第042回国会 本会議 第7号
昭和三十七年十二月二十二日(土曜日)
   午前零時十八分開議
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 議事日程 第八号
  昭和三十七年十二月二十二日
   午前零時十分開議
 第一 昭和三十七年度一般会計補
  正予算(第1号)(前会の続)
 第二 昭和三十七年度特別会計補
  正予算(特第1号)(前会の続)
 第三 昭和三十七年度政府関係機
  関補正予算(機第1号)(前会の
  続)
 第四 地方公共団体の議会の議員
  及び長の選挙期日等の臨時特例
  に関する法律案(内閣提出、衆
  議院送付)
 第五 昭和三十七年度分の地方交
  付税の単位費用の特例に関する
  法律案(内閣提出、衆議院送付)
 第六 裁判官の報酬等に関する法
  律の一部を改正する法律案(内
  閣提出、衆議院送付)
 第七 検察官の俸給等に関する法
  律の一部を改正する法律案(内
  閣提出、衆議院送付)
 第八 国民金融公庫法の一部を改
  正する法律案(第四十回国会内
  閣提出、第四十一回国会衆議院
  送付)
 第九 石炭鉱業合理化臨時措置法
  の一部を改正する法律案(内閣
  提出、衆議院送付)
 第一〇 石炭鉱山保安臨時措置法
  の一部を改正する法律案(内閣
  提出、衆議院送付)
 第一一 産炭地域振興事業団法の
  一部を改正する法律案(内閣提
  出、衆議院送付)
 第一二 炭鉱離職者臨時措置法の
  一部を改正する法律案(内閣提
  出、衆議院送付)
 第一三 旧金鵄勲章年金受給者に
  関する特別措置法案(衆議院提
  出)
 第一四 一般職の職員の給与に関
  する法律等の一部を改正する法
  律案(内閣提出、衆議院送付)
 第一五 特別職の職員の給与に関
  する法律の一部を改正する法律
  案(内閣提出、衆議院送付)
 第一六 防衛庁職員給与法の一部
  を改正する法律案(内閣提出、
  衆議院送付)
 第一七 旧樺太引揚市町村吏員の
  退隠料等支給等に関する請願
 第一八 社会保険、国民年金に関
  する行政事務等の地方移管に関
  する請願
 第一九 ガス税撤廃に関する請願
  (三十二件)
 第二〇 大衆に関する料理飲食等
  消費税減免に関する請願(三件)
 第二一 バナナ室の防災措置に関
  する請願
 第二二 防犯燈設置助成に関する
  請願
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○本日の会議に付した案件
 一、日程第一 昭和三十七年度一般
  会計補正予算(第1号)(前会の
  続)
 一、日程第二 昭和三十七年度特別
  会計補正予算(特第1号)(前会の
  続)
 一、日程第三 昭和三十七年度政府
  関係機関補正予算(機第1号)(前
  会の続)
 一、予算委員長木内四郎君解任決議
  案
 一、議長不信任決議案
 一、副議長不信任決議案
 一、会期延長の件
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○議長(重宗雄三君) 諸般の報告は、朗読を省略いたします。
   ――――・――――
○議長(重宗雄三君) これより本日の会議を開きます。
 日程第一、昭和三十七年度一般会計補正予算(第1号)、
 日程第二、昭和三十七年度特別会計補正予算(特第1号)、
 日程第三、昭和三十七年度政府関係機関補正予算(機第1号)、
 以上三案を、前会に引き続き、一括して議題といたします。
   ――――・――――
○議長(重宗雄三君) なお、藤田進君外一名から、委員会審査省略要求書を付して、予算委員長木内四郎君解任決議案が提出されております。
 本決議案は、三案の報告者予算委員長に関するものでありますから、まず、これについてお諮りいたします。
 予算委員長木内四郎君解任決議案は、発議者要求のとおり委員会の審査を省略し、日程に追加して、これを議題とすることに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(重宗雄三君) 御異議ないと認めます。
 よって本案を議題といたします。
   ――――・――――
○議長(重宗雄三君) 田中茂穂君から、賛成者を得て、本案の議事における趣旨説明、質疑、討論その他の発言時間は、一人十分に制限することの動議が提出されました。
 よって、この時間制限の動議について採決をいたします。
 表決は記名投票をもって行ないます。本動議に賛成の諸君は白色票を、反対の諸君は青色票を、御登壇の上、御投票を願います。
 議場の閉鎖を命じます。氏名点呼を行ないます。
  〔議場閉鎖〕
  〔参事氏名を点呼〕
  〔投票執行〕
○議長(重宗雄三君) すみやかに御投票願います。――すみやかに御投票願います。――すみやかに御投票願います。――
 ただいま行なわれております投票につきましては、自後五分間に制限いたします。時間が参りますれば、投票箱を閉鎖いたします。すみやかに御投票願います。――すみやかに御投票願います。
 制限時間に達しました。投票箱閉鎖。
  〔投票箱閉鎖〕
○議長(重宗雄三君) これより開票いたします。投票を参事に計算させます。議場の開鎖を命じます。
  〔議場開鎖〕
  〔参事投票を計算〕
○議長(重宗雄三君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数     二百十票
  白色票     百三十九票
  青色票      七十一票
 よって本案の議事における趣旨説明、質疑、討論その他の発言時間は、一人十分に制限することに決しました。
     ―――――・―――――
  〔参照〕
 賛成者(白色票)氏名      百三十九名
      森 八三一君    渋谷 邦彦君
      牛田  寛君    沢田 一精君
      林   塩君    山高しげり君
      鬼木 勝利君    石田 次男君
      野知 浩之君    大竹平八郎君
      鈴木 一弘君    中尾 辰義君
      鳥畠徳次郎君    青田源太郎君
      赤間 文三君    浅井  亨君
      北條 雋八君    増原 恵吉君
      鈴木 恭一君    森部 隆輔君
      奥 むめお君    和泉  覚君
      上原 正吉君    古池 信三君
      松平 勇雄君    小林 篤一君
      二宮 文造君    小平 芳平君
      岩沢 忠恭君    河野 謙三君
      三木與吉郎君    佐藤 尚武君
      白木義一郎君    原島 宏治君
      野田 俊作君    木暮武太夫君
      太田 正孝君    笹森 順造君
      小林 英三君    中上川アキ君
      森田 タマ君    二木 謙吾君
      山崎  斉君    丸茂 重貞君
      源田  実君    栗原 祐幸君
      熊谷太三郎君    久保 勘一君
      亀井  光君    天埜 良吉君
      石谷 憲男君    植垣弥一郎君
      井川 伊平君    鹿島 俊雄君
      村上 春藏君    仲原 善一君
      中野 文門君    豊田 雅孝君
      天坊 裕彦君    竹中 恒夫君
      西田 信一君    鍋島 直紹君
      山下 春江君    山本 利壽君
      武藤 常介君    館  哲二君
      佐藤 芳男君    青柳 秀夫君
      平島 敏夫君    田中 茂穂君
      堀  末治君    藤野 繁雄君
      新谷寅三郎君    西郷吉之助君
      紅露 みつ君    杉原 荒太君
      小沢久太郎君    大野木秀次郎君
      寺尾  豊君    植竹 春彦君
      黒川 武雄君    西川甚五郎君
      井野 碩哉君    重政 庸徳君
      日高 広為君    大谷 贇雄君
      小西 英雄君    上林 忠次君
      田中 啓一君    温水 三郎君
      木島 義夫君    岸田 幸雄君
      山本  杉君    川上 為治君
      米田 正文君    谷口 慶吉君
      徳永 正利君    北畠 教真君
      金丸 冨夫君    松野 孝一君
      柴田  栄君    大谷藤之助君
      江藤  智君    稲浦 鹿藏君
      石井  桂君    吉江 勝保君
      井上 清一君    岡村文四郎君
      加藤 武徳君    剱木 亨弘君
      梶原 茂嘉君    小林 武治君
      高野 一夫君    吉武 恵市君
      高橋  衛君    草葉 隆圓君
      石原幹市郎君    小柳 牧衞君
      小山邦太郎君    林屋亀次郎君
      郡  祐一君    安井  謙君
      高橋進太郎君    木村篤太郎君
      津島 壽一君    迫水 久常君
      野本 品吉君    村山 道雄君
      長谷川 仁君    櫻井 志郎君
      田中 清一君    佐野  廣君
      後藤 義隆君    林田 正治君
      横山 フク君    白井  勇君
      近藤 鶴代君    斎藤  昇君
      下村  定君
    ―――――――――――――
 反対者(青色票)氏名      七十一名
      市川 房枝君    矢山 有作君
      野々山一三君    柳岡 秋夫君
      瀬谷 英行君    稲葉 誠一君
      吉田忠三郎君    渡辺 勘吉君
      林  虎雄君    大森 創造君
      豊瀬 禎一君    鶴園 哲夫君
      山本伊三郎君    武内 五郎君
      柴谷  要君    小柳  勇君
      大矢  正君    占部 秀男君
      光村 甚助君    大河原一次君
      大和 与一君    大倉 精一君
      戸叶  武君    椿  繁夫君
      米田  勲君    田中  一君
      藤原 道子君    木村禧八郎君
      永岡 光治君    松澤 兼人君
      阿具根 登君    岩間 正男君
      須藤 五郎君    鈴木 市藏君
      小林  武君    松本 賢一君
      佐野 芳雄君    杉山善太郎君
      高山 恒雄君    中村 順造君
      安田 敏雄君    千葉千代世君
      永末 英一君    基  政七君
      北村  暢君    横川 正市君
      鈴木  強君    阿部 竹松君
      藤田藤太郎君    相澤 重明君
      田上 松衞君    向井 長年君
      伊藤 顕道君    久保  等君
      藤田  進君    加瀬  完君
      亀田 得治君    田畑 金光君
      天田 勝正君    岡  三郎君
      成瀬 幡治君    小酒井義男君
      佐多 忠隆君    中村 正雄君
      村尾 重雄君    千葉  信君
      近藤 信一君    加藤シヅエ君
      岡田 宗司君    野溝  勝君
      曾禰  益君
   ――――・――――
○議長(重宗雄三君) これより発議者の趣旨説明を求めます。藤田進君。
  ―――――――――――――
  〔藤田進君登壇、拍手〕
○藤田進君 私は日本社会党を代表いたしまして、予算委員長木内四郎君の解任決議案に対する趣旨の説明をいたします。
 まず最初に、決議案文を朗読をいたします。
 以下、本提案に対しまして、八項目にわたりまして、具体的その理由を申し述べ、御賛同を得たいと思うものであります。(拍手)
 木内四郎予算委員長は、本院におきましてもきわめてその政治生活のきれいな、選挙区における評判もまことにりっぱであり、古来頭髪の薄い人は人柄がよいといわれておりますが、まさにこのうちの一人であろうかと、私ども評判に聞いていたところであります。そのような人が、なぜここに解任の決議案を上程するようなことをなされたか、これを十分お聞き取りの上で、御賛成をいただきたいわけでございます。私自身も、この参議院におきまして、予算委員会あるいは議運といったようなところで、多くの委員長とともに本院並びに委員会の運営に当たって参りました。ことに予算委員会は、その構成において、その他重要性におきましても、委員長の態度というものは、いろいろな面で影響を持つことは申し上げるまでもございません。私、いまだ浅い議員生活ではございますが、過去十年、私の記憶に残るところでは、いやしくも予算委員会が、あらかじめ理事会においてその時間割りを円満に決定をし、自後、理事会の経過と結果を委員会に報告し、了承を得ているものを、その後、会議の進行の途中で、突如として質疑打ち切りという、そういう手段をとられたかつての委員長について、いまだ思い出せないのであります。私は、この予算委員長が就任せられて、さらに過般の臨時国会、本第四十二国会を通じて、予算委員会の運営が適当でなかったということを申し上げるのではございません。そうであるならば、前国会で解任決議は当然出たでございましょう。あるいは予算委員会におきまして、早々委員長不信任がどなたかから出されたに違いございませんでしょう。確かに私も認めますのは、昨日予算委員会が持たれました三時前二十分ごろ、言い直せば二時四十分ごろ、何らか委員長の態度が疑わしくなって参りました。
 そこで、皆様方に御理解をいただきますために、今まで、少なくともこの四十二国会におきまする理事会運営等について、認識を深めていただきますために、二、三の具体的な事例を申し上げたいと思います。それは私どもは、この国会が日本社会党の要求に基づきますいわゆる石炭国会といわれております。もちろん私どもの予算委員会に付託せられました案件には、必ずしも石炭関係のみではございません。予算の内容については、十分皆様方も御調査になり、お読みになっていることと思います。公務員の給与の問題もある、あるいは災害関係の問題もある、あるいはまた各省庁にわたるそれぞれの予算第一次補正の内容でございます。このように重大な内容を持つ国会としては、あまりにもその会期において十二日間は短きに過ぎる。それだけに、予算委員会は、能率的に、しかも内容を深めて審議するということについては、与党といわず、野党といわず、その運営の衝に当たり委員長を補佐する理事としては、なみなみならぬ努力を要するのであります。ゆえに、しばしば理事会を持ちまして諸般の問題を協議いたしました中に、従来の慣行に従いまして、川上為治君等も含めまして慎重審議の結果、次のような時間割あるいは質疑順序をきめたのでございます。先臨時国会以来の慣例といたしまして、その会派勢力によって時間配分はしよう、また、その質疑順序は次のようにしよう、しからば全体の時間はどれほどあったらよいだろうか、このような観点から論議を進め、円満にそれらの事項がきまったわけであります。私どもは、およそ今月の十五日ごろ――衆議院のほうで予算委員会が順調にいけば、もし自由民主党並びに池田内閣がほんとうに真剣に議会の運営を考えて問題の処理に当たるならば、十五日ごろにはおそらく衆議院で予算委員会は議了せられるであろうというようなことが、自由民主党からも言われておりました。これに備えて、すでに日曜日、十六日の前にも、すなわち十五日にも、予算委員会理事会を持ちましていろいろ審議いたしました。当時は会期延長がある予想はもちろんございませんでした。私は、衆議院における自由民主党は、ややもすると、よくああいうことをやるのだから、今度も会期延長をするかもしれないという議論は出しましたが、最終的には、予定せられました会期末十九日、この十九日に、大体昼十二時過ぎること三十分、十二時半ごろに、まだ外は明るいはずです、このときに、予算委員会の質疑を終わり、かつ討論を終えて、予算委員会を終了しようという、めどを立てて、全体の時間割をいたしたわけであります。その結果、一日実質四時間の審議時間、こういたしまして、各会派に三百三十六分のトータル時間を割り振りまして、自由民主党が百三十六分、日本社会党百二十分、自余の会派が大体二十分、共産党が約十分といったように時間の配分をいたしますとともに、質疑の順序は、社会党、自民党、社会党、さらに公明会、第二院クラブ、民主社会党、社会党、社会党、共産党という、このワン・セットを一回わりとして逐次質疑を行なうのだ。私ども、もとよりこの案に満足はいたしませんでしたが、問題を円滑に円満に進めますために、この案を私どもも了解をいたしまして、衆議院から回ってくるであろう予算案に備えたわけであります。しかるところ、時間もございませんので詳しくは申し上げませんが、衆議院のほうではなかなか十六日の日曜日になっても予算案を送ってくるという事態にならない。本来、十七日の月曜日十時から開いて、会期末十九日に予算委員会は議了しようという考え方でございましたが、これが勢い衆議院のかようなる事態で影響を受け、十七日予定どおりこの予算案審議に入れなかったわけであります。
○議長(重宗雄三君) 藤田君、時間が参りました。
○藤田進君(続) それのみか、衆議院におきまするところの事態というものは、いやしくも憲法の第四章第四十一条にいう国会というものに対して重大なる問題を残すわけであります。しかるがゆえに、第二院といたしましては……。
○議長(重宗雄三君) 藤田君、時間が超過しております。
○藤田進君(続) 参議院は、この衆議院におきます事態を国民にかわって究明をするという、これまた重大な問題が追加されたのであります。(発言する者多し)かような事情のもとに、前段の問題として、私どもは別途に時間をとりまして、そして審議の進行をはかったわけでございます。しかし、順次やって参りますと、政府、大臣の出席が思わしくない、あるいはまた答弁が知らぬ存ぜぬということで、なかなか進行いたしませんために、ついに昨日、私どもは、まず劈頭、御承知のように、昨日は阿部委員を立てまして事態の究明をはかり、これが国民の前に納得のいく事情を明らかにいたしたいと思ったところでございます。
○議長(重宗雄三君) 藤田君、時間が超過しております。結論をお急ぎ下さい。
○藤田進君(続) ところが、(発言する者多し)ところが、この時間配分と質問順位というものにつきまして、特に公明会あるいは第二院クラブ、民主社会党から、社会党が、きょうも、あすもという発言では困るということになりまして、私どもは、社会党の時間を大幅に短縮をして、そして昨日十二時半に……。
○議長(重宗雄三君) 降壇を命じます。
○藤田進君(続) 昨日の十二時半に、一応社会党の質疑を終了いたしまして、自後、社会党は第二院クラブ等を含む三派に質疑の席を譲ったわけでございます。
 そこで、問題の核心に触れるわけでございますが、大内予算委員長がなぜ強行採決をされたかという問題でございます。私は三時前に、予算委員長に対しまして、文書と口頭で両々重ねて要求いたしましたのは、本日まだ割り当てた時間がかなり残されている、本来、会期末、明二十二日、この十二時半ごろ、ないし十三時に予算委員会を終われば、問題なく本会議に進行がはかり得るという考え方で、三会派の質疑が終わりましたあとは、暫時休憩するなり、予定されている。山本伊三郎君の……。
○議長(重宗雄三君) 藤田君、降壇を命じます。
○藤田進君(続) 質疑を継続するなり、何とかその辺を考えてもらいたいと、委員長に懇切な要請をいたしましたところ、自由民主党のほうも既定方針がございまして、大体民社党の質疑が終わったころ、あとの山本君、あるいは戸叶君、共産党の須藤君等の質問を残しまして……。
○議長(重宗雄三君) 降壇を命じます。
○藤田進君(続) 大谷藤之助君の動議によって質疑を打ち切るとの内意を伝えて参りました。私は、このことは非常に問題があるということで、諸般の党内における調整をはかり、協力をいたしましたが、ついに、皆さん御承知のとおり、強引なる予算委員会における打ち切りの措置をとられた次第でございます。この点がまず第二点の大きな問題なのでございます。
 あと八点ございますうち二点申し上げまして、六点残っておりますが、議場が非常に騒がしゅうございまして、私も申し上げにくい点がございます。議長におかれまして議場を整理していただくようにお願いを申し上げたいと思います。
  〔藤田進君降壇〕
○議長(重宗雄三君) 質疑の通告がございます。順次発言を許します。大矢正君。――大矢正君の登壇を求めます。
  〔大矢正君登壇、拍手〕
○大矢正君 私は、ただいま藤田議員提案による木内予算委員長解任決議案に対しまして、特にその趣旨とするところをこの際お伺いをいたしたいと思うのであります。ただ、特にこの点は議長にお願いしておきますが、私の質問の時間が十分間ということに制約されましたが、答弁の時間には制約がないと思いますので、そういう意味で、ひとつ、私の質問をする内容の具体的な点に触れられない問題については、ぜひただいまの提案者から詳細にわたってひとつ説明を願いたいと思うものであります。
 まず、私は提案者に対しまして、特に答弁を具体的にしてもらう意味で、項目を八つに分けまして質問をしたいと思うのであります。
 まず第一は、憲法の規定の上から参りまして、国会の地位というものは一体どういうものなのか、と同時に、また、委員長という立場における権限、そしてまた、その責任というものはどういうものなのか、ということをお伺いしたいのであります。
 第二番目は、新しい憲法のもとにおきます国会、特に予算委員会の運営の今日までの状況等について、この際、詳細に御説明を願いたいと思うのであります。
 三番目は、三十七国会以降、今回のこの国会までの予算委員会の運営の状況について承りたいと思うのであります。
 四番目は、衆議院の段階におきまして、予算委員会というものは一体どういう状況のもとに進められて参ったのか。同時にまた、参議院の予算委員会の実情について先ほど説明がありましたが、与党議員の喧騒をきわめるヤジのために、ついに聞き洩らしてしまいましたので、この点はひとつ詳細にお願いをしたいと思うのであります。
 次に第五点目は、予算案が参議院に送付をされまして、予算委員会が開会をされましてから今日までに、委員長並びに理事打合会は、どういう経過をたどり、そして今日こういう事態になったのかということを承りたいと思うのであります。
 第六点目は、木内予算委員長の予算委員会の今日までの運営の態度は一体どうであったかということを承りたいのでございます。(「りっぱだ」と呼ぶ者あり)りっぱならばけっこう、そのとおりお答えいただけば幸いでございます。
 次に第七点として、藤田議員は、なぜ一体、解任決議案を出さなければならなかったのか、その間の経緯をひとつお伺いをしたいと思うのであります。
 第八番目は、予算委員会に提出をされております案件と、特にその内容が、大内予算委員長の解任決議案と、一体どういう関係があるのかということを承りたいと思うのであります。
 私は、これから以下八項目にわたり私の質問内容を詳細に申し上げてみたいと思うのでありますが、ただその前に、私は、私も参議院に籍を置きましてから七年間になりますが、その間、大蔵委員会その他の委員会で、大内議員とは、しばしば一緒の委員会で過ごすことがありましたが、どうも私が今日まで受けている印象では、木内さんという人はそう悪い人ではないように実は感じているのであります。(笑声)そこで、私も、こういう人を不信任をするか信任をするか、解任決議案に賛成をするか反対をするかということになりますと、よほど慎重にその経過を聞いてからでなければ判断がつきかねますので、実は念を入れて承っているような次第であります。
 で、私は、まず一番最初に、木内予算委員長という人は今日までどういう経歴を経てこられた方かということを、先ほど来詳細にこの「要覧」を見て検討をしてみたのでありますが、生年月日は明治二十九年でありますから、私の計算に間違いのない限りは、今年は六十六才になっておると判断をしております。六十六才になられた、老齢の域に達しておられる木内さんでございますからして、委員会の運営につきましては、私ども若い議員とは異なって、相当熟慮と配慮をされているものと実は考えておるのであります。特に、また、この経歴書を見ますると、かつては勅選の貴族院議員として、また、大蔵省にありましては主計局長として、実に、過去の経歴を見る限りにおきましては、私はほんとうに尊敬をしなければならないような立場にあるわけでありますが、にもかかわらず、なおここで解任決議案を出すというからには、よくよくのことがあってのことだと実は思うのであります。
 一方また、先ほど解任決議案を提案いたしました藤田議員は、これまた昭和二十五年以来この参議院に籍を置きまして、議員として活躍をされている方でありまするからして、この藤田議員の考え方は、今までの経過を見ても、私は決してそう間違った提案をする人ではないと実は考えております。したがいまして、そういう立場から申しますれば、私は、やはりこの提案の趣旨というものの根本的な考え方が一体どこにあるのかということを詳細に承らなければならないのであります。
 そこで、第一点の委員長の権限と、それから、その責任について質問をしたいと思うのでありますが、国会法を見ますると、委員長は役員である、院の構成にとっては欠くことのできない役員であるということになって参りますれば、一党に偏することなく、公平な立場において委員会の運営をしなければならないのではないかと考えているのでありますが、はたして今日まで、大内委員長は公平に予算委員会を運営してきたのかどうかという点について、さらに念を押して藤田議員に私はお伺いをしなければならないのであります。
○議長(重宗雄三君) 大矢君、時間が参りました。
○大矢正君(続) なぜこういう質問をするかと申しますと、昨日の石炭対策特別委員会におきまして、自民党の委員長が、議員の本来の権利である討論まで省略して、一挙に法案の可決をはかったという、この経過があるからであります。私は、この石炭対策委員会における採決と同様なことがあの予算委員会の中で行なわれたのかどうか、もしそうだといたしますれば、院の役員としてはまことに不適格であるといわなければなりません。
○議長(重宗雄三君) 大矢君、時間が参りました。結論をお急ぎ下さい。
○大矢正君(続) 私は、この際、正確に予算委員会における経過というものを述べてもらわなければならないのであります。
○議長(重宗雄三君) 大矢君、時間を超過しております。結論をお急ぎ下さい。
○大矢正君(続) 私は、まだまだ申し上げなければならない数々の点がありますが、議長からやめるようにという注意がございますので、提案者のほうに、具体的に私の考えと気持に合うようなお答えをいただくことを最後にお願いをして、質問を終わります。(拍手)
  〔藤田進君登壇、拍手〕
○藤田進君 ただいま大矢議員より八点にわたりまして質疑がございました。このいずれも、重要、かつ、ごもっともな点でございます。また、趣旨説明におきまして議場いろいろ騒がしくもあり、申し上げたことも聞き取りにくい点もあったかと思います。八点にわたる趣旨説明に対して二点のみしか申し上げておりませんので、御質疑が出ることもやむを得ないと思うのであります。政府であれば政府委員に答弁させるところでございましょうが、私、直接御答弁を申し上げたいと思うのであります。(笑声)
 その第一点をお伺いいたしますと、憲法上、国会はどういう地位にあって、そのうちで特に予算委員長の権限がどういうものか、これはおそらく大矢議員御承知ないことはないと私は思うのであります。提案者がそういうことを知っておるかどうかという点も確かめてみたいのではないかと思うのであります。私の記憶では、たしか昭和二十年――一九四五年でございましたか、八月の十五日、関西方面ではあの暑い夏のお盆の最中、わが国でも初めて天皇陛下が玉音朗々とラジオ放送をせられまして、終戦――言いかえれば敗戦を告げられたのでございます。その後マッカーサー元帥等が厚木に降り立ちまして以来、わが国は、口を開けば民主主義、産業の民主化であるとか、教育の民主化であるとか、いろいろ唱えられ、そうして経過を経まして、御承知の昭和たしか二十一年十一月三日の公布で、翌年の五月三日に憲法が施行されたと記憶しておるのであります。時の内閣総理大臣は、「お答えいたしません」なんて――、よく有名でございましたあの吉田茂さんでございます。あのときに、わが国の憲法が、民主主義、平和主義、こういったこと等を根幹に作られて、今相当改正したいなんという声もございますけれども、この中の第四章に国会という章がございます。この第四十一条に、国会は、国権の最高の機関であるというようなことを書かれておりますが、以下四十二条、三条へと、こまかく、国会の地位、権限、特に重要な点におきましては、本会議においてこれこれは三分の二の議決を必要とするといったようなこと等が書かれておりますが、この一貫した民主政治という精神を通して、国会法は受け継ぎまして、予算委員長を初め、御承知の常任委員会あるいは特別委員会委員長を共通する、あるいは議長を含む院の役員としての権限とその責務等が、書いてあるのでございます。また、これにかわるべき国会法のほかに規則があり、さらに長年積み重ねてきた合理的慣行、先例、特に事務局は重要視いたしまして、先例録を作って私ども議員の手元に届けているところでございます。これらの憲法から発しましたもろもろの規定なり慣行に基づいてのみ、委員長というものは委員会の運営がなし得る。昨日、石炭委員会における委員長のおやりになりましたことを、私はちょうど予算委員会の会議の最中に聞きましたが、問答無用、討論はさせないでこれを採決に付するなどということは、明らかに問題がございます。同様に、予算委員会におきましても、その権限と責任にもとる点が多くございました。それは毎日あったのじゃない。きのうの三時三十三分ごろからだんだんと、委員長が少し背景の圧力に屈したのかどうか、まだ調査する時間がございませんが、しかしながら、現実は、その権限、責任にもとる、このように第一点についてお答えをいたす次第でございます。なお、御不明な点がございますれば再質問等で明らかにいたします。
 第二の、新憲法下における国会、特に予算委員会の運営の状況でございます。私は、かつての貴族院議員時代というものを議席を持っての経験がございません。大内四郎委員長は、勅選議員として貴族院議員の経験を持たれた、いわばわれわれの大先輩というべき人でありましょう。そこで質問者は、おそらく新憲法下に限定して、時間の都合もあり、お尋ねになったことと思うのであります。この新憲法下におきまして、少なくとも大先輩でおられます二十二年以来の議員の方々が詳しいでしょうが、私どもが議席を持ちましてからも、先ほど趣旨説明でも申し上げましたように、いやしくも予算委員会が他の委員会で例を見ない質問時間をきめて、その質疑順位をきめて、これでいこう、そうしよう、委員長を含め、きめましたその運営というものが、申し合わせというものが、破られたということは、寡聞にしてまだ聞いていないのでございます。ことに、今度の場合、木内委員長が大体本日の午後三時三十三分ごろ、どうも気配が……(「きのうだよ」と呼ぶ者あり)なるほど、間違えますね、こう深夜国会をやりますと。きのうだそうでございますが、この三時三十三分ごろから、どうもおかしくなって参りまして、ついに新憲法下における国会、特に予算委員会の運営は、先例を見ないまでの混乱もございましたし、将来に大きく悪影響を持つという点において、はなはだ遺憾であると思うのであります。
 第三の点は、第三十七国会以降、この四十二国会までの予算委員会の運営の状況、すなわち、もっとこまかくということでございます。先ほど一部については申し上げましたが、この四十二国会におきます運営は、きわめて当初の段階、明けまして昨日の三時前後ころまでは、実にスムーズに私は行ったものと理解をいたすのであります。与党の四名の理事の方々も、あるいはまた公明会の方々も、第二院クラブの方々も、民主社会党の方々も、共産党の方々も、よく協力せられまして、私ども微力ではございますが、及ばずながら議事進行に協力をいたしまして、実に見るからに円満であり、能率的にやって参りましたが、しかし、この雰囲気というものが、自主民主党のほうの、突如として民主社会党田畑金光君の質疑終了ころに、どなたでございましたか、大谷藤之助君であったかと思いますが、質疑打ち切りの動議を出すと、自後云々という情報がございまして、私どもは特にそのようなことのないように、こうして円満にきた予算委員会であり、間もなく、今月の二十四日からは第四十三回通常国会を迎えるわけであります。特に昭和三十八年度一般会計予算等を含む、おそらく二兆八千億をこえるでございましょう、その他、特別会計等々を含めます膨大な、重要な案件が予算として出されるわけで、ここに予算委員会のトラブル、あと味の悪いものを残すということは、与党にとっても野党にとっても、ましてや国民にとって不幸なことであるから、強引なそういった採決等をしないでもらいたいということを申し上げ、かつ、委員長に対しましても、そのことをしばしば私ども協力補佐いたします立場から進言をいたしました。しかし、本来、今質疑者も申されましたように、りっぱな人柄の木内委員長でございましても、真に議会の運営に通じておられる方々ならわかりますように、大内委員長みずからが妥当なりと判断せられましても、なかなかそうは参りません。特に予算委員会の、御承知のように与党の委員の方々は、きわめて練達の士ぞろいでございます。
○議長(重宗雄三君) 藤田君、時間が超過いたしました。
○藤田進君(続) かつて予算委員長をせられ、国務大臣をせられ、あるいは議院運営委員長をせられ、その道のべテランでございます。理事といえども後列のほうに参りまして相談をし、なかなかうまく参りません。いわば簡単に申し上げますれば、そういった与党の圧力というか、突き上げというか、そういうものがあの木内委員長をして誤らしめたと言っても間違いではないのではなかろうか、このように言う人もあるのでございます。
 そこで私は、第四の、衆議院段階における予算委員会の状況……。
○議長(重宗雄三君) 藤田君、時間が超過いたしております。
○藤田進君(続) 予算委員会の実情について問題といたしたいと思います。これにつきましては、あらかじめ私どもは、衆議院の予算委員会におきます実情というものは……
○議長(重宗雄三君) 藤田君、時間が超過しております。
○藤田進君(続) 事務局から資料の提出をいただいておるのであります。これを見ますというと、衆議院における予算委員会の段階というものは、これはもう問題になりません。民主政治、議会政治のモデルにはなりません。一党独裁のように自由民主党だけで単独に審議をされておるのでございまして、およそ良識の府と言われる参議院におきまして見本になるような衆議院予算委員会ではございませんで、これとの関連あるものは何かということですが……
○議長(重宗雄三君) 藤田君、時間が超過しております。
○藤田進君(続) この要望が参議院予算委員会に衆議院の余波として持ち込まれていることは、これは明らかでございます。
○議長(重宗雄三君) 藤田君、時間が参りました。降壇を命じます。
○藤田進君(続) あと、第五から六、七、八は簡単に申し上げたいと思うのであります。(「時間だ」と呼ぶ者あり、その他発言する者多く、議場騒然)時間が参りましたか。ちょうど十分になったようでございますから、まことに残念ですが、またの機会に譲りたいと思います。
 これをもちまして御答弁にかえる次第でございます。(拍手)
○議長(重宗雄三君) 小柳勇君。
  〔小柳勇君登壇、拍手〕
○小柳勇君 私も、ただいま上程されておりまする予算委員長大内四郎君に対する解任決議案に対して、提案者の藤田進君に質問をいたさんとするものでございます。私は、以下五点につきまして要領よく簡潔に質問いたしまするので、私が納得するまで十分に御答弁を願いたいと思うところでございます。
 私も予算委員でございまして、昨日以来……(「小柳さん、ヤジったらやめて下さい、聞こえないから」と呼ぶ者あり)ヤジがありますと、せっかくの私の質問が提案者に聞こえませんので、発言を中止いたしますから、ヤジをしないようにお聞き取り願いたいと思います。――予算委員会で、きのうから慎重に審議いたしました。それは、今、石炭問題は七万数千名の労働者の首を切り、産炭地の数百万の方は地方財政の逼迫のために困窮のどん底にあるという、重大な問題に当面している。この当院の中にも産炭地出身の議員もおられ、衆議院にもたくさんおられるが、なぜ一体あれまで行った問題が妥結に至らなかったかという問題を持ちながら、予算委員会で慎重に討論に参加いたしたところでございます。昨日も関連質問を何回か要求いたしましたが、発言を許してくれない。同僚議員である占部委員は三十六回も発言を要求しておる。しかるに、委員長が一回も発言を許さなかった。顔を見ればそう悪い顔ではないので、帰りましてこの要覧を見ますというと、経歴はまことにりっぱでございます。長野県選出自由民主党と書いてある。ところが、社会党や民主社会党や公明会などは、その党を言えば性格がはっきりわかりまするが、自由民主党だけではどうも性格がわからぬ。したがって、私が藤田委員に質問いたしまする第一の質問点は、一体、予算委員長の木内四郎君は自由党の何派であろうか、これが第一の質問でございます。と申しまするのは、せっかくわが党の代表と自由民主党の代表とが真剣に話し合いまして、産炭地の振興と石炭労働者の生活安定のためにせっかく前向きの姿勢で妥結に至りましたその結論が、派閥の突き上げによってこれが破棄されたと、われわれは新聞で見ている。特に最後の段階に至りまして、幹事長室には各派の師団長が、でんとすわり込んで、幹事長の身動きならぬようにカン詰にしたということを、某紙は報道している。このような、政党政治である日本の政治が、今政権を持っている与党と第一党である野党の代表が話し合いましたその話が、派閥の突き上げによって破壊するとするならば、一体、日本の政党政治はどこに根源があるのでございましょう。したがって、もし私が話を進めるならば、この院内におられる福岡県や北海道選出の議員諸公は、あの産炭地の惨状を知っていられるはすだ。衆議院の諸君も知っているはずだ。なぜ妥結するまで池田総裁に話をしない。野党が話す前に、なぜ与党の諸君が話しをしない。したがって、私は第一点に、きのう、きょうの予算審議の実情を見ますと、委員長といえども、ある派閥によって引き回されている印象を受けましたので、この第一点の質問をいたすところでございます。藤田議員は、ひとつよく調べていただきまして、どの派に属して、だれから突き上げられてこれが破壊したか、お調べ願いたいところでございます。これが第一点でございます。
 第二点は、今、石炭問題解決のために臨時国会が召集されて論議いたしておりまするが、との参議院の予算委員会こそが、この臨時国会におけるただ一つの審議機関でございました。衆議院が単独審議によって十分論議されておらない。一体、石炭問題はどの程度までこの臨時国会で論議されたか、これが藤田議員に対する第二の私の質問でございます。
 第三点は、この臨時国会は、石炭問題と同時に公務員の給与問題でございます。一体、給与問題は、どこで、だれが、どのように論議したでございましょうか。毎年々々、人事院の勧告は無視され、また、公労協などの準公務員の諸君は、二・二の期末手当よりもいろいろの面で優遇されている。この政府機関に働いている諸君に期末手当を何とかしてくれと言って、切なる要求をいたしている。それも一顧だにされないまま、論議されないまま、これは原案として通過しようとしている。こういうことは、われわれは生活がまことに苦しい、その苦しさを味わっているがゆえに、もう少し慎重に公務員給与の問題を論議されなければならなかったと考えるところであります。予算委員会では論議されたかどうか、藤田議員に質問いたすところでございます。
 また、第四は日韓会談の問題でございますが、朝鮮半島が二つに分かれておりまして、南朝鮮とだけ話が進みつつある。今、皆さん、町に立ち寄って話を聞いて下さい。今度の石炭問題のためにはわずかに三十一億しか考えない政府が、二千億の金をただやったり貸したり、そういうことで話をつけようとしているではないかといって、池田内閣に対する不満と不信が怒濤のように渦巻いている。この日韓会談に対しては、一体どこでだれが論議したでありましょうか。政府の考え方だけで一方的に進めていって、国民を、ほとんど、つんぼさじきにしながら、問題が進んで参りました。私は、この臨時国会の中で重要なただ一つの機関であった参議院の予算委員会で、もし木内委員長が本心から国民を愛し、国を愛し、国の将来を考えるならば、いま少し日韓会談についても質問する時間は与えるべきであった。会期はきょうまでであります。きのうのお昼になって質疑打ち切りを、朝早くから計画している。こういうような重要な……
○議長(重宗雄三君) 小柳君、時間が参りました。
○小柳勇君(続) しかも……(発言する者多し)最前申しましたように、ヤジがありますと質問が提案者に聞こえないから、発言を中止いたしております。したがって、(発言する者多し)ちょっと待って下さい。いましばらくでありますから、ちょっと静粛に願います。
 きょう予算委員会の最後のときに、外務大臣がおらなかった。したがって、わが党の代表である松澤委員は、外務大臣の帰るのを待って、どこに行っていたか聞いたところが、日韓会談の話が進んでいるのではないか、重要な国の審議……
○議長(重宗雄三君) 小柳君、時間が過ぎております。結論をお急ぎ下さい。
○小柳勇君(続) 国会の論議をよそにして日韓会談を進めることは、国民として私どもは断じて許すことができないと考えているところであります。
 このような予算委員長は、私は、木内四郎委員長に対して今解任決議を出されることは、まことに不本意であります。大先輩でありますから、不本意でございますが、藤田議員が涙をふるってここに解任決議案を出しておられる。したがって、慎重に審議するために、以上五つの点を出しまして、藤田議員の答弁を求めんとするものであります。(拍手)
  〔藤田進君登壇、拍手〕
○藤田進君 お答えいたします。
 まず第一点は、自由民主党の派閥の状態と木内委員長との関連についてであったと思うのでございます。質問者の時間の都合等で、どの辺の派閥かと、衆議院段階、参議院段階という点についても、十分確かめた上で御答弁申し上げるのが至当でございましょうが、まず、参議院におきまする自由民主党の派閥と木内委員長との関係と理解をいたしまして御答弁いたしたいと思います。それでよろしゅうございますか。いいですね。――私、国会審議に非常に熱心だという評判をいただいておりますように、毎日勉強いたしておりますので、実はこまかい派閥の事情はよくわかりません。ただ、一般的、概念的に申し上げまして、大内四郎予算委員長は、私は本来ならば、あの戦前以来の政治家でもございますし、その経歴といい、また選挙の安定性といい、どこから見ても、こういう人は、もう、とっくに、もちろん入閣されまして、場合によれば、今をときめく総理大臣の地位につかれる方ではなかろうかと、かように思うものでございますけれども、しかし、近来、政治というものは、ただそれだけではなかなか総理大臣の「いす」は回ってはこないようにもいわれているところでございます。このような事情から見ますと、私自身、大内委員長がどの派閥に属されているかわからないくらい、まあ派閥色は濃厚でないような感じを受けるのでございます。今回、七月組閣当時から考えてみましても、入閣される方々が必ずしも力量、手腕、人物ということだけでもないのじゃないか、といったようなことを書いているものを読んだこともございます。そのようなことから考えまして、派閥の有力なメンバー、師団長としてはもとより、濃厚な派閥という関係でこのような事態を起こされたというふうには、提案者は理解をいたしていないのでございます。むしろそうではなくて、もし自由民主党に派閥ありとするならば、そのオール派閥の突き上げが結集いたしまして、予算委員長をかくあらしめたと申し上げたほうが至当かと思うのでございます。
 しかしながら、それでは木内委員長に直接的判断の誤りがなかったかと申しますと、私は、それのみによっては、木内委員長に対するこの提案を取り上げたり、皆さんに対して御賛成を求めているという、そういうことについて言葉が足りないと思うのでございます。およそ院の委員長、特に予算委員長は、自分たちは政党人としての反面を持っております。また、院の役員として重要な中立公平な立場を持っていると考えなければなりません。このような立場、権限と照らし合わせてみますると、結局オール派閥であろうが何であろうが、与党であろうが野党であろうが、正しいと信ずる国会運営について、その先例、慣行、憲法、国会法あるいは参議院規則等々に照らしてもとらない判断をするのが、これが名委員長であり、真の人物、政治家と言わなければなりません。この点にいささか欠けていたという点が、むしろ問題であろうと思うのであります。この木内委員長がついに採決をするという段階は、必ずしも木内委員長が発意し、そして議場にこのような事態を起こしたのではなくて、本来は、自由民主党のほうから動議という形で出されまして、これを受けた委員長は、私であるならば――私も、かつて内閣委員長の当時、事態がございました。防衛庁設置法その他ございましたが、議場が喧騒になり、話し合いで進んでいるみずからの委員会の会議というものが、突如として正常な姿から破られようとするときには、委員長は、その権限において、暫時休憩をいたしまして、理事の参集を求めて自後の対策を講じるのが、賢明なる委員長の措置であろうと私は信じて、今日までおるのであります。むしろこの点が非常に悪例を残し、また、かようなことが天下を通るということになりますれば、他の委員長にも波及をするだろうと私は思うのであります。
 第二の点、石炭問題等についてかくかくの重要性を持っているが、論議されたかどうかでございます。私ども社会党の立場は、百三十八分、この時間内でうまく繰り合わせまして、当面緊急重要な問題となっているこの石炭問題、さらに公務員給与の問題、あるいは木内さん、あるいは日本社会党の羽生さん等々が出ておられます長野方面を中心とする災害復旧費の問題、あるいはまた、予算と関連を持つ外交関係、内政、経済等々について、十分論議し得る、不満足ながら百三十八分でやり得るそれぞれ質疑者をきめまして、阿部竹松委員、あるいは戸叶武委員、あるいは山本委員、豊瀬委員等々をきめて、時間配分をいたしたのでございましたが、石炭問題、あるいはその他自余の重要問題が、必ずしも十分なる審議ができたかと、ここで問われますと、決して十分にできていないどころか、きわめて不満足でございました。石炭問題については、他会派多くの皆さん方から触れられてはおりますけれども、その内容において、持ち時間において不徹底であることは、これは否定することができないのでございます。いわんや、当面する公務員給与につきましては、公明会の鈴木さんのほうから若干触れられております。これとて手持ち時間が三十九分でございました。こういう時間で広範な国政一般に対しての論及でございますので、公務員給与に十分とは言えないかとも思うのであります。あるいは社会党の松澤兼人委員が、討論等を通じて、かなり鋭く政府に突っ込んだ意見をしての討論もございましたが、おしなべて、これらの問題についての論議が不十分であったことは、ここに率直に申し上げざるを得ないのであります。
 第三の点は、給与問題についてはどうかということでございますが、特に給与問題を質疑の点としてあげられておりますのは、いよいよこうして年末も迫り、人事院勧告が五月一日からというのに、十月一日、こういった大きなズレを持っているし、かつ、人事院の勧告それ自体に問題があるし、また、年末手当等についても、いろいろ民間産業との関係等々、問題があるという点から、ここに、この点が論議、審議されたかという御心配であろうかと思うのでございます。日本社会党委員等初め、この給与問題については、特に熱心な質疑等の用意をされておりましたことは、私もこの目で見ているところであります。しかしながら、何しろ昨日三時過ぎころから打ち切りといったようなことになりまして、結論的には、本日まだ時間を残しての予算委員会の緊急かつ強引不当な打ち切りでございましたために、給与関係もきわめて不十分のまま過ごしてきたと申し上げなければなりません。(発言する者多し)
 期末手当についてでございます。期末手当は、所得の低いものにとりましては、これは年明けての十万円よりも、年が明けないこの年末を控えて、子供にもあるいは新しい靴の一足も買ってやりたい、娘にもえり巻きの一つも買ってやりたい、毛糸ですいた手袋でも買ってやりたい、そういう気持は親心でございます。多くの公務員あるいは公労関係の方々が、期末手当自身、今日不景気とはいいながら……。
○議長(重宗雄三君) 藤田君、時間が参りました。
○藤田進君(続) 民間産業においては、いろいろ公務員に対比いたしますと、あるいは平均六万円であるとか、ある産業は七万円、十万円という年末手当でございます。これに引きかえて、せめてプラス・アルファでもつけまして、年明けての十万よりも、当面の一万という姿で支給いたしますのが至当かと思うのでございます。しかしながら、これまで時間の関係でなかなか問題があったのでございます。
○議長(重宗雄三君) 藤田君……。(発言する者多し)
○藤田進君(続) さらに第五点、これが最後でございます。
 最後の点は、新聞等でいろいろ伝えられている日韓会談についてどうかということでございます。これにつきましては、日本社会党戸叶委員から若干触れられておるところであります。しかしながら、これ自体は、大平外務大臣の答弁自体が全然前に進まない、内容について。何ら日韓会談に対する内容を発表しない、こういう態度を一貫して持ちましたこととあわせて、日韓会談に対する質疑は実を結んでおりません。もし昨日、当初の予定のように……。
○議長(重宗雄三君) 藤田君の降壇を命じます。
○藤田進君(続) 十三時まで審議をしたならば、これは、もっともっと日韓会談に対します質疑について、内容に触れることができたであろうと考えているのでございます。
○議長(重宗雄三君) 藤田君の降壇を命じます。
○藤田進君(続) 以上きわめて簡単ではございましたが、答弁にかえる次第でございます。
   ――――・――――
○議長(重宗雄三君) 田中茂穂君から、成規の賛成者を得て、質疑終局の動議が提出されました。
 これより本動議の採決をいたします。本動議の表決は記名投票をもって行ないます。本動議に賛成の諸君は白色票を、反対の諸君は青色票を、御登壇の上、御投票を願います。
 議場の閉鎖を命じます。氏名点呼を行ないます。
  〔議場閉鎖〕
  〔参事氏名を点呼〕
  〔投票執行〕
○議長(重宗雄三君) すみやかに御投票を願います。――すみやかに御投票願います。――すみやかに御投票願います。
 ただいま行なわれております投票につきましては、自後五分間に制限いたします。時間が参りますれば投票箱を閉鎖いたします。――すみやかに御投票願います。――すみやかに御投票願います。
 制限時間に達しました。投票箱閉鎖。
  〔投票箱閉鎖〕
○議長(重宗雄三君) これより開票いたします。投票を参事に計算させます。議場の開鎖を命じます。
  〔議場開鎖〕
  〔参事投票を計算〕
○議長(重宗雄三君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数    百九十七票
  白色票     百三十一票
  青色票      六十六票
 よって質疑は終局することに決しました。
     ―――――・―――――
  〔参照〕
 賛成者(白色票)氏名      百三十一名
      森 八三一君    渋谷 邦彦君
      牛田  寛君    沢田 一精君
      林   塩君    山高しげり君
      鬼木 勝利君    石田 次男君
      野知 浩之君    鈴木 一弘君
      中尾 辰義君    鳥畠徳次郎君
      青田源太郎君    加賀山之雄君
      浅井  亨君    増原 恵吉君
      鈴木 恭一君    森部 隆輔君
      和泉  覚君    上原 正吉君
      古池 信三君    松平 勇雄君
      市川 房枝君    小林 篤一君
      二宮 文造君    小平 芳平君
      岩沢 忠恭君    河野 謙三君
      三木與吉郎君    佐藤 尚武君
      白木義一郎君    辻  武寿君
      野田 俊作君    木暮武太夫君
      太田 正孝君    笹森 順造君
      小林 英三君    中上川アキ君
      森田 タマ君    二木 謙吾君
      山崎  斉君    丸茂 重貞君
      源田  実君    栗原 祐幸君
      熊谷太三郎君    久保 勘一君
      川野 三暁君    亀井  光君
      天埜 良吉君    石谷 憲男君
      植垣弥一郎君    井川 伊平君
      鹿島 俊雄君    村上 春藏君
      仲原 善一君    中野 文門君
      豊田 雅孝君    天坊 裕彦君
      西田 信一君    鍋島 直紹君
      山下 春江君    山本 利壽君
      武藤 常介君    館  哲二君
      佐藤 芳男君    青柳 秀夫君
      平島 敏夫君    田中 茂穂君
      堀  末治君    藤野 繁雄君
      新谷寅三郎君    西郷吉之助君
      紅露 みつ君    小沢久太郎君
      寺尾  豊君    植竹 春彦君
      黒川 武雄君    西川甚五郎君
      井野 碩哉君    重政 庸徳君
      日高 広為君    大谷 贇雄君
      小西 英雄君    上林 忠次君
      田中 啓一君    温水 三郎君
      木島 義夫君    岸田 幸雄君
      谷村 貞治君    山本  杉君
      川上 為治君    米田 正文君
      谷口 慶吉君    徳永 正利君
      北畠 教真君    金丸 冨夫君
      松野 孝一君    柴田  栄君
      大谷藤之助君    江藤  智君
      稲浦 鹿藏君    石井  桂君
      吉江 勝保君    塩見 俊二君
      井上 清一君    岡村文四郎君
      加藤 武徳君    梶原 茂嘉君
      高野 一夫君    吉武 恵市君
      高橋  衛君    草葉 隆圓君
      石原幹市郎君    小柳 牧衞君
      小山邦太郎君    郡  祐一君
      安井  謙君    高橋進太郎君
      野本 品吉君    村山 道雄君
      長谷川 仁君    櫻井 志郎君
      田中 清一君    佐野  廣君
      後藤 義隆君    林田 正治君
      横山 フク君    白井  勇君
      斎藤  昇君    下村  定君
      高山 恒雄君
    ―――――――――――――
 反対者(青色票)氏名      六十六名
      矢山 有作君    野々山一三君
      柳岡 秋夫君    瀬谷 英行君
      稲葉 誠一君    吉田忠三郎君
      渡辺 勘吉君    林  虎雄君
      大森 創造君    豊瀬 禎一君
      鶴園 哲夫君    山本伊三郎君
      武内 五郎君    柴谷  要君
      小柳  勇君    大矢  正君
      光村 甚助君    大河原一次君
      大和 与一君    大倉 精一君
      戸叶  武君    椿  繁夫君
      米田  勲君    藤原 道子君
      木村禧八郎君    永岡 光治君
      松澤 兼人君    阿具根 登君
      岩間 正男君    須藤 五郎君
      鈴木 市藏君    小林  武君
      松本 賢一君    佐野 芳雄君
      杉山善太郎君    中村 順造君
      安田 敏雄君    千葉千代世君
      永末 英一君    基  政七君
      北村  暢君    横川 正市君
      鈴木  強君    阿部 竹松君
      藤田藤太郎君    相澤 重明君
      田上 松衞君    向井 長年君
      伊藤 顕道君    久保  等君
      藤田  進君    加瀬  完君
      亀田 得治君    田畑 金光君
      天田 勝正君    岡  三郎君
      成瀬 幡治君    小酒井義男君
      佐多 忠隆君    村尾 重雄君
      千葉  信君    近藤 信一君
      加藤シヅエ君    岡田 宗司君
      野溝  勝君    曾禰  益君
   ――――・――――
○議長(重宗雄三君) 岡三郎君から、賛成者を得て、暫時休憩の動議が提出されました。
 これより本動議の採決をいたします。
 表決は記名投票をもって行ないます。本動議に賛成の諸君は白色票を、反対の諸君は青色票を、御登壇の上、御投票を願います。
 議場の閉鎖を命じます。氏名点呼を行ないます。
  〔議場閉鎖〕
  〔参事氏名を点呼〕
  〔投票執行〕
  [議長退席、副議長着席〕
○副議長(重政庸徳君) すみやかに御投票を願います。すみやかに御投票を願います。
 ただいま行なわれております投票…(発言するもの多く、議場騒然)……制限いたします……(「聞こえないぞ」と呼ぶ者あり、その他発言する者多く、議場騒然)……すみやかに御投票を願います。――すみやかに御投票を願います。
  〔副議長退席、議長着席〕
○議長(重宗雄三君) すみやかに御投票願います。――すみやかに御投票願います。
 制限時間に達しました。投票箱を閉鎖いたします。
  〔投票箱閉鎖〕
○議長(重宗雄三君) これより開票いたします。投票を参事に計算させます。議場の開鎖を命じます。
  〔議場開鎖〕
  〔参事投票を計算〕
○議長(重宗雄三君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数    百九十一票
  白色票      五十六票
  青色票     百三十五票
 よって本動議は否決せられました。
     ―――――・―――――
  〔参照〕
 賛成者(白色票)氏名      五十六名
      矢山 有作君    野々山一三君
      柳岡 秋夫君    瀬谷 英行君
      稲葉 誠一君    吉田忠三郎君
      渡辺 勘吉君    林  虎雄君
      大森 創造君    豊瀬 禎一君
      鶴園 哲夫君    山本伊三郎君
      武内 五郎君    柴谷  要君
      小柳  勇君    大矢  正君
      光村 甚助君    大河原一次君
      大和 与一君    大倉 精一君
      戸叶  武君    椿  繁夫君
      米田  勲君    藤原 道子君
      永岡 光治君    松澤 兼人君
      阿具根 登君    岩間 正男君
      須藤 五郎君    鈴木 市藏君
      小林  武君    松本 賢一君
      佐野 芳雄君    杉山善太郎君
      中村 順造君    安田 敏雄君
      千葉千代世君    北村  暢君
      横川 正市君    鈴木  強君
      阿部 竹松君    藤田藤太郎君
      相澤 重明君    伊藤 顕道君
      久保  等君    藤田  進君
      加瀬  完君    亀田 得治君
      岡  三郎君    成瀬 幡治君
      小酒井義男君    佐多 忠隆君
      千葉  信君    近藤 信一君
      加藤シヅエ君    岡田 宗司君
    ―――――――――――――
 反対者(青色票)氏名      百三十五名
      森 八三一君    渋谷 邦彦君
      牛田  寛君    沢田 一精君
      林   塩君    山高しげり君
      鬼木 勝利君    石田 次男君
      野知 浩之君    鈴木 一弘君
      中尾 辰義君    鳥畠徳次郎君
      青田源太郎君    加賀山之雄君
      浅井  亨君    増原 恵吉君
      鈴木 恭一君    森部 隆輔君
      和泉  覚君    上原 正吉君
      古池 信三君    松平 勇雄君
      市川 房枝君    小林 篤一君
      二宮 文造君    小平 芳平君
      岩沢 忠恭君    河野 謙三君
      三木與吉郎君    佐藤 尚武君
      白木義一郎君    辻  武寿君
      野田 俊作君    木暮武太夫君
      太田 正孝君    笹森 順造君
      小林 英三君    中上川アキ君
      森田 タマ君    二木 謙吾君
      山崎  斉君    丸茂 重貞君
      源田  実君    栗原 祐幸君
      熊谷太三郎君    久保 勘一君
      川野 三暁君    亀井  光君
      天埜 良吉君    石谷 憲男君
      植垣弥一郎君    井川 伊平君
      鹿島 俊雄君    村上 春藏君
      仲原 善一君    中野 文門君
      豊田 雅孝君    天坊 裕彦君
      竹中 恒夫君    西田 信一君
      鍋島 直紹君    山下 春江君
      山本 利壽君    武藤 常介君
      館  哲二君    佐藤 芳男君
      青柳 秀夫君    平島 敏夫君
      田中 茂穂君    堀  末治君
      藤野 繁雄君    新谷寅三郎君
      西郷吉之助君    紅露 みつ君
      小沢久太郎君    寺尾  豊君
      植竹 春彦君    黒川 武雄君
      井野 碩哉君    日高 広為君
      大谷 贇雄君    小西 英雄君
      木島 義夫君    岸田 幸雄君
      谷村 貞治君    山本  杉君
      川上 為治君    米田 正文君
      谷口 慶吉君    徳永 正利君
      北畠 教真君    金丸 冨夫君
      松野 孝一君    柴田  栄君
      大谷藤之助君    江藤  智君
      稲浦 鹿藏君    石井  桂君
      吉江 勝保君    塩見 俊二君
      井上 清一君    岡村文四郎君
      加藤 武徳君    梶原 茂嘉君
      高野 一夫君    吉武 恵市君
      高橋  衛君    草葉 隆圓君
      石原幹市郎君    小柳 牧衞君
      小山邦太郎君    郡  祐一君
      安井  謙君    高橋進太郎君
      迫水 久常君    野本 品吉君
      村山 道雄君    長谷川 仁君
      櫻井 志郎君    田中 清一君
      佐野  廣君    後藤 義隆君
      林田 正治君    横山 フク君
      白井  勇君    斎藤  昇君
      下村  定君    高山 恒雄君
      永末 英一君    基  政七君
      向井 長年君    田畑 金光君
      天田 勝正君    村尾 重雄君
      曾禰  益君
   ――――・――――
○議長(重宗雄三君) 討論の通告がございます。順次発言を許します。亀田得治君。
  〔亀田得治君登壇、拍手〕
○亀田得治君 たいへん疲労が激しいものですから、静かに賛成討論をいたしたいと思います。皆さんが静かに清聴していただければ、九分五十九秒くらいで終わるようにいたしたいと思います。ただし、私の時計が少し安物なものすでから、ときどき、こう、とまることがありますので、その際はひとつ御了承願いたいと思います。
 先ほど藤田君から、提案趣旨の詳細な説明があり、それに対して同僚諸君から質問がありまして、との提案がなされました理由というものが、ほぼ明らかになってきたようであります。その結果によって判断いたしますと、予算委員長は、たいへん人物はりっぱな人のようであります。提案者の藤田進君もそれに劣らないわが党内における人格者でありまして、そういう人が、木内さんのような、説明されたような人に、かくのごとき提案をいたしました心情というものは、私も察するに余りがあるわけでございます。結局、予算委員長は、党の圧力、派閥の圧力に屈して、はなはだ筋の通らないことをやったと、こういうことに帰するようであります。その中身につきまして、少し私が感じました点を二、三指摘してみたいと思うのであります。
 その第一の点は、やはり委員長の予算委員会の運営において、十分調査をし、審議すべき事柄を尽くしておらない、こういう点が一番問題であると思います。幾ら人がよくありましても、この点をしっかりやってもらわなければ、予算委員長としては落第であります。多少人が悪くても、この点をしっかりやってもらえば、予算委員長としては信任しなきゃならないことになろうかと思います。と申しますのは、今臨時国会が始まりまして以来、石炭問題が中心で、自民党、社会党間に、長い折衝が持たれました。かいつまんで申し上げますと、今月の十七日の夜、四項目につきまして、両者の代表によって一つの了解事項がまさにでき上がろうといたしたわけであります。しかし、これが結局、公務員の期末手当〇・一という問題が社会党側から新たに出された、こういうことを理由といたしまして、白紙にされたことは、皆さんもこの予算委員会を通じての私たちの主張によりまして、ほぼ了解をされているのではないかと思うのであります。しかし、このことは、実は非常に重大な問題でありまして、いやしくも責任のある両党の代表者が、非常にむずかしい折衝をやりまして、ほとんど同意をした。簡単にこれを破棄することはできない性格のものであろうと思います。自民党の諸君は、せっかく四項目妥結したのに、社会党がさらに期末手当〇・一というものを出してきたから、それで白紙になったといいますが、しろうとが考えると、そういうふうにごまかされる人があるかもわかりませんが、ほんとうの政治というものを知っている人は、そうは受け取らない。〇・一という問題は別個な問題であるから、それは応ぜられないなら応ぜられない、別な問題だ、こう自民党側がおっしゃればいいわけなんであります。石炭問題についての四項目に、さらにプラス石炭問題について社会党が何か新たな要求を持ち出したというのであれば、そんなに次から次と持ち出されては困る、こういう理屈も一応成り立つかもしれない。そういうわけで、この両者間の折衝に基づく了解事項の破棄というものは、議会政治の基本を私は脅かすものであると考えるのであります。したがいまして、こういう点の究明を私たち予算委員長に求めたわけであります。予算委員長は、政府与党の圧力で、なかなかその要求を取り上げようといたしません。しかし、幾ら審議をいたしましても、今私が指摘申し上げた点につきまして、予算委員会において総理大臣は、自分はそんな四項目ということは知らない、聞いておらない、一項目だけを聞いていた、ほかのことは知らないと、こういう一点張りで突っぱっていたわけであります。そんな重要な自民党、社会党間の交渉が、総理と関係なしに進められるというようなことは、断じて常識的にもあり得ません。これは、うそなんであります、この総理大臣の答弁は。最終的に鈴木副幹事長が、十七日の深夜、ほとんど十八日に近い時間でありますが、この四項目の破棄を、わが党の成田書記長、勝間田政審会長らに回答した際の言葉は、池田総理の裁断により白紙に還元しなければならないと、こう断わってきているのであります。しかし、わが党の代表は、そういう筋の通らない白紙還元は困るから、この際、党首会談を開いて、何か打開の道がないかという要請を、再度いたしました。それに対しまして鈴木副幹事長は、総理と相談してくるといって退席いたしまして、戻って参りまして、返事は、総理と相談をしたが、この党首会談をお断わりすると、こう返事をしてきているのであります。今私が指摘申し上げた点から言いましても、総理が知らないことはない。総理は、国会においては、党首会談をやろうという社会党の提案も実は知らなかったと、こう委員会では言っておる。しかし社会党への返事は今私が申し上げたとおりなんです。そうすると、総理の予算委員会における答弁というものがほんとうであるとするならば、鈴木副幹事長が社会党にだましていろいろな返事をしていたということになる。どちらかがこれは、うそなんです。いずれにいたしましても、七万人の首切りを背景にしたこの大きな社会問題についての両党間の折衝の中で行なわれた事態といたしましては、はなはだこれは遺憾な事実なのであります。私はそういう立場から、予算委員会におきまして、池田総理大臣は国会正常化を破った犯人である、こういう意味の発言をいたしました。そういたしますと、予算委員長はそれに対して、不穏当であるとか何とか、そういうことになると盛んに注意をするのでありますが、肝心のその事実関係の究明につきましては、少しも真剣に取り組もうといたしません。
○議長(重宗雄三君) 亀田君、時間が参りました。
○亀田得治君(続) 私はそういう意味で、この木内委員長の不信任案に対しまして、遺憾ながら賛成せざるを得ないのであります。
○議長(重宗雄三君) 亀田君、時間が参りました。
○亀田得治君(続) 時間がきたようでありますから、もう一点簡単に指摘いたしまして、私の討論を終わりたいと思います。
 それは、先ほど藤田提案者からも説明がありましたように、乱暴な議事進行の結果、たくさんの人たちが質問しないままに終わりました。しかし、これは問題点を明らかにするために、はなはだ残念なことであり、日本の国政の運営上……。
○議長(重宗雄三君) 亀田君、結論をお急ぎ下さい。時間がきております。
○亀田得治君(続) 損失であると考えるのであります。たとえばわが党の大矢正君は、そういう乱暴な打ち切りのために、せっかく石炭問題につきまして真剣な質問をする予定であったが、できなかった。山本伊三君も……。
○議長(重宗雄三君) 亀田君、時間が超過しております。結論をお急ぎ下さい。
○亀田得治君(続) 山本君は自治労の出身でありまして、給与問題につきましてはわが党の権威であります。ぜひこの補正予算の給与問題につきまして究明すべき多くの問題を持っていたわけでありますが……。
○議長(重宗雄三君) 亀田君、降壇を命じます。
○亀田得治君(続) 残念ながらそれも不可能になりました。
 最後に、一点つけ加えますが、豊瀬禎一君は日教組の出身でありまして、荒木文部大臣とは特別好敵手でありますが、豊瀬君は、池田総理が予算委員会におきまして……。
○議長(重宗雄三君) 降壇を命じます。
○亀田得治君(続) 知っていることにつきまして、知らない、知らないという、うそをつく。かくのごとき態度というものは、荒木文部大臣の言う道徳教育から見て、いかがなものであろうか。そういう点を追求すべく、手ぐすね引いていたわけでありますが、残念ながらそのこともできなかったわけでございます。そういうわけで、数々の重要な国政審議というものが、木内委員長の不当な打ち切りのために不可能になりましたことは、はなはだ残念でありまして、こういう立場から……。
○議長(重宗雄三君) 降壇を命じます。
○亀田得治君(続) 私は、藤田君の動議に賛成する次第でございます。
 私の時計によりますと、ただいまちょうど十分でありまするから、私の討論をこれで終わります。(拍手、「約束を守れ」と呼ぶ者あり、その他発言する者多し)発言の府なんだから、発言をもっとさせなさいよ。十分という制限をするほうが間違っている。世界の議会を見なさい。十分なんて制限しているところはないですよ。
○議長(重宗雄三君) 鈴木強君。
  〔鈴木強君登壇拍手〕
○鈴木強君 藤田進議員から、木内予算委員長の解任決議が出されておりますが、これはきわめて重要な決議案だと思います。したがいまして、あらゆる角度から、少なくとも党派は違いましても、同じ国政に参画をする立場にある私たちであります。そういう見地から、私は、木内さんのお人柄や、昨日予算委員会において委員長としておとりになりました議事進行に対する木内委員長の事実を調査検討いたしました結果、遺憾ながら藤田進君の解任決議案に賛成をする決意をいたしまして、今討論に立ったわけであります。
 木内さんは、この要覧で見ますと、明治二十九年の七月、長野県の飯山市にお生まれになっておりますから、ちょうど六十六才になると思います。昭和二十二年の選挙には、十五万二千三百十九票を獲得しまして、わが党の羽生三七氏の十六万三千八百二十九票に次いで第二位で当選をされております。それから、二十八年に再度当選されまして、このときも十八万九千八百十九票、羽生三七氏が二十三万一千三百八十票、第二位で当選されている。三十四年の選挙には二十二万一千五百七十一票、羽生三七氏は二十二万八千八百二十七票で、第二位で当選されているわけであります。大蔵畑を歩んで参られまして、官僚的な点も私はあるのではないかと思うのであります。
 これは一応さておきまして、私が基本的にこの解任決議案に賛成いたしました理由は、昨日木内さんのとられた委員長としての態度であります。私も予算委員として出席をいたしておりました。御承知のとおり、今度の国会は、石炭国会といわれ、あるいは給与国会といわれております。衆議院におきましては、重政農林大臣の本会議における発言が間違いであったというような、これは断じて許すことのできないようなミスをいたしておるのでありまして、そのことに端を発して、国会は四日間も空白となり、しかも最終的に両党が確認をした四項目すらほごにされて、衆議院は単独審議を敢行して、参議院に回って参りました。その参議院の予算委員会の委員長が木内さんであります。私たちは、石炭問題についても、まだまだたくさんの質疑がございました。特に、今亀田議員も述べておられましたように、公務員の給与問題、さらに約八十万に近い浪人を出すという高校全入問題、これらの問題についてどうしても質疑をしたかったのであります。ところが、理事会においてきめられたそのスケジュールも、委員長のあの理不尽な議事進行によって、ついに中途で打ち切られた。私は、自民党の理事からあの亀田委員の発言の途中出された動議が、すでにかなり前に委員長のふところにあったことを認めておるのであります。一体、委員長というものは、この委員会の運営については、厳正中立でなくてはならぬと私は思うのであります。にもかかわらず、あの動議がすでに委員長のふところの中に数時間も前に入れてあったということは、これは断じて委員長としてとるべき態度でなかったと私は思うのであります。これは、民主主義というものが少数が多数に従うことは、私はわかります。それにはやはり、少数意見を尊重するということがなければ成り立たないと私は思います。論議を尽くしていただいて、討論採決する場合に、私は、少数者が多数者の意見に従うことは当然だと思うのであります。にもかかわらず、この民主主義の少数原理というものが多数会派によってじゅうりんされている。このことによって少数意見が圧殺されるということは、私は許すことのできないことと思うのであります。したがって、民主主義の危機を巻き起こした木内委員長の態度に対して私は納得ができない。許すことができない。これが私の委員長解任決議に賛成する基本的な理由の一つであります。
 さらに私は、もう一つ申し上げておきたいのは、私も予算委員会のほうを四年ばかりやりました。理事も二年やっておりました。非常にむずかしいのです。しかし、私は、幸いにして、木暮武太夫、泉山三六、小林英三、これらの委員長のときでありました。三人ともりっぱな委員長で、いろいろと問題がありましたけれども、とにかく議事の進行に対してうまくいったのであります。たとえば、今亀田議員も言っておりましたが、あのときの発言でも、「犯人」と言ったことに対して、直ちに亀田君がそれを取り消すということを言ったが、委員長は聞いていない。見ておらぬのです。発言しながらいろいろなものを書いてみたり、ほおづえをついてみたり、左を向いたり右を向いたり……。発言者が何を言ったのか、答弁者が何を言ったのか、聞いているのが委員長の任務でなくちゃならない。その点において非常に欠けておりました。きのうも、委員会が開かれましたら、だれがすわっているのか、一つも委員会の会場を見渡さないで、「これから委員会を開きます。」、こうやった。そうして「阿部君、発言して下さい。」、こう言うのです。隣りにおった委員部の連中はびっくりしておった。委員の差しかえもある。ちゃんと原稿も用意したのに、そんなことは目もくれないで、そこに着くか着かないうちにそういう発言をする。私はそういう軽率さがあると思います。そうして、あわててまた委員部で準備した紙を持って来て、「ただいまから委員会を開きます。委員の変更がありましたから御報告いたします。」、こういうふうなことを言っているじゃありませんか。委員長は多少軽率の点があって、どうも議事進行に対してもそういう点が見られます。
 私は、かような観点に立ちまして、まことに遺憾と思いますが、この木内四郎委員長の解任決議については賛成をして、皆さんの御協力をいただきたい、こう思うのであります。
 非常に簡単でありましたけれども、以上二つ申し上げまして解任決議に賛成するものであります。(拍手)
   ――――・――――
○議長(重宗雄三君) 田中茂穂君から、成規の賛成者を得て、討論終局の動議が提出されました。
 これより本動議の採決をいたします。
 表決は記名投票をもって行ないます。本動議に賛成の諸君は白色票を、反対の諸君は青色票を、御登壇の上、御投票を願います。
 議場の閉鎖を命じます。氏名点呼を行ないます。
  〔議場閉鎖〕
  〔参事氏名を点呼〕
  〔投票執行〕
○議長(重宗雄三君) すみやかに御投票願います。――すみやかに御投票願います。――すみやかに御投票を願います。
 ただいま行なわれております投票につきましては、自後五分間に制限いたします。時間が参りますれば投票箱を閉鎖いたします。――すみやかに御投票を願います。――すみやかに御投票願います。
 制限時間に達しました。投票箱閉鎖。
  〔投票箱閉鎖〕
○議長(重宗雄三君) これより開票いたします。投票を参事に計算させます。議場の開鎖を命じます。
  〔議場開鎖〕
  〔参事投票を計算〕
○議長(重宗雄三君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数    百六十一票
  白色票       百三票
  青色票      五十八票
 よって討論は終局することに決しました。
     ―――――・―――――
  〔参照〕
 賛成者(白色票)氏名      百三名
      森 八三一君    渋谷 邦彦君
      牛田  寛君    沢田 一精君
      山高しげり君    鬼木 勝利君
      石田 次男君    大竹平八郎君
      鈴木 一弘君    中尾 辰義君
      青田源太郎君    赤間 文三君
      加賀山之雄君    鈴木 恭一君
      森部 隆輔君    和泉  覚君
      上原 正吉君    古池 信三君
      松平 勇雄君    小林 篤一君
      二宮 文造君    小平 芳平君
      岩沢 忠恭君    三木與吉郎君
      佐藤 尚武君    野田 俊作君
      木暮武太夫君    笹森 順造君
      小林 英三君    中上川アキ君
      森田 タマ君    二木 謙吾君
      山崎  斉君    丸茂 重貞君
      源田  実君    栗原 祐幸君
      熊谷太三郎君    久保 勘一君
      亀井  光君    石谷 憲男君
      植垣弥一郎君    井川 伊平君
      鹿島 俊雄君    村上 春藏君
      仲原 善一君    豊田 雅孝君
      天坊 裕彦君    竹中 恒夫君
      西田 信一君    鍋島 直紹君
      山下 春江君    武藤 常介君
      館  哲二君    青柳 秀夫君
      平島 敏夫君    田中 茂穂君
      堀  末治君    藤野 繁雄君
      新谷寅三郎君    西郷吉之助君
      紅露 みつ君    杉原 荒太君
      小沢久太郎君    寺尾  豊君
      植竹 春彦君    平井 太郎君
      西川甚五郎君    重政 庸徳君
      日高 広為君    大谷 贇雄君
      上林 忠次君    田中 啓一君
      温水 三郎君    木島 義夫君
      岸田 幸雄君    谷村 貞治君
      川上 為治君    徳永 正利君
      北畠 教真君    金丸 冨夫君
      松野 孝一君    柴田  栄君
      江藤  智君    稲浦 鹿藏君
      石井  桂君    吉江 勝保君
      井上 清一君    岡村文四郎君
      加藤 武徳君    剱木 亨弘君
      草葉 隆圓君    石原幹市郎君
      小柳 牧衞君    小山邦太郎君
      津島 壽一君    迫水 久常君
      野本 品吉君    村山 道雄君
      後藤 義隆君    林田 正治君
      横山 フク君    白井  勇君
      下村  定君
    ―――――――――――――
 反対者(青色票)氏名      五十八名
      矢山 有作君    野々山一三君
      柳岡 秋夫君    瀬谷 英行君
      稲葉 誠一君    吉田忠三郎君
      渡辺 勘吉君    林  虎雄君
      豊瀬 禎一君    鶴園 哲夫君
      山本伊三郎君    武内 五郎君
      柴谷  要君    小柳  勇君
      大矢  正君    光村 甚助君
      大河原一次君    大和 与一君
      大倉 精一君    戸叶  武君
      椿  繁夫君    米田  勲君
      藤原 道子君    木村禧八郎君
      松澤 兼人君    阿具根 登君
      岩間 正男君    須藤 五郎君
      鈴木 市藏君    小林  武君
      松本 賢一君    佐野 芳雄君
      杉山善太郎君    高山 恒雄君
      中村 順造君    安田 敏雄君
      千葉千代世君    永末 英一君
      基  政七君    北村  暢君
      横川 正市君    鈴木  強君
      阿部 竹松君    藤田藤太郎君
      相澤 重明君    向井 長年君
      伊藤 顕道君    久保  等君
      藤田  進君    加瀬  完君
      亀田 得治君    田畑 金光君
      岡  三郎君    成瀬 幡治君
      小酒井義男君    佐多 忠隆君
      村尾 重雄君    近藤 信一君
   ――――・――――
○議長(重宗雄三君) これより本案の採決をいたします。
 表決は記名投票をもって行ないます。本案に賛成の諸君は白色票を、反対の諸君は青色票を、御登壇の上、御投票を願います。
 議場の閉鎖を命じます。氏名点呼を行ないます。
  〔議場閉鎖〕
  〔参事氏名を点呼〕
  〔投票執行〕
○議長(重宗雄三君) すみやかに御投票願います。――すみやかに御投票願います。――すみやかに御投票願います。
 ただいま行なわれております投票につきましては、自後五分……(発言する者多く、議場騒然)時間が参りますれば投票箱を閉鎖いたします。
 すみやかに御投票を願います。――すみやかに御投票を願います。
 制限時間に達しました。投票箱を閉鎖いたします。
  〔投票箱閉鎖〕
○議長(重宗雄三君) これより開票いたします。投票を参事に計算させます。議場の開鎖を命じます。
  〔議場開鎖〕
  〔参事投票を計算〕
○議長(重宗雄三君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数    百九十一票
  白色票      六十二票
  青色票     百二十九票
 よって本案は否決せられました。(拍手)
     ―――――・―――――
  〔参照〕
 賛成者(白色票)氏名     六十二名
      小林 篤一君    矢山 有作君
      野々山一三君    柳岡 秋夫君
      瀬谷 英行君    稲葉 誠一君
      吉田忠三郎君    渡辺 勘吉君
      林  虎雄君    豊瀬 禎一君
      鶴園 哲夫君    山本伊三郎君
      武内 五郎君    柴谷  要君
      小柳  勇君    大矢  正君
      光村 甚助君    大河原一次君
      大和 与一君    大倉 精一君
      戸叶  武君    椿  繁夫君
      米田  勲君    藤原 道子君
      木村禧八郎君    永岡 光治君
      松澤 兼人君    阿具根 登君
      岩間 正男君    須藤 五郎君
      鈴木 市藏君    小林  武君
      松本 賢一君    佐野 芳雄君
      杉山善太郎君    高山 恒雄君
      中村 順造君    安田 敏雄君
      千葉千代世君    永末 英一君
      基  政七君    北村  暢君
      横川 正市君    鈴木  強君
      阿部 竹松君    藤田藤太郎君
      相澤 重明君    向井 長年君
      伊藤 顕道君    久保  等君
      藤田  進君    加瀬  完君
      亀田 得治君    田畑 金光君
      天田 勝正君    岡  三郎君
      成瀬 幡治君    小酒井義男君
      佐多 忠隆君    村尾 重雄君
      近藤 信一君    曾禰  益君
    ―――――――――――――
 反対者(青色票)氏名      百二十九名
      森 八三一君    渋谷 邦彦君
      牛田  寛君    沢田 一精君
      林   塩君    山高しげり君
      鬼木 勝利君    石田 次男君
      野知 浩之君    大竹平八郎君
      鈴木 一弘君    中尾 辰義君
      鳥畠徳次郎君    青田源太郎君
      赤間 文三君    加賀山之雄君
      増原 恵吉君    鈴木 恭一君
      森部 隆輔君    和泉  覚君
      上原 正吉君    古池 信三君
      松平 勇雄君    二宮 文造君
      小平 芳平君    岩沢 忠恭君
      河野 謙三君    三木與吉郎君
      佐藤 尚武君    白木義一郎君
      辻  武寿君    野田 俊作君
      木暮武太夫君    笹森 順造君
      小林 英三君    中上川アキ君
      森田 タマ君    二木 謙吾君
      山崎  斉君    丸茂 重貞君
      源田  実君    栗原 祐幸君
      熊谷太三郎君    久保 勘一君
      川野 三暁君    亀井  光君
      天埜 良吉君    石谷 憲男君
      植垣弥一郎君    井川 伊平君
      鹿島 俊雄君    村上 春藏君
      仲原 善一君    中野 文門君
      豊田 雅孝君    天坊 裕彦君
      竹中 恒夫君    西田 信一君
      鍋島 直紹君    山下 春江君
      山本 利壽君    武藤 常介君
      館  哲二君    佐藤 芳男君
      青柳 秀夫君    平島 敏夫君
      田中 茂穂君    堀  末治君
      藤野 繁雄君    新谷寅三郎君
      西郷吉之助君    紅露 みつ君
      杉原 荒太君    小沢久太郎君
      寺尾  豊君    植竹 春彦君
      平井 太郎君    黒川 武雄君
      西川甚五郎君    重政 庸徳君
      日高 広為君    大谷 贇雄君
      上林 忠次君    田中 啓一君
      温水 三郎君    木島 義夫君
      岸田 幸雄君    谷村 貞治君
      山本  杉君    川上 為治君
      米田 正文君    谷口 慶吉君
      徳永 正利君    北畠 教真君
      金丸 冨夫君    松野 孝一君
      柴田  栄君    大谷藤之助君
      江藤  智君    稲浦 鹿藏君
      石井  桂君    吉江 勝保君
      塩見 俊二君    井上 清一君
      岡村文四郎君    加藤 武徳君
      剱木 亨弘君    梶原 茂嘉君
      吉武 恵市君    高橋  衛君
      草葉 隆圓君    石原幹市郎君
      小柳 牧衞君    小山邦太郎君
      郡  祐一君    安井  謙君
      高橋進太郎君    木村篤太郎君
      津島 壽一君    迫水 久常君
      野本 品吉君    村山 道雄君
      長谷川 仁君    佐野  廣君
      後藤 義隆君    林田 正治君
      白井  勇君    斎藤  昇君
      下村  定君
   ――――・――――
○議長(重宗雄三君) 午前六時十分まで休憩いたします。
  午前四時三十八分休憩
   ――――・――――
  午前七時五十五分開議
○副議長(重政庸徳君) 休憩前に引き続き、これより会議を開きます。
 戸叶武君外二名から、委員会審査省略要求書を付して、議長不信任決議案が提出されました。
 お諮りいたします。
 議長不信任決議案は、発議者要求のとおり、委員会審査を省略し、日程に追加して、これを議題とすることに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○副議長(重政庸徳君) 御異議ないと認めます。よって、本案を議題といたします。
   ――――・――――
○副議長(重政庸徳君) 田中茂穂君から、賛成者を得て、「本案の議事における趣旨説明、質疑、討論その他の発言時間は、一人十分に制限することの動議」が提出されました。
 よって、この時間制限の動議について採決をいたします。
 表決は記名投票をもって行ないます。(「その他とは何だ」と呼ぶ者あり、その他発言する者多く、議場騒然)本動議に賛成の諸君は白色票を、反対の諸君は青色票を、御登壇の上、御投票を願います。
 議場の閉鎖を命じます。氏名点呼を行ないます。
  〔議場閉鎖〕
  〔参事氏名を点呼〕
  〔投票執行〕
○副議長(重政庸徳君) すみやかに投票して下さい。――すみやかに投票して下さい。――すみやかに投票して下さい。
 ただいま行なわれております投票は、自後五分間に制限いたします。――時間が参りますれば投票箱を閉鎖いたします。すみやかに投票をして下さい。――すみやかに投票して下さい。投票箱閉鎖。
  〔投票箱閉鎖〕
○副議長(重政庸徳君) これより開票いたします。投票を参事に計算させます。議場の開鎖を命じます。
  〔議場開鎖〕
  〔参事投票を計算〕
○副議長(重政庸徳君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数     百九十票
  白色票     百二十六票
  青色票      六十四票
 よって、本案の議事における趣旨説明、質疑、討論その他の発言時間は、一人十分に制限することに決しました。
     ―――――・―――――
  〔参照〕
 賛成者(白色票)氏名      百二十六名
      森 八三一君    渋谷 邦彦君
      沢田 一精君    林   塩君
      山高しげり君    鬼木 勝利君
      石田 次男君    野知 浩之君
      大竹平八郎君    鈴木 一弘君
      中尾 辰義君    鳥畠徳次郎君
      青田源太郎君    赤間 文三君
      加賀山之雄君    増原 恵吉君
      鈴木 恭一君    森部 隆輔君
      和泉  覚君    上原 正吉君
      松平 勇雄君    二宮 文造君
      小平 芳平君    河野 謙三君
      三木與吉郎君    佐藤 尚武君
      白木義一郎君    辻  武寿君
      野田 俊作君    木暮武太夫君
      太田 正孝君    笹森 順造君
      小林 英三君    中上川アキ君
      森田 タマ君    二木 謙吾君
      山崎  斉君    丸茂 重貞君
      源田  実君    栗原 祐幸君
      久保 勘一君    川野 三暁君
      亀井  光君    天埜 良吉君
      石谷 憲男君    植垣弥一郎君
      井川 伊平君    鹿島 俊雄君
      村上 春藏君    仲原 善一君
      中野 文門君    豊田 雅孝君
      天坊 裕彦君    竹中 恒夫君
      西田 信一君    鍋島 直紹君
      山下 春江君    山本 利壽君
      武藤 常介君    館  哲二君
      佐藤 芳男君    青柳 秀夫君
      平島 敏夫君    田中 茂穂君
      堀  末治君    藤野 繁雄君
      新谷寅三郎君    西郷吉之助君
      紅露 みつ君    木内 四郎君
      杉原 荒太君    小沢久太郎君
      植竹 春彦君    黒川 武雄君
      日高 広為君    大谷 贇雄君
      小西 英雄君    上林 忠次君
      田中 啓一君    温水 三郎君
      木島 義夫君    岸田 幸雄君
      谷村 貞治君    山本  杉君
      川上 為治君    米田 正文君
      谷口 慶吉君    徳永 正利君
      北畠 教真君    金丸 冨夫君
      松野 孝一君    柴田  栄君
      大谷藤之助君    江藤  智君
      稲浦 鹿藏君    石井  桂君
      吉江 勝保君    井上 清一君
      岡村文四郎君    剱木 亨弘君
      梶原 茂嘉君    小林 武治君
      高野 一夫君    吉武 恵市君
      高橋  衛君    草葉 隆圓君
      石原幹市郎君    小柳 牧衞君
      小山邦太郎君    林屋亀次郎君
      郡  祐一君    安井  謙君
      高橋進太郎君    木村篤太郎君
      野本 品吉君    村山 道雄君
      長谷川 仁君    櫻井 志郎君
      田中 清一君    佐野  廣君
      後藤 義隆君    林田 正治君
      横山 フク君    白井  勇君
      宮澤 喜一君    斎藤  昇君
    ―――――――――――――
 反対者(青色票)氏名      六十四名
      市川 房枝君    矢山 有作君
      野々山一三君    柳岡 秋夫君
      瀬谷 英行君    稲葉 誠一君
      吉田忠三郎君    渡辺 勘吉君
      大森 創造君    豊瀬 禎一君
      鶴園 哲夫君    山本伊三郎君
      武内 五郎君    柴谷  要君
      小柳  勇君    大矢  正君
      占部 秀男君    光村 甚助君
      大河原一次君    大和 与一君
      大倉 精一君    戸叶  武君
      椿  繁夫君    米田  勲君
      田中  一君    藤原 道子君
      木村禧八郎君    永岡 光治君
      松澤 兼人君    阿具根 登君
      岩間 正男君    小林  武君
      松本 賢一君    佐野 芳雄君
      杉山善太郎君    高山 恒雄君
      中村 順造君    安田 敏雄君
      千葉千代世君    永末 英一君
      基  政七君    北村  暢君
      横川 正市君    鈴木  強君
      阿部 竹松君    藤田藤太郎君
      相澤 重明君    田上 松衞君
      向井 長年君    伊藤 顕道君
      久保  等君    加瀬  完君
      亀田 得治君    田畑 金光君
      天田 勝正君    岡  三郎君
      成瀬 幡治君    小酒井義男君
      村尾 重雄君    千葉  信君
      近藤 信一君    加藤シヅエ君
      岡田 宗司君    曾禰  益君
   ――――・――――
○副議長(重政庸徳君) これより発議者の趣旨説明を求めます。戸叶武君。
  ―――――――――――――
  〔戸叶武君登壇、拍手〕
○戸叶武君 この不信任決議案の趣旨説明を行ないます。
 私たちは、今、議会政治の危機に直面しております。この嵐の中を行きながら、私たちは、日本の議会政治のあり方について、これでよいかどうかを静かに反省してみる必要があります。これは日本だけの問題ではありませんが、フランスについても、ドゴール大統領が議会政治に挑戦したのは、フランスの議会政治に幾多の欠陥があったからであります。このことを他山の石として、日本の議会政治もこの機会に建設的な改革を行なうべきであります。池田首相がフランスを訪問したときに感じたであろうが、フランスの政治の悲劇は小党分立にありました。このことをフランスの政治家に指摘したところが、逆にあちら側から、日本の自民党は八個師団に分裂しているではないかと、痛いところをつかれたのであります。この議会政治混乱の根源は、八またのおろちのように、どっちを向いているかわからない自民党内の八個師団の乱立によって、混乱の種がまかれております。今度の衆議院段階における自民党、社会党の石炭問題解決の幹事長、書記長の話し合いの妥結がくずれたのも、真夜中に、池田内閣の与党である自民党内部の各派閥のかけ引きによる圧力が、党内抗争の激化が、池田首相をしてついに単独審議の強行をなさしめたのであり、国会の正常化を破ったのは、まさに自民党の八個師団の混乱に基づくものであります。池田首相は、一昨年の秋、総選挙の直前における三党首会談において、単独審議は絶対にいたしませんと、国民にも公約をしたことを破ったのであります。三党首会談を通じて、日本の主権者である国民に公約をしたものを破ったということは、まさに池田内閣の自滅を予約するものであります。この衆議院の混乱が参議院に持ち込まれたことは、われわれ参議院としては、まことに迷惑至極でございます。私たちは参議院の独自性を強調し、良識の府として、いかにその権威を守るか、重要な使命があると思います。昨日、私たちとして、はなはだ残念なのは、参議院における予算委員会の運営の状況であります。特に私たちが不満であったのは、池田首相の、知らぬ、存ぜぬとの不親切な答弁ぶりでございました。国会の生命は審議権にあります。行政府の内閣が、知らぬ、存ぜぬの答弁では、審議は前進しないのであります。この審議権を擁護し、国会の正常化に努めなければならない最大の責任者は、参議院議長であります。副議長も同様でございます。そもそも国会における野党の生命というものは、言論にかけられております。予算委員会における質疑時間を極端に制約し、言論弾圧を行なうところに、少数派としては、泣きの涙でこのような抵抗を行なわなければならないのでございます。予算委員会においてわれわれが堂々の論陣を張りましても、池田首相を初めとして、各大臣の答弁は間違いだらけで、大臣としての資格はほとんど欠けておるのでございます。その下における次官においては申すまでもないと思うのでございます。こういうふうに多数の横暴によって参議院における野党側の言論というものが封殺されたのでありますが、国会における言論、これこそ私たちにとってきわめて重要なことであり、国民はこの言論主張がどのように生かされているかということを見守っているのでございます。議会政治の妙味は、自由に審議し、討論し、問題解決の話し合いの場を持ち、お互いに歩み寄って難問題の円満解決に当たる、これが理想でございます。
 私は、自民党の中に心ひそかに尊敬する人物が三人あります。重宗雄三君はその中の一人であります。この人が議長の任にあるならば、いかなる難局をも公正に切り抜けるであろうと、大きな期待を持っておったのでありますが、ただ、私として一点心配の種がありました。それは、重宗議長が議長に就任するときに、自民党の党籍を離脱すべきであったのであります。私たちはこれを要請しましたが、どうしても自民党が応じなかったのでした。重政さんも私たちと同様の見解でしたが、自民党が許さなかったのであります。(「重政じゃない、重宗だ」と呼ぶ者あり)今回も、もし重宗議長並びに重政副議長、合わせてシゲマサ、(笑声)この参議院正副議長が党籍を離脱しておったならば、与野党激突の際に、その抗争のワク外にあって、話し合いの場を持たせ、与野党の歩み寄りのあっせんができたと信じます。今後は、現在及び過去における苦い経験を基礎として……
○副議長(重政庸徳君) 戸叶君、時間が参りました。
○戸叶武君(続) 議長、副議長は、与野党より選出させ、おのおの党籍を離脱して、国会役員の最高責任者として、公平な立場から国会運営は……
○副議長(重政庸徳君) 戸叶君、結論をお急ぎ下さい。
○戸叶武君(続) それでは、省略して結論を急ぐことにいたします。
 重宗雄三氏は、明治二十七年二月山口県の錦帯橋で有名な岩国で生まれ、東京高等工業学校を卒業後、欧米各国を視察し、電気関係の技術者として、そのパイオニアとして明電舎の社長となり、昭和二十二年には全国区より参議院に当選し、昭和二十八年参議院副議長、三十四年運輸大臣、同年十月参議院自民党議員会長、三十七年八月六日参議院議長に当選したのであります。
○副議長(重政庸徳君) 戸叶君、時間を厳守して下さい。
○戸叶武君(続) 議長不信任案を私たちが提出せざるを得ないのは、議長が、補正予算案の本会議における緊急上程をめぐり、与野党の意見が対立しているとき、与党の圧力に属して、議運での意見不一致のまま本会議を強行したことにあります。院の秩序を一そう混乱に陥れた、これはきわめて遺憾であり、これが議長不信任案の趣旨説明でありますが、ヤジがありますれば、それに対する弁解もさらにつけ加えさしていただくことにいたします。(拍手)
○副議長(重政庸徳君) 質疑の通告がございます。順次発言を許します。久保等君。
  〔久保等君登壇、拍手〕
○久保等君 私は戸叶議員のただいまの重宗参議院議長不信任決議案の提案趣旨説明に対しまして、若干質問をいたしたいと存じます。提案者は十分にまだその趣旨説明を終わることができなかったようでありますが、そういう特に実情から考えまして、私のこれから御質問を申し上げることに対しまして、ひとつ懇切丁寧にお答えをいただきたいと存じます。
 私は、まずこの決議案が提案せられましたことにつきまして、まことに残念に存ずるものであります。と申しますることは、この国会という国の最高機関で、しかも神聖かつ最も高い権威を持つ参議院の議長というポストにある重宗さんが、この本会議場において不信任の決議案が上程をせられたということは、まことに重大な問題である。したがって、私どもは、そのことに対して、十分にこれを検討し、十分にこの内容につきまして真相を究明しない限り、事は参議院議長の不信任という問題でございまするだけに、軽々に判断をいたすべきではないと思うのであります。そういう立場から、私は提案者に数点にわたって質問をいたしたいのでありまするが、議長重宗さんは、ちょうど今から十年前の昭和二十八年の五月に副議長に就任をせられました。その後三年間にわたって、昭和三十一年の四月まで、当時、緑風会から選出せられておりました河井弥八議長とともに、この院の運営に当たられた経験を持っておられます。ちょうど私も、副議長に重宗さんが就任をせられたとき以来、重宗現議長の院の運営における実績等についても、詳細に承知をいたしております。ところが、昭和三十一年の四月に例の松野議長並びに寺尾副議長の実現がありました。すなわち終戦以来初めて参議院において自民党が正副議長を独占をするという事態が起こって参ったのであります。しかも、昭和三十一年の四月に自民党の正副議長が就任せられまして、すぐ翌月、三十一年の五月の末に、例の教育二法の問題をめぐりまして、本参議院が未曾有の混乱をいたしたことを、私どもは想起しないわけには参りません。しかも、その後今日まで、参議院におきましては、自民党の党籍を持った正副議長が存続をいたしておるのでありまするが、私は、これらの問題と昨日以来の本院における異常な院の運営とは、これまたきわめて重要な関連性を持っておると思うのであります。すなわち、重宗さん自体は、今回八月に議長に就任せられまする直前まで、自民党の議員会長とせられまして、いろいろ複雑な派閥関係のございまする参議院自民党の内部をよくまとめられて、参議院が第二院として、また良識の府として通常が行なわれるよう、非常な御苦心をなさっておられたことにつきまして、私は心から敬意を払っておる一人でありまするが、そういう重宗さん自体の高い識見、また豊富な経験、そしてまた先ほど申し上げましたように、参議院の副議長として三年余にわたって院の運営に当たってこられましたが、昭和二十八年の五月から三十一年の四月まで、すなわち重宗さんが河井議長とともにこの参議院の正副議長のポストについておられましたときには、本院において本会議において与野党の激突という事態は一回もなかったのであります。すなわち、当時第一党であった緑風会が議長を占め、また自民党が第二党として副議長を占めておった、そういう関係もございまして、重宗さんの副議長当時、三年間にわたって、私は本会議場においての混乱がなかったことを銘記いたしております。
 そういう点を考えてみますると、今回のこういう異常な院の運営が行なわれておりまする最大の原因の一つは、自民党が正副議長とも独占をした。さらにまた、正副議長の党籍離脱の問題については、私ども社会党がかねがね、昭和三十一年の五月以来の懸案事項として、強く今日まで自由民主党の諸君に対しての反省を求め、また院の運営の立場から、超党派的な立場でこの問題の解決をはかることが、国会正常化の最も重要な問題として、今日まで努力をいたして参っておりまするが、いまだ実現を見ておりません。私は、このことが、昨日来異常な国会の運営状況を呈して参っておりますることと関連して、この際、国会の正常化を実現するがためには、この根本の問題にまで触れて考えなければならない問題があると思うのであります。そういう意味合いにおきまして、提案者が一体、従来の重宗さんのとってこられた行動なり、またその人格等からいたしまするならば、どうしても私どもには不可解なところでありまするが、こういった今日の事態というものが根本的にはどういうところにあるかということについて、私は提案者の御説明を承りたいと思うのであります。
 さらにまた、重宗さんは、先ほども提案者からいろいろお話がございましたが、私ども参議院要覧の丙をちょっと拝見いたしてみましても、まことに豊富な経験を持っておられます。すなわち、明治二十七年の二月に山口県岩国市の岩国に生まれて、東京工業大学附属工業高等学校電気科を卒業せられておる。そうして大正八年五月渡米をいたし、あるいはまた欧米各国の工業界を視察をせられ、大正十年に帰ってこられたのでありまするが、さらにまた、昭和二十九年には、米国連邦議会あるいは州議会の運営状況等まで視察をせられておるのであります。福島県の棚倉電気株式会社、あるいは特許権保有株式会社、明電商事株式会社、重宗産業株式会社、あるいは株式会社明雄社、明電水晶株式会社等々の取締役社長を歴任をせられた。あるいは昭和二十一年には貴族院議員となっておられます。さらにまた、昭和二十二年四月初めての参議院議員選挙で全国区から当選をせられまして以来、本年の選挙を含めて連続四回に及んでおるのでございます。
○副議長(重政庸徳君) 久保等君、時間が参りました。
○久保等君(続) 昭和二十八年五月参議院副議長。
○副議長(重政庸徳君) 久保等君、時間が参りました。
○久保等君(続) 昭和三十四年四月運輸大臣、同年十月参議院自由民主党議員会長。
○副議長(重政庸徳君) 久保等君、時間が超過しております。結論をお急ぎ下さい。
○久保等君(続) 昭和三十七年八月六日議長に当選をせられております。現在は明電舎の取締役社長をやっておられますが、こういうきわめて実業界において、あるいはまた……。
○副議長(重政庸徳君) 久保等君、時間が超過しております。結論をお急ぎ下さい。
○久保等君(続) 長い経験と、豊富な識見を持っておられまする重宗さんであってみればみるほど、私どもは、この昨日来の国会運営について、ますます何かそこに不可解な感じを深くいたすのでありますが、こういったことについての一体原因がどこにあるのか、私は提案者から十分にひとつ承りたいと思うのであります。
 時間が十分ということで制約をせられておりまして、じゅうぶんに意を尽くした質問をいたすことができませんが、どうか提案者のほうからは、先ほどの説明不足とあわせて、私の質問に対して、親切丁寧なる御答弁をいただきまするよう繰り返しお願いを申し上げまして、私の質問を終わりたいと思います。(拍手)
  〔戸叶武君登壇、拍手〕
○戸叶武君 ただいま久保さんが、私の趣旨説明で足りない点を補足して、重宗さんのいかに経歴がりっぱであり人格者であるかという説明をなされたのでありますが、私もこの人に対して不信任案を突きつけるというのは、まことに断腸の思いでございます。個人としてはりっぱでありますが、政治の道は、やはり公私を混同してはならないのでございます。ここが政治のけじめだと思うのであります。
 第一に、この趣意説明が十分でなかったといわれておりますが、確かにそうでございます。これは率直に認めます。何しろ、このような重大問題に対して、自民党の圧力によって十分間でやれというような無理難題が押しつけられておるのでありまして、それが私の説明を不十分ならしめたのであり、一切の責任は、私よりも自民党にあるのでございますから、御容赦を願いたいと思います。
 第二点の、国会が最高機関であるが、この内閣との関係はどうかという意味と思うのでありますが、これが今日の議会政治の本質的な問題を衝いているのであります。久保さん御承知のように、国会のあり方というもの、内閣のあり方というものは、幾多の経験を経て積み上げられてきたものでございまして、十八世紀後半におけるイギリスのウォール・ポールの時代に、初めてイギリスではプライムミニスターとしての首相の地位並びに内閣制度というものが確立したのでございます。しかしながら、この議院内閣制というものが今日のような方向にまで方向づけられたのは、十九世紀後半におけるビクトリア王朝時代を背景として、グラッドストン、ディズレリーのあのりっぱな政治家が出たことであります。(「映画説明じゃないぞ」と呼ぶ者あり)保守党におきましても、政治史と御存じないから、映画説明だけしかわかっておらないのですが、まことに遺憾です。これは保守党のリーダーに対して、進歩的な政党が敬意を払い、進歩的な政党の指導者に対して保守党のえりを正す、こういう関係が確立しなければ、なかなかこの議会政治というものはうまく完成されないのであります。
 第三点におきまして、第二点に落ちている点は、今日の自民党は、自由民権時代における自由党の発展であり、転じて政友会となり、改進党と糾合し、今日のような自民党という雑然たる八個師団を集めての政党ができたのでありまして、政党とは言いますが、政党の要路には、吉田内閣あるいは岸内閣、池田内閣というものを見ても、すべて官僚が変化して権力の座にすわっただけでありまして、板垣退助が「自由か死か」と叫んで自由民権で戦ったような、政党のまともなリーダーというものは、下積みにされているのであります。今日、諸君、自民党で大臣となり、次官となり、次官は別として、およそ大臣というものは、官僚で、秀才で、要領のいいやつで、まともな教養と見識を持った政治家、たとえばわれわれと同じく列国議会同盟会議に出席した木暮武太夫先生とか、笹森順造先生というものは、世界各国どこへ出してもりっぱな人であります。こういうりっぱな人柄というものは、野心を持たない、あとへ引っ込んでいる。人をかき分けて出世をして、金でももうけて選挙区を買収するようなやつが、そういうやつがのさばっているような傾きがなきにしもあらずでございます。こういう風潮というものは政党政治を腐敗させる原因でありまして、暮れになればもち代がどうだとか、選挙が近づけば選挙費がどうだとか、その血まなこになって争っている形では、決して私は、政党として、近代政党としての形をなしていないと思うのであります。
 そこで、わが参議院の問題でありますが、参議院において緑風会から河井さんが第一党から出て議長をしておったとき、また、わが党から副議長に松本治一郎先生、三木治朗先輩、こういう人格者が出ていたときには、この参議院の運営というものはその妙を得ておったのであります。さきに久保さんが指摘したような、河井さんが緑風会から第一党で議長、第二党から重宗さんが副議長の時代は、なかなか理想的な参議院の運営がなされたと思います。参議院の議長、副議長というものは、第一党である与党から議長を出し、第二党である野党第一党から副議長を出し、お互いに党籍を離脱し、公平な立場から与野党の状態を十分見定めて、紛争の種になった問題を掘り下げて、そこにアンパイアのような形で調節して、話し合いの場を作り、そこに私は難問題解決をつけるというゆとりがあってこそ、院の最高機関としての議長なり副議長の権威というものが重たくなるんだと思います。(拍手)今日、議長は重宗さん、副議長は重政さん、なかなか重い名前の方が二人、議席にすわっておりますが、ほんとうに名前だけが重いのではだめです。やはり思慮が深くて、重量感があるというのは、与党の圧力にゆさぶられず、じたばたしないようにすることであります。今日私たちは公人としての重宗議長に不信任案を突きつけておりますが、個人重宗さんは、われわれ野党側でも尊敬するような、りっぱな人柄でありながら、なおかつ、われわれに不信任案を突きつけられなければならないのは、自民党という、ひもがついていて、そのひもが、じゃまになっていて、国会役員の最高の地位に立つ議長の立場が公正を欠かざるを得ないような不安定な状況に置かれている一点だと思うのであります。このたびの災いを転じて、建設的に問題を展開することが参議院の良識でございます。このたびの戦いは戦いとして、この戦いのあらしを経てわれわれが考えなければならないのは、議長は第一党の与党の自民党から、副議長は野党第一党の社会党から出る。そしておのおの党籍を離脱して、この参議院の運営の公正を保つという形において、良識の府としての私は参議院の権威を重からしめなければならないと思うのでありまして、その点は、質問者の久保さんと御同感の次第でございまして、参議院の現状をともに憂い、参議院の一角から日本の議会政治の危機を救わなければならぬというので、深夜にもかかわらず、このような不信任案を提出した次第でございます。(拍手)
○副議長(重政庸徳君) 中村順造君。
  [中村順造君登壇、拍手〕
○中村順造君 私は、戸叶議員の提案をされました重宗議長不信任案に対しまして、若干の質問をいたすものであります。特に私が今回の議長不信任に対しまして申し上げることは、提案者の言われましたように、重宗議長は山口県の岩国の出身である、こういうことでございまして、これは、この要覧にも書いてありますが、これが間違いなかったらそのとおりだと思いますが、そこで、私があえて山口県の出身だという前提の上に立ちまして質問をするということは、私も同じ山口県の出身でございます。山口県には、人から不信任を受けるような人は大体おらないであろうという考え方に立ちました場合に、なるほど提案者も、重宗議長の人格、識見、力量、手腕、こういうものは高く評価をされております。私がなぜ山口県にはそういう人がおらないということを申し上げているかと申しますと、山口県は御承知のように防長二州でありまして、特に山紫水明で、非常に景色のいいところでございまして、従来、維新の元勲を初めといたしまして、多くの政治家を出しております。正面におられる吉武議員も同じ山口県だと思いますが、さらに最近に至りましては、池田内閣の前の岸内閣の総理をしておりました岸総理も山口県の出身であります。ところが、これが一つ例外でありまして、御承知のように、あの国民の総反撃を買いました日米安保のあの騒動の中で、ついに内閣は崩壊をして野たれ死にのような格好になりまして、退陣を余儀なくされた。こういうことは例外としてはございますけれども、その他おおむね、私どもは、かつての先輩、もちろん重宗議長もその経歴から申しますと私の大先輩であります。郷党の大先輩でありますが、しかし、提案者が言われましたのは、その人格、力量、識見、手腕、こういうものでなくして、その背後にある一つの大きな圧力の関係で議長の職務が完全に遂行できなかった。そういう面は十分戸叶議員も主張しておられるところであります。
 そこで、(発言する者あり)議長、どうもヤジがやかましくていかん……。まず、お尋ねをいたしますが、この問題のよってきたる、今日この事態を招いた原因は何であるか。もちろん正常な議院の運営がされておらない。したがいまして、昨日あるいは本日、いろいろ今までの討論なり、あるいは質疑の中で言われておりますけれども、特に予算委員会の運営あるいは石炭特別委員会の運営、さらに私が直接参加をし経験をいたしました内閣委員会等の運営、しかも私は、この議事の一方的な打ち切り、特に内閣委員会の実情等について申し上げますならば、内閣委員会には金鵄勲章などという法律案が出まして、さらに公務員の給与を含めまして四つの法律案が出されたのでありますけれども、この農林省設置法の審議をして、この四つの法律案に取りかかりましたけれども、給与法につきましては、若干の質問をして、まだ全然中身に入っておらないときに、一方的に委員長が議事の打ち切りをする。しかも、まあ当時私は拝見をしたのでありますけれども、あの際の委員長は、たしか村山議員だと思いますが、さすがにやはり村山議員も良心があったと思いますが、原稿を読まれる際に手をふるわせまして、声をふるわせて、そういう一方的な議事の打ち切りをされたのであります。しかも、そういう中で審議をした議案が今度の本会議にかかる、あるいは予算案の中身としてある、そういう意味の本会議を持つに際しまして、これはやはり議院運営委員会で、こういう異常な際にはどういう議院の運営をしなければならないかということで、これまた議長は率直に、議院運営委員長を通じまして、議院運営委員会を開いて諮らなければならない。公報にもちゃんと出ておりますけれども、これらの点も一切省略をする、やらない、公報に掲載をしておきながら、しかもそれを議院運営委員会を開かずして、理事会は決裂、議事協議会も決裂、そういうことで、きわめて非民主的な運営が行なわれている。こういう、すなわち、議院の運営が正常に行なわれておらない。行なわれておらない中で、しかも、それに対する適切な措置が講じられておらない。これは、あげて議長のよってきたる責任だと私は思いますけれども、その点につきましては、重ねて戸叶議員の御答弁をお願いしたいと思うのであります。
 さらに、議会主義の危機だということがきわめて強調されました。これは、提案者と私は全く同じ意見でありますが、今日、こうした良識の府であるべき参議院は……。
○副議長(重政庸徳君) 中村君、時間が参りました。
○中村順造君(続) 運営がきわめて不自然な形に置かれる、しかも与野党のきびしい喧騒、ヤジの中で、こうしたことをやらなければならないということは、議長の大きな責任だと私は判断をしているところであります。
 さらに、自民党の八個師団の問題について言及をされましたが、これはいろいろ事情があろうと思います。私も、他党のことでございますから、多くを申し上げようとは思いませんけれども、八個師団が、提案者が言われているように、その後あるのかどうか。
○副議長(重政庸徳君) 中村君、時間が参りました。
○中村順造君(続) 一個師団くらい減ったのではないか、こういうふうなことを言われているわけでありますが、その点を少し明快にお伺いをいたしたいと思うのであります。
 さらに、議長、副議長の党籍離脱の問題でございますけれども、これもまた、衆議院では党籍離脱をする、なぜ参議院では議長も副議長も党籍離脱ができないのか。やはり、そういうことにつきましては、みずから与党の党籍を持っておるために、与党の圧力に屈しなければならない、ここに大きな原因があると私は思います。そういう点につきましては……。
○副議長(重政庸徳君) 時間を超過いたしました。
○中村順造君(続) もう少し内容を含めて説明を提案者にお願いをいたすものであります。
○副議長(重政庸徳君) 時間をお守り下さい。
○中村順造君(続) さらに、読み上げられました要覧でありますけれども、「明治二十七年二月山口県岩国市に生れ、東京高等工業学校附属工業学校電気科卒業、大正八年五月渡米、欧米各国の工業界を視察、大正十年五月帰朝、」いろいろ経歴が読まれておりますけれども、この内容からいたしますれば、私が冒頭申し上げましたように、かつては貴族院議員として、あるいは重宗議長はきわめて……
○副議長(重政庸徳君) 時間をお守り下さい。
○中村順造君(続) さらに私の郷党の先輩でもあるし、不信任のいわゆるよってきたるものにつきましては、戸叶議員たいへん御苦労でございますけれども、もう少し具体的な内容を持つ説明をひとつ私はお願いを申し上げたいと思うのであります。
○副議長(重政庸徳君) 中村君、時間をお守り下さい。
○中村順造君(続) それでは時間がきたようでありますから結論を急ぎますけれども、要するに私は、今日こうした本会議の席上におきまして、少なくとも権威のある議長に対しまして、不信任の動議を中心にして質疑を繰り返さなければならないという、きわめてこの事態を残念な事態と私は考えまして、あえて質問いたしたわけであります。
○副議長(重政庸徳君) 時間をお守り下さい。
○中村順造君(続) いろいろ言われておりますけれども、この八個師団の内容といい、あるいは今日の不明朗な政治的な背景といい、まことに国民として納得できない点が多々あると思います。そういう意味におきましては、このせっかく出されました議長不信任……
○副議長(重政庸徳君) 中村君、時間をお守り下さい。
○中村順造君(続) この決議案によりまして、この際、本院の本会議を通じまして、国民に明確にする必要があると私は考えるのであります。何とぞこの意味におきまして、戸叶議員の明確なひとつ御答弁をお願いをいたしまして、私の質問を終わります。(拍手)
  〔戸叶武君登壇、拍手〕
○戸叶武君 ただいま、夜が明けると同時に、新聞が配達されて参りましたが、その新聞も、「参議院徹夜の本会議」といって、このように重大に取り扱っております。それだけに、この問題は、国民環視の中において尽くすべきを尽くさなければいけないという、今、中村議員の質問はごもっともな次第だと思います。中村議員は四点にわたって質問を発しております。
 第一点は、重宗さんは山口県人であって、山口県には悪い者は一人もいないようなお話でございましたが、愛郷心のここまで至るというのは、よほど山口県というのはよいところかと思います。やはり私は、その山口県においても、この時世の波濤というものは、岸さんのように聡明な方だが御無理をする方も出ますし、重宗さんと岸さんは非常に親しいが、お人柄が極端に違っているところに、興味を持っているのであります。私は、私自身が政治学の学究の一人でありますが、やはり東洋における政治学というものは、何といっても、人相、骨相を見るだけの学がなければならないのでございまして、易経や詩経というものが東洋哲学の根元であるということを御存じないのでありましょうが、屈原の詩の中にも、「滄浪の水清ければ汝の纓を洗うべし、滄浪の水濁らば汝の足を洗うべし。」とありますが、今日の時世は、冠のひもを洗って官途につくことよりも、情ない政治の腐敗の現状を見て、足を洗って田舎に行って百姓でもしようという人がだんだん多くなるのではないかと思います。このような中におきまして、この重宗議長のような人は、濁世の中にあって何の野心も持たないで、何の利口そうな顔もしないで、半分おとぼけのようなふぜいをたくわえながら、内に知性を蔵して、そして無理をしないというところに、重宗流の妙味があって、岸さんと対照的なものであったと私は思うのであります。そのような重宗さんに無理をさせるというのは、側近並びに背後における圧力団体というものが、私は、はなはだよろしからぬと思うのであります。
 第二点は、中村さんが、やはり議会政治は話し合いの場を持たなければならない、お互いに立揚々々があり、むずかしい問題があっても、解決しなければならない、その点の強調と思いますが、これはさようでございます。国がけわしくなると、なかなかそうはいかない。イギリスも国の大危機はナポレオンを倒したときでありましたが、ナポレオンを倒したときのイギリスの英雄はウェリントン公であります。トラファルガーのスクエアに銅像となって立っております。そのウェリントン公が保守党を率いて一国の宰相となり、あのチャーチイズムの運動に対して弾圧を加えたとき、イギリスの議会主義に訓練された民衆は、トラファールガーのスクエアに集まって、たいまつを立ててウェリントン公に焼き討ちをかけたことがあるのです。イギリスにおいても、そのように保守的な反動的な政治的役割をすれば、その国を救ったところの偉大なる人物に対しても、民衆の抵抗というものがかくのごとくであります。日本におきましても、今日の自民党の政党的な基礎を作った一人は原敬です。原敬がウェリントンのように、日本の普通選挙断行の運動を阻止して立ち上がったときに、原を殺せというような声がどこからか出てきて、十九才の中岡艮一が、お父さんか、おじいさんかの血を受けて、東京駅頭で原敬を倒しているのであります。これは日本の政党政治の中において、星亨なり、森有礼なり、原敬なり、相当な人物であるが、自分の力を過信し、あるいは政党なり権力を背景として無理押しをしたときに、その抵抗というものがかくのごとき末路を遂げさせたのであります。ただ一番気の毒なのは、何と言っても犬養毅さんの死です。これは私たちは、犬養毅さんが首相官邸でもって「話せばわかる」と言いながらもなぜ殺されたか。これは、純真な、思想的に豊かなものを持たない、思い詰めた少壮将校が、政党が腐敗し、その当時はまだ八個師団でなくて三個師団でしたが、財閥と結託し、腐敗堕落して、国民の憂いを憂いとしない。これを倒さなければ日本の活路がないというので、犬養毅さんのようなりっぱな人も殺されていったのです。私たちは、日本の政治の現実を見たときに、(「暴力反対」と呼ぶ者あり)今、今日暴力反対――われわれはあなた以上に反対である。武器なき政治を求めて……。しかし、武器なき政治、暴力は反対であるとしても、何万という労働者は明日飢えに泣き、妻子を養っていくことのできないような追い詰められた状況のもとにおいて、いかなる事態がここに現出しないか、はかり知れないことを憂えて、今日自民党並びに池田内閣の冷酷な政治に反省を求める次第であります。(拍手)六十一年前、私の国の先輩田中正造は、十年間議会政治のために戦いましたが、議会の現状にあきれて国会議員を辞し、政党を辞し、やむなく直接行動でもって、直訴文でもって抵抗したのでありますが、(「質問者のほうに向かって答弁しろ」と呼ぶ者あり)あらためて質問者に対して、やや脱線したことを、激するあまり言葉が自民党のほうに向かったのを改めまして、あなたのほうに向かってごあいさつを申し上げます。
 第三点の、議長の役割が重大であるという説は、まことにごもっともでございます。重宗さんのようなりっぱな方でも、これだけの人格と経験を持っている方でも、このような悪環境のもとに置かれ、悪い徒党を背景として圧力を加えられれば、今日のようなはずかしめを受けなければならない。まことに慎むべきものはその交わりであると思うのでございます。こういう形に重宗さんをしておいて、これは重宗さん一個の問題ではない。今後における参議院の議長のあり方、副議長のあり方というものをしっかりと清めていかなければ、だれが議長、副議長になったとしても、問題が起きたときには、いつでも最高責任者として、そこへ火の手が上がって不信任案が出されなければならないことになるので、このようなことを再び参議院で繰り返しておっては、参議院の威信にも関することで、今後このような事態が起きないように、その根源を正していかなければならないと、中村さん御同様に私は痛感する次第であります。
 議会主義の危機というものは、雨が降れば路傍の石もぬれていきます。風が吹けばほこりが立ちます。木の葉が飛びます。しかし、あらしが激しくなれば石が飛びますよ。石よ飛ぶなと言っても、石を飛ばせるような風を吹かせるのはだれか。暴力を否定しても、暴力を誘発させるような要因を作っていくのはだれか。古来、古今東西の歴史を案ずるのに、すべて政治が行き詰まって、言論の力でどうにもならぬというようなときには、思い詰めた人々がそのような激発を行なうのです。これを食い止めるのが議会の役割で、今日の私たちのやり方すべてがいいとは思いません。いいとは思わぬながらも、もしこの国会においてわれわれが堤防の決壊を押えて戦うことをあえてしなかったならば、直接人民の怒りが国会を包囲し、首相官邸を包囲し、その突破口を作らなければならないような事態が起こったときに……
○副議長(重政庸徳君) 時間が参りました。
○戸叶武君(続) われわれは議会政治家として、議院内閣制を……
○副議長(重政庸徳君) 結論をお急ぎ願います。
○戸叶武君(続) 副議長の御注意、ごもっともでございます。(「降壇々々」と呼ぶ者あり)お静かに。私は議長なり副議長に最後のお願いをする次第であります。重宗議長にしろ、重政副議長にしろ、私は今日の自民党の中に――ほかにも若干いい人がいると思いますが、比較的いい人柄だと思うのです。しかし、このような人柄の……(発言する者多く、議場騒然)
○副議長(重政庸徳君) お静かに願います。
○戸叶武君(続) あまり悪いことをした経験のない人に、無理押しをしたくない人に無理押しをさせるというようなことは、やはり自民党が天下の大政党として……。やっと自民党の田中君との了解を取りつけました。それは、結論を急げという副議長の命を聞けということでありまして、結論を急ぐことにいたします。
 それでは簡単に結論をいたします。どうか皆さん、この中にいる私たちは、るつぼの中におって、今の議会が国民にどのように批判されているかということを見ていないのです。この議長だけの議会ではないのです。前途に光を失っている無数の人々に対して、もっと涙のある、もっと愛情のある、もっと人情味のある具体的政策というものがここから生まれない限り、私たちはほんとうに国民に申しわけないと思いますから、お互いにそういう点を十分考えたいと思います。
 長い間御清聴をわずらわし、はなはだありがとうございました。
   ――――・――――
○副議長(重政庸徳君) 田中茂穂君から、成規の賛成者を得て、質疑終局の動議が提出されました。
 これより本動議の採決をいたします。
 表決は記名投票をもって行ないます。本動議に賛成の諸君は白色票を、反対の諸君は青色票を、御登壇の上、御投票を願います。
 議場の閉鎖を命じます。氏名点呼を行ないます。
  〔議場閉鎖〕
  〔参事氏名を点呼〕
  〔投票執行〕
○副議長(重政庸徳君) すみやかに投票して下さい。――すみやかに投票して下さい。――すみやかに投票して下さい。
 ただいま行なわれております投票は……(議場騒然)時間を制限いたします。すみやかに御投票を願います。――すみやかにお願いいたします。
 制限時間に達しました。(議場騒然)……投票箱を閉鎖いたします。
  〔投票箱閉鎖〕
○副議長(重政庸徳君) 投票を………(「投票漏れがあるぞ、議長、やり直せ」と呼ぶ者あり、その他発言する者多く、議場騒然、聴取不能)
 投票の結果は次のとおりである。
  投票総数    百四十二票
  白色票      百十二票
  青色票       三十票
     ―――――・―――――
  〔参照〕
 賛成者(白色票)氏名      百十二名
      渋谷 邦彦君    牛田  寛君
      沢田 一精君    鬼木 勝利君
      石田 次男君    野知 浩之君
      鈴木 一弘君    中尾 辰義君
      鳥畠徳次郎君    青田源太郎君
      赤間 文三君    浅井  亨君
      北條 雋八君    増原 恵吉君
      鈴木 恭一君    堀本 宜実君
      和泉  覚君    柏原 ヤス君
      古池 信三君    松平 勇雄君
      最上 英子君    二宮 文造君
      岩沢 忠恭君    白木義一郎君
      野田 俊作君    木暮武太夫君
      笹森 順造君    小林 英三君
      中上川アキ君    森田 タマ君
      二木 謙吾君    山崎  斉君
      丸茂 重貞君    源田  実君
      栗原 祐幸君    熊谷太三郎君
      久保 勘一君    川野 三暁君
      亀井  光君    天埜 良吉君
      石谷 憲男君    井川 伊平君
      鹿島 俊雄君    村上 春藏君
      仲原 善一君    中野 文門君
      豊田 雅孝君    天坊 裕彦君
      竹中 恒夫君    西田 信一君
      鍋島 直紹君    山下 春江君
      山本 利壽君    武藤 常介君
      館  哲二君    佐藤 芳男君
      青柳 秀夫君    平島 敏夫君
      田中 茂穂君    藤野 繁雄君
      新谷寅三郎君    西郷吉之助君
      杉原 荒太君    小沢久太郎君
      植竹 春彦君    黒川 武雄君
      西川甚五郎君    井野 碩哉君
      日高 広為君    大谷 贇雄君
      小西 英雄君    上林 忠次君
      田中 啓一君    温水 三郎君
      木島 義夫君    岸田 幸雄君
      谷村 貞治君    山本  杉君
      川上 為治君    米田 正文君
      谷口 慶吉君    北畠 教真君
      金丸 冨夫君    松野 孝一君
      大谷藤之助君    江藤  智君
      稲浦 鹿藏君    石井  桂君
      塩見 俊二君    岡村文四郎君
      加藤 武徳君    剱木 亨弘君
      梶原 茂嘉君    小林 武治君
      吉武 恵市君    高橋  衛君
      草葉 隆圓君    小柳 牧衞君
      杉浦 武雄君    小山邦太郎君
      高橋進太郎君    津島 壽一君
      迫水 久常君    野本 品吉君
      村山 道雄君    長谷川 仁君
      佐野  廣君    後藤 義隆君
      横山 フク君    白井  勇君
      斎藤  昇君    下村  定君
    ―――――――――――――
 反対者(青色票)氏名      三十名
      矢山 有作君    野々山一三君
      柳岡 秋夫君    瀬谷 英行君
      稲葉 誠一君    吉田忠三郎君
      渡辺 勘吉君    大森 創造君
      豊瀬 禎一君    鶴園 哲夫君
      山本伊三郎君    武内 五郎君
      柴谷  要君    小柳  勇君
      大矢  正君    森 元治郎君
      光村 甚助君    藤原 道子君
      小林  武君    松本 賢一君
      佐野 芳雄君    杉山善太郎君
      高山 恒雄君    千葉千代世君
      基  政七君    相澤 重明君
      田上 松衞君    向井 長年君
      加藤シヅエ君    曾禰  益君
   ――――・――――
○副議長(重政庸徳君) 米田勲君から、賛成者を得て、暫時休憩の動議が提出されました。
 これより本動議の採決をいたします。
 表決は記名投票をもって行ないます。本動議に賛成の諸君は白色票を、反対の諸君は青色票を、御登壇の上、御投票を願います。
 議場の閉鎖を命じます。氏名点呼を行ないます。
  〔議場閉鎖〕
  〔参事氏名を点呼〕
  〔投票執行〕
○副議長(重政庸徳君) すみやかに御投票下さい。――すみやかに御投票下さい。――すみやかに御投票下さい。
 ただいま行なわれております投票は……(聴取不能)制限いたします。……投票箱を閉鎖いたします。(「早いぞ」と呼ぶ者あり)――すみやかに御投票を願います。――まだ投票をなさらない諸君は、すみやかに御投票下さい。
 制限時間に達しました。投票箱を閉鎖いたします。
  〔投票箱閉鎖〕
○副議長(重政庸徳君) これより開票いたします。投票を参事に計算させます。議場の開鎖を命じます。
  〔議場開鎖〕
  〔参事投票を計算〕
○副議長(重政庸徳君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数    百七十五票
  白色票      五十九票
  青色票      百十六票
 よって本動機は否決せられました。
     ―――――・―――――
  〔参照〕
 賛成者(白色票)氏名      五十九名
      天埜 良吉君    矢山 有作君
      野々山一三君    柳岡 秋夫君
      瀬谷 英行君    稲葉 誠一君
      吉田忠三郎君    渡辺 勘吉君
      大森 創造君    豊瀬 禎一君
      鶴園 哲夫君    山本伊三郎君
      武内 五郎君    柴谷  要君
      小柳  勇君    大矢  正君
      占部 秀男君    森 元治郎君
      光村 甚助君    大河原一次君
      大和 与一君    大倉 精一君
      戸叶  武君    椿  繁夫君
      米田  勲君    藤原 道子君
      木村禧八郎君    永岡 光治君
      阿具根 登君    岩間 正男君
      須藤 五郎君    鈴木 市藏君
      小林  武君    松本 賢一君
      佐野 芳雄君    杉山善太郎君
      中村 順造君    安田 敏雄君
      千葉千代世君    北村  暢君
      横川 正市君    鈴木  強君
      阿部 竹松君    藤田藤太郎君
      相澤 重明君    伊藤 顕道君
      久保  等君    藤田  進君
      加瀬  完君    亀田 得治君
      岡  三郎君    成瀬 幡治君
      小酒井義男君    佐多 忠隆君
      千葉  信君    近藤 信一君
      加藤シヅエ君    岡田 宗司君
      羽生 三七君
    ―――――――――――――
 反対者(青色票)氏名      百十六名
      渋谷 邦彦君    牛田  寛君
      沢田 一精君    鬼木 勝利君
      石田 次男君    野知 浩之君
      鈴木 一弘君    中尾 辰義君
      青田源太郎君    赤間 文三君
      北條 雋八君    増原 恵吉君
      鈴木 恭一君    堀本 宜実君
      和泉  覚君    柏原 ヤス君
      古池 信三君    松平 勇雄君
      最上 英子君    二宮 文造君
      岩沢 忠恭君    白木義一郎君
      笹森 順造君    小林 英三君
      中上川アキ君    森田 タマ君
      二木 謙吾君    山崎  斉君
      丸茂 重貞君    源田  実君
      栗原 祐幸君    熊谷太三郎君
      久保 勘一君    川野 三暁君
      亀井  光君    石谷 憲男君
      井川 伊平君    鹿島 俊雄君
      村上 春藏君    仲原 善一君
      中野 文門君    豊田 雅孝君
      天坊 裕彦君    竹中 恒夫君
      西田 信一君    鍋島 直紹君
      山下 春江君    山本 利壽君
      武藤 常介君    館  哲二君
      佐藤 芳男君    青柳 秀夫君
      平島 敏夫君    田中 茂穂君
      藤野 繁雄君    新谷寅三郎君
      西郷吉之助君    紅露 みつ君
      杉原 荒太君    小沢久太郎君
      寺尾  豊君    植竹 春彦君
      黒川 武雄君    西川甚五郎君
      井野 碩哉君    日高 広為君
      大谷 贇雄君    小西 英雄君
      上林 忠次君    田中 啓一君
      温水 三郎君    木島 義夫君
      岸田 幸雄君    谷村 貞治君
      山本  杉君    川上 為治君
      谷口 慶吉君    北畠 教真君
      金丸 冨夫君    松野 孝一君
      柴田  栄君    大谷藤之助君
      江藤  智君    稲浦 鹿藏君
      石井  桂君    塩見 俊二君
      岡村文四郎君    加藤 武徳君
      剱木 亨弘君    梶原 茂嘉君
      吉武 恵市君    高橋  衛君
      草葉 隆圓君    小柳 牧衞君
      杉浦 武雄君    小山邦太郎君
      高橋進太郎君    鹿島守之助君
      津島 壽一君    迫水 久常君
      村山 道雄君    長谷川 仁君
      櫻井 志郎君    佐野  廣君
      後藤 義隆君    横山 フク君
      白井  勇君    斎藤  昇君
      下村  定君    高山 恒雄君
      基  政七君    田上 松衞君
      向井 長年君    中村 正雄君
      村尾 重雄君    曾禰  益君
   ――――・――――
○副議長(重政庸徳君) 討論の通告がございます、順次発言を許します。松澤兼人君。
 〔「定足数を欠くよ」と呼ぶ者あり、その他発言する者多し、離席する者あり〕
○副議長(重政庸徳君) 松澤君の登壇を求めます。議員諸君は議席にお帰り下さい。
  〔松澤兼人君登壇、拍手〕
○松澤兼人君 ただいま議題となっております参議院議長重宗雄三君に対するわが党提出の不信任決議に対しまして、社会党の代表の一人として賛成をしなければならないことは、私個人といたしましては、まことに遺憾な点がございます。私どもとしましては、今朝、早朝より縦続いたしました審議の中におきまして、御同様にまだ朝飯を食べておりませんし、生理的な要求もあるわけでございまして、自民党の諸君はごらんのように多数欠席をされているわけであります。そういう生理的な必要があるならば、なぜ社会党が提出いたしました休憩動議に賛成なさらないのでありますか。これこそ、まさに多数党の横暴といわなければならないのであります。こういう議員の横暴が行なわれていることは、まことに残念なことでございますけれども、日ごろ敬服いたします議長重宗雄三君に対するわが党提出の不信任に賛成しなければならない一つの理由があるのであります。すでに提案者からも、また、これに対する質疑者からも、議長重宗雄三君の、その人となりなり、その経歴なりにつきましては、詳細に要覧(丙)によりまして御承知のとおりであります。私もここに持って参りましたので、朗読しようと存じますけれども、これは省略いたしまして、直ちに本論に入りたいと存じます。
 申すまでもなく、まことにまじめな話として、今日国会が国民の信託を受けて、その信託と期待にこたえるだけの国会運営をしていかなければならないということは、申すまでもございません。
 私たちが、少数派として、われわれに許された国会法上の権限を最大に行使して、最小限度の抵抗をいたしまして、昨日からただいまに至りますまで努力して参りましたことも、結局は、国会の正常化を、少数派でありながら、野党でありながら、国民に対し負っている責任の一部を果たさなければならない。非民主的な多数の横暴を阻止するために最小の抵抗をしているということの現状は、単にこれは参議院ばかりのことではありません。今日、われわれが、参議院におきまして、関係する重要法案が一瀉千里のうちに審議され、自民党の質疑打ち切りによって、またたく間に採決が強行されているということは、内閣委員会、石炭委員会、あるいは大蔵委員会、地方行政委員会等において、すでに諸君がよく御承知のとおりであります。これがもしも諸君のいうところの国会の正常化であるというならば、まことに国民は、この議席に送ったところの責任を痛感し、かかる代表を出したことを心中悲しむに相違ないと思うのであります。
 私が繰り返して申すまでもなく、参議院は第二院としての自主性と独自性を持たなければならない。もしも参議院が衆議院と同じ行動をとるならば、これは参議院の存在価値がない。異なる決定をするならばむしろ有害であるという、有名な言葉がございます。ただ国民が良識の参議院としてわれわれに期待するところのものは、衆議院において政党対政党の争いがいかに激化して混乱をしようとも、参議院の場においては慎重審議をして、聞くべきは聞き、ただすべきはただして、国民の信頼と負託にこたえることこそが、参議院の存在の意味であると申さなければなりません。(拍手)今日の国会は、十二日間のまことに短期間の国会でございます。いかに期間は短期間と申しましても、この中に盛られているところの多くの政府の提案、予算案というものは、国民の多数にとりましてまさに死活の問題といわなければならない重要な問題があるのであります。しかも、まことにこれは副議長に対しましては恐縮のことでございますけれども、軍政農林大臣の失言からついに数日間衆議院において空転し、また、その余波を受けて、参議院におきましても審議がストップいたしたのであります。われわれといたしましては、最小限度残された期間によって十分なる審議をいたそうと考え、また、実際上それを参議院の社会党は、やっているのであります。衆議院におきましては、今日社会党は審議に加わってはおりません。しかし、われわれ参議院社会党は、終始あらゆる委員会に出席し、本会議にも出席し、諸君とともに、今日差し迫っておりますところの多くの問題について、慎重審議を続けているのであります。われわれは参議院の良識に基づいて、参議院こそがほんとうに国民的な立場から慎重審議をしなければならないという趣旨から、あらゆる委員会、あらゆる会合に出席いたしまして、審議の促進をいたしているのであります。しかし、たとえば川上君も御承知のとおり、予算委員会における実情がどうであるかということになりますならば、まことにわれわれといたしましては残念なことであります。これがわれわれこの国会の運営に対する重宗議長の運営の不手ぎわによるものである、こう考えまして……
○副議長(重政庸徳君) 松澤君、時間が参りました。
○松澤兼人君(続) これが第一の不信任の賛成の理由であります。御承知のように、この要覧に書いてありますように、重宗雄三君は、かつて参議院の副議長として、それ以来、あるいは国務大臣として、あるいは参議院自民党の議員総会長として、われわれがその接触するたびに敬愛と畏敬の念を持って接して参ったのであります。
○副議長(重政庸徳君) 結論を急いで下さい。
○松澤兼人君(続) われわれ社会党の同志の間には、わが党の千葉会長、自民党の重宗雄三君、この二人が廊下で腰かけて話をしている姿を見て、いかにも和気あいあいとして、たとえその立場が自民党と社会党と異なるところがあっても、国会の運営というものはこういう形をもって行なわれなければならないということを如実に示しているものであると、実はその姿をながめながら、われわれは非常に喜んで参ったのであります。
 私たちは、参議院におきましては、絶えず自民党の諸君に対しまして、三つの原則を申し上げているのであります。第一は、正副議長の党籍離脱の問題であります。第二は、副議長は野党第一党に渡すべきであるということ。第三は、常任委員長は会派の勢力に按分して配分しなければならないということであります。
 重宗雄三君は、あるときにおきましては、われわれの主張を満腔の同意をもって迎えられた。しかし、その背後にある自民党の諸君が、この重宗雄三君のまことに心あたたまるような気持をじゅうりんいたしまして、ついに今日に至るまで、ただわずかに常任委員長が四つあるいは五つ参議院の社会党に来たというだけで、あとは、第一の正副議長の党籍離脱も、あるいは副議長を野党第一党に渡すことも、実現されておらないのであります。これは重宗個人の問題ではなく、その背後にある自民党の横暴によるものであるということを申し上げたいと思います。これは、重宗雄三君は、まことに人格、識見ともにすぐれている方でありますけれども、議長として、われわれとしましては、もうひとつ力強い裁断を下すような、りっぱな業績を果たしてもらいたいということを考えるのであります。これが第二の賛成の理由であります。
 以上、簡単に申し上げましたけれども、第二の賛成者がまたあらためてこの壇に立ちまして、私が言わなかったことにおきましておそらくは賛成を討論すると思うので、私はこの程度で終わります。(拍手)
○副議長(重政庸徳君) 大和与一君。
  〔大和与一君登壇、拍手〕
○大和与一君 私は、ただいま上程されております重宗議長の不信任案に対して、遺憾ながら賛成の意見を申し上げる次第であります。
 本論に入る前に、夜が明けましたから一昨日の晩、私は入浴中、あまりに労働者の仲間のことや国会の運営について深憂の余り、つい足を踏みはずして、ふろにはまりました。昨日、耳鼻咽喉科の医者に行ったところが、君の耳は四十八時間たったら漸次復元するだろう、生命には別状ないという診断をいただいたので、安心しておる次第であります。
 フランスの有名な哲学者のヴォルテールという人がおりますが、この人は、こういうことを言った。私はあなたの意見には絶対反対だけれども、しかし、あなたの発言に対しては死をもって守り続けるであろうと。これが民主主義の大原則でなければなりません。日本におきましても、わが憲法は、第二十一条に言論の自由を明確に明示しておるわけであります。したがって、私は、この言論の自由ということは、たとえ太陽が西から上がったり、その名に恥じる隅田川のどろどろの水がさかさまに流れることがあっても、それよりも言論の自由を守ることのほうが大事であろうと確信いたす次第であります。
 ずいぶん昔、支那の山東省というところに非常に高徳の人がおった。そして、その人は、たとえば道に落ちた物を拾った、そういう話を聞いただけで川に入って耳を洗った。こういう人がもし今まで生きているとすると、今日の自由民主党の皆さんの多数の暴力を聞いたら、おそらくショック死するだろう、こういうふうに考えるのであります。また、先ほどは、ヤジが激しくなって、「ばかやろう」とか何とか言ったそうです。これは、そういうことは前例もございますが、十分に皆さんも御注意しなければならぬ。わが院の品位をいや高からしめている懲罰委員長は、わが党において名門の誇り高き佐多委員長、この方は公平に静かに皆さんの行動をごらんになっているわけであります。
 私は、重宗議長に対しては、かねてからたいへん尊敬をいたしております。その容姿端麗であること、白髪童顔、長躯痩身であること、しかも、頭脳明晰、人格高潔、見識は高邁、まあ私は非の打ちどころはなかろうと思うのであります。注文があるのは、それはあくまでも国民の立場に立って、国会の権威というか、国会の正常化というか、この間違った道を歩いている現実に即して、やはりこれを直し得るものは、現実の現在の政府ではなくて、議長こそほんとうに不退転の勇断をもってするならば、……たとえば昨日の、皆さんが今こうやってこういうことをすることは国民が笑っているだろう、こうおっしゃる。決して私たちこういうことを最高最善の戦術だとは考えていない。しかし、国民がこういうことを笑うよりもより以上にだ、きのうの参議院の予算委員会あるいは内閣委員会、大蔵委員会、石炭対策委員会において、一体何をしたのだ。一言の質疑も討論もさせないで、そうして勝手に一分か二分で全部審議したという、この事実が国民にわかったときに、国民は初めてその黒白を明確に判断するでありましょう。したがって、そのことこそ、ほんとうに皆さんが申しわけないと思って、一人くらい勇気を出して、ここに来て坊主になるか、ざんげをするか、それくらいやれば、国民は少しはよかんべえ、こう思うだろうと思う。ここに一番大事な、国民からのわれわれ議員に対する、国会に対する支持いかんに焦点があるのであって、この順逆を誤ることは絶対にできないと思うのであります。
 私は、重宗議長が実際に困るということは、やはり党籍をお持ちになっていることがどうしてもいけないと、かねてから申しておりました。その具体的な事実をあげますと、一つは池田内閣の閣内の不統一、一つは池田総理大臣が、かねてから、うそは言わぬとおっしゃるけれども、具体的事実をあげて、そのうそを一つ申して、この簡単な実例を申し上げるまでは、自衛隊が大砲を持って来なければ、断じて壇上は下がらぬ、こういうつもりで少しお話をしたいと思うのです。昨日の予算委員会の模様を私も拝聴しました。そして有名なアメリカ大統領のケネディの今回の例の声明を読みました。それに対して戸叶委員から総理大臣に質問があった。総理大臣はアメリカにいなかったのだけれども、直ちに、いわゆる中国に対する、共産党に対する問題でありますが、これをプリベントと、こういうふうに言った。しかしそれは私も原案を読んでおりますが、外務省の原案ではコンテインと明確に書いてある。その内容は、ただ防ぐということではなくて、日本を含めたいわゆる東北アジア機構、こういう方向を持つものであることは間違いがないから、したがって、私たちは、あくまでも日本の自主積極中立という立場から、それでは日本国民がまかり間違って累を及ぼしてはたいへんだということで質問をし、意見を申し上げておるわけであります。したがって、それに対して、今度は小ざかしくも、私のすぐ隣にいるので工合が悪いけれども、宮澤企画庁長官がちょこちょこと走っていって、いや、おれはあそこにおったのだけれども、やはりプリベントとこう言った。おかしなことを言うものだと思って、さらによく見きわめていたら、実は私の誤りでございました。何を言っているのか、ちっともこの閣内は、日本の大事な問題について、日本の外交上の重大な方策をきめるともいうべき、その基礎の一つになるこの大事な問題について、一つも閣内は統一をされていない。これは単にこれだけではありません。もう一つは、池田さんがヨーロッパに行きまして、日本の労働者の賃金は欧米と比べて低くないとおっしゃった。ところが、私はそうでないということを実証しましょう。一つには、日本の憲法は、いわゆる日本の労働三法は保護立法であるとまだ言われているのです。それほど労働者はまだまだ昔の封建的な考え方に押えつけられて、まだまだかわいそうなんです。第二には、いわゆる未組織の労働者がおそらくまだ五百万人以上いるでしょう。これは労働者の一人前の手当はもらっていない。第三には、臨時工という適当な名前で、これまた一つも一人前に食えるだけの賃金をやらないで、さんざんこき使っている。第四には、欧米には御承知のとおり社会保障制度がまず完備していると言っていいでしょう。この実質賃金の裏づけというものはたいへんなものであって、これはあなた方日本の政府のきわめて政治の貧困による内容によって、ここに大きな開きがあることも、これまた、はっきりと言うことができると思うのであります。あるいはまた、さらに潜在失業者が相当おって、農民の次男、三男というものは働きに行ってはおるけれども、食うものだけはある、こういうところに、やはり私は労働者としての待遇を受けていない。こういう内容をはっきりと理解するならば、日本の労働階級が欧米と同じようだと、こういう寝言は、たわごとは、断じて言えないのであって、池田さんのうそを暴露してあまりあると言わなければならぬと思う。
 以上きわめて簡単でございますけれども、以上の理由によって、議長は、御本人がほんとうに勇気を持って、信念を持って、そうしてそういう昨日の予算、あるいは大蔵、あるいは内閣、こういうところできめられた、民主的な審議を少しもしていない、こういうことに対しては、おれは、それじゃあ議会は開かれない、参議院は開会できない、こういうことができたら最もうれしかったけれども、それができないから本案に賛成します。
 以上賛成討論を終わります。(拍手)
   ――――・――――
○副議長(重政庸徳君) 田中茂穂君から、成規の賛成者を得て、討論終局の動議が提出されました。
 これより本動議の採決をいたします。
 表決は記名投票をもって行ないます。本動議に賛成の諸君は白色票を、反対の諸君は青色票を、御登壇の上、御投票を願います。
 議場の閉鎖を命じます。氏名点呼を行ないます。
  〔議場閉鎖〕
  〔参事氏名を点呼〕
  〔投票執行〕
○副議長(重政庸徳君) 野上進君から、歩行困難のため、投票を参事に委嘱することの申し出がありました。これを許可いたします。
  〔投票執行〕
○副議長(重政庸徳君) 投票漏れはございませんか。――投票漏れないと認めます。投票箱閉鎖
  〔投票箱閉鎖〕
○副議長(重政庸徳君) これより開票いたします。投票を参事に計算させます。議場の開鎖を命じます。
  〔議場開鎖〕
  〔参事投票を計算〕
○副議長(重政庸徳君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数    百五十八票
  白色票       百四票
  青色票      五十四票
 よって討論は終局することに決しました。
     ―――――・―――――
  〔参照〕
 賛成者(白色票)氏名      百四名
      渋谷 邦彦君    沢田 一精君
      鬼木 勝利君    野知 浩之君
      鳥畠徳次郎君    青田源太郎君
      赤間 文三君    浅井  亨君
      北條 雋八君    鈴木 恭一君
      堀本 宜実君    和泉  覚君
      柏原 ヤス君    古池 信三君
      松平 勇雄君    最上 英子君
      岩沢 忠恭君    河野 謙三君
      三木與吉郎君    白木義一郎君
      野田 俊作君    笹森 順造君
      小林 英三君    森田 タマ君
      二木 謙吾君    山崎  斉君
      丸茂 重貞君    源田  実君
      栗原 祐幸君    久保 勘一君
      亀井  光君    天埜 良吉君
      石谷 憲男君    植垣弥一郎君
      井川 伊平君    鹿島 俊雄君
      村上 春藏君    仲原 善一君
      中野 文門君    豊田 雅孝君
      天坊 裕彦君    竹中 恒夫君
      西田 信一君    鍋島 直紹君
      山下 春江君    山本 利壽君
      武藤 常介君    館  哲二君
      青柳 秀夫君    平島 敏夫君
      田中 茂穂君    堀  末治君
      藤野 繁雄君    新谷寅三郎君
      西郷吉之助君    紅露 みつ君
      木内 四郎君    杉原 荒太君
      寺尾  豊君    平井 太郎君
      黒川 武雄君    日高 広為君
      上林 忠次君    田中 啓一君
      野上  進君    温水 三郎君
      木島 義夫君    岸田 幸雄君
      谷村 貞治君    川上 為治君
      米田 正文君    谷口 慶吉君
      徳永 正利君    北畠 教真君
      松野 孝一君    柴田  栄君
      江藤  智君    稲浦 鹿藏君
      石井  桂君    井上 清一君
      岡村文四郎君    加藤 武徳君
      剱木 亨弘君    梶原 茂嘉君
      高野 一夫君    吉武 恵市君
      草葉 隆圓君    小柳 牧衞君
      杉浦 武雄君    小山邦太郎君
      郡  祐一君    安井  謙君
      青木 一男君    鹿島守之助君
      木村篤太郎君    野本 品吉君
      村山 道雄君    長谷川 仁君
      櫻井 志郎君    佐野  廣君
      後藤 義隆君    横山 フク君
      白井  勇君    斎藤  昇君
    ―――――――――――――
 反対者(青色票)氏名      五十四名
      矢山 有作君    野々山一三君
      柳岡 秋夫君    瀬谷 英行君
      稲葉 誠一君    吉田忠三郎君
      渡辺 勘吉君    林  虎雄君
      大森 創造君    豊瀬 禎一君
      鶴園 哲夫君    山本伊三郎君
      武内 五郎君    柴谷  要君
      小柳  勇君    大矢  正君
      森 元治郎君    光村 甚助君
      大河原一次君    大和 与一君
      大倉 精一君    戸叶  武君
      椿  繁夫君    米田  勲君
      藤原 道子君    木村禧八郎君
      永岡 光治君    松澤 兼人君
      阿具根 登君    岩間 正男君
      須藤 五郎君    小林  武君
      松本 賢一君    佐野 芳雄君
      杉山善太郎君    中村 順造君
      安田 敏雄君    千葉千代世君
      北村  暢君    横川 正市君
      鈴木  強君    阿部 竹松君
      藤田藤太郎君    相澤 重明君
      伊藤 顕道君    久保  等君
      加瀬  完君    岡  三郎君
      成瀬 幡治君    小酒井義男君
      佐多 忠隆君    近藤 信一君
      加藤シヅエ君    羽生 三七君
   ――――・――――
○副議長(重政庸徳君) これより本案の採決をいたします。
 表決は記名投票をもって行ないます。本案に賛成の諸君は白色票を、反対の諸君は青色票を、御登壇の上、御投票を願います。
 議場の閉鎖を命じます。氏名点呼を行ないます。
  〔議場閉鎖〕
  〔参事氏名を点呼〕
  〔投票執行〕
○副議長(重政庸徳君) 投票漏れはございませんか。――投票漏れないと認めます。投票箱閉鎖。
  〔投票箱閉鎖〕
○副議長(重政庸徳君) これより開票いたします。投票を参事に計算させます。議場の開鎖を命じます。
  〔議場開鎖〕
  〔参事投票を計算〕
○副議長(重政庸徳君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数    百六十三票
  白色票      六十二票
  青色票       百一票
   〔拍手〕
 よって本案は否決せられました。
     ―――――・―――――
  〔参照〕
 賛成者(白色票)氏名      六十二名
      矢山 有作君    野々山一三君
      柳岡 秋夫君    瀬谷 英行君
      稲葉 誠一君    吉田忠三郎君
      渡辺 勘吉君    林  虎雄君
      大森 創造君    豊瀬 禎一君
      鶴園 哲夫君    山本伊三郎君
      武内 五郎君    柴谷  要君
      小柳  勇君    大矢  正君
      森 元治郎君    光村 甚助君
      大河原一次君    大和 与一君
      大倉 精一君    戸叶  武君
      椿  繁夫君    米田  勲君
      藤原 道子君    木村禧八郎君
      永岡 光治君    松澤 兼人君
      阿具根 登君    岩間 正男君
      須藤 五郎君    鈴木 市藏君
      小林  武君    松本 賢一君
      佐野 芳雄君    杉山善太郎君
      高山 恒雄君    中村 順造君
      安田 敏雄君    千葉千代世君
      永末 英一君    北村  暢君
      横川 正市君    鈴木  強君
      阿部 竹松君    藤田藤太郎君
      相澤 重明君    田上 松衞君
      向井 長年君    伊藤 顕道君
      久保  等君    藤田  進君
      加瀬  完君    亀田 得治君
      天田 勝正君    岡  三郎君
      成瀬 幡治君    小酒井義男君
      佐多 忠隆君    近藤 信一君
      加藤シヅエ君    羽生 三七君
    ―――――――――――――
 反対者(青色票)氏名      百一名
      渋谷 邦彦君    沢田 一精君
      鬼木 勝利君    野知 浩之君
      鳥畠徳次郎君    青田源太郎君
      赤間 文三君    浅井  亨君
      北條 雋八君    鈴木 恭一君
      堀本 宜実君    和泉  覚君
      古池 信三君    松平 勇雄君
      最上 英子君    岩沢 忠恭君
      河野 謙三君    三木與吉郎君
      白木義一郎君    野田 俊作君
      笹森 順造君    小林 英三君
      森田 タマ君    二木 謙吾君
      山崎  斉君    丸茂 重貞君
      源田  実君    栗原 祐幸君
      久保 勘一君    亀井  光君
      天埜 良吉君    石谷 憲男君
      植垣弥一郎君    井川 伊平君
      鹿島 俊雄君    村上 春藏君
      仲原 善一君    中野 文門君
      豊田 雅孝君    天坊 裕彦君
      竹中 恒夫君    西田 信一君
      鍋島 直紹君    山下 春江君
      山本 利壽君    武藤 常介君
      館  哲二君    青柳 秀夫君
      平島 敏夫君    田中 茂穂君
      堀  末治君    藤野 繁雄君
      新谷寅三郎君    西郷吉之助君
      紅露 みつ君    木内 四郎君
      杉原 荒太君    寺尾  豊君
      平井 太郎君    日高 広為君
      上林 忠次君    田中 啓一君
      野上  進君    温水 三郎君
      木島 義夫君    岸田 幸雄君
      谷村 貞治君    川上 為治君
      米田 正文君    谷口 慶吉君
      徳永 正利君    北畠 教真君
      松野 孝一君    柴田  栄君
      江藤  智君    稲浦 鹿藏君
      石井  桂君    井上 清一君
      岡村文四郎君    加藤 武徳君
      剱木 亨弘君    梶原 茂嘉君
      高野 一夫君    吉武 恵市君
      小柳 牧衞君    杉浦 武雄君
      小山邦太郎君    郡  祐一君
      安井  謙君    青木 一男君
      鹿島守之助君    木村篤太郎君
      野本 品吉君    村山 道雄君
      長谷川 仁君    櫻井 志郎君
      佐野  廣君    後藤 義隆君
      横山 フク君    白井  勇君
      斎藤  昇君
   ――――・――――
○副議長(重政庸徳君) 午後一時三十分まで休憩いたします。
   午前十一時四十八分休憩
   ――――・――――
   午後一時四十二分開議
○議長(重宗雄三君) 休憩前に引き続き、これより会議を開きます。
 北村暢君外二名から、委員会審査省略要求書を付して、副議長不信任決議案が提出されました。
 お諮りいたします。副議長不信任決議案は、発議者要求のとおり、委員会審査を省略し、日程に追加して、これを議題とすることに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(重宗雄三君) 御異議ないと認めます。よって本案を議題といたします。
   ――――・――――
○議長(重宗雄三君) 田中茂穂君から、賛成者を得て、本案の議事における趣旨説明、質疑、討論その他の発言時間は、一人十分に制限することの動議が提出されました。(「反対」「賛成」と呼ぶ者あり)
 よって、この時間制限の動議について採決をいたします。
 表決は記名投票をもって行ないます。本動議に賛成の諸君は白色票を、反対の諸君は青色票を、御登壇の上、御投票を願います。
 議場の閉鎖を命じます。氏名点呼を行ないます。
  〔議場閉鎖〕
  〔参事氏名を点呼〕
  〔投票執行〕
○議長(重宗雄三君) すみやかに御投票願います。――すみやかに御投票願います。――すみやかに御投票を願います。
 ただいま行なわれております投票につきましては、自後五分間に制限いたします。時間が参りますれば投票箱を閉鎖いたします。すみやかに御投票を願います。――すみやかに御投票を願います。――まだ投票なさらない諸君はすみやかに御投票下さい。
 制限時間に達しました。投票箱を閉鎖いたします。
  〔投票箱閉鎖〕
○議長(重宗雄三君) これより開票いたします。投票を参事に計算させます。議場の開鎖を命じます。
  〔議場開鎖〕
  〔参事投票を計算〕
○議長(重宗雄三君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数     九十七票
  白色票      八十九票
  青色票        八票
 よって、本案の議事における趣旨説明、質疑、討論その他の発言時間は、一人十分に制限することに決しました。
     ―――――・―――――
  〔参照〕
 賛成者(白色票)氏名      八十九名
      森 八三一君    渋谷 邦彦君
      沢田 一精君    鬼木 勝利君
      石田 次男君    野知 浩之君
      鈴木 一弘君    中尾 辰義君
      浅井  亨君    北條 雋八君
      増原 恵吉君    堀本 宜実君
      和泉  覚君    古池 信三君
      小平 芳平君    河野 謙三君
      白木義一郎君    野田 俊作君
      木暮武太夫君    二木 謙吾君
      山崎  斉君    丸茂 重貞君
      源田  実君    栗原 祐幸君
      久保 勘一君    亀井  光君
      天埜 良吉君    石谷 憲男君
      植垣弥一郎君    井川 伊平君
      鹿島 俊雄君    中野 文門君
      豊田 雅孝君    天坊 裕彦君
      西田 信一君    鍋島 直紹君
      館  哲二君    佐藤 芳男君
      青柳 秀夫君    平島 敏夫君
      田中 茂穂君    堀  末治君
      藤野 繁雄君    新谷寅三郎君
      西郷吉之助君    木内 四郎君
      杉原 荒太君    大野木秀次郎君
      日高 広為君    大谷 贇雄君
      上林 忠次君    岸田 幸雄君
      谷村 貞治君    山本  杉君
      川上 為治君    米田 正文君
      谷口 慶吉君    北畠 教真君
      金丸 冨夫君    柴田  栄君
      大谷藤之助君    江藤  智君
      稲浦 鹿藏君    石井  桂君
      岡村文四郎君    加藤 武徳君
      剱木 亨弘君    高野 一夫君
      吉武 恵市君    高橋  衛君
      石原幹市郎君    小柳 牧衞君
      中山 福藏君    杉浦 武雄君
      小山邦太郎君    林屋亀次郎君
      郡  祐一君    高橋進太郎君
      青木 一男君    木村篤太郎君
      野本 品吉君    村山 道雄君
      佐野  廣君    後藤 義隆君
      林田 正治君    前田 久吉君
      白井  勇君    斎藤  昇君
      下村  定君
    ―――――――――――――
 反対者(青色票)氏名      八名
      矢山 有作君    藤原 道子君
      永末 英一君    基  政七君
      相澤 重明君    天田 勝正君
      加藤シヅエ君    曾禰  益君
   ――――・――――
○議長(重宗雄三君) これより発議者の趣旨説明を求めます。北村暢君。――北村暢君、御登壇を願います。
  ―――――――――――――
  〔北村暢君登壇、拍手〕
○北村暢君 決議案を朗読いたします。
 趣旨の説明を申し上げます。
 重政副議長は、参議院要覧の丙にありまするように、五高、東大を経まして、農林省に勤務し、農林省開墾課長、同岡山県農地事務局長を歴任せられまして、昭和三十五年八月からアメリカ、イギリスその他に回って、非常にうんちくの深い方でございまするが、また、参議院の農林水産常任委員長を勤められております。私も同じ農林関係に勤めて参りました大先輩でございます。また、私が過去六年において、農林関係において、ともに委員会の運営に当たり、また、重政農林水産常任委員長のもとにおいて、ともに国政に参画し、委員会の運営に当たって参った間柄からいたしまして、今日この副議長の不信任決議案に趣旨説明をすることは、まことに忍びないものがあるのであります。この重政副議長が農林水産委員会において一緒にやって参りました中においては、農政の専門家として、また、委員長当時における議事の運営等におきましても、まことに慎重であり、敬服をいたしておったのであります。また、性格的にいいますと、どちらかといえば、がんこ一徹でありまして、所信を貫く信念の人であり、非常にりっぱな方であると信じておったのであります。これは、与党の内部におきましても、このがんこ一徹なことが買われて、先輩各位がおられるのにかかわらず、当選二回にして、私よりもわずか三年先に国会へ出てきたのでありますが、副議長の重任を背負うに至ったのであります。このことからいたしましても、重政副議長の性格を十分うかがわれるであろうと思うのであります。しかしながら、この重政副議長の性格が今日災いを起こしているのではないか、このように思うのであります。それは、御存じのように重政副議長は、今次国会において、突如として勇名をはせました重政農林大臣の実弟に当たられる。これは皆さん周知のことでございます。(「兄貴じゃないか」と呼ぶ者あり)この重政農林大臣は、御存じのように、河野建設大臣の片腕であり、実力者であることは、御承知のとおりであります。したがって、重政副議長の派閥関係も、これまた明らかではないか。このことが、先輩各位を追い抜いて副議長の職につかれる、こういう結果になったのではないかと思われるのであります。そういう点からいたしまして、わが党が従来主張しておりました議長、副議長の党籍離脱、公正な議事運営、こういうことを期待しておりましたが、この重政副議長の性格と派閥関係からして、今日議長の補佐が十分にいっていないのではないか、このように思うのであります。その実証は、御存じのように、先ほど来、議長の不信任案、予算委員長の解任決議案、趣旨説明、質疑、討論を通じまして、今次国会における国会の運営が、短期国会にかかわらずこのように今日紛糾をしている事態、これについて私はいささか経過を申し上げたいと存じます。
 それは、御存じのように、石炭国会であり給与の国会でございまするが、重政農相の食言問題に端を発しまして単独審議が強行せられ、その間における参議院の状況、特に内閣委員会に私は籍を置いて農林省設置法の審議に当たったのでありまするが、この農林省、設置法において、私ども党としては根本的に反対の法律でございます。この食言問題が出て以来、御存じのように、衆議院における審議ストップにもかかわらず、国会正常化のために、参議院の良識のために、今日私どもは審議を進めて参りました。
○議長(重宗雄三君) 北村君、時間が参りました。
○北村暢君(続) そういう中で、私どもは、与党と野党との話し合いの中で、御存じのように大幅修正をいたしまして、これに賛成をいたしました。共産党を除く全会一致でもって、多数決でこれを通したのであります。
○議長(重宗雄三君) 時間が参りました。
○北村暢君(続) この一事をもってしても、いかにわが党が国民の負託にこたえるべく審議を尽くしてきたか。特に一昨日も、この法案の通過する際に、午後の十一時まで同僚の鶴園君が真剣な論議、質疑を尽くし……
○議長(重宗雄三君) 時間が超過いたしました。結論を急いで下さい。
○北村暢君(続) 議事に協力をいたしますので、お静かに願いたいと思います。
 民社党の田上委員からも、御存じのように、鶴園君に対する感謝決議すら出たぐらいでございます。このように、私どもは、審議を尽くすことこそが国会の正常化であり、国民の負託にこたえるものであると考えております。こういう観点からいたしまして、今度の審議において、このように実績を持ってわが党は議事運営に協力をしてきたつもりでございます。しかるに、一昨日の質疑打ち切りはまことに無謀であり、私は……
○議長(重宗雄三君) 北村君、降壇を命じます。降壇を命じます。
○北村暢君(続) 私は内閣委員長を敬愛しておりますけれども、あのとった措置というものは私どもは絶対に納得がいかない。給与法、旧金鵄勲章に対します質疑をやる中で、まだわずか二時間足らずの質疑で、今次の重要法案である給与法案の審議が尽くされたとは、私は考えておりません。一方的な質疑打ち切りは、決して国会正常化のためのものではございません。このような審議に対して、議長、副議長が何らの処置を講じないこの責任は、あくまでも追及されなければなりません。副議長は議長を補佐することが大きな任務でありまするけれども、これに対しまして……
○議長(重宗雄三君) 北村君、降壇を命じます。
○北村暢君(続) 黙っているような副議長は、私どもは必要ない。首を振りながら議長を説得することが副議長の真の任務であると考えて、その任務を果たさない副議長に対しまして、私は心ならずも不信任の動議を提出した次第でございますので、満堂の御賛成をいただきたいと思う次第でございます。(拍手)
○議長(重宗雄三君) 質疑の通告がございます。順次発言を許します。大倉精一君。
  〔大倉精一君登壇、拍手〕
○大倉精一君 非常に重大な決議案でございますので、私は熱心にこれを拝聴して、なお足らぬところをお伺いしたい、こう思っておりましたが、多数党――いわゆる国会の運営の責任を持つ多数党の諸君が、初めからしまいまで、質問者の私が聞き取れないようなヤジを飛ばすということは、これはきわめて遺憾であります。しかも、私が登壇しない前に、道を歩いている前に、もうすでにヤジっている。こういうことでは、国会の正常化はこれは達成できません。実は先ほどの重宗議長の不信任案の提案者である戸叶さんが、いみじくも、この壇上におきまして、当時、議長席に着いておられましたところの重政副議長の人格を賞めておられました。私は、こういう人をどうして不信任しなければならぬのだろう、こういう疑問を持ち、どうも腑に落ちかねて、去就に実は迷っておったわけであります。ところが、今の提案者の提案理由をおおむね拝聴いたしまして、どうやら不信任の内容がぼやっとわかったような気がいたします。(「さっぱりわからん」「信念がないぞ」と呼ぶ者あり)信念がないとおっしゃいますけれども、あの状態で、わかれというのは無理でありまして、加えて、私は最近の異常なる東京のスモッグの影響もあるかもしれませんが、少し耳が遠くなり、加えて皆さん方が騒然たるものでありまするから、あれでもって全部聞き取れというのは無理であります。しかも今提案者が申されましたように、私は、重政さんは、数多い自民党さんの中でも、人格識見に非常に富んだ優秀な政治家であると思っておりました。北村君も、皆さんすでに御承知のように、社会党の中では人格円満な国会議員であることは、御承知のとおりであります。こういう人が重政副議長に対しまして不信任案を出すということは、よくよくなことがあろうと、こう考えておったわけであります。私は、副議長とは公私ともにおつき合いはあまりありません。ありませんが、どなたかおっしゃったように、人間というものは、大体、人相、お顔を拝見しますというと、大体私は当たるような気がする。たとえば、きょうもお顔を拝見しておりまして、どうもこの人はがんこな人だ、短気な人だ、こう思っておりましたら、長年のおつき合いのある北村さんが、私の思ったとおりに言われました。
 こういうような状態を私は知りまして、さらにまた不信任案の中で、副議長が与党に従属して、与党の走狗になって終始しておった、こういう非常な重大なことがありました。私はこの副議長の不信任案の提案理由の説明に際しまして、わずかに十分間という短い時間――副議長というものは、申すまでもなく、国権の最高機関であるところの国会の副議長であり、この副議長の不信任ということは非常に重大な問題であります。北村君も趣旨説明の場合に少し時間が超過したようでありますが、十分ではとてもこの重大な問題をさばき切るわけに参りません。私もとても十分ではいけないのであります。これは、不信任案を出されておりまするところの副議長に対しても、まことに私はお気の毒であると思っております。おそらく副議長も、国民の信頼を受けた副議長でございまするから、あとから一身上の弁明があると思うのですが、これはひとつ、ゆっくりお聞かせ願いたいと思います。
 そこで、私は北村君に非常にお気の毒でございますけれども、今申し上げましたように、ぼやっとはわかりましたが、どうも最後の肝心の締めくくりのところがわかりませんでしたので、もう一回、私にわかるように当壇上からお聞かせを願いたい。あなたの不信任の要点を、まず第一番に御質問申し上げる次第であります。時間がありまするから、これによって再質問をいたします。
  〔北村暢君登壇、拍手〕
○北村暢君 ただいま大倉君から、肝心の締めくくりのところがわからない、こういうことのようでございまするので、ごく簡単に申し上げまするので、これはひとつ雑音を入れないようにしていただきたい。(「簡単にやるなら黙っている」と呼ぶ者あり、その他発言する者多し)議長、これを注意して下さい。
 私は、一昨日の質疑打ち切りのやり方について、特に内閣委員会において審議に参加しておった者として、あの質疑打ち切りの状況は、私は、何としても、問答無用的な、まことに言論の府としての、また良識の府としての参議院の議事の運び方ではない、このように思う。その事実関係は、先ほど申しましたように、今次国会の重点であります給与関係法並びに旧金鵄勲章の問題について質疑をしておりましたが、金鵄勲章の問題については、まだ一切質問に入っておりません。給与の問題についても、途中でございます。ところが、理事の打ち合わせでは、私どもの聞いている範囲では、さすがに自民党の理事の石原理事は、大臣を勤めただけあって、話は非常にわかる。一昨日の要領によって質疑をやってくれということで、一昨日は、夜十一時までやったのでありますから、そのつもりで、私どもは昨日審議を進めておったわけであります。ところが、栗原委員が、突如として質疑打ち切りの動議を出した。栗原委員があとで述懐しておりましたけれども、私どもも、同僚の農業関係者として、今度、静岡県から出てこられて、自民党としては、若い有望な議員であると期待をしておったわけです。その質疑打ち切りの動議を出さなければならない衷情について了解を求めに、あとから、私どものところに参って、衷情なるほどわかったのでありますけれども、いかに栗原君といえども、党の大勢からしてどうすることもできなかった、こういう実情のようでございます。(「冗談言うな」「了解など求めない」と呼ぶ者あり)
 したがって、こういう中で突如として質疑が打ち切られた。このことについては、私は村山委員長にも抗議をしたのでありますけれども、村山委員長は温厚な方でありますけれども、尊敬はしているのでありますけれども、私はこの村山委員長に抗議に行ったときには、すでに用意をしてありました案文について、これを朗読するだけでようやっとであります。こういう状態で、私はまた脳溢血でも起こすのではないかと思って、大きな声すら出せないような状態、額から汗を流してこれを読んでいる。その間において意見ありと言っているのですが、この意見を取り入れない、討論もやらせい。こういうことが一体、法案審議の中にあっていいのでしょうか。こういう委員長の運営を放置しておくことは、議長、副議長の運営に関する重大な誤りである。その責任は私は不信任に値するということを申し上げた次第であります。(拍手)
○議長(重宗雄三君) 大倉君。――大倉君、御登壇願います。
  〔大倉精一君登壇、拍手〕
○大倉精一君 よくわかりました。なるほど、私は公私とものおつき合いがありませんので、そういう詳しいことはわかりませんでしたが、今の御説明によりまするというと、なるほど、これは少なくとも国権の最高機関であるところの国会における副議長の「いす」にお着きになるにはふさわしくないという、こういう考え方に固まって参りました。これはいわゆる四十一国会におきまして重政君が副議長に就任をするときに、私どもは、議長というものは、これは自民党さんでいいでしょう。副議長は野党第一党の社会党から、両方ともに党籍を離脱をして、……前の人も言いましたが、何回でも言います。こういう主張をいたしましたが、これがどうしても皆さん方がお聞きにならぬ。あるいは重政副議長がみずからそういうことをお聞きにならなかったかもしれません。これが提案理由の説明にあるように、参議院の副議長でありながら、自民党の出先の機関としてふるまっておりまするから、今のようなそういう説明の状態が出てくるかと思っております。したがいまして、私は提案者にお伺いいたしまするが、今後も、あるいはこの決議案が可決されまして、副議長が辞任をされますれば、これはもう第一党からでなくて、野党第一党の社会党から、しかも、党籍離脱をしなければ、あなたが今指摘されるようなことがどうしても抜けないと思うのですけれども、提案者の御意見を承りたいと思います。
 なお、その御答弁によりまして、非常に大事なことでございまするので、さらに重ねて再質問をしたいと思っております。(拍手)どうも私の時計ナルダンが狂ったらしいんですが、確信ある――一分間そこで一言だけ。北村さんは、この重大なる提案理由の説明にあたりまして、わずかに十分間です。しかも、この騒然たる中でじゅうぶん意を尽くしておられぬと思うのですけれども、その尽くしておられぬ点について、さらにお聞かせを願いたいと思います。(拍手)
  〔北村暢君登壇、拍手〕
○北村暢君 しばしば論議になっております副議長の党籍離脱の問題についての御質問について、御答弁申し上げます。
 幸い、この決議案が通りましたならば、わが党社会党としては、議長は第一党の自由民主党より、副議長は野党第一党の社会党、この従来の主張に基づいて議長を出す。しかも、正副議長とも党籍を離脱して真に与野党の、また参議院は、特に各会派がございまして、議事運営についても公正を期さなければならない二院としての重要な役割を持っておりまするので、あくまでも党籍離脱をして、公正な院の運営に当たるのが妥当かと考えている次第でございます。
 時間が、この案件についての発言が十分間に制限をせられている、この問題につきましても、私も大倉議員の指摘されまするとおり、実は趣旨説明の三分の二程度しか申し上げておりません。したがって、じゅうぶん御理解はいただけなかったと思うのでありますけれども、私は、国会が国権の最高機関であるという立場に立って、しかも言論の府であります。この言論の府において、一党の一方的な考え方によって野党の言論を封殺するということについては、これは院の運営上重大な問題であり、各国の議会制度の中においても、この言論の自由ということは非常に尊ばれて、その権利というものが与えられている。国民の選良としての国会議員が、この壇上で発言をし、投票をするということは、国会議員でなければできない固有の権利であります。(「そうだ」と呼ぶ者あり)この固有の権利を制約を受けるということについては、良識程度のものは許されるべきである。わずか五分とか十分とか、こういう言論の封殺的なやり方というものに対しては絶対に納得がいきませんので、この点はぜひともひとつ、議長においてよろしく御裁量をお願いいたしたいと思うのであります。特に午前中の議事の運営と午後の議事の運営が、議長不信任案が否決されまして、これが信任されたということで、出てくるやいなや態度が変わるということについては、いまだにこの不信任の趣旨が議長に徹底しておらないのじゃないか、このように思いまするので、ぜひひとつ議長にはよろしくこの点を御配慮をお願いをいたしまして、答弁にかえたいと思うのでございます。(拍手)
○議長(重宗雄三君) 光村甚助君。
  〔岡三郎君発言の許可を求む〕
○議長(重宗雄三君) 岡君、何ですか。
○岡三郎君 議事進行について。今の趣旨説明、質疑について、問題点が非常にあるので、議事進行上ちょっと私は議長に注文があります。要望があります。
 この件については、参議院規則に基づいて要求いたします。
○議長(重宗雄三君) 岡君の発言を認めます。
  〔岡三郎君登壇、拍手〕
○岡三郎君 私は、ただいま議長に参議院規則第九十六条に基づいて議事進行の発言を求めました。その点は、第九十六条に、「通告しないで発言しようとする者は、起立して議長と呼び、自己の氏名を告げ、議長の許可を得た後、発言することができる。」、この問題であります。その内容は、今、北村君並びに大倉君が、それぞれ趣旨説明並びに質疑を行ないました。しかし、われわれが座席において聞いていても、趣旨説明の内容はもちろん、さらに質疑者の大倉君の内容についても不分明であります。これは、当事者同士が話し合う機関ではなくして、院全体として趣旨説明をする点を、すべての人がこれを聴取する義務があると思う。(「北村君の場合は十分間を過ぎたからだ」と呼ぶ者あり)ああいう人がいるからいけない。しかも、大倉君の点については、いささかも時間の超過はございません。私が見たところでは、十分以内でやっております。この点について疑うならば、私は時間を正確に調べておった。水を飲む時間を計算するわけにはいきません。自民党のいわゆる時間制限は、水を飲むこととか、座席からこの場所へ来ることを制限しているものではないと思う。したがいまして、私は、議長におかれましても、各議員におかれましても、時間の許す限り当然、十分という制限時間は一応院の意思として決定されました。しかし慣例といたしまして、その人が趣旨を述べ、あるいは質疑をするときに、その内容が途中でしり切れトンボになったときには、それではその意思がはっきりいたしません。したがって、そのときには、そのときには(「はっきりしとる」と呼ぶ者あり、その他発言する者多し)議長、発言を停止してもらいたい。あれは何です。(「つまらぬことを言うな」と呼ぶ者あり、その他発言する者多し)
○議長(重宗雄三君) 御静粛に願います。
○岡三郎君(続) つまらぬことではない。この点はよく聞いてもらいたい。やはり日本語になっていなければ、聞いたほうが、質疑をする内容がわからないというのは当然なんです。したがって、(発言する者多し)今、川上君が言っているが、あなたの言ったことは、今あなたの言っていることは、何を言っているかわからない。だからしたがいまして私は、今の内容について、しっかり聞いておく度量を持ってもらいたい。つまりヤジその他放言をしないで、じゅうぶん聞く度量を持って、すみやかに議事進行を行なわれるようにしてもらいたいと思う。私がここで言っている限りにおいても、まるでジュウシマツがさえずっているように聞こえて、とても聞き苦しくて困る。(発言する者多し)あなたもそうなんです、あなたも。ヤジをする人は大体きまっている。したがって、どうかその人は、じゅうぶん気をつけて、議長の「御静粛に願います」という声を尊重せられて、どうかひとつ、じゅうぶん意思がわれわれにもわかるように、御清聴のほどをお願いしたい。これは議長と各議員にもお願いいたします。
 右議事進行の意見を申し述べます。亀井君、うるさいじゃないか。私は議長の許可を得てやっているのです。だから、あまりしからないでもらいます。それではそれをお願いいたします。(拍手)
○議長(重宗雄三君) 岡君の発言に関しまして申し上げます。議長は、議員諸君が静粛を持するとともに、発言者はその発言を時間内においてなされることを望みます。
○議長(重宗雄三君) 光村甚助君。
  〔光村薩助君登壇、拍手〕
○光村甚助君 私は、ただいま議題になっております副議長不信任案について、二、三の質問をいたしたいと思います。(発言する者あり)
○議長(重宗雄三君) 光村君、発言を続けて下さい。
○光村甚助君(続) 民主主義というのは、人だけに守らして自分は守らないのが一番いけないのです。これは社会党も全国の有権者の一千万以上の人の支持があるのです。ただ多数を取ったら一方的にどんどん議事を進めるということが、はたしてこれは民主主義の原則かどうか。やはり一千万以上の有権者のバックがある社会党の言い分も少しでも聞いて、法案に取り入れて、仲よく議事を進めていくというのが、民主主義の原則でなければならないはずです。(拍手)そういう面から考えますと、ここ四、五日来の国会のとっている態度というものは、私は民主主義であるとは思っておりません。人間には大体二色がある。ちょっと会ったときにいい印象を与える男、そういうのは、虫も殺さぬような顔をしているけれども、実際の心の中では非常に悪いやつがいる。しかし、顔つきは悪くても、つき合ってみてなかなかりっぱな人間がいる。こういうようなのは、私のようなのが後段に属する人間です。その点、重政さんもなかなかこれはいい男とは言えません。一見して、さっきからお話があるように、なかなかとっつきにくいような顔をしております。私は、若いころ、「愚兄賢弟」というような小説を読みました。重政さんの弟さんが農林大臣になられたとき、同じように東大を出た兄さんが大臣にも何にもならずに、弟さんだけなられたのじゃ非常にお気の毒だなあと、個人的には、こう思っておりました。ところが、幸い副議長になられたので、まあ愚兄と言われずに、賢兄賢弟と言われて非常にけっこうだと、心の中では非常に喜んでおりました。
 しかし、荒木文部大臣は、最近、道徳教育とか、あるいは礼儀作法というようなものを国民の中に教えなければいけないということをよく説いておられます。しかし、最近の議会の中はどうか。私は五十にして三十一年の選挙に当選しました。そのときには、自民党の諸君にも、古い人には廊下で会っても頭を下げる。その後三十四年に出てきた人にも、今度出てきた人にも、やはり相当の年輩の人には敬意を表しております。しかし、何ですか、最近は。当選してきて間もなく、国会ルールもわからずに、ただ単に、ごうごうとヤジっておればそれでいいというようなことが、はたして民主主義を守る人間かどうか。私は、自民党の中にもたくさん知り合いがある。あそこにおられる佐野さんとは外国にも行きました。国会でこういう点では議論をしても、外に出れば、やはりこれは一人の友人なんです。そういうつき合いがあってこそ、やはり国会の運営もうまくいくし、道徳教育という面もうまくいくはずなんです。ただここへ出てきて、何にもわからぬのが、予算委員会あたりへ出てきてヤジってばかりいるというのでは、これは国会議員の資格はないと思う。少しは礼儀というものをわきまえ、先輩に対しては礼儀を持たなければ、口先で民主主義を言ったって何にもならないと私は思う。(拍手)
 重政さんも広島県の出身だと聞いております。あそこにおられる宮澤さんも広島県の人、池田総理も広島県の人です。私のほうの藤田進さん、あるいは松本さんも広島県の人で、まことにりっぱな人ばかりだ。一昨日の予算委員会で傍聴席で聞いておりますと、学生がたくさん来ている。どういうことを言っているか。きのうの新聞を見ると、自民党と社会党とは仲よくいって法案が通るということを聞いていたのだが、実際ここへ来てみると、池田さんは知らない知らないということをおっしゃっているのだが、一体どっちがほんとうなんだろう。総理大臣は、うそをつかれるのだろうか。社会党が言うのがうそなんだろうか。こういう疑問を子供は持っているのです。一国の総理大臣である人が、人づくりをすると言いながら、実際上聞いたものを聞かないといって押し通して、はたしてこれで私は通るかどうかということを、非常に残念に思っております。私どもも、もちろん、さっきから言いましたように、牛歩戦術なんというのがいいとは思っていません。しかし、多数党の横暴に対する少数者のささやかな抵抗だと私は思っている。そういう点で、今後の議事を円満に進めていかなければなりません。重政さんは、われわれも要覧を見なければその人のおい立ちもわかりません。東大を出て、開墾課長とかあるいは農地事務局長というのをしておられます。この人は技術屋でしょうから、五十七才でやめられておりますが、それまで次官にもなっておられません。こういう点も、技術者に対する今の政府のやり方の軽視だと私は思っております。
 そういう面で、先ほどから再々問題になっていますように、やはり副議長というものは野党第一党に渡すのが、いわゆる国会正常化の要因だと思っているのです。それが衆議院でも行なわれておったし、参議院でも行なわれておりました。松本治一郎先生も副議長をしておられました。この間、松野さんの弔辞で、あの訥々として読んでおられた松本先生は、社会党の人なんです。三木治朗先生も社会党の人でしたが、この人に社会党から相当要求を持っていっても、私は社会党の副議長ではありません。こういうことを言って、非常に評判がよかったのです。ところが、一党が独占している……参議院の前身であるところのいわゆる貴族院というものがあった。最近、国民の中には、参議院のあり方に非常に疑問を持っている。いわゆる政党に参議院が属しているなら、その必要もないと言っている。また衆議院のやることを復唱しているのだったら参議院の必要はないと言っている。これはどういうことか。いわゆる参議院議員が、政務次官、大臣になりたいために、政府にこびるから、そういうことになってくる。戦前はいわゆる貴族院に研究会というものがあった。議長の徳川さんだとか、あるいは、そこにいる松平君のおじさんの松平さん、近衛さんだとか、りっぱな議長さんもおられました。政府の圧力に屈しておられません。いわゆる参議院から政務官、次官や大臣を出さないという規定を作ったならば、是は是として、非は非として、政府に屈従しない、りっぱに私は国民の負託にこたえることができると信じています。そういう面で、私たちは、今後ともやはり参議院のあり方というものについては、社会党だけではなく、自民党ともやはり相携えて、いわゆる参議院の二院制度のあり方を研究しなければ、いつかは国民に飽かれる時代がくることを私は悲しみに思っております。そういう点から、重政さんという人が副議長として適任であるかどうかということを、北村君にお聞きしたい。
 先ほどから申しましたように、農林省出身だといわれているこの人は、選挙のときに、いわゆる農林省から金を取ってきてやるから、おれに投票してくれと、それでなければ、お前の村には金はやらぬぞということを言われたということを聞いているが、実際こういうことがあり得るのかどうか。北村君は、農林省の出身なのでお聞きしたい。
 また、もう一つは、先ほど申しましたように、ほんとうにこの人が参議院の副議長として適任か。開墾課長というようなものをしておられました。日本では、まだまだ開墾されない部分がたくさんある。開墾課長の時代に一体何をやっておられたか。岡山県の農地事務局長もしておられる。また議員になってからは農林水産委員もやっておられましたが、はたして公正にやっておられたかどうか。こういう点をお聞きいたしまして、私の質問を終わりたいと思います。(拍手)
  〔北村暢君登壇、拍手〕
○北村暢君 ただいまの光村君の質問に対しましてお答えいたしますが、光村君の民主主義のルールの問題については、私も同感でございます。また、今日の臨時国会における混乱が、衆議院、参議院を通じまして、いわゆる池田首相の官僚的な紋切り的な答弁、これはしばしば先ほど来の各解任決議案、あるいは議長の不信任決議案の趣旨説明その他で出ているとおりなんであります。そういうところに今日の混乱を来たしている問題があり、しかも、この混乱を引き起こしている政府の態度、これに対する与党、並びにこれに一方的に協力的にうかがわれる議長、副議長のとった態度、これが今日私ども不信任をしなければならない最大の理由でございます。また、副議長の党籍離脱の問題につきましては、先ほど大倉委員の質問に答えたとおりでございまして、この点についても光村議員の質問の趣旨に全く同感でございます。
 次に、重政副議長の適任かどうか、また、開墾建設課長あるいは岡山の農地事務局長当時の問題、その後の農林水産常任委員長としての運営の問題、こういう点について質問がございましたけれども、私は、この問題を直接答えるのに対しましては、それほどの資料を持っておりませんので、適切な答弁ができないかと思いますけれども、一般的に言いますというと、私も農林関係の出身でございまするので、いわゆる内部事情はよく知っております。しかしながら、重政さんと私の立っている基盤というものが違うのでありまして、重政さんは、いわゆる高級公務員に属するのでありまして、私は係長までいかない下っ端役人ですから、公務員には相違ありませんけれども、全然その基盤が違うのであります。そういう観点から見ました場合において、今日の、特に農林省関係、特に参議院においては、先ほど来言われている高級官僚出身の方々が非常に多いわけでございます。これを政治とのつながり、この問題については、私は従来こういう考え方を持っております。特に農林省を例にとりますならば、補助金と農林行政の問題。これが非常に密接な関係において、行政、政治とつながっているのであります。これが、光村君が指摘されましたように、一票を入れなければ補助金はおろさないぞ、こういういわゆる権力をもって、補助金をえさにして、今日選挙の基盤に使われている。このことは、選挙制度審議会においても、高級公務員の地位利用の問題が非常に真剣に論議せられ、公職選挙法が改正せられた点からいたしましても、明らかでございます。この点については、特に農林関係においては、今度の問題におきましても、私どもはそういう一般的な事情を参酌して、この補助金と政治、選挙というものを断ち切らない限り、民主的な政治というものは成り立たない。補助金をえさにしたところの権力行政というものが行なわれる、このように考えておりまするので、これが官僚政治の一つの大きな基盤になる、こういうことに対しましては、私は、光村君の心配をされていることもあり得ると思うのであります。しかしながら、これが直ちに重政副議長にそうだということは、私は確証を持っておりませんので、そういうことを申し上げるつもりはございません。しかしながら、今申したような事情でございまするので、この点については、特に私どもは、憲政の民主政治というものを確立する上において、この補助金との関係というものをやはり断ち切った方向へ、今後民主的に持っていかなければならない、これが選挙制度改正の精神かと考えている次第でございます。なお、そういう意味におきまして、重政副議長は技術畑で、私も技術者でございます。今度の農林省設置法の改正におきましても、私どもが特に反対をした理由の一つは、地方農林局というものを設けて、いわゆる中央集権的な、官僚的な、権力主義的なものが下へおりて、農民というものを担える形が復活してくる、こういう意味において一つの、大きな反対の理由があったわけでございます。そういう点からいたしましても、今後の農政のあり方、行政のあり方、こういうものについて重大な関心を持っております。特に、農林省内部においては、今申したように、技術畑の人と、それから、いわゆる特権官僚と称する事務官僚の間に、長い間の相剋というものがありますけれども、この補助金を握っているのはやはり技術畑である。これは事実、過去において、新聞等でも明らかに出ておりますように、農林省等において、私もよく知っておりますが、歴代の林野庁長官が、常に、全部これは、参議院の全国区から出て当選をしている。あるいは農地関係の方々も当選をしている。多くの人が当選している。こういう点からいって、やはりこの補助金と行政、選挙というものについては、密接な関係があるのじゃないか、こういう感じがいたしておるのであります。これをやはり断ち切っていかなければならない、私どもはこのように考えておる次第なのでありまして、これは私の従来からの持論であり、考え方なわけでございます。この点につきまして、直接光村君の心配されるようなことが重政さんにあるということはないのじゃないか、そういう面からの不信任ではないのじゃないか、私はこのように考えておりますので、この点はひとつ明確にしておきたい。このように思う次第でございます。(拍手)
   ――――・――――
○議長(重宗雄三君) 田中茂穂君から、成規の賛成者を得て、質疑終局の動議が提出されました。
 これより本動議の採決をいたします。
 表決は記名投票をもって行ないます。本動議に賛成の諸君は白色票を、反対の諸君は青色票を、御登壇の上、御投票を願います。
 議場の閉鎖を命じます。氏名点呼を行ないます。
  〔議場閉鎖〕
  〔参事氏名を点呼〕
  〔投票執行〕
○議長(重宗雄三君) すみやかに御投票願います。すみやかに御投票願います。――すみやかに御投票を願います。
 ただいま行なっております投票につきましては、自後五分間に制限をいたします。時間が参りますれば、投票箱を閉鎖いたします。――すみやかに御投票を願います。――すみやかに御投票を願います。――まだ投票なさらない諸君はすみやかに御投票下さい。
 制限時間に達しました。投票箱閉鎖。
  〔投票箱閉鎖〕
○議長(重宗雄三君) これより開票いたします。投票を参事に計算させます。議場の開鎖を命じます。
  〔議場開鎖〕
  〔参事投票を計算〕
○議長(重宗雄三君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数     百五十七票
  白色票         百票
  青色票       五十七票
 よって質疑は終局することに決しました。
     ―――――・―――――
  〔参照〕
 賛成者(白色票)氏名      百名
      森 八三一君    渋谷 邦彦君
      沢田 一精君    鬼木 勝利君
      石田 次男君    野知 浩之君
      鈴木 一弘君    中尾 辰義君
      青田源太郎君    加賀山之雄君
      浅井  亨君    北條 雋八君
      鈴木 恭一君    堀本 宜実君
      和泉  覚君    上原 正吉君
      古池 信三君    二宮 文造君
      小平 芳平君    岩沢 忠恭君
      河野 謙三君    三木與吉郎君
      白木義一郎君    野田 俊作君
      笹森 順造君    小林 英三君
      二木 謙吾君    山崎  斉君
      丸茂 重貞君    源田  実君
      栗原 祐幸君    熊谷太三郎君
      久保 勘一君    亀井  光君
      天埜 良吉君    石谷 憲男君
      植垣弥一郎君    井川 伊平君
      鹿島 俊雄君    村上 春藏君
      仲原 善一君    中野 文門君
      豊田 雅孝君    天坊 裕彦君
      西田 信一君    鍋島 直紹君
      山下 春江君    山本 利壽君
      武藤 常介君    佐藤 芳男君
      青柳 秀夫君    平島 敏夫君
      田中 茂穂君    堀  末治君
      藤野 繁雄君    新谷寅三郎君
      西郷吉之助君    大野木秀次郎君
      黒川 武雄君    日高 広為君
      大谷 贇雄君    上林 忠次君
      田中 啓一君    温水 三郎君
      木島 義夫君    岸田 幸雄君
      谷村 貞治君    山本  杉君
      川上 為治君    米田 正文君
      谷口 慶吉君    徳永 正利君
      北畠 教真君    金丸 冨夫君
      松野 孝一君    柴田  栄君
      江藤  智君    稲浦 鹿藏君
      岡村文四郎君    加藤 武徳君
      剱木 亨弘君    高橋  衛君
      石原幹市郎君    小柳 牧衞君
      中山 福藏君    杉浦 武雄君
      小山邦太郎君    安井  謙君
      青木 一男君    野本 品吉君
      村山 道雄君    櫻井 志郎君
      佐野  廣君    後藤 義隆君
      林田 正治君    横山 フク君
      前田 久吉君    白井  勇君
      斎藤  昇君    下村  定君
    ―――――――――――――
 反対者(青色票)氏名      五十七名
      矢山 有作君    野々山一三君
      柳岡 秋夫君    瀬谷 英行君
      稲葉 誠一君    吉田忠三郎君
      渡辺 勘吉君    大森 創造君
      豊瀬 禎一君    鶴園 哲夫君
      山本伊三郎君    武内 五郎君
      柴谷  要君    小柳  勇君
      大矢  正君    光村 甚助君
      大河原一次君    大和 与一君
      大倉 精一君    椿  繁夫君
      米田  勲君    木村禧八郎君
      永岡 光治君    松澤 兼人君
      阿具根 登君    岩間 正男君
      須藤 五郎君    鈴木 市藏君
      小林  武君    松本 賢一君
      杉山善太郎君    中村 順造君
      安田 敏雄君    千葉千代世君
      永末 英一君    基  政七君
      北村  暢君    横川 正市君
      鈴木  強君    阿部 竹松君
      藤田藤太郎君    相澤 重明君
      伊藤 顕道君    久保  等君
      藤田  進君    加瀬  完君
      亀田 得治君    天田 勝正君
      岡  三郎君    成瀬 幡治君
      小酒井義男君    佐多 忠隆君
      近藤 信一君    加藤シヅエ君
      松本治一郎君    羽生 三七君
      曾禰  益君
   ――――・――――
○議長(重宗雄三君) 岡三郎君から、賛成者を得て、「この際、二時間休憩することの動議」が提出されました。(「賛成」「反対」と呼ぶ者あり)
 これより本動議の採決をいたします。
 表決は記名投票をもって行ないます。本動議に賛成の諸君は白色票を、反対の諸君は青色票を、御登壇の上、御投票を願います。
 議場の閉鎖を命じます。氏名点呼を行ないます。
  〔議場閉鎖〕
  〔参事氏名を点呼〕
  〔投票執行〕
○議長(重宗雄三君) すみやかに御投票願います。――すみやかに御投票願います。――すみやかに御投票願います。
 ただいま行なわれております投票につきましては、自後五分間に制限いたします。時間が参りますれば投票箱を閉鎖いたします。
 すみやかに御投票願います。――まだ御投票なさらない方は、すみやかに御投票願います。――すみやかに御投票願います。――まだ投票なさらない諸君はすみやかに願います。――まだ投票なさらない諸君はすみやかに御投票願います。制限時間が近くなっております。時間以内にやって下さい。
 制限時間に達しました。投票箱閉鎖。
  〔投票箱閉鎖〕
○議長(重宗雄三君) これより開票いたします。投票を参事に計算させます。議場の開鎖を命じます。
  〔議場開鎖〕
  〔参事投票を計算〕
○議長(重宗雄三君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数    百五十九粟
  白色票     五十五票
  青色票       百四票
よって本動議は否決されました。
     ―――――・―――――
  〔参照〕
 賛成者(白色票)氏名      五十五名
      中山 福藏君    矢山 有作君
      野々山一三君    柳岡 秋夫君
      瀬谷 英行君    稲葉 誠一君
      吉田忠三郎君    渡辺 勘吉君
      大森 創造君    豊瀬 禎一君
      鶴園 哲夫君    山本伊三郎君
      武内 五郎君    柴谷  要君
      小柳  勇君    大矢  正君
      光村 甚助君    大河原一次君
      大和 与一君    大倉 精一君
      戸叶  武君    椿  繁夫君
      米田  勲君    木村禧八郎君
      永岡 光治君    松澤 兼人君
      岩間 正男君    須藤 五郎君
      野坂 參三君    鈴木 市藏君
      小林  武君    松本 賢一君
      佐野 芳雄君    杉山善太郎君
      中村 順造君    安田 敏雄君
      千葉千代世君    北村  暢君
      横川 正市君    鈴木  強君
      阿部 竹松君    藤田藤太郎君
      相澤 重明君    伊藤 顕道君
      久保  等君    加瀬  完君
      亀田 得治君    岡  三郎君
      成瀬 幡治君    小酒井義男君
      佐多 忠隆君    近藤 信一君
      加藤シヅエ君    松本治一郎君
      羽生 三七君
    ―――――――――――――
 反対者(青色票)氏名      百四名
      森 八三一君    渋谷 邦彦君
      沢田 一精君    鬼木 勝利君
      石田 次男君    野知 浩之君
      鈴木 一弘君    中尾 辰義君
      鳥畠徳次郎君    青田源太郎君
      浅井  亨君    北條 雋八君
      鈴木 恭一君    堀本 宜実君
      和泉  覚君    上原 正吉君
      古池 信三君    二宮 文造君
      小平 芳平君    岩沢 忠恭君
      河野 謙三君    三木與吉郎君
      白木義一郎君    野田 俊作君
      笹森 順造君    小林 英三君
      二木 謙吾君    山崎  斉君
      丸茂 重貞君    源田  実君
      栗原 祐幸君    熊谷太三郎君
      久保 勘一君    亀井  光君
      天埜 良吉君    石谷 憲男君
      植垣弥一郎君    井川 伊平君
      鹿島 俊雄君    村上 春藏君
      仲原 善一君    中野 文門君
      豊田 雅孝君    天坊 裕彦君
      西田 信一君    鍋島 直紹君
      山下 春江君    山本 利壽君
      武藤 常介君    佐藤 芳男君
      青柳 秀夫君    平島 敏夫君
      田中 茂穂君    堀  末治君
      藤野 繁雄君    新谷寅三郎君
      西郷吉之助君    杉原 荒太君
      大野木秀次郎君    黒川 武雄君
      日高 広為君    大谷 贇雄君
      上林 忠次君    温水 三郎君
      木島 義夫君    岸田 幸雄君
      谷村 貞治君    山本  杉君
      川上 為治君    米田 正文君
      谷口 慶吉君    徳永 正利君
      北畠 教真君    金丸 冨夫君
      松野 孝一君    柴田  栄君
      江藤  智君    稲浦 鹿藏君
      岡村文四郎君    剱木 亨弘君
      梶原 茂嘉君    吉武 恵市君
      高橋  衛君    石原幹市郎君
      小柳 牧衞君    杉浦 武雄君
      小山邦太郎君    安井  謙君
      青木 一男君    野本 品吉君
      村山 道雄君    櫻井 志郎君
      佐野  廣君    後藤 義隆君
      林田 正治君    横山 フク君
      前田 久吉君    白井  勇君
      斎藤  昇君    下村  定君
      永末 英一君    基  政七君
      天田 勝正君    曾禰  益君
   ――――・――――
○議長(重宗雄三君) 討論の通告がございます。順次発言を許します。藤田藤太郎君。
  〔藤田藤太郎君登壇、拍手〕
○藤田藤太郎君 私は、ただいま議題となっております北村議員提案の副議長重政庸徳君不信任決議案に賛成をする次第でございます。
 今日、今開かれております本会議は、議長職権による本会議でございます。皆さん、今度の四十二回国会は、石炭国会と言われますように、石炭労働者にとっては非常に重要な国会であることは、私が申し上げるまでもないと思うのでございます。有沢報告から発展して、池田内閣できめました石炭政策の大綱によりますと、今後、特に重点は今年から来年になるわけでありますけれども、七万六千人の炭鉱労働者が首を切られる。ささいな手当はついておりますけれども、この手当では炭鉱労働者の生活は守ることができないのでございます。でありますから、私たち社会党といたしましては、何とかこの石炭業の犠牲を一身に、労働者にしわ寄せするような方策でなしに、この労働者をいかにして救うか。このためにわが党は、自由民主党の代表との間に、熱心に、この対策について、臨時国会が始まりましてから努力をしてきたところでございます。幹事長・書記長の会談において、十分ではありませんけれども、一応の考え方がまとまった。これを通じて石炭労働者保護政策を前進させようとしたところが、自由民主党の党内事情というこの一点によって、衆議院の石炭委員会は、十五分の質疑で、質疑、討論を打ち切って、採決をしてしまう。補正予算の予算委員会は、これまた単独審議、本会議自民党単独審議という経過を経て参議院に回ってきたのが、今度の補正予算案であるのでございます。
 皆さん、参議院の予算委員会におきまして、このいきさつがどうなっているかということを、池田総理並びに官房長官、通産大臣、この関係者に明らかにいたしたいと思いまして質問をいたしますと、知らぬ、存ぜぬの一点ばりでございます。皆さん、そんなことは報告は聞いておりません。――社会党と自由民主党との間におけるこの話し合いによって、ほとんどまとまって、これを実施するという段階で、自由民主党の党内事情でこわれたものを、その経過すら知らぬ存ぜぬで押し切ってきたのでございます。
 皆さん、日本の石炭というものを振り返ってみていただきたいのでございます。戦前戦後を通じまして、日本の産業発展の燃料エネルギーとして、石炭が何といっても中心でございました。この長い自由民主党の政治の中では、昭和三十一年、二年当時では、まだ年間七千二百万トンというかけ声の上で政策を持ってきておられたのでございます。油の関係において、これが少し石炭の問題がややこしくなってくると、その一切の犠牲は労働者にしわ寄せする、こういう格好でございます。臨時国会を開いて、この処置をしなければならぬ、これは立法府の役割でなかろうかと思うのでございます。こういう事態の中で、各委員会が、たとえば予算委員会でもそうでございまするが、質疑者を残して、社会党の質疑者がまだ二人、三人残っているのに、強引に質疑の打ち切りをやる。そして強引に採決をしてしまって、これを上げてしまったのであります。また、石炭委員会にいたしましても、石炭関係法案や、内閣委員会における法案も、質疑、討論を取り除いて、自民党が単独強引なやり方で上げてきているわけであります。
 議事運営については、これは議院運営委員会、議長、副議長の責任において、参議院の総意に基づいて会議が運営される、これでこそ、参議院として、立法府としての役割が果たせるのでありますけれども、この議院運営委員会の理事会、議院運営委員会も開かずに、強引に議長職権でこの本会議を開かれた。議長、副議長一体でございます。
 こういう状態の中で本会議を開いて、重政副議長は、北村提案によりますと、重政副議長本人については、今日まで農政のために研究されて、いろいろと、りっぱな方だということが言われております。その面においては、りっぱな方でございましょう。しかし、この参議院二百五十人で構成しております立法府の院の責任を公平に持って、そして国民の負託に応じるというこの責任者としては、どうも適任ではなかろう。私は、北村議員の提案を、今日までのこの重要な国会の今行なわれているこの事態で考えますときに、そう断ぜざるを得ないのでございます。
 私は、議長、副議長は党籍を離脱して、議院全体の上に立つ公平な立場から議事運営をやる、これでなければ私は参議院の正常な運営はあり得ないと思います。社会党と自由民主党の間において、先年、議長、副議長の党籍離脱、国会の正常化ということを申し合わせて参りましたけれども、それが実現をいたしません。そして今日、自民党のお家の事情によりまして、その議長職権という強引な手続によってこのような会議が開かれた。これで国民に対して何と申しわけをするか。私たちがこの会議に臨んで、いろいろ自由民主党の諸君から御意見が吐かれた。しかし、今度の国会のこの経過の中で、まことにもって、数が多数であるから、民主主義は数の多数決である、少数の意見は全然聞かないで、強引に運営をしてきているというこの事実、この事実を、自民党の諸君も大いに反省をしていただきたいと思うのであります。このような中から、重政副議長が、このような、ほんとうにわれわれが納得しない、国民が納得しないような態度をとられた、行為をされたというのが、今日の姿でございます。そのような立場から……
○議長(重宗雄三君) 時間が参りました。
○藤田藤太郎君(続) 私は、重政副議長不信任決議案、北村君提案の決議案に賛成討論をいたした次第でございます。(拍手)
○議長(重宗雄三君) 鶴園哲夫君。
  〔鶴園哲夫君登壇、拍手〕
○鶴園哲夫君 私は、先ほど以来提案の趣旨説明があり、質疑が行なわれ、答弁が行なわれて参りました参議院副議長重政庸徳君の不信任決議案に対しまして、賛成の立場から討論を行なうものでございます。
 昨日以来の各種委員会、本会議における議院運営の状況は、まことに異常な状態にあります。予算委員長木内君の解任決議案、予算委員会におけるところの運営の状況、さらにまた、石炭対策特別委員会における運営の状況等を詳細に把握することができました。私が所属をしておりますところの内閣委員会の昨日の運営は、まことに遺憾のきわみであります。内閣委員会には四つの重要な法案がかかっております。いずれもたくさんの問題と疑問点を持っている法案であります。旧金鵄勲章年金受給者に関する法律案、一般職の公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案、防衛庁職員の給与法に関する法律案、特別職の公務員の給与に関する法律案、いずれも大きな問題を持っている重要な法律案であります。これらの審議をめぐりまして、昨日は、自民党の側は旧金鵄勲章を冒頭に審議しようという考え方でありました。しかし、社会党、公明会、民社党、同志会の同意もありまして、この四つの中で最も重要性を持っている給与法、一般職公務員の給与に関する法律案を審議することになったわけであります。
 四時過ぎから審議が始まりまして、わが党の横川正市氏が立って、質疑に入りまして、一時間ほどたつやいなや、自民党の議員が突如質疑打ち切りを提出、委員長は脱兎のごとく質疑を打ち切り、討論省略、またたく間に、十秒か二十秒間、あっという間にこの四つの法律案が上がったのであります。一般職公務員の給与について、横川氏が一時間の質問を行ない、さらに中村順造氏、山本伊三郎氏、北村暢氏私の四人は、大きな問題をかかえておったのでありますが、そのような形になり、民社党、同志会、公明会は一言の発言も行なわれなかった。このようにして給与法が成立をし、そのほかの三つの法律案については、旧金鵄勲章、特別職の給与法、防衛庁職員の給与法は、一言の発言を許すことなくこれを上げたということは、まことに暴挙であるというふうに私は信ずるものであります。
 さらに、与野党の議院運営委員の対立のまま本会議を召集する、このような本院の運営の異常さは、その責任は議長の負うことが大なるものがあると思っております。さらに、同時に議長を補佐する副議長が、その一半をになわなければならないと信ずるものであります。不信任決議案に私事を差しはさんで恐縮でございますが、私が農林省に入りましたときに、重政さんは課長でありました。それから農地局長、私も同じ農地局の中で、重政さんの名前と顔を承知いたしましてから二十数年、非常なる注目をして参りました方であります。また敬意を表してきた方であります。また、学校も私の先輩であります。重政兄弟はウリ二つだというふうにいわれますが、私の周囲でも、どっちのほうが兄貴だというような話がときどき出ます。庸徳さんのほうが弟さんなのか、誠之さんのほうが兄貴なのかと……。大多数の人たちは、誠之さんのほうが兄貴だというふうに思い込んでいるようであります。で、私は自分のことのように、それは間違いだ、庸徳さんのほうが兄貴であって、農林大臣が弟である、という説明をして参っております。論者いわく、庸徳さんが開墾課長のときに誠之さんは局長、農林事務次官をやっておったではないか、だから庸徳さんのほうが弟じゃないかという考え方でありますが、これは法学部と農学部の差であって、その能力と才能には差異はないということを、私は常に説明して参ったことでありますが、今日、軍政庸徳さんが参議院の副議長、重政誠之さんが農林大臣、このような関係にありますところの重政さんに対しまして、この壇上から重政副議長の不信任決議に対し、賛成の討論を行なうことを、きわめて遺憾に存ずるところであります。しかしながら、先ほど以来私が申し上げましたように、各種常任委員会の異常なる実情、さらにこの本会議の、正常なる状況を逸脱した状況、これらの責任の大半は、北村提案趣旨説明、質疑、答弁の中で明らかなように、議長が負うべきであると同時に、その一端を重政副議長が負うべきであるというふうに信ずるものであります。このような立場から、参議院副議長重政庸徳君の不信任決議に対し賛成の意を表し、討論を終わるものであります。(拍手)
   ――――・――――
○議長(重宗雄三君) 田中茂穂君から、成規の賛成者を得て、討論終局の動議が提出されました。
 これより本動議の採決をいたします。
 表決は記名投票をもって行ないます。本動議に賛成の諸君は白色票を、反対の諸君は青色票を、御登壇の上、御投票を願います。
 議場の閉鎖を命じます。氏名点呼を行ないます。
  〔議場閉鎖〕
  〔参事氏名を点呼〕
  〔投票執行〕
○議長(重宗雄三君) すみやかに御投票願います。――すみやかに御投票願います。――すみやかに御投票願います。
 ただいま行なわれております投票につきましては、自後五分間に制限いたします。時間が参りますれば投票箱を閉鎖いたします。すみやかに御投票を願います。――すみやかに御投票を願います。――すみやかに御投票をお願いします。
 制限時間に達しました。(発言する者多く、議場騒然、拍手)投票箱を閉鎖いたします。
  〔投票箱閉鎖〕
  〔議場騒然、拍手、「おかしいぞ」まだ二十四時間延びたぞ」と呼ぶ者あり、その他発言する者多し〕
○議長(重宗雄三君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数    百三十六票
  白色票       百一票
  青色票      三十五票
 よって討論は終局することに決しました。
     ―――――・―――――
  〔参照〕
 賛成者(白色票)氏名      百一名
      渋谷 邦彦君    沢田 一精君
      鬼木 勝利君    石田 次男君
      野知 浩之君    大竹平八郎君
      鈴木 一弘君    中尾 辰義君
      鳥畠徳次郎君    青田源太郎君
      浅井  亨君    北條 雋八君
      鈴木 恭一君    堀本 宜実君
      和泉  覚君    上原 正吉君
      古池 信三君    松平 勇雄君
      岩沢 忠恭君    河野 謙三君
      三木與吉郎君    白木義一郎君
      野田 俊作君    木暮武太夫君
      太田 正孝君    小林 英三君
      中上川アキ君    二木 謙吾君
      山崎  斉君    丸茂 重貞君
      源田  実君    栗原 祐幸君
      熊谷太三郎君    久保 勘一君
      亀井  光君    天埜 良吉君
      植垣弥一郎君    井川 伊平君
      鹿島 俊雄君    村上 春藏君
      仲原 善一君    中野 文門君
      豊田 雅孝君    天坊 裕彦君
      西田 信一君    鍋島 直紹君
      山下 春江君    山本 利壽君
      武藤 常介君    佐藤 芳男君
      青柳 秀夫君    平島 敏夫君
      田中 茂穂君    藤野 繁雄君
      新谷寅三郎君    西郷吉之助君
      紅露 みつ君    杉原 荒太君
      小沢久太郎君    平井 太郎君
      黒川 武雄君    西川甚五郎君
      日高 広為君    田中 啓一君
      温水 三郎君    木島 義夫君
      岸田 幸雄君    谷村 貞治君
      山本  杉君    川上 為治君
      米田 正文君    谷口 慶吉君
      徳永 正利君    北畠 教真君
      金丸 冨夫君    松野 孝一君
      柴田  栄君    江藤  智君
      稲浦 鹿藏君    石井  桂君
      井上 清一君    岡村文四郎君
      加藤 武徳君    剱木 亨弘君
      梶原 茂嘉君    小林 武治君
      石原幹市郎君    小柳 牧衞君
      中山 福藏君    杉浦 武雄君
      小山邦太郎君    青木 一男君
      村山 道雄君    長谷川 仁君
      佐野  廣君    後藤 義隆君
      林田 正治君    横山 フク君
      白井  勇君    斎藤  昇君
      下村  定君
    ―――――――――――――
 反対者(青色票)氏名      三十五名
      矢山 有作君    野々山一三君
      柳岡 秋夫君    瀬谷 英行君
      稲葉 誠一君    吉田忠三郎君
      渡辺 勘吉君    大森 創造君
      豊瀬 禎一君    鶴園 哲夫君
      山本伊三郎君    武内 五郎君
      柴谷  要君    小柳  勇君
      占部 秀男君    光村 甚助君
      大河原一次君    大和 与一君
      大倉 精一君    戸叶  武君
      椿  繁夫君    小林  武君
      松本 賢一君    佐野 芳雄君
      杉山善太郎君    中村 順造君
      安田 敏雄君    基  政七君
      北村  暢君    横川 正市君
      鈴木  強君    阿部 竹松君
      藤田藤太郎君    相澤 重明君
      曾禰  益君
   ――――・――――
○議長(重宗雄三君) これより本案の採決をいたします。
 表決は記名投票をもって行ないます。
 本案に賛成の諸君は白色票を、反対の諸君は青色票を、御登壇の上、御投票を願います。
 議場の閉鎖を命じます。氏名点呼を行ないます。
  〔議場閉鎖〕
  〔参事氏名を点呼〕
  〔投票執行〕
○議長(重宗雄三君) すみやかに御投票願います。――すみやかに御投票願います。――すみやかに御投票願います。
 ただいま行なわれております投票につきましては、自後五分間に制限いたします。時間が参りましたら投票箱を閉鎖いたします。
 すみやかに御投票を願います。――まだ投票なさらない諸君は、すみやかに御投票下さい。
 制限時間に達しました。投票箱閉鎖。
  〔投票箱閉鎖〕
○議長(重宗雄三君) これより開票いたします。投票を参事に計算させます。議場の開鎖を命じます。
  〔議場開鎖〕
  〔参事投票を計算〕
○議長(重宗雄三君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数    百六十一票
  白色票      五十六票
  青色票       百五票
  〔拍手〕
 よって本案は否決されました。
     ―――――・―――――
  〔参照〕
 賛成者(白色票)氏名      五十六名
      矢山 有作君    野々山一三君
      柳岡 秋夫君    瀬谷 英行君
      稲葉 誠一君    吉田忠三郎君
      渡辺 勘吉君    大森 創造君
      豊瀬 禎一君    鶴園 哲夫君
      山本伊三郎君    武内 五郎君
      柴谷  要君    小柳  勇君
      占部 秀男君    光村 甚助君
      大河原一次君    大和 与一君
      大倉 精一君    戸叶  武君
      椿  繁夫君    米田  勲君
      木村禧八郎君    永岡 光治君
      松澤 兼人君    岩間 正男君
      須藤 五郎君    野坂 參三君
      鈴木 市藏君    小林  武君
      松本 賢一君    佐野 芳雄君
      杉山善太郎君    中村 順造君
      安田 敏雄君    永末 英一君
      基  政七君    北村  暢君
      横川 正市君    鈴木  強君
      阿部 竹松君    藤田藤太郎君
      相澤 重明君    伊藤 顕道君
      久保  等君    藤田  進君
      加瀬  完君    亀田 得治君
      天田 勝正君    岡  三郎君
      成瀬 幡治君    小酒井義男君
      佐多 忠隆君    村尾 重雄君
      近藤 信一君    曾禰  益君
    ―――――――――――――
 反対者(青色票)氏名      百五名
      渋谷 邦彦君    沢田 一精君
      野知 浩之君    大竹平八郎君
      鈴木 一弘君    中尾 辰義君
      鳥畠徳次郎君    青田源太郎君
      鈴木 恭一君    森部 隆輔君
      堀本 宜実君    上原 正吉君
      古池 信三君    岩沢 忠恭君
      河野 謙三君    白木義一郎君
      野田 俊作君    木暮武太夫君
      太田 正孝君    小林 英三君
      中上川アキ君    二木 謙吾君
      山崎  斉君    丸茂 重貞君
      源田  実君    栗原 祐幸君
      熊谷太三郎君    久保 勘一君
      亀井  光君    天埜 良吉君
      石谷 憲男君    植垣弥一郎君
      井川 伊平君    鹿島 俊雄君
      村上 春藏君    仲原 善一君
      中野 文門君    豊田 雅孝君
      天坊 裕彦君    西田 信一君
      鍋島 直紹君    山下 春江君
      山本 利壽君    武藤 常介君
      佐藤 芳男君    青柳 秀夫君
      平島 敏夫君    田中 茂穂君
      藤野 繁雄君    新谷寅三郎君
      西郷吉之助君    紅露 みつ君
      杉原 荒太君    小沢久太郎君
      平井 太郎君    黒川 武雄君
      西川甚五郎君    日高 広為君
      大谷 贇雄君    田中 啓一君
      温水 三郎君    木島 義夫君
      岸田 幸雄君    谷村 貞治君
      山本  杉君    川上 為治君
      米田 正文君    谷口 慶吉君
      徳永 正利君    北畠 教真君
      金丸 冨夫君    松野 孝一君
      柴田  栄君    江藤  智君
      稲浦 鹿藏君    石井  桂君
      塩見 俊二君    井上 清一君
      岡村文四郎君    加藤 武徳君
      剱木 亨弘君    梶原 茂嘉君
      小林 武治君    吉武 恵市君
      高橋  衛君    石原幹市郎君
      小柳 牧衞君    中山 福藏君
      杉浦 武雄君    小山邦太郎君
      林屋亀次郎君    郡  祐一君
      安井  謙君    高橋進太郎君
      青木 一男君    野本 品吉君
      村山 道雄君    長谷川 仁君
      佐野  廣君    後藤 義隆君
      林田 正治君    横山 フク君
      白井  勇君    斎藤  昇君
      下村  定君
   ――――・――――
○議長(重宗雄三君) 暫時お待ち下さい。
 これにて三十分休憩いたします。
   午後五時二十一分休憩
   ――――・――――
   午後十時十一分開議
○議長(重宗雄三君) 休憩前に引き続き、これより会議を開きます。
 この際、会期延長の件についてお諮りいたします。
 議長は、会期の延長について議院運営委員会に諮りましたところ、会期を一日間延長すべきであるとの決定がございました。
 会期を一日間延長することについて採決をいたします。
 表決は、記名投票をもって行ないます。
 会期を一日間延長することに賛成の諸君は白色票を、反対の諸君は青色票を、御登壇の上、御投票を願います。
 議場の閉鎖を命じます。氏名点呼を行ないます。
  〔議場閉鎖〕
  〔参事氏名を点呼〕
  〔投票執行〕
○議長(重宗雄三君) すみやかに御投票願います。――すみやかに御投票願います。――すみやかに御投票願います。
 ただいま行なわれております投票につきましては、自後五分間に制限いたします。時間が参りますれば、投票箱を閉鎖いたします。――すみやかに御投票を願います。――すみやかに御投票願います。――静粛に願います。――まだ投票なさらない諸君は、すみやかに御投票下さい。――すみやかに御投票願います。――まだ投票なさらない諸君は、すみやかに御投票下さい。
 制限時間に達しました。投票箱閉鎖。
  〔投票箱閉鎖〕
○議長(重宗雄三君) これより開票いたします。投票を参事に計算させます。議場の開鎖を命じます。
  〔議場開鎖〕
  〔参事投票を計算〕
○議長(重宗雄三君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数    百四十二票
  白色票       百四票
   〔拍手〕
  青色票      三十八票
   〔拍手〕
 よって、会期は一日間延長することに決しました。
     ―――――・―――――
  〔参照〕
 賛成者(白色票)氏名     百四名
      森 八三一君    沢田 一精君
      林   塩君    山高しげり君
      野知 浩之君    大竹平八郎君
      青田源太郎君    加賀山之雄君
      増原 恵吉君    鈴木 恭一君
      森部 隆輔君    堀本 宜実君
      上原 正吉君    古池 信三君
      松平 勇雄君    市川 房枝君
      小林 篤一君    三木與吉郎君
      野田 俊作君    木暮武太夫君
      笹森 順造君    森田 タマ君
      二木 謙吾君    山崎  斉君
      丸茂 重貞君    源田  実君
      栗原 祐幸君    久保 勘一君
      川野 三暁君    亀井  光君
      天埜 良吉君    石谷 憲男君
      植垣弥一郎君    井川 伊平君
      鹿島 俊雄君    村上 春藏君
      仲原 善一君    中野 文門君
      天坊 裕彦君    竹中 恒夫君
      西田 信一君    鍋島 直紹君
      山下 春江君    山本 利壽君
      館  哲二君    青柳 秀夫君
      平島 敏夫君    田中 茂穂君
      堀  末治君    藤野 繁雄君
      新谷寅三郎君    西郷吉之助君
      紅露 みつ君    木内 四郎君
      杉原 荒太君    植竹 春彦君
      重政 庸徳君    日高 広為君
      上林 忠次君    田中 啓一君
      温水 三郎君    岸田 幸雄君
      山本  杉君    川上 為治君
      米田 正文君    徳永 正利君
      北畠 教真君    金丸 冨夫君
      松野 孝一君    柴田  栄君
      江藤  智君    稲浦 鹿藏君
      石井  桂君    吉江 勝保君
      塩見 俊二君    井上 清一君
      岡村文四郎君    剱木 亨弘君
      小林 武治君    高野 一夫君
      高橋  衛君    草葉 隆圓君
      石原幹市郎君    小柳 牧衞君
      小山邦太郎君    林屋亀次郎君
      郡  祐一君    安井  謙君
      高橋進太郎君    青木 一男君
      木村篤太郎君    津島 壽一君
      野本 品吉君    村山 道雄君
      長谷川 仁君    櫻井 志郎君
      佐野  廣君    後藤 義隆君
      林田 正治君    横山 フク君
      白井  勇君    宮澤 喜一君
      斎藤  昇君    下村  定君
    ―――――――――――――
 反対者(青色票)氏名      三十八名
      渋谷 邦彦君    鬼木 勝利君
      石田 次男君    鈴木 一弘君
      中尾 辰義君    浅井  亨君
      北條 雋八君    和泉  覚君
      二宮 文造君    小平 芳平君
      白木義一郎君    辻  武寿君
      原島 宏治君    矢山 有作君
      野々山一三君    柳岡 秋夫君
      瀬谷 英行君    稲葉 誠一君
      吉田忠三郎君    渡辺 勘吉君
      豊瀬 禎一君    山本伊三郎君
      武内 五郎君    柴谷  要君
      森 元治郎君    藤原 道子君
      小林  武君    松本 賢一君
      佐野 芳雄君    杉山善太郎君
      高山 恒雄君    相澤 重明君
      田上 松衞君    向井 長年君
      田畑 金光君    小酒井義男君
      中村 正雄君    松本治一郎君
   ――――・――――
○議長(重宗雄三君) 閣僚の出席を求めておりますから、しばらくお待ち下さい。(発言する者あり)
 昭和三十七年度一般会計補正予算(第1号)、昭和三十七年度特別会計補正予算(特第1号)及び昭和三十七年度政府関係機関補正予算(機第1号)を、休憩前に引き続き、一括して議題といたします。
 これより委員長の報告を求めます。予算委員長木内四郎君。
  ―――――――――――――
  〔審査報告書は都合により追録に掲載〕
  ―――――――――――――
  〔審査報告書は都合により追録に掲載〕
  ―――――――――――――
  〔審査報告書は都合により追録に掲載〕
  ―――――――――――――
  〔木内四郎君登壇、拍手〕
○木内四郎君 ただいま議題となっております昭和三十七年度一般会計補正予算(第1号)、昭和三十七年度特別会計補正予算(特第1号)及び昭和三十七年度政府関係機関補正予算(機第1号)につきまして、予算委員会において行なわれました審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。
 今回の補正予算は、国家公務員の給与の改善を初め、石炭対策その他、当初予算作成後に生じた事由に基づいて、特に緊要となった経費を追加計上したものでありまして、一般会計におきましては、歳入歳出とも五百四十一億五千余万円となっております。
 歳出のおもなものといたしましては、まず、給与改善費につきまして、人事院の勧告に伴う国家公務員の給与を本年十月一日以降引き上げを行なうこととし、二百十九億余万円を計上いたしております。次に、石炭対策費につきましては、石炭鉱業の近代化及び雇用に関する対策等を一そう促進するため、三十一億余万円を計上いたしております。
 次に、災害復旧事業費につきまして、その後の調査の結果増加を見るに至りました過年災害の復旧費百三十四億余万円を計上いたしております。このほか、所得税及び法人税の増収に伴い、地方交付税交付金の増加分として百五十六億余万円を追加計上したものであります。
 これらの歳出をまかなう財源といたしまして、所得税及び法人税について、合計五百四十一億余万円の自然増収を見込んでおります。
 以上申し上げました補正の結果、昭和三十七年度一般会計予算総額は、歳入歳出とも二兆四千八百九億五千九百二十二万八千円となります。
 また、財政投融資につきましても、日本開発銀行及び石炭鉱業合理化事業団に対し、石炭対策資金として、合計百億円の融資を行ないますほか、地方債二十億円の追加をいたしております。
 次に、特別会計の補正予算におきましては、給与の改善、米価の改定、その他一般会計補正予算に関連して、九つの特別会計について所要の補正を行なったものでありまして、この結果、昭和三十七年度特別会計予算の合計額は、歳入四兆九千十一億八千五百八十三万四千円、歳出四兆六千七十二億三千八百六十六万九千円となります。
 政府関係機関補正予算におきましては、日本国有鉄道の東海道幹線増設費について、工事の進捗状況等にかんがみ、債務負担行為の限度額を百二十三億円引き上げ、七百十四億円に改めることとしたものであります。
 これら補正三案は、去る十二月八日国会に提出せられ、十二月十八日衆議院において可決の上、同日、本院に送付されたものでありますが、予算委員会におきましては、十二月十一日、田中大蔵大臣から提案理由の説明を聴取し、十二月十九日から昨日まで三日間にわたって、池田内閣総理大臣並びに関係各大臣に対して質疑を行ないました。
 以下、質疑のおもなものについて御報告申し上げます。
 今回の補正予算は、衆議院における審議のいきさつもありまして、まず、国会の正常化が問題とされ、「池田総理は、一昨年秋の三党首のテレビ会談において、単独審議は行なわないと公約しているのに、衆議院における審議については、石炭対策問題で与野党の話し合いもほとんどついていたのに、わずかのことですべてを白紙に返し、話し合いの結果を破棄したのであるが、そんな必要があったかどうか。首相は野党との話し合いについてどんな努力をしたか」などの質疑がありました。これに対しまして、池田内閣総理大臣から、「私は、常に寛容と忍耐をもって国会の審議を円満に進めていくことを心がけてきており、単独審議は行なうべきでないから、社会党も審議拒否をしないでもらいたいと言っている。しかし、今回は会期も残りわずかになり、重要法案や予算が流れるようなことがあっては国民に対し申しわけないので、話し合いが決裂しても審議を進めなければならないものと考えたが、単独審議を指示したことはない。両党間の折衝については、党の正式機関にまかせてある」との答弁がありました。
 次に、石炭対策につきましては、「政府は石炭鉱業調査団の答申をどの程度取り入れているか、需要の確保について、今後重油使用の増加により、石炭需要の減少をきたすおそれはないか。炭鉱経理の従前の赤字は今後の合理化の負担となると思うが、融資を考えているか、離職者の就職促進手当について引き上げる意思があるか、閉山するかどうかの瀬戸ぎわにある鉱山の育成についてどうするか」などの質疑がありました。これに対しまして、池田内閣総理大臣及び関係大臣から、「政府の石炭政策は、大体答申の線に沿ったものであり、産炭地振興対策などは答申の線よりもよくしているつもりである。需要の確保については、関係業界との話し合いもつき、極力努力をしている。炭鉱の従前の赤字については、今後合理化を進めることによって解消していきたい。離職者の就職促進手当については、失業保険金等を考慮してきめたものであるが、物価等、経済情勢が変わる場合は考えたい。ボーダー・ラインにある鉱山の育成については、日本の産業全般について考え、将来経済性のあるものについては資金を出すことになる」との答弁がありました。
 次に、公務員給与の問題につきましては、「人事院勧告では実施時期を五月一日としているのに、何ゆえ十月一日にしたのか。また地方公共団体では勧告が年度半ばに出ることについて迷惑をしており、年度初めに出すことを要望しているが、これについてどう考えるか」等の質疑がありましたが、これに対しましては、大橋国務大臣から、「勧告を五月一日から実施をすれば所要経費が千億円にも上り、他の財政需要等の関係から困難であったため、十月一日にしたのである」。篠田自治大臣から、「勧告が年度半ばに出るので地方公共団体は迷惑しているのは事実で、できれば年度初めにするほうが望ましいと思っている」旨、佐藤人事院総裁からは、「その調整には目下苦慮している」旨それぞれ答弁がありました。
 このほか、日韓交渉、日米貿易経済委員会におけるケネディ発言、失対事業の打ち切り問題等々、内外の諸問題につきまして質疑が行なわれましたが、その詳細は会議録により御承知を願いたいと存じます。
 かくて昨日まで質疑を続けて参りましたが、昨日の質疑の過程において、自由民主党の大谷委員から質疑打ち切りの動議が提出され、また日本社会党の藤田委員から委員長の不信任動議が相前後して提出されました。このため委員長不信任の動議が先議されることになりましたが、少数をもって否決されました。
 ついで大谷委員の提出にかかる質疑打ち切りの動議を採決の結果、多数をもって可決されました。ついで討論に入りましたところ、日本社会党を代表して松沢委員が反対、第二院クラブを代表して大竹委員が賛成、公明会を代表して小平委員が反対、民主社会党を代表して向井委員が反対、日本共産党を代表して須藤委員が反対の旨、それぞれ意見を述べられました。
 かくて討論を終了し、採決の結果、予算委員会に付託されました昭和三十七年度補正予算三案は、多数をもって可決すべきものと決定いたしました。
 以上御報告申し上げます。(拍手)
○議長(重宗雄三君) 本日はこれにて延会いたします。
 次会は明日午前零時十分より開会いたします。議事日程は、決定次第、公報をもって御通知いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後十一時十三分散会
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