第048回国会 地方行政委員会 第4号
昭和四十年二月九日(火曜日)
   午前十時二十分開会
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり
    委員長         天坊 裕彦君
    理 事
                石谷 憲男君
                竹中 恒夫君
                林  虎雄君
    委 員
                高野 一夫君
                鍋島 直紹君
                山本 利壽君
                加瀬  完君
                鈴木  壽君
                松本 賢一君
   国務大臣
       自 治 大 臣  吉武 恵市君
  政府委員
      警察庁長官     江口 俊男君
      警察庁保安局長   大津 英男君
      自治省行政局長   佐久間 彊君
  事務局側
      常任委員会専門
      員         鈴木  武君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○市町村の合併の特例に関する法律案(内閣提
 出)
○銃砲刀剣類等所持取締法の一部を改正する法律
 案(内閣提出)
    ―――――――――――――
○委員長(天坊裕彦君) ただいまから地方行政委員会を開会いたします。
 市町村の合併の特例に関する法律案を議題といたします。
 まず、提案理由の説明を願います。吉武自治大臣。
○国務大臣(吉武恵市君) ただいま議題となりました市町村の合併の特例に関する法律案につきまして、提案の理由並びにその内容の概要を御説明申し上げます。
 市町村がその事務を能率的に処理し、住民の福祉を増進するため、その規模の適正化をはかることは、地方自治を確立する上において最も重要な事項であります。
 政府におきましては、昭和二十八年に制定された町村合併促進法の趣旨を体し、全国的な計画を立てて町村の合併を推進し、ほぼその計画どおり合併の実現を見ましたことは御承知のとおりであります。町村合併促進法が失効しました後は、新市町村建設促進法により新市町村の育成をはかってまいりましたが、現在におきましてもなお引き続き、新市町村の内容の充実とその基盤の安定に努力することが肝要であると存じます。
 しかしながら、近年における社会的経済的諸条件の急激な変化及び地域開発に関する諸施策の進展に伴いまして、新たに市町村の合併を必要とする事情の生じた地域もありますので、それらの事情に対処するため、昭和三十七年に市の合併の特例に関する法律が制定され、また、新産業都市建設促進法及び工業整備特別地域整備促進法におきましても、それぞれ指定地域内の市町村の合併について関係法律の特例が規定されたのでありますが、最近に至りまして、市町村行政の広域化の要請はさらに高まり、これらの法律が適用されない場合におきましても、地域によっては市町村の合併が要望され、その合併が適当であると思われるものが多く出てまいったのであります。
 このような事情にかんがみまして、市町村がそれぞれの地域の特性に応じ、自主的に合併をしようとする場合に、その実現を円滑ならしめるため、広く市町村の合併一般について所要の特例措置を講じておくことが必要であると考えられるに至ったのであります。これが、この法律案を提案する理由であります。
 次に、この法律案の内容の概要を御説明申し上げます。
 第一は、この法律は、政令指定都市以外の市町村におけるすべての合併に適用することとしたのであります。
 第二は、市町村の合併に関し、町村合併促進法、市の合併の特例に関する法律、新産業都市建設促進法等においてとられましたものとほぼ同様の関係法律の特例措置を講ずることとしたのであります。
 特例措置の第一は、市町村の議会の議員の任期及び定数の特例でありまして、おおむね市の合併の特例に関する法律等と同様でありますが、ただ、新設合併の場合に、関係市町村の議会の議員が引き続き在任することのできる期間を一年以内とし、また、編入合併の場合に、編入される区域において増員選挙を行なうときには、編入をする区域と編入される区域との人口の比率に応じて議員が選出されることとなるようにいたしました。
 次に、農業委員会の委員の任期及び定数、職員の身分取り扱い、地方税の不均一課税、地方交付税の算定がえ、災害復旧事業費の国庫負担、都道府県議会の議員の選挙区、衆議院議員の選挙区については、市の合併の特例に関する法律等と同様の特例措置を講ずることといたしたのであります。
 第三は、合併をしようとする市町村は、合併協議会を置くものとし、この協議会において市町村建設計画の作成及び合併に関する協議を行なわせることとしたのであります。
 第四は、国、都道府県及び公共的団体は、合併市町村の建設に資するため必要な措置を講ずるようにつとめなければならないこと及び合併関係市町村の区域内の公共的団体等は、その統合整備をはかるようにつとめなければならないこととしたのであります。
 第五は、この法律の制定に伴い、町村合併促進法、新市町村建設促進法及び市の合併の特例に関する法律は廃止し、新産業都市建設促進法及び工業整備特別地域整備促進法中の合併の特例措置に関する規定は削除してこの法律に吸収することとするほか、関係法律について規定の整理をいたしますとともに所要の経過措置を講ずることといたしました。
 なお、この法律の有効期間は、その特例法たる性格にかんがみ、十年間とすることといたします。
 以上がこの法律案の提案の理由並びに内容の概要でありますが、何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
○委員長(天坊裕彦君) 本案についての質疑は後日に譲りたいと存じます。
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○委員長(天坊裕彦君) 次に、銃砲刀剣類等所持取締法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 前回に引き続き質疑を行ないます。御質疑の方は順次御発言を願います。
○松本賢一君 ちょっとお尋ねしてみたいと思うのですが、第十四条の骨とう品の、従来登録の対象であったものというものは火なわ銃ですか。従来火なわ銃だけが登録の対象になって、ほかのものはどういうふうに取り扱われておったわけですか。
○政府委員(大津英男君) 十四条におきまして登録の対象になっておりましたのは「美術品若しくは骨とう品として価値のある火なわ式銃砲」ということになっておりまして、火なわ式でない銃砲は登録の対象にならない。したがいまして、これは所持することができないということになりますために、博物館等にこれを観覧のために出すというような措置を講ずるようなことにしておるという以外に方法がなかったと、こういうことでございます。
○松本賢一君 そうすると、いままで持っておる人は、やみで持っているということになるわけですね。そうすると、今度登録するときは、いままでおまえはやみで持っておったじゃないか、いままでこういう罰則があるぞといったようなことになりはしませんか。
○政府委員(大津英男君) この法律によりまして、いままでそういうものを博物館等に預けておったものが、自分の所持として持つことができるようになるということが一つと、それからいままで気がつかずにおった人たちは、銃砲刀剣類を発見をしたという意味で発見の届け出を警察署長にするというようなことをいたし、それからこれを登録をしてもらうというような方法が許されるわけでございます。
○松本賢一君 ちょっとよく聞き取れなかったのですが、かりに私なら私が実は持っておると、それをいままで登録の対象にならぬから黙って持っていた、今度登録の対象になったから表に出そうといったようなことが事実上はなかなかやりにくいのじゃないですか。
○政府委員(大津英男君) この法律の第二十三条におきまして、「銃砲又は刀剣類を発見し、又は拾得した者は、すみやかにその旨をもよりの警察署に届け出なければならない。」という規定がございまして、いままでもずいぶん親代々あったのだけれども、自分の家の倉庫に眠っておってよくわからなかったというようなことで届け出てまいりまする刀剣類も相当あるのでございます。そういうような実情からいたしまして、いままで自分のところに持っておったものが発見せられたということで届け出をいたしました場合におきましては、これを合法的に処理し得るもののルートに乗せることができるように、処罰をしないでやっていく、こういうことをいたしておりますので、二十三条を活用しているというようなことでございます。
○松本賢一君 そうすると、これはわれわれ常識で考えて、骨とう品であってとても使いものにはならないことはわかり切っている、そういうものをやっぱり武器として登録をするといったようなことがどうして必要なんですか。
○政府委員(大津英男君) いままでこういうもので、場合によっては府県の文化財保護委員会の委任を受けました教育委員会に、そういうものの鑑定を望んで出たという場合におきまして、これはそういうものに該当しないんだということで取り上げられてしまうというようなこともございまして、火なわ式ではございませんけれども、管打式とかあるいは火打石式、古式とかいう相当美術的あるいは骨とう的価値のあるものが、個人の手から離れてしまうというようなことは、いかにも美術品としての活用からも惜しいということで、まあ文化財としての意義をこの面についてもはっきり認めていくことが必要じゃないかという、こういう文化財保護委員会との打ち合わせの結果、こういう規定を設けることにいたしたわけでございまして、こういうものが、全然値打ちがないものとして眠らせておくには惜しいようなものが相当あるのではないか、こういう意味でございます。
○松本賢一君 ちょっと何か聞き違えがあるようですが、私の聞きたいのは、もうそういったものが文化財として価値があるとかないとかという問題はこれは別問題として、武器として全然価値のないものであるということがわかり切っているのですから、それを武器と同じように扱っていくということがおかしいのではないか。むしろ、あまり縛り過ぎるのではないかといったような感じがするのですが、その点はどうですか。
○政府委員(大津英男君) 御質問の趣旨をちょっと取り違えておったかもしれませんが、要するに、こういう火なわ式にいたしましても、やはりこの法律によりまして「金属性弾丸を発射する機能」があるということになりますれば、「銃砲」の定義の中に該当してまいりますので、やはりそういう措置を法的に講じていく必要があるということでございます。
○加瀬完君 ちょっと関連して。
 で、それを取り締まらなければならないような実害というものが、結局現状において多いのですか。火なわ銃で人を撃ったとか、そんなような例が多いのですか。
○政府委員(大津英男君) いままでそういう実害がございません。ほとんどございません。
○加瀬完君 文化財の対象で扱うべきものを、被害もないのに、ことさらに何もこの銃砲刀剣の取り締まりの対象に、そのワクの中に入れる必要はないじゃないか。取り締まりというものは、なるたけ簡単なほうがいいので、取り締まらなくていいものまで取り締まるということは繁雑になるだけじゃないですか、事務的にいっても。
○政府委員(大津英男君) お話のような点も確かにあると思うのでございまして、いまのように銃砲が発達しておりますれば、こういうものを使用するというようなことはおそらくあり得ないくらいのことでございますけれども、やはりいざという場合に、こういうものを使おうと思えば使えるのだという意味におきましては「金属性の弾丸を発射する」という意味におきまして、危険物としての扱いをしなければならないということは、やはりこの法律のたてまえでありまするし、そうしなければならない。ただ、全然そういう機能がないものであるということでありますれば、取り締まりの必要は全然ないのでございますが、いま申し上げましたようなものに該当する以上は、やはりこの法律におきまして登録しますれば不法所持にはならないということでございますので、そういう登録の対象として文化財として認めていくということにするのが当然のことではないか、こう
 いうことでございます。
○加瀬完君 関連ですからこれで終わりますけれども、銃砲であろうが刀剣であろうが、これは自由に持てるということがたてまえですよね。しかし、公益に弊害を伴うという問題がありますから、これを取り締まらなければならないということが初めて浮かんでくるわけです、法律的には。取り締まらなければ犯罪の要素になるというようなことでは初めからなくて、取り締まらなくたって犯罪のこれは要素にはならないという現実からいっても、そういう実例がないし、また経過からいってもそういうおそれがないというものまでも銃砲刀剣取り締まりを一応きびしくしてここまで幅を伸ばそうというような考え方なら、私ども賛成するわけにはいきません。しかし、これは関連質問ですから、あとで私のときにゆっくりやりますから、お答えはいただかなくてもけっこうです。あとで質問します。
○松本賢一君 私もいま加瀬さんがおっしゃったような考え方を持っておるのですがね。ああいう骨とう品みたいなものの取り締まりというものは、戦前からおそらく法律はあっただろうと思うのですけれども、またあの惰性みたいなもので、それを廃止することにはまた問題もあろうしといったようなことで、やっぱり取り締まりの対象にしているというようなことではないかというような気がするのですが、とにかく新しく法律案をつくろうというときには、そういうものは、この法律の銃砲刀剣類といった武器としての取り扱いということじゃないことに当然なるのじゃないかと思うのですが、どうですか、その辺、惰性でやるのじゃないですか。
○政府委員(大津英男君) 現在の法の取り扱いが、先ほど申し上げましたようなことで扱っておるわけでございまするが、火なわ式銃砲というものも、現在の銃砲が非常に進んでおります時代から見ますれば、これ自身も犯罪の用に現在供されているというようなことは実例として出ておらないということでございまするが、こういうものは、美術品として価値のあるものとして登録をするということが、また一つの文化財としてこういうものを将来長く保存をしていくという意味において必要なことである、そういう意味で現在登録制をとっておるわけでございます。したがいまして、火なわ式銃砲を登録している以上は、やはりこれと同様の機能を持っておって、そうして火なわを使わないような古式銃砲まで同様の取り扱いをすることが最も妥当な措置ではないか、こういう意味において、今回同じように登録の対象としてまいりたい、かような改正をお願いしておるわけでございます。
○松本賢一君 改正の御趣旨は、わからぬことはないのですけれども、文化財としての取り扱いの範囲を広げるというようなことを、この取り締まりの法律で規定することはないと思う。それはそれで別な登録のしかたがあっていいわけであります。文化財としての登録ということでそれはけっこうなことだと思うのですけれども、銃砲刀剣類の取締法の中へそれを入れるということは、どうもわれわれぴんとこないのですがね。
○政府委員(大津英男君) これは文化財保護法という法律の中で取り扱うのも一つの方法かもしれないのでございますが、こういう銃砲刀剣類につきましては、この法律の中の第三章にそういう銃砲刀剣類の登録という章を設けまして、文化財保護法の特別法のような形でこれを取り扱っていく、こういう法の体系になっておりますので、いま申し上げましたような取り扱いをすることになっておる、こういうわけでございます。
○松本賢一君 それは一応武器として認めるという大前提に立って法律をつくるからそういうことになるので、そうでない考え方から法律をつくれば、そうはならぬと思うのですよ。だからこれはいまここで議論すれば長くなるばっかりですから、この議論はよしますけれども、やっぱり将来そういった体系を改める必要があるのじゃないか、こう思うのです。これは私の意見ですからこれでやめますが、そういう点は後ほど考慮のうちには少なくとも入れておいていただきたいと思う。
 それからもう一つお聞きしたいのは、輸入のところですが、こういった文化財的な武器というものの輸入はできないように思うのですが、できるのですかできないのですか、この法律で。これ私らが読んだのでは、ちょっとできない気がする。列挙してありますが、第三条の二に、この中に入っていないから、結局そういうものを輸入しようと思ってもできないのじゃないかという気がするのですが、その点どうですか。
○政府委員(大津英男君) 第三条の二におきまして、輸入の禁止を原則としてしなければならないものは「けん銃、小銃、機関銃又は砲」というものを対象にしておるわけでございまして、そういう文化財を対象にしておらないわけでございます。
○松本賢一君 そうすると、ここで考え方が分裂をしているのじゃないですか。武器として一応扱っておきながら、今度ここでは武器として全然扱わないということになるので、そうすると、考え方がさっきの場合といまの場合と、もう全然分裂しちゃっているのじゃないですか。
○政府委員(大津英男君) ここに申します武器――「銃砲」といいますものは、この法律の第二条で定義をしておりまするように「けん銃、小銃、機関銃、砲、猟銃その他金属性弾丸を発射する機能を有する装薬銃砲及び空気銃」こういうことにいたしておりまして、このうちの「けん銃、小銃、機関銃、砲」こういうものを輸入禁止の対象にしている、こういうことでございます。この「けん銃、小銃、機関銃、砲」といいますのは、武器等製造法でいいますところの武器としての機能を持っておりまするものを対象にいたしておるわけでございまして、それ以外の銃砲類、こういうものを対象としておらないという意味におきまして、そういういまお話の中に出ましたようなものは輸入禁止の対象にはしておらない、こういうことでございます。
○松本賢一君 そうすると、実際には、かりに外国から帰ってくる人が、おみやげか、自分が持つのか、とにかく骨とう品みたいなけん銃を、昔のけん銃ですね、そういうものを一つ持ってきた。そういうときに、現実にどういうことになるのですか。税関等でそれを示した場合に、すらすらと通るのですか。それとも何か……。どういう方法で輸入ができるのですか。
○政府委員(大津英男君) そういう場合におきましては、この法律の二十五条によりまして、仮領置を一たんいたしまして、その後登録をいたしましたならば、これをその方にまた戻す。こういう措置をすることになるわけでございます。
○松本賢一君 登録するまで預かるというようなことになるわけですね。
○政府委員(大津英男君) そういうわけでございます。
○松本賢一君 それじゃ私はこの程度で……。
○林虎雄君 いまの松本さんの質問の前に質問された要旨の関連質問のようなものでございますが、一、二承りたいと思います。
 従来の登録の対象であった火なわ銃でありますが、火なわ銃というのは、見たこともありますし、芝居でもって山崎街道ですか、見たことがありますが、火打石式、管打式ですか、これはどういう鉄砲ですか。
○政府委員(大津英男君) これは火なわを用いないで、銃の引き金を引いてその火薬を置いてある場所に発火をするような装置をしておる管打式、そういう形で火なわそのものを使わないで、火薬あるいは雷汞に直接引き金を引いて衝撃を与えてそうして発火をさせる。それによって弾丸を発射させる、こういう機能を持っておりまする古い銃があるわけでございます。そういうものでございます。
○林虎雄君 そうすれば、火なわ銃よりも以前のものでなくして、以後の幾らか近代的――近代的といっちゃおかしいけれども、新しい意味のものと解釈していいですか。
○政府委員(大津英男君) そのとおりでございます。
○林虎雄君 そこで、登録でありますけれども、まあ登録することは、骨とう的な価値しかない全然危険のおそれがないといっても差しつかえないようなものまで登録することについては、先ほど松本委員、加瀬委員から言われたように、問題があると思いますけれども、登録した場合として申し上げますならば、十七条に「登録を受けた銃砲又は刀剣類を譲り受け、若しくは相続し、」ないしは貸付、保管を委託した者は届け出をすると、従来は「すみやか」でありますが、今度は二十日という期限を明らかにしたわけでありますが、まあ危険物でありますからそうした制約をすることもあるいはやむを得ないと思いますが、ただこの場合、相続をするという場合があります。まあ譲り受けたり委託した場合には、届け出を早くすることが必要だろうと思いますが、まあ親が死んで、そうして動産、不動産の相続をする、そのときに届け出をするわけですが、その場合には、おそらく譲り受けた場合とか保管を委託した場合とかというのと違いまして、まあそんなものは、といえば言い方がおかしいのですけれども、倉の中に保管しているかないか知らないで忘れているという場合が多かろうと思います。そうして失念しているうちに――相続する場合には、ほかの相続税の問題とかその他でごたごたしておって――その届け出の二十日などということはうっかりと経過してしまう場合がありはしないかと思う。それが経過すると、今度は罰則に触れるということになりますが、この点どうですか。
○政府委員(大津英男君) 十七条の関連でございますが、ちょっとお話が出ましたが、使いものにならないというものではなしに、やはり弾丸発射の機能がある以上は、まあ使いものになる、使おうと思えば使えるということになるわけでございまして、そういう意味で登録が受けられるわけでございますが、その登録を受けたものを相続によって取得をして、それで二十日以内に届け出をするということでございますが、倉の中にあって本人自身が相続をして、財産を相続したのだけれども、そういうものがあるのを知らなかったということでございますれば、直ちにこの二十日ということが働いてこないということでございまして、本人がそういうものがあることを発見をして、それからこの手続に移るということになるわけでございまして、事実上本人が気がついて、そのものについての支配をし得る状態になったときからでよろしいということでございます。
○林虎雄君 ほかの場合と違って、そういう相続の手続が、銃砲として使用価値があるかないかそれは別問題ですけれども、まあ古道具として倉の隅にほかのものと一緒に積んであって、あるかないか忘れておったと、届け出が二十日経過してしまったというときに、まあ譲り受けたという場合には、それを何らかの目的というか、まあ保管にしても、ほかの相続の場合と多少目的というか、考え方が違うと思うんですね。ですから二十日以上経過して罰則に触れるということになることは、少し行き過ぎではないかと思うのですが、事実実際問題としてよくわかりませんけれども、どうですかね、従来は「すみやか」ということになっておりましたが、従来の「すみやか」ということは、実際取り締まりの上にどの程度にやられておったんでしょうか。
○政府委員(大津英男君) 十七条の、いままで「相続し」とございましたが、今度はもう少しはっきりさせたいという意味で「相続により取得し」というので、ただ相続をしたという、まあそういう抽象的な所有状態ということではなくして、そういうものを「取得し」それを事実上支配するということがはっきりしてきたという時を時点としてとらえまして、その時を日時の計算の始期として始めていくようにしていきたいと、こういう意味で「相続により取得し」ということに改めて、いままでそういうはっきりしなかった点をもっと明示をしていくということにいたしておるわけでございます。と同時に、いままで「すみやかに」といいました場合は、どちらかと申しますと一般的には二十日よりはもっと短いぐらいに私どもは考えておったわけでございますけれども、どうも法令上は必ずしもはっきりしておらないというような事情もございまして、今回、文化財保護法の、他の文化財の移転の場合も二十日ということもございますので、そういうものとの関係を考慮いたしまして二十日以内ということに改めた次第でございます。
○林虎雄君 とにかく取り締まり、登録の対象に火なわ銃以下骨とう品的価値しかないものを、銃砲刀剣類の登録として登録させること自体に、先ほど来ほかの委員からも言われましたように問題があろうと思いますが、まあそれはまた他の方々も質問されるようでありますから留保いたしておきたいと思います。
○委員長(天坊裕彦君) ちょっと速記をやめて。
  〔速記中止〕
○委員長(天坊裕彦君) 速記をつけて。
○加瀬完君 前の委員会ですでに他の方から御質問が出ておりましたら、はなはだ恐縮でございますが、二、三私も質問に入る前に、この御説明の中で、もう少し御説明いただきたい点がございますので伺いますが、この銃砲刀剣類等所持取締法を今度は銃砲刀剣類所持等取締法というように名前を変えたわけですね。その銃砲刀剣類所持等というのは、その「等」はどういうことですか。
○政府委員(大津英男君) この法律におきまして、今度の改正では輸入の禁止ということを明文上うたったわけでございます。そういう意味で、まあ所持のみに限らず、もっと広い対象をこの法律で規制をしていくということが必要になってまいりましたので、「所持等」ということにいたしてまいるのが適当ではないかということで、銃砲刀剣類等所持取締法ということでございましたものを、銃砲刀剣類所持等取締法に改める。もちろんこの場合におきまして、いままでのように銃砲刀剣類等ということにつきましての規制ではございますけれども、「等」がその重複をしていく必要もないということから、所持等取締法ということに題名を改めるということにいたしたわけでございます。
○加瀬完君 そうすると、いままでも拳銃等の輸入は禁止をされておったでしょう。それからいわゆる密輸入といいますか、密輸によっていろいろ問題を起こしておりますような、いわゆる密入拳銃といいますかね、それらの密入状況というものは、最近どういうことになっておりますか。
○政府委員(大津英男君) いままでは輸入そのものを禁止するという条項がなかったのでございますが、ただ、現実にこの法律におきましての所持の禁止ということにかかってまいりますために、実際上は輸入をしないというようなことであったわけでございます。ただ、それをくぐって密輸入をするという者が相当多数出ておったというのが最近の状況でございます。
 その状況を申し上げますと、密輸入の状況は、昨年の上半期一月から六月までにおきまして検挙いたしました件数が四十三件、押収いたしました密輸入拳銃が二百六十五丁、またその密輸に使用いたしましたものが船舶、航空機。船舶によってまいりましたものが十八、航空機の関係が二――この航空機はエール・フランスのものでございますが、こういうものがその後も出ておるわけでございますが、こういうことで、その前年の拳銃の密輸の検挙は五件、三十七年は四件というのに比べまして非常に検挙件数がふえてきておるわけでございます。これはもちろん暴力団の取り締まりを強化し徹底していったということから、そういう不法入手をしました拳銃の出所を追及するという捜査を徹底してまいりましたことによりまして、そういうものが出てまいったのでございますが、同時に、昨年におきましては、新聞で御承知のようなフィリピン等からまいりましたたとえばCRSの密造拳銃というようなものが船員によってフィリピンのミンダナオ島その他あちらこちらから入ってきておったというような事件が出てきておりまして、国際的に他の国の協力も得ましてその実体を突きとめるということもいたしておるわけでございますが、そういうようなことで、拳銃が日本の国外から入ってくるものがほとんど大部分というような状況になってきておるわけでございます。また、今後におきましてもこういう点はさらに徹底をした取り締まりをしていかなくちゃならないということでございまするし、密輸入そのものを取り締まっていくには、いままでの不法所持だけでやっていくというよりも、輸入そのものを処罰していくという体制を抜本的にとっていく必要がある、こういうことで今回のような改正をお願いしておる、こういうことでございます。
○加瀬完君 いままでも何も輸入行為を禁止するという条項がなくたって輸入行為は禁止しなければならないことなんでしょう、現行法だって。正規のルートで来ないものは、当然これは取り締まらなければならないことでしょう。問題は、私は二つ伺いたいのですが、一つは、結局需要があるからそういった輸入が生まれてくるわけですね。その需要の根源というものをもっと究明をしなければほんとうの対策にならないのじゃないかという点。その問題が一つと、それからこの三十九年の上半期だけで二百六十五丁も没収しておるのですね、件数にしても四十三件。ところが三十七年というのは四件か五件しかないのですね。四件か五件しかなかったのか。取り締まりが適正でなくて結局のがれたといいますか、逃げられたものの数はもっとあるのか。そこいらに、取り締まりの厳正というのはこのごろは非常に問題になっておりますけれども、いままでどういう方法で一体やられておったか。密輸拳銃というようなものの一体取り締まりがどういう方法でやられておったか。その点をひとつ御説明くださいませんか。
○政府委員(大津英男君) 輸入そのものをいままでも不法所持の点で取り締まれたではないかということでございますが、確かにそういう面はあったわけでございます。先ほど申し上げましたように、輸入そのものに対して抜本的に対策を講じていくという意味で罰則を重くしてまいりたい、こういうことで、また、不法所持にまだならない以前に、密輸そのものを罰していく、その未遂罪を罰していく。あるいはさらにそれを不法所持しておった場合には併合罪にまでしていくということで、重い罰則をもってこれに臨んでいくという基本的な姿勢をとる必要があると考えまして、今度のような密輸そのものに対する輸入罪を設けていく、こういう態度をとったのが一つでございます。
 それから需要があるから輸入されるのであって、輸入されるから需要が起こるのじゃないじゃないかというようなことでございますが、確かにこういう拳銃がわが国に入ってくるということは、拳銃の需要があるから入ってくるということになると思うのでございます。その輸入の需要の大部分というものが、いままでの取り締まりの実態を見てまいりますると、やはり暴力団関係のものに相当回っておるというようなことから申しまして、暴力団の武装化を促進しておるというような実態も見られるのでございまして、こういう需要をまず断っていくということのためには、暴力団の取り締まりそのものを強化していかなければならない。これは長官がこの前の委員会の際にもお話し申し上げましたように、徹底した取り締まりを今後におきましても続けて、そういう需要そのものも断っていくということが必要でありまするが、同時に、こういうものを輸入して持ってくるものがあるから買いたいというようなこともあるのでございますので、そういう面の輸入そのものを罰していくという方法もあわせてとっていかなければならない、こういうふうに考えておるわけでございます。
 それから、昨年が非常に件数が出ておって、その前は検挙件数がわりになかったということは一体どういうことなんだろうかということでございます。これは、私ども拳銃の取り締まりにつきましては、従来からも非常に努力をいたしておったのでございまして、決してそういうものの密輸入の取り締まりをおろそかにしておったわけではないわけでございます。しかしながら、昨年の取り締まりの状態を見てまいりますると、やはりCRS、密造拳銃のような状況から見てまいりますると、考えられますることは、このCRS拳銃に当たるコルトあるいはスミス・アンド・ウエッソンというような密造をいたしました拳銃を見てまいりますると、これがわが国に入っておるという状況は、やはり昨年あるいは一昨年ぐらいからそういうものが大体出回ってきておるというようなことが出ておりまして、一昨年中に、これはコルトというナンバーがついているけれども、どうもこの拳銃は本物のコルトと違うのじゃないか、どうもがたがたしているし、マークもおかしい、SWにしてもそうだ。そういうものが一、二年先になって出て、私どもも非常に妙な拳銃だ、あるいは国内で密造されておるのではないだろうかということも考えておったわけですが、そういうものが、昨年になりまして非常に手入れをやってまいりますと、たくさん出てまいりまして、結局、これは国内でもし生産しておるものであるならば、その密造工場をたたきつぶさなければならないということで捜査もいたしておりましたが、それがたまたま外国から、フィリピンから密輸入をしてきておるということがはっきりしてまいりまして、またその関係につきまして警察庁からもフィリピンに係官が参りまして、現地の事情も見てまいりましたけれども、やはりそういうものが日本に入ってきましたのは、ほんとうにここ一、二年が一番そういうものがふえてきておるのであるということから、私ども努力しておりましたけれども、非常にそういうものが入ってくるようになったのは、やはりここ一、二年ではないか、こういうような見方を私どもはいたしておるわけでございまして、決して取り締まりの手を抜いておったのでそういうような件数がいままで少なくて、それから急にふえたのだということではないのだと、かように考えておるわけでございます。
○加瀬完君 この銃砲刀剣関係の取締法というものは、今度初めて出たわけではないですね。いままでも何回か出されており、何回か出されて、いつもこれは問題になっておるところですよ。いままで出されたときに、その当時は密輸入に対する制限をしなければならないという内容は含まれておらなかったわけですね。あまり話題にも出ておらなかったと思うのです。しかし、考えてみれば、こういう暴力団が使用する凶器といったようなものに、うんと制限を加えてくれば、外から持ち込んでくるということも考えられてくるわけでございますし、警察当局としては、この前の、やはり同趣旨の現行法を出すときでも、一応外から入ってくるというものに対する警戒というものはあったと思うのですよ。それを別に法文の中に入れなくてもよろしいだろうということは、一応密輸入などというものは、相当防げるという考え方がおありであったのではないですかね。それが、御説明によれば、最近になってたくさん入ってきておるということは、一体どういう方法で持ち込まれたのか、さっき航空機とか船舶とか、いろいろお話がございましたけれども、それだって現行法で防げないわけじゃないですよね。ただ、密輸入禁止の条文だけを中に入れて、今後抜本的に防御ができるかということになりますと、その辺はどうなんですか、いまでもできるはずのものがもぐられているのに、ただ法律の条文だけを新しく入れただけで、はたして密輸入ピストルというものは防げるかということについて、どうも私ども安心ができないのですが、その間の事情はどうですか。
○政府委員(大津英男君) 銃砲刀剣のこの法律は、一番最近に、今回の前に提出されましたのが昭和三十七年でございます。これはオリンピックの射撃用の拳銃を入れることを認めなければならないというようなことが趣旨でございまして、そういうための改正。それからそれ以前は、昭和三十三年の改正で、これは国際競技の選手が日本で、国際競技に参加するために、アジア大会のときだったと思いますが、そういうことで入ってくるもののためにそういう改正をしなければならなかったというようなことでございまして、さらに、その以前におきましては、飛び出しナイフの規制をやっていくということで、昭和三十年に行なわれておるというように、改正をしばしばやっておるわけでございますが、いままで密輸入そのものをこの法律の改正によって重く罰するという改正は一度も出ておらないのでございますが、基本的な態度としては、いままでは検挙件数その他から申しましても非常に少なかったような事情もございまするが、とにかく不法所持ということでこれをやっていくことで済ましてきておった。しかし、最近の状況を見てまいりますると、こういう検挙状況から見ましても、もっときびしくこれを取り締まるための対策を必要とするのであるということから今回のような体制にしていくことになってまいった、こういうようなことでございまして、密輸そのものを取り締まることはいままでも努力はいたしておりますけれども、法律の改正としてお願いすることになりましたのは、今回が初めてである、こういうことでございます。
○加瀬完君 それは私も知っているのですよ。ですから、この前のときにいまのような必要感を感じないで、いわゆる水ぎわで遮断するという方法をとらなくても済むであろうというような程度であったものが、今回はこのように密輸入状況から判断をして輸入制限をきびしくしなければならないという内容にするとおっしゃるのですが、二、三年前にはその必要がなかったということは、こういう法律をつくらなくてもそういう心配がない、あるいは途中でそういった被害からは遮断をできるというお考えがあったからではないか。ピストルが外から入ってくるのは水ぎわで防げるのだという御自信があったから、特にいまのような内容を入れなかったのではないか。それが、御説明のように、たくさん入ってきてしまった。入ってきてしまったということは、一つには水ぎわで防げるはずのものが防げなかったということになるわけです。その状況は、さきの御説明だけではまだ私は十分に了承できない。いまだって防げるはずのものが防げなかったというのはどういうことなのかということが一つ。今度水ぎわで防げるということをきめたところで、はたしてそれが防げるかどうか、そういう心配があるのですけれどもね。この取り締まりの方法というものが、密輸入ピストルに対する取り締まりの方法というものがどうも手抜かりがあるように、歯にきぬ着せず申せば、私には感じられてならないのですけれどもね。どういう取り締まりをいままでおやりになっておったのですか。これからまた、この法律ができるとその取り締まりはどういうように変わるのですか。そして、こういう点でもう心配はないんだという保障はどこに求めるのですか。
○政府委員(大津英男君) やはり、いままでは戦前からあった拳銃が相当国内のものが出回っておるというようなこと、そういうようなものが、だんだん取り締まりがきびしくなってきたために、そういう給源が枯渇をしてきたというようなことも、やはり拳銃の輸入をどうしてもしていかなければ彼らの手に入らないというような状況があらわれてきたのが一つの原因ではないかと思っておるわけでございます。と同時に、外国製の拳銃の比率というものがいままではわりあいに低かったというような状況におきまして、国内の拳銃の不法所持を、いままでのような条文、法律の体系において取り締まっていくということに、相当やっていけるというような自信を持っておったわけでございまするが、最近の状況を見てみますると、不法所持で押収しますものの大半が外国製のものになってきているというような状況から見まして、やはりこういう輸入禁止の措置をお願いしていくということにせざるを得ない、こういうことになってきているわけでございます。
○加瀬完君 わかりませんね。ただいままでどんな取り締まりをおやりになっておったか。改正になるとどういう取り締まりに変わるのか。そこで一体それを密輸入ピストルなんというのは、今後こういうわけでなくなるのだという保障はどういう点にあるのか、そういう点明らかにしてもらいたいと思うのです。
○政府委員(大津英男君) いままでも相当努力をいたしているわけでございまして、現に、法律が改正にならなくても、現在のところ昨年の上半期だけで四十三件二百六十五丁のピストルを押収しているということでございまするが、こういう状況は、まだまだ日本の国内に券銃が入ってくるという状況を私ども考えて対処していかなければならないと考えて、今回のような罰則強化の体制をお願いしているというわけでございます。同時に、やはりこういうものを根本的にやっていくためには、麻薬取締法とかあるいは覚せい剤取締法のように、所持だけではなくして、所持より前の段階の輸入とかそういうようなものを独立罪として取り上げてやっていくという体制をとるのが必要ではないか、こういうことでお願いをしているわけでございます。と同時に、取り締まりといたしましては、やはり各府県に、拳銃の不法所持につきましての捜査をするために、拳銃捜査の特別捜査班のようなものを置いてやっていくとか、こういうことをしなければやはり一斉取り締まりで、ただ出たものをさっとやるというようなことだけでは、こういうものを今後とも完全に取り締まっていくことがむずかしいのではないかと考えまするので、今後におきましては、大府県だけではなしに、全国的にできるだけ拳銃の捜査につきましての専門の特別捜査班のようなものをつくってやっていくというような体制を強化していかなければならないのじゃないか、かように考えております。
○加瀬完君 あなたの局で銃砲刀剣、特に拳銃の取り締まりということだけ考えれば、こういうことも妥当ではないとは言われないわけですね。しかし、たとえば暴力団なら暴力団というものに限ってみても、むしろその資金源は拳銃でなくて麻薬ということが大きく浮かんでいる。麻薬の取り締まりというものは非常にいま重要視されているわけです。ところが、麻薬も取り締まるんだ、拳銃も取り締まるんだ。麻薬を取り締まる取締官も少ない、拳銃を取り締まる取締官も少ない。結局、法律をつくったところで、実質的に効果があがるだけの人員の配置なり機構の整備なりができないというのが現状でしょう。これは局長でなくて長官に伺いたいのですが、麻薬の取り締まりというものと拳銃の密輸入禁止というものと、片方を重視して片方を軽視するというようなお答えは当然できないし、そういう質問も出したくはございませんけれども、二つ並べたときに、どっちに重点をお置きになさろうとしておいでになりますか。
○政府委員(江口俊男君) 結論から申し上げます。麻薬につきましても、拳銃につきましても、どちらを重く他の側を軽くという考えはございません。二つとも暴力団撲滅の手段としては、私、甲乙のない問題だと思うので、両方とも力を入れていかなければならぬと、こう考えます。ただ、麻薬のほうが一足先に問題になったものですから、麻薬につきましてはその罰則も強め、また、人員につきましても、特に麻薬専従員というようなことで、五百名プラス・アルファというような数字が、全国的に人員の増としてもすでにとられておる方策でございます。したがいまして、その結果として、実は昨年は一昨年よりも量は多うございまするけれども、その件数というものは非常に少なくなったということは、私はそのために麻薬が非常に減っているとは申しませんけれども、また、取り締まりの先をくぐって行なわれている面がたくさんあると思いますが、非常にむずかしくなっているという状況でございます。さらに麻薬については、知恵を働かして得ましたところの増員及び予算等を活用して力を入れていきたいと思いまするが、同時に、この銃砲刀剣といいますか、その拳銃につきましては、るる保安局長から説明いたしておりまするように、従来も力は入れておったけれども、どうも最近の実情にかんがみると、そとから入るものが多くなった、これを撲滅するにはどうすればいいかということにはいろいろございましょう。法律ができたからすぐ密輸がとまる保証があるかとおっしゃれば、正直に言って、すぐ全滅するというような保証は私は言うことはできても、そうお信じをいただくというわけにはいかぬと思いますけれども、いずれにしても、法律をこういうふうに改正するということの趣旨は、まかり間違って密輸があれば従来以上に処罰されるぞ――まあ、大体麻薬と並んだ重さに考えておりまするから、それに劣らないような罰則をほんとうはつけたいのでございますけれども、武器等製造法等との関係がありまして、麻薬まではまだいきません。いきませんけれども、とにかくいままでのような法体系じゃなしに、やはり麻薬に追っかけていくような考え方の拳銃輸入の罰則をつけたい。そうすることによって、捜査そのものにももちろん励みも出てきます。そのことによってあがる件数も多くなると思いまするが、同時に、件数がかりに同じでありましても、そのことによって受けるところの処罰が加重されまするので、私はその面からの効果が非常に大きいんじゃなかろうか。そういう重いあれであるならば、その危険負担というものも非常に重くなりますので、値段はあるいは一丁当たり高くなると思います、こういう法律が出れば。しかしながら、入ってくる数というものは少なくなってくる。もしも入ってつかまったらこういうふうになるというようなことで、私は、この法律がこういうふうにできたから、この法律だけのひとり歩きで拳銃の密輸が急激に減るとは思いませんけれども、両々相まって撲滅の方向にやっていけるものだと、こう考えております。
○加瀬完君 まあ、議論をここはするところではございませんが、拳銃の被害というものと麻薬の被害というものは、これは比較になりません。同じ暴力団が使用するといったって、拳銃の、被害は、暴力団で撃ち合う、若干それにひっかかりのできる良民にも関係はありますけれども。麻薬ということになると、これを野放しにしておけば、暴力団ではなくて、一般の国民が非常な被害を受けるわけです。ですから、重点をはっきりさせて、そちらのほうに、機構も人員も、何と申しましょうか、十二分に力を注いでいただきたいと思うわけですね。と申しますのは、局長が言うように、去年だって現行法でもこれだけの取り締まりはできたのだ、こう言うならば、現行法でもこういう取り締まりができるならば、この取り締まりを続けていけばいいじゃないか。結局、取り締まらなかったということが問題なんで、取り締まりの方法によっては、現行法だって取り締まれるわけです。中心は銃砲刀剣不法所持なら不法所持ということに力を入れるということでよろしいじゃないか。結局、こういうような法律をつくってていさいだけ整えたところで、こんなにいろいろな外国船の来る港がふえてしまって、税関にしたところで、水上警察にしたところで、機構が小さい港に行くと完備しておらない。こういう状況で、たとえば横浜とか神戸とかを取り締まれば、小さいところへ逃げて行きます、だんだんと。だから、形式だけを整えたって、ほんとうの取り締まりということにならないのじゃないか。取り締まりというならむしろ――意見になって恐縮ですが、こういうものを必要としないような社会状態をどうしてつくるかということに中心が置かれなければならないと思うわけです。しかし、それはいずれこまかく伺います。
 それからその次に、この説明書を拝見いたしますと、十二ページの中ごろから少し終わりにかけて、「その三」というのがありまして、「オリンピック大会等の国際競技に参加するため入国する外国人が、所持の許可を受けたけん銃等を輸入する場合」というのがありますけれども、オリンピックはもう将来やらないわけでしょう。ですから、今後オリンピック等の国際競技に準ずるというのは、どういう競技会をさしますか。
○政府委員(江口俊男君) まあ、法律的に準ずるのはどこまでというような規定はむずかしいと思いますが、たとえて言えば、アジア大会、これも過去においてありましたけれども、こういうものがある。あるいは近代五種、これは拳銃を使いますが、近代五種の世界選手権大会というのは、これは毎年ですか一年置きかに、各地持ち回ってやっているようでございますから、こういうものが日本であった場合とか、あるいは世界射撃選手権大会というのも、これも持ち回りであるようでございます。こういう、世界的に公認されていると言ってはおかしいのですけれども、だれが見ても、オリンピック大会ほどじゃなくても、それに準じてよかろうというようなものを考えているわけでございます。
○加瀬完君 それから、さっき林委員のほうから問題が出ました「二十日以内に」と明示した条項が新しく設けられますね、相続の場合ですか。これはほかの文化財の移動等届け出等の場合を考慮して「二十日以内」ということですけれども、林委員の御指摘になりました相続の場合は、他のたとえば財産権の届け出というのは二十日以内じゃありませんね。山林をどう相続させるとか、家屋をだれに譲渡するとか、田畑はどうするとかという処理に相続の場合はかかってしまうわけです。そうすると、蔵の中に寝ている火なわ銃とか、そういうものを二十日以内に届け出るか、届け出ないかということは、さして重要でもない。相続者にとっては財産的に考えれば重いものじゃありませんからね。やはり重いものを先にしますから、二十日以内ということは、なかなか相続の場合、私は適当な日数ということにならないおそれがあると思うのですよ。こういう点は御検討なさったのですか。他の相続手続の期間というものとお比べになって、二十日がどうだ、そういう御比較はなさったのですか。局長でけっこうですよ。
○政府委員(江口俊男君) 先ほど局長からこの点お答えしましたが、私から、わかりよくと言っちゃなんですが、考えを簡単に申し上げますと、これは現在の十七条の文字の上の改正でございます。新しい条文、下のほうをお読みいただくとわかりますように、「すみやかに」というのが「二十日以内」というのに変わっておりますのは、「すみやかに」というのがどれぐらいであるか、私たちは二十日よりももっと短かい期間を実は考えているわけでございますけれども、人によっては、相続なんかの場合は半年だって実はすみやかだったのだということにもなりましょうし、この点は争いをなくするという意味で、ほかの文化財と同じように二十日以内にしたというのが一つでありますが、同時に、ただいまのような御懸念がありまするので、相続については特に現行法で「刀剣類を譲り受け、若しくは相続し、」とあるところを、「若しくは」以下を、「相続により取得し」ということばに変えたのはそういう意味でございまして、抽象的に権利としては相続をしとったじゃないかということをわきから言われるような状態にはなっても、本人が登録を受けた銃砲刀剣類であるというような認識のもとに、これを自分のものとしてしっかり――しっかりと言っちゃおかしいんですが、はっきりと持った時期から二十日間と、こういうふうに考えまするので、あの蔵の中のは長男だ、第二の蔵は次男だというふうに分けましても、その蔵の中にこういうものがあって、これは登録されておる銃砲刀剣だということを認識して届け出てもらうのはそれから二十日ということですから、そうこのために罪人をたくさんつくっていくということじゃなしに、むしろここまではいいんですぞというような形になるものだと私は考えます。
○加瀬完君 その点はわかりました。
 そこで、銃砲刀剣としても、銃砲が実用に供せられるようなものであれば、これは治安取り締まりの対象になるわけですから、二十日以内でも早く届け出てくれなければ困る問題ですわね。しかし、さっき御指摘になりましたように、火なわ銃は、この御説明の文章によれば、実用に供されることがないと確認されたものまでこの登録の対象に加えて、一般の所持を認めるといったような取り締まり対象だけをやっておってもなかなかめんどうなものを、取り締まり対象以外のものまでもこの中に従来含めてきたんだけれども、法改正をするなら、こういうものははずしてしまったらどうです。なぜはずせなかったか。実際銃砲としての使用価値のないものまで取り締まり対象として届け出をさせるという必要はないじゃないですか。これは文化財のほうにまかせるとか、他の便利な法律の中へ移すとかして、取り締まりの中からこういういわゆる銃砲の用に供し得ないようなものをはずしてしまったって一向差しつかえないでしょう。そのほうが取り締まり法からいったって的確じゃないですか。相変わらずこれを残しておくというのは、前の委員の御指摘のように、私もふに落ちない。そのなぜ残したかということだけ言ってください。
○政府委員(大津英男君) 実用に現在供せられておらない、また将来もおそらく供せられることはないと思うのでございますけれども、使おうと思えば使えるわけです。そういう意味でやはりこの銃砲としての取り扱い、規制をしていかなければ、全然危険がなくなってしまったと断定することは私どもちょっと言えない。そういう意味におきまして、文化財保護委員会の取り扱いにまかせていく、文化財保護法の中にこれを全然移してしまう、こういうような行き方ももちろんあると思いまするし、そういうことも検討はいたしてもよろしいと思いますけれども、やはり、いままでの火なわ銃そのものをそういう取り扱いをしてきたというようなことから、むしろそういう登録をしていくことは、この法律の中で取り上げておるという意味で、文化財保護法で措置するところをこの法律の中で取り扱っておるということでございまして、同じ銃砲刀剣類の取締法でございますけれども、重点はむしろそういう登録面のことのほうにあるというような考え方のほうが若干強いというふうにお考えになっていただいてもいいんじゃないかと思います。
○加瀬完君 ここの説明はそうじゃない。あなたのような説明は書いてない。
○政府委員(大津英男君) ただ申し上げますのは、いまお話が出ましたのはそういう火なわ銃のようなものでございますが、同時に、登録刀剣というものがあるわけでございます。登録の刀剣というものは、これはすでに八十何万本ですか、そういう登録を受けた刀剣があるわけでございますが、こういうものが、実際に暴力団の手入れをいたしまして、凶器の押収というようなことで出てまいりました場合に、登録証がついていない刀剣があるけれども、これは実は登録があるのだというようなことを言われたり、あるいは所持の移転があったにかかわらずなお登録の移転、そういう届け出をしていない。そういうものがいままでもそういう暴力団の手入れの際にも出ているというようなことから、この際はっきりこういうものにつきましても、登録刀剣というものを主にしまして、この法律の改正をお願いしているわけでございますが、たまたま銃砲刀剣類ということになっておりまするので、火なわ銃のようなものまでお考えになり、指摘をしておられるのでございますから、改正の主たるねらいは刀剣類というとこらにあるわけでございます。
○加瀬完君 御説明中恐縮ですが、私の質問がはっきりしなかったようでございますから……。私がお伺いしておりますのは、先ほど松本委員、林、委員が御指摘のように、この私たちのために配布をしてくださいました国塚公安委員会から出されました「銃砲刀剣類等所持取締法の一部を改正する法律案についての資料」の十二ページの第五、「火なわ式銃砲以外の古式銃砲を登録の対象とするための第十四条第一項の改正であります。」という説明の中に、この「火なわ式銃砲のみを登録の対象としていますが、」云々とありまして、「これらの銃砲は実用に供されることがないので、今回登録の対象に加え、一般に所持を認めることとし、史料として保存活用を図ることといたしたのであります。」、こうありましょう、この対象になっておりますのは、あなた方が御認定しておりますように、これらは実用に供されることがなく、ただ史料として保存活用するために登録するというのですね。そういうものを銃砲取り締まりの対象として登録する必要はないじゃないですか。これを入れたのはどういうわけだと……。あなた方自身が、これはもうあなたは使うときもあると言ったけれども、使うことがないと書いてあるじゃないか。火なわ銃といったって、火なわ銃に合うようなたまなんてありません。また、火なわをさがしてもなかなか見つかりません。そんなことで人を殺したり、人を殺傷しようなんで考える者はありませんよ、火なわ銃を使って。それはあなた方御説明のとおり、実用に供されない、骨とう品だと御認定をなさるならば、その御認定するもりは銃砲刀剣の取り締まりの対象からはずしたっていい、じゃないですか。これをわざわざお入れになっているのはどういうわけですか。
○政府委員(大津英男君) これは火なわ式銃砲を従来からこういう取り扱いをしてきている。一般にそれ以外の古式銃砲を火なわ式銃砲と同じような登録銃にしてもらいたい、こういうような実際の美術関係の方、銃砲についての知識のある人々、いろんな方々からの陳情等もありまして、こういう取り扱いをすることが至当ではないか、こういうことで改正をいたしたわけでございます。
○松本賢一君 これですね。さっきも言ったのだけれども、美術的な価値があるとか、骨とう的な価値があるとかいうようなことだけなら、文化財保護委員会のほうにまかして、こういうものはここにも、あなた方の説明にも「実用に供されることがない」ということも、書いてあるし、局長もさっきからおっしゃるように、無理に撃とうと思えば撃てぬことはないというようなことをおっしゃったのだけれど、その危険の度合いは出刃ぼうちょうやさしみぼうちょうよりははるかに少ないと思うのですよ。そうすると、こんなものは銃砲刀剣類等の取り締まりの対象からもうはずしてしまえばいいと思うのですよ、古式の銃砲なんていうのは。さっきも私が言ったように、明治以来あったかどうか知りませんが、明治以来の惰性の法律であるのだから、こういう改正をするときは、そういう明らかに骨とう品だということがわかり切ったものは、この取り締まりの法律の中からはずしてしまうというような方向をとるべきじゃないかと思います。
○政府委員(大津英男君) 御趣旨の点はよくわかるのでございますが、ただ、現実にこういう火なわ式銃でございましても、こういうものを何かの機会に、ためし撃ちと申しますか、こういうようなことで使用する場合もあるわけでございます。そういう場合には、やはり被害を防止するというようなこともやはり必要ではないか。絶対に全然使われないというようなことではないと思いますので、こういうような取り扱いにいたしておるわけでございまして、文化財保護委員会のほうの希望、あるいはこういうものについての史料としての研究をしておる人たちの希望というものもございまして、こういう改正を加えたわけでございます。
○松本賢一君 長官にお尋ねしておきたいのですが、いま局長は、改正案の妥当性を強調しなければならぬからそういうふうにおっしゃらなければしょうがないのでしょうけれども、これはどうですか、こういうことは、どうもわれわれの常識からいってもちょっとおかしいと思うのです。古い法律で惰性でこんなふうにしてきているのじゃないかと思うのです。今度そうやって、せっかくほかのものも登録の対象にして、大っぴらに持てるようにするのだというそれだけの配慮をもう一歩進めて、もう取り締まりのワクの中からはずしてしまって、骨とう的な価値があるとかないとかいうことは、これは文化財保護委員会のほうにまかして、文化財保護委員会のほうで登録されたものはりっぱな文化財と認められるし、登録されないものはがらくただということで、大事に持ってる者は持ってるのですから、捨てる者は捨てるといったようなことに、まかしてしまったほうがいいんじゃないですか。危険性は出刃ぼうちょうなんかよりはるかに危険性が少ないのですから。
○政府委員(江口俊男君) 確かにその点は御議論のあるところで、意見が分かれるのは当然だと考えます。ただ火なわ式銃砲というものがいつから入っておったのか、私ちょっとわかりませんけれども、銃砲刀剣類のうちで、美術的価値のあるものは文化財保護委員会のほうにまかせるという考えは、今度は刀剣類のほうでも美術的価値のあるものはまかせるといくか、これは実用にも供されるおそれがあるから、こっちのほうにも両方かけていくかという問題が分かれてくると思うのです。それで、今度の場合は、その大本をかえずにこちらの美術品だと認められても、実際上銃砲刀剣類の取り締まりを要する範疇のほうに入るから、こちらのほうでも規制するという面のほうに美術品たるところの銃砲のほうも引きずられてきているというのが実情でございまして、ただ火なわ式が一番右のほう、美術的のほうに位するならば、それよりは実際に使用されている猟銃、小銃等に近いけれども、しかし、実用には、――ここに実用には絶対供されないように提案理由の説明のところに書いてあるところにちょっと問題がありましょうが、ほぼ実用には供されないであろうところの、しかも、美術的な価値のあるところの管燧打式あるいは火打石式というところも火なわ式に準じようというだけの考えでこれを書かないと、これを現在持ってる形が違法であるかあるいは適法であるかというところについて問題がある。現行法からいえば、書かなければおそらく違法だと言わざるを得ないでしょう。それよりも、骨とう的であり実用的でないところの火なわのほうがすでに書かれておりますから、だから、今度の改正の場合に、こういうことを論議するとすれば、松本委員のおっしゃるように、火なわ式のほうものけてしまうということがどうかというところの問題とのかね合いだと思います。私たち原案といたしましては、やはりそこまでのけなくても、いま問題になっておるような銃を正規に持たしていいのじゃないかという面だけを、陳情等にこたえまして、今回認めてやろう、こういう考え方でございます。
○松本賢一君 それは程度の差といえば差ですけれども、刀剣類とこの骨とう的な銃砲というものは違いますからね。この中で十四条なら十四条の中から火なわ式銃砲とか、あるいはほかの何とか式といったようなものを取り除いてしまって刀剣のように美術的な価値のあるものは登録をするということにすれば、もうそれでいいわけなんで、私はもうそういうふうにすべきだと思うのですが、もう全然実用の価値といったって、先ほどから局長が実用にならぬことはありませんというような説明をなさるけれども、そういう点では、そこらにあるナイフなんかよりも危険が少ないくらいのものなんですから、そういう点で、もうそういうものは繁雑な登録とかなんとかいうようなことは避けて、文化財保護委員会のほうにまかしてしまえばいいのじゃないか、そういうことなんですよ。ですから、それは御答弁いただかなくてもいいですけれども、ひとつぜひ考えていただきたいと思うのですが……。
○加瀬完君 局長のおっしゃっておることはあとで伺うとして、長官のおっしゃっている趣旨と私どもの質問も同じだと思うのですよ。銃砲刀剣等の所持の取り締まりの対象になるべきものだけを、もう限定をして、それはその観点から取り締まりをする。そういうことであるならば、先ほど松本委員も御指摘になりましたような火なわ銃だとか、管打ち式の銃ですか、こういうものは取り締まりの当局でも実用に供されないと言っているのだから、実用に供されないものは取り締まりの対象からはずしてしまったらいいじゃないか。かりに、くだものナイフで人を殺すことともありますよ。しかし、くだものナイフを凶器として扱うということにはまだなっていないでしょう。てんびん棒でけんかして打ち殺されたということもありますよ。しかし、てんびん棒は凶器とはなっていない。ですから、局長の言うのは、かりにそれが使われて犯罪の原因をもたらすことになるかもしれぬけれども、通例そういうことは行われないという考え方が成り立つならば、そういう社会的通念が成り立つならば、それは取り締まりからはずしてしまっても一向差しつかえないじゃないか。長官のお考えと私どもの主張していることとは違わないと思うのですがね。それで、どうしてもこの法律に陳情なんか入れたいというならば、局長の御説明は御訂正していただかなければならない。たまには使われることもあるだろうということで入れることではないわけなんだ。そんなことはないけれども、所持の、手続のほうの関係もあって、ここに類例的に入れておいたほうがよいし、入れていただきたいという陳情もあったので、取り締まりの対象ということじゃなくて入れたのだという説明をしてもらわなければつじつまが合わない。しかし、まあこの問題はあとでゆっくりやります。
 きょうはこのくらいにします。
○委員長(天坊裕彦君) 日本の審査はこの程度にいたします。
 次回は二月十一日木曜日午前十時開会の予定でございます。
 それでは、これにて散会いたします。
   午前十一時四十九分散会
     ―――――・―――――