第049回国会 決算委員会 第6号
昭和四十年九月三十日(木曜日)
   午前十時四十五分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 九月三十日
    辞任         補欠選任
     竹田 現照君     佐野 芳雄君
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  出席者は左のとおり。
    委員長         藤原 道子君
    理 事
                佐藤 芳男君
                相澤 重明君
    委 員
                鹿島 俊雄君
                川野 三暁君
                野知 浩之君
                宮崎 正雄君
                山崎  斉君
                大森 創造君
                岡  三郎君
                小酒井義男君
                佐野 芳雄君
                柴谷  要君
                黒柳  明君
                高山 恒雄君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        池田 修蔵君
   説明員
       農林政務次官   後藤 義隆君
       農林大臣官房長  大口 駿一君
       農林省農林経済
       局長       森本  修君
       農林省農政局長  和田 正明君
       農林省畜産局参
       事官       太田 康二君
       食糧庁総務部長  田中  勉君
       林野庁長官    田中 重五君
       建設政務次官   谷垣 專一君
       建設大臣官房長  鶴海良一郎君
       建設省都市局長  竹内 藤男君
       建設省河川局長  古賀雷四郎君
       建設省住宅局長  尚   明君
       会計検査院事務
       総局第四局長   小沢 定司君
   参考人
       日本住宅公団総
       裁        林  敬三君
       日本道路公団総
       裁        上村健太郎君
       首都高速道路公
       団理事長     林  修三君
       日本中央競馬会
       理事長      石坂  弘君
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  本日の会議に付した案件
○理事の補欠互選の件
○昭和三十八年度一般会計歳入歳出決算、昭和三
 十八年度特別会計歳入歳出決算、昭和三十八年
 度国税収納金整理資金受払計算書、昭和三十八
 年度政府関係機関決算書(第四十八回国会内閣
 提出)
○昭和三十八年度物品増減及び現在額総計算書
 (第四十八回国会内閣提出)
○昭和三十八年度国有財産増減及び現在額総計算
 書(第四十八回国会内閣提出)
○昭和三十八年度国有財産無償貸付状況総計算書
 (第四十八回国会内閣提出)
○昭和三十九年度一般会計国庫債務負担行為総調
 書(第四十八回国会内閣提出)
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○委員長(藤原道子君) では、ただいまから決算委員会を開会いたします。
 委員の異動について報告いたします。
 本日、竹田現照君が委員を辞任され、その補欠として佐野芳雄君が選任されました。
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○委員長(藤原道子君) 次に、理事の補欠互選についておはかりいたします。
 鶴園哲夫君の委員の辞任に伴い理事が一名欠員となっておりますので、その補欠互選を行ないたいと存じます。
 互選は投票の方法によらないで、委員長にその指名を御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(藤原道子君) 御異議ないと認めます。それでは理事に鶴園哲夫君を指名いたします。
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○委員長(藤原道子君) これより昭和三十八年度決算外三件及び昭和三十九年度一般会計国庫債務負担行為総調書を議題といたします。
 前回に引き続き、建設省、住宅金融公庫、日本住宅公団、日本道路公団及び首都高速道路公団の決算について審議を行ないます。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
○岡三郎君 建設政務次官が来ないことを遺憾といたしますが、時間が非常にもったいないので、これから道路公団にまず質問いたします。
 むずかしいことではないわけですが、道路公団がいろいろと道路をつくられてきて、非常に業績をあげておるわけですが、最近において非常にこれが多くなって、交通税というか、もう有料道路を通らなければなかなか思うように走れない。そういうことで、できるだけ早くこれは収支が相償ったら一般に開放すべきであると、こういうのが大衆の声だと思うのです。最近において、建設省当局自体、道路公団もそうですが、これが収支相償っても開放しない、当初きめた年数を確保してこれをプールにして回すというふうなことがいまされておるわけですが、これはわれわれとしては、いまの交通事情下において非常に問題があるというふうに考えるわけですが、いままで道路公団が建設して開放された道路は幾つありますか。
○参考人(上村健太郎君) お答えいたします。
 きょうまで開放いたしました道路は二本ございまして、一つは大阪の鳥飼大橋、それからもう一つは横浜新道の枝道になっております戸塚支線でありまして、いずれも公団が成立前に府県で建設をいたしまして、私どものほうに引き継ぎをした道路でございます。
○岡三郎君 最近において名神高速道路ができて、これがかなり大幅な料金を徴収しているというふうなことから、一体道路公団の経理内容はどうなっているかということもあるわけですが、現在収支が、だんだんだんだん相償ってきている道路も多いと思うのですが、収支が大体相償ってきているような道路がどのくらいございますか。
○参考人(上村健太郎君) 四十年――ことしの七月末現在におきまして、一般有料道路常業中のものが六十二本ございますか、黒字道路――これは償還期限内に償還を終わるであろうという見込みのものは三十四道路ございます。赤字道路と申しますと、期限内に償還を終わらない見込みのものが十七ございまして、なお、開通以来一年か二年しかたっておりませんので、黒字、赤字判定が困難なものが十一道路になっております。
 昭和三十九年度の総合収支について申し上げますと、一般有料道路につきましては合計いたしまして二十三億の黒字、ただし、高速道路におきまして三十一億の赤字を出しておりますので、差し引きいたしまして七億九千万円ばかりの赤字になっております。
○岡三郎君 それで、これは政策的なものになるが、われわれとしては、期限内に収支が償わないという道路は、これは一時時期を延長して回収をはかるということも筋が通ると思うけれども、当初われわれが聞いているところでは、とにかく期限内においても、少なくともそれが収支相償うという形になった場合、これをやはり公共の立場に立って開放していくという政策がとられないと――全体に道路政策を見るというと、一方においてガソリン税を取ってかなり大幅に重税を課している。しかし、重税を課しておるけれども、全体的にいって、有料道路が延びれば延びるほど、他の道路も一部分はよくなってきておるけれども、有料道路のためというとこれは少々語弊があるかもしらぬけれども、他の道路が放置されている傾向が強いのではないか。これは全体的に道路に対する投資が非常にふえておるので、改善されてきておるといっても、これはそういう点も考えるというと、収支相償って、そうしてこれはそれだけの任務がもう終わったということになれば、一般に開放して、あとは建設省が国費をもってこれに対する改修に当たる、悪くなった場合は。そういうふうにしないというと、まるで日本国じゅう至るところ有料道路ありで、もうたいへんな出費になるということになってしまうということをおそれるわけです。そういう点について、どうしてもプール制にいかなければならないのだということになれば、これは道路公団自体の採算にのみ重点を置くという形になってしまって、これは公共という問題からいうと非常にそぐわないじゃないかというふうに考えるわけですが、こういう点について変更する意思はないのですか。
○参考人(上村健太郎君) 現在は、プール制の問題につきましては、法律の改正を要しまするので、案として一応ございますが、建設省と協議をいたしております。したがいまして、現在のところ、各道路につきまして、ある程度の損失補てん分担金と申しまして、期限内に償還できない道路の損失に充てるために、若干ずつ各道路の料金のうちから資金をいただいております。しかし、それが償還になりますれば、現在のたてまえでは無料開放になってまいるわけでございます。
 プール制の問題でございますが、さしあたっては、プール制の問題を早くやる必要があるかどうかということは、私としては疑問を持っております。その理由は、ここ一両年じゅうに償還を終わる道路はきわめて地方的な利害の深い道路でありまして、たとえば橋でありますとか、非常に短い道路というものが無料開放になっていく順序になっております。しかも、その道路を開放しないで、継続して料金を取ってまいりましても、財源としてはたいした問題にならないのでございまして、したがいまして、プール制の問題はここ一両年じゅうにぜひ実施しなければならないという差し迫った問題ではないように思っております。
○岡三郎君 そうするというと、大体筋はわかってきたわけですが、現在黒字線の中で大体開放する方向に向いている道路というものは幾らかあると思うのですが、そういった点についてもう少し詳細に報告してもらいたいと思う。どういう線がどうなっているのか。
○参考人(上村健太郎君) この一両年じゅうに開放になります見込みの道路は、上江橋という橋がございますが、それと、福井県の武生道路、それから、これは三重県から引き継ぎました道路で償還期限が非常に短く定められておりますが、参宮道路、この三本程度はこの二年内に開放になると思っております。
○岡三郎君 そうすると、ここで資料をお願いしたいのですがね、その各既設の道路の名称とあわせてその収支計算ですね、それからその営業収支の状況ですね、大体見込みとしていつごろに開放できるのか、そういう点についての資料をひとつお願いしたいと思う。
○参考人(上村健太郎君) 追って提出いたしたいと思います。
○岡三郎君 それでは、その資料に基づいて後刻またこの点について質問いたしますが、第二点は、先ほど言った名神高速道路についての料金の問題ですね。これは非常に大きな額になっておるわけですが、現在東名高速道路が計画されて工事に着手することになっておるとすると、これから縦貫道路等も各地に建設される。そうなると、日本じゅう有料道路を走って何千円も取られるという形になっていくわけですがね。そういう点で、名神高速道路の料金ですね、料金がこれは高過ぎるのじゃないかというふうな気持ちを持っている人が多いわけです。こういう点について、道路の料金徴収の基準といいますかね、そういうものをどういうふうに考えておられるか。
○参考人(上村健太郎君) 高速道路の料金算定の基準につきましては、一般道路とやや異にいたしておりまして――一般道路につきましては、その道路がなければ他の道路を通らなければならない、その場合との差額といいますか、受けるべき利益の差額の六割程度を取るというたてまえになっておりますが、名神高速道路におきましては、法律に基づきまして、高速自動車国道の建設、維持、管理等に要する費用及びこれらの費用に充てるための借り入れ金の利息などを二十五年間に償還するという総原価を推定いたしまして、交通量を予測いたし、またその車種別の計画を立てまして、そうしてその他一般有料道路と同じような走行経費の節約、時間短縮節約等を考慮しながら料金を定めてあるわけであります。したがって、こういう根拠に基づいて一キロメートル当たりの料金をきめまして、そうして各車種別に算定をしておるわけでございます。
○岡三郎君 そこで、非常に車が増加してきて、貨物と一般乗用車との問題ですね、われわれしろうと考えですが、大きな貨物ですね、こういうものは夜間輸送を中心にしてやられるようになったならばかなりよくなるのじゃないかというふうな点も考えるわけです。
 で、大体、まあ名神あたりは夜間も料金徴収する。一般の観光路線的なものは夜間は開放されておりますが、そういう傾向にあるようですが、たとえば名神なら名神について言うと、料金を一律ではなくて、夜間についてはこれをかなり減額していくというふうなたてまえをとって、そうして、特にその場合における貨物の輸送といいますかね、道路公団のやっぱり大きな使命として日本の産業に寄与するという面からいって、もう一つは、車の混雑を緩和する、そういう面からいつて、夜間の場合において特に貨物料金、トラック等、こういうものについて料金を低率にして、そうして夜間就労させるという方向がとられないものかどうか、これはよく考えてもらわなきゃいかぬと思うのですがね。相当、往復に名神を通るとなれば、今後東名高速道路が通るということになれば、かなり寄与すると思うのですけれども、反面非常に高額になるということで、こういった問題についても、やっぱり日本の産業全体について、それから交通事情について配慮がなくてはならぬじゃないかと思うのですが、こういう点はどうですか。
○参考人(上村健太郎君) お話の点、トラック関係の業者から陳情もございます。何といたしましても、まだ名神は距離が短いものでございますから、夜間に走りまして時間が短いために業者のほうでも荷役その他の関係ではたして自分たちに都合よく夜運行ができるかどうかという点についても考えておるようでございます。私どものほうとしましても、これから名神が東海道のほうへ延びてまいりますと、当然夜間通行の料金の問題というものを研究しなければならないので、いまから交通の調査をやっておりまして、どういう影響が産業方面に有利になるかというような検討をいらしております。
○岡三郎君 その点については、いろいろと、普通の乗用車とかあるいは車ですね、そういうものと、大型のトラック、これはだんだん車がふえていけば、やはり交通量の規制といいますか、そういう面から考えても、トラックというものについて、これは労働条件がいろいろとありまするけれども、かなり思い切ってそういう面についての緩和をはかって、交通量の規制というか、そういう整理をしていく状況下が出てくると思うんです。これは特に繰り返しますが、東名ができれば一そうそういう需要関係と料金関係という問題が出てくるので、これは急速にひとつ御検討をいただいて実行に移すようにしてもらいたいと思うんですが、これは一応ここで道路公団のほうははしょって、建設次官が来たので移らしていただいてよろしゅうございますか。
 建設政務次官がきょう定刻に来ると思って待っていたのですが、大臣と一緒に防災会議に行かれたというのでおくれましたが、早急に政務次官にお尋ねしますが、最近において新聞紙上においても、中央官庁に対する地方の自治体から盆暮れのつけ届けというものが非常に言われているわけです。つまり、中央にいろいろと陳情する場合に手心を加えてもらうというのか、そういうことでしょう、ずいぶん言われているわけですが、こういう点で、実態はかなり詳しく新聞等でも報道しておりまするが、その中で特に悪質というのか、量が多いというのか、そういう点で指摘されているのは建設省と農林省だ、こう言われているわけですが、その中のトップ・クラスに建設省がいる、つけ届けの親玉は建設省だ、こういうことになっておるようですが、これについて建設省自体としてどういうふうに対処せられるのか、また対処しようとしているのか。つまり、これは、総理大臣以下自粛せい――自粛という問題ではないと思うのです。ですから、そういう点で、建設省としての確固たる行政責任の立場においての指導方針というか、自粛方針というか、そういうものをひとつ明確にお答え願いたいと思います。
○委員長(藤原道子君) ちょっと谷垣政務次官に申し上げますが、いまも岡さんからお話がございましたけれども、昨日、きょうは午前中大臣がおいでにならぬから政務次官でお願いしたい、こういうことで了承いたしまして、御出席あるものと思って皆さんも定刻に来てお待ちしたのでございます。これからもあることでは困りますので、御出席の可能な時間というものは明確にしていただきたいと同時に、大臣とお二人で御出席になって委員会にたいへん御迷惑いただくことは困ると思いますので、今後御注意願いたい。
○説明員(谷垣專一君) だいぶお待たせをしたようで、たいへん申しわけないと思っております。実は、私この数日災害の政府調査団長といたしまして近畿の四県に行っておりまして、昨晩おそく帰ってまいりました。本日こちらに来る話は承知はいたしておったのでありますが、実はきょう十時から政府の災害対策本部におきまして調査団の報告を至急しろという命令がございまして、これもたいへん忙しい仕事で、そちらのほうぜひやっておきませんというとほかのあれがいきませんので、実はそちらに参ったわけであります。たまたま大臣が災害対策本部長としてそれを主宰しておりまして、私がまた報告をせねばならない、こういうことで、報告しましてすぐこちらに参ったのでございますが、エレベーターに乗りましたら、エレベーターがとまっちゃいまして、それで中から電話をかけて、気がせいておったのでありますが、おくれましてたいへん申しわけございませんけれども、そういう事情でございますので、こちらのほうで特に悪意があったり、また故意におくらしたりするわけではございませんので、その点はよく了承願いたいと思う次第であります。つきましては、御趣旨のように、皆さんに御迷惑かからぬようにいたしたいと思います。そういう事情でございますので、あしからずひとつ。
 ただいまの岡さんの御質問でございますが、これはまあ当然にそういうことがあってはならないことでございまして、建設省の部内におきましては、幹部会議その他で大臣からもそういう話が厳重に言われております。それで、各県にこれはやはりお願いをしなければならぬと思っております。そういう趣旨を、ずいぶん陳情に見えるわけですが、各県のほうからもひとつそれぞれの関係のところに注意をしていただきたいというふうにお願いをいたしたいと思いまして、そういうことをいま相談をして実施したいと、こういうふうに考えておる次第でございます。相談をいたしまして実施したいと考えておりまして、省内でその手続をとろうとしている。まあこれは確かにそういう問題がございましてあれなんですが、それがはたしてこれはよくやってくれるというか、何かそれで建設省の諸君やっておりますときに手心をするとかいう性格のように私たちは別に考えておりません。いわば皆さんいなかのほうからおいでになりましたときにそういうことがあって、あとで気がついてみるとそれが置いてあったということもそれはございます。しかし、それは決していいことじゃございませんので、いま申しましたように、地方のほうにもそういうことをしていただかなくて済むんだからということを連絡をいたしたいと、かように考えております。
○岡三郎君 どうも政務次官のいまの答弁を聞いていると、ごくありふれたことであって、たいして気にとめてもいないというふうな内容にとれる。これから何とかしようと、おそまきながら考えているという話ですが、一体大臣からどういうふうな話があったんですか。どいうふうな手続をして、どういうことを省内に示達しようとせられているのか、もう少し具体的に言ってもらいたいと思うんです。これはとにかく、中央集権的になっている現状において、起債の問題一つにしても、何一つにしても、中央官庁に依存しなければならぬいまの実態ですが、そういう中で、だれも地方自治体のほうで好きこのんで持っていくというわけじゃないと思う。やっぱりそういうふうな風習がとうとうとして流れているから、そういう形で、やはり他の自治体がやっていればおくれずにやらなければならぬという形が現状を招来してきていると思うんです。先ほど言ったように、大臣が一体どういうふうに省内にそういう問題について訓示をせられたのか、現在どういうふうに処置をとられようとしているのか、もうちょっと具体的に言ってもらわなければ困ると思う。これは建設省だけではないと思うが、建設省が親玉ですからな。
○説明員(谷垣專一君) これは、先般新聞で御存じのように、閣議で問題になった案件でございまして、閣議が終了後、大臣が省内の幹部に対しまして、こういう案件についてはそういうことのないようにひとつ諸君も注意をしなさい、こういう指示がございまして、これを地方の公共団体のほうに、そういうようなことのないようにしてもらいたいということを、通牒と申しますか、依頼と申しますか、そういうものを出そうとしている案文を考えておる、こういう状況でございます。
○岡三郎君 そうするというと、建設省の幹部というと、部長、課長程度ですか、その点はどこまでどういうふうに考えているか。それを下部全体にどういうふうに伝達して徹底しているのか。それから地方の自治体ですね、そういう通牒を出すと言っておりますが、それはいつごろまでにお出しになるのですか、どういった内容で、それを具体的に言ってもらいたい。
○説明員(鶴海良一郎君) 一週間ほど前に大臣からそういうお話もございまして、盆暮れ等の贈りものを受け取るということにつきましては自粛するようにというようなお話がございました。建設省といたしましては、自粛すべく、幹部会――局長あるいは局の次長等で構成されておりますが、幹部会等で自粛の徹底は内部でははかっておりますが、地方の御協力もいただかなければなるまいということで、地方にもそういうことを御遠慮願いたいという御依頼をしようと思っておる次第でございますが、まだその手紙は出しておりません。近く出したいと思っております。
○岡三郎君 結局、やはり建設省自体の態度ですね。厳正な態度がぴちっと出てくれば、これはおのずから地方もそれはわかったということになるんじゃないかと思う。それで、軽く考えられているような答弁ですか、これは非常な問題に一これは閣議で取り上げられたということでもわかりますが、具体的に地方へ行くというと、これは調査すればはっきりしてくることなんです。われわれ自体もこれについていまぼつぼつ調査しておりますが、あなたが考えてどの程度どういう認識をせられているかわかりませんが、もしもそういうもの、たとえば千円、二千円、三千円、五千円の問題でも、やっぱり全政府機関に対してそういうことが行なわれておるとすれば、これは地方自治体の中においてもそういう影響がまた下へきて、下のほうもそういう流れというものがまた醸成されてくる。これでかりに、もしもそういうことがあった場合に、それに対してどういうふうに取り締まるというと変ですが、口の先でそういうものを受け取ってはいかぬぞと言う程度なのか、今後もしもそういうふうなことがあったらば、これは重大なる涜職としてやはり処分しなきゃならぬというふうなことで言っておられるのか。中央の建設省の幹部があいまいな態度ならば、それは一時、世論が騒いでいるからいまのところ自粛しておけ、しばらくたつというとまたそういう問題が復活する懸念というものがあると思う。そういう点で、ここでやはり省内に対して明確に、厳正にそういう指示というものを行なうべきだと私は思っているわけです。口先だけで、こういうことが行なわれているから自粛するようにと言う程度ではなくて、省内に対して、今後一切そういうことは相ならぬ、もしもそれに違反した場合においては厳罰に処すならば厳罰に処すというふうな形の綱紀の粛正というものがとられないと、地方にそういう通牒を出したとしても、また年が明ければ変わってしまうという傾向も私はあると思うのです。もう少し具体的に省内に対して、近日中に地方の自治体に出すと言っておりますが、いつごろまでに出されるのか、その点をはっきりしてもらいたい。
○説明員(鶴海良一郎君) できるだけ早い機会に出したいと思っております。いつまでということはきまっておりませんが、できるだけ早く出したいと思います。
○岡三郎君 いやそうじゃない、中央官庁としての態度だよ。
○説明員(谷垣專一君) いま岡さんから御指摘のように、この問題は、私は小さいようでありますが決して小さい問題ではないと思っております。で、そこははっきりさしたいと思っております。部内の者に対しましてもはっきりさして、そうして地方の方々に対しましても、建設省の趣旨が明瞭にわかりますように御依頼申し上げる、こういうふうに進めていきたいと思っております。
○岡三郎君 そうすると、部内に対しても大臣名において通達出しますね。
○説明員(谷垣專一君) 通達を出しますかどうか、その形式はいまここでちょっと私お答えしかねると思いますが、部内に対しましてその趣旨が徹底いたしまする方策を実施いたしたいと考えております。
○岡三郎君 具体的にそればどういうことなんですか。どうもたいしたことじゃないと思っているらしいな。
○説明員(谷垣專一君) 大臣通牒で出しますか、あるいは次官通牒のようなかっこうにするか、そこら辺のところは、私よく省内のことはわかりませんので、幹部によく意見を聞きまして、大臣に申し上げてやっていきたいと思っておりますが、よく部内の者にはその趣旨がわかりますような措置をとりたい、かように考えております。
○岡三郎君 そのことは私は当然なことだと思うのでね。そういうふうな通牒を出したから、いままでおれたちがやっていたということを認めると、そんなばかげた考え方じゃなくて、やはりそういう具体的な事実があるならば、それが非常に多いという客観的な声が非常に多いという現状ならば、やはり大臣命令で、自分の部下、出先機関全体に、以後こういうことがあっては絶対ならぬ、もしもそういうものを持ってきたならば、それは公表して突っ返すなら突っ返すという形をとらないと、この傾向はやまないのじゃないかと思うのです。そのいま言う部内の幹部と相談してというと、それは防災会議もたいへんですがね、そういう人災というものもたいへんなんだ。要するに、中央官庁に対して物をつけ届けしなければ何ともならぬとい、うふうな空気が流れているということは、志良上野の事例じゃないけれども、正直者がばかを見るというような形になるかもわからぬ。われわれの言っていることは、まあ十分やっているのだという実証というものをやはり率先垂範して中央当局が出していくことによって、やはり下のほうも自粛するという形がにじみ出てくるということを信じて疑わない。それは早急にひとつわれわれのほうとしては――いま政務次官は、大臣でやるのか、次官でやるのか、何でやるのかわからぬ。そういう態度では、政務次官として閣議の決定を非常に軽んじているのじゃないかということを言われてもしかたがないと思う。もうちょっと明確にしてもらいたいのですよ。
○説明員(谷垣專一君) 軽んじているわけじゃないので、岡先生のおっしゃっていることに私も賛成なんであります。
○岡三郎君 だから具体的に。
○説明員(谷垣專一君) ただどういう方法で周知徹底させるかということにつきましては、どうもどんな通牒の方法があるのかなんとかいうことを私よく存じません。これは幹部の諸君の意見を聞いて、そうして御趣旨のようなことがはっきり明確に部内に周知徹底できる方法をやっていきたい、かように申し上げている次第です。
○岡三郎君 これは当然あなたのほうとしては、大臣名で、閣議の趣旨に沿って、緊急に処置すべきであると考えるわけです。同町に、いま官房長が言っているように、できるだけ早く地方にも出すといっても、これはぐずぐずせられてはいけない、それもあわせて一体として地方に出すようにしてもらいたいと思うのだが、少なくともいまもう十月を迎えるわけですね。もうこの問題が言われてから、閣議のいろいろな話の中からもかなり時間がたっていると思う。近々のうちに出すといって、いつごろ出しますか、地方のほうには。むずかしい問題じゃないですよ、これは。
○説明員(谷垣專一君) できるだけ早く出すつもりでおりますから……。
○岡三郎君 できるだけって、いつごろ。できるだけ早くというのは、これはいいかげんな答弁でね。あなたの判断として、いま言ったような処置をとるというのだから、大体どのくらいまでにやりますと言ってもらわなければ困る。
○説明員(谷垣專一君) 努力いたしまして、可能な限り早く出すつもりでおります。
○岡三郎君 可能な限り早くということは、いつごろですか。
○説明員(鶴海良一郎君) 実はこの問題につきましては、私のほうの人事課でもすでに起案にかかっております。まあいつ大臣の決裁がいただけるか、これは別としまして、起案にかかっておりますから、今週中にでも出せると思います。
○岡三郎君 そういうふうに官房長が言ってて、政務次官がはっきり言い切れぬというのは、情けないな、政務次官。
○説明員(谷垣專一君) どうも相すみません。
○岡三郎君 それは相すまぬじゃいかぬね。あなたのほうが主導的な立場に立って大臣を補佐するのだから、あなたのほうが主導的な立場に立って明確にすみやかにやるということを指示しなければならぬのが、幹部の諸君と相談してできるだけ可能な範囲内で早く――そんなばかな答弁聞いちゃいられない。その点は、いま官房長の言ったことについて、これは間違いないですな、政務次官。今週中ということばがいま出たんだが。
○説明員(谷垣專一君) 官房長のほうで取り進めておるわけでありますから、間違いないと思います。
○岡三郎君 自後ひとつ閣議の線というものは明確にしてもらいたいということをここで付言して、次に、この前国有財産の問題で、河川敷の問題をきのうも言われておったようですが、きょうは、河川審議会の答申が近日中になされるということで、結局それぞれのゴルフ場との契約ですね、契約内容をお聞きしたいんですよ。この前の国有財産小委員会においては、当然これは行政財産であるから、法規に基づいて国に返還してもらう。その場合に、補償の問題ですね。一年更新になっているから、今後は補償という問題が起こらないように国有財産の円滑な処理というものをしていかなければならぬということをわれわれの質問に答えて言われておったわけですが、具体的にきょうは、たとえば株式会社玉川ゴルフ・コースという問題にしぼってお聞きいたしますが、その契約内容はどうなっているんですか。これはなぜかというと、きのうも言われたが、沼津線の道路を通す場合に、このゴルフ場に多額な金を補償しているわけだね。ということになるというと、開放するという方針がきまって、そういうふうに法律に基づいて国に返還するといっても、補償問題がからんで実行がなかなかむずかしいということになれば、これは都民なり、川崎市民なり、そういうものが失望するということになるわけです。それで具体的に、株式会社玉川ゴルフ・コースの場合において、契約内容並びにそれがどういう手続によって返還されるのか。その補償という問題があるとすれば、これはどの程度のものなのか、それをひとつお聞かせ願いたいと思う。それはまだ具体的にはわからぬと思いますがね、内容として。
○説明員(古賀雷四郎君) この多摩川ゴルフ場の占用の申請につきましては、神奈川県知事が許可いたしておりまして、そして一年の期間で許可いたしております。
○岡三郎君 それはいつ切れるんです。
○説明員(古賀雷四郎君) これはただいま一年ごとに許可を更新いたしておりまして、たぶんこれは三十三年に許可いたしたものと思います。これはいつ期限が切れるかと申しますのは、年度更新ごとに実態を見ながら許可をしているわけでございまして、必要があればこれを取り消すことができるということになると思います。ただその後の補償の問題等は別といたしまして、河川管理者が取り消すことができると思います。
○岡三郎君 その場合に、いま補償の問題は別としてということになりますが、その補償のまあ問題の取り扱いですがね。その場合について、補償ということになるというと、それはどこが補償するのですか。つまり、ゴルフ場を、都民なり、川崎市民なり、一般の国民広場として開放するということが、これはもう総理大臣の方向としてここに出てきて、いま河川審議会で審議されておるわけですがね。その場合に、補償ということになると、これは国のほうでその費用を償っていくのか、あるいは自治体がこれに対してどういうふうにお金を支払うようになるのか、もう少し具体的
 にお答え願いたい。
○説明員(古賀雷四郎君) 補償の支払い者の問題でございますが、補償が要るかどうかということは、いま河川審議会において十分検討いたしております。それから、かりに補償が要るとすれば、どういう基準でやるべきかというようなことも、河川審議会で御審議願っているわけでございます。まだ結論が出ておりません。まあかりに補償が要るとしまして、これを支払うとすれば、たとえば公園広場を設置する人があれば、そういった人が補償を支払うことになるだろうというふうに考えます。河川管理者は取り消し処分をそういう公園広場の計画に基づきましてやるということになると思います。
○岡三郎君 そうするというと、この国民広場にするという意向ならば、当然国がその施設その他はやるということになると思いますが、いまの考え方は――これは多摩川の河川敷にはかなり多くのゴルフ場があるわけですがね。いま玉川ゴルフ・コースについてお尋ねしているわけですが、都市局長、この公園化、緑地化というのですか、都市局の中で、ここを国民広場等に考えているということで、いろいろと考えが出ているわけです。これについて、どういうふうな順序でこれを開放するということになるか、ちょっと御説明願いたいと思いますがね。
○説明員(竹内藤男君) 国民広場の、多摩川の公園緑地にしていくということにつきましては、現在大都市の付近におきまして河川敷でまだ占用その他によりまして使われていない敷地がまずございます。そのほうにつきましては、これを公園敷地として占用することにいたしまして、公園施設となるような整備をするというような考え方で、現在それにつきまして、四十一年度でそれに必要な予算の折衝をいたしております。
 それから、現在すでに他の目的に占用されております河川敷につきましては、補償の問題もございますので、河川審議会の補償に関する結論が出てからこれをどうするかということを考えたい、こういうふうに考えております。もし補償が必要でないということであれば、おそらくは、多摩川について申し上げますと、東京都なり川崎市なりにおきまして普通の都市公園としてこれを整備管理していくという方向になると思います。そこのところは、いま補償がどれぐらい必要か、あるいは補償が必要かどうかということで、公園のほうで金を持たなきゃならないということになりますと、相当財政的負担がかかるものでありますから、その結論を待っておる、そういう状況でございます。
○岡三郎君 もう少しそこのところをお尋ねしますが、たとえば、河川審議会の結論を待って検討せられるといっても、もう予算の編成時期に来ているわけですね。そうするというと、いま言ったように、補償がない場合は、東京都、川崎等で都市公園としてそれを計画すると、その費用はそれぞれの東京都なり川崎が持つとしても、たとえばその補償が要るということになった場合については、まあ行政財産として国に返還する場合の補償ですわね。そうなるというと、それは国のほうで計上するわけですか。
○説明員(古賀雷四郎君) ただいま多摩川につきましては、神奈川県知事、東京都知事が河川管理者になっております二級河川でございますので、当然河川管理者の指示によって補償をだれがやるかということがきまるのじゃないかと思います。
○岡三郎君 そうするというと、それは神奈川県とゴルフ場の持ち主の間における関係になるわけですか。
○説明員(古賀雷四郎君) さようになると思います。また、先ほど申し上げましたとおり、一般的な河川敷の占用に対しましても、基準の審議を願っておるわけでございまして、この河川審議会の答申を待ちまして、この補償の問題とかまた開放の問題というものを議論していきたい、こういうふうに考えておるわけでございますが、そういう基本方針が定まりますれば、これは開放すると申しましても、たくさん占用されて、ほとんど一ぱいでございます。したがって、急速にこれを開放するということになりますと、たとえば従事する従業員の方々の問題、あるいはその離職の問題、それから転業の問題等もあります。それからなお、そういった開放した場合に、他の事業の計画、たとえば公共的な計画、公園事業の計画あるいは緑地の計画というものと相まってやらなければいけない。したがって、私らとしましては、占用の審議会における基本方針が定まりますれば、具体的に多摩川についてどういう開放計画を立てていくかということを今後練っていきたい。たとえば、開放の第一段階としてどういう点をやるか、その辺の問題もある。たとえば一番一般の自由使用に供せられるような場所、たとえば橋梁の梁下利用、そういったものが常識的に考えて開放の第一段階になる。それからなお、長期間占用されているために、一般の人が川岸に行けないというような問題もあります。そういったところはできるだけ開放しなければならない。そういうような具体的な開放計画に基づきまして、順次開放を進めていきたい。一ぺんに開放するにつきましては、いろいろ、多摩川のゴルフ場につきましても、百人近くの従業員がおりますので、その辺の問題も十分考慮して、これはゴルフ場とよく打ち合わせて、また河川管理者とよく打ち合わせていく、そういうことを考えますし、それからまた、川崎市が関係都市でございますか、川崎市の公園緑地計画も具体的にお聞きしなければならない。そういったことも総合勘案して、こういう開放を進めていったらどうかというふうに考えております。
○岡三郎君 この前お尋ねをいたしました、行政財産として国に返還されるということについて、どういう順序でやられていくかということについて非常に関心を持っているわけです。いまのお話を聞くと、部分的に逐次やっていくのだ、そういうふうなゴルフ場というところに働いている人があるからそれを勘案してということになるというと、なかなかわれわれの思ったように進捗しないのではないかというふうな懸念があるわけですが、話をかえて、そうするというと、さしあたって、これは都市局長でも河川局長でもいいが、多摩川において河川審議会の結論が出て、それに基づいて第一段としての仕事に入るということになれば、どのくらいが開放されるわけですか。つかみでいいのですが、どのくらいの面積が……。
○説明員(古賀雷四郎君) ちょっと具体的な数字は、都市河川における占用の許可基準というものも御審議願っておるわけですし、たとえばとりあえず開放しなければならないところをどういうぐあいにすべきか、たとえば橋梁のそばを相当幅あける、そういったある程度の距離も審議願っているわけでして、そういったのがきまり次第、そういう面積がきまってくるというふうに考えますので、審議会の結論をいまお待ちしているわけでございます。
○説明員(竹内藤男君) 都市局のほうで考えておりますのは、審議会のほうの結論がどういうふうに出るかわかりませんけれども、とりあえずは多摩川につきまして一応私どもが大蔵省のほうにお願いいたしておりますのは、二十ヘクタール分の用地の公園整備費をお願いしているわけでございます。ただし、これには一応補償ということを考えないで要求いたしておりますので、もし補償が要るということになりますというと、この中でやるか、あるいは相当多額になってそこがむずかしいということになれば、現在多摩川にあいたところもございますので、そこの都市公園化を考えたい、こういうふうに考えております。
○岡三郎君 大体二十ヘクタールで、あとは補償の関係で多くなったり少なくなったりするかわからないが、そういう内容ですが、この前お話しになった株式会社多摩川ゴルフ・クラブ、これが新聞等によるというと、川崎のほうへお返しして市民の運動場なり公園なりに御利用を願いたいという話があったわけですが、これは具体的にどうなっておりますか。
○説明員(古賀雷四郎君) この前御指摘を受けまして、私のほうで調査いたしました多摩川ゴルフ場からは直接の申し出はありませんが、ゴルフ場の一部を提供してもいいということを言ってきているわけです。したがって、それは川崎市の手続さえ済めば――川崎市は占用申請手続をしてないようですが、そういう手続さえ済めば、すみやかに川崎に占用してもらい、公園、緑地その他の公共の目的に利用できるようになるという状況になっております。
○岡三郎君 それでは、この問題については早急に河川審議会の結論が出る時期に来ていると思うので、それに基づいて第一期としてどういうふうに多摩川の河川敷を開放するのか、そういう点についてぼつぼつ具体的に起案せられておるんじゃないかと思う。いま都市局のほうにおいてもいろいろ構想を練っておられるようですが、建設省自体として早急に、最近における道路事情、都市における公園の不足とか、遊び場の不足とか、そういうふうな非常に市民が困っている問題を、これは自分のことと思って早急に計画に着手してまず実効をあげてもらいたいと思います。そのために東京都なり川崎市なりあるいは神奈川県がいろいろと手続を踏まにゃならぬ問題があると思うので、そういう点についても十分指導して、すみやかにこれが開放せられるような方向で御努力を願いたいと思う。で、審議会が答申をした暁においてもう一ぺん具体的にお尋ねいたしますから、それまでに十分こちらのほうへ御報告ができるように御検討をいただきたいというように考えております。この点は、これで一応おきます。
 次に、時間がありませんので、簡単に住宅公団にちょっとお尋ねしますが、いま神奈川県においても、千葉県においても、埼玉県においても、都市周辺が非常にベット・タウン化してきて、それでなくても住宅公団の建設するいろいろな構想というものが都市の交通事情を非常に渋滞化してきている。そういうことで、それぞれの県に建てた住宅は、できるだけ交通事情その他を勘案して、地元に優先的に入居させる、そういうような声が強くいま出てきたわけです。それに即応して、住宅公団でもそういう面について少しずつそういう立場をとってきているようですが、もう少し抜本的にとってもらいたいという都道府県の住民の声ですね、そういうふうなものをどういうふうに考えられておるのか。かりに横浜に今度できる洋光台団地を例にあげると、洋光台団地というものができた場合に、それに伴う交通対策というふうなものをどう考えておるのか。これは住宅公団のほうへちょっとお尋ねしたい。
○参考人(林敬三君) お尋ねの都市周辺ベッドタウン化と、それに関連し、影響を持ちます地方公共団体の施設、この調整をいかにするかというのは非常に重要な問題でございますし、また、お尋のように、ここ数年来、千葉県知事、あるいは神奈川県当局、埼玉県当局からも相当やかましく苦情を訴えられておるところであります。住宅公団といたしましても、もっともなことだと思います。
 で、御指摘のような交通の問題、これはたとえば神奈川県で言いますと、茅ケ崎とか辻堂とかいうところから、特に茅ケ崎あたりから通うのにもたいへんな問題でございますし、それから千葉県でありましても、習志野の方面から通う場合でも二時間以上かかりまして、非常に通う人も、都市まで通うのに苦痛を感じております。また、近所の方も交通にいろいろと迷惑を感じておられる。どうしてもああいう大きなベッドタウンといいますか、ニュータウンをつくりますときには、まず交通のことを考えなけりゃならない、それから上下水道のこと、当然でございますし、ガスのことを考え、道路のことを考え、小学校のことも考える。それがそれぞれの法規によりまして分担がありまして、自治体の任務になっておることも相当あるわけでございます。それはただ自治体だ汗に――わずかな戸数ならば自治体だけに御迷惑をかけてもそれは消化できるのでございますが、たいへん大きな、万をこえるような人口が急にふえるというようなところでは、ことに地方の、わりに小規模の自治体では参ってしまうこと、御承知のとおりでございます。これはできるだけ国で考えるものは国で考え、また、公団でかわってその困難というものを緩和できるものは緩和いたしまして、また、地元にも地元の繁栄の――長い意味では繁栄になることであって、御協力をいただく、こういう方向で調和をはかってやっていかなければいけないと存じます。ただやみくもに宅地をつくって家さえ建てればということでは、毛頭りっぱな団地ができるはずもございませんし、地方の当局、県の当局、市の当局とはよく話をいたしまして、また、中央に対して公団として要望すべきものは強く要望してその実況をばかりまして、その調整に遺憾なきを期してまいりたいと思っておるのでございますが、参りましてからも、千葉県知事とも会いました、埼玉県知事とも会いました、神奈川県知事とも会いまして、その地元当局の言うところもいろいろ聞き、また、こちらの事情も聞いてもらって、そして調和をはかりながら、一つ一つ団地を、この状態のもとにおいてもできるだけスムーズに実現をさしていきたいと考えております。
 そこで、お尋ねの地元優先のことでございますが、これは神奈川児当局からも相当な御要望がございます。で、御承知のように、住宅公団の任務というものが、府県の区域にかかわらず、府県の区域を越えてのもっと大規模な住宅と勤労との対策を立てて、勤労者に対して住宅を供給するというためにつくられておる点が一つございます。府県の中だけの住宅緩和であれば、知事さんなりそれ以下の方で、その地方でやっていただく。しかし、府県を越えて、神奈川県に住んで東京に通うとか、千葉県に住んで東京に通うとか、そういうような問題が、どうしてもお願いをしなきゃならない部面が出てくるものでございますから、それを住宅公団が一番主眼として担当をして任務をやっているというような面がございます。しかしながら、地元に生まれるニュータウンでございますから、地元に対してそればまた相当な犠牲を払っていただくわけで、そこで地元に対する優先ということもある程度認めるのが公正の原則に合致する、こう思って、約二割程度は地元優先ということでワクを従来出してまいったのでございますが、しかし、地元もまた、東京だけでない、特に神奈川県あたりは住宅難がきつうございます。そこで、これを三割に上げてやってまいろうと思って、いま交渉中でございますが、地元のほうではもっと上げられないかということも御要望があります。で、その閥はいろいろと相互で折衝しまして、一番妥当なところに落ちつけていきたい、こう思っておりますが、あまりまた極端に、ある県だけの住宅公団になってしまってもいけない点ございまして、東京都その周辺というのは、居住状態と勤労状態からいうと、もう県の域を越えたような一つの、一環をなしているものでございますから、そこでまた、そうでないと私どもの仕事の、勤労者に対する住宅を供給するということが十分できませんので、その点のところを適当なところに、現在の状態あるいはずっと進展の度合いというものをにらみ合わせてセットタウンをしていかなければいけないと考えておるわけでございます。
 それから洋光台の交通のことでございますが、これもまず洋光台団地をつくりましたら、交通のことを一番先に考えていかなければならないと思っております。あそこは鉄道のほうにお願いをしまして、大体あそこの中に鉄道を通していただくということになっておりまして、駅が二つできるというような予定で進んでおるように存ぜられます。根本的な解決というものは、それによって解決をしていく、そのほか、バスによって解決をつけるということで、交通の確保というものをはかっていかなければならないと存じます。それにしても、また藤沢なり、横浜なりから、また東京の間というものは、東京へ通う方にはそれだけ交通機関に対して負担をかけるということもありますので、これは鉄道当局、私鉄当局ともよく話をして、それが極力スムーズに輸送されるような努力をいたして実現せられるようにはかってまいりたいと思います。
○岡三郎君 よくわかりましたが、私は言うまでもなく、県という立場じゃなくて、国全体として、いまの都市の過密化という問題を考えていくと、ある程度、これからますます人口が増加する、それへ拍車をかけるわけですね、住宅公団の大規模なニュータウンができれば。そういうわけで考えてみるというと、やっぱり交通というものを考えて、新しい人口増というものを考えれば、二割を三割ということでかなり幅が広がっていくようですけれども、現実には、神奈川県下だけで二十万をこえて、 二十二万、三万、四万、五万と漸次ふくらんでいく傾向がございます。これは千葉県でもそうですけれども、そうなってくると、やはりここで都道府県の住宅を緩和するという見地でなくて、都市の過密対策として、やはり地域の者を入れるということによって、地域の者は全国的に集まってくる層がいるわけです。神奈川県の人間を入れるというだけでなくて、全国から集中してくるわけですからね。そういう角度で検討いただければ、これはわれわれとしては、やはり少なくとも五割、半分程度は地元を入れることによって、かなり交通のほうの量も防げるのじゃないか、そうでなければ、いまの国鉄で、第三次計画に基づいていろいろ計画を立てている方向にいっても、これはかなり、できたとたんに満員になってしまうというふうな、そういう見当もあるわけです。われわれとしては、ニュータウン、ベッドタウンの建設というものが住宅公団で進められているならば、これはどうしても全国から都市に人口が集中してくるという、そういう認識に立って新しい角度でものを検討してもらわぬと困る。いま総裁が、こういった都道府県の住宅は都道府県の公社関係でやったらと言っておりますが、都道府県の公社というのは限界があるわけですよ。つまり、資金の導入をしても、結局、県が持たなければいかぬ、半分なら半分。ところが、現実に地価のほうにしても、予算が制約をされているわけですね。ですから、半分県が持つと言ったって、それが七割、八割になっていくというのが現状であります。そうして、いまの土地の購入にしても、どうしても都心に近いほうは買えないから、奥へ奥へと建っていく、そうして、それに道路をつくり、上下水道から何からやっていく場合に、たいへんな金が要る。貧弱町村では何ともならぬというところに来ているのが現状だと思うのです。住宅をつくればつくるほど、地方財政というものは圧迫されて、結局、にっちもさっちもいかないというのが現状ではないか。これは私は建設省にお尋ねしたいのですが、こういう都道府県なり自治体で建てる公社関係なり、あるいはそういうふうな住宅ですね、これに対する単価というのですか、これは学校の建築の単価も安過ぎるのですが、一体これはどのくらいになっているのですか、土地と建物の単価は。これは住宅局長にでも……。
○説明員(尚明君) 地方公共団体、たとえば府県等が建てます住宅で国の援助を受けて建てますものは、一つは公営住宅。公営住宅は御承知のように、標準建設費の、第一種については二分の一、第二種については三分の二を国から補助する、あとを地方が負担し、一部を起債を得て建てるということでございます。それからいま一つは、公社等を地方公共団体の出資で設立しまして、それに住宅金融公庫の融資がつきまして、地方公共団体から出しました頭金と合わせて住宅を建設して供給するという、融資と補助と二つございます。いま手元に補助のほうしか計数がございませんので、これを申し上げます。
 第一種公営住宅の、これは単価を申し上げます。たとえば横浜市に建てます四階建ての鉄筋コンクリートのアパートの場合、これは実は非常にこまかく地区別に分かれておりますので、いま横浜に限定さしていただきたいと思います。それで全部で一戸当たりの標準建設費を百十三万円と見ております。その面積は四二・五平米になっております。
○岡三郎君 坪で言ってくれないかね。
○説明員(尚明君) 約十三坪でございます。
○岡三郎君 坪当たり幾らになっているか、土地と建物、そのうちの工事費が。
○説明員(尚明君) 九十三万二千円でございます。九十三万二千円を十三で割るわけでございます。ちょっとお待ちくださいませ。――大体で申し上げますれば約七万でございます。詳細に申し上げますれば……
○岡三郎君 鉄筋コンクリートで七万。
○説明員(尚明君) はい。
○岡三郎君 木造では。
○説明員(尚明君) 木造で約四万でございます。
○岡三郎君 大体木造四万で何を建てるというのだ、今の時代に。コンクリートでも七万の単価でやったら建てられないですよ。それで結局、全部自治体がそういう角度で、二分の一ということですから、いま言ったように、そうすると、四万で建てると二万円補助されるから木造の家を建てろということになったら、これは建てられないと私は思うのです。たとえばコンクリート七万でですよ、七万で建てていく場合に、それが全部しわが自治体にかぶって、自治体は建てられないのですよ。いままではある程度無理してもやってきているが、最近における法人転業税その他の伸びがとまってきているのだから、もう財政的にどこの県でも赤字に転落する寸前になってきている。ある県府ではもう赤字になっている。そういう点で、先ほど住宅公団の総裁が、そういうものは地方が建てると言ったが、地方は建てられないのです。それで人口がどんどんどんどん流れてくる。それは都道府県の責任ではなくて、国の責任です。経済政策の貧困から都市にどんどん人口が流れてくる。これは自然増ではなくて社会増です。それを神奈川県の人のために住宅を建てるというような錯覚を起こすから、これでは都市の過密化に対する対策としては、私は実際困ると思うのです。それは、いま建設省で言うと、それは違うのかな、七万とか四万というのは。
○説明員(尚明君) 私、間違えまして、横浜では木造は建てておりません。木造は全国でいま一割しか建てておりません。これはごく辺地で建てておりますので、横浜で四万円で建つというわけではございません。
 さて、全体といたしまして単価が不足しているということは事実でございまして、われわれの調査でも、工事費にして約一五%ぐらいの持ち出しが出ているのは私ども認めます。鋭意私どもはこれを毎年是正し合おうと思いまして努力をしている次第でございまして、特に最近はこの問題は知事会でも大きく取り上げられておりまして、来年は一そう単価の是正に力を注ぎたいと、こういうふうに考えております。
○岡三郎君 何か答弁がはっきりしないのだが、いろいろと地域によって違うから、それはわかるとしても、われわれが承知しているところでは、半額国が補助してくれて半額都道府県で持つと言っても、いま一割五分と言いましたが、一割五分程度ではないですよ。二割も三割もそれ以上――半額と言っても、それ以上に負担しなければ実際は建てられない。特に最近においては、土地の値上がりというものが非常に影響をして、ますますへんぴなところしかやれない。こういうことで、ますます平面的に都市が横へ広がっていくような形を国がつくっている。こういうふうな施策上のまずさからそういうことになっているわけですが、そこで住宅公団の総裁に言うのだが、そういう実情で自治体が赤字に転落して、地方自体として住宅に対する対処のしかたがだんだん狭まってきている。それを、いま言ったように、社会増によって全国的に都市に人口が集中してきている、そういうふうな中から、都市の過密化に伴って、いろいろな弊害が起こってきて、交通事情というものが阻害を受けた。そういうふうな中ですから、できるだけ大都市における住宅の対策といいますか、そういう問題は一応解消できるということになれば、かなり問題が変わってくると思うのです。そういう点で、住宅公団のほうとして三割程度地元ということではなくて、もう少し実態に即応するような形で検討してもらわないと私は困ると思う。私は運輸委員をここ三年半ばかりやってきているが、国鉄自体だって、住宅の建て方によって手も足も出ないで追い込まれている、こういう実態ですね。
 そこで、洋光台団地はどのくらいの人口を入れるのですが、総裁。簡単に明確に答えてください。
○参考人(林敬三君) 一応いまの計画は、第一期が二万、第二期が三万、合計五万ぐらいの人口になると存じます。
○岡三郎君 そうすると、それだけが狭いところへあふれてしまうというと、あそこの根岸線といいますか、あの鉄道が建設されるのは四十五年ぐらいですね。しかし、実際言って、あれが東海道の方面へ集中していくという形に結局はなるわけでね。大船に出るか、桜木町のほうから横浜に出ていくか、いずれにしても、その二つしかないわけですね。そうするというと、現在でも非常に困っているわけですから、そういう点で、地元優先ということで、地元ではなくてこれは国全体の人口増の一つの形態として、やはり交通対策という面から言っても、地元の人間を入れて極力これを消化していくという面をとらぬというと、毎年二十万以上の人口増ですからね、三年たてば六十万、七十万というのが自動的にふえていくわけです。横浜市だけでもその半分以上ふえていくということになれば、これはやはり抜本的に国全体の人口の偏在ということから考えてみて、私は一都道府県の問題ではないと言い切れると思う。この点については、もう少し視野を変えてもらいたいと思うのですが、総裁どうですか。
○参考人(林敬三君) いまおっしゃいましたように、一つの大きな団地をつくりましたとき、いろいろそれが地元の公共施設にはね返ってまいりまして、大きな負担になることはそのとおりでございます。洋光台につきましても、その他類似のところにつきましても、国鉄、私鉄、バス等とはよく連携をはかりまして、これが実現化するころに交通の著しい支障のないようにということは、交通当局ともあらかじめ密接な連絡をとって、遺憾ないように努力をしてまいりたいと存じます。
 それから都市過密対策というものを抜本的に考えなければならないということも、おっしゃるとおりだと存じます。そして、もはやあまり遠隔のところへ、交通機関の事情も考えずに、遠くへ遠くへ安い土地を求めて、そこに団地をつくるという限界に来ておると存ぜられます。そこで、一般に言われておりますように、むしろ市街地の中の空閑地を利用する、あるいは木造を鉄筋高層化する、こういうふうなほうにもっと重点を国として注ぐように持っていきまして、そうして、ただ広がって、ただ交通その他公共施設にいろいろな負担がかかるということを緩和する方向で努力をしていかないと、根本の解決はできないと私も存じておりまして、私の担当いたします分野からも、それについての最善の力をいたしてまいりたいと存じております。
 それから、あと、地元にどのくらいかというお話でございますが、これはそれぞれの、公団が、府県の区域を越えて考えた一つの考え方もございます。それからまた、府県で言われ、あるいは市町村で言われることも、その立場からいえば、ごもっともだと思います。それで、いま二割のワクを三割にするという提案でお話しをしております。しかし、そのほかに実は地元のといいますか、神奈川県なり、その府県の町村にあります公営住宅というのがございます。この公営住宅に入っている人が年々その収入がふえてまいるわけでございます、年がたちますると。そうすると、公営住宅に入る資格がなくなってくる。しかし、どこへ行けと言っても、住宅の問題は深刻で、すぐ行くわけにいかない。そういう人に対するいわゆる優先のワクというものは、これは提供する約束になっておるわけであります。これまた、二割くらいの範囲の中においてはそれを認めるということになっておるわけでございます。それから、まあこれは理由にもなりませんかもしれませんが、結果としては、地元の人も、東京に住んでいる人も、平等に抽せんに応ずることができるわけであります。また、それがおおむねそれに案分して当せんするわけでございまして、これらを合わせれば、いま原則三割の提案でも、やはり地元の方の入居というものは実質五割になる、あるいは五割以上になるということが、これは団地団地で最後に具体的に結論出してみなければわかりませんが、そのくらいの数になるから、まあここらでひとつ地元の方も納得してくださらぬがという、いまお話をしておるわけでございます。結論から言ったら、大体地元五割くらいになるだろう、ただ団地によってこれが違うようでございます。
 それから地方自治団体の負担でございますが、これはほんとうに、ことに小さな、農村を合わせて人口三万にして市にしたというようなところに、団地が人口一万とか二万とか、こうやってまいりますと、非常にその点は弱るわけであります。市長さんや議員さんもおいでになって、長い目で見れば、自分たちのところの繁栄になると思う、しかし、ここ数年のところは、とても負担がたいへんで、公団もわれわれの味方になって政府にも要望し、大いに財政が成り立つように考えてくれというお話で、ともどもこの点においては力を合わせてやっておるわけであります。まあ、いまのところ、上水道はたいして問題ございません。それから下水道及び区域内の道路というのは公団で全部負担をすることになっております。問題は区域の外に出ましたところで、本道に接続するところまでの道路の問題が微妙でございまして、これは大体二分の一、二分の一というようなことになって、まあ納得をしていただいた。
 それから一番大きいのは、中学校、小学校を建てるとき、これは法規のたてまえから、地元が建てることになっております。しかし、土地はこちらで事実提供をして、長い年賦で返していただく、こういうことにしておって、すぐに自治体に影響がないように考えております。
 それから建物のほうは国庫の補助、それから、その他の地方自治体負担の分は起債ということ。ただ、この起債の率が、非常に短い償還年限で、それで、これでは自治体が弱ってしまいますので、この起債その他借り入れ金といいます、借り入れ金の償還年限、この借り入れ金のほうについて、いろいろと公団がまあかわってそれをつくりまして、そうして、できるだけその年限を延ばして、そうして、その自治体が支払いが最後に可能になるような形をいま講じて、それぞれ調整をはかっておるような次第でございまして、まだまだこれで自治体側としても不十分じゃないか、私どもとしてももう少しもう少しと思う点がございますが、そういうことで努力を続けている次第でございます。
○岡三郎君 もう時間がないので、やりませんが、先ほど言った地方の建築の単価ですね、この点については、これはもう政府機関における単価というものが、現実にもう全然即応していない。これは学校建築の補助についてもそうです。そういう点で直接的に被害を受けておるのは地方自治体ですから、単価のほうは大幅に実態に即するようにやってもらわないと、絵にかいたもちになるということを強く指摘したいと思う。そこで、一番根本問題は、やはりどうしても社会開発とかいろいろなことを言っても、最終的には、土地の騰貴の問題について土地対策が一番日本の政治でおくれておると言われておるわけだな。いま建設省でいろいろなことを言っているけれども、なかなかうまく進行していないようです。土地に対するいまの基本的な考え方はいろいろと打ち出されておるわけですが、これは政務次官――大臣がいないので政務次官に最終的にひとつお答え願いたいんだが、現状において土地対策というものについていろいろと言われておるけれども、きめ手があるのかないのか、根本的に言うて、いままでもう二千倍、三千倍にまで来てしまって、おそきに失してしまっておると言っても、いまからでも抜本的な対策を立ててもらわなければ、社会開発と言ってもこれは出てくる問題ではない。それで、これに対する建設省として具体的にいろいろ、大蔵省でもいろいろと意見を言っている、その他各方面で、まあ次官会議等で練っておられる。どういうふうに進行する予定なんですかね、これで終わりますが。
○説明員(谷垣專一君) さっきの建設単価の問題、私も同感です。毎年予算を編成いたしますときに、まあ小学校のところまで私たちあまり関係ないですが、住宅の問題等につきましては、御趣旨のように、私どもも痛感いたしておりまして、財政当局と実は折衝を続けるわけですが、なかなか思うようにいかない、御指摘のとおりだと思いますが、これは今後ともに努力を続けていくつもりでおります。
 それから地価問題ですが、これは確かに御指摘のとおりに、非常にむずかしい問題で、いままで放置されておったとは言えぬまでも、実にむずかしい問題であることはよく御承知のとおりであります。ただこのままで地価問題を置いておく段階では決してないということでございまして、建設省のほうといたしましては、事が各省に関係いたしますし、また、ものの考え方といたしましては、相当に基本的な問題も含んでおりますので、関係の閣僚等の会合を持っていただくことにして、いま数回の会議を開いてもらっておるわけであります。それと、その下の各省の事務を担当いたしておりまするスタッフの中で、またいまのような問題を出し合いまして議論いたしております。で、いろいろ案が出ておりまして、いまの土地収用法のもっと迅速な具体的な適用ができないかという問題、あるいは、いわゆるごね得と世の中で言われておりますが、計画が決定いたしました当時と、それから現実に裁定が下ります場合との間にかなり価格の上昇がございます。で、こういうような問題をもっと合理的に解決する方法がないかというような問題、さらには、税制上の問題からこれをチェックする方法はないかという試案も実は出して議論をしていただいておるわけでございます。まあ基本的には需要供給の関係がやはり動きますので、何としても供給を多くする方法を、片一方、地価抑制策と同時に具体的にとっていく必要があるんじゃないかという点も問題があると思います。で、こういう諸問題をそれぞれ提起いたしまして、そして目下何とか成案を得たいという努力をいたしておりますが、通常国会には、それらの問題につきましての成案を国会にもお願いをいたしたい。来年度手簿におきましても、そういうものを含めての予算要求をいたすことにして財政当局に話をしておる、こういう段階でございます。なかなか具体案等につきまして、いまここでこういうことに決定したという段階ではございませんけれども、そういう努力をいたしておりますので御了承願って、通常国会等におきまして御審議を賜わりたいと、こういうつもりで、進めておる次第であります。
○岡三郎君 時間がないので、いまの点について私自体も意見があるが、それは差し控えて、具体的に先ほど住宅公団総裁が言ったように、都市の再開発といいますか、いわゆる交通とのかね合わせ等もあって、やはり都市の再開発という面と、それに伴う土地収用法の問題とか、いろいろなかね合いかあると思うのですが、現状において宅地を広く開発してそれを提供するというふうなことを抜本的に需要供給の関係でやっていくということをどういうふうにとるか。いまのところは、住宅公団と並んで、これは別個に宅地造成公団等とか、もう政府自体が抜本的にひとつやる。そして、これは土地というものについて、現在の憲法の私有財産といういろいろな考え方の中から、やはりあくまでも土地は公共物であるというふうな角度で対処するというしかたが、もうここまでせっぱ詰まってくれば打ち出さざるを得ないんじゃないかというようなことも言われておるわけですか、われわれ自体としては、やはりいろいろと公債論議や、いろいろな問題があるにしても、少なくとも、いまの物価の問題なり都市の過密化なりの問題、社会開発を推進しようとすれば、土地対策に対する手ぬるさというものに、そういうことが時々刻々全体を悪化させている。そういうふうなことを痛切に考えているわけです。
 公共料金の問題はずいぶん問題が言われているけれども、実際、土地に対して二千倍、三千倍まで放置してきているこの政治的な、何というか手ぬるさ、こういうことがもう全部を行き詰まらせてきているというふうにも考えるわけです。そういう点で、でき得るならば、われわれとしては、国全体が抜本的に宅地なり宅地の造成なり、そういう問題について業者を規制するということよりも、国費を投じてその都市計画に沿ってやはり積極的に乗り出すという、そういうふうな一方の施策があって、それに伴うところの法的な規制というものがないと、いまほとんど銀行から、鉄の全社、繊維会社から、もうあらゆる――私鉄もむろん全部が不動産屋になっている。あらゆる業種が自分で不動産業をやっているのが現状ですね。これが現実に物語っていると思う。そういう点がやはり自由民主党として土地対策ができないのではないか。自由放任経済ではないけれども、資本主義下において、一体公共的な要素というものをどうかみ合わせていくか。労働問題というと、よく公共性が優先するとか、へったくれと言うけれども、こういう直接国民に影響してくる問題について、そこのところが手ぬるかったのじゃないか。ごね得が起こってくるのは、政府が当然これはしりをぬぐわなければならぬ。新幹線を通すにしても、道路をつくるにしても、何にしても、住宅公団が土地を買って建てるにしても、みんな土地の値上がりを促進しているというふうにとられてしまって、そういうような形の中で土地対策が至難なことであるにしても、やれないものではないわけですね。そういう点で、ひとつ建設省のほうに、当面大きな問題として地価抑制という問題について全力をふるってやってもらいたいということは言うまでもないことだが、ここで一応言って、あとは通常国会でどういうふうな名案が出てくるか、その場で検討することにいたしまして、ひとつ積極的に建設省自体の抱負というか、いわゆる具体的な方針というものについて――いまのところは、あっちこっちからたたかれて、しりつぼみの形で引っ込んでしまうというような印象を持っている。そういうことがないように、ひとつ積極的に責任当局としてやってもらいたいということをここで要望して、これで終わります。
○説明員(谷垣專一君) いま岡さんの御指摘のとおりに、いまの態勢でも、土地の問題について土地の公共性というものはやはりうたっておりますし、私権のほしいままな自由というものと公共性の問題とは、土地問題としてどうしてもこれからそれを考えた方向に行かなければならぬというふうに私たちも考えております。そういう地価全体の対策のほかに、御指摘が一部ございましたように、やはり大量の供給という問題でやる必要がある。それに対して公団なり、あるいは国の力、地方公共団体の力を使うほかに、いわゆる既存の業者にとどまりませんが、民間の力をやはりこれをよく指導しながら利用していく必要はあると私も考えております。規制をすると同時に、これに対する指導を加えて、そうしてやっていく、つまり法的な、あるいは財政的な、税制的な地価の抑制施策と同時に、具体的な需給関係の緩和という問題をやっていく、両方あわせて持っていく必要があるのではないかという考え方で、建設省のほうとしては案を考えておるわけであります。たいへん激励いただきまして非常に力強く、私たちもうんと努力をいたすつもりでございます。
○柴谷要君 時間がありませんので、質疑をするのをやめまして、首都高速道路公団の理事長さんに資料の要求だけひとつしておきます。
 それは来月二日に行なわれます首都高速道路公団小委員会において間に合わせていただきたいということで、三点ばかり要求しておきますので、これをひとつ御提出願いたいと思います。
 まず第一に、首都高速道路公団発足当初の建設予定は、額にして千二百億、キロ程にして七十キロ、完成は四十三年、料金はキロ七十円、二十年償還ということが、公団発足当時の目標であった。それが今日どういうふうに変更になっておるか、この基本的なものがどう変わっておるか、これについてわかりやすく説明をしたものをひとついただきたいのです。
 それから第二は、当然発足当時から見まするというと、建設費の上昇がありますし、この建設費の上昇その他を考えますと、どうしても料金の値上げということも一面考えなければならぬ。しかし、その料金の値上げは、今日まで行なっておりませんが、将来値上げを行ない得るのかどうか、その点についてもひとつ明らかにしてもらいたい。
 それから次は、一日大体平均今日の収入は、千万円ということになっておりますね、大体ぼくの調べでは。一千万くらいの収入があるはずです。だけれども、この収入が将来どういうふうに増加の傾向をたどるのか、この点についてひとつわかるようにしてもらいたいということと、それから最後の問題は、八月の上旬の「産経」あるいは「日刊工業新聞」で伝えておると思うのですが、阪神高速道路公団に首都高速道路公団から百億ばかり融資したというようなことがちょっと出ております。これは事実であるかどうか。昭和三十九年度の予算から昭和四十年度に繰り越しになった金額は、非常に膨大なように私は聞いておるのです。一体その繰り越し額はどのくらいなのか。
 それから阪神高速道路公団に百億の融資をしたのは、一体どういう性格のもので、一体それはどういう扱いをして貸し付けてあるものか、これを私は知りたいと、こう思うのですがね。それは二日の小委員会にひとつ明確にしてもらうように資料をお願いをして、私はこれで本日終わっておきたいと思うのです。
○参考人(林修三君) ただいま御要求の資料の点は、承知いたしました。二日までに資料をつくるように手配をいたします。
 ただ、最後の阪神公団の融資云々の問題でございますが、これは別に資料を差し上げるまでもなく、私のほうから阪神公団に融資した事実はございません。それは新聞等に出ておりましたのは、要するに、首都道路公団の事業計画上若干余裕があるので、そういうワク内で阪神高速道路公団のほうの事業費を若干ふやすというような計画があるというような、何と申しますか、そういう内部的な、まだ固まっておらない話が出たものだと承知しております。これは当然それぞれの公団の予算等の補正とか、あるいは事業の繰り越し、そういうことで解決される問題だと思っております。
 それから三十九年度から四十年度に対する事業費の繰り越しは百十三億でございます。
○相澤重明君 私も少し、二、三資料を提供してもらいたいのです。
 最初に、きのう御質問した、藤原委員長と一緒に京浜第三道路の現地を見ました結果は、きのう申し上げた中で、若干地方自治体、いわゆる川崎市も協力してもらわなければならぬような点がございました。この点は道路公団にもひとつ地方自治体とよく相談をしてもらいたいと思うのです。道路公団がこのインターチェンジをつくった、その側溝がやはり十分でない、そのために、みぞがもう臭気ふんぷんたるというような水がたまっておる。それは公団側に言わせれば、地方自治体のほうのいわゆる河川の改修が十分でないから水がはけ切れない、のみ込めない、こういうことなんです。しかし、これは川崎市であろうと、公団であろうと、住んでおる者には罪はないわけです。ですから、これはひとつ現地を、私も局長と一緒に見さしていただきまして、公団で直すところは直ちに直してもらう。それから市と協議してやるものについては市と協議して、付近の住民にそういう被害のないようにひとつやってほしい。これはひとつ注文をしておきます。
 それから住宅公団のほうで、団地の集会所に対して何か使用料の値上げ等の問題をやっておるようでありますが、これは住宅団地をつくる場合に、当然その経費は含まれておるのじゃないかと思うのだが、そういう点について、なぜそういう特に値上げをしなければならぬかというような点が、十分団地に入っておる人たちが理解をされておらないようですね、そういう経緯を、きょうは説明は時間がありませんからよろしゅうございますから、ひとつ資料として御提出をいただきたい。
 それからいま一つ、住宅公団に資料提供をしていただきたいのは、いま津の財務部から払い下げを受けた旧軍のいわゆる国有地、海軍燃料廠倉庫としてあった山林約二千坪の半分が日本住宅公団が買収したようであります。三十九年から一部工事に着工をしておるというが、その坪数は幾らなのが、何坪なのか。それから買い上げた価格は幾らなのか。それからまた、現地の住民は、自分たちが子孫のためにもそこにある程度の住宅地を残してくれと、こういうようなことを公団にもお話しになったようでありますが、全然公団は受け付けておらぬというような話が出ておる。あるいは団地造成のために付近の住民の田畑は四割もいわゆる減歩されておるというようなことが私の手元に来ておりますので、これは国有財産小委員会のほうに資料を提出を願いたい。
 それからいま一つの問題は、横浜市の、御承知のように、米軍の通信基地がありますが、この米海軍の通信基地の付近の土地所有者あるいは住宅を建てようとした者が、電波障害という米軍側の言い分によって家を建てることができない。したがって、当委員会で私も三十七年以来、この問題をいろいろ政府に善処方を望んで、日米合同委員会でいわゆるゾーンをきめられて、それぞれの補償がきめられたわけでありますが、現地には土地所有者あるいは家を建てようと思って買った人たち、こういう人たちの中で、なるほどこの通信基地に最も近いところはむずかしいかもしれぬけれども、ばく大な用地を確保してあるわけですから、その離れたところくらいは何とかやはり住宅が建てられないものかと、こういうことで横浜市は近く政府関係機関に、あるいはまた米軍側に申し入れると、こういうことになっておるわけでありますから、ひとつ建設省として、こういう問題について、関係者とやはり相談をされて、できれば米軍にも正しく理解をしてもらう、こういうことが私は必要ではないかと、こう思うので、そういう点について、後刻御相談された結果をひとつ文書で御報告をいただきたい。
 それからいま一つは、これは運輸省が監督官庁としては積極的な面でありますけれども、建設省でもやはり、あるいは自治省も御相談になる、いわゆる国鉄、私鉄の踏切の立体交差化の問題、これについて四十年度はどういうふうに進めようとするのか、立体交差化のいわゆる国道、あるいは国鉄、私鉄の相談があろうと思いますから、そういう点についてひとつ資料を提供してほしい。その中で、特に先日私も現地を見てびっくりしたのでありますが、東京都世田谷の玉川奥沢町の、東急目蒲線奥沢−大岡山駅間の大岡山三号踏切、これは警報機つき、開閉機つきでありますが、ここで自動車事故が起きて三人が即死したわけであります。現地に行ってみまして、非常にこれはお気の瀞に思ったわけであります。こういうところの立体化というものは一体できないものかどうか、あるいは川崎から府中線といわれるところの向ケ丘を通っておる東急の踏切もございます。そういうような主要な道路については、これは県道であろうと、国道であろうと、やはり立体化するというのが、本来踏切立体化法の目的なんでありますから、そういう点についてどうなっておるか、これはひとつ運輸省とも御相談になることだと思うのですが、主体は運輸省でありますが、ひとつ建設省の立場でお調べになって、文書で資料として提出を願いたい。
 以上であります。
○参考人(林敬三君) ただいま公団のほうに御要求のありました資料の第一の集会所の件、これは後ほど文書をもってお届けをいたします。
 一言だけ申さしていただきますと、この集会所の使用というのは、設備は公団で初めからつくるわけでございます。あとこれを光熱料とか、あるいは備品の買いかえとかいうことは利用者のほうでこれをやるということで使用料をきめてありまして、たとえば十坪以下ならば一時間十五円、三十六坪以上の場合は三十円とか、こういうふうなきめ方をしておるのでございますが、これがいままで明確な基準がありませんので、関西と関東とたいへん違っておりますし、それから備品のいたみ方のひどいところもありますので、また、いろいろな出費も以前よりはかさんでまいりましたので、これをもう少し上げられないかということを、これは居住者の方といま御相談中でございます。それだけ申しまして、あと資料をお出しいたします。
 それから津のほうのことは、実は就任早々で存じませんが、よく調べまして、文書をもって提出さしていただきます。
○委員長(藤原道子君) ただいま柴谷委員、それから相澤委員、それから先ほど岡委員からも資料の御提出の要望がありましたので、それぞれ御検討をいただきまして、至急御提出いただきたいと思います。よろしゅうございますか。
 午前中の審査はこの程度にとどめたいと存じます。午後一時三十分まで休憩いたします。
   午後零時三十四分休憩
     ―――――・―――――
   午後一時五十二分開会
○委員長(藤原道子君) それでは、ただいまから決算委員会を再開いたします。
 これより昭和三十八年度決算外三件を議題といたします。
 農林省の決算について審査を行ないます。
 この際おはかりいたします。
 当委員会に提出されております農林省の決算の概要について、口頭報告を省略し、これを会議録の末尾に掲載することに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(藤原道子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 なお、会計検査院の検査報告についても、説明を省略し、後日文書をもって提出願うことといたし、これらの報告につきましても会議録の末尾に掲載いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(藤原道子君) それではさように決定いたします。
    ―――――――――――――
○委員長(藤原道子君) 次に、農林政務次官から発言を求められておりますので、これを許します。後藤農林政務次官。
○説明員(後藤義隆君) 私は農林政務次官の後藤でございます。
 本日は坂田農林大臣が出席いたしまして御説明を申し上ぐるべきでありますが、昨日から沖繩へ出張いたしておりますので、たいへん失礼でございますけれども、私がかわって御説明させていただきます。
 昭和三十八年度の農林省関係の決算の概要につきましては、皆様方のお手元に印刷物をお配りいたしておりますので、それによって御承知をいただきたいと存じます。何とぞよろしく御審議のほどをお願いいたします。
○委員長(藤原道子君) これより質疑に入ります。質疑のある方は、順次御発言を願います。
○大森創造君 林野庁長官にお尋ねをいたします。
 資料要求を二、三日前からしておりましたけれども、きょうの昼ごろになってたった一枚持ってまいりました、これ一枚。これはいま国有財産の払い下げの問題が小委員会のほうでだいぶ吟味されておるようでありますが、私はこれに匹敵するような内容を含んでいる問題だと思っております。林野庁の国有林野の貸し付けの問題についてお尋ねをしたいと思う。この貸し付けの件数は、一体全国でどのくらいございますか。
○説明員(田中重五君) 国有林野の貸し付けにつきましては、面積で申しますと四万七千町歩程度でございます。
○大森創造君 そこで、全部で貸し付けの件数は全国でどのくらいあるのですか。
○説明員(田中重五君) いま申し上げました四万七千町歩に当たる件数といたしまして、三十八年度末において四万六千四百八十件でございます。
○大森創造君 四万六千件のうち、面積の大きいところを一千件ばかり、ひとつ資料として、その資料の内容は、ホテルに貸しているならホテル、旅館なら旅館、こういう用途と、それから借り受け人がだれだ、借り受け人の名称、そしてできるならば、その取締役とか理事だとか、そういう役職の名前まで付して、所在地と面積、それから貸し付けを始めた時期、貸し付けの料金、こういうものを一千件、大きいところから始まって一千件――何万件なんということになったら容易ではありませんから、一千件だけ、これを資料として私のところに御提出いただきたいのですが、いかがですか。
○説明員(田中重五君) できるだけ早く提出したいと思います。
○大森創造君 二、三日前から資料要求をしたのだが、なかなかおくれているのだけれども、これは時間はどのくらいかかるものか。
○説明員(田中重五君) 国有林野の貸し付けは、営林署長の権限で行なわれております。そこで、各営林局を通じて調査をするのに、ある程度時間を要します。どの程度の日にちがかかるか、ちょっといま申し上げかねますけれども、できるだけ早く調査を了しまして、提出いたしたいと思います。
○大森創造君 そこで時間がかかるというのは、全国の営林署に命じて、そしていろいろな調査をするということなんだけれども、私の考えでは、これはどんなに広い面積でも、所管の営林署に全部一任されている性質のものですか。
○説明員(田中重五君) 権限としては営林署長でございますが、一件当り一町歩以上のもの、あるいはその他重要と認められるものにつきましては、営林局長に協議の上、営林署長が貸し付けする、こういうことになっております。
○大森創造君 大体そうすると、現地へ行って林野庁の人が調べることも少ないだろうから、原則的に実務的には、各地区の営林署長に実質的にはおまかせになっている面が多いということでしょう。
○説明員(田中重五君) これは国有林野の貸し付けについての訓令によりまして、農林大臣がその権限を委任をしているということになっております。
○大森創造君 そこで会計検査院は、この貸し付けの問題についてしばしばいままで質疑したことがあると思うのですが、林野庁の山の貸し付けという問題は、私は、見方によっては国有財産の払い下げよりいいと思っているのですよ、借り受けたほうは。現在うるさく問題になっておりますがね、家の問題なんかについて。しかし、たとえば、いい場所ですよ、旅館やホテルをつくるときに、これを格安な値段で、市価の半分くらいで、あるいは三分の一くらいで借りて、一年間何ぼということで料金を払えばいいのですからね。山がくずれたって、くずれたほうはこれは国のほうで直してくれるわけですから。そうしてお伺いしますが、これは一体借りた時期がいつである、何月何日であるということで契約書をかわすのだと思うのだが、終わりはいつまでの貸借契約ということになっているのか。一件ごとに違うと思うのですが、どういうことですか。
○説明員(田中重五君) 貸し付けの期間につきましては、それぞれの用途によって異なっておりますけれども、いまお話しの用途等に属するものについては、おおむね三年ということにいたしております。
○大森創造君 三年たったら更新するというケースが多いのだろう。
○説明員(田中重五君) 貸し付け期間を三年といたしまして、その後国有林野の管理経営上支障がないと認められる場合に、さらに継続する場合がございます。
○大森創造君 会計検査院にお伺いしますが、私は会計検査院の報告を忠実に見ておるほうの一人だと思うのだけれども、そうして再三林野庁の林野の貸し付けの問題については、安過ぎる、市価の半分くらいであるので云々というような文章も私は見たことがあるのだが、極端な問題について会計検査院が検査をして、不適当な低廉な価格でもって政治的なコネなり――そんなことを言ってはなんだけれども、これは不適当だと思われるものについて再検討を命じたことがありますか。林野庁の処置について、その後の自後の処理というものを検討したことがございますか。あったら具体的な例をお知らせください。
○説明員(小沢定司君) 林野庁のただいま御質問の貸し付け料の問題につきましては、三十六年度以降本院においても検査をいたしております。大体の概要を簡単に三十八年度分だけについて申し上げますと、全体の貸し付け件数が四万六千四百八十件、面積にいたしまして四万六千八百九町、これに対しまして、実地検査をいたしましたものが、全体で八十件、二百三十二ヘクタールというものの検査をいたしまして、その結果、検査報告に掲記いたしましたものは二十五件、百六ヘクタール、こういうことに相なっておりまするが、この検査は、先ほど申し上げましたように、三十六年、三十七年と続いて検査報告に掲記してまいりました。その結果、林野庁のほうにおかれまして、ことし私どものほうで検査をいたしました結果によりますると、概括的な意見でございまするけれども、非常に是正改善の措置が進んでいるんではないかというように、私どものほうとしては受け取っております。と申しますのは、先ほど長官からお話がございましたように、この貸し付けは営林署長の権限ではございまするけれども、本院が検査を始めました後、三十七年の七月には、国有林野評価審査官というような制度を設けられ、また三十八年の三月には、国有財産の管理及び処分に伴う財産の評価基準、これは林野庁長官通達でございまするけれども、こうした通達を出されまして、従来やっておられました評価基準をさらに具体的に詳細な指示をされております。したがいまして、私どものほうでは、いま申し上げましたように、三年にわたって不当事項を指摘してまいりまして、その不当事項として指摘してまいりました分については、林野庁のほうでもちろん契約更改の時期に契約更改の手続をとるという手続をとっておられまするし、直ちに手続のとれるものについてはもちろんとっておられますが、全般的に申しましても、何ぶんにも私どものほうの検査は、何といいましても部分的な検査でございまするので、断言をするということははばかられる点でございまするけれども、検査を通じてみましたところでは、非常に是正改善の措置が進んでおるというように私どものほうとしては見ております。
○大森創造君 そこで、この一枚の書類だけでは、しかもこれを持ってきたのはきょうですからね、私は詳細についての質問は留保いたしますよ、この次に。これは委員長御記憶いただきたい、あとに留保いたしますから。これ、ちょっとできないですよ、きょう資料持ってきたのですから。もう一週間くらい前から資料を要求しながら、きょうだと思いますが、夕べだったかな、これ持ってきたのですから。私はこの内容についてあらためて質問をすることをこれは留保いたしたいと思います。
 そこで、きょう一、二お尋ねいたしますが、それでは私の隣の栃木県の例を申し上げて、坂巻という人が経営している旅館、それから有名な金谷ホテル、東武鉄道のホテル、こういう問題について、昭和三十七年に、これでは安すぎるということを検査院が指摘している。当時の価格は幾らだったのか、金谷ホテルについて言ってみてください。もしくは林野庁のほうで御存じならば、金谷ホテルというもの、これは坪当たり幾ら、これで割り出すとわかりますよ、これは坪たり幾らの貸し賃を取っておりますか。なぜ金谷ホテルを言うかというと、これは会計検査院が昭和三十七年だと思うのだけれども、わざわざ名前をあげて、不当に安いということを言うているから私はこの例をあげた。坂巻という人の旅館、金谷ホテル、東武鉄道のホテルなどは、現在坪当たり幾ら取っているのか。それから会計検査院は、安いと御指摘だが、当時の市価は幾らで、当時の林野庁の貸し賃は幾らで、現在は幾らか、そのことをお答えいただきます。
○説明員(田中重五君) いまの御質問の点につきましては、資料を整えましてお答えをいたしたいと思いますが、この貸し付け料の是正につきましては、会計検査院の指摘に従ってそのつど是正をいたしたわけでございます。
○大森創造君 その経緯が一番大事なんだけれども、金谷ホテルについて私が割り算してみるというと、坪当たり年間六十六円ですね、この資料によるというと坪当たり六十六円。東武鉄道ホテルになるというと、計算が違っておるかどうかわからないが、そこで資料持ってきたら計算してください。五十二円、それから坂巻という人の所有している旅館については、百八十九円に相なっておる。これは前幾らで、会計検査院の指摘があった当時の値段は幾らで、それから現在はこういう五十二円、六十六円、百八十九円というふうに貸し料を上げたのかどうか、この点をお答えいただきます。
○説明員(田中重五君) 貸し付け料の引き上げについては、上げまして是正をいたしたつもりでございます。
○大森創造君 そうすると、前は安くて、安いので今度は上げた金額が五十二円、六十六円、百八十九円ということに相なっているんですか。同じ日光でありながら、どうしてこれほど金額が違うのかな。
○説明員(田中重五君) この坪当たり単価は、是正をした単価でございますが、この坪当たり単価につきましては、まず、その貸し付け予定の場所と近傍顧似地の時価を調査いたしまして、なおその他、第三者としての不動産研究所あるいは銀行その他の調査も勘案をいたしまして、そうして出てまいりました時価をもとにした、それの百分の四というのが、年間の貸し付け料となっております。そこで、その貸し付け予定地の場所によりましてそれぞれ時価が違いますから、貸し付け料も自然違ってくるということになります。
○大森創造君 この問題について、きょうは資料が乏しいから、深くは質問いたしませんけれども、この際ですから林野庁長官に申し上げますが、この貸し付けという問題は、先ほど申し上げましたように、借りるほうからすれば、国有財産を四の五の言われて払い下げを受けるよりはよっぽど得なんですよ。いま申し上げたように、がけくずれは林野庁で直してくれる、林道ができる、そして三年たったらば、何か支障がない限り、継続の契約を更新すればいいんだから、これは、借りるほうは非常な恩典ですよ。金谷ホテルにここを貸さないということになったら、天下の金谷は上がったりですからね。国有財産を払い下げてもらうより得なんですよ。私はここに注目しているんだが。会計検査院は、いま申し上げたとおり、ほんの一部ですよね、調査は。そうでしょう。もう一回念を押します。
○説明員(小沢定司君) 先ほど申し上げましたように、全体の件数四万六千件から見ますれば、私どものほうで見ましたものは、非常に少ない件数ということに相なっておりまするが、私どものほうの検査といたしましては、実地検査のほかに書面検査というものもございまして、ほぼ全貌をつかんでおりまして、そのうち疑問の持たれるようなものにつきまして詳細に実地に検査に参りまして、近傍類似地の単価とかいろいろなものを調査いたしまして、その結果の結論を出して、十分な結論に達しましたものについて検査報告に掲記しているということでございます。そして、林野庁のほうでも、本院の指摘に従いまして、貸し付け料の改定を行なっておられるわけでございます。したがいまして、いま申し上げました全体の数と、それから私どものほうで実地検査をした数の比較というわけでなしに、まんべんなく私どものほうで目が届いているとは言いかねまするけれども、全体的なものとしては私どものほうとしても把握している、こういうぐあいに考えております。
○大森創造君 そこで私は林野庁長官に申し上げますが、私のいただいた資料の中でも、これはどうかなというものが出てまいりますよ。それで、これは縁故払い下げでなくて、縁故貸し付けが多いような気がするのだ、政治家の名前もだいぶ出てきますわな。そこで長官は、昔のいきさつはわからないだろうと思うが、この際だから、ここでこれ以上問答いたしませんが、ひとつどうですか。この際この貸し付けの問題について再検討するという必要をお認めかどうか。ここでしさいな問題については質問をいたしませんが、この際だから、これはやはり国有財産と同じような角度から――必ずあるのだから、これはないとは言わせぬ。ただ私はあえて言わないのです、資料が整いませんから。この際は再検討をすると……。国有財産の払い下げの問題については、小委員会をつくったら、投書がたくさん来ているそうだから、実際はそれより以上だと私は想像するのです。想像できないほどばかじゃありませんよ。この貸し付けの問題について、これはもっと私はひどいと思うのですよ、実際は。たとえば金谷ホテルにしても、何とかホテルにしても、何年にできたのか、昭和の初期かなんか知らぬけれども、その当時どういういきさつでこれは借りられるようになったのか、それから借り賃は幾らかなんということを洗っていきましたら、必ずこれはぼろが出るにきまっているのですからね。だから再検討をするおつもりがあるかどうか、これだけお伺いをしておきます。
○説明員(田中重五君) 国有林野の貸し付けにつきましては、この基準といたしまして、公用、公共用あるいは公益事業の用に供するとか、あるいは地元の産業の助長であるとか、その他国有林野の自然公園法に基づく公園事業の用に供するとか、いろいろそういう公共的な、一般にいって地元あるいは国民全体の福祉に資するような、そういう用途に供される場合に、あるいはまた農業用地、地元産業の用に供されるような場合に貸し付けをするという考え方で進めてまいったわけでございますけれども、いまお説のとおりに、さらにその貸し付けの実態によく顧みまして、再検討を加えてまいるということには異議ございません。
○大森創造君 その言明を得ましたから、前段あなたが言われましたようなことは、これは公式論で、そうあるべきなんですよ。これは国有財産の問題でも何でもそうなんです。正当な管理をする、それから林野庁の貸し付けの問題についても、いまあなたが御答弁になりましたような、そういうことばどおりに行なわれるのが当然なんです。これはそのとおりだと思うのです。そうでないのがちらほらするから、私はこの際に再検討を要する、こういうことをはっきり申し上げる。これは、特に資料を一千件……、一町歩以上にするかな、どっちがやりやすいですか。同時にこれは、個々の問題についてチェックして、そうして再検討をしていただきたいと思う。あなたのほうでお調べがつかない場合には、私は次回に機会を設けてもらって、不当財産と同じようにずらずらと出してごらんに入れますから、あなたの前の前の、その前の長官あたりからのいきさつをずっと私は調べてあります。だからこれは責任をもって、個々のケースについて、不当であろうかどうであろうかということを御検討いただきたい。このことをお約束いただきまして、この問題につきましては打ち切ります。
○説明員(田中重五君) いまの提出資料でございますけれども、非常に零細なのもございますので、いまお話しの、たとえば一町歩以上というような線の引き方でございますと、調査はそれだけ早くできるというふうに考えております。いかがでございますか。
○大森創造君 それでよろしゅうございます。
 それでは、その次に移りまして、別な問題をお伺いいたします。
 アメリカシロヒトリ、この問題を、私は前から非常な関心を持っておりましたが、大体、私もこの害虫についての問題は新聞やテレビなどで報道されておりますからアウトラインは知っております。そこでお伺いしたいのは、被害の現況を大ざっぱに言ってください。詳細にわたる必要はございません。それから地区。
○説明員(和田正明君) 被害の概況を申し上げますと、現在判明をいたしております関係都道府県は十五県でございまして、宮城県、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、山梨県、長野県、新潟県、富山県、大阪府及び兵庫県の合計十五県でございますが、これらの県は県全体に発生をしておるということ外はなく、あとで申し上げますが、二、三の県を除きましては、一部の市町村、特に街路樹を中心に発生をいたしております。特に被害が問題になっておりますのは、東京都と神奈川県及び埼玉県でございまして、東京都について、たとえば概数を申し上げますと、東京都の調査では、街路樹あるいは公園にあります立ち木が五十二万本あるそうでございますが、そのうち十三万本が被害を受けております。それから畦畔に植えてあります桑などの立ち木が約三万五千本ありますうち九千本が被害を受けております。それから神奈川県及び埼玉県につきましても、同様街路樹が主でございますが、これらの二県については、一部が桑園に被害を及ぼしておるという状況でございます。
○大森創造君 それで、これが最初に入ってきたのはいつで、そして一時下火になった時期がありますな、それはいつか、その原因はどういうことなんですか。
○説明員(和田正明君) これは、元来名前のごとくアメリカに非常に広く蔓延をしております害虫でございまして、終戦後、アメリカ軍の貨物とともに日本に入ってきたというふうに想像されております。実際に被害が起きましたのは、昭和二十四年に東京及び神奈川における街路樹を中心に発生をいたしました。以後、昭和三十八年までの間、農林省としては、これに対する農薬及び防除のための人夫賃等を各府県に助成をして防除対策を講じてまいりましたわけでございますが、この害虫の生態、防除方法等も一応見きわめがつきましたのと、完全に終息させる方法というのがないものでございますから、大体、下火になったのを見まして、昭和三十八年に補助を打ち切りまして、その以後は、一般のほかの病害虫と同様に、それぞれ地方庁において必要に応じて対策をするということにいたしたわけでございます。本年は、この病気は大体年に二回ふ化をいたしまして、第一回目が五月から六月ごろ、第二回目が八月から九月でございますが、先ほど、被害の概況で申し上げましたのが、非常な発生を見ましたのは、主として第三回目の発生時期に非常に急激にふえたわけでございます。気象条件その他が特にこの害虫の繁殖に適しておるというような事情もあったかと思いますが、そういう事情でございます。
○大森創造君 それで、アメリカシロヒトリ、わかりましたけれども、これの具体的対策というものは、法定害虫ということにしておいたのでしょう、最初は。そういうことはないですか。法定害虫ということに指定をしておいたから補助だとか、薬剤の補助だとか、いろいろ出たのでしょう。
○説明員(和田正明君) 法定害虫という御質問の御趣旨がよくわかりませんのですか、現在植物防疫法というので、国内に発生をしていない病害虫が外国から入ってきた場合とか、あるいはごく一部の地域にだけしかない病害虫というのが全国的に蔓延するおそれがある場合には、緊急防除という措置をとることの規定がございますが、このアメリカシロヒトリが入ってまいりましたころには、まだこの植物防疫法が制定をされます以前でございましたので、別にこの法律の制度に乗ることなしに、初めて入ってきました病害虫を防除するという意味で、先ほど申し上げましたように、補助を組んで処理をしてまいったわけでございます。特別法定という措置をしておったわけではないわけでございます。ただ、先ほど申しましたように、大体発生がそれほど猛烈でなくなりましたことと、生態なり防除方法等が確立をいたしましたので、補助を打ち切った、こういう実情でございます。
 で、今後の対策ということでお尋ねございましたが、先ほどもちょっと触れましたように、街路樹とか、個人のうちの庭園の庭木でございますとか、それから学校の校庭にありまする木でございますとか、それから各工場の敷地内にありまする木とか、あるいは休閑地で全然だれも管理をしておりません木でございますとか、そういうところが非常に発生源になりやすい場所でございます。先ほども申し上げましたように、被害の状況も一部の地帯で桑園に発生をしておりますけれども、大部分がそういう街路樹等のことでございますので、農林省だけでこの問題を処理するということにいたしましても、ちょっと手が回りかねますということではなかろうかというふうに考えまして、先般来、街路樹、公園等につきまして、建設省あるいは厚生省、文部省とか、そういう各方面と連絡をとってお打ち合わせをいたしておりますが、さらに、ちょうどいまサナギになりまして、来年の春先かえって毛虫になりますと、被害がまた出てくるわけでございます。その段階で防除を徹底いたしますために、近く農林省が主宰をいたしまして関係各省にお寄りをいただいて、来年の春先の被害を及ぼします段階での防除の対策を具体的に立てますとともに、国民の皆さま方が非常に御協力をいただいて、それぞれの庭木等で御自分で処置をしていただくという御協力をいただかないと徹底を期しがたいという面もございまして、そういうPR等も十分やりまして、来年以降の発生に備えたいということで、具体的にはいま関係各省とお打ち合わせをして進めておる段階でございます。
○大森創造君 これはいまさら私から申し上げるまでもなく、思ったよりひどいのですね、この被害は。このまま放置しますというと、たいへんなことになると思うのですよ。そうでなくても木が少ない東京ですから。この解説によりますと、農林省のパンフレットを見ますと、葉は枯れても木は枯れないということが書いてございますけれども、葉が全部なくなっちゃって木は倒れますから、これはぼくはえらい問題になると思いますので、これは単なる対策じゃなしに、ほんとうに撲滅を期するということはできないかもしれないが、一般家庭に周知徹底はもちろんでございますが、各自治体と連絡をし、それから公園は厚生省でございますとか、道路は建設省でございますから、その他の農林省の関係もあるということでございますから、これは私は非常に重大な問題であると思うので、どこかの省が音頭をとって――農林省だろうと思いますけれども、これはがっちりひとつ対策をいまのうちに立てていただきたいと思うので、そういう御答弁でございましたから、この問題について、その点を念を押して打ち切ります。
 その次に、ひょう害の問題についてお尋ねいたします。
 ひょう害が青森はじめずっとございましたが、これに対して、時間がありませんから端的にお伺いいたしますが、現在、天災融資法の発動ということを各県とも要望しておられます。そこで、その点についての自治体からの要望がございますが、私も現地を歩いてみるというと、非常に被害がひどい、思ったよりひどいです。これは現実の生活資金まで事欠く状態でございますので、これは県も市町村もあらゆる方法をとっておりますが、やっぱり国としてとるべき対策は十分に親切にとっていただきたいと思うのですが、天災融資法を発動することができるかどうか、その見通しと、その他の対策についてお伺いいたします。
○説明員(森本修君) 北関東及び東北地方のひょう害のことについてお尋ねでございますが、まだ実は農林省のほうとしましては、完全に被害の調査が出ておりません。ただ関係の県等から被害の状況が報告されておりますが、それによりますと、水、陸稲あるいは野菜、リンゴなどにかなりの被害が発生しておるということが伝えられております。農林省としましては、現在その被害の調査を取り急いでおるわけでございますが、実は、ひょう害がありましてから、台風二十三号あるいは三十四号といったような災害が同一地帯に発心いたしておりますために、あるいはひょう害だけ取りはずしまして、それだけ独立に被害の調査々するということは、あるいはむずかしいかと思いますが、台風などと一緒にしまして、現在ひょう害の調査を急いでおるわけでございます。天災融資法の発動につきましては、その統計調査部に上りまして被害の実態が判明次第、できるだけ早く対処いたしたいというふうに思います。
○大森創造君 そうするというと、青森県、福島県、茨城県、群馬県、埼玉県など各県の集計が、私の手元では三十五億何がしという被害が出ているのだけれども、農林省のほうでは、統計調査部の調査の集計を待ってから、それから結論を出す、天災融資法の発動をするかどうかということをおきめになるということでございますか。
○説明員(森本修君) そういうことでございます。
○大森創造君 その時期はいつごろになりますか。
○説明員(森本修君) 大体、現在の見込みでは、統計調査部によりまして被害の調査がわかりますのは、来月の十日前後であるというふうに考えております。
○大森創造君 そこで、来月十日ということでございますけれども、これはひとつ事態が事態でございますから、なるべく督促をされて、早く集計を出されて処置をしていただきたいと思うのです。
 そこで、その天災融資法というものはどういうものかということも、これは私もわかっておりますけれども、これはどうですか、あなたのほうのお見通しは。各県とも天災融資法が当然これは発動されるということを前提にして予算措置や、その他をやっているようでございます、各県とも。あなたのほうでは、統計調査部の集計を待って天災融資法の発動云々というものをきめるということでございますが、大体発動になりますな。
○説明員(森本修君) 先ほど申し上げましたように、確定的なことは統計調査部の調査結果が出ませんと申し上げられないと思いますけれども、現在の私どもの感じでは、できるだけ各県の、要望もございますし、被害の程度もかなりにのぼるといったような目算でもございますので、なるべく天災融資法を発動する方向で検討いたしたい、こういうふうに思っております。
○大森創造君 天災融資法なるものは、被害の総額が三十億円以上というものにはすべて発動されておる。それに達しない場合でも発動された例が、あなた御承知のとおりございますから、ただいまの言明を信頼して、天災融資法なるものが発動されることを私は期待して、この問題は終わりたいと思います。
 最後に、一つ二つ聞いておきますが、御承知だと思いますが、予約米――米を予約して政府に売り渡す、そのときに、一俵について千円もらいますな、これが三十俵も五十俵も予約して売り渡す、ところが場所によっては一俵も取れない、これは皆無だというときに、政府からの借金が残る。これは私から説明されるまでもない。この概算金の返納の延期あるいは利子減免等の措置をとってもらいたいと思うが、この点はどうですか。
○説明員(大口駿一君) 食糧庁にかわって私からお答え申し上げます。
 災害農家が予約米の概算金を受け取って、その後米が取れないために概算金を返納しなければならないという事態が起きましたときの従来の取り扱いの例を申し上げますと、返納の期限を延期し、ケース・バイ・ケースでその間の金利の減免措置というものを実情に応じて講じた例がありまするので、今回のいろいろな災害につきましても、そのような方法で対処いたしたいと考えております。
○大森創造君 官房長がおいでですから、ちょうど好都合だ。これは食糧庁長官はいなくても、官応長は官房長だから、問題は簡単だから、私は食糧庁の問題もあなたにお尋ねします。負けておきますから。詳しくはあしたお尋ねします。農林省の頭のいい官房長ならばすらすらと御答弁できるようなことを御質問申し上げますから、詳しくはあした御質問します。簡単にお答えいただきたいと思います。私もアウトラインだけ質問しますから、官房長が来られましたから。
 まず、米の問題ですがね、昭和三十七年の十二月一日に、いいですか、おわかりにならないときは、うしろの方と相談していただきたい。昭和三十七年の十二月一日に米が値上がりいたしました。何%値上がりをして、一キロ当たり幾ら上がりましたか。
○説明員(田中勉君) 昭和三十七年の十二月一日の値上がりは、これは一二%余、こういう状態でございます。普通米十キログラム当たり百五円の値上がりでございます。
○大森創造君 こうですよ、私のほうは調べているから。これは人が悪いわけではありませんが、あなた食糧庁長官でございませんから。一九%値上げしたんですね、そうでしょう。うしろの方と相談してください。八百五十円が九百五十円に百円値上がりした。
○説明員(田中勉君) 八百五十円が九百五十五円になって、百五円上がっておるわけでございます。パーセントは一二%余になるはずでございます。
○大森創造君 その論理がおわかりになれば、けっこうなんです。
 そこで私はお伺いしたいんですが、そのときに八百五十円ですね、その八百五十円のものが九百五十円に値上がりしたんだが、八百五十円で買った、あるいはそれより以上に安い値段で米屋は買ったんでしょう、政府から。ずっとそれまでは、昭和三十七年の十二月一日の時点においてストックがあったとすれば、その米の値段は安く買ったことになるでしょう。八百五十円で買ったことになるでしょう。九百五十円じゃないでしょう。その時点で百円値上がりしたのだから、そのときにストックがあるとすれば、一キロ当たり八百五十円で買ったということになりますね。これはどうですか。これは論理ですから、官房長お答え願いたい。
○説明員(田中勉君) 十二月一日から消費者米価の改定をいたしたわけでございまして、十一月まで売却いたしました政府の売却価格というものは八、百五十円に見合うところの売却価格でございました。問題は、その際におきまして販売業者の手持ち高がどうあったかということが、これが九百五十円の配給価格につながってくるわけでございます。
○大森創造君 そこで問題にしたいのは、賢い値が安くて、そしてストックがあって安く買った。今度は売るときには九百五十円になっているのですね。百円の差がある。この差益というものがあったわけですな。これはここにおられる相澤さんがずいぶん質問されたことを私はよく覚えている。それでその差益は幾らありましたか、三十七年十二月一日現在で。
○説明員(田中勉君) このときの米屋の手持ち量が卸売り業者、小売り業者合わせまして約十五万数千トンあったわけでございます。したがいまして、その差益総額を、一応それが九百五十円、まあ百円アップということで売られるという計算をいたしまするというと、約十六億弱というような数字になるわけでございます。
○大森創造君 十六億弱ですね。
 その次お尋ねしますが、その次また三十九年の十月三十日に値上がりをしたのですね、そうですね。そのことはお答えを要しません。そこで、ここにおられる相澤さんが質問したはずなんだ、私覚えておる。それは会議録を私持ってきているのですが、相澤重明議員と食糧庁の、農林省の方のあれを見ますと、この差益の問題で、これは米屋が私すべきでないという答弁をしておる。私もそう思うのですよ、そうでしょう、これは常識的に。そのことを肯定されておりますよ、これは。筒井敬一さんという方、そのときの食糧庁長官かな。それで差益の問題については、こういう答弁をしているのです。それで相澤さんの質問は昭和三十九年の十月三十日なんです。ですから、相澤議員の質問は昭和三十九年の十月三十日なので、差益が発生したといって決算の立場から質問を取り上げたのが三十九年の十月三十日なんで、差益の十六億円弱が出たというのは、それより二年前なんですね。昭和三十七年の十二月一日ですから約二年前。それで、あなた方の答弁はこういうことを言っているのです。「現在もうすでに時期もたっておりますし、」――約二年たっているわけです――「この三十七年の問題は非常に遺憾でございますけれども、現在の段階で十六億」――この数字も合っております。符合しております。「十六億を吸収するということは」――政府に取り上げることです。赤字ですから、食管の赤字がひどいのだから、これはそうでしょう。だからまた値上げをしようとしているのだから、政府は。だから、その「十六億を吸収するということはなかなか困難ではないかと思っておるわけでございます。」と、これは相澤議員に対する答弁だ。その次は、「それと関連しまして、今度消費者米価の改定をいたそうという場合における差益の問題につきましては、改善意見の提出もございますし、また国会の非常な御指摘もございますので、」――何回もこれは衆議院でもなされております。相澤さんも再三指摘した。私もいまから指摘している。これは理論的には認めているのですよ。差益は米屋が私すべきではないということを認めているのですよ、これは食糧庁が。国会の非常な御指摘もございますので、」――いいですか、「今度は」――いいですか、ここが肝心ですから、「今度は何らかの方法で差益を生じないように、生じた場合におきましてはこれを吸収するように現在いろいろと検討いたしておりまして、この前のような事態は生じないようにいたしたいと、かように考えております」と、こう書いてある。いいですね。これは会議録に書いてある。そこで私がお尋ねしたいのはいまの答弁は、要するに時間がたったから、二年近くたってから言われても、理屈はそうだけれども、米屋が私すべきではないけれども、国庫に吸収するなりあるいは消費者に還元するなりするのがほんとうであるけれども、時間がたっちゃったので取り上げることが困難だということを言っている。せっかくの御指摘だが、このことは困難だということを言っている。しかし、差益を生じないようにすると、こういうことを言っている。それから差益を今度は吸収するように、政府が取り上げるように検討しているということを言っている。あれから何年たちましたかね。一年ぐらいたちましたかな、九カ月。相澤さんが質問してから、きょう私が質問する時点は九カ月、その後どういう処置をとったか。
○説明員(田中勉君) 三十七年の値上がりの際には、御指摘のような事実があったのでございます。その後におきまして、検査院のほう並びに国会方面からも御意見がございまして、やはりこの販売業者の手持ち量が、値上がりに際してその差益が当然自然発生するわけでございますので、それを販売業者に帰属せしめることは適当でないという御意見をいただいておったわけでございますので、今回の値上がりの場合には、二つの方法をとったわけでございます。一つは、まずその販売業者の手持ち量を極力圧縮をするという売却方法を――値上がり前にそういう売却方式をとったことでございます。したがいまして、今回の場合の販売業者の手持ち量は、前回の手持ち量に比べて相当減少しておるわけでございます。それから第二点といたしまして、卸売り販売業者は全国で約三百九十五ばかりあるわけでございますが、結局卸売り業者にかなりそういう値上がりの差益がまとまってそこに発生するわけでございますので、この卸売り販売業者と売却上の特約を結びまして、やはりその契約に基づいて差益の一部を納付してもらう、こういう方法をとったわけでございます。その際のやり方といたしましては、当然、販売業者のランニングストックというものは、一定量は通常の場合におきましても必要なわけでございますから、大体配給量の販売の三日間の手持ち量をこえた部分につきまして、その分につきまして特約を結びまして、差益を納付してもらうという措置をとったわけでございます。
○大森創造君 まあ大体わかりましたけれども、あなたのいまの御答弁は大体了解いたしましたが、その次お尋ねしますが、昭和四十年の一月一日に消費者米価がまた値上がりした。このときのパーセントと値上がりの幅はわかりますか。これはわかるでしょう、新しいから。
○説明員(田中勉君) 先ほどちょっと申し上げましたのは、その差益の措置をとりましたのは、これは四十年の一月一日の措置を実は申し上げているわけでございます。三十七年の場合には、やはりまあ差益は生じましたけれども、これは販売業者に結果的には帰属になったということでございます。で、いまの御質問にお答え申し上げますが、この一月一日におきましては、値上がりは総体で一四・八%の消費者米価の値上げをいたしたわけでございます。
○大森創造君 そうすると、くどいようですが、この吸収方法をとったと言うけれども、これは差益というものは必ず出たに違いないので、九百五十円から千百二十五円に、普通米の十キロ当たりで値上がりしたのだ。大幅な値上がりでございますから、差益が必然的に生じたはずだ。この差益が幾らになっておりますか。
○説明員(田中勉君) 卸、小売りの手持ち総量が七万八千トンでございまして、これは大体配給所要量のおおむね五日ないし六日分程度に該当するランニングストックでございます。この差益を計算をいたしまして、この手持ち数量に見合って計算をいたしますと十一億四千万円でございます。
○大森創造君 その十一億四千万円、前の十六億というのは、みすみす米屋にもうけられてしまった金額、昭和三十七年のやつは、今度の十一億何がし、私はどうも農林省食糧庁のほうで幾らやったって差額は十一億何がしでないと思うのだけれども、一応あなたのほうの調べた数字を信用しておきましょう。この十一億何がしという差益というものは吸収しましたか。
○説明員(田中勉君) 先ほどちょっと申し上げたことが混乱をいたしておりまして、差益の吸収の措置につきましては、前回の改定時の、いろいろ御指摘にございましたので、とりました措置は先ほど申し上げましたように手持ち量は、今回の場合には手持ち量を極力圧縮するような売却措置を事前に講じてまいったというのが、その結果が七万八千トンの手持ちになっているわけであります。それから、実際に生じたこの十一億円は、これは卸販売業者の手持ちというものは、このときには五万二千トンありまして、約七億三千万円程度の、計算をいたしますると、そういう差益が出てくるわけでございますが、先ほど申し上げましたように通常のランニングストック約三日分というものは、これは通常ランニングストックとして、販売業者としても、当然これはその程度のものは配給操作上必要である。過去におきましても、そういうことが必要であるというぐあいに考えまして、この三日分以上手持ちに相なった場合におきましては、その差額の四分の三を特別の契約によりまして、卸とそれから食糧庁との契約によりまして、これを国に納付してもらうという措置をとったわけでございまして、その結果、その金額は一億五百六十五万円という金額を、このやり方によりまして国に納付してもらう、こういうことになっております。
 それから小売り販売業者のほうにおきましては、これは非常に、小売りは五万七千軒も実はあるわけでございまして、五万七千軒のところに発生しておりますこの差益は約数量で二万六千トン、四億円程度のものになるわけでございますが、非常に零細なものになるわけでございます。それから同時に、これは卸と食糧庁との間において売買条件の中で、こういう納付措置を講じたわけでございます。これはあくまでも相対契約というかっこうはとったわけでございますが、小売りにつきましては、政府から直接に物を販買している状態にない。卸売り業者から小売りにやっているわけでございますので、その辺が小売りのほうにつきましては契約上も非常に、そこまで追及することが非常にむずかしかろう。こういうことで小売りのほうにつきましては、そのままの形で現在は認めておるような現状であるわけでございます。
○大森創造君 私も大体そうだろうと思うのですよ。その国会で指摘せられて、これは吸収するなんていったって、小売り業者から吸収する具体的方法ないだろうと思うのです。徹底しがたいと思うのだ。しかし、事実は何億円かという金が、これは不当な利得として米屋のほうに入っているに違いない。米屋のほうは、これは消費者の米を上げてくれ、手数料を上げてくれという陳情を昭和三十七年に盛んにやった、手数料を。だから当然マージンというのは、いまさら私が釈迦に説法でございますが、これは米屋として成り立つような経営なんですよ、手数料というものは本来入っているのです。どこまでもあなたのほうでは不徹底であるけれども、国会の答弁においては吸収するなり、適当な措置をとると一これは消費者のためにも、生産農家のためにもならぬのですからね、こういうことは。こういうことは徹底してやっていただきたいと思うのだけれども、これはできないだろうと私は思っておった。だから現に十六億何がしという巨額の金が、しかも食管会計の赤字でございますというおりから、しかも今度もまたこれは一番肝心なのは小売りですよ。小売りの面で差益というのは不当の利得として入っている、こういうことですね。そこで、一方ではそういうことがありながら、今度は新聞を見ますと、米屋のほうはどういうことをやっているかというと、特選米、「ごまかし配給を隠し、一都三県で十六億円」という、これは各新聞で取り上げていますよ。この事実はどういうことなんですか。内地米に外米を混入するとか、それから特選米と称して普通米を入れるとか、いろいろな問題が出ているのだから、このいきさつを御説明いただきたい。私が心外にたえないのは、一方でいま私が質問申し上げたようなことをやっておきながら、監督機関である食糧庁は、また値上げをするでしょう、昭和四十一年に。これは聞いておきますが、農林大臣がいればいいのだけれども、政務次官にこれはお尋ねいたしますが、昭和四十一年に消費者米価の値上げをするでしょうな。しないですか、しないならばけっこうだけれども、どうですか。
○説明員(後藤義隆君) ただいま検討中でございます。
○大森創造君 検討中であって、結局は値上げにならなければよろしいがと思っておりますが、私はそういう状況下にあるときに、国会で再三指摘をされて、理論的にも差益金というものは、これは見てごらんなさい。十六億、それからあなたがいま答弁されておりますが、おそらく合計三十億ぐらいになっているんじゃないかと思うんです。これを消費者に還元してごらんなさい。消費者米価はそれだけ値下がりするんです。食管会計の赤字はそれだけ埋まるんですよ。こういう不徹底なことをやりながら、同時に今度は一方これを見ますというと、「米屋がボロもうけ」と書いている。これはいまのやつと全然別口だ。『「米屋がヤミ米を売ったり、普通米を特選米として売っている」という消費者からの苦情が食糧庁などに殺到しているが、東京国税局の調べでは』こうくるんだね。「管内一都三県(東京、神奈川、千葉、山梨)の米屋四千八百軒のうち、これまでに約三千軒がこうしたやり方でもうけた計十六億円」、十六億だ。今度のを合わせると三十二億円ぐらいになっちゃった。「この十六億円をかくして申告していたことがわかった。米屋側は国税局側の警告で、もうけを修正申告したが、主婦連など消費者側は「利益を申告し直してすむ問題ではない。まずい米、高い米の被害者は消費者だ」とおこっている」。こういう記事が出ている。これは各紙とも全部扱っています。このいきさつを御説明してください。どういうことなんですか。両びんたたかれた気がする。
○説明員(田中勉君) いま新聞記事をお読み願ったわけでございますが、私ども新聞記事を承知いたしております。問題は国税庁の米の販売業者に対する課税上の問題でございます。申告所得がいろいろ国税庁におきまして、たとえば武蔵野なんか、税務署管内でいろいろ調べたところが、実際の税務署に対する申告が実際の所得というものとだいぶ違っているのじゃないか。その辺のいきさつが、先ほど御指摘になりましたように、現在の特選米、普通米、それから徳用米というような、米のこの三品目別の統制価格による配給価格が堅持されておらないで、やはり普通米を特選米として若干そういう高く売るとか、あるいは徳用米をやはり普通米と称して売るとか、こういうような米の販売上からくるやはり何かこう推定の所得というようなものが、国税庁の把握するところとなったと思いますし、また一面最近の米屋は、米屋ではございまするけれども、同時にかなり、小売り店の近代化というようなことで、米以外の他商品も扱っているというような事実も、だいぶ最近は広くなってきているわけでございまして、それらを総合的に課税上そういうような捕捉がなされたんだと、こういうぐあいに思っておるわけでございます。
○大森創造君 それは現状の説明で、国税庁のほうでは「武蔵野税務署が、管内の米屋の申告指導をしているうちに発見したものである」と一これは食糧庁じゃないですよ。「帳簿や伝票を調べると、配給辞退の米をヤミに流すなどして利益を上げているのに、その分のもうけを申告していなかった。同局は管内の米屋の相当数が同じようなやり方をしているとみて」――私は一都三県はかりじゃないと思うんです。一都三県にあることは、アメリカシロヒトリじゃないけれども、全国だろうと思うんですよ。これは食糧庁の監督不十分だと思うんですよ、私は。「米屋の相当数が同じようなやり方をしているとみて各税務署に米屋の調査を命じるとともに、所得を申告し直すよう米屋の組合を通じて警告した。その結果、さきごろまでに三千二十六軒が、三十九年の所得を中心にもうけを修正申告してきたものである」と、それが十六億円だ。全国にすればこれは膨大な金額ですね。それに対する対策をどうするかということなんです。これをお尋ねします。
○説明員(田中勉君) 最近、御承知のように米の需給事情も相当緩和してきている実態等もございますし、したがいまして、その中におきまして配給品目、たとえば特選米、普通米、徳用米というような品目を、食糧庁のほうで配給上用意をいたしまして実施しておるわけでございますが、もちろんこの特選米を設けました理由は、やはり消費者の嗜好に沿いたい、それから徳用米というようなものを相当量用意いたしましたのは、これはやはり消費者米価の値上がりに際しまして、低所得者対策というような配慮でこの品目を用意いたしたわけでございますが、現実問題といたしまして、こういう原料米を用意して米屋さんに売ってまいりましたわけでございますが、末端におきまして、やはりその辺が、これらの品目のあり方と実際の消費者の需要のあり方が、ややもすれば食い違ってきておるというような現状も私ども十分認めておるわけでございます。そこで食糧庁といたしましては、ずっとこの配給統制、配給制度をやっている立場からいたしまして、食糧庁自体もちろんでございますが、各県のやはり配給担当の監督指導に当たる当局、それから米屋といってもやはり消費者の信頼なり、そういうことを得るというような心がまえというようなことを強調いたしまして今日まで指導してきておったのでございますが、先ほど御指摘がございましたように、現状の配給の実態というようなものにつきましては、相当やはり検討改善すべきものがあるということを、私どもも考えておるわけでございます。過般の生産者米価の米価審議会等におきましても、現状の配給制度のあり方、配給品目のあり方というようなものについては、相当積極的に改善をすべきであるというような御意見もいただいておるわけでございますし、新米穀年度を迎える段階にきておりますので、その辺につきましては、私ども目下鋭意今後の改善方策につきまして検討を加えておる段階でございます。
○大森創造君 いまの答弁は重大だと思うんです。私も米屋ばかり責めるつもりはない。これはよってきたる原因はあると思うんです。特選米制度だとか、それから大きく言えば、食糧というか、米そのものにあると思うんですよ。それで、選択的拡大とかいうて米を軽く扱う、そして果樹、園芸、畜産などという方向に向けてきた農政の姿勢そのものにもあると思うんです。それで、坂田農林大臣になってから、安定的需給云々なんていうことを言いましたが、米の見通しはどうかな。米は不足していると思う。茨城県出身の赤城農林大臣のときは、ああいう非常に自信のあるようなことは言わなかったんだけれども、今度はだいぶん安定的な需給の検討をするなどという自信ありげなことを言っているが、米というのは非常に足りなくなっているのじゃありませんか、どうですか、その辺は。政務次官、官房長でもよろしゅうございます。
○説明員(大口駿一君) こまかい需給の数字は、専門でございませんから、ちょっと私からお答えできませんが、本年のように、米の作柄が冷害等が予想されまして、需給があるいは足りなくなるかもしれないというような年には、輸入量を相当ふやして、米の需給操作をやっている事情があるわけでありまするけれども、一般的に申しまして一〇〇%自給という段階にはなっておりませんが、まだ米が内地米で著しく不足するという事態であると私は考えておりません。
○大森創造君 農政そのものの姿勢についても、私は問題があると思うが、そこで先ほどお答えになった官房長かどなたですか、総務部長ですか、もう一回申し上げますが、農林大臣が来られてから、こういう米屋のぼろもうけというようなこと、国税庁から再申告をさせたところが、十六億というのが関東だけで出てきた。ということは、全国的な現象なんだから、これは制度上の欠陥があるに違いないので、特選米だとかあるいはその他いままでやってきた食糧の問題について、いまあなたが言われたようなことを確認しておきたいと思う。何か改善策が米価審議会あたりで議論されているそうだが、農林省としてはこれは何か一つ、いまと違った方法を検討して、そうして発表する、そうして実施すると、そういうお考えですか、もう一回お願いします。
○説明員(田中勉君) ことしの米価審議会での御意見は、特選米、それから徳用米の格差を是正する――普通米に比べて非常に開いているわけでございます。これらを是正するとともに、消費者の要望に沿うように改善の措置を講ずる、こういう御意見であります。
 それから三十七年の消費者米価改定のときでございますが、やはりこの場合におきましては、特選米とか、あるいは徳用米とかいうようなものは好ましくない、こういうふうな御意見も実はあるわけでございます。これは配給品目の整理というようなことの意味であろうと思うのでございまして、また同時に、今回の米価審議会の場合には、この配給品目をこういうぐあいに設けるにしても、その間の格差の是正をはかるべきである、こういう御意見出ているわけでございます。そういう御意見を十分私どもいま検討いたしておりまして、できるだけひとつこの配給制度に改善の道を見出してまいりたいというぐあいに考えておる次第でございます。
○大森創造君 そうあるべきだと思うのですよ。米というのは、主食であって、申すまでもなく国家統制なんですから、そうして米屋というものがこういうぼろもうけをしているということ、これに対する監督庁である食糧庁、農林省のほうが私のほうからの目から見ますというと、ほとんど手が届かない。いままで例を申し上げましたように、一方では昭和三十七年の段階では十六億円ただもうけさしている。そうして差益金、ただもうけさしている。一方では新聞記事になるように、これほど何十億かわかりませんよ、全国で。全部米屋のほうにもうけさしている。そうして消費者のほうは、泣く泣く高い米を買わされているのですよ。そうして来年はまた米が値上がりするということなんだから、これは食糧庁としても、農林省としても、一大決意をもっていまの制度は不合理だから、特選米をやめるとか、やめないとかいう技術的な問題は私はわからないが、いまあなたが言明されたような方向で、改善策をがっちりととっていただきたいと思う。四十一年度の予算措置などをしてがっちりやっていただきたい。この要望を申し上げて、この問題については終わります。何がおっしゃることがあったら、おっしゃってください。
○説明員(田中勉君) 先ほど消費者米価の値上げの問題というようなことにつきまして、政務次官からのお話が目下検討中でございますが、この配給制度の改善ということにつきましては、これはやはり急いで改善の方法を講じなければならない、かようなぐあいに考えております。
○大森創造君 それでは、最後の問題に移ります。
 中央競馬の汚職と申しますか、汚職というのかな、これは。何というのですか、八百長、このいきさつ――新聞や週刊雑誌に出ておりますからわかっておりますが、あなたのほうで責任のある、しかも簡単にサマライズした御報告をいただきたい。事件の概要を……。
○説明員(太田康二君) 私のほうで日本中央競馬会等を通じて得ました情報による今回の騎手不正事件につきましての概要につきまして御説明を申し上げます。
 事件の発端は、元日立建設機械会社の経理主任の中井弘という者が、会社の金を横領いたしまして、横領金額が六千五百万円ぐらいであったようでございますが、そのうちの一千万円ほどを暴力団の東声会幹部の千葉貞という者から恐喝されたほかは、競馬、競輪その他遊興に消費した旨を自供した。そこで、警視庁のほうで七月二十日千葉貞という男を逮捕して取り調べましたところ、まあ千葉と中井が懇意になって騎手を抱き込んで八百長工作をしようということになったわけでございます。そこで、実は千葉にはそれ以外に知人の山春一家の古庄という男と東声会の鳥越という男がおりまして、この二人がしばしば競馬場に出入りしたことがある関係から、八百長工作をこの二人に指示したところ、古庄と鳥越という二人が、知人である騎手の中沢一男という者を千葉に紹介して会食した。中沢はさらに騎手の山岡を、山岡は高橋をという順序にそれぞれ千葉に紹介して、二月ごろから四月ごろまで、あるいは個別に、あるいは数人会合して供応し、あるいは金を贈って八百長レースを約束さして、その結果として三月六日のたちばな賞第八競走、並びに四月十日の第三競走のサラブレッド障害で成功したということを中井なり千葉が自供した。この取り調べの結果に基づいて、警視庁が古庄と、鳥越と、山岡につきましては競馬法三十二条の四の贈賄容疑、中沢、高橋につきましては同法三十二条の二の収賄容疑ということで、東京地方裁判所に逮捕状を請求いたしまして、これが発付されましたので、翌十三日午前九時から十二時までの間において任意出頭を求めて一応簡単な取り調べの上、その後において、逮捕状を執行して警視庁に留置したということでございます。
○大森創造君 それでは八百長はあったんですな。
○説明員(太田康二君) いままで私どもが得た情報によりますと、供応なり、贈収賄の関係があったということにつきましては、地検のほうでも自供を得た模様でございます。
 それからレース上の不正につきましては厳秘に付せられておりますので、はたしてその供応なり、贈収賄の関係がレースと結びついているかどうかという点につきましては、しかとまだわかっていないような実情でございます。
○大森創造君 供応がレースと結びついているかどうかということがまだわからないということであるけれども、常識的に判断して私はレースと結びついていると思う。
 そこで、この問題について詳しくせんさくしても始らないから、要点だけお伺いしたいと思うのです。これは国家事業ですからね。私が農林水産委員会の委員のときに、競馬法の改正とかなんとかというものができた。そのときに私らは反対した。何かあるなと思っていたら、ここにこういう問題が起きてきた。そこでお伺いしたいのは、農林省が監督をする前に、今度はたまたまこういう事件が暴力団云々で――東声会とおっしゃいましたかな。こういう事件が出てきたのだけれども、これはどうですか、競馬というもの、中央競馬会なんというものは、あなたの考えでは、たまたま発覚しただけであって、年中行なわれているのと違いますか。そういうふうに想像されますがね。
○説明員(太田康二君) 実はそういった批判も聞かないわけではないわけでございまして、私のほうも、今回の事件が現在取り調べ中でございますので、まだ確定はいたしておらないわけでございますが、競馬の公正確保ということにつきまして、直ちに中央競馬会のほうに対策を講じてもらったような次第でございまして、競馬会も私どものほうのこれを受けまして、厩舎出入りの制限の強化とか、出走予定人馬の保護とか、指導の強化、あるいは厩舎関係者の予想行為の禁止というような六項目にわたる公正確保についての実施事項を、九月十六日に定めまして発表いたしているような次第でございます。以後それに基づきましての競馬運営をやっているというような実情でございます。
○大森創造君 中央競馬会の理事長さん、あなたのほうでこれは競馬というものの性質上、なかなか容易でないと思うのです。こういうことを故意にやる人が一部にいますと、なかなか徹底しずらいと思うのです。ところが、国営競馬といいますか、競馬は非常な売り上げがあるし、それは国家的な問題でございますから、やはり決算委員会としては、このことを問題にせざるを得ない。そこで、あなたのほうではこれに対する対策というものをおとりになったように聞いているけれども、その具体的な内容と、それから今後のあり方、どうしてもこういう八百長みないなものは絶滅できないものかどうか。そういうことについて、対策があれば理事長のほうからお答えいただきたい。
○参考人(石坂弘君) 対策をお答えいたします前に、一言参事官のお答えいたしました点に補足させていただきます。先ほど参事官の御答弁の中に、金をもらったことは事実であるようだが、レースと結びついているかどうかについては疑問だ、こういうことを参事官は言われましたが、私ども警視庁と正式に連絡いたしておりませんし、連絡いたしても、警視庁としての正式の答えは何ら得ておりませんが、私どもが新聞等に報ぜられたところによって判断いたし、また問題になりましたたちばな賞レースと四月十日の第三レースにつきまして、私ども内部の専門家なり、あるいは外部の新聞記者でありますとか、競馬評論家とか、そういう専門家にこまかく質問しました。専門家の諸君は、あれは八百長ではない、こう申しております。したがいまして、私どもも、今日までの新聞記事による判断でございますが、おそらく競馬法違反の第三十二条の二の前段の、「その競走に関して賄ろを収受」したということは事実であろうと思います。しかしながら、よって、不正の競走をしたということにはならぬのではなかろうか、かように私は考えております。しかしながら、新聞では、騎手が金をもらった、それ八百長だと、こういうことで十段くらいの記事で報道されましたために、世間一般では、中央競馬で八百長があったと、かように考えておるような次第でありまして、この点私どもまことに残念に思っておりまするが、私どもといたしましては、従来ともレースの公正の面については細心の注意を払ってまいったつもりでございます。まずレースの運びにいたしましても、スタートからゴールに至るまでパトロール写真でずっと追随いたしておりまするし、各コーナーには競走路監視員を置きまして、レース途上にいやしくも間違いのないように監視をいたしております。そうして、もしたとえば進路妨害をやりますとか、あるいは全能力を発揮しなかったというような点につきましては厳重に処断をいたしてまいっておるわけであります。しかしながら、今度のような事件が発生いたしますことは、国営競馬である中央競馬の信用を非常に阻害することに相なりまするので、私どもといたしましては、ひとり中央競馬会だけでなく、競馬厩舎会、また馬主諸君にも御協力を得まして、みずからえりを正してその執行に当たる、かような気持ちでやっております。さしあたり今月の十六日に私どもといたしましては、緊急対策を新聞記者に発表いたしまして、とりあえず対策をきめたわけであります。
 その対策の概要といたしましては、まず第一段に、何せ私どもといたしまして、これは相当ののみ屋が入っておったり、いろいろなものがあることは事実だろうと思います。ただ、私どもといたしましては警察権がございませんので、具体的な事実の顕著なものを、警察の手によって取り締まっていただくという以外に方法はないのでありまして、ただ場内整理その他において、場内におけるいかがわしい者は厳重に取り締まっております。しかしながら、今後騎手がそういったようないかがわしい者に近づかぬような方法をとるという、騎手のモラルの問題、これについても十分の指導を稠密にやってまいる、こういうことが第一点でございます。さらに具体的な犯罪行為に近づくようなものの予防措置といたしましては、これは現在までとられていなかったのでありまするが、アメリカではその辺の組織が非常に発達しておるということを聞いておりますので、アメリカの例にもならいましてそういう措置を至急に講じたい、かように考えておるのが一点であります。
 それから従来騎手の免許制度なり、あるいは調教師の免許等につきましても、従来より非常に厳重な、従来は一定の学力と騎乗技術があれば、おおむね許可をしておったようなことでございますが、これにつきまして、今後は徳性に相当重点を置いて騎手の免許をやっていくというようなことも考えております。
 それからレースの面における制裁その他でありますが、これももう少し厳罰主義で臨んでいきたい、かように考えております。
 それからレース前の、ことにこの間の新聞語群等を見ましても、競走前夜に作戦会議をやった、かようなことが新聞に出ておりますようなわけでありまして、私どもといたしましては、明日出走の確定いたしました騎手については、一定の場所に集結させる方法をしたり、あるいは外部からの誘惑なり圧力の加わることを防止してまいりたい、かように考えております。
 なお、騎手、調教師その他につきましては、他からの誘惑、具体的に申しますならば、不正レースの勧誘と申しますか、そういう働きかけがあった場合には必ず申告するようにということが、法律上規定されておりまするが、それは従来とも正直に申告してきたような例もありまするが、今度のような場合は、つい申告の義務を怠っている間に、ずるずると深みに入ったというようなことではなかろうかと思いますので、この申告義務を励行させまして、同時にそういう申告があった場合には、競馬会としてその騎手の身辺の保護に十分の措置を講ずる、こういったような各種の対策を考えております。
 なお、非常に誤解を招きやすい点でありまするが、従来騎手は全然やっておりませんが、調教師が競馬の予想をやっております。本命がどれ、対抗がどれというのをやっておりますが、これが厩舎関係から本命馬をつくるといいますか、そういう情報を流すということもおもしろくない。こういうことで、これも一切やめる。こういったような措置をいろいろとりまして、中央競馬会として全般的にえりを正して公正確保に努力する、かようにいたしたいわけであります。
○大森創造君 時間がありませんから一言だけ最後に申し上げますが、八百長はなかったと、あなたはおっしゃいましたね、今後の対策のことも私わかりました。覚悟のほどもわかりますから了承いたしますけれども、これは中沢と高橋と、それから三人警視庁で調べられた結果自供しているではありませんか、八百長したということを。この事実をどうお思いになりますか。それから千葉という人から供応を受けている、供応を受けたのはレース直前ではありませんよ。何回かに分けてもらっているということですね、二月ごろから。その場合に八百長やろうとしても不成功であったので恐喝にあっている、そうすると八百長があったということを認めざるを得ないのじゃありませんか、これからはともがく、いままでの問題は。
○参考人(石坂弘君) 先ほども申し上げましたように、私は新聞記事による報道を基礎にしての判断と同時に、専門家のレース展開に基づく見解をもとにして申し上げているわけでありまして、私が聞きました専門家の意見によりましても、あれは八百長ではないとはっきり申しております。と申しますのは、たちばな賞の例で申しますと、山岡が作戦会議をやって、自分は八百長はやらなかったが、作戦の指導をしたという新聞記事になっております。それからなお自供したじゃないか、こういうふうにおっしゃいましたが、この点につきましても、私はまだその点は自供したかどうか疑問だと思います。二、三日前の新聞にもまだ、金はもらったが、八百長をやったことについては三人とも否認している、こういう記事も出ております。でありますから、ただその点については警視庁の正確なあれの連絡を得ておりませんので、何とも申し上げられませんが、私どもといたしましてはレース展開から見て、あれは八百長ではなかった、こういうふうに考えております。
○大森創造君 もう一言、私は八百長だと思うのですがね。というのは、あなたは理事長であって、あなたの関係者の人からすれば、八百長だとかそういうものを認めたくはないという心理は、必然的にあるだろうと思うのです。それから曲がりかどへ行って見てみたり――それはわからぬですよ、なかなか。わからぬ場合は、判定しがたいときには、あなたに申し上げておきますが、あなたの部下なり、それからその場に立ち会っている人は、八百長はないというふうに言いたいですよ。これはしかし冷静にわきから見ますというと、これだけの現金の授受が――六千万円の横領が発覚して、しかも二月ごろから暴力団が背後にいて、おぜん立てはできている。しかもいまのお話だと、この新聞記事によるというと、自供したというふうに書いてあるのだから、あなたは、あなたの部下や競馬を守ろうとする側からの意見ばかりでもって、八百長ではないということを主張されるということであって、客観性は私は乏しいと思う。
 時間がないですから私はこれでやめておきますが、これはせっかくこういうものは、競馬は国家的な行事で、法律に基づいてやっているのでございまするし、売り上げも膨大な金額でございますから、今後ともなかなか非常に監督管理上むずかしい問題であると思いますけれども、国民をだますことになりますから、だからいまおっしゃられました再建方策というようなものを、がっちり立てていただきたいと、こう思います。いろいろ問題ございますが、時間がありませんからここでよします。御苦労さまでございました。
○岡三郎君 一つ聞きますが、あなた何か前夜にかん詰めにするというようなことを言いましたね、専門家に言わせると八百長レースじゃない、まあそのことは別にして、とにかく今度暴力団から守るために、十四団体かなんか集まってやるということは、これはもう言わず語らずのうちにそういう問題が発生して、今度馬に注射するとか、それから現に騎手の中においてもいろいろわからない――それはわかるような八百長をやるようなばかじゃ金を出しっこないですよ、そうでしょう。みんなが見ていて大体わかるようなものだったら、それは出さないですよ。それはやはりわからないよりにやるのが八百長の特徴なんだな。だからそういう点で具体的にアメリカにおいても、何かそういうふうな八百長防止の方法があるというようなことを聞きましたが、一体それはどういうことなんです、アメリカのことじゃなくて日本のことなんだから、日本としてそういうことを防止をしないというと、やはり競輪にしても競馬にしても、信用がなくなったら困るわけですね、公正な競技でなかったら。そういう点で、具体的にもう少し自主的にどういうふうにやろうとしているのですか、公正なレースを保持するために、その一点に競馬会としては精力を集中しないというと、汚名が拭い切れないと思う、どうなんですか。抜本的な対策を真剣に答弁してもらいたいね。
○参考人(石坂弘君) どういう組織をとるかというお尋ねでございますが、これは先ほど申し上げましたように、アメリカでは私設警察的な組織を持っているようであります。まあ日本でそこまでやれるかどうか、これから実は対策を検討するところであります。アメリカの例も十分考えまして、騎手の日常の生活に対する保護監視と申しますか、そういう組織をがっちりやっていきたい。そういうことによって、騎手が誘惑に陥る機会を少なくする、こういうことにやりたいと思うのであります。
 それから前日のやつは、一定の場所に集結、合宿させる、そういう方法を考えております。それから先ほどの厩舎の問題も、これは実は出走予定馬につきましては、厩舎で昨年からやっておりますが、金網を張りまして、それからかってに出入りできないようにいたしております。なおこれにつきましても、これは将来の問題になりますが、できればいまはまあ出走に予定された馬も、それぞれの自分の厩舎で、あすの出走を待つようになっておりますが、これも厩舎の施設等整備いたしまして、出走馬は前日から一定の厩舎に、馬の集結厩舎と申しますか、一定の厩舎に集結さしたい、かように考えております。それからあとは、従来やっております措置を厳重に一そう的確にやってまいる、こういうことでございます。
○岡三郎君 何か道徳教育のようなことをするというようなことをいまちょっと言っておりましたが、徳育というか何かそういう問題について幾ら優秀な者でも、それから道徳的にどんなこんな言ったって木仏、金仏じゃないのだから、やっぱり厳罰にするということを言っていましたね。厳罰の内容はどういうことなんです、厳罰というのは。抽象的じゃなくて、そういうふうな不正な行為があったら、いまどうするのですか。
○参考人(石坂弘君) たとえば不正競走をやったという事実がありましたならば、これは軽いものは騎乗停止、重いものは競馬関与禁止と申しまして競馬会から追放いたします。これは競馬関与禁止ということになりますと、もう再び騎手として立てない、こういうことになる。これはもうそのときの事案事案によって処断することになるわけでございます。
○岡三郎君 それともう一つ。先ほど言ったように私設警察的なものをつくって、日常的な騎手の生活から監視していく、こういうことですか。これはやるのですかやらないのですか。
○参考人(石坂弘君) これは先ほど申し上げましたように、アメリカに非常に進んだ制度があるということを聞いておりますので、至急にその実例もよく調べて、これからどういう組織をとるかということを、これから研究する問題でありますが、その組織によって騎手の先ほど徳育の問題、ちょっとお触れになりましたが、騎手のふだんからの生活指導等は、これは騎手の雇用主である調教師の第一次の責任になるわけでありますが、競馬会としましては、調教師の自己厩舎所属の騎手に対する指導について、こっちも競馬会としても強力に援助していく、こういうことであります。たとえば日常の生活に誤りのないようにして指導してまいるということであります。それからいま申しました私設警察的なものと申しますのは、そういう組織によって、ふだんからの暴力団とのつながりでありますとか、その他好ましからざる者との関係を防止する組織を持ってまいりたい。どういうふうに、いま具体的にこうするということは、ちょっとまだ案がございませんが、そういう方向で至急に研究を進めたい、こういうことでございます。
○柴谷要君 石坂さんの答弁を聞いておりますと、わからぬわけではありませんけれども、アメリカの事例を引いて日本に当てはめようとするには、少しむずかしいのじゃないか、こう思う。というのは、罰則の強化のみでなく徳育の涵養でもなく、まず待遇の面というものがあるはずですね。調教師にしろ、馬丁にしろ騎手にしろ、いまの日本の置かれておる騎手にしろ馬丁にしろ調教師にしろ、毎年々々その待遇改善をしてくれという叫びをあげておるじゃありませんか。その改善もできないで、それで八百長ずるからけしからぬ、罰則を強化するという一方的なことだけじゃ、私はだめじゃないかと思う。ですからアメリカの例を見習ってやるならば、何も罰則だけを見習ってやるんではなくて、待遇が一体どうなっておるか、それからまた競馬のやり方についても、アメリカの方式と日本の方式とはどう違うのか、一切がっさいを検討した上で日本流の競馬の方式を確立されるというなら、あなたの御提案にわれわれ賛成してもいいと思う。ところが向こうの罰則、騎手なら騎手の罰則だけを強化していくことだけを、八百長防止のために研究なさるというならやらぬほうが私はいいと思う。むしろ騎手あるいは馬丁、調教師の諸君に今日の現状というものをよく訴えて、皆さん方の誠意を伝えて改善をするという方向のほうが、ぼくらは賢明だと思うのです。ですからそれをやはりあわせてひとつお考えをいただかないと、一方的になりゃしないかという心配がありますので、この点念のために申し上げておきたいと思う。
○参考人(石坂弘君) ただいまの待遇の問題でございますが、具体的に申し上げますと、現在一般的に申しまして、厩舎関係の待遇は世間の例に比してそれほど悪くないと考えております。具体的に山岡、高橋、中沢の例を申し上げますと、山岡君は三十二歳で、これはことしの一月から八月までの実績による平均月収でありますが、山岡君が三十三歳で二十七万二千円、高橋騎手は二十五歳で十二万三千円、中沢が二十四歳で八万三千円、こうなっておりまするが、なお先般、私らはこれらの騎手についても一番ベテランで信用のある諸君と懇談を最近やっておりましたことでありますが、おそらく山岡君、――私は山岡の待遇は、こちらの調べでは三十七万ぐらいになっておると申しましたが、とてもその程度ではすまぬ、おそらく四十万円はあるだろう、こう申しておるようなわけでありますが、その辺のところは私ども数字を的確につかんでおりません。この二十七万二千円というのは、競馬会として的確に調べた数字でありまして、騎手の待遇はそれほど私ども劣っておると、かように考えてはおりません。なおつけ加えて申し上げておきますが、騎手及び調教師についても退職年金の制度もちゃんとつくっておりまして、騎手、厩舎関係の待遇改善につきましては、私どももできるだけの措置を、今日までもやってまいったつもりでありまするし、今後ともその方面には十分の心を配ってまいりたいと考えております。
○岡三郎君 いまの話で、待遇はいいという話ですが、これはどうかな、騎手によりけりだと思うけれども、全体的にいって吸い上げるほうが多くて、厩舎関係なんかの待遇というのはよくないんじゃないですか、あまり。というのは、厩舎関係の待遇を上げるということになれば、やっぱり馬主のほうから金を取らなければいけないでしょう、馬を持っておる人から。なかなか馬主のほうは、そう簡単に待遇に伴うところの金は上げないと言っていますよ。だからもうちょっと率直に、働いている人全体の層が、やっぱりよくなってこなければならぬと思うんですがね。最近の情勢を聞くというと、物価は非常に上がっておるが、それに即応して末端の待遇がよくなっていないと、こう言っています、末端の待遇が。それでその厩舎にいる親方ね、親方もそれで馬主と下のほうで働く人とにはさまれて困っている、こういうことを言っています。つまり馬を持っている人と自分が直接働かしている人とのまん中に立って非常に困っている。こういう点についてもやはり何とか方法を考えてもらいたい。全体的にやはり競馬会自体がよくなるようにしてもらいたい。末端の待遇がよくないのではないですか、どうですか、理事長。
○参考人(石坂弘君) いまここにこまかな数字で申し上げます資料がございませんが、これは、末端とおっしゃいましたのは、おそらく馬丁諸君のことだろうと思うのでありますが、その待遇も年々よくなってまいっております。ただ、いま御指摘のように、雇い主である調教師がなかなか出し渋るというようなお話でありましたが……。
○岡三郎君 調教師でない、馬主が出さぬのだ。
○参考人(石坂弘君) これから御説明申し上げますが、大体馬丁組合と調教師との交渉で調整しておりますが、これは理論的に申し上げますと、調教師が馬丁諸君の給料を引き上げることになりますと、これは預託料にはね返る、これが筋でございます。それからただいま御指摘のように、なかなか馬主さんが預託料の引き上げということに快く応じかねる面もございますので、これにつきましては、引き上げ方については、大体競馬会のほうで調教師会に対する助成金としてめんどうを見ておるようなわけであります。大体いま全体の馬丁諸君の給料、ボーナス等の四割近くを競馬会の助成金でまかなっておるように聞いております。
○岡三郎君 そこでひとつ資料をもらいたいのだが、大体馬丁諸君の待遇の実態を詳細資料として出してもらいたい。私の聞いているところでは、いま競馬会が出しておる補助金四割程度は、少ないですよ。いまの競馬会のもうけぐあいからいいますと。これは私は端的に言いたいと思うのです。で、調教師は困っている。最近の物価の値上がりでだんだん馬丁になる人が少なくなってきておる。結局馬丁がサボっていたのでは、馬はよくならないし、そこでいろいろな犯罪も起こらないことはないということになると思う。馬丁諸君も人間だから、やはりある程度待遇が向上していかないと困る。特に最近の物価高で困っていますよ。ですから四割などと言わないで、もう少し積極的に競馬会のほうとして補助するようにやってもらいたいと私は思うのです。四割でうんと出したなどとは、とんでもない。それからもう一つは、馬主のほうも積極的に経済情勢を見て、やはりある程度出さないと、調教師がまん中にサンドイッチにはさまれて困っているのが現状であると思うのです。ですから、そういう点で調教師というのは、また一つの大きな資格を持っているわけです。これはだれでも調教師になれるわけではないのです。しかし、馬丁がいなければ、調教師も困ると思うのです。そういう点で四割なんて言わないで――農林省のほうにも、言っておくが、四割なんといって理事長はえらそうなことを言っているが、四割なんてもうけ過ぎている。競馬会はもう少し吐き出して基本的な人権に差しつかえないような待遇、物価高に相応した待遇改善をやってもらたい。そして先ほど柴谷さんが言ったように両面からいかないと、明るくならないと思うのです。こういうような問題については、待遇改善の点については、政務次官からひとつ、後藤さんがいるから参事官からではなくて、政務次官から至急にそういう実情について調査して改善すべき点があったら改善しますと、この席で言ってください。
○説明員(後藤義隆君) 至急に調査いたしましてそれの検討をいたしますから、御承知願います。
○岡三郎君 検討じゃない、待遇の改善をいたします、だ。
○説明員(後藤義隆君) その必要があれば、待遇改善のほうに努力いたします。
○岡三郎君 これは理事長もちょっと言ってくれないか、それは低いですよ。馬丁諸君は一体幾らですか。
○委員長(藤原道子君) この際、あわせて馬丁の給料が幾らであるかを伺いたい。
○柴谷要君 石坂さん、わかっているから、待遇改善やると、一言言いなさいよ。
○参考人(石坂弘君) ちょっとここに数字がありますから申し上げます。馬丁の三十九年度の平均月額が五万三千七百六十二円、これが馬丁諸君のうちの月額一年平均の待遇でございます。
○岡三郎君 それはどこのよ。
○参考人(石坂弘君) これは中央競馬の関東関西の千三百六十五人の馬丁の……。
○岡三郎君 最低は幾らぐらいになっている。
○柴谷要君 最高最低言ってみな、平均言うんだったら。
○参考人(石坂弘君) これは基本給だけで申し上げますと、最高が二万五千三百円、最低が一万六千三百円。これにいろいろ家族手当、住宅手当、勤続手当、休日出勤割り増し、こういったような諸手当が入りまして、各種の手当を合わせまして平均五万三千七百六十二円。
○岡三郎君 そんなことを聞いているんではない、最低幾らになっているのか、裸値段が幾ら。
○参考人(石坂弘君) 基本給で最高二万五千三百円、最低一万六千三百円。
○岡三郎君 そんなばかな、やめようと思ったがこれじゃやめられないよ。そんなことで、いろいろなものをくっつけて、五万幾らなんて平均給与の出し方なんて、一般の相場にないですよ。基本給体系というものを整備してもらわないと、日曜出勤だ何だかんだといういろいろなものをくっつけて五万幾らだ、それがいいといったってこれは大違いだ。いまは中央競馬でしょう。もっと末端の草競馬のほうにいったら問題にならないですよ、これはひどいものですよ。四割出しておいて三万幾ら、こんなばかな話があるか。給与改善してもらいたいというのは、改善しますか、参事官どうなんだ、監督官庁。終わろうと思ったって、こんないいかげんなことではだめだ。
○説明員(太田康二君) 先ほど政務次官が申し上げましたとおりやりたいと思います。
○岡三郎君 あなたのほう専門的な立場だから、もっと具体的に言いなさいよ。
○説明員(太田康二君) 私のほうもよく検討をいたしまして、改むべき点がございましたら改めるという方向で検討いたします。
○岡三郎君 それほど農林省というのはへっぴり腰なんだ。中央競馬会というのはおえら力が一ぱいくっついている、おえら方というのは大した大尽だ、みんな馬を持っている、そういう点では、なかなか権力があるんだ、農林省がなかなかうまくいかない点があると思うのです。理事長のほうに再三言いますが、給与体系も問題ですよ、基本給が最高で二万五千幾ら、あとは雑給合わせてこうというこれは人間的な取り扱いじゃないですね。それで四割というのはいけないですよ。中央競馬会の総資産収入洗ってみなければいけない。私は無理言っているんではないから、全体的にこういうものはともすると暗くなるから、全面的に明るくするということになると、末端の層もある程度生活を維持できるようにしてやらなければ、何のためにやっているのかわからない。末端のほうで馬の管理を一生懸命やっているんですよ。だからこれがなくなってしまえば私は困ると思うんですが、そういう点で理事長のように四割などということでほくそ笑んでいるのではなくて、抜本的に給与体系を改善してもらいたいと思う。そのためには中央競馬会がやらなければ、もうさっき言ったように、中央競馬会より下へ行くと地方競馬ですよ、地方競馬の場合はもっとひどいでしょう、農林省、参事官、ひどいでしょう、それに目をつぶっていたのではだめですよ。私は理事長に言うのだが、むずかしいことは抜きにして、先ほど言ったように不正を取り締まる方向については、しっかりやってもらいたい。同時に一緒に働いている騎手はある程度いいかわからぬけれども、その下に働いている人々に対しても、競馬の従業員ということで、全体的に待遇改善をしてもらう方向でやってもらいたいということを言っているわけだ。これは調教師だって、馬主から金が出るという、預託料というものはなかなか上がらないのですよ。なかなか上がらない。物価が上がってもなかなか上がらないから、どうしてもやはりしわ寄せがいってしまう。これは私が言わなくてもわかっていると思う。もう少しひとつ何とか改善するようにやってくれませんか理事長、競馬界全体をよくするために。
○参考人(石坂弘君) 私どもといたしましては、できるだけ馬丁諸君の待遇改善に努力してまいったつもりでありますが、それでいろいろ手当といっておしかりをこうむったのでありますが、それは家族手当その他通常の世間で支給されている項目を支給をしているというようなわけでありますが、なおよく検討いたしまして……。
○岡三郎君 基本給が低いですよ。
○参考人(石坂弘君) もちろん検討いたします。
○岡三郎君 検討してどうするのだね。二万五千円安過ぎるのだよ。
○参考人(石坂弘君) でありますから、現在の給与体系をこまかに検討することにいたします。
○柴谷要君 全従業員の資料をひとつ提出してくれませんか。
 それで、私はいままで石坂さんといえば、競馬のほうで神様で、あなたにおまかせしておけば八百長なんかもすっとんでしまうし、競馬界が改善されてりっぱな競馬界になると思ったところが、あなたのお考えを聞いていたら、ちょっと私疑念を持ってきたのですが。というのはいまの給与体系を見ると、その本人の収入の五〇%が基本給でしょう、そんな事例がどこにありますか、ないですね。よほど悪いといっても六五%か七〇%です。たとえば月収五万円なら基本給というものは三万五千円というところが現在相場なんです。ところが五万何がしもらっているというのに、あなたのところでは馬丁が三万六千円が最高だというのです。これではどうにもなりませんね。それだから年々競馬場へ行って私どもがながめるのだけれども、あまりいい現象ではありませんね。あすから競馬が始まるというのに赤旗で囲まれたりなんかしておるじゃありませんか。これは当然私ども、娯楽機関だし、競馬などにああいう現象は起こさせないほうが好ましいと思って、できるだけ馬丁さんなどには、あるいは騎手さんにお手やわらかにやったらどうかというお話をしたことがございますが、これでは大いにやれやれと激励せざるを得ないことになってしまいます。そういうことではいけませんので、資料を御提出願いたい。それでなければ、私たち小委員会をつくって徹底的に競馬会の現状を追及していきたいと思うが、あなたから資料を提出してくださればあえて小委員会はつくらないが、その点はひとつ誠意のある点を御報告いただくために、資料の提出をお願いいたします。
○相澤重明君 私からも資料要求をしておきたい。これは農林省のほうに。中央競馬会並びに関東、関西の役員の氏名並びに給与の状況を報告してください。
○大森創造君 一言、競馬会のほうもいままでお話があったとおり、私は相当石坂さん幾ら有能であって、信用のできるまじめな方であっても、このことの徹底は期しがたいと思うので、このほうの小委員会をつくることと同時に、私が先ほど申しました林野庁の山の貸し付けの問題について、これは一千件について私の手元に資料を出すことになっておりますから、このことについても国有財産の払い下げと同じように小委員会をつくって吟味をしていただきたいということを藤原委員長に提案をいたします。
○説明員(太田康二君) 相澤先生の資料要求でございますが、御承知のとおり地方競馬の関係は、それぞれ地方公共団体がやっておるわけでございまして、これの俸給を出すというわけにまいりませんので、中央競馬会の分だけ出させていただきます。
○相澤重明君 農林省が出せない理由を明らかにせよ。
○説明員(太田康二君) これは御承知のとおり、競馬法に基づいて地方の公共団体がやっておるわけでございまして、そういうものは競馬の関係で俸給が幾らかということは出せませんという御返答でございます。
○相澤重明君 農林省はそういう答弁で済むか。国家財政、経理の問題については、われわれは調査権を発動ができるわけであります。単に審議をしておるだけじゃない。農林省の役人ともあろうものが、そのくらいのことがわからぬか。関係機関に対しては、地方公共団体といえども地方交付税というものを交付しておる。そのくらいのことがわからぬ理由があるか。政務次官答弁。
○説明員(後藤義隆君) ただいま相澤先生の御要求になっております資料は、地方公共団体のほうに調査いたさせましてそうして資料を出したいと思っております、その部分は……。
○岡三郎君 それとあわせて、先ほど言ったように馬丁諸君、調教師を含めて、それから騎手も一緒にあわせて中央、地方のやはり待遇の状況だね、あるいは役員とか何とか言ったけれども、働いておる人の待遇の状況ですね、それをひとつ資料として出してもらいたい。
○委員長(藤原道子君) よろしゅうございますか。
○説明員(太田康二君) お出しいたします。
○委員長(藤原道子君) それでは、先ほど大森さんの、あなたも資料を求められましたね。それもあわせまして至急に御提出願いたいと思います。
 じゃ、ほかに御発言もなければ、本日の審査はこの程度にとどめたいと存じます。本日はこれにて散会いたします。
   午後三時五十七分散会
     ―――――・―――――