第063回国会 法務委員会 第7号
昭和四十五年四月二日(木曜日)
   午前十時二十分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 三月二十八日
    辞任         補欠選任
     河口 陽一君     岩動 道行君
 三月三十日
    辞任         補欠選任
     岩動 道行君     河口 陽一君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         小平 芳平君
    理 事
                河口 陽一君
                後藤 義隆君
                亀田 得治君
                山田 徹一君
    委 員
                小林 国司君
                山崎 竜男君
                大森 創造君
                小林  武君
                松澤 兼人君
                山高しげり君
   国務大臣
       法 務 大 臣  小林 武治君
   政府委員
       法務大臣官房長  安原 美穂君
       法務大臣官房司
       法法制調査部長  影山  勇君
       法務省民事局長  新谷 正夫君
       法務省刑事局長  辻 辰三郎君
   最高裁判所長官代理者
       最高裁判所事務
       総局民事局長   矢口 洪一君
       最高裁判所事務
       総局刑事局長   佐藤 千速君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        二見 次夫君
   説明員
       警察庁警備局参
       事官       三井  脩君
       行政管理庁行政
       管理局管理官   北条 久弥君
       行政管理庁行政
       管理局管理官   吉野 良彦君
       法務大臣官房人
       事課長      藤島  昭君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○検察及び裁判の運営等に関する調査
 (和光大学における強制捜索に関する件)
 (法務省の臨時職員に関する件)
○訴訟費用臨時措置法の一部を改正する法律案
 (内閣提出)
    ―――――――――――――
○委員長(小平芳平君) ただいまから法務委員会を開会いたします。
 理事の補欠選任についておはかりいたします。
 委員の異動に伴い理事が一名欠員になっておりますので、この際その補欠選任を行ないたいと存じます。
 選任につきましては、先例により、委員長にその指名を御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(小平芳平君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に河口陽一君を指名いたします。
    ―――――――――――――
○委員長(小平芳平君) 次に、検察及び裁判の運営等に関する調査を議題といたします。
 質疑のおありの方は順次御発言を願います。
○小林武君 先に、私の質問の、どんなことについて質問するかということを申し上げておきたいと思います。これは、和光大学という大学において、○○○○という被疑者に対する凶器準備集合、公務執行妨害、建造物侵入被疑事件について昭和四十四年の十一月の九日に差し押えの処分、並びに被疑者不詳に対する銃砲刀剣類所持等取締法違反被疑事件について同十日に差し押えの処分をした。これについて、大学側は、住居不可侵、学問の自由等憲法で保障された国民の基本的人権により、範囲のあいまいな捜査の必要を優先させたということで、準抗告をした。さらにその申し立てに対する決定がございまして、これが棄却になりましたので、これについて特別抗告を同大学は行なった。――こういうことについて質問をいたしたいわけであります。
 私はそのことについていろいろな資料によって調べました。また関係者の方々からも話も聞きましたし、刑事訴訟記録等も一応読んで、それと同時に、私は警察官が昨年度ずっと大学問題について大学に入るというようなことについて若干意見を持っているわけです。特に私は、党から調査を命ぜられました、東京経済大学、武蔵美術大学の問題について、警察官の執行したといいますか、機動隊を含んだ同大学に対するやり方等についても、若干意見を持っておるわけです。そういう角度から今度の問題をながめまして御質問するわけです。ただ、非常に限られた時間でございまして、委員長に大体私きょうお願いしたのは、大臣の御都合その他の御都合もあるわけなんです。おおよそ一時間ぐらいということですから、それをめどにしてやります。したがって、本日とても終わらない場合には、次回にまたそれをやらしていただくということにいたしまして、やるわけでありますから、きょうは主として警察の執行状態について御質問しよう、こういう考えです。
 その前に、私としてお伺い申し上げたいのは、大学の問題でございますけれども、大学側が主張いたしておりますように、大学の学問の自由、これにからむ大学の自治という問題が一つと、それから住居不可侵の憲法上保障された問題、こういうものは、捜査の必要という範囲のあいまいなものを優先させることについてどうかという疑問を投げかけているわけですから、この点について私は法務大臣にお伺いをしたいわけです。この点についてひとつ御答弁をお願いしたいと思います。
○国務大臣(小林武治君) お話のような大学の自治というふうなことは、御承知のように、憲法に正面からうたってない。ただ憲法の条章で学問の自由を認めるということでありますから、学問の自由に付随して大学の自由が認められておるというのがいままでの慣行であったと、こういうことでございます。したがって、学問の自由とは、学問の研究とか、あるいは発表とか、あるいは教育とか、いろいろこういうふうな純粋なそういうものに限定されておる、そういうものに関する範囲において大学の自治も認められる、こういうふうな考え方を従来とってきている、そういうことでございまして、したがって、これはもうだれも言うように、大学が治外法権の場ではないということはどなたでも御承知のとおりでございますが、大学の自治がそのように実際行なわれておる、効果を発揮しておる、こういうことであれば、何も外部から口を出す必要はありません。しかし、そのことが必ずしも――昨年、一昨年の状態が、一体大学に自治能力があるのかないのか、こういうようなことについて世間に疑問を持たれるようないまの状態であります。そのことがひいて外部の治安にも影響を及ぼすというふうなことであります。また、大学の中に現に犯罪が行なわれている、そういうことの端緒があるならば、警察当局等においては、これは警察官職務執行法とか、あるいは刑事訴訟法とか、そういうものの適法な手続を経てやることはやむを得ないことだと、こういうふうに思っております。したがって、学問の自由ということについても、大学の自治ということについても、これは無制限であり得るはずはない、そういうことは当然でありまして、要するに学問の自由ということに付随した限度においての自治というものがあるのだ、こういうふうに考えておるし、これは通常の場合にあくまでも尊重すべきであるということは言うまでもございません。しかし、重ねて申し上げますが、大学は治外法権の場ではない。したがって、犯罪が現にある、こういうことについての確認と申しますか、端緒があれば、適法な手続に従ってこれに関与するということはやむを得ないことだ、かように考えております。
○小林武君 それでは、大学の自治というものに対して、自由に大学の中に入って捜査ができる、こうお考えですか。
○国務大臣(小林武治君) さようには考えておりません。大学に犯罪があるとか、大学に不法事態ができているとか、こういうようなことを認知すると申すか、あるいはそういうことの端緒を得たと、こういうことでありまして、通常の場合においてみだりにさようなことはあり得べきではありません。
○小林武君 それはちょっとあなたのおっしゃることがよくぼくには理解できないのですがね。学問の自由ということと大学の自治ということ、学問の自由のために大学の自治というものが許されているということについては、東大ポポロ事件の大法廷の判決をお読みになっていると思うのですが、憲法二十三条の学問の自由というのは、学生も国民もみな同じように享有することのできる問題である。この学問の自由を保障するために伝統的に大学の自治が認められている。この自治は研究者である大学の教授その他の研究者の人事に関して認められ、大学の学長、教授その他の研究者は大学の自主的判断に基づいて選任されているし、大学の施設管理についてもある程度認められている。大学に自主的な秩序維持の権能が認められているという、こういうことをそれでは否定するという考え方ですか、あなたの考え方は。
○国務大臣(小林武治君) いまのようなことは、そのとおりであってけっこうで、否定するつもりはありません。
○小林武君 それならば、しかしあれですか、憲法三十五条と、大学のいまの自治ということを認め――大学があなたのおっしゃるように治外法権だなんてだれも言っているわけじゃないです、その中で大学の管理、自治というものが認められておりました際に、それは警察官が入っていってどのようにでもできるというようにあなたはお考えですか、そうとはちょっと違うのじゃないですか。
○国務大臣(小林武治君) どのようなことができるというようなことは申し上げておりません。大学の中に現に不法行為がある、あるいは犯罪が行なわれている、こういうことについての端緒があれば、適法な手続を経てできると、こういうことを申し上げております。
○小林武君 適法というのはどういうことです、内容は。
○国務大臣(小林武治君) 適法というのは、警察官職務執行法とかあるいは刑事訴訟法等の手続を経ていくということでございます。
○小林武君 刑事訴訟法とか警察官職務執行法だけでそれは自由にやれると、こう考えているわけですか。
○国務大臣(小林武治君) 自由にやれるということはさっきから申しておりません。いま申すように、大学に不法行為があるとか、あるいは犯罪が行なわれておるとか、こういうようなことについての端緒があった場合と、こういうふうに申し上げておる。
○小林武君 それについて私が申し上げるのは、大学の中に入るのには、少なくとも大学の了解をとって、しかも、大学はそういう場所であるから、少なくとも大学の中に入った場合には、捜索、差し押えの許可状を持っていく場合には、その許可状の中には捜索すべき場所の特定というものについてはっきりしたものがなければならないのではないかということ、それはあなたのおっしゃる適法ということに入るわけですか。
○国務大臣(小林武治君) 刑事訴訟法等の手続を踏んでいくと、こういうことでございます。
○小林武君 それではひとつ、もう一つあなたにお尋ねしておきたいのですが、大学の建物の中にいろいろな部屋がある、しかも各部屋の使用者、占有者が異なることがあり得る場合、いやしくも無関係の部屋にまで捜査が及ばないという、そういう場所の限定ですね、そういう限定の検討についてどうお考えになるか。特に研究室等のように、内部に多数の個々に独立した研究室がある建物について、研究室が本来持っているところの施設の性格上、学問の自由を保障する憲法二十三条の趣旨を尊重しなければならないという考え方、それについて格別に慎重な配慮が必要であるかどうか、そういう点についてはどういうお考えですか。
○国務大臣(小林武治君) 私は個々のことについてはよくわかりません。要するに、私どもは、刑事訴訟法等の適法な手続を踏め、踏むべきであると、こういうことを申し上げておるのでありまして、個々のこまかい問題は私には一々お答えできません。
 なお、先ほども、大学の要請がなければと、こういうことのお話がありますが、それは通常の場合であって、要請がなくても、非常な不法状態がある場合には、入った事実もあるようでございます。しかし、これらは、それぞれの適法な手続によってやっておるものと私は考えております。
○小林武君 私は、いま要請ということについては言わないつもりですがね。大学の要請がなかったら大学の中に入らないということを言ってるんじゃない。大学の了解を得て、そうして、これはあなたのおっしゃるように、刑事訴訟法上の手続あるいは規則の手続等によってやるということは、それはもう当然なことでしょう。しかし、大学には、いま言ったような憲法上の保障の問題があるし、大学がみずから管理すべきところのやっぱり大学の自治というものは存在するわけでありますから、そういうことを尊重するという考え方――あなたいま、個々の問題については私は知らないてなことをおっしゃいますけれども、これはまあひとつ、法務大臣がそういうことを知らぬということはぐあいが私は悪いと思うんですが、そういう点については法務大臣としては全然考えがないということですか、どうです。
○国務大臣(小林武治君) 考えがないということでなくて、法規に定められた適法の手続をとってやるべきである、当然これに沿って警察もやっておると、かように考えるものであります。
○小林武君 適法というのはどういうことだ、もう一ぺん。
○国務大臣(小林武治君) 適法とは適法で、刑事訴訟法その他に書いてありますから、その法規に従ってやるということが適法でありまして、その法規につきましては十分警察当局も心得があるはずでございます。
○小林武君 そうする場合に、あなたがおっしゃる、大学の中にどういう配慮をしなきゃならぬかということを、もう少し具体的に話してみてください、個々のことを知らぬなんて言わずにだね。
○国務大臣(小林武治君) どこの部屋がどうこうということは私も知るはずがありませんし、したがって、私の総括的にお答え申し上げてあるだけで十分じゃないか。
○小林武君 十分でないね。私はそう思わない。
○国務大臣(小林武治君) 私はそう思っておるのだから……。
○小林武君 あなたは思っても、こっちは思わない、質問してるんだから。
○国務大臣(小林武治君) あとこれは、直接その衝に当たる警察当局でひとつ必要ならお答えを願うと、こういうことでございます。
○小林武君 まあ、あなたと議論してもだめなようだからあれですけれども、法務大臣としてやっぱりお考え願いたいことは、私はこのぐらいのことは言ってもらいたいと思うんです。それは、刑事訴訟法その他の手続に従って大学の中に入らなきゃならぬ場合だってある。それは大学が要請しなかったら入らないとは私も思っておらない。しかし、大学の中に入るのには、適法ということのたてまえから見ても、大学自体に了解を得で入らなきゃならぬということもあるし、大学の中には簡単に――建物の中にはですね、研究の自由、学問の自由という立場から、そう簡単に入れないという場所もあるということぐらいは、法務大臣として理解していただいているものと私は考えておったけれども、いまのあなたの発言でございますというと、そういうことはもう、とにかく大学内というような特例のことは考えないというようなお話でありましたが、それはそれでいいです。いずれまたこの問題についてはひとつお話し合いすることがあると思いますから、けっこうでございます。
 ただ、ここで一つ、これはあなたに聞いたらいいのかどうかわかりませんけれども、裁判所の考え方の中にも、先ほどのお考えの中に、研究室とかに入り込む場合には、学問研究にかかわる施設であるから、学問の自由を保障する憲法二十三条の趣旨を尊重して、必要最小限度の範囲に限定して表示するような格別の慎重な配慮が必要である、こう言っているのですが、あなたは先ほど来適法、適法ということを言われておりますけれども、刑事訴訟法というのは、私たちのような法律のしろうとの目から見れば、これは一種の手続的な一つの規則であって――法律であって、スポーツでいうルールのようなもので、そうとにかくいろいろな解釈が出てくるべき性質のものではない、こう考える。そういう点、法律の性格上、憲法の問題、日本の国民の一人一人の基本的な人権にかかわるような問題というようなことを、その手続の上からだけ判断してどうにでもなるというような考え方は、私としてはなかなか理解がいかない。たとえば、私は、東京都の教員組合の最高裁の大法廷における判決の中に出てくる問題として、これと全く同じではありませんが、労働基本権というようなものは、これは教員も持っている、しかし、地方公務員法の中にある、争議を禁止する地公法三十七条の一項「職員は、地方公共団体の機関が代表する使用者としての住民に対して同盟罷業、怠業その他の争議行為をし、又は地方公共団体の機関の活動能率を低下させる怠業的行為をしてはならない。又、何人も、このような違法な行為を企て、又はその遂行を共謀し、そそのかし、若しくはあおってはならない。」、この二つの関係について、いわゆる憲法によって保障されているところの労働基本権の問題を、公務員は全体の奉仕者であるからという憲法十五条を根拠にして労働基本権のすべてを否定するというようなことは許されないということがこの判決の中に出ている。もしそういうことが行なわれるならば、これは刑罰の対象――その場合には違憲の疑いが免れないだろうという、そういう判決があるわけでありますが、その場合、この両方のかね合いの問題というのは私はあると思うんですよ。そういう立場に立った場合に、憲法上の問題を刑事訴訟法の手続的なことで規定されるというようなことが一体これは妥当であるかどうかということについて、御意見を承りたい。
○国務大臣(小林武治君) 私は、大学等の、あるいは差し押えとか、あるいは捜査、そういう手続について言っておるのでありまして、捜査に当たる者等も学問の自由を妨げないような配慮をするのは当然だと思うのです。調べ方にしましてもですね、そういう気持ちを持ってやるのが当然である。ただ私は、捜査やそういう刑事手続をする場合には、そういう訴訟法の手続によってやるべきだ、しかし、そのやり方については、そういうふうな配慮はあってしかるべきだ、学問の自由を妨げるようなことはできるだけ避けなければならぬ、これはやり方についてはむろんそういう精神はくむべきである、これはまさにそのとおりと思います。
○小林武君 やり方の問題なんですよね。私が取り上げているのは、やり方の問題。そのやり方の問題を通して、一体憲法上に保障された問題を軽く考えるということは不可能だろうということを私は言っている。その点はあなたいまお認めになったようでありますから、その点についてまだもう少しあとで議論することがあるから、質疑をする場合があると思いますから、一応それはさておいて、私は、先ほど来申し上げたように、執行の問題について警察側にお伺いしたいわけでございますが、十一月九日の午前七時ごろ、町田署を通じて、和光大学に入構するという電話がありました。この電話を通して、学長との電話の連絡によって、どうですか、学校側がこれについて協力を全然してくれぬ、立ち会いをしてくれないとか、あるいはそういうような一体梅根学長との間にやりとりがあったかどうか、それをお伺いしたい。
○説明員(三井脩君) 御指摘の十一月――昨年でございますが、十一月九日捜索を実施いたしましたが、このときは、午前七時三十分から開始をするということで、その三十七分前――約三十分前ということを言っていいと思いますが、この和光大学を管轄いたしております警視庁の町田警察署におきまして、署長の命によりまして、警察官が直接この大学の学長であります梅根学長に対しまして電話で申し入れをしたわけでございます。この内容は、ただいま申しました時間に捜索をいたしますので、学長が立ち会い人となっていただきたい、もし学長が立ち会えない場合には、大学付近に居住しております大学の教官どなたかに立ち会い人になるように御指示をお願いいたしたいというように、捜査を実施する旨の通知並びに立ち会い人になっていただきたいという依頼を電話によっていたしたわけでございます。これに対しましては、学長からはその電話では明確な回答はなかったというふうに聞いておるわけでございます。
○小林武君 明確な回答はなかったということですが、あなたのほうで学長のところへ電話をかけたのは七時――大体七時ころですね、そうですね。それから、あなたのほうが大学の中に入ろうとしている予定の時間は七時半ころ。あなた、いまのお話ですというと、学長に立ち会ってもらいたい、こういうことですね。七時に電話をかけて、七時三十分に埼玉県の鳩ケ谷にいる学長が立ち会うということは、可能だと思いますか。
 それからもう一つ、学校の付近に職員の住宅があり、責任の立場にある者もそこにいるということは、私は認める。しかし、当日は日曜であります。日曜であるそのときに、これに対して学長が、二十分や三十分の時間でもって学長の旨を受けてみんなに責任を持って立ち会うということが、これがなかなか学長としても容易でないということでことばを濁した。できるならやめてくれぬかというその話。しかし、刑事訴訟記録によるとですね、梅根学長は令状を持ってやってこられるものに立ち会わないというわけにはいかぬだろうという考え方をお持ちなわけです。そうして、後には、それについて大学の係、責任ある者に電話しているわけです。そういうことを考えると、梅根学長の答弁と電話の回答というものはこの記録の中からも読み取れるし、大学側の主張からいっても、全然これははねつけたということに私はならないと思う。七時から七時三十分の間にやれと言われても、なかなか学長としてもこれは責任を持ってやるというわけにはいかないでしょう。あなたのほうはとにかく二百数十名だかの機動隊を引き連れてやっているわけですから、何をやられるかという、そういう機運はあるわけですからね。だから、あなたのほうでできない相談をやっているんじゃないかと思います。だから、学長は非常にそのときに困って、待ってくれということと、今度はやめてくれぬかということを言った。私は、あなたのほうで、三十分なり一時間なり待ちましょうと、大学が立ち会ってくれますかというような、そういう交渉はしていないとこの中から見ているのです。どうですか、その点いかがですか。
○説明員(三井脩君) 先ほど憲法の規定と手続の問題とについての御見解もございましたが、私たちは、憲法を受けたこの刑事訴訟法の手続に準拠いたしまして捜索を実施するということでございますので、当然のこととして、捜索許可令状をまずもらっておるわけでございます。第二点に、その令状によりまして捜索を執行する、その過程での手続といたしましては、御指摘のように、この刑事訴訟法の規定によってやるわけでございますが、和光大学は、御存じのように、私立の大学でございます。捜索を実施する上につきましては、公務所とそれ以外の私的なものというふうに二種類の規定がございまして、和光大学に対する捜索を実施する場合には、この私的なものの規定によるわけでございます。念のために申しますと、刑事訴訟法百十四条の二項ということに準拠するわけでございます。これによりますと、この捜索対象である建物の居住者または看守者またはこれらの者にかわるべき者を立ち会わせる。これは立ち会わせることができないときには、隣人または地方公共団体の職員を立ち会わせるのだ、こういうふうに手続に定められておりますので、これに準拠して実施しようというように考えたわけでございます。和光大学につきましては、昨年のこれは捜索でございますが、昨年の春にも――四月の十三日にも捜索を実施するという事態があったわけでございます。このときにも、同じような方法で御連絡を申し上げまして、大学付近に居住の大学の先生に立ち会っていただいたというようなこともありまして、すでに前例のあります方法によりまして、スムーズにいけるのではないかというように一応考えたわけでございます。
 それからもう一点は、春の場合と違いまして、この十一月、秋の場合は……。
○小林武君 三井さん、それはまあいまはいいから、あなたに聞いているのは、そのことについてはまた後に、あなたのほうも言い分あるでしょう。ただ、私はやはり、今度の問題で、あなたのほうで捜索をして差し押えやろうとした、これについて、この記録の中からは、あなたのほうの手続さえ、大学側がそれを可能だと思われるような状況に置けば、これは決してそれほどの問題は起こらなかったと思う。このことについて梅根学長は、十日に行なわれたそれについては特段の問題がなかったのは、これはかなり時間の余裕があったからだろうと、前回のあれもあったろうし。だから、あなたに言いたいのは、私は、あなたのほうでほんとうに梅根さんに立ち会わせようという気持ちがあったのかどうかということ。それから、梅根さんの口を通して、大学のいわゆる係の者に、梅根さんが行かれなくても、大学の責任のある立場の者に立ち会わせてやるというのが順当なんでしょう。町田市の消防の人にやらせるということは、これは次の次の手段ですわね。ほんとうにお考えになるならば、七時に電話をかけて七時三十分というようなことは、これは実施可能かどうかということ、この点について梅根さんは言っているわけです。第一に、こういう時間のあれでは立ち会いをつけるということがなかなかむずかしいと、こう言っている。それに対して、あなたのほうは言いっぱなしで、今度はおまえのほうがあいまいだからおれのほうは入ってやるぞという行動に出たわけでしょう。これは納得いかぬと言うんです、ぼくは。あなたは四月の何日がどうだったとか、状況のことについては、裁判所のほうでも、あなたのほうはいろいろなこと言ったようだけれども、それはそれとしても、一番いい方法というものをあなたのほうで選ぶのは、もっと時間的な余裕を与えることはできなかったか。あとはかぎの問題だって同じです。私は別に大学に治外法権があるとは決して思っていない。そういうことが起こったならば、大学側の立場もよく理解してやるということは、裁判所の場合だって言っている。しかも、和光大学というのは被疑者じゃない、第三者ですから、第三者の立場というものを考慮してやらねばならぬということは、これは手続上もそうなっているでしょう。だから私は、そういう意味で、あなたのほうで手落ちがないかということなんです。当然だと思いますか、どうですか。それだけ言ってください、当然だと思うかどうか、時間的なことですよ。
○説明員(三井脩君) ただいまちょっと申し上げましたように、結論から申せば、さらに検討する余地はあろうかと思いますけれども、その場合の措置について特に間違っておったということではないと思うわけでございます。つまり、先ほど申し上げました刑事訴訟法の規定によりますと、大学の学長さんに御連絡を申し上げまして、学長の責任においてだれか立ち会うべき人を指定していただくというような措置がとれれば、私たちとしては一応適当な措置であろうというように考えておったわけでございます。
○亀田得治君 関連。さっき三井さん、七時ごろ学長のほうに電話したというその内容は、学長に立ち会ってほしい、もし学長不可能であれば他の人を立ち会わせてほしいと言うたところ、明確な回答がなかった、こうおっしゃったわけです。ここは非常にやはり大事なところです。刑事訴訟法の「責任者の立会」に関する第百十四条は、一項、二項これは区別しておりますが、しかし、警察としては、形式は私立大学であっても、これは単なる普通の私的なものというふうには思っておられないんですね。一方では、国立であろうが、私立であろうが、教育という立場から考えたら同じじゃないか、もっとそういう立場で今後考えなければいかぬじゃないかというふうな意見があるくらいなんですね。したがって、警察としても私はそういう気持ちがあったからこそ学長に連絡されたと思う。そこまでは私は非常にいいと思うのですよ。しかし、立ち会ってほしいというのであれば、やはり立ち会えるような時間帯でやってもらいませんと、ちょっと不適当と思うのだな。ともかく声はかけてあるのだという実績だけ残すためにやったのだというふうなことでは、ちょっと適当じゃない。それで、これ、私も資料を学校から送ってもらったのを拝見しますと、これは埼玉県ですね、学長の住所は。埼玉県から町田市まで行く、これはどれくらいかかるのですかね、おおよそどんなものですか、自動車の込みぐあいによっても違うでしょうが。
○説明員(三井脩君) その辺、私、正確に時間存じ上げませんが、日曜日の早朝のことでございますから三十分という時間の余裕があれば不可能ではないのではなかろうかと思いますが、確信があるわけではございません。
○亀田得治君 不可能じゃないかもしれぬ――それは運転手が待機していなきゃいかぬわね。日曜日はこれは休みですからね、運転手はこれはもう自分の家で休んでおる、しかもその時間帯であれば。こんなことはだれも知らぬのですから、運転手を待機させているはずがない。だから、その距離の関係だけじゃなしに、車の用意とかそういうことを考えたら、とうてい私は社会的には不可能な時間だと、こうやっぱり断定せざるを得ぬと思うのですね。しかし、警察のほうじゃ、別に学長さんに限っているわけじゃないのだ、ほかの者でもいいから、こう言うているのだと、その第二項のほうで多少逃げ道があるかもしれませんが、しかし、第二項にいたしましても、これはやはり日曜日でしょう、早朝でしょう、だからおいそれとみんなその準備して待っているわけじゃないのですからね。学長さんが学校に近い人にだれか連絡をするにしても、これはやっぱり相当手間がかかるのです。それとやはり、第二項というのは、これは何と言っても補充的なものであって、大事な自分の学校が捜索を受けるということであれば、学長としてもこれは非常に関心が深いし、できたら自分がその場におりたいというのは、これは人情だろうと思うのですね。だから、第一項の、やはり学長がちゃんと来れるようなそういう時間帯を考えてやってもらわないと、私はこれはちょっと不適当だったのじゃないか、今後もあることだと思いますがね、さっきからやりとり聞いておりまして、どうもそう感ずるのですよ。その自動車でフルスピードで日曜の朝だからすいているだろう、それは三十分で行ける、こういう感覚だけではちょっと常識的には通らぬのじゃないかと思いますが、どうですか。
○説明員(三井脩君) ただいまの点につきましては、大学の学長に捜索をやる旨を御通知申し上げる、大学の学長さんの責任において立ち会うべき人を御指定をいただくという依頼を申し上げるというような点にあるいは力点があり過ぎたように、学長さん自身が十分立ち会えるような、多少そごがあっても十分立ち会えるような時間的余裕が十分じゃなかったというようなことであったかもしれませんが、そういうような点につきましては、当日の――日曜でこざいましたけれども、九時からサッカーか何かの試合があって学生が相当大ぜい集まるというような事情もこれあり、やや急ぎ過ぎたというような事情があるように思うわけでございます。御指摘のような点につきましては、さらによく検討いたしてみたいと思います。
○小林武君 いまの答弁を聞いておりましても、私はやはり、学長が来る来ない、これは学長が来ることをあなたのほうで希望したけれども、それができない場合もあるだろう。学長はその際に、自分はとにかく時間的に間に合わない、それで困るということを言いましたけれども、それで話はもの別れみたいで電話が切れてしまう、こういうことになった。どうしたらよいかと思ってしばらく考えて、それから直接事務系統の責任者、事務局長の次にある長谷川次長に電話をしました。応待しなさいということを電話したと言っている。学長は、これについては誠意ある態度をとっているわけです。私はだから、町田署の責任を追及するなんということじゃないけれども、あなたのほうで町田署にそれを通じてやったら、どうやったら立ち会ってもらえますかということをあなたのほうで条件を出すということは、それは大学側と警察側との間を円滑にものを処理するということでは大事なことだと思うのです。いろいろな御心配があったようだけれども、それもやらずに――私はこのことだけ問題にしているのじゃないが、これもあなたのほうでは、大体私の見たところでは、とにかく通告さえしておけばいいんだという考え方があると思う。
 なお、さっきの、あなた、「私立学校は」というようなことがございましたけれども、私は、あなたたちが警察であろうが何であろうが、やはりそういう考え方はやめてもらいたい。大学の中の七〇%以上の学生というものは私立学校に入っているのです。それらの卒業生というものは社会的に大きな働きをしている。国立大学を出た者だけが人間だというわけじゃないんだ。国立大学だけが学問の自由というものがあるのであって、私立大学なんてものの数ではないという考え方ではないと思うけれども、そういう形式的なものの上に立ってこういう処理をしたということになると、私はこれは非常に遺憾だと思うのですよ。だから私は、あなたのほうで率直に言うべきですね、とにかく時間的に大学側が引き受けられないようなことをあなたのほうでやったということを。だから、あなたのほうはもうそういう考え方があるから、大学でとにかくやって、そうして梅根学長が電話で指示し、大学の係の者がかけつけ、入構中の警察官に「責任者はどなたですか」と繰り返して尋ね、また立ち会いの人に名を明らかにするように求め、さらに令状の呈示を求めたところ、警察官は、「お前のような者に言う必要はない」という暴言を浴びせかけて、その上突き飛ばしたと、こういう――法務大臣の言うこれが適法のやり方かどうかしらぬけれども、こういう事実はなかったかどうか。私は記録を見て言っているのだけれども、全然なかったかどうか。あなたのほうのこの責任者の供述もこの中にありますから、あなたのほうで責任持って言えるかどうか。令状の呈示に対して、「お前みたいなやつに言う必要はない」と。これはもう何かやっているうちに、これは貫禄がないというか、何か大学の責任ある者か何かわからぬようなかっこうであったからなんというのがどこかのあれにあったけれども、そんな人の人相や形見てそんなことが言えるものじゃないと私は思う。そういう警察官なりあなたたちのほうの態度に、ほんとうに事をなるべく両者の了解のもとにやろうという考え方がなかったのじゃないか。私は、先ほどあなたに、大臣の場合にも申し上げたけれども、これは東京経済大学の場合に、私はそれを調査に行って痛感している。最後には学長も引っぱるぞと言わんばかりのものの言い方をしている。どうですか、あなたのほうで突き飛ばしたり、それから令状を呈示する必要はないというようなことを、そういうことは、これは適法ですか、あなたのほうのやり方としてどうなんです。
○説明員(三井脩君) ただいまの点でございますが、まず初めに御指摘ございました、国立大学と私立の大学について、私たちはこれを毛頭差をつけるといったような考え方はないわけでございます刀ただ、手続を適法にやるためには法の規定に従ってやらなければならないと。法の規定によりますと、憲法とそれ以外は刑事訴訟法上手続が書き分けられておりますと、そういう意味でこの刑事訴訟法の規定に従ってやったと。あるいは、その刑事訴訟法上の手続が両者に差をつけておると、こういうことでございますので、また警察の考え方もそれにとどまるわけでございます。
 なお、いま御指摘の、大学職員に対して乱暴があったではないかという点でございますが、これは大学当局の申し立て書にもそのように主張されておるようでございますが、この事実関係は、私たちが承知いたしておりますところは、当日立ち会い人に町田消防署員をお願いをいたしまして、立ち会いの手続をすでに経て、令状による捜索あるいは検証の執行を開始いたした。その後に大学の職員がその場所にお見えになったわけでございますが、これは大学のグラウンドのあき地付近ということになっておりますが、その際、この人が、当時名前も不明でございましたが、後に名前がわかったわけでございますけれども、お見えになって、作業をいたしております警察官に対して、何をしに来たのだというように向こうからお尋ねになったので、警察官は、警視庁の者だ、捜索と検証に来たという趣旨を答えたわけでございます。それに対しまして、それなら令状を見せてくれというような要求がありまして、この令状執行のために行動する警察官の進路前方に両手を広げて立ちふさがりまして、警察官を行動させないというようなゼスチュアをされたと、こういうことであります。そこで、その場の令状執行の指揮官の一人であります警部が、もう令状はすでに立ち会い人に示してあります――これはこの警部自身が令状を持っておりませんので、本日のこの執行の責任者から立ち会い人にすでに示してあります、私は令状を持っておらないという趣旨を申したわけでありますけれども、この大学職員は執拗に警察官を阻止するというような態度を示されましたので、この人の手を払いのけた、それで検証の実施の場所に動いたんだと、こういうのがこの真相だというように承知をいたしておるわけでございます。
○小林武君 その人は石塚という人ですね。この人はこう言っていますね。「責任者はどなたですかとかなり大きな声で三回ほど叫んだ、応待の姿勢をとったつもりであります」と、こういうことであります。私はやはり、あなたはどういうふうにおとりになるかしらぬけれども、「よくおいでくださいました、さあどうぞ」ということはそういう場合にはなかなか言わぬと思うのです。「あなたどなたですか」と、「何のために参りましたか」と言うのは、これはあたりまえのことだ。どうですか、令状も示さないでどんどんどんどん大学の中に入られたら困ると考えるのは、これは大学側の者としては当然のことでないですか。令状を示して、だれか責任者で――それは当然のことだと私は思うのですよ。これは一個人のうちへ行ったって同じことだと思うのです。このことは適法だという、いろいろなあれでしょう、中にあるでしょう。それは警察官職務執行法にだってあるはずですよ。そうすると、私は、それについて令状をその責任者が持っていないとしたら、それじゃ令状を示しますからということでその間のあれをやったらいいじゃないですか。大手を広げたというが、本人は大手を広げたと言っておりませんけれども、かりに「ちょっと待ってください」と手を広げたとして、それを突きのけるということは、それは妥当ですか。私は、そういう行動の中に、あなたのほうでは、もう大体消防署のあれを頼んだのは前日でしょう、これは私はいろんな場合も想定して頼んだことについてはあれはないんですよ、ただしかし、初めからあなたのほうはやっているから、一応さっき言ったように通告をしておいて、そうして行動にどんどん移せと、こういうふうにお考えになったと私は思うのです。だから、あなたのほうのその係の人も突きのけて行ったということになるんじゃないですか。私はそれを何か石塚という大学側の人が悪いというふうに受け取れないんですが、あなたのほうは当然だと思っていらっしゃいますか。警察官というのはそれだけのあれがあるんだ、こう思っていらっしゃいますか。だとすれば、先ほど言ったように、私は、大学側であろうが、一個人であろうが、三十五条にいう住居の不可侵という問題について一言の異議も差しはさまれないということには私は考えないんです。それはどうですか、三井さんいかがですか。
○説明員(三井脩君) 先ほど先生のお話で、梅根学長が大学の職員に対して、立ち会うかどうか、意味は不明でございますが、要するに警察官と応接をせよというような指示をしたということでございますが、大学の学長からそういう措置を大学側でとっているので、現場の警察官も大ぜい行っていることであるから、二百名と言っておりますが、実際は百名以下でございますけれども、いずれにしても、数十人、百名近い警察官が行っておるわけでありますから、警察内部でもそのことがよくわかるように内部連絡をしてほしい――そういうことばではなくていいと思いますけれども、そういう趣旨が大学側からはね返ってきておるというようなことが事前にでもありましたら、こういうことにもならなかったかというふうに思うわけでございますが、いずれにいたしましても、現に捜索、検証を実施して、検証の場所等もわりあい短い時間に多くの場所を済ませるという意味で、多くの警察官が立ち働いておるというような場所でのできごとでございますし、敏速に行動し、しかも早く引き揚げる、しかし内容は的確にやらなければならぬ、こういうような任務を負わされているわけでありますから、そういう中で、すでに法に基づきます立ち会い人を得て、これに令状を示し、すでに執行を開始したという時期でのできごとでございますので、当時の状況等から申しますと、このことを、こういうふうな事態があったということについて、これを一がいに批判するというわけにもまいるまいかと思っておる次第でございます。
○小林武君 あなたの立場から言えば、そう言わなければならぬような気持ちもわかりますが、「まことに申しわけありませんでした」と言ったら、たいへんなことになるんですからね。私は皮肉を言っているんですよ、これは。私はもっと警察官というのは悪いことは悪かったと言えばいいと思うのです。大体私は、先ほど来言っている、もしそのときに町田署が、時間がなくてだめじゃないかというようなことを言ったら、時間的に間に合いませんと言ったら、さっきも言ったけれども、どれくらいやったらそれじゃ大学側として認めてくれますか、立ち会ってくれますか、学長がおいでにならないならば、いわゆる大学側の、あなたのおっしゃるように、あの近所に一つのあれがあるわけですから、そこには責任の教授もいるわけですから、多少時間をとっても――ただし、あなたのおっしょるように三十分以内にそれができるということはできないですよ。しかし、それは一時間も待てば何とか、大学側のあれからいって、そうして了解をとれば、あなたのほうからおそらくそこに行かれた方にみんな連絡もとれたろうし、大学側もちゃんとあなた方のしかるべき人に応待をして、そうしてできたと思うのです。その手続をあなたのほうでとらないから――とろうとしなかったか、とらなかったか、それはどっちかわかりませんけれども、とらなかったから起こったことじゃないですか。学長に言われて、あわてて出ていった。とりつく島もないから、出ていって、「どなたが責任者ですか、令状をお持ちですか」と言ったら、突き飛ばされた、こういうことなんですよ。私は、その点について、三井さんにひとつ、やはり今後もあることだから、これはお考え願いたいと思う。私は先ほど、これはよそのことに入りますけれども、東京経済大学の場合には、これは東京経済大学と武蔵野美術と間違えて入ったんです。これは、その間違って入ったときに、学生が騒ぎ出して、学長が出てきて、「何とか間違えて入ったということを釈明してくれ、そうすればとにかく問題解決しますから」と言っても、聞かないで、そうして機動隊が入り、学生をなぐりつけて負傷者を出したということが、大学の学長を相当憤激させた。そのようなこと、私ら普通の人間から考えれば、こんなことは、間違ったら間違いであったと、だからそっちのほうも警察官を取り囲むなんということはやめてくれなんということを言えば簡単におさまることを、あれほど大きな紛糾をさしたということになっておると思うのです。私はそのことであなたにこれ以上いろいろなことを言ってもあれだから、次に移りますけれども……。
○亀田得治君 ちょっと、あとからまとめて聞くより、そのつどちょっと聞いておいたほうがいいと思うのですが、この石塚さんという方ね、学校の、検証が始まってから出てきたという人ですね、そうしていま小林君からいろいろなやりとりがあったが、それは何時ごろになるんですか。
○説明員(三井脩君) 時間はちょっと正確に、ここで資料持っておりませんが。
○亀田得治君 検証が始まってから……。
○説明員(三井脩君) 検証開始について消防署員である立ち会い人に検証令状を呈示して、警察官が行動を開始した後でございます。
○亀田得治君 それは当然そうです。それは時間どのくらい。
○小林武君 七時二十分ですよ、十五分に電話をかけて、三、四分かかって現場に行ったというのだから、少なくとも。
○亀田得治君 ちょっと待ってください。そうしますと、検証が始まって直後のように思いますね。警察は七時半から始めているわけでしょう。何かわかりますか。
○説明員(三井脩君) 時間は正確なことはわかりませんが、検証が始まったのが七時半と、終わったのは九時半ごろ、こういうふうに聞いておりますので、七時半に近い段階である。つまり、検証の建物の中ではなくて、建物の外側にまだ警察部隊がおる、移動中のわりあい早いときでございます。
○亀田得治君 そうすると、よけい大学側から見ると納得のいかぬ点がある。とにかく、警察が学長に電話をした、そのときの時間帯自身が窮屈過ぎると思う。これはだれが見てもそう感ずると思う。しかし、あとから考えると、学長としてはこれはできるだけの連絡をしたのが真相のようですね。その結果に基づいて、石塚さんという人があらわれたわけですよ、時間は多少おくれておっても。だから、そうであれば、もともと窮屈な時間を言うたのだが、誠意を持ってやってきてくれたのだということであれば、やはりそれに対する態度はもう少し穏当じゃなければ私はいかぬと思うのですね。あなたの御説明を聞いていると、いや、もうすでに消防署員を立ち会わせて適法にやっているんだ、学校があらわれぬから、ちっとも違法なことはない、こうおっしゃるのだけれども、そこですよ、問題は。刑訴法の百十条でも、ちゃんと令状は示さなければならぬことになっておりますね、執行を受ける者に。これが根本原則なんです。それが、多少時間がおくれたから、もう立ち会い人に示しておるから、これはもう合法的なんだというのでは、法律の執行としてどうかと思うのです。肝心の執行を受ける本人がちょっとおくれて来たわけですからね。実はこうなんだと言ってあらためて示したって、刑事訴訟法違反になるわけじゃないわけで、そこまで親切にやってもらったほうがいいわけです。だから、どうしても、時間の示し方といい、令状の呈示を求めたことに対する措置といい、適当ではないように思いますね。この辺はどう思いますか。
 私もう一つ聞いておきますが、じゃ、今後またそういうことがあり得るかもしれぬ、そういう場合には、何も同じ令状を二度示したって別に損することはないじゃないですか。一ぺん示したらもうそれでいいんだというふうなことじゃなしに、やっぱり今後の指導面としても、そこら辺は常識的に考える必要が私はあると思うのです。それもあわせてひとつ。
○説明員(三井脩君) 当時の具体的な状況を抜きにして、一般論として考えれば、御指摘のようなことも当然当てはまろうかというふうに考えるわけでございますが、本件につきましては、特殊な具体的な状況といったものを十分考慮しなければ事態の真相は判明いたさないというふうに考えるわけでございます。まず、その点につきまして第一点は、先ほどちょっと申し上げました、四月にこの大学を捜索するという事案があったわけでございます。そのときには、この和光大学の学長さんには一時間四十分前に御通知申し上げた。今回は三十分ちょっと、四十分弱の前でございましたが、前回は一時間四十分前に梅根学長自身に御通知申し上げたわけでございます。そうしたら、行ってみると、学生はこもってバリケートを築いておって、警察官が負傷するというような事態がありまして、この場合は、警察官に消火液を学生はぶっかける、中では、バリケートを築いておる木片を投げつけるというような、きわめて激しい抵抗がございまして、執行妨害があったわけでございます。このために、警察官も負傷いたしましたが、執行を妨害いたしました学生八名を公務執行妨害並びに警察官に傷害を負わせた罪によりまして傷害罪で検挙したという事例が、この町田署といたしましては、管内そう大きな問題のあるところではございませんけれども、手痛い教訓としてこの署長の頭を強く支配しておったというふうに考えるわけでございます。それから、このときの捜索実施も、大学から百三十メートル離れたところに大学職員の住宅がございまして、大学の教授がおられる、ここから歩くと徒歩でわずか二、三分で来られる、こういうふうなことで、前回もこういうふうにやっていただきましたので、今回三十分ないし四十分弱の時間で御通知申し上げ、立ち会い人の依頼を申し上げたというふうな点は、ほんとうに学長自身の立ち会いを求めるというような点からいえば、必ずしも十分な時間でないかというふうにも思いますが、前例等によりますと、学長の責任において立ち会わせるについては、ほとんど何らの支障がないのではないか、こういうふうに警察官において考えたというのも、もっともであろうというように思うわけでございます。
 それからなお、同日、この石塚さんというのは、あらわれはしましたけれども、どこのだれであるかというような点については、大学の職員らしいということはわかりましたが、名前も名乗らない、あとで聞いてみると、学生部の職員である石塚何がしというようなことがわかったというようなことでありますので、少し時間的にいいまして、執行開始の時間も申し上げておるわけでありますから、おそらくこの人が行ったときには警察官があるいは着手して開始しておるというようなことも予想されますので、そこで、執行にあたりましては一般の立ち会い人を原則として立ち入りをさせませんが、本件の場合は特殊な場合で、人については具体的に通行してもらっておるというようなこともこの過程ではありますけれども、そういうような問題もありますし、警察としてたいへん心配いたしましたのは、九時ごろから始まる試合に学生が大ぜい集まる、こういうような点で、前回と同じような妨害行動があるかもしれぬという点を心配いたしておりますが、この石塚さんが立ち会いの意味でおいでになるということでありましたならば、またそのことが明確にわかりましたならば、そこでもう一度令状を呈示し、すでに立ち会っております消防署員とともに立ち会いをしていただくというような措置も、私は当然とれたと思うわけでございますが、その辺、両者の間に意思の疎通が十分でなかったという点があるわけでございます。
 これの出発点は何かと申しますと、町田署から大学の学長に電話で御連絡申し上げたときに、大学の学長が明確なことをおっしゃらなかったということでありますし、そのときに明確でなくても、内部的にそういう措置をおとりになったといたしますと、そのことを町田署に御一報いただければ、またさっそく現場に人を派遣するなりいたしまして、こうしてあらわれたぞというようなことで、ただいま申し上げたような重ねて令状呈示、立ち会いにも事実上立ち会っていただくというふうなこともできたのではないか。この両者の間の意思の疎通が必ずしも十分でなかったというような点につきましては、平素から大学当局とさらに連絡をよくして、そういうようなことがないように、また捜索することがあるかどうかわかりませんけれども、そういうような点につきましては十分意思の連絡をはかっていかなければならぬのではないかと思うわけでございます。おそらく現場の警察官は、学長さんに通知申し上げたときに、態度が明確でないということは、学長さんに立ち会いの意思がない、あるいは立ち会いを拒否するというような気持ちをえんきょくに申されたのが、態度が不明確であるというようにあるいは判断したのかとも思いますが、そういうように、いずれにいたしましても、両者の間でもっとスムーズな意思の連絡というようなことが必要かというように感ずる次第でございます。
○小林武君 どうも、あなたはいまそういうことをおっしゃいましたが、梅根さんはこういうことを言っておるのですね。令状を持って法のたてまえで入るということならばやむを得ないが、立ち会い人をつけるということは原則です。このことは石塚君も知っておる。なぜ彼がそれではそれについて名前を言わなかったりしたかということについては、その前にこづかれた、どなられた、そういうことで激高してあるいはそういう言い方をしたのだと思いますが、私としては――この私というのは梅根学長です。私の指示は、警察が入ってくるので応待しなさいという指示をして、それだけの指示はかなり前から教員及び職員に共通して理解してもらっておると、こういうようなことを言っておる。だから、私が先ほど来言っておるのは、町田署をこれは私はあまり責めるという意味じゃないけれども、町田署の署長にあなたたちの上からの指導が、念には念を入れて、いろいろな条件をつけて聞いてみるということをやっていただれけば――もうすてにこれは事前にそういうことになっておったのは明らかなんですからね、学校の教員並びに職員を通してそのことはもう了解済みだった、そういうことをひとつあなたのほうで考えていくべきだったということです。これはあまりがんばらないで、あなたのほうでも力を持っておるのだから、物理的な力ならば、それは問題にならないんだからね、やろうと思えばどんなことでもやれる。その点はひとつやはり――大学というものは特殊地域でない、治外法権じゃないてなことを言われたけれども、私は治外法権なんて言ってるんではない。教育の場としての大学、これは大学ばかりじゃない、そのほかのところにおいても、手心というものはやっぱりあるべきだと思う。そのことを言ってる。
 それから、あなたのほうのいま言われた中に、学生の抵抗の話がある。その抵抗については、このときもやっぱり消火器か何かで上から抵抗したと学長認めておる、四月の場合ね。その際に学校側の努力はどういう努力であったかということについて、抵抗することを極力押えて、学生を退避させることに努力をしたと、しかしこの努力がまだ終了しないうちに入ってきてしまったと、私はこのことはよくわかるんですわ。なかなか、学生といえども、これは小学生でも中学生でもそうですけれども、衆をたのんでいろいろ行動してるとき、あるいは大学生ともなれば一つの理屈を持ってやるわけですから、そのことを説得するということは、これはおとなの世界であろうと何の世界であろうと同じだ、時間を食うんですわ。十分でやれとか二十分でやれとかいうことは、なかなかむずかしいことだ。大学側の意向は、とにかく退避さして、無事にとにかくあなたたちに行動してもらおうという、そういう努力をしたけれども、その時間のズレがあって、そうして、いまあなたがおっしゃったような抵抗は、消火器を持って抵抗するというようなことが起こったと大学でも認めておる。だから、ここらあたりでも、前にそういうことがあったから、今度の場合はまあいろんなことをあなたのほうで言ってるらしいけどもね。さっきはサッカーの話出ました。しかし、この日はもう――そのときはとにかく占拠中だった、四月の場合ね。大学の中に学生がいたわけだ。今度の場合はそんなことが何にも起こってない日曜である。サッカーに来る者ってのは、たいへん問題にしたらしいけれども、それほどのあれもなかったでしょう。サッカーに集まってきた連中がぞろぞろ見ておったということもあるわけでしょう。そういう状況の中で、少しあなたのほう常軌を逸してるんじゃないかと思うんです。たとえば、見ておった学生に石投げたってのはどういうことですか、警察官が。警察官が投石した。大体いままでは学生が投石するんだと思ってたら、今度は警察官が投石したという。そういう事実はないですか、大学側はそう言ってますよ。学生がながめておったら、それに警察官が投石したと。そこへくるというと実際もう、とにかく両者の間の、もっと歩み寄ればそんなことにならないやつが、必要以上に刺激し合っていってるということを考えますが、どうです。なかったですか、そういう事実は。
○説明員(三井脩君) 投石という事実は私聞いておりませんが、もしあるとすれば、何がそういうような形に見えたのか、また事実やったのかという点を、実情を調べてみないと、一がいにあったということを前提にしてお答えするわけにまいらないと思います。
 なお、学長さんが職員に応対を命じたと、指示をしたとおっしゃいますが、応対というようなあいまいなことでは困るわけでありまして、すでに執行するというわけでありますから、執行を開始いたしますと、大学の職員といえども終わるまで中に立ち入らせないというようなこともあるわけでございまして、つまり、執行を完全に適確に行なうために、用のない人の立ち入りをそこではお断わりするということも、刑事訴訟法のこの捜索執行の中で警察官が行なうことになっておりますので、大学の学長さんが、単なる応対というようなことではなくて、学長の命によりこの学生部員石塚が立ち会いをいたしますというような明確なことがありましたら、あらかじめ学長さんから町田署に対するそういう事前の連絡がお答えとしてなかったといたしましても、なおもう少し事態が違ってきたのではないかというような感じもいたすわけでございます。この点は、いずれにいたしましても、両者の意思疎通が十分でないと、また捜索を受けるような事態が大学の中で起こるというようなところに問題があろうかと思うわけでございますが、この辺のところについていろいろまた考えなきゃならぬ問題があろうかと思うわけでございます。
 それからまた、前回、券の場合に、学長側で学生の抵抗を押えるために努力をされたということでございますが、抵抗が起こってから押える努力をいたしましても、捜索を執行するというような目的からいいますと、これはなかなかうまくいかぬわけでございまして、結果として公務執行妨害で逮捕者が出るというようなことにもなるわけでございまして、一時間四十分前に大学側に御通知申し上げると、学生がバリケードを築いて、待ちかまえて抵抗するというような、こういうふうな両者の関係というようなところにも問題があろうかと思うわけでございまして、お互いにそういうような事態にならないように、そのためにはどういうような方法が一番適確かということで、警察としては、その一時間四十分前の事前の通知あるいは依頼を、三十分ないし四十分というようなところで考えてやってみたわけでございますが、今回につきましては御指摘のようないろいろなことも起こっておりまして、その原因がいずれにあるかというような点を考えてみますと、やはりいろいろ、学長さんも電話では明確におっしゃいませんでしたが、立ち会うなら立ち会うと、つまり、立ち会いをあしたに延ばしてくれとか、午後にしてくれというような、立ち会いはするけれどもそういう条件をつけられたのでは、捜索の実施というものが実効をおさめないということになりますので、そうでない範囲で、こちらも捜索をやる以上は捜索が適確に行なわれなければならないし、また、大学の中を捜索されるということは大学側としてもたいへん好ましくないことだと思いますが、そういう事態が起こっている以上は、それには協力していただくということで、両者の間でスムーズなやり方をわれわれとしてはさらに研究をしていきたいというふうに常々念願しておるわけでございますが、本件につきましては、御指摘の点もございますので、さらに研究をしたいと思います。
○小林武君 いまあなた、ことばじりをつかまえるわけではないけれども、大学の中にそんなことが起きなきゃいいんだと言う。それはそうです。大学で喜んでそういうことを起こしているわけではないのだ。しかしながら、そういうことを言えば、どんな世界にだっていろいろなことはあるわけですよ。国家公務員の世界にだって、地方公務員の世界にだって、どこの中にだってある。起きてもらいたくないことも、みんな多少起こるわけだ。だから、そのことをもって、おまえのほうが何だというようなことの言い方であったとしたら、それは考え直してもらいたい。
 それからもう一つ、やっぱり、初めのほうにあなた戻っていまお話しになったけれども、とにかくあなたのほうで、大学側が十分理解してもらって、立ち会いなら立ち会いというものをやってもらうように、あなた方が適法にやれば、片っ方も適法にあれを受けて、そうして大学側も手落ちのないようにやるということならば、「時間がないじゃありませんか」という梅根さんの電話があったら、「それじゃどのぐらいあったらよろしいですか」と聞くのがあたりまえでしょう。これはおとなの話はそうですよ。「ちょっと時間足りない、それじゃだめじゃないかと思うが」と言ったら、それはやるほうの側から言えば、「いや、あなたのほうできちんとやってくれるならば待ちましょう、どのくらい時間あればよろしいですか」と聞くのがこれは順当でしょう。そのことがなかったところに私は問題があると思うんですよ。だから、電話が切れてしまったということについて、梅根さん自体もこの中で言っているわけだ。それでしばらく考えて、どうしたらいいかなと考えて、大学にそれを伝えた、前々からそのことについては、令状を持ってきた者に、それに協力しないということはしちゃいかぬということを言ってある、お互いが了承しているのだと、こう言っている。しかし、「さあいらっしゃい、どうぞ」というふうなことを大学側が言うわけはない。「大学の構内に入って大いにおやりなさい」とはだれも言うわけがない。その点は、あなたのほうで私はやはり考えてもらいたい。責めるばかりじゃないんですよ、これは。そういうことが必要以上に――とにかくいまはなかなか刺激的なんですから。どっちにしても、まあそれはひとつそこらで、あなたのほうでも御検討いただきたいと思います。大学側の誠意というものは十分認めてもらいたい。
○委員長(小平芳平君) 速記をとめて。
  〔速記中止〕
○委員長(小平芳平君) 速記を起こして。
○小林武君 もう一つでやめますけれども、これ終わったんじゃないですよ、この次またやりますから。
 そこで、私は、いまの問題として、とにかくこれは裁判所側でもそういう意見なんですけれども、多少時間はずれたけれども、マスター・キーを持っていた、それをとにかく、やっぱりひどいこわし方が――裁判所側でもそういうことを認めているんですね、何かあれを見るというと。一体、その柱がこわれたり、無理にこじあけたりするというようなことが、何かこのごろ非常に安易にやられておるんじゃないか。私もそのことについては、もと所属しておった組合の中へ入って行って、「キーがあります」と言うのに、それを受け取らないで、とにかく金庫を焼き切ったりする。その問題は皆さんも御存じだろうと思います。あなたのほうでは、適法だと、こう言う。最後には適法の判決じゃなかった。いまそれを読み上げる必要はないけれども、そのときのあれを。しかもその場合は、法務大臣は大学の内部よく知らぬと言ったが、研究室等のしかも個室のある場所ですね、そこでそういうことをどうしてやったかということですよ。私は、この点について、あなたのほうで適法にやったかどうか、いまでも確信を持っていらっしゃるかどうか。私は裁判がどうだったなんということをいま言うわけじゃないい。あなたのほうが適法なやり方をやって、これが認められるのかどうか。一体そういうことについて、あなたのほうではどうお考えになっておるんですかね。
○説明員(三井脩君) いまの御指摘の点は、研究室等に対する捜索の実施の場合に、捜索許可令状は一本で参ったわけでございます。中には部屋が六十九あった。本来六十九の令状でやるべきところを一本の令状で済ましてしまうというような点が、個々の部屋のプライバシーといいますか、先ほどの住居の不可侵といったような点に対する配慮が不十分だと、こういう御指摘かと思うのでございます。
○小林武君 そうです。とびらを破壊して入ったというのは、どういうことですか。
○説明員(三井脩君) これはいろいろな問題点があると思いますが、通常の場合には、それぞれの研究室、あるいは研究室だけでなくて、それ以外の倉庫その他も含めて六十九ございますが、それぞれに対して令状をとるというようなこともちょっと、研究室のように教授、教官がやや個人的にそこで作業をするというような性格を持ったものとして使用しておる、こういうような場合には、個人の自宅と同じような、あるいはアパートの一室と同じような、こういう要素はあろうかと思いますが、この大学は当時、もう相当長期にわたって学生にこの研究室等はみんな占拠されておった。和光大学の学生だけでなくて、ほかの大学の学生もどんどん自由に出入りしておったということは、研究室の機能を果たしておったかという点に問題があろうということが一つであります。この捜索の目的というのは、犯されました犯罪についての証拠資料と、こういうものを求めるわけでございますので、その犯された犯罪の主体といったものが、この研究室等の各室をあるいは会議室にしあるいは寝泊まりの場所にするということで自由に使っておる、いわば本来の研究室であるという名前による個々の部屋の独立性なりプライバシーというものが学生のいわば暴力的な行動によって破壊されてしまっておる、その暴力的行為の実態といいますか、その結果が、あそこの青果市場で暴力行為をやったわけでございますが、それの証拠の収集ということでございますので、ただいまの場合は、ごく一般的に、たとえば大学で何か窃盗があった、その他平常、平穏であるというような場合に、研究室まで捜索する場合には、どの研究室、どの研究室というような特定が必要だと思いますが、本件の場合には、やや特殊な事態であろうというように考えるわけでございます。
 それから、かぎにつきましては、破壊をしたというのは、結局かぎを持ってきていただけなかったということによるわけでありまして、この点につきましても、かぎを持ってきていただくように要請をいたしましたが、それの提出はないというようなことで、時間も迫りますので一部こじあけたというようなことで、こじあけたことは破壊ということにもなろうかと思いますが、実はこじあけた。ただ一つ、柱がこわれたというところもありますが、大体においてこじあけて入ったということであります。それからなお、地下であったと思いますが、倉庫のほうのとびらは、あとでマスター・キーを持ってきて、あけられないほどさびついていたので、こじあけなければならぬというような事態もありましたが、一概に、当時の状況のもとでこじあけたということが、いわゆる暴力学生が破壊をするというような感じの破壊ではありませんで、最小限度にこじあけて中に入った、こういうように理解しておるわけであります。
○小林武君 まず、マスター・キーを渡した警備員、この事実は認めるでしょう。時間的には多少のズレがありましても、この点は警備員が、ここに書いていますから、マスター・キーを渡したと。マスター・キーを渡す意思がないとは言えない。「キーを渡しなさい」と言っているのだから、渡した。そのことは認めなければいかぬと思うのですよ。その前に一体マスター・キーを渡した、それにもかかわらず若干の研究室ばかぎを用いることなくとびらを破壊して入室したと、こうなっている。この点については、裁判所側でも認めていますね。「それにしても、前記破壊の態様と程度は、すくなくとも事後的にみればかなりひどいといわれてもやむをえないものであり、より慎重適切な方法が望ましかったということができ、警察側に十分な反省を求めるべきところがある」とある。事実でしょう、これは。私は、そういうふうに、たとえばそれは、その中にマスター・キーの通じないところの物置がある。いまいう研究室がある。これはまあいいとは言わぬけれども、それは「かぎがなくて」と言って、かぎがないものだからという何があるのはあれですけれども、この事実はあなたのほうで避けることはできない。まさかあなたはそういうことをおっしゃるわけじゃないと思うけれども、研究室の体をなしておらないから、こんなものはこわして入ってもいいのだというふうにまさかお考えになっているわけじゃないでしょうけれども、研究室の体をなしていないという批判は、あなたちょっとそれは言い過ぎでないですか。その点については、梅根さんは、きょうは時間がないからやめるけれども、研究室について、これは和光大学というのは、大学は小さいけれども、教授、助教授その他に個室を与えるということで、やっぱり特殊なあれなんです。ほとんどの人に個室を与えている。そうして、そういう点で、小なりといえども大学の研究活動に専念してもらっている。そういう場所に、学生の出入りについてもかなり自由にしているといわれている。しかしながら、個室であるということについては厳重にやって、各自がかぎを持って、学長といえどもこれについては無断で入るというようなことはしていないという、そういうたてまえをとっている。しかし、あなたのいまのあれだというと、まるで研究室の体をなさないほどあれだというのは、一体どうなんですか。和光大学というのは、これは少なくともあれじゃないですか、学校を休んだということはないでしょう。さっき言った占拠の事実は多少あった。学長室を占拠したというようなことが新聞に出たこともある。しかし、その間において学業が中断されたということはない大学ですよ。そういう事実と照らしてみて、あなたのほうで何か非常にあそこはとにかく相当のことをやってもいいんだというような言い方に聞こえる言い方は、ちょっと正確さを欠くと思う。それからまた、かぎをこわして入ったということを合理化することはできないと思うんです。その点だって、もし時間的に多少のズレがあるとすれば、やはりそれを待って、そうしてマスター・キーならばあらましのところはみなあくわけですから、それでやるというのが至当じゃないかと思うんですよ。私は先ほど例を出したけれども、金庫を焼き切ったのだってそうです。そのときだって、私は直接関係のある団体だから、大いに当時異議があった、非常に憤激した。「かぎを出しましょう」と言うのに、「そんなものは要らない」と言って焼き切ったというようなこと、それが適法であるというように考えるようなことでは、私は問題にならないと思うんですよ。だから、それについて、あなたのいまの答弁ば、ちょっとぼくは理解できませんな。それが何かけんかでもしていて口ぎたなくやり合うならば別だけれども、警察官のやり方を国会の中で議論するという場合には、客観的にものを見てやらなければいかぬですよ。裁判所だってそう言っているのだから――警察側は反省すべきだと言っておる。
○説明員(三井脩君) 先ほどの、かぎが提供されたと、しかしそれがおくれたということは事実であると承知をいたしております。
 それから、裁判所の決定におきまして、ただいま御指摘されましたように、事後的に見れば非難されてもしかたがない、警察にも責任があるということが書かれておりまして、警察官はもっと慎重な方法はなかろうかという点も指摘されているということも、十分承知をいたしております。
 それからなお、さっきの研究室の実態、あれは教育、研究の実態がないというのは、裁判所の決定でそう言っているわけで、私どもも裁判所がそう言っているのだからそうだろうかと思いますが、それらの内容についてとやかくわれわれのほうで判断すべきことではなくて、ただ、令状を個個の部屋ごとにとるか、一括して一本でとるかというふうな判断の分かれ目といいますか、その限りにおいては、その研究室等というものを一括してとるに適当な状態であったというふうに思っている次第でございます。
 なお、捜索の実施にあたりましては、ただいま御指摘の、かつての金庫の事案もございますし、私どもといたしましては、できるだけ最小限度に、多少時間がおくれても状況が許せば十分御納得をいただいてそれをスムースに実施するということが第一原則でございます。その点について決してルーズではいけないというふうに私たちも考えておりますし、またこの決定も、全体として警察の措置が違法とは言っておりませんけれども、その中でいろいろ御指摘をいただいておりますので、こういう点については、すでにこの決定が出て以来、私どもも十分検討を加えている、こういう状況でございますので、将来ともそういうことについては慎重な配慮をしてまいりたいという点においては、いささかも先生と違わないというふうに考えている次第でございます。
○小林武君 いまの個室の問題については、もう時間がありませんからきょうは打ち切りますが、後ほどやります。きょうはこの程度で私の質問は終わります。
    ―――――――――――――
○大森創造君 行管来てますか。臨時職員の問題なんだけれども、各省庁の定員というか、現員といいますか、それとの比率において、一番臨時職員の少ない省はどこですか。
○説明員(吉野良彦君) ただいま御質問の臨時職員の問題でございますが、先生御承知のとおり、昨年の国会におきましてもいろいろ議論がございましたこともありまして、昨年から各省庁におきましてそれぞれ定員外の職員の調査をいたしておりました。その調査の結果が先般私どものほうの手元に出そろいましたので、現在各省から報告がございました調査の結果を私どもの手元で整理をいたしておる段階でございます。
 そこで、いま御質問の、臨時職員が一番少ない省庁はどこであるかという御質問には、現在のところまだ的確にお答えできる段階になっておりませんので、御了承願いたいと思います。
○大森創造君 そんなこと言ったって、わかるでしょう、去年でもおととしでもわかるでしょう。狂いがあったって、わかるでしょう。昭和三十六年から閣議で問題になり、それから昨年か――常に臨時職員の問題が問題になっているんだから、現員というか、定員に比べて臨時職員の少ない省庁はどこだぐらいわかるでしょう、行管だから。定員との比率において、現員との比較において、臨時職員の一番少ない省はどこ。
○説明員(吉野良彦君) 申しわけないのですが……。
○大森創造君 まだ調査が出そろわないから云々じゃなくて、行管としてわかるだろうと言うんだ。昭和三十六年に閣議で決定するときにもわかっているし、去年もおととしもわかっているだろうと思う。そこで、現員、定員に比べて臨時職員の一番少ない省庁はどこだ。二番目でもいい。一番目と二番目――常識的に答えてください、臨時職員が少ない省庁はどこか。防衛庁かな。
○説明員(吉野良彦君) 定員外の職員につきましては、行政管理庁は従来年々調査をいたしておるわけではございません。
○大森創造君 それはわかっている。そういうことを言っているんじゃないんですよ。大体わかるだろう、行管として。あなた行管に来て何年になるの。
○説明員(吉野良彦君) 言いわけになるようで恐縮でございますが、責任を持ちまして……。
○大森創造君 責任じゃなくていい。常識的な、大体一般的な傾向では、一番目はどこで、二番目はどこだ。一番と二番違ってもいいですよ。法務大臣の答弁にしても、法務大臣の答弁が違っているかどうかといういまさら吟味しても始まらないので、ぼくの言わんとすることはそういうことじゃないので、一番定員、現員に比べて臨時職員の少ない省庁はどこ、はずれたっていいから言ってごらん。大体少な目のところ二つ三つ並べて言ってください。
○委員長(小平芳平君) ちょっと速記をとめて。
  〔速記中止〕
○委員長(小平芳平君) 速記を起こして。
○説明員(吉野良彦君) 総理府の人事局が調査いたしました数字によりましてとりあえず御説明を申し上げますと、これは定員内の職員と定員外の職員との比率まで実ははじいて出してございません。ございませんが、実数から判断をいたしますと、たとえば公正取引委員会、これは四十三年七月一日現在の数字でございますけれども、非常勤職員はゼロということになっております。また、土地調整委員会でございますが、これも同様にゼロ、それから防衛施設庁もゼロというようなことになっております。
○大森創造君 わかった。それだけでいいです。
 法務省は臨時職員は多いほうか少ないほうか。
○説明員(吉野良彦君) この人事局の調査によります数字によりますと、四十三年七月一日現在で五万三百二十四名ということになっております。
 ただ、一口に非常勤職員と申しましても、おおよそ大まかに分けまして、毎日、日々雇用される職員というものの類型と、それから、私ども俗にパートタイマーと言っておりますけれども、まあ一日おきに出てきていただくとか、あるいは毎日ではあるけれども午後だけ出てきていただくというような職員もございます。それからまた、いろいろな調査の……。
○大森創造君 わかりました。臨時職員多いほうだろう法務省は、感じとして、法務大臣。
○国務大臣(小林武治君) いまの比率の、法務省全体の一般職が四万何千人おると思いますし、それに対して非常勤職員が、私どもの関係では、いまのところ千二百人足らずと、こういうところでございますから、比率から申せばどうかと思いますが、しかし、これは実はほとんど登記所の役人でございますから、登記所の役人というのは全体で約八千何百人と、こういうところに対しまして千二百人おると、こういうことでございます。
○大森創造君 やっぱり登記所にしたって法務省の所管ですわね、これは。そうすると、やっぱり臨時職員は多いということに相なりますわな。いまのところゼロのところもあるのだから、いま三つともゼロだ。あと四つも五つも六つもとなると、森の石松じゃないけれども、十人、五人だと出るかもしらんけれども、千二百人ということになるのですから、法務省は臨時職員が多いということは、法務大臣お認めになりますね。
○国務大臣(小林武治君) 認めます。
○大森創造君 そこで、私は十年前から法務委員やっているけれども、臨時職員の問題は常に問題になる、毎年。これはアンバランスですよ。それで、臨時職員の数が多いのでこれを定員化しろとか、非常に法務省に対する援護射撃が委員会においても多かったですよ、十年前からこれは。
 そこで、ぼくは大臣にお願いするんだけれども、これはどういうことかというと、たとえ登記所の仕事であろうと、何であろうと、恒常的な仕事が非常に多いということです。そこで、法務大臣は続けて大臣をずっとやられている方だし、佐藤さんと仲がいいんだから、あなた格別仲のいい方なんだから――これは天下周知の事実だ、そして実力もおありなんだから、毎年のように大臣がちょろちょろかわるけれども、定員化の問題などは、いいことを言っているけれども、やらないんだな、やってくれない。
○国務大臣(小林武治君) これは、御承知のように、人員の増加を極力抑制するというのは政府の方針でございまして、ことしも実は純増が法務省全体で四十四人、そのうちの多くを登記所の役人の補充の定員化のほうに認めたと、こういうことでございますが、これは私は、最近予算委員会でもその話が出まして、とにかくいまはもう、大きな団地ができるとか、あるいは埋め立てができるとか、道路その他の公共事業が非常に盛んだと、その上にレジャー産業と、こういうことでありまして、日本じゅうの土地がもう動き出したと、こういう状態にありますので、登記所の職員は一般職員と同じような扱いでは困ると。したがって、私は、もう来年度の予算要求においては、むしろこのものに重点を置いて、法務省全体の職員とは別個にひとつこの登記所の、いわゆる現業であるから考えてもらいたいと、こういういま主張をしておるのでありまして、予算委員会においてもそういう要望を述べておきました。したがって、来年度予算要求においては、特に私は登記所の職員を取り出して何とか適当な増員を得たいと、こういうふうなことを強くいま考えております。
○大森創造君 非常に適切な御答弁で、ありがたく思いますけれどもね。私も法務委員をずっとこうやっているんですよね。いつでも問題になる、これは。百ぺんくらい言われておりますよ、この臨時職員の問題は。しかも登記所は非常に忙しいという問題、幾ら機械化してもだめだと、現にいま大臣お話のとおり土地の移動が激しいのですからね。仕事が、もう絶対量が激増していることは間違いない。こういうところをひとつがんばってほしいと思うのですよ、大臣。それで、私は大臣にはなったことないけれどもね、大臣によっては何にもやらない大臣もいるんだな。それでもつとまるわけだ。大体派閥関係でこう、年功序列とかいろいろあるからね。これは失礼な言い分でありますけれどもね、そういう大臣いたからね、何にもしない大臣。新聞しか読まないような大臣が日本にいるんだから。小林大臣私は信頼するから、これは歴年言われているんだから、このことをひとつやってくれないか。大臣自身お認めのように、第一線の登記所は、これは悲鳴をあげているんですから。私は水戸の現場へ行って調べてみた。
 その前の話なんだけれども、今度首切りやったね。これ臨時職員千二百人全部三月三十一日に首切っちゃった。何で首切ったの。
○国務大臣(小林武治君) これはまあ、首切りということでなくて、臨時職員、非常勤職員は、閣議決定のあれもありまして、年度内を期限とする契約雇用をしていると、こういうことでありますから、三月三十一日までの間には満期になって退職をされておる者が相当ございます。で、これらはまあ、われわれとしては必要でありますから、やむを得ず翌年度の初頭なるべく早い機会においてまた雇う、再雇用をすると、こういうことを考えて実施しております。
 なお、私は申し上げておきたいことは、私は予算委員会におきまして、最近十年間で仕事は三四〇%になっております。人員は一一〇%しか出ておりません。こういうことであるから、人員の配置が非常に無理であるということはどなたにも御理解いただけるとこういうことでありまして、しかもこれはもう人だけでなくて、登記所の建物が非常に腐朽して、まあいなかへ行けば特定郵便局と登記所が一番悪いと、こういうことはもう通説になっております。したがって、この登記所の建物につきましては、要するに職場環境をよくすると、こういうことが仕事の能率を上げるためには絶対必要だ。したがって、登記所の改築等につきましても、いままでは十年計画でこれをやる、さようなことでは私はならぬということで、来年度はこれを五年計画にひとつ改定をして、これらの改築もぜひやらにゃならぬというふうに思っておりますし、人員の問題も、大蔵省にはすでに、いま言うように、一般職員のようなことでもって定員をきめることは非常に合理的でない、したがって、どうしても登記所の問題については、いま言うように三四〇%もふえておるのに一一〇%でやれるはずはないじゃないか、中にはいまでも仕事を委託しておるものもあるじゃないかと、こういうような非難もあって、要するに権利保全でこれだけ大事な仕事がいまのような状態では、私は国民の期待にこたえるわけにはいかないと、こういう主張をしておるのでありまして、予算折衝前においても、そういう認識を十分持ってもらうために、事前にも大蔵省とも話を進めておると、こういう事情でございます。
○大森創造君 私はいまの大臣の御意見は全く同感なんですね、超党的に。
 そこで、行管、どうかな、そういう問題について。大臣はそういう決意なんだ。行管、いまの大臣のことばをしっかり肝に銘じて、心臓の強い荒木大臣に言ってください、いいですか。それで、荒木大臣と小林大臣と二人でお答えになったら、これはできるからね、必ず。緩急自在というのはそういうことを言うんですよ。緩急というのはそういうことを言うんですよ。重点というのはそういうことを言うんですよ。私は法務委員会に所属して十年になるけれども、出ないことないですよ、臨時職員の問題。めんどくさくてしゃべりたくないんですよ。これは法務省に対する援護射撃なんだ。小林大臣がそうおっしゃられる。大臣の任期中にそのことが実現できたらたいしたものですよ。そこで、荒木大臣にもひとつ、対文部省工作なんかべらぼうに強いんだから、もっと強く出して、荒木大臣と、それからいまの小林大臣の言明をもとにしてやってくれ、いいかな。伝えるかな、大臣に。
○説明員(北条久弥君) 増員要求がございますれば、十分慎重に検討いたしまして、必要な部門にはつけるように努力いたしたいと思っております。
○大森創造君 それは速記にきっちり書いておくからな。これは大臣が言明されているんだから、むだな発言したくないんだ、ぼくは。そこで、これは御存じだと思いますけれども、佐藤総理も言っているんだからね、このことを調査、検討すると――これは内閣委員会で。昨年の五月六日、七日、八日にわたって参議院の内閣委員会で問題になったはずです。で、総理が言明している。それから荒木行管長官は、調査して善処すると言っているんですからね。善処するというのはそういうことだからね、善処するというのは、いまこちらの大臣が言われたようなことを善処するというんですから。だから、ほかの省庁と別にしてください。この問題は、私法務委員である限り、小林大臣である限り――というのは、いま大臣がおっしゃられたこと、全く私同感なんですよ。こんなことを一般的な予算折衝のごとく扱われたら困るよ。政治的にばっかりがたりがたり金出して、何というか、季節になるというとまるで金魚のうんこみたいに自民党の本部にわいわい来て、われわれのところへなんぞ一つも来ない。ここぞというときはふんばってくださいよ、大臣がそう言うんだから。最も公正なる大臣がそれを認めているんだから。仕事の量が三四〇%になっているんだから。で、片方は、あなた、防衛庁にしても、どこにしても、人員は――公取だなんていうところは臨時職員ゼロなんだからね。片方は千何人なんている。そこで、このことはひとつ荒木大臣にもおっしゃっていただくと同時に、ひとつ小林大臣には重ねて要望します。これ、やってほしいと思うんです、何にもやらないったって時間が過ぎっちまうようなこともある。それでおれ大臣やったなんて自慢しないで、このことを実行してから自慢してください。重ねてこれ答弁求めます。
○国務大臣(小林武治君) お話はごもっともと存じますし、私もさよう考えておりますから、その向きを、もう予算折衝などということでなくて、その前からひとつこの施策を進めたいと、かように考えております。
○大森創造君 そこで、行管はいろんなことがまとまるのはいつ、それは。
○説明員(吉野良彦君) 現在非常に急ぎまして作業をいたしておりますが、現在のところ、いつまでに御説明を申し上げられるようなまとめができるかということを、ちょっとまだお答え申し上げられない段階でございますので、御了承いただきたいと思います。
○大森創造君 この臨職の問題について閣議決定をやったのはいつだ。
○説明員(吉野良彦君) 三十六年の二月二十八日に「定員外職員の常勤化の防止について」の閣議決定をいたしております。
○大森創造君 三十六年の何月何日。
○説明員(吉野良彦君) 二月二十八日です。
○大森創造君 日進月歩の世の中に、おそいじゃないの、それで。今度のやつはいつまとまるの。
○説明員(吉野良彦君) 繰り返しになって恐縮でございますが、今回実施いたしました調査結果を、現在のところいつまでにまとめて御説明を申し上げられるかということをまだお答えを申し上げられないような段階でございます。
○大森創造君 なぜそれほどゆっくりしているの。
○説明員(吉野良彦君) ゆっくりいたしておるわけではございませんで、毎日できるだけ早くまとめられるように努力をいたしております。
○大森創造君 めどはいつ。日韓交渉だって、沖繩交渉だって、やろうとしたら時間切るんだよ、あんた。その程度のことを、総理大臣所管、行管の所管するところの各省庁の非常勤職員の数がどうでこうで、それに対する結論なんというのはそういうものなの、やろうとすればできるんじゃないですか、いつまでにやるの。
○説明員(吉野良彦君) できるだけ早くということで現在努力をいたしております。
○大森創造君 それがわからないんだよ。できるだけ早くやるということばがあるなら、そんなたてまえと本音のようなことを言わないで、本音は、やろうとすればできるんだろうと思うんだ。やる気がないのかな、行管。大体、行管がやるというと憎まれるし、それで各省庁からいろいろとじゃまが入るから、このことも一応スローガンだけにしておくのか、やる気があるのかないのかな。やる気があるなら、ぼくは期限ぐらい切れるだろうと思うんだけれども、どうだろうか。
○説明員(吉野良彦君) やる気がないというようなことは毛頭ございませんで、私どもの長官からも、一日も早く作業を進めるようにと、くどいような実は御注意をいただいている状況でございます。
○大森創造君 そんなら大体めどはつくだろう。
○説明員(吉野良彦君) 何月何日ごろまでに御説明申し上げられるというふうに実はお答えができれば、非常に私もしあわせなんでございますけれども、それが実はまだめどを立てることができない状況でございます。
○大森創造君 何でそれほどおくれるの。
○委員長(小平芳平君) たとえば五月とか、六月とか、そういうことも言えないんですか。
○説明員(吉野良彦君) 御承知のように、まあ定員外職員といいましても、各省それぞれ本省で全部任命をいたすというようなことにはなっていないわけでございます。それぞれ任命権は、地方出先機関がございます場合には、それぞれ任命権の委任が行なわれておるというような状況もございます。そこで、任命権者の数にいたしましても、これはおそらく二万件近い任命権者があろうというふうに思われるわけでございまして、そういう二万件にものぼる任命権者からそれぞれあがってまいりました調査結果でございますので、その内容をいろいろ照会いたします場合にも、かなりの時間がどうしてもかかるというような状況でございます。
○大森創造君 わかりました。――うそだよ、冗談じゃないよ、法務省なら法務省、厚生省なら厚生省、ことにゼロもあるんだ。非常勤職員の、臨時職員の数ぐらい調べるのはちょっくらだよ、あんた。直接採用する任命権者が二方あるなんて、その程度のことの調べが掌握できないような行管ならやめちまえ。できるよ、やる気があれば。やる気があればできますよ。任命権者が二万あるなんて、冗談じゃない。選挙事務なんかもっとすごいぞ、一晩のうちにわかってしまうんだ。一晩か二晩のうちに大森創造落選だなんて楽にわかる。やる気になればできますよ、あなた。めどつけなさい。あなたが言明できなければ、あなた帰って、この次の委員会に答えてください。
○委員長(小平芳平君) 速記をとめて。
  〔速記中止〕
○委員長(小平芳平君) 速記をつけて。
 どうですか。
○説明員(吉野良彦君) 本日の席でいつまでということが申し上げられないのは残念に存じますけれども、先生の御指摘でもございますので、上司と相談をいたしまして、めどを申し上げられるというような判断がつきましたならば、機会を得て御説明を申し上げたいと思います。
○大森創造君 わかりました。初めからそれを言えばいいんだ、初めから。やりゃあできるんだよ。どうもお役人というのはそういう答弁が好きなんだな。ほとほと感心するよ。まことに無難な答弁ではございますがね、民間企業にはないんですよ、そんなことは。丸紅飯田だって、それから三菱重工だって、そんなことはやりませんよ。やろうと思ったらさっとやりますよ。はやきこと風のごとしだよ。途中でまずいこと言ったな、さっき一晩か二晩のうちに大森落選なんてわかっちゃうと言ったが、速記に残ると、どうも大森はこの次の選挙にあぶないということになるから、明らかに速記のほう訂正してください。これは余談。
 そこで、大臣と相談をして、先生のお話があったからめどをつけたいと思いますなどという答弁は、官僚主義というのだよ。その意味わかる――わかったら答えてください。それまでわからないようだったら、しょうがないぞ。
○説明員(吉野良彦君) 官僚主義という御指摘でございますけれども、先生のおっしゃっている御趣旨は、責任を持ってできるだけ早く御説明を申し上げられるように一日も早く努力をせいという御趣旨だと心得ております。
○大森創造君 それはそうなんだがね。一日も早くと言うても、昭和三十六年からことしは昭和四十五年になっちゃったんだな。あと十年たったって、一日も早くということになるんだな。次回の委員会に、大臣と相談してできたことを明確に示してください、委員長のところに。それは当然だと思う。そこらの答弁ができなければ、私の質問の意味がない。あなたがここに答弁者として出席した意味もない。この次の委員会までに答えてくれ。
○説明員(吉野良彦君) ただいまの御指摘、上司にも御報告をいたしまして、次の委員会の席上で調査結果を御説明し得る時期のめどにつきましてお答えができるように努力をいたしたいと思います。
○大森創造君 これも官僚的な答弁だな。一九七二年をめどに沖繩返還をいたしますと、その次にベトナムのときにはあやしかったらどうだと、どうもわかりづらい答弁をするんだな。そういう権限しかないのか、あなたは。ぼくは権限あると思うんだな。もう少し明確に、私は責任を持って大臣に言うて、あたりまえのことなんだから、めどはここらにして大臣を説得いたしますぐらいのことは言わなけりゃ、国会に答弁者として出席する価値ないぜ。
○説明員(吉野良彦君) おしかりは肝に銘じておきます。
○大森創造君 私はもともと声が大きいほうなんで、私はおしかりなんでしたことないんです。昔から気がやさし過ぎて自分で困っているんです。あたりまえのことを言っているんです。おしかりなんていう感覚は官僚的だぞ。ぼくはおそろしく丁寧な親切な男だということは国会の中で評判ですよ、そうでもないかな。それは冗談だけれども、この次答えてくれるね、この次の委員会。
○説明員(吉野良彦君) そういうふうに努力をいたしたいと思います。
○大森創造君 そういうことに努力をいたしますという以上に前進できないんだな。やってくれるね。この次は明示するね。だってあたりまえの話だもの、これは。できるんだもの。法務省なんて押えちゃって、各省庁だってすぐできるもの、私の感覚では。行管は各省庁から集めればいいんだもの、電話かけるなり何なりして。二万ありますからなんて、冗談じゃない。防衛庁――はいゼロ、その次公取――ゼロ、こっちは大臣に聞いたらすぐわかった、千二百人。これは日にちはいつまでにということは、明確に何月何日とは言えないけれども、この次には期間の明示はできるね。
○説明員(吉野良彦君) めどについて御説明を申し上げるようにいたしたいと思います。
○大森創造君 それがわからない答弁なんだけれども、これ以上は繰り返さない。大体答えてくれるだろう。
 その次に移ります。そこで、閣議で問題になって、総理大臣が調査し検討するというのは、昭和三十六年だな。荒木行管長官も、調査して善処すると、こう答えているわけだ。そして法務大臣は先ほどのような言明だ。法務省は恒常的な業務が登記所を中心にして多過ぎるということも常識だ。そこで色よい返事をきょうは承った。そこで今度は法務省に聞くけれども、なぜ三月三十一日にばっさりと首切った。
 いや、その前に行管に聞く。それは資料が集ったら、その資料をどういうふうに扱うつもりだ。
○説明員(吉野良彦君) 今回の調査は、調査を始める前に、ある一定の処理方針といいますか、措置を予定をして実施いたした調査ではございません。ですから、調査の結果どういうふうにするつもりかという御質問でございますけれども、調査の結果を検討した上で、何らかの措置が必要であるというようなことになりました場合には、それぞれ必要な措置をとるということになろうかと思います。
○大森創造君 昭和三十六年の二月二十八日の閣議決定の線にのっとって調査をしたはずなんだから、必ず調査の結果が出たならば、先方はゼロ――現員、定員に対して臨時職員がゼロというところもあるし、法務省のように一千二百人も現にあるところもある。三四〇%仕事の量が増加しているところもある。土地の移動が激しいんだから当然ですよ。その場合に、行管としては一つの勧告なり措置をしないという調査があるかな、やるべきだよ。
○説明員(吉野良彦君) 一定の措置をとるという方針をあらかじめ持ちまして調査をいたしていないということを申し上げたわけでございまして、調査の結果を検討いたしました結果、何らかの措置が必要であるというようなことになりました場合には、当然必要な措置をとるということになろうかと存じます。
○大森創造君 そこで、その法務省の場合には、例年問題のなるのは千二百人の非常勤職員がいるということだ。片方はゼロであるということだ。このことは、法務省は時節柄非常に恒常的な業務がふえているということとにらみ合わせて、さっきの大臣の答弁のごとく、今度は大幅な定員化を法務省の場合にははかるということが当然の結論になってこなければならぬと思うのですよ。これは論理の帰結ですよ。そうでしょう。あなた個人はどう思うか、そのことについて。
○説明員(吉野良彦君) ただいまの御指摘は、現在その定員外になっております職員を定員内に組み入れるべきではないかと、そういうことを行管として考えるべきではないのかというような御趣旨と実は承ったわけでございますが、定員外の職員と申しますのは、本来業務が臨時的な性格を持っておって、定員内の職員を充てることが適当でないと思われまする業務に対しまして、それにふさわしい臨時の職員を充てておる、これが……。
○大森創造君 わかった。しかし、小林大臣の説明によるというと、登記所の業務は恒常的な業務が非常に多くなっている、それが三四〇%なんだということなんだから、法務省の特殊事情を認めなければならぬわな。このことについてはどうだ。
○説明員(吉野良彦君) 法務省におきまする恒常的な業務増加というものに対しましては、年々必要な定員措置、これは総定員法、あるいは三年五%の定員削減という非常にきびしい条件のもとではございますけれども、法務省につきましては、そういう業務量の増加が著しいということもございまして、年々必要な増員について行政管理庁としても努力をいたしておるわけでございます。
○大森創造君 その議論はさっき言ったんだ。大臣が言明をして、それからあなたに頼んだのは、荒木長官に頼んで――大蔵省はどうせ渋いんだから、そしていままでの式でやるんだから、予算編成というやつを、大体。大臣がかわったって何だって、いままでの式に、大蔵官僚はそのからをぶち破らなければだめだということの論理を言っているんですよ。個人的な答弁をしてください。
○説明員(吉野良彦君) 大蔵省の予算編成のしかたについてのからを破らなければならないという御指摘でございますけれども、具体的にどういう点を指摘なさっているんですか、ちょっと私には理解しかねます。
○大森創造君 どうもあなた鈍いぞ。さっき小林大臣が答えた意味は、三四〇%仕事の量がふえているのに一二〇%しかないから、これはいけないから、おれが大臣のうちにやってやるぞという気概のある答弁をされたんですよ。大蔵省のやることは存じませんだけじゃ、これでは答弁にならぬですよ。だから、今度は荒木行管長官を連れてきて私問答したいと思う。この問題保留します。おかしいよ、そういう答弁は。それは何だか――あなたラブレター書いたことあるかな。一つもおもしろくないな、このラブレターは。謹賀新年みたいなラブレターなんだ。あなたの答弁は全然謹賀新年以上出ないよ。相当ものわかりのいい寛容と忍耐の精神でぼくは――人柄もございますけれども、質問を申し上げているんだよ。もっと色気のある答弁せにゃ。そして答弁ができるばずだよ。こんなおもしろくない恋文もらったって女はびくともしないよ。
 そこで、今度は法務省にお伺いしますけれども、三月三十一日に全部首切ったのかな、臨時職員を。
○説明員(藤島昭君) その点につきましては、先ほど大臣の御答弁にもございましたように、法務省といたしましては、三月三十一日で首を切ったという気持ちはないわけでございます。と申しますのは、ことしの二月一日現在で千三十人、これが法務局に非常勤職員としておる数でございます。この非常勤職員の任用の形式につきましては、三十六年の先ほどから出ております二月二十八日の閣議決定がございまして、非常勤職員の常勤化の防止という閣議決定でございます。これは当時非常勤職員は、同一会計年度内において任用の予定期間を定めまして、そうしてその期間だけ日々任用を更新していく、そして任用期間が満了した場合には任用を更新しないと、こういう形で今後取り扱っていくべきであるという閣議決定が出ておるわけです。
○大森創造君 わかった。それは昭和三十六年の二月二十八日の閣議決定の精神だな。何でそれからあと二年も三年も採用したか、同一人物を。
○説明員(藤島昭君) さようでございます。その線に従いまして任用をしておるわけでございまして、当時、三十六年の二月二十八日の閣議決定の内容を法務省所管の各組織にいずれも周知しておるわけでございまして、各現場の組織におきましては、その閣議決定の内容をさらに説明いたしました人事課長依命通達、これで具体的な任用形式を全部定めておりまして、それを現地各庁に指示しております、その線に沿って任用が行なわれてきたというふうに思っているわけです。
○大森創造君 昭和三十六年二月二十八日の閣議決定後は、いつでも会計年度ごとに区切って新たに採用しているのかな。
○説明員(藤島昭君) それが閣議決定の考え方でございまして、法務省といたしましては、そういう閣議決定の内容を各庁に知らせておりますので、この線に従って任用を行なうようにということを周知しておりますので、その線に従って今日までやってきておる、こういうふうに人事課としては考えておるわけでございます。
○大森創造君 人事課としてはそう考えても……。それでは具体的に聞くが、三十六年の二月二十八日の閣議決定の精神にのっとってやっているならば、三十七年に首切ったのだな。それから三十八年、三十九年、四十年、四十一年、四十二年、四十三年、四十四年とずっと毎年首を切ってきたか。
○説明員(藤島昭君) その点につきまして、昨年の八月に行政管理庁のほうから、閣議決定の線に従って非常勤職員については任用をしているのか、その任用の実態について調査してもらいたいという依頼かございまして、そうして私どもは調査を開始したわけでございます。その結果が、本年の二月二十四日でございますか、結果を行政管理庁に報告したわけでございます。その結果、いま大森委員がおっしゃったように、一年一年切るという形ではなくて、継続的雇用の形態をとって任用していた非常勤職員が四十四年の七月一日現在で四百七十五人いたということが調査の結果明らかになったわけでございます。
○大森創造君 それほどなんだから、よほど現場の仕事が忙しいと思うのだけれども、今度首切ったのは全員かな。
○説明員(藤島昭君) 首切ったということばがあれでございますが、非常勤職員が二月一日現在で千三十人おります。その中には、いま私が申し上げましたように、継続的な雇用形態をとっておる職員が四百数十人おるわけでございますね。そういう職員も含めた千三十人というのは、任用予定期間が三月三十一日限りという辞令をみんなもらっているわけです。したがって、首を切ったというのじゃなくて、三月三十一日という期間が満了した場合には、当然離職ということになるわけです。
○大森創造君 それでは、一年ごとに首を切る対象にならない四百七十何人というやつも首を切ったのか、今度は。
○説明員(藤島昭君) 四百数十人の人間につきましては、先ほども申し上げましたように、今度の調査の結果、私どもとしては把握したわけでございまして、その四百数十人につきましても、任用形式はみんな同じなんでございます。本人がもらっておる辞令というのは、四十五年の三月三十一日限りという辞令をもらっておりますので、やはりその人間についても三月三十一日限りで離職してもらうという形態をとったわけでございます。
○大森創造君 そうすると、今度のその首切りということについて――私は首切りと解釈するのだが、そういう四百七十何人という人を含めて、あるいはそれ以外の人間も含めて、共済組合員になっていて、ボーナスが支給されていて、年次有給休暇をもらっていて、退職金も当然支給されていたわけだな、いままでは。
○説明員(藤島昭君) いま申し上げました継続的雇用形態をとっておりました四百数十人の人間につきましては、退職手当とか、あるいは共済組合、年次有給休暇、こういう扱いが定員内の職員と同じような扱い方をいままで受けてきていたわけでございます。
○大森創造君 今度はどうなんだ、これは。首切られて、あしたから今度は再就職というか、再雇用の形になるけれども、今度はどうなんだ、こういう特典は。
○説明員(藤島昭君) それらの四百数十人の人につきましては、まあ法務省といたしましては、はい三月三十一日であなたは終わりです、どこでも行きなさい、こういうことを言ってるわけじゃないんでございまして、やはりそれらの職員が担当する臨時的な業務というものはあるわけでございますから、そういう人たちが一生懸命に働くし、また、法務省でもう一度雇ってもらいたい、こういう意思があるならば、現地としては、継続雇用の形態にならないような形で、日にちを置きまして四月に入ってまた採用するということになろうかと思います。
○大森創造君 わかった。そうすると、いま言ったように、有給休暇だとか、それからボーナスだとか、退職金なんてのは、今度はやらなくて済むことになるのか。
○説明員(藤島昭君) その点につきましては、先ほど出ました閣議決定は、同一会計年度に限りということを言っておりますので、一年間はまあ任用を更新していくことができるわけでございますね。そういたしますと、退職手当金も出ますし、また年次有給休暇もとれると、こう思うんでございますが、ただ共済組合の関係は、一年をこえて雇用されておりませんと共済組合の加入の資格が出てまいらないように聞いておりますので、共済組合の関係はちょっと従来と違ってくるんじゃないかと思います。
○大森創造君 待てよ。そうするとだね、四百七十三名については、一年ごとに首切るという通知はしているが、実際は二年、三年採用してる、実務に従事してる人数という解釈をする。その連中は、現実にいま私が申し上げましたあれだな、恩給をもらい、それから有給休暇ももらい、退職金も何がしかちょうだいするという特典があったはずだな、どうだ。――さようでございます、だろう。
○説明員(藤島昭君) これは、退職手当法とか共済組合法、それらの解釈に従って、継続雇用形態をとっておりましたので、そういうものが受けられたわけでございますね。
○大森創造君 ところが、継続形態をとっていても、一年ごとに行管の言うことを聞いて首切る通知はしてたんだな、いままで、その四百七十三人についても。
○説明員(藤島昭君) それはやっておりません。
○大森創造君 さっきの答弁と違うじゃないかな。
○説明員(藤島昭君) 先ほどの閣議決定が出まして、それに基づいて当時人事課長が依命通達を出しまして、そのときに、非常勤職員について同一会計年度内を限って雇用しなさいということで、そういうような指令を出していたわけでございます。
○大森創造君 だから、年ごとに、何というかな、継続的な形態――実質的に継続的に勤務をしていてもだよ、退職してもらってまた採用するという形式は四百七十三人についてもとってたんだろう。
○説明員(藤島昭君) これは、三月三十一日に退職、四月一日にあらためて採用すること、こういう形式をとって現地では採用していたのではないかと思います。
○大森創造君 思いますじゃなくて、そうなんだろう。そういう事例があるんだろう。
○政府委員(新谷正夫君) 私からお答えいたしますか、いま人事課長が申しましたように、たてまえといたしましては、これは定員職員ではございませんので、予算の会計年度に縛られるわけでございます。したがいまして、その会計年度会計年度で処理すべきたてまえのものでございます。したがいまして、一年継続いたしまして、さらに翌年採用いたしましても、これはたてまえの問題といたしましては、会計年度で一応終止符を打って、さらにその次に採用する、こういうことでございます。
○大森創造君 それが事実だね。
○政府委員(新谷正夫君) そうでございます。
○大森創造君 その場合に、さっき言った特典はその人たちには与えていたんだな、あなたのほうは。
○政府委員(新谷正夫君) それぞれの法律によって、たとえば六カ月以上続いておるとか、一年以上続いておるという規定がございますので、それに従いまして処理いたしております。
○大森創造君 それでは、三月三十一日現在で首切った今度の問題についても、同様な特典を与えるな。
○政府委員(新谷正夫君) お説のとおりでございます。
○大森創造君 ほんとかね。
○政府委員(新谷正夫君) 間違いございません。
○大森創造君 間違いない。
○政府委員(新谷正夫君) はい。
○大森創造君 それでは聞くが、四百七十三人以外の者についても、有給休暇とか、退職手当なりは、少額なりとも与えていたのか。
○政府委員(新谷正夫君) 先ほど申し上げましたように、それぞれの法律によりまして規定がございますので、たとえば六カ月以上続いて勤務しておりますれば、それに応じた退職金あるいは有給休暇というものを与えております。これは法律上当然そうすべきものであると心得ておるわけでございます。
○大森創造君 今後その方針に変わりはないでしょうな。
○政府委員(新谷正夫君) 変わりはございません。法律の要件を満たす限りはそうすべきものと私は心得ております。
○大森創造君 そこで私の提案なんだが、水戸の場合は、三月三十一日に首切って、そうしてきのうが四月一日で、きょうが二日で、あした再採用ということになるのだな。どうもやることが、法務省というのは法律をいじるところだから、やることがどうもぴんとこないんだな。去年までは、いまのお話のように、三月三十一日に首切っておいて、四月一日に採用だと、ことしに限って何で中三日置いたんだ。
○政府委員(新谷正夫君) これは、各委員会でもこの問題につきましては非常に御関心をお持ちくださいまして、いろいろ御意見を伺っておるところでございます。この定員外職員と申しますのは、いろいろの特殊の業務のために臨時に採用する職員でございますけれども、法務局の特殊事業の性質、あるいはその所要期間等の関係からいたしまして、中には一年、二年と継続するものも出ておるのが実情でございます。
○大森創造君 わかった。あのね、そういう面もあるかもしらぬがね。さっき小林大臣がお答えになったごとく、恒常的な仕事が登記所を中心にしてふえているのだ。臨時的に、季節的に忙しいのなら、そのとき頼んで、三カ月で首切ってもいいよ。だけど、こう大量に採用しておいて、同じ人数を年度がかわるごとに採用するということは、定員化の必要があるという事実を示してるんですよ。定員化の、定員増を、事実においてそれを示しているだろうと思うんですよ。
 そこで、このことをこれ以上あれしてもらちがあきませんから、きょう私が申し上げたことを要約します。
 一つ、毎年毎年定員の問題が委員会で問題になるけれども、飛躍的に伸ばせ。これはぼくは約束したと思っている。防衛庁に負けないで伸ばせ、中曽根なんかに負けないで伸ばせ、これ一つ。
 それから、あなたがはっきり言明したごとく、首切りはいいが、再採用した場合――水戸の場合には継続してきょうも来ているはずだ、全員来ているんだ。そうすると、四百七十三名のうちの人員に該当する者が、ぼくは不明にしてわからない。とにかくいままでやった特典ははずさないという言明をあなたはしたわけだ。このことを確認しておく。
 それから、行管――荒木長官はいないけれども、いままでの論理の帰結によって、行管はむだな調査をするはずはないのだから、現に一年ごとに切りかえてこうしなさいと指示をしたことはわかったんだから、今度は法務省についてはがっちり定員を伸ばすように、荒木大臣と小林大臣で折衝をはかれ、このことを確認する。
 それから、管理官は頭がよ過ぎて、もう少しはっきりした答弁をお願いしたいと思うんだ。日本のお役人で出世するというのは大体あなたみたいなタイプが多いけれども、ぼくみたいなタイプは大体官吏になれないんだ。そこでね、あなたの答弁のしかたをもっと変えたらどうだ、フランクに。ぼくはそれを忠告しておくよ。頭がいいくせにそういう答弁をしてはいけませんよ。じれったくなる。だんだん詰めていくとほんとうのことが出てくる。初めは出てこないのだから、時間がかかるのは当然だ。ぼくはいまから二十分前にやめようと思ったけれども、あと詰めれば詰めるほど本音が出てくるのだ。そういう答弁は私についてはやりなさんな、私は頭が悪いんだから、森の石松だから。――これは余談だけれども。とにかくきょうの問答の趣旨を体して……。
 それからもう一つ、思い切って行管が何か結論出すまで通達撤回したらどうだ。無理に使われているのだから、三月三十一日に首になってきのうもきょうもあしたもつとめているのだから、こんなことよしたらどうだ。通達撤回。行管が平均的な公平な扱いをするまでこれを撤回したらどうだ。そこら辺のことやりなさいよ。事務官でもだれでもいいから答えてください。撤回、こんなことは何でもないよ。みんな喜ぶよ、だって千何百人という人だから。水戸については、首切りの通知があったって全員来て仕事をしている。そしてあしたからまた通知だけもらうのだから、そういう人事課長通達は撤回しろ。こんなのは空文だ。だって、水戸に電話かけたら、全員首切りの日から継続して来ておりますと言うのだ。きのうもきょうもあしたも来る。そして採用通知はあしたもらう。そして退職手当も共済組合の恩典も何も変わりはないんだから、そんなむだな繁文縟礼はやめたらどうだ。そのことは撤回、このことを約束してくれ。大臣がおればよかったんだが。
○政府委員(新谷正夫君) 今回出しました通達は、先ほど来答えておりますように、閣議決定の次第もございますし、人事課長通達の次第もございますので、私どもの立場からいたしますれば、会計年度内に区切りをつけたいと、こういう趣旨でございますので、特段に別途の措置をとったというものではございません。
○大森創造君 それなら、昭和三十六年からいままで何でほったらかしにしておくのだ。昭和三十六年の二月十八日からいままで何年たっているのだ、一体。そういうこと三年ぐらい前にやったらどうだ。それを、この間――じゃない、きのう、おとといやって、そして今度はあした採用通知だなんて、そんなやぼなことはやめて、行管が結論を出すというようなことを言っている、この次の委員会、それまでは待て。それまで撤回しろ。あなたはどうせ大臣でないから、そのことは答弁はできない。この次の委員会で小林大臣の答弁を求める。これ以上あなたを責めたって同じだから、以上で終わります。
○委員長(小平芳平君) 他に御発言もなければ、本件に対する質疑はこの程度にとどめます。
    ―――――――――――――
○委員長(小平芳平君) 訴訟費用臨時措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 御質疑のおありの方は順次御発言を願います。
○後藤義隆君 お尋ねいたしますが、証人、鑑定人の日当の最高額を算定した基準は何によって定めたのか。ことに最高額を今度三百円引き上げることになったが、その根拠はどこにあるのか、それをお答え願いたい。
○政府委員(影山勇君) 証人日当の最高額は、御承知のように、現在千三百円と定められているのでありますが、前回改定後の経済変動、それから今回国家公務員に支給する旅行日当の定額の改定がございました。これに伴いまして証人、鑑定人の日当を引き上げるということにいたしたわけでございます。
 その算定の基準でございますが、まず証人の日当の最高額を算定する上で、その出頭雑費に相当する部分の最低限度必要な額の基準の一つとしては、従来から一応国家公務員の行政職俸給表六等級以下の公務員に支給されております旅行日当の額と同額に見積もられてきたのでございますが、この国家公務員の旅行日当が現行の四百円から五百五十円に増額されることになりました。今後右最高額の出頭雑費分として見積もるべき額は四百円から五百五十円になる、こういうことになるわけでございます。次に、証人の日当の最高額を算定する上で、もう一つの基礎と申しますか、基準は、証人が裁判所に出頭いたしますために、本来ほかに利益を得られたのに、そのために利益を失うという部分、いわゆる逸失利益の補償に相当する部分につきましては、その補償の性質上、前回の改定以降今回までの一定期間の勤労収入の上昇率によってその増額分を算定するべきでございますが、昨年以来の賃金関係の上昇率、これは過去三年の上昇率の平均をとりますと、大体一二%増ということになるわけでございます。そこで、現在の千三百円という最高額の中からこの逸失利益の補償分を見積もるべき部分の九百円にいまの一二%を掛けますと、大体千円ちょっと千八円ばかりになるわけでございます。そこで、この千八円と、それから先ほど申しました四百円から五百五十円に上がりました出頭雑費分を足しますと、千五百六十円近くになるわけでございますので、今回の証人日当を千三百円から千六百円に増額したわけでございます。鑑定人につきましても、やはり三百円程度いまの証人に準じまして上げている、こういう事情でございます。
○後藤義隆君 いま三百円ずつ引き上げたというのは大体わかりましたが、証人については最高額が千六百円、それから鑑定人については千四百円に今度なることになるわけですが、私は、どうして証人と鑑定人にそこへ差をつけるのか、むしろ同一の金額にしたほうがいいのじゃないか、またもしくは逆に、鑑定人は相当の地位にあるというか、知識を持っている人だから、鑑定人の日当のほうが高くてもいいのじゃないかというようなふうに考えられるが、そこはどうですか。
○政府委員(影山勇君) この点は、最近のこの法案の審議につきましてたびたび問題になっているところでございます。この変遷を見ましても、鑑定人の日当のほうが高かった時代もあるようでございますが、最近におきましては、証人の日当、鑑定人の日当、いずれもこれを構成する要素について法律上の規定はないわけでございますが、まあ解釈上いずれも、ただいま申しました出頭雑費費、つまり裁判所に出てまいりますについての弁当代その他の入費と、それから出てきたために働けなくなったという部分の補償――逸失の補償でございますが、この二つを両方とも構成要素にしているというふうに最近は考えられてきているわけでございます。そこで、証人の日当につきまして、三十七年でございましたか、出頭による逸失利益の補償をかなり重く考えるべきであるということで証人の日当を上げることになったわけでございますが、その際鑑定人につきましては、この二つの構成要素を証人と同様に並立的に見るのはいかがか、鑑定人については別に鑑定料というものがございますので、そこで日当については出頭雑費分をかなり重く見る、いま後藤委員の仰せられましたように、鑑定人の社会的地位その他を考えますと、その重く見るべき日当額というものはかなり高く見ていいのじゃないか、しかしこの逸失利益の点は、いま申しましたようなこの鑑定料というものがございますので、その部分はやや低く見る、それら、かれこれ総合いたしますと、三十七年以来の改正にございますように、こういう差がついたわけでございます、なお、この点は、いま訴訟費用臨時措置法の改定を考えておりますので、なお十分研究すべきところであろうかというふうに考えます。
○後藤義隆君 その次に、宿泊料のことですが、特別区のある地域については宿泊料が七百円増額、その他の地区については六百円増額にすることになっておるようですが、何かこれは、どんな根拠に基づいてこれを引き上げるわけですか。
○政府委員(影山勇君) これは、今回、国家公務員の旅費法の改定によりまして、宿泊料が国家公務員について上げられましたので、従来これに準じておりました証人、鑑定人につきましても、この宿泊料を上げることにいたしたわけでございまして、この差は、全く従来の方式に従いまして、国家公務員に準じて引き上げた、こういうわけでございます。
○後藤義隆君 この日当並びに宿泊料が最高額がきめられてありますが、これは何か全国的に統一した基準があるのですか、それとも各地区にそれはまかしてあるわけなんですか、そこはどうなんですか。
○最高裁判所長官代理者(佐藤千速君) ただいまの御質問の御趣旨は、最高額の範囲内においていかなる支給基準を持つかと、こういうことかと思いますが、従前から、たとえば証人の日当の支給につきましては、その基準というものを一応定めているわけでございます。その基準が幾つかございまするが、まず尋問所要時間というものを一つ立てております。それからさらに、尋問の時間のみならず、待ち時間でございます。裁判所に参りまして尋問が始まるまでに要した待ち時間というようなものも考慮する。さらには、尋問の当日裁判所に証人として出頭することによりましてその日の収入を棒に振らざるを得ないような立場の証人というのもいるかもしれないわけでございます。それらの人に対しては、特に先ほど法務省のほうから御説明申し上げたところの損失補償という点を重視して支給額を決定すると、こういう基本的な考え方でございます。具体的に申し上げますと、現在の証人の日当の支給基準といたしましては、尋問時間二時間以内、そして一応四百五十円以上六百五十円以内ぐらいのところを額として考える。それから、二時間をこえ四時間以内の尋問時間の場合には六百五十円をこえ九百五十円以内、四時間をこえるものにつきましては九百五十円をこえ千三百円以内という、尋問をめどにいたしまして基準を立てております。そのほかの要素は先ほど申し上げたとおり、それらを勘案いたしまして各裁判所において具体的な支給額を決定する、こういうことでございます。
○後藤義隆君 この証人及び鑑定人の日当を引き上げることによって、国選弁護人の報酬並びに鑑定人の鑑定料というふうなものは全然影響しませんか、どうですか。
○最高裁判所長官代理者(佐藤千速君) ただいま仰せの国選弁護人の報酬、それから鑑定人の鑑定料でございますが、これらは別途予算上の措置がとられているわけでございます。国選弁護人の報酬について申し上げますると、昭和四十五年度の予算額といたしましては四億七百六十七万八千円というものが計上されているわけでございますが、値上げ分はこのうち三千六百八十二万二千円、かようになっておるわけでございまして、この国選弁護人の報酬の値上げ率といたしましては約一〇%ということに相なっておる次第でございます。それから鑑定人、通訳、翻訳人の手当、謝金でございますが、これも昭和四十五年度におきましては、鑑定人が五千六百十一万六千円、それから通訳人、翻訳人の謝金につきましては二百七十八万円、それぞれ計上されておりまして、これも前年度に比べますると、鑑定人の手当について申しまするならば三〇%、通訳人、翻訳人の謝金については一六%の増加ということで計上されておる次第でございます。
○後藤義隆君 この訴訟費用の臨時措置法は昭和十九年ですか制定されており、ずいぶん長い間そのまままいっておりますが、毎年法律を改正しなければならぬことになるような状態ですが、何か根本的に法律を改定するというわけにはいきませんか。
○政府委員(影山勇君) 御指摘のように、この法律は戦争中の昭和十九年に臨時にできたものでございますが、今日まで続いておりまして、これを廃止して民事訴訟費用法及び刑事訴訟費用法に改正を加えるということはかねての懸案でございまして、特に昨年の国会以後この作業を法務省としては進めてまいりまして、できれば今国会にもという予定でまいったのでございますが、何ぶん実質的な意味の訴訟費用というのが刑事訴訟法、民事訴訟法その他各方面の幾つかの法律にまたがっておりまして、これを統一いたしますことはなかなか思いのほかの複雑な作業となります。そこで、法務省といたしましては、調査部がこれを所管いたしまして、法務省の民事局、刑事局、あるいは最高裁判所の民事局、刑事局の協力を得まして、目下鋭意この改正作業に取り組んでいる状況でございまして、現在のところ、もうこういう関係官の会議を三十回ぐらい開いて作業を進めたわけでございますが、ついに今年提出する運びに至らなかった状況でございまして、順調にまいりますれば来国会には特段の差しさわりが起きない限り提出できることになろうか、こういうふうに考えております。
○委員長(小平芳平君) 他に御発言もなければ、本案に対する質疑は本日はこの程度にとどめます。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後一時二十分散会
     ―――――・―――――