第052回国会 逓信委員会 第1号
昭和四十一年九月十日(土曜日)
   午前十時二十分開会
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   委員の異動
 八月十五日
    辞任         補欠選任
     新谷寅三郎君     郡  祐一君
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  出席者は左のとおり。
    委員長         野上  元君
    理 事
                植竹 春彦君
                西村 尚治君
                松平 勇雄君
                光村 甚助君
    委 員
                郡  祐一君
                迫水 久常君
                白井  勇君
                寺尾  豊君
                久保  等君
                鈴木  強君
                永岡 光治君
                横川 正市君
                石本  茂君
                鈴木 市藏君
   国務大臣
       郵 政 大 臣  新谷寅三郎君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        倉沢 岩雄君
   説明員
       郵政政務次官   田澤 吉郎君
       日本電信電話公
       社総裁      米沢  滋君
       日本電信電話公
       社営業局長    武田 輝雄君
       日本電信電話公
       社経理局長    中山 公平君
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  本日の会議に付した案件
○理事の補欠互選の件
○郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に
 関する調査
 (郵政事業の運営に関する件)
 (電気通信事業の運営及び電波に関する件)
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○委員長(野上元君) ただいまから逓信委員会を開会いたします。
 初めに、理事会の協議事項について御報告いたします。
 本日の委員会においては、理事補欠互選、新大臣及び政務次官のあいさつ、郵政事業、電気通信事業の運営並びに電波に関する調査を予定しております。
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○委員長(野上元君) まず、委員の異動について御報告いたします。
 去る八月十五日、新谷寅三郎君が委員を辞任され、その補欠として郡祐一君が選任されました。
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○委員長(野上元君) 次に、理事の補欠互選についておはかりいたします。
 ただいま御報告のとおり、委員の異動に伴い、理事一名が欠員となっております。つきましては、直ちにその補欠互選を行ないたいと存じます。
 互選は、投票の方法によらないで、委員長にその指名を御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(野上元君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に松平勇雄君を指名いたします。
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○委員長(野上元君) 次に、新谷郵政大臣及び田澤政務次官より発言を求められております。順次これを許します。新谷郵政大臣。
○国務大臣(新谷寅三郎君) ちょっとごあいさつを申し上げます。(拍手)
 先般の内閣改造にあたりまして、はからずも郵政大臣に任命せられました。私は長い間この委員会で委員各位と一緒にいろいろの問題につきまして御協力をしていただいたのであります。どうぞ今後ともよろしくお願いいたします。
 この委員会では、長い間のいろいろの懸案につきましても、大体におきまして党派を越えてお互いに協力をしてまいったのでありますが、私も、この事業の、郵政関係の事業につきましては、今後皆さま方と十分御連絡もし、意思疎通をはかって、誠心誠意事業発展のために力を尽くしたいと思っておりますので、どうぞ、この上ともよろしく御協力のほどをお願い申し上げます。(拍手)
○委員長(野上元君) 田澤郵政政務次官。
○説明員(田澤吉郎君) このたび新谷大臣のもとで政務次官を拝命いたしました田澤吉郎であります。郵政行政に関しましては、全くのしろうとでございますので、今後十分勉強いたしまして、皆さん方の御期待に沿いたいと思いますが、今後ともよろしく御鞭撻のほどをお願い申し上げまして、ごあいさつにかえる次第であります。(拍手)
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○委員長(野上元君) 郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する調査を議題といたします。質疑のある方は、順次御発言を願います。
○永岡光治君 きょうは新任大臣の新谷郵政大臣からごあいさつをいただきました初めての、まあ言うならば委員会に当たるわけでありますが、いまごあいさつの中に、はからずも郵政大臣ということがございましたが、むしろ、これは客観的に見るならば、私どもとしてはおそきに失した感なきにしもあらずのような感があります。ともあれ、御就任をお喜び申し上げる次第でありますが、ごあいさつの中にもありましたが、当委員会で長い間尽くされました、したがいまして、逓信行政全般について私はまことに明るい人を得たものと思うのでありますので、はからずもというよりは、むしろ、郵政大臣に就任されてからその瞬間から、この逓信事業というものに対する抱負がわいて、こういう計画も立ててああもやりたいというお考えをお持ちだろうと、このように実は思うわけであります。特に最近は時期的に見まして、昭和四十二年度の予算編成時期に当たる時期でありますが、したがいまして、この際、そういう時期でもありますので、言うならば新谷逓信行政と申しましょうか、ビジョンと申しますか、そういうものについて一点だけお尋ねをしておきたいと思うのであります。
 来年度の予算要求の時期でもあります今日、各省はそれぞれ花火を打ち上げまして、いわゆる二十年計画あるいは十年計画というビジョンを持ち、そして当面の五年計画はこうだと、したがって、初年度の四十二年度はこういう予算が要るのだということをしきりに報道機関を通じて宣伝をいたしておるようです。その際に一体、郵政は、逓信行政全般を意味するわけでありますが、どういう一体ビジョンを持っておるのだろうか、あまり新聞にもそうでかでかと書いてないし、これは大臣の性格から慎重を期したり、非常にまあ、何と申しますか、実現性のないものはあまり言いたくないというお気持ちかもしれませんけれども、それはそれといたしましても、この委員会に籍を置く私どもといたしましては、何か一つのもどかしさを感ずるわけでございますが、たとえば建設省にいたしましては、二十年計画で四百八十兆の――四百八十億ではありません、四百八十兆、政府関係が百七十兆、民間が三百十兆、合わせて四百八十兆、これは一年間に算術計算で均等割りにいたしますならば、一年間に二十四兆要るという事業計画を堂々と発表しておるようであります。もちろん、今日の政府予算では五億そこそこでありますから、これはもうまさに絵に描いたもちと思いますけれども、あるいは、まゆつばだとは思いますが、そうしてまた解散等のいろいろなうわさも流れているおりから、この際、なるべく国民に受けるような政策をという意味で発表しておるのかもしれません。が、しかし、いずれにいたしましても、予算編成期を控えて各省がどんどんビジョンを打ち出しておるという今日であります。そこで一体郵政省はどういう逓信行政全般についてビジョンを持って、たとえば具体的に言うならば、十年計画というものをどういうものを持っているのだろうか、そうしてまた、その初年度計画の四十二年度にどういうことを考えているのだろうか、当然私ども委員会に籍を置く者としては関心の深いところでございます。そういう意味からひとつ新谷郵政大臣の郵政、それから言うならば郵便貯金、保険、電信電話、国際電信電話、NHK、こういうものについての構想、まあ電波もありますが、含めて、どういうお考えを持っているのだろうかということをまずひとつ、きょうはいい機会でございますので、気楽にひとつこれを発表していただきたいと思うのです。そのことをまずひとつお尋ねしておきたいと思います。
○国務大臣(新谷寅三郎君) 永岡委員からお尋ねのありましたことでありますが、私も長い間通信関係の仕事に関係をしてまいりましたので、私自身もいろいろ従来考えておりましたことがたくさんあったことは、これは事実でございます。ただ、ほかの省が発表いたしましたように、非常に画期的な、従来のやり方をどういうふうに変えるとか、あるいは長い将来にわたってこういうことをぜひやらなければ事業がうまくいかないというような意味における長期の計画、あるいはこの際改革しようというような意見、こういったものにつきましては、私は実はむしろ、そういう意見を出すのを控えておるのであります。と申しますのは、電波行政は別といたしまして、一般通信行政のほうから申しますと、これは私から言うまでもなく、永岡委員は御承知のことでありますが、社会活動のほんとうにこれは神経系統のような仕事でございまして、これはまあ非常に正常に動いているという状態が一番望ましいのであり、ここにもし非常な変動が起こってまいりますと、事業全体に、あるいは社会活動全体にも影響を及ぼすというような性質のものでありますから、いろいろな改革の意見がありましても、これを急激に変更していくということになりますと、かえって事業の混乱を招くのじゃないかというふうに私は考えておるのであります。したがって、そういった問題について将来に向かって各種の改革意見を持っておりましても、むしろ、これは漸進的に、いつの間にか体質が改善され、いつの間にかサービスが非常に向上されて国民の方々がこの利益を享受するというような形において、これは漸次改善すべきものであると思っておるのであります。したがいまして、この事業全体にわたりまして、大臣になったから急に、にわかに何といいますか、いろいろな問題について、これも改革をしたい、これも改善をしたいというような意見を出さないことにいたしております。しかし、いま申し上げましたように、私も長い間事業に関係してきておりますので、意見がないことはないのでありまして、これはもう少し時期を見まして順次にそういった問題につきまして委員各位の御意見も伺いながら検討を続けて、適当な機会にそれを発表するようにしたいという考えでおりますことを御承知いただきたいのであります。
 四十二年度の予算の概算要求をこの間出したわけであります。これもいま申し上げましたような趣旨で、郵便事業としては一番大事な問題の郵便法の改正、料金の値上げというものが、皆さんのお力で実現をすることができました。これに伴って郵政省としては、当時お約束したところに従いまして、何とかして早く国民に対するサービスの改善をしなきゃならねということを中心にいたしまして、いろいろの施策をこの中に、予算の中にも盛っておる次第でございます。御質問があれば、もう少し詳しく申し上げますが、そういう態度で臨んでおる次第でございまして、電波のほうに関しましては、ちょっとこれは通信事業と違うかと思いますが、これもさきの国会で関係の法律案が審議未了になりましたので、このままではほうっておけないということで、私どもも新しい放送界の秩序を立てる意味におきまして、法制的な問題をまず第一に処理をしなきゃならぬと考えておりまして、これにつきましては、これから鋭意関係の条文を再検討するとともに、これにつきまして各党との調整をはかるように努力をしなきゃならぬと思っておる次第でございます。なかなかこれも大問題でございまして、いずれ皆さま方にもいろいろの御意見を伺い、われわれの意見を申し上げる機会もあろうかと存じます。ただいまはこの問題につきましては、調整の段階にあるということで御承知をいただきたいのであります。
○永岡光治君 お話によりますと、いつか知らない間にサービスの改善ができるようにしたい、そういうことがこの事業の本質でないかということのようでありますが、国民の側からはそう、結果としてはそう受け取ることになるでありましょうが、そこまで至る計画というものは当然あるべきだと私は思うのですね。なかなかこれは電話の問題にいたしましても、いまだに積滞が非常に多い、なかなかつけられないじゃないかということで、しきりに苦情が出ている状況でありますから、今後電話というものが十年間にはどのくらいのことをやるのだ、それから、たとえば放送衛星なり通信衛星についてはいまは研究中だけれども、ここ何年くらいを目途にこの問題をいろいろ、電電公社なりNHKなり、あるいは国際電電なり、科学技術庁なり、いろいろ関係の方面で研究され、あるいはまた、それを試験しようという段階のようでありますが、これは郵政省が主体になってこういう方法でこうやるのだというような、当然私はそういうビジョンがあってしかるべきだというふうに思うのですね。特にこの郵便の場合でも、今日航空機搭載という問題が起きておりますけれども、その輸送問題についても、全国的な一つの速度というものについてのビジョンがあるべきだと私は思います。たとえば朝出した通信はその日には、必ず同じ日には着くとか、あるいは東京、大阪、福岡というものには、きょう終便で投函したものは必ず翌朝にはそういう重要通信が配達できるとか、何か私はそこにビジョンがあってしかるべきだと思うでありますが、いまのところ、そういうものは考えていない――考えていなくは私はないと思うのです。おそらくまだ成案を得ていないというのがあるいは適当ではないかと想像するのでありますが、やっぱり私はあると思うのですね。具体的には郵便事業というものはどうだ、貯金や保険については、これは大蔵省の資金運用部の関係もありましょうが、国の公共事業その他に相当のこれは金を使うわけでありますから、その財政規模というものがきまれば、当然この貯金なり保険の受け持ちという一つの目標というものが出てこなければならないと思うのであります。そういうものが一体どうなるのだ、あるいは、電話については今後十年計画あるいは二十年計画でこうするのだ、初年度はこうやるのだあるいは、先ほど触れましたけれども、通信衛星なり放送衛星についてはこういう方針でいくのだということは当然私はあってしかるべきだと思うのでありますが、この段階でまだそれが発表できる段階には至っていないのか、そういうものではないのじゃないかと思うのですが、どうでしょうか。
○国務大臣(新谷寅三郎君) 永岡さんの御質問ちょっと誤解しておりましたので、あとの御質問がございましたので、あなたのお尋ねの趣旨がよくわかりましたので、もう一ぺん御答弁いたしますが、もちろん、先ほど申し上げたような趣旨で、私は通信事業というものは一時に大きな大変動を来たすというような改革というものは、なかなかこれはむずかしいと思います。しかし、毎日のように社会が発展しておるのでありますから、それに伴って通信事業というものも改善を加え発展をさしていかなければならぬということは言うまでもないのでありまして、したがって、たとえば郵便事業について申し上げますと、これは早く安定した速度で、少しでも早く信書を送達するというその目標を持ちましてあらゆる施策を講じていかなければならぬということで、予算の中にもありますが、いろんな施策を講じておるわけであります。事業の近代化のための施設でありますとか、局舎の改善でありますとか、必要な人員の確保でありますとか、そういったことにつきましては、当面できるだけの予算措置も講じまして、それに必要な施策も講じまして、たとえば来年は航空機の搭載――これはことしから始まるのでありますが、来年度におきましては、もっとこれは本格的になると思うのであります。そういったことをやりまして、非常に安定した状態において少しでも早く送達をするという措置を講じなければならないということを主眼にしていろいろのことを考えております。
 それから電信電話につきましては、もうすでに電電公社のほうでは第四次五ヵ年計画の策定をしておられるようであります。昭和四十七年度を一応の目標にして、四十七年度においては申し込んだらば電話がすぐつくように、そして電話はかけたらばすぐかかるようにというようなことを標語にいたしまして、百九十万ぐらいあります現在の積滞をそれまでに何とかして解消するようにしよう、それに必要な資金面あるいは技術面、資材面等の措置を講じまして、この目標を達成しようという努力をしておることは御承知のとおりであります。私もこの計画は、一応の計画としてはこれでけっこうだと思っておるのであります。しかし、御承知のように、積滞はまだまだ実はふえていくのじゃないかという心配を持っておるのでありまして、それに応じましてそのときどきの事情を考えまして、さらにこれに必要な措置をしていかなければならぬというのが私の考え方でございます。
 小さなことでありますけれども、貯金関係のことにつきましては、従来簡易保険のほうは福祉事業国というような特殊法人がありまして、これによって加入者及び従業員のためにいろいろの施設をしておりますことは御承知のとおりでありますけれども、郵便貯金のほうにつきましては、今日まで皆さんの非常な御要望があったり御協力があったりしたにかかわらず、今日までそれに類するような施設がないのであります。しかし、調べてみますと、毎年五千億以上の財政投融資関係の資金を集めておるのが貯金でございます。まあ財投のほうの非常に大きな、これは財源になっておると考えます。で、そういったものを集めておる郵政省か、これは単に従業員のためだけというのではありませんが、少なくとも従業員諸君に対する関係におきましても、毎年毎年五千億だ、あるいは五千五百億だという貯蓄の目標をあげていっておるんであります。そういう状態でありますから、何らかこれに対して、ある意味においてはこれに報いるような措置を講じなきゃならぬということを考えまして、従来そういう予算が出ておりませんでしたが、昭和四十二年度以降におきまして予算を要求をして、ある程度これは継続をして貯金会館というようなものをブロック別に建てていこうというような考え方を持って、いま折衝を進めておるところであります。これが何とかして今度はぜひ実現をしたいと思っておるのでございます。
 それから、お話にありましたような宇宙開発の問題につきましては、まあ一言で申しますと、わが国はアメリカやソ連に比べて非常におくれておるというのは事実でございます。しかし、最近世界的にも非常に衛星を使っての通信については、これを実用化しょうという段階に来ております。わが国でもこれに関する技術がだんだん開発されまして、郵政省管下のいろいろな研究機関では、それぞれの立場から非常に熱心に研究を続けておることも御承知のとおりであります。そういう状態でございますので、私は来年度の予算では、大体においてわが国でも三年ないし四年先には日本の通信衛星を打ち上げることができるであろうという一つの目標を持ちまして、それに間に合うように研究機関を動員して、必要な通信の関係の機械類でありますとか、あるいはテレビの中継に必要な機械でありますとか、つまり、宇宙衛星の中身と申しますか、その中に入れる通信関係あるいはテレビ関係のいろんな機器及び、これに伴う計器類等の研究を促進いたしまして、それに間に合うように、われわれとしては万全の準備をしていきたいという考えを持ちまして、四十二年度予算には相当の研究費を要求しておるんであります。これは単に政郵省の電波研究所の予算でございますが、これは相当三、四年の間には三十数億になるくらいの研究費になるかと思います。とにかく初年度は、来年は一億数千万円の研究費を要求しておるのであります、これだけではなしに、実はこれを達成するのには郵政省の電波研究所だけではなしに、電電公社の通信研究所でありますとか、NHKの技術研究所でありますとか、国際電信電話の研究所でありますとか、非常にりっぱな研究所が郵政省の関係機関としてありますので、それらにひとつ歩調をそろえて、お互いに協力をしてやってもらおうという意味で、いままでもある程度の連絡はしておると思いますけれども、連絡をし、お互いに情報を交換し、できるならば共同していろいろな研究をしていくというような構想を持ちまして、四機関の連絡協議会というようなものも至急につくりまして、一つの目標を持った宇宙開発に向かって進んでもらいたいという考えを持っておりまして、これは近いうちにそういう方向で発足をしてもらいたいと考えておる次第であります。
 いずれも部分的なことでございますけれども、各部門部門では当面必要なそういった措置は講じまして、関係機関を督励して、一日も早くその実現に努力をさしておる次第でございます。全般としましては、しかし、先ほど申し上げましたように、急激にあまり大きな変革を来たすような措置をとりますことは、通信事業だけから見ますと、私はかえって通信事業の混乱を来たすことになりはしないかと考えまして、これはいい考えがあれば何でも言ってもらいたい、いいことがあれば実行しようじゃないかということを従業員の人たちにも、幹部の諸君にも言っておるわけであります。取り上げられる問題は逐次取り上げまして改善を加えていきたい。先ほど申し上げましたように、いつの間にか非常に体質も変わっておる、サービスも向上しておるというような状態において逐次改善を加えていくというのが、通信事業としてとるべき方策ではなかろうかというように考えておりますことをつけ加えて御報告申し上げておきたいと思います。
○永岡光治君 ただいま御説明いただきましたが、多少全貌らしきものは、片りんでもありますが、うかがえたわけでありますが、私はできることならば、関係の向きに対しまして、監督官庁である郵政省の立場、郵政大臣の立場から、一体どう考えておるかということを、特に電信電話という問題についての拡充強化という問題については、これは何といっても大きな問題でありますし、それから宇宙開発の問題も非常に大きな問題でありますので、これらの問題については、もう少し進んだ資料を実は私はほしいのでありまして、早急にこのことをお願いしておきたいと思います。
 そこで、いまお話の中で、かなり前進した答弁、歯切れのいい答弁を承ったのが宇宙開発であります。そこでこの際、私も歯切れよく要望したいのでありますが、それぞれ電電公社、それから国際電電、NHK、郵政自体の電波の研究所がありますが、この宇宙通信衛星は、言うならば放送衛星、通信衛星が私はほとんどのものだと思います。それは気象その他若干入りますけれども、これが中心であるとすれば、その所管官庁というものは、これは郵政大臣だと私は思うのです。科学技術庁長官も関係あるにしても、主体は郵政大臣だ。そこで郵政大臣が責任を持って、いまお話のありましたように、三年ないし四年先にはこれが実用できるようなところを目途に研究を進めたい、こういうお話でありますから、ぜひそういう方針で、関係機関の協議体をつくるか、連絡会をつくるか、私はわかりませんが、そういうものを早急につくって国民の期待にこたえていただきたいと思いますが、この際、この点については、ひとつ所管大臣としては郵政大臣だということを明確に認識した上での機関をつくってやるべきじゃないかと、こう思うわけでありますが、その点について大臣の御答弁をいただきたいと思います。
○国務大臣(新谷寅三郎君) 通信衛星、放送衛星について所管はいかがかということであります。その通信をすること、放送をすることにつきましては、これは郵政大臣の仕事であろうと思います。ただ、いままできまっていないことがたくさんございます。といいますのは、先ほども申し上げましたが、衛星の中身のいろいろの機械とか計器とかをつくる研究を大いに促進させますということを申し上げたのですが、衛星そのものを打ち上げるということになりますと、これはおそらく日本でも多目的の衛星になると思いますが、非常に経費のかかるものでございますから、そうそんなにたくさんの衛星を一ぺんに打ち上げるということは、なかなかこれは経済的にもむずかしいと思います。したがって、いろいろ目的を持った衛星を打ち上げるということにならざるを得ないと思います。でありますから、打ち上げること自身につきましては、これはあるいは科学技術庁が中心になって各省の協力を得てやるということになるのじゃなかろうかと思います。いずれにいたしましても、私は、衛星を打ち上げた場合に、それと地上との関係を考えますと、何といってもこれは通信が主体でございますので、郵政大臣としましては、主導的な地位に立って研究もし推進もしなければならぬということを考えておりまして、先ほど申し上げたような措置をとろうとしておるわけでございます。その程度で御了承いただきたいと思います。
○永岡光治君 これがいよいよ打ち上げられる段階になっての経費の分担なり所管なりといういろいろな問題がたくさん出てきましょうけれども、通信衛星そのものの性格からいって、これは早く打ち上げなければならぬと一番望む立場に立ってこれを実現させるその熱意を持つのは、これは郵政大臣でなければならぬと思うのです。幸いにして、郵政大臣の管轄と申しますか、監督の範囲内においてそれぞれの研究機関がばらばらになってはこれは私は困ると思うのです。かってなことを言ってかってなことをやっても困りますので、それを調整をして、ほんとうに協力態勢を一日もすみやかに実用化される段階までに進めてもらいたいということを要望しておきたいと思います。
 もう一つ、これは一つのビジョンでありますが、実は郵政省の事業の組織と申しますか、今日は官庁組織になっておるわけです。私の言う組織というのは、そういう意味のことでございます。新聞報道によりますと、英国でも郵政事業は、これは公社にしたほうがいいのではないかというような、研究項目の対象になって研究が進められておるように私ども承っておるわけです。郵政事業は、これは文字どおり企業官庁であるわけです。私の問題にするところは、これは官庁という名を付すべき仕事になっていいのかどうかという形式論よりは、運営というものが実体的に企業体としての経営と申しますか、運営と申しますか、そういうものを含めて研究をする段階に来ておるのではないかと私は思います。どういう結論になるにいたしましても、一つの研究対象としてやはり今年度からは積極的にこの問題を検討する必要があるのではないかと思うのでありますが、この点は郵政大臣はどのようにお考えになっておりますか。
○国務大臣(新谷寅三郎君) お話しのように、イギリスでは八月四日のロンドン・タイムスによりますと、いまお話しのように、郵政省を公社へ移行するということに決定をしたという報道が載っておるのであります。これは一応そういう大局的な荒筋の報道でございまして、その内容については、まだこれからいろいろ検討した上で、来年度でございますか、に、もう少しこまかいものを出すということになっておるようであります。で、お話がございましたが、郵政事業はやはり一つのこれは国営の企業だと思います。でありますから、私も前からそういうことを主張もしたこともございますし、考えておるのでありますが、企業体にふさわしいようないろいろの制度を立てなければならぬと思っております。今日の郵政事業は国営事業でございまして、企業体らしくなっておる部分もありますけれども、なおもう少しいろいろくふう改善をして、企業体としての活動に差しつかえないような制度をもっと取り入れたほうがいいという部門もあるようであります。この点につきましては、まだ事務当局とも十分に相談を実はいたしておりません。しかし、こういう問題がイギリスで起こっておりまする点から見ましても、私どもも、これを公社にするとかなんとかいう形の問題は別といたしまして、内容的にいろいろなその制度につきまして、企業活動がもっと濶達にできるようにいろいろの制度の改善をはかっていく必要があろうかと思いますので、この上とも、そういった面を中心にいたしまして検討を至急にしたいという考えでおるのでございます。
○永岡光治君 実は、抽象的な名称で、その内容を必ずしも的確に表現はできませんけれども、今日、公社としては電電公社があるわけであります。そういう意味で、郵政事業、特に郵便事業、あるいは貯金事業、あるいは保険事業というものも公社にしたらどうかこういうことは、ともかくいろいろの仲間でいろいろな話が出ただろうと思うのです。また、私どもでも、そういうことを、言ってきたことが何回かある。その際に、郵政当局の考えは、いや、これは世界各国郵便事業を政府事業以外にやっておるところはない、だから、それはだめだと、こういうのが大方の反対の成り立つ意味のように私は思う。今度イギリスがやった、そうなると、それじゃ、わしのところもというようなこと、こういうのが、私はやはりもう少し――自主性がない。どこの国がやっていなくても、一番正しいうまくいくというものは日本が初めてやっても私は差しつかえないと思う。そこで、いま大臣のお話では、イギリスにおいても公社化ということが何か決定したことでもあるし、内容も研究してみたい。しかし、これ、企業体として非常にうまくいくということのようなお話であります。必ずしも政府の国家公務員ということがほんとうにいいのかどうか、私は実は疑問があるのです。これは、そういう名称を付すことがいろいろな意味で支障になる場合がむしろ多いと私は思うのですが、それはそれとして、いずれにいたしましても、そういう公社化、公社にしたらどうだという意見がかなりあるわけでありますから、早急にひとつこれは研究していただいて、結論を得られる方向に進んでいくべき時期ではないかと思いますので、特にこの問題について一そうの研究推進を要望しておきたいと思います。
 以上でございます。
○鈴木強君 先般の改造で新大臣に新谷さんがなられまして、まことにところを得た人事だと非常に喜んで敬意を表しておきます。
 御就任以来いろいろな場所で大臣や政務次官の抱負経綸が述べられております。きょう初めて私は御質問をするのでありますが、ただいま永岡委員からもお尋ねがありましたように、新大臣になられて日は浅いのでありますが、すでに全生涯をほとんど逓信事業に捧げてきた大臣でありますから、事新しく構想をまとめるとかなんとかということは私はないと思う。したがって、きょうも、率直に言って、ごあいさつもただ単に、任命されました、よろしく、というようなことではなくして、すでに来年度の郵政以下関係の予算もつくられて、それぞれ方針に基づいて施策がやられることになっておるわけでありますから、私は当初にそういう予算の中に盛られております基本的な政策について、われわれにお示しをいただきたかったのであります。そうしますれば、比較的お尋ねする場合も都合がいいのでありますけれども、われわれは予算編成の段階において、野党でありますから、なかなか御相談をいただくこともありません。しかし、賢明な大臣でありますから、事あるごとにいろいろな機会を通じて、野党にもひとつ御方針等は事前にできる限り御説明をいただいて、われわれも共鳴できるものは大いにやろうと、こういう気持ちを持っておるわけでありますから、こういう点についても、ひとつ最初に私の感じたことを申し上げておきたいと思います。
 それから田澤政務次官、たいへん謙遜されたあいさつをされましたが、これは業界紙ではありますが、先般あなたの記者会見の中で、はつらつとした役所にしたいということで、お役人を見るに、率直に言って、法律とか制度とかいうものに縛られているようで、柔軟性がなく、世事にうといきらいがある、もっとはつらつとして仕事ができないものかと思う、こういうお考えが述べられておりますが、私も、何か法律とか制度に縛られて柔軟性のないような点を喝破されたものと思いまして、なかなか目のつけどころがいいじゃないか、こう私は思っておるのでありますから、そう御謙遜なさらずに、新郵政大臣のもとで大いに力量を発揮していただきたいと心から期待をいたしております。
 で、最初にお尋ねいたしたいのが、郵政省の人事問題ですね。私は率直に感ずることは、いままで大臣がやめられるときに、次官以下の人事の異動をしていきますね。したがって、新大臣が参ったときには、前の大臣が任命した人事の中でおやりになる、特殊な理由と事情がある場合は、私はこれはいいと思うのでありますが、どうも新しい大臣になられて、自分がほんとうにこれぞと思う陣容を整備してやるほうが一そう効果的な運営ができるのではないかと、私はこう思うのであります。どうもいつか知らないが、悪いようなくせが私から見るとついてしまって、新しい大臣が、前におぜん立てをした人事の中でやらなければならない、こういうことがあると思うのであります。特にその点、私はこの姿勢というのはお変えになったほうがいいと思うんです。しかし、次官をかえると、それに関連をして人事の異動がございます。しかも、最近は、郵政人事を見ると、次官などの任期はほんとうに短いですね、特殊な場合はいいけれども、半年でもやめさせる者はやめさせなければならないと思うのでありますが、もう少し落ちついて次官の職に専念できるような配慮をしませんと、国務大臣の機微、片りんに触れますとすぐやめさせるというようなことでもこれは困るのでありますから、もちろん、そういうことはないと思います。過去の人事もそれぞれ理由があっておやりになったと思いますが、どうもそんな感じがしますので、何とかそういう点を改革する必要があるのではないか、こう思いますが、その点どうでしょうか。
 それから、関連をして、国際電電とかNHKとか電電公社とか、関連する事業があるわけでありますが、そういう部門における郵政官僚――官僚と言うと悪いんですが、郵政省の方々の人事の交流、これも田中角榮大臣のときからかなり積極的に打ち出されておると思うのであります。私はその考え方は大綱としては賛成です。しかし、それぞれ企業の中にはそれぞれの家庭の事情もあるわけでありますから、そういうものを無視してやりますと、問題が多少起きると思うのであります。そういう意味において、天下りと言われるような――だれが見てもこの人は適材適所だというふうに考えられる人事はいいのでありますが、そうでないとひんしゅくを買いますから、これらの問題についても十分に御配慮をいただきたいと思います。
 それからもう一つは、NHKは大臣の監督権の及ぶ事業でありますが、実は私はこの会長の兼務、兼職について意見があるんですが、これは前からこの委員会で言われておりますが、たとえば昭和二十五年六月から現在まで五代の会長が御就任になっております。古垣、永田、野村、阿部、現在の前田の各会長がそれぞれ長い人は六年くらい御就任になっておりますが、この役職を見ますと、たいへんな兼職をしておるのであります。当初発展過程にある段階でありますから、かりに予算規模が小さいとしても、それぞれの任務はあると思いますから、私は原則としては会長はこの仕事に専念すべきではないかと思うんであります。ところが、現在公務員制度審議会の会長をはじめ、国語審議会の委員、宇宙開発審議会委員、社会開発懇談会委員、南方同胞援護会の委員、これらは政府関係でございますが、そのほかにも十三の兼職を政府関係以外にやっておられます。特に私は、公務員制度審議会のような大事な会長にNHKの会長を持ってこなくてもいいと思うんですね。時のいろいろの事情がありまして、おそらく前田会長が委嘱されたんだろうと思います。もうすでにNHKも一千億からの予算規模になっておるわけでありますから、宇宙開発をはじめ難視聴地域の解消、いろいろ当面大事な問題があるんでありまして、どうも会長がそういう審議会の会長などをして兼務、兼職をすることは、ちょっと私はまずいと思うんですね。法律的にはこれは別に禁止条項はありませんから許されますが、どうも少しそういうふうに感じます。特に最近、都知事候補に自民党のほうで推薦されるごとき情報をわれわれは見るわけです。これは佐藤内閣あるいは自民党全体としての考えでありましょうから、この点は大臣に伺ってもしかたがないと思いますけれども、しかし、そういう少なくとも都知事候補に擬せられるような話の出ることについても、やっぱり私はNHK会長という立場から考えますと、受ける側から見ると、非常に意外な気もするわけです。だれが出ようと憲法上自由でありますが、選挙権・被選挙権がありますから私は自由だと思いますが、しかし、少なくとも現在の会長の立場におられる限りにおいては、やはり奇異の感じがします。この点についても、過去の実績もちゃんとあるわけですから、これらも十分検討くださいまして、会長が原則的に会の職務に専念する、こういう方針であるようにお願いしたいんであります。もちろん、この中には直接放送に関係する審議会がありますから、そういうものまで私は排除しろという意味ではございません。しかし、どうも全く関係のないようなところにいかれることについては、やはり問題があると思いますが、こういう点について私の気持ちはわかっていただいたと思いますから、大臣の気持ちも伺い、今後の御所信を伺いたい、こう思うんであります。
○国務大臣(新谷寅三郎君) 一番初めにお尋ねの、どうも各省とも大臣の更迭前に次官以下の幹部職員の異動をやるということは悪いことじゃないかというお話でごごいます。私も原則的にはそのように考えます。で、なるべくならば、大臣がかわるのであれば、かわった大臣が自分のまあ女房役としてどういうふうな人たちをどういうふうな配置につけるかということをきめるようにしてもらうと、非常に新しい大臣はやりやすいだろうと思うんでありますが、しかし、今日まで何回かお話しのように、それと違った例があったと思いますが、それにはそれ相当の理由があったかと思います。ちょうど新しい年度の予算ができて、いろいろな機関がまた新しく発足をするというようなことで、そういう機会にはどうしても現職からだれかほしいとか、この人をやるのが一番適任だとかいうようなことがありまして、何も故意に、かわっていく大臣が無理やりに人事をやったということだけではなしに、時期的にそういうようなふうに異動が行なわれたということも原因しているかと思います。しかし、私は、お話しのように、そういったことはなるべく避けたほうがいいと思っておりますので、今後は私は、いま鈴木委員の御指摘のような方針で私自身は進みたいと考えております。
 それから、関係の機関に対していわば天下り人事はあまりやらないようにということでございます。ごもっともでございます。これは国家公務員法にも関係のあることでございますから、十分その点は留意をして処理をいたしますが、しかし、いろいろの日常の仕事をやります上に、郵政省と関係のある機関というものは、非常に密接な関連を持っているわけでございますから、有能な人をぜひほしいと言ってきた場合にも断わるのはいかがと思います。ですから、強制的な天下り人事にならないように気をつけながら、これにつきましては、関係機関の内情を十分聞きまして善処したいと思っております。
 それからNHKの会長の兼職の問題であります。これも原則的には、おっしゃるとおりだと思います。しかし、ただいまお述べになりました兼職の中には、直接放送に関係したものもあるようでありますし、それから公共放送機関であるNHKの会長なるがゆえに、たとえば社会的ないろいろな問題について、言論報道の代表者としての意見を聞きたいということで、そういう委員会とか審議会なんかでNHKの会長なるがゆえに入ってぜひ意見を聞かしてほしいというのも相当あるかと思います。これもNHKの仕事に差しつかえない限りはやはり協力すべきであると考えます。ただ、お話しのように、公務員制度審議会とか、非常に時間をとるもの、こういったものにつきましては、これは郵政大臣としては監督権が実はありませんので、われわれもそれを見守っているわけですが、NHKの会長自身の判断によりまして、本来の職務はNHKの会長でありますから、その職務に影響をあまり与えないような範囲内において兼職をされるということも、それはやむを得ないことかと思います。ただいまお話しの趣旨は、私もよく了承いたしましたので、機会があれば、そういった方向でNHKの会長の御意見も聞いてみたいと思いますので、実はこれは郵政大臣の監督権の外の問題でございますので、私としましては、それを郵政大臣の権限においてどうするというものは持ってないのであります。その点は御了承いただきたいと思います。しかし、結論としましては、なるべくNHKの会長は自分の本来の職務の妨げになるような兼職というものはおやりにならないほうがいいだろうということは、私も同感でございます。
○鈴木強君 このNHK会長の件は、もちろん、大臣がおっしゃるように、直接の監督という、任命権はございません。ただ、しかし、任命するのは政府でありますから、内閣総理大臣が少なくとも閣議の了承を得て任命をする、たとえば公務員制度審議会のようなそういうものについては、あなたは所管大臣として、NHKの会長が今日どういう立場におるのだ、したがって、その兼職が本来のNHKの業務に支障があるかないかということを判断するのはあなたでございますから、そういう意味において善処していただきたいと思っております。これは私の希望で、回答は要りませんが、郵政なりの人事を見ておりますと、たとえば極端な場合は、一万円も基本給が下がってしまうような人事がある、これは人間として経済がもとですから、あまりひど過ぎるじゃないかと私は思う。いろいろ事情はあったと思いますが、この人をどうしても持っていかなければならないというときに、少なくともそのポストの給料が安いときには、その給料を上げたらいいでしょう。実質的にその人がいくために、一万円も損するような、そんな人事はやめたらどうですか。私はそういうことは大いに考えてもらわなければ困ると思うのですよ。これは個々の具体的なことは言いませんが、そういうことはぜひ注意してもらいたい。そんなものは給料上げればいいんですよ。一万円も損するような、そんな人事はよくないじゃないですか。どうですか、これは。私はそういう強い不満を持っていますがね。この点は希望として聞いておいていただきたい、そして大臣として善処してもらいたい。
 それから、その次にお伺いしたいのは、永岡委員からもございました郵政省の組織機構の問題に関連して一つお尋ねしたいのですが、郡郵政大臣いらっしゃいますが、おやめになる前に電気通信庁という御構想を新聞に発表いたしましたね、私は一つの考え方と思いました。しかし、もう少し現在の電気通信事業なり、郵政事業なり、放送事業というものをもう少し研究して、もう一歩前進したものが実はできないものかと思って、通信庁ではなまぬるいような気もいたしましたが、一つの考え方として私はいいことだと思いました、内容をもっとよくやれば。そこで新大臣がどういうふうにこれをおさばきになるかというので、たいへん関心を持っておったのでございますが、郵政省の予算等を拝見しますと、電波監理は、これは依然として電波監理局長がやる、それから現在の電気通信監理官室というものを局にして何かおやりになるようですが、これは私は全然わかりません。大臣は、これは私十年間ここで叫び続けてきているからおわかりですから、私は多くは言いませんが、ぜひとも、いまの公共企業体というこの経営形態についても、古い欠陥がたくさんあります。ですから、内閣は、昭和二十九年、三十二年と諮問をして答申をいただいたこともございます。これも大臣よくわかるだろうと思います。私は毎年この点について、自主性確保について早く法律改正をしたらどうかと迫っているのですが、歴代大臣ここに三人いますね、それぞれごもっともだと言っておきながら、何もしない、予策委員会で総理に聞けば、ごもっともだ、検討しますとたなざらしして、十数年間放置されている。私はそういう基本的な政策についての方針がきまらないのに、何のために監理官室を局にするのですか。なるほど、いま電波監理局なり監理官室が一般の会計の中で、労働組合は公共企業体の労組法が適用されても、団体交渉権はないということでやっているということは直さなければいけません。この監理局にすることによって特別会計になるのかどうか。ならぬと思います、予算を見ますと。そんな機構いじりをして、大の監理官を、一人を局長にして、一人を室長にするというなにを考えているのでしょうが、私は非常に新大臣に対して敬意を表し尊敬しておったのですが、このことについてはちょっとがっかりしました、正直言って。しかも、これは歴史がある、何回も電務局をつくってやろうという構想が、それぞれ反対にあって流産している経過があるのですから、もう少し出すなら、電気通信庁にして、日本の電波行政をぴしっとやるものなら私は一つのアイデアとして賛成するし、郡さんのはそこまでいかなかったです。ちょっと私、不満もありましたけれども、しかし、まだ郡構想のほうがわれわれの目ざす方向に進んでいると思うのです。やるならそういう方面に、行管が何と言おうと、事業の必然的要求としておやりになったらいいじゃないですか。しかし、監理官室を局にして人をふやすような要求をしているのですが、大蔵省のほうでとれますか。二十五名だか何名だかふやすということになっておりますが、私は、そういうただ単に機構いじりのようなものを何のためにやるか、さっぱりわかりません。だから、私は、この点についてはひとつ大臣に勇断をもって撤回してもらいたい。まあ、いずれ設置法改正も御提案になると思いますが、そんな、土台をつくらずに、屋根のほうだけをゆり動かしても何の役にも立ちませんよ。もっとわれわれ大臣に期待するのは、公社制度のあり方について、場合によったら、もう一回御諮問になったらどうですか。過去二回答申があるのですから、ぜひ真剣に考えて、多くは期待しませんが、大臣せめて御就任の間にこういうものだということを、十五年間の経験の中から、いろんな古い欠陥も出てきていると思うから、これらをひとつ検討をいただいて、その方面に全精力を傾注していただきたいというのが私の願いなんです。どうもおそきに過ぎないでしょうか、御所信を承わりたい。
○国務大臣(新谷寅三郎君) 鈴木委員の御質問の中には、いろいろ示唆に富んだ問題が含まれておると思うのであります。それについて将来にわたってどうするかということをここで一つ一つお答えするのは非常にむずかしい問題でございますから、御質問の中であらわれた非常に強調された二、三の問題についてお答えをしておきたいと思います。
 一つその前に申し上げたいのは、電気通信監理局を設置するということについて、私は鈴木委員に非常にこれは御説明もしたことがありませんので、誤解を招いておることは非常に残念に思うわけです。それは、私も従来党におりましたときに、電務局をつくろうという案も出ましたが、私も原則としてその考え方には反対だ。というのは、お話しのように、公社といい、あるいはKDDといい、法律によりまして郵政大臣の権限というものはきめられておる、KDDも電電公社も、総裁なり社長というものが事業経営にあたって最大限に自由濶達に手腕を発揮してもらいたいというのが、公社法及び国際電信電話の関係の法律の規定しておるところであります。これをねらっておるわけであります。私は、公社法を初めに制定いたします際に、参議院から修正意見を出しまして――初めは実はもっと自主性のなかったものです。それを相当関係規定を修正いたしまして、極力公社の自主性を尊重する意味において修正案を出したことを記憶しております。いまもその考えは変わっておりません。したがって、電務局になぜ反対だったかといいますと、昔の逓信省にありましたような電務局をつくっていくと、中央でも地方でも、電電公社の仕事に対して郵政省が非常に介入するであろう、そういうまた説明もあったものでありますから、そういうことでは困るので、だから、電電公社に対する郵政大臣の監督権がもちろんありますから、それについては、郵政大臣のスタッフが郵政大臣に、いろいろな調べをしたり、あるいは命令を受けて調査をして意見を述べるというようなことで、どこまでも郵政大臣の補佐機関として活動してくれればいいんじゃないかというような意味で、監理官室の現在の機構のほうがいいじゃないかということを言っておったわけです。その点は鈴木委員は同意見だと思うのです。今度の監理官室というものは、これに反した考えは全然持っておりません。監理局といいましても、これは鈴木さんのほうが詳しいかもしれません、国家行政組織法に書いておりますけれども、これこれは、国の行政機関の組織はこの法律できめるのだ、それで「行政組織のため置かれる国の行政機関は、府、省、委員会及び庁」にするというようなことが書いてありまして、それから「内部部局」につきましては、「省には、その所掌事務を遂行するため、官房及び局を置く。」と書いてあるわけですね、これは第七条です。第六項を見ますと、「庁、官房、局及び部には、課及びこれに準ずる室を置く」と書いてあるのです。この監理官室はこれに当たるわけです。官房に室を置いておるわけです。ところが、御承知のように、監理官室の仕事は最近は非常に大きくなっております。これは電電公社に対する監督の仕事が大きくなっているというよりも、国際関係でたとえば海底ケーブルの問題でありますとか、各国の交渉の問題でありますとか、いまの監理官はもう、一人はそれに追われているといっていい状況でありまして、この仕事はどんどんふえてまいります。のみならずさきの国会で御審議をいただきました有線放送についての問題、これはなかなか大きな問題で、仕事の範囲も非帯に複雑でふえてきておる、こういうものでありますから、ただいままでの監理官室というようなものでは足りないということで、仕事の内容、あるいは電気通信監理局にしましても、監理局長の機限というものは、ただいまの監理官室長の権限と何ら変わっておりません。この局を置いたからといって、特別に郵政大臣の権限がふえるわけでもありませんし、これはもう法律できまっておるわけです。また、それを運用するにも、先ほど申し上げたように、私は初めから公社の自主性を非常に尊重しておるつもりでありますし、その方針には全然変わりありません。就任のときにも、公社及び国際電電の社長に対しまして、私はなるべくあなた方の仕事には介入をしたくない、問題があったら持ってきてください、そのかわりに、あなた方が自由濶達にやってもらって、私はその結果を見ておりますということを申し上げたのです。そういう方針でもってこの監理官室というものを局という名前に切りかえる、これは部内としましても、まあ一言で言いますと、局というものに格上げするということだけでございまして、非常に部内でも、何とか室というものでは扱いにくいというようなことがありますので、御心配のようなことはもう考えてもいませんし、その点は誤解のないようにしていただいて、電気通信監理官室の室長及びそのスタッフがやる仕事につきましても、もっとやりやすいようにひとつ御協力をいただきたいと思うのであります。これが第一点でございます。
 それから、前郵政大臣がおられますので、その前郵政大臣のお考えになったと言われます電気通信庁というようなものについて、いろいろ批評がましいことを言うのは差し控えたほうが私はいいと思いますけれども、一般論として申しますと、この電気通信庁というもので、一案によると、この庁で所掌しょうという事務は、大体においてこれは監督行政の仕事でございます。いま各省各庁の仕事を見ておりまして、大体監督行政の仕事というものは、やはり本省の内局として取り扱っているのが通例でございます。運輸省でも、あれだけ大きな国鉄の仕事がございますけれども、それは監督局というものはやはり運輸省の内部部局として大臣の直接の配下に置いておるわけでございます。現業庁のほうはこれに反して、外に出しておるという例が非常に多いのであります。もし電気通信庁というもので外局に追い出してしまうということになりますと、郵政省ではこの逆をいくようなことになりまして、これは私は、なるほど一つの案には違いありませんが、もう少し研究さしてもらおうと思いまして、今度の予算編成では、この外局と内局というものの扱い方について、具体的にどういうふうな利害得失があるかということを研究したいと思いまして、今度はそういう構想を採用いたしませんでした。しかし、根本的には、おっしゃるように、電電公社の仕事も非常に発展をして大きくなってきておりますし、また、KDDの仕事についても同様でございます。これを郵政省の機構とにらみ合わせまして、今後どうするかということにつきましては、いま目先の来年度の問題ということではなしに、少し長い目をもってどうしたらいいかということを研究するつもりでおりますことを御承知いただきたいと思います。
○鈴木強君 私も郡構想についての、よく内容がわかりませんので、どういうふうなものかよくわかりませんが、ただ、感じとして言っただけですから、誤解があったらなにしていただきたいと思いますし、それからまた、いまの大臣のおっしゃる監理官室を局にすることについても、大体これは大臣の御構想もよくわかるんです。いままでずっと拝見しておりますから、いまおっしゃったとおりだと思います。そこで、その最後に言われた今後公社制度そのものを含めて郵政機構をどういうふうにしたら一番ベターなのか、御検討なさるとおっしゃるわけでありますから、私はむしろ、その方面に主力を注いでいただいて、要するに、それには付随する下部末端まで機構改革をやったほうがよろしいんじゃないだろうか、たとえば、いまの電波監理局と通信監理官室との関係だって、下にいけばおかしくなっておる。ですから、そういうところまで、やはり末端機構まで一貫した構想に立って徐々におやりになっていくというほうがよろしいんじゃないだろうか。ただ、監理官室を局にして、何かその人たちが気休めみたいなもので、何も変わらぬというならいいじゃないですか。ディレクターということについて、アメリカのFCCでは、ディレクターはたいへんな高官だと思われる。日本が監理官室という名刺を持っていってもぴんとこないということを聞きますけれども、それはその人たちの心がまえでありまして、まあ私はプライドを持ってやっていただけば、別に給料に関係するわけじゃない、むしろ、給料が減ったら上げてやってもらいたいし、そういうふうにしていけば――どうも機構いじりのためにいじるような気がするものですから、これは出してもお通りにならないのですから、この際、そういう抜本構想をお持ちになっておるとすれば、なおさらのこと、ひとついまの場合はお差し控えになって、基本構想はおれはこうやりたい、その一環としてこうだ、それは堂々とわれわれが双手をあげて賛成できるような時期までお待ちになっていただきたい。いずれ、これはおたくのほうで法律案を出してくれば審議をすると思いますが、あまりつぶれることもよくないですから、私はあらかじめ老婆心ながら自分の感じを申し上げたのでありますが、意のあるところをおくみ取りいただいて、大臣に善処をお願いしたいと思います。
 それから、いろいろお聞きしたいことがあるんですが、時間もきょうはあまりないようですから、次に進みますが、電波・放送法が前国会で廃案になりまして以来、この扱い方については、どうもいろいろと受け取り方が違うのであります。したがって、きょうはこの放送・電波両法案の改正に対する大臣の御方針と、それから、これにまつわる当面の懸案緊急問題もあるわけでありますから、こういう問題を法改正とどういうふうにマッチしておやりになろうとするのか、これを伺いたいのであります。
 御承知のとおり、前回廃案になりまして以来、いろいろ郵政省でも検討を進めているようでありますが、まず、郡郵政大臣が七月二十一日に地方三局長の合同会議を開いた際に、やや国会で私たちにお述べになったような御方針を伝えているようですね。すなわち、緊急となっている放送法制の改正は成立を見なかったが、さらに検討を加え、できる限り早い機会に改正されるよう、放送行政は将来、法改正が行なわれるまで放置すべきではないが、法改正を控えて行ない得る行政範囲は緊急を要するものに限定すべきで、その際には特に行政の一貫性と公共性の確保に留意して進めることが肝要である、こういう趣旨の訓辞ですか何か御説明をされております。私は、この国会でも、一体廃案になってどうするんだという方針をお聞きいたしましたときに、やはり緊急問題についてはやらなきゃならぬ、こういうことでした。しかし、私は、そのことはひとつ慎重にしてもらいたい、いままでの行政は行き当たりばったりで、われわれが批判してきたとおりでありますから、この際、法律改正をどうするかというぴちっとした見通しをつけた上で、万やむを得ざる場合もあるかもしらぬが、原則としては法律改正というものをどうするかということをまっしぐらに検討していただいて、次期通常国会に出すようにむしろやってもらいたい、こういう私は希望を述べております。そこで、その後、九月一日に同じ地方三局長の合同会議が持たれて、新谷大臣も大体これに似通ったことをおっしゃっているわけですね。
 そこで私はまずお尋ねしたいのは、現在廃案になりましてから今日まで、いろいろと大臣としては苦慮されたと思いますが、現在事務当局にどういう指示を出されておるのでしょうか。前国会に出した原案そのもので提案するのか、あるいは自社両党の一応の修正問題がありましたが、修正案というようなものがまとまった経緯もございますので、これらの問題もあわせ考えて、前国会に提案した原案ずばりではもうとてもだめだ、だから、過去の国会の経緯からして、そういうことも十分含めて新しい観点に立っての法律改正ということをやるように指示されているんでしょうか。その点はひとつ先に伺いたいと思います。
○国務大臣(新谷寅三郎君) 大体鈴木委員はいろいろな経緯についても御承知でございますし、法律案の原案及び衆議院で出ました修正案についても御承知でございますから、これは触れませんが、いま私のほうで、郵政省として考えておりますことは、先ほどもお話しになりましたように、あれだけの経過をたどりまして、とにかく政府の原案ができ、そして、それに対していろいろ、衆議院の段階ではありましたけれども、修正の意見がまとまってきたと、ある意味においては、まとまってきたということになっておりますので、これは事実でありますから、この事実は無視できないと思います。一方、放送法なり電波法の改正案についてその必要性はどうかということを考えますと、御承知のように、放送法及び電波法の基本法ができましてからは相当に長い間たっておりまして、ことに民放の関係におきましては、あの法律を制定いたしましたときとはもう全く違ったような、非常な発展ぶりを示しておりますので、むしろ私は、何か早くここで法制を確立して将来に備えないと、放送界が非常に秩序を乱すようなことになるのじゃないか、今日もうそういった傾向があらわれておるのじゃないかということさえ心配しておるわけでございます。したがって、放送界に秩序をあらしめる意味から言いましても、何らかの法的措置はこの際必要だろうという観点に立っております。したがって、ああいう事実をもとにし、そういう考え方から判断してまいりますと、できることならば放送法及び電波法の再提出につきましても、これは近いうちにやらなければならぬという考えに立っておるのであります。ただ、ああいう事実があったものでありますから、それならばどういう内容の法律案を提出するかということになりますと、実はこれはなかなかむずかしい問題でございます。政府自民党としましては、一つの案を持ち、それに対して社会党のほうから修正案が出まして、その二つの意見をもとにしていろいろ審議をされたわけでありますが、最終的に党の態度が決定するに至らずして審議未了になったということでありますので、出す以上な、今度は法律案が両院を通過し得るだろうという、大体そういう見通しのもとに出さないと、ただ混乱を重ねるばかりであります。そういうある程度の見通しのつけられるような法律案をどうして生み出すかということにしぼられてくるわけでありまして、できるならば各党の御意見も大体わかっておることでありますから、われわれの努力によって、また、皆さん方の御協力も得まして、何とか調整点を見出しまして、政府の原案をつくるべく努力をしなければならぬというのが私の考え方でございます。そういう考え方のもとに立ちまして、郵政省の内部におきましては、まだ特別の、事務当局にこういう考えでこうやれという指示はしておりません。おりませんが、その当時の模様を聞いたり、それによって、政府の原案及び修正案によりまして起こってくる放送事業に対するいろいろな影響等につきまして、いろいろ調査をし、研究を進めておる段階でございます。さように御承知いただきたいと思います。
○鈴木強君 もう抽象論じゃなくて私は伺いたいのです。大臣も、鹿島の宇宙施設についても研究されて、特に二回か三回、省議の――省議というか、省議の中でもお話をしておるようですから、その努力のあとは私は仄聞してわかります。ただ、通常国会にかりに出すとすれば、およそいつの時期までに構想をまとめて作業をしてもらって、そして成案を得て出すというめどをつけないといかぬと思うのです。これはもう至上命令ですよ。最善を尽くして次期通常国会に出すということは、これはもう筋だと私は思うのです。ですから、そういう考えでおられるのでしょうから、少なくとも佐藤総理といろいろお会いになったようですしね、どういう御相談をなさったか、私はあとで聞きたいのですけれどもね、緊急問題の関連で聞きたいのです、いまはいいですが。そういういろいろな御相談もされておるようですから、いずれにしても、各党の協力なくしてはこれはできない。大体徳安さんの約束を前の大臣が守らなかったのだ、一つもわれわれに相談しないでやったから、結局、ああいうことになったのです。大臣の発言というものはちゃんとしてもらわなければ困るのですがね。そういうところに問題の一番の原因があったと思うのですよ。相談をすると言っていながら、しなかった。これはたいへんなことですよね。それで、もう相談はけっこうなんだが、大体の筋道を経て終着駅に来ておるのですから、自民党のほうでも、あの案についてはいろいろ意見があったようです。われわれも心配する点もありました、率直に言って。ですから、そういう点を大体整理していきますと、大体終着駅はわかっておるので、あの終着駅からはずれたものを出してみたところで、わが党としては断じて協力できないわけで、少なくとも野党第一党の協力がなければこの法案は通らぬ。そして地方三局長合同会議の意見も聞いてやろうということですから、私は大いにけっこうなんですが、既成事実というものがあるのですから、この事実を忘れられてしまったのでは困る。したがって、私はどう大臣が考えようと、あすこを中心にして判断せざるを得ないと思うのですから、こういういきさつを、もう少し積極的に次期通常国会には提案したい、したがって、その提案するについては、いつごろがぎりぎりの決着の法律提案の時期と判断する、それに向かっていま全力をあげているという程度の私は積極的な答弁がほしいのです。そうしませんと、次に聞こうとする緊急懸案問題についても、電波行政また乱れていきますよ。どうでしょう、その考えは間違っていないでしょう、いますか。
○国務大臣(新谷寅三郎君) 具体的にいつどうするのだということまで言えというお話でございますが……
○鈴木強君 そういう計画を立てないとできないでしょうと言っているのです。
○国務大臣(新谷寅三郎君) もし調整がうまくつきまして、これなら通し得るだろうというような成案が得られれば、私は、こういう法律案ですから、希望としましては、かりに通常国会に出すとしますと、なるべく予算案と一緒にでも出したいと思います。ただ、それまでにそういった調整ができるかどうか問題であります。相手のあることですから、そう思ったようにいかぬと思うのです。また、そんなに調整が簡単にいくようなら、前国会にああいう結果にならなかっただろうと思うのです。でございますから、希望は希望でございますけれども、相当むずかしい仕事に取り組んでいると、自分でもそういう意識を持っておるわけであります。したがって、私としましては、再開早々にでも出したいという気持ちで見ますならば、大体それを逆算していきますと、いつごろまでに成案を得なきゃならぬということも大体わかってくるわけであります。私は一日も早くこの調整をいたしまして、これならばという成案を得るように最大限の努力をするつもりでおるのであります。いつごろまでだと言われると、いま申し上げたように、これは相手のあることでもありますので、いつまでに必ず成案を得るということは、私としては、いま申し上げる段階にまだ至っていないのであります。
○鈴木強君 ちょっと心配になる点が大臣の御発言でうかがわれるのは、非常にむずかしく考えているのですね、大臣は。なるほど、私たちも簡単だとは思いませんよ。しかし、過去衆参両院の中における意識の不統一もあったと思うのです、率直に言って、それはいずれの方面にも。しかし、そこをやはり一つの党対党という形でいまあったとしても、話し合った結論というものはあるわけですから、ですから、それをお考えになっていくように、むしろ、前向きに次期通常国会にそれならば提案するという大臣は前提に立っていま考えておられるのか、あるいは非常にむずかしいから、場合によったら次は見送り、その次まで待つのだということでいくのか、その根性の持ち方です。腹の据え方だと思うのです。だから、機械的に私は、次の通常国会にやるのはこうだというようなこと、それは大体われわれわかっているわけですから、裏方がいるのです。あの法案はいつも末期になってからやるからああいうことになってしまうのだから、もっと早くやるのが当然でしょう。ですから、そういう意味で、それなら大臣は、いま申し上げた私の質問に、次の通常国会に出すという前提で政府は決意を新たにしてこの取りまとめをしているのか、それとも、その次でもやむを得ぬということなのか、その点ひとつ聞かせてもらいたい。
○国務大臣(新谷寅三郎君) 言うまでもないことで、調整ができ次第早く出したいという気持ちはちっともあなたと変わっておりません。ただ、非常に調整の方法といいますか、その作業が、そんなに心配せぬでもいいじゃないかというような御発言でございますけれども、いろいろ経過を聞いてみますと、相当私はむずかしい点があるんじゃないかということを考えますから、それで、それに対しまして各方面の意見も聞き、当時の事情も聞いて、何とかして調整し得るような成案を得るような努力をしておるというような状態でございます。
○鈴木強君 どうも大臣は都合の悪いところになると、答弁をまともにしてくれないのですね。前提に立っておやりになるのですかどうですか、と言っているのですよ。次期通常国会に出すという前提でおやりになっているのでしょうか、と聞いたわけですから、ちょっとその点はずばり答えてもらえませんでしょうか。それほど、答えられないほどむずかしいでしょうか。そうすると、次はだめだというふうにぼくらは判断しますよ、そうするとまた考えが違う。
○国務大臣(新谷寅三郎君) 別に逃げているわけじゃありませんけれども、初めの言うまでもありませんということは、あなたの言っていることを肯定しているわけです。ですから、そんなに先のことを、私もいつまでも大臣をやっているわけじゃありませんから、そんなに先のことを言っているわけじゃありません。私としましては、一日も早く成案を得るように努力をいたしまして、成案を得たならば、最近の国会に出しますと、最近の国会といいますのは、次の通常国会以外にはないと思います。
○鈴木強君 わかりました。まあひとつ、まだまだなったばかりですから、やめることはひとつ当分考えないでやってくださいよ、あなた、そんな大臣じゃないはずなんだから。わかりました。そういうようにはっきりわかりましたので、そこでひとつ伺いたいのは、それならば、いま一生懸命調整してやろうとする時期はいつかまだわからぬ。しかし、その時期が到来するまでの間、いまの懸案問題の中で、いま直ちに廃案になっているから作業を進めてやっていこうというのがあるのですか。これは郡郵政大臣の言われた――あなたの言われた当面緊急の問題というふうに解していただいてけっこうですよ。その問題については、いずれにしても法律案がどうなろうとやっていくのか、あるいは、その法律案が大体めどがつくまではそういう問題もストップして、めどがついたらやろうというのか、それはどうなんでしょうか。
○国務大臣(新谷寅三郎君) 緊急処理を要する問題というものについては、多少私は幅があると思います。またそういうことばを使いますと、とる人によって、いろいろにとられるかと思いますが、大体私は、当時郡前郵政大臣が言われたところとあまり変わったことは考えていないわけであります。しかし、私の希望するところは、できるならば、先ほどお尋ねになりました法律案の内容、どういうふうに調整されて出てくるかということが問題でございますが、できるだけその基本線をきめた上で、なるべくこれにひとつ沿ってやっていくのが順序だろうと思っておるのです。しかし、国民の側から見ますと、私は、免許を申請しておられる方々が一日も早くやってほしいとかなんとかいうことよりも、国民の側から見ますと、どうしても自分のほうは民放は一つも見えないのだとか、いろいろな問題が提起されておりますので、国民の側から見ての緊急処理を要する問題というものがやはりあるだろうと思うのです。そういった問題には、大体の方針、方向がきまってくれば、特に緊急処理をしなければならぬという事態は、これは考えなければならぬということを申し上げているわけでございます。たぶん郡さんも、そういうつもりで言っておられたと思うのであります。これにつきましては、いろいろ事態が多少変わっていく点もございますから、そのときの事態に応じまして、いま言ったように、別に拡張解釈をしてやろうというわけでございませんで、最小限にしぼって、どうしても国民のためには処理をしなければならぬという問題に限っては、そういう例外的な措置をとる場合がある、ということを御了承いただきたいと思います。
○鈴木強君 これは私たちも実は困っている問題なんですが、たとえばFMの放送にしても、あるいは特に北九州とか名古屋とか大阪の現在三局のチャンネルをもっとふやしてもらいたいという念願がありますね。大臣の地元にもそういう動きがあるのです。そこで、この三つの、要するに、最低二局なんということについても、大臣、何かの会談で意見を述べておられるようですが、大体改正法の趣旨に沿ってあなたも言われているようですね。それはけっこうだと思いますが、それは別として、とりあえず前からの懸案で、三地区については、第一次チャンネルプラン、あるいは第二次の修正チャンネルプランですか、これを修正してやるか、新たにまた何か考えてやるか、こういうせとぎわに来ていると思うのですね。ですから、この問題は、いずれにしても、これは徳安さんが現地まで乗り込んで約束したといういきさつもあるわけです。そうして公聴会まで開いたでしょう。ですから、非常にうるさく言われるわけですね。ですから、いまわれわれは放送法の改正というものがあって、抜本的な解決にやはりUを使うということを考えませんと、なかなかいまのVだけでは三地区でもむずかしいと思いますから、そういう基本的な周波数の割り当てをいませっかく新法でやろうとしているのですから、それがいま延び延びになっておりますから、じゃどうするのだということで、地元の強い希望が出てきているわけですから、こういう問題については、やはり大臣のおっしゃったように、おおよそのめどがつくまではやらぬ、こういうふうに理解していいですか、これも。
○国務大臣(新谷寅三郎君) 御承知のように、ただいまラジオ、テレビを通じまして、七百何十かの申請が出ておるのであります。それがいずれも未解決になっております。そこで、鈴木委員の言われますように、この全体の問題をどう処理するかということを考えていきます場合には、私たちはやはり、これは新しい法律案が出されて、それが国会で論議をされて、そして、それが通過をして、大体免許についてのいろいろなものさしができたという段階で、あらためて全般的なチャンネルプランの変更についても考えていくべきだろうと思っておるのであります。しかし、それまでに非常に緊急――先ほど申し上げたように、非常に緊急を要する問題があった場合に、それは第一次チャンネルプラン、第二次チャンネルプランの中で全部処理できるかというと、そうとも限らないのであります。ごく部分的ではありますけれども、チャンネルプランの方針に一部を変更してでも、そういう国民の要望にこたえなければならぬという場合もあり得るだろうと思っておるのであります。この点はもう少し具体的な事情を勘案してきめたいと思いますので、これ以上のいまお答えはちょっとしかねるのであります。しかし、根本的には、やはり法律が通って、ちゃんとしたものさしができて、そのものさしに照らして根本的なチャンネルプランの修正をやって、その上ですべての免許問題について処理をしていくというのが筋だろうと思います。
○鈴木強君 私もその点は賛成です。で、ただ、当該の地区の方々はいろいろやはり強い熱意があるわけですから、その点はよく関係者と理解を深めるようなお話し合いを積極的に大臣のほうから、これはまあ直接やっていただければいいのですが、忙しければ、事務当局を通じてでも、そういう層の考え方を理解していただけるようなひとつ方法をとっていただきたい、そうしてやったほうが、私たちも賢明だと思います。
 そこで一つ、これに関連して徳島の、NHKに認可しましたUの親局の大電力放送の問題ですが、郵政省の、要するに、Uをどういうふうに使うかという基本方針が法律改正を待たずして免許した、予備免許したわけです。いま徳島でやっていますね、四国の徳島ですね。そこで、これは来年三月から仕事を始めるのですよ、UV混在というのが。親局を初めてつくって、名実ともにUV混在が日本にも生まれるわけですね。これは送信側に立つ技術の問題とか、いろいろあると思いますが、同時に、これを受ける側の受像機、オールチャンネルにすれば一番いいと思いますけれども、なかなかそれもうまく進んでいないようですね。しかし、いま情報を探ってみると、そうじゃなくて、かなり試作も何回か悪い点を改造しつつやってきておるので、かなりいけるという自信があるようですから、そういうところはオールチャンネル法をつくるのはどうなるか、私は本会議でも質問しておるが、そういう場合、郵政大臣は将来法律をつくる必要があるとお答えになったと思います。ですから、これらの問題について、どうも事務当局の作業というものが追いついていかないような気がするわけですが、実情にちょっとうといかもしれませんからね、そういう問題は非常に私は大事なことだと思うのですよ、Uをスタートさせたということは、そうでしょう。あまり強くもないのに何で徳島にそういう免許をしたのですか、私よくわからぬのですが、これは一つのテストケースとしておやりになったと思いますけれども、そうであれば、それだけに万全の体制を整えていくことが必要だと思いますが、この点がちょっと抜けていると思いますので、念のためにこの機会に御意見を伺っておきたいと思います。
○国務大臣(新谷寅三郎君) 徳島の具体的な問題についてもし突っ込んだ質問がおありでしたら、私あまり具体的なことは知りませんので、主管局長からお答えさせますが、あとでおっしゃいました日本の一体テレビジョン放送がどうなるだろうかということを見まして、これはいずれチャンネルプランによってきまってくるわけでございますが、どうもこれは私は、こういうことを必ずそうするのだという前提で言っているわけじゃないのですが、いろいろ研究をしてみますると、やっぱりUとVが混在していくだろうというふうに考えられる。でありますから、鈴木委員もおそらくそういう見通しのもとに、いまお話しのような受像機の問題にお触れになったのだと思いますが、私もその点については同感でございまして、これに対してどういう措置をとるかということは早急にきめなければならぬと思っております。ただ、アメリカにありますようなオールチャンネルの受像機の法律を出すかどうかということにつきましては、私はただいまの思いつきでありますけれども、法律を出さなくてもいいのじゃないかと考えて、強制をする必要はないのじゃないかと思っております。アメリカのUVの混在の方式と日本とはよほど違うと思いますし、そういう点もありますし、それから、そういったものを出すについては、法律を出して強制することについては、これは私は相当に問題があろうかと、法制上も問題があろうかと思います。むしろ、われわれとして一番当面気をつけて推進しなければならぬと思いますことは、どうせUとVとが混在していくだろうということで、現に混在しているというようなところがありますから、そういうようなところでは、やはりこの混在をした、いまのように何か少し一万円くらい出して改造をして、そうしてコンバーターをつけたり何かしまして、そうして見せるということよりも、初めから受像機の中にそういう設計をしたものを入れましてやったほうが、もっと扱いも便利であるし、それから値段のほうも安くなるのじゃないかと思うのであります。これについて先般もいろいろ非公式でございましたが、話が出ました際に、前にラジオについて、かつてラジオの並四からスーパーに変えますときに、NHKの意見が非常に力を得まして、試作品をつくって、それをどんどん宣伝をして、メーカーにもそれを取り入れてもらって、非常に安い受信機が大量に供給できたということがあるのであります。同じことだと思います。でありますから、NHKの技研を中心にして、メーカーのいろいろな研究機関も一緒になって、郵政省もそれに対して協力し、助言をしながら、そういう普及していきやすいような、安い受像機を早くつくるという、つくらせるということが一番の問題だろうと思います。これにつきましては、これを安くするについて、たとえば物品税の問題とか、いろいろな問題もございますので、そういった点については、ひとつ委員の各位の御協力をぜひお願いしなければならぬ場合が来るのじゃないかと思っております。ただいまのところは、受像機の問題が一番これに対する大きな問題である、これについては法律を待たずとも、関係の機関で研究をし、お互いに協力をしてやればこういったものがどんどん大量に生産されていって、安いものが国民に提供されるだろう、そういう見通しのもとに政策を進めていったほうがいいだろう、こういう考えでおります。
○鈴木強君 いまのオールチャンネル法の問題は、これは大臣のいま思いつきとおっしゃったのですが、そういうふうに理解しておいていいのですね、私は政府の本会議における御答弁と考え方がやっぱり違うように思いますから、その点はあの当時検討するということはもちろんついておりますけれども、そこまで態度がきまっておるのではなくて、これはいま大臣が個人的に頭の中で考えた御構想として承るということにしておけばいいと思います。
 それで、もうすでに徳島だけでなくて、現在Vを親局にして中継局にUを使ってあるところがたくさんあるわけです。そこではコンバーターをつけて一万円の金を払ってやっておるわけでしょう。いずれにしても、受信者の便益を考えて受像機をつくる、その受像機をつくるについても、どういうふうにして業者につくってもらうかということについても、私は法律で縛るとかなんとかということじゃなくて、やっぱり業界の協力、受信者の協力という立場に立たなければできないことですから、そういう意味において、こういう法律案も必要な段階が出てくるんじゃないか。U局とV局の混在は必至ですからね。V局だけではないんですから。これは大臣と同じです。だから、そういう意味においても、これは私の本会議における質問だったわけですから、その点はまた懸案問題として、大体考え方わかりました。しかし、もう少し受信者側に立っての、徳島なら徳島、あれはU親局にした場合のほうが、初めてあそこに大電力ができるわけですから、それを契機にして受信者の立場に立っての施策、行政指導というものをもう少し積極的にやってもらいたい、こういうふうに考えるわけです。
 これで大体私は放送法の問題は終わりますが、今道TBSの社長と総理が対談しているのを見ますと、やはり総理も、前の改正案はわしはよかったと思うと。終末に社会党、自民党でやったでしょう、つぶれた前の修正案ですね、そういうふうな御発言も私はちょっと聞いているんですよ。ですから、大臣も、重ねて申し上げておきますけれども、ひとつ自信と確信を持って次期国会にすみやかに提案できるように、積極的な作業を進めていただくように、これはもう重ねて私はお願いしておきたいと思います。
 それから、もう時間がないんですが、ベルボーイと、それから電電公社の予算について、あと二つだけ伺いたいと思いますが、このベルボーイの新規サービスの開発については、もう六、七年前から私は委員会でもその必要性を申し上げてまいりました。そこで、過ぐる四十一年度の公社予算を拝見しましたときに、そのような所要経費が載っておりましたので、私は、すでに実験も済み、自動車通信、それからベルボーイ、それぞれ新規サービスとして開発していこうというような御方針が政府の方針だと考えておりました。それはまあ諸般の事情がありまして、私はその際、特に予算委員会でその点確認はいただけなかったのであります。その後、一日も早く実施できるように個人的にも非常に願っておったのでございます。ところが、どうも衆議院のほうでわれわれのほうの委員が二度にわたって御質問をしております経過を見ますと、どうもわれわれが感じ取ってまいりましたのと違いまして、かなり後退したように私受け取れたのであります、発言の内容を見まするとですね。これは少し合点がいかない。したがって、私はここで多くは申しません。申しませんが、それぞれ施策を考えた人たちの立場、それから、これを待ち望んでいる人たちの立場、それぞれあるわけでありますから、郵政省の当時おきめになった方針を、予算も通っていることでもありますし、早く実現できるように、大臣のひとつ特段の御協力をいただきたい。その間いろいろのこれに対する慎重な各方面の御検討あったと思います。その点は私は郵政省の関係の予算に心から敬意を表します。しかし、事はそう遷延は許されません。したがって、私がいまここでいつ幾日にやりなさいということは言いません。これはもう、監理局長もいらしておりますが、使用周波数というものが、ほんとうにいまの日本に割り当てられた限られた電波の中であるのかどうか。百五十メガサイクルでいけるのかどうか。もしそれがだめなら、二十メガサイクルのところを選ぶのかどうか。この点は純然たる技術問題であって、これができないのに、われわれがやれと言ったって無理だと思います。電波がないのにやれやれと言ってみたところで無理なことでしょう。だから、そういう論はいまの段階ではわれわれはいただけないですよ、率直に言って。もう少し、予算を決定する際に、そういう話は全部できて、よろしいと、さあやろうじゃないかと、それは予算が通った五月になるか、六月になるか、九月になるか、それは時期的には問題があるとしても、基本方針がいま今日きまっておらぬなどということは言語道断もはなはだしいですよ。私はほんとうにここで言いたいこともありますけれども、そんなことを私は言いません。経過については大臣もおよそ御了承をいただいていると思いますから、ここではあらためて言いませんが、どうかひとつお互いに謙虚に反省するところは反省して、まあ一つ希望を言わしてもらえば、九月中くらいにはやっぱり態度をきめていただかないと、サービス開始に支障があると思いますから、どうかそういう意味において、大臣の御善処をお願いしたいと思いますが、どうでございましょうか。
○国務大臣(新谷寅三郎君) ベルボーイの問題でございますが、鈴木委員いまも御質問の中にありましたように、よく御承知のことでございます。詳しくは申し上げませんが、まあ当時、予算を出した当時には、もちろん、これは実行できるだろうという見込みを持って予算を出しておることは間違いないのであります。この間、しかし、郵政当局との間に具体的にこまかい打ち合わせがあまりなかったかと思いますが、一言で申し上げますと、あまり連絡が十分でないために、周波数の問題について、いろいろ問題が起こっておることは事実でございまして、私はいろいろ事情を聞きまして、ベルボーイの問題は電電公社のほうで考えておられ、どのくらいの需要があるだろうか、国民大衆がどのくらいこれで利益を受けるだろうかということも考えながら、一方では、それに応じた周波数がどのくらいまで得られるだろうかということを考えながら、事務当局に対して早急に結論を出すようにということを指示しておるわけであります。日ならずして私は結論がいずれかに出ると思います。その場合におきましても、いままでの経過もありますし、また、もう一つの自動車の無線電話というようなものとは多少違いまして、もっと大衆性のあるような性質のものだというふうに了解しておりますので、私の気持ちとしては、周波数が許されるならば、できるだけこの問題は前向きの態度で処理していくように指導をしたいという考えでおりますことを御了承いただきたいと思います。
○鈴木強君 どうも私は大臣のお話を伺っておっても、納得できませんよ。これはまあ郡さんいま退席しましたけれども、これはあなたが予算決定の際におられなかったのですから、酷かもしれませんが、しかし、やったことの責任はやっぱり引き継いであると思います。少なくとも大臣として予算を国会に提案し、議決を求めておる以上は、いまそんなことを言われたって、私たちには納得できませんよ、率直に言って。郵政省の御事情はあるでしょう。そんなことでは、何かわれわれがペテンにかけられたような気がするわけですね、もうあれを予算に計上した三億一千万のときには。あなた、ほかのものと違いますよ。少なくとも新しい周波数をつかむのですから、おっしゃるように、周波数があるかないか、周波数をつかめるかどうか、最低限度をきめなければできるわけがないでしょう。それをまだできるかどうかわからぬような、そんな話じゃ、だれが一体責任をとるんですか、私はどうしてもこれは納得できません。ですから、大臣に私は希望として申し上げておきます。郡さんは、速記録を見ると、命令してもやらせると言っておりますね。命令してもやらせると言っているじゃないですか。これは私は議事録持ってきております。
○国務大臣(新谷寅三郎君) 知っております。
○鈴木強君 知っているでしょう。そういういきさつもあるわけですからね。事務当局が実際に周波数がないということであれば、われわれはだまされたわけだ。だまされたわけだけれども、ないならこれはできないんですよ。できないものはできないから、われわれもないものをやれやれということは、私は言いませんからね。だけれども、まあそれは責任は残りますよね、そういう場合には。そういう方針を提案して、何にもその基礎研究がなかった、あるいは意思統一ができなかった、申しわけなかったと、頭を下げるかもわかりませんが、それじゃ私は行政というものは済まぬと思います。ですから、何とかくふうしておやりになったらどうですか。将来の展望まで考えておったのじゃ、これは時間がかかりますよ。ですから、当面、東京なら東京にやろうとするそのことについて決着してもらいたい。だから、私はまあ九月中くらいにやらぬと、およそ準備も間に合わぬのじゃないでしょうか、こう言っているわけですからね。これはひとつ大臣の、もう少し確固不動の自信に満ちたひとつ考え方を聞かぬと私は納得できませんね。
○国務大臣(新谷寅三郎君) おしかりを受けましたが、ちょっと私の言い方がまずかったかもしれませんが、やらないとかなんとか言っているわけじゃないんです。問題は周波数の問題です。大体において周波数の問題だと思います。それからもう一つの問題は、私は、電電公社が公衆通信業務あるいは付帯業務としてやる以上は、国民の方々が、それはぜひ利用したいと言われる場合に、これはもう波がないからやれないのですというので、非常に限られた少数の人が利用するようなものなら、これは非常な金をかけてやる必要はないと私は思っております。ですから、やる以上は、相当国民の必要とされる方々にも利用できるような体制においてやらなきゃならぬと思っておるわけであります。それには相当の周波数が要るということです。また、自動車の無線電話と違いまして、ベルボーイのほうは、需要に対しましても、わりあいに周波数の要らない仕事のようです。でありますから、そうたくさんの周波数は要らないんですが、電電公社の希望するバンドで周波数をとろうと思うと、現在のほかに使っておるところをほかに移したり、いろいろ補償問題が起こったりするようでありますから、それで、どこへ必要とする周波数をとってやったらいいかということがいま焦点でございます。私は、さっきことばが足りなかったかもしれませんが、一方においては、国民大衆が利用したいと思えば利用できるような、そういう幅の周波数をやっぱり用意しなきゃならない。同時に、その周波数もなるべくならばベルボーイに一番適当なところに周波数を与えないと、かりに、ただ無理やりやっても、それが技術的に非常にむずかしいということでは何にもならないから、なるべく希望に沿うようなところでひとつやっていきたいと思いまして、技術的な再検討をしてもらっておるわけでありまして、あなたのおっしゃるところと私の考えもそう変わるところはないのであります。私も、先ほど申し上げたように、この問題についてはどうなるかわからないのですということを申し上げているわけじゃありません。これ、できるなら公衆通信業務の一環として、ここまで来れば、やるように私も考えるつもりでおりますということを申し上げている。その点、言い方が悪かったのか、非常におしかりを受けましたが、あなたのお考えもよくわかっております。大体そういう方向に向かって努力をしております。ただ、その周波数帯がどうなるかと、なかなか決定がむずかしいんです。でありますから、もう少しこの問題についても、最終的な決定は、日をもう少しかしてもらいたいということを申し上げておきます。
○鈴木強君 まあ、スタートからいく場合の話でしたら、それで十分ぼくも理解するのですがね、少なくとも実験まで電波監理局がタッチしてやらしておるわけです。ただ、公社がかってにやったはずがないですから、周波数を使うのですからね。そして、いろいろやってみて、よろしいということでやった経過があるでしょう。だから、私は少ししつこく、いままでずっと私は経過を見守ってきたものですから、この問題はしばらくぶりでやるわけですから、私はそういう強い不満が腹の中にあるものだから、ちょっと言い方もぎごちないし、変にとれるかもしれませんが、それは私の気持ちも察してください、ほんとうですよ。そんなべらぼうな話はないですよ、全く。私の不覚の点もあったと思いまして反省しているんですよ。私自体も反省していますよ。そこでね、いま大臣のおっしゃるような気持ちもよくわかりますが、問題は、具体的に私は、いま時間があれば、そんなら百五十メガサイクルのバンドの中でいま現状がどうなっているのだ、具体的にここで説明してもらいたいのですよ。われわれがなるほどこれは無理だというように、納得できるかどうかは抽象論じゃわからないのですよ、百五十メガサイクル幾つとれる、距離は幾つで、周波数は幾らなんだ、周波数はこれこれ、あるいは、これはもう使っておりますから、これをこうしなければなりませんと、もっとわれわれが積極的に理解できるような資料をぼくはここで求めたいけれども、時間がないから、あとで、私が、何とか郵政省がこれはやってみたけれども無理だったわいというふうに理解できるようなものがあるなら、これは出すべきですよ。これは出すべきです。そうすれば、国民もわれわれもそのむずかしさがよくわかります、その経過はとにかくとしてですね。そういうものをひとつ、責任持って大臣から私たちの納得できるように、資料を出してもらいたい。私は、時間がないから、次に移りますから、その点よろしゅうございますか。われわれがなるほどというような、具体的な周波数がこれが余っている、これとこれはこうなって、これがこうだということを、いま大臣のおっしゃったようなことで、ここで出していただけませんか。説明してください。いいですか。
○国務大臣(新谷寅三郎君) 私も事務当局に対しては、同じようなことを言っているわけです。なかなかわれわれには理解しがたい技術的な問題がありましてね、御納得のいけるようなものができるかどうかわかりませんが、極力御趣旨に沿うように努力してみます。
○鈴木強君 それじゃ次に、時間がもうなくなりましたから、一つだけ、総裁もいらしておりますし、大臣にお尋ねしたいのは、電電公社の四十二年度の予算概計についてでありますが、私たち伺いますと、新聞等で見ますと、来年は第三次五ヵ年計画の一番最後の年ですね。そこで現在百五十万ぐらいの積滞があるようですが、来年度は加入電話百四十万、農村集団自動電話二十万、計百六十万の加入電話の増設を考えているようです。そこで、所要建設資金が五千三百三十億、そのうち財政投融資あるいは政府出資として千四百六十八億ですか、これを要求なさっているように伺います。これは少し時間をはしょりますから質問の点もやりにくいのでございますが、長い経過があります。で、特に佐藤調査会からの答申もありまして、われわれも幾たびか国会でも大臣や総裁に、この計画遂行に対する構想も伺ってまいりました。そういう中で新大臣を迎えて概計の決定がなされたように聞くわけですが、問題は、私は料金値上げにたよるということについては、従来から反対してきましたから、その点は、この予算の中に、料金引き上げがないことを私は喜んでおります。そうして、われわれが主張しておりました政府の援助、財政投融資の大幅投入、こういう点も千四百六十八億のかつてないこの大型の予算を計上しておりますから、私はもうわれわれが言ったとおりに新大臣がやってくれたと、こう思いまして、この点は敬意を表するのでありますが、ただ心配になる点が一つあるのですね。ここには大臣もいらっしゃるし、自民党の通信部会というのは、たいへん与党の中でも力があるように聞いているのでありますが、しかし、なかなか、一千億を要求してみれば、これが四百億になったり、ことしあたり見ても二百八十億ですね、縁故債除くと。非常に財投の点で公社導入は少ないわけですよ、その比率が。はたして千四百六十八億の政府出資を含めて、これが調達できるかどうかということが、われわれの一番心配のあるところです。この予算概計をつくるまでの経過を新聞等で見ますと、少なくとも大臣が総理とも御相談になっているでしょう。閣僚とも御相談になっているでしょう。そうして料金値上げはやらぬという一応決定の上に立って、政府出資のほうなり財投を大幅に導入するということで、この概計をつくる場合には大臣も大体了承しているのでございますか。そういうことでありますれば、私は大臣にいま質問したいのは、千四百六十八億のこの財政投融資、政府出資等を含めた外部資金の確保については、絶対責任を持ってもらわなければ困る、絶対にこれは。まあ、収支百七十億ぐらいの赤字を見込んでいるようですね、公社のほうは、損益勘定を見ますと。したがって、百六十万の電話をつける建設財源というのが、やはりこれは五千三百三十億になるわけですから、どうしたって収入が悪化してきている中に、さらにだんだんと来年は二百万というように伸びていくわけですから、そういうことを考えますと、ただ単にことしだけのことでもないのだと、これは長期構想に立って資金手当てをしませんとね、いま公社が考えている長期構想というのが、これは実現できぬわけですから、非常にこの責任が重いように思うわけです。これは手腕のある大臣ですから、われわれはそんなことを言うのは失礼かもしれません。りっぱに千四百六十八億とれるものと、自信を持ってわれわれは今度こそ間違いないだろうと、こう言いながら、過去の実績からすると、非常に心配があるわけです。これらのお見通しについて、私は大臣がどうお考えになっているのか、伺いたいと思います。
○国務大臣(新谷寅三郎君) 電電公社の概算要求にあたりまして、私も電電公社から一応のことは聞いております。問題は、仰せのとおりに、収支勘定よりも、むしろ資本勘定のほうの資金をどうするかという問題のようであります。これに関しましては、電電公社のほうはいろいろの意見を持っておられたようでありますけれども、この点は私も関係閣僚とも相談をいたしまして、何とかしていま政府としては物価問題に取り組んでおるやさきでありますから、一番大きな公共料金の引き上げというようなことを打ち出すことは控えて、公共料金の値上げをしなくてもいいような方法を、あらゆる方法を考えてきてもらいたいということを電電公社の総裁に指示したわけでございます。概算要求はこの方針に従って編成されておるわけであります。資金関係についてはいろいろこれからも流動するだろうと思います。お話しのように、財投の問題もありますし、あるいは外国債というような問題もありますし、いろいろこれから流動していくだろうと思いますが、その間にあって、私どもはできるならば財投あるいは政府出資というような形で、そういったことを含めてあらゆる方法を講じて所要資金の確保をしてもらいたいという電電公社の要求を、概算要求を支持しておるわけであります。私もそれに対しましては、皆さんの御協力も得まして、何とかしてこれを確保するように全力をあけたいと思っておるわけでございます。これについては、電電公社の総裁からもお答えがあるからもしれませんが、郵政省としましては、もともと貯金、保険等をもちまして財投の原資というものには相当の大きな部分、郵政省から出しておるわけでありますから、これに対しまして、ことしも強い要求をしておりますし、強い要求をまた今後も続けたいと思っております。
○説明員(米沢滋君) 電電公社といたしましては、昭和四十七年度末に、申し込んだらすぐつく、全国即時化するという目標を従来から立てております。先般佐藤喜一郎氏にお願いしました調査会の答申を受けまして、六カ年にわたります長期拡充計画の大綱というものを経営委員会では審議いたしまして、発表いたしておる次第であります。明年度につきましては、一般加入電話百四十万、それから農村公衆電話二十万の要求をいま郵政大臣に出しまして、今後関係閣僚あるいは政府方面に対しまして、この実現に関しまして最大限の努力をいたしたいと思う次第であります。
○鈴木強君 公社の長期計画を拝見しますと、もちろん、政府の長期経済政策というものが一面樹立されて、それに基づいて経済発展を考え、電話の需要を考えて測定してきていると思います。いままで佐藤調査会ができ、四百万の加入需要増というものが新しく出てきたわけですね、それに基づいて公社かとりあえず四十七年度までの残りの六カ年の計画というものを策定している。そして、これを逐次年度別に解消していこうと、こういう計画だと思います。ですから、私はまだ需要予測については、なるほど神さまでない限りは、はたして四百万ふえて、この十年間に千七十万ですか、これから残ったものは四十七末にそういうことになるのか、あるいは多少それより減るのか、これは予測ですから、なかなかやりにくいと思うのです。中期経済成長政策というものが御破算になって、政府もいまやっておりますが、これから秋、九月か十月か十一月かわかりませんが、大体、しかし、まとまったのでしょう、構想というものは。そういうふうに私たちは新聞で承知しているのですから、そういうものを勘案しつつ六ヵ年計画を公社は立てたと思うのです。そこで、国鉄の場合もそうですが、やはり都市周辺の混雑、安全対策その他いろいろ国鉄は国鉄として国民から負託された使命があると思います。私はいつか石田総裁が予算委員会の席上で国鉄総裁として、国鉄事業を預かっている以上は、国民のいろいろな熾烈な要望にこたえるために金が要る、その金をめんどう見てくれなければ私はできません。料金値上げするか、政府財投にするか、これは石田さんはどちらでもいいと言うのです。とにかく金もらわなければできません。皆さんは交通事故をなくせなくせと言ったって、安全確保せいと言ったって、金がなければできません。なければもっと事故が起きますというようなことを石田さんはおっしゃった。私はほんとうにそれが国鉄事業を預かった総裁のほんとうの気持ちだと思います。その点について、それと同じように、公社におきましても、すでに何回か、口がすっぱくなるほど、四十七末までに、申し込めばすぐつく、どこにでも即時通ずる電話と、いやというほど宣伝されておりますから、この計画というものが一体そのとおりいくかということは、やはり資金に関係してくるでしょう。したがって、公社にいろいろな要求してみたって、資金調達してやらなければ、計画は実現できないのじゃないですか。できなければ、公社を責める資格ないですよ。そう私は思うのです。そこで、いろいろこの予算編成については、大臣も御苦労されたと思いますが、こういうふうに考えておいていいですか、六カ年間の長期計画はちゃんと知っている、大臣は。そこで、いまの段階で大臣のおっしゃるように、料金値上げなどということを考えないで、政府出資あるいは財投等によって所要資金というものを考えてやって、とりあえず四十二年はそれで押えて、四十二年以降についてはさらに諸般の情勢も考えて検討を加えるとおっしゃるのか、いや、これはずっと財投でやっていけるのだと、こうおっしゃるのか、一番重点は料金値上げはやってもらいたくないという、要するに、所要資金は政府が全部確保してやる、四十七末までの既定計画は完全に遂行するというふうにおっしゃるのか、そこまで自信がないから、とりあえず四十二年度分についてはこういう措置をとったというのか、そこらを伺っておきたいと思います。
○国務大臣(新谷寅三郎君) 先のことまで申し上げるといいかと思いますけれども、いま数年先までどうするかということについて申し上げておるわけじゃないのでありますが、電電公社の経理の状況を見まして、問題は二つあると思います。一つは、いま仰せのように、建設資金をどうして捻出するかという問題。もう一つは、収支がだんだん総体的に電話の一個当たりの収入が平均して減ってきております。収支が非常に悪くなってきておるということは、これはもう避けられない事実であります。今後農山村のほうに電話が普及すればするほど、収支の状況はますます悪化するだろうと思います。御承知のように、いままでは収支の利益金のある一部分は建設勘定に繰り入れておりました。これは四十二年度からはできなくなるということになりました。四十三年以降はなおさらだと思います。そういうわけで、これは独立採算制の公共企業体として電電公社を見た場合には、電電公社としては何らかの料金についても考慮してほしいという意見が出るのはやむを得ないことだと思うのです。しかし、これは政府全体でもって物価問題に取り組んでおるやさきでございますから、とにかく四十二年度に関しましは、料金の値上げをしないでも済むようなあらゆる方法をひとつ考えてもらいたい。政府もそれに対して努力をしようじゃないかということで、いま出しておりますような概算要求を組んでもらったわけでございます。これに対しましては、将来ともそれなら料金は絶対いじらないかというと、これは将来の物価情勢等を見まして、またあらためてこれは検討しなければならぬ問題かと思っております。とりあえずは四十二年度の予算の要求については、こういう態度をとっておる。電電公社もそれに順応した予算要求の態度をとっておるということは御了承いただきたいと思います。
○鈴木強君 その点はわかりました。そこで、公社の実は資金繰りの点についてちょっとお聞きしたいのですが、非常に政府の公共事業促進の一環を一番模範的にやっているというふうに聞いておりますが、たとえば線材、機材の場合でも、上期に九九%近くも発注して契約が済んでいるというふうに聞いております。そこで、債務負担行為によって下期はどういうふうにやっていくのか、金の支払いはいずれにしても延びていくわけでしょう、債務負担行為によって。そういうふうな点と関連をして、現在の、大臣もおっしゃった収支、特に収入というのはだんだん悪くなっているように伺うのですね。先般四十年度の決算の報告を拝見しましたが、どんなふうになっているのでございましょうか。そういう点を含めて資金繰りはいまうまくいっておりますでしょうか。
 それから電話の料金なんかについても、できるだけ八月に使ったのはその翌月の九月に納めてもらうという筋だと思いますが、不幸にしてそういう滞納、料金の未払いといいますか、そういうふうな状況はどうなっているか。特に公営住宅文化協会というのが手動式の団地電話をやっておりますが、そこらの一体、金の払いぶりはどうですか。私の調査では、集団住宅電話協会のほうは一日もおくれずにぴちっと払っているように思うのですが、相当、数千万という金が一方の公営住宅文化協会――となたがやっているか私知りませんけれども、滞納というか、未納になって流用されているように思うのですね。そういうことはけしからぬと思うのです。普通の電話だったら、どんどん通話を停止しているのじゃないですか。そういう事実も一つあるようですから、私はその点もひとつ伺っておきたい、こう思うのです。
○説明員(中山公平君) 公社の資金繰りの点につきまして御説明をいたしたいと思います。
 四十一年の、先生御指摘のような建設勘定の大きな事業計画がございます。それに加えまして、事業計画に基づいて損益勘定のほうでも、人件費、物件費等、所要の資金の手当てをしてまいらねばなりません。総額といたしまして、年間におきまして七千八百億円程度の資金の手当てが必要なわけでございます。そこで、いま第二四半期のちょうど終わりのころになっておるわけでございますが、第一四半期につきましては千九百三十六億円、これは損益勘定も資本勘定も合わせての支出でございますが、それに対しまして約二千億の資金の手当てをいたしました。また、第二四半期におきましては、千九百二十五億程度の資金の手当てを必要とするわけでございますが、それに対しまして、ややゆとりをもって二千億円程度の資金の手当てをする計画を立てております。もちろん、この資金につきましては、先生御指摘のとおり、事業収入というものが一番大きな要素をなすわけでございますが、そのほかに、いわゆる加入者債券あるいは政府保証債、縁故債、こういったもので資金手当てをまかなっておるわけでございますが、収入のほうは、お尋ねがございましたのでお答え申し上げますと、七月末までで一千八百三十億円の収入ということに相なっておりまして、年間予定いたしておりますところの収入の三二・三%というところでございまして、この分でまいりますと、予定の収入は何とか確保ができるのではないかという見通しを持っております。
 なお、起債につきましては、第一四半期で、公募債四十一年度予算で成立いたしました二百八十億円の中の二百三十五億円を起債をいたしております。また、第二四半期におきましては、公募債のほうで二十億円の起債を済ませております。さらに、縁故債で二百四億円の起債をいたしております。
 こういった状況で、まずまず第二四半期までの状況から申しますと、先ほど大臣からも総裁からもお答えがございましたように、公社の経営状況というのは非常に楽ではないのでございますけれども、何とか起債等によりましてようやくまかなってきておる、こういう状況でございますが、第三四半期以降のことになりますと、一応いま第三四半期の資金計画を立てたところでございますが、やはり多くを起債に仰がなければならぬということで、第三四半期は縁故債を百八十二億円起債をいたそうと考えております。第四四半期になりますと、公募債が二十五億円まだ残っておりますので、こういうものを起債していく。さらに、縁故債で残った分、それから、いま大蔵省と折衝中でございますが、昨年度の外債の交渉がうまくいかなかった関係で、この資金ワクが残っておるわけでございますが、これを何らかの形で起債していく、こういったことで、冒頭に申し上げましたような七千八百億円の資金をまあ楽ではございませんが、何とか確保していきたい。しかし、現状におきましては、若干第四四半期の末には一時借り入れというようなことも考えなければならぬのじゃないかということも心配をいたしておるところでございます。
 なお、滞納状況等につきましては、営業局長から……。
○説明員(武田輝雄君) 料金の収納につきましては、営業関係といたしまして最大の努力を払っておるところでございますが、四十年度末現在におきまして滞納となっております金額は、電話料金関係で三億六千万円となっております。これは大体年間の収入の〇・〇八%に相当する金額でございます。
 なお、集団住宅電話の滞納関係の分でございますが、集団住宅電話は東京、関東、近畿の三通信局にわたりまして全国で六十九組合でございますが、そのうち二十九組合が滞納いたしておりまして、その滞納額は現在千九百四十八万円ほどになっております。
○鈴木強君 時間がないから私は多く言いませんが、いずれ、この集団団地の電話対策については、あらためて私は意見を申し上げたいと思います。これの収入については、ぜひ公社は考えていただきたいと思いますが、少なくとも千九百四十八万も、これはいずれにしても局線の基本料金、局内の基本料金、それから市外料、度数料ですからね、こんなものは組合が一括して全部払うべきなんです。これはどういうふうに一体徴収されているのか。一体、組合員個人から徴収されているのか、調べてみてください。そんなべらぼうなことないですよ。私はとんでもないと思う。二千万近くも、しかも、六カ月もこういうのが滞納になっておるわけです。けしからぬと思う。だから、それはひとつぜひ調べてみてください。
 それから最後に、これは総裁に確かめておきたいのですが、来年百六十万の加入電話の増設をやるわけでしょう。したがって、建設工事の体制というものはわれわれ非常に心配しているのですよね。かねてから公社では大同団結、そして、よりよい工事ができるような体制を組んでいただいておることはよく知っております。しかし、最近私どもが地方を回って仄聞するところによると、何か全国を幾つかのブロックに分けて、既存業者のことは言うなれば知っちゃいねえと、端的に言うから誤解があるかと思いますが、いずれにしても、各ブロック別に業界を再編成して、できれば一つのブロッターつの業界、これは考え方は私は賛成です、そうなるものであれば。しかし、現在歴然とした協力してくれる方々がいるわけでしょう。それを無視して、それをいまやろうったって、それは不可能に近いと思います。何かそういうふうな公社の方針がきまっておるのかどうかわかりませんから私聞くのですが、伝え聞くと、それらしいような話が流れておって、たいへん迷惑をしておるようなことも聞くわけですね。したがって、来年百六十万やるので、そういう体制を急遽やろうとおっしゃるのかどうかわかりませんがね、どうも唐突なような気がしましてね、そんなことをやったら大混乱が起きると私は思うのですね。これはほんとうに公社がそういうようなことをきめられて、そして下のほうにそういう方針を流しているのですか。
○説明員(米沢滋君) 公社といたしまして前々から建設の問題について特にお答えをいたしておりますのは、量が膨大になってまいりましたので、特にその質をよくするということを強く業界に要請いたしております。
 それから、先ほどお話ありました業界の、何といいますか、再編成といった問題につきましては、私のほうは別に従来の方針を変えておりません。ですから、あるいは、そういうことを一部公社外で考えているかもしれませんけれども、私どもといたしましては、方針といたしまして、従来と別に方針は変えておりません。その点、この前もたしか先生から御質問がありまして、お答えいたしたのでありますが、実は、きのうも建設局長を呼びまして、何かそういうふうな指示を出したかと言いましたら、いや出していないという話でありましたが、ただ、業界の一部で考えておるようなことが誤り伝えられたのではないかと思います。その点御了承を願いたいと思います。
○鈴木強君 これはもう最後ですが、それは総裁、ここで私は詳細なことは避けますけれども、必ずしもそうでないと私は思う。ですから、やはりこういう問題については、非常に慎重な配慮をしてやりませんと、かりにどこからぱっと漏れても、そのことはまことしやかに流れていく。そうすると、ほかのほうでは、下のほうでは、首の問題、食うことに関係をすることですから、非常に問題になるのですね。これはきわめて慎重に対処していただくように、もちろん建設局長は、建設局のほうからそんなことを言っているとは私は絶対に思っていませんが、ただ、公社の組織機構も膨大ですから、どこからそういうふうな話が出るかということは、これはあなただってよくわからぬと思うのですよ。私は具体的なことを言ってもいいけれども、ここでは私ははばかりますけれども、だから、ひとつそういう誤解のないように、あなたのほうの体制自体も、足元のほうも整理して、あなたのおっしゃるような意味における業界の質的強化向上ということについては、これはやっぱりやりませんと、元請の人たちができれば全部やってもらえばいいのですから、そういう体制に持っていくことは、私いま言ったように賛成しますがね。二段三段の体制になりますと、だんだん単価が削られて工事が粗漏になるといったような危険性が出てくるわけです。私はその構想を支持しておるわけですからね。構想を支持する上に立って、必ずしもデマか憶測かよくわかりませんけれども、そういうことが下に流れるとたいへん混乱をして、かえって皆さんが考えておるような方向に逆行するようなことになるから、私は申し上げたのですから、ひとつ十分に御配慮していただきたい、こう思います。
○説明員(米沢滋君) ただいま私が申し上げましたその趣旨を徹底するようにいたしたいと思います。
○委員長(野上元君) 他に御発言もなければ、本日はこの程度といたします。
 次回の委員会は十月八日といたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時四十五分散会