第123回国会 国際平和協力等に関する特別委員会 第17号
平成四年六月四日(木曜日)
   午前十一時二十三分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 六月三日
    辞任         補欠選任
     木宮 和彦君     倉田 寛之君
 六月四日
    辞任         補欠選任
     倉田 寛之君     木宮 和彦君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長        下条進一郎君
    理 事
               上杉 光弘君
               岡野  裕君
               田村 秀昭君
               藤井 孝男君
               佐藤 三吾君
               谷畑  孝君
               矢田部 理君
               木庭健太郎君
               吉川 春子君
               井上 哲夫君
               田渕 哲也君
    委 員
               板垣  正君
               尾辻 秀久君
               大島 慶久君
               合馬  敬君
               鹿熊 安正君
               木宮 和彦君
               倉田 寛之君
               須藤良太郎君
               関根 則之君
               仲川 幸男君
               永野 茂門君
               成瀬 守重君
               西田 吉宏君
               野村 五男君
               藤田 雄山君
               星野 朋市君
               真島 一男君
               翫  正敏君
               小川 仁一君
               喜岡  淳君
               國弘 正雄君
               小林  正君
               櫻井 規順君
               竹村 泰子君
               角田 義一君
               田  英夫君
               細谷 昭雄君
               太田 淳夫君
               常松 克安君
               峯山 昭範君
               立木  洋君
               磯村  修君
               寺崎 昭久君
               喜屋武眞榮君
  委員以外の議員
      発  議  者  野田  哲君
      発  議  者  久保田真苗君
      発  議  者  篠崎 年子君
      発  議  者  村田 誠醇君
  国務大臣
      内閣総理大臣
      外務大臣臨時代  宮澤 喜一君
      理
      法 務 大 臣  田原  隆君
      大 蔵 大 臣  羽田  孜君
      文 部 大 臣  鳩山 邦夫君
      厚 生 大 臣
      国 務 大 臣
      (環境庁長官事  山下 徳夫君
      務代理)
      農林水産大臣   田名部匡省君
      通商産業大臣   渡部 恒三君
      運 輸 大 臣  奥田 敬和君
      郵 政 大 臣  渡辺 秀央君
      労働大臣臨時代 
      理        岩崎 純三君
      (総務庁長官)
      建 設 大 臣  山崎  拓君
      自 治 大 臣
      国 務 大 臣  塩川正十郎君
      (国家公安委員
      会委員長)
      国 務 大 臣  加藤 紘一君
      (内閣官房長官)
      国 務 大 臣
      (北海道開発庁
      長官)      伊江 朝雄君
      (沖縄開発庁長
      官)
      国 務 大 臣  宮下 創平君
      (防衛庁長官)
      国 務 大 臣
      (経済企画庁長  野田  毅君
      官)
      国 務 大 臣
      (科学技術庁長  谷川 寛三君
      官)
      国 務 大 臣  東家 嘉幸君
      (国土庁長官)
  政府委員
      内閣官房内閣外
      政審議室長
      兼内閣総理大臣  有馬 龍夫君
      官房外政審議室
      長
      内閣審議官
      兼内閣総理大臣  野村 一成君
      官房参事官
      内閣法制局長官  工藤 敦夫君
      内閣法制局第二  秋山  收君
      部長
      防衛庁長官官房  村田 直昭君
      長
      防衛庁防衛局長  畠山  蕃君
      防衛庁人事局長  坪井 龍文君
      防衛庁装備局長  関   收君
      外務省アジア局  谷野作太郎君
      長
      外務省北米局長  佐藤 行雄君
      外務省中近東ア  小原  武君
      フリカ局長
      外務省経済協力  川上 隆朗君
      局長
      外務省条約局長  柳井 俊二君
      外務省国際連合  丹波  實君
      局長
      自治省行政局公  秋本 敏文君
      務員部長
      消防庁次長    渡辺  明君
  事務局側
      常任委員会専門  辻  啓明君
      員
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  本日の会議に付した案件
○国際連合平和維持活動等に対する協力に関する
 法律案(第百二十一回国会内閣提出)
○国際緊急援助隊の派遣に関する法律の一部を改
 正する法律案(第百二十一回国会内閣提出)
○国際平和協力業務及び国際緊急援助業務の実施
 等に関する法律案(野田哲君外三名発議)
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○委員長(下条進一郎君) ただいまから国際平和協力等に関する特別委員会を開会いたします。
 国際連合平和維持活動等に対する協力に関する法律案、国際緊急援助隊の派遣に関する法律の一部を改正する法律案及び国際平和協力業務及び国際緊急援助業務の実施等に関する法律案、以上三茶を一括して議題といたします。前回に引き続き、三案並びに岡野裕君外二名提出及び磯村修君提出の修正案について質疑を行います。質疑のある方は順次御発言を願います。
○細谷昭雄君 私のところには、毎日のように全国各地、地元を中心にしましてたくさんのPKO法案に対する反対のはがきが参っております。ここに持ってまいりましたが、私の地元の秋田は当然でございますけれども、総理の郷里の広島からも非常にPKO法案に対する不安といいますか、これを書きつづって、心のこもったはがきが届いておるわけであります。時間の余裕がございませんので一々の紹介はできません。そしてまた、毎日の新聞等で拝見しますと、たくさんのこれに対する不安、そしてPKO法案そのものが憲法に違反するという観点でのたくさんの投書が見えるわけでございます。今までずっと審議を通じまして、これらの多くの一般市民の皆さん方、この皆さん方のいろんな疑問が出ておるわけでございます。この特別委員会も当初は政府案と私ども社会党の対案、この二つが並行して審議されておったわけでございますが、最近では自公民三党の再修正案、そしてきのうは連合参議院によるところの修正案と、こうして総理を初め閣僚、それにそれぞれの各党の代表の発議者の方々が並んで審議されておるわけであります。再修正案が出てまいりまして、むしろさまざまな疑問というものが多くなっておるという現状でございます。私は、質問に入る前に委員長に特にお願いしたいと思うんです。
 聞くところによりますと新聞、テレビでは、きょういわばぶつけるような、いわゆる質疑を終局するような報道がされておりますけれども、むしろ再修正案が出てきたことによりまして新たな疑問というのがたくさん出ておるわけであります。慎重審議ということが今国民の一番望んでおるこの法案に対する希望でございます。なぜか。それは憲法を中心にしまして、この憲法を超えるかどうかということの国論が二分されておるわけであります。
 この国論二分されておる中での審議でございますので、まだまだ疑問点の解明というのは時間を尽くす必要がある、このように思うわけでございまして、伝えられるような委員長が質疑の打ち切りの動議に乗ぜられる、ないしは委員長みずから審議を打ち切るようなことのないように特にお願いしたいと思うわけであります。
 私は、そういう点で、きょうは七つの疑問という点でやりますけれども、委員長から最初に、質疑打ち切りをするようなことのないという保証を取りつけたいと思いますが、いかがですか。
○委員長(下条進一郎君) 本日は、そこの皆様のお手元にありますような審議過程で進めたいと思っております。
○細谷昭雄君 ぜひ委員長にはその保証を守っていただきたい。このことを強く要請して、質問に入りたいと思います。
 その市民の第一の疑問、私は七つの疑問と申しておりますが、第一の疑問は、政治家というものは四十七年前の戦争というものに対する反省というものがないのではないかという市民の疑問でございます。
 日本国憲法の原点は、何といいましてもさきの戦争にあります。アジア・太平洋地域の人々に多大の迷惑をかけ、そしてまた若人が戦争の犠牲になっていったわけであります。それぞれ身内に戦死者、戦病者、家を焼かれないしは引き揚げその他で戦争の傷跡を持っておる人力がまだたくさんおるわけであります。私自身も戦争を体験いたしました。そういう中で、何としても日本人の心情としましても戦争をしてはならない、これが今の憲法に二度と再び戦争をしてはならないという国民の決意を表明したものだというふうに思うわけでありますが、今その憲法が極めて危ない、もう憲法が死にそうだ、こういう声がこのはがきに満ち満ちておるわけであります。このことを私は重安視したいと思います。アジア各国の批判は周知のとおりでございますけれども、再修正案を出した発議者の皆さん、この方々に、さきの戦争というものが侵略戦争であったかどうか、この点について、自民党、公明党、民社党のそれぞれ発議者の皆さん方からお答え願いたいと思います。
○岡野裕君 先生、さきの戦争、あの当時は大東亜戦争あるいは支那事変というような呼称で呼んでいた、その戦争のことでございましょうか。そうだといたしますならば、これは戦後四十七年の間に、先生がおっしゃいますような、やはり我々今の憲法からしますとやるべきではなかった、そういう戦争だと、こういうことだと存じます。
○峯山昭範君 憲法に対する質問でございますが、私は現在の憲法というのは本当に、先ほど先生がお話しになりましたように、さきの戦争の大きな反省に立ってあの憲法ができている、こういうふうに思っております。したがいまして、先ほどお話がございましたが、戦後四十七年たちまして、ことしの憲法記念日にも私は前文もずっと読み直してみました。戦後この半世紀の間、本当に無我夢中で頑張ってきた。確かにそういう点はあると思うんですね。
 それで、結局そんな中で、本当に自分の国のことだけ考えてよかったのかということも反省しなくちゃならない点もあるし、また国際貢献のあり方というものも考えなくちゃならない、そういう点がいろいろあると思うんですね。そういうような点から考えまして今回の法案が出てきたわけでございますし、先ほどお話がございましたように、私どもはこのPKOというのはぜひ憲法の枠内でどう貢献するかということを考えてまいりましたし、当委員会でも長い間質問をしていただきました。
 細谷さんからは、修正案が出てきて新たな疑問が出てきたというお話がございましたが、実際問題として私どもは、原案の枠をはみ出す修正なんということは全く考えておりません。要するに、長い間質問をしていただきまして、社会党さんからも例えば国会承認は必要じゃないかという御意見がございました。それはやっぱりいろんな御意見があるわけですから、そういうようなものは取り入れた方がいいだろうということで修正案の中に入れました。
 また、憲法違反との接点になる部分というのは、やはり危険な部分はPKFの部分じゃないのか、本体の部分じゃないのかといういろんな御意見もありましたので、そういうような部分は取り入れるということで、決して私どもは憲法に違反するような点は、また修正案からはみ出すようなものじゃないと考えているわけです。
 したがいまして、侵略戦争であったかどうかという問題は、そういう面もあったということは率直に認めなくちゃならない点もあるんじゃないか、こういうように思っております。
○田渕哲也君 お答えします。
 戦争にはいろいろな戦争があるわけであります。例えば自国を守るための自衛戦争、それから武力をもって他国の領域に攻め入ったり、他国を自分の国に都合のいいような状態に変えていく、これは侵略戦争、それからもう一つの概念としましては、こういう侵略戦争をする国に対する制裁のため戦争、いろいろありまして、またいろんな要素が複合しておる場合もありますけれども、第二次世界大戦における我が国のとった行動は侵略戦争と言われる部分が多かったのではないか、このように考えております。
○細谷昭雄君 自民党のどうも侵略戦争という明確な答えがないということで再質問したいと思うんですけれども、従軍慰安婦問題が象徴的にありますが、まだまだ戦後解決すべきたくさんの問題が残っておるわけであります。このようにして戦争の傷跡というのは、まだまだアジアの皆さん方はもちろんのこと、我々にも消えておらない。そういうふうな日本の現状の中で、日本の武装集団でありますいわゆる自衛隊が海外に出動するどいうことは、これはもうその人たち、アジアの国々にとっても大変な問題だというふうに私たちは理解しておるわけでありますが、侵略戦争であるかどうかということを含めまして、これに対してどういうふうに思っておられるのか。
 今、峯山さんからはいろいろお話がございましたので、まず自民党、それから連合参議院、そして最後に社会党にお聞きしたい、このように思います。
○岡野裕君 先生、私がさっきお話をしたのではちょっと侵略戦争か否かという点が抜けておるではないか、こういうお話であります。
 侵略戦争の定義というのはいろいろあるのだと思いますけれども、私は憲法上にと言いましたのは、ここの九条でよく引用されますところの「国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。」と、こういうふうに憲法は規定をしているわけであります。そういう意味合いで、この種の憲法で禁止をされているような戦争であったという意味であります、さっきおっしゃったお話、大東亜戦争とかあるいは支那事変とかいうものは。
 それから先生、もう一つは何でございましたか、二つ御質疑をいただいたみたいでありましたが。
○細谷昭雄君 今、少なくとも戦後処理が残っているのに、またぞろ海外に武装集団が行くということに対する反省はどうだと。
○岡野裕君 戦後処理の問題は、もうこご四十七年の間に、宮澤総理も行かれましたあの昭和二十七年の講和条約から始まって、いろいろな当時の相手国との間の条約というものが結ばれているわけであります。最近は北朝鮮がどうだというような問題があったりなんかするわけでありますが、政府とされては、この四十七年間に誠心誠意その面については努力をなされてきた、こう私どもは理解をいたしております。
 その上に立ちまして、先生がおっしゃいました二十九年の参議院の決議との関連はどうかというお話でありますが、参議院の二十九年におきます決議は、きのう来ずっと申し上げておりますけれども、武力行使の目的を持って武装した部隊が外国の領土、領海、領空に派兵をすること、これを禁止しているわけでありまして、今回のPKO法案というようなものは二十九年の参議院決議とはいささかも違背をするものではない、こういう理解に立ちまして、私ども、修正案の提案の中にはこの種の問題は含めませんでした。
 なお、本件、二十九年の決議との関連におきましては、先生、実は理事懇の方で取り扱いをしつつありますものですから、これ以上の発言を私はお許しを願いたい、こう思っております。
○磯村修君 過去の戦争がどうかということでありましょうが、それにつきまして私ども連合参議院は、いろいろな歴史を見ても侵略戦争であった、こういうふうに判断をしております。
 それから戦後処理の問題なんですけれども、まだ戦後は終わってないという印象を強く持っております。また、従軍慰安婦の問題もありましょうけれども、大変皆さん方そうした関係者の戦争の傷跡が心深く残っている。そしてまたその傷が治らない。そうした中で、今回のようなPKO法案に基づくところの海外への自衛隊派遣ということにつきましては大変な大きな危惧を持っている、このように私どもは承知しております。
○委員以外の議員(野田哲君) 私どもは、明治以降数々の戦争を日本は行ってきた、これは侵略戦争であった、こういうふうに認識をしております。
 そして、朝鮮半島、台湾そして中国大陸、東南アジアの国々、これを植民地化したりあるいは武力によって占領したり支配をしてきた。このことによってこれらの国々の国民の皆さんが大変な屈辱を受け、あるいは精神的にも肉体的にも、あるいはまた個人の財産の上においても大変な被害を受けていることに対しては、日本としては誠心誠意の償いをしなければならない。同時にまた、我が国としてそのことに対する反省と謝罪の意思を示すあかしとしては、憲法九条を厳格に守って、武装した自衛隊を海外に出すなどということをしないで、そして日本において軍縮を進めていくことがこれらの国々に対ずみ日本の反省と謝罪のあかしである、このように考えております。
○細谷昭雄君 私は、ただいま各党の皆さん方から御意見をお聞きしまして、やはり何といっても第一の疑問に答えておらないのが自民党を初め、今再修正案を出しました公明党の皆さん、そして民社党の皆さん方は戦争に対する明確な反省というのが希薄じゃないのか、こんなふうに思うわけでございます。
 今、野田発議者からもお話がございましたけれども、やっぱりアジアの諸国民に対しまして贖罪という立場、これを今忘れてはならないと思うんですよ。その贖罪もせずに武装集団をまたぞろ出していくという、そのことに対する反省というのが全般的に議論の中で希薄じゃないのか、こんなふうに思わざるを得ないわけであります。庶民はそこを心配しているんですよ。このことをひとつじっくりと反省していただきたい、このように思うわけであります。
 第二番目の問題は、憲法をまことに勝手に解釈しておるというふうに思わざるを得ません。いわゆる解釈改憲がどんどんどんどん進んでおるというその危惧でございます。
 憲法を文字どおりに読みますと、これは憲法ができたころ文部省で、国で出した「あたらしい憲法のばなし」、これは子供たちが全部持ったものなんです。若い方々、この議席に着いておられる若い議員の皆さん方も恐らくお読みになったと思うんです。これを見ますと、どこにもいわゆる解釈の拡大する余地というのはないのが普通なんです。行間に自衛権はあるのか、自衛のための軍隊を持ってもいいんだということは全然書いておらないんですよ。にもかかわらず、現在堂々と述べられておるのは、もう自衛のための軍隊であれば持ってもよろしいかのように大手を振って言っているわけであります。これはまさに私は憲法を全くないがしろにするものだというふうに言わざるを得ません。
 憲法の文言にない自衛隊という名の軍隊、これをそんなに海外に出したければ、まずやらなくちゃいけないことがあるんですよ、憲法でも。なぜ堂々と国民に対して改憲を提起しないのですか。私は、それをせずに、それができないならば憲法違反の立法行為というのは断じてやるべきじゃない、このように思うわけであります。このことを強く指摘しておきたいと思うわけであります。
 第三の疑問は、ガラス細工と言われております今度のPKO法案、これは憲法との兼ね合いでまことに中身があいまいだと、その点を国民の皆さん方が疑問に思っておるわけであります。
 そこで、お聞きしたいと思うんですが、政府の原案にあった指揮権、武器使用、この問題というのはまことにしっくりしておりません。そこで、この再修正案が今度出たわけであります。自公民の三党の再修正案でございます。公明党、民社党の方々にお伺いするんですが、指揮権とそれから武器使用、まずこの二つの点ですが、この二つの点で国民の心配というのは解消されたでしょうか。この点をまず問題にしたいと思うわけであります。
 これは到底、再修正案を見ますと、先ほど峯山発議者からもお話がございまして、本質的には変わるものではない、いわゆる政府原案と比べてその点は変わらないというふうに明言されたわけであります。とすれば、これは国民の疑問というのは解消されておらないというふうに言わざるを得ません。
 PKFの凍結、PKFを凍結したというふうに言うんですが、イからへまでですね。自衛隊は武器を持っていかないというふうに思っておる国民が多いかもしれませんけれども、実際はどうでしょうか。いわゆるPKFという本体に参加しないので今回は武器を持っていかないんだろう、だから自衛隊の出動もいいだろうというふうに思っておる国民が多いとすれば、これは私は問題だと思うんです。
 この点で、公明党、民社党の皆さん方にお聞きしたいんですが、自民党も含めまして発議者の皆さん方にその点お伺いしたいと思います。武器の問題ですね、これは持っていくんですか、持っていかないんですか。
○峯山昭範君 いろいろと御発言になりましたので御答弁をしなくてはならない問題がたくさんあるわけですけれども、まず第一に、私どもがPKFを凍結いたしましたのは、今回のPKOの活動が、いわゆるその中のPKFの部分が憲法違反だから凍結するというのではありません。私どもは、PKOの活動全体はすべて合憲である、こういうふうに思っております。
 といいますのは、特に私どもは、これは原案の中からずっと御議論がされてきたことでございますけれども、PKO参加についての五原則という、五つの原則という考え方がありましたので、そういうようなことがきちっと法律の中に盛り込まれておりますので、その枠内でしかPKOの活動ができないわけですから、決してPKO全体、PKFも含めまして憲法違反になるようなものではない。
 しかしながら、いろんな心配な面もあるということで御提起もあったわけでございますから、また先ほど委員の方からお話ございました戦争犠牲者の心情というのが私どもわかるわけですよ。例えば沖縄の皆さん方も、喜屋武先生がここで質問される問題、これは理屈で割り切れる問題じゃないと私は思うんですね。ですから、そういうような御心情よくわかりますから、そういうような面の皆さん方の御理解をいただくためには、理屈で簡単にこうだからこうと言ったって割り切れるものじゃないと私は思うんですね。そのためには何が必要かというと、どうしても時間的なものが必要だと私は思うんです。そういう方々にもぜひ御理解をいただきたいし、また社会党の皆さんにもぜひとも御理解をいただきたいと私どもは思っているわけです。
 そんな中で先ほど委員のお話聞いておりますと、自衛のための軍隊、今現在の自衛隊のことを自衛権もお認めになっていないという点をお伺いしたわけですが、この点はちょっと私どもの政策的なこれは判断で、そういうお考えもあるだろう。私どもはこの点は合憲であると思っているわけであります。
 それから、武器の問題にお話がございました。これは武器は二十四条ですか、明確になっておりまして、PKFだけではなしに後方支援の部門もこれは法律の中にきちっと限定をされております。限定しておりまして、きちっと枠内で後方支援の皆さん方も武器を持っていくということになっております。
 それは、もう少し申し上げますと、法律の第六条の四項になります。これにはきちっとうたわれておりまして、第二項第二号に掲げる装備というのは、後方の皆さんが持っていく武器は第二条第二項ですからいわゆる憲法の武力行使は行わないという項目ですね。それから第三条第一号、これはPKOの一、二、三の項目ですが、それから第二号の人道的、そういう趣旨に照らして、このいわゆる第六条の実施計画の中できちっとどういうものを持っていくということは、後方の部門も持っていくわけでございまして、当然これは実施計画の中で閣議決定あるいは国会報告される部分ですから、後方の部門もどういうものが必要かということは十分検討していただいて、それは中身はどういうものか詳しく、当委員会で出た議論で申し上げますと、けん銃とか小銃ではないかという議論が出ておりましたから、いずれにしましても実施計画を決める段階できちっと打ち合わせをし、また詳細に国会に報告をしていただく、こういうことになっている、こういうふうに理解をいたしております。
○細谷昭雄君 多分これは峯山さん以外の、岡野さんにお聞きしましても田渕さんにお聞きしましても同じだと思うんで、問題は、三党合意というものに武器の範囲というのをこれは当然追加すべきじゃないのかというように思うわけであります。
 と申しますのは、きのう出されました連合参議院の修正案はきちっとその点を抑止的に「けん銃」、「けん銃」に限るというふうに抑止的に出しているわけであります。この点を私は一定の評価をしているわけでありますが、いわゆるPKFを除いたその再修正案というものは、何ら今のお話を聞きますと本体と変わらない、多分こうだと思うんです。主要な装備品というのは、けん銃、小銃、機関銃、迫撃砲、まあ迫撃砲が入っているかどうか、これは後から防衛庁長官、もし入っていないとすれば訂正願いたいと思うんですが、こういうふうになっておりまして、この点をやっぱり抑止的にきちっと制限すべきじゃないのか、こういうふうに思うんですよ。その点、協議しませんでしたか。
○峯山昭範君 お答えいたします。
 以上の問題につきましては、いずれにいたしましても、私どもは長時間にわたる審議をお聞きさせていただきまして、ここら辺のところはやっぱり修正した方がいいんじゃないかという議論の中に、ただいまの武器の問題については、法案の中でも明確になっておりますし、その歯どめの部分もきちっと明確になっておりますので、これは修正する必要はないんじゃないかと私どもは考えたわけであります。
○細谷昭雄君 これは極めて重要な問題なんですよ。ですから、連合参議院は抑止的に「けん銃」というふうに制限したわけですね、これは。我が方の協力隊はもう丸腰なんです、丸腰。それほど厳重に、いわゆる武器の使用というのは憲法に関連して極めて武力行使になり得る危険があるということなんですよ。憲法を正しく読めば、当然これに対して抑止の、何といいますか政策的な歯どめというのが必要だと思うんです。PKFを、いわゆる本体を凍結した、凍結という言葉は私はごまかしたと思うんですけれども、凍結をした。だとすれば、なぜそれを制限しないのかという問題が残るんですよ。この点を、どうしてもこれは納得いきません。
 同じような質問を防衛庁長官にしたいと思います。いわゆるそういう抑止的なあれをなぜ働かせないのか、そのこともあわせましてお願いしたいと思うんです。
○国務大臣(宮下創平君) 私ども修正の発議者ではございません。政府原案に基づいて御審議をいただいておるわけでございますけれども、その建前をちょっと申し上げますならば、本院でもたびたび議論されておることでございますが、明確を期する意味でちょっと申し上げると、国連の平和維持活動のために実施するいわゆる国際平和協力業務に従事する自衛隊の部隊等の装備につきましては、武器を含めまして、閣議決定される実施計画で定めることになっています。そして、その法的な根拠はまさに六条四項、本法の六条四項に「実施計画に定める」と、そこのところに書かれておりますが、条件としては武力による威嚇、武力の行使に当たるものであってはならないということは明確です。
 それから、国連平和維持活動の趣旨に照らしまして、その平和協力業務を実施するのに必要な範囲内で、かつ事務総長が必要と認める限度で定めることに法律でなっております。これは法文上は武器だけではございません、「装備」となっております。「装備」の中には武器も入りますし、それから、輸送その他の手段も入りますから、当然これは実施計画で定めることになっております。
 そうした法的枠組みのもとにやられるものですから、そしてまた、平和協力業務という三条で規定されている業務自体は、これはいわゆるPKFも、それからそれ以外の活動形態も、全部国際平和協力業務として定義づけられておりますから、この法的枠組みのもとで構成されているものは、仮によしんばいわゆるPKFと称せられるものが凍結になっても変わることはございません。
 一般に、外国の例をちょっと見ても、PKF……
○細谷昭雄君 わかった、わかった。そこで結構です。
○国務大臣(宮下創平君) そうですか。それじゃ、あと議論がおありだと思いますから、その節に御答弁を申し上げます。
○細谷昭雄君 今、長官からのお話もございますが、いろんな制限があるんだから大丈夫だというんでしょう。ところが、基本的にPKOというのが今までの政府の説明でありますと、これは武力を持って行くんじゃない、戦争に行くんじゃない、平和を創設に行くんだと。だったら、これはもう当然制限してしかるべきじゃないんですか。
 それで、いろんな制限があるから大丈夫なんだと、本法にもうこれこれこれというふうにあるんですが、この装備たるや大変なものなんです。私たち、いわゆる戦争当時、盛んに軍事教練をやらされました。そのときの鉄砲は三八式歩兵銃、一発ずつ弾を込めるやつで、しかも入っているのは五発。一発ずつですよ、一々。
 ところが、防衛庁からお聞きした資料によりますと、例えば小銃です。この小銃の、一般的には八九式小銃と六四式小銃、六四式小銃が一般的な使用小銃だそうでありますけれども、自動小銃です。例えば八九式小銃は五・五六ミリ、これの弾丸が弾倉に二十発から三十発入る。一発やりますとだだだっと出ていく。どのくらい出ていくかというと、一分間に八百発の能力があるというんです。一分間に八百発ですよ。私たちは一発ずつやったんですよ、あのころは。これと比べますと、小銃一丁でも何倍といういわば能力といいますか、破壊力があるということなんです。
 まして、これをけん銃、小銃、機関銃、迫撃砲、それから装甲車、こういうように並べますと、もう何といいますか太平洋戦争当時の一連隊に匹敵するのが今の一小隊ぐらいの力だと思うんですよ。ですから、これを制限しないでどんどんどんどん出してやるなんというのは危険きわまりないと言わざるを得ないのです、これは。そうじゃないですか。
 さらにもう一つ、続いてお尋ねするんですが、政府原案にあった指揮権の問題です。これは大変な問題がありまして、自民党の後藤田さんさえもいわゆるガラス細工と言っているくらい危ないものなんです。そこで、公明、民社党にお伺いしたいんですが、国連の指揮権と日本の指揮権はどちらが優位になるというふうに再修正案ではお考えですか。公明、民社のお二人にお願いします。
○田渕哲也君 お答えいたします。
 どちらが優位にあるかということになれば、PKOの活動自体は国連事務総長のもとにあるわけでありまして、国連事務総長が権限を委譲した現地の国連司令官のコマンドに従うということでありますから、あくまでそのもとに我々の活動をやるということでは国連が優位にあると、このように考えております。
○細谷昭雄君 それではさらに、いわゆる業務を中断する場合、これは八条の二項に定めておりますけれども、中断というものは国連の指揮権を排除して行われるのであり、政府のPKO法案の指揮権についての問題も修正案にそのまま引き継がれておるのかどうか、この点もお伺いしたいと思います。
○田渕哲也君 中断の場合は、我が国独自の判断で中断ができるということになっております。
 それから、指揮権についての政府の見解というものは、我々の修正案ではこれはそのまま引き継いでおるわけでありまして、民社党としましては、以前出された政府の見解についてはわかりにくい点がございました。したがって、これを明確にするために、五月十八日の外務大臣の答弁でまとめてもらったところであります。それによりまして、従来の政府の見解、答弁も含めて我々は了解し、その上に立っておるものであります。
 すなわち、国連のコマンドに本当に我が国の部隊が従うことになるのか、二重指揮という状況が生じないのか、またコマンドに従った場合に我が国の法令に適合しない部分があるのか、こういう点で疑問がありましたので、それはその後の審議で我々もただしたところであります。その審議を通じてそれが明確になったために、我々は了解した次第であります。
 命令系統につきましては、五月十八日の外務大臣の答弁でも明らかなように、国連の司令官から本部長である我が国の総理のところにコマンドが来る、本部長はそのコマンドに適合するように実施計画並びに実施要領を作成する、そして防衛庁長官はその実施要領に基づいて現地の部隊を指揮する、こういうふうに明確になっておりますので、我々は何ら問題がないものと考えております。
○細谷昭雄君 ただいまの御答弁をお聞きしますと、国連のSOPというものは、これは国連の指揮権は極めて排他的である、どこの国のあれにも指揮権はない、こう言って派遣国の指揮権を否定しておるわけであります。今のように派遣国の指揮権、中断の場合のように派遣国の指揮権を認めれば、これは政治上、作戦上の大変な困難を来すということは現地のいろんな問題からいって考えられるわけであります。
 公明、民社は、今お話しのとおり、政府・自民党と全く同じように国連の指揮権というものを考えておる。この指揮権をいわゆる中断の場合は否定できるというふうにお考えなわけですね。これはもう極めて私は重大な誤りを招くというふうに指摘せざるを得ないと思うんです。この点はもう見解の相違ということになろうかと思うんですけれども、特にこの点は我々としては看過できない問題なんです。もう政府原案と何ら変わっておらない。再修正案というのは、実質的には武器の使用についても、それから指揮権の問題についても、二重指揮という問題についても何ら解消されておらない、そのように考えるわけでございまして、この点について特に指摘しておきたいというふうに思うわけであります。
 五つ目の疑問の問題ですが、国際貢献という美しい言葉、これがちりばめられておりますが、問題は貢献の中身、これに国民は大変大きな疑問と不安を持っておるというふうに言わざるを得ません。
 湾岸戦争の際に、我が国の政府は米国政府の強い要請を受けまして、そして多国籍軍の戦争費用を合計百三十億ドル拠出いたしました。外務省からこの資料をいただきましたが、これによりますと、湾岸危機に際して我が国は、湾岸平和基金に数次にわたり計一兆四千九百二十八億八千万円、これは拠出を決定した時点でのドル換算で百十四億ドル相当、これを拠出し、そのうち現時点で一兆三千五百八十七億八千万円が湾岸平和基金より米国に対して支出されている、こうなっております。つまり、米軍の戦費として我々の出した血税全体の九一%に上る一兆三千五百億が、いわゆる米軍の戦費として使われておるという事実でございます。これは外務省の資料です。
 これは我が党の同僚議員であります小林委員に対して総理がお答えになった中に、湾岸戦争に対しては、あれは戦争に行くためのものだから自衛隊の派衛はできない、憲法違反であると明確にお答えになりました。ところが、人はやらないけれども金はやったという事実があるんです。戦争に対して協力をしたということなんです。これは一体憲法という点では侵犯にならないでしょうか。明らかに私は、いわゆる国際貢献という名前で我々の血税を憲法を侵犯するという形で出したと言わざるを得ないと思います。この点を強く指摘しておきたいと思うわけであります。
 考えてみますと、これはまさに、この湾岸戦争に対する百三十億ドルの支出といいますのは、大部分がGCC、この基金というのはトンネル機関でありました、日本の拠出金の受け皿として急遽つくられたものであります。そうして、このトンネル機関を通せば多国籍軍の戦争費用を拠出しても憲法違反にならないなどというものは、これは子供だましの理屈なんです。ごまかしなんです。国民の血税を憲法を無視して支出するということは、憲法の遵守義務のある政府に対して、これは完全な重大な憲法に対する背信行為と言わざるを得ません。総理、この点に対していかがですか。
○国務大臣(宮澤喜一君) 湾岸戦争の処理に当たりまして、御記憶のように、国連安保理事会が中心になりまして十幾つの決議を重ねたわけでございますが、多国籍軍はこの国連の決議を履行するという形で処理に当たったわけでございます。当時我が国としてこの国連の決議の内容を判断いたしますと、サダム・フセインの行為というものは明らかに侵略行為であると判断せざるを得ません。その判断は、国連の安保理事会の決議は誤っていないというふうに我が国は考えましたので、したがってそのような国連の決議を履行するという立場から、GCCに対して我々としての財政援助をいたした、こういうふうに私は考えております。
○細谷昭雄君 私が言うように、これはもう明らかに本末転倒、米国の要請にそのまま唯々諾々として応ずるといういわば自主性のない外交だと。憲法に背馳してそういうふうな外交路線をとるということに対しては我々は絶対に納得できない、このように思うわけであります。
 この点を強く抗議しながら、六つ目の問題に入っていきたいと思います。
 いわゆるPKO法案をめぐる自公民三党の合意というものに対しては、極めて不透明であるという国民の疑問が渦巻いておるわけであります。
 今、湾岸戦争のお話をしましたが、湾岸戦争の経過の中で、いわゆる三党合意というものが一番先にありました。その三党合意は、憲法違反の協力法が廃案になったので、結局自衛隊によらざる別組織の協力隊をつくるというのが三党合意の趣旨でありました。ところが、次の年に出てきたのは何かというと、本法なんですね。自衛隊を堂々と出す。これは一体どこでどういうふうになって三党合意がひっくり返ったのか。この点の経緯につきましては、せんだって答弁がございました。峯山さんからお話がございました。簡単で結構ですから、その点の経緯をもう一度お話し願いたいと思います、極めて疑問に思っていますから。
○峯山昭範君 三党合意の問題でございますが、この問題につきましてはもう当委員会において相当長期間にわたって御議論をいただきましたし、また御心配いただいている点も、それぞれいろんな御疑問があり、また私どもの党でも、何か密室でやったような雰囲気のお話がございましたけれども、決してそうではございませんで、すべて公開で私ども議論いたしました。
 いわゆる別組織論というのを、確かに私どもは、防衛論議というよりもPKOの活動の論議をするに当たりまして、要するに国際貢献をしなくちゃならないという点については、これは社会党さんも含めて一致をしている。そうすると、貢献をする、お金だけじゃなしに人もやりたいという点についてもこれは一致していると思うんです。その人を、だれを出すかということで、私どもも、自衛隊の皆さん方にお願いしなくても済むものであれば、できたらそういう方向にしたい、そういうように考えたこともあるんですよ、実際問題として。
 そういう議論も随分党内でもありましたし、先ほどGCCの話もありました、九十億ドルの話もございましたけれども、そこら辺のところもすべて私どもは公開で党内で議論もいたしました。それこそいろんな大激論を闘わせながら、結局考えまするに、いわゆる国際貢献というのをどう考えるべきかということにかかってくるわけですね。結局、現在の我が国の置かれた立場、このままで何もしなくていいのか、ただ反対だけでいいのかと。反戦平和という考え方もありますが、これから平和を創造するという考え方もあるわけです。
 そういうようないろんな意味から考えて、私どもは、日本国内だけではなしに、きのうもお答えいたしましたが、海外にもそれこそ十数カ国にわたりまして調査団を派遣し、具体的にPKOの現場の皆さん方のお話もお聞きし、そしてその上で、やはり自衛隊の現在の自己完結型の考え方を持った、あるいはそういうことができる集団あるいは人というのは、そういう部分、個人でできる部分もあるわけですけれども、その集団というのは現在の自衛隊しかない。
 そういうことでその別組織論というのは、第一は、要するに全く常設の別組織をつくるという点については多少変わってきた点もあります。これは認めます。しかしながら、今度は協力隊本部というのを常設でつくるわけですから、そういう点でも初めの考えを全くゼロにしたというわけじゃない、こういうように理解をいたしております。
○細谷昭雄君 これは何と考えましても、憲法というものを頂点にして考えた場合の議論でございますので、確かに峯山さんのお話では、我々もできたらそういうふうにしたい。それはなぜかというと、憲法があるからだと思うんですよ。問題は、憲法の判断というのを境にしまして、どっちに行ったらいいかということで今回国論が揺れておるわけなんです。そのことの事実の重さというのを、もう便宜主義で自衛隊を出すとか出さないとかという問題じゃないんですよ。このことを我々は何としても納得できない、このように思っておるわけです。
 今回の法案は、これは二番目の三党合意になったわけですね。それでこの再修正案の提出になったわけでありますが、今度はF抜き、ガス抜きじゃなくてF抜き、自衛隊抜きじゃなくてF抜きなんですね。事前承認、三年後の見直し。しかし、これは結局公明、民社の皆さん方がそれぞれの主張をしたものを自民党が適当にのみ込んだ、こういうふうに大変な無理をしてやった再修正案だと言わざるを得ないんです。
 午後からも追及すると思いますけれども、中身についても、本質についても、自衛隊の海外出動についても、ましてガラス細工にしても、しかも新たな問題の、いわば三権分立によるところの行政がいわゆる国権の最高機関である国会を縛るという問題まで発展してきている、そういう矛盾を内包しておる、このことにいわば大変な問題を私らは感ずるわけでございます。これは午後の同僚議員の質問に譲るわけでありますけれども、これは憲法違反というふうに我々の観点というのはもう何ら変わっておらない。
 私は、再修正案で武器の問題でも指揮権の問題でももっとよくなるというのであれば、これはある程度評価するんですよ。しかし、これはむしろ全く悪くなっているというふうに言わざるを得ないわけです。大変皆さん方が、三党がいろいろな点でやったと思うんですが、国民から見ますとますますわからなくなっている。ですから私は、委員長にお願いしたとおり、まだまだ議論はもう尽きないまだまだ私の方でも質問者が残っているんですよ。そういう意味で、ぜひともひとつ続行していただきたいと強く思うんです。
 最後の疑問なんですが、七つ目の素朴な国民の疑問は、三党合意というものへの全体の疑問というものがちまたに充満しております。まず、その点で公明党さんにお聞きしたいと思うんです。
 公明党さんは、三党合意の前に、自民党に対しまして解散、総選挙、これはやるべきではないと強く主張しておられました。そうですね。これは私たちも同感なんです。これは当然のことなんです。しかし、一般の世間ではそれをどう見ておるかといいますと、自民党から、PKO法案が成立すれば解散はないとの空約束手形でしょうかね、約束手形を取りつけたから三党合意したのではないかと見る向きがあるんです。そういう疑問がちまたに流れておるわけです。ですから、公明党としましては、この解散の問題、これをこのように見られておるという問題に対して、一体どういうふうにお考えでしょうか。
○峯山昭範君 お答えいたします。
 細谷先生の御議論は、私は、それはそれなりに、そういう議論もあるんだなということで受けとめさせていただきますけれども、先ほどの憲法の問題から申し上げますと、要するに私どもはこの平和憲法を遵守するというのが基本的な考え方であります。しかも、私どもは党の綱領の中にもそのことを明確にうたい込んでおります。ですから、憲法のことがあるから、私どもはこの問題に真剣に取り組んでまいりましたし、議論もしてきたわけであります。
 したがって、武器の問題やそういう問題についてもきちっとその歯どめをいたしましたし、PKOを実施する内容はすべて憲法の範囲内でなければ、これは我が党だけでなくたって、自民党さんだってそんなことはできるわけないわけですから、法案の中に明確にその点はうたい込んでいるわけです。その点はやはりこれからの国際貢献のあり方として明確に考えていただきたいことだと私は思っております。
 しかも、百三十億ドルの問題を出して先ほどからずっとおっしゃっておりますけれども、例えば私は、これはこれ以上申し上げませんが、人的貢献も必要であると。私ちょっと議論を聞いておりまして、どこが憲法違反なのか、社会党さんが、細谷さんがおっしゃっていることがわからないんですけれども、要するに私どもは、御心配の点はずっと歯どめをしてきた。百三十億ドルも憲法違反だと、そういう論調でずっとまいりますと、先日社会党さんの方からカンボジアに八億ドルのいわゆるお金を出すべきだというお話がございましたが、これは一体どういうふうになるのかなという、これは私のひとり言ですから聞かなかったことにしても結構です、非常に心配なわけですよ。我々も、やっぱりお金も出さなきゃいかぬなということを社会党さんも考えているんだな、我々と一緒やなど、そこのところを私はそういうふうに理解をしているわけであります。
 それから解散問題につきましては、そういう取引があったなんということば私全く知りませんし、そういうことがあったとも信じておりません。また、PKO法案の取り扱いの問題について、解散問題が新聞報道であったことも私はよく知っております。しかしながら、解散問題と日本の国際貢献の問題とは、これは全く別問題で、我々としては日本の国際貢献のあり方を真剣に考えて、そして国民が待ち望んでいるわけですから、今国会においてこの法案の成立を図るべきだ、こういうふうに私は考えております。
 したがって、もしこの問題と絡んであるいは解散するということになりますと、これは衆参同日選挙ということになりますから、これはもう社会党さんも私どもと同じように憲法上の疑義があるという点で主張してきたわけでございますし、そういうことはやるべきではない、私はこういうふうに考えております。
○細谷昭雄君 民社党さんにお聞きしたいんですが、民社党の大内委員長は、再修正案の合意の前に自民党首脳に対して極めて激しい怒りを表明された時期がございました、これは新聞で私たち報道されて知っておるわけですが。これに絡んで、PKO法案の処理と解散総選挙との関係というものがちまたに言われておるわけです。これに対して民社党さんは、例えば公明党さんにお聞きしたと同じように、いわゆる解散総選挙とPKO法案の問題、これをどういうふうにお考えになって受けとめておられるのか、これをお聞きしたいと思います。
○田渕哲也君 解散問題につきましては、これは憲法で定めてありますように、第六十九条の衆議院で内閣不信任案が成立した場合、内閣は解散することが可能であります。それからそのほかでは、宮澤総理もたびたびおっしゃっておりますように、立法府と行政府の対立というようなことで政治がにっちもさっちもいかなくなったような場合には解散権がある。ただ、私はだからといって、総理大臣に解散権があるから恣意的に乱用すべきものではないと考えております。特に、衆参同日選挙というのは憲法の二院制の建前からしても本来的には行うべきものではない、このように考えておるわけであります。
 なお、民社党の大内委員長が怒っだということは、この法案に絡んで、そんなこと言うなら解散だというおどしのように受け取れるようなことを自民党の首脳が言われたので、それに対して、民社党とすればそれはおかしいということを申し上げたわけでありまして、やっぱり解散問題を党利党略とか派利派略とかあるいは国会の運営に対する一つのおどしとして使うというようなやり方は好ましいことではない、このように考えております。
○細谷昭雄君 ただいま公明党さん、民社党さんからそれぞれPKO法案の行方に絡んでのいわゆる解散総選挙、これについてのお考えをお聞きしたわけでございます。
 私どもも、いわゆる同時選挙というのは、これは憲法違反であるという立場で反対しておるわけであります。しかし一方、このPKO法案というのは、私たち自身は憲法を境にして、これはもう憲法を乗り越えるものだという極めて重大な法案である。したがって、これはもう本当は国民に信を問う値のある法案であるというふうに思っているわけであります。これは非常に難しい問題なんですよ。
 一方、自民党内にはPKO法案を成立させて解散総選挙に打って出る、こういうふうな意見も国会内でささやかれておるわけであります。これはもううわさですから、実際に解散するかどうかというのは宮澤総理の胸三寸、全く専権事項なわけであります。
 そこで、総理にお聞きするんですが、PKO法案をめぐる解散論についてどのようにお考えなのか、これは大変重要な問題でございますので、総理の存念をお聞かせ願いたいと思います。
○国務大臣(宮澤喜一君) この法案の処理と衆議院の解散に関して何かの約束があるかということにつきましては、そのようなものはございません。
○細谷昭雄君 終わります。
○委員長(下条進一郎君) 午前の質疑はこの程度とし、午後一時三十分まで休憩いたします。
   午後零時二十四分休憩
     ―――――・―――――
   午後一時三十分開会
○委員長(下条進一郎君) ただいまから国際平和協力等に関する特別委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、三案及び三修正案について質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
○矢田部理君 委員長、議事進行について意見があります。
○委員長(下条進一郎君) 速記をとめて。
   〔午後一時三十一分速記中止〕
   〔午後一時四十三分速記開始〕
○委員長(下条進一郎君) 速記を起こして。
○倉田寛之君 国連平和維持活動等に対する協力に関する法律案及び国際緊急援助隊法の一部改正案に対する本委員会における審議は、中央、地方の公聴会を含めまして既に百時間余の長時間に及ぶ質疑は、憲政史上にもまれに見る慎重な審議を物語るものでありましょう。これらの質疑を通じて、見解の相違は別にしても、問題点は浮き彫りにされてまいりました。私は、この間の議論を集約化させて、総括的締めくくりの質問という認識に立って、三十分間という短い質疑時間でありますが御質問を申し上げたいと存ずるものであります。
 ところで、国連平和維持活動等に対する協力に関する法律案は、法案の本質、性格がいかなるものかについて依然として一部に正しい理解が得られていないことにかんがみ、繰り返しになりますが、この場で再確認をいたしておきたいと存じます。
 本法案の活動の本質は、中立、非強制の立場で、停戦の確保と紛争からの立ち直りを支援するいわば戦わない部隊なのであります。明石UNTAC国連事務総長特別代表は、PKOの基本は、戦う軍隊ではなく、国連の持つプレスティージ、政治的、心理的、道義的な力によって、戦争が再び生じないように、停戦が恒久的になるように見てやるものであると述べております。文字どおりPKOはピースキーピングであり、ピースメーキングであり、ピースビルディングのための活動にほかならないのであります。
 PKOについて、自衛隊を武装して戦場に送るものといった全くピント外れのキャンペーンを行っている政党やグループがありますが、これは自衛隊の存在そのものも認めないという従来からの考えに固執するものであるのみならず、PX〇の哲学に関する基本的認識に誤解があるのか、または、口幅ったい表現ではありますが、意図的に国民の皆様を敷くため歪曲をしているとさえ思えてならないのであります。PKOの中心的な業務は軍人でなければ勤まらないものであることに加えて、その業務の性格は、明石代表の言をかりるならば外交的な活動そのものなのであります。明石代表も、PKOを武力行使といった軍事目的の活動と結びつけて行う議論には誤解があると喝破をいたしております。
 つきましては、国連平和維持活動に対する協力に関するその本質、性格について、まず総理の御意見をいただきたいと存じます。
○国務大臣(宮澤喜一君) 我が国は、戦後長いこと、いわば世界の平和の一方的な受益者として今日の繁栄を築いてまいったわけでございます。その間に各国からいろいろな批判を浴びました。いわゆる平和のただ乗りというようなことを言われてまいったわけでございますけれども、これはしかし我々の憲法の定めるところで、我が国は武力をもって、軍事力をもって世界の平和に貢献することはできない。それは各国がどう申しましょうとも、我々の憲法の定めるところである。
 ところが、米ソの対立が終わりまして、そして冷戦後の時代になって、国連が全世界の平和処理の中心になってきたという段階において、殊に湾岸戦争の場合、我々は財政的な貢献はいたしましたけれども、それでは十分でないのではないかという国民的な議論があり、しかし憲法の制約は厳として存しますから、憲法でできることを我々の最善を尽くしていたそう、それによって国連の平和維持活動に貢献をしよう、我々が長いこと世界の平和の受益者であった時代から、一方的な受益者だった時代から、これに我々としてできる限りの貢献をしよう、こういう考え方でございます。
 なお、我が子を戦場に送るなということについてお話がございましたけれども、そういう言い方には私は二つの誤謬があると思います。自分の子供や若者を戦場に送るなんということは、何人もそういう義務を負っておりません。それは徴兵時代、赤紙時代のことをあたかも今の時代と混同させるような私は一つの誤謬だと思います。
 次に、戦場に送るなといいますが、この国連の平和維持活動というのは、戦場であったものの上に平和を築くために平和維持活動があるのであって、ここにも一つの誤謬があると思います。
○倉田寛之君 ただいまPKO活動に関する基本的な考え方を総理からお伺いをいたしましたが、本日出席の閣僚から手短に、一人ずつこの点についてお伺いをいたしたいと存じます。
○国務大臣(羽田孜君) ただいま総理からお答えされたとおりでありまして、今我が国に対してこのPKOの要請というのは非常に強く来ていることを私どもも自覚いたしております。
○国務大臣(奥田敬和君) ただいま総理の御答弁にありましたように、平和の受益者というだけではなくて、平和のための国際貢献という形で本法案が提案されたと思います。
○国務大臣(渡部恒三君) 過般、私はドイツのミュンスターで行われた東西貿易閣僚会議、また最近ではOECDの閣僚会議に出席していろいろお話をしてまいりましたけれども、日本でPKO法案に反対すみ人がおるのかと不思議に思っておりました。
 また、ドイツが転落した中で、今唯一の先進国黒字国である日本で、このPKのの国際貢献ができないようなことになれば、ひいては通商産業政策にまで大きな影響を持つものと大変心配をいたしております。
○国務大臣(野田毅君) 総理から基本的にはお話のあったとおりでありまして、国際社会からすれば、むしろ日本がこのPKOの問題で貢献をするというよりも、日本が当然国際社会の中における日本の今の立場を考えたらやらなければならぬ一つの役割を、本当に日本は、何らかの責任逃れをしようとしておるのか、ちゃんと果たそうとしておるのか、そういう目でかたずをのんで見守っておることだと思っております。
 そういう点で、この法案は何としても、日本の立場を考えれば堂々と胸を張って通すべきものであると、私どもは認識をいたしております。
○国務大臣(田名部匡省君) さらに一層の国際交流が高まっていく、子孫に誇りを持てる決定をすべきだというふうに考えておりまして、あとは総理と同じ考えてあります。
○国務大臣(塩川正十郎君) 総理と同じ考えてあります。
○国務大臣(山下徳夫君) 国際社会の一員として当然果たすべき義務だと思っております。
○国務大臣(山崎拓君) ポスト冷戦期におきまして、国連の世界の平和に対する役割はますます大きくなっていると思います。その国連の平和維持活動、ノーベル平和賞を受賞いたしました活動に対しまして我が国が今日もなお参加していないのは、国際的に見ますと不思議中の不思議だと言わざるを得ないと考えております。
 一日も早い成立をお願いしたいと思います。
○国務大臣(渡辺秀央君) 基本的には総理が申されたとおりでございまして、世界に貢献する日本としてその責任を果たしていかなければならないときだと思っております。
○国務大臣(谷川寛三君) 総理が答えられたとおりに考えております。
○国務大臣(鳩山邦夫君) 世界のために汗をかくというのは教育上も大変重要なテーマでございまして、知育、徳育、体育という三分類をいたしますが、PKO、国際貢献というのは単なる知育の分野にとどまらないで、徳育の分野にも関係する立派なテーマだと思っております。
○国務大臣(田原隆君) 総理の考えと全く同じでございますが、ただ私も、昨年このPKO法案を衆議院で理事として参画した経験からいきまして、だんだん議論が尽くされて、ますます憲法に対して本当にすれ違いのない法案になってきた、そのように感じております。
○国務大臣(伊江朝雄君) お答え申し上げます。
 我々日本が経済的にかくまでも繁栄したことは、やっぱり平和のおかげだと思います。したがいまして、我々は国際的な平和維持のための活動を汗を流して、各国と歩調をそろえてやっていくべきだということです。あとは総理のお答えのとおりでございます。
○国務大臣(岩崎純三君) 総務庁長官の岩崎でございます。
 PKOは、ノーベル平和賞を受賞した経緯にかんがみまして、当然国際的責務を果たす我が国といたしましては積極的に法案の成立を図るべきものでございまして、総理の答弁と全く同様でございます。
○国務大臣(東家嘉幸君) 日本の今日の経済大国、今後とも豊かさを享受していかねばならない日本にとっては、国際社会から認め得られるやはり日本にならねばならないと思っております。以下、総理の答弁と同意でございます。
○倉田寛之君 一国のみで平和は保てない。まさにその論は私も同感であります。去る四月の十日に、ドイツ政府は、同国が国連事務総長の要請にこたえて国境警備隊警察官と国防軍の医師、衛生兵から成る医療チームをUNTACに派遣する旨を決定、公表いたしました。ドイツは我が国と同様にかの第二次大戦の反省から、国防軍の海外派遣についてはメンバーとなっているNATOの域内に限定するとの枠をはめておっていその結果として先般の湾岸戦争の際にも、NATOのメンバーたるトルコ領土内における後方支援しか行わないとの対応をとったことは御承知のとおりであります。PKO活動については、これまでのNATO域内との枠を取り払って、軍人をカンボジアなどの域外国に派遣してよいという方針変更がなされました。
 ここでスイスについても触れてみたいと存じますが、スイスは永世中立を旗印に戦争への関与を厳格に回避して、非同盟の立場を堅持し、国連にも加盟しないとの立場を守ってきている国でありますが、UNTACを初めとするPKO活動に要員派遣を行っている事実をつけ加えたいと存じます。
 一九八九年の二月、PKOに本格的な人的貢献を行うために平和維持活動及び仲介活動への人員派遣に関する政令を制定いたしました。この政令は、とりあえず非武装の要員派遣を行うものでありましたが、九〇年三月には武器を携行した要員もPKFにも参加させることが政府の方針として決定をし、現在立法化の作業が進められていると承知をいたしております。
 スイスはPKOへの要員派遣について、永世中立、非同盟という国是に何ら反するものでないという判断をしているものであって、このような事実こそが、PKO活動が平和の創造のための活動であって、これに参加することが紛争に巻き込まれることなく、むしろ自国の安全、平和にも結びつくものであるということをいみじくも象徴しているものと言えると存じます。
 そこで、PKOに要員派遣をした各国が、そのことが原因で新たな紛争に巻き込まれてしまったというようなケースがあったか否かを政府にこの際確認をいたしておきたいと存じます。
○政府委員(丹波實君) 先ほど総理から御説明されたこのPKOというものの基本的性格に照らしましても、PKOによりまして関係地域の当事者間、住民間の信頼醸成というものが促進されこそすれ、PKOの活動のために新たな国際紛争の火種となるということは考えられないことでございます。
 いずれにいたしましても、過去十一のPKFあるいはPKFが含まったPKO活動が行われておりますが、一九六〇年の失敗例と考えられるコンゴの例を除きますと、PKOのために新たな国際紛争に派遣国が巻き込まれたという事例は承知いたしておりません。
○倉田寛之君 本法案に関して対立点になっているポイントに、自衛隊とは全く別なる別個新組織をつくるべきか否かという問題があります。簡単に申し上げて、私はこのテーマは三つの問題があると思います。
 第一は、PKOのうち選挙監視や文民警察のような一部の業務を除きますと、多くの業務は軍人としての素養を備えた要員がこれに当たることが期待されており、その実施には自衛隊の組織、能力の活用が不可欠である点が明らかになっている点であります。このことは、別組織論とは単なる看板のっけかえにすぎないのではないか、自衛隊の存在そのものを認めない立場のつじつま合わせのためにつくられたものなのではないか、自衛隊を組織ごと丸抱えで退職をさせることを前提とした別組織論ではないかという点であります。
 第二点は、多くのPKOの参加国が軍人をそのまま派遣をしており、具体的にカンボジアのUNTACの例を見ても、シアヌーク殿下やフン・セン首相などが我が国からの自衛隊員の派遣を希望している事実であります。明石UNTAC代表は、PKOは武力行使を目的とするものではないので自衛隊の派遣は日本の憲法下でも問題はない旨の発言もあり、PKOを武力行使と結びつける議論には誤解がある、日本国内の議論は国連のPKO担当者にわかりにくいなどの発言もあります。
 第三点は、別組織をつくるにしても、これには要員の採用、訓練、さらには航空機、船舶等の調達のため膨大な追加的支出と長期の準備期間が要るということであります。
 以上のような事情を考えますと、別組織を創設することは何の意味がないばかりか、国民の皆さんに無用な負担を強いることになるものと私は思料いたしますが、政府の見解をただしたいと存じます。
○国務大臣(加藤紘一君) 倉田先生のおっしゃるとおりであろうと思います。PKOに適切かつ迅速に協力して我が国の協力を実効あるものとするためにはどうしても自衛隊の部隊としての参加が不可欠でありますけれども、その理由は今先生が三つの点を挙げられましたけれども、そのとおりであろうと思います。
 よく、別組織にして、そしてじゃ訓練はどうするのかと。そうした場合には自衛隊に訓練を委託してもいいじゃないかというならば、なぜ最初から自衛隊で悪いのかという議論が出てまいります。また、世界各国でPKOには軍人を期待しておるという問題も重要であります。
 それから、航空機を一機、二機、三機持つという御議論も別組織論の中にあるんですけれども、私かつて防衛庁におりましたときに、一人のパイロットが飛ぶためにはその下に八十人の人間が働かなければならない。例えば部品供給、それからいろんな施設の整備それから機器の整備等に膨大なすそ野があるわけでございまして、一機の飛行機があってパイロット一人がいれば飛ぶというものではございません。また、陸上の要員につきましても、その教育訓練のためには膨大な人間が要る等々考えますと、やはり私は別組織論よりも、自衛隊そのものの参加をお考えいただく方が国民のために、また国際的にも有利なのではないかなと思います。
○倉田寛之君 参加する自衛隊そのものの士気の高揚の問題にもこの際触れておかなければなりません。私がここで強調しておきたいのは、PKOに派遣をされる自衛隊員の士気高揚に配慮をしておく必要があるということであります。PKO活動は厳しい環境のもとでの活動とならざるを得ない以上、参加する要員が誇りを持って業務についてもらうこと、家族もそのことを誇りとし得るような環境を整えることが肝要であります。
 私は、このたびカナダ帰りの友人から極めて興味のある話を伺いました。一昨年八月の湾岸戦争の発生時には、カナダ議会においても要員派遣の是非をめぐってマルルーニー首相の属する進歩保守党と野党第一党の自由党との間で大論争になった由であります。進歩保守党の後方支援業務を中心に要員派遣を行いたいとの主張に対し、自由党は当初いかなる要員派遣にも反対でありました。
 議会での一般質疑二日間のうち、一日目においては自由党はその反対論を堂々と主張した上で、二日目には自由党党首クレティエン氏が、自由党の主張は既に国民の前に明らかにされた、しかるにこのまま自党の主張にこだわることは、派遣される要員にとってみれば二分された国論を背負ったまま厳しい仕事に臨むことになる、これは隊員及びその留守家族の立場を考えるとまことに忍びないことなので、自由党は今後党として反対を続けることはしないこととしたいとの方針変更表明がなされました。派遣隊員が誇りを持って任務に当たれるよう配慮したということでありましょう。
 御高承のとおり、カナダは、ハマーショルド氏と並んで国連のPKO活動生みの親と言われているピアソン外相、後の首相でありますが、を生んだ国であります。
 私はこのことに思いをいたして、政治家の行動の他山の石といたしたいと思っておりますが、防衛庁長官の御感想を伺いたいと思います。
○国務大臣(宮下創平君) この法案が成立いたしまして自衛隊がこの任務を遂行するに当たって肝要な点をお述べになったと思います。隊員が本当に誇りを持って、しかも安心感を持って、それは本人のみならず家族にもそのような状況をつくっていくということは極めて大切なことでございます。私はそういった環境整備に向けてきちっとした体制をとってまいりたいと存じます。
 カナダの自由党の問題は、私も確かに湾岸戦争、話は異なりますが、湾岸戦争に行く前と行ってきた後の変化、それから受けとめ方、評価、これの違いを今先生の御所見を承りながら思い起こしているところでございまして、私どもは、本法案が成立し、行けば、必ずや国民に評価されるものと、このように存じております。
○倉田寛之君 私は、最後にいささか所見を述べたいと存じます。
 今回の国連平和維持活動に対する協力に関する法案をめぐる一連の議論を通して、今こそ我が国の目指すべき理念が問われていることを痛感いたします。
 我が国は明治以来、欧米の先進諸国に追いつけ追い越せ、これが国民的なコンセンサスであり、そして歩んでまいりました。今日、GNP世界の約一五%を占める経済大国に成長するに至りましたが、反面、今後我々は何を目指して歩くべきかについての国民的センスを見失いつつあります。この結果、国家的な理念の欠如につながり、本法案についてもこれほど長時間を要してもなお確かな判断を見出せないという状況は、私はいささか残念でならないのであります。かかる国家的な理念の形成に努めることこそが政治の本旨であることに照らして、政治家はこの点を深く反省し、また決断もしなければなりません。
 冷戦が終結をして各国間の垣根も低くなりました。相互依存が高まりつつある今日、各国が手を携えて地球国家を目指していくことが求めもれているのであります。
 戦後の歴史を顧みて、講和条約の締結、日米安保条約の締結は国論を二分し、マスコミの中にも両論の論陣が張られたのであります。しかしながら、当時の吉田茂首相は、全面講和か単独講和がというときに、単独講和の選択をしました。その歴史的な決断が現在証明されていると私は思います。今こそ我が国は東洋と西洋の文明の接点であるということに思いをいたして、国際貢献への道を切り開いていくことが急務であろうと思います。そのためにも国会論議を通じて、また国民の皆様の声に耳を傾け、そして我が党を初め公明党、民社党の提出した修正案に多くの賛同を得て、新しい国際国家日本として第一歩を踏み出すことを心から願って私の質問を終わります。
○委員長(下条進一郎君) この際、傍聴の方々に申し上げます。
 傍聴規則により、議事に関する賛否の表明その他議事の妨害になるような行為は禁止されております。これに従わないときは退場を命ずることがありますので、お静かに願います。
○角田義一君 岡野先生にお尋ねいたします。
 自民党さんは、今回修正案を公明党さん、民社党さんと一緒にお出しになったわけでございますが、原案は衆議院におきまして審議を途中で打ち切り、いわば強行採決をして通してきたわけであります。
 しかるに今日、修正案を出さなければならぬことになった、この政治的責任というのは私は大変重いと思うんですね。民意を当時無視をして、我々の反対を押し切って強行採決までやったものを、今度は修正案を出してくる、こういう一貫性のないやり方で国是を変更するような大事な重大な問題をやろうとするその態度。私どもは、修正案を出すに至った政権政党としての自民党の責任、岡野委員は自民党の一員でもあられるわけでありますから、その点についてどういう御所信を持っておられるのか、まず承りたいと思うのであります。
○岡野裕君 角田先生、法律の専門家でございますので、その辺はもう十分御存じだろうと思っていたわけでありますけれども、私どもは、政府案というものを私なりに十分勉強をさせていただきました。そうして同時に、この参議院の当委員会におきましてももう百時間と言われるような審議が行われてまいりました。その審議の中身も、政府側の答弁も、そうして諸先生の御質疑も拝聴してきて、この際やはり、世界各国がこの冷戦以後の新しい仕組みの中で平和を維持していく、平和を築いていくというその仕組みの中に我々もぜひ参画をしたいものだなと、そういう意味合いで、今まで討議をされてきましたことをずっと拝聴してきた中で、本案の中でより広く国民あるいは外国の皆様も含めて御理解を得られるのはどんなところであろうかというようなことを三党寄り寄り意見の交換をいたしました結果、私どもが提出をし、ただいま御審議をいただいている修正案になったわけであります。
 やっぱり我々が審議をした結果というようなものを生かしていく。思い込んだら命がけと、棒を飲んだようなのではいけないのではないかと。私は自由民主党の一員でありますが、自由濶達な意見の中で我々が採択をしていこうというような修正案をつくりました。ぜひひとつ御賛同賜りまして、可及的速やかに可決、成立をいただきますようよろしくお願いをいたします。
○角田義一君 思い込んだら命がけというようなお気持ちで強行採決をあなた方はやったんじゃないんですか。やっておいて、そして今修正案を出さなきゃならぬことに至った。その政治的な責任について、自民党を代表して先生は提案をされておるわけですから、その御所信を承りたいと私は言っているんです。その政治責任というものはどういうふうにお考えになっておるのか。ざんきの念にたえないというふうに思っておるのか、いや当然だというふうに思っておるのか、何の反省もなくおやりになっておるのか、その点をはっきりと私は聞きたいのであります。
○岡野裕君 政府原案が衆議院で審議をされます一番最終段階で強行採決といいますか、円滑なる採決を強行的に阻止したといいますか、その辺は世人の見るところいろいろだと思いますけれども、先生が表現をなさったような事態、これがあったことは事実だろうと思っております。
 そういう意味合いで、その事態の後に、私ども衆議院のPKO委員会は、もう一度質疑を承ろうではないかというようなこともし、そうして、おかげさまで参議院に送られてまいったことは先年御存じのとおりであります。これは、我が宮澤自由民主党総裁が総理大臣のお立場に立ちまして、本委員会の冒頭お話をなさったことで御理解いただいていると思うのであります。
 そういう意味合いで、その後我々参議院におきましては極めて、いかがでありましょうか、円滑裏にと申しましょうか、濶達な意見の交換をきわめて破防法以来と言われるような長時間にわたりまして審議をいただいてまいりましたこと、御承知のとおりであります。ぜひひとつ私どもの修正を含みました政府案というものを御採決賜りますよう、よろしくお願いいたします。
○角田義一君 もっと率直に謝るべきところは謝った方がよろしいですよ。あれだけの強行採決をやって、十分な審議も尽くさぬでおいて、そうしておいたものを、これほど修正をしなきゃならぬ事態に至ったことについて、やはり申しわけなかった、こういう言葉が国民の前に素直に出るべきじゃないんですか。そう思うんですが、いかがですか。
○岡野裕君 私、前三回ここの場からお話し申し上げたとおりでございます。
○角田義一君 もう一遍、ちょっと。どういうことですか、もう一度。
○委員長(下条進一郎君) 岡野君、もう一回ということです。
○岡野裕君 前三回にわたって私がここでお話をしたとおりであります。
 あえて加えるといたしますならば、衆議院ではありませんで、私ども参議院でございます。衆議院の問題につきましては多くを言い過ぎない方がよろしかろうという判断のもとにお話を申し上げました次第であります。
○角田義一君 これ以上この問題に余り深入りしたくないんだけれども、衆議院と参議院はもちろん違いますよ。しかし、あなたが自民党のれっきとした国会議員であることについては毫もこれは違わないわけです。自民党たるものは衆参連帯責任で国政に当たるのが当然じゃないですか。
 公明党さん、いかがでございましょうか。結果、強行採決というような事態を衆議院で迎えまして、そして今回こういう修正案を出さなきゃならぬように至ったこの経過については、峯山先生とういうふうにお考えでございますか。
○峯山昭範君 お答えいたします。
 今回の法案を修正する、こういうことになったいきさつというのはもう既に皆さんも御存じのとおりで、私も何回かお答えをさせていただいておりますけれども、要するに、法案の修正というのは決してこの法案だけじゃございませんで、参議院で法案修正やったのはたくさんあるわけです。当然それはいろんな修正の仕方はあるわけでございますが、この法案に関連して申し上げますと、少なくとも長時間にわたる審議の中で、簡単に申し上げますとPKOへの参加というのは我が国として初めてのことでございますから、できるだけより多くの国民の皆さんのいわゆる賛成を得るということが大事である。そういうような点がまず第一です。
 そういうふうな意味で、この委員会でいろんな議論がありました。御存じのとおり、例えば国会承認の問題も社会党さんもおっしゃっていただきましたし、私どもはちょっと違う考えあったんですけれどもいろいろおっしゃっていただいたので、これは各党の政策判断の範囲内でございますし、私どもも基本的には国会承認というのは非常に大事だと考えておりましたので、そういう問題を入れたり、それから凍結の問題もそれぞれ各党の御意見はいろいろありました。しかし、より御賛成の方をたくさんつくるためには、やはり何というか国民の御理解をいただくためにはこのPKO全体としては、私どもはすべて憲法の範囲内ということをたびたび申し上げておりますし、その中でございますけれども、活動の中でやはり皆さんが一番心配される部分はどこかということを、この中でも随分議論を聞いておりましてPKFに当たる部分がやはり危険ではないのかというお話がございましたので、そこら辺のところをやはり凍結した方がいいんではないか、こういうふうに私どもは考えたわけであります。
 また、衆議院の強行採決の問題でございますが、これは強行採決という言葉でいろいろおっしゃっておりますけれども、今、岡野さんがおっしゃった部分にも多少は関連があるわけでございますが、いずれにしましても、議会制民主主義というのは、意見の違いはありましても、やっぱり賛成反対、いろんな御議論をしていただきまして、最終的には賛否を問うて、そして結論を出すというのが原則でございますから、私どもは、そういうふうな意味では我が参議院は粛々と審議をやって最後には結論を出した方がいいのではないかと、私はこのように考えております。
○角田義一君 修正案の柱、幾つかございますけれども、一番大きな問題は俗に言うところの維持軍ですな。この維持軍を凍結するということが大きな柱の一つだと私は思っておりますが、その辺が国民の理解を得られない、得られていない。国民の理解を得られないゆえんのものは一体どこにあるというふうに思っておるのでございますか、岡野先生お願いします。
○岡野裕君 先生、平和維持軍というお話をなさいましたので、私どもが凍結をしている部分の範囲と先生のおっしゃる範囲と違うのかどうかという点はいささか疑問の余地が残りますけれども、全般的に言いますならば、おかげさまで百時間に及びますような審議を通じまして国民の皆様にも相当程度、私としては十分にもう理解を得られたと、こう思うのでありますけれども、せっかく初めて私どもがPKOに参画をするということでありますならば、より一層広い内外の皆様の御賛同をいただいた方がいいのではないかというような意味合いで三点にわたりますところの修正を私どもは提案いたしております。平和維持軍だけではありませんで、三点の修正をいたしております。
 よろしくお願いいたします。
○角田義一君 答えてくれませんか、質問に真正面から。あなたの今お話の中に、要するに国民の理解が得られておるというようなお話があった。国民の理解が得られておるなら原案のままやったらよろしいんだよ。そうでしょう。国民の理解が得られておるという自信があるなら修正をせずに堂々と原案のままでおやりになったらよろしいと私は思う。しかし、理解が得られてないというようなことを峯山先生はおっしゃられたし、だから、私は理解が得られない最大の理由のものは一体どこにあるのか、那辺にあるのかということを聞いておるのでありまして、そのことについてはやっぱり端的に答えてもらわなきゃいけませんよ、それは。
○岡野裕君 角田先生、もう何回もお話をしているわけでありますけれども、私個人としては本件については理解を得られていると思いますけれども、より一層内外の理解を深めた方が、私どもが初めて参画をするPKO、そのためにはいいのではないかというような意味合いで申し上げた次第であります。
○角田義一君 国民の十分な理解が得られてないからこそ、いわばあなた方は凍結ということを出してきたんじゃないんですか。より深い理解を得るんだったら原案のまま出して、別の方策を考えればいいんじゃないですか、どうです。
○峯山昭範君 まことに恐縮です。委員長の御指名でございますので、答弁をさせていただきます。
 端的に申し上げますと、私どもがより多くの理解を得るためと申し上げましたのは、要するにお金の面とか人の面を出さなくちゃいけないという点については社会党さんの実とほとんど一緒になってきたわけですよ、考え方としては。それで、あとは自衛隊の問題だけが残されているわけですよ。そこで、私どもはできたら、要するにPKFの一番心配な部分を凍結すれば社会党さんも賛成していただけるんじゃないか、場合によったら連合さんも、例えば休職・出向というところまで大分我々と考えが近づいてきたわけですから、そういうふうな意味では社会党さんにも問題の的を、問題というか一番心配な点をいわゆる凍結するということによって、凍結という意味はもっとわかりやすく言うと私どもは時間だと思っているんです、時間。時間といいますのは要するに、国際貢献という問題が出てきてから非常に、例えば湾岸戦争から、それまでは案外PKO以外のODAとかいろいろあったんです、国際貢献の面も。あったんですけれども、特にこのPKOに関していわゆる国民の関心が高まり、あるいは国会の内外の御議論が深まってきたのは湾岸戦争からなんですよね。
 そういうような意味では非常に時間も少ない、そして準備も我々してなかった。そういうような点ではきのうも申し上げましたが、沖縄の皆さん方や、いろんなこの戦争で被害を受けた皆さん方の問題は理屈で割り切れない面もある、それも私よくわかります。そういうような面では、そういう方々にもできたら賛成をいただきたいという気持ちが非常に強いものですから、私どもはできたら社会党さんや連合さんにも賛成をいただきたいという意味も含めまして凍結したわけでございまして、みんな全く理解してないからというわけじゃございませんので、そこら辺のところは御理解いただきたいと思います。
○角田義一君 私どもは、基本的に憲法に違反をして海外に自衛隊を部隊ごと武器を持たせて出す、しかもアジアの人たちが大変な懸念を持っておられるというものは、少しぐらいの時がたって片がつく問題じゃないと思っているんですよ。非常に本質的な問題だと思っているんです。
 だから、私は凍結なんというのじゃなくて、もしおやりになるならばすぱっと削除するというのが私は正しいやり方だと思うんですよ。削除もしないで凍結で、時がたてばまたそれが、凍結ですから氷が解けるようにいっかまた皆さんがあきらめてなるだろう、こういうこそくなことを私はやっちゃいかぬと思っているんですが、岡野先生、どうですか。
○岡野裕君 一つ一つ、一歩ずつ石段を上がろうというのと、最初からもうすぱっとだというのと、それぞれのお考えはそれぞれあるのだろう、それが世の実態だと、こう思うのであります。
 しかしながら、私ども今お話をしましたように、一歩一歩石段をと。まだ一遍も日本はそのPKOに参画をしたことがないのであります。そういう意味合いでは、PKFというような部分もあり、それ以外の、言いますならば後方支援というものもある、あるいは人道的な協力というようなものもあると。まず最初、若葉マークと外務大臣おっしゃられましたけれども、やってみる。やってみると、周りの皆様もああ日本のPKO部隊というものはこういうものかというような御理解をいただけるようなこともあるのではないか。
 今、あそこにテレビがいっぱいありますけれども、よくマスコミさんでPKOの紹介をなさいますときに、停戦の合意が成立したと言うんですけれども、停戦というのは、そこに戦闘状態があって初めてとどまるということでし乞うか。やっぱりミサイルが飛ぶんです。トマホークが飛ぶんです。戦車がごうごうと行くんです。重武装の兵隊が濶歩するんです。それを見ちゃうと、どうしてもああPKOというのは戦闘行為がななどというような錯覚もまああり得るのかなと。
 だとするならば、実際にPKOをやっていくことによって皆様の御理解を得るのもいいのではないかという観点のもとで、これこれの部分は、言いますならば国会承認にかけるといいますか、あるいは別に法律を定める日まで実施しないというようなことでありますか、あるいはやってみて、三年たっている問にPKOの全体の姿も変わっていくであろうというようなことも、これこれあれこれ考えまして、今の修正案というものを提出申し上げた。角田さん、ぜひもう御理解をいただきたいなと思います。
○角田義一君 それではお尋ねいたしますが、この修正案の中に「国際連合平和維持隊に参加するに際して」云々というのがありまして、「国際連合平和維持隊」という用語が出てきておりますが、この「国際連合平和維持隊」という用語は修正前の本体には存在しますかしませんか。
○岡野裕君 先生がおっしゃいます国際連合平和維持隊という言葉はございません。
○角田義一君 改正をされるべき本文に国際連合平和維持隊という言葉はどこにもないんです。どこを見てもないんです。しかし、本文には「国際連合平和維持活動」という言葉はきっちりと定義されておるんです。非常に厳格に定義されていますよ。それから協力隊、これもきちっとした諸規定が整っておるんです。
 この「国際連合平和維持隊」という言葉は初めてこの修正案の中に出てきた。とすれば、当然法案としてこの「国際連合平和維持隊」というものはどういうものであるかという定義をきちっとされるのが、これは立法として当然なんですよ。当たり前の話なんです。それが載っていないわけですね。どういうわけなんですか。
○岡野裕君 先生がおっしゃいますように、私どもの修正案の中で初めて出てきた言葉であるということはそのとおりであります。
 しかしながら、法律案文の中でどういう言葉については定義をしなければいけないか。もうこの程度のものはほかの条文等からわかるというようなものについてまで定義をしているというようなことは、また非効率だと思います。
 本来、私どもがここの用語として考えておりますところの「国際連合平和維持隊」といいますものにつきましては、もう先生何度か御質問の中で出てまいったことでありますので重複するとは思いますけれども、平成三年九月十九日の日に、坂本内閣官房長官談話ということでこれの説明が尽くされていると思っております。
 読み上げるのもなんでありますが、「国連の平和維持隊はこ云々というようなことでこういうようなもの、先生もきっとお目通しをいただいたと、こう思うのであります。そういう意味合いで、輪郭としては御理解をいただける。
 特に、ここで私どもが言わんとしておりますのは、この六条の第七項でありますけれども、新たに「国会の承認を」というようなことをつけ加えたわけであります。
 この「国会の承認を」という場合に、私どもがそれを踏んまえなければならない、照らさなければならないというのが二つありまして、これが言いますならば五つの原則と、それから本法の法律の目的というものであります。その五つの原則というようなものをはっきりさせなければいけませんので、その中身を先生、私どもの修正案文をごらんいただければわかるのでありますけれども、五つの原則、括弧、第何条、何条、何条の趣旨をいう、括弧閉するという中身がございます。
 この条項等に含まれておりますところを一言で言います場合には、今お話がありましたように、「我が国として国際連合平和維持隊に参加するに際しての基本的な五つの原則」、括弧の中のものを一行で表現をします場合に今お話をしたような「国際連合平和維持隊」という言葉が入っているわけであります。ここの括弧の中の法文を全部照らし合わせていただけますならば、私どもが目的としておりますところの国会承認を求める場合、あるいは得る場合に二つの、一つは法律の目的に照らし、もう一つは五つの原則ということは極めて明らかになるということでありますので、あえて国際連合平和維持隊についての定義は必要ではないという判断のもとにこの修正案文をつくった次第でございます。どうぞよろしく。
○角田義一君 日本は法治国なんです。きょうのある新聞の「天声人語」にも出ておりました。日本は法治国家というようなエッセーが載っておりましたけれども、要するに、私がこれほどこだわるのはこういうことなんですよ。あなた方の提案を見ますと、国会が承認をしなきゃならない対象がはっきりしないわけですわ、そうでしょう、維持隊なんというものは今までないんだから。維持隊というのは一体どういう意味だと。維持隊がやるいろいろな活動について承認をしなきゃならぬとか書いてあるわけ。その対象物を特定するというのは、法律のこれは根幹なんですよ。
 だから、私ははっきり申し上げますけれども、この維持隊というものはどういうものだとこの修正案の中にきちっと書き入れなければこれは法案としての体をなさないんだから、こういうものはもう一遍出し直してもらうかしてもらわなきゃこれはどうにもなりませんよ。そうじゃないですか。
○峯山昭範君 お答えいたします。
 角田さんもちょっと混同していらっしゃるところがあるように思いました。それは、国際連合平和維持隊、これはここで何回も答弁がございましたように、国連の組織ではあるんですけれども国連憲章の中にはないんです、御存じのとおり。だから、それと同じようにPKOにつきましても、これは長年の国連活動の中で積み重ねてでき上がった一つの概念として、大体どういうふうなものというのはもう確立されたものとしてある、国連の中には。そこで、それに参加するという意味でございます。それで、先ほどおっしゃっていただきました日本側としてはこの平和協力隊ということできちっと定義しているわけです。
 そこで、今おっしゃっていただきました国際連合平和維持隊というのは、私どもは、きのうも答弁させていただきましたように、PKFということで、そういう解釈でいるわけですけれども、それじゃPKF、今おっしゃっていただいているこの国際連合平和維持隊というものが国際的に確立した定義があるかどうかという議論はここで何回もありました。そして、外務省の方からも御答弁がありましたので、私もそれを読ませていただきました。読ませていただきまして、それでこれは大体どういうようなものかということは、ほぼ本体業務と後方支援の二つに分かれておりまして、中身ははっきりしていますね、もう。詳しく説明させていただきません。
 そこで、私が角田さんの御質問にお答えしようとしておりますのは、先ほど岡野さんが御答弁になった後半の部分になるんですけれども、この修正案の中ではどういうふうな書き方をしたらいいかということは随分私どもも検討させていただきまして、我が国として我が国の国際平和協力隊がどこへ参加するかというのを明確にしないといけません。それは要するに、国連の中で確定された組織ではありませんけれども、現在国連の中で確立されている概念としてきちっとしているいわゆる国際連合平和維持隊に参加するんだと。そして、参加するに際しての基本的な五つの原則ということで「我が国として国際連合平和維持隊に参加するに際しての基本的な五つの原則」というのを一つの言葉として私どもは考えたわけであります。
 ですから、全体をくくって一つの言葉としてきちっとして、そのための枠組みを五つの原則としたわけでございまして、しかもこの細かい項目、ずっと書いておりますが一つ一つ説明はいたしません。してもいいんですけれども、いたしませんが、この五つの原則の趣旨をもってそして国際連合の平和維持隊に参加するんだと、そういうようにきちっとここで規定させていただいたわけでございまして、法的に言いましても私はきちっと整合性があるというふうに考えております。
○角田義一君 私はまた、先ほど峯山先生がおっしゃった五原則の問題についてお尋ねしたいと思うんです、これもうんと大事な問題ですから。
 問題は、私が申し上げたいのは、本文にはいわば国連の平和維持活動というものがどういうものだということを、大変これは苦労はされたと私は思いますよ、苦労はされたと思いますけれども、きちっとした定義があるわけですよ。定義があるわけです。だから、我々はその定義に基づいてさまざまな議論を展開することができたわけだ。しかし、今のお話を聞いておりますと、維持隊というものは何かあいまいもことしたもので、全然定義ができてないわけですよ。
 私が申し上げたいのは、これほど国論が二分して、しかも国会の承認まで受けなきゃならぬものの対象が明確にならぬというようなことでは、これはどうにもなりませんから、ここのところはちゃんと統一した見解を出してもらって、文書で出して、しかもこの中に入れなきゃ、私はとても審議できないと思います。
○委員長(下条進一郎君) 速記をとめて。
   〔午後二時四十六分速記中止〕
   〔午後三時速記開始〕
○委員長(下条進一郎君) 速記を起こして。
 委員長から申し上げます。
 今の角田委員の質問については、この「国際連合平和維持隊」の言葉が修正案で新しく出てきた、こういうことであります。したがって、これの定義が別にないということで、その性格づけがやはり大事である、こういうことの御質問だと私は解釈いたしました。
 この質問に対して、この文章の中に定義づけはないけれども、しかじかのことでこのようなものであるという説明はあったやに私は聞いておりますが、まだ十分に質疑者に満足をいただけない部分も残っておりますので、提案者の方からより明確に納得いくような御説明を重ねてお願いいたします。
○峯山昭範君 御説明を申し上げます。(発言する者多し)
○委員長(下条進一郎君) 傍聴者はお静かに。
○峯山昭範君 国際連合平和維持隊というのは、これは国連のPKFの訳であります。PKFの訳でございまして、これはこの席でも何回も御説明をさせていただいておりますけれども、国際連合平和維持隊という中身につきましては、実は官房長官の談話できちっと説明をしております。
 さて、そこで、先ほども説明をさせていただきましたが……(発言する者多し)
○委員長(下条進一郎君) よくお聞きください。
○峯山昭範君 この法律の修正案の第七項の中で、日本の「自衛隊の部隊等が行う国際平和協力業務であって第三条第三号イからへまでに掲げるもの又はこれらの業務に類するものとして同号レの政令で定めるものについては、内閣総理大臣は、当該国際平和協力業務に従事する自衛隊の部隊等の海外への派遣の開始前にこということで、これから先が、私どもはこの凍結範囲とか承認の部分をきちっとしなければいけないというところで、結局どういうところをいわゆる国会承認を受けるか、またはどういうところを凍結するかということで、きちっと入れたところがこれから読み上げるところであります。
 「我が国として国際連合平和維持隊に参加するに際しての基本的な五つの原則」、この五つの原則に基づいて、これとそれからもう一つは、「この法律の目的に照らしことこの二つに照らして、政府から出されたいわゆる国際平和業務を実施する実施要綱というものがきちっと法律に合っているかどうかということを照らす前提条件として、この我が国として国際連合平和維持隊に参加するに際しての五つの原則というふうにしたわけであります。先ほども申し上げましたように、これだけを一つの言葉としてとらえていただきたいと思います。(発言する者多し)
 そこで、もうちょっと聞いていただきたいんですけれども、これはもう一つ言えますことは、この問題については結局は原案の中にこの言葉がない、言葉がないからだめだということは私は言えないと思います。言えないと思いますし、また、この我が国としての国際連合平和維持隊に参加するに際しての五つの原則ということで、これだけの言葉の趣旨がいわゆるさきの条項できちっと説明をしているというふうに私は思っております。(発言する者多し)
 そこで、もうちょっと聞いていただきたいんですけれども、これから先の問題はこういうことに私はなると思います。原案の中にない言葉を修正案で使ったからそれはだめだという御議論であるとすれば、これは立法技術の問題であります。したがいまして、立法技術の問題といたしましてこれはしかるべく法制局にきちっと、私どもは法制局の審査を受けてこの法案を出しているわけでございますから、法制局の御見解を聞いていただきたいと思います。
○委員長(下条進一郎君) 速記をとめて。
   〔午後三時五分速記中止〕
   〔午後四時十七分速記開始〕
○委員長(下条進一郎君) 速記を起こして。
○角田義一君 私の質問は、これは非常に重大な問題でありましてこの法案の基本にかかわる問題でございますから、私は文書でちゃんと定義づけについてお答えをもらわなければ先に進めない気持ちでございますが、理事の方でいろいろ御協議をいただいたので、あと十五分ぐらいたったら文書で来るそうですから、留保して質問を続けます。別の問題に触れます。
 そこで、先ほど峯山先生は、私が本文にないものを修正に出してくるの云々とおっしゃいましたけれども、私は本文にない言葉が修正案に出てきても構わないと思っているんですよ。ちゃんとした定義があるならばそれは構わないんですよ。だけれども、定義も何もないから私は言っているんであって、そのことをまず申し上げておきたいと思う。それからもう一つ、官房長官談話を一々参照しなきゃ法律の解釈ができないような法律は私は見たことがないんだ。そんな法律は見たことないですよ。これは前代未聞の法律ですよ。
 そこでお尋ねするんだけれども、先ほどから盛んに五原則、五原則というふうにおっしゃるんだ。ところが拝見しますと、「基本的な五つの原則」と書いてある。「及びこの法律の目的に照らし、云々とこうありますが、基本的な五つの原則というのはこれまたないんですよ、本文にも何にもない。しかも、この修正案にも何にもないんです。ところが、例えば本文を見ますと、法案の二条を見ますとどうなっているか。「国際連合平和維持活動及び人道的な国際救援活動に対する協力の基本原則」、これはこの法律の魂だから、原則だから、その原則を一、二、三、四とかっちり書いてあるんです。
 例えば「国際平和協力業務の実施等は、武力による威嚇又は武力の行使に当たるものであってはならない。」、こう書いてある。これはいろいろ問題あると私は思いますけれども、これが例えばこの法を運用する最大の原則である、基本原則であると明文でちゃんと本文には書いてある。
 しかし、私どもが拝見をしたこの修正案、「基本的な五つの原則」と書いてあって、括弧があって「規定の趣旨をいう。」。おまえさん方はこの一々書いてある項目を全部見て、それで五つの基本原則とはいかがなものであるかよくわかれと。そんな法律はどこにもないですよ。いいですか。しかも、この基本原則といったらどうだ、官房長官の談話を見てください。冗談じゃない、官房長官の談話は法律じゃないんです。ちゃんとこの五つの基本原則というものはどういうものだということは、これははっきりと法文に明記しなきゃならないでしょう。法文を見て、ああこれは趣旨と違うのかな違わないのかな、こういう判断を我々はするんであって、あなた方、適当にこれを見て五原則を考えろと、こんなでたらめな法律はないんですよ。
 どうですか、岡野先生。基本原則というものをこの修正案にちゃんと書かなきゃこれは欠陥法律だから、書いてもらってもう一度出し直ししてくださいよ。どうですか。
○岡野裕君 角田先生がおっしゃいますように、政府原案には第一条に「基本原則」ということのくだりがあることは御存じのとおりです。
○角田義一君 第二条。
○岡野裕君 二条です。一条はこれは「目的」でありますので、二条です。
 左だ、二条は「基本原則」という言葉を使ってあります。したがいまして、私どもが「五つの原則」と言うのは基本原則とは違うわけであります。これは先生御存じのとおりであります。基本原則ならば「基本原則」と書きます。「基本的な五つの原則」ということです。大体第二条は一項、二項、三項、四項と、こうなっています。そういう意味合いで我々は使い分けをした次第であります。
 しからば、ここに言う「五つの原則」というのは何かと。官房長官談話をごらんいただかなければわからないものではありませんで、この五つの原則については括弧の中を先生お読み取りをいただければ、当該条項というものが全部列挙をされているわけであります。
 これを読み上げますと、第三条第一号、本条、これは合意、同意、中立等を言っているわけであります。それから本条六条一項一号、これも同意。それから十三項第一号、これは同意、合意、中立等の崩壊の場合の撤収がうたわれております。八条一項第六号、これは中断、撤退であります。二十四条は武器使用、先ほどから問題になっている条項であります。これを明示して、それをひっくるめて五つの原則ということで言ったわけであります。
 したがいまして、定義には立派に括弧の中に書いてあるものを言うのであるということで御理解をいただけますならば、官房長官談話を、六法全書に載っておりませんので、一々ごらんにならなくてもこの条文を、六法全書に載っておりますところの、これから載るでありましょうところのそれをごらんをいただければ、立派に明快に理解ができるということでございます。御了承いただきたいと存じます。
○角田義一君 「基本的な五つの原則」ということが書いてあるんです。これは基本原則なんですよ。要するに五つの原則というのは、あなた方はずっといわばあの本体の生命だと言っていたんだ。要するに憲法違反になるかならないか。あなた方は、憲法違反にならない歯どめとしていわば基本的な五つの原則というのがあるということを言い続けてきた。ところが、本文には基本原則という五つの原則は何にも書いてないんだ。しかも、出てきた修正案を見たら、先生今読んでいらっしゃるけれども、各条の「規定の趣旨をいう。」というんです。趣旨をいうなんという基本原則はどこにもないですよ。趣旨なんというのは勝手にみんな解釈するんだよ。
 問題は、私が言いたいのは、五つの基本原則がちゃんとあって、その原則とこの法律の目的に照らして国会の承認を得るか得ないかを決めるというのが本筋なんで、こんな「趣旨」でもって適当にあなた万国民、解釈をしてください。冗談じゃないですよ。こんな法律ではだめ。ちゃんと基本原則五つ、一つ何々、二つ何々、三つ何々、四つ何々と書くのが当たり前じゃないですか。
○岡野裕君 五つの原則というものは、先ほどから問題になっておりますように、「我が国として国際連合平和維持隊に参加するに際しての基本的な五つの原則」と、これだけではおわかりにならないと思います。したがいまして、明快にわかっていただくべく括弧の中に関係条項を全部列挙いたしましてこの「趣旨をいう。」ということで、一つずつの条文をなにでありますならばここで御披露をしてもよろしいわけであります。
 まず……
○角田義一君 言わなくていいですよ、わかっていますから結構。
○岡野裕君 第三条、これの第一号は、「武力紛争の停止及びこれを維持するとの紛争当事者間の合意」があると。この合意、同意云々という五つの中の一つ、その合意はここに書いてあるものであります。
 それから第二の原則でありますが、これは第三条の第一号、「当該活動が行われる地域の属する国及び紛争当事者の当該活動が行われることについての同意がある場合」ということで、極めて明快であります。
 次は、三つ目でありますが、これ第三条同じく一であります。これの末尾のところでありますが、「いずれの紛争当事者にも偏ることなく」ということを明示した条項であります。
 四つ目であります。これは第六条、それの七であります。これはもう先ほど来問題になっているところでありますが、派遣の終了に係る規定であります。そしてここに、一つ、「国際連合平和維持活動のために実施する国際平和協力業務については、第三条第一号」、先ほど言ったものであります。「に規定する合意若しくは同意若しくは第一項第一号に規定する同意が存在しなくなったと認められる場合又は当該活動がいずれの紛争当事者にも偏ることなく実施されなくなったと認められる場合」ということで、これが中断、撤退の四つ目の原則であります。
 それから、第八条のところで中断について言っております。「国際平和協力業務を実施するためこのということの第六号であります。「第六条第七項各号に掲げる場合において国際平和協力業務に従事する者が行うべき国際平和協力業務の中断に関する事項」、これ実施要領の中に盛り込むことになっているわけでありますが、これが言いますならば先ほどお話をいたしました業務の派遣の終了それから中断に関する第四番目の規定に関する条文であります。
 それから最後が、先ほど来問題になっておりますところの第二十四条「武器の使用」、これはもう項目が一から八までありますので、読み上げますことを省略をお許し願いたい、こう思っております。
○角田義一君 私はこの質問はこれ以上続けませんけれども、もっと大事な質問があるから。こんなでたらめな法律を示してこれで国民の理解を得たい。私は冗談じゃないというんです。国民の理解を得るなら得るで、一番肝心な基本原則なんというものはちゃんと書いてやるのが当たり前なんですよ。趣旨を体せ、何だこれは。こんなものあるかい。冗談じゃないですよ。
 ところで、防衛庁長官にお尋ねいたしますが、自衛隊法七十六条はどういう規定になっておりますかな。
○国務大臣(宮下創平君) ちょっと手元にございませんが、七十六条、七十七条、七十八条は、三条に基づくその場合の承認の手続的な問題が記載されていると存じます。
 今ちょっと条文を持ってまいります。
○政府委員(畠山蕃君) 第七十六条でありますが、「防衛出動」であります。
 内閣総理大臣は、外部からの武力攻撃(外部か
 らの武力攻撃のおそれのある場合を含む。)に
 際して、わが国を防衛するため必要があると認
 める場合には、国会の承認(衆議院が解散され
 ているときは、日本国憲法第五十四条に規定す
 る緊急集会による参議院の承認。以下本項及び
 次項において同じ。)を得て、自衛隊の全部又
 は一部の出動を命ずることができる。ただし、
 特に緊急の必要がある場合には、国会の承認を
 得ないで出動を命ずることができる。というのが第一項でございます。第二項に、
 前項ただし書の規定により国会の承認を得ない
 で出動を命じた場合には、内閣総理大臣は、直
 ちに、これにつき国会の承認を求めなければな
 らない。第三項は、
 内閣総理大臣は、前項の場合において不承認の
 議決があったとき、又は出動の必要がなくなつ
 たときは、直ちに、自衛隊の撤収を命じなけれ
 ばならない。というのが七十六条でございます。
○角田義一君 この非常に大事な自衛隊法の七十六条のいわば防衛出動、「外部からの武力攻撃のおそれのある場合を含む。」と、外部からの武力攻撃があった場合に、国会の承認を得て自衛隊を出動させるという形になっております。この国会承認につきまして法文上何らかの制約はございますか。
○政府委員(畠山蕃君) 御質問の趣旨は七十六条におきます国会承認について法的な制約があるかということでございますが、第一項においてそういう制限規定はございません。
○国務大臣(宮下創平君) 今、七十六条の防衛出動について防衛局長が読みましたが、特別にこれ以外の条件というものはございません。
 ただ、この防衛出動の場合は、参議院の緊急集会のことがきちっと書かれておりますし、それから承認を得ないで出動する場合もございますので、直ちに国会の承認を要するという点が重要な点。それから不承認の決議があったら、また出動の必要という事実がなくなったときは、直ちに自衛隊の撤収を命ずる、こういうポイントが七十六条で定められております。
○角田義一君 この七十六条に「外部からの武力攻撃のおそれのある場合を含む。」と書いてあります。まだ実際には武力攻撃を受けているわけじゃない、外部からの武力攻撃のおそれがある場合も防衛出動をすることができまして、そのときは当然国会の承認を得なければならない。その国会の承認を得ることについて何ら法が規定をしていない。例えば、今回の修正案のように、七日以内に承認を与えるように努めなければならないようなそういう義務規定は全くないわけです。これだけ大事な問題ですよ。
 外部から、外国から侵略を受けるかもしれない、外部からのおそれがあるかもしれないというときですら、何らの国会の承認について制約の規定がない。これはどういうふうに理解されておりますか、防衛庁長官として。
○国務大臣(宮下創平君) 先生のおっしゃる制約という意味が正確にちょっと私理解できない点がございますけれども、この重要な防衛出動についての要件は今申しましたようなことで構成されているわけでございまして、ちょっと先生のおっしゃられる意味をもう少し砕いていただければと思います。
○角田義一君 私が言っておりますのは、今度出てきました修正案には、いわばPKFを出す場合に国会め承認を求めるときに、七日以内に承認を下るように努めなきゃならぬ、こう書いてあるんです。努力しなきゃならぬと書いてある。議決をしなきゃならぬと書いてあるわけですよ、承認の議決を。だけれども、自衛隊のこれだけ重大な問題について、例えば七日以内に決めてくださいよこか十日以内に決めてくださいよとかというような明文は全くないわけです、置いてないわけですよ。
 置いてないということはどういう意味合いがあるんだろうか、どういう意味でそういうものを置いてないんだろうか。これはシビリアンコントロールを握る防衛庁長官として、そのくらいのこれはきちっと認識してもらわぬと私は困るな。
○国務大臣(宮下創平君) おおむね委員の御質問の趣旨はわかりましたが、こういうときは非常に緊急な事態でございまして、ここにただし書きが特に書いてあります。「特に緊急の必要がある場合には、国会の承認を得ないで出動を命ずることができる。」ということがわざわざただし書きで書いてございますが、その趣旨によって、外部からの武力攻撃あるいはおそれのある場合に際しての精神はそこできちっと書かれておる、こう思います。
○角田義一君 そうじゃないでしょう。
 要するに、実際に例えば侵略してきた、国会の承認なんて待っていられない。それはそうなきゃならぬことはわかりますよ、そんなことは。問題なのは、おそれがあるときですら、いいですか、おそれがある、まだ来るか来ないかわからぬ、外国から入ってくるか来ないかわからぬ、そういうときですら国会は、本当にいわば外敵が来るのかどうか、外交的な手段でそういう戦争は避けられるんじゃないか、あるいは例えば国連に調停を求めて、やっぱり戦争というのはやっちゃいけないんだから何とか平和的に解決をしなきゃならぬじゃないか、そういう意味で極めて慎重に、国会というものが何の制約もなく自由な判断で、緊迫はしておるけれども、何らの制約もつけずに置いてあるんじゃないんですか。
 そのくらいのことを防衛庁長官として理解してもらわなかったら私は困りますよ、それは。どうですか、私の解釈、見識間違っていると思いますか。
○国務大臣(宮下創平君) 基本的に間違いではないと思います。
 そして同時に、七十七条に「防衛出動待機命令」というのがございまして、七十六条の一項の規定で防衛出動命令が発せられることが予測される場合は、これに対応するとき内閣総理大臣の承認を得て待機命令を発するというようなことで、これはもう国家の非常事態があらかじめ予測されることもございます。突然起こる場合もありますし、ある程度予測される場合もありますから、そういう慎重な手続を一応は書きながらも国会の承認については、先生のおっしゃるように、条件を付しておりません。
○角田義一君 そこが一番大事な。ことなんですよ。そこはしっかり押さえておいてもらわなかったら、シビリアンシコントロールなんというのは有名無実になりますぜ。
 そこでお尋ねするんですけれども、命令による治安維持活動というのがございます。この場合は自衛隊が出ていく。出ていった場合に、内閣は二十日以内に国会に対して出ていったことが妥当かどうか承認を求めなければならぬ、こういう規定になっておりますね。これはどうしてそうなっていると理解していますか。
○国務大臣(宮下創平君) 命令による治安出動の場合も、かなりこれは要請による場合と分けでございますが、七十八条二項で書かれております趣旨は、なるべく早く承認を求めるということを行政府に課したものということでございます。遅くも二十日以内までにはその承認を求めるために手続を完了せよということを書いてございまして、国会の承認の期限を付したものではございません。
○角田義一君 おっしゃるとおりなんですよ。要するに、内閣がやった治安維持のための出動が妥当なのかどうか。大変なことですからね、自衛隊が治安維持に出ていくということは。だから、出したら二十日以内に内閣は国会の承認を求めなきゃならぬ。要するに国会のチェックを受けなさい、国会のシビリアンコントロールのもとに置きなさい、こういう趣旨でこれは置かれているわけです。そうでしょう。その場合ですらも、国会の承認について幾日までにやらなきゃならぬというような規定は書いてないと思うんですけれども、いかがですか。
○国務大臣(宮下創平君) 仰せのとおりでございます。
○角田義一君 そこで、岡野先生、お尋ねしますが、この新しい修正案の七条ということになるのでしょうか、七項ということになるのかな。国会承認を得る場合ですが、国会承認を得る場合、「自衛隊の部隊等の海外への派遣の開始後最初に召集される国会において、遅滞なく、その承認を求めなければならない。」と、こうなっておりまして、「遅滞なく」と書いてある。ところが、先ほどの自衛隊の治安維持のときですら例えば二十日という期限はあるわけです、明記しているわけですよ。出しちゃったものを、これは遅滞なくなんという言葉じゃなくて期限を切ってやるのが私は法律として当然のことだと思うんですよ。どうですか、なぜ「遅滞なく」という言葉で、期限を切らないんですか。
○岡野裕君 「遅滞なく」ということは可及的速やかにということを内閣総理大臣に課しているわけです。以上であります。
○角田義一君 私は、自衛隊が国内の治安出動に出るときですら二十日以内にちゃんと一応の国会の承認を求めなさいと厳格に規定されているわけですよ。内閣をチェックするということになっているんです。PKFで初めて自衛隊を部隊ごと武力を持たせてひっくるみで海外へ出すわけです。先へ出しちゃって、それでいつまでたっても出さぬでいいなんということにはならないでしょう。可及的速やかとは一体幾日のことを言うんですか。例えば法律用語で幾日以内に返事してくださいということはあるけれども、可及的速やかに返事してくれなんということはないですよ。冗談じゃない。なぜ書けないんですか。日が書けないんですかと言うんですよ。
○岡野裕君 私どものPKO部隊が現地に参画をするという場合には、国連決議に基づき国連事務総長から要請がありまして、それにこたえて我々は実施計画というものをつくるわけでございます。それは現地の状況、それから事務総長から参りました要請の中身、我々が即応態勢ができるような訓練がどのくらいできているか等々を勘案して、ここに書いてありますように「遅滞なくこという、のろのろするな、可及的速やかに承認を得るという意味であります。
○角田義一君 先生は威勢よく可及的速やかに、のろのろするなというようなことをおっしゃるけれども、法律ですからな、私が言っているのは。
 法律の中に、例えば最初に召集された国会においてその召集日にその承認を求めなきゃならぬとか、はっきり厳格に書かなきゃチェックできないんじゃないですか。どう思います。あなたみたいに立派な先生がおって、可及的速やかにお前やれと言ったって、やらない人だっていますよ。どうなんですか。
○岡野裕君 今の条項のただし書きのところを読んでいただきますならば、「ただし、国会が閉会中の場合又は衆議院が解散されている場合には、当該国際平和協力業務に従事する自衛隊の部隊等の海外への派遣の開始後最初に召集される国会」というふうに明確になっておりまして、そこに「遅滞なくこ、可及的速やかに承認を求めなければならないということであります。
 しからば、「遅滞なくこというのはどういうことか。これはもう「遅滞なくこというのは法律の随所に出てくる言葉であります。そういう意味合いで解釈を願いたいと、こう思います。
○角田義一君 じゃちょっとお尋ねしますけれども、一番大事なことを聞きますよ。
 今までのいわば国連平和維持軍というのは、例えば、UNTSOというのがある。UNTSOというのは一九四八年から今日まで四十四年間も平和維持軍が出ているんです。それからインド・パキスタンの国連軍事監視団は一九四九年から四十三年間もやっているんです。キプロスの平和維持軍は一九六四年から二十八年間もやっているんです。UNDOFというシリア、イスラエルの関係の維持軍は一九七四年から十八年間もやっているんです。UNIFILという南部レバノンの平和維持軍は一九七八年から十四年間もやっているんです。
 平和維持軍というのはずっと続いているんです、長いこと続いているんです。長いこと続いているにもかかわらず、この八項を見ると、いわば内閣総理大臣から国会に承認を求められたときは、国会というものは衆議院も参議院も七日以内にそれぞれ議決するように努めなきゃならぬとなっているんです。片方の現実にやられている平和維持軍というのは二十年も三十年もやってるんだ。ゆっくり審議して出ていったってちっとも遅くはないんですよ。それをそれぞれ七日以内に議決しなきゃならぬ、努めなければならないとか、これはどういう意味なんですか。
○岡野裕君 我が国に要請がありますのは、具体的には例えばUNTACならUNTAC、あるいはUNPROFORならUNPROFORというようなことで要請が来るわけでございます。したがいまして、その要請に基づいて私どもは実施計画をつくり、それを国会に報告をするわけでございますが、今回我々としましては、修正案の中に国会承認というものを規定したわけであります。そうしてシビリアンコントロールに、今でも十分だと思いますけれども、より一層慎重にという意味合いでこの規定を置いたわけであります。
 そういう意味合いでは、事後承認の場合におきましても、行政府としましては可及的速やかにということでありますし、付託をいただきました国会といたしましても、これは例えて言いますならば、先ほどお話しの治安出動、この場合には出動後二十日以内となっております。二十日がいいのであって、二十一日あるいは十九日ではどうしてだめだということではないのと全く同じように、今までの派遣例、PKOの実態等々を見ますと、国連決議がありましてから実際に各部隊がそれぞれの国から到着をする、それらの期間がいろいろでございます。
 例えて言いますならば、一日、二日で出たところもあり、最近十一日あるいは十八日、今ちょっとそれの実態を持ってまいりませんでしたが、というような実態があるわけで、これにかんがみまして、政策判断ということで七日という日を設けたわけであります。
○角田義一君 政策判断で、国会の議決を七日以内に何しろ衆議院でも参議院でも議決するように努めなければならない。いいですか、努めなければならないという、立法府に対してこういう制約義務です、はっきり言えば。これは努力義務規定ですよ。あなた方は、衆議院も参議院も、出てきたら何しろ七日以内に議決するように努めなきゃならないんですよ、こういう法律が許される憲法上の根拠はどこにあるんですか。
○岡野裕君 行政府の方が七日以内に承認か不承認か決めてくれということで出すわけではありません。行政府の方は承認を求めるという行為があるわけであります。それを受けて、国会としましては、みずからの判断で七日以内に承認、不承認を決めようじゃないか。要するに、要請を受けてから、日本は来るのか来ないのか、もう外国の部隊はいろいろ出ている、その中で、コマンド等いろいろ決めていかなければならないときに、日本からイエスともノーとも返事が来ないということでは極めて国際関係がおかしくなる、信頼を失うものになるのではないかというような意味合いで、行政府が立法府ではありません。これは立法府が、みずからをこういうことで努力をしようということにしたわけであります。
 七日でしなければならないではありません。例えば、七日で承認しろと、七日が経過してもまだ議決が出ぬ場合にはこれは承認とみなすというようなことになりましては、これはいささか過ぎると思います。しかしながら、これは「努めなければならない。」ということであります。立法府が、立法府をみずからこうしようではないかということを決めるということでございますので、行政府が立法府を拘束するというような規定ではございません。
○角田義一君 私が申し上げておりますのは、内閣が承認を求めるのはいいでしょうよ。求められているのは立法府でございますからね。その立法府が、みずからの手を縛るような七日以内に議決をするように努めなきゃならないというような、ある意味では国会の自己否定につながるような法文が堂々とここに出てきたわけだ。
 これを私が見たときには、これはえらい法律だと思ったですよ。一週間以内で努めなきゃならぬということになれば、これは政治的な大変なプレッシャーもかかるでしょうよ。一週間以内におまえらやらなきゃえらいことになるぞと、こういうことだ、はっきり言えば。そんな立法府をみずから縛るような法律というのは法律でできるはずないんだ。憲法で規定をする以外に、憲法の制約でやる以外にないんだから。私が言っているのは、憲法上の根拠を示してくれと言っているんだ。
○岡野裕君 しなければならないというのの前に、角田先生、「努めなければならない。」という「努め」というのが入っているんです。よそから他律的にこうしなさいではありません。みずからがこういうふうに努力をしようではないかという努力規定であります。もう法曹の専門家であります角田先生、これは自律であります。しかも努めるということであります。いささかも国会そのものはよそから拘束をされるというものではありません。しかも、七日以内にイエスかノーかが決まらない場合には、罰則があるとか、先ほどお話をいたしましたように、それは後で議決があったら無効であるとかいうような効果規定があるなら別であります。そういうものはない。したがってみずから律するという意味で、これは当然今までお話をしましたような外国との関係においても努めなければならない規定だということで置いた次第であります。
○角田義一君 先ほど私があえて自衛隊法を援用して言っておるのは、日本の国が侵略されるかもしらぬおそれがある、そういうときですら国会に何の制約もないわけですよ、承認をしてくれという。承認をするかしないかはまさに国会の良識、自主的な判断であくまでもやる。ほかの外交的な手段があるんじゃないか、いろいろなことを酌みしながら、考えながらやっぱりやむを得ないかなということで最後には決断をするわけですよ。その日本が攻められてくるかもわからぬようなときですら国会に何の制約もないということは、まさに、国権の最高機関であり、唯一の立法機関であり、しかも憲法前文で我々国会議員の権限というのは、いわば国民から神聖に委託をされているんですよ、信託されているんですよ。
 だから、そういう国会の良識なりというものを信じて国民は任せているわけだ。何も一週間以内にやってくれなきゃいけません、努めなさいなんて、そんなおこがましいことを国民は言うはずはないし、我々みずからがこんなもので手を縛られて、PKOを出すか出さないかなんということをやられてたまるかと言うんですよ、私に言わせりゃ。
 こんな法律は、とてもじゃないけれどもみずからの手を縛るような、立法府が立法府を縛るような法律を我々は絶対認めるわけにはいかないんだ。こんなものを通して、例えば後世の議員に、あんなものをつくって一体何だと、大笑いになりますよ、こんなもの。これは撤回をしてもらう以外にないんだけれども、私はあえて聞いているんだよ。何でこんな法律が憲法上許されるのかと聞いているんですよ。憲法上の根拠を言ってくださいよ。
○委員長(下条進一郎君) 速記をとめて。
   〔午後四時五十三分速記中止〕
   〔午後八時五十二分速記開始〕
○委員長(下条進一郎君) 速記を起こして。
 この事態を打開するために、各党の国対を含め御努力願うため、一時間休憩いたします。九時五十分再開。
 以上でございます。
   午後八時五十四分休憩
     ―――――・―――――
   午後十一時三十三分開会
○委員長(下条進一郎君) ただいまから国際平和協力等に関する特別委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、三案及び三修正案について質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。(「異議あり異議あり」と呼ぶ者あり、その他発言する者多し)
 休憩前の問題につきましては、休憩時間中、各党それぞれ御相談をいただきました。それで、その結果、皆さんの御意見は依然として折衝の結果一本化することができない、困難であると、当面はその結論を得るに至らなかったということでございます。したがいまして、この問題についてはなお続いて御検討いただくということになっております。したがって、角田君は引き続き質問をされるか、質問をされなければその次の問題に移っていただきたいと思います。
 統一見解の方は出ますか。――それじゃ、それを出してください。統一見解をお願いいたします。どなたでも結構です。それじゃ峯山君。これを説明してください。
○峯山昭範君 委員長から御指名がございましたので、説明をさせていただきます。
 先ほどの国連平和維持隊についての統一見解ということでございましたので、御説明をさせていただきます。(発言する者多し)
 国連平和維持隊について、私は委員長から指名をいただきましたから、説明をさせていただきます。国連平和維持隊については、委員長の指名がありましたから……(発言する者多し)
○委員長(下条進一郎君) それじゃ峯山君、説明は要らないということですから、お戻りいただいて結構です。
○峯山昭範君 ああそうですか、どうも。
○委員長(下条進一郎君) それでは、懸案の方はこれで提出しておいて、そして御検討いただく、それでよろしいですね。
 それから、例の七日の問題は、先ほど来いろいろと御協議いただいたけれども、事が大きいのでまだ解決に至っていないから、これはまた後刻検討を続けていくと。(「後刻というのはいつやるんですか」と呼ぶ者あり)それはできるだけ早く。(発言する者多し)
 速記をとめて。
   〔速記中止〕
○委員長(下条進一郎君) 速記を起こして。
 明五日、午前零時三十分に委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後十一時四十八分散会