第077回国会 ロッキード問題に関する調査特別委員会 第10号
昭和五十一年六月二十九日(火曜日)
   午前十一時十四分開会
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   委員の異動
 六月二十六日
    辞任         補欠選任
     小柳  勇君     久保  亘君
 六月二十八日
    辞任         補欠選任
     峯山 昭範君     太田 淳夫君
     内藤  功君     近藤 忠孝君
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  出席者は左のとおり。
    委員長         剱木 亨弘君
    理 事
                岡本  悟君
                林田悠紀夫君
                瀬谷 英行君
                黒柳  明君
                橋本  敦君
                柄谷 道一君
    委 員
                岡田  広君
                亀井 久興君
                秦野  章君
                宮崎 正雄君
                最上  進君
                上田  哲君
                久保  亘君
                対馬 孝且君
                野田  哲君
                矢田部 理君
                太田 淳夫君
                峯山 昭範君
                近藤 忠孝君
                野末 陳平君
   国務大臣
       内閣総理大臣臨
       時代理      福田 赳夫君
       法 務 大 臣  稻葉  修君
       国 務 大 臣
       (内閣官房長官) 井出一太郎君
       国 務 大 臣
       (防衛庁長官)  坂田 道太君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        池部 幸雄君
   説明員
       国防会議事務局
       長        内海  倫君
       防衛事務次官   久保 卓也君
       防衛庁参事官   岡太  直君
       防衛庁防衛局長  丸山  昂君
       防衛庁装備局長  江口 裕通君
       法務省刑事局長  安原 美穂君
       大蔵大臣官房長  長岡  實君
       大蔵省主計局次
       長        高橋  元君
       大蔵省主計局主
       計官       古橋源六郎君
       国税庁次長    山橋敬一郎君
       通商産業省機械
       情報産業局長   熊谷 善二君
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  本日の会議に付した案件
○ロッキード問題に関する調査
 (ロッキード問題に関する件)
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○委員長(剱木亨弘君) ただいまからロッキード問題に関する調査特別委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。
 昨二十八日、峯山昭範君及び内藤功君が委員を辞任され、その補欠として太田淳夫君及び近藤忠孝君がそれぞれ選任されました。
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○委員長(剱木亨弘君) ロッキード問題に関する調査を議題とし、質疑を行います。質疑のある方は順次御発言願います。
○瀬谷英行君 まず、この委員会の進め方からはっきりさせていかなきゃならぬというふうに考えますので、副総理に、もしくは官房長官に最初にお伺いしたいと思っておりましたが、時間に間に合わないということでありますから、御出席になった時点でお聞きすることにいたしまして、とりあえず法務大臣に若干質問したいと思います。
 自民党の三役の決定ということで、強制捜査の開始という新事態にかんがみ、事態の進展の推移を見る必要があるから、委員会を二十日間程度やめようではないかという提案があったという話を聞きました。そして、参議院の特別委員会でもそんなわけでどうなんだろうという話があったのでありますが、参議院はとにかく今週委員会を開くと同時に、証人喚問も決定したわけなんであります。ただ、いままでの自民党側の御発言では、衆議院もそうなんだから参議院もどうだろうといった、そういう御趣旨のお話があったことは事実であります。しかし、私ども考えるのに、参議院では主としてPXLをやっている、衆議院はトライスターというふうに大別をしたかっこうでいままでやってきたわけなんです。
 で、御承知のように、全日空あるいは丸紅等から逮捕者が出た。予算委員会以来かなり長期にわたってこのロッキード問題を衆議院では手がけてきているわけです。この段階までくればもう、まあゴールと言っちゃおかしいけれども、かなりゴールの近くまで全日空、丸紅の問題は近づいてきたというふうに考えられるんでありますけれども、一方参議院が追及をしようというPXLの問題は全然これはまだ話が煮詰まってないわけなんです。衆議院の審議と事情がまるっきり違うわけなんです。したがって、参議院の場合は証人喚問を続けていっても捜査の妨害になるといったようなことはないんではないかというふうにわれわれは思うのです。その点、法務大臣としてはどのようにお考えになっているのか。参議院のロッキード特別委員会もいままでと同じように証人を呼んでやっていって差し支えないんじゃないかとわれわれは思うのですけれども、その点はどうです。捜査の妨害になりますか、ならないんですか。
○国務大臣(稻葉修君) お答えをいたします。ロッキード事件に関し、国会は政治的、道義的責任の所在を明確にすべく、憲法に基づく国政調査権を行使されているのであり、また、捜査当局は刑事責任の追及のため刑事訴訟法に基づく犯罪捜査権を発動しているのであり、それぞれその目的を異にするとともに、両々相まって本件全体の真相が解明さるべきものと私は考えます。
 ロッキード事件については、目下鋭意捜査が行われている段階であり、国会の行われる証人喚問との間でその日時につき利害が若干衝突する場合もあり得ると考えられます。しかし、このために検察当局から国政調査権を行わないよう要求する立場にはありません。ただ、国会の方で独自にそのような事態を避けるため証人喚問を一時見合わせることとされるならば、そのことは検察当局にとってはありがたい御配慮として感謝しなければならないと考えております。
 なお、この点に関連して一言付け加えたいことは、一般に国政調査が直ちに捜査の妨害になるとは思われません。しかし、たとえば国会の証人喚問においてその求める証言の内容が当該証人の取り調べの内容にわたる等捜査の方法、内容に関する場合には、捜査段階にある今日、たとえ国政調査の場合でも、検察当局としては秘匿したい事柄が証人喚問の形式で公にされることとなりますので、捜査密行の原則に照らし適当でない場合があるということであり、特にこの点国会側の御配慮を願いたいと思うのであります。事件は単に刑事責任のみならず、道義的、政治的責任も追及されてこそ初めて真相の全貌が明らかになるわけでありますから、われわれは道義的、政治的責任の追及をする立場ではありませんので、それは国会でおやりになっていただかなければならぬものでありますから、ただわれわれは刑事責任を追及する場合に、その捜査の途中においていろいろ捜査に必要な、いまこの段階では隠しておきたいことが証言の内容で公にされるという場合は非常に困る場合もありますから、その辺のところは良識を持って相互に、われわれもこの間国会のこの証人喚問は捜査に妨げあるかと、こう聞かれて、妨げありませんと、それは。国会の国政調査権の立場を尊重して妨げあるなどということは申し上げられるわけありませんじゃないですかと。ただ、いま申し上げましたような御配慮をいただくことが両両相まって事件の全貌を究極的に明らかにするために必要ではないかというふうに考えている次第です。
○瀬谷英行君 法務大臣の御答弁、一般論としてはわかりました。
 まあしかし、話は今度具体的になってまいりますけれども、参議院の特別委員会はPXLを主としてやっているわけです。衆議院とは違うわけです、分担がですね。根っこは同じかもしれない。しかし、大体分担をしている方向が違う。そうすると、衆議院の担当している関係は逮捕者も出てきた。いろいろと捜査の手が入っているということはわれわれにもわかる。したがって、それなりの配慮のしようがあるわけです。ところが、PXLになりますと、これは民間会社と違って防衛庁の問題。したがって、いままでの審議の過程も川崎重工あるいは海原証人といったような証人に出てもらっていろいろやってまいりました。いよいよこれから核心に触れようと、こういうところまできていることは法務大臣自身も御承知のとおりだろうと思うんです。したがって、参議院の場合はここで証人を続けて呼んでいっても捜査の妨害にはならないであろうというふうに私どもは判断をしておる。あるいは何か捜査の妨害になるような具体的な問題があるのかないのか、あるとすれば私どもとしても考えなきゃならぬ、率直に。そう思うんですよ。だからその点で、一般論としての法務大臣の見解はわかりましたけれども、具体的な問題として参議院の場合はPXL関係については法務大臣としてはこれはどう考えておるのか。問題は、証人続けてやっていってもらったって一向に法務大臣としては困らなきゃ困らないと言ってもらいたいと思うんです。
○国務大臣(稻葉修君) PXLの捜査の進行の状態にもよるわけでありますね。したがって、これは具体的な事柄に関しますから、刑事局長をして答弁させます。
○説明員(安原美穂君) 瀬谷委員御指摘のように、当委員会におかれましては主としてPXLの導入の経緯に絡む証人尋問その他国政調査を行っておられますことは事実でございますが、先ほど検察当局が強制捜査に入りました被疑事実は御案内のとおり、全日空に関しましては五千万円に余る金を外為法違反の手続によって受領したという被疑事実でございますし、大久保利春につきましては、衆議院の予算委員会におきます二回にわたる証言で合計一億二千万円の金をロッキード社からクラッター氏を介して受領しながら、それを受領しておらないということを申したという偽証の事実が強制捜査の対象になっておることでございまして、その関連でその入手した金がいかに使われたかということも当然捜査の対象にはなると思いますけれども、いま申されましたように、それがPXLの関係ではなくて、エアバス導入の関係であるということを仰せられますのは、それは瀬谷委員の御見解でございまして、捜査当局としては、しかく明確に分けて捜査をしておるわけではございませんので、具体的なお尋ねではございますが、PXLに現在の強制捜査は関係がないからということを前提にしてお尋ねをいただきますと、そのことはいま捜査中であって明確にPXLに関係がないとかあるとか、エアバスだけだということを前提にしたことを前提にいたしまして支障があるかどうかということをお答えするいま段階にはないということもひとつ御理解をいただきたいと思いますので、一般論として法務大臣が申されたとおりでございますが、ただPXL導入の経過につきましても、たびたび当委員会等で申し上げておりますように、検察当局としては、その経緯に絡んでロッキードエアクラフト社に不正がないかどうかということも重大な関心の対象であるという意味で、一般論からいたしまして、当委員会でお調べになる証人と検察側が取り調べたいと思うであろう人とがその取り調べの日時等で衝突することもあり得るということも御理解いただきたいと思います。
○瀬谷英行君 いまの刑事局長の御答弁を部分的に今度取り上げてみますと、私の方から言ったのは、PXL導入の問題については衆議院とは分野が違うから証人喚問を続けていっても何ら捜査の妨げにはならないんじゃないかという聞き方をしました。それに対するお答えとして一般論について大臣から御答弁ありましたけれども、刑事局長からの御答弁の中では、PXLの導入の経過についても不正の事実があるかないか、これは重大な関心を持っている。したがってこのPXLについても疑惑がないんだというふうには断言できない。したがって検察としても重大な関心を持っていると。なかなかむずかしい言い方なんですね。重大な関心を持っているという言い方をされている。
 そこで、副総理がお見えになりましたから、ここで副総理にお伺いしたいと思うんですけれども、恐らくこの特別委員会初めてお目にかかると思うんです。それで、おさらいを簡単にいたしますと、いままでこの委員会ではPXL関係について主にやってまいりました。追及をしてまいりました。川崎重工の証人あるいは防衛庁の海原証人といったような人にも出て証言をしてもらいました。そしてこれからどういうふうにこの特別委員会をもっていったらいいかというところにぶつかって、自民党との間に理事会の中では意見の対立があります。どういう対立があるかというと、これは異論があるかもしれませんけれども、自民党側とすれば、PXLについては海原証人の証言にあったように疑惑はないんだ、こういう前提に立っておられる。政策の問題である。したがってもはやこれは疑惑はないんだという前提に立っておる。ところが野党はそうは思わない。そういうふうにはっきりしたわけじゃない。だからあくまでもこの委員会はPXL問題についてもっと突っ込んで追及をしていかなければならないんだ、こういう立場に立っている。そういう立場の違いが理事会におけるいろいろな証人問題についての意見の食い違いになり、なかなか話がまとまらぬということになってきているわけなんです。
 そこで、副総理にお尋ねしたいのは、自民党としては強制捜査の開始という、こういう事態を迎えてですね、捜査の妨害にならないようにするために、証人喚問についてはしばらく待とうじゃないかと、あるいは委員会もしばらくやらないで様子を見たらいいじゃないかと、こういったよう決定があったわけです、この間ね。ところが、参議院が担当しておりますPXL関係は、衆議院の主に手がけてまいりましたトライスターのように、逮捕者が具体的に出たとか、あるいは予算委員会以来かなり丹念にやってきているという事実とは事情が違うわけです。したがって、われわれの担当しております参議院の特別委員会は、これから先もさらに証人に出てもらう、あるいはまた問題の究明を行うということを続けていってしかるべきであると思う。これをしゃくし定規に、衆議院と同じようにこっちの方もちょっと待ったとやるのはおかしいと思うんです。しかし、自民党で三役が御決定になったということでありますから、自民党のこれは総理、いまいらっしゃらないけれども、総理の代理の副総理としてですね、この点これからのこのロッキード問題に対する取り扱いについてどのようなお考えになっておられるのか、その点を改めてお伺いしたいと思うんです。
○国務大臣(福田赳夫君) ただいまの瀬谷さんからのお話は、これは国会運営の問題のようでございますから国会の運営につきましては与野党間の話し合いで決めると、こういうことだろうと思います。これに政府が介入するということはこれは許されざることであると、こういうふうに思いますが、まあ与野党間で十分御審議願って、政府といたしましてはこの事件が国民からこれだけの疑惑を受けていると、こういう情勢から見まして何とか徹底的に解明をいたしたいと、こういうふうに考えております。
○瀬谷英行君 政府としてはこの問題については徹底的に解明をしたいとおっしゃいました。ということになれば、自民党といえどもその方針でもって、強制捜査が片一方で始まったんだからこっちは手控えようなどという言葉が出てきちゃいけないはずなんです。そういうことになりますわね、これは自民党の問題になってまいりますけれども。政府の方針は自民党の方針でもあるというふうに私どもは確信したい。現実に出てきている問題は、証人喚問この辺でどうだと、やめたらどうかと――やめたらどうかというようにはっきり言っておりませんけれどもね、そういうふうな感じなんですよ。しかし、われわれの方は海原証人まできたと。そうすると、残ったのは、残るところは、海原証人自身がこの間証言されておりましたが、私はお呼びじゃなかったと。だから、そこのところはよくわからないという話がある。そのわからない先の話は田中さんであり、後藤田さんであり、相澤さんであり、増原さんなんです。こういう人に本当のことはどうなんだと言ってもらわないと、事柄がさっぱり明らかにならないんです。そこまで来ているんです。いままでの経過を大急ぎでおさらいをするとそうなるんです。政府の方針としては徹底的にやってくれということであれば、もうここまでくればその次の段階へ進むと、証人の問題にしてもさらに主要なかぎを握る人に出てきてしゃべってもらうというところまで行ったって一向に差し支えないんじゃないかという気がいたしますが、これについても副総理としてはよろしいとお考えになっていらっしゃるのかどうか、どうでしょう。
○国務大臣(福田赳夫君) 私は内閣総理大臣臨時代理でありますが、自由民主党総裁代理じゃないんです。まあいま問題になっているのは国会運営をどうするかとこういう問題でありまして、私はそれに対して内閣総理大臣臨時代理が介入すべき問題ではないと、こういうふうに考えるわけです。ただ、政府としては徹底解明ということを期しておるわけでありまして、政府は政府なりに検察庁を中心といたしましてその方向に向かって最善の努力をしておる、こういうことでありまして、国会においては徹底解明ということが行われるように期待する。ただ、その方法につきましては、これは国会運営の問題でありますから与野党間においてお話し合いをすべき問題である、こういうふうな見解でございます。
○瀬谷英行君 総理の代理であって総裁の代理じゃないなんてことは、型どおりの御答弁なんでね。そんなのはやっぱり通用しませんよ、そういう話は。だから通用しないことはわかっていておっしゃっているんだろうと思うんです。一つの逃げ言葉だろうと思うんです。しかし、総理の代理はあくまでも総理の代理なんですから、私はそのつもりでお聞きしているんですが、そうすると、このいま、今日までの委員会でやりとりした問題の中で、川崎重工に対して調査委託をやってきたと、国からも予算が出ておる。これは決算委員会でも問題になりました。ここでも論議されました。川崎重工の証人自身が証言しました。国産化のつもりでいろいろと投資もしてきた。八億の金も使った、大勢の人間もこの中に投げ込んだ。模型もつくった、風洞実験もやったと、こういうことを言っているのです。ところが白紙還元になってパァになっちゃった。予算はそこでストップになっちゃった。こういう事実がある。こういう事実があるから、これはどういうわけかということになるわけです。これはだれが考えたっておかしいと思っても当然だろうと思うのです。大体川崎重工に投資をすると、いろいろ研究をさせると、調査をさせるということは、これは国産を前提とすると考えるのがあたりまえなんです。いままでの中では国産を前提とするというやりとりはないと、そういう文章がないんだと、証文はないんだということだけを一生懸命言っておられる。しかし事実として川崎重工ではそのつもりでやってきたということはいままでの証言の中ではっきりしている。それがぱっととまっちまった。これは一体どういうわけだろう。まあ手付金みたいなものです。手付金というのはやはり契約という前提があるから手付金を支払うということになる。さらにまたいい例かどうかわかりませんが、これ結納みたいなものです。結婚という前提があるから結納のやりとりがある。結納の中に結婚、さらにその了解事項だとか確認事項なんというようなのはないわけです。ところがこの国産化の前提でもって片っ方金をかけてやっておきながら、あれは実際は国産化の前提じゃなかったんだ。その金はどういうわけでストップになったのか、予算はどういうわけで不執行になったのか、この点はどうしたって疑問が残るでしょう。こういう疑問に対してさらに明らかにしてくれと言っているんですよ、われわれの方は。その自民党が言うように、政府が言うように、PXLについて疑惑がないと断言できるならば、これは当事者に出てきてもらってどんどん事実をしゃべってもらえばいいじゃないかと思います。これは常識でしょう、こんなことは。そこで海原証人まできた。川崎重工の室井証人、海原証人というところまできた。残っているのは後藤田さんであり、相澤さんである、田中さんである。三人でいろいろ話をした、メモのやりとりがあった、だれが書いた、こんな話がありましたよ。しかし、その海原証人は私はお呼びじゃなかった。したがってわからぬと、こういうことです。そうすると、残ったのは後藤田さんなり相澤さんなりあるいは田中さんなり増原さんなりということになってくるわけです。そういう人たちが出るところへ出てしゃべってもらえば片がつくことではないかと思うのです。何にも臭いことがないと、あやしいことがないというなら、これ出てきてしゃべってもらう。政府としても自民党としても一向にその点は差し支えがないことではないかと私は思う。それを自民党の三役の決定だというようなことで、委員会の運営にまであるいは証人喚問にまでたがをはめるようなことをやられると、この特別委員会の運営というものはここでもって足踏みをしてしまうのですよ。それは副総理とすれば国会の問題だというふうに逃げたいかもしれないけれども、しかし同時にこれは政府の問題なんです。参議院のロッキード特別委員会としては、ここで足踏みをするということがあっては困るというふうに考えるわけです。私がいま大急ぎでおさらいをしてしゃべったことは、内容はおわかりいただけただろうと思うんですが、どうでしょうか。
○国務大臣(福田赳夫君) ただいま瀬谷さんのお話、大体私も承知しております。承知しておりますが、そういう疑惑があって、疑義があって、これを解明するという、これはもう委員会運営の問題でありまして、これに政府が介入すると、こういう立場にはないわけなんで、どうかひとつ自由民主党ととくと話し合っていただきたい、かように存じます。
○瀬谷英行君 それならば、その自由民主党とということであるならば、自由民主党の代表はだれかというと総理になっているわけです。それから、それじゃその副総裁と言いますけれども、副総裁にこういうところへ出て来てしゃべってもらうといったようなこともやっていいかどうかということになると、必ずうんとは言わぬと思うのです。これを抑えているのは自民党の三役の決定といったようなことが抑えているわけですから、出先の理事を。出先の理事と幾らやり合ったって、それは上の方でえらい人が決めてきたんだから、だめだと言われりゃそれっきりなんですよ。じゃ、そこのところへ問題を移すと、これは政府の問題、あるいは党自身の問題だということになってくるわけです。これは今度は福田さん自身が、これは副総理として、総理の代理として考えなきゃならぬ問題になってくるんです。出先の理事と幾らだって、もういままでやっているんです、正直言って。ところがらちが明かないんですよ。特に何回も言うようですけれども、この海原証人の後、いよいよ白紙還元という事態に突っ込んでみようと、中を分析してみようということになりますと、あと残る役者は決まっちゃってるんです、これは。その田中元総理だとか、あるいは後藤田とか、相澤とかいう人なんですよ。ところが、いままでの証人、出る人はみんな出ちゃったわけです。それでもう残っているのは、こういう主役ばっかりです。勧進帳でいえば弁慶みたいな人が残っちゃっているわけです。いままでは山伏とお囃子ばっかり出て来たわけです。(笑声)ところがいよいよ弁慶だとか義経だとか富樫だとか、こういう人が残っているんです。残って出さないというのですよ、自民党の方で。出てもらわなきゃ困るというわけです。弁慶が休暇をとった勧進帳なんというのは、これはドラマにならぬ。(笑声)肝心のことがわからないわけです。(笑声)どうしてもこの問題を徹底的に糾明しょうと思うならば、また政府自身に、自民党自身にこの後ろ暗いところがないならば、こういう主役に出てもらって、あからさまに実はかくかくしかじかだとしゃべってもらうことがPXL問題についての疑惑を解明するのに一番手っ取り早いんじゃないかと思うのですが、どうでしょうか。
○国務大臣(福田赳夫君) お話の筋はよくわかりますが、しかし自民党がお話の証人の喚問につきまして反対の立場をとっておると、こういうふうには、情報として聞いておりますが、これはもう政府はその問題につきましては、これは介入しないのです。これはもっぱら自由民主党の問題である。何か政府が動いているような、そういう印象のお話ですが、さようなことは全然ないんで、ひとつ腹を割って自由民主党の方と話し合っていただきたい、かように御期待申し上げます。
○瀬谷英行君 政府は干渉しないというけれども、政府と自民党というのは別ものだと思っていない、これはだれしも。したがってここで、まあ言い逃れとして、それは政府としては徹底糾明をやろうとしているんだけれども、しかし自民党でもって十分に話し合ってくれということを言われたんで、それじゃ自民党の人にここで出てもらって答弁してもらうことはいいかというと、そうはいかぬでしょう。もし、どっちみちこの特別委員会というのはいままで例のない委員会なんだから、もう型破りのことどんどんやってもよろしいということであれば、ことによっては椎名副総裁にもここに出てもらうということも構わぬということになるならやりますよ。だけども、そういうルールもないんじゃないですか。われわれ一応いままでのこのルールに基づいて委員会を進めていきたいというふうに考えているんですよ。だからそのルールに基づく以上は、総裁がいないから副総裁というんじゃなくて、総理がいないから副総理ということで政府としての責任ある答弁をしてもらいたいというふうに考えるんです。いま私が申し上げたことは、いままでのこの委員会の運営についてと、大急ぎでまとめて、そのおさらいをして副総理に申し上げて、そして見解を聞いたわけです。そうすると、これからのこのロッキード委員会の運営については、それはあくまでもPXLについては疑惑がないという前提に立っているけれども、しかし、もしそうならば、その問題のかぎを握る人に出てしゃべってもらうということは一向差しつかえないことじゃないかとわれわれは思う。じゃあ今度は別の聞き方をいたしますが、現職の国会議員あるいは元大臣であった人たち、こういう人たちに証人として出てもらうということは構わないのか、構うのか、これは自民党としていろいろ制約を決めているようだけれども、構わないはずだと私は思うのですが、その点はどうでしょうか、総理として。
○国務大臣(福田赳夫君) これは国会の方で、議員でありましょうが、元大臣でありましょうが、お呼びになるという御決定になれば、これはもうそのとおりさるべきものであると、こういうふうに私は思います。しかし、政府といたしまして、国会の、あるいは委員会の運営に介入する、これはそうあってはならない問題である、かように考えております。
○瀬谷英行君 前段の話は何回も聞きました。一種の言い逃れとして聞きました。いや、後段の話です。しかし、前段の話は、いまおっしゃった前段の話、元大臣であろうと総理であろうと現職の国会議員であろうと、出てしゃべって証言をするということは一向差し支えないと思うんだというふうに副総理自身がいまおっしゃいましたからね、そのことは副総理としての考え方であろうと思う。と同時に、われわれも同じ考え方に立って、それらの人たちに出るところへ出てしゃべってもらうということをしたいと思っているんですよ。
 今度、官房長官がお見えになりましたから、官房長官にもお伺いしたいと思うんですがね。いま副総理にお伺いいたしましたから、まあ大体同じようなことを重複して言うと時間かかりますが、いま問題になっておりますのはね、国会の運営の中で、特に参議院のロッキード特別委員会、これは衆議院と違ってPXLを中心にやってまいりました。PXLを中心にしてきて、しかも証人もかなり、海原証人あるいは川重の証人まで出てきて、残るところは田中前総理であり、あるいは増原当時の防衛庁長官であり、あるいは後藤田とか相澤であるとか、こういうような人たちの名前が出ている。しかも、これらの人たちは、いいですか、これらの人たちは、聞くところによると、われわれが証人として呼ばれる場合には喜んで出て黒白をつけたいというような意味のことを地元でしゃべっておられるそうですよ。おれはいやだと言っていないという話を聞いているんです。だとすれば、これらの人たちを証人として呼ぶということは一向差し支えないんじゃないか、むしろ政府のために、これらの人たちに事情を明らかにしてもらった方がいいんじゃないのかと、もし疑惑がなけりゃないでいいんですから、われわれ疑惑があってほしいと思って言っているわけじゃない、なきゃないで結構なんです。しかし何となく証人を出し渋っている。小出しに出してきて、その場しのぎをいままでやってきているんです。こういうことはよくないから、だから出てもらう人には全部出てもらって、あっさりとこの事実を明らかにしゃべってもらうということをしてもらいたいということを育っているんです。そのことについては異議がないんじゃないかということを聞いているわけなんです。これは立場は自民党であるとか、あるいは政府であるとかという立場はどうあろうと、同じようなものなんですからね。政府の一員として私の質問に対してどうだろうかということに対するお答えを願いたいと思うんですが。
○国務大臣(井出一太郎君) いま私駆けつけてまいりました、ちょうどその折に副総理から御質問に対する御答弁の最中でございました。私も福田さんと同感でございまして、証人でお呼びくださるというふうなことにつきましては、院においてお取り扱いになることでございまして、私どもは、かれこれ介入をして申し上げるのはいかがかと、かように存じます。
○瀬谷英行君 それでは、おれの立場は総理の代理だと、総裁の代理じゃないというふうなお言葉はそれはそれで結構です。しかし、その前の話として、あるいはいまの官房長官のお話として、両方総合いたしますと、私どもが言っております、つまり事態を明らかにするためには、必要な人に、それが現職の国会議員であろうと、あるいは元大臣であろうと、あるいは元総理であろうと、そういういままでの経歴いかんにかかわらず、ここへ出てきて必要なことをしゃべってもらうという点については、政府としては、事態解明のために一向に差し支えないと思うんだと、この点だけを確認したいというふうに考えますが、それはよろしいですね。
○国務大臣(福田赳夫君) 国会なり委員会で御決定になることに政府は一切介入いたしませんです。
○瀬谷英行君 それではもう一つ、今度突っ込んで聞くと、政府としては、あくまでもこのPXL問題、あるいはさらに根をたぐってまいりますとロッキード問題、これは根っこは一つだろうと思うんです。PXL、あるいはトライスター、これは衆参両院で分担をしただけの話です。根っこは一つであるから、解決をする場合には一挙に解決をするということも、これはあり得るわけです。しかし、かなりたぐってまいったということは事実なんですから、政府として、あるいは担当者の法務大臣としては、あくまでもこれは事実を究明するという決意を持っているんだと、決していろいろな、たとえば時効であるから困るとか、もうどうにもならぬとか、あるいは現職の大臣であるから出したら困るとか、そんなようなことはとらわれないんだと、あくまでも政府としてこの事態の解明に全力を尽くすんだということを再度確認をしたいと思いますが、その点は法務大臣よろしいですか。法務大臣。
○国務大臣(稻葉修君) 福田総理代理も非出官房長官も正しいことを言っておられると思いますね。私もそのとおりだと思いますよ。それは国会がお決めになってこういう人間を呼びたいという、それは困るなどということを政府が言えるわけはありません、国会の調査権に対する非協力ですから。ただ、先ほども一般論として申し上げましたとおり、日時に捜査と衝突したり、いままであなたは検察庁に調べられましたか、どういうことを問われましたか、どう答えましたかというようなことになると、これは捜査に支障を来すから、国会の国政調査権は無制約じゃないんですから、十分にその点を良識をもってひとつお願いしたいと、これお願いをしたいと、こういうことを申し上げたわけです。
○瀬谷英行君 終わります。
○久保亘君 関連。
 いま証人喚問の問題について瀬谷委員の方からいろいろとお尋ねがありましたけれども、私は、きょうの質問に当たって、竹下国務大臣の出席をお願いをいたしております。現在出席願えておりませんが、閣僚が委員の要請に基づいて答弁のために出席するのは、特別の事情がない限り、当然のことだと考えております。この点については、委員長の方で午後再開に当たってはぜひ出席ができるように、お取り計らいをいただきたいと思います。
 また、いま瀬谷委員の方からも言われましたように、後藤田、相澤両氏は、前々から、もし国会の証人喚問が求められるならば、進んで出席して黒白をつけたいということを公の席で表明をされているわけでありまして、これらの証人喚問が、どのような事情であるにせよ、委員会の中でこれを拒否するような立場がとられるということは大変遺憾なことだと考えております。これらの、証人として求められるならば出席したいと望んでおられる人たちのためにも、黒白をつけさせるためにも、委員長は、積極的にこれらの問題を処理されるべきだと考えております。
 これらの点について委員長の方のお考えをお伺いをして、もし休憩に入るのでありますならば、私は午後質問をいたしたいと思いますが、引き続いてでありますならば、質問をいたしたいと思いますが。
○委員長(剱木亨弘君) 久保君に申し上げます。
 竹下建設大臣の出席要求につきましては、これから後ほど、理事の間で話し合いをして処置をしたいと思います。
 それから、後藤田、相澤の証人喚問については、委員長としてはまだこれを出さないとかいうようなことの話が進んでおるわけではないのですから、証人喚問につきましては、理事会で今後どうするかは十分話をして、各会派間において話がまとまるようになることを希望して、理事会を行っていきたいと思います。
 以上、お答えします。
○久保亘君 どうして国務大臣の出席要求が理事会の問題になるのか。そういうことが国会の運営として、従来も慣例としてあるのかどうか、その点についてはっきりしていただきたいと思う。これは理事会の問題ではなく、国務大臣は、委員の出席要求に対しては、特別に納得し得る理由がない限りは、出席せられるのが当然だと思うんですが。
○委員長(剱木亨弘君) 理事会でいろいろございますその点について論議をやっている途中でございますから、まだ結果は出ておりませんから、結果が出てから理由なりはっきり申し上げます。
○久保亘君 午後やります。
○委員長(剱木亨弘君) 午後一時再開することとし、休憩いたします。
   午前十一時五十八分休憩
     ―――――・―――――
   午後一時十七分開会
○委員長(剱木亨弘君) ただいまからロッキード問題に関する調査特別委員会を再開いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日、太田淳夫君が委員を辞任され、その補欠として峯山昭範君が選任をされました。
    ―――――――――――――
○委員長(剱木亨弘君) ロッキード問題に関する調査を議題とし、休憩前に引き続き質疑を行います。質疑のある方は順次御発言願います。
○瀬谷英行君 議事進行について。
 きょうの質問の中で久保委員から竹下建設大臣の出席を求めてあります。ところが竹下建設大臣の出席については、自民党側としては建設行政の所管問題についての答弁ではなくて、ある雑誌に載っている対談の問題について意見を求められるということでは困るといったようなことで、建設大臣の出席について難色を示されておる、こういうことでは委員会をこれから開会をして質問者が質疑をするのにまことに困るんじゃないかと思う。したがって自民党に再考を促したいと思います。しかし委員長の権限において大臣の出席を求めて委員会の運営を継続をするということはできるというふうに思いますので、できれば委員長の権限において大臣の出席を求める、そして委員会を質問者の質疑にこたえられるように展開をしていくということを要望したいと思います。
○委員長(剱木亨弘君) 瀬谷君の議事進行についてお答えいたします。
 午前中、久保委員からのその点についての要望がございまして、私は理事会において話をきめてもらうようにいたしますと申し上げました。ただいま開会に至りましたけれども、理事会におきまする話し合いがまだまとまっていないようでございますから、最後の決定をする前にもう一回、はなはだ申しわけないんですが、直ちに理事会を開きましてその問題の決着をつけたいと思います。しばらくの間……
○久保亘君 委員長、いまの問題で関連して。
 私は、委員長に午前中に国務大臣竹下登氏の出席を善処されるよう申し上げたんでありますが、三木内閣は、ロッキード問題の解明は内閣の使命であり、政治生命をかけてもやらにゃならぬということを、本会議でも委員会でも、またこの特別委員会に対しても繰り返し言っておられることでありまして、私は、国務大臣竹下登氏は、国務一般に関して私の質問に対して出席してお答えになる義務があると考えるんであります。特に憲法六十三条は、議院の出席要求に対して国務大臣は出席しなければならないという義務条項を定めておるんでありますが、これらの問題について、委員長または特定の政党の理事がこれらの問題を拒否される権限は全くないと思うんであります。そういうことで拒否されるのであれば、私は質問を行うことができません。これらの問題は、理事会ではなく、憲法に基づいて私の要求に対して委員長が善処されるようお願いをしたいと思います。
○委員長(剱木亨弘君) 委員長としましては、本委員会の運営に当たりましてはできるだけ円満に議事を進行したいと思いますので、久保委員の御発言については十分委員長も承知いたしますが、なおもうちょっとでございますから、委員会のお話をひとつ理事会にお話をしてできるだけ……。
○久保亘君 理事会を開かれるということなら、私は重ねて疑義があります。というのは、いま瀬谷委員の発言等をお聞きいたしますと、自民党の理事から私の質問内容を取り上げて出席させられないというお話があったということでありますが、私ははなはだけしからぬ問題だと思っております。私は自民党に対して私の質問内容を申し上げたことはありません。建設省の職員が何とか質問の内容を教えてもらえぬかと言って再三見えるので、フェアにやりたいと思うから、私は大体こういうことをお尋ねするつもりだということを申し上げたのでありまして、それを盾にとって閣僚の出席を拒否するなどという態度はこれは全く言語道断だと思うのです。そのようなことを委員長が理事会において取り上げておられるとすれば、私は委員長に対して非常に不信を持ちます。
 で、委員長は、私が要求いたしました竹下国務大臣の出席について、出席要求の手続を正式にとっておられるのですか。
○委員長(剱木亨弘君) 委員長お答えします。慣例によりとっております。
 ちょっと速記をやめてください。
  〔速記中止〕
○委員長(剱木亨弘君) 速記を始めてください。
 暫時休憩いたします。
   午後一時二十五分休憩
     ―――――・―――――
   午後二時十七分開会
○委員長(剱木亨弘君) ただいまからロッキード問題に関する調査特別委員会を再開いたします。
 竹下国務大臣の出席につきましては、理事会におきましてもいまだ協議が整いませんので、委員長といたしましては竹下大臣の出席問題並びに証人喚問問題を含めて引き続き理事会において協議をいたしまして、できるだけ早くその決定をいたしたいと存じます。
 で、久保委員におかれましては何とぞ質疑を続行していただくようにお願いいたします。
○久保亘君 質疑に入る前に、ただいま委員長からお話のありましたことについて、委員長裁断ということでの御発言でありますから、そのことに私異議は申し立てませんが、確かめておきたいことがあります。
 委員長は、先ほど私の要求に基づいて竹下国務大臣に対して出席を要求したとお答えになっておりますが、国務大臣の方から出席できない旨の通知が委員長あてにきているのかどうか。その竹下大臣の回答と、もし出席できないということであれば、その理由を明らかにしておいていただきたいと思います。
○委員長(剱木亨弘君) お答えいたします。
 出席要求がございましたので、事務的に竹下建設大臣に対しまして出席要求を事務的にやっておりますが、これに対しましては大臣の方からお断りの話は全然ないのでございます。ただ理事会でその出席要求の議がまとまらなかったのでこういう状況になったと、こうお答えいたします。
○久保亘君 それでは大変不審が残るのでありまして、出席要求をされた大臣から出席できないという連絡がないのに、どうしてその大臣の出席が一々理事会の協議事項になるのでしょうか。理事会で現在までも出席要求のありました大臣については、すべて理事会で御検討になったのですか。その点をお答えいただきたいと思います。
○委員長(剱木亨弘君) お答えいたします。
 これは理事会でそういう話が起こりまして、まとまらなかったのであって、その出席要求を断ってきたとかそういうことでなしに、理事会でおやりになったものですから、今日の状況になったわけです。ですから、速やかにこの問題、協議をいたしまして決定するようにいたしますから、きょうのところは、ひとつ質疑を続行願いたいと思います。
○久保亘君 じゃ、最後にもう一点だけ。
 そういうことであるならば、竹下国務大臣は出席を拒否されておらないと。で、理事会において、自民党の理事からこの出席をさせないということについて発言があって、そのために理事会が意見不一致であるから、竹下国務大臣の出席ができない、こういうことだとするならば、竹下国務大臣の出席要求は自民党によって阻止された、こういうふうに私は理解すればよろしいのですか。
○委員長(剱木亨弘君) まあこれは自民党によって阻止というよりも、理事会で話がまとまらなかったので、ある特定の政党の名前はお許し願いたいと思います。
○久保亘君 それはおかしいと思うんです。理事会において意見がまとまらなかったというのは、それでは理事会には、複数の党を代表して参加されておりますが、どの党が出席させないという主張をされたのですか。それをはっきりしておいていただきたいと思います。
○委員長(剱木亨弘君) 自民党と野党間におきまして議がまとまらなかったということは事実でございます。
○瀬谷英行君 関連して申し上げますが、理事会の話を端的に言うならば、自民党の方で反対をしたということは、はっきりしております。したがって、いま質問者は、自民党の反対によってこの理事会がまとまらなかったのかという質問をしているわけでありますから、質問者の言うとおりであるということを明らかにしてもらえば、それでいいと思います。
○委員長(剱木亨弘君) 久保君の言うとおりでございます。
○久保亘君 それでは、これから質問に入りたいと思いますが、官房長官は……。官房長官、二時出席ということになっておりますので、それじゃ官房長官に最初にお聞きしたいと思いますから、ちょっと保留いたします。
○委員長(剱木亨弘君) ちょっと速記をとめておいてください。
  〔速記中止〕
○委員長(剱木亨弘君) 速記を始めてください。
○久保亘君 それでは、これから質問に入ります。
 最初に、官房長官に竹下国務大臣の出席要求に関連してお尋ねいたしますが、私は、三木内閣が、ロッキード問題の解明が第一の政治使命であるという立場で取り組まれておることを言葉どおりに信用いたしまして、この内閣の国務一般に連帯して責任を負う竹下国務大臣に対して、本日御出席を願って私は質問をいたしたいと思いました。ところが、先ほど委員長のお話によって、理事会において、自民党の理事の反対のために意見が調わないという理由で出席を拒否されました。この問題について、官房長官は内閣の取りまとめ役として、竹下国務大臣から連絡を受けて何らかのこのことに対しての指示をされておりますかどうか、御承知であったかどうか、あわせてお尋ねをいたしたいと思います。
○国務大臣(井出一太郎君) 竹下国務大臣出席方を要求されていらっしゃるということは、私午前中ここへ参りまして、傍らで伺っておったような次第であります。したがいまして、竹下氏とはとの問題について直接話しておるということはございません。以上でございます。
○久保亘君 大変私は残念に思っております。私が本日、その出席を求めてお尋ねしたいと思っておりましたことは、後ほど質問をいたします稻葉法務大臣の三重県における発言とも関連をいたしまして、今日国民がロッキード隠しということについて大変疑念を深くいたしているわけでありまして、その中で、中央公論に掲載されました大森実氏のレポートによれば、かなり断定的に竹下国務大臣のことが書かれております。このことに関して、国会では出席を拒否されておりますが、全国遊説の先においては、記者会見をもって、この問題に対して、竹下氏の所見を述べられております。このようなことは、かえって国民の疑惑を深くするだけであると考えておりまして、今日、自民党が証人喚問を拒否されようとしておるような御意見があるのと同じように、この閣僚の出席を拒否されるということについては、私どもは三木内閣の言葉とその実態が大変食い違うのではないかということで、きわめて遺憾に考えております。今後内閣においても、これらの問題についでは進んで委員会に出席し、この事情を説明するとともに、事件の解明に全力を挙げられるようこの際強く要請をいたしておきたいと思います。よろしゅうございますか。一言それじゃ答えておいてください。
○国務大臣(井出一太郎君) ただいまの久保さんの御意見はよく承りました。
○久保亘君 それでは最初にちょっと簡単に御報告を願いたい問題があります。本日、東京国税庁によって脱税容疑等に基づき、ジャパンライン本社等の家宅捜索が行われたと聞いておりますが、この点について、国税庁の御報告とあわせて、この問題に関して、ニューアカギパイラマ社の社長を逮捕されたと聞いておりますので、この件について法務省の御見解、御報告を承りたいと思います。
 なお、この問題については、ロッキード事件の一人である児玉譽士夫と関係を持って取り調べられておるのかどうかについても明らかにしていただきたいと思います。特にジャパンラインにつきましては、かつて河本通産大臣を紹介された稻葉法務大臣の、ざんきにたえない関係がこの児玉氏とあった問題でありますから、この点について、ひとつ御報告を願いたいと思います。
○説明員(山橋敬一郎君) お答えいたします。
 本日午前十時に、東京国税局、東京地検共同いたしまして、査察官約二百人を動員いたしまして、神奈川県の三浦市に居住いたしますところの水谷文一、六十三歳を所得税法違反の疑いで、上記住所のほかに二十七ヵ所を強制捜索いたしますとともに、取引銀行など二十九ヵ所を任意で調査をいたしました。これは、水谷文一がジャパンライン株式会社の株式の売買等によりまして、昭和四十八年及び四十九年におきまして合計約二億円を超える収入があったにもかかわらず、両年分とも所得税の確定申告をせずに、多額の所得税を脱税をしている疑いによるものでございます。
 以上でございます。
○説明員(安原美穂君) 東京地検におきましては、ただいま東京国税局からお話のございましたように、国税局と共同いたしまして、二十七ヵ所について水谷文一という者の所得税法違反の容疑で押収、捜索を行いましたほかに、本日午前七時半ごろ、水谷文一という会社役員を所得税法違反の容疑で逮捕いたしました。それが逮捕の事実に関する御報告でございます。
 なお、児玉譽士夫との関係でございますが、本件の強制捜査に踏み切りました過程といたしまして、すでにたびたび御報告申し上げておりますように、東京地方検察庁では東京国税局と共同いたしまして、児玉譽士夫の四十八年、四十九年の所得税法違反の容疑についても捜査を進めておるその過程におきまして、水谷文一という、ただいま申し上げた者の株式売買差益の利益の秘匿という事実が発覚いたしましたので強制捜査に踏み切ったものでございまして、報告によりますと、この水谷という者は児玉譽士夫の周辺の人物として注目されておった者でございまして、さらに報告によりますると、三光汽船とジラインとの紛争の際に、ジライン側として調停を児玉譽士夫に頼んだという関係で登場してきた人であるというふうに聞いております。
○久保亘君 次に、稻葉法務大臣にお尋ねいたしますが、あなたは去る六月の二十六日、三重県伊勢市における講演会において次のようなことを述べられたと聞いておりますが、それは事実であるかどうか。
 その一つは、アメリカの資料にどういう名前が挙がっているのか私も知らない、検事総長は知っているだろうが、あたかも知っているかのごとくロッキード隠しの戦術をやってくる連中がいる、これには私もまいった、一々うろうろしていたってしようがない、この辺でやらなければならぬ、そうでないと、自民党は河野にぞろぞろついていくことになっちまうのではないか、ちゃんとやらぬといかぬよ、こういう話をされたということでありますが、これは事実でありますか。
○国務大臣(稻葉修君) そのとおりではありませんが、そのとおりではないですけれども、それらしいことを言うておりますよ。
○久保亘君 これは私は新聞によらず、当日その会場でこれを記録をした人のものによっていま申し上げているわけであります。であるとするならば、あたかも知っているかのごとくロッキード隠しの戦術をやってくる連中がいる、これには私もまいったというのは、具体的にはどういうことでありますか。
○国務大臣(稻葉修君) それはあそこの証言などもなかなかすったもんだ言うて進行しないですな。それはやっぱり進行されちゃ困る人間が日本にいるわけですよ、丸紅とかな。それから全日空とか、あれは逮捕者を出すぐらいですから、そうでしょう。そういうぐあいですから、いいですか、私の時局講演会での発言は、ロッキード事件のアメリカ関係者を通じて日本のこの事件関係者がいわゆる政府関係者の名前をも知る機会のあることは容易に想像にかたくない、そういう筋合いのものではなかろうかと思う。そしてそういう関係の連中が緊密に連絡の上、ロッキード隠しに懸命に努力するのも彼らとしては当然じゃなかろうかと、これが常識じゃないでしょうか。こういうことですから、これきわめて常識的な推測で、そんな演説が、法務大臣がやったからとかいうことだけでどうしてニュースになるんだろうか、こう思うんですね。だからこれはニュースの価値ないといって書かない新聞もあるわけですよ。だからこういう常識的な推定をだれだってするでしょう。事件記者ともなれば当然推定されるべきことだ。それを大ニュースのごとく新聞に報道して、ああいうことはまたどういうものかと私は思うのだ。
○久保亘君 余りふざけたことを言ってもらっちゃ困りますよ。法務大臣としてあなたの肩書きがついて回っておるんですよ。あなたが言われたことが現にニュースになって日本国中に流れておるわけですよ。そのことによってそれはあなたの言われるとおりではないかもしれぬが、法務大臣がロッキード隠しをやる連中がおっておれはまいったと、こういうふうに言っておられるということは非常に大きなショックですよ。そしてまたもう一つは、嘱託尋問がおくれているのは、現在共助を求めているが余り手間を取らされるところを見ると日本から何かやっている者がいるんじゃないか、こういうことをあなた言われている。このような発言は、あなたがそれは当然のことだと言われるならば、私はそれを当然のことだとして受けとめます。しかしそんならばそれだけのことを法務大臣という立場にあるあなたが具体的に何か知っておって言われるのだろうから、そのことについては明確にしてもらわなければ困りますよ。
○国務大臣(稻葉修君) 別に具体的な証拠をつかんでこういうことをやった、ああいうことをやった、いつ何日こういうことをやったということではないんです。そうではない。けれども、どうしてあんなにいままで多国籍企業などで平気で証言した人が急に嘱託尋問に対してはかたく口を閉ざし、酢だのコンニャクだの、法律上の手続がどうのこうのと言ってどうしてもおくらすというのは、やはり同じ関係にある日本の方から働きかけるということは十分に考えられると、これにはおれもちょっとまいってしまう、しかしこんなことにまいっちゃいられない、断じてやりますから御信頼をくださいと、こういう断じてやりますから御信頼をくださいというのが本論なんですよ。ふざけちゃいないんだ、私。ふざけちゃいない。
○久保亘君 いやね、嘱託尋問がおくれていることについては、国民は大変気をもんでいるわけです。そのときにこれはあれをおくらすようにこっちから何かしかけておる者がおるんじゃないかと思われるような発言を法務大臣の立場にある人がされると、やっぱりなあという気持ちを持つんですよ。よほど何か法務大臣は具体的なことをつかんでおって、そういうものに負けちゃいかぬ、こういうことでやっておられるんだな、一面では稻葉さんなかなかやるじゃないか、こう思うんですよ。しかし、そう思わせるようなことをあなた言われるなら、そういうことがやられているその実態を明らかにしてそれを断ち切らにゃいかぬでしょう、これに負けないと言うなら。何にも根拠がないのに、いたずらに世の中を惑わすようなことを言うならば法務大臣の資格はないです。
○国務大臣(稻葉修君) 何にも惑わしてはいませんね、私は。真剣にやっているんだ。そしていつ幾日にこうこうこうやったという証拠はつかんでおらないけれども、十分にそういうことは考えられるべきことじゃないですか。あなた全然考えませんか、そういうことを。普通一般常識のある人ならね。だって一緒に組んでやった仕事だもの。そして向こうからだんだんやられちゃ、証言をやられちゃ、日本で自分の身が危なくなる人があるんだから、その自己防衛のためにいろいろなことをやることは、彼らとしては、十分捜査当局を指揮監督する者として私としても推定すべきものじゃないでしょうか。そういう推定のもとにしっかりあの証言をとらなきゃいかぬと、そしてこの全貌を解明するのが自分の職責ですもの、法務大臣の職責だもの。そういう真剣な気持ちでやっているんだから、国民はいろいろ気もみなさるだろうけれども、どうぞ、あのいまの検察陣営というものはきちんとした検察陣営ですから、御信頼の上、事態の解明を見守ってほしいという気持ちで言っているんですから、決してふざけて言っているんじゃないですから。それは大衆演説ですからね、笑いを誘うようなことも――ぼくは笑いを誘うつもりはないんだけれども、どうしてだか笑われちゃうんだな、これには私もまいっちゃうんだ。(笑声)
○久保亘君 いや、あなたは当日、新潟県には二つのタイプがある、一つは金もうけの上手なタイプだ、一つは金もうけは下手だが演説がうまいタイプである。恐らくは自分のことは後者で言われたんだと思うんですね、前者は有名な人がおりますから。それで……
○国務大臣(稻葉修君) 違っているね。
○久保亘君 そうじゃないんですか、そういうふうに私聞いております。
○国務大臣(稻葉修君) 委員長。
○久保亘君 いや、ちょっとまあ聞いてからでいい。
 もしそうだとすれば、演説がうまいと自分で思っておられるのかもしらぬけれども、本当にやっぱり演説がうまいというのは、真実をまじめに語らにゃいかぬと私は思うんです。
 それならもう一つ聞きたいことがある。法務大臣と検察がこれまでの疑獄事件についてはふたをしたことがあった、今度はそうはさせぬとあなたが言われたそうですが、いままで法務大臣と検察が手を組んでふたをしたというのは何のことを言われたんですか。
○国務大臣(稻葉修君) あなたの伝聞は不正確ですね、非常に不正確です。そういうことで質問されちゃ困るんだな。新潟県には二種類あると、演説の上手な者、立て板に水のごとく、機関銃のごとくバッバッバンバンとこういうのと、わしみたいに何言ってんだかもたもたしてわからぬのと、それからお金持ちと貧乏人と、こんなふうなことを言うたんだな。それをあなた全然逆じゃないですか。わしは演説下手だと言っているのに、上手だと言ったような伝聞をして、あなた、だからさっきみたいなことになっちゃうんだ。
○久保亘君 さっきの問題は違うよ。ほめているんだから喜ばなきゃいかぬじゃないか。
○国務大臣(稻葉修君) これも、これまでに法相と検察当局が手を結んでふたをしてしまった疑獄事件が多数あったと言うがそれはどんな事件かと、あなたがそういう質問でしたな。
○久保亘君 多数とは言わぬよ。正確に聞かなければいかぬ。
○国務大臣(稻葉修君) ああそうですか。しまった疑獄事件があったと言うが、それはどういう事件かと。私は時局講演会で法相と検察当局が手を結んでふたをしたと、こういうことは言ってないですよ。私が時局講演会で述べた真意は、三木首相も私も国会でたびたび言明しているように、ロッキード事件の捜査は検察庁を信頼して全面的に任せてあり、指揮権を発動して捜査に介入するつもりはなく、また、現在の検察幹部は布施検事総長以下信頼に十分足る陣容なので、必ずや国民の期待にこたえてロッキード事件の真相を解明してくれるであろうことを強調するために、法務大臣が指揮権などを発動して捜査に介入し、検察庁が事件の真相の解明ができなくなってしまった造船疑獄に言及し、ロッキード事件の捜査は造船疑獄事件のような結末には断じてしないと、こういう旨を強調したまでのことであります。そういうことです。
○久保亘君 いや、あなたの――どうぞ座っていいです。――答弁を聞いて大体真意はわかりました。しかし、少なくともこの報道を通じて伝えられたあなたの発言というのは、ずいぶん国民に対してはこのロッキード問題に対する疑惑を増幅させるような形で伝えられていることもまた事実であります。だから、こういう点についてあなたがいま言われたような立場で、ひとつ大いにそういうロッキード隠しなどに屈せずがんばられるように私の方から特に希望しておきます。
 それからこの中で、捜査終了まであと二ヵ月ぐらいかかるだろうということは言われておりますか。
○国務大臣(稻葉修君) 証言もああいうふうに予定よりはおくれておりますし、まあ、いままでの同一種類の過去の疑獄事件の捜査の期間なども心配だから見てみますと、なかなかこれは太平洋またにかけた大事件で難事件だから、余りばたばたばたっとこういうふうにいくように国民が思っておられると期待外れで非常に困ると思いましてね、まあ私の個人的な感触を、まあ二ヵ月くらいはかかるんじゃないでしょうかと、こういうことを大事とって言うたつもりでございますがな。私の感触です。別に検察庁から聞いたわけではありません。個人的な感触であります。
○久保亘君 三木首相もアメリカで記者会見をされまして、秋まではかからないという意味のことを言われたと聞いております。で、ちょうどあなたの八月までだというのと三木さんの秋まではかからないというのは、ちょうど終点が同じになってくるわけなんですね。そういう意味では、三木内閣ないしは現在の司法責任者として、大体この事件の終末について一つの予断といいますか、結果に対する想定がほぼでき上がってきているのではないか。そうしないと総理大臣と法務大臣が全く同じような見通しでもって八月終結説を言われるということにならないんじゃないかと、こう思うんですが、その点はどうですか。
○国務大臣(稻葉修君) もう一度申し上げますとね、ロッキード事件の捜査については、検察当局としては目下その真相を解明すべく鋭意努力中であります。刑事訴訟法第一条の規定により、適正かつ迅速に解明しなけりゃならぬ職務を持っておりますから、鋭意努力中であり、現在の段階において捜査終了時期を予測することはできません。しかし、お尋ねの件は、私自身が従来の同種事件の例等を勘案して個人的に抱いている一応の感触を述べたわけですね。そしてその感触は、総理も行かれる前に申し上げておりますから、その感触に基づいて、総理も法務大臣のその感触をそういうものかと思ってお言いになったからびたりとこう一致したようなことになったと、そういう経過じゃないかと思います。
○久保亘君 法務大臣にもう一点お尋ねしたいのは、きょう午前中瀬谷委員の質問で、あなたが、国会の証人喚問をとめろという気はないが、もし国会がとめてくれれば、配慮してくれれば大変ありがたいというような意味のことを言われましたのは、過般衆議院で捜査との関係についてお答えになったことからすると少し違ってきているんじゃないかと、こういう心配がいたしますので、国会における証人喚問は事件の捜査に支障があるのかないのかですね、国会の国政調査権というものについて、捜査の立場からは全く介入、関与するつもりはないという立場をきちんとおとりになるのかどうか、その点を明確にしておいてください。
○国務大臣(稻葉修君) これは昼前瀬谷さんにもお答えしましたとおり、国会の国政調査権は、憲法の規定にのっとり、国会法の規定にのっとって国会に与えられた調査権ですから、その調査を行われるについて妨げになりますという発言をすれば、妨げになるからやめてくれと言わんばかりのことで介入になるでしょう。そうは申されませんわな。それはまた言うべきことじゃありませんね。だから、いや別にと、こう衆議院でお答えしたわけです、別にと。そうしたら、妨げなしと、こう断言したと、こう新聞にはなっていますが、多少歯切れはよくなかったのですがね。歯切れはよくなかった。
 それは任務がおのおの違うわけです、われわれの方の捜査当局を持っている法務省と、国政調査権に基づいて政治的道義的責任を明らかにされる立場の国会とは。したがって、まあ欲を言わしてもらえば、クロ・シロがはっきりした上で、あと、もし政治的道義的責任が残るとすれば、そのときこそ国会の出番でございますが、いまは主として刑事責任追及の検察当局の出番ではなかろうかという感じは持ちますけれども、しかし、この間大久保氏を逮捕できたのは、国会の予算委員会における証言が、ああいううその証言があったから偽証罪の疑いで逮捕できたのでございますから、やっぱり両々相まってやることは、大変にこの事件全体の解明に役立つものと思っております。そういう意味でございます。ただ、国政調査のやり方が、やり方いかんによっては、捜査進行中の現段階においてはおのずから限度がある。そのことは十分にお心得になっておやりになることでありますから、そのことをお心得えになっておやりになることが妨げになるわけはないですな。
○久保亘君 その後段の方は、これは国会自身の判断でありまして、捜査当局がいろいろ解釈を加えるべき問題じゃない。ということは、結局国政調査権としての証人喚問等について、捜査当局がこのことに介入をしたり、あるいはその捜査との関係においていい悪いというようなことを言うべき立場にはないと、こういう意味に解してよろしゅうございますね。
○国務大臣(稻葉修君) 捜査進行中の現段階において、もし捜査に差し支えがあるなと思えば、私、それちょっと差し支えありますからひとつ御勘弁願います、答弁できませんと、こう申しますから一向差し支えない。そういうときにはそういうふうに申しますから。言われないことは言われませんからね、言われないことは。もし仮にお聞きになられても、その捜査が済むまでこれはいまは言われないことはたくさんありますね。たとえば……
○久保亘君 聞いておらぬよ、そんなことは。そんなことを聞いておるんじゃない。証人を喚問することが、証人喚問が捜査当局にとって支障があるとかないとか、そういうようなことを捜査当局側が言うべき立場にはないと、こういうことは認められますねと、こう聞いておるのです。
○国務大臣(稻葉修君) 認められませんな。それは、取り調べを、証人喚問して、あなた、検察庁から取り調べられましたか、はいと、こうなりますね。そうすると、だれに取り調べられました、だれだれなんと言って、どういうことを聞かれました、どう答えられました、こういうことをやられることは差し支えありますな、これは。差し支えある。だから、あらゆること、どんなことをやっても差し支えないとは申し上げにくいのですね。だから、その辺は私どもは国会の良識というものを信じておりますから、そのゆえに、いや、証人喚問、捜査に妨げあるかないかと言われれば、ありません、信じておりますからありませんと、こういうふうに答えております。
○久保亘君 私はいまの――今度は前段になったのだ。その前段の方は国会自体の問題です、国会自体の判断の問題ですと、こう申し上げて、それは捜査当局がいろいろ判断されなくても結構。だから、その国会自体が判断をするのであるから、その証人喚問それ自体については捜査当局が、これが支障があるとかないとか言うべきものではないでしょうと、こう言っているのです。
○国務大臣(稻葉修君) それはそのとおりでございます。それはそのとおりでございます。
○久保亘君 最後に法務省当局にもう一点お聞きしたいのは、今度のロッキード問題の金の流れの現在までにわかっております三ルートのうち、全日空、丸紅については強制捜査に踏み切られておりますが、もう一つの一番大きな――今日までの資料によれば一番大きな流れである児玉ルートについては、現在までまだ強制捜査に踏み切られたとは聞いていないわけでありまして、私が一番最初に質問いたしました、それはあるいはそのルートに関連をする強制捜査の一環なのかもわかりませんが、児玉ルートに対する強制捜査というのはどういうふうにお考えになっているのか、刑事局長にお尋ねしたいと思います。
○説明員(安原美穂君) 何々ルートということも、これはジャーナリズムのおつくりになった一つの報道的取りまとめでございまして、われわれ何々ルートということは考えておりませんが、いずれにいたしましても、御指摘のとおり、全日空に関しまして、また丸紅に関しましては強制捜査をやったことは御案内のとおりでございますが、児玉関係につきましては、先ほど御報告申し上げたのも、児玉関係の強制捜査と言えば児玉関係の強制捜査ということになろうかと思いまするけれども、これは先ほどの被疑事実でも申しましたように、株式の売買差益の脱税事件でございますから、いわゆるロッキード社から流れた金の行方に関する捜査ということには相なりませんので、これをそのルートの中に入れることはあるいは問題外ではないかと思いますが、いずれにいたしましても、児玉関係の強制捜査ではございますが、児玉に入りました金の行方、処分等に関する強制捜査でないことは事実でございます。
 そこで、ただいま強制捜査はいたしておりませんが、先ほど申し上げましたように、児玉譽士夫につきましては、四十七年の脱税につきましては公訴提起を終わりましたが、いま引き続き四十八年、四十九年のコンサルタント契約等に基づく所得に関する調査を行っておる段階でございますし、それに関連いたしまして外国為替管理法違反の捜査も行っているわけでございます。しかしながら、現在強制捜査を行っていないことは事実でございます。しかし、将来そういうことになるかどうかということは、まさに先ほど来お願いいたしております捜査の見込みを申し上げることになりますので、いまの段階では何とも申し上げかねます。
○久保亘君 法務大臣、結構ですよ。
 次は、先般来証人喚問によって解明が続けられておりますPXLの国防会議における方針転換のいきさつについて質問をいたします。
 最初に大蔵省にお尋ねいたしますが、大蔵省がT2改の輸入の主張を捨てて防衛庁の国産論に同意する意向を固められたのは十月の何日のことですか。
○説明員(高橋元君) T2、それからFST2改、これの国産化か輸入かということにつきまして、十月二日に四次防の内示をしましてから防衛庁との間で議論を繰り返してきたわけでございますが、十月の七日に国防会議の幹事会がございまして、国防会議の幹事会でもこの問題はまとまりませんで、なお事務間の折衝に任されたわけでございますが、その後取りまとめのために内閣官房、国防会議、それから防衛庁、私ども、関係者が集まって議論をしました際に、これはかなりFST2改につきましては性能上の問題があって、これを輸入、F5Eに切りかえることはむずかしいのではないかということを、大蔵省としてはそういうふうな判断をいたしたわけでございます。
○久保亘君 すると、大蔵省として輸入に切りかえることはむずかしいという判断、つまり、防衛庁の国産の主張に同意せざるを得ないだろうという意向を省内の意向として固められたのは十月七日の夜だと理解してよろしゅうございますか。
○説明員(高橋元君) 正確に何日の何時ごろかということは分明でない点があるわけでございますけれども、おおむねいま先生からおっしゃったように御了解いただいて結構でございます。
○久保亘君 そうすると、その大蔵省の意向が十月七日の夜ホテルニュージャパンの会議を終わった後、大蔵省として大体意向が固まった、そして大臣の了解はその日のうちにとられておったと考えてよろしゅうございますか。
○説明員(高橋元君) 大蔵大臣に会議の模様を申し上げて、この輸入問題、T2改の問題、どう取り扱うべきか御指示を仰ぎましたのはおおむね七日の夜であったというふうに考えております。
○久保亘君 わかりました。そうすると、十月七日の夜には大蔵省はT2、FST2改の国産に異論を唱えないという方向で固まった。したがって、十月八日には、主計局長はゴルフヘ、次長はお休みと、こういうことに相なったのだと思います。大蔵省としては固まったと。しかしその場合に大蔵省は、このT2シリーズの国産に同意をする前提として、かわりにではなくて前提としてPXL、AEWは白紙にかえす、つまり輸入の方向にするぞということを前提としてあわせてこの結論を出されたのではありませんか。
○説明員(高橋元君) PXLの国産を前提とする開発を行うかどうかという問題は、これはいささか次元を異にしておる点があろうかと思います。この点は四十五年に予算がつきまして以来、各年度の予算折衝の際に、四十六、四十七年とも防衛庁から設計費の御要求があったわけですが、国産化を前提とした研究開発ということは認められないという態度で終始してまいりました。それは四十七年の二月であったかと思いますが、四次防の大綱をお決めいただいたときにも、やはり次期対活機及び早期警戒機の性能向上のための研究開発という言葉の中に機体を含むかどうかという点の意見が分かれておったわけでございます。したがって、四次防の内示をいたしました際にも、その点ははっきり国産化を前提とした研究開発というものはこの四次防のこの文言の中には入らない、主要項目の中には入らないということを申し上げておったわけでありますし、これはその後十月の九日に主要項目が決定を見ますまで大蔵省としては終始同じ考え方であったわけでございます。
○久保亘君 重ねて、いまのことではっきりしないんですが、T2とT2改について国産に異論を唱えない、つまり同意するということは十月七日に決まってその夜のうちに大臣の了解も得た、これわかったんですが、その前提に、PXLが絶対条件としてついておりましたかどうかということです。翌日、八日の夜、宮下主計官が小田村局長に電話をされたときには、T2、T2改の国産には異論を唱えないが、そのかわりPXLとAEWは断念してもらいますよと、つまり国産化の方向を断念してもらいますよということを言われておりますね。ということは、これは絶対条件として、差し違えの問題としてついておったのか、あるいはこのPXLの問題とは無関係にT2シリーズの国産に同意するということが決まったのか、その点をお聞きしているんです。
○説明員(高橋元君) ただいまも申し上げましたように、PXLの国産前提での研究開発という問題とそれからT2及びFST2改、これを国産でいくか輸入でいくかという問題、これは全く別個の問題でございます。片っ方は、――と申しますのは、PXLの方は四次防期間中研究開発の対象になるわけでございますから、装備化の方針を決めるという問題でございません。したがって、PXLの国産を前提とした研究開発については私どもは四十五年以来一貫してそれについては認められない、あえて申しますならば、多額の研究費を要し、かつでき上がった暁でも一機当たりの購入価格が高くなる、そういうことでPXLについては終始お断りをしてきたわけです。
○久保亘君 すると、今度は内海事務局長にお尋ねしますがね。その十月の七日の夜にすでに大蔵大臣までT2、T2改については了解が、防衛庁の意見どおり了解されておるのに、十月の八日に海原氏がその一部輸入論をひっ提げて妥協案をつくるためにあちこち走り回られたのはどういう理由だったのでしょうか。
○説明員(内海倫君) お答え申し上げますが、この前の海原さんの証言にもありますように、まだ十月八日の幹事会の席におきましては大蔵と防衛の間で話し合いができておるということは報告をされておらないということを海原さんは申しておりますし、また大蔵から――十月八日じゃなくて十月九日の朝の幹事会ですね。それから海原さんがあの証言で申されておりますように、自分も聞いておらないと、こういうことでございますから、私どもが考えまするのに、大蔵としてはその内意を防衛庁には伝えたと思いますけれども、正式に防衛庁がそれを受けとめて、また防衛庁もそういうふうな方針に従うというふうな話し合いになったものではなくて、いわば両省の間の事務関係者の間の話し合いということで幹事会にはそういうことは報告されなかったのではないかと、それが海原さんが理解されておるところだと私は思うんでございます。
○久保亘君 大変おかしいのは、大蔵省がすでに十月の七日にそういう意思をまとめられて、意向をまとめられて、翌日、海原氏は大蔵省にも行っておるでしょう。そしてその妥協案を持って一部輸入にしてあんまりかたくなにならぬでやれよということで防衛庁を説得して回られた。こういうやり方は私は絶対つじつまが合わないと思う。そして十月八日の夜には宮下主計官が防衛庁に対して大蔵省の固まった意向を伝えておるわけです。そのときは大臣の了解も得ているから宮下主計官は自信を持ってこういうことですということを防衛庁に伝えた。ところが不思議なことには、防衛庁長官は大蔵省のそういう意向を受けたにもかかわら、ず、その晩非常に心配をされて、明朝目白台を朝駆けをやると、こういうことを決められて、目白台に行ってFST2改を国産にしてくれということを首相に頼んだと言われる。頼む必要はなかったんじゃないですか。防衛庁の意向と大蔵省の意向が一致している。しかも、大蔵大臣もすでに二日前に了解している問題を、何で防衛庁長官が行って田中さんにFST2改だけは頼みますよということを言わなければならなかったのか。それは非常に不思議なことなんです。それで、私は思うには、結局PXLの問題と、宮下氏の電話でも明らかなように、一対のものとして来ているから防衛庁が田中さんに直訴しなければならなかったのはむしろT2シリーズの問題じゃなくて、PXLの方を防衛庁の方針どおり進めてもらえないかという最後の陳情をせざるを得なかったんじゃないか。そして、その後今度は十月九日八時半から開かれた幹事会がどうして意見がまとまらなかったか。相澤主計局長と防衛庁の久保さん、あなたも出ておられたでしょう。防衛庁の意見に大蔵省が大臣まで了解して合意をしているのに、なぜ十月九日の朝の幹事会は意見一致ができてなくて、これは国防会議に任せようということになったのでしょうか。久保さん、答えてください。(「指名した者が答えろ」と呼ぶ者あり)
○説明員(丸山昂君) 長官の御指示によって私ども当時の経緯を調べました者といたしまして、御答弁を申し上げたいと思います。
 まず、十月八日の晩に宮下主計官から小田村局長に、大蔵省の内意といたしましてT2シリーズについては防衛庁の意向どおりということであり、それから、PXL、AEWについては残念ながら断念をしてもらえないですかという趣旨の大蔵省の意向が伝えられたわけでございまして、この問題につきまして防衛庁としてはFST2改については国産でいけるという大蔵の内意は伝わっておりますけれども、いずれにいたしましても、御案内のように十月二日から大変な議論を繰り返したわけであります。
○久保亘君 私聞いているのは−時間がないからきちんとやってください。十月の九日に幹事会で意見がまとまらなかったのはどういう理由か。
○説明員(丸山昂君) その前の晩でなしに、十月九日の粋事会でございますね。
○久保亘君 九日の幹事会。
○説明員(丸山昂君) 九日の幹事会につきましては、防衛庁といたしましては、いま申し上げましたように、大蔵の内意につきましては承知をいたしておるわけでございますが、いずれにいたしましてもこれは国防会議で御決定をいただくという了解になっておりますし、その早朝増原長官が田中総理のところにおいでになりまして、そのときに総理もいずれ国防会議で決めるという趣旨の回答をされておるわけでございます。したがって、幹事会におきましては特に発言をしなかった、こういうことでございます。
○久保亘君 大変つじつまの合わない話なんですよ。大蔵省は大臣まで了解している問題、しかも、それは防衛庁の意見と一致した問題なんですよ。それをなぜ国防会議の前の幹事会がまとまらなかったか。海原氏は、ここの証言で、十月九日の幹事会は意見が対立してまとまらぬから、この裁断は国防会議にまかせると、こういうことになったと答えられておるでしょう。普通ならば、相澤さんと防衛庁の島田次官や久保さんが出ておられて、そこで大蔵省はもう大臣まで国産で了解したよという話なんだから、防衛庁何も言うことないでしょう。それはありがとうございましたと、まとまって幹事会は意見一致しなきゃならぬ問題でしょう。何も田中の裁断を仰がなければならぬという問題にはならなかったんじゃないですか。どうして意見不一致だから、意見がまとまらないから上の裁断を仰がにゃならぬという形になったんですかということを聞いているんです。
○国務大臣(坂田道太君) 私これ直接調べたわけでございます。その調べました結果としましては、確かに大蔵からそのような話があったわけでございますけれども、しかし、もしそれがそうであるとしても、なお支援戦闘機の方があしたの国防会議で決まるかどうかということに対する一抹の不安があったわけでございまして、増原長官はその翌日総理に陳情をされた、こういうことでございます。でありますから、いかにも何か八日の日にもうすべて決まっちまっているようにお受け取りになっておるわけでございますけれども、一応内意は聞いておるわけです。しかも、それを受け取りました防衛庁としましても、それはもうPXLは断念しなければならないかなあと、なあというふうには思ったわけでございますけれども、しかし何を言うてもその当時の防衛庁の問題としては支援戦闘機は一番の大きい課題でございまして、これが一体どうなるかということは本当にその当時の大臣としての首をかけた問題だというふうな受け取り方をしておるわけでございまして、その意味におきまして……
○久保亘君 時間がないから、あなたはそのときの当事者じゃないからいいです。私は事実関係を聞いているんだから、結構です。
○国務大臣(坂田道太君) ところが私は増原さんにも……
○久保亘君 聞いていないことを答えてもらわないでよろしい。
 久保次官はそのときに、この十月に入ってからの国防会議は参事官会議、幹事会、国防会議議員懇談会、国防会議、全部あなた出席されておるんだよ。全部出席されておるんだから一番事情に詳しいはずだ。あなた答えなさい。十月九日の幹事会はなぜ意見がまとまらなかったのか。
○説明員(久保卓也君) 官庁の組織のことは官庁にそれぞれ責任者がありますのでその責任者が答えるべきだとは思いますが、たまたまいま、出席しておったおまえさんはどうかという御質問でありますから、その範囲内においてお答えをいたします。
 七日の日に幹事会が二つありましたが、その最後の結論は物別れということであります。後で大蔵省は内部で御検討されたかもしれませんが、防衛庁は承知しておらない。そこの結論は、いずれにせよ防衛と大蔵は意見が合わなかったから、そこで国防会議の席上で決めてもらいましょうということであります。八日の晩、いま長官が言われましたように、私どもは内意は受けたけれどもあくまでも国防会議で決められるということでありましたので、幹事会の席上では大きな議論にならないでそのまま国防会議に上げたということであります。
 なお、この説明は本来は国防会議事務局からなさるべきだと思います。
○久保亘君 私が質問しているんだから別にそのあなたが答えられて悪いということはない。遠慮せぬでいいですよ。
 それでは時間が非常になくなりましたので、私は、大蔵省は十月七日に意向が固まって大臣も了解した、しかし防衛庁は、そのことを国防会議もあるいは八日の日にまだきっちり把握できなかったのかもしれない。だからF5を輸入しようという主張を持っておられた海原さんは、全く大蔵省の意向は固まっているのに道化師的存在で八日の日にはあちこち走り回って妥協案を示された。八日の夜に大蔵省は主計官を通じて防衛庁の経理局長に対して大蔵省の意向を正式に伝えた。それはここに坂田防衛庁長官の経過説明によっても大変明らかであります。一項を起こしてその八日の日に大蔵省から伝えられたこと、それに対する防衛庁の態度が明示されております。ところが不思議なことに九日の日の幹事会では意見がまとまらないという形で国防会議に上げた。これは海原氏の証言です。そういう形で今度は国防会議議員懇談会の直前に後藤田、相澤、田中三者会談が開かれ、この三者会談の模様は、あなたが見てきたように言われたものだから大変問題になったが、その後相澤、後藤田両氏の記者会見における発言などを総合すると、あなたが発言を訂正されることはなかったのじゃないかと思う。なぜならば、この三者会談において後藤田氏が田中さんに対してFST2改は国産でいきましょう、こう言ったら総理は言下にそうしようと答えた。そこで、相澤氏を呼んで相澤氏にどうだと言ったら、大臣の了解も得ているから結構です、しかしPXLとAEWは白紙ですから専門家会議等を設けて検討しましょう、こういうことで話が出て、この三者会談はそれでいこうということになって国防会議議員懇談会に出たとこの二人の人たちは言っておられるわけです。なぜ久保さん、あなたはその自分の二月九日の発言を真夜中に訂正されなければならなかったんですか。そして、その訂正に先立って後藤田、相澤両氏からどのような抗議をあなたは受けたのですか。その抗議の内容をわかりやすく短くひとつ説明してください。
○説明員(久保卓也君) 私の二月九日の午後の記者会見の模様が七時のテレビのニュースで出たそうであります。それを後藤田さんが見まして、それから私のところに電話がかかってきたわけですけれども、自分は当時のことについては支援戦闘機か何かの話はあったかもしらぬけれども、PXLなんか全く知らぬ、テレビに出たニュースは自分の言ったことと違うから取り消してほしい、こういうことであったわけであります。なるほど言われてみますると私は総理の部屋におったわけではありません。三人の人がおられたことは私は目で見ておりますけれども、何がしゃべられたかわからない。にもかかわらず、あたかも私が聞いておったように、そこで決められたんであろうということを言ったのは、確かに言われるようにまず間違いであろうということで取り消しをしたということ、私がそこまで言及するすべはないということで取り消しをしたわけであります。
 あとの経過は防衛庁の統一見解に書いてあるとおりであります。
○久保亘君 そうすれば、ただ三人で決められたのをあなたが直接参加しておったかのような発言をしたことが大変問題なのであって、その中味はこの当事者の談話を総合すればあなたの想定されたとおりであった、こういうふうに理解できるのではありませんか。そして、その結果によって今度は国防会議の席上で後藤田氏が海原氏にメモを示す。メモを示すということは後藤田氏はその三者会談においてPXLとAEWの話をしたということなんです。そしてまた談話でもそう言っているんです。相澤氏が要請したということも言ってあるのです。そういう形ででき上がってメモを示した田中さんが発言をした、その田中さんの発言を受けて、あなたも含めて文案起草者が部屋のすみに行って文案を起草した、了解事項を書き上げて持ってきて海原氏が読んだ、全員がうなずいた、終わったと、こういう形なんです。わずかな時間にそれだけのことが行われたんです。で、あなたは全然知らなかったということですから、それはその方が正しいでしょう。では、その文案起草のときに、文案起草のときにあなたは防衛庁を代表する形で島田次官と一緒にそこに参加をして、この了解事項の文案をどういうふうに考えられたのか。この文案の直接の起案者は一体だれであったのか。その辺をはっきりしていただきたい。
○説明員(久保卓也君) これは海原さんも言われたとおりでありまして、関係局長及び国防会議事務局の参事官、主計局次長、それが集まって、現実に鉛筆をとったのは事務局の参事官及び主計局次長、あと各局長、次官は立ってがやがやと言っておったということであります。したがいまして、そのでき上がりました文案の趣旨は、総理が発言され、そこで議員さん皆さんの了解を得られたその趣旨に従って文章はまとめられた。したがって個々の言葉についてだれが発言してそういう文章になったのかということは明確になっておりません。
○久保亘君 残念ながら時間がありませんので、最後に一問、内海国防会議事務局長に。あなたは専門家会議に対して国防会議事務局として輸入を原則とする答申にすることを要請をされた事実がありますか。
○説明員(内海倫君) お答え申し上げます。私はそういうふうな意見は言っておりません。
○久保亘君 いかなる形でも全くありませんか。
○説明員(内海倫君) お答え申し上げます。
 輸入を要請するというふうな意味合いのことは私は言っておりません。
○久保亘君 私は質問の終わりに申し上げたいのは、大蔵省がすでに大臣まで了解を得た十月の七日から後、態度を変更していないのに防衛庁がひとりで騒いで、そして不思議なことに、国防会議の幹事会は意見を、各省は一致しておるにもかかわらず、まとめることができず、そして裁断の形をとって、ここで突如として専門家会議という方針が三人の人たちの間から生まれてきた。その専門家会議は事実上大変困難なものであるということを当時の事務局長は証言されておる。その専門家会議が発足に十ヵ月かかり、その後一年有半をかけて、ようやく結論を出した。結論を出したときにはすでにPXLの国産化の方向はタイムアウトであった。こういうことをずうっとたどっていきますと、私はその間にどういう作用があったかは別にして、どういう作用があったかは別にして、少くともロッキード社の側から見る限り、トライスターにとられたと全く同じ戦法をもって、その結果は流れた、こういうことで考えざるを得ない。しかも、その十月九日をめぐるその前後においては非常に不可解な会議の運営が続いている、こういうことを指摘せざるを得ないんであります。
 なお最後に、内海事務局長がいま、輸入を原則とする答申でまとめてほしいということを専門家会議に言われたことは全くないということでありますが、私は名前は申し上げませんが、専門家会議の委員にもお会いいたしました。事務局からそのような発言が行われたということを言われております。しかし、私どもはそのことに同意しませんでした、こういうことがあります。また、聞くところによれば、国防会議は関係者に対して、想定問答集を編さんをしてこれを極秘の印鑑を押して配付をしてあるといううわさも聞きます。
 このようなことを見てまいりますと、私はPXLの問題についてなお解明をしなければならない問題がたくさんある。特に、どうしても皆さんではわからない問題がなぜ専門家会議になって出てきたのか。なぜ幹事会でまとまらず、国防会議の前に三者会談が行われて、そこで初めて防衛庁を含まず大蔵省と田中当時の総理と後藤田氏との間で合意が成立して、それが国防会議の決定をずうっとリードした。そして結果的に専門家会議は国産か輸入かということについて時間的に結論を与えてしまった。このことを私どもはどうしても解明しなければならぬのであります。そうすると、あなた方でそのことの説明ができないとするならば、後藤田、相澤、田中の王氏はこの委員会において当時の事情を解明せらるべき責任がある、こう考えます。この点について委員長の善処をお願いして、質問を終わります。
○黒柳明君 前の質問者が十月九日の国防会議の案文づくりまでいきましたので、私、また案文づくりから前にさかのぼっていきたいと思います。
 大蔵省、この国防懇談会、国防会議ですね、案文をつくった実際の当事者、まあ久保さんいるわけですけれどもね、そこに関係して。実際に筆を持って了解事項の案文を書いたのはだれですか。
○説明員(高橋元君) 当日、その案文を作成する際におられましたメンバーは、はっきりしない点もございますけれども、後藤田副長官、防衛次官、それから主計局長、主計局の担当次長、国防会議の参事官、それに久保防衛局長が初めのころにおいでになったと。それらの方々がお集まりになって皆で文章を練り上げて、筆をとったのは当時の担当の主計局の次長のようでございますが……
○黒柳明君 だれですか。
○説明員(高橋元君) 長岡でございます。
 きのういろいろ話を聞いておりましたところ、だれか特定の者が文案をつくったというんじゃなくて、総理の発言の趣旨を受けて、事務方が集まってみんなで文章をつくったと、自分はみんなが発言したのを筆記したという……
○黒柳明君 筆を持って書いたのは長岡さんと、これを聞いているわけです。
○説明員(高橋元君) はい。
○黒柳明君 実際に筆を持って書いたのが当時の主計局次長の長岡さん、いま官房長ですね。この中に先般の海原証人のときにも問題化したわけでありますが、「国産化問題は白紙とし、今後輸入を含め、」ると、こういう、海原さんに言わせると、非常におやと思った了解事項が出た。この中でいままでにない「輸入を含め、」てと、こういう発想が出てきているんですけれども、この「輸入を含め、」ているという発想はだれから出てきたんですか。
○説明員(高橋元君) お答えいたします。
 いまも申し上げましたように、そこにおりました何人かのメンバーがいろいろ発言をしたものを筆をとって当時の担当の主計局の次長が書きましたものでございますから、その席で「輸入を含め、」てとか、「国産化問題は白紙とし、」と言ったのがだれが言ったのかわかりません。
○黒柳明君 いや、いや、いや、長岡官房長は「輸入を含め、」ては相澤主計局長の考えだとはっきり官房長言ってるんじゃないですか。それじゃないと官房長出てもらうよ。官房長出てこないかわりに出てきたんでしょう。だめだよ、はっきりしなきゃ。
○説明員(高橋元君) 大蔵省といたしましては、かねがね国産を前提とする研究開発は認めないということを防衛庁との間で応酬をしてきておりますから、したがって、輸入を含めて検討することを主張するということはあり得たと思いますが、私が長岡官房長に確かめましたところ、それがだれが言ったかということはわからないということであります。
○黒柳明君 それじゃペテンだ。官房長出てこないからって、文書を貸して現担当官が答えるということになってるんだから。だめだよ、だから。だからぼくは官房長出てこいって……。そこにいるんじゃないか。だめだよ。この前もこんなことがあった。だめだよ。委員長、官房長といまも話したんです、会館で。私は出てこれませんから、現役職の担当者が言いますと。ちゃんと書いてあるんじゃないか。何言っているの。官房長呼んできなさい、だめだよ、こんなことじゃ。ちゃんと書いてある、相澤主計局長の意向であると。何言ってんだよ。だから官房長出ろ出ろって何回も言ったじゃないか。勘弁してください、勘弁してくださいって。ぼくは言うよ、だれがそういう勘弁してくださいっていう窓口になったか。とんでもない話だ。
○説明員(高橋元君) 私が確めましたところでは、ただいま申し上げたようなことでございますが、いま、再度、その長岡官房長と連絡をとりまして、先生の御発言のようなことであるかどうか、いま確認をいたします。
○黒柳明君 呼んできなさい、呼んできなさい官房長。だめだ、あんたじゃ。いるんだから、当時そこにいた人が。これは官房長再三、再三呼んでいるんです。それでぼくの部屋でもちゃんと合わしたんです、聞いてんです。だけれども、現職の主計局次長が答えるから――うん、それで結構だと、それじゃ。これは冒頭から違うこと言ったんじゃだめですよ、これは官房長やっぱり出てもらわないと、どうしようもない。
○委員長(剱木亨弘君) いま、官房長呼びます。
 速記ちょっとやめてください。
  〔速記中止〕
○委員長(剱木亨弘君) 速記を始めてください。
○黒柳明君 十月八日ですけれども、宮下主計官から小田村経理局長に電話があった、T2改の国産、それからPXLの国産化ひとつ考えてもらいたい、これ内局会議に伝わって、内局会議ではこれについて合意をしなかったわけですね。ただ、返事を聞いた、こういうことですね、防衛庁。だれ答えるんですかな、防衛局長が答えるんですか。
○説明員(丸山昂君) 当時の会議は、増原防衛庁長官が出ておられまして、内局の参事官が出ておりました。ただいまの大蔵省からの内意の伝達についてそこでいろいろ検討をいたしたわけでございますが、結論としてはT2シリーズが国産ということが認められるならば、PXLの断念もやむを得ないという空気であったと、こういうことでございます。
○黒柳明君 空気であったということは、ほぼ合意に達していた、こう見ていいですか。あるいは完全に合意してた、こういうことでしょうか。
○説明員(丸山昂君) これは合意といいますか、結局、最終的には防衛庁長官が御判断を下さるべきことであって、その場の空気としては、いま申し上げましたようなことが一般的な空気としてあったと、こういうことでございます。
○黒柳明君 一般的な空気としてあったわけですけれども、最終的には防衛庁長官が判断をする、こういうこともわかりましたけれども、その内局会議やってたときに電話かかってきたわけです。その前の幹事会もあったわけですから、相当やっぱり論議が煮詰まり、防衛庁本来は国産ですから、国産ということに来れば、T2シリーズ国産ということは文句ないわけじゃないですか。合意するしないの問題じゃないんじゃないですか。PXLはさておいて、T2改については国産どうかとこう来た場合に、これは合意するしないじゃなくて、防衛庁の本来の方針ですからこれはオーケーだ、こういうことでいいんじゃないでしょうか、T2シリーズについては。どうでしょうか。
○説明員(丸山昂君) いまの大蔵省の内意というものが確実な形、確実な大蔵省の意思表示として防衛庁に伝わったわけではございませんで、あくまでも大蔵省の内意ということでございましたので、これは先ほど大臣からも申し上げましたように、そういう大蔵の内意が伝わってもなお依然として不安があったということが、翌朝増原防衛庁長官が総理のところに行かれた原因でもあるわけでございまして、そういう意味で、もちろん大蔵からそういう内意があったことについて、防衛庁は自分の主張が入れられるわけでございますから、全面的に賛意を表するわけでございますが、それでもなおその点については不安感が残っておったということでございます。
○黒柳明君 そうすると、その夜、島田、内局の責任者である事務次官が後藤田さんの家に行った。この話の内容、何のために行ったか、調査されて報告願いたいんですが、調査の結果どういう話をして。
○説明員(丸山昂君) 大蔵の内意が伝わる前の段階でございますが、当時の島田事務次官と、これに経理局長が同行したように私ども承知いたしておりますが、後藤田官房副長官のところに参りまして、FSの問題につきまして国産でぜひお願いをしたいという趣旨の陳情を行っております。そのように承知をいたしております。
○黒柳明君 内意の後でしょう、内意があったその夜でしょう。
○説明員(丸山昂君) 電話のございました前でございます。
○黒柳明君 そうすると、あくまでも趣旨は後藤田さんに対しては陳情である、こういうことですか。その陳情ということは後藤田官房副長官として総理に話が伝わる、こういうことを当然島田事務次官としては腹にはあった、こういうふうに判断してよろしいですか。
○説明員(丸山昂君) 島田事務次官がその点について、ただいま先生御指摘のような点について腹の中にあって官房副長官にお話しになったかどうかにつきましては、私どもまだ島田次官から聞いておりませんので、はっきりいたしておりませんが、いずれにいたしましても、官房副長官は幹事会の主宰者でございますし、七日、その前日に後藤田副長官主宰のもとに幹事会でこの問題が、FST2改の問題が議論され、とうとう結論を得られなかったという経緯がございますので、もっぱら主宰者である後藤田官房副長官を説得するといいますか、そういう趣旨で陳情が行われたものというふうに私どもは解しておるわけでございます。
○黒柳明君 そうすると、あの当時の二月九日、久保発言があって、後藤田、相澤の弁明みたいのがありましたけれども、あのときの後藤田さんの発言というのは正しく情勢を伝えていた、こういう判断ですか。いわゆる防衛庁として久保さんに特に名指しで発言あったわけですけれども、知らないわけがない、知っていたわけじゃないかという後藤田さんの発言というものが正しかった、こういうわけでしょう。
○説明員(丸山昂君) 十月九日の国防会議議員懇談会の始まります前に総理のお部屋におきまして後藤田官房副長官からFST2改、T2シリーズについては国産でいきたいという御発言があったように私ども承知しておるわけでございますが、この点につきましては私どもとしては七日の幹事会、その後引き続きましてホテルニュージャパン等におきまして議論が引き続いて行われたわけでございますが、その間の議論の推移、それから八日に島田事務次官が行きまして再度この問題について防衛庁の意向を陳情いたしたわけでございますが、防衛庁の主張について理があるというふうに御判断を願った結果ではないかというふうに私どもは理解をいたしております。
○黒柳明君 官房長出ていらっしゃいましたのでね、済みませんな、お忙しいところ。主計局次長がおっしゃったことちょっと違いますので、御当人から聞こうと、こう思いまして、この十月九日の了解事項の案文の件なんです。案文の件につきまして実際に筆をとったのは当時の主計局次長の長岡さん、御当人、官房長であると。そうすると、あの中に、海原証人のときもいろいろ論議になったのですけれども、「輸入を含め」てとか、「白紙」とか、こういう文章が出てきたので、これについていろいろ問いを発したわけですが、海原さんわかりませんと、私は現実にその執筆に参加していません、ただ出てきたメモを読んだだけです、こういうお答えだったわけです。それで、あの証人問題のときには、証人のときにはこれはペンディングになったわけです。いま「輸入を含め」てと、この言葉を入れたのは、だれの御発想だったか、こういう質問を問うたわけです。
○説明員(長岡實君) お答え申し上げます。
 高橋次長からも御説明を申し上げたのだと思いますけれども、十月九日のPXLの国産化を白紙として今後輸入を含めて専門家の意見を聞いて検討するという意味の了解事項は、私の記憶では、大蔵省は相澤主計局長とそれから当時次長でございました私がおりまして、それから国防会議の事務局は海原事務局長は説明の責任者でございますから、もう少し閣僚に近い席におられまして、たしか渡辺参事官でございましたか、当時の参事官が一人おられました。それと後藤田官房副長官とそれから島田防衛事務次官もたしかのぞいておられたように記憶いたします。したがいまして、一、二、三、四、五人が首を突き合わせてつくった文章でございまして、どの部分をだれが発言をして、それが文章の中に織り込まれたかというような記憶はございません。私は、筆記役としてそれを、文章を確かに罫紙に鉛筆で書いた記憶がございますけれども、たとえば白紙という表現をだれが使ったかとか、それから輸入を含めるということをだれが使ったかというようなことについてのはっきりした記憶はございません。ただ、私、ちょっと御説明を申し上げましたのは、国産化を前提として研究開発を進めることには大蔵省としてはもう終始反対の態度をとってまいりましたんで、これをまあ裏返して言えばという表現が正しいかどうかは存じませんけれども、国産化を前提とした研究開発がそのまま進むことに反対したということは、言いかえれば輸入機種も含めて検討してほしいと、どちらが費用対効果の面で財政的にものめるかということを納得するために検討してほしいという気持ちを大蔵省としては持っておりましたので、あるいはその気持ちがあらわれてその文章になったとすれば、これは相澤主計局長が言ったとか、長岡主計局次長が言ったということではなくて、大蔵省としてのそれまでの常日ごろの考えがあらわれたのかもしれないということを申し上げたつもりでございます。
○黒柳明君 まあこれは国産・輸入、当然、防衛・大蔵でやっぱりまとまらなかったからこういう了解事項になったわけですけれども、久保さんですね、要するにここにいらっしゃった当事者の一人ですけれども、この問題どうですか。いまは常識的な成り行きとしてそうなったのではなかろうかということですが、これはそうじゃなくて、はっきりやっぱり久保さんやなんかからこういう輸入なんという問題は出なかったのじゃないですか。発言がなかったのじゃないですか。どうですか。
○説明員(久保卓也君) いま長岡官房長から五人という名前が出ました。私が入っておらないわけです。なぜそうかと申しますと、多分一番最初には私もそこの中に入ったと思います、私を見たという人がおりますから。ところが、私はFSが国産化に決まったということで早く出たわけであります。本庁に帰って報告し、記者クラブに報告したということでありますので、この経緯は私はタッチしておりません、文章をつくる経緯は。しかし、これから私がお話しするのはちょっとおかしいのですけれども、後に関係者全員に当たって調査した結果では、ただいま長岡官房長が言われたとおりで、筆記役はまさに長岡当時の次長でありますが、みんなが意見を言い、したがってその趣旨そのものは総理が言われ議員懇談会で了承されたその趣旨を文章にしたものに違いはありませんが、個々の言葉についてだれであったかということは現在のところ確認されておりません。
○黒柳明君 そうすると、あした島田さん出てきますけれども、防衛局長、調査した段階でこの輸入問題云々、輸入を含めてこれは島田さんが発言したということは調査の段階で確認してますか。
○説明員(丸山昂君) 私ども、この了解事項が書かれました経緯につきましては当時の関係者にいろいろお伺いをいたしたわけでございますが、実は最近になりましてからだんだんはっきりわかってきたわけでございまして、当時――当時と申しますのは私どもが調査をいたしました時点におきましては、この文章がこの国防会議議員懇談会が開かれておりますそのわきで進められておったということでございまして、どなたがそこへ集まって、またどなたが執筆をしたかということまでも全然私どもわかっておりません。それから、島田事務次官は本件につきましてははっきりした御記憶を持っておられませんで、まあともかくわきでガヤガヤやっておったという御記憶しかございません。
○黒柳明君 まあガヤガヤ、これだけ重要なものをガヤガヤなんということはあり得ないんでありましてね。
 それから官房長、じゃ白紙問題と、これはどうですか。これもガヤガヤ、ガヤガヤですか。それで、ガヤガヤしながら白紙ということになっちゃったんですか。
○説明員(長岡實君) これも先ほど申し上げましたように、どの部分をだれの発言があってそれを受けたかという記憶は率直に申し上げてございません。ただ、要するに専門家の会議まで設けて根本的に再検討するということは振り出しに戻ることでございますから、ある意味では白紙の状態になるということでそういう表現が用いられたのではないかと思います。
○黒柳明君 そこにいらっしゃった久保さんがいらっしゃんないというので、いらっしゃったのは長岡さんだけになっちゃうのですけれどもね。
 もう一回確認します。当然の成り行きとしては、先ほどおっしゃったように、国産・輸入、防衛・大蔵、いままでの見解から踏まえてこの輸入問題を入れたのはあるいはとおっしゃったとおりでありまして、相澤さんの、相澤さんのというか大蔵省の意向であったろうかと、こういうふうにおっしゃった。ところが、白紙につきまして島田さんもその場にいて了解ということだったですか、あるいは相当意見出したですか。島田事務次官、この白紙という問題、文字を入れることにおいて島田さん相当クレームを出したような記憶がありますか、あるいはすんなり島田さんも認められたような記憶ですか。
○説明員(長岡實君) お答え申し上げます。
 島田次官がその白紙という表現に異議を唱えられたという記憶はございません。で、どういう意見をおっしゃったかの記憶はございませんけれども、とにかくそこにおられたことは事実でございますから、文章をつくった責任はそこにおった者の共同責任だと思います。
○黒柳明君 防衛庁長官ですね、久保さんもこのときのいじめられた当事者なものですから、海原さんはその場で了解事項の案文が出てきたとき驚いたと、おやと思ったと、いままで知ったことないと、ほかの人も知らないんじゃないでしょうかと、こうおっしゃっている。すると、この白紙化ということについていろんな観点があります。防衛庁の観点、われわれの観点、議論がまだこうさらに何回も同じことを繰り返されているみたいですけれども、すると島田事務次官は、この場でいまの御記憶ではクレームをつけなかったみたいだ、こういうことなんですね。そうすると坂田防衛庁長官は、例の久保発言の前後というのは、後のときに、了解事項までは私も知らなかった、私も正確な発言どうだった――了解事項までは私も知らなかったと、こういうふうな発言、大体のニュアンスなされておる、防衛庁長官。防衛局長も同じような見解だったと思うのですけれども、そうすると、ここで事務次官が少なくとも何らかの発言をし、何らかの抵抗といいますか反対意見、いままでの両省の意見が違うんですから、というものを全然しないということにつきまして調べられたと思います。事情をよく知っておると思いますが、防衛庁長官はどういう感触をお持ちですか。
○国務大臣(坂田道太君) 前の日に御承知のように大蔵省から、PXLの方はあきらめかと、これは困ったことになったなあと、しかし支援戦闘機の方が国産が貫かれればまあいいやという気持ちだったと思うのです。しかし、一応こっちの方は断念かと思ったぐらいですから、翌日の会議であるいは断念させられるかもしれない。ところが、確かにこの専門家会議を設けることそれ自体は唐突だったんだけれども、問題はまだ残されたと。前の日はもう全然PXLはあきらめてしまわなきゃならなかった事態。ところが、今度はもう一遍勝負はやれる。つまり、首が切られたのがまた皮だけは残ったという、そういう感じはあったろうと私は思うんです。私の調べた結果ですよ。ですから、余りこちらから反論はしなかったんじゃないか。つまり、前の日の事態よりかもちょっとはよくなったわけですから、もう一遍勝負できるわけですから、あの四十八年度の予算折衝のときに。というのは、二月の大綱のときにも、こちらはとにかく国産化を目指す方針、そしてそれを主張することは構わぬというのが大蔵との関係、つまり大蔵とうちとの言うならば論争、それはもう一遍原点に返ってし直したと。しかしそれは輸入を含めて国産、だから国産もあり得るんだと、だから場合によっては四十八年度でやり得るかもしれないんだという可能性がまた生まれてきたわけですね。ですから、うちの方ではそう心配しなかったんじゃないかというふうに推測されるわけです。
 で、久保次官は、当時防衛局長ですが、もう何と申しましても、うちは支援戦闘機は輸入されちゃったんじゃこれはもうそれこそ大臣も次官も辞表ものだというふうに思っておった。それがまあとにかくできた、そしてPXLは皮は残ったということで、そこまで久保さん思ったかどうか知りませんが、とにかく懇談会の席を出まして報告したわけですから。(「違う」と呼ぶ者あり)いや、私の調べましたのはそういうことです
○黒柳明君 あした島田さんが証人で来ますからね。いまの私が調べましたというのは、当然当事者の島田事務次官の弁を防衛庁長官はおっしゃっているわけですか。あした証人で来ますからね。それとも防衛庁長官が島田さんの発言をこう受けて、あるいは発言をだれかから聞いて自分の感触ですか。全くそういう島田さんの意図というものはわからないで自分だけの感触ですか。
○国務大臣(坂田道太君) 私は幸いなことに、久保次官がああいうことになったことはありましたけれども、結局後藤田さんが飛び込んでくる、あるいは相澤さんが飛び込んでくる、それから増原長官がおいでになるというようなことで、ほとんどみんな当事者の方々にお会いを実はしたわけで、島田さんにもお会いをしたわけです。で、それを全部冷静な立場で総合的に判断をいたしますと、いまの感触を得たということなんです。で、島田さんはわりあいに記憶が薄うございまして――いや、それはもう率直に私が調べました感触としてそうです。それから、増原長官もPXLの方は記憶がわりあいに薄うございまして、支援戦闘機の方で頭がいっぱいだったということです。
○黒柳明君 結局、失礼ですけれども、長官もそのときの当事者じゃなくして、後からいろんな構想をして、肝心な島田さん記憶が薄いという記憶薄い人から聞いたったって、間接的にお聞きになったって、より事実的なものは出てこない。そこで、その案文づくりにはいらっしゃらなかったにせよ、そのときの当事者ですし、先ほどから何回も言いますように、一たびはやっぱりそうじゃないという発言した久保さんにいまと同じことお尋ねします。どうですか。
○説明員(久保卓也君) 全くいま長官がお話しになったとおりであります。
○黒柳明君 そう言っておきや無難で、だって久保さんだって間もなくやめるんじゃないですか。そんな遠慮することはないですよ、何も。
 そこで、先ほどちょっと官房長が来る前にあれ聞いていたこと、要するに防衛局長ですか、この十月九日の幹事会、これはまあ海原さんはもめたと。私は、前の日に防衛・大蔵で決まったならばなぜ九日の幹事会で決まらないのかと、まあもあたんで私それはちょっとおかしいと思ってましたと、こういう発言があったんですけれども、これもめたとかもめないとかといったって、時間どのぐらいかかったんですか。わずかな時間じゃないですか。どうですか、これ。
○説明員(内海倫君) 幹事会の方でございますか、懇談会の方でございますか。
○黒柳明君 幹事会。
○説明員(内海倫君) 幹事会は八時半に始まったわけです。そして九時十分か十五分から懇談会が始まっておりますから、大体九日の朝の幹事会はその時間の間でございます。
○黒柳明君 これ済みません。また久保さんね、ここにいらっしゃった当事者なものですからね。いまだれか、記憶薄い人ばっかしだということで私も心配になりました。そんな薄い方の御答弁じゃうまくないというんで、当事者ですから、八時半から九時十分か十五分。しかしその間あの後藤田さんなんか退席されましたですな、総理のところに呼ばれて。要するにここでどういう話が出たんですか。このことは全然出ないんですか。もめたなんて、こう言われてますけれども、現実にはもめる時間もないと思うんですが、まあけんけんがくがくな議論がなかったんじゃないですか。あるいはこの問題についてもテーマとして出なかった、あるいは出たんですか。どうですか、これは。
○説明員(久保卓也君) 幹事会の部屋と国防会議議員懇談会の部屋とは大分離れておりますので、したがいまして幹事会自身の時間は八時半から九時前には終わっております。したがいまして二十数分。で、その間に国防会議議員懇談会にかけられるべき四次防の主要項目とそれから文民統制に関する件が説明されて、そしてその席上はFSについては説明は、防衛庁と大蔵省で意見が合致しておりませんので国防会議で決めていただきますという趣旨の紹介があった。そこでFSについては、そこでは余り議論にならなかったように私は記憶いたしております。
○黒柳明君 もう事務局長さんバトンタッチしたんですから、二十二、三分、こういうことですから、正確に覚えておいてくださいよ。そんな八時半から九時十分か十五分だなんて、それは四十五分から四十分。そうじゃありません。もういま後ろでありましたように二十数分です。いいですね。
 そのときにこのテーマはもめるということにはならなかったと、こういうことですね。それから大蔵と防衛で決まってない決まってないって再三言われますけれども、前の日に合意されていたのがなぜ決まってないと、こういう発言になるんでしょうか。総理の――まあまあそこで。
○説明員(久保卓也君) 大蔵から示されたのは、国防会議で決まる場合に大蔵省として反対いたしませんという趣旨の内示であります。あくまでも七日の日の会議では国防会議で決定してもらうんですということで大蔵省の意思そのものはわれわれに示されましたが、正式の大蔵省と防衛庁との間ではまだ対峙の状況が続いておる、しかも国防会議でどうなるかということは私どもまだ自信を持っておらない、そういう状況で幹事会に臨んだわけです。
○黒柳明君 それを、今度は十月九日になるとT2改だけは総理が国産、PXLの方は専門家に任せろと。どうですか、長官。これどうもおかしいじゃないですか。片方だけ国産、総理のこの決定があって、片方は専門家会議に任せろと。これはどうも不自然に思うんですけれども、どうですか。
○国務大臣(坂田道太君) 私はそう思わないんで、普通のノルマルな姿ではこういうものはやはり事務同士で決めるべきものだと思うんですよ、きちんと。ところが、それが防衛庁と大蔵省と論争しまして、そうして総理の裁断まで仰がにゃならぬというのは、私は公平に見まして事務裁きとしてはあんまり上手なやり方ではないというふうに思うんです。
 で、そういうわけでございますから、そういう防衛庁とそれから大蔵省、まあ国家、国民のために防衛庁は防衛庁の立場で物を言うし、大蔵省は大蔵省の立場で物を言っているわけですから、それはまあできなかったことも事実なんですけれども、しかしそれを何とか国防会議議員懇談会で決めなきゃならない。決めなきゃならない場合に、だれかが何とか言わなけりゃそれは決まりませんから、やはりこういうものは専門家会議でひとつ検討したらどうだということが出てくるというのは私は自然だと思うんでございますし、まあそれを海原さんは専門家と言ったってそれはむしろ防衛庁じゃないかとかいろいろございましょうし、われわれの方でも恐らくそう感じたと思いますが、しかしやはり国防会議議員懇談会でそういうふうに決まればやはりそれに従わなきゃならないわけでございまして、それを今度は決まったことをどうやってうまくまとめていくかという最善の努力をするのがまたわれわれの役割りだというふうに思うわけでございまして、さほどそこを分けたことを考えないで、先ほど、繰り返すようでございますけれども、一面においてはわれわれの主張が通ったし、支援戦闘機は国産ということはもう最初に通ったわけですので、まずよかったなということだし、そして片方の方はまた今度は予算のときに大蔵省と一戦交えて、そしてわれわれの主張が貫かれれば可能性はあるなということを考えただろうと思います。
○黒柳明君 T2改の国産、PXLの白紙還元も田中前総理、相澤、後藤田のこの三者会談で決まったわけですね。
○国務大臣(坂田道太君) それは国防会議議員懇談会で決まったわけです。
○黒柳明君 最終決定。だけれどもその案文はそこから出てきたわけですね、三者会談から。
○国務大臣(坂田道太君) それは経緯はそういう形になっているということであります。
○黒柳明君 それで、そこに出ていた大臣がわずかこれも数十分の会議で、十時から閣議がある、閣議があるという例の田中前総理の性格にまあある意味ではこうあおられて、それでこれよしとしたんですけれども、そのときの大臣、これは国防会議議員懇談会、国防会議の議員になるぐらいですから判断の材料はお持ちだったとは思いますけれどもね、事務局長さん、どうですか、そのときは全く総理のこの案、後藤田さんと相澤さんを含めての原案、これに対していわゆるツルの一声でイエスと、オーケーと、こうなったわけでしょう。それに至る相当の予備知識というものはそこの参列した大臣にはあったと、こう判断をしていいわけでしょうか。
○説明員(内海倫君) 一々を私も推定いたしかねますけれども、少なくとも大蔵と防衛の間ではこの研究開発に関して長い間の論議を続けておりまして、したがって大蔵大臣及び防衛庁長官はこの問題については十分御存じであろうと思います。他の大臣につきましては、どこまでどういうふうに御承知になっておったかということにつきましては、私はいま推察はいたしかねます。
○黒柳明君 なんですよ、防衛庁長官、事務引き継ぎを受け、全面的に当時の状況を再現してそれで答弁してきたししているわけでしょう。確かに最終的には集まった七名の正式な議員でこれ決まったと。だけど、その発想は、何回も言いますように、田中さんと相澤さんと後藤田さん三者会談で案が決まったわけでしょう。それをこう出したときに、異論はないからここで最終的に決まったわけですな。国防会議で決まったと、結果的にはそうなる。だけれども、私もまあ一人一人名前を挙げてもその人がいるわけじゃないもんですから、どうだこうだということを坂田さんとやってもしようがないと、こういうことですけど、全面的にこういう知識を持っていたわけじゃないんです、そこにいらっしゃった大臣の方が。あるいはもっとやわらかい話でしますと、防衛・大蔵のやりとりしていた当事者はこれはやっぱり知らざるを得ない。ところが、そうじゃない大臣は極端には関知しないところなんです。極端に言えば、国防会議に来てそれでそこで言われたこと、まあ総理だからと、こういうきらいもなきにしもあらずなんです。それで最終的には国防会議だ、国防会議だとこうおっしゃるんですけれども、国防会議で決まる前の案はあくまでも輸入というのは大蔵省であろうと、あるいは専門家という突拍子もない案が出たのも何か田中さんとだれかとの発想であろう、こういうものが相当数の大臣の最終的合意を引きずっていった、リードしたということはこれ間違いないんです。防衛庁長官、その辺まで調査したことありますか。
○国務大臣(坂田道太君) いまおっしゃった意味がよくわからないんですが、私が調べたのは経緯に書いたとおりでございます。――経緯に書いてございますね。私……
○黒柳明君 いや、大臣のことについてよ。
○国務大臣(坂田道太君) これ「次期対潜機問題の経緯について」というのを二月の二十一日に私が調べた結果をお渡ししてありますね。
○黒柳明君 そこじゃないんですよ。
○国務大臣(坂田道太君) いや、どこどこ、それじゃ。
○黒柳明君 いやいや、大臣がそれを持っていて判断できる知識があったかどうかということです。
○国務大臣(坂田道太君) いや、これはやっぱり大臣……
○黒柳明君 そこまで調べましたか。
○国務大臣(坂田道太君) それは……
○黒柳明君 調べたかどうか聞いているんです。
○国務大臣(坂田道太君) たとえば大蔵大臣ですね、植木先生にはお会いいたしました。それから、三木総理にもあのときは出ておられましたわけですから聞きました。それから、まあそういうわけでございまして、まあそういう程度でございます。
○黒柳明君 ですから、いまおっしゃったことは大蔵・防衛、これの論争になっていたんだから、だからこれは当事者ですから、知りたくないと言ったってやっぱり当然知らなきゃならない、関与をしているんですから。あと植木先生にはお会いして聞きました。三木さんもいらっしゃった。いらっしゃったのはあたりまえじゃないですか、それは。客観的に知識を持っていたかどうかということを聞いているんです。持っていません、そんなものは。まあ失礼な言葉ですけれども。それが結局、その三者会談の発想が、すべて最終的な議員の合意になったんです。その議員の合意だ、合意だ、総理じゃない、総理じゃないと言ったったって、結局そういう十二分の知識を持って判断した、また判断できる時間だってないじゃないですか、時間だって、その場においては。わずかじゃないですか。それを客観的にお調べになったですかと、こう質問したら、植木さんにはお会いしましたけど、三木さんもいらっしゃった。だから調べてないわけでしょう。そういう点についてはわからないわけでしょう。ですから、結局大臣だって、総理が言うからというようなところで国防会議がオーケーが出たんですよ。間違いない。また久保さんに聞くとね、大臣のおっしゃるとおりですなんてお答えすることはもう目に見えているようだけれども、それだけじゃなくて何かつけ加えて発言しなさいよ。
○説明員(久保卓也君) 大臣方が私ども事務当局よりも防衛関係の知識をたくさんお持ちだとは思いませんが、私どもよりもはるかに多くの見識をお持ちだろうと思います。
○黒柳明君 知識と見識の違いでありましてね、見識というのは広いやっぱり政治家としての見識、大臣としての見識。だけど、その知識というものはやっぱりそんなに持ち合わせてないと、こう思いますよ、専門家の知識は。どうですか。
○説明員(久保卓也君) 専門家の知識とおっしゃいましたから、おっしゃるとおりだろうと思います。
○黒柳明君 そうなんですよ、間違いないんです。私も聞きました。現職の人じゃないから聞けるわけですよ。同じまあ仲間の議員としまして聞きました。そんな判断できる材料持っているわけない。やっぱり総理の一言だと、こういう、どう考えても常識的なこう客観情勢を私たちは考える。間違いないんです。まあこれについて余りやっていると時間がなくなっちゃいますんで、法務大臣、ここくらいにして、またこれはもうどんどんどんどん続けましょう。
 法務大臣、お昼のニュース、もうこれは法務大臣お聞きになったと思いますけれども、嘱託尋問、ほら二十一日の日聞きました。嘱託尋問の見通しはと言ったら、非常に暗いとは言わないけれども厳しいと、こうおっしゃった。きょうのお昼のワシントン電ですと、非常にやっぱり延びるだろうと、コーチャン側の反発、反発、反発で。こういうことが出て、まああるテレビでは相当秋までずれ込むかわかんない、こういうことも言われておりました。まあこれは報道情報でありますんで、これについて何か現地からの連絡がきているか。ないしはひとつ法務大臣も……まずそこからそれじゃ……。
○説明員(安原美穂君) 御案内と思いまするが、いわゆるロッキード社側の証人の側から出ました尋問の執行停止の申し立ては、最終的には最高裁まで参りましたが、結局却下になりまして、二十五日の午前九時三十分から証人尋問が開始されることになったわけでございますが、第一回目、それから本日の第二回目、いずれも非公開ではございますので詳細はわかりませんけれども、実質的な尋問に入らずに手続的な論議が繰り返されており、なお本日まだ終わらなくて明日またそれが続行されるという報告を受けております。
○黒柳明君 どうですか、お昼の報道ですと、相当本格的尋問は後になる、ずれるんじゃないかという報道が流れてきたんですが、そういう面についての現地からのあれはありませんか。
○説明員(安原美穂君) 明日この点についての裁判所の判断が示されるということは聞いておりますが、見通しについて秋までずれ込むというような報告は受けておりません。
○黒柳明君 刑事局長にも、二十一日法務大臣にお聞きしたときに聞いたわけです。この嘱託尋問どうなのかと言ったら、いや嘱託尋問なんか別になくても国内捜査だけで十二分に解明できると。そうしたら、その晩今度三木総理が出発する前官邸に行って、ぜひフォード大統領とお会いするときには嘱託尋問速やかにこう進むように協力をお願いしたい、こう言ったと、こう報道されていますけれどもね。当然この嘱託尋問でしさいがアメリカからまた出た方がこれはもう捜査やりいいに決まっておりますけれどもね。いま言ったように、あした高裁の方で結論めいたもの出てくると。そうすると、少なくとも私たちの知り得る範囲じゃ本格的尋問延びるらしいと。こうなった場合に、国内捜査というものは二十一日刑事局長が言ったように、全く尋問がなくても核心に触れる捜査ができる自信はあるんでしょうね。
○説明員(安原美穂君) 黒柳委員の御指摘のように私は申した記憶がないわけでございまして、いま御指摘のように、日米両国にまたがる事件の捜査でございますので、しかも重要な参考人がアメリカにおり、そのことに関連して証人尋問を求めるということは捜査のベストを尽くす上においてはまさに必要なものでありまするから、そういう証言が得られないということはベストを尽くす観点からは支障があるというふうに考えておりますが、すでに強制捜査はその結果を待たずに行われているということは、それがなければならないかどうかということにつきましては、まだこれは捜査の途中でございまするから、いまからあれがなければ何ともならないともなるとも申し上げる段階でございませんが、現実には証人尋問の結果を得なくても強制捜査にある程度は着手しておるということは、全然不可能ではないということは御理解いただけるかと思います。
○黒柳明君 ちょっと話は変わりますが、若狭全日空社長、これは国会でも偽証罪で告発されております。どうですか、この逮捕はまだされておりませんですな。どうなんですか、これ。もうそろそろ逮捕の時期が迫っているんではなかろうかと、いろいろこう書き立てられておりますけれども、その感触、どうですか。
○説明員(安原美穂君) 告発を受けておりまして現在捜査中でございますし、現に偽証罪では逮捕をした者もあるわけでございまして、不公平な扱いを検察当局がするわけはないと思いまするけれども、おしかりを受けるようでございますが、見込みはどうかと言われれば申し上げるわけにはまいりません。
○黒柳明君 まあ何もこちら喜んで逮捕された方がいいというわけじゃありませんが、不公平な扱いすることはないということは、やっぱり逮捕に当然踏み切らざるを得ないと、まあこういうふうな感触をしております。
 官房長官ですね、済みませんなお待たせしまして、一番最後になって。
 先ほど久保委員の発言でがたがたがたがたしまして長くなりましたけれども、政府・与党会議というのがやっぱりあるわけですから、明らかに与党・自民党は、ここに理事の先生が二人いらっしゃいますけれども、全く証人喚問については、まあむしろ私たち理事が、もう二人の理事の当事者が気の毒になるぐらいに自民党の抵抗は強い、強いんです。先ほどから質問ありました。副総理も出て来て、それは政府の決めることじゃない、言うことじゃない、国会で決めればと、こういうことです。国会で決めます。理事で精力的にやります。だけど、もうピークなんです。もう海原さんも終わりました。この次は後藤田さん、相澤さん、田中前総理と、こうならざるを得ない。衆議院だって同じステップでしょう。ひとつね、与党・自民党、いやおれたちは政府だから知らないということじゃなくて、自民党員の一人であることは絶対間違いないんですから、与党・政府一体であることも間違いないんですから、政府・与党会議を開いてとは申しませんよ。開くでしょう。あるいは開いてその席で証人喚問拒否するなんてことはやめなさいと、出先の理事がもう困っているぞと、あの参議院のなかんずく岡本先生、林田先生、本当にもう私、これほど一生懸命やっていらっしゃる先生見たことないですよ。本当にもう大変だ。なぜあれで理事をやめたいのか――必死にやると、国のためだ、解明のためだと、聞くも涙です、私も。ひとつ理事の先生方督促するためにも、あるいは自民党全体のためにも、このロッキード解明のために国民に疑惑を与えない――与えないどころか与えているんだから、もうマスコミの方が先行して証人について書かれることも御存じなんですから、ひとつ副総理に聞くよりも、副総理は総理大臣代理といったって、もう三日になりゃまた副総理になっちゃう。ふところ刀である官房長官に私は聞こうと午前中から思って聞くわけですから、ひとつ政府・与党会議で自民党がそんな証人を呼ばないとか、こういうばかな姿勢をとるな。政府は前向きにやっているんだから、自民党も三木書簡、あるいは議長裁定、あるいは特別委員会設置のとぎの証人を優先で呼んで徹底的審議すると、その項目にのっとってやんなさいと、ひとつ政府から与党の執行部、首脳部に対して督促も注意もしてもらいたい、どうですか。
○国務大臣(井出一太郎君) きょう午前中に副総理ともどもお答えを申し上げたような考え方でおりますが、いま黒柳さんの御指摘のような点は、そういう機会がございますれば私からも伝えるつもりであります。
○橋本敦君 近藤委員の質問に先立ちまして、私も法務大臣に捜査の関係で若干お尋ねをしたいと思います。
 法務大臣は、新聞報道によりますと、あと二ヵ月ほどで捜査本部が解散できる、捜査は完結できると、まあこういう見通しをお述べになったようでありますが、間違いございませんか。
○国務大臣(稻葉修君) 間違いございません。
○橋本敦君 そういたしますと、たとえばいまアメリカでの嘱託尋問の成り行きが私どもを含めてすべて心配いたしておりますが、その嘱託尋問も無事に行えると。それから、まさにPXL、これも含めて、トライスター関係も含めて疑惑の全容は刑事事件として全面的に解明できる、具体的にそのような展望をお持ちになっておられると、こう伺ってよろしいわけですね。
○国務大臣(稻葉修君) 私の従来同種の事件等の事例を見て、まああと二ヵ月もあればできそうなものじゃないかという感触を申し上げたわけです。
○橋本敦君 そういたしますと、早く事件の全容を解明してもらいたいという国民の期待を担って検察が奮闘されてあと二ヵ月以内で解明と、こうなりますと、片づけなければならぬ幾つかの問題があると私は思う。
 第一の問題として伺いますが、アメリカの嘱託尋問がコーチャン側の抵抗によって延び延びになっていると、こういうことの中で、この前当委員会でも問題になりましたが、日本としてはコーチャンに刑事責任を問わないという意向、これを伝えてもよいと現場の検察官に指示してあると、こういうことですが、それはもうコーチャンに伝わっておりますか。
○説明員(安原美穂君) そういういわゆるイミュニティーに類する問題というものは、現実の証人尋問が開始されなければ具体的な問題にならないわけでございますが、ただいま非公開で手続問題の論議が行われておりまして、その間にそういう問題が問題とされているかどうかわかりませんので、いまのところそういうことが現実に伝えられたかどうかということの報告は受けておりません。
○橋本敦君 そういたしますと、手続問題で証人尋問が始まり、コーチャンがそのことを、免責を要求したならば日本側としてはそれを伝える用意がすでにあると、ただし、それがもう伝えられたかどうかは手続関係で報告受けてないと、こういう状況だということですね。
○説明員(安原美穂君) 御指摘のとおりでございます。
○橋本敦君 この問題は、私はそこまで政府として決意をしたのであるならば、できるだけ早く伝える方が望ましいのではないかというように私は思います。
 それからもう一つ、新聞報道によれば、コーチャンらとしてはやはり免責を主張するということが新聞報道でもうかがわれているわけですが、この場合、日本側の免責だけではなくて、アメリカ側におけるイミュニティー、つまり免責をコーチャンが主張するということに対して、米司法省はどういう対応するかという点について、法務大臣はどのような報告なり感触を得ておられますか。
○国務大臣(稻葉修君) 感触としては、非常に協力的でありますから、いままでのところずっと経過を見て、米司法省としてはそういう処置に出てくれるものだろうという感触を持ちますね。
○橋本敦君 私どもが訪米代表団でレビ司法長官にお会いしたときも、レビ司法長官は全力を挙げて協力をするということを繰り返し言明をされている。で、いまの稻葉法務大臣の感触からも、アメリカ側はそこまで協力してでもコーチャン証言を成功さしたいという配慮の感触を法務大臣も得ておられる。こうなりますと、私は二ヵ月以内の捜査の完結ということを本当にやり遂げるためにも、この嘱託尋問を成功させることは大事である。そこで、私は法務大臣に提言をしたいのですが、三木さんがお行きになって協力に感謝をされているということはありますが、感謝ではなくて、具体的に司法当局のあの取り決めに基づいて、さらに前進してこの問題を解決するために、私は、法務大臣は幸い大変お元気ですからお行きになって、レビ司法長官に直接お会いになる、あるいは法務大臣としての手紙を長官あてに直接にあなたの御意思としてお書きになって、この解明に全面的な協力をいまのイミュニティーも含めて求めるということを思い切っておやりになるという時期に来ているのではないかと私は思いますが、いかがですか。
○国務大臣(稻葉修君) 先ほど私が、アメリカの司法当局も非常に協力的ですから、もしコーチャンがイミュニティーを求めればそれに応ずるのではないかという感触を持ちますと、こう申し上げましたが、どうも、いま刑事局長の方では、それは必ずしもやすやすとそういう感触をお持ちになることは危険の点もまだ残っているようですというようなことですから、正確には刑事局長に答弁をさした上、その上で私のいまの質問に対して後でお答えしたいと、こう思います。
○説明員(安原美穂君) アメリカ政府、特に司法省当局が本件の証人尋問の実施につきましてきわめて協力的であることはもう間違いのないところでございますが、いまの大臣の御感触は、御感触でございますけれども、いわゆる実務取り決めで、橋本委員も御案内のとおり、訴追免除を与えるまでの協力は義務づけられておらないわけでございますので、これはあくまでもいかなる感触を持つか自由でございますけれども、これはあくまでもアメリカ政府の判断でございますので、まだそういうことを示されていない段階でそれを言うことはいかがかと思います。ただ、協力的であるということは事実でございます。そういうことでございます。
○橋本敦君 いまの取り決めがそれぞれの国における免責までも含めて協力するものでないと書いてあることは吾も知っているのです。その取り決めがあるにかかわらずわが国は免責をやるという決意を示しているわけです。だから、したがって相互主義、相互協定からいっても、あの免責があってもわが国の決意はこうなんだということでアメリカ側の協力を求めるという姿勢に、大臣が訪米するなり、手紙を書くなり、これを、積極的にわが国の真意と決意をお伝えになるということが一層尋問を成功させる道ではないかということで御答弁いただきたいと思います。
○国務大臣(稻葉修君) それもごもっともな一つの促進の方法かとは思いますけれども、私は感触を申し上げましたように、わが国もやっているのですから、協力的なんだから、恐らくコーチャンからそういう要求があればそれに応ずるのではないかというふうに思っているんですからね。そういう感触を持っているんですから、わりに、何といいますか、言葉は悪いけれども、楽観的な感触を持っているものですから、もう少し事態を見た上で、いまの御指摘のような処置に出るかどうかを決めたいと思います。
○橋本敦君 わかりました。
 もう一つの問題は、法務大臣、児玉問題なんです。
 児玉は入院しておりませんが、いまの病状は入院治療、病院に入って医者の治療を受けなければならない状況なのかどうか、疑問がありますね。病気だ病気だ言いながら入院さえしていない。普通ならこれは逮捕をして、そしてしかるべき検察庁、警察が責任をもって病状を看護するしかるべき方法が幾らもあるわけです。なぜこれをやらないかと国民は疑問に思っています。この点について、児玉逮捕の見通しはどうなんですか。なぜ逮捕ができないのか、はっきり国民の前に示してもらわなければいけないと思います。
○説明員(安原美穂君) まず橋本委員の御質問にお答えする前提といたしまして、児玉譽士夫について、現在、捜査の段階が逮捕の必要性を持つように至っておるかどうかということを前提にしないと話は進まないわけでございますが、そのこと自体かいま申し上げる段階ではないということでございます。ただ、あくまでも病気でありますから、その場合におきましては人命の維持と保護ということに十分配慮しなければならないとは思っておりますが、いまのところそういう段階にあるかどうかという基本的な問題についてお答えできる段階でないことは遺憾ながら御理解いただきたいと思います。
 なお、病気につきましては、報告によりますると、発病当時の、いわゆる相手方がだれであるかがはっきりわからないで取り違えるとか、時間を間違えるという、これを医学的に失見当識と言うんだそうですが、そういうことや、それから視覚性幻覚、ない物が見えるというようなことはなくなっておる、しかしながら立つと血圧の変動が激しくて、左半身感覚が鈍麻し、言語障害等の症状が依然として認められるというのが主治医の喜多村医師からのお話でございます。
○橋本敦君 検察官は何回臨床的に取り調べをなさいましたか。
○説明員(安原美穂君) 報告によりますと、二十六回、一回の時間が大体三十分から一時間ということでございます。
○橋本敦君 児玉を逮捕する必要があるかどうかという問題について、若干いま御意見があったんですが、すでに在宅で起訴されているという問題に加えまして、児玉のところへ多額の領収書に見合う金が流れ込んだという、まさにこの問題は、金の流れの解明として検察庁はほとんどやっておられるという関係になっている。しかも、コーチャン証言との関係で言っても、児玉はロッキードの売り込みに重要な役割りを果たしたと彼は公然と証言をしている。いろいろな状況から言って、児玉を徹底的に調べるという必要性は、これはあることはだれが見ても明らかですね。だが、問題は、この児玉の病状いかんにもかかわるけれども、現に入院してもいないのに検察官が二十七回にもわたって病床で取り調べられているという問題は、いまだに逮捕の必要があるかないか、これがわからぬというような前提問題を議論するようでは、これは、法務大臣がおっしゃった二ヵ月以内の解決は、最大の張本人の一人ですから、あやふやになってくると私は心配なんです。徹底的な捜査を児玉に対してやってもらわねばならぬ。
 それからもう一つの問題は、法務大臣、御存じと思いますが、P3C問題について、四十七年十一月一日、丸紅とロッキードの間に契約が交わされている。で、装備局長に伺いますが、この契約譲で署名しているのはだれとだれですか。――契約書はありますよ、ここに。
○説明員(江口裕通君) ただいま手元に契約書を持っておりませんので……。
 ――いまいただきました領収書で見ます限り、ロッキード側はいわゆるコーチャン氏でございまして、丸紅側は楢山氏のように考えられます。
○橋本敦君 いま領収書とおっしゃったが、契約書でございますね。
 そこで、法務大臣、コーチャンはニクソン・田中会談に期待すると言いながら日本に滞在をしておって、そうしてずっと滞日をして、十月九日のいわゆる白紙還元の状況を見て、そして田中・檜山会談が行われたのが十月十四日、十月三十日はトライスターの導入決定、十一月一日はP3C売り込みの丸紅・ロッキード契約、これの成立、これだけを見て十一月三日にアメリカに帰っている。恐らく私は意気揚々と引き揚げただろうと、こう思うんですね。こうなりますと、P3C関係についても田中・檜山会談があり、檜山・コーチャン契約がある。こうなりますと、丸紅がロッキードの代理店であることは明らかですから、この檜山氏を調べるということなしに二ヵ月以内の捜査が完了するということは、あらわれている公然たる資料からだけでも、これはあり得ない。当然檜山氏はもう調べておられるか、これから調べなければならない重要人物の一人だと、こう思いますね。この檜山氏の取り調べはどうなっているのでしょうか。
○説明員(安原美穂君) たびたび申し上げておりますように、PXLの導入の経緯、経過について、ロッキード社の介在する不正行為がないかどうかということが検察の当面の重大な関心であることは事実でございますので、それに必要な限度において必要な人を取り調べるはずでございますが、たびたびお願いいたしおりますように、だれだれを取り調べたということが直ちに被疑者であるというふうにとられやすい現状下におきまして、まだ任意捜査の段階でいろいろ御協力を得なけりゃならぬ人もおりますので、いまだれを調べたということを具体的に申し上げることだけはお許しを願いたいと思います。
○橋本敦君 それでは法務大臣に最後に伺いますが、要するに二ヵ月以内に捜査が完結をして捜査本部の解散だとまであなたがおっしゃったということは、当然その二ヵ月以内に児玉は徹底的に捜査をやり遂げる、そしてこういう表向きあらわれた重要な人物である檜山氏、これからも被疑者かどうかは別にして徹底的に事情聴取して問題を明らかにする、そのようなことも全部やって、そして完全に事態を明らかにして二ヵ月以内に捜査が終わると、こういうことでおっしゃられたと私どもは理解しますが、間違いありませんか。こういうことを調べないで二ヵ月で終わるとは言えないでしょう。
○国務大臣(稻葉修君) あらゆることを調べて、そしてまあ二ヵ月もあったら終わりそうなものじゃないかという、いままでの同種捜査事件のことについていろいろ期間を見てみますとね、そんなことでいけるんじゃないかという感触を申し上げたわけです。私らはね、私が感触を申し上げるということのために捜査当局に二ヵ月以内完了を義務づけるということになりますと、それは指揮権の発動になりますわね。ということになるから、それは慎みたいと思うんです。あくまでも私個人の過去の経験に基づく感触を言わしてもらえばそんなものじゃなかろうかと。余りお待たせするわけにもまいりませんからね。その辺まではお待ち願いたいものだと、こういう気持ちもあるわけです。早くやれ早くやれっておっしゃるのは当然ですけれども、その辺まではお待ち願いたいものだと、こういう私の希望を申し上げているわけです。
○近藤忠孝君 最初に防衛庁長官にお伺いします。
 まず、昭和四十七年十月九日に至る過程の中で防衛庁は大蔵省からドル減らしのためにPXLを輸入にしてほしいと、こういうことを言われたことはありますか。
  〔委員長退席、理事岡木悟君着席〕
○説明員(丸山昂君) PXLに関しましてはドル減らしという理由は大蔵からついておりませんでした。国産を前提とする研究開発を行うという防衛庁の要求に対しまして、国産化を前提とした場合に大変経費がかさむということで、多額の経費を必要とするという理屈で大蔵は反対をいたしておったということでございます。
○近藤忠孝君 ところが、これは何度も指摘されている点でありますが、田中総理はその直後の十一月十日の予算委員会におきましてこう言っております。「どうしても向こうから買って幾らかでもバランスをとらなきゃならぬ。」、これはアメリカからですね。「それなら何か買うものはないかということで、政府部内で検討いたしたことはございます。その中で防衛庁の問題として飛行機が検討されたということでございます。」、「そうして輸入するとすれば、これは年度間でもって輸入するのであって、四十七年度の国際収支にはあまり影響ありませんと、四十八年度、九年度、五十年度ぐらい、こうなるのですと。そうなればまた別に哨戒機」――PXLです。「哨戒機のようなものもあるんです」。この国会の答弁は要するにドル減らしのためにPXLだと言うんですね。こういうことになるわけなんです。
 そこで、これ大蔵省にお伺いします。
 大蔵省としてはすでに大蔵大臣統一見解出ております。当時PXL問題を直ちに外貨減らしに役立つものじゃない、こういう答弁が出ておりますが、田中さんがこう言っておるんですが、当時としてこんな説明したことはないと思いますが、田中さんのこの答弁見てどうお考えですか。田中さんの気持ちわかりますか。
○説明員(古橋源六郎君) お答えいたします。
 田中総理が言われました真意について私どもは承知いたしておりませんけれども大蔵省といたしましては、PXLの問題というのは国産開発を前提とする研究開発をするかしないかという問題でございます。もし輸入かドル減らしというようなことでございますれば、それは装備化をする段階で初めて問題になる問題でございまして、このような研究開発の段階におきましてそういうドル減らしというようなことには関係ないわけでございまして、したがいまして私どもといたしましては専門家会議におきましてもこれを、防衛庁に対しましても、PXLの問題はドル減らしという理由で認めないというようなことは言ったことはございません。
  〔理事岡本悟君退席、委員長着席〕
○近藤忠孝君 この気持ちが理解できますか、田中さんの気持ち。
○説明員(古橋源六郎君) どういう趣旨で言われましたか私どもとしてはわかりません。
○近藤忠孝君 要するに趣旨がわからない。そして、客観的にもPXLの輸入はこれはドル減らしにならぬと。そうなりますと、田中さんがやっぱり勝手なことを言った。そして、すでに問題になっておりますとおり、ツルの一声でこれは白紙にしたという、こういう状況があるとなりますと、ここに疑惑があるんだということになるわけです。この点を今後田中前総理を証人として喚問して、この問題も徹底的に究明することを要求いたします。
 次に、また防衛庁にお伺いしますが、PXL国産を考える場合に機体やエンジンの点についてはもう開発の可能性は十分にある、問題は電子情報処理装置、その中でもとりわけソフトウエア開発がかぎである、これがいままでの国会答弁の一つの到達点である、こう思いますが、そのとおりでしょうか。
○説明員(江口裕通君) 電子情報処理装置につきましては何分未経験の分野でございますのでいわゆる経験が少ないということでございまして、われわれの方としてはやれるという自信は持っておりましたが、一抹の危惧がないでもないと、こういうことでございます。
○近藤忠孝君 どこが中心かどうか。開発のかぎかどうか。
○説明員(江口裕通君) 開発はやはり全体を一丸としてシステム的にやるものでございますので、どこがということは必ずしも申し上げられませんけれども、対潜機の性格といたしましては、やはり優秀な電子情報処理装置を持つということは非常に大事なことであろうと思います。
○近藤忠孝君 その点は各専門委員の先生やまたいままでの防衛庁からのレクを受ける中でも大体聞いて、まず機体やエンジン、これは開発の可能性は十分にあるし、むしろP3Cよりもいいものができる可能性がある。何としても電子情報装置、その中でもハードウエアについてはまあいままでの電子産業の状況から見ればこれについては可能性がある。また委員の先生も自信があると、こういうことを聞いております。どうしてもソフトウエアはいま言ったとおり経験もないし、そこが一番むずかしいんだというのが私はいままでの国会のやりとりや各委員から聞いたそこが問題点だろうと思うんです。
 そこで、昭和四十七年度予算でありますけれども、すでに四十七年の予算の概算要求の中にも対潜機用搭載機器の試作等、また実際決まりました予算の中にも機器の試作、ですからこの中には当然電子情報処理装置が入っていると思いますが、この点いかがでしょうか。
○説明員(岡太直君) お答えいたします。
 ただいまお話がございました電子機器につきましては、これは電子情報処理装置ではございません。レーダー、逆探、ソノブイ直上装置と言いまして、これは普通の対潜機の性能向上をするために新しい方式を検討するための第一次試作のものでございまして、電子情報処理装置とは違います。
○近藤忠孝君 しかし、四十七年度予算の中にはこの電子情報処理装置の研究開発の予算、これは当然含まれておったと思うんです。そこで、これはすでに本年五月十二日の決算委員会での答弁でもそのことは明らかです。また、四十七年度予算ではソフトウエアが重視されたと、こういった答弁もこれは出ておりますね。その点間違いありませんか。
○説明員(岡太直君) お答えいたします。
 ただいま御指摘がありましたのは、調査研究費だと思います。これは六億七千六百万円が予算として成立しまして執行いたさなかったと、この部分だと思います。この部分の内容といたしましては、要するに電子情報処理装置を中心としまして、艤装だとか構造と、そういうような重要な部分を四十五、四十六の経過を踏まえましてさらに細かい部分をやるということでございまして、ソフトウエアの問題はこれには大きなウエートを占めておりません。むしろハードウエアの方が主なものでございました。
○近藤忠孝君 そうしますと、これは防衛庁の答弁ですけれども、五月十二日の決算委員会、田渕委員の質問に対する答弁です。四十七年度ではソフトウエアが重視されたと、こういう答弁ありますけれども、これは間違いなんですか。
○説明員(岡太直君) 当時お答えいたしましたのは、電子情報処理装置につきましては特にソフトウエアの問題が大事であるということを申し上げてございます。ただ、四十七年度に具体的にソフトウエアの問題に着手するということはお答えいたしてないと思っております。
○近藤忠孝君 もちろんそうなんですが、予算としましてはそこに重視をした予算をつくっておったと、これが当時の答弁なんですよ。これはよく見てください。
 そこで、時間の関係で次の質問に移りますが、ともかくこの四十七年の段階では、四十五年、四十六年の研究開発の上に乗ってもう一歩進める研究を進めておったと、これは間違いないと思うんです。ところが、それが十月九日の決定で予算未執行になったわけです。私はそのことが、国産化をずっと図っておったとすれば、防衛庁として、この予算の未執行によって技術開発の面から見れば決定的とも言うべきダメージを受けたんだと、こう思いますけれども、この点いかがですか。
○説明員(岡太直君) 防衛庁におきましては、四十五、四十六年度と予算がついておりますが、これはやはり開発の可否を検討するという性格のものでございます。そうして、四十七年度も四十五、四十六年の成果を踏まえましてさらに一段と細かいものを検討するということでございますが、やはりこれも開発の可否を検討という資料でございますから、開発がダメージを受けたということではございません。
○近藤忠孝君 しかし、国会の答弁を見ますと、これは四十七年度の予算を未執行にしたのは、どちらかにやっぱり傾いて、そして予算の効率的な執行ができない、だからこれは不執行にしたんだと、これはもう明らかなんです。となりますと、これは決定的に決めるのは、仮に四十八年度の予算で国産化が決まるにしましても、その前段階の四十七年度の予算というのはこれは大きな意味を持ったと思うんです。現にこれは私自身、専門委員である高木氏に会いまして、四十七年度以降の川重の開発状況を御説明したんです。そうしたら高木先生は、もしその後これが進んでおれば二、三年は得しただろうと。高木先生御承知のとおりこれは専門家会議の中における電子関係の専門家ですね、その先生がそうおっしゃっておるんですよ。私は、これはもう決定的なダメージを受けたと、国産化が一歩進むのを、確定しなくてもですよ、確定はしなくともその方向に一歩進んでいくのがそこで阻止をされたと、そういう効果があったと考えざるを得ないんですが、その点どうなんですか。
○説明員(岡太直君) お答えいたします。
 これは技術的判断の問題かと思われますけれども、専門家会議におきまして高木先生にもいろいろ四十六年度におきますところの電子情報処理装置の成果を御説明いたしております。しかし、四十七年度はやはりそれからさらに進んで細かい部分をやるものでございまして、これによって開発に影響があったということではないと思います。
○近藤忠孝君 いまの答弁はとても納得できません。この問題客観的に見れば明らかなように、国産化が確定したとは言いませんよ、しかし、その方に一歩進んでいくのがどうしても阻止をされたと、こう理解せざるを得ないんです。この問題、また今後もさらに細かくこれは指摘をしていきたいと思います。
 そこで、次に内海さんにお伺いしますが、前回の海原証言でもこれは明らかになりました。十月九日の専門家会議が、突然田中総理から出されましておやと思ったと、そして大変むずかしい宿題だと、もう一度御再考願えば専門家会議の設置は取りやめになるかもしれない、できれば願い下げにしていただきたいという気持ちだと、こういう証言をいたしました。そこで、内海国防会議事務局長といたしまして、こういった点の引き継ぎはこれ受けたんでしょうか、いかがですか。
○説明員(内海倫君) お答え申し上げます。
 私、海原さんからは事務引き継ぎを受けましたけれども、その際の事務引き継ぎは、今度のこの了解事項というものは議員懇談会の中で生まれたもので、事務的な詰めば行われずに決まったものである、したがって、これについての実現ということには非常にむずかしい点があるとわしも思うと、自分の在任中も一応のことは考えたけれども、君に引き継ぐからさらに新しい観点から十分検討をしてくれるようにと、こういうことが引き継ぎでございまして、いまお話のありました、あるいは海原さんの証言の中にありました、何といいますか、取りやめるとか、返上するとか、そういうふうなことの内意あるいは引き継ぎというものは私は聞いておりません。
○近藤忠孝君 むずかしい問題があるという引き継ぎを受けたと、こうなりますと、国防会議事務局長という立場に立てば、私は、その道のべテランとしまして、海原さんも内海さんも同じ結論になると思うのですね。だから、海原さんが具体的に考えた、たとえば防衛庁以外には専門家がいないんだから設置できるのかどうかという、こういう問題、それから専門家会議の法的な性格の問題ですね、民間の人を連れてきた場合にはその守秘義務の問題、これは後で聞きますけれども、そういう問題とか、一体何を審議するのか、大体PXL装備も決定されていないんですから、それが必要かどうか決まっていないで一体何を検討するのか、要するに諮問内容の問題です。こういったことについて、当然これはもう海原さんと同じ考えになって、同じような視点に到達すると思うんですよ、その点どうですか。
○説明員(内海倫君) 確かにいま仰せのような点は非常に私どもも苦心したところでございますが、ただ、私は海原さんと違いまして、やはり了解事項で定められておる問題であり、しかも、在来長く大蔵、防衛の間で意見が対立しておる研究開発の問題でありますから、こういうふうな専門家の会議を設けて、できればそういうものを参考にして処理に当たりたいという考え方はやはり必要なことである。したがっていろいろ困難もありますけれども、そういう困難を乗り越えながら実現を図っていきたい、また、私どもの事務当局も海原さんの時代からそういうふうな意味合いで検討をしておったようでございます。さらにそれを引き継いでいろいろ検討を加えていきたい、こういうことでございます。
○近藤忠孝君 検討を加えたということですが、しかし考えてみれば、たとえば防衛庁以外にPXLに関する専門家はいない、これは海原さんと同じ結論に達すると思うんですね。法的問題、それから一体何を諮問するのか、この辺もこれは同じ考えになる、それはお認めになると思うんですよ。となれば、その場合に海原さんは願い下げにしようという気持ちになった、恐らく内海さんもそういった気持ちになったことがあるんじゃないか、こう思うんですが、その辺どうですか。
○説明員(内海倫君) 先ほども申しましたように、私は就任いたしましてこの了解事項の説明を受け、過去のいろいろな経緯を聞きまして、いろいろむずかしい問題はありますけれども、やはり努力してこれを実現していくということが私のやはり大事な仕事であろう、そういうふうな観点に立ちまして努力をいたしました。そういう意味では海原さんが返上というふうなお考えもあったということをこの間承知いたしましたけれども、私はそういうことよりも、やはり何とか結論を――まあ結論ではございませんが、そういうふうな専門家の意見をまとめて国防会議の審議に供したい。こういうふうな気持ちで努力をしてまいりました。
○近藤忠孝君 同じ答弁しか返ってきませんけれども、しかし少なくとも内容についての考えではほぼ同じ考えになる、しかしそれでもやろうとしたというこの辺が大変おかしいと思うんですが。
 そこで別のことをお聞きしますが、たとえば十月九日の白紙還元に至る防衛庁と大蔵省との間の議論ですね、これは一切専門的なことはなかったんです。これは、主として財政的な問題だったんですね。要するに財政的な問題での争いの問題、これを専門家に任すのはおかしいじゃないか、こういう議論が当然出てまいりますし、疑問も出てくるんです。現にこれはその直後である、四十八年一月当時の航空関係者の間でもいろいろなことが指摘されておりますが、こういう指摘があります。専門家会議を開いて検討をするのはおかしいんだと、いわば新たな紛争の火種を一つふやしたことになる、F5騒動のどさくさにまぎれて決められただけにその意図は勘ぐられる、この意図というのはまさにいまロッキード問題で顕在化しましたけれども、当時航空関係者の中ではこの問題をそのように指摘する向きもすでにあったんです。当然国防会議事務局長の地位におられた内海さんとしても、そういった声は聞こえてくるはずです。にもかかわらず、障害を乗り越えて、しかもむずかしい問題を、しかもほとんど諮問する事項について大変問題があるし、またこれは後から申し上げますけれども、結果的には全く意味なしに返ってきたんですね。そういうことをあえてやられ、しかもその間十ヵ月たったと。ここに私は疑惑が寄せられており、しかも私は内海さん自身がそこに積極的に役割りを果たしたとは思いません、それはまた別問題にしまして、しかしある意図的なもの、すでに指摘されている意図的なものに手をかした、こういったことはどうしてもぬぐえないと思うんです。御見解を賜りたいと思います。
○説明員(内海倫君) やや私事にわたるかもしれませんけれども、私、十二月の末に事務局長を拝命いたしました。いまのような引き継ぎを受けました。ただ私、四十七年の五月まで防衛次官をやっておりまして、やはりこの問題のむずかしさというのは、この問題といいますのは、研究開発というもののむずかしさというものはよく承知いたしております。したがって、何としてもこういうふうな問題については、客観的な立場から意見を求めて、それによってこの問題の決をつけていくように、防衛庁なり大蔵なりあるいは国防会議がやっていくのがやはり一番いいんじゃないか、このままじんぜんとして、また論議が論議を生んでおるということでは適当ではないんではないか。これは私がこれをどうしても考えていかなければならないということを努力した一つの大きな理由でございます。
 それからもう一つの理由は、いまにおきましては、いろいろ経緯を踏まえながら承っておりますと、やはり国産という問題が非常に大事な問題でございますけれども、当時私が事務局長になりましたころ、国産という問題についてもかなり厳しい社会的な批判もあったことも事実でございます。そういうふうな中で、やはり客観的な立場で客観的に判断されるということは非常に大事な問題ではなかろうか、こういうふうに私は考えておりました。したがってそれ以外のいかなる意図も私どもにあったわけではございません。
○近藤忠孝君 これ、あとで指摘しますが、決して専門家会議が、求められているような意味での客観的な判断をなし、そしてそこで本当に公正に結論を出す、そういったことができないことが最初からわかっておったと思うのです。これはまた後でこの点、指摘します。
 そこで今度、審議会の運営についても幾つかの疑惑が寄せられています。たとえば前回土屋証人でありますが、私の質問に対しまして、事務局が会議の運営をリードするのは当然だ、実際したという、こういった趣旨の証言をされております。ところでわが国のPXL関係の開発状況とかあるいは今後の見通しをここで本当にリアルに調査していくためには、実際の現場を見ていく、実際の到達の時点を直接に見ていく、こういったことが必要だと思うのです。ところが専門家会議では、民間メーカーには直接会わないで、各省庁から意見を受ける、こういったことを当初の段階で決めておるのですね。一体なぜでしょうか。
○説明員(内海倫君) 最初の事務局の方でリードしたということでございますが、これはもとより私どもでいろいろ提案もし、あるいは日程等もつくりましたけれども、いずれも専門家の先生方と十分相談して次の日程を決め、さらにどういう問題について論議するかということを決めてまいっております。しかしながら、それはやはり先生方の立場から言えば、事務局でそういうものを進めていったとお感じになるのは私はやむを得ないことと思いますし、当然であろうと思います。
 それから、その現場を見るという問題ですけれども、これも私どもがこの専門家の先生方に御意見を承るに際していろいろ考え、また先生方とも相談したことでございますが、たとえばある特定の会社の状況を見にいくというふうなことになりますと、そのことがまたいろいろ批判の対象になるというふうなことになってはいけない、むしろ役所を通じてあるいは役所の関係の官庁からの提出される資料によって検討していくのがむしろ妥当であろうと、こういうふうなことで現場の視察というものは一回はエアショーが行われ、日時は忘れましたけれども、海上自衛隊の基地とそれから航空自衛隊の基地、この三つのところは視察に行っておりますけれども、それ以外は先生方の実際の視察というのは行われておりません。
○近藤忠孝君 しかし、実際PXLの国内開発の関係で見ますと、民間と申しますけれども、実際やっているのは川重だけですね。川重除いては国内の開発状況を正確に知ることできない。ですから、実際この再門家会議の中でもこれは吉光委員から聞いてきたことでありますが、川重の電子装置は本当にできるかどうか、このことを聞いてみたらどうかという意見が出たんです。ところが、実際実現しなかった。私は、これは事務局が消極的だったからだと思うんですが、そういったことあったと思いますが、どうですか。
○説明員(内海倫君) 私は、と言うよりも私ども事務局はそういうことは聞いておりませんが、あるいは先生の間の中でお話が出たかもしりません。しかし、私どもは先生方の御要求があればどのようなお取り計らいも、もちろんいたす所存でございましたし、あればいたしておったと思います。
○近藤忠孝君 そういう答弁でありますが、実際どうも防衛庁の提供する資料、それで判断したと。ですから、やっぱり防衛庁がすでにP3Cの方に傾いておればどうしてもそういう情報しか入らない。私は、そういう事態であったんだろうと思うんです。そのことをどうしても思わざるを得ませんのは、先ほど問題になりました守秘義務の関係ですね。民間人を専門委員に選任することについて守秘義務の問題が出てくるわけでありますが、専門委員の人にはこれは防衛関係についての守秘義務はあるんでしょうか。
○説明員(内海倫君) お答えを申し上げたいと思います。
 守秘義務の問題でございますけれども、私どものお願いいたしました専門家の先生は、いわゆる公務員でございませんので、守秘義務は法的に負っておられません。しかしながら、非常に機密にわたるむずかしい問題を処理していただくわけでございますから、主として防衛庁から秘にわたるような事項を説明せざるを得ない。またそれを聞いてもらわなければ、目的が達成できないわけでございますから、その先生、私どもが依頼をいたしました先生に限ってということで、秘資料の説明あるいは提出をいたしております。これはへ理屈みたいに聞いていただきたくないと思いますが、行政上の必要に基づいてその秘を指定する権限を有すること。したがって防衛庁長官が一般的には秘密に属する事項を特定の者に限って開示、要するに示すことを許可する。その許可に基づいて行われた行為でありますから、いわば何といいますか、その先生方に守秘義務はございませんとともに、そういうものを開示した側にも守秘義務に反するということにはならないと考えております。それでさらに委員になっていただいた方々には、まあ方々、それぞれその分野におけるりっぱな人でございますし、また第一回目の会議を開きます際に、特にこの点につきましては私からも義務を負うものではございませんけれども、特にその点についての取り扱い等はよろしくお願いしたいということを申しておりますし、いわば相互信頼ということで、この措置をとったわけでございます。このことは私ども専門家の先生にお願いをする前にもやはりいろいろ検討したことでございます。
○近藤忠孝君 じゃ具体的にお伺いします。第一回から第十九回までの専門家会議がありました。この専門家会議に対していわば秘密資料ですね。それは機密、極秘、秘とありますし、またそれが庁秘、防衛庁の秘密、それから防衛秘密とあるようですが、私は昨日、それぞれの会議に示された秘密資料の内容を提出するように調査をお願いしておったのですが、これできておりますか。
○説明員(内海倫君) 資料の件に関してのお話は、私どもの部下が参って先生とお話しをしておるようでございますが、調査するようにということでは承ってないようでございますが、いかがだったでございましょうか。
○近藤忠孝君 そんなことありませんよ。きのうちゃんと毎回毎回その区別を示して、ひとつ表をつくって出してもらいたいと、こう言ったではないですか。そればできてないんですか。
○説明員(内海倫君) この調査のことを承ったと私聞いておりませんが、もし、そういうものを資料を提出せよということでございますれば、やはりこれはそれぞれの秘にわたるもの、あるいは外国から入手しました資料等につきましては、国際信義上の関係から公開していくということは、やはり差し控えなければならないものと、こういうふうに考えております。
○近藤忠孝君 私が要求したのは、その秘密資料の中身ではなくて、それぞれの専門家会議に、たとえば極秘は何部、秘は何部、どれだけの秘密資料が示されたのかどうか、それだけ一覧表をつくってもらいたいと、ごく簡単なことなんです。それもどうもできてないようですね。これはぜひそういう角度でつくってもらいたいと思うんです。
 そこで一つお聞きしますが、たとえば川重の報告書、これは四十七年三月出てまいりました。これは庁秘になるのか、あるいは防秘の方になるのか、これはどうなんでしょう。これ実際示されてないんですよ。
○説明員(内海倫君) 防衛関係の資料につきましては、すべて防衛庁から提示されておりますので、その点につきましては防衛庁の方からお答えいたしたい……。
○説明員(江口裕通君) 簡単に申しますと、いわゆる防衛庁の秘密という扱いになろうかと考えられます。
○近藤忠孝君 庁秘のこの川重の報告書は実際出されていない。これは法律的には防衛秘密の方は、これは秘密保護法三条によって、これはたとえ民間人であってもこれは守秘義務が――罰則があるようです。ところが、庁秘については守秘義務がない。そういうものでも、実際まあこれは示されてないんですね。これは前回の土屋証人によっても明らかになったわけでありますが、川重と接触したいと言っても、軍事機密その他の問題がありますから、なかなかそれは困難だったんじゃないか、こういう証言があります。となりますと、私は後でその表を出してもらいたいと思うんですが、かなりの資料は秘密として委員の方には出されていなかった。具体的に専門委員は実際の、本当のところを知って、そして的確に科学的な判断をなした、そういう状況ではなかったということをこれは指摘せざるを得ないんです。要するに、防衛庁が示した資料あるいは国防会議が示した資料によって、いわば判断せざるを得なかった、そういう状況であった。そういう一つの疑惑があると思います。
 それから時間がありませんので、次の方に移りますが、最後の答申ですが、答申とそれから審議概要、十二月二十一日にこれはまとめたと思いますが、これはこの日に文書として全委員の合意を得てまとまったんでしょうか。
○説明員(内海倫君) お答え申し上げますが、審議概要につきましては、十二月の十七日、たしか十七日と思いますが、その会議で最後の結論と申しますか、まとめについての三名及び座長、四名でまとめられて、それを報告されて、それでこれはたしか全会一致で、まあ全会一致といいますよりも、全員の意見の合致ということで決定されました。
 それから答申、これに基づいての答申につきましては、その後先生方の方から一応の案を事務当局でつくってもらいたい、それについては一応審議概要のまとめの部分を中心にして一案なり二案をつくってみてくれ、こういうことでございましたが、私どもはそれに基づきまして案をつくりまして、それでその上で各委員を回りまして意見を聞きました。ところが、そのまとめの部分についての何といいますか、つづめ方がやはり適当でないという意見もありまして、二十一日に専門家会議でさらに検討されまして、おおむねこの審議概要のまとめをほとんどそのまま取り込むという形の答申にしようではないかというお話で、審議概要のまとめをお書きになった先生方が改めて答申案をおつくりになり、そしてそのでき上がった案をそこに、二十一日は全員出ていらっしゃいますが、その後でき上がりましたものを各委員のところに持ち回りまして了承を得て、その上で答申が決定した、こういう経緯でございます。
○近藤忠孝君 そうしますと、委員の先生全部集まったのは最後は二十一日ですね。それはもう最後に散会された。聞くところによると、ビールを飲んで乾杯して散った、こういうことですが、その段階ではまだ文書はできていなかったんでしょう、どうですか。
○説明員(内海倫君) ビールを飲んで乾杯はまあ私は記憶ございませんが、私のところはそれはやっていなかったと思いますが、二十一日にそういうわけで最後の答申案に関する意見交換ができまして、それでいわゆる十七日に決定した審議概要のまとめをそのまま答申の記書きにするということで意見の一致が出まして、それは座長を含む三人の委員に御一任申し上げるという各委員の御意見、でき上がったものはそれぞれ届けてもらいたい、こういうことで三人及び座長に一任されて、その二十一日の会議の終わったあと先生方でまとめられたものでございます。
○近藤忠孝君 二十二日、翌日にこれは国防会議事務局長の部屋に四人の委員が集まって、そこで最後の文章をつくった、こういうのが真相のようです。これは私は異常だと思うんです。本当はもう全部委員がいる二十一日に最後の文書まで全部確認をして、そこで答申をつくって、それから出す、これが当然ですが、そうならなかった。そうならなかった理由は、これは審議概要作成の過程でもずいぶん、これは土屋証言にもありましたように、輸入に傾いたまとめがあって論争になった。それと同じように、この審議概要に沿わない答申案が事務局から出されて、それでもめまして、その日にまとまらなかった、私はこれが経過だと思うんです。一、二の例しか示しませんけれども、こういう例はしばしばあった。事務局が実際の案の審議の状況とは違うまとめをしたり、また先生方がまとめた概要とは違う答申案の案をつくったり、そんなことがそういう原因であったということを私は指摘せざるを得ないと思います。これは資料が全部直接示されない、委員が直接判断できないと同じように、会議の中身もこれは専門家会議を防衛庁あるいは国防会議がやっぱりリードしておったという、こういう疑いを消すことはできないんです。
 それから最後に、時間になりましたけれども、専門家会議の審議の経過について国防会議事務局の方で想定問答集をつくったということでありますけれども、その内容はどういうものでしょうか。
○説明員(内海倫君) まずその前にお答えをいたしておきますが、いま先生からはいろいろその審議概要なりあるいは答申について事務局が主導でつくったというふうに仰せられますが、これは私いままでもたびたび御答弁申し上げておりますけれども、その会議で出ました見解をまとめまして、そうして必ずそれは各先生方の指定されるところにお持ちして見ていただいて、ある先生はそれに意見を言われ、ある先生はそれに筆を入れられる、そういうふうにしてでき上がったものを次の回の会議で検討をしていただく、こういうことを繰り返してまいっておりますもので、私はそういうふうなものについて別段のものではなかった、こういうふうに私は信じております。
 それから想定問答ということは、当然まあ国会でいろいろ御質問ございますから、私ども通例、通常の状態でいろいろ質疑応答というものはつくっております。
○近藤忠孝君 今回のロッキード事件が起きましてから、この専門家会議の審議の模様がどうであったかというのは作成されて、その想定問答集が専門委員の先生に渡っている、この事実はございますね。
○説明員(内海倫君) 特に御要望がありました向きに抜き書きで、実際の審議の概要がどうであったかということをすっかりもうわからくなってきておる、そういうふうなことで示してほしいというふうなことで、ごく一部を資料としてお届けした場合はございます。
○近藤忠孝君 委員長、これは大変重大なことだと思うんです。すでに専門家会議の審議の中身につきましても疑惑がある。それだけじゃなくて、いますでに事務局長お答えになったとおり、想定問答集が委員まで渡されているということですね。ですから、専門家委員がたとえば証言に出てくる、いわば事務局でつくったそういうものによってこれは実際に答弁をする可能性もありますし、そういった点で私は後になってもさらにこれはリードしている。しかも私、実際それを見てまいりました。問い、答え、いろいろあります。
 たとえば国防会議はこういう説明をしたとか、防衛庁の説明−たとえば防衛庁の説明ですと、防衛庁は国産主体ともP3C主体とも言わなかったとか、それから海上自衛隊がP3Cを欲しいと言ったかと、こういう問いに対しては、聞いたことがない。問いとして、におわせたこともないのか、それに対しては、におわせたといえば運用者は云々という、そういう中身。さらに日米軍事関係でP3Cを言ったかと、そうでないと言ったとか、たとえば米国機を導入するとアメリカとの援助が強化するとか、または事務局や防衛庁の方がリードしなかったかと、こんなような問題も実際書いたんですね。そういった事実はお認めになりますか。
○説明員(内海倫君) ある先生から、すっかり審議のことを忘れてしまったし、いろいろ新聞などから意見を聞かれるけれども、どうもさっぱりわからぬ。国防会議に行って聞いてくれと言うんだけれども、いろいろ意見を聞かれるから、こういうふうなことについてどうだったのかということをぜひ明らかにしてくれと、こういうふうなお話がありましたので、その要求のありました先生にだけはそういうふうなのをお示しいたしております。しかし、それは何ら意図あってするものでなく、また先生の記憶の整理の手助けと、向こうさんの要望によってやったものでございます。
○近藤忠孝君 その問題大変重大でありますので、今後もこの問題について委員会としてもひとつこの問題を取り上げていただきたいということを申して終わりたいと思います。――ちょっと最後。それは出してもらえますか。これは大変大事だと思うんです。
○説明員(内海倫君) これは全くその先生個人の記憶のメモにわたるものでございますから、全く私的なものでございますので、提出は差し控えたいと思います。
○近藤忠孝君 じゃ、委員長としてひとつお計らいいただきたい。
○柄谷道一君 六月二十五日の理事会で、自民党は今日までの政府答弁と証人証言で一応PXL問題に関する疑義は解明されておる、こういうことを述べられたわけでありますが、私は一向に疑義は解明されていない、むしろ疑義は深まっているという観点に立ちまして、以下若干の質問をいたしたいと思います。
 まず第一に、専門家会議の進め方に関してでありますが、先日土屋証人は、専門家会議が発足する際、内海事務局長は四十九年いっぱいに結論を出してもらいたいということを言われた。そのために五十年度予算編成に間に合わせるように、つまり四十九年いっぱいに結論を出すように審議を続けて、四十九年十二月に答申したという趣旨を述べておられます。これは内海事務局長が専門家会議の答申にタイムリミットは設けなかったという従来の答弁と異なっております。真実はただ一つしかありません。内海事務局長として専門家会議にまずその答申のタイムリミットを示されたのかどうか、これをお伺いいたします。
○説明員(内海倫君) お答え申し上げます。
 私からは最初のごあいさつのときにいろいろ経緯を申し述べまして、できるだけ慎重にやっていただきたいけれども、答申――答申といいますか、見解はなるだけ早く示していただきたい、そういうふうにごあいさつを申し上げたわけでございます。ところが、ある委員から大体それはいつごろまでなのか。これについては私からはいつまでというふうに限度を切ることはいたしかねますが、防衛庁は五十年度の予算要求に間に合うようにしていただければありがたいということを申しておりますというふうに私はお答えをいたしました。
○柄谷道一君 次期対潜哨戒機は現在のP2Jが引退を始める五十七年に配備が必要である、これは大前提であります。しかも、いま防衛庁長官申されましたように、首の皮一枚残っておる。したがって、巻き返しが可能であるということは、この答申のタイムリミットのときまでに答えが出れば、国産か輸入か、いずれとも対応できると、この確信がなければ私はタイムリミットは示せないと思うのであります。その点について五十年予算に間に合うように十二月末までに答申がされれば、国産か輸入、特に長時間を要する国産化についても十分に対応できるとお考えになっておりましたか。
○説明員(丸山昂君) 私どもの方は御案内のように、四十五、六、七、それぞれの時点におきまして開発計画をずっと出してきております。それから四十九、五十につきましても開発計画を出しておるわけでございまして、一応私どものタイムリミットといたしましては、五十七年が現有のP2Jのピークが過ぎるということでございまして、これに向けての開発ということでございましたら、当時の時点においては十分間に合うという考え方を持っておったわけでございます。
○柄谷道一君 それではその四十九年末までに答えが出れば、国産化は可能であるという趣旨を専門家会議の各メンバーに徹底をされておりましたか。
○説明員(江口裕通君) いまの防衛局長の少し補足さしていただきたいのでございますが、一応防衛庁の方から出しました資料、説明は従来の経緯がございまして、十月の九日の例の了解事項前後におきましては、防衛庁といたしましては、すでに御存じのように、四十八年度の概算要求をしておりました。そのときは四十八年度から基本設計、開発に入っていくということで、でき上がりが五十六年度ぐらいの線というのを考えられるわけでございます。そういう考え方を従来持っておりましたので、その考え方を基本にいたしまして、すなわち開発は七年と、それから量産等につきまして二年というようなことで、そういう期間計算を基礎にいたしまして、一応開発案というものを持っておったわけでございます。その考え方にのっとりまして、一応御説明いたしましたのは、当時の状態からもうすでに四十八年終わりになっておりますから、したがって四十九年度の着手案、あるいは五十年度の着手案、それから五十一年度の着手案と、いろいろ三通りほど考えまして、そのときにじゃあ取得の方はどうなるかという、今度はそちらの方の取得の数字を出しまして、そういう対比の案をお出ししたわけでございます。それによりまして、一応開発の進め方の審議日程等も逆に今度は装備の方を見込みながら、ひとつ御審議いただきたいと、かような趣旨でそういう案をお出ししておったわけでございます。
○柄谷道一君 私は海幕は遅くとも四十八年じゅうに結論を出してもらいたい、こういう強く要請していたということは、これは事実であろうと思います。しかもいまの答弁によれば、幾つかの案を持っておって、四十九年末に答申が出てきても国産化に対応できると、こういう体制があった。当然そのことは専門委員会の委員メンバーにお話しになったと思うんです。ところが、過般の土屋清証人の証言によりますと、電子諸機の開発が七、八年でできるかは最後までわからなかった。高木、斉藤両委員も七年でとは必ずしも断定されず、十年かかることもあるかなあと言われた。機体開発は五年でよいが、電子機器はどうかなということで、原則的には国産化ではあるけれども、やむを得ない場合は輸入やむなしということになったんだと、こう答弁をされているわけであります。そのように私は土屋証言をそのまま正しいとするならば、このような議論が出たときに当然防衛庁はそうではありませんと、十二月中までに答申が出れば国産化に対応できますという事実を正確に述べて委員に誤断を与えるべきでない。それが当局のとるべき姿勢ではないかと思うわけであります。そういう点は十分に説明をされましたか。
○説明員(江口裕通君) ただいまの開発期間七生という案を御説明いたしました際にも、いま申しましたいわゆるエレクトロニクス関係のものも一応その中に込みにいたしまして、それは可能であるという前提で御説明をしておるわけでございます。
 で、ただ、先ほどの問題をもう少し補足いたしますと、先生御指摘のとおり、五十年度に着手をいたしますと、おっしゃるように実際飛行機が配備される、量産機が出てまいりますのは五十七年度以降になるわけでございます。ですから、その点は確かにつじつまの合わないところが出てくるかと思いますけれども、私どもの趣旨といたしましては、さっき申しましたように、いろいろな案をお見せいたしまして、それによって開発期間をそういうふうに見込むこと、が妥当であるか、あるいは開発期間の審議日程がそれでいいかどうかというようなことも含めて御、審議いただきたい、それからその中身も、いま申しましたように、エレキができるかできないかというようなことも含めて御審議いただきたい、そういう趣旨で御説明を申し上げておると、こういうことでございます。
○柄谷道一君 私は、いま言われたとおり、七年間、したがってそのときまでに答申ができれば間に合いますと、答えをどう出すかは別ですよ、それは事実関係なんですね。一方川崎重工は調査研究の結果、五年で電子機器などを積んだ試作第一号機の初飛行ができる、七年目では量産体制に入り得ると、こういう四十五年、四十六年にわたる研究の結果が出ているわけです。するとですね、私は防衛庁または国防会議事務局は四十五年以降多額の国費を投じて研究調査を川崎重工に委託せしめた。その委託研究の結果がいま私が言ったような答えが出ている。とするならば、私はその事実を正確に専門委員に説明をし、必要とあらば、その研究結果について川崎重工の委託した責任者からその意見を聴取せしめて、そして委員が客観的かつ公正な判断ができるように計らっていくというのが、これは当然当局のとるべき姿勢ではないかと、こう思うわけであります。十年かかるかもわからぬ。それが国産化ではなくて輸入がやむを得ないとする根本的な原因であったとするならば、私はその点専門委員に誤断を与えたのか、意識的にそのような判断をさせたのか、そのいずれではないかという誤解が生じてくるわけでありますが、その真相をもう少し詳しく御説明願いたい。
○説明員(岡太直君) お答えいたします。
 まず、開発期間は七年ということで専門家会議に御説明申し上げております。先生がいまおっしゃいました川崎が五年間で開発できると、それからあと二年たって量産機ができるというような報告については川崎はその報告を出しておりません。私どもはそれを承知いたしておりません。私どもはやはり七年の開発計画が妥当であるという判断をいたしております。
 それからエレクトロニクスに関しまして十年はかかるんじゃないかという高木委員の指摘があるとおっしゃいましたんですが、防衛庁といたしましては、やはりエレクトロニクスも七年間で開発できるという判断をいたしておりました。と申しますのは、エレクトロニクスを考えます場合、二つに分けて考えていただければいいかと思います。
 まず第一は、搭載電子機器でレーダーだとか、逆探装置、そういうものでございますけれども、これはP2V、それからP2J、PS1等の電子機器を従来からライセンス生産し、あるいは改良開発ということで実績の積み上げがございます。
 それから電子情報処理装置でございますけれども、これは確かに御指摘がありますように、未経験の分野でございますが、これと同じような機能を持ちますウエポンズシステムトレーナー、これは地上の装置でございますが、やはり電子計算機を使って対潜作戦のシミュレーションをやるというもので、地上でEDPSに、あるいはそれよりも少し容量の大きいと言われるものを地上ではすでに開発しておったという実績もございます。そういう実績を踏まえまして、まあ何とか七年あればできるということで七年という判断をした、そういうような基準をすべて専門家会議には御説明申し上げてございます。
○柄谷道一君 川重におきましては、四十五年には国産化した場合のPXLのモックアップがつくられた。四十七年には東芝、富士通などの電子機器装備の関係者を含めたPXLの設計室が設けられ、四十七年にはこれを設計部に昇格さした。九十二名のスタッフを整えて研究を進めていたと。これは川重が勝手にやったことではないんですね。いわゆる研究委託費に基づいてこのような体制をとったわけです。で、いま内海さんは特定会社を見学する、視察をするということは先入観念を与えてはいかぬということでしませんでしたと、こうお答えになったわけですけれども、これ特定会社じゃないのですよ。政府が委託した研究の結果を、その実態、そして施設、その研究の進行状態、これを正確に委員に伝えるというのはこれは当然ではないか。もし土屋さんが電子機器は十年かかるのだと、そういう一、二の委員の判断というものを基礎にして、そして輸入もやむなしという玉虫色の答申をつくったというのであれば、これ委員に誤認を与えたことになりませんか。また誤認を与えることを何か期待をしておったんではないですか。
○説明員(内海倫君) 川重の視察という問題は先ほども申しましたように、やはり厳正な立場をとるということが先生方の御意見であったと私記憶いたしております。
 それから専門家会議の方に提出されました資料は防衛庁からすべての研究成果を全部とりまとめて、先生方に説明が行われておりますので、まあ私そういう面のことはよくわかりませんけれども、いま先生のおっしゃったような資料もすべて防衛庁を通じて説明が行われておるものと、こういうふうに思っております。
○柄谷道一君 また後でちょっと触れますが、土屋証言によりますと、議論は主として取得価格に限られたと、こう言っております。で、大威省は輸入した場合の方がよろしいと、こういう考えであったと。当然私はそのような問題を議論し、委員が客観的な判断を与えるためには、大蔵省は費用対効果の分析資料をこの委員会に、専門家会議に出すべきだと思います。ところが、土屋証言では、そういう数字は示されなかったし、検討もしなかった、こう言っております。また過般の川重の室井証言によりますと、これは単に取得価格だけではなくて、ライフサイクル・コストという立場でとらまえなければならない。こういうとらまえ方をするならば、国産化をしても他の対潜機に比べて遜色のない値段でこれがつくれる、こういう確信を持っておると、政府委託による研究の結果ですよ。こう明言をいたしております。なぜ客観的な判断をしなければならない専門委員会に大蔵省がそのように国産化というよりも輸入とるべしという姿勢であるとするならば、費用対効果の対比分析、そしてライフサイクルの問題、これらをやはり総合して、その結論を求めるべきではなかったんですか。なぜ出さなかったんですか。なぜライフサイクルの問題について議論の対象にならなかったんですか。
○説明員(内海倫君) 費用対効果の分析につきましては、防衛庁の方からかなり何といいますか、一応の設定はいたしておりますけれども、施設費その他を含んだ費用対効果の分析が説明をされております。大蔵省からは費用対効果の分析というふうなものの説明は行われておりませんが、大蔵省独自の説明が行われております。
 それから川重の言っておりますライフサイクルの価格というものは確かに説明は行われておりませんが、もし当然行われるとするならば、防衛庁はその資料を得て防衛庁の方から説明をしていただけるはずでございますが、その点は私どもはそういう問題については聞いておりません。したがって防衛庁の方でどういうふうにお取り扱いになったかを聞いていただきたいと思います。
○柄谷道一君 私はまあ与えられた時間が四十分でございますから、他に問題を移そうと思いますけれども、さきに二人の委員から事務局が輸入という方向を示唆したのではないか、またマル秘の想定問答集すらあったのではないか。想定問答集は、これは記憶を整理するためのものだと言いますけれども、想定問答集というのは、これはひとつの質問誘導と思われてもやむを得ません。まあ、そういった真偽はこれからの委員会で十分追及するとしても、私はいままでの答弁を聞いておりまして、この土屋証言と対比した場合に、四十九年末答申では、特に電子機器の問題をめぐって国産対潜機を五十七年に配備することが困難であるという誤認を与えている、事実それを基礎に輸入やむなしという、意見の中心はそこであったと、こういうんですから。
 第二に、川重の調査研究委託、これは政府の委託したものであります。その調査内容や研究実態、これを正しく委員に伝達をしていない。費用対効果の分析資料も説明したと、こう言っておられますけれども、土屋証言では数字も示されなければ、検討したこともないと、こう証言しておるわけです。これは偽証であるかどうか私知りませんよ。さらに、いままで多くの委員から指摘されました点を総合いたしますと、どうも国産化白紙撤回、そして輸入という方向に専門家会議を意図的にリードしたと思われる節がきわめて深いわけであります。これらにつきましては追っての証人尋問及び質疑を通じこれらの点をさらに明らかにしていきたい。こういう点から委員長に今後また証人喚問の要求をいたしたいと思いますので、委員長も善処を賜りたいと思います。
 次に、私はPXL予算の性格について若干御質問をしたいと思います。
 海原証人はもともと政府には次期対潜機を保有するか否かを決められていなかったんだと、決められていないから国産かも輸入かも問題にすることはあり得るはずがない、あり得るはずがないから白紙還元ということもあり得なかったんだと、こういう議論を終始証言として述べられたわけでございます。しかし、私はP2Jが昭和五十七年から退役を始める、したがって後継機を導入しなけりゃならない。さらに日米安保条約の義務履行、すなわち日米防衛分担協議におけるアメリカ側の要求、すなわち一千海里防衛というものを保障するためにそれに対応する機能を持つ次期対潜機が必要である。また潜水艦の秘匿性、さらに高速無限の行動力というものに対応するためには高度の性能を有する後継機の配置が必要である。この私は前提があったればこそ、四十一年十一月の閣議、国防会議で三次防衛整備計画の大綱で新固定翼対潜機の整備ということが決定をされ、これを受けて四十二年三月にその主要事項として同じく固定翼の対潜機の整備が決定され、そして四十七年二月の国防会議でさらに対潜哨戒機の機能向上のため各種装備等の研究開発、技術研究体制を強化するという一連の決定がなされたと思うんですね。それがなければ一体何のために予算をつけたんですか、前提がないのに。後継機を配置する、保有するという前提がないのに予算がなぜつけられたんですか。その前提があったればこそ、研究委託費がつけられたんじゃないですか。政府の言うように国産か輸入かという方針は百歩譲って決まっていないとしても、その前提には後継対潜哨戒機の保有が必要である、その前提が当然あったと思うんですけれども、海原さんはそうではないと言う。どっちが真相ですか。
○説明員(内海倫君) 海原さんのおっしゃっていますのは、四次防で対潜哨戒機の保有というものは全く触れられておらないと、これは対潜哨戒機能向上のための電子機器等の研究開発、こういうものであると。それについて四次防の大綱以来防衛・大蔵の間で論議があったんだと。したがって海原さんが証人としておっしゃった問題は一つも矛盾しておるわけではなく、四次防のどこを見ても対潜哨戒機の装備とか、保有とかいうふうなことは書かれておるわけではないわけであります。
 それからまことに申しわけございませんが、先ほどの御質問といいますか、御意見の中で想定問答云々の問題がございましたが、私は前の近藤先生の御質問にお答えしたのは、当然役所においては国会を前にしますと、いろいろな想定問答というものはつくるわけでございますから、そういうものはつくっております。それから特に特定の先生からいろいろ意見を聞かれるけれども、自分は忘れてしまってわからぬから、何かメモをつくってくれという要望に応じて、特定の先生にだけそれはお渡ししたもので、全然私が先ほど言いました想定問答と、それからあとで御質問になったものとは全くこれは別のものでございますので、念のためにあわせて申し上げておきます。
○柄谷道一君 私はこれ、現代の怪談じゃないかと思うんですね。四次防の中で、次期対潜哨戒機について最終的な答えを出さなければならぬ。いわゆるその形式的な答えは出さなければならない。しかし事前に次期後継対潜機が必要であるという必要性があったればこそ、研究をしなさいということで予算がつけられたんでしょう。それから、もしそういう保有するかどうか、これもわからぬというんであれば、それでは防衛庁及び国防会議事務局が何のためにそれでは専門家会議を持ったのか、これも答えが解けませんね。しかも大蔵省と防衛庁が国産化論と輸入論で対立した。それは次期の後継機が必要であるという前提があればこそ、それを国産にするのか輸入するのか、それが議論される。これも説明ができない。さらに私は国防会議議員懇談会で当時の田中総理がPXLの国産か輸入かは専門家会議によって検討を行う。それを関係閣僚が了解したということは、もし保有の前提がないとすれば、なぜこういう決定が必要なのか。私は余り形式的なことを聞いているんじゃないんですよ。五十七年度には次期対潜哨戒機が必要であると、これが大前提でしょうと、そうだと答えなければ後のつじつまは合いませんよということを質問しているわけですから、答え――もう時間、私余りありません。端的にお答え願いたい。
○説明員(内海倫君) 詳細は防衛庁の方から答弁されるのが適当と思いますが、海原証言ということにかかわって仰せられましたので、私はそれについて申し上げたのですが、海原さんが四次防では対潜哨戒機あるいは早期警戒機の装備というものは決まっておらないのだ、決まっておらないものについては、自分たちとしては論ずる余地がない。しかし対潜哨戒、早期警戒機能の向上のための研究開発という問題は論議はあったと。だからその論議がいわば白紙になったのだと、こういうことを言っておりますので、もし海原さんの論理を推量しますならば、それは五十七年以降も何も新しいものを持つ必要は必ずしもないではないか、それはむしろ四次防の後で決定さるべき問題であるということをおっしゃっておったように思います。
○柄谷道一君 防衛局長からちょっと……。
○説明員(丸山昂君) 防衛庁の立場からちょっと御説明申し上げさせていただきたいと思います。
 これは一つは用語上の問題になると思うわけでございますが、この前海原氏からいわゆるその四次防において対潜哨戒機を保有するという計画はなかったということを言われておりますが、その保有するというのは、装備化をいたしまして、装備として実際に配置をするという、そういう意味でございます。その場合には、たとえば先ほどから問題に出ておりますFST2改――支援戦闘機、これは整備するということをこの四次防の中で言っております。これは現実に装備化をいたしまして、各部隊に配置をするということを言っておるわけであります。PXL、AEWにつきましては、四次防ではその機能の研究開発をするということが四次防で言われておるということでございまして、そこで先ほど先生が御引用になりました三次防の四十一年十一月の国防会議及び閣議決定で出ております海上自衛隊について、新固定翼対潜機を整備するという文句が出ておりますけれども、これは三次防の期間内、具体的には翌年の四十二年から当時までございました、アメリカから入っておりましたP2V7、これを改造いたしまして、P2Jという航空機にいたしました。これを三次防期間整備をするということを国防会議と、それから閣議において御決定をいただいた、こういうことでございます。
○柄谷道一君 どうも回りくどくて素直に受け取れないんですけれども、いずれにしても五十七年には次期後継対潜機が必要であろう。そこで、冒頭質問、私にお答えになりましたように、それに間に合うようにひとつ、まあ二通りか三通りか知りませんけれども、防衛庁は案をつくって、そして四十九年の末までにひとつ御答申を願いたい、こう言ったということは、やはり五十七年配備というものを前提にして一連の予算なり、その後の検討が進められてきたということはそのとおりだと思うんです。
 そこで、前回の田渕質問によってなお解明されていないんですが、政府は四十五年、四十六年、そして四十七年の十月までそのようなPXLを国産化にするか輸入にするか、これは全く白紙であった。防衛庁はこう言っている、大蔵はこう言っている、しかし白紙であったと、こう言っておられますね。白なんですね。白であるものを白紙に還元する。白から白というのは、これは染色で染めようがありませんよ。しかも、過般の参議院の決算委員会で田渕氏の質問に対して防衛庁は国産化が前提でないとしてもウエートの置き方は国産化と言えると、こうはっきり答えておられるんです。ということは、形式上決定はされてなかったけれども、ウエートは国産化であった。すなわち赤ではなかったけれども、ピンクではあったんだと。したがってピンクを白に還元する必要があったんだ。そこに白紙という問題が生まれてくるんですね。で、もし白から白へというのであれば、予算執行を停止する理由は全くない。専門家会議に検討が付託されているのも白で検討を付託したと、こう言われるわけです。私はそう思うんですよ。
 そこでなぜ予算執行を停止したのか。そのことに対して防衛庁は専門家会議の検討の結果、試験研究の重点が変わる可能性があるため答申を待って予算執行を行うことが効率的だと判断をした。すなわちピンクから一回白に戻して専門家会議で検討はされるけれども、予見されるところ、それがブルーになる、その公算がある。それを予見されたればこそ、予算の執行停止を行われたと見るべきだと思うんです。で私は防衛庁長官がお答えになりましたように、あくまでも防衛庁としては依然として国産化だと、皮一枚は残っているのだという姿勢であるとすれば、この専門家会議における防衛庁の対応策は、この議員懇談会以降大きくその姿勢を変えているという事実しか見当たらないわけであります。この点に対しまして、白から白へ、そして白であるのになぜ予算執行を停止したのか、この点について解明願いたい。時間がございませんので、ウエートは国産化であった、大蔵省の完全了解は得ておられないもののウエートは国産化であった、それに基づいて川重に委託研究をさした、川重はこれを受けて研究を進めた、そして九十数名のスタッフをそろえた研究室をつくった、しかしそのウエートが白紙に引き戻されたんだと、そして予知されるところ輸入化に傾く公算がきわめて強いと予見されておったので、税金はむだ遣いできない、したがって予算を執行停止したんだ、これ以外にこの一連の方程式を解く道はないと私は思うんです。明確にお答えを願いたい。
○説明員(江口裕通君) いま白あるいはピンクといういろいろな比喩でお話をいただいたわけでございますけれども、もう少し実態を申し上げてみる必要があると思うわけでございます。と申しますのは、この問題、いろいろ立場の違いあるいは考え方の違い等が関係省庁の間にございまして、いろいろと問題はあったわけでございますが、結論といたしましてはいわゆる了解事項、十月九日の了解事項に至るまではまあいわゆる開発をするか否かというための基礎調査研究というものが行われておったわけでございます。これはいわゆる国産化を前提とする開発というものではございませんので、その開発をするか否かというための基礎研究というのを行っておったわけでございます。で、その四十七年の予算の不執行の問題につきましても、一応考え方といたしましては四十七年度の予算自体がそういった基礎調査研究という考え方をしておったわけでございますが、しかしながら、これはやはり開発をするか否かということを考えます場合には、日本にはやはりまだそういう開発をするか否かあるいは輸入をするか否かということを考えるための基準になる開発の案というものがございません。そういった一つの開発をする場合にはどういうイメージで進めていくかということの検討をこれから進めていくし、四十七年度はさらにそれを一歩進めてもう少し部分的な研究に入る、こういう段階であったわけでございます。
 ところで、そういう意味で長官のおっしゃいましたどちらかと言えば開発にウエイトがあったと申しますのは、たとえば仮に開発をするとすればこういうイメージで行こうという、そういう一つのイメージを確定いたしまして、その線に沿っての研究を進めておったという意味において、まあこれは見方によっては開発にウエイトがあったと見れないこともない、こういう意味でおっしゃったのであろうと私どもは考えておるわけでございます。
 そこで、しからばなぜ四十七年度不執行にしたかと申しますと、やはり先ほどの了解事項によりまして専門家会議というものができると、従来われわれがいろいろ論議しておりました立場とはやや広い立場、もっと広い立場において改めて問題を検討されるということに相なったわけでございますので、そこで出てくる一つのそういった対象機のイメージあるいは考え方というものは、従来とば違うものが出てくる可能性がある。たとえば一定の重量の大きさにおいても、あるいは人員の問題についても違うものが出るかもしれない。そうなりますと、従来からやっておったことは必ずしも効率的ではなくなりますので、そういう意味でより効率化を図るという意味から執行を停止したと、こういう次第でございまして、いささか経緯が絡みますものでございますが、ごく大ざっぱに申しますとそういうことで、より効率化と申しますのはかような意味で申し上げた次第でございます。
○柄谷道一君 もう一問。時間が参りましたので私は次に問題を留保しておきたいと思いますけれども、どうも私わからないですね。四十五年、四十六年も国産か輸入かはわからなかったというんでしょう。しかしその未定の段階でも予算を執行したんですよ。そうでしょう。四十七年も未定なんですよ。未定という客観情勢には変化がないんですよ。なぜ四十七年に三億数千万円の委託をその状態のままで出されたのか。同じ出された条件に変化がないとすれば、四十七年執行停止がなぜされたのか。それはやはり四十七年当時予見される何物かがあったと言う以外に執行停止を行う理由はないと、こう思うんです。しかし、これは質問時間が参りましたから、私追って引き続いてこの問題に対する解明を進めていきたいと思います。
 そこで、最後に、通産省おりますか。――一問だけ私聞きまして、これで質問を終わろうと思います。
 通産省はかねがねわが国の産業構造は知識集約型産業に転換していかなければならない、こう言っておられますね。私は航空機産業というのはまさに知識集約型産業の最たるものであると思うんです。しかも、現在の四次防中に含まれている航空機調達状況を見ますと、輸入五%、ライセンス生産四七%、国内開発四八%、これは通産省からいただいた資料です。もっともっと国内における航空機産業というものを発展育成していかなければならない。これは通産省の絶えず言っておられる言葉ですね。ところが実態を見ますと、この航空機産業育成発展のために営々孜々として研究が進められる。それが政府の事情によって突然執行停止になる。しかも、そのことによって、私の調べたところによりますと、直接被害だけでも川重は三億円、そして従業員中約二百人に及ぶ者が配置転換ないしは子会社への出向、雇用問題にも大きな影響をこれは与えているわけですね。私は、このような状態の中で本当に知識集約産業である航空産業が果たして維持できるのか、発展できるのか、この点に対して疑義を抱かざるを得ません。航空産業の実態を掌握する通産当局として、今回のこの問題の経緯というものと航空産業育成政策というものの関連についてどのような所見を持っておられるのか、これを伺い、自後の質問は、また改めての機会に質問を続行したいと思います。
○説明員(熊谷善二君) お答えいたします。
 わが国の航空機産業は、防衛庁需要が大変大きなウエートを占めておりまして、現在大体八七%前後でございます。こういう状況は航空機産業のあり方としましては必ずしも好ましくない。こういう考え方で私どもは、一方におきまして、YX計画を推進をいたしまして民需の比率を上げるということを一方にいたしておりますが、あわせまして防衛需要につきましても、航空機産業といたしましては十分対応してまいりたいということで、かねてPXLの問題が出ましたとき以来、一貫いたしまして私どもとしましては、できるだけ国産で行われるように期待をいたしつつ今日までまいっておるわけでございます。
 もちろん、防衛需要の機種選定の問題は、防衛庁におかれて一義的にお決めになる性質のものであろうとは思いますが、産業を所管する私どもの立場からしますならば、できる限り国産化を進めるというのが従来からの基本方針でございます。とりわけいま最後に先生が御指摘になりました、防衛需要が年度におきまして発注がある、なしといったような不安定な状況を長期的に考えた場合に、産業育成をさせるためにはやはり長期の展望が必要でございます。計画的に対応するということもやはり必要でございます。そういう意味におきましては、私どもの発注に対しましても長期的な見通しというものがある方が好ましいというふうには考えております。それぞれ、しかし、防衛庁の方の御事情もございましょうが、私どもの立場だけを申し上げれば、そういうことを希望いたしておるということを申し上げたいと思います。
○柄谷道一君 時間の関係で、私の疑義はまだ晴れませんけれども、一応次の機会に譲るとして、本日の質問を終わります。
○野末陳平君 まず、刑事局長にお尋ねしますが、児玉譽士夫の件ですけれども、児玉の臨床調べはいままでどのくらいおやりになったのでしょうか、そしてその結果として外為と税金以外の面で捜査の進展があったかどうか、その辺のことをま、ずお願いします。
○説明員(安原美穂君) 今日まで児玉譽士夫につきましては二十六回にわたって取り調べを行い、かつその時間は三十分ないし一時間でございます。それから、その過程において当然これまで起訴をいたしました昭和四十七年分の所得税の違反の事実、それから二回にわたって公訴提起を行いました外為法違反の事実というものの調査はいたしましたし、恐らく具体的には詳細の報告は受けておりませんけれども、そのようにして手に入りました金の入金、出金の関係についても調査は行われているはずでございます。
○野末陳平君 そうしますと、児玉は国会の証人喚問にはもう耐えられないほど本当に重病なのかどうか、つまり、当局が臨床調べをしている段階ではっきり証言できているのかどうか、証言能力があるのか、その辺の判断をお聞きしたいと思いますが。
○説明員(安原美穂君) その点は先ほど橋本委員のお尋ねの際に申し上げたのでございまするけれども、児玉譽士夫が発病当時には、認識の喪失により、場所、時間、相手等取り違えることを医学では失見当識と言うようでありまするが、そういう症状、あるいは視覚性幻覚、これはないものが見える症状でございますが、そういうものは現在ではなくなっておるけれども、立ち上がると血圧の変動が激しくて、左半身が感覚が鈍麻しており、言語障害があるという症状は依然として認められるというのが客観的な病状でございまして、そのような症状から見まして、児玉譽士夫の言うこと自体に証言としてのつまり価値が全然ないということじゃなくて、むしろ証言されたことそのことはそれなりに価値のあるものというふうに捜査当局では見ておるものと思っております。
○野末陳平君 そうしますと、児玉譽士夫の調べに関する今後の方針ですが、証言能力ありとするならば、これまでどおり児玉の臨床調べを続けるのか、それともこの面ではそろそろ限界にきているので、側近の人物の方に重点を置いていくべきか、その辺の今後の方針ですが、それはいかがでしょうか。
○説明員(安原美穂君) これからの方針については現段階で申し上げるわけにはまいりませんけれども、客観的な事実を振り返ってみますると、本日その側近の一人であると目されております水谷という人を所得税法違反で捕らえたということもございますので、そういう意味じゃ現段階では側近の捜査を進めておるというのが客観的な状況でございます。
○野末陳平君 ついでにその側近の人物で、一番重要で、私もせんだっての委員会で証人に来てほしいと委員長にお願いした太刀川氏ですが、彼を、もうもはやこの段階では児玉譽士夫の分身という形で本格的に事情聴取を迫られるんではないかと私は見ているんですが、これについてもちょっと意見を。
○説明員(安原美穂君) 捜査の方法といたしましては、一般論としての当該被疑者と目される者に直接取り調べするということのほかに、いわゆる傍証としてその側近の方から捜査を進めるという方法もあるわけでございまして、野末委員のいま御指摘のように、太刀川という秘書がおられることは事実でありますが、その方向から捜査を進めるのも一つのやり方であろうと思いまするが、いずれにいたしましても、具体的な方法に関しますことはいまの段階で申し上げることだけはひとつお許しを願いたいと思います。
○野末陳平君 それでは刑事局長への質問はこのくらいにして防衛庁に入りますので。
 せんだって土屋証言によりまして、専門家会議の答申が普通には玉虫色と呼ばれているがということで種々証言がありましたけれども、まず防衛庁に先にお伺いしますが、防衛庁としてはあの答申をどういうふうに受け取られたんですか。玉虫色と受け取ったか、それとも結論としては国産、輸入のどちらかにウエートを置いた結論であると、そういう答申であると受け取ったのか、その辺の判断をまず。
○説明員(丸山昂君) 私どもも率直に申し上げまして、まず最初の前提が将来の装備化の時点において国内開発によるものをもって当てるか、あるいは外国機をもって当てるかについて検討したけれども、これは現段階ではそのいずれか一方に決定的に決める要素は見出せなかったということでございます。これはいろいろ現時点で結論が出せなかったということは検討のデータ、その他やはり必要十分なものがなかったというようなこともあるかと思いますし、それから、将来の装備化ということでございますから、相当長期にわたっての見通しというものをはっきり持ちませんと、比較検討、優劣をつけがたい、優劣をつけ得るものもございますけれども、この場合は優劣をつけがたかったということだと思うわけでございます。しかしながら、ここに後述べておりますのは、やはり基本的には自主開発、国内生産が望ましいということを言っておられまして、したがって、防衛庁の運用上の要求を性能的、時期的に満足させ得る技術的、財政的基盤が確実であれば、つまり技術と財政の基盤が確実であるならば、この対潜機のように、その運用からして相当の機数を必要とするものについては国産化を図ることが望ましいというのが、一つの後の後段の重点であると思います。ただ、現実の問題としては、防衛庁から提示された国内開発案に関しては今後その量産取得まで相当の時間がかかる。また、対潜機能維持上問題がある。こういう防衛庁の事情などを考慮するならば、この国内開発についてはいわゆるPXLではなくて、さらにその先の、一段先の研究開発を含みとしながら当面は外国機の導入を図ることもやむを得ないだろう。やむを得ないということでございますから、主体はやはり国内開発ということでやっていくと。しかしながらそれが十分間に合わない、あるいはこの研究開発に相当の時間がかかって量産取得まで相当の時間を要し、一方、対潜機機能が落ちていくということにうまくマッチしないという心配もあると。だからとりあえずは外国機の導入を図ることもやむを得ないだろうと、こういう趣旨のように私どもは受け取っておるわけでございます。
 したがいまして、通常言われますように、いわゆる玉虫色というのはいずれとも決定しがたいというような意味合いでの玉虫色とは必ずしも私どもは受け取っておらないわけでございまして、在来ずっと国産開発で進んできたわけでございまして、その実績も御案内のように量産化につながるという研究開発ではございませんけれども、やはりそれは将来の国産のためには土台になる研究成果であるわけでございまして、こういったものを踏まえて長期的にはやはり国産という筋を考えていくべきであるというふうに思うわけでございます。
 ただ、ここにも御指摘がございますように、これについては当面の措置としてつなぎの導入措置ということも検討しなければならないということでございまして、この答申案が出ましてから私ども国内開発の問題の見直し、それから外国機につきましてはさらにP3Cについてのさらに進んだ調査研究、これを実施をいたしまして、そこでちょうどその時点、ポスト四次防の策定の作業に入ってまいりましたので、当然これはポスト四次防において固定翼対潜機の果たします機能が非常に重要なものがあるわけでございまして、この分野について広く艦艇あるいは回転翼の対潜機その他この対潜作戦につきまして、総合的な兵器体系の中で固定翼対潜機がいかにあるべきかというような見地からただいま総合的な検討を実施中と、こういう状況にあるわけでございます。
○野末陳平君 あんまり長く言われちゃうと困っちゃうんですけれども、要するに国産とそれから輸入と両方検討課題にしながら答申を受けて結論がまだ出てないということでしょうけれども、事務局長に伺いたいんですよね。土屋証言によればもうはっきり国産なんだ、国産を主張したんだということなんですね。局長としてはあの答申が出たときにどういうふうに受け取られたか、あれを尊重するならやはり国産と決めてもよかったんじゃないかと思うんですが、いかがですか。
○説明員(内海倫君) お答え申し上げますが、私にいただいたいわば意見でございますから、私が受け取りまして、まず結論は最後の検討は国内開発機とP3Cとを比較対照して、そしてその結果、研究開発に着手する方がいいかどうかということを求められたわけですけれども、結局、両者拮抗したままで、いずれを否とするというわけにいかぬという状態であるということで、それがいずれかを否とするという点がないというふうなのがいわば結論でございます。しかしながら、審議の中において明らかにされた見解をさらにいわば意見として述べるということで先ほども防衛局長が説明しましたような意見が付されたわけでございますが、それはやはり国産というものが、諸条件がそろうならば国産が望ましいという見解であり、さらに実際に現実問題としてということでただし書きがついておりますけれども、大勢として、あるいはたてまえとして国産という形が出ておることは私も否定はできないと思いますが、しかし審議の結論は、結局研究開発に着手することについての是非という私から意見を伺ったことに対する答えとしてはいずれとも決しがたいと。しかし意見を述べるならばこうである、こういうことであろうかと思います。
○野末陳平君 だからこの間も土屋証言のときにそれが出たんですけどね、いずれかも決しがたい、あるいはどちらをも否とはしてないけれども、はっきり国産をしてくれ、国産が望ましいんだということは答申に出ているわけです。しかも審議の過程で局長はそれはおわかりになっているわけだから、その結論がやはり国産に積極的になるのが普通ではないか、そういうふうに私は思うんです。ところが結局どちらともつかずあいまいな受け取り方をする。で、現に了解事項も、最初の問題の十月九日のときも「慎重に検討する。」という結論になっているし、それからこの答申が出た後の懇談会の了解事項もこれまた調査検討せよと今度はなってますけども、結局専門家会議を設けて答申をもらいながら、実質的には何も前進がないわけですね。そうすると、極端な言い方すれば、専門家会議なくてすぐに十月九日の直後から国産、輸入を検討したって遅くないんです。どう考えても専門家会議は少なくも国産化を積極的に支持したにもかかわらず、この意図が生かされていないというふうにとるんですがね。そこで何か十月九日の了解事項以後は国産化ということには何か消極的に、渋るような感じで、ところがそれ以前はどちらかというと国内開発にかなりの色気を持っている。気持ちとしてはもうそうありたいと、こう言っているし、その辺よく考えますと、どうも事務局長の立場で何か専門家会議の答申を尊重したとは言えないと、この意図を率直にくみ取ったとは言えないというふうに考えられる。あなたはもうすでに十月九日に議員懇談会の了解事項ができた時点あたりから、もう国産は無理なんで、輸入がやむを得ないんだという考えにもう傾いていらしたんじゃないですか。
○説明員(内海倫君) 御意見でございますけれども、私はみずからの意見というものは表明いたしておりませんし、また、答申をいただきまして、その答申を参考として、議員懇談会では答申の旨を受けて、むしろきわめて尊重して、速やかにその諸条件を調査して政府に対処するということを言っておるわけでございますから、最も忠実に答申というものが参考にされて方針が決められておるものと私は思います。まして、いわんや私自身が輸入などという意味合いで見解を持っておるというものではございませんで、強いて私見を言うならば、私が事務次官しておりますころからこれは念願として研究開発というものを主張してきておる立場でございますから、まあしかしそれをいま申し上げても弁解になりますから申しませんが、その点は主張を、いま、輸入をおまえは常に考えておったんではないかと言われますから、その点は私はあえて釈明をいたしておきます。
○野末陳平君 四十九年十月十四日の第十五回専門家会議での審議内容、審議概要をまとめるということで、事務局の方が、国産より輸入を可とするというのをまとめたこともあると、ところがそれは全然実情と違うんで、委員の反対にあって訂正したというような証言があったんですが、この審議概要をまとめたときに、局長は当然これ目を通されていたわけですね。それで後から委員から反発を食うというのは非常にまずいと思うんですね。局長、このときに、この審議概要のまとめ方について全然何とも思わずに、事の重大さを感じないで過ごしちゃったんですか、これ。
○説明員(内海倫君) たびたび申し上げておりますように、私どもは、審議概要の案文をつくるための事務的作業というものについては私どもがいたしますが、その中に盛り込まれる意見というものは、その会議の中で出た意見をできるだけ忠実に反映していくということで厳しく申しております。したがって、事務局側の、あるいは事務局の者の私見を加えるということは絶対に許さない、これは終始一貫私のとりました態度でございます。確かに十月十四日に論議されました点につきましては、後刻、土屋委員から厳しい御意見もございましたが、あえて申しますならば、あのときのフリーディスカッションの大勢というものは、いろいろな諸条件を考えて導入という方向の方がいいのではないかということであったことは、私もその場に出ておりましたが、そういうふうに感じました。しかし、それだけではいけませんので、そういう案をつくりました後委員に全部見せて、委員の方のさらに意見をたたいておるわけでございますが、たまたま土屋先生はそのときは外遊中でございまして、そのときに意見はおっしゃっておらない。それでその次の回に見解が違うと、こういうことで指摘を受けました。その面ではやはり私といたしまして土屋先生が指摘されましたように不手際の責めを負うことにはやぶさかではございませんが、決して事務局側の主観でそういうふうになったというふうに御理解いただくことは私はやはり実情をもう少し承知していただきたい。しかし、土屋先生のおっしゃっていることも私は十分理解しておりますし、次の回で私も厳しく叱責を受けておりますから、これは否定することはできません。
○野末陳平君 長官に、じゃお伺いしますが、これも土屋証言の中にあったことなんですがね、それから同時に私もそう考えているのですが、答申が出ましたね。で、この答申が非常に、結果的にはいろいろの事情を考えると時間的制約があるから輸入もやむを得ないとか、あるいは、しかし本来は国内開発が望ましいとかいろいろな書き方を事実して、受け取り方は微妙だと思うんですが、少なくも答申が出て速やかに方針を決めれば国内開発は十分間に合っているのだと、これは土屋さんが言うのですよ。ところが、ぐずぐずしてなかなか結論を出さないと。だからだめでおくれる一方なんだという証言があったんです。これはもちろんむずかしい問題ですからおくれる事情はいろいろありますが、結果的にはこのとおりになっていたずらにおくれている。で、それ以前に専門家会議の答申もさっき私言ったように、結果的には実質的に何もないのと同じで、まああってもなくても同じような存在になっちゃった。何か時間かせぎというか、時間をむだにすることばかりが続いて、結果的には国内開発が間に合わなくなってしまっているんじゃないかと、まあ初めから意図があったかどうかは別ですよ、そう思わざるを得ない。ですから、土屋証言にある、速やかに方針を決めれば国内開発も十分できてたんだということなんですが、これについて長官がどういうふうなお考えをお持ちか、それをお聞きして終わりにします。
○国務大臣(坂田道太君) なかなかそれはちょっとどうだと言えないような複雑、そして難解な問題だというふうに思います。決心がつかないというのが私の実は感触でございます。それほどやっぱり問題があったということです。で、土屋さんおっしゃるとおりにも受け取れないというふうに私は思うのですが、(「わからぬな」と呼ぶ者あり)いや、本当にその点はなかなかわからない。(「答弁が玉虫色だ」と呼ぶ者あり)いや、ですから、私といたしましてはそれを踏まえ、そして、まだ関係各省庁で話し合いを続け、そして、国産か、あるいはP3C、まあ外国機を導入するか、あるいはどういうふうにそのコンビネーションをやるかを決めなければならない。しかし、今度の場合は、八月、まあ概算要求をします段階、それからまあ最終的には十二月には決めなければなりません。要するに、いまちょうどポスト四次防の作業をいたしておるわけでございますから、いずれそれは出てくると、そういたしますと、それはどちらかにやっぱり決めなければならないわけでございまして、それは政治家としてやっぱり何かここで決心をしなくちゃならない。決心をする場合には、しかしこれだけ疑惑を招いておるわけでございますから、やはり国民に納得のいくような形でないと決められないということであります。いろいろの場合を考えて、そしてとにかく国民に疑惑のないような形で決めたい。しかし、一方、われわれ防衛庁といたしましても国防の責任を背負っておるわけでございますから、その見地からも十分検討をいたして決めたいというふうに思っております。
○委員長(剱木亨弘君) 他に御発言もなければ、本日の調査はこの程度にとどめます。
 明日は午前十時開会いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後六時四十五分散会