第121回国会 議院運営委員会 第5号
平成三年九月十一日(水曜日)
   午前九時四十分開会
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   委員の異動
 八月二十二日
    辞任         補欠選任
     鹿熊 安正君     平井 卓志君
 八月二十三日
    辞任         補欠選任
     藤田 雄山君     鹿熊 安正君
 八月二十六日
    辞任         補欠選任
     田村 秀昭君     藤田 雄山君
 八月二十七日
    辞任         補欠選任
     平井 卓志君     田村 秀昭君
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  出席者は左のとおり。
    委員長         伊江 朝雄君
    理 事
                石井 一二君
                沓掛 哲男君
                高木 正明君
                稲村 稔夫君
                小川 仁一君
                矢原 秀男君
                山中 郁子君
                磯村  修君
                足立 良平君
    委 員
                石川  弘君
                大島 慶久君
                鹿熊 安正君
                田村 秀昭君
                成瀬 守重君
                藤田 雄山君
                山口 光一君
                岩本 久人君
                北村 哲男君
                肥田美代子君
                三上 隆雄君
                三石 久江君
        ―――――
       議     長  土屋 義彦君
       副  議  長  小山 一平君
        ―――――
   衆議院議員
       議院運営委員長  森  喜朗君
   国務大臣
       国 務 大 臣
       (内閣官房長官) 坂本三十次君
   事務局側
       事 務 総 長  佐伯 英明君
       事 務 次 長  戸張 正雄君
       議 事 部 長  菅野  清君
       委 員 部 長  黒澤 隆雄君
       記 録 部 長  中川 俊彦君
       警 務 部 長  鈴木 重夫君
       庶 務 部 長  島田 豊光君
       管 理 部 長  堀川 久士君
       渉 外 部 長  大鷹 市郎君
   法制局側
       法 制 局 長  中島 一郎君
       第 一 部 長  田島 信威君
   裁判官弾劾裁判所事務局側
       事 務 局 長  生天目忠夫君
   裁判官訴追委員会事務局側
       事 務 局 長  澁川  滿君
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  本日の会議に付した案件
○国会法の一部を改正する法律案(衆第一号)(
 衆議院提出)
○裁判官弾劾法の一部を改正する法律案(衆第二
 号)(衆議院提出)
○国土審議会特別委員の推薦に関する件
○本日の本会議の議事に関する件
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○委員長(伊江朝雄君) ただいまから議院運営委員会を開会いたします。
 まず、国会法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 提出者衆議院議院運営委員長森喜朗君から趣旨説明を聴取いたします。森君。
○衆議院議員(森喜朗君) ただいま議題となりました国会法の一部を改正する法律案につきまして、提案の趣旨を御説明申し上げます。
 御承知のように、常会の一月召集につきましては、多年にわたり国会改革の一環として論議されてきた問題であります。また、昭和六十年には、参議院改革協議会での協議を踏まえて、木村参議院議長から坂田衆議院議長に対し、常会の一月召集の問題について衆議院においても検討されたいとの要望があり、衆議院においても引き続き鋭意協議してまいりました。
 昨年十一月の議会制度開設百年を契機として、議会制度に関する協議会等におきまして国会改革についての総合的な協議を続けてまいりましたが、このたび、国会の審議期間をできるだけ多くし審議の充実を図ろうという考え方に立って、常会の一月召集について各党が合意し、去る三日、参議院側とも協議を行い、成案を得たものであります。
 その内容を御説明申し上げます。
 第一に、常会は毎年一月中に召集するのを常例とするものであります。
 第二に、常会の召集詔書は少なくとも十日前にこれを公布しなければならないものとするものであります。
 第三に、本案の附則で財政法第二十七条の規定を改め、内閣は毎会計年度の予算を前年度の一月中に国会に提出するのを常例とするものであります。
 なお、本案は、公布の日から施行することになっております。
 本法律案は、去る六日の衆議院議院運営委員会において全会一致をもって委員会提出の法律案と決定し、同日の本会議において可決したものであります。
 何とぞ、御審議の上、御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(伊江朝雄君) これより質疑に入ります。
 まず、私から委員会を代表して質疑をいたします。
 常会の一月召集につきましては、本院が国民から負託された使命を果たしその期待にこたえるため、十分な審議期間を確保し審議の充実を図るという意味において重要な課題であり、かねてより熱心な議論を重ねてきたところでありますが、このたび、各会派一致によりその実現を見ますことはまことに喜ばしいことであります。しかしながら、常会の召集及び予算の提出が一月中に改められることにより予算提出が従来よりおくれることになるのではないかとの懸念が理事会等において表明されております。
 この際、内閣官房長官に対し、この点につきまして政府の見解をお伺いいたします。
○国務大臣(坂本三十次君) 予算書は、御高承のとおり千九百ページ強ものページ数に上ることから、その作成のために膨大な作業を要するものであります。これまでもその作成に当たっては、大蔵
省関係職員はもちろんのこと、各省庁の予算関係職員は休日を返上し、連日、徹夜に近い状態で作業を行っているとともに、合理化のため種々の努力を払ってきているものの、予算書の性格上、正確を期す必要があることから、計数整理、予定経費要求書等の作成、計数の総突合、校正、印刷、製本等の作業のそれぞれの段階において遺漏なきを期しており、その作成には相当の時日を要しているところであります。
 今後における常会の一月召集に際しても、予算書の提出時期につきましては、従来よりおくれることのないよう誠心誠意努力するとともに、従来より可能な限り早めるよう誠心誠意努力いたします。
○委員長(伊江朝雄君) 次に、憲法第五十二条は、「国会の常会は、毎年一回これを召集する。」と定めておりますが、本改正により今年は常会の召集が行われないことになります。この常会の一月召集と憲法第五十二条との関係について参議院法制局長の説明を求めます。
○法制局長(中島一郎君) 御説明申し上げます。
 このたびの国会法の改正によりまして常会の召集日を現在の十二月から一月に改めますと、ただいま委員長の御指摘のように、平成三年には常会の召集が行われないことになります。そのため、今回の改正と憲法五十二条との関係が問題となるわけであります。
 そこで、憲法五十二条の「国会の常会は、毎年一回これを召集する。」という規定をどう読むかということになりますが、この点については従来大別して二つの考え方が主張されてきたと言えます。
 その第一は、常会の開かれていない期間が一カ年に及んではならないという意味に解釈するべきであるという説であります。この考え方に立ては、今回の改正は憲法上何らの問題も生じないということになります。
 その第二は、暦年のどこかに常会の召集日がなければならないと解釈するべきであるという説であります。しかし、この第二の考え方もその例外を全く認めないというほど硬直的なものではなく、例えば衆議院が解散された場合など、合理的な理由があれば年内に常会を召集しないことも憲法は認めていると解されているわけであります。
 このような立場に立って考えてみますと、このたびの国会法改正の目的は常会の実質的な活動期間をより十分に確保しようとするものでありまして、それは国会が毎年定期的に相当の期間開かれていなければならないという憲法五十二条の立法趣旨に合致するものであります。しかも、平成三年に常会の召集日が存在しないことになるのは、改正に伴い一回限り生ずる全く経過的な現象であります。さらに、平成三年十二月に常会が開かれなくとも、一カ月後の来年一月には常会が召集されるわけでありますから、現実の国会活動には影響を与えないということができます。
 これらの点を考えますと、第二の立場からも、今回の改正の結果は憲法五十二条の許容するところであるというのが私どもの結論でございます。
○委員長(伊江朝雄君) これにて委員長としての質疑を終わります。
 他に質疑のある方は順次御発言を願います。小川君。
○小川仁一君 人事院勧告の実施の措置についてお伺いします。
 労働基本権制約の代償である人事院勧告の実施のために公務員給与法を改正し、年内の早い時期に支給することが政府の義務であると考えております。したがって、政府は、勧告後速やかに閣議決定を行い、直近の国会に必要な給与法の改正案を提出すべきであります。
 この趣旨に立って政府に適切な対応を求めたいと思いますが、お考えをお聞かせ願いたいと思います。
○国務大臣(坂本三十次君) 政府においては、給与に関する人事院勧告の取り扱いにつき、これまでも人事院勧告制度尊重の基本姿勢に立って対処してきたところであり、今年度についても国政全般との関連を考慮しつつ検討を進めてきており、引き続き最大限の努力を尽くしてまいりたい。
 給与法の改正法案については、勧告の取り扱いについての結論を得次第所要の法案作成作業を行うこととしており、成案を得ればその段階で国会審議の段取りについて相談させていただくことになると思います。
○小川仁一君 改めてもう一度確認させていただきたいんですが、今の趣旨はわかりましたけれども、民間だと四月中に決めて五月には、もう翌月から支給になります。特に一月召集に基づいて考えてみますと、今まで、この十年間通常国会に入ってから行われた人事院勧告の実施の法改正という問題がありますので、特に通常国会に入らないでやるという考え方がございましょうかどうか。一月召集になってから、召集された通常国会に入る前におやりになるという考え方はございましょうか。その点はどうでしょうか。
○国務大臣(坂本三十次君) 公務員の給与改定につきましては、従来から差額の年内支給をしてきたという経緯、実績を十分踏まえ、今後においても、人事院勧告の取り扱いについて世論の納得を得られる結論を得るようできるだけ早期に検討を進めたいと思います。
○委員長(伊江朝雄君) 他に御発言もたいようですから、質疑は終局したものと認めます。
 それでは、これより直ちに採決を行います。
 本案に賛成の諸君の挙手を求めます。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(伊江朝雄君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(伊江朝雄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
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○委員長(伊江朝雄君) 次に、裁判官弾劾法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 事務総長の説明を求めます。
○事務総長(佐伯英明君) 裁判官弾劾法の一部を改正する法律案について御説明申し上げます。裁判官弾劾法第四十四条は、裁判官弾劾裁判所及び裁判官訴追委員会における証人の不出頭等の場合の罰則を定めており、現在一万円以下の過料とされておりますが、経済事情の変動及び議院における証人に対する罰則等の例にかんがみ、過料の多額を十万円に引き上げようとするものであります。
 以上でございます。
○委員長(伊江朝雄君) これより採決を行います。
 本案に賛成の諸君の挙手を求めます。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(伊江朝雄君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(伊江朝雄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
○委員長(伊江朝雄君) 次に、国土審議会特別委員の推薦に関する件を議題といたします。
 本件につきましては、割り当て会派からお手元の資料のとおり申し出がございました。
 割り当て会派申し出のとおり推薦することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(伊江朝雄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
○委員長(伊江朝雄君) 次に、本日の本会議の議事に関する件を議題といたします。
 事務総長の説明を求めます。
○事務総長(佐伯英明君) 本日の議事は、まず、八百板正君申し出の請暇の件について異議の有無をもってお諮りいたします。
 次に、議員本村和喜君逝去につき哀悼の件でございます。議長から、既に弔詞をささげた旨御報告の後、弔詞を朗読されます。その際、一同側起立をお願いいたします。次いで、永田良雄君から哀悼演説がございます。
 次に、日程第一及び第二を一括して議題とした後、議院運営委員長が報告されます。採決は両案を一括して行います。
 以上をもちまして本日の議事を終了いたします。その所要時間は約十分の見込みでございます。
○委員長(伊江朝雄君) ただいまの事務総長説明のとおり、本日の本会議の議事を進めることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(伊江朝雄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 暫時休憩いたします。
   午前九時五十四分休憩
   〔休憩後開会に至らなかった〕
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