第155回国会 行政監視委員会 第4号
平成十四年十二月二日(月曜日)
   午後一時開会
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   委員の異動
 十一月二十五日
    辞任         補欠選任
     榛葉賀津也君     岩本  司君
     高橋紀世子君     田名部匡省君
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  出席者は左のとおり。
    委員長         白浜 一良君
    理 事
                北岡 秀二君
                佐藤 泰三君
                高嶋 良充君
                続  訓弘君
                田名部匡省君
                渡辺 秀央君
    委 員
                加納 時男君
                近藤  剛君
                椎名 一保君
                林  芳正君
                福島啓史郎君
                森元 恒雄君
                吉田 博美君
                若林 正俊君
                脇  雅史君
                浅尾慶一郎君
                池口 修次君
                岩本  司君
                小川 勝也君
                岡崎トミ子君
                鈴木  寛君
            ツルネン マルテイ君
                鶴岡  洋君
                山本 香苗君
                岩佐 恵美君
                西山登紀子君
                森 ゆうこ君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        白石 勝美君
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  本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○行政監視、行政評価及び行政に対する苦情に関
 する調査
 (公務員制度改革に関する件)
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○委員長(白浜一良君) ただいまから行政監視委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。
 去る十一月二十五日、榛葉賀津也君及び高橋紀世子君が委員を辞任され、その補欠として岩本司君及び田名部匡省君が選任されました。
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○委員長(白浜一良君) 次に、理事の補欠選任についてお諮りいたします。
 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(白浜一良君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に田名部匡省君を指名いたします。
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○委員長(白浜一良君) 行政監視、行政評価及び行政に対する苦情に関する調査を議題といたします。
 本日は、公務員制度改革に関する件について委員各位の御意見を伺いたいと存じます。
 なお、皆様のお手元に「「公務員制度改革」に関する行政監視委員会における発言の論点整理」を参考資料として配付しております。
 議事の進め方でございますが、まず各会派から一名ずつ大会派順にそれぞれ五分程度御意見をお述べいただきまして、その後、委員相互間で自由に意見交換を行っていただきたいと存じます。
 なお、御発言は着席のままで結構でございます。
 それでは、まず各会派を代表して御意見をお述べいただきたいと存じますので、自由民主党・保守党から順次御発言願います。
○北岡秀二君 それでは、自保を代表して意見表明をさせていただきたいと思います。
 私どもは、今回の公務員制度改革の目指す方向性については基本的に賛成の意を表するものであります。
 今回の公務員制度改革は、平成十三年一月に実施された中央省庁改革と車の両輪を成すものであり、中央省庁改革という器に魂を入れるものであります。
 近年、行政はますます複雑、高度化し、行政の機動的、効率的な執行が求められています。こうした中で、公務員は、既存の価値観にとらわれず、国民の視点に立った政策を企画立案することや、前例踏襲主義を廃し、コスト意識や顧客サービス意識の徹底を図ることが求められています。一方、公務員による不祥事は後を絶たず、公務員に対しては国民の厳しい視線が向けられています。
 こうした状況の下、公務員制度改革を行うに当たっては、公務員が国民全体の奉仕者であることを原点に返って再認識するとともに、新たな行政ニーズに対応できるよう、公務員の意識を根本的に変えるということが何よりもまず重要だと考えます。
 今回の改革は半世紀ぶりの抜本的改革であり、大綱の具体化に当たっては各方面からの意見に幅広く耳を傾けるとともに、本委員会での議論を踏まえ、特に内閣と人事院は十分に意見交換を行うべきだと考えます。内閣と人事院の機能分担については、今回の改革の趣旨を十分に踏まえ、公務員の中立公正性、労働基本権の制約等にも配慮した上で、その適切な在り方について検討すべきものと考えます。
 参考人の意見にもありましたように、能力等級制度の導入に当たっては、ポイントとなる評価の具体的仕組み、運用方法について関係者の意見を十分にくみ上げて制度設計を行うとともに、職員に対する周知徹底、十分な試行を行うなど、実施に当たって混乱が生じないようにすることが必要だと思います。
 採用試験制度の見直しに当たっては、いたずらに知識偏重のペーパーテストに頼ることなく、総合的な人物評価を重視し、より多様な人材が確保できるように改革すべきものであります。
 幹部要員の育成、登用については、指摘されているキャリアシステムの弊害を是正するため、厳正な審査を実施するとともに、入省時における採用試験の種類にとらわれない能力重視、適材適所の人事管理を推進する必要があると考えます。また、閉鎖的な人事管理を防止するため、官民の人事交流、府省間の人事交流を積極的に推進すべきだと思います。
 さらに、男女共同参画社会を実現するためにも、公務部門における女性の採用、登用を拡大するとともに、仕事と家庭を両立できるよう勤務環境を改善することが重要だと考えます。
 国民から批判の強いいわゆる天下り問題については、各府省のセクショナリズムが強化されることのないよう、内閣が一律に厳しい承認基準を策定し、人事管理権者が行う承認審査の統一的で客観的な運用が確保されるようにするとともに、特殊法人等も含めた再就職状況全般に係る公表制度の整備を図るなど、国民の信頼を確保し得るルールを確立することが重要だと考えます。
 早期勧奨退職慣行の是正については、計画的に退職年齢を引き上げるとともに、行政組織の肥大化、人事コストの増大につながらないよう配慮する必要があると考えます。
 公務員制度改革については、国家公務員のみならず、地方公務員、教育職員等にも能力主義、実績主義に基づく大綱の基本的な考え方が広く適用されるべきであります。今後、これらの職種についても議論を深めていく必要があります。
 今回の改革が自由かつ公正な社会を形成するにふさわしい二十一世紀型行政システムの一つとして、真に国民から信頼される公務員を目指して実効ある改革が着実に進められることを強く希望して、意見表明を終わります。
 以上です。
○高嶋良充君 私は、民主党・新緑風会を代表して、公務員制度改革に対する意見を申し述べたいと思います。
 現在、政府が進めている公務員制度改革大綱に基づく検討作業は、国民の視点に立って公務員制度を抜本的に見直す姿勢が極めて不十分であると言わざるを得ないと思います。
 今、国民の多くが公務員制度に対してどのような不満や批判を抱いているのか。それは、縦割り行政による縄張意識やキャリアシステムと天下りなどの特権、そして前例踏襲の事なかれ主義やコスト意識の欠如、更には旧大蔵省や外務省などの公金乱用事件に見られる公務員の不祥事等々であります。
 本来、公務員制度改革は、このような制度欠陥を改革すると同時に、国民の不満や批判にこたえて国民の信頼を回復をする、そのための処方せんでなくてはなりません。しかし、行革推進事務局の改革案は、このような国民の批判にこたえるどころか逆に縦割り行政や天下りを助長し、官僚主導の行政を温存をする、正に身内に甘いお手盛り改悪案と言わざるを得ないと考えます。
 以下にその問題点を指摘をいたします。
 まず第一に、公務員制度改革大綱決定の経緯についてであります。
 大綱がどのような議論をした上で策定されたのか、議論の経緯が不明であり、作成過程における透明性が著しく欠けていることであります。とりわけ、公務員制度の専門機関である人事院や、直接改革の影響を受ける職員団体との十分な協議もなかったことは、人勧制度と労使関係の安定についての認識が欠けていたと言わざるを得ません。
 第二は、天下りの大臣承認制への移行についてであります。
 天下りの承認権者が人事院から各大臣に変わることにより、再就職にも政治的介入を招くおそれがあります。これは、公務の中立公正性の観点からも問題があると言えます。
 第三は、大綱では現在のキャリアシステムを維持するものとしていますが、採用時の一回の試験で将来を決定してしまうことの弊害は極めて大きいと言えます。また、合格者数を採用予定者の四倍にまで拡充することも目指していますが、これも情実採用のおそれが生ずることとなります。
 第四は、大綱では労働基本権について何ら触れられていません。しかし、改革の具体案では労働基本権を制約したまま、これまで勤務条件について人事院規則で定めてきた事項を政令で定めることとするなど、代償機能を大きく後退させるものとなっています。これでは人事院総裁所見にもあるように憲法上の疑義を生じさせることとなり、当然、労使協約で定める仕組みとする必要があります。
 とりわけ、職員団体がILOに提訴し、ILOは十一月二十日の理事会で日本政府に勧告を行いました。それによると、第一に、日本政府に対し公務員に対する労働基本権の現行の制約を維持するという考え方を再検討するよう求め、第二には、法令を改正してそれを結社の自由の原則に適合させる観点からすべての関係者と全面的で率直かつ有意義な協議が直ちに実施されるよう強く要請するとしています。このことにより、政府が今進めている公務員制度改革は国際労働基準に反していることが国際的に明らかにされたものと言えます。
 このため、政府は、昨年閣議決定した公務員制度改革大綱をいったん白紙に戻し、改めて人事院や連合を始め関係職員団体と協議を開始をし、真に透明で民主的な公務員制度改革を実現すべきであることを申し上げ、私の意見表明といたします。
○続訓弘君 公務員制度改革に関する公明党としての意見を申し上げます。
 一、公明党の基本姿勢。
 (一)去る十一月二日の第四回党大会において内外に公にした、権力は国民の幸せのために使うべきである、政治は国民に対する奉仕のためにあるとの一貫した姿勢でこの問題についても対応する。(二)もちろん、公明党は、制度疲労している行政システムを国民の目線で抜本的に改革することの必要性を強く主張する。(三)当委員会創設の原点に立って、文字どおり良識の府として、国民の目、耳、口の役割を積極的に果たす。
 二番、今回の改革は、制度疲労により相次ぎ発生した官僚の不祥事と政官癒着の構造を抜本的に断ち切り、国民の信頼を得て国家百年の大計を作るためのものである。
 三、しかし、改革案が明らかにされた途端に、マスコミ各社の社説や二十一世紀民間臨調や行政法学者や有識者等々から批判が相次いで起きている。
 四、これらの批判者も、すべて改革の必要性は認めつつも、この改革案がややもすれば民主化の所産としての人事院制度を形骸化し、時の政権の恣意に左右されかねないとの懸念からである。
 五、これらの批判にこたえるためには、政府並びに人事院は、それぞれに不祥事発生の根本原因及び政官癒着構造の発生原因とその根絶のための具体的方策を国民の前に明らかにして、現行法律上の問題点と改正案を示すべきである。
 六、去る十一月二十五日の本委員会における参考人質疑の中でも、石原信雄参考人と小林節参考人の意見は全く対立していた。
 七、石原信雄参考人の質疑で、政府の改革案に賛成しながらも、提案者、すなわち行革推進事務局と人事院及び労働団体との間で意思疎通が欠けているのは残念だし、人事院制度はむしろ強化すべきであると述べられたが、その強化の方策は明示されなかった。
 八、小林節参考人は、改革案は日本の民主的行政システムを確保するとの視点から憲法違反の懸念箇所すらあると述べられ、本委員会が良識の府としてこの問題を真っ正面から議論することを評価したいと述べられた。
 九、以上のことから我が党としては、政府並びに人事院が前百五十四国会及び今百五十五回国会における当委員会での各党及び議員の意見、及び石原信雄、小林節両参考人の意見開陳、質疑応答等を虚心に踏まえて、国民の理解、協力が得られるよう最善を尽くすべきであると強く要望する。
 また、以上に加え、党内議論の主な論点を列挙すれば、(一)公務員制度における内閣と人事院の機能分担については、真に国民が求める改革を目標とし、政府、人事院、職員団体等関係者が十分協議をすること。(二)人事管理の機動性、弾力性を高めるに当たっては、公務員人事管理の中立公正性及び労働基本権制約の代償機能が確保されること。(三)特権意識や閉鎖的な官僚制度として国民から強く批判されているキャリアシステムを抜本的に見直すこと。(四)特に行政職T種採用試験については、上位五大学が合格者の七、八割を占めている従来の状態を改善し、全国の大学から有為な人材が確保されるよう工夫、改善が必要であること。
 十一、国会に提案される法律改革案には、良識の府としての当委員会の意見が十分反映されることを期待する。
 以上でございます。
○岩佐恵美君 私は、日本共産党を代表して、公務員制度改革についての意見を述べたいと思います。
 まず、私どもは、政府が進めようとしている公務員制度改革については反対です。その主な意見を述べたいと思います。
 最近の官僚の不祥事、官庁の腐敗は、官製談合や金券の不正授受、業者による過剰接待、飲み食い費用に充てる裏金作りなど、私利私欲に走る全くひどいものです。また、薬害エイズ問題等に見られる国民の命より製薬企業の利益優先、大手ゼネコンのための大型公共事業など、役所、官僚が、国民の利益よりも省庁や大企業の利益を優先させていること、あるいは鈴木宗男議員の事件のように一部政治家のためにのみ働くなど、全体の奉仕者という公務員本来の役割を全く捨て去ってしまっていることに対し、国民の憤りは頂点に達しています。国民は、こうしたゆがみを生み出した特権官僚のキャリアシステムの弊害や天下りなどによる政官財の癒着構造の根絶をこそ強く求めています。
 ところが、今、政府が進めようとしている公務員制度改革は、改革の対象とされている高級官僚と一部与党政治家が密室で協議して進めていて、その内容も、各府省の人事管理権限を強化する、天下りを公然と認めるなど、全く国民の期待に反するお手盛り改革と言わざるを得ません。国民の批判にこたえる公務員制度改革を進めるためには、まず、このような密室での一方的なやり方を改め、国民や公務員労働者など、多くの意見を広く聴いて根本的に出直すべきです。
 以下、具体的な内容について述べます。
 第一は、憲法第十五条で明記されている「全体の奉仕者」を貫くことです。政府の改革案は、能力等級制度、評価制度を導入しようとしていますが、各府省の幹部職員による業績評価は従来にも増してなお一層各府省のセクショナリズムを強めることは明らかです。さらに、現行試験制度の維持などT種公務員試験合格者だけが生涯にわたって高い地位と収入を保障されるキャリアシステムを温存した上、幹部候補職員の育成制度を導入するなど、キャリアシステムをむしろ制度化し、強化するものです。他方、直接国民サービスに従事する多くの公務員は実態を無視した定員削減の下で過重な労働を強いられています。キャリアシステムを根本的に改革するとともに、国民サービス部門を拡充し、公務員が安心して国民のための行政に専念できる体制にすることが必要です。
 第二は、高級官僚の天下りをやめることです。企業や業界団体への天下りは政官業癒着の根源であり、税金の無駄遣いや金権腐敗の温床となります。また、公的な法人への天下りは各部門の官僚支配の道具になっています。これまでの不十分な人事院の事前審査さえ廃止し、各府省に任せて天下りを自由化するなど、絶対に認められません。高級官僚の天下りは一定期間原則として禁止するという、参考人も述べておられましたけれども、断固とした措置を講ずるべきです。
 第三は、憲法第二十八条で保障されている公務員の労働基本権を回復することです。
 日本政府による公務員の労働基本権の剥奪は、これまで再三にわたってILO条約違反と指摘されてきました。ところが政府は、今回の改革でも、公務員労働者とまともな協議をしないまま一方的に現行の制約を維持することを決め、そればかりか、政府がその代償としてきた人事院制度まで骨抜きにしようとしています。ILO理事会は、日本政府のこのようなやり方を厳しく批判し、再考すべきであるとの勧告を採択しました。
 公務員の労働基本権の剥奪は、憲法に違反するとともに国際的にも全く通用しません。憲法に保障された労働基本権を公務員に保障することは、労働者として生活と権利を守るだけでなく、全体の奉仕者として国民の立場に立って行政の在り方をチェックし、国民本位の行政を進めるためにも大きな力となります。
 以上、基本的な点を指摘をして意見表明といたします。
○田名部匡省君 国会改革連絡会を代表して、意見表明をいたしたいと思います。
 私の考えはこれまでの質疑の中で述べたとおりであるが、この機会に、国民の目から見て何が重要かということを中心に改めて意見を表明いたしたいと思います。
 まず、何といっても天下りの問題であります。
 現在、公務員制度の抱える最大の問題の一つがこの天下り問題と言っていいと思う。この前も申し上げましたが、私自身、事業を経営しておったので、天下りの構造的な問題点や受け入れる業者の痛み、身にしみて実は分かるわけであります。企業が発展するためにお願いをして採用するなど、結局、日本経済全体という視点からも、天下りがあるために公平公正な競争を妨げられて経済の健全さが保てなくなってしまう。
 そこで、総理も言っているように、早期退職慣行を是正し、定年まで働けるようにした上で役所の再就職あっせんをやめて天下りを廃止すべきだと考えております。そして、国民の天下り批判は、民間企業だけではなくて、特殊法人、公益法人に対しても寄せられている以上、これらすべてについて天下りを禁止する必要があります。しかし、直ちにできるかどうかということは別として、先般の人事院総裁が提案された内閣一括管理方式ということも検討していいのではないかと考えております。
 これに対し、今、行政改革推進事務局の方で考えているような人事承認を廃止して大臣承認制を導入するという案には、私は反対であります。
 これは、間違いなく、役人側が一方的に決められる仕組みというものは、十八日の質疑のときにも話をしたとおりでありまして、私も大臣の経験者でありますが、政策全般を見るのに手一杯で、役人の人事について細かくチェックするなんというのはもう不可能であります。三年間大臣をやらせていただきましたが、非常にこの人事問題は難しかった。しかも、一年ぐらいで替わる大臣では、とてもこれはもうやれないということだと、こう思っております。
 石原大臣は、何百件もチェックするぐらいの覚悟を持って自分の掌握している役所の人事に責任を持つのがこれからの大臣の姿だと、こう言っておりましたが、しかし、政策を処理しながら何百件もの人事、しかも天下りだけで何百件もの人事を、一人一人の経歴、職務内容を精査しながら責任ある判断をするのは全く容易ではない。その結果、だれも責任を取らない制度になってしまう。今までだって、いろんな人事をやって問題が生じても責任を取った大臣はいないということからも、石原大臣の言う大臣の政治的責任により大臣承認制を厳格に運用というのは、これはもう絵にかいたもちだと、こう思っております。
 次に、採用試験について意見を申し上げます。
 今回の公務員制度の改革では、採用試験の企画立案機能を人事院から内閣に移すとしているが、これも私は問題があると思う。
 内閣というのは政党内閣であり、政党内閣が政治的に中立公正であるはずがない。その政党内閣が中立公正を非常に重要な要素とする国家公務員の採用試験の企画立案を行うというのは本質的に無理がある。
 次に、採用試験に関連してキャリアシステムの見直しの問題があります。
 この前も話したと思うが、キャリアの中には、本当に立派な人物もおれば、ごく普通の人もいる、さらに、首をかしげたくなるような人物もおる。それを大して差も付けずに大体同じように昇進させる今の人事慣行は改めなければならない、そう思います。努力した者が報われる制度にすべきだと。
 企業は業績によって評価をします。公務員もコスト意識を持ったり無駄を廃止するなど、評価して決めるべきだと、こう思っております。入口の一回だけの試験で将来が決まってしまうような制度ではなく、きちんとした実績を残した人を抜てきするといった、もっと競争する仕組みにしないと国民は納得しないということを申し上げたいと思います。
 最後に、もう一言。
 今回の改革に対しては、検討の進め方が不透明であるとか、関係者の意見調整が行われないまま一方的に結論に至ろうとしているとか、検討プロセスについての批判が多く寄せられております。公務員制度改革という国家の基本にかかわる問題についてそういう乱暴な手法を取ることには反対をいたします。じっくり話し合って、関係者の納得を得ながら国民に理解されるような結論を導き出す必要があると思います。
 人事院からも是非、専門機関、中立機関の立場から意見を申し出てもらいたいと思うし、とにかく大事な問題なので、今後とも我々も議論を尽くしていくべきということを申し上げて、終わります。
○委員長(白浜一良君) 以上で各会派の意見表明は終わりました。
 これより委員相互間の意見交換を行います。
 御発言のある方は、挙手の上、委員長の指名を待って発言されますようお願いいたします。
 その際、委員の一回の発言時間はおおむね三分程度でお願いいたします。
 なお、御発言は着席のままで結構でございます。
 それでは、御意見のある方は挙手をお願いいたします。
○近藤剛君 ありがとうございます。
 冷戦後、世界は大きく変わりました。経済、社会の一体化の動きをインターネットを核とするIT革命が加速をさせました。その結果といたしまして、すべての現象が、政治、経済、社会全体にわたりまして国際的文脈抜きに語れない時代となったわけであります。経済的には、御承知のとおり国際競争が激化をしております。政治、行政もその例外ではないことを我々として十分認識する必要があろうかと思います。
 そのような状況の中にありまして公務員制度改革が本格的に議論されることになったことは必然であろうかと思います。特に、パフォーマンスを高める必要性、そしてニーズに応じた人材確保の必要性、そして人事に競争原理を導入をする、そしてパフォーマンスを図るその必要性、そして公務員のパフォーマンスに関して国民に対する政治的責任を明確化する必要性が認識をされていることは高く評価しておきたいと思います。昨年、その意味で、十二月に閣議決定をされました大綱は、基本的に正しい方向を向いていると考えております。
 ただし、この際、更に議論を深めたい分野も幾つかございます。時間の関係もございますので、項目だけ四つほど申し上げておきたいと思います。
 まず一つが、人材確保に関する点であります。具体的には、中途採用により重点を置いた採用システムの構築が必要ではないかなと思います。
 新卒を採用する、そして留学も含めた育成も図る、これは重要なことではございますが、しかし、変化の激しい世界の動きの中にありまして、即戦力の確保もまた必要になってきていると思います。海外の大学あるいは大学院の卒業生、あるいは国際機関の経験者、あるいは企業、研究所、NPO等の経験者も含めまして広く人材を求めるシステムが必要であろうかと思います。その意味で、採用、処遇を更に柔軟化するシステムの構築につき、更に議論を深める必要があろうかと思います。
 二つ目がキャリアシステムの見直しについてであります。
 大綱におきましては、現行制度を大枠としては維持するとされております。しかし、この際、より深い議論がこの分野についても必要ではないかなと思います。中島人事院総裁の意見もより具体的に、この点お伺いをしたいと思います。
 三つ目が人材の活用についてであります。
 具体的には、特に省庁間の壁を超えた流動性を高めるシステムの構築が必要ではないかと考えます。この点につきましては、内閣の権限等につきましてより具体的に議論を深める必要があろうかと思います。
 最後に、上級幹部職員の在り方についてであります。
 これから、内閣、大臣の責任で人事権を行使をする、そして国会、国民に対して説明責任を有するということを前提とするのであれば、それにふさわしい大臣の直属のスタッフとしての上級幹部の在り方も十分に検討をしておく必要があろうかと思います。例えば、少なくとも指定職のうち局長級以上、百数十名と承知をしておりますが、これらの人、職員については特別職とすることも将来の課題として議論を更に深めていく必要があろうかと考えております。
 ありがとうございます。
○岡崎トミ子君 公務員制度改革の中でも特に国民の批判の強い天下り問題について申し上げたいと思いますが、特殊法人や認可法人、独立行政法人、公益法人に対する再就職、天下りは、国民の納得の得られるものではありません。
 民主党としては天下り関連禁止法案を国会に提出をいたしております。つい先日、独立行政法人化問題に関して本会議で質問する機会がございまして、その際にも申し上げましたが、役員は法人の長が適材適所で決めるということでありますが、昨年四月に先行した例を見ましてもほとんどの役員は公務員の出身者でありました。これは、先行した独立行政法人法の中の例でありますけれども、民主党が衆議院の調査局を通して行った予備的調査で明らかになりましたことは、五七%の独立行政法人のうち、特に百四十五人の理事長や常勤理事のうち実に百四十人、すなわち九七%までが官僚出身者でございました。
 大体、一九九七年十二月二十六日の閣議決定で、特殊法人の役員については主管官庁からの直接の就任者は半数以内にとどめるものとする、また民間人の起用を促進するとなっておりますが、これは守られておりません。
 このときの質問にしましても、閣議決定は今後独立行政法人にも適用されるのかと、また努力目標を設定して政府として努力をすべきではないかということを石原大臣に申し上げましたけれども、大臣は適材適所と言うだけで、明確な答えは得られませんでした。
 今回、官僚のOBの天下りを人事院承認事項から外して、各府省大臣の承認制に切り替えたわけですけれども、縦割りで予算と権限を握っているトップに天下りの権限を戻すということは納得することはできません。こうしたチェックは人事院が中心に行うべきだと思いますし、政府が行うときにあっても、各府省大臣ではなくて内閣、官邸そのものがこうしたことを行うべきだと思っております。
 私ども、先ほど申し上げました民主党の法案ですけれども、不正や不祥事と無駄の温床ともなっております公務員の天下りは、営利企業だけでなくて特殊法人等への天下りも退職後五年間禁止、また、天下りのあるときにはそのリストなどを公表しまして、何としてもスリムな行財政の実現と不公正な税金の使い方を抜本的に是正する、国民の視点に立った改革をすべきと考えております。
 以上です。
○森元恒雄君 私は、三十年間にわたりまして国、地方での役人勤務をしてまいりました。その経験から、以下三点について個人的な見解を申し述べたいと思います。
 まずは営利企業への再就職、いわゆる天下り問題でございます。
 このことについて抜本的な解決策は、この委員会でも既に議論が出ていますように、早期退職勧告を是正して、できるだけ定年まで現職で勤務できるような、そういう人事管理をしていくということが第一だろうと思っております。
 しかし、そういうことを急にやろうと思ってもなかなかできませんし、あるいは組織としての活力あるいは特に若手の職員の意欲というようなものとの兼ね合いというようなことを考えますと、どうしても部分的にその再就職という問題が避けられないんではないかなというふうに思います。そうであれば、現職出向の枠組みを広げるとか、あるいはスタッフ職を充実させるとか、そういう工夫もしながら、極力民間への再就職というものは狭めていくというのが何よりも大事であるというふうに考えます。
 最後に残された、どうしても再就職というケースが出てきたときにどうするかということが議論になっておるわけでございますが、私は、この各府省大臣の承認に際して内閣が厳格かつ明確な承認基準を設定するというのが大綱の方針でございますけれども、これでいわゆる懸念されているようなセクショナリズムの打破というようなことができるんだろうかという点に十分こたえるためには、内閣の関与というものについて基準の設定にもう一歩踏み込むことが可能であれば、是非そういう方向を検討すべきではないかというふうに考えます。
 次に、職員の採用に関してでありますが、できるだけ筆記試験では判定できない職員の能力を引き出すために、試験を、まず採用枠を四倍に広げ、各省であとは人物評価をするということが出されております。
 個人の能力をどのようにすれば的確に判定できるかということについてはいろいろ議論があるかと思いますし、それが筆記試験だけで十分に判定できるとはだれも思っていないと思います。しかし、どうすれば本当にその人間が今後三十年、四十年にわたって公務を遂行するに十全な能力を持った人間であるかということを見極めるということはなかなか容易でありません。
 現在の試験制度がそれでいいのかということについては、いろいろ意見もあることは事実だと思います。その際に、各省がいったん採用した人間を個別面接等を通じて判定するのがいいのか、あるいは現在の採用試験でも面接が行われておるわけでございますので、その面接の方法を改める方がいいのか、ここが見解の分かれるポイントではないかなと私としては思うわけでございます。
 現在、二倍であったものを二・五倍という形で徐々に拡大する方向で試みが行われておりますが、その辺の実際の具体的なやり方がどちらがどう効果があり、また問題点があるのかというふうなことを十分見極めながら、ここのところは慎重に対応するというのが適当ではないかなと私としては考えるものでございます。
 それから、三番目に能力等級制度でございますが、職員の人事あるいは給与の処遇に当たって、的確にその人間の能力あるいは実績を評価して行うというのは当然のことであります。しかし、なかなか公務に携わる者の能力なり実績を客観的、公正に判定するということは非常に難しいわけでございます。
 しかし、そうはいっても、実際にも人事の面では既にそういう点が行われております。今十分行われていないとすれば、それは専ら給与の点ではないかなというふうに思います。ただ、給与の点では今でも勤勉手当あるいは特別昇給についてそういう評価ができることになっておりますが、現実にはなかなかそれが動いていない。その辺はなぜかというようなことも踏まえて、この辺は十分に実際に運用する場合にはどういう方法が果たして実効性を伴うような形になるのかということの見極めが大事ではないかなというふうに考えます。
 以上でございます。
○山本香苗君 党としての基本的な考えは先ほど続委員からございましたので、私の方からは、今までの審議を踏まえて、何点か気になる点を申し上げたいと思っております。
 まず、公務員制度改革、これは公務員の不祥事やセクショナリズム、天下りといった公務員に対する国民の皆様の批判を受け、国民と行政との間のずれというものを直していくためにも非常に重要な改革だと認識しております。
 先週、現在の改革案について参考人の御意見を伺ったところ、かなり意見が対立しておりました。明らかに関係者の意見調整が不足しておりまして、今後更に広く意見を聴取、まとめていくことが必要だなというふうに思ったわけでございますが、特に国民の皆様の関心の高い天下り規制について、石原参考人から厳しい審査基準、承認基準を設けて誤解を受けることがないようにといった発言がありましたが、厳しい基準といったのはどういった基準なのかを具体化する中で、真に国民の皆様方の信頼をかち得るシステムを作っていくことが必要であると思っております。
 また、先ほども能力主義のお話ございましたけれども、この能力主義の導入については、能力とは一体どういったものを指すのかから始まり、能力をどう評価し活用するかに至るまで慎重を期した検討をしていくことが必要でありまして、無駄な現場の混乱を招くようなことがあってはならないと思っております。公務員の全体の奉仕者として働く意思を高め行くような制度の導入を望んでおります。
 その他、公務員の中立公正性の確保のため、中立的な機関であります人事院が労働基本権の代償機能を今後も発揮していくということは、ここにいらっしゃる委員の皆様方考えていらっしゃること一致していると思いますが、しかし、ILOの勧告は、今回の改革案が代償機関である人事院の役割を低下させようとしているとしております。この勧告を踏まえた上で、今後十分な審議をしていかなくてはならないと思っております。
 ともあれ、今回の改革案につきまして、更にセクショナリズムを強化するような結果になるとか、役人のお手盛りといった批判がたくさんございます。これを真摯に受け止めることなくして改革がうまくいくとは思えません。こうした国民の声に耳を傾けていくと同時に、本委員会におけます審議の結果を是非今後の改革に反映させていただきたいと思っております。
 以上です。
○田名部匡省君 この改革は、だれのためにやるのかという意思を明確に、やっぱり基本的なことですから、持たなきゃならぬということが一つあります。
 それから、今回の改革は五十年ぶりの大改革だと言われておりますので、歴史的な課題、すなわち戦後公務員制度の最大の課題とされてきた特権性とかそれからセクショナリズムなどについて全くメスが加えられていない。それから、検討のプロセスについても、これ国民のためにやるわけですから、国民の皆さんが本当に分かるように、そのための関係者との意見調整ですとか、有識者の声に耳を傾けることも大事でしょう。一方的に進められるということはやっぱり問題が残るし、マスコミも陰でこそこそ改革しているという批判もありますので、ここはオープンにみんなが分かるようにやるべきだと。
 私はスポーツの世界長いものですから、スポーツはルールはもう国際連盟で決めちゃうんですよ。それを選手は守ってプレーをすると。反則するとペナルティーがびんびん掛けられますよ。そういう何かしっかりしていないと、やっているときはもうごちゃごちゃになっちゃって、だれが作って、しかもファンのために、普及発展のために、ファンが喜ぶようにルールというのを作っているんです。ですから、そのことを、ファンというのは国民だと置き換えればそれぞれお分かりいただけると思うんで、やっぱりこれは大事なことですからね。
 特に、競争原理が民間で働かないというのは、余り申し上げませんが、本当にひどいものですよ。そのことだけは我々がしっかり受け止めて、天下りの行ったところだけが仕事がどんどん増えるなどということは絶対やってはいかぬという方向で検討していくべきだと、こう思います。
○小川勝也君 これまでの委員会の議論で論点が明らかになってまいりましたので、今日の意見交換も大部分の発言の要旨が重複するんだろうというふうに思いますので、私の方からは特に私が強く感じます二点の問題、この二つを指摘をさせていただき、結論めいた意見を申し上げさせていただきたいと思います。
 一つは、やはり公務員の労働基本権の代替措置を、人事院がその役割を果たしているということがどう今回の改正案で変化していくのかということだろうというふうに思います。ただでさえILOから勧告を受けるような内容で、現状であるのにもかかわらず、更に人事院の役割を後退をさせていくような在り方でいいのかという指摘が一点。そしてもう一点は、もう一つの大きな問題点でありますキャリア制度の問題、天下りの問題、そしてまだまだ議論が絶えなかった採用をめぐる問題、この問題への改善の答えが今回の改革案では出ていないということ。この二点が大きな問題点であると指摘をさせていただきたいと思います。
 そして、この議論の経過と出てくるまでの間のことを考えますと、先日も大臣、副大臣、そして人事院総裁がこの委員会に出てきまして議論をさせていただきました。政府、内閣提案とはいえ、これだけ人事院と内閣の意見が食い違っていいのか。例えば政策にスピードが必要だということも半ば理解をさせていただきますが、例えば経済政策とか金融制度のことであればスピードを持って政策を実行していかなければいけないというのは分かるわけでありますが、今回の公務員制度改革が数十年に一度の改革ということを考えますれば拙速だと言わざるを得ないと思います。質問や議論の中でも、与党の各委員からも今回の制度改革の疑問が呈せられていたということでもそのことが分かるんだろうというふうに思います。このまま改革が進んでいくことになれば、将来必ずや禍根を残す結果になるだろうというふうに私の意見としてまとめさせていただき、意見の開陳を終わらせていただきたいと思います。
○福島啓史郎君 自由民主党の福島啓史郎であります。
 今回の公務員制度改革につきまして、私自身、国家公務員三十二年やりまして、国内、内外、外国にも勤務しておりましたので、それらの経験を踏まえて個人的見解も含めながら意見を言いたいと思います。
 私は、公務員制度改革につきましては、短期的なものと中長期的なものを分けて考えなければならないと思います。今回の改革はどちらかといえば短期的なものが中心ではないかと思います。したがって、中長期的なものを更に検討し実施していかなければならないと思うわけでございます。
 その際の大きな論点でございますが、四つあるんではないかと思います。
 一つは、効率性をどうやって行政で確保するかということでございます。その場合の効率性とは何かといいますと、一つは意思決定及び執行の的確・迅速性、それが一つですね。それから二番目は、行政コストをどうやって削減していくかと、これは効率性だと思います。二番目はセクショナリズムの打破だと思います。よく言われるように省益あって国益なしという、この明治百三十五年の病弊をどうやって脱却するかということでございます。それから三番目は、政と官の関係をどう考えるかということでございます。基本的には、政は政策を決定し官はそれを実施するというのが基本的にあるべきだと思います。それから四番目は、労働基本権の制約の問題をどう考えるかということでございます。
 以下、四点について申し上げますと、まず効率性につきましては、今の公務員制度改革におきましてはキャリア制度を改善しながら維持するということだと思います。短期的にはやむを得ないのかなという気もいたしますけれども、一回の試験ではなくて、ある年齢でもって同一の条件、競争条件を探す、結構だと思います。また、能力等級、実施はいろいろ難しい問題あるかと思いますが、考え方としてはいいと思います。
 ただ、問題は、天下りの是正と関連して早期退職制度を見直すということが議論、総理の指示もあるようでございますが、言われております。私は、結局そうするとどういうことになるかといいますと、早期退職をずらす以外、天下りを禁止すれば早期退職をずらす以外にない。要するに、退職年齢をずらす、その間は現役で出向するということなんですね。そうすると、行政コストとしては何らプラスマイナス、意味がないわけですね。そういうことでいいのかどうかという点が一つ。
 それから二番目には、私は、今これだけ世の中の動きが早いときにいつまでも六十まで、トップが六十というのは私は間違いだと思います。早く五十代そこそこで実際の要するに局長、次官クラスで権限を行使するような立場にならないと日本の国際競争力は落ちると思います。
 したがって、どういうことを考えればいいのかということでございますが、私は一つは、先ほど田名部委員も言われましたけれども、公共工事に、天下りの人材を引き受けると公共工事が来るというのはやめなければならないと思います。その一つは、要するにゼネコンの供給過剰という問題が背景にあるわけですね。したがって、その供給過剰対策をしていくと同時に、一定年間は直接そういう工事会社に行くのではなくて、シンクタンク等に人材を供給して、そこで留保し、そこで過去の行政経験を踏まえた調査研究等を行うということであります。
 それから、中長期的には、私はリボルビングドア方式を考えるべきだと思います。回転ドアですね。要するに、官とそれから民とを回転ドアのように移行する、政権交代も含めてそれを行ったり来たりするという関係を日本も作るべきだと思います。その際にキーになるのは、人生設計上重要な将来の人生の保障という面もありますから、シンクタンクを多く作っていくということではないかと思います。
 セクショナリズムにつきましては、内閣の関与を強めていくということでございますが、中長期的には内閣の一括採用、一括管理を行うべきであると思います。また同時に、省庁間配転あるいは人事交流を進めるべきだと思います。
 それから、政と官の関係につきましては、私はもっと政の方が官の方に人材を供給すべきだと思います。イギリスのように大体一省庁十名程度の政治家を官の方に派遣するような仕組みを作り、そこでもって政策決定していくべきだと思います。
 また、行政コストの削減につきましては、定員削減を進めると同時に、その定員削減に際しましては各省の持っている定員の相互流用をしていくことが必要だと思います。
 最後に、労働基本権の問題につきましては、三木内閣のときに政治的課題になったわけでございますけれども、私はあのようなコストを掛けて議論する実益があるかどうかということが問題だと思います。それだけのコストを掛けるよりも、今の、現行の中で労働基本権の制約に対して人事院制度という中立的な機関が労働条件を決めていく、賃金を決めていく、そうしたシステムを守っていく方がいいのではないかと。これは一種の社会的混乱に対する保険という意味を含めてもその方がベターではないかと思います。
 以上でございます。
○岩本司君 民主党の岩本司でございます。
 党を代表しての意見は、先ほど高嶋理事から御発言がございましたので、その中で二点に絞って国民の皆様に分かりやすく意見を申し述べさせていただきます。
 現在、各省庁におきまして同期がキャリア組のトップ、事務次官になりますと、同期の仲間に早期勧奨退職慣行、このような制度の下、退職を勧めて天下りさせる、しかもその後を渡っていくと。このようなピラミッド型の硬直した人事を改めて、原則として六十歳までは勤務できるようにすべきであるというふうに考えます。これを実施することで天下りを認めないようにすると。
 また、最近、省庁、特に財務省や経済産業省ではキャリア組が国のお金で海外留学しまして、イギリスですとかアメリカに、MBA、経営学修士ですね、これを修得して帰国すると民間にヘッドハントされると。特に外資系でございますが、このような傾向があるわけでありますが、億単位で引き抜かれるわけであります。木を見て森を見ずじゃありませんが、不良債権処理をこのまま進めますと、ここ数年、企業も外資に買収されていく、しかも頭脳まで引き抜かれると、このような事態もここ数年に起こっていくわけでありますが、最近、じゃ、留学して帰って辞めるんだったらそのお金は戻させればいいじゃないかというような意見もありますけれども、そういうことではなくて、優秀な意欲ある若者が国のために働きたいと思えるような制度改革にすべきだということを強く申し上げて終わります。
 以上でございます。
○西山登紀子君 日本共産党の西山登紀子でございます。
 私は初めて就職いたしましたのが京都市の児童相談所で、八年間地方公務員でした。京都市職員労働組合というのがありまして、組合員でもございました。年末の今ごろになりますと人事院勧告が出て、わずかな賃上げをかち取るために遅くまで集会や当局との交渉などを行った経験もございます。しかし、当時から、戦後日本の民主化と同時に憲法で保障された労働基本権が公務員だけ大きく制限され、団体交渉権の制限、スト権が禁止される中での闘いでしたから、おのずと人事院勧告待ちという状態での不自由な闘いでもございました。
 私の体験からも、戦後政治の改革をというのであれば、その代償措置としての人事院制度が、今日、公務労働者の生活と権利を守ることに十分役割を果たしてきたのか、また全体の奉仕者として住民サービスに献身的に従事する公務労働を維持、発展できたのか、そこにこそメスを入れた改革が必要だと考えます。
 この十一月、ILOは連合や全労連の提訴に対して、日本政府の公務員制度改革に対しての厳しい勧告を出しました。政府は公務員の労働基本権に対する現在の制約を維持するという意図を再考すべきだという厳しい内容でございます。政府は、人事院制度は国民に定着しているとしてILOのその勧告に承服できない旨を表明をしております。国際的な批判は必至です。
 そこで、私は実態を訴えたいと思います。
 まず第一の問題は、日本の公務員は極めて数が少なく、公的サービスはアメリカやヨーロッパの半分から三分の一であるにもかかわらず、今なお総定員法の下で正規の職員が減らされているという問題です。
 二つ目の問題は、人権無視の定員外職員の問題です。私の地元は京都ですが、京都大学の実態、職員組合などから何度もお聞きをする機会がございました。京都大学の職員は総数七千三百十三人なんですが、非常勤職員は二千三人、二七・三九%です。これらの労働者は、日々雇用と呼ばれる人が二百人、時間雇用職員と呼ばれる方々が一千八百三人です。定員外職員の存在がなければ京都大学は機能しないと京大総長が語っているように、多くが基幹的業務を担っている人々でございます。にもかかわらず、定員外とされ、格付も低く、ボーナスもなく、祝祭日は無給、給与も頭打ち、扶養手当もなく、人間ドックなどの受診時の職免や産休や病気休暇、忌引休暇も含めて有給休暇はありません。継続雇用の保障もありません。毎年、一日首を切られて、また次に雇用されるという状態です。必要な人員にかかわらず、このような劣悪な状況に置かれているわけです。中には二十年、三十年の熟練労働者もございます。私は、人権侵害との思いを強く持つものです。組合側もILOに提訴をされているわけです。
 次に、男女共同参画の手本になっているのかという問題です。
 京都大学のいわゆる教官、教授、助教授、講師、助手などの中で女性は一体何%かということで資料をいただきました。平成十四年五月の一日現在、二千九百十一名中、女性はわずか百六十四名で、五・六%でございます。私がちなみに九四年十一月十六日、科学技術特別委員会で質問いたしましたときには、京都大学当局はジェンダーのそういう数さえ把握をしておりませんでしたので、少し前進したのかなとは思いますけれども、極めて数は少ないです。国家公務員の本省準課長・課長相当級以上の数はと見れば、女性はわずか一・三%でございます。
 以上が、戦後労働基本権と引換えに日本の公務労働者に与えられた貧しい労働の実態でございます。
 天下り禁止はすぐにやるべきであり、ILOや国連社会権規約委員会の指摘にある労働者の基本的権利の回復なくして真の改革はないと考えます。ILOなど国際的非難を受けていたのでは、いわゆる経済大国日本の国際的信用にもかかわる問題ではないでしょうか。ILOの指摘する見直し勧告を真摯に受け止め、公務員労働者の権利保障なくして国民の権利は守れないことを指摘し、今回の公務員制度改革には反対であることを申し上げて、私の意見といたします。
○林芳正君 ありがとうございます。自由民主党の林芳正でございます。
 我が会派の代表意見は北岡理事からお話があったところでございますし、私も先般の質疑に立たせていただきましたので、細かなところはその中で意見を表明さしていただいたというふうに思っておりますので、幾つか大きな流れについてお話をさしていただけたらと思います。
 まず、今回の改革、そもそもなぜ改革なのかということでございますが、質疑のときにも御紹介いたしましたとおり、今の人事院の制度というのが連合軍の占領下において、書簡によって始まったというところから始まっているという歴史的経緯があることは委員の先生方御承知のとおりであります。その後何回かこれを改正しようということで独立後の我が国に試みがなされたことも委員会のときに、質疑のときに指摘をさしていただきました。
 そういう経緯の中で、今回は実は平成八年、九年に行革会議というものができまして、行革会議最終報告というものを出した前提で中央省庁の基本改革というものが行われたわけでございまして、この行革会議の最終報告という中に一章設けまして、公務員制度改革について今行われている改革の概要が既に入っておるわけでございますが、なぜか中央省庁改革基本法の中にはこれが盛り込まれなかったということを受けまして、平成十二年の末の閣議決定で公務員制度改革大綱というものができたわけでございます。
 現行のスケジュールでまいりますと、最終的に新しい制度がスタートいたしますのは平成十八年度からということでありますから、行革会議最終報告、行革会議が議論したところから数えますと十年を掛けて新しい制度に移行していく。この国際競争の激しい変革の中でこのスケジュールについては若干遅いんではないかと私は思いますが、それにしても大切な国のエンジン部分でありますから、これぐらい時間を掛けてやる必要性があるんではないかということも理解をできるわけであります。
 今回の基本思想というものは、私も質問で申し上げたとおりニュー・パブリック・マネジメントと、諸外国が行政の効率もきちっと高めていくということで、国家としての競争力を今高めている、競争をしているわけでございます。
 先日発表されましたスイスの調査やダボス会議の関係の調査でも、我が国は科学技術は非常に評価が高い、これはノーベル賞を二人今年も受賞されたということで確認をされたという気持ちもありますけれども、この中で非常に低い分野が政府部門の効率性ということであります。
 一方で、天下りに対する批判、また不祥事に対する批判から、特に本当に一番遅くまで御苦労いただいている若手の職員の皆様の不安といいますか、やるせなさというのも伝わってくるわけでございまして、このことをきちっと機動性、政治主導、効率性ということを追求していこうということでこの改革の意味があるのではないかというふうに思っております。
 いろんなところでまだ御意見の対立するところ、また関係者との調整というものは必要になってくると思いますが、そのことを踏まえた上で一番大事なことは、やはり中で優秀な人がきちっとやる気を持って仕事をしてくれると、そのことが我が国の公的部門の効率性を引き上げることによりまして我が国の眠っている競争力を引き出していくということにあろうかということを指摘さしていただきまして、私の意見とさしていただきます。
 ありがとうございました。
○池口修次君 民主党の池口修次でございます。
 私は、公務員制度改革は必要だというふうに思っております。そしてその目的は、一つには国民の信頼を回復する、そして二点目には社会の状況を反映した公務員制度とするということだというふうに思っております。
 そして改革の視点は、一つには天下りの問題が解決されるか、そして不祥事をなくすことができるかということと、もう一つ重要なのは、効果、効率の高い行政、言い方を換えれば無駄のない行政が実現できるかということだと思っております。その点で、現在検討されている改革案を見さしてもらいますと、やはり私は非常に問題が多いと言わざるを得ないと思いますし、特に行政の無駄をどうやってなくすかということに触れられていないというふうに考えております。
 私は、行政の無駄がどこにあるのかというのを一番よく知っているのは公務員の皆さん自身だというふうに考えております。
 よく、改革の成功例で日産自動車のゴーンさんの改革が言われます。ただ、私はゴーンさん一人で改革できたかということではなくて、やっぱり問題点は日産の従業員の皆さんが提案をし、それをしがらみのないゴーンさんが実現をしたというふうに考えております。
 そういう意味で、今回の改革で是非必要なのは、やはり労働基本権に踏み込んで公務員の皆さんを改革の当事者というふうに認めることが必要だというふうに私は考えております。
 よく、労働基本権を与えると行政が混乱するというふうに言われますけれども、私は、労働基本権を与えるということは権利だけを付与するということではなくて責任が生じるものだというふうに考えております。そういう意味で、自己改革を進められる制度にするということが今回の改革で必要だというふうに考えております。
 以上でございます。
○森ゆうこ君 国会改革連絡会(自由党)の森ゆうこでございます。私は二点に絞って意見陳述させていただきます。
 まず、国家公務員T種試験の合格者増員について。
 昨年は二・五倍、そして今後は四倍の合格者を出すということですが、基本的にペーパー試験と同様、面接など他の要素も重視するという傾向は評価できると思います。この際、公務員試験を就職試験と位置付けることはやめて資格試験としてはどうでしょうか。資格試験ということであれば、例えば国家T種は年間五千人合格で五年間有効、国家U種は年間三万人合格とか、これは例えばですけれども、このような資格試験にしてはどうかということを提案したいと思います。
 中途半端な合格者数で、かつ採用が確約されないということでは、リスクが高くて優秀な人は逆に受験しないのではないかと思われます。資格試験とすることで、民間から公務員、そしてまた更に民間へと人事交流が活発になるのではないでしょうか。
 現在、日本型の雇用慣行が時代に合わない、変えなければならないと叫ばれていますけれども、終身雇用、年功序列といった雇用慣行を国家公務員制度から変えることで、新しい日本型雇用慣行のモデルケースを国家公務員の人事制度で示すべきではないかと考えます。
 次にもう一点、今回の政府案の公務員改革では、特に天下りに関しては許可を各省庁の権限とするとのことですが、これでは現状の追認であるというよりも、更に簡単に天下りができてしまうのではないかと思います。
 人事院の権限を強化するのか、それとも内閣の権限を強化するのかという問題は公務員の中立性をいかに確保するかだと思います。この点、公務員と大きくくくるのではなくて、政治的動きをする局長職以上とそれ以外の公務員は区別するべきだと思います。
 現在は、大臣、副大臣が一年、二年で与党内の順番でくるくる替わり、公務員は終身雇用で三十年も霞が関にいるわけで、これでは大臣が方針の変更をしても官僚は一、二年我慢すればいいやとサボタージュをするだけだと思います。この官僚自治の現状を打破するには、管理職ポストの大半を政治任命にすることが有効ではないかと思われます。今の公務員制度のまま、ただ内閣の権限を強化するだけでは、事実上官僚自治の現状の追認になってしまうと思います。
 公務員制度改革が真に国民の期待にこたえるよう更に検討が必要だと申し上げまして、私の意見陳述とさせていただきます。
○鶴岡洋君 公明党の鶴岡でございます。
 今回、五十年ぶりの国の基本である行政機関を担う公務員の制度大改革でありますから、二十一世紀型行政システムとして国民のニーズにこたえ得る公務員制度はいかにあるべきか、国民視点に立って、慎重かつ十分な議論が必要であります。
 昨年、閣議決定された公務員制度改革大綱は、趣旨は結構、私は基本的に賛成であります。意見はいろいろ言い尽くされておりますけれども、あえて若干の意見を述べさせていただきたいと思います。
 端的に申し上げます。三点。
 第一点は、公務員の公正中立性の代償機能についてであります。
 憲法十五条第二項には、「すべて公務員は、全体の奉仕者であつて、一部の奉仕者ではない。」と規定しております。私は、内閣が人事権を掌握し、機動的、弾力的な人事行政を行うことは時代の要請であると思いますし、理解できます。しかし、その際、公務員の公正中立性の確保と労働基本権制約の代償機能をどう評価し担保するのか、十分な議論が必要であり、立法化に当たってはきちっとした制度を作るべきであって、少なくとも憲法論議が惹起するようなあいまいさがあってはならないと思います。
 第二点、天下り問題。
 この問題は、今日もたくさん出ておりますけれども、今最大の関心事であります。大綱において天下りについて内閣の承認制にすると発表して以来、お手盛りであるとか大臣に処理能力があるかなど、種々批判のあるところであります。私は、内閣が承認基準を策定し、各省庁で統一的、客観的な運用が確保されるシステムができれば十分対応できると思いますが、一定の幹部公務員については内閣が一括して管理するシステムの方が国民の理解を得やすいと思います。国民の天下り批判は、一部の高級官僚のわたりによる高額の退職金や政官業癒着構造の温床になっていることに集中しているのですから、このように厳正にルールを変えます、また天下りの要因となっている早期勧奨退職慣行はこのように改めますと国民の前に明らかにし、理解を求めていくことが肝要であると思います。
 これに加えて、今日までこの天下り問題については、予算委員会、決算委員会、議院運営委員会、総務委員会、私も二十数年おりますけれども、耳にたこができるほど何十回と聞いております。しかし、内容は遅々として進んでいない、中身は国民の納得のいくような問題になっていないと、こういうふうに思います。
 そういうことで、規制をするということはこれは結構でございますけれども、その最大の私は原因となっているのは、余り論議されないいわゆる今日まで長い間の官主導のいわゆる行政、それから政治、また当たり前のようになっている年功序列、これが私はネックではないかと思います。こういったことについて更に議論を深めていくべきではないかと思います。
 最後に、キャリア制度。
 大綱では、T種、U種採用というキャリア制度を維持することとしております。依然として幹部要員を効率よく確保し養成することに主眼が置かれております。私は、二十代前半に一回受ける試験で処遇のコースが異なり、昇進のコースが異なり、末は天下り先も異なるというシステムは時代錯誤というか、少なくとも二十一世紀型行政システムにふさわしいとは言えないのではないかと思います。また、この採用時におけるT種、U種の区分をした、この点については廃止をすべきであると。キャリア制度の有無、特権意識、セクショナリズムの強化、不公平感などの弊害を除去することは難しいのではないかと思います。
 以上。
○鈴木寛君 私はまず、いわゆる各省庁の官房があっせんするという形での天下りについては完全な禁止ということを、やはりきちっとこの委員会あるいは議会での議論の俎上に上げるべきだということを冒頭に申し上げたいと思います。加えまして、やはり天下りの承認者が各府省の大臣になるということはこれはゆゆしき問題でありまして、この点についての再検討の必要性を強く申し上げたいというふうに思います。
 そうした天下り禁止の中で、先ほど同僚の岩本委員からもありましたが、併せて早期勧奨退職制度の廃止ということも、これは併せ検討しなければいけないことは当然であります。
 私の発言の中で強調させていただきたいのは、天下りの禁止あるいは早期退職制度、さらにいわゆる二十二歳の段階における一発試験の成績によって将来のキャリアコースが決まってしまうという意味でのキャリア制度、これの廃止も私は賛成でありますし、検討すべきであります。
 こうしたことは、当然我が国の政官業癒着構造を是正していくという観点でいずれも必要なことだと思いますが、その反射的効果として、現在いわゆるリーガルマインドの基礎、基本を身に付けている、あるいはガバナンス、経済とか法律とかを学ぶことによってガバナンスというものの基礎、基本を身に付けている若者にとって、公務員という職業が大変に人気のない職業になっているということについても、併せ我々は留意すべきであります。
 したがいまして、こうした中で、以前であれば、いわゆる中央省庁の仕事というのは、若い時代から責任を持ってやりがいのある仕事をできるということで若手の人材の人気を博していたわけでありますが、早期退職制度がなくなって六十歳までやるということになりますと、その結果として、反射的効果として、二十代、三十代では重要な仕事ができないということは既に大学生の中での常識というふうになっております。こうした中で若手の人材をどのように公務員にしていくかということについては、別途重要な課題として考えていかなければならないということを問題提起したいと思います。
 その解決策の一つとして、私は二つのことをきちっと問題提起をさせていただきたい。
 一つは、きちっと若手の抜てき、登用というものを考えていくという意味で、いわゆる今までの年次別の人事あるいは登用、任用体制というものについての見直しを真剣に行うべきだということであります。
 それから二つ目は、やはり新規採用ではなくて中途採用の枠というものを相当程度増やし、いわゆるリボルビングドアに日本の公務員制度をしていくということについての真剣な検討が必要だということを申し上げて、私の発言を終わらさせていただきたいと思います。
 以上です。
○佐藤泰三君 自民党の佐藤でございます。
 本日は、行政監視特別委員会がこのたびは一つ的を絞りまして、公務員制度改革ということでいろいろ御意見賜りまして、大分方向がある程度決まってきたなという感じを受けるのでございますが、私、思いますのに、この半世紀、すばらしい経済成長を遂げました、世界一の長生きになりました、個人所得、世界一になったと、これは何でだろうと。もちろん紆余曲折はあったにしましても、政府の指導よろしきを得、またそれを補佐する優秀なる官僚軍団の大きなパワーが今日の成果を出したんだろうと思います。しかし、半世紀、長い年月の間には、国全体に道徳観念の低下、犯罪の増加、そんな傾向になってまいりました。そこへ出てきたのが今度の天下り問題と。
 これ、ちょっと調べてみましたら、各市町村や県では全然問題になっていませんですね。来春三月やめる人はもう引っ張りだこであるという形でございます。どういうものだろうと、今考えました。
 これ、一つには、やはり優秀な官僚の皆さん、これ、国家の大きな財産でございますから。もちろん定年ございます。天下りのルールがないんじゃないかなというふうに思います。市町村、県、調べましたら、ルールはございます、ぴしゃっとしたルールが。ルールに基づきますから何ら問題はないと。国の方はルールがなくて各省庁別にばらばらにやっていると。天下りしたらかえって報酬上がってしまったとか、その辺に一つのジェラシーが出てくるんじゃないかと思います。その点は都道府県では見事なもので、ぴしゃっと出て何ら、むしろ奨励している傾向がございますので、この点も参考にして、ひとつ優秀官僚を、寿命延びましたから、遊ばせたら国家の損失であると、ルールを作りながら更に更に頑張ってもらいたいと思うわけでございます。
 また、いま一つ、これはございませんけれども、非常に最近刑法犯が多くて、ほとほとみんな国民困っています。この方面に対する人材関係もあると思いますので、それを併せてそうやっていきたいと思います。
 どうぞ、優秀官僚、国家の財産ですから、あるルールを作りましてその下でひとつやっていただければいいなというふうに考えますので、よろしくどうぞ。
 以上でございます。
○ツルネンマルテイ君 この委員会で私は初めて発言させていただきます。そして、今までの審議あるいは経緯も記録を読んだくらいでしか分かりません。しかし、読んだ以上は、今、私は提案するというか検討してほしいという一つの課題は、まだ話題にもほとんどなっていないという一つの問題があります。これはいわゆる国籍条項の撤廃についての考え方です。
 御存じのように、例えば地方公務員の採用試験の中から、かなり一般職員の場合はこれはもう撤廃されていますけれども、国家公務員のときはまだです。もちろん、これはいろんな問題があるかと思いますけれども、やはり公務員としても、例えば在日外国人たちは自分の地域で仕事をしている以上は、公務員になって、その条件を満たせばその地方自治体の意思形成に参画する権利があるかと思います。
 しかし、もしこういうことを進めたら、一つの条件が必要かと私は思っています。これを言わばよく西洋ではクオータ制度と言います。割当て制度という意味です。つまり、例えば日本では在日外国人たちは一%、人口の一%があるとすれば、国家公務員にはその一%の範囲内で認めるということ、あるいは男女平等参画とか障害者とかも同じようなこういうクオータ制度の中で、もちろんそのときは、例えば日本語ができるということとか、そういう条件を満たせれば、私は、やはりこの国籍条項撤廃は、もう国際化の中では日本でももっと、こういう国家公務員のときでも検討すべきと私は思っています。どうかこれからもこういうのも、私たちも、この委員会の中でも話題になれば私も幸いと思っています。
 以上です。
○北岡秀二君 先ほど会派を代表しての意見を申し上げさせていただきましたが、今度は個人的な意見を表明をさせていただきたいと思います。
 今、日本再生をしなければならない、そしてまたなおかつ、ややもすると落ち始めておる活力を回復をしなければならないというような状況に直面をしておるわけでございますが、その中に、技術革新をしていこう、あるいはいろんなシステムを改正をしていこうという議論があるわけでございますが、私は、大きな大きな根っこに携わっておる要因の一つに、言葉を本当に単純に申し上げると、汗を流した人が報われる社会、それと同時に、セーフティーネットと申しますか、ある一定基準まではお互いに助け合う社会、この二つがバランスよく取れている社会になっているところが私は本来の活力ある社会が維持をされるというふうに感じております。
 今、公務員の社会も、あるいは日本全体がもう正にそれで苦しんでおるんだろうと思うんですが、ややもすると汗を流した人が報われない社会になっておる。ここが私はもう一番の問題じゃなかろうかなというふうに感じておるわけでございます。それは、もうその反面で申し上げると、ちょっと偏った公平性によって、本来やる気のある人とかあるいは能力を正確に評価できるシステムというのがもうなくなってしまっておる。
 私は、そういう観点から申し上げると、公務員制度であればこそ、あるからこそ、国民に奉仕するという観点からいうと、この際の改革に関して、是非とも能力評価あるいは人材育成というのを重点的にこのたびの公務員制度改革に何らかの形で、実効性ある形で強力に取り入れるべきだ。今までいろんな議論がされましたが、私は今、公務員のいろんな不都合な部分というのは、その辺りが、汗を流した人が報われる制度になっていないがゆえに、変な形でその辺りのストレスが違う方向へ出ていっておるのがいろんな不都合な部分に出てきておるような感じがするわけでございます。
 ですから、是非ともそういう面で人材育成、各委員の皆さん方から御意見、同じような意見が出てきたわけでございますが、公務員制度の中での人材育成システムをしっかりとしたものを確立すると同時に、能力評価をしっかりとできるような制度を、確固たるものを作り上げていくというのが私はもう一番の根幹じゃなかろうかというふうに感じておりますので、是非ともよろしくお願い申し上げたいと思います。
 以上です。
○高嶋良充君 私は、今までの各委員の皆さん方の意見を聞かせていただいて、まず第一に総論的な部分、とりわけ公務員制度改革の必要性とその目的についてはほぼ一致をしているんではないかなというふうに思っています。
 しかし、各論といいますか具体的な改革案の部分では、各委員の、そんなに大きな違いはないと思うんですけれども、若干の温度差があるのではないかなというふうに思いますが、それ以上に、ここで発言されている各委員の考え方と、今政府が進めている、とりわけ行政改革推進事務局が進めている検討案というか改革案との開きがかなり大きい。そこにやっぱり大きな問題点があるのではないかなというふうに思っているわけでございます。
 なぜそういう開きが事務局案と我々との間にあるのかと。これは先ほども田名部先生が申されましたけれども、問題は、だれのための、あるいはだれのために改革をしているのかということだろうというふうに思っています。当然、ここで議論している各委員の皆さん方は、国民のための改革でなければならないということは、これはもう一致をしているんですけれども、しかし、事務局案として出てきているのは官僚のための改革案である、そう言わざるを得ないというふうに思っているわけであります。
 なぜ官僚のための改革案になってしまったのかということは、やっぱりそこの原因は、石原大臣が最初の所信表明のときに言われましたけれども、検討体制に問題があると。それは、石原大臣が言っておられる中では、各府省の若手職員等に対するヒアリング、あるいは各府省や人事院から優秀な人材を集めて検討を進めてまいりました、民間企業等からもと、こう言っておられますけれども、中心はやっぱり官僚がこの原案を作ってきたというところに大きな問題がある。この種の改革をする場合は、当事者の官僚が検討の中心的な役割を果たすということはやっぱり避けなければならないのではないか。マスコミが批判をしていますけれども、病気の患者にメスを持たせるようなものだという、こういう社説がありました。私もそのとおりだというふうに思っています。
 そういう意味では、私は公務員制度改革というこの種の重要な部分が与野党対決の材料にすべきではないというふうに思っておりますから、そういう観点から言っていくと、国民的なコンセンサスを得るためにやはり検討体制を見直す必要があるのではないかと。
 今、道路公団の改革がやられています。かなりマスコミの話題になっていますけれども、私は、道路公団のああいう審議会方式がいいのかどうかというのはありますけれども、しかし、改めて、この公務員制度改革の問題も、民間人や学者や文化人を含めた、そういう専門家を入れた審議会方式等を採用することによって多くの国民のコンセンサスを得られるような方法を講じていくべきではないかということを申し上げておきたいと思います。
○続訓弘君 私は、長年、地方公共団体の、しかも固有職員として勤務した立場から、国と地方の人事交流についての問題点を指摘したいと思います。
 憲法第九十二条は、「地方公共団体の組織及び運営に関する事項は、地方自治の本旨に基いて、法律でこれを定める。」と規定し、憲法上は住民自治が保障され、国と地方とは対等、協力の関係上にあるとされております。しかし、現実には、数次にわたる制度改革にもかかわらず、行財政機能も、さらには人事機能すら国に従属していると言っても過言ではございません。その具体例を、国と地方公共団体との間で行われている人事交流の実情から明らかにしたいと思います。
 私が総務庁長官在任中に調査させ、平成十二年四月二十八日に公表した資料によれば、平成十一年八月十五日現在、国から地方公共団体への出向者千五百九十人、地方公共団体から国への出向者千六百八十人。この数字はほとんど今も変わっておりません。
 国から地方公共団体への出向者千五百九十人のうち、国家公務員T種試験合格者、すなわちキャリア組は九百三十四人で、T種以外が六百五十六人であります。しかも、地方公共団体への副知事、助役や部長級交流四百三十一人の平均年齢は四十四・三歳という若さであります。また、課長級四百五十三人に至っては、何と平均年齢三十七・五歳であります。
 一方、生涯懸命に地方公共団体を支え続けた職員が幸運にも課長級や部長級に昇進できたとしても五十歳代半ばであることを思えば、ほぼ二年間のローテーションで出身省庁の人事異動に伴う人事交流に地方職員は悲哀を感じ、結果として職員全体の士気に重大な悪影響を及ぼしております。
 これは各省庁が長年にわたって地方公共団体のポストを独占し、自己の省庁のキャリア組の養成機関と位置付けているためであります。このような官僚の地方支配は直ちに改善すべきであります。
 一方、国と地方公共団体の人事交流は対等協力だと言いながら、地方から国への室長以上の出向者はわずかに二十八人に過ぎません。
 今回の公務員制度改革に当たって、憲法が保障する地方自治、住民自治を実現するためにも、是非ともこの問題を検討すべきとあえて問題を提起いたしました。よろしくお願いします。
○岩佐恵美君 私は、この委員会で、臨時国会の中で集中審議を行いました。そして今日フリートーキングを行った、その中で感じたことについて再度発言をしたいと思います。
 先ほどから出されておりますように、この集中審議あるいは参考人質疑あるいは今日のフリートーキングでもいろいろ問題点が出され、そしてその問題点をめぐって様々な意見が出ていると思います。ですから、一つ一つの問題について本当に議論を深めていかなければいけないとても重大な問題だと思います。
 とりわけ私が、先ほど私どもの西山委員の発言を聞いていて思ったのですけれども、西山委員は地方・国家公務員の現場の実態を述べましたけれども、この委員会で、やはり一体国家公務員が、一般の人たちがどんな状態で働いているのか、あるいはどういう気持ちで働いているのか、どういうふうにしていったらいいと思っているのかというようなことについて、余りというか全く議論がされてこなかったような気がいたします。
 やはり私も、国家公務員の皆さん、全体の奉仕者として一生懸命働きたい、そういう熱い思いを持っておられる方が多くいられると思います。その点を本当に信じたいと思っていますし、恐らくそうだろうと思います。じゃ、その初心が貫かれる状況があるのだろうか、そこのところがすごく大きな問題であろうかと思います。外務省の四億六千万円の裏金作りなどということは、本当に衝撃を受けましたし、恐らくそこで働いている皆さん、そういうことについてじくじたる思いがあるだろうと思います。
 こういうことを、じゃ本当にどうなくしていくのかということで、ILOの勧告の中で、公務員制度改革の理論的根拠及び内容に関して、すべての関係者との全面的で率直かつ意味のある協議が速やかに行われるべきことを強く勧告するというふうになっていますけれども、今度の公務員制度改革というのは、やっぱり、一部の高級官僚の皆さんが関与しておられるけれども、一般の公務員の皆さんが意見を言う場がないということで進んでおりますので、私はそういうことは改めていかなければいけないというふうに思っています。そのことを強く感じましたので、その点を再度意見表明させていただきました。
 ありがとうございます。
○渡辺秀央君 三十人の同僚委員の皆さんのいろんな意見開陳がございまして、私も全く同感の意でございますけれども、この五十年ぶりに公務員制度改正に着手するというそのこと自体は極めて大事なことだと。これは、政府内における総務省あるいは人事院、総務大臣、人事院総裁等、いろんな細部にわたっての意見の相違はあっても、方向性としては大体一致しているというような感じがいたしておりましたが、とりわけ今日の、私は一番最後の発言のようですけれども、議員の、同僚議員の皆さんの発言を聞いておって、大体いろんな問題点が出尽くしたような感じもいたしております。
 ただ、基本的に、戦後半世紀、四半世紀にわたって、いやむしろ半世紀にわたってやってきたこの公務員制度そのものがこのままの形で移行するということが果たしていいのか。公務員制度というものに、キャリア制度とかそういう問題を含めて金属疲労、まあ言うなら制度疲労が来ているということも事実なわけですから、その点を先般の参考人あるいは質疑の中で人事院総裁自身が自ら認めて問題点を提起している。ここが非常に僕は大事なところだろうというふうに思うんです。
 そういう意味で、我々この行政監視委員会として、それらを精査して、もっとたくさんの問題点がありますけれども、何とかこの委員会としての、最大公約数でも結構で、この方向性あるいはこの公務員制度改正について意見の集約を図るべきであるというふうに思っている一人であります。
 一番の問題は、政治の効率性が公務員によって阻害されているというようなもし考えがあるとするならば、これは大きな錯覚であると。それは正に、政治のリーダーシップが足りていない、あるいはまた政治家が公務員から見て信頼、敬愛そして尊敬に値しないところがある意味における効率性を阻んでいるかも分からない。そういったいろんな問題を考えてみると、公務員制度そのものの改正は、ある意味においては我々政治家に対する問題意識を逆流させているというとらえ方も、どなたかもいろいろ経験上おっしゃっていましたが、我々としては意識として持つべきではないかな。いずれにしても、五十年ぶりの改正に当たって、議論をしている今、立法府の、国権の最高機関たる立法府の構成員の我々としては、極めて責任が重大だというふうに思います。
 そういう意味では、先ほどからも指摘されている、事務局が広範な意見と十分な時間を掛けた議論をせずに、事務局の各省の縦割りの、利害関係とは言わないが、代表的な関係でもし意見がまとめられるとするならば、これは国家として悲劇であるというふうに思います。そういう点を我々行政監視委員会が、いわゆる行政の監視、そしてまた監察という意味で、しっかり機能を果たしていくべきだなということもこの機会に痛感したことを申し添えさせていただきたいと思います。
 最後ですが、この改正があくまでも公務員の士気高揚の大きなエネルギーになっていかなきゃいかぬ、この改正が、この議論が公務員の士気の低下につながり、あるいはまた正に国家行政の効率化に阻害されるようなことであってはならない。我々は、その辺を十分意識しながらこの議論を進め、かつまた政府に対して大いに各党派、超党派的に、国家的な観点から、国民の観点から意見の集約はできたら幸いだというふうに思います。
○委員長(白浜一良君) 他に御発言はございますか。よろしゅうございますか。
 他に御発言もないようですので、本日の意見交換はこの程度にとどめることといたします。
 委員各位の皆様には、貴重な御意見を賜りまして、誠にありがとうございました。
 委員長といたしましては、本日の意見交換で出されました御意見を踏まえて、理事の方々とも御相談の上、今後の本委員会の対応を検討してまいりたいと存じます。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後二時四十一分散会