第065回国会 農林水産委員会 第14号
昭和四十六年五月十一日(火曜日)
   午前十時二十五分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 五月十日
    辞任         補欠選任
     津島 文治君     櫻井 志郎君
     片山 武夫君     向井 長年君
 五月十一日
    辞任         補欠選任
     高橋雄之助君     津島 文治君
     和田 鶴一君     青田源太郎君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         河口 陽一君
    理 事
                亀井 善彰君
                園田 清充君
                杉原 一雄君
                村田 秀三君
                沢田  実君
    委 員
                青田源太郎君
               久次米健太郎君
                小枝 一雄君
                小林 国司君
                櫻井 志郎君
                鈴木 省吾君
                高橋  衛君
                津島 文治君
                堀本 宜実君
                森 八三一君
                山下 春江君
                川村 清一君
                北村  暢君
                向井 長年君
                河田 賢治君
   国務大臣
       農 林 大 臣  倉石 忠雄君
   政府委員
       農林政務次官   宮崎 正雄君
       林野庁長官    松本 守雄君
       水産庁長官    大和田啓気君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        宮出 秀雄君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○国有林野の活用に関する法律案(第六十三回国
 会内閣提出、第六十五回国会衆議院送付)
○農林水産政策に関する調査
 (林業の振興に関する決議の件)
 (北洋漁業問題に関する件)
    ―――――――――――――
○委員長(河口陽一君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。
 委員の異動について報告いたします。
 昨日、片山武夫君が委員を辞任され、その補欠として向井長年君が選任されました。
    ―――――――――――――
○委員長(河口陽一君) 国有林野の活用に関する法律案を議題といたします。
 前回に引き続きこれより質疑を行ないます。質疑のある方は順次御発言を願います。
○北村暢君 時間の関係があるそうですから、私は残った質問一問だけに限って質問を終わりたいと思いますが、国有林野の活用にかかわる収入金の問題について若干お尋ねをいたしたいと思います。
 今回の法律で売り払い等に対する延納の特約がきめられ、その収入金の使途が第八条で規定されているわけでありますが、こういう類似の規定が国有林野整備臨時措置法及び保安林整備臨時措置法等についても、保安林の整備臨時措置法はどうかですが、国有林野整備臨時措置法でも、延納、収入金の買い入れ等の使途に関する規定があるわけなんで、整備臨時措置法はもう廃止になっておりますが、継続してその実行にあたっては、なお、延納、収入金の買い入れの使途に関する規定は継続して実施されている。このように思われますが、今回においてもこのような同じような規定が設けられておるようであります。
 そこでお伺いいたしたいのは、これは延納は二十五年にわたっておりまするので、その間貨幣価値の変動等もありましょう。したがって、売り払いをしたものに見合うものを買い入れをするという場合に、この見合う面積を買うということも将来できないこともあり得るわけでありますが、そういう面について運用上どのようにされるのか。さらにこの現在行なっております保安林整備臨時措置法に基づく民有林野の買い上げも行なっておりますが、これらのものと、活用法に基づく売り上げ金の収入の使途というものがどういうふうに調整されていくのか。この点を運用上どういうふうにされるのか明らかにしていただきたい。希望としては二十五年間の延納ですから、収入、入るのを待って買い入れをするということになれば、これは実態に沿わないのじゃないか。したがって、そういうものは予算面の運用で先に立てかえるような形になるのでしょうけれども、買い上げることが適当だと思われるものは、二十五年の延納の完了を待って買い上げるということでなしに、そのつど買い上げをやっていくというような運用をやってしかるべきでないかと、このようにも思うのですが、この第八条の運用をどのようにいたしますか、さらに保安林整備臨時措置法の民有林買い上げとの調整は一体どうなのか、ここら辺のところを明らかにしていただきたい。
 以上で私の質問を終わります。
○国務大臣(倉石忠雄君) ただいま第八条についてお尋ねがございましたが、国有林野の活用によりまして行ないます国有林野の交換、それから売り払い、所管がえ等によります収入は森林経営の用に供することが至当であると思いますので、国有林とあわせて経営することを相当といたしますものの買い入れに要する経費、それからこれらの林野についての林道の開設などの経費の財源に充てるつもりでございます。
 そこで、ただいまお尋ねの後段の点につきましては事務当局のほうからお答えをいたします。
○政府委員(松本守雄君) 大臣の答弁されましたのに補足いたしまして御答弁申し上げます。
 確かにこれは延納制度、しかも長期の延納でございますから、最初の間は実際に代金が入るのがおくれると申しますか、少ない状態が考えられますが、予算の弾力的な運用を考えまして安定的に民有林野の買い上げを行なっていくという観点から、国有林野事業の収支の状況などを勘案しながら本条の趣旨を尊重するような措置を講じてまいりたい。一方、いままでも保安林整備臨時措置法の規定によりまして民有林の保安林を買い入れております。その買い入れをする際に、第一次的にはその財源につきましては国有林野事業特別会計法付則の第五条に規定がございまして、特別会計財源で買う。しかし、それに不足を生ずる場合には一般会計から繰り入れることができるというたてまえになっておりまして、従来は特別会計そのものの財源から買い入れておりましたが、将来はそういう方法も検討しなければいけない、このように考えております。
 以上で答弁を終わります。
○北村暢君 ちょっと大臣の御答弁の中で、この収入の使途についてはわざわざ修正ができて、追加してこれはできた条文なんです。それで、いま大臣がおっしゃられた中に、国有林と関連して経営することが適当だと思われる民有林野を買い上げる財源に充てる、そのほかに林道の開設に充てるというようなことを大臣言われたんですけれども、それはそういうふうになっていませんから、御答弁を訂正されたほうがいいんじゃないかと思いますね。
○国務大臣(倉石忠雄君) ただいまお話の第八条の第四号「前各号の買入れ又は交換により取得した森林原野に係る林道の開設」、つまりその買った山……、
○北村暢君 買った林道の……、
○国務大臣(倉石忠雄君) そういう意味でございます。
○北村暢君 ああ、そうですが。
○委員長(河口陽一君) 北村君、よろしいですか。
○北村暢君 けっこうです。
○沢田実君 まず最初に、この国有林野の活用に関する法律案が国会に提案をされました経緯について御説明いただきたいと思います。
○政府委員(松本守雄君) お答えいたしますが、農業基本法、林業基本法あるいは山村振興法とか、農村地域の整備法とか、そういった農林業の構造改善を進める場合、あるいは地域の振興をはかる場合に、いろいろな事業を進めるという場合に、その土地が国有林に適地があるという際には国有林を活用、提供申し上げようということで、そういった関係からこの法律案を提案を申し上げた次第でございます。
○沢田実君 最近におけるいきさつについてはいまおっしゃったとおりだと思いますが、過去数十年あるいは百年にわたって運動が展開されております国有林の解放運動、それとこの法案とは関係ないのですか。
○政府委員(松本守雄君) 国有林は、明治の初めにまず土地官民有区分というものから起こっておりまして、そのときの考え方は、藩有林とか社寺有林とか、そういうものは国有だと、それからもう一つは所有者のないもの、それも官有林にするんだということで区分が進められまして、その後、さらに明治十八年からでございますか、地押し調査というものがありまして、それの再調査なども行なわれております。それからさらに三十二年には国有土地森林原野下戻法という、短期間の時限立法でございましたが、そういうことをいたしまして、明治の初めの官民有区分のさらにいろいろトラブルもございましたので、それを手直しする意味でそういう法律をつくりまして、官有地に指定しておったものも民有地に下げ戻したという経緯がございます。それから戦後におきましては、未墾地とか、農地の所属がえ、それから国有林野整備臨時措置法とか、町村合併促進法、新市町村建設促進法、そういった幾つかの法律によりまして国有林を民間ないしは市町村に払い下げをいたしております。確かに東北のある地域とか、九州あたりのある地域におきましては、その当時の官民有区分に問題があるということで国有地に指定されたものを取り戻そうという気持ちもあるようでありますが、一応国有林といたしましてはすでに適正に区分をされまして国有として認められて何十年やってきたものでありますので、善良な管理をしてまいったのでございますが、そういった国有林の再配備とか、官民有区分の手直しとか、そういった考え方ではこの活用法案は考えられておりません。
○沢田実君 そうしますと、今度の活用法案は、要するに国有林野の解放運動というものとは違うのだと、こういうお話のようでございますが、いまそのいきさつについては一応承りましたけれども、何せ明治の初めのことでございますので、いわゆる官有、民有の区分に当たって、相当現在から考えればどうかと思うような方法で区分がきまったことは容易に想像されます。その結果、現在各県別の国有林の林野率、いわゆる森林の総面積に対して国有林野が占めているパーセントを県別に出してみますと、北海道はじめ東北方面には五〇%以上、青森のごときは六二%というような高率ないわゆる国有林野になっております。関西方面にまいりますと、特別の、たとえば宮崎の三一%、鹿児島の二七%、高知の二一%を除いてはことごとく一〇%あるいは一〇%以下、はなはだしいところは山口県の二%、こういうようなことになっておりまして、東北方面は半分以上国有地、関西のほうへまいりますと普通一割くらい、あるいは特定のところはわずか二%の国有林しかないというような分布になっているわけですが、こういう国有林の分布に対する考慮は必要ないのかどうか、大臣の所信を承りたいと思います。
○国務大臣(倉石忠雄君) いまお話のございましたような、国有林の分布状況につきましては歴史的にいろいろな事実があったようでありますが、私どもといたしましてはこの法律が申しておりますような目的で国有林の活用をいたすのでございますので、分布の、国有地の非常に多い地域に対してはやはりその地方の状況に応じてそれなりの措置をすることが必要ではないか、このように考えておるわけであります。
○沢田実君 そうしますと、非常に国有地の多い東北、北海道方面においてはたくさん活用をさせ、あるいはまた西のほうにおいてはその資金で国有林野に買収しようというような考え方に立って今後この法律を運用されると理解してよろしゅうございますか。
○国務大臣(倉石忠雄君) 大体まあ、御指摘のようになると思いますが、その地域の状況に応じましてはそれぞれの状況に応じて判断をしていかなければならぬと思うのでありまして、たてまえとしてはただいまお話のようなことが重要視されるのではないかと、こう思っております。
○沢田実君 長官にお尋ねしますが、いわゆる国有林野につきましては、国土保全ということが非常に大きな役割りになっております。国土保全ということになりますと、西のほうは二%でよろしい、東北方面は五〇%、六〇%国有地がなければ国土保全ができないということにはならないわけですが、当然大臣のおっしゃった基本方針に従って運営はされると思いますけれども、片や六〇%、片や二%というようなこと、たいへんな開きですね、それを今後どんな方法でおやりになろうとしていらっしゃいますか。
○政府委員(松本守雄君) いま大臣の答弁されました方針に従いましてこの法案の運用面につきましては、国有林の多い地帯で活用をはかりながら、国有林の少ない地帯のこういった重要水源林地帯の民有林を買い上げていくということで運用をしてまいりたいと思っておりますが、当面国有林の再配備というものを法律的にこれを取り上げてやるという考えはございません。一応この活用法案につきましてはそういう考え方では立案されておりませんが、運用の面で十分それを満たしてその方向で実施してまいりたい、このように考える次第でございます。
○沢田実君 先ほど長官は、明治の初年からいろいろな問題はあったけれども、長い間時間を経過していることですので、この所有については定着しているから善良な管理をしていきたいというようなお話でございましたが、明治の初めにそういう問題がありまして、中間にいろいろなことがございましたけれども、大正十二年の関東大震災で民有を証拠づけるような書類がことごとく山林局の倉庫において灰になってしまったというようなことを聞いておりますが、そういうことはいかがでしょうか。
○政府委員(松本守雄君) 確かに関東大震災のときにたくさんの資料を焼失いたしておりますが、民有を証拠、つけるものを焼失したということでなくて官有を証拠づけるものもその中にあったと思いますが、いろいろな資料が焼失したということはあったようでございます。
○沢田実君 それから明治十八年から二十二年に補整調査を行なったというような答弁がいまございましたが、そのときの数字を見てみますと、要するに民有だと主張するそういう申請が全国から二万六百七十五件出た、その中で千七百三十二件しか取り上げられなかった、一〇%に足りないというようなことであったというようなことが記録に載っておったわけでありますけれども、そういうようなことでいわゆる民有官有の区分は正しく補整されたというようなふうにお考えでしょうか。
○政府委員(松本守雄君) 確かに先生御指摘のように二万件ばかり申請がございまして、下げ戻しになりましたのは千七百件、二万に対しましてはごく少数でございましたが、一応このときの処理のしかたは、民有を証するもの、そういう証拠があれば一応それに従いまして下げ戻しをしたということで、その証拠のないものが国有として残っておった、下げ戻しをされなかった、このように解釈いたしております。
○沢田実君 特に問題になりますのが東北では青森県で国有林野率が林野庁の調査では六二%になっておりますが、私が見ました本には六七%というようなことが出ておりますけれども、要するに六、七〇%国有林野になっているわけです。こういうふうに非常に極端に国有林野の多い県があるわけですが、そういう県については特別な配慮をなさるお考えがありますか。
○政府委員(松本守雄君) 特に国有林野率の高い県、青森県もその中の一つでございますが、軒先国有林、そういうものも確かにございます。そういう地帯におきましては従来からも十分意を配ってきたつもりでございますが、地元の発展のために公用、公共用ないしはその部落の振興のために必要な国有林、それはお貸しもいたしますし、法律に照らして必要とあれば払い下げもするという姿勢は今後も変わりません。この活用法案が通ればなお一そう積極的にこういった地帯の民生安定のために御協力申し上げるという考え方でございます。
○沢田実君 青森が特にひどいわけですが、その県の中でもまた偏在がございまして、津軽半島の突端の三厩村というのですかね。この村では国有林野が九九%だ。あるいは小泊村というようなところでは九六%が国有林野だと。ですから民有というのは、村の中のわずか四%しかないというようなことが出ておりますが、これではほんとうにどうしようもないような現況だと思います。したがってそういう方々が国有林野の開放を叫ぶのは私は当然じゃないか、こう思うのですが、百年間の歴史を見ても、そういう方々に対してこたえていないということが私は東北における特に国有林の活用等に対するいろいろな運動とか陳情となってあらわれておると思いますけれども、その国有林の解放運動と、この活用法案とはあまり深い関係がないということであれば、これは非常に私は運動していらっしゃる方が落胆もなさるだろうし、あるいはまた一歩前進だから、それがまたさらに前進していこうという御決意でおやりになるかもしれませんが、そういう運動に対してもこたえていない、こういうふうに思うのですが、いかがですか。
○国務大臣(倉石忠雄君) 青森その他特別な事情のあるところがございますことは御指摘のとおりでございますが、政府は今度のこの法律案が成立いたしますならば、基本的にはもちろん、国有財産法であるとか国有林野法との関係法令との関係もございますけれども、その地域地域の実情に応じまして、ただいまいわゆる総合農政等を展開してまいるときでありますので、そういうことについての活用をできるだけ実際に応じたように処置をしてまいるような指導をいたしてまいりたい、このように考えております。
○沢田実君 それで長い間のそういう運動ということで農林省でも途中でいろいろなことをお考えいただいたようなふうに思います。
 その一つの例を申し上げてみますと、墓地とか学校については土地をお貸ししようということで、その村では国有林を借りたわけですが、その借地料が昭和三十年ごろは百三十三円であったのが昭和三十六年には一万三千百十六円と百倍になった。これは墓地でございますが、学校について二・八ヘクタール借りておって、昭和三十六年には年間三千円であったのが三十八年には十四万円になった、四十七倍に値上がりしている。その後昭和四十年ごろに学校については地元に払い下げをしたというようなことになっておるようでありますが、考慮するとおっしゃいましても、借地料も大体きまっておりますし、そういう点から考えてみますと、こういう村に対して土地を貸すといっても借地料の問題でたいへんな私は問題になるんじゃないかと、こう思うわけですが、その点の配慮はどんなふうになっておりますか。
○政府委員(松本守雄君) いま墓地とか学校用地の貸し付け料のお話がありましたが、一応たてまえといたしましては墓地の場合は無償でお貸しする方法がございます。
 それから学校用地の場合は減額――通例五割減額をいたしましてお貸しをいたしておるわけであります。決して高くお貸しをしておるというたてまえではございませんが、ただ逐次、その五割減額といいましても、その近傍の土地を評価いたしまして、その評価額の五割ということでありますから、近傍の土地がだんだん高くなれば五割減額をいたしましてもだんだん高くなるということでありますが、時価そのものでやるよりも安くお貸しをするたてまえになっております。いまお話の点はそういう事態をまだ私具体的に聞いておりませんので、あとで場所、その他お教えいただければよく調べてみたいと思います。
○沢田実君 いまのは小泊村のことですので、お調べをいただきたいと思います。現在は払い下げになっておるそうでございますけれども、あるいは百倍とか五十倍とかというような借地料の値上げが事実あったように私は本で見ておりますので、御調査をいただきたいと思います。長官は時価でとおっしゃいますけれども、九九%が国有地なんですよ。そういう村ではどうして国有地の時価なんということを考えるのですか。
○政府委員(松本守雄君) 小泊とか三厩村等におきましては森林面積の九割が国有林ということを言われております。確かに森林の場合、国有林の場合、相場というものはございません。そこでそういった貸し付けをいたします場合、払い下げをいたします場合、近傍の民有林もございますので、近傍の取り引き実例とか、それから固定資産税評価基準、相続税評価基準というものを参考にして、また第三者の評価を勘案いたしまして決定をするたてまえになっております。決して高く評価することはないはずでございますが、つとめて適正に地元に御協力を申し上げるという精神で今後も取り扱いをしたいと思います。
○沢田実君 いま答弁がありましたように配慮を願いたいのですが、東北のほうでは特に明治の初年に朝敵という名をつけられて、そうしてその土地をみな取られてしまったという気持ちが非常に強いわけです。実際問題として明治以降を考えてみましても、東北よりも西のほうから国のいろいろな重要な立場に立って活躍なさった方が非常に多く出ておりますし、いま申し上げました統計等を見ましても、そういうような歴史のあったことはもう明白に物語っておるというふうに考えられます。
 それで昔のことをいろいろ言ってもしようがありませんが、そういうようないきさつのあることを十分御考慮なさってこの活用法案の運用をなさっていただきたいのですが、過去に、もう昭和の時代に入ってからのことなんですが、やっぱり青森県で地域振興のための畜産導入、あるいは道路整備等の計画をやったわけですが、これは先ほど申し上げました九〇数%が官有地だということで、そういう計画がみな却下されてしまったというようなことが言われておるわけですが、そういうような心配は今度の活用法案ではございませんか。
○政府委員(松本守雄君) 地域の振興のために道路をつくる、公共的ないろいろな施設のための敷地が必要であるという場合には、つとめて優先的にそういうところの御要望にこたえるという姿勢をとっておりますし、今度の活用法案が成立をさしていただきまするならば、なお一そうその考え方を徹底して地元振興のために便宜をはからしていただく、こういうつもりでございます。
○沢田実君 農業構造改善をしようとする地域の中に国有林がある場合にはそうおやりになるのはわかりますけれども、農業構造改善をしようとする地域が全部国有林だという場合にもいまの御答弁どおりにおやりになりますか。
○政府委員(松本守雄君) そういう場合でも農業構造改善の計画がありますれば、それに沿って御協力を申し上げる。ただ国有林といたしましても使命がございますので、そういった使命等との調整をはかりながらつとめて御協力を申し上げる、こういうことでございます。
○沢田実君 使命のことはわかりますけれども、村で九〇数%国有林だというのですから、半分くらいやったって使命を果たせないこともない、二%しかないところもあるわけですから。そう考えますと、畜産を導入しようというような場合に積極的に、全部国有林であるけれども県でそういうことを計画すれば、もう農林省としては全面的に協力するというようなことは、法律のほうでは第何条に基づいてそういうことができることになっておりますか。
○政府委員(松本守雄君) 農業構造改善等の場合は第三条の第一項の第一号でございます。
○沢田実君 その点をひとつ十分御考慮の上に運用をいただきたいと思います。
 時間の都合がありますので簡単に申し上げますが、もう一点お聞きをいたしたいのは、いままで国有地、国有林野で問題になりましたのは、払い下げあるいは交換等による不正事件等が国会で非常に議論されたわけですが、衆議院でも一つ一つ例をあげて長官が答弁していらっしゃいますけれども、今度のこの法案によれば、そういうような問題は解決できるというふうに理解してよろしゅうございますか。
○政府委員(松本守雄君) 今回の法案によりますと、国有林野の活用の適正化という趣旨からいたしまして、国有林の払い下げをする、売却をするという場合には用途指定をいたします。用途指定をいたしまして、その指定に違反するという事態が起こりますと、それを買い戻し権を発動するという仕組みになっておりまして、従来も用途指定の方法はございましたが、その用途指定も従来五年から七年、十年、いろんな方法がございましたが、今回は十年以内の用途指定をするということで厳重にいたしましたことと、それから条項にはございませんが、運用の面では、そういった活用をいたしましたものを、台帳をつくりまして、その台帳でチェックをしていく。またその活用を受けた人からは必要なつど報告を受けて、その活用状態が目的どおり使われておるかどうかというものもたえずチェックをさしていただくというようなことで、しかもそれを契約条項に織り込む。幾つかの、そういう不正というものにもしつながることがあったのではこの活用法案が生きてまいりませんので、そういうことのないように適正に実施をしていただくということをつとめてやってまいりたい、このように考えます。
○沢田実君 昭和三十九年の次官通達、あるいは四十二年の長官通達等の内容が法文になっただけのことで、この法律がきまったといって、そのことに対する特別な歯どめがあるわけでもない。こういうふうに思いますが、いかがですか。
○政府委員(松本守雄君) 特に変わった点はございませんが、いま申し上げましたように、この法律では十年以内の用途指定をする。国有財産法とか国有財産特別措置法という場合には五年とか七年とか、せいぜい長くて十年、それぞれ用途あるいはそれを使う人と、相手によりまして規定づけられておりましたが、この法案では一律に、第三条第一項第一号の場合、売り払うというような場合には、十年という規定を設けて、従来よりは用途指定の期間が長くなるということがいえるわけでございます。あとの、通達その他の内容は、特にいま手直しを考えてはおりませんが、四十一年以降問題がありましたので、次官通達、長官通達というもので厳重にいたしておりますので、これをさらに適正に運用をしてまいりたい、このように考えております。
○沢田実君 用途指定や買い戻しの契約等は、いままでも問題によってはやっておりました。そうしながら、しかも問題が起きたという前例があるわけです。その基本になりますのが林野法及び国有財産法ということになりますと、この法律は通達の内容と同じだということでありますので、いまのこの法律ができる前とできてから、私は何らその点については変わりない。私は一にかかって運用にあると思うのですが、その点はいかがですか。
○政府委員(松本守雄君) いま申し上げましたように、若干の差はありますが、荒筋には特に相違はございませんが、問題はやはり運用が大事だと思います。
○沢田実君 その運用に若干のいろんな問題がありまして、国会で問題になったようないろいろな事件、事故を起こしたわけでございますので、運用については今後厳格な運用をなさるというふうに特に希望いたします。
 しかし私どもは、先ほど来申し上げておりますように、ほとんどが国有林であって自分には農耕を営む土地もない、あるいは林業を経営する土地もないというような方々が、国有林野を解放しろ、あるいは活用させろという、そういうような希望に対して、私どもは大賛成なんで、そういう運動に対しては今後も大いに御協力をしていきたいと思っております。ただ、いま申し上げましたような、特定の人がこれを悪用して私腹を肥やすというようなことがあっては断じてならないということで、私たちは国会で再三いろいろ問題を取り上げてきたわけでございますが、今後運用については、特にそういう点を厳格にお守りいただいて、運用していただきたいことを特に希望いたしまして、私の質問を終わりますが、最後に大臣の御所信を承りたいと思います。
○国務大臣(倉石忠雄君) ただいま、私どもの国有林を所管いたしておる者にとりまして、きわめて重要なことを御指摘になったのでありますが、私も全く同感でございまして、そういう趣旨によりまして運営をやってまいりたい、こう思っております。
○向井長年君 非常に私の質問する時間が短時間でございますから、大臣並びに長官は簡単明瞭に答弁をお願いいたしたいと思います。私は、特に国有林野の活用に関する本法案に伴う林野行政全般について質問をいたしたいと思う次第でございます。
 そこで、まずお聞きしたいことは、最近、私有林経営が衰退の度を深めつつある。この原因は那辺にあるのか。また、それに対して、政府としてはどういう措置を今日までとってきているか。この点をまずお聞きいたしたいと思います。
○政府委員(松本守雄君) 民有林経営が衰退の傾向にある、その原因いかんということでございますが、それを項目的に申し上げさせていただきます。
 第一には、木材価格というものが、外材の影響などを受けまして、伸び悩んでおる、林業収入が伸びないということでございます。第二は、今度は生産の面におきまして、労働力が不足をしておる。ひいては労働賃金が上がってまいるということで、生産コストが高まってきておるというようなこと。あと、日本林業が現在、全般的に見て、ことに資源的にまだ整備をされておらないということ。所有が零細である。協業化がまだ進んでおらない。幾つかございますが、民有林衰退のおもな理由は、以上のようなものでございます。
○向井長年君 それに対して、林野行政としてどういう措置を今日までとってきておりますか。
○政府委員(松本守雄君) その対策といたしましてとってまいりました措置は、まず林業生産基盤の整備ということで、造林の推進と林道の整備ということに重点を入れてまいりました。それから第二には、林業経営構造、これが不備である。その経営構造の体質を改善をしていくということで、構造改善事業というものをやってまいりました。それから森林の計画制度、特に個別林業の場合、施業計画というものを立てさせて、林業百年の計といいますか、何十年かかる林業を計画的に推進をしてまいりたいということで指導をいたしております。それから労働力対策、林業労働力対策として幾つかの対策を講じております。さらに木材の生産流通、そういう面での対策も推進をいたしております。
 以上でございます。
○向井長年君 いま幾つか言われましたこの林道の整備とか、構造改善事業の問題について、今日まで指導されて、実績があがっておりますか。
○政府委員(松本守雄君) 実績といいまして、逐次、林道にしましても、造林にしましても、実績はあがっております。林道は、まあ林野庁の立てております計画は、まだその進捗率ははかばかしいものはございませんが、造林につきましては、再造林につきましては、おおむね計画に近い、期待に近いものが実績として示されております。あとございますが、なお、いまの状態あるいは今後の推移の予測などをいたしますと、いまの林道政策なり、造林対策なりは決して十分とは思っておりません。さらにこれを拡充をいたしまして、日本林業が迎える難局というものを切り抜けるための、両事業をさらに一そう拡充をしていく必要というものを感じております。
○向井長年君 いま言われた点は、進めなければならぬけれども、まだ不十分である。もちろんこれに対しては、予算化の問題もありましょうが、そういう点で、今後の問題になろうかと思います。先ほど冒頭に言われました外材の輸入がどんどんふえてきておる、五〇%以上になっておる。これに対して今後の見通しといいますか、国内材との問題、需給の見通し、こういう問題については林野当局はどう考えておられますか。またどういう措置を講じようとされておりますか。
○政府委員(松本守雄君) 外材の関係ですが、四十五年、暦年でございますが、四十五年の中間発表によりますと、中間といいますか、まだ確定数字ではございませんが、それによりますと、五五%が外材によって占められるようになりそうであります。そこで将来どうなるかということですが、将来も、ここ当分の間、まだ外材に依存する度合いがなお若干高まる。しかもそれが続くだろうという見通しでございます。それに対します対策としまして、外材というものが無計画に入ってまいりますと国内林業を圧迫をいたしますので、計画的な円滑な輸入ということをいま業界ぐるみ林野庁も入って、都道府県も入りまして検討会を実施して、その外材の過剰輸入というものを調整すべく自主的な活動を始めております。逐次その成果もあがりつつある、このように評価をいたしておりますが、いずれにしましても、そういう問題はあるにしても、当面外材にたよらざるを得ないという実情もあります。従来はただ買材――外国でつくられた丸太を買ってくるというやり方を、特に東南アジア方面では開発輸入ということまで進めまして、発展途上国に対する技術的な資金的な協力をしながら、あわせて日本国内で不足する木材の輸入ということも考えまして、将来は対処をしてまいりたいと思いますが、いずれにしろ、基本的には、国内林業を振興するということが大事であろうと思います。
○向井長年君 時間がございませんから先に進みますが、粗放民有林が今日どのくらいあるのか、またそういう粗放民有林の企業的育成の方策はどう考えておるか。
○政府委員(松本守雄君) 粗放民有林ということでございますが、これをどのように解釈したらよろしいかわかりませんが、一応これをかつて薪炭林として利用され、現在低位利用の――高度に利用されておらない低位利用の広葉樹林としてつかみます場合に一応二十年生以下とか、薪炭林でございますからそう高齢のものはございません。二十年生以下の天然林がそれに相当するとなれば、それは大体民有林全面積のおおむね三三%くらいでございます。これは数字で申しますと、五百六十万ヘクタールくらいあるわけです。そういうものが地理的にも里山近く存在をいたしまして、この開発、高度利用ということが今後の林政上の大きな課題の一つになると思います。
○向井長年君 この問題については、これは民有林であるからそのまま放置していけばなかなかこれに対する振興が非常に困難であろう。そうすれば、これに対しては少なくとも林業経営の協業化といいますか、こういう方向で進めなければ非常に困難じゃないか。そういう協業化の制度をつくっていかなければならぬと思いますが、その点についてはどう考えておるか。あるいはまた、それについて非常に困難であるとすれば、森林組合等がこれの代行をしてやるという方法もあると思いますが、この点についてどう指導をされておりますか、また今後どうやっていこうとするか。
○政府委員(松本守雄君) 民有林は確かにそういった低位利用の地帯を相当含んでおります。しかもその所有が零細であるということが多うございますが、そういうものに対しまして指導の方法といたしましては、やはり協業化――協業化による今後の林業経営の推進ということが大事だろうと思います。なお言うまでもなく、過疎現象が起こっておりますので、不在地主も出てくると思います。そういう場合にその協業のにない手として有力に浮かび上がってまいりますのが森林組合、そこでその森林組合を強化するという必要が出てまいりますが、その森林組合をただ制度的に運営を援助することばかりでなしに、実際その森林組合の仕事をつくってやる、森林組合のやる仕事を用意してやるということが林政の要諦だろうと思います。いま考えておりますのは林業構造改革事業、里山再開発事業、労働力対策事業、いずれも森林組合をあてにいたしましてその推進をはかっております。そういうことで森林組合の強化を期待いたしておりますが、なお森林組合ばかりでなく部落の協業化、集落の協業化というものも従来ございまして、そういうものに対してもそういった事業を適用できるように運用を従来もいたしておりますが、今後もそういう方向を並行して考えていかなければいけないだろうと思います。
○向井長年君 従来やっているが、おそらく実績があがっていないと思う、現状は。したがって、これに対してまず森林組合が代行できるような法的措置を講じなければならぬのじゃないか、こう思うわけです。これに対して法的措置を講ずる考えがあるのかどうか。
○政府委員(松本守雄君) 実はこれは四十五年――六年もそうでございますが、森林組合の制度的な検討をする必要があるということを痛感いたしまして、予算としてもその調査費をとっておりまして、森林組合問題検討会というのを用意いたしまして、主として外部の学識経験者また森林組合のベテランというものにも参画をしていただきまして、この問題にいま取り組み中でございます。
○向井長年君 それと同時に、先ほども質問しましたところですが、この林道整備の問題でございますが、先般私はこの問題をとらえて林道法を設定して十分に予算化すべきじゃないかといった意見を言ったのですが、十分検討しましょうという御答弁でございましたが、その点について今日までどう対処されましたか。
○政府委員(松本守雄君) 林道法はどうされるかという御質問ですが、実は林道法、非常にむずかしい問題がございます。一方、道路というものは道路法なり道路整備緊急措置法、こういったものもございまして非常にむずかしい点がございます。と同時に林道法をつくれば予算的に拡充ができるのかという問題には必ずしもならないというようなこともありまして、いま検討はいたしておりますが、なかなか具体的な期待するような前向きの案ができないでおるわけですが、いずれにしましても林道を整備拡充するというために何らかの制度的な措置を必要とするという考え方もございますので、いまそういう面での検討も続けておりますが、なかなかむずかしいという問題もございます。
○向井長年君 この民有林の衰退に対する問題の一項として、やはり林道問題の整備が必要であるということが言われているのですよ。したがって林道法という形においてただ法律をつくっただけでなくて、それの裏づけとして当然予算が伴わなければならないわけですが、この点について困難だということは大臣どういうことですか、この衰退に対する一項目としてこれを十分な措置をしなきゃならぬという立場に立って。
○国務大臣(倉石忠雄君) 林政の中で、林政をしっかりさせるものの一つに林道がございますが、これはいま長官からも申し上げておりますように、私どもといたしましても毎年度予算編成にあたりまして林道の予算の獲得のためには非常な努力をいたしておるわけであります。ただいま私どもといたしましては、林野行政なかんずく林野庁のあり方、運営等についていろいろ林政審議会等にもおはかりをいたして検討いたそうとしておるわけでありますが、そういうような場合にいまお話のございましたような点も十分加味いたしまして、私どもの考え方、方向をどのようにすべきかというようなことを詰めてまいりたい。林道についての重要性は私どもも一段と高く評価いたしておるわけであります。
○向井長年君 次に、国有林野の事業の範囲の拡大、特に国有林野の問題につきましては抜本的改革策が必要であるということを言われておるのですけれども、この具体化はどのように考えておられますか。
○国務大臣(倉石忠雄君) これは申し上げるまでもなく国有林というのは一口に言う国有財産でありますということのほかに、社会的に公共性を私どもは強く考えなければならないと思っております。一億の国民が生存してまいるためにこの荒廃しやすい国土を守っていくためには林野の行政、ことに森林に対して私どもはこの先祖伝来の貴重な財産を維持確保していくことに全力をあげなければならないと思っております。そういう立場から考えますと、やはり企業性のほかにいま申し上げましたように、国民全体の公共性を考えて森林の政策をやっていかなければなりませんので、これを活用するにいたしましてもその目的を阻害されないように注意しながらやってまいらなければなりません。したがって、国民休養林であるとか、あるいはまあ全体の国立公園の中における林野の保護であるとか、そういうようなことを十分に考えながらやっていかなければなりませんので、なかなかむずかしい点もあろうかと思いますが、やはりさりとて外材がいま入っているようなときに、企業的に考えますと、林野のほうはだんだん押されぎみである。したがってそういうことについて、たとえばいま農林省では全国たしか十ヵ所に国有林の肉用牛生産育成実験事業をいたしまして、かなり成功いたしております。こういうような自然保護をやりながら、しかも所得のふえる方法というのは、知恵をしぼってやるべきことではないか、さように思っておりますので、先ほど申し上げました本旨をそこなわざる程度において、十分ひとつそういう点で活用できますようにいたしてまいりたい、このように思っておる次第であります。
○向井長年君 国有林野事業の、具体的にいうならば恒常的赤字ですね、この恒常的赤字がこのままいくならばますますふえるであろうということにおいての非常な不安があると思うのですよ。こういう問題について、これをなくしていくという具体方策があるのかどうか、この点を特に私はお聞きしたいのです、これは長官でけっこうですから。
○国務大臣(倉石忠雄君) 国有林の経営につきまして、四十六年度予算では、初めて五十億の当初予算に赤字を計上いたしておることは、先般もどなたかが御指摘になったとおりでありまして、私どもはそういうことを考慮いたしながら、やはり企業性のほかに、いま申しましたように、国の財産、国民全体の公共性ということを考慮しながら、しかも赤字を解消してまいるという重要な任務をわれわれは負うておるわけでございます。したがって、この国有林の経営につきましては、従業員全体が心を一にしてこの経営を、あえて私は独立採算制とまでは申しませんけれども、やはりある程度の企業性を維持しながらやってまいれるようにしなければなりません。そのためには格段なる努力が必要であると存じますので、ただいま、いまお話のありましたような問題について、私ども農林省部内においていろいろ検討いたしまして、その検討いたしましたものをもって、林政審議会等におはかりをいたして、御指摘のありましたような問題について真剣に取り組んでまいるための検討をいたしておる最中であります。
○向井長年君 いま大臣が言われましたように、これは赤字解消のためには、少なくとも一つには、やはり国有林の事業の範囲拡大という問題も一つでありましょうし、あるいは内部的にはやはり近代化あるいはまた合理化あるいはこれに対するところのいわゆる生産の向上、こういう問題が私、二つあると思うのですよ。その点について、特に近代化を進めなければならぬ、あるいはまた生産性を上げなければならぬ、こういう問題について、特に雇用の安定を、それを胸に置きつつ、これを進めなければならぬ、いま大臣も一応労使一致して進めなければならぬ、こういうことが言われておりますが、この点についてどういう方向で今日まで近代化を進めてまいったのか、あるいは生産性の向上に取り組んできたのか、この点をお聞きいたしたいと思います。
○政府委員(松本守雄君) いままでどういう方向で近代化なり、合理化なりに取り組んできたかというお尋ねでございますが、従来取り組んでまいりましたのは、第一には機械化であろうと思います。機械化によりまして、生産性の向上、また省力技術の開発というようなことになりまして、かつては伐採をいたします場合に使った手のこが、いまはほとんどが一〇〇%近くチェーンソーにかわっております。能率も上がっております。そういった機械化による開発ということと、それからもう一つは、薬剤による開発も進めてまいりましたが、ただし二四五丁につきましては問題がありますので、いま中止をしております。薬剤も一つの開発の方法であろうと思います。もう一つはそういった機械化なり、薬剤その他、各個別作業というものを総合体系化していくという必要があろうと思います。林業というものは季節性に左右されるという特徴を持っておりまして、通年、一定の仕事がございません。雇用を安定するにしましてもその季節性に制約をされるということがございますので、その季節性を克服するところの技術というものも開発をしながら確立をしていかなきゃならない。しかもそれはそういった個別作業の組み合わせというものも必要になってまいります。そういう方向で従来取り運んでまいっておりますが、今後もさらにそれを徹底をしまして、合理化を進めていかなきゃならぬ。まあ、省力技術という方向は今後の日本林業にとりましても、外国林業と競争するためにはどうしてもいままでの人海戦術を省力という点に向けまして検討を進めていかなきゃならない、このように考える次第でございます。
○向井長年君 これは検討を進めておる程度ですか。もう取り組んでおるんじゃないですか。具体的にいま言った近代化なり機械化の方策はとっておるんじゃないんですか。まだ検討ですか。
○政府委員(松本守雄君) お答えいたします。
 取り組んで実施をしておるものもありますし、いま実験中のものもありますし、将来の実験計画にあげておるものもございます。
○向井長年君 私は聞くところによると機械化の中でスンズシステムというんですか、伐採機ですね、ツリーフェラーとか、電算機とか、こういうものを林野庁は購入されて、そして機械化の方向に進んでおると、こう私は聞いておるわけなんです。ところが事実上はこれはやられてないと聞くんですが、この点やられないことはどういうことなんですか。相当多額な予算を組んで購入されてこれが実施できないということはどういうことなんですか。
○政府委員(松本守雄君) スンズシステムといいますのは、わずかの人間で枝払い、玉切りまで全部やってしまう大きな機械であります。それを一台導入をいたしまして、そして沼田の営林署の実験を経ましていま帯広営林局に移しておりますが、それが去年の九月だったと思うんですが、その後帯広の現場でさらにテストしてみるということで送ったのでありますが、その機械を扱います場合に、やはり労働条件に関係をしてまいりますので、組合と話し合いをするということにいたしておりますが、その話し合いがまとまらないうちに雪が来てしまったということでこの春まで使われておりませんが、今後雪も解けると思いますので、組合とも話し合いをさらに進めて、この機械の持つところの意義ということを認識していただきまして、この機械をさらに実験過程を経ながら早急に実用化していきたい、このように思っております。
○向井長年君 先ほど大臣が言われた国有林の経営に対しての問題は少なくとも労使が一体となって協力し合わなきゃならぬ、こういうことが前提であると思うんですよ。したがって少なくともこういう近代化なり、機械化をしようとするならば、まずやはり組合とも話し合って、そして理解の中から、あるいはまた十分協力を得る中からこういうものを購入してやろうということが本旨じゃないですか。多額の予算を出してこれを購入しておいて、そして組合と話し合いがつかぬからそのまま置き去りにしたのだということは、これは許されぬと思うんですよ。その点本末転倒じゃないですか。大臣いかがですか。特に大臣、労働関係に詳しいのだから、少なくとも労使が一致して生産性を上げようと、あるいは近代化も進めていく、機械化もしようと、こういうことが前提で話し合わなきゃならぬのじゃないか。それをただ組合が了解されない。どういう形で組合が了解しないのか、もちろん労働条件の問題であると思いますけれども、そういう問題については私はやっぱり当局の怠慢じゃないかと思う。やり方が非常にまずいのじゃないか、こう思いますが、どうなんですか。相当多額なものでしょう、これは。
○政府委員(松本守雄君) まだ、これ大臣に報告しておりませんので、私からかわりまして……。
 この機械は確かに高価なもので、組合と話をつけてから導入をすべきである、組合の協力の上に立って、そういう労働条件に関係するような機械を入れる場合に考えるべきだというお話でございますが、この機械はスウェーデンの機械でございまして、やはり入れてみて実験テストを見ませんと、日本の山に合うものか合わないものか、スウェーデンとも山の状態が違いますので、テストしてみる必要があるということで輸入をした機械でございます。それを沼田の営林署でテストしてみて何とか使えるということで帯広のほうへ移したのでございますが、いませっかく組合ともこれにつきまして話し合いを進めておりますので、組合の理解を深めながらこの新鋭機械をテスト実験を経ながら実用化してまいりたい、そういったことで組合の協力を得ませんと、こういう新鋭機械も生きてまいりません。そういう関係もありますので、今後労働条件などに関しまして組合と話し合いを詰めながら一日も早くやってまいりたい、このように思います。
○向井長年君 もう一つ、労働問題ですが、常勤性付与等による雇用の安定については、政府の統一見解としては制度化は非常に困難である、こういうように言われておりますね。特にこれは衆議院でもそういう発言をされておると思いますが、しかしながらこの問題については非常にまだあいまいだと思う。これは事実やれるのか、やらぬのか、できないとするならばできないということを明確にすべきであると思いますが、この点どうですか。
○政府委員(松本守雄君) 最近の農山村からの労働力の流出という傾向が高まっておるなりに、国有林野事業といたしましても労働力の質的に優秀な、また量的に適正な、そういうものを確保していく必要がございます。そういうことで労働力を安定さして適正な所遇をはかっていくということをいま考えておるわけでありますが、なかなかこれもむずかしい問題がございまして、常勤性を付与するということについては、国家公務員の体系にかかわる非常にむずかしい問題だということでもありますが、関係方面ともよく連絡をとりながら慎重に検討していくということで、いま取り組んでおる最中でございます。
○向井長年君 私は四十一年の、いまなくなられておりますが、坂田農林大臣、田中長官時代にこの問題も取り上げてやったのですが、この直営直用の問題について範囲の拡大をしていくんだという方針が当時言われておったのです。現在もそういう方向で進んでおられるのですか。特にこの問題については能率性という問題、あるいはまた合理性という問題がまず前提とならなきゃならぬと、これに対して今後この問題についてはどういう方向で進もうとしておるのか、この問題を明確に答弁願いたい。
○政府委員(松本守雄君) 直営直用の拡大につきましては、企業的にその運営が合致するという必要がございます。そこで能率性とか、また継続性と申しておりまして、一つの山で仕事が何年分もないというところに直営を入れましても、また移動しなきゃならぬということがありまして、その資源の量が継続しなければいかぬというようなことも考え――これは継続性と申しておりますが、そういった点などを考慮の上、地元産業、民間の労務事情等の関連を考えましていま実施をしております。急激に地元への影響がこないように、しかも直営直用でやることが能率的である、合理的であるというような場合もございますし、また、直営直用でやるのが民営――民間でやるのに比べて能率がどうも芳しくないというところもございますので、いませっかくそういうものを調査いたしておりますが、この直営直用、能率性、継続性を考えながら今後もできる範囲内で進めてまいるというのが現時点の考え方でございます。
○向井長年君 先般衆議院で渡辺政府委員が明確に答弁しておるのですよ。これは出ていますよ、議事録に。能率が実はあがらぬ、これは世間の常識になっていると書いてありますよ。言われたのだから、政府委員が。したがって、この問題については直営直用をふやすようなことは全然考えていませんというようなものの言い方をしているわけです。したがって、事実上これはどうなんですか、能率があがっているのですか。赤字覚悟じゃないですか。そういう問題についてはまだ検討だとか進めるのだとか、そういうことはおかしい。そこで、私は明確にすべきだと思う。この問題についてはこのように矛盾するような答弁はおかしいですよ。
○政府委員(松本守雄君) 渡辺政務次官が衆議院で答弁されましたのは、検討の時期にきているのではないかという答弁をされておりますが、確かにそういうことであろうと思います。当時と現在は情勢もだいぶ変わっておりますし、それから国有林の経営上の、財政上の状態もだんだん苦しくなってきておるというようなことからしても能率性、合理性というものをさらに強調して考えていかなければならぬ。その際に直営直用でやるのが能率的にいける場合もございます。また、立木処分その他請負でやったほうがいい場合もございます。そういうことで、今後は能率性を前提にしながらそういう問題に取り組んでまいる。いませっかく全国的な調査をいたしておりますので、能率的でないものはこれを能率的にかえていく方法、またそれを切りかえていく方法を考えるということを一応検討の俎上にあげておりますので、今後能率性、合理性というものを前提にしながら直営直用を考えてまいりたい、この方向で検討をさしてもらいたいと思います。
○向井長年君 その問題については、現在の直営直用の問題については、内容を一ぺん洗い直さなければいかぬ、再検討が必要だということを言われておるわけですよ。これは時点は先般ですよ、まだ。この国会ですよ。したがって、いま長官が言われたことは、これは一応洗い直しをして再検討すると、こういう意味でいま答弁されておるのですか。
○政府委員(松本守雄君) いま全国の直営生産の個所につきまして、全部悉皆で調査を入れております。各種の生産性などの資料をとっておりますし、また、継続性、対地元関係、そういう全部調査をいたしておりますので、その調査の結果によって検討をしていきたい、このように考えております。
○向井長年君 だからこういうことはこれは確認していいわけですね。内容を一ぺん洗い直して再検討することが必要だということは確認していいわけですね、長官。
○政府委員(松本守雄君) 各事業別に全部洗い直しておりますので、そこで生産性をあげる方法には幾つかあると思いますが、それを直営直用をやめるしかあげる方法はないという場合にはやめることも検討しなければいかぬと思いますが、直営直用でも能率性があげられる方法があればそれも考えていかなければならぬ。いろいろ全般的にどうしたらうまくいくのか、経営全体として、国有林野事業全体としての合理性というものを個別の積み上げと同時に、全体の合理性も追求をいたしまして、今後は直営直用の能率的な運営というものに万全を期してまいりたい、このように考えております。
    ―――――――――――――
○委員長(河口陽一君) この際、委員の異動について報告いたします。
 本日、高橋雄之助君が委員を辞任され、その補欠として津島文治君が選任されました。
    ―――――――――――――
○向井長年君 時間もございませんが、国有林経営の健全な発展をさしていくためには、当然、生産性の向上というものが推し進められなければならぬ。政府はこれに対して今後、林野におきましては二つの組合が現在ございますね。この組合に対する基本的姿勢、言うならば生産性の向上に対して、それを推し進めるための協力体制を、今後どう取り組んで対処するつもりなのか。また現在の組合はどういう態度をもって林野行政について皆さん方にいろいろ意見を出しておるのか、この点いかがですか。
○政府委員(松本守雄君) 大臣が先ほどお答えをいたしましたように、国有林としてのいま問題にされておりますこと、検討中でございますが、その検討の結果新しい国有林の運営のしかた、あり方、そういうものも出てまいりますので、その際には組合にもお話をしまして、その理解の上に立って協力をしていただく。そうしませんと、国有林野事業が、国民の国有林というものに徹するためにも、国民的な合意を得て合理化をしていくというためにも、どうしても組合の協力が必要であるということで、組合にはその方法について林野庁の検討の結果が出次第お話をしてまいる、このように考えております。
○向井長年君 聞くところによると、一方の日林労という組合は生産性向上に積極的に取り組んで、危機打開のための長期ビジョンを出して、そうして政府にこれを提言しておるように聞くわけです。これに対して政府当局はどう取り組んでおるのか。私はこういう問題については少なくとも民間あるいは国鉄においてもなされておると思いますけれども、労使協議制と申しますか、そういう問題をもって、ただ団体交渉だとかそういう問題じゃなくして、企業の発展のためにはあるいは企業の危機打開のためには少なくとも労使協議制という制度をつくって、そしてやはり、常に密接に検討し合うという姿勢がまず必要ではないか。これに対して大臣、どう考えられますか。まず、ビジョンとして提言しておる問題に対してどう取り組んでおるのか、あわせて今後のいわゆる労使協議制といいますか、そういう問題に対する制度をつくって行なうということについてはどうですか。
○国務大臣(倉石忠雄君) ただいまの国有林の経営内容については、部外の人も多少研究していらっしゃる方はよくおわかりになっていらっしゃることであります。いわんや、部内に働いていらっしゃる方々がそういうことにお気づきのことはよくわかるわけでありますが、私どもといたしましては、そういう部内で働いていらっしゃる皆さん方の感じられた意見を十分に承って、そしてそれらを運営の資料にいたしてまいりたいと思っております。
 いまお話のございました労使協議制というようなものは、民間ではかなりそういうものもありまするが、まだ政府関係機関ではそれほどないようでありますが、もちろんいま御指摘のような部内の御意見を承る機会をつくることはたいへんけっこうだと思います。で私自身が、実は林野に働いておられる組合の皆さん方に個人的にときどきお目にかかりまして、そして、ずいぶん御意見を承っております。そういうことを参考にいたしまして、将来の林政についての考え方をできるだけきめてまいりたい、こう思っておるわけであります。いずれにいたしましても、国民に奉仕する義務を持っておるのが国家公務員でございますので、国家公務員であることを忘れて国民の期待に反するような運動を展開してまいることになれば、やはり国民全体から指弾されるのでありまして、そういう運動は長続きもいたしませんし、成功もいたしません。したがって私どもは政府に働いておりますこれらの公務員の諸君は、常識を持ってその公務員たるの身分にふさわしいいろいろな行動をしていただくことが望ましいし、またそういうことのためにわれわれもときどきお話をいたしておる次第でありまして、逐次林野の関係の職員はそのような方向にいってもらえるようにこちらからも手を差し延べておる、こういう次第でございます。
○向井長年君 私の言っているのは、ただ労使が、労働条件とか、そういう問題については別でございますけれども、林野の経営、少くとも赤字問題で危機だと思いますが、これに対していかにこれを建て直して推進しようかということは、やはり当局もあるいはまた組合も協力体制がなければならぬと思うのです。そういうためにやはりそういう問題については政府機関であろうがあるいは国民であろうが、これはお互いがそういう話し合う機会をつくらなければならぬ。それがいわゆる生産性向上を前提とする労使協議制ではないか。これは特に農林大臣そういう点は御理解あると思うのですが、あるいは長官もあると思いますが、それは早急につくって、先ほど言った機械化の問題にいたしましても、本末転倒にならないような形をとるべきではないか、こういうことを私はいま申し上げた次第です。これは十分ひとつ御検討いただいて、早急にひとつそういう体制をとってもらうことを希望いたしておきます。
 それから最後に、先般も私は質問をいたしましたのですが、十分これは大臣もあるいは長官も意見が一致しておると思いますけれども、国有林野事業の公益事業は一般会計で負担すべきではないか、こういうことを私が言いましたところが、もっとだというようでございましたが、これはまだ実は実施されておりませんが、これはどうなんですか。いつごろからやるつもりでおりますか、この問題については。
○国務大臣(倉石忠雄君) 先般も北村さんの御質疑にお答えしたかと思いますが、やはり私どもといたしましては、国有林の公共性はもちろん尊重しなければなりませんが、それにしても先祖伝来のああいうものをお預かりしておって、しかも無税で、それでなおかつ赤字を出しているというところに、何か私どもとしては欠陥があるのではないかということを反省せざるを得ないのは当然なことと思います。しかしながらやはり一方においては、伐採をいたしましてそれを売却をして資金を得られるように、特別会計でございますからしてなるべく特別会計の中でまかなえるように努力すべきでありますが、それでは間に合わないものもございますので、御承知のように石狩川等十大河川流域におけるいろいろな工事等においては一般会計で負担をしてもらっておりますが、冒頭に申し上げましたように、公共性を強調いたします面から私どもとしては、国有林だけが負担するにふさわしくないようなものもこれからもかなり出てくると思いますので、そういう面については一般会計の御負担を願わなければなりませんが、そういう点につきましては、財政当局とも十分協議の上に適切な措置を講じてまいりたい、こう思っております。
○河田賢治君 林政問題については他の同僚議員の質問でほとんどつきておりますので、時間の関係もありますので、三つの問題について質問したいと思います。
 第一は、国有林の乱伐とか増伐、それに関連する災害が非常に多発しておるという問題です。御承知のとおり、政府自身が災害の発生を予想して、これはちょっと古いのですけれども、予想量というものは、昭和四十年から四十二年までの林野庁の調べですけれども、国有地においては大体五百四十ヘクタールが発生予想量で、これに対して発生しておるのが二千五百から三千三百というふうに相当、大体四倍とか五倍あるいは六倍、こういうふうにふえている。また民有林においても、発生予想量が六千三百ヘクタールであるのが一万四千ヘクタールとかあるいは一万八千とかというふうに大体二倍から三倍の発生をしておるわけです。ですから、こういうように非常に林野庁自身が災害の発生を予測しておる以上に発生しておる。現実にまた造林あるいは拡大造林等も予定よりはほとんど進行しておりません。こういう点から見て、一体、特に災害ということは非常に大きな損害を与えるので、この問題について一応林野庁の見解を聞きたいと思いますが、こまかい具体的な問題は、災害対策の中で問題が出たときに、また近く委員会もありますからそのときに譲りますが、一応基本的な方針をお聞きしたいと思います。
○政府委員(松本守雄君) いま河田先生からの御質問で発生予想よりも実際に発生した実績が多いじゃないかということですが、確かに昭和四十年、四十二年ごろは発生予想量よりは発生量のほうが多うございました。しかも、それが四倍とか五倍とか相当高い数字で実績発生が多うございましたが、最近におきましては、この第三次治山事業五ヵ年計画、最近の発生は、これは昭和四十三年ごろから見てみますと、発生予想量よりも発生の実績量のほうが少なくなっております。しかも、発生をいたしましたものを復旧する――これは五カ年間でその六〇%を復旧するというのが計画進度率になっておりますが、その進度率もおおむね計画どおり復旧が実施をされております。以上でございます。
○河田賢治君 これは農林省の職員の労働組合から出されておる黒書なんです、政府が白書ですから。これにもいろいろ事例がたくさん出ております。「保安林の指定がずさんで伐採の規制でも予算を伴う補償、治山施設が十分でないことや、伐採制限がされていても守られていない(たとえば「特に保安機能の維持、または強化を図る必要がある森林」は二〇ヘクタールをこえて皆伐できないことになっていますが、それが「特に……必要」という解釈の幅を狭くして、事実上この制限をこえた伐採をしている)点、伐採後の造林義務が果たされていない」ということも非常な災害の原因だというふうに分析されているわけです。その一例として二、三――たくさん問題はありますけれども、国有林で羽越水害とか新潟の水害等々ありましたが、非常にそういう水害に影響を及ぼすような乱伐ないしは増伐等が行なわれている。特に六月、これは昨年ですけれども、「北海道旭川で、ダム上流の水源涵養保安林内で、高密路網(林道)工事のため、保安林解除の手続きもされないまま、工事が行なわれている例がわかりました。このことをきっかけにして、北海道で多くのこうした事例が発生していることが明るみに出ました。」、こういうふうに書かれているわけです。これは書いたのが農林省関係の職員の方ですから、うそや間違いはないと思います。
 こういうことで、保安林の伐採ということは、全くずさんなやり方で行なわれているという事例としてここにあげられているわけですが、この事例について私はとやかく、一つ一つこれを問題にしませんけれども、一体こういうような事実があちこちにあるのかどうか、そうしてそれに対して国有林自身を管理しておる林野庁がどういうやり方をやって、つまり災害を未然に防ごうとせず、あるいはきわめて管理上ずさんなやり方がされておるか、こういう批判が庁内の人から出ているわけですからね。この点は私たちは重大な問題だとしなくちゃならないと思うのです。
 さっきも話がありましたけれども、林野庁のいろいろな経営や管理についての、やはり労働組合なんかも単に労働条件の問題だけでなくて管理運営についても相当こういう人々はこれらの問題について関心を持っているわけですね。そうだとすれば、やはり林野庁や政府当局としてもそういう問題をいろいろ検討すべき余地が私はあると思うのです。こういう点で実際のこういう事例があちこちにあるようですが、一体あることをお認めになるのかどうか。それからまたそれについての今後の経営について、こういう問題についても一応いろいろな庁内の意見を聞く意思があるのかどうかということをお聞きしたいと思います。
○政府委員(松本守雄君) お答えをいたします。
 保安林解除の手続をしなくてもいいという、勘違いをいたしまして手続をしないで林道をつくった事例は確かにございます。今後そういうことのないように、林道をつくる場合にも保安林の解除手続が要るんだということを部内に徹底をさせまして、今後そういうことの起こらないようにいたしております。
 それから大面積の皆伐についてでございますが、戦後、戦災復興、日本経済の再建という段階には外材も入ってまいりませんし、国内で必要とするところの木材というものを生産してまいったのでございますが、国有林がそれに大きな役割りを果たしたということがございまして、率直に申し上げまして、大面積の皆伐が行なわれたことは確かに認めざるを得ないと思います。しかしそれも一応経営計画によりまして、将来の生産、保続に支障のないように、計画的な伐採でございますので乱伐ということには当たらないと思いますが、確かにそういう傾向はございました。そこで森林が洪水を防ぐ機能、山くずれを防ぐ機能というものにも限界がございまして森林が万能ではございませんということがいえるにいたしましても、山の取り扱いをもっときめこまかくやる必要があるというようなことからいたしまして、いま国有林ではその大面積の皆伐なりその伐採方法なりをもう少し自然の力を生かした、自然法則にマッチしたような考え方を取り入れまして、きめのこまかいやり方をひとつ再検討しようじゃないかということで、いまその検討に取りかかっております。
 それから庁内の意見を聞くということにつきましては、今後も、いまも御答弁申し上げましたように、職員なり労働組合なりの意見もお伺いをいたしますし、今後さっそく取り組まなければいけない国有林の大きな改革といいますか、合理化、そういうものにつきまして当局が成案を得次第、これも組合のほうにお話をしまして理解を深めてまいるという姿勢を今後とも続けてまいるつもりでございます。
○河田賢治君 いずれにしましても、四十年以降でも相当山地災害の被害があっていろいろ国有地の災害で見舞い金も出されておる。そういうことも多発しておりますので、今後この点は慎重に行政の上に、こういう災害を防ぐという意味からも研究を怠らないようにしてもらいたいと思うのです。
 次に第二の問題ですが、今度の活用の法案についての第五条の第二項に買い戻し期間を当該売り払いの日から十年を経過する日までを期間とするという買い戻しの特約をつけるということになっております。この問題についてかつて、これは林野庁ではありませんけれども、これは農地局で、国有農地が福井県で、すでにもう六年前に旧地主と旧町長が六千坪の国有農地を払い下げたいということで農地を払い下げる手続をしたわけなんですけれども、実際には払い下げの用途指定に反してちっとも町の買収に応じないというようなことがあった。用途指定は五年ですから五年すればただ取りになってしまっているのですね、あの安い国有農地が。
 そういうことが現に起こりまして、ことしの国会で私が質問主意書も出し、また農林水産委員会でもこの問題を取り上げたことがあるわけですが、非常に今日やはり官僚のやる仕事というものはルーズなところがずいぶんあるわけなんです。売り払いをしても実際にそれが用途指定どおりに使われておるかどうかということも何一つ検査されていない、五年間の間。ほとんどそういうようなずさんなやり方では、これを売り払いして買い戻しましてもほんとうに用途どおりになっているかどうか、用途どおりになっているというような報告がいけばオーライということになって、これはもうそのままずるずるべったりになる。悪徳な観光資本やなんかがこういうことをよくやりがちなんです、あるいは町のボスとか。実際に農業を経営するとか山林を経営するというまじめな人は別としまして、そうでない者はこういうものを非常に悪用するわけですね。そういう点からこの用途指定にからまる問題をどのような方法でこれをきちんと点検されるか、そういう規定がどこに設けられておるか、その点をお聞きしたいと思います。
○政府委員(松本守雄君) この法律の条文では十年を最高限にいたしておりますが、ただ延べ払いといいますか、支払いを延期すると二十五年以内、その場合には二十五年間ということになりますが、そういった用途指定をいたしますが、さらに用途指定をしたほかにこれは運用面でやることにしておりますが、毎年一回程度実地調査を行ない、また相手方に対しましても毎年一回ないし必要があると認めるときは随時その売り払った土地の利用状況について報告をしていただくということで、これらの措置によって相手方の用途指定義務の履行状況を把握をする、用途指定違反を未然に防止するということにつとめるつもりでおります。それから用途指定の義務の違反をした事実が確認された場合にはすみやかに次のような措置をとるということで相当の期間を定めて用途指定の履行を請求する、あわせて一定の違約金を徴収する。次に、その期間内に履行をしないときは、原則として買い戻しの特約をした財産については買い戻す、貸し付け財産等買い戻し特約を付していない財産については契約の解除をする。なお買い戻しの特約については、登記をいたしまして、売り払った土地が転売された場合にも買い戻し権の発動をするというようなことで、厳重に適正な活用をはかる仕組みを考えておるのでございます。
○河田賢治君 まあ十年というのはいわゆる民法上の規定でどうにもならぬと思うんです。十年ぐらいすぐたっちゃうわけですね。今度、たとえば高速道路が中国あたりはわりあい山の中を通る、あるいはこれから東北とか、こういう高速道路ができれば非常にまた便利になるわけですね、別荘地をつくるとか、いろいろ山を転用する。そういうことがこれまでにもありました。ですから、本来ならば十年たってもそういうものにほんとうに転用してしまえば取ってしまうという心がけがなければ、これは私はいけないと思うんですが、まあいずれこういう問題についてはあらためて何らかの措置を講じるような新しい立法などはやらなければならぬと思いますが、とにかく運用にあたっては、いろいろと今日までいわゆる黒い霧といわれたようなこと、あるいはその他がありましたが、十年ぐらいのことは辛抱して、土地が今後値上がりをするというようなことが見込まれるところは、うまいぐあいにそういういろんな関係で国有地の活用という名目のもとに悪徳業者なんかが活躍する余地があると思うんですね。そういう点は十分今後実際の中で検討もし、また十分留意してもらいたいと、こう思うわけです。
 第三の問題は白ろう病の問題です。これは私はかつて昭和四十四年の四月二十五日の参議院の農林水産委員会で、これは参考人がこられて、そのときに答弁もあり、それ以後この問題に対する関心を持っているわけですが、政府のほうの発表では、御承知のように、これは四十四年までしか出ていないわけですね、まあ四十四年の白書ですから。しかし四十四年を見ましても非常に白ろう病は――四十年には九人が四十四年には五百五十八人、前年に比べても大体三倍の増大をしているわけです。前年が百七十二人ですから、四十四年五百五十八となりますと約三倍、こういうふうに非常に、しかもこれは国有林の患者なんですね。これについてチェーンソーや刈り払い機等が原因でこのように増加したと、このため今後機械の改良とか操作時間の規制とか、あるいは防寒、防音の予防対策を一段と進める、そして治療の研究も進めたいということを白書の中でも述べられているんですが、これはどの程度まで、この問題が機械の改良や操作時間の規制あるいは防寒、防音等の予防対策というのが進んでおるか、若干わかりましたらこの点をお聞かせ願いたいと思います。
○政府委員(松本守雄君) 白ろう病に対する対策といたしまして、機械の操作時間の規制をいたしまして、これはもうすでに全営林局、全営林署の現地におきましても、幾つかの場合を除きまして、全部組合と話し合いがつきまして、万全の実施体制に入っております。その残っておりますものも近くこれは話し合いがついて実施体制に入れるはずであります。それから振動機械の範囲とか振動機械としない機械の導入状況でございますが、それはたとえばチェーンソー・アームスタント――チェーンソーに腕のスタントをつけるというものは、これは百二十八台、もうすでに導入済みであります。それから両持ち式チェーンソー、これも三百七十七台導入済みでございます。合計いたしましてチェーンソー関係は六百七台が入っております。それから造林事業関係でも電動刈り払い機というものが千三百ばかりすでに導入済みでありまして、そういった振動の少ない機械と逐次入れかえております。それからさらに機械そのものにつきまして、いま労働組合と協議中のものが六機種ございますが、そういうものも協議が済み次第導入する計画でございます。それからこれはチェーンソーで言いますと、全部で四千三百台導入見込みとして考えておりますが、すでに四十五年度六百台、四十六年度二千七百台導入を終わりまして、さらにその残りを四十七年度の前半には導入してしまうということで、逐次導入いたしております。
○河田賢治君 あのときに関西医科大学の助教授の細川さんが、ソ連や東ドイツを見て回ったが、そういうところの機械はかなり負担がかからない、手にそれほどの振動がかからないような機種がくふうされておる。わが国では主としてメーカー、そういうところだけでやっておるから、あまり労働者に負担をかけないような機械をつくっていないということが述べられておるわけです。これは機械がだんだん改善されれば労働者に対する負担は少なくなると思いますが、こういう問題について、いずれ当局も考えておられると思いますが、これとともに民間ですね、山林に従事する労働者、これなどは、国有林ですら相当の病人が出ておりますが、民間などについての、一応こういう、特に白ろう病などについての統計は全部おとりになっておりますか、そうしてまた地方自治体がどの程度こういう問題について彼らに対する援助の手を差し伸べておるか、そういう問題を、一応資料お持ちでしたら概括的に述べていただきたいと思うんです。
○政府委員(松本守雄君) 民間の白ろう病の患者の数につきまして、労働省の調査によりますと、業務上災害の認定を受けて補償を継続中の者は、四十五年九月末現在で八十九人でございます。民有林の労働者に対しましては、労働省の指導基準を順守するように都道府県及び林業労働災害防止協会などを通じまして徹底をはかるよう指導しておりますが、防振装置等の機械の助成及び関係者に対する啓蒙指導というものについては、極力その方向で指導しております。
○河田賢治君 認定されたのが八十九人というのは、非常に私は少ないと思うんですよ。おそらくあっても届けないとか、そういうことですね。現に細川さん自身が四国では六八%の人が白ろうの症状を出しておる、八五%の人がしびれを起こしておる、こういうふうに言われておる。ですから半分以上の方が白ろう症状を起こしており、そうしてまたたくさんの方々、ほとんど大部分が何らかのしびれを起こすというような、こういう状態になっておる。特に医療問題では労災認定というものは非常にやかましい。だから労働省の認定は非常にきびしいわけです。だからなかなか白ろう病として認定しない場合がたくさんあるわけです。こういうことは地方でもいろいろ問題がありますから、とにかく八十九人というようなことはおそらく問題外だと思いますよ。京都府がこの前白ろう病の、四十四年からずっと三つの町々で山林労働者を全部診察をしたことがあります。そのときもやはり大体二〇%が要治療者だ、もちろんこれは直ちに入院しなきゃならぬという人ではありませんけれども、二割がこういうような要治療者だと言われているんですね。ここでは、いろいろ府立大学や京都大学の専門家を集めて、それからまた医療機関を集めて、毎年診療をするとかあるいはまた診察に来た人に対する応急の措置をとる、こういうこともやっているわけですね。
 だから、地方自治体も公共的なやはり林業を持っているわけですね、若干。それからまた市町村も持っていますし、それからまた一般民間の林業に対しても、労働者の労働条件は、今日御承知のとおり、なかなか山村地域の労働条件というのはあまりよくなっておりません、傾向としては。だからこういう点からも国有林だけでなく、国有林とともに民間の林業に働く従事者、労働者のこういうような問題については、特に命にかかわる問題ですから、こういう点は民有林をあなた方は指導しておられるわけですから、したがって地方自治体を通じて、もっと調査材料を集め、いいところの結果はどんどん下へおろして、すべての地方自治体がなけなしの財政ではあっても、こういう命と健康を守るという点から、やはりそういうことを進めるように行政指導が必要じゃないかと思うわけです。こういう点で、今後この問題は労働者の問題だから労働省というのじゃなくて、林業はやはり林業をやっている経営主と、またそこに働く労働者の問題、こういうものが一体としてつかまれて、そして民主的な雇用条件なんかもつくり上げていかないと、林業地帯の私はうまく経営が全体としてできないというように考えるわけですね。この点について、したがって地方自治体に対する今後の行政指導、特に民有林なんかの労働者の、それからまたこれらの病気を直すいろんな機関の問題ですね、予防あるいは治療の問題、こういう問題について一そうの検討をしてもらいたいと思うのです。この点について。
○政府委員(松本守雄君) いま民間の林業労働者のレイノー現象についての御指摘がございまして、確かに民間におきましては、国有林に比べますと、振動障害を訴える人も、訴えたあと認定をされた数も少のうございます。その少ないのは、調査に漏れている、申し出ないものも確かにあろうと思いますし、それからもう一つは民間の林業労働の場合に、一日じゅう朝から晩までチェーンソーを持つというのが少なくて、いろんな作業を組み合わせてやっているもので、国有林よりもレイノー現象の発生が少ないということは、たしかある程度は言えると思います。いずれにしましても、民間の林業で働く労働者のそういった障害というものにつきましては、労働省が主管庁ではございますが、林野庁としても、林業発展の、また地域振興のためにも関係省庁と連絡をとりながら、その発生防止対策に今後とも取り組んでいくつもりでございます。
○委員長(河口陽一君) 速記をとめて。
  〔速記中止〕
○委員長(河口陽一君) 速記を起こして。
 他に御発言もなければ質疑は尽きたものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(河口陽一君) 御異議ないと認めます。
 それではこれより討論に入ります。御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べを願います。
○河田賢治君 私は日本共産党を代表して、国有林野活用法案に対し、反対の討論を行ないます。
 わが党は、多くの中小山村農民が山林の所有と利用から、不当に締め出されている現実をいささかも軽視するものではありません。のみならず、不徹底な農地改革で未解放のまま温存され、今日なお、農山村における封建的、反動的な支配のささえとなっている大山林地主の私有林をはじめ、国有、公有林の農用適地を、土地を求めている中小零細農民の生業安定のために、積極的に解放し、国の費用で開墾し、安く払い下げることを一貫して要求してきたのであります。こうした最も切実で、民主的な農山村中小零細農民の土地要求にこたえず、農地法の未墾地買収、売り渡し制度の活用さえ、事実上放棄し続けてきたのが歴代自民党政府にほかならなかったことを、まず最初に指摘しないわけにはいかないのであります。
 この歴史的事実に照らしても、今回、自民党政府が執拗に成立をはかってきた本法案が、決して山村農民の民主的な土地要求にこたえようとするものでないことは明白であります。しかも、大幅な米生産調整の押しつけと価格保障制度の後退、自由化強行という過酷な総合農政のもとで、既耕地の大幅壊廃さえ余儀なくされている今日、国有林野の農業的利用の条件は、もはや大きく奪われているのであります。
 さらに本法案は、次の点からも、国有林の農民的、民主的解放をそこなう問題点を持つものであります。
 第一に、活用の対象が、政府・自民党の総合農政に沿った構造改善事業を推進する一定規模以上の農民層に限定され、切実な土地要求を持ちながらも、長期の出かせぎと離農に追い込まれている多くの零細農民の土地要求を引き続き締め出している点であります。
 第二に、払い下げの対象、活用方法、払い下げ後の不適正な活用に対する監視、規制など、きわめて抽象的な規定にとどめられ、政治的圧力で今後、どのようにでもゆがめられる政・省令にゆだねられている点であります。これは過去の多くの実例が示すように、国有林活用を利用した大山林地主、観光・宅地開発資本などの暗躍、利権的策動を今後一そう強めさせずにはおかないものであります。
 しかも、過疎化、老齢化がすでに著しく進んでいる上に、農村工業化政策が今後、政策的に推進されようとしている状況からみて、払い下げ農地、林地の農民的活用の道はますます困難であり、粗放化管理不能、さらには、大山林地主、資本等への集中を招く危険性がますます増大することは必至であります。
 わが党は、以上の諸点から見て、本法案が、中小農民の解放要求を利用しながらも、結局は一部上層山林地主と開発資本を利するものであり、同時に、かつてない危機に直面している日本林業の振興に逆行するものであり、本法に反対するものであります。
○委員長(河口陽一君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(河口陽一君) 御異議ないと認めます。
 それではこれより採決に入ります。
 国有林野の活用に関する法律案を問題に供します。本案に賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
○委員長(河口陽一君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 杉原一雄君から発言を求められておりますので、これを許します。杉原一雄君。
○杉原一雄君 私は、ただいま可決されました国有林野の活用関する法律案に対し、自由民主党、日本社会兄、公明党、民社党、四党の共同提案にかかる附帯決議案を提出いたします。案文を朗読いたします。
   国有林野の活用に関する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法の適正かつ円滑な運用と国有林野事業の使命の達成を図るため、左記事項の実現に努めるべきである。
     記
 一、最近における社会経済情勢及び林業の動向に即応して速かに国有林野事業の体制の整備を期し、国土保全その他国有林野事業の使命達成との調整を図りつつ国有林野の適正な活用を図ること。
 二、国有林野の活用にあたつては、活用に関する基本方針は林政審議会の意見を聞いて決定し、活用の対象、相手方等の審査の公正を期し、林業のための活用は協業体を相手方とする部分林契約、共同利用の採草放牧のための活用は貸付けによることを原則とし買戻しの特約はその旨を登記する等、活用の目的を十全ならしめるよう措置すること。
 三、国有林野事業の運営にあたつては、森林生産力の一そうの増強を図り、国土保全、水源かん養、大気浄化等の公益的機能の充実に努めること。また、国民の保健休養、自然保護等のため必要な国有林野は活用の対象から除外するとともに、活用に係る収入については、とくに第八条の趣旨を生かすよう配慮すること。
 四、国有林野の活用の効果を発揚するため、活用後の指導助言に万全を期するとともに、当該地域の民有林野を含めた国土の高度利用が促進されるよう努めること。
  右決議する。
 以上でございます。
○委員長(河口陽一君) おはかりいたします。
 杉原君提出の附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
○委員長(河口陽一君) 全会一致と認めます。よって、杉原君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、倉石農林大臣から発言を求められておりますので、これを許します。倉石農林大臣。
○国務大臣(倉石忠雄君) ただいまの御決議につきましては、その趣旨を尊重いたしまして、慎重に対処いたしたい所存でございます。
○委員長(河口陽一君) なお審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(河口陽一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
○委員長(河口陽一君) この際、林業の振興に関する決議案を議題といたします。
 本決議案については、理事会において協議いたしました結果、案文がまとまりましたので、私から便宜提案いたします。案文を朗読いたします。
   林業の振興に関する決議(案)
  わが国の林業は、労働力のひつ迫、木材需要の外材への傾斜とこれに伴う木材流通機構の変動等による国産材価格の停迷、奥地化や低質広葉樹材の低価格等による拡大造林の困難性の増大、森林の資源的制約など、きわめてきびしい条件におかれ、伐採、造林とも停滞を続けている。他方、外材の輸入額は原油についで第二位となり、増大する需要を今後もすべて輸入に依存することは早晩諸種の障害を生起せしめるであろう。また、国民の消費水準の上昇や都市化の進行に伴い、国土保全、水資源かん養に加え、とくに大気浄化、国民の保健休養、自然保護などの森林のもつ公益的機能の重要性が飛躍的に高まる傾向にある。
  よつて政府は、これらの事態に対処して、林業の振興と森林の公益的機能の充実を期するため、左記事項の実現に努めるべきである。
     記
 一、森林資源に関する基本計画及び重要林産物の需給の長期見通しは、国土保全、水資源確保、大気浄化など森林機能の充実と林業生産の飛躍的な拡大ならびに森林資源の充実のための林政の指針としての役割をもつよう改訂するとともに、その実現を期すること。
 二、造林不振の現状を克服するため、民有林対策として、造林の拡大と造林内容の充実を図ること。このため、市町村の所有する公有林野及び中小林家所有の私有林の高度利用を目的とした「国が行なう民有林野の分収造林等に関する制度的措置」を検討し、その実現に努めること。
 三、伐採、造林、山村振興などのため、国土保全、自然保護に留意し地元住民の意向を尊重しつつ林道網の計画的な整備を急ぐとともに、公共性の大きい林道の高率国庫負担など林道制度の充実を期すること。
 四、国内需要の過半を占め、当面さらに累増する傾向にある外材の進出に対処して、長期的な観点に立った外材輸入の適正な調整措置を講ずるとともに、外材に対する輸入課徴金制度もあわせて検討すること。
 五、林業労働者の確保を図るため、雇用の安定、他産業従事者と均衡する賃金水準の確保、労働条件の改善、労働基準法及び各種社会保険の適用ならびに労働災害及び職業病の絶滅について特段の措置を講ずること。
   また、国有林野事業の基幹労働者については、常勤職員の雇用条件との均衡を配慮して処遇の改善に特段の措置を講ずること。
 六、森林の公益的機能を維持充実するため、森林生態に即した林業経営技術の開発普及、自然破壊、林地荒廃、山地災害等を誘発する施業方法などの規制、安全性に疑問のある薬剤散布の禁止など所要の措置を講ずること。
 七、以上の諸施策を実現し、国有林野事業の使命の十全を期するため、一般会計から国有林野事業特別会計への繰入れその他、必要な予算的資金的措置の拡充を期すること。
   右決議する。
 それではおはかりしますが、林業の振興に関する決議案に賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
○委員長(河口陽一君) 全会一致と認めます。よって、本決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、倉石農林大臣から発言を求められておりますので、これを許します。
○国務大臣(倉石忠雄君) ただいま決議されました事項につきましては、政府といたしましてもその決議の趣旨を尊重いたしまして、努力してまいる所存でございます。
    ―――――――――――――
○委員長(河口陽一君) 次に、農林水産政策に関する調査を議題といたします。
 北洋漁業問題に関する件について質疑の申し出がありますので、これを許します。川村君。
○川村清一君 大臣が御退席になるそうで、時間がごくわずかでございますので、したがって大事な問題だけ端的にお尋ねいたしますから、大臣から率直なかつ明確な御答弁を承りたいと存じます。
 まず第一にお聞きいたしますことは、本年の日ソ漁業交渉は、いまだかつてないきびしい規制措置をとることによって合意妥結したわけであります。とりわけ北洋ニシン漁業については、抱卵ニシンは全面禁漁という予想もしない規制措置をとることになりました。その結果、すでに多額の投資をして着業準備を整えて出漁を待っていたニシン漁業者とその乗り組み員はもちろん、ニシンの加工によって生計を立てている加工業者、それに働く労働者並びにその他関連産業に対しまして致命的な損害を与えました。その責任はすべて政府にあると言っても決して過言でないと私は思いますが、政府は一体この責任を感じておられるかどうか、率直にひとつ大臣から見解をお述べいただきたいと思います。
○国務大臣(倉石忠雄君) 今回の日ソ漁業条約に基づく協定は御存じのように、ニシンにつきまして非常にきびしいことになりました。これはまことに私ども遺憾至極に存ずる次第でございます。ただしかし、責任と申しましてもこれは両国の交渉の結果でございますので、はなはだ残念でありますが、今年はやむを得ない。そこで、これから将来にわたってどういうふうに対処してまいるかということを十分に検討いたし、来年からに対処していかなければならないと、こう思っておるわけでございます。
○川村清一君 まあ両国の交渉の結果こうなったことであり、本年はやむを得ないというような御答弁であります。しかし、この日ソ交渉というのは一つの外交折衝であります。ことしの日ソ交渉は一体どういうような結果を生むだろうと、どういうようなことが問題になるだろうといったような見通しもなく、今年度のニシンの着業については何らの行政指導もしないままに今日のような事態を招いた政府は、当然その責任は政府が感じなければならぬと私は思うわけであります。したがって現在政府としては、その責任感の上に立って、具体的にこの損害を受けたニシン業者なり加工業者なりに対して措置をとろうとされておるのか、この点をひとつはっきりさせていただきたいと思います。
○国務大臣(倉石忠雄君) 先日、ニシンをとっておられる多くの方々に私が直接お目にかかりまして、それぞれいろいろの事情の御陳情をわりあいに長時間承っております。これは北海道の方もあり、ほかの県の方もありますが、そこで本年はやはり、川村さん御存じのように、いろいろな準備をされた方もあります。それからまた、もう出漁まじかであるということで、労働力の手配なども済んだところもありましょうし、種々たいへんいろいろな意味で御迷惑がかかっておるだろうと思っておりますので、そういうことについて、ただいま政府部内ではどういう状態であるかということを逐一実態に即して調査いたしておりますので、それに対する対策は今週中にも決定をいたして、対処いたしてまいりたい、このように努力しておる最中であります。
○川村清一君 新聞報道によりますれば、佐藤総理大臣は閣議において早急に救済策を検討するようにと指示されたと、こう伝えられております。さらに保利官房長官は記者会見で、着業資金に対する補償は休漁によって生ずる損害に対しても補償するよう政府は検討しておる、こう語っております。与党の自民党におきましても田中幹事長、鈴木総務会長は、保利官房長官と同様の内容を持った話を記者会見でしておるわけであります。したがって倉石農林大臣も、当然そのような立場で検討されていると思いますが、どうか。今日まで、責任大臣である倉石さんが国会で一度もこれに対する見解を表明されておりませんので、本日の本委員会を通じて、その所信を明確に、この関連しておる、しかも今日悩んでおる、困っておる人々の前に明らかにしていただきたい、こう思います。
○国務大臣(倉石忠雄君) いま申し上げましたように、ニシンの漁業関係者には私からできるだけお話をいたしましたし、閣議後の記者会見でも政府の態度を公表いたしております。きのうの衆議院の決算委員会で公明党の浅井君から御質疑がありました。政府の態度を明確にお答えいたしておるとおりでありまして、ただいま、すべて実態を厳密に調査をいたしまして、万遺漏なきを期するようにいたしたいということをお答えいたしておる次第であります。
○川村清一君 私のぜひここで明らかにしていただきたいことは、実態を十分調査して、万全の措置をとりたいというおことばでありますが、もっと具体的な内容をお聞きしたいわけであります。
 先ほど申し上げましたように、政府の代表として保利官房長官、与党・自民党を代表して田中幹事長あるいは鈴木総務会長が記者会見で明らかにしておることは、着業資金に対する損害並びにこの休漁措置による損害、いわば漁業権に対する損害ということも含まれるわけでありますが、漁業権ということになるというと、ちょっと幅が広いですが、単にことし投資した資金に対する損害というだけではなくて、先の見通しの上に立ってみたときに、この漁業が明年やれるかどうかということもわからないわけでありますから、その場合には当然その漁業そのものに対する損害、これに対する補償、こういうものも含まれております――こういうことを政府並びに与党の首脳は語っておりますが、大臣はそういう内容を含めて具体的に検討されておる、かように私判断して間違いがないかどうか、ここをもう一度はっきりしていただきたいと思います。
○国務大臣(倉石忠雄君) ほかの人の言っていることを私じかに聞いておりませんからわかりませんが、私が当事者でございますので、私が考え方をきめる前に実態の把握をいたさなければなりませんので、いまそれを厳重に調査検討をいたさせておる、こういうことでございますので、いま申し上げましたように、今週中には方針を決定いたしたいと、こういうことで一生懸命でやっております。
○川村清一君 また大臣御承知のように、政府の措置が具体的に明確にされない限りニシン漁業は五月十八日を期して強行出漁をすることを漁民大会で決定し、すでに十五日までに稚内、釧路港に全船集結することを指令しているわけであります。このように事態はきわめて緊迫しておるわけでございます。したがってこの十八日までに検討された結果、具体策というものを示すことができるのかどうかということが一点。
 もう一点は、漁業者の要求しておることは補償金をくれとかいうことに決して重点を置いておるのではないわけであります。ニシンを取らせてくれということを要求している。しかもこの漁場におけるこのニシン漁業というものは、政府が試験操業した結果この種の漁業をやれということを政府が指示したのではないのであって、現在のこの漁業は、この漁業者が非常に苦労して、あるいは命をかけて開拓した漁業なんです。だから、何とかいままでどおり漁業をさせてくれというのが願いなんだ、要求なんだ、ですから、政府は一体、どうしてもこれをやめさせるのかどうか、十八日には強行出漁しようとしておる。これをとめるとするならば納得する具体策を示さなければならないが、これができるのかどうか、これを明らかにしていただきたい。
○国務大臣(倉石忠雄君) 御指摘のように、これは日本人が苦労して開拓いたしました漁場であります。資源論におきましてもわがほうの技術者、科学者と先方の科学者の主張は一致いたしておりません。私どもは、わがほうの研究いたしました科学者の意見を尊重いたしたいと思っておりますが、両国関係で意見が折り合いませんでしたことはまことに遺憾千万であります。
 そこで、抱卵ニシンは、先方は御存じのようにあんまり食べておりませんけれども、わがほうは抱卵ニシンがほしいわけであります。子を生んで帰ってきたのに対してはあんまり興味を持っておらないのは御存じのとおりであります。したがって、五、六月が禁漁になればその他はごくわずかなものにならざるを得ない、金額的には。そういうことを考慮いたしまして、私どもといたしましては漁業者にどのようにすべきであるかということを研究いたしておるわけでありますが、とにかく相手がああいう国でありますので、強行出漁というふうなことが行なわれることがかりにありといたしますならばどういう事態が起きないとも限りませんので、その点はひとつ十分お考えをいただいて、今年は強行出漁ということはしないでいただきたいということを私どもは情を尽くしてお願いをいたしているわけであります。それにいたしましても先ほど申しましたようにできるだけ急がせまして、今週中にはひとつ方針を出せるように一生懸命で関係省とも協議したり材料を出し合って調査をいたしております。こういうのが今日ただいまの状態であります。
○川村清一君 それでは大臣、たいへんお忙しいようですから、もう一点だけで大臣に対する質問は打ち切らせていただきますが、いまお話がありましたように抱卵ニシンと産卵してしまった後のアプラニシンでは価値が全然違って、抱卵ニシンであればトン三十万から四十万近い。しかしながらアプラニシンになりますというとトン三万から五万程度のものでございまして、これではとうてい業者は漁業をやっていけないわけでありますから、この点を十分御認識いただきたい。
 最後にお聞きしますことは、ニシン漁業は本年は全面禁漁、しかし明年はどうなるか、これは皆目わからないわけであります。前途まことに暗い見通ししかございません。したがってこの際ニシン漁業を含めてサケ・マス、カニ漁業等北洋漁業の今後のあり方について根本的に話し合いを行ない、日ソ漁業条約そのものについても検討し、北洋漁業の長期安定策を確立すべきでないかと私は思うわけであります。そのためには農林大臣が直接訪ソして、ソ連の責任者であるイシコフ漁業相なり、できればコスイギン首相ともお会いしてお互い率直に言うべきことは言い合って、この問題解決のために努力すべきでないかと私は思いますが、大臣は訪ソしてこの問題について話し合うというお考えがあるかどうか。あるとするならばいつごろ訪ソされようとしておられるか。また来年の日ソ漁業委員会が始まるような時期ではもう時期がおそ過ぎますので、できるだけ早目に行って来年以降の問題について十分話すべきでないかと私は思いますが、大臣の御見解をお伺いして大臣に対する質問はこれで終わります。
○国務大臣(倉石忠雄君) 政府はいずれの国とも親交を厚くしてまいるという基本的たてまえであります。ことに日本海を隔てて隣り合っているソ連のことでありますからしでいろいろな政治形態等は異なるにいたしましても、ますます文化、人事、経済等の交流を深めてまいりたいというのがわれわれのたてまえでありますが、先方からもいま経済問題等でいろいろの話があります。こちらでも沿岸貿易を初めとしていろいろな交渉がございますわけで、したがってこれらを含めて対ソ貿易関係について何か新しいことを考え直すべきではないかという説が出ておるわけであります。まだ固まっておるわけではありませんが、政府といたしましてはただいま申し上げましたような方針に基づいて最善の努力をこれから積み重ねてまいる考えであります。したがってそういう方針が出ますまで私が漁業関係だけで訪ソいたすという計画はただいまのところ持ち合わせておりません。
○川村清一君 それでは長官に若干お尋ねいたします。
 まずお尋ねしたいことは北洋に出漁しているニシン漁船は約二百五十隻程度あると言われておりますが、本年度は出漁準備を全部整えておったわけでありますから、その準備のために投資した着業準備資金というのは一体どのくらいになるか。これをこまかく分けますというと、船の建造あるいは買船、設備の装備資金――これには漁具、漁網等も含まれておるわけであります。それから乗り組み員の手当、船に積み込んだ食糧燃料等、すべて含めて総計どのくらいか。これらのことは水産庁はすでに調査されていると思うが、その調査の結果のおおよその数字をお知らせいただきたいし、さらに加えてこのニシンによって依存しておる加工業者というものが非常に多いわけであります。荷揚げをしてカズノコをつくる。しかも最近は安定した漁業でありました関係上、加工業のほうも設備を近代化いたしまして、冷蔵庫をつくるとかあるいは乾燥機を設置するとかといったようなことで、多額の投資をしておるわけであります。で、ことしからニシンが全然来ないということになれば、この設備も全部むだになるわけであります。この加工業者等が投資しておる設備資金、その他資金はどのくらいあるか、これらについて調査されたかどうか、これをお尋ねしたい。
○政府委員(大和田啓気君) オホーツク海のニシン関係の隻数は二百五十一でございますが、その船がどういう施設をし、また仕込み資金をどの程度使っておるかということは、北海道庁を通じて目下資料を収集中でございまして、詳細に申し上げますことはもうしばらく御猶予をいただきたいと思います。ただ一つの御参考として、オホーツク海ニシン関係で、水揚げ高の総計を申し上げますと、オホーツクニシンは、御承知のように四十三年から始まったもので、四十四年、四十五年と相当急激に伸びてきたわけでございますが、問題になっております抱卵ニシンについて申し上げますと、四十三年が千八百トンで、価格が四億六千万、四十四年が一万四千八百トンで、三十七億、昨年が三万トンで、七十五億という、それが水揚げでございますから、着業資金、あるいは設備資金等々も、いま申し上げました水揚げ高を中心にしてお考えいただくと大体の姿がおわかりいただけるかと思います。
 それからニシンの加工業でございますが、これは私ども詳細な資料ではないわけでございますが、四十四年末の北海道庁の調査によりますと、水産加工業の経営体数が北海道で二千四百二十三でございます。その中で千二百九十ほどのものがニシンの加工業をやっておるわけでございます。ニシンの加工業をやっております加工業者は内地にも若干ございまして、青森、岩手、茨城等々に散在をいたしましてその数は大体五十程度でございます。したがいまして、全都道府県合わせまして約千三百四十程度の加工業者がカズノコ、身欠きニシン等々のことをやっておるわけでございまして、それに要します設備の程度等につきましては、私どもただいまのところ詳細な資料は持っておりません。
○川村清一君 できるだけ早急に調査されて資料を整えていただかないと、さっき大臣は、今週中に対策を立てて、そうしてこれを提示するということを話されておりましたが、いまの時点で長官がそういうふうなことを言われておるのじゃとても今週中にこんな対策は出てこないのではないか。十八日にはもう船が出ていく。そういうなまっちょろいことでは私はいけないと思う。とにかく急いでやっていただきたいと思う。
 私も私なりに、北海道で歩けるところは歩いて、漁業協同組合などに行って調査したわけであります。北海道全部でニシンの漁船は百七十六隻でありますが、このうち御承知のように古平という、これは余市の近くですが、この古平の漁業協同組合所属の船が三十二隻であります。たいへんなものです。そうして漁業協同組合の総水揚げが二十億、ニシンだけで七億であります。それで、その三十二隻の隻数をさらに内訳しますというと、九十九トンまでのが二十四隻、百トンから二百九十一トンまでが五隻、三百トン以上のものが三隻。三百トン以上の船になりますと、これは二億以上の投資をしております。ですから、このままでいくならば、古平の漁業協同組合は倒産です。これははっきりしています。ですから、もう古平漁業協同組合に所属しておる船主あるいは乗り組み員、それから特に組合の役員などは青くなっています。どうしていいかわからぬといったような状態でございます。こういう点を早急に調査され、まとめられて、対策を立てなければ、たいへんな事態が出てくる。まさか日本とソ連が、合意して調印しておるにかかわらず、日本の船が出漁していったというようなことになれば、まさに日本は無政府状態の国というようなことになって、国際信用も何もめちゃくちゃになってしまうと思うわけですから、こういう事態を招いた責任は、これははっきり政府です。その点を明確に認識されてやっていただきたい。そのことを強く要望しておきます。
 そこで、重ねてお尋ねしますが、これは前の委員会でも私、お尋ねしておるんですが、本年度の日ソ漁業条約に基づく漁獲の調整は、サケ・マス、ニシン、カニについては、政府・モスクワにおける赤城特使とソ連首脳の交渉において基本線は決定をしてしまった。東京で開かれた条約に基づく正式機関である日ソ漁業委員会は、単なる形式的な機関にすぎないことが結果的には明らかにされたわけであります。このことに対して、水産行政の責任者である大和田水産庁長官はどのような御見解をお持ちですか。
○政府委員(大和田啓気君) まず前段で、先ほど農林大臣が申し上げましたけれども、今週中に成案を得るようにということで、私ども鋭意努力をいたしております。それから古平の漁港の問題もよく承知をいたしております。ただ、蛇足でございますけれども、三百トン以上のニシンの漁船は全体で百九ございますが、そのうちで北転船が八十二、北洋のはえなわが五でございます。許可漁業で、年間、周年通じて漁業はやれるけれども、たまたま五、六月はニシンが有利だからニシンをとるということで、こういう階層の漁船と、非常にニシンにウエートがかかっておる漁船と、だいぶ今回の措置の影響は違うのではないかというふうに私どもは考えておるわけでございます。
 それから後段のお尋ねでございますが、確かにサケ・マスの漁獲量あるいはニシンに関しまして、モスクワで赤城特使をわずらわしましたことは、私ども日ソ漁業委員会の話ですべてをきめるというたてまえから言いますと異例でございます。形式的に申しますれば、オホーツクにおける産卵ニシンの漁獲をしないという、政府のといいますか、赤城特使とイシコフ漁業大臣との共同声明だけをモスコーでやりまして、その線に基づきまして日ソ漁業委員会が藤田・モイセーエフ両代表の間で、北緯五十五度以北のニシンを四月及び五月一日から六月二十五日まで漁獲しないというそういう具体的な措置を講じたわけでございますから、私どもその法律的あるいは条約上の問題といたしましては、日ソ漁業委員会で今回のニシンに関する取りきめもやったということになるわけでございますけれども、いわば実質的な問題といたしまして大筋がモスコーできめられたということは、これはそのとおりであろうと思います。それでたびたび農林大臣も申し上げておるわけでございますけれども、今回の経験もございまして、また北洋漁業をどうするかという根本的な問題があるわけでございますので、私ども漁業交渉のあり方等につきましては、来年以降の問題に備えてやはり真剣に検討すべきものというふうに考えておるわけでございます。
○川村清一君 日ソ漁業のあり方等について根本的に検討すべき時期である、かように考えておるということと、日ソ漁業条約そのものについては、どうも長官のお話を聞いておると、この条約そのものに手をつけないで条約の運営に今後十分検討すべきであるというふうな御見解を変えておらないように私は受け取れるわけです。私はもうこの際、やはり日ソ漁業条約そのものを廃止するかあるいはこれを改定するかという立場に立って、条約そのものを根本的に検討すべき時期にきておるのではないかどうかという、そういう立場で質問しているのですが、それに対する御見解を明らかにしていただきたいと思います。
 もう一つお尋ねしたいことは、ニシン規制については、漁業者にとっては夢にも思わぬきびしい規制であった。しかもこれは突如として起きてきたことなんです。おそらく政府も全然わからなかったのではないかと思うのです。そこで私お尋ねしたいのは、日ソ漁業交渉というのは条約に基づいて毎年行なわれる外交折衝なんだと。その外交折衝を全然見通しもないままに外交交渉に入るということはまことにまずいやり方ではないか。少なくともその日本とソ連と何か話し合う、日本とアメリカが何か話し合うというときには、この話し合いが何が議題になるのか、しかも今度の交渉では一番ポイントは何か、どういう問題が出てくるのかということをやはりつかまえて、見通しを持ってその交渉に臨むというのが外交交渉のこれは常道ではないかと私は思うのです。それが全然わかってない。外務省からは駐ソ大使が行ってるわけですね。大使は一体何をしておったのだ。何もわからないままに出ていって、そして交渉が暗礁に乗り上げた。しかもソ連で交渉したのはカニの問題ですね。カニが難航してカニが暗礁に乗り上げた。カニに何も関係のない今度はニシンが飛び出して、産卵ニシンを全面禁漁にしない限りカニの問題は話し合わないというとんでもない話が、天から降ったか地からわいたか、突然出てまいった。そしてサケ・マスの漁獲規制もモスコーできめてしまった。これもニシンにからませてきめてしまった。こういうことがちっともわからないという外務省の責任なり水産庁の責任は、わからなかったからしかたがないのだということでは済まされないのではないかと思うのです。しかも私どもの立場から勘ぐって言えば、また勘ぐらなくてもそれがそのとおりであったのかもしれない。カニの犠牲になった、サケ・マスの犠牲になったと、こう言っても過言ではないのではないかと思う。
 一体カニの漁業をやってるその業者というのはだれか。大手ですね。マルはの大洋、日水というような大手会社がカニをとるのであって、沿岸漁民はカニをとる場所というのは二丈岩の付近か三角水域しかないわけです。カニがかりに全面禁止になっても沿岸漁民はそれほどの影響はないわけです。大手には大きな影響がある。しかもカニのかん詰めば大かたこれは輸出品で非常に高いから、日本の普通の庶民はカニのかん詰めなんて食べられないわけです。外貨がうんと入ってきてそれで大きな会社はもうかる。政府はそれを国益ということばで表現して、国益を守るためにというふうに言うかもしれない。もっともカニ漁船でも独航船にはたくさんの労働者、漁船乗り組み員が行っていますから、この方々の生活にまあいろいろ支障があります、大きな影響はあります。しかしながらほんとうに沿岸漁民か、大手かということになれば、ニシンは沿岸漁民、カニは大手とこうなる。この大手の利益を守るために沿岸のニシン漁業は全面禁漁されてしまった。これが来年はこう、再来年はこう、資源は非常に減っているから三年後、五年後には全面禁漁するというならまだ話はわかる。多額の投資をしてもう船が出る、乗り組み員も雇って、食糧も積み、油も積み込んで、そして話し合いがついたらすぐあすにでも飛び出す用意のところでだめだと言う。これじゃあ沿岸漁民にしたら泣いても泣き切れないでしょう。農業の立場から考えてみたらどうですか。苗しろにはもう苗ができた、水田も田植えできるばかりに準備された、さあ苗を持っていって田植えをしようとした寸前、その田植えはいかぬということになったのと同じじゃないですか。ですからニシンはそういう大手のカニ漁業だとか、あるいはサケ・マス漁業の犠牲にされたのだと言って漁民の方々が怒りをぶちまけておる。私もまたそうだと思う。これに対して水産庁長官としてはどうお思いですか、御見解をひとつお尋ねしたい。
○政府委員(大和田啓気君) まず第一点の条約改定の問題でございますが、私は条約の条文をつまびらかにいたしましても、条約自体の問題よりもやはり交渉のあり方の問題であろうと思います。
 それからオホーツクの抱卵ニシンの全面禁漁について、ソ連の腹が読めなかったのかというお尋ねでございますけれども、これはよく御承知のことと思いますけれども、昨年もソ連はオホーツク海の抱卵ニシンの全面禁漁を強く言ったのです。最終的な折衝で五十八度三十分以北、五月一日ないし五月十五日の休漁ということで話がついた。ことしも実は漁業交渉やる前からオホーツクニシン――抱卵ニシン、産卵ニシンの禁漁についてはソ連から私どもにずいぶん折衝がございまして、私どももソ連の意図はよく承知いたしておりますけれども、しかしソ連がそういう意図を持っているからといってそれに全面的に同調することはできませんので、しばしばソ連に反論し、また絶対困るということで長いこともんでおったわけでございます。したがいまして、日ソ漁業委員会の土俵の中では昨年度の休漁措置よりもこちらがある程度譲歩する形でまとまる可能性があるように見えた時期があったわけでございますけれども、オホーツク産卵ニシンの禁漁ということについては、東京に来ている日ソ漁業委員の人たちよりも、むしろ本国のコスイギン首相なりあるいはイシコフ漁業大臣の意思が絶対的に強いということで、私どもはなはだ不本意でございますけれども、こういう結果になったわけでございます。したがいまして、ソ連が非常に強い意思がここにあったことを私ども決して知らなかったわけでございませんし、それに対する十分の措置を講じなかったわけではございませんが、はなはだ遺憾ながら結果としてそういうことになったわけでございます。それ以外にソ連としてはたとえばサケ・マスで言えば、日本海の沿海州で禁漁区をつくるという案も非常に強く出ましたけれども、それは撤回させましたし、それからカムチャッカ半島の東南等について非常に広い範囲の休漁区の設定もソ連が非常に強く主張しましたけれども、それも撤回をいたさせたわけで、交渉でございますから、私ども、相手の出方は十分承知し、それに対応をしながら、オホーツクの問題につきましてははなはだ残念な結果を招来したということでございます。
 それから、ニシンがカニの犠牲になったのではないかという御意見、確かにソ連は、カニに引っかけてオホーツクニシンの全面禁漁をのまなければカニの話を進めないというふうに言ったわけですが、これはたまたまカニの問題がこじれて、そこにあるために、そういう言い方をしたので、私どもがカニはもう一匹もとらない、非常に極端な話を申し上げて恐縮ですが、カニは一匹もとらないということを申しても、ソ連のオホーツク抱卵ニシンの全面禁漁ということは譲歩しなかったと思います。これは相手の出方はいかにもカニに引っかけての話ですから、ニシン漁民がカニのために犠牲になったというふうに思われるわけで、私も、漁民代表の人たちにもずいぶん事の経過を詳しく説明しましたけれども、理屈としてはわかっても感情が許さないということのようでございます。私は無理からぬことだと思いますけれども、私どもとしても、カニは主として大企業でございます、大企業を生かすために中小漁業のニシンを捨てるということはこれは、私どもの心情としてもあり得ないわけで、ニシンの全面禁漁をできるだけ回避するために赤城特使をずいぶんわずらわして、最後の最後まで、メーデーの前夜祭の三十日の夜中過ぎまで赤城特使とイシコフ漁業大臣の接触が続きましたのはまさにニシンの全面禁漁をできるだけ回避するということをこちら側が強く強く主張したからで、私ども、結果としてははなはだ残念な事態を招きまして、そのためにこれに対する対策を十分講ずるつもりで現在検討いたしておるわけでございますので、全体の姿をひとつ御了承いただきたいと思います。
○川村清一君 あと一、二分で終わりたいと思いますが、ただいまの長官のそういうような御説明であるならば、ソ連がこのニシン漁業に対してどういう態度でことしは出てくるかということは、もう去年、ことしの傾向からはっきりわかっているわけでありますから、そうならば、ことしも、ニシン漁業そのものに対してはやはり水産庁としては的確な漁業調整行政がなされてしかるべきではなかったかと、当然すべきでなかったかと思うわけであります。しかし、ニシン漁業に対する長期展望に立った計画的な行政というものは何にもされておらない。そして、漁船の漁獲努力は野方図のままに許可をし、ある意味においては、ソ連から指摘されるように日本漁船は乱獲しておると言われるようなそういう秩序のないような行政をやっておいて、そして今日このような危機というものを招いた。これは、私は水産庁の責任だと指摘せざるを得ないわけです。
 毎年の日ソ漁業委員会においてソ連側は、資源が減っておる、減っておるということを指摘しておるわけです。日本側のほうは、資源は減っておらないということを主張しておるわけです。そして科学小委員会における議論というものは常に平行線をたどっておって結論は出ない。しかしながら常識的に考えてどんどんとっていったならば、無制限にとっていったならば資源が減ってくることは当然なんです。ある意味において、私がこういうことを言えば漁業者にしかられるかもしれないが、その規制の幅はこれは問題がありますが、いずれにいたしましても日ソ漁業条約というものが存在して、北洋におけるサケ・マスの漁獲量というものを規制してきたから今日なお資源が存在しておるのであって、これを全く野方図に野放しにしてとらしておったならば、はたして今日的な資源の存在があるかどうかということは私は問題があると思う。同じように、ニシンについても、日本政府は何らかの調整行政というものを自主的にやるべきであったのではないか。それをやらなかった。そうして今日ある漁獲皆無という状態に追い込んでしまった、この点はいま責めてもこれはどうにもしようがありませんが、今後の問題として水産庁は十分反省し、検討すべき事項ではないかと私は思いますが、長官の御見解はどうですか。
○政府委員(大和田啓気君) お話は実によくわかるわけでありますが、私どもの立場もひとつ御了承いただきたいことは、かりにニシンについて日本側が弱気の線を出してニシンの減船をいきなりする、あるいは漁期を短かくするということを、かりに事前に何らかの措置をとりますと、相手方に細大漏らさずニュースが流れておるわけでございますから、私どもが知ってほしくないと思うニュースもはなはだ克明に先方に流れておるわけでございますから、交渉の前にあらかじめこちらが自制するということで交渉に臨みますと必らずそれにかぶせられるというのがいままでの例でございます。確かに結果論としてみますと、御指摘のように、事前に手を打てばそれだけ損害が少ないわけでございますから、それは賢明のようでございますけれども、私どもの日ソ漁業交渉のいままでの経験から申し上げますと、弱味を見せるというとおかしいですけれども、なかなか交渉の相手方として手ごわい人々でありますから、こちらがあらかじめ手の内を見せて漁を差し控えるという形で交渉に臨んでいい結果が生まれるということはこれもまたなかなかないということでございます。これはどうもはなはだこういうところで申し上げづらいことで恐縮でございますけれども、確かに御指摘の点は私もよくわかります。できるならばそういうふうにやったほうが望ましいのでありましょうけれども、なかなか交渉の従来の経過あるいは交渉の内容からいってそういうふうにはまいらないということがほんとうのところでございます。
○川村清一君 それじゃ最後の質問で、これで終わりますが、長官のおっしゃっていることは私もよくわかるわけであります。私も野党の議員でありますけれども、知っていることをみんなここでしゃべっておらないわけです。たとえばサケ・マス漁業の問題についてもずいぶん言いたいこともありますけれども、ここでそれを言いますと、これは全部知れてしまいますから、私もやっぱり国益を守るという立場から言いたいことも言わないでいるわけであります。しかし、この点は長官として十分考えていただきたい。
 これはまあサケ・マス、ニシン、カニは漁業条約にきめられておる漁種でございますからあれがありますが、しかし内政上の問題で国内行政でできる問題としてスケトウダラがあります。しかしスケトウダラについても、現在までの水産行政を見ていると、これは無鉄砲過ぎると思うんです。一体、北転船を何隻水産庁は許可しておるか、それから母船式のスケトウ漁船というものは何隻出ていって、年間一体どのくらいの量をとっておるか。まあ、スケソウという魚は無尽蔵にあって、とってもとっても尽きないものと、こう言われておるようでございますが、しかし現在はもう非常に漁獲され、水揚げされておる魚の体型というものは小さくなってきておる。この小さくなっておるということはやはり資源も大きく減ってきておるんではないかというふうに常識的に考えるわけです、そうしますと、現在日本の水産生産に対して大きなウエートを占めておる北洋のスケトウダラというものが、まあ近い将来にまたニシンと同じようなこういう状態になるんではないかということを私は心配しておるわけです。ですから、これらの問題は国内行政としてできる問題ですから、大手会社やなんかの圧力があるというとそれを唯々諾々として聞くんではなくして、もっと日本全体の漁業、日本将来の漁業という立場から十分検討して、無制限に許可するなんということは十分規制してもらいたいということを私は望みたいんです。
 そしてもう一点私は心から願いたいことは、この水産の試験研究のことなんです。もっと試験研究に対して金を出して、予算を増額して十分な資源の試験調査等をして、万人がこれを認め、納得できるようなデータをつくっていただきたいんです。日ソの漁業委員会において、向こうは資源は減っておると言う、こっちは減っておらないと言う。減っておらないというこちらのデータというものは、ほんとうにこれを納得させることができないようなデータを出しているんではないかというふうに私は考える。それからいろいろ漁船経営者などに会って聞いてみるのですが、この間の水産資源開発法案審議のときも私申し上げましたが、資源の調査などということは政府自身直接やっていただきたいのです。民間に委託をして調査をさせる、それをデータにしている、これではほんとうに客観的なデータとはならないと思うのですね。ですから、政府が直接北洋におけるこういうサケ・マスあるいはニシン、スケトウダラ、こういう大事な漁業についてはもっともっと政府自身が金を出し、政府の責任でひとつやってもらいたいということを要望申し上げるわけでございますが、これに対する御答弁をお伺いして私の質問は終わりますが、とにもかくにも今週中に大臣はニシンの問題についての対策案、具体的な対策を打ち立てるということを約束しておるわけでございますから、ぜひそれが実現しますように精力的に作業を進めていただきたいということを申し上げて質問を終わります。
○政府委員(大和田啓気君) 試験研究あるいは海洋の資源調査の充実につきましては、私ども真剣に今後も取り組むつもりでございます。
 それからニシンの禁漁の緊急対策につきましては、今週中に成案を得るようにせっかく努力をいたすつもりでございます。
○委員長(河口陽一君) 本件に対する質疑はこの程度にとどめ、本日はこれにて散会いたします。
   午後一時三十四分散会