第140回国会 厚生委員会 第10号
平成九年四月十五日(火曜日)
   午前十時開会
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   委員の異動
 四月十日
    辞任         補欠選任
     清水 澄子君     菅野  壽君
     竹村 泰子君     今井  澄君
 四月十一日
    辞任         補欠選任
     菅野  壽君     大脇 雅子君
 四月十四日
    辞任         補欠選任
     今井  澄君     朝日 俊弘君
  出席者は左のとおり。
    委員長         上山 和人君
    理 事
                尾辻 秀久君
                南野知惠子君
                木暮 山人君
                大脇 雅子君
    委 員
                大野つや子君
                塩崎 恭久君
                田浦  直君
                中島 眞人君
                長峯  基君
                宮崎 秀樹君
                水島  裕君
                山本  保君
                和田 洋子君
                渡辺 孝男君
                朝日 俊弘君
                西山登紀子君
                釘宮  磐君
   国務大臣
       厚 生 大 臣  小泉純一郎君
   政府委員
       厚生省生活衛生
       局長       小野 昭雄君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        大貫 延朗君
   説明員
       環境庁企画調整
       局環境影響評価
       課長       高部 正男君
       環境庁企画調整
       局環境保健部環
       境安全課環境リ
       スク評価室長   鈴木 英明君
       環境庁水質保全
       局企画課海洋環
       境・廃棄物対策
       室長       太田  進君
       通商産業省環境
       立地局リサイク
       ル推進課長    大道 正夫君
       労働省労働基準
       局安全衛生部化
       学物質調査課長  尾添  博君
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  本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○廃棄物の処理及び清掃に関する法律の一部を改
 正する法律案(内閣提出)
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○委員長(上山和人君) ただいまから厚生委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る十日、清水澄子君及び竹村泰子君が委員を辞任され、その補欠として菅野壽君及び今井澄君が選任されました。
 また、去る十一日、菅野壽君が委員を辞任され、その補欠として大脇雅子君が選任されました。
 また、昨十四日、今井澄君が委員を辞任され、その補欠として朝日俊弘君が選任されました。
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○委員長(上山和人君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。
 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(上山和人君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に大脇雅子君を指名いたします。
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○委員長(上山和人君) 廃棄物の処理及び清掃に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案につきましては既に趣旨説明を聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○田浦直君 自由民主党の田浦直でございます。
 今回提出されましたこの廃棄物の処理に関する改正案について、幾つかの質問をさせていただきたいというふうに思っております。
 私も、この法律案を読ませていただきまして感じることは、この産業廃棄物というものが大変前面に出てきて、国民的なまた関心になっておるというふうな気がするわけですね。それにいかに取り組むかということがこの改正案の骨子になっておるというふうに思っておるわけでございます。
 廃棄物というと、私どもは昔からごみ戦争ということをよく聞いておりましたけれども、あの当時は、どっちかというと一般廃棄物というんですか、家庭から出るごみが主なものでなかったかというふうに思うんですね。そういうものに対しては、自分の家庭から自分がごみを出すわけですから、これについては国民一人一人が理解はあるんじゃないかというふうに思っておるわけです。
 ただ、産業廃棄物となりますと、これは産業が活動する中で毎日毎日ごみを、廃棄物を出すわけですけれども、国民の方から見ますと直接的ではないわけですね。ある日突然ごみが自分の町にどさっと来るとか、あるいは環境衛生というんですか、そういったものを破壊するようなごみが積まれておるとか、そういうふうなことで関心は非常に高くなってきておると思うんですけれども、どちらかというと、国民が不信感を持って関心が高まってきておるのではないかなというふうに私は思っておるわけでございます。
 そういったものの一つ二つ、ちょっと例を挙げてみますと、例えばマスコミで大きく取り上げられておるものだけでも、岐阜県の御嵩町で町長が暴漢に襲われて重傷を負う、これは廃棄物処理場の問題でそうなったかどうかということは私は確認はできないんですが、そういうふうなことも関連して起こっているんじゃないか。その結果、町民の住民投票というふうなところまで行ってしまっている。
 あるいは香川県の豊島、ここには山のように、それこそ本当に山のように廃棄物が山積している。これはその地区の住民が、これはもう自然の破壊もあるし環境の破壊もある、あるいは水源の汚染もある、いろんな心配があって今、公害調停をやっている、そういうふうなこともありますですね。
 また、九州においても、この前テレビでも出ておりましたけれども、神奈川県の処理業者が鹿児島県に廃棄物を持っていって、それを拒否されてまた戻ったと。私は、あのごみは一体どうなったのかなというような心配をしておるわけでございます。
 今のような、これは恐らく大きなものでありますけれども、もう現在は各都道府県あるいは市町村、いろんなところでこういった問題を一つ二つはどこでも抱えておるような、そのような状況になっておるのではないかというふうに思うわけでございます。
 都道府県の職員の方々や関係者の皆さんが日夜非常に頑張っておられるにもかかわらず、この産業廃棄物行政が信頼をなくしている、あるいは各地でトラブルが発生している。こういうことを見ますと、ぜひ産業廃棄物の処理体制を立て直して、産業廃棄物が適正に処理されるような体制を整備するべきじゃないかと思うわけでございます。
 まず初めに大臣にお尋ねを申し上げたいと思っていますが、今述べましたように、各地で多発している産業廃棄物をめぐる問題解決、ちょうど今この改正案を出すわけですから、そういったものに役立つものでないといけないというふうに私は考えておるわけですけれども、今回のこの法改正の目的及び概要について御説明をお願い申し上げたいと思います。
○国務大臣(小泉純一郎君) ただいま述べられましたように、廃棄物に対する国民の不信感が非常に多くなってきている。同時に、廃棄物のもたらす生活環境に対する汚染、産業活動に対するいろんな支障が出ているのは今御指摘のとおりであります。そういう深刻な状況を踏まえまして、今回の改正案は国民の廃棄物処理に対する信頼を回復するとともに、廃棄物の適正な処理を確保するということを目的としているものであります。
 具体的に言いますと、一つには廃棄物の減量化、リサイクルの推進、二つには施設の設置手続や維持管理に係る規制の見直し、三つ目に不法投棄対策の充実強化、これを主眼として総合的な対策を講じ、産業廃棄物問題の解決を目指していきたいと、こういう趣旨からこの法案を提出したわけでありまして、より一層この廃棄物に対する国民の関心と理解を持ちまして、何とか大量生産、大量消費、使い捨ての時代から再資源活用といいますか再生利用、循環型の社会、リサイクル型の社会に国民の理解を得ながら持っていきたいと、こういう趣旨で今回の法案を提出しているわけであります。よろしくお願いいたします。
○田浦直君 今、大臣から話がありましたように、結局ごみを減らすということですね。そのための努力というのが本当は一番求められるんじゃないかというふうに思いますので、この点についても私も後ほど触れてみたいと思います。
 初めに、まずどうしてこういうふうなごみに関する、廃棄物に関する不信感が起こってきているのかというところがら入っていきたいというふうに思うんです。
 まず、先ほど述べましたように、岐阜県の御嵩町というところでは約四十ヘクタール、大規模な最終処理場をつくるという計画がなされておるわけですけれども、それに対しては、先ほど述べましたように、反対運動が大変行われておるわけでございます。
 こういうふうな最終処分場の設置をめぐって地域紛争が起こっているわけですけれども、この御嵩町の場合、これはどういうことでどうなっているのか、経過をちょっと御説明をお願いしたいと思います。
○政府委員(小野昭雄君) お尋ねの岐阜県御嵩町におきますケースでございますが、御嵩町の小和沢地区という地区がございますが、そこにおきまして岐阜県の民間業者が管理型の最終処分場等の設置を計画しているところでございます。
 この件に関しまして、御嵩町は平成七年の二月に一たん建設を受け入れたわけでございますが、平成七年の九月には岐阜県知事に対しまして、計画が町民に十分周知されないまま進められたことや、町民の不安や不信があるということ等を理由といたしまして許可手続の凍結を求める要望書を提出しておりまして、現在まで施設の設置手続が事実上凍結をされております。また、本年一月に、御嵩町議会は施設設置の是非を問います住民投票条例を可決したところでございまして、この条例に基づきます住民投票は六カ月以内に実施されるというふうになっていると聞いております。
○田浦直君 この御嵩町の場合、今お話があったように、一応受け入れました、初めは。これが凍結になった。この間に僕はやっぱり住民の方々がその計画自身を全く知らされておらない、突然自分の町にそういうものができる、そういうことに対する不安感とかあるいは不満とか、そういったものが結果として計画に対する反対につながっておるんじゃないかなというふうに思うわけで、その典型がこの御嵩町であり、こういうことは恐らく全国各地に起こっておるというふうに思うわけでございます。
 現在の廃棄物の処理法ではそういうことをしなくてもいいようになっているんですね、住民の声を聞かなくても。それではこの住民の不信感というものは僕は絶えないんじゃないかなというふうに思うわけです。やっぱりこれからはそういった声もくみ上げていくというふうなことをされるべきじゃないかと思いますけれども、今度のこの改正案の中ではどういうふうにそれがなされておるのか、お尋ねをしたいと思います。
○政府委員(小野昭雄君) 御指摘の廃棄物処理施設につきましては、近年の住民の環境意識の高揚あるいは環境に対する不安というふうなものの高まりの中で施設の設置に伴います地域紛争が多発をしておりまして、円滑かつ適正な施設の設置が求められているところでございます。
 このような地域紛争が多発する背景の一つといたしまして、委員御指摘のように、現在の廃棄物処理法の設置手続の中に住民の意見を適切に反映する仕組みがないことがあるというふうに私どもといたしましては考えておりまして、このため今回の改正法案におきましては、施設の設置者に対しまして生活環境影響調査の実施を義務づけるというふうにいたしているところでございますし、都道府県知事がこの生活環境影響調査の結果及び申請書類というものを告示・縦覧した上で、関係住民や市町村長の生活環境保全に関する意見を聴取いたしまして、さらに専門家の意見を踏まえて、許可の審査に際してこれを反映するという手続を設けることといたしておるところでございまして、このような手続を設けることによりまして、御指摘の住民の意見を施設の許可に適切に反映させることが可能になるというふうに考えているところでございます。
○田浦直君 住民の声を反映するように今度改正をすると、これは私は非常にいいことだと思うんですね。
 それで、これまでは例えば各自治体が自分のところでいろいろなことをしなければならぬというふうな状況にあるわけですね。僕はこの住民投票もそうではないかと思うんです。そういうことを自治体ごとでまちまちにやっておるということになりますと、これはやっぱりよくないんじゃないかなというふうに思うわけですね。そういう意味では、今度の改正法案の中できちんとそういった指針を明確にされておられるということは大事なことではないかというふうに私も評価はしたいというふうに思っているわけでございます。
 そう言いながら、例えば住民の声が、恐らく今の状況では反対という声の方が多いのじゃないかな。つくると言えばやっぱり反対をしたくなるわけですね。そうしますと、声を聞いたら反対だったと、その場合は一体どうなるのか。反対だからもうやりませんというわけにもまたいかないんじゃないかなというふうな気がするわけですね。そういうことになると、もう収拾がつかなくなる可能性も出てくるような気がするわけでございます。
 だから、事業計画の内容を知ってもらって意見を聞くということは、これはトラブルを避ける上では大変大事なことだというふうに思いますけれども、じゃそれから先ほどうなるのかということについて、例えば仮に反対だという結果が出たら一体どうなるのかということについてのお考えはどうなのか、お尋ねをしたいと思います。
○政府委員(小野昭雄君) 施設の設置許可に当たりまして、先ほど関係住民あるいは関係市町村長の意見を聴取する仕組みを設けるというふうに申し上げたところでございますが、この意見聴取につきましては、その施設が設置されますことによりまして生活環境にどのような影響が及ぶかということについて明確にするという趣旨のものでございまして、生活環境を保全するという見地からの御意見をいただくということを考えているわけでございます。
 御指摘の、施設の設置に反対という御意見も出ることは十分想定されるわけでございますが、その反対される理由、どういう点が反対の理由なのかということにつきまして明らかにしていただくということが生活環境を保全する上でも非常に重要なことでありまして、単に反対ということだけではないというふうに私どもとしては考えているところでございます。
 例えば、水質の問題等々につきまして、こういう理由で反対であるという反対の理由を明らかにしていただきました場合には、これにつきまして専門的な知識を有しておられます方の御意見も踏まえまして、生活環境保全上の観点から問題があるのかないのかということを判断いたしまして、施設の許可の審査に当たり、そういった御意見、御不安等に対して当該施設が十分にこたえ得るものかどうかということが確認されるかどうかということについて審査を行っていただくわけでございまして、その理由が明示されれば施設の許可の審査に当たりまして住民の方の御不安は解消されるものというふうに考えております。
○田浦直君 今の説明で、例えば専門的知識を有する方の意見を聞いてということをおっしゃられましたけれども、例えば議会で反対する、あるいは住民投票で反対するというふうな結果が出た場合、その人たちの御意見は確かに聞く。聞くけれども、その場合に、私はやっぱり議会あるいは住民投票という人のところの結果といいますか、そういったものの方がこれはどうしても優位になるんじゃないかなと思うわけなんですね。そういうことが起こるのか起こらないのかはわかりませんけれども、そういうふうなことになった場合には、専門的な人の意見というのはどういうふうな位置にあるのか、どういう価値があるのか、そういったことについてはどういうふうにお考えになるんですか。
○政府委員(小野昭雄君) 従来の施設の許可に当たりましては、私どもの厚生省令等で定めております技術上の基準に適合しているかどうかという点を基本的に審査いたしまして都道府県知事が許可を与えているわけでございますが、先ほど来申し上げておりますように、施設の設置をめぐりますいろいろな不安等があるわけでございますので、生活環境をより今までの技術上の基準のほかに、加えまして、生活環境保全上の十分な配慮がされているかどうかという点についての関係住民あるいは関係市町村長の御意見というものを十分に検討するためにはどうしても専門家の御意見、その地域の実情に十分精通した専門家の方々の御意見を聞くことが不可欠というふうに考えておりますので、先ほども申し上げましたように、専門家の意見を十分踏まえた上で都道府県知事が許可の判断をするというふうな仕組みといたしたところでございます。
○田浦直君 具体的に言うと、専門家というのはどういう人たちになるわけですか。
○政府委員(小野昭雄君) 細かい点につきましては、ただいま具体的な中身につきましては検討中でございますが、例えば施設設置をめぐりまして住民の方々が不安を持っておられますのは、特に水の問題、悪臭の問題あるいは騒音といったような問題等々があるわけでございまして、そういう面での専門的な判断ができる方々を専門家としてお願いするのが妥当ではないのかなというふうに考えておりますが、より詳細につきましてはさらに細部検討いたしまして、法施行までに明らかにいたしたいというふうに考えているところでございます。
○田浦直君 こういうものを決めるときにそういう専門家、これはこの前の児童福祉法の中でも出てきましたけれども、本当の専門家を選んでいただきたい。それから、その専門家にある程度の力を、会ができるのかどうか知りませんけれども、与えないとやっぱりその人たちもまた困るんじゃないかなと思うんですね。恐らく住民というものは今の段階では反対する意見がどこでも多いんだろうと思うんですね。
 その中で公平な意見を述べる、そういった専門家にはやはりそれだけの権限なり力なりを与えなければスムーズにいかないのじゃないかなという危惧をしているわけですけれども、ただ専門家の意見を聞くというだけなのか、そしてそれを知事に上げる、それが専門家の仕事なのかどうなのか、その辺をもう一遍確認しておきたいと思います。
○政府委員(小野昭雄君) 都道府県におきましては、例えば都道府県の環境審議会というふうなものがございます。私ども、そういったところにお願いをするといういろいろな考え方、案を検討したわけでございますが、都道府県におきまして実情がおのおの異なってもおられますので、既存のそういう審議会を活用されるところもございましょうし、あるいは新たに別途その専門家の検討の場を設置されることもあろうかと思います。
 例えば、既存の審議会の活用あるいは新たな設置等につきましては都道府県の御判断にお任せしたいと思いますけれども、基本的なこういった点について、先ほど申しました水質だとか大気だとか等々について十分その専門的な審議にたえるメンバーをお選びいただくこと等につきましては、法施行に合わせまして都道府県にお願いをいたしたいというふうに考えております。
○田浦直君 その専門家というのはどなたが任命することになるんですか。
○政府委員(小野昭雄君) 都道府県の審議会であれば都道府県知事ということになろうと思います。
 それから、例えば設置要綱等で設置をされるということになりますと、どのレベルの設置要綱等になるかによりまして任命権者は変わるとは思いますが、私ども基本的には都道府県知事ではなかろうかというふうに考えております。
○田浦直君 わかりました。
 私は、この場合、いろいろな環境調査もやる。今度の改正では環境調査、アセスメント、これは事業者がするということになっていると思うんですね。そうしますと、そこに処理場をつくろうと思う事業者が初めに環境調査をやる、それは項目によっていろいろあるでしょうけれども、恐らく相当な金額が要るだろうと思うんですね。それをやって、結果的にはこれはできない、反対だということになった場合、処理業者というものは本当にこれから出てくるのかなという気がするわけです。
 やっぱりアセスをやるということは、住民にとって、あるいは地域にとって大変大事なことですから、それはやらざるを得ないと私も思うんですけれども、その場合、過度のアセスを要求するというふうなこと、そういうことがないように配慮をしていただきたいと思うのと同時に、アセスをやる業者の方に金銭的にも非常に負担がかかる、そういうものに対する補助とか融資とか、そういったものは考えておられないのか、お尋ねをしたいというふうに思います。
○政府委員(小野昭雄君) 廃棄物処理施設をめぐります住民の皆さん方の非常な不安というものが、生活環境に重大な影響を及ぼすのではないかということに起因している面があることは御指摘のとおりでございまして、今回の施設設置手続の見直しにおきましては、立地ごとに当該地域の生活環境への適切な配慮を求めますために、施設の設置許可に当たりまして、その構造あるいは維持管理が従来のような一律の技術基準を満たすだけではなくて、その地域の生活環境というものに適正な配慮がなされたものであるか否かを審査することといたしているところでございます。
 生活環境影響調査の実施につきましては、都道府県の審査に不可欠なものでありますとともに、事業者みずからがそれを行うことといいますことは、事業者みずからが地域の生活環境に配慮いたしまして、地域住民の理解を得つつ事業を行うという意味からも必要なものではなかろうかというふうに認識をいたしております。
 しかしながら、一方で、御指摘のように、事業者に必要以上の過重な負担を課すことがあってはならないというふうに考えているところでございまして、今後その調査項目あるいは方法を定める際には十分配慮してまいりたいというふうに考えております。
 なお、御指摘の融資等につきましては、現在のところまだそういった点については考えておりませんで、むしろ負担軽減、どういいますか、内容そのものはきちっとしたものでございますが、過重な負担をかけないという点を重点に考えてまいりたいというふうに考えております。
○田浦直君 今まで述べましたように、住民の方々の声も聞く、あるいはアセスもやるというふうな手続を整備することによって、地域紛争といいますか、そういったものが解消に向かうのかどうか、どういうふうにとらえておられるのか、お尋ねをしたいと思います。
○政府委員(小野昭雄君) 今回の改正案におきましては、施設の設置手続といたしまして、先ほど来申し上げておりますように、生活環境影響調査の実施あるいは申請書等の告示・縦覧、住民、市町村長の意見聴取、専門家の意見聴取等を盛り込みますとともに、許可要件といたしまして新たに地域の生活環境への適正な配慮というものを求めておりまして、これによりまして住民の意見を適切に踏まえつつ、地域の生活環境の保全に適正に配慮された施設の確保が図られるものというふうに考えております。
 また、今回の改正におきまして、維持管理の適正化あるいは管理票制度の拡充、罰則の大幅強化、原状回復制度の導入など、総合的な対策を講ずることといたしておりまして、これによりまして産業廃棄物処理に対します国民の皆さんの不信感の解消に努めることといたしております。
 これらの措置を講じますことによって、施設の設置をめぐります地域紛争の解消に資することを私どもとしては期待しているところでございます。
○田浦直君 御嵩町の問題を私が取り上げたのは、やっぱり住民の不信感、不満というものが処理場をめぐって非常に増加しておるので、ぜひそういうところを厚生省の指導で十分に整備していただきたいというふうに思って質問をしたわけでございます。
 それから、もう一つ大きな問題は、やはり不法投棄だと思うんですね。この典型が香川県の豊島じゃないかというふうに思うんですね。私もまだテレビでしか見ていませんけれども、実際、本当に山のようにシュレッダーダストが積んであるわけですね。その周辺の住民からいえば、これはたまらぬというのは本当に偽らざる気持ちだと思うんです。環境も破壊されるでしょうし、衛生の面からもよくないでしょうし、また水源に近いということであれば水源にも影響するんじゃないか、いろんな心配を住民の方々が持つのは当たり前じゃないかなというふうに思うわけですね。
 私は、この豊島の問題は不法投棄の象徴的なケースではないかというふうに思うんですけれども、まず、この豊島の経過といいますか、一体どうしてああいうふうになったのかというところがあったら、そこから御説明をお願いしたいというふうに思います。
○政府委員(小野昭雄君) 御質問の豊島のケースの概要でございます。
 香川県の豊島という島に、ある業者が自動車のシュレッダーダスト、廃油、汚泥等を大量に持ち込んだわけでございます。それが処理し切れなくなりまして、約五十万トンの廃棄物が現在放置をされているところでございます。
 これに関しましては、平成二年の十一月に兵庫県警が廃棄物処理法違反の容疑で業者を摘発いたしました。さらに、十二月に香川県が業者に対しまして廃棄物の撤去等を命じましたわけでございますが、資力不足等の理由によりまして未実施でございます。その後、平成五年の十一月に、住民から公害等調整委員会に対しまして、県、業者等を相手といたしまして廃棄物の撤去を求める公害調停を申請したところでございまして、以来、公害等調整委員会において調整が行われているところでございます。
○田浦直君 周辺の住民から早く撤去してほしいというふうな強い要望があるにもかかわらず、投棄者がわからない、だれが投棄したのかわからない、あるいはわかっても資力がないということで現在も行われておらないということがたくさんあるわけですね。その不法投棄の現状といいますか、一体どのくらいあるのか、あるいは投棄者が不明なために原状回復が行われておらない、そういったケースがどのくらいあるのか、お尋ねをしたいと思います。
○政府委員(小野昭雄君) 私どもが各都道府県を通じまして調査した結果によりますと、平成五年度から平成七年度に発生をいたしました不法投棄は、三年間の平均で投棄件数が四百三十五件、投棄量で三十九万トンというふうになっているところでございます。
 投棄されました廃棄物の種類で見ますと、木くずや建設廃材の投棄量が最も多うございまして、その他の建設系廃棄物を含めた、建設系のいわゆる廃棄物が全体の約九割を占めているところでございます。
 また、お尋ねの不法投棄のうち、投棄者が不明、または資力が不足しているために原状回復が行われていない事案につきましては約九万トンということになっておりまして、全体の約四分の一を占めているところでございます。
○田浦直君 この不法投棄の問題については、参議院でも、平成三年ですか、に廃棄物処理法の大きな改正があったわけですけれども、そのときにも問題になったわけですね。そのときに政府から提出された法律案に参議院で修正を加えて、附則に検討規定というものを設けたわけですね。その検討規定では、この不法投棄の問題に対処するために政府に対して、一つは産業廃棄物管理票、マニフェストですね、産業廃棄物管理票制度の適用範囲、二つ目には廃棄物が不法に処分された場合における適正かつ迅速な原状回復のための方策について速やかに検討を加えるということが求められておるわけですね。
 まず、この一番の方の不法投棄について言えば、私は不法投棄を防止するという観点でないといかぬのじゃないかというふうに思うんですね。これは何でもそうですけれども、病気でもそうですが、とにかく予防する、起こらないようにするということが取り組みとしては一番大事なことではないかなというふうに思うわけですね。それのためにこのマニフェストというのができているわけですね。
 今、マニフェストというのは特別管理産業廃棄物のみに適用されているんですよ。その範囲を規定しなさいというのがこの前の附則ですから、それについてどういうふうになされたのか、あるいは不法投棄防止のためにどういう対策を講じておられるのか、そういうことをお尋ねしたいと思います。
○政府委員(小野昭雄君) まず、産業廃棄物管理票、いわゆるマニフェストの件でございますが、これに関しましては今回、特別管理産業廃棄物のみでなくて、すべての産業廃棄物につきましてこの制度を拡大するというふうにいたしているところでございまして、これによりまして適正な委託処理を確保するということを目的といたしているところでございます。
 また、不法投棄全般に関しましては、不法投棄の横行の背景といたしまして罰則が甘いというふうな点等が指摘をされておりまして、いわゆる捨て得が生じているというふうなことが指摘されているわけでございます。このため、今回の改正案におきましては、産業廃棄物の不法投棄に対します罰則を、三年以下の懲役、または一千万円以下の罰金、さらに法人の場合には最高一億円まで罰金を加重できるようにするなど、罰則の大幅な強化を図っているところでございます。
 さらに、都道府県におきます監視指導体制の充実強化を図る等、諸般の措置を講じまして、不法投棄の防止のために万全を期してまいりたいというふうに考えております。
○田浦直君 このマニフェストの適用範囲を広げたということは非常にいいことだと思うんです。私も、そういう意味では評価したいというふうに思っておるわけでございます。
 ただ、不法投棄防止対策を実効たらしめるためには、やはり警察とかあるいは地域の住民とかに協力をしてもらわなければならないというふうに思うわけですけれども、その協力を求めていくのかどうか、どういうふうに求めていくのか、そういったことについてお尋ねをいたします。
○政府委員(小野昭雄君) 警察との連携につきましては各方面から種々御指摘のあるところでございます。これにつきましては、国レベルにおきまして、平成五年の十二月に厚生省、警察庁、それから社団法人全国産業廃棄物連合会の間で産業廃棄物不法処理防止連絡協議会というのを設置いたしまして、情報交換等を密にいたしますとともに、施策の連携強化を図っているところでございます。
 また、都道府県におきましても同様に、廃棄物所管部局と都道府県警察で協議会を設置し、連携の強化を図るように私どもとしても指導しておりまして、現在把握しておりますところでは、すべての都道府県におきまして同様の協議会が設置をされ、共同して不法投棄監視事業を実施するなど、不適正処理の防止のための各施策の連携を図っているところでございます。
 また、都道府県の中には、一般市民の中から不法投棄監視員というのを委嘱いたしましたり、地域住民に対しまして、不法投棄等を発見した場合にはすぐに都道府県に通知するよう広報等を通じて啓発するなど、住民の協力を得ながら不法投棄の防止に努力をしているところでございます。
 私どもといたしましては、今後ともこのような都道府県の創意工夫を生かした不法投棄対策の実施を支援してまいりたいと考えております。
○田浦直君 ぜひしっかりと不法投棄防止対策を練っていただきたいというふうに思います。
 それから、幾ら一生懸命やっても捨てるのは捨てるんですね。そういうものが生じた場合に、それを原状回復するということもこれまた大変大事なことだと思うんです。それが附則の二についているわけですけれども、今回はそれを受けてどういうふうな措置を講じておるのか、それをまずお尋ねしたいというふうに思います。
○政府委員(小野昭雄君) 産業廃棄物の処理につきましては、不法投棄が後を絶たないという非.常に残念な状況にあるわけでございますが、とりわけ投棄者が不明あるいは資力不足の場合には、これは原状回復を行う者が存在しないために不法投棄をされました廃棄物が放置されまして、生活環境保全上問題となるケースが多いわけでございます。このため、今回の改正案におきましては、投棄者不明等の場合につきまして円滑かつ迅速な原状回復ができますように、産業界と行政との協調によりまして必要な資金を手当てする制度を導入しようとしているところでございます。
 具体的に申し上げますと、産業界からの資金の出損を受けまして、原状回復措置を行います都道府県に対しまして資金の出損等の事業を行う法人を産業廃棄物適正処理推進センターとして厚生大臣が指定する制度を設けたところでございます。
 このほか、原状回復措置を命ずることができる対象範囲を拡大いたしまして、具体的に申し上げますと、マニフェストを交付しなかった者等にもその対象範囲を拡大いたしますとともに、都道府県の行政代執行のための手続の特例措置を設けることとしておりまして、これらによりまして原状回復の迅速かつ円滑な実施を図ってまいりたいと考えております。
○田浦直君 そういう意味では、この附則二条についていろいろ対策をとられておるということで、評価を申し上げたいというふうに思うんです。ただ、今御説明の中で産業界が出資をするという話がありましたね。これはいろんな御意見があると思うんですね。産業界からいいますと、不法投棄といっても、自分たちはちゃんと認可をもらった業者にお願いをして、その業者が不法投棄をやっている。何で自分たちがそういう出資までしなければならぬのかというふうな御意見も確かにあるんです。これは理論的にはそういうことは正しいかというふうに思うんですね。
 だから、皆さん方がそういう方々にそれなりの出資をしてもらうというところまでこぎつけたということは非常に大した努力だというふうに僕は思うんですけれども、その出資の度合いとか率とか、そういったものについてはどういうふうになっておるのか、お尋ねをしたいというふうに思います。
○政府委員(小野昭雄君) 私どもといたしましては、事業に必要な費用は産業界と行政とでおのおの持ち寄って原状回復事業のための費用に充てたいというふうに考えておりますが、先生御質問の、具体的にどのぐらいをどの程度というふうなことにつきましては、制度発足に当たりまして、産業界あるいは私どもあるいは地方公共団体の方々等とで協議会を設置いたしまして、そこで十分制度の円滑な運用が図れるような協議組織をつくって具体的なことについては検討してまいりたいというふうに考えているところでございます。
○田浦直君 だから、産業界もやっぱりもうここまで来れば、認可業者に任せたからということだけでは、国民的な負担というんですか、責任といいますか、そういったものを避け切れないというふうな状況になっているんじゃないかなと思いますし、私もそれが正しいんじゃないかというふうに理解しておるわけです。せっかくこういうシステムができ上がったわけですから、円滑にこのシステムが動かなければ何の意味もないわけですから、ぜひ厚生省の方で頑張って努力をしていただきたいというふうに思っておるわけです。
 私は先ほど豊島の問題を出しました。五十万トンの廃棄物がある。先ほどの御答弁によれば、平成七年度の廃棄物の総量が四十四・四万トン、この豊島だけでそれよりも多いんですね。そういう意味では、私は、この豊島は一体どうなるのか、どうするのかということに非常に関心があるんです。
 そういうことで、この豊島はこの仕組みの中で原状回復をしていくのか、どうお考えになっておるのか、お尋ねをしたいと思います。
○政府委員(小野昭雄君) ただいま御説明を申し上げました今回の原状回復のための制度につきましては改正法の施行後のものが対象でございまして、法施行以前の事案については対象とならないということでございます。
 お尋ねの豊島の件についてでございますが、香川県が実施主体となりまして、廃棄物を溶融し、無害化した上で処理を行う方向で公害等調整委員会での調停が進められております。厚生省といたしましても、申請人と被申請人間の合意がなされれば、施設の整備につきましては必要な支援を行っていく考えでございまして、これによって対処してまいりたいと考えているところでございます。
○田浦直君 そう簡単におっしゃられるけれども、五十万トンのものを処理するわけですから、実際どのくらいお金がかかるのか、あるいは相当の期間がかかるんじゃないかと僕は思うんですけれども、そういう見通しというものはどういうふうになっておりますか。
○政府委員(小野昭雄君) 公害等調整委員会がお示しになりました七つの対策案というのが提示をされているわけでございますが、それによりますと、対策費用が六十一億から百九十一億円という総額になるわけでございます。
 それから、御質問の何年間で実施できるかという点につきましては、この案の中には出ておりません。
 それからなお、先ほど御説明申し上げました、とりあえず溶融、無害化をするということを前提にした香川県の試算というものによりますと、やっぱり百数十億かかるのではないかと。それから、十年単位の年数がかかるのではないかというふうに言われておりますが、詳細につきましてはまだ今は調停中でございまして、そういう一つの数字があるということでございます。
○田浦直君 そういうふうな意味から、この廃棄物の処理というものには莫大なお金と莫大な時間がかかるわけですね。ぜひこういった不法投棄に対しては全力を挙げて防止していただくということでお願いを申し上げたいというふうに思っておるわけです。
 それから次に、例の神奈川県から廃棄物を載せた船が鹿児島の志布志湾に行って、そこで県から拒否されてまた持って帰ったという事件も大々的に報道をされたわけですけれども、鹿児島で廃棄物運搬船が足どめされて帰ってきた、戻ったというこの事件についての経過をちょっとお尋ね申し上げたいと思います。
○政府委員(小野昭雄君) 本事例についての概要を御説明申し上げます。
 本事例は、神奈川県の産業廃棄物処理業者が平成八年の九月に、首都圏の建設廃材等を鹿児島県の安定型処分場に搬入しようといたしまして、鹿児島県の要領に基づきます搬入の承認を受けたわけでございます。搬入をしょうとしました廃棄物の中に乾電池や木くずといったいわゆる安定型処分場に受け入れることのできない廃棄物が混入をしていることが発見されたことがありまして、地元の住民の方々が搬入を阻止したという事例でございます。
 このような状況を受けまして、本年二月二十日に、鹿児島県は地域住民等との信頼関係が著しく損なわれたということ等を理由といたしまして、この処理業者に対する搬入の承認を取り消しまして、同月の二十二日、処理業者は廃棄物の全量を神奈川県に持ち帰ったというものでございます。
○田浦直君 この問題は、僕はもっと根が深いものがあると思うんですね。
 私も長崎ですから、九州ですが、地方からいうと、どうして都市のごみを我々が背負わぬといかぬのか、そこが一番のネックになっておるんじゃないかというふうに思うんですね。
 住民がその廃棄物を調べたら、廃棄物の中に今おっしゃったように木くずなどの、これは管理型になるわけですから、安定型を運ぶというふうなことでこの処理業者は持っていったわけですが、これはもう明らかに違反ですよね。そういうことをどこかでチェックしていないからこういうことが起こるわけだと思うんですね。住民が、この前テレビで出ていましたけれども、トラックに乗って調べたらそういう管理型の廃棄物がいっぱい出てきた。住民が道を閉鎖して車をとめてそういうチェックをするということ自体は、これはいいことか悪いことか問題があると僕は思っておるんです。
 ただ、調べたら、その中から約束しているものでないものが入っていたということがあって大変な不信感が起こったというわけですね。
 だから、その処分基準をどうするのか、チェック体制をどうするのか、そういったことをもう一遍見直さなければ僕はこの問題は解決しないというふうに思うんですが、その件に関してはどういうお考えですか。
○政府委員(小野昭雄君) 本事案もそうでありますが、ほかにも事案がございますが、安定型処分場にいわゆる安定型と言われる五品目以外の廃棄物が混入をいたしまして周辺環境を汚染する事例があるわけでございます。このことが最終処分場に対します住民の不信感を高める一つの要因であるということは承知をいたしております。
 このために、安定型の処分場を含めまして、最終処分場の安全性の向上のための基準の強化のあり方につきまして、現在、生活環境審議会に廃棄物処理基準等専門委員会というものを設けまして検討を行っているところでございますが、安定型処分場につきましては、生活環境保全上の観点から問題がなく、かつ他の廃棄物の混入のおそれのないものに処分対象を限定するというようなこと、あるいは搬入を管理する者を常駐させること、あるいは搬入された廃棄物を一たん展開、いわゆる広げて安定型廃棄物以外の廃棄物の混入の有無を確認すること等によりましてチェック体制の強化を図ることを検討しているところでございます。
○田浦直君 この問題を考えるときに、やっぱり都会と地方の問題というものを真剣に考えていただきたいと思うんですね。これはまあ同じ県で出したごみを同じ県でやれというのは酷かもしれませんけれども、せめてその周辺ですね、広域といいますか、そういったところでやってもらわなければ、地方は恐らくこれからこういうことが起こるたびにトラブルが起こるというふうに思うんですね。
 だから、私は、やはり地方の方にかぶせることだけでなくして、都会の人も汗をかいてほしい。自分たちでやろうということをまず言ってもらわなければ、先に地方に持っていくことだけ考えられたら、これはもう必ず拒絶反応が起こるというふうに思うんです。
 だから、都市圏でもそういった計画を進めていただいて、ぜひ自分たちのごみは自分たちで、これは一〇〇%そうあるべきだとは申しません。それはなかなか困難だと思うんですね。だけれども、そういう心構えをまず持っていただいて、自分たちのごみは自分たちでやるんだと、そういうふうな計画なり発想なりをしていただきたいというふうに思うんですけれども、その点について厚生省のお考えをお尋ねしたいと思います。
○政府委員(小野昭雄君) 産業廃棄物の処理につきましては、そもそも事業者の責任ということとなっているわけでございますが、すべての産業廃棄物の処理をそれぞれの都道府県内で完結するということはその産業廃棄物の性質上困難な場合がございまして、我が国全体の産業廃棄物の適正処理の確保のためには一定の広域処理が必要であろうというふうに考えております。
 しかしながら、御指摘のように、排出源からかなり離れたところで処理すればいいというふうなことではなくて、その適正な処理を確保していくためには排出源にできるだけ近いところで処理をすることが望ましいということは言うまでもないわけでございます。特に、最終処分場が逼迫をしておりますのは首都圏等でございますが、減量化の推進ということは当然必要でございますとともに、最終処分場の確保という観点から、フェニックス計画の推進等につきまして、東京都を初めとする関係地方公共団体におかれまして最終処分場確保の努力というものをしていただくよう、私どもとしても促進をしてまいりたいというふうに考えているところでございます。
○田浦直君 ぜひ、自分のところのごみは自分のところの範囲で解決をしていただくように御指導のほどをお願い申し上げたいと思うんです。
 今、御説明の中にフェニックス計画ということがありましたけれども、このフェニックス計画というものについて御説明をお願いしたいと思います。
○政府委員(小野昭雄君) 首都圏あるいは近畿圏等の大都市圏域におきましては、廃棄物の排出量の増大あるいは土地利用の高度化等から、個々の市町村等によります最終処分場の確保が困難になっている状況にございます。こういう状況を踏まえまして、厚生省では、昭和五十六年に制定されました広域臨海環境整備センター法に基づきまして、運輸省と共同いたしまして、いわゆるフェニックス計画というものを推進しているところでございます。
 フェニックス計画につきましては、地方公共団体及び港湾管理者が出資をいたしまして広域臨海環境整備センターというものを設立いたしまして、都道府県の区域を越えて共同利用する広域的な最終処分場を港湾区域内の海面に整備するものでございます。現在、近畿圏で大阪湾フェニックス計画として事業が行われているところでございます。
○田浦直君 今、大阪ですね、近畿圏で推進されておるということですけれども、大阪湾フェニックス計画というんですか、それについての今の進捗状況についてお尋ねをいたします。
○政府委員(小野昭雄君) 大阪湾のフェニックス計画についてのお尋ねでございますが、昭和五十七年に大阪湾広域臨海環境整備センターが設立をされまして、このセンターが尼崎沖及び泉大津沖の処分場でそれぞれ平成二年と四年から廃棄物の受け入れを開始しております。近畿圏におきます廃棄物の安定的な処分のために非常に重要な役割を果たしていると考えております。
 例えば、産業廃棄物について申し上げますと、平成九年二月末現在で約五百九十万立米、一般廃棄物につきましては約三百二十万立米を受け入れておりまして、その他のしゅんせつ土砂等を含めまして、全体の埋立容量四千五百万立米のうち約五割の埋め立てが終了いたしております。特に、管理型区画の埋め立てが平成十年度に終了することと見込まれますことから、大阪湾広域臨海環境整備センターは、神戸沖に新たな処分場を整備いたしますために基本計画を変更することとしておりまして、平成九年三月に厚生大臣及び運輸大臣の認可を受けまして、現在着工の準備を進めているところでございます。
○田浦直君 近畿圏の産業廃棄物の処理を今、大阪湾フェニックス計画でなされておるということですけれども、それは近畿圏のごみの処理からいいましてどのぐらいの効果になっておるのか、具体的な数字を挙げて御説明をお願いしたいと思います。
○政府委員(小野昭雄君) 大阪湾のフェニックス計画につきましては、近畿二府四県にまたがる広域処理対象区域内で排出されます廃棄物の最終処分を平成二年から行っておりまして、平成七年度におきましては、広域処理対象区域内において発生いたします一般廃棄物の最終処分量の約三割、産業廃棄物のうち上下水汚泥の最終処分量の約六割、その他の産業廃棄物の最終処分量の約一割の受け入れを行っておりまして、近畿圏におきます廃棄物の安定的な処分のため重要な機能を果たしております。
 また、平成七年の阪神・淡路大震災に伴いまして発生いたしました災害廃棄物のうち約二百六十万トンを受け入れまして、災害復旧にも大きく貢献したところでございます。
○田浦直君 そういう都市圏でのフェニックス計画ということで、廃棄物の処理の計画をなされておることは私ども地方にとっても非常に歓迎すべきことだと思いますので、ぜひ進めていただきたいというふうに思うんです。
 今のお話の中で私がちょっと奇異に思っているのは、大阪の方はそれでいいんですが、どちらかというと首都圏、こちらの方が大きな問題じゃないかなというふうに思っているんですね。首都圏の最終処分場というのは今一体どのくらい残っているんですか、あるいは全国的な平均からいうとどうなんですか、そういったところをちょっと教えてください。
○政府委員(小野昭雄君) 産業廃棄物の最終処分場の残余容量につきましては、全国平均で申しますと二・三年、首都圏に限りますと〇・八年というふうに言われております。
○田浦直君 その全国平均の二・三年というのも非常に心もとない気がするんですけれども、首都圏では〇・八年しかないというふうなことでは、これは大丈夫なのかなという気がするんですね。またどうせ地方にごみを、廃棄物を送らざるを得ないということになるのではないかなと思うわけです。
 近畿圏ではフェニックス計画ということで大阪湾で今もう実際にやっておるということですが、この首都圏ではそういう計画はないのか。どうなんですか。
○政府委員(小野昭雄君) 首都圏におきますフェニックス計画につきましては、昭和六十二年に運輸省と共同で東京湾フェニックス計画の基本構想を取りまとめたところでございます。
 この基本構想の概要を申し上げますと、対象地域が東京都心からおおむね半径四十キロ以内の地域でございまして、対象廃棄物量が約一億一千万立米、埋立処分場の面積が五百ないし六百ヘクタール、事業費が約二千八百億円というのが概要でございます。この概要を関係都県市に示しておりまして、その後、知事及び市長をメンバーといたします首都圏サミットの場を中心にいたしましてこの問題について調査検討が進められているところでございます。
 東京都を初めとする関係都県市の合意が得られていないことから、具体的な実施のめどは立っていないわけでございますが、平成十年を目途に広域処理に関します総合的なまとめを行うこととされておりまして、現在検討が進められているというふうに聞いております。
 厚生省といたしましては、産業廃棄物の処理は、先ほど申し上げましたように、できる限りその排出地域に近いところで適正処理することが望ましいと考えているところでございまして、首都圏におきます安定的な廃棄物の処理のためには東京湾におきますフェニックス計画がぜひとも必要と考えているところでございまして、東京都を初めとする関係都県市によります合意が早急に得られることを期待しつつ、所要の調整等に努めてまいりたいと考えております。
○田浦直君 首都圏の場合は大阪に比べると、近畿圏に比べると随分おくれているというふうな感じの御説明でしたですね。なぜそんなにこの首都圏ではおくれているのか、どういうところが険路になっているのか、それがわかれば御説明をしていただきたいと思います。
○政府委員(小野昭雄君) 詳細を存じているわけではございませんが、先ほど申し上げました首都圏サミットのメンバー、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、横浜市、川崎市、千葉市の各首長がメンバーで毎年春と秋に二回程度開催をされているということでございますが、この基本構想について各地方公共団体のトップの意見調整がなかなかついていないということが一つの原因ではないかというふうに考えております。
○田浦直君 今、幾つ県を挙げられましたか。
○政府委員(小野昭雄君) 県としては埼玉、千葉、東京、神奈川、それから政令市として横浜、川崎、千葉でございます。
○田浦直君 七つ。数多くの自治体が関係しておるわけですから、それぞれ利害が絡んで難しい問題であろうかというふうに思いますけれども、やっぱり都会における広域的な処理施設の確保というものは重要な問題だというふうに思うわけです。私ども地方からいいますと、東京都を初めとする首都圏の各地方公共団体がわがままを言っているような気がするんです。いずれまたどうせ地方に持っていけば、あるいはそうは言わなくても腹の中にそういう気があるのではないかなと。これは私の方がげすの勘ぐりかもしれませんけれども、そういうふうな気持ちさえ持っているわけです。
 こんなことが続けば、恐らく今回鹿児島で起こっているようなトラブルはもう解消しないんじゃないかというふうに思うんです。地方は都会のを絶対受け入れないという気持ちはないと思うんですけれども、まず自分たちがやってほしい、努力をしてほしい、そしてこれだけのことはやったという実績を示してほしいんですよね。その結果、どうしてもこれだけ何とかしてほしいということであればいいんですが、今のお話だと、いろんな地方公共団体の方々が集まって、話し合いはやっているけれども、いろんなことで利害が絡んで結論が出ない。ずるずるいってもうあと〇・八年分しか残っておらない。恐らく〇・八年後にこれが解決するということはまずないんじゃないかと。そうしますと、やっぱりこれはどこかに持っていかないといかぬというふうな、何かそういう筋道が見えているような気がするわけです、私どもからすれば。だから、ぜひ地方の痛みも分かち合ってほしいということを私は強く主張しておきたいというふうに思うわけでございます。
 そのためには、厚生省に、この改正が円滑に施行されて、施設の設置をめぐるトラブルや不法投棄の問題が解消に向かうように努力をしていただきたいというふうに思うんですけれども、御決意のほどをまずお尋ねしておきたいというふうに思います。
○政府委員(小野昭雄君) 先ほど申し上げましたように、産業廃棄物というのはその廃棄物の性格上、狭い区域内だけで処理し切れないという性格も持っているわけでございますが、御指摘のように、できるだけその排出源に近いところで処理をしていかなきゃいけないということもまた事実でございます。また、そういう意味におきまして一定の広域処理も必要でございますし、また先生御指摘のございましたように、いわゆる地域エゴで解決をする問題ではなくて、産業活動全体の下支えとして受け入れていただかざるを得ないという面もあるわけでございます。
 そういう意味では、関係者の利害が非常にふくそうする問題ではございますけれども、適正処理の必要性につきましてよく御理解を得ながら一歩一歩進めていく必要があるのではないかというふうに考えております。
○田浦直君 ぜひそういう決意でやっていただきたいと思うんです。
 これはちょっとしたあれですけれども、神奈川県から鹿児島に船にいっぱいごみを積んで持っていってまた帰ったということがありました。あれは今どうなっているんですか、あの船は。
○政府委員(小野昭雄君) これは私ども聞いた話で、確認したわけではございませんが、二月二十二日に産業廃棄物を積みました運搬船が横浜港へ向けて出航いたしまして、この船が二月二十六日に横浜港に到着をしたとのことでございます。そこで、現在、廃棄物は神奈川県の産業廃棄物処理業者の保管場所に搬入をしたということになっております。
 なお、四月一日に、当該産業廃棄物処理業者及び鹿児島県の最終処分の業者が県に対しまして損害賠償請求訴訟を提起したというふうに聞いております。
○田浦直君 ごみの処理はもうされたわけですか、積んでおったごみの処理は。
○政府委員(小野昭雄君) そこまではちょっと確認をいたしておりません。わかりましたらまた御報告を申し上げます。
○田浦直君 いろいろお話を聞きましたけれども、基本的には廃棄物については、冒頭に大臣がおっしゃられましたように、ごみの排出を抑える、あるいは減量化する、あるいはリサイクルをする、そういったことが大事なことではないかなというふうに私も思っておるわけです。要するに、廃棄物を極力減らしていく、それが地球環境という意味からも大事なことだと私は理解しているわけです。
 このため、平成七年にもそういう法律ができていますね。容器包装廃棄物、ペットボトルとかガラス瓶とか、そういったものについて消費者、市町村あるいは事業者がそれぞれ役割分担をしてリサイクルを進めるという法案ですけれども、これは平成七年にできて、ことしの四月一日から施行するということになっておると思うんです。
 これはまたこれで一つの大きな画期的な法律というふうに私も思うんですけれども、最近、これは毎日新聞でしたか、に載っておった記事を見ますと、必ずしも市町村が法律に基づいて分別収集をしておらないというのが出ているんです。これはリサイクル法ですけれども、やはり基本的には一番初めに分別収集をしなければできないわけですから、その分別収集したものを事業者が再利用するということになるわけですね。だから、市町村が分別収集に協力してくれなければ実際問題としてできないわけですね。
 そういう意味から、せっかくこういう法律が四月一日から施行されるわけですから、この法に基づいて分別収集を市町村にお願いしたいんですが、今の状況はどういうふうになっておるか、お尋ねをしたいと思います。
○政府委員(小野昭雄君) 委員御指摘のように、容器包装リサイクル法につきましては、本年四月からペットボトルとガラス瓶につきまして分別収集及び再商品化という事業が始まっておるところでございます。
 このうち、ペットボトルの分別収集を行います市町村数につきましては、平成七年度には百六十六でございましたが、平成九年度は七百十六というふうに大幅に増加をいたしております。また、平成九年度にペットボトル、またはガラス瓶のいずれかを分別収集する市町村は千七百二十三ございまして、全市町村数の五三・三%というふうになっております。
 こういう数字からもおわかりのように、施行前の実施市町村数を大幅に上回ります市町村が取り組んでおりまして、今後とも私どもも本法の趣旨を十分御理解いただきながら、分別収集を行っていただく市町村をふやしていくという努力もしてまいりたいというふうに考えております。
○田浦直君 けさの東京新聞を見ておりましたら、その中にこの法律のことが書いてあるんですけれども、「都が始めたペットボトルの回収も、飲料や容器メーカーなどが協力を拒否するなど早くも責任分担の論議はとん座しかかっている。」という記事が目にとまったんですね。今の御説明では非常に順調にいっているというお話でしたけれども、必ずしもそうでもないというところもあるんですね。
 日経の三月二十七日の記事を読みますと、今おっしゃったように、分別収集を実施する市町村が約千八百程度ということで、これは数としては大きいんですけれども、引き取りを求める市町村は九百二十七なんです。それもガラス瓶のみが四百二十九、ペットボトルのみが二百十一ということになっているわけですね。いろんなことでは市町村も協力しておるけれども、しかしよく見ていきますと、率からいうと必ずしもまだ順調というほどのことはないんじゃないかなと私は理解しているんですけれども、その点についてはどうでしょうか。
○政府委員(小野昭雄君) 分別収集いたしましたペットボトル等を再生するわけでございますが、これはいわゆる再生できる業者のキャパシティー、能力というものもございます。したがって、分別収集されたものの全量を再生利用できるかどうかという点等、制約条件もあることもまた事実でございます。
 分別収集されましたこれらのペットボトル等につきまして最も有効に再利用が図られますよう、いわゆる再生業者の能力アップというふうな点につきまして今関係者といろいろお話をしておりまして、できる限り分別収集したものが的確に再利用されますような道を順次広げてまいりたいというふうに考えておりますが、制度発足当初におきましては処理能力等の観点から若干の制約があることもまた事実でございます。
○田浦直君 一つは、市町村がなかなか一〇〇%乗ってこないというのは、分別収集すると場所が要るんですね、ストックヤードが要りますから。そうすると、そういうものをまた見つけなければならないということで、そういう管理をするということからいろんな経費がまたかかってくるということになるんじゃないかと思うんですね。そういうところは、やっぱりこういう法律ができた以上は、何とか協力してもらうという意味からは国もそれなりのことをしてさしあげぬといかぬのじゃないかなというふうに思っておるんですが、その辺についてはどうお考えですか。
○政府委員(小野昭雄君) 容器包装リサイクル法の円滑な実施のためにはリサイクル関連施設の整備を着実に進めることが大変重要でございます。これは委員御指摘のとおりでございます。このために、平成九年度予算におきまして廃棄物処理施設整備費補助金を対前年度比四・八%増、千六百三十九億円を計上したところでございますが、この中に、リサイクルプラザあるいはストックヤード等の分別収集に関連をいたしますリサイクル関連施設につきまして二百二十一億円を予定いたしておるところでございます。
 今後とも、リサイクル推進のためにこれらのリサイクル関連施設の整備につきまして積極的に支援をしてまいりたいと考えております。
○田浦直君 せっかく法律をつくって施行を始めたわけですから、これは円滑に、しかも順調にいくように国の方も御協力のほどをぜひお願い申し上げたいと思うわけでございます。
 私は、そういうふうなことで市町村が乗ってくる、国も指導する、そうなると、今度は国民の測だと思うんですね。国民の側の今のところの反応というのはどんな状況ですか。この容器包装リサイクル法、こういうことについてどのくらいの関心があって、どのくらい知っておるのか、そういうふうな調査はありませんか。
○政府委員(小野昭雄君) 御指摘の、私どもといたしましてどのぐらい知っているかという調査を実施したことはございません。ただ、一部新聞報道等では、四人のうち三人の方が知らないといったような回答を寄せられたというふうな報道がなされていることは承知をいたしております。
○田浦直君 やっぱり国民の協力も大事だというふうに思いますね。したがいまして、私はもっと広報活動をやるべきだと、二年間の期間があったわけですから。本当を言うと、その間にもっともっと広報活動をやって、四人のうち三人も知らないとかいうようなことでなくして、四月一日から始めるわけですから、その時期には国民の方々にもその法の精神が行き届いて協力できるような態勢を整えてもらっておきたかったなというふうに思うわけですが、これからどういうふうな広報活動で国民に理解をしていただくのか、広報についてお尋ねしたいと思います。
○政府委員(小野昭雄君) 容器包装のリサイクルが効果的に行われますためにはいわゆる分別収集が前提になるわけでございますが、市町村が分別収集をする前提といたしまして、消費者に分別排出をしていただきませんと分別収集できないわけでございます。したがいまして、そういう意味で、地域住民の方に分別排出をしていただくということがすべての前提でございますので、十分その趣旨を御理解いただくことは極めて重要だというふうに考えております。
 このような観点から、国といたしましてはテレビあるいはラジオ、新聞、雑誌といったようなあらゆるメディアを活用いたしまして広報には努めてきたところでございますが、先ほど申し上げましたように、まだ十分知らないというような方もいらっしゃるようにも聞いております。したがいまして、分別収集を行います市町村におかれまして、そういった具体的な分別排出、分別収集の方法につきまして徹底していただくことが、私どもも十分やりますが、市町村においても十分やっていただくことが不可欠であろうというふうに思っておりますので、私どもといたしましても市町村に対しまして一層広報を充実させるように要請してまいりたいと思いますし、厚生省としてもその趣旨を国民の皆様に十分御理解いただくよう努力をしてまいりたいと考えております。
○田浦直君 ぜひ広報の方も一生懸命やっていただきたいというふうに思います。
 今、ペットボトルとガラス瓶という話があります。ほかにもいろいろありますね、スチール缶とかアルミ缶。そのほかにペットボトル以外のプラスチック製品、そういったものについてはどういうふうになるんですか。
○政府委員(小野昭雄君) ガラス瓶とペットボトル以外についてのお尋ねでございます。
 今のところ考えておりますのは、紙につきましては段ボール、それからプラスチックにつきましては、ペットボトル以外のプラスチックにつきまして平成十二年から本法の対象とするということで考えているところでございます。
○田浦直君 ぜひその方も広報をよくしていただいて、そのときにはもう一つ国民の方々も協力していただけるようにその理解度も深めていただきたいというふうに思っているわけです。
 今度のこの廃棄物の改正法案、この中では廃棄物の減量化やリサイクルの推進ということのためにはどういうふうな対策を講じておられるのか、お尋ねをいたします。
○政府委員(小野昭雄君) 廃棄物問題の解決のためには、廃棄物の排出を抑制いたしますとともに、排出されました廃棄物につきましてはリサイクルを徹底するということによりまして、その減量化を推進することが極めて重要な課題でございます。
 このため、今回の改正法におきましては、まず多量の産業廃棄物を排出する事業者に対しまして都道府県知事が作成を指示することとしております廃棄物処理計画につきまして産業廃棄物の減量に関する事項を盛り込むことを明示いたしますとともに、一定の廃棄物のリサイクルにつきましては、厚生大臣の認定を受ければ市町村や都道府県ごとの許可を不要とする規制緩和措置を講じることとしておりまして、これらによりまして廃棄物の減量化あるいはリサイクルの推進を図ってまいりたいと考えているところでございます。
○田浦直君 リサイクルの推進のために今度は規制緩和もやろうということですから、それは大変結構なことだと私も思っておるわけで、その結果、非常に効果があらわれてくればいいんじゃないかなと思うんです。しかしながら、この廃棄物処理法の規制を緩和するということが悪用されるとまた困るわけなんですね。リサイクルの名をかりて適正な処理が行われなくなるということもあるかと思うんです。
 これは先ほど述べました豊島の例がそうだと思うんです。あれは聞くところによると、リサイクルをするためにそういうものを集めているんだということで、どんどんシュレッダーダストがたまっていったというふうに聞いておるんですけれども、これはそのとおりなんですか。あるいは何のリサイクルをそのときに言って、それを黙認したというか、みんなが不思議がらずに山のように積まれるのを眺めておったのか、その辺はどういうことなんですか。
○政府委員(小野昭雄君) 最初は、たしかミミズの養殖を行うというようなことでスタートしたというふうに聞いておりますが、昭和五十八年ごろから金属を回収するということでシュレッダーダストを島内へ持ち込み始めたというふうに承知をしております。
○田浦直君 詳しくは私も知りたいと思いますが、この場ではちょっと時間がありませんからできませんが、そういうふうなことで今、規制緩和をすることによってそれを悪用してそういうことにならないかどうか、その辺も逆の意味ではきちっと歯どめをしておかないといかぬというふうに思うわけですけれども、そういうふうなことについての歯どめといいますか、そういったことはどうなっておりますか。
○政府委員(小野昭雄君) 委員御指摘のように、リサイクルの名をかりた不適正処理ということが行われますと、生活環境の保全が図れないということにもなりますし、廃棄物の適正処理にも大きな支障を来すということになるわけでございます。そういった今回のリサイクルに関します規定につきましては、こういつたことのないように、認定制度の対象とする廃棄物につきましては、その性状あるいは再生利用の内容が生活環境保全上支障を生じないものを対象とするということを想定しているところでございます。
 さらに、規制緩和と申しましても、業や施設の許可につきましては認定により不要とするわけでございますが、適正な再生利用が担保されますように廃棄物処理基準を守ること、あるいは都道府県あるいは市町村の報告の徴収でありますとか改善命令等々の規制は適用することといたしておりまして、その運用に当たりましても生活環境保全上の支障が生じないような運用を図ってまいりたいというふうに考えております。
○田浦直君 ぜひリサイクルが進んで減量化ができるように、厚生省の方として御指導のほどをお願いしたいというふうに思っております。
 時間もありませんから最後にお尋ねを申し上げたいと思うんですけれども、今の社会が大量生産、大量消費、そしてその結果として大量の廃棄物というふうなそういう社会になっているわけですね。しかも、それがずっと続いている。これを今度は逆に、それを軽減化するためのサイクルを新しく構築する、そういう社会を構築するということができればそれが一番いいわけですし、それを目指して今度の改正法も私はつくられておるんじゃないかというふうに思うんですね。これには関係の官庁あるいは市町村、それから処理業者あるいは住民、いろんな人間が絡んでおる、あるいは排出事業者もそうです。私は、この法案をつくるのに随分御苦労されたろうというふうに思って、法案を読んで非常に評価をしておるところでございます。
 先ほど大臣から話がありましたけれども、最後に大臣に新たなリサイクル社会を構築していくというその決意をぜひお尋ね申し上げて、質問を終わらせていただきたいというふうに思います。
○国務大臣(小泉純一郎君) 今までの議論を伺っていまして、この廃棄物の問題は、人間社会どうしてもこれから環境保全ということを考えますと解決していかなきやならない最重要課題の一つだと思います。
 私は、動植物の生き物の世界、あのドキュメンタリーの映画を見るのが好きなんですけれども、動植物の世界は見事なリサイクルの世界ですね。食うもの、食われるもの、生まれるもの、死に行くもの、これがまさに神の見えざる手で見事なリサイクル社会を形成している。ところが、人間社会だけですね、火を使う、道具を使う。これは画期的な進歩だと思うのでありますが、自然がこなすことのできないようないろいろなものを発明し、出てきちゃった。確かに便利になったんですけれども、こういうみずからつくり出す文明の利器でまた大きな被害をこうむっている。もう昔の動植物の世界には人間は返れないと思います。であるからこそ、いかにリサイクル社会、循環型社会をこれから、科学技術の進歩、これにも振り向けていかなきやならない、自分からつくったものをまた見事に自然界の中で生かしていくような技術を開発していかなきやならない。同時に、国民が協力してくれないとこれはどうにもならない。分別収集でも、分別排出してくれないと分別収集もできないということもあります。行政側、事業者側、そして市民、こういう問題を多くの国民に理解をしてもらい、関心を持ってもらい、また行政側も国民に対して、事業者に対して、このリサイクル社会に対する啓発活動を徹底して、何とか循環型社会をつくっていきたいと。
 私、前にリレハンメルの冬季オリンピックでこういうことを聞きました。冬のあの環境を維持しようと。世界から集まる。そうすると、必ずごみが散乱して大変な被害を及ぼすというので、食器もナイフもフォークもコーンでつくるというんですか、そして捨てても日がたてば自然に溶けて自然に悪影響を及ぼさないようなものをつくって、世界各国から来る観光客にそれを使ってもらったと。これは大変なことを私はリレハンメルのオリンピックでは学びましたね。捨てても、缶とか瓶と違って自然に溶け込んで被害を及ぼさないような配慮、ああいうような配慮がこれから必要ではないかなと。
 ともかく官民一体となってこの循環型社会を再構築して、お互い人間というのは自然に生かされているんだ、自然を壊さない、環境を維持していくという形で、何とか国民の協力を得て循環型社会をつくっていきたいと思います。
○田浦直君 終わります。
○和田洋子君 平成会の和田洋子でございます。
 田浦先生の質問が大変多岐にわたって重複するところが多いのでございますけれども、確認の意味でまた聞かせていただきます。
 ことしの四月一日から施行の容器包装リサイクル法についてお伺いをいたします。
 リサイクルということは大変大事なことで、例えば瓶とかペットボトルとか容器包装ごみを消費者や市町村や事業者が責任の分担をして資源の再利用ということだと思いますが、自治体の取り組み方や再商品化で採算がとれるのかとか、PRが十分ではないのじゃないかというような声が聞かれます。特に、自治体の中には独自の対策を講じるところがあったりして、東京なんかは東京方式、東京ルールというんですか、そういうものをやったり、大阪は自治体と業者が一緒にやるけれども、東京は業者の人に集めていってもらいたいなんというので、清涼飲料水の会社は東京方式には反対だというような声が聞かれていますが、その内容と実施状況はどういうふうにされましたか、お伺いします。
○政府委員(小野昭雄君) 容器包装リサイクル法につきましては、家庭から出ます、いわゆる一般廃棄物と申しておりますが、一般廃棄物の中の六割の容積を占めているわけでございます。この容器包装廃棄物につきましては、消費者はまず分別排出をしていただく、市町村は分別収集をしていただく、事業者は再商品化をしていただくという役割分担を定めまして、お互いの協力のもとに容器包装廃棄物のリサイクルを円滑に推進し、ごみの減量化を図ることをその内容としているところでございます。
 同法は本年四月から施行されておりますが、平成九年度の対象でありますがラス瓶、またはペットボトルのいずれかを分別収集するとしている市町村数は千七百二十三市町村でございまして、全市町村数の五三・三%を占めておりますが、今後もその市町村数は順調に増加するというふうな見通しを立てているところでございます。
 今、委員御指摘のございましたように、各自治体によりましては、例えば容器包装リサイクル法によらないで、以前からガラス瓶だけは別に業者の引き取り制度を持っているとかいうふうな、自治体独自で取り組まれている例もございますので、リサイクルにつきましては大変各自治体に創意工夫を凝らしてやっていただいておりますので、方式が若干異なるということは私はあろうと思います。
 東京都の方式はいろいろ問題も指摘されているところでございますが、いずれにいたしましても原則は、先ほど申し上げましたように、消費者、市町村、事業者おのおのの役割分担を十分認識をいただきまして、循環型社会へ向けましてリサイクルの促進ということで御努力をいただきたい、私ども応援をいたしたいというふうに考えているところでございます。
○和田洋子君 リサイクルされている品物とか再利用、再商品化の具体例をちょっとお尋ねしたいんですが、例えばペットボトルについては特に容量がかさばるんですね。それで、リサイクルの仕組みがない、再商品化のコストが高いなど問題があるようです。自治体関係者は、採算のとれる見通しがないままペットボトルが集まってきてしまったら本当にトイレのないマンションをつくるみたいだなんという声も聞かれておりますが、お知らせをいただきたいと思います。
○政府委員(小野昭雄君) 先ほども御答弁申し上げましたが、容器包装リサイクル法に基づきまして、平成九年度からはガラス瓶とペットボトルが再商品化の対象となっているわけでございます。
 そのリサイクルの具体的な例についてでございますが、ガラス瓶について申し上げますと、ガラス瓶を細かく砕いたものをカレットと申しますが、カレットに加工したものを原料といたしましてガラス瓶あるいはタイルあるいはブロックといったような建築資材に再生するというふうな方法がございます。また、ペットボトルにつきましては、これを細かく砕きましたいわゆるフレークというふうな状態にするもの、あるいはさらにこれを粒のようにいたしまして、ペレットと申しますが、そういったものに加工したものを原料といたしまして、衣料でありますシャツあるいはカーペットといった繊維製品や化粧品用のボトル、バインダーといったプラスチック成形加工製品に再生するというふうなこと等がございます。
 なお、再生の技術といいますのは、日々進歩すると言うのはちょっと言い過ぎかもしれませんが、技術進歩の依存度によるところが多いわけでございまして、今、私どもが把握しておりますのはそういう再商品化でございますが、技術の進歩の度合いに応じましてさらに用途が拡大することもあろうかというふうに考えております。
○和田洋子君 このリサイクルに関しては、例えば協会と民間業者のどちらに頼んだらいいか、市町村が今どういうふうに計画をするか大変迷っていると思いますので、そういう市町村に対しての指導というか、そういうことをよろしくお願いしたいと思います。
 安定型処分場についてお伺いをいたします。
 汚染物質が場外に出ない、出さないということが前提で、建設の廃材、ガラスとか陶磁器のくず、金属のくず、廃プラスチック、ゴムのくずという五品目だけが捨てられるという安定型処分場ですが、絶対にそういう有害な物質は出ないという前提であったのにもかかわらず、環境庁の調査によると、全国八十二カ所を調査してみたら約四割の三十カ所から有害な物質が検出されたというふうに報道があったわけです。処分場に持ってくる品物のチェックとか規制を強化するとか決めてもなかなかチェックもされないし、先ほどみたいに住民が一々チェックするわけにもいかないわけですから、安定型処分場はそろそろ廃止したらという声も聞かれますが、いかがでしょうか。
○政府委員(小野昭雄君) 産業廃棄物の最終処分場につきましては、処分されます廃棄物の種類に応じまして安定型、管理型、遮断型という三種類の類型が設けられているわけでございます。産業廃棄物の処理の実態を踏まえまして、適正な処理を確保いたしますために、処理体系の見直し、基準の強化を図る必要があるわけでございます。
 委員御指摘の安定型処分場につきましては、先ほど来御指摘のございました、いわゆる安定型廃棄物以外の廃棄物が混入をいたしまして周辺環境を汚染する事例が見られ、問題ともなっているところでございまして、そういった点に関しまして、その安全性や信頼性に国民の皆さんが疑問を持たれているということもまた事実であろうかと思います。
 そこで、この安定型の最終処分場のあり方につきまして、生活環境審議会に専門的な検討の場を設けて検討を行っておりますが、先ほども御答弁申し上げましたように、例えば展開をさせる、あるいは常駐をさせる等々の措置を考えているわけでございますが、そういった検討結果を踏まえまして、最終処分場の安全性の向上ということを図ってまいるということが第一義的ではないかというふうに考えております。
○和田洋子君 これから安定型がまだまだ必要であって、そういう審議がされているというふうに聞いております。これからのものはよくなるとして、今まで千カ所以上ある安定型処分場が周辺の水処理の問題とかモニタリングとかをして絶対に安全であるというような方向でいってもらいたい。そして、そういう強化はこれからもされるのですか。
○政府委員(小野昭雄君) 今回の制度改正、これは法そのものではございません。政省令ではございますが、諸基準につきましては、今まで御指摘のございます点も十分踏まえまして強化を図りたいというふうに考えておりますし、最終処分場等につきましては、その維持管理の結果を記録させまして、必要に応じ、利害関係を有する方の閲覧の要求に対してこたえるようにというふうなことで信頼性の向上も図るといった措置を講じたいというふうに考えております。
○和田洋子君 次に、管理型処分場についてお聞きをいたします。
 安定型以外の産業廃棄物で有害物質が溶け出さないことが前提で埋められてきました。例えば、遮水のシートを敷くとか、そういうふうにしているわけですが、それからシートが、例えばどういうわけかわからないけれども切れてしまって周りに汚水が流れていたり、大変周りの人は心配をしています。これから遮水シートをもっと厚くするとか二重にするとか考えておられると思いますが、お聞かせください。
○政府委員(小野昭雄君) まず、一般廃棄物の最終処分場についてお話を申し上げますと、平成七年の十二月に、市町村が設置いたします一般廃棄物最終処分場に対します国庫補助の要件といたしまして、遮水シートの二重化あるいは地下水の連続監視の実施など、その技術上の基準の強化につきまして通知をいたしたところでございます。
 また、産業廃棄物の最終処分場を含めましたいろんな諸基準の強化を図る必要があるという御指摘は従前からございまして、先ほど来申し上げておりますように、生活環境審議会に専門委員会を設置いたしまして、遮水工の強化等につきまして検討を行っていただいているところでございます。御指摘のような点も含めまして、その検討結果を踏まえて、法に基づきます基準の強化ということを図ってまいりたいと考えております。
○和田洋子君 この法律ができて、昭和五十一年以前の処理施設に対してはどういうふうに対応されておられますか。
○政府委員(小野昭雄君) 昭和五十一年の法改正におきまして最終処分場を廃棄物処理施設と位置づけまして、その構造あるいは維持管理に関します基準、これはいわゆる共同命令と言っておりますが、それを設定したところでございます。このために、これ以前に設置をされました最終処分場につきましては、施設の構造・維持管理基準は適用されておりませんで、共同命令の基準に適合していないものも多いという実態でございます。
 これらの最終処分場につきましては、現在も使用されておりまして、その埋立処分につきましては廃棄物処理基準が適用されているところでございますが、私どもといたしましては、これらの最終処分場につきましては、その速やかな廃止ということに向けまして指導を強化しているところでございます。
○和田洋子君 現在使われているところはいいんですよね。その五十一年以前にもう埋め立てられちゃって、その原状が見えないというところが問題ではないのかというふうに思います。そういうことについては、どういうふうにお考えですか。
○政府委員(小野昭雄君) 五十一年以降のものにつきましては、いわゆるその施設の台帳ということで、埋立処分が完了しておりましても確認ができますが、それ以前につきましてはちょっと台帳がございませんので、確認は困難ということになろうかと思います。
○和田洋子君 ちょっとこれはまた後に残すことにしまして、不法投棄の問題についてお伺いします。
 豊島の問題が今、大変質問として多く出たわけですが、三大不法投棄の唐津の現状はどうなんでしょうか。
○政府委員(小野昭雄君) 唐津市の事例でございますが、佐賀県の産業廃棄物処理業者が廃油の処理を受託したわけでございますが、処理し切れなくなりまして、市内数カ所に一万本余りのドラム缶を放置いたしますとともに、自分の所有地に不法にドラム缶を埋め立てたという事件でございます。
 ドラム缶につきましては排出事業者によりましておおむね全量が撤去され、汚染土壌等につきましては佐賀県が業者に対して撤去の措置命令を行ったわけでございますが、業者が事実上倒産状態になりましたために、県の代執行によって処理されたものでございます。
○和田洋子君 私は福島県の出身で、三大不法投棄の一つのいわき市があるわけであります。いわき市の場合は、昭和六十二年二月十八日から平成元年六月五日まで炭鉱の廃坑跡とか牧場跡地に廃油が不法に捨てられました。その量は八千九百七十キロリットルで、ドラム缶で約四万四千八百八十本です。事件の発覚後、関係した十一名が執行猶予つきの懲罰、罰金刑を受けたわけで、法的には終結をしましたが、処理業者は、事件の発覚後、県が法に基づいて回収命令を再三出しましたが、二度の不渡りを出して倒産して、不法に投棄された廃油は放置されたままの現状です。
 県は、基本問題調査会というものをつくって汚染状態を確認するために廃坑内で三カ所ボーリングを実施して回収方法の検討を行っております。不法に投棄された産業廃棄物の、悪いのは法を犯した業者でありますが、廃坑以外の表に出ている部分の一部の撤去をしたんですが、廃坑跡というのは潜っていかなければいけない大変特殊な場所でありますので、また量が多いということもありまして、まだまだ現状のまま回収をされていないのがたくさんあります。
 結局、事業者が命令によって回収した廃油は八千九百七十六キロリットル中の二百三十二キロリットルしか回収をしていません。そして、佐賀のように県が代執行したのは二千百九十キロリットル、合わせて全体の三分の一ぐらいしか回収がされておりません。それで、約三分の一で、簡単な方法で済むうちでありますから六千万円で済んだわけですが、豊島の原状復帰のことを聞きますと、さっきは百九十億円ぐらいかかるというふうに言っておられますが、この法の改正によって不法投棄の基金が創設されます。それで、法以前のものには適用にならないというふうなお答えが局長からあったわけですが、例えば法律は、人権に関することだったら決まった以前のものをどうのこうの言うなんというわけにはいかないわけですけれども、こういうものに対しては法適用以前の問題ですからというお答えではちょっと納得がいかないんですけれども、それに対してもう一度お答えをお願いします。
○政府委員(小野昭雄君) 投棄者不明あるいは資力不足等の理由によって原状回復ができないという産業廃棄物をどうするかというのは、これは前回の法改正のときにも議論になり、非常に重大な問題でございました。生活環境審議会におきましても、この点についてはさまざまな御意見がございました。産業界がみずからやるべきであるという御意見から、行政が全部やるべきであるという御意見等々がございました。
 ただ、いろんな御意見はございましたけれども、産業界も行政もそれぞれの役割を分担してこの事業に取り組むということでやっと産業界の合意も得られたわけでございます。その前提といたしまして、過去の事例には遡及しない、これからの事例に対応するということが基本的な合意の前提でございましたので、今回の改正におきましても、原状回復制度の適用は法改正以降ということで整理をさせていただきまして、過去の事例につきましては、今御指摘のございました事例等につきましては、個々の事案に応じまして対処していくというふうな形で対応させていただきたいと考えているところでございます。
○和田洋子君 産業廃棄物の処理施設の設置について、今いろいろ生活環境影響調査、生活アセスですよね、それで申請書等の告示をしなければいけない、縦覧しなければいけない、関係市町村長の意見の聴取をしなければいけない、許可手続を明確にする許可要件の見直しをするということになったり、周辺地域の生活環境の保全に適正な配慮をされた施設の設置を図るなんということを言っています。
 これは、先ほども出ましたが、自分の町に産業廃棄物の施設を建てるなんという、いろんな首長の意見を聞かなければいけないとか、そういうことがあって、建てることができるのかどうか。
 私の会津なんかは、すばらしい山の中にまじめな業者の方が結構すばらしい施設を建てておられます。そして、日本一の産業廃棄物の処理施設をつくるという意気込みで建てておられる方がおります。しかし、そういう業者の方たちはやっぱりコストが高い、そういうことが問題になっています。
 そういう意味で、こういう設置基準の中に周辺地域の生活環境の保全ということがいろんなところでこの文章が出てきますが、生活環境の保全というのはどういうふうに位置づけてというか、どういうふうに私たちが読んだらいいんでしょうか。
○政府委員(小野昭雄君) 今回の改正案で新たに規定をいたしました周辺地域の生活環境の保全についての適切な配慮についてでございますが、施設の設置ごとに、当該施設が立地される地域の生活環境の状況に応じまして、施設の構造や維持管理方法を定めていくということでございます。
 例えば、水源地に廃棄物処理施設が設置される場合につきましては、排水処理施設の高度化といったような水源への影響が生じないような施設の構造や維持管理が求められることになるものというふうに考えております。
○和田洋子君 水道水源地なんかにはゾーンを決めて、そういうところには建てないようにしなければいけないなんという意見が出始めてきております。そういうことも私たちは考えていかなければいけないということだと思います。
 そして、こういう不法に投棄された産業廃棄物が、それは悪いのは不法に投棄した業者であるし、原状に復帰させなければいけないのも業者だということは私たちもよくわかっていますけれども、実際、被害に遭っているのは周辺の住民ですから、海や川に流出をしたり地下水に浸透してしまったり、例えば地下水に浸透してしまったらどこにどういうふうに行っているかわからない、だれがどういうふうにとめていいかわからない。そして、その被害は何年後か何十年後かわからないというふうになってきてしまうというふうに思います。
 許可とか認可の責任は問われないんでしょうか。そして、搬入のチェックのときに監督の責任は問われないんでしょうか。人命にかかわることなんですから、法律にないからということではないのじゃないかなというふうに思います。法を改正してでも、人命にかかわることだから、かわって行うべき国が大きな英断がなされないのかなというふうに思います。大臣にお聞きしたいと思います。
 また、ごみの問題というのは、国民一人一人が、私たち一人一人が考えなければいけない問題ですし、減らさなければいけない、リサイクルをしなければいけないということもわかります。さっき話が出たように、リサイクルというと、そのリサイクルに名をかりて豊島のような問題が起こってきて、問題が起こってみて初めてびっくりするというような問題ばかりなんですね。第二の豊島が発生しないかという問題もあります。十分にまだまだ議論が必要だと思います。地方の公聴会を開くとか、この問題についてはもっともっと時間をとってみんなで議論をし合わなければいけない問題だと思います。
 不法投棄された住民のことを考えて、国がもっとかかわるべきではないかということと、またこのごみの問題に対して大臣がどういうビジョンで取り組んでいかれるかということをお聞きしたいと思います。そして、私の質問を終わります。
○政府委員(小野昭雄君) 大臣の決意の前に、不法投棄に関します国の関与でございますが、先ほど御説明を申し上げました、いわゆる投棄者不明、あるいは資力不足等で原状回復ができない場合に、いわゆる産業界からの出指金もお願いをするということにいたしておりますが、これにつきましては国も応分の支援をして事業の適正な執行を図ってまいりたいというふうに考えております。
○国務大臣(小泉純一郎君) 昨年でしたか、福島県の佐藤知事が厚生省にお見えになりまして、例のいわき市の廃坑跡の廃油問題をお聞きしました。先ほどの豊島の問題にしても、業者に責任を負わせても業者が倒産したり、原状回復能力がないと。これは本当に困った問題だと思いました。
 今のお話でも、これから、今までのことについてはこの新しい法は適用されませんけれども、原状回復、環境を考えると、ただその地方に任せていく、業者に任せておくということもできない。やはり、国なり行政なり事業者なりが応分の負担をしていかなきゃいけないのかなと。そして、リサイクル社会ということに対しては、国も地方公共団体も積極的に関与していかないと、なかなか私はこの問題というのは解決しないのではないか。
 お互い国民の関心も必要であります。事業者の応分の負担も大事だと思いますけれども、全体で新しい循環型の社会をつくろうということについては、地方公共団体と同時に、国も全体の生活環境保全という視点から積極的な支援策が必要ではないかなと思っております。
○委員長(上山和人君) 本案に対する午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時十分まで休憩いたします。
   午後零時八分休憩
     ―――――・―――――
   午後一時十分開会
○委員長(上山和人君) ただいまから厚生委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、廃棄物の処理及び清掃に関する法律の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○水島裕君 私は、この法律案、大変重要なものではないかと思います。実は、原状回復の基金というところがらお尋ねしょうと思いますが、午前中に随分議論が出てある程度煮詰まりましたので、私は、有害廃棄物、感染性廃棄物、それから今非常に重要視されておりますダイオキシンの発生、この辺から質疑を始めていきたいと思います。
 まず、有害廃棄物でございますが、御存じのように、バーゼル条約で二十七種類のものが決められて、手元にもございますが、日本の法律によりますと、その他の有害産業廃棄物というのが大体その廃棄物に当たると思いますが、バーゼル条約に比べますと、かなり緩い、少ないという感じがいたします。
 ここにあるのを見ますと、例えばダイオキシン、後で述べますダイオキシンを発生するものは日本にはあるんですけれども、例えばバーゼル条約でありますポリ塩化ジベンゾフランとか、あるいはダイオキシンそのものとダイオキシン類、そういうものは含まれていないわけでございますが、この辺、もう少し強化されるおつもりでございますでしょうか。
○政府委員(小野昭雄君) バーゼル条約といいますのは、先生御案内のように、先進国から開発途上国へ有害廃棄物が輸出され、それによりまして環境汚染を生ずる事件が多発したことを背景に制定されたものでございまして、有害廃棄物について、より規制の緩い国への流入を防ごうというものでありまして、その観点から幅広い廃棄物が対象とされているわけでございます。
 これに対しまして、特別管理廃棄物制度は、国内での処理における特別な管理が必要な廃棄物であることから、品目の指定に当たりましては、バーゼル条約は参考にはなるものの、必ずしも一致しなければならないというものではないのではないかというふうに考えております。
○水島裕君 局長のお手元にあるかどうか、私も今これを見ましたら、ダイオキシン類は入っていないんですよね、日本の法律には。この辺は参考にしないといっても、いかがなものでございましょうか。私も外国のを参考にせよと言っているわけではないのでございますけれども。
○政府委員(小野昭雄君) 特別管理廃棄物につきましては、今申し上げましたように、毒性とか感染性等、人の健康や生活環境に被害を生ずるおそれのある廃棄物でございまして、これらにつきましては特別の処理基準が適用されます。
 今、御質問のバーゼル条約で指定されている有害廃棄物につきましては、平成四年に十三品目、特別管理産業廃棄物としては十五種類を指定いたしまして、平成六年に二品目、特別管理産業廃棄物としては十三種類を追加指定するなど、順次、特別管理産業廃棄物に指定してきたところでございまして、追加指定につきましては、現在、廃棄物処理基準等専門委員会において検討を行っているところでございますので、有害物質の毒性、その排出の実態等を踏まえまして、追加指定につきましては検討してまいりたいと考えております。
○水島裕君 それなら結構でございますけれども、先ほど申し上げたことも含めて、どういうふうに検討されたか、またそのうち御連絡いただければと思います。
 それでは次に、医療の方で感染性廃棄物というのがございます。そのほかにもいろいろ医療では問題がありますけれども、感染性廃棄物についても厚生省の方でマニュアルを示しまして、いろいろ病院でそのようにするようにという通達を出しているということだと思いますけれども、これを見ますと、何となく古臭いしダブっておりますし、それから重点的でもないわけですね。
 例えば、血液、血漿、血清、体液、臓器、組織とか、それからそれを使った何とかとか、いろんなことが書いてありますけれども、要は、やはり血液とそれが付着しているものというのが大切でございますし、何がその中で感染性として重要かというと、エイズとか肝炎ウイルスのようなウイルスとプリオン、狂牛病のプリオンとか、そんなところだろうと思いますので、もう少しはっきりと、エイズにかかっている人、肝炎、そういう非常に危険性のある感染性の疾患にかかっている人を例えばA群、そのほかで血液がくっついている、血液そのものをB、それ以外のものをCとか、そういうふうにもう少しはっきり分けて対策をおとりになる方がいいと思いますので、これもすぐにはできないと思いますけれども、私どもが見ますと何となく歯がゆい感じがいたしますので、御意見がございましたらお願いいたします。
○政府委員(小野昭雄君) 感染性廃棄物マニュアルにつきましては、感染性廃棄物の適正な処理を確保いたしますために、法律や政省令事項を含めまして、必要な保管、運搬、処分に関する手順等を定めたものでございます。このマニュアルにおきましては、すべての感染性廃棄物を対象といたしますとともに、その適正な処理を図るために留意すべき事項が網羅的に定められているわけでございます。
 しかしながら、御指摘のとおり、適正な感染性廃棄物の処理方法を効果的に医療現場に周知徹底させていくためには、感染性廃棄物の種類や処理の実態に即して重点的に指導していくことも重要でありまして、御指摘の点も含め、運用面において適切に指導してまいりたいと考えております。
 ただ、一点だけ御理解賜りたいのは、新興感染症も確かに問題でございますが、昨今は再興感染症も問題でございまして、そういう点もよく視野に置きながら検討を進めていく必要があるのではないかというふうに考えております。
○水島裕君 その新興とか再興という言葉も余り気に入らないところもございますけれども、おっしゃっていることはこちらの考えとは同じでございますが、とにかくある程度の専門家の人に御意見を聞いて敏速に対応していただければ非常にいいと思います。
 と申しますのは、これをまた基本にして各病院でいろんな細かいことをつくっているんですね。そうすると、ここから発生してまたマニュアルを各病院でつくっているので、いかにも複雑でまどろっこしくなっているということで、本当に一人の専門家が厚生省でやってくれればいいというふうに思います。
 それからついでに、これからは在宅医療というのが進みますので、必ずしも家にいる人が今までのように清潔なものだけを出すということではないわけでございますので、それも早急にということもないかとも思いますけれども、在宅治療している人の血液の問題とか、そういうこともお考えいただければと思います。
 それで、時間がありましたら、また別なこともお聞きすることにしまして、ダイオキシンのことについてお尋ねしたいと思います。
 これはサリンよりも場合によると毒が強いと言われているもので、現在の廃棄物行政の中では最も重要な課題の一つだと思います。これはごみを焼却したときに主としてできるわけで、塩化有機物ならば、こういう可能性がいろいろあるわけでございますが、どうも日本はこういうものが多い。それはもしかしたら焼却する率が多いということも関係していると思いますけれども、その辺、まず日本の現状、それから諸外国との比較、特にダイオキシンということを頭に入れてお答え願いたいと思います。
○政府委員(小野昭雄君) 我が国におきましては、従来、いわゆる家庭から出ます一般廃棄物につきましては、それを焼却して埋めるということを基本としてきておりますが、これはいわゆる衛生的な処理、それから埋立処分場の有効利用といいますか、そういったことの観点からもそういう方策を進めているところでございまして、ごみの焼却率につきましては、平成六年三月末現在でございますが、七四・三%というふうになっております。それからまた、市町村ごとにごみ処理を行っているということから、当然のこととしてごみ焼却施設が非常に多うございまして、全国の市町村が設置するごみ焼却施設の数につきましては、これも平成六年三月末で千八百五十四というふうになっております。
 ダイオキシンにつきましては、諸外国との正確な比較というのは困難でございますが、今申し上げました焼却率が高い、焼却施設が多いということ等から、ダイオキシンの排出も多くなっている可能性があるというふうに考えております。
○水島裕君 日本が七五%ぐらいというのはそのとおりで、外国は恐らく一〇%とか二十何%とか、そういう国が多いのではないかというふうに思います。
 ダイオキシンというのは、御存じない方もいらっしゃるかと思いますけれども、ベトナムで奇形で問題になりましたし、それから日本でも最近、場所によりましては新生児の死亡率が多いとか、それから全体的に汚染されているのではないかと、いろんな危惧が高まっておりますので、これはやはり早急に対応しなければならない問題だと思っております。
 そこで、実際、ダイオキシンが日本でどうなっているかということを知るためには、ダイオキシンを測定しなくてはいけないわけでございますね。日本の焼却施設でもってダイオキシンがどのくらい測定されていて、実態はどうかという辺からお尋ねいたします。
○政府委員(小野昭雄君) 厚生省といたしましては、全国の市町村に対しまして、各市町村が設置をいたしますごみ焼却施設すべてにつきましてダイオキシンの排出濃度を測定するよう指示したところでございます。このうち、ことしの三月末までに約六二%の施設について厚生省に測定結果の報告があったところでございます。
 未報告の施設につきましては、今後速やかに排出濃度の測定を求めてまいりたいというふうに考えております。
○水島裕君 大変問題になるのはこの辺からですけれども、濃度を測定しますと、これはダイオキシンの毒性から換算したトータルの量でございますけれども、従来は日本の基準というのが八十ナノグラム・パー・立方メートルということでございまして、新しく新設する場合は〇・一ナノグラム・パー・立方メートルということで、これは間違いございませんか。
○政府委員(小野昭雄君) 御指摘の八十ナノグラムにつきましては、緊急対策の必要性を判断するための基準ということで設定をしたものでございます。新設の炉につきましては、御指摘のように〇・一ナノグラムになるようにという指導を行っているところでございます。
○水島裕君 そうすると、最初、大臣にもお伺いしょうと思って飛ばしちゃって恐縮でございますけれども、八十ナノグラムと〇・一ナノグラムというのは約千倍違うわけでございますね。ですから、今までのものすべてではないかもしれませんけれども、そういうところでは非常に危険なダイオキシンが千出ても構わない、新しいのは一じゃないと困るということであります。なおかつ、その八十ナノグラムも、政令とか省令ではなくて、通達で努力目標ということになっているそうでございますね。
 ですから、仮にそれがきちんとした定めであっても、ここのところは一、ここは千出してもいいというふうに、最も危険な物質がそうなっているようでは、幾らここでこの法律をこうすべきだということをディスカッションして決めましても何の役にも立たないような気がいたします。
 もちろん、これも徐々に直していかれるんでしょうけれども、私が時々感じるのは、日本の法律というのは、大枠を決めるということ、もちろんそれも確かに大所高所から見ていいわけでございますけれども、その後、政令、省令ならまだいいとしても、通達、努力目標となっていって、一番肝心なのがその辺になってしまうということがあるので、その辺は、これは一つの例だと思いますけれども、大臣もし御意見がありましたら、突然でございますけれども。
○政府委員(小野昭雄君) 御指摘の御趣旨はわかります。極めて排出濃度の高い施設につきましては、休廃止あるいは施設の改善という指導を行っているところでございますが、御指摘のように、家庭からのごみというのは日々排出されるわけでございますし、それを日々適正に焼却処理しなきゃいけないという面も持っているわけでございまして、そういった日常のごみ処理と、それからより安全性を高めるということを同時並行的にやらなければいけないという、ちょっと難しい点もありますが、今申しましたような原則に基づきまして、非常に高いところについては休廃止あるいは設備改善、それからできるだけ広域処理をして排出量を減らすといったようなことにつきましては、市町村の実情に応じてきめ細かく指導してまいる必要があるというふうに考えておりますし、そのようにしたいと考えております。
○国務大臣(小泉純一郎君) 毒性の強い物質が各施設によって基準が違うというのは、千倍も開くというような基準があるというのは私、今初めて聞いたんですけれども、これは好ましくないのではないかと。やはり、毒性が強ければ強いほど、より注意が必要でありますし、一つの一定の基準というものを示すべきではないかなと思います。
 十分検討させていただきたいと思います。
○水島裕君 その検討をますますきちんとしていただけるようにもう一言追加いたしますと、日本の新しい基準〇・一ナノグラムというのは、オーストリア、オランダ、それからドイツ、ここに出ておりますイギリス、これ全部〇・一でありますので、日本のその千倍多いというのは突拍子もなく多いことでございますね。
 先ほど、局長はそれ以上のものを指導していると言いましたけれども、それ以上の施設でございますけれども、そんなのはもうとんでもないことでありまして、そのほかのものもヨーロッパの基準からすると千倍高い。それを放置していてよさそうなものでしたら私もがみがみ言わないんですけれども。ここに各国の母乳中のダイオキシンの汚染レベルという表が、これは矢野恵子さんのつくったものでございますけれども、これも日本の大阪が一番高いんですね。
 ずるずる質問が動いて恐縮ですけれども、ダイオキシンは魚から入るのが一番多いのかもしれないなと言われているんですけれども、魚もえさを食べて、その辺のものを食べていたりなんかいろいろするわけでございますから、一つの可能性としては、日本がサリンよりも猛毒なダイオキシンにすごく汚染されているという可能性もあるわけなんです。ですから、その辺ひとつ調査をなさって、また私どもも結構専門家、知っている者もおりますので、一度ぜひそういう結果を知らせていただきたいと。私もやはり議員として責任がございますので、その点をひとつお願いいたします。
 なおかつ、外国は、ドイツの例ですと〇・一ナノグラム、日本の千分の一ですね。千分の一以上が幾らか続いたらその施設は閉鎖されるというふうになっているそうでございます。
 ですから、意外と物事は、何でもなければ大したことないんですけれども、日本の汚染ということからして、もしかすると大変なことかもしれないということで、大臣もおっしゃいましたけれども、よく調査をしていただきたいというふうに思いますが、局長もそれでよろしゅうございますね。
○政府委員(小野昭雄君) 調査を進めていく必要は私どもも十分に感じておりますし、また食品につきましても、これはただ測定の費用は非常に高いものでございますから、たくさんの検体をいろいろやるというのもなかなか難しい、限られた予算の中でやらなきゃいけないのではありますが、継続してモニターをしていくことは必要というふうに考えております。
 なお、先ほどちょっと私、答弁が不十分でございましたので、追加をさせていただきます。
 八十ナノグラムの設定の基準でございますが、ダイオキシンの摂取量が耐容一日摂取量、TDIに達することのないように十分な安全性を見込んだ基準として一応八十というのは出してございますけれども、平成九年の一月に策定されました新ガイドラインにおきましては、八十ナノグラムを超えない既存の施設でございましても、技術的に可能な削減対策を恒久対策として講ずることとしておりまして、その基準を炉の型式等によりまして〇・五から五ナノグラムと設定をしております。そのことを追加させていただきます。
○水島裕君 今お答えになったからこちらもまた一言申し上げますと、八十ナノグラムというのも、これは専門家に聞いた話ですから、私、責任はちょっと持てませんけれども、計算の仕方もかなり疑問があるそうでございますね。ですから、その辺もひとつ再検討していただきたいと思います。
 それから、今測定するのは費用が高くてできない、できないとまでおっしゃらなかったかもしれませんけれども、たくさん一々するのはなかなか困難だというお答えでございましたけれども、そういうのも普通の化学の知識が少ないとそのままになっちゃうわけですけれども、これは機械が高いのであって、ガスクロマトグラフィー、ガスマスで測定すると二百種類のものがみんなわかるんですけれども、機械が高いのであって、測定するのはほとんどランニングコストですから高くないんですよね。ですから、それが幾つも測定できないというのはどういうことでございますか。
○政府委員(小野昭雄君) 詳細な費用を私、今存じているわけではございませんが、ただ私どもが把握しておりますのは、きちんとはかれる専門的な測定の業者というのは二十数業者というふうにも聞いております。いわゆる資源が限られているというふうな点があるのではないかというふうにも考えておりますし、さらにサンプリングから分析まで一カ月程度を要するというふうなこと等も一つの、制約条件と言うのは大変変な言い方かもしれませんが、非常に多くのサンプルを測定するにはなかなかまだそういう条件が整っていないというふうにも考えております。
○水島裕君 局長は、ガスクロマトグラフィーとか液クロとか、そういうことは御存じでいらっしゃいますか。これを買うのは幾らだかわからないとおっしゃいましたけれども、大体一千万ぐらいだと思います。あとはどんどん測定していくのはほとんどお金もかかりませんし、そんなに時間もかからない。
 ですから、大臣は政治家の方からいらしたから細かいところまではそういうことは知らなくても全体で御判断なさればいいわけですけれども、やはり厚生省の中でいろいろ指導してこられた方はある程度の基礎知識を持っていらっしゃった方がいいんじゃないかと思いますけれども、その辺はよく御存じでいらっしゃいますか。
○政府委員(小野昭雄君) 私自身がやっているわけではございませんのであれでございますし、私もそういう分析化学を勉強したわけではございませんから確かなことではございませんが、関係者から聞きましたところでは、ダイオキシンの測定に用いますガスマスにつきましては通常のガスマスでは測定できない、通常のガスマスよりもかなり高額なガスマスを用いなきゃいけないということも聞いておりますし、それから前処理が非常に面倒くさいといいますか、非常に高度な前処理もしなきゃいけないというふうなことから、限られてきているのではないかというふうに考えております。
○水島裕君 ある程度合っていると思いますので、その辺にいたします。
 もう一つは、ダイオキシンといっても数が非常に多いわけでございますね。それぞれ毒性が違うんですけれども、それを測定して、その毒性とかけ合わせて、最も毒性の強いTCDDというのに置きかえて換算して出しているはずでございますけれども、そういうデータベースというのは焼却場の研究所できちんと持っていらっしゃるわけでございましょうか。つまり、出てきた値が正確かどうかということを知りたいわけでございます。
○政府委員(小野昭雄君) 御指摘のように、ダイオキシンにつきましては数多くの同族体がございます。これらの同族体の毒性につきましては、毒性等価係数を用いましてTCDDの量に換算して評価をしているところでございます。ごみ処理にかかわりますデータベースというものはございませんけれども、いわゆるデータベースにつきましては、WHOの欧州地域事務局がダイオキシンの毒性等価係数をさらに改善するためにダイオキシンの各種同族体の毒性に関するデータベースを整備しているというふうに聞いております。
○水島裕君 何もごみ処理のデータベースじゃなくて、おのおののダイオキシンの毒性が幾らかというのがはっきりわかっていないとトータルの毒性というのは出ないわけでございますので、その点、多少こちら側は不信の念があったので御質問したわけでございます。
 それから、日本のダイオキシンの値というのが非常に高いものでございますので、余りこんなことを言ってもしょうがないんですけれども、それでも実際はもっと高いのではないかと思っている方がいらっしゃるわけですね。
 というのは、一斉捜査で測定にサンプルをとりに行くわけですけれども、それがわかるのでそのときは余りごみを燃やさないようにして少し少な目にしているという話を聞きまして、これもかなり確からしいんですが、今はどうせめちゃくちゃに高いですから、少しぐらいそれ以上高くなっても同じかもしれませんが、ひとつ指導して、低くなりましたら、調査する時期とか方法とかそういうこともいろいろ考えていただくということで、いずれにしましてもこのダイオキシンの問題はかなり重要で、日本は相当おくれていて、なおかつ今のままほっておいたのでは日本じゅうがダイオキシンに汚染されるという可能性もないわけではないので、ひとつ真剣に取り組んでいただきたいというふうに思います。
 それでは、全然話を変えまして、処理業者と施設ということで、どうも処理施設ということが何となく不透明であり、それからトラブルが続いたりということで、十年間に二百件ぐらいトラブルがあったそうでございますけれども、処理業者ということの実態と、あるいはレベルというものにいろいろ問題があるんじゃないかと思います。
 まず、厚生省としまして、産業廃棄物の収集運搬業、中間処理業、それから最終処分業者という全体をよく把握されていますでしょうか。例えば、どのくらいの人がかかわり合っているとか、どのくらいの数の施設があるとか、そういうことでございますけれども。
○政府委員(小野昭雄君) 私どもが都道府県を通じまして調査した結果によりますと、平成六年の四月一日現在の許可件数でございますが、産業廃棄物収集運搬業が九万一千八百二十七件、中間処理業が五千四百三十八件、最終処分業が二千百七十二件でございます。なお、この調査は各都道府県が出しました業の許可件数を合計したものでございまして、複数の都道府県で許可を取得している業者もおりますために、業者数よりも件数の方が多くなるというふうに考えております。
 また、従業員数につきましては把握をしておりませんが、私どもが平成八年度に全国産業廃棄物連合会を通じて調査した結果によりますと、従業員数五人以下の処理業者の数は全体の一八%、六人から二十人のものは三三%、二十一人から五十人のものが二七%、五十一人を超えるものが二〇%というふうになっております。
○水島裕君 トラブルがあったり不法投棄があったりとか、どうもいろいろなことが十分把握されていない。あるいはそれにかかわり合う人たち、あるいはそのような仕事というのが透明性がないとか、日の当たり方が少し悪いとか、そういうことがあるのではないかと思いますので、ただ規則規則とやってもぽんと捨てられてしまえばそれっきりというようなこともあります。その問題が一つ。
 もう一つが、これは何度も出てくることだと思いますけれども、焼却施設というのは、そこの住民にとってみれば、どっちかといえばない方がいいと。原子力発電所とか米軍キャンプとか、そういうものと共通点があるわけでございますから、何とか住民の理解だけではなくて、周りの住民にメリットのある行政を実行するというのがスムーズに物事が運ぶ一つの案だと思いますけれども、その辺、どういうことを考えていらっしゃいますでしょうか。
○政府委員(小野昭雄君) 産業廃棄物処理施設につきましては排出事業者の責任に基づいて確保するのが原則でございますけれども、施設の確保が困難な現状におきましては、公共関与によりまして住民の理解を得やすい形で施設整備を補完していくことも重要と認識をしております。
 このため、平成三年の廃棄物処理法の改正では公共が関与してその整備を行う廃棄物処理センター制度を位置づけたところでございますし、平成四年には産業廃棄物の処理に係る特定施設の整備の促進に関する法律というのが制定されまして、税制や融資等の支援措置が整備されたところでございますし、同法におきましては特定周辺整備地区を定めまして、公園等の公共施設の整備にも配慮する制度が設けられているところでございます。
 今後、このような制度を活用しつつ、公共関与による廃棄物処理施設の整備に努めてまいりたいと考えております。
○水島裕君 処理、原状回復の基金ということについては、もう時間も余りございませんので省略させていただきますけれども、今の地域住民の何かメリットになるようなことをするとともに、やはり廃棄物処理業全体がもう少し透明であり、質が向上し、あるいはモラルも向上し、それにはやはりある程度の豊かさとかなんとかも必要でございます。
 そういうことも含め、なおかつ国民の理解も得るというようなことで、大臣、最後に、どうもこの廃棄物処理の問題はなかなかすっきりいかないところがございますので、その点で御意見、御決意があれば伺って、私の質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(小泉純一郎君) 産業廃棄物の不法投棄とかあるいは不適正処理、こういうことから国民の間に根強い不信感があるのは事実だと思います。これからはこのような不適正な処理が行われないように、事業者の資質の向上はもちろんであります。そして、施設の安全性、そういうものも高めていかなきやならない。何よりも国民一般にも理解を求めて、行政と事業者と、そして一般市民、これが一体となってよい生活環境を保全していこうという観点からいろんな施策を打つことが必要だと思います。
 そういうことに関していけば、今回の法案というのは一歩も二歩も前進したものであると、これを通じてより一層啓発活動なり支援活動を行っていかなきやならないと考えております。
○水島裕君 どうもありがとうございました。
○渡辺孝男君 平成会の渡辺孝男です。
 私も幾つかの観点で質問させていただきたいと思います。水島議員がダイオキシンの問題を質問されましたので、関連の質問を先にさせていただきたいと思います。
 先ほど、市町村のごみ焼却施設の調査を行ったということでありますけれども、その中でかなり大量のダイオキシンが出ていたということがわかっております。今回は産廃関係の法案の審議でありますけれども、全国に廃プラスチックの焼却施設がやはり二千カ所以上あるというふうに聞いております。このような施設からもダイオキシンが出る可能性があると私は思うわけであります。
 そういう民間の扱っている焼却炉に関しても地域住民が不安を持っている、ダイオキシンを測定してほしいというような要望がありましたら、やはり住民の不安を除くためにも測定するように指導した方がいいんじゃないかと、そのように私は思うわけですけれども、いかがでしょうか。
○政府委員(小野昭雄君) 産業廃棄物の焼却処理に伴って排出されますダイオキシンにつきましては、これは燃焼温度あるいは一酸化炭素濃度などの燃焼条件に応じたダイオキシン排出実態を調査いたしますとともに、文献調査を含め産業廃棄物焼却施設の排出データを収集してまいりたいと考えているところでございます。
○渡辺孝男君 ちょっと答えがわからないんですけれども。民間のそういう処理業者に対しても、ダイオキシンの測定をした方がいいというふうな指導はされないということですか。
○政府委員(小野昭雄君) 産業廃棄物処理施設の焼却施設というのは、これは産業廃棄物処理施設そのものが基本的には民間の施設でございますので、そういったところの排出実態というものを調査いたしまして、そのダイオキシン低減のための、どういう条件が完備されればダイオキシンが低減するかというふうなことがはっきりすれば、それらを施設の基準等に反映させるというふうな方策を検討してまいりたいということでございます。
○渡辺孝男君 じゃ、次に移らせていただきます。
 労働省に御質問したいんですけれども、今回、基準値であります八十ナノグラムをかなりオーバーしているごみ焼却施設が多く見つけられた、特に五倍以上の四百ナノグラム以上のごみ焼却施設も五カ所でしたか、数カ所見つけられているわけであります。そうしますと、これだけダイオキシンの毒性というものが報告されておりますので、やはりそこに働いている方の健康管理というものが非常に大事ではないか、そのように私は感じます。
 そのようなダイオキシンが多量に排出されていたごみ焼却施設で働いていた方、五年とか長期に働いていた方の健康チェックを、健康調査をしてもらった方がいいんじゃないか。それで何でもない、余り大きな障害がなかったということになればまた住民も多少安心するんじゃないかというふうに思うわけでありまして、そのような調査をしていただきたい、そのように要望したいわけですけれども、いかがでしょうか。
○説明員(尾添博君) 現在のところ、労働省としましては、ごみ焼却場で働く労働者の方にダイオキシンによる健康影響が発生しているということにつきましては承知をしていないというところでございますけれども、労働省として今後関係機関からの情報収集を行うとともに、作業環境の状況等についての実態調査の実施についても検討してまいりたいというふうに考えております。
○渡辺孝男君 続きまして、ダイオキシンの健康被害、健康の安全基準に関しまして、厚生省と環境庁の方に御質問したいと思います。
 厚生省の方の耐容一日摂取量は十ピコグラム、一日体重当たり十ピコグラムというふうに目安が定められております。環境庁の方は健康リスク評価指針値として五ピコグラム・パー・キログラム・ボディーウエート・パー・デーということで、一日耐容値を五ピコグラム、厚生省で定めている基準値の半分でありますけれども、そのように報告しております。このように二つの値が違ってくるということはどういうことなのか、その辺をお答えいただきたいと思います。まず、環境庁の方からお答えいただきたいと思います。
○説明員(鈴木英明君) 厚生省の研究班におきましては、人の健康を確保するための許容限度として一日許容摂取量、いわゆるTDIを一日体重一キログラム当たり十ピコグラムと定めたものでございますが、環境庁におきましては検討会の中間報告における健康リスク評価指針値といたしまして、環境保全対策を講ずるに当たっての目安となるよう、人の健康を確保するためにより積極的に維持されることが望ましい水準として、一日体重一キログラム当たり五ピコグラムとされたところでございます。
○渡辺孝男君 じゃ、厚生省の考え方をお聞かせください。
○政府委員(小野昭雄君) ただいま環境庁の方から御答弁ございましたが、私ども研究班が設定いたしました耐容一日摂取量、すなわちTD工につきましては、健康影響の観点から一生涯にわたって一日当たり摂取しても耐容され得る量ということで設定をしたものでございまして、通常TDIにつきましては確実に判定できるデータをもとに算定をすることとされております。そのために動物実験等の結果から総合的に判断して十ピコグラムと算定をしたものでございます。
 環境庁の検討会が御報告をされました健康リスク評価指針値につきましては、今御答弁ございましたように、環境保全対策を講ずるに当たっての目安として設定したというふうに伺っております。したがいまして、当指針値は人の健康を維持するいわゆる許容限度といったような意味ではなくて、むしろ積極的に維持されることが望ましい水準ということで、水準として人の暴露量を評価するために用いられる値というふうに理解をしておりまして、TDIとは異なる概念のものというふうに理解をいたしております。
○渡辺孝男君 一般住民としましては、なるべく厳しい基準の方がいいということで、この場合はやはり五ピコグラムというような数値の方がより信頼を得るんじゃないかというふうに個人的には思っておりますので、なお環境庁と厚生省でよく意見を交換しながら、人に対する健康被害の起こらないような数値をきちんと決めていただきたいと思います。
 それに関連しまして、最近はダイオキシンを出さないためにいろんな科学技術が進んできているというふうに聞いております。先日、私が聞いた情報では、技術院の物質工学工業技術研究所で行われていた超臨界水によるダイオキシンの処理は、汚染した飛灰を三十分で九九・七%分解してしまうというような技術があるようなんですけれども、それがっくば市の筑南クリーンセンターで実証試験を始めるというような話も聞いております。このような技術で、将来ダイオキシンがきれいに分解されるというような見通しが立ってきているのかどうか、その辺のことについてお伺いしたいと思います。
○政府委員(小野昭雄君) ごみの焼却灰に含まれますダイオキシン類の処理につきましては、溶融固化等の処理技術が開発をされておりまして、厚生省といたしましては、焼却灰の溶融固化等の高度処理施設の整備を推進いたしまして、ダイオキシン類の削減を図っているところでございます。
 御指摘の、超臨界水に関します技術につきましては、まだ実験段階のものというふうに聞いております。聞いてはおりますけれども、これらにつきまして、ダイオキシンの分解等に関する新しい処理技術につきましては、今後ともその実用可能性、安全性等々について積極的に資料を収集し、評価、検討をしてまいりたいと考えております。
○渡辺孝男君 次に、ダイオキシンと別な観点から環境庁と厚生省の方に質問していきたいと思います。
 平成九年一月に中央環境審議会廃棄物部会が発表しました「最終処分を中心とする中間とりまとめ」では、「最終処分場の設置者は、搬入される廃棄物のチェックを行う監視員を処分場ごとに置くことなど、搬入時の監視体制を整備する必要がある。」というふうに述べております。環境庁の方にお伺いしますが、環境庁としましては産業廃棄物の搬入時の望ましい監視体制をどのように考えておられるか、お伺いしたいと思います。
○説明員(太田進君) 最終処分場への廃棄物の搬入を適切に監視するという観点から、搬入される廃棄物をチェックする監視員を設置することは有効な手段の一つと考えております。具体的な対応につきましては、今後厚生省とも連携しつつ、最終処分場に関する技術上の基準の見直しといった作業をやっておりますので、その中で検討をしてまいりたいと思っております。
○政府委員(小野昭雄君) 安定型の処分場に、いわゆる安定型五品目以外の廃棄物が混入をいたしまして周辺環境を汚染するという事例がございます。これらが問題になっていることは十分承知をいたしております。このために、安定型処分場を含めまして、最終処分場の安全性の向上のための基準の強化のあり方について、現在、生活環境審議会に廃棄物処理基準等専門委員会を設けまして検討を行っておりまして、特に安定型処分場につきましては、生活環境保全上の観点から問題がなく、他の廃棄物の混入のおそれのないものに処分対象を限定すること、それから御指摘のように、搬入を管理する者を常駐させること、それから搬入された廃棄物を一たん展開して、広げて安定型の廃棄物以外の廃棄物の混入の有無を確認すること等により、チェック体制の強化を図る方向で検討しているところでございます。
○渡辺孝男君 労働省の方、もう質問終わりましたので結構でございます。
 次に、厚生省の方にお伺いしたいんですが、産廃の外部チェック機構として環境衛生指導員というのがおられますけれども、この環境衛生指導員というのは、全国レベルあるいは県レベルでどの程度の人数がおられるんでしょうか。
○政府委員(小野昭雄君) 廃棄物処理法に基づきまして、立入検査や廃棄物の処理に関します指導の職務を行わせるために、都道府県それから保健所を設置する市に環境衛生指導員を置くこととしております。環境衛生指導員の数は、平成六年四月一日現在で、全国で二千四百十二人が配置をされております。
○渡辺孝男君 今までもそういう環境衛生指導員はいろいろ活躍したことと思うんですけれども、それでもなかなか廃棄物問題が解決しないということでありまして、人数の面あるいは質的な面で、この現状で十分今後も対応できるとお考えになっているのかどうか、そのことについてお伺いしたいと思います。
○政府委員(小野昭雄君) まあ人数が十分かと言われれば、多ければ多いほどいいという話にもなるわけでございます。しかしながら、厳しい定員事情等もございますので、できるだけといいますか、こういう方々の質的な向上というものを図りますとともに、廃棄物問題といいますのは、午前中も御答弁申し上げました警察行政あるいは住民の方々との連携というようなことも非常に重要でございますので、そういった関係する皆様方との有機的な連携のもとで効率、効果的な行政を展開するという方向で努めてまいりたいと考えております。
○渡辺孝男君 次に、今回対象が拡大されましたマニフェスト制度について質問いたします。
 マニフェスト制度は、廃棄物の不適正処分や不法投棄に対してこれまで十分な効果があったのかどうか。平成三年から特別管理産業廃棄物に関しては施行されていたわけですけれども、十分その効果があったのかどうかについてお伺いしたいと思います。
○政府委員(小野昭雄君) 産業廃棄物管理票制度につきましては、排出事業者が処理業者に委託をいたしました産業廃棄物が適正に処理されたことを管理票の返送を受けて確認することによりまして、適正な委託処理を確保する制度でございます。御指摘のとおり、平成三年の廃棄物処理法の改正におきまして、特別管理産業廃棄物を対象にして導入されまして、平成五年四月一日から実施をされております。
 この管理票制度の導入によりまして、排出事業者が処理業者に委託をいたしました特別管理産業廃棄物につきましては、排出事業者自身がその流れを確認できる仕組みが確立されておりまして、都道府県等におきましても必要に応じて産業廃棄物についての流れを把握することが可能となったわけでございます。
 その効果につきましては、例えば平成五年度に特別管理産業廃棄物に管理票が義務づけられて以降、不法投棄されます特別管理産業廃棄物の量は年々減少いたしております。さらに、不法投棄事案におきまして、投棄関係者への立ち入りの結果、管理票によりまして不法投棄のルートが解明された事例が見られたところでございまして、こういつたことから、不法投棄対策の手段として極めて有効なものというふうに私どもとしては考えております。
○渡辺孝男君 今回の改正でマニフェスト制度の適用対象が広がるわけでございますけれども、事業者にとりましてこの制度拡大がどういうメリットがあるのか、その辺を教えていただければと思います。
○政府委員(小野昭雄君) ただいま御説明申し上げましたように、産業廃棄物処理を処理業者に委託をいたします場合に、すべての産業廃棄物に拡大をいたしますので、その管理票の写しが返送されてくるかどうかということによりまして、適正な処理が行われているかどうかを常時確認できることになります。
   〔委員長退席、理事大脇雅子君着席〕
 したがって、みずからが排出しましてみずからが処理を委託した廃棄物というものが本当にきちんと処理されているかどうかということについて、あらゆる産業廃棄物について排出事業者が確認できるというメリットがあるというふうに考えております。
○渡辺孝男君 今度は、電子情報化をして管理をしやすくしょうという方針だと思うんですけれども、電子情報化はその事業者にとって、コスト面とか考えましてメリットがあるのかどうか、そのところをお伺いしたいと思います。
○政府委員(小野昭雄君) この電子化によります事業者のメリットとして考えられますことは、記入等の事務手続が非常に簡素化されるということ、あるいは廃棄物の管理が電子情報で処理できますので管理の徹底ができる。それから、都道府県知事に対します実績報告や管理票の保管というものを情報処理センターが代行するためにそういったことをすることが不要になるといったことで、事務の効率化や適正処理の推進に非常にメリットがあるというふうに私どもとしては考えております。
○渡辺孝男君 その電子情報化の導入に当たって、事業者にコスト面でかなりの負担がかかるというようなことはないのでしょうか。
○政府委員(小野昭雄君) システムの設計そのものにも左右されるところでございますけれども、私どもが研究費で一応このシステムについていろいろ研究した結果によりますと、さほどの負担にはならないというふうに試算結果が出ております。そんなに事業者に多大な負担をかけるものではないというふうに考えております。
○渡辺孝男君 これまでも、最終処分場だけではなくて、中間処理施設でも不適正な処理が行われていたということは事実だと思うんですけれども、今回のマニフェスト制度で、この中間処理施設の不適正な処理が改善されるようになる見通しが強いのかどうか、そのことについてもお伺いしたいと思います。
○政府委員(小野昭雄君) 中間処理業者の関係でございますが、都道府県は、マニフェストの情報を活用いたしまして、複数の排出事業者から処理能力を超えて過大な量の廃棄物を受託しているというふうな処理施設を特定することが可能になりますので、過剰保管に対する監視監督の徹底がこれによって図られるものというふうに考えております。
   〔理事大脇雅子君退席、委員長着席〕
○渡辺孝男君 質問通告になかったんですけれども、小泉厚生大臣にちょっとフランクな意見をお伺いしたいんですけれども、このマニフェスト制度あるいは情報処理センターというものが今度できることになるわけですが、その管理、運営を厚生省だけでなくて、環境庁と共同事業でやってもらうような方向にできないのかどうか。
 というのは、やはり住民がかなり環境問題に対して不安というようなものを抱いていることがありますし、僕らから見れば環境庁の方が厳しい目で見ているんじゃないかというふうな印象を受けておりますので、マニフェスト制度あるいは情報処理センターのそういう情報処理に関しまして、やはり環境庁と厚生省と共同でやってもらった方がより国民にとっては安心感が強くなって、これがひいては産業廃棄物の適正な処理につながるのではないかと、そのように考えております。
 厚生大臣、いろいろ規制緩和とか行政改革とかいうふうに熱心であられますので、このような省の枠を超えた対応に関しまして御意見があるんじゃないかと考えておりますので、お伺いできればと思います。
○国務大臣(小泉純一郎君) この問題、環境面から考えても当然環境庁としても十分な関心を持っておられるでしょうし、国民としても厚生省、環境庁、よく連携をとってやってもらった方がより安心だという気持ちが強いと思います。そのような両省の連携というのは大切だと思います。十分検討させていただきたいと思います。
○渡辺孝男君 続きまして、廃棄物対策は、廃棄物を排出しない、なるべく量を減らすということがまず第一番の対策だと思うんですけれども、これまでの産業廃棄物の推計からいきますと、最終処分場の残余容量は二〇〇八年にはゼロになってしまうというふうに言われております。
 今回の法改正では、多量排出事業者に対して廃棄物減量化の取り組みの徹底を図るよう都道府県が中心となって指導するというような形になると思うんですけれども、多量排出事業者、この多量というのはどういう程度なんでしょうか。そのことについて、お伺いしたいと思います。
○政府委員(小野昭雄君) 多量排出事業者の範囲につきましては、現在、各都道府県におきまして、その当該地域の状況を踏まえまして排出や処理の実態等に即して個々に決められているところでございますけれども、今後は国といたしましても、その設定に当たりまして都道府県においてしんしゃくすべき一定の目安を示してまいりたいというふうに考えております。
○渡辺孝男君 廃棄物の減量化に意欲的に取り組んでいる企業がいろいろ見られてきておりますけれども、その中ではごみゼロ工場というようなものを達成している企業もあると聞いております。コスト面では、リサイクルの努力をする費用の方が廃棄物処理業者に委託する費用よりも高くつくわけであります。しかし、そのようなごみゼロ工場では、社員の社会に貢献しているという誇り、あるいは企業のイメージアップにもつながり、コストの面の負担が多いんでありますけれども、そのようにごみゼロ化を推進しているということであります。
 政府としましては、このようなごみゼロ工場を目指すような企業に対して何らかの支援を考えておられますでしょうか。
○政府委員(小野昭雄君) 廃棄物の減量化あるいはリサイクルというのは、たびたび申し上げておりますように大変重要な課題であり、一義的に取り組むべきものと考えております。
 国といたしましても、事業者によります廃棄物の減量化の取り組みの促進を図りますために、今回の改正におきましてはリサイクル推進のための規制緩和措置を講ずることとしたところでございますし、またリサイクルの設備等に対しまして税制上の優遇措置を講じているところでございます。今後とも、リサイクルの推進のために積極的な支援に努めてまいりたいというふうに考えております。
○渡辺孝男君 次に、環境庁に質問したいと思います。自治体の中でも、いろんなごみ減量化の取り組みがなされております。例えば、五年間でごみを二〇%減らすなどの具体的な数値目標を立てて施策を推進している、そういうクラブがありまして、持続可能な都市のための二〇%クラブというような名称で運動が行われております。
 例を挙げれば、藤沢市では、コンポスト容器の普及の促進、あるいは資源ごみのごみ収集の推進、大型ごみの再利用の促進などによりまして十年間でごみ処理量を二〇%減らす、そのようなごみ処理基本計画をつくって努力しているということであります。
 環境庁としまして、国レベルでの具体的数値目標を盛り込んだ、産業廃棄物を含みますごみ減量化計画というようなものを検討されているかどうか、お伺いしたいと思います。
○説明員(太田進君) 廃棄物・リサイクル対策の目標につきましては、私どもがつくっております環境基本計画というものの中で、「今後、早急に検討を進め、必要に応じて、その設定や見直しを行う。」ということとされております。これを受けまして、現在、中央環境審議会廃棄物部会におきまして、このことにつきまして御審議をいただいているところでございます。
 環境庁といたしましては、同部会におきます検討結果を踏まえまして、廃棄物・リサイクル対策の社会全体の目標の設定といったものに取り組んでまいりたいと思っております。
○渡辺孝男君 先ほど、二〇%クラブと言いましたけれども、二〇%削減目標をきちんと定めて、それに向かって進んでいくという具体的な目標がなければなかなか実行が伴わないんではないか、そのように考えております。小泉大臣に率直な御意見をお伺いしたいと思うんですが、政府全体としてもごみの減量化の具体的な目標を立てて対策に当たるという、そのようなお考えはありますでしょうか。
○国務大臣(小泉純一郎君) 具体的にといっても、これ今すぐできないものですから、ごみの減量化ということに対してはどうやって事業者なり消費者一般なりに理解していただくか、また国がその減量化対策に新策を講じていくか、いろんな面から必要だと思います。
 資源は有限であると同時に、もう使い捨て時代は終わったという認識を持って、何とかごみの減量化と循環型社会に向けて、我々は技術の開発なりあるいは環境への配慮面というものをより重視して取り組んでいかなきやならないなと、そのために全力を尽くしていかなきやならないと思います。
○渡辺孝男君 次に、今回の改正の一つの目玉であります原状回復措置について質問したいと思います。
 この原状回復の意味でありますけれども、投棄前のもとの状態に戻すというような意味を持っているのか、それとも投棄前の状態ではないけれども、法案上の文章にありますように生活環境の保全上の支障が生じない程度まで戻すというようなことを意味しているのか、いずれなのか。
 例えばわかりやすい例を挙げますと、不法投棄物にカドミウムが含まれていたとします。カドミウムの土壌にかかわる環境基準は検液一リットル当たり〇・〇一ミリグラム以下というふうに定められております。不法投棄前のその土地のカドミウムの量が基準値の十分の一であったとします。不法投棄が行われた後、カドミウムが基準値の二倍になってしまったという場合に、その原状回復する目標、もともとの土地が含んでおりました十分の一の基準値のところまで戻すのか、あるいは国で定められた〇・〇一ミリグラムというような基準のところまで下げればこれで原状回復したんだというふうに考えておられるのか、いずれでありましょうか。そのところをお聞きしたいと思います。
○政府委員(小野昭雄君) 廃棄物処理法におきましては、廃棄物が不適正に処分をされまして生活環境保全上の支障が生じたり、あるいは生ずるおそれがある場合には、都道府県知事等は原状回復のために必要な措置を講じるよう命令を行うことができることとされているわけでございまして、その原状回復の程度につきましては、生活環境保全上の支障の程度により判断されることとなって
 いるわけでございます。
 この生活環境保全上の支障の程度につきましては、不適正な処分が行われた周辺地域におきます土壌の状況、あるいは水の利用の状況などによってさまざまなケースがあって異なってくるというものであろうかと考えておりまして、環境基準等を参考にいたしまして、その地域の実情に応じ、都道府県知事により具体的に判断されるものというふうに考えております。
○渡辺孝男君 私としましては、その原状回復というのは、先ほどカドミウムの例を挙げましたけれども、もともとカドミウムの量がその土地では十分の一倍であればやはり基準値の一倍のところまで戻すんではなくて十分の一倍のところまで戻すべきであるというふうに考えておりまして、そういうことがなければやはり地域住民の不信感というのはなかなか払拭されないんではないかと、そのように個人的には考えております。
 最後の質問になるんですけれども、今回の法改正で一番問題なのは、かなりいい方に向かってはいると思うんですけれども、一番問題のミニ処分場とかそれの許可制の問題、ミニ処分場が今まで許可制でなかったために不法投棄が行われていた、行われやすくなっていたというようなことがいろいろ指摘されてきております。このような、政省令で決めるような大事なところがこの法案ではまだ残っているわけでありまして、今後政省令でそのような産業廃棄物の処理場の三分類に対しまして改正を進めていくのかどうか、いつごろまでに改正を進めていくのか、そのところをお聞きしたいと思います。
○政府委員(小野昭雄君) 最終処分場につきましては、一定の規模以上のもののみを廃棄物処理施設の許可対象としているために、御指摘のとおり、許可手続を避けるために許可対象となる規模をぎりぎり下回るいわゆるミニ処分場が幾つもつくら
 れている現状にございます。
 ミニ処分場につきましては、許可手続を経ないために都道府県においても実態の把握が十分でございません。また、不適正な処分が行われやすいという問題がありますし、構造上の問題がある場合に長期に生活環境上支障を及ぼすおそれがありますために、今回の法改正に合わせまして政令を改正し、施設の規模にかかわらず許可対象とする方向で検討を進めてまいりたいと考えております。
○委員長(上山和人君) 渡辺君、もう時間です。
○渡辺孝男君 はい。その政省令の改正はいつごろまでという、期限のめどは立っておるんでしょうか。
○政府委員(小野昭雄君) 関係者との協議等もございますが、できるだけ速やかに対処したいと考えております。
○渡辺孝男君 ありがとうございました。
○大脇雅子君 最終処分場をめぐるさまざまな問題は、廃棄物問題全体を象徴していると考えざるを得ません。
 最終処分場の問題は、環境への負荷の少ない循環型の経済システムへ再構築していくということとともに、最終処分場についての厳しい姿勢と適正な維持管理対策を進めることが必要だと考えるものであります。
 先ほども御質問にありましたように、御嵩町における管理型の最終処分場建設をめぐりまして紛争があります。立地が業者任せで、業者がこの土地に目をつけたということはイチョウの葉のような形の谷で埋め立てがしやすい、大量の埋め立てが可能であるということに視点があると言われております。水源地に近いということもありまして、木曽川の上流に位置しているため五百万の下流市民の飲料水の安全性に不安を与えているところであります。
 日本は、全国で紛争列島の様相を示していると言われるように、御嵩以外にも紛争事例は十年間に二百二十一件、現在なお九十四件が紛争中と言われております。この紛争事例について、そうした水道水源あるいは農業用水あるいは河川の環境保護等、水に関連している紛争事例は何%ぐらいになるのでしょうか。
○政府委員(小野昭雄君) 産業廃棄物処理施設をめぐる紛争につきましては、都道府県を通じて調査した結果では、昭和六十二年から平成八年末までで二百三十五件の紛争が起きておりまして、このうち最終処分場に関します紛争は百四十件あるというふうに承知をいたしております。
 この調査におきましては、紛争の原因が水源地に関係したものかどうかについては把握をしてございませんが、一般的に処分場は山間に計画されることが多いということから考えますと、水源地域の環境保全の問題が紛争の一因となっているものが相当程度あるのではないかというふうに考えております。
○大脇雅子君 相当程度あるということはさまざまな立場からも言われておりますが、正確なデータがないということで幾つかの原因があると思いますが、そうした水に関連する紛争の割合を厚生省としてはしっかりデータとして出していただきたいと思うのですが、その調査はしていただけるでしょうか。
○政府委員(小野昭雄君) 先ほど申し上げましたように、かなり多くのケースは水源地にかかわるものであろうというふうに思いますけれども、例えば水源地というものをどのように定義するか、例えば非常に上流にありまして河川が非常に長い場合に、その下流域のところで問題にされているものを、それを紛争と言うのか言わないのかちょっと定義が難しいかという気もいたします。ちょっと勉強させていただきたいと思います。
○大脇雅子君 今回の改正案では、廃棄物処理施設の設置及び維持管理に関する計画が周辺地域の生活環境の保全について適正な配慮がなされたものであることということを許可の要件に追加しておりまして、このことは一歩前進と評価できるわけであります。
 日弁連は、今回の改正案に対しまして一九九七年三月に緊急意見書を出しまして、水道水源保護地域とそうでない地域とを地域分けするいわゆるゾーニングの提案をしておりますが、この提案については環境庁と厚生省はどのような評価をしておられるでしょうか。
○説明員(太田進君) 最終処分場からの浸出水の環境汚染が非常に大きな社会問題となっているというようなことで、各種の処分場で立地をめぐるトラブルが発生しているということは憂慮すべき事態と認識しております。環境庁としましては、そのような最終処分場にかかる水質汚濁問題の発生を防ぐという観点から、国民の信頼を回復することが重要だと、そういうような措置をとることが重要と認識しております。
 したがいまして、今後、水源地の立地等に関しまして周辺環境への適切な配慮が盛り込まれたということで、そういうことについてこれまで以上に環境保全上の配慮が可能になるというふうに認識しているところでございます。
○政府委員(小野昭雄君) 飲料水の水源の安全性の確保というのは大変重要なものというふうに認識をいたしております。
 今回の改正案におきましては、最終処分場等の廃棄物処理施設の設置に当たりましては、周辺の生活環境影響を調査させますほかに、地域住民等から生活環境保全の観点から意見を聴取いたしまして、専門家の意見も踏まえて審査することとしておりまして、この審査基準といたしまして、地域の生活環境の保全について適正な配慮がなされたものであることを求めているところでございます。
 こうした措置によりまして、水源地におきます施設の設置については、一律に禁止はしておりませんけれども、地域の実情を踏まえました生活環境の保全に適正に配慮されたものでなければ設置が認められないものというふうに考えております。
○大脇雅子君 最終処分場の問題というのは、経済原則だけではだめでありまして、国ないしは公共のいわゆる関与というものが必要であろうかと思います。共通基準の設定に、何らかの指針などの設定を考える方針はないのでしょうか。厚生省にお尋ねいたします。
○政府委員(小野昭雄君) 最終処分場の設置に当たりましては、周辺の生活環境に及ぼす影響を調査させまして、施設ごとに当該施設の立地地域の生活環境保全にきめ細かに配慮した施設の構造、維持管理を確保することといたしております。御指摘の立地選定の指針につきましては、地域ごとの特性がさまざまでありまして、全国一律の指針として示すことは困難と考えております。
 なお、生活環境への影響調査の方法につきましては、施設の立地地域の特性を勘案した調査方法となるよう、それを定める厚生省令等において検討してまいりたいと考えております。
○大脇雅子君 アセスメント法が今審議中でありますが、アセスメント法と最終処分場との関係について環境庁にお尋ねをいたします。その対象となる最終処分場は、どの程度の範囲を考えておられるでしょうか。
○説明員(高部正男君) 環境影響評価法案におきましては、政令で定めます一定規模以上の最終処分場を環境影響評価の対象というふうに位置づけておるところでございます。具体的な規模につきましては、政令で定めることとしております。
 これまで、閣議決定要綱に基づきますアセスメントにおきましては、三十ヘクタール以上のものということになってございまして、これらの実績等も踏まえまして適切に定めてまいりたいと、かように考えておるところであります。
○大脇雅子君 先ほど、ミニ処分場はすべて許可として規制の対象とするという御答弁がありましたが、そういたしますと、この環境庁のアセスメントの適用を外れたミニ処分場についてのアセスメントというのは、厚生省はどのように処理されるおつもりでしょうか。
○政府委員(小野昭雄君) いわゆるミニ処分場につきましても、先ほど御答弁申し上げましたように、すべて許可の対象とするという方向で対象といたしたいと考えておりますので、ミニ処分場であっても施設の設置の許可を申請したい事業者につきましては、当然環境庁の環境アセスの方にはかかりませんが、廃棄物処理法に定めます環境影響調査は行わなければならないということになります。
○大脇雅子君 先ほども、安定型の処分場は基本的に廃止すべきであるという意見が多く出されております。
 これは十四日の琉球新報の夕刊に掲載された記事でありますが、この記事によりますと、沖縄の読谷村のオキナワ・クリスチャンスクール・インターナショナルというのが安定処分場跡に建設をされたわけでありますが、父母や生徒によりますと、昨年九月ごろから校内の三カ所で異様なにおいの水蒸気を噴出しているのが確認された。それにあわせて体調不良を訴える子供がふえて、これまで約十人の生徒が病気を理由に退学をしたと。トイレや室内の床温度が一部では六十度を超え、はだしで歩けなくてソックスをはいてもなおかつ問題であるということで、保健所も実態調査を行っているということの報道があります。学校移転地は地下水を汚染しない廃プラスチック、ゴムくず、金属くず、ガラス・陶磁器くず、建設廃材の五品目に限って埋め立てたはずでありますが、したがいまして、それがそのままであれば発酵するはずがないわけでありますが、こういう形の状況があって、今原因の究明中だということが言われております。
 さらに、安定最終処分場の水質等調査結果というものが出ておりますが、これによりましても、水銀、カドミウム、鉛、砒素等が混入している施設場というものは少なくないということが出ておりますが、先ほどこの五品目の見直しをするというふうな御答弁があったと思いますが、何に限局するという見直しの方向なんでしょうか。
○政府委員(小野昭雄君) 安定型処分場につきましては、今ほかの委員からも御指摘ございましたように、安定型廃棄物以外の廃棄物が混入いたしまして周辺環境を汚染するとかいったような事例が見られまして、安全性や信頼性に疑問が生じる、またそれが地域のトラブルの要因ともなっているところでございます。このために、安定型処分場のあり方につきまして、生活環境審議会に専門的な検討の場を設けて検討を行っておりますが、今御指摘のございました五品目のうち、どれをどう見直すかという点につきましては、実際に処理されている実態、それからその五品目の中に有害物が混入している実態等々のデータを踏まえまして御検討いただき、早急に結論をいただきたいと考えております。
○大脇雅子君 その中で特に御注意をいただきたいのは、プラスチックであります。プラスチックは可塑剤とか着色剤などが混入しておりますし、容器自体に汚れなどありまして、これはリサイクルとか管理型への処分に転換すべきだというふうに考えるものでありますが、十分に御検討をいただきたいと思います。
 この五品目以外が入っているということはもうかなり言われておりまして、搬入の立会とか、さまざま展開をしてごみを広げて検討するということを考えておられるわけですが、具体的にこれはだれがすべての処分場で行うということになるんでしょうか。
○政府委員(小野昭雄君) 安定型処分場を含めまして、最終処分場の安全性の向上のための基準の強化のあり方につきましては御検討いただいているところでございますが、今先生御指摘のございましたいわゆる搬入された廃棄物を一たん展開をいたしまして、安定型廃棄物以外の廃棄物の混入の有無を確認するといったようなことにつきましても、その方向で御検討いただきたいと考えておりますが、これはすべての安定型処分場に共通する事項ということになります。
○大脇雅子君 次に、管理型の処分場につきましては、平成八年九月の生活環境審議会廃棄物処理部会産業廃棄物専門委員会が、遮水シートから汚水がしみ出る、あるいは浸出水処理施設をもっと高度化する必要がある、放流水の基準を強化すべきである、地下水のモニタリングあるいは溶出試験の見直しなどを行うべきだと管理型に対しても厳しい注文をつけておりますが、この点についてはどのように御検討中でございましょうか。
○政府委員(小野昭雄君) 廃棄物処理施設の施設の構造あるいは維持管理の基準の技術的な細かい事項につきましては、現在専門委員会におきまして検討いただいているところでございまして、さまざま御指摘を受けております点につきましても十分御審議をいただき、諸基準等に反映をさせたいというふうに考えております。
○大脇雅子君 これは九七年二月十一日の山陽新聞でございますが、岡山の赤坂町山生地区の水田で、産廃場の排水を田んぼに入れたところ稲枯れがあって、そしてこの処分場の運営会社は県と町の指導を受けて稲を収穫前に買い取って循環型の方式に改めた、これなどもプラスチック廃材などを処理している処分場だというふうな記事がありまして、これは調べますと自然界よりも十数倍の濃度の硼素が検出されたという記事がありますが、これも管理型の問題でありまして、その管理型処分場についても十分に規制を強化する方向で検討していただきたいというふうに考えるわけであります。
 次に、ミニ処分場がすべて許可の対象になるということについては非常に歓迎をするところでありますが、いわゆる自社処分というものに関しまして、これは自社処分の名をかりて他人の廃棄物を格安で処理するということで大きな問題を提起しているところでありますが、これについてはどのような規制をお考えでしょうか。
○政府委員(小野昭雄君) みずからが排出をいたしました廃棄物をいわゆるミニ処分場に処分する場合には、産業廃棄物処理業の許可のみならず産業廃棄物処理施設の設置の許可も不要でございまして、みずからの廃棄物を処分すると偽って他人の廃棄物を不適正に処理し、問題が生ずるおそれが指摘されているところでございます。
 今回の改正案におきましては、こういった問題に対処いたしますために、産業廃棄物処分業者等以外の者が産業廃棄物の処分を受託することを禁止する旨の規定を新たに設けますとともに、法改正とあわせまして、ミニ処分場につきましては施設規模にかかわらず許可対象とする方向で検討を進めることとしておりまして、御指摘のございましたような自社処分を偽った不適正処理が起こらないように指導の強化に努めてまいりたいと考え
 ております。
○大脇雅子君 そうすると、自社処分については許可の対象とはしないわけですか。
○政府委員(小野昭雄君) それは許可の対象とはいたしません。
○大脇雅子君 この点で、まだかなりこの法律の抜け道がここにあるのではないかと……
○政府委員(小野昭雄君) ちょっと済みません、訂正いたします。大変済みません。
 業の許可ではございません。施設は従来から許可ということになっております。大変失礼いたしました。
○大脇雅子君 最終処分場の場合は、処理施設の許可、第十五条と、廃棄物業者の許可の十四条、七条三項という二つの許可がありまして、いわゆる施設の審査といわゆる廃棄物業者の審査と二つあるわけですが、これが別々の手続になっていて、申請者の資格とか資質が施設を許可するときにスクリーニングされないんではないかという議論があります。
 その許可手続の一元化ということが言われておりますが、その点についてこの改正法案は何か新しいところがございますか。
○政府委員(小野昭雄君) 業の許可と施設の許可は一元化をいたしておりません。
○大脇雅子君 やはりここは、でき得る限り一元化をするように、少なくとも手続上で、運用基準で一緒の時間でやられるように、何らかの形で関連性を持っていただくといいと思うんです。というのは、不法投棄などが非常に多くあります。その中には、業者の資格の問題、資質の問題に甘過ぎるのではないかという議論が世にあるわけであります。
 今回の改正案では、暴力団とか黒幕等についての関与というものに厳しくなりましたけれども、例えば第七条の三項四号、「申請者が次のいずれにも該当しないこと。」ということで、いわゆる業者の許可基準が規定されているわけです。イからチまであるわけですが、ホに「その業務に関し不正又は不誠実な行為をするおそれがあると認めるに足りる相当の理由がある者」というふうに掲げてありますが、これは具体的にどういう要件で、具体例というのはどんなふうに考えたらよろしいんでしょうか。
○政府委員(小野昭雄君) 廃棄物処理業の欠格要件の一つといたしまして、「その業務に関し不正または不誠実な行為をするおそれがあると認めるに足りる相当の理由がある者」という要件を定めているところでございますが、この条項につきましては、処理業の許可申請者が、他の欠格要件のいずれにも該当しない場合でございましても、過去において繰り返し業の許可の取り消しを受けているなど、業者の資質や社会的信用の面から適切な業務運営がなされず、適正な廃棄物処理が期待できないことが明らかな者に対して適用することといたしております。
○大脇雅子君 例えば、いろいろな現地の反対運動の人たちがその業者に対するクレームをつけてくるときに、例えば管理型の処分場でもそのキャパシティーを超えて受け入れるということから雨などが降りますとオーバーフローが起きてしまうとか、あるいは許可品目以外の有害物が他の物質に混入していてそれが繰り返されるとか、あるいは住民に対するデータの開示に偽りがあったとか、こういった事例がたくさん寄せられるわけですが、こういう点はいわゆる「不誠実な行為」というものに該当するのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○政府委員(小野昭雄君) いろいろなケースがあろうと思いますが、廃棄物処理法の関係条項に違反をするようなものであれば当然該当するというふうに考えられます。
○大脇雅子君 そうすると、これらの法律違反の条項に何回も、ある程度繰り返される必要があるかもしれませんが、そういったのが重なったりした場合、例えばまた隠し配管などをして本来ならば水処理施設をしなければならないのに垂れ流しをしている、こういうのもやはり法違反ですね。
○政府委員(小野昭雄君) 施設の構造基準あるいは維持管理基準を守っていないという場合には、当然関係条項の違反ということになるものと考えられます。
○大脇雅子君 それでは、産廃業者がその産廃業から得た利益を隠して脱税などしていたということはいかがでしょうか。
○政府委員(小野昭雄君) 脱税を行った者というものにつきましては、適正な廃棄物処理が期待できないことが明らかな程度のものかどうかということは、脱税行為の悪質性あるいは反社会性等の個別の事案を勘案して本条項の適用を判断せざるを得ませんので、一般論としてなかなかこうだというふうに申し上げるよりも、個別の事案に即して判断すべきものというふうに考えております。
○大脇雅子君 そうしますと、この第七条三項の四号ホの条項というものの運用に対しては今後厳しく運用をしていくおつもりか、あるいはどのようなスタンスをとっておられるのか御質問します。
○政府委員(小野昭雄君) 産業廃棄物処理に関します国民の不安、不信というものを取り除きますためには、産業廃棄物処理を適正に行うということは必須の条件でありまして、また我々に課せられた使命でもあろうというふうに考えております。そういう意味では、御指摘のように、この条項につきましては厳格にきちっと運用をしてまいりたいというふうに考えております。
○大脇雅子君 この法案で、非常に悪質ないろいろな事例があった場合には改善命令とか措置命令などが出されて、この改善命令や措置命令に違反したときには罰則を科すという、そういうシステムになっているのですが、現地のいろいろな事例によりますと、この改善命令とか措置命令が出るまでに、八十回もさまざまな訴えをしても出ないとか、あるいは焼却炉で燃すと言いながらほって燃さないで野焼きをしていて、それに対して何回言ってもなかなか罰則の適用もないとか、この改善命令、措置命令が出されるということと、その罰則の適用について余りにも生ぬるいのではないかというのがさまざまな現地の紛争事例で幾つか聞くことでありますが、この改善命令、措置命令を出すまでにどういう段階でここまでいくのかという何か内規があるというふうに聞いておりますが、どうでしょうか。
○政府委員(小野昭雄君) 御指摘のようなものは、ちょっと私どもにはございません。
○大脇雅子君 それは個別ケースによって違うかもしれませんので、一回具体的な事例でお尋ねをしたいと思います。
 時間も迫りましたので、最後に。この最終処分場のいわゆるごみの処理につきましては、ごみそのものを出さない経済システム、環境への負荷の少ない循環型の経済システムということを産業政策としても確立していくという必要があろうかと思います。確かに、公共の関与がおくれたのは、一つPPPの原則といって排出者の責任というのが基本にあって、これは当然のことだというふうに考えますが、この原則の適用が不徹底ではないかと。
 例えば、ドイツの一九九四年法の場合は、廃棄物の抑制と利用と処理というところまでこのPPPの原則が徹底しておりまして、設計から製造、加工、販売、廃棄処理をトータルに考えて、むしろ製造物責任の問題として廃棄物処理の費用の問題を考えるというところまで進んでいるところもあるわけであります。この点につきまして、通産省はどのような形で廃棄物処理と生産との問題を考えておられるのか、お尋ねをいたします。
○説明員(大道正夫君) お答え申し上げます。
 通産省といたしましても、廃棄物の排出事業者の一部であります製造業等を所管しているという立場、あるいはリサイクルを担当しているという立場から、この産業廃棄物問題は極めて重要な問題だと認識しておりまして、特に減量化、リサイクルの促進というのは産業廃棄物対策として極めて重要であるというふうに認識をしております。
 私ども、いろいろリサイクル関係、例えば再生資源の利用の促進に関する法律というようなものもございまして、これを踏まえまして、例えば製品をつくるときになるべく廃棄物を出さないようにする、あるいはリサイクルをしやすくするような設計をするとか、そういったことについても従来から取り組んできているところでございますけれども、今回、同じ産業構造審議会の廃棄物処理・再資源化部会に設置いたしました企画小委員会というのがございまして、そこで産業廃棄物の問題について集中的に検討をいただいたところでございます。本年の一月二十四日にこの小委員会の報告をいただいたわけでございますけれども、その中で、例えば減量化、リサイクルについては、主要業種についてはリサイクルの数値目標みたいなものをつくろうというような提言もいただいておりまして、そういった御提言を踏まえましてその具体化にこれから努めていきたいと考えております。
○大脇雅子君 産業構造審議会の答申によりますと、数値目標というのを平成九年度中に検討しろと、そしてリサイクルについてもその立法化を含めて検討するようにというようなことを言っていると思うんですが、この点はどのように進んでいるんでしょうか。
○説明員(大道正夫君) 今、御指摘いただいたとおりでございまして、この産業構造審議会の報告書では、具体的なリサイクルの目標のようなものにつきましては、平成九年度中にワーキンググループをつくって検討するという、そういう御提言をいただいておりますので、そのワーキンググループの設立に向けて今準備を進めているところでございます。
○大脇雅子君 それでは、最後に大臣にお伺いいたしたいと思います。先ほど水道水源の保護地区を設定すべきではないかということを申し上げまして、そうした水道水の安全性を維持するのも厚生大臣の所管でありますし、処分場の適正な維持管理、立地も含めまして、これも厚生省の所管でありますと、この間の調整をどのような形で厚生行政として行われるのかという点について、お尋ねをしたい。
 もう一点は、通産省の方も循環型の経済システムへの転換について一定の歩みを始めておられるわけですけれども、要するに、排出者の責任も、処理にかかる費用と生産のコストとが一定のバランスをとっていかないとごみはやすい方に流れていくということになるかと思いますので、そういう排出者責任のあり方についてどのようにお考えか、この二点についてお尋ねをいたしまして、質問を終わりたいと思います。
○政府委員(小野昭雄君) 御指摘のように、良質で安全な水道水の供給ということも私どもの大きな任務でございます。
 先ほど御答弁申し上げましたように、今回の廃棄物処理法の改正によりまして、廃棄物処理施設の構造の基準あるいは維持管理の基準、例えば放流水の基準等でございますが、そういった基準につきましては、生活環境保全上支障のないようにするために十分な検討を経て設定をしたいというふうに考えておりますので、直接にそれが水道水の水質問題にはね返るというふうなことはないというふうには考えておりますけれども、そういった国民の皆さん方に非常に不安があるということも十分頭に置きながら検討を進めてまいりたいと考えております。
○国務大臣(小泉純一郎君) 生活環境の保全ということについては、どの役所がやるというんじゃなくて、必要であれば各省庁とも連携をとって十分な配慮がなされてしかるべきだと思います。
○大脇雅子君 ちょっとまだ時間がありますので。
 排出者責任の問題として、いわゆる廃棄物の長期計画ということを国としては立てなければいけないと思うんですが、この点について、通産省はどのような政策をとりつつ努力しておられるんでしょうか。
○説明員(大道正夫君) 廃棄物というのは必ずしも私どもだけではないので、関係省庁とも御連絡をとりながら考えていくべきだろうと思っております。
 なお、私どもといたしましては、具体的な数値的な目標というのはなかなか難しい面もあるかと思いますけれども、極力廃棄物を減らす、あるいはリサイクルをすることによって環境へ出ていく廃棄物を減らしていくという努力はいろいろな形でやっていきたいと思っております。
○大脇雅子君 この問題は各省庁を貫徹して、さまざまな政策が有機的に統合することが必要だというふうに考えますので、よろしく御連携の上、御検討いただきたいと思います。
 終わります。
○朝日俊弘君 民主党・新緑風会の朝日でございます。
 きょうは、今回の改正案に関連をいたしまして、既に何人かの委員からも御指摘をいただいておりますマニフェスト制度の問題に絞って御質問をさせていただきたいと思います。といいますのは、今回幾つかの改正の柱があるわけですが、このマニフェスト制度の導入あるいは拡大というのは一つの大きな柱だというふうに理解しております。
 改めて申し上げるまでもなく、廃棄物処理法第三条「事業者の責務」の項には、事業者には産業廃棄物を適正に処理する責任があると、こういうふうにうたわれております。たとえ委託処理する場合であっても、廃棄物が処理されるまでの流れを初めから終わりまできちんと把握しておくことが重要だというふうに思います。その点で今回の改正では、従来限定的に取り入れられておりましたマニフェスト制度の適用範囲をすべての産業廃棄物に拡大する、こういうことでございますので、産業廃棄物の適正処理を推進する上で評価できるというふうに思います。
 ただ問題は、このマニフェスト制度を本当に実効あるものにするためにはどうしたらいいのか。特にマニフェストの不正使用が行われないよう、適切なチェック体制あるいは市民に対する情報公開などが必要であるというふうに思います。
 そこで、まず最初に、先ほども渡辺委員の方からもお尋ねがございましたが、六年前の改正で特別管理産業廃棄物を対象としたマニフェストの制度が導入された。これまでの制度が実際どのような形で運用されてきたのか、どのような効果があったのか、そしてどのような限界といいますか問題があったのか、この点についてお聞かせいただきたいと思います。
○政府委員(小野昭雄君) 産業廃棄物管理票制度、マニフェストでございますが、これにつきましては、排出事業者が処理業者に委託をいたしました産業廃棄物が適正に処理されましたことを、管理票の返送を受けまして、確認することによりまして、適正な委託処理を確保する制度でございまして、先生今御指摘もございましたように、平成三年の廃棄物処理法改正において特別管理産業廃棄物を対象として導入されまして、平成五年四月一日から実施をされているところでございます。
 この管理票制度の導入によりまして、排出事業者が処理業者に委託をいたしました特別管理産業廃棄物につきましては、排出事業者自身がその流れを確認する仕組みが確立され、都道府県等におきましても、必要に応じて産業廃棄物についての流れを把握することが可能になったわけでございます。
 具体的な効果について申し上げれば、平成五年度に管理票が義務づけられまして以降、不法投棄をされます特別管理産業廃棄物の量が年々減少いたしておりますほかに、不法投棄事案におきまして、投棄関係者への立ち入りの結果、管理票によりまして不法投棄のルートが解明された事例も見られるといったこと等から、不法投棄対策の手段として極めて有効と考えているところでございます。
 それから、制度的な問題といたしましては、対象とする廃棄物が特別管理産業廃棄物に限定されていること、あるいは事務手続が煩雑なこと等が指摘をされていたわけでございますが、今回の改正によりまして、対象を全産業廃棄物に拡大いたしますとともに、電子化の導入によりまして事務手続の軽減を図ることとしているところでございます。
○朝日俊弘君 確かに、廃棄物の流れを管理するという意味で有効な手段だというふうに思います。
 ただ、この制度も不正に使われればその有効性が失われるわけであります。実はこれまでの経過を見ますと、マニフェストの不正使用の事件が結構起こっているわけです。ちょっと古い新聞になりますけれども、九三年二月の新聞をここに持ってきましたが、例えばこのときは医療廃棄物についてはちゃんとマニフェストをつけるということが義務づけられていたわけですが、「注射針など医療廃棄物管理票 偽造し高値で売買 一部一万円以上」「豪邸建てた業者も」、こういう報道があるわけであります。
 すべてがそうだというふうには申し上げませんが、せっかくこのような形でマニフェスト制度を全廃棄物に拡大をするというときに当たって、このような形で不正に使われてしまったのでは意味がないと思うんですが、このような事件に対してはどのようにこれまで対応されてこられたんでしょうか。
○政府委員(小野昭雄君) 御指摘のございました医療廃棄物の管理票の不正使用事件につきましては、確かにそのような報道がされたことは承知をいたしておりますが、事実関係については私ども十分承知をいたしておりません。
 それから、平成五年二月に大阪で起こった事件でございますが、財団法人大阪産業廃棄物処理公社が最終処分場へ廃棄物を受け入れたことを証明いたします受け入れ済み証が大量に偽造されていることが発覚した事件がございます。
 この事件は、管理票が施行されます平成五年四月一日の前に起こった事件でございまして、また管理票の対象となる廃棄物ではなかったわけでございますが、全国の都道府県等に対しまして管理票が不正に使用されることのないよう厳正に指導すること等を通知したところでございます。その後も担当者会議等々さまざまな機会を通じまして、管理票の適正使用について監視指導を強めるよう都道府県等に対して指導を行ってきたところでございます。
○朝日俊弘君 都道府県に対する指導というのがどうもちょっとよくわからないので、もう少し具体的に都道府県としてどんな取り組みをしたらいいのか、またそれに対して国がどのように支援をするのか、あるいは都道府県を超えて、広域の場合もありますから、相互の連携を強める、こういうような形での具体的な取り組みが必要ではないかというふうに思います。この点は指摘にとどめたいというふうに思います。
 そこで、今回の改正案で仮にそのようなマニフェストの不正使用があってはならないということで、その防止をするためにどういう対策が盛り込まれておりますか。
○政府委員(小野昭雄君) 産業廃棄物管理票制度につきましては、従来から都道府県知事によります勧告の仕組みを設けているところでございますが、今回の改正案におきましては、排出事業者が虚偽の記載をした管理票を交付した場合の罰則を設けることとしたほかに、管理票の不交付や虚偽交付の場合に不法投棄等の不適正処理が行われれば、排出事業者も措置命令の対象となるものとしたところでございます。
 また、管理票制度の適正な実施が図られますように、管理票の不正使用等を行う処理業者に対しましては許可の取り消し等の厳しい措置をとるよう都道府県に対しては指導してまいりたいと考えております。
○朝日俊弘君 罰則の強化を含めて対応策が講じられていると思うんですが、そういう例えば虚偽の記載があったかどうか、点検といいますか、チェックをしないとわかりませんですね。多分、主として都道府県においてそういう点検、チェックが行われていくと思いますが、具体的にどういう形で行われていくのか、ちょっとお聞かせください。
○政府委員(小野昭雄君) 産業廃棄物管理票制度につきましては、排出事業者がみずからの委託にかかわります産業廃棄物の処理が適正に行われたことを確認することは基本でございますが、その適正な実施を確保いたしますためには都道府県においてきちんと点検指導することも御指摘のとおり重要でございます。
 このため、事業者は都道府県に対しまして管理票の実績を定期的に一括して報告しなければならないものといたしますとともに、管理票が一定期間内に返送されてこない場合にはその旨をその都度、都道府県に対して報告しなければならないということとしております。
 また、都道府県におきまして、立入検査の際に管理票の記載内容と帳簿の記載内容等を照合いたしまして整合性を確認するなど、管理票を監視指導に有効に活用するとともに、そのために必要な管理票の情報の整理、分析に努めるように都道府県に対して指導してまいりたいと考えております。
○朝日俊弘君 立入検査も含めて点検、チェックをしていくということでありますが、完全にとはいかないでしょうが、可能な限りそういうチェックなり点検なり指導なりが十分に行えるような体制づくりを、ぜひお願いしたいと思います。
 そこで次に、このマニフェストの電子情報処理化を行うと、必ずしもこれは義務化ではないようですが、電子化を行うというふうに盛り込まれておりますが、このマニフェストの電子情報処理化を行う利点といいますか、意図するところといいますか、その辺についてお聞かせいただきたいと思います。
○政府委員(小野昭雄君) 今回の改正におきましては、管理票制度の対象をすべての産業廃棄物に拡大することといたしておりますが、現行の紙によります管理票制度につきましては手続が煩雑でございまして、特に管理票の発行数が多い多量排出事業者にとっては事務負担が極めて膨大なものになりますとともに、大量の紙を保存しなければならないということで、手続の簡素化を求める声も強いわけでございます。
 管理票の電子化によります事業者のメリットといたしましては、記入等の事務手続が簡素化される、あるいは廃棄物の管理の徹底ができる、それから、都道府県知事に対します実績報告や管理票の保管につきましては情報処理センターが代行するためにそういった手続は不要になるといったこと等でございまして、管理票の電子化につきましては事務の効率化や適正処理の推進に資するものというふうに考えております。また、行政におきましても、実績報告が電子情報の形で送られできますために、情報の整理、解析が容易でありますし、また管理票の点検もより効率的かつ効果的に行うことが可能となるものと考えております。
 このように、管理票の電子化は排出事業者、行政のいずれにとっても利点が大きいものでございまして、厚生省といたしましては管理票の電子化の推進に努めてまいりたいというふうに考えております。
○朝日俊弘君 電子化の推進に努めていくということでございますが、一気にすべてがそうなるわけじゃないわけで、従来どおりの紙によるマニフェストも併存する形になると思うんですが、そこで、従来のマニフェストが、都道府県に対して実績報告が現在これまでのところ一年に一回するということになっていると思いますが、これ一年に一回ということでいいんでしょうか。電子化をされればもっとどんどん早くなるということなんでしょうが、紙のマニフェストであるにしても、例えば毎月報告をしたらどうかというふうに思うんですね。
 大体このマニフェストというのは送り状のようなものなわけですから、それぞれの会社は大体月に決算するのが当たり前だと思うんで、当然月に一回程度の実績報告があってしかるべきだと思うんですが、この点はどうですか。
○政府委員(小野昭雄君) 管理票の実施状況につきましては、現在都道府県知事に対しまして事業者が一年に一回一括して実績報告することとされておりますほかに、管理票が一定期間内に返送されない場合には、その都度都道府県に対してその旨を報告することになっているわけでございます。
 管理票の不正使用が行われるようなケースにつきましては、その都度必要に応じて管理票の実施状況も含めて報告徴収や立入検査によりまして実態の把握に努めているところでございますが、すべての事業者に対して一律に実績報告の頻度をふやすことにつきましては、都道府県や事業者の事務量やその効果を勘案する必要がございますが、今後の重要な課題として検討してまいりたいと考えております。
○朝日俊弘君 電子化を一生懸命進めたところは早く情報の収集ができるけれども、それをサボっていたところはゆっくり一年一回でいいということになっては困りますから、ぜひそれは前向きに検討していただきたいと思います。
 そこで次に、産業廃棄物が都道府県の中での処分にはとどまらなくて、都道府県を超えて広域的にさまざまな形で処理されている現状があります。ということは、当然マニフェストのチェックも都道府県単位だけでは不十分ということになります。都道府県の単位を超えてマニフェストのチェックをできる仕組みをつくるべきだというふうに思いますが、この点はいかがですか。
○政府委員(小野昭雄君) 管理票の不正使用を防止いたしますためには適切なチェックが必要でございまして、各都道府県におきまして、排出事業者、処理業者等への立入検査の際に帳簿書類と照合する等必要なチェックが行われ、ケースに応じましては追跡調査が実施をされているところでございます。
 しかしながら、都道府県域を超えて移動する産業廃棄物に関します管理票につきましては、御指摘のとおり、追跡先の都道府県の協力がなければチェックを行うことは困難でございまして、そのためには都道府県間の連携、協力の確保が極めて重要になります。
 このため、国といたしましても、都道府県域を超えて管理票の追跡チェックを行おうとする都道府県がある場合には、関係都道府県間の連携、協力が円滑に行われるよう連絡調整を図ってまいりたいというふうに考えております。
○朝日俊弘君 それに関連して、午前中にも大阪湾のフェニックス計画の話がございましたけれども、例えば近畿ブロックなら近畿ブロックということで、既にこれまでにも産業廃棄物について情報を一定程度共有する広域なシステムを構築したり、あるいは随時協力体制をとるという取り組みをされているところがあるわけでございます。
 そういう意味で、今おっしゃったお答えでは、都道府県の方にいろいろと要請をし、それにこたえていくような形をとりたいということでありますが、都道府県を超えたマニフェストの実効あるチェックシステムを構築するために、例えばある一定地域に広域的なモデル的な取り組み、こういうようなことを採用するのも具体的な推進にとっては必要なことではないかというふうに思いますが、その点はいかがですか。
○政府委員(小野昭雄君) 複数の都道府県におきまして、協力いたしましてマニフェストのチェックシステムをモデル的に試行しょうというふうなお考えがあるのであれば、私どもも必要に応じまして協力をしてまいりたいというふうに考えております。
○朝日俊弘君 それでは、今までのやりとりを含めて最後に大臣にお尋ねいたします。
 私、改めてマニフェストとは何なのかと思って辞書を引いてみましたら、ラテン語では手で殴られてはっきりわかるという意味なんだそうであります。そこから転用して物事を明白にする、はっきりさせるというのがマニフェストの言葉の本来の意味でありまして、それがずっと転用されていってこの管理票とかあるいは送り状とかあるいは積み荷目録と、こういう意味を持ってきたというふうに辞書に書いてありました。
 産業廃棄物全体にマニフェストの制度をかけて、初めから終わりまできちんと適正に処理されるという意味を含めて、このマニフェスト制度が今回全産業廃棄物を対象に取り入れられたと思います。この点も含めまして、産業廃棄物の適正処理に向けて大臣のお考えなり御決意をお伺いして、私の質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(小泉純一郎君) 産業廃棄物の処理については、不法投棄とか不適正処理、これが国民の不信を大いに招いているということで、今回管理票制度を導入しまして廃棄物の流れを明確化する、そして不正が行われないようにするという趣旨で今回の改正案をお願いしているわけですので、この趣旨に沿った都道府県間の連携あるいは警察等関係団体との連携を密にして、より一層不正が起こらないような監視体制、そして行政と事業者と市民との協力によって、今後ともこの産業廃棄物に対する国民の信頼を増すような措置を講じていきたい、そのために厚生省としても積極的に総合的に支援体制を組んでいきたいと考えます。
○朝日俊弘君 どうもありがとうございました。終わります。
○西山登紀子君 先ほど来ダイオキシンの問題が続いておりますけれども、私も最初にダイオキシンの問題について質問をさせていただきたいと思います。
 去る十一日、厚生省は、全国千八百五十四のごみの焼却炉のうち三月末までに報告のあった千百五十の施設の調査結果を公表されたわけです。これは初めての公表ということで大変注目を集めております。厚生省の緊急対策が必要とする基準、一立法メートル当たり八十ナノグラム、そういう基準なんですが、これを超えた施設が七十二の施設、全体の六・三%あったということで、これはとれで国民に非常にショックを与えております。八十ナノグラム以下であったところは、焼却炉のあった地域はややほっとするというような気持ちもあったと思うんですけれども、いずれにしてもショックを与えております。
 ダイオキシンというのは、発がん性のおそれのある非常に猛毒性のものでありまして、ベトナム戦争のときに米軍によってまかれた枯れ葉剤、奇形児の出産をたくさんもたらしたという点で非常に恐ろしい猛毒であるということは国民のほぼ常識になっていると思います。この日本でたくさん排出されているということについて、国民が一様に不安を持つのは当たり前のことですし、またこの対策に厚生省が真剣に取り組んでくれていたのだろうかという心配が起こっているわけです。
 そこで、大臣にお聞きしたいと思うんですけれども、ダイオキシンの危険性についてどのような認識を持っておられるでしょうか。
○国務大臣(小泉純一郎君) 先ほど来ダイオキシンの毒性の強さ、また発がん性等多くの障害を生ずる等から、いかにこのダイオキシンの発生を削減するかということに対してそれぞれ御指摘をいただき議論をしておりますが、私自身も、普通のごみの焼却から出る、しかもこのような毒性の強い物質が出るということに対して住民が非常に不安と危険を感じているというのは理解できます。できるだけこのダイオキシンの発生を防ぐといいますか、防げないんだったらばいかに微量に抑えるか、削減するか、これについて私は今後とも真剣に取り組んでいかなきやならないと思います。
○西山登紀子君 ダイオキシンの猛毒性については、一様に危険であるというふうに言われるわけですけれども、私は今日の日本のダイオキシンの汚染の状況というのは非常に憂慮すべき重大な事態だというふうに思っております。
 WHOがことしの二月に発がん性の評価を見直して、可能性があるということから発がん性があるというふうに評価を見直したということも一つですし、また日本のダイオキシンが母乳に含まれる濃度が世界一高いというデータが出ておりまして、これも非常に重要なデータだというふうに思うわけです。世界一なんですね、これが三位のベルギーの三〇%強、イギリスの四〇%強、ドイツの六〇%以上というのが日本の母乳のダイオキシンの含まれている濃度なんですね。世界一高い。この点でも非常に心配ですし、また全国的な広がりという点についてもこれはデータが出ているんですけれども、一九九五年、国立環境研究所が行った乳児が摂取しているダイオキシンの濃度を調査したら、四国や近畿圏、首都圏なんかも調査しているんですけれども、先ほど来数が出ております十ピコというんですか、十ピコの耐容一日摂取量の十八倍の高さというのが出ているわけです。四国、近畿圏、首都圏ということで、ほぼ全国的に汚染が広がっているということがデータでもわかります。それに加えて、今回の焼却炉での全国的な排出の状況です。
 ですから、こういうデータを見ますと、日本の今のダイオキシンの汚染の現状というのは、国際的に見ても、そして全国的な広がりという点から見ましても、また母乳に、お母さんが赤ちゃんに飲ます母乳にこの猛毒が出ているという、こういう異常な事態につきましても、どこから見ても非常に憂慮すべき事態だと思います。
 そこでお聞きいたしますけれども、今回公表されていない約四割の焼却炉ありますね、七百が。実態は公表されていないんですけれども、これはなぜ公表されていないのか、そしていつまでに公表されるのか、お答えください。
○政府委員(小野昭雄君) いまだ報告のない施設につきましては、早急に測定し報告するよう都道府県を通じまして市町村を指導しているところでございます。
   〔委員長退席、理事大脇雅子君着席〕
市町村からの報告を取りまとめた段階で今後とも公表してまいりたいというふうに考えております。
○西山登紀子君 なぜこの報告がおくれているんでしょうか、七百。
○政府委員(小野昭雄君) 個々のケースにつきまして、なぜおくれているかということについて、私ども現在のところ手元にあります資料では把握をいたしておりませんが、考えられますことといたしましては、いわゆる測定に大変高額の費用がかかります。それから測定業者の数が、先ほど申しましたように、私どもで把握しておりますのは二十数業者でございまして、そういった限界というものもあるという点につきましては、ぜひ御理解を賜りたいと思います。
○西山登紀子君 私が理解するというよりも、住民の皆さんが本当に今不安に思っているわけです。自分たちの地域の焼却炉はなぜ発表されないのか、また隠しているんじゃないか、そういう心配をしているわけです。ですから、これはやはり早急に厚生省の積極的な御指導をいただきまして、公表ができるようにするべきだと思います。
 次に、先ほど来ありました八十ナノグラムという基準の問題です。公表されましたダイオキシン濃度の高い地域、八十ナノグラムというそもそも緊急対策を必要とする基準というのが甘いのじゃないかという声が住民の皆さんから上がっています。これは当然だと思います。そもそも猛毒であり、今サリンの二倍以上の毒性というようなお話もありましたけれども、本当にこれはできるだけ出さないようにしなければいけないものであります。
 人体に対する摂取量の目安、厚生省がお決めになっているTDIというんですか、耐容一日摂取量、一キログラム当たり十ピコグラムというふうにしております。環境庁は、これを健康リスク評価指針値ということでより厳しい体重一キログラム当たり五ピコグラムというふうにしているんです。十ピコグラムと五ピコグラムというのが、マスコミにも二つの数値が出てまいります。一体、国民の側にいたしますとどっちがどうなんだというふうに思うわけです。
 先ほど、概念が違うんだという説明がありましたけれども、厚生省は環境庁よりもより人の健康や命について厳しくあって当たり前じゃないかと思うんです。なぜ十ピコグラムという甘い基準を採用しているのでしょうか。命や健康にかかわる数値に対しては、やはり厚生省はもっと厳しくあってもいいんじゃないですか。なぜ甘い基準、十ピコというのを今採用しているんでしょうか。
   〔理事大脇雅子君退席、委員長着席〕
○政府委員(小野昭雄君) 私ども厚生省に設置いたしました研究班が設定をいたしました耐容一日摂取量につきましては、健康影響の観点から、一生涯にわたりまして一日当たり摂取しても耐容されるという量でございまして、通常、確実に判定できるデータをもとに算定をすることとされております。このため、動物実験等の結果から総合的に判断をいたしまして、TDIを十ピコと算定したものでございます。
 これに対しまして、環境庁の検討会が報告をいたしました健康リスク評価指針値といいますのは、環境行政においてダイオキシン類に関します環境保全対策を講ずるに当たっての目安、いわゆる環境保全対策の目安ということで設定したというふうに私どもとしては聞いております。
 すなわち、当指針値は厚生省のTDIと異なりまして、人の健康を維持するための許容限度というものを意味するものではなく、より積極的に維持されることが望ましい水準として人の暴露量を評価するために用いる値であるというふうに私どもは理解をしております。ただ、十ピコでいいと私は申し上げているわけではございません。これは限度でございますので、摂取量はできるだけ少なくしていくということが望ましいことは当然言うまでもございません。
○西山登紀子君 先ほど来同じような答弁を何度聞いても、やはり環境庁がお示しになっている五ピコグラムの方が人の健康を保護するというふうな、そういう意味では積極的な数値じゃないかなと思えてしまうんです。
 環境庁の出していらっしゃるダイオキシンリスク評価検討会という結果の概要というのがありますけれども、そこには、人の健康を保護する上で維持されることが望ましいレベルとして一キロ当たり五ピコグラムというふうに説明がありますし、さらにそれを受けての環境庁のダイオキシン排出抑制対策検討会は、健康影響の未然防止の観点から健康リスク評価指針値五ピコグラムの確保を図ることが必要だ、こういうふうにきちっと書いているわけです。いろいろ聞いても、やっぱりこっちの方が人の命や健康を大事にしている数じゃないかなというふうに私には思えてしまうんです。
 なぜこういうことを申し上げるかといいますと、耐容一日摂取量、TDI、これが甘い基準を厚生省がとっていらっしゃるから当面の焼却炉の排出濃度が八十ナノグラムというふうになってしまうのではないかと思うんです。環境庁の五ピコグラムというのを採用していれば、当面の緊急対策を要する基準というのは八十ナノグラムよりもっと低くなる、半分の四十よりももっと低くなる、こういうことではないですか。それなのに、既設の炉に対しては、新設もそうですが、八十ナノグラムまではむしろ許容するというふうに結果的になってしまいませんか、厚生省のそういう甘い基準をとっている限り。
○政府委員(小野昭雄君) 御指摘の八十ナノグラムにつきましては、ダイオキシンの摂取量がTDIに達することのないよう十分な安全性を見込んだ基準でございます。
 例えば、見込みの際の安全側の主な条件といたしまして、食品から人体へのダイオキシン摂取量といたしましては平均プラス標準偏差を用いたり、あるいはごみ焼却施設からの拡散倍数を非常に拡散しにくく地上濃度が高くなるというふうな条件等、厳しい条件の方で設定をいたしまして計算をしたものでございまして、私どもといたしましては十分な安全性を見込んだ基準であるというふうに考えておりますが、この数字を下回る施設につきましても、今後可能な限りダイオキシンの排出を削減していく必要があると考えております。
 このため、本年一月に策定されました新しいガイドラインにおきましては、八十ナノグラムを超えない施設でありましても技術的に可能な削減対策を恒久対策として講ずることとしておりまして、その基準を〇・五ないし五ナノグラムと設定しているところでございます。また、今後建設されます施設につきましては、技術的に可能なレベルとして〇・一ナノグラムという基準を設定したところでございます。
 これらの対策を講じていくことによりまして、ごみ焼却施設からのダイオキシンの排出量を大幅に削減し、今後人体への摂取量の減少を図ってまいりたいというふうに考えております。
○西山登紀子君 聞いているとやっぱりゆっくりしている、非常に甘いというふうに思うんです。
 例えば、ドイツなんかは一九八五年に焼却炉のその基準というのは〇・一ナノグラム、オランダも一九九一年に〇・一ナノグラム、スウェーデンは一九八八年に〇・一ナノグラム、こういうふうに規制をきちっととっているわけです。先ほどの調査でも日本で〇・一ナノグラムの基準に合った施設というのはわずか一割にも満たないわけであります。しかも、今回の調査でちょっと私も二十ナノグラム以下ずっと計算してみましたら、既に六五%の施設は二十ナノグラム以下というふうな排出量になっているわけです。なのに厚生省は、八十ナノグラムまでは緊急対策は必要ではないみたいな感じの基準をいまだに示しているということは実際にも合わないんじゃないですか。ですから、やはり国民の感情からいたしましても、これは八十だって高過ぎる、とんでもないと、こういう意見を持っているわけですから、見直しが非常に急がれるというふうに思います。
 先ほど、恒久対策として〇・五を出しているとおっしゃったけれども、私が今申し上げているのは、緊急対策として八十というのは非常に高過ぎるんじゃないかということを申し上げているんです。緊急に見直しをする必要はお認めになりませんか。
○政府委員(小野昭雄君) 先ほども御答弁申し上げましたが、いわゆるごみ処理というのは日々日常の家庭生活から排出されるものでございまして、これを処理せずに放置をするというわけにはまいりません。こういうごみ処理の、いわゆる日常業務化ということがございます。
 しかしながら、いわゆる老朽化した炉あるいは燃焼管理の悪い炉等から高濃度のダイオキシンが出てくることもまた事実でございまして、これらとの兼ね合いを図りながら、先ほど申しました緊急対策といたしましては、施設の休廃止あるいは早急な施設の改修といったようなことで対応していくということも、また同時並行的にやっていかなきゃいけないことだというふうに考えております。
 ただ、ダイオキシンに関しましては、今御指摘がございましたように、WHOからもさまざまな報告も出ております。これは逐次私どもの研究研の方でも検討はいただいております。まだ結論を得るまでには至っておりませんが、知見の集積に伴って当然継続的に検討していくべき問題というふうに考えております。
○西山登紀子君 継続的に検討していただけるわけですけれども、やっぱり八十があれば八十まではいいやないかと、八十以下だったら基準値クリアしているからいいじゃないかと、こういう反応になるんじゃないかなと思うんです。この点はやっぱり見直しを、各自治体も一生懸命努力をしていらっしゃるわけですから、既にうんと下げようという努力を始めていらっしゃるわけですから、やはり私はもっと見直しを急ぐ必要があると思います。
 それから、このダイオキシンの汚染というのは、例えば埼玉県が母乳の全県調査をするという対策をとっていらっしゃるように非常に重大です。しかも、これはにわかに起きた問題ではありません。母乳に出てくるということは、かなり前から空気が汚染され、水が汚染され、土壌が汚染されていたからこそ母乳に出てきているわけですから、これは非常に重要です。私は、こういう経過を考えるときに、やっぱり日本の政府のダイオキシンに対する対策が甘かったし、大変おくれていたんじゃないかなということを指摘せざるを得ません。
 日本で焼却炉のダイオキシンが確認されたのは一九八三年であります。厚生省は八四年に専門家会議というのを開いて検討をされているんですね。この八四年の専門家会議でも、今後の課題としてこういうふうに述べています。
  米国EPAは、「ダイオキシン戦略」を作成し、ダイオキシン問題に対し総合的に取り組んでいるので、我が国と米国との国情は必ずしも同一でないが、これに注目することも必要である。
  廃棄物処理におけるダイオキシン問題については、微量とは言え、ごみ焼却に伴って発生する焼却灰や集じん灰中にダイオキシンが検出されていることは、廃棄物の適正処理の確保の上でも、環境保全の観点からも重大な問題として受け止め、幅広く取り組むべきである。一九八四年ですから、およそ十三年ほど前に専門家会議はこういう報告をしているわけです。
 それから、その後、じゃどういう対策がとられたかといいますと、六年たって平成二年のガイドラインを出しているわけですけれども、新設炉の全連続炉は期待値を〇・五ナノグラムというふうにしましたけれども、既設の炉については燃焼の方法、燃やし方の方法について指導をしただけで何もしておりません。それで、ことし一月のガイドラインで緊急対策として八十ナノグラムというのを決め、恒久対策として新しい炉は〇・一、古いのは〇・五というふうな数値を決めていったということですから、私は、この平成二年のときにダイオキシンの、古い既設の炉についても検査とか報告を求めて厳格に規制をしていくという対策を、そのときになぜおとりにならなかったのかということをお聞きしたいと思います。
○政府委員(小野昭雄君) 平成二年度のガイドラインにおきます既設炉のダイオキシン対策につきましては、ダイオキシン類の発生を抑制するための燃焼管理あるいは施設の改造等につきまして、当時の科学的知見に基づきまして技術的に実施可能な対策を取りまとめ、その実施を市町村に求めたところでございます。ダイオキシン類の測定についてでございますが、高度な分析技術を必要としておりまして、測定方法は示したわけでございますが、当時としては十分な測定体制が整っていなかったことから市町村に測定及び報告を求めるまでに至らなかったものでございます。
 今回の新しいガイドラインにおきましては、改めてその後の技術水準の向上を踏まえまして、現時点におきます最新の技術に照らし最大限可能な水準まで削減する方策を示しますとともに、その実施状況を確実にフォローアップすることが重要であり、かつその測定体制につきましても逐次整備されているということにかんがみまして、市町村に対しまして定期的なダイオキシン排出濃度の測定と、その報告を求めたところでございます。
○西山登紀子君 時間がありませんので、質問を先に進めます。
 このダイオキシンの問題は、排出抑制するためには焼却炉を建てかえするという手だてが必要ですけれども、優先的にそういう点で補助金を出して排出削減を促進すべきだと考えますが、いかがですか。
○政府委員(小野昭雄君) 平成九年度の廃棄物処理施設整備費国庫補助金におきましては、ごみ焼却施設の更新につきましては市町村の要望がありました四十九施設すべて、また改良事業として要望がございました三十八施設すべてについて優先的に補助することとし、内示をしたところでございます。今後とも、ダイオキシン対策の重要性にかんがみまして、市町村からの要望に対して優先的に補助することとしてまいりたいと考えております。
○西山登紀子君 積極的に進めていただきたいと思います。
 次に、埼玉の所沢市議会では三月の下旬にダイオキシン規制条例、全会一致で可決をいたしました。大問題になっている武蔵野ですけれども、ここで問題になっているダイオキシンを出している焼却炉というのは産業廃棄物です。産業廃棄物の焼却炉が十五カ所ほど集中して、そしてダイオキシンを出しているという状況であります。産業廃棄物は今一般廃棄物の約八倍もあるわけですけれども、燃やす際にダイオキシンが出てくるという危険性については同じです。非常に量も多いという点では重要だと思います。
 そこで、この点での対策が非常に急がれていると思うんですけれども、この産業廃棄物の焼却処理、中間処理施設ですね、それから最終処分場のダイオキシンの露出というものも問題ですから、これらの施設の排出量の調査も含めた緊急の対策が必要だと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○政府委員(小野昭雄君) 厚生省におきましては、これまでごみの焼却量が多くかつダイオキシンの発生量が多いとされております一般廃棄物焼却施設を中心にいたしましてダイオキシン対策を進めてきたところでございますが、産業廃棄物の焼却施設につきましても、ダイオキシンの低減化対策を図る必要があると考えているところであります。
 このため、産業廃棄物処理施設から排出されますダイオキシンにつきましては、現在知見の収集に努めておりますとともに、生活環境審議会廃棄物処理基準等専門委員会におきまして、ダイオキシンの発生抑制を考慮いたしました焼却の基準、あるいは焼却炉の構造、維持管理の規制の方策等々について検討いたしているところでございまして、検討結果を踏まえまして必要な対策を講じてまいりたいと考えております。
○西山登紀子君 今の御答弁だと、産業廃棄物の焼却炉の調査ももちろん念頭に置いて今検討して
 いらっしゃるということでしょうか。
○政府委員(小野昭雄君) いわゆる排出の実態を踏まえつつ、どのような方策をとるべきかということについて御検討をいただいているところでございます。
○西山登紀子君 それでは最後に、大臣にお伺いしたいと思います。結局、この猛毒ダイオキシンについての一番の問題は、この日本で排出を規制する法律がないということです。これだけの猛毒であるにもかかわらず、何ら法的な、規制の法律がないということなんですね。
 例えば、アメリカではどういうふうになっているかというと、アメリカにおいては現在ダイオキシン類による環境汚染防止のための規制が幾つかあるわけですけれども、その法律の題目だけ言いましても、有害物質規制法、有害物質規則、資源保護回収法、水質清浄法、包括的環境対応補償責任法、大気清浄法、安全飲料水法というもろもろですね、幾つかの法律にかかわって規制がきちっとあるわけです。ですから、これだけたくさん世界一高い、母乳にダイオキシンが出ているこの日本で全く何の規制もないと、この猛毒が。野放しになっているということは大変異常だと思うんですね。
 ですから、大臣にお伺いしたいんですけれども、今回の改正に当たって、このダイオキシンの対策として焼却施設や処理場の構造の規制強化にぜひ踏み切るべきじゃないかというのが一点と、それからほかにも、今アメリカでは幾つかの法律で規制がかかっていると言いましたけれども、やはり日本でも大気や水や土や、そういう汚染が広がらないように規制がかけられるべきだと思うんですね。ですから、大臣はその点におきましても、他の関係省庁に対しまして政府の中でぜひ指導性を発揮していただきたいということをお伺いして、質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(小泉純一郎君) 母乳にも出ているということは、これは相当環境が汚染されているんだと思うんです。恐らく動植物、人間の口に入るものまでも汚染されているのではないか。かなり、このダイオキシン対策に対して対応がおくれてきたのではないかと心配しています。
 今後、環境保全、人間の健康ということから考えても、基準の見直し、環境庁と厚生省と違うと、これもおかしい。やはり必要な人間の健康を守るという観点から、法的な規制が必要だと思っております。真剣に取り組んでいかなきやならないと思います。
○西山登紀子君 もう少し伺います。
 今、大臣が環境庁と厚生省、数値が違うのはおかしいと言われましたね。確かに国民の側から見ると、どっちがどうなんだという疑問を、マスコミなんかでも、同時に出たりばらばらに出たりするんですけれども、やっぱり戸惑いを持ちますから、ぜひその点きちっとした厳しい基準を厚生省も採用していただきたいと思います。
 終わります。
○釘宮磐君 大量生産、大量消費、大量廃棄の悪循環を断ち切り、循環を基調とする社会システムを構築していくということは地球規模の課題となっております。
 ドイツにおいては、一九九四年九月に循環型社会を目指す総合的な法制度として循環経済廃棄物法が制定され、廃棄物の発生の抑制、再使用、再利用を含む一貫した廃棄物法制が確立されています。しかしながら、我が国においては、厚生省と通産省という縦割り行政のもとで、廃棄物処理法と再資源利用促進法、容器包装リサイクル法に見られるように廃棄物法制とリサイクル法制が分断されております。資源循環社会の構築という観点からはこれらを一元化することをまず検討すべきではなかったかと思うわけでありますが、この点いかがでしょうか。
 少なくとも、廃棄物処理法をリサイクルも含む基本法として位置づけする必要があるのではないかというふうに思うんですが、この点もあわせてお伺いしたいと思います。
○政府委員(小野昭雄君) 廃棄物の適正処理を確保するに当たりましては、焼却、埋立処分という従来の廃棄物処理から極力リサイクルを推進するリサイクル型処理への転換を図りまして、廃棄物の減量化、リサイクルを進めていくことが必要であるというふうに認識をいたしております。
 リサイクル推進のためには、厚生省のみならず関係省庁、関係業界等との連携を強化いたしまして、相互に協力しながら施策の充実を図ることが重要であると認識をしておりまして、このような観点から、平成七年には通産省、農林水産省、大蔵省とともに容器包装リサイクル法を制定いたしますとともに、昨年、第八次廃棄物処理施設整備計画を閣議決定し、リサイクルの推進への取り組みを強化しているところでございます。今後とも廃棄物のリサイクルを推進いたしまして、その適正処理を確保いたしますために関係省庁との連携をさらに強化し、リサイクル型社会の構築に向けまして努力してまいりたいと考えております。
 なお、先生からドイツの法制等の御指摘もございました。これは、端的に申し上げますと、廃棄物の世界だけで対応し切れるのかどうか、経済社会のあり方にもかかわる問題でありまして、ドイツの法制の推移、あるいはその実施状況というふうなものを私どもとしてもよく勉強をさせていただきたいと考えております。
○釘宮磐君 紋切りの答弁が返ってきましたので、私また返したいと思いますけれども、やはり排出抑制、そしてその再使用、それから再々使用、そして最後に廃棄物処理というような優先順位をやっぱり明確に法体系のもとで私はやっていかないと、大臣は先ほど田浦委員の質問の中でも、この循環型社会の構築をするということが極めて重要だというふうにおっしゃられたわけですね。だから、そういう紋切りの答弁をされると、我々としてはこの縦割り行政の弊害というのはいつも言われているわけですから、この点についてやはり前向きな取り組みをぜひしていただきたいと思います。答弁はもう要りません。次に移ります。
 この循環型の廃棄物処理の推進を図る、最終処分場の残余年数の延長を推進するという観点から見れば、例えば焼却灰をリサイクルするというような研究開発も進める必要があると考えるわけでありますが、私の地元の大分県の津久見市で焼却灰の固形燃料化の試みがなされております。こうした試みの状況を、今後その可能性をどう膨らませていくのか、さらには政府の支援方策、こういうようなものについて政府としてどのように進めていくつもりなのか、お伺いしたいと思います。
○政府委員(小野昭雄君) ごみの固形燃料化、RDFというふうに呼んでおりますが、その固形燃料化施設につきましては、現在八カ所で稼働しておりまして、このほか十カ所で建設あるいは計画中と承知をいたしております。
 ごみの固形燃料化につきましては、ごみを燃料として資源化する点で有効でありますとともに、ごみそのものを焼いた場合と比較いたしましてダイオキシンの発生量が少ないとの報告もあることから、その整備はダイオキシン対策の一環としても有意義であると考えておりますが、問題がございまして、その安定的な利用先の確保をしなきゃいけない。それから、利用先における十分な環境対策を講ずる等々、今後の課題もあるというふうに認識をいたしております。
 固形燃料化施設につきましては、平成六年度より、ごみの減量化、リサイクル、余熱利用等を目指します廃棄物循環型社会基盤施設の一環といたしまして国庫補助対象に位置づけまして施設整備を推進しているところでありまして、今後ともその整備に努力をしてまいりたいと考えております。
○釘宮磐君 ぜひ進めていただきたいと思います。
 次に、廃棄物の定義の見直しについてお伺いをしたいと思うんです。廃棄物法制とリサイクル法制の分断が廃棄物の定義にもあらわれていると言えると思います。厚生省は、昭和五十二年の通知によって、廃棄物の定義を客観的に汚物ないしは不要物と見られるものという定義から、「占有者が自ら利用し、又は他人に有償で売却することができないために不要になった物をいい、これらに該当するか否かは、占有者の意志、その性状等を総合的に勘案すべきものであって、排出された時点で客観的に廃棄物として観念できるものではない」と改めている。
 要するに、占有者がごみではないと言い張れば廃棄物処理法の適用を受けないということになるわけでありまして、このことが多くの混乱を招いたことは周知の事実であります。
 けさほどから議論になっておりました香川県豊島の不法投棄事件も、これを持ち込んだ業者は、シュレッダーダスト等を金属等の回収を行うための原料であるとして島内に持ち込んだことから端を発しているわけです。豊島の事件を二度と繰り返さないために、私はこの主観的有価物を廃棄物から除外するという現行の定義、これを改める必要があるのではないか、このように思いますが、いかがでしょうか。
○政府委員(小野昭雄君) 廃棄物につきましては、廃棄物処理法第二条で、「ごみ、粗大ごみ、燃え殻、汚泥、ふん尿、廃油、廃酸、廃アルカリ、動物の死体その他の汚物又は不要物であって、固形状又は液状のもの」というふうに定義をされておりまして、この運用に当たりましては、主として占有者が有償で売却できるか否かをメルクマールに廃棄物に該当するか否かを判断しておりますために、有償で売却できるものであれば廃棄物処理法の規制が一切かかりませんで、生活環境保全の観点から問題があるのではないかという指摘があることは承知をいたしております。
 このために、たとえ有償で売却できる可能性があるものでありましても、例えば野外に長期間放置されるなど、社会通念に照らして明らかに廃棄物とみなされるものにつきましては廃棄物として規制するなど、実態に即した解釈が行い得るよう検討を進めること等によりまして、廃棄物が実質的に放置され、生活環境保全上支障が生じることのないよう、十分に配慮してまいりたいと考えております。
○釘宮磐君 知恵がある人はいろんなことを考えて抜け穴をつくるわけでありますから、そういった問題が起こったときには、余り役人のメンツにこだわることなく、そういうふうな問題については的確に迅速に対応をしていただきたいというふうに私は思うわけであります。
 廃棄物の定義の問題では、現行の産業廃棄物と一般廃棄物、いわゆる一廃の区分の見直しも必要ではないかというふうに私は思うわけでありまして、現行廃棄物処理法においては、産業廃棄物を排出源、廃棄物の種類によって限定的に列挙をして、それ以外を一律に一般廃棄物と規定しております。このために、同じものが排出源によって産業廃棄物として扱われたり一般廃棄物として扱われたりされているケースがあります。これは、オフィスから出る紙ごみ等は市町村が処理する一般廃棄物として扱われていることから見てもわかると思うんですが、この点について通産省の産業構造審議会企画小委員会の報告書では、「地方公共団体ごとに産業廃棄物、一般廃棄物のいずれに該当するかの判断が異なるケースが散見される」、このように指摘をするとともに、「より根源的には、発生源に基づく分類ではなく、廃棄物が有する有害性、危険性等に基づいた分類とすることにより、適正処理の確保を合理的に行うための法体系の見直しも含めて検討する必要がある。」旨、提言を行っております。この点については、厚生省の生活環境審議会産業廃棄物専門委員会報告書においても同様の指摘をしているようでございます。
 産廃と一廃の区分の見直しについて、厚生省としてはどのようにお考えになっておられるのか、お伺いします。
○政府委員(小野昭雄君) 現在の産業廃棄物と一般廃棄物の区分についてでございますが、排出されます廃棄物の性状や排出源となります業種ごとの排出実態を踏まえて定められておりまして、このために、同じ種類の廃棄物でありましても排出源によりましてその区分が異なるものも存在するわけでございます。
 既にこのような区分で一般廃棄物、産業廃棄物としての処理ルートが確立をされているわけでございまして、例えば事業系の一般廃棄物をすべて一律に産業廃棄物というふうにすることは、一般廃棄物あるいは産業廃棄物それぞれの処理システムに対する影響が著しく大きくなるため、慎重に検討していく必要があると考えております。
 しかしながら、例えば建築物の新築に伴って生じます木くずのようなものにつきましては、その排出や処理の実態から見て産業廃棄物として処理することがよりふさわしいと考えられるものにつきましては産業廃棄物に区分変更する方向で検討を進めるなど、処理の実態を踏まえた適切な対応方策を検討いたしまして、廃棄物の適正処理の推進に支障が生じることのないように十分留意して一まいりたいと考えております。
○釘宮磐君 これは、また質問の中で申し上げたいと思うんですが、結局これは安定型と管理型、また遮断型、そこの区分にもかかわってくる問題でありまして、やはり有害性、危険性という観点で分類をするということが私は一番ベターなのではないのかなというふうに思いますので、指摘をさせていただきたいと思います。
 この、いわゆる一廃か産廃かという区分については、先ほど水島委員からも問題の指摘がありました医療廃棄物、この医療廃棄物についてもやはりこの廃棄物の定義の矛盾があるわけであります。例えば、現行法制上は使用済みの注射針は産業廃棄物であります。しかしながら、血液の付着したガーゼや脱脂綿は一般廃棄物として区分をされております。こういった区分をすることによるメリットというのは一体どこにあるんでしょうか。まず、お伺いしたいと思います。
○政府委員(小野昭雄君) 先ほど来申し上げておりますように、廃棄物処理法におきましては、その処理責任主体の違いから一般廃棄物と産業廃棄物に区分をしておりまして、具体的には、事業活動に伴って生じます廃棄物のうち、金属くず、ガラス及び陶磁器くず等の十九種類を産業廃棄物と定義いたしまして、産業廃棄物以外の廃棄物を一般廃棄物と定義をしているわけでございます。このため、感染性廃棄物につきましても、その種類に応じて、注射針等の金属くず、試験管等のガラス等は感染性産業廃棄物に、それから脱脂綿等の繊維くず、紙くず等は感染性の一般廃棄物に区分をしているところでございます。
○釘宮磐君 医療廃棄物については、今もお話がありましたが、感染性のものは特別管理廃棄物として、それ以外のものとの区別をしていますね。さらに感染性のものと非感染性のものをこれもまた区別しているわけでありますけれども、これは実際に、私は医者ではありませんからよくわかりませんけれども、医療現場でこれほど細かくやれるのかどうか。きょうもお話がありましたけれども、例えばエイズであるとかそういうふうな方の治療したときの脱脂綿、こういうようなものがその都度、当然医療現場としては十分注意をしてやっているとは思いますけれども、私はもう、そういうことを考えるならば実質的に一体的、総括的に取り扱うように法制上の医療廃棄物については一本にまとめるべきではないかというふうに考えるのでありますが、そういう議論はありませんか。
○政府委員(小野昭雄君) 医療廃棄物の中でも、特に人の健康に害を与える可能性の高い感染性廃棄物につきましては特別管理廃棄物に指定いたしますとともに、すべての感染性廃棄物を対象といたしました感染性廃棄物マニュアルを作成いたしまして、一般廃棄物、産業廃棄物を問わず、その適正処理を確保することとしているところでございます。また、感染性廃棄物の特性にかんがみまして、感染性一般廃棄物の委託処理に当たりまして適正な処理が確保できる場合には、感染性産業廃棄物とあわせて一体として特別管理産業廃棄物処理業者に委託することができることとしているところでございます。
 御指摘は、事業者から排出される廃棄物は産業廃棄物とせよとの定義の見直しにつながるお話と考えられますが、今回の改正におきましては、一般廃棄物あるいは産業廃棄物の処理責任主体というものを変更することは考えておりません。
○釘宮磐君 今、局長の答弁を聞きながら、私自身頭が悪いのか、よくわからぬのですよ。それぐらいもう答弁でも非常に紛らわしいというか、そういうものを現場で全部やらせるのか。マニフェストの問題がきょうもずっと議論になっていますけれども、排出事業者の責任という問題でこの後私もまた質問したいと思うんですけれども、出してしまえばいわゆる責任が問われないという今の現状を考えたときに、そういうふうなことでいいのかなという思いがしますので、この点を指摘させていただきたいと思います。
 今回、マニフェスト制度の強化が行われたわけでありますけれども、排出事業者の責任が若干強化をされたという程度ではないのかなと私は思うわけで、依然として形式的に適正な委託が行われていれば排出事業者の責任は問われない。したがって、排出事業者が安いコストで請け負わせて、これが不法投棄を助長しているという現実に変わりはないのではないか、私はこのように思うわけであります。この点について、厚生省は委託基準の見直しで対応したいというふうに言っております。委託基準のどこをどう見直すのか、そして委託基準の具体策を、まずお示しいただきたい。
 もう時間がありませんから、まとめて質問します。厚生省の産業廃棄物専門委員会では、排出事業者が廃棄物が契約に定められたとおり適正に処理されたことをきちんと確認することを担保すべきであるという提言をしているんですけれども、今回その点についてはどういう形で担保されるのか。要するに、処理費用のダンピングというものが不法投棄につながっているわけですけれども、この適正な委託料金について担保するための何らかの措置をとる考えはあるのかどうか。この三点について、伺います。
○政府委員(小野昭雄君) 産業廃棄物につきましては、排出事業者がみずから排出した廃棄物を適正に処理することが原則でございまして、産業廃棄物の適正な処理を確保いたしますためには、排出事業者責任の徹底を図ることが基本であるというふうに考えております。
 このため、今回の改正におきましては、排出事業者が廃棄物を処理業者に委託した場合には、産業廃棄物管理票により適正に処理されたことを確認することとするとともに、今後政令を改正いたしまして、受託者の業の範囲や所有する施設の能力等を確認すること、それから委託する廃棄物の適正処理に必要な情報を提供することといった委託基準を強化することを検討しているところでございます。
 なお、処理料金についてでございますが、契約書に明記するよう求めることといたしまして、これによりまして排出事業者と処理業者や排出事業者と処分業者などの二者契約の徹底を図りますとともに、適切な価格で処理が行われますよう自覚を促してまいりたいと考えております。
○釘宮磐君 それじゃ、ちょっとお尋ねしますが、例えば排出事業者がある処理業者に頼みますね。その業者が例えばどこかに不法投棄をしたと。その業者がマニフェスト、管理票についてはそれを偽造したというような場合に、実質的にこの排出事業者についての責任は問われないんですか。
○政府委員(小野昭雄君) マニフェストの虚偽記載等につきましては、今回、排出事業者の責任を問うという仕組みにいたしております。
○釘宮磐君 私がここで一番言いたいのは、いわゆる連帯責任、排出事業者と処理業者の連帯責任というものをある程度確立していかないと、この問題というのはなかなか解決しないんではないかなというふうに思うんですけれども、その点どうですか。
○政府委員(小野昭雄君) 委託基準の違反のいかんを問わず、すべての排出事業者に対しまして措置命令を行えるようにすべきではないかという御意見があることは承知をいたしております。
 しかしながら、現在の時点で措置命令をすべての排出事業者に拡大することにつきましては、現在、排出事業者におきまして適切な処理業者を選択するための必要な情報が容易に入手できる状況にはないというふうなこと、それから処理業者の許可要件を厳しくするのがまず先決ではないかというふうな意見がございまして、関係者のコンセンサスを得るのが大変困難な状況にございます。
○釘宮磐君 時間がありませんから、次の質問に行きます。私は、それぐらいまで踏み込まないとこの問題はなかなか難しいのではないかなというふうに思います。
 通産省の方にお伺いをいたします。廃棄物の適正処理のためには、まず排出事業者において有害物質の回収や廃棄物の分別、性状の確認等の適正な管理が実施されることが重要であると思います。中には、内容物の物質は企業秘密だから明示できないといったようなことで、有害廃棄物を持ち込む排出事業者さえ存在するというのが現実であります。処理業者はみずからが処理する廃棄物の正確な内容、性状確認さえできずにいる場合が少なくありません。
 排出事業者における廃棄物の適正管理、及び委託処理業者に対する廃棄物の性状や処理を行うに当たって配慮すべき事項についての情報公開の義務づけについて、通産省としてどのようにお考えか。
○説明員(大道正夫君) お答えいたします。
 今、御指摘のような情報公開が足らないというようなケースも含めまして、産業廃棄物の処理の適正化を図る。そのためには、排出事業者における取り組みの強化を図ることが必要だというふうに考えております。
 私ども産業廃棄物の問題につきまして、産業構造審議会の廃棄物処理・再資源化部会企画小委員会というところでいろいろ御検討いただきまして、ことしの一月二十四日に御報告をいただいたわけでございますけれども、その中でも排出事業者の取り組みの強化を図る必要があるということが明確に指摘されているところでございます。この報告書におきましては、その具体的な方向として、排出事業者の適正処理ガイドラインというのを策定するというのが一つの方向ではないかというふうに提言をされているところでございます。
 このガイドラインにつきましては、これは具体的にはさらにワーキンググループをつくって検討しようというふうになっているところでございますけれども、情報の提供、情報の公開といったところもその内容としては想定をされているところでございまして、委託に際しての廃棄物の内容、処理方法に関する情報提供というのはそういったガイドラインの重要な中身になってくるのではないかと考えております。
 先ほど、厚生省の方からお答えがあった委託基準との関係がありますので、そことの関係を見ながらこれから検討していきたいと思っております。
○釘宮磐君 時間がなくなりましたので、最後の質問に移らせていただきます。
 最終処分場のあり方についてはきょうの議論の中でも随分出てまいりました。安定型処分場というのが約四割ある中で、その中からいろんな重金属や有機物質が検出されているというような指摘もありました。一方、管理型でもシートの破損等があっているというようなことで、現行処分場の類型の見直しということを私はやるべきだというふうに思いますし、厚生省もその具体策について検討を始めたようでありますが、今回、例えば安定型処分場については現行五品目を見直すというようなことを言っておるようであります。きょうも答弁の中にそういうのがありましたが、これは例えば現行五品目を見直したとしても、結局、異物の付着や混入を完全に防がなければ同じことの繰り返しになるのではないかというふうに私は思うわけでありますが、この点について厚生省と環境庁はそれぞれどのように考えているのか。
 また、環境庁の中央環境審議会廃棄物部会中間取りまとめの中で、安定型処分場を見直したタイプTにおいて、水質のモニタリング、排水ができるような設備、構造の導入等を提言しておりますけれども、こうした構造の見直しについては、厚生省、環境庁、それぞれどういうふうに考えておられるのか。この二点をお伺いして、私の質問を終わります。
○説明員(太田進君) まず、安定型処分場に関しましては、本年一月の中央環境審議会廃棄物部会において取りまとめられました「最終処分を中心とする中間とりまとめ」において、環境への負荷がごく小さい安定な廃棄物のみを埋め立て対象とする処分場であり、受け入れ廃棄物は汚染物質の溶出及び地盤安定性の観点から問題がなく、異物の混入、付着のない廃棄物に限定すべきであるという指摘をいただいてございます。
 環境庁では、現在この中間取りまとめを踏まえまして、最終処分に係る基準の見直しにつきまして専門的、技術的な観点から検討を深めております。この中で、受け入れ廃棄物の種類の見直しといったこととともに、搬入される廃棄物への異物の付着、混入防止対策につきましても、厳格な排出管理や搬入管理の義務づけ等、実効ある対策を検討してまいりたいと考えております。
 また、安定型処分場に必要な設備を加えるという中間取りまとめの指摘でございましたけれども、これにつきましても新たに水質モニタリングとか排水ができるような設備、構造を導入するといったことを考えておりまして、環境保全上適正な管理が担保されるように検討を進めていきたいと考えております。
○政府委員(小野昭雄君) 先ほども御答弁申し上げましたが,安定型処分場につきましては、現在、生活環境審議会に専門委員会を設けまして検討を行っているところでございますが、安定型処分場に搬入されます廃棄物の種類、性状といったものの見直し、あるいは搬入されます廃棄物が汚水を発生させない廃棄物であることを確認するための搬入管理の方法の検討、あるいは複数の廃棄物が混合して排出される場合には、これらの廃棄物を一定の選別施設で選別したもの以外は受け入れを禁止するといったこと等の見直しを検討しておりまして、安定型処分場につきましては、このように徹底した対策を講じますことによりまして安全性の確保を図ってまいりたいと考えております。
 また、排水処理施設の関係でございますが、安定型処分場につきましては、汚水処理設備の設置など、水質汚濁の防止のための措置を不要とする廃棄物のみの埋め立てを前提とした処分場として定められたものでございます。生活環境審議会に設置をいたしました専門委員会におきまして、安定型処分場のあり方につきましては、汚水の発生防止の観点から、今申しました廃棄物の種類、性状、あるいは廃棄物から汚水を発生させないというようなこと等を確認するための搬入管理の方法等を検討いたしておりまして、このような観点から安全性の確保を図ってまいりたいというふうに考えているところでございます。
○委員長(上山和人君) 本案に対する本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午後四時十三分散会
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