第154回国会 国土交通委員会 第15号
平成十四年五月二十三日(木曜日)
   午前十時開会
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   委員の異動
 五月二十一日
    辞任         補欠選任
     荒井 正吾君     桜井  新君
     谷林 正昭君     櫻井  充君
     藤原 正司君     池口 修次君
 五月二十二日
    辞任         補欠選任
     桜井  新君     荒井 正吾君
     櫻井  充君     谷林 正昭君
 五月二十三日
    辞任         補欠選任
     池口 修次君     高橋 千秋君
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  出席者は左のとおり。
    委員長         北澤 俊美君
    理 事
                鈴木 政二君
                脇  雅史君
                藤井 俊男君
                弘友 和夫君
                大江 康弘君
    委 員
                荒井 正吾君
                木村  仁君
                北岡 秀二君
                月原 茂皓君
                野上浩太郎君
                野沢 太三君
                松谷蒼一郎君
                森下 博之君
                森山  裕君
                吉田 博美君
                佐藤 雄平君
                高橋 千秋君
                谷林 正昭君
                藁科 滿治君
                続  訓弘君
                大沢 辰美君
                富樫 練三君
                田名部匡省君
                渕上 貞雄君
   国務大臣
       国土交通大臣   扇  千景君
   副大臣
       国土交通副大臣  月原 茂皓君
   大臣政務官
       国土交通大臣政
       務官       森下 博之君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        杉谷 洸大君
   政府参考人
       文部科学大臣官
       房審議官     坂田 東一君
       文部科学大臣官
       房審議官     素川 富司君
       国土交通大臣官
       房長       風岡 典之君
       国土交通省総合
       政策局長     岩村  敬君
       国土交通省国土
       計画局長     小峰 隆夫君
       国土交通省土地
       ・水資源局長   河崎 広二君
       国土交通省住宅
       局長       三沢  真君
       国土交通省鉄道
       局長       石川 裕己君
       国土交通省自動
       車交通局長    洞   駿君
       国土交通省海事
       局長       安富 正文君
       国土交通省港湾
       局長       川島  毅君
       国土交通省政策
       統括官      徳留 健二君
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  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○国土交通省設置法の一部を改正する法律案(内
 閣提出、衆議院送付)
○平成十四年度における特殊法人の主たる事務所
 の移転のための関係法律の整備に関する法律案
 (内閣提出、衆議院送付)
○船舶職員法の一部を改正する法律案(内閣提出
 、衆議院送付)

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○委員長(北澤俊美君) ただいまから国土交通委員会を開会をいたします。
 まず、委員の異動について御報告をいたします。
 去る二十一日、藤原正司君が委員を辞任され、その補欠として池口修次君が選任されました。
 また、本日、池口修次君が委員を辞任され、その補欠として高橋千秋君が選任されました。
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○委員長(北澤俊美君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。
 国土交通省設置法の一部を改正する法律案及び平成十四年度における特殊法人の主たる事務所の移転のための関係法律の整備に関する法律案の審査のため、本日の委員会に文部科学大臣官房審議官坂田東一君、文部科学大臣官房審議官素川富司君、国土交通大臣官房長風岡典之君、国土交通省総合政策局長岩村敬君、国土交通省国土計画局長小峰隆夫君、国土交通省土地・水資源局長河崎広二君、国土交通省住宅局長三沢真君、国土交通省鉄道局長石川裕己君、国土交通省自動車交通局長洞駿君、国土交通省海事局長安富正文君、国土交通省港湾局長川島毅君及び国土交通省政策統括官徳留健二君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(北澤俊美君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
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○委員長(北澤俊美君) 国土交通省設置法の一部を改正する法律案及び平成十四年度における特殊法人の主たる事務所の移転のための関係法律の整備に関する法律案の両案を一括して議題といたします。
 両案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
○谷林正昭君 おはようございます。民主党・新緑風会の谷林正昭でございます。
 四十分間時間をいただきまして、この法律案について少し質疑をさせていただきたいというふうに思います。
 そこでまず、大臣の提案理由の説明の中に、「地球環境問題や少子高齢化社会への対応」という文言が出てまいります。ところが、五月のこの広報誌、国土交通省の広報誌の特集の中で、「二十一世紀の高齢社会を迎えて」という、岩村総合政策局長、会談を開きながら、非常に将来に向けて決意を語られながらやっておいでになります。
 そこで、これは高齢化社会なのか高齢社会なのかということになってきますと、別に私はこだわるわけではございませんけれども、この提案の中でそういうふうにいく。そしてその中で、設置のこの法案の大きなポイントは運輸支局を作っていく。その運輸支局の中には、これまで海運支局とそしてまた陸運支局があったものを統合してそして運輸支局を作っていきたい、これが大きな目玉になっているというふうに思います。その理由はここにも、提案理由のところに書いてありますけれども、行政改革、組織のスリム化に努めながら、そして運輸支局の設置、行政サービスを国民に向上していく、こういうような理由でされているというふうになっておりますが。
 私、いろいろ現場で運輸産業に携わっておりました。したがって、海運支局もよく行ったり来たりしておりましたし、陸運支局も行ったり来たりしておりました、現場にいたときは。そういうことを考えたときに、非常にそこに頑張って、現場の人たちは忙しい中で頑張っておいでになる。そういったときに、この二つを一つに統合して、そして事務所をどうするのかはまだ私分かりませんけれども、果たしてそれが効率よく行政のサービスに、行政サービスの向上につながるとかと思うと、私はそうじゃないんではないかという危惧をいたします。
 そういう意味で、この行政改革、組織のスリム化にどうつながるのか。そしてまた、行政サービスの低下につながらないようにするためのサービス向上の担保、こういうものは私は是非必要ではないか。
 そういう意味でも、高齢社会に向けての地域との密着したそういう機関でありたいということが述べられておりますので、そこら辺りを、大臣の方から基本的な考えを聞かしていただきたいと思います。
○国務大臣(扇千景君) おはようございます。お世話になります。
 今、谷林議員からお話ございました高齢社会あるいは少子高齢化社会、冒頭にそのお話がございましたので、そのことに関しましては、まだ今、日本の社会情勢の中では高齢化しつつあります。そして、二〇一五年には完全に高齢社会に入ります。進行形のために高齢化という言葉を使っておりますし、また少子ということでも、一・三四人からやがて一・二ぐらいになるであろうと言われておりますけれども、年によっては、今回、今年少し、昨年のデータを見ますと一・三四が少し増えたところもまだございますけれども、総体的には減りつつあるという今、進行形でございますので、そういう意味で私は少子高齢化社会と申しました。
 やがて何年かには高齢社会に突入してしまうと。化がなくなって完全な高齢社会になるということは言えると思いますので、私は、そういう認識の下に、少子高齢化という化を付けさしていただきましたのは、進行形であるということを表現したかったわけでございます。
 それから、今、谷林議員がかつて、名前言っちゃ悪いでしょうけれども、職員として、社員というんでしょうか、日通としていろんなところを御経験があるということから今のお話がございました。失礼しました。社名言っちゃいけなかったのかな、ごめんなさい。陸運支局、海運支局、両方とも行ってその実態を御存じだということで、大変うれしい話でございます。
 そういう実際にお使いいただいた皆さん方の声を私は聞きながら、これを改善していくということが大変大事であると思っておりますので、今、両方ともお使いをいただき、両方のいいところもまたデメリットも御存じのはずでございますので、私たちはそのデメリットを少しでもなくそうということで今回この法案を出さしていただいた次第でございます。
 それと申しますのも、自動車の交通行政とかあるいは海事行政に加えまして、今後は鉄道、観光、そういうことも加味していかなければいけないと思っておりますので、そういう総合的な窓口にしようということで、本来は、今御指摘のように、建物がまだ別々にあるじゃないかというお話もございますけれども、私は、これは国土交通省になりましたときに、財務大臣に、本来は一つのビルにしてしまうぐらいの財力があれば一番ワンストップサービスにいいんですけれども、残念ながら今の段階ではまだ国土交通省の財政の中で統一したビルの中に入ることができないと。
 また、今までの関連から、なるべく港に近いところにあるとか、そういう便利さもございますので、しばらくの間は、私は一緒の中に、ビルに入ることは財政的にもできませんけれども、その離れている特性というものだけをなくすことなく、なおかつ、いずれの庁舎におきましても陸運とか海運とか、そういうものを問わず、交通・観光行政にも関するすべての事務の受付をどちらでも可能になると。
 そういうことで、今までのアクセスポイントを増やしていくということに私はつながっていきたいと、つなげていきたいと。そういうふうに感じて今回法案を提出さしていただいたわけですけれども、少なくとも、陸送あるいは運送、すべての輸送の安全の確保は最も重要なことでございますし、また、それを使っていただく、今の谷林議員の御経験のように、利用してくださる皆さん方が、私は監査の、旅費の増額が、これは余り増えてもいけないんですけれども、やっぱり今の状況では、新たに監査課というものを設置いたしましたので、そういう意味では、両方を監査するということで、少しぐらいは旅費等々が増えても仕方がないなとは思いながらも、それをなるべく少なくし、なおかつこの監査等々では後で、事後のチェック体制というものを強化して無駄遣いがないようにしていきたいと、そのように国民の利便性を考えた法案であるというふうに御認識賜れば有り難いと思っております。
○谷林正昭君 是非、せっかく新しい組織になるということでございますから、そこに働いている人たちや、あるいはそれを利用する人たち、あるいは指導を受ける人たち、そういう人たちがやっぱり使い勝手がいいように、そしてまた信頼できる組織に是非していかなければならないのではないかなというふうに思いますし、単なる支局長さんが一人減っただけということだけでは私は今の組織再編にはなじまないんではないかなというふうに思いますので、是非、サービスの向上と組織のスリム化というよりも効率のいい運営、こういうことに努めていただきたいというふうに思っております。
 そこで、今ほど大臣の方からありましたように、これまでのそういう組織の役割はいわゆる事業監督型の組織だったというふうに思います。ところが、規制緩和になって、それぞれ参入も自由になり、退出も自由になり、より運賃も自由になり、そういう規制が外れたことによって公平な、公正な土壌で、公正な土俵で勝負をする、競争をする、そういうことになっていきますと、どう公平な土俵を確保するかというのも大きな組織の役割になってくるというふうに思います。事業監督行政から、いわゆる環境問題や安全問題、これをより規制をしっかり守っていく体制、それから公平な土俵で勝負がされているか、競争がされているかといういわゆる事後チェック型の行政がこれから望まれる、この組織が一番大きな課題になってくるというふうに私は思います。
 そういう意味で、この提案の中にも書いてありますけれども、事業監督行政からの脱却ということも含め、そして一方では事後チェック型の体制をいかに強化していくか、そして安全や環境の規制強化をいかに守っていくか、こういうことを考えたときには、その対策、具体的なものがなければならないというふうに思いますので、具体的なそういう事後チェック型行政あるいは安全、環境に対応する体制、こういうものについてお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(風岡典之君) 国土交通省、御案内のとおり、今年の二月まで需給調整規制の廃止ということで進めてまいりました。抜本的な規制改革というものを進めてきたわけでございます。これらの規制改革後におきましても、先生今御指摘いただきましたように、安全の確保とかあるいは環境問題というものも引き続き重要な課題であると、このように考えております。
 したがいまして、交通事業者の自主性というものの発揮というものを確保する観点から、事前規制の手法から脱却するということとともに、利用者へのサービスの低下とか安全、環境問題、こういった問題が生ずることのないよう、事業者に対する監督、こういった事後的なチェック機能の強化ということも必要でありますし、また、併せまして必要な社会的な規制というものも確実に実施をしなければならないと考えております。
 具体的に、例えば自動車関係ということで申し上げますと、その取組の一環としまして、統一的な監査方針とか、あるいは行政処分につきましての基準を制定するとか、あるいは重大な事故等の違法性の高いような事業者につきましては、こういったものについて重点監査をするというような取組。さらには、違反事業者に対する厳正な処分という、いわゆる事後チェック機能の強化というものを図ることにしております。
 また、安全面で、例えばタクシーにつきましては運行管理者の選任の義務付け、こういったものも講じておりまして、必要に応じまして業務改善命令とかあるいは緊急調整措置の制度を設けるなど、社会的な面からの規制というものについてもこれは実施しなければならないと、このように考えております。
 さらに、環境面につきましては、御案内のように、自動車のNOx・PM法の改正が行われまして、PMを対象にするだとかあるいは対象地域を拡大をするというようなことも行われておりますので、こういうものを通じまして、自動車運送事業者に対する指導とかあるいは街頭検査の充実とか、そういう取組も強化をしなければならないと考えております。
 今、自動車につきまして申し上げましたけれども、海運関係だとかあるいは鉄道につきましてもいろんな取組というものを行っているところであります。
 また、これらの取組を確実に実施をしていくという意味での組織的な対応ということでございますけれども、まず地方運輸局の本局、これは八部ありますけれども、それを改編しまして交通環境部というものを新設をしたいと。これによりまして、交通の安全だとか環境の保護とか、そういった新たな課題への取組というものを強化をしていきたいと思っております。
 また、事後チェック機能というものを担う組織として、本局、支局、それぞれ組織体制の整備を行っております。例えば、本局におきましては自動車交通部に監査指導課というものを設けると。また、海事関係につきましても部を再編をしまして海上安全環境部を設置するというようなことをしていきたいと。それから、支局におきましても、先ほど大臣の御答弁がありましたけれども、監査課というものを設けるということでチェック機能の強化というものを行っていきたい。さらに、旅費についても増やすとか、あるいは監査関係の情報についてのIT化というようなものについても力を入れていかなければならないと思っております。
 今申し上げましたようなことで、安全、環境に対する事後チェック機能というものを効果的に果たしていく、そういうことができるような体制整備、これに努力をしていきたいと思っております。
○谷林正昭君 今、御答弁されましたように、交通運輸産業ではほとんど規制が取り払われましたので、競争が過激になってくるというふうにも危惧されます。そこに働く人たちやあるいは利用する人たちの安全、生命と財産を守るというのが一番大きな役割に、この現場で監視をするということが大事になってくるというふうに思いますので、よろしくお願いをしたいなというふうに思いますが、そういう意味では、この提案理由の中にもありますけれども、いわゆる地域密着型公共交通行政、こういう言葉が出てまいっております。これが非常に分かりやすいようで非常にあいまいではないかというふうに私は考えました。
 じゃ、この地域密着型公共交通行政への転換、具体的にはどういうことなのか、お聞かせいただきたいというふうに思います。
○政府参考人(岩村敬君) ただいまの官房長の方からも答弁ございましたように、本年の二月、道路運送法の改正法が施行されたということで、需給調整規制の撤廃が進んだわけでございます。その結果、公共交通サービスの提供、そして供用廃止は原則として自由になったわけでございます。そして、その結果として、従来のように収益性の高い路線で赤字路線を支えるという事業者の内部補助を前提として公共交通サービスの維持向上を図るということが困難になったわけでございます。すなわち、個々の路線ごとに観光を始めとする地域振興など地域の取組と一体的にサービス水準の向上を図っていくことになります。行政サイドとしては、従来の事業監督型行政ではこういった公共交通のサービスの維持というのができないということになったわけでございます。
 そのため、再編後の運輸局におきましては、運輸支局を窓口にしながら、地方公共団体、そして交通事業者、観光関係者等との連携を強化する、そしてブロックごとの公共交通の現状診断を行います地方ブロック公共交通・地域交通環境計画、さらには個別の公共交通サービスの改善のための具体策、そしてその役割分担を定めます公共交通活性化総合プログラム、こういったものを策定していくことにしているわけでございます。
 こういった行政手法を通じまして、従来の事業者監督行政から地域密着型行政に転換していきたい、それによって地域のニーズにきめ細かく対応した公共交通のサービスの充実に取り組みたいと、それが今申し上げている地域密着型の行政への転換という意味でございます。
○谷林正昭君 そういうことになってきますと、欠かせないのは、私は、そこの地方自治体との連携、連絡、そういうものが絶対欠かせない。その地方でいかに公共交通を利用してもらうか、あるいは利用しやすいものを作っていくか、それはやっぱり国土交通省のこれまでの監督指導ではなくて、地域の人たちの声をよく聞いて指導していくといいますか、認可、許可ということになるのかどうか分かりませんけれども、そういう地方公共団体とのそういう連携、連絡について、あるいは関係機関、警察だとかいろんな、道路を直すときには、これも国土交通省でありますけれども、地方整備局だとか、いろいろあろうかというふうに思います。そういうところの連携をどう今後取っていくのか、具体的な対策があればお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(岩村敬君) 再編後の地方運輸局が地域密着型公共交通行政を進めていく上に、地方公共団体との連携を強化する、また地域のニーズをきめ細かく把握する、更には施策の実施に当たってブロックの機関、そして都道府県ごとに設置された関係機関、こういったところと協力していくことが極めて重要であるという点、御指摘のとおりでございます。そういう意味で、今回、地方運輸局の管轄区域と地方整備局の管轄区域を合わせたということも一つこの考え方に基づくものでございます。
 また、地方公共団体との間では、まず管轄の運輸支局を通じまして、地域の公共交通の動向につきまして日常的に情報交換を行うようにします。また、地方ブロック公共交通・地域交通環境計画、公共交通活性化総合プログラム、先ほど申し上げた幾つかのプログラムでございますが、この策定に際して、関係する都道府県、そして関係市町村に策定作業に直接参加をしていただこうということを考えておりまして、それによりまして地方に密着した意見を反映させることにいたしたわけでございます。
 さらに、公共交通機関の活用等により渋滞を緩和するための取組を行う地方公共団体に対しましては、地方整備局、そして今、委員御指摘の警察とともに助言を行う必要があるわけでございまして、国土交通省として、統合されたそういったメリット、地方整備局と地方運輸局が一体となって動けるといったそういったメリットも活用しながら、地域のニーズに的確にこたえることができるよう、連携を更に強化をしていきたいというふうに考えております。
○谷林正昭君 是非連携を密にしながら、それこそ地方が活性化する一つの大きなポイントを握っているのは交通運輸産業だというふうに思っておりますので、よろしくお願いをいたします。
 次に、観点を変えまして、観光行政についてお尋ねをいたします。
 大臣も盛んに観光行政に力をお入れになっているということも聞いておりますし、行動も素早く取っておいでになります。そういうことを考えたときに、この観光行政について、今、本省には総合企画課の中にあるんですかね、観光の一番トップというのは。そこから運輸局、支局というふうに流れ出ていったときに、どうも片手間に観光行政をやっているのではないかという心配がございます。
 そういうことがないかなと思いながらも実は今日質問させていただくんでありますけれども、この観光行政、観光振興ということにもっともっと力を入れていく、そして国民の理解を得ながら観光産業を発展させていくということになったときには、強力なリーダーシップが私は必要だというふうに思います。それは、観光協会というものもあろうかも分かりませんけれども、いろんな協会があろうかも分かりませんが、リーダーシップをまず取るとしたら、やっぱり私は国土交通省だというふうに思いますので、この観光行政について、更なる活性化に向けての組織系統が私は不明確ではないかというふうに指摘をさせていただきますが、今後のこの観光振興についての対策をお聞かせいただきたいというふうに思います。
○政府参考人(岩村敬君) 観光行政につきまして、今、委員、総合企画課とおっしゃいましたが、私の総合政策局の中に観光部がございまして、観光部の方で観光行政取りまとめております。
 委員御承知のように、観光に関する直接消費は二十二兆六千億、さらに生産波及効果を含めますと五十三兆八千億と。そして、全体では四百二十二万人強に及ぶ雇用を創出しているということで、地域にとって非常に大きな産業になっているわけでございます。すなわち、地域振興の一つの柱になろうかということでございます。
 そういう意味で、今回、観光行政に関しては本省が各、他の行政機関と連携して施策を進めるのは当たり前で、当然のことでございますが、加えまして、地方でも観光行政について、今申し上げたように、地域と密着しているという点で、地域でいろいろ行政をブロック機関、更には都道府県等々と連携しながら進められるようにするということで、今回の組織の改正の中でも地方運輸局、そして支局に観光の行政の一端を担っていただくように考えているわけでございます。
 具体的には運輸支局が、これは県単位でございますが、ここでは県との連携、そこで都道府県単位できめ細かい観光行政をいろいろ打ち合わせながらやっていく、更に届出、更には登録の窓口にもなっておりますので、そういう行政サービスの向上という面も出てくるかというふうに思っております。また、運輸局では、当然のことながら地方整備局、そして都道府県、ブロック全体としての都道府県、こういったところとの連携を通じながらきめ細かい観光行政、そして地域振興策というものを計画し、そして実施をしていくことを考えているわけでございます。
 どうしても、本省だけでやっておりますと、この観光の問題も地域それぞれによって、またブロックそれぞれによっていろいろ特徴もございます。そういう意味で、地方の運輸局、そして更には支局を通じて観光行政を発展さしていきたいというふうに考えているわけでございます。
○谷林正昭君 今日の、五月の広報誌でもトップを飾って、「旅フェア二〇〇二」という、こういうレポートも出されております。そういう意味で、先ほど膨大な数字挙げられました。正に一つ産業の活性化の大きな柱を担える部分だというふうに思いますので、この観光振興について是非これからも官民併せて、力を合わせながらの、国民の理解を得ながらの発展を期待をするところでございます。
 次に入らせていただきますが、先ほど二月一日から規制が取っ払われた、こういう答弁もございましたし、そのとおり今動いております。そこで、私の事務所にたくさんのメールが実は入ってきまして、その一つ、タクシー運転手の方々が正に悲鳴を上げているというのが今の現状であります。競争がどんどん激しくなる、景気が上向かない、そういう中で一段と労働条件の切下げ、賃金の切下げ、こういうものが行われて、やむにやまれず会社を去って、新しいアルバイトと両方できるような会社に行かざるを得ないという、そういうようなメールもたくさん実は来ております。
 そこでお尋ねをするわけでございますが、その二月一日以降にこういうことが恐らく予想ができたというふうに私は思いますので、その実態をどう把握しておいでになるのかお聞きしたいということもありますし、いわゆるイエローカードを出しますよという、そういう地域も二月一日以降指定をされております。都道府県名でいくと百四十地域というようなところが指定をされて、こういうふうに一覧表が出ておるわけでございます。
 そういう意味で、この実態把握について、タクシーの今の状況の実態把握についてどういうふうにとらえられているのか、お聞かせをいただきたいというふうに思います。
○政府参考人(洞駿君) お答え申し上げます。
 二月一日以降におきますタクシー業界の実態についてのお尋ねでございますが、四月三十日までに全国におきまして五十二社から新規参入の許可申請が出ております。二十六社から営業区域拡大の認可申請が出ております。そして、六百二十二社から約三千台の増車の届出がなされております。また、運賃関係につきましては、初乗り運賃額を五百円とする申請のほか、五千円を超える部分について五割引きとする遠距離割引運賃など、低額な運賃とする申請もなされております。
 現時点では、改正道路運送法施行後三か月半が経過したばかりでございまして、新規参入や運賃の申請につきましては、そのほとんどが現在審査中でございます。
 今回の道路運送法の改正によってタクシー事業に与える影響が、これは規制緩和をにらんで事前に新しいニューサービスを導入したり、あるいは車両を新しくしたりという、そういう形で目に見えるものがございますけれども、もう少しはっきりとこの規制緩和の影響が具体的に消費者サービスとか、そういった面で目に見える形で表れるにはもうしばらくの時間が必要ではないかと考えております。
 なお、道路運送法改正後の措置といたしまして、先生今御指摘になりましたとおり、実車率や一日一社当たりの営業収入の動向を勘案して、輸送の安全とか利用者利便の確保の観点から、監査等による重点的な監査が必要な地域としての特別監査地域、監視地域というものを全国百四十か所について指定するなどしているところでございまして、その後のタクシー事業の実態等についても、いろんなデータはこれからも出てまいりますから、今後ともタクシー事業の状況について注意深く見守ってまいりたいと考えております。
○谷林正昭君 その最前線が私は運輸支局であり、その指導をしっかりやるのが運輸局と、こういう役割、それを統括するのが本省の役割、そういうふうに思っておりますし、是非、競争はするけれども安全が損なわれるということのないような指導をお願いしたいなというふうに思います。
 次に、時間も余りございませんので、三点、特殊法人事務所移転についての簡単な質問といいますか、ちょっと心配だなと思うようなところを質問をさせていただきます。
 まず一点は、この特殊法人、六つの法人が今提案をされておるわけでございますけれども、移転の経費というのは当然掛かるというふうに思います。その経費についていかほど掛かるのか、お聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(小峰隆夫君) 移転の経費でございますが、今回の法案で六つの特殊法人の移転をお願いしておりますが、それぞれ申し上げますと、日本原子力研究所が七億三千七百万円、このうち国費が七億二千六百万円でございます。宇宙開発事業団が六億一千二百万円、うち国費が六億一千二百万円。水資源開発公団が十七億四百万円、うち国費が二億四千万円。日本鉄道建設公団が七億九千四百万円、うち国費、これはゼロでございます。運輸施設整備事業団が三億三千七百万円、うち国費が九百万円。都市基盤整備公団が十八億七千七百万円、国費はゼロ。
 以上でございます。
○谷林正昭君 膨大な金を使いながらの移転、しかし、これは一極集中を避けるという意味でこういう方向性が出されているというふうに思いますが、それじゃ、その移転先について、一体だれがどのように判断をして、どういう根拠でその移転先に移転するのか、これがやっぱり国民の目から見たらどうしてかなというふうに思いますので、その移転先の判断、根拠、これを聞かせていただきたいというふうに思います。
○政府参考人(小峰隆夫君) 移転先の決定についてでございますが、これは基本的には各機関それから所管省庁が相談して決めていただくことになっておりますが、まず、どこの都市にするかということでございますが、これにつきましては、それぞれの法人の事務所の配置状況ですとか関係する国の機関の所在地ですとか交通の利便性、こういったものを総合的に勘案してお決めをいただいているということだと思います。
 それから、その都市の中で具体的にどこに事務所を置くかということでございますが、これにつきましても、それぞれの機関、所管省庁におきまして、賃料その他の入居条件ですとか建物の竣工時期ですとか規模、立地条件、執務環境、こういったものを総合的に勘案して決定しているということでございます。
○谷林正昭君 総合的に判断をして行き先を決めてというような今話がありましたが、これは確かな情報ではありませんけれども、私が仄聞したところによりますと、例えば鉄建公団が、鉄道公団ですね、鉄建公団と言わせていただきますけれども、鉄建公団はどうもランドマークタワーに入る、ビルに入る予定だったと。それがいつの間にか今都市基盤整備公団が造っている新しいビルに入るような状況に、話が漏れてきたと、こういう話を実は聞きました。
 そういうことで、これは確かな情報かどうかということも実は聞きたいんですけれども、ランドマークタワーから新しいビルに急遽変更になったという事実があるのかどうか、それをひとつ具体的に、どういうふうな根拠でそういうふうになったのか、聞かせていただきたいと思います。
○政府参考人(石川裕己君) 日本鉄道建設公団の移転の件でございますけれども、日本鉄道建設公団は交通の利便性や関東運輸局があるということで横浜に移転することにしてございます。同じように、実は運輸施設整備事業団、これも同様の理由から横浜市に移転することにしてございます。
 それで、具体的な移転先のビルでございますけれども、先生御指摘のように、当初、日本鉄道建設公団はランドマークタワーということも検討してございました。一方で、運輸施設整備事業団は横浜のアイランドタワーを検討していたわけでございます。この二つの公団は、実は平成十三年十二月十九日の閣議決定によりまして、この二つの公団は統合することになりました。したがいまして、それぞれの二つの公団が、公団と事業団がそれぞれ横浜に行ってそれぞれが別のビルにいるのではなくて、統合するのであれば一緒のビルがいいだろうと、こういうことでございまして、そういう中で、その統合後を想定してビルを、一つのビルに入るということにしたわけでございます。
 それで、それでは、じゃ、どちらのビルに入るかということにつきましては、簡単に言いますと安い方のビルに入るわけでございます。
○谷林正昭君 安い方のビルという話でしたけれども、まだ建設中なんですね、今、一方のビルは。これはできるんですか、今年中に、その三月三十一日までに。
○政府参考人(石川裕己君) 両公団の統合には間に合うと聞いております。
○谷林正昭君 是非、国民に約束をして、こういうふうに移りますよということを、なる場合は、やっぱりその辺をしっかりするべきだというふうに私は指摘をさせていただきたいと思います。
 次に、この移転に当たりまして、私も一労働者という立場ですぐ気になるのはそこなんですけれども、労働条件が低下をしたり、あるいはその移転に当たって、そこに働いて頑張っている人たちが不利益を被る、こういうようなことのないように是非していただきたいというのは、すぐ私はそこに目が行ってしまうんですが。
 そういうことについて、恐らくそこには労働組合というのもあろうかというふうに、あるいは職員組合なのか分かりませんが、あろうかというふうに思いますし、そことも話合いをされているというふうに思いますが、是非、労働条件低下あるいは不利益を被ることのないような対策を是非取っていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(小峰隆夫君) 御指摘のように、移転に伴いまして職員の方々の労働条件が低下したりすることのないように、できるだけ不利益を与えないような措置というのが必要なことは言うまでもないことでございます。
 この点は、今回の措置が決まりましたのは昭和六十三年でございますが、このときの閣議決定においても十分認識されておりまして、「配慮すべき事項」という中に、「良好な勤務環境及び居住環境の確保」、それから「移転困難な職員のための対策その他移転を円滑に行うために必要な対策を講ずる」ということが決まっております。
 具体的には、オフィス環境の改善で勤務環境が改善するといったことのほか、通勤が困難となる職員のためには職員宿舎の確保を図ると、こういったことについてそれぞれの法人におきまして十分配慮をして必要な措置を講じているというふうに聞いております。
 それから、今回の特殊法人の移転に当たりましては、各法人におきまして労働組合に対しても説明会等を通じて情報提供が行われているというふうに聞いております。
○谷林正昭君 是非、移転をしてやる気が更に起きるような、そういう環境づくりをお願いしたいというふうに思います。
 時間がなくなってまいりましたが、最後に私の感想を述べさせていただきますが、先ほども言いましたように、現場では、陸運支局だとか海運支局へ行って指導していただいたり、また要請をさせていただいたり、いいお付き合いをさせていただきました。そのうちに、今度は労働組合の役員をすることになりまして、地方の運輸局へ行く機会も何回か出てまいりました。今度は国会議員になって、こういうふうに本丸で議論をさせていただくことになりました。自分でも、こういう言い方は失礼かも分かりませんけれども、当時の運輸省、建設省の中の特に運輸省の現場で働いている人たちは、非常に現場を守る、仕事を守る、こういう思いで指導をよくしていただいたというふうに思っております。
 この運輸支局ができることによって更に、口幅ったいようですけれども、事業者の皆さんのよき相談相手、そしてまた、そこに働く職員の皆さんの相談相手になっていただくように是非お願いしたいと同時に、現場の声をいかに早く正しく把握をして、それを行政に生かすというのが大事だというふうに思いますし、運輸産業に働いてきた私にとりましても、この組織の再編に当たって是非お願いしたいという要望を申し上げまして、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。
○弘友和夫君 公明党の弘友でございます。
 まず初めに、私の地元でございます北九州で、今年の一月に九州運輸局長から、北九州の門司区西海岸にあります九州運輸局の海事部門、これと、それから下関のいわゆる旧第四港湾ですけれども、この機能を、九州地方整備局の港湾空港部門、この二つを福岡市の方に移転するという、一月に降ってわいたようなお話が提示されたわけでございますけれども、これは大変地元にとって大きな問題でございますし、確かに行政改革というか、そういうことはあると思うんです。
 だけれども、この北九州のやつは、これは八十年続いているんですね。昭和二年に熊本が長崎に移って、その後、門司に移りまして八十年。第四港湾も、これは九十年続いている。そういう大変な歴史のあるというか、また地元に密着をした行政機関が福岡に統合されるということにつきまして、どういうお考えで統合されるのかということをまずお聞きしたいと思います。
○国務大臣(扇千景君) 今、弘友議員からお話ございましたように、今回、少なくとも、昭和五十九年でございますけれども、旧運輸省、それの陸運局と海運局が昭和五十九年に統合されまして、全国の九か所に地方運輸局が設置されました。それから今日まで、合同庁舎の整備というものをしましょうということで、陸運部門と海事部門の庁舎の統合を逐次実施してきたというのが全国の実情でございます。
 けれども、九州の運輸局につきましては陸運部門が福岡市、そして海運部門が北九州市、そのように分かれて設置されてからもう既に十八年が経過いたしております。そういう意味で、よりスピーディーによりよい行政というものをサービスしていく、そういうことで、そのサービス提供に関しましては、今般の地方運輸局再編の実効性を高めるためにも庁舎の統合を早急に進めることがこれ必要であると。先ほども谷林議員にできればお金さえあれば一緒に入りたいと申しましたけれども、これが正に九州ではこの両方の、福岡市と北九州市に分かれていましたものを、やっと今回は九州の地方整備局、そして港湾空港部門の移転につきまして、先般の省庁再編によりまして新しく生まれた地方整備局が組織の一体として総合力を発揮できるということにしていきたい、その観点から庁舎の統合を図ったというのが今回のことでございます。
 御存じのように、このようなことから、今おっしゃいましたように、福岡の第一地方合同庁舎の増築によりまして九州の運輸局の陸運部門と海事部門、それが更には昨年に設置されました九州地方整備局の庁舎の統合を行うことになったわけでございますので、この合同庁舎の増築につきましては平成十四年度の予算においてやっと設計費を計上して、そしてこの十四年度の設計費の計上によりまして増築部門の建設は平成十五年度から十七年度に掛けて実施される予定となっておりますので、そういう意味では増築の完成に合わせて統合を行いたいと思っております。
 この庁舎の統合によりましては、九州の運輸局及び九州の地方整備局の各部門の連携の強化が図られますし、行政の全体の効率性と統合性が高められるものと思っておりますので、是非御協力賜りたいと思っております。
○弘友和夫君 確かに、行政の総合性とか、それから効率性というのは大事だと思うんです。ただ、そういう観点と、もう一つはやはり行政需要の変動というのをどう見極めるかというのが大事だと思うんです。
 北九州にとりましては、例えば海事部門、関門港というのは特定重要港湾ですよ。この資料を見ましても、入港船舶数、貨物取扱量、今話が出ました昭和五十九年以降もこれは九州第一なんですね。昭和五十九年は神戸、千葉、北九州、入港船舶数第三位。平成十一年は第一位ですよ、これは。ですから、これ大変な、北九州だけでもそうですし、それに関門、下関を入れましたら、大変なこれは国の重要港湾であるのは間違いない。そういう内容を持っている。これに、それと同時に、この門司は大変いろいろな機構が入っているわけですね。例えば、海上保安庁だとかの九州第七管ですか、これはいろいろ様々な合同庁舎が入っている。
 そういうことを考えますと、今、門司、また下関から行政の効率化的な部分だけ考えて福岡に移転するのが果たして私はこれ正しい選択かなと。今回のこの法案、観光もあり鉄道もありということになりましたら、私は、北九州は今から新北九州空港もできますし、それから東九州自動車道の起点でもありますし、若松の方では大水深の港といいますか、これは政府も大変力を入れていただいて物流の最大の拠点にしようと、今からこういうことをやっていこうと、PFIの手法も使って港湾特区にしたいという動きもあるぐらい。で、環境も力を入れていこうというような中心的な、今いろいろ考えましたら、港湾だとか鉄道だとか観光だとか空だとか、いろいろな拠点というのは私は北九州にむしろ持ってきた方がいいんじゃないかなというふうに考えておりますけれども。別にこれはエゴで言っているんじゃない。私は選挙区が福岡県全部ですから福岡に移転しても一緒なんですけれども、だけれどもやはり北九州における、例えば観光でも門司港レトロなんというのは大変白書にも載っているぐらい大成功したものなんですね。
 だから、そういうことをもっといろいろな観点から考えていただいたら、ただ一緒のところに、ビルに入ったら効率が良くなる、心合わせができるということだけじゃないんじゃないかなと思いますけれども、もう一回、これ是非、ちょっと時間がございませんので、余りいろいろと論議をする時間は今日はないんですけれども、今後の問題として是非これは考え直していただきたいなというふうに思いますけれども、もう一回大臣のお考えをお聞きしたいと思います。
○国務大臣(扇千景君) 今、移転による、例えば九州、下関、両方のむしろ別々にある歴史とそして利便性の方がいいんじゃないかということでございますけれども、少なくとも、私も福岡も北九州も下関もしょっちゅうお邪魔してよく分かっておりますけれども、これは両方とも我が国有数の港湾であることはもう事実でございますし、今、弘友議員がおっしゃったとおりでございますけれども、いわゆるすばらしい関門港を擁しておりますけれども、両市において海運と陸運、港湾、極めて重要な位置にあるということを認識しながらも、例えば、今、弘友先生がおっしゃったように、どれくらい重要かという。
 北九州市内の海運事業者というのは百六十五社あるんですね。そして、倉庫とか港湾事業者というのはこれも百六十九社。海運事業者が百六十五社ですから、それと同じような倉庫と港湾の事業者が百六十九社。そして、造船事業者がこれは九社ございます。それから、船舶の専用の関連事業者、これも十四社ございます。そういう意味で、今までおっしゃったように、いわゆる関係者、いわゆる各種の申請手続でありますとか、あるいは船舶の検査、船員手帳の交付等、あらゆる面で私は海事関係のサービスに関しては行っておりますので、その利便性が損なわれないようにというのは当然配慮しなければならないことだと認識しておりますけれども、少なくともこういう関係者の皆さんの声を聞きながら十分にそれを配慮して、海事関係者、港湾関係者等のそういう今まで行ってきた利便性が損なわれないようにするとともに、少なくとも、さらには今回は地方運輸局の再編による企画部門の体制強化というものも一緒に加味いたしますし、そして交通と観光関係の施策を通じて北九州・下関地域の活性になると思うんですね。
 そして、財界も、山口・福岡経済圏と、こういう財界の皆さんもいつも私一緒にお集まりします。もう一体だという観念が皆さんにあるものですから、そういう意味では、今回、是非そういう関係者の御意見を聞きながら、なおかつ二十一世紀型のサービスと環境を加味したものができるように頑張っていきたいと思っておりますので、御理解賜りたいと思います。
○弘友和夫君 そうしましたら、後でちょっと質問しようと思ったんですけれども、神戸の運輸監理部ですね、これは兵庫の陸運支局とそれから神戸海運監理部というのを統合して、そして神戸港に局長、今まで局長級がいましたよと、それがいなくなったら神戸港の重要性云々という話で、それを残すためと言ったら語弊がございますけれども、わざわざ神戸運輸監理部というのを作ってやろうということでしょう。それから考えると、確かに神戸港も大事、一番日本の最重要の港かもしれません。だけれども、関門、今、大臣おっしゃったように、関門、北九州、下関、関門の重要性というのはやはり私は神戸港に匹敵する。神戸が駄目になったときに、北九州なんというのは大変伸びているわけです。やっぱり代替としても、また今からアジアの拠点としてもやっぱり関門という観点、これは大事だと思うんです。
 そうしましたら、下関、北九州、福岡ということじゃなくて、例えば、これは下関の方から怒られるかもしれませんけれども、例えばですよ、北九州のその中間地点、関門と一体となった中でそういうものはできないのかということを是非考えていただきたいなと思うんですけれども、まあ余り、しつこいようですけれども、再度ちょっと、役所の方で結構ですよ。
○政府参考人(安富正文君) 今、先生から御指摘ありますように、我々としても、海運あるいは港湾部門それぞれについて関門港というものの重要性ということについては十分認識しておりますし、現在も、先生の方からいろいろございましたように、いろんな事業をやっていることは事実でございます。
 ただ、我々としては、やはり局に統合するということで、いわゆる企画部門等を充実強化していくということが一つ必要だというふうに考えておりますし、一方、そういう事業、海運とか港湾に関する事業について、やはり現場としての何らかの対応、利便性というのは必要だと考えております。
 そういう意味で、今後、具体的に関係者といろいろ調整していく必要があると思っておりますが、具体的には、例えば現場サービスを行う組織、体制をどう設置するかということも含めて、今後この問題については検討していきたいなと考えております。
○弘友和夫君 サービス部門を残す便利性のためにということじゃなくて、私は、企画立案の部門、むしろ北九州に置いた方がいいんじゃないかなというふうに考えておるんです。今いろいろな、もうその統合した港湾だとか鉄道だとか、九州の玄関口はどこなのかという論議がありますけれども、どこに考えるかという、福岡なのか北九州なのか、どっちがどっちとは言いませんけれども、だからやっぱり北九州という、それ、しかも関門ですよ、ということを考えて、是非今後の検討の中でそういうことも考えていただきたいなと。これは要望しておきます。
 時間がもう大分なくなりましたので、次にお尋ねしますけれども、陸運支局、海運支局の統合によって、海運支局が六十七か所、運輸支局となるのはその中で三十三か所、海事事務所が二十六か所、廃止統合が八か所と、廃止の中に苅田も入っているんですけれども、その運輸支局として残るもの、それから海事事務所として残るもの、統廃合するものという、その基準というのがあった上でこうされているのかどうかというのをお伺いしたいと思います。
○政府参考人(安富正文君) 今、先生御指摘のように、今回の海運支局の統合に当たりましては、運輸支局に設置するもの、それから海事事務所として存置するもの、それからそもそも支局自体を統廃合してしまうものと三つに分かれております。
 まず、このうち、陸運支局の統合にかかわる運輸支局の設置につきましては、新たに都道府県に一つ、原則としてすべての輸送モードについて担当する運輸支局という形でこれを設置したいということで、陸運支局と近接する海運支局について行いたいというふうに考えております。
 次に、海事事務所でございますが、運輸支局となる海運支局のほかに、主要な港湾の所在地で、かなり海事行政に対するニーズが大きいという地域については、やはり行政の利便性ということを考えて海事事務所を設置していきたいというふうに考えております。
 ただ、その中で、やはり職員が少ない、例えば三人とか四人とか五人とか、全体でそのぐらいしかいない海運支局、小規模の海運支局におきましては、かえって行政サービスがいろいろ不便を被る、利用者の方に被らせるというようなこともございますので、海事事務所など他の組織への統合という形で進めていきたいということで、今回その三つの態様に分かれているわけでございます。
 これによりまして、統合により組織の規模を拡大することによって手続等に当たる職員が増えるということから、迅速にサービスが提供できる、むしろ全体としては利便性が向上されるのではないかというふうに考えております。
○弘友和夫君 時間がありませんので、次に移りますけれども、特殊法人をやりたいと思うんですが、今回、この同じ国会で首都圏整備法及び近畿圏整備法の一部を改正する法律案というのが、また産業及び人口の過度の集中を防止するというこの法案が廃止されるわけですね、この同じ国会で。
 これは、多極分散型国土形成促進法の制定の当時、昭和六十三年、集中した行政機関等を分散しようというこの考え方の下にいろいろな施策がなされてきた。ただ、実態を見ると、もうそういうような緩和された部分は非常にあると。一極集中というのは、工場にしても学校にしても、一応この法律をやめて緩和していこうということでこれ廃止される。ところが、今回の特殊法人のこの部分だけはずっと最初の、当初計画どおりいっているわけですね。
 この考え方というか、何でこれをずっと続けているのかということが一つと、それから今回この特殊法人というのは、要するに独立法人、独立行政法人化されると決まっているわけですよ。だから、どうせ移るんであれば、それが決まってから移ってもいいんじゃないかなというふうに思いますけれども、簡単に御答弁をお願いします。
○政府参考人(小峰隆夫君) 今回御審議いただいております特殊法人の移転の一括法でございますが、これは、御承知のように、東京都区部に人口及び諸機能が過度に集中しているということを是正するために、政府が率先して範を示すという観点から行政機関の移転を行うというものでございます。
 一方、工場等制限法でございますが、これは首都圏整備法の政策体系に基づいているわけですけれども、この基本的な考え自体はまだ変わっておりません。その基本的な考え方というのは、既成市街地で産業、人口の過度の集中を防止して、外縁の都市開発区域に諸機能の適正な配置を図っていくというもので、この考え方は変わっておりませんで、今後とも工業団地の造成ですとか優遇税制ですとか、そういった誘導的な施策は引き続き続けていくということでございます。
 ただ、工場等制限制度というのは工場等の新増設を許可制にするという大変強い制限になっているわけですけれども、これが例えば産業構造が変わってサービス化が進んでいるとか少子化が進んでいるという中で、工場とか大学が強い人口集中の要因にはなってきていないということで、その制度の有効性ですとか合理性がかなり薄れてきているということで今回廃止するということでございまして、これが積極的に都市部に集中を促すというものではございません。
 したがいまして、基本的な考え方、東京都区部においてこれまでの累積もあって人口、諸機能が過度に集中しているという状況認識は変わらないということでございますので、今回の法案と工場等制限法の廃止は特に矛盾するということではないというふうに考えております。
 それからもう一点、今回の六法人について、いずれ独立行政法人化するときに移転すべきではなかったかという点でございますが、これは御承知のように、昨年の十二月の閣議決定において今回の六つの特殊法人はいずれも独立行政法人になるということが決まっております。
 ただ、多極分散型国土形成促進法の法律上は独立行政法人も特殊法人と全く同じ扱いだということでございますので、これまでどおり移転計画、これまでの移転計画どおり移転をしていただくということで特に整合性が図られているということだと思います。個別の法人を見ましても、既に移転計画に基づいて移転準備を進めてきているという事情もありますので、今回予定どおり移転をしていただくということになったものでございます。
 また、統合される法人もあるわけですが、これは、先ほどの質疑にもありましたように、同じビルに移転するといったような調整を図っておりますので、移転の際の経費にも無駄が生じないようにそれぞれ取り組んでいただいているというふうに考えております。
○弘友和夫君 先ほどからの論議と一緒なんです。
 心合わせ、一緒のところにいて、その行政のあれが図られるというのであれば、むしろ今のこの状況、一極集中じゃない状況にある程度なってきたという部分であれば、むしろ東京にそのままいた方がいいわけですよ。わざわざまた計画していたからそのままいきますよと、これは大変な働く人から何から無駄遣い、これは先ほど経費の話がありましたけれども、大変な無駄遣いなんです、これは。
 だから、片一方では一つのところにまとめてやりながら、片一方では分散していくなんという。で、ちょっと時間があれですが、もうちょっと、最後簡単に。
 じゃ、今回のこの三つ、日本原子力研究所、宇宙開発事業団、水資源開発公団、せっかく文部科学省来られていますけれども、最初の計画は全然違うところに決めていたんですよ。それを行き先を今度途中で変えました、これ、平成十二年に。
 それで、今半分ぐらいやっているから、ところが片一方は、宇宙開発事業団はまだ全然移ってもいない。それをなぜまた、今度一緒になるんですよ、核燃料サイクル開発機構とこのあれは、日本原子力研究所は一緒になるんです。それが一緒になると分かっていながら別々のところに移るんですよ。さっきの大臣のあれと全然違うじゃないですか。一緒になるんだったら一緒のところに行けばいいじゃないですか。そうでしょう。分かっておりながら別々のところに移転して、また一緒になったらまた考えましょうって、大変なこれは無駄遣いですよ。
 文部科学省、ちょっと来られていますので。
○政府参考人(坂田東一君) 原子力研究所の移転について最初にお答え申し上げたいと思います。
○弘友和夫君 簡単に。
○政府参考人(坂田東一君) はい。
 この移転に関する閣議決定が行われました六十三年当時の原子力研究所の主たる業務は群馬県の高崎地区と茨城でございました。したがって、埼玉に行こうというような判断をしておりました。これは六十三年、それから平成元年ごろでございますけれども。
 その後、原研の業務が展開して関西地区に大きな研究所を設けまして、その結果、原子力研究所の人の往来は関西、東京を中間点としまして関西と茨城の間に行くようになりました関係上、今回、今年度に柏市に本部を移転したいと、こういうことでございます。
 なお、原子力研究所につきましてはサイクル機構と統合いたします。この統合後の本部をどうするかという問題につきましては、現在、省内にこの二法人の統合に関する準備会議をいろいろ設けて検討しておりますので、その結果を見ながらどうするか判断したいという具合に考えております。
○弘友和夫君 最後に一言。ちょっと時間がなくなりましたので。
 だから、行き先が変更したのが一つで、それともう一つは、一緒に、例えば核燃料サイクル開発機構というのは茨城県の東海村にあるんですよ。それと一緒になるのが分かっておりながら柏市に行こうというんでしょう。だから、これが無駄、大変な無駄遣いじゃないかということを最後に指摘しまして、時間が来ましたので終わりたいと思います。
○委員長(北澤俊美君) 文部科学省の審議官に申し上げますが、あなた、その都度考えると言うけれども、そのたびに使うお金は税金だということをよく考えてお帰りください。
○富樫練三君 日本共産党の富樫練三でございます。
 今度の特殊法人の主たる事務所の移転のための関係法律の整備に関する法律、これについて伺いますけれども、これは六つの特殊法人が対象になっているんですが、私は都市基盤整備公団の事務所移転について質問をさせていただきます。
 これは、現在の千代田区にある本社を横浜のアイランドタワー、先ほどもちょっと出ていましたけれども、ここに移転するというものであります。この移転先のビルは二十七階建て、基盤整備とビル本体の建設費で約四百八十億円というものです。移転費用と内装などの整備に約十八・八億円掛かりますから、合計しますと約五百億円ぐらい掛かると、こういうことになります。
 これだけの膨大な費用を掛けて移転するわけですけれども、ここでちょっと伺いますが、現在使用しております千代田区の九段、この本社ビル、これの耐用年数と築後何年たっているか、これをちょっとお答えください。
○政府参考人(三沢真君) 現在の九段にございます公団の本社ビルは昭和三十五年に建設されたものでございまして、築四十年経過しており、かなり老朽化をしているという実態がございます。それから、耐用年数でございますけれども、これは公団の内部の会計実務細則で定めておりますが、六十五年でございます。
○富樫練三君 古くなったとはいっても、まだこれでいうと二十五年ぐらい耐用年数はあることになりますね。古いために多少の不便さがあるということはあると思いますけれども、これは改修であるとか補強するということでカバーできると思うんです。膨大な費用を掛けて今移転しなければならない理由というのはどう考えても納得がいかないわけなんですね。
 特に、都市基盤整備公団の場合には、現在土地をたくさん持っています。開発もできない、売るにも売れない、塩漬けになっている土地がたくさんあります。
 例えば、九九年に総務庁の行政監察局が発表した調査結果によれば、九六年度末で、保有住宅用地九百四十五・五ヘクタールのうち、工事をしているところ、使っているところは二百七十一、未使用地、何も使っていないところが六百七十三ヘクタール、七一%が使われていない、これが指摘されています。そのうち、この使われていない土地のうち、二十年以上も全然使われていない、放置されているものが五四・三%、半分以上にもなっています。
 実は、現在ではどうなっているのかといいますと、五年以上の塩漬けの土地になっているところが七百六十七ヘクタールに増えているわけなんですね。このように状況が悪化しています。
 行政監察局の試算によれば、この九九年の時点で既に未使用住宅用地の簿価が八千三百億円、約ですね。時価が七千六百億円でありますから、仮にその土地を売ったとしても、買ったときの値段よりも安いということになってしまいます。したがって、開発もできなければ、売るにも売れないという状況になっているわけです。
 その結果として、現在、一番新しい数字で、債務残高が十六兆六千六百億円、こういうふうになっているわけなんです。これ、行政監察局が監察に入った時点では十三兆円だったんですね、九九年の段階では。ところが、これが更に三兆円以上増えているという状態です。もうこういうことを考えれば、これらは無駄の見本みたいなもんですよ。
 これに加えて、耐用年数がまだ二十五年もある現在の本社ビルから五百億円も掛けて新しいビルに移転するとすれば、これは無駄の上に更に無駄を重ねる、こういうことになるのは当たり前だと思うんです。法律で強制的に移転させるということになれば、これは公団自らの判断ではなくて、国が無駄遣いを促進させることになると。大臣、この点について、どうお考えですか。
○国務大臣(扇千景君) 御存じのとおり、富樫議員も御存じだと思いますけれども、特殊法人等の移転、これはかつて、これ多極分散型の国土形成促進法第四条の規定等に基づいて、東京都区部内への人口及び諸機能の過度の集中の是正に資するため、民間部門に率先垂範して政府全体として取り組んできている施策であり、昭和六十三年以降これまでに、御存じのとおり、移転対象の約三分の二に当たる四十六機関というものを、それと十一部隊、これが移転を完了していると。これは、法律に基づいてしたというのは、今、富樫議員御指摘のとおりでございます。
 けれども、少なくとも私は、特殊法人につきましては、御存じのとおり、金融市場とか、あるいは少なくとも外国公館との関係等々踏まえまして、必要があるというその特段の事情があることから別途検討するもの等を除いて、すべからく移転することと、こう法律でなっているわけでございますので、私は、今おっしゃったように、法律があるから仕方なくやって、それは政府として無駄遣いじゃないかとおっしゃいますけれども、これは都市基盤整備公団につきましても、昭和六十三年の七月ですけれども、これは閣議決定されておりまして、移転すべきものと決定していると。閣議決定して決まっているものでございますので、今の閣議決定でこれを変更するということが現段階ではできていないと。その当時の、六十三年の七月の閣議決定どおり行っているというのが現状でございます。
 ただ、今御指摘になりましたように、都市基盤整備公団のこの経営については、これまでも、あるいは事業の重点化でございますとか、あるいは事業費、事業諸経費の削減、そして役員、職員の定員の削減等、経営の効率化とか採算性の向上に積極的に努力しているというのを私にも報告に来ておりますけれども、さらに、昨年の十二月に決定されました特殊法人等の整理合理化計画を踏まえまして、今後ともより一層の経営改善と、そして、かつて都市基盤整備公団が国民の多くの皆さんのお役に立ったということへの代価として、今、そういう時代が変わってきたという認識を私は確実にして推進していかなきゃいけない、また整理合理化を一層図っていくべきだと思っております。
○富樫練三君 私は今の大臣の答弁は大変正直な答弁だとは思うんですけれども、閣議決定して無駄遣いを決めたと、まあこういうことなんだろうと思うんですね。
 閣議で決めたし、法律があるんだからいいじゃないかというわけにはいかないんであって、無駄だと思ったらその場で改めればいいと。そのために国会があるわけですし、法律というのは変えられるわけです。閣議決定だって変えられる、変えることはできるわけですから、そういうことが今求められていると思います。
 多極分散型国土形成促進法に基づくものだといいますけれども、これは東京から横浜に移転するんですよね。同じ首都圏の中ですよ。ですから、多極分散型と言っても、これ実態はほとんど変わらないと。じゃ、移転した後の東京の中心部には何が来るのかと。今、都市再生でどんどんマンションを造ろうじゃないかと。そのためにこの間建築基準法まで変えたと、こういう背景があるわけですから。どうも問題の立て方が全然逆さまではないかというふうに思います。
 次に、この都市基盤整備公団の独立行政法人化の問題について、入居者との関係についてちょっと伺いたいと思います。
 独立行政法人化によって建て替え事業、今建て替え事業が行われているわけですけれども、この独立行政法人になった場合に、今まで積み上げてきた、居住者の皆さん方とも相談しつつ一定の改善も図られてきたと思うんです。こういう点については、独立行政法人に仮になったとしても、きちんと引き継がれるのかどうかについて四点伺います。イエスかノーかという形で答えていただいて結構です。
 第一は、建て替えに伴う引っ越しの費用と戻り入居の家賃の減額措置、これは継続されるのかどうか。第二に、建て替えに伴う特別養護老人ホームなどの建設、さらにその賃料の低減制度、これは維持されるのか。三つ目に、建て替えと同時に公営住宅の建設を行って、公団入居者の優先入居制度がありますけれども、これは維持されるのか。四つ目に、高齢者等の家賃の減額措置、これは維持されるのかという点でありますけれども、これは局長さんの方で結構ですが、この四点についてお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(三沢真君) ただいま先生が御指摘ありました四点、いずれも都市基盤整備公団で現在建て替えあるいは家賃改定に伴いいろんな形で措置しているものでございます。
 独立行政法人後もということでございますんで、これはある意味では今後の検討課題ではございますけれども、現在での物の考え方で申し上げますと、一点目の建て替えに伴う家賃減額等につきまして、これはやはり円滑な建て替えの推進あるいは居住の安定の確保のために、やはりこういう措置は必要であるというふうに考えておりまして、独立行政法人後の建て替えについては今後の検討課題であるとは申し上げながらも、やはりそういう、基本的にはそういうような措置が取られるようなことを関係方面と調整してまいりたいというふうに考えております。
 それから、二点目の特別養護老人ホームの併設のための仕組みでございます。これは、現在、こういう社会福祉施設の用に供する土地を低いコストで提供することができるように、国からいわゆる運用金、施設賃貸住宅供給促進運用金というのをいただいて、これを活用しておりますけれども、これにつきましても、基本的にはやはりこういう方式によって低いコストで土地を提供して、社会福祉施設の建設が現在と同様促進されるようなことについて努力していきたいというふうに考えております。
 それから、三番目の公営住宅の優先入居につきましても、独立行政法人後につきましても基本的にはやはり同様の措置が取られるように、これも関係方面と調整をしてまいりたいというふうに考えております。
 それから、四点目の高齢者への家賃減額措置でございます。これにつきましては、特殊法人整理合理化計画の中で、公団廃止後の賃貸住宅の管理は所要の措置を講じた上で新たに設置する独立行政法人に引き継がれるというふうになっておりますので、その場合の家賃減額措置等の取扱いについても、高齢者を始めとする二百万居住者の居住の安定に配慮して適切に措置すべきものというふうに考えております。
○富樫練三君 独立行政法人は原則独立採算制ということになりますので、こういう点については居住者の方々が大変心配していらっしゃるわけなんですね。そういう点で、是非、これらについて引き続き維持をしつつ拡大をしていくということが居住の安定のために求められていると思います。是非、今、局長から答弁がございましたけれども、そういう方向でやっていただきたいというふうに思います。
 同じように、居住者との関係で、今、日本の住宅事情との関係で賃貸住宅事業の問題について伺っておきたいと思います。これは当委員会での附帯決議との関連もございますので、これの点について伺いたいと思います。
 実は、一九九九年、平成十一年でありますけれども、通常国会で、この参議院の国土・環境委員会、当時は国土・環境委員会であったわけですけれども、都市基盤公団法に対する八項目の附帯決議、これが採択されています。
 その第一項目で、「政府は、国民生活の安定向上のためには住宅政策を通じた福祉の増進が不可欠であることを踏まえ、公団賃貸住宅、公営住宅等の適切な役割分担と連携に配慮しつつ、大都市地域等において居住水準の向上が必要な世帯等のために、良質な公共賃貸住宅を計画的に供給するよう努めること。」としています。
 その後、昨年の十一月、この委員会で我が党の大沢議員の質問に対して住宅局長は、ファミリー向け賃貸住宅は四大都市圏で約二百五十万戸程度不足している、公団の賃貸住宅事業は民業圧迫というような批判は当たらない、こう答弁されております。
 そこで、局長に改めてまた伺うわけですけれども、この賃貸住宅は二百五十万戸程度不足していて、公団の賃貸住宅事業、これは民業圧迫というふうな批判は当たらないという認識は現在も変わりございませんか。
○政府参考人(三沢真君) 昨年十一月のこの交通委員会で、大沢先生の御質問に対しまして、一つの試算としてはファミリー向け賃貸住宅が二百五十万戸程度不足しているという試算もあるということを申し上げた上で、現在、公団がやっている賃貸住宅供給は、そういうふうな状況を、なかなか民間でそういうものについて供給されないという実態を踏まえたものであって、民業圧迫には当たらないという趣旨でお答えを申し上げております。この基本的な認識は今日も変わっておりません。
 ただ、今回の特殊法人改革の中で、民間でできることは民間にゆだねるという基本方針を更に徹底するということでございます。そういたしますと、今、公団がやっているやり方そのものについて、土地のいわゆる基盤整備と上物も全部公団がやる必要があるのか、それとも基盤整備は公団がやった上で、いわゆる上物の建設を民間にゆだねるという方針が可能なのかどうかという議論をした上で、これについては、今後はまず公団が敷地を提供して、民間による供給を誘導支援するということにしたわけでございます。
 ただ、こういう取組にもかかわらず民間による供給が行われない場合には、やはり民業補完という観点から、公団賃貸住宅は供給が必要になってくるというふうに考えております。
○富樫練三君 基本的な認識は変わらない、ただ、その後の状況の変化で民間と公共でそれぞれ役割分担というか、そういうこともあり得るという答弁のようであります。
 実は、昨年そういう答弁をした後の一か月後、実は去年の十二月ですけれども、政府は特殊法人等整理合理化計画を閣議決定しました。先ほども出たところでありますけれども。その中で、都市基盤整備公団を二〇〇五年、平成十七年までの集中改革期間中に独立行政法人とすることを決定しました。
 この整理合理化計画によれば、賃貸住宅事業に関しては新規建設は行わないこと、管理は民間に委託すること、既存の賃貸住宅は売却すること、こういう方向であります。これは、公団が賃貸住宅事業から全面的に撤退する、こういう方向を打ち出したものだというふうに思います。
 そこで、実態はどうかという問題であります。
 住宅建設五か年計画の中で、公団住宅の建設計画でこの五年間実質増で、戸数増、これが、これは平成十四年までが五か年計画だったと思いますけれども、それぞれの年度で事実上の増戸数分ですね、これはどういうふうになっているのか、その数字をお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(三沢真君) 公団賃貸住宅、これは管理戸数ベースで申し上げますと、これは平成十二年度まで管理戸数ベースで出ております。それで、平成十年度には約七千四百戸の増、それから十一年度が約九千五百戸の増、それから十二年度は約六千戸の増という姿になっております。
○富樫練三君 聞きましたら、住宅建設五か年計画の中で、これは十四年までなんですけれども、十三年度、十四年度、実質戸数がどのぐらい増えるかというのは載っていないんですね。ところが、五か年計画の中にはどのぐらい造るかというのは載っているんですよ、公団住宅で。二万五千戸と二万七千戸造る、こういうことになっています、この計画によれば。全体で何戸造るかという計画はあるけれども、実戸数が何戸増えるかというのはないのは、こんないい加減なことは私はないというふうに思いますので、十三年度、十四年度、どのぐらい増やす計画なのか。これはまだ実行ではないですから、どういう計画なのか、これは明らかにしていただきたいと思うんです。
 あわせて、公営住宅の方はどうなのかということなんですけれども、これも公営住宅の、住宅建設五か年計画の中で公営住宅、県営住宅や市営住宅などですけれども、これはどのぐらい増やす計画になっていますか。
○政府参考人(三沢真君) 住宅建設五か年計画においては、要するに建設の数値を計画に計上しております。毎年度の予算においても、当然、いわゆる建設に伴って予算が必要でございますので、予算の戸数としては建設戸数を用いてこれを計上しているということでございます。
   〔委員長退席、理事藤井俊男君着席〕
 それで、管理戸数がじゃなぜ出てこないのかということでございます。
 これは要するに、建設からいろいろ工期、個別の事情によりまして工期がいろいろございますので、一年でできるものもございますし、二年でできるものもございます。したがいまして、ここは建設の、何といいますか、政策上のいわゆる数値としては建設を用いると。管理戸数についてはいろいろ結果として出てくる数値だということで御理解いただきたいと思います。
 それで、公営住宅でございますけれども、公営住宅については平成十一年度で約一万戸の増加、平成十二年度に約六千戸の増加ということでございます。
○富樫練三君 そうすると、公団住宅と公営住宅合わせますと大体六千の、一万二千戸ぐらいですか、年間で増える実増戸数というのはね。そうすると、局長の答弁によれば、四つの地域合わせますと、都市圏でいいますと二百五十万戸ぐらい足りないと。これに対して一年間に一万戸そこそこの増加率でいったんでは、これはもう何年掛かるか分からないわけですよね。
 そうすると、国民に住宅をきちんと提供するという点で、そこの部分の差をカバーするのはこれはどこが、公営住宅や公団住宅ができないとすれば、これはだれがどこでカバーするんですか。どういう計画になっているんですか。
○政府参考人(三沢真君) これは、先生御承知のとおり、住宅建設五か年計画を新たに十三年度を初年度とする計画を立てまして、この中で公営住宅、公団賃貸住宅、それぞれ計画的な供給に努めているわけでございます。
 特に、実態で申し上げますと、やはり公共団体もいろいろ、例えば新規の土地の取得について非常に御苦労をされながら、あるいは厳しい財政状況の中でいろいろいろんな御苦労をされながらやっていると。そういうものについて最大限支援しながら、毎年の予算を積み上げて、これを計画的に供給するということでございます。
 したがいまして、これはもう基本的にはやはりできるだけ計画的に、しかも着実にこれを増やしていくということでございますので、これはやはり元々の計画の中でそういう既存ストックの活用も含めた建設をきちっとやるということが定められておりますので、それに基づいた建設をきちっとやらせていただきたいというふうに考えております。
 それから、先ほど申し上げました数字、ちょっと私間違えまして大変申し訳ございませんでした。公営住宅は、平成十一年度に約一万二千戸増加、それから平成十二年度に約九千戸増加でございます。大変失礼いたしました。
○富樫練三君 数字が訂正されても、大勢にはほとんど影響はないというふうに思います。
 地方自治体が頑張って、苦労しながら頑張っているんだと、公営住宅やなんかを増やすためにね。十三年度から新しい計画でやっているんだというんだけれども、これを見ると、例えば今の公営住宅の状況を見ると、局長が今言った数字を見ても、年々増加する実増戸数というのは年々減ってきているんですよね、これで見ますと。例えば、平成九年の場合は二万二千戸ぐらいプラスした。十年になると一万五千戸ぐらいに減る。十一年になると一万二千戸ぐらいに減る。それで、十二年になると約九千戸に減ると。増える戸数というのはどんどん減っているんですよ。これが増えているんなら話分かりますよ。ところが、逆の方向に向かって進んでいっているときに、更に一方では二百五十万戸足りないんだと、こういうふうに言っているわけですから、これは問題は深刻だというふうに言わなきゃいけないと思うんですね。
 そこで、大臣、この附帯決議が要請しているのは、民間で造ってもらいたいということを要請しているんじゃないんですよ。この附帯決議の第一項目めで言っているのは、公共賃貸住宅を計画的に供給すべきだと、こういうことを全会一致で決めたんですね。ですから、これにきちんとこたえるということが私は大臣の仕事だというふうに思うんですけれども、九九年の公共賃貸住宅を計画的に供給するというこのときに、当時の、関谷氏が建設大臣でしたね。決議の、附帯決議をやりますと、それを受けて大臣がちゃんとあいさつをしますよね。そのときに、こういうふうにあいさつしているんですね。大臣は、「その趣旨を十分に尊重してまいる所存でございます。」と。いつも言っているんだろうと思うんですよ。いつも言っているんだけれども、これは形だけで終わらせちゃいけないというふうに思うんですね。そういうふうにちゃんと議事録に載っているんですからね。そのとおりやっぱりやっていただかなきゃ困ると、こういうことなんだろうと思うんです。ところが、実際に公営住宅は増加戸数は減ってきていると。年間に公団も含めても一万戸そこらしか増えていかないと。片方で二百五十万戸足らないと。これじゃ全然もう問題の解決にならない。
 そういう中で、公団は賃貸住宅事業から全面的に撤退しようと、将来は撤退しようというわけですよ。これは、どうも……
○理事(藤井俊男君) 富樫議員に申し上げます。時間が大分過ぎておりますので、ひとつまとめてください。
○富樫練三君 分かりました。
 これじゃ、やっていることが逆さまだろうというふうに思いますので、扇大臣に改めて、大臣も替わったわけですから、是非この附帯決議をきちんと責任持って実行すると、この決意をお願いしたいと思います。
○国務大臣(扇千景君) 時間が迫っているということでございますけれども、私どもは、この附帯決議に関しましては、少なくともその附帯決議の趣旨にかんがみまして、私たちは政策的には最大の努力をしているというつもりでございます。また、この附帯決議の、住宅建設五か年計画に基づきまして良質な公共賃貸住宅の計画的な供給に最大限に努めると、こう明記してあるわけですから、例えば、具体的には公営住宅の、あるいは公団住宅、このストック数は、平成の十三年度末には二百八十九万戸から、平成十二年度末には、二百九十二万戸と約三万戸程度増えるというふうにも考えておりますし、また新規に供給する住宅につきましては、公営住宅は平成三年度より、また公団の賃貸住宅につきましては平成八年度より完全にこれはバリアフリー化したということも私は一つのサービスだと思うんですね。
 ただ戸数だけではなくて、附帯決議に書いてございますような良質なというふうな意味も私どもは努力しているつもりでございますし、また、先ほど局長が言いましたけれども、いわゆる既存の公団のあれだけじゃなくて、既存の持家、そういう住宅も今後は賃貸住宅として活用しようという新たな計画もしておりますし、民間の活力を活用したということで、私たちは賃貸住宅の供給がなされるように、できれば民間の賃貸住宅市場というものを新たに国民の皆さんに指導していこうと、また民間にも声を掛けていこうということで、民間の皆さん方、ちょっと時間がないということでこれでやめますけれども、少なくとも民間の皆さんで一生懸命やるよということも増えてきておりますし、また今回は証券化手法の導入をして、融資、税制の在り方等、もっともっとこれが活力あるようにしていこうということが、今回の十四年度として新たな活動をしておりますので、そういう意味では今現在賃貸住宅、お入りいただいている皆さん、またそれを活用しようという皆さん方に不安を与えないように、なおかつ危機感を持たれないような指導をしながら、公社というもの、公団というものの在り方も私たちは根本から考えていこうというのが今の現状でございます。
○富樫練三君 終わります。
○田名部匡省君 最後になると、もう大分言い尽くされたことが多いんで、今日は基本的なことからちょっと伺っておきたいと、こう思うんです。
 私は、先ほども少子化の議論がありましたけれども、毎回この委員会で少子化、高齢化時代にどう対応するかということは、これは政治全般に、政策全般にかかわるもう問題になってきているわけですから、それに備えていろんな政策というものをやっていかなきゃならぬということは、もう何回も申し上げてまいりました。
   〔理事藤井俊男君退席、委員長着席〕
 そこで、一番先に情報公開をしていただいて国民の意識を変えないとこの国は変わらぬと、こう思って、随分地元でもそういう話をしたんですが、どうもこれはなかなか難しいなと。先ほども環境の問題、昨日も本会議場でも、ここでも今度環境のことをうたっていますが、話は分かるんですよ、オゾン層が破壊だとか、北極の氷が解けて海水がどのぐらい上がるとかというのは何となく分かるけれども、人のことだと思っているんですね、みんな。目に見えるものでもないし。
 ですから、分かっていても、じゃ燃料なんかは、もうどんどんCO2の問題が言われているけれども、今度は電池エネルギーとかなんとかというのを開発するとかなんとかという話ありましたが、ああいうものでも積極的にできてくればこれに代わるものになるんでしょうけれども、そういうこともないと、やっぱり我々なのか、役所なのか、この意識がもうこれは相当変わっていかないと難しいなということを最近感じてきました。
 そこで、まず最初に伺いたいのは、この改正案がなぜ今出てきたかということをひとつ冒頭にお伺いしておきたいと思います。
○政府参考人(風岡典之君) 今回の地方運輸局及び地方陸運支局、海運支局の統合というような問題について、こういった法律を提起した考え方ということについて御説明をさせていただきたいと思います。
 現在の地方運輸局の組織につきましては、これは地方における交通サービスの安定的な供給とか安全の確保というような形で地方支分部局として九つの地方運輸局というのを設置しているわけでございますが、最近の新しい課題というものもいろいろあります。陸運、海運、観光まで含めた総合的な交通政策あるいは観光政策というものを地域に即して展開をすべきだという要請も高まってまいります。また、地域と一体となった公共交通あるいは観光政策の展開、それから先生御指摘いただきましたような地球環境問題とか少子化・高齢化対応ということで、二十一世紀の課題というのもあります。また、需給調整規制の廃止ということで、規制緩和後に向けて事後チェック体制、行政面での取組と、こういうようなことで新しい体制の構築ということが求められているわけでございます。
 こうした中で、今回、法律及びその他の措置も含めましていろんな取組をさせていただきたいと。一つは、陸運支局と海運支局を統合して、原則として、各都道府県に運輸支局というのを設けて、地域と一体となった取組というものを行っていきたいということ。それから、新しい時代のニーズにこたえるためには、地方運輸局の本局体制、ここでも先ほどのような環境問題への対応とか少子化・高齢化問題への対応ということで企画振興部を設置するとかあるいは交通環境部の設置ということで、本局の再編ということも行っております。さらには、地方運輸局と地方整備局との連携ということも、これは国土交通省としても非常に重要な課題でありますので、そのために管轄区域というものを見直すと、こういうような取組をして新しいニーズにこたえていきたいというふうに考えているところであります。
○田名部匡省君 私は違うと思うんですね。これはもう前からそんなことは分かっていたんで、やるべきことをやってこなかっただけで。私は、そうでなくて、小泉総理が、もう行政改革だ、特殊法人廃止だと、こんなことを言って、あるいは規制を緩和する、民間でできるものは民間に任せると、こういうことからこれが本当は出てこなきゃならぬものだなと、こう思っていたんですね。ですから私は、一昨日ですか、経済財政諮問会議で税制改革の論点整理のまとめの中で、歳出を徹底的に見直し、税負担に報いる小さな政府を実現するとの観点から税制改革をまとめることになったということがマスコミを通じて言われていますけれどもね。ですから、これの関連で法案は十分こたえていかなきゃならぬものだと思っているんですね。
 要するに、無駄を徹底的に排して必要なところに使うんだと、これをやらなかったら毎年国債発行して、やれるわけがないんです、少子化と。これいつも言うんです、ここで。だから、そういう観点から本当はこれをやろうということでないと私はいかぬと、こう思うんですよね。どうですか、そういう考え方は。
○政府参考人(風岡典之君) 先ほど今回の法律の提案の背景みたいなことを御説明させていただきましたけれども、先生ただいま御指摘のように、やはり組織の再編に当たっては、私どもの組織、定員のスリム化、行政改革に資するようにしていく、また国民のサービスの向上にも配慮しながら進めていくということは確かに重要なポイントだというふうに思っております。その意味から、今回の組織の再編について、私どもとして組織、定員のスリム化についてどのように取り組んだのかということについて若干数字で申し上げたいと思います。
 組織につきましては、現在陸運支局、これは五十二あります。海運支局六十七ありまして、全体で支局の数というのは百十九ということでありますけれども、これをスリム化というような観点から五十一の支局にしております。したがって、六十八の支局を減らすという組織としては大胆なスリム化というものを行わせていただきたいと思っております。また、海運支局は全部廃止というわけではありません。統合、廃止ということではありませんでして、海事事務所として残るものもありますので、それでいきますと、百十九の支局が支局とそれから事務所ということで七十七ということになりますので、このベースで見ますと四十二削減をするということであります。
 また、定員面では、七月一日現在で、支局の管理要員でございますが、約八十名ほど削減をするということで、定員面でのスリム化ということも行っております。また、地方運輸局全体で申し上げますと、これは別途、七月一日から自動車検査業務につきましては独立行政法人に移管するということで、その八百六十五名の削減と合わせますと地方運輸局全体としては五千六百四十九人の定員から四千七百二十五人ということで、独法の分も含めてということでありますけれども、九百二十四人の減ということであります。
 当然、そういった形での組織、定員のスリム化ということを踏まえますと経費の面でも相当程度の経費の削減につながっていると、このように考えておりまして、いずれにしましても、こういった取組というのは今後とも着実にやっていかなければならないと、このように考えております。
○田名部匡省君 努力していることは分かりますが、まだまだ考えてみたらやる方法等がたくさんあると思うんですね。
 私は、いつでしたか、あれは真鍋農林水産審議官のころですか、もう陳情政治を受け付けないということを言いましたよね。言ったけれども、また同じように続いているようですけれども。しょっちゅう、今ごろになると、河川の大会だ、道路の大会だ、いや何の大会だといって、みんな行って顔見せているようですけれども、あれ、前から私はやめろと言っているんです。大会開けば予算が付くとか付かないとかという、一番私の嫌いなことなんですよ、あめとむちみたいな話でね。それも、来たくて来ているのか、役所から言われて動員掛けられているのか分かりませんが、もういい加減にしたらどうだと。無駄な経費ですよ。旅費掛けて、それはホテルはもうかるかもしれぬが、新幹線もいいかもしれぬけれども、別な方に使うことに回せばもっと有効になるものを、ああやってばかみたいなことをやっている。私は出たことないですよ、そういうの、ずっと。やっぱり意識を変えて、あの無駄な、これはどのぐらい掛かっているか分かりませんよ、各省全部あるんですから。そういうことなんかを見ておって、もう少しやっぱり、こんな時代にはどうするかと。東京事務所なんてなくてもいいと言っているんですよ、各県の。あれだって、また調べてみたらどのぐらい掛かっているんですか。
 そういう、新たなものに作っていくということは必要だし、それから大臣、都会と違って私の方は、八戸市というのは大きくないですから、どこの市でも。そこに国道事務所もある。これは前にも質問した、河川の下に事務所があると。こんなもの一つにするとか、場合によっては市に委託してやるとかという、いろんな方法あると思うんですよ、一々これやらなくても。これは数え上げれば、車検事務所だって何だってやりようがもう幾らでも出てくる。ということで、もう真剣になって考えたらどうかなという気がするんですがね。
 大臣、どう思いますか。このこと、今のことも。
○国務大臣(扇千景君) 田名部議員がおっしゃることも、いつも私も正論であろうと思っていますし、陳情合戦というものを中止するべきであると。田名部議員も大臣経験者でいらっしゃいますから、当時は随分陳情をお受けになったと思いますけれども。
 そういうことで、例えば一番問題は、地方から大挙して来る費用というものがどれだけ掛かっているかということを、田名部議員が今おっしゃったように、百万円の補助金をもらうのに九十九万円使って東京へ出てくると。それでも皆さんはそのことが生きがいであると。
 かつては、いや、その顔、フェース・ツー・フェースでやっぱり物を言わないと不安だという人間性もこれもあると思うんですけれども、やっぱり私、情報化時代でインターネットでも何ででも物を言えるようになりましたので、そういう意味では、この形態というものを変えなきゃいけないというのは、むしろ私が申しますよりも皆さんが地元でおっしゃるべきであろうと思いますので、必ずしもそれが悪いと一方的には言えませんけれども、やっぱりお見合いのときも、見合い写真だけじゃなくて、フェース・ツー・フェースでどんな顔か見たい、態度も見たいということと同じように、やっぱり人間、フェース・ツー・フェースで物を言わないと、やっぱり写真だけではというのと同じで、ちょっとそういう向きがなきにしもあらずということは、私は、田名部議員が御持論でございますように、おっしゃるとおりだと思います。
 ただ、問題は、今おっしゃったように、元々廃止したり統合するものを、わざわざ今回移転費を使って出ていって、そしてまた統合というんじゃ無駄遣いじゃないかと、先ほどからも今日御議論が出ておりますけれども、私はそういう意味においてはこれも考えていかなきゃいけない大事なことだと思います。
 少なくともこの法案で措置する六特殊法人の、これは国土交通省だけではありませんけれども、この六特殊法人に関しましては国費ベースで十六億円、法人の自己資金を含めますと約六十一億円必要になるわけですね。そういう意味では、一方で無駄ではないかというふうにおっしゃいますけれども、私はまだまだ国の中で無駄なものはたくさんあると思っておりますので、ただ、地域に分散するという論と、そして無駄を省いてなるべくそのままいろとおっしゃるのと、やっぱりそういうのをどこで整合性を持っていくかと。
 だから、地域に分散しろということは決まっているんですけれども、その地域の分散の仕方が、今分散するべき時期なのか、あるいは統合してスリムになってから一か所にして地方に行けとおっしゃるのか、その辺はまだまだ考慮の余地はあるのではないかと思っておりますけれども、田名部議員の持論でございますから、私も納得するところは大でございます。
○田名部匡省君 やっても代表者が一人来ればいい話で、あんなにぞろぞろぞろぞろ来る必要があるかと、こういうことを言っているんで、地方分権の時代だとかいろんなことを言っているんですから、そういう時代に合うように、費用対効果、そういうものも出して情報を公開してくれよと。先ほども地域整備公団のことを富樫委員から話あった。あるいは、この移転の費用が五十億、六十億掛かると。そんなことはどんどんどんどん出しなさいよ。それで国民がどう判断するかということで、知恵を出してくれと、国民も。今は、困ったら何とかしてくれるだろうと思っていますから、みんな。自分たちで考えなきゃいかぬという意識は全然ないですよ、地方行ったら。
 私は、この間も沖縄と青森、経済の問題で出ておったが、相変わらず全国所得では最下位を争っている。失業者も一番多い。何やったって、今までやったことが、じゃ、一つでも良くなって上の方に行ったかというと、行っていないんですよ。だから、やり方が間違っていたと思うんです。どうすればいいか。
 あるいは、もう今のことでも、これだけインターネットが普及しているんですから、一々行かなくたってできる仕組みというのを考えれば、何のためにこっちの方をやって、こっちの方、相変わらず車で行って判こを押してもらって用事を足すかと。そういうことなんかも思い切ったことをいろいろ考えて、なおかつ自分たちがそこにおってやらなきゃならぬものは何かと。
 あるいは、先ほども九州の方の港湾の話があった。それは、大きいところには、それは大きいなりに残さなきゃならなきゃ残せばいい。そうでないところは、市を窓口にして、遠くにだってあるわけですから、皆さんの出先というものは。それが何をするのか、その先はどうするのかと。市に委託した程度でいいなら市でやってもらえばいいと。いろいろこれ、もう知恵を出す時代なんです。
 何か皆さんの今までのを見ておると、小泉総理が余り元気よくいいことを言うものですから、あのとおりいったらすばらしいなと思って、僕は励ましにも行きましたがね。
 ところが、だんだんどうも、役所の方も何か形を変えて残そう残そうというのだけは伝わってくるんですよ。特殊法人を廃止するので、じゃ、独立法人だと、あれだこれだといって。それでまた新しいのを何か作ろうと。こういう、だから私は、天下りもうさせるなと、六十五まで定年延長したらどうだと。最近は、悪いことをして辞めたのに退職金九千万ももらっていくというのは、これ民間じゃ考えられませんよ。立派なことをして、いや御苦労さんというのでない人たちに。こういうことなんかも見ておって、本当に国の行政というのは、これだれに責任あるか分かりませんが。
 そういうことなんかを感じまして、今日は皆さん余り質問のない法案だということですが、私はもう少し、あなたたちに子供も親戚も両親もいるんでしょう。迷惑掛けないように少し頑張るという気になってくれたら相当変わってきますよ。何も他人の方まで要らぬから、自分の子供たちに迷惑掛けないように頑張ろうと、これで意識が変わってくるんですから、どうぞそういうことで、この法案についても、やらないよりも私はいいと、これは。しかし、もっとあるんじゃないかと。
 首都機能だって、私はこの間本会議場では反対したんだ、凍結せいと。あんな特別委員会作って、金掛けて視察にしょっちゅう行っているが。そして今度は陳情に来るでしょう。財源どこから持ってくるんですか、あれ、どのぐらい掛かるか知らぬが。しかも、公邸もあんな立派なのを造って、これはもう景気良くなってからやるにしても、今凍結しておくべきだということで、私は本会議場でやじ飛ばして反対したんだ。
 だから、その時を見て、やったから行くんだというのでなくて。
 これについて、最後に大臣の意見があったらお伺いしたいと思う。
○国務大臣(扇千景君) 衆参で委員会をわざわざ作っていただいて御論議いただいておりますけれども、これは多くの参考人をお呼びになって、私も議事録も読ませていただきました。ですから、今無駄を省けということですけれども、これは東京都が計算したら約二十・一兆円、約二十兆移転に掛かると言っておりますし、今、田名部議員がおっしゃいましたように、新官邸、これでき上がりまして、この間オープンいたしました。これ約四百三十五億でございます。そして新官邸の情報の通信あるいは附帯設備、これで約二百十二億でございます。そして、今、議員会館を建て直そうと言っています。移転するというのは、議員会館建て直す費用が千八百億でございます。
 ですから、私は、今、田名部議員がたまたま金はだれが出すんだと、こうおっしゃいました。私は、そういう意味でやっぱり時代の流れ、そして現実というものを我々国会議員、私も一国会議員として冷静に見て、そして冷静な国民が納得し得るような判断を出していただきたいと思っております。
○委員長(北澤俊美君) 他に御発言もないようですから、両案に対する質疑は終局したものと認めます。
 これより両案について討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○大沢辰美君 私は、日本共産党を代表して、平成十四年度における特殊法人の事務所の移転のための関係法律の整備に関する法律案に対して反対の討論を行います。
 反対理由の第一は、特殊法人の事務所の移転には合理的理由がないことです。
 政府の説明によれば、都心の一極集中を改善するための多極分散型国土形成促進法に基づく移転であると説明しています。しかし、東京都内の事務所を移転させても、都市再生法などに見られるように、再び一極集中を招くことが明らかです。移転の合理的説明になっていません。
 反対理由の第二は、今回の移転は国費や特殊法人の予算削減にもつながらず、無駄な移転事業だからです。
 例えば、宇宙開発事業団の移転する筑波の建物の建設費は四十四億円、都市基盤整備公団が移転する横浜アイランドタワーに至っては総工費が四百八十億円という超デラックスな建物で、現在建設中ですが、二十七階のうちの過半数の十五階のフロアを都市基盤整備公団が使用するというのです。そんなものが本当に必要だとは思えません。また、その他の特殊法人も都心の賃貸事務所から地方都市の賃貸事務所に移り、賃貸料が一定の軽減がされるとしていますが、移転先の埼玉副都心や横浜のみなとみらいは都市基盤整備公団が公費を使って建設したものであり、予算削減とは言えないものです。
 事務所移転の必要性について合理的理由がないにもかかわらず、約六十億円もの移転費用と労力を費やすことは無駄遣いそのものと言わざるを得ません。このような事務所の移転は中止するのが最良の道であります。そのことを主張し、反対討論を終わります。
 議員各位の御賛同をよろしくお願いいたします。
○委員長(北澤俊美君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 これより採決に入ります。
 まず、国土交通省設置法の一部を改正する法律案の採決を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(北澤俊美君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定をいたしました。
 次に、平成十四年度における特殊法人の主たる事務所の移転のための関係法律の整備に関する法律案の採決を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(北澤俊美君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定をいたしました。
 なお、両案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(北澤俊美君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
○委員長(北澤俊美君) 次に、船舶職員法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 政府から趣旨説明を聴取いたします。扇国土交通大臣。
○国務大臣(扇千景君) ただいま議題となりました船舶職員法の一部を改正する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。
 近年における国民の水上レジャー活動に対する関心の高まりや余暇活動の多様化に伴い、水上オートバイなど手軽に楽しむことができる様々な小型船舶が増加し、幅広い層の人々が手軽に参加するなど、小型船舶を利用した水上レジャー活動はますます活発化しています。こうした中、小型船舶操縦士の免許保有者は毎年約九万人のペースで増加し、平成十二年度末で約二百七十万人に達しています。このため、小型船舶の安全を確保しつつ制度の簡素合理化を図ることが強く求められております。
 他方、小型船舶による海難は増加傾向にあり、平成十二年度には二千三百件を超えるとともに、死傷者も約七百人に達しています。このため、早急に小型船舶の安全対策の充実を図ることが求められております。
 このような状況を踏まえて、小型船舶に係る利用者ニーズの変化に的確にこたえるとともに、小型船舶の航行の安全を一層図るため、この法律案を提出した次第でございます。
 次に、この法律案の概要について御説明申し上げます。
 第一に、小型船舶の船長を小型船舶操縦者と位置付け、船舶職員の資格制度から小型船舶操縦者の資格制度を分離することとし、法律名、目的等について所要の改正を行うこととしております。
 第二に、小型船舶操縦者が受けなければならない小型船舶操縦士の免許の資格区分について、一級、二級及び特殊小型船舶操縦士の三つの区分に再編成するとともに、小型船舶操縦士の試験について、安全に配慮しつつ、できる限り簡素なものとすることとしております。
 第三に、小型船舶操縦者が遵守すべき事項として、危険操縦の禁止、酒酔い操縦の禁止等を明確化するとともに、遵守事項の違反者に対する再教育講習の制度を設けることとしているほか、所要の改正を行うことといたしております。
 以上が、この法律案を提案する理由でございます。
 この法律案が速やかに成立いたしますよう、御審議をよろしくお願い申し上げます。
 ありがとう存じました。
○委員長(北澤俊美君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 本案に対する質疑は後日に譲ることといたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時六分散会