第083回国会 社会労働委員会 第1号
昭和五十二年十二月八日(木曜日)
   午後二時四十六分開会
    ―――――――――――――
  委員氏名
    委員長         上田  哲君
    理 事         佐々木 満君
    理 事         玉置 和郎君
    理 事         浜本 万三君
    理 事         小平 芳平君
                浅野  拡君
                石本  茂君
                遠藤 政夫君
                亀長 友義君
                斎藤 十朗君
                徳永 正利君
                福島 茂夫君
                真鍋 賢二君
                森下  泰君
                高杉 廸忠君
                広田 幸一君
                安恒 良一君
                渡部 通子君
                小笠原貞子君
                柄谷 道一君
                下村  泰君
    ―――――――――――――
   委員の異動
 十二月七日
    辞任         補欠選任
     徳永 正利君     成相 善十君
 十二月八日
    辞任         補欠選任
     福島 茂夫君     坂野 重信君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         上田  哲君
    理 事
                佐々木 満君
                玉置 和郎君
                浜本 万三君
                小平 芳平君
    委 員
                浅野  拡君
                石本  茂君
                遠藤 政夫君
                亀長 友義君
                斎藤 十朗君
                坂野 重信君
                成相 善十君
                真鍋 賢二君
                森下  泰君
                高杉 廸忠君
                広田 幸一君
                安恒 良一君
                渡部 通子君
                小笠原貞子君
                柄谷 道一君
                下村  泰君
   衆議院議員
       社会労働委員長  橋本龍太郎君
       修正案提出者   斉藤滋与史君
   国務大臣
       厚 生 大 臣  小沢 辰男君
       労 働 大 臣  藤井 勝志君
   政府委員
       厚生政務次官   戸井田三郎君
       厚生大臣官房長  山下 眞臣君
       厚生省医務局長  佐分利輝彦君
       厚生省保険局長  八木 哲夫君
       社会保険庁医療
       保険部長     岡田 達雄君
       労働政務次官   向山 一人君
       労働大臣官房長  石井 甲二君
       労働省職業安定
       局長       細野  正君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        今藤 省三君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○調査承認要求に関する件
○特定不況業種離職者臨時措置法案(衆議院提
 出)
○国際協定の締結等に伴う漁業離職者に関する臨
 時措置法案(衆議院提出)
○健康保険法及び船員保険法の一部を改正する法
 律案(内閣提出、衆議院送付)
○小委員会の設置に関する件
○継続調査要求に関する件
    ―――――――――――――
○委員長(上田哲君) ただいまから社会労働委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。
 去る十一月二十六日、熊谷弘君、鈴木正一君、藤川一秋君及び成相善十君が委員を辞任され、その補欠として徳永正利君、丸茂重貞君、福島茂夫君及び石本茂君がそれぞれ選任されました。
 また十二月五日、丸茂重貞君が委員を辞任され、その補欠として斎藤十朗君が選任されました。
 また昨七日、徳永正利君が委員を辞任され、その補欠として成相善十君が選任されました。
 また本日、福島茂夫君が委員を辞任され、その補欠として坂野重信君が選任されました。
    ―――――――――――――
○委員長(上田哲君) 調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。
 本委員会は、今期国会におきましても社会保障制度等に関する調査及び労働問題に関する調査を行うこととし、これら二件の調査承認要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(上田哲君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 なお、要求書の作成につきましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(上田哲君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
○委員長(上田哲君) この際、小沢厚生大臣及び藤井労働大臣から発言を求められておりますので、順次これを許します。小沢厚生大臣。
○国務大臣(小沢辰男君) 社会労働委員会の御審議に先立ちまして、一言、就任のごあいさつを申し上げます。
 わが国は、今日、内外にわたり多くの課題に直面しておりますが、国民のすべてが健康で豊かな生活を送れる政治を行うことは、一層重要な国政の課題になっており、国民の健康と福祉を守る厚生行政は重大な責任を担うべきものであると考えます。
 現在、厚生行政は多くの課題を抱えておりますが、特に医療保険制度については、最近の経済情勢、医療費の増加傾向等にかんがみるとき、制度全般にわたって基本的見直しが必要な時期に来ていると考えます。しかしながら、政府管掌健康保険を初めとする医療保険の財政は、現在すでにきわめて窮迫した状況にあり、制度の運営にも支障を生じかねない状態となってきております。このため、今国会において健康保険制度の当面の円滑な運営を図るための法案を提案申し上げており、その速やかな成立をお願いする次第であります。
 医療保険制度全般にわたる基本的見直しについては、この法案の成立を待って逐次実施に移していく所存であります。また、来るべき老齢社会における社会保障の中核となる年金制度につきましても、近年大幅な年金水準の改善を図ってまいりましたが、今後も年金制度に寄せられる期待にこたえていくため、その改善充実を図っていく考えであります。
 このほか、保険医療の面ではこれまでの治療中心の施策にとどまらず、積極的な疾病予防、健康増進にも重点を置いた施策の充実、食品、医薬品の安全対策の推進、老人の特性を考慮した総合的、包括的な老人保健医療対策の推進などを強力に推し進めてまいる考えであります。
 また、心身障害児・者、母子家庭等の方々や、老人、児童に対する福祉対策の充実、水道、廃棄物処理施設などの快適な環境をつくるための施設の整備についても、積極的に推進してまいる所存であります。
 このほか、厚生行政の課題は山積いたしておりますが、そのいずれをとりましても、国民一人一人の日常生活に密着した重要な問題でありますので、皆様の御鞭撻を得ながら努力をしてまいる所存でありますので、何とぞ絶大なる御協力を賜りますようお願い申し上げましてごあいさつにいたします。(拍手)
○委員長(上田哲君) 続いて藤井労働大臣。
○国務大臣(藤井勝志君) このたび、内閣改造により労働大臣に就任いたしました藤井勝志でございます。
 社会労働委員会の開会に当たり、一言ごあいさつを申し上げ、委員各位の御理解と御協力をいただきたいと思います。
 労働行政にとって現在最も重要な課題は、厳しい経済情勢のもとでの雇用の安定であると考えます。このため、すでに本年十月一日から発足した雇用安定資金制度を活用し、積極的に失業の予防に努めるとともに、積極的な求人開拓と適切な就職指導、機動的な職業訓練の実施等により、離職者の円滑な再就職の促進を図ってまいりたいと存じます。
 構造不況業種からの離職者対策につきましても、現行の制度を活用して、失業の予防と離職者の再就職の促進に努めているところでありますが、当委員会における御審議の成果を踏まえ、今後万全を期する所存でございます。
 今後の経済情勢には、十月以来の円高の影響等により一層厳しいものが予想されます。このような情勢の中で雇用の安定を推進していくためには、経済政策、産業政策との密接な連携のもとに、雇用政策を強力に推進していくことが必要でございます。私は内閣の一員として、他の閣僚とともに困難な現況を乗り切るために全力を尽くす所存でございますので、委員各位の格段の御鞭撻と御協力をお願いをいたしまして、就任のごあいさつといたします。(拍手)
○委員長(上田哲君) 次に、戸井田厚生政務次官及び向山労働政務次官から発言を求められておりますので、順次これを許します。戸井田厚生政務次官。
○政府委員(戸井田三郎君) このたび、厚生政務次官に就任いたしました戸井田三郎であります。どうぞよろしくお願い申し上げます。(拍手)
○委員長(上田哲君) 続いて向山労働政務次官。
○政府委員(向山一人君) 今回、労働政務次官に任命されました向山一人でございます。何とぞよろしくお願いいたします。(拍手)
    ―――――――――――――
○委員長(上田哲君) 特定不況業種離職者臨時措置法案及び国際協定の締結等に伴う漁業離職者に関する臨時措置法案を一括して議題といたします。
 まず、提出者、衆議院社会労働委員長橋本龍太郎君から、両案について順次趣旨説明を聴取いたします。橋本君。
○衆議院議員(橋本龍太郎君) ただいま議題となりました特定不況業種離職者臨時措置法案について、その提案の理由を御説明申し上げます。
 最近における雇用失業情勢は、経済基調の変化、国際経済環境の変化、長期にわたる不況などの経済的事由により、一段と厳しい状況にあります。
 このため、景気の早期かつ確実な回復を目指す総合的な経済対策が進められている一方、雇用対策についても必要な措置が講ぜられているところでありますが、なお構造的な不況などを抱え、深刻な事態に直面している業種が少なくない現状にあります。
 これらの不況業種の事業分野においては、事業規模の縮小等が行われ、一時に多数の離職者が発生することが見込まれるため、失業の予防、再就職の促進等について特別の措置を講ずることが、当面の緊急課題となっております。
 このような問題に対処するため、特別の法律を制定すべく鋭意検討を進めてきたところでありますが、ここに本案を作成し提出するに至った次第であります。
 次に、その内容の概要を御説明申し上げます。
 第一に、この法律の対象となる「特定不況業種」は、国の施策などに基づき、事業規模の縮小等がなされ、これに伴い相当数の離職者が発生し、または発生するおそれがある業種とし、政令で指定することといたしております。
 第二に、特定不況業種離職者などの失業の予防及び再就職の促進に関する事業主の責務を明らかにするとともに、国及び地方公共団体も事業主に対する援助など必要な施策を講ずるように努めなければならないことといたしております。
 第三に、特定不況業種事業主であって、一定規模以上の事業規模の縮小等を行おうとするものは、労働組合などの意見を聞き、再就職援助等に関する計画を作成し、公共職業安定所長の認定を受けなければならないことといたしております。
 第四に、特定不況業種の労働者の失業を予防するため、再就職援助等に関する計画について公共職業安定所長の認定を受けた事業主に対しては、雇用安定事業の事業転換等雇用調整事業を行うことといたしております。
 第五に、一年以上の継続雇用等一定の要件に該当する特定不況業種離職者に対し求職手帳を発給し、就職促進指導官による就職指導を行うとともに、その者の再就職の促進を図るため、就職促進手当、訓練手当など各種の給付金を支給することといたしております。
 第六に、特定不況業種離職者の雇用機会を増大するため、手帳所持者を常用労働者として雇い入れる事業主に対して助成金を支給するとともに、公共事業の計画実施者等に対する特定不況業種離職者の雇い入れの促進についての配慮の要請など、必要な措置を講ずることといたしております。
 第七に、四十歳以上である手帳所持者等であって、一定の要件に該当するものに対する雇用保険または船員保険の個別延長給付の日数は、現行の日数に三十日を加え、九十日といたすこととしております。
 第八に、この法律は、公布の日から起算して七日を経過した日から施行し、施行の日から起算して二年を経過した日にその効力を失うことといたしております。
 なお、昭和五十二年十二月一日から施行日の前日までの間に離職を余儀なくされた労働者について、所要の経過措置を定めることといたしております。
 以上が、この法律案の内容の概要であります。
 何とぞ、御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
 次に、国際協定の締結等に伴う漁業離職者に関する臨時措置法案について、その提案の理由を御説明申し上げます。
 漁業離職者に対する雇用対策としては、従来から漁業再建整備特別措置法や雇用対策法に基づき必要な措置が講じられているところでありますが、最近における漁業をめぐる国際環境は、二百海里問題等を中心に急激に変化いたしております。
 このような状況下において、国際協定の締結等がなされ、これに伴って実施される漁船の隻数の縮減に伴い、一時に多数の漁業離職者が発生することが見込まれております。このため、これら離職者の再就職の促進等について特別の措置を講ずることが、当面の緊急課題となっております。
 このような問題に対処するため、特別の法律を制定すべく鋭意検討を進めてきたところでありますが、ここに本案を作成し提出するに至った次第であります。
 次に、その内容の概要を御説明申し上げます。
 第一に、この法律の対象となる「特定漁業」は、国際協定の締結などにより緊急に漁船の隻数を縮減することを余儀なくされ、これに伴い一時に相当数の離職者が発生する業種として政令で指定することといたしております。
 第二に、漁業離職者の再就職を容易にするため、必要な職業訓練について、特別の措置を講ずることといたしております。
 第三に、離職の日が一定期間内にあること、一定期間以上特定漁業に従事していたこと等の要件に該当する漁業離職者に対して漁業離職者求職手帳を発給し、就職指導等を行うとともに、その者の再就職の促進を図るため、就職促進手当、訓練手当等各種の給付金を支給することといたしております。
 第四に、公共事業の計画実施者等に対し、漁業離職者の雇い入れの促進について配慮するよう要請することができることといたしております。
 第五に、船員となろうとする漁業離職者に関する本法の適用について、特例その他の措置を講ずることといたしております。
 第六に、四十歳以上である手帳所持者であって、一定の要件に該当するものに対する船員保険の個別延長給付の日数は、現行の日数に三十日を加え、九十日といたすことといたしております。
 第七に、この法律は、公布の日から起算して七日を経過した日から施行し、施行の日から起算して二年を経過した日にその効力を失うことといたしております。
 以上が、この法律案の内容の概要であります。
 何とぞ、御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
○委員長(上田哲君) 以上をもって、趣旨説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入りますが、別に御発言もないようですから、これより討論に入ります。――別に御発言もないようですから、これより直ちに両案の採決に入ります。
 まず、特定不況業種離職者臨時措置法案を問題に供します。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
○委員長(上田哲君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、小平君から発言を求められておりますので、これを許します。小平君。
○小平芳平君 私は、ただいま可決されました特定不況業種離職者臨時措置法案に対し、自由民主党・自由国民会議、日本社会党、公明党、日本共産党、民社党、第二院クラブ共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
   特定不況業種離職者臨時措置法案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法の施行に当たり、次の事項について特段の配慮をすべきである。
 一、長期にわたる深刻な雇用失業情勢の下において、特定不況業種離職者等の再就職の促進及び生活の安定に万全を期するため、特定不況業種の指定に当たつては、立法の趣旨を十分に生かし、経済の実情に即応して弾力的に行うこと。
 二、就職促進手当、訓練手当等の給付金の増額について、来年度予算の実施を期し、一層努力すること。
 三、中小零細企業からの離職者についてもこの法の特別措置の適用から漏れることのないよう行政指導に努めること。
 四、再就職援助等の計画の認定等に当たつては、労働者の就労状況及び企業経営の実情を勘案し、弾力的に対処すること。
 五、本法の円滑かつ実効ある運営を図るため、定員増を含め、行政の実施体制を充実強化すること。
  右決議する。
 以上でございます。
○委員長(上田哲君) ただいま小平君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。本附帯決議案に賛成の方の挙手を求めます。
  〔賛成者挙手〕
○委員長(上田哲君) 全会一致と認めます。よって、小平君提出の附帯決議案は、全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、藤井労働大臣から発言を求められておりますので、これを許します。藤井労働大臣。
○国務大臣(藤井勝志君) ただいま御決議されました特定不況業種離職者臨時措置法案に対する附帯決議につきましては、政府といたしましては、その趣旨を尊重いたしまして、これが実現に努力してまいる所存でございます。
○委員長(上田哲君) 次に、国際協定の締結等に伴う漁業離職者に関する臨時措置法案の問題に供します。
 本案に賛成の方の挙手を求めます。
  〔賛成者挙手〕
○委員長(上田哲君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、高杉君から発言を求められておりますので、これを許します。高杉君。
○高杉廸忠君 私は、ただいま可決されました国際協定の締結等に伴う漁業離職者に関する臨時措置法案に対し、自由民主党・自由国民会議、日本社会党、公明党、日本共産党、民社党、第二院クラブ、共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
   国際協定の締結等に伴う漁業離職者に関する臨時措置法案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法の施行に当たり、次の事項について特段の配慮をすべきである。
 一、先の日ソ漁業協定による北洋漁業離職者についても、本法の適用について特別の配慮をすること。
 二、漁業離職者求職手帳の発給に係る離職日前の在職要件については、作業員等漁業の実態を考慮して措置すること。
 三、就職促進手当の受給年齢、その他給付金の支給については、特定不況業種離職者臨時措置法案との均衡及び漁業の実態を考慮して措置すること。
  右決議する。
 以上であります。
○委員長(上田哲君) ただいま、高杉君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を求めます。
  〔賛成者挙手〕
○委員長(上田哲君) 全会一致と認めます。よって、高杉君提出の附帯決議案は、全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、藤井労働大臣より発言を求められておりますので、これを許します。藤井労働大臣。
○国務大臣(藤井勝志君) ただいま御決議されました国際協定の締結等に伴う漁業離職者に関する臨時措置法案に対する附帯決議につきましては、政府といたしましてはその趣旨を尊重いたしまして、これが実現に努力してまいる所存でございます。
○上田哲君 なお、両案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(上田哲君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
○委員長(上田哲君) 健康保険法及び船員保険法の一部を改正する法律案を議題とし、政府から趣旨説明を聴取いたします。小沢厚生大臣。
○国務大臣(小沢辰男君) ただいま議題となりました健康保険法及び船員保険法の一部を改正する法律案について、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 医療保険制度につきましては、昭和四十八年の改正により大幅な給付改善と保険財政の健全化のための諸施策が講じられ、また、昭和五十一年には社会経済情勢の変動に対応したスライド的な改正が行われたところであります。
 しかしながら、医療保険をめぐる諸情勢は一層の厳しさを加え、各制度ともその財政状況は逐年悪化の傾向にあります。保険料収入については、かつてのような大幅な伸びが期待できない反面、医療の高度化、人口構造の老齢化の進展等により、保険給付費は今後も増加の傾向を示すものと思われます。
 政府は、このような社会経済情勢のもとにおける医療保険の給付のあり方とこれを支える費用負担のあり方の両面にわたっての全般的な検討を急ぎ、その結果に基づき必要な措置を講ずることとしておりますが、健康保険の財政は、現在すでにきわめて窮迫した状況にあり、制度の運営にも支障を生じかねない状態となっております。
 このような事情を考慮し、政府は、臨時応急的な財政対策など健康保険の当面の円滑な運営と内容の充実を図るために必要な措置を講ずることとし、第八十回国会に健康保険法及び船員保険法の一部を改正する法律案を提出し、御審議をわずらわしたのでありますが、前国会において審議未了となり、成立を見るに至りませんでした。
 しかしながら、健康保険の財政は、極度に窮迫しており、一日も早く臨時応急の財政対策の実施を必要とする状況でありますので、ここに再度この法律案を提案し、御審議を願うことといたした次第であります。
 以下この法律案の内容について概略を御説明いたします。
 まず、健康保険法の改正について申し上げます。
 第一は、標準報酬の上限の改定でありますが、最近における給与の実態にかんがみ、被保険者の保険料負担の公平を図る見地から標準報酬の上限を現行三十二万円から三十八万円に改定するものであります。
 第二は、賞与等についての特別保険料の徴収であります。政府管掌健康保険においては、その窮迫した財政状況に対処するため、当面の臨時応急の措置として、健康保険制度の全般に関する速やかなる検討により必要な措置が講ぜられるまでの間、被保険者の受ける賞与等を対象に、その二%を事業主及び被保険者の折半により特別保険料として徴収することとしております。
 また、健康保険組合につきましては、規約の定めるところにより、料率は二%の範囲内、被保険者負担分はその二分の一以下の範囲内で政府管掌健康保険の場合と同様の特別保険料を徴収できることとしております。
 第三は、一部負担金の額の改定であります。現行一部負担金の額は、昭和四十二年以来十年間にわたって据え置かれておりますが、その間医療費、所得等が大幅に伸びていることにかんがみ、初診時一部負担金の額を現行二百円から七百円に、入院時一部負担金の額を現行一日当たり六十円から二百円に改定することとしております。なお、継続療養を受ける者の入院時一部負担金の額は、一日当たり三十円から百円とすることとしております。
 第四は、傷病手当金の支給期間の延長でありますが、被保険者の強い要望等を考慮いたしまして、現行六カ月を一年六カ月に延長することとしております。
 次に、船員保険法の改正について申し上げます。
 第一に、標準報酬の上限の改定でありますが、現行三十四万円から三十八万円に改定することとしております。
 第二に、一部負担金につきましては、初診時一部負担金の額を健康保険と同様に現行二百円から七百円に改定することとしております。
 なお、この法律は、昭和五十三年一月一日から実施することといたしております。
 以上が、この法律案の提案の理由及び内容の概要でありますが、この法律案につきましては、衆議院において、特別保険料の徴収規定及び初診時一部負担金の額に関する修正が行われたほか、国民健康保険組合に対する国庫補助規定について改正を行う修正が行われたところであります。
 何とぞ慎重に御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
○委員長(上田哲君) この際、本案の衆議院における修正部分について、修正案提出者、衆議院議員斉藤滋与史君から説明を聴取いたします。斉藤君。
○衆議院議員(斉藤滋与史君) 健康保険法及び船員保険法の一部を改正する法律案に対する衆議院の修正部分について、その内容を御説明申し上げます。
 修正の要旨は、第一に、本法律案の題名を健康保険法等の一部を改正する法律案に改めること。
 第二に、初診時一部負担金の額を七百円から六百円に引き下げること。
 第三に、健康保険制度については、その全般に関する速やかな検討により、この法律の施行後三年を目途として必要な措置が講ぜられるものとし、その必要な措置が講じられるまでの間、特別保険料を徴収できるものとすること。
 第四に、政府管掌健康保険の特別保険料の料率を千分の二十から千分の十に引き下げ、被保険者負担分の五分の二を当分の間免除し、免除された額に相当する額を国庫が補助すること。
 第五に、健康保険組合の特別保険料の料率を千分の二十の範囲内から千分の十の範囲内とすること。
 第六に、国民健康保険組合に対する国の補助を、組合の財政力等を勘案して、療養の給付費等の額の百分の四十に相当する額に達するまでの範囲内において増額することができることとし、昭和五十三年四月一日から施行すること等であります。
 何とぞ、委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(上田哲君) 質疑省略の点につきましては、先刻の理事会において決定を見ておりますが、小笠原委員から発言を求められておりますので、委員会においてこれを許します。小笠原君。
○小笠原貞子君 いま、委員長からおっしゃいましたように、理事会では、質疑抜きで採決ということが決定いたしました。しかし、私といたしましては、共産党といたしましては、討論をすべきである、質疑をすべきである、こう考えております。(「おかしい、おかしい」と呼ぶ者あり)
 その理由は、まず国会というのは審議の場であり、そしてこの前、当委員会においても、十五日、二十二日、そして国会の最終日の二十五日に至っては午前零時過ぎまで、この委員会は審議をする場として設けられていたわけでございます。ところが、開会されまして、まだ十日の会期末までには二日間の会期がございます。だから、私は討論をすべきだと思います。(「この前はわしらに審議するなと言ったじゃないか。審議に反対だと言ったのに、きょうは、都合のいいときにはやろうというのはどういうことなんだ。それはおかしいじゃないか」「おかしい、おかしい」その他発言する者多し)
○委員長(上田哲君) 御静粛に願います。
○小笠原貞子君 そして、いままでにおいても質疑を十分にすべきであるという点については、皆さん各党が一致して質疑をすべきだということにまとまっておりました。まだ会期はあした、あさってございます。だから、討論、質疑をすべきだというのが第一の問題点です。
 それから、第二の問題点は、この健康保険法が本委員会にかけられましてから、各党が十分な質疑をしたいと言って、持ち時間が出されました。しかし、十五日と二十二日という二日では、私は十時間を提案いたしましたけれども、わずかに一時間三十分の時間しか与えられませんでした。そして、各党もたくさんの時間を残されております。そして、その残された時間については、まだまだ十分に審議がされていない。この法案については、数々の問題点があるということが確認されているわけです。
 そこで、問題点が残されているならば、本委員会としては、この前まで皆さんが一致されていたように、会期の最終日まで審議を尽くすべきであるというのは当然の意見だと私は思います。(「長過ぎる」と呼ぶ者あり、その他発言する者多し)
○委員長(上田哲君) 御静粛に願います。
 発言は、簡潔に。
○小笠原貞子君 そして、先ほど理事会で私がこの意見を申し上げましたときに、各党、共産党を除きます五党が、幹事一長・書記長会談においてきょうはこういうふうに決まっているんだから、この積み上げの上に立って、質疑もしない、討論もしないというふうに言われました。私は、これについても一言申し上げたいと思います。
 二十五日に廃案になりました。廃案ということは国会の意思でございます。そして、きょうもたくさんの傍聴が来て……もう一分で済みます。――ということが理由になって、この場では質疑をしないということを言われていたわけですけれども、二十五日に廃案されたということは、まず院の意思として廃案になったわけです。そして、その廃案になったものをまたぞろ同じような内容でここに持ち出してきた。各党合意という点があるかもしれないけれども、国会の入口で出口まで決めてしまうというような各党の書記長・幹事長会談というのは、これは少し行き過ぎではないか。
 私といたしましては、ここの委員会でやはり廃案になったのはなぜか。全国のたくさんの国民が、そして特に労働者階級が、二波にわたってストライキをやり、そして廃案をしたという立場から考えるならば、そして特にこの不況、インフレ、生活の困難の中でこの値上げが国民生活をどう圧迫するか、そして、まず医療保険、健康保険、たくさんの政府としてしなければならない問題があるにもかかわらず、それが十分になされないで財政対策として出されている。しかし、この財政対策としても、破綻はきわまっている。こういう問題に関して言えば、審議の場である国会、そしていままで審議を尊重してきた当社会労働委員会として、そしてまた十分の質疑が、問題が残されているという段階であれば、二日の残された会期をやはり有効に質疑すべきであると、こういう理由から、質疑することを提案いたします。
○佐々木満君 議事進行。当社会労働委員会は、いつも理事会で十分議事日程の御相談をいただき、その決定に基づいて運営されておることは御承知のとおりであります。きょうの委員会の持ち方につきましても、先ほど長時間をかけて各理事から十分な意見の開陳がなされました。さらに、上田委員長の特別なお計らいのもとに、理事ではございませんけれども、オブザーバーとして御出席をいただいております各党各派の代表の方々からも十分な御意見が開陳されました。それらを踏まえて、正式な理事会できょうの運営が決められたわけでございます。したがいまして、小笠原先生からのせっかくの御提案でございますけれども、もし理事会の決定に反する運営が行われますと、委員会の混乱が予想されるわけでありまして、どうか委員長におかれましては、正式な理事会の決定に従ってきっちりと議事運営をしていただきますようにお願いを申し上げたいと思います。(「そうだ」「よし」「そのとおり、理事会のとおり。」と呼ぶ者あり)
○委員長(上田哲君) ちょっと御静粛にお願いをいたします。
 委員長としては、まことに苦慮いたしますが、問題を分けていかなければならないと思います。第一に、議事規則にのっとる正確な委員会の運営でございます。国会法上認められております正規の機関は理事会であり、委員会であり、本会議であります。理事会は委員会運営の権能を有しておりますけれども、理事会の決定は委員会の決定の上には立ちません。したがって、委員会でどのような御決定をなされようと、理事会の決定を覆すことは可能であります。したがいまして、私は理事会の決定のみをもってここを運営したいとは思っておりませんが、理事会には各会派の御出席をも常時いただきまして、十二分に御議論をいただいたところでありますから、同じ議論を蒸し返す場として委員会を御活用なさることは戒めていただきつつ、ひとつ各会派は単純に理事会の決定あるいは委員会の発言権ということでなく、今日ここまでの経過が存在するわけでありますから、その上で十二分に御議論をいただいて、理を尽くして、一定の結論にお導きいただきたいことをお願いをいたします。
 各会派の御発言を求めます。
○浜本万三君 社会党といたしましては、先ほど理事会で申し上げましたように、まず第一に健保の審議につきましては、社会党の質問要求時間を満たしておりませんので、審議が尽くされたとは言えないと思うわけであります。しかし、先ほど申しましたように、大幅な修正ということも新たな条件として生まれました。その修正案に対する質問をするということになりましても、なかなかこれは問題があるように思うわけです。したがいまして、後刻決定されます医療問題等の小委員会におきまして、抜本改正の問題等につきましては時間をかけて慎重に審議して、国民医療の全体の問題について十分なる結論を導き出すように努力をいたしたい、そういうふうに考えておるわけです。と申しますのは、今回のそういう条件の中で質疑をしないで採決をするという意見を出しましたのは、結局、衆議院段階におきまして各党の、これは五党でございましょうが、各党のそれぞれのレベルにおいて政治会談をし、一定の解決方法についての決着がついたわけでありますから、私ども社会党といたしましては、その決定に従って議了すると、こういう方針を持っております。
 以上のような理由から、質疑を省略いたしまして直ちに採決をするという御意見に賛成をいたします。
○小平芳平君 公明党としましても、この健保改正案についての質疑が全く不十分であるということについては同意見であります。特に、すでに発言した委員も、何十分という質問をなさった委員もおられますが、全くまだ発言もしてない、そういう委員も多数いらっしゃると思います。したがいまして、十分な質疑を続けるべきだと、これは大原則と考えます。(「それなら質疑すればいいじゃないか」「いいんだ、いいんだよ」と呼ぶ者あり)
○委員長(上田哲君) 御静粛に願います。
○小平芳平君 それでは、ここで質疑に入るかといいますと、この前の二十五日の段階でしたか、健保を議題にするかどうかで延々長時間の理事会をやったではございませんか。そこから始まって、この三日間で一体どれだけ議論が進むことができるかどうか。特に、財政対策につきましては、果たして衆議院における修正、それに対して政府に質問をして、厚生省は何をどう答弁したらいいかというようなことで、結局、不十分な審議に終わらざるを得ない。こういう段階においては、いまここで質問をやっても、結局、中途半端にならざるを得ない。したがって、今日の段階では質疑を省略することに賛成をいたします。
○柄谷道一君 民社党としましては、前八十二臨時国会以来一貫いたしまして、医療抜本改正に対するスケジュールとその段取りを明らかにすべきである。これは前厚生大臣から示されました。よって、今後の抜本改正につきましては、政府提案を待つことなく、当委員会に小委員会を設け、継続して検討すべきである。と同時に、修正の内容について問題を提起してまいりました。小委員会は、追って理事会決定で設置されることとなりましたし、修正内容につきましては与野党五党間の合意が成り立ったわけでございます。
 以上の経緯を踏まえまして、われわれといたしましては、採決を直ちに行うことに異議はございません。
○下村泰君 二院クラブといたしましては、浜本理事の意見に賛成でございます。
○委員長(上田哲君) 自民党委員ございませんか。――皆さん方の御意見はおおむね尽くされたものと判断をいたします。
 私は今日まで、前臨時国会を含めまして、理事会及び理事懇談会、つまり全会派の御出席をいただく会議の中で、円満な委員会の運営を旨としてまいりましたし、そのことにつきましては、全会一致の運営をことごとく尽くしてきたことと確認をいたしております。
 この際、明らかにしておきたいと思いますが、前臨時国会の終了後、公開の討論会の場で、本委員会の運営について委員会外から御発言の向きがあったと報告されております、この際、事実を確認をしておきます。二十五日、本委員会は与党側の出席を得ないまま、一刻の遅滞もなく十一月二十五日二十四時までこの席に十名の委員が在席をし、審議の促進に努めたのであります。活字にはなりませんけれども速記をとりまして、出席者の確認と私どもの審議促進の意思は記録にとどめておるところであります。私どもがある会派からの要求にもかかわらず、審議再開に応じなかったというがごときは、全く事実に反する指摘でありますので、この際、御確認をいただいておきたいと思います。
 このような努力の中で、いわゆる離職者法案につきましては、本委員会の質疑は完全に終了し、本会議にかけ修正の上、衆議院に回付した経過がございますが、健保法案に関しましては、その質疑者の数、また質疑者によって予定されております質疑時間につきましては、質疑を終了した部分に比べてはるかに残余の部分が多いことも事実であります。このことについて言えば、私どもは今臨時国会の残されました三日間の会期の中では、健康保険法に関して十分な質疑が終了し得ないものとの判断は、全会派の一致されるところと確認いたします。したがって、もう一遍確認をいたしますが、私どもは、あらゆる場合に審議を延引させるごとき態度をとってまいりませんでしたが、いま与えられている会期の中では、どのように努力いたしましても質疑を終了することは不可能である以上、今日、この段階で採決に至ることは、審議の結果でなくまさに政治的な判断以外にはございません。このような政治判断は、各党派の責任者におきます会談の中で決定をされておる経過がございまして、正規に私どもはそれを委員会において取り上げる手順ではありませんが、その経過はそれぞれの所属する党派において各委員が確認されての御出席であり、現実の問題として、本委員会において選択の幅はございません。もちろん、法案の処理に当たり、仄聞する限りでありますが、もし党利党略から性格の相反する離職、健保の二つの法案を絡め合って健保の成立を果たそうとするがごときことがあれば、断じて許さるべきことではありません。また、委員長といたしましても、十分に質疑が終了していないという段階の実態に立って、修正部分を含めて健康保険法につきましては、その内容に大きく問題が残っていると考えざるを得ません。しかし、先ほど来申し述べておるような経過に従うならば、本委員会の運営とあわせて、本会議の運営に責任を有する委員会としては、はなはだ残念ながら、特に前国会の経緯からまことに残念ながら、今や一定の結論に至るべき時期にあると判断せざるを得ません。いま申し上げたような経過と、そして不満部分を十分に確認をした上は、むしろ形式的、名目的な審議に入ることなく、このまま採決すべきことが今日のとり得る措置ではないかと思量いたします。この点は、先ほどの理事会で各会派の代表を含めて十分な議論の上、結論に至っております。ここにさまざまな御意見を改めて伺いましたので、委員会の所定の手続に従いまして、先ほどの理事会の御決定を御確認いただけるならば、その方向に向かって処理を図りたいと思いますが、いかがでございましょうか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(上田哲君) 御決定をいただけたものと認めまして、そのように取り計らいたいと思います。
 これより採決に入ります。――採決に入ることに、もう一遍申し上げますが、御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(上田哲君) 採決に入ります。
 健康保険法及び船員保険法の一部を改正する法律案を問題に供します。本案に賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
○委員長(上田哲君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、佐々木君から発言を求められておりますので、これを許します。佐々木君。
○佐々木満君 私は、ただいま可決されました健康保険法及び船員保険法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・自由国民会議、日本社会党、公明党、民社党の共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
   健康保険法及び船員保険法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、速やかに次の事項について実現に努力すべきである。
 一、給付及び負担の公平化を図るため、保険者間の財政調整を行うものとするが、当面、健康保険組合間の財政調整を行うこと。
 二、本人、家族の給付率の均一化、出産の保険給付問題等を含め、給付の改善を図ること。
 三、保険料負担、患者一部負担を含めた負担の合理化、低所得者への軽減措置、差額ベツド、付添料等のいわゆる保険外負担の改善を図るとともに、国庫負担のあり方、保険料の労使負担割合について検討すること。
 四、暫定措置としての特別保険料については、健康保険制度の抜本的改善を速め、その徴収を可能な限り短期間とすること。
 五、診療報酬の技術料を重視するとともに、そのあり方、指導監査について検討すること。
 六、薬価基準の引下げを行うとともに、実勢価格に見合う薬価算出方法を考慮すること。
 七、高額療養費については、差し当たり自己負担限度額をすえ置くこと。
 八、老人保健医療制度の創設の準備に直ちに着手するとともに、公費負担医療のあり方、退職者医療の再検討を引き続き行うこと。
 九、救急医療の拡充、地域医療対策、医療従事者の養成と待遇改善を推進し、医療資源の開発、医療供給体制の整備を図ること。
 十、医薬分業を進めるとともに、医薬品の安全対策を確立し、薬害救済制度の創設につき検討すること。
 十一、傷病手当金の支給期間について医学医術の進歩に即応し、常に検討を加えること。
 十二、国民の健康を守り、その福祉を向上していくための疾病の予防、治療、リハビリテーシヨンを通じて一貫した健康管理体制を確立すること。
  右決議する。
 以上でございます。よろしくお願いします。
○委員長(上田哲君) ただいま佐々木君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を求めます。
  〔賛成者挙手〕
○委員長(上田哲君) 多数と認めます。よって、佐々木君提出の附帯決議案は、多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、小沢厚生大臣から発言を求められておりますので、これを許します。小沢厚生大臣。
○国務大臣(小沢辰男君) ただいま御決議になられました附帯決議につきましては、その御趣旨を十分尊重いたしまして努力いたす所存でございます。
○委員長(上田哲君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(上田哲君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 厚生大臣、非常に委員長としては残念ですが、よくやってください。
    ―――――――――――――
○委員長(上田哲君) 次に、小委員会の設置に関する件を議題といたします。
 社会保障制度等に関する調査の一環として、医療保険制度に関する小委員会を設置いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(上田哲君) 御異議ないと認めます。
 つきましては、小委員の数及び小委員並びに小委員長の選任につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(上田哲君) 御異議ないと認めます。
 小委員及び小委員長は後日指名し、公報をもって御通知いたします。
 なお、小委員及び小委員長の辞任及びその補欠選任並びに小委員会からの参考人の出席要求がありました場合の取り扱いにつきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(上田哲君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。
    ―――――――――――――
○委員長(上田哲君) 次に、継続調査要求に関する件についてお諮りいたします。
 社会保障制度等に関する調査及び労働問題に関する調査につきましては、閉会中もなお調査を継続することとし、これら二件の継続調査要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(上田哲君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 なお、要求書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(上田哲君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日は、これにて散会いたします。
   午後三時四十分散会
     ―――――・―――――