第132回国会 大蔵委員会 第8号
平成七年五月十九日(金曜日)
   午後五時四十四分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 三月二十七日
    辞任         補欠選任
     清水 達雄君     田辺 哲夫君
     中村 鋭一君     野末 陳平君
 三月二十八日
    辞任         補欠選任
     田辺 哲夫君     清水 達雄君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         西田 吉宏君
    理 事
                竹山  裕君
                楢崎 泰昌君
                志苫  裕君
                峰崎 直樹君
                白浜 一良君
    委 員
                上杉 光弘君
                片山虎之助君
                佐藤 泰三君
                清水 達雄君
                須藤良太郎君
                増岡 康治君
                一井 淳治君
                久保  亘君
                鈴木 和美君
                谷畑  孝君
                猪熊 重二君
                寺崎 昭久君
                野末 陳平若
                吉岡 吉典君
                島袋 宗康君
   国務大臣
       大 蔵 大 臣  武村 正義君
   政府委員
       大蔵政務次官   石井  智君
       大蔵大臣官房総
       務審議官     竹島 一彦君
       大蔵省主計局次
       長        伏屋 和彦君
       大蔵省主税局長  小川  是君
       大蔵省証券局長  日高 壮平君
       大蔵省銀行局保
       険部長      山口 公生君
       大蔵省国際金融
       局長       加藤 隆俊君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        小林 正二君
   説明員
       通商産業省貿易
       局輸入課長    上野  裕君
       資源エネルギー
       庁石油部流通課
       長        松永 和夫君
       建設省住宅局住
       宅生産課長    稗田 祐史君
       建設省住宅局建
       築指導課長    那珂  正君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○平成七年度における公債の発行の特例に関する
 法律案(内閣提出、衆議院送付)
○租税特別措置法の一部を改正する法律案(内閣
 提出、衆議院送付)
○保険業法案(内閣提出、衆議院送付)
○保険業法の施行に伴う関係法律の整備等に関す
 る法律案(内閣提出、衆議院送付)
    ―――――――――――――
○委員長(西田吉宏君) ただいまから大蔵委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る三月二十七日、中村鋭一君が委員を辞任され、その補欠として野未陳平君が選任されました。
    ―――――――――――――
○委員長(西田吉宏君) 平成七年度における公債の発行の特例に関する法律案及び租税特別措置法の一部を改正する法律案の両案を一括して議題といたします。
 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。武村大蔵大臣。
○国務大臣(武村正義君) ただいま議題となりました二つの法律案につきまして、提案の理由及び内容を御説明申し上げます。
 まず、平成七年度における公債の発行の特例に関する法律案につきまして御説明を申し上げます。
 今般、さきに決定されました緊急円高・経済対策を受けて、阪神・淡路大震災からの復旧・復興事業等を盛り込んだ平成七年度補正予算を提出し御審議をお願いいたしておりますが、当該補正予算における阪神・淡路大震災に対処するための措置、地震等についての防災のための事業を緊急に実施するための措置、急激な外国為替相場の変動等に伴う最近の経済情勢に対処するための措置等に必要な財源を確保するため、平成七年度における公債の発行の特例に関する措置を定める必要があり、本法律案を提出した次第であります。
 その内容について御説明申し上げます。
 平成七年度の一般会計補正予算において見込まれる租税取入の減少を補い、及び当該補正予算により追加される歳出の財源に充てるため、財政法第四条第一項ただし書きの規定等による公債のほか、当該補正予算をもって国会の議決を経た金額の範囲内で公債を発行することができること等としております。
 次に、租税特別措置法の一部を改正する法律案について御説明を申し上げます。
 政府は、最近における社会経済情勢にかんがみ、輸入促進税制を拡充するとともに、中小企業の事業展開の促進を図るための措置を講ずることとし、本法律案を提出した次第であります。
 その内容について御説明申し上げます。
 第一に、輸入促進税制について、輸入額が増加した場合の税額控除制度等における輸入製品の増加割合が一〇%を超える場合の税額控除割合等を、その増加割合に応じ、例えば税額控除割合については現行の百分の五から百分の十までとする等、最大現行の二倍まで引き上げることとしております。
 第二に、中小企業の事業展開の促進を図るための措置として、特定中小企業者の新分野進出等による経済の構造的変化への適応の円滑化に関する臨時措置法の一部改正に伴い、同法の承認事業展開計画を実施する特定中小企業者が取得する一定の機械装置を、事業基盤強化設備を取得した場合等の特別償却または特別税額控除制度の対象に加える等の措置を講ずることとしております。
 これらの改正は、四月十四日に決定された緊急円高・経済対策に関連し、税制上の措置を実施するためのものであります。
 以上が二つの法律案の提案の理由及びその内容でございます。
 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。
○委員長(西田吉宏君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○寺崎昭久君 大蔵大臣に特例公債発行の考え方についてお尋ねいたします。
 去る四月十四日の経済対策閣僚会議で、輸入拡大、規制緩和、構造改革等の重要分野については、投資的経費であるか、あるいは経常的経費であるかといった仕分けを問わず必要な予算措置を講ずる、そして、財源については四条公債に限らず公債政策を活用するということを決めたと承知しております。
 このことは、必要であれば特例公債は幾らでも発行しますというようにも受けとめられるわけでありますけれども、この時期にあえて四条公債に限らず公債政策を活用するということを明記された意図あるいは理由というのをお尋ねしたいと思います。
○国務大臣(武村正義君) 四月十四日の緊急円高・経済対策におきまして今御指摘がありましたような文言を入れております。これは政府・与党全体の合意で決定をしたことでございます。
 既に前年度の第二次補正におきまして、阪神・淡路大震災対策としての補正予算に公債の出動を決断したところでございます。この中にも特例公債を含めているわけであります。
 今回も、まさに地震対策、防災対策、そして緊急円高対策等を内容とする臨時緊急といいますか、そういう事態に目をつむって対処しなければならない、そういう状況を踏まえて公債の発行を前提にした補正予算の編成を決意させていただいた次第でございまして、そうであります以上は、建設公債と並んで特例公債発行もやむを得ない措置であったというふうに認識をいたしております。
 補正を組むということは、即第四条公債に限らず特例公債の発行も、いわゆる建設公債の充当できない事業が入ってまいりますから、これも決意せざるを得なかったということであります。あくまでも異例の事態の中でこういう異例の決断をさせていただいたという認識でおります。
○寺崎昭久君 私は、九五年度当初予算の審議の際にも、歯どめなき公債発行は財政の硬直化を招くということを申し上げ、例えば科学技術庁所管の新技術事業団に対する出資金として出す場合に建設国債を充てるというのは問題があるということを申し上げましたが、今回についても、円高対策なら赤字国債の発行もやむを得ないという論法は、財政の中期展望と何の脈略もないと思いますし、またこのことは赤字の垂れ流しを助長する、あるいは後世代に負担を残す、ふやすということになるんではないかということを懸念しているわけであります。
 例えば平成二年三月一日の財制審の報告でも、特例公債の発行という事態は二度と生じさせないようにしなければならないということが報告されておりますけれども、大蔵省はこの財政法の解釈だとか公債政策そのものを変えたんでしょうか。それからもう一つ、歯どめは必要と考えているのかどうか。この点について大臣にお伺いします。
○国務大臣(武村正義君) 変えてはおりませんし、歯どめは必要であると考えております。
 今も率直に申し上げたように、こういう状況の中で財政再建に向かって努力をしなければならない、こういうときにむしろこれは逆行するとおっしゃっても、私どもはそのことを否定するつもりはありません。むしろ逆に公債をふやす決断をせざるを得なかったことを残念に思っておりますと申し上げたように、そういう中で今回の提案をさせていただいております。
 問題は、健全化だけの一点で議論するなれば今回も補正は要らない、地盤に対する補正も要らないということにはならないでありましょうから、ほかに公債以外の何か特別な財源が見つかるならこれは僥幸でありますが、そういうこともあり得ません。そうすると、こういう事態においては公債発行しかすべがないということであります。
 既に昨年の税制改革において、いわゆる制度減税に対しては特例公債をもう発行しているわけであります。こういうケースのように、これは一定の期間に、六十年ということでなしに一定の期間、これは二十年でございましたが、きちっと消費税を平成九年から上げさせていただくことによって償還をしていくんだと、こういう財源のめどを立てて提案をいたしているわけであります。
 そういう考え方に立ては、六年度第二次補正の公債もそして今回の公債も、特に特例公債についてはそういった議論を真剣にしなければいけないという気持ちでおります。
○寺崎昭久君 大臣は公債政策を変更したわけではないとおっしゃいますけれども、わざわざ経済対策閣僚会議の決定の中で、「財源については四条公債に限らず公債政策を活用する。」、それの前提として、投資的経費であるかあるいは経常的経費であるかを問いませんというようなことを書かれますと、これはどうも公債政策を変えたんではないか、いろんな大義名分さえあれば赤字公債を発行することはいたし方がないというように傾いたとしか思えないんですけれども。
○国務大臣(武村正義君) これはあくまでも、内需拡大のためにこの時期に補正予算を組むべきである、その財源はということで、この補正予算に絞って政府・与党として考え方をまとめたものでございます。今後の我が国の財政運営あるいは予算編成において云々ということではありません。
○寺崎昭久君 その点は了解いたしました。
 ところで、今回の補正予算案では、震災による瓦れきの処理等を含めまして総額で五千六百三十八億円の特例公債を発行することが予定されておりますけれども、その償還に関して言えば、速やかな減債に努めると言うだけで、具体的な財源に関して一切言及されておりません。
 景気の先行きが懸念されている昨今ですから、例えば豊田財制審会長だとか加藤税調会長も、財源として増税を急ぐことはなかろうというようなこともおっしゃっておりますし、私自身も妥当な御意見かなと受けとめておりますが、大蔵省はこの財源問題についてどのように考えておられますか。
○政府委員(伏屋和彦君) お答え申し上げます。
 特例公償法第五条に、政府は、「その速やかな減債に努めるものとする。」という規定があるわけでございます。これは、特例公債につきましては利払い費等の負担だけを残す等の大きな問題がありまして、したがってその発行の回避に全力を尽くす必要があるとともに、仮に発行せざるを得なくなった場合も、できるだけ速やかに減債に努めることが必要であるという基本的な考え方を規定したものでございます。
 今、委員が言われました償還財源の話でございますが、これは今回の発行によりましてまた公債残高がふえるわけでございます。財政の体質はまた一段と悪化することになりますことから、先般も財政制度審議会の会長談話というのをいただきまして、今回の補正予算において発行する公債については、今後の財政運営を行うに当たって、平成六年度第二次補正予算において発行した公債と合わせ、その償還に係る国民全体としての負担のあり方についてさまざまな観点から真摯な検討がなされなければならないという指摘を受けているわけでございまして、今後その真摯な検討をお願いしたいと考えておるわけでございます。
○寺崎昭久君 今、平成六年度に発行された特例公債の償還財源に関して、消費税等を念頭に置いた御発言、あるいは先ほど大臣もそのような趣旨の御発言されたと思うんですけれども……
○国務大臣(武村正義君) していません。
○寺崎昭久君 していませんか。
 そうしますと、この財源については今後しかるべき時期をとらえて検討をするんだということで、ただいまのところは具体的な財源は決まっておりませんと受けとめてよろしいでしょうか。
○政府委員(伏屋和彦君) 今申し上げましたように、財制審の方からそういう御指摘を受けておるわけでございまして、今後負机のあり方についても検討されることになると考えているわけでございますが、その具体的時期等については今現在具体的なことを申し上げることができない、申し上げがたいという事情を御理解いただきたいと思います。
○寺崎昭久君 今、具体的な検討時期について申し上げられないというお話ではございますけれども、そうはいってもいつまでもこの問題を放置するわけにはいかないと思うんです。来年の九月までには税率の見直しを含めて消費税の見直しを行うことになっておりますけれども、そういう中で、例えば公債発行政策のあり方であるとか、今回の特例公債の財源をどう見つけ出すかといったようなことを総合的に国会でも審議する必要があると思いますけれども、いかがでしょうか。
○政府委員(伏屋和彦君) 今も申し上げましたことなんでございますが、最近の急激な為替レートの変動等によりまして不透明感の漂う現下の経済状況のもとにおきましては、やはり具体的な時期等を申し上げることは非常に難しいわけでございます。
 いずれにいたしましても、先ほどの財制審の指摘を初め、また先般決定されました緊急円高対策にありますように、引き続き適切かつ機動的な財政運営に努めるという観点で、今後財政事情の厳しさや経済事情も踏まえながら真摯な検討がなされなければならないと考えておるわけでございます。
○寺崎昭久君 これ以上申し上げても押し問答になるのかもしれませんけれども、きょうあしたに財源論議を始めてくださいとは申し上げませんけれども、やはりおおよそこれくらいの時期までには議論を始めますよという程度のことは言わないと、国民に負担を求めるだけにそれは無責任というものじゃないでしょうか、大臣どうですか。
○国務大臣(武村正義君) ちょっと振り返ってみますと、一月十七日に未曾有の大地獲が起こりまして、並行して国会でも真剣な御議論をいただいて、震災に対する対策の財源諭もいろいろ提起もいただきながら衆参ともに熱心な御議論をいただいたわけであります。そういう中で私どもも、特に私自身はあらゆる可能性を求めたいということをたびたび申してまいりました。
 景気も緩やかながら回復軌道に入ったという認識を持っておりましたし、地震のことは短期的には心配はしましたが、このまま行けばことし、新年度に入ってそこそこ回復軌道に乗って、政府の経済見通しのように二・八%前後まではことしは、余り当たらないと言われる経済見通してありますが、ことしはほぼ当たるのじゃないかというぐらいの気持ちを持って国会の論議にも臨んでおりました。
 そこへ三月に入りますと円高が始まりまして、最初から八十円になったわけじゃありませんが、三月、四月、約二月の時間の流れの中で八十円まで円高というふうな異常な事態が起こりました。震災ということにこの円高という異常な経済状況が出来したことで、もう初期の段階、円高が起こる前の私どもの考え方を超えなければいけない。こういう状況になった以上は、もうここはひとつこの時期目をつむって公債を前提とした補正対応をせざるを得ないという整理をいたしたわけであります。
 そしてまた、こういう経済情勢でございますから、今ここで補正予算を提案しながらこの財源論について、こうします、ああしますということを余り言うのは控えようと。財制審会長も「様々な観点から真摯な検討がなされなければならない」、こういう表現をお使いになりました。私も、あらゆる可能性という意味では、その言葉を撤回する必要はないと思いますが、時期も少しずらさざるを得ないと。わかりやすく言えば、経済がもう少し明るさを取り戻してくれることを期待いたしますし、そういう時期にこの二つの補正予算の公債財源の真剣な議論をさせていただきたいと思っております。
 きのうの衆議院の大蔵委員会では、早ければ来年度の予算編成の時期と、こういうふうに申し上げました。早ければというのは、経済がうんと厳しいときにはそこもパスしなきゃならないことになるかもしれません。そんなことにならないように頑張っていかなければいけないと思っております。
○寺崎昭久君 大臣が今円高問題にも触れられましたので、これについて少し見解をお尋ねいたしたいと思います。
 一口に円高対策といっても、円高問題をどうとらえるか、どのように認識しているかによって対策の打ち方というのは変わってくるんだろうと思います。
 そこで、円高対策の前提になる為替レートですけれども、大臣は例えば一ドル百円以上になることを期待した円高対策をやろうとされているのか。八十円が妥当なのか九十円台が妥当なのか、にわかにこれを断じることは難しいと思いますが、少なくとも現在の八十五円とか六円というような為替レートを容認した上で円高対策をやらなければいけないというように認識されておるのか。その辺について見解を伺います。
○国務大臣(武村正義君) これはもう世界の先進各国共通の考え方と姿勢でありますが、通貨当局は為替のレベルについては発言をしないという、別に申し合わせをしたわけじゃありませんが、為替市場の動きに対してその発言によっては不測の事態を起こしかねないということからそういう考え方を堅持してきているところでございまして、どういう水準が望ましいかという今の御質問に端的にお答えすることは控えさせていただきたいと存じます。
 昨今の急激な変動、乱高下の状況、したがって今の為替のレベルは、先般のG7の会合の共通の認識としては、これは経済諸条件を反映していない、そういう意味で正当性を欠くという認識を持つことができました。私も当然そういう認識でおります。
 さらに、この状況を反転させることが望ましいということでも合意を見ることができました。反転でございますから、今の円のレベルでいえば上がり過ぎた円は円安になるべきだ、ドルは下がり過ぎだからドル高になるべきだ、マルクもマルク安になるべきと、表現はそういうふうに書いておりませんが、そういう認識で一致したことでありました。
 私どもは、反転という私どもも強く主張した言葉が最終文書に入ったことでこのG7はそれなりの意味があったというふうに考えておりますし、事実また、G7の翌日から円も八十三円、八十四円、五円、六円とじわじわ反転の兆しを見せています。これで満足しているわけではありません。満足していないということまでは申し上げますが、幾らまでということだけはちょっと控えさせていただきたいと存じます。
○寺崎昭久君 御趣旨のほどは理解できますけれども、そういうことをわかった上で、踏まえた上でも、私はやはり円高対策の根幹をなすべきは、本来内外価格差の解消につながる、あるいは経済構造の改革とか体質改善を促進するというものであるべきではなかろうかと思うんです。その反転という為替レートの水準がどういう水準であれ、今私たちが努力すべきことは、この円高対策を通じてやはり国内の物価コストを下げるということにつながってなければいけないんだろうと思うんです。
 そういう意味では、これからもさらに市場開放や規制緩和、あるいは円の国際的な流通量をふやすということに努力しなければいけない時期なんだろうと思います。また、経済を冷やさないという中で構造改革を進めるというのが円高対策の一つの基本にならなければいけないんだろうと、これは私が考えていることでございます。
 そういう目で見ますと、まだまだ規制緩和をやるスピードが遅いんじゃないかと思われることが幾つもございます。
 このところ出張する機会もあるわけですけれども、つい先日も東北地方へ行く機会がございました。それで具体的な例で質問いたしますけれども、山形市、それから秋田市へ行きましたが、レギュラーのガソリンが一リッター百十五円から六円というのが小売価格でございました。これに比べますと、横浜であるとか千葉市であるとかあるいは大宮市はおよそれ十五円から九十六円でございます。つまり二十円ぐらいの差があるわけです。
 そこで通産省にお尋ねいたしますが、この価格差というのは、例えばガソリンスタンドを新設する際に決められている参入規制、そういったものに関係がないと言えるのかどうか、そう断青できるかどうか、お尋ねいたします。
○説明員(松永和夫君) お答えいたします。
 委員御指摘のとおり、現在ガソリンの未端価格につきましては、地域的な格差がありますのは事実でございます。いわゆる内々価格差の問題でございます。これは従来からもある程度あったわけでございますけれども、私どもが見ておりますのは、委員御指摘の内外価格差の是正ということも視野に置きながら、ガソリン等の石油製品の輸入の自由化、あるいは揮発油販売業法の参入規制でございます指定地区制度の廃止といったことを内容といたします、石油関連整備法案を今国会に提出をさせていただきまして、先月中旬に成立、公布をさせていただいたところでございます。
 そういうことで、通産省としましては内外価格差の是正に取り組んでございますが、むしろこうしたかなり大幅な規制緩和というものがいろいろ市場に影響を与えておりまして、その結果、一部の地域で特にガソリンの販売競争というものが加熱をいたしまして、その結果としてかなり急激な価格の低下が起こっているというふうに私どもは見ているわけでございます。
 もちろん、ガソリンスタンドの参入につきましては、揮発油販売業法に基づきます指定地区制度というものが現在ございまして、その地区ではいわゆるスクラップ・アンド・ビルド以外のスタンドの建設は行われないことになっておりますけれども、ただいま御説明しましたとおりこの制度も廃止をしておりますし、現在ございます指定地区の数も全国で四十四地区ということで非常に限定をされております。
 このような参入規制の結果として、今のような内々価格差があるというふうには見ておりません。
○寺崎昭久君 ガソリンスタンドにおける販売競争が適正な競争であるのか過当競争であるのかというのは、なかなかにわかに断じがたいところだと思います。
 私などは、消費者の目から見て、例えば私の住んでいる地区は九十五円ですから随分競争の結果安くなったな、いいことだと思っておりますので、今お話のありましたような指定地区制度についても、来年のたしか十月ぐらいに撤廃されるということだと思いますが、少し前倒しは考えられないんでしょうか、いかがでしょうか。
○説明員(松永和夫君) お答えいたします。
 先ほども御説明しましたように、指定地区制度そのものの根拠規定でございます揮発油販売業法は、石油関連整備法案の中で改正をされまして、未年四月一日で廃止をされるわけでございます。
 このような方向を受けまして、指定地区につきましては毎年十月に新規に見直しが行われ指定をされるわけでございますが、既に昨年度からは新規の指定を行っておりません。当然のことながら、ことしの十月の見直しに際しましても、根拠になります法律が改正をされておりますので新規指定は、行われません。
 ただ、一度指定をされました指定地区につきましては三年間有効でございますので、法律のいわゆる不利益変更ということはできませんので、現在ございます四十川地区の指定地区がことしには十九地区に限定や削減をされ、結果として来年十月にはゼロになるということでございますので、具体的な規制緩和の効果というのは十分に発揮をされるというふうに考えております。
○寺崎昭久君 ありがとうございました。
 もう一つ具体的な例で建設省にお尋ねしたいと思います。
 このところ個人住宅の着工件数が結構高い水準になっており、好ましいことだと思いますが、そういう中で輸入住宅に人気が集まっているように聞いております。平成七年には五千戸ぐらい輸入されるというような見通しも出しているところがあるぐらいで、大変結構なことだと思うんですけれども、しかしながら期待したよりも値段が高いという声が少なくありません。
 私が現にアメリカの田舎町などで見聞したことと日本の建築費を比較してみましても、三倍ぐらい、少なくとも二倍以上は日本の方が高いと思います。そしてこの高い理由というのは、各種の規制があるからではないか、あるいは輸入するにしても手続が大変複雑であるというようなことを指摘する人も少なくないわけでありますけれども、建設省として、輸入住宅が普及しない、もっと普及してもいいはずだと思うんですが、しない理由は何だと考えられますか。あるいはこの規制等に関して今後どういうような考えで対処されるのか、あわせてお尋ねします。
○説明員(稗田祐史君) 今委員のお尋ねの点でございますが、ちょっと言いわけめいたあれになりますけれども、住宅の場合、建設資材の割合というのは四割でございまして、三割が労務費、それから三割が経費というふうにお考えいただきますと、直ちに向こうのものを輸入したからそのまま為替レートの比率で安くなるというものではないということをまずよく御理解をいただきたいと思います。
 なおかつその上、それを考慮しましても輸入住宅がなかなか伸びないということの中には、我が国の商社あるいは工務店の相手企業に対する情報不足という点、あるいは海外の住宅関連企業の日本国内市場に関する情報不足、双方の情報不足というようなことですとか、それから輸入から建築に至るまでの諸手続の複雑な要素というものもございます。それから、外国で施工されている施工技術の日本国内への移転のおくれというような、そんな点が考えられるのではないかというふうに思っているわけです。
 私ども建設省としては、我が国の住宅マーケットが国内外の住宅供給者に対して無差別に開かれるべきものというふうに認識をしておりまして、品質のすぐれた輸入住宅が国内でその競争力を発揮できるまでの間、やはり一定の支援を行うことが必要であろうというふうに思っております。したがいまして、輸入住宅に関する情報提供を行うための体制を整備いたしますとともに、建築に関する手続が輸入住宅に対して不利にならないような措置を講じていくことといたしております。
○寺崎昭久君 今の輸入住宅に関しまして、例えば兵庫県から震災対策の一環として輸入住宅をもっと使いたいという趣旨の要望が出ているわけでございます。聞くところによりますと、海外建築資材の積極的受け入れの促進であるとか、あるいは認定手続の簡素化・迅速化であるとか、外国人技能者の在留資格基準の緩和であるとか期間を延長してもらいたいというような要望が出ているようでありますけれども、建設省の関係に限って、これらに対してどのような対応をされているのかお尋ねいたします。
○説明員(那珂正君) 兵庫県の方から出ております要望三項目のうち、建築基準法関係の規制緩和についてお答え申し上げます。
 これにつきましては、海外の建築資材を円滑に導入するという観点から、建築資材に係る外国の試験データをそのまま受け入れる、また諸外国の規格基準に適合した建築資材を受け入れるなどのことを強力に推進することによりまして、各種の認定等の簡素化等に積極的に取り組んでいるところでございます。
 また、あわせまして、海外からの輸入に関するさまざまな問い合わせがございますが、それらの相談窓口を設置いたしまして、建築基準法などに関する情報提供の体制整備を行っているところでございます。
○寺崎昭久君 建設省と通産省ありがとうございました。実は経企庁にも来ていただいたんですが、ちょっと時間の関係で先へ進ませていただくことをお許しいただきたいと思います。
 大蔵省にお尋ねします。
 今回、輸入促進税制を改正するという内容になっておりますけれども、たしか平成二年にこの税制を創設したときに、社会党や共産党、当時の野党から、日本の輸出の六割は商社経由である、したがってこの税制を創設しでもそうした大きな規模の商社であるとか企業に恩恵が偏ってしまい、中小企業には恩恵は回らないんじゃないか、少ないんではないかというような主張があったように思います。
 それから五年たっているわけでありますけれども、実績を踏まえて言って、この輸入促進税制というのはそういう懸念に対してどうだったのか、大蔵省の所見を伺います。
○政府委員(小川是君) ただいまの輸入促進税制が大企業優遇税制になるのではないかという御批判でございますが、本税制は、現実に輸入を行って、輸入拡大に相当なコストあるいはリスクを負担している者に対して事業規模にかかわりなく適用がされるものでございまして、ただいまのような御指摘は当たらず、それなりの効果を果たしてきているのではないかというふうに思うわけでございます。
 私どもがとらえております国税庁の標本調食による利用実績をちょっと御紹介させていただきますと、一つは税額控除が逆用になる分野がございます。これは主としてメーカーであるというふうにお考えいただいたらよろしいと思いますが、こちらは、適用全体を一〇〇といたしますと資本金百億円以上の企業の適用割合が八三、四%でございますから、確かに大企業が利用をしているということになります。
 もう一方、準備金の方でございますが、これは卸・小売業に適用になるものでございますが、こちらを見ますと実は資本金百億円以上のところは二〇%前後でございまして、むしろ資本金が十億円未満あるいは一億円未満、一千万円未満というような中堅中小企業の方で八割近くを利用しているというのが実情でございます。
 そういった観点から見ましてこの制度は、繰り返しになりますが、大中小問わず、それなりの輸入促進に対して効果を持ってきているのではないかというふうに見ている次第でございます。
○寺崎昭久君 私は輸入促進税制の拡大にはいささか疑問がございます。本当に妥当性があるのか、実効が上がるのかということに過去の実績を見ましても疑問なしとはしません。こういう企業向けの税制をつくるよりは、むしろ消費者向けの優遇税制をつくれないものかということを考えるわけであります。
 消費者というのは、良質で安価、しかも好みに合うということであれば、輸入品であろうと国産品であろうと余りそれを問題にしないと思います。となれば、いいものがあれば買うということですから、例えばイギリスでは、旅行者がイギリス国内で買い物をしますと消費税に当たるような税金を後で還付するというような措置をやっておりますけれども、なかなか技術的に難しい部分があるのかもしれませんが、輸入品を買えば消費者の、買った人の税金が安くなるというようなことは考えられないものでしょうか。
○政府委員(小川是君) 同一の消費財を購入する場合に、今のように国産品に比べて輸入品に対して消費段階で税負担に格差を設けることができないかという点につきましては、税制のあり方、消費税のあり方、消費に対する課税のあり方、基本的な問題があろうかと思います。
 したがいまして、外開において購入する場合にそれについて国内の税が課されない、あるいは外国の人が国内から購入していくときには課されないというところまではできましても、今のような差別をつくることには無理があろうかと存じます。むしろ、委員が言っておられるのは、川高によるメリットが国内の消費者に輸入品について十分に還元されるということが最大のポイントであろうかと存ずる次第でございます。
○寺崎昭久君 最後に大臣にお伺いいたします。
 このところ、外国為替取引税という構想について時々話題になっております。この六月のハリファクス・サミットでも、いわゆるトービン・タックスと呼ばれている構想が議題候補に上がるということをカナダの外相が自国の国会で明らかにしているということを聞いておりますけれども、もしこの六月のサミットでトービン・タックスのような構想が提示された場合に、日本としてどう対応されるのか、お考えを伺いたいと思います。
○国務大臣(武村正義君) ハリファクスの議題につきましては、現在議長国のカナダを中心に調整中でございます。
 御指摘の国際的な金融取引に税を課するといういわゆるトービン・タックスについて、これまでG7の大蔵大臣の会合で話題になったことはまだありません。でも、私もこういう提案があることは承知いたしております。
 トービン・タックスについては、その目的のみならず、課税の根拠、課税の方法、課税の期間といった基本的な部分についてまだ乗り越えなければならない課題が多いことも事実であります。そうした点について国際的な会合の場でもまだ具体的な議論が行われている状況ではないわけであります。
 いずれにしましても、国際的な協調体制のもとで考えていかなければなりませんし、今後の論議の推移を見守っていきたいというふうに思っている次第でございます。
○寺崎昭久君 ありがとうございました。
○吉岡吉典君 大蔵省の答弁の中に一、二気になるものがありますので、最初、大蔵省の姿勢という点にもかかわるので大臣にお伺いしておきます。
 一つは、四月二十日の予算委員会の円高集中審議のときに、私、異常な円高の原因になっている為替投機に外為法第二十一条一項のいわゆる有事規制を発動する考えはないか、こういうことをただしましたが、これに対する加藤国際金融局長の答弁の中で、このような規制により正常な取引を含む我が国の経済取引全体に重大な支障を及ぼしかねない」云々という答弁がありました。この答弁を聞いてみますと、現行の外為法第二十一条二項というのは正常な取引を含む経済取引に重大な支障を与えるような問題をはらんだ条項だという、現行の法律そのものを否定する発言だというふうに私は読み返してみてとれました。
 それから、これと似たようなものでは、ことしの二月、二信組救済問題に関連して、預金保険機構による処理という、これは衆議院で共産党の正森議員が質問したときの答弁ですが、これは西村銀行局長の答弁で、ある週刊誌でも重大発言だということで取り上げておりますが、預金保険機構による処理は日本の信用システムに対する不安感が国民の間に生じないだろうかという懸念があるという答弁でした。これも、現にある制度が役立たないだけか、それを実行すれば国民に不安感を与えるものだという答弁だということで、現行制度を否定してしまう答弁だというようにとるしかない答弁なんです。ですからこの雑誌でも重大発言だということです。
 大蔵大臣にお伺いしたいんですけれども、大蔵省の判断が現行の法律や制度よりも優先するというのが大蔵省の考え方なのかどうなのか。私はこれは今後の重要な問題だと思うので、最初にひとつ明らかにしておきたいと思います。
○国務大臣(武村正義君) 今の預金保険機構のお話も、現実に預金保険機構は機能いたしておりまして、かなり多くの金融機関の再建等に出動をいたしております。大変有用な存在になってきております。むしろこれをもっと強化していこうという議論もあるぐらいでございます。
 西村局長の金融不安云々の話は、いわゆるペイオフというやつですね、金融機関が倒産した場合には、例の一千万円の元本だけは保障される仕組みが預金保険機構にございますが、これの発動については、まだ一度も例がないということも含めまして、国民の皆さんの中に金融機関とか預金に対する戦後五十年の厚い信頼があるということを踏まえますと、ある日突然自分の貴重なお金を預けている金融機関が倒産をするというふうなことはだれ一人想定されていない中で、そういう唐突な形でこれを発動することについては、不安を持つ人が多いし、また金融に対する信頼を損ねる可能性もある、こういう判断で申し上げたんだろうと思います。
 今御指摘の外為法第二十一条の有事規制の問題も、私は余り詳しくありませんが、これは今回のような為替の変動のために設けられている規定ではないという認識でおります。市場参加者の動向、各国市場の状況、国内経済全体の状況等の諸要素を総合的に勘案して判断される事態を前提にしているものではないかということでありまして、市場自体がパニックに陥ったような場合、こういう状況を想定して設けられている規定だと私は理解をいたしております。
○吉岡吉典君 制度をどうとるかということが私は言いたかったわけじゃなくて、制度そのものの否定、それから現行の法律のある条項の否定ととられかねないような答弁があるので、これは大蔵省の態度として非常に重大だと。だから雑誌でも取り上げられているということですけれども、こう見出しを見てもらっても西村銀行局長の重大発言というので取り上げているわけでして、今の問題にこれを適用するかどうかということをめぐってのそのあり方の論議なら、それはいろいろな判断があると思いますけれども、こういう形で問題になるような答弁というのは、大蔵省の判断が法律よりも優先するんだというふうにとるしかない答弁なので、あえてそういう判断があるとすれば、思い上がりも甚だしいということとして私は一言申し上げておきたかったわけです。
 本論である法案にかかわる問題ですが、先ほども論議がありました赤字公債の問題ですが、いずれにせよこれによって大変な赤字公債の累積額になるということです。額は私一々申しませんけれども。
 そこで、さっきの論議を聞いていてもわからないのですが、償還の見通しというのがあるのかないのか、償還の見通しについてもう一度お伺いします。
○政府委員(伏屋和彦君) お答えいたします。
 今の償還の見通しということでございますが、先ほどもお答え申し上げましたが、今回の特例公債の発行に当たりまして財制審の方からも、公債につきましては、今後の財政運営を行うに当たって、その償還に係る国民全体としての負担のあり方についてさまざまな観点から真摯な検討がなされなければならないと指摘もされ、私どもも考えておるわけでございます。まさにその真摯な検討の結論を待ちまして、適切に償還を行っていくこととしたいと考えているわけでございます。
○吉岡吉典君 今、償還の見通しがないということですが、大臣、新聞報道によると、償還財源について将来国民に負担がかかってくることは避けられないというふうに語られたと、これは日経新聞で読みましたけれども、この中には、先ほども論議があった問題にかかわるわけですが、国民の負担という中には増税というのはないということなのか、増税もあり得るということなのか、どうでしょうか。
○国務大臣(武村正義君) 今の時期は、増税あるなしの議論には直接的にはお答えしないように注意をいたしておるわけであります。
 当然、財源でありますからなかなかウルトラCのようなものは一般的にはないわけでありまして、それは要するに、最終的にはやはり国民の御負担に支えていただかないと償還ができない、公債というものは本来国民の御負担で償還をしていく性格のものであるという一般的な認識を申し上げさせていただいておきます。
○吉岡吉典君 国民の負担増は避けられないと。税金がどうかということは今は触れないということですけれども、国民の負担をふやすということになれば何か。結局、税収増ということにならざるを得ないと思います。これはこの程度にとどめます。
 輸入促進策に関連してですが、円高対策として政府は輸入促進を非常に重視していると思います。今度の補正予算では輸入促進関係費として、輸入自動車展示場あるいは輸入住宅展示場等々、そういう関係でも五百八十八億円が組まれております。
 展示場をつくって輸入を促進する、公費を投じてこういうことをやっているという国の例があるのかないのか。同時に、これが一体どの程度の輸入促進に役立つというふうにお考えになっているか。これは担当は通産省だそうですので、お答え願います。
○説明員(上野裕君) お答えをさせていただきます。
 初めに、公費でこのような展示場を設置するような例が海外にあるのかないのかというお尋ねでございますが、すべての制度につきまして詳細に調査を行ったわけではありませんので明確には申し上げられませんけれども、私どもが今把握している限りにおきましては、輸入促進のために公的資金によって提示場を設置するというような形での外国の例はないというふうに承知をしております。
 ただ、我が国が今回とりましたように公的な資金を用いて輸入拡大に努めているという背景につきましては、御案内のように、我が国の抱える大幅な経常収支の黒字を削減し、かつ我が国の低水準でございます製品輸入比率を改善をし、諸外国と円滑な対外経済関係を構築していくということが現下の我が国の大きな基本的な目標になっているというふうに理解をいたしております。
 それから、今回政府としても各般の輸入促進のための具体策を講ずることといたしておりますけれども、委員御紹介のありましたように、輸入自動車あるいは自動車部品の展示場の新設などによります輸入促進、あるいは輸入住宅におきましても、部材アクセスマートの設置あるいは輸入住宅常設展示場の拡充など、積極的な輸入促進策を図ることとしております。このほか、政府系金融機関の輸入関連融資制度の拡充、製品輸入促進税制の拡充等々、相当広範に政策を提案いたしておるところでございます。
 これらの効果についてですけれども、今後の経済情勢にもかなり左右される側面がございますし、また日本側の努力だけではなくて輸出側の努力にもかなり左右される側面があるということで、非常に多様な要因によって規定をされるということで定量的な効果を正確に示すことは極めて困難であるというふうに考えておりますけれども、輸入環境が円高で好転をいたしますし、また各般の施策、それから規制緩和推進計画の前倒し実施など、各種の施策と相まちまして相当に輸入拡大効果が上がっていくというふうに私どもは期待をいたしております。
○吉岡吉典君 つまるところ、五百八十八億ですか、かけてやるけれども効果がどうなるかということは、これは具体的にはわからないということですね。
 輸入促進税制については、今度の措置で千五百億、千六百億ぐらいふえるだろうという数字が公表されているようですけれども、片方はそういう見通しも出せない、しかも外国にないというのをどういうわけでやるのか、私はこれは国民の納得いくものだとは思いません。
 輸入促進税制の問題ですが、これも世界には例のない税制だというふうに私は思いますけれども、時間がありませんから結論的にお伺いしますが、私は、この輸入促進税制も今の展示場などの輸入促進策も、これは日本産業にいろいろな問題をもたらすわけですが、輸入策としても問題があるんじゃないかと思います。
 というのは、先ほども話がありましたけれども、これは消費者にメリットはない、その途中の会社にのみメリットがあるものです。一時的にカンフル剤的な効果はあるかもしれませんけれども、しかしそれはそれまでであって、それ以上のものではない。やはりそういう問題を持っている、しかも世界にも例のないような諸施策ではやはり問題は片づかないというふうに思います。
 時間が来ましたのでこれ以上は述べられませんけれども、結論的に大臣、そういう政策がやはり一番効果的だということで続けていこうということなのかどうなのか、ひとつ最後に。
○国務大臣(武村正義君) おっしゃるとおり、世界でも例のないぐらいの努力をしてまでこの国難を乗り切ろうという決意であります。
○島袋宗康君 赤字公債の発行については、二月の委員会でも取り上げてきましたけれども、その歯どめ策については明確な方向性は御答弁いただけませんでした。ただ、大蔵大臣は、赤字公債は何にでも使える、したがって魔力を持っているから原則的には発行しないというふうなことをおっしゃっておりました。
 こういう基本姿勢をその場で示していただいたわけでありますけれども、今回の赤字公債の発行も例外的発行だという説明になると思いますけれども、そこで、言葉じりをとらえるようで大変恐縮でありますけれども、原則と例外はどのような考え方で区別をするのか、例外とはどの範囲を指すのか、補正予算のフレームで御説明を願いたいというふうに思います。
○国務大臣(武村正義君) 特例公債につきましては、これまでも申し上げてまいりました。一つは、歳出は経常的な収入で賄うのが財政の基本原則だという認識があります。
 もう一つは、やはり後の世代に大きな負担を残さない、今、公債を発行してどんどんサービスをすれば、今の国民はそのサービスを享受しますが、その借金、金利を含めたツケが十年、二十年、六十年先まで我々の子供や孫に負担を強いることになりますから、おじいさんの代に借金してどんどん使っちゃった、それを我々は今払っているんだ、こういうふうな不健全なことは避けなければいけないということであります。
 もう一つは、やはり一度発行すると過去の経験からいっても歯どめがなくなってしまう。何にでも使えますから、一たん発行し出すと赤字公債でやればいいじゃないかと。日本の戦後の成長の時期でもこのことのために随分財政が悪化をして、やっと四、五年前そこから脱却をしたわけであります。それをまた安易に、また来た道をゆめゆめ歩んではならないという私どもの思いもあります。
 しかし、じゃ今回の特例公債の発行はどうだ、こういうおしかりをいただいているわけでございますが、先ほど寺崎議員にもお答えしましたが、すべがほかにありません。
 そういう中で、未曾有の大震災を経験し、こういう異常な円高という事態に直面をいたしておりまして、ここはもう原則論では通用しない、むしろここは目をつぶって、そういう従来の私どもの方針には反するけれども、特例公債も発行して、この国難といいますか経済の苦境、あるいは震災の復興という大きな事態に積極的に対応させていただこうという決断をさせていただいたわけであります。
 しかし、先ほど申し上げたように、これがまたどんどん歯どめのないような状況にしてはなりませんので、後先になりますけれども、景気が少しでも明るくなった時期に真剣に議会でも御議論をいただきながら、私どもとしましては、この特例公債についてはそれなりのしっかりした償還の対策を見直していく必要があるというふうに思っている次第でございます。
○政府委員(伏屋和彦君) 今、委員が補正予算のフレームを使ってということでお答えさせていただきたいと思います。
 今回の補正予算のフレームの中でこの特例公債の対象となる経費ということでございますが、まず歳入面で申し上げますと、これは阪神・淡路大震災関係、円高等対策関係で合わせまして千三百八十億円の税収減が見込まれているわけでございます。
 この千三百八十億円と、また歳出におきまして、阪神・淡路大震災等関係経費全体では一兆四千億強でございますが、そのうちの災害廃棄物処理事業費ということで、いわゆる瓦れきの処理の関係を中心といたしまして約二千四百億円が特例公債の対象となっているわけでございます。
 それから、緊急防災対策費といたしまして補正予算全体では七千九首億円が計上されておりますが、そのうち、例えばヘリコプターとか消防車の購入等に充てられる経費等を中心といたしまして約七百億円が特例公債の対象となっているわけでございます。
 円高対策関係経費の中でも、科学技術、情報通信関係を中心といたしまして約八百億円、そのほか、緊急犯罪対策経費のうちの百五十億円、国債費の約二百億円ということで、これがいわゆる経常部門の経費でございまして、先ほどの税収減と合わせますと五千六百三十八億円の額がこの特例公債の対象ということで、特例公債を発行するということでございます。
○島袋宗康君 我が国の酒税制度に関するEUのWTO提訴と、酒税法改正についてちょっとお尋ねしたいと思います。
 しょうちゅうの酒税がウイスキーなどに比べて格段に低いということで、貿易障壁に当たるということでEUは近くWTOにこれを提訴するという方針が発表されております。五月十二日の日経新聞によりますと、既にEU加盟十五カ国がWTO提訴の方針を承認されたと。日本は、例の自動車部品問題でアメリカだけでなく、EUとWTOでまた衝突することになるんではないかというふうに、極めて国際的に苦しい立場に立たされるんじゃないかというふうに懸念するわけでありますけれども、この問題について、現段階でどういうふうなことが判用し、また提訴の内容というものに我が国としてどういうふうに対応なされるおつもりか、その辺についてちょっと御説期願いたいと思います。
○政府委員(小川是君) 去る四月三日でございますが、EU側が本作の問題をWTOに提起する方針であるということを発表したことは承知をいたしております。
 その後、EUの域内における手続として、関係国とこうした方向で事に当たるという域内手続を進めておられるようでありますけれども、それについてのその後公式な発表はまだ聞いておりません。したがいまして、その後、実は我が国に対してEUから直接何らのアクションはとられていない状況でございます。その意味におきまして、EU側の提起の具体的な内容は現段階では不明でございますけれども、しかし、昨年からことしにかけてのいろいろな場面を思い起こしますと、しょうちゅうとウイスキーに関する我が国の酒税問題がそのポイントになろうかと思います。
 しかし、これは長い経緯があり、私どもは前回ガットにおける協議に基づきまして誠実に対応をしてまいったつもりでございますし、また、六年度の酒税法改正におきましてウイスキーの税率を据え置く一方、しょうちゅうについて若干の調整をさせていただいた経緯もございます。もし仮に、EUから正式にWTO提訴に先立つ例えば二国間協議の申し入れがありましたら、その内容を確認の上、十分遣切な対応をしていくようにいたしたいと思っている次第でございます。
○島袋宗康君 それから、五月七日の読売新聞によれば、大蔵省は来年度の税制改正でしょうちゅうの税率を一リットル当たり四十円前後増税する方針であるというふうなことが報道されております。しかし、酒税法改正によるしょうちゅうの税率引き上げは、先ほど説明がありましたように、平成六年度に行われたばかりでありますから、秋から年末の来年度税制改正作業に先立って大蔵省がこうした方針を示すことも異例であると思います。
 さらに、麦芽発泡酒の税率を引き上げる方針も示しているようでありますが、これは価格の安い大衆酒をねらい撃ちにした安易な大衆課税ではないかというふうに批判をされても仕方がないんではないかというふうに思います。こうした報道の真偽について大蔵省の見解を求める次第でございます。
○政府委員(小川是君) 幾つかの新聞で今御指摘のような報道がなされているのは承知をいたしておりますが、大蔵省としてこうした酒税の問題につきまして何らかの方向を決めた、あるいはそういう検討を開始したというような事実はございません。
 問題は、先ほどお尋ねのございましたEUによるしょうちゅう、ウイスキーに係る酒税問題が一方において恐らく問題として提起されてくるであろうというのが一つございます。
 もう一つの問題は、最近、通常のビールよりも麦芽の使用割合を低く抑えまして、それでありながら品質面でビールと似通った発泡酒が新たに開発されて発売されております。また、それがビールと類似した形で消費されているというふうに聞いているわけでございます。もともとビールは漢字で書きますと麦のお酒と書くわけでございますから、麦芽の使用割合等に応じてビールというものが定義されているそのすき間の商品でございます。こうした新しい商品につきましては、今後の動向いかんによっては各種の酒類の間の税負担のバランスであるとかあるいは税収への影響といったようなことも出てまいりましょうから、私どもはそういった観点から今後とも動向を注意深く見守ってまいりたい、必要があればそれらについては税制調査会でまた御議論をいただこう、このように考えている次第でございます。
○島袋宗康君 終わります。
○委員長(西田吉宏君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○吉岡吉典君 私は、日本共政党を代表して、平成七年度公債発行特例法案及び租税特別措置法一部改正案の両案について正反対の討論を行います。
 まず、公債発行特例法案についてであります。
 本法案は、今年度第一次補止予算の財源として五千六百三十八億円の赤字国債の発行を図ろうとするものであります。
 本補正予算は、阪神大震災や円高対策などの経費を賄うため総額約二兆七千億円を計上しておりますが、その財源の大半を赤字国債を含む国債発行によって賄おうとしています。阪神大震災直後に編成された昨年度第二次補正では、赤字国債発行も緊急でやむを得ない事情もありました。しかし今回の補正予算については、年度が始まったばかりであり、当然予算の組み称えによって財源を生み出すべきであります。そういう努力抜きに安易に赤字国債の発行を認める本法案は賛成できません。
 次に、租税特別措置法一部改正案についてであります。
 本法案の主要内容は、緊急円高対策として製品輸入税制を拡充することであります。
 今回の輸入促進税制の拡充は、積立年及び税額控除率を従来の二倍に引き上げるもので、これにより最高で輸入増加額の一〇%の税額控除が受けられることになります。円高対策を名目にしてはいますが、大企業の輸入に対する破格の減税措置であると言わなければなりません。
 また、輸入促進税制は創設以来拡大の一方ですが、これは租税特別措置の見直しという政府自身の方針にすら反し、税制の不公平を一層拡大するものであります。
 本法案については、このほか中小リストラ法に基づく中小企業に対する減税措置も含まれていますが、全体として反対の態度をとるものであります。
○委員長(西田吉宏君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 これより順次両案の採決に入ります。
 まず、平成七年度における公債の発行の特例に関する法律案について採決を行います。
 本案に賛成の方の挙。手を願います。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(西田吉宏君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 次に、租税特別措置法の一部を改正する法律案について採決を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(西田吉宏君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、両案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(西田吉宏君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
○委員長(西田吉宏君) 保険業法案及び保険業法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案の画集を一括して議題といたします。
 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。武村大蔵大臣。
○国務大臣(武村正義君) 重ねて恐縮でございますが、ただいま議題となりました二つの法律案につきまして、提案の理由及びその内容を御説明申し上げます。
 初めに、保険業法案について御説明申し上げます。
 保険業をめぐる近年の金融の自由化・国際化等の環境の変化は著しいものがあります。今回の保険制度改革は、このような経済社会情勢の変化に対応するとともに、保険業の健全性を確保することを目的としたものであり、二十一世紀に向けて新しい保険制度を構築するため、政府といたしましては、この法律案を提出することとした次第でございます。
 この法律案の内容について御説明申し上げます。
 まず、規制緩和、自由化の推進に関する事項であります。
 第一に、生損保が子会社方式で相互参入できることとし、生命保険会社の損害保険子会社及び損害保険会社の生命保険子会社に係る規定を設けることとしております。
 さらに、いわゆる第三分野と呼ばれる傷害・疾病・介護分野につきましては、所要の激変緩和措置をとりながら、生損保が本体で相互参入できることとしております。
 第二に、保険商品、料率算出方法に関し、現在は一律認可制となっているのを改め、一部届け出制へ移行するための所要の規定を設けることとしております。
 第三に、国際的な整合性にもかんがみ、保険会社からの委託を受けない独立した新たな販売チャネルとして、保険仲立人を保険契約の締結の媒介を行う者として法律上位置づけることとしております。
 次に、保険業の健全性の維持に関する事項であります。
 第一に、保険会社の健全性維持のための指標として、保険会社の自己資本比率を導入することとし、大蔵大臣は、自己資本化率その他保険会社の財産の状況等を勘案して、経営の健全性を確保するための改善計画の提出を求めることができる旨の規定を置くこととしております。
 第二に、保険会社は保険契約者保護基金を設け、破綻保険会社の保険契約を救済保険会社に包括移転等をする際に、同基金から救済保険会社に資金援助を行うことができることとし、そのための所要の規定を設けることとしております。
 最後に、公正な現業運営の確保に関する事項であります。
 第一に、社員総会にかわるべき機関として、総代により構成される総代会を法律上規定することとしております。また、相互会社における経常チェック機能の強化を図るため、少数社員権、少数総代権の行使要件を大幅に緩和することとしているほか、社員の代表訴権についても、単独権化することとしております。
 第二に、ディスクロージャー規定の整備として、保険会社は、事業年度ごとに、業務及び財産の状況に関する事項を記載した説明書類を作成し、本店及び支店に備え置き、公衆の縦覧に供する旨の規定を置くこととしております。
 以上のほかにも、保険募集の取締に関する法律及び外国保険事業者に関する法律の保険業法への一本化をするとともに、相互会社から株式会社への組織変更などの規定を設けることとしているほか、保険制度全般にわたって所要の規定の整備を図ることとしております。
 保険業法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案について御説明を申し上げます。
 今御説明申し上げました保険業法案の提出に伴い、関係法律の整備等を行う必要がありますので、この法律案を提出することとした次第であります。
 この法律案の内容について御説明申し上げます。
 損害保険料率算出団体に関する法律につきまして、算定会が算出する保険料率について認可制から届け出制へ移行する等の改正を行うこととしているほか、その他十九法律につきまして、保険業法の準用規定を改正する等、所要の規定の整備を図ることとしております。
 以上が二つの法律案の提案の理由及びその内容でございます。
 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。
○委員長(西田吉宏君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 両案の質疑は後日に譲ります。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後七時十一分散会