第154回国会 国土交通委員会 第11号
平成十四年四月十八日(木曜日)
   午前十時二分開会
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   委員の異動
 四月十六日
    辞任         補欠選任
     櫻井  充君     佐藤 雄平君
 四月十七日
    辞任         補欠選任
     池口 修次君     榛葉賀津也君
     佐藤 雄平君     櫻井  充君
     谷林 正昭君     羽田雄一郎君
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  出席者は左のとおり。
    委員長         北澤 俊美君
    理 事
                鈴木 政二君
                脇  雅史君
                藤井 俊男君
                弘友 和夫君
    委 員
                荒井 正吾君
                木村  仁君
                月原 茂皓君
                野上浩太郎君
                野沢 太三君
                森下 博之君
                森山  裕君
                吉田 博美君
                櫻井  充君
                榛葉賀津也君
                羽田雄一郎君
                藁科 滿治君
                続  訓弘君
                大沢 辰美君
                富樫 練三君
                田名部匡省君
                渕上 貞雄君
       発議者      櫻井  充君
   委員以外の議員
       発議者      小宮山洋子君
   国務大臣
       国土交通大臣   扇  千景君
   副大臣
       国土交通副大臣  佐藤 静雄君
       国土交通副大臣  月原 茂皓君
   大臣政務官
       国土交通大臣政
       務官       森下 博之君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        杉谷 洸大君
   政府参考人
       文部科学大臣官
       房審議官     上原  哲君
       厚生労働大臣官
       房審議官     鶴田 康則君
       厚生労働省健康
       局長       下田 智久君
       厚生労働省労働
       基準局安全衛生
       部長       播   彰君
       国土交通省都市
       ・地域整備局長  澤井 英一君
       国土交通省住宅
       局長       三沢  真君
   参考人
       芝浦工業大学工
       学部教授
       東京大学名誉教
       授        岡田 恒男君
       尾竹一男建築研
       究所代表     尾竹 一男君
       日本福祉大学情
       報社会科学部教
       授        片方 信也君
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  本日の会議に付した案件
○建築基準法等の一部を改正する法律案(内閣提
 出)
○特定有害物質による建築物の居室内の空気汚染
 の防止等に関する法律案(櫻井充君外六名発議
 )
○政府参考人の出席要求に関する件

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○委員長(北澤俊美君) ただいまから国土交通委員会を開会をいたします。
 まず、委員の異動について御報告をいたします。
 昨十七日、谷林正昭君及び池口修次君が委員を辞任され、その補欠として羽田雄一郎君及び榛葉賀津也君が選任されました。
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○委員長(北澤俊美君) 建築基準法等の一部を改正する法律案及び特定有害物質による建築物の居室内の空気汚染の防止等に関する法律案の両案を一括して議題といたします。
 まず、参考人から意見を聴取をいたします。
 本日は、両案の審査のため、芝浦工業大学工学部教授・東京大学名誉教授岡田恒男君、尾竹一男建築研究所代表尾竹一男君、日本福祉大学情報社会科学部教授片方信也君の以上三名の参考人に御出席をいただき、御意見を聴取し、質疑を行います。
 この際、参考人の方々に一言ごあいさつを申し上げます。
 本日は、大変御多忙にもかかわらず本委員会に御出席をいただき、誠にありがとうございました。
 参考人の方々から忌憚のない御意見を拝聴し、今後の審査の参考にしたいと存じますので、よろしくお願いをいたします。ありがとうございました。
 それでは、本日の議事の進め方について申し上げます。
 まず、岡田参考人、尾竹参考人、片方参考人の順序でお一人十五分程度御意見をお述べをいただき、その後、各委員の質疑にお答えいただきたいと存じます。
 また、御発言は着席のままで結構でございますが、御発言の際はその都度委員長の許可を得ることとなっておりますので、御承知おき願いたいと存じます。
 なお、恐縮でございますが、時間が限られておりますので、簡潔に御発言くださいますようお願いを申し上げます。
 それでは、まず岡田参考人にお願いをいたします。岡田参考人。
○参考人(岡田恒男君) おはようございます。岡田でございます。
 私は、社会資本整備審議会の委員を務めておりまして、並びにその審議会の中の建築分科会の会長をやらせていただいております。今回の建築基準法、都市計画法等の改正に向けた審議会の答申の作成に携わってまいりましたので、その立場で答申のポイントと改正案に関します意見を述べさせていただきたいと思います。
 まず、社会資本整備審議会での検討でございますけれども、建築分科会におきまして審議をいたしまして、今年の一月三十日に、ちょっと長いんですが、「高齢化対策、環境対策、都市再生等、二十一世紀における新たな課題に対応するための建築行政のあり方に関する第一次答申」というのを取りまとめました。この答申は、今回の基準法の改正、基準法等の改正に関係しているところで申しますと、集団規定に関する見直し、それからシックハウス問題に対応した規制の見直しなどの必要性について指摘したものでございます。
 それから次が、建築分科会と並行いたしまして都市計画分科会におきましても関連の検討が行われてまいりまして、今年の二月七日に、これもちょっと長い、都市計画分科会中間取りまとめでございますが、都市計画の発意を官から民に開放というものがまとめられてまいりました。
 さらに、建築行政と都市計画の行政は大変お互いに補完的な関係にございまして関連が深うございますので、両方について十分整合性を図る必要があるということから、都市計画分科会と建築分科会の中の集団規定のあり方部会との合同の会議も開催いたしまして議論を一緒にやってきたところでございます。
 私からは、それらの答申のポイントと今回の基準法等の改正内容の関係などについてもお話し申し上げたいと思います。
 まず最初は、集団規定並びに都市計画関係の項目でございますが、ここは大きく分けて二つあろうかと思います。最初は、建築基準法の集団規定の見直しに関する問題でございます。この集団規定に関しましては、我が国の都市をこれから豊かで快適でかつ経済活力にもあふれたものに再生するそのための在り方の検討というのが必要だろうということで、特にこれまでいろんな方面から意見とか御指摘の多い容積率の制限とか斜線制限など、あるいはいろいろな特例制度がございますので、この辺の見直しが必要ではないかということを指摘いたしました。
 もう少し詳しく申し上げますと、例えば、一番目、二つ申し上げます。用途地域が決められておりますが、それごとに形態規制、例えば容積率とか斜線制限等が決められるようになっておりますけれども、これが少し選択の範囲が限られ過ぎているのではないだろうかということが議論されました。例えば、最近、居住水準とか仕事の環境などが向上してまいりまして、床面積当たり、建物の面積当たりに住む人とかあるいはそこで仕事をしている人の数が減ってきております。したがいまして、容積率等が導入されましたころと比べますと、公共施設といいますか、インフラなどに対する負荷が相対的には減ってくる傾向にございます。
 そんなこともございますので、土地を有効に高度利用するとか市街地の環境を確保する、あるいは景観を形成するなど、それぞれその地域の特性を踏まえたニーズ、まちづくりのニーズが出てきておりまして、これらに即して、用途地域ごとではありますが、いろいろな制限の選択の幅を拡大する必要があるのではないかという議論が行われてまいりました。
 今回の改正案を拝見いたしますと、このような議論を受けまして、容積率、建ぺい率の数字あるいは日影時間の測定面の高さなどにつきまして自治体の方で選択する際の幅が増えてきているというようなものでございまして、今求められている地域のまちづくりのニーズにかなっているのではないかなという考えを持っております。
 それから二番目が、いろいろな特殊、各種の特殊制度の見直しなどについて申し上げましたけれども、現在の集団規定には地域の特性に応じて制限を行おうという地域の計画制度、それから容積率の制限を逆に緩和しようという総合設計制度などの特別の特例措置が設けられておりますけれども、しかしながら、その地域計画制度につきましては少し複雑で分かりにくいのではないか、それから容積率の制限等の特例措置の幅が十分ではなくて利用しにくい場合もあるというような指摘がされておりますし、総合設計などの許認可に関しましては相当時間が掛かる。それから、審査の方法が明示的ではございませんので、民間の事業者などからの話によりますと、事前に計画がなかなか確定しにくい、事業化リスクを伴うこともあるというようなことが指摘されてきております。
 それから一方、いろいろな集団規定の制限のやり方、適用でございますけれども、これは平成十年に建築基準法が改正になりまして、そのときの趣旨は、私も関係させていただいたんですが、性能規定化というのが一つの大きな柱でございました。単体規定、建物それぞれの規定にはこの考えが大分導入されましたけれども、集団規定にはまだこれが十分入っていない、これを検討すべきであろうと、この辺が審議会で、あるいはそれぞれの分科会で議論された内容でございます。
 今回の改正案を見ますと、地域計画制度については分かりやすく使いやすい方向へということで整理、統合、合理化というのが行われているように拝見いたします。
 それから、例えば、総合設計制度の審査基準なども、性能規定の考え方を踏襲いたしまして定型化、一般化が行われておりますので、許認可の手続を経ずに建築確認による迅速な手続で容積率の緩和等がなされることになっているわけでございまして、これも、この二番目の点も私どもの議論の方向に沿ったものではないかと考えております。
 それから、集団規定、都市計画関係の最後でございますけれども、都市計画制度の見直しに関しましては、今申し上げたことに加えまして、審議会でも議論されたことでございますが、まちづくりの主体は市民、住民である、それから建築活動のほとんどが民間によって行われてきているということを考えますと、もう少し官から民へという方向が要るのではないかという議論がされております。今回、住民あるいはまちづくりNPO等によりまして都市計画の提案制度というのができることになっておりますけれども、この辺も官から民へというその趣旨に大変合致しているものでございまして、民間の創意工夫を生かせるような方向転換ということで、大変意義のある、意味の深いものではないかというのが私の考えであります。
 それから次に、テーマを変えまして、いわゆるシックハウスの問題について申し上げたいと思います。
 答申の方では、シックハウス対策につきましては、建築基準法に基づきまして化学物質の室内の濃度を厚生労働省が定めております指針値以下に抑制することをやるべきであると、そのためには、通常必要とされる建材とか、建築材料とか換気設備の基準を定めるべきではないだろうかということを申し上げております。特に、その規制の基準としていろいろ議論があったんでございますけれども、室内空気汚染の原因となる化学物質の濃度、室内濃度そのものを直接やるのではなくて、濃度目標の達成に必要な、通常必要とされるであろう建材あるいは換気設備の基準を事前にあらかじめ決めていくということの方がいいのではないかということを申し上げております。
 これは、でき上がったものの濃度を測ってやっていくというふうな、もちろん建築物の対策としては大変重要なことでございますけれども、基準を作って規制をするという考えに立ちますと、まだ残念ながら技術的にいろいろ問題が多い。
 例えば、測定の際の条件によって非常にその測定の幅が大きくて規制すべきものもパスしてしまうとか、あるいはその逆も出るというようなこともございまして、このような方法がいいのではないだろうか。特に、温度とか速度とか風速によって現在の段階ではまだいろいろその補正も難しい、実験室のレベルでは何とかという、できる段階のところまである程度まで来ているというようでございますが、というようなこともございます。それから、既にホルムアルデヒドなどにつきましてはヨーロッパの一部で導入されておりますけれども、この辺でも建材規制を導入して実効が上がっているというふうに聞いておりまして、こんなことを考えたわけでございます。
 それからもう一つは、どういう化学物質を規制するかということでございます。いろいろな規制すべき、あるいは将来にわたって規制すべき材料がございます、物質がございますけれども、当面はホルムアルデヒドとクロルピリホス、シロアリのために使っているものでございますが、この二つにして、さらにトルエンとかキシレンなどの化学物質についてはもう少し研究を進めて、将来これを追加するなりという判断をすべき項目ではないだろうかというふうな判断をいたしました。
 それから、答申ではこういう建築基準法改正ということの議論のほかに、やはりこの問題は大変重要でございますから、技術開発をもっとやらなきゃいけないと同時に、お使いになる方、消費者等への情報提供というこの二つの問題が大変今後重要であるということを指摘させていただきました。
 技術開発につきましては、今申し上げましたように、私どもが提案しております二つの化学物質以外にももっともっと進めていかなきゃいけないわけでございますし、これは建築、医学、化学などの学際的な視野で、分野で総力を挙げる研究テーマではないかということを申し上げてまいりました。
 さらに、情報の提供につきましては、もう既に幾つかできておりますけれども、分かりやすい、消費者とか実務家に分かりやすいガイドラインとかマニュアルを整備すべきであろうかというふうに申し上げてきておりますが、今回のこの改正案を拝見いたしますと、私ども答申が盛り込まれているというふうに考えておりますので、できるだけ早くお通しいただき施行していただければという気持ちでございます。
 もちろん、先ほども申しましたように、このシックハウスの問題というのは建築基準法改正、建築規制をすれば解決というものではございませんで、例えばどういうふうに家に住むかというライフスタイルも含めまして、住み手一人一人、国民一人一人の問題意識も高め、ということも大変大事でございますので、ひとつ国、政府におかれましても、この法改正がなされるということになりましたら、こういうことを契機にいたしまして是非その重要性等につきましてのキャンペーンを強力にやっていただければということを期待しております。
 以上、簡単にまとめますと、私どもが議論してまいりましたことがほとんどこの改正において盛り込まれております。特に、都市再生並びにシックハウスの対策というのは大変重要であり急がれております。是非この改正を行っていただきたいと思います。
 もちろん、技術的なもう少し具体的な基準というのはこれから政令等によって施行までに検討されることになると理解しておりますが、これは国土交通省などにおきまして是非適切なものを作っていただいて、十分実際に効果の上がる対策をしていただきたいと思います。同時に、都市計画に関するあるいは集団規定に関する部分については、特に地方公共団体あるいは地域の皆様あるいはNPO法人等の理解、協力が不可欠でございます。ひとつ今回の改正が多くの方々の御理解を得て、我が国の都市の再生並びにシックハウスに代表される居住環境の改善になることを願って、私の発言を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
○委員長(北澤俊美君) ありがとうございました。
 次に、尾竹参考人にお願いをいたします。尾竹参考人。
○参考人(尾竹一男君) 尾竹一男と申します。
 尾竹建築研究所を営んでおりますけれども、NPO化学物質過敏症支援センターの理事をさせていただいております。今日はそういった観点から二つの法律案について発言させていただけたらと思います。
 今まで室内の空気質を扱った法律というのはなかったわけでございますけれども、そういうふうな意味で、今、衣食住及び空気というふうな総合環境の問題として化学物質で影響を受けている人たちが数多く存在しているというふうに思われます。今、潜在的な数字としましても五百万人から一千万人いるというふうな言い方をされております。転地を余儀なくされる人や、学校へ通えない子供たちというふうなものも出てきているのが現状でございます。
 そういった中で、今、化学物質を扱う法律として二つの観点から考えていかなければいけないのではないかというふうに思っております。
 一つは、治療と予防というふうな観点から、治療という観点の部分では、やはり今そういうふうな患者さんが増えている状況の中で、緊急を要する課題として考えていかなければいけないというふうに思っております。それと、予防というふうな観点の中でいけば、やはり法律の整備、今回、建築基準法の改正案が出ておりますけれども、基本的に建築がきっかけとなって病気になるというふうなことが非常に多いというふうに思われます。そういった意味では、建築に対する制限というものをすることで、まず患者さんが予防されるというふうなことを考えられると思います。
 ただ、その中で、まず化学物質ありきというふうな形での制限というのが主流になっているような気がしておりまして、ここ数十年間、やはり建築が化学物質に汚染されているというふうなことが考えられております。ただ、ここの数十年間が百年掛かったとしても、まず脱化学物質で建築がどう造れるかというふうなことを考えていけないかというふうなことを議論していきたいと思います。その中で、当面、ここ数年間、十年間というふうな形での段階的な化学物質の低減というふうなことを図れるのかというふうな観点から考えられればというふうに思っております。
 それに伴って、当然、建材ですとかの制限が出てくると予想されます。ただ、実際使われている建材また製品となって使われてきているもの、そこから出てくる化学物質の量をある程度確認をしていけるというふうに考えますが、中長期的に考えたときには、建材の使用等に限らず、リサイクルや廃棄というふうなところまで問題として考えていくべきではないかというふうに考えております。そういうふうな意味では、今、PRTR法であるとかMSDSであるとかというふうなことの中で一つは整合性が図られるのかなというふうなことも考えられます。ただ、中長期的な意味で、廃棄やリサイクルというふうなものも含めた観点で統一感を取って考えていただければというふうに考えております。
 もう一つは、法律を作らないでも今すぐできる対策というものがあるのではないかというふうに思います。
   〔委員長退席、理事藤井俊男君着席〕
 その中では、やはり法律を作ることによっての実効性の問題というふうなことを考えますと、工法と実効をいかに速やかにしていくかというふうなことの中では、今、特定法人の問題で住宅金融公庫が問題になっておりますけれども、今、住宅金融公庫の基準及び融資の中で換気に対しての融資は行われています。それとリフォーム等に関しての融資もされております。ただ、そこの中で、実際融資の基準や見直しをするというふうなことの中でいきますと、建物を新築なされる場合に、やはり住宅金融公庫をかなり意識して消費者としては使われていく。そういうふうな部分では、工法と実効というふうな意味においては住宅金融公庫の割増し融資若しくは基準の見直しというふうなものは、お金がある意味では絡んでいるというふうなことも含めまして実効性があるのではないかというふうに考えております。
 それと、あとは各自治体においての一つは自主性の問題の中で、各地方自治体でもそれぞれ条例等についてできる問題というのがあるのではないかというふうに思います。学校の問題ですとかというふうなことも含めてそうですけれども、まず一つは現状の情報公開というものがやはり先決して必要ではないかというふうに思われます。
 今、化学物質過敏症という病気というふうな言い方が、病気という認定がないがゆえに行われておりません。ですから、そういう意味では早急な対策、それと病気に認定されていないがゆえにいろんな意味で不便を感じている、転地を余儀なくされている人もいらっしゃいます。ですから、そういう人たちに対しての緊急対策というものを是非お願いできないかというふうに考えております。
 化学物質自体を許容するのではなくて、まず脱化学物質でどういうふうな形で建築が造っていけるのかどうか。それは、戦後の数十年間に化学物質が蔓延してきておりますけれども、その数十年がまた百年掛かっても脱化学物質で建築が造れるというふうな形をまず目標として国としては作っていただけないものなのかどうか。その中で、まず当面ここ五年、十年というスパンの中での化学物質の制限というふうなことが必要ではないかと思います。
 今の法律案の中でも化学物質の制限、例えばホルムアルデヒドとかクロルピリホスとかというふうな形の制限をしていきますけれども、それに代わった、代替した物質がやはりいろいろ出てきたときにどういう制限が加えられるのかどうか、それは恐らくイタチごっこになってしまう危険性がある。ですから、まず建材にしても、建築を造るということにしても、またそれに派生する室内の生活用品にしても、化学物質をどの程度使っているのかというふうなことの情報公開、それと化学物質を使わない在り方というものをどうやったら目標として作っていけるのかどうか。そういうことがまず議論されるべきであって、その上での当面の暫定的な制限というふうな形で検討していただけることが私としては有り難いことだと思っております。
 簡単ですけれども、以上でございます。
○理事(藤井俊男君) ありがとうございました。
 次に、片方参考人にお願いいたします。片方参考人。
○参考人(片方信也君) 御指名を受けました日本福祉大学情報社会科学部の片方です。
 本日はこの委員会に参考人として出席する機会を与えられまして、大変光栄に思っております。私は、主として建築都市計画分野の集団規定の問題について意見陳述を申し上げたいと思います。
 私の専門は都市計画学、居住地計画論です。一般に人々は土地に基礎を置いて生活空間を作り生活しておりますが、これを地域生活空間として把握できます。私は、地域生活空間の計画は、このような人々の生活をより良く発展させるために人類の社会が必要としている基本的な仕事であると思っております。今、その視点から地域生活空間の特徴を挙げてみると、次の三点に集約されます。
 第一に、地域生活空間は、そこに住む人々の共同の場であり、共有の財産であるということです。ところが、この共有財産はそれぞれの独自の目的やもくろみを持って人々が行う建築や開発の行為によって日々作り変えられていくものです。それゆえ、個々の行為は可能な限り互いに阻害し合わず、各々の目指す効果が互いにプラスになるように、もろもろのもくろみ、個別の企図を互いに調整していかねばなりません。
 第二に、個々の建築や開発は、過去のそれらの蓄積を変えつつストックとして形成され、このストックが人々の生活基盤になっていくということです。そのため、地域生活空間は過去と未来をつなぐ持続性を持たねばなりません。そのため、地域生活空間は、持続性を持たねばなりません。困ったから、間違ったからといって直ちにやり直しができるというものでなく、一般に困難です。したがって、もろもろのもくろみは長期的な展望を備えていなければなりません。
 第三に、地域生活空間は、そこに存在するものただ一つであること、つまり掛け替えのない固有の存在であるということです。ですから、その空間で行われるもろもろのもくろみは、生活空間という場でフィジカルな側面で一つに統合されていなければなりません。つまり、これらのもくろみを調整する地域生活空間の計画は、全体として整合性を持ち、統一されたものでなければならないということです。
 ところで、日本の都市、殊に大都市の空間は人々にとって大変住みにくい環境に変わりつつあり、かつその問題は深刻化しています。都心やその周辺の一般的な居住地では大規模な再開発プロジェクトのための土地利用変化や高層マンションの建設による環境変化で住み続けることが困難となり、一方では住民の流出が続いております。
   〔理事藤井俊男君退席、委員長着席〕
 二〇〇二年二月に行われた社会資本整備審議会都市計画分科会の中間取りまとめによりますと、現在、東京二十三区内で進行中の容積率制限にかかわる特例制度を活用した建築の延べ床面積は約一千六百ヘクタールで、一年間に新たに建築される建築物の延べ床面積約一千九百ヘクタールに匹敵すると報告されています。このまま推移すると、東京のスカイラインは一変するほどの驚異的な開発圧力が掛かっていると言えます。
 近年のマンション建設には超高層化とともに巨大化の傾向が見られます。数値の上では人々の都心回帰のように言われておりますが、周辺の既存住宅への影響の大きさや町並みへの悪影響などで多くの問題点を地域生活空間にもたらしております。また、それぞれの都市の歴史的風格ともなじまない住戸とその集合の形を取っているため、より良い居住空間をストックしているとは言い難い面があります。
 私を含む研究チームは、二〇〇〇年までの二年間にわたって、日本で歴史的に最も古い街区構成の伝統を有する京都の都心地域に立地する高層マンションの居住者の意向調査を行いました。その詳細は二〇〇一年の都市住宅学会の学術論文報告集に掲載されております。この調査では、居住者は間取りの便利さや都心立地の利便性などを強く選好する傾向があり、必ずしも高層住宅を好んでいるのではないことが分かっております。
 したがって、都心地域で中低層の集合形式の住宅が実現できれば、居住者とともに周辺の住民にとってもより望ましい形態が作り出せる条件があるのです。
 なお、近年の都心地域へのマンション建設の件数が増え、かつ大規模化しているのは、これまでの商業地域で四〇〇%、これは京都の場合でありますが、という過大な容積率指定による影響とともに、容積率算定の際の共用部分の控除などの規制緩和によることは明白です。
 今回の建築基準法等の改正案には、商業地域を始め住居系地域での容積率、建ぺい率緩和及び総合設計制度での容積率等の許可なしの緩和措置などの内容が含まれております。ところが、全国的には、商業地域でも居住地を内蔵した複合的な性格を有しています。京都では、地域住民にはダウンゾーニングの実施を求める声があり、かつ緊急性があると言えます。また、この場合、商業地域を縮小する、いわゆる市街化区域、調整区域の線引きの際に用いられた言葉、逆線引きという言葉がありますが、逆線引きも意味のある検討課題です。このような現実の要請とは今回の改正案は基本的に食い違いを見せているのではないかと思います。
 京都の都心地域での総合設計制度の適用などによる高層建築物の容認は、既に九〇年代の初めに乱杭景観、乱雑の乱に杭という字ですね、乱杭景観の出現につながるとして厳しく批判されてきました。これは、京都盆地のトータルな景観ビジョンの確立を行政側に強く求める重要な見解でした。また、この制度の適用自体が歴史都市の景観保全の障害となると指摘されてきた経過があります。地域生活空間は固有性をその本質とすることは前に述べましたが、これを定型化してチェックを緩めることはそのような固有性を損なう危険があり、重大です。むしろ、許可手続の際に様々な意見が寄せられ、市民の間で議論されてこのような問題についての認識が深まるようなプロセスを重視すべきです。
 このような経過に立って今回の規制緩和等の法改正の趣旨を見るとき、最も重要と言えるのは、提示されている緩和措置がどのような市街地像を実現するためのものかを明示していない点です。
 さきに引用した中間まとめには、現行の都市計画、建築規制の運用が自由な民間活動の制約要因となっているとの指摘があり、法改正はその趣旨を受けたものと推測されます。そして、資料にある法律案の概要には、選択肢の拡充と述べられているだけで、市街地のビジョンを先行させる考え方はうかがえません。
 大都市の都心について言えば、まず、大規模な再開発プロジェクトやタワーと呼ばれるような複合超高層ビルなどの建築計画などはダウンゾーニング等の手段でいったん凍結する必要があるでしょう。市民の一定数の要請があるときは法の上でもその是非について市民に問い掛ける手続義務を自治体に負わせることも重要な課題であると言えます。その上で都心再生について市民参加のビジョンを策定することが緊急に求められます。その内容に沿って容積率等の規制の在り方を抜本的に見直す必要があります。この場合、高齢化社会に対応して多世代の家族が居住できる福祉型の住環境を創造することが緊急の課題です。このような市民参加のビジョンの策定は、一般の市街地でも必要な取組です。
 私は、住民が提案できる都市計画の制度として、一九九九年にメキシコで開かれたICOMOS、これは国際記念物遺跡会議の略称でございますが、の総会でのシンポジウム以来、近隣計画の導入の必要性を主張してきました。これは、一定の区域で土地や建物所有者のほとんど全員の合意で高層マンション建設問題などを契機に居住環境を維持するために住民が自主的にまちづくり憲章やまちづくり宣言を結び、その幾つかが建築協定や地区計画として制度上も位置付けられる例が全国的にも見られることを根拠にしたものです。特に京都の都心地域ではこの例が多いという実態があります。
 この例は、前段の憲章や宣言の取決めに基本的な特徴があり、建築協定、地区計画はその内容を制度上明記する形になっております。住民が本来は初めからこうした制度の適用を求めたのに対して、むしろ行政側がこれに消極的であったというのが経過にありますが、こうした不要と言える障害を取り除いて、住民自身の意思を近隣計画として制度上も明確にするべきであるというのがICOMOSでの私の主張の趣旨です。
 今回のまちづくりに関する都市計画の提案制度には、そのような意味で積極的な側面があり、評価できます。この制度が生かされることを期待したいのですが、そのためには、条件として幾つかの検討事項があると思います。
 まず第一に、住民の提案があったとき、都市計画決定とする判断の基準が問題となるでしょう。日本では、例えば建築協定は、住宅地の環境を高度に維持増進し、土地の環境を改善するために必要なときに決められることになっておりますので、この仕組みに沿って、その目的と規定内容が一致すれば都市計画の変更ができるようにすることが望ましいと言えます。こうした一般的な目的とともに、その地域の歴史的な特徴などをまちづくりに生かすような個別的な規定を付加できるようにすることも住民主体を促す上で重要な点です。既定の都市計画との適合性を義務付けるようなことがあるとすれば、その趣旨を全く損なうおそれがあり、そのような義務付けは避けるべきです。
 第二に、市町村の都市計画マスタープランとその詳細な計画は、住民の提案を受け、いつでも変更可能なフレキシビリティーを持たねばならないでしょう。多くの場合、実際には法定都市計画が地域の生活環境に重大な影響を及ぼしている例が全国的に枚挙にいとまがありません。いったん取り決めた計画はてこでも動かせないという現実があります。これは、これまでの策定過程が必ずしも住民の意見を十分に反映し、人々の利益にかなうようなものではなかったことに原因していると思われます。こうした現実を既定都市計画の限界と認め、住民提案を機会に全体の計画を一歩ずつ改善することを市町村に義務付けることが必要であると思います。
 中長期的には、建築協定、地区計画制度の運用にも住民の提案制度が影響を及ぼしていくと考えられます。また、そうあらねばならないと考えております。地区計画の運用を地区住民の生活の質の向上というような本来の趣旨に立って、似たような種類の煩雑さを避け、分かりやすくするためには、建築協定も含めて、将来この提案制度に一本化する方向も考えられるところです。
 以上で私の意見陳述を終わります。ありがとうございました。
○委員長(北澤俊美君) ありがとうございました。
 以上で参考人からの意見の聴取は終わりました。
 これより参考人に対する質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
○野上浩太郎君 参考人の皆様方におかれましては、大変お忙しい中御出席を賜りまして、貴重な御意見をいただきましてありがとうございました。時間が限られておりますので、以下数点に絞りまして質問に入らせていただきたいと思います。
 まず、今回のこの法改正、いわゆる建築基準法、都市計画、まちづくり、このようなことに関して、地域のまちづくりを大きく変えていくような一つのインパクトがあるんではないかと、大きな意味があるんではないかというふうに思っております。
 それで、まちづくり、地域づくりということに言及をされました岡田参考人と片方参考人のお二人にお聞きをしたいと思うんですが、今回、都市計画の発意を官から民に開放をしたと。これが大きなベースでございますが、やはりまちづくり、地域づくりを進めていく上で、いわゆる民の視点だけ、あるいは官の視点だけ、あるいは企業の視点だけ、どこかの視点に偏るということは、これは逆によろしくないのではないかと。この幾つかの視点を連携を取って進めていくことが効果的なまちづくりといいますか、地域づくりにつながっていくのではないかと思いますが、官、民あるいは民間団体、企業、こういうものがうまく連携を取れるような取組といいますか仕組みといいますか、これ意識もあるでしょうし、制度のようなものもあると思いますが、この連携を高める上で何かいいお考えがあればお聞かせを願いたいと思います。
○参考人(岡田恒男君) ありがとうございました。
 私、十分お答えできるかどうかあれでございますが、御指摘のように都市計画というのは大変難しいテーマだと思います。今、お言葉ございましたように、いろんな意味のバランスがないとなかなかうまくいかない、いろんな主張の出てくるところでございまして、私、今お話ございましたように、方向としては今やっぱり官に偏り過ぎているから、官から民への方向を少し強めた方がいいということだと思います。
 それからもう一つは、やはりちょっとほかのことにも、中央から地域へというバランスも、地域にもう少し偏らした方がいい。それから、規制を強化するか緩和するかという問題もあるんですが、私の個人的ないろいろ議論の中では、やはりもう少し緩和する方向に行き、今のこの三つのバランスをどう取っていくかというのを最終的にはやはり地域に住んでいる方々が議論していって決めていただくという、こういう方向を、法律改正一つしたからうまくいくという、それだけでうまくいくものじゃありませんから、これをどうこれからフォローしていくか。その中では、多分都市計画というのは、地域づくりというのはそういう住んでいる方のバランス感覚といいますか、それが重要になってくるんじゃないかなというのが今の気持ちでございます。
○参考人(片方信也君) 先ほどの岡田参考人から御発言のありました内容で、まちづくりの主体は住民であるというような提起がございました。私はその意見には全く同意見です。そういう意味での官と民ということであれば、私は官から民への移行というのは重要な、やはり大きな変化であるというふうに考えております。
 住民がまちづくりの主体であるということと、都市計画などによる計画の主体ということとはどういうふうにつながるかということがその次の問題になるというふうに思います。私は、計画の主体も住民であるというふうに位置付けておく必要があるのではないかというふうに考えておりまして、その側の民に、自治体、公共側の官がその計画の主体としていろいろな機会に意見を述べたり、あるいはそれぞれの地域の情報を手に入れて、まちづくり計画のことについて考えていけるような情報提供、技術提供、そういうものを官の側が旺盛に行うということがなければ本当の官民のパートナーシップは成り立たないというふうに考えております。
○野上浩太郎君 正に今お話がありましたとおり、民の中でいわゆるこういう制度を運用していく上でも、まちづくり自体をしていく上でもなかなかそのノウハウといいますか、それがなかなか、気持ちはあるんだけれどもノウハウが足りないという部分が、これ地方に行くほど、地域に行くほど大きいと思うんですが、このノウハウをどういうふうに補っていけばいいのかという部分が一つの論点となると思うんですが、済みませんが、岡田参考人と片方参考人に同じ質問なんですが、今のお答えと関連をしてちょっとお聞かせ願えればと思います。
○参考人(岡田恒男君) 私は、実は都市計画というのは必ずしも私の本当の専門ではございませんが、こういう機会にいろいろ一緒に勉強させていただいて、ふだんから大変関心も持っております。
 そういう立場でございますけれども、地域の問題といいますか、今の地方の時代ということに関して言いますと、これは都市計画だけの問題ではない、地域づくりの問題だけではなくて、いろいろほかの規制あるいは基準なんかも地方にどう理解していただき、いい建物を造り、いい町を作るかという、いろいろ苦労するところでございます。
 私、その基本はやはり情報、技術的な情報、ソフトもハードも含めてそういう情報をできるだけ皆さんが共有できるような形に持っていく。しかも、大体何でもそうなんですが、うまくいった事例というのは割かし情報公開されるんですが、失敗した例というのが我々の分野では大変役に立つんですね、二度と失敗しないために。そういう部分も含めてやはり国の、あるいは中央の方からは情報を発信して、地方にそれを受けていただいていいものを作るというふうな方向が一つではないかと。いろいろ議論すると心配される方もいらっしゃいます。私は今の地方の力、勢いというのはやっぱり信じてやっていくべきだという立場に立っております。
○参考人(片方信也君) ノウハウは、これは民間であろうと公であろうと、ノウハウの、いわゆる技術的な計画にかかわる方法、手段等については重要な意味を持っているというふうに思っております。そのノウハウが住民のこの計画づくりにどのように役立つかということについて言えば、こういう事例があります。
 これも私が深くかかわっております京都のまちづくりのことでありますが、専門的ないろんなサジェスチョンがなくても地区計画や建築協定を地域住民の一定の範囲の人々の合意をもって、その地域の住民のそういうチームの中で地区計画、建築協定の制度を学習することによって、それを実現する条例制定に向かうという事例が増えてきているわけですね。ですから、住民自身もそういう力を持ち得るし、持たねばならないというふうに思っております。すべてそういうふうにいくかというとそうではありませんから、公共の担当部局などのサポートが必要ですし、民間企業の方のサポートも必要だというふうには思っております。
 ただし、民間の例えばディベロッパーさんなどが持っているノウハウは、どちらかというと営利が優先する場合があります。そこにどのようなチェックを掛けるかということを抜きには野放しにできないというふうに思っておりますので、その意味でも、そのようなチェックをするのは地域住民と行政のやはりパートナーシップで逸脱をチェックするというようなことが必要ではないかというふうに考えています。
○野上浩太郎君 ありがとうございます。特に、失敗の事例を積極的に公開していくんだと、これは大変重要なことだと思いますので、大変参考になります。
 それで次に、シックハウスの件についてお聞きをしたいと思います。
 言及をされました岡田参考人と尾竹参考人にお聞きをしたいと思いますが、岡田参考人もお話の中で、いわゆるシックハウスに対する緊急的な取組も必要ですが、基本的にはライフスタイルも含めた長期的な総合的な取組が必要であるということを言及されましたし、尾竹参考人もいわゆる脱化学物質の住宅ですか、中長期的には脱化学物質の住宅と、今、百年住宅とかそういうことも言われておりますが、こういう中長期的なあるいは総合的な取組について取り組んでいく上で、目標を設定することはそれは前提なわけでございますが、そのほかにこれを強力に推進していく上でどのような取組が今後必要になってくると思われるか、お聞きをしたいと思います。
○参考人(岡田恒男君) 私、お話しした中でもちょっと舌足らずの点もあったかと思いますけれども、今の御質問に対して、私どもの専門家の側から一つの問題は、まだまだ状況がよく分かっていない。技術開発と申しますか、これは研究開発をもうちょっとやって、本当にどうすればこういうものが除去できるのかというところの対策に行くまでの総合的な技術開発というか研究といいますか、これを是非国を挙げて取り組んでいく必要があるのではないか。
 今かなり、ここ数年急速にやっていただいている、専門家が育ってきているという状況を私知っておりますが、これをもうちょっとまずやらなきゃいけないというところが一番の問題でありますし、これはこのテーマだけじゃないんでございますが、そういう災害、私は元々災害が専門、地震災害が専門なんですが、災害とか、こういう健康、生命、こういう問題というのは一般の方々に、これは今日お集まりの先生方も含めて、内容をとにかく御認識いただかないと研究も進まないというのは、研究費も付かないし、やる人間も増えてこない、子供たちというか若い者が興味を持たないとか、そういうところ。
 そういう意味では、消費者も含めて、消費者だけじゃなくて一丸となったそういうムードづくりといいますか、キャンペーンを是非やっていただきたいなと、この二つではないか。そういうものを受けて、どの程度規制するかとか、どういうふうに行政的に誘導していくかというのを考えていくことではないかなと思っております。
○参考人(尾竹一男君) 一つは、今シックハウスというふうなごろに合わせて、二〇〇〇年に水俣の環境自治体会議で議論をしたことがあります。SICKからSHICKへというふうなことをテーマに、一つはセンシティブというS、それは環境とか生命とかへの感覚の鋭さや豊かさをはぐくむという意味でのセンシティブ。それから、Hの方ですけれども、ハーモネーション、これは自然、人間、人工との調和というふうな意味を持ったハーモニーというふうな意味のH。それからイマジネーティブ、状況を開く想像力を付けようと。それからコラボレーティブ、これは環境市民とか自治体とか事業主体、職人も含めての協力体制をどう作るかということです。それからノット、これは生産者、消費者との直接的な結び付き、それと都市や農山村との結び付きというものを活性化するということです。ですから、建材等についても直接生産者から手に入れられるような方法、氏素性のはっきりしたものを直接購入するというふうなことも含めて考えられるのではないかというふうに思います。そういった意味で、SICKからSHICKへ、もう一つのシックというのは品格のある穏やかさという意味でのシック。
 ですから、そういうふうなものを総合的にやはり中長期的に生産者と消費者、都市と農山村というふうなところでの結び付きを中間を除いたところでどうしていけるのかどうか。ですから、消費者が生産者を直接見れるような状況というのをはぐくむことによって、建材とかいろんな材料、工法、職人と直接生産者、職人と実際それを使う人たちとの結び付きというものをより端的に作ってあげる。今までは商社ですとかいわゆるハウスメーカーですとか、そういうものが仲介してやっていっているわけですけれども、もう少しそういったものも含めたところの交流を直接的にやれるような方向性を考えたらいかがなものかというふうに考えております。
○野上浩太郎君 大変参考になりました。
 時間が参りましたので、終わります。
○藤井俊男君 民主党・新緑風会の藤井俊男でございます。
 参考人の皆さんには貴重な御提言とまた御意見を賜りまして、誠にありがとうございます。
 今回の建築基準法の改正につきましては、シックハウス症候群の規制あるいは日影の規制とか、容積率あるいは建ぺい率の改正、あるいはまちづくりの提案制度の創設等があるわけでございますけれども、大きな問題となっておりますのはシックハウス症候群の関係でございまして、この関係につきまして尾竹参考人に率直にお尋ねしたいと思います。
 参考人は化学物質過敏症支援センターで様々な活動をなされておるとお聞きをいたしております。シックハウス患者の治療施設として一時転地住宅ということを取り組まれておるということでございますので、この辺の関係と、あと国が行っているシックハウスの診療体制をどう見ておるか、お聞かせを賜りたいと思います。
○参考人(尾竹一男君) 今、私たち化学物質過敏症支援センターを含めまして、旭川市、旭川医大、北里研究所病院、それから東京大学の大学院、横浜国立大学の大学院、それからその場所を提供していただきました牧場の牧場主、それとそこで建物を造っていただきましたハウスメーカーのシンクタンクというふうな八者で、まず転地療養の効果がどういうふうにあるのかというふうな研究をし始めております。
 それについては、医学的な研究、それと建築的な意味で、周りの空気環境、室内の空気環境がどういうふうな形で医療を含めて療養効果が転地することで表れるのかというふうな研究をスタートするような形になってきております。まず、一時転地住宅というふうなことではそういうふうなことでございます。
 それからもう一つは、国の治療体制の部分というふうなことをお伺いされたと思いますが、今現在、病気として認定されていないというふうなことが一つはネックになっていると思いますけれども、まず一つとしては、旭川でやっているような空気環境の良いところへの転地というものが一つは効果があるんではないかというふうに言われております。ですから、その辺のところでの対応。欧米においては既にそういった空気環境の良いところでサナトリウムを建設して治療を行っているというふうなこともあります。ですから、そういうふうな検討も必要ではないかというふうに考えております。
○藤井俊男君 ありがとうございます。
 シックハウスの問題につきましては、我が党の議員が発議した法案と、一つ、政府が出している法案、政府の関係につきましては、建材の関係等を踏まえて入口の規制をやられていると、我が党の発議者の関係は、これは出口規制ということで承っておるところでございますが、この辺について尾竹参考人と岡田参考人にお聞きしたいと思います。
○参考人(尾竹一男君) まず、入口規制というふうな形において、今現在、ホルムアルデヒドの制限というふうなことがうたわれております。ただ現実的に、私が建築を行っている現場の中では、例えばFC0、E0という合板が現場へ届いた時点でその性能を有しているかということは非常に疑問に思っております。それは、保管の方法、流通の方法の中で、マークだけが残ってしまう危険性というのをどうしても感じないではいられません。
 ですから、その現場へ届いて、家若しくは建築に施工されるまでの間の管理が十分必要でないかというふうに考えられます。そうでないと、工場で出た部分が、まず最初にほかの材料と同じ倉庫に置かれることによって違う物質に変わってしまう、FC0が逆に言えばFC2とか、そういうふうな段階にまで変わってしまうというふうなことが十分考えられます。ですから、そういうふうな意味では、でき上がったところでの出口規制というのも一つの方法としては必要ではないかというふうに考えております。
 ただ、先ほども申しましたけれども、化学物質の量の問題や化学物質を少なくするという観点の中での問題よりも、むしろ、まず化学物質を使わないというふうなことをどうやったら推進していけるのかどうかというふうなところに目を向けていただけたらというふうな感じをしております。
○参考人(岡田恒男君) 申し上げます。
 これは大変、入口で規制するか出口で規制するかというのは、こういう問題は大変悩ましい問題であります。できることなら全部やった方が完璧になる、どっちもやる、入口も出口もふさいでしまうと。
 ところが、これは委員会でもいろいろ議論がありました。どういうふうに規制をすればいいか。建築基準法というのを考えたときに、これは全体では、最低限の基準でしておいてそれにいろいろユーザーなりの要求に応じて上積みしよう、上乗せしようというのが全体の考え方でございますので、その意味からは、やはり建築基準法としては入口規制をまずやっておいて、それから、ほかの手だてもいろいろありますので、先ほど私の話で、測定の問題でちょっと出口規制、まだやりにくいという面もございますので、任意といいますか、できるだけ出口規制も任意に一緒にやっていただけるような仕掛けをだんだん作っていきながら、技術開発もしながらというのを同時に進めていって、規制としては入口かなと。
 特に住宅、私の知っている限りでは、百万戸というような数で年間できておりますから、技術というのも本当のハードな技術だけではなくて、それを測定する人を育てていかなきゃいけないとかいろいろな問題がございますので、まずは入口の規制から始まって仕上げていくのかなというのが最終的な、現段階での私の判断でございます。
○藤井俊男君 そこで、岡田参考人に再度お聞きいたしますが、現行で行われている建築基準法、これらの関係で、違反建築物等の取締り状況あるいは規制状況については十分であるのかどうか。
 先ほどの先生の、お聞きいたしておりますと、法案を作る上においても審議会において作業に当たられて、十分な、今回の法案等の提出に当たっても適切に対応されてきたということを認識をいたしておりますので、その辺の関係をどうとらえているか、お聞かせを賜りたい。
○参考人(岡田恒男君) 違反建築の問題は大変頭の痛い、関係者といたしましては大変お恥ずかしい話なんでございますが、シックハウスの問題だけではない問題がございまして、前回の建築基準法の改正のときにもいろいろお願いして入れていただいたんでございますが、まず検査、これも入口になりますが、入口と、中間、出口の方も含めた検査の問題。建築確認というのは入口で規制しているんですが、途中で、シックハウスの問題だけではなくて、ほかの問題で検査を十分できていないという点から違反建築の問題が大分大きく出ている。
 これをどうしようかというので一つやりましたことは、民間の検査機関とか確認機関を作ったらどうだというのがこの前のまた建築審議会の段階でございましたが、答申を申し上げまして、それを建築基準法の中に平成十年に入れていただきました。その結果を私ちょっと今手元に持ってきておりませんけれども、たしか、後で数字を調べてみますが、建築確認がもう既に一割ぐらいは民間に移行している。検査がどのくらいの比率で民間でされているかと、私、ちょっと今手元に資料を持っておりませんしそらんじておりませんけれども、多分そちらも大分進んでいるんじゃないか。そういうことも踏まえてこのシックハウスの問題もとらえていけば、一〇〇%というわけにいかないかと思いますけれども、やっていけるんではないだろうかな。
 これをまた出口でやりますと、本当に全部完成の検査というところにやらなきゃいけませんので、先ほど申しましたように年間百万戸という生産をしている中で、出口規制だけでやったら結局何もできないことになってしまわないかという心配の方が、現段階では私は強く持っております。
 お答えになっているかどうか、ちょっとあれですが。
○藤井俊男君 大変ありがとうございました。
 三名に一言ずつお聞かせを賜りたいと思うんですが、私は生まれが農家の出でございますので、古い木造住宅の中で生まれ育って、それで換気扇の問題、今、岡田先生おっしゃられましたけれども、換気扇を増やしていくんだという関係も言われておりますが、換気扇なんか昔はなかったんです。もう黙っていてもずっと煙も全部吸い上げてくれたんです。それで、もう長年住んでいても、本当になじみの深い木造住宅で住んでいる。私も今そのような家にまだ住んでいるわけですよね。
 そういう状況の中で、新しい建材でいろいろシックハウスの問題、出てきているわけです。これは建材の中からの化学物質による汚染と言わざるを得ないと思うんですが、今回、十三種類の中で二種類ということで特定して出ておるんですが、私は十三種類以上、もっとあるんではないかなという気もするんですけれども、そういう伝統的やかた、これをどう、先ほど片方先生もおっしゃっておりましたけれども、京都の関係で、これ私はやっぱり木造の関係は保存して、保存というより継承、発展させていく、これらが必要じゃないかと思うんですが、三人の方々から一言ずつ承ればと思っております。
○参考人(岡田恒男君) 基本的には私は同感と申しますか、日本の木造の伝統的な建築というのは、残すべきものはやはり技術も含めて残していくべきだと思っているんでございます。
 それは、ちょうど私、大学卒業してもう四十数年になりますけれども、私は学生のころはもうそういうものは全部つぶして新建材で全部家を造る方がいいというふうに教わりましたし、私も信じておりましたが、だんだんどうも状況が違うぞと、やっているうちに。新建材を使っていくと今のシックハウスの問題も出てくるし、それから確かに家は密封した方がよろしいと、風通しのすかすかの家は寒くてかなわぬし、ほこりも入るから、そういうのはいかぬというふうに私も教わりました、先生の悪口言うわけじゃありませんけれども。だけれども、いろいろやってきますと、どうもそればかりではないぞというところから生まれてきた反省の上に立って出てきた問題がシックハウスなんだと思います。ほかにもたくさんあるんです、実は。
 それでは、じゃ昔のままの、何もないすかすかで、クーラーなんか掛からないような、暖房なんか利かないようなうちに全員で後戻りするかというと、これもまた、今まで近代科学、近代技術は何をやってきたんだという大変悲しい話でございまして、今や、私は自分の専門の地震の話もしておりますけれども、二十世紀での反省すべきものを、いいものは二十世紀でも残すと、二十世紀で反省すべきものは洗いざらい出していって、二十一世紀は、今の木造の話でいうと、木造のいいところと、二十一世紀に、失敗したところを外したものをくっ付けて、本当のいいものに進んでいく時代ではないかと。これの一つのテーマがシックハウスかなと。
 本来、私の専門とは何にも関係ないんですけれども、非常に興味を持ってこういう仕事をさせていただいて、今一生懸命一緒に勉強している段階なんでございます。私の本当の専門は地震なんですけれども、地震の問題もありまして、昔の木造住宅をどうするか、伝統建築も含めて今頑張っているところでございます。
○委員長(北澤俊美君) あと藤井俊男君の持ち時間が切れておりますので、簡潔にお願いを、申し訳ありませんが、お願いしたいと思います。
○参考人(尾竹一男君) 大筋では、今私が造っている住宅なんかでも、建築の素材の使われ方、施工技術の在り方、それからもう一つは住まい手側の住まい方の工夫というふうな点では、やはり伝統的な住宅の在り方というのは非常に参考になるし、そういう造り方を目指そうと思っております。
 ただ、今、岡田先生も言われましたように、今現在の生活の変化、それと家族や家庭の在り方というふうな観点からいくと、昔の住宅をそのまま元へ戻るというふうなわけにはいかないだろうと。ですから、そういうふうな観点では、今の生活に対応できる設計力、それと今まで伝統的に使われている素材や施工技術や住まい手側の工夫というふうなところにおいての融合が必要ではないかというふうに考えております。
○参考人(片方信也君) シックハウス問題については私も建築分野の専門家の端くれとして大変深刻に受け止めている問題です。ただ、調査等は十分にできておりませんので的確な意見陳述ができなかったわけですけれども、先ほどの御質問の趣旨は私も大いに同感するところがあるわけです。
 住宅、特にこの問題が非常に深刻になってきたという経過には、私は、やはりそれぞれの地方地方の特色を生かした住まいづくりという、そういう流れよりも、住宅がどんどん商品化して、いわば建材等も含めた画一的な住まいが商品として出回るようになってきたということと無関係ではないというふうに思っております。
 そういう意味で、今改めてそれぞれの地方地方、地域地域、つまり風土に適した、あるいは風土を作ると言ってもいいと思いますが、そういう住まいづくりを本格的に考えなければいけない。その中には、それぞれの地方で産出した自然素材を活用するという、そういうことを今真剣に考えるべきときに立っているというふうに思っております。この法改正がそういったところに大きくシフトできるように願っております。
○弘友和夫君 公明党の弘友でございます。
 三人の先生方には本当にありがとうございます。
 まず、岡田参考人にお尋ねしたいんですけれども、先ほどの、参考人は社会資本整備審議会の委員として今回答申を出され、そのほとんど内容が今回のこの法案の改正につながっているわけですけれども、考え方として、まちづくりの考え方として官から民へと、そしていろいろ規制というような制限、容積率等の大幅に見直すというか、ボーナスを与える部分と規制をする部分だとかいろいろございましたけれども、まちづくりに関して今回この法案ができた基というのは、都市再生そしてまた規制改革等の、何とか町を、今まで民間がやっていたらなかなかいつ許可が下りるのか分からないようなときに、今度早く、半年以内に出すんだとか、そういう部分と、先ほど来御心配のある、岡田先生の御心配というか、住民の意見がそこで切り捨てられるんじゃないかとかいう懸念ということについてどういうふうにとらえられているか、ちょっとお尋ねしたいと思います。
○参考人(岡田恒男君) 今おっしゃったような考え方というか、少し法律を変えていくというようなことで、おっしゃったような懸念は議論の中でもどうしても出てまいりました。
 この都市計画の問題、規制を強化していって国の方でぶわっと持っていくと、一本化していくとそれなりに多分できるんだろうと思います。その代わり、それを進めていくと住民の考えとかなんとかは一切なく、ある考えの下の整然とした町ができてくる。一方で、今我々が、少なくとも私の理解で、日本の国の選択している方向というのは住民の考えというものをそれではなくてもっともっと取り入れて、かつその地域の特性を生かしたまちづくりをしようという方向に進んでいると理解しておりまして、そのためにはやはりもう一度、ちょっと心配なところはありますけれども、選択の幅を広げておいて、それでこれは、実際はこれで全部が規制緩和されるわけじゃありませんから、それぞれの地域で都市計画を作り直すなり、条例を作るなり、行政庁が決めるなりという、もう一遍選択をしなきゃいけないことです。それから、審査会が付いているという、そこでこの規制された部分、広くなった部分をどこを本当に使うかというのをもう一遍考えていただかなきゃいけない。
 そういう意味じゃシックハウスの話なんかもそうですが、とにかくそれぞれ地域で力を付けていただいて住民と一緒になってもう一遍考えていただかなきゃいけないという方に少しシフトしていますから、そういう御心配、マイナスの面もちょっと心配なところがありますが、一遍こういうことでやっぱりやって、みんなで頑張っていいものを作っていくというのが今のときかなと。やはり私は、広げてみんなでいいものを作っていくという、これが規制緩和の方向でもありますし、地方を元気にする方向でもあるし、民活、民間の活力を使うというところにも来るし、市民の意見を聞いて元気になっていただくというところも取り入れるという方向に踏み出すことかな、やってみようではないですかというのが私の今の気持ちでございますけれども。
○弘友和夫君 いや、そういうおそれというか、こともあるということ。例えば先生の御専門の防災の部分についても、例えば密集市街地を何とかしないといけないと。ところが、今までの、官だけでもなかなか難しい、じゃ民だとかまちづくりNPOだけでそういう防災の部分というのは取り入れられるのかというようなこともあるわけですね。
 だからそこで、例えばその防災地域というのは、住民の意識が大事なのか、自治体の行政システムなのか、開発業者が大事なのか、プランナーが大事なのかとか、そういう防災というのは、じゃどの、どういうところから、今回のこの法案でちょっと抜け落ちるような感じがあるんじゃないかなという気もするんですけれども、いかがですかね。
○参考人(岡田恒男君) 先ほどもちょっとお話し申し上げましたけれども、今御指摘のようなパーティーといいますか、グループという、やっぱり全員の意識だと思いますね。
 それで、それと私自身がいろいろと体験した中では、それぞれのグループに本当にやる気の、リーダーシップを持ったしっかりした人がいるかいないか、もうほとんど僕はこれで決まるんじゃないかなと。そういう人が出てきたときに、法律の規制がきついと頑張ろうにも頑張れない。
 ですから、法律はできるだけ規制は緩くしておいて、頑張る人が出てきたときにできるようにする。それで、周りでできるだけ頑張る人が出てきてもらうように応援するというような仕組みを作っていけばまちづくりは何とかという、それがないところはどうしてもうまくいかないというのが私の今までの経験であります。
○弘友和夫君 じゃ、片方先生、参考人にお尋ねしたいんです。
 今のお話、先ほどの、要するに今回の改正というのは、非常にもうあの基準を緩めてしまって、もう空なんか見えないようなこういうあれになるんじゃないかという、ちょっと簡単に言えばそういうお話だったと思うんですけれども。今、岡田参考人は、規制を一回緩めて選択できるようにするんだと、そこに一生懸命頑張るプランナーなりなんなりがいいものを作っていくと。余りこれ役所が厳しく基準を設けるべきじゃないという考え方だと思うんですけれども。
 先ほどのお話、ちょっと御意見が違うと思うんで、いかがでございますか。
○参考人(片方信也君) 今の問題を論じる際に、一つ大きな論点があるというふうに思います。それは、計画を作るということと、それから事業をするということの違いです。ここを区分して考える必要があるというふうに思うわけですね。
 先ほど岡田参考人がおっしゃいました、じゃ頑張ってみようじゃないかというのは、多分両方含めたようなことだというふうに理解されますが、多くの、例えば京都の町の中に住んでいる人々の中で、大きな事業を起こすというよりも、そこにいかに安心して安全な暮らしが営めるかということからその近隣の地区計画や建築計画という形でまちづくりを考えるという、そういう取組であるということを御紹介しました。これは、正にその計画を作るという意味での住民の自由な発想というふうにも言えるかと考えております。
 一方、事業をするという方は、一般にはむしろそういう土地などをその地域の外の方が買い求めている。つまり、開発業者が買い求めて開発するという場合が多いわけですから、これは事業です。
 そのような場合に、その事業が優先するように考えるのか、その地区の計画、地区の住民が考えた計画というものを優先して考えるのか、ここがポイントであるというふうに思っておりまして、私は、やはり計画というのはそのまちづくりの方向を示すものですから、どのような開発や建築行為も、それをその方向に沿って、計画に沿って開発が進められなければならないというふうに思っておりますので、単に、いったん緩めて、頑張れるものは頑張ってみようじゃないかという論理では、これはいけないというふうに考えております。
○弘友和夫君 ありがとうございました。
 それでは、シックハウスについてお尋ねしたいんですけれども、岡田参考人には、今回は二つのやつなんですけれども、審議会の審議の中でその二つに絞られたというか、そういうそこら辺の経過をお尋ねしたい。
 それで、建材の技術開発、建材、それを使わない技術開発が必要だと。これは尾竹参考人も化学物質を使わない建材を使うべきだと、こういうふうに言われていましたけれども、むしろ厳しく規制をした方がそういう新しい建材等が早く生み出されるんじゃないかという気もするんですけれども、それは岡田参考人にもお尋ねしたい。
 シックハウスの件について岡田参考人と尾竹参考人にお尋ねして、終わりたいと思います。
○参考人(岡田恒男君) 最初の方の点についてお答えいたします。
 既に厚生労働省では十幾つ、もう指定が、指針値が示されているというような状況は私どもも存じております。これらの中で、現段階で建築基準法の体系の中で実際にその効果が上がる規制のできるものが幾つあるか、どれなら規制ができるかというようなところを論点として考えていきまして、まず、ちょっと先ほど省略したんですが、三つほどの視点を考えました。
 一つは、今申し上げましたように、健康への有害な影響があるということがどの程度分かっているかと、分かっているものにまずする、その中から絞り込む。となると、厚生労働省のこういう指針値が出ているかどうかというのが一つの目安になります。それで、こういう中で、それから二番目が、実際の今度は建築物において指針値に全然達しないような建築としては、余り関係ないようなものはもちろん外せばいいわけですから、そういうものが幾つあるか。それから、三番目だけちょっと申し上げたんですが、その物質の発生源と室内濃度の関係が規制できるような基準に入れられるほど分かっているものという三つの基準を設けて選んでいくと二つになったというのが論理の過程なんです。
 ですから、だけどこれだけじゃなくて、もうちょっと研究が進んで分かってくれば、少なくともトルエンとかキシレン辺りは次の候補としてこれはやっぱり考えていかなきゃいけないというような議論がされたわけであります。
 それから、二番目が何でしたっけ、ちょっと書くのを忘れちゃったんですけれども……
○弘友和夫君 技術開発。規制をたくさんした方が早く技術開発できるんじゃないかというか。
○参考人(岡田恒男君) おっしゃるところありますね。規制しないでも技術開発というのをどんどんやりたいなというところでございまして。ちょっと規制、よく分かっていないのを規制しておいて技術開発させる、ちょっとその辺の法律の作り方とか行政判断、私には何とも申し上げられないですね。
○参考人(尾竹一男君) 今回の法律案における二十八条の二というふうな形で三行の文章がありますけれども、それについてはやはり最低限の基準というふうなことで構わないと思います。
 ただ、そこに至る中に二つの対案があるというふうに考えておりますけれども、まず厚生労働省の方でここ数年の間に五十前後の規制をしよう、指針値を出そうというふうな話になっております。ですから、そうなると五十の指針値に対応するものを作らなきゃいけないのかというふうな話になっていくわけですけれども、それが、じゃ因果関係が分かった時点で規制をしていくというふうなことになると患者さんは減らないんですね。それともう一つは、五十が百になる可能性があるし、その五十を制限したとしても、それに代わる代替物質が出たときには制限範囲外というふうな形になってしまいます。
 ですから、そういうふうな部分では、法律と環境というのは若干違うのかもしれないですけれども、因果関係が分からないときのセーフティーネットをどうするかということが一番問われる問題だと思います。ですから、そういう意味では、今、化学物質ありき、それの規制をする、制限をするという前に、やはり化学物質を使わない方法をどういうふうにするのかというセーフティーネットを考える時期ではないかというふうに考えております。
○大沢辰美君 日本共産党の大沢辰美でございます。
 三人の参考人の皆さん、御苦労さまでございます。
 御存じのように、今回の法改正は、一つには建築基準を大幅に規制緩和をすると、そして二点目にはやっぱりシックハウスの対策、私は三点目に都市計画への住民参加という点でまちづくりNPO等、提案をしていけるということがうたわれていると思います。
 そこで、お伺いしたいと思うんですが、最初に岡田参考人と片方参考人にお伺いしたいんですが、まちづくりや都市計画にとって、私はこの法案が先ほどからも出ています容積率の緩和、日影規制の緩和など、重大な影響が、与えるのではないかと考えています。ですから、都市計画を、決定に際して、私はやはり十分に住民の意見を保障されることが住民のまちづくりということで大事だということをまず指摘をしたいと思うんですが、先ほどから、岡田先生はまちづくりの主体は住民であるということもおっしゃいましたし、そして片方先生は計画段階からやはり住民参加ということで進めていくことが大事だということを指摘されました。そのとおりだと思います。
 そこで、大きくお聞きしたいんですが、日本の都市計画制度というのの中で、その決定、そしてプロセスなどでどのような問題点があるとお考えでしょうか。その点についてお聞かせいただけますでしょうか。
○参考人(岡田恒男君) ざくっとお答えしますと、先ほどから申し上げていますように、やはり日本の都市計画というのは、今まで住民参加といっても官主導でないとできない、なかなか進まないというところが問題だったんだと思います、それは官、民両方に問題があると思いますが。
 私の専門の近いところでいいますと、地震災害の後の都市計画をどうするか。早くやろうとすると、わっと規制を掛けなきゃ進まない。それで、皆の意見を聞こうとすると、何年たっても町ができ上がらない。そのはざまでみんなが苦労しているというのが現実ではないかと思います。
 ですから、もっと官と民が近寄って、一緒に話しながら、できるだけ早くですが、早くもなく遅くもなく中間の速度で、スピードでそういうものが実現していくというふうな道を一緒に探らない限りどうもうまくいかない、だんだん変な町ができ上がってくるという、みんなおかしいなおかしいなと言いながらというのを引きずっていくんではないかと。私は、多分、ここをどうみんなで知恵出していくかじゃないか。ざくっとお答えするとそんな感じであります。
○参考人(片方信也君) 御質問の点について私なりに考えますことは、現在の都市計画制度がやはりいったん決めてしまうとなかなか変更が難しいという、そういう硬直性を持っているということがあると思います。
 その硬直性があるために、しかもそのような都市計画が決定される際に住民の参加が十分に図られているかということになりますと、公聴会、意見書の提出等がございますが、それは極めてやっぱり限定された状況になっておりまして、なかなか納得のいく形で都市計画決定が行われていないのに、いったん決めるとてこでも変わらないという状況があるというふうに思います。その硬直性をどのように柔軟なものに切り替えていくのかということが、法改正の上では大変重要な論点の一つではないかというふうに思っております。
○大沢辰美君 片方参考人は、京都のまちづくりにかかわって研究をされているということで、今調査もされて報告をお聞きしたんですけれども、私は今度の改正で、こういう古い町とか各地で違うわけですけれども、そういうまちづくりの上で、都市計画の上でいろんな影響が出てくるのではないかなという心配をしています。
   〔委員長退席、理事藤井俊男君着席〕
 法律改正のときはいつも現行の規制を緩和するとか現行の追認型とか、そういう形になって現れてくるんですが、やはり住宅とか建築という問題、都市空間を作って未来の都市環境をどうするか、住環境をどうしていくかというそういう観点が非常に大事だと思うんですけれども、何かこの規制緩和というのはそういう点で欠けているように思えて仕方がありません。
 そこで、京都のまちづくりを今研究、調査をされている片方先生は、こういう法改正がどのように今の京都のまちづくりなどに、都市計画などに、進める上で影響が出てくるかという点でお聞きしたいと思いますが、お願いします。
○参考人(片方信也君) 具体的なことで申し上げたいと思います。
 京都では都心の地域はとても古い市街地でありまして、碁盤目状の遺構を今日も伝えている町です。その都心の地域に近年、これはバブルのときもそうでしたが、バブル崩壊以降も高層マンションなどが立地する勢いが強くなっております。そのため、その要因は幾つか考えられるとは思いますが、今回の規制緩和等の関連で申し上げますと、やはり高い容積率が現在指定されているということ、それからもう一つは、容積率等の算定の際の控除などが行われて緩和措置が取られ、例えば四〇〇%でも、四五〇やあるいは五〇〇に近い状態まで、五〇〇%に近い状態まで緩和措置が図られたということがあって、高層マンションの建設が進められております。
   〔理事藤井俊男君退席、委員長着席〕
 歴史的市街地ですので、このままいきますと街区全体が、つまり歴史的な街区全体が全くその性質、個性を失う、そういう危険に今直面しているというふうに考えておりまして、更に新たな選択肢の拡大というふうになっておりますが、これは実質緩和の内容を含んでおりますので、そのことが更にそのような勢いに拍車を掛けるおそれがあるのではないかというふうに危惧しております。
 以上です。
○大沢辰美君 あわせて片方参考人に伺いますけれども、今回の法案がまちづくりNPOだとか協議会が都市計画に提案をする、それを創設されるわけですけれども、それはいいことだと思うんですが、これを進めるために、やはり独自に作ろうと思えば大変なプロセス、そしてノウハウが要る。だから、今そのノウハウを勉強したり、そして国やまた民間の人たち、県また自治体、そういう方たちの意見を十分に情報公開して聞いてそれを作り上げていくんだと、繰り返しそのことを言われたと思うんですけれども、私はそういうことをやっているところもあるけれども、なかなかそういう知恵がなくてやれないという人たちもいるわけですが、どうしても国や自治体の支援が必要になると思うんですが、どのような対応というんですか、支援が今求められると思いますか。
○参考人(片方信也君) 幾つかのチャンネルがあるというふうに思います。これは東京都内でも事例があると思いますが、ある市の開発のことを、開発計画を、民間の開発をきっかけにして周辺の住民の方がまちづくり協定を結んで、そして環境を良くしていこうという取組があります。それに対して自治体、区、この場合は区ということでしょうけれども、特別区の担当部局がそれなりに必要な情報提供などのサポートをする、専門家を派遣する制度を用意しておくというような形で、全国的にも展開されているというふうに理解しております。ですから、その方向が一つあります。
 もう一つは、私は決して京都が特例ではないというふうに思っておりまして、地域の人々が自力でそのような制度を理解して利用していくということが可能となってくるというふうに考えております。
 その方向に向かわせていくためには、第一に指摘したことが役に立つということはもちろん言うまでもありませんが、その目標はやはり地域の人々が自力でもってでも可能な道を開いていけるように、いろいろ専門家や自治体の担当部局がサポートする必要があるというふうに考えています。
○大沢辰美君 次に、シックハウス問題について尾竹参考人にお聞きしたいと思うんですが、既にもう質問があったわけですけれども、今日の化学物質による多くの人たちが苦しんでいらっしゃる実態を本当に政府の責任で解決しないといけない、そのことが今問われているということで、この法案が第一歩として出てきたわけですけれども、私はそこで規制する、不十分な点はあるけれども、今第一歩ということを申し上げましたけれども、大きな意義があると思うんです。
 尾竹参考人として、今回の改正案の意義は今言っていただいたんですが、目標をどのように立てていくかというその効果の面ですね、その辺で率直な御意見をお聞かせいただけたらと思います。
○参考人(尾竹一男君) 目標を立てるということでよろしいわけですか。
 まず一つは、その化学物質自体の規制をどうするかというふうなことが、まず化学物質ありきの部分での問題点だと思います。
 ですから、そうでない観点で、先ほどからも言っておりますけれども、化学物質がなくてどういうふうに物が提供できるのか。それと、それを今の流通の過程を含めてどういうふうな形で廉価にできるのかというふうなことは、やはり生産者と消費者をいかに結び付けられるのかどうか。それと、一つサイクル、木のサイクル、木が再生するというサイクルでいきますと、最低五十年から百年というふうな単位が掛かっちゃうわけですけれども、そういった期限を含めた目標値をやはり作るべきだろうというふうには考えています。
 ですから、こういうふうな素材を脱化学物質でやっていくには、こういう時限的な部分で目標を作ろう、その中で今あるものをどういうふうに減らしていくかというふうなことでの規制というふうな形が必要なんだろうというふうに思います。
 ですから、先ほど質問にもありました伝統的住宅というのは、戦前の場合というのはほとんど全部が伝統的住宅を含めた素材でできているわけですけれども、その辺のところがやはりオイルショックの時点から急激に増えたと思いますけれども、知識が足りない家の高気密、高断熱が被害を増大させていっている。ですから、今の時点に合った生活の在り方の中で、いろんな素材をどういうふうにセレクトして使っていけるのかどうかというふうなことをやはり指針として示していくべきじゃないかというふうに思っております。
 お答えになったかどうかちょっと疑問ですけれども、申し訳ございません。
○大沢辰美君 最後にもう一点、尾竹参考人にお伺いしたいんですが、私も、今までずっと出ています化学物質を使わないということが一番対策として望ましいということになるということもおっしゃったんですが、もうそのとおりだと思うんですね。やはりこの化学物質の発生建材、それを使用責任だけでなくて、その建材を生産した会社ですか、その責任、つまり発生源そのものを断つようにしなければ私は根本的な解決にならないということを、同じ思いをいたしております。
 そこで、使った建材を使って建物を建てた大工さんなんか、これがどんな建材なのか、マークの問題もありますけれども、やはり正しく公開されていない状況の中では、間違って使用したと、知らずに使ってしまったということも起こり得ることだと思うんですね。ですから、家を造った後で、では建て替えということになったら、やはり今、そういう大工さん、工務店にそんな力がないということになれば、そういう現実の中で解決がやっぱり難しくなると思うんです。
 だから、やっぱりだれもが安心してこの建材を使えると、そういう市場にそういうものが出回って、そして問題が発生しないという状況を作ること。ですから、事前と事後ですか、そういう規制をしっかり行うことも大事だと思いますが、繰り返しになりますけれども、尾竹先生は、この製造責任を明確にして発生源を断つということについてどういう方法を、今なかなかすぐやれないかもしれないけれども、そのことをやっぱり根本的な対策としてやるべきだというプロセスですか、提案ですか、そういうことをお考えになっていらっしゃいますでしょうか。
○委員長(北澤俊美君) 大沢辰美君の時間が過ぎておりますので、簡潔に、申し訳ございませんが、お願いいたします。
○参考人(尾竹一男君) 一つは、PRTR法の問題、それからMSDSの問題で、一つは化学物質の制限とその発生源の問題が明確にできるんではないかというふうに一つは期待しております。ただ、それをどう情報公開するかというふうなことが問われると思います。
 それから、建築に対する建材だけではなく家具を含めた生活用品全般の化学物質に対する表示とか情報の公開というのが一切されておりません。ですから、やはり生活全般の中における化学物質の表示及び情報公開というものができないかというふうに考えております。
○大沢辰美君 ありがとうございました。
○田名部匡省君 国会改革連絡会というところの田名部と申します。
 今日は大変参考になる御意見、ありがとうございました。
 最初に、岡田参考人にお伺いしたいんですが、私は、基本的にもうすべてのことに大枠は国で決めなさい、あとは地方のことは地方に全く任せるべきだということをもう全体に言ってきているんですけれども、それは地方分権だということも言いながら、大体これだけの参考資料とか法律の内容を出されても我々もよく分かりません。これは国民にこんなことを言っても、何を書いてあるのやら、この辺がやっぱり、今、参考人の皆さんがいろんな御意見を私どもはお聞かせいただく機会があって、ああそうかなと思うんですけれども、国民は全然分かっていないんですね。そういうことで難しいなという感じを受けて、お話を伺っておりました。
 私は、地方のことは地方というのは、私の方の積雪寒冷地帯もあれば、私は青森県の八戸市ですから、地震が多いんですね。みんな特徴があるんです。それに対応したやっぱり建築物というものは建てなきゃいかぬということで、まず冒頭にもうちょっとやっぱり大枠の簡単なことは決めてあとは地方に任せないと、地方、住民でやりなさいとこう言われても、それを考えてやる人がいないと私は思うので、この点についてはどうお考えですか。
   〔委員長退席、理事藤井俊男君着席〕
○参考人(岡田恒男君) 先生の今おっしゃった大枠は国で決めてあとは地方でという大きな流れは、私も是非推し進めたい。で、それを進めますと、私は今大学にずっと勤めておりますけれども、最近の傾向は、だんだん地方の時代だということで地方が頑張ってくれると、卒業生も優秀なのがそれぞれ自分の国に帰るようになってきております。そういうことで人も育ってきて、今いろいろ国がやらないと心配ではないかという御心配も、だんだん僕は解消されてきているんではないかなと思います。
 おっしゃるように、建物一つにしましても地域によって随分違います。私は八戸につきましては、こういう個人的なことは申し上げない方がいいのかもしれませんが、日本として非常に問題となった地震の被害が一九六八年にございまして、私もずっと通い詰めた。八戸市だけのためじゃないんです、日本全国、世界のために。その教訓がいまだに生きているんですが。
 その教訓の一つは、先生には申し訳ないけれども、八戸市に東京と同じ建物を造ってしまったというところも非常に大きな問題の一つだったと思っておりまして、実際、それぞれ地域を考えた家を造らなきゃいけない。先ほどから議論のある、私は都市計画の問題もそうだと思います。決して東京と京都と同じ都市計画する必要何もないんで、同じ容積率使うこと何もない。私は、ただ、今回の法案のことを言えば、選択できるようにしたんで、選択できるようにしたから、もう東京も京都も大阪も全部、八戸も同じ数字を決めるようでは、これはもう何にもならないという、そうでない使い方をすべきであるし、基本的には、国で大きく、地方であとは頑張ってもらうという方向が本当にいいと、いい国を造るんではないかと思っております。
○田名部匡省君 私のところは城下町でして、もういろんな、道路も昔のまんま。そこへあれやれこれやれと言われてもできないんで、今、区画整理事業を七か所ぐらいやっているんですかね。そのうち、もっとやっています、組合施行でやっているのが七か所で、昔は補助をもらってやった。ところが、城下町の外にみんな作ったものですから、道路のこと全然考えていない。もう朝晩渋滞して、みんな町へ集まってくるわけですから、働く場所とか役所があって。ああいうことなんかも、何であんなことやったのかなと、こう思って見ておりますので、いずれにしても、もっともっと地域の住民が関心を持つということは大事だと、こう思っております。
   〔理事藤井俊男君退席、委員長着席〕
 そこで、尾竹参考人にお伺いしますけれども、この資料をざっと見せていただきまして、ああ、こんなになっているのかなと、見て初めて分かるんですね。財政でも何でもそうですけれども、見て、我々説明を受けても、さっきのとおり分からないんですよ。この間も、財政なんかもう一体どうなっているのかグラフで書いてくれと、これを、字でなくてと言ったばかりで、これ見たら非常にみんな分かるんですね。ああ、こんなものからいろんなものが出ているのかな。しかも、厚生省では化学物質過敏症を病気として認定していないとかなんとかということをお書きになっていますけれども。
 健康に関することは非常に大事で、私は、日本というのは高温多湿という日本の気候風土に合ったいわゆる和風建築だったんですね。戦後、いすの生活になった。これは便利で楽で、高齢者が増えると、いよいよこの和風の建築というのがどんどん戦後発展してきたと。もう今ごろベッドルームなんというのを作って、私もベッドにいす。私も、地震で壊れまして、こんなにすき間が空いて雪が入ってくるんです。新聞紙詰めてしばらくはそこにおったんですけれども、今度建て直しまして、そういう生活をするようになった。
 そこで、このシックハウスなんですけれども、やっぱり情報を公開すると。先ほど、入口か出口かということですけれども、ほとんどが工務店、大工さんが建てるわけですね、建築の確認も全部。建ててもらう方何にも分かりませんから、できるまでは。
 ですから、何を使ってどうかというのは、やっぱり入口でもまずチェックして、そして建った後には、今度はそこに家具だ何だいろいろ入るわけですから、これも総合的なものもやってみてもらわぬと全然分からないという状況なんですね。ですので、私は何か温度計みたいにぶら下げておったら毎日見れるようなものはできぬかなと言ったら、何十万も掛かる機械でやらないと駄目だということになると、いよいよこれやりようがない。その辺のところをどうすればいいとお考えか、お聞かせいただきたいと思うんですが。
○参考人(尾竹一男君) 今、先生言われましたように、入口規制、出口規制というふうなこと、両方ともやはり考えていくべきだと思います。
 実際、工事をしていく上で、先ほども申しましたけれども、工場から出た材料が現場に運ばれてそれだけの能力を発揮しているかということが非常に問題として、難しい結果が出ていることが多い。それと、あとは施工の仕方ですね。材料を使う施工の仕方でかなりそれがまた変わるんですね。ですから、そうなると、材料の化学物質を規制するだけではなくて、施工方法まで指定しないと入口規制にはなりづらいというふうな形が出てくると思います。ですから、そうなると、どうしても結果というふうな形になるんですが、それはあくまでも暫定的な状態の中で化学物質の利用ということを考えざるを得ないんだろうというふうには思うんですが。
 ですから、やはり以前の、先ほども申しましたけれども、伝統工法的なものというのは化学物質の存在しなかった時点の住宅ですので、その辺の施工方法、それと素材というものはまだ伝承している人たちが存在しております。ですから、そういうふうな観点からやはり物を考えていけたらなというふうには思っております。
 それと、あと検査の件ですけれども、今現在その検査をやる、例えばホルムアルデヒドだけやるにしてみても、かなりの金額が掛かるというふうなことも言われております。それが、新築八十万件、百万件というものを年間にどれだけの費用を掛けてやればいいのか、気象状況だとか測る人の問題も含めて影響を受けるというふうなこともございます。ですけれども、恐らくそれだけの量をやるということになれば安くなるということも逆に言えば考えられる。
 それともう一つは、今、品確法の中では室内の空気の汚染濃度の測定というのが中に入っております。ですから、そういうふうな部分で考えれば、品確法を、今任意ですけれども、ある意味では義務化というふうな方向性を考えることであったとしても十分成り立っていくんではないかというふうには考えます。
○田名部匡省君 片方参考人にお伺いしますけれども、私は、この法案見たときに、ああ、東京の話だなと思ったんです。我々の方は関係ありません。よほどのことをやらぬ限りは、もう人口が減っているしいろいろ、少子化だし高齢化だしということを考えると。
 東京辺りで、この間もテレビで八十階とか何階のビルが、マンションが建って、テレビで私は見ておりましたけれども、大体は、丸の内とか新宿というのはそういう面では規制がなくて高層ビルが建てられる、あとの地区は都で決定しているという話を伺っているんですけれども。
 毎週、羽田に飛行機で降りるんですけれども、最近もうすごいのぽつんぽつんと建っていまして、空から見ると全くみっともないんですね。マンハッタンみたいに一角が全部固まってなっていると余り感じませんけれども、この東京にあんなものがぼこぼこ建ってどうするんだろうと。地上げをして残っている土地をやらせるつもりでこんなことなのかなと思ってみたり。
 外国を見たって、私はパリによく行ったんですけれども、容積率の制限、建築の壁面の位置の制限があったり、凱旋門の辺りは高さを制限したり、あるいは、アメリカは今言ったようなマンハッタンは一五〇〇%ですね、業務地区なんかは。広場を設けると、いろんなまた割増しがあるとか。イギリスでも大体高さの目安があって、いろんな事情を勘案して許可をしているとか、各国、ドイツもそうです、屋根の形とか傾斜とか棟の方向を定めておる。余りきめの細かい規定はないとか、いろいろそれはそこの国によってやっているんだろうけれども。そういうことを考えると、一律ではなくて、大阪とか東京とかという大都会と言われる、札幌もそれに入るんでしょうけれども、そういうところをやっぱり、ある程度高さは認めても、エリアとかそういうものを決めてだんだん緩和していくという方向はいいけれども、あっちこっちにぽつぽつぽつぽつというのはどんなものかなと思って見ておるんですが、どうですか、そのお考えは。
○参考人(片方信也君) 今、最後の点、御指摘の点から先にお答えいたしますが、そういう状況を乱杭景観というふうに言うわけですね。建物がびっしり並んで建つということではなくて、ぽつぽつと超高層の建築物が建つ状態を乱杭化というふうに言われておりまして、私もそうだなというふうに見ております。そういう、今、乱杭化が進むということが、特に都市のスカイラインをどのように整えていくのかという観点から見ますと大きな問題になるというふうに思います。それが一つです。
 それから、少しそれからさかのぼりまして、今の規制緩和の提案は、御指摘のとおりやっぱり東京中心だと思うんです。東京中心に発想されているというふうに思うんですね。ところが、それが東京止まりならまだいいかもしれません。しかし、そういうことを言うとちょっと乱暴かもしれませんが、東京のことだからそれは勝手におやりなさいということでいえばそれでいいかもしれませんけれども、ところがこの建築基準法、都市計画法は全国一律という性格から脱していないんですね。ですから、それがいつも付きまとっているわけです。したがいまして、例えば札幌でも今や超高層の時代が到来しておりまして、あの緑豊かな円山公園の辺りにもマンションが林立するというようなことが起こっているわけですね。
 そういう意味で、この容積率の緩和というのは各地方地方に新たな影響を与えていくだろうというふうに思います。ほかの事務所などのビルがどれだけ建つかということが、それは不確定要素が大きいですが、住まいは住民の基本的なニーズを受けておりますので、この部分は需要を喚起する、そういう可能性があるわけですね。ですから、マンションが増えていくということにつながっているというふうに思っておりまして、法案の改正がそれに油を注がないようにするべきであるというふうに思っております。
○渕上貞雄君 社民党の渕上でございます。
 参考人の方々、大変御苦労さんでございます。
 まず、岡田参考人に御質問申し上げますが、先ほどの説明の中で情報公開のお話ございました。そのときに、大いに情報公開すべきは失敗した例だと。これは最も我が国で出しにくい、隠す、言わない、こういうものがある程度やっぱり日本の行政の運営、在り方等にかなりゆがんだ形で表われてきているんじゃないかというふうに思うので、どのように具体的に失敗の例を情報公開していくのかというのが一つ。
 それからもう一つは、今回の法案改正の中で、規制緩和だと思うんですけれども、建築基準法ほど守られていない法律はないと言われている。守られないような法律はやっぱり守るようにすべきだというふうに思いますが、その点どういう御認識か、お伺いをしたい。
 三つ目は、入口、出口論がございました。出口論のところが大変難しいというお話でございましたが、その難しさの中に、経済的な理由なのか技術的な理由なのか、消費者の問題なのか生産者側の問題なのか、はたまた我が国のそういう行政上の問題なのかというところがあると思うのでありますが、主に出口規制のところが、難しさという問題について、以上三点についてお伺いいたします。
○参考人(岡田恒男君) お答えいたします。
 失敗例の出し方、失敗例の話はちょっと私、脱線してお話し、お答え申し上げたかなと実は思っているんですが、一般論として常々考えていることなものでつい申し上げましたが、うそついたとかなんとかじゃないんです。本当にそう思っているんですが、取り消すつもりもありませんが。
 まずは私、学者って大学におりますので、技術とかサイエンティフィックな目から見ると、これはもう当然論文に書いたり雑誌に書いたりということでやらなきゃいけないことでありますので、私自身も学生の指導や何かもできるだけそれをやれと。で、学生のころから、努力するためには、例えば研究論文見ても、実験や何か見るとうまくいった論文しかほとんど出てこないんです。だから、これは失敗したというのも立派な論文だから出せと。で、僕が審査するとそれ通るんですけれども、それで落とす先生が一杯いるもので。そこから始めていって、政府はなかなか出さないという問題へつなげていくしかないかなと。
 私自身はできるだけサイエンティフィックに、例えば地震の後こんな建物が壊れたというのも、名前は伏せてくれという話もありますが、えいやと名前付きで公開したりというような努力は学会辺りではできるだけするようにしております。国の方でもそういう方向に行っていただければと。
 それから、建築基準法が守られないのをどうするかと。これは頭の痛い問題でありますが、さっき申しましたように、まずやっぱり検査が一番じゃないかというのが平成十年の改正のときにお願いしたことで、これは少しうまくいっている、方向としてはいき出しているかなと。もちろん守られていないところもあります。もっとやらなきゃいけない。
 私が今お願いしたり自分で努力していますのは、やはりこれは人の問題がありますので、また、大学人の立場からいうと、まず大学で学生に、建築基準法とかそういうことを守らないために世の中いかにうまくいっていないかと、これまた失敗例を大学で教えろというようなことでやっておりますし。
 もう一つ、法律の作り方は作り方でいろいろ議論があると思いますが、もう一つ私が最近努力しております一つは、数年前に建築学会の私、会長をやっておりましたころ、要するに違反建築を含めて建築の紛争が非常に多いと、今。医療裁判に次いで多いんだということを最高裁の方から相談を受けまして、今、建築学会の中に司法支援建築会議というのを作りまして、それで建築紛争あるいはその前段階での調停人、鑑定人の推薦、それからそういう事例の分析というのを大々的に今始めております。
 そういうことから、結局、紛争の当事者の両方若しくは片っ方は必ず建築関係の者がおりますので、そういうことを学会とかそういうレベルでチェックしていくことによって、こういう紛争事例は、失敗の話につながっていくんですが、こういうことをやると最高裁まで行っても負けるんだよということをできるだけ出していこうということで、その裁判事例なんかも裁判所のあれを、許可を得ながら少しずつ外に出すような今努力をしておりまして、そういうことから、いろいろ合わせ技で、建築基準法はざる法で守られていないなんて悪口昔から言われておりますけれども、私はそうでも結構やってくれているんじゃないかなという気はあるんですが、一方では。どうしても悪いことする方が少なくても目立ちますので、うまくいっているのはなかなか報告してくれない。さっきの失敗例と、本当はもう一つ、うまくいっているのも報告しなきゃいけないというのを追加したいと思います。
 それから、三番目の入口、出口は、これはもういろんなテーマで苦しいところでありますが、理想は私は出口だと思っております。現実は入口から始めて出口規制に、出口を規制というのは本当は自主規制で、出口規制がうまくいくようになる世界というのは自主規制でうまくいくはずだと、そういう理想の世界だと思っております。できるだけそれに近づけるような技術開発もし、努力は必要だと思いますが、このシックハウスの問題、今回はまず入口からかなというのが私の気持ちであります。
○渕上貞雄君 次に、尾竹参考人にお伺いいたしますけれども、化学物質過敏症への対応ということで化学物質使わない環境作りというお話がございました。とりわけ、生産者、消費者、そして設計事務所が手を結んでいろいろやっていこうというお話がございました。これを具体的にどのような形でどういうふうにうまくやっていこうとされておられるのか、その点が一つ。
 それから、恐らく建築研究所の代表をされているわけですから、建築物の依頼が来ると思うのでありますが、そのとき恐らく尾竹先生の、できるだけこういう化学物質を使わないということを説明されると思うんですね。そのときに、建築依頼に来られた方々の反応というものはどういうものがあるか、御参考までに御説明いただきたいと思います。
○参考人(尾竹一男君) まず最初の脱化学物質というふうな形でのところでございますけれども、今、化学物質支援センター、NPOでございますけれども、そこで、旭川で実験住宅をやっていることとともに、今、中伊豆という静岡県の町で脱化学物質のコミュニティー作りをしようと。そこは、家だけではなくて、食べ物だとか周りの空気環境も含めてそういった提案をさしていただきたいというふうなことで、今年理事会でも通りまして、スタートを切るような形になっております。そこではいろんな人たちの参加を含めて考えていこうと。
 その中で、先ほどのお話にもありましたけれども、その作る過程を、いいも悪いも公表していこうというふうなことを考えております。ですから、そこでは建築の在り方、それから食材や養生の在り方、そういうふうなところで脱化学物質の環境が作られるということは、患者さんはある意味では僕は普通の人になれる場所というふうに考えます。
 ですから、患者を隔離するのではなくて、患者さんが普通の生活をできる場所をどう作るのかというふうな形での脱化学物質のコミュニティー作りというのができないかというふうに思っております。
 今回、たまたま審議の中で、東京が中心ということかもしれませんけれども、NPOが提案する地域づくりというふうなことにも考えられるんではないかというふうに思います。ですから、これの場合、やはり土地所有者とNPOとというのはなかなか一体になりづらいところがまた違った意味であるというふうに思うんですけれども、そういうふうな意味では、そういったコミュニティー作りをいかにできるかというふうなことを是非提案さしていっていただきたいというふうに思って、今、実行中でございます。
 あともう一点は、設計を依頼されたときの反応ということですけれども、まずその辺のところではかなり、私のところへ来る人自体がそういうものを求めているということがあるのかもしれませんけれども、ほとんどの方が理解をしていただけます。それと、一つは、そういったことだけではなくて、家を造った後も家を成長さしてもらうというふうなことで、やはり僕らはなるべく生産者の顔の見える材料を現場へ直接使うような形の努力をしております。
 これは余談ですけれども、そこの家に使った木が何本あるのか、それをその生産地に行って植えようよというふうなこともやっております。実際、植えても、プロが植えても育たないんで普通の人が行ったって育たないのが前提なんですけれども、自分がそこの木を何本使ったという認識を持ってもらう、それがまず第一に重要です。
 ですから、そういうふうな部分では、今、住宅が大体二十年から三十年で壊されています。ただ、木の寿命を考えたときに、二十年、三十年では資源の枯渇がされます。ですから、それがワンサイクルできるようなリサイクルを含めた使い方を提案するためにも、自分が使ったものに対する責任を持つというふうなこと、それと愛着を持つという意味でもやはりそういうふうなことを提案さしていただいております。そうすると、ほとんどの方が理解していただけます。
 ですから、建築基準法若しくは公庫の基準よりも太い柱やはりを使っております。それをもう一度、またもう一度、三回使うと大体百年の寿命を全うしてくれる。そうしたときに初めて林業の再生もあり得るんじゃないかというふうなお話をさしていただきますけれども、ほとんどの方が御理解いただけます。
 じゃ、高くなるかというふうな話になってくるわけですけれども、そこでは生産者から直接買っておりますので、当然、流通を通していない分安く買えます。これ、極端な話ですけれども、合板より安い板材を、無垢の板材を手に入れることも今、現状できております。そうであれば、合板を使わない造り方というのは十分できるというふうに確信を持っております。
○渕上貞雄君 最後になりますけれども、片方先生にお伺い、参考人の方に御質問申し上げますが、今回の規制緩和ということを考えて、かなりいいお話がありました。結果として、現在、非常に住みにくい環境になりつつある。住み続けることができないような状況が生まれてきつつある。その結果として、非常にはしょりますけれども、計画と事業との関係ということがお話しになりました。その例として京都の話がなされましたけれども、京都のことというのは、やはり計画と事業者の関係というのは非常に争いになったところであろうと思うのでありますけれども、これから先、やはり各地域によってかなりまちづくりというのは見方が違ってくるんじゃないかと思うのでございますけれども、今回の法改正をするに当たって、そういう違った地域ができ得るかどうか、お考えなのか、そこら辺りお願いをします。
○参考人(片方信也君) 今回の法改正が、それぞれ都市や地域によって違ったものを生み出す可能性が新たに生まれるのかという、そういう御質問です。
 私は、そう甘くないというふうにやはり思います。
 その一つの根拠は、先ほど御質問の際にありましたときにお答えいたしました、制度それ自体がやはり全国一律という枠組みを脱していない。地方へというふうなことはいろいろ表現として出てまいりますけれども、仕組みとしては全国一律という枠を出ていないということがありますので、そして開発の動きを見ておりますと、やはり画一的な開発方式が現実に多いわけですね。それがそれぞれの地域地域の特性をむしろ阻害するというふうな傾向になっておりますので、そのことを十分チェックできるのかどうかということは今回の法改正には十分担保されていない。
 ただ、住民の提案制度が計画として十分に役立っていくようになれば今のような問題点をチェックできると思いますが、その際に、既定の都市計画に適合するようなことをもし条件として付すとするならば、その意味、意義は損なわれるというふうに危惧されますので、そのようにならないことを強く念願しております。
○渕上貞雄君 終わります。
○委員長(北澤俊美君) 以上で参考人に対する質疑は終了いたしました。
 参考人の方々に一言御礼を申し上げます。
 参考人の方々には、お忙しい中にもかかわりませず、長時間御出席をいただきまして誠にありがとうございました。
 質疑の中でお述べをいただきました貴重な御意見は、今後の委員会に生かさしていただきます。誠にありがとうございました。(拍手)
 なお、お手元に今お配りをいたしております資料は、去る四月十六日、櫻井充君の資料要求に基づいて国土交通省から資料の提出がありましたので、よろしくお願いをいたします。
 午後一時三十分まで休憩をいたします。
   午後零時十九分休憩
     ─────・─────
   午後一時三十二分開会
○委員長(北澤俊美君) ただいまから国土交通委員会を再開をいたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 建築基準法等の一部を改正する法律案及び特定有害物質による建築物の居室内の空気汚染の防止等に関する法律案の審査のため、本日の委員会に文部科学大臣官房審議官上原哲君、厚生労働大臣官房審議官鶴田康則君、厚生労働省健康局長下田智久君、厚生労働省労働基準局安全衛生部長播彰君、国土交通省都市・地域整備局長澤井英一君及び国土交通省住宅局長三沢真君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(北澤俊美君) 異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
○委員長(北澤俊美君) 休憩前に引き続き、建築基準法等の一部を改正する法律案及び特定有害物質による建築物の居室内の空気汚染の防止等に関する法律案の両案を一括して議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
○榛葉賀津也君 民主党・新緑風会の榛葉賀津也でございます。
 本日は、民主党のシックハウス法案並びに政府提案の建築基準法改正案について質問をしたいというふうに思います。
 実は、私の家内の在所は神戸でございまして、年に一度帰れればいい方なんですけれども、家内の実家に帰るときがございます。そうしますと、私はたまに息苦しくなるときがありまして、ある先輩議員が、おまえそれは家内の、おまえの奥さんのおやじが怖いから胸が苦しくなるんだろうと。私、気が小さいものですから、ある先輩議員がそう言ったんですけれども、実はある特定の部屋に入ると私の呼吸が苦しくなるということが分かってまいりました。私は当時シックハウス症候群という言葉は知りませんでした。恐らくそのシックハウスかもしれないというようなお話をある議員さんからお伺いをいたしました。
 また、私は今、清水谷の宿舎に住んでいるんですけれども、ちょうど清水谷から弁慶橋を渡って坂を上ってまいりますと、ちょうどマクドナルドの辺りで息苦しくなるときがあるんです。静岡では私は野球もやっておりまして、ちょっとやそっとの運動では息が荒れることはないんですけれども、そういうことがある。ドクターに言わせますと、それも症候群の兆候であると。
 中には、携帯電話を胸のポケットに入れておくと苦しくなるというような方もいらっしゃるそうでございまして、私は、正に今回のこのシックハウスに関連する法案は、私、現在、農林水産委員会に属しているんですけれども、正にBSEと似た問題があると思います。
 といいますのは、BSEがそうだったんですけれども、消費者の側に立って物を考えるのか、それとも生産者の側に立って物を考えていくのか。正に、このシックハウスの問題も、患者さん若しくは住む側の立場になってこれらの法案を考えていくのか、それとも建てる側の立場に立って物を考えていくのか、この辺の大きなスタンスの問題もあるんではないかというふうに考えております。
 まず、発議者の櫻井さんにお伺いするんですけれども、民主党のシックハウス法案と政府の建築基準法改正案の相違点は何なんでしょうか。
○櫻井充君 基本的に政府提案と私たちの案は二つ大きな違いがあると思っております。
 一つは、政府提案の方は建材を規制する、そして換気扇を義務付ける、設備を、設置を義務付けるという、言わばその入口で規制するものですけれども、我が法案は完成した住宅の化学物質の濃度を測って、その濃度が環境基準以下になるように設定してもらう。その点がまず大きな違いなんだろうと思います。
 そしてもう一つは、今回の政府の提案はホルムアルデヒドと、それから防蟻剤ですけれども、クロルピリホスの二つの物質に関してのみ規制しているのに対して、私たちはその二つの物質だけではなくて、トルエンやそれからキシレン、こういった塗料や接着剤に含まれている化学物質についても規制していこうと。そして、それを全体の総量の中での規制を行っていこうということで、その点が大きく違っているんだろうと思います。
 これまでの我が国の政治といいますか、行政の在り方というのは、ほとんどが入口の形で規制してくる。例えば、大学の入試を想像していただければよく分かりますが、大学の入試は非常に厳しいけれども、その後、大学の中で何をやっていっても大体卒業できるわけです。ところが、海外はそうではなくて、比較的入口は甘いけれども、卒業するときには、この大学を卒業したんですよという免許をもらうためには、卒業試験が非常に厳しくでき上がっている。
 入口で規制するから今規制緩和、規制緩和ということが叫ばれていて、私たちは出口で規制しているという意識ではなくて、むしろその規則を作っていこう、化学物質をとにかく減らしていくんだ、住宅に関しても安全で安心な住宅を提供していきましょうというルールを作っている、その点で大きく違うんではないかというふうに考えております。
○榛葉賀津也君 今、発議者からるる説明があったわけでございますけれども、午前中も審議がありました。出口か入口かという議論でございましたけれども、今の民主党案はでき上がった家を改善させる、いわゆる出口規制に立っているんですけれども、午前中の議論の中で、検査費用であるとか、出口の際に、でき上がった家を検査する、その検査費用や検査する人件費、人手ですね、これが年間百万軒ですか、という新築住宅があるという数字ですけれども、これをどのように費用等コスト負担を考えていくのか。また、出口規制というと大分厳しいようにも感じるんですけれども、その点について発議者はいかがお考えでしょうか。
○櫻井充君 午前中もそのお話がございました。
 ここで考えていただきたいことがあるんですが、二十一世紀の産業って一体何なんだろうかということです。つまり、今までのように物をどんどん作って、そしてそれをどんどん売っていくというやり方ではなくて、私は体の安全とか安心とか、そういったものにお金を使っていく必要性があるんじゃないかというふうに考えているんです。
 ですから、確かに今数十万ぐらい、一軒当たり測定すると費用が掛かるかと思いますけれども、これを年間もっともっと数が多くすれば安くなっていくと思います。しかし、そういうところにこそ新たな産業が生まれてくるんじゃないか。例えば、検査の技術をもっと改善してくるとか、それから人員の問題でいいますと、それが雇用の促進になってくるんではないだろうか。安全や安心のためにお金を使っていく社会になっていくことの方が私は重要ではないかというふうに思います。
 それから、確かにおっしゃるとおり、でき上がった住宅の化学物質の濃度を測定した際、果たして大丈夫なのか、厳し過ぎるんじゃないかという御指摘もございました。
 先ほど、岡田参考人と終わった後に話をいたしました。非常に正直にお話しいただいたんですが、今のままの化学物質を含んでいる量だとすると、なかなかその出口で規制してしまうと、現実、家が建たなくなるかもしれませんねと、そういう話も実はいただいております。
 ですから、我々としては、確かに厳しいかもしれないけれども、そういうことを喚起していかなければ社会全体が変わってこないんではないんだろうか。もし、そして測定し続けてみて、確かに住宅の化学物質の濃度が高くなっていて問題があるとすれば、その場合にはまた何らかの対処策を考えていかなければいけないだろうと思いますし、今、GS工法といって、でき上がった後の住宅の化学物質を減量する手だてもでき上がってきていますので、そういう意味において新しい技術なりが開発されていく方向にある。これも、申し上げれば、新たな産業を生む刺激になっていくんだろうというふうに考えております。
 その意味では、厳し過ぎるかもしれませんけれども、もう一方で考えてきたときには、二十一世紀に向けてこの国がどういう方向を示していくのかということを示していけるんじゃないだろうかというふうにも考えております。
○榛葉賀津也君 政府案に対して三沢住宅局長にお伺いするんですけれども、入口で規制をするだけで、本当にでき上がった家の濃度測定をしなくて入口の検査だけで本当に大丈夫なんでしょうか。
○政府参考人(三沢真君) 入口規制だけで十分なのかというお尋ねでございます。
 結局、その入口規制がきちっと実効性を保てるかどうかは、入口規制についてどういう基準をきちんと決められるのかということになると思います。今回、私ども、建築材料、それから換気設備の基準をこの法律に基づいて政令で定めることになりますが、その定めるに当たりましては、化学物質の室内濃度が高くなる夏季の厳しい条件、それからもう一つは家具の設置、こういうものを想定した上で、言わば安全サイドに立った基準の設定を行うというふうに考えております。
 それから、当然、基準の合理性につきましては実験をいたしまして、いろいろな建材とか換気設備の組合せをモデル住宅の中で再現しまして、どういう組合せをした場合にどういう室内濃度になるかということをきちんと検証して、その上で基準を策定するということを考えておりますので、そういうきちんとした基準設定ということを前提にいたしますれば、通常はその室内濃度が厚生労働省の指針値を超えるということはなくて、衛生上の支障のない空気環境が確保されるというふうに考えております。
○榛葉賀津也君 入口規制ということは、工場や倉庫における製品の管理によっても大分その化学物質の濃度等に変化若しくは影響があるんではないかというふうに思うんですけれども、今日ここに資料がありますけれども、「同一倉庫内にホルムアルデヒド放散量の異なる製品を保管した場合の放散量に対する影響について」と、補訂版ございますけれども、また午前中の尾竹参考人の話からもあるように、例えばFC0の製品であっても、FC0でない、例えばFC2とかの倉庫であるとか、そういった製品と同じことにすることによってFC0がFC0でなくなってしまうという可能性がある。
 入口規制についてはこういうことがあると思うんですけれども、発議者はいかがお考えでしょうか。
○櫻井充君 午前中、尾竹参考人からも説明がございましたけれども、FCの0で工場で作られたものが現場に行った際に本当にFC0の機能を持ち合わせているのかどうか、非常に難しいという指摘がございました。
 今日、一昨日の委員会で資料要求したものが皆さんの方にお配りされているかと思いますが、その紙の結果のところを見ていただければ、ホルムアルデヒド、全くホルムアルデヒドを含んでいなかったものも何らかの影響、わずかではありますけれども影響があるということもここで示されてきております。
 そして、今回の国土交通省の実験の中でもう一つ大事な点がございまして、これも一昨日、皆さんに配付されているかと思います。その資料の中で、幾つかの建材を組み合わせて、何通りかで組み合わせて、その際のホルムアルデヒドの、これはホルムアルデヒドとそれからトータルのVOCの濃度を測っております。そのトータルのVOCの濃度を見てみますと、いろんな条件によって、同じような建材を使って、素材を使ったとしても、この組合せによってトータルのVOCがかなり変わってきているということが分かっています。
 ですから、建材だけを規制して、今のチャンバーの中に、二十リッターの、チャンバーなんでしょうか、その中に板だけを入れて放出量を見るということだけでは私はやはり不十分ではないかというふうに考えますし、それから性悪説に立てばの話ですけれども、この間の肉のラベルの表示の問題がございましたが、FC0を我々は使いましたと言って、必ずしもそのFC0ではなくてFCの1や2を使うという業者さんがいないわけではないんだろうと思います。
 そうしてきますと、やはりその入口だけで規制してくるだけでは私たちは不十分であって、きちんとした形で測定するべきではないか、出口で測定すべきではないかと思いますし、くどいようですが、岡田参考人の方からも先ほどの午前中の委員会で、理想的には出口規制を行うことなんだというような意見もございましたので、私たちは入口規制では不十分だと考えております。
○榛葉賀津也君 今の発議者の意見を聞いていると、正にでき上がった後に測定をしないと濃度基準をクリアできないというような発言でしたけれども、これについて国土交通省並びに発議者両方にお伺いしたいと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(三沢真君) 何点かのお話がございました。
 一つは倉庫での保管状況によりFC0の機能がきちっと保てないんではないかというお話でございます。
 本日お配りした資料をどういうふうに評価するかという問題でございますけれども、この資料自体からいいますと、影響はありますけれども非常に微量であるという資料であるというふうに我々考えているわけでございます。
 ただ、ここは本当に施行までに更に調査しまして、影響があるとの結果が本当に出るのであれば、その結果に基づいてまたこの基準の作成の段階で配慮することであろうというふうに考えている次第でございます。
 それから、例えばFC0でないものを使っているのにFC0と虚偽表示をするんではないかということでございますけれども、現実にもうFC0の流通量というのは非常に多くなっておりまして、例えばフローリング材でいいますと、最近のデータですともう九割がFC0ということになっていますので、極端な場合ですね、何らかの意図があって無理にそうごまかすということが絶対ないかどうかというのはなかなか難しい問題でございますけれども、一般的にここまで流通しているものについてわざわざ表示を偽ってそういうものを使い、しかもそれをわざわざ建築確認の中で相当なリスクを犯してごまかして使うということは、通常、経済合理性に基づく行動の中からはなかなか想定し難いのかなという感じはいたしております。
 いずれにいたしましても、ただそういう虚偽表示がありました場合には、私ども、当然もうこの基準法に基づいて、そういうことを行った建築主はもとより建築士等に対してきちっとした処分等、あるいは罰則も含めてその責任を追及するということを考えておりまして、そういう法の厳格な施行ということについては我々もきちっとしていきたいというふうに考えております。
○櫻井充君 午前中ございましたけれども、やはり岡田参考人の方から入口も出口も本当は規制した方がいいんだというお話もございました。くどいようですけれども、私たちはやはり出口での規制が必要なんではないか。
 その理由をもうちょっと述べさせていただきますと、例えばBSEのときを考えていただくとよく分かるんですが、肉骨粉を使ってはいけないんだという、あれは通達なのか、とにかく農水省から出ておりました。それはどこまで伝わっているのかというと、現場の畜産農家の方まで伝わっているわけではありませんで、基本的にはその地域の農協までしか伝わっていないということになります。ですから、伝わっていませんでした。ですから、いろんな問題が起こってきておりますし、それから輸入は認めると。肉骨粉は悪いものかもしれないけれども、それの輸入は認めるけれども、それを使用を制限することによって狂牛病の発生を抑えられるというのが基本的な農水省の考え方だったんだろうと思うんです。
 このことから併せて考えてきてみると、現場で家を建てられている方たちに果たしてどこまできちんとした形でこの建築基準法が伝わっていくのかどうか、その点も非常に難しいことだろうと思っております。
 私たちも決して入口を全く無視して出口だけを測定すればいいとは考えておりません。というのは、現場の方から出口だけを規制するとどうやって家を建てていいのか分からないという指摘も受けておりまして、その意味では、私たちは、国土交通省の今これから示されるであろう提案というのは、ある意味ガイドラインの意味をなしてくるんだろうと思っております。
 その意味で、そのガイドラインに沿って住宅を造ってもらった上で、果たして環境基準をクリアしているのかどうかということを測定していくべきではないだろうかと。その意味では、ある意味、お互いのいいところを取り合っていくことが、本当はお互いのいいところを取り合っていくことが国民の皆さんにとって一番いいことではないのかというふうにも考えております。
○榛葉賀津也君 今、発議者と私、若干意見が違うのは、基本的には同じなんですけれども、発議者、今、性悪説に立っているというふうにおっしゃいましたけれども、私は性善説に立っております。ただ、性善説に立って、まじめにいい家を、汚染のない、有害化学物質の出ない木材を、広く一般のために、無論病気で苦しんでいらっしゃる方々、症候群の方々のために建てようと善意で一生懸命努力しても、知らず知らずに材木であり製品が汚染されていたり、FC0がFC0でなくなっていたということを、知らず知らずのうちに我々がそういった、犯罪者といっては言葉が大げさかもしれませんけれども、そのような家を造ってしまうことは私は大きな問題ではないかなというふうには思うんですね。
 と同時に、大体九割方問題ないという話も今ございましたけれども、今日も患者さんの皆さんが傍聴に来ていらっしゃいますけれども、多くの患者さんはこれ本当に死活問題。今日は本当に先生方の御協力を願いまして、たばこ一切今日は吸わないということで本当に感謝いたしますけれども、本当にこういったたばこの煙でも倒れそうになるような方が出たり、目まいがしたりというような方も出るというふうに聞いています。
 それで、これはきちっと私は検査をしていく、そしてゼロか一〇〇かというようなゼロサムのものを作っていく必要があるんじゃないかなというふうに考えております。
 三沢局長にお伺いいたします。
 これが、もし政府案の場合、個人がこの濃度測定の検査を希望した場合、この検査測定はできるようになっているんですか。
○政府参考人(三沢真君) 濃度測定が希望される方につきましては、現在、住宅の品質確保の促進等に関する法律に基づきまして、住宅性能表示制度の中で、昨年八月に表示基準の改正を行いまして、住宅の竣工時に室内空気中のホルムアルデヒド等の化学物質を測定して、その結果を表示するという項目を追加しております。
 この測定は、したがいまして、性能表示制度の一項目として消費者、あるいは消費者だけでなくて生産者の方からも依頼することはできますが、こういう方々が指定住宅性能評価機関に依頼して実施するということができるものでございます。
○榛葉賀津也君 今おっしゃった評価機関というのは、各都道府県にあったり簡単に住民の皆さんがアクセスできる状況にあるのでしょうか。
○政府参考人(三沢真君) 評価機関の現状でございますけれども、もう既に八十三機関ございます。そのうち、この性能表示に基づく測定業務、六十一機関もう既に始めておりますので、これは全県で対応していただけるという状況でございます。
○榛葉賀津也君 その費用はどなたが持つんでしょうか。
○政府参考人(三沢真君) この費用は測定を依頼した方が負担するということでございます。
○榛葉賀津也君 測定を依頼した方というのは、そこに住んでいらっしゃる方ですか、それともそれを建てた方ですか。
○政府参考人(三沢真君) 先ほども申し上げましたように、これは要するに消費者といいますか、購入者側も依頼できますし、それから建てるサイドも依頼できるので、だれが頼んだかによって、その頼んだ方がお支払いをするということでございます。
○榛葉賀津也君 局長はどちらが責任を持ってこの場合するのが理想だとお考えでしょうか。
○政府参考人(三沢真君) 住宅性能表示制度につきましては、これは義務の制度ではございませんで、あくまでそういう情報提供について、求めに応じてこういう性能表示をするということでございますので、どちらがというよりも、正にその情報を得たいと言われる方が負担されるということでございます。
○榛葉賀津也君 私がなぜこのような細かいことをしつこく聞くかといいますと、私は今アパートで生活をしています。そこには何世帯か一緒に住んでいるんですけれども、たった一か月五百円の自治会費であっても、住んでいる人間が払うのか、それともアパートのオーナーが払うのかと、これ住んでいる側にとっては、ましてや体に異常を感じる患者さんにとっては死活問題、大変重要な問題だというふうに思うんです。ここでこれ以上質問はしませんけれども、是非こういった細かい点についても御指導賜りたいというふうに考えております。
 局長、もう一点、この際、このチェックをした際に環境基準を超えたという結果が出た場合はどのようになるのでしょうか。
○政府参考人(三沢真君) お尋ねは、要するに、今回仮に建築基準法が改正が成立しまして、その基準を守っているのに厚生労働省の指針値を超えた場合どうなるのかというお尋ねかと思います。これは、基準法を守っておりますので、建てた方について建築基準法の違法性というのは当然生じない、当然ないわけでございます。基準法上の違法性はないというものでございます。
 あと、購入者との関係でどういう関係になるかということでございますけれども、これも先日の審議にございましたけれども、契約の中でどういう取決めをしているか、つまりその契約の中で、今後例えば一定の濃度を保証しますというような契約があればその契約上の責任を負うということになりますが、そういう契約上の条項がなければ、一般的には建てた側の責任ということにはなりにくいであろうというふうに考えております。
○榛葉賀津也君 これ、一歩間違うと新たな大きな問題の火種になりかねない。これ、ひょっとするとあちこちで裁判が起こったり、どちらが責任を取るんだというような議論に私なりかねない、責任論にもなりかねないというように思うんですけれども。
 櫻井発議者にお伺いします。
 この点については民主党案ではどのような形になるんでしょうか。
○櫻井充君 私たちの案では、基本的に出口のところで濃度をきちんと測定することにしております。ですから、建築主若しくは工事施工者に対して相当な期限を定めて適当な措置を取るようにということのまず勧告をすることができるものとしております。その勧告に従わなかった場合、改善命令に従わなかったような場合には罰則規定を設けていて、その人たちに責任をきちんと問うことができるようになっております。
 と申しますのは、今も随分訴訟が起こっておりますけれども、住宅の依頼主の方々が、原告の方々がことごとく敗れております。非常に高い買物をするわけですから、安全で安心なものを提供していくということが業者の義務ではないかというふうに我々は考えております。
○榛葉賀津也君 今、正に発議者がおっしゃったように、我々若い世代の日本人にとっては家を買うというのは恐らく一生で一番大きな買い物であり、誤解を恐れずに言うならば、恐らくその家の返済をするために一生懸命働いていくというようなことも言っても過言ではないような昨今の経済状況にあると思うんです。
 そのような中において、せっかく家を買った、しかしでき上がった家がその基準値を超えていた、それでは私は、大きな国民に対する、衣食住という我々人間の基本的な問題の住の部分の安全を提供できないんじゃないか。
 客観的に申し上げまして、私は民主党案の方が安全という面では安全じゃないかなというふうに思うんですけれども、三沢局長はいかがお考えでしょうか。
○政府参考人(三沢真君) 安全性ということから申し上げますと、結局、こういう規制を導入した場合に、その規制の実効性がどうやってきちっと確保されるかということかと思います。
 私どもの基準法の改正案は、これは要するに基準法に基づいてある意味では建築主が守るべき最低限の基準ということで、それを具体的に例えば換気設備なり、あるいは材料の使い方を、どういう材料をどのくらい使えばいいかという、要するに建築主にとってみて極めて客観的で、しかも、守りやすいという言い方はおかしいんですが、分かる基準を作るということが非常に大事だというふうに考えています。
 このことは、これも先日この委員会で御審議がございましたけれども、実際に住宅を生産される方々、この中には中小の工務店なり大工さんなりがおられます。こういう方々も要するに具体的に何をすればいいのかということがやっぱりはっきり分かるような形での規制を導入する、それが一番実効性につながるのであるというふうに私どもは考えているということでございます。
○榛葉賀津也君 私は単純にどちらが安全ですかという質問をしたんですけれども、余り答弁になっていなかったように思いますけれども。
 私は、午前中の岡田参考人が、理想は、いろいろ問題はあるかもしれない、しかし理想は両方やること、そして更に言えば、やはり出口をしっかりやることが理想だと、最後、参考人がおっしゃって、大変心強く思い、やはりそこに専門家の先生のおっしゃるように真意があるんだろうというふうに思います。
 今回、二つの物質が規制の対象になるんですけれども、ホルムアルデヒドとクロルピリホスの二種類だけでこの規制はよろしいと思いますか。というのは、有害な物質はこの二種類の規制でよいというふうに局長はお考えでしょうか。
○政府参考人(三沢真君) ちょっと誤解のないように申し上げますが、この法律で法律上二種類しか規制しないということになっておりませんので、この法律に基づいて政令で化学物質を定める、この政令で定めるに当たって、当面このまず二種類をやりますけれども、その後、逐次これを追加していくという考え方をとっております。
 じゃ、何でこの二種類が当面で、それ以外がその後になるかということにつきましては、これも先ほど申し上げたことと関連するわけでございますけれども、要するに具体的にどういう建材をどれだけ使っていいかという基準を決めるためには、結局、まずそういう化学物質がどういう発生源、どういうものの中に含まれて、どういうものの中にどれだけ含まれているか、それから、そういう含まれているものの空気中への発散が室内濃度にどういう関係があるかと、そういうことをきちっと調査研究して具体的な基準値として出す必要がある。
 ホルムアルデヒドとクロルピリホスについてはある程度そういう条件が整っていまして、更に具体の基準値を定めるためには、施行までにきちっとした実験を更に積み重ねて規制値を決めることになりますが、そういうある程度の準備ができているものとそれからそれ以外の物質においては、やっぱりそこに調査研究の程度に差がある。したがいまして、そういう調査と研究をできるだけ関係省庁と連携して、急いで順次それを追加していくという考え方でございますので、この二物質しかやらないということではございません。
○榛葉賀津也君 順次というのは、どれぐらい順次やってくださるんでしょうか。
○政府参考人(三沢真君) これはちょっと具体的に、これからいずれにしてもいろんな調査をしていかなきゃいけないんですが、今申し上げましたように、例えば建築材料からの発散量をまずどうやって測るのかと、そういう実は試験方法すら現時点において確定しているものがない。
 そういう試験方法も決め、それから、いろんなそれに基づいて、例えばトルエンならトルエンの発散量の把握を進めて、例えば建材についてもそういう等級付けを考えていくと。そういう建材をじゃ更に使った場合に、その室内濃度の測定をして、要するに濃度との因果関係を出すということですので、ちょっと単純に今日の段階でこれだけの期間ということを申し上げられないんですが、それはできるだけとにかく精力的に進めたいというふうには考えております。
○榛葉賀津也君 この物質規制と品目のことについて、発議者はどのようにお考えですか。
○櫻井充君 厚生労働省の方からもう既に十三物質の基準値が示されてきています。
 一昨日の委員会で厚生労働省の方からこの基準値を設けているのは人体に何らかの影響を及ぼすからだという御答弁がございました。その意味から考えてきますと、やはり塗料ですとか接着剤の中にトルエンやキシレンが含まれておりますから、このようなものもきちんとした形で規制するべきだろうと思っておりますし、先ほど御答弁申し上げましたが、私たちの方では総量で規制するという形でこのような物質も規制することにしております。
 あわせて、文部科学省の方では、学校の建築に関して、学校の室内に関してはこのようなトルエンやキシレンの基準値を満たすようにと、そういう、あれも通達だったか告示だったか忘れましたが、そのようなものが示されております。
○榛葉賀津也君 これも、私がなぜこの物質についてこのように言うか、また、いつになったらそのような具体的なものが出るかというのは、現実として今この段階で国内じゅうに、分からない物質で、この二つの化学物質だけではない物質で苦しんでいらっしゃる方々が何十万、若しくは何百万といらっしゃる。その現場で生活している、実際に生活をして苦しんでいらっしゃる患者さんのことを思いますと、私、やはりこれは政治の責任としてしっかりとした方向性を出していかなければいけないというふうに強くお願いをしたいというふうに思います。
 続けて三沢局長にお伺いするんですけれども、TVOCですね、トータルで有害物質を測定していくということは、この規制は世界で行われているんでしょうか。
○政府参考人(三沢真君) 私の把握している限りではTVOCに関する規制をしている国はございません。
○榛葉賀津也君 WHOでもその基準は示されていませんか。
○政府参考人(三沢真君) TVOCについては、これはいわゆる暫定目標値というのが示されております。ただ、これはいわゆる毒性学的な知見から決定したものではないというふうに言われていまして、更にちょっと詳しくお時間をいただいて御説明申し上げますと、これは厚生省の報告書の中でも、TVOCに含まれる物質のすべてに健康影響が懸念されるわけではないこと、また、その中には日常の居住環境で用いられる発生源に由来する物質が含まれることに留意すべきである、したがって、その測定されたTVOC値が暫定目標値を超える結果が得られた場合には、測定時期やその中に含まれる物質の種類や由来を確認した上で個々の良否の評価を行うべきであるということで、いわゆる空気質を評価するときの一つの何かガイドラインといいますか、そういうものとしてとらえているというふうに理解をしております。
○榛葉賀津也君 発議者はこの問題についてどのように御認識ですか。
○櫻井充君 午前中、尾竹参考人の方から話があったかと思いますが、要するに因果関係が分かってから規制したんでは遅過ぎて、その間に患者さんが大量に発生してしまうんだという、そういう説明があったかと思います。
 これまでの日本の政府の在り方というのは、例えば薬害エイズとか、それからクロイツフェルト・ヤコブ病を見てみますと、疑わしきものは全部罰しないでやってまいりました。そのために被害者をどんどん増やしてきたという事実がございます。例えば、クロイツフェルト・ヤコブ病でいえば、一九八七年にアメリカでは第一症例が報告されて、その報告書を受けて、それでこの人工の硬膜の移植を行ったわけですが、その乾燥硬膜自体がだれから由来されているのかを調べて、わずか三か月でそういった乾燥硬膜を使わないんだという規制を掛けているわけです。そのためにアメリカではクロイツフェルト・ヤコブ病、薬害のですけれども、抑えることができました。
 それとやはり今同じような考え方に立っていかなければならないんじゃないだろうか。つまりは、もうある程度の基準値というものが示されてきているわけですから、ある程度厳しいかもしれないけれども、疑わしきものは罰していくという方向性で考えていく必要性があるんじゃないだろうかというふうに思っております。
○榛葉賀津也君 文部科学省では、ホルムアルデヒドに加えてトルエン、キシレン、パラジクロロベンゼンですか、この四物質を規制として行っているんですけれども、なぜ政府案ではこの二つの物質だけなんでしょうか。三沢局長。
○政府参考人(三沢真君) 先ほどから申し上げておりますけれども、結局、基準法で建材と換気設備の規制をするためには、建材について、具体的にどういう建材についてどれだけ使っていいかということを客観的かつ明確に定めていかなければいけないということでございます。そういたしますと、その化学物質のそれぞれについてどういうものからどれくらい出ていくのかと。それから、結局、家具とか家具以外の日常生活、日用品の中にどういうものがどれくらい入っていて、そうすると、例えば建材の規制をしようと思ったら建材サイドでどのくらい負荷を抑えなきゃいけないのかと、そういうことをきちっと把握していかないと合理的な規制にはならないということでございます。
 したがいまして、そういう観点から、発生源の特定、それから発散量と室内濃度との関係がある程度明らかになっているこの二物質について今回は規制を行うということにしているものでございます。
 なお、これは規制という観点からそういうことを申し上げているわけでございますけれども、いわゆる規制、いわゆる法律上の規制でなくて、誘導的な手法としていろんなガイドラインの中でそういうトルエンとかキシレンについての使い方なりあるいはその注意を喚起するということは、これはもう極めて重要なことでございますので、規制、今回の基準法の規制とは別に、そういうことについてはきちっと消費者や設計・施工者向けのガイドラインの策定等によって周知を図るということを考えている次第でございます。
○榛葉賀津也君 上原審議官にお伺いするんですけれども、国土交通省の二種類と別に、文部科学省では四種類の規制を行っている。私には縦割り行政の一種の弊害のようにも見えるんですけれども、この違いについてどのように審議官はお考えか。また、具体的に学校でこの化学物質が基準値を超えた場合、どのようにして学校の濃度を下げるんでしょうか。
○政府参考人(上原哲君) お答え申し上げます。
 まず、規制の仕方でございますが、規制といいますか、私どもがやっているのはガイドライン行政でございまして、建物を造りますとまず検証するわけでございますが、これは全くない状態でございますので、全くない状態にこういう机、いすが搬入されます。したがって、我々としては、その状態において、子供が学習する環境における濃度を把握することが極めて重要であると、それで、思ってございまして、本年二月に学校環境衛生基準というのを改定いたしまして、四物質を新たに導入してその基準の適用を行っているわけでございまして、そういう意味からいたしまして、建設、造る場合におきましては当然そういう、今、建築基準法の一環としてやっておるわけでございまして、それを造って実際に使う、使用の用に供する場合はきちんとその辺を別な次元といたしまして学校環境衛生基準という形で対応させていただいておる次第でございます。
○榛葉賀津也君 少しそれるかもしれませんけれども、せっかく文部科学省にお伺いしたので、シックスクールの現状について少しお伺いしたいと思うんですけれども、私の娘が今年から小学校へ通うようになりました。私事で恐縮なんですけれども、私の町は人口三万の、山々に囲まれた、お茶畑に囲まれた、大変のどかな小さな町なんです。その町でも不登校の子供たちが何人かいる。家では元気に、小さいときは元気に飛び回っていたのに、小学校に行き、しばらくすると不登校児になってしまう。
 今、全国では二十二万人とも言われる不登校児の問題があるというふうにも言われていますけれども、その多くの子供たちが、親がだらしないとか、しつけが悪いんじゃないかとか、中には子供の根性がないなんということも言われていじめられたり、学ぶ権利があるにもかかわらず学校に行くことができなくなってしまっている。当然様々な原因があるでしょう。しかし、もしこの何割かの、若しくは何%かの子供がこのシックスクールに起因しているとしたら、私はこれは大きな問題であるというふうに思うわけであります。
 私はまだ国会議員になって一年にも満たない新人議員であります。しかし、先日、子供からお父さんは悪いことをする仕事をしているのということを言われました。一週間に一回しか家に帰れず、子供にも一週間に一度寝顔を見るだけの生活です。しかし、その子供にお父さんの仕事は悪いことをする仕事なのと。朝から晩までテレビで、政治家がこんなに悪いことをした、お金をごまかした、こんな話ばかり子供たちも聞いているんです。
 しかし、私は今このシックハウス、シックスクールの審議を、確かに地道な審議かもしれません。しかし、我々が、ただ当局対野党とか、民主党案対政府案というものだけではなくて、我々がしっかりと審議をして少しでもいいものを作っていく、そうして一人でも多くのシックハウス症候群で苦しむ方がそれを克服して社会復帰する、若しくは一人でも多くの尊い子供が学校へ行って勉強できる、その環境を作るために、我々、今しっかりとこれを審議する義務があるというふうに思うんですけれども、審議官、このシックスクールの問題を、どのように因果関係、不登校児との因果関係をお考えでしょうか。
○政府参考人(上原哲君) お答えを申し上げます。
 当委員会でも因果関係の問題につきましては非常に議論があったところでございまして、なかなか現実的には難しい問題だというふうに承知いたしてございます。
 しかしながら、私どもといたしましても、専門家のお力添えを得ながら、シックスクールの問題について例えば本年度から調査を開始するとか、過敏症の方が健全な形で学業にいそしまれることができますように配慮をしてくださいという養護教諭へのお願いだとか、それから、当然のことながら、学校が新増設されて、かなり過敏症の方には問題が生ずるおそれがあるという場合であれば転校をすることも、学校域の変更ということも考えてございますし、そういう形で養護教諭の先生方、それから各地方の教育委員会にお願いいたしまして、適切な対応を取られるようお願いしているところでございます。
○榛葉賀津也君 数点具体的な質問をしますので、簡単にお答えいただきたいと思います。
 もし学校をこれから建築する、若しくは建て替える場合、これは建築基準法に従って学校を建てられるわけですね。
○政府参考人(上原哲君) おっしゃるとおりでございまして、建築基準法その他関係法令に基づいて建てることになりますが、それに加えまして、私どもパンフレット等を作成いたしまして、誘導ベース、先ほどお話がありました誘導ベースとして、シックハウス症候群も考慮して、材質で発生がないものとか、発生の少ないものとか、それから換気施設の設置等につきましても十分御考慮いただくように学校設置者の方にお願いしているところでございます。
○榛葉賀津也君 建築基準法を中心ということですけれども、建築基準法ではトルエン、キシレン等の規制ができませんけれども、これにはどう対応するんですか。
○政府参考人(上原哲君) 先ほども御説明申し上げましたが、本年二月に四物質、厚生省が指針値を示されました四物質につきましては、学校環境衛生基準という、これも指導ベースでございますが、そういう通知を出してございまして、そういうものの中で、先ほど来申し上げました空気とか明るさとか、そういうものを含めまして、順次今後規制をやっていきたいというふうに考えてございます。
○榛葉賀津也君 民主党案ではこれについてどのように対応するんですか。
○櫻井充君 居室内に関してはこの法律で規制できることになっております。
 そして、廊下等に関しては一応努力義務の規定を置いておりますし、それから、これまでの強制換気設備を整えている公共建築物に関してはいわゆるビル管法の改正で対応するようにしております。
○榛葉賀津也君 厚生労働省にお伺いしたいと思います。
 学校だけではなくて、オフィス等で、働く場ですね、そのオフィス等働く場でどの程度シックハウス症候群が発生しているのか、その現状を把握なさっているでしょうか。
○政府参考人(播彰君) 今、先生御指摘の職域におけるシックハウス症候群そのものの統計というものは、シックハウス症候群というものが医学的に一つの病気の単位とされていないと承知してございまして、それに相当する統計というものは私ども持ち合わせてございません。ただ、私ども所管いたします労働災害補償制度で、近時、一昨年来、シックハウス症候群を発症したということで労災保険の請求をされるケースが三件出てはございます。
 したがいまして、労働者の健康リスクの低減を図るという観点から、シックハウス問題への対応が職域においても求められているという認識に立ってございます。
 以上でございます。
○榛葉賀津也君 医療の場でシックハウスが認められていないにもかかわらず、やはり労災で三件もこのことが上がっているということを今聞いて、なるほどという思いですけれども、この点について発議者はどのように御認識ですか。
○櫻井充君 ちょっと若干不思議な点がございますが、一昨日、私、診療報酬上シックハウス症候群で傷病名として認めていただけるのかというそういう質問をした際に、厚生労働省の方としては、シックハウス症候群で適切な診断、治療を行っていればレセプト上請求できるという御答弁があったかと思いますので、今の御答弁自体、シックハウス症候群が医学的に認められないという今の御答弁ですと、一昨日の審議の内容と大分、大分というより全く違っているんではないかというふうに思います。
 私ども調べている範囲では、やはり新しいビルができ上がって、そこの中で働いている方々から目がかゆくなったとか、頭が痛くなるとか、何となくだるくなると、そういう御意見随分いただいておりますし、ちょっと恥ずかしい話ではございますが、我が民主党の本部もこの間改修工事を行った際に、改修工事を行っている最中から党本部の職員がそこで働いていたものですから、換気扇もなく、全員具合悪くなったという、そういうこともございます。
 ですから、きちんと調査をされていないようですけれども、社会で思われている以上に私は多いんではないか、そのように考えております。
○榛葉賀津也君 そのレセプトの問題はまた後ほど触れさせていただきますけれども、もしこれ、新築、改築、増改築だけではなくて、ビルの管理、メンテ、こういった問題で多くの化学物質がまた使われると思うんですけれども、厚生労働省、これに対してはどのような対応をされるんでしょうか。
○政府参考人(播彰君) 先ほど職域における健康被害の問題として対応が求められていると申し上げました。その対応の最初のものといたしまして、私ども、職域における屋内空気のホルムアルデヒドに限ってのものでございますが、ホルムアルデヒド濃度低減のためのガイドラインを出してございます。
 いわゆる事務スペースにつきましてはこれまでの〇・〇八という基準でございますが、私どもの対策はあくまでも働く人の対策でございまして、いわゆる事務スペースでこのシックハウスの問題がどのような形でまず出るかと申しますと、先ほど先生、シックスクールの問題ということで子供さん方のいじめというような形でお話がございましたが、いわゆる事務の中で、事務のスペースの中で、ある方だけに症状を訴えるという形で出てくることに対応するのが一番大事であるということで、就業の措置として、できれば産業医の方に最初の、早くコンタクトを取っていただく、そして産業医の方がおられない場合には都道府県の産業保健センターなどに事業主の方ができるだけ早く相談を持ち掛けていただく、これを施策の中心にしてございます。
○榛葉賀津也君 私は、そうではなくて、ビルのメンテ、掃除をしたらワックスを掛ける、いろんな洗剤を使う、そういったものに対しても働く場で影響はないですかということを聞いたんですけれども、時間がないですので、その点を指摘して、今、ホルムアルデヒドの話がありました。
 この代替物質についてどのようにお考えですか。これは国土交通省、お願いいたします。
○政府参考人(三沢真君) 代替物質としてアセトアルデヒドについて厚生労働省の指針値が設定されているところでございます。
 私どもとしては、アセトアルデヒドにつきましても建築物においてどのくらい指針値を濃度超過している実態があるかどうか、それから先ほどから申し上げているやっぱり発生源の特定と発生量、それから室内濃度との関係、これを今後調査する必要があるというふうに考えております。
 これについて、本年度の調査で約三千戸で具体の住宅での実態を調査する、測定するということも考えておりまして、先ほど申し上げましたようなことについて調査を進めて、そういうことが明らかになった段階で規制の対象物質に追加するということを考えております。
○榛葉賀津也君 答弁を聞けば聞くほど、患者さんの側に立つとやはり民主党案のように出口調査をきっちりやらないと駄目だなというふうにつくづく思うんですね。
 ホルムアルデヒドがアセトアルデヒドに変わっただけで、これは正に私、今聞いているとイタチごっこにすぎないんじゃないかというふうに思うんですけれども、発議者、これどうですか。
○櫻井充君 榛葉委員の御指摘のとおりだと思います。そして、こういう化学物質をもう一つ別な例で挙げますと、例えばフロンがあった。フロンがオゾン層を壊すので代替フロンを使おうという話になりました。その代替フロンはオゾン層を壊しはしませんけれども、今度は温熱効果でいうとCO2の千倍ということであって、結局、化学物質を使い続けている間はいろんな環境破壊というものが起こってくるんだろうと思います。
 ドイツなどでは天然素材のものが接着剤などで一〇%ぐらいもう使われるようになってきていることを考えてくると、こういったほかの化学物質で代用するのではなくて、化学物質以外のものを代用品として使っていくような、そして研究指導が必要なんではないかというふうに思います。
○榛葉賀津也君 発議者の意見だけ聞いてもあれですので、住宅局長にもお伺いしますけれども、ホルムアルデヒドとアセトアルデヒド、どちらが体に悪影響を及ぼすのですか。
○政府参考人(鶴田康則君) 厚生労働省ではホルムアルデヒドとアセトアルデヒドの室内空気中濃度に関する指針を定めたところでございまして、これらの二物質は人や動物における毒性知見から、刺激臭を有し、呼吸器や感覚器に刺激性や炎症などの影響を及ぼすことから、厚生労働省といたしましては、人に影響を起こさない濃度として、ホルムアルデヒドでは〇・〇八ppm、アセトアルデヒドでは〇・〇三ppmをそれぞれ指針値として定めております。この指針値は、この濃度以下であれば人体に何らかの悪影響を及ぼさないだろうと判断された値でございます。
 この指針値を超えた場合の人に対する影響につきましては、人の感受性の個体差や暴露量の差について健康影響のリスクは異なります。アセトアルデヒドはいわゆる二日酔いの原因物質として知られているように、アルコールの酸化によって生成する物質であるのに対しまして、ホルムアルデヒドは防腐剤などとして使用される物質でもあり、また発がん性のリスクがアセトアルデヒドより高いこと、また中毒量がより低いことなどを勘案すれば、一般的にはホルムアルデヒドの方が毒性は強いと考えております。
○榛葉賀津也君 発議者は現場で患者さんを診るドクターという肩書を持っていますけれども、今のお考えはどうですか。
○櫻井充君 まだ十分な知見はないんだろうと思います。
 ただ、分子量だけの問題なのかもしれませんけれども、その基準値が、ホルムアルデヒドは〇・〇八ppm、アセトアルデヒドが〇・〇三ppmということを考えてくると、その毒性という点ではむしろ強くなるんではないだろうか、強くなってしまう場合が生じるんではないだろうか、そういう気がいたします。
○榛葉賀津也君 先ほどレセプトチェックの話が出ました。一昨日の国土交通委員会で厚生労働省は、議事録もあるんですけれども、シックハウス症候群に伴いますそれぞれの症状に応じまして検査、投薬などの診療行為が医学的に見て必要に基づき適正に行われている場合であれば保険適用になるものと、このように考えておるところでございますという答弁がありました。
 現場で診療する先生、そしてレセプトチェックをされるドクターなり担当官の方がこのシックハウス症候群というものをそもそもどれだけ認知をされているのでしょうか。厚生労働省にお伺いします。
○政府参考人(下田智久君) 保険の適用の問題につきましては一昨日お答えをしたとおりでございまして、今、委員がおっしゃったとおりの答弁をさせていただいたところでございます。
 実際に医療現場においてどうかということで若干調べてみましたところ、そう数は多くはございませんけれども、傷病名にシックハウス症候群と記載した請求が行われているケースがあるということも分かってございます。ただ、委員御指摘のように、じゃ実際これがどの程度医者の、医療側に知られておるのかということにつきましては私どもとしては承知をしていないところでございます。
 ただ、一般的にシックハウス症候群の正しい知識の普及啓発は必要だと考えておりますので、一般向けの相談体制あるいはパンフレット等は作成し、周知徹底に努めております。
○榛葉賀津也君 医師でもある発議者、この現状についてはどのようにお考えですか。
○櫻井充君 お医者さん方に怒られそうですけれども、病名は聞いたことが多分あるんだろうと思うんですね。しかし、実際どういう症状を呈してくるのかとか、その辺のところのその診断とかになってくると、そして、ましてや治療法がきちんとしたものがございませんので、十分理解されていないんではないだろうかと思いますし、ましてやレセプトでチェックをされる先生方の何割が知っているかというと、まあ大変申し訳ないんですが、ほとんどの先生方が私は知らないんじゃないだろうか、そのように認識しております。
○榛葉賀津也君 シックハウスがこれだけの問題になり、国土交通委員会でもこのように審議がされ、また建築基準法を改正し、他省庁にまたがってこれからこの問題をどうしようという現状で、現場のドクター若しくはレセプトチェックされる方がどのようなシックハウス症候群若しくはシックハウスそのものの認識をしているかということの現状が、今認識されていないという答弁でしたけれども、この現状に対してこれからは厚生労働省、どのように対応するおつもりですか。
○政府参考人(下田智久君) シックハウス症候群につきましては、その病態あるいは治療法、診断法、こういったものにつきましてはまだ確立したものがないというふうに承知をいたしております。現状におきましては、シックハウス症候群につきましては様々な症状が出てまいりますので、そういった症状に対しましての対症的な治療あるいは検査、こういったものが現実的には行われているものというふうに考えております。
 現在、厚生労働省におきましては、これらについての研究を進めておるところでございまして、新たな知見が発生し、治療法あるいは検査法等が確立されました場合には、その有効性、安全性等を審査をいたしまして適格であるというふうな判断をいたしましたらば、保険適用の可否を判断し、必要があれば適用するということをやってまいりたいというふうに考えております。
○榛葉賀津也君 正に今おっしゃったように、この問題は大変難しいと思うんです、シックハウス症候群といってもそれぞれ出る症状が違うんですから。私は苦しくなると、そういう症状になると気管が収縮して呼吸が困難になるものですから、もうとにかくこの気管支拡張剤が手放せない生活をしているんです。中には、目がかゆくなる人がいるでしょう、皮膚がかゆくなる方がいるでしょう、頭痛がする方がいるでしょう。
 そのような中で、大変難しい問題、単一疾病としてなっていない問題もあると思うんですけれども、このレセプトチェックの問題、そして診療報酬等の問題等、様々な問題があると思うんですけれども、発議者はこの点について現場からどのようなお考えをお持ちでしょうか。
○櫻井充君 これは実際非常に難しいと思うんです。今、榛葉委員からの御指摘ありましたとおり様々な症状を呈してきますから、そうすると、過剰診療と取られてしまって保険点数から削られてしまうというような場合もございますし、若しくは、シックハウス症候群と付けてしまえば、いろんな症状を呈するからむしろいろんな検査が全部できてしまうと、そういうことも起こってくるんではないのかなというふうに思っております。
 ですから、ある程度のきちんとしたガイドラインを早期に作っていく必要性があるだろうと思っておりますし、もう一点加えさせていただきますと、私の知り合いの医者がシックハウス対策の方の今、委員を務めておりますが、その委員を務めるに当たって何と申していたかといいますと、おれはよく分からないと。アレルギーの専門家なんです、本当にその大家なんですけれども、その病気のことのメカニズムに関してよく分からないんだよなと。そういう方が実際委員を務めているというこの現状を早期に解決していくことこそが一番大事なことではないかというふうに思っております。
○榛葉賀津也君 今、正に発議者から話もありました。治療していく、療養していく、その難しさと選択のなさもあると思うんですけれども、現在、診療施設と言われるものが北里大学と相模原のクリーンルーム、二か所しか実はありません。そして、療養施設というものが北海道一時転地住宅という民間のものが一つしかございません。公のものが全くない状況であります。
 患者さんのために治療施設若しくは療養施設というものが公の立場で必要になってくるというふうに考えますけれども、三沢局長、いかがお考えでしょうか。
○政府参考人(三沢真君) 私ども住宅政策の立場から申し上げますと、シックハウス症候群の方々が療養しながら生活するための住宅の整備ということを進めるということかと思います。
 これにつきましては、今回の改正の建築基準法の中で要は最低限の基準を定めるわけでございますが、しかしそういう基準法の基準値を上回るような措置をしているような、そういう特別の配慮を施した住宅の整備というのがやはり必要になってくるんではないかというふうに考えております。
 現在、これらのための措置といたしましては、公営住宅の中では、公共団体が公営住宅でこういったような措置を講じた住宅をモデル的に整備するような場合に国庫補助を増額するというようなことも可能でございます。こういうことを活用いただいて、先生おっしゃったようなことについて更に努力してまいりたいというふうに考えております。
○榛葉賀津也君 厚生労働省はどのようにお考えですか。
○政府参考人(下田智久君) シックハウス症候群に関する診断を行う施設あるいは治療を行う施設の整備は重要なことだと考えておりまして、委員御指摘のように、国立関係では国立相模原病院にクリーンルームを既に整備をしておりますし、また今年度には東京労災病院においてもクリーンルームの整備を行う予定であります。
 ただ、そのほかにも実は、シックハウスそのものではございませんけれども、アレルギー対策の治療の一環としてクリーンルームを整備をしております国立病院がそのほか四か所実はあるわけでございます。
 厚生労働省としましては、公的病院に、公的医療機関にクリーンルームを含めた医療施設の整備を図っていくということは今後更に推進する必要があるというふうに考えておりまして、医療施設等施設整備費というものがございますけれども、その中にメニューとしてこうしたクリーンルームを整備する場合の補助をすることができるような仕組みを平成十四年度から取ったところでございます。こういった制度を利用しながら整備を全国的に図ってまいりたいと、このように考えておるところでございます。
○榛葉賀津也君 ありがとうございました。
 私は今、民主党の党内で、実は専門の中東問題と、そして所属しています農林水産のBSE問題を専門に今審議しています。この二つ、そしてこのシックハウスに私は共通することがあるんだなと実は最近思うようになりました。
 九・一一でニューヨークでテロが起こり、その原点としてアフガニスタンのタリバンの問題が挙げられました。しかし、この根っこは実はアフガニスタンの環境破壊、干ばつなんですね。雨が降らなくなって食べ物がなくなった、水がなくなった、人々がどんどん死んでいった。しかし、その一番の原因はだれが作ったのか。恐らく、環境を破壊していった我々、私も含めて一人一人がひょっとしたら加害者かもしれない。BSEも全く同じであります。農林水産省ばかりを責める傾向にありますけれども、私はひょっとしたら、牛に肉骨粉という共食いをさせるようなことをして、少しでも安く多くのミルクを採りたいという我々人間の浅はかな考えがこのようなとんでもない事件を作ってしまった。責任はひょっとしたら私たち消費者一人一人にもあるのかもしれない。我々が加害者かもしれない。
 それと同様に、このシックハウスの問題も、我々は審議をすることは大事ですけれども、我々住宅を建てる者、そして住む者、一人一人がこの問題を真剣に考えていくことが大事だなというふうにつくづく感じました。また、そのためにも是非、午前中も審議がありました、情報をしっかりと公開をしていく。そして、建てていく側、建ててもらう側、両者がきちっと情報を得た中で正しい安全な住宅を建てるのに、まず情報を提供できる場を構築していただきたいというふうに思います。
 私、先ほど言いましたけれども、借り家で、借家でアパートに住んでいて、特にそういった賃貸住宅に住んでいる者が選択ができないようなことは絶対してほしくないというふうに思うんです。シックハウス症候群だから損だった、そしてシックハウス症候群の症状がないから得だった、お金があって改築ができるから得だった、そして集合住宅にしか住めないから損だった。我々、国民がそういった損得の生活ができないように、是非とも国土交通省そして関係省庁が連携をして、縦割りの弊害を是非なくしていただいて、この問題に全力で取り組んでいただくことを心からお願いをいたしまして、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。
○弘友和夫君 公明党の弘友和夫でございます。
 私は、今回の建築基準法の一部改正案、特に新しい制度の導入といたしましては、先日来論議になっております土地所有者等による都市計画の提案制度の導入、そしてまた今論議がありましたシックハウス対策のための規制の導入と、こういうことだと思うんですけれども、この制度の導入というのは非常に重要な、必要なことだと思いますけれども、これをいかに実効性あるものにすべきかということは私は大事な、と思いますので、そういう観点から何点かお伺いしたいと。
 まず、まちづくりの部分ですけれども、これ地権者間の権利の調整というのは非常に重要ではないかなと。今回のこの案では、土地所有者等による都市計画の提案制度の導入について、当該区画の三分の二の地権者の同意があれば当該地域における都市計画の提案ができることになっていると。要するに、提案したい地域の三分の二の土地を所有していればこの提案ができると、こういうことですけれども、しかしながら、その残りの三分の一という、今まででいえば虫食い地ですね、その虫食い地、残っている三分の一というのは非常にあのバブルのときでいろいろあって条件が良くてもなかなかできなかったというのは、やはりその地権者とのコンセンサス不足、そういうことで、その結果として虫食い状態になっているんであって、その三分の一が非常に難しいんだと思うんですよ。
 今回、三分の二があれば提案ができますよと、こういうふうになっておりますけれども、じゃ、この開発業者の方が勝手に都市計画を提案してしまうと。そうしますと、やはり残りの三分の一の地権者というのはどうなるのかと。今までのようないろいろなトラブルがやはり起こり得ることになるんじゃないか。
 そこで、三分の一の地権者又は周辺住民とのコンセンサスの確立というのが大事だと思いますけれども、その点についてどういうふうに考えられているか、お尋ねしたいと思います。
○政府参考人(澤井英一君) 今回の都市計画の提案制度についてのお尋ねでございます。
 まず、提案の要件、幾つかございますが、今の三分の二に関して申し上げますと、面積の三分の二だけでなくて、地権者の人数の三分の二以上ということになりますので、開発事業者一人で土地の面積三分の二以上持っていても、それだけで提案できるということではないということをまず申し上げたいと思います。また、提案されれば必ずそういう都市計画決定がされるということではなくて、提案を軸に都市計画手続が進められ、的確に決定、変更又は決定も変更もしないという判断がされると、こういう仕組みであります。
 そこで、今回の提案制度の中でそういう意味での地権者の三分の二以上の同意を得ることを要件といたしましたのは、今のように提案を基に都市計画が定められることもあるという前提の下に、そうしますと土地利用規制が課され、他人の、提案者以外の他人の土地の財産権を制約する可能性があるということから、そうした他の財産権に配慮し、全体として責任のある提案をしていただくという趣旨で設けられた要件でございます。
 このように、提案を基に都市計画が定められる場合におきましても、その後、提案を軸に都市計画手続が進められる中で、公聴会、説明会の開催あるいは都市計画の案の公告縦覧など、提案に同意しなかった地権者を含む住民等の御意見を反映させるために必要な手続が通常の都市計画決定と同様に行われることになります。
 なお、この提案制度のねらいの一つは、住民の方々に主体的にまちづくりに参加していただくことでありまして、住民の方々にそうして積極的に議論に参加をいただき、様々な御意見がより良い一つの提案に集約されていくと、そういう場になることを期待している次第でございます。
○弘友和夫君 私、午前中の参考人の先生にもお聞きしたんですけれども、今回のこの法の改正に至ったというのは、先日通しました都市再生二法、要するにその前の都市再生ということと規制改革ですね、規制緩和していこうと、そういう部分の要請から都市再生二法、そしてまた今回の建築基準法等の改正というのが成ったと思うんですよ。
 だから、その目的は経済にいかに資するかというところが大きな目的がある。そうしますと、時間的なやっぱりスピードというのが、スピードを持ってやらないといけない。民間の力を活用する、そしてスピードを持ってやらないといけないという部分があると思うんですよね。それと同時に、その三分の一の皆さんの今まで虫食い状態と言われたその中で住まわれていたり、またその権利を持っている方の意見、これはやはり大事にしていかないといかぬ。余り、しかし、こういう言い方は語弊があるかもしれませんが、余り大事にしていたらスピードは出ないわけですよ。だけれども、やはり大事にしなければいけないという部分があるんですけれども、そこら辺の相反するものについてどういうふうに考えられているか。
○政府参考人(澤井英一君) 典型的には、さきに可決をいただきました都市再生特別措置法の中で提案を受けて行う都市計画については六か月以内に決定又は変更を行うということが盛り込まれたわけでございます。
 これは、都市計画決定に至るまでに十分に関係住民あるいは関係地権者との調整をするということは前提とした上で、その意味でも、あちらの提案でも提案の要件として地権者の三分の二というものが入っておりますけれども、主として、行政側の、行政実務の運用に当たりまして、民間の感覚に合わせて、ある意味では時は金なりという観点から、行政でできることについて極力スピードを、今までよりもスピードを上げて効率的に行うという観点から行ったものでありまして、そうした措置を講じた場合にありましても、全体として関係の地権者、住民の方々との調整は十分されるべきであると考えますし、またされると考えております。
○弘友和夫君 そういう意味で、今回、まちづくりNPO等も提案ができるというふうになっていることは非常にいいことだと思うんですけれども、ただ、まちづくりNPO、NPOですから、非常にそういう資金的な部分というか、がないんじゃないかと。
 アメリカではBIDという制度があって、これはその地区内で固定資産税を割増し納入させて、その割増し分を納税者の運営主体に還元するという制度があるそうです。これは、そのBIDでどういうことをやっているかといいますと、非常にいろいろなまちづくりに関して、環境の美化だとか警備、消費マーケティングだとか都市デザイン、福祉サービス云々、いろいろな活動をやっていると、そのBIDが。それに、それは固定資産税を割増し納入させてその運営に充てているという制度みたいですけれども、いずれにしましても、何らかそういうことを含めて、国もまちづくりNPOに対して資金的なそういう措置が必要なんじゃないかなというふうに思いますけれども、まちづくりNPOに対する国の支援、そしてまたそれに対する考え方について、大臣、お考えがございましたら。
○国務大臣(扇千景君) 今、大変世の中NPOが活躍しているのは御存じのとおりでございます。全国のNPO、現段階で届出が、定款からこれ集計しますと、認証しておりますものが五千六百八十ございます。そしてまた、まちづくりの推進を図る活動ということでそれぞれに御協力いただいているNPOが約二千法人ございます。
 そういう意味では、昨今のまちづくりにそれぞれのNPOとかあるいは地域住民の方々がいろんな意見を出し、主体となってまちづくりをしてくださっていることは、私は、大変盛んになってきていいことだと、それぞれの取組に対して敬意を表している次第ですけれども、少なくともこの法案、都市計画の提案制度というものは、まちづくりに関するこうした取組を少なくとも都市計画として積極的に受け止めて、そしてこれを創設していこうということでございますから、そういう意味では、私は、より今までの皆さん方の活躍というものの場が広がって、なおかつ認証されるという意味においては意義が深かったと思っておりますし、またそれぞれのNPOは、本来の自主的であり、また主体的な活動、そして国と自治体との金銭的な支援とか、そういうものが、適当ではないとは思いますけれども、支援目的ではないんですけれども、一方ではNPOの活動を助長していただくということでまちづくりの機運を高める上で私は大変に有効に役立っていると思っております。
 そういう意味では、今後、国としても市町村が自由に使える統合補助金でありますあるいはまちづくり総合支援事業においてNPOへの助成というものを対象とする、そういうことを決めておりますので、今後、よりその充実が図られ、またNPO、そして地域の皆さん方の声が多く反映されるというふうに考えております。
○弘友和夫君 どうもありがとうございました。
 それでは、先ほど来論議になっておりますシックハウスにつきまして質問したいと思うんですけれども、私たち公明党では、アレルギー制圧十か年戦略、アレルギーフリー社会というのを打ち出しをして、大変いろいろ今、環境ホルモンだとか何だとか、三人に一人が何らかのアレルギーを持っているんじゃないかと、こう言われているんですけれども、それをやはり克服をしないといけないと。その一つとして、このシックハウスに対応するという問題があると思うんです。
 私、非常に今回、こうした法律の改正というのは一歩前進であるというふうに評価はしておりますけれども、先ほど来の論議の中でちょっといろいろと、民主党さんの発議者にも、ちょっと予定していなかったんですけれどもお聞きしたいと思いますが、出口なのがいいのか入口なのがいいかという先ほど来のお話ですね。両方というのがいいんだとは私も午前中の参考人の話を聞いて思いましたけれども、じゃ果たして法律で、じゃ出口にしますよといったときどうなるのかということを私ちょっと先ほど来の審議の中で考えたんです。
 例えば、一つは、物質は、じゃ総量規制というのは十三物質なのか四物質なのか何なのかということが一つと、それからそれの出口であれをする、測定をする費用というのはどこが持つのかということと、それから、まずそれについてちょっとお尋ねしたいと思います。
○櫻井充君 物質数については、これが何物質になっているのか、実際のところははっきり言って分かりません。といいますのは、有機系の化合物自体が、今これから検査、調べられていくであろう物質が七十物質とも八十物質とも言われておりまして、それから建材から出てくるような物質が何物質あるのかということがまだ分かっておりませんので、そのことについて残念ながらはっきり分かっていないというのが、これが現状でございます。
 それからもう一つは、木材の持っているその元々のものがございまして、そういう自然素材のものも実際のところは入ってくるという点で、総量規制の、正直申し上げておきますと総量規制の問題点もございます。
 それから、費用に関してですけれども、これは基本的には、御議論いただきたいとは思っておりますけれども、可能であれば公費から出していただけないかというふうに思っております。
○弘友和夫君 それで、今言われたように、七十、八十、いろいろな物質が増えてもいっているんだと思うんですよ。そのときに、最終的に検査をしますよと。私は、さっき論議聞いていまして、じゃ基準を超えましたと、その条件によっていろいろ違う、超えないときもあるし超えるときもあるかもしれない、超えましたというときに是正命令を出しますよと。そのときですよ、じゃ建築、工務店の方がやられる、先ほど来のあれで、何というか、0のやつはね、FC0の、どっかに置いて、倉庫に置いておいても移りますよということになりましたら、何を使って何をどうすれば実際それができるのかどうか分からないという話になるわけでしょう。そのときに、基準を超えましたよということになったときに、是正命令、全部取り壊しなさい云々と、こういう話になったら、これはもう大変な、それこそさっきの話じゃありませんけれども裁判ざたになって、これ、じゃどうすればいいのかと。じゃ、この工務店の方、もう一切化学物質というか、そういうものを使った建材は一切使えませんという話に、私はそれは使わせないなら使わせないで規制をすればいいと思うんですけれども、使えるのに実際使ったときのそういうトラブルがもう絶対起こりますよ、これは。だから、そのときどうしていくのかという、現実問題としてですね、ちょっとお聞きしたいなと。
○櫻井充君 正しくそこのところが問題になりまして、要するに例えばFCの2などで全部造ったとすれば、その後から、でき上がった後でいろんな工法で化学物質の濃度を下げていくということは恐らく一〇〇%無理だろうというふうに思います。ですから、入口のところでも、そのガイドライン等を示してFC0をできるだけ多く使いなさい、多分それは国土交通省さんの方からの提案になると思いますけれども、そういうまず規制をする、ガイドラインを示してくる必要性があると思っています。
 それで、造ったものに関して言うと、ある程度の、ある程度というのは私が知り得ているものでは大体三割程度、でき上がったものの化学物質の三割程度を落とせるという工法がありますので、そのような方法を使ってやっていくことが一つなんだろうと思います。
 もう一つは、一般的にベークドアウトといって、ある程度加熱してしまって、表面にたまっているものを一気に出してしまうという手だてもあるんですけれども、これは本当は一時的な効果でして、これは従来はベークドアウトという方法が言われていましたけれども、それはどうやら有効ではないということが分かってまいりました。
 ですから、そのような形で一応処理ができると思っておりますし、それからもう一つは、開放するしかないのかなというふうに思います。つまりは、化学物質がある程度たまってきていますけれども、日数によってどんどん減衰してきますから、そのような形で納期を少しでも遅らせていくような、そういうことも考えられるんじゃないだろうかというふうに思っています。
○弘友和夫君 私は、今のような納期を遅らせたりなんかだけで対応できるんだったら、要するに開放しておいて空気を流通さしてということじゃないかと思うんです。それだったら、もっとやはり根本的に化学物質、そういうものを使ったものをなくしていかないといけないという。だから、それだったら本当は最初から使わせないというのが一番いいと思うんですね。使わせる以上は何か基準がないと、造るまで分からないというんじゃ、これはなかなか難しいなというふうに思います。
 政府の方にもお尋ねしたいんですけれども、要するに十二年に国土交通省が行った調査で二七・三%ホルムアルデヒドの濃度があった、だから基準値を、厚生省の基準を超えておりましたよと。このホルムアルデヒドに関してはある程度原因というか、そういうのも分かっているし、抑えることもできるので今回はその物質に入れましたよと。ただ、あともいろいろ基準値を超えているものあるんですよね。トルエンについては約一二・三%超えている。それとか、キシレンは〇・一三か。いずれにしたって、そういう厚生労働省の基準値を超えているものがある。じゃ、一二・三%が大きいか小さいか。さっきのホルムアルデヒドは二七・三%、これは大変大きいから規制しましょうと。トルエンについては一二・三%、まだそこまで行っていないからいいんだという私はことじゃないと思うんです。一二・三%、全国四千万軒の例えば家があったら、五百万軒ぐらいの家はそういう基準を超えているということですからね。
 そういうことで、先ほど来論議があっているトルエンとか、文部科学省でこの二つの物質以外に、何と何だったかな、トルエンとキシレン、これも使用しないように四月一日からなっていますよね。先ほどの答弁では、余りよく原因も何も分からないというふうに国土交通省は言われました。じゃ、分からないものについて何で文部科学省がトルエン、キシレンを入れているのかということ、どういう根拠で入れているのかということを私はお聞きをしたいと思うんですが、いかがですか。
○政府参考人(上原哲君) お答え申し上げます。
 厚生省さんが十二年の段階でおまとめになられているわけでございますが、シックハウス問題に関する検討会が六月にまず四物質をまとめたわけで、指針値を出したわけでございますが、その中で厚生省が示している指針、その報告書の中身におきましては、厚生省が示している指針値は、中略でございますが、学校を含むあらゆる室内環境に適用されるべきものであるという報告書が出されてございまして、それに基づきまして私ども、学校保健法という法律がございます。学校保健法二条、三条によりまして検査をせにゃならぬ。学校の空気の検査をする、定期検査及び臨時検査をする必要があるという規定になってございまして、当然のことながら、三条において、必要があれば改善、努力義務規定でございまして、改善せにゃならぬという言葉がございますので、その根拠法に基づきまして私ども今般四つの物質につきまして、先ほどお話がありましたホルムアルデヒド、トルエン、キシレン、パラジクロロベンゼンの四物質につきまして、検査手法も厚生労働省さんの方から一応二法、二つの方法につきまして提示されましたので、今般、そういう形のガイドラインを出しまして、四月一日から適用しているということでございます。
○弘友和夫君 私がお聞きしているのは、やたらいけないということじゃないんですよ。漸進的にやるというのは非常にいいことだと思うんです。
   〔委員長退席、理事藤井俊男君着席〕
 ただ、国土交通省というのは、どちらかというと建築の方では文部科学省よりも権威があると思うんですよ、私の考えでは。その権威ある、いろいろな研究所を持っておられるでしょうし、いろいろあるわけです。そこがトルエン、キシレンについてはよく余り分からないで今回規制の中に入れておりませんと、こう言われているわけでしょう。それを文部科学省がどういう根拠で入れられたんですかと。私、今責めているんじゃないんですよ。何かそういう根拠があったら国土交通省も当然それはやるべきじゃないかということを私は言いたいわけです。いかがですか。
○政府参考人(上原哲君) 先ほども申し上げましたが、厚生労働省さんの方で十二年の六月に四物質出したときに、この指針値というものは学校を含む生活空間において適用されるべきものであると御指摘がございましたので、その御指摘を受けて、私ども、学校保健法の一環の流れといたしましてガイドラインを提出させていただいたということでございます。
○弘友和夫君 今言われたように学校と言うんだったら、じゃ一般の住宅だったらいいのかと私は聞きたい。厚生労働省に聞きたいけれども、いないからあれですけれども。
 それで、学校の場合、今、トルエン、キシレンも含んだ四物質だと。それで、公共住宅建設工事共通仕様書というのがあるんです、公共住宅を建てる、学校だけじゃなくて。それは例えばさっきから出ているJASのFC0というものを使用しなさいと、こうなっているわけですね。今回の改正では、0だけじゃありませんよ、1でも2でも、3まであるのかよく知りませんけれども、そういう組合せでいいんですよ、それと排気設備と、そういう組合せでいいんですよと。公共の建物については、仕様書で0しか駄目ですよと制限しているわけです。ところが、今度のやつは要するにその組合せでいいんだと。
 だから、今、私言いたいのは、公共の建物についても今回のこの改正よりも厳しい部分がある。学校についてというか、文教施設についても厳しい部分がある。建築基準法ではなぜ、じゃ、そこをきちっとやらないのかという、それは多分、建築基準法は最低の基準だと。実際に運用面において公共のものはもっとそのガイドラインで厳しくしますよとかいうことになると思うんです。
 だけれども、私は、法律がやっぱり一番本来であれば優先するものじゃないかと。幾らじゃ法律より強い条例を作っても、これは駄目ですよ、無効になりますよということなんですから、いかにガイドラインであろうとも、最低基準ここまでというのを学校の建物だとか公共住宅に、公共の建物にしているんであれば、それは当然今回の中にも入れるべきじゃないかなというふうに思いますけれども、いかがでございますか。
○政府参考人(三沢真君) まず、ちょっと公共住宅の、共通仕様書との関係で申しますと、この共通仕様書は、要するにFC0を使いなさいと、こう言っていますけれども、どのくらいの分量を使っていいかということは決めておりません。したがいまして、今回の建築基準法は、むしろFC0であってもここまでしか、こういう換気の状態でしたらここまでしか使っちゃいけませんよということを定めることになりますので、これはむしろ今回の基準法の規制の方が基本的には厳しいものになるというふうに考えておりますし、また当然、したがいまして、今回の基準法の政令の基準ができれば、それに合わしてこの共通仕様書というのも見直すという考え方でおります。
 それから、先ほどから御議論があります話、要するにガイドラインというものと法律に基づく規制との違いということでございまして、ガイドラインというレベルで申し上げますれば、私どもも、要するに今回の二物質以外に、できるだけ設計ガイドライン等によりまして今得られている科学的知見の範囲のことを盛り込めるようなことを考えております。ですから、そのガイドラインでいわゆるグレーゾーンを含めてお勧め品としてできるだけこうしてくださいよという話と、法律上こうしなければならない、守らなければ罰則が掛かりますよというのと、そこが恐らく今まで御議論いただいていることの違いなのかなというふうに思っております。
○弘友和夫君 私は、言いたいのは、法律よりもっと厳しいものでガイドラインを作っておりますからということじゃいけないんじゃないですかと。法律がやはり一番きっちりとして、要するに強制力というのは法律だと思うんですね。強制力が法律だから、じゃ、それは緩いものにしましたといえば考えが一つあるかもしれませんよね、強制させるんだから緩いものにしましたという。だけれども、それではちょっと私は根拠は、学校にしても公共の建物にしてもある程度分かっているわけですから、全然全く分からないというものじゃないんだから、だから文部科学省でもその四つの物質をやったんでしょうし、公共の仕様書でもそうしたわけですから、それは今後、是非政令の中で早急にこういうものを入れながらやっていただきたい。確かに難しい部分はありますよ。その入り口と出口、出口でもやはり僕は発議者にもお聞きしたように難しい部分があるということで。
 何かお答えありますか、それについて。
○櫻井充君 我々の案と要するに文部科学省の案は、弘友先生、同じなんですよ。要するに、でき上がったものに対して、どこから化学物質が出ているかは分からないけれども、建材、恐らく建材や塗料から、いろんなものから出ているか分からないけれども、とにかく最後にでき上がったものを測定しましょうという考え方は文部科学省と私たちの案と全く同じなわけです。
 ところが、今回、方法論として国土交通省が持ってきているのは、建材を全部いろんな形で規制していきましょうと。ですから、トルエンやキシレンの規制は必要だとは思っているんです、国土交通省も。しかしながら、その規制をする際に、塗料や接着剤から出てまいりますから、どの程度の量を使えるのかとか、それからどの程度の種類であればいいのかということを今検討している最中なんだろうと思うんです。ですから、建材規制という方法論で今はできないというのが国土交通省の考え方なんだろうと思います。
○弘友和夫君 今の御説明もよく分かるんですが、やっぱり国土交通省の悩みも私は分かっているんですよね。ただ、じゃ、最後の検査、何というか、文部科学省の最後の検査で規制をするんだということになると、時間とか場所だとかなんとか状況によっていろいろ変わってきたり、いろいろやっぱり難しい部分があるわけです。だから、理想は理想としてあるけれども、やはり現実的には難しいなという私はこれは考え方なんですね。だから、やっぱりある程度入り口で、これとこれとこれを足したらこうですよ、これでクリアすればいいですよという、ある程度そうしないと難しいんじゃないかなというふうに思っておりますので。
 ちょうど時間になりましたので、終わりたいと思います。以上です。
○富樫練三君 日本共産党の富樫練三でございます。
 都市計画の問題とシックハウスの問題について伺いたいと思います。
 最初、都市計画の問題について二、三伺いますけれども、特に計画についての住民参加の問題であります。
 私は先日もこれに関連する質問をしたんですけれども、そのとき大臣の方から、住民参加の方法として公聴会という制度もあるし、あるいは都市計画案の公告縦覧、そして意見書を出すという制度もあると。確かにそういう制度が現在あります。ただ、この制度だけでは私は大変不十分だというふうに思っています。ですから、住民が十分納得しないまま計画が進められることによって、むしろその事業の期間が長引いてしまうと、こういうことにもなっているわけなんです。
 そこで、端的に伺いますけれども、私は、計画段階から住民参加を進めるという点で、先ほど、午前中の参考人質疑の中で岡田参考人も、まちづくりの主体は住民ですと、こういうふうにおっしゃっていますし、片方参考人の方も計画段階からの住民参加が大事だと。これはどなたも否定はしないわけなんですね。恐らく大臣も否定しないだろうと思います。問題は、それをどういうふうに実効あるものにするか、それからその中身はどういうものにするかということだというふうに思います。
 私は、そのために、第一は、やっぱり情報公開が大事だというふうに思います。特に、環境に対してどういう影響が出るかという調査、その内容などについて公開すること。二つ目には、決定過程、都市計画審議会などで審議をする、その決定過程に透明性をきちんと持たせるということが必要だと思うんです。それから三つ目には、住民がきちんと参加できる、意見が反映できるように運営されているかどうか監視をする機関、こういうものをしっかりと作るということだと思うんです。例えば、アメリカの場合には都市計画委員会というところ、例えばサンフランシスコの場合もそうですけれども、そういうところがきちんと監視をしながら、自ら決定もするけれども監視もすると、こういうことをやっているわけなんですね。第四には、住民の実質的な参加、例えば日本の場合でも最低限都市計画審議会には住民の代表がきちんと位置付けられるとか、こういうことが必要だろうというふうに思いますけれども、これらの点について大臣のお考え、いかがでしょうか。
○国務大臣(扇千景君) 先日来から富樫議員といろいろ議論をさせていただいておりますけれども、今おっしゃったような四つの中で、やはりトップに仰せになりました住民の意見を反映させるということが私は一番の根本であろうと思っております。
 そういう意味では、先日来申し上げましたように、都市計画の案の作成の段階から住民を参加させる、そしてその都市計画の運用の指針においては、原則として公聴会とそして説明会の開催等、住民の意見を反映させるための処置を、これを必ず講じることと、こう明記してございますから、その点では、先日来申し上げたとおり、私はこの公聴会と説明会、そしてそれを必ずというこの意味の重さというものは、今後、更に地方公共団体に対しても徹底していただきたいと思っておりますのが一点です。
 そして二点目に、今おっしゃいました環境アセスメント、これも、二十一世紀型といつも私が申しますように、これは法律とか条例の規定に基づくのは当然のことでございますけれども、実際の実施方針のときから、評価書に、評価の書にありますように、公告がされることとなって、そして初めてそこで分かるというのではなくて、その過程の十分な情報の手続を明確にするということで、私は、この今二番目におっしゃった環境アセスの問題に対しても私は公開の手続が確保されているというふうに思っております。
 そして三つ目には、都市計画の審議会と独立監視機関のお尋ねがございましたけれども、これは現在の都市計画審議会が第三者機関として少なくとも機能しているというところでございますし、そして今、審議の議事録の公開をしろと今、先生おっしゃいました。そのとおりでございまして、この公開を行うときにできる限り審議の透明性を確保すると。例えば、例を挙げますと、平成十二年の都市計画法改正によりまして、都市計画決定の理由を明示すると、こう書いてございます。何を明示するのかというのは、例えば容積率を緩和しますね、そのときに、どういう理由で、なぜこの容積率の変更になったのかと、そういう理由を明示しなければならないという意味の決定の理由を明示すると、こう書いてございます。そういうことも、少なくとも私は都市計画の適正な今後運用に是非努めてまいりたいと思うのが三点目でございます。
 最後に、実質的な住民参加という点で四つ目のお尋ねがございました。私は、少なくとも制度的にはこれは十分、今私が申しました点でも確保されていると思っています。けれども、なおかつ、この都市計画の提案の制度の創設ということは、住民がいかに官の提案に対して、単に受け身で意見を言うだけではなくて、民の立場で逆により主体的またかつ積極的に都市の計画に加わって、そしてそれにかかわっていくかと。そういうことを期待して、私は、それをまた住民の意見というものを可能にすると。
 そういう点においては、私は、実質的な住民参加がより一層進むというのが今回の提案でございますので、以上四点のお尋ねに対しては、私たちはよりその方向に向けて推進していきたいと思っております。
○富樫練三君 大分私の認識とは隔たりがあるようです。現在の制度では不十分でなかなか住民の意見が反映できない、だからそういうふうにするべきだというふうに言っているんですけれども、どうも大臣の方は、今、現行法で大体反映されているんじゃないかというふうに認識されているようですので、ここはこれ自身で議論するとまた時間が掛かりますので、大分違うということを指摘はしておきたいと思います。
 次に、今の都市計画というのは一定の広がりを持った面積のあるところですね。この計画をどうするかという問題ですけれども、その中にある個々のビルやマンション、こういうものを建築する場合にも周辺の住民の理解や納得が必要だという点についてであります。
 特に、高層ビルやマンションが建設される場合に、日影とかあるいは風害、環境に対する影響、学校や保育園、こういう問題、教育施設の問題とか上下水道とかあるいは交通の問題も出てまいります。環境が全体が変わるわけですから、そういう意味では周辺に住んでいる人たちも当事者なんですね。ですから、その当事者の御意見がきちんと反映できるかどうかというところが問われていると思うんです。
 そういう意味では、先ほど言ったように、環境に対する影響調査や情報公開はもう当然ですけれども、住民に対する十分な、施工者側から、施主からの説明が必要だと、これは義務付けるべきだというふうに私は思っているんですけれども。
 それから、住民の意見をちゃんと尊重をして、その住民の同意が必要だと。例えば、日陰になるというふうになればそこでは生活できなくなるかもしれないわけですから、その住民の同意が必要だというふうに思いますけれども、この点についてはいかがですか。
○国務大臣(扇千景君) 本来、今、富樫議員がおっしゃいましたように、個別の建築活動の時点におきますあらゆる環境に対する調査ですとかあるいは住民の調査によって、より実現性を伴い、なおかつ事前に目指すべき都市像というものをこれを私は明示する、そしてまた都市計画においてこれを定めて、共通のルールとして建築活動をコントロールして実現すべきものであるというのは私はおっしゃるとおりだと思いますよ。
 けれども、その時点で厳しいルールが必要であると、そういう場合においては、私は、あらかじめ住民の理解と協力の下に都市計画として定めるべきであり、少なくとも現に地区の計画でございますとか高度地区によってはあるいは建築物の用途とか高さに関する詳細な規制を定めることができると、こうなっていて、今現在それを活用しているわけですけれども。
 私は、都市計画では明快なルールを決める上に実質に建築する建前になっていますので、これは環境に対する調査ですとか住民の同意を義務付けるということは、円滑な建築活動というものを阻害して逆に調整に要する多大な社会的コストを増大していく、そういう懸念がなきにしもあらずでございますけれども、そういう事態が生じないように、私は、事前のルールとして都市計画の充実を図っていくということはもちろん、おっしゃったように、個々の住民との話合いによって今言ったような意見の差異が生じないようにするというのは当然のことだと思っております。
○富樫練三君 同意については今お答えがなかったんですけれども、やっぱり理解と納得が一番まちづくりにとって大事だし、そのことが事業の進展を順調に進めるということになると思います。
 そこで、まちづくりNPOの問題についてなんですけれども、今回提案が行える、こういう制度が取り入れられようとしています。ただ、その要件として三つありまして、一定の面積、これは政令で五千平方メートルぐらいにしようというふうに考えているようでありますけれども、この五千平米以上の一体的な地域であること。二つ目に、都市計画マスタープランなど都市計画に関する法令上の基準に適合するということ。三つ目に、土地所有者等の三分の二以上の同意が挙げられています。これらの三つの要件を満たした上でNPOが計画を立てて、これを自治体に提案をしていくということになれば、これは大変お金も時間も情報も必要になるんですね。
 例えば、一九九〇年から、今から十二年前になりますか、新宿区の西富久地区というところではずっとこのプランを作る提案の活動をやってきているんですね。この十二年間でプランの見直しは二十回もやっているんですよ。これはもうどこの役所でも、何度も何度も手直しして、最終的にでき上がったものを都市計画審議会にかけるわけですけれども、やっぱり住民組織もそうなんですね。この間に模型も十数回作り直しているんですね。これは大変なものです。これは早稲田大学の研究者の協力があったからそういうことができたということもあるわけなんですけれども、NPOというのはそもそもが非営利団体でありますから、都市計画の専門家、仮に知恵があったとしても、時間やお金というのはなかなかないわけなんですね。
   〔理事藤井俊男君退席、委員長着席〕
 そこで、自治体の支援あるいは国からの支援、こういうものがなければ、法律は作ったけれどもどうも実効性に乏しいということになりはしないかと、こういう懸念が生まれています。そういう支援がない場合に、どうしても金も時間もある大手のディベロッパーに頼らざるを得ないと、こういうふうになりがちだと思うんですね。そういう点からも、何とかそういう支援体制を作るべきだろうと。
 もう一つは、公が持っている情報をそういう組織にきちんと公開をしていく、提供をしていく、要請があれば。こういうことも大事だというふうに思うんですけれども、この点についてはいかがですか。
○国務大臣(扇千景君) 今の問題は、先ほど私が弘友議員にもお答えしたと同じことだと思いますけれども、少なくとも、今の現在でNPOの皆さん方の意見というものは、私は、まちづくりに関する多くの活動、そういうものは、先ほども申しましたように、住民と一緒になって、NPOの地域の住民の方々と一緒になった意見というものは今後まちづくりの主体的なものとしてこれは私は生かされていき、なおかつそれを我々としては重要に取り組んでいかなければいけないというのは先ほど申し上げたとおりでございます。
 けれども、今おっしゃったように、NPOは本来自主的で主体的にやるもので、助成というものを当てに、国の助成というものを当てにするものではないというのは、ノンガバメントですからそれは当然のことなんですけれども、それぞれの中で、今おっしゃったように、やっぱりまちづくりの機運を高める上で自分たちの意見を出したりあるいはまとめたり、そういうことに対しても、必要不可欠といいますか、そういう意味での最低限の何らかのものというのはおっしゃるとおりだと思いますので、私は、そういう意味では、先ほど申しましたように、まちづくりの総合支援事業の中にもNPOへの助成というものを対象とするというふうに明言いたしました。
 そういうことを、私たちは今後NPOに対しての支援を積極的に推進していこうというのを先ほど弘友議員にもお話ししたとおりでございますので、私はそういう意味で、今後、NPOに対してはそういうことを基本として問題の解決と協力をお願いしていこうと思っております。
○富樫練三君 続いて、シックハウス対策について伺いたいと思います。
 シックハウスの被害を抜本的に改善をするという点では、これは大変広範な課題があるというふうに思います。例えば、対象とする建築物をどうするのか、その建築物の中でも、部屋とかあるいは階段とかトイレ、浴室などはどういうふうにするのかという問題もあります。あるいは、対象とする有害化学物質や建材の問題もあります。さらに、規制の目標値の設定あるいは目標達成の検証方法、あるいは達成のための手段、こういうことも検討されなけりゃなりませんし、既に発症している患者さんの対策、治療機関やあるいは患者負担の問題、こういう医療分野での問題もあります。さらに、窓口相談とかあるいは支援策など、行政の窓口がきちんとやるという、こういう問題もあります。これらは国土交通省だけではなくて、厚生労働省や経済産業省あるいは農水省や文部科学省、深くかかわりを持っていると思うんです。正に総合的な対策が必要なのが今度のシックハウス対策だというふうに思っています。
 限られた時間ですから、私は国土交通省に関する点に絞って質問をさせていただきたいと思いますけれども、今回の法改正で居室のホルムアルデヒドの濃度を厚生労働省の指針値である〇・〇八ppm以下に抑えるというふうにしています。そのために、この法律に基づいて建築材料及び換気設備について技術基準を政令で定めて、これに適合するようにしようと、〇・〇八にですね。問題は、これをいかに実効性のあるものにするか、ここが今、一昨日からずっと議論されているのはそこのところだと思うんですね。いかに実効性のあるものにするかということだと思うんです。
 今度の法案によれば、目標達成のために第一にやるべきことは、内装の建築材を使用する場合に、その材料の種類と発散量の等級区分によって内装面積を制限する、建材の使用面積を制限する、こういうのが一つですね。それから二つ目は、気密性の高い住宅の場合は換気装置を取り付ける。要するに換気を良くしようと。この二つの方法で、これを同時に行うことによって〇・〇八ppm以下に抑えようと、こういうわけですね。
 そこで伺うわけなんですけれども、この間私は伺ってみました。国土交通省に、換気扇を使用しない場合には、じゃ濃度はどうなるんだと。両方同時に使って〇・〇八にするんだから、換気扇が使われない場合は一体どうなるのかというふうに聞きましたら、大体濃度は、その部屋の濃度は五倍ぐらいになるというわけですよ、換気扇を使わないと。そうすると、〇・四ppmになるわけですね。たまたま換気扇を入れることを忘れただけで五倍の濃度になっちゃうと。これは大変なことだというふうに思うんですね。
 私は、そういう毒性のものを発散する建材の使用を減らすことによってまずやる、規制をしていくということが大事じゃないのかというふうに思うんですね。これが当たり前だと思うんですよ。建材も規制するけれども、換気扇を回しなさい、換気扇を回さないとあなたは体が駄目になりますよと、こういう規制の仕方は普通のやり方ではないと思うんですけれども、いかがですか。
○政府参考人(三沢真君) 先生御指摘のとおり、今回の基準法の改正案による基準は、換気設備が有効に機能することを前提に建材についての基準を作成していくというものでございます。
 それで、この場合、ただ、ここで言っている換気設備というのは、通常台所等の換気扇のようなものをお考えかもしれませんが、これは要するに低風量の換気扇等を常時作動させるという構造のもので、これは実は最近のマンションとか高気密住宅では二十四時間換気システムという名称でかなり普及が進みつつあるものでございます。最近の公庫融資住宅でも、おおむね一割が大体こういうものを使っているということでございます。
 これはしたがって、要するに二十四時間低風量で強制換気していくというので、要するに簡単に止められるというようなものではございません。そういうものをやることを前提にした場合にはここまで使っていいよということを建材の規制で決めていくということでございます。
 したがいまして、もちろん何か間違って消しちゃうとか、あるいはその使い方を知らないで換気設備を消しちゃうということがあるいはあり得ないわけではないかと思いますので、やはりそこは併せましてそういう換気設備の利用についてきちっと消費者が分かるようにしていただくということが非常に大事だと思います。
 通常、新築の場合、わざわざそういうことで換気設備を設けるわけですので、その点は通常であれば相当理解されているとは思いますけれども、改めましてこういう点についてもきちっと使い方も含めた周知徹底を図っていきたいというふうに考えております。
○富樫練三君 毒が発散されているから風で外に追い出せばあなたの命は助かるんだと。毒を飲みながら薬も一緒に飲むようなこういうやり方というのは、これはやっぱり狂っていると思うんですね。最初から毒をやらなきゃいいんですよ。ここできちんとやればいいんですね。そこできちんと規制するのが本来の規制の仕方だと。私は、今回の国土交通省のやり方は、これは発想が全然逆転して狂っている、ここをまず正すべきだということを指摘しておきたいと思うんですね。
 そこで、換気扇を回すとしても、それでやった場合に、じゃ、その後、建材を使った場合にそれをどこでチェックをするのか、ここが問題ですよね、実効性の問題としては。
 お話を伺いますと、チェックするチャンスは三回あるんですね。最初が建築確認のとき、これは図面でチェックしますね。仕様書もチェックできます。そこで建材はどのぐらい使うのか、こういうことがチェックできます。問題なのは二番目の中間検査と最後の完了検査ですね。二番目の中間検査というのは、これは義務付けられていないんですね。ですから、やらなければやらなくたっていいわけなんですよ。
 そこで伺いますけれども、この特定行政庁が義務付けたところ、その中で幾つのところで義務付けていて、全体のそれは何割になるのか、その数はどういうふうになっていますか。
○政府参考人(三沢真君) 中間検査は、特定行政庁がその地方の建築物の建築の動向とか工事に関する状況を勘案して、例えばこの区域ではやるとか、あるいはこういう用途の建築物ではやるとか、あるいはその構造、そういうものを限って工程を指定するというやり方でやっております。
 現在、百四十二の特定行政庁で実施されておりまして、これは特定行政庁の数の約六割というふうになっております。
○富樫練三君 ということは、全国の四割のところでは中間検査はそもそもない、義務化はされていない、こういうことになりますね。ということは、中間検査で検査をしてもらったとしても、四割は最初から外れちゃうということですね。その中間検査でどういうふうにチェックをするのかというふうに聞いたら、写真撮影でやるんだと、こういうわけなんですね。
 伺いたいのは、その一つの壁面に対してどのぐらい建材を使っているか、何%使っているか、これを決めるわけですから、それ以上使っちゃいかぬと、こういうふうに規制するわけでしょう。天井はどうだ床はどうだということになったら、その家屋のすべての壁面やすべての天井やすべての床をちゃんと写真で撮って、その中のここの部分にはこの建材を使いましたということを証明できるようなものがなければ中間検査の意味にならないんですね。すなわち、全部の写真を撮るんですか。
○政府参考人(三沢真君) 中間検査のやり方ということでございます。中間検査は、要するに建築材料が設計どおり使用されているかどうか確認を行うというものでございまして、まず現場レベルでどういう範囲のことが分かるかということを確認した上、詳細な確認については、これはすべての使用建材の種類、数量を確認した結果を詳細に記録した工事の監理の報告書というものを提出することになっています。しかも、この提出は、建築士がきちっと責任を持って作成して提出するというものになっております。
 したがいまして、基本的には、このすべての建材の種類がそこに書かれており、しかもどれだけの、何平米使ったかという面積もそこで分かるということでございまして、ここをきちっと確認するということがまず一番大事でございます。それに併せまして、あと、工事に使用された建材の種類、具体的にはこういうマークのものが使われているということが分かるような記録写真も併せて提出するということでございますが、基本は先ほど申し上げました建築士が作成する工事監理の報告書できちっとチェックをしていくということでございます。
○富樫練三君 要するに、全部の写真を撮るとは答えておりませんね。全部撮るのは私はもう実際には困難だろうと思うんですよ。今だって工事中は写真撮っていますよ。だけれども、それはポイント、ポイントの写真を撮って、それで工事が正しく行われているということを証明しているんですよ。すべての写真を撮って、何割のところに建材が使われたかという、そういうことを証明できるような写真というのは技術的には大変難しいし、もしそんなことをやったら建築屋さんの方が大変ですよ。
 したがって、この中間検査というのも、仮に全部の写真を撮ったとしても、四割のところは中間検査がないわけですから、これはもう全然駄目だということになると思うんですね。
 そこで、頼みの綱は最後の完了検査ですよ。完了検査は義務化されているはずです、法律上。本当にやらなければなりません。ところが、一言で、時間がないので一言で答えていただきたいんですけれども、完了検査は今全国で何%行われていますか。
○政府参考人(三沢真君) 約、現在で五七%でございます。
○富樫練三君 六割にも達していませんよね。そうすると、四割以上のところは完了検査もやられていないということですよ。
 そうすると、一番最初の建築確認のときに図面だけで確認したまま、中間検査のないところ、完了検査もやらないところ、そうしたらもうどこでもチェックする機能はないじゃないですか。
 最初に建材を規制すると言ったけれども、本当に規制されたかどうかなんというのはだれも責任を負わない、これが今のやり方でしょう。それはあれですか、もう建てる人たちがこういうふうにやっているから大丈夫なんだと、信頼しているから大丈夫だと、そういうことですか。どういうわけでそういういい加減なチェックになっているんですか。
○政府参考人(三沢真君) 完了検査の実施率が低いという御指摘、そのとおりかと思います。このため、御承知のとおり、平成十年の建築基準法改正によりまして、確認検査業務を民間開放するということによりましてその執行体制の強化を図ってまいりました。これでまだまだ十分とは申せませんけれども、完了検査の実施率は従前三割であったものが平成十年六割というところまで改善をしてまいりました。
 今後、やはり指定確認検査機関、こういう民間機関も活用いたしまして、一方、公共団体、特定行政庁自らやるそういう完了検査の実施体制についても、きちっと更に強化を図ることによってこの六割を更に上げていきたいというふうに思っております。
○富樫練三君 私の質問には答えなかったんですけれども、三割から六割に上げたと、完了検査を。ということは、引き続いて四割のところではシックハウス症状が改善されなくてもいいんだという立場でしょう、それは。そういうことが認められないのが人間の健康の問題ですよ。
 ですから、ここは考え方が全然違っているんですよ。本当にすべての国民の健康に責任を負うんだという立場は最初から放棄しちゃっている。これじゃ国民は救われないですよ。
 大臣、今の議論を聞いてどう思います。もう最初に建築確認をやったら最後までフリーパスというところが全国の四割にあると。しかも、それだって最後の完了検査のところでは濃度検査はやらないわけでしょう。部屋の濃度検査はやらないんでしょう、私聞いたらやらないと言っているんですから。じゃ、最後にちゃんと壁をめくったり、床のじゅうたんをはがして、どのぐらい使っているかという現場の、現地の現物の検査をやるかというと、それもやらないと言うんですよ。そんなことで、今度の法律で国民の健康が守れるというふうに胸張って、大臣、言えますか。
○国務大臣(扇千景君) 少なくとも中間検査も現在一〇〇%でないということは今お答えしたとおりで、私はまだ不完全だともちろん思っています。そのために、今回の建築基準法の改正によって、より中間検査、完了検査等々を精密に、また濃度を足していくということで、私はこのための改正をしていただくというふうに、今後目標としては一〇〇%に近くいくように、この改正後、私たちは努力していきたいと思っております。
○富樫練三君 時間ですので、終わります。
○田名部匡省君 今朝からの話を伺っておって、これは余りやる気でないで法律出したのかなという、率直に申し上げてそうなんですよ。やろうと思ってもできないものを何か法律に出しているのかなという気がしてならぬのですよね。どうですか、こういういろんな規制をするに至った背景というのは、そのねらいは何ですか。大臣、どう思いますか。
○国務大臣(扇千景君) 私、今皆さんの御意見等々、この法案を提出して御議論いただいておりますけれども、今、二十一世紀になって私たちの周りには目に見えない危険物質が一杯できているということです。そして、より早く、より安く、より有効にということであらゆるものが開発されると同時に、その裏には危険性も潜むというこの相対性というものを、我々はどういうふうにして、どの法案によってどこまで規制し、それを予防できるか、それが私たちは二十一世紀に課された大きな課題だと思っています。
 正直申し上げて、昔はがんというものもこんなにたくさんあるとも思いませんでした。また、変な話ですけれども、私たちは、新しく病気というものが、新しい病原体が一杯出てきた。エイズもそうです、昔は聞いたことなかった。
 そのように我々の周りにはあらゆる、二十一世紀型といったら変かもしれませんけれども、これは二十世紀から出ていることですけれども、そういう国民あるいは世の中の発展とともに、裏腹に危険性もあるということで、少なくとも法律を改正しながらその危険性をより薄く、そしてより完全に一歩近づこうというのが我々の仕事だと思ってこの法案も出させていただいているから、すべてでこれで完璧なんていうことはあり得ません。
○田名部匡省君 いや、分かっていますよ、それは全部すぐできるわけがないことは。しかし、いつまでにこういうことはこうしようというのがないと。
 例えば、建材も今度はチェックすると。一体いつ、だれが、どのようにしてやるんですか。しかも、もう建材なんていうのは日本国じゅうに、もうこれ使えないような、規制しなきゃならぬものが一杯在庫あるわけです。これをもう使うなと言われて、これ使わないで、今、家を建てようとする人は一杯いるわけですから、じゃ代わりのものと言ったって、そんなにあるわけがないと思うんですが、こういうことを、だから、いつぐらいまではこうしますと、その間はしようがないから我慢していてくださいという話になっちゃうわけでしょう。だから、これだと肉骨粉と同じような感じで僕はこの話を聞いておるんですけれども、どうですか、局長。
○政府参考人(三沢真君) 今回、基準法を改正いたしまして、まずホルムアルデヒド、クロルピリホス、この二物質から始めるということでございます。
 このホルムアルデヒドにつきましては、これは一番典型的なシックハウス症候群ということで、一番問題になっているものでございますが、これについてはどういう建材に含まれているとか、あるいはどういう壁紙に含まれている、あるいは接着剤の中にどのぐらいあると、これはもう相当、かなり分かっておりまして、今回、この規制をすることにつきましては当然いろんな、大工さんとかこれからまたいろいろ勉強はしていただかなきゃいけませんけれども、これはかなり具体的な基準を定めることによってきちんと守り得る基準になるであろうというふうに考えております。
 したがいまして、余り守るつもりがない規制をとおっしゃいますが、ここは実は生産者サイドからも非常に関心を今持っている分野でございまして、かなり、この規制を実施すれば、それに対応する体制は生産者サイドでもきちっと取れていくというふうに考えております。
○田名部匡省君 それはそうですけれども、だって日本国じゅうに、作った製品はもう建材屋さんに行っているわけですから、これ全部やめて新しいものを作りなさいと。倒産しちゃいますよ、これ。だから、それをいつまでにどういう形でやるんだというのなかったら、混乱起きちゃうと思う。
○政府参考人(三沢真君) まず、実態から申しますと、このホルムアルデヒドについては、現在、資材の中でも、例えばフローリングの中でも、先ほど申し上げましたように、九割がもうFC0というものになっております。したがいまして、その市場の資材の流通実態からいっても、これだけシックハウス問題について関心が高まっておりますので、何というか非常に等級の低いものの在庫が大量にあって大変なことになるという実態ではないかと思います。
 それと、具体的にいつということについては、これについては一年以内に施行するということでございますので、それを前提として生産者サイドでもいろいろな対応が取り得るというふうに考えております。
○田名部匡省君 その間は換気扇がどうだとか何がどうだとか、こういうことでやっていくんだろうと思うんです。
 この民主党案のことをちょっとお伺いしますが、午前中も出と入りの議論がありまして、参考人の人たちも大分これについては出の方もという意見のようでしたが、どこが大きな違いですか、政府案と。
○櫻井充君 先ほども榛葉委員からの質問に御答弁させていただきましたけれども、国土交通省、政府からの提案の方は建材を規制してくると。その建材の床面積当たりに、FC0になるんだろうと思いますが、それを何平米使ってくださいという。それから、換気設備をきちんとした形で設置してくださいと。そういう入口のところで規制をして、あとは、でき上がったものに関しては全くチェックをしないと、基本的にはです。それが政府からの提案です。
 私たちは、そうではなくて、基本的にはガイドラインをお示ししたいと思っていますが、ガイドラインを示した後でなおかつそのでき上がった、完成した住宅の化学物質の濃度をきちんとチェックしましょうと。そして、そのチェックをした上で濃度が環境基準を超えているような場合にはしばらく猶予期間がありまして、その間に改善をしてもらおうと。その改善をして、何らかの適切な処置をして、それでもう一度基準値を満たしているかどうかをきちんとした形で測定していただいて、それでとにかく環境基準以下の濃度の住宅が提供できるようにというところの、その出口のところできちんとした濃度チェックをするというのが大きな違いの一つです。
 それからもう一つは、政府からの提案では、ホルムアルデヒドとそれから防蟻剤だけの規制になってきているわけですけれども、我々は、それだけではなくて、文部科学省の方でも努力義務なのかもしれませんが、トルエンとかキシレンとか、そういったほかの化学物質に対しての規制も加えているわけです。我々は、化学物質自体の総量の規制になりますけれども、その部分でほかの化学物質も規制してこようというところが大きな違いかと思います。
○田名部匡省君 政府の方は入りのところでやるんだと。今の民主党案ではできないと。余りいい案じゃないと、こういうふうにお考えかどうか。
○政府参考人(三沢真君) 政府がまず何で入りの方で規制するかということでございます。
 これはもう要するに、先生も昨日御質疑で言われましたように、実際に中小零細の大工さん、工務店さんが具体的にどうやって守ったらいいかということが分かる基準として、建築基準法に基づく建材と換気設備の基準にするということが一番実効性が保てる規制なんではないかということが一点でございます。
 濃度を測定することについては、私ども測定そのものが意味がないということを申し上げているつもりじゃなくて、現に住宅性能表示制度の中で濃度測定という形での情報提供についてもできるように制度化しているわけでございます。ただ、現時点でのいろいろな技術的なことも踏まえますと、濃度を基準にして事後的に規制するということについては非常にやっぱり難しい問題があるんではないかと。
 先ほど、午前中の岡田参考人のお話の中にもございましたように、やはり濃度を、いろんな条件で異なり得るものを例えば補正する技術があるのかないのかということも含めまして、出口で、何といいますか、岡田参考人も、出口で規制するということは考えられるけれども、やっぱり規制というより自主規制ではないかというお話ございましたけれども、出口でのその濃度という問題を、規制的な手段でいくのか、あるいはもっと情報提供なり誘導的な手段でいくかと、そこの議論はやはりあるんではないかというふうに考えております。
○田名部匡省君 建てた家に家具をみんな入れますよね。家具もあるんでしょう、これ。家具、問題ないんですか。
○政府参考人(三沢真君) 当然、家具の中に、例えばホルムアルデヒドですと家具に使われている接着剤の中に相当入っております。したがいまして、今回の私ども考えている基準値は、家具を相当量置いても大丈夫なように建材の方でどのくらい規制したらいいかということを考えたわけでございます。したがいまして、建材だけでこの基準値を守れる、厚生省の指針値を守れるということはとても足りないんで、それより更に安全に、家具も想定した基準値を作成するという考え方を取っております。
○田名部匡省君 今、午前中もあったんですが、かつてはもうほとんど和風の家でしたよね。ところが、高齢者も出てくるといすの方が楽だというんで洋式になっちゃっている、だんだん。そうすると家具が必要なんですよ。私の家も、昔は田舎へ行くと蔵とか倉庫とかあったから、余分なものはそっちへ入れて保管しておいたんだ。今は保管する場所がない、どこへ行っても。そうすると、勢い家具を買って家具に収めなきゃならぬ。家具は、あれみんな接着剤を使っていますから、そうすると、その材料の規制は分かりましたけれども、じゃ家具屋さんへ行って、これはどうだとかこうだとかという検査までやれればいいけれども、余り、私も家具を買ったけれども、この間も宿舎に、困っちゃって、あれ通販で二つ買って置いてあるけれども、そんなものは検査も何もしていないですよね。だから、そういう、実際に具体的にあなたたちはどれだけやれるのかなという。僕は、例えば温度計みたいなのを開発できないかと。そうすると、ぶら下げておけば、毎日見て、ああ今日は高いなとか低いなというのが分かるんですよ。今、しかしそういうのはないですよね。
 平成十二年度、青森県内で新築した戸数は一万九百四十一棟あるそうですよ。全国で百二十万戸。そのうち九千が住宅だと、こういうことなんですね。
 私は、濃度測定器のこと、私も家建てたとき市役所が来たんですけれども、これは民主党案にも、何か「工事が完了した日から四日以内に都道府県知事に到達するように」というのが書いてありましたけれども、私はむしろ市町村レベルでやった方がきめ細かにできると、こう思うんです。そのぐらいやらないとやれない。
 ところが、この濃度測定器、一体どのぐらいあるかと、だれが税金払うかというんだから、器械開発してみんな一軒一軒持たしたらどうだという、それをやったらどうだと僕は言っているわけで。測定器というのは五台あるそうですよ、青森県に。県の建築住宅課がそれを持って、県営住宅と公共施設はやりますと、五台で。これは、県営住宅というのは県内いっぱい建っていますから、そこはやるんだと。それで、あとはどうなんだと言ったら、青森県の建築士会へ住宅保証機構から四台貸出しをしているという。
 これでやったら、民間の分析機関にどのぐらいあるのか、これ分かりますか。これで五台とか四台ですから、九台だ、青森県にあるのは。
○政府参考人(三沢真君) 先生おっしゃいましたように、建築士会の方では現在四台を住宅保証機構の方から借りて、それを更に消費者からの申請に応じて貸し出しているということでございます。これ以外にちょっと、純粋な民間でどれだけ備えているかということについてはちょっと私ども把握しておりませんけれども、一方、いわゆる品確法に基づく指定性能保証機関で、先ほどから申し上げておりますが、ホルムアルデヒド濃度等の測定というのをかなり開始しております。これでいいますと、青森県は十一機関は既にこういう住宅性能表示制度の中での濃度測定を開始しているということでございます。
○田名部匡省君 いずれにしても、これだけ家を建っているのに、この程度のことで検査するといったってこれはもうやりようがないでしょう。本当に病気になっておる人がどんどんいるといってこの間櫻井委員が、具体的にこのぐらいだということを聞いて、私も家へ住んでいて分かんないですよ、自分の体どうなっているか。
 だから、こういうものについては見えないものほど危険だと僕は言っているんです。見えるのはみんな危ないと思うから避けますよ。水だって汚れているか、魚だっておかしくなっているか、あの肉骨粉だって分かんないで食べているわけですから。そういうものは、これはもう責任持って国や自治体が一生懸命になってやんないと、分かんない部分だから僕はうるさく言っておるんです。
 その検査は、じゃ借りてくればといったって、どこへ行きゃ貸してくれるのか、どれだけの台数があるか、で、しょっちゅう調べなきゃ駄目だといったら、だから、そういうのを国はもう真剣になって開発をして、それでどこでも、町内に一台ぐらいは回しでずっとこうやれますよというぐらいの意気込み見せないと、法律ばっかり出したってどうしようもない状況になっているでしょう。これ、どうですか、櫻井委員の方も。
○櫻井充君 その一つ前の質問に対してなんですけれども、確かに先生がおっしゃるとおり、市町村レベルでやっていく方がきめ細やかに対応できるのかなということも考えております。
 それから、実際、今横浜は、横浜市では希望者だけなんですけれども、簡易方式で、しかも無料で測定はしております。これは各々の市町村の対応の仕方、考え方なんだろうと思いますけれども、この場合は簡易方法なので探知管替えるだけなんで、大体、実際千円とか、そのぐらいのレベルでやれるんだということなんです。ただし、その精度の点について、どの程度までの精度なのかということについては、済いませんが認識しておりませんが。
 それからもう一点、今後、病気で発症した場合に、田名部先生が先ほどおっしゃったとおり、家具を入れた際に、それで室内の空気の化学物質の濃度が上がって具合が悪くなった際に、住宅が問題なのか、それとも家具が問題なのか、それとも、例えば日常使っている化学物質一杯いろいろあるわけです、防虫剤とか始めですね。そうすると、自分たちの生活のやり方が問題なのかということが全く分からない。そこら辺のところがまた一つ問題になってくると思っておりますので、我々としては、その住宅ができ上がったときにきちんとした形で測定しておく必要性があるんではないだろうかと、そのようにも考えております。
○田名部匡省君 参考人、先ほども家の中の絵をかいて、ここからはこういうものが出ています、ここからこういうものが出ていますと。あれ見て、こんなに出ているのかなと。まあ大体私と国民のレベルは一緒だと思うんで、ああいうのを見て、全然知りませんよ、恐らく、国民の皆さんは何からどうなっているかと言われても。ですから、いずれにしても、これ日本の住宅様式がもうこんなに変わっちゃったんですからね。
 さっきも、昔は風がぶうぶう入ってくる家に住んでおったから大丈夫だという、それは田舎行ったらみんなそうですよ。建て付け悪いもんですから、冬になっても風がぶうぶう入ってくるんですから、今みたいな問題ない。今はもう音も密閉するほどサッシできちっとやっていますから、表を、道路を車走ったって内に聞こえてこないほど密閉しているだけに、これは大変なことだなと、こう思うんですよ。
 いずれにしても、どうぞ、この法律出すと同時に、こういうことも開発するし、こういうのも作って、もうみんなが安心して入れるようにしますということも力入れて、出してくださいよ。
 ただ規制、規制と言ったって、大体私の方へ行くと、大工さんがおって、親戚は、その大工さんに、おい、家建ててくれと言って、もう任せっきりですから。何にも分かんないで家建てて住んでいるんですよ、みんな。立派な会社で、こういうことはちゃんとやれるところへ頼んでいる人は別ですよ。
 今いろんなハウスの会社あるけれども、こんなものは、こういう接着剤使って組み立てて、ぱたぱた建てるような家をやっているところは別として、昔風に大工さんの手で建てる。私の家はそうやってもらったけれども、やっぱり、シロアリが出ちゃいかぬというんで一生懸命やっているのを私も見ておったけれども、あれも駄目だなんて言うと、もうあれは根太腐っちゃうんですから、土台が。そういうことなんか知りませんからね。
 だから、いずれにしても、出すことは結構ですけれども、何か病気になる人が多くなったからと言って慌てて出すようなことではなくて、大体いつぐらいまでやるかという、その間は換気を回したり、こういうことをしてくださいよというようなことでないと、国民はこれ不安に思うだけで。で、自分で何かやれるかというと、やれないね。
 どうぞ、きょうは、別の法案もあったけれども、これでもう終わりますけれども、いずれにしても責任は、やっぱり監督責任というのはあるんですから、もうその責任を十分果たすような対策というものを立ててやっていただきたい、こう思います。
 最後に、大臣の御所見を承って、終わります。
○国務大臣(扇千景君) なかなか生きていくのも息が詰まりそうな気がして、お話を伺っております。
 まして、私は主婦でございますから、これだけではなくて、今、主婦が家の中にいる時間が一番多いもんですから、たまたま私は外へ出ていますけれども。そういう意味では、女性がやっぱりこういうものを一番認識しなければならない。食料でも、今有機栽培のものを値段が高くても使用するとか、あらゆる面で生活のリズムが、また生活の注意事項が変わってまいりました。
 けれども、私は、今、田名部議員がおっしゃったように、法案を出すときにはいつまでに何を規制するかはっきりしろと、こうおっしゃいますけれども、今、現段階では、私は、ドイツだとかデンマーク、スウェーデン、そういうところではホルムアルデヒドについてはある程度建材で規制をしています。けれども、少なくとも私は、ホルムアルデヒドに関しては、規制のある国の中でも今現在日本が一番規制を厳しくする、そういうことになっております。
 ですから、私は、世界の中でも、今回の法案によってあらゆるところで、先ほどの民主党さんの案で、あるいは建材で止めるのか、でき上がってから検査して、両方の方法あると思いますけれども、私は、両方、一長一短あると確かに思っています。けれども、建材で止める方がより速く、より安くできると。でき上がってから検査して、どこに何を使ったか分かんない、全部はがしてみるかなんて言っていると、これもっと割高になるし、時間も掛かるということですので。私たちは、政府の案としては、まず材料から止めていくということを少なくとも国土交通省としては出さしていただいたということでございます。
○田名部匡省君 分かりました。分かりましたが、個々のものとできたものでは僕は違うと思うんですよね。規制した以外のものも、さっき言ったように、ガスコンロからも出る、野菜からも、何とか出ると、こういうのを私は絵を見て、こんなに出ているんじゃ、建物ばっかり見ておったって駄目だなという気がしますから、どうぞ、こんなものは何党の案だとか政府案だとか言わずに、いいものは取り入れてやればいいじゃないですかと僕は思うの。みんな、あなたたちも国民の健康を考えている、我々だって考えているんですから。別にこんなものは与党だの野党だのという話じゃないんで、十分もう一遍、別に恥ずかしい話でないんで、立派な案を作るには問題ないんですから、みんなが今議論している中でも、ああ、いい話があったなというところはやっぱり取り入れていくということでなければ、出たものは何でもかんでも数で押しまくるという話とこれは違うと僕は思う。聞いた中でいい話をされたなという人、何人もいると思うんです。そういうことを取り入れてやってください。
 以上、お願いして終わります。
○渕上貞雄君 社民党の渕上です。
 都市計画法関係について、市民チェックについての見解をお伺いいたします。
 無駄な公共事業を市民がチェックするために、道路等の建設反対を内容とする都市計画の提案がなされた場合、地方公共団体がこれを真摯に受け止めて、できるだけ尊重した判断をするように国として指導していくべきじゃないかと思うんでありますが、いかがでございますか。
○政府参考人(澤井英一君) 今回の都市計画の提案制度につきましては、一定の都市計画を決定しあるいは変更するという提案でございますが、都市計画の基準に適合する、あるいは土地所有者の、地権者の人数と地積で三分の二以上の同意を取るという要件に該当している場合には、提案としては例えば身の回りの町を質の高いものにしようというような提案もあるでしょうし、また一定の既存の都市計画について変更を求めるような提案もあると思います。要件に該当すればいずれも提案可能ですし、提案が出ますれば、その提案を軸として縦覧、公告縦覧あるいは都市計画審議会等の議論が進められると、そういう仕組みで今回制度化したいと考えております。
○渕上貞雄君 次に、都市計画制度と住民の参加についてお伺いいたしますが、現行の都市計画制度は住民参加が必ずしも十分ではありませんし、都市計画への住民の参加を求めるには、都市計画の原案の段階から住民の意見を十分に聞くよう徹底すべきだと考えますが、いかがですか。
○政府参考人(澤井英一君) 現在の都市計画法によります手続といたしましては、まずその十六条一項で、案を作成しようとする場合、つまり都市計画の公式の案を作り、公告縦覧に供する前の原案作成段階から公聴会の開催等住民の意見を反映させるために必要な措置を講ずるというふうに規定されておりまして、これに関して私どもの方では、地方公共団体に対しまして、都市計画運用指針の中で、案の作成をしようとするときには公聴会、説明会の開催等住民の意見を反映させるための措置を講ずることを原則とすべきであるということと、加えまして、住民の意見を反映させるための措置としてアンケートを実施したり、あるいは住民の方々が集まって案を出し合って、いい案を作ろうというようなことでワークショップを開催するというような方策も含めて、地方の実情に応じて実施することが望ましいというようなことを申し上げております。
 先生も仰せのとおり、こうした仕組みとか考え方がただ形として進められていくということではなくて、実際に実践されるということが重要だと考えておりますので、引き続き全国の意欲的な取組事例の紹介など趣旨の徹底に努めていきたいと考えております。
 なお、今回の都市計画の提案制度そのものが、大臣も仰せのとおり、官の提案に対して受け身で住民の方々が意見を言うだけじゃなくて、民の立場でより主体的に都市計画にかかわっていくということを期待しているものでありまして、この提案制度が普及定着していくことが都市計画全体の住民参加をより実質的なものにしていくという効果も期待したいし、そういうふうに運用したいと考えております。
○渕上貞雄君 建築基準法関係についてお伺いいたします、斜線制限について。
 斜線制限については、特定行政庁が都市計画審議会の議を経て定めることになっていますけれども、特定行政庁とはどこでしょうか。また、特定行政庁が指定しない限り斜線制限の緩和は行われることはないのですか。斜線制限の緩和をする場合に公聴会等を開催する用意はあるんですか。仮に、公聴会等の開催用意がない場合は住民の意見というものはどこで反映されるのか、お伺いいたします。
○政府参考人(三沢真君) まず、特定行政庁とはということでございますが、これは建築確認等を行う建築主事を置く地方公共団体の長のことでございます。これは現在、平成十四年四月一日現在で、全国で四十七の都道府県知事のほか三百六十の市町村長が特定行政庁となっております。
 それから、特定行政庁が定めなければ斜線制限の緩和はないのかということでございますが、それはそのとおりでございます。
 それから、今回の建築基準法の改正で、この区域の指定に当たりましては都市計画審議会の議を経ると。斜線制限の緩和とか、それをやる場合には議を経ることになっておりますので、この手続を経ることによりまして住民の意見を踏まえて定められた都市計画との整合が図られるという考え方でございます。
○渕上貞雄君 防災についてお伺いをいたします。
 これまでの建ぺい率では住居系は六〇%しか認められていませんでしたが、八〇%という値もメニューとしては選択可能となっております。八〇%の建ぺい率というと建物と建物の間に余り余裕がない状態になってまいりますし、また容積率においては住居系の用途地域に五〇〇%というメニューを加えようとするものですが、建ぺい率の緩和、容積率の緩和によって防災面での不安が募るわけでありますが、国土交通省としては防災機能をどのように高めようと考えられておられるのか、具体的にお尋ねをいたします。
 また、住居系の用途地域に五〇〇%の緩和が本当に必要なのかどうか、併せてお伺いいたします。
○政府参考人(三沢真君) まず、建ぺい率の緩和でございますが、これは一方、強化のメニューと併せて今度緩和のメニューも追加するというものでございますが、その場合、八〇%というのを選択される地区といたしましては、一つは広い幅員の道路に面し、あるいは公園が周辺にあるということで、その敷地内に空地を確保しなくても防災上の面で支障がないという地区、それからもう一つは、幹線道路の沿道で、むしろ道路に面して建築物が連なって建ち並ぶということによってその背後の市街地の防災性の向上が図られると、そういうようなケースを想定しております。
 それから、容積率の緩和につきましても、今お話ございましたように、最大で五〇〇%の住居系では緩和メニューを追加することにしておりますけれども、これも結局その土地柄で、道路の基盤施設の整備状況、かなり広幅員の道路がきちっと整備されて、そういう土地の利用状況も踏まえて防災性というものを考慮しながらそういうところで選択されるというふうに考えております。しかも、併せまして、このやり方でございますけれども、例えば容積率は高いものを選択するけれども、建ぺい率の方は逆に強化を図るというような組合せも考えられるわけでございます。
 いずれにしましても、当然、防災性というのは非常に大事なことでございまして、そういう観点も含めてその地域の特性を総合的にその都市計画で判断して選択していくということになりますので、こういった趣旨については公共団体の方にきちっと助言をしてまいりたいというふうに考えております。
 それからもう一つ、五〇〇%のメニューを追加する理由でございますけれども、住居系で五〇〇%の適用される地区は、道路等の基盤整備がなされていて敷地面積も十分に確保された計画的な開発地区と、そういうようなところを想定をしております。
○渕上貞雄君 総合設計制度についてお伺いいたしますが、総合設計制度は今回の改正の中で最も問題があるものと考えます。
 建ぺい率や容積率については都市計画決定手続の中で少なくとも住民の意見が反映される可能性がありますが、総合設計制度では申請許可制度のために住民の意見が全く反映されません。
 さきの質問において大臣は、過去の適用実数を挙げて、その成果をもって今回の改正と言われましたが、過去の適用実例があり、成果があったのならばこれまでの総合設計制度で良いのではないかと思います。なぜ変えなければならないのか。変えようとの意義と目的について改めてお伺いをいたします。
○政府参考人(三沢真君) 総合設計制度は、この前の大臣の答弁でも申し上げましたが、昭和四十五年に創設されて以来、二千三百五十一件の適用実績を有しておりますが、今回新たに建築確認の中でできるという仕組みを創設するわけでございますけれども、この数多くの実績の中で運用上定型化してきた部分が相当ございます。そういうものを対象にいたしまして、これについてはもうそういう定着度を前提に、許可の手続を経ずに確認の中で緩和が図れるということでございまして、これによって容積率の緩和について手続期間の短縮ということと、それからやはり事前にある程度確定性がある、こういうような効果を考えて創設するものでございます。
○渕上貞雄君 大臣にお伺いしますけれども、私は前回の質問においても述べましたけれども、そこに住むやはり住民の意見が反映されるような制度を行うべきであると考えますし、制度そのものを廃止すべきだとも考えます。これからのまちづくりはやはりそこに住む人たち、自治体が責任を持って行うと考えますが、大臣、いかがお考えでしょうか。
○国務大臣(扇千景君) おっしゃるとおりだと思いますし、私は、すべからく小泉内閣においては地方にゆだねるものは地方にゆだねると、その基本姿勢というものは、どの法案を取ってみても、どの施策を取ってみても変わっておりませんので、今おっしゃったように、かつて私も申し上げておりますような地方の声そして住民の意見というものを取り上げるあらゆる手だてを講じていきたいと思っています。
○渕上貞雄君 住民の意見をひとつ今の姿勢で十分聞いていただくようお願い申し上げます。
 緩和の基準についてお伺いいたします。
 総合設計制度を実施する場合であっても、その緩和基準は政令で定めるのではなくて市町村が条例で定めるべきだと考えますが、その見解はいかがでしょうか。
○政府参考人(三沢真君) 今回導入する容積率とか斜線制限を迅速に緩和する制度について、具体的な基準は政令において定めるということにしておりますが、政令で何を決めるかということでございます。
 例えば、容積率の緩和で申しますと、その緩和の適用を受ける敷地の規模要件、あるいはその敷地が備えるべき空地の規模、形態の要件、それから容積率の緩和の程度の上限を示す数値の算定方法。それから、斜線制限の方法ですと、同等以上の採光、通風が確保されることになるような基準、具体的には天空率という極めて技術的なものをこの政令で決めるというふうに考えております。
 要するに、この政令で決めようといたしておりますのは、各特定行政庁における総合設計制度の審査基準の中で共通するような事項を基に建築確認になじむように定型的なものを定めていくというような趣旨でございまして、かなり内容的にも技術的な部分があるわけでございます。
 むしろ、先生おっしゃいますような部分は、容積率の緩和制度をどういう対象地区でやれるかと、あるいは緩和の程度の問題、それをやっぱり地域の実情に応じたきめ細かい運用に配慮する必要があるというふうに考えておりまして、特定行政庁におきまして、都市計画審議会の議を経まして対象区域を限定するとか、あるいは緩和の程度の上限値を引き下げることができる、こういうふうにしているわけでございます。
○渕上貞雄君 次に、シックハウス対策の啓蒙についてお伺いいたしますが、これまでの審議を通じて、国としてのシックハウスに対する姿勢というものがだんだん見えてきましたけれども、現在なおやはり苦しんでいる人たちがいるわけですから、新築とか改築とかだけでなくて、既存の住宅対策についてもなお一層のやはり対応が必要だと考えますし、情報公開はもとより、厚労省を始めとする関係官庁、各自治体が国民への啓蒙というものをもっと積極的に行うべきではないかと考えますが、その見解はいかがでございましょうか。
○政府参考人(三沢真君) この問題も再三御指摘をいただいております。
 やはり消費者、それから生産者、それぞれが的確に理解できるようにきちっとした普及啓発を進めるということは大変大事でございまして、やはり住宅についての住まい方とかあるいは建材とか、そういうことを含めて適切な情報が入手できるような体制整備が非常に重要でございます。
 これまでも私どもの方では消費者向けの、ユーザーズ・マニュアルと呼んでいますが、それとか、あるいは生産者向けには設計・施工のガイドラインというようなものを作りまして公共団体とか関係機関を通じていろいろな情報提供をしたり、あるいはインターネットのホームページを活用して周知を図ってきたわけでございます。
 ただ、やはりこの問題は非常に難しい、内容的にも非常に難しい問題でございまして、この問題について非常に理解が広まっていると決して言えないという現状であると思います。私ども、やはり更にこれについては一層力を入れていきたいと思いますし、それから具体的に、じゃ室内空気汚染低減のための診断方法、どういう診断をしたらいいか、先ほどの測定器具の話も含めまして、そういうこととか、じゃ改修方法もどういう改修方法があるか、そういうことも含めてやっぱり分かりやすいマニュアルをこれからも作っていく必要があると思いますし、それから、御指摘のとおり、やっぱり国土交通省だけじゃなくて、関係省庁ともいろいろな連携をしながら情報提供なり相談体制といったものの強化に努めていきたいというふうに考えております。
○渕上貞雄君 次に、税制についてお伺いいたしますが、シックハウス対策を行った住宅に住宅金融公庫や年金住宅融資の枠を拡大するというお話などはお伺いをいたしました。化学物質対策に効果的な住宅改修などを進める場合に、健康に配慮したそういう住宅をやっていく場合に、なお一層健康住宅というような面で進めていく場合の税制というものはやはり考えるべきだと思うんですが、いかがですか。
○政府参考人(三沢真君) 税制の問題でございます。
 住宅の新築の方は今回建築基準法で規制をするということでございますので、これはもう義務付けということでございますが、これに改めて税制の恩典ということではないと思いますが、おっしゃいますように、リフォーム、改良を進めるために税制措置をもっと活用できないかということは、問題意識としては非常に大事な問題意識と思っておりまして、ただ、これはちょっと、どういう税目で、どういうことをやれば非常に効果的な促進が図られるかということについて更にちょっと検討する必要があるというふうに考えておりまして、この点につきましては今後の検討課題とさせていただきたいと思っております。
○渕上貞雄君 最後になりますけれども、大臣にお伺いいたしますが、自然素材見直しへの支援について見解をお伺いいたしますが、化学物質による室内汚染が懸念される建材、合板、ビニールクロス、塗料、シロアリ駆除剤などです。
 合板はホルムアルデヒド、塗料は溶剤のトルエンやキシレン、シロアリ駆除剤は有機燐系殺虫剤、それからクロスは防カビ剤などの添加剤が問題視されておりますけれども、シックハウス対策というのであるなら対症療法だけでなくて、無垢材だとか土壁だとか麻実油だとか亜麻仁油だとか、自然素材を見直していく、そういう働き掛けというものをやっぱり国として積極的にやるべきだと考えますが、いかがですか。
○国務大臣(扇千景君) 今おっしゃったように、無垢材だとか土壁というような、そういう自然の素材の見直し、これは大変大事なことだと思っておりますし、私、さすが日本の先人の知恵というのは大したものだなと改めて感心するわけですけれども、無垢材を、おっしゃるとおり、自然材として湿度、温度、そういうものを調整する機能が自然的に無垢材には備わっていると、そういう意味でも優れた私は特性を有し、今後も私たちは、ホルムアルデヒドの発散もこれはないわけですから、そういう意味では大変推奨できると。また、土壁につきましても、通気性でありますとか吸湿性とか、湿度を吸収する吸湿性とか、そういうことには大変優れた土壁というものもやはり先人の知恵というものはすごかったなと思っておりますので、今後は、こういう健康に優しい素材、建材というものを私は大いに推奨していくべきだと思っています。
 そのために、私は、住宅性能の表示制度、これを無垢材と合板等とを分けて表示するように、そういうことも、きちんと健康に優しい無垢材の使用が促進されるようにと努めているところでございますし、更に無垢材を含む地域材を積極的に活用するなど、一定の基準に適合します良質な木材住宅については住宅金融公庫による割増し融資制度、これを実用するということで、今後促進していけるものと思っておりますし、皆さんの一般的な認識もそのように変わってくるのではないかと期待し、私たちもそれに努めたいと思っております。
○渕上貞雄君 終わります。
○委員長(北澤俊美君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午後四時三十一分散会