第140回国会 本会議 第12号
平成九年三月二十四日(月曜日)
   午後零時四分開議
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○議事日程 第十二号
  平成九年三月二十四日
   正午開議
 第一 治山治水緊急措置法の一部を改正する法
  律案(内閣提出)
 第二 酒税法の一部を改正する法律案(内閣提
  出、衆議院送付)
 第三 租税特別措置法及び阪神・淡路大震災の
  被災者等に係る国税関係法律の臨時特例に関
  する法律の一部を改正する法律案(内閣提
  出、衆議院送付)
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○本日の会議に付した案件
 一、南極地域の環境の保護に関する法律案(趣
  旨説明)
 一、日程第一より第三まで
 一、繭糸価格安定法の一部を改正する法律案
  (内閣提出)
 一、製糸業法及び蚕糸業法を廃止する法律案
  (内閣提出)
     ―――――・―――――
○議長(斎藤十朗君) 御紹介いたします。
 本院の招待により来日されましたカナダ上院議長ギルダス・モルガット閣下の御一行がただいま貴賓席にお見えになっております。
 ここに、諸君とともに心からなる歓迎の意を表します。
   〔総員起立、拍手〕
     ―――――・―――――
○議長(斎藤十朗君) これより会議を開きます。
 この際、日程に追加して、
 南極地域の環境の保護に関する法律案について、提出者の趣旨説明を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(斎藤十朗君) 御異議ないと認めます。石井国務大臣。
   〔国務大臣石井道子君登壇、拍手〕
○国務大臣(石井道子君) 南極地域の環境の保護に関する法律案について、その趣旨を御説明いたします。
 近年、地球環境のモニタリング等の観点から、南極地域の環境の重要性が注目されておりますが、一方で、基地活動や観光利用の増加による環境影響も懸念されており、人類共通の財産としての南極地域の環境を保護するための国際的取り組みの強化が要請されております。
 このため、一九九一年には、環境保護に関する南極条約議定書が採択され、南極地域における活動を計画する際の環境影響評価の実施、動植物相の保存、廃棄物の処理等の幅広い義務が規定されたところであります。この議定書の的確かつ円滑な実施を確保するために必要な国内担保措置を講じるため、今般、本法律案を提案した次第であります。
 次に、この法律案の内容の概要を御説明申し上げます。
 第一に、南極地域における活動の主宰者及び行為者が南極地域の環境の保護のために配慮しなければならない基本的な事項を定めて、公表することとしております。
 第二に、南極地域におきまして、科学的調査を除く鉱物資源活動を禁止し、動物相及び植物相の保存のために動植物の捕獲や持ち込み等を制限し、廃棄物の適正な処分及び管理を行い、南極特別保護地区への立ち入りを制限する等の規制措置を講ずることとしております。
 第三に、以上の行為の制限を確実なものとするため、南極地域において行われる原則としてすべての活動の実施前に、議定書で禁止されている行為がないこと、南極地域の環境に著しい影響を及ぼすおそれがないこと等についての確認を受けることを義務づけることとしております。この確認のための審査に当たっては、必要に応じ環境影響の検討資料の提出を求めるとともに、環境影響の程度が軽微でない場合には、議定書の締約国等の意見を聴取する手続を行うこととしております。
 このほか、報告徴収など南極地域の環境の保護のため必要な監督措置を講ずるとともに、周知、罰則等に関し、所要の規定を設けることとしております。
 以上が南極地域の環境の保護に関する法律案の趣旨でございます。(拍手)
    ―――――――――――――
○議長(斎藤十朗君) ただいまの趣旨説明に対し、質疑の通告がございます。発言を許します。加藤修一君。
   〔加藤修一君登壇、拍手〕
○加藤修一君 私は、平成会を代表して、ただいま議題となりました南極地域の環境の保護に関する法律案につき、橋本総理並びに関係大臣の御所見をお伺いいたします。
 現在、本案、すなわち南極環境保護法案に係る議定書の発効は、残り三つの国の批准を待つ状態にあります。いまだ批准していない国の一つが日本であり、発効にブレーキをかけている責任は極めて重大と言えます。我が国の自然保護関連の条約批准は今までもおくれが目立ち、常に後手後手ではないでしょうか。多くの国が批准してから、やおら腰を上げる姿勢は全く長期的展望に欠け、こそくではないでしょうか。このように熱心さが欠ける理由、また、当条約の対応がおくれた理由を外務大臣にお伺いしたい。
 ところで、日本は環境先進国であると言われていますが、実態は胸を張って言える状態ではありません。橋本政権の外交政策の柱が「創造と自立的外交」であるならば、ここで環境外交においても自立的、積極的なリーダーシップをとるべきであります。これからの環境理念は、国益に偏するのではなく、ヒューマンセキュリティー、人類益、地球益を理念とし、これに基づいて実行すべきであります。総理の理念、御認識についてお伺いしたい。
 さて、南極地域を初めとする地球環境問題は深刻さを増しております。私は、橋本政権が火だるまになることにはとりたてて関心があるわけではありませんが、私たち人類は、地球が火だるまになることを避けなければなりません。今や人類の生存に向けた総力戦を開始しなければなりません。本年は、地球サミットから五年目に当たり、六月には国連環境特別総会、十二月には二十一世紀の温暖化対策が決定される京都会議が開催されます。この会議の重要性はリオの地球サミットに匹敵するもので、日本は成功に向けて議長国として重大な責務を持っております。この意味で、本年は地球環境の年と言えます。しかし、地球環境の現状は深刻であり、今後とも毎年地球環境の年と言えるほどせっぱ詰まった状態にあります。
 さて、南極はメキシコと米国を合わせた以上の大きさがあり、地球の気候、環境に大きな影響を与えるとともに、近年、地球温暖化、オゾン層破壊、大気汚染などの調査に重要なデータを提供してきた貴重な観測地域であります。近年の気温上昇により、南極半島の海に張り出した氷の大崩壊が続いており、研究者はこうした現象を、南極大陸上の氷が解けはしないか、海面上昇へとつながる兆候が出始めているのではないかと心配しております。また、南極上空のオゾンホールは、昨年、最大規模を記録し、しかも毎年記録更新中であります。より一層実効性のあるオゾン層保護対策が急務になっております。
 南極に限らず、危機的な状況は地球規模へと動き始めております。このような地球環境問題群の状況とその長期的、戦略的対応について、橋本総理はいかなる御見解、御決意をお持ちでしょうか。
 次に、本法律案の実効性についてであります。
 本法律案及び議定書の実効性を確保するためには、監視員等の監視・監督体制をどのように確立していくのでしょうか。また、この特殊な地域である南極地域において、所管が文部省である極地研究所など他省庁の活動もあり、本法律案に基づいて環境庁がどのように役割を分担し、円滑に環境保護を図っていくのでしょうか。また、議定書を履行するためには、各国との連携をどのようにしていくのでしょうか。さらに、多国間の査察の地域分担をどのようにしていくのでしょうか。そして、南極地域における基地活動などに伴う廃棄物の処理についてどのような対応を行うことになっているのですか。
 一方、今まで南極に一切関与の機会がなく南極のノウハウの蓄積がない環境庁にとって新たに役割が増加したことになりますが、本法律案を円滑に実施するためにはそれ相当の経費が必要となります。予算措置はどのように考えるか。
 以上、総理、環境庁長官に御見解を求めます。
 ところで、動植物など生態系への影響とともに、アザラシ、ペンギンから南極にはなかった細菌やウイルス、重金属、有機塩素系化合物が検出されております。また、これらの環境汚染物質が、これまでそれほど想定していなかったホルモンなどの内分泌系、そして免疫系にまで及ぼすことがわかり、生物の生殖能力の減退の危機が迫っております。
 例えば、ゴア副大統領が前書きを書いたコルボーン女史の「盗まれる未来」の中では、人という種の存在さえもが危機に直面していることを警告しております。不妊症の増加、精子の減少、種の存在まで脅かし始めたここ最近のこのような環境汚染の大きな変化に即応して、新たな社会的な対応システムの構築が必要となっております。総理の御見解をお尋ねいたします。
 ところで、南極は資源開発などの経済行為はできないとされております。近年、旅行客が増加してきており、生態系が乱される可能性があります。言うまでもなく、観光は経済行為であります。経済行為をする旅行業者の企画についても環境アセスメントをするとのことでありますが、各国間で南極旅行企画の争奪により、急激な旅行者数の増大は環境保護の困難が予想され、歯どめが必要と考えられます。
 そこで提案ですが、長期滞在者、旅行者数の総量規制を提案すべきだと考えます。環境庁長官の御見解を伺いたいと思います。
 また、ほかの生物の行動圏にみだりに入らない、そっとしておくこと、これも共生の考えであります。そのかわりに、といっても一〇〇%かわりになるわけではありませんが、代替的工夫をすべきであります。例えば、人工衛星からの南極画像情報のリアルタイムの公開、疑似体験のできるサイバー南極大陸の作成やインターネット南極の開設であります。人類の環境資産をいながらにして容易にアクセスできる教育・情報協同システムの構築を国際社会に提案してはどうでしょうか。環境庁長官の御見解を伺いたい。
 ところで、橋本総理、南極環境保護法案の実効性に関することでありますが、総理はかつて環境基本法審議の際に、当時の広中環境庁長官に対して、地球環境問題担当大臣を法制上きちっと位置つけるべきだ、環境庁地球環境部には地球環境政策についての総合調整機能を十分持たせるべきだ、そしてたとえ行政改革の中でも環境行政は別の扱いをすべきだと述べております。橋本政権になった今、リーダーシップを発揮できる立場にあっても依然として改善されておりません。
 例えば、昨年の温暖化防止会議では、国の代表として環境庁長官、通産政務次官のお二人が発言をし、どちらが日本の代表だと世界から奇異に見られたこと、また、温暖化防止策の日本提案が政府部内の調整で最後までもつれ、醜態をあらわすなど、依然として総合調整機能が発揮できておりません。これでは、南極地域の保護はもとより、我が国の主導的な地球環境の保全が一向に進まないではありませんか。
 総理のお考えの三点について、総理は今どのような御見解をお持ちですか。
 また、極地である南極地域は温暖化の影響をどこよりも大きく受けます。そこで総理、橋本総理は昨年、地球環境保全関係閣僚会議において、我が国のCO2排出量が急増したことに対し、関係大臣に対策の強化を指示しておりますが、一体具体的にどのように実行しているのでしょうか。今やリーダーシップを十分発揮できる立場になったにもかかわらず、みずからの政権下において具体的な姿が全く見えてこないではないでしょうか。これでは行政改革と同じように口先政権と言われかねません。以上について、総理の御答弁をいただきたい。
 ところで、京都会議に臨むに当たり、世界で四番目にCO2の排出量が多い我が国が、二〇〇〇年に排出量を一九九〇年レベルに戻すことが極めて困難な状況になっております。我が国は、CO2の抑制策として、総排出量並びに一人当たり排出量と、選択性を提案しております。厳しい抑制策のヨーロッパ、そして総量規制に不熱心なアメリカと、各国の利害が絡んでおり、排出規制策のまとめは難航が予想されております。我が国はどのようにリーダーシップを発揮していくのでしょうか。
 ところで、ゴア副大統領が来日中で、本会議終了後に会うと聞いておりますが、削減に向けて協力を強く要請すべきであります。橋本総理の御見解をいただきたい。
 さて、南極環境保護法案に係る議定書の批准は、我が国が国際社会で名誉ある地位を図る上で重要であります。これに関連しまして、六月の国連の環境特別総会に対し、我が国はどのような対応を考えているのでしょうか。私は、地球環境問題の対処を間違えると人類の未来がない、この観点から、地球環境に係る統合的な国際的組織として環境国連の創設並びに国連環境憲章の作成を提案いたします。これらを実現することは、ひとえに南極条約の実効性を飛躍的に高めることにもなります。
 総理、環境外交のイニシアチブを発揮するためにも、また、国連改革の一環にもなりますこの提案をすべきであります。橋本龍太郎内閣総理大臣の積極的な御見解、御決意を伺いたい。
 次に、南極環境保護法案に関連して、我が国の地球温暖化防止行動計画の見直しと追加的対策をどうするかであります。
 環境庁の試算によれば、炭素税の有効な活用によって現行の温暖化防止行動計画の目標達成は可能と言われていますが、その追加的対策として炭素税の導入、これについて環境庁長官の御見解をいただきたい。
 最後に、アメリカ国防総省ペンタゴンは、極地において超強力電磁波による地球の電離層を加熱するいわゆるハープ・プロジェクトを進めております。これについては、連邦環境保護庁、また、GLOBEすなわち地球環境国際議員連盟も大きな関心を示しております。この実験は、オゾン層保護に関するモントリオール議定書、そして環境破壊兵器禁止条約に抵触の可能性があります。幸いなことに、地球環境問題に見識の高いゴア副大統領が来日中であります。直ちに状況を聞くと同時に、開発中止を毅然と要請し、腰砕け外交を乗り越えるべきであります。
 総理の御見解を求め、質問を終わります。(拍手)
   〔国務大臣橋本龍太郎君登壇、拍手〕
○国務大臣(橋本龍太郎君) 加藤議員にお答えを申し上げます。
 まず、地球環境問題への取り組みの理念及び環境外交におけるリーダーシップというお尋ねでありました。
 地球環境問題は人類共通の課題であり、人類社会が共同してその生存の基盤である地球環境を守る、その理念のもとで取り組むべき課題だと私は思います。そして、我が国は、地球環境問題への取り組みを推進するために、国際的にリーダーシップをとり、我が国の国際的地位にふさわしい役割を率先して果たしていきたいと思います。
 例えば、本年、私はASEAN五カ国を回りました。そして、その際、私自身が主張してきたこととして、今まで我々は成功の記録を国際社会に見せてきた。しかし、我々が今まで犯してきた失敗も数々あった。その一つが昭和四十五年を中心にして大量に発生した環境汚染、公害という問題だった。これを乗り越えるために我々は大変な努力をさせられた。その中には成功、失敗、それぞれがある。我々は人類社会が同じ失敗を犯すことを決して好まない。もし求められるなら、過去の我々の失敗の記録、同時にそれをどう乗り越えようとしてきたかのデータを進んで提供する用意があるということを申し上げてきました。
 今日までにも既に、例えばオーストラリアの環境庁創設の際、我が国の環境庁の創設とその後の分析は役立っております。こうした働き方もまた、私は日本の果たすべき役割の一つだとかたく信じております。
 次に、地球温暖化を初めとする地球環境問題、地球の生態系を損ない、将来世代にも大きな影響を与える極めて深刻な問題だと、これは議員の御指摘と変わりません。政府としては、地球環境保全に関する関係閣僚会議の場なども活用をしながら、効果的かつ総合的な地球環境保全施策を進めて、地球環境問題に対し、より一層積極的な取り組みを進めてまいります。
 次に、議定書が発効した後の予算について御質問がありました。
 ただいま御審議をいただいております平成九年度予算におきましても必要な予算が計上されているところでありますが、環境保護に関する南極条約議定書が発効いたしました後におきましても、この法律が適切に施行されるよう対処してまいります。
 次に、環境汚染物質の影響の懸念の御指摘につきましては、近年、欧米諸国で取り上げられ始めておりますし、国際的にも科学的知見を集積するための研究が既に進められております。我が国におきましても、化学物質による生殖等への影響を未然に防止するために、国際的な動きに合わせながら知見の充実を図るとの観点から、関係省庁におきまして調査研究などの対応を進めてまいる所存であります。
 次に、広中環境庁長官当時に私が質問をしたことはどうなっているかという御質問がありました。
 既にお調べをいただいておりますとおり、私があの質問で結びに申し上げたこと、それは、国際舞台において環境行政について環境庁みずからが語り得る立場を確保することであり、同時に、いたずらに組織の拡大を求めるというものでもなかった、これは御承知のとおりであります。そして、私は、今後ともに環境庁の企画調整能力というものは拡大していくべきだと思うし、環境行政をやはり国際舞台で語る、その主役は環境庁でなければならないという考え方は変わりません。そして、今後の行政改革の中におきましても私はそうした必要性というものを打ち出していきたいものだと、そのように考えております。
 次に、南極地域の環境保全のためにも二酸化炭素の排出削減に向けた主導的な取り組みが必要である、こういう御指摘をいただきました。
 このためにも京都会議が極めて重要な会議でありますし、これまでも二〇〇〇年以降の対策に対する議定書の内容についての提案を行うなど、日本は積極的に対応してまいりました。今後とも政府が一体となって国内対策の充実に努めるとともに、地球温暖化防止に効果があり、公平で実行可能な合意が得られるように各国に積極的に働きかけ、努力してまいる所存であります。
 次に、二酸化炭素の排出規制に向けた米国との協力について、これは地球環境に広範かつ深刻な影響を与えるおそれのある地球温暖化問題の解決のために不可欠の話だと考えておりますし、特に今申し上げました京都会議、これは二十一世紀における国際的な取り組みを定める重要なチャンスでありますし、この会議の成功に向けて各国と協力が得られるように働きかけをしてまいらなければなりません。
 本日、この本会議終了直後から始まりますゴア米国副大統領との会談の中におきましても、環境問題は大きな一つの柱でありまして、ここでも議論をさせていただきたいと考えております。
 次に、国連環境特別総会、そして国連環境憲章、あるいはいわゆる環境国連、こうした御提案がございました。
 お尋ねの国連環境特別総会は、地球サミットの成果を結実させ、前進させ、そして地球規模の持続可能な開発の促進に取り組むための重要な会合である、そのように思います。そして、我が国としても積極的に対応してまいりたいと考えますし、国会のお許しがありますなら私自身もこれには参加したい、そのような希望も持っております。
 また、環境と開発に関する行動計画として、御承知のように、アジェンダ宏がございます。そして、国連持続可能な開発委員会がこの推進のために活動しておりまして、我が国としてもこのような取り組みには積極的に参加いたしてまいります。
 最後に、ハープ・プロジェクトについてお尋ねがございました。
 しかし、御指摘のプロジェクトがモントリオール議定書や環境改変技術敵対的使用禁止条約に違反するとは言えないと考えられ、米国に対しこのプロジェクトの中止を求めることは必ずしも適当ではない、そのように考えております。
 残余の質問につきましては、関係大臣から御答弁申し上げます。(拍手)
   〔国務大臣石井道子君登壇、拍手〕
○国務大臣(石井道子君) 加藤議員にお答え申し上げます。
 本法律の運用体制に関連する御質問がございました。
 第一に、監視・監督体制につきましては、職員を現地に派遣することを含め、今後、関係省庁とも相談をいたしまして効果的な体制の整備に努めてまいりたいと考えております。
 第二に、南極地域における観測活動との役割分担については、観測活動は学術研究の観点から、また、本法は環境の保護の観点からのものでありますが、両者は相互に連携を図りっっ実施すべきものと認識をしております。
 第三に、各国との連携につきましては、査察の実施に関する情報交換等を通じ、議定書の的確な履行のため、各国と密接な連携を図ってまいります。
 また、廃棄物についてのお尋ねでございますが、本法律案におきましては、南極地域で発生した廃棄物は、定められた基準に従って焼却したり海域に排出する場合等を除き、処分してはならないこととされております。
 次に、観光客の総量規制についての御指摘でございますが、各国がそれぞれ観光を含む活動の累積的な環境影響も検討することから、議定書を円滑に実施することにより適切な環境管理が図られるものと考えております。
 また、南極の自然をより理解しやすくするための情報提供につきましても、普及啓発の一環として取り組んでまいる所存でございます。
 地球温暖化防止行動計画の見直しと炭素税導入についてのお尋ねでございますが、この行動計画の二〇〇〇年目標を達成し、さらに二〇〇〇年以降の一層厳しい対策の実施に備えて、環境庁といたしましては、平成九年度予算案に行動計画の見直しのための準備作業の経費を計上したところでございます。
 炭素税につきましては、環境基本計画に基づき、二酸化炭素排出抑制のための経済的措置の具体的なあり方について調査研究を進めておりますが、引き続き検討を深めていきたいと考えております。(拍手)
   〔国務大臣池田行彦君登壇、拍手〕
○国務大臣(池田行彦君) 環境関連条約への対応と今回の議定書締結のおくれについてのお尋ねでありますが、地球環境問題は、我が国の国際貢献の上におきましても最重要分野の一つであると認識しておりまして、これまで気候変動枠組条約、生物多様性条約等、各国に先駆けて速やかに締結してまいりました。
 今回の議定書につきましては、他国の動向等を念頭に置きながら、実施のための国内法の整備などについて検討を進めてきたところでございますが、今般、御審議を願う本法律案の作成をも踏まえまして国会の承認を求めることとした次第でございます。(拍手)
○議長(斎藤十朗君) これにて質疑は終了いたしました。
     ―――――・―――――
○議長(斎藤十朗君) 日程第一 治山治水緊急措置法の一部を改正する法律案(内閣提出)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。建設委員長鴻池祥肇君。
    ―――――――――――――
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
   〔鴻池祥肇君登壇、拍手〕
○鴻池祥肇君 ただいま議題となりました法律案につきまして、建設委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、治山治水事業を緊急かつ計画的に実施して国土の保全と開発を図るため、現行の五カ年計画に引き続き、新たに平成九年度を初年度とする治山事業五カ年計画及び治水事業五カ年計画を策定しようとするものであります。
 委員会におきましては、両五カ年計画と行財政改革の関連、安全な国土形成と今後の治山治水事業のあり方等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知を願います。
 質疑を終了し、討論に入りましたところ、民主党・新緑風会の小川委員より反対、日本共産党を代表して緒方理事より反対の意見がそれぞれ述べられました。
 次いで、採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告を申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
○議長(斎藤十朗君) これより採決をいたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
○議長(斎藤十朗君) 過半数と認めます。
 よって、本案は可決されました。
     ―――――・―――――
○議長(斎藤十朗君) 日程第二 酒税法の一部を改正する法律案
 日程第三 租税特別措置法及び阪神・淡路大喪災の被災者等に係る国税関係法律の臨時特例に関する法律の一部を改正する法律案
  (いずれも内閣提出、衆議院送付)
 以上両案を一括して議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。大蔵委員長松浦孝治君。
    ―――――――――――――
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
   〔松浦孝治君登壇、拍手〕
○松浦孝治君 ただいま議題となりました両法律案につきまして、委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 まず、酒税法の一部を改正する法律案は、昨年十一月のWTOの勧告に対応する観点から、しょうちゅうの税率を引き上げ、ウイスキー類の税率を引き下げるなど、蒸留酒間の税率格差を縮小しようとするものであります。
 次に、租税特別措置法及び阪神・淡路大震災の被災者等に係る国税関係法律の臨時特例に関する法律の一部を改正する法律案は、最近における社会経済情勢等に顧み、住宅土地税制等について適切な対応を図るほか、いわゆるエンゼル税制の創設、租税特別措置の整理合理化等を行うとともに、阪神・淡路大震災の被災者に対する住宅取得促進税制の特例等の措置を講じようとするものであります。
 委員会におきましては、両法律案を一括して議題とし、WTO仲裁裁定を踏まえた我が国の対応、酒税法改正がしょうちゅう業者に与える影響、住宅取得促進税制見直しの効果、エンゼル税制創設の意義等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録に譲ります。
 質疑を終了し、討論に入りましたところ、平成会を代表して海野義孝委員より、酒税法改正案に賛成、租税特別措置法等改正案に反対、自由民主党及び社会民主党・護憲連合を代表して鈴木和美理事より両法律案に賛成、日本共産党を代表して吉岡吉典委員より両法律案に反対する旨の意見がそれぞれ述べられました。
 討論を終了し、採決の結果、両法律案は多数をもっていずれも原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、両法律案に対し、それぞれ附帯決議が付されております。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
○議長(斎藤十朗君) これより採決をいたします。
 まず、酒税法の一部を改正する法律案の採決をいたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
○議長(斎藤十朗君) 過半数と認めます。
 よって、本案は可決されました。
 次に、租税特別措置法及び阪神・淡路大震災の被災者等に係る国税関係法律の臨時特例に関する法律の一部を改正する法律案の採決をいたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
○議長(斎藤十朗君) 過半数と認めます。
 よって、本案は可決されました。
     ―――――・―――――
○議長(斎藤十朗君) この際、日程に追加して、
 繭糸価格安定法の一部を改正する法律案
 製糸業法及び蚕糸業法を廃止する法律案
  (いずれも内閣提出)
 以上両案を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(斎藤十朗君) 御異議ないと認めます。
 まず、委員長の報告を求めます。農林水産委員長真島一男君。
    ―――――――――――――
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
   〔真島一男君登壇、拍手〕
○真島一男君 ただいま議題となりました両法律案につきまして、委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 まず、繭糸価格安定法の一部を改正する法律案は、最近における繭及び生糸の需給等の状況の変化にかんがみ、農畜産業振興事業団が行う繭及び生糸の価格安定措置を廃止するとともに、生糸の輸入調整措置等について所要の規定の整備を行おうとするものであります。
 次に、製糸業法及び蚕糸業法を廃止する法律案は、最近における蚕糸業をめぐる状況の変化等にかんがみ、製糸業法及び蚕糸業法を平成十年四月一日をもって廃止しようとするものであります。
 委員会におきましては、両法律案を一括して議題とし、蚕糸業の将来展望、価格安定制度廃止後の繭糸価格の安定対策、強制検定・検査制度廃止に伴う繭糸取引への影響と対策等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。
 質疑を終了し、繭糸価格安定法の一部を改正する法律案につきまして討論に入りましたところ、日本共産党を代表して須藤委員より本法律案に反対である旨の意見が述べられました。
 討論を終わり、採決の結果、本法律案は賛成多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 次に、製糸業法及び蚕糸業法を廃止する法律案につきまして、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、両法律案に対し、附帯決議を行いました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
○議長(斎藤十朗君) これより採決をいたします。
 まず、繭糸価格安定法の一部を改正する法律案の採決をいたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
○議長(斎藤十朗君) 過半数と認めます。
 よって、本案は可決されました。
 次に、製糸業法及び蚕糸業法を廃止する法律案の採決をいたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
○議長(斎藤十朗君) 総員起立と認めます。
 よって、本案は全会一致をもって可決されました。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時四十六分散会
     ―――――・―――――