第040回国会 本会議 第22号
昭和三十七年五月七日(月曜日)
   午前十時三十九分開議
    ━━━━━━━━━━━━━
 議事日程 第二十一号
  昭和三十七年五月七日
   午前十時開議
 第一 公職選挙法等の一部を改正
  する法律案(内閣提出、衆議院
  送付)
 第二 国会議員の選挙等の執行経
  費の基準に関する法律の一部を
  改正する法律案(内閣提出、衆
  議院送付)
 第三 産炭地振興に関する請願
 第四 石炭政策確立に関する請願
 第五 放射能対策に関する請願
 第六 商工会等の経営改善普及負
  の身分保障等に関する請願
 第七 小規模事業対策予算増額に
  関する請願(二件)
 第八 茨城県に火力発電所誘致に
  関する請願
 第九 産炭地振興措置に関する請
  願(二件)
 第一〇 天然ガス及び石油資源開
  発に関する請願
 第一一 石炭政策樹立に関する請
  願
 第一二 産炭地域振興に関する請
  願(二件)
 第一三 産炭地振興対策に関する
  請願(二件)
 第一四 産炭地振興対策の早期確
  立に関する請願
 第一五 産炭地域振興対策予算に
  関する請願
 第一六 産炭地市町村の振興に関
  する請願
 第一七 鉱害復旧事業団の融資機
  能強化等に関する請願
 第一八 産炭地域振興対策に関す
  る請願
 第一九 宮崎県都城地区を低開発
  地域工業開発促進法に基づく開
  発地区に指定するの請願(二件)
 第二〇 水道事業用電力料金軽減
  に関する請願
 第二一 石炭対策に関する請願
 第二二 産炭地振興対策確立等に
  関する請願
 第二三 産炭地市町村振興対策確
  立等に関する請願
 節二四 産炭地域振興に伴う関係
  法律等整備に関する請願(二
  件)
 第二五 福岡県添田町に筑豊縫工
  場設置のための融資に関する請
  願
 第二六 福岡県嘉飯山地区の産炭
  地振興事業推進に関する請願
 第二七 鹿児島県大隅中部地区を
  低開発地域工業開発促進法に基
  づく開発地区に指定するの請願
 第二八 福岡県山田市に合理化事
  業団所有の硬山払下げに関する
  請願
 第二九 公共料金等引下げに関す
  る請願(六十二件)
 第三〇 石油輸入自由化対策に関
  する請願(二件)
 第三一 石炭政策転換に関する請
  願(二件)
 第三二 産炭地域振興臨時措置法
  の一部改正等に関する請願
 第三三 石炭産業の長期安定化に
  関する請願(十七件)
 第三四 金属鉱業保護政策確立に
  関する請願
 第三五 鉱業政策確立に関する請
  願
 第三六 石炭政策転換促進に関す
  る請願
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○本日の会議に付した案件
 一、日程第一 公職選挙法等の一部
  を改正する法律案
 一、日程第二 国会議員の選挙等の
  執行経費の基準に関する法律の一
  部を改正する法律案
 一、国会法第三十九条但書の規定に
  よる議決に閲する件(米価審議会
  委員)
 一、日本電信電話公社経営委員会委
  員の任命に関する件
 一、国際民間航空条約の改正に関す
  る議定書の締結について承認を求
  めるの件
 一、海外技術協力事業団法案
 一、商店街振興組合法案
 一、行政事件訴訟法案
 一、行政事件訴訟法の施行に伴う関
  係法律の整理等に関する法律案
 一、自動車の保管場所の確保等に関
  する法律案
 一、日程第三乃至第三十六の請願
 一、農山漁村における有線放送電話
  の整備等に関する請願外七十二件
  の請願
 一、国庫補助事業の認証及び起債の
  せん議等の早期決定等に関する請
  願外百三十三件の請願
 一、学校建築標準単価引上げに関す
  る請願外百九十一件の請願
 一、米国向け輸出綿製品に対する賦
  課金制度実施反対の請願外八件の
  請願
 一、農業基本政策推進に関する請願
  外百九十三件の請願
 一、裁判所法附則第三項改正に関す
  る請願外四十七件の請願
 一、熊本県鮎ノ瀬ダム早期実現に関
  する請願外二十八件の請願
 一、国鉄野岩羽線建設等促進に関す
  る請願外八十三件の請願
 一、清涼飲料、し好飲料の物価税改
  廃に関する請願外百六十二件の請
  願
 一、国家公務員の賃金引上げ等に関
  する請願外四百七十件の請願
 一、し尿処理場並びにじんあい焼却
  場設置事業費国庫補助増額等に関
  する請願外三百六十七件の請願
 一、委員会の審査及び調査を閉会中
  も継続するの件
 一、厚生省設置法の一部を改正する
  法律案
 一、防衛庁設置法等の一部を改正す
  る法律案
 一、常任委員長辞任の件
 一、常任委員長の選挙
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○議長(松野鶴平君) 諸般の報告は、
朗読を省略いたします。
    ―――――――――――――
昨六日議長において、左の常任委員の
辞任を許可した。
 内閣委員      大谷藤之助君
 同         吉江 勝保君
 同(国会法第四十二
   条第二項但書の
   規定によるもの)中野 文門君
 地方行政委員    井川 伊平君
 同         村山 道雄君
 同         鍋島 直紹君
 法務委員      野本 品吉君
 同         鈴木 恭一君
 文教委員      小柳 牧衞君
 同         江藤  智君
 同         杉浦 武雄君
 社会労働委員    谷村 貞治君
 同         永岡 光治君
 運輸委員      堀本 宜実君
 逓信委員      郡  祐一君
 同         大川 光三君
 同         鈴木  強君
 建設委員      田中 清一君
 同         米田 正文君
 同         木下 友敬君
 懲罰委員      大泉 寛三君
同日議長において、常任委員の補欠を
左の通り指名した。
 内閣委員      杉浦 武雄君
 同         米田 正文君
 同(国会法第四十二
   条約第三項の規定
   によるもの)
 地方行政委員    野本 品吉君
 同         小柳 牧衞君
 同         田中 清一君
 法務委員      井川 伊平君
 同         大川 光三君
 文教委員      郡  祐一君
 同         堀本 宜実君
 同         大谷藤之助君
 社会労働委員    村山 道雄君
 同         木下 友敬君
 運輸委員      江藤  智君
 逓信委員      谷村 貞治君
 同         鈴木 恭一君
 同         永岡 光治君
 建設委員      鍋島 直紹君
 同         吉江 勝保君
 同         鈴木  強君
 懲罰委員      杉浦 武雄君
同日衆議院から左の内閣提出案を受領
した。よって議長は即日これを外務委
員会に付託した。
 国際民間航空条約の改正に関する議
 定書の締結について承認を求めるの
 件
同日内閣から予備審査のため左の議案
が送付された。
 海運企業の整備に関する臨時措置法
 案
同日衆議院から予備審査のため左の議
案が送付された。よって議長は即日こ
れを議院運営委員会に付託した。
 国会議員互助年金法の一部を改正す
 る法律案(議院運営委員長提出)
同日左の本院提出案を衆議院に送付し
た。
 栄養士法等の一部を改正する法律
 案
同日委員長から左の報告書が提出され
た。
 公職選挙法等の一部を改正する法律
 案可決報告書
 国会議員の選挙等の執行経費の基準
 に関する法律の一部を改正する法律
 案可決報告書
同本院は、衆議院送付の左の内閣提出
案を可決した旨衆議院に通知した。
 鉄道敷設法の一部を改正する法律
 案
 船員法の一部を改正する法律案
 農地法の一部を改正する法律案
 農業協同組合法の一部を改正する法
 律案
同日議長から内閣総理大臣宛左の決議
を送付した。
 近畿閥整備に関する決議
同日衆議院から、本院の送付した左の
内閣提出案は、同院においてこれを承
認することを議決した旨の通知書を受
領した。
 航空業務に関する日本国とインドネ
 シア共和国との間の協定の締結につ
 いて承認を求めるの件
同日衆議院から、本院の送付した左の
内閣提出案は、同院においてこれを可
決した旨の通知辞を受領した。
 住居表示に関する法律案
 北海道地下資源開発株式会社法の一
 部を改正する法律案
 国際通貨基金及び国際復興開発銀行
 への加盟に伴う措置に関する法律の
 一部を改正する法律案
同日左の法律の公布を奏上し、その旨
衆議院に通知した。
 鉄道敷設法の一部を改正する法律
 船員法の一部を改正する法律
 農地法の一部を改正する法律
 農業協同組合法の一部を改正する法
 律
同日衆議院議長から、左の法律の公布
を奏上した旨の通知書を受領した。
 住居表示に関する法律
 北海道地下資源開発株式会社法の一
 部を改正する法律
 国際通貨基金及び国際復興開発銀行
 への加盟に伴う措置に関する法律の
 一部を改正する法律
同日本院は、左の件を議決した旨内閣
に通知した。
 昭和三十四年度一般会計歳入歳出決
 算、昭和三十四年度特別会計歳入歳
 出決算、昭和三十四年度国税収納金
 整理資金受払計算書、昭和三十四年
 度政府関係機関決算書
 昭和三十四年度国有財産増減及び現
 在額総計算書
 昭和三十四年度国有財産無償貸付状
 況総計算書
 昭和三十四年度物品増減及び現在額
 総計算書
同日衆議院議長から、国会において承
認することを議決した左の件を内閣に
送付した旨の通知書を受領した。
 航空業務に関する日本国とインドネ
 シア共和国との間の協定の締結につ
 いて承認を求めるの件
     ―――――・―――――
○議長(松野鶴平君) これより本日の会議を開きます。
 日程第一、公職選挙法等の一部を改正する法律案、
 日程第二、国会議員の選挙等の執行経費の基準に関する法律の一部を改正する法律案、
  (いずれも内閣提出、衆議院送付)
 以上両案を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(松野鶴平君) 御異議ないと認めます。まず、委員長の報告を求めます。地方行政委員長小林武治君。
    ―――――――――――――
  〔審査報告書は都合により追録に掲載〕
  〔小林武治君登壇、拍手〕
○小林武治君 ただいま議題となりました両法律案について、委員会の審査の経過と結果を御報告いたします。
 まず、公職選挙法等の一部を改正する法律案について申し上げます。
 本法案は、選挙制度審議会の答申の趣旨に基づき、公職選挙法と、これに関連のある部分についての政治資金規正法の改正を行なおうとするものであります。改正の内容は、まず公職選挙法について、
 (一)選挙運動の制限をでき得る限り緩和することとし、ポスターの枚数の増加等、選挙運動期間中における言論、文書による選挙運動のワクを広げるとともに、国会議員の選挙について、選挙期日の告示前においても選挙運動のための演説会を認める。
 (二)選挙運動を、現在の個人本位の建前から政党本位の方向に移行するため、政党その他の政治団体においても所属候補者のための選挙運動ができる道を開くとともに、その政治活動の制限を緩和し、これに伴って確認団体の制度の合理化をはかるとともに、確認団体に所属しない候補者に対して、推薦団体による選挙運動を認める。
 (三)選挙公営の拡充強化と合理化のため、公営のポスター掲示場の新設、はがきの枚数及び新聞広告の回数の増加等の措置を講ずる。
 (四)選挙違反に対する制裁を強化して、いわゆる連座制について、連座の対象を拡大し、連座による当選無効訴訟は検察官が提起すべきものとするとともに、選挙犯罪による公民権の停止を強化し、罪の短期時効を廃止する。
 (五)公務員の地位利用による選挙運動及びその類似行為を禁止するとともに、公務員が国の選挙において当選人となった場合、その公務員と職務上関係のあった者が、直接間接の指示要請を受けて選挙運動を行ない、一定の選挙犯罪により刑に処せられたときは、その当選を無効とする。
 丙選挙に関する寄付等の規制を強化して、国または地方公共団体から補助金、出資金等を受けている会社その他の法人の選挙に関して行なう寄付を禁止する。
 (七)参議院議員選挙の期日は、少なくとも二十三日前に公示しなければならないものとする。
 等を骨子とするほか、政治資金規正法について、前述の公職選挙法の改正に見合って、政党その他の政治団体は、国または地方公共団体から補助、金、出資金等を受けている会社その他の法人から、選挙に関し、寄付を受けてはならないものとする等を要点とするものであります。
 以上の政府原案に対し、衆議院において、
 (一)立候補届出前の演説会の特例規定を削り、個人演説についての規定は現行どおりとし、
 (二)選挙運動のために使用する事務員で、候補者があらかじめ選挙管理委員会に届け出た者について、一定人数に限り、一定額の範囲内において、報酬を支給することができるものとし、
 (三)後援団体に関する寄付等の禁止について、原案の「選挙に関し」を改めて、当該選挙ごとに一定期間内は禁止するものとし、
 (四)連座の対象となるいわゆる地域主宰者については、選挙区の三分の一以上の地域に聴ける選挙運動を主宰した者に限るものとする等の修正が加えられたのであります。
    ―――――――――――――
 次に、国会議員の選挙等の執行経費の基準に関する法律の一部を改正する法律案について申し上げますと、本法案は、今回の公職選挙法の改正、最近における公務員の給与改定等に伴い、現行法に所要の改正を加え、もって実情に即した執行経費の基準を確保して、選挙の執行に万全を期するというものであります。この政府原案に対し、衆議院において、公職選挙法改正案の修正に伴い、個人演説会立札費に関する規定を現行どおりとする修正が加えられた次第であります。
    ―――――――――――――
 地方行政委員会におきましては、安井自治大臣から提案理由の、また、高橋衆議院議員から修正趣旨の、それぞれ説明を聞いた後、参考人の意見を聞き、また、特に三回にわたり池田総理大臣の出席を求めて、総理、自治、法務の各大臣、その他政府及び衆議院側との間に、選挙制度審議会の今後のあり方について政府の所見いかん、政治献金と選挙に関する献金との区別いかん、選挙運動の事務員に対し報酬の支給を認める修正案は買収等の隠れみのになるおそれがないか、後援団体に関する寄付等の禁止規定の修正は、せっかくの規制を有名無実化するものではないか、その他多くの問題について質疑応答を重ねる等、慎重審議を行ないましたが、その各段階において、多くの委員から、本案のごとき重要法案の審議にあたって、本院に与えられた審議期間がきわめて短く、関係者一同の熱心と努力とにかかわらず、十分の審議を尽くすだけの時間的余裕に乏しかったことは、二院制度の本義に照らし、まことに遺憾である旨の発言が強かったことを、この際特に申し添えておきます。
 かくて委員会におきましては、限られた期間の制約の中で、終始熱心かつ慎重に審査を行ないましたが、詳細は会議録によってごらんを願います。
 五月六日質疑を終局し、討論に入りましたところ、増原委員は自由民主党を代表して、両法案に賛成の旨を述べられ、なお、自由民主党及び参議院同志会の共同提案にかかる公職選挙法改正案に対する附帯決議案を提出されました。すなわち、
   附帯決議案
   政府は、選挙が民主政治の基盤であり、公職選挙法はその基本法であることにかんがみ、今後、更に改正を行なうこととし、その改正に当たつては、特に左の諸点に留意すべきである。
 一、世論の動向を明察して厳正なる態度を持つて臨むこと。
 一、選挙区制の改正特に衆議院議員の選挙区別定数の不均衡是正については急速に措置すること。
 右決議する。
というものであります。
 秋山委員は日本社会党を代表して、両法案に反対の旨を述べられ、反対の理由として、改正案の立法経過、また、修正案等において、審議会答申の趣旨に反する改悪が行なわれ、その他納得できない点が多い旨を指摘され、なお、附帯決議案はその不徹底の点において賛成できない旨を述べられました。
 基委員は、民主社会党を代表して、両法案に反対の旨を述べられ、反対の理由として、修正によって政府原案よりもさらに改悪された点等をあげられ、附帯決議案にも反対の旨を述べられました。
 中尾委員は、いわゆる「ざる」法たるを免れない両法案に反対、また、附帯決議案にも反対の旨を述べられました。
 杉山委員は、参議院同志会を代表して、岡法案は現行法よりも数歩前進するものである点を認めて、両法案に賛成の旨を述べられました。
 かくて両法案について採決の結果、両法案いずれも多数をもって衆議院送付案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 次いで、増原君提出の附帯決議案について採決の結果、多数をもって、これを委員会の決議とすることに決定した次第であります。右の附帯決議に対し、安井自治、植木法務の各大臣より、決議の趣旨に従って善処したい旨を述べられました。
 以上御報告申し上げます。(拍手)
○議長(松野鶴平君) 両案に対し、討論の通告がございます。順次発言を許します。秋山長造君。
  〔秋山長造君登壇、拍手〕
○秋山長造君 私は日本社会党を代表いたしまして、ただいま議題になっております両法案に反対をいたすものであります。
 本法案が参議院に参りましたのは、つい一週間前のことであります。このように問題の多い、いわくつきの重要法案の審議には、どんなに急ぎましても、少なくとも一カ月程度は絶対必要であることは、天下の常識だと思います。衆議院でまる二カ月ももみ抜いたものを、わずか一週間、しかも連休を間にはさんだ一週間で、われわれ野党四派の最小限度の修正要求にさえ耳をかすことなく、さっさと上げてしまおうとするのが、そもそも無理な話だと思うのであります。一体、二院制度における参議院の役割、その存在意義はどこにあるでしょうか。言うまでもなく、党派感情を越えて冷静に慎重審議を尽くすということ、この一点にあると信ずるのであります。にもかかわらず、このような因縁つきの重要法案を会期末ぎりぎりに持ち込んで、ろくろく審議の余裕も与えないで、いきなり強行しようという政府与党の態度は、参議院の存在を全く無視するものでありまして、これでは参議院などはなきにひとしいと思うのであります。(拍手)早い話が、来たるべき参議院選挙において、お互いは何と言って国民に訴えたらいいのでありましょうか。これではまるで参議院は要りませんと言うほかはないじゃありませんか。われわれは、こういうむちゃなやり方には共同責任を負うことができません。
 第三に、政府原案は、政府が必ず尊重すると繰り返し公約してこられました審議会答申の最も重要な点をことごとく骨抜きにしていることであります。
 その一は、連座制、特に配偶者、親子、兄弟のいわゆる親族連座に、同居、意思を通じて、禁固以上の刑、執行猶予のつかない場合、検察官の公訴というような十重二十重のワクをはめて、全くのお飾り規定にしてしまった点であります。その二は、高級公務員の立候補制限をこじつけの違憲論で押しつぶして、広く公務員一般の選挙運動の規制ということに変えてしまった点であります。その三は、政治資金の規制に、「当該選挙に関し」というワクをはめて骨抜きにした点。その四は、後援団体の寄付の禁止を、これまた「当該選挙に関し」というワクをつけて有名無実にした点等々であります。
 第三に、このようにして、いいかげん骨抜きにされた政府原案が、衆議院自民党の四点にわたる便乗修正によって、さらに後退し、改悪されたことであります。特に、従来一貫して運動員に対する報酬の支給を禁じてきた選挙法の建前をくずして、選挙運動員に、新たに、一日三十人、一人七百円の報酬を支給できることにした点と、後援団体の寄付の禁止を、衆議院選挙においては解散の翌日から投票日までの間、参議院選挙については任期満了の三カ月前から投票日までの間に限定したことは、事実上、運動報酬という口実のもとに、半ば公然と大がかりな買収への道を開くことになり、また常時、後援団体を通じての事前運動、買収供応を公然と認める結果になりかねないと思うのであります。しかも、こういう非常識な便乗修正をやりながら、衆議院自民党の修正者は、われわれの委員会へ参りまして、「金のかからない明るい選挙のための表現上、技術上の修正に過ぎない」などと放言し、池田総理もまたこれに口裏を合わせて、修正は、政府原案の不明確な点を明確化し、足らざる点を補強したものであるなどと、ぬけぬけと答弁されたのであります。われわれ野党四派は、この点を深く憂えて、政府原案の手直しは時間的に無理としても、せめて衆議院修正のうちのこの二点だけでも、参議院の良識と名誉にかけて再修正するよう、政府、自民党側に再三強く申し入れたのでありますが、小林委員長以下自民党委員各位の非常な御努力があったにもかかわらず、衆議院自民党の複雑怪奇な内部事情のために、われわれの要望はついにかなえられなかったことは、返す返すも残念であります。(拍手)
 最後に、しかし、われわれの最も腹にすえかねるのは、本選挙法改正問題を通じての総理、総裁としての池田首相のまことに無責任な態度であります。池田総理大臣は、昨年春の国会において、また六月十六日選挙制度審議会の第一回総会において、さらにまた十二月二十六日審議会答申を手渡しにこられました審議会の野村会長に対して、繰り返し答申尊重の旨を約束されたはずであります。また、忘れもいたしませんが、去る一月十九日の施政演説におきましては、重ねて答申尊重を公約された上で、さらに次のように述べられたのであります。「困難を克服することなくして飛躍と発展を望むことはできません。新しい年に臨み、新たな課題の挑戦を前にして、私は国民諸君とともに覚悟を新たにするものであります。」。まるでケネディ張りの名文句を使って、こう然としてわれわれに訴えられたのであります。しかるに、その後の経過を見ますと、自民党の抵抗に出っくわして、審議会答申が大幅に後退して自治省案となり、それがさらに党内各派閥の袋だたきにあって、ずたずたにされて、ついに今私どもの目の前に見るような骨抜き法案になってしまったのでありますが、この間、池田総理は、一切の責任を安井自治大臣一人におっかぶせて、拱手傍観、決してみずから乗り出して、党内の取りまとめなり審議会答申を貫くための努力をしようとはされなかったのであります。これでは池田総理は、国民をだまし、国会を愚弄したと言われても仕方がないではございませんか。施政演説に示されましたあの御決意、あの意気込みは、一体どこに行ったのか。私は、本問題を通じて終始孤軍奮闘された安井自治大臣の御苦労には、心から御同情を禁じ得ないのでございますが、(拍手)しかし、その反面、池田総理大臣の、肝心なときには冷淡かつ無責任、そうして今になって急に法案に執着をして、がむしゃらに押し通そうとする開き直った態度には、断じて承服できないものであります。(拍手)
 御承知のとおり、池田総理大臣には、「私はウソは申しません」という名文句がございます。以前には、池田総理大臣がそうおっしゃいますと、国民の多数の者が拍手をして喜びました。しかし、今やそういうことを申された場合に、国民は手をたたくのではなしに、げらげら笑ってしまうのであります。これが偽らざる大衆感覚と考えます。池田総理大臣は、聞くところによりますと、安岡正篤氏に師事されておられるということであります。私も安岡正篤氏の書物をよく読みますが、安岡氏がその中で「復初の説」ということをしばしば書いておられるのであります。復初とは初めに返るということであります。初心に返るということであります。私はこの際、池田さんは、安岡氏の言葉に従って、初心に返っていただきたいと思うのであります。「初心忘るべからず」ということをもう一度考えていただきたいということを、私は失礼ながらこの席から申し上げておきたいと思うのであります。いさぎよくこの際このような不完全な骨抜き法案を撤回して、審議会答申の線で初めから出直していただきたいということを申し上げたいのであります。
 とにもかくにも、こういう状態で参りますならば、来たるべき参議院選挙は、一昨年の総選挙をおそらく上回るような、おそるべき物量選挙、おそるべき腐敗選挙になって参ることは必至であります。いな、すでにそうなりつつあることは皆さんがよく御承知だと思うのであります。一体その責任はだれが負うのでありますか。私は、あげてこの責任は池田総理大臣その人が負わなければならないということをはっきり申し上げまして、簡単ながら反対の討論を終わらせていただきます。(拍手)
    ―――――――――――――
○議長(松野鶴平君) 小柳牧衞君。
  〔小柳牧衞君登壇、拍手〕
○小柳牧衞君 私は自由民主党を代表いたしまして、ただいま議題となっております両法律案につき、賛成の討論をいたすものであります。
 私は、賛成趣旨を明らかにする前に、特にこの際、一言申し上げておきたいことがあるのであります。このたびの公職選挙法の改正に関連し、国会における両院のあり方について、いささか所見を申し述べたいと思うのであります。国政の動向を大きく左右するものは、国民の代表を選出すべき選挙がいかに公明活達に行なわれるかにかかっているといわれております。この意味で、選挙法は民主政治における国政の基本法と申しても過言ではないのであります。したがいまして、選挙法の審議には十分慎重審議を要するのであります。今回衆議院より本院に公選法改正案が送付されるにあたり、会期末も切迫した時期にこれが行なわれたということは、はなはだ遺憾とするところであります。議案の審議については、国会の両院は平等の立場に立っておりますので、でき得る限り他院の立場を尊重して、努めて審議の促進をはかるべきことは、二院制の本質に照らしまして当然のことであり、両院相互の義務であると考えるのであります。ことに本案のごとき重要法案については、特別の配慮があってしかるべきであり、今回の措置について深く遺憾の意を表するものであります。
 次に、本改正案に賛意を表する理由につき、その趣旨を明らかにしたいのであります。
 本改正案は、選挙制度審議会の答申に基づき、現行の選挙制度について広く各方面で論議されてきたほとんどすべての事項にわたる大改正であり、選挙の公明化のために寄与するところまことに大なるものがあると考えるのであります。すなわち、現在の個人候補者本位の選挙を、政党本位の選挙の建前に大きく一歩を進めますとともに、候補者の政見が選挙民に十分に周知されるように、選挙運動に関する制限を緩和し、ポスター、はがき、新聞広告等の数を増加して自由な選挙の理想に近づけようとしているのであります。また、法定選挙運動費用の積算を合理化し、後援団体について新たに規制を設ける等、選挙資金の明朗化をはかるとともに、選挙の公営を拡充しているのであります。さらに他方において、選挙の公正を害するような悪質な違反に対しては、いわゆる連座制の強化、公民権の停止の強化その他制裁規定を整備しようとしているのであります。本改正案は、選挙制度審議会の答申に基づいて提案された質量ともに画期的な改正であり、選挙公明化のために大きな前進を約束するものであります。しかるに野党の諸君は、この改正案をもって選挙制度審議会の答申を骨抜きにしたものであると主張されますが、これは、はなはだしく皮相な見方であるといわなければなりません。改正案が答申の二、三の点について手直しをしていることは事実でありまするが、それはもっぱら憲法上の疑義を残さないための必要からであります。国会に提出すべき法案について、政府は、いやしくも憲法違反の疑義なきを期すべき義務を有することは当然であり、この観点に立って、政府が立法技術上の配慮を加えて法律案を作成して、国会に提出されたことは、当然のことといわねばなりません。
 次に、改正案について野党の諸君が答申と異なると言われる三点について、わが党の見解を申し述べたいと存じます。
 まず第一点は、連座制の強化についてであります。答申は、連座の対象に候補者の父母、配偶者、子及び兄弟姉妹を加えることとしたのでありますが、これは、「すべて国民は、個人として尊重される。」という憲法第十三条及び「身分によって差別されない」とする第十四条の精神に照らし問題があるのであります。すなわち、答申が、単に親族という身分を持つがゆえに連座の対象としようとするものであれば、それは、すでに解消されたはずの古い家族制度のもとにおける身分によって個人を差別することであり、時代錯誤もはなはだしいと申さなければなりません。そもそも、いわゆる連座の制度は、選挙運動において重要な地位を占める者が買収等の犯罪を犯し、そのためその当選人の選挙運動が全体として不法性を帯びている場合においてのみ認めらるべきものであります。したがいまして、単に親族なるがゆえにということでは足りません。候補者と同居している親族で、候補者と意思を通じて選挙運動をした者が悪質違反を犯した場合に当選を失わしめるものとした政府案は、当然の措置であるといわねばなりません。また答申は、連座による当選人の失格を、総括主宰者などに対する選挙違反の刑事判決の確定と同時に、自動的に生ずることとしております。しかし、憲法第三十二条は「何人も、裁判所において裁判を受ける権利を奪はれない。」と規定しているのでありまして、いやしくも当選人の失格という重要な制裁が、裁判の手続を経ないで課せられるということは許されないところであります。したがいまして、政府案のように、検察官が訴訟を提起することにより、当選人と訴訟提起者との間の不明朗な取引を遠ざけるとともに、訴訟によって連座に該当するかどうかを適確に判断させるものとすることは、これまた当然の措置と言わねばならぬのであります。
 第二点は、高級公務員の立候補制限についてであります。かりに答申のように、かつて公務員であったことのゆえをもってその立候補を禁止するといたしますならば、それは「すべて国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。」とする憲法第十四条の規定に違反するのではないかという疑義を、どうしても払拭されないのであります。もとより、公務員の職権を利用する選挙運動は厳に取り締まられなければなりません。しかしながら、だからといって、憲法の原則をじゅうりんしてもいいということにはならないのであります。立候補の制限ということは、国政に参加するという国民の重要なる権利を制限するものでありますので、単なる憶測や主観的な基準によってこれを制限することは、絶対に許されないのであります。そもそも、高級公務員の立候補制限が問題となりますゆえんは、公務員がその公権力を乱用、利用して、選挙運動を行なうということにあるのであります。今回、政府案が、国及び地方の公務員を通じて、地位を利用して選挙運動を行なうことをきびしく禁止するとともに、役所が組織的に動いて選挙違反を犯した場合には、その当選を失格せしめることとしたことは、けだし当然のことであり、また答申の精神を生かすものであります。
 第三点は、政治資金についてであります。今回の改正案は、国または地方公共団体と特別の利益関係にある会社その他の法人が、選挙に関して政党等に寄付することを禁止しようとしております。野党の諸君は、「選挙に関する寄付」に限らず、「政治活動に関する寄付」もすべて禁止すべきであると主張されております。しかし、政党政治の健全なる発展のためには、健全なる政党の成長が必要であり、そのためには、政党の財政的基礎が確立しなければならないことは言うまでもないのであります。この場合において、政党がその資金源をどこに求めるべきかは議論の存するところでありますが、政党がみずから固有の資金源を十分に持たない現段階において、その政策に賛同する者に政治資金を仰ぐことはやむを得ないのであります。したがって、「選挙に関する寄付」を規制することは必要でありましょうが、選挙に関係のない「政治活動に関する寄付」まで直ちに禁止することには、なお検討すべき問題が少なくないのであります。政治資金一般の規制の問題は、政党制度の確立の問題と並行して慎重に検討さるべきものであると考える次第であります。
 次に、わが党は、衆議院の段階において、政府案の四点について修正を行なったのでありますが、そのうち一点は、選挙の実際面からみた手直しであり、他の三点は、いずれも政府案の規定内容をより明確にしたものであります。
 その第一点は、立候補届け出前の演説会についてであります。政府案のように、立候補届け出前の演説会という方法で、言論文書による選挙運動を自由にする道を開くことは、選挙に関する従来からの方向を転換する新機軸であり、考え方自体としては間違ってはいないのであります。しかし、現実の選挙の実態に照らしてみると問題があるのであります。すなわち、このいわゆる事前運動が認められることになりますと、選挙運動は年中開催されることになり、そのための費用も莫大となって、金のかからない選挙の本旨に沿い得ない面もあり、いずれにしても現在の段階では時期尚早であると言わざるを得ないのであります。
 その第二点は、選挙運動のために使用する事務員に対する報酬の支給についてであります。この点について政府案は、機械的事務に従事する場合に限って報酬を支給できることといたしておりましたが、機械的事務を少しでもこえたときに直ちに買収だとすることは行き過ぎであり、選挙の実際としても同一人がこれらの事務に従事するのが通常なのであります。また、選挙運動は無償でなさるべきであるからといって、使用する事務員にまで日当を支給できないということも常識に反するのであります。したがいまして、一日一定数以下に限って使用する事務員に対して報酬を支給することといたしますのは、むしろ選挙を明朗化するものとも言えるのであります。
 その第三点は、後援団体に関する規制についてであります。今回の改正案は、後援団体が選挙区内の者に寄付することを禁止し、また候補者が後援団体に対して寄付することを禁止しようとしておりますが、政府案は、当該選挙に関してこれらの行為を禁止するものとしております。しかし、このような規制は、その禁止される期間を法文上明確にいたすことが、事柄の性格上実効があがるものと考えられるのであります。
 その第四点は、連座の対象となるいわゆる地域主宰者についてであります。この地域主宰者についての選挙制度審議会の答申は、「相当広範囲にわたって選挙運動を主宰した者」としており、これに関する政府案によりますと、「数個に分けられた選挙区の地域の選挙運動主宰者」となっております。しかし、数個ということは相当幅のある概念でありますので、事案によって、捜査当局の判断によって左右されたり、最終的には裁判所の判決によらなければ定まらないこととなり、特に当選人の失格に及ぶ重要な事項でありますから、これを明確にしておくことは当然であると思うのであります。
 なお、国会議員の選挙等の執行経費の基準に関する法律の一部を改正する法律案は、今回の公職選挙法の改正案に見合って、選挙の執行経費の基準を規定するとともに、最近における公務員の給与の改定、賃金の変動等を勘案して、選挙の執行経費の基準に所要の改正を加えたものであり、選挙の執行経費を確保するため必要なるものと考えるものであります。
 以上をもちまして賛成の討論を終わります。(拍手)
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○議長(松野鶴平君) 基政七君。
  〔基政七君登壇、拍手〕
○基政七君 私は民主社会党を代表いたしまして、ただいま議題となっております二法案に対して、反対するものであります。
 まず、討論に入ります前に申し上げなければならないことは、本案に対する参議院の審議期間はきわめて短かく、率直に申し上げれば、私ども審議の委員に選ばれた者といたしましては、審議不可能、並びに本案返上をむしろ主張したいところであります。
 このような、きわめて不満足な条件のもとに審議を進めてきたのでありますが、私が本案に反対する第一の理由は、本案は選挙制度審議会の答申の中で最も重要な部分と目される個所を骨抜きにし、さらに、これに対して自民党が四点にわたる修正改悪を加えたという点にあります。そもそも、金のかからない選挙、正しく清い選挙こそは、全国民があげて待望しているところの、わが国における重要な政治目標の一つなのであります。したがって、選挙制度審議会にかけられた期待は大きく、かつまた、審議会設置法の第三条において、政府みずからの提案によって規定したように、「答申を尊重しなければならない」という条項は、審議会にかけられた国民の期待がその背景に厳然として存在しているのであります。もとより今回の答申は中間報告の形で行なわれたものでありまして、選挙制度の全般にわたるものではありませんが、答申案の骨子として、選挙の公明化を期するためには、高級公務員等の立候補を制限する、連座制を強化する、政治資金の規正をきびしくする等が明記されていたのでありまするが、政府案はこれらの諸点を無視したのであります。
 すなわち、まず連座制について、政府案は、答申の意図するところを完全に骨抜きにし、連座が行なわれるについて幾つもの障壁を築くことによって、事実上連座制をなきにひとしいものにしてしまったのであります。すなわち、答申案によれば、一定の者が買収等、悪質な選挙違反を行なった場合には、候補者は自動的に連座することになっていたにかかわらず、政府案はこの自動連座方式を完全に排除し、第一に、親族については、同居しているという条件のほかに、それらが候補者と意思を通じたことを要求し、しかも、その選挙違反行為が禁固以上の刑に処せられ、かつ執行猶予にならなかった場合といったごとき、三重四重の要件を要求しているのであります。しかも政府案では、これだけの要件が満たされた場合においても、なお自動的に連座が行なわれず、検察官が当選無効の訴訟を起こさなければならないことになっているのであります。これは一体何を意味するか。そのことは多言を要せずして明らかなように、当選候補者は、まわりの者が幾ら選挙違反を行なっても、次の選挙が行なわれるまで議員たる身分を継続しておられるという、まことに不都合な状態を法の名において保障しようというものにほかならないのであります。これが答申案の精神を踏みにじり、国民の期待を無視するものでなくて、一体何でありましょう。政府はこの点に関し、法律技術上の問題でいたし方がないと言われておりますが、これは国民を愚弄するもはなはだしき詭弁と申さなければなりません。
 政府のこのような答申無視の態度は、高級公務員の立候補制限の点についても、また同様のことが言えるのであります。すなわち、答申案では、高級公務員は離職後最初に行なわれます参議院全国区に立候補することができないことになっていたにかかわらず、政府案では、そのような制限を一切撤廃してしまい、高級公務員だけでなく、一般公務員にまでその範囲を拡大し、それらの職務利用行為が行なわれた場合に、初めてその当選を無効にするということに、すりかえてしまったのであります。しかもそれは、検察官が訴訟を起こし、刑が確定することを要求しているのであります。このねらいは、一方において、一般下級公務員の国民の資格において行なう政治活動を縛ると同時に、他方では当選無効について種々の要件を要求することによって、目に余る高級公務員の職務を利用した巧妙な選挙運動を事実上野放しにするという意図を含んでいるのであります。われわれは、このような本末転倒もはなはだしい改悪をこのまま容認するわけには絶対にいかないのであります。
 さらに、第三の重要な問題である政治資金の規正の点についても、答申案では一切の政治活動に関する寄附行為の禁止を要求しているにもかかわりませず、政府案は、事実上証明困難である、選挙に関するものだけを規正の対象にするごとによって、政治資金の規正の問題を現行と全く変わりがないように骨抜きにしてしまったのであります。金を使わない選挙、圧力団体から買収されない選挙こそが国民のひとしく要望するものであったにもかかわらず、政府は、この点についての何らの反省も努力も行なっていないというのが、ほかならぬ今回の政府の改正案なのであります。
 最後に一言申し上げておきたいことは、今回の選挙法の改正は、御承知のとおりに中間答申であって、今後、区制、定数と人口のアンバランスの是正、さらに比例代表制をいかなる方法に基づいて取り入れるか等々の重要な内容を持つ答申が行なわれるようになるのであります。この際、私の申し上げたいことは、今回の改正案審議にあたりまして、自民党のとられたる自己本位、自党本位、ゲリマンダー的考えを払拭して、真に国民の期待にこたえ得るよう、ぜひぜひ皆さんの御反省を促したいとともに、政府においても二度と今回のような愚を繰り返すことのないように強く要望いたしまして、私の反対討論を終わりたいと存じます。(拍手)
    ―――――――――――――
  〔本号(その一)参照〕
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○議長(松野鶴平君) 杉山昌作君。
  〔杉山昌作君登壇、拍手〕
○杉山昌作君 私は、ただいま上程されておりまする選挙関係二法案に賛成の意を表するものでございます。
 最近の選挙は、回を重ねるたびに非常な弊害を高めて参りました。この弊害を芟除して公明な選挙の実現をするのだということは、今日まで池田総理がしばしば、この壇上におきましても、あるいはその他の機会におきましても宣明されたところでございます。先年、選挙制度審議会の設立にあたりましては、わざわざ法律の中に、選挙制度審議会の答申を政府は尊重するのだということを書かれましたし、また、この審議会の運営は、従来多くの審議会で行なわれたところと違いまして、政府は原案を出さない、委員の諸君がその良識に基づいて自由にひとつ論議をして、そして自由に結論を出していただきたい。政府は原案を出さないし、また審議の誘導もしないという、まことに率直な、まっすぐな態度で審議会の運営をされて参ったのでございます。われわれは、これあるかなと実は大きな期待を持った次第でございます。しかしながら、審議会の答申から政府の原案ができ、さらにそれが衆議院において修正されまして、われわれの審議に回付されました案を拝見いたしますると、このわれわれの期待は相当に裏切られております。われわれは、決してこの案が完全満足なものであるということは考え得られないのでございます。しかし、そのために、われわれは、参議院の審議段階におきまして、多少でもわれわれの希望する完全な案に戻したいということで、野党四派一緒になりまして、委員長を通じて自民党に、また、官房長官を通じて政府に、これが再修正の申し入れをし、いろいろと折衝を行ないましたけれども、ついにそのことがならないで、本日ここに本案のままでその採決をするに至ったことは、まことに遺憾と存ずる次第でございますが、どこがそれほど不満足であるかということにつきましては、今までの秋山委員、基委員のお話で十分でございますので、私は省略いたしまするが、ただ、これまでのいきさつを見まして、政府が原案を作るときのいきさつ、あるいは衆議院における修正のいきさつ、われわれの再修正が不可能になったいきさつを見まして、いかにこの法律の根本的な、あるいはすっきりした改正は困難であるかということを、痛感いたした次第でございます。考えてみれば無理もないと申しましょうか、どういうふうな選挙法を作るかということは、選挙法を審議する議員自身の当落とその所属政党の消長に直接関係するものでございまするので、事の善悪曲直は別といたしまして、どうしてもそこに議員個人あるいは政党のいろいろな考え方が入ってくることは、これはやむを得ないのじゃないか、実際問題としてやむを得ないのじゃないかという気がいたしておるのでございます。
 私は、こういう観点に立ちまして、この今示されておる案を見まするならば、それは、先ほど申し上げましたように、非常に完全とは申しませんけれども、しかしながら、今日の現行法に比べればまさること数等、相当に今日の選挙の粛正あるいは選挙の公明に役立つものであるという確信をいたすものでございます。われわれが、本案を満足とは思わないまでも、それに賛成するゆえんは以上の次第でございますので、しかしてこのことは、選挙法の改正はこれをもって終われりとするものではなく、今後さらにさらに努力をして改正をすべきであるということは当然のことであります。先ほど委員長から御紹介のありました、委員会における附帯決議におきましても、今後さらに改正を行なうべきことをうたっております。しかしてその改正にあたりましては、これまた附帯決議にありましたように、世論の動向を明察して、厳正なる態度をもって臨まれんことを希望するものでございますので、私は、今回の改正にあたりまして、政府原案の作成、衆議院における修正等のいきさつを拝見いたしまして、政府は、はたして世論の動向を明察しているのだろうかどうか、もし明察しているとすれば、厳正なる態度をもって臨むことに欠けたところがあるのではないかという印象を強く持っております。したがいまして、今後におきましては、ぜひとも世論の動向を明察し、厳正なる態度をもって臨むことを特に政府に要望いたしまして、私の賛成の討論を終わります。(拍手)
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○議長(松野鶴平君) 中尾辰義君。
  〔中尾辰義君登壇、拍手〕
○中尾辰義君 私は、ただいま議題となりました公職選挙法等の一部を改正する法律案外一件に対しまして、無所属クラブを代表いたしまして、反対の意思を表明せんとするものであります。
 いかなる法律を改正するにも、その改正の目的がございます。今回の選挙法改正の主たる目的は一体いずこにあったのか。それは、言うまでもなく、過去何回となく繰り返してきた選挙の経験から、目にあまる買収供応等の悪質違反を追放して、明るくきれいな公明選挙の実をあげ、健全なる民主主義の基盤を建設せんとすることが全国民の切なる要望であったのであります。しかるに、昨年の十二月、選挙制度審議会の答申が提出されるや、この答申案の柱ともいわれる政治資金の規正、後援会の寄付、ないし供応接待等の禁止、連座制の拡大、当選者の自然失格、高級公務員等の立候補制限等の至っては、政府の手により全くの骨抜きの修正を加えられ、また、衆議院審議の過程において、自民党により四つの改悪修正が加えられ、しかも、本国会の会期をあと一週間に控えて、性急に本院地方行政委員会に送付され、この重要法案の審議促進を強要されたことは、全く参議院の存在価値を軽視せるものと考えざるを得ないのであります。およそ参議院は、衆議院の行き過ぎを是正することこそ、参議院本来の使命であります。したがって、審議の経過中に、野党四派は慎重なる協議の上に自民党改悪修正案の再修正を要求したにもかかわらず、四派の意見には何ら考慮しなかったことは、民主政治の基本法ともいうべき選挙法改正の特殊性にかんがみ、まことに遺憾とするところであります。(拍手)
 過日、大野副総裁は、答申案の取り扱いに対して、「選挙をやったことのないしろうとの理想案だから困る」と発言をいたしておりますが、まことに聞き捨てならぬ暴言ではありませんか。また、大平官房長官は、「あの改正案では、評論家のような偉い先生ならいざ知らず、われわれ凡俗は選挙に出られないよ」、このような人を食った放言をいたしておるのであります。この発言こそ、言えかえるならば、選挙法の改正等はやってもらいたくないんだ、買収、汚職のきく現行制度が一番よいんだ、こういうような考え方が自民党の議員諸君の中に底流していると言われても仕方がないのではなかろうか。この考え方が衆議院自民党改悪修正案となって現われてきたのではないか。かように考えられるのであります。
 およそ選挙は、主権を持つ一人一人の国民が、議会政治の運営に当たる人と政党とを選ぶ一つのルールであります。したがって、その委任とする人と機構とをいかなる方式で選ぶかについては、国民の意思を第一に尊重してきめられるべき筋合いのものであり、したがって、選挙法は、むしろ国民のためのものでなくてはならないと思うのであります。かかる観点に立つならば、このたびの改正法案は、全く政治家の自己本位にのみ考えた改正ではないか、そこに、抜本的な改正案である答申案を尊重して、これが成立を断行するだけの勇気が、政府自民党に欠除している原因がひそんでいるものと断ぜざるを得ないのであります。池田総理は、かつて、「経済のことはこの池田におまかせ下さい」とおっしゃった。その経済政策の批判は別といたしまして、何ゆえにあのくらいの大確信と勇気をもってこの選挙法に当たり、自民党総裁として献身的な党内指導ができ得なかったか。総理のために、はなはだ遺憾に思うのであります。
 以下、反対の主要な点について簡単に申し上げます。
 第一は、政治資金の規正であります。政治献金は、政治悪に連なる源泉であるといわれております。国から補助金、交付金等を受けている法人は、選挙に関しても政治活動に関しても一切寄付をしてはならないという答申の線は、結局、その禁止を選挙資金だけに限ったことであります。これでは、選挙資金と政治資金を識別しにくいため、政治資金の名において金権選挙を助長する結果を生ずることとなり、これ第一の骨抜きであります。
 第二は、後援団体が選挙区内に対してする寄付、あるいは総会その他の集会、行事における供応接待等については、当該選挙期日前三カ月以内はこれを禁止することとしたことでありますが、しからば、四カ月以前は許されることとなり、今日の選挙運動の現状から見て、買収行為の未然防止は全く期待されないものである。これが骨抜きの第二点であります。
 第三は、連座の対象となる、いわゆる地域主宰者については、答申案の数個以上とあるのに対して、政府案は、選挙区の三分の一以上の地域における選挙運動を主宰した者に限るものとしたことは、選挙区を四分割以上にして選挙運動を主宰すれば、何ら連座の対象にはならないことになり、また、当選者の自然失格は、総括責任者や出納責任者が悪質違反を起こし、刑事判決があり、直ちに検事が訴訟を起こしても、その判決があるまで、六、七年から十年もかかり、その間に当選者は任期満了することになり、議席に関しては何ら痛痒を感じないのであります。よしんば一歩譲って自然失格を違憲としても、裁判の迅速化という点には何らの対策も考えられておらない。これ第三の骨抜きであります。
 以上、要するに、この選挙法改正案は、現行法より枝葉の点においては一歩前進を認めるのでありますが、その目的である買収供応等を防止する何らのきめ手もなく、売春法、独禁法、食管法とともに、全くの「ざる」法と化したことであります。真に政府が腐敗選挙を一掃する決意があれば、少々荒療治でも、この際、答申案のとおりこれを尊重し、その成立に踏み切るべきではなかったかと思うのであります。
 よって私は、政府の猛反省を促す意味におきまして、二法案及び附帯決議に対し反対をいたします。
 以上をもって私の反対討論を終わります。(拍手)
○議長(松野鶴平君) これにて討論の通告者の発言は全部終了いたしました。討論は終局したものと認めます。
 これより採決をいたします。
 両案全部を問題に供します。両案に
 賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
○議長(松野鶴平君) 過半数と認めます。よって両案は可決せられました。
 暫時休憩いたします。
   午前十一時四十三分休憩
     ―――――・―――――
   午後九時三十七分開議
○副議長(平井太郎君) 休憩前に引き続き、これより会議を開きます。
 この際、日程に追加して、
 国会法第三十九条但書の規定による議決に関する件(米価審議会委員)を議題とすることに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○副議長(平井太郎君) 御異議ないものと認めます。
 内閣から、衆議院議員淡谷悠藏君、井手以誠君、大野市郎君、倉成正君、本院議員木内四郎君、藤野繁雄君を米価審議会委員に任命することについて、本院の議決を求めて参りました。
 これらの諸君が同委員につくことができると議決することに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○副議長(平井太郎君) 御異議ないものと認めます。
     ―――――・―――――
○副議長(平井太郎君) この際、日程に追加して、
 日本電信電話公社経営委員会委員の任命に関する件を議題とすることに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○副議長(平井太郎君) 御異議ないと認めます。
 内閣から、日本電信電話公社法第十二条第一項の規定により、萩原吉太郎君を日本電信電話公社経営委員会委員に任命することについて、本院の同意を求めて参りました。
 本件に同意することに賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
○副議長(平井太郎君) 総員起立と認めます。よって本件は全会一致をもって同意することに決しました。
○副議長(平井太郎君) 参事に報告させます。
     ―――――・―――――
○副議長(平井太郎君) この際、日程に追加して、
 国際民間航空条約の改正に関する議定書の締結について承認を求めるの件(衆議院送付)、
 海外技術協力事業団法案(内閣提出、衆議院送付)、
 以上両件を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○副議長(平井太郎君) 御異議ないと認めます。まず、委員長の報告を求めます。外務委員長井上清一君。
    ―――――――――――――
   〔審査報告書は都合により追録に掲載〕
    ―――――――――――――
  〔井上清一君登壇、拍手〕
○井上清一君 ただいま議題となりました条約及び法律案各一件につきまして、外務委員会における審議の経過並びに結果を一括して御報告申し上げます。
 まず、国際民間航空条約の改正に関する議定書の締結について承認を求めるの件について申し上げます。
 この議定書は、昨年六月、国際民間航空機関第十三回総会で採択されたものでありまして、同機関の加盟国数増加の傾向にかんがみ、理事国数を現在の二十一から二十七に増加するため、国際民間航空条約を改正しようとするものであります。
 本件は、慎重審議の後、本日の委員会において全会一致をもって承認すべきものと決定いたしました。
    ―――――――――――――
 次に、海外技術協力事業団法案は、開発途上にある諸国に対する技術協力の必要性は、最近世界的に認識せられて参りましたが、わが国においても、技術協力は経済外交施策の重要なる一環として今後ますますこれを強化する必要を認め、今回、アジアを初め、未開発地域に対する国際的約束に基づく技術協力業務を効率的に行なうため、特殊法人として海外技術協力事業団を設置しようとするものであります。
 この事業団は、外務大臣の監督を受け、外国からの技術研修員の受け入れ、わが国の技術専門家の派遣、海外技術センターの設置運営等に必要な業務を行なうものでありまして、本法案には、事業団の目的、機構等について詳細に規定しております。
 委員会においては、特に事業団の設置を必要とする理由等について質疑が行なわれましたが、詳細は会議録によって御承知願いたいと存じます。
 委員会は、本日質疑を終え、採決の結果、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 以上御報告いたします。(拍手)
○副議長(平井太郎君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。
 まず、国際民間航空条約の改正に関する議定書の締結について承認を求めるの件を問題に供します。本件を承認することに賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
○副議長(平井太郎君) 総員起立と認めます。よって本件は、全会一致をもって承認することに決しました。
     ―――――・―――――
○副議長(平井太郎君) 次に、海外技術協力事業団法案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
○副議長(平井太郎君) 過半数と認めます。よって本案は可決せられました。
     ―――――・―――――
○副議長(平井太郎君) この際、日程に追加して、
 商店街振興組合法案(衆議院提出)を議題とすることに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○副議長(平井太郎君) 御異議ないと認めます。まず、委員長の報告を求めます。商工委員長武藤常介君。
    ―――――――――――――
  〔審査報告書は都合により追録に掲載〕
    ―――――――――――――
  〔武藤常介君登壇、拍手〕
○武藤常介君 ただいま議題となりました商店街振興組合法案につきまして、商工委員会における審査の経過並びに結果を御報告いたします。
 この法律案は、衆議院の提出にかかわるものでありまして、商店街の振興をはかるために、商店街振興組合を法制化しようとするものであります。
 その要旨は、第一に、組合は原則として市の区域内に設立され、小売商業者、サービス業者のみならず、その他の者も組合員になることができること。第二に、その事業として、組合員のための共同経済事業のほか、環境整備のための事業をもあわせて行なうことができること。第三に、政府は予算の範囲内で補助金を交付できること等であります。
 本委員会におきましては、他の組合との相違、組合に対する助成措置、小売商業の振興対策等につきまして質疑が行なわれたのでありますが、その詳細は、会議録によって御承知願いたいと存じます。
 質疑を終わり、討論に入りましたところ、別に発言もなく、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 以上報告をいたします。(拍手)
○副議長(平井太郎君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。
 本案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
○副議長(平井太郎君) 総員起立と認めます。よって本案は全会一致をもって可決せられました。
     ―――――・―――――
○副議長(平井太郎君) この際、日程に追加して、
 行政事件訴訟法案、
 行政事件訴訟法の施行に伴う関係法律の整理等に関する法律案、
  (いずれも内閣提出、衆議院送付)
 以上両案を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○副議長(平井太郎君) 御異議ないと認めます。まず、委員長の報告を求めます。法務委員長松野孝一君。
    ―――――――――――――
  〔審査報告書は都合により追録に掲載〕
    ―――――――――――――
  〔松野孝一君登壇、拍手〕
○松野孝一君 ただいま議題となりました行政事件訴訟法案並びに行政事件訴訟法の施行に伴う関係法律の整理等に関する法律案につきまして、法務委員会における審議の経過並びに結果につき一括御報告申し上げます。
 まず、行政事件訴訟法案は、現行行政事件訴訟特例法を全面改正しようとするもので、その要旨を申しますと、
 第一に、訴訟の種類を抗告訴訟、当事者訴訟、民衆訴訟、機関訴訟の四つに類型化し、そのおのおのに適用される法規を明確にしたこと。
 第二に、原則として訴願前置主義を廃止したこと。
 第三に、現行の専属管轄の制度を廃止し、一般管轄のほか特別管轄の制度を認め、広く国民の権利救済に便宜ならしめようとしたこと。
 第四に、訴訟の対象となった行政処分についての執行停止の制度を整備し、かつ執行停止に対する内閣総理大臣の異議の制度については、これが乱用のおそれのないよう適当な規制措置を設けたこと。
 第五に、行政処分の取り消しの判決は第三者に対しても効力を有することを明らかにしたこと。
 第六に、出訴期間は原則として三カ月に短縮したこと等であります。
 また、行政事件訴訟法の施行に伴う関係法律の整理等に関する法律案は、各種の行政法規における訴訟規定の不備、不統一を整備しようとするものであります。
 さて、委員会におきましては、二月一日より審議に入り、四月三日には参考人として学者、実務家など六名を招き、慎重に審議いたしました。質疑のおもなるものを申しますと、民事訴訟とは別異の訴訟体系として行政訴訟制度を認めた基本的立場、内閣総理大臣の異議の必要性と具体的運用の態度、訴願前置主義の廃止とその整理方針、義務づけ訴訟等の必要性の有無、行政事件訴訟における仮処分排除の理由等でありますが、これらの詳細は会議録に譲りたいと存じます。
 かくして、五月七日、質疑を終了し、討論に入りましたところ、自由民主党を代表して青田委員より、両法案は、現在の学説、判例を最大限に織り込み、不統一を整理した点、現行法より数段進歩しているとの賛成の討論がなされ、次に、亀田委員より日本社会党を代表して、両法案は行政の便宜に重きが置かれ、国民の権利の擁護に資していないとの反対の討論がなされ、討論を終了し、採決に入りましたところ、賛成多数をもって両法案とも原案どおり可決すべきものと決しました。
 以上御報告申し上げます。(拍手)
○副議長(平井太郎君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。
 両案全部を問題に供します。両案に賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
○副議長(平井太郎君) 過半数と認めます。よって両案は可決せられました。
     ―――――・―――――
○副議長(平井太郎君) この際、日程に追加して、
 自動車の保管場所の確保等に関する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題とすることに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○副議長(平井太郎君) 御異議ないと認めます。まず、委員長の報告を求めます。運輸委員長村松久義君。
    ―――――――――――――
  〔審査報告書は都合により追録に掲載〕
    ―――――――――――――
  〔村松久義君登壇、拍手〕
○村松久義君 ただいま上程になりました自動車の保管場所の確保等に関する法律案について、運輸委員会における審議の経過及び結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、車庫等の保管場所を有しない自動車が多数道路上に放置されて、道路の適正な使用を阻害し、交通の円滑を欠いている実情にかんがみ、自動車の保有者等に、自動車の保管場所を確保し、道路を自動車の保管場所として使用しないよう義務づけるとともに、長時間にわたる駐車の禁止または制限を強化する等の措置を講じて、道路使用の適正化と道路交通の円滑化をはかろうとするものであります。
 委員会におきましては、本法施行の責任官庁、中小企業者等に対する影響及びこれが措置、その他、実際運用する場合の方針等について質疑がありました。これらに対し、運輸大臣、小平総務長官、その他、大蔵省、建設省、通産省、警察庁、運輸省の政府委員または説明員より詳細な答弁がありました。その内容については、会議録により御承知願います。
 以上で質疑を終局し、討論に入りましたところ、天埜委員より、自由民主党を代表して、本法律案に賛成の旨の発言があり、続いて各派共同提案として、「政府は、地域の指定、取り締まりの適正、保管場所に要する土地、資金のあっせん、その他本法の運用に万全を期し、施行すべきである」との趣旨の附帯決議案が提案されました。
 次に、大倉委員、中村正雄委員、加賀山委員及び白木委員より、いずれも、附帯決議の諸点を政府が誠実に実行することを条件に賛成する旨の発言があり、直ちに採決の結果、全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、天埜委員提案の附帯決議案も全会一致をもって委員会の決議とすることに決定いたしました。
 以上御報告申し上げます。(拍手)
○副議長(平井太郎君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。
 本案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
○副議長(平井太郎君) 総員起立と認めます。よって本案は全会一致をもって可決せられました。
     ―――――・―――――
○副議長(平井太郎君) 日程第三より第三十六までの請願を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○副議長(平井太郎君) 御異議ないと認めます。まず、委員長の報告を求めます。商工委員長武藤常介君。
    ―――――――――――――
  〔審査報告書は都合により追録に掲載〕
    ―――――――――――――
  〔武藤常介君登壇、拍手〕
○武藤常介君 ただいま議題となりました日程第三から第三十六まで百十九件の請願は、商工委員会において慎重に審査いたしました結果、いずれも願意おおむね妥当なものと認め、採択して議院の会議に付し、内閣に送付するを要するものと決定いたしました。
 以上御報告いたします。(拍手)
○副議長(平井太郎君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。
 これらの請願は、委員長報告のとおり採択し、内閣に送付することに賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
○副議長(平井太郎君) 総員起立と認めます。よってこれらの請願は、全会一致をもって採択し、内閣に送付することに決しました。
     ―――――・―――――
○副議長(平井太郎君) この際、日程に追加して、
 逓信委員長報告にかかる農山漁村における有線放送電話の整備等に関する請願外七十二件の請願を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○副議長(平井太郎君) 御異議ないものと認めます。まず、委員長の報告を求めます。逓信委員長安部清美君。
  〔審査報告書は都合により追録に掲載〕
    ―――――――――――――
  〔安部清美君登壇、拍手〕
○安部清美君 ただいま議題となりました農山漁村における有線放送電話の整備等に関する請願外七十二件は、逓信委員会における審査の結果、いずれも願意を妥当と認め、これを採択し、議院の会議に付し、かつ内閣に送付すべきものと決定した次第であります。
 右御報告申し上げます。(拍手)
○副議長(平井太郎君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。
 これらの請願は、委員長報告のとおり採択し、内閣に送付することに賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
○副議長(平井太郎君) 過半数と認めます。よってこれらの請願は採択し、内閣に送付することに決しました。
     ―――――・―――――
○副議長(平井太郎君) この際、日程に追加して、
 地方行政委員長報告にかかる国庫補助事業の認証及び起債のせん議等の早期決定等に関する請願外百三十三件の請願を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○副議長(平井太郎君) 御異議ないと認めます。まず、委員長の報告を求めます。地方行政委員会理事野上進君。
    ―――――――――――――
  〔審査報告書は都合により追録に掲載〕
    ―――――――――――――
  〔野上進君登壇、拍手〕
○野上進君 ただいま議題となりました請願百三十四件は、地方公務員共済制度、地方財政制度の改善、大衆飲食にかかわる消費税の減免、選挙区別議員定員の不均衡是正等に関するものでありますが、地方行政委員会において審査の結果、いずれも願意おおむね妥当と認め、これを議院の会議に付し、内閣に送付を要するものと決定いたしました。
 以上御報告申し上げます。(拍手)
○副議長(平井太郎君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。
 これらの請願は、委員長報告のとおり採択し、内閣に送付することに賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
○副議長(平井太郎君) 総員起立と認めます。よってこれらの請願は、全会一致をもって採択し、内閣に送付することに決しました。
     ―――――・―――――
○副議長(平井太郎君) この際、日程に追加して、
 文教委員長報告にかかる学校建築標準単価引上げに関する請願外百九十一件の請願を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○副議長(平井太郎君) 御異議ないと認めます。まず、委員長の報告を求めます。文教委員長大矢正君。
    ―――――――――――――
  〔審査報告書は都合により追録に掲載〕
    ―――――――――――――
  〔大矢正君登壇、拍手〕
○大矢正君 ただいま議題となりました文教委員会付託の学校建築標準単価引上げに関する請願外百九十一件は、いずれもその願意おおむね妥当なものと認め、議院の会議に付し、内閣に送付すべきものと決定しました。
 右御報告申し上げます。(拍手)
○副議長(平井太郎君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。
 これらの請願は、委員長報告のとおり採択し、内閣に送付することに賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
○副議長(平井太郎君) 総員起立と認めます。よってこれらの請願は、全会一致をもって採択し、内閣に送付することに決しました。
     ―――――・―――――
○副議長(平井太郎君) この際、日程に追加して、
 外務委員長報告にかかる米国向け輸出綿製品に対する賦課金制度実施反対の請願外八件の請願を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○副議長(平井太郎君) 御異議ないと認めます。まず、委員長の報告を求めます。外務委員長井上清一君。
    ―――――――――――――
  〔審査報告書は都合により追録に掲載〕
    ―――――――――――――
  〔井上清一君登壇、拍手〕
○井上清一君 ただいま議題となりました請願九件につきましては、米国向け綿製品賦課金反対のもの、アジア・アフリカ地域在外公館の整備拡充に関するもの等、いずれも願意おおむね妥当と認め、これを議院の会議に付し、内閣に送付を要するものと決定いたしました。
 以上御報告申し上げます。(拍手)
○副議長(平井太郎君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。
 これらの請願は、委員長報告のとおり採決し、内閣に送付することに賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
○副議長(平井太郎君) 総員起立と認めます。よってこれらの請願は、全会一致をもって採択し、内閣に送付することに決しました。
     ―――――・―――――
○副議長(平井太郎君) この際、日程に追加して、
 農林水産委員長報告にかかる農業基本政策推進に関する請願外百九十三件の請願を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○副議長(平井太郎君) 御異議ないと認めます。まず、委員長の報告を求めます。農林水産委員長梶原茂嘉君。
  〔審査報告書は都合により追録に掲載〕
    ―――――――――――――
  〔梶原茂嘉君登壇、拍手〕
○梶原茂嘉君 ただいま議題になりました請願百九十四件について、委員会における審査の経過と結果を報告いたします。
 これらの請願の趣旨は、請願文書表第一回ないし第十七回報告によって御了承いただきたいのであります。
 委員会におきましては、審議の結果、これらの請願は、いずれも全会一致をもって採択し、議院の会議に付し、内閣に送付するを要するものと決定いたしました。
 右報告いたします。(拍手)
○副議長(平井太郎君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。
 これらの請願は、委員長報告のとおり採択し、内閣に送付することに賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
○副議長(平井太郎君) 総員起立と認めます。よってこれらの請願は、全会一致をもって採択し、内閣に送付することに決しました。
     ―――――・―――――
○副議長(平井太郎君) この際、日程に追加して、
 法務委員長報告にかかる裁判所法附則第三項改正に関する請願外四十七件の請願を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○副議長(平井太郎君) 御異議ないと認めます。まず、委員長の報告を求めます。法務委員長松野孝一君。
    ―――――――――――――
  〔審査報告書は都合により追録に掲載〕
    ―――――――――――――
  〔松野孝一君登壇、拍手〕
○松野孝一君 ただいま議題となりました裁判所法附則第三項改正に関する請願等四十八件についての法務委員会における審査の結果を御報告いたします。
 委員会におきましては、審査の結果、いずれもその願意はおおむね妥当なものと認め、全会一致をもって院議に付し、内閣に送付することを要するものと決定いたしました。
 以上御報告申し上げます。(拍手)
○副議長(平井太郎君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。
 これらの請願は、委員長報告のとおり採択し、内閣に送付することに賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
○副議長(平井太郎君) 総員起立と認めます。よってこれらの請願は、全会一致をもって採択し、内閣に送付することに決しました。
     ―――――・―――――
○副議長(平井太郎君) この際、日程に追加して、
 建設委員長報告にかかる熊本県鮎ノ瀬ダム早期実現に関する請願外二十八件の請願を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○副議長(平井太郎君) 御異議ないと認めます。まず、委員長の報告を求めます。建設委員長大河原一次君。
    ―――――――――――――
  〔審査報告書は都合により追録に掲載〕
    ―――――――――――――
  〔大河原一次君登壇、拍手〕
○大河原一次君 ただいま議題となりました請願二十九件につきまして、建設委員会における審査の結果を御報告申し上げます。
 熊本県鮎ノ瀬ダム早期実現に関する請願のほか、河川改修、住宅の建設、道路整備の促進等、いずれも国土の保全開発に関するものとして、願意おおむね妥当と認め、これを議院の会議に付し、内閣に送付すべきものと決定いたしました。
 なお、名神高速道路高架下空地貸与等に関する請願については、請願者の願意が当該事業の被補償者に該当する場合においては妥当なるものと認めるとの意見書案を付することに決定いたした次第であります。
 以上御報告申し上げます。(拍手)
○副議長(平井太郎君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。
 名神高速道路高架下空地貸与等に関する請願については意見書案が付されております。
 これらの請願は、委員長報告のとおり採択し、内閣に送付することに賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
○副議長(平井太郎君) 総員起立と認めます。よってこれらの請願は、全会一致をもって採択し、内閣に送付することに決定いたしました。
     ―――――・―――――
○副議長(平井太郎君) この際、日程に追加して、
 運輸委員長報告にかかる国鉄野岩羽線建設等促進に関する請願外八十三件の請願を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○副議長(平井太郎君) 御異議ないと認めます。まず、委員長の報告を求めます。運輸委員長村松久義君。
  〔審査報告書は都合により追録に掲載〕
    ―――――――――――――
  〔村松久義君登壇、拍手〕
○村松久義君 ただいま議題となりました請願八十四件は、運輸委員会において審査の結果、いずれも願意おおむね妥当と認め、議院の会議に付し、内閣に送付するを要するものと決定いたしました。
 右御報告いたします。(拍手)
○副議長(平井太郎君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。
 これらの請願は、委員長報告のおとり採択し、内閣に送付することに賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
○副議長(平井太郎君) 総員起立と認めます。よってこれらの請願は、全会一致をもって採択し、内閣に送付することに決しました。
     ―――――・―――――
○副議長(平井太郎君) この際、日程に追加して、
 大蔵委員長報告にかかる清涼飲料、し好飲料の物品税改廃に関する請願外百六十二件の請願を一括しで議題とすることに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○副議長(平井太郎君) 御異議ないと認めます。まず、委員長の報告を求めます。大蔵委員長棚橋小虎君。

  〔審査報告書は都合により追録に掲載〕
    ―――――――――――――
  〔棚橋小虎君登壇、拍手〕
○棚橋小虎君 ただいま上程せられました大蔵委員会付託の請願につきまして、審査の結果を御報告申し上げます。
 請願第七号外百六十二件は、いずれもその請願おおむね妥当なものと認め、議院の会議に付し、内閣に送付すべきものと決定いたしました。
 以上御報告申し上げます。(拍手)
○副議長(平井太郎君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。
 これらの請願は、委員長報告のとおり採択し、内閣に送付することに賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
○副議長(平井太郎君) 総員起立と認めます。よってこれらの請願は、全会一致をもって採択し、内閣に送付することに決しました。
     ―――――・―――――
○副議長(平井太郎君) この際、日程に追加して、
 内閣委員長報告にかかる国家公務員の賃金引上げ等に関する請願外四百七十件の請願を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○副議長(平井太郎君) 御異議ないと認めます。まず、委員長の報告を求めます。内閣委員長河野謙三君。
    ―――――――――――――
  〔審査報告書は都合により追録に掲載〕
    ―――――――――――――
  〔河野謙三君登壇、拍手〕
○河野謙三君 ただいま議題となりました国家公務員関係の請願三十九件、恩給共済関係の請願四百二十九件、防衛関係の請願三件、以上合計四百七十一件の請願は、いずれもその願意おおむね妥当なものと認め、議院の会議に付し、内閣に送付すべきものと決定いたしました。
 以上御報告申し上げます。(拍手)
○副議長(平井太郎君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。
 これらの請願は、委員長報告のとおり採択し、内閣に送付することに賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
○副議長(平井太郎君) 総員起立と認めます。よってこれらの請願は、全会一致をもって採択し、内閣に送付することに決しました。
     ―――――・―――――
○副議長(平井太郎君) この際、日程に追加して、
 社会労働委員長報告にかかる、し尿処理場並びにじんあい焼却場設置事業費国庫補助増額等に関する請願外三百六十七件の請願を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○副議長(平井太郎君) 御異議ないと認めます。まず、委員長の報告を求めます。社会労働委員長高野一夫君。
    ―――――――――――――
  〔審査報告書は都合により追録に掲載〕
    ―――――――――――――
  〔高野一夫君登壇、拍手〕
○高野一夫君 ただいま議題となりました社会労働関係三百六十八件の請願は、社会労働委員会において審査の結果、いずれも願意妥当と認め、議院の会議に付し、内閣に送付すべきものと決定いたしました。
 以上報告いたします。(拍手)
○副議長(平井太郎君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。
 これらの請願は、委員長報告のとおり採択し、内閣に送付することに賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
○副議長(平井太郎君) 総員起立と認めます。よってこれらの請願は、全会一致をもって採択し、内閣に送付することに決しました。
     ―――――・―――――
○副議長(平井太郎君) 参事に報告させます。
     ―――――・―――――
○副議長(平井太郎君) この際、日程に追加して、
 委員会の審査及び調査を閉会中も継続するの件を議題とすることに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○副議長(平井太郎君) 御異議ないと認めます。
 本件は、ただいま報告いたしました各委員長要求のとおり決することに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○副議長(平井太郎君) 御異議ないと認めます。よって本件は、各委員長要求のとおり決しました。
 暫時休憩いたします。
   午後十時十八分休憩
     ―――――・―――――
   午後十一時四十一分開議
○議長(松野鶴平君) 参事に報告させます。
     ―――――・―――――
○議長(松野鶴平君) 休憩前に引き続き、これより会議を開きます。
 この際、日程に追加して、
 厚生省設置法の一部を改正する法律案、
 防衛庁設置法等の一部を改正する法律案、
  (いずれも内閣提出、衆議院送付)
 以上両案を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(松野鶴平君) 御異議ないと認めます。まず、委員長の報告を求めます。内閣委員長河野謙三君。
    ―――――――――――――
  〔審査報告書は都合により追録に掲載〕
    ―――――――――――――
  〔河野謙三君登壇、拍手〕
○河野謙三君 ただいま議題となりました二法律案につきまして、内閣委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。
 まず、厚生省設置法の一部を改正する法律案について申し上げます。
 本法律案は、衆議院において施行期日等について一部修正の上、本院に送付されたものであります。
 本法律案は、政府の管掌する社会保険事業並びに国民年金事業の現業事務をつかさどるため、厚生省の外局として社会保険庁を設置することとし、これに伴い、厚生省の内部部局たる保険局及び年金局の所掌事務に所要の変更を加えることとするほか、援護局の未帰還調査部の廃止、医療制度調査会の設置期間の一年延長、六百七十八人の定員増等の改正を行なおうとするものであります。
 当委員会における質疑の詳細は、会議録に譲りたいと存じます。
 質疑を終わり、討論もなく、採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
    ―――――――――――――
 次に、防衛庁設置法等の一部を改正する法律案について申し上げます。
 本法律案の改正点は、第一に、防衛庁設置法の一部を改正し、防衛庁職員の定員を、自衛官千九百十四人、非自衛官八百五十四人、合計二千七百六十八人増加すること、防衛庁本庁の建設本部と調達庁とを統合して防衛施設庁を新設すること。第二に、自衛隊法の一部を改正し、防衛施設庁の職員中、自衛隊の任務遂行に直接関連する職員は自衛隊員とすること、航空自衛隊に術科教育本部を新設すること、予備自衛官を二千人増加すること等であります。
 当委員会における質疑の詳細は、会議録に譲りたいと存じます。
 質疑を終わり、討論に入りましたところ、鶴園委員より社会党を代表して、防衛施設庁に統合される調達庁の職員の身分取り扱い等については、その職務の性質にかんがみ、次期国会において一般職とすることの附帯決議案が提出され、なお、本法律案については反対の旨の発言がありました。
 かくて、討論を終わり、本法律案について採決いたしましたところ、多数をもって原案どおり可決すべきものと決定し、次いで、鶴園委員提出の附帯決議案について採決いたしましたところ、これまた多数をもって当委員会の附帯決議とすることに決定いたしました。
 以上御報告申し上げます。(拍手)
○議長(松野鶴平君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。
 まず、厚生省設置法の一部を改正する法律案全部を問題に供します。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
○議長(松野鶴平君) 過半数と認めます。よって本案は可決せられました。
     ―――――・―――――
○議長(松野鶴平君) 次に、防衛庁設置法等の一部を改正する法律案全部を問題に供します。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
○議長(松野鶴平君) 過半数と認めます。よって本案は可決せられました。
     ―――――・―――――
○議長(松野鶴平君) この際、お諮りいたします。
 大蔵委員長棚橋小虎君、逓信委員長安部清美君から、それぞれ常任委員長を辞任いたしたいとの申し出がございました。いずれも許可することに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(松野鶴平君) 御異議ないと認めます。よっていずれも許可することに決しました。
     ―――――・―――――
○議長(松野鶴平君) つきましては、この際、日程に追加して、
 常任委員長の選挙を行ないたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(松野鶴平君) 御異議ないと認めます。
○鍋島直紹君 常任委員長の選挙は、その手続を省略し、いずれも議長において指名することの動議を提出いたします。
○天田勝正君 私は、ただいまの鍋島君の動議に賛成いたします。
○議長(松野鶴平君) 鍋島君の動議に御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(松野鶴平君) 御異議ないと認めます。
 よって議長は、大蔵委員長に永末英一君を指名いたします。
  〔拍手〕
 逓信委員長に金丸冨夫君を指名いたします。
  〔拍手〕
     ―――――・―――――
○議長(松野鶴平君) 第四十回国会は本日をもって終了いたしますが、議員諸君のうち半数の方々は来たる七月七日をもって任期を終えられますので、この際、議長といたしまして一言ごあいさつを申し上げます。
 国会も回を重ねること四十回に及び、この間、国権の最高機関として、広範多岐にわたって国政の審議に当たり、その使命達成に尽瘁し、民生の安定向上と国運の進展に大いに努めて参りましたことは、諸君とともにまことに喜びにたえないところであります。
 ここに、近く任期を終えられます諸君が、本院議員として残された御功績に対し、深甚の敬意を表しますとともに、不肖私が議長の職を汚しまして以来、今日まで諸君の示されました御厚情に対しまして、ここに心から感謝の意を表する次第であります。
 内外の諸情勢多端のおりから、諸君におかれましては、邦家のため、今後も一そう御自愛御健闘あらんことをお祈り申し上げまして、ごあいさつといたします。(拍手)
     ―――――・―――――
○議長(松野鶴平君) 一松定吉君から発言を求められております。発言を許します。一松定吉君。
  〔一松定吉君登壇、拍手〕
○一松定吉君 諸君、第四十回国会も本日をもって終了いたしまするが、ただいま議長より御丁重なるお別れのお言葉を頂戴いたしましたので、慣例により、年長者である私が、御一同にかわってごあいさつをいたしたいと思いまするから、どうぞ御同意をお願いいたします。(拍手)
 議長は、御存じのとおりに、すでに七十八才になる御老体にもかかわらず、非常な御精励の上、この国会を無事に終了することをわれわれをして得せしめられました、その御功績に対しましては、私どもは、深甚の敬意を表して、議長に感謝の意をささげます。(拍手)どうか議長におかせられましては、今後一そうお身体に御注意あそばされまして、国家のためにより以上に御尽瘁あらんことを特にお願いを申し上げます。(拍手)
 二百五十名の議員のうちで、その半数の百二十五名が本年七月七日をもって任期を満了いたしますが、われわれは、ひとつ一致結束して、さらに立候補して、みごとに当選の栄冠をになって、再びこの議場において議長からお祝辞をいただくような機会を作ろうではありませんか。(拍手)また、立候補されないお方も、どうかお身体をずいぶんお気をつけなさいまして、陰となり、ひなたとなって、われわれに御後援を賜わらんことをお願いいたします。(拍手)
 半数の百二十五名の方は、なお任期が三年間ありまするが、どうかお身体をお大事になさいまして、われわれが再びみごとに当選して、この議場に出まするまで、ひとつ十分に国家のために御尽瘁あらせられ、われわれとともに一そう国家のために働かれんことを特に私は希望いたします。(拍手)
 終わりに臨みまして、事務総長並びに事務局の諸君に対しまして、一言あいさつをいたしまするが、諸君が熱心にその職務に従事せられて、われわれに御協力せられたことに対して、ここに感謝の意をささげまして、ごあいさつといたします。
 まことにありがとうございました。(拍手)
○議長(松野鶴平君) これにて散会いたします。
   午後十一時五十三分散会
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