第142回国会 行政監視委員会 第2号
平成十年二月三日(火曜日)
   午前十時開会
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   委員の異動
 二月二日
    辞任         補欠選任
     峰崎 直樹君     小川 勝也君
     橋本  敦君     山下 芳生君
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  出席者は左のとおり。
    委員長         竹山  裕君
    理 事
                太田 豊秋君
                上吉原一天君
                中曽根弘文君
                竹村 泰子君
                赤桐  操君
                都築  譲君
    委 員
                井上 吉夫君
                岡  利定君
                久世 公堯君
                坂野 重信君
                須藤良太郎君
                鈴木 正孝君
                田村 公平君
                長尾 立子君
                村上 正邦君
                小川 勝也君
                千葉 景子君
                平田 健二君
                大森 礼子君
                松 あきら君
                山本  保君
                清水 澄子君
                山下 芳生君
                泉  信也君
                水野 誠一君
                菅川 健二君
   国務大臣
       国 務 大 臣
       (総務庁長官)  小里 貞利君
   政府委員
       総務庁長官官房
       審議官      西村 正紀君
       総務庁人事局長  中川 良一君
       総務庁行政監察
       局長       土屋  勲君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        田中 久雄君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○行政監視、行政監察及び行政に対する苦情に関
 する調査
 (行政監察制度の現状について)
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○委員長(竹山裕君) ただいまから行政監視委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨二日、峰崎直樹君及び橋本敦君が委員を辞任され、その補欠として小川勝也君及び山下芳生君が選任されました。
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○委員長(竹山裕君) 行政監視、行政監察及び行政に対する苦情に関する調査を議題といたします。
 本日は、行政監察制度の現状について総務庁から説明を聴取した後、質疑を行うことといたします。
 議事の進め方でありますが、まず、総務庁長官及び政府委員から説明を聴取した後、各会派を代表する委員が五分程度順次質疑を行い、その後、各委員が自由に質疑を行うことといたします。
 速記をとめてください。
   〔速記中止〕
○委員長(竹山裕君) 速記を起こしてください。
 それでは、まず総務庁長官から説明を聴取いたします。小里総務庁長官。
○国務大臣(小里貞利君) 総務庁長官の小里でございます。
 初めに一言ごあいさつ申し上げます。
 財政状況の危機的な悪化、少子・高齢化の急速な進展、経済のグローバル化等に伴う大競争時代への突入、さらにはたび重なる不祥事の発生などにより、行政を取り巻く環境が極めて厳しくなっております昨今、行政の機能、あり方を問い直し、二十一世紀にふさわしいこの国の形を再構築していくことが喫緊の課題となっております。
 こうした状況の中、行政の監視を任務とされる本委員会が参議院に設置されましたことはまことに時宜を得た大変意義の深いことと存じます。本委員会がその力を遺憾なく発揮されることを心から祈念申し上げます。
 次に、総務庁の行政監察制度につきまして、その概要を御説明申し上げます。
 行政監察機能は、大きく分けて行政監察と行政相談の二つの柱から構成されております。第一に行政監察は、行政部内の自己改善機能として行政の制度、運営について実態を調査分析し、その結果に基づき改善方策を関係行政機関に勧告するものであります。第二に行政相談は、国民の行政に関する苦情や意見、要望を受け付け、関係行政機関にあっせんを行うことにより、苦情の解決や意見、要望の実現を促進するものであります。詳細につきましては後ほど行政監察局長から補足的に御説明させます。
 このような総務庁の行政監察制度は、これまでも少なからざる実績を上げてきたものと自負しておりますが、先般の行政改革会議の最終報告におきましても、評価機能の一層の充実強化が求められておりますように、皆様から行政監察に寄せられる期待にはまことに大きいものがあります。
 昨今の行政をめぐる大変厳しい状況を真摯に受けとめ、これまでにも増してその機能の発揮に努めてまいる所存であります。国会における行政監視機能と政府における行政監察機能がそれぞれの役割を十分に果たし、相携えて行政の改善に邁進することが求められていると存じます。私に与えられました使命の重大さを改めてかみしめ、粉骨砕身職務に精励する所存であります。
 委員長を初め、理事、委員の皆様方の格段の御指導、御鞭撻をお願い申し上げます。
○委員長(竹山裕君) 次に、行政監察局長より補足説明を聴取いたします。土屋総務庁行政監察局長。
○政府委員(土屋勲君) 行政監察及び行政相談制度につきまして、お手元の資料に即して御説明させていただきたいと存じます。
 「行政監察制度の現状について」と表題を書いております説明資料のほかに、別冊で参考資料を配付いたしております。説明資料に沿って御説明申し上げ、必要に応じ参考資料をごらんいただくということにしたいと存じます。
 まず、行政監察でありますが、説明資料の一ページにありますように、これは政府部内の自己改善機能として、行政の制度、運営等の実態を調査分析し、その結果に基づき改善方策を関係行政機関に勧告するものであります。国会や会計検査院が外部から行政を監視されるのに対し、私ども行政監察局は行政みずからがまず自己反省、自己改善を行うことが必要であるという観点から、その専門機関として設けられております。そのため、行政監察は政府部内にありますが、各省庁からは独立した立場、第三者的な立場にあります。それから、行政の実態を調査分析するというアプローチをとっているわけでございます。いわゆる実証主義ということでありまして、行政の現場における実態をベースに具体的な事実、問題点を積み重ねて各省庁に改善方策を勧告しております。
 行政監察は、その実施形態から中央計画監察と地方監察に大別をされます。
 中央計画監察は、総務庁本庁が監察テーマ、調査時期、調査対象、調査方法などを決めまして、出先機関である管区行政監察局、行政監察事務所を動員しまして実地調査を実施するものでして、年間二十本程度のテーマについてやっているところでございます。
 機能といたしましては、総務庁長官から関係省庁の大臣に改善方策を勧告しまして、これに基づく措置の報告を求めることにより、行政の制度、運営の改善を推進するということであります。対象となる業務は、各省庁の業務、特殊法人の業務、地方公共団体が国から委任、補助を受けて行う業務、いわゆる機関委任事務、それから補助金の関係であります。対象となる事項は、行政の制度、施策、組織、運営と行政全般にわたっておりまして、重要行政課題の解決の促進、行政改革の推進という観点から実施をしております。
 次に、中央計画監察を実際にどのように行っているかについて御説明申し上げます。
 まず、監察テーマの選定でありますが、平成八年十一月に閣議決定されました行政改革プログラムに基づきまして、現業、特殊法人等の事業の見直し、経営合理化、並びに歳出削減、経費の効率的使用ということに重点を置きまして、向こう三年間に実施する予定の監察テーマを定めました行政監察プログラムというものを策定しております。平成九年度から十一年度までの三年間を対象とする現行のプログラムは、昨年度末に策定し、公表もいたしているところであります。
 参考資料の五ページをごらんいただきますと一覧表がございます。平成九年度から十一年度の間の実施予定テーマであります。この行政監察プログラムにつきましては、行政を取り巻く情勢の変化を踏まえ、毎年度新たな三年間について策定するローリング方式により見直しを行うこととしております。また、政府の重要施策にかかわる緊急の諸課題については機動的に対応する方針でございます。
 次に、このように決定されましたテーマについて、監察の具体的実施手順について御説明申し上げます。参考資料の六ページでございます。中央計画監察のテーマ選定から調査の実施、勧告、報告徴収まで一連の流れを整理させていただいております。
 個別監察の実施手順でございますが、まず調査事項や調査の視点等を定めた監察計画を策定するために準備研究、事前調査を行います。具体的には、関連する制度、施策について各省庁からヒアリングを行ったり、現地に出向いてのテスト調査を行ったりします。
 そして、監察計画、いわば調査の設計図というものでありますが、それに従って実地調査を行います。その期間はおおむね四カ月。この実地調査は本庁がみずから行うとともに、地方の管区局、事務所を動員して行っております。
 実地調査の結果が本庁に報告され、これを整理、分析し、その結果に基づいて具体的な問題点及びその改善方策を取りまとめ、相手省庁に勧告することとなります。全国から集まる膨大なデータを分析し、実地調査で明らかになった行政の実態について関係省庁と事実確認を行い、その実態についてどういうふうに評価をするかといった議論を経まして改善方策を取りまとめ、勧告をしているところでございます。
 勧告をした後には、その実効性を確保するため、各省庁が講じた措置について二回にわたって報告を徴収しております。これは単に報告を受けるということではなくて、改善措置が不十分な場合にはその行為の中で改善を促すということをやっているわけでございます。
 説明資料に戻っていただいて、二ページをごらんいただきたいと思います。最近の勧告の実績を幾つか紹介をさせていただいております。主なものを二つほど御説明させていただきます。
 まず、@の特殊法人に関する調査でありますが、これは特殊法人の財務内容等の公開、いわゆるディスクロージャーが必ずしも十分進展しておらない、また特殊法人の子会社等の全体像が不透明であるというような指摘がなされていた状況を踏まえまして、特殊法人に対する国民の信頼の確保を図る観点から、特殊法人におけるディスクロージャーの現状と子会社等の全体像を明らかにするとともに、ディスクロージャーを一層推進することを目的として実施をしたものであります。
 主な勧告事項としましては、財務内容等に関する書類の作成、公開に関しての法律上の位置づけの明確化、ディスクロージャーに関する政府としての統一的対処方針の明確化、事業報告書、附属説明書類の必要的記載事項の省令上の規定整備等でございます。
 この勧告を推進していく立場から、私ども行政監察局ではディスクロージャーの基本的枠組みを定める特殊法人の財務諸表等の作成及び公開の推進に関する法律案というものの取りまとめを行いまして、この法案は昨年六月成立をさせていただいたところでございます。これによりまして、平成八年度決算から各特殊法人の本社や支社で民間の水準以上に公開されました財務諸表等を閲覧することができるようになっております。
 また次のページ、三ページになりますが、Eをごらんください。
 国有林野事業に関する行政監察でありますが、この事業は昭和五十三年以来累次にわたり経営の改善に取り組まれているにもかかわらず、御案内のとおり、その財政状況は悪化の一途をたどっております。
 この監察では、農林水産省の策定しました経営改善計画に掲げる改善目標の平成八年度末における達成状況を調査し、同事業の抜本的改善に資することを目的として実施したものであります。
 主な勧告事項としましては、現行の経営改善計画の抜本的見直し、組織、要員の徹底した合理化、非事業用資産の徹底した洗い出しなどによる資産処分の徹底、林道、造林などの事業投資のあり方の見直しなどについて指摘をしております。
 この勧告を受けまして農林水産省は、累積債務の処理方策を含んだ国有林野改革二法案を今国会に提出する予定と聞いております。
 それから地方監察でございますが、地域に密接にかかわる行政上の問題を現地で具体的に改善することを主眼といたしまして、管区局、事務所が独自に実施をしているものでございます。
 次に、行政相談について御説明をいたします。説明資料の四ページでございます。
 当庁の行政相談は、国の行政機関の業務、特殊法人の業務、国の委任、補助にかかわる業務に関する幅広い範囲の苦情や意見、要望を受け付けまして、公正中立な立場から関係機関にあっせんを行い、その解決や実現を促進するとともに、国民の声を行政の制度、運営の改善に生かすものであります。
 行政部内の救済制度としましては行政相談以外に行政審判あるいは行政不服審査などがありますが、行政相談はこれらと比較しまして手続が略式簡便であること、救済の対象となる行為、申し出ができる期間に制限がなく、処理が簡易迅速であるなど、行政救済体系の中で重要な意義を有していると考えております。
 また、総務庁の行政相談は、それぞれの所管行政について当事者の立場から行う他省庁の行政相談と比較しますと三つの特徴を有しているのかなというふうに考えております。
 一つは、国の行政活動全般に及ぶ幅広い苦情に対応するということ、二つ目は、全国すべての市町村に配置されている約五千人の行政相談委員と各都道府県に設置されている管区局、事務所のネットワークを活用して相談を受け付け、処理できるということ、三つ目としては、行政の制度、運営の改善の実現として、同種・類似の苦情の発生が予想されるものについて行政監察を実施するほか、その解決に制度的な改正を必要とする事案については民間有識者で構成されます行政苦情救済推進会議を活用するということでございます。また、特に所管の行政機関に申し出たがその措置に納得できなかった場合、あるいは所管の行政機関に申し出をしにくい場合、どこに申し出たらよいかわからない場合、複数の行政機関に関連する場合等に効果的な役割を果たしているというふうに言えると思います。
 行政相談の受け付け体制につきましては、国民の皆様が身近な場所で気軽に相談できるように努めております。全国五十の管区局や事務所のほか、各市区町村単位に少なくとも一名総務庁長官から民間人の方々に委嘱している行政相談委員が受け付けています。各管区局、事務所におきましては、行政相談課の窓口に直接お越しいただくほか、手紙、行政苦情受け付け専用電話、行政苦情一一〇番と称しておりますが、とかファクスにより受け付けをしているところでございます。
 また、行政相談委員につきましても、自宅で直接受け付けるほか、手紙、電話による受け付けも行っております。さらに、行政相談委員は、担当地区内で特定の日時、場所を設定して開催する定例・巡回行政相談や、関係機関、各委員等の協力を得て行う合同行政相談、地域住民の参加を得て行う懇談会等により相談を受け付けているところでございます。
 次に、平成八年度におきます行政相談の処理件数でございますが、参考資料の二十二ページをお開きいただきたいと思います。下の円グラフをごらんいただきますと、相談者が不利益の救済または行政の制度、運営の改善を求めたいわゆる行政苦情事案四万四千件となっております。このほか、相談者が行政に関する法令、制度、各種の手続についての説明や窓口等の教示を求めた事案、私ども行政案内事案と称していますが、これが約九万件ありまして、民事事案などその他の事案を合わせると、全体で二十二万件という状況でございます。
 次に、参考資料の二十三ページをごらんいただきたいと思いますが、このうち、行政苦情事案を行政分野別に見てみますと、道路の維持管理に関するもの、交通安全施設の整備に関するものなど、国民生活あるいは個人の権利利益と密接に関連する事案が多く処理をされております。
 この行政苦情事案の中で、役所の知識、経験だけでは処理困難な問題につきましては、元内閣法制局長官を初め七名の有識者の方にメンバーとなっていただいております行政苦情救済推進会議というものにお諮りをし、そこで御議論をいただいて、その結果を踏まえて関係省庁にあっせんを行うということもいたしております。
 推進会議で御議論いただいた事案を具体例で申し上げますと、参考資料の二十四ページでございます。一番上の例でございますが、看護婦の国家試験を受けられる方、毎年四万人ぐらいおられますが、この看護婦の国家試験は、従来、三月中旬に行われ、四月中旬以降に合格発表されていたわけでございます。そうしますと、四月に新卒として病院に勤務するという方は、無資格の状態で、給与も低いなど不安定な状況になっていたわけでございまして、早期に合格発表をしてほしいという相談がございました。推進会議にお諮りをし、厚生省にあっせんをした結果といたしまして、平成九年春の試験から合格発表が三月中に行われることになりました。こういうふうな制度的な改善を図りますと、一挙に苦情の解決が図られるということでございます。
 最後に、行政監察制度の今後の課題について申し上げますと、昨年十二月の行政改革会議長終報告の中で、新たに設けられる総務省において行政の評価、監視を担当することとされておりますが、そこでは、現在の行政監察機能を引き継ぎ、さらに充実を図ることとされておりまして、客観的で公正な評価方法の確立、評価結果の政策立案部門への適切なフィードバックなど、監視・評価機能の十分な発揮のための工夫を行うことが求められております。
 また、総務省に置かれます独立行政法人の評価委員会の事務局を行政評価・監察担当部局ということとされておりまして、こうした課題に適切に対応できるよう準備を進めていかなければならないと考えております。
 以上で御説明を終わらせていただきます。
○委員長(竹山裕君) 以上で説明の聴取は終わりました。
 これより質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○上吉原一天君 自民党の上吉原一天でございます。参議院改革の目玉としまして初めて設置をされました行政監視委員会の最初に、我が自由民主党を代表しまして質問の機会を与えていただきました。大変光栄に存じます。
 まず、金融システムの安定と景気対策を現下の最大の政治課題として取り組んでいるこの時期に、その中心的役割を担うべき大蔵省の職員に関する不祥事などによりまして、行政をめぐる国民世論の批判が一段と厳しさを増し、国民の行政に対する信頼回復が急務となっております。改めて、行政の自己改善機能を担う行政監察機能の充実や体制の強化が指摘されております。
 私は、昨年の二月二十一日の地方行政委員会におきまして、国家公務員等の倫理問題について質問をいたしました。二度と不祥事が起きないよう、起こさないようとの思いがあり、制度のみならず精神の面まで踏み込んだ質問をいたしたのでございますけれども、非常に残念で遺憾であります。
 そこで、総務庁としては、今後どのように行政監察の充実や行政監察制度の強化を図っていこうとしているのか、また、各省庁にも当然内部監査体制ができ上がっているかと思いますけれども、総務庁はそれをどのように見ておられるのか、そして、こういったそれぞれの連携につきましてどのような対策を講じられておるのか、大臣にお伺いをいたします。
○国務大臣(小里貞利君) 議員からお話がございましたように、昨今の行政監察に対する国民の厳しいしかも強い指摘は、まさにお話のとおりでございまして、大変遺憾に存じておるところでございます。
 そこでまず、国政全体に対する行政監察の重大なる責任を持っておりまする総務庁の行政監察体制について申し上げたいのでございますが、行政監察機能の充実強化方策といたしましては、勧告事項の重点化ということが一つあると思います。もう一つは、再監察の実施などを着実に手がたく進めることを、従来も注意してまいったことではございますけれども、なおこの際、厳しい反省とともにそれを推進していく必要があると存じております。
 それから、ただいまお話がございましたように、内部監査体制の問題でございますが、これは、御承知のとおり、各省庁が内部の監査体制を行っております。いわゆる大臣官房の一部あたりにそのような所掌事務を持たせまして行っておるところでございますが、甚だその実態、効果については疑問もあるところでございまして、これらの実施体制につきましては、先端の組織が設けられていないなど、必ずしも先ほど申し上げましたように十分ではございませんので、この際再点検を行う必要がある、さように判断をいたしております。
 最後にお尋ねがございました、これらの内部体制と総務庁が行っておる行政監察の連携でございますが、先ほどお話し申し上げましたように、行政改革会議等におきましても、最終報告で、この本省組織を明確な位置づけを持った評価部門を確立することが第一、及び各省の評価部門との連携をさらに強化して、今後各省の監査部局との連携のその成果を上げてまいりたい、さように思っております。
○上吉原一天君 今回のような事件というのは、やはり一過性のものではなくて構造的な問題を含んでおります。ぜひ積極的な取り組みをお願いしたいわけでございます。今回の大蔵省の職員に関する不祥事の根底には、現行の国家公務員法の規定のあり方、これにも問題があるのではないかというふうに思います。
 私、既に指摘をしておりますけれども、ある公務員の行為につきまして、例えば非行あるいは信用失墜行為というのが法律の規定でございまして、非常に抽象的なわけでございます。ですから、こういった規定の適用に当たりまして、各省庁の裁量、これがかなりばらつきが、幅があり過ぎるのではないかというのが一つの問題だというふうにとらえられております。
 総務庁は、人事局という国家公務員制度の企画立案を所管する部局もあわせ持っているわけですから、公務員倫理法の制定など国家公務員制度のあり方にメスを入れ、強力に各省を指導する必要があるのではないかというふうに思いますが、大臣いかがでしょうか。
○国務大臣(小里貞利君) お話がございましたように、国家公務員法第九十九条で信用失墜行為なども規制してございますが、極めて不十分であると素直に私どもは認識しなければならないと思っております。
 公務員の不祥事を根絶するためには、さらに抜本的な対策を講ずる必要があります。このため、総理大臣が直接指示をいたしまして、目下公務員倫理に関し法制化を含めた対策を講ずるように政府内に公務員倫理問題に関する検討委員会が設けられまして、今その開始をいたしたところであります。いずれいたしましても今後の検討にゆだねられるところでございますが、国家公務員の人事管理を担当する私といたしましては、この際、際立って手がたく綱紀の保持の実効性を確保するための方策につきまして幅広く検討し、早急に結論が得られるよう事務方を強力に督励してまいりたいと思います。
○上吉原一天君 この問題は、枠組みづくりだけの問題ではなくて、やはり魂が入っているかどうかというのがポイントになろうかと思います。ぜひ積極的な取り組みをお願いして、質問を終わります。
○竹村泰子君 初めての委員会が開かれまして、私は大変期待を持ってこの委員会に参加をいたしました。と申しますのは、今、同僚議員の御質問にもあったとおり、人間のやることに完璧ということはないわけで、さまざまな行政の中で、あるいは行政にかかわるいろいろな問題が出てきております。それは、小さなことから大きなことから、許されるべきではない問題も随分出ております。
 今、長官は、素直に十分ではなかったということを認めざるを得ないというふうにおっしゃいましたけれども、だからこそ私どもは行政監視院法という、特別の独立した機関をつくるべきではないかと、そういう法律を国会の中に提出し続けてきたわけでございます。やはり、総務庁の中に行政監察というところがあって、一つの政府の中に行政を監視する機関があるというところに欠陥があるのではないかというふうに思いますが、長官はどうお思いになられますか。
○国務大臣(小里貞利君) 御案内のとおり、地方に行政監察をするいわゆる出先機関で働いておる職員が一千名おります。本庁には百五十八名前後いるわけでございます。要するに、先ほどからお話がございまするように、制度そのものも枠組みをこの際強化しなければいけないと思うのでございますが、さらにまた、御指摘がありましたように、行政監察に当たる職員自身の基礎的な一つの認識あるいは姿勢というものも私はこの際強くお互いに反省、総括するべきではなかろうか。私自身、もっと自信を持って積極的に綱紀の粛正のために、あるいはまたそれぞれ行政効果を上げるために踏み出していこうじゃないか、そういう啓発も行っているところでございます。
 なおまた、先ほどお尋ねの、総務庁だけの行政監察では効果が上げ得られないのではないかというお話に受け取ったわけでございますが、もしそれであるといたしますと、本庁は本庁で重点的にその仕事を、使命を果たしていかなけりゃなりませんが、同時に、各省庁内に先ほど申し上げましたようにそのような一つの担当を設けてやっておりますけれども、これが先ほど申し上げましたように、省庁によっては必ずしも十分ではなかったのではないか。したがって、この連携強化を強く進めなけりゃならない、こういうふうに申し上げておるところでございます。
○竹村泰子君 私たちのところにも行政監察の勧告あるいは結果報告書などが配られてまいります。こういうわかりやすくまとめてくださったレポートも最近配られております。(資料を示す)私は、くまなく読むわけにはいかないんですけれども、非常に興味を持ってこれを拝見しております。
 それで、一つお伺いしたいのですけれども、今の、簡単にまとめてくださいました制度の現状についてということの中に「特殊法人に関する調査−財務内容の公開」というのがありますね。それで、今、矢印がついておりますところ、特殊法人の財務諸表等の作成及び公開の推進に関する法律が国会で成立をしたということで、これはよくなったのでしょうかというと変な言い方ですけれども、ちょっと例を挙げるとわかりやすいかもしれませんので例を挙げますと、例えば昭和五十七年にいわゆるあの、あのと言った方がいいかもしれません、動燃が発足をいたしました。それから、これまでの累積欠損が一兆五千五百億円になっています。同じく、政府出資の特殊法人日本原子力研究所は累積欠損が一兆二千億円となっています。動燃の予算執行などについて行政監察をなさいましたね、これは少し前だったと思いますけれども。その後でこういったさまざまな東海村の事故ですとかいろいろなことが起きているわけです。
 厚生省の例の老人医療の問題にいたしましても、こういった動燃の事件にいたしましても、もしも行政監察がきちんと行われていて、勧告が効果をあらわしていればこういうことは起き得なかったのではないか。私はちょっとその核心の部分に触れていきたいと思うのです。事故は幾ら行政監察がしっかりしていても起こるべくして起こったわけではありませんから、事故は防ぎ切れないかもしれない。しかし、特殊法人というものに対する政府の態度の甘さというか、私が知っている限りでは、つい最近までは予算、決算を出さなくてもよかったのではないでしょうか。どうでしょうか。
○政府委員(土屋勲君) 特殊法人問題でございますが、確かに私ども、今までの行政監察局の取り組みというのは、施策別監察に関連して特殊法人の監察をしたというケースが非常に多かったわけでございます。
 ただ、しかしながら、この特殊法人の財務諸表の公開の問題を手がかりにいたしまして、特殊法人問題に非常にウエートを置いた業務運営をしばらくの間続けさせていただきたいと思っておりますのが現在の進め方でございまして、財務諸表の公開に引き続きまして、特殊法人の経営分析的な特殊法人全般の評価をするような仕事にこれから取り組んでいきたいというふうに考えているところでございます。
 ただ、しかしながら、先ほど大臣が申し上げましたように、私たちの体制、地方を含めまして千百人という体制でございますから、すべての分野について濃密にというわけにもまいりませんが、ここしばらく特殊法人にかなりの重点を割いた業務運営をしていきたいと思っております。
○竹村泰子君 いわゆる行政をどこがきちんと監視できるかということで、私はもしかしたら国会の中で一番大事な仕事なのではないかと思うわけです。ですから、いい仕事をいっぱいしていらっしゃる、私たちは認めています。しかし、それを生かせるように、勧告をどういうふうに各省庁が受けとめて、そしてそれをきちんと実行に移すか、そこが大事なのではないかと思いますが、時間が来てしまいましたから、また後のフリートーキングに回したいと思います。
○大森礼子君 公明の大森礼子です。質問時間が限られておりますので、端的に質問に移りたいと思います。
 長官、冒頭におっしゃいました、公務員のたび重なる不祥事の発生、これによって行政は危機を迎えでいるということで、私はまさにそうだと思います。刑事問題に至らなくても、いろんなところで指摘されております業者といいますか民間人へのたかりの体質とか、それから公務員たるべき者が民間人から、ただ酒、ただ飯、ただゴルフとか、こういうことを受けること自体私には非常に理解しがたいわけであります。
 それで、公務員の汚職のみならずこういう不祥事を絶つためには、公務員個人の倫理の問題とか強調されるわけですけれども、しかし果たして個人の倫理の問題だけにとどまるのかどうかという疑問を持つわけです。皆さんすぐれた官僚で、一生懸命仕事をしようと思って行政の場で働かれる、ところがだんだんだんだんおかしくなっていくという、そういう土壌があるのではないか。
 つまり、行政の機構上、システム上こういうものを生み出すような何か原因があるんではないかという気がするわけなんですけれども、総務庁長官は、こういう不祥事の発生につきまして行政の機構上、システムの問題です、何らかの改革が必要だと思われるのか、それともあくまで個人の問題として厳罰をもって処するという方向しかないのかどうか、この点についていかがお考えでしょうか。
○国務大臣(小里貞利君) 公務員の不祥事を根絶するためにはいかなる方策あるいはシステムをこの機会に再構築するべきであるかというお話であろうかと思っております。先ほども申し上げましたように、今次は私ども総務庁としても作業を始めたところでございますが、あわせまして、総理大臣の方から御承知のとおり公務員倫理問題に関する検討委員会を設けてこの際徹底したその対応措置を講じようと、こういうような機運と申し上げますか事柄がせっかく進んでまいっておるところでございますので、この際私ども自身も根本的に反省、総括をすると同時に、チェック体制のあり方や罰則のあり方などの実効性確保のための方策についても幅広く検討をしていかなけりゃならないと思っております。
 なおまた、議員が御指摘になりましたように、公務員自身の倫理観の問題、自覚の問題もあるわけでございましょうけれども、私どもとしては、制度、仕組みの上で今までの仕組みを厳しく厳しく反省をいたしまして、この機会にできるだけ早急にその対策を講じたいと、さように存じておるところでございます。
○大森礼子君 制度、仕組みの方にもやはり切り込んでいくべきではないかと思うわけです。
 それで、この行政監察の目的のところに「行政の制度・運営等の実態を調査・分析」とあるわけですけれども、例えばこういう公務員の不祥事を生むようなシステム上の問題点とか、これあるかないか、これもこの対象になるのかどうか、行政の制度あるいは運営あるいは等に含まれるのかどうかわかりませんが、行政監察の対象になると考えてよろしいのでしょうか。イエス、ノーで結構なんですが。
○政府委員(土屋勲君) 公務員の倫理問題あるいは人事問題というのは、組織の管理者としての非常に固有のといいますか、分野でありまして、私どもの実施している行政監察という手法がこの分野になじみ、しかも効果を上げる活動ができるのかどうかということについては私自身はかなり疑問を持っております。
○大森礼子君 ですから、倫理問題となりますと個々人の問題になると思うんですね。その精神の持ち方とかそういうことになるんでしょうか。
 それはそれとしまして、やはり今の行政のあり方、システム自体にその問題があるのではないか、そういう土壌があるのではないかと、ここを切り込んでいかなければ、いつまでたっても人がかわるだけで、同じことは、不祥事は生じるだろうと思うわけで、この点を先ほどから申し上げているわけです。
 時間がありませんので、次のことなんですけれども、これらの公務員の不祥事に対する取り組み方について、平成八年十二月閣議決定の行政改革プログラム、この中には一応項目としては挙げられていないわけなんですね。ところが、平成八年十二月といいますと、もう既にあの岡光事件が発生して大騒ぎになった後だと思うんですが、その時期にこのプログラムの中にそういう公務員の不祥事問題というのが含まれなかったのは何か理由があるのかどうかということと、あるいはこれからこの問題を取り上げていく計画があるかどうかということについてお尋ねいたします。
○政府委員(土屋勲君) お話しの厚生省の事件でございますが、私どもはあの問題は社会福祉法人の運営の問題というふうに基本的にとらまえまして、社会福祉法人の運営について過去に勧告をしたものが末端段階までどういうふうに指導が行き届いているかということを緊急に行政監察をし、再勧告をして対応したつもりでございます。
 また、本年度末に改定いたします行政監察プログラム、現在作業中でございますが、先ほど申し上げましたように公務員倫理の問題が監察活動になじむかどうか、その辺をじっくり検討させていただきたいというふうに考えております。
○大森礼子君 もうこれで終わりにしようと思ったんですけれども、私は倫理だけの問題じゃございませんでしょうということを申し上げたいわけですが、最後まで倫理だけの問題になってしまって、なかなかうまくかみ合わないなと思いますが、これからこの問題も取り上げていきたいと思います。
 以上で質問を終わります。
○赤桐操君 先ほど来の長官の話や局長の御答弁を通じて言われていることは、それぞれの各省に内部監察制度がある、しかしこれが大変不十分な面があるということを言われておりますね。
 それで、各省のことはまだ全般に私もわかりませんが、「行政監察制度の現状について」というきょうちょうだいした報告の中身を見ると、この中には特殊法人と現業のそれぞれの状況が報告されております。この特殊法人、現業のそれぞれの属する省について簡単に伺いたいと思うんですが、この内部監察制度は同じような権限を持つ制度であるかどうか、これをまず第一点として伺っておきたいと思います。
○政府委員(土屋勲君) 質問の御趣旨を必ずしも十分理解しているかあれでございますが、各省庁における内部監査制度と私どもがやっている行政監察、あるいは特殊法人の中に置かれている監査制度、それぞれのやはり役割分担を持ちながら、相互に連携して効果を上げていくということが必要だと考えておりまして、形式的な重複の関係というのは確かに出てくると思いますが、やはりそれぞれの役割分担はおのずから違うのではないかなというふうに考えております。
○赤桐操君 例えば、郵政などにおきましては司法権の一部を付与しておりますね。あるいは大蔵の主税局ですか、税関なんかに対してはその場でやれるんですね。それだけのものも与えておるわけですよ。この権限と各省における権限とは違うんじゃないですかと、こういうことを私は制度上の問題として伺ったんです。そういう意味におけるところの不十分さが現在あるのかないのか、それが大きな問題を引き起こしている根底になっているのかどうなのか。
 もっとはっきり申し上げるというと、問題が発生してこの委員会で論議してもこれは始まらないんです、はっきり申し上げれば。こういう委員会が存在していて、いつでも公開の席上で論議ができる。しかし、その事前に各省におけるところの監察制度によって全部それがほとんど克服されてくる、事前に措置されている、こういう状態が最も望ましい状態だと私は考えておるんですが、こういう意味における不十分さが存在しているのかいないのか、改善の方途、方法を考えているのかどうなのか、こういった問題についてお伺いをいたしたいと思います。
○政府委員(土屋勲君) 失礼いたしました。
 先ほど大臣からも御答弁申し上げましたように、各省の中の内部監査体制というものは、私たちは相対的には非常に不十分なものだというふうに見ております。
 お話にございましたような郵政の監察局、まさに三十万人の職員を一千数百名の体制で見ている、私たちの組織の規模とほぼ同じもので郵政監察が行われているというのは、大変全体の制度の中では突出した充実したものであるというふうに思っています。
○赤桐操君 いや、私が伺っているのは、郵政とか大蔵の関係は一例を私は申し上げたんであって、各それぞれの省庁においてこういったような高度の監察制度というものも設ける必要があるのではないですか、そういうものが存在していればたとえ大蔵の今回の問題等にしてもそれはぴしりと抑えがきいたのではないんですかと、こういうことをお尋ねしているわけです。
○国務大臣(小里貞利君) お話しのとおり、行政監視制度を各省庁はもっと強化して行う必要があるんじゃないか、そういうお話であろうかと思いますが、私はまさにそのとおりだと思います。
 あわせまして、各省庁のそのような監視制度は制度として機能を果たしていかなければなりませんが、私どもの全体をいわゆる所掌事務とする総務庁は総務庁で積極的に対策を先ほど申し上げたとおり進めていかなければなりません。
 あわせまして、国会でたまたまこのような行政監視委員会制度もつくっていただきました。これらの機関も極めて重要な役割をこれから遂行していただくものと期待を申し上げておりまして、以上申し上げました三つの機関が、ある場合には連携をし、ある場合にはまた啓発をし合ってその成果を上げていくことも極めて意義があることではなかろうか、さように思っております。
○山下芳生君 先ほど長官は、行政に対する国民の厳しい目を真摯に受けとめ、使命の重大さを自覚する旨お述べになりました。また、行監局長は、行政監察というのは行政の自己改善機能を担っているんだというふうにお述べになりました。
 今日、国民が一番厳しい目を注いでいるのは、言うまでもなく大蔵省の金融検査に関する汚職事件であります。大蔵省が事前に検査日程を漏らしていたにとどまらず、ああいう粉飾検査をやっていたということが明らかになったわけです。
 この点でぜひ長官にお伺いしたいのは、昨年の十二月、総務庁の行政監察局から金融に関する行政監察結果報告書というのが出されております。この調査報告書の監察の目的の第一は、金融検査に関する厳正な実施、これを調査し改善させるという目的であります。しかし、これを私は読みましたけれども、この中には粉飾検査はもちろん、MOF担などに見られる行政と金融業界の癒着の問題は一言も触れられておりません。全くないわけですね。私は、これはノーチェックだったということについての責任を感じないかどうか、まず長官にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(小里貞利君) 実は、ただいま議員の方から御指摘になりました問題は、私自身大臣を拝命いたしましてから気づきましたし、かつまたこの点は率直に認めなければいかぬな、そういう気持ちを静かに持っておりました。
 ただし、なかなかあの種の事件が具体的に発生してみますと、行政監察という一つの私どもの機関、機能の中におきましてどこまで一体踏み込めたのかなという技術的なあるいは管理上の一つの問題もないわけではなかったのではなかろうかなと思いましたけれども、要するに、そのような不祥事が発生しないようにその禍根を、あるいは土壌を徹底的に分析をし、そして事前に抑止することも役割の一つでございますから、ただいま議員からお話がございましたことを傾聴させていただくところでございます。
○山下芳生君 私は、どこまで踏み込めるのかなということを言っていたのでは国民の行政に対する厳しい目というものにこたえることはできないと思うんですね。実際、金融検査に関する調査というものをやりながら、その中に今回の事件に含まれるような問題が一つも出てこなかったわけですから、これだったらやっても意味がないということになるわけですよ。
 事件の問題の性格というのは確かに、悪質な問題、検査当局が今調査している問題、これは全般的にすべての検査がこうあったということを言い切ることは今はできません。しかし、今回、捜査当局が当初予定していたのは、検査日時の情報を漏らしたこと、これを職務権限とし、接待や商品券の贈答などが贈収賄に当たるとして捜査を進めていたわけですが、それでは金融界のそういうことはもう常識になっているからそれを捜査の対象にし出したら全部やらなきゃならない、だから極めて悪質な今回の事例に限って絞ったんだということが報道されておりますよ。ですから、これは特殊な事例じゃない、氷山の一角なんだ。これを検査できずにして何の行政監察かという国民の批判をやっぱり真摯に受けとめるべきだと思いますが、もう一度見解をお伺いします。
○国務大臣(小里貞利君) 議員御指摘のとおりでございまして、私は、実は今から一月ぐらい前であったかと思うのでございますが、先ほど申し上げましたような感じもいたしましたので、この際、行政監察に携わる組織もあるいは職員も厳正にしかも自信を持って手がたく具体的に踏み込むべきである、そういうことを職員の士気高揚を含めまして激励いたしたところでございますが、ただいま再度指摘されましたことを私は素直に受けまして、再度これが徹底するように留意をするべきである、さように思っております。
○山下芳生君 最後に一言。
 これからの問題でもあるんですが、これは今の三十兆円のスキームにも関する問題なんです。そういうずさんな検査がやられていたことが拓銀の破綻、穴を大きく広げた。そして、その救済支援のスキームとして国民の税金が最終的には使われようとしているわけですから、それをチェックできなかった後始末が国民に来るという事態を招いたという、そういう重大な責任を自覚する必要があるということを私は指摘して終わります。
○都築譲君 先ほど来、公務員の倫理の問題あるいは今回の行政機関の不祥事の問題に関連していろいろ指摘がされておりますが、ひとつ総務庁長官に政治家としてのお立場から御見解を承りたいと思います。
 と申しますのも、先ほど来指摘がございましたように、公務員の倫理倫理ということで、精神論を説いていても解決にはつながらないんではないか、もっと制度的な問題ではないか、こういう指摘があるわけでございまして、今までの倫理あるいはまた綱紀の粛正ということについては何十年来、毎年官庁は年末においては通達を発して、そして一昨年の岡光事件のときは倫理規程まで行ったわけでございますけれども、今世の中は相当変わってきていると。だからこそ、行政改革とかあるいは規制緩和とか地方分権とか、こういった問題が提起されておると思いますが、今回のこの公務員の不祥事の問題も、私はやはり同じ今の仕組みに問題があるんではないかと、こんなふうに考えております。
 と申しますのも、先ほどから裁量権が広範にゆだねられ過ぎているんではないかということがあるわけでして、特に国会が国権の最高機関ということで位置づけられて立法活動を行っておるわけでございますけれども、主要な部分は法条文として規定をしますけれども、ほとんど具体的な施策の実施に関する部分は政令とか省令とかあるいはまた大臣の訓令とか、さらにまた通達まで落としていっておるわけでございまして、実際のその行政、施策を運用するのは担当の課長さんとか課長補佐とか係長さんとか、こういうレベルになるわけでございます。
 住専のあの処理のときも問題になりましたけれども、例えば不良債権を償却する、有税償却か無税償却かで、銀行にとってはそれこそ何十億、何百億円という損得の問題になるにもかかわらず、これが国税基本通達ということで、恐らく係長さんが起案するような通達一本で何十億、何百億というものが動くということになれば、だれだって銀行が、会社が第一と、自分の身が大事だということになれば、その力を握っている人あるいはその情報を持っている人のところにすり寄っていくのが当たり前のことではないのかなと。そういう仕組みがずっと戦後五十年間、日本の社会の中に官庁と主要な産業、団体との間でしみついてしまっているんではないかということで今いろんな問題が起こってきたわけでございまして、行政改革ということで言われておりますけれども、その中身はやはり規制緩和ということで、もっと民間にゆだねる部分は民間にどんどんゆだねてしまってはどうか、その方が民間の個性がしっかりと発揮できるだろうと。
 しかし、ゆだねるに当たっては当然透明なルールで公正に運用されるように、競争するようにというものが求められるし、また地方に対しては、地方の自治体も職員も組織も相当充実をしてきているわけでございますから、もっと大幅に権限を地方に財源の問題も含めて移譲するというふうな形で、権限を与えていくことがより直接的に、住民の皆さんに近いところにいてその声を聞いて迅速に対応ができるんではないか、こういう話があるわけでございまして、そういったことを進めていくのがやはり行政改革の中身であろうと。
 そして、もう一つの行政改革の中身は、先ほどの話に戻りますけれども、そういった形で中央省庁が余りに強大な権限を握り過ぎて、手とり足とり、通達にまで至って国民の皆さんの生活を縛っていることの問題があるわけでございます。ということであれば、もっと政治が指導力を発揮して、そして立法という形でいながらもっとその条文を簡略な形で、弾力的に運用できるというのは大変いいんですけれども、もっと具体面でそのルールというものが国民全体に透明、公正に見えるような、そういう仕組みをつくっていくことが一番大事なことではないか。そうすることになれば、立案あるいは立法機能は国会が持ち、そしてその立法されたものをゆだねられた行政機関というのは、狭められた裁量権限の中で透明なルールに従って運営をしていくことになれば、およそ業者の人たちがそういう行政を運用する官庁の公務員の皆さん方にすり寄っていくということはなくなるんではないのかなと、こんなふうに考えるわけでございます。
 公務員倫理法というお話が出ておりますけれども、総務庁長官は行政改革推進の担当大臣ということでございますので、そういった点についてもしっかりと踏まえて今後御努力いただけるかどうか、御見解をお伺いして私の質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(小里貞利君) 今次、議論をしていただいておりまする不祥事件等の問題に絡ませて行政改革という大きな視点からのお話でございますが、まさに先生御指摘のとおりであると思っております。
 ただ、直接的には、今日の不祥事件等を見ましたときに、これらを当面行政監察、行政管理という面からどういうふうにただしていくか、そしてまた再発防止を図るか、その喫緊の課題は課題として積極的に取り組みながら、そして行財政、特に行政の仕組みそのものを、ただいまお話がございましたように、ある意味では大改革であり、ある意味ではさような問題を防止する一つの土壌づくりにも通ずるかと思う次第でございますが、その行政改革の具体的な一つの方向性あるいは基準、手段を今お話しいただきました。ごもっともなお話でございまして、さような一つの方針、決意のもとに進めていかなけりゃならない、さように思います。
○水野誠一君 ただいまいろいろ質問があったわけでありますが、不祥事の摘発という問題だけではなくて、私は、行政監察局の仕事の中に、行政政策のあり方自体に厳しいチェックをしていくという役割、これは非常に大きな役割ではないかと期待をしているところであります。
 それと同時に、今まで私の経験の中でも幾つか疑問に思った点もありますので、その点についてお尋ねをしたいと思います。
 それは、昨年の二月二十八日に我々が大変問題としております中海の国営干拓事業などを含む全国の大規模農業基盤整備事業に関する行政監察結果が発表されました。その中で、当初中止勧告に踏み切るという意気込みで作業が進められていたこの干拓事業でありますが、勧告文の中では、最終案では、慎重に検討するよう農水省に求めるというふうに非常に表現が後退してしまった、こういう問題がございました。
 これ、当時の毎日新聞あるいは読売新聞でも大きく取り上げられているわけでありますが、なぜこういった表現が後退してしまったのかということの中で、いわゆる関連省庁つまり対象省庁との事前協議というものが行われている。これは一つの慣例になっていたということで、恐らく農水省からの要請を入れてこういった表現が和らいでしまう、後退してしまうということが起きたんじゃないかと、こういうふうに言われております。
 しかし、それに先駆けて、実は当時の武藤嘉文総務庁長官は、平成八年の十一月に入閣されたわけでありますが、もう既に三つの方策を打ち出されていた。その一つは、行政監察対象の省庁との間で慣習化していた事前協議を廃止する。それから二番目には、従来匿名扱いだった勧告対象の自治体名を公表する。三つ目は、行政監察は事業の必要性の有無にまで踏み込んで勧告することを確認する。こういった方策をもう既に打ち出されていたわけですが、実はこの二月二十八日の勧告ではそれが守られなかったんではないか、こういう疑問を私たちは持ちました。
 その後、総務庁としてはどういった対策をとり、この三つの問題については改善されているのかどうか、伺いたいというふうに思います。
○政府委員(土屋勲君) まず、事実関係についてひとつ御説明をさせていただきたいと思いますが、私ども、大規模に関する勧告の取りまとめの過程で毎日新聞の報道のような事実があったことはないということをまず申し上げておきたいと思います。
 それから、元大臣の武藤大臣からの三点の御指示、私どもは忠実に守りながら業務を実施しているつもりでございます。
○水野誠一君 今、そういうお答えではあるわけですが、これは毎日新聞の記事だけではなくて、とかくこういった行政監察と各関連省庁との行政内での悪い言葉で言えばなれ合いあるいは身内に甘いということがあるんじゃないかという疑問はたびたび出されているところでありまして、こういった疑問が出されないように非常に厳しい監視の目、チェックの目を今後一層持って事に当たっていただきたいというふうにお願いをして質問を終わります。
○菅川健二君 私は、行財政調査会以来この委員会の設置にかかわってまいったわけでございますが、行政不信が高まっている現在、本委員会の設置は極めて時宜を得たものだと考えておるわけでございます。ただ、この委員会の成否は運営がいかになされるかということではないかと思うわけでございまして、余り行政に依存することなく、あくまで委員会が主体性を持って独自に行政を監視し、本委員会の存在そのものが行政に緊張感を持たせる、そういうことができるかどうかということがポイントではないかと考えるわけでございます。
 本題に入らせていただきますと、私自身、長年にわたりまして会計検査とか行政監察を受ける立場にあったわけでございますが、会計検査を受ける場合は大変緊張感を持って神経を使いながら対応をいたしてきたわけでございます。行政監察につきましては、ただいま水野委員からも話がございましたように、どちらかといえば同じ行政仲間だということでなあなあのところがございまして、かなり談合体質があったんではないかと思うわけでございます。
 現在、財政再建という非常に厳しい時期を迎えでおるわけでございまして、行政の非効率、むだ、税金の浪費が厳しく監視、監察されなければならないわけでございます。そのためにはやはり各行政機関との間で毅然とした監察当局の対応が望まれると思うわけでございますが、大臣、ひとつその点につきまして決意のほどをお伺いいたしたいと思います。
○国務大臣(小里貞利君) まさに御指摘のとおりでございまして、それぞれ機関あるいは当事者がその責任を十分果たしていくように心得るべきであると思います。
○菅川健二君 そこで、個別の事案につきまして鋭くメスを入れていただくということは極めて重要なことではございますが、それと同時に、各行政に共通するようなむだなパターンといいますか、むだをしやすいパターンがあるわけでございまして、裁量の余地をできるだけ排した形の共通の物差しをつくってそして監察に臨むということも重要ではないかと思うわけでございます。
 一、二例を挙げますと、例えば有料道路につきましては費用効果分析が行われているわけでございますが、車両の通行量を水増しして計画では採算性を合わせておるんだけれども、実態としては大変な赤字を生むというような実態も散見されるわけでございます。
 また、昨今問題になっております干拓事業のように、一たん事業を開始すると、途中で情勢変化によって必要なくなったものまでも継続してやっておる、時のアセスメントが重要ではないかと言われているゆえんでございますが、こういった形で、いろんな面におきましてむだであるか効率的であるかという物差しがきちっとしていなくちゃいかぬと思うわけでございます。
 そういった点、やはり行政監察当局自身が費用効果分析とか時のアセスとかあるいはサンセット方式の導入とか、行政のツールというものをもっともっと研究開発されまして、それを導入することによって各省庁も行政を効率化しやすいような方式に改めさせるようなやり方ということも重要ではないかと思うわけでございますが、その点はいかがでございますか。
○政府委員(土屋勲君) これから行政評価そのものの質を高め、力をつけていくためには、まさに先生のおっしゃるお話、我々は心してやっていかなければいけないというふうに考えておりますが、現状を申し上げますと、まだその辺の評価手法なりが十分に開発されているという状況にないのも事実でございます。
○委員長(竹山裕君) 以上で各会派を代表する委員の質疑は終了いたしました。
 次に、自由質疑を行います。
 質疑を希望される方は、挙手の上、委員長の指名を待って発言されますようお願いいたします。
 また、委員の一回の発言時間はおおむね三分程度とし、質疑及び答弁とも御発言は着席のままで結構でございます。
 なお、自由質疑は約一時間程度とさせていただきます。
 それでは、質疑のある方は挙手をお願いいたします。
○太田豊秋君 ただいま行政監察についていろいろお聞かせいただいたわけでありますが、その中で行政監察テーマの選定についてということでちょっとお伺いいたしたいわけであります。
 ここに行政監察プログラムというのをいただきまして、このプログラムに基づいて行政監察のテーマが選定されるというようなことでございまして、これはまた、行政のいろいろな情勢が変わったときには三年間についてローリング方式により見直しをしながらこれを策定していくんだというようなことで、大体年間二十テーマぐらいというふうなことでありますが、この選定をどういうふうな基準でされていくのか、この辺についてお伺いいたしたい。
 それから、監察をされる省庁にかなり偏りがあるんじゃなかろうか。例えば、あの省はちょっと見にくいというのかどうかわかりませんが、何かそういうふうなことがあるやに仄聞をいたすわけでありますが、こういった声に対してもいかがお答えをいただけるのか。
 それから、先ほど来ちょっとお話が出ましたが、昨年暮れに大蔵省に行ったと言われている金融監査の勧告について、金融検査のあり方についてどのような改善の指摘を行ってきたのか、この件についてお聞かせいただきたいと思います。
○政府委員(土屋勲君) まず、テーマの選定の仕方でございますが、閣議決定におきまして、先生がおっしゃいましたように現業、特殊法人等を特に中心にやりますよ、それから歳出削減、経費の効率的使用の観点からのものを中心にやりますよという二大テーマを与えていただきまして、その観点から過去の監察の実施状況あるいは当該施策の動向などを勘案しまして、年度別のテーマを選定させていただいているところでございます。
 第二点目の、監察の実施に当たりまして省庁に偏りがあるんではないかという御批判でございますが、私どもとしましては、政府の重要行政分野について計画的に監察を行うということに努めているところでございまして、偏りがあるという御批判を受けるのは、非常に我々の立場から見ますと意外だなという気がいたしているわけでございます。
 例えば、分野によりましては防衛庁の各種の防衛施策とか外務省の各地域局の外交政策とか、監察として非常になじまない仕事をしている省庁もあるわけでございまして、そういうところを除きますと公平にやっているというふうに考えているところでございます。
 それから三点目の、金融検査についての行政監察でございますが、概要につきましては、指摘いたしておりますのは、金融検査結果の示達の早期化あるいは示達事項に関する改善措置の充実ということが一つございまして、検査の結果がどういうふうに改善をされているかというところ、それから第二点目としましては、過去の検査結果の良否等を踏まえまして検査手順あるいは方法の弾力化をしていいんではないかと。要すれば、優良な金融機関に対しては検査周期を延ばしてもいいし、問題のある金融機関に対しては検査の頻度を高めるというふうなことをしなければいけないんではないかと。
 それから、検査の立ち入りを無通告でやるか通告でやるかという議論もあるわけでございますが、各銀行の資産等を見る、あるいは銀行そのものの経営状況を見るというふうな話になれば、検査日時を通告して行っても事実関係というのは十分究明できるのではないかという気がいたしておりまして、そういう意味も含めての方法の弾力化ということを言っております。
 などの指摘をしているところでございまして、あとは金融機関のディスクロージャーの問題とか規制緩和の問題とかというところに触れております。
○太田豊秋君 そういうふうなことで、金融監査をされたわけでありますが、しかしその後、残念ながら今回のように検査官の中から逮捕者が出るというふうな、こういったことは非常に国民に対しても、ある意味では行政監察そのものの信頼性というか、こういったことにまでも問題が起きてくるんじゃなかろうかな、こんなことが考えられますので、そういうことであるならば、この問題に焦点を当でて金融検査業務についてもう一度行政監察を行う必要があるんじゃないかな、こんなふうに考えられますが、この点についてはいかがでございましょうか。
○政府委員(土屋勲君) 今回の事件と申しますのは、金融検査官が過剰な接待を受ける傍らで検査の実施時期を漏えいする等をしたとの汚職の容疑で逮捕されたというふうに承知しておりますが、金融検査行政のあり方以前の公務員犯罪という問題だというふうに考えておりまして、行政の制度、仕組み、運営の改善を主たる目的として行う行政監察にはなかなかなじまない問題なのかなというふうに考えています。
 現実の問題といたしましても、金融検査の中身そのもの、民間の金融機関の個別の貸出金の状況とか資産の状況というのは検査官にしかタッチできない分野でありまして、その良否を我々が判定するということは、非常に民間の企業の秘密保持等々の問題もありまして、できる問題ではないということを御理解いただきたいと思います。
○小川勝也君 全般の議論を聞いていますと、それぞれの委員、期待は大きいんですけれども、現状に対して非常に面映ゆい気持ちでおられることがわかったと思います。私もやりとりの中で声を荒げた部分がありました。それは当然今話題となっております大蔵省に関する部分であります。
 冒頭、竹村理事から我が党がかつて提出をいたしました行政監視院の制度についてのさわりだけの説明がありましたが、考えてみますと、十二月の予算の時期になりますと、長官も局長も大蔵省から予算をもらいに大蔵省に出かけていくわけです。その相手の監察をするということになりますと、非常に厳しいものがあるんじゃないかなというふうに思うわけでございます。それに、菅川委員からも御指摘がありましたように、行政同士ということで非常に甘くなってしまうところがあるんではないかなと。この部分の正直な御感想をお伺いしたいと思います。
 そしてもう一つは、冗談みたいな質問なんですけれども、会計検査院であるとか行政監察局に対する監察はどうなっているのか、この辺をお伺いしたいと思います。
○政府委員(土屋勲君) 大蔵省に対する行政監察でございますが、先ほど来御紹介をいたしております金融に関する行政監察、経済協力に関する行政監察、国有財産に関する行政監察、税関の運営に関する行政監察、日本たばこ産業株式会社監督行政監察等、実施をいたしているところでございます。
 それから、監察局の監察というのはあるのかというお話でございますが、これは我々の内部の監査という意味では、官房が中心となる考査等が我が監察局に対する考査というふうに考えております。
○国務大臣(小里貞利君) 前半でありますが、私は日ごろ、予算関係等において大蔵省との関係がいろいろあって、そしてそういうものが既成概念になっておって、いわゆる金融監査等については、金融行政のあり方等について気兼ねをしておるのではないかというお話であったと思うのでございますが、私は断固さようなことがあってはならぬ、きちんと節度を持ってけじめをつけて行わなければならないと。また、今日のこういう状況を見てみますと、ますますそういう感じを強く持っておりまして、そういう意味におきましても督励をしていきたいと思います。
○小川勝也君 私も、小里長官に限ってはそんなことは毛頭ないと信じております。
 しかしながら、先ほど来の議論の中で、倫理とかモラルとかいう問題ではなくて仕組みとかシステムの問題だということがさまざまな委員から取り上げられました。私は、気兼ねするとかしないとかということではなくて、行政の仕組みそのものをだれから見ても気兼ねしなくていいようなシステムに改めることも考えていいのではないかなというふうに思います。
 質問を終わります。
○清水澄子君 現在の金融不祥事の問題についても、私も全く、もちろん倫理とかモラルというのはこれはもう当然のことであって、やはり大蔵省のシステム、徴税、いわゆる税金を集めることとか、予算編成権とか、そして金融行政一般というそれだけ大きな権限を大蔵省に集中させているというシステムに大きな問題があったと思います。ですから、このことは当然、私はこの行政監察局ではむしろ行政のあり方そのものに対してメスを入れるべきだったと思いますが、それはこれからも政治的な面でも議論になっていくところで、本来ならば行政監察局がもっと早く勧告をすべき内容であったと思います。
 その次に私がお尋ねしたいのは、「最近の勧告等の実績」というところでも、特殊法人とか社会福祉法人の指導監督に関する勧告を出したということでございますけれども、特に社会福祉法人の彩グループの問題等のときにも質問をしたりしておりましたが、会計検査院と総務庁というのはそれぞれが検査、監査を行っているわけですが、必ずしも両者が効果的な連携を深めているかどうかというのは非常に私は疑問であると思うわけです。それはやはり、会計検査院の検査と両面で進めないとこの問題は私は効果を発揮できないだろうと。
 そういう意味で、私は決算委員会で会計検査院に対してこの彩グループを対象にして特定検査を行うべきだと強調して、初めてそれが明らかになったというところがございますけれども、勧告をしながら会計検査院との関係を密にしていく、そういう役割というんですか、この機能をなぜ強化しようとしないのか。その点において今後どのようなお考えを持っていらっしゃるか、その点を私は質問したいと思います。
○政府委員(土屋勲君) 会計検査院と私ども、年に数回の意見交換の場を持っておりまして、私どもの勧告の内容も検査院の担当に御説明をし、会計検査院からも検査の報告について説明を聞くという機会を持っております。
 それから、社会福祉法人の関係でございますが、私どもといたしましては、前回の勧告の後、厚生省の措置状況というものの報告を受けまして、所要の通達の改正を行いましたという報告を受けておりまして、事態は改善をしているのかなと見ておりました。そしたらああいう問題が発生したわけでございまして、末端での改善状況を再度確認するため、緊急の監察を実施し、再勧告をしたということで対応をとらせていただいておりますし、特に補助金の面についてはその後会計検査院も特別の検査に入られたというふうに承知をいたしております。
○清水澄子君 じゃもう一つ。やはり勧告の中で、国有林野事業に関する行政監察のさっきの報告を見まして、非常に私は疑問に思っているわけです。
 国有林がなぜこれだけ財政赤字に追い込まれてきたのかというのは、やはりこれまでのあり方に問題があったんじゃないか。そういうことを抜きにしていきなり今回の場合も合理化ということだけ、組織、要員の徹底した合理化とか、土地を売りなさい、資産処分という、その結果の後始末だけの行政監察になっていると思いますが、本当に森林を、国有林をどのように今後再生させながら次の世代に健全な姿で引き継いていくのかという行政の一番大事な視点が欠けていて、結局国の規制緩和と財政削減のそこだけで監察をすると非常に大きな過ちをするのじゃないか。日本の国土の八割以上を占める国有林を今後五千人で守れといっても大変なことだと思う。それは、すべての都市の水の問題とかいろんなことにかかわりますので、そういう基本的な環境をも含めた行政のあり方としてどうなのかということが提起されるべきではないのでしょうか。
 そういう意味でも、私、非常にこの監察の視点がどこかやっぱり違っているんじゃないかと思いますので、その点どうぞお答えください。
○政府委員(土屋勲君) 参考資料の方の十二ページに、実は「国有林野事業に関する行政監察結果に基づく勧告(要旨)」というもう少し詳しい資料を入れてございますが、その十二ページの真ん中辺を見ていただきますと、勧告のトップ項目として「国有林野事業の役割と費用負担の状況」という分析がございまして、十三ページにその関連部分の勧告がございますが、「国有林野の管理・整備、事業経営の目的・方針等国有林野事業の役割及び基本的在り方並びに費用負担の在り方等について、法的措置を含め明確化すること。」ということで、私ども、その辺の事情を勘案した勧告項目の一つと考えているところでございます。
○田村公平君 私、議員になってから行監局の報告書、勧告、全部読ませていただいております。特に、内容については非常によくできていまして、担当の方に時たま電話したり、何ならファンレターでも出したいなと思うぐらいよくできているわけです。よくできておりますけれども、何かマスターべーションをしているような感を強く思います。
 というのは、皆さん方役人ですから、私、あの例の金融監督庁をつくるときも質問させていただいたんですけれども、役人の中でも大蔵省の役人なんというのは、特にキャリアですけれども、住む官舎も皆さん方の官舎よりもいいところをとっていますよね。例えば建設省の課長補佐クラスは、坂野先輩おられたので申しわけないんですけれども、上野毛だとか用賀の遠いところで、大蔵省は都心のいいところに住んでいる。同じ公務員上級職に受かっておっても、例えば局長クラスが大蔵省に折衝に行くと主計官ですね。主計官というのは課長クラスでしょう。最初からそういうふうになっておる。
 彼らは非常にしたたかです。MOF担というものがあるのかという質問をしたら、ありませんと言っておいて実はある。きのうあたりの予算委員会の質疑、やりとりを聞いていても、局長クラスはもう、あれは開き直っているのか、そろそろ逮捕されるというふうに思ってあきらめているのかよくわからぬですけれども、とにかくいんぎん無礼、政治家もばかにしています。そういうしたたかなところに金融検査の問題で幾ら調べたって、何とも思っていないんですよ。
 僕は昭和四十六年に国会議員の秘書になりましたけれども、役所対役所、いわゆる官官接待なんてやっているのはもう下っ端の係長、補佐クラス、大蔵省のですよ。それを他の省庁の課長から上が赤坂や六本木で飲ましているなんということは公然の事実なんです。政治家もなめられているし、そういう公然の事実がずっと、僕が知っているだけで昭和四十六年からですから、今ごろやっと噴き出したけれども、逮捕されたのは、かわいそうにと言っちゃいけないかもしれないけれども、ノンキャリアのトップです。どうしてそういうことになるかというと、これは贈収賄罪ですから職務権限の問題が絡んでいる。キャリアは漠然としているからなかなか検察も、職務権限、つまり逮捕状請求に至るのが難しい、あるいはやったとしても公判維持が難しい。
 そういうぼよよんとしたようなものをもっとぴしっとやっていくしか僕はないと思うんです。国会が国権の最高機関だって、僕も一応国会議員だけれども、質問したって平気で大蔵省なんてうそをつくんだもの。それほどしたたかなんですよ。大蔵省だけじゃないんですよ、実は。ほかの省庁も似たり寄ったりのところがありますから、そういうことをどういうふうにしていくかというのは、これは個人攻撃とかそういうことじゃないです。できたらそういうことをもっと議論して、本当に国政、行政を含めて信頼に足り得るようなこの委員会ができていったらいいなという思いであります。これは別に僕の意見でございまして、大臣とかそういう答弁も何も要りません。
 以上でございます。
○鈴木正孝君 私も調査会以来のメンバーで、こういう行政監視の機能を持った委員会が必要だろうと、今の全般の社会状況、国内の状況を考えれば必要だろうということで、ぜひにというような思いでいろいろと意見も言わせていただいたという、そういうことがございます。
 先ほど来のお話をお伺いしておりましても、全く私の同感するところもたくさんあるわけでございます。もともと行政監察の機能そのものは、総務庁の方から御説明があったわけでございますけれども、あくまでも政府部内の自己改善機能ということで、政府部内においてできる限りの第三者的な立場で意見を言うということではあるのですけれども、したがいまして、独立機関として法的な地位を与えられている会計検査院だとか警察だとかあるいは検察とはもともと本来的な機能が違うというところがあるわけですね。
 私も行政府の中にいたことがありますので、行政監察あるいは行政考査、そういうものが非常に大事だということはよくわかるんですが、過去の経過をずっと見てまいりますと、監察局の皆さんが大変頑張っておられるということはよくよく承知をしているんですが、やはり行政管理庁、総理府の外局であった立場、現在総務庁の中で一生懸命やられているわけですけれども、先ほど来先生方から話がありましたように、言葉は悪いんですけれども、従来そもそも軽視というか形骸化しているというような、そういう印象を受けているところが多々あるのではないのかなというような思いも、片方で正直なことを言ってあるわけです。
 国民の立場ということを考えてみますと、この委員会も国会の場ではありますが、行政府の中の行政監察の立場と共通するところも非常に大きくあるようにも思っております。それだけ大事だ、必要だということを思っているわけです。そんなことを考えてみますと、勧告が政府部内に出されて、勧告を出す過程での事実調査あるいは調整、そういう中での力関係の差というのが事実上あるだろうと思うんですね。
 そういうことを考えてみますと、これは将来の課題といいましょうか、できれば、本委員会もできたことでもありますので、公表をもって事実上国会に報告するというごとではなくて、要件として、行政監察をやられたときにその内容を国会に報告するというような手段もやり方も、それは言ってみれば共通の基盤に立って共通の利益ということで後押しをするという、そういうことでももちろんあるし、中身の切り込みが悪ければそれは注文をつけるし、大いに叱咤激励もするということもあるだろうというような、そんな思いもあります。会計検査院が国会に正式に報告するという形で一つの独立機関として重みを持っている、それと同じような扱いもしでもいいんではないかなというような、そんな思いも実はするわけです。
 そんなことを含めまして、大臣、この行政監察の実効性を上げるための決意といいましょうか、非常に大事だと思っておるんです。この委員会を成功させるもさせないも、そういうところにも一つ要素としてあるということを私は思うものですからこんな御質問をさせていただくわけですが、御決意はいかがでしょうか。
○国務大臣(小里貞利君) 今、お二人の先生から、基本的には共通した一つの考え方をお述べになり、また私ども行政監察を預かる総務庁に対しましても格段の一つの激励そして警鐘が打ち鳴らせられたものだと、さように思う次第です。
 いろいろお話をお聞かせいただきましたように、制度、仕組みの問題、あるいはまた力の関係、なかんずく大蔵省という固有名詞を出してお話がありましたが、私もそのような状況は決して否定できないものがある、さように存じます。
 たまたま、こういうまさに重要な一つの試練の局面に立たされておりますから、この機会にいわばある意味では災いを転じて幅としなけりゃならぬと。そういう意味で、千載一遇のこの際、刷新強化をする、行政監察等を進めていく上において千載一遇の強化策の時期だ、こう思っております。
 ぜひ、こういう国会等におきまして行政監視委員会等をつくっていただきましたことを幸いにいたしまして、私ども自身も、情報の提供、あるいはまたリーダーシップも強く求めながらその成果を上げていきたい、さように思っております。いわば、十年二十年、近年になかった行政監察の姿勢あるいは具体的システムというものをこの機会に早急につくる、これが重大なる私どもに求められる責任だ、さように思う次第です。
○中曽根弘文君 今回の大蔵省の不祥事を契機に、先ほどからお話ありますように、国家公務員制度の見直しといいますか検討とか、それから内部監査制度、また公務員倫理の問題等がいろいろ議論されると思いますが、先ほど大臣が、内部監査につきましては再検討の必要がある、省庁によってはまだ十分でないところもあるというような御発言もありました。どういう点が問題と現時点でお考えなのか。それから、今内部監査は三つぐらいの省庁でやっているんでしょうか、ほかの省庁までお広げになるべきとお考えなのか、その点を伺いたいと思います。
○国務大臣(小里貞利君) お答え申し上げます。
 先ほども若干申し上げましたように、各省庁内で内部監査はやっております。そしてまた、適正な成果を上げておられるなというところも必ずしもないわけでもございません。
 しかしながら、極端なる事項を申し上げますと、例えば行政のいわゆる考査等を行うものでありますが、実施体制については、専ら担う先端の組織が設けられていないところなどもあるわけでございまして、同時にまた、今次の大蔵省の金融問題につきまして、金融行政の実態がかような不祥事を発生したこと自体が私ども総務庁の責任でもありましょうけれども、大蔵省自身も、内部的なそのような一つの監察というものが十分でなかったという何よりの証拠だろう、こう思っております。
 この機会に申し上げておきたいと思うのでございますが、行政改革会議におきまして、先ほど若干話がありましたように財政と金融の分離の問題が大変大きな焦点を当てられております。与党三党で一定の原則線を出していただきました。私は、もちろんこれを尊重することは当然でありますが、しかしながら、その対応の措置としては、あの三党の合意になった事項はいわゆる最低の線であって、監察を強くしていく、そして二度と起こしてはならないよという、その意味におきまするこの財政金融のあり方の問題という視点からも一段と厳しく切り込んでいかなけりゃならない。あるいはまた、先ほどお話がありましたいわゆる行政倫理法、公務員倫理法の問題につきましても、そのような気概、そして具体的な実効性を持ったものを探求しなけりゃいかぬ、さように思っておる次第です。
○泉信也君 監察結果を当委員会に報告するような仕組みについてのお話がございましたが、その前に、この行政監察プログラムというものがつくられる過程で各省と協議をするのか、そして今後、この委員会ができたわけですが、このプログラム策定と我々の委員会が何らかのかかわり合いを持てる仕組みが考えられるのかどうか、この点をまずお聞きします。
 あと二つは具体的な話です。各省の審議会がたくさんございますが、過去こういう審議会を横並びに洗われたことがあるのか。それからもう一つは、事業の必要性の有無について踏み込む姿勢を持っておられると思いますけれども、人的なスタッフ、これは現在の体制では大変不備ではないか。結果的には、この委員会でそういう議論をしていく上において本当にそこまで皆さんの力を上げるためにはどうすればいいか。この三点についてお尋ねいたします。
○政府委員(土屋勲君) まず第一点、行政監察プログラムのお話でございますが、各省とはこの件につきましては意見交換はしません。それから、当委員会との関係で申し上げますと、私どもは当委員会の御議論の状況を十分フォローさせていただきまして、我々としてどんな対応ができるのかということは考えさせていただきたいというふうに思っております。
 それから、審議会の件につきましては、監察として全部の審議会を総点検ということは今まで多分やったことはないと思いますが、行政管理局の方で、審議会の運営の合理化も含めまして政府の統一方針を取りまとめているというふうに承知しているところでございます。
 それから三点目、事業の切り込み、まさに元大臣のお言葉で申し上げますと、事業の存否も含めという表現だったと思いますが、本格的にその事業を廃止するかどうか。もともとスタートの段階で官だけではなくて国会等の御議論も経てスタートしたものをどういう条件のもとに中止をさせるのかということは、相当の説得力のあるものを出さなければいけないわけでございまして、私どもとしましては、そういうものに対してのこれから調査手法等の開発、人材の育成等、鋭意努めていきながらこの仕事をしていかなければいけないというふうに考えております。
○泉信也君 プログラムをつくる段階で各省協議がないとおっしゃいましたけれども、過去このプログラムを、これは初めてつくったわけですかね、お尋ねしたいのは、例えば事務次官会議とか閣議で、当局がつくられた案がうまくいかなかった例というのはございますか。
○政府委員(土屋勲君) 行政監察プログラムの話でございますね。
○泉信也君 はい。
○政府委員(土屋勲君) それは私どもとして、どの時期にどういうテーマで行政監察をさせていただくかということでございまして、大臣の御承認を得て実施をしているところでございまして、対各省あるいは閣議等の措置はとっていないものでございます。
○山下芳生君 この委員会というのは、二年間参議院で議論をしてきて、行政監察のあり方について国会としての監視機能を発揮するというものとして設置された経過があるわけです。
 それで、先ほど局長が、今般の大蔵・銀行汚職については行政監察にはなじまない、検査以前の公務員倫理の問題だと切り捨てるような御答弁があったんですが、私は、単に今度の捜査の対象となった事件だけではなくて、その背景に金融検査のあり方として非常に重大な問題が潜んでいるということが明らかになったわけですから、これは行監に関係ないということでは済ませるわけにはいかないし、もしそんなことをしたら、それこそ国民の信頼回復というものに行監局として一体どう責任を果たすのかということが問われる姿勢の問題だと思うんですね。
 もう一遍、ちょっとここのところ、きちっと御答弁いただきたいと思います。
○政府委員(土屋勲君) 公務が公正に行われるためにということで、私ども、例えば契約の手続の問題で異常に随意契約が多いのではないかとか、そういうところの透明性を確保するためにどういうふうにしたらいいかとか、契約担当職員が長期にわたり在職するということは問題があるのである程度の期間が来たらやはり職員をローテートすべきではないかというふうな、共通制度的な問題については過去、監察を実施し、勧告をしてきているところでございます。
 ただ、それと同じような手法で金融行政の問題が取り扱えるかどうかということは、なお勉強させていただきたいというふうに思います。
○山下芳生君 こういう事態になってもいまだに、しかも監察結果報告書を見ても、そのことがチェックできなかったということがあるわけで、それを今こういう委員会の場で聞かれて、これから勉強しますということで私はいいのかという非常に強い危惧を受けるわけです。
 大臣、もう一遍この点、大臣は近年になかった行監の姿勢を早急につくる決意を述べられましたけれども、どうですか。
○国務大臣(小里貞利君) いわば政府部内の自己改善機能として、行政の制度あるいは運営を調査し、そして分析をして、そしてそこに指摘するものがあればきちんと指摘をして改善措置を勧告する、これが行政監察の私は大きな役割だと思っております。したがいまして、制度あるいは運営を調査し分析する上において、その部署における特定の職員がどういう仕事をやっているか、あるいはどういう事業をやっているか、その機能せるものは何なのか、そこまで、少なくとも外面的にといいますか、業務上踏み込むのが私はやはり仕事の一つだろう、そう思います。
 そういう視点からいいますと、先ほど局長が答弁されましたように、いわゆる職員として働く環境というものを、環境とあえて申し上げていいかどうかわかりませんが、環境というものが適切なる一つの条件のもとに運営されているのかどうかというその視点と、私が申し上げました当事者の仕事に当たる姿勢というものも、私は、見るべくして決して見れないものでもなかろうから、当然こういう不祥事等が起きちゃならぬわけですから、不祥事等が発生しにくい状況に改善することも、システムの改善を指摘することもあるいは私は大きな仕事の一つだろう、そう思っております。
○菅川健二君 若干時間があるようでございますので、今地域においてむだの見本として箱物行政ということが盛んに言われておるんですけれども、例えば農山村に行きますと、林業センターとか山村振興センターとか、福祉センターとか公民館とかいろんな箱物があって、必ずしも十分利用されていない。これの原因を見てみますと、各省庁の縦割りの補助金がずっとついて、そういった地域において弊害が起こっておるわけですけれども、縦割り行政の弊害といいますか、いわゆる類似行政を各省庁がやっておる、そういったことについての監察についてメスを入れるということについてはどのようになっていますか。
○政府委員(土屋勲君) 過去、多分数年前だと思いましたが、当時、行革審というものが活動していた時代、その活動とのタイアップの関係で縦割り問題を集中的に監察し、結果を御報告申し上げたというような事実がございます。
○竹村泰子君 先ほどの水野委員それから菅川委員から出ておりましたけれども、私が今持ってきておりますのは、大規模な農業基盤整備事業に関する行政監察結果に基づく勧告ということで、この中で「農用地造成事業については、昭和四十四年に開田抑制策に転じた際、その在り方を見直す必要があったと考えられる。」と。そしていろいろと書いてありまして、大型な干拓地あるいは干潟を変えていく事業、そういうものについては、「干拓事業を取り巻く情勢の変化を踏まえ、事業の円滑かつ効率的な実施を図るため、」、「環境に十分配慮し、」というふうな勧告を出しておられるんですね。
 でも、私はさっきからずっと議論を聞いておりまして、勧告をお出しになったけれども、その勧告を出したら出しっ放しというか、時のアセスメントのように、もうこれはもしかしたら要らなくなった事業なのではないかというふうなことをどこかできちんとやらなければならないんだけれども、そういう権限はあるとはお思いになっておられない。
 それから、さっき同僚の議員が言っておられましたけれども、どういう視点で次は何を監察しようかということをお決めになる、あるいは会計検査院の範疇を侵しちゃいけないという、数字のことはあちらがやっておりますからみたいな縦割りのお考えはなかったのか。
 そういうことを二点お聞きしたいと思います。
○政府委員(土屋勲君) 大規模農業基盤整備の関係でございますが、現在回答をとってその改善状況をフォローしているところでございますが、佐賀、羊角湾につきましては中止ということになっておりますし、それから各種の農地開発に関連したダムの開発事業等も中止の結論を出したものが幾つかあるというふうに承知をいたしておりまして、勧告を含めて、農水省としては真摯な措置をとっていただいているというふうに思っております。
 それから、会計検査院との関係では、我々、同じ予算を見るにいたしましても、会計検査院はどうしても予算の手続の執行面の状況をチェックするというところにかなりのウエートをかけていらっしゃると思いますが、私どもは、予算でつくったものが目的どおり使われているかどうか、効果を上げているかどうかというところに主眼を置いてむしろ事業を見ているつもりでございまして、会計検査院との関係で特に我々が気を使うとか配慮をするとかいうことは考えていないところでございます。
○委員長(竹山裕君) それでは、予定した時間も参りましたので、本日の調査はこの程度にとどめることとし、本日はこれにて散会いたします。
   正午散会