第155回国会 政治倫理の確立及び選挙制度に関する特別委員会 第3号
平成十四年十二月四日(水曜日)
   午後一時開会
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   委員の異動
 十一月二十二日
    辞任         補欠選任
     榛葉賀津也君     佐藤 道夫君
 十一月二十六日
    辞任         補欠選任
     泉  信也君     入澤  肇君
 十一月二十七日
    辞任         補欠選任
     入澤  肇君     泉  信也君
 十二月三日
    辞任         補欠選任
     千葉 景子君     小川 敏夫君
     堀  利和君     海野  徹君
     森本 晃司君     遠山 清彦君
     井上 哲士君     富樫 練三君
 十二月四日
    辞任         補欠選任
     藤井 基之君     荒井 正吾君
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  出席者は左のとおり。
    委員長         沓掛 哲男君
    理 事
                狩野  安君
                木村  仁君
                田村 公平君
                佐藤 道夫君
                福山 哲郎君
                山本  保君
                池田 幹幸君
    委 員
                阿部 正俊君
                愛知 治郎君
                荒井 正吾君
                有村 治子君
                泉  信也君
                岩井 國臣君
                尾辻 秀久君
                亀井 郁夫君
                段本 幸男君
                中島 眞人君
                南野知惠子君
                森元 恒雄君
                吉田 博美君
                海野  徹君
                小川 勝也君
                小川 敏夫君
                藤井 俊男君
                簗瀬  進君
                柳田  稔君
                山下八洲夫君
                木庭健太郎君
                遠山 清彦君
                富樫 練三君
                八田ひろ子君
                大江 康弘君
                広野ただし君
                又市 征治君
   国務大臣
       総務大臣     片山虎之助君
   副大臣
       総務副大臣    若松 謙維君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        藤澤  進君
       常任委員会専門
       員        加藤 一宇君
   政府参考人
       総務大臣官房審
       議官       衞藤 英達君
       総務省自治行政
       局選挙部長    高部 正男君
       法務大臣官房審
       議官       河村  博君
       文部科学省初等
       中等教育局長   矢野 重典君
       文部科学省高等
       教育局長     工藤 智規君
       国土交通省総合
       政策局長     三沢  真君
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  本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○政府参考人の出席要求に関する件
○公職選挙法の一部を改正する法律案(内閣提出
 、衆議院送付)
○地方公共団体の議会の議員及び長の選挙期日等
 の臨時特例に関する法律案(内閣提出、衆議院
 送付)

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○委員長(沓掛哲男君) ただいまから政治倫理の確立及び選挙制度に関する特別委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。
 去る十一月二十二日、榛葉賀津也君が委員を辞任され、その補欠として佐藤道夫君が選任されました。
 また、去る十二月三日、森本晃司君、井上哲士君、堀利和君及び千葉景子君が委員を辞任され、その補欠として遠山清彦君、富樫練三君、海野徹君及び小川敏夫君が選任されました。
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○委員長(沓掛哲男君) 次に、理事の補欠選任についてお諮りいたします。
 委員の異動に伴い現在理事が二名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(沓掛哲男君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に佐藤道夫君及び山本保君を指名いたします。
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○委員長(沓掛哲男君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 公職選挙法の一部を改正する法律案及び地方公共団体の議会の議員及び長の選挙期日等の臨時特例に関する法律案の審査のため、必要に応じ政府参考人の出席を求めることとし、その手続につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(沓掛哲男君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。
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○委員長(沓掛哲男君) 公職選挙法の一部を改正する法律案及び地方公共団体の議会の議員及び長の選挙期日等の臨時特例に関する法律案の両案を一括して議題といたします。
 両案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○木村仁君 自由民主党の木村仁でございます。自民党・保守党を代表いたしまして、上程されております二つの法律案について質疑をいたします。
 法律案そのものにつきましては、もう十分内容が精査されており、何の異議もございません。背景等について若干の質問をさせていただきたいと思います。
 一つは、統一選挙と投票率の問題でございます。
 私は、選挙を統一するということは二つの大きなねらいがあるだろうと。一つはもちろん選挙に伴う経費の節減でございまして、これはもう当然考えられる。計算すれば計算できる数字でございますから特に問題はないのでございますが、もう一つ、やはりいろんな選挙を一つに統一することによって有権者の関心を格段と高めていくという意味、目的があるんだろうと思います。それゆえ、地方公共団体の選挙で長年行われてまいりました統一選挙というやり方が、衆議院、参議院の補欠選挙についても行われるようになり、去る十月二十七日の選挙があったことは記憶に新しいところであります。
 ところで、この統一選挙における有権者の関心ということは、当然、投票率に一番よく現れなければいけないのでありますが、過去、戦後十四回の統一地方選挙が行われ、来春の統一選挙が第十五回である、こういうことのようでございますが、残念ながら投票率は第一回、第二回の八〇%、九〇%というレベルからずっと経常的に落ちてまいりまして、特に平成に至ってからは大体、地方の統一選挙でも五〇%、五四、五%から六一、二%までという大変情けない状態になっております。
 もちろんこれは、我が国の選挙における投票行動の在り方として全体として下がってきたんだから、そこにおいて統一したからそれに歯止めが利いたのか、少なくとも上がっていないことは確かでございますが、この点について、この特例法を作って統一選挙をやったことによって何らか投票率に有意の影響、つまり歯止めが掛かったとか、いや、落ちるべきところが落ちなかったとか、そういうことが考えられるものでしょうか。ひとつ、選挙部長さんでしょうか、お願いいたします。
○政府参考人(高部正男君) お答えを申し上げます。
 お尋ねございました投票率でございますが、委員よく御案内のとおり、この投票率はいろんな要因がかみ合って影響してくるというふうに考えられるものでございますので、なかなか単純に比較はできないものと思っておりますし、また同じ条件の下に別々にやってみる、一緒にやってみるというような実験ができるものでもございませんので、なかなか明確な数字で申し上げることは難しいと思うんですが、一例として申し上げたいと思いますが、都道府県知事の投票率を例といたしまして、前回の統一地方選挙において行われた都道府県知事選挙の投票率と、それからばらばらに行われている知事選挙の投票率というのを比べさせていただいたわけでございますけれども、統一選挙の知事選挙の投票率の平均は六五・一六%、それから個別に行われた直近の知事選挙の平均投票率は四九・七九%ということでございまして、差が一五%あるわけでございます。
 当然のことながら、この一五%が丸々、統一による効果と言えるかどうかについてはいろいろ御議論があろうかと思っておりますが、私どもといたしましては、こういうものに現れるように、統一することによって投票率の向上というものが期待できるのではないかと、かように考えているところでございます。
○木村仁君 私も、今、部長さんからお答えがあったような認識を持っておりましたが、今数字を示してお答えいただきましたので非常によく理解するところであります。
 私も、英国の地方自治関係の書物をひもといておりましたら、英国では全国の地方の選挙が、ある一日に集中して行われると。昔からそういうことのようでございます。もちろん、英国の投票率というのは、日本に比べるとはるかに地方選挙も低いと。逆に英国の投票率は国政の方が高いという、日本とは逆の現象があったようでございますけれども、国政選挙における投票率と地方選挙における投票率もだんだん日本も似たような姿になってくる。昔はもう圧倒的に地方選挙の方が投票率が良かったのかなという記憶がありますが。
 そういう形で、これはもう基本的な問題になってまいりますが、来年の統一選挙をこの法律で実施するとして、やはり何らかの投票率における上昇を期待したいものだなと思っております。
 これは、一つには、やっぱり選挙公報という問題もあろうかと思いますが、ちょっと通告はいたしておりません、失礼ですけれども、来年の統一選挙に向けて、この投票率の向上についての総務省としての覚悟のほどを御披瀝いただければ有り難いと存じます。
○政府参考人(高部正男君) 委員御指摘のように、統一選挙の投票率も漸次下がってきているというのは大変残念に思っておりまして、この投票率の低下傾向というのは、私どもといたしましても民主主義にとりまして大変な危機ではないかというような厳しい認識を持っているところでございます。
 私ども、投票率のアップのために、常時啓発と申しまして日ごろからの啓発、あるいは明るい選挙推進協会等の組織を通じていろんなソフト事業等も通じてやっておるところでございますけれども、来年の統一地方選挙に向けましては、更にいろんな媒体を利用いたしまして積極的なPR活動等に努めまして、是非とも投票率がアップするように最大限の努力をしてまいりたいと、かように考えているところでございます。
○木村仁君 国政選挙においても投票率の低下というのは著しく見られるわけでありますが、特にこの平成のみ代になってから非常に落ちてきているように思います。これは、社会的、政治的あるいは経済的な諸条件によってこういうことになってきておって、無関心層が非常に大きくなってきたということであろうと思いますけれども、やはり選挙というものはある程度、なるほど当選した方々が有権者に支持されているなというくらいの投票率は得たいような気がいたしますが、この全般的な投票率の低下に対して総務大臣はどのように認識しておられるか、また、そのためにひとつ頑張って何らかの手を打ってやろうというお気持ちがおありになるかどうか、お答えをいただきたいと思います。
 失礼しました。副大臣、お願いします。
○副大臣(若松謙維君) 正に委員御憂慮のとおり、近年の国政そして地方選挙、大変低得票率ということで、前回の衆議院総選挙は投票率が回復してきたわけでありますが、いずれにしても大変憂慮すべき事態と考えております。
 この背景を考えますと、何といっても若者の政治に関する無関心。無関心でもないんでしょうけれども、やはり投票に出向かないと、こういった問題もあるかと思いますし、いずれにしても、投票率が下がることによっての民主主義にとっての大きな憂慮と、これは間違いないことでありまして、大変深刻に受け止めているところでございます。
 この投票率を向上させるために、何といっても、やはり我々政治家が政党としてまた候補者としてしっかりと焦点を明確にすると、分かりやすく有権者に訴えていく、また活発な選挙運動をしっかり行って国民に積極的にアピールをしていくと、これがやっぱり基本ではないかと思っております。
 総務省といたしましても、選挙管理委員会また明るい選挙運動等全国展開していただいて、正に投票率の向上のために頑張っていただく団体もありますが、何といっても、この選挙時の投票参加の呼び掛け又は常時の啓発に努めてまいりたいと考えております。
 あともう一つは、やっぱりブロードバンド時代ということで、アメリカの場合にも、やはりこれ、もう非常に国政選挙が投票率低いということでありますが、あそこはC―SPANという二十四時間政治のテレビを放映しているところがありまして、これを見ている視聴者はどうも九割ぐらいの投票率だそうなんですね。ですから、日本も従来たしかC―NETとかありましたが、いろいろな事情で今放送が中断されておりますが、やっぱりそういった何らか、二十四時間常に見たい方がいつでも見られるような情報提供は大事なのかな。そのためにも、是非とも国会のまた議論もしていただければと思っております。
 もう一つ、曜日ですね。私もイギリスにおりました。どうも火曜日ですか、あちらは。日曜日というのがいつまでもいいのかなと私も個人的には疑問に思っておりまして、そんなところもこれから議論して、それが投票率につながるならばまた検討に値するのかな、そんな気持ちも持っております。
○木村仁君 通り一遍のお答えを期待しておりましたが、非常に含蓄の深い答弁をいただきまして、ありがとうございました。
 私も、イギリスの投票がウイークデーに行われると。しかもそれが学校で行われるから、その日は学校が休みになる。子供を連れて学校に来て、どうして今、今日休みなのかということを親が子供に教えるという場面から始まる本を読んだことがございまして、大変、副大臣のすばらしい着想でございますので、ひとつそういうことを進めていただければ幸いでございます。
 次に、ちょっと話が変わりますが、この特例法におきまして、市町村合併に伴う設置選挙は地方統一選挙から除外すると、こういうことであろうと思いますが、これは統一選挙に合わせてやってももちろんいいわけですよね。ちょっとお願いします。
○政府参考人(高部正男君) お答え申し上げます。
 合併による設置選挙というのは、公選法の原則は、合併の日から五十日以内というのが原則になっております。従前のこの統一選挙の取扱いにつきましては、これは一定の要件の下に、統一選挙が行われる期間に掛かる場合には強制的に統一されるというような仕組みを取っておったところでございます。
 御案内のように、現在、市町村合併、政府挙げて推進しているところでございまして、大変機運が盛り上がってまいっているところでございます。来年、今の時点で私ども把握しております合併の予定団体が、前回の統一選挙のときは一団体でございました、その前は一つもなかったんですが、来年は、今のところ十二団体予定されているといったような状況でございます。
 それから、この団体の中には三月一日の合併を予定しているというところもございまして、三月一日に合併しまして、従前の制度でありますと四月の後半戦の選挙でやるということになります。せっかく新しい団体ができたときに、何といいますか、長の不在期間が余り長くなるのはどうか。特に、合併時にいろんな行政事務がふくそうするような状況もあるときに、強制的に統一するのはどうかというような議論もございます。
 現実にこのような合併を予定している団体から要望がございまして、今回、強制統一から外さしていただくという形にしておるところでございます。ですから、統一から外れますと公選法の本則に戻りまして、合併の日から五十日以内に期日を選んで設定していただくということになろうかと思っております。
○木村仁君 今、全国的に市町村合併が進められており、来年春ごろには陸続と新しい市町村ができることを私も期待しておりますが、そういうときに、新しくできた団体だから、もう統一選挙で、その他大勢の中で一つの選挙というんじゃなくて、独立した、アイデンティティーの高い選挙をやるということは、これは非常に大切なことではないかと思いますので、この除外規定をきちっと設けていただいておることは大変よろしいのではないかというふうに考えます。
 ちょっとこれは話題がそれるんですけれども、都道府県の議会の議員の中からちらほらと聞き、これは自民党の県連の政調会長が党のいろんな会議で発言し始めているようでありますが、市町村がどんどんどんどん合併していくと、郡、市の区域、都道府県の議会の議員は郡、市の区域を原則として、それでどうしてもうまくいかなければ任意合区とか強制合区とかいうのがあるわけでございますが、どうもそういう原則があるにもかかわらず、もう全国的に市町村合併が進んだ場合、進むことを期待しますけれども、進んだ場合には、もうどちらが原則か分からないようになってしまうんじゃないか。
 例えば熊本県では、天草が十一、二市九町ぐらいで大きな合併します。ところが、一つだけお金持ちなものだから、おれは嫌だって外れてしまう。もう外していいといって合併すると、天草郡という、この市の、天草市か何という市になるか知りません、市があって、一つ町があるところはどうしても強制合併になる。そういうことが全県的に広がっていくと、どうも都道府県議会の議員の選挙区というのをやっぱり県民に分かりやすい形で、きちっと何らかのやり方で決め直す方がいいんではないか、制度を作り直す方がよろしいのではないかという意見があるんでございますが、いろいろ考え方があって、それでもいいんだと。要するに、安定した選挙区ができればいいんだという考え方もあるでしょうし、また、新しい考え方の何らかの区割りの仕方があるのかもしれません。
 そういうことについて、現在、総務省の方ではどのようなことをお考えになっていらっしゃるか、教えていただきたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 今、木村委員言われましたように、合併はこれから正念場で、来年度ぐらいが一番いろんなことが行われるなと、こう思っております。
 そこで、今、都道府県議会の議員さんの選挙区は、お話しのように法律上は郡、市の区域にあると。郡というのは、もう本当に今役割は何もないんですね、郵便局の何かぐらいで。あれ、昔は一種の自治体的な機能もありましたが、その後はもう場所を表示することだけになっておりますが、客観的な基準が要るというので、今の法律では郡、市の区域。
 したがって、一郡一町だとか、一郡二町村だとか、かなりありますが、そういうところは強制合区と言うんでしょうか、あるいは任意合区。半分以下なら強制、一人当たりの選挙人のあれが平均より半分以下なら強制、半分以上なら任意と、こういうことなんですが、やはり今度合併が進んでいくと、私はこの都道府県会議員さんの選挙区を今のままでいいのかどうか、少し議論をする必要があるなと、こういうふうに思っておりまして、木村委員から適切な指摘をいただきましたので、少し中期の検討課題にさせていただきたいと、こういうように思っております。
○木村仁君 現場の良識のある議員の発言でございましたので、御紹介をいたした次第でございます。
 次に、政党の政治活動用ポスターに関する今回の公職選挙法の一部改正の中の改正事項があるんですが、非常に私どもから見れば小さなような事項、これを今改正しなければならない理由は何でしょうか。
○政府参考人(高部正男君) 政党等の政治活動用ポスターの取扱いに関するお尋ねでございますけれども、現行の公選法におきましては、平成十一年の改正でございますが、衆議院それから参議院、それから都道府県の議員、知事、それから指定市の議会の議員、市長、それから一般市の市長、これらの選挙につきましては、公示又は告示の日前に政党等が掲示した候補者の氏名等が記載された政治活動用ポスターを公示又は告示の日のうちに撤去しなければならないと、こう規定されているところでございます。このような制度が平成十一年に入りましたけれども、現時点では、今の逆に、一般の市の議員さん、それから町村の選挙についてはこの撤去義務が掛からないという形になっているところでございます。
 そういうことで、同じ地方公共団体において、特に市の場合でございますけれども、市長と議員のポスターの取扱いが異なる場合が発生する、そういうことで候補者及び国民にとって分かりにくい、あるいは管理執行上の混乱を招くのではないかというようなことで、各地の選挙管理委員会から要望等があったところでございまして、特にこの統一地方選挙に合わせまして、他の選挙と同様な取扱いになるように改正をいたしたいとするものでございます。
○木村仁君 そういう小さなことの制度が違うということからいいますと、やっぱり国民に分かりやすい選挙制度というのは非常に重要ではないかと思うんですけれども、現在、国政選挙で言えば、衆議院のブロック別比例代表制は政党の名前だけ書く、参議院の比例区は今度は個人の候補者の名前を書いてもいいというようなずれがあります。これは参議院の特徴、衆議院の特性、そういうのがあるからかもしれませんが、国民の目から見れば非常に分かりにくい制度になっております。
 また、選挙運動について言いますと、衆議院では、小選挙区制度になったときに政党そのものが自分の政党の代表である候補者をどんどん選挙運動によって応援していいという形になっているから、政見放送でもきれいなビデオを持ち込んで、もう実にスマートにやっている。ところが参議院の方は、依然として政党は表に出てこないで、確認団体であって、それは選挙運動をすることはできませんから、政見放送はやっぱり昔のあの鈍くさい五分間という、そういうことになっているわけですね。
 そういうことで、選挙の性格による違いは認めつつも、できるだけ公職選挙法の昔の姿に戻って、大体共通の規定があってその上でバリエーションがあるという。今はどうも衆議院は衆議院、参議院は参議院で誠にばらばらに立法が行われているような感じを否めないのでございます。これは、そういう制度的潔癖感というのはあるいはそう必要ないのかもしれませんけれども、どうでしょうか、これ、だんだんと時間を掛けて、総務省の、あるいは総務省における選挙制度調査会の努力によって、もっと国民に分かりやすい統一された公職選挙法を作っていくということについて、大臣はいかがお考えでございましょうか。
○国務大臣(片山虎之助君) 確かに木村委員の言われる点があるんですね。ただ、国会議員の選挙の制度というのは、これはもう国政の今の議会政治、議会制民主主義の根幹にかかわることでございまして、これは役所というよりも国会の中の各党各会派の御議論の中から方向付けが行われてきているんですね。
 衆議院の方は、今の並立制、小選挙区と比例代表を組み合わせた並立制、これも世界にまた例を見ないような制度なんですが、これが導入されたのが平成六年、大議論の中で導入されて、若干直してきておりますが、基本的にはそこで決まっていると。
 それからまた、参議院のは、御承知のように、最初は、都道府県選挙区はいいんですが、全国区が残酷区だというような議論もあって、昭和五十七年に拘束名簿式比例代表になって、それも何かまた大変だということで、平成十二年に現在の非拘束名簿式比例代表選挙になっていまして、生い立ちが違うんですね、それから経緯が。
 だから、衆議院のことを考えて参議院、参議院のことを考えると衆議院といった要素はもちろんあるんですよ。もちろんあるんだけれども、やっぱりその当時の政治状況や各党各会派のお考えで決まってきておりますので、確認団体の制度も、衆議院が平成六年に変わったときに届出は政党がするということになったんですね、立候補の届出を。だから政党中心だと。元々、比例代表というのはそういうことだし、小選挙区といっても二大政党だと、こういうことだったものですから、そこは政党を中心にして。参議院の方は前の確認団体のままだと、こういうことでございますので、今後とも各党各会派で十分な御議論をいただいて、お互いの整合性が取れた方がいいというところがあれば取っていくと、こういうことじゃないかと思いますが。
 選挙制度に百点はないんですね。八十点か九十点なら私はあれじゃないかと思いますが、今後とも、役所としてもいろんな研究をしながら、各党各会派の御意向に沿いながら、いい選挙制度がなおできるように努力をしてまいります。
○木村仁君 私は、個人的な感想を言わせていただければ、いろんなスポーツのゲームがありますが、プレーヤーが自分自身でルールを決めるスポーツというのは、スポーツじゃないのかもしれぬけれども、選挙だけですよね。
 昭和四十七年ごろまでは選挙制度調査会が極めて中立の立場でいろんな制度を議論して、それをお役所でしっかり詰めて制度をお作りになった。ところが、どうも政治が優先するようになってしまって、その後、当時の自治省自身が選挙制度調査会というものに失望してやめてしまったと。そのために、与野党で全部詰めたものを慌てふためいてお役所が法律にして出してくるから、したがって小選挙区ができたときの制度というのはなかなかいろいろ問題があるわけですね。
 したがって、今、剛腕でもって鳴る総務大臣の時期に、また公正なる第三者が選挙制度をじっくり考えるというような基礎を作っていただければ幸いだと思います。
 最後にもう一つ、IT時代の選挙運動でございますが、先日、熊本市の市長の選挙がありましたときにも、どうも新人候補の旗色が悪いとなったら、Eメールでもって選挙に行こう選挙に行こうとだあっと出たそうでございます。それが勝敗を決したとは絶対思いませんけれども、そういう時代になってまいりました。
 たまたまここに、総務省選挙局で、であると思いますが、IT時代の選挙運動に関する研究会の報告書が出て、極めて大胆な提案がなされているように思います。
 そこで、提案はなされても実際にどこまで具体化できるかということはまた別の問題で、それは道路調査会でも同じでございますが、総務省の決意として、このIT時代のデジタル選挙運動についてどのような姿勢で取り組まれるか、最後にお伺いして、質問を終わりたいと思います。
○副大臣(若松謙維君) ちょっと若干余談でございますが、私も衆議院三期目をやっておりまして、一期目は中選挙区当選、二期目は小選挙区当選、三期目は比例区当選でございまして、三回とも全部当選した地盤が違うと。これは本当にいいのかなどうかという疑問、しておりまして、是非国会で、より良い分かりやすい選挙制度の今後も議論を個人的にもお願いしたいと思います。
 そこで、先ほど、総務省が中心で行いましたIT時代の選挙運動に関する研究会、この設置の経緯でございますが、何といってもインターネットを用いた選挙運動、これがより広い地域を対象にした選挙運動に有効であると、こういったことと併せて、時代に即した選挙運動に有効であると、このような考え方が大変多くなってまいりまして、時代に即した選挙運動の方法として取り入れるべきであると、こういう意見が大変強くなってきました。しかし一方では、無秩序にこれを認めますと、匿名性を利用した悪用がなされるというマイナス面も指摘としてございます。こういったことを問題点として整理検討を行うために、先ほどのIT時代の選挙運動に関する研究会を設置したところでございます。
 この研究会におきましては、設置以来十三回の会議を開催いたしまして、インターネット等を用いた選挙運動を認めた場合のメリット、デメリット、これを分かりやすく整理をしていただきまして、そしてかつ、公職選挙法の選挙運動規制との関係についても検討をいただき、その検討内容の報告書という形で本年八月取りまとめをいただいたところでございます。
 総務省といたしましては、この報告書を踏まえまして、必要な検討は現在も行っているわけでありますが、大臣もおっしゃいましたが、この選挙運動のやり方又は選挙の土壌作り、これは何といっても国会を中心とするやはり各方面の幅広い議論が必要だと考えておりますが、総務省といたしましても、やはりこの研究会の報告書に基づいて、いつでも対応できるような準備はしているところでございます。
○木村仁君 大変、簡潔にして要を得た御答弁をいただきましたので、時間が余ってしまいましたが、以上で終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
○海野徹君 民主党・新緑風会の海野徹であります。
 今日は、多岐にわたって御質問をさせていただきたいと思いますが、時間の関係で最後まで行かないかもしれません。その点は、まずもって御了承いただきたいと思いますが、二法案については私ども賛成をさせていただきますから、政治の倫理の確立についてということで質問させていただきたいなと。
 ただ、その前に、やはり地方公共団体の長、首長の選挙が来年、統一地方選挙かなりあります。そのことで、首長の多選禁止条例、これいろんなところで提案されております。努力規定にしようかというような条例化も進んでいるというように聞いております。私は、個人的には多選禁止条例を制定することについては賛成であります。いろいろほかの委員会で、アメリカンスタンダードはイコール、グローバルスタンダードじゃないよというようなことで、財金辺りでは税効果会計云々という話もあるわけなんですが、私は二期八年というのは非常に適当な期間ではないかなという思いがしております。
 というのは、首長というのは一分の一でありまして、三百六十五日ずっと要するにある意味では注目されますし、それに権限は集中されますし、いろんな意味で心身ともに大変要するに緊張した期間を過ごさなきゃいけない。それが十年も二十年も続くということは、私は懸命な努力を毎日毎日、有権者に対してあるいは生活者に対してやっているということには思えないんですね、そういう緊張感が要するに長く続くとは思えない。かえって弊害の方が多いんではないかな、そんなことを思いますから、私はそういった意味では多選禁止条例、これいろいろ、憲法に抵触するだろうとか、いやそうでもない、その範囲内でできるはずだというような御議論があるかと思いますが、総務大臣、その点について御見識のほどをまずお伺いしたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) これも古くて新しい問題ですね。国会にも二回出ているんですよ、法律が。だけれども、いずれも審議未了、廃案になっているんです。
 それで、これはどういうことかといいますと、やっぱり憲法論なんですね。それから、今の法律は多選を認めていますから、これを条例で決めるということは法律違反の条例になるので、そこで条例では多選禁止はできないんですよ。今、長野県なんかがお考えなのは、それに努めるという訓示規定というんでしょうか、首長自身としてそういうことに配意して努力すると、こういう恐らく条例だろうと思います。そうでなきゃ、法律違反になりますからね。
 そこで、今、委員言われますように、国は議院内閣制ですけれども、地方は大統領制ですよね、アメリカの大統領と同じで。それで、執行権限が全部一人でしょう、独任制執行機関ですから。だから、もう大変巨大な権限があるんで、アメリカでも二期までですよね、大統領は。州知事も二期ないし三期までというのはかなり多い。そこで、日本でも昔から、せめて知事さんと大都市の市長さんは多選を禁止したらどうかと、こういうことなんですが、一方、それは職業選択の自由を奪うんだと、憲法上の。あるいは、一回ごとに選挙があるから、四年ごとに、そこで有権者の洗礼を受けているので、審判を受けているので、それを全部アウトだというのはおかしいではないかと。選挙民が決めることだと、あるいは知事に、例えば知事さんの場合なら知事さんになる本人が決めることだと、だから自らの自粛を待てばいいんだと。
 こういう議論で、結局は相半ばして法律は決まっていないんですが、今までの、党によっては自分のところは多選禁止だとはっきり言われた党もかつてはありました。私も、個人的にはやっぱり多選禁止かなという感じを持っておりますが、しかし、今のような状況で、憲法上見て疑義があるとか、まだ全国知事会は反対ですから、それから賛否両論が国会の中にもある状況で、これを法律でもって決めるのはいかがかなと、こう思っておりますから、今回の多選禁止の自粛条例は一つの試みとして、それはそれで私は意味があるんではないかと、こういうふうに思っている次第でございます。
○海野徹君 私は、やはり立憲主義の理念あるいは民主主義の理念からしても、要するに必ずしもそういう解釈でなくてもよろしいかなという思いはあるんですよね。
 実態として、ほとんどの県知事の場合は三期でお辞めになっているケースが多いですね。むしろ、だから、そういった意味では、地方の有権者レベルでは、もうある意味ではそういう先行しているような現実があるんですよ。だから、私はやっぱりこの際、真摯な議論を積み重ねてもいいときに来ているんではないかなと思いますし、研究会を総務省、行いましたよね。中間発表やっている、中間発表なのか何かあれ、と思うんですが、その後の要するに議論の経緯をちょっと教えていただけますか。
○政府参考人(高部正男君) 御指摘ございましたように、ちょっと今手元に資料を持っておりませんのであれですが、何年か前に研究会を設けまして、首長の多選をめぐるいろんな論点について整理させていただき、また何といいますか、多選を制限するような制度を作るときにどんなやり方があり得るのかというようなことを整理させていただいたところでございます。
 私ども、これで直ちに政府としての結論を得るといいますか、法案を整備するというよりも、その時点でいろんな論点を整理させていただいて、各方面でのいろんな議論の参考になればということで整理させていただいたものだということでございます。
○海野徹君 論点整理していただいたわけですから、各方面での議論が進むように是非それぞれ御努力いただきたいなと思います。
 先ほどの木村委員からのお話のときも答弁あったわけなんですが、投票率はイコール我々政治全体への支持、信頼の比率だろうというような御答弁があった。正にそのとおりだと思うんですよね。しかしながら、この政治と倫理の確立、これは特別委員会なんですが、我々受験者が要するに受験科目を自ら決める、さっきのルールの、自分たちが決めるような国会でありながら、常にこの政治倫理の確立を問わなくちゃいけないということが非常に私としては残念。また、要するに常に会期ごとにこの問題が出てくる。そのことについて、私は非常に残念なことなんですが、なぜだろうかなと、私、つらつら思っています。
 やはり最近の問題というのは、我々、ある意味では指導者層というか、中枢部の精神の衰弱現象があるんではないか。非常にそういう現象が蔓延化して、いわゆるこういうのはある意味では当たり前のことが当たり前にできるはずなのに、あるいは当たり前のことを当たり前にするという、これはある意味では成熟した要するに社会を作ることなんですが、その先兵たる我々が当たり前のことが当たり前にできていないという現象なのかなと思って、非常に危惧しているところなんですが。
 個別の問題というよりも、一般論としてちょっとお聞きしたいなと思うんですが、党員、これ、私も要するに自民党におりましたし、今民主党におるわけなんですが、党員を集める、政党の政策とか政治姿勢、あるいは政治理念を理解していただいて党員を集めるというのはそう簡単なことじゃないんですね。個人としては支持するけれども、政党はいろんなものがあるから、この部分については明確でない政策しか示せない政党に対して、私は支持できませんよということもありますから、だから、党員を集めるというのは非常に大変なことなんです。後援会が一万人あったって、党員を千名というのはいい方ではないかな。これはもう総務大臣も、日ごろ要するに政治活動していてそうだと思うんです。私も二十五年間、地方議会をずっとやっていますから、全くそうなんですよね。そういうことを考えますと、前国会と今国会ではやっぱり党員にあるいは党費にかかわる問題が出てきている。これは非常に構造的な問題があるんだろうなと思うんです。
 これ、一般論としてお聞きしたいんですが、党員である個人が当然納めるべき、これ党費、党費がそうですね。それを第三者が肩代わりするというのは、これはやっぱりだれが考えても問題だろうと。肩代わりがない、肩代わりがなかったというような、ある一方的な聞き取り調査で出ているという、政党の要するに報告があったやに聞いているんですが、しかし、どうやっても問題がある。第三者が党員名義で党に寄附したということにこれは当然上がってくるんじゃないかな、それは、そういうことをやっている。もし、そういうことであれば、これは届出義務があるにもかかわらず届出をしていないということですから、これもまた要するに非常に問題、違法性を指摘される。もっともっと、要するに新聞でも報道されているわけです、幽霊党員が非常に多いと。当然、肩代わりしているわけですから、自分が知らないところで入っているということがあり得るわけです。そうすると、個人が党員になったことを知らないで第三者が納めた場合というのは、これは第三者からの寄附に当たりますから、当然これも法に抵触するわけです。
 こういうことというのは、ある意味、特定のことを想定しないで、一般論としてその違法性を私は問いたいんですが、その辺についての御見解をお願いします。
○政府参考人(高部正男君) 事実関係はいろいろあろうかと思いますが、まず党費又は会費というのが政治資金規正法の中で定義付けられておりまして、「いかなる名称をもつてするを問わず、政治団体の党則、規約その他これらに相当するものに基づく金銭上の債務の履行として当該政治団体の構成員が負担するものをいう。」と、こういう形になっております。
 ですから、まず一般論として申し上げますと、ある者が党員でないということでありますれば、そもそも先ほど読みました規定の支払うべき債務を有しないということになります。そういうことですと、その者に代わってその債務を履行するということもあり得ないというふうに考えられますので、当該団体が行う当該金銭の支払は党費債務の履行とは言えないだろうと。そうすると、政党に対する寄附に該当することが考えられるのではないかというふうに思われます。
 それからもう一つございましたが、党費債務がある場合に第三者が払うことはあり得ないというような御指摘がございましたけれども、一般原則で債務を第三者が弁済をするということはあり得ることだというふうには思っております。
○海野徹君 分かりました。
 それでは、もう一点、一般論として聞きますが、先ほど片山大臣も選挙制度に百点満点ということはあり得ないと、これはそうなんですね、あり得ない。だから、それは割り引いて考えなくちゃいけないんですが、今度の新しい選挙の場合、我々参議院に比例代表がありますね。当選させることを目的として比例の順位を上げる、そういうような活動に対して、その活動に対して報奨を出す、これはやっぱり事前買収に当たるんじゃないですかね、その辺どうなんでしょう。
○政府参考人(高部正男君) 犯罪の成否というのは、やはり個別の具体の事実に基づいて判断されるべきものだというふうに考えているところでございますが、公選法の二百二十一条一項一号、今事前買収というようなお話しございましたが、ここでは、「当選を得若しくは得しめ又は得しめない目的をもつて選挙人又は選挙運動者に対し金銭、物品その他の財産上の利益若しくは公私の職務の供与、その供与の申込み若しくは約束をし又は供応接待、その申込み若しくは約束をしたとき。」、ちょっと長くて恐縮ですが、こういうときに事前買収罪になるものというふうに規定しているところでございます。
 したがいまして、買収罪というのは当選を得させる等の目的を持って選挙人又は選挙運動者に金銭等を供与し又は供与の約束等をした場合に成立するものだというふうに考えているところでございます。
 ただし、個別具体に、ある行為がこの当選を得させるとの目的を持ったものか、あるいは選挙人又は選挙運動者に供与したものかという辺りは個別具体に判断が要るものではないかというふうに思っているところであります。
○海野徹君 それでは、個別具体ということですから、お話しさせていただきます。
 清水達雄議員の全政連からの問題というのは極めて、これ党員募集要項があったり、あるいは参議院選挙の対応について、いや、後援会の獲得についてという数々の具体的な事実があるんです。こういう問題はどうなってくるんですか。
○政府参考人(高部正男君) 私ども総務省の選挙部といたしまして、具体的な事実に関する調査等々を行うような立場にございませんので、それぞれの具体の事実の確定は私どもいたしかねるところでございますし、またそういうものに基づいて犯罪の成否というのは個別具体に判断されるものでございますので、私どもお答えいたしかねますので、御理解を賜りたいと思います。
○海野徹君 それでは、法務省、どうですか、その点について。
○政府参考人(河村博君) お答えいたします。
 先ほど総務省から御答弁ありましたとおり、それぞれ罰則が設けられているわけでございますけれども、犯罪の成否というものは、収集された証拠に基づきまして司法の場で判断されるべき事柄でございますので、一般論としてお答えすべき事柄ではございませんので、法務当局としてはお答えを差し控えさせていただきたいと思っております。
○海野徹君 いつも一般論としては大変違法性を指摘しながら、個別になると今のような答弁になるんですよね。
 それでは、法務省、聞きますけれども、今度、東京都内の不動産会社の社長ら東政連の会員が告発していますよね。これは資金の流用を含めてこの問題で告発しています。これは受理されておりますか。
○政府参考人(河村博君) お尋ねの点につきましては、個別の告発状の取扱いに関する事柄でございますので、答弁は差し控えさせていただきますけれども、あくまで一般論として申し上げれば、告発状が提出された場合には、捜査機関におきまして告発としての要件の有無を検討いたしまして、その要件を備えている場合にはこれを受理することになるわけでございます。
○海野徹君 今、一般論としては受理するということですから、受理を拒む理由は全くないわけですね。何かちょっとちゅうちょしているとかしていないとかというような話もあるんですが、その点更に確認します。
○政府参考人(河村博君) 一般論として申し上げておりますように、告発としての要件の有無というものを検討いたしまして、備えている場合には受理することになるわけでございますけれども、いずれにいたしましても、個別の告発状の取扱いに関する事柄につきましては答弁を差し控えさせていただきたいということでございます。
○海野徹君 それじゃ、個別的に、じゃ、一般論で受理するで、個別の問題は発言を差し控えさせていただくというんですが、そんな発言を差し控えなくちゃならない重大な理由があるんですか、この問題について。
 先ほど、私もお話しをさせていただいているんですが、我々がルールを作る人間なんですね。そのルールを作る人間が、あるいはその関係者がそのルールに対して問題がありと一般論で言われているわけです。むしろ、普通の一般人よりももっともっと厳正にしてしかるべき我々は位置にあるんじゃないですか。だから、その点もう一度確認したい。
○政府参考人(河村博君) 告発の要件を備えている場合には受理することになるわけでございますけれども、個別の取扱いというものにつきましてお答えいたしますことは、捜査の密行性でございますとか一般的にその関係者のプライバシーなどに悪影響を及ぼす性質のものであることを御理解いただきたいということでございます。
○海野徹君 本当、このままじゃ進まないですね。
 やはり、我々はこの委員会で一番皆さん方が、国民が注目していますし、先ほどからも議論がありました。とにかく、なぜ投票率が低いんだという、投票率と我々の政治に対する信頼、支持というのはイコールだという話がやり取りでありましたでしょう。もう少し明確にしていただきたいなと思う。
 じゃ、これ以上言っても出てこないでしょうから、そのことについてはまだ後日聞く機会があると思いますから、それじゃ別な話で、これも一般論で聞きますけれども、選挙運動員に対する日当の支払というのはどこまで許容できるんですか。私も数多く選挙運動やってきたんですが、これは払ってはいけない払っていいというようなことをずっと言って、選挙報告書に私どもきちっと対応して書いてきて、もう数回あるんですけれども、選挙運動に対する日当というのは、どこまで支払が許容されるんですか。
○政府参考人(高部正男君) 選挙運動に係ります報酬等の支払についてでございますけれども、公選法に規定がございまして、日当等の支払について言いますと、労務者とそれから選挙運動に従事する者と分かれておるところでございます。
 労務者につきましては、一定人数、一定の要件の下に決められた額の範囲内で支給ができるという格好になっております。それから、選挙運動、これは、具体的に労務者というのは、何といいますか、判断事項がない労務に従事するという人が労務者になるわけでございますが、選挙運動というのは、一定の判断するというものにつきましては、基本的に選挙運動というのはボランティアという仕組みになっておりますので、選挙運動のために報酬を支払うと運動買収になる可能性が高いものでございます。
 ただし、選挙運動と見られるものにつきましても公選法の中で個別に規定をしております、例えば選挙運動のいわゆるウグイス嬢等々の支払、それから先般改正がございましたけれども、手話通訳者等の支払、こういうもの、認められたものについてだけ支払ができる、こういう建前になっているところでございます。
○海野徹君 それじゃ、街頭演説で動員された人たちに日当は払えないですね。
○政府参考人(高部正男君) 街頭演説に動員された方という位置付けが今直ちに評価できないところでございますけれども、先ほど申し上げましたように、選挙運動にかかわる報酬の支払というのは法定されたものしかできませんので、そういう公選法の規定になっているということでございます。
○海野徹君 だから、街頭演説に動員された人に一回四千円なんて払ったら、これはいけないということですね。いいですね。
○政府参考人(高部正男君) 選挙運動に係ります報酬として支払うというような位置付けは公選法上ないものというふうには思っております。
○海野徹君 国土交通大臣の街頭演説に一回四千円でかなりの人が街頭演説に動員されているんですよ。この事実はどういうふうに見ますか。総務省、法務省、両省、お答えをお聞かせください。
○政府参考人(高部正男君) 報道等は私どもも拝見はいたしましたけれども、私どもの方として具体的な事実を調査して、それがどうこうと言うことはできませんので、コメントは差し控えさせていただきたいと思います。
○政府参考人(河村博君) この法律の解釈について法務当局としてお答えすべき立場にございませんし、また犯罪成否につきましても、先ほど申し上げましたように、これは司法の場で判断されるべき事柄だということで、お答えを差し控えさせていただきたいと考えております。
○海野徹君 これは前回、私ども、今日理事をやっていただいている福山議員も予算委員会の席で質問をしているんですね。あれからいろんな調査をしていると思うんですよ。今日初めての話じゃないんですよ。報道もされているし、皆さん方が要するに個別具体的な問題の違法性あるいは事実を確認しているはずなんですよ。このまま質問を続けるというわけにはいかないじゃないですか、これじゃ。
 委員長、ちょっとこのままじゃ質問続行できません。
○委員長(沓掛哲男君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(沓掛哲男君) 速記を起こしてください。──(「速記起きているんですか」と呼ぶ者あり)
○委員長(沓掛哲男君) もう一度速記を止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(沓掛哲男君) 速記を起こしてください。
○海野徹君 それじゃ、告発があったかどうか、その事実はお答えできますね。あったかどうか。
○政府参考人(河村博君) 告発を受理いたしますのはあくまで捜査機関でございまして、私どもでないということではございますが、いずれにしましても、先ほど来申し上げておりますように、要件を満たしている告発は受理するということでございます。
○海野徹君 それは、もう告発があって受理したということで理解してよろしいですね。そうやってもう進めていきますよ。もうこのまま進めていくということで、それでよろしいですね。次の質問に入りますけれども、いいですね。
○政府参考人(河村博君) 現に受理されたかどうかということ、個別の案件でもございますので、その点につきましては差し控えさせていただきたいということではございます。様々な手続を経まして、受理すべきものは受理されるということでございます。
○海野徹君 私も、この問題でそんな時間取りたくないものですから、受理したと、告発があって受理したと。そしてそれを進めるということでもう理解させていただいて、質問を続行します。
 これは国交省の方、今日いらしていると思いますからちょっと質問したいんですけれども、こういうような状況が出てきた、事実が出てきた。しかも、全宅連という社団法人、これが秘書の派遣、あるいはさっき言ったように党費の肩代わりなどをしている。ほとんど各県も、もう本部もそうなんですけれども、各県も全部、何々不動産会館というのは全部一緒なんですね。役員も一緒なんです。
 そういうような余りにも一体化し過ぎているような状況の中で、国交省として指導監督責任というのはどういうふうな状況になっているんですか。当然それは監督責任あるということで前提に指導しているはずなんですが、その辺のことはどうなっておりますか。
○政府参考人(三沢真君) いわゆる全宅連は、国土交通省が宅地建物取引業の適正な運営と健全な発達を図るという目的で設立許可した公益法人でございます。一方、全政連、全国不動産政治連盟といいますのは、政治資金規正法に基づいて届出をした政治団体でございます。今般の報道で主として見受けますのは、いわゆる全政連、政治団体と国会議員との関係等についての報道があるわけでございます。
 この点につきましては、政治団体の問題について私どもが関与するという性格のものではないというふうに考えておりますが、ただ、昨年、都道府県の宅地建物取引業協会への入会に当たりまして不動産政治連盟への入会を義務付けているというような不適切な事案が問題になりました。これを調査しましたところ、そういうようなものがやはりあったという事実がございましたので、これについては、都道府県それから全宅連に通知を行いまして、そういうことをきちっと是正するようにと、宅地建物取引業協会と不動産政治連盟を明確に仕分するようにという指導をしているところでございます。
 今後ともこの指導をきちっと徹底してまいりたいというふうに考えております。
○海野徹君 これは本当に大きな問題でして、私どもここだけでもう議論を終わるわけにはいかない問題だと思うんですが。先ほど公益法人全宅連、社団法人全宅連、これの設立目的に沿ってというような御答弁がありました。当然それには沿って予算書があるし事業があるし、それが一つの会計基準になっていますよね。からすると、一連のこの会計処理というのはその会計基準に反しているんじゃないですか。そう思いませんか。
 その点について、私は、全く目的と逸脱したこれは会計処理になっているんではないかな、そう思いますけれども、監督官庁としての御意見をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(三沢真君) 一連の報道に出ておりますのは全政連、政治資金規正法に基づく政治団体である全政連においていろいろなことが指摘されているということでございます。
 先ほども申し上げましたように、全政連と全宅連は、これは別の団体でございまして、全宅連そのものについては公益法人の会計基準を満たしているかどうかについて、国土交通省の方で公益法人の定期検査ということをきちっとやりまして定期的にチェックをしているところでございます。
 したがいまして、ちょっと全宅連の方で先ほどのような何か新聞報道にあるような会計処理が指摘されているというふうな事実ではないということでございます。
○海野徹君 その辺はもう少し細かく見ていただきたいなと思います。現実にはもう一体化していますし、監督官庁ですから、ましてやその組織ぐるみの今そういうような違法性と疑わしいものが出てくるわけですから、是非厳しい審査していただきたいなと思います。
 総務大臣、よろしいですか、今の一連のやり取りをお聞きなさって、ちょっと総務大臣の御見解を聞きたいなと思うんですが。
 私は、先ほど言いましたように、ルールを作る側の人間ですから、そのルールは一般人以上に厳正に我々は受け止めてその立場にいなければいけない。ある意味じゃ、李下に冠を正さず、瓜田にくつを入れずというのは、これは正に我々にとってあるんじゃないかな。そんなことを思いますだけに、こういうようなことがある意味では日常的に構造的にあるんではないかと思われることに対して、大臣としてはどういうような御見解を持っていますか。
○国務大臣(片山虎之助君) 政治倫理の確立というのは、これもまた古くて新しい問題で、毎国会で議論されてきております。是非、そのためにこの特別委員会も政治倫理の確立というのが冠に付いているわけでありまして、これは我々政治をやる者、選挙で選ばれる者すべて、やっぱり倫理の確立を最重点で取り組んでいかなければならないと、こう思っております。
 私は、かつてある有名な方が、政治は最高の道徳でなければならないと、こういうことを言われまして、大変その言葉を知ったときに感激いたしました。しかし、実際は選挙だとか何かといいますと、そんな生易しいことでない点もありますので、それはそれなりに、選挙やる皆さん、我々を含めて大変苦労されていると思いますけれども、しかし、それはそうであっても、やっぱり国民の目から見て、それは政治家あるいは政治、政党がしっかりしているな、ちゃんとやっているなと、こういう信頼を取り戻すことはもう一番大きい急務だと。投票率の話もありましたが、そう思っておりまして、これ具体の事実のことは私よく分かりませんけれども、是非今後とも、疑いを持たれるような、そういうことが国会で取り上げられて議論されるようなことはすべて慎んでいかなければならないんではないかと思っております。
○海野徹君 それでは、次の質問に入らせていただきますが、これは、文部科学省、今日来ていただいていると思うんですが、これもいろんな秘書給与の不正支給というか受給疑惑の中で浮かび上がってきた問題なんですが、現職の事務次官が私立の、私学の開学式、そういうような催しに出るというケースというのはよくあるケースなんですか。というのは、白鳳女子短期大学が平成十年四月に開学しています。平成十年四月十一日に開学・入学式が行われましたが、当時の文部事務次官、当時は文部省でしたでしょうから、佐藤さんがこれ出席されている。多分これ公務で出席したでしょうし、当然そうなれば経費等は文部省から出ていると思うんですが、その辺、私学のこういうような開学のときですね、のところにこういう方々がよく出席されるのかと。その辺の経緯を含めて、今言ったような事実関係を含めて、ちょっと御答弁いただきたいと思います。
○政府参考人(工藤智規君) まず、事実関係申し上げますと、奈良県にございます白鳳女子短期大学の開学式典が平成十年の四月十一日にございまして、当時私ども文部事務次官でございました佐藤が出席してございます。これは一応公務による出張扱いとしてございます。
 実際、これは異例かどうか、ほかにもざらにあるのかということでございますが、私ども、開学式、あるいはいろんな施設の完成竣工式、その他の記念式典も含めまして、大学からの依頼を受けまして、他の公務に支障がない限り大臣、政務次官、現在では副大臣、大臣政務官あるいは次官等も含めまして、分担しながら可能な限り対応をさせていただいているところでございます。
○海野徹君 今、ちょっと細かい話だから忘れちゃっているかもしれない。公務としたら経費等が当然、要するに出しているでしょうから、その辺を含めて事実関係を明らかにしていただきたいという話をしたんですが、その辺をちょっと答弁してください。
○政府参考人(工藤智規君) 今し方申しましたように、公務の出張扱いでございますので、旅費については公費を支給してございます。
 なお、ちなみに申し上げますと、従前から私ども特定の私学との倫理規定上の扱いとしまして、先方負担での幹部の出張は控えてございまして、少なくとも課長以上がこういう行事に出席する場合には公務での出張扱いとさせていただいております。
○海野徹君 済みません。じゃ、私がちょっと聞き漏らしたんでしょうけれども、その辺、事務次官が出席するという非常に、要するに公平公正な場合、この開学間近の私学にという若干、私、疑念がわくんですよね。この年に、平成十年六月十七日に成立した平成十年度第一次補正予算、アジアからの留学生に対する追加支援対策として留学生宿舎建設奨励金、こういうものがあるんですよ。この制度というのはこれいつできたんですか。従前からあった制度なんですか。
○政府参考人(工藤智規君) 御承知のとおり、留学生につきましては未来からの大使とも言われておりますように、おいでになっての受入れ体制の改善充実というのが政策課題でございます。特に、おいでになりまして一番困ることの一つが宿舎事情でございまして、今でも民間のアパートなどが多いんでございますが、自治体あるいは私どものほかに大学の公的な留学生宿舎の整備について支援してございます。
 それで、今お話がありました留学生宿舎の建設奨励金の制度でございますが、これは財団法人の日本国際教育協会を通じての補助事業でございますが、平成元年度から行ってきております。大学やあるいは自治体あるいは公益法人からの御申請を受けまして、予算の範囲内で三分の一以内の補助を行ってございます。
○海野徹君 それは、目的は分かりましたし平成元年から始まったというのは分かるんですが、それはやはり申請をする、あるいはその補助金を支給する場合にかなりのヒアリングというのは前からやるんですか。要するに、期間的にはかなり、頻度も高いし、あるいは申請者も多いし、あるいは実績を加味してというような、具体的なかなりの検討を重ねた上でこの交付金の支出を決定しているという、そういうシステムがありますか。
○政府参考人(工藤智規君) 予算の枠内で行いますし、大体、各大学あるいは自治体等での設置計画を把握しながら概算要求などもしてございますが、なかなか現下の財政事情で当初予算では追い付かない部分がございます。たまたま補正予算などの一応機会がありますと、それに可能なものについては概算要求しながら追加の予算を確保してございます。
 このお話のありました西大和学園の留学生会館につきましては、大学自体の開設と留学生会館の開設は今一年ずれているんでございますが、開学後、当該翌年の三月に補助金を交付してございます。
 こういう例は多々ございまして、いずれにしても留学生を受け入れられた大学で近在になかなか良質な宿舎がない、あるいは自治体や大学等で宿舎の建設計画があるという場合に、開学後間もないあるいは開学同時ということも含めまして、その必要性を加味しながら補助金を交付してございます。
○海野徹君 それでは、四月十一日に開学で全く実績のない新設の短大が、五月に文部省が作成した補正予算のペーパーに対象事業者としてもう入っていて、そして開学後一年たっていないのに、そういう実績がないのに国の補助金が交付されるということは、ほかの教育関係者にとって極めて異例であるというようなニュアンスで受け取られているんですが、そういうことはないということなんですね。そういうことも間々、全国的にはあるということなんですね。
○政府参考人(工藤智規君) 具体の日時で申しますと、西大和学園の開学は平成十年の四月でございます。留学生の宿舎の開館は翌年の十一年四月でございまして、補助金の交付は十一年三月でございます。
 ですから、開学から一年遅れて開館してございますが、他の例としましては、大分県の別府に立命館が中心になりまして立命館アジア太平洋大学が開設されました。これが開学が平成十二年四月でございますが、留学生用の会館のオープンも同じでございまして、補助金は平成十二年三月に交付してございます。
 ですから、大学としての実績ということではなくて、留学生の受入れ状況を見、それから大学自体の建設計画に応じながら交付しているものでございます。
○海野徹君 教育関係者は極めて異例だということで、今の答弁で納得されるかどうかは非常に私は疑問に思うわけなんですが、やはり田野瀬議員が理事長をされて、それと文教族であるということが大きく影響しているんではないかというのが専らの話なんですね。
 今度の新制度、本年十四年度の新制度、スーパーサイエンスハイスクール、この中にも西大和学園がどういうわけか私立で入っているんですよ。ほとんどが私が見てもなるほどなというような実績、歴史がある学校にもかかわらず、ここだけがすっと入っているんですよね。それは、地元だけじゃなくていろんな教育関係者が、これは極めて異例だ、やっぱり何らかの田野瀬議員の要するに働き掛けがあったんではないかなという疑念を持たざるを得ないんじゃないかなと。
 これは素直にというか、自然にそういうふうな考え方になってしまうんですが、そのスーパーサイエンススクールにもなぜそういうような何というんですか決定がされていくのか、納得できるかどうか分かりませんが、ちょっとその辺について経緯を説明していただけますか。
○政府参考人(矢野重典君) スーパーサイエンスハイスクールの選定につきましては、これは各学校の希望の有無をそれぞれの教育委員会等を通じて照会をいたしまして、照会いたしましたところ、西大和学園高等学校を含めまして四十道府県七十七校から応募があったわけでございまして、この応募に対しまして、私どもといたしましては学識経験者等から成ります企画評価会議というのを設けまして、そこにおきまして研究内容でございますとか研究計画、あるいは研究体制等につきまして審査をいたしまして、その審査結果を踏まえて、文部科学省におきまして地域的なバランス等なども考慮いたしまして、七十七校の応募に対して二十六校を指定いたしたところでございます。
 お尋ねの西大和学園高等学校につきましても、この企画評価会議の審査を踏まえまして、先ほど申しましたスーパーサイエンスハイスクール二十六校のうちの一校として選定をされたところでございます。
○海野徹君 先ほども私お話しさせていただいたんですが、利害関係者、利害関係人というのはやはり自ら自粛すべきだと思うんですよ、こういうものについては。純粋にその目的あるいは事業をされるという、要するに純粋な思いがあったとしても、例えば自分がその任にあったときはやはりそれは自重するというのが、私は基本的に必要な姿勢かと思うんですけれども、それも、要するに文部科学省としても当然やっぱりその点についても配慮して、私は、交付決定、補助金の交付決定は当然されるべきだろうなと、そんなふうに思いますから、その辺は指摘させていただきたいと思います。
 それと、総務大臣、最後になりましたが、やはり政治倫理の確立というのは並大抵のことじゃないんでしょうかね。いや、もう毎回毎回こういうようなことが起きるというのは、私は大変悲しい思いなんですね。だから、そのためにも総務大臣、先ほど剛腕というような話がありました。政治というのは、私は、正義と力の両方でないと駄目です。正義だけあったって力がないのは、これは無力です。力があって正義がなければ、これは暴力ですから、その両輪があって初めて政治が正しく機能するんだろうなと。そのためにも、総務大臣の、今回のような事件がもう二度と起こらないように、総務大臣としての決意を聞かせていただいて、質問を終わります。
○国務大臣(片山虎之助君) 戦後の五十何年間で日本人が少し変わったんですね。そういう全体の日本人の気質、気風、雰囲気というのもあると思いますが、やっぱり二十一世紀、この国がしっかり生き残っていくためには、経済的な自立はもとよりですけれども、やっぱり倫理だとか道義だとか道徳というものをみんなでもう一遍見直すことが必要だと、こう考えております。私も頑張ります。
○海野徹君 ありがとうございました。
○山本保君 公明党の山本保です。
 まず、私、法案の審査に入ります前に、関連する選挙等に関しての事項について幾つかお伺いしたいと思います。
 最初に、先月の二十八日ですか、東京地方裁判所で、ALSという難病、筋萎縮性側索硬化症という方々でございますが、この方たちが投票権を行使できなかったことは違憲であると、こういう判決が出されたことは大臣もよく御存じだと思います。
 大臣もたしかコメントをされておられるようでありますが、今日はこの委員会の場で、正式にこの判決についての御見解と、今後の政府の対応についての方針などがございましたら、是非明らかにしていただきたいと思っております。
○国務大臣(片山虎之助君) 今、山本委員お話しのように、十一月二十八日に東京地方裁判所での判決でございますが、ALS患者の方々が求めていた損害賠償請求そのものは棄却されましたけれども、その理由の中で、これらの方々が選挙権を行使できるような投票制度が設けられていなかったことは、これは憲法に違反する状態であると、こういう御指摘をいただいた、大変厳しい御指摘をいただいたわけでございます。
 我々としましても、ALS患者の方々を始め投票が困難な方々の投票機会を確保することは大変重要な問題だと認識いたしておりまして、今後幅広く検討して、少なくとも違憲状況は解消いたしたいと、こういうふうに思って、現在検討を始めているところでございます。
○山本保君 実は、先日、この団体の方も国会にもおいでになり、また厚生労働省にも行かれまして、大変意識などははっきりされておられますのに、体中の筋肉がだんだんと力がなくなっていくという、何というか難病でございます。
 いろんな点で、今までの福祉や医療、特に福祉関係といいますか、生活の保障という点で、これまでの難病ですとかそういう病気と比べますとその対応が遅れているということがあると思います。是非、大臣、今のお言葉を実現させていくように努力していただきたいと思っております。
 それでは次に、もう一つ、前国会でですか、この委員会でも審議をし成立した、電子投票を可能にする、特にこれは地方選挙で電子投票が可能になっております。これについて少し現状をお聞きしたいと思っております。
 半年ほどたちましたし、それを実際になされて、実行されたのではないかと思っておりますが、そのことと、また、できましたら、それについてどういう評価がなされているのかと、これについてお答えいただきたいと思いますが、これは副大臣ですか。
○副大臣(若松謙維君) 今年の六月二十三日に、正に日本で初めて電子投票が行われました。岡山県の新見市でございますが、私も視察に行ってまいりまして、投票を終わった特に高齢者の方々何人かに聞きましたら、皆さん、この方が簡単だと、そういう御意見でした。実際に選挙当日にアンケート調査をやらしていただきまして、電子投票導入について賛成と答えた方が八三・四%、電子投票機器につきましては操作しやすいと回答した方が九七・九%ということで、大変評価をいただいたと理解しております。
 そして、開票事務の迅速化、これもこの電子投票のチップの集計だけで十分間。しかし、わずかな、千票前後だったでしょうか、手作業の分は一時間半か二時間でしょうか、掛かったということで、やはり電子投票のメリットが大変明確に実証されたものだと私どもは理解しております。
 その後、広島市、これは安芸区ですね、のみで実施されるようですけれども、併せて宮城県の白石市におきまして条例が制定されまして、これは来年の地方統一選ですか、この選挙に向けて今具体的な準備に取り掛かっていると、こういう状況でもございますし、併せて本年九月三十日現在の調査によりますと、今、電子投票を検討している市町村ですが、約四百五十団体ございまして、それ以外にも多くの団体で今前向きの検討をしていただいておりまして、これは二分の一の補助事業でもございまして、総務省といたしましては今後とも電子投票の導入を検討している地方公共団体に対して新見市等の実例も踏まえながら積極的に推進していきたいと考えております。
○山本保君 今、最後にちょっとおっしゃいましたが、たしかこの設置を推進というか応援するために国の方からも補助をしていると。そんなにたくさん申し込んでいると、大丈夫だろうかという気がするんですけれども、その辺はどうでしょうね。
○政府参考人(高部正男君) 導入についての補助でございますけれども、今年度は約四億円の予算を計上しておりまして、実施する団体が、先ほど副大臣から御説明もございましたように、岡山県の新見市と、それから広島市の安芸区の実施は今年度になろうかと思っておりますので、この二団体でございまして、今年度は十分対応できると思っております。
 来年度以降につきましては、現在、制定している団体が、先ほどこれもお答えありましたように、来年度分としては白石市というような状況でございます。
 あくまでもトライアル的なものに導入するものでございますので、幅広くかなりの団体がやるようなときにまで補助を同じようにやるのかどうかというような問題もあろうかと思いますけれども、できるだけこういうものの導入が進んでいきますように我々もいろいろ努力していきたい、かように考えております。
○山本保君 何か、聞きましたら、リースのような形でやっている、当初考えていなかったんだけれどもということを担当の方からも聞きました。そうなりますと、確かにそれほどハードのお金ということで当初考えていたよりもいいのかなという気もしますし、是非これは今後推進していただきたいと思っております。
 次に、三番目の問題なんですが、選挙権年齢の見直しといいますか、引下げについてお聞きしたいんですけれども、これはもう委員の皆さんはよく御存じのように、世界的に見ますと選挙年齢というのは十八歳というのが大変増えてきているようであります。サミットの参加国では、日本以外は全部十八歳だと。二十歳の方がもう正に珍しいということだそうでございます。
 また、私の愛知県では高浜市というところが、この前、法的拘束力はありません、正式の選挙ではありませんけれども、住民投票で十八歳というのを作ったりしまして、これはもう現場では正にそういう意識、先ほど木村先生のおっしゃったのとまた同じことですけれども、いろんな形で進んできている。やはり若者が国に参加していく、また政治というものにもっと積極的になっていくという点で、これは大変重要な視点であると思っております。
 我が党も、最近このことをはっきりと党の政策として打ち出したところなんでございますけれども、この辺につきまして大臣はどうお考えでございましょう。
○国務大臣(片山虎之助君) 電子投票は白石市が決めているんですが、岡山県も県議に初めてやると。これは意思決定して条例がもう間もなくできると思いますけれども、新見市というところがやりましたので、市長と市議を、新見市で県議もやると、こういうことで、知事選はもうちょっと先だと思いますけれども、知事選にも考えると、こういうことを知事が言っておりますから、もう少しいろいろ広がってくるのかなと、こう思っておりますし、レンタルの補助ですから、今のところは予算の範囲で私も収まると考えております。
 この十八歳まで選挙権を引き下げる問題、当参議院でも衆議院でも御質問あるんですが、全体の成人年齢がまだ日本は二十歳なんですね、民法あるいは刑法ですね。それで、なるほどほかのサミット参加国は大体十八歳ですね。これは成人年齢が十八歳なんですよ、皆。だから、その辺法律体系全体として考えるべきではないかと。私は個人的にはやや時期尚早じゃないかということを言ってきたんですが、御党を始めとするそういう声が大変多ければ、本格的な検討をする必要があるのかなとは考えております。
○山本保君 大変積極的な御返事いただきました。
 一つだけ、用意されておられると思います、選挙部長さん、今、大臣の方からはいわゆる民法の成年年齢と違うとまずいのではないかというお話もあり、確かにその方がすっきりはするのかなと思いますが、たしかほかの場合でも法律によっていろいろずれはあるようですし、公職選挙法ですか、こちらの方で十八歳とすることは私は可能ではないかと思いますけれども、法律的にはどうでしょうか。
○政府参考人(高部正男君) 憲法十五条三項に規定がございますが、「成年者による普通選挙を保障する。」ということになっておりまして、何歳からが成年者であるかと、この点につきましては法律にゆだねられているということになっておりまして、純理論的、理論的な面だけで申し上げると、民法上の成年と選挙権年齢が論理必然的に一致しなければならないものではないというふうには考えられると思います。
 ただし、実際問題といたしまして、先ほど大臣の御答弁もございましたけれども、経済社会において自己のための私法上の行為をなすのに十分な判断力を備えているとみなす民法上の成年と、政治に参加して選挙権を行使するのにふさわしい判断力を備えているとみなす選挙権年齢とを違える、異にするというだけの理由があるのかどうかといった点、あるいはさらに、選挙の公正確保と選挙犯罪との関連等を考えると、選挙権年齢の問題というのは民法上の成人年齢や刑事法での取扱いなど法律体系全般との関連も十分考慮しながら検討すべき事柄ではないかと、かように考えるところでございます。
○山本保君 大臣、今のお話にもあったわけですけれども、やっぱり私は、選挙というのは言うならば年に一回とかそういうものですし、それから教育という面から考えましても、高等学校や中学校で、十八歳だとなってきますとこれは正にいわゆる政治的な教養の教育というものの中身にも大変大きな変化が出てくるし、これはいろんな社会的な分野の中で最初に行っていいものじゃないかなという気がしますので、是非検討をしていただきたいということを、重ねて。
○国務大臣(片山虎之助君) 私、今本格的な検討と言いましたけれども、やっぱり私も成人年齢と合わせるべきだと考えているんです。だから、この刑法、民法の年齢を含めて本格的な検討を関係のところでやるべきではないかと。選挙年齢だけ十八歳に下げるというのは、これはなかなかやっぱりいろんな法体系全体の議論がありますので、委員始め、皆さんのお気持ちはよく分かるんで、そういうことを踏まえて本格的な検討を、どういう結論が出るか、その本格的な結論をまちたいと、こういうふうに思います。
○山本保君 ありがとうございます。よろしくお願いします。
 次に、今度はこの法案についてなんでございますが、最初に公職選挙法の改正につきまして、先ほどお話もあったかと思いますが、そうですね、ちょっと時間も心配なので先、結論といいますか、一部の選挙だけが別になっているということが問題であるという御返事もあったので、それを前提にしてお聞きします。
 大臣にちょっとこれはお聞きするつもりなんですが、選挙前、選挙期間に入るときにその政治活動のポスターを取ってしまうということになりますと、一般的に憲法二十一条ですか、政治活動の自由というか、権利というか、これを制限するんじゃないかというような気がしないでもないわけです。ただ、一方、私自身としては、そういいますと、しかし選挙というものが公平に行われると、そうしないと、言うならばお金持っているところであるとか与党であるとか、そういうところがどんどんそれに応じた情報提供をすれば選挙結果というのが左右されてしまうわけですから、選挙のときには、正に反対に持っている方には少し抑えてもらう、逆に力なり余裕のない方には公費でもってポスターなど出していますね、応援をして、そして選挙というものだけはやはり公平に行うためにある程度ルールというものを設けることは妥当だと、というか当然のことだという気が私はするわけでございますけれども、この辺の認識について、大臣はどのようにお考えでございましょう。
○国務大臣(片山虎之助君) 今回のポスターの公示日撤去は、今まで政治活動用で候補者の顔や名前が表示されているポスターでまあ仕方がないから張ってもいいよというのが、市会議員さんと町村議会議員さんと町長さん、町村長さんなんですね。市町村、市会議員さんと町村議会議員さんと町村長さんなんです。
 そこで、これが統一地方選挙が来年あるわけですね、四月に。そうするとややこしいんですね、この顔だけ残っていると。だから、やっぱりこれは全選挙の候補者については、告示日には政治活動用ポスターといえども撤去してもらった方がいいんではなかろうかと、今それだけ残っているんですから。
 そういうことでございまして、これはむしろ地方の選挙管理委員会から、混乱を招くので是非そろえてほしいと、こういう要請がございましたので、特にこれがどなたかを差別するとか選挙の公正を害するとかという気は全くありませんので、そこは御理解賜りたいと思います。
○山本保君 私も基本的にそういう考え方でいいかと思いますが、一般的に政治活動というものはこれは国民の権利でありますし、これはどんどん積極的にやらなきゃいけませんので、その期間について少し自制をしていただくという意味でいいのかなという気はいたします。
 それでは、もう一つの法律の方で、統一選挙でございます。先ほど議論がもうありまして、統一にしたから投票率が上がるかどうかというのはなかなか一概には言い切れないけれども、効果はあるようだというような御返事だったかと思うわけですが、もう一度お聞きしたいと思います。
 こういう選挙を統一にするということのメリットですね、どういうことが、投票率以外にもあるかと思いますが、その辺についてはお答えいただけますか。
○副大臣(若松謙維君) 来年三月から五月の三か月間に、全国の多数で地方公共団体の議会の議員の選挙又は長の任期満了による選挙、こういったことが予定されておりまして、いよいよ地方統一選と、大変これから忙しくなるかと思いますが、仮にこれらの選挙の期日がもし統一されていないと、各選挙ごとにそれぞれ任期満了の日、前ですね、三十日以内で当該地方公共団体の選挙管理委員会の定める日に選挙が行われることになり、選挙の期日、公示の日、運動期間等がばらばらとなりますと、これは大変混乱が生じると、こういった過去の経緯もありまして、やはり地方統一選という一つのこういった動きができてきたわけでございます。
 これに対しまして、これらの選挙の期日を統一することによるメリットでありますが、大きく四点挙げさせていただきますと、一点目は、選挙期日が特定されるために選挙民は選挙期日を認識しやすくなる。二点目が、一回投票所に行くことによりまして複数の選挙の投票が可能となり、選挙民の利便に資すること。三点目が国、都道府県、市町村が一斉に啓発活動を行い、かつ報道機関による報道も集中的になされることによって選挙民の関心が高まる。四点目が、選挙の円滑な執行と選挙執行経費の節減が図れる。こういったメリットがあるわけでありますが、これの恐らく極端な例がアメリカですね。
 アメリカは御存じのように大統領選から上院選、それから下院選、州選挙、それで州のシェリフとかトレジャリーとか、恐らく一枚のB4ぐらいの大きさに十数ぐらいの選挙があるんですよね。これはかなり、それこそ統一選じゃないかなと思うんですけれども、いろんな諸外国がありますけれども、いずれにしてもやはり統一選というのはいろんなメリットがあると、そのように認識しております。
○山本保君 これは通告していなかったことなので若松副大臣でも大臣でもよろしいんですが、ちょっとだけ気になることがあるんですよ。
 つまり、そういう、今のおっしゃったことは私もそのとおりだと思うんですが、ただ、先ほど木村委員からも私とは逆の立場で衆参の選挙のことについて少しお話があって、私は、例えば衆議院と参議院という国会を構成しているこの二つの議院、これがもし一緒にやられるようなことになりますと、これは正に事実上の一院制になってしまって、特に参議院議員としてみれば、大変、自分たちの仕事又は多様な国民の意思を反映する国政ということからいったときに心配だと思うんですね。
 副大臣の今のお話では、一日で済むじゃないかとか、啓発活動がいいんじゃないかとか、経費が掛からないと、こうなってきますと、同日選をやるのかというような、ちょっと私心配になってくるんだけれども、この辺はどうですか。
○副大臣(若松謙維君) ちょっと誤解を与えると困りますが、実は、私の選挙自身が、二十世紀最後の衆議院選挙で、四百八十議席のうち私、四百八十番目の当選でございました。よって、翌日の午前三時四十分になりまして、これは比例選があるからでございます。これが衆議院はたしか翌日の六時半ですか。これは、ダブルになりますと恐らく選挙管理委員の十人ぐらいが亡くなるんじゃないかと。これはもう実務的に私としても無理だと思っております。そういった点も御理解をいただいた上での私の話ということで御了解いただきたいと思います。
○山本保君 ありがとうございます。
 あえて実力者の片山大臣にはお聞きしないでやろうと思いますが、一応我が党としてはこの両法案に関しましては賛成することになっておりますので、これでちょっと早いですけれども終わらせていただこうと思います。
 ありがとうございました。
○八田ひろ子君 日本共産党の八田ひろ子でございます。
 まず、公職選挙法改正案において提案されているものの一つに、政治活動用ポスターの撤去義務、こういうふうになっておりますが、まず、この撤去義務が掛けられると実際はどうなるのか。従来どおり、それから規制が掛かってできなくなるところ、簡潔に分かりやすくお示しください。
○政府参考人(高部正男君) 今回の改正は、あくまでも、任期満了前六か月前の規制が個人なり後援団体のポスターに掛かります。掛からない部分等につきまして、張られたものが選挙運動期間に入ったときに候補者となられた方の氏名等が出ている場合にはそれを撤去していただきたいとするものでありまして、その対象となる選挙を、今まで対象とならなかった市議、それから町村長、町村議会議員、これを対象に加えるという内容のものでございます。
○八田ひろ子君 今までと違うところ、これは今の御説明で分かるんですけれども、従来どおりというのは、市会議員、町村会議員ですか、この選挙で政党、政治活動のポスターでも候補者の名前が載っていない、そういう政治活動用ポスターというのは選挙期間中も従来どおりと、こういうふうに理解していいんでしょうか。
○政府参考人(高部正男君) 今回の改正内容は先ほど申し上げたとおりでございますので、委員お尋ねはもう少し全般との絡みだと思います。
 それで、申し上げますと、告示前に合法に掲示されたポスターで氏名等、あるいはその類推事項がないようなものにつきましては撤去義務は課されないということになります。
 それからもう一つは、選挙運動期間の政党等の政治活動の規制に若干差がございまして、市会議員等々につきましては確認団体等の制度がございません。今まで対象とならなかったものについてはこういう制度がございませんので、制度上で申し上げますと、これらについての規制はこれまでどおりと、変わるところはないものと思っております。
 ただし、若干、これは留意点というようなことになろうかと思いますけれども、確認団体制度のない選挙について、政治活動としてポスターを張られることは、氏名等の類推がなければこれは構わないわけでありますが、ただ、その張り方の態様によっては、百四十六条に禁止を免れる行為の規制等々が入っておりますので、こういう規制も態様によっては掛かることは御留意いただく必要があろうかと思っております。ただし、これは従前どおりでございます。
○八田ひろ子君 そういう確認団体の選挙でない場合だけがある場合は政治活動用ポスターは従前どおり自由だということですね。
 そこで伺いたいんですけれども、前回の改正で、国政選挙、衆議院、参議院ですね、それから都道府県議会選挙など、政治活動用ポスターの撤去義務が課せられたわけなんですけれども、今回変えられる部分ですね、市会議員、町村会議員選挙、ここでは撤去義務はなかったわけです。これはどうして撤去義務がそのときは課せられなかったのか、理由をお示しください。
○政府参考人(高部正男君) 御指摘の条項は公選法の二百一条の十四という規定でございまして、これは平成十一年改正で追加されたものでございます。この改正は、当時、各党で御論議がなされ、衆議院の倫選特の委員長さんが提案して改正が加えられたものということになっております。
 それで、私どもの方で当時の提案理由説明でありますとか当時の論議を見てみましたけれども、これらの中で明確にこの範囲にするのはこういうことだというようなことは特に見いだすことができませんでしたので、必ずしも明示されているというふうには考えておりませんけれども、ただ、私どもの理解といたしましては、先ほど若干関連で出てきましたけれども、選挙運動と政治活動というのは公選法の中で理論的には区分はされておりますけれども、実際上はなかなか境目が難しいところがあるというようなことから、衆議院の選挙あるいは参議院の選挙以外これまで対象となっていたものにつきましては確認団体の制度がございまして、この確認団体の制度があるところについて規制が加えられたということになっておりますので、私どもとして、確認団体制度のある選挙を参考にしたものではないかというふうに考えられるのではないかというふうには思っておるところでございます。
 ただ、このポスター規制について言いますと、同じように選挙運動期間中の政治活動の規制にかかわる章の中で二百一条の十三という規定がございます。この規定におきましては、特に選挙を限らず、選挙運動期間中に選挙の行われる区域において候補者の氏名等が記載された政治活動用ポスターの掲示をすることができないというふうに規定されているところでございまして、こういう規定等々かんがみますと、市の議会の議員さん、あるいは町村の議会の議員、長の選挙についても、撤去義務について確認団体の制度と必ずリンクしなきゃいけない、逆にそういったことに限定しなければならないという論理的な必然性はないというふうに考えまして、先ほど来話が出ておりますように、各地の選管からいろいろな混乱があるというようなこともあって要望がございまして、今回、改正案を提案させていただいたということでございます。
○八田ひろ子君 明確な規制の根拠がないということが、私は当初の、前回の改正のときですね、そういうので、それをまた拡大するということがそもそもおかしいというふうに思っているわけです。本来、根拠があるものがこういう法律をいいことだからもっと拡大しようというなら分かるんですけれども、そうじゃない、根拠も分からないけれども新たに義務、規制をするという、これはやり方としても間違っていると思うんですね。
 そこで、今おっしゃいましたけれども、確認団体の制度のある選挙が、三年間これ過ぎたわけですよね。この間に、実際にやってみて、今お示しになったような混乱が起きたとかそういうことで具体的な事例からの要望というのは、どういう具体的な事例が挙げられているんですか。
○政府参考人(高部正男君) 混乱という御指摘でございましたが、平成十一年に改正がございまして、当時、私も選挙の仕事をしておりまして、これは改正後に行われた地方選挙において取扱いが同じ団体で長と議員と違うということでいかがなものかというような声は聞いたことがございますが、正式に紙等々になったものといたしましては、平成十二年に都道府県選挙管理委員会連合会からこのような趣旨の御要望をいただいているところでございますし、昨年の十一月には全国市区選挙管理委員会連合会からまた同じように要望をいただいております。また、区議会、目黒区でございますけれども、議会が意見書を提出されたというようなこともございまして、私どもといたしましては、各地の選挙管理委員会の方々がこのような認識を持っておられるというふうに考えているところでございます。
○八田ひろ子君 具体的な中身は示せないということですね。
 有権者にとって理解しにくいというのは、やはり規制が多い、べからず選挙法ということで、そっちの方が分かりにくくしているというふうに私たちは思うわけなんですね。どちらかにそろえないとそういうふうになるというのでしたら、その規制するものを、規制そのものを撤廃をする、こういう選択肢もあるんですけれども、こうした方法だったら同一選挙区内での異なった制度はなくなると思うんですけれども、そういう考えはなかったんですか。
○政府参考人(高部正男君) 先ほどお答え申し上げましたように、平成十一年の改正の際に、各党で御論議をいただいて、衆議院の委員長の方から提案がなされてこの規定が追加されたという経緯があるわけでございまして、こういうものを踏まえて私ども、現場の混乱を避ける等というような観点から今回の改正を提案させていただいているところでございまして、今、委員御指摘のような点につきましては、当時この二百一条の十四の規定を加えるときにも種々論議がございまして、できるだけ自由であるのが望ましいということではありますが、一方で、一定のルールが設けられておるときに、それに関連してどういう仕組みを組むのか、一定のやっぱりルール作りが必要になってくるんじゃないかというような議論がなされたと記憶しておりまして、私ども、そういうことでできた現在の制度を前提にいたしまして今回の改正案を出させていただいている、こういうことでございますので御理解をいただきたいと思います。
○八田ひろ子君 根底になる根拠が何もないということでは理解できないわけで、そもそも政治活動の自由という角度から考えますと、規制は必要最小限で、規制以外に対策が取れない場合に限定的でなくてはならないと私ども考えるわけで、この確認団体制度で選挙期間中の政治活動が規制されているのは国政以外では市長選挙、都道府県会、政令市だけですね。ですから、規制されていない部分も全部の選挙を、十分な理由や根拠も示せないのに同様にする、規制を同様にするというのはそもそも間違っているというふうに思います。
 次に、民主主義の根幹としての選挙に、候補者の政見が有権者に理解されることが前提条件だと私たちは思いますので、その問題について伺っていきたいと思います。
 まず、公選法において立会演説会がなくなって二十年近くたちますが、このために候補者が一堂に会して政策を訴える機会というのが今はございません。こうしたことは有権者にとって、選挙の争点とか政見を見えにくくしている、そういうことで今、公開討論会を進めよう、こういうことでNPOの取組がございます。
 ところが、現行法においては、候補者以外の第三者が複数の候補者を集めて公開で討論をする、これはできないそうで、そのために公開討論会を実施しようと試みた皆さんは、選挙管理委員会にまず法律により禁止されている、こういうふうに言われますので、各候補者が合同で個人演説会を開く、こういう形式で行われています。しかし、これ全国で、私も調べてみて随分広がっているなと思っているんですが、実際は開催の広報あるいは会場の予約、スタートの地点からもう大変なハードルがあります。
 こういうことを考えると、立会演説会の復活とかあるいは第三者開催の公開討論会を一定の要件で認めるとか、こういう工夫が必要ではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○副大臣(若松謙維君) まず、以前行われておりました立会演説会でございますが、これは公職選挙法第百六十四条の三第二項によりまして、現在、公職の候補者等以外の第三者が合同演説会等を開催することを禁止しているとなっております。
 過去には公営の立会演説会制度が設けられていた時期もあったわけでありますが、候補者の自由な活動をかえって妨げると。現場を私は見たことがありませんが、大変な状況だと、いろんな先輩の議員に聞きますとそういうお話も聞きますし、立会演説会の形骸化等を理由に議員立法によりまして廃止されたと、こういう経緯がございます。このように、選挙運動に一定のルールを設けているのは、当然、選挙の公平公正を確保するためでございまして、現行法の規制は、このような観点から各党各会派の論議を踏まえて今日まで積み上げられてきたものと承知しております。
 現実に私も前回の選挙で、これは公示前だったでしょうか、やはりNPOの方の公開討論会に参加いたしました。これにつきましては、当然私の支持者また相手陣営の支持者とがありまして、趣旨に沿わない質問等もございました。そのときには、その方の厳格な運営によりまして、そういう質問は排除すると、大変、どっちかというと、我々に厳しいというよりも参加者に、立ち会う聴取する方々に厳しい運営を見まして、こういったものも一つの在り方かなという実感もいたしましたが、いずれにしても、この選挙運動の在り方につきましては、やはり国会、各党会派でしっかり御議論いただくべき筋のものかなとも理解しております。
○八田ひろ子君 選挙は民主政治の根本ですし、国会の中では、法律は各党各会派が中心になって進めることは基本だというのはそのとおりだと私たちも思います。
 しかし、今、いろんな政党を支持しない無党派と言われる方たちも広がっていまして、そういう方々の声や要望というのは、今答弁にもありましたように、大変厳格に公正に公平にということを自主的に運営していらっしゃるわけですので、そういうものを積極的に受け止めて返していくというのが国会の場でも、また与党でも御検討いただきたいというふうに思います。
 次に、大臣に伺います。
 先ほど来も議論になっておりました十八歳の選挙権問題で、大臣は時期尚早だと個人的な意見を述べられました。
 私、今年になってから、住民投票で十八歳、十九歳も実施をしたという秋田県の例もありまして、これを見ていて何か本当に希望が一杯だなと。高校三年生の方は、一票の重みを感じた、町について考え、家族と話すいい機会になったと、家族と自分は違う投票をしたんだとか。あるいは、専門学校の生徒さんは、資料などを研究して、自分の意見言えないのは口惜しいから頑張って勉強して投票したとか、そういうことをおっしゃっているわけです。
 性の差別をなくして二十歳以上の普通選挙権をスタートした当初の日本は世界の先進で遜色なかったわけですけれども、今は取り残されている感が私はあると思うんですね。ですから、こういった地方での積極的な取組、私も愛知県に住んでおりますので、高浜市さんが住民投票を一番最初に十八歳以上の未成年と永住外国人にも資格を認める条例を、これはいつでも投票できる条例なんですけれども、作られまして、伺いましたら、やっぱりさっきの若い人のおっしゃったことと同じで、将来を担う若者の意見を行政に反映させることは重要だと、こういう若者の意見を反映させるという点では国政でも同じだと思います。
 ですから、地方の流れ、世界の流れからいっても、私はこの十八歳以上の未成年者へ拡大することは時期尚早というのはちょっと遅れていらっしゃるんじゃないかと、こういうふうに思わざるを得ないんですけれども、どうなんでしょう。
○国務大臣(片山虎之助君) 先ほども御答弁しましたが、この選挙権年齢は、民法の成人年齢や刑事法の取扱いなど、言わば法律体系全体の中での位置付けで議論する必要があると、こう思っております。
 私が先ほど言いましたのは、個人的にはやや時期尚早かなという感じもありますが、しかし今は地方の取組もありますし、各党でもそういう御議論が盛んなんで、これはもちろん言わば選挙制度の根幹の問題ですから、選挙権年齢は。それこそ各党各会派で十分な御論議をいただかなきゃいけませんが、政府としても、世界の各国の状況を見ながら、万般を見て検討を始める必要はあるんではなかろうかと、こういうことを申し上げたわけであります。
○八田ひろ子君 今日の議論の中でも、今までの超党派での会議なんかやっていても、ほかの党は与党の公明党さんも含めて、みんな十八歳選挙権ということをおっしゃっていますから、やっぱり社会を構成する成人として一人前の法的、社会的な責任を若い人に求めることは、日本の未来にとっても私、重要な意義があると思うんですね。
 このことは、国際水準からの日本の政治の年来の立ち後れを克服するとともに、若い世代の間に二十一世紀の日本を築いていく主役として、さっき本当に自分たちが主人公というふうな自覚を持ったとおっしゃっていましたけれども、新しい流れを起こす力になるということで、私は、もうほんの一部のところだけみたいになっていますので、漸進的に御検討いただきたい。
 こういう若い人だけじゃなくて、ハンディキャップを負う方々の選挙権のことも今日は伺っていきたいと思いますが、今、視力障害者の方は点字で選挙のお知らせというのが配布されていますが、どれぐらい配布されて、経費はどうなっているでしょうか。
○政府参考人(高部正男君) 点字による選挙のお知らせ版の配布数のお尋ねでございますが、昨年七月に執行されました参議院選挙におきましては、すべての都道府県において発行されまして、選挙区選挙につきましては合計五万百五十四部、比例代表選挙についても、ほぼ同じような数字でございますが、合計五万二千四百四部を配布したというふうに把握しております。その前年の衆議院選挙も大体同じ程度のお知らせ版が発行されております。
 経費につきましては、国政選挙でございますので、国政選挙の経費につきましては国の方から委託費という形で積算して配賦させていただいているところでありまして、このような選挙のお知らせ版の経費につきましてもこの中で措置をいたしているところでございます。
○八田ひろ子君 国費で出していただいているということなんですが、これ大臣に通告していなかったんですけれども、私、選挙のお知らせで、公報と違うんですよ。しかも、前回の参議院選挙で選挙方法が非拘束名簿方式に変わりましたでしょう。そうしますと、これまで政党名とか略称、略歴、代表名のほかに、政党ごとの公約、政見があったそうなんです。ところが、これ政党名と略称と候補者名だけで、政見がないわけです。だから、何を基準に投票すればいいのかという声が私、届けていただいて、ああ、そうだったのかというのを本当に思ったんですよね。
 だから、点字公報というのはやっぱり参政権、選挙権を実質的に保障する、不可欠ですので、何らかの形で私は、法文上無理でしたら、その法に基づくきちんとした根拠を持って、選管の責任で中身のあるもの、きちんと届け出るもの、こういうふうに考えていただきたいんですけれども、大臣、御存じだったかもしれませんけれども、どうなんでしょうか。
○国務大臣(片山虎之助君) それは、こういうものがあることは知っていますが、中身を見たことは実はないんです。
 今そういうお話もありますので、中身を見て、直すべき点があるならば検討して直すようにいたします。
○政府参考人(高部正男君) 今、いわゆる点字のお知らせ版について、点字の公報ができないかというお尋ねでございました。
 この点につきまして、ともかく選挙運動、選挙の限られた期間の中で各選管が誤りなく点字訳を調製することができるのかどうか、それからまた調製したものを視覚障害者の方に公平に配布することができるかといったような技術上の問題点があって、現時点ではなかなかそこまで行けていないというふうに思っております。
 そういうことで、先ほど来お話が出ております選挙のお知らせを各都道府県の方で配布していただくように私どもお願いしているところでございまして、私ども、こういうものについて今後更に都道府県にもお願いいたしたいと考えておりますし、更にどういう工夫ができるかは考えてみたいと思っているところでございます。
 なお、先ほど点字公報といいますか、点字のお知らせ版が内容が変わったということでお話がございましたけれども、やはりこれらの点字のお知らせ版につきましては、ヘレン・ケラー協会の方で作っていただいておりまして、昨年の参議院選挙に際しましては、選挙制度も変わったということの中で、あるいは投票方法も変わったりした中でどういうものがいいのか。それから、候補者が増えたりした中でどういう格好でやるのか。ともかくヘレン・ケラー協会の方にお尋ねいたしましても、限られた期間の中でもう間違いのないようにしなきゃいけないというような観点もございまして、なかなか期間的に厳しいような状況があったというふうに聞いているところでございます。
 いずれにいたしましても、先ほど申し上げましたように、これらの中身を、これらについて今後とも努力していきたいと思いますし、いろんな工夫も重ねていきたいと、かように思っているところでございます。
○八田ひろ子君 大臣が大好きな今IT時代と言われていまして、そういう機器でできることは機器でやって、人手も掛かるとは思いますけれども、私は障害者の参政権の保障という角度から、テープとか大きい活字も含めてですけれども、検討をしていただきたいと。
 次に、寝たきりの方の投票ですね、権利の行使ということなんですけれども、介護保険が始まって在宅介護の充実が目指されているんですけれども、寝たきりの方の選挙権、在宅、家にいるということで、病院とか施設でしたら大きいところはそういうところでできるんですけれども、おうちにいる方、当然、選挙権の保障や投票機会の確保についてこれから工夫が必要だと思います。
 寝たきりの方に郵便投票だとか巡回投票箱とか、いろいろあると思うんですけれども、そういう必要があるというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。
○副大臣(若松謙維君) 今、委員御指摘の在宅の寝たきり老人等の現行制度では投票することが困難な方々の投票機会をどう確保するか、これは正に重要な問題と認識しておりまして、今検討課題と考えております。
 平成十二年の介護保険制度の創設の事例ありますが、このときは、対象者の認定等にその活用ができないか検討を行いました。そのときに、介護保険の要介護認定の基準につきましては、介護のために必要な時間数に応じて区分が設けられているというそういった制度に対しまして、選挙行使に関しての判定は投票所に出向くことが可能かどうかという観点のものでありましたので、直ちにこの介護保険の制度がこの在宅投票ですね、等に適用できるかどうかということはちょっと困難だろうと、そのように判断したところでございます。
 しかし、いずれにしても、やはりこういった方々も投票権という憲法に保障された権利があるわけでありますので、今後ともこういった課題が解決できないか、更に幅広く検討を進めてまいりたいと考えております。
○政府参考人(高部正男君) 若干補足をさせていただきたいと思いますが、委員御案内かと思いますが、昭和二十五年に公職選挙法ができた際には、不在者投票の一形態として在宅投票というのが認められておったところでございます。これが昭和二十六年の統一地方選挙に際しまして多くの不正が発生したということで、特にこの当時は医師等の証明でできる、あるいは親族が請求できるといったような形になっておりましたし、代理記載もできるような仕組みになっておったんですが、大きく分けて三つの不正が行われまして、要件についての不正、それから他人が成り済まして投票用紙を請求するような不正、それから投票についてこれも成り済まして投票するような不正ということで、こういう不正がたくさん起こり、選挙争訟がたくさん出たということにかんがみまして、翌年この在宅投票の制度が廃止されて、その後種々議論があって、昭和四十九年に現行制度が復活したという経緯があるわけでございます。その際には、現行の制度で身体障害者手帳で明確な基準の下に対象者を限定する点、あるいは署名等によって請求とか記載についての不正をできるだけ防ぐというような観点で現行制度になっているところでございます。
 委員からその際、巡回投票の話も若干出ておりましたが、この当時につきましてもこの巡回投票の方が、選管職員等が立ち会って投票する方が公正が確保できるというような議論があったところでございますが、巡回投票につきましては、ともかく一人で行くわけにもいかない。で、選管の職員は非常に限られているところでございまして、選挙の短い期間にすべて対応できるのかどうか、あるいは交通困難地あるいは途中で事故があったときどうするか、そういう観点からの公平が保たれるかというようないろんな議論があって、なかなか巡回投票は難しいという議論の下に現行制度になったというものでございます。
 いずれにいたしましても、先ほど話が出ましたALSについての東京地裁判決等もございました。投票困難な方々の投票の機会の確保は大変重要な問題だという認識でおるところでございまして、私どもも幅広く検討してまいりたいと考えているところでございます。
○八田ひろ子君 御丁寧な答弁で時間がなくなってしまいましたが、先ほど私お示しした高浜市でも、実は住民投票の中で十八歳以上の未成年とか永住外国人だけじゃなく、介護保険の重度四ですね、介護度四、それから最重度五、こういう方にも郵送による不在者投票の拡大をしているんです。時代が今どんどん変わっているので、そういう面できちんとやっていただきたいというふうに思うわけなんです。
 もう時間がないので、最後に大臣、ALSの問題について御答弁いただきたいんですけれども、憲法に違反する状態という判断、これは私どもも重く受け止めなければならないというふうに思うわけなんですけれども、今ほかの問題、お年寄りで寝たきりとかいろいろな障害で寝たきりのお話をしてもなかなかいろいろ並べてできない、巡回もどうのこうのとおっしゃいますけれども、やはりALSで自署できない寝たきりの方の投票権の保障、これはALSだけでなく、本当に大変な、ALSの方はもう本当に重いんですね。だから、こういう方たちの保障というのを本当に早期に実現をする。裁判に訴えたくてもその機能がなくなってしまったという方もあるわけで、選挙の公示が近付くにつれて我々は苦々しく、時に焦りを感じながら不愉快な思いで見送らなければならなかったと、選挙を通じての社会参加への道に光を当ててほしいと、こうつづっておられる。
 参政権の保障は憲法の精神なんですね。最後の一人まで保障していく、こういう立場での改善を求めたいと思いますが、最後に大臣お願いします。
○国務大臣(片山虎之助君) ALSの患者の方の問題につきましては先ほどもお答えしましたが、違憲状況、違憲状態の解消のために早急な検討をいたします。その中で、委員が言われるように、似たような状況の方がおられるかどうか、そういうことのバランスも見なければいけませんし、それから一番大切なのは選挙の公平公正さを確保することですから、そういう万般の中で検討してまいります。
○八田ひろ子君 終わります。
○又市征治君 社民党の又市です。
 提案をされております二法案については大筋について賛成であるということをあらかじめ申し上げておきたいと思います。
 議題となっている公選法と表裏一体の関係にある政治資金規正法の重大な違反だと問われているのが先ほど来からも出ました清水達雄議員の事件だろうと思います。党員でない者が党費を立て替えた場合、規正法第五条で、これは党費ではなく寄附であるとみなされております。しかも、第二十二条の六項で、政治活動の寄附は必ず本人名義でなければならない、出す方も受ける方も罰則が規定をされておるわけですが、これらの点から今回の清水議員の党費立替えは違法性が濃厚であります。
 十一月十三日の衆議院で片山総務大臣は、一般論としては法に抵触する旨の答弁をなされているわけですが、先ほど来の論議を含めて改めて見解を求めたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 衆議院の審議で申し上げましたのは、何人も本人の名義以外の名義又は匿名で政治活動に関する寄附をしてはならないと、また受ける方も受けてはならないと、こういうことを申し上げたわけで、全くの一般論でございまして、個別の事案は具体の事実に即して判断すると、こういうことでございます。
○又市征治君 そこで、先ほど選挙部長から立替え党員であった場合、第三者が立て替える場合があり得るというお話があったんですが、この立替え合法論みたいなこういう解釈がもしあるとすれば、これがむしろ規正法を骨抜きにしている側面があるように思うんです。今の具体的な例、報道されている中味などに即して言えば、新規と継続で七万人がだれ一人党費を払うお金がなかったなんてあり得ぬ話なわけですね。それとも、不動産政治連盟の事業目的や規約に会員の自民党費を立て替えること、そして請求しないことなんか書いてあるのかどうか、そんなことあるわけないと思うんです。
 大臣は、前回の衆議院でも言われておりますが、実態がなければと言われたので、問題は明白だろうと思うんですが、実は党員集めは全部政治連盟がやった、個人の承諾など取っていないのですから党員の実態がないわけですね。したがって、大臣の理屈でも他人名義の寄附に当たり違法だということを申し上げておかなきゃならぬと、こんなふうに思います。
 ところで、先ほども出ましたが、この全宅連、全宅保証、更に全政連、この三団体及び自民党宅建支部というのも別にあって、ところが場所や役員が同一であるという実態、これは既に衆議院でも、そしてまた今日も同僚議員から出ているわけでありますけれども、この三団体の強制加入が争われた訴訟がございます。
 花巻市の六十四歳の男性が不動産業を開業するために宅建保証協会と県の宅建業協会に入会を申し込んだわけですけれども、ところが政治連盟にも加入しろと言われたのでこれについての保留をしたところ、協会の加入を断られたと、この男性は九九年二月に訴訟を起こして結局二〇〇〇年一月、四月に被告である二つの協会が解決金二百万円を払って事実上原告の勝訴になったところであります。
 そこで国土交通省にお聞きをいたしますけれども、正にこの保証協会というのは公益法人ですね。これに加入する際に、宅建業協会や政治連盟への加入が強制をされ、拒否をすれば事実上加入できないようなこんな状態というものを行政は容認をしているのかどうか、改めてお聞きをしておきます。
○政府参考人(三沢真君) まず、全宅保証協会の会員資格でございますけれども、これは協会の定款、施行規則等で定められておりまして、ここでは宅建業協会の会員であること、これは要件とされておりますけれども、不動産政治連盟の会員であるということは要件とされておりません。
 それで、昨年、今度、宅建業協会と政治連盟との関係でございますけれども、昨年、都道府県の宅建業協会の入会に当たりまして不動産政治連盟への入会を義務付けているという不適切な事案が問題になりまして私どもで調査いたしましたところ、県によってはそういうところもあるということでございますので、これはきちっと是正しなければいけないということで、都道府県及び全宅連に対して通知を行いまして、都道府県の宅地建物取引業協会と不動産政治連盟の明確な仕分をするようにという指導をしたところでございます。
 なお、先ほど申し上げました全宅保証協会でございますけれども、これは宅建業法上義務付けられている営業保証を集団で保証する組織でございまして、宅建業協会の会員を要件とするということは必ずしも不適切とは言えないというふうに考えております。
○又市征治君 私の手元にも昨年十月の総合政策局不動産業課の出した宅地建物取引業協会の入会に係る定款等の調査結果というのがございますが、現在は全くそういう意味では完全に分離されて問題はないんですね。改めてお聞きします。
○政府参考人(三沢真君) 昨年調査いたしました時点で、これは昨年六月でございますけれども、例えば定款で不動産政治連盟の入会を条件としているもの六県、それから入会申込書等によって不動産政治連盟の入会を義務付けているもの三県、それからパンフレットとかホームページに同時入会等の表現を用いているもの十二都道府県という事実が判明いたしました。これらについてはその後指導いたしまして、フォローアップをして、すべて訂正、改善されていることを確認しております。
○又市征治君 指導したのは各県の宅建業協会についてでしたけれども、保証協会の方が公益性が強いので、当然こちらも区分すべきだろうと思います。
 ところが、実はこうした強制加入の根拠規定が全国組織である保証協会にあったわけですね。国土交通省、これは御存じだったですか。
○政府参考人(三沢真君) 先ほど申し上げましたように、全宅保証協会の会員資格で、宅建業協会の会員であるということは要件となっておりますけれども、不動産政治連盟の会員であるということは要件とされておりません。
○又市征治君 実は、この定款ではなくて定款施行規則というものに載っておったんですね。第三条第一項、本会の会員は全宅連会員の所属構成員、つまり各府県の宅建業協会の会員でなければならないというふうにあるわけでありまして、これを定款に入れたかったけれども、昭和六十三年に当時の建設省に拒否された。つまり建設省は、言ってみれば違法性を知りながら定款ではなく施行規則ならというふうに暗黙に承認していたという、こういう流れになるわけですね。
 そこで、次に移りますが、公益法人については、指導監督基準の運用指針で、理事の数は余りにも多数であれば運営に負担になる、また形骸化し特定の理事の専横を招くとして、多い場合でも三十人以内というふうにこの運営指針は示しておるわけですね。ところが、現在この保証協会は、何と八十六人も理事がおいでになる、しかも基準の本文の、同一の業界が占める割合は二分の一以下という点にも反して、業界人ばかりですね。
 正に、そういう意味では、指摘をしたとおり、ここの藤田会長の専横、政治利用を招いた、こういうことが現実にこの運用指針などに照らしてみてもなるわけですけれども、これは当然次の総会で改正がやられるんだろうと思いますが、公益法人を所管している総務省の方から、この改正方、どのように考えておられるのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(衞藤英達君) お答えいたします。
 平成八年の公益法人の指導監督基準におきまして、委員御指摘のように、特定のグループが理事の多数を占めることは公益法人の適正な運営を確保する上でよろしくないということで、同一業界関係者が理事数の二分の一以下となるように求めているところでございます。ただし、これにつきましては経過規定がございまして、かつて法人取得の手段が民法三十四条のほかになかった場合には、こういう場合には抜本的改革を待って対応するというような規定がございます。これに御指摘の業界団体も該当するのかなということでございます。
 この二分の一ルールに絡む数字でございますが、国所管公益法人におきましては、直近の数字の平成十三年十月一日現在で、同一業界関係者が二分の一以上を占める法人は千四十八法人、それから同一業関係者が理事全員を占める法人は三百三法人となってございます。
 それから、先生がお話の理事の定数でございますが、お話ございましたように、多過ぎてもよろしくない、少な過ぎてもよろしくないということで、これにつきましては法人の事業内容、規模に応じた適切なものにするということが必要だというような規定がございます。ただ、これにつきましては、数字ではっきりこの範囲じゃなくちゃいかぬというようなことはございませんで、状況に応じて適切なものとすることが必要だというふうに考えてございます。いずれにしましても、理事の構成等につきましては、指導監督基準等を踏まえ、各所管官庁を通じて適切に指導してまいりたいと思っております。
 関連しまして、抜本改革が今進んでいるわけでございますが、内閣官房で進んでおりますこの抜本改革の中で、公益法人等のガバナンスといいますか、法人自治を確立しようというような動きもございますので、総務省といたしましても、役員数でありますとか理事構成でありますとか、これらの問題につきましても検討を深めていきたい、かように考えてございます。
 以上でございます。
○又市征治君 指導をしっかりお願いをしたいと思います。
 そこで、この保証協会は公益法人ですから、その入会は当然オープンにして、宅建業協会とも、政治つまり具体的には政治連盟とも切り離すべきだろうと思います。いわんや、自民党宅建支部とはもう論外のことであります。KSD事件のときも同様なやっぱり職域支部というのが党費肩代わり、違法献金の隠れみのになったことは記憶に新しいところでありまして、そこで大臣にお伺いするんですが、選挙の公正と政治資金規制の立場からも、公益法人を政治連盟や政党支部から切り離すように、人的、物的、財務上のガイドラインをやっぱり示すべきじゃないのか、こう思うんですが、いかがでしょうか。
○副大臣(若松謙維君) 公益法人の政治活動についてでございますが、公益法人であること自体により禁止されているものではございません。公益法人の政治活動を制限することにつきましては、団体の政治活動の自由との関連を十分考慮する必要があると考えております。また、政治団体が公益法人とは別の団体であり、政治活動の自由を有していることは基本的には尊重しなければいけないと理解しております。
 この問題につきましては種々議論がございまして、いずれにしても公益法人の業務運営に当たりましては、設立目的に沿った適正な業務運営がなされるべきものと期待しているところでございます。
○又市征治君 何か、都合のいいところだけ政治活動の自由みたいな話をされるのは納得できないですね。
 問題は、政治資金規制とすべての公益法人の中立を守らせるという立場に、そういう意味では総務省あるわけですから、そこの点はやっぱり特にきちっとしてほしい。本当にそうした公益法人と政治連盟あるいは政党支部からちゃんと分離をするということを、今これだけ問題になっているんですから、是非しっかりとやってもらいたい、このことを申し上げておきたいと思います。
 最後になりますが、先ほど来から出ておりますけれども、在宅の難病患者の投票権が事実上奪われているということで、十一月二十八日にこれが違憲状態だという判決が出たわけでありまして、速やかにこうした違憲状態をなくして、これらの人々の投票権が確保できるように、先ほど来から御答弁いただいておりますが、しっかり取り組んでいただくことをお願いを申し上げて、私の質問を終わりたいと思います。
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○委員長(沓掛哲男君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、藤井基之君が委員を辞任され、その補欠として荒井正吾君が委員に選任されました。
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○大江康弘君 国連の大江康弘でございます。
 初めに、委員長始め理事の皆さんに、ちょっと私の都合で又市先生との質問を、順番を御配慮いただきましたことを、まずお礼を申し上げたいと思います。本当にありがとうございます。
 お礼はこれまででございまして、少し質問をさせていただきたいと思いますが、今回の二つの法案はそれほど、大臣、口角泡を飛ばしてというような法案でもありませんし、いささか私も地方の議会を経験してきた一人として、地方から眺めておった法律の不条理といいますか、少し、こんなことでいいのかなということを、そんな思いを込めましてちょっと御質問もさせていただきたいと思いますけれども。
 その前に総務省の方に、来年、統一選挙であります。都道府県、市町村議員、私かねがね思っておったのは、我々地方議員をしておった者は選挙区で住居要件というのがありまして、三か月ということは投票権を得るということに理解をするわけですけれども、自分が選挙するのに自分の名前を書けないというのもこれもまたおかしな話で、書けるということがこれはやっぱり前提にあってまず選挙へ出るというのは、これは我々普通に考えるんですけれども、それが市町村の首長あるいは知事さんということになりますと、住居要件が外されてくるということですよね、市町村長はあれだったかな、ちょっとそこまた教えてほしいんですが。
 私は、これから町村合併で更に町村が面的にも人口的にも大きくなってくるということを考えたときに、やはりその町を知る、人を知る、地域を知るということを考えたときに、少なくとも、落下傘候補という言葉がありますけれども、こういうことが果たして、私は議員よりももう少しその与えられる権限とか権利とかというものは首長というのは、後でまた別な角度で質問しますが、全く違うものでありますので、やはりここらの住居要件というものをこの市町村合併が今進められておる中でもうそろそろ見直されたらどうか。
 私は、個人的に言えば、それぞれ委員の皆さんいろんなお考えがあるかと思いますが、やっぱり、市長でもなろうかな、知事にでもなろうかな、そういうことになりますと、少なくともその地域で最低半年ぐらいは住んでその地域を勉強する、人を知る、先ほど言いましたようにね、こういうことが求められるんじゃないかと思うんですが、そこらはどうでしょうか。
○政府参考人(高部正男君) 被選挙権でございますけれども、都道府県、市町村ともに議員の選挙につきましては住所要件があるわけでございますけれども、知事、市町村長については現行法では住所要件が必要とされていないという状況になってございます。
 ちょっと経緯を調べてみたところでございますけれども、現在のように知事、それから市町村長が住民による直接公選になったのは戦後の自治制度になるわけではございますが、このときから住所要件は要件となってございませんでした。戦前の制度は選出の仕方がちょっと変わっておりますけれども、やっぱりそこの住民でなければならないということではなかったようであります。
 元々、住所要件というのは、地方団体が地縁的な社会という面もあるということで、一定の結び付き、一定住んでいるということがあって住所要件になったと思うんですが、長の場合につきましては、戦後の当時の議論を見てみますと、やっぱり広く人材を求めることが適切ではないかという観点で制度が作られておったようでございます。
 長いからということでもないのではありますけれども、一貫してこのような形で積み重なっておるところでございまして、国民の間に定着しているのではないかなというふうに感じているところでございます。
○大江康弘君 その広く人材をということは、これは大変大きな大義でありますし、これはもう立派な条件でもなってくるわけでありますけれども、我々地方におって、おまえは狭い考えだなとおしかりを受けるかも分かりませんが、やはりこれから地域主義、それは広く大きな立場で考えていかないかぬわけでありますけれども、最低やっぱり、百歩譲って議員と同じ三か月ぐらいそこに住んでやることが条件だみたいなことがやはり住民のためにもそういうことが私は必要になってくるんじゃないかなと。
 別に、やる気があれば、これはいろんな人材でもそこでやる気があれば、元々やっぱり政治家というのはやるという自分の確固たる意思がまず前面になければこんなことはやっていけないわけでありますから、本当にその町を、本当にその県をやっていくという、そういう確固たる意思があるんだったら、一年後に選挙があるならよし辞めて今から行こうかという、やっぱりこのぐらいの郷土愛というか、地域愛というか、政治に懸ける気持ちがなかったら私はいかぬと思うんで、今後見直す思いはないのか。
 それともう一つ、先ほどから選挙権の年齢の引下げがありました。私は首長というか知事が三十歳以上、ほかの首長は二十五歳ですけれども、この年齢というのも、もうぼちぼち、参議院もこれは我々三十ということで衆議院二十五と、この五つの差がどう違うのかなと。もうそろそろそこら辺り同じ年齢に持ってきてもいいんじゃないかとふっと思ったんですけれども、これはちょっと通告にありませんでしたからもし答えが無理であれば結構でありますけれども、もう一度、この前段の住居要件の部分も含めてちょっと感想なり意見をいただけたらと思います。
○政府参考人(高部正男君) 住所要件でございますけれども、やはり広く人材を求めるという観点でかなり制度が積み重ねられてきております。もう一つ、当然のことでございますけれども、法定の要件で定めてはあっても、更に選挙の洗礼を受けた上で決まるということもございます。そういうことを全般として考える必要があるのかなというふうに思っております。
 また、被選挙権の年齢につきましても御指摘ございましたけれども、これも過去の経緯を引きずってみますと、当時の議論を見てみますと、やっぱり年齢とともにある程度、何といますか、知識、識見が増すといいますか、その種のものが年齢と比例するんじゃないかというような考え方の下に被選挙権の年齢について差が設けられていると。
 じゃ、一方では、そういうことを申しますと、一方では、じゃこっちは余り成熟していなくてもいいのかとかと、こういう議論になるわけですが、いずれにしても、過去、そういう経緯の下で現在定められているところでありますので、またこの辺について御議論がございますれば各党各会派で御議論、御論議をいただければ幸いだというふうに思っているところでございます。
○大江康弘君 各党各会派という、議員おまえらで決めということなんでしょうけれども、まあまあそういう問題かなとは、ちょっと認識の違いはあります。
 そこで、市町村合併が進んでいく中で、これ戦後、昭和二十二年に初めてこれ選挙、地方選挙が行われたかと記憶するんですけれども、あれから五十数年たって、来年の県会議員、都道府県会議員の選挙が四十四だそうです。兵庫県が地震の関係でまだどうかということもあるわけですけれども、四十四の道府県。それから市町村長、市町村議会選挙が、承りますと二千三百五十三の自治体で行われると。それで、知事選挙が十一の自治体だということでありますけれども、用意ドンで出発したやつが、いろんな事情があってこういうふうなちょっとばらつきが出てきたということで、やはり一度、この市町村合併が一つの方向が見えた時点で、任期の増減はあっても、これをもう一度頭をそろえて出直すというか、やはり気持ちも新たに出直すという、そういうお考えはないでしょうか。
 これは大臣、大臣ですか。済みません、どうぞ。大臣、後で、もうちょっと。
○政府参考人(高部正男君) 統一選挙で実施が予定される選挙の数につきましては、今御指摘ございましたけれども、あくまでも選択制の部分等もございますのでおおむねの数として今御指摘のあったようなことになろうかというふうに思っております。
 統一選挙の対象となる選挙の数でございますけれども、第一回目は御案内のとおり全体がやったわけでありますが、第二回目でもう既に、統一率といいまして、選挙の数、団体数掛ける二で、選挙を実施される数を統一率と私ども呼んでおりますが、八〇%台になったということでかなり減ったんですが、昭和二十年代の合併が進んだことによりましてかなり減ったというような状況があるわけでございます。
 それで、御指摘のように、そういう状況がございまして、これまでも選挙を統一する、再統一というような観点で種々議論があったところでありまして、もう大分前になりますが、地方制度調査会でも、昭和五十一年には地方自治の日を制定して選挙を一緒にやったらどうかといったような議論もあったこともございます。また、記憶によりますと、平成九年から十年にかけてだと思いますが、各党の中でもこの種の議論が行われた経緯があろうかというふうに思っているところでございます。
 地方選挙の期日を再統一するということの御指摘でございましたけれども、これまでの議論の中でいいますと、選挙を例えば、委員御指摘はもうそろって全部を用意ドンという御指摘だったと思いますが、なかなか合併の進展と併せて一斉に用意ドンというような議論があり得るかどうかはちょっと分かりませんが、これまでの議論でいいますと、選挙は一年のある日に統一したらどうかといったような議論だったように思うわけでありまして、そういう場合には、来年実施します統一地方選挙につきましては任期特例はございませんので、統一される選挙についても、かなり早い前にやるパターンと、それから任期が過ぎてから実施するパターンということで、任期の特例はない状態になっております。
 これを統一するとなると、任期の統一をどう考えていくのかといったようなたぐいの議論もございまして、地方選挙の仕組みを変える、ある程度定着した仕組みを変えるということになりますと、いろんな影響も大きいということで、幅広い観点からの御議論が必要な問題ではないだろうかというふうに思っているところであります。
○大江康弘君 部長、ありがとうございました。
 それじゃ、大臣、ちょっと御答弁をお願いしたいと思いますが、私、実は地元が早川崇先生の地元でございまして、そのときに中曽根総理が応援に来たときに実は私生まれまして、それで総理の名前を実はいただいたという、そんな経過がございまして、今日は実は四十九年前に生まれた日でございます。(拍手)いやいや、ありがとうございます。大変、そんな有り難い日に大臣にこうして質問させていただくということで、大変光栄であるんですが、少し、少々厳しいことを言いますが、お許しをいただきたいと思います。
 私は、だから、それまで内務省というところはいいところだな、そういう意味で、それを引き継いだ自治省もいいところだなと二年前まで思っておったんです。
 ところが、二年前になぜ変わったかといいますと、私が縁あって知事選に出たときに、地方へ国の自治省、まあこれは自治省に限らず当時の大蔵省もこれ来るわけですね、応援に。そうしたら、その各町村長に、総務部長で来た自治省の官僚の方が、応援せなんだら交付税を減らすとか、あるいは補助金を付けないとか、いわゆるこういうことを言って選挙の妨害をすると。しかし、私は、そういうことはもう選挙中でありましたから、ある町村長なんかも、もうこんなことを言われるのでと言う。
 しかし、こういうことは私は、来年十一の知事選挙があって、やっぱり余り国の役人の方が権力をかさに着て、それじゃなくても地方というのはお上意識が強くて、やはり少しでも住民のために、しかも町村長なんかは少しでもという思いがあれば、どうしてもそういうことがあれば、私はそういう圧力というか不当なそういう声にやはり屈するということになっていきますから、これは私は、大臣、一度省内でよく検討していただいて、こんなことがないようにひとつしていただきたいと。
 まあ、負けたおかげで私今日こうして立たせていただいておるので、半分お礼は言わないかぬかなと。もしあれがなかって当選しておったら、こうして大臣とここで質疑なんかできておらないわけであるかも分かりませんので。
 しかし、先ほどから大臣は公正だという、公平だということも再三言われましたので、どうぞひとつこのことを一度省内の方できちっと精査をして、今後かかることがないようにしていただきたいと思います。
 そこで、私はやっぱりこの政治資金規正法、先ほど清水議員の問題も出ましたけれども、これはまた我々国連として査察を入れたいなと、そういうことも思っておるわけでございますけれども、私は、この政治資金の規正法で、地方によって、議会議員の場合は、これはいろんなところから献金を受けるということ、ある程度これは理にかなったことだと思います。
 しかし、知事なり首長がこれは決定的に議員と違うのは、まず人事権があること、決裁権があること。そして、何よりも今問われておるこの政治と金の問題の中で、公共事業を一手に握っておる、その指名権を握っておる。こういう立場にある人が、私は、たとえ、無所属の例えば知事であればこれは個人献金しか許されておられませんけれども、私の県なんか見たら、これまあそんなに同姓同名はおらないと思うんですけれども、大体業者の方が個人名に変えて、百万だとか五十万だとかという非常に多額な献金を受けておるということ、これは、大臣、どう思いますか。この実情というか現状を見て、この在り方、ちょっと聞かせてください。
○国務大臣(片山虎之助君) 前段言われました総務部長か何か知りませんが、そういう選挙運動は意欲余ってというところがあるのかもしれませんけれども、よろしくないですね。地位利用は固く禁じているんですから、公選法の体系では。だから、そういうことは、もしそれが事実に近いようなことがあれば、どういう形か分かりませんが、注意させていただきたいと、こういうように思います。
 そこで、政治資金の問題で、そういう議論はあるんです、前から。あるんですが、それじゃ、首長さんだけ一切ですよ、一切の政治資金を禁止すると。しかし、選挙をやる人ですからね、首長さんも、それは財政基盤がそこそこになきゃ選挙できませんので。今もう相当厳しくなっているんですよ。御承知のように、首長さんの政治団体の企業献金受けられないんですからね。ただ、個人献金だとかパーティーだとか、一切それは市町村長さん、知事さんだからもう全部やめてしまえと。これはなかなかバランス上の議論があるんです。
 ただ、知事は、委員が言われるように、大変な権限があるんです。大統領ですから、本当に、ローカルガバナーですからね。だからそういう意味ではプレジデントですから。だから、そういう意味ではやっぱり身を持するに厳でなきゃいけません。そういう意味で、最近、地方の首長が何か知りませんけれども、逮捕に近いようなことになったり逮捕されたり、大変私は地方分権の時代に逆行すると思っているんですよ。
 やっぱり首長である、それだけの責任がある者は、それだけ清潔でなきゃ。ノーブレスオブリージュという有名な言葉がありますね。私もそういうふうに思っておりまして、是非、制度をどう直せと言われるのはなかなかつらいんだけれども、そこは是非今後とも心してまいりたいと思いますし、何で知事を三十歳にし、参議院議員を三十歳にしているかというと、これは思慮分別がほかの者と違うということなんですよ。衆議院よりは参議院の方が思慮分別がなきゃ駄目だと。首長さんも知事さんも、思慮分別が普通の首長さんはなきゃいかぬと、こういうことでございますので、それがこの制度の趣旨でございますので、是非御理解を賜りたいと思います。
○大江康弘君 もう、そこまで大臣に答弁をいただいたらもう言うことはないんですけれども、しかし、我々政治家というのは高いモラルを求められて、やっぱり自らが自浄作用を持たにゃいかぬわけですけれども、しかし、百歩譲って、私が、片山大臣が片山知事であって、私が土建屋の社長だったら、やっぱり知事に献金したいですよ、これ。本当に気持ちとしてね。しかし、そういう気持ちをやっぱり起こさす立場にあるということ、しかも、大きな権限を持っているということは、しかも、これはうちの県なんかでこれはもう六千万、七千万のお金、これ何で、これ知事というのは税金使って毎日選挙しておるんですね。いや、そうですよ。県の職員みんな秘書みたいなものなんです、いや本当に。それで、選挙前に知事は何するかといったら、表彰状の数を倍、三倍に増やすんですね。
 だから、こういうようなことが、いわゆる本人の、済みません、時間ないんで、本人の政治道徳に任すということがもう限界に来ているんじゃないかと。だから、やはりこういうことを私は、もう時間がありませんので次回に譲りますけれども、もうどうぞ大臣、本当に、歴代の大臣の中で一番私は自浄作用の働いておられる大臣だと思いますから、どうぞひとつ前向きに検討していただきたいと思います。
 ありがとうございました。
○委員長(沓掛哲男君) 他に御発言もないようですから、両案に対する質疑は終局したものと認めます。
 これより両案について討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○池田幹幸君 私は、日本共産党を代表して、公職選挙法の一部を改正する法律案に反対の討論を行います。
 今回の改正は、第百四十五国会の改正で設けられた弁士連名ポスターの選挙期間中の撤去義務の対象を、現在の都道府県議会の議員、知事又は市長選挙から、市会議員、町村議会議員、町村長の選挙にまで拡大しようとするものであります。選挙期間中の政党等の政治活動に対する規制強化になるとの理由から反対であります。
 政党の政治活動の自由は、憲法が保障する原則であります。連名ポスターへの規制は、そもそもこの憲法の要請に逆行するもので容認できるものではありません。議会制民主主義の根幹を成す住民の代表を選ぶ選挙のときこそ、政党や候補者の政治活動が最大限に保障されるべきものであり、国民の権利制限の幅を拡大することには反対であります。
 なお、三か月の住所要件に関する改正には賛成でありますが、本法改正案にはポスター規制という重大な問題が含まれており、本案に反対するものであります。
○委員長(沓掛哲男君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 これより採決に入ります。
 まず、公職選挙法の一部を改正する法律案の採決を行います。
 本案に賛成の方の起立を願います。
   〔賛成者起立〕
○委員長(沓掛哲男君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 次に、地方公共団体の議会の議員及び長の選挙期日等の臨時特例に関する法律案の採決を行います。
 本案に賛成の方の起立を願います。
   〔賛成者起立〕
○委員長(沓掛哲男君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、両案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(沓掛哲男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後三時五十二分散会