第154回国会 予算委員会 第4号
平成十四年二月一日(金曜日)
   午後三時開会
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   委員の異動
 一月三十一日
    辞任         補欠選任
     福本 潤一君     遠山 清彦君
 二月一日
    辞任         補欠選任
     国井 正幸君     舛添 要一君
     山東 昭子君     吉田 博美君
     小宮山洋子君     神本美恵子君
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  出席者は左のとおり。
    委員長         真鍋 賢二君
    理 事
                金田 勝年君
                野沢 太三君
                日出 英輔君
                松谷蒼一郎君
                齋藤  勁君
                高嶋 良充君
                魚住裕一郎君
                小池  晃君
                平野 貞夫君
    委 員
                有馬 朗人君
                市川 一朗君
                入澤  肇君
                木村  仁君
                佐藤 昭郎君
                世耕 弘成君
                田中 直紀君
                伊達 忠一君
                谷川 秀善君
                段本 幸男君
                仲道 俊哉君
                舛添 要一君
                松村 龍二君
                宮崎 秀樹君
                山崎  力君
                山下 英利君
                吉田 博美君
                浅尾慶一郎君
                江田 五月君
                神本美恵子君
                佐藤 道夫君
                内藤 正光君
                藤原 正司君
                峰崎 直樹君
                柳田  稔君
                若林 秀樹君
                草川 昭三君
                遠山 清彦君
                渡辺 孝男君
                紙  智子君
                大門実紀史君
                宮本 岳志君
                西川きよし君
                平野 達男君
                大脇 雅子君
   国務大臣
       内閣総理大臣
       外務大臣     小泉純一郎君
       総務大臣     片山虎之助君
       法務大臣     森山 眞弓君
       財務大臣     塩川正十郎君
       文部科学大臣   遠山 敦子君
       厚生労働大臣   坂口  力君
       農林水産大臣   武部  勤君
       経済産業大臣   平沼 赳夫君
       国土交通大臣   扇  千景君
       環境大臣     川口 順子君
       国務大臣
       (内閣官房長官)
       (男女共同参画
       担当大臣)    福田 康夫君
       国務大臣
       (国家公安委員
       会委員長)
       (防災担当大臣) 村井  仁君
       国務大臣
       (防衛庁長官)  中谷  元君
       国務大臣
       (沖縄及び北方
       対策担当大臣)
       (科学技術政策
       担当大臣)    尾身 幸次君
       国務大臣
       (金融担当大臣) 柳澤 伯夫君
       国務大臣
       (経済財政政策
       担当大臣)    竹中 平蔵君
       国務大臣
       (規制改革担当
       大臣)      石原 伸晃君
   内閣官房副長官
       内閣官房副長官  上野 公成君
   副大臣
       内閣府副大臣   松下 忠洋君
       外務副大臣    植竹 繁雄君
       文部科学副大臣  青山  丘君
       文部科学副大臣  岸田 文雄君
       厚生労働副大臣  狩野  安君
       農林水産副大臣  野間  赳君
       経済産業副大臣  大島 慶久君
       国土交通副大臣  月原 茂皓君
       環境副大臣    山下 栄一君
   大臣政務官
       防衛庁長官政務
       官        山下 善彦君
       農林水産大臣政
       務官       岩永 浩美君
   政府特別補佐人
       内閣法制局長官  津野  修君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        吉田 成宣君
   法制局側
       法制局長     河野  久君
   政府参考人
       外務省総合外交
       政策局軍備管理
       ・科学審議官   宮本 雄二君
       外務省アジア大
       洋州局長     田中  均君
       外務省中東アフ
       リカ局長     重家 俊範君
       外務省中東アフ
       リカ局中東第二
       課長       宮原 信孝君
       外務省経済協力
       局長       西田 恒夫君
   参考人
       日本銀行総裁   速水  優君
       国際協力銀行総
       裁        篠沢 恭助君
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  本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○平成十三年度一般会計補正予算(第2号)(内
 閣提出、衆議院送付)
○平成十三年度特別会計補正予算(特第2号)(
 内閣提出、衆議院送付)

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○委員長(真鍋賢二君) ただいまから予算委員会を開会いたします。
 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 平成十三年度第二次補正予算二案審査のため、本日の委員会に国際協力銀行総裁篠沢恭助君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(真鍋賢二君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
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○委員長(真鍋賢二君) 平成十三年度第二次補正予算二案に関する理事会決定事項について御報告いたします。
 本日は、締めくくり質疑を四十二分行うこととし、各会派への割当て時間は、民主党・新緑風会二十一分、公明党四分、日本共産党八分、国会改革連絡会六分、社会民主党・護憲連合三分とすること、質疑順位につきましてはお手元の通告表のとおりでございます。
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○委員長(真鍋賢二君) 平成十三年度一般会計補正予算(第2号)、平成十三年度特別会計補正予算(特第2号)、以上二案を一括して議題といたします。
 これより締めくくり質疑に入ります。浅尾慶一郎君。
○浅尾慶一郎君 民主党・新緑風会の浅尾慶一郎です。
 最近、いろいろと我が国の将来に対する不安が言われておりますが、その中で私は先般一つ驚くべき数字を聞きました。我が国は今、高齢化が進んでいると言われておりますが、実はOECD諸国の中で唯一人口の社会減、すなわち日本から出ていく人の数の方が日本に来る人よりも多い国であると。これは年間十八万人、平均年齢で三十八・五歳であるということを聞き、びっくりいたしました。これはある面、我が国の将来に対して不安を持っている人が増えているということの表れとも言うことができるんじゃないかなというふうに思っております。
 将来に対する不安、いろんな理由があろうかと思いますが、一つは政治に対する不信ではないかなというふうに思っております。総理の座右の銘も信なくば立たずということだと思いますが、本日は、やはりこの政治に対する不信というものをただしていくという観点から、まずはNGOの問題について真相を明らかにしていきたいというふうに思っています。
 今回の問題の問題点は二点あると思いますが、行政が政治家の影響を受けて判断を曲げたということと、国会の場においてうそをだれかがついていると、この二点だと思います。この二点をただしていきたいというふうに思います。
 そこで、まず最初に、本日は外務省の重家局長お越しであると思いますが、十九日の十六時ごろに、十六時ちょっと前でしょうね、大西さんに電話をされましたか。
○政府参考人(重家俊範君) お答え申し上げます。
 十九日の午後、大西さんの方に私の方から電話をしたことは事実でございます。
○浅尾慶一郎君 そのとき、鈴木さんが怒っている、大変なことになる、会議に出席できなくなるというような発言をされましたでしょうか。
○政府参考人(重家俊範君) お答え申し上げます。
 そのとき、鈴木先生が怒っているというようなことを申し上げた記憶はございません。ただし、外務省として、信頼関係が損なわれて、適切な言葉であったかどうかわかりませんけれども、私どもが怒っているというような趣旨のことを述べたことはあると思います。
○浅尾慶一郎君 実は私、昨日、大西さんとお話をさせていただきました。そのとき大西さんははっきりと、十九日の十六時ちょっと前、重家さんから電話があって、鈴木さんが怒っている、会議に出席できなくなると言われたと。で、そのときに、鈴木さんとはどなたですかと言われて、宗男さんのことですと言われたと。つまり、鈴木先生ではなくて、鈴木さんが怒っているというふうに大西さんが言われたんですが、そういった事実はございませんか。
○政府参考人(重家俊範君) お答え申し上げます。
 大西さんとの電話の内容を一言一句正確に記憶しているわけではございませんが、私、先ほども申し上げましたように、私の方から鈴木先生が怒っているというようなことを述べた記憶はございません。
○浅尾慶一郎君 では、別な観点から伺いますが、仮に外務省が問題としているんであれば、その直後になぜ緒方貞子さんに大西さんを会わせたんですか。
○政府参考人(重家俊範君) お答え申し上げます。
 大西さんが緒方貞子代表にお会いになるのはもうあらかじめ決まっておりまして、私の電話とは直接関係はなかったわけでございます。
○浅尾慶一郎君 外務省が問題にしている人をなぜ緒方貞子さんに会わせたのかということだと伺っているんです。
○政府参考人(重家俊範君) 大西さんが代表をしておられるNGOは大事な団体でもありますし、また緒方貞子さんが教えておられた学校の出身であるということも先生の方から聞いたこともございまして、そういうことでアレンジされたのだと思います。
 他方、私の方は、先ほども申し上げましたように、六時から登録が開始されるということもございまして、何とかそれまでに、言わばごたごたしないように片付けたいという思いでお電話を申し上げたところでございます。
○浅尾慶一郎君 じゃ、何が外務省として問題だったんですか。
○政府参考人(重家俊範君) 外務省とNGOの間で、大西さんのNGOの間で私どもが信頼関係が損なわれたというふうに強く思っていたわけでございます直接の大きな契機は、十八日に出ました朝日新聞の記事でございまして、私ども、非常に残念に思ったし、信頼関係を損なわれたというふうに感じたわけでございます。
○浅尾慶一郎君 信頼関係を損なわれた人をなぜ共同議長に会わせたんですか。
○政府参考人(重家俊範君) 大西さんの方からアレンジをしてほしいという要請がございまして、私どもの方でそれを先生の方に取り次いだということでございます。
○浅尾慶一郎君 アレンジしてほしい人が信頼関係を損ねている人なんです。なぜアレンジしたんですか。
○政府参考人(重家俊範君) 元々、ピースウィンズ・ジャパンとかジャパン・プラットフォームとかいう団体は、外務省とも非常に広い付き合いをしていた団体でございまして、そういう意味では私どももよく承知しておりますし、重要な役割を果たしておられるということを理解して、取り次いでほしいということでしたので取り次いだということでございます。(発言する者あり)
○委員長(真鍋賢二君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(真鍋賢二君) 速記を起こしてください。
 重家局長に十八日以前のアレンジであったかなかったかということについてのお問い合わせをしておるわけでありまして、その点について明確な御回答をお願いいたしたいと思います。
○政府参考人(重家俊範君) お答え申し上げます。
 緒方先生と大西さんの面会は十八日以前にアレンジしていたものでございます。
○浅尾慶一郎君 そうすると、緒方さんと大西さんが会ったときは既に外務省との信頼関係は損ねられていたという理解でよろしいですか。
○政府参考人(重家俊範君) お答え申し上げます。
 そのときには私どもはその十八日の記事を見ておりまして、非常に失望し、信頼関係を損なわれていたと考えていたということでございます。
○浅尾慶一郎君 大西さんの電話では、じゃ、信頼関係を損ねているからどうしてほしいと言ったんですか。
○政府参考人(重家俊範君) お答え申し上げます。
 私から、外務省自身として十八日の朝日新聞の記事の内容は大変に遺憾であり、外務省とNGOとの間の信頼関係が決定的に損なわれたということ、考えを伝えまして、このままでは会議への参加は困難であると判断せざるを得ないということを伝えたところであります。そして、会議の参加を辞退していただく可能性はないかということを外務省自身の考えとして申し上げました。
○浅尾慶一郎君 じゃ、そのときに辞退してほしいとお願いしたんですか、電話で。
○政府参考人(重家俊範君) そういう、いただく可能性はないかというふうに申し上げました。
○浅尾慶一郎君 余りお答えいただけない。別な観点から伺います。
 信頼関係は崩れました。その信頼関係が崩れた大西さんが、鈴木さんの圧力があって参加できないという記者発表をしました。その後、うその発表をした人が、したとするならば、なぜ信頼関係がないまま大西さんの参加を認めたんですか。
○政府参考人(重家俊範君) そういう次第で二十日のNGOの会議には大西さんたちは御出席いただけなかったわけでありますが、二十一日に至りまして、大臣の指示を得まして、二十二日の最後の閉会セッションにつきましては、他のオブザーバーの方々と同様にオブザーバーとして出席していただくことを決定したわけでございます。
○浅尾慶一郎君 それでは、信頼関係がないけれども、大臣に言われて嫌々参加を認めたということですか。
○政府参考人(重家俊範君) 大臣の指示を得まして、省内で検討した上、そういう決定をいたしました。
○浅尾慶一郎君 常識で考えてください。信頼関係がないといって断った、その人が仮にうその記者会見をした。もっと信頼関係は壊れるんじゃないですか。
○政府参考人(重家俊範君) 大臣の指示があったことが非常に大きい要素でございますけれども、その間、事情を心配していただく方々の御尽力もありましたし、私自身、大西さんとも話したわけでございます。
○浅尾慶一郎君 要するに、大西さんが言っていることがうそだというわけですね。鈴木さんの圧力はなかった。うその発表を既にその段階、仮にそれが本当だとすれば、うその発表をしていると。うその発表をした人は、普通に考えればもっと信頼関係なくなるじゃないですか。どうやってその信頼関係を修復して参加したんですか。
○政府参考人(重家俊範君) 特定の政治家から参加、不参加について意見をいただいて、それに従って決定したということではございません。外務省自身の判断としてそういうことを決めたということでございます。
 変更した理由につきまして、先ほど申し上げましたように、大臣の御指示を得てそれを変更したということでございます。
○浅尾慶一郎君 そうすると、外務省としては正しい判断をし、断ったのは正しい判断だということですか。
○政府参考人(重家俊範君) 今となって考えれば、いろいろ反省するべきところがあるように思っております。
○浅尾慶一郎君 信頼関係が崩れた。信頼関係をどうやって再構築したんですか。
○政府参考人(重家俊範君) 私どもも大西さんのところと協力していきたいというふうに思っておりますし、先方の方もそういう感じであるということも漏れ聞きましたし、今後一層協力していかなければいけないことは当然でありますので、二十一日に至りまして決定を変えたということでございます。
○浅尾慶一郎君 もう一度伺います。
 信頼関係が崩れたから来ないでいいと言ったわけですね。その人が鈴木宗男さんから圧力があったと記者発表をしました。それがうそだといえば、通常考えたら信頼関係が更に壊れるんじゃないですか。そういうふうには考えないんですか。
○政府参考人(重家俊範君) お答え申し上げます。
 先ほど申し上げましたように、田中大臣の指示を得て、省内で検討の上、変更したということでございます。
○浅尾慶一郎君 では、田中大臣が信頼関係が崩れた人を呼べと言ったから呼んだという理解でよろしいですか。
○政府参考人(重家俊範君) お答え申し上げます。
 大臣の、二十一日の朝、大臣からの指示も、指示がございまして、省内で検討の上、今まで行ってきた決定を変えたということでございます。
○浅尾慶一郎君 それでは、当初断った判断は間違っていなかったということですか。
○政府参考人(重家俊範君) お答え申し上げます。
 最初の判断は今となっては反省すべきところがあると考えております。
○浅尾慶一郎君 信頼関係が壊れたら、当初の判断は間違っていないじゃないですか。なぜ反省すべきところが多いんですか。
○政府参考人(重家俊範君) 更にいろいろお話しすべきところがあったかもしれませんし、いずれにしましても、最初の判断は反省すべきところがあるというふうに思っております。
○浅尾慶一郎君 じゃ、重家局長に伺います。
 大西さんは、私は直接大西さんと話をしましたが、すべて言っていることはうそだということですか。
○政府参考人(重家俊範君) 大西さんとの会話の電話内容を一言一句正確に記憶しているわけではございませんが、私の理解するところは、先ほど来私が申し上げているところでございます。
○浅尾慶一郎君 では、大西さんとの電話で鈴木さんのことを言ったことはありませんか。
○政府参考人(重家俊範君) 大西さんとの会話で鈴木さん、鈴木先生に説明しておいた方がよいのではないかということを言った点はございます。
 ただ、それは、外務省はアフガニスタンの復興のためにODA予算でNGOの活動を支援しているわけでございます。また、私が出席しました会合でもODAによるNGOの支援が議論になったところでございまして、外務省は今後ともアフガニスタンの支援のためにODA予算などを通じてNGOの活動を支援していきたいと、そういうふうに思っているわけでございます。
 そうした中で、そうした中で十八日付けの朝日が出ましたので、これはNGOを外務省が支援していくに当たって問題になるのではないかと思いましてそういう点を申し上げた次第であります。
○浅尾慶一郎君 外務省が主体的に考えればいい話のどこに鈴木さんが関係あるんですか。
○政府参考人(重家俊範君) 私がその電話で一番申し上げたかったのは、信頼関係が損なわれておりまして、登録の時間が迫っておりましたので、何とか辞退をしていただく可能性はないかということを申し上げたわけでございまして、その際、十八日の記事については問題になり得るので、そして将来にわたってNGOを支援をしていく上に問題となり得ると思うので、そういう説明をされたらいいのではないかという趣旨を申し上げたように思います。
○浅尾慶一郎君 外務省と大西さんの信頼関係が崩れた、そこになぜ鈴木さんが関係あるんですか。
○政府参考人(重家俊範君) NGOの支援につきまして、鈴木先生は従来から大変な関心を示しておられまして、自民党の経済協力特別委員会の委員長でもございまして、十二月、一部報道されましたけれども、そういう関心を示されておられましたので、中長期的にNGO支援を維持していくためには鈴木先生にこの点を説明しておいていただいた方がいいのではないかと私が思いまして、その点を示唆したということでございます。
○浅尾慶一郎君 外務省と大西さんとの信頼関係が崩れました。そこで、なぜ鈴木さんが関係あるんですか。それだけ鈴木さんは外務省に対して影響力が強いんですか。
○政府参考人(重家俊範君) お答え申し上げます。
 大西さんと信頼関係が崩れたといいますのは、基本的には十八日の朝日新聞でございます。(発言する者あり)
○委員長(真鍋賢二君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(真鍋賢二君) 速記を起こしてください。
 重家局長に申し上げます。
 浅尾議員の質問に対しまして、浅尾議員が十分理解できるような答弁になっていないということであります。そこで、もう一度、重家局長から今までの経緯を踏まえて御答弁を願います。
○政府参考人(重家俊範君) 申し訳ございません。
 私は、十九日の午後、大西さんに電話をいたしました。その中で、朝日新聞の記事の内容は大変に遺憾である、外務省とNGOと一生懸命やっていこうとしている際に、そういう信頼関係に水を差すものであるという趣旨のことを信頼関係が損なわれるということで申し上げまして、このままでは会議への参加は困難であるというふうに判断せざるを得ないという趣旨のことを申し上げたわけでございます。そして、その会議への参加を辞退していただくことはできないかということを申し上げたわけでありますが、これは外務省自身として十八日の新聞記事に基づきまして行った判断でございます。そして、それにつきましては、先ほど来申し上げておりますように、今となりましては反省すべき点があるというふうに考えているわけでございます。
 そして、二十一日に至りまして、外務大臣から指示を得まして省内で更に検討した結果、二日目の閉会セッション、第一日目はNGOに出ていただく機会はありません、設けられておりませんでしたので、二日目の閉会セッション、そこに出ていただくことになっておりましたので、ほかのNGOの方々と一緒にそこにオブザーバーとして出席していただいたということでございます。
 さらに、私どもとしましては、こういう経緯はありますけれども、今後NGOとの協力は、特にアフガニスタンの復興支援では非常に重大でございますので一層の努力をしていきたい、そういうふうに思っております。(発言する者あり)
○委員長(真鍋賢二君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(真鍋賢二君) 速記を起こしてください。
 浅尾議員に申し上げます。
 浅尾議員が質問しようという趣旨が十分理解できていないので、もう一度浅尾議員から質問をしていただいて、それに対する答弁とさせていただきます。
○浅尾慶一郎君 では伺いますが、省外の人間である鈴木宗男さんは、そこでどういう関係があるんですか。
○政府参考人(重家俊範君) 申し訳ございません。答弁させていただきます。
 先ほど申し上げましたように、外務省はODA予算でNGOの活動を支援してきております。大西さんのところにもODA予算が出ているわけでございます。それで、ODAによるNGOの支援ということにつきましては、昨年の十二月に、これは自民党の会議でありますが、そこでも大きな議論があったというふうに報道にも出ております。そういう意味で、鈴木先生は経済協力特別委員会の委員長としてNGOの支援の問題については大変に関心を持っておられる方でありまして、そういうことは私も当然記憶していたところでございます。
 他方で、外務省自身、今後ODA予算などを通じまして、大西さんのところを含めNGOの活動を支援していきたいと思っているわけであります。そうした中で十八日の朝日新聞の記事が出まして、私は、今後NGO支援を中長期的に進めていく上で、鈴木先生に話していただくことは大事ではないかというふうに思ったわけであります。NGOの参加、不参加の問題とは関係がございません。
○浅尾慶一郎君 もう一度伺いますけれども、なぜ省外の鈴木宗男さん、その人がじゃNGO予算を全部牛耳っているんですか、外務省の。今の説明だとそういうことになりますよ。
○政府参考人(重家俊範君) 御答弁を申し上げます。
 大変な関心を持っておられるということでございまして、今回のNGOの参加、不参加ということとは関係ないわけであります。そういう関係で申し上げたわけではございません。
○浅尾慶一郎君 今回のNGOの参加、不参加と関係ない人のところに、なぜ鈴木宗男さんのところに行きなさいと言うんですか。(発言する者あり)
○委員長(真鍋賢二君) 重家局長、簡潔に答弁を願います。
○政府参考人(重家俊範君) 鈴木先生は自民党の経済協力特別委員会の委員長でありまして、NGO予算、ODA予算の実施していく上では大変に関係の深い人でございます。
○浅尾慶一郎君 そうすると、NGOに外務省の予算が行っていますと、自民党のODA関係の予算の担当者である鈴木さんのところに、外務省が主体的に判断したことであっても、一応説明しに行きなさいということになりますよ。
○政府参考人(重家俊範君) NGOの今後の支援について支障があってはいけないと思ってそう申し上げたわけでありまして、今回の参加、不参加ではございません。
○浅尾慶一郎君 さっきから同じことを聞かせないでください。
 外務省が主体的に判断をしました、そこに鈴木宗男さんが全然関係ないと言っておられるんでしょう。なぜ、どういう関係があるか分からない、なぜ、じゃ関係ないんじゃ、なぜ説明しに行かないか、答えていただきたいという話です。
○政府参考人(重家俊範君) 外務省の判断は、外務省として主体的に判断したものでございまして、鈴木先生のこととは関係がございません。(発言する者あり)
○委員長(真鍋賢二君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(真鍋賢二君) 速記を起こしてください。
 浅尾議員に申し上げます。
 質問者と答弁者の間に質疑の整理が十分でないという指摘をいただいております。そこで、整理をした質問と答弁をお願いしたいと存じます。
○政府参考人(重家俊範君) 参加、不参加の問題とは関係がございません。
 他方で、NGOの支援につきましては、先生は与党の経済協力特別委員会の委員長でございますので、当然非常に関心を持っておられるし、そういう意味で関係があるということでございます。
○浅尾慶一郎君 参加、不参加の問題と関係ないときに、その大西さんに電話をされたときに、なぜ、そして参加、不参加が問題になっているときに鈴木宗男さんの名前を出されたんですか。
○政府参考人(重家俊範君) それは、今後NGOの方々と一緒にやっていかなければいけない、それにはODA予算が要るということでございます。
○浅尾慶一郎君 それでは逆の観点から伺いますが、大西さんが鈴木宗男さんのところに行っていたら信頼関係が回復して参加できるようになったんですか。
○政府参考人(重家俊範君) お答え申し上げます。
 信頼関係云々の私ども思いましたのは、外務省とNGO、大西さんたちのNGOとの間のことでございまして、鈴木先生とは関係ないことでございます。
○浅尾慶一郎君 私が昨日電話で話をさせていただきました大西さんは、参加、不参加の問題で大変鈴木先生が怒っている、鈴木さんが怒っている、だから鈴木さんのところに行ってくれというふうにあなたから言われたと言っているんです。どっちかがうそをついているんです。それをこの場で明らかにしないと、冒頭申し上げましたように、国会の場においてうそをつくと、これは、うそをつくというのはどこの場においてうそをつくのも大変なことですが、国会の場においてもうそをついてもいいということであれば、今日は高校生の皆さんも見ていますが、そんなものなのかと思われますよ。
○政府参考人(重家俊範君) お答え申し上げます。
 鈴木先生が怒っているということを申し上げた記憶はありません。ただし、先ほど申し上げましたように、外務省として、言葉が適切であったかどうか分かりませんけれども、我々が怒っているという趣旨のことを申し上げたとは思います。
○浅尾慶一郎君 我々は大西さんの参考人を当委員会に要求いたしました。しかし、なぜかそれがかなっておりません。これはだれかがうそをついているということであります。
 この問題、この場に大西さんがいない段階でやっても進みませんから、更に別の観点から話をさせていただきますが、もし、その大西さんが言っていることがうそであるとするならば、大西さんに対してうそのことを言わないでくれ、マスコミに対してうそのことを言わないでくれと何らかのアプローチを外務省しましたか。
○政府参考人(重家俊範君) 私は、十九日の午後の電話で、朝日新聞の記事については外務省が問題にしているということを申し上げたのみでございます。(発言する者あり)
○委員長(真鍋賢二君) もう一遍立って質問。
○浅尾慶一郎君 大西さんは鈴木さんから圧力が掛かって参加できなくなっていると、それがうそだとおっしゃるなら、大西さんに対してうそのことを言わないでくれというアプローチを外務省しましたか。
○政府参考人(重家俊範君) いろんなマスコミの報道については、朝日新聞の記事を含めて問題であるということは伝えたと思います。
○浅尾慶一郎君 それは聞いていない。
○政府参考人(重家俊範君) 何らかの措置を取ったかというお尋ねでございますが、特段の抗議文を送るとか、そういう措置は取っておりません。
○浅尾慶一郎君 今後、NGOとの関係をしっかりやっていくという御答弁をいただきました。その中で、仮にそのNGOの方がうそをついているということであれば、何らかの措置を取るのが当然じゃないですか。なぜ取らないんですか。
○政府参考人(重家俊範君) 私どもといたしましては、とにかく外務省その他政府全体とNGOとの関係を進めていきたいという意思確認ができればそれでいいことだと、それが一番大事なことだと思っております。そうおりますし、おりました。
○浅尾慶一郎君 うそをついている人とどうして信頼関係が築けるんですか。
○政府参考人(重家俊範君) 私どもは、大西さんの団体、非常に重要な団体でありますので、今回の経緯はありますけれども、是非これから一緒に、アフガニスタンその他の活動を一緒にやっていきたいと、そういうふうに思っているわけでありまして、私どもも反省すべきところは反省しまして前に向かって進んでいきたいと、そういうふうに思っております。
○浅尾慶一郎君 鈴木宗男さんの圧力がなかった、それはうそなんですね。
○政府参考人(重家俊範君) 参加、不参加について圧力があったわけではありません。外務省自身がそれは決めたことでございます。
○浅尾慶一郎君 鈴木さんは、マスコミ等、新聞記者会見をして、あったと言っています。もし仮に、大西さんはあったと言っています。大西さんがそこでうそをついているとするならば、なぜそこで信頼関係が築けるのかというのが私の質問であります。
○政府参考人(重家俊範君) 大変恐縮でありますが、総体として考えていきたいと思いますし、先ほど申し上げましたように、今回の経緯は経緯でありますけれども、非常に協力していくことが大事でありますので、そういうことに意を用いていきたいと思っております。
○浅尾慶一郎君 それでは別の観点から伺いますけれども、先ほど私どもにも反省すべきところがあったと。どういうところが反省すべきところですか。
○政府参考人(重家俊範君) 反省するところがあると思います。どういうことを反省すべきかこれからよく考えていかなければいけないと思っております。(発言する者あり)
○委員長(真鍋賢二君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(真鍋賢二君) 速記を起こしてください。
 ただいまの質問に対しまして、小泉総理大臣、外務大臣兼務でございますので、小泉総理から御答弁をお願いいたします。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 私、今は外務大臣を兼任していますから、局長に代わりまして答弁しますが、反省すべき点はどういう点かという質問なんです。いろいろあるんです。それは、私は外務大臣になってよく調べました、経緯。
 ああ言った、こう言ったという点は、私は、もう水掛け論になりますからいいんですが、事実、外務省として反省すべき点は、鈴木議員のことに余り気にし過ぎた点です。主体的に判断したとしても、いかに経済協力委員長として外務省にかかわる責任ある党の委員長をしていても、正しければ、その意見が適切だったら受け入れればいいけれども、不適切だったら受け入れる必要はないんです。それを余りにも一部の特定の議員を気にし過ぎる傾向がある、外務省は、よく調べたら。
 これは各省庁そうです。それぞれの力のある議員が言うと、あの議員を怒らせちゃいけないから何とか相談しなきゃいけないとか、そういうことはもうやめなさいと。これから私はやめさせますから。もう適切な意見は与野党共通に、どんな意見でも役所に言っても結構です、しかしそれを判断するのは役所の判断だと。見識を持って、一部の特定、あるいは部会長をしている、委員長をしている、大臣経験者だ、実力者だといって、その意見が正しければ受け入れればいいけれども、正しくないと思ったら遠慮なく拒否しなさいと。
 そういう点が今まで外務省に欠けていたと。そこは厳しく反省すべきだということを私は強く指示していますから、今後、鈴木議員の影響力は格段に少なくなるでしょう。
○浅尾慶一郎君 それでは、総理に伺いますが、総理に伺いますけれども、今日のこの委員会の場における質疑においても、まだ大西さんが言っておられることとそして外務省が言っておられることは食い違っています。私は、それはだれかがそれはうそを言っているということだと思いますが、その参考人招致、自由民主党総裁である総理としても、国会の場の議論だからと逃げずに、是非賛成だとお答えいただけますか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) それは立場がありますよ。院の問題に行政府が口出ししちゃいかぬとしょっちゅう言われるでしょう。それは、言った言わない、それはどうでも、委員会で私はやっていただきたいと。
○浅尾慶一郎君 それでは、だれが、先ほども申し上げました、冒頭申し上げました、この国の将来に対する不信、それは政治に対する不信というものが少しあると思う。それはもしかしたら政治家がうそをついているという部分もあるのではないかと思います。
 今日の委員会の質疑においてもまだまだ釈然としていません。我々は、大西さんも含め鈴木さんも含めそして田中眞紀子さんあるいは野上さん、全部この場に呼んでそして明らかにしたいという要求をさんざんさせていただいています。しかしながら、与党の反対で実現がしておりません。
 その件について、総理として、総理としては言いませんが、自由民主党総裁としておかしいんじゃないかと、やはり白黒はどこかではっきりしなければいけない、その考えについてどういうふうに思うかを伺います。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) それは結構だし、予算委員会じゃなくて外交委員会も、いろんな委員会があります。いろんな委員会の場をしてやればいいんじゃないかと思っています。
○浅尾慶一郎君 もう一点。
 先ほど外務省は、今後鈴木宗男さんの影響力を排除する、外務大臣としておっしゃいました。(発言する者あり)少なくする。今日、新聞を配らさせていただきました。(発言する者あり)
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 私は、鈴木議員の影響力を排除するなんて少しも言ってませんよ。鈴木議員が正しいことを言えば、それは受け入れるべきだと。それは野党でもそうです。野党でも正しい意見は受け入れなさい。問題は、議員は私は何言ってもいい、役所に。しかし、それが正しいか正しくないかするのは役所の判断だと。一部の議員に左右されちゃいかぬと言っているんです。(発言する者多し)
○浅尾慶一郎君 総理の発言は、外務省に対する鈴木宗男さんの影響力が格段に少なくなるという発言でありました。私はそれを解して、それを主体的に解せば影響力を排除するということなんで、そういうふうに申し上げたんです。(発言する者あり)
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) それでいいんですよ。
○浅尾慶一郎君 本日配付をさしていただきました二〇〇〇年十二月十五日付けの朝日新聞及び同十六日付けの毎日新聞の記事に基づいて質問をさしていただきますが、外務省、伺いますけれども、我が国の軍縮外交というもの、これを出版を準備しておりましたか。
○政府参考人(宮本雄二君) お答えいたします。
 二〇〇〇年の九月ごろからこの白書については準備を始めました。
○浅尾慶一郎君 この記事にありますように、自民党の外交部会で鈴木宗男さんの一喝により出版を取りやめたというのは本当ですか。
○政府参考人(宮本雄二君) 自民党の外交関係合同部会というのが開かれまして、鈴木先生も出席しておられましたけれども、それ以外の方々からも見解が表明がありまして、部会としてこの白書の刊行には賛同できないという結論になったと承知いたしております。
○浅尾慶一郎君 そうすると、この当該記事は間違っているという理解でよろしいんですか。
○政府参考人(宮本雄二君) 間違っていると申し上げるよりは、私が今申し上げましたように、議会の結論として、関係合同部会の結論としてそういうふうになったというふうに了解いたしております。
○浅尾慶一郎君 外務省としては、我が国の軍縮外交というものを出版したいと思っておられますか。
○政府参考人(宮本雄二君) そういうことで準備を始めさしていただきましたが、中身において確かに分かりにくい点もあったなと、そういう御指摘が合同部会で出されたわけでございますが、そういうこともあってもう少し見直してみようというふうになった次第でございます。
○浅尾慶一郎君 二〇〇〇年の話でありますが、見直した結果出版はされましたか。
○政府参考人(宮本雄二君) 御案内のとおり、昨年はアメリカに新しい政権が登場いたしまして、この分野での政策も大きく変わりました。そういう新しい要素を入れて引き続き見直し中ということでございますが、できるだけこの作業は早く終わらせたいというふうに思っております。
○浅尾慶一郎君 そうすると、出版をしたいという理解でよろしいですね。
○政府参考人(宮本雄二君) そのとおりでございます。
○浅尾慶一郎君 それでは、次の質問に移らさしていただきたいと思います。
 配らさしていただきました三番目の資料でありますけれども、先般破綻をいたしましたマイカルについてでありますけれども、このマイカルに対しまして旧長銀、新生銀行が債権を持っておりました。それを、破綻いたしましたので預金保険機構が買戻しをいたしております。買戻しをいたした金額は書いてあるとおりでありますけれども、ほとんど貸出し金額と同額で買戻しをいたしております。約二年間で、正常先から破綻すると、大体金融担当大臣としてはどれぐらいの損失が預金保険機構に発生すると思いますか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) これは現在、会社更生法で、更生管財人の下で資産の配当等について検討中かと思います。その結果を見なければ何とも申し上げることはできないと。
○浅尾慶一郎君 いろいろな企業が破綻をいたしますと、それがこのマイカルのケースであれば、約二年前は政府もまあ正常先でいいだろうと、そして購入したリップルウッドグループも正常先でいいだろうという理解で売却、新生銀行の債権として売却をされたわけでありますが、それが二年ぐらいの間で相当劣化しているということが巷間いろいろなところで言われております。
 その中で、今年の四月から予定どおりペイオフを、解除するということで、凍結解除するということでありますけれども、その前提として金融不安の解消ということがあろうかと思いますが、その点について柳澤大臣、自信はございますでしょうか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) これは度々御答弁申し上げておりますとおり、当初、凍結の措置は五年間ということでございました。それを、信用組合の所管が最終の年に都道府県から国へ移管になるということを受けまして一年延長になったということでございます。
 この一年延長の期間を活用いたしまして、私どもとしては、信用組合についての検査及びその善後措置を完了したところでございまして、その意味では延長の措置が取られたときの条件というかそういうものはクリアされたものと考えて、今回四月から凍結を解除いたしたいと、このように考えている次第であります。
○浅尾慶一郎君 私は、決してマイカルグループだけが特殊なものではないというふうに思っております。つまり、二年間の間で、当初正常先というふうに思われていたところが、債権が劣化しているケースはかなりあるんではないかなと。したがって、まだまだ金融不安というものが実際マーケットにおいては続いているんではないかなというふうに思いますが、その点の認識を大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 我々の金融検査は事後チェック型の行政に移行いたしまして、直近の決算年月日を基準日にいたしまして検査を行っておりますが、最近の経済の状況の変化というものが非常に急速である、こういうようなことをマイカルの事例でも我々学びまして、できるだけリアルタイムの債権の評価をしたい、こういうような気持ちもありまして今特別検査等の施策を展開しているところでございまして、今、委員御懸念の点はできるだけそうしたリアルタイムの評価ということをもってこれを解消してまいりたいと、このように考えております。
○浅尾慶一郎君 大臣の御努力はもちろんでありますけれども、今日は日銀総裁、お越しいただいております。
 銀行間のお互いの信用、あるいは疑心暗鬼になっているんではないかなという側面が若干、もちろん低金利が続いているということはありますが、インターバンクのオーバーナイト市場の、これは銀行間の取引の市場でありますが、現在の取引高と五年前の取引高を御答弁いただけますか。
○参考人(速水優君) お答えいたします。
 オーバーナイト物の、インターバンクオーバーナイト物の市場の残高でございますが、昨年末で十一兆八千億円、五年前の九六年末で二十五兆三千億円、半分以下になっていることは事実でございます。ただその間に、一九九九年、ゼロ金利のころは九兆六千億でございましたから、そのころから比べますと少しずつ増えていることも事実でございます。
○浅尾慶一郎君 今いろいろな金融の問題、経済の問題ございますけれども、一番の問題は金融緩和をしても結局インターバンク市場でお金が回っていっていないことなんではないかなというふうに思うわけでありますが、今の日銀の御答弁を受けて、より回るようにするためにはどうしたらいいかということを柳澤大臣に伺いたいと思います。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 金融の短期市場の縮小ぶりというものについては、今、日銀総裁が御指摘のとおりでありますが、これは、日本銀行の資金の供給というものが非常に緩やかになっておりまして、豚積みという言葉は粗っぽい言葉ですけれども、そういうようなことで大幅な当座預金が日銀に積み上げられているということで、資金的なニーズというものも少ないということがその背景だろうと私ども思っております。
 しかし、いずれにせよ私どもは、日本銀行の金融緩和策が実体経済に大きなインパクト、期待されるインパクトを与えるようにするためには、金融機関における不良債権の処理を迅速に進めることによって、金融機関がある程度リスクを取って実体経済の側に資金を供給するという体制を早く構築することが必須のことであると、このように考えております。
○浅尾慶一郎君 その金融機関におけます不良債権の処理ということでありますが、金融機関の経営者によっては、不良債権の処理は業務純益の範囲内でやるんですというような発言も行われています。
 その点について、業務純益の範囲内で行うということになると、スピード感としてはどうしてもそれに縛られてしまうんではないかと思いますが、どう思われますか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 私も今、先生御指摘の、ある銀行の最高責任を負うことになった人物の発言として新聞を見まして、おやっと思いました。
 しかし、今回御質問があるということで発言の正確な姿を把握いたしたわけでございますが、これはつまり、今年度において大幅な特別検査等を反映した不良債権の処理をするということでありますので、したがって、来期以降は業務純益の範囲内にするんではなくて、業務純益の範囲内になるであろうと、こういうことを発言したというふうに分かりまして、それは、そうであればそれは納得というか、一つの見通しとしてあり得ることだと、このように考えた次第であります。
○浅尾慶一郎君 その業務純益と密接に絡むことでありますけれども、金融機関によっては、業務純益が不良債権処理で使われてしまう結果として政府が持っております優先株に対する配当ができない、したがって法定準備金を取り崩して配当するというところも出てきております。
 私は、ここで問題になるのは、まず法定準備金を取り崩しての、取崩しについてですけれども、商法上これはどういう手続が必要か、法務大臣に伺いたいと思います。
○国務大臣(森山眞弓君) 現行の商法上は、法定準備金を取り崩す場合には株主総会の普通決議が必要とされております。
○浅尾慶一郎君 その際、優先株、優先株主は種類株主と定義されますが、種類株主の種類株主総会が必要であるかどうか、必要でない場合に開いてはいけないかどうか、その点について伺いたいと思います。
○国務大臣(森山眞弓君) 現行の商法上、法定準備金の取崩しの場合は種類株主総会を開催すべき場合には該当しないと考えられますので、法定準備金の取崩しに関する種類株主総会の決議は必要とはされておりません。さらに、現行商法上では種類株主が法定準備金の取崩しを阻止するために種類株主総会の開催を求めることはできません。
 以上でございます。
○浅尾慶一郎君 法律上、種類株主が手当てを法律上はできないということでありますが、金融担当大臣御存じのとおり、銀行の法定準備金には政府が取得した公的資金によるお金が積まれております。それが取り崩されて配当に回されると。法律上何らの手当てはできないにしても、政府として行政指導の観点から何らかの経営的な問題点を指摘すべきではないかというふうに思いますが、その点についてどのように思われますでしょうか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 法定準備金を取り崩すということを我々の注入した優先株との関連でどう理解するかということですけれども、法定準備金をすべて取り崩してしまうというわけではないわけであります。
 まだこれからの問題のところも残っておるわけですけれども、商法が規定するところは資本金の二分の一までかと思いますけれども、銀行法は資本金の同額までというふうに規定をいたしておりまして、私ども持ち株会社についてもやはりそのきつい方の基準を適用すべきではないかというように考えておりまして、そういうようなことであれば資本金同額の準備金は残るわけでございまして、ある意味でどこに入っているかというのは、なかなかこれは比例配分的に考えるべきじゃないかとかいろいろあろうかと思うんですけれども、残った方に入っているという理解も可能なわけでございまして、その意味では、私ども、今回商法が改正されてそういうことが割と自由になった、これは資本政策のある種の経営者による自由裁量というものの範囲を拡大するものだというふうに理解いたしまして、そういう意味では、ある意味で経営者の経営判断、資本政策上の判断だろうと、このように受け止めるわけです。
 さはさりながら、私といたしましては、実はこの資本準備金の取崩しということについては、やはり経営者としてそういうことまでしなければならなくなったという経営上の責任は感じてもらいたいという気持ちを持っておるわけであります。
○浅尾慶一郎君 二点お伺いさせていただきたいと思いますが、一点目は確認でありますけれども、持ち株会社であっても資本金と同額の法定準備金を、これは法律上規制されていないけれども、金融担当大臣としてはそれを要求していきたいという理解でよろしゅうございますか。一点目です。
○国務大臣(柳澤伯夫君) そういうことでございます。
○浅尾慶一郎君 二点目は、私の理解では、持ち株会社ではない銀行で法定準備金を、これは株主総会の決議を経て取り崩すということでありますけれども、これもその資本金までの部分しか取崩しをしないという理解でよろしゅうございますか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) それは銀行法上の規定そのものでございます。
○浅尾慶一郎君 それでは、時間も参ってまいりましたので、デフレあるいは現下の経済状況について伺ってまいりたいと思いますが、日銀総裁にお伺いいたしますが、現在のデフレの原因について、その八〇%は輸入物の衣料品、衣料品とそれから輸入の加工食品で説明できるという説がありますが、そのような理解に日銀も立っておられますでしょうか。
○参考人(速水優君) これ、消費者物価のデフレの原因でございますけれども、商品の分類の仕方で試算結果は異なってくるんですが、定量的にお示しすることは難しいですけれども、近年の消費者物価の下落に輸入品やその輸入品と競合する商品の価格の低下というのは大きく寄与していることは事実でございます。
 ただ、同時に、景気が悪化を続けている下で、需給の弱さに起因する物価低下圧力、いわゆる需給ギャップによる物価の下落といったものも強いということは留意する必要があると思っております。どちらがどれぐらいということはなかなか難しい、数字で、確信のある数字は出せないと思いますが、両方が機能していることは間違いございません。
○浅尾慶一郎君 竹中経済担当大臣にお伺いいたしますが、今、我が国はどちらかといえば円安方向に為替が動いております。この円安になることによって結果として物価がかなり上がるという側面もあろうかというふうに思いますが、昨年の平均の為替レベルと比べまして、現在の例えば百三十五円といったような近辺で今年一年が推移した場合にどれぐらい物価が上がるか、CPIがどれぐらい上がるかということをお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) ちょっとそういう計量的なことはやっておりませんが、一般的な考え方としましては、仮に、仮に一〇%為替の変化があるということになりますと、輸入のウエートというのはGDPの一〇%だとしますと、長期的に見て一〇%掛ける一〇%で一%である。しかし、これは長期的な効果でありますから、単年に関して言うならば、その三分の一とかそういった程度になる。これはしかし、非常にラフな考え方の定義でございまして、正式な計量はやっておりません。
○浅尾慶一郎君 日銀におきましては、そのような何か調査といったようなものはありますでしょうか。
○参考人(速水優君) 輸入品が、円安で物価が上がって、それが、いや輸入品が安くて物価は下がるわけですけれども、円安になってそれがどれぐらい上がるかということ、これは複雑な要因が作用しますので単純に導き出すことは非常に難しいんですけれども、輸入や生産から流通、販売に至る様々な過程の中で、円安によるコストの上昇分がどの程度実際の販売価格に転嫁されていくのかということと、輸入価格の動向が輸入品と競合している国内製品の価格にいかなる影響を及ぼすのかと、この二つのことを調べなきゃいけないわけですが、こうした事情を踏まえますと、定量的な影響度合いを示すということはなかなか難しいんでして、種々の調査機能の試算結果などを見ますと、円安の物価押し上げ効果はそれほど大きくないということでございます。
 計量モデルを用いて日本銀行の内部で計算した試算によりますと、円相場がドルなど他通貨全般に対して一割の円安、すなわち、仮に十円としますと十銭か二十銭ぐらい、〇・一ないし〇・二%程度、しかもそれは消費者物価、二年間の間でそれぐらい押し上げられるという数字が出ております。
 ただし、こうした計量モデルというのは構造改革が不変であるといった多くの仮定に基づいておりますので、試算結果の方はかなりな幅を持って見る必要があると思っております。
○浅尾慶一郎君 デフレの原因、いろいろあろうかと思いますが、円安がある面、消費者物価を押し上げるという効果はあるんではないかなというふうに思っておりまして、為替のレベルについて論評を求めますとお答えいただけない部分もあろうかと思いますが、竹中大臣、今程度の円安について、経済に対してどのような側面、影響があるか、お答えいただける範囲でお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) これ大変複雑でありますけれども、為替を通した効果、つまり価格の影響力というのは、総じて言うならば従来よりは少し高まっているというふうに思います。
○浅尾慶一郎君 それでは、次の質問に移らさせていただきたいと思いますが、これは財務大臣にお伺いをさせていただきたいと思います。
 本日、財政金融委員会におきまして、今回の補正予算にかかわりまして、NTT株の売却収入の活用に係る法案について質疑をさせていただきましたが、この法案の第六条に、売却金額の一部を予算で定めるところにより整理特別基金会計から一般会計に繰り入れることができると。
 しかし、今回の予算でもって、売却金額十・一兆円全額を特別会計から一般会計に繰り入れることになったわけでありますが、財務大臣は、この一部というのはすべて、全額であっても法律上正しいという理解というふうに先ほど御答弁されたというふうに聞いておりますが、その確認をさせていただきたいと思います。
○国務大臣(塩川正十郎君) そのとおり、一部というのはほとんどでございますが、少しは残っているかどうかは私は精査しておりませんけれども、言わば端数はあるかも分かりませんけれども、ほとんどこれに充当いたしたということであります。
○浅尾慶一郎君 お伺いいたしますが、十・一兆円全部使われたという理解でよろしいんですか。
○国務大臣(塩川正十郎君) それで問題はないと思っております。
○浅尾慶一郎君 参議院の法制局に来ていただいておりますが、例えば権限を移譲する場合は、これは法律上、権限の一部と書く場合と、そして全部の場合は全部又は一部と書いて全部移譲するということでありまして、一部と法律上書いてある場合にはやはり一部なんではないかなというふうに思いますが、参議院の法制局としてどういうふうに考えられるか、伺いたいと思います。
○法制局長(河野久君) お答えします。
 一般論といたしましてはそのようなことになろうかと思いますが、ただ、一部、一部という場合には全部の中のある部分ということでございますけれども、ケースによりましてはそれがほぼ全部に及ぶような場合もあり得ると。あくまでも一般論でございます。
○浅尾慶一郎君 今おっしゃいましたように、ほぼ全部であって全部ではないという理解でよろしゅうございますか。
○法制局長(河野久君) お答えします。
 場合によっては全部になる場合も、そういうケースもあろうかと思います。
○浅尾慶一郎君 そのようなケースはほかにございますでしょうか。内閣法制局でも結構です。
○政府特別補佐人(津野修君) お答えいたします。
 法律で一般的にいろいろな規定の趣旨に従いまして、その全部とか一部とかいうのは解釈することになっておりますけれども、具体的な規定の例としてそういうものがあったかどうか、今ちょっとにわかには思い出せません。
○浅尾慶一郎君 今回の法律に関して言えば一部ということで全額を使われたということを理解さしていただいて、最後の質問に移らさしていただきますが、今回の補正予算の乗数効果、実質と名目をお答えいただけますか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 実質で〇・九、名目で一・二というふうに、乗数効果ですね、記憶しております。
○浅尾慶一郎君 実質の方が名目よりも低くなっている理由はどういうところでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 内需の刺激によって物価の押し上げ、正確に言いますとマイナス幅を小さくする効果があるということであります。
○浅尾慶一郎君 別の言い方をいたしますと、既設の、既にある施設の稼働率を上げると結果として名目の方が高くなるという理解でよろしいでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 価格は需要と供給によって、これだけではありませんけれども、決まる部分がありますので、そのようなメカニズムが作用するということです。
○浅尾慶一郎君 別の観点から質問をさしていただきますが、今回のような補正予算ではなくて、投資減税のような、つまり政府が支出する金額の実効税率がありますから、倍ぐらい使われるような形の財政支出の方が経済に対する影響力が高いんではないかなと、そうしたような本当の意味での改革の予算になっていないんではないかなというふうに思っておりますので、その点に関する御答弁をいただきまして、時間が参りましたので終わります。
○国務大臣(竹中平蔵君) 政策の手段の選択は、目的に合わせていろいろなされるべきだというふうに思います。
 ただ、私、この分野の論文で博士号をいただいたものですからあえて申し上げますけれども、実はデフレの下では投資減税というのは効果が非常に低いと、これは理論的にはそういう帰結になります。
○委員長(真鍋賢二君) 以上で浅尾慶一郎君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
○委員長(真鍋賢二君) 次に、草川昭三君の質疑を行います。草川昭三君。
○草川昭三君 お疲れさんです。
 総理は最後に一問、それとあとは全部柳澤大臣にお願いします。
 新生銀行の融資態度の問題について提起をしたいと思います。
 特別公的管理下にありました旧長銀は、平成十二年の三月にアメリカのリップルウッド社が中心になりまして受皿銀行を作り、現在は新生銀行として営業を続けています。御存じのとおりであります。
 昨年の末にこの新生銀行が東京地裁に対しまして、中小企業向けの不動産担保融資を営んでおりますファーストクレジット社に会社更生法の手続の申立てを行いました。新生銀行は同社のメーン行であることから、企業再建にメーン行が協力をしなくて会社更正の手続開始の申立てを行ったとして、現在大変な関心を呼んでおる問題であります。
 現在、ファーストクレジット社は司法手続の下に置かれまして調査等が行われていますが、私が承知をしている限りでは、同社は、監査法人も十分に再建をすることができる、可能な状況にあるということを言っていますし、同社が策定をした新経営三か年計画には融資をしています三十七銀行のうち三十以上の金融機関が合意をしている、再建を支援するということを言っているにもかかわらず、新生銀行が瑕疵担保条項の請求権を喪失させないために、これは来年の二月でございますか、させないために同社の会社更正手続開始の申立てを行ったと言われています。
 これでは、メーンバンクであるところの新生銀行が最初に逃げていってしまって、自分だけが税金から取れるものだけを取っていこう、こういうことになるわけでありまして、私はこれは許されることではないと思っておるんです。
 旧長銀の破綻処理に当たって、長銀の借り手企業を機械的にRCCに譲渡しなかったことは企業再建の観点から重要であったし、また、より多くの借り手企業を長銀の受皿に引き継がせるとの観点からは瑕疵担保条項には合理性があのときには私はあったと言えます。特に、私は今与党ですから、そういうことを申し上げたいと思うわけであります。しかし、こうした企業再生を本旨とした瑕疵担保条項を新生銀行が今回のファーストクレジット社のような形で悪用をするならばですよ、悪用をするならば、これは許されることではない、いわゆる不道徳で非生産的な行為である。
 以上を前提に柳澤大臣にお伺いをしたいと思うんです。
 まず、我が国では民間企業の再建は主としてメーン行中心に行われてきたと考えますが、どうですか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) おおむねそのとおりだと私も理解しています。
○草川昭三君 他方、ファーストクレジット社のメーン行である新生銀行は国が面倒を見て立て直した銀行でありますが、同行には公費を幾ら投入しておりますか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 預金者とか債権者の保護のために金銭贈与が金融再生法では当該破綻金融機関の処理のために支出されることになっておりますが、それがおおよそ三兆五千億程度でございます。
 それからもう一つ、RCCがその資産を買い取るわけでございます。これはRCCがこの資産の評価をいたしまして、自分が回収可能だと思われる価格でもって買い取るわけでございますが、これがほぼ四兆でございました。
 それからあともう一つ、早期健全化法に基づきまして、その再生に当たって資本増強を申請されまして、これに対して公的資金が注入されましたが、これが二千四百億円でございました。
○草川昭三君 今のような公的資金の巨額なものが投入をされているんでございますけれども、いろいろと新生銀行の貸し渋りについては大変な問題が出ております。金融庁はどのような対応を行っておりますか、お答え願いたいと思います。
○国務大臣(柳澤伯夫君) この点につきましては、私ども、特に中小企業向けの貸出しの体制の整備が非常に我々から見て誠実性を欠く、あるいは実効性を欠くと、こういうような認識を持つに至りまして、これに対応しまして、昨年十月四日、同行に対して業務改善命令を発出いたしまして、中小企業向けの貸出し計画の達成のための実効ある体制の確立を求めたところでございます。業務改善計画の提出とその実施が現在進行中でございます。
○草川昭三君 姿勢が悪いということを注意しているという答弁だと思うんです。
 若干次元が変わりますけれども、先般より、株式市場では外資系証券会社が空売り規制違反等で摘発をされているというように聞いていますが、こうした証券市場における法令違反行為に対する監視を一層強めるべきだと思うんですが、その点はどのようにお考えか、お答え願いたいと思います。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 空売りにつきましては、今次の株式相場に対しても一定の影響があったのではないかということが言われておりまして、私どももこれに対して大いなる関心を寄せたところでございます。
 昨年十二月二十一日に空売りへの総合的な取組という方針を発表いたしまして、この方針に基づいて重点的な点検を行った結果、モルガン・スタンレー証券株式会社において空売り規制違反等が認められましたので、一昨日、一月の十日に行政処分を行ったところでございます。
 なお、こうした監視体制の強化というものは我々非常に大事だと。一部には、一部議員の皆さんにはSECのような体制をしくべきだというような声もございまして、私ども、現体制百二十二人に対して十四年度において六十一人の増員を今次の十四年度予算で盛り込ませていただいたと、こういうことで監視体制の強化を着々と図っているというところでございます。
○草川昭三君 ここで総理にお伺いをいたしますが、いろいろとお話を聞かれたと思うんですが、我が国の金融というものは今グローバル化しているわけであります。これは外資系も含めて金融機関はその公共性というのを踏まえて適切に業務を行うことが必要であると考えますが、この点について最後に総理の見解を賜って、私の質問を終わりたいと思います。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) グローバル化が進む中で外国企業が日本にどんどん進出するということは歓迎すべきことだと思いますが、我が国で活動する限り、我が国の法令をきちんと遵守し、そして企業の公共性、損しなければいい、得すればいいというだけじゃないと思います。やっぱり、企業活性化に資するような、そういう経営に努力していただきたいと思います。
○草川昭三君 以上で終わります。
○委員長(真鍋賢二君) 以上で草川昭三君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
○委員長(真鍋賢二君) 次に、小池晃君の質疑を行います。小池晃君。
○小池晃君 今回のアフガン復興支援NGO会議への一部NGO参加拒否の問題をめぐる事態、これ国会がどう解明するか、国民が注目しております。参加拒否に至る経過を外務省にお聞きをしたいと思います。
 このNGO会議への招待状は幾つの国内NGOに送られたんでしょうか。
○政府参考人(重家俊範君) 参加申込みを行っていただいたのは十五団体でございます。
○小池晃君 招待状を十五団体へ送られた。その送られた相手に、ピースウィンズ・ジャパンあるいはもう一つのジャパン・プラットフォーム、この問題の二つのNGOは入っておりますか。
○政府参考人(重家俊範君) 入っております。
○小池晃君 この招待状、何て書いてあるか。貴団体、二十日のNGO会議への参加をお待ちしています、そうして、十六日までに登録用紙を返送するように書いてあるんです。私、現物いただきました。招待しているんですよ。こういう事態あるわけです。
 ピースウィンズ・ジャパンの事務局に私聞きました。一月十日にこれEメールで外務省から来たそうです。十六日に参加する返事をした。十七日には外務省からこういう返事があったそうです。私たちはあなた方の代表をNGO会合に登録しました、ついては、十九日の十八時から個人識別IDカードの発行を受け付けます。間違いありませんね。
○政府参考人(重家俊範君) そのとおりでございます。
○小池晃君 私、これ重大な事実だと思いますよ。今までは国会では何が問題になっていたか。十九日の夜の会場、ホテルに来て、そこでどうこうなったという話だった。そうじゃないんですよ、これ。もう外務省は何と十日の時点で招待しているんですよ、問題となったNGOを。それで、参加の返事も来て、十七日には外務省から参加登録しましたという返事を出しているんですね。だから、つまり当初は、外務省はこの二つの団体を排除するつもり、毛頭なかったわけであります。
 この塩崎恭久衆議院議員のホームページ、拝見しました。前自民党外交部会長です。このホームページにも、今回のNGO会合への参加は外務省が招待したものであるのに、なぜ急に拒否されるんだろうか、ジャパン・プラットフォームにちゃんと招待したんだというふうに言っているわけです。当然であります。アフガン支援では実績のあるNGOだった。参加させない方が不自然であります。だから、ずっと参加させるという方針で来た、招待状まで出した、受付もしていた、それなのに、その後なぜか覆ったと。これ、一体いつかという問題なんですね。
 重家局長が、十九日午後四時ごろ、NGO代表の大西さんに電話している。そのとき、鈴木宗男氏に電話するよう言ったという話であります。参加やめてくれというふうには言っていない。その時点では、参加させるということがその時点での決定だったと思うんですが、いかがですか。
○政府参考人(重家俊範君) 十九日にお電話した際は、参加の辞退をしていただく可能性はありませんかという趣旨のことを申し上げたと思います。
○小池晃君 参加を取り消す可能性があるかもしれないと言ったけれども、参加拒否、決まっていなかったわけですね、その時点では。それは間違いないですね。
○政府参考人(重家俊範君) 先ほど申し上げましたように、参加辞退の可能性はないかということを申し上げた次第であります。
○小池晃君 私が聞いているのは、その時点では外務省としては参加拒否という決定をしていなかったですねという確認をしているんです。
○政府参考人(重家俊範君) 先ほど申し上げましたように、参加辞退の可能性はないかということを申し上げましたし、このままでは難しいということも申し上げたところであります。
○小池晃君 要するに、その時点では参加拒否は決まっていなかったんですよ。だから、NGOの代表も参加するつもりでホテルに行っているわけです。IDカードを受け取りに行ったんです。そうしたらば、宮原中東二課長がホテルに夜七時に駆け付けてきたと。ここで初めて正式な参加拒否を伝えたわけであります。つまり、この間に、参加拒否という方針がこの短期間に固まったわけですね。
 一体この背景、一体何があったのか。これ、一番分かりやすい説明というのは、午後四時の電話で大西さんに対して重家局長が鈴木宗男氏に電話するようにと言った、しかし結局そういうことにならなかった、だから参加を拒否したと。これはどう考えたってこういう経過だと余りに明白じゃないですか。いかがですか。
○政府参考人(重家俊範君) 恐縮でございますが、そういうことではありません。決定的だったのは十八日の朝日新聞でございます。
○小池晃君 余りにもこれは無理がある話だと思うんですね、私。外務省というのは十八日の新聞を十九日の夕方に読むんですか。そんなばかなことはないんですよ。十八日の記事が原因だったらば、十九日の夕方になってこんなどたばたどたばた慌てて決定するなんということになるわけない。余りにもこれは不自然であります。
 これ、一番分かりやすい説明はこういう説明なんですよ。このどたばた劇をどうやって解明するか、この主役はだれかというと、問題の人物、鈴木宗男さんであります。重家局長が大西さんに電話するように言ったその鈴木宗男さん以外考えられない。鈴木宗男さん、このNGO、大嫌いなんです。お上を余り信用しないのが許せないらしい。十八日に朝日新聞を、モスクワに出張されていたんです、彼は、出張先のモスクワで鈴木宗男さんは読んだ。激怒した。そして、十九日の午前十一時過ぎに日本に帰国しているんです。その日の午後になって外務省はNGO代表の大西さんに電話して、鈴木宗男さんにわびを入れるように頼んだ。
 私、直接NGOの方に聞きました。こういう電話だったそうであります。朝日の件で鈴木さんが立腹している、このままでは参加が難しくなる、この良くない状況をひっくり返すためには鈴木さんに電話をするように。極めて明快な分かりやすい話ですよ。それがままならないから、このままでは鈴木さんの怒りが、矛先が外務省に向かってしまう、それを恐れた外務官僚が慌てて十九日の夜、会議のもうぎりぎり瀬戸際になってこれを覆したと。これが皆、だれが聞いたって一番つじつまが合う話だと私は思う。
 私、総理にお聞きしたい。総理は先ほど、鈴木議員の発言によって影響を受け過ぎたと。これ、つまり今回の実態というのは、正に鈴木議員の影響を受けてこういう経過で、具体的にどうだったか分かりません、しかし鈴木議員の影響によって出席拒否ということになったというふうに、もうこれ、総理はそういう御認識であるということですね。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 経過の、ああ言った、こう言った、それは私はよく分かりませんが、簡単に言えば影響を受け過ぎたんでしょう。そこが外務省のだらしないところですよ。
○小池晃君 要するに、今回の事態に、一般論じゃないですよ、今回の事態についてはそういうことだという認識でよろしいんですね。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) まあ、そんなもんですね。
○小池晃君 そんなもんですねで済む話じゃないんですよ。これが今重大問題になっているんですよ。これが正に世界に対して、日本がいかに時代錯誤な国なのか、お上の言うことを聞かない、特定の議員の言うことを聞かないNGOは排除してしまえと、そういう議論が日本というのは通じる国だということになるわけですよ。
 田中大臣は正にこうした事態を国会の場で私は明らかにしようとしたんだろうと思う。当然のことだと思う。しかし、総理、あなたは正にこのような事態に独り立ち向かった田中大臣の首を切ったわけです。正しい行動をした田中大臣がなぜ首切られなきゃいけないのか、国民はみんなそう言っているんです。正にこれが国民の怒りなんです。あなた、この怒りにどうこたえるんですか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 正しい決断をして外務省をまとめればよかったんですよ。そうすればこんな混乱は起こらなかったんです。外務省省内の問題で、私の言うとおりしなさいと、きちんと収まったはずなんです。それが国会全体の問題になっちゃって国会審議ができなくなっちゃった。それで私は、これは混乱の責任を取る、私が乗り出さないと、また言った言わない、本筋の問題でないことで国会審議が空転して予算成立が遅れちゃいかぬということで私が乗り出して、今日こうして正常化のうちに議論が進んで補正予算も早く成立する運びになっている。そうでしょう。
○小池晃君 国会審議が混乱した原因というのは、元をただしていったら何なのか。これは正に自分の言うことを聞かないNGOは排除しろというふうにごり押しする、そして、こうした経過をやみに葬ろうとする、だれですか、鈴木宗男さん、あるいは野上事務次官を始めとする外務官僚じゃないですか、元をただせば。
 こうした経過に一切白黒付けることなく、一切これをやみに葬るということをした。あなたがした。そのために正しい行動をした大臣が首になった。小泉内閣というのはこんな不条理なことが通用するんですか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) すり替えないでくださいよ。これは外務省内で片付ける問題なんです。大臣が、正しいことをやったら正しいことをしたと従わせればいいんです。NGOを正しく変換したじゃないですか。それで、これからこんなことはしないようにしなさいよと指示すれば収まったんです。
○小池晃君 外務省内だけで解決しろと。あなた、じゃ、田中大臣が外務省内で独りだけで立ち向かって解決しなかったから悪いとでも言うんですか。あなたが政治改革だ、改革だと言っていたのは、正に族議員の抵抗にひるまない、そういうのがあなたは自民党を変えるということで言っていたんじゃないですか。
 それを、じゃ、田中大臣は外務省で独り立ち向かっていた、あなたはそれは外務省の問題で自分は関係ない、大した問題じゃないと言ってきた。それがあなたの言う政治改革なんですか。とんでもないですよ。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) それは常々私が言っているように、一部の議員が何を言おうと、正しければ受け入れていいけれども、そうでなかったら受け入れる必要ない。各省きちんとしろと。ちんとすれば問題なかったんですよ。
○小池晃君 全くきちっとしていないんですよ。
 もう一回言いますよ。この経過を見れば、先ほど言ったように大臣お認めになった、総理お認めになったんですよ。この経過は、やはり鈴木議員が、これは影響を受けて出席拒否という経過に至ったと。これは明らかに誤った行動じゃないですか。
 一方で、それを国会の場で、これを正しい、事態を告発しようとした田中大臣の行動は正に正しい行動じゃないですか。何で、正しい行動をした田中大臣が首を切られ、そして誤った行動をした議員に対して何の黒白も付けられないまま真相はやみに葬られようとしている。これで何の解決になるんだというふうに私は言っているんです。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) それは省内できちんと、大臣は最高責任者なんですから省内の官僚と協調体制を取ってきちんと正しい行動をすればいいんです。きちんと収まるはずだったんです。国会全体の紛糾する問題じゃないんですよ、この問題は。しかし、紛糾しちゃった。そこで、政府内の問題、国会全体の問題になったから私の責任に来た。この事態を早く打開するのが私の責任だったからあのような処置をして、早くこの正常化に向けて努力しなきゃいかぬということで、今おかげさまで正常化に向かっていると。
○小池晃君 こんな不条理なことが通用する政治を変えるというのがあなたの言う改革だったんじゃないか。小泉改革なるものが実は全くのまやかしだったということが私ははっきりしたということを申し上げて、私の質問を終わります。
○委員長(真鍋賢二君) 以上で小池晃君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
○委員長(真鍋賢二君) 次に、平野達男君の質疑を行います。平野達男君。
○平野達男君 国連(自由党)の平野達男でございます。
 BSEの感染牛、我が国で三頭確認されました。この影響、本当に重大なものがあります。枝肉価格の暴落、消費の低迷、この影響を受けまして、生産者始め牛肉に関するいろんな業界が本当に深刻な影響を受けております。また、本当に重要な問題は、国産の農産物は安全だというふうに言ってきました。その例外を作ってしまいました。
 一方、海外からのこうした伝染、これは正確には伝達性の病気なんですが、こういったものを阻止する義務が行政にはございます。その行政にその義務があったにもかかわらず、結果としてBSEの感染を、導入を、侵入を許してしまった。
 この大きな事態、この責任、これは総理大臣にお伺いします、どのように取られておられるでしょうか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 今回のBSEの問題は、国民に対して食に対する大変な不信感を招いたと、厳しく反省しなきゃならないと思います。原因の究明、そして今後の対応、このようなことが今後起こらないような体制をきちんと取るのが是非とも必要だということで、鋭意、原因究明、そして今後の対応に対しまして、農林水産大臣のみならず、厚生労働大臣始め真剣に取り組むように指示しているところでございます。
○平野達男君 結果責任という言葉がございます。この結果責任というのは総理はどのような形で取ればいいというふうにお考えでしょうか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 今後、このような不信を招くような、牛肉だけじゃない、食に対する不信を招かないような体制を取るということが責任の一つの取り方だと思います。
○平野達男君 大きな事態があった場合に、それに防止策を取る、そういうふうな体制を作る、発生させないような体制を作る、これは責任を取るということではなくて、その仕事にいるときの職務の当然の仕事じゃないでしょうか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 当然の必要な仕事であり、それに対して責任を取っていくということだと思います。
○平野達男君 そうしますと、いろいろこれから行政がいろんな、その場その場でいいと思っていて判断して、結果として重大な事件が起こった、国民に重大な被害を与えた、国家的損失を与えたと、そういった場合には、申し訳ございませんでした、悪かったです、これから体制をしっかりしますから、これが責任ですということで全部済んでしまいますが、それでよろしいんでしょうか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) いろいろ責任の取り方には、人によって違うし、事情によっても違うと思います。こういう問題を起こさないようにしっかりした対応を取るということも一つの責任の取り方だと思います。
○平野達男君 今の私の答弁に、答えておりませんが、いろいろな責任を取るということをおっしゃいました。しかし、今の総理の言葉をおかりしますと、今回の狂牛病の発生につきましては、体制をしっかりします、防止に努めますと、これでけじめを付けるということを認めているわけですね。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 今後起こらないような体制を取る、これも一つの責任の取り方ではないでしょうか。
○平野達男君 これは私は、これからの仕事のやり方、内閣の政治姿勢、言葉を間違えましたけれども、行政の仕事の仕方、それから政治家としてのけじめの付け方、重大な先例を残すことになると思います。
 これは、その場に立って、例えば、先ほど言ったことを繰り返しますけれども、武部大臣は危機管理の希薄さが問題を引き起こしたということを言っておられます。ここの希薄さ、この希薄さについてはだれもけじめを付けてないんです。ただそれを、こういうことを発生させないようにする、その反省の上に立ってこれからの体制をしっかりする、これがけじめだと言っています。こんなことを言って本当に行政の信頼、政治の責任というのは、信頼というのは取り戻せるんでしょうか。
○国務大臣(武部勤君) 九月十日にBSEを疑う牛が発生いたしまして、初期段階で混乱があったことは誠に遺憾に堪えません。私はその時点で、これは行政に構造的な問題があるということを痛感いたしました。
 したがって、なぜBSEが我が国に侵入したのか、仮に侵入したとしてもなぜこれを瀬戸際で防止できなかったのか。つまり、屠畜場からは安全な牛以外に流通させないというようなしっかりした検査体制が取れなかったのか。私は、これは徹底して究明する必要がある、これは役人任せにできない。このことに執念を持って、私は、遠藤副大臣を本部長にして、それは毎日のように役人とのやり取りがありました。厳しいやり取りがありました。
 そういう中で、しかし今、これはやはり客観的な検証も必要だと、科学的な知見も必要だということでなかなか動かなかったです、当初は。しかし、第三者による調査検討委員会というものを立ち上げて、もう二千五百ページに及ぶあらゆるデータを提出して、そこで議論をいただいているわけです。そして、その議論の結果、いろんな指摘、提案がなされると思います。
 それを受けて、私は、畜産・食肉衛生行政の在り方というものを抜本的に見直そうと当初から執念を持って改革志向で闘ってきていると言ってもいい、過言でない、そういう努力を継続しているわけでございます。そのことが、私は取り得べき、取るべき、最高責任者である農林水産大臣としての一番大事な務めだと思って努力をしているということを御理解いただきたいと思います。
○平野達男君 武部大臣のおっしゃっていることは全く正しいと思います。ただし、それは先ほど申し上げましたように、大臣として、そのときのポストにある者の職務として当然やるべき仕事であります。これはけじめを取ったことでも責任を取ったことでも何でもないと私は思います。
 もう一度私は言いますけれども、これは、大臣は、武部大臣は組織で仕事をしてきたとおっしゃっていました。この組織でやってきた仕事が結果としてこれだけの被害をもたらしたんです。このけじめというものをつかさつかさでもってきちっきちっきちっと付けていくこと、まずこれが大事じゃないでしょうか。どうでしょうか。
○国務大臣(武部勤君) 一九九〇以来、農林水産省も厚生労働省も専門家の話を聞いたり、また一九九七年、家伝法改正のときには衆参両院の農水委員会で指導を、行政指導を続けるようにという、そういう附帯決議もいただいているんですね。ですから、私は、その当時はそれで実効が上がると思ったんでしょう。しかし、私は甘かったと思います。今にして思うと、きちっとした法的規制をすべきだったと、こう思います。
 しかし、これは今、先ほど申し上げましたように、第三者により調査検討委員会で今議論いただいているわけでありますから、それが近く出るわけでありますから、そのことによって私はきちっとしたけじめを付けていく必要があると。畜産・食肉衛生行政の在り方というものを抜本的に見直していこうというふうに思います。
 つかさつかさの責任の問題については、私はもうその都度厳重に注意いたしました。叱責いたしました。そういうこともきちっとやらせていただいていることをあえて申し上げたいと思います。
○平野達男君 私は、今回の雪印の例でも分かりますように、雪印の例と比較するというのはちょっと酷かもしれませんが、民間会社では何かがあれば必ずけじめを付けて、それを引責という形で辞めております。なぜ政府がこれを取らないんでしょうか。
○国務大臣(武部勤君) 雪印食品の問題は、断腸の思いで血税を使わせていただいているBSE対策を裏切って犯罪、犯罪に及んだ誠に許し難いことでございます。したがって、私は雪印食品がけじめを付けるというのは当然のことだと、かように思います。
○平野達男君 雪印の問題は、先ほど言いましたように酷かもしれませんというふうに申し上げました。
 ただ、私は、世の常識としてこれだけの問題を引き起こしてけじめを付けていない、その段階でBSEの発生を止められなかったということについてけじめを付けてないと。ここについて、なぜけじめを付けないんですかということを言っているわけです。
○国務大臣(武部勤君) 私はきちっとけじめを付けていると思いますが、例えばどういうけじめですか。やはり懲戒免職だとかそういうことを想定しておっしゃっているんですか。それにはそれなりの要件というものがございます。
○平野達男君 この問題を個人の責に帰すというのは私は難しいと思います。例えば、前の熊澤次官、あなたが悪いといって懲戒免職にすると、こんなことはできないと思っています。
 私が言うのは、組織としてのつかさつかさ、その立場にある人が今までの全部のことをしょって、今回大変申し訳ないことをしたと、その責務をしょって辞任するというようなことはないのかということを言っているんです。その辞任をするときに対しては、その個人が悪かったということではありません。
 例えば、今ここで武部大臣が辞められたとしても、武部大臣はBSEの発生に係っては何にも関与しておりません。ただ、けじめを付けられるのは武部大臣しかいないんです。原因の究明とか体制をきっちりやるのは武部大臣でなくてもできます。それは、そのときのつかさつかさの人がずっと今までの経過を全部受けているわけですから、そういった形のけじめを私はここで是非付ける必要があると思います。
 もう一度御答弁をお願いしたいと思います。
○国務大臣(武部勤君) 私は、一日も早く国民の皆さん方に安心していただけるような体制作り、このことに全力を尽くすことが私の責任であり私が行うべきけじめだと、このように考えております。
○平野達男君 それは、武部大臣、武部個人としての責任の取り方だと思います。私は、農林水産大臣としての責任の取り方ではないと思います。
 それから、今回の狂牛病の発生、これはどういう形で解決、どういう形になれば解決されたというふうに思いますか。
○国務大臣(武部勤君) 私は、全頭検査体制、これを発生当時からきちっとやっていれば、万が一屠畜場にどんな牛が入ってきても安全を証明した牛以外に食用にもえさ用にも出回らないと、そういう体制を作っておけばこのようなことにならなかったと思います。
○平野達男君 どういう形になればBSEの問題に片が付いたという形になりますかということを想定されていますかという質問です。
○国務大臣(武部勤君) 今、安全と安心ということについて私は少し距離があると、こう思っております。消費者の皆さん方が全頭検査体制によって国産牛は安全なものしか出回らないんだということをお認めいただいて消費が戻るということが一番大事な喫緊の課題だと、このように思っております。
○平野達男君 私も全く同感です。消費が戻ることが大事なんです。
 今出回っている肉は安全です。安全ですが、消費が戻っていません。なぜ戻らないのか。私は、この背景の中には行政不信、政治不信があると思います。大臣、どう思いますか。
○国務大臣(武部勤君) そういうことはそのとおり認めざるを得ないと思いますし、であればこそ、これから丁寧に国民の皆さん方にPRといいますか、正しい知識を持っていただくように努力をするということが大事だと思っております。
○平野達男君 正しい知識という以前に、私が言いましたように、行政不信、政治不信があるんではないですかというふうに今お聞きしましたけれども。
○国務大臣(武部勤君) 私は、行政不信もあると思いますし、その責任を感ずればこそ、一日も早く国民の皆さん方に安心していただける体制作りに全力を挙げることが大事だと思っております。
○平野達男君 私は、ここでけじめを付けることが消費の拡大にとって少しでもプラスになるんであれば、これをきっちりやるべきだと思いますが、どう思いますか。
○国務大臣(武部勤君) 甚だ僣越なことを申し上げますが、発生以来、私は、役人任せにせず政治主導で行政上の構造的な問題を徹底究明していく、その問題解決に全力を尽くすことが私のけじめだと思って執念を持って今日までやってきている所存でございます。
○平野達男君 私は、武部大臣が仕事をサボっているなんて一言も言っていません。体制の在り方、けじめの付け方を聞いているんです。
 今、それを擦れ違いして、私はやっていますやっていますと言っていますが、私の質問に対して答えておりません。これは行政の問題、政治の問題として、こういうことを放置すれば、冒頭の話に戻りますけれども、何があってもその経過については不問に付す、そして、私はこれからしっかりやりますと言えば全部免除されるという先例になってしまいます。
 ここをよく踏まえて、武部大臣の本当に、繰り返しますけれども、個人の問題じゃないんです。大臣としての職責の取り方の問題なり責任の取り方の問題なんです。
 よく考えていただきたいということをお願い申し上げまして、強く申し上げまして、私の質問を終わります。
○委員長(真鍋賢二君) 以上で平野達男君の質疑は終了いたしました。(拍手)
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○委員長(真鍋賢二君) 次に、大脇雅子君の質疑を行います。大脇雅子君。
○大脇雅子君 今回の第二次補正予算の財源として、NTT株式売却収入に係る国債整理基金から一般会計へ繰入れによる方法が取られております。そもそもこの基金は、その名のとおり国債整理のためのものだと思うのですが、一九八六年度以降三年間の売却収入十・一兆円のうち、これまで七・六兆円が無利子貸付け、これに使われてきております。
 これまで整理基金にどれだけ繰戻しがされ、どれだけ償還されたかということについて、その実績を塩川財務大臣にお尋ねいたします。
○国務大臣(塩川正十郎君) 今おっしゃいましたように、十兆一千億円を売却いたしまして、そのうちの七兆六千億円を貸し付けることとしておりまして、あと二兆五千億円を余剰金としてございます。その分につきまして、今回、補正予算の財源にさしていただいたということでございます。
○大脇雅子君 このNTT株式売却収入というのは、言わば別枠の公共事業枠とも言われておりまして、その不透明性において非常に大きな問題があると批判されてきております。
 私がお尋ねいたしましたのは、この七・六兆円、既に無利子貸付けに使われてきたこの売却収入がどれだけ再び国債の整理基金に繰戻しされたのかという総額を、だから今どれだけ財布に戻ってきたのかということをお尋ねしているわけであります。
○国務大臣(塩川正十郎君) 十二年度末まで六兆九千八百十八億円を繰り入れておりまして、回収してまいりましたのが六兆四百五十五億円が回収されております。
○大脇雅子君 回収されていない部分はどういう理由からでしょうか。
○国務大臣(塩川正十郎君) まだ現在、貸付けの期限の利益が存在しておりますので、その分は返ってきておりません。
○大脇雅子君 なお、今回の財源措置はいわゆるB類型、すなわち補助金型とされるものであります。形はあくまで融資でありますけれども、いずれ補助金として相殺をされるということで、実際には将来の補助金という裏の借金を約束をしているものであります。
 この補助金の財源というものを総理はどのようにお考えになるのか。本来、今回のようにNTT株式売却とその収入による国債整理という本来の役割に矛盾する今回の財源の手当てというのは朝三暮四のそしりを免れないと思うが、いかがでしょうか。
○国務大臣(塩川正十郎君) まず、お尋ねの返済の財源でございますけれども、これはまだ数年先に、五年先のことでなってまいりますので、そこで、その当時の経済情勢あるいはまた財政状況等によって異なってまいりますが、政府の責任において返還するということは間違いございません。財源につきましては、多様性をもってこれに充当いたしたいと思っております。
 それから、これはよく言われますように、何でこういう皮肉な財源をもってやったかということでございますけれども、私は再三お答えしておりますように、現在、小泉政権は財政の節度を保つということ、これが構造改革の原点に結び付くということで、そのための一つの方法として国債発行をまず三十兆円に絞って予算の緊縮を心得ていくことによって構造改革を進もうと。
 そうすると、景気対策はどうなるのかということになってまいります。景気対策も同時に講じなければならない。ということになるならば、財政の節度を守りながら、その中において可能な限りの財源を捻出して景気対策に充当するということにいたしたものでございまして、その意味で、この二兆五千億円ということは確かに景気対策に有効に働いてくるものと思っております。
○大脇雅子君 総理にお願いします。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 財務大臣の答弁のとおりであります。
○大脇雅子君 しかし、節度を持ってやると言われましても、それは財源がまだ予定されていないということもあり、これは将来の子孫にツケを回すという意味で朝三暮四と私は言わせていただきたいと思います。
 さて、今回の補正予算につきましては、デフレが進行していてデフレスパイラルに陥るのを防止する。総理にお尋ねいたしますが、これはデフレスパイラルの今入口にあるのか、あるいはその真ん中にあるのか、あるいはまだその手前なのか。そして、政府の言わばその指標というものをどのように判断しておられるのかということをお尋ねして、ポスト構造改革というものの後のいわゆるビジョンというものをどのように我々国民に示されようとしているのか、併せお尋ねをいたしまして、私の質問を終わります。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) デフレスパイラルの定義というのは必ずしもはっきりはしておりませんが、スパイラルという言葉はらせん状、渦巻という言葉ですね。だから、インフレスパイラルという言葉も使いますが、デフレスパイラルというのは物価の下落と実体経済の縮小がらせん状に加速して進むということだと思いますが、今それがこういう状況かというと、そこまではまだ行っていないけれども、そういうデフレスパイラルは阻止しなきゃならないというのが今政府の目指しているところでありまして、そのために、今回の補正予算においても、財政状況非常に厳しい中でやりくり算段といいますか、苦心惨たんして改革を進めていくうちに、少しでもその痛みを和らげるための措置としてやむを得ない措置だったなと。もっと国債を発行して、三十兆円枠なんか取っ払って、どんどん景気対策、公共事業をやれという意見もありますけれども、それが必ずしも景気浮揚につながるものではないというのは今までの例が示しているところであります。
 非常に難しい道でありますけれども、改革の手を緩めるわけにいかぬ、かといってデフレスパイラルに陥らしちゃいかぬということで、今回の雇用対策始め、少しでも即効性のある対策を講ずる必要があるということで組んだ予算であるということを御理解いただきたいと思います。
 将来の見通しも、これは早く経済の持続的成長といいますか、民間経済が活力を増して、新しい可能性のある成長する産業に投資が進むような、そういう構造改革をすることによって、税金を使うことなく、むしろ積極的に投資も始まり、企業も活発化し、国民にいろいろな企業活動によって良い商品、良いサービスを提供することによって企業も利益を上げることができる、利益を上げてくれることができれば税収も上がると、そういう形でできるだけ早く借金財政というものから脱却して、必要な予算は税収によって賄うことができるというような、そういう状況に将来持っていって、日本の経済の再生を期していきたいと思います。
○委員長(真鍋賢二君) 以上で大脇雅子君の質疑は終了いたしました。(拍手)
 これにて質疑通告者の発言はすべて終了いたしました。質疑は終局したものと認めます。
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○委員長(真鍋賢二君) それでは、これより討論に入ります。
 討論の通告がございますので、これを許します。なお、発言者は賛否を明らかにしてお述べ願います。高嶋良充君。
○高嶋良充君 私は、民主党・新緑風会を代表して、ただいま議題となりました平成十三年度第二次補正予算二案に対し、反対の立場から討論を行うものであります。
 小泉内閣発足以降、景気は一段と悪化の度を強めています。今年に入ると二月危機、三月危機が公然とささやかれ、失業率も史上最高を更新し続け、今や国民の不安は極みに達しており、小泉内閣に対する不信感は筆舌に尽くし難いものとなっております。本補正予算はかかる不況に対する無為無策を露呈した予算であることを申し上げ、以下、本予算に反対する主な理由を申し述べます。
 反対の第一の理由は、NTT株式の売却収入を財源として使用し、借金を先送りしている点であります。
 本補正予算にはNTT株売却収入を使った事業が二兆五千億円計上されておりますが、その大半を占める補助金型事業は償還の際に国費が必要となり、更に危機的状況にある地方財政を悪化させることになります。これは単なる借金の先送りにほかなりません。国債発行三十兆円という小泉総理の公約は、実質的に破綻しているのであります。
 反対の第二の理由は、公共事業の重点化が掛け声倒れに終わっている点であります。
 政府は、本補正予算案の公共投資は、都市機能の高度化など改革推進事業に特化したと豪語しております。しかるにその実態は、国道改築補修やかんがい排水事業など、旧態依然とした従来型公共事業のばらまきであります。これでは改革の看板に偽りありと言わざるを得ないのであります。
 反対の第三の理由は、現下の最重要課題である雇用対策が何ら盛り込まれていない点であります。
 雇用情勢は今後更なる悪化が見込まれております。かかる状況からすれば、雇用を中心とする本格的なセーフティーネットの拡充を図ることが喫緊の課題であることは明らかであります。しかるに、本補正予算にはこうした雇用対策が全く盛り込まれておりません。
 私たちは、これまで小泉内閣の九か月間の政権運営を見てまいりました。この間、小泉内閣が行ってきたことは、改革の連呼ばかりで、実施先送りを繰り返すことだけであります。かかる政府の怠慢と認識の甘さが今日の日本の経済と国民生活を破壊していることを強く指摘をして、私の反対討論を終わります。(拍手)
○委員長(真鍋賢二君) 次に、入澤肇君。
○入澤肇君 私は、自由民主党・保守党及び公明党の与党三党を代表して、ただいま議題となっております平成十三年度第二次補正予算二案に対し、賛成の立場から討論を行うものであります。
 小泉総理は、昨年の春の就任以来、聖域なき構造改革の基本方針の下、国民の絶大なる支持を背景に、特殊法人改革など懸案の諸課題に積極果敢に取り組んでおられます。
 昨年秋には、二十一世紀の我が国が目指すべき経済社会の構築に向けて構造改革の道筋を示した改革工程表、改革先行プログラムを相次いで取りまとめ、雇用・中小企業のセーフティーネットの整備・拡充を中心とした第一次補正予算を編成するなど、国民が安心して働き、生活ができる環境作りにも努力されております。
 しかしながら、我が国経済は、昨年秋以降、米国における同時テロ事件など不測の事態に見舞われ、消費意欲の落ち込み、生産や設備投資の減少など、景気は一段と厳しさを増しております。かかる状況下で、構造改革を円滑に進め、真の経済再生を図るためには、改革推進に重点を置いた景気対策の実施こそが何より求められております。
 本補正予算は、去る十二月、政府が緊急に対応すべき施策について策定した緊急対応プログラムに基づき、我が国経済の活性化に資する諸般の措置が盛り込まれたものであり、賛意を表するものであります。
 以下、賛成する主な理由を申し述べます。
 賛成の第一の理由は、現下の厳しい経済情勢を踏まえ、景気に配慮した内容となっている点であります。
 本補正予算には二兆五千億円の公共投資の追加が盛り込まれ、その規模は事業費ベースで実に約四兆円に上っております。内容的にも、都市再生型や自然共生型の公共事業など、構造改革を促進するとともに、民需や雇用の誘発効果が高く即効性のある事業に重点が置かれております。かかる施策等によって、今後一年間で名目GDPを一・二%程度押し上げ、約十一万人の雇用創出効果が見込まれ、早急に実施されるべきものであると考えます。
 賛成の第二の理由は、科学技術・IT振興など、二十一世紀の発展基盤整備に手厚い予算措置を講じている点であります。
 科学技術等対策費として、独創的、先端的な研究施設の整備など、成長分野の拡大に資する分野に約九千億円の予算を計上しており、我が国の持つ潜在能力を遺憾なく発揮させ、経済発展基盤の強化を図り、もって日本経済再生を実現しようとする政府の取組を高く評価するものであります。
 賛成の第三の理由は、その財源措置において厳しい財政状況に配意した内容となっている点であります。
 本補正予算では、政府の保有資金を最大限活用することにより、国債発行額を三十兆円以下に抑制しています。公債発行残高が著しく累増し、国債の格付が相次いで引き下げられるなど、我が国財政への信頼が揺らぎかねない状況下で、財政規律の確保に配慮し、安易な国債増発を極力避けようとする政府の努力を多とするものであります。
 以上、本補正予算に盛り込まれた諸施策は、構造改革を加速させ、我が国経済の早期回復と国民生活の安定、向上のために緊急かつ不可欠の内容であると確信するものであり、本補正予算成立後、速やかに執行されんことを要請いたしまして、私の賛成討論を終わります。(拍手)
○委員長(真鍋賢二君) 次に、紙智子君。
○紙智子君 私は、日本共産党を代表して、第二次補正予算案に対する反対討論を行います。
 まず、一部NGOが自民党議員によってアフガニスタン復興支援国際会議から排除された問題は、族議員による国政の私物化が日常的に行われ、日本の外交が構造的にむしばまれている深刻な問題であり、その真相の究明は内閣に課せられた重要な責務です。にもかかわらず、NGOを参加させようとした外務大臣を更迭するなど、旧態依然の形で事態をやみに葬ろうとしている小泉首相こそ、真の改革を阻む抵抗勢力にほかならないことを指摘しておきます。
 本案に対する反対理由の第一は、本案が、従来型の補正はやらないという小泉首相の公約を投げ捨て、既に景気回復に効果がないばかりか、国民に新たな借金を押し付ける従来型の大型公共事業が中心になっているからです。都市機能高度化、環境配慮型などと看板を掲げていますが、住民合意のない首都圏中央自動車道などの大型道路、採算の見通しが全くない中部国際空港、環境破壊を進めるダム建設など、歴代自民党政府が巨費を投じてきた無駄と浪費の事業を進めるものです。
 第二に、小泉首相は来年度予算で公共事業費を一兆円削減したと自慢していますが、本補正では公共事業に二・五兆円を充て、差引き一・五兆円の増額をしていることです。扇国土交通大臣も認めるように、十五か月で計算すれば公共事業費は六%増額するものです。ところが、国民向けには構造改革に資する事業などと装いを凝らし、破綻が明瞭になっている公共投資の積み増しをしようとしています。このようなまやかしの補正予算を認めることはできません。
 第三は、本補正の財源がNTT株売却益の無利子貸付けであり、財政破綻に拍車を掛け、将来国民にツケを回すものだからです。総額二兆五千億円のうち、実に二兆四千六百億円は五年以内の償還義務を負う紛れもない隠れ借金です。これは、国債三十兆円枠の公約を守るためのつじつま合わせにすぎず、財政の粉飾と言わざるを得ません。
 隠れ借金までして自ら否定してきた従来型対策に手を染める第二次補正は、小泉政治の破綻を示すものにほかなりません。今必要なのは、医療制度の改悪をやめ、雇用・中小企業対策を始め、政府責任が明瞭であるBSEなど、塗炭の苦しみにある国民の暮らしと営業を応援し、冷え込んだ個人消費を暖める緊急対策です。このことを強調して、私の反対討論を終わります。(拍手)
○委員長(真鍋賢二君) 次に、平野貞夫君。
○平野貞夫君 国会改革連絡会の平野でございます。第二次補正予算について反対の討論を行います。
 まず、冒頭に申し上げたいことは、今回の田中外相罷免問題についてであります。田中外相更迭手続は天皇陛下に奏上した認証文書に問題があり、大正元年の上原陸軍大臣の偽上奏事件に類似したものであります。憲法上疑義のある行為であります。さらに、小泉首相は常日ごろ政治主導と言いながら、大臣と事務次官をけんか両成敗として処分するとは何事ですか。誠に遺憾なことであります。
 小泉政治の特徴は、権力の中で熾烈な共食いをやっていることでございます。米国のシナリオによる不良債権処理、二次補正財源の国債整理基金からのつまみ食い、隠し借金で繕った国債三十兆円枠、独立法人という名の第二特殊法人作り、道路公団民営化問題やサラリーマン医療費三割負担の混迷等々、抵抗勢力との共食いの実例は幾らもあります。共食いの結果は、経済の崩壊、国家の衰退という悲劇です。
 小泉政治をこれ以上続けることは、政治に異常プリオンを発生させ、日本国が海綿状脳症、すなわちBSEに侵されるのではないかと危惧しております。
 次に、第二次補正は補正とは言えません。国民を欺くものであることを申し上げたい。これは財政法が想定しない事前予算にほかなりません。すなわち、十四年度予算を改革スタイルとするため、抵抗勢力の主張を補正という方法で事前に編成したものであります。十四年度予算で一割削減したと宣伝した公共事業費は、その分を事前予算、すなわち二次補正に入れるという国民を欺くテクニックを使っております。
 さらに、道路整備特別会計について森政権と小泉政権を比較してみますと、十二年度の総計が五兆四百六十六億円なのに対して、小泉政権下の十三年度の総計は五兆千九百十二億円で、約千四百四十六億円増額しています。多くの国民は、小泉政権になったら道路整備費は減額したと、こう錯覚しているわけでございます。
 小泉政治は構造改革の名に値しません。二次補正は構造改革の妨害になるだけでございます。従来のばらまき政治の継承であり、雇用対策にもならず、経済の再生に役立つどころか、財政を悪化させるものであります。日本の危機を更に深めるものであることを指摘し、反対の討論といたします。(拍手)
○委員長(真鍋賢二君) 以上で討論通告者の発言はすべて終了いたしました。討論は終局したものと認めます。
 それでは、これより採決に入ります。
 平成十三年度一般会計補正予算(第2号)、平成十三年度特別会計補正予算(特第2号)、以上二案に賛成の方の起立を願います。
   〔賛成者起立〕
○委員長(真鍋賢二君) 多数と認めます。よって、平成十三年度第二次補正予算二案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。(拍手)
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(真鍋賢二君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後五時二十五分散会