第140回国会 行財政改革・税制等に関する特別委員会 第9号
平成九年六月十六日(月曜日)
   午前十時開会
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   委員の異動
 六月十三日
    辞任         補欠選任
     関根 則之君     河本 英典君
     菅川 健二君     鈴木 正孝君
     小島 慶三君     笹野 貞子君
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  出席者は左のとおり。
    委員長         遠藤  要君
    理 事
                片山虎之助君
                倉田 寛之君
                永田 良雄君
                松谷蒼一郎君
                今泉  昭君
                広中和歌子君
                清水 澄子君
                齋藤  勁君
                吉川 春子君
    委 員
                狩野  安君
                金田 勝年君
                亀谷 博昭君
                河本 英典君
                久世 公堯君
                沓掛 哲男君
                斎藤 文夫君
                塩崎 恭久君
                中島 眞人君
                長尾 立子君
                林  芳正君
                保坂 三蔵君
                三浦 一水君
                宮澤  弘君
                吉村剛太郎君
                阿曽田 清君
                荒木 清寛君
                石田 美栄君
                泉  信也君
                岩瀬 良三君
                小林  元君
                鈴木 正孝君
                浜四津敏子君
                益田 洋介君
                赤桐  操君
               日下部禧代子君
                角田 義一君
                久保  亘君
                笹野 貞子君
                峰崎 直樹君
                笠井  亮君
                田村 公平君
                奥村 展三君
                山口 哲夫君
   国務大臣
       国 務 大 臣
      (内閣官房長官)  梶山 静六君
       国 務 大 臣
       (総務庁長官)  武藤 嘉文君
   政府委員
       内閣審議官    畠中誠二郎君
       総務庁長官官房
       審議官      瀧上 信光君
       総務庁行政管理
       局長       陶山  晧君
       総務庁行政監察
       局長       土屋  勲君
       大蔵省主計局次
       長        溝口善兵衛君
       大蔵省銀行局長  山口 公生君
       建設省道路局長  佐藤 信彦君
       建設省住宅局長  小川 忠男君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        田中 久雄君
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  本日の会議に付した案件
○特殊法人の財務諸表等の作成及び公開の推進に
 関する法律案(内閣提出、衆議院送付)
○金融監督庁設置法案(内閣提出、衆議院送付)
○金融監督庁設置法の施行に伴う関係法律の整備
 に関する法律案(内閣提出、衆議院送付)
○消費税率五%の中止、消費税法附則第二十五条
 に基づく消費税率見直しに関する国会審議に関
 する請願(第一号)
○消費税の五%への増税中止に関する請願(第九
 号外一二三件)
○消費税の五%への増税中止と消費税の廃止に関
 する請願(第九六号外三件)
○消費税率の引上げ等に関する請願(第一四六号
 外一件)
○特別地方消費税の廃止に関する請願(第三〇九
 号外一件)
○消費税五%の中止等に関する請願(第四〇六号
 )
○消費税増税反対、特別減税存続に関する請願
 (第四八八号)
○消費税の引上げ反対、見直し等に関する請願
 (第五四五号外四件)
○消費税の引上げ反対、消費税廃止に関する請願
 (第五六九号外一件)
○消費税率五%の中止に関する請願(第六二三号
 外四件)
○消費税増税を阻止する法律の制定に関する請願
 (第六八八号外一件)
○消費税五%の中止、医療等へのゼロ税率適用等
 に関する請願(第七一七号外三件)
○消費税五%の増税撤回、生活必需品の非課税に
 関する請願(第一二〇八号)
○消費税の増税反対等に関する請願(第一五五二
 号)
○消費税五%の撤回に関する請願(第一六一〇号
 外一四件)
○食料品非課税の実施と消費税廃止に関する請願
 (第二八二一号)
○継続調査要求に関する件
○委員派遣に関する件
    ―――――――――――――
○委員長(遠藤要君) ただいまから行財政改革・税制等に関する特別委員会を開会いたします。
 特殊法人の財務諸表等の作成及び公開の推進に関する法律案を議題といたします。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
○今泉昭君 平成会の今泉でございます。
 行財政改革に対しまして、政府がいろいろとその実現に向けて努力をされている点については心から敬意を表したいと思います。
 本日、問題となります特殊法人の情報公開問題この問題は行政改革と深くつながりのある問題でございまして、特殊法人をどのような形で今後取り扱っていくかということは、基本的には行財政改革をどのように行っていくかということとの関係なしには語れないだろうというように思うわけであります。
 これまで橋本総理大臣は、国会の所信表明におきましてこの行政改革につきましていろいろな所信の表明をされてきております。例えば、百三十六国会におきましては、私の求める行革というものは、「常に、何のための政府であるのか、だれのための改革であるのかを国民の視点に立って見直すこと」であるということを前提といたしまして、その中で特殊法人の統廃合、民営化、そして行革と一体となった財政改革を断行することである、こういうことも述べられているわけであります。
 また、今国会の冒頭におきましては、この特殊法人の問題につきまして特殊法人の財務諸表等の公開、縦割り行政の弊害を克服していくのだということを明示されているわけでございまして、それに基づいて今回のこの法案が恐らく用意をされたのではないかと思うわけであります。
 ところが、この特殊法人をどのように取り扱っていくかということを考えてみますと、先ほども申し上げていますように、行政改革というものの姿をどのような基本的な理念に基づいて行っていくのか、我が国の二十一世紀におけるところの姿というものをどのように考えていくのかというものとの関係なしにはこれは語れないわけでございます。
 そういう意味で、もう一度総務庁長官に対しまして、この行財政改革との関係で特殊法人というものを政府はどのような形で今後整理していかれるのか、取り扱っていかれるのか、その基本的な考え方をまずお聞きしたいというふうに思います。
○国務大臣(武藤嘉文君) 行政改革は、今御指摘がありましたようにいろいろ総理からも答弁がございますし、私もいろいろとあちらこちらで答弁を申し上げておるわけでございますが、要は言ってみますと、今の国の財政が御承知のような大変な状況になって、これもまた財政構造改革ということで取り組んでおるわけでございます。
 例えば、きょう会議が行われまして大体そこで決められる予定でございますけれども、来年度の予算編成に向けて具体的に数字まで挙げて縮小していこう、こういう姿になってきております。また、この間参議院で可決をいただき、多分ぎょうじゃないかと思いますが、衆議院で可決をいただく健康保険法の改正案にいたしましても、国民の皆さんにはいわゆる御負担増を願うような形になっておるわけでございます。それに伴いまして来年度の予算編成の中では当然より一層の国民に御負担を願うような、御辛抱願うような点が多々あるのではなかろうかということを考えております。
 そういう財政立て直しをしていくために国民に御負担を願うということになりますと、その財政を運営していく行政部門が、これがスリムでなくていいというわけではないと私は思っております。そういう面でやはり行政機構そのものも思い切ってスリムなものになっていかないと国民の御理解が得られないと思います。これがまず一つの行政改革の考え方でございます。
 そしていま一つは、今もちょっと総理の答弁を御引用なさいましたけれども、縦割り行政の弊害というのがいろいろ指摘をされておるわけでございます。やっぱり長い間の行政機構の縦割り行政の欠陥というのはみんなが指摘をしているわけでございますから、行政改革というもう一つの考え方としては縦割り行政をなくしていく、同じような仕事は一つの役所で全部やれるような形にくくり直しをしていかなきゃいけないんじゃないかというのが一つございます。こんな形で簡素で効率のよい行政機構をつくりますというのが今申し上げたようなその中身でございます。
 それからいま一つは、今も御指摘がありましたように国民サイドに立ってやっていかなきゃいけないという点から考えますと、もう少し国民にわかりやすい行政というものをやっていかなきゃいけないんじゃないか。これは情報公開とかそういう形で私どもやっていこうと考えているわけでございます。
 それから三番目は、いろいろの批判が行政に対して起きましていろいろの残念な事件が起きました。これから行政というものをもう少し綱紀のきちんとした確立、そして今申し上げた情報公開もあわせてきちんとした行政が行われ、少なくとも過去のようないろいろ残念な事件が起きないような行政にしていかなきゃいけないんじゃないか。
 もう一つは、情報化時代になってまいりましたので、行政の分野にも思い切って高度の情報通信その他のものを受け入れていかなきゃならないんではなかろうかと考えております。そして、それとの関連で、それでは特殊法人はどう考えるのかということでございますけれども、やっぱり特殊法人そのものが、少なくとも行政の一環として行政府そのものでやるという形よりは、別に法律をつくってそれに似たような仕事をやるということで特殊法人というのはそれぞれ生まれてきたと思っておりますので、行政の機構をそういう形で変えていこう、新しい行政機構をつくり上げていこう。しかも、新しい時代に対応した行政機構をつくり上げていこうとすれば、それに準じた特殊法人というものも見直しをしていかなきゃいけないのは当然でございまして、果たしてこれからの時代に必要な特殊法人であるのかどうか、場合によるともうこれはやめていいんではないか、こういう観点から特殊法人というものを思い切って見直しをしていかなきゃならないんじゃなかろうか。
 いま一つ、私どもで公務員制度調査会というのを四月から発足させていただきました。この公務員制度調査会では、例えば特殊法人への天下りという御批判がございます、一体そういうことはいいのかと。しかしそれをやめるとすると、例えば公務員の定年制が六十歳ということになっておりますが、なぜ六十歳前に勧奨退職というような形で肩たたきをやらなきゃいけないんだろうか、特に事務次官と同じような年次で来た方が、事務次官が決まればやめていかなきゃならない。やめていかなきゃならないんじゃないですけれども慣例的にやめていく、こういうようなことが果たして必要なのかどうか、こういうことも公務員制度調査会で議論していただいております。
 私どもとしては、そういうものも踏まえまして、例えば特殊法人に対する天下りなんというのは将来やめていくべき問題ではなかろうか、こんなようなことも考えておるわけでございます。
 いずれにしても、その天下りというものが本当に求められて行くのならこれは天下りではないと思います。こちらから向こうへ押しつけていくようなのが天下りだろうと思うのでございますけれども、そういうものは今後やめていくべきではないかな、こんな議論も公務員制度調査会でやっていただけるものと私ども期待をいたしておるわけでございまして、それらを踏まえて特殊法人について、私どもで今年度から三年計画で具体的にほとんどの特殊法人を対象にいたしまして、いろいろ今申し上げましたような観点から特殊法人というものを見直しをして、一体この特殊法人は今後必要なのか、それともやめていいのかということまで行政監察でやらせていただきたい。そして、その結果を踏まえて、必要でないものはもうやめたらいいんじゃないか、こういう勧告をさせていただければと。
 今、与党三党といいますか、党の方でもいろいろ御議論いただいているようでございますが、それはそれといたしまして、それも私どもは受けて、今回も、この内閣議で決定させていただきましたが、私どもは私どもで、やはり一方そういう形で、その辺との連携を密にしながらも、独自に行政監察という仕事で続けていって早く結論を出していきたいと、こう考えておるわけでございます。
○今泉昭君 この特殊法人というものが、これまで政府の一種の代行機関というような形で存在してきた背景というものには、我が国の社会資本をいかに整備していくかとか、あるいは民間におけるところの諸活動をどのように補完していくか、そしてまた、福利厚生の増進等について行政のいろいろな足らない点を補っていくかという社会的なニーズがございまして、大体高度経済成長期、特に戦後急激にでき上がったというものが大勢だったんではないかと思うのであります。
 そういうことを考えてみますと、現在の社会情勢から照らし合わせてみて、明らかにその任務、存在の理由というものが大変薄くなってきているわけでございますから、今大臣が言われましたようなことだけでなくして、明確に、この特殊法人については、政府としては、しかじかこうこうこういうような理由でもってその存在価値が薄れてきているし、むしろこれに伴う弊害が多いから、我々としてはこういう一つの理念に基づいて特殊法人を全廃していくというようなことを明確に打ち出す必要があるんじゃないかと思うんですが、これまで十二件ほどの特殊法人に関する対応策がなされてきましたけれども、内容を見てみますと、確かに三つばかりが民営化される、一部が廃止されるというのがございますけれども、ほとんどが機構を一緒にしてしまって、機構いじりに何か終始してしまってそれで終わったというような印象を大変世間的に与えていると思うわけであります。
 そういう意味で、私は、この特殊法人に関しましてはもっと明確な、やっぱり哲学に基づいた方策を政府が打ち出さなければ、なかなかこれは実現していくようなものではないのではないかと思うんです。例えば、この第二臨調におきまして、これら特殊法人におけるところの財務諸表の公開等の問題についての提言があったはずでございます。それを受けて政府はやっていくと言いながら、何と十五年もかかってやっと日の目を見ているわけです。でありますから、それは、政府がその気に実はなっていなかったということでありましょうし、そういう意味では、そういう方針を明確に打ち出していくことが必要だろうと思うんですが、一体今まで十五年間も財務諸表等を中心とします情報が公開されるような措置がとれなかった背景というのはどういう理由からなんでしょうか。それについてちょっとお伺いしたいと思うんです。
○国務大臣(武藤嘉文君) 役所の答弁より私の答弁の方が、役所はもう言いわけをすると思いますから、私の方から答弁をさせていただきたいと思うんですけれども、役所はいろいろ事情があったと思います。私は、正直、今度行政改革に取り組んでいて感じますことは、日本の役所というのは余りにも超保守的で、もう自分たちの仕事は絶対的なものであって、それは守らなきゃいけない、ここにも大分役所御出身がたくさんいらっしゃいますけれども、どうも私はそんな感じがいたしております。
 やはり、これはもう発想を変えていかなきゃいけない。この間、官房長官もどこかで、新聞記者会見で言っておられたと思うので、私はいつも官房長官とも言っているんですけれども、今までの役所の人たちというのは、なるべく予算と人を確保して、そして仕事をする、それが一つのタイプ、いま一つは、自分がそのポストにおる間はとにかく波風が立たないようにということでやっていく、どうも、私は役人を見ているとそういうタイプが非常に多いんじゃないかと。これでは改革はできないんです。私は、そこにやっぱり過去において問題があったんじゃなかろうかと。
 しかし、ここまで来ちゃったのは、まあ来れたから来ちゃったんであって、今は許されない、このまま放置していったら日本の国が本当に二十一世紀にどうなるかわからないという大変なところへ来てしまった、こういう私は認識を持っておりまして、ですから、今までのようなことであってはいけない。役所の人たちに私が言っていることは、とにかく人をいかにしたら減らせるのか、それはいかに仕事を合理化、効率化してやったら自分たちの人を減らせるのか、あるいは自分たちのやっている仕事で要らない仕事はないんだろうか、これを民間に任せたらいいんじゃないかということを自分たちでやらなきゃいけないんじゃないかということを私は申しまして、それぞれの役所の皆さんにもそういうことで協力を求めろと言っているんですけれども、残念ながら、まだそこまでの雰囲気にまでは正直なってきていないのが現状でございます。
 この間うち、各省のレクを毎週私ども受けておりますけれども、どうもどの役所も、今やっている仕事はみんな間違いのない、そして国民のためにやっている仕事でございますと。我々から見るというと、おまえたちそんなの必要ないじゃないかと思っても、向こうはもう一生懸命そう言うわけでございます。
 そういうことでございまして、確かに、過去においてはこれで来れたんでございます。私は、しかし、それは本当によくなかったと思います。
 やっぱりこの際は官僚にもう任せていないで、私どもがやっぱりリーダーシップを発揮して、いわゆる国民サイドの考え方で行政というのを見直していく。
 特殊法人も、同じようにそういう考え方で見直していけば、当然要らない特殊法人は相当出てくるんではないかというふうに私は思っておりまして、党の方あるいは与党の方で今おやりいただいておりますので、余り私どもがそちらまで手を出してはいけませんからあれでございますが、先ほど申し上げたように、それはそれとして、私どもの方は、必要でないものは必要でないと勧告ができるような形で行政監察をことしからやれ、こういう指示をいたしましたので、多少時間的にはかかるかと思いますが、今お話しのように、十年じゃなくて三年で結論を出してきちんとしたいと思っておるわけでございます。
○今泉昭君 長官の強いリーダーシップをぜひ期待したいと思うわけでございますが、もう一点、私ちょっと心配な点があるのは、例えば行政改革の中で政府はスリム化をすると。スリム化というのは企画立案を中心として政府がやっていって、そして実際の行政で実行していく部分はできるだけ外局、いわゆるエージェン化していこうではないかという構想が行革の討論の中で出てきているという話でございますが、このエージェン化という方向性というのは、いわば特殊法人の第二特殊法人をつくるというような心配もこれは当然出てくるわけでございますが、この点については、長官、どのようにお考えでございますか。
○国務大臣(武藤嘉文君) たまたまエージェンシーというものが一つの流行語みたいになってしまいまして、マスコミもエージェンシー、エージェンシー、それにこっちも乗っかっちゃいまして、非常にややこしい、独立行政法人というようなわかりにくいものを事務局が用意いたしました。
 あれは事務局の用意でございまして、私どものものではございませんので、私どもとしては、独立行政法人なんてわかりにくい、今御指摘のように特殊法人とどこが違うのか、こういう指摘を私はしているわけでございまして、まだまだエージェンシーの議論は今後の課題だと私は理解をいたしております。
 ただ、問題は、今御指摘のありましたようなのと少し違いますのは、少なくとも今の行政機構のいろいろのシステムを全部ばらしまして、一体、今までやってきた仕事の中でこれはやめることのできる仕事、二十一世紀においてはこれは必要ないという仕事はないのかどうか、まずこれが第一だと思います。それから第二番目に、これはもう何も役所がやらなくたって民間の皆さんにお任せしていいんじゃない、だろうか。
 私はこの間も言っているのでございますけれども、例えば大蔵省印刷局と造幣局。大蔵省は、これは通貨の偽造をされるから絶対国がやらなきゃいかぬ、こうおっしゃっています。私はそれはわかると。しかし、それだったら造幣局で例えば五百円玉とか五十円玉、百円玉をつくる、これは残すとしても、勲章までつくっているんですね、じゃ勲章をなぜそこでやらないといけないのか私はわからない。それは民間でつくったらもっときれいな勲章をつくるかもしれないんじゃないか。
 それから、例えば印刷局、これも確かに一万円札や千円札をつくっております。それは偽造があるといけないというのはわかるんですが、官報もつくっているんですね、じゃなぜ官報までそこで印刷しなきゃいけないんだろう。官報なんかは民間の印刷業者の方が結構いいんじゃないだろうか。
 そういうことで、今役所のやっている仕事を局ごとというよりは全部仕事をばらしてしまって、これはもうやめてもいい、これは民間に移していい、あるいはこれは地方でやってもらえばいいんだ、こういうような形にしていく、私はそれがやっぱりスリムな行政機構をつくるまず第一歩ではなかろうかな。
 そういうことをやった中で、今度は残さなきゃならない仕事がそこで出てきます。その残さなきゃならない仕事を、これは政策立案部門だからやっぱりこれは中央の省庁でほかとの調整もあるから残そうじゃないか、しかし現場の部門は外へ出してもいいんじゃないかというのが、たまたまイギリスでエージェンシーというのがそういうような形で行われておりますのでそれが流行語になってまいりましたけれども、一体どういう形で外へ出すのがいいのかというのはまだまだ議論をいたしておりません。
 例えばイギリスでは、これは身分は国家公務員でございます。私もこの間行ってまいりましていろいろ話を聞いてまいりましたけれども、イギリスでは、いわゆる組織の改革ではない、運営の改革だ、運営をいかに効率よくするための改革、こういうことをイギリスでは言っておりました。その辺を日本はまだ議論いたしておりません。あるいは身分を国家公務員のままにするのかどうかも、まだこの辺も議論をいたしておりません。
 特殊法人は、御承知のとおり国家公務員ではないわけでございます。国家公務員とはおのずからそこは性格が違う。ただ、やろうとしていることが、現場部門でいいんじゃないかという性格は非常に特殊法人と似通ったものがあるのではないか。だから、もしこういう制度をやるとなれば、今ある特殊法人ももし身分がいわゆる準公務員的なら本当に特殊法人とほとんど変わらないわけです。特殊法人は、今言われているのは一年ごとの計画でやっているけれども、今度の新しいのは三年なり五年のタームでやったらいいんじゃないか。それは今の特殊法人だってやろうと思えばできるわけですから、制度を変えれば。性格的には非常に似ているものであればこれは一緒にしちゃってもいいんじゃないかな。
 ただ、公務員のままの身分ということになればなかなか難しい問題が起きますけれども、その辺も私どもは議論していくべきことであって、エージェンシーというものを前提にして考えているんではなくて、あくまで行政をスリムにすることがまず第一であって、残ってどうしてもこれだけは中央でやらなきゃならない仕事を一体外へ出すのかどうかというところでエージェンシーという問題が起きてくる、こういうふうに御理解をいただきたいと思います。
○今泉昭君 時間が少なくなりましたので先をちょっと急がせていただきますが、この法によりまして特殊法人のいろいろな情報が開示をされる、閲覧に供される、こういうことでございますが、ただ単にそういう資料を窓口で閲覧に準備するということではなくて、例えばこれをインターネットに載せるとかというところまでの準備は進んでいないかどうかというのが第一点。
 もう一つは、特殊法人に関係の深い公益法人がたくさんあるわけですが、こういうところの情報の開示ということについては考えていらっしゃるのかどうか。その二点について伺います。
○政府委員(土屋勲君) 第一点のインターネットの利用のお話でございますが、現在約半数の特殊法人が既にホームページを開いておりまして、その一部の特殊法人では貸借対照表などの財務諸表が公開されているものもあるというふうに承知をいたしております。現在、政府は行政情報化の推進に当たりまして特殊法人の情報化の推進を視野に入れた取り組みを検討しているというふうに承知をいたしているところでございます。
 それから、第二点の公益法人の財務諸表の公開のお話でございますが、昨年九月の閣議決定におきまして「公益法人の設立許可及び指導監督基準」というものが定められておりまして、「業務及び財務等に関する情報については、自主的に開示する」ということが決められております。現在、総理府管理室が中心となりましてその技術的な検討が進められているというふうに承知をいたしております。
 監察局といたしましても、現在行政代行型の法人について監察を実施しておりまして、その監察の中でディスクロージャーのあり方について検討を行い、勧告を行いたいというふうに考えているところでございます。
○今泉昭君 次に、この特殊法人の整理統合等に関連をいたしまして雇用問題についてちょっとお聞きしたいと思うわけでございます。
 資料によりますと、特殊法人に現在働いている人の数というのは約五十二万八千人近くいらっしゃるというわけであります。役員も八百三十人近くいるということでございますが、当然この特殊法人のこれからの整理統合あるいは廃止、民営化ということに伴いまして雇用問題というのは大変重要な問題になってくるんじゃないかと思うんです。
 過去の国鉄民営化の際におきましても、三十万人近くいた職員が、現在二十万人程度しか分割された各JRに雇用されていない状況でございまして、十万人近くの当時の従業員がどこかに再配置されたり、あるいは職をいまだに得られなくていらっしゃる方が多いわけであります。
 NTTの民営化の場合もそうでございまして、これも十万人近く実は減っているわけであります。たまたまNTTの場合は成長産業でございましたから、ある意味では国鉄民営化に比べますと大変そういう面での制約条件、難しい問題は少なくて、分社化をしたり関連企業に相当吸収されていったということは想像にかたくないわけでございますが、やはり一般の国民が見ている目というのは、政府が行財政改革を行う、それに伴って政府の代行的な機関であった特殊法人がこれから整理をされていくんだという考えの裏には、ここで働いている相当多くの方々が恐らく減員されていくのではないだろうかという見方を大変強くしているわけでございます。
 この問題について、政府の方では雇用対策本部をつくっていらっしゃるという話も聞いておりますけれども、これはそれぞれの特殊法人の事情によって取り組みのやり方が違うと思うわけであります。廃止をされる法人の場合は全部そこの従業員が対象になるでしょうし、民営化になる場合は、民営化という意味で今までと違った厳しい収益条件を整えるために減員をしていくというのは当然目に見えているわけであります。一部は政府の機関に吸収されるという特殊法人のやり方もあるかもしれません。
 いろいろなやり方があるかもしれませんけれども、いずれ五十三万人がそのまま今までと同じような雇用条件を続けていくということに対しては大変不安な状況があるんではないかと思うわけでございまして、この点につきまして政府としてはどのように考えていらっしゃるのか。どちらかといえば、スケール的に言いますと国鉄の場合は三十万、NTTの場合も三十万という従業者を対象にしていたわけで、これはもう五十万を上回るわけでございますから大変大きな問題であろうと思うわけであります。
 この問題について、例えば何か立法措置でも考えていらっしゃるのか、あるいは別なそのための一つの機関の設置を考えていらっしゃるのか、政府の考え方をお聞きしたいと思います。
○国務大臣(武藤嘉文君) まだ具体的に法律をつくろうとか特別の機関を設けようというところまではいっておりませんが、この間、総理がこれは本部長でございますが、雇用安定対策本部を私ども開きまして、各それぞれ関係省の閣僚はできるだけ、各省それぞれそういう問題が出てきたときにはそれに対応できるようにという指示がございました。
 正直、私ども数合わせになってはいけない、やっぱり思い切って減らすところはそれだけ職員も減らしていかなきゃいけない。ただし、失業させるわけにはいかないという形で、再就職の問題などは具体的に出てくれば、当然何かの機関を設けるのかあるいは機関を設けなくてそういう雇用安定対策本部が中心となってやるのか、その辺は決めておりませんが、いずれにしても、おやめいただかなきゃならない方にはそれ相応の再就職のことは当然考えていかなきゃならぬと思っております。具体的にはまだ方向はでき上がってはおりません。
○今泉昭君 時間が参りましたので終わります。どうもありがとうございました。
○清水澄子君 私は、今回のこの法律案が、特殊法人のディスクロージャーすなわち財務内容等の公開を進めて、そして外部からのチェックを促進していく、そういう上で一歩前進であると評価をしております。
 そこで、この法案を見ましてまず疑問に思ったわけですが、通例の法律には趣旨や目的の条文があるわけです。この法案にはそれがないんです。さきの総務庁の「特殊法人に関する調査結果に基づく勧告」というのには、この特殊法人の公共的性格から業務内容や財政基盤を公開することは国民の信頼性確保の上から重要であると、こういうふうに記されております。そしてまた、ディスクロージャーが特殊法人の業務の見直しの判断材料に資するものであるということも明記されておりますけれども、私はその目的というものが本当ならばこの法律案に明記すべきではなかったのかと思うのですが、なぜこの法律にはその趣旨、目的がこの条文に記されなかったのか、その点についてまず理由をお伺いしたいと思います。
○政府委員(土屋勲君) この法律案の趣旨、目的につきましては先生今おっしゃったとおりでございますが、この法律案は、全特殊法人の足並みをそろえまして財務内容等の公開を推進する観点から、十五省庁、七十八特殊法人、七十一法律にわたる改正を一括して措置するものでございまして、このような法律はいわゆる束ね法と呼ばれているわけでございますが、この法律によって改正された内容というのはそのまま各特殊法人の設置法の中に溶け込みまして施行されるものでございます。
 このように、独立の趣旨、目的を持ちまして、その内容が一個の施策体系としてそのままの形で施行される通常の法律とは異なることから、この法案には御指摘のような趣旨、目的の条文を盛り込んでいないところでございます。
○清水澄子君 ただし、これはやっぱり総務庁の行政監察のもとからきておるわけですけれども、その提出官庁である総務庁の立場というものは、それぞれの法律の中に確かに解消されてはいくんですけれども、総務庁の立場というものは、やはり縦割りの中で各省の省益との関係等もあってここに記されないのか、単なる法的な、今の説明のことでよろしいんでしょうか。
○政府委員(土屋勲君) その関連につきましては、昨年の十二月のいわゆる行革プログラムというものの中で、「勧告に沿って、所要の法律案を次期通常国会に提出するなど」の措置をとるということが決定をされておりまして、それぞれの各特殊法人所管官庁の御依頼を受けまして、勧告の一層の推進を図るために今回取りまとめの任に当たらせていただいているという状況でございます。
○清水澄子君 しかし、本来なら法律の趣旨に、明確になぜこれをつくるのかというのが本当はある方がこの法案を見た者には目的がわかると思います。
 次に、この法律案は十五省庁の七十二の特殊法人に関する法律を一括して改正して特殊法人のディスクロージャーを促したものになっているわけですが、各条文の終わりには、「省令で定める期間、一般の閲覧に供しなければならない」と、その定めを設けております。この「一般の閲覧に供しなければならない」という条文については、どのような手続で一般の人々がこの財務諸表等を実際に閲覧することができるのでしょうか。それは特殊法人の裁量に任せられているのか、それとも総務庁が一定の統一的な指導をなさるのか、その辺についてもぜひ御答弁ください。
○政府委員(土屋勲君) この法律案におきましては、特殊法人に対しましてその各事務所において一般への閲覧を行うことを義務づけております。
 この枠組みの中におきましては、閲覧を行う際の具体的な措置としまして、具体的な措置、例えば閲覧の担当部署をどうするかとか、閲覧時間をどうするかとか、閲覧方法をどうするかということにつきましては、各特殊法人の裁量にゆだねられているところでございます。
 総務庁としましては、各特殊法人の財務諸表等を一覧して閲覧できる窓口を設けておりますが、ここにおいても新たなディスクロージャーの内容となりました書類が一般に閲覧されることになるというふうに考えております。
○清水澄子君 次に、大蔵省の方にお伺いしたいんですけれども、特殊法人の財務内容については現行の財政法二十八条の七項によりまして、予算に添付する参考書類というのが具体的に明記されていると思います。これによりますと、ちゃんと国会に提出すべき書類の内容があるんですけれども、この法律が成立した場合は、ここで今回ディスクロージャーする対象となっている貸借対照表とか、損益計算書とか、附属明細書とか、事業報告書、財産目録、決算報告書、監事の意見等、これら一連の書類で実務的に可能なものというのは国会に私は提出すべきだと考えますけれども、その場合にはこの第二十八条の「予算添附書類」というこの条項とは、どういうふうにそれがかみ合うことになるんでしょうか。
○政府委員(溝口善兵衛君) 御指摘の点でございますが、財政法二十八条による書類と今回の法案で作成される法案につきましては、作成の時期とか、それから範囲だとか、対象法人が違います。かいつまんで申し上げますと、財政法二十八条の資料は、予算の参考に資するために国が出資している主要な法人の財務諸表ということになっております。したがいまして、これには特殊法人以外に認可法人なども含まれております。
 それから、それに対しまして本法案の書類は、特殊法人の財務諸表、附属明細書、事業報告書ということで、範囲が違うわけでございます。
 それから、予算関係の書類につきましては、年度末に予算ができまして、予算が国会におきまして審議されるまでの間に提出をするということで、大体一月ぐらいになるわけでございます。これに対しまして、本法案で作成されます書類は、決算について行われるものと理解しております。決算が三月に終わりまして、いろんな確定の作業をして、それから報告ができるわけでございますから、夏前ぐらいにはできるのじゃないかと思われるわけで、その時点で既に公開をされておるわけでございます。それも決算だけでございますから、予算の数字というのはないものと思います。
 そういうことで、財政法二十八条の資料ということになりますと半年もおくれるわけでございますから、むしろ事業報告書、明細書などは、それができ次第、関係省庁から国会の方に配付をされるとか、そういう形で迅速に処理をする方が適当ではないかと思われ、財政法二十八条の資料を待ってそれに含めるというのはややいかがかというふうに考える次第でございます。
○清水澄子君 なかなか、それはやはり報告を受けて資料が手に入って初めてわかるものであるわけですから、このことについてはぜひ私、一度、国会にどういう方法でそれらの資料を出していけるか検討をお願いしたいと思います。いかがですか。
○政府委員(溝口善兵衛君) 御指摘の点は、財政法二十八条の書類とそれから本法案の書類と二つの問題がございますから、本法案の関係書類の扱いにつきましては一総務庁ともよく相談の上、検討いたしたいと思います。
○清水澄子君 最後に、総務庁長官にお尋ねしたいと思います。
 この法律の目的は、特殊法人のディスクロージャーを推進することによって効率的な行財政改革を進めることにあると思います。そうであるならば、この法律をつくれば事足れりということではないと思います。ぜひ総務庁は特殊法人のディスクロージャーの推進状況を、どこまで何がどう進んだのか、そういうふうな状況をまとめて国会やマスコミに報告して、やはりそれこそ透明性といいますか、その進行状況がほとんどつかめないわけですから、そういうものをぜひひとつ報告されるような、そういう対応をしていただきたいと思うわけです。
 また、それは行政監察の形でなくても、特殊法人のディスクロージャーの現状といいますか、白書でなくても、日本では白書しかないものですから私は白書とよく言いますけれども、そういうようなものの形にまとめてそして公表をしていく、そういうことがやはり透明性を促進していくことだと思いますので、そういう点についてぜひひとつ検討して具体化していただくことをお願いしたいと思います。
 そして最後に、この法案成立後、特に特殊法人のディスクロージャーのフォローアップをさらに進めていくということが重要だと思うわけですけれども、総務庁長官は今後、それらについてどういうことを進めていこうとされておられるのか、今後の取り組みについての御所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(武藤嘉文君) 第一点の、今後ディスクローズしていく、それに対してどういう措置がなされていくかということははっきり総務庁が公表すべきではないかということでございます。
 これは、このこと自身が行政監察の結果、行政改革の一環としてやろうということで出てきたわけでございます。このごろ私も行政監察局に強く言いまして、行政監察の結果、勧告をした、それがどう措置がなされていくかをやっぱりチェックし、そしてそれをフォローアップし、そしてその結果をやっぱり公表しなきゃいけないということを言っておるわけでございます。当然これにつきましても、これに基づきましてどういう形でディスクローズをそれぞれの特殊法人が実行していくのか、私どもチェックをいたしまして、そしてそれは公表したいと思っております。
 それから、特殊法人そのものに対してどうこれからやっていこうかというのは、先ほどもちょっと御答弁いたしましたけれども、三年間の計画を立てておりまして、問題のありそうな特殊法人はなるべくことしやるつもりでございますけれども、できるだけこの三年間にすべての特殊法人を対象にして、特殊会社になっているものは除きますけれども、そうでないものはできるだけ全部を対象にいたしまして、そしてそれが本当に必要なのかどうか、もうそろそろこれは必要ではないんじゃないかとか、そういうことも含めて徹底的に見直しをしていきたい。
 それからもう一つ、先ほど申し上げませんでしたが、私どもは今、やっぱり財投との関係でも特殊法人というものがどうあるべきなのか、余りにも安易に財投の資金に頼り過ぎているんじゃなかろうか。それで、赤字であっても平気でまた財投のお金を借りるというようなことがあってはいけないので、こういう点もこれからは十分チェックをしていかなきゃいけないと、こう思っております。
○清水澄子君 終わります。
○齋藤勁君 民主党・新緑風会の齋藤勁でございます。
 長官、ディスクロージャーの今回の法案、大変私も前進をしているということで評価をしたいんですが、後ほど一、二さらに注文をつけさせていただきます。
 その前に、いわゆる特殊法人等の整理合理化というのが、これは大きな課題として今私どもの方に投げかけられているというふうに思いますが、この動きですね、検討状況というのは、私たち議会側として今どういうふうに受けとめればよろしいのかどうか、状況について冒頭お伺いしたいというふうに思います。
○国務大臣(武藤嘉文君) この間、新聞報道にもなされておりますような形で、一応与党の方でお決めをいただいたものにつきましては閣議決定をいたしまして、私どもはそれはそのとおりの形で法案の作成にそれぞれ関係省庁に今とりかかっていただいております。
 いつまでということは私ども申し上げておりませんが、できるだけ早く法案を作成していただいて、これを実行していきたい。できれば臨時国会にできればいいんですが、しかし、どうも与党三党でお決めいただいたのを見ていると、平成十一年度とかいろいろ書いてございますので、余り私がそう言っちゃいけないのかもしれません。この間も、平成十一年度というのが、なぜ二年先にしなきゃいけないんだろうか。せっかく与党でお決めいただいて、私ども閣議決定いたしておりますので、私の立場からいけば、閣議決定は閣議決定として御努力をいただいて、平成十一年度を平成十年度にでもやっていただくように努力をしていただきたいと思っております。
 何か、亀井建設大臣は、平成十一年度となっているけど、平成十年度でやれとおっしゃっているという話も聞いております。やっぱりこれは、先ほどの話で、それぞれの閣僚、その省の責任者がリーダーシップをとれば、私はそんなことは幾らでも早くやれるんじゃないかなという感じがしているわけでございまして、できるだけ早くやっていきたいと思っております。
 今後については、先ほど来申し上げておりますように、党の方でもおやりをいただきますようでございますけれども、私どもは私どもで行政監察という立場で、一体特殊法人そのものがそれぞれ必要なのかどうかという点を含めて行政監察をことしから始めてまいります。それらを踏まえて、私どもの党の方は党の方でどういうお考え方があるにいたしましても、私どもとして政府の責任で、行政監察上、やった結果必要でないということになればそれは廃止をしていくという方向で政府は対処していきたいと思っております。
○齋藤勁君 この間の質疑を聞いていますと、新聞紙上を含めまして、武藤大臣の大変積極的な対応についてはうかがい知ることができるんですけれども、それならば武藤大臣が各省庁の大臣を全部一緒にやって、あるいは所管すればいいんではないかと思うほど、どうも巷間各省庁の抵抗というのは非常に強いと。
 私も改めて、不勉強でございましたので特殊法人の最初から今日までの経緯についていろいろひもとかさせていただいたんですが、大変奥行きのあるという表現がいいんでしょうか何でしょうか。ある時代までは特殊法人の数というのはずっと横ばいであったのが、急激にふえてくる時代があって今日まで肥大化をいたしまして、今日の財政構造、そしてまた今回の情報公開ではございませんが、透明性が非常に欠けているということ、と同時にそのことが民間と比較しましても著しく劣っているということ、さらにまた天下り先ということの温床ではないかという、こういう厳しい御意見もずっとあろうかというふうに思います。
 これからも議会の方では積極的に特殊法人をめぐる問題につきましての提言を進めていくつもりでございますが、本当にやり切れるのかどうかというそんな心配もございます。
 今、言葉といたしまして天下りの点についても触れさせていただきましたけれども、この点につきましては、天下りとなりますと大臣でよろしいんですよね、全体的な統括省庁といたしまして、これにつきましてはどういう所感でございましょうか。
○国務大臣(武藤嘉文君) 公務員制度調査会というのが今回新たに四月から発足をいたしまして、そこで公務員のあり方全般について御議論をいただくことになっておるわけでございます。たしか今週でしたか第二回目をやる予定でございますけれども、今御指摘の天下りの問題につきましては、天下りとの関連で、結局事務次官でさえ定年前にやめるような現状がございます。そして、それが天下ってそれぞれの特殊法人の責任者になっていくというようなことでございますから、どっちがどうなのかという議論がありまして、やはり定年までは働いてもらったらいいんじゃないだろうかと。
 あるいは場合によれば、次官は定年までだと、そうすると局長はどうなのかという話もありまして、次官の定年を少し延ばしたらいいんじゃないだろうかと。例えば、六十歳になって次官になって六十二ぐらいでやめるというような形にしてやれば、ほかの連中はみんな六十歳まで働けるんじゃないだろうか。そうすれば天下りは必要ないんじゃないかというような議論も含んでいろいろと公務員制度調査会では議論していただくことになっておりまして、私ども、ちょっとその御審議の状況を見守っていきたいと。
 私の考え方としては、できるだけ天下りというのはやめていくべきだという考え方に立ってなるべく御審議が願えればありがたい、こう思っているわけでございます。
○齋藤勁君 今回の一括法案、関係特殊法人七十八法人のディスクロージャーに係る一括法でございますが、今も御指摘させていただきましたように、かねがね国民から、税を使っているにもかかわらず民間の会社以上に不透明であるということで、財務内容を明らかにしよう、そして閲覧に供しようということだというふうに思います。
 そこで、平成七年二月二十四日の閣議決定では、子会社、関連会社等を含む法人全体の財務諸表の情報公開を進めるという、こういう方針を打ち出しているというふうに思います。問題は、法人の個別の事業の内訳についても開示をしなければ何をやっているのかということについてわからない、意見の言いようもないということです。赤字になっていれば何が赤字になっているんだろうかということについても法令上、いろいろ経理上はそれなりの区分があろうかというふうに思いますし、今回のディスクロージャーに際しましては、事業別の予算の財務状況については開示されていないんではないかというふうに思います。これらにつきまして、今回の法案についての対応、そして今後どういうふうにされようとしているのか、お答えいただきたいと思います。
○政府委員(土屋勲君) 今回のディスクロージャーにつきましては、特殊法人の経営内容に関しまして民間部門の行っているディスクロージャーのレベルの内容を最小限必要的事項として開示することとしているところでございます。
 御指摘の個々の事業の内訳についても、法令上区分して経理することとなっているものにつきましては財務諸表の上で区分して表示することになってございます。しかしながら、これ以上に詳細な事業ごとの内訳というのは民間部門においてもまだ明らかにしていないということが現状でございまして、今回の整理の割り切りとして民間並み、ないしそれ以上という整理をいたしておりますが、そういうことで今回やらせていただいているところでございます。
○齋藤勁君 民間というのはどうなんですか、確かに企業秘密とかいろいろ企業の知られたくない情報はあるかと思うんですが。特殊法人等につきましては、基本的には国民の税がベースにあろうと思いますし、そしてまた補助金が使われているわけでありまして、私は、そういう民間並みということについて、むしろ積極的に明らかにすると
 いう方が正当な考え方じゃないかと思うんですが、いかがですか。
○政府委員(土屋勲君) 今回の法律案は、今まで特殊法人のディスクロージャーが非常に進んでいなかったという実態を踏まえまして、まず第一段階として全特殊法人足並みをそろえてここまでの必要的開示をしましょうという申し合わせをしたところでございまして、世論の個別具体的な開示要請についての対応は今後これをベースに各特殊法人で一層進められることを期待いたしていると
 ころでございます。
○齋藤勁君 ですから、今回の一括法においてはそこまで触れられていないということですよね。
 そうすると、例えば法律とか省令はあるんでしょうけれども、今私が言ったことについては法人に期待をすると。これからずっと期待しつ放しなんでしょうか。
○政府委員(土屋勲君) 先ほど来の御議論もございましたが、特殊法人のディスクロージャーについて、私たちは、勧告のフォローも含めて今後ともフォローアップをしていくつもりでございまして、そのときの状況に応じまして、さらに追加して推進すべき事項があれば推進をしてまいりたいと思っております。
○齋藤勁君 確かに、私は冒頭大臣に、よりディスクロージャーをされたということについて従来より前進したということについては評価をしたいというお話をさせていただきましたけれども、やっぱり問題は、何がということを具体的な事業別でないと私たちもそうだし国民もわからないわけでありまして、このことを積極的に開示させるということが国民の立場に立つ税を、補助金をというようなことで、これは国に準ずる機関だというふうな位置づけならば私は当然だというふうに思うんですね。これを強く私は求めさせていただきたいと思います。
 それから、子会社ということもございますけれども、子会社もいろいろな子会社があろうかと思うんですが、法人の方が出資をして子会社を設立する、あるいは孫会社もあると思うんです。大体法人の方は赤字になっているんだけれども、会社の方がもうかっていると、しかしこれは連結決算していないわけですね。これは会計上非常に疑義がある点だというふうに思います。この子会社、孫会社の情報開示についても求めるところですが、この連結決算を行っていくというシステム、ルールづくりというのはどういうふうに考えられておりますか。
○政府委員(土屋勲君) 連結決算の導入につきましては、特殊法人と民間会社の連結という異なる性格の法人同士の連結であること、あるいは特殊法人の会計処理、基本的には企業会計原則に沿っているわけでございますが、そこに沿い切れない問題、事項もあるわけでございまして、そういうふうな技術的な難しさをどうするかというふうな困難な面が現状においてはあるわけでございます。
 ただ、今回の一括法を成立させていただきますと、特殊法人からの資金の流れ、業務の流れあるいは人の流れというものは、子会社、関連会社、関連公益法人について明らかになるわけでございまして、相当程度の情報開示がこれによって進められるというふうに考えているところでございます。
○齋藤勁君 時間もありませんからあと一点だけ要望して終わりにしますが、情報公開を行っていくということについての取り組みについては改めて言うまでもないと思います。評価をさせていただきますが、今度は、膨大な帳票類になります。
 書類で公開をするかどうかということについては、今はペーパーレス化ということがありますので、電子情報化ということをも含めまして開示をするというふうに決めたけれども、全体として、開示をする手段が非常に国民に遠い存在であるということは、やはり開示をしたけれども、仏をつくって魂入れずということになろうと思いますので、ここら辺につきましての国民の立場に立った情報開示の具体的な運用につきまして取り組みを求めさせていただきまして、私の質問を終わらさせていただきたいと思います。
○吉川春子君 政府は、九五年二月の閣議決定で、特殊法人の子会社、関連会社等を含む法人全体の財務諸表等の情報公開を進めるとの方針を打ち出し、総務庁は、九六年十二月に特殊法人に関する調査結果に基づく勧告で、特殊法人の財務諸表等の公開推進を強く求め、同月の閣議決定で行政改革プログラムで、特殊法人のディスクロージャーの一層の推進を図ることとしました。
 本法案は一歩前進であると私たちも思いますけれども、しかし、特殊法人という性格上、また世論の求める水準からすると、特殊法人の子会社、関連会社等の財務内容等の公開が非常に不十分であるというふうに思います。
 以下、質問します。
 まず、建設省に伺います。住都整備公団はたくさんの出資会社を抱えていますけれども、建設省、公団のOBが天下っております、その実態について聞きます。今回の法改正で財務諸表が公開される住都公団の子会社、関連会社は幾つあるんでしょうか。
○政府委員(小川忠男君) 住宅都市整備公団が出資しております会社、公益法人の総数でございますが、出資会社は株式会社が二十三社、公益法人が七つ、合計三十社でございます。
○吉川春子君 今度ディスクローズされる範囲はそのうち幾つですか、全部ですか。
○政府委員(小川忠男君) 出資会社二十三社についてはすべてディスクローズされるというふうなことでございます。
 公益法人については、関連法人についてディスクローズされるというふうなことでございます。
○吉川春子君 その関連会社の最大手の日本総合住生活株式会社、JSというんですか、ここは東京エスケー、東京ユニタス、埼玉ユニタスなど、子会社九社に出資していますね。これは情報公開の対象にしないのはなぜですか。
○政府委員(小川忠男君) 日本総合住生活でございますが、かつてこの会社が出資していた会社、全部で十六社ございました。このうち現段階では、その大半が二〇%未満だったわけですが、一社を除きましてすべて出資を引き揚げております。
○吉川春子君 出資を引き揚げたのはごく最近の出来事だと思うんですけれども、昨年の報告書に載せるべきだったと私は思うんです。
 総務庁長官に伺いますけれども、例えば今お話にあった東京エスケーに対するJSの出資は一八%ですけれども、JS以外の株主、例えば東京ユニタス、神奈川ユニタス、埼玉ユニタスなど、JS出資会社が大株主になって資本の九〇%以上を握られています。役員の六人中三人はJSの出身者であると、実質的にはJSの子会社なんですね。天下りをしたり、出資会社に株式の持ち合いをさせたり、ぎりぎり二〇%未満に細工しているというふうにも言えるかと思います。
 今回の政府案でこうした会社を公開の対象に含めないのはおかしいのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○政府委員(土屋勲君) 今回の財務諸表の公開の関連でございますが、いわゆる子会社、関連会社につきまして子会社、関連会社の状況あるいは特殊法人との業務上の関係、特殊法人からの出資や債権債務等の状況などを明らかにすることにいたしておりまして、先生の先ほどの御指摘は、多分その先のいわゆる孫会社というふうに言われているものと承知をいたすわけでございますが、今回の判断基準としまして、民間並みということで、まず最小限足並みをそろえて、必要的開示事項を整理したというところで、民間会社等でもやっておりません。孫会社につきましては、特殊法人からの財務諸表の公開の中で明らかにするという措置をとらなかったところでございます。
○吉川春子君 続いて伺いますけれども、今後は検討していきますか、どうですか。
○政府委員(土屋勲君) 世の中全体の情報公開の流れの中で、長い視点で検討をしてまいりたいと思っております。
○吉川春子君 この二月に発表された企業会計審議会の「連結財務諸表制度の見直しに関する意見書案」というのがありますけれども、「他の会社に対する議決権の所有割合が百分の二十未満であっても、一定の議決権を有しており、」、途中飛ばしますけれども、「財務及び営業の方針決定に重要な影響を継続的に与えることができると認められる場合には、当該他の会社は、関連会社に該当する。」と、こういうふうに言っているわけですね。そして、何か今大変気の長いような答弁でしたけれども、(「やる気がない」と呼ぶ者あり)「やる気がない」という不規則発言もありますけれども、私もやる気がないということでは困ると思うんですね。こういう案ですけれども、やっぱり審議会の意見が出ているし、大臣、法人の実際の財務内容が明確にわかるようにディスクローズしていくべきではないかと思いますけれども、この点についてのお考えはいかがですか。
○国務大臣(武藤嘉文君) 考え方としては当然そうだと思いますが、今、局長が答弁いたしましたのは、事務的に、物理的になかなか人が十分それだけおりませんので、結果的にこういう仕事をやるのにはやはり人が要るわけでございまして、そういう面で、正直、今すぐなかなかできないということを答弁したと思います。
 しかし、私ども行政改革で人を減らしていかなきやなりませんけれども、やはり必要なところに人は配置していかなきゃいけないわけでございますので、十分監察が行われて、今言ったような関連会社まできちんとやっていくことが必要であろうと私は思っております。
 ただしかし、この問題についても、先ほどからいろいろ局長が答弁いたしておりますように、民間並みと、こう答弁しておりますが、私はできるだけ民間並み以上にやりなさいということを言っておりますので、どこまでできるかあれでございますが、できるだけやはり関連会社まで附属明細書の中でわかりやすいように、そしてそれを情報公開して国民にもわかりやすいようにしていく努力は私は当然していかなきゃならぬと思っております。
○委員長(遠藤要君) ちょっと速記をとめてください。
   〔速記中止〕
○委員長(遠藤要君) 速記を起こして。
○吉川春子君 特殊法人の関連公益法人について伺います。
 特殊法人の関連公益法人のディスクロージャーについては、行政改革プログラムの別紙によると子会社に準ずるということになっています。子会社、関連会社と特殊法人との関係を明らかにするために欠かせないのは、公益法人が設立している株式会社の実態です。公益法人が営利を目的とする株式会社に出資している、その株式会社が大きな利潤を上げていること自体、民法の三十四条からいって非常に疑問があります。
 こうした特殊法人のディスクロージャーも進めなくてはならないと思いますが、建設省、住都公団の関連公益法人は幾つあり、またその子会社は幾つありますか。
○政府委員(小川忠男君) 公団の出資会社がさらに出資している会社、公益法人でございますが、全部で十九ございます。
○吉川春子君 道路公団の公益法人、そしてそこが出資している会社数、建設省及び法人が送っている役員の数を明らかにしてください。
○政府委員(佐藤信彦君) 道路公団が出資しております関連会社は株式会社が四社ございます。そのうち役員が十五人でございます。
○吉川春子君 財団法人道路施設協会が出資している会社は幾つありますか。そしてそこに天下りしている役員の数を示してください。
○政府委員(佐藤信彦君) 関連の財団法人としては施設協会がございますが、道路施設協会が出資している民間会社は六十七社ございます。
○吉川春子君 社長の数。天下りの社長の数。
○政府委員(佐藤信彦君) 六十七社のうち公団出向者が社長をしておりますのが五十四社、建設省関係が五社ということになっております。
○吉川春子君 驚くべき実態ですよね。
 特殊法人の関連公益法人がたくさんの株式会社に出資または事実上設立していることなんですけれども、平成八年十二月十九日の関係閣僚会議幹事会での申し合わせ、「「公益法人の設立許可及び指導監督基準の運用指針」について」には、公益法人の行う収益事業について次のように指摘しております。「公益法人は、公益を目的として主務官庁から設立許可されているものであり、」「税制面等で種々の優遇措置が講ぜられるものであることから、おのずからその範囲には制約がある。」として、原則として営利企業の株式の保有を行ってはならないとの基準を示し、運用指針では、「公益法人は、積極的に不特定多数の者の利益の実現を目的とする、非営利の法人であることから、営利企業を設立してはならない。」としています。
 道路公団や住都公団の関連法人が多くの株式会社に出資している現状は、この基準に照らしても間違いではありませんか。建設省にまず伺います。
○政府委員(佐藤信彦君) 施設協会につきましては、高速道路にかかわります料金収入、それから交通管理、保守点検といったものについて行う民間会社に出資しておりますが、これは公団が合理化とか効率化を行う観点から、昭和四十年代から五十年代にかけましてこういった会社が存在しなかったということでございまして、むしろ公団の仕事の代替を行うといった形で施設協会からこういった会社について出資されてきたものでございます。そういったことで、かなり公益性の強い仕事をやっている会社の設立に当たったといったことでございます。
○吉川春子君 全くもうそんなものは言いわけにすぎなくて、こういうことを今までやっていたということ自体驚くべきことだというふうに思いますし、公益法人というものを一体何と考えているのかというふうに思うわけです。
 最後に、総務庁長官に伺います。
 こういう事態について、実にけしからぬですよね。それで、私は二点を要求しますが、特殊法人の現在の関連公益法人の出資先一覧を国会に提出してもらいたい、それから公益法人の出資についても今回のディスクロージャーの範囲にぜひ含めていただきたい、この二点、大臣に要求いたしますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(武藤嘉文君) 今度の附属明細書に、子会社並びに関連会社のことについてもできるだけ中身を省令で決めていきたいと思っておりますので、今の点を踏まえてできるだけ省令の中に含めるように努力をしていきたいと思います。
 それから、国会に対しての報告というのはどこまで事務的にできるのか私もちょっと今わかりませんけれども、その御趣旨を体して、事務当局を一遍督励して、できるならばそのような方向でやっていきたいと思います。
○吉川春子君 終わります。
○田村公平君 どうも。長官よろしくお願いします。
 私、ここにかがみというんですか表紙を持ってきましたけれども、総務庁行政監察局長名で、前段は省略しますけれども、介護労働者の雇用管理の改善等に関する調査の結果がまとまり、六月十二日、厚生省及び労働省に対し勧告することになりました。私実は、毎回行政監察局からいただく各省庁あるいは特殊法人等に関する監察の記録、これぐらい分厚いものですけれども、選挙区高知との行き帰りに、週刊誌よりもおもしろいものですからよく読まさせていただいております。
 この介護労働者の雇用管理の改善等に関する勧告、これを読んでみますと、労働省が、家政婦さん等の雇用対策として介護、つまり厚生省の所管する福祉の分野に出ていった。そのためにミスマッチというか、ちょっと行政の、厚生省と労働省の間で混乱といいますか、そういうことが明確にこの報告書に出ております。
 何でこんなことを言うかといいますと、そういうことがもっと一般に、たしか大臣も就任直後、こんな報告書の書き方じゃだめだとかというふうにおっしゃったことを記憶しておりますけれども、今度の特殊法人の情報公開、いわゆるディスクロージャーも同じ趣旨でありますけれども、大臣のところももっと国民に対して、こんなことをやっているんだと、いいことをやっているんだよということの、行政監察のプレゼンテーション、宣伝というか、まさにそれが情報公開ということでありますけれども、なぜかというと、国民の支持が得られない役所、特殊法人はやっぱり不必要だと思うんです。
 そういうことで、今後、大臣は人も余り採りたくないとか、率先して国家公務員T種、U種、V種含めて。そういうやっぱりいいことをやるところには僕はもっと人も必要だと思いますけれども、御決意というか御感想をちょっと。
○国務大臣(武藤嘉文君) 行政監察につきましていろいろと私は改革をやってまいりました。
 今御指摘のように、まず、余り分厚いものじゃなくて、なるべく薄いもので、私は二十ページ以内と、こう言っているんですけれども、一つの監察結果を二十ページ以内にまとめなさいと。読んでいただくのは大変ありがたいんですが、余り長いとやっぱり読んでいただけませんので、そういう形で、そしてしかもわかりやすい文章にしていきなさいと。それから、少なくとも相手の役所と相談してやるようなことはいけませんよと、こういうような形で、今、行政監察のあり方を変えつつあるわけでございますが、せっかくそこまで参りましても、今御指摘のように、これ国民にわかっていただかなきゃいけませんので、当然のことでございまして、今後はインターネットを通じたり、あるいは広報紙、役所にも広報紙がございますので、こういうところでできるだけひとつPRに心がけていきたい。
 ただ、広報紙も、私はいろいろ見ていると、果たして国民にどれだけ読んでいただいているんだろうかという点もありますので、今、広報紙のあり方も、もう少し広報紙が国民に読んでいただけるようにするにはどういうふうに配布し、どういうふうに書体、何というか、広報紙の物自体のあり方など研究をしていかなきゃいけないと私は思っております。御指摘のとおり、これからやることをやっぱり国民にわかっていただいて、国民の理解のもとにまた思い切って行政が監察されて行政がよくなっていくということが必要だと思いますので、その努力はしていきたいと思っております。
○田村公平君 まさに大臣のおっしゃるとおりであります。私はNHKの芸能局でディレクターをやっておりましたので、いかにしてチャンネルを合わせてもらうか、いかにして見てもらうか、役所の文書、広報紙等々大変お金をかけておりますけれども、はっきり言ってつまりません。何なら知恵貸しますけれども、テレビ屋さんですから。
 今度、この法律ができたとしても、勧告を出したり、いろいろ情報開示していく中で、ただ出しつ放し、ほうりっ放し、そしてわかりづらい文章では困るわけですから、そこらは厳重に大臣としてチェックをしていただきたいということを申し上げまして、ちょうど時間になりましたので終わります。
○奥村展三君 特殊法人、いろいろ先ほど来議論をされておりますが、今回は七十八法人が対象になっているようでありますが、私も与党特殊法人協議会でいろいろ勉強させていただいております。八十七特殊法人、そして認可法人が八十八であったと思います。そしてまた指定法人は百三十五に及ぶとも聞き及んでおるわけでございますが、先ほど来長官もいろいろ御答弁をなされている中に、私は、決して人さえ減らせばいいんだということが、これは行政改革につながらない、ある意味では充実をし、増員をしてでもしっかりとしたチェックをし、充実を図る、これも大事ではないかなというようにかねがね思っておるところでございます。
 そうした中に、ぜひ、今回の大きな世論、こういう問題を醸し出している中におきまして、国民にディスクロージャーしていく基本を忘れないでこれからしていただきたいと思うと同時に、子会社あるいはその関連企業につきまして、関連会社といいますか、そういうような問題等があるわけでございますが、特に省庁で定めていくというようなことが言われておるわけでございますが、全体的な整合性はどのようになっておるのか、お伺いをいたしたいと思います。
○政府委員(土屋勲君) 昨年十二月に決定をいたしました行政改革プログラムにおきまして、今回の特殊法人のそれぞれの財務諸表の中でどういう事項を明らかにしていくかということで、政府全体の統一的な決定をいたしているところでございまして、その決定に沿いまして、今回の特殊法人のディスクロージャー法を成立させていただければ、各省庁において省令措置が行われるというふうに理解しております。
○奥村展三君 そうすると、この子会社等の会計につきまして閲覧はできるんですか。
○政府委員(土屋勲君) 今回の特殊法人の財務諸表等の公開によりまして、特殊法人の側から見ましてその子会社、関連会社等の状況を明らかにすることをねらっているわけでございまして、その限りにおいては子会社、関連会社の状況が把握できる状況になります。
○奥村展三君 それから、認可法人、そしてまた指定法人の情報公開についてお伺いをいたしたいと思います。
 これは行政代行的な業務を行っているわけでありますから、特殊法人並びに国民に対して業務、財務内容等を公開する責任があるのではないかなと思いますが、いかがですか。
○政府委員(土屋勲君) 認可法人につきましては、本年の十二月から実施を予定しております認可法人に関する調査というものの中で御指摘の課題に取り組んでまいりたいと思っております。
 公益法人につきましては、昨年九月の閣議決定、「公益法人の設立許可及び指導監督基準」について、各法人は自主的に開示すること、それから総理府管理室を中心として技術的な検討を行うということが決められているわけでございますが、監察局といたしましては、現在、行政代行型の法人について監察を実施いたしておりまして、その財務内容等の公開のあり方、一つの検討課題として検討いたしているところでございます。
○奥村展三君 基本的に行政及び今お話のありましたように代行機関、この情報はやはり私は国民、納税者のものであると思います。ですから、公開は当然するべきだということを申し添えておきまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。
○山口哲夫君 これまで特殊法人の財務内容というのはほとんどブラックボックスでわからない、そういう批判が随分昔からあったと思います。しかも経営内容が大変ずさんであるという批判もございました。そういう批判にこたえて今回この法案が出てきたということは大変結構なことだと、私はそう思っております。
 ただ、この程度の内容ではちょっと困るんです。例えば日本道路公団の中に投資その他の資産というのがありますけれども、これはもうそれ一本でくくって七百四十八億何がし、こう書いてあります。ほかの法人、もちろん民間はそうですけれども、その内訳として有価証券は幾らか、株式は幾らなのか、出資金は幾らなのか、ここまで書いてあるわけですけれども、日本道路公団は全然書かれていない、こういう実態でございます。
 そこで、私は、こんな程度の約四ページから五ページくらいの調書ではこれは話にならないので、少なくとも、平成八年度の有価証券報告書総覧、日本電信電話公社ですけれども、これは商法で言う企業会計原則に基づいて書いているんでしょうけれども百二十三ページあります。これでもまだ国際標準からいえば不足ですと言われているわけです。百二十三ページと四ページ、これは余りにも不親切過ぎるんではないでしょうか。せめて、このNTTくらいのものは出せませんでしょうか。ぜひ出してほしい、そのことを約束してほしいと思うんですけれども、どうでしょうか。
○政府委員(土屋勲君) 今回の特殊法人のディスクロージャー、民間の上場企業のディスクロージャーを参考としつつ、さらに特殊法人の業務の公共性の強さや多額の公的資金が投入されている現状にかんがみまして、民間部門では行われていない事項も含めてディスクロージャーを行おうとするものでございまして、先生の御指摘の御趣旨に沿うようフォローアップをしてまいりたいと考えております。
○山口哲夫君 じゃ、少なくともこの程度のものは出すということで理解してよろしいですね。
○政府委員(土屋勲君) 厚さやページでお約束はできませんが、開示事項につきましては、それらに盛られている事項はすべてディスクローズの対象になるというふうに理解をいたしております。
○山口哲夫君 おたくの方から出されている新しく提案する内容には附属明細書、事業報告書、監事の意見書、財産目録、決算報告書と書いています。項目はこれでしょうけれども、問題は中身ですから、要するに民間では株主がこの会社の経営内容がわかるように情報公開しているわけです。
 しかし、特殊法人の場合には国民の税金が入っているわけですから、もっと親切に、国民が見てなるほどこういう内容かということがわかる程度のものは当然出すべきだと思います。ページ数にこだわらないなんて言っていますけれども、ページ数は問題がありますから、こっちは百二十三へッジで片方は四ページですから。今あなたがおっしゃったようなことをただ羅列すれば五ページで済むかもしれないけれども、少なくとも内容はこのくらいのものをぜひ出すように約束してください。
○国務大臣(武藤嘉文君) 民間並み以上の情報公開をいたしますので、今御指摘の点は必ず私はそういうことになる、こう確信をいたしております。
○山口哲夫君 長官がお約束してくれましたので、ぜひひとつそうお願いいたします。
 それから次に、貸借対照表、損益計算書の様式、これは勘定方式という横方式を今使っておりますけれども、読んでもちょっとわからないですね。ぜひ縦方式、報告方式に改めてほしいと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○政府委員(溝口善兵衛君) 御指摘のように損益計算書の発表の仕方は二つございます。
 それで、企業のように多方面にわたる活動をして利益を上げるという活動に近いところは、特殊法人の中でも既に報告方式になっておるわけでございます。ほかのものにつきましては、法律によりまして公共公益事務事業の範囲が決まっているものでございますから、むしろ勘定方式の方がわかりやすいということで勘定方式をとっております。実態に即して対応してまいりたいと考えております。
○山口哲夫君 報告方式の方がわかりやすいことは事実です。しかし、政府の特別会計でも企業的な要素を持っているわけですから、その特別会計の中にもできるだけわかりやすく縦方式をとっていただくことをお願いしたいと思いますけれども、一言どうでしょうか。
○政府委員(溝口善兵衛君) 特別会計の方は三十八の特別会計のうち、二十三が今損益計算書をつくっております。それは勘定方式でございますが、先ほど申し上げましたように、報告方式と申しますのは、まず経常利益が幾らある、それで営業外の損益は幾らある、それから特別な損益は幾らあるというふうに利益の範囲をいわば株主、投資家によくわかるようにするというのが大きな目的でございまして、それと特別会計の方は活動がやや異なるものでございますから勘定方式をとっているわけでございますが、よく勉強してまいりたいと考えております。
○山口哲夫君 終わります。
○委員長(遠藤要君) これにて質疑は終局いたしました。
    ―――――――――――――
○委員長(遠藤要君) 金融監督庁設置法案及び金融監督庁設置法の施行に伴う関係法律の整備に関する法律案を一括して議題といたします。
 両案の修正について齋藤勁君から発言を求められておりますので、この際、これを許します。齋藤勁君。
○齋藤勁君 私は、民主党を代表しまして、両案に対し修正の動議を提出いたします。その内容は、お手元に配付されております案文のとおりでございます。
 これより、その趣旨について御説明申し上げます。
 今回の大蔵省改革、金融行政機構の改革は、日本銀行法の改正とともに我が国の金融行政の歴史を塗りかえる大改正であり、橋本内閣の提唱する行政改革の第一弾をなすものであります。改正に当たっては、住専問題や野村証券、第一勧業銀行事件など、たび重なる金融不祥事や不良債権問題に有効な対処ができなかった過去の金融行政に対する反省を踏まえて、指摘されている問題を克服できる新しい金融行政の体制をつくり上げていくことが重要であると考えます。
 こうした観点から見ると、政府案は、大蔵省から金融検査監督部門を総理府に新設する金融監督庁に移管するものの、肝心の金融検査監督の一元化は先送りになり、地方では引き続き大蔵省の財務局や財務支局が検査監督に当たるなど、組織的にも権限の面でも金融ビッグバン時代の金融検査監督機関としては不十分な内容と言わざるを得ません。
 民主党は、金融の検査監督と企画立案は、実務上は密接不可分の関係にあると考えております。
 一方で、大蔵省に金融の企画立案事務を残したのでは財政と金融の分離が徹底できません。そこで、民主党の修正案では、政府案の金融監督庁は金融庁にその名称を改め、金融制度の企画立案事務を内閣総理大臣に移管することとしております。同時に、企画立案事務の一部、すなわち金融監督に密接に関連する政令や総理府令の策定、企業会計基準の策定等の事務は金融庁長官に委任することにしております。
 また、住専問題等の最近の金融問題のたびに指摘されてきた縦割り行政の弊害を是正するために、過去の反省を踏まえて、金融の検査監督の権限を金融庁に一元化し、従来は事業官庁との共管であった信連等の機関に対しても金融庁が一元的に金融検査や行政処分等の監督ができるようにして、その監督責任の所在を明確にしております。
 なお、金融に関する監督の事務権限を金融庁に一元化するとともに、事業官庁に対して金融庁が重要な検査結果を報告すること、業務停止処分等の行政処分を行う前に事業官庁の大臣に事前協議をすることを金融庁長官に義務づけております。
 これにより、金融以外の政策の要請に対応して、例えば農業政策の推進という観点から問題を生じないように政府部内で所要の調整を図ることとしております。
 また、金融庁は、地方に独自の機関として金融局及び金融支局を設置し、地方の金融機関の検査監督も自前の機関で行うこととし、大蔵省の財務局等への監督事務の委任規定は削除することとしております。政府案では、金融監督庁長官が地方の検査官をふやそうと考えても定員要求は大蔵大臣の所管であるという矛盾がありましたが、金融庁の独自の地方組織を認めることでそうした矛盾は生じないと考えております。
 さらに政府案では、日本銀行や預金保険機構等の信用秩序維持に関する機関が大蔵省の所管とされていますが、民主党の修正案ではこれを金融庁の所管に移管し、信用秩序の維持のために必要な場合には、大蔵大臣との協議を経ずに金融庁長官の独自の判断で機動的に預金保険機構からの資金援助の発動や日本銀行への資金協力の要請ができることとしております。また、必要に応じて金融庁長官が大蔵大臣に財政的な支援についても協議をすることができることにしております。こうした修正を行うことにより、金融庁長官が中心になってより機動的に信用秩序の維持を図っていく仕組みができるものと考えております。
 最後に、本法律施行後五年以内に行政改革の進展状況等を勘案しながら、所要の検討を行う見直し規定を設けることとしております。
 我が党の修正案の概要は以上のとおりであります。各党各会派の委員の皆様の御賛同をお願いして趣旨説明といたします。
○委員長(遠藤要君) これより両案及び両修正案について討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○今泉昭君 私は、平成会を代表して、内閣提出の金融監督庁設置法案、金融監督庁設置法の施行に伴う関係法律の整備に関する法律案並びに民主党・新緑風会提出の同法案に対する修正案に反対の立場から討論を行います。
 市場経済の拡大、情報化、国際化の進展に対応し、自由かつ透明で国際的標準に合致した金融制度の構築は我が国に課せられた大きな課題であります。
 しかしながら、近年の我が国の金融行政は、昨年の住専処理問題に象徴されるように、密室での不透明な行政指導が中心であり、このことが国民の厳しい批判を浴びたのであります。
 また、最近の野村証券、第一勧銀の総会屋をめぐる事件ほど我が国の金融、証券業界の前近代的体質を示すものはなく、善良な預金者や投資家に対する重大な背信行為であり、断じて許せるものではありません。相次ぐ不祥事を招いた大蔵省の指導監督体制の責任が厳しく問われなければなりません。
 事件の再発を防止し、国際的標準に合致した金融システムを確立するためには、裁量性の高い行政から透明性の高い公正なルールに基づく行政へと転換していく必要があり、公正なルールに基づく自由な競争、ルール違反者に対する厳しいペナルティー及び適切な預金者保護制度の確立が重要であります。
 今回提出された金融監督庁設置法案に反対する第一の理由は、財政と金融の分離が不十分なことであります。金融監督庁には検査監督部門が移されるだけで、企画立案部門は大蔵省に残っており、金融行政の二元化が懸念されるからであります。財政と金融は明確に分離し、金融行政は企画立案も含めて一元的に行うべきであると考えます。
 第二は、金融監督庁設置が行政改革の流れに反するからであります。現在論議されている中央省庁再編の中で、財政と金融を分離した新しい組織をつくるべきであり、今回の改革は暫定的な機構いじりに終わる可能性が高いからであります。
 第三は、大蔵省による金融監督庁支配が強く懸念されるからであります。共同省令の問題大蔵省の民間金融機関に対する資料要求権を認めた点、地方の検査は地方財務局を活用するとした点など、金融監督庁の独立性は極めて弱いものと言わざるを得ません。
 以上が、政府案に反対する主な理由であります。
 民主党・新緑風会提出の修正案については、その基本的な方向性については一定の理解をするものの、その実現可能性など幾つかの点について同意できない部分があり反対であります。
 最後に、抜本的な行政改革を早急に実現し、財政と金融が明確に分離され、公正で透明な金融行政、自由で安心できる金融システムが早期に確立されることを期待して、私の討論を終わります。
○松谷蒼一郎君 私は、自由民主党を代表して、金融監督庁設置法案及び金融監督庁設置法の施行に伴う関係法律の整備に関する法律案に賛成し、民主党・新緑風会提出の修正案に反対の討論を行います。
 我が国の金融を取り巻く環境は、国際面からも国内面からも大きな変革を求められております。
 国際面からは、世界経済を覆いつつある大競争の波が金融にも及び、各国の金融システムの間では制度間あるいは市場間競争が繰り広げられているのであります。
 一方、国内面からは、日本経済の成熟化や人口構成の高齢化、さらには情報通信を中心とした技術革新といった我が国全体の構造変化の波が金融面にも及び、金融システムに変革を迫っております。
 すぐれた金融システムは経済の基礎をなすものであります。二十一世紀の高齢化社会において我が国経済が活力を保っていくためには、国民の資産がより有利に運用される場が必要であるとともに、次代を担う成長産業への資金供給が重要であると考えます。また、我が国が世界の相応の貢献を果たしていくためには、我が国から世界に円滑な資金供給をしていくことも必要であります。
 橋本総理が昨年の十一月に示された日本版ビッグバンは、東京金融市場の活性化を図るための戦後最大の金融システム改革であります。金融監督庁設置法案並びにその整備法案は、外国為替法、日銀法の改正とともにまさにこの日本版ビッグバンであり、我が国の金融システム改革を成功させるための第一歩を踏み出すものであります。
 金融監督庁を設置するということは、金融行政の不透明性、護送船団行政、国際的整合性の欠如、並びに現在国民から批判を浴びている金融機関の不祥事の今後の防止を確立するなど、これまでの我が国金融行政の課題を解消し、さらには預金者保護を確立するためのものであり、私は金融監督庁設置法案及びその整備法案を評価し、賛成いたします。
 一方、民主党・新緑風会提出の修正案は、金融行政の企画立案部門の金融監督庁への移管等を内容としておりますが、金融監督庁設置法において企画立案と検査監督を分離したことはこれまでの金融行政に対する反省を踏まえ金融行政改革のために行うものであり、民主党・新緑風会の修正案は認めることはできず、反対をいたします。
 欧米の金融市場はこの十年間に大きく変貌し、これからもダイナミックに飛躍しようとしております。我が国においても、二十一世紀を迎える五年後の二〇〇一年までに、我が国の東京金融市場がニューヨーク、ロンドン並みの国際金融市場となって再生し、経済の血液の流れをつかさどる金融市場が資源の再配分というその本来の果たすべき役割を十分発揮していくことを期待して、私の討論を終わります。
○峰崎直樹君 私は、内閣提出の金融監督庁設置法案及び金融監督庁設置法の施行に伴う関係法律の整備に関する法律案の両案に対する民主党修正案に賛成、修正されない場合の両原案に反対の立場から意見を申し上げます。
 金融ビッグバン時代の公正で透明な金融行政の確立を目指す今回の金融行政機構の改革は、橋本行革の試金石となる重要な意義を持つものです。
 しかしながら、政府案は、深刻な利益相反を有する財政と金融の分離が中途半端に終わっています。取引所や業界団体の監督、はしの上げおろしのような金融監督に付随する規則や通達まで引き続き大蔵省が関与するということでは、財政当局の金融市場への影響力を排除できず、市場の公正さは担保できません。
 金融の企画立案と検査監督の間ではなく、まさに財政と金融の間にこそメスを入れるべきです。
 資源の配分を政治的に決定しようという財政の論理から金融行政を組織的にも明確に分離することが、金融に市場原理を貫徹するための基盤となるのです。
 民主党提案の修正案は、金融の企画立案も含めて金融行政全体を総理府に移管し、検査監督行政とそれに密接に関連する企画立案の事務を金融庁に一本化しています。日本銀行や預金保険機構など信用秩序維持に関する機関も金融庁に移管することとしております。同時に、金融庁長官には三年間の任期中の身分を保障して、高い独立性を持って職権を行使できるものとし、仮に大地震など突発的な要因で金融危機が発生した場合にも、一々大蔵大臣にお伺いを立てずとも独自の判断で信用秩序の維持のため機動的な対応ができるようにしています。
 また、住専問題などで指摘されてきた金融検査監督の縦割り行政の弊害は、政府案では放置されたままです。金融は、その性質上、融資構造全体を把握してリスクを分析しなければ正確な実態はつかめません。民主党の修正案のように、金融の検査は一元化して効率的に融資の全体像が把握できるようにしていくべきです。
 住専問題では、大蔵省と農水省の局長が覚書を結んで問題の処理を先送りして傷口を広げ、縦割り行政の弊害として批判をされました。不良債権の適切な処理を金融機関に求めるのは金融行政の基本ですが、そうした監督行政の責任体制も、縦割り行政のもとでは共同責任は無責任ということになりがちです。民主党案のように、少なくとも金融業務に関しては監督権限を一元化して、責任の所在を明確にすることが行政の責任ある対応を促す基盤になると考えます。
 民主党案では、監督権限の一元化に合わせて、金融庁長官が事業官庁の大臣に重要な検査結果を報告し、業務停止命令等の処分に際しては事前協議を義務づけて、政府部内で所要の調整を行えるようにしています。こうした体制を整備すれば、政府案のように金融監督庁と事業官庁の共管を続ける必要はないものと考えます。
 さらに、政府案では、金融監督庁は自前の地方組織を持たず、大蔵省の財務局等に検査監督権限を委任することとしています。政府側の答弁によれば、大蔵省と金融監督庁の人事交流も引き続き行われるようです。これでは金融監督庁が総理府につくられた大蔵省の植民地のようになってしまうおそれさえあります。
 民主党の修正案では、金融庁は自前の地方組織を持つことになります。そうした組織体制を整備した上で、大事についても出身官庁には戻さないというノーリターンルールを原則とした運営を行うことで金融行政のプロを育成し、国際的にも信頼される一流の金融行政機関を確立てきると考えます。
 最後に、橋本内閣が中央省庁再編成にまなじりを決して取り組むというのであれば、行政改革の進展状況を踏まえて民主党の提案どおり金融監督庁についても適宜適切に見直しを行うことは当然であると考えます。
 以上、民主党の提案どおり政府案を修正することで、金融ビッグバン時代に対応した金融行政の抜本的な転換、改革が実現するものと考えております。
 委員各位に修正案への賛同を強く訴えて、私の討論を終わります。
○吉川春子君 私は、日本共産党を代表して、金融監督庁設置法案等二法案に対し、反対討論を行います。
 金融庁設置法の背景について政府は、一、バブルの崩壊によるツケにどう対応していくか、また、二、金融市場を弱肉強食に巻き込むビッグバンによる国際化の大波にさらされた金融機関の再編統合にどう対応するか、を挙げているように、本法は、予想される金融機関の経営破綻に備えたものと言うことができます。
 以下、具体的に私の反対理由を述べます。
 第一は、野村証券、第一勧銀のスキャンダルに象徴される金融機関の不祥事に対する国民の怒りが広がる中、こうした事件の再発防止のためにも検査体制の抜本強化こそが必要であるのに、本法案は検査監督部門を大蔵省から切り離すだけで、検査体制強化を図るものではない点です。
 しかも、問題になっている天下りを初めとする金融機関と諸機関との癒着に対する規制もありません。これでは、政府の進めるビッグバンによって金融機関の検査監督機能強化が求められていることにこたえるものとは言えません。
 第二は、金融監督庁の主たる任務が、預金者、保険契約者、有価証券の投資者等を保護すること、すなわち利用者保護にあるかのようにうたいとげておきながら、実際には利用者保護の規定は何もないことです。
 政府答弁によれば、利用者保護は、金融機関の業務の適切な運営または経営の健全性確保や証券取引の公正確保を通じてのことであるとしています。これだけでは看板に偽りありと言わざるを得ません。
 第三に、金融監督庁の検査結果が公開されず、利用者はそれを利用できないことです。
 ビッグバンによって銀行倒産時代になりかねない事態が予測されますが、政府は、情報をみずからつかみ、賢い利用者としてみずからを守れと、預金者の自己責任及びそのための情報公開、ディスクロージャーを強調しています。
 しかし、公開される情報はといえば、検査結果は公表されず、金融機関のディスクロージャーについても利用者の正確な判断に役立つものとはとても期待できません。
 結論として、金融監督庁の設置は利用者保護が目的ではなく、ビッグバンにより国際化の大波にさらされる金融機関のために、経営のあり方や経営の健全性を図る検査や監督体制を整えようとするものにほかなりません。
 私は、野村証券、第一勧銀事件など、後を絶たぬ金融不祥事の徹底解明による根絶策の樹立と、消費者保護の体制確立、措置の具体化を強く求めます。
 なお、民主党の修正案につきましては、原案の持つ問題点を根本的に変えるものではなく、賛成できないことを申し上げて、討論を終わります。
○委員長(遠藤要君) これにて討論は終局しました。
 これより金融監督庁設置法案について採決に入ります。
 まず、齋藤勁君提出の修正案の採決を行います。
 本修正案に賛成の方の起立を願います。
   〔賛成者起立〕
○委員長(遠藤要君) 少数と認めます。よって、齋藤勁君提出の修正案は否決されました。
 次に、原案全部の採決を行います。
 本案に賛成の方の起立を願います。
   〔賛成者起立〕
○委員長(遠藤要君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 次に、金融監督庁設置法の施行に伴う関係法律の整備に関する法律案の採決を行います。
 まず、齋藤勁君提出の修正案の採決を行います。
 本修正案に賛成の方の起立を願います。
   〔賛成者起立〕
○委員長(遠藤要君) 少数と認めます。よって、齋藤勁君提出の修正案は否決されました。
 次に、原案全部の採決を行います。
 本案に賛成の方の起立を願います。
   〔賛成者起立〕
○委員長(遠藤要君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 広中和歌子君から発言を求められておりますので、これを許します。広中和歌子君。
○広中和歌子君 私は、ただいま可決されました金融監督庁設置法案及び金融監督庁設置法の施行に伴う関係法律の整備に関する法律案に対し、自由民主党、平成会、社会民主党・護憲連合、民主党・新緑風会、自由の会、新党さきがけの各会派共同提案による附帯決議案を提案いたします。
 案文を朗読いたします。
    金融監督庁設置法案及び金融監督庁設置法の施行に伴う関係法律の整備に関する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法の施行に関し、次の事項に十分配意し、適切な金融行政の確立に努めるべきである。
  一、金融の自由化・国際化が急速に進展する状況の下、住専等金融機関の不良債権問題の顕在化等を機に、金融行政機構改革の一環として金融監督庁が設置されることにかんがみ、今後の検査、監督の実施に当たっては、いやしくも国民各層から批判を受けることのないよう努めること。
  一、金融行政については、裁量的な行政から明確なルールの制定とそれに基づく検査、監督による透明性の高い行政へ抜本的な転換を図ること。また、今回の金融行政機構改革は、その本来目的が、健全で自由な金融市場の育成に資するものとすることから、金融機関の活動を不当に阻害することのないよう十分に配意すること。
  一、金融監督庁長官の任命に当たっては、業務の独立性、公平性を確保するため、幅広い分野から適格者を選任すること。
  一、民間金融機関の検査、監督に万全を期するため、金融監督庁における組織の効率的運用、人材の確保、要員の専門能力の向上を図ること等により、検査、監督の強化・充実を図ること。
  一、共同省令の制定及びその改廃に当たっては、検査、監督業務の透明性と独立性が確保されるよう、総理府が主導的立場に立って行うこと。
   なお、今後関連する金融関係法の改正に当たっては、共同省令の内容を精査し、極力単独の総理府令とするよう努めること。
  一、財政と金融の在り方については、政策決定及び行政機構の根幹に係わる問題であり、今後十分検討の上、主要国の機構も参考にしながら、中央省庁再編の中で結論を得ること。
  一、多発する金融機関等の不祥事については、金融市場等に対する国民の信頼を回復するため、断固とした措置を執るとともに、罰則強化を含めその再発防止に万全を期すること。
  右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(遠藤要君) ただいま広中君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の起立を願います。
   〔賛成者起立〕
○委員長(遠藤要君) 多数と認めます。よって、広中君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、梶山内閣官房長官から発言を求められておりますので、この際、これを許します。梶山内閣官房長官。
○国務大臣(梶山静六君) ただいま御決議になりました事項につきましては、政府といたしましても御趣旨を踏まえまして配意してまいりたいと存じます。
○委員長(遠藤要君) なお、両案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(遠藤要君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
○委員長(遠藤要君) 特殊法人の財務諸表等の作成及び公開の推進に関する法律案を議題といたします。
 本案の修正について吉川春子君から発言を求められておりますので、この際、これを許します。
 吉川春子君。
○吉川春子君 私は、日本共産党を代表して、特殊法人の財務諸表等の作成及び公開の推進に関する法律案に対し修正の動議を提出いたします。その内容は、お手元に配付されております案文のとおりでございます。
 これより、その趣旨について御説明申し上げます。
 政府案は、特殊法人の財務内容の公開を進める点で一歩前進ですが、特殊法人の子会社、関連会社及び特殊法人グループのディスクロージャーについては不十分な内容になっています。特殊法人の子会社、関連会社は、多数の天下り官僚を受け入れ、特殊法人本体が赤字にもかかわらず、大幅な黒字となっているものが少なくありません。国民からは、官僚が公金を食い物にしていると強い批判を浴びており、それらの財務の公開は緊急の課題です。
 修正案の概要について申し上げます。
 特殊法人の公開する財務諸表などに「連結貸借対照表及び連結損益計算書」の条文をつけ加えるものであります。
 本修正案は、国民の要望にこたえ、特殊法人の子会社、関連会社の財務内容を特殊法人との連結決算として、全体としてディスクローズするというものです。
 これは、第一に民間企業に準拠した公開を目指す本法案の趣旨に沿ったものです。連結決算による公開は、証券取引法の原則であり、近年の企業情報公開の流れでもあります。また第二に、特殊法人はその公共的性格からいって、民間企業以上の公開が求められており、連結による公開は、行政情報の公開という時代の要請にこたえる最低限の措置であります。
 委員各位の御賛同をいただき、速やかに可決されますことを要望いたしまして、修正案の趣旨説明を終わります。
○委員長(遠藤要君) これより討論に入ります。――別に御意見もないようですから、これより原案及び修正案について採決に入ります。
 まず、吉川君提出の修正案の採決を行います。
 本修正案に賛成の方の起立を願います。
   〔賛成者起立〕
○委員長(遠藤要君) 少数と認めます。よって、吉川君提出の修正案は否決されました。
 次に、原案全部の採決を行います。
 本案に賛成の方の起立を願います。
   〔賛成者起立〕
○委員長(遠藤要君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(遠藤要君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
○委員長(遠藤要君) これより請願の審査を行います。
 第一号消費税率五%の中止、消費税法附則第二十五条に基づく消費税率見直しに関する国会審議に関する請願外百七十件を議題といたします。
 これらの請願につきましては、理事会において協議の結果、保留とすることに意見が一致いたしました。
 以上のとおり決定することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(遠藤要君) 御異議ないと認め、さよう決定いたしました。
    ―――――――――――――
○委員長(遠藤要君) 継続調査要求に関する件についてお諮りいたします。
 行財政改革・税制等に関する調査につきましては、閉会中もなお調査を継続することとし、本件の継続調査要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(遠藤要君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 なお、要求書の作成につきましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(遠藤要君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
○委員長(遠藤要君) 次に、委員派遣に関する件についてお諮りいたします。
 閉会中の委員派遣につきましては、その取り扱いを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(遠藤要君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時九分散会
     ―――――・―――――