補欠として、早川愼一君か選任されました。
  ―――――――――――――
○委員長(千葉信君) この際、お諮りいたします。両案に対し、榊原亨君から委員長の手元に修正案が提出されておりますので、本修正案を議題としたいと存じます。御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(千葉信君) 御異議ないと認めます。
○榊原亨君 この両案につきましては、実施の期日その他につきましてのズレがございますので、次のような修正案を提出いたした次第であります。
 公衆衛生修学資金貸与法案に対する修正案といたしましては、公衆衛生修学資金貸与法案の一部を次のように修正する。
 附則第一項中「昭和三十二年四月一日」を「公布の日」に改める。結核予防法の一部を改正する法律案に対する修正案といたしましては、結核予防法の一部を改正する法律案の一部を次のように修正する。
  附則第一項を次のように改める。
 1 この法律は、公布の日から施行し、昭和三十二年四月一日から適用する。
  附則第二項中「この法律の施行前」を「昭和三十二年四月一日前」に改める。
 提案理由は、先ほど申し上げました通り、施行期日その他に対する日付のズレのために、かく修正いたしたいと考える次第であります。
○委員長(千葉信君) ただいまの修正案に対し、質疑のおありの方は、順次御発言を願います。
 別に御発言もございませんようですから、修正案に対する質疑は尽きたものと認め、これより原案並びに修正案について討論に入りたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(千葉信君) 御異議ないと認め、これより討論に入ります。
 御意見のおありの方は、賛否を明らかにしてお述べを願います。
 別に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(千葉信君) 御異議ないと認めます。
 それでは、これより公衆衛生修学資金貸与法案について、採決に入ります。
 まず、榊原委員提出の修正案を問題に供します。
 榊原君提出の修正案に賛成の方は挙手を願います。
   〔養成者挙手〕
○委員長(千葉信君) 全会一致でございます。よって榊原君提出の修正案は可決されました。
 次に、ただいま可決されました部分を除いた原案全部を問題に供します。
 修正部分を除いた原案に賛成の方は、挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(千葉信君) 全会一致でございます。よって、修正部分を除いた原案は可決されました。
 以上の結果、本案は全会一致をもって修正すべきものと議決されました。
  ―――――――――――――
○委員長(千葉信君) 次に、結核予防法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 それでは、結核予防法の一部を改正する法律案について、採決に入ります。
 まず、榊原君提出の修正案を問題に供します。
 榊原君提出の修正案に賛成の方は、挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(千葉信君) 全会一致でございます。よって、榊原君提出の修正案は可決されました。
 次に、ただいま可決されました部分を除いた原案全部を問題に供します。
 修正部分を除いた原案に賛成の方は挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(千葉信君) 全会一致でございます。よって、修正部分を除いた原案は可決されました。
 以上の結果、本案は全会一致をもって修正すべさものと議決されました。
 なお、本日議決されました議案の本会議における口頭報告の内容、議長に提出する報告書の作成その他の手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(千葉信君) 御異議ないと認めます。
 なお、報告書には多数意見者の署名を付することになっておりますから、各案を可とされた方は、順次御署名を願います。
  多数意見者署名
    竹中 恒夫  吉江 勝保
    片岡 文重  紅露 みつ
    勝俣  稔  榊原  亨
    早川 愼一 大野木秀次郎
    藤田藤太郎  山下 義信
    横山 フク
○委員長(千葉信君) 本日はこれをもって散会いたします。
   午後一時四十六分散会