第142回国会 文教・科学委員会 第6号
平成十年二月十七日(火曜日)
   午前十時開会
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  出席者は左のとおり。
    委員長         大島 慶久君
    理 事
                小野 清子君
                北岡 秀二君
                馳   浩君
                小林  元君
                松 あきら君
    委 員
                井上  裕君
                世耕 政隆君
                田沢 智治君
                野沢 太三君
                長谷川道郎君
                江本 孟紀君
                本岡 昭次君
                山下 栄一君
               日下部禧代子君
                阿部 幸代君
                扇  千景君
   衆議院議員
       発  議  者  河村 建夫君
       発  議  者  船田  元君
       発  議  者  柳沢 伯夫君
       発  議  者  福留 泰蔵君
       発  議  者  松浪健四郎君
       発  議  者  小坂 憲次君
   国務大臣
       文 部 大 臣  町村 信孝君
   政府委員
       文部大臣官房長  小野 元之君
       文部省体育局長  工藤 智規君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        巻端 俊兒君
   説明員
       警察庁生活安全
       局少年課長    勝浦 敏行君
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  本日の会議に付した案件
○スポーツ振興投票の実施等に関する法律案(第
 百四十回国会衆議院提出)(継続案件)
○日本体育・学校健康センター法の一部を改正す
 る法律案(第百四十回国会衆議院提出)(継続
 案件)
○スポーツ振興法の一部を改正する法律案(第百
 四十回国会衆議院提出)(継続案件)
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○委員長(大島慶久君) ただいまから文教・科学委員会を開会いたします。
 スポーツ振興投票の実施等に関する法律案、日本体育・学校健康センター法の一部を改正する法律案及びスポーツ振興法の一部を改正する法律案、以上三案を一括して議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○馳浩君 おはようございます。自由民主党の馳浩です。きょうは、長野オリンピックのジャンプ団体競技がそろそろ始まるという時間に、私もちょっと必定かではないのですけれども、このスポーツ振興くじ法について審議できるということは本当に望外の喜びといたします。
 ところで、きょうは大きく二点に分けて質問させていただきます。スポーツ権というところと、プロスポーツの振興という点と、これは今回スポーツ振興法の改正案も出ておりますので、これに絡めてお聞きしたいと思います。
 私は、スポーツは人間の基本的欲求からくるものではありますが、それだけにとどまらず、スポーツ権として保障されているものと考えております。一九八七年に採択されたユネスコ総会での体育・スポーツ国際憲章第一条において、「体育・スポーツの実践はすべての人にとって基本的権利である」とうたわれていますし、日本でもスポーツ権は憲法十三条、二十五条で保障されていると主張する学者もいます。
 そこでお尋ねしますが、現在審議しているスポーツ振興くじによる財源的手当てに加えて、スポーツ振興の理念的側面も強化すべきではないでしょうか。スポーツ権の保障規定を議員立法であるスポーツ振興法に盛り込むことにより、スポーツに対する国民の権利意識を高め、あわせてスポーツ振興くじの理解に努める必要があると思います。スポーツ振興の政策的な優先順位を高めるためにも国民的議論の盛り上がりが不可欠です。我々政治家がスポーツ権なるものを主張し、啓発活動をしっかりすべきと考えますが、いかがでしょうか。
○衆議院議員(船田元君) 馳先生のおっしゃるスポーツ権ですが、これは我々提案者側としても大変重要視をいたしております。このスポーツ振興法は、御承知のように昭和三十六年に議員立法ということでできたわけでありますけれども、まさに国民のスポーツに対する関心の高まりを背景としてこのスポーツ活動の国民の重要性ということを規定したというふうに理解をしております。
 ただ、今回の改正におきましては、プロスポーツの技術を活用していこうということに主眼がありまして、また、スポーツ振興投票制度の新しい立法に合わせた中程度の改正という考え方で提案をしているわけでありますが、これはいずれ近い将来の課題として、やはりスポーツ権も含めたスポーツ振興に関する精神規定をもうちょっと充実させるべきだというふうに私も考えておりまして、今この時点ですぐにということはちょっと無理があるかなと思っておりますが、国会等あるいは政府等の中で十分に議論をした上でこのスポーツ権も含めたスポーツ振興に関する精神規定を何か形にあらわすということは極めて大事な今後の課題であるというふうに私どもは認識しております。
○馳浩君 まさしくこれはスポーツ議員連盟等でも議論をする課題になると私は思っております。このスポーツ振興法においては、スポーツは私ごとのことでもあるので、国ができるだけ援助するように、振興するようにしましょうよという程度の法的な解釈しかできないのであって、スポーツ権としてしっかり確立をして、司法的な面からもこれはしっかりと、人材的な面もそうですし、施設整備についても支援すべきであるというふうな明確な方向性を出すということの御理解を我々も深めていかなければいけないと思いますので、この点も問題点としてとらえておいていただきたいと思います。
 第二点目ですが、このスポーツ振興法の今回の改正で、プロスポーツ選手の競技技術の活用を図るために十六条の二なる規定を盛り込むことを提案されておりますが、この規定を盛り込む御趣旨をお聞かせください。
○衆議院議員(松浪健四郎君) 馳委員からプロとアマチュア、プロスポーツ選手の競技技術をどのような形で活用していくかというようなことで、このスポーツ振興法の十六条の二に規定を盛り込むようにしたわけでございますけれども、とにかくプロ選手の高度な技術水準は、我が国の国際競技力を向上させるために、また国民へのスポーツの普及を促進させる上において物すごく重要なものとなってまいりました迫数集前までは、プロとアマチュアが交流するということは、いいスポーツ環境をつく湯上においてよくないとか、あるいはアマチュアとプロの概念が余りにも違い過ぎるというようなことで交流が妨げられるというようなことがありましたけれども、オリンピックでもプロ選手が出場できるというような社会的風潮も高まって、我が国にも大きな影響を与えておるところであるわけです。
 こういう状況を踏まえますと、スポーツ振興法の一部を改正して、国または地方公共団体がスポーツ振興施策を実施するに当たってプロスポーツ選手の技術を大いに活用し、そしてそれをアマチュアの選手が努力目標にしていくという意味において非常に大切であるというふうに考えます。
 具体的な施策といたしましては、プロ・アマ交流試合を通じての競技技術の向上、それからプロスポーツの選手を指導者として活用することによる競技技術の向上や国民へのスポーツの普及、これらが考えられるというふうにしておりますけれども、とにかく十七条は「科学的研究の促進」で国のみについての規定でございまして、国と地方公共団体両方を規定する本条については、第十六条の次で、第十七条の前として第十六条の二、これにするのがふさわしいのではないのかというふうに考えてまいりました。
○馳浩君 内容を申し上げているんじゃなくて、その条文の位置を少々問題にしていただきたい。というのは、第十六条のところには「スポーツ事故の防止」というふうな規定になっておりまして、今回プロスポーツ選手の競技技術を活用するという点におきましては、第十一条の「指導者の充実」、あるいは第十四条の「スポーツの水準の向上のための措置」、ここに入れた方が非常にしっくりくるのではないかというふうな観点から、なぜこの十六条の二にされたのかという点を改めてお聞きしたいと思います。
○衆議院議員(松浪健四郎君) これは具体的な措置を定めるものではなくて、国や地方公共団体がスポーツ振興施策を進めるに当たっての配慮事項を定めるものでありまして、第二章の中でもその他の施策についての規定に分類されると考えられまして、その中でも具体的な措置を定める第十四条、これは「スポーツの水準の向上のための措置」、委員がおっしゃったとおりでございまして、第十五条は「顕彰」でございます。第十六条、これが今おっしゃられましたように。「スポーツ事故の防止」というふうになっておるわけですが、甚だ趣旨が異なるのであるというふうな認識を持っております。
 そして、第十七条では「科学的研究の促進」でございますけれども、これが先ほども申しましたように国のみについての規定であるため、国と地方公共団体両方を規定する本条については、第十六条の次で、第十七条の前として十六条の一とする、これがふさわしいのではないのかというふうに考えてまいりました。
○馳浩君 関連してでありますけれども、本法律案の十六条の二はプロ選手の協力を仰ぐ形になっておりまして、すなわちプロ選手の技術指導に期待しております。この点は非常によいことと評価したいと思います。
 しかし、プロ選手からの恩恵を受けることを考えながらも、三条において「この法律に規定するスポーツの振興に関する施策は、営利のためのスポーツを振興するためのものではない。」、プロスポーツの振興はこの法律では無関係だとうたっております。これは語弊があるかもしれませんが、プロ選手の技術指導等の恩恵を受けることを念頭に置きながらも、第三条があることによってプロ選手、プロ協会に対して恩をあだで返すような、非常に国や自治体は虫がよ過ぎるのではないかというふうな印象を受けますが、この点についてどうお考えでしょうか。
○衆議院議員(船田元君) 確かに、御指摘のスポーツ振興法第三条の二項ですか、「この法律に規定するスポーツの振興に関する施策は、営利のためのスポーツを振興するためのものではない。」というふうに書いてあります。これは、先ほどもちょっと申し上げましたが、昭和三十六年にやはり国民のスポーツに対する関心、熱意の高まりということを背景として議員立法されたと聞いているわけでございますが、当時の時代背景としますと、プロとアマの区別というんでしょうか、こういったことがオリンピック等々を中心に、また国内のさまざまなスポーツ大会においてもかなり峻別をされていたという時代であったと思います。
 今回、スポーツ振興法あるいはスポーツ振興投票制度、法律の改正といいますか、あるいはまた新規立法ということでお願いしているわけでありますが、これはもうプロとアマの垣根というものをなるべく意識しないでと、こういうことでずっと考えてまいったことでございます。
 ただ、この第三条の二項につきましては、これは今後のスポーツ振興においてプロを排除するとかプロを殊さらに区別する、こういうことでは決してないわけでありまして、条文をよく読んでいただきますと、これは興行など専ら営利を目的とする事業の振興を図るものではない、こういうふうに私どもは解釈しているわけでありまして、このことによってプロスポーツがいわゆるアマスポーツの振興とかあるいは技術の向上という中で排除されるものではないと、こういう考え方から、これはこのままということで今回は手を触れなかったわけであります。
 ただ、今後さらにプロとアマの関係が非常に密接になる、あるいはそうしないと我が国のスポーツ技術の向上はなかなか難しいと思っておりますので、その交流あるいは連携、協力というのをさらに推し進めていく。そういう中でもしこの三条の第二項というのが少し、足かせとは言いませんけれども、少し重荷になっているなということであれば、それはやはりその時点で改正も含めた何らかの措置をとるべきではないか、これは私見でありますが、そのように感じております。
○馳浩君 最後になりますが、一九九二年に採択されました新ヨーロッパ・スポーツ憲章第八条二項においては、プロスポーツの組織、運営に関する内容、プロスポーツ選手等の社会的地位の保障、それからさらに引退後の生活基盤の保障も含んだ内容が規定されておりまして、こういった世界的な潮流というものも考慮に入れるならば、日本においても三条の二項の改正ということも視野に置いてやっていただきたい。
 現実問題として、私も実際にプロレスラーとしてリングにも立っておりますし、あるいは生涯スポーツ振興で地方団体に出かけてその振興に寄与するための指導寺講演活動も日々行っております。この基本的な我々め指数餅規定されるようなスポーツ振興法に省いて、我々プロスポーツ選手の立場をもっと明確にしていただきたい。と同時に、プロの選手たちの生活それから安全性、それから社会的な影響ということを考えた場合に、組織の管理であるとか選手の保障的省面とか、もうちょっとこれは具体的に規定してもいい時期に来ておるのではないかということを私は強く主張したいと思います。
 この点に関してのもう一度御答弁をいただいて、私は質問を終わりたいと思います。
○衆議院議員(船田元君) 馳先生の貴重なこれまでの御経験、現在も御経験されておるわけでありますが、いわゆるプロスポーツ選手の社会的な地位というのを一体どうやって保障していくのか。その中にはもちろん引退後の生活基盤の保障の問題も入ると思います。それから新ヨーロッパ。スポーツ憲章というのは、私もここはちょっと不勉強で初めてよく読ませていただきましたが、大変微に入り細にわたって、あるいはプロスポーツ選手の立場を非常に擁護したというか、きちんと考えたいい憲章だなというふうに感じておりますが、こういうようなプロスポーツに関する、あるいはプロスポーツ選手の保障に関する何か規定というものがやはり必要じゃないかというのは私も馳先生と同様に持っているつもりでございます。
 ただ、先ほどもちょっと言いましたように、今回のスポーツ振興投票法案をお願いし、それに特に関連をするスポーツ振興法の部分改正ということもあわせて提案をしたわけでありますが、先生のこの趣旨を本当に生かしていくということであれば、スポーツ振興法というのは大改正を実はしなきゃいけない課題ではないのかというふうに思っております。
 今回は、大変恐縮でありますが、スポーツ振興投票制度をとにかくスタートさせたいという我々の願いが先に来ておりましたので、そのプロスポーツあるいはスポーツ振興法の大改正ということは近い将来の課題になるだろうというふうに思っておりますので、先生の御趣旨を十分に体して今後とも我々も努力をいたしますが、ぜひ馳先生初めスポーツ関係あるいはスポーツ議連の中でも鋭意検討すべきことだなと思っております。
○馳浩君 ありがとうございます。
○長谷川道郎君 まず冒頭、日弁連の会長声明というのが昨年三月に出ておりますので、この中の指摘の何点かについてお伺いいたします。
 まず最初に、サッカーくじを賭博であると極めて明確に断定しているということについてお伺いいたしますが、その前に、本件につきましては私ども委員のところに非常に多くの団体、個人からいろいろな御意見が寄せられております。しかし、おおむね私の感じますには、極めて観念的な非実証的な御意見が多いというような感じがいたすわけであります。
 例えて申しますと、ある教職員団体の皆さんからお寄せいただいた反対声明では、中学生、高校生のナイフ殺傷事件に見られる子供たちの深刻な状況に照らしても、子供の健やかを成長に大きな障害をもたらすサッカーくじであるというふうな御意見がございました。しかし、そういう子供の状況が今非常に複雑な状況にあるということに対して教職員の皆さんがどうお考えになっているかというのはいささかも要請書からはうかがい取れないわけでありますが、極めて論理の飛躍ではないかと思います。
 また、あるスポーツ団体から、スポーツの中に勝ち負けにこだわる風潮を助長することは明らかであり、真のスポーツマンシップ、フェアプレーの精神を育てる上で重大な困難を持ち込むこととなるというような指摘もあります。これもしかし、勝敗にこだわらないのはスポーツマンシップでもなければフェアプレーの精神でもない、ひたすら勝利を目指すのがフェアプレーでありスポーツマンシップであるというふうに私は考えます。
 冒頭申し上げましたように、大変観念的な御意見というか反対の御表明が多い中で、先ほど冒頭申し上げました日弁連の会長の声明がございます。日弁連というのは社会的には極めて権威が高いとされている団体でありまして、この御意見は簡単に横に置いておくというわけにいかないと思うのでありますが、冒頭申し上げましたように、この中でサッカーくじを賭博であると極めて明確に断定している点についていかがでございますか。
○衆議院議員(柳沢伯夫君) 先生御指摘のように、日弁連の会長さんから一九九七年三月二十八日に会長声明という形でこのサッカーくじに対する見解が表明されておりまして、そこではサッカーくじが賭博であるということを申しておるわけでございます。
 私どもは、このサッカーくじのギャンブル性というか、そういう性質というものについてスポーツ振興議連で検討していた段階からかなりいろいろ議論をしたわけでございますけれども、ただ、法律的な側面については我々も専門家ではないわけで、専門的な見解についてはいろいろ行政当局などからも聞いてこの話を進めたということでございます。
 それによりますと、私どもはこれはくじではないかということを考えたわけでございます。賭博もくじも実は刑法で禁じられておりますけれども、じゃ賭博とくじは何が違うかということについては我々は通説とされているものに従っているわけでありまして、いわば胴元といいますか主催者は全く財物の喪失の危険を負わないというものがくじである、財物の喪失の危険を伴うものが賭博である、こういう法律家の見解に従って、私どもの企図しているものはむしろくじではないか、このように考えておるわけです。
 それでは何が法益なんだ、なぜ両方とも禁じているかというと、これは我々も法律の専門家ではないんですけれども、賭博の場合には、もう本当に頭が熱くなって次から次へ勝負をかけていく、あるいは負けが込むとそれを絶対挽回しようというようなことでついには家産を失うような結果になる、こういうような社会的な側面。それからまた、そんなことばかりやっておって、額に汗して自分の生活の資を獲得していくというような勤労精神に重大な影響があるというようなことから、こうした面を法益として保護しようということが賭博を罪とする考え方につながっているのではないか。
 他方、富くじを処罰しているのは何かというと、むしろそういうことではなくて、逆に賭博の主催者は次から次へと賭博を主催して、人様のそういう射幸心というものをあおって自分だけは主催者としての利益を得ていく、こういうようなことはやっぱり非常にまずいのではないかということで刑法が禁じているのだろう、このように思っておるわけです。
 いずれにしましても、私どもの考えでおるものは、次から次へと負けを挽回するために大金をそこに投じていくというような性格のものにはどう考えてもならないという意味で、私どもはこれは賭博ではない、このように考えて議論を進めたところでございます。
○長谷川道郎君 私も日弁連の会長声明というのはどういうお考えでお出しになったのかよくわかりませんが、今、発議者の御答弁にありましたように、中毒性、反復性という点で極めて社会的に害がある、もしくは正常な勤労意欲を失わせるという点での懸念は私はいささか当たらないのじゃないかと思うわけであります。
 次に、同じ声明の中に子供が購入することの歯どめが困難であるという指摘がございます。法九条にある未成年者の購入禁止、これをどのように担保するのか。また、未成年者に販売をした場合の罰則もしくはその販売の指定の取り消しというようなことについてどうお考えなのか。
 これは実は発議者の御答弁ではありませんでしたが、参考人質疑の経緯の中で、当然当せん金の受領の際に身分を確認するという手続がある、したがって、未成年者が当せん人として認定されることはあり得ないというようなお話がございました。しかし、実は後段で申し上げようと思うんですが、本サッカーくじの運用の実際面については政令で定めるということで、もちろん法律には一切記載がない。
 例えば、先ほどの当せん人を身分証明をもって確認するというようなことは、当せん金が一億円であった場合はそうであるかもわかりませんが、まだ中身は全く決まっていないのでこのくじについてはわかりませんが、普通一般の宝くじの例ですと、当せん金一万円以下は販売所で交換ができるということになっている。
 そういったようなことと同様の内容なのかどうかわかりませんが、少なくともコンビニのアルバイトの店員さんが同じ世代の購入者に対して拒絶できるかどうか。また、例えば千円二千円という当せん金を交換する際にそれを拒否できるかどうか。また、そういうような事例が発生した場合、申し上げましたように、罰則、販売等の取り消しというようなことについてはいかがお考えになるのか、お答えいただきたいと思います。
○衆議院議員(船田元君) 日弁連会長の声明は私も読ませていただきまして、いろいろ考慮しなきゃいけない点があるなということは十分に理解をしたつもりでございます。
 そういう中で、我々としては、確かにこれはギャンブル性の非常に低いものであり、また自治宝くじと同様に宝くじ的な性格を持つものである、こういうことでそのこと自体に問題はないと思っておりますが、十九歳未満の青少年がスポーツくじを購入することについては懸念をきれる、こういう意見もあるわけでありますので、やはり十九歳未満の者のくじの購入を禁止した、これを第九条で規定をしたところでございます。
 これを担保する方法としては、これはやはり販売のときのさまざまなハードル、それから今先生御指摘のような、当せん金の払い戻しの際に当せん者本人の確認を行うということ、いろいろ考えられるわけでありますが、法律としては余りそこは詳しく書かないというか書けなかった状況でございますが、政令あるいはそれ以下の措置において幾つかのことを今考えているところでございます。
 一つは、販売のときには対面で確認をするということ、これが原則、大前提ではないかと思っております。それから人目の行き届いた場所で販売をすること、それから試合当日の販売とか実際にサッカーをやっている試合会場での販売は行わないということ、それから販売マニュアルというものをきちんとつくりまして、そして販売店を十分に指導するということが考えられるわけであります。
 販売を実際に行ういろいろな組織でございますが、これは民間の金融機関あるいはそれに類する機関というところにお願いをすることになります。これは法ができまして、そしてそれぞれ全国レベルで展開をしているスポーツ振興くじの投票に適した民間企業にお願いするわけでありますが、その販売の方法あるいは確認の方法、そういったことについてもあわせてこれは何社かアイデアをきちんと出していただいて、そして金額のみならず、このような販売において未成年者の購入禁止の担保がきちんととれるかどうかということもあわせてその選定の対象に当然これはなると思っております。
 その辺、今後の実施までの間に幾つかの歯どめといいましょうか、あるいは購入禁止の担保のだ均のさまざまな手だてというのは十二分に考えられるはずでありますし、また、我々法案を提案申し上げた立場として、実施に至るまでの間、とにかくこの問題について問題の起こらないようにという配慮を十分に考えていきたいというふうに思います。
○長谷川道郎君 極めて特異なケースで、もしも少年犯罪に関係した少年が取り調べに際して、それはサッカーくじを買うためにやったんだなんということになりますと、極めてレアなケースで、あるかどうかわかりませんが、いいシステムをつくっても一瞬にしてこのシステムが瓦解するというようなことも考えられるわけでありますので、十分ひとつ御注意をいただきたいというふうに思うわけであります。
 最後に、この法八条で投票券の金額並びに合併販売を定めておりますが、券面金額百円であり、かつ二枚以上を一枚で代表することができるという規定が法八条にございます。
 運用面についてはさっきお話しのようにこれから政令でということだと思うのでありますけれども。これは私は、今までこの委員会審議の中でも十三試合だとか、券が一枚わずか百円だとかという内容面での議論があったんですけれども、具体的な内容面についてはほとんど確定をしておらない中で、二枚以上を一枚で代表する云々というこの条文が極めて特異な感じがいたすわけであります。どうしてこの規定がここに盛られたのか、御説明いただきたいと思います。
○衆議院議員(柳沢伯夫君) 先生御指摘の条文は第八条の第二項というところに規定があるわけでございますけれども、第八条は、基本的な券面金額は百円だということを書くと同時に、販売事務の簡素化であるとか購入者の利便というような観点から、一つの券面でもって例えば幾通りかの投票をすることができる、こういうのは現に我々が倣った欧米諸国でも行われているわけでありまして、そういう便宜を図ってまいりたい。
 場合によってはまた、同一の組み合わせても、自分は寄附を考えているのでこの券を例えば三百円なら三百円で買うんだというような方も、これはそういうお志を別に排除する理由はないわけでございますので、そういったこともあるということで同一組み合わせでもあり得ると思うんですが、ほかの方は大体私はこっちが勝つと思うけれども、この試合だけはどう考えてもわからぬというような方があった場合には、全部にそれをチェックしてしまうということもあり得る。そうするとそれは三通りの投票が行われたということになる。そうすると、その券面でもって三百円でそれをあかなっていただければいい、こういうようなことも外国で行われているわけでありまして、そういうことを想定いたしますとこの規定を置いておくのが適切ではないか、こういう考え方で行われたわけでございます。
 しからば上限は幾らかというお話だとすると、それは今先生御指摘のように、なかなか現実の経済情勢等もありますのでわからないわけですけれども、私が個人的に常識だと思うのは千円くらいが上限ではなかろうかなと、こんなふうに考えておるということでございます。
○長谷川道郎君 終わります。
○小林元君 民友連の小林元でございます。
 まず、最初に文部省の方にお伺いをしたいと思います。
 議運の御提案のスポーツ振興くじのパンフレットの中にも書いてありますけれども、ドイツのスポーツシューレといいますか、そういうものが大変いいんだというお話でありまして、参考人の方からもそういうお話を伺いました。文部省はこれに呼応したのか、あるいは先行したのか私はわかりませんが、現在、総合型地域スポーツクラブ育成モデル事業、これを平成七年度からおやりになっている、こういうふうにお聞きをいたしております。
 ただ、かなりの助成金額といいますか、総事業費で二千六百万、半分を文部省が補助されているということでございますが、うまく根づいていくのかどうか、その辺の現状といいますか、問題点がありましたら簡単に御説明をいただきたいと思います。
○政府委員(工藤智規君) 総合型地域スポーツクラブ育成モデル事業につきましては、今お話がありましたように平成七年度から文部省で始めている事業でございます。これまでのところ、全国的に十六の市や町で実験的にこういうことを行っていただいております。三年間の事業として行っておりますので、まだ終わっているところはないのでございますけれども、少なくとも私ども平成七年度から行っていただいている事業をつぶさにお聞きいたしますと、それぞれの地域で市、町の体育館でございますとかあるいは小中学校の体育施設なども活用しながら、かつその地域に居住しておられるボランティア的な指導者の方々のネットワークもつくって、かなり多種目のスポーツ活動をやっていただいている、極めて効果的に事業の展開がなされているものと理解しているところでございます。
○小林元君 余り問題はないというような、そこに余り触れなかったわけでございますが、先ほども申し上げましたように、この議連のパンフレットによりますと、地域スポーツクラブですか、そういうものを一万カ所つくりたい、あるいは広域スポーツセンターを三百カ所、こういう目標を掲げているわけでございます。こういう総合スポーツクラブというものが日本で本当にできるならば大変いいことだと思います。ただ、実際にはママさんバレーだとかスポーツ少年団ですとかテニスクラブですとか、個別のクラブというんでしょうか、集まって練習をしたり試合をしたりしているというのが日本の実態ではないか。
 これは、親子でやろうとか、学校体育というんでしょうか、そういうもののあり方の問題もありますし、あるいは前回も触れられましけれども、日本の労働環境といいますか、労働時間が長いというような中でこういうクラブが本当にうまくいくんだろうか。これは文部省にお伺いするというよりは、このスポーツ振興くじの提案者であります提案者の方に、こういうものが本当にうまくいくのかどうか、確信がおありなのかどうか、お伺いしたいと思います。
○衆議院議員(小坂憲次君) 小林委員の御質問、確かに全国一万カ所あるいは広域スポーツセンターを全国三百カ所ぐらい設置したいという目標を掲げておりますが、これを実現するのはそんな容易なことではございません。確かに大変なことでございます。しかし、私どもが目指すところは、だれもが地域でスポーツに親しめる環境をつくることでありまして、そういう環境づくりにはこのぐらいの規模のものをつくっていかなきゃいかぬという意味で目標を掲げたわけでございます。
 冒頭、小林委員はドイツのスポーツシューレを例に挙げておっしゃいましたけれども、ドイツのスポーツシューレというのを学校と訳す訳し方もありますけれども、私どもが理解しているところでは、特に才能のある選手の競技力向上のためのそういう施設を提供する組織、いわゆる学校的な意味も持っているわけでございますが、そういうものとしてとらえておりまして、そういう意味から、ナショナルトレーニングセンターというような構想もこれにあわせて私どもは今回のこの施策の中で実現をしてまいりたいと考えておるわけであります。
 したがって、今おっしゃったような、地域で学校体育をやりながら、またその地域のスポーツクラブとして身近にスポーツを体験できる施設をたくさんつくっていくという事業と、それからスポーツの競技力を向上させるためのそういうナショナルトレーニングセンター的なものを設置する事業と、そういうものを組み合わせてスポーツ振興、国民だれもが身近にスポーツに親しむことができる、そしてその中で自分の才能を発見したときはそういった競技力向上のための施設へ、プロ選手とともに親交する中で彼らのすぐれた技術を受け継いでいくというような機会も与えていく、そういうような総合的なスポーツ振興を目標といたしております。
 今おっしゃったように実現はかなり困難であります。そのための一番大きな隘路がやはり財源でございます。その意味でこの財源を確保するために、今回、私どもスポーツ振興議員連盟としても皆様にぜひとも御理解をいただいて、この法案を早期成立をさせていただいて、こういった多くの施設をつくるための事業をスタートしてまいりたい。そのためには大変時間もかかるわけでございますので、今から皆様の御協力をいただいて一日も早くこういうものを整備してまいりたいと期待をいたしているところでございまして、何とぞ御理解を賜りたいと存じます。よろしくお願い申し上げます。
○小林元君 私もそういうスポーツクラブはいろんな形があると思います。スポーツに親しみやすいスポーツクラブ、あるいはエリートといいますか競技力向上のためのスポーツクラブ、いろいろあるんだろうと思います。ただ、これは実際に考えてみますと大変お金がかかるわけでございます。文部省の補助でも、本当にこれは三千二百万もかけたら、もう一方カ所なんというのは大変な金になってしまうわけでございます、一カ所一万円配っても一億円ということになるわけでございますから。理想を高く掲げて頑張るということは大変重要だと思いますので、どうぞ頑張っていただきたい、こういうふうに思っております。
 それから、例えばこのスポーツ振興くじで財源が入るということになるわけでございますけれども、これまでもスポーツ振興のための国の予算が少ないんだというお話もありました。それから、地方公共団体はかなり頑張っているわけでございます。そしてまた、枠は少ないんだと思うんですが、公営の競技団体といいますか、競輪とか競馬とかあるいはモーターボートですとか、そういうところも助成をするというようなことになっております。今回スポーツくじがまた加わるということになった場合は、各方面に配分をする対象事業が大変多様になるというようなことで、やはりこれは交通整理をする必要があるんではないか。これは文部省の役割かもしれませんけれども、議連としてはその辺について、助成対象事業というんですか、あるいは助成の割合ですとか、この配分ルールをどういうふうにお考えになっておられるのかお聞きしたいと思います。また、文部省の方でもお考えがありましたら、よろしくお願いしたいと思います。
○衆議院議員(柳沢伯夫君) 今先生御指摘のとおり、これまでにも国の予算、これは非常に少ないわけですけれども頑張っている、地方はそれなりに頑張っている、あるいは公営競技などについても今までスポーツ団体は協力を求めてきた、こういうようなこともございます。それに今回のくじの収益から成る助成金が加わった場合、この交通整理は大事じゃないかと、御指摘のとおりだと思います。
 ただ、我々のこのくじにつきましては、まず配分の方針というものを保体審に文部大臣が意見を聞いて決定をするということになってございます。そういう基本的な方針に基づいて、さらに具体的な配分については現在でもスポーツ振興基金の方がその任に当たっている。その面については審査委員会というものを第三者を構成員として設置いたしておりまして、それらの審査を経て具体的な助成対象を決定しておるということがございますので、我々のくじについても多分それに倣って、同じセンターがやりますので、別の審査会になるかどうかはまだ今後詰めていかなきゃなりませんけれども、そうした第三者をもって成るこの審査委員会で決定をすることになる、このように思います。
 そして、それではその決定の内容について事後にどういうふうにするかということについては、これはセンターに情報公開の条文が既にこの法律で規定をされておりますので情報公開をするということになりますし、また、先般国会で成立いたしました特殊法人の経理内容の公開といったようなことの一環としてもそれが公開されることになりまして、透明性、公正性が確保できよう、このように考えている次第でございます。
○国務大臣(町村信孝君) 小林委員御指摘のように、国あるいは地方、そしてスポーツ振興基金と今回のくじという形、あるいは他の公営競技からの収益金の配分と、この法案が通れば確かにいろいろな形でスポーツ振興にいろいろな予算が組まれることになるわけであります。
 御指摘のような意味で、今、柳沢議員からもお話しのとおり、二足の交通整理を確かに少し考えないといけないなという思いを私もしております。したがいまして、全国的な見地からやることはそれはもう国の予算だろうと、それからそれぞれ地域の実情に即したスポーツ振興は地方自治体の予算でということであろうかと思いますが、さらにそうした基本の上に立ってどういう仕分け、大まかな頭の整理をやるかということは、今先生の御指摘もございますので、私どももこの法案が通り次第可及的速やかにその辺の交通整理、頭の整理は心がけてまいりたい、かように考えているところであります。
○衆議院議員(柳沢伯夫君) 済みません、ちょっと補足をいたしますと、我々のスポーツ議連の審議の場では、今先生が冒頭に御質問なさった地域スポーツクラブ、これについての話が非常に多かったということが実情でございます。したがって、我々スポーツ議連のこの関係のプロジェクトチームのメンバーというのは、一つはもちろんナショナルトレーニングセンター、これも現在まで文部省はつくり得ていませんから、こういうものについては競技スポーツ者のために必要だねということは頭にありましたけれども、非常に多くの時間は実は地域のスポーツクラブをどうやったらいいものにできていくだろうかということが中心であったということを申し添えさせていただきます。
○小林元君 これまでこの委員会でも、松委員からもお話がありましたが、国の予算はこの七年ぐらい見ますとほとんど変わっておりません。平成元年が四百五十七億円、七年度が五百五十二億円、現在も余り変わっていないと思います。そしてまた、地方の方は五千四百億から九千億というようなことで一・七倍近く伸びております。ですから、現在はその枠の大きさもありますから、七年前は十一倍、十二倍ぐらいだったんですが、今は国の予算の十六倍を地方が負担、負担といいますか支出をしているというような状況でございます。
 今回の長野五輪でも、施設費が千三十七億、運営費は千三十億、これに対して国は三百四十億というような、二分の一補助と言っているんですが、実際は三分の一に満たない。そして、運営費については閣議了解で国は出さないというようなことでございます。非常に残念なわけでございますが。
 ちょっと時間がなくなりましたが、平成二年にスポーツ振興基金というのを創設されました。ちょうどバブルがはじけて下り坂になったといいますか、タイミングが悪かったのかもしれませんけれども、その当時二百五十億円基金に積んだという状態がありますが、これはどのようになっておるでしょうか。
○政府委員(工藤智規君) 日本全体のスポーツの振興、先生おっしゃいましたように地方の財源もありますし、それから自主的にやっておられる支出もありますし、民間の活動もあるわけでございますし、また文部省のいろんな経費もあるわけでございます。
 文部省予算はスポーツ関係の予算がなかなか伸び悩んでおるわけでございますが、それを補完するために平成二年度につくりましたスポーツ振興基金、政府出資金二百五十億プラス民間からの寄附金の果実運用で助成しようということなんでございますが、低金利時代も迎えておりまして、一時期果実運用で十五億ほどの助成金が捻出できたのでございますが、昨今は約八億ぐらいの水準でございます。
○小林元君 そういう残念な状況にあるわけでございます。
 今回スポーツくじの御提案があったということは、はっきり言って、やはりそういう今までの文部省のスポーツあるいは文化に対する努力が不十分だったんではないか。
 きのう総理の施政方針演説がございました。景気の問題もございますけれども、二番目に教育の問題に触れられました。残念ながら新聞には余り取り上げられておらないようでございます。その中で、長野五輪あるいはパラリンピック、そしてまたワールドカップサッカーというようなことに触れまして、スポーツ、文化、ボランティアなど子供たちが好きなことに打ち込む、そして個性と能力を伸ばしていく、このような社会をつくりたいということを宣言されました。しかし、それにしては国のこれまでの予算とか教育に対する取り組みというのは大変不十分だったのではないか、私は痛切に感じております。
 そういうことで今回、国民といいますか、長野五輪でのスポーツ選手の活躍にそれぞれ感激をしている方も多いと思います。国威の発揚という意味ではなくて、本当に大変な中で頑張っているなと。清水選手にしましてもいろんな方にしましても、そういう裏といいますか、生活に結びついて努力をされている。そして、世界選手権にも出られなかったとか、あるいは御両親が必死に働いて支えているというような話を伺いながら、頑張っている姿に感動しているんじゃないかと思います。
 そういうことで、文部大臣せっかくいらっしゃっておりますので、これからのスポーツ振興に取り組む御所見がございましたらお願いしたいと思います。
○国務大臣(町村信孝君) 小林委員から大変貴重なお話を承りました。厳しい予算の制約の中ではございますが、それでは今までのスポーツあるいは文化、もっといえば教育も含めてでもいいかもしれませんが、十分であったかと言われれば、それはもう少しお金があればこういうこともやりたかった、こういうこともやりたかったということはたくさんございます。そういう中でささやかではありますが努力をしてまいりましたが、今、委員の御指摘もあり、また昨日の総理の施政方針演説などもございます。
 今後、国民からいただいた貴重な国の税金でございますので、それを最大限有効に使う、特にスポーツあるいは文化の関係に努力をしてまいりたい、かように考えております。ただ、じゃここ一年、二年で急に国の財政状況がよくなる見通しがあるかというと、政府も向こう三年間は財政集中改革期間ということでかなり厳しい見通しを持っているようでございます。
 したがいまして、そういう中でもしこのスポーツくじ法案が皆様方の御理解のもとに成立をするということになりますれば、これは大変大きな役割を果たしていただけるだろうし、またそのことに私どもも期待も申し上げているというところでございます。今後とも御指導のほどをお願いいたします。
○松あきら君 公明の松あきらでございます。どうぞよろしくお願いを申し上げます。
   〔委員長退席、理事小野清子君着席〕
 私は、さきの委員会でも、そして参考人質疑でも、なぜ今サッカーくじであるのかという、その緊急性について種々質問をさせていただきましたけれども、明確なお答えがいただけなかった。非常に残念であるというふうに思います。今、青少年の問題、いろいろと本当に深刻な問題が多い中で、これを今なぜ早急に決めなければいけないのかという疑問はずっと持っております。そういった意味では教育上の配慮をもうちょっとしていただきたいという危惧を非常に持っております。
 そこで、まずJリーグについてお尋ねをいたしたいと思います。
 御存じのように、Jリーグはプロのスポーツ団体でございます。日本体育・学校健康センターは特殊法人でございます。これもさきの質問でお伺いしました。学校健康センターは、スポーツ振興のために現在Jリーグに補助金を支出てきますか。お答えください。
○政府委員(工藤智規君) 日本体育・学校健康センターが関与しておりますスポーツ振興基金の助成がございますが、本助成につきましては、プロであるとアマチュアであるとを問わずに、スポーツの振興を主たる目的とする団体に対する助成活動を行ってございます。したがって、あえてJリーグを排除しているわけではございませんが、少なくともこれまでのところJリーグの方から御申請がございませんので、補助実績はございません。
○松あきら君 スポーツ振興投票の実施等に関する法律案の第二十三条では、社団法人のスポーツ振興投票対象試合開催機構という機構をつくることになっておりますね。そして、その機構はそのスポーツ団体に含まれますか、いかがでしょうか。
○政府委員(工藤智規君) 一応スポーツの振興を目的とする団体と思われますので、スポーツ団体には該当するのではないかと思われます。
○松あきら君 それでは、センターは社団法人のその機構を通じてJリーグに補助金を支出できるんですね。
○政府委員(工藤智規君) 可能性としては先ほど申しましたようにできないわけではございませんが、先ほど申しましたように、基金の果実運用は昨今八億円ぐらいの水準でございますので、大変申請が多うございまして、一件当たりの平均助成額というのは約百八十万という状況でございます。J。リーグそれからJリーグ傘下のプロサッカーチームはそれぞれ株式会社で行っているわけでございますが、わずかこれだけの額が欲しくて申請するともなかなか予想しがたいところがあるわけでございます。
○松あきら君 しかし、このサッカーくじが導入されますとかなりのお金が入ってきて、この機構を通じてきちんと補助がしっかりできるというふうに私は思いますけれども、いかがでしょうか。ここにはJリーグの選手、監督、審判に至るまですべて登録するということになっておりますね。まずそれをお伺いします。
○政府委員(工藤智規君) サッカーくじ法案が通りまして、その助成金の配分につきまして、これはまだ通っておりませんので私どもが有権解釈する立場には必ずしもないのでございますけれども、アマチュアだけでなくてプロのスポーツ団体についても助成の対象にはなり得るところでございます。
○松あきら君 第七条のサッカーの試合とは、Jリーグの開催すべてなのか、それともその試合だけなのか、どちらでしょうか。
○衆議院議員(柳沢伯夫君) 先ほどの質問にも答えたいと思うんですけれども……
○松あきら君 時間がないので短くお願いします。
○衆議院議員(柳沢伯夫君) 答弁をするのを阻止されるとちょっと困るんですけれども、確かに第二十一条の規定により、収益をもって助成対象にするスポーツ団体にはなろうと思うんです、Jリーグは。しかし、これは「文部省令で定めるところにより、」ということもありまして、また一号から四号まで、さらには二項、三項にわたって助成の事業が書かれております。こういうようなものにJリーグが当たってくるかということになると、私はかなり疑問だというふうに思っております。
   〔理事小野清子君退席、委員長着席〕
 それから、第二のサッカーの試合でございますけれども、サッカーの試合はいわゆるリーグ戦でやっているものといろいろなカップ戦があるわけでございますけれども、これらについてどれを一体対象にするかということについては、今後のJリーグのチーム数、それから試合数、こういったものを勘案して現実的に対応していくということしか現在のところ言えないのではないか、このように思っております。いずれにしましても、全部やるということではなくて、指定をしてやるということであるということを御理解賜りたいと思います。
○松あきら君 正直言いまして、この機構ができるということは、私からしますと何だか競馬の中央競馬会ができるというような気がしてしようがありません。やはりこれは国も文部大臣も関与してくるんじゃないかというふうに私は思います。この間から種々賭博だ、ギャンブルだ等々のお話が出ました。懲役五年あるいは五百万円以下の罰金、これも併科できると。これはほかのギャンブルの刑罰と比べますと非常に重いと私は思います。
 そこでお尋ねをいたします。まだ発議者の方はこのサッカーくじという法案はギャンブルでない、知的ゲームであるという考えにお変わりありませんか。一言で結構でございます。
○衆議院議員(福留泰蔵君) 私どもは、今回のスポーツ振興投票法案で提案させていただいておりますこのくじ制度につきましては、検討経緯の中で、できるだけ射幸性を排除するということと、それから教育上の配慮、そしてさらに運営に当たっての公正さ、透明性をいかに確保するかということを長年かけて検討してきた経過がございまして、私どもは宝くじに近い制度であると思っておりますし、知的ゲームと、そしてスポーツ振興に対する寄附的行為に若干の夢をプラスしたゲームであるというふうに理解をしているところでございます。
○松あきら君 野球選手の脱税事件がございました。もしこれと同じような事件がありましたら、文部大臣はその選手の処分までするんでしょうか、あるいはそういう選手が出ないように機構はチェックするのでしょうか。いかがでございましょうか。
○政府委員(工藤智規君) 青少年を初めとする国民のファンの多いプロ野球選手の一部に脱税事件があったのはまことに残念なことでございますが、基本的に納税というのは、納税者個々人の自覚と責任において行われるべきものでございまして、第一義的には、選手の自覚のほかに、それぞれの選手が所属する、サッカーの場合はサッカーチームがあるわけでございますが、そこで啓発活動が行われるべきものであろうかと思います。
 なお、必要があればJリーグで行うことも考えるところでございますけれども、少なくともセンターや文部大臣が直接どうこうする以前の問題ではないかと考えでございます。
○松あきら君 そうですか。お金は出すけれども、そういう事件が起こっても口は出さないということでございますね。
 先ほど長谷州議員もおっしゃっておりましたけれども、私もこの第八条の二項を非常に気にしております。なぜならば、「スポーツ振興投票券二枚分以上を一枚で代表するスポーツ振興投票券を発売することができる。」、こういうふうに書いてございますけれども、先ほどの発議者のお答えでは、欧米で行われている、あるいは便利である、何枚も買う人がいたりいろいろあるからこういう券があるのも便利じゃないかといったしかお答えだったと思うんですけれども、これを単純に考えますと、こういうことが可能であれば、五千円券とか一万円券とかあるいは三万円券だってつくることができると思いますけれども、いかがでございましょうか。
○衆議院議員(柳沢伯夫君) 論理的には先生おっしゃるようにできます。できるけれども、ほとんど意味をなさないんです。
 先生とういうふうにお考えになってそういうことをおっしゃっているかわかりませんが、金額をたくさん張ればたくさん配当が来るというふうには必ずしもならないということになります。したがって、私は先ほど千円ぐらいではないでしょうかというのを個人的な意見として申しましたけれども、うんと寄附したい、それでまた夢も買いたいという人があっても、私が今ここで否定しちゃうとそういう人たちの道を閉ざすことになりますので、先生の御質疑をあえて私は否定いたしませんけれども、もうちょっと善意にこの投票券を買う人たちの気持ちを、そういう側面もあるということをお考えいただければ大変ありがたい、このように存じます。
○松あきら君 私は、悪意で言ったわけじゃなくて、こういうことも一つ考えられるということで申し上げただけでございます。
 警察庁にお伺いします。
 小中学生も含めて、私的にサッカーくじが行われたら、いわゆるのみ行為ですね、賭博として当然摘発しますね。いかがでしょうか。
○説明員(勝浦敏行君) 現在審議中の法案におきまして、スポーツ振興投票に係るいわゆるのみ行為は罰則をもって禁止をされているものと承知をいたしております。
 このため、この法律が施行された後に小中学生等の少年がこれらの行為を行った場合には、十四歳以上の少年につきましては必要な捜査を行うとともに、十四歳未満の少年につきましては適切な補導措置を講ずることになろうかと考えております。
○松あきら君 文部大臣にお伺いしたいと思います。
 絶対そういうことはないという先生方もおられますけれども、仮に子供がサッカーくじに興味を持って、もちろんだれかに頼んで買ってもらう、そういうこともあるかもしれない。しかし、もしかしたら、子供たちの中で私的にサッカーくじが行われる、いわゆる先ほど言いましたのみ行為ですけれども、法的には買えないから自分たちだけで少ないお金でもかけてやろうよなんという可能性があるんではないかと私は危惧いたしますけれども、その点いかがでございましょうか。
○国務大臣(町村信孝君) 例えばサッカー以外のスポーツ、野球でもそうかもしれません、プロ野球もあるし甲子園の高校野球もありましょう、あるいはバレーボールのリーグもあるし何もある、そういうスポーツすべてにわたってそういう行為の可能性がありやなしやと言われれば、それは絶対にないということは正直言って申し上げかねます。
 しかし、今度のサッカーくじが導入されたから直ちにJリーグでのみ行為が頻発するだろうということは、どうしてそういうことになるのかなと私はむしろ不思議に思うのであって、もしそういうことをやりたい子供たちがいれば、プロ野球でもやっているし何でもやっているんじゃないでしょうか。しかし、現実にそういうものが非常に青少年に数多く見られるという実態があるとは、私はそのように思っておりませんので、今回のこのサッカーくじにおいて、そういうことが至るところで頻発するというような事態などはとても想像できないところであります。
○松あきら君 私がなぜこのようなことを伺ったかといいますと、まさしくサッカーが子供たちに一番人気のあるスポーツであるからでございます。
 私は、スポーツ振興、本当に大賛成でございます。今、小林議員のお話にもありましたように、国と地方合わせて約一兆円はこのお金が出ておりますけれども、まだまだ足りない。長野のオリンピックで私も痛感をいたしておりますし、お金は必要であると思っております。
 しかし、野球や相撲やほかのスポーツではないからサッカーでも起きないのではないかという点に関しては、私は多少気持ちが違っております。子供たちが一番今身近に感じている人気のあるサッカーであるからこそ、しかもそのサッカーが、大人たちはくじが買える、ちゃんとこういう券まであるとなると、そういうまねもあるいは起こってくるのではないかということで、私は本当に心配をいたしております。
 ともかく、この法案が通るかどうかわかりませんけれども、文部大臣としてのお立場はわかります、個人としての感情もおありで種々複雑なお気持ちでございましょうけれども、私は、スポーツ振興のためのまた新たな法案を待って出直しをするべきだということを大臣にお訴えさせていただいて、質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
○日下部禧代子君 まず、提案者にお尋ねいたします。
 第十八条におきましては、日本体育・学校健康センターはその業務の一部を銀行その他の金融機関に委託することができるものというふうにされておりますけれども、その金融機関の選定に当たりましては、平成九年五月二十三日の衆議院文教委員会の会議録を拝見いたしますと、公開のコンペで行うというふうな御答弁でございます。その際に、もちろん安ければ安い方がいいはずではございますけれども、何らかの基準を設けるのか、あるいはまた審査委員会などを設けるのか、それが第一点でございます。第二点は、業務委託をされた金融機関についての透明性あるいは公正性というものをどのように担保するかという点。
 まず、この二点についてお伺いいたします。
○衆議院議員(柳沢伯夫君) 先生御指摘のとおり第十八条に、このスポーツ振興投票に係る業務のうち、売りさばき、それから払い戻しということについては金融機関に委託をするということでございます。その他の、投票の集計あるいは分類、それから当せん券の確定といったようなことについてはセンターそのものが行う、こういうことで、余り上下で言うと恐縮ですけれども、末端的な実務を担う、そういうものとして私どもは金融機関を想定しております。
 これは宝くじに倣った制度だというふうに御理解をいただきたいわけでございますけれども、ただ、宝くじの場合には、現実には一カ所にほぼ決まっておった。せんだって、広島銀行が一時やったということがございますが、基本的には第一勧業銀行がずっとやってきたということでございますが、法制的には、これは実はその都度決定をする、ちょうど債券の引受主幹事のような仕組みになっておるわけでございます。
 ただこの場合には、私どもはそういう一回ずつ別の金融機関ということを想定していないわけでございます。その理由は、実は金融機関等をグループとする事業体にコンピューターのオンラインのシステムをつくっていただかなくちゃならないということがございますので、そういう大がかりなものをつくらなきゃならぬところを次から次へと変えるということは現実的に想定できないということでございまして、最初の入り口のところの、どの金融機関にお願いするかといったことは非常に大事なものだと、このように考えているわけでございます。
 そこで、それを一体どういうふうにやるかということについては、私どもこの法律そのものには詳しくうたっておりませんけれども、基本的にコンペでやりたい。コンペでやるということになりますと、コンペの基準というものを作成しなきゃならない。したがって、そのまず基準をつくる委員会というものをセンターの中につくってもらって基準をしっかりと確定する、そしてこれは公開するということでございます。そして、広くどういう人たちが関心があるかということでございますが、これを公募にかけまして、それをその基準に基づいて審査をして、優劣を決定して最終的に金融機関を確定していくということでございます。
 この業務の公正性をどのように担保するかということでございますけれども、これはセンターとの委託の関係がございますので、その契約の範囲内で行うことになろうかと思いますけれども、その業務に関する限りはかなりこのセンターの監督といったようなものも当然受けることになるだろう、このように考えておる次第でございます。
○日下部禧代子君 非常に残念なことですけれども、大蔵省の金融検査部をめぐる汚職事件で、また新たに東京三菱あるいは住友銀行が収賄工作にかかわっていた嫌疑が出てきております。そうなりますと、もう都市銀行十行のうち六行がかかわっているということになるわけでございますが、コンペにもしこれらの銀行が参加した場合に、何らかの考慮をなさいますか。
 それともう一つ、サッカーくじの歴史が長いのはヨーロッパの方でございますが、これからビッグバンということもございます。海外資本の金融機関も当然コンペの参加の資格がございますか。この二点について。
○衆議院議員(柳沢伯夫君) 現下の金融不祥事とのかかわりをお聞きされたわけですけれども、この法律を立案している当時は全くそういうことは想像だにしなかった残念なことでございます。
 私は、出身が出身なものですから、このことについても一つの考え方を持っているわけでございますけれども、結局これは、今までの金融行政というものが共同体的というか、場合によっては護送船団方式という言葉も使われるわけですけれども、要するに、行政当局が監督をしながらまだ育成もしていく、検査をして健全性なり公正性なりを確保しながら金融機関、金融業というものを伸ばしていこうという、そういう両面性を持った金融行政か行われてきたとい号ところにも、実は個々人の倫理観め問題と同時に、そういうシステム的な問題もここに伏在しているというふうに考えているものでございます。
 それを、今の我々のルール化というか、市場化というか、そういういわゆる競争を重視するシステムに変えていこうという、そのいわば境目で起こっている。つまり、旧時代から新時代に移行するときに、ここはやっぱりはっきりしておかなきゃいけない、理非曲直をはっきりしておかなきゃいけないということで立件されている案件だというふうにも私は考えられるのではないかと考えているわけでございます。
 我々が今回このシステムを導入するときには、今までのそうした共同体的な行政から、はっきり市場重視、ルール重視の事後チェック方式のシステムのもとに置かれるという、新しい時代の銀行システムの中でこの問題を実現していくということになろうと思いますので、今ここで二年後ぐらい、あるいはもうちょっと近くなりますか、実施は二年後でございますが、そういったことについてさてどこまで今回のことを考慮に入れる必要があるか、これはなかなか正直言って微妙な問題があるというふうに考えております。それらを考えて、審査基準をつくられる方々がどのように考えて略かれるか、これを立案者としては見守っていくほかないというふうに考えております。
○日下部禧代子君 海外の場合はどうですか。
○衆議院議員(柳沢伯夫君) ビッグバンにおきまして、外国の金融機関がいろんな形で参入してくることはもう間違いありません。そうした人たちも当然これは応募の対象にはなるというふうに考えております。
○日下部禧代子君 次に、第三十条についてお伺いいたします。
 「センターは、国民に対し、スポーツ振興投票の実施及びその収益の使途に関する情報を提供することにより、スポーツ振興投票がスポーツの振興に寄与していることについての理解を深めるとともに、スポーツ振興投票に関する世論の動向等を的確に把握するものとする。」というふうにございます。これは大変重要な条項だというふうに私は思います。
 そこで、まず第一に、国民への情報提供はどのような形で行われるのか。第二点は、世論の動向を的確に把握するための方策をどのような形で考えていらっしゃるのか。そして三点目は、それをどのような形で反映させようとなさっているのか、この三点についてお伺いいたします。
○衆議院議員(船田元君) 日下部先生御指摘のように、スポーツ振興投票法案の三十条、これは日本体育・学校健康センターに対しましてスポーツ振興くじに関する一つは情報提供を義務づけること、それから世論の動向等を的確に把握することを定めているということでございます。
 それから、把握の方法ということについては、できるだけ幅広く国民の声を収集し、スポーツ振興くじ制度に反映することができるようにセンターにおいてさまざまな工夫を行っていただくということになるわけでありますが、具体的な施策につきましては、これはやはり法案の成立後センターにおいてきちんとそれは対応していただきたいということでございます。
 提案者側としてこれ以上申し上げるのは適切かどうかわかりませんけれども、我々としてはこの三十条というのは、この法案すべて大事でありますけれども、とりわけこれは、やはりこれだけの青少年の非行の問題、あるいはナイフを使った一連の問題、そういうことが発生をしているさなかでのことでありますので、この点は十二分に気をつけ、そして三十条というものがすべての条項に優先するというような、そんな感じで我々は考えておりまして、ぜひこれは今後センターにおいての工夫といいますか、施策の細部においての実施という点について我々はきちんと監視をしていかなきゃいけないなというふうに感じております。
 また、附則第二項によって見直しを行うという場合におきましても、やはり御指摘のように、国民の声を十分反映させることが大事であると思っておりまして、世論の動向等を的確に把握すべきである、このように感じております。
○日下部禧代子君 今お答えいただきましたように、これは非常に重要でございますので、早急に具体的な方策をセンターの方からお示しいただく、そしてまたその見直し条項にかかわります、つまり、施行後七年を経過した場合に、実施状況と照らして制度のあり方について見直しを行うと。この際にどのように国民の声が反映されるのか。これは大変にこの法案が試されるということにもなると思いますので、これは重要視していただきたいというふうに思います。
 最後に、一つ文部省にお伺いいたしますけれども、スポーツ振興くじ制度の実施によりますスポーツ関係の予算でございますが、従来の文部省のスポーツ予算、それからスポーツ振興基金からの助成金、それからスポーツくじの収益による助成金、さらにまた他省庁にまたがるスポーツ関係予算というものがございます。スポーツの関係の所管官庁といたしまして文部省はどのような総合調整ということをお考えになっているのかということでございます。
 どうしてもこれは、例えばドイツの一九六〇年のゴールデンプランのように総合的、長期的なスポーツ振興計画があって、そしてその上でどのように予算の総合調整をしていくかという視点が重要でございまして、この際、スポーツ行政に対する抜本的な転換ということが必要なのではないかというふうに思いますが、いかがでございましょうか。
○国務大臣(町村信孝君) 日下部委員御指摘の点、大変大切なことだなと思っております。
 今まで、昭和三十六年の法律でそういう計画をつくるということを決めていながら今日に至るまでずっとそれがつくられずに、そのかわりと言ってはなんですが、審議会の答申、それもかなりいろんな答申が体系的、網羅的に出されておりますので、それをもって計画にかえてくるというようなこともあったわけでございますが、今回改めてこういう形で新たな財源ももしお認めいただくということになりますれば、いよいよ本格的なそういう財源の裏づけも持って考えていかなければならないときも来ているのかなと、そんな感じもいたしているわけであります。
 もっとも、スポーツ、体育ということに加えまして、先日の御答弁で申し上げましたけれども、関係省庁、それから民間団体からできております体力つくり国民会議、これは事務局は総務庁青少年対策本部でございますが、そこでいろいろ定期的な協議をやりましてお互いにそこの調整をやってきたところでございますが、それで十分であったかどうかという点につきましては、ただいま委員御指摘のような反省も含めながら今後効率的に、そして大いにスポーツそのものが発展をし振興され、国民の健康づくりがより進むように文部省としても努力をしていかなければいけないと、かように考えております。
○阿部幸代君 初めに、提案者にサッカーくじの販売方法について質問いたします。
 前回の質問に続いての重ねての質問になりますが、法律上は、センターは文部省令で定めるところにより銀行等に委託することができるとあるだけです。これでは最も不安な部分が一向に明らかにならないわけです。
 それで、皆様は何年間も議論を重ねてきたと思うんですね。ですから、提案者としての具体的な構想です、今までの答弁ではなくて、例えば銀行がどういうところに再委託をするか、そういうことも含めて伺いたいと思うんです。
○衆議院議員(福留泰蔵君) 阿部先生からくじの具体的な販売方法を提案者はどのように考えているのかという御質問でございました。
 この法案提出に至るまでは長年の検討結果を経ているわけでございますし、また諸外国の例等も参考にしながら我々の中で考えている部分もあるわけでございます。基本的には、今委員の方からお話がありましたとおり、今後この法案が成立後に、今銀行等を念頭に置いておりますけれども、金融機関に委託して具体的なコンペを実施していくということを考えております。
 ただし、この法案の検討経過の中で諸外国の例が一つの参考になろうかと思いますが、この販売場所については具体的にその中でコンペによって決まってくることになりますけれども、私どもとしては、基本的に対面で販売すること、そしてその販売場所が明るく人目の行き届く場所にあること、そして販売員の教育を十分に行うこと、そして管理運営が適切に行われること、また悪質な行為があった場合には厳しくペナルティーを科すと、この原則で選定されると思っております。
 例えて申し上げれば、イタリアにおきましては、販売場所はトトカルチョという看板のありますバールと申しますか大衆パブですね。それからトトカルチョの専売所、それからたばこの専売販売店等で売られておりまして、約一万七千二百五十カ所あると聞いております。その今申し上げました販売場所に専用のレジスターみたいな機械がございます。その場所にこのトトカルチョの投票用紙が置いてございますので、この投票に参加したい方は、その場所に行きまして投票用紙をもらって、マークシートになっておりますのでマークシートで自分の予想をそこに記入する。約十三通りの組み合わせがございまして、一つがホームチームの勝利、一つがアウェーの勝利。それでマークシートで記入をいたしまして、それを窓口へ再度提出いたします。提出したものをリーダー、マークシートの読み取り機で読み取りまして、そして読み取った内容を確認して購入者に渡す。申込口数によって代金を支払うという販売方法になります。
○阿部幸代君 ということは、提案者としては、今お話がありましたイタリア等での販売方式、たばこ屋さんとかバールとかそういうところにこの券が置いてあるんですね、これを持ち帰れる方式も排除はしないということですか。
 それから、今までコンビニエンスストアとかガソリンスタンド、こういうものも皆さん論議なさっていると思うんですが、これらも排除しないということですか。はっきり答えていただきたい。
○衆議院議員(福留泰蔵君) それらを排除するどい号よりも、私どもが考えておりますのは、青少年が購入できないような明確なシステムになるということを基本に考えておりますので、それが担保できる販売場所であるということを考えております。
○阿部幸代君 排除しないということですね。
 次に、文部大臣に質問いたします。
 サッカーくじの提案者や文部大臣からは、サッカーくじを実施している外国でそれが原因で子供が非行に走ったという話は聞いていないとか、あるいは文部大臣この前おっしゃいましたね、サッカーくじの導入が必ずしも青少年非行につながるとは言えないのではないかと、こういうことが言われてきましたが、私は、大事なことは日本の子供たちの現状から議論を進めていくということだと思うんです。
 そこで伺いたいのですけれども、日本の児童生徒の金銭絡みの非行、問題行動について文部省はどのように認識しておられますか。
○政府委員(工藤智規君) 私どもよりは警察庁の統計なのでございますけれども、平成九年における少年による強盗ですとか恐喝事件等の補導人員、いずれも前年同期よりも上回っておりまして、私どももまことに憂慮すべき状況と考えている次第でございます。
 ただ他方で、先生御指摘のありましたように、このスポーツ振興くじと青少年との事件の関係いかんということになりますと、私どもは直接関係は考えにくいところではないかと思っているわけでございます。
 いずれにしましても、本法案はむしろ、提案者の方々からるる御説明ありましたように、こういう財源を確保することによってスポーツを初めとする青少年の健全育成のためのいろんな施策に使ってもらおうというありがたい御配慮、御努力ではないかと理解しているわけでございます。
○阿部幸代君 参考人質疑のときに、日本サッカー協会の会長さんも、サッカーくじそのものについて言えば子供にいい影響があると思わないと率直におっしゃっていましたよ。
 警察庁の生活安全局少年課の少年非行等の概要、平成九年一月から十一月分ですが、これによりますと、強盗の補導人員は千五百三十五人で、過去三十年間のいずれの年の年間補導人員をも上回った。恐喝の補導人員は五千九百十人で、最近十年間で最悪であった昭和六十三年の年間補導人員五千九百二十二人を上回るだろうと、こうあります。また、これは被害者である場合が多いと私は思うんですけれども、遊ぶ金欲しさにいわゆる性の逸脱行為を行っていたとして補導、保護された女子は千九百六十九人とあります。これは補導された数で、そのすそ野はもっと大きいというふうに考えるわけです。今でも深刻なこうした子供の世界にサッカーくじが持ち込まれるということですから、憂慮するのが当然です。
 先ほどほかの委員の先生からもお話がありましたが、例えば一人五百円で三十人が持ち寄れば一万五千円になります。お金のやりとりをしてサッカーくじののみ行為を行うことだって公然と起こるわけです。
 また、いじめを音に自殺した愛知県の中学二年生、大河内清輝君の遺書を思い起こしていただきたいんです。
  小学校6年生ぐらいからすこしだけいじめられ始めて、中1になったらハードになって、お金をとられるようになった。中2になったら、もっとはげしくなって、休みの前にはいつも多いときで60000、少ないときでも30000〜40000、このごろでも40000。そしてW日にもまた40000ようきゅうされました。だから……。
 自殺した理由は今日も、40000とられたからです。
こういうふうに書き残して死んでいるんですね。
 サッカーくじがいじめや非行の新たな誘因になると憂慮するのは当然ではないんでしょうか。くじを買うお金欲しさのいじめや強迫、買わせる強迫、いわゆるのみ行為などなど憂慮するのは間違いだというんですか、大臣。
○国務大臣(町村信孝君) いささか議論にところどころ飛躍があるのではないのかなと私は今先生のお話を伺って率直にそう感じたわけでありますが、もちろん今の少年による強盗とか恐喝事件、憂慮すべき事態であるということは私どももまさにそのとおりであります。これはどういうことが原因しているのか、いろんな人のいろんな解釈があろうと思います。お金がすべてであるという今の社会の風潮でありますとか、あるいは個人の権利のみを余りにも主張したがゆえに、それに伴う責任とか義務というものを余りにも軽んじてきたといったような、そうしたことの反省やらいろいろ考えるべきことはあろうかと思います。
 ただ、そうしたことと、今回サッカーくじが提案されている、これによって直ちにお金に関する事件が激増するであろうということがどうして論理的に結びつくのか私にはどうもよく理解ができないのでありまして、百六十何万分の一という確率のものを買って、どんどん当たるんならそれはいいですよ。それだけの確率でしか当たらないものを当てようと思って、そこでいじめまでして子供たちが猛烈にお金を集めるようになるでしょうか。私は、それはちょっと考えづらい事態であるなど、こう思っております。
 ただ、青少年への影響ということに関して種々御心配があることも、それは私も承知をいたしております。したがいまして、広く国民の理解を得ようということから、提案者の御提案の中にも、十九歳未満の者のくじの購入禁止等々さまざまな配慮がなされているということであろうかなと、こう理解をしているわけであります。
○阿部幸代君 いじめや非行の新たな誘因になるということです。これだけをとりたてて言うわけではもちろんないわけです。今ですら大変なところに、新たな誘因ににるということを強調しているわけです。
 私もかつて高校の教師をしていましてい二十年以上前になるんですけれども、当時からパーティー券というのに悩まされてきたんですね。今も変わりありません。御存じですか、パーティー券。
 新聞記事のコピーを持ってきましたけれども、「中学生・高校生 政治家顔負け」「パーティー券押し売り続発」「被害者一転加害者に」「取引装い罪の意識薄く大人社会の拝金主義映す」、「架空パーティー券校内で押し売り 都内の私立高の元生徒」「弱者に転売次々「いじめ」の声も」「売上金、半年で百万 恐喝容疑四少年逮捕」、「「パーティー券買わないから」少年十八人が襲う」などなど。
 橋本総理も昨日の所信表明演説で、「子供たちのために何をすればよいのか、皆様とともに考え、真正面から取り組んでまいります。」とおっしゃっていました。「皆が手を携えて取り組むためにどうすればよいのか、」「現場の自主性を尊重した学校づくり。」などなど言及されておられました。とったら、このサッカーくじの導入に本当に危惧をしている多くの人たちの意見を率直に聞くべきだというふうに思います。
 文部省は、本来なら、サッカーくじの側面支援などやめてストップをかけるくらいの見識を示すべきです。心の教育を説く文部省自身のモラルこそ今問われているというふうに思います。
 次の質問に移りますが、スポーツ振興法に基づくスポーツ振興基本計画、なぜつくらなかったのか。三十六年間もなぜつくらなかったのか、伺いたい。
○国務大臣(町村信孝君) 私も三十六年前から国会議員をやっていたわけではございませんので、必ずしもその辺の事情はつまびらかではございませんが、基本的なものとしては、これにかわるものという形でいろいろな審議会の答申などによって代替をさせてきたんだろうと、こう思っております。
 そういう中で、これから何カ年計画といったようなものを新たにつくってはどうかと、先ほど他の委員からの御質疑の中にもそういう御指摘がございましたので、私どもも、もし今回の法案が国会を通過いたして成立すれば、その段階で、従来とは違った考えてこの問題に取り組まなければいけないのかなと、こう思っております。
 ただなかなか難しいのは、昨年の政府の決定の中に、財政支出を伴う新しい長期計画はつくってはならないと、この財政再建三カ年の間にはですね。という縛りがかかっておりますので、正直言って、いささかそこはちょっと苦慮をするといいましょうか、頭が痛い問題だなと、こうも思っておりますけれども、そうした現下のことも踏まえながら今後、きょうそれぞれの委員から出された御指摘も踏まえながら文部省としては考えていかなければいけないと、こう思っているところであります。
○阿部幸代君 七二年と八九年の保健体育審議会の答申、私もつぶさに読みました。そこでは、総合的な計画を策定すること、関係各省庁あるいは地方公共団体あるいは民間団体などとの協力関係を密にすること等提言しているんですね。つまり、スポーツ振興法に基づく振興計画をつくるということを提言しているんです。
 ですから、文部大臣、文部省の責任を棚に上げて、保体審がやってきましたなどと言うことはできないと思います。
 この無責任の延長にサッカーくじを導入すればどういうふうになるかというと、結局日本のスポーツ行政がサッカーくじの収益金の多い少ないに左右されるまさにギャンブル行政になっていくんですよ。そして、Jリーグがそもそも存続できるのかどうか、経営が安定するのかどうかも私は心配です。
 そういう議論も十分行われていない中で、これをかけの対象とするサッカー試合をやらせてスポーツ振興財源にしようというわけですから、全くスポーツ振興の名に反する、そのことを強調して、質問を終わります。
○扇千景君 この委員会において、衆議院と違ってかなり審議が進みました。そして参考人にも伺いました。けれども、今までの論議の中で伺っておりますと、たら、ればの話が多いんですね。法案が通ったら、法案が通れば。はっきりしない部分で私どもはこれ以上論議が進まないという点もかなり出てまいりました。
 それは、先ほどからの提案者の答弁にもありますように、販売方法はどうするのか、だれが委託されてお金の集金をするのか、あるいは売り上げの目標もまだ数字ではクエスチョンマークでございます。私は、そういうはっきりしない、たら、ればの話をしていても仕方がない。
 ただ、大事なことは、戦後の日本の中で、文部省というすばらしい役所があって、日本の将来の子供の教育に、教育は百年かかると言われる中も文部省は頑張ってきて、きれいな文部省だという気持ちで私たちはやってきました。中には時々変わったのがいますから、これは仕方がありませんけれども、その文部省の日本体育・学校健康センターに、世間的な言葉で悪いかもしれませんけれども、くじの胴元がいくと。これが文部省にとってこれから大変なことになるというふうにまず文部省は認識を新たにして、今も大臣が、通れば改めていろんなことをとおっしゃいましたけれども、私はそれでは通らなくなると思うんですね。
 この間からの話で、三十条の情報公開の話もありました。あるいはチェック体制はどうするかという話もありました。あるいはまた、日本体育・学校健康センターに審議会がありますけれども、今までおっしゃらなかった対面販売だとかあるいは集金方法とか、下請業者にだれを選定するかも全部審議会にかけるとおっしゃいました。それは結構なんです、例えばですよ。ただ、かけてその後どうなるんですか。その答弁がないんです。
 例えば保健体育審議会。これは御存じのとおり、今現在日本には二百十七の審議会がありますけれども、その審議会の中で人事権でも国会の同意を得るというものはわずか三十しかありません。あとは全部省庁の組織令で決まってしまうんですね。ですから、今おっしゃったように、日本体育・学校健康センターの審議会で国民の目に見えるかというと見えないんですね。これからお金を扱うわけですから、今までの文部省と全然違ってくるわけです。今回の法案の中で政令で決まってしまうわけですから、今までの保健体育審議会、これ決まったのは昭和二十四年ですよね。二十四年から改正されていませんから、国民の目に後でしか見えないけれども、私はやっぱりこの審議会のメンバーは今回は国会の同意を得るというふうにするべきだと思いますけれども、文部省の見解を聞きたいと思います。
○国務大臣(町村信孝君) それは国会がお決めになることであって、私どもの方からこうしてくれということはいかがかなと、こう思います。国会がお決めになればそのとおりであろうと思っております。
 ただ、この審議会について一言だけ申し上げますと、文部省は最大限各種審議会の公開ということに心がけておりまして、中には人事を扱ったりあるいは科研費の配分などといったような部分もあるので一部非公開というものはありますが、大部分のものを公開しております。特にこの保健体育審議会は完全公開ということで、どなたでも立ち入ってどなたでもお聞きになれますよということで既にこれまで運営しておりますので、今後もそうであろうと思っております。
○扇千景君 既に自民党さんの方からこの法案に対する修正案が出されております。けれども、せっかく参議院で審議をし、参考人を呼んだことの結果、自民党さんが修正案をお出しになるのであれば、少なくとも今おっしゃったような審議会のメンバーの人事というものは国会の人事案件にするべきだということも今後私どもで検討していきたいと思います。
 それからもう一つ、透明性ということをはっきりおつしゃいましたけれども、果たしてその透明性はいかがかということにかんがみますと、日本体育・学校健康センターが今後このお金のやりとりで疑義を持たれないためにも、国会の決算報告にこの結果がわかるようにすべきであろうと思います。公開しています公開していますということではなくて、実際に今後このセンターのスポーツ振興くじの結果というものを国会の決算報告の中に入れられるようなことに、見えない見えないとみんなおっしゃいますから、見えるようにするにはせめて国会の決算報告の中に、文部省の事項の中にこれを入れられるようにすべきだと思いますけれども、文部省はこれに対して不都合がありますか。
○政府委員(工藤智規君) 特殊法人の経理についてどうするか、あるいは先ほど大臣が申し上げました審議会の大事についてどうするか、これは本件だけのお話というよりは、政府全体の中でのバランスとか、あるいは国会での業務との関係でございますとか、そういう枠組みの中でさらに御検討いただく必要があるんじゃないかと思いますが、少なくともスポーツ振興基金をやっておりますセンターにつきましては、そのスポーツ振興基金の審査に当たりますメンバー、それから配分の内容、実績、それについてすべてこれまでも公開しているところでございまして、疑われると切りがないのでございますが、私どもは誠心誠意おこたえしているつもりでございます、
○扇千景君 今、各委員からいろいろお話がございましたけれども、例えばこの配分方法というものを確実に審議会によって決定し、公になりますとおっしゃいましたけれども、例えばセンターが今後入ったお金に対して配分する社団法人あるいは財団法人、これは会計検査院が入れないわけですね、言ってみれば。ですから、配分先の使い道に関しても今では会計検査院が入れませんから、特殊法人だけはわかりますけれども、配った先の社団法人、財団法人はこれはもうどうにもならないんですね、今の法律では。
 ですから、せっかくこれをおつくりになって本当にスポーツ振興のためになって、あるいは、これだけ反対があったけれどもこの法案をつくって結果よかったと言われるためにも、やっぱり社団法人、財団法人に対しても何らかの方法で今度は日本体育・学校健康センターからきちんと文部省が公に国民の目に触れるようにできる方法というものは、今度はここへ法案ができたら行っちゃうわけですから、たら、ればの話ばかりしていると仕方がないんですけれども、文部省としてのその方法というものはお考えになれそうですか。
○政府委員(工藤智規君) 本法案でも情報公開の規定が盛り込まれているところでございますが、既に行われておりますセンターの基金の配分につきましては、御指摘のように、相手先が公益法人の場合は必ずしも会計検査院が立ち入るということにはなっていないわけでございます。むしろ、配分権限がございますセンターの方で実績報告をとるほかに、場合によっては相手先のオフィスに立入検査をしたり、あるいは帳簿を精査したりということも含めて刀遺漏のないような仕組みをとっているわけでございまして、仮にこの法案が通りましてサッカーくじの収益金等を扱うことになりますと、同様の、疑いが持たれない万全を期した取り扱いをさせていただくようになろうかと思うわけでございます。
○扇千景君 たら、ればの話ばかりになっちゃうんですけれども、今おっしゃったように、文部省としてもそれが国民の目に触れるようにきちんと情報公開をしたいとおっしゃいましたけれども、その情報公開の方法も、本来であればセンターというものは大臣に報告義務があるだけで、世間に対してどう発表しろという規定がどこにもないわけですね、言ってみれば、現段階では。
 基本的になぜこれがいけないかといいますと、私、新進党から自由党に今なっていますけれども、全部の特殊法人を五年以内に廃止するというのが党として決めたことなんですね、これは行政改革の一環として。五年後に全部廃止して、どうしても欠くべからざるものは改めて法案提出するというのが党の基本方針なものですから、行政改革というものを我が党がやっていく上で、これを特殊法人に持っていくということ自体が私たちの党の基本的な政策に反するというのが前提にあるんですけれども、これは私の党の話ですから別においておきます。
 私はやっぱり一番わからないのは、先ほども提案者からございました。お金の集金あるいは当せん者への払い戻し等々についてコンペを行って、しかもそこでコンピューターを導入して大々的に全国にしなければこれは販売できないんですね。そうしますと、たら、ればの話で申しわけないんですけれども、全売上金の一五%以下を諸経費に充てると、こうなっているんですね。売上金が想像でしかわからない架空の話なんですけれども、一五%以下の諸経費の中で例えばコンピューターにどれだけの経費がかかるのか、私は大変な経費がかかると思うんですね。要するに投資です。先ほどもお話がございましたけれども、コンペを受けたところは第一勧銀の宝くじと同じようにほかの銀行ができないんですね。第一勧銀に疑惑があったときに宝くじをほかの銀行しなさいと言ったってだれも手を挙げなかった。わずかに広島銀行が何とかという話が出ましたけれども、これもだめなんですね。要するに独占なんです、専売特許なんです。
 それと同じようにコンペをするけれども、コンピューターに投資をしてかなりの先行投資をしたところに、例えば今度、何かあったときにはやめるというくじの販売中止命令が文部大臣にできるという提案を有民党さんがなさったんです。コンペがあって、コンピューターにこれだけ投資して、しかも一五%以下という諸経費がありますけれども。これはコンピューターだけじゃないです、全部の経費です。
 先行投資したところにまだお金の赤字が残ったままで、大臣が例えばこれは販売するのが教育上あるいは社会通念上疑義があるからスポーツくじを中止すると言ったときに、もし赤字があったらまた国が補てんして賠償しなきゃいけないんでしょうかね。どう思われます、大臣。
○政府委員(工藤智規君) 扇先生がおっしゃるように、たら、ればでございますので、なかなか架空の話はしにくいのでございますけれども、実際にどういう形のコンペをすることになるのか、あるいは実際にどういう販売網でやるのか、それはアイデア勝負になるわけでございますけれども、やっぱり先生のおっしゃいましたように、どれだけの収益なり運転ができるのか、かなりリスクを伴う部分があるのだろうと思います。
 私どもとしては、せっかく御提案者の方々の御好意で安定的な財源確保とおっしゃっていただいていますので、余り悪い材料を喧伝していただくよりはスマートにスタートできればなと思うのでございますけれども、既に御承知のように、別の案件でございますけれども、科学技術の分野でも日本で相当先端的な研究開発をしている部分がございますが、そういう実験を行うに当たって、製作機械メーカーはいわばほかには売れない全く新しい設備をつくるに当たって、まさに商売を抜きにしてリスクを負って請け負われるという例もあるわけでございますので、実際にどれくらいのリスクを負われるかどうかというのは全く私ども予想がつきませんし、仮に赤が出た場合に、国庫から税金でわざわざそれを補てんするというのもなかなか考えにくいところでございます。
○扇千景君 文部省もまだわからないから答えにくいだろうと思います。そういう意味では、文部省のわずかな財源、スポーツ振興に対する予算が少ないところに議員立法でありがたいお金がどんと入ってきそうだなということで、棚はたで何かできそうだということなんですけれども、喜んでいらっしゃるのは私はいいことだと思うんですよ。けれども、文部省というものの名前に傷がつくと言うと変ですけれども、仮にも疑惑を持たれるようなことが文部省にかからないようにと、取り越し苦労かもしれませんけれども、私はぜひそうあってほしいと願う一人なんです。
 ですから、日本体育・学校健康センターの今後の運営の難しさ、あるいは接待漬けと言うのは変ですけれども、日本体育・学校健康センターの所長さんから審議会のメンバーから全部接待漬けにされては困りますので、そういう疑義が少なくとも文部省関連の特殊法人に一切ないように私は改めて警告をしておきたいと思います。
 本来であれば、町村文部大臣がせっかく文部大臣になられながら、まだ一般質疑で一度も二十一世紀の日本のスポーツのあり方に対する大臣の考え方を聞く時間を委員会として持っていない。大変残念だと思います。
 教育行政あるいはスポーツ行政等々、すべて文部大臣としての町村大臣の御意見があろうと思いますので、本来は町村大臣が二十一世紀の文部省のそのプログラムを国民に見せて、私ども委員会にも見せていただいて、そこの質疑の中で、日本人の青少年育成のためのスポーツ振興には一般会計からきちんととるというのが私は本来の文部大臣としての姿勢であろうと思いますので、文部省もたまたまお金が入ってくるのでありがたいからお受けしますというお言葉で、私はそれで結構だと思います、文部省は。けれども、文部大臣としての本来の行政というものに、いささかもお金に目がくらまないで、本道、王道を歩いていっていただきたいということを私は文部大臣に要望しておきたいと思います。
 そして、今申しましたようなスポーツ振興くじが国民の目に疑義を持たれている部分は、たら、ればでは国民が納得できないということも提案者の皆さん方は、皆さん方のせっかくの提案だけれども、まだ国民の全部には理解されていないということだけは提案者の皆さんも頭に置いていただきたいし、議員立法であるならば、今後、日本体育・学校健康センターがいささかも文部省の恥辱になるようなことのないようにということ、改めて私は国会議員としても今後も見守っていきたいと思いますし、大臣に最後に、スポーツ行政あるいは教育行政の基本の一端も、この日本体育・学校健康センターの今後のことも含めてお話を伺って、終わりたいと思います。
○委員長(大島慶久君) 時間をオーバーしておりますので、簡単に御答弁願います。
○国務大臣(町村信孝君) 扇委員から文部省に対する大いなる期待とまた戒めの言葉をいただきまして、心から感謝をいたしております。
 一般質疑も確かにまだでございますから余り多くを今申し上げませんが、今後のスポーツの振興、やはり私も先日から長野に足を運び、大変な感動を味わってまいりました。スポーツのよさというものを改めて痛感したところでございます。
 そういう一流の競技における国民へのすばらしいメリットといいましょうか影響力といいましょうか、そうしたものをさらにレベルアップしていくこと。同時に、本当に数多くの国民が手軽にスポーツにアクセスできるような、ある意味では日本も豊かな時代、豊かな社会になってきた。そのことをさらにもっともっと推し進めていくことにより、例えば家族のコミュニケーションがないがゆえに子供たちが孤立化し、そして非行を起こすという原因になっているとすれば、各地区にすばらしいスポーツの施設、そこで親子も触れ合える、友達とも触れ合えるというような場をさらに提供できることになれば、そのこともまたスポーツの持つ青少年に与える大変いいことではないだろうかと思ったりもいたしております。
 いずれにいたしましても、この振興くじによりましてよりよい日本における体育・スポーツの普及、振興、発展に役立つきっかけになればと期待もしているところでございますし、心がけてまいりたいと思っております。
○扇千景君 終わります。
○委員長(大島慶久君) 他に御発言もなければ、三案に対する質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。
   〔「異議なし」「異議あり」と呼ぶ者あり〕
○委員長(大島慶久君) 御異議があるようですから、これより採決を行います。
 三案に対する質疑を終局することに賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(大島慶久君) 多数と認めます。よって、三案に対する質疑は終局することに決定いたしました。
 本日はこれにて散会いたします。
   午前十一時五十九分散会
     ―――――・―――――