第045回国会 オリンピック準備促進特別委員会 第2号
昭和三十八年十二月十六日(月曜日)
   午前十時五十五分開会
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 出席者は左のとおり。
   委員長     加賀山之雄君
   理事
           河野 謙三君
           岡田 宗司君
           千葉千代世君
   委員      石井  桂君
           北畠 教真君
           津島 壽一君
           天坊 裕彦君
           山本 利壽君
           柴谷  要君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       工楽 英司君
  説明員
   文部省体育局長 前田 充明君
  参考人
   オリンピック東
   京大会組織委員
   会事務総長   与謝野 秀君
   オリンピック東
   京大会組織委員
   会事務次長   佐藤 朝生君
   オリンピック東
   京大会組織委員
   会事務次長   村井  順君
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  本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○オリンピック東京大会準備促進に関
 する調査
 (入場券等に関する件)
 (昭和三十九年度予算に関する件)
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  〔理事河野謙三君委員長席に着く〕
○理事(河野謙三君) ただいまからオリンピック準備促進特別委員会を開会いたします。
 委員長所用のため少々時間がおくれるとのことでございますので、私がかわって委員長の職務を行ないます。
 参考人の出席要求についておはかりいたします。オリンピック東京大会準備促進に関する調査のため、本日、オリンピック東京大会組織委員会事務総長与謝野秀君、事務次長佐藤朝生君、同じく村井順君、以上の方々に参考人として出席を求めることにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○理事(河野謙三君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
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○理事(河野謙三君) オリンピック東京大会準備促進に関する調査を議題といたします。
 本日は、入場券等に関する件について調査を行ないます。与謝野事務総長に入場券の販売方法、売れ行き状況等について説明をお願いいたします。
○参考人(与謝野秀君) お答えいたします。
 ただいまお手元にお配りいたしました書類が、今日までわかっておりまする入場券の販売状況でございます。こまかい数字等もございますので、担当の村井次長をして詳細御説明いたさせたいと存じます。
○参考人(村井順君) では、総長にかわりまして私から御説明申し上げます。
 入場券の販売につきましては、前回までにも御説明いたしましたように、開閉会式の入場券と一般競技大会の入場券と売り方を変えまして販売いたしております。開閉会式につきましては、十月の十六日から三十一日まで約半カ月の間、官製往復はがきによる申し込みを受け付けております。それから一般の競技大会の入場券につきましては、十月の二十五日から全国は八回、東京と大阪は九回に分けまして店頭販売方式をとったわけでございます。そのうちの開閉会式の入場券につきましては、お手元に差し上げました書類のとおり応募数が約三百六十五万二千五百二十八枚参ったわけでございます。そのうち大体約四十万枚程度が規定に違反した書き方でもって出てまいりました。そういうわけで、その処理につきましていろいろと検討いたしたのでございますが、前回のこの委員会でも御指示がございましたように、できるだけ助けてやろうという御意見も強くございまして、各方面からもそういう御意見がございましたので、四十万枚のうち、これはアルバイトに託しまして、できるだけわれわれが書き加えることによって、あるいは訂正することによってこれを約三十万枚は助けてやりました。しかし、あとの十万枚は自分の住所が書いてないとか、助けようがないもの、あるいは冗談半分に書いてあるもの、そういうものもございまして、十万枚は無効になったわけであります。でありますので、約三百五十五万枚程度が有効応募数ということになるわけでございます。
 それから開会式、閉会式、さらにそれぞれの等級に応じまして申し込み数が非常に違っております。これはごらんの数字のとおりでございますが、一番申し込みの数の多いのは開会式の一等でございまして、約二百倍近く百九十五倍という申し込み状況でございます。これに反しまして一番申し込みの少ないのは、閉会式の五等の申し込みでございまして、わずか一五・八倍にしか達していないということでございます。この申し込みを現在全部整理いたしまして、それぞれ御本人に復片をお送りして、それぞれの番号というものをお持ちいただいておるわけでございますが、この抽せんは来年の一月の二十二日に公開の席上において抽せんを行なう、さように考えております。もちろん当たりました場合に、一人でもって何枚も出しておる、あるいはダフヤなどがその中に横行するというようなものがあれば、これは無効の取り扱いをしなければならぬ、さように考えております。
 それから次は、一般の競技大会の入場券の販売状況でございますが、御承知のごとく販売枚数は約百九十六万枚でございます。そのうち体育関係二十万枚、それから小中高校生の団体入場五十七万枚、資金財団十三万三千枚、これを除きますと、国内で一般に売り出しましたものが、八十六万枚、海外が二十万枚、この一般と海外用につきまして、販売しました状況を御説明いたしたいと思いまするが、先ほど申しましたように、十月の二十五日から八回あるいは九回に分けて販売いたしました。最初第一次販売といたしまして、一般の八十六万枚のうち五十万枚を販売に出したわけでございますが、後ほどさらに別途の資料で御説明いたしますが、大ざっぱに申しまして大体八〇%くらい売れたのじゃないかと思っております。これは推定でございます。後ほど詳しい点は御説明いたしますが、大体八〇%売れたのじゃないか。それから海外のほうは、目下各国のエージェントが作業中でございますが、ホテルの関係もございます。いろいろの要求を集め、旅行団を編成するとか、いろいろなことがありまして、非常に作業がおくれておるようでございまして、わずかにまだ五%程度しかこちらに入金の通知がございません。海外に対しましても、一応第一次は二十万枚のうち十一万枚を割り当ててみたわけでございますが、各国の反響、売れ行き等を考えまして、さらにあとの九万何千というものにつきまして大体第二次割り当てをいたしたいと思っております。
 では、さらに次の資料につきまして詳細御説明いたしますと、三枚目の資料でございますが、この上の国内の一般の入金の状況でございますが、十一月三十日までに枚数といたしまして五十万枚のうち十三万五千九百八十六枚、約三七%売れまして、金額としてわずか一億三千八百万円、四九%入ってきたわけでございます。これはどういうことかと申しますと、このほかに十一月三十日以後におきまして、水泳の残りと陸上の全部がこれに入っていないわけでございます。これは注をごらんいただくとわかりますように、陸上競技の十三万五千枚というものがほとんどこれは全国一〇〇%売れるのじゃないかということを考えますと、この一億三千八百万に、全部一〇〇%売れた場合の二億三千二百万というものを加えて約三億七千万くらいになるのではないか。先ほど申しましたように、水泳につきましては十一月二十九日に売り出しましたので、そのあくる日なので、水泳がまだ半分くらい残っていて、これが加わってくる、大体四億程度になるのではないか。要するに第一次の割り当てた五億一千万の予定に対して、四億程度は売れておるのじゃないかというふうになっております。これはあくまでも形式的な数字の表でございますが、実質的には大体八〇%程度、四億程度売れておる。その中で水泳とか、陸上とかそういうものが一〇〇%売れ、サッカーが非常に売れてなくて、三〇%くらいしか売れていないのじゃないか、こういうふうにお考えいただきたいと思います。
 次は、海外のほうの入場券販売は、その次の下に書いてございますが、これも十二月の十日現在でわずか五千枚売れたという数字しか来ておりません。これは売れた国だけをあげておるのでございまして、御承知のごとく販売店は世界で約八十一店指定店がございます。八十一店のうちでこの五つだけの国から売れたという通知が来ております。その五つの国の割り当て枚数が二万三千枚である、そのうちで五千枚しか売れていない、非常に微々たるものでございます。しかしながらこれも見通しから申しますと、私は七、八〇%程度は売れるのではないか。と申しますのは、アメリカだとか、香港だとか、フランスだとか、イタリアだとか、西ドイツだとか、オーストラリアだとか、こういう大口のエージェントがとてもこれだけの枚数では足りない、倍にしてくれとか、もっとふやしてくれという要望がずっと来ております。そういうことから見ますると、全体の二十万枚の相当部分というものが売れるのではないか。大体二十万枚のうち、さっき申しましたように十一万枚を割り当てておりますので、その半分に対しましてあと倍にしてくれという要望が各方面から来ておりますので、二十万枚に近い数がさばけるのではないか、さように思っております。
 それから次のページをお開きいただきたいと思います。「オリンピック東京大会一般競技入場券整理券交付状況」、これは整理券を出しました東京と大阪の整理券を出した状況でございます。東京と大阪は御承知のごとく集団販売をいたしまして、東京では四カ所、国立競技場と明治神宮野球場、それから豊島園と東京スタジアム、この四カ所で売り出したわけでございますが、いずれも第一日に整理券を発行しまして、二日目から販売店にこれを回しております。当日の整理券の交付状況、要するに一日の売り上げがどれだけあったか、これが数字になっておりまして、ごらんのとおり東京都に割り当てましたものが五十万枚のうち二十七万枚、その二十七万枚のうち七四・八%売れておるということでございます。しかし、上のほうをごらんになりますとおわかりのように、サッカーが東京でも四六%しか売れていない、ホッケーに至っては二四・六%である、そういうような状況でございます。しかしバレーボール以後におきましては、全部一〇〇%売れたということがこれでおわかりになると思います。それから大阪がその隣の表でございまして、六六・六%売れたというわけでございます。
 それから次の最後の表をごらんいただきたいと思いますが、最後の表は管区関係に分けまして、全国を六つの管区に分けましてその販売状況を示したわけでございますが、これは全体で四四・八%――右の一番下の数字が総合計になっておりまして、四四・八%しか売れておりません。ごらんのように陸上でも六一%、水泳でも七〇%、バスケットボールが七六%、体操が九五%、バレーボール八二%、柔道七三%、こういうように第一日目では売り切れてないというのが地方の実情でございます。
 しかしながら、一番やはり問題なのは半分以上売れました東京でございます。東京につきましての販売状況で特に問題点を申し上げますと、行列が毎回並びまして、われわれとしては残念に存じております。結果論から申しますと、どの切符もその当日七時か八時に行けば買えたはずでございます。それが三日並び四日並び、ひどいのになると一週間ぐらい並んだ例がございます。水泳を買った連中がすぐその場であそこに並びまして、二十九日に買った連中が六日まで並んだという記録的な事例もございますが、大体はその前の晩に徹夜したのが多くて、その前に並んだのはこれは特殊なグループというふうにわれわれには考えられます。異常なグループというものが百人並んだ、あるいは二百人というものがあそこに三日も四日もテントを張って並んだ、これがわれわれとしては非常に残念な姿でございました。われわれといたしましては、前の日から並んで、前の晩にとにかくあそこに並んで徹夜で買おう、こういう連中の中には非常にまじめな方も多いので、前の晩の連中は全部中に入れるように、もちろん前の晩におきましても、夜に至らない時刻におきましても雨などが降りました場合には朝から入れた例がございますが、とにかく前夜から並んだ連中に対しましては、十分できるだけのことをしたわけでございます。それから特異なグループが何日も並びました。この連中に対しましては、むしろ忠告、取り締まり対象とわれわれは考えたわけでございます。そういうわけで、交通公社あるいは警視庁に対しまして数回にわたりましてお願いをしたわけでございます。そういうところに並ぶのはじゃまである、みっともないと言って。それからまた、からだを悪くする、実際にほんとうに買いたいならば、その当日来ても買えるのだというような意味の忠告をお願いしたわけでございます。しかしながら、ああいう連中はもう血気にはやっている連中で、あるいは中にはアルバイトで金になるために並んだ連中もおって、なかなか言うことを聞かない。そのためにああいう百名程度のグループというものが何日も並んだという異常な光景を見せたわけでございます。
 前回のときにも河野委員からダフヤ対策についていろいろと御忠告がございまして、警察とも交通公社ともいろいろと対策を練っておりますが、なかなか名案が出て参りません。広島では目にあまるダフヤを二十何人つかまえた事例がございますが、それ以外はなかなか適切な取り締まりというものがとれなかったようでございますが、抽せん制の問題につきましては、先ほど申しましたように一人でもって二枚以上当たってはこれはだめにすると。それから、その抽せんで当たった資格というものをめぐっていろいろとダフヤがこれから横行する、こういうようなものに対する特別な注意というもの、取り締まりというものを警視庁と御相談して考えていかなければいかぬのではないか、そういうように考えております。
 それから、なお店頭販売の分といたしましては、五十万枚売りました。あとの三十六万枚というものがございます。これにつきましては、さらに研究いたしまして、あるいは店頭販売、あるいは当日売り、あるいはその他の特別な考慮というものについてさらによく研究を進めていきたいと思っております。
 以上、大体の販売状況の説明を終わります。
○理事(河野謙三君) 以上で説明は終わります。質疑のおありの方は、順次御発言願います。
○柴谷要君 時間がないので、ごく簡単にひとつお伺いしたいと思うのですが、入場券の割り当て販売については、目下のところわれわれの認識でいきますと、まあまあ結果がいいと、こういうふうに言えるかと思うのですが、それに関連して二、三小さな問題ですけれども、新聞に報道されてその結論が出ていないものがあると思いますので、少しくお伺いしたいと思います。
 その前に、この資金財団十三万三千五百枚というのは「割定、宝くじ、その他事業用」と、こうなっておりますけれども、いずれの場所に――もちろんこれは金融機関だと思いますが、「割定、宝くじ、その他事業用」と、こうなっておりますけれども、その内訳がおわかりでしたら、ひとつこまかく説明いただきたいと思います。
○参考人(村井順君) これは資金財団のほうで専門的に御研究いただいておりますが、そのほとんど大部分は割り増し金付定期預金でございます。これが約十二万枚くらいになるかと思います。これは日本銀行協会のほうでまとめまして、全国的に銀行が取り扱うわけでございます。それから、宝くじにつきましては、開閉会式の切符がたしか四、五百枚程度だったと思います。それから、その他のいろいろな事業用につきましては、資金財団のほうから出ております計画についてまいっておりますが、いずれも資金財団のほうで慎重にまた公正な取り扱いをしてもらっているものと信じております。大部分は割り増し金付定期預金であるとお考えいただきたいと思います。
○柴谷要君 実は割り増し金付――まあ何と言いますか、金集めをしております金融機関にばかり許して、われわれ商売人にどうして許さぬのかというので問題が起きているのは、セーラー万年筆でやっておりますね、この問題が組織委員会と意見が対立しておるように新聞に出ておりましたが、その後の経過はどうなっておりますか。
○参考人(村井順君) セーラー万年筆の例は、銀行協会の場合と全く趣を異にいたしておりまして、これは要するに自分の力でもって入場券を手に入れる、そうなりますと、自然ダフヤを使う、アルバイトを使う、無理な買い方をしているのではないか。無理なやり方をしていないものならば、われわれもあまり強いことを言えないわけでございます。たとえば、サッカーのような種目の場合には、われわれとしては実はあまりかっこうはおもしろくないじゃないかと忠告はしておりますが、最後になりますと、それ以上われわれはこれをとめるという権限はございません。ところが、賞品として出す以上は、必ずみなの手に入らないような切符を買って手に入れなければならないじゃないか、一般の人々がなかなか手に入らない入場券を中に入れる、普通のやり方ではない買い方をそこに考えなければならないということになります。そういうようなことから、当然ダフヤなり、アルバイトを使っているというような結果になるおそれがあるから、なるべくそういうことをやめたらどうかという忠告をした程度でございます。
○柴谷要君 このセーラー万年筆では、すでに予約券を二百枚手に入れた。これがいわゆる一つの賞品となってセーラー万年筆の販売をやっているわけです。この問題は、これ相応の言い分があるようですが、その程度で終わらせるということですか。
○参考人(村井順君) これは法律的に、堂々と買ったのだからなぜ悪いかと法律的に向き直られますと、われわれといたしましては、それ以上のことは言えないわけでございまして、さっきのような程度の忠告でとめておるわけでございます。でありますから、昨日のテレビでも、セーラー万年筆は広告を堂々とやっておりまして、私らがそれ以上の取り締まりができないという証拠だと思います。
○柴谷要君 非常に遺憾なことだと思うのですね。組織委員会のみならず、国民全般の意向はそういうようなことは好ましいことではないと思っているにかかわらず、商業政策の一環としてセーラー万年筆がやっているということについては、これは重大な問題だと思う。内容はごく小さな問題であるけれども、重大だと思う。その一例として、それに類似した行為が交通公社によってやられましたね、新潟で。これなどは穴埋めをしているというが、その後の経過はどうなっているか。
○参考人(村井順君) 新潟の問題につきましては、これは事の重大をわれわれは感じまして、と申しますのは、われわれが最も公正に適切に処理してもらえると信じておりました交通公社の中にそういう事態が起こりましたので、さっそく交通公社の責任者に来てもらいまして、厳重に調査をお願いをしたわけでございます。大体、新聞ほどのことはございませんが、やはり交通公社が介在いたしまして、ああいうようなアルバイトが動いたことは事実でございます。さようなことで、われわれといたしましては、交通公社に対して二つの点について要望したわけでございまして、一つは、この問題は責任問題として十分取り上げてもらって、今後こういうことのないように、交通公社が国民の信頼を取り戻すような措置をとってもらいたい。これをまずお願いいたしました。それに対しまして、交通公社は新潟の営業所長を実は東京の重要な支店長に栄転さしておったのでございますが、それをやめまして、懲戒の意味をもってこれを関東支社詰めにかえた。今後そういうことが二度とないように、全国的に新しい指示を出しまして、十分監督するというように聞いておりますので、その後の事態は、そういうような事例はあまり聞いておりません。
 それからもう一つわれわれが要望しましたことは、一体新潟の相互銀行が買った問題のあと始末をどうするか、あの穴埋めの問題でございます。ところが、不幸中の幸いと申しますか、サッカーのような入場券ばかりでございまして、新潟でも実は余っておった。新潟でも千枚ばかり回りましたけれども、なお数十枚残ったように聞いております。しかしながら、そのために二日以後に買いにくる人に御迷惑がかかってはいけないというので、中央のほうから千枚分ばかり穴埋めをしたのでありますが、穴埋めをしたことによって、よそにいささかも影響がないと思います。あれをそのまま取り戻しておりましても、新潟銀行といたしましては、サッカーのことですから、もういつでも買える、普通の方法で幾らでも買える、同じような問題でありますので、今後を戒めてあります。新潟銀行は交通公社の指導によってやったとも考えられますので、むしろわれわれも責任を感じなければならないと考えまして、そのような特別の措置をとり、また一般にもあまり迷惑がかからない、そういうふうに考えております。
○柴谷要君 新潟に起きた問題は、幸いにして公社という立場にありますものですから、買い占めという不正行為を行なったにかかわらず、その穴埋めができて一般に何ら迷惑を及ぼさない実情になっている。しかも、その関係者が、関東支社長の高倉君が訓告をされているし、営業所長の中村君は栄転がとまって、横すべりというか、左遷をさせられた。まことにりっぱな措置をとられたと思うのです。それにもかかわらず、セーラー万年筆が依然としてテレビを活用し、新聞を活用し、あらゆるものに露骨に宣伝をして、しかも組織委員会に対決をしているような形なんですが、この問題については組織委員会の力でもってこれを阻止することはできない、こう思います。よって、委員長にお願いしておきたいことは、次のオリンピック委員会に国務大臣の出席をお願いして、問題の解決に当たってもらいたい、こう思いますので、次回にオリンピック担当相の出席を要求して私の質問はきょうは終わっておきます。
○理事(河野謙三君) ただいまの柴谷委員の御要求に対しましては、委員長理事会におきましてよく協議の上善処いたします。
○岡田宗司君 選手強化の白書が発表されて、選手強化が幸いにだんだん成績をあげておるということでありますが、選手強化の現段階についての見通し、それから前には金メダルを三十取るとか、幾つ取るとかいったようなこと、たいへん目標が大きかったのが、今度はだいぶ縮まっておりますが、一体こういうことはどういうことなのか。そこらの点をひとつ忌憚なくお聞かせ下さればありがたいと思うのです。
○説明員(前田充明君) この前の衆議院のオリンピック特別委員会であったと思いますが、選手強化の状況につきまして御報告書を提出いたしましたのですが、私どもも実はまだ監督官庁ではございますが、もらっておりません。それは強化対策本部といたしましては、まだ強化対策本部内の会合に出しておらないものでございまして、それを特にそのときに出したそうでございますが、そういう関係で、まだ外に出しておらないものだったものですから、私どもも特に要求もいたしませんでしたが、これは直接選手強化対策本部から委員の方々におわかちいたしたようなものでございまして、したがって、私ども内容をまだ存じておりませんのでございますが、そういうわけでございますので、当委員会にはきょう出席しておりませんので、持ってまいられなかったものと思いますのですが、私のほうからさっそく選手強化対策本部に要望いたしまして、こちらの委員会にお配りいたしますように手配をいたしたいと思っております。
 なお、金メダルの数が非常に今まで考えておったより少なく発表しているというようなお話でございますが、だんだん近づいてまいりますので、確実なところを出したいという意味で出したものと思っております。しかし、これといってもやはり絶対ということではなくて、努力目標という言葉を使って言っております。したがいまして、だんだん近づいていくにしたがって努力目標が減っていくというのは、ある意味ではおかしいわけでございますが、それだけにだんだん確かさがふえていくという意味合いであろうと思うのでございます。決してそれによって何といいますか、国民の信頼感をなくするというような意味にならないように十分注意はいたさなければならないと思っております。
○岡田宗司君 まあきょうは強化本部の方が来ておられないので、詳しい内容についての御説明を聞くわけにはいかぬと思うんですけれども、どうも前に出した数字は私どもは大き過ぎるというふうに感じていたんですね。
  〔理事河野謙三君退席、委員長着席〕
 それはどうも少し常識的でない数字――その際にもたしか私質問したと思うんですが、まあこれは努力目標ということであったわけでありますけれども、一般の国民がそれを見ましたときに、何だ前にはこんなにたくさん取るといっていて、今度は減ってきたじゃないか、この次に何か発表になるときは、たとえばもう半年先に発表になるときはもっと減るのじゃないか、直前にはこの程度というようなことになるとさらに減るのじゃないかというような、どうも疑問が持たれてくるのじゃないかと思うんです。私どもとしてはそういうことはたいへんまずいことだと思うんで、その点についてやはりあまりはったりをやるのはよくないと思うんですがね。今度のははったりじゃないんだろうと思いますけれども、はったりでなくやはりやっていただきたいことが一つ。
 それからもう一つは、強化についていろいろ合宿の問題なんかがありますけれども、今度ブランデージ会長のほうから何か通達でしたかあったようで、これなども今後の合宿なんかにどう響くのか。これなんかもやはり検討すべき問題であろうと思うんですが、これはまたいずれ強化本部の方がこられたときに聞くつもりでありますけれども、もしそういうことが大体おわかりでしたらひとつ……。
○説明員(前田充明君) 先ほども申しましたように、また、いま先生のおっしゃるとおり、だんだん何だかしぼんでいくような印象を与えないように注意しなければならないということは全くお説のとおりでございますので、対策本部と十分今後連絡いたしまして、さような印象を与えないように、新聞発表等については十分気をつけるようにいたしたいと思います。
 なお、それからオリンピック強化について、アマチュアとしてあまり長く合宿をやることは問題があるという意味の通知の参ったことは、私どもも直接通知を存じておりませんが聞いております。それにつきまして、特にやはり問題がございますのは、日本では水泳が最も大きい問題でございまして、学校の生徒等も入っておりますような関係で特に問題がございますので、私どもといたしましては、先般水連の会長及び選手強化対策本部長と連絡会議をいたしたのでございますが、まあ問題になりますことは、一般的に申しまして、日本の合宿が一体ほんとうにもう本業を全然なげうってやっているのかどうか、こういう問題が一つの分かれ目になると思うのでございます。したがって、その辺のことも十分検討もいたし、そうして日数の問題ももちろん十分検討をいたさなければならないということで、目下特に水泳の合宿につきましては、この手紙が参りましたのに対応いたしまして検討をいたしているわけでございます。なお学校の子供の問題でございますが、オリンピックのために学校を放棄するということはもちろんできないことでございますので、そういうことにならないように、たとえば長期の合宿があるようなら、転校をして別な学校で授業を受けながらやるとか、そういうような方途についてもいろいろただいま水泳連盟のほうでも研究をいたしております。なお私どもといたしましても、十分配慮はいたしたいと考えておる次第でございます。
○岡田宗司君 これは日本ばかりじゃない、全部の国へ出たことだと思うのですけれども、これは他の国ではたしてまじめに守られておるのかどうか、特に国が非常に力を入れていて、そのためにこういうことを言ってこられても守られないというようなところもあるのじゃないか、いろんな方法で抜け道を講じておるところがあるのじゃないかと思うのですが、それらの点について、一体はたしてそういうことをやった場合に、それに対してどういう制裁が行なわれるのか、そういう点はどういうふうになっておるのですか。
○説明員(前田充明君) こういう問題は、主として各競技団体自体がやっておりまして、アマチュア問題は非常にこまかくいろいろやっておるところもありますし、わりあい大ざっぱにやっておるような団体もあるようでございます。私どもとしてはまだ詳しくは存じておりませんのでございますが、どういう制裁があるかということにつきまして、まだ私どもとしてはっきりここでお答えするほどの段階まで調査はいたしておりません。体協、JOCとしてはもちろん研究しておることと存じております。
○岡田宗司君 組織委員会のほうでわかっておらぬですか。
○参考人(与謝野秀君) お答えいたします。この問題は体育協会のほう、日本オリンピック委員会が主として扱い、またアマチュア資格の委員会というようなものもそちらで設けられているのであります。先ほどお話のありましたブランデージ会長の書簡というものが、サーキュラー・レターでまいったそうでございます。ヨーロッパあたりで近く冬期のオリンピックがオーストリアで開かれるのであります。雪が足りないからといって雪のある国へ、外国へ出ていって、そこで長期合宿なんかやるのが三週間をこすということになると、これは本業を放てきして選手強化をやっているというようなことになるということが、まず事の発端だったように伺っているのでありますが、日本で合宿をやっても、これが学生が学業を全部放てきしてやったり、社会人が本業を全部放てきしてやったりということでなく、三週間以上にわたる合宿でも、夏期の休暇中にやる合宿はこれは抵触しないというようなことも強化本部のほうで伺ったことがあるのでありますが、しかしながら、いずれにしても制裁規定というようなものは明確になっておりませんが、やはりあれはアマチュアとは認めないというようなことは、国際オリンピック委員会が決定するというような事態が将来何かのケースの場合に起きることもあり得るわけでありまして、今日罰則規定があるというわけじゃなくて、アマチュアでないと認められてしまうわけなんですが、この問題についても十分体育協会のほうで研究しているようで、先般大島本部長の話もございましたし、先週の金曜日には大島本部長は衆議院の特別委員会でやはりそういう意味のことを述べていたのであります。特に現在制裁規定があったり、またそれに抵触するとわかった行動を日本はもちろんとっておらないと信じますが、外国でもいま現に具体的にこれに触れていると指摘された国はないのであります。
○岡田宗司君 どこの国でもいま非常に力を注いでおりまして、その国家の援助ですね、これがアマチュアの資格に抵触するかしないかという問題とやはり関連がある面もあろうかと思うのです。特に共産圏あるいは新興国家の国なんかの場合には、そういうことが考えられるのですが、そういう点について、やはりそういうふうな国々に対していままでIOCのほうから何か調査をするなり、あるいはその基準に照らしてこれは合わないから、それはやめろという通知なり何なりしたことがあるのですか。
○参考人(与謝野秀君) 私どもの承知いたします限り、ローザンヌで開かれます国際オリンピック委員会の理事会、総会等の機会に各競技団体と懇談する席上でよくこの問題は取り上げられるのでありますが、最近の傾向といたしまして、むしろブランデージ会長はソ連の選手の養成方法などについて、むしろあれでいいんだという、弁護するような立場をとっておられるように私は感じたのでありまして、最近にこの問題が具体的に提起されたということはないのであります。また最近フランスはドゴール大統領の方針で、大いにスポーツ強化に、スポーツ振興に力を注いでおりまして、スポーツ教官をつくり、またスポーツ・センターをつくって、まずトレーニング・センターをパリ郊外につくり、国家がたいへんなお金をかけて選手養成のまず一歩手前、選手を養成するための訓練者養成というようなことをやっているのであります。これに対して、あまり国家がああ力を入れるのはどうかというような声も、批評もあるようでありますが、別にこれが特に問題になったということは今日まではないのでございます。
○岡田宗司君 そうすると、国が非常に力を入れるところ、あるいは入れないで、全然民間団体にまかしておるところとあるはずですけれども、それらの国々がどうも同じ立場でというわけにいかないと思うのですね。どうもあまりフェアでないと思うのですけれども、しかし国が力を入れてもいいんだということになってきますと、どこの国でもそれをやるようになり、その競争が非常に激しくなってくるわけですけれども、そういうような傾向がある場合、一体日本はその点ではどのくらいのところにあるのですか。あなたの見たところ。
○参考人(与謝野秀君) 私も体育協会のほうに関係しておりませんので、十分正確な資料を持ってお答えする立場にないのでございますが、やはりオリンピックというものを目前に控えまして、政府、国家がいろいろ選手強化に力を注がれているのが現状でございますが、先般も衆議院の委員会で大島君に質問がございました。一体オリンピックが済んだあとに国家はもう補助金も出さないだろうし、また民間資金にたよってお前たちやっていかなくちゃならないのだが、その大会後のことをよく考えているかと、こういう質問がありまして、各競技団体とも大会が済んだ後は今後どうやっていくか、また選手の強化というものがさらに国民の全般の体育問題ということになっていくわけでありますが、その資金等を民間で調達するというようなこと、いろいろ考えているという答弁がありました。日本としては世界の各国と比較いたしまして、特に国家が選手強化によその国よりも力を入れ過ぎているというようなことは断じて私はないと思うのでありますが、何ぶんにもオリンピックの主催国でありますから、そういう意味で現在非常に国民の一大関心事ともなり、政府の御援助も選手強化のほうにも向けられている。こういう実情でありますが、まだ問題になったことはございません。
○岡田宗司君 私は、IOCのほうで、ソ連のやり方でもあれでいいんだというようなことであるならば、日本だってもっともっと国家でやらなきゃならぬ面があると思うのです。今まであまり力を入れていなかったが、今度は日本でやるから大いに力を入れる。しかしまだこれはほかの国の一生懸命やるところほどには及んでいないように私は思うのですけれども、今与謝野さんが言われましたように、これは少なくとも来年のオリンピックが済んだあとのことを考えますというと、やはり今のうちから考えておかなければならぬ問題がたくさんあるのじゃないか。特にオリンピックは日本で来年やればそれでおしまいじゃないので、また四年目にはやってくるのですから、それらを考えるというと、国の方針というものも確立していなければならぬわけです。これは主として文部省のほうの関係だろうと思うのですが、それらの点について文部省のほうで一体どういうふうに今後の恒久対策としてお考えになっておるのか。
○説明員(前田充明君) オリンピック後においての選手強化と申しますか、体育振興という問題は非常に重要問題でございまして、私どもも寄り寄り相談はいたしておりますがもちろんまだ最終的にどうするかということにおいての方針を決定いたしておるわけではございません。しかし、まあ私どもといたしましては、選手強化ということは、やはり国民層全体のスポーツが盛んであるということにやはりかかっておるのではないかというようなたてまえから考えまして、施設、指導者というものがまず確立することが一番必要じゃないかというような考え方から、すでに今までも予算要求としては、施設の充実及び指導者の養成という点についてはやっておるわけでございますが、これをオリンピックが済んでも決して少なくするというようなことではなくて、国民全体のスポーツの振興という方策について十分考えていきたいと思っております。選手それ自体どうしていくかという問題については、先ほど来申しましたように、まだ最終的に基本方針をきめておるわけではございません。
○岡田宗司君 一般的にはそうでしょうけれども、一番問題は、やはりどこの国でもこれから国がもっともっと力を入れるということになれば、日本だってオリンピックが済んじまったらあとは今までどおりでいいというのじゃこれはしょうがないと思います。ですから、やはりいまのうちに、オリンピックが済まないうちに方針をきめておかないとだめなんで、オリンピックが済んじまったら今度は関心も薄くなるし、特に大蔵省のほうなんかでは、もうオリンピックが済んじゃったからということで、まあ文部省はあまり予算要求については取り方がうまいほうじゃないですから、あとがしりつぼみになるおそれがあるのじゃないかと思うのですがね。私どもの考えとしては、やはりいまのうちにちゃんと対策を立てて、そうしてそれをきちっと恒久的なものとして、恒久的な方針として認めさしておくようにすれば、そうすればオリンピックが済んでから後もそれを続けやすい、この来年のオリンピックを目標にしてやった、それを一応それでもって来年でおしまいになった、さらに新しくまたやり直そうということになるとなかなか困難じゃないかと思うので、その点のところを、一般問題は別として、選手強化という問題については早く具体策をオリンピック後についても立てておく、それからそれの実現できるような道を開いておく必要がある、こう思うのですが、どうでしょうか、その点。
○説明員(前田充明君) 将来のオリンピックの選手強化の問題になりますと、選手強化のための経費というものは現在いろいろな関係のものがあるわけでございます。これを分析いたしますと、いわゆる強化合宿、それから国際的交流、それから大きくいってスポーツ科学研究、こういうまあ三点を一応考えられると思うのでございます。国際交流という問題については、これはまあ方針を決定したとかということでなしに、従来ともある程度はやっておりますし、将来はもちろんこれを続けることは当然なことと思います。それから科学的研究と今申しましたのでございますが、スポーツ科学研究というのは相当今回の選手強化にも役立っておりまして、これを将来続けていくということは、選手はもちろんでございますが、そうでない一般的に申しましても、体力の増強というような意味合いからも、基礎的な研究をしていかなければならないわけでございまして、これについても私どもとしては今後研究をするということについては相当具体的に考えまして、ただいま計画を練りつつある現状でございます。最後に合宿の費用の問題でございますが、合宿費につきましては、これは今回の東京オリンピックに際しては相当額出しておるわけでございますが、これらについては今後はどうしていくか、この問題については私は今ここではっきり御答弁申し上げる段階には至っておりませんが、しかし、いずれにしても選手強化というたてまえにおいての何らかの方法はある程度考えなければならぬのではないかというふうに抽象的に考えておりますのが現状であります。いまお話しのように、将来に向かっても十分考えていけというお話に対しては同感でございますので、要するに四十年度以降の予算において十分検討いたしたいと思っておる次第でございます。
○岡田宗司君 村井さんにお伺いしたいんですが、それぞれのところからお聞きするのがいいんだろうと思うのですが、あなたのところではたいがいわかっておると思うのですが、競技場それから通路、そういう施設の進捗状況、それからもう一つは、たとえば通路の整備なんかの場合に、なお難点があるとすればどういうところかというようなこと、それらの点をひとつ概観でよろしゅうございますから。
○参考人(村井順君) 道路と競技施設につきましての御質問でございますが、いずれも国と都にお願いする事業が多いので、私のところで直接やっております仕事は、その上に仮設の仕事をやるという程度でございますが、全体的にわれわれといたしましてもこれが進捗しなければオリンピックに支障をきたしますので、大きな関心を持っております。そういう考えで知っておる程度を申し上げたいと思います。
 道路につきましては、最近もオリンピックのほうでいろいろ会議をやりまして、東京都なり政府の方々に来ていただきましてお聞きいたしましたところ、首都高速道路公団のほうも一号、四号は全部予定どおりできる。それから東京都につきましても、関連二十二路線につきましていろいろネックがあった。目下たとえば放射四号線の三軒茶屋付近の買収等ネックがあったけれども、これも全部解決した、必ず来年八月までには完成する。こういうような見通しを伺っております。それからそのほか例の甲州街道のバイパスの工事、戸田の笹目橋の工事、その他の事業につきましても、いずれも問題は解決いたしまして、大体道路につきましては、全般的に安心できる進捗状況ではないかと思っております。
 次は競技場の問題につきましては、政府のほうで担当していただいておりますものにつきましては、のちほど前田局長から御説明をいただきたいと思いまするが、いずれも大体進捗状況は予定どおり進んでおるように聞いておりまするが、ただ予算の点でいろいろと不足の面が出てきて、今後そういう点について皆さん方の御協力を仰がなければならぬという面も伺っております。都のほうの競技施設につきましても、これまた大体計画どおり進んでおります。問題は武道会館の問題でございますが、これは突貫工事をやっておりまして、これまた、その方面のお話によりますと、大体九月までにはぎりぎり必ず間に合わせてみせる、こういうことでございますので、三十一の競技場につきまして一応大体見通しは明るいと思っております。ただ、オリンピック組織委員会がみずから担当しております自転車のトラック競技場でございますが、これは実を申しますと、土地買収の面で東京都が目下努力している面が若干ございます。これも大体話がほぼつきかかっております。まだ完全にはついておりませんが、つきましたら、これは一気に数カ月でもってトラック競技場はできるだろうと考えております。
 そのほか、施設としてわれわれが心配しておりますものは選手村関係の問題でございますが、先般皆さん方に相模湖においでいただきまして、相模湖、八王子が非常に離れておる、この方面に対する分宿の設備はどうかという御質問もありました。確かに、その後国際スポーツ大会の機会にも各外国の選手からも強い要望がございました。それからまた、カヌー協会あるいは自転車協会のほうからも、あらためて現地のほうに分宿の施設をつくってもらいたいという要望がございました。現在われわれ鋭意研究いたしておりまするが、どちらもユースホステルがある程度の収容力を持つものができ上がります。高尾に約二百名分のユース・ホステルができ上がります。それから相模湖はすでにでき上がりまして、スポーツ大会に使いました。約百二十名分ございます。それに加えることによってわずかな施設でもって解決できるのではないかと考えておりまするが、実を申しますと、ユース・ホステルは、運輸省の観光局のほうにおきまして、これは一般の外客の収容の予定になっております。これを変更してもらわないとこの問題はちょっと支障をきたすのではないかということと、それから相模湖のほうには、それ以外にどこに予定地があるかいろいろ研究しておりましたが、大体四千平米程度のあき地というものが見つかるのではないかということで、見通しも決して暗くございません。それと相模湖のユース・ホステルを加えますと、四百名程度の収容力がある分宿所ができる。カヌーはこれで解決するのではないかと思いますが、この点については、さらに神奈川県とも十分御相談して御協力を仰がなければいかぬと思っております。
 それから自転車のほうは、トラック競技場をつくりますその付辺に宿舎をつくります。宿舎と申しますか、選手の控え室その他の施設をつくります。その施設に加えてそういうような分宿所ができるかどうか、あるいはその離れたところに、それほど大きくないけれども千平米以上のあき地がございます。そういうところまで使いまして、分宿所ができるのではないかということで、目下融資面のほうにおいて検討いたしておりまするので、その問題が目下私たちといたしまして最も頭を惱ましている問題でございまして、それ以外の施設関係につきましては大体順調に進んでいる。御承知のように、ワシントン・ハイツが十月十日にこちらに返還になりまして、直ちにわれわれといたしましては改装の事業に着手いたしております。さような次第でございます。
○岡田宗司君 その相模湖や八王子付辺にできるものは今からで間に合いますか。
○参考人(村井順君) 先ほどから私分村という言葉を用いませんでしたのは、そういう意味も考えてございまして、りっぱな分村ではなかなか時期的にもむずかしい点がございます。そういう意味で分宿所程度のものということでがまんしていただければ、そういうあき地がございますれば、二、三カ月でもって何と申しますか、仮設宿泊所をつくってもらう。パイプ・ハウスか何かそういうものでもってできるのではないか。村そのものはワシントン・ハイツの代々木選手村でございまして、ここに一応置いておく。しかし、遠いから、練習に行ったり、あるいはあした試合だというときには、向こうの分宿所を使ってもらいたいということで、両方の施設を兼用してもらうことによって解決していきたい。
 さらに、前回も御説明いたしたと思いますが、輸送関係をいろいろと検討いたしております。場合によりますると、新宿の貨物駅を使うか、あるいは原宿の宮廷駅を使わしていただくか、こういうことを考えまして、向こうに時間を短縮して輸送できるような案を進めておりまするが、しかしこれもやはりバスに乗って連れていく、さらにそれから汽車なり電車に乗っける、また向こうでバスに乗りかえるということは、カヌーと自転車はいずれも大きな荷物を持っております。自転車なり、かいをもっておりますので、非常に不便ではないか、なるべく電車輸送、バス輸送というものは避けたいという要望もございますので、そういう意味で最初は輸送だけで解決できると思っておりましたのを、最近は分宿所をこれに加えることによって一応各国の御満足になるような対策を進めたいと、さように考えております。
○岡田宗司君 あと輸送対策とか、あるいは宿泊、観光対策とか、まだまだやらなければならぬ問題も多いと思うのです。で、そういうことについてもっと私ども詳しい説明を聞きたいのですけれども、これはまあそれぞれの関係の方がおいでにならぬので、きょうはあまりお伺いしませんが、まあパーキングの問題なんかもございましょう。これはまあいずれまた伺うこととして、この間の……。
○参考人(村井順君) 実はそれも私のほうの問題ですね。
○岡田宗司君 じゃ簡単にひとつ。
○参考人(村井順君) それでは宿泊問題と輸送問題、それから駐車場の問題について簡単に御説明いたします。
 実はいま資料を持ってきておりませんので、次回に資料をもちまして十分詳しい御説明をいたしたいと思いますが、その中で一番苦心しておりますのは駐車場の問題でございます。これは政府におきまして、関係各方面全部集まりまして数回検討いたしまして、一応駐車場対策については、組織委員会がこれを責任をもって担当することになっております。われわれのところにおいてこの駐車場の計画を進めておりまするが、前から申し上げますように、何ぶんにも恒久的駐車場、競技場の固有の駐車場というのはほとんどございません。たとえばメーン・スタジアムである国立競技場でも五十台分の駐車場しかございません。そういうようなわけでありまして、全般的に競技場の周辺のあき地というあき地を全部かき集めまして、臨時の駐車場計画というものを立てたわけでございます。一番問題はやはり開会式、閉会式でございますが、大体約あの周辺に四千台から五千台を収容するあき地というものを一応入手いたしました。特に一番問題になりましたのは新宿御苑でございますが、新宿御苑で約一千台分というものの収容が大体見通しがつきましたので、一応四、五千台の自動車なら収容できる。それに対しまして需要のほうを申し上げますと、ステッカーの車、いわゆる大会関係者の車だけで大体二千台程度でいいだろう、まずステッカーを第一順位とし、その次の第二順位といたしましてバス、いわゆる外国人だとか、あるいは循環バスだとか特別バスでございます。そういう外国人を目標にしましたバスを駐車させるところ、それから第三、第四と順位をつけまして、できるだけ最後の順位である一般のオーナードライバーでございますが、自家用車の方々にはなるべく電車なりバスを利用してもらいたい。国電なり地下鉄なりバスを利用してもらいたいということをおすすめして、できるだけ集まる車の台数を減らしたいと考えております。その方面につきましても運輸省その他の方面において御研究いただきまして、大体電車の計画、バスの計画もそれぞれ進んでおりますので、十万、十五万の輸送対策、一般観客の輸送はそれで解決するのではないかと思っております。
 それから次は選手輸送、大会関係者の輸送でございますが、これは今申しましたように、一番われわれといたしましては頭を惱ましておりましたのが八王子と相模湖でございます。これはいまのような方法で輸送計画も短縮いたしますけれども、さらにそれに加えまして、分宿計画というものをつけ加えることによって解決したい。次に頭を惱ましておりますのは横浜とそれから大宮でございますが、これにつきましては、横浜については高速一号線ができ上がります。それにあと産業道路を通りまして横浜に通ずる、これに対しましては、警視庁と神奈川の警察が白バイをつけてスムーズに輸送するような協力をしていただくことになっておりますが、それ以外に、いわゆる東横を使います電車の輸送計画、これも考えております。それから一番問題になって残っておりましたのは大宮でございます。大宮のサッカーでございますが、これは一昨日も国際サッカー連盟の方がおいでになりまして、会長が来られまして、いろいろとこの問題も御研究いただいたわけでございますが、一応バス輸送でよろしい、そのかわりわれわれといたしましては、白バイをつけたりいろいろいたします。そういうことで大体解決いたしました。それ以外の輸送については、道路の整備もできまして非常に簡単になっていると思います。一応ハイヤー協会、バス協会に全面的な協力をお願いいたしまして、それぞれの協会といたしましては、オリンピック体制というものをとっていただいて、バスなりハイヤーの確保というものを大体考えておられます。
 それから最後の宿泊の問題でございますが、宿泊につきましては、いわゆる選手、役員の宿泊、それから新聞関係の宿泊、それから大会へ招待されるような方々の宿泊、それから一般外客の宿泊と、この四つございます。
 第一の選手につきましては、選手村で解決するわけでございます。それからプレス関係については、わずかでございますが、一応憲章の規定どおり千名分というものをプレス・ハウスで解決すべく目下住宅公団方式で青年会館の裏につくっておりますことは御承知のとおりであります。それから招待者その他につきましては、大体帝国ホテルとか第一ホテル等を予約しておりますので、これまた大体手配が済んでおります。問題は一般外客の宿泊でございます。この問題につきましては、大体ピーク時三万ということを頭に入れまして、全体で延べ十万、ピーク時三万ぐらい来るだろうということで、現在のホテルなり旅館なりの改造をされておりますが、大体それでは不足である、一万八千ぐらいしかできないのじゃないかというので、結局その他の分として船の船中泊の計画、民間の家に泊まる民泊の計画、大体船中泊が六千五百から七千、それから民泊が千五百、ユース・ホステルが千、それから旅館の改造で二、三千ということでもって不足分を補っていこう、こういう計画を進めておりますが、船中泊につきましては、し尿問題でいろいろ問題が残っておりまして、これは厚生省のほうもこれに対して研究を進めまして、あるいは棧橋に特別な仮設の便所をつくるとか、その他特別のくみ取りの方法を研究するとかというようなことでこの問題の解決も大体できるのではないかということでございますが、問題は、この船中泊の六千五百、七千というものの輸送でございます。これにつきましては、運輸省関係でバスも大体手配を目下進めております。正直に申し上げまして、宿泊の問題については三万の一応ベッドはそういうような方法で解決に近づいておりますが、実はその運営に問題がございます。実を申しますと、もうこの間のスポーツ大会のときも、各国の代表が来まして旅館という旅館は全部契約済みである。みんなブラインド・リザーブ、とにかくみんな借りられてしまってどうにもならぬというような問題でありまして、この運営の問題につきまして、政府にお願いしまして、政府としてこれについていろいろ研究調査をまずとしていただく、そうしましたところ、リザーブの中にあいまいなものがある。とにかく買い占めておこうというようなものは、直ちに忠告をすることによってもっと具体的なほうに回そう。要するに、現在ほとんど大部分東京付近はリザーブされておりますが、そのうちの三分の一くらいは名前がまだきまっておりません。だから、そういうようにきまつていないものについては、もつと具体的な要望があるところに回したらどうかということ。それからもう一つは、神奈川県方面、あるいは熱海の方面についての旅館が全部がらあきになつて二〇%ぐらいしか予約が済んでおりませんので、そういう方面を御利用いただいて輸送関係を考える。それから最後の問題は、これから新設されるホテルにつきましては、十分コントロールしていただく、そういうような方策を政府を中心としてお進めいただいておりまして、それに応じましてわれわれも入場券対策を進めておるようなわけでございます。
○岡田宗司君 いまのお話のうちで民泊ですが、これは千五百人予定されておる。はたしていまのところそれがうまくいくのかどうか。それから第二は、ホテルのブラインド・リザーブの問題もありますが、切符との関係ですが、入場券の問題。それで、たとえば東京のあるホテルと外国のホテル、あるいは外国の旅行業者とうまく連絡して、適当に買い占めをやるとか、あるいはホテルのリザーブを利用していろいろな方式でもってやる、こういう点ですね、そういう点一体どうなっているのですか。
○参考人(村井順君) 民泊の問題については、東京都が中心になって、センターを作りまして進めておりますが、大体千以上の数字が出ておりまして、大体千五百という目標はかたい、こういうことになっております。ホテルのほうにつきましは、ただいまおっしゃいましたとおり、いわゆる旅行業者とホテルとの関係は非常にかたいものだし、ホテルといたしましては、たった一回のオリンピックのお客さんよりも、毎年来る観光客が大事であるということで、旅行業者の要望は非常に重視しております。そういうことで、先ほど申しましたようなリザーブの状況になったわけでございます。それをもう一ぺん洗いまして、やはり真にオリンピックに来るお客さんを優先してもらいたい。さらにいうならば、新しくつくられるホテルは、全部オリンピックのために特別の融資を受けているホテルだと思いますので、やはりオリンピックを優先にするように特別調整をとるように、運輸省観光局のほうで目下鋭意研究を進めておりまして、また来年の一月に、さらにその後の状況をお互いに検討し合うということになっております。少しずつは解決に進んでおるということです。
○河野謙三君 この機会に、わかり切ったことのようだけれども、あらためて伺っておかなければならぬと思うのは、オリンピック開催の主体はJOCですね。しかしそれを組織委員会が委任を受けてやる、こういうことだと思います。入場券の問題もそういうことだと思うのですが、それは間違いございませんか。
○参考人(与謝野秀君) オリンピックの主催は国際オリンピック委員会でありまして、これが日本オリンピック委員会、JOCに委託し、JOCがさらにそれを今度組織委員会に委託しておると、こういう形になっております。
○河野謙三君 IOCからJOC、JOCから組織委員会、こういうことですね。そうすると、委任を受けました以上は、組織委員会は、たとえば問題を一つにしぼりますが、入場券の問題、こういうような販売方法でやっておるということで、入場券販売の基本的な問題、こういう問題は一切JOCとかその他の政府機関とかというものに相談なく、OOCが一切最初からしまいまで決定して、責任をもってやっているわけですね。
○参考人(与謝野秀君) OOCが責任をもって委託されてやっているわけでございます。ただしこの間にJOCの代表三名が組織委員会の組織委員でございますし、また各競技団体というJOCを構成している各団体もございまして、競技団体に対する割り当てについては、各競技団体と、またJOCと相談してやっておるわけでございます。
○河野謙三君 そこで、私は先ほどから村井さんの話を聞いていると、どうも入場券がこれだけ国内で問題になって、すでに柴谷さんから指摘されたような事件まで起こっておるのに、海外におきましては、国内と全く扱いが別ですね。私は何も海外をうとんじろとか、海外優先を認めないというわけじゃないけれども、そこで非常に国外と国内に入場券の販売について幅があり過ぎると思う。そこで、海外の販売店とは一体だれをいうのですか。
○参考人(与謝野秀君) これは各国のNOC、ナショナル・オリンピック・コミティに依頼しまして、一国一店ということで選択してもらいまして、向こうのNOCから、これがよかろうといって推薦してきたものを各国一つずつ認めてこれに扱わしている、こういうことでございます。
○河野謙三君 私は知らないからこの際伺うんだが、過去において、メルボンとか、ローマとか、ヘルシンキとか、いろいろオリンピックがありましたね。その場合に、それらの国々は、日本の国民に対して入場券の販売はどういうふうになっておったんでしょう。日本は、だれが委託を受けたんでしょう。
○参考人(村井順君) いままでのオリンピックの場合には、率直に申し上げますと、入場券が余っておりますので、行っても買えますし、こちらでも十分買えたわけでございます。やはり、先ほど総長が御説明したと同じように、日本のJOCにこちらが依頼しまして、JOCが交通公社を指定して、大体交通公社が日本のエージェントになっているという、やはり同じような方式だと聞いております。
○河野謙三君 そしてその場合に、やはり日本に一つの限られた割り当てがありましたか。今度のローマならローマの場合には、開会式は何枚、陸上は何枚、水泳は何枚というような割り当てが事前にあってやりましたか。
○参考人(村井順君) 大体同じような方法であったと聞いております。
○河野謙三君 それを具体的に、この次でいいから、調べてきてもらいたい。
○参考人(村井順君) わかりました。
○河野謙三君 私が言わんとするところは、このいただいた表を見ましても、国内ではこれだけ殺到をしておる。海外に割り当てた。しかもそれが一部割り当てした、けれどもまだ売れ行きはあまりよくない。私は海外優先はけっこうですよ。けっこうですけれども、あらかじめ国内の入場券の販売状況も勘案して、国内をしぼるだけでなく、海外もしぼったらいいじゃないかと思う。しぼって、そしてもし足らんものは追加する。それはけっこうですよ。しかし、何もこちらから宣伝して、おいで下さい、おいで下さいといって、海外には客引きのようにやって、あまり国内と国外の幅があり過ぎるじゃないかと私は思う。何でそういうことをしなきゃいかんと思うんです。まあ村井さん、ちょっと意見を述べますよ。たとえば、非常にそういう印象が強いんだ、ぼくは。だから、外国人とは一体何だという――競技関係の人が来て、それらの人に自動車をあてがうとか、バスをあてがうとかいうことはいいですよ。そしてこれらの人を優先的に運んでやるというのはいいですよ。しかし、われわれがオリンピックに三回も四回も行きまして、日本の競技団体の役員でも何でもない一般のスポーツの愛好者として外国に行ったときに、何もそういう扱いを受けたことはありませんよ。外国はそんなことはしていませんよ。競技団体の役員は別ですよ。日本人がローマに行ったってヘルシンキに行ったって、特別の扱いは受けませんよ、そんなことは。そういうことを知っていないのかもしれませんけれども、先ほどから伺っていると、何か非常にそこに妙な印象を受けるんだ。外国人とは一体何です。これはまずその定義を伺おう。
○参考人(村井順君) いまの全体についてお答えいたしますが、私は決して外国人に対して、河野委員と違うような考えを持っていないつもりであります。海外もしぼるだけしぼれということ、全く私も同感でございますが、これはまず二十万といっておりましたが、さっき申し上げましたように、実際の割り当ては、十万六千しか割り当てておりません。十万六千に開閉式を加えて十二万何千しか割り当てておりませんが、その様子を見まして、しぼるところはしぼっていきたいと思います。ところが、さっき申し上げましたように、アメリカなりオーストラリアなり、フランス、イタリア、あるいは香港をやってまいりまして、二億以上の切符がなければ、われわれとしてはどうにもさばき切れない、要望が二倍以上あるからどうしてもぜひこれはひとつ切符を回してもらいたい、ホテルもそういうような意味で努力してきておるんだというので、実を申しますと、十万にしぼりましたけれども、とてもそれじゃさばき切れないというので、やはり全体として二十万程度になるんではないか。国内の入場券については八〇%しか売れないんではないかという見通しをさっき申し上げましたが、海外については、あるいは八〇%以上の要望になるんではないか。決して国内をしぼっているというつもりではございません。この程度でいいんじゃないかというように考えております。ただ、海外のほうの数字がおくれております。これはさっき申し上げましたように、ホテルと旅行業者と入場券と、こういうもののからみ合わせから、全体的に数字がおくれていることと、海外についてはそれほどあわてない、入金がおくれているということでございまして、それぞれのエージェントについては、さっき申しました満ぱい、あるいは倍以上の要望がきておる、こういうように私は聞いております。決して海外の人に対して卑屈な気持ちはいささかも持っておりません。
 それから、バスの問題、あるいはホテルの問題について特にわれわれが考えておりますのは、東京大会の最大の特徴は、私は交通地獄のまん中でオリンピックをやることである。あるいはホテルの非常に不足なところでオリンピックをやるというような意味において、いままでのオリンピックにない特別な輸送計画とか、ホテル計画というものを若干加える必要があるのではないか。これは決して私の考えだけじゃございませんで、政府なり組織委員会の全体の方向として、こういうふうに進んでいるわけでございます。
○河野謙三君 私が伺っておるのは、外国人とは何かということを聞いておる。
○参考人(村井順君) 外国人とは、やっぱり私は外国人というふうにお答えする以外にございません。
○河野謙三君 そういうことを聞いておるのじゃない。そういうこと言うのは失礼じゃないか。ぼくの言うことをよく聞きたまえ。ぼくはちゃんと外国人の内容を言ってるんだ。外国人というのは、競技団体の関係の役員もあれば、一般の観光で行くのもいる。君が言うところの外国人というのは、十ぱ一からげにしているように思うが、どうか。おかしいじゃないかということを言っておる。
○参考人(村井順君) いやその点は、外国人とは何だという内容について、さらに外国人の中を御説明いたします。外国人については、確かに選手もございます。それから役員もございます。それからさっき申し上げましたプレスもございます。一般観光もございます。この四つに分けて、先ほど宿泊対策について御説明したと思っております。外国人について、一般の選手、役員についてはこれは優先的に扱います。それからプレス関係もそういうような取り扱いをいたしております。それからさらに最近でも、競技団体のほうから特に要望を集めまして、競技関係のお客さんだけは優先してホテルでも何でも世話したい。あとわずか二千しか部屋が残っておりませんので、そういうものについて、競技関係の外国人については優先してお世話したいということを政府関係にもお願いしております。競技団体のほうにもその数を伺いたいということを申し上げておるわけであります。
○河野謙三君 先ほどからの御答弁によりますと、外国人の中に段階を分けて、競技関係の役員とかプレス関係の人とか、それからそうでない一般の人、こうあるでしょう。それならば、その役員であるとかプレス関係であるとかいうのと、その他の一般のわれわれがオリンピックにローマなりヘルシンキに行ったと同じように――そのとき何も特別な扱いを受けませんよ、そういうホテルについても輸送についても。外国人だからといって入場券については、君そんなに一々――余裕があれば幾らでもそれはいいですよ、この際ですから。外国人を粗末にしろとは言わない。優先権を与えてもいい。余裕がないのに一般の観光客まで――日本の国民で非常にオリンピックを見たいという人がいるのに、そんなに一般の外国の観光客と差別せんでいい。競技関係の役員とかプレスの関係とか、そういう特殊なものは入れていい。外国人をそういうふうに分けてやったらいい。分けているのですか。
○参考人(与謝野秀君) 私からお答え申し上げます。ただいまの外国人とは何ぞやという御質問にはいろいろまだございまして、たとえば日本にいる外国人は含まれておるかどうか、こういう問題もございまして、これも含まれておると解しておるのでございます。実は入場券の問題につきまして、競技関係、プレス関係その他はこの海外売り出しの中には入っておらないので、別にすでにワクがきまっておるわけでございます。ところで、この開会式、閉会式の切符、入場券というものにつきましては、国内の一般が三万、海外が二万という数字が出ております。一般競技につきましては、全体の枚数約二百万近い枚数のうちで海外用は二十万、しかもその中の約十万がいま売り出されておる、こういうわけで、非常にしぼったつもりでございます。いろいろ海外に少し甘過ぎるという御批判もございますが、われわれとしては、ほとんど一般の競技のあれは約一割ぐらいにしぼってしまったわけでございまして、さらにこれが海外から全部やってくるわけではなく、国内にいる外人もやはりこのほうから買いたいという希望が出るんではないか、こう心得ております。
○河野謙三君 私はくどいようですが、私たちは二回も三回もオリンピックを見物に行きまして、われわれが行った場合は外国人です、向こうから見れば、外国人として何も特定な特権も与えられなければ、特別の待遇も受けておりませんよ。非常に高いホテル代を払って、そして、やはり遠くのほうから自動車をおりて、道に不案内なのも同じですよ。まごまごしながらやっとたどり着くというようなことをしておるんです。だから、向こうがやったからこっちもそれでいいんじゃないかとは私は言いません。できることならしてやっていいけれども、日本の方が参観するのに渋谷の駅から神宮まで歩かなくちゃいかぬ、外国だったら目の色が変わっているだけで一般の観光客でも何でも三百メートル、千メートル近くまで行ける、こういうことではよくないじゃないかと私は言っている。またそういうことも予想されるから言っている。そういうことになりませんか。
○参考人(与謝野秀君) お答えいたします。これは競技関係の外国人、新聞関係の外国人、そういう人たちについては特別の待遇が考えられておりますが、一般の観客について、外人ならば中まではいれるというようなことはないのでございます。ただ、そのホテルから競技場の付近までは一体どういうバスが出るかというようなことは、各ホテルその他が主として考えるべきことで、われわれが考えることではないと考えております。
○河野謙三君 そうすれば、そういうふうにあなたが私と同じような意見なら、そんな二万とか三万とか大きな数字になるわけないじゃないですか。だからぼくは、場合によったらこの次の機会までに、競技団体の関係は何人、外交関係何人、プレス関係何人、国内にいる外人で特に優先権を与えなければならぬのが何人、こういうことでしぼって出してもらいたい。
 それはここにおいでの津島さんなり与謝野さんは体協なり外交官として、そういう苦労したことはないかもしれぬ。ぼくらオリンピックのたびに苦労している。身をもって体験している。それがあたりまえだと思うんだ。それでもなおかつ苦労しても行きたい、行って見たい。今度は外国の人が東京へ来た場合に、東京だけは目の色が変わっているからどんどん競技場の近くまで行って車をおりてゆうゆうと見られる。――してやりたいけど、してやれないじゃないですか、国内の関係からいって。ぼくは少し思い過ぎかもしれぬが、どうもいつもこの委員会で説明を聞いておると、何か外国人の扱いと日本人の扱いと――多少の違いはいいよ、あまり距離があり過ぎますよ。まあこういうことは私は意見になるからきょうはやめます。もし私の誤解であるなら、資料をもってこの次に誤解を解いていただきたい。
 それから次に伺いますが、国内の販売状況を見ておりますと、非常に特等、一等というのがパーセンテージが高い、そして下のほうが低い。私の常識では、特等とか一等とかいうようなものを買う人はそんなに君一晩も二晩も徹夜して買うような人は私はいないと思う。この内容を見ると、非常に私は前から心配しているダフヤの手に渡っているのが多いと思う。ところが、これはみんなできめてやったことだから、これをいまさらさかのぼって、いいの悪いのというやぼなことは言いませんが、これはダフヤ対策をいろいろ考えていると思うが、どういうことを考えておりますか。これからオリンピックまで非常に日限もあることだから、これはやみ価格が暴騰しますよ。かりにこれが二万円だ、三万円だ、五万円だとなったら一体どうするか。これはきょうは、根本的に一言で何か御答弁ができればけっこうだし、もし非常にめんどうなら、またこの次でもけっこうです。
 それとさらに伺いたいことは、国内の一般の入場券の販売状況は、まあ悪いほうではありませんけれども、あまりよくありませんわね。たいして飛ぶように売れていません。これは私はふしぎでならない。ところが、各競技団体がそれぞれの所属団体に、府県に割り当てをしていますね。これを見ると、今各府県が大騒ぎをやっています。こんなことじゃどうも割り当てのしようがない、こんなことじゃ始末がつかないと言っている。一般に公開してやる場合はあまり――どうせ売れるでしょうけれども、売れ行きは思ったよりよくならない。競技団体に割り当てしますと、スポーツ人の集まりですよ。そこへ行きますと、これは東京都で四百枚とか五百枚とかいろいろやっています。競技団体でたいへんな騒ぎをしております。実は私神奈川県できのうやった。収拾がつかない。組織委員会のまねして、入場券の何とか小委員会をつくって、そこでやろうというようなことをやっている。しかもこれは日限があって、いつまでに金を納めなければいかぬということを言っているそうだから、ゆっくりと検討している間がない。それほど騒いでいる。もう少しそういうふうに競技団体ごとの割り当てが少なくて割り当てのしようがなくて困っているのに、一般のほうはそれほどまだ進んでいないというなら、この段階でもいいからもう少し割り当て方法を考えてみたらいいじゃないか。そういうことを考える余地はありませんか。
○参考人(村井順君) 確かにその問題については検討しようと思っております。国内の一般競技の大会入場券が八十六万枚ございまして、一応五十万枚を全国的に、いろいろと何と申しますか、統計的ないろいろな数字から割り当てをいたしまして配りましたが、いま御指摘のとおり、地方のほうの入場券の販売状況は東京とは違いますし、さらに競技団体の御要望も違います。しかし、もちろんそういう様子から見て、今後の三十六万枚については、十分検討をするつもりでおります。初めから第一回の販売状況によって第二次を考えるというつもりでやっておりますので、これは先ほど申し上げましたとおりです。
 しかし競技団体につきましても、実を申しますと、一番枚数の多いはずのサッカーの入場券につきましては、われわれ六万枚という割り当てを差し上げましたところ、二万枚でいいから四万枚返す、こういうようなのもありまして、やはり競技団体でも陸上と水泳のような人気種目に要望が集まっているわけであります。で、われわれといたしましては、三週間前にも体協のほうの委員長さんにお願いしまして、やはり競技団体でもサッカーやその他ホッケーのような人気のない種目についてももう少しさばいてもらえないだろうか、少なくとも全体の比率に応ずるぐらいは買ってもらえないだろうかという要望もこちらからしているものもございます。実を申しますと、問題は人気種目だけに限られているのじゃないかと思います。人気種目につきましては、今後東京と地方の割合をどうするか、さらにそのほかの競技団体なりその他特別の部門をどうするかということを考慮いたしますつもりでおりますが、これは一番最初にも申し上げましたように、三十六万枚については、今後調整を十分考えてゆきたいということでございます。
○委員長(加賀山之雄君) それからダフヤのお話が出ましたが……。
○参考人(村井順君) ダフヤの問題につきましては、これも私が一番初めに御説明した程度にしか対策はございませんが、この問題については、先ほど申しましたように、交通公社と警察とさらに頭をひねって、まだ入場券の実際原券が渡りますのは来年六月以降でございます。それ以後につきましても、もちろんその原券のいろいろ売り渡しがございます。そういうやみ値もございますので、そういう意味において、その原券が渡る前のいろいろな対策、それから原券が渡ってから後のそのやみ取引というものについても、これは警察と交通公社でさらに頭をひねってやっていきたい。現在考えている対策は、先ほど申した程度しかございませんので、目下いろいろと苦慮している次第でございます。
○河野謙三君 抽せんはいつごろやるのですか。
○参考人(村井順君) 抽せんは一月二十二日に考えております。
○河野謙三君 抽せんが一月の末に行なわれると、それが発表になりますと、それはもう原券が渡ると同じでしょう。原券が渡らなければその入場券の売買が始まらぬということじゃないと思う。原券の割り当てがあれば、抽せんに当たればそれは原券です。だからいま村井さんのお話を聞いていると、警察畑で働いていた人にしちゃ案外おかしなことを言うと思う。原券が渡らなければダフヤの行為が始まらないというのはおかしいですよ。来年一月二十二日の抽せんから始まると思うのです。
○参考人(村井順君) 私は逆の意味で言ったのです。私の申し上げましたのは、原券の入る前に大いに対策を練らなければいかぬ。これは対策を練りますれば、直ちに原券を売るときに売らないという方法がございますので、これを重点と考えております。原券が入っちゃってから今度はさっき言われたようにやみ値で二万なり三万で入るという問題がございますと、これも放置できない。勝負は、やはり河野先生おっしゃるように、原券の入る前だということは、私も警察に関係しておりますのでその点は十分わかっております。
○河野謙三君 だから、二十二日は抽せんが終わったときはそれは原券と同じなんですよ。だから、六月に原券が渡っ渡つてからやるというのではなしに……。
○参考人(村井順君) 私の申し上げたい点は、原券が渡ってしまいますと、普通の有価証券と同じように、そのまま価値がございますが、原券を配る前はまだ予約でございますから、実際に原券を渡すときに、抽せんと同じような意味におきまして、同じ人間が二枚とか三枚とか持っている、それから申し込みの名前をとっておりますので、それがほかに渡っておれば、お前名前が変わっているじゃないかということもできますので、原券をやる前にやるのが一番いいのじゃないかと思います。
○河野謙三君 こまかなことにわたりますが、私たちは、株の割り当てがありますと、割り当て権でもう株と同じような取引ができるわけです。株券で取引をするばかりが株の取引じゃない。二十二日に抽せんをやりますと割り当てがきまるでしょう。株の割り当て権と同じでしょう。これは株券と同じじゃないですか。そこでそういうことについてはもっと早くその対策を私は立てられたらいいのじゃないか、これは希望です。
 それから最後に、まだいろいろ聞きたいことはあるけれども、ひとつ伺っておきたいのだが、いま方々に割り当てをしたり前売りをして金が入りますね。普通はこれは入場券というものはお代は見てのお帰りで、見たあとで金を払うのがあたりまえですよ。それをこれは一年も前から金をとってしまうわけですね。その金は一体どのくらいになりますか、全部で。
○参考人(村井順君) 大体全額十八億から十九億とみております、全部一〇〇%売れました場合に。現在の予算といたしましては、十二億五千万円が大体売れるのじゃないか、七〇%と考えております。ところが最近の売れ行きの状況からみますと、七〇%から八〇%までに上げ得るのじゃないかという程度でございますので、十二億五千万が若干ふえて十四億近くまでなる可能性もあります。しかし、まだ現在のところ見通しでございます。
○参考人(与謝野秀君) 河野先生の御質問は、これが入ってきたらどういうふうに使われるか、どういうふうにいくかという点も含んでいるのだろうと思いますが、大蔵省の予算の査定では、今年度上がる大体の予定の額を三十八年度予算に組み入れてありまして、また残りの大部分の収入は、来年度の予算に収入の部として計上されることになっております。
○河野謙三君 さすがに与謝野さんは次に聞こうと思ったことを先に御答弁になったんだが、来年度の予算には入っていましょうけれども、本年度の予算にはどの程度入っているんですか。
○参考人(村井順君) 本年度は大体四億九千万円、大体五億ぐらいでございます。
○河野謙三君 しかし予算としては実際はどのくらい見込んでおられますか。ほとんどとにかく割り当て分や――第二回の割り当ては別ですよ、これはもう何か期日をきめて、年内とか来年一月とかきめているでしょう、そんな金額じゃないでしょう、そうじゃないですか。
○参考人(村井順君) 体協の分二十二万枚がいつ入るか、これはまだはっきりきまっておりません。三月までに全部入るともきまっておりません。なるべく三月にしていただきたい。それから海外の分はそれこそほんとうに来年の五、六月になるんじゃないか、今年度内には無理じゃないか。それから資金財団のほうはどうなるかというようなこともございまして、予算を編成いたしましたのは七月でございますので、そのときの一応の予想として五億といたしました。しかしその後いろいろと数字をあげておりますと、若干一億以上は余計に入るのではないか、本年度分として。そういうようなまだ正確な結論は出ておりませんが、一応の見通してございます。
○河野謙三君 話のついでについこまかくなるんですが、そうすると、体協が吸い上げる、そうして体協が吸い上げた金は組織委員会へ入れる、こういう順序ですね。そうすると体協が吸い上げて、それを組織委員会にはこれは右から左にすぐやるんですか、その間に一定の余裕期間があるんですか。私は体育団体にそういう金を長く持たせておくことはいかぬと思う。それは右から左へすぐ流すということで、入ったものをすぐ組織委員会へすうっと流すべきだと思うんだが………。
○参考人(村井順君) それは全く仰せのとおりでございまして、富士銀行のほうへ払い込んでもらうことになっております。
○河野謙三君 いろいろありますけれども、私はこの次の委員会までにもう少し外人というものを、はっきり外人の中でワクを分けて、一般の外人、いわゆる体協に直接関係のない、プレスに直接関係のない一般の外人というものと、日本人との扱いにあまり大きな隔たりのある差別をしてもらいたくない、こういう趣旨でお尋ねしているんですから、その趣旨に沿って、私の誤解が解けるように、私は何と何の資料とは言いませんから、事詳細に資料を整えて、私の納得のいくようにしていただきたい。これは私はあえて押しつけるようでありますけれども、ほかの委員さんも、あまりに大きな外人と日本人との――オリンピック・ムードがわいて入場券で四苦八苦しているときに、私は国民の感情はそれを許さぬと思うんです、その点は特に委員長を通じて、資料を通じて御説明を願うように私はお願いしておきます。
○岡田宗司君 この間の東京国際スポーツ大会で、運営の面、その他についていろいろ問題があった、で、これらについて総合的に検討されて、来年のオリンピック大会に備えられると思うんですけれども、それはまとめて、それに対する対策も十分に検討されたものを加えて、この次に資料として提出して、そうしてわれわれに説明をしていただきたいと思うんです。
○津島壽一君 関連して。事務総長に伺いますが、この間の組織委員会が十三日金曜日ですね、あのときに組織委員会の席上ではいまの資料が出たようですが、あれはもう外へと――いうか、こういう委員会に早くお出しになってもいいんじゃないかと私は感じるんですがね、あれは報道機関にも同様に配付されたように私は想像したんです。
 第二に、資料ですが、先ほど選手強化の関係で新しい目標なりのあれが出ましたね、詳細な報告が、白書というか。あの分も一般にもうあれ出たんじゃないかと思うので、きょうの御質問もあったようなわけですから、資料として当委員会に二つ揃えてお出しになったほうがいいんじゃないかという感じがしたんですが、いかがですか、ちょっとお伺いいたします。
○参考人(与謝野秀君) 先ほどの岡田委員の御質問の調書、つまりこういう点に抜かりがあったんではないか、今後はこういう点を気をつけなければいけないという面を組織委員会が分担いたしました部門の全般にわたって何回も反省会を催し、その要点をまとめたものはできておりまして、先般委員会のほうにお配りしております。また報道関係の方々にもお配りしたのであります。ただこれがただいまの御質問のように、これに対する対策というもの、この点はもっとよく準備しなければいかぬとか、そういうことについての欠点で気がついた点を網羅しておりますが、これをとりあえずまたこちらのほうへ報告いたしたいと思います。
 また選手強化の白書は体育協会のほうで配られたのでありますが、金曜日の午後に衆議院の委員会に配られたときに、まだ実は体育協会の総会のほうの承認を得ていないから、新聞発表だけは待ってくれということでございましたが、その後新聞発表があったようでございますから、これはやはりこの委員会に提出されるように体育協会のほうに伝えたいと、こう思っております。
○委員長(加賀山之雄君) ちょっと速記をとめて下さい。
  〔速記中止〕
○委員長(加賀山之雄君) それでは速記を始めて下さい。
 では、昭和三十九年度オリンピック東京大会組織委員会関係予算の概算要求について、その概略を御説明願います。
○参考人(与謝野秀君) 担当の佐藤次長より説明いたさせます。
○参考人(佐藤朝生君) それではただいま大蔵省に国庫補助金を要求しております三十九年度概算要求につきまして、簡単に御説明いたします。
 先に二枚目の支出のほうから御説明いたします。収入、支出とも七十三億七千万円でございますが、支出のほうは管理費といたしまして七億四千二百万円要求いたしております。内容は組織委員会事務局の職員の給与が四億九千六百万円、その他組織委員会の管理に要します費用が二億四千五百万円でございます。この管理諸費の中に大会事業における制服とか、バッジの作成費等が入ってございます。
 事業費といたしまして六十三億二千八百万円でございますが、その内容はここに列記いたしましたように、交通輸送費六億四千万円、渉外に関する経費三億九千万円、選手村運営の経費十二億三千万円、広報宣伝費四億一千万円、入場券管理費七千九百万円、競技費十一億七千万円、式典費二億三千六百万円、医事衛生費六千二百万円、施設費十八億四千万円、防衛庁からの支援を要する経費が二億三千七百万円でございます。内容につきましては略さしていただきます。事業費総計六十三億でございます。そのほかに予備費といたしまして三億円を計上してございます。
 以上が支出の概略でございますが、これに見合います収入といたしまして、前のページに返りまして、補助金が三十二億五千万円、国庫補助金と東京都の補助金は同額でございまして十六億づつでございます。
 次が資金財団からの寄付金十六億五千万円を予定しております。その他事業収入といたしまして十九億七千万円。中にただいまお話のございました入場料等の収入が八億円、プログラムの収入が四千八百万円、テレビの放送権利金が五億六千万円、選手団の負担金が五億二千万円、その他二千万円でございまして、事業収入が十九億でございます。その他雑収入といたしまして四億八千万円、合計七十三億でございます。簡単でございますが……。
○岡田宗司君 これは要求ですね。大蔵省の査定がまだ済んでいるわけじゃないのですね。どの点が一番大蔵省とむずかしい点なんでありますか。全部入れそうなのですか、このまま。
○参考人(佐藤朝生君) ただいままで大蔵省にいろいろ文部省を通じて折衝いたしまして、いろいろな問題が出ておりますが、事業収入につきまして、先ほどお話のございましたように、入場料についてもっとたくさん見込めないか、その他権利金収入ももっとたくさん見込めないかというような点が問題になっております。また支出の部につきましては、この中でいろいろの費用がまだもう少しぐらい支出のほうで減りはしないか、人員等もこれは少し多過ぎはしないか等のいろいろの問題を折衝中にいわれておる次第でございます。
○岡田宗司君 この人員というのはどこの点なんですか。それからどこがどうだというのですか。
○参考人(佐藤朝生君) 管理費の中の諸給与というのがございまして、そこに大会が近づくにつれまして組織委員会事務局の職員を相当多数要しますので、私どものほうといたしましては四百九十二人を要求しておるわけでございますが、これがもっと少なくて済むのではないかというような点でございます。
○岡田宗司君 これは支出の面ですけれども、物価騰貴は見込んであるのですか、積算の基礎に。
○参考人(佐藤朝生君) 物価騰貴はあまり見込んではございませんので、その点は予備費の点でまかないたいと思っております。
○岡田宗司君 全体としてあまり削られない、そういうことですか。その見込みはどうですか。
○委員長(加賀山之雄君) 前田体育局長はどうですか。
○説明員(前田充明君) いままでの大蔵省との折衝ではございませんが、ちょいちょい話し合いとしては、大体いま佐藤次長からお話し申し上げたとおりでございまして、特に私から取り立てて申し上げるような問題はそのほかにはございません。
○岡田宗司君 そうすると、七十三億は大蔵省のほうではどのくらいにしようというのですか。
○説明員(前田充明君) その問題はまだしておりませんが、先ほど佐藤次長からお話申し上げましたように、なるべく収入をふやして国から出す金は少なくて済ましたいという気持ちは持っておるようでございます。
○委員長(加賀山之雄君) 一つ伺いますが、今後の、オリンピック後のまたいろいろ費用はあるかもしれないが、これが前年度つまりいままでのオリンピック関係の総決算になるわけですね。最後に残った……。
○説明員(前田充明君) 一部ほんのちょっと、……。
○参考人(佐藤朝生君) 四十年度にちょっと残ります。
○委員長(加賀山之雄君) その関係は全体の計画がありましたね。
○参考人(佐藤朝生君) その点は前年度予算をさきにつくりまして……。
○委員長(加賀山之雄君) 今後の要求する分は過不足はどういうふうになるかというようなものは、資料はありますか。それはふえたものも減ったものもあるのじゃないかと思いますが…。
○参考人(佐藤朝生君) その資料はいまここに持っておりませんけれども、御必要ならばつくります。
○河野謙三君 私何かの機会で前田局長に言ったことがあるのだがね。オリンピック関係の予算と、文部省が従来また今後スポーツ行政を担当する上において当然の予算というものと、これははっきり分けたほうがいいとこう言っておるのですが、どうもそこらが、従来はオリンピックと言ったほうが予算が取りいいもので、文部省本来の、オリンピックがあろうがなかろうが取るべき予算というものが、オリンピックという名前の中にぶち込んで、今は都合がいいけれども、オリンピックが済んだあとそれじゃ困るのじゃないかと言っておるのだが、この予算は従来の、年来の文部省の当然なすべき施設、当然なすべきいろいろな業務、こういうものは入っていないわけですね。
○説明員(前田充明君) これはもう組織委員会の費用だけでございますので、入っておりません。ただ、いままで私どものほうでオリンピック関連予算と申しましたところでは、河野先生のお話がございまして、はずそうかということを考えた問題は、いわゆる体育振興費なんでございまして、それはオリンピック関連予算からはずそうかということでだいぶ相談をいたしたんでございますが、各省全体から考えて、まあこの際は、いままでずっともう従来何年間もやってきておったことでございますので、急にはずすのもかえって何かおかしいじゃないかということで、一応入れてはおりますが、御説明等をするような場合がありました場合には、これはもう直接のオリンピック予算ではございませんということを特にお断わりして数字としてはまあ御説明――オリンピック関係の方々でもやっぱりスポーツ振興という問題をいつもお考えくだすっておられるわけでございますので、一応お話は申し上げていると、こういうようなやり方でやっております。
○河野謙三君 そうしますと、非常に大ざっぱに言ってこの組織委員会、オリンピック関係の予算は別にしてですよ、体育関係の来年度の予算要求というものは、文部省は平年度と変わりありませんか。オリンピックの年だからことしはおれのほうの年内のやつは少なくなったんだ――あなたのほうで毎年予算要求しますね、文部省の体育関係、体育局関係のその予算とこれとダブらないですね。ダブってはいかぬわけです。オリンピックはオリンピック、体育局の年内の行政は行政、来年度あたりの予算要求の場合にはどうなるのですか。来年度あたりの体育局関係の予算はオリンピック分ははずして例年と大体同じような伸びでいっておりますか。
○説明員(前田充明君) その点はダブって、体育関係の要求とオリンピック関係の要求とダブらして、そうしていま特に御説明と申しますか、備考付のようなかっこうでやっておりますので、従来の要求が四十年、四十一年度ということにおいて減っていくということはないと、そういうふうに考えられますし、大蔵省としてもその辺は一応了解をいたしておるものと思います。
○委員長(加賀山之雄君) ほかに御質問おありの方はございませんか。――別に御発言もないようですから、本件については質疑はこの程度にいたします。
 委員長から、先ほど河野委員、岡田委員、津島委員から御要求のあった資料等を御準備いただきまして、次回の委員会においてこれを質疑いたしたいと思います。本日の参考人の方にもそのおつもりでお願いします。
 参考人の方にお礼を申し上げます。本日は御多用中のところ御出席いただきまして、まことにありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。
 それでは、本日はこれにて散会いたします。
   午後零時五十二分散会