第058回国会 建設委員会 第18号
昭和四十三年五月十四日(火曜日)
   午前十時三十二分開会
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   委員の異動
 五月九日
    辞任         補欠選任
     春日 正一君     野坂 参三君
 五月十日
    辞任         補欠選任
     鈴木 一弘君     小平 芳平君
     野坂 参三君     春日 正一君
 五月十一日
    辞任         補欠選任
     小平 芳平君     鈴木 一弘君
 五月十四日
    辞任         補欠選任
     田中  一君     鈴木  強君
     鈴木 一弘君     和泉  覚君
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  出席者は左のとおり。
    委員長         藤田  進君
    理 事
                稲浦 鹿藏君
                内田 芳郎君
                山内 一郎君
                大河原一次君
    委 員
                大森 久司君
                中津井 真君
                村上 春藏君
                沢田 政治君
                鈴木  強君
                瀬谷 英行君
                田中  一君
                和泉  覚君
                相澤 重明君
   国務大臣
       建 設 大 臣  保利  茂君
   政府委員
       防衛施設庁施設
       部長       鐘江 士郎君
       建設政務次官   仮谷 忠男君
       建設大臣官房長  志村 清一君
       建設省計画局長  川島  博君
       建設省都市局長  竹内 藤男君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        中島  博君
   説明員
       農林省農地局管
       理部長      中野 和仁君
   参考人
       日本住宅公団総
       裁        林  敬三君
       日本住宅公団理
       事        宮地 直邦君
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  本日の会議に付した案件
○都市計画法案(第五十五回国会内閣提出、第五
 十八回国会衆議院送付)
○都市計画法施行法案(内閣提出、衆議院送付)
○参考人の出席要求に関する件
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○委員長(藤田進君) ただいまから建設委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について報告いたします。本日、鈴木一弘君が委員を辞任され、その補欠として和泉覚君が選任されました。
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○委員長(藤田進君) 都市計画法案及び都市計画法施行法案を一括して議題といたします。
 初めに参考人の出席要求に関する件についておはかりいたします。
 両案審査のため必要な場合は、日本住宅公団の役職員を参考人として随時出席を求めることとし、その取り扱いを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(藤田進君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 それではこれより両案について質疑を行ないます。質疑のある方は、順次御発言願います。
○沢田政治君 今日まで都計法の審議が続行され、内容も相当深みを持ってまいっておるわけでありますが、委員会の審議の内容が深まるにつれ、私はどうも疑問になってならない点が非常にふえてくるのであります。と申しますのは、私なりに理解をいたしまして、この都計法のねらっておる点、目的とする点は、やはり現在の無秩序な都市を健全な秩序化をさせる、健全化をはかる、こういう点が第一点と、第二点は、やはり地価を抑制して、そうして住宅その他都市にそれぞれの人々が住めるような機会を与える、こういう大きな目的が二つあろうと思うわけであります。そこで、私非常に疑問に感じてならないのは、はたして都計法がねらっておる都市の秩序化、健全化、そうして地価抑制という一つの目的に向かって、この法律がはたして実効があるのかどうか、効果を発揮できるのかどうか、こういう点について非常に疑問が深まるわけであります。したがって、非常に時間がございませんので、むだな表現は私極力避けたいと思いますが、もしこの法案でどの点が地価抑制の効果的な役割りを果たすのか、こういう点についてお聞きしたいと思うわけであります。いままでの答弁の内容においては、私は地価抑制の作用、大きな効果をもたらす、こういう確信を私は持てないので、非常に基本的に重要な点でございますので、この法律のどの部分がどういう作用をして地価抑制に対する大きな作用を持つのか、ひとつ大臣のほうからお述べ願いたいと思うのです。
○国務大臣(保利茂君) 都市計画法は地価安定もしくは地価抑制というものをダイレクトにねらうわけにはまいらぬと思う。問題は都市計画法の真のねらいといたしまするところは、要は、現在の国の状態から見まして、また将来を見通しまして、相当都市化の趨勢というようなものがさらに著しくなっていくのではないかと見られるわけでございますから、この狭い国土の有効利用計画をどうもってまいるか。少なくとも土地の利用計画を立てるということが、たとえば宅地の著しい需給アンバランスから今日の地価暴騰の大きな因をなしていることは、何人も認めるところでございまするし、そういう点でまあ相当長期見通しを立てて、地域地域の都市発展の趨勢を見通しを持って住宅ないしは商業あるいは工業等のために利用すべき利用計画を持つということが、一番大事なところであり、したがって、たとえば宅地にいたしましても、宅地の需給関係が緩和せられてまいるということになれば、それだけで大きな意味においての地価安定の方向は見出されると思うわけでございますが、しかし地価それ自体をどうするかということにつきましては、いろいろの補完的な総合施策がとられなければ、この都市計画法ですぐ都市計画を立てたから、それで地価が安定するというようなものでは私はないと思います。したがいまして、この利用計画に合わして、そしてどういう総合施策、地価安定もしくは抑制について施策を講じてまいるかということは、非常に重大な問題として、続いて御検討を願っていかなければならぬ、こういうふうに私は考えておるわけでございます。
○沢田政治君 いまの大臣の答弁では、まあ地価に対して顕著な即効的な効果があまりおありにならないような答弁であったわけでありますが、そこが私は問題だと思うわけであります。つまり都市を計画する場合、やはり地価を離れて都市計画はあり得ないと思うわけであります。一部の大金持ちでなければその計画の中に入れない、こういうことであっては、一体だれのための都市計画かということになるわけであります。多くの反対の御意見も、たくさんそれぞれ請願陳情なされておるようでありまするが、反対する方々のほんとうの心配というのは、そこにあるわけであります。都市計画という一つのラインは引いたけれども、金のなき者はその外にはみ出る危険性があるのではないか、逆に地価がどんどん値上がりするのではないかという心配が心の中にあったから、私はやはり反対の請願なり反対の立場をとっておると思うわけであります。私はやはり地価対策を除いた都市計画というのは私は無意味だと思うわけであります。いかがですか。
○国務大臣(保利茂君) どうもごもっともでもございますけれども、話は逆だと私は思います。やはり計画を持って、そしてこの利用計画にのっとって地価をどう持っていくかということは、当然追っかけてこれは考えなければならぬ点だと、こう思っております。
○沢田政治君 私はこの前も大臣と若干の議論のやりとりをしたわけですが、なるほどいま無秩序に伸びておるものを秩序化させよう、そういうこともわかりますよ、市街化区域という一つのラインを引く、従来より広い幅のものをとる、そうなると土地の需給というものはある程度安定するだろう、こういうことは理屈としてわかります。わかりますけれども、それだけで私は地価の抑制にならぬと思うわけであります。もちろん税制もあります。つまり、そうなると、不動産会社といいますか、そういう方々がやはり投機に乗り出してくると思うのであります。市街化ということになったのだから、農地法の何といいますか、適用も除外されるのだから、この際ひとつ土地を大量に買い占めて、一もうけしようという投機が作用してくると思うわけであります。かくなれば私は従来以上に、地価が安定するどころか、非常に値上がりする動機を一つここに与える結果にならぬか、これを心配するわけであります。私はこの前、農林水産委員会と当委員会の合同委員会の場合に、農地法の適用除外、これをはずすということについて、農業政策の面からこれを議論しておったようであります。これはもう農業にとってはたいへんなことじゃないかという角度から議論しておったようでありますが、私はやはり農地法の第四条の適用を、これをはずすということは、私は地価対策の面から見ても好ましいことではないじゃないかと思うわけであります。といいますのは、農地法のつまり適用は、農地委員会の許可を受けなくちゃならぬ、認可を受けなくちゃならぬということは、農業を守るということと同時に、私は地価に対しても相当の抑制作用を持っておったのじゃないかと思うわけであります。大不動産会社が都市の近郊の農地を買う場合でも、宅地ということでなければ認可が出ないわけでありますから、思惑で大量の農地を買い占めることは、その面から不可能であったわけであります。そういう面からいっても、農地法の第四条は、地価抑制に対しての相当の効果を持ってきたと思うわけであります。それさえもはずすということになると、これは何といいますか、大臣のいまの答弁に歯車が合いますかどうか。むしろ地価はあとだといいますけれども、あとというよりも地価を上げる一つの原因を、この法律そのものが作用してくるのじゃないかと私は心配するわけですけれども、私の心配ははたして杞憂でしょうか。
○国務大臣(保利茂君) 私はもう何べんか申し上げておりますが、今日の土地問題、地価問題というものは、もう放置を許されないところにきているのではないか。そこでしかし、もうこれはとにかく総がかりで、国民総がかりで何とかいい知恵を出して、そしてここだと思うところがあったら、少しは荒っぽいことでもやらなければならぬのじゃないか。それはまあしかしそれをやるにしましても、基本的な土地の利用計画というものを持っておられなければ、税を一つ立てるにしましても立てようもないというようなことだもんですから、したがって、ひとつこうすればいいんだということは、この土地問題、地価問題というものは真正面から取り組まざるを得ないわけでございますから、ひとついい知恵をかしていただいて、私どもいろいろな知恵探しをいたしておるわけで、これはもう遷延を許さない事態でございますから、ひとつ地価問題には引き続き、まともに取り組ましていただきたいと考えております。
 もう一点、これは沢田さんの見方にもよると思うのでございますよ。農地転用があるために幾らか地価の抑制作用しているのじゃないか、私は東京周辺においては全然そんなことはないと思います。現実にこの間もずっと見て回りまして、話をそれとなしに聞いて回りますと、驚くべき農地が価格で売買されておる。それはとうてい農地として扱われておるわれわれの頭では判断ができないようなそういう価格です。ですから、はたしてこれはあなたのおっしゃるように農地転用のブレーキがあるから、それで幾らか地価の抑制になっておるということは、現実には私はどうも、それはまあこれはいろいろ地域によって違うと思うのですけれども、東京周辺からいいますと、私はあまり作用してないのじゃないかという感じがいたします。
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○委員長(藤田進君) この際、委員の異動について報告いたします。本日、田中一君が委員を辞任され、その補欠として鈴木強君が選任されました。
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○沢田政治君 まあ、けさの読売新聞に、八王子の車返なんかの記事が載っておりましたが、私はあの現象は全国的じゃないと思うのです。私の考えは曲げる必要はないのだけれども、ああいう事実も私はあると思うのですね。そこで大臣、私は決して都市を計画化する土地の利用区分といいますか、合理的な利用をはかる、こういうことには何も反対しているのじゃないのですから、私はやはりいまのように無秩序に都市施設もないようななところに、人が住めないようなところに、どんどん無制限に伸びていくということは、私はもう各党といえども、若干の政策を異にしても、その原則については、何とかしなくちゃならぬということは、これは各党一致していると思うのです。方法論についての若干の違いはあっても、その大前提を反対する政党は、私は一つもないと思うのです。建設的にものを考える政党であるならば、その限りにおいては一致しているわけですよ。しからば国土の合理的な利用とか高度利用とかいうのだけれども、そういうことばだけでは解決しないと思うのです。つまり、多くの国民がその利用の中に、利益を享受できるような方法でなければ、だれがために鐘が鳴る、だれがための都市計画という疑問が起こってくるから、ただ私権を制限する法律であるならば、国民がなるほどこれは国民のために、特定の人にちょっと耐え忍んでもらわなくちゃならぬという、そこに納得できるような裏づけがなければ、まず計画が先だ、それから地価を考えるということでは、私は決して大臣を非難するつもりはないけれども、国民の心配というものは解消しないのじゃないかと思うのであります。したがって、農地法の問題にも触れたのでありますが、しからば農地法は決して地価抑制の作用になっておらぬ、これはそういう角度から見れば、そういうことかもしれません。しからばそれにかわるべきどういう手段をとるかということになると、これまた政府自体の考えは明確じゃないわけであります。私はたとえばかわる考えというものを、これをやはり明らかにすべきだと思うのです。たとえば市街化に指定になった、そうなるとやはりいまの法律のままでは土地ブローカーであるとか、ブローカーで悪ければ大不動産会社といいますか、非常に買いあさる利権の対象にしようとする、これはしようがないのです。この法律のままでは。それを防ぐために市街化区域内の土地売買は公的機関でなければ行なわぬならば行なわせぬように、せっかく私権を制限するのだから、制限したついでに、公のためにこの土地を利用するというほんとうの気持ちがあったならば、公的機関がそれを先買いする、こういうことくらいの裏づけがなければ、やはり国民の心配というのは、だれがための土地計画ということになると思うのだけれども、どうですか。しつこいようだけれどもこれは非常に重要なことだと思うのです。
○政府委員(竹内藤男君) 市街化区域を定めます場合には、この法律にもございますように、既成市街地のほかに十年ぐらいの先の住宅地なり公共地なりの需要をいろいろなデータを使いまして推定いたしまして、その需要に合うだけの面積の土地をとります。それからもちろん、その十年以内に計画的に市街化をはかるべき区域におきましては、公共施設の整備と合わせて宅地開発を積極的に行なう、こういうような考え方をとっています。したがいまして、この法律におきましても公的機関の宅地開発なり住宅地の住宅の施設の供給は、一団地の住宅施設でございますとか、あるいは新住宅市街地開発事業というような事業がございますので、これを都市計画を法定いたしまして、そうして衆議院の修正によりますと、その段階におきまして先買い権が働くという改正になっております。したがいまして、できる限り公的の主体によります住宅地域造成事業なり、住宅施設の建設なりの事業を市街化区域の指定と同時に都市計画決定を早めにいたしまして、そうしてそこに先買い権を決定してブローカーを排除するという措置を講じます。それからまた同時に民間の宅地開発につきましても、この法律におきましては同時に公共施設を整備いたしました場合に、従来と異なりまして、その費用を公共団体に持たせるという規定を置きまして、宅地開発の負担を軽減するとか、あるいはこの法律自体ではございませんけれども、民間宅造についての譲渡所得税の軽減措置でございますとか、あるいは融資その他の援助措置というものを働かせまして、民間宅地開発についても積極的に推進をはかっていきたい、こういう考え方で宅地の供給が安定的に、しかも公的機関による宅地の供給も含めまして、安定的にこのくらいの供給がなされる、その期待感というものはやはり地価に対してある影響を与えてくるのじゃないか、こういう考え方をひとつ持っているわけであります。
 それからもう一つは、農地転用の許可がはずれるので、不動産のブローカー等がどんどん入ってくるのではないかという問題ですが、実は農地法の転用許可をはずしておりますのは、宅地化する関係の転用関係についてはずしておるわけでございます。市街化区域の中におきましても、農地を農地として売る場合には、従来どおり許可が要るわけでございます。したがいましてブローカー等が宅地にするんだという名目で土地を買いまして、そのまま、農地のまま売ってしまうということは、一種の第三条許可の脱法行為になりますので、私どもの持っております宅地建物取引業法におきましては、ほかの法律に違反したということになりますと、免許の取り消しまでできることになっております。そういうような規定を援用いたしまして、できる限りそういうことがないように処理していきたい、こういうふうに考えております。
○沢田政治君 はたして都市計画が、この法案がとおったならば、一般の方々が非常に安易に宅地が入手できるかどうか、いまの局長の答弁ではまだ自信は持てないわけであります。ことばとしてはわかりますよ、非常に表現としては具体性に欠けると思います。この際ひとつお伺いしたいのは、たとえばアメリカ、イギリス、西独等は普通の勤労者がどれだけ、何カ月、何年の所得で宅地を入手できますか、お調べになったことがございますか、日本の場合には何年くらいですか。
○政府委員(竹内藤男君) アメリカの資料をたしか調べたのがあると思いますけれども、アメリカの場合には宅地だけ買いませんで住宅と宅地を一緒に買う例が非常に多いわけであります。ただいま数字を覚えておりませんけれども、たしか十年分くらいの所得で買えるという、ちょっと記憶に間違いがあるかもしれませんが、あとで資料を差し上げたいと思います。
○沢田政治君 ぼくもあまり明確な資料を持っているわけじゃない。ただ単なる耳学問ですが、聞くところによると、もちろんアメリカの場合は立地条件が違います。広大なアメリカ大陸に位置しているんだから、そこと日本と同じに並べて議論するというのはちょっとおかしいと思うのですが、聞くところによると、広壮な邸宅でなければ、一般の人が住むぐらいのうちであるならば、中間クラスの勤労者で三、四カ月あったらうちをつくるぐらいの土地を買えるといわれておりますね。イギリスでも二、三年、西独でも大体三、四年、こういわれているわけですよ。ところが日本の場合はこれはどうでしょうか。親子、孫子の代までかかっても、まあ国会のあるこの周辺といいますか、環状線内に土地を買うことになったら、五代かかっても六代かかっても不可能ですよ。これは異常なわけですよ。だから都市計画法のねらいはいいとしても、やっぱり一般の人が心配するのは、かえって土地が値上がりしやしないか、貧乏人は郊外に、何というか、追い落とされるのではないか、こういう心配というものはあるのですよ。だから私さっき言ったように、やはり土地はそういう民間業者の介入は許されぬと、もう公的機関が一本でこれを取引するのだということぐらいの強い歯どめがなければ、都計法の名が泣くというものだと思うのだけれどもどういうものでしょうか。
○国務大臣(保利茂君) これは都市計画法の問題、もちろん大きな関連がございますけれども、都市計画法自体の問題じゃないと思うのです。これはもう当然いまお話しになりましたようなことは、土地政策としてあなたの御提言は、衆議院においてもそうですが、私も非常にその御提案に魅力を感じております。この間、経済同友会でございますか、まあ東京でかりに例をとりますれば、いわゆる中間勧労者といえども庭つきの住宅を三十キロ圏内ぐらいに持ち得るということは、これは事実不可能である。土地問題あるいは都市問題について先進諸国の例は、これはもう非常に貴重にわれわれも見習って教えられなければならないと思うわけですけれども、私は日本の場合は、とても土地事情というものは全然違う、と申しますことは、すでに国民総生産からいいましても、とにかく面積当たりの生産力というものはアメリカの三、四倍、やがて昭和六十年台になればアメリカの十二、三倍になるのじゃないか、こういうぐあいに非常に高密度の土地利用が行なわれるわけでございますから、したがってもう東京の三十キロ圏内にゆったりしたそんな住宅を期待するということは、それはもちろん狭い国土とはいいながら、交通もだんだん便利になりますし、それはまあ保養地等幾らでも、広いゆったりしたところへ住みたいという方は、まだ自由は――いかに高密度の利用とはいいながらも幾らでもあるわけですから、広大な邸宅でも住みたいという人はひとつうんと遠いところへ行って、じゃまにならぬところで持ってもらうというようなことで、できるだけ都市、東京都で申しますならば、都心に近い地域は、みんながとにかく共同してその都市機能を果たす役割りをしておられる大事な働く人たちがみんな住まえるようにしなければいかぬ。そういう方々にしても、何だかそんなアパートみたいなところではおれぬというような方は、もっと遠いところで休む場所をつくられるというようなことは、お互いの頭にはみんな去来するだろうと思う。私はそういうことはもうこれは避けようとしても避けられないことになるので、それをスムーズにどう誘導してまいるかということが、お互いに国政に参与する者の大きな責任じゃないか。そういうことで、これは当然沢田さんが御懸念になりますことは、都市計画法一発ホームランで何もかもこれでいいのだというわけではなしに、次の打者が来なければ生還を期するということはできないだろうと思うわけでございます。したがって、これだけで能事終われりなんというような今日の状態ではない。むしろこの次に来たるべきものこそ、ほんとうに大事なことじゃないか、こういうふうに私は考えております。
○沢田政治君 だから、ぼくはその次に来たるべきものを期待しておるから、ここであえて言っておるわけです。単にラインを引くとか土地を強制的に使用しやすくするとかいうのは、これは何も皆さんが頭をしぼらなくても、法案が通ればそうなるもんですから、これはばかでも――ばかでもできるというのは、表現がまずいですが、だれでもできるわけです。中身が問題なわけですね。
 そこで、こういうことで議論をしてもしようがありませんから、若干疑問に感じておることは、この前のまあ参議院の農水と建設の合同審査会でも議論になったようですが、まあ衆議院でも議論になったようですけれども、議事録を見る限りにおいては、市街化をする場合、ラインを引く場合には、農業政策との関連からいって、ことばはこのとおりであったかどうかわかりませんが、もとは営農団地ですか、まあ優良農地ですね、そういうものは農業というような面との調和をはかるために市街化に含めない。こういう御答弁がまあ農林省のほうから出ておると思うのであります。ところがですね、私もまあ農家に生まれて、農業をやったことがあるので、この点については若干知っておるわけでありますが、都市と近接するところこそ、模範営農地といいますか、それが多いんです。山間僻地には優良なこの何というか土地はありません。都市周辺こそかんがい、交通が利便で生産性が非常に高い、こういうことになるわけであります。そうなると、まあラインの引き方の基準もこの法案を見た限りじゃわかりませんが、ほとんどの市町村あるいは都市では、ラインを引くという法律はつくったけれども、そういう優秀な営農団地を含めないということになると事実上不可能じゃないですか、これは。ぼくの小さい経験では都市近郊こそ、まあ集団村落周辺こそ、非常に生産性の高い土地があるんですよ。それを含めないということになったらラインを引けないじゃないですか。これは農林省と両方から答弁願います。
○国務大臣(保利茂君) これはまあ地域地域で、たとえばまあ秋田のごときは、これは沢田さんが一番詳しいだろうと思うのです、この中では。まあどの都市を見てそしてどこを市街化にし、調整区域にするかという線の引きどころですね。これはまあやっぱりそこに知事さんの地元の一番大きい責任がかかっている。まあ最終的にはもちろんこれは農林大臣と建設大臣がよく御相談をして、そして基本的にはとにかくまあ集団的にまとまっている二十町、二十ヘクタールと、こうまあ一つの目安を置いておるようでございますけれども、それはかりに十九ヘクタールでもそうだろうと思いますが、その場合にそういうところは何もコンパスをくるっとやって、ここは市街化区域だとやるわけではないので、現実に即してできるだけその優良農地を、優良農地というのは相当農業投資の行なわれておるところですから、そういうところはできるだけ、できるだけじゃない、原則として市街化区域には入れないということは、決してその建設省、都市計画、都市側が一方的にきめるわけではございませんので、農林関係、農村側との調和というか調整というか、これはもうこの法案の最大の注意を払うべきところは、そこにあると思いますから、その点につきましては、まあ万全を期してまいりたい。しかし御説のようにたとえばだれでも自分のよく知っているところが頭にくるわけですから、沢田さんもおそらく念頭にあるところは、たとえば秋田なら秋田というところでその市街化区域を引こうとすれば、どうしてもあそこの辺まで行かなければならぬ、あの辺に行けば優良農地があるという頭がおありになるだろうと思うわけです。地域地域によってそれぞれみな違うと思うわけでございます。その調整は知事において、最終的には農林大臣と建設大臣において調整をしてまいらなければならぬ、かように考えております。
○沢田政治君 まあ私決して自分の選挙区を想定して考えておるものではなく、これは埼玉にしても千葉にしてもですね、たとえば秩父の山の中のカンショ畑よりは、やっぱり浦和周辺のほうがりっぱな畑ですわね。カンショ畑でもそういうふうに大体例外なところもあると思いますよ。ほとんど大体常識的に考えて都市周辺はやはり優良農地と目されておるわけです。当然住みやすいところから皆開発していくんだから。だからぼくは心配するのは、もちろん農林大臣と農業との調和という観点から御相談するということも、よくわかっております。法案にあることはわかるけれども、はたして十年後を見通した、人口が密集してくるだろうということを想定した、そういう必要のラインを、現実に農業という面と相談することはわかりますよ。優秀な農業団地を含めないということになると、相談相手とも実際に十年に間に合うようにラインを引けるかどうか、ぼくはほんとうに心配でならぬわけですね。局長、どういうふうにラインを引きますか。私はライン、ラインと覚えたようなふうに言っておりますが、どういうラインをどういう基準でどうやるのか、ぼくはまだ規則を見ておらないのでわかりませんが、どうやるのですか。
○政府委員(竹内藤男君) 市街化区域を設定します場合に、ただいま大臣から御答弁がありましたように、既成の市街地を中心にして同心円的に引こうというような考え方は、私ども持っていないわけであります。したがいましてその土地におきまして、たとえば鉄道がどう入っておる。道路がどう入っておるというようなことから考えまして、当然ここは市街化されてしまうであろうという地域は、これは場合によりましては農林省とお話しして、市街化区域として取り組むということも出てくると思いますけれども、私どもは、たとえばその周辺に住宅地として適当なところが農地以外であるということがございますれば、そういうようなところを計画市街地として飛び地的にも市街化区域は指定する。そうしてその計画した住宅市街地と都市との間に優良農地が残る。こういうことも想定しておりますので、具体的に線を引く場合には、もちろん地元市町村から案についての意見を問うわけでございますし、そういう形で農業関係の方々とは市町村段階、県段階あるいは本省同士の段階ということで、綿密に討議をいたしまして、市街化区域をきめる。こういうふうに考えております。
○説明員(中野和仁君) 大体の考え方はいま建設大臣がお答えになったとおりだと思います。私たちのほうといたしましても、いまお話のありましたように、末端で線を引く場合に農業委員会、農協あるいは土地改良組合、土地改良事業をやっているところでございますが、そういう連中が全部聞くところによりますと、その町村段階で条例で都市側と集まりました審議会ができるそうでございますが、そこで十分協議いたしまして線を引く、そういうことになろうかと思います。その点につきましては、現在首都圏整備法に基づきまして、行政的に首都圏の整備委員会、建設省と農林省で首都圏の都市開発地域等につきましては、現に市街化地域、農林地域等と行政的に分けまして、そして市街化地域につきましては、農地転用は原則として認める。農林地域につきましては原則として認めないということをやっております。ひじょうに困難な状態ではあるかと思いますが、何とかやっていきたいというふうに考えます。
○沢田政治君 この法案が法律として通るなら、既成市街地、市街化区域、市街化調整区域、農業振興地域ですか、こういうようにラッキョーの皮のように全部ラインが引かれるわけでございますが、ぼくは調整地域というものは、はたして必要かどうか、この疑問を持っておるわけですね。というのは、特になぜそう考えるかといいますと、農業政策の上から私は考えざるを得ないわけです。調整地域ということになると、これは市街化を抑制する区域だということになると思いますけれども、とりょうによっては、いつの日かこれは市街化になる予備候補地であるという考えを、これは農民の方々も持つと思うわけです。したがって調整地域に農業の先行投資をばく大にやったならば、将来これは宅地になる可能性があるんですから、農業先行投資をしたんじゃこれは損だという頭が農民の中に支配するんじゃないか。それが農業生産性に対して長期政策の上から言ってもマイナスになるのではないか、と私は考えられるわけです。したがって、市街化区域以外は全部農業の振興地域にして――十年ですからね、非常に遠いことですよ。それでまた十年後に足りなくなったならば、もう一回――これは物理的に足りなくなった場合には、もう一回ラインを引くという弾力性を残しておく。あらかじめ調整区域なんかを設けると、農民もこれはせっかく農地を先行投資をするという一つの意欲が減殺されるのではないかと思うんだけれども、どうですか。これは農林省のほう、両方でもけっこうですよ。
○政府委員(竹内藤男君) 市街化区域を設けましたのは、先生御承知のように、現在の制度におきましては市街化を押えるという地域がないわけでございます。したがいまして、市街化区域だけきめておきますと、結局、外側にどんどんどんどんむしろ実際は住宅が建ち、工場が建つという結果になるわけです。ただいま農林省のほうからお話ありました首都圏等の都市開発区域につきまして、現在行政運用でやっております制度も、行政運用でかなりきびしくはやっておりますけれども、そういうきらいが若干ございますので、したがいまして、制度的にやはり市街化をさせない地域というものをつくらなければ、やはり計画的な市街化はできないのじゃないかということで、市街化調整区域というのは、むしろ都市側と申しますか、市街地の側から押えるという地域をつくるということで、こういう制度を考えたわけでございます。この中で当然農業振興地域というものが指定されると思いますけれども、そういたしますと、農業振興地域の側では、やはり農業投資もやります関係もございますし、また市街化調整区域全般につきまして農地転用がきびしく運用される、こういうかっこうになります。私は市街地の周辺というところでは、やはり農地転用の規制だけじゃなくて市街地のサイドから抑制ということと両面、市街地のサイドと農業のサイドと両面から抑制措置というものを働かしていかないならば、市街化の圧力が非常に強いところでございますので、やはりくずれていく危険性があるんじゃないか、そういうふうに考えるわけでございます。
 それから市街化調整区域の性格でございますが、これはもちろん農地で農業振興地域等に指定される優良農地等も当然入ってくるわけでございますけれども、それ以外に山林でございますとか、あるいはそれ以外の種類のところが入ってくるわけです。したがいまして、その地域につきましてやはり全般、農地以外のものにつきまして抑制していくということは、農地以外につきましても必要なわけでございます。それから市街化調整区域というものにつきましては、この法律では、市街化調整区域についてどういうふうにこれを扱っていったらいいか、という方針をきめることになっております。したがいまして、市街化調整地域の中には、たとえばいまの優良農地のように農地として保全すべき区域あるいはそれ以外に自然の環境がいいからということで、ほかの法律でいろいろ規制がございますが、そういうような、たとえば広域緑地でございますとか、あるいは保安林でございますとか、そういったような制度によりまして、自然の景観を保存すべき区域というものも当然入ってくるわけでございます。それと同時に、十年先のことで、その段階において判断するわけでございますけれども、将来十年先におきまして、市街地になる可能性のある土地ということも含まれてくるわけでございます。そういうものにつきましての判断の基準を市街化調整区域の整備、開発、保全の方針というところに入ってまいりまして、そして将来の指針にしていきたい、こういうような考え方で都市計画法を準備しているわけでございます。
○沢田政治君 税金ですね、国税もあるし、固定資産税のように地方自治体に所属するものもありますけれども、この点はこの前の合同審査でかなり明確になってきておりますので、せっかくそのまま要求しておったようですが、私はあえて聞きません。その他、地方都市計画審議会ですか、これに対する代表――農民代表もありますけれども、これは必要だと思いますよ。これは農地ですから、ほとんど。農業団体の代表を入れることは必要ですが、ここで質疑の形でやりますと時間が経過いたしますので、きょうは省略いたします。
 大体私の時間がきましたので、これで一応終わります。
○鈴木強君 私はいまお話のありましたように、この法案が地価のつり上げにどういう影響があるか、こういったいろいろな角度がありますが、そこでそれとの関連で、いま住宅公団がおやりになっております公団住宅の家賃の問題との関連でちょっとお尋ねしたい。非常に地価がどんどんと上がりまして、公団の家賃も最近高くなってきているようでありますが、そういうことが低所得者の労働者にとっては耐えられないところまで来ている。そういう点で私はまず第一番にお尋ねしたいのは、公団住宅の家賃のきめ方の中、算定の方法として施行規則第九条に書いてあるのを見ますと、その中に管理事務費というのが入っております。それから地代相当額、損害保険料等々ございますが、この中で特に管理事務費というのですね、この管理事務費というものと、それからもう一つ別に取っております共益費、これとの関連がよくわかりませんから、一体家賃というものは、その居住している人たちが自分が住まっている部屋、それの相当する部分、すなわちここに書いておりますような施行規則の第九条に定められた家賃を払うと思うのですね。そうすればそれですべて運営してもらえると私たち思うのですがね。そのほかに何か共益費というものを取っているので、これがいま非常に問題になっているようですが、これの相互関連性について伺いたいのですが、この前私は予算委員会でこの点を多少質問いたしましたが、納得することができませんから、もう一回ひとつあらためて伺います。
○参考人(宮地直邦君) いまの御質問にお答えいたします。
 家賃と申しますものは、入居者に対しまして貸し付けました、賃貸いたしました専用面積の賃貸料でございます。共益費と申しますのは、御承知のように住宅公団が団地の状態をしておりますので、その専用面積以外の部分、共同の廊下、広場、そういうものの管理維持をいたします費用でございます。いま御質問の家賃それ自体と申しますのは、その内容を申しますというと、この建設に要した費用の償却費とか地代相当額あるいは一定の修繕、管理事務費、これは公団の職員が管理いたしますから、その費用、修繕、保険料とか公租公課、こういうものを積算しまして家賃がきまるのでございます。これはあくまでいま申しましたとおりに専用面積の賃貸料ということでございます。
○鈴木強君 その規則第九条に専用面積に対するなんということは、どこに書いてありますか、そんなことは書いてないですね。
○参考人(宮地直邦君) これは公団の業務方法書並びにことに共益費につきましては、賃貸契約書の第七条に、家賃のほかに次の各項に掲げる費用を毎月負担するものとする、こういうふうに書いてあるのでございます。
○鈴木強君 それはいいですよ。それはまたあとで質問しますけれども、問題は家賃の算出をする場合の算定基準の中に、いまあなたのおっしゃった専用部分に対するものを家賃だと、そしてたとえば廊下もこれは共用部分だから、それはその共益費で取るなんていう、それはあなた、そんなことは初めて聞くのですけれども、そういう法律的に専用部分であるとか、廊下もこれは共用部分だから共益費で取るなんていう、そういう家賃のきめ方をしているのですか。そんなばかなことはない。
○参考人(宮地直邦君) 家賃の積算の具体的方法は、毎年度建設大臣の承認を得て定めることになっております。いま申しましたように、共用部分の維持管理に関する部分が共益費でございまして、その維持管理というところと専用部分の賃貸料というところで違ってくるのでございます。
○鈴木強君 共用部分であっても維持管理をする必要がないところは共益費は取らないと、そういうことになるのですか。
○参考人(宮地直邦君) いま御質問のような個所があるかどうか、ちょっと私見当がつきませんけれども、共用部分、たとえば廊下だとかあるいは広場、こういうものにつきましては、どうしてもこれは維持管理いたさなければなりませんので、その費用が共益費でございます。
○鈴木強君 だから家賃と共益費の明確な性格というものの区分というものの解釈がはっきりしていないのですよ。これはいまあなたのおっしゃるように専用部分で、その専用部分が修繕を要するか、維持管理が必要であるか、必要ないところがあるかどうかわからぬという、そういう御答弁なんでしょう。あるとすればという話なんです、あなたの答弁は。だから、もう少し家賃をきめる場合に、もちろん大臣の承認を得て公団がきめるたてまえになっておるのだが、この公団施行規則第九条というものが非常に不明確じゃないですか。そういう点をはっきりしておかぬからこそ誤解が起こるので、そういう法律がないのに、規則がないのにあなた方が共益費というものを取っている。これは管理事務費としてちゃんとその中にあるじゃないか。管理事務費として家賃の中に入っているのだという考え方だとぼくは思うのです。だからして共益費と家賃というものの性格について、あなたのほうでは公団の収入で、言うならば家賃の一つだ、家賃に準ずるものであるという解釈かどうかわかりませんが、そんなふうになるのでしょうね。ですからまるっきりこれはもらったものだ、こういうわけです。ところが入居している居住者から見ると、これはひとつ一応必要なものについて、中庭の草を刈るとか電燈を修理するとか引くとか、そういうことについては金がかかるだろう。だからそういう金については必要なものは出してもいいが、出した金というのはあくまでも一時運営上預かってもらう金であって、それをひとつガラス張りで運用して収支を明らかにする、こういうことになればいいというので一時預けしているのだと、こういう解釈をとっているわけでしょう。そこらに非常に私は問題があると思うのですが、どうも家賃と共益費というものが非常にあいまいで、われわれによくわからないのです。もう少しよくわかるように説明してくれませんか。
○参考人(宮地直邦君) いままで抽象的に申し上げましたのでおわかりにくい点があったかと存じますが、具体的な例で申し上げます。たとえば3DKの一室を公団が貸したといたしますと、その中の面積でございますね、部屋の中の面積の使用料――ということばは法律上は不適当でございますが、社会通念上の使用料というものが賃貸料でございます。一歩出ましてその廊下等におきます清掃をしたり、あるいは廊下には電燈がついております。その電燈料及び電燈が切れた場合のその物品購入費というものが、共益費になってくるのであります。あくまでも家賃というものはその本人が専属で独占的に使えるところであり、廊下に出れば、これは公団の建物の関係上、廊下は共用でございます。また建物から一歩外に出ますと広場がございます。そういうものをつくる費用でございませんで、芝生を維持管理するとか、あるいはその清掃をはかる費用、維持管理する費用が共益費、こういうことになるわけであります。
○鈴木強君 まあ幾らかわかりましたが、そうすると共益費の問題については、家賃の中にある管理事務費というものとは全然違うわけでありまして、その管理事務費というのは、一体家賃の中に含まれている管理事務費というのはどこに使うのですか。
○参考人(宮地直邦君) これは、一般的に公団として管理する公団の職員の費用、俸給というようなものがこの費用の積算の根拠のもとに出てくるわけであります。たとえば入居の応募者に対していろいろ苦情処理があるとか、あるいはこうしてほしいというようなことに職員がかかる費用というものは、この管理費から出てくるわけであります。
○鈴木強君 そうすると、その管理費は大体人件費を中心にしたものだと思いますね。それではそれはわかりましたが、たとえば私どもが自分の家を想定した場合、借家に入りますね、そうして家賃を幾らと払います。そうすると庭に草が生えてきた、その草を刈るとか、あるいはそこに池をつくるとか花を植えるとか、いろいろあると思いますが、そういったことについてはもちろん自分でやりますがね、そういうふうなものに当たるのが共益費、これだけじゃないと思いますが、そういうものも入るわけでしょう。そうすると、それならばその運営とか管理について、本来ならばそこに住んでいる私の自由なんだ、個人の場合だったら、だれを雇おうとだれにしてもらおうと、それは自由でしょう。だからそういうふうに解釈してくると、そこに住んでいる居住者の意見というものが、優先的に尊重されなければならぬ。その意見に従ってやらなければいけないという筋合いになると思うんですね。だから預り金かあるいは収入金かということは一応おくとしても、要するに運営の中でみんなが納得できれば――それは収入金とあなた方がおっしゃっても、なるほど必要な金はこう使ってこうなったんだということがはっきりし、みんなできめていけば、これはみんな納得するんじゃないでしょうか。ところが、最近どうも共益費の値上がりについて各所で紛争を起こしておって、場所によると値上げ分については払えないというので旧料金で払えば、今度は公団のほうからはおどかしをかけて、出ていってくれという話もあると聞いているんですが、いずれにしても居住者にすれば居住権を持っていれば払わないとは言わない、旧料金で払い、それを今度は供託するというような騒ぎまで出ているように聞いている。私はきょうはその点をもう少し突っ込んで伺いたいんですけれども、筋道としてはわかりましたから、しからばその共益費の使い方、運営については、そこに居住する人たちの意見というものを最高度に尊重し、その人たちの意見をいれて計画を立てていくということが筋じゃないでしょうか、その点は。
○参考人(宮地直邦君) 鈴木委員が、ただいま具体的な例をあげて御説明がございましたが、そういうふうな庭の清掃というものが入りますと同時に、公団の団地の特有の問題として汚水処理の費用、その他一般のいまの例であげられました以外のこういう団地特有の費用、こういうものが入ってくるのでございます。われわれのほうといたしましても、団地に入られます方はいろいろの御意見もあり、千差万別でございますので、これは私どものほうでもその一定の水準に団地の管理状態を置くということを目途に運営いたしておりますので、そういう趣旨もあり、われわれのほうで収入金といたしまして、個々の方の御意見等を伺いますけれども、特にわれわれのほうとしましては、その一定水準を維持するということを目途に、この共益費を運営いたしておるのでございます。それでまた入居者の意見を聞くべきであるという御意見につきましては、私どものほうにおきましても、常日ごろ収支についても入居者に報告し、そして値上げ等にあたっては、その内容を説明して納得を得るように努力をいたしておるのでございます。しかしながら、これまた先ほど申しましたように、入居者の方々にはいろいろございますし、それから一般的に上げるという――安くなることは賛成いただけましても、高くなるということにつきましては、なかなか賛成していただけないというのが実情でございます。
○鈴木強君 私はそう思わないのですよ。やっぱり必要経費というものがほんとうにあるならば、これは私は、やはり入居している限りにおいては、それに協力をしていくことをみんな考えていると思うんですよ。問題は、いまの共益費の性格そのものが少し不明確ですね。この規則からいいましても、そういう点もからみ、それからどうも公団のほうで専属的に、独占的にやらしている団地サービス会社ですね、団地サービス会社というのがありますね、この会社との関連、そしてこの運営について、なるほど意見は聞いているようでありますけれども、実にやり方の中に納得できないたくさんの疑問な点が出てきておる、こういうことがあるわけですよ。ですから、それらの問題が非常に入っている人たちから見ると疑問の点があり、納得しない点があるものですから、だからしてどうもいさぎよしとしない、そういうことだと思いますよ。ですから私はあなたがおっしゃるように、安ければ安いほうがいい、それはそのとおりですよ。しかし必要なものまでこれは拒否するのだということも私はないと思うので、その辺のやっぱり理解のしかたですね。ですから、これは公団が建設省にかわって実際にやっておられるのだと私思うんですよ。建設省が直接おやりになるよりも、そのほうがなお運営上民間的なものが入っていいだろうと思いますので、三十年に鳩山さんが何か言われたかなんかでこれができたのだということを、私雑誌で読んだのですけれども、そういうものの設立の精神からいいましても、もう少し居住者の理解と納得を得るという努力をすべきでないですか。そういう点が足りないからこそ問題が起きているのだと思うので、どうもつかみ方が私は少しずれているように思いますが、どうでしょうね。
○参考人(宮地直邦君) われわれのほうにおきましても、共益費につきましては、そういう性格のものでございますから、ただいま鈴木委員が申された趣旨におきましては全く同感でございまして、あらゆる努力を払って、入居者の方々に共益費の内容を理解していただき、円滑にこの運営をはかっていく方針におきましては、全く同感でございます。本年に至りまして、公団が管理しております五百六団地のうち、一部につきましては値上げをし――約六十数団地につきましては値上げをし、二十団地につきましては値下げをいたしております。その結果、現在まだ未定のものもございますが、一、二の団地におきまして入居者の方と意見がそごをいたしているという所があるのでありまして、全般的に申しまして、決して先生の御趣旨に反したように実際はいたしておらないのが実情かと思っております。
○鈴木強君 これはね、歴史をちょっと見ますと、団地サービスという会社ができましたのは三十六年ごろですか。それまでは直接契約を公団がやっておられたわけですね。それからその直接契約のほうがむしろ非常に、人件費その他からいわゆる民間企業ですから、非常に能率的に合理的に仕事をやる、そういう意味で安上がりであったように私どもは聞いているのですね。ところが、三十六年にこの株式会社団地サービスというものをおつくりになって、この役員構成とか、給料だとか、退職手当だとか、そういうものについては私は別途資料をもらいましたので、それを拝見いたしました、この間の予算委員会で要求しましたので。ところが、確かにその他の職員の方々の給料がどうなっているか私はよくわかりませんが、役員の方々の手当というものは、かなりいいように思うんですよ。私はですからそこいらにも民間会社と違った会社、団地サービス会社にしたために管理費というものがかなりかさまってきているような気もするのですよ。ですから、そういったいろいろな問題が手伝って、どうも団地サービスになってからのほうが毎年毎年上がってくる、パーセンテージもふえておるし、多くなってきておるし、どうも納得できないということが、やっぱり居住されている方々の中にかなり強くしみ通っているように思う。ですから、そういうものに対して、あなたのおっしゃるように、ほんとうに居住者の意見を尊重していくということであれば、何回でもお会いになってその実情をよく認識してもらう、意見があったら聞いていく、そういう努力というものをおやりになっているでしょうか、その辺がきょう一番私の聞きたいところですが。
○参考人(宮地直邦君) 団地サービスは三十六年に、御承知のとおり公団法の三十二条を改正いたしまして居住者の利便のために政令で定める建設、あるいは管理、あるいはいろいろな業務を行なうことのためにできたわけで、実際を申しますと、団地サービスのできますまでの公団等におきましては、もちろんこういう組織がございませんでしたために、個々の業者にやらせざるを得なかった。しかしながらそれに不便があったこと、さらには公団のいたします管理と申しますのは、どうしても行き届いた管理ということができない、公団が直接商売するわけにもまいりません面もありますし、どうしても建設戸数がふえてまいりますというと、公団の職員のやる管理なり事務というものはおのずから限られておりまして。そういう事態に立ち至りましたために、団地サービスというものを設立いたしまして、入居者に対して、公団としてはできないような行き届いた管理をお世話をいたし、また、公団の業務の一部を委託する、こういう目的のためにできたものでございまして、団地サービスができましたために、いたずらに管理費というようなものが上がることのないようにということは、われわれの最も注意をいたしているところでございます。
○鈴木強君 直接やっておったということは、私は、その直接契約をしている、芝なら芝を刈る会社みたいなものがあるわけです。いまでもあるそうですが、そういうところとおたくのほうと直接公団が契約した場合には、非常に安上がりにいくという話を聞いているのです。ですからそういうシステムでやるならば、この協力業者といいますか、そういう方々に協力してもらって、いま団地サービスがやっているようなもろもろの専用部分を除いた管理について御協力をいただく、こういうのがむしろベターであったのではないか。あなたのおっしゃるように、直接公団がやるといっても、それはなかなかむずかしいでしょう。ですから、結局そういった直接契約して協力していただくということを、私は言っているわけです。ですから、それにどういう不便があって、どういう点がまずくて、それで団地サービスという会社をつくらなければならなかったかという、これは天下にわれわれに理解できるような説明があるならば、これはまたそれでいいと思うわけです。しかし、私が不幸にして、伺っているところでは、居住者の便益をはかるという、――大義名分はそうでしょう。だれがやっても同じことですから、まさか直接契約して皆さんがやったときに、居住者の利便をはからないということは言っておらないと思いますから、いつ何どきでも大義名分がそこにあると思う。ですから、やり方の問題ですから、やり方を団地サービス会社にやらせるか、あるいは直接契約して、そうして協力会社の方々にやってもらうかということですから、そこらのものの考え方ですね。やはり管理費というものについても、私はいろいろ例を他に知っておりますけれども、どうも公団とか、特殊会社だとか、そういうものになりますと、管理費の面ではかなり多くなりますよ、これは、ですから、実際に両方の清掃会社の例なんかをとりましても、純然たる民間会社の方々がやっているところと、ある程度そういう特殊法人的なものがやっているところとでは数段違いますよ、これは、請負単価において。そういう実例を私はよく知っておりますから、そういう面において必ずしも団地サービスをつくって、従来以上に便益をはかっているかどうか、これは、私は疑問に思います。もし、かりにはかっているとすれば、これこれこれこれこういうわけで従来よりもベターなんだということで、また居住者の方々によく理解をしていただくということが必要でしょう、いずれにしても。問題はそこにいくのでありまして、そこら辺の御努力というものが、たいへんでしょうけれども、どうも私は欠けているように思うのですけれども。
○参考人(宮地直邦君) いま非常に具体的な御質問がございましたので、例として具体的にお答え申し上げますが、現在、五百六団地のうちで芝生の清掃等を団地サービスに委託しておりますのは二百六十二でございまして、必ずしも、これは団地サービスが全体をやっているわけではございません。この点は、この法案の審議の経過当時におかれましても、既設業者の圧迫にならないようにという御意見がございまして、その点をわれわれのほうといたしましても尊重いたしているわけでございます。そうして、単価がはたして安いかどうかという点も、単価は一定の基準をもって私のほうは算定いたしております。で、所によりまして全く同一ではございませんが、違いますが、団地サービスにおきまして、もしも一般市価等よりも高い場合には、私のほうでは委託契約をいたしません。で、具体的にわれわれのほうにおきましても、その二百六十二団地以外において、いろいろの状況において高い。団地サービスのほうが、これは質の問題との関連もございますが、安いという例もございます。で、特に最近は、公団の団地というものが、必ずしも既設業者のあるところへまいりません。で、公団の団地は比較的大きくなりまして、それだけの団地を一括して処理する能力のある業者はいない。そういう場合には、団地サービスがある程度、初期におきましては、これは本来の目的によりまして、赤字を出してでもやってくれる。こういうふうな実態でございまして、先生のただいまの御指摘の一般論につきましては、私どものほうは全く同感で、団地サービスを擁護するためにいたずらに経費がかかるというようなことは、毛頭考えていないところでございます。
○鈴木強君 これは時間が少し、きょうは十二時半で終わるということですから、どうも、もう少しやりたいのですけれども、時間がありませんから……。それはそう言いましても、もっと具体的な比較、経済比較というものを出していただきませんと、ここでにわかに、それなら私が納得できるかというと、そういうわけにはまいりません。ですから、もう少し、これは機会がありましたら、その資料等も出していただいて、なお私も意見がありますし、御説明も聞きたいと思いますから。
 そこで、次に進みますが、共益費をきめますね。そうして、年度的にこの運営計画をつくるわけですが、これは公団の営業所のほうで、たとえば四十三年度の運営計画についてこういうふうな内容でやりたい、そして共益費はこれだけ上げたいという、そういう収支予算書といいますか、計画書といいますか、そういうものについては、これは営業所のほうでおつくりになるわけですか。そうして、それを居住者とお話し合いをするようになると……。
○参考人(宮地直邦君) 営業所というものが、一番入居者と直接関連する機関でございますから、具体的な説明会だとか、あるいはその資料の作成等の問題につきましては、営業所でいたします。しかしながら、この内容に応じまして、支所において検討を加え、あるいは相談をして、いま御指摘のように、内部的事務としましてはいろいろございますが、第一線機関として営業所でこれを措置いたします。
○鈴木強君 それで、その具体的な問題で、これは一つの例ですがね、いま全国の団地で共益費値上げ反対、どうも内容が納得できないということで、皆さんのほうでも御承知のような各所に反対運動が起きておるようです。そこで、私はひとつ、東京にありますひばりケ丘団地ですね、これの運営計画についてお伺いいたしたいと思いますが、当初、北多摩営業所のほうでひばりケ丘団地の昭和四十三年度共益費運営計画というものをおつくりになって、これが最終計画ですよと、したがって、百五十円はことしは上げてもらいます、こういう案を説明したようですね。これについていろいろ自治会の皆さんが――あそこに自治会があるそうですが、いろいろと異議をはさみ、納得できないというお話もありまして、その後今度――この管理部というものがあるそうですね。管理部が直接指導に当たったらしい。そうして今度あらためて出してまいりましたものを見ると、百五十円を五十円でよろしいというふうに修正変更した計画を出してまいったと、こういう実例があるわけです。これで非常に居住者が憤激したわけですね、いかに公団というものがずさんな見積もり書を立てているものかということで、たいへん憤激をしているようですね。で、まあ全部を言うことはできませんが、問題点だけちょっと述べてみますと、たとえば当初出してまいりました前年度よりの繰り越し額というものは赤字六十一万七千六百九十九円と、こうなったものが、修正して出してまいりましたのは二十万八千六十九円、すなわち四十万九千六百三十円というものは赤字が減ってきた。これについてどういうことかと聞きましても、数字が間違っておったのだということだけ言って、具体的には何ら説明をしない、こういう問題が一つあるのです。それからたとえばこの保谷市におきましては、じん雑かい処理費というものは、条例が三月で廃止になりまして、あなたのほうで見積もっております四十五万二千五百二十円というものは要らなくなったと、こういうふうに判断をしておるのだが、これについても修正されて新しく出してきたものの中には、前と同じ九十五万九千円というものが計上されている。これも一つの問題点。それからその他の雑品購入費という中にポリ袋を当初、去年も百万八千枚使ったことになっておるそうです。これは自治会と話し合いをした結果、一年間に一戸当たり二百七十枚、これを四月十日と八月十日と十二月十日の三回に分けてそれぞれ九十枚ですね、二百七十枚を使えば十分であるという話をして、何かそのことについては自治会側と意見が一致したのだそうでございますね。ところが、どうも出してきた予算書を見ると、昨年もそうでしたが、ことしもやはり二千七百五十戸について三百六十枚という計算をされてきているのですね。したがって、ここにもたいへんな自治会の人たちから見ると納得できない点があるそうなんですね。それからまた芝生の手入れ費なんかを見ましても、当初これ八十七万七千五百円組んでおったものが、その後に四十四万七千百九十円で、四十三万三百十円というものが減ってきた、減額されてきたと――これはまあたくさんありますよ。全部各項目についてありますが、こういうちょっと気がついたところだけでもたいへん問題があるように思うのですよ。しかも、営業所のほうで出してきたのは、これは最終の計画で、絶対動かせないということで御説明をしたのだそうでありますが、その後話し合いをいたした結果かもしれませんが、こういうふうな運営計画を大幅に修正してきたということについてたいへんな疑問を持っているわけです。黙っていたらおそらく公団はそのままおやりになっただろうという、そういう問題があるのです。これは、皆さんが何と言おうと一番公団に対する不信の、居住者の不信がここにあるということを示す一番私は標本だと思うのです。これは事実でございますからね。だから、こういうふうなずさんな計画というものが一体どこから出てくるのか、私は納得できないのですよ。どういうわけでこういうふうなことになったのですか。
○参考人(宮地直邦君) 一般的なことを先に申します。先ほど、総団地が五百六ございますが、そのうち、いままでに値上げを決定いたしましたものが六十五団地、それから値下げいたしましたものが二十団地でございます。この六十五の値上げ団地のうちには、ただいまのひばりケ丘のほうは入っておりません。で、六十五値上げいたしましたが、入居者の方が納得されないという団地がいま二つでございます。したがって、全体としましての問題ではなくて、全体の一部の例として御理解いただきたいと思います。なお、ひばりの問題につきましては、申されました事実につきましては、私どもも具体的数字につきましては、一々ここでまた御答弁するのはかえって失礼かと思いますので省略いたしますが、最初営業所で出しました数字に誤りがあるということを、公団側もこれは認めました。そして営業所の資料をもとに、いまお話がございましたように、東京支所の管理部が直接検討いたしまして、その誤りを訂正いたしました。で、公団側の誤りでこういう事例が発生しましたのは、本年度におきましては、ひばりだけでございます。もちろん、その限りの事実において私どもはまことに遺憾と思いますが、これはむしろ例外的なことであり、むしろ公団側の数字に誤りありとすれば、訂正すべきであるという方針のもとに、新しく積算をいたしつつある状況でございます。
○鈴木強君 きょうは時間がないから私は言いませんけれども、かりにあなたが一部であるとおっしゃいますけれども、私はまだ全部見ておりませんからわかりませんけれども、やはりかりに一部でありましても、そういう事実があなた方認めるような、粗漏だなこれは、要するにいいかげんというか適当というか、そういう計画書を示して百五十円値上げしなければならんといってがんばったものが、ちょっとやったら五十円になったということは、これはみっともなくて話ができないでしょう、あなたのほうは。これでみんなめし食っているのでしょう。そんなずさんなことがかりに一つでもあったことについては、これは重大な責任ですよ。そういうことがまだ他のところでも、いいからかげんなことをしているのじゃないかという、そういう不満があるのですよ、これは。いまあなたにそう言われても、私は、一つだけだというふうに確認するわけにはまいりませんけれども、全国的に共益費についていろいろな苦情が出てきているところを見ると、それぞれやはり使い方についても疑問があるのじゃないかと思いますから、そこいらについては、もうちょっと私は強い反省がほしいのだ。これは、総裁も来ておりますけれども、そんなあなた、国会でこんなことを論議しなければならぬなどというのは、あなた方の不名誉じゃないですか。これは不名誉です、どうですか、これは。もう少し、監督の点が不行き届きであったら、責任をとってくださいよこれは、責任を。そのための総裁であり理事じゃないですか。また建設省にしてみたってそうだ。監督権は建設省にあると思うので、そんな管理をしているものをあなた方はどう考えているのですか。
○参考人(林敬三君) 先ほど来家賃のこと、共益費のことについて、いろいろ実情に基づいた御質問、とくと拝承いたしました。宮地理事から、いろいろまたこちらの存じておりますことをお答え申し上げた次第でございますが、なお私から申し上げさしていただきます。
 家賃は、申しますように室内の専用部分についての対価が家賃、それから一歩部屋を出ました外側のところの共通部分から芝生から全部の団地の中のこと、これは共益費で共通にまかなう、こういうことに契約でなっておりましていたしておるわけでございます。
○鈴木強君 総裁お話し中であれですが、その点はわかりましたが、いまの計画に対する点だけ責任を、時間がないから。
○参考人(林敬三君) で一定の水準を維持するということでいろいろいただいているわけで、いろいろな方のいろいろな御意見がありますが、極力御意見を広く聞きまして、そうして適切なところを赤字にならないようにしながら、最低限のところ必要なものをいただくということをやっているわけでございます。そこで本来公団のやることは、もう趣旨として当然仰せられるとおりサービスだと思うのでございまして、あそこに住んでいらっしゃる方々、あるいは住みたいと思って希望していらっしゃる大ぜいの人々、その方々にできるだけの希望をかなえて、またその範囲でできるだけのことをして差し上げるということが、私どもの任務であり、また団地サービスの本来の任務だと存ずるのでございます。そこで仰せのとおりに納得と理解というものを極力はかりまして業務を進めるように、今後一そう努力をいたしてまいりたいと存じます。で、いわゆる入っている方の心を心とするということに徹底を欠きますと、それだけいろいろとトラブルなどが出てまいるわけでありまして、サービス精神に徹して、そうしてできるだけのことを――乏しいあるいは非才であるという点はありましても、それを十分に働かせまして、そういう気持ちを育成してまいるようにいたしてまいりたいと存じます。団地サービスと業者という関係、どちらがいいか、業者のほうがいいときは業者にさせていきたいと思っておりますし、また団地サービスを育成しなければ、団地の管理がとうていできない、あるいはしたほうがはるかにいいという面は、団地サービスに今後もますますやってもらうようにいたしてまいりたいと思います。
 ひばりケ丘の点はまことに恐縮でございます。まことにこれは至らないことであったと思います。十分反省いたしまして、今後かかることのないよう部下を督励いたしまして、私ともども精励をいたしたいと存じますので、今回の御了承いただきたいと存じます。
○鈴木強君 林総裁も、もちろん私どもはそれぞれの立場において努力せられておるわけですから、一方的に非難するだけじゃなくて、努力は私は多としつつ失礼なことも言ったわけですけれども、そこでほんとうに総裁そういったお気持ちがあるとすれば、私は何といっても一番ポイントは、居住者の方々によく理解、納得できるような話し合いの場を持つことだと思います。これは予算委員会でも言いましたように、いまの段階で前進させる一つの道だと思います。そこで何か関東一円の自治会の協議会というのがありまして、そこで皆さんのほうに、中央でひとつ話し会いをしたいというような申し出があったそうですね。ところが、それに対して拒否をしたということを言われている。それはなぜかというと、ひばりケ丘のような団地の共益費の計画が、他のところにもあるいはあるのじゃないだろうか、という心配を持っております、率直にこれは。だからこれは計画表等についても具体的に説明をしてほしい、内容についても、そういうことも各団地でやっているのだがなかなか応じない、こういう実情もあるようでして、そこで中央でひとつその問題の大綱を話をしようというので申し入れたそうですが、これを拒否されたそうであります。そうしてまた十五日、あした関東のほうの支所長さんは会ってくれるということですね、会見するそうですが、東京のほうの支所長さんは会見を拒否しているのだそうです。これはいま問題のひばりケ丘の団地のある北多摩営業所が東京の支所になるそうですから、これは当然お会いいただいて、言い分も聞き、また皆さんの意見も話をするとこういうのが筋だと思うのですね。ここでは皆さんは居住者の意見を尊重する、それはそのとおりだとおっしゃるんだけれども、どうも実際に下のほうへいってみますと、そういうことがうまくいってないんでございますけれどもね。この辺はどうですか、勇気をもって話し合いをしていくという立場に立って、全国の自治会もあるようですし、ブロック別の自治会もあるようですから、そういうところと積極的に話し合いしていただけませんかね。そして特に東京支所長が会見を拒否したということ、私はちょっと納得できないわけですからね。その他を含めて、ひとつ公団の中央においてどういうふうにお考えになっているのか、言ってることとやることが違うじゃないですか。会うようにしてくれますか、これ会ったらどうですか。
○参考人(宮地直邦君) 私どももいい方法において入居者の意見を聞くということにつきましては、われわれ本所におります者、第一線におります者、これは方針には変わりはございません。ただ、具体的に会う方法、時期等につきましては、それぞれの状況があるかと存じます。でわれわれのほうにおきましても、ときどき全国の自治会の協議会の代表者の者がわれわれのところへ来て申し入れされますと、あらかじめ入れられました場合におきましては、その予定をとりまして懇談申し上げておるのでございます。しかしながら本所で会う、支所で会う話、あるいは営業所で会う話、おのずから内容が異なっておりますから、そういうものを整理しまして会うようにいたしております。しかしながら、現在われわれは自治会の方々にも会いますが、その他の方の御意見等も聞くことも必要であろうかと存じますが、一般に広くただいま申しましたように入居者の意見を承るということに努力をいたしておるのでございます。で、ひばりの問題につきましては、なお具体的にどういう状況か存じませんけれども、たびたび東京支所の責任者が参りましてお話を申し上げている実情でございますから、東京支所としてお話を聞くことはやぶさかでないと思っております。
○鈴木強君 ですからそういう指導をしてくださいよ、会えるようにですね。先方も総裁お忙しかったら理事のあなたでも、ほかの理事さんもおるわけですからけっこうだということで、必ずしもそちらのお仕事を差しつかえないようにという配意をして申し入れたんだが、会わなかったという、これは事実です。東京が会ってないそうですから、これはひとつ会うようにしてくれませんか。それ一つですね、それはどうですかね。
○参考人(宮地直邦君) いまのお話がちょっと具体的にわからないんでございますが、自治会がまだ、いま改選期になりまして、新役員ができていないように私は記憶しておりますが、そのうち一部の方が会いたいと私のほうへ申し出がございました。そのときに、営業所、支所の段階、支所長にはまだ何も話してないという話ですから、それならば支所長に話してくれと、その上で本所として、一般方針の問題だったら私のほうは近く会う予定であるから、そのとき会いましょう、そういうお話をいたしたことがありますが、拒否したことはございません。
○鈴木強君 事実を調べてください。私はそういう事実持ってるわけですから。だから支所長が会わないということは、あなたの方針とも反するものですから、これはひとつ実情を調査した上で指導を本部としてしてくださいませ。どうですか。
○参考人(宮地直邦君) 事実を調べまして、意思の疏通をはかりますように善処いたしたいと思います。
○鈴木強君 最後に、これは大臣にちょっとお尋ねいたします。予算委員会で私は団地サービスのことについても、共益費の問題を含めて、あなたに運営の適否についてお尋ねしました。ところが、うまくいっていると思うけれども、私もまだ実情についてというので、よく調べてみるというお答えをいただいております。その後あなたも忙しゅうございましょうが、お調べいただいておりましょうか、どうですか、実情について。してあるとすれば、団地運営というものはうまくいっているのかどうか、この点をひとつはっきりしてもらいたい。それから特に公営の掲示板なんかについても、非常に一方的に自治会の出そうというものは張らせないとか、そういう動きもありますし、それから、集会所の問題にしても、これはたびたび国会で問題になっておるのですが、非常に官僚的に押え込んで、たとえば子供たちがそこで遊びごとをするとかというようなことがありましても、きわめてきびしく取り締まりをして貸してくれないそうですがね、集会所を。これは時間があまりないから、聞こうと思っていたが聞けませんが、そういうふうなこともありますから、大臣として十分予算委員会の私の質問を体して御調査されたと思いますので、その調査の結果どうであったかをまず聞きたいのです。
○国務大臣(保利茂君) 鈴木さんが予算委員会で御指摘いただきまして、ほんとうにそうだと、何さまわれわれが日常生活の上で、今日まあ一番苦情の多いのは住宅でございますから、住宅関係について、よほど届いたことでないというと、これは苦情を押えるということはできやしないのだと、押えるというより、苦情をなくするということはできないわけでございます。そこでお話がございまして、さっそく総裁に来ていただいて、こういう実は問題で、五百六団地全部団地サービスでやっておられれば、それもひとつのあれでございましょうが、いろいろ既成の業者の関係等もあって、いまお話の中に二百六十二団地を団地サービスでサービス業務を扱っている。問題は、私は団地サービス会社が、本来は公団自身がやるべきことであるけれども、公団は何さま今日の住宅公団の国から期待いたしておりますのは、ともかく宅地造成という、非常に大きな仕事を期待いたしておるものでございますから、しかも、いろいろ機構上の問題等も要請を受けながら、それを今日行政改革等の空気の中で満たし得ないというようなことで、かなり公団には無理なお仕事をお願いしている。そこで公団としても、本来は公団自身がお世話すべきことを、団地サービスといういわゆる公益的な法人をつくられて、そこでかわってサービス業務をやっている。そこで問題は、団地サービスがいわゆる私益追及の会社であっちゃあならないと思うわけです。その点につきまして、総裁ともよくお話しをして、いろいろ伺ってみますと、それはただいまのあなたのおっしゃいましたひばりケ丘の問題のごとき、ほかのことはいろいろやかましゅう言われるから、それじゃ芝二回刈るところを一回刈るとかというようなことをして、幾らか条件を、理想的にいかなくても、それじゃ半分くらいにしておこうということもあるだろうと思うのでございます。しかし、その赤字累積が六十二万が二十万になったというようなのは、そんなものはとても弁解も何もできない、これはやっぱり私は業務当局者の責任だと思うわけでございます。そういう点につきましては、とにかく総裁やわれわれは、そういう団地サービス会社の本質を、誤った運営が行なわれないようにということは、きびしく強く要請をいたして、せっかく総裁非常に苦心をしていただいておるわけでございます。いずれにいたしましても、これは苦情が起きる、どうしても苦情が起こることでございますから、そこをよく考えて、とにかくあまりやかましく言われないように、そのわかり入居者のほうも入られるときは、たいていのことは御承知の上で入っておられて、入ったあとがやかましゅう言われるというようなことは、お互いに節度の問題がございましょうし、そこはひとつ私どもは十分気をつけてまいりますから、入居者のほうの方もいろいろおでかけになれば、自分の団地以外の団地がどういうふうに管理されているかということを、どの程度の共益費を出されて、こういうふうな管理が行なわれている。自分のところはこう出しておるのに、この程度しかできていないというようなこと、そういうことは当然これは考えられることでございますから、公団においても、団地サービスにおいても、十分そういう苦情の起こらぬようにやっていただきたい。私は一々五百の団地を見て歩くのも……、まあ私は二、三の団地を見て歩きましたけれども、それぞれ団地によってそれぞれ環境が違いますから、みな一律とは申し上げませんけれども、私はこの間もある団地を訪問して見ましたときに、そんな自治会とか何とかという方でなく、ほんとうの個々の入居者とお会いしていろいろ話を聞いてみました。おおむね満足をせられておるように私は感じてきております。しかし、きょうのお取り上げいただきました問題は、そういうふうにひとつできるだけ摩擦が起きないように注意してまいりたいと思う。
○鈴木強君 私、これで終わるつもりでしたが、大臣の発言ではちょっと引っ込めないから、一言言っておきます。大臣一生懸命苦労されていることはわかりますが、入居者がいろいろな条件を承知で入っておって、あとは入ったらぎゃあぎゃあ言うのも、という話もありましたが、これはちょっと発言の問題として私は問題だと思います。そういうふうにやはり大臣がおとりになるということが議事録でわかりますと、やはり何だという気持ちを持つと思うのです。そうでなくて、正当な立場に立ってそれぞれの不満や要求もあるのです。その不満や要求を率直に当局に申し上げるということは、これは民主憲法の中で許された一番いいところなんです。だからそういうふうに理解していただかないと、あいつらが言っているのは、どうもぎゃあぎゃあ言ってかってなことを言っている、こういう理解ではいけないと思うので、もちろん、言ってきたことについては・あなたが見て客観的にたいへん無理だということになれば、これはやはり理解をしてくれると思います。そういう話し合いといいますか、そういうものがないと非常に困るのです。だから、いま私が一番おそれているのは、共益金でトラブルが起きている。新料金を払わなければ出ていけ、住居を変えるぞ、こういうおどかしが出てきている。そういうことは困るとして、やはりその問題を解決することが、いま当面一番全力を尽くすべきことであって、そんなかりそめにもおどかしによって発言を封殺されるということのないように、特にこれは大臣にお願いしておきたい。一つだけぜひ御答弁いただいて、これで終わります。
○国務大臣(保利茂君) 先ほどの御答弁申し上げております中で、私自身もつまらないことを言うものだなとこう思っておるのですけれども、それは要するに、今日の住宅事情、いかに大衆の方々が難儀をされておるかということの何を私は申し上げたかったわけで、はなはだ舌足らずで申しわけない。と申しますのは、もう少しと思っておっても、もう少し条件のよいほうに入りたいと思っておってもそれが満たされないという今日の状態でございます。それが一応入ればいろいろここもあすこもといったようなことが起きてくるだろう、そういうことを申し上げたかったわけで、全体を通じてひとつ御理解をいただきたいと思うわけであります。もちろん、今日の時勢でございますから、入居者の方々ももう少しごしんぼう願わなければならないと思いますけれども、しかし、ごしんぼう願うには願うような扱いが、やはり管理者のほうでなければならぬと思いますから、十分気をつけてまいるようにいたしたいと思います。
○委員長(藤田進君) この際、私からも要望しておきますが、当委員会は公団も所管の中にあるわけですが当面の審議に追われて――公団の調査について強い希望は多数から出ておりましたし、問題も相当持ち込まれているのですが、手が回っておりません。いま鈴木委員からいろいろ例示されて質疑がありましたように、公団の現状を見ると、かなり全部とは申し上げませんが、問題が多いのです。したがって、最近はこの経理的ないろんな事故を起こしたり、要するに官僚化といいますか、特に住宅公団の場合は住宅不足でたいへんな競争率、だんだんと公団の方々が恩義をもって貸してやるのだというような気分に変わっているのじゃないだろうか、というような非難も出ております。そうして、首脳部も林さんがそうだとずばり言うわけじゃないのですが、大体大学出られて、役所へ入るなり何かおつとめになって、やれやれ一、二役済んだというような方々が公団に就職されて、これは隠居所。理事によっては全然仕事と取り組んでいないと言っても――これは私直接申し上げた理事もありますが、そういうことで、いずれここもまたやめるのだろうと、そういう安易なことでやってもらったのじゃ困るのです。やはりその職につけば、その職について仕事に取り組む。取り組む能力がなければみずからやめるくらいの勇気がなければ、実際困ると思うのです。ですから、総裁を陣頭に、ことばだけの親切ではだめなんで、建設をして、そうして、これを共用する。むしろ、皆さん、共用する住宅の気持ちいい環境をつくって住んでいただくということが最終的ねらいなんですから、私は多くの不満がきていることを承知しておりますけれども、特に、国会議員が住宅公団について照会しても返事がないというようなことをだいぶ聞いております。そういうことなんですから、推して知るべしだという人があるのですね。十分、このいい機会でありますから、そういう点についてもっと再検討される必要があるように思います。膨大になってきた住宅公団、他の公団でも言えるのですが、きょうはまあ住宅公団が御出席ですから要望いたしておきます。
○参考人(林敬三君) いま住宅公団のことにつきましていろいろ、とくと御注意がありました。まことに恐縮に存じます。率直に申しますと、こういう公団の業務というもの、ひとつ心にゆるみが出て油断をいたしますと、仰せられるとおりの方向にどんどんなっていくと思っておりまして、もう極力部内を戒めて、そういう官僚化にならないようにサービス業務なんだということを非常にやかましく申し、また自粛するように今後も努力するつもりでございます。また確かに役員のほうで、一つ役所での仕事が済んでしまって、これで済んだというような気分、これは優秀な方でもひとつ油断しましたら、そういう気分になると思います。しかしながら、仕事に私、携って三年近くになりますが、そういう気分を少しでも持ったときというのは、これはもう私は、相撲と同じで、そりゃ関脇やった力士だろうが、大関やった力士だろうが十両にぶっ飛ばされるというような、やはり公団の中にも非常にきびしいところがございまして、みんなこのまわしを締めて、絶対にひとつ負けないぞというような気持ちで、反省と努力をいたすことにいたしております。ただ、公団職員数千名のところで、中にはやはりこれで、ときに考えの至らぬ者もありましたらば、まことに残念なことに思うのでございますが、絶えず戒めまして、この本来の目的に邁進いたしたいと存じております。御注意ありがたく承りまして、今後一そう反省、検討を加えて御趣旨に沿うような運営を充実してまいりたいと存じます。
○相澤重明君 私は最初に建設省――大臣のほうから、それから、住宅公団、それから防衛施設庁三者に簡単に、時間もありませんからお尋ねしておきたいと思います。
 まず第一に、この都市計画についての開発行為者、これについて、法を見ますと、まず市町村長あるいは都道府県知事、建設大臣、それぞれの項がありますが、最終的に国に重大な関係のあるということで、建設大臣の権限が出ておるようですが、もし都道府県知事あるいは市町村長と建設大臣との意見の調整ができなかった場合はどうなるのですか。
○政府委員(竹内藤男君) この法律におきましては、先般来、御説明申し上げておりますように、その計画をきめます場合には、都道府県知事なり市町村なりがそれぞれの手続によってきめるわけでございます。しかし都市計画という、都市地域の中におきまして非常に重要な施設がある場合、国としても関心を持たなきゃならないような計画をしなければならないというような場合がございますのは、それが国の利害に重大な関係があるという場合には、建設大臣は都道府県知事に対し、あるいは都道府県を通じて市町村に対しまして、こういうような都市計画にしてくれということを指示できることになっております。したがいまして、その指示に従って知事なり市町村なりは都市計画を定めなければならない、こういう規定がございますが、これはまあ、いわば例外的に発動すべき規定でございまして、通常の場合でございますと、国に重大な利害関係のあるようなものは、知事から上がってまいりました場合には建設大臣が認可するという形で、後見的なチェックをするという形になっております。例外的にはただいま申し上げましたような措置がございまして、そしてどうしても知事が行なわれない場合には、特別の手続をもって建設大臣が代行するという規定を設けてあるわけでございます。
○相澤重明君 私の一番心配するのは、自治体というものが自治法に基づいて運営されておるわけでありますが、いまのこの法律の解釈論をしていくと、結局、国のいわゆる代行者である建設大臣の指示によって、事実上は自治体の意見というものは通らない、こういう結果になる可能性が多いのじゃないですか。いま、あなたが例外ということを言われたけれども、結局は例外が多くなって、通常とるべき市町村なりあるいは都道府県知事の意見というものが抹殺される、こういう憂いはございませんか。この法運用について基本的な私は問題だと思うのです。
○国務大臣(保利茂君) 私はそう思いません。と申しますのは、その地域の都市計画を、かりに地域の方々の全然意思疎通なしにある計画を決定したからといって、行なえるものじゃないと思うのです。ですから、実際問題としては、知事さんと建設省の意見が違って計画がつくられないと、それを権限的に建設大臣がつくって押しつけるといってみたところで、それはなかなかできるものじゃないと私は思います。これは運用上の問題になってくるのじゃないかと思います。そういう考えを持つべきじゃないかと私は思います。筋としては相澤さんの考えられるようなことは十分考えられるわけでございます。
○相澤重明君 この一団地造成の、いわゆる開発行為者の場合には、鉄道であるとか道路であるとか、いろいろな関連性というものをお考えになっておるでしょう。その場合に、建設省が市町村長なりあるいは都道府県知事という自治体の意見というものを尊重されるなら、これは具体的に山の中に団地をつくったところで、実際に通勤通学等のことを考えたら、これはもうたいへんなことになりますから、十分配慮されると思うのです。もし建設大臣の指示ということになってしまって、地方自治体の意見と食い違った場合には、私は、せっかく法でこういうふうないろいろな条件というものを出しておきながら、それが整わないで施行されるということがあり得るのじゃないか。これは、大都市においては、きわめてこういう点は自治体の予算関係にも大きな影響を与えてくるわけですよ。これはもうバスを一つ出すにしても、あるいは学校一つつくるにしても、これはたいへんな、いわゆる行為者に対してそれだけのことは与えておるけれども、現実の問題としてなかなかできないのですよ。ですからそういう問題で私はやはり地方自治法に基づく住民の利益、住民のいわゆる考えを主体とするということであれば、二十四条の建設大臣の権限というものは、私は例外をなくすということは確かにできぬだろうと思う。思うけれども、その例外が多くなってしまって逆になってしまう、というようなおそれというものをどうも私は持つのですよ。だからこれはいま大臣のおっしゃるように、例外というものはもう本来持つべきものじゃないと、こういうお考えに立っていただくことが、実は事実上この地域住民の福祉に通ずるものだと私は思う。そういう点の指導も、法の解釈あるいは運用の面で、私ども心配するところが多いわけなんですが、この点はひとつぜひ大臣にも十分御検討願っておかなければならぬと思うのですよ。
 そこで、私は住宅公団の問題で林さんもおるから、先ほどからいろいろな話があったけれども、一つ例をあげてみたいと思う。いま、宅地債券はどのくらい売れておるのですか。
○参考人(林敬三君) 突然のお尋ねでございまして、実は数字を覚えておりませんが、宅地債券の売れ行きは相当いいのでございます。それで、ことに神奈川県方面は非常に売れるのです。それから北のほうになりますと、ときに消化がなかなか困難なことがございます。
○相澤重明君 そこで、私は、住宅公団の団地造成あるいはその他の工場誘致等の造成ですね、先ほどから十年の一つの先取り権というようなもの、先買い権ということも御答弁にあったんですが、横浜の例をあげてみます。横浜に洋光台団地をつくりましたね。これは実は膨大なもんです。この洋光台団地をつくったときに、実は私仲に入ったわけです。いわゆる住宅公団がずいぶん御苦労されておるし、土地の小地主あるいは借家の人たち、こういう人たちは実は反対をしたわけです。けれどもまあ何とか県も市も、公団のほうで条件をよくしてくれるならということで、一応賛成に変わったわけです。ところが結果はどういうことなんですか。この中に、わずかな四畝か五畝の土地所有者がその土地を公団に提供したのですよ。提供して、またほかに、自分がこの公団の団地造成の中に小さな工場を持っておる。したがって、その工場を持っておるのは、土地を借りておるわけです。自分の土地は公団に提供したわけだ。それで、すでに公団は換地が終わったのだけれども、この小さい工場をやっておる人が、せめて、自分の土地を提供したのだから、その工場のそばに小さい土地を売ってほしい、こういうことを言っておるにもかかわらず、私が実は公団の答弁を聞いておりますと、まあ、三年くらい先にいかなければ売れるかどうかわからぬと、こう言うのです。自分の土地は出しちゃったんですよ。自分の土地は出してしまって、いま工場を持っておるところは土地を借りておる。その持っておった土地に実は工場をつくろうと思ったんだけれども、これはいけないからということで公団に協力した。こういう点が、先ほどから委員長も御指摘があったけれども、公団側の態度というものが、私は団地造成等についても小地主とかあるいは借家人に対してきわめて不親切である、こういう批難をされる理由になると思うのですよ。宅地債券を私のほうではたいへん皆が買ったわけですよね。確かに宅地を買っておいて家を建てたいという希望が多い。宅地債券のこともさることながら、いわゆるそこに現在住んでおる人、あるいは営業しておる人に対しては、もっと親切な立場をとってやらなければいかぬのじゃないか、こういう点はどうお考えになりますか。
○参考人(林敬三君) 洋光台のことにつきましては、いろいろ御尽力もいただきまして、予定の買収がすべて終わって、そうしていま宅地造成をどんどん進行しておること、御承知のとおりでございます。そうして、それが処置の態度ということにつきましては、いわゆる小地主であろうと大地主であろうと、もとそういう人であろうと、まあ公平に処置をいたすという、しかしながらその中の――公平を原則といたしますが、気持ちとしてはむしろ小地主でいろいろお困りの度合いというものの多い方という方に、事情の許し、規則の許す範囲においては、むしろそういう方に一番こちらとして厚く御努力をして差し上げる、こういう方針でまいっておるわけでございます。
○相澤重明君 方針が生きていない。
○参考人(林敬三君) いや、たとえばですね、わずかの五十坪ぐらいの土地を持っていらっしゃる方、これを取り上げた場合、取り上げたというか、こちらが買いました場合、やはりそれは何百坪、何千坪持っていらっしゃる方と違うわけでございまして、そういう方は減歩のようなことはいたしません。ほかの方はずっと何十%の減歩をかけるわけですが、そういう小地主のほうは減歩をかけず、そうして換地をする、あとしかし精算金で、お金のことは公平の原則で、お金でこれをケリをつけるというようなことはいたしておるのでございます。
 さらにお尋ねの宅地を優先的に分譲するかどうかということでございますがここは宅地を造成して宅地を売り出すのが、そして宅地債券を買った人には確かに絶対確保する、譲渡をする。しかしながら、そのほかのところになりますと、まず配ってみたロットの全体のぐあいを見て、あとのあそこに道路等で切ってみて、どのくらい余るか、そういうようなところだけが公団として処置できるわけです。これはもう少し時間をかしていただきませんと、またそこで、何をしてどういうことをなさるかという業種によっても、宅地全体とのバランスがございます。そういうことでもう少し研究させていただかなければならない、こういうことだと存じます。重ねて申しますと、公平の原則を貫いてまいります。同時に気持ちとしては、許す限りにおいては零細な方というもので御協力いただいた方を厚くできるところはしていきたい、こういう気持ちを今後も働かしてまいりたいと思います。
○相澤重明君 総裁、これは現実の問題だから、言っておきますが、いま総裁の御答弁あったように、換地をして、もう全部きまっておるのですね。あとはいわゆる保留地というものがあるわけですね、きめてない。いま工場やっている人は、自分の隣りが保留地です。自分のもと持っておったのは公団がそれぞれのABCにきめてあるわけです。区画もきまっている、九十一区画のところですが、そういうところは、私も実は見た。そんなはずじゃなかった。私も総裁の思うような形で、土地の反対者の人たちにも、まあひとつ市も県もとにかくこれでいこうということだから、ひとつ協力しろという形で、無理に納得させたわけです。結果論がよくないということなんですね。だから総裁の御答弁のように、これはそういうことが起こらぬようにやってもらいたい。
 それからいま一つは、一団地造成の場合に、国が助成、補助金を出すということ、ありますね。この場合にはどういう金が出るのですか。この法律の中の条文いろいろ読んでみますと、こまかい点申し上げませんが、そういうのはどういう考え方に立って、どの程度のものが出るのか、ひとつ御答弁いただきたい。
○政府委員(竹内藤男君) この法律の都市施設の中に一団地の住宅施設というのがございます。五十戸以上のまとまった住宅施設、これにつきましては、都市施設として都市計画するわけでございますが、具体的な内容といたしましては、たとえば公営住宅でございますとか、あるいは供給公社がやります賃貸住宅でございますとか、あるいは住宅公団がやります団地住宅というようなものが都市計画の場に乗ってきた場合に、一団地の住宅施設として都市施設として決定され、それに決定されることによりまして、それぞれ都市計画法に従った行政圏なりいろいろな制限なりが伴ってくる、こういう仕組みになっておるわけでございます。
○相澤重明君 この中にいろいろ条文で、法律の中で各号を示して、たとえば立ち入り検査の場合、ボーリングをする場合、あるいはいわゆる証明書を携帯する場合いろいろやっておりますが、いままでそういうことでこれは新しく、こういう法律で書いてあるのですが、いままで団地造成を公団等がやった場合に、そういうことが行なわれておりましたか。私は不幸にしてどうもいままでそういう問題が、今度はこれがはっきりしてきたからいよいよ建設省も住民に親切になったかなという気持ちも持っておりますが、事実は地主にあるいは所有者に連絡しないで調査に立ち入ったり、伐採をしておった事実は相当あるのじゃないか。私も知っておりますが、そういうことで地元民とのいさかいというものが今まであったわけです。公団がたとえば林総裁のほうで公団がやる場合に、そういうことがないように私はやってもらいたいし、また民間の開発会社がやる場合でも、そういうことがあっては相ならぬと思う。そういう点がいままでややもすると、先ほども申し上げた洋光台でそれがあったのです。洋光台でいわゆる土地を測量する際に、そういうことがあったのです。それで私どもは関係者に十分納得さしたのですが、ぜひこれは大臣がいるから私はそういう点をこまかい点を追及しているのですが、そういう点はひとつ公団であろうとだれであろうと開発行為を行なうものは、所有者や土地権利者に連絡もなく、しかもかってに伐採するなんということは絶対許されない、私権を侵すものですよ。そういうことのないようにこれは公団がやるとすれば十分考えて、あるいは建設省が指示をしなければならぬ、こう思う。
 それからいま一つの問題点はこの法律を見てまいりますというと、たとえば団地造成の場合に今度は建築を許可しますね。その建築がいわゆる一ヘクタールあるいは十ヘクタール以上の場合の団地の中の建築業者は、これは一体登録による者を指名する考えなのか、あるいは建築ができる者ならだれでもいいというのか。大きい団地についてはどういう資格を持った者を出すというのか、この中に少し書いてありますね。触れておりますね。そういう点はどういうふうにお考えになっておりますか。
○政府委員(竹内藤男君) 宅地開発をやります場合に、宅地開発の主体と申しますか、開発を行わんとする者の資力、信用でございますとか、あるいは宅地開発行為の工事を行ないます工事施行人の信用というようなものは、開発行為の許可の際にチェックいたしますけれども、宅地開発された後におきまして、これは民間の場合もあるわけでございますが、その後におきましてどういうような建物を建てるか、その建物を建てるものについての制限というものは、この法律では規定いたしておりません。
○相澤重明君 そうすると、たとえば大工さんが有限会社なり資格を持って、いずれにしても持っておって建築ができる、こういう人が参加をするという場合に、これを拒否する理由はありませんね。ところが、現実の問題としてはどうなんですか。いまあなたのおっしゃる登録業者の中で信用、資格の問題で、そうして実際には公団はそういう建築をやろうとする者がなたでふるわれてしまって、大きい資力、信用のある者しかこれを請け負うことができないというようなおそれはありませんか。
○政府委員(竹内藤男君) 法律上は先生おっしゃいますように、宅地造成が終わりまして住宅なり他の建物を建てます際に、それをどういうふうにしろという規制はございません。実際の問題につきまして、まあ、ある程度大規模な宅地開発が行なわれたという場合に、そこに上物を乗せるやり方に二つございまして、一つは施行者自体が家を建てて住宅の分譲として売る場合、あるいは宅地だけを売りまして、各人がめいめい土地を持つ、こういう二つの場合があるわけでございます。宅地と同時に住宅まで分譲するという場合に、その施行者がある程度自分で業者を選定するということは、これはあると思いますけれども、分譲されました宅地につきまして各人が家を建てるという場合に、その建物の仕事をする人について宅地開発業者が制約を加えているというようなことを、私も全部調べたわけじゃございませんけれども、あまり聞いてないわけでございます。
○相澤重明君 時間がありませんから、いずれまたあとで質問をやらせていただくことにして、防衛庁関係にちょっと入っておきたい。
 建設大臣、先日共産党の春日委員が都市計画あるいは都市再開発の中で米軍の電波障害指定区域の問題を御質問になったのですが、その後政府の考えはどうなんでしょうか。あなたは閣僚の一人として御相談になったことと思います。私も実は先月の三十日に総理大臣に神奈川県の地元の国会議員、超党派で実は参りまして、相模原の渕野辺キャンプの指定反対ということで、実は参りました。総理も、十分地元も困るだろうから考慮するという話があったのですがね、これはただ話だけでなくて、私はやはり都市計画の中でこういう米軍施設というものは、きわめて重要な関係を持つわけなんです。現在の渕野辺キャンプがもし指定をされるとすれば、国道十六号ばかりでなくて、国鉄横浜線まで実は指定区域に入るわけです、一・八キロにすれば。私もその際関連質問でちょっとお話しましたが、たとえばキャンプ渕野辺の付近に相模原市が子供が多くなっておるので学校を建設したい、こういうことを言っておっても、事実建築ができないような状況に追い込まれておるわけですね。そういうことからいって都市計画の策定をしておりながら、事実は都市計画というものは全くほごにひとしい。こういうことから考えると、これはやはり建設大臣の重大な私は使命になってくるのじゃないか、都市計画をいまこの国会に提案をしておる際にも、そういう関係自治体のいわゆる都市計画というものと、そうして政府の考えと、こういうものとが必ずしも一致していないという一つのあらわれじゃないかと私は思う。そこで、先日も当委員会で関係者からそれぞれお話があったわけですが、その後どういうふうになっておるか、建設大臣は何かそういう点について内閣の中で、あるいは関係閣僚の中で御相談はなかったのですか。
○国務大臣(保利茂君) 扱い方につきましては、局長からお答え申し上げますが、ただいまの話につきましては、まだ具体的に私は相談にあずかり、または発言するという機会は今日までございません。
○相澤重明君 それでは防衛施設庁のほうで具体的にその調査をされるというようなことはあるのですかないのですか、それともまた現実に当委員会でもいろいろ支障があるということで指定反対という意見も出され、また関係自治体からもあなたのところに陳情が行っておるわけですね、総理も十分考慮するということ言われたのだが、現実はどういうふうな立場になっておるのですか。
○政府委員(鐘江士郎君) 電波障害の制限区域の設定の問題につきましては、先般当委員会におきましてもいろいろ御審議願ったわけでございますが、その席で私の申し上げましたとおり、この電波障害緩衝地帯を設置するという問題というのは、地元の地域開発、こういった面と競合する施設も相当あるわけでございまして、この米側の要求をいかに処理するかということは政府部内でも非常に慎重に扱わなければいけないということで、昨年この合同委員会の下部機構といたしまして、電波障害に関する特別分科委員会なるものを設置いたしまして、その日本側委員の中には建設省の方も委員になっておられるわけでございます。いずれにいたしましても政府といたしましては、この電波の関係の専門であるところの郵政省の電波監理局の委員の方をはじめといたしまして、日米共同調査を行ない、そうして調査に基づきまして、どのような電波障害がいろいろな基地で起きておるのか、あるいはどういう施設を設置すればどういうふうな電波障害が起きるかというようなことを、具体的にやはり調査した上でないと、米側に対して具体的に折衝できないのではないかということで、今年度実は予算を計上いたしまして、この日米の共同調査を行ないたいというふうに考えております。ただいま先生の御質問のありました渕野辺通信施設につきましても、本年度調査を実施する施設のうちの一つに取り上げてみたいと思っております。具体的には、どの施設を共同調査するかということにつきまして、米側と現在折衝中でございますので、渕野辺施設をやるかやらぬかということを申し上げられませんけれども、施設庁としましては渕野辺通信施設につきまして、ぜひ今年度調査をいたしたい、かように考えております。
○相澤重明君 時間がありませんから、私からひとつ要求も含んで申し上げますが、私は、自民党の基地対策問題でも、自民党の国会議員の諸君も、これは渕野辺については反対だということをお話しになっておるわけですよ。しかしながら、現在ベトナム和平の問題が進んでおって、この極東の戦略体制からいってあれは必要なくなりますよ。あんなものは調査する必要はない、返ってくるものを調査をしてどうだこうだなんてひまかけるよりは、これは返してもらいたい、すなおにそういうふうに言ったほうが私はいいと思う。だから、これはこの際は、渕野辺については共同調査なんかやる必要はないので、返してもらうという前提で話を進めてもらいたい。そこで一つは、日米合同委員会でそういう問題について討議した議事録を当委員会に出してもらいたいと思うのですよ。別にむずかしい問題じゃなくて、日本側委員がこう言った、米側委員はこういう要求をしたということは大体わかっておるんですから、わかっておるんだけれども、ただ委員会に正式に出ていないだけなんですから、この電波障害の問題について、日米合同委員会の会議録を委員長に提出してもらって委員に配付してもらいたい。これは委員長に私は要求しておるわけです。委員長から取り計らい願いたい。そして私としては戦略体制が変わってくると、ベトナム和平は必ず実現すると、こう思っていいと思うのです。そういう意味でいまさら、いままではひまだったものが、ベトナム戦争のために少し活発になったということでキャンプ渕野辺の問題が指定問題にのし上がってきたのだけれども、私はそういう必要はないと、戦略体制は変わってきつつあると、こういう面で日本に返還を要求することが、最も現時点では私は必要ではないか、こう思うのです。これはしかし私の考えだから、いまここでどうこう結論出せませんけれども、これは資料要求に関しては委員長から関係者に話してください。
 それから、時間がありませんから、いま一つの問題は、施設庁として、昭和三十九年に当時田中さんが大蔵大臣で、私ども地元の関係者、藤山さんはじめ全部の者が横浜の本牧一号米軍住宅について移転の決定をしてもらったわけです。これは横浜市、とにかく神奈川県の中でも重要な地域の横浜としては、都市計画でずいぶんこれは大きな問題なんです。ところが、せっかく決定をしたにもかかわらず、依然として今日まで移転の問題が促進できないということは、どういうところに隘路があるのか、またこれを私はやろうとすれば、先ほどから建設省の、住宅公団にやらせる住宅政策、あるいはこの団地造成というようなことから考えていって、ほんとうにやる気になれば、施設庁のあなたのほうで、横浜の米軍住宅はここへ持っていけばいいんだといえば、建設大臣に話をして住宅公団に請け負わしてやらせてもできるのじゃないか、やる気がないからいつまでたってもできない、こういうことになると思う。だから横浜の都市計画はまるっきりつぶれるですよ。明日も飛鳥田市長が来て、この問題についていろいろ関係の公害問題を含めて話があると私は思うのです。と思うのだが、政府のやっておることは、せっかく自治体と政府と話し合ってきまったことさえ、現実に実現できていない。こういうことはやはり防衛庁の私は根本に問題があると思うのですよ。施設庁は一体どういうふうになっておるんですか。これは時間がないから私はそのことをひとつ御答弁いただくと同時に、その経過を資料で御提出いただきたい。きょうは時間がないのですよ、ですからそういう点を御答弁いただきながら資料を提出していただくことで、私は質問を終わりたいと思います。
○政府委員(鐘江士郎君) ただいま御質問のありました電波障害に関するところの委員会における議事録を提出してもらいたいという御要求でございますが、遺憾ながらこの合同委員会の議事録なるものは、ひとつの外交文書でございまして、これを国会に提出した例もございませんし、この点はひとつ御了承願いたいと思います。
 次に、本牧一号住宅地区の移設でございますが、これはくどくど申し上げるまでもなく、当該地区は臨海工業地帯開発計画が横浜市としてある。それと現在提供しておる土地が、民有地がありまして、この土地の所有者の皆さまが経済的、精神的に耐えられないということで、かねてから早急にこれをひとつどこかへ移転してくれないかというような御要求がございまして、この問題と三十九年度以来取り組んでまいったわけでございます。私どもの方針といたしましては、特に関東地区におきましては、相当現在全国に百四十五の米軍に提供しておる施設区域がございますが、そのうち半分以上が関東地区にある、特に神奈川県が多い。そこで私どものほうといたしましては、こういう米軍の施設を極力一カ所に集約移転すれば、地域の開発にも資するところがあるのではないかということで、この本牧一号住宅地区の移転につきましては、そういう方針で米側と折衝してまいってきたわけでございます。そこで、なぜただいま先生がおくれたかという御質問の点でございますが、そういうわけで私どものほうといたしましては、現に提供しておる施設のほうに本牧一号住宅地区の施設を押し込む、具体的に申し上げますと、横須賀の施設あるいは長井住宅施設、さらに遠くは厚木の施設、こういうところに押し込める。要するに移転して集約するということが、まあこの際当面とれるところの一番いい方法ではないかということで米側と折衝してまいりました。ところが米側といたしましては、初めはそういう案でいこうかということでしたけれども、最近になりまして情勢が変化してきたということで、この問題が移転先地の問題が一とんざを来たしたわけでございますが、で、私どものほうとしましては、それでは困るということで、さらに移転先地について、協議を進めてきたわけでございますが、実は米側としましては、久里浜住宅地区、これがどうだというような意見もございました。しかしこの久里浜住宅地区は、先生も御承知のとおり、横須賀市当局ではそこを早期に返還してもらって、あそこに工場を誘致したいという計画も持っておられるようでございますので、久里浜住宅地区にこの海浜一号住宅地区を移転することは、ちょっと日本政府側としては応諾できないということで、この米側の要求に対しまして、一応断わっております。そこでさらに最近に至りまして、横浜市にございますところの富岡倉庫地区、ここが若干山間部であるから、そこを切り開いて宅地造成をして、そこに相当部分を移転するという案はどうだということで、これも相当突っ込んだ現地調査もやりまして、米側と折衝いたしましたのですが、やはりこれも依然として米側は全域使用する計画があるから、遺憾ながら施設庁の要求にこたえられないということで、この案も一応たな上げになっております。米側は最近に至りまして、横須賀海軍施設内に、ブリックス湾という入江がございますが、そこをひとつ日本政府の経費で埋め立てをやって、そこに移設してもらえんものだろうかという新たな案を提案をしてまいっております。で、この案につきましても、私ども内々、これから調査してみたいと思いますが、相当の面積ではあり、技術的に、はたして可能であるかどうかという点もございますので、まあ相当これは慎重に検討していかなければならぬと思いますが、いずれにいたしましても、私どもの現在計画しておりますのは、提供をしておる施設及び区域の中に集約移転するという方針でございますので、そういうことのために、現在まで米側の折衝が長引いているというのが現状でございますので、その点、ひとつ御了承願いたいと思います。
○委員長(藤田進君) なお、資料につきましては、委員長、理事打合会で討議の上対処したいと思います。
○相澤重明君 私はいまの日米合同委員会の会議録を出せないということは、これは問題だと思うのです。国のいわゆる内閣が使った金の使途を公表するとかあるいはまたそういう外交の問題についても、国に重大な影響を与える問題であるならば、これは内閣はこれを公表しなくてもいいと思うのです。しかし、その場合には、内閣声明を出さなければいけないでしょう。法律に基づいて内閣声明を出さなければならぬのです。全学連の問題について、ことし正月に内閣声明を出されているから、こんな重要な問題について、内閣声明も出せないということになったら、たいへんなことだと思う。逆にそうなれば、内閣声明を出さなければならぬということにも、私は発展すると思います。私は時間がないから、こまかい法律関係について言えないけれども、これは法律できまっているのです憲法で。そういうことからいけば私はいまのような、他に全国に何カ所もやられたですね。黙っていろといっても黙っていられますか、米軍の司令官は話しますよ、米軍の担当官は話しますよ。そういうことを日本人だけが秘密にしておいて、外国人がべらべらしゃべっているのを、われわれが聞いておって、しかも国会は何も知らぬというような、そんなばかなことはありますか。そういう点は、私は今後政府としては、関係者は気をつけてもらいたいと思いますね。もし、私がほんとうに言うなら、これは当委員会でもそれを拒否されるということになれば、委員長から内閣に対して内閣声明を出すか出さんか、そこまで追及をされてしかるべきだと思う。時間がありませんから私は終わりますきょうは。いずれ何かがあったときに、時間をもらって、いま少しそういう問題について、突っ込んでいきたいと思います。これは民主政治ですから、国民の納得するような協力を求めなければいかぬと思います。佐藤内閣としても、いまたいへん重大な時期だと思うんです。もっと国民によらしむべし、知らしむべしをしなければいかぬと思います。そういう点でいまの点は御検討いただきたい、こういうことを申し上げて質問を終わります。
○委員長(藤田進君) 両案に対する質疑は、本日はこの程度にとどめます。
 本日は、これにて散会いたします。
   午後零時五十八分散会
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