第155回国会 厚生労働委員会 第12号
平成十四年十二月五日(木曜日)
   午前十時十分開会
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   委員の異動
 十二月四日
    辞任         補欠選任
     吉田 博美君     鴻池 祥肇君
     岩本  司君     堀  利和君
     筆坂 秀世君     小池  晃君
 十二月五日
    辞任         補欠選任
     鴻池 祥肇君     小泉 顕雄君
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  出席者は左のとおり。
    委員長         金田 勝年君
    理 事
                武見 敬三君
                中島 眞人君
                浅尾慶一郎君
                山本 孝史君
                沢 たまき君
    委 員
                狩野  安君
                小泉 顕雄君
                斎藤 十朗君
                伊達 忠一君
                中原  爽君
                南野知惠子君
                藤井 基之君
                宮崎 秀樹君
                森田 次夫君
                朝日 俊弘君
                今泉  昭君
                谷  博之君
                堀  利和君
                風間  昶君
                井上 美代君
                小池  晃君
                西川きよし君
                森 ゆうこ君
                大脇 雅子君
   国務大臣
       厚生労働大臣   坂口  力君
   副大臣
       厚生労働副大臣  木村 義雄君
   大臣政務官
       厚生労働大臣政
       務官       森田 次夫君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        川邊  新君
   政府参考人
       内閣府大臣官房
       審議官      大前  茂君
       厚生労働大臣官
       房総括審議官   鈴木 直和君
       厚生労働省医政
       局長       篠崎 英夫君
       厚生労働省医薬
       局長       小島比登志君
       厚生労働省労働
       基準局長     松崎  朗君
       厚生労働省職業
       安定局長     戸苅 利和君
       厚生労働省職業
       安定局高齢・障
       害者雇用対策部
       長        太田 俊明君
       厚生労働省職業
       能力開発局長   坂本由紀子君
       厚生労働省社会
       ・援護局長    河村 博江君
       厚生労働省社会
       ・援護局障害保
       健福祉部長    上田  茂君
       厚生労働省保険
       局長       真野  章君
       厚生労働省年金
       局長       吉武 民樹君
       厚生労働省政策
       統括官      青木  功君
   参考人
       医薬品副作用被
       害救済・研究振
       興調査機構理事
       長        宮島  彰君
       日本労働研究機
       構理事長     齋藤 邦彦君
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  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○独立行政法人労働者健康福祉機構法案(内閣提
 出、衆議院送付)
○独立行政法人福祉医療機構法案(内閣提出、衆
 議院送付)
○独立行政法人労働政策研究・研修機構法案(内
 閣提出、衆議院送付)
○独立行政法人国立重度知的障害者総合施設のぞ
 みの園法案(内閣提出、衆議院送付)
○中小企業退職金共済法の一部を改正する法律案
 (内閣提出、衆議院送付)
○独立行政法人雇用・能力開発機構法案(内閣提
 出、衆議院送付)
○独立行政法人高齢・障害者雇用支援機構法案(
 内閣提出、衆議院送付)
○独立行政法人医薬品医療機器総合機構法案(内
 閣提出、衆議院送付)
○社会保険診療報酬支払基金法の一部を改正する
 法律案(内閣提出、衆議院送付)
○独立行政法人国立病院機構法案(第百五十四回
 国会内閣提出、第百五十五回国会衆議院送付)

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○委員長(金田勝年君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告をいたします。
 昨四日、吉田博美君、岩本司君及び筆坂秀世君が委員を辞任され、その補欠として鴻池祥肇君、堀利和君及び小池晃君が選任されました。
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○委員長(金田勝年君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。
 独立行政法人労働者健康福祉機構法案外八案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省医政局長篠崎英夫君外十二名の政府参考人の出席を求め、その説明を聴取したいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(金田勝年君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
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○委員長(金田勝年君) 次に、独立行政法人労働者健康福祉機構法案、独立行政法人福祉医療機構法案、独立行政法人労働政策研究・研修機構法案、独立行政法人国立重度知的障害者総合施設のぞみの園法案、中小企業退職金共済法の一部を改正する法律案、独立行政法人雇用・能力開発機構法案、独立行政法人高齢・障害者雇用支援機構法案、独立行政法人医薬品医療機器総合機構法案及び社会保険診療報酬支払基金法の一部を改正する法律案を一括して議題といたします。
 これより質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○山本孝史君 おはようございます。民主党・新緑風会の山本孝史でございます。
 朝の開会が遅れまして申し訳ございませんが、理事会の中で、今日の新聞にイレッサという薬での副作用被害、八十一人も死んでいるものですから、お亡くなりになっているものですから、その問題について、本日医薬品機構の法案の採決を先に延ばしてほしいということを私たちは申し上げておりまして、その協議で若干開会が遅れました。理事長等来ていただいておりますが、申し訳ございませんでした。ありがとうございます。
 早速、今日の本題の質問に入りたいと思うんですが、その前に、厚生労働大臣に一問お伺いをしておきたいというふうに思います。
 それは、今日の新聞各紙に載っております雇用保険料の据置きを与党と政府が決定して、不足財源の穴埋めに国の一般会計から二千五百億円を拠出をして新基金を創設すると、こういう報道がされております。私は、前回の質問の中でも、雇用保険料の不足財源についてこういうアイデアはどうですかということも申し上げたわけですが、こういう、報道でございますのでこれが事実かどうかということをまずお話をいただきたいというふうに思います。
○国務大臣(坂口力君) 雇用保険につきましては、この委員会でも山本委員からも御指摘をいただいたところでございましたし、様々な場面で多くの皆さん方から御意見をちょうだいをしてまいりました。こういう時期でございますので、保険料をこれ以上上げるということを控えて乗り切ることができ得ないかということで、財務省ともかなり時間を掛けていろいろのやり取りをしてまいったところでございます。
 まだ最終決定をしたわけでございませんし、額が最終的に決まったわけではございませんけれども、方向性としましては、御指摘いただきましたような方向性で現在進んでいることは事実でございます。今日一日掛かりますれば大体決着できるのではないかというふうに思っている次第でございます。
○山本孝史君 このスキームは、一般会計から基金を作ってというこういう形は、実は民主党が昨年の十一月に法案として提出をいたしまして、与党の皆さん方の反対で残念ながら成立しませんでしたけれども、雇用保険の財政の安定化及び求職者等に対する能力開発支援のための緊急措置に関する法律案という我が党の法律案の中にこのアイデアは盛り込みをさせていただいていたところであります。皆さん方もようやくお気付きになって今回こういう形で打ち出しをされた、理解されたのかなというふうに私は思っておりますけれども、もう少し早く対応していただければ良かったかということも同時に強く思っております。
 それでは、本日の法案についての質疑に入りたいというふうに思います。
 まずは、日本労働研究機構についてお伺いをします。今日は、機構の齋藤理事長にもお越しをいただいております。
 まず、機構における支出の内容でございますが、私、ずっとこの委員会で税金の無駄遣いは許さないと、こういう姿勢で質問をさせていただいております。実は、機構が新宿の京王プラザホテルの隣のビルにツーフロア借り切りの事務所をお持ちになっておられます。家賃は年間三億八千五百万円、清掃料、光熱費が九千三百万円で、事務所の維持費として年間五億円弱を支出をしておられます。
 毎月四千百万円余りが事務所の維持に消える、こういう指摘を申し上げましたところ、機構の方からは、独行法人移行に際し管理運営費の合理化を図るとの観点から、新宿事務所を閉鎖し、上石神井研究所に事務所を集約する、これにより新宿事務所の維持経費は不要となると、こういう御回答をいただきました。正規職員百三十人余りのところに非正規職員が平成十二年度で百十六人、十四年度で百三人もおられるのも余りにも多過ぎるのではないかというふうに思います。こんな無駄遣いは許されない。
 そういう中で、この法人におられます監事の方、あるいは関係の機関などからこんな無駄遣いはやめなさいと、こういう御指摘をこれまで機構としてはお受けになったことはないのか、理事長にお伺いをしたいと思います。
○参考人(齋藤邦彦君) ただいま先生御指摘ございましたように、新しい法人になりましたときには、新宿事務所と現在石神井と両方に分かれております機能を統合しまして、石神井へすべて機能を統合しようというふうに考えております。そういう意味で経費の合理化というのは図られるだろうというふうに思いますし、また予算全体も見直しをして合理化を図るという予定にしております。
 それからまた、非正規職員の点でございますけれども、御指摘のように、十二年度では百十六人、十四年度、今年度では百三人おりまして、いかにも多いのではないかという御指摘がございましたが、監事からもいろいろ非正規職員の扱いにつきましては指摘があったところでございますので、今年度は取りあえず一割ぐらい削減をしましたけれども、これからも個別にそれぞれの必要性というのを改めて精査をしながら合理化を図っていきたいと、こういうふうに思っております。
 それから、この法人の監事あるいは外部の機関などから無駄遣いを指摘されたことがあるかないかという、こういう御質問でございますけれども、平成元年に私ども日本労働研究機構が設立されましたが、それ以来具体的に法人の監事、あるいは会計検査院等々の外部機関から特定の費目についてこれは無駄だというような指摘を受けたことはございません。ただ、平成十三年度の業務監査におきまして、監事から、公的資金で賄われていることを想起し無駄を廃して倹約に努めることと、こういうような指摘がございました。
 これは、当然公的資金を扱っておる私どもの機構でございますので、こういうような認識を持って業務に当たらなければならないというふうに考えておりますので、そのように努力をしてまいっているつもりでございますし、これからもそういうつもりで運営に当たってまいりたいと、こういうふうに考えております。
○山本孝史君 今の理事長の御答弁では、これまで監査も、内部監査もあるいは外からも指摘をされたことはない。新宿の京王プラザホテルの隣にツーフロアを借り切って、年間五億円の我々の税金を自分たちの豪華な事務所の費用に使う、そんなことは国民感情として許されませんよ、あんなの。あっちこっちでいろんなお金を切り刻んでいる中で、あんたたちは何でこんなことができるんだと。そのことについて、あなたは元労働事務次官でいらっしゃる、そういう立場の中でこういう運営をされておられるというのは私は天下り貴族だと思います。
 今回、指摘をされなければ上石神井の研究所に移らない。上石神井の研究所だって立派な研究所じゃないですか。そういうところを自ら正さないから、私は今回のこの審議の中で、各法人の監事の役割、あるいはそれぞれの評価委員会のシステムの問題、会計検査院なり、あるいは行政監察の対象から外れるという様々な問題を指摘しております。
 私は、これは本当の氷山の一角だと思います。本当にしっかり反省していただかなければいけない。それでしっかりとした仕事をしておられるんなら私もそんなに文句を言うつもりもなかったんだけれども、この間来から母子寡婦福祉法の審議に当たって、母子家庭の、とりわけ離別世帯の収入の状況、家計の状況はどうなっていますかということが審議の焦点になりました。その折に岩田局長は、今回百三十万円で支給、全額支給の上限を設定するに当たって特に日本労働研究機構に調査を依頼して母子家庭の実態把握を行いました、その結果として百三十万円という数字をもって政策を決定したんですと、こういう御答弁がございました。
 こういう答弁があったものですから、私は皆さん方に、ではどのような趣旨をもって調査をしろというふうに受け取っているのかと。その結果、離別世帯というものを特別に集計することもなく、その実態把握ということも非常に不十分なままの調査結果をのうのうと委託を受けた厚生労働省に提出をして調査は終わりましたと。聞きましたら、皆さんはそんな細かな指示は受けていないと言う。岩田局長は、自分は特に労働研究機構に今回の法案にかかわっての調査を依頼したんだと言う。説明が両方で食い違っているんですよ。
 だから、理事長に、この調査をするに当たって厚生労働省からどういう趣旨での調査だという説明を受けて皆さんは調査に着手をしたのか、この場でもう一度お答えをいただきたいと思います。
○参考人(齋藤邦彦君) 恐らく母子世帯の母への就業支援に関する調査のことだろうというふうに思いますが、この調査は、私どもが、昭和、十二年と十三年の二か年を予定しまして母子家庭等の就労支援に関する研究会を設置して、その一環として行った調査のことでございます。
 この調査を、研究会を設置、設立する前に労働省からは、母子家庭の母等が経済的に自立した生活を送ることを可能にするという観点からの施策を検討する上での基礎資料を得るための調査をしてほしいと、こういうような話でございましたので、私どもは、研究会におきましては、母子家庭の母等が経済的に自立した生活を送ることを可能にするという観点から、母子家庭の母等の実態を踏まえて問題点を把握して施策を総合的に検討するための調査研究を行う、こういう趣旨で研究を始めました。
 研究の手法としましては、外部の学者の先生方、あるいは当研究会、当研究機構の研究員も含めた形で研究をいたしました。その際には、オブザーバー的に当時の労働省とそれから当時の厚生省の担当者の方からもおいでをいただいて、お話をいろいろ承りながら研究を進めてまいりました。平成の十三年の一月から二月にかけましてアンケート調査を行いました。このアンケート調査が恐らく先生御指摘の調査だろうというふうに思います。
 それで、したがいまして、研究を開始した当時には、そういうような、何といいますか、児童手当等、具体的な政策をどうこうするための研究、あるいは具体的にどういう施策を考えたいからこういう研究をしてほしいというような具体的な研究の、項目の指摘ではなくて、一般的にこれからの施策、母子家庭の母等の就業支援をどうやっていけばいいかということに関する調査を、調査研究を行えと、こういうお話だったというふうに聞いております。
 その後、平成十三年の一月、二月から調査を行いまして……
○山本孝史君 簡潔にお願いします。もう分かりました。
○参考人(齋藤邦彦君) はい。
 その結果を公表した次第でございますが、その調査結果をまとめるに当たっては、いろいろと本省からこういうふうに早くやってくれとか、いろいろと御注文は付いたということは聞いております。
○山本孝史君 報告書、今日はちょっと持ってきませんでしたけれども、あの委員会の前日に私、厚生労働省に離別世帯と、母子世帯全体の調査ですから、離別と死別に分けて集計をしろ、なぜこの報告に載っていないんだと、こう申し上げたわけです。
 今、理事は、途中で指示が来たからそういうことでやったと、こうおっしゃっているんだけれども、前回の母子福祉法、母子寡婦福祉法の審議のときの岩田局長の御答弁とあなたの今の答弁は違う。岩田局長は、特に日本労働研究機構に調査を委託したんだと。あなたの今の答弁は、既にやっていた調査で、その中で母子世帯の話があるからということでそれに力を入れてやった。
 しかし、明らかに出てきているものは違うじゃないですか。私が指摘するまで離別世帯の、特に離別世帯に焦点を当てての集計はやっていないんですよ。しかし、彼女は、ちゃんと日本労働研究機構に特に調査をお願いしてやったんですと、こう言っているんです。これじゃ僕、質問できない。言っている話、違うもの。どっちかがうそをついている。
○委員長(金田勝年君) 簡潔に、分かりやすく答弁してください。
○参考人(齋藤邦彦君) はい。
 先生御指摘のこの調査のこの本でございますけれども、これは取りあえずの集計をしたものでございまして、現在まだ研究会としての研究は続いております。
 そういう意味で、これから更に精査をしながら実態を明らかにするように努めていく必要があるだろうと、こういうふうに思っております。
○山本孝史君 取りあえずまとめたと言うけれども、取りあえずまとめるときに、報告を出すときに、厚生労働省から、こういう今度政策決定をするから、それによって特にあなたたちはそこを注視してやってくれという、途中で、研究十二年からやっていたとおっしゃるんで、その中でそういう御指示があったと。最初はなかった、途中でそういう指示は来たと。しかしながら、出てくるものはそんなふうになっていない。
 岩田局長は、特に日本労働研究機構に調査を委託してその数字をもってして百三十万円ということにも参考にしたんだと、こういう御答弁をされるから、私はこの前からずっと日本労働研究機構はどういう調査をしているんですかと申し上げているんです。
 あなた、元労働事務次官でしょう。労働省のトップまで上り詰めた人でしょう。その人が、自分のところの研究でこういう研究しかできていない。しかも、この日本労働研究機構は、厚生省側には国立の人口問題・社会保障研究所という政策研究機関があり、一方、労働省側は日本労働研究機構をそれに対応する労働政策の政策決定機関として持っていて、両方でやっているわけでしょう。
 それが、こういう委託を受け、適当に調査をし、それでもって厚生省が判断するのも、それもおかしいと思うけれども、そういうことがまかり通っていて、何で五億円の立派なビルのツーフロアを借り切ってあんたたちが仕事をして、そんなことは指摘されていないから悪いことじゃありませんでしたという感覚で仕事ができるんですか。私にはあんたたちのそういう感覚が信じられない。あなたがそうだから、ほかの官僚だってみんなそれでいいと思っているんじゃないんですか。あなたが見本を示しているようなものじゃないか。
 大臣、答弁してくださいよ。これが旧労働省の、あるいはこれが、ひょっとしたら今おられる皆さんは非常に迷惑を被っておられるかもしれないけれども、厚生労働省の局長の、事務次官に上り詰めた人のこの御答弁ですよ。
 あなたはそう思って自分たちの、木村さんに聞いていない、大臣に聞いている。大臣、あなたが所管しているところの人がこういう話をしていていいんですか。
○国務大臣(坂口力君) それぞれの持ち場でそれぞれの仕事をしているわけでありますから、それは適切にやっていただかなければならないことだけは間違いがないわけで、今具体的に挙げられましたこの母子寡婦にかかわりますところの調査がどういうふうにやられたかということまで私はちょっと存じておりません。
 しかし……
○山本孝史君 いやいや、答弁で、僕が聞いているのは……
○国務大臣(坂口力君) いやいや、それはあなたがお聞きにはなりましたけれども、どういう形でそれが調査をされたかというところまでは私も存じておりませんが、いずれにいたしましても、これから先、独立行政法人になるわけでありますから、その中で、今までとはもうちょっと違った角度からそれぞれの任務を果たしていただかなければならない。余分な財源はもはやないという、こういう事態でございますから、そのことを肝に銘じてそれぞれがおやりをいただくということでなければならない。これは指導監督も強化をしていかなければならないと思っております。
○山本孝史君 この問題だけでやっていると私の時間がなくなってしまうので、最後の質問しますけれども、この機構が今後、今は労働保険からの財源でもって仕事をしておられる部分はあるんですが、労災保険からもお金をもらって、それでいろいろな仕事をしていこうということを計画しておられるわけですね。
 冒頭申し上げたように、今は保険料の引上げ云々としている中で、自分たちまた新しいところに財源を見付けて新しい仕事を増やしていこうとしているということは私はあってはならないことだというふうに思います。雇用保険であれあるいは労災保険であれ、払っているお金は本人への、その対象者となる本人への給付に限定されるべきであって、そのお金をこういうふうに勝手に使われるようなことはあってはならない。まずその点を、こういう事業はやめろということを大臣としておっしゃるかどうかということが一つと、新しい独立法人が発足するに当たって、よもや、今の齋藤理事長を新しい独行法人の理事長にあなたが指名をされるということはないでしょうねという、この二点を確認させてください。
○副大臣(木村義雄君) 人事の方は私は控えさせていただきますけれども、最初のお尋ねの方の雇用保険と労災保険と両方から資金を得ているじゃないかという……
○山本孝史君 いや、新しく労災からもらうんだよ、今度。
○副大臣(木村義雄君) そこを、一応そこは、機構において、労働者の福祉の増進や雇用の安定に資する観点から労働政策に関する研究を行っていくこと、またそこに関してだけじゃなくて、労災保険や雇用保険の、この趣旨に一応沿うものであるんですね。そこで資金を拠出しているということでございまして、これは問題は、要するにコストパフォーマンスなんですよ。どういう中身が出てくるかなんです。どういう中身が出てくるか、そこが肝心なんですよ。本当にこれは政策の趣旨に合うかどうかが問題だと思うんです。このために、新たに設立されるこの機構が自らやはり研究の評価をしなきゃいけないわけでありますけれども、厚生労働省といたしましても新法人の業績評価を厳格に実施をしてまいりたいと。
 これは、今も大臣もおっしゃいましたように、独立行政法人ですから五年以内に見直しがあるんです。五年以内に見直す。そこで、五年以内の見直しで、その業績が悪ければ、それは理事長の解任やらその機構の存続があるわけで、問題点が出てくるわけであります。
○山本孝史君 齋藤さんにこれ以上、五年間、新しい法人の理事長としてやっていただくわけにはいかない。だから、大臣、ちゃんとそこは御答弁しなさいと言っているんです。
○国務大臣(坂口力君) 最も適切な人を選びたいと思っております。
○山本孝史君 時間が非常に掛かってしまいました。ほかの問題に移りますので、理事長、もうお帰りいただいて結構ですけれども、よく、これまでのこの機構の在り方なり、そしてどういう仕事を自分たちがしているのか、職員との間でも協議をしていただいて大いに反省をしていただきたいというふうに思います。今日はありがとうございました。
 労働福祉事業団の関係について、若干質問をはしょりながら、お聞きをしておきたいというふうに思います。
 先ほども、冒頭、雇用保険のことでお伺いをしましたけれども、労災の保険料は三年に一度見直しをされておるというふうに聞いております。平成十六年の四月が次期改定期だということでございますが、片方で雇用保険を上げなければいけない、労災保険は少し収入状況がいいので労災保険料を下げたらどうかと、こういう御議論もあるところでございますが、労災保険料の引下げ、これはどのように今御検討されておられるのでしょうか、お伺いをします。
○委員長(金田勝年君) 答弁は。
○山本孝史君 大臣に振ってあるので、大臣。労災保険料の引下げの話なので、労災の保険料、引き下げるんですか。
○国務大臣(坂口力君) 労働保険料のお話でございますか。
○山本孝史君 労災保険の。
○国務大臣(坂口力君) 労災保険につきましては、これはいいことだというふうに思いますけれども、労働災害を受ける方が最近減少してきております。私は、しかし、減少はしてきておりますけれども、これは本当に減少をしているのか。現在の景気動向がこういう状況でございますから、特に建築でありますとか土木でありますとかといったところの需要が非常に減ってきているというようなことが反映をして全体の労働災害が減っていっているのではないかという、そんな思いもいたしておりますが、全体としましては今減ってきていることは事実でございます。
 そうしたことがございますので、一応平成十五年の、これ本当は平成十六年が見直しでございますけれども、十五年の四月から少しその分は見直しをしてもいいのではないかというふうに実は今思っているところでございます。
 しかし、それは本当にそれが減ったんだったらこんなにいいことはないわけで、そこのところを我々も労働災害が本当に減っていくようにもっとしっかりやっていかなければならないというふうに思っております。
○山本孝史君 労災事故が減るように、是非よろしくお願いをします。
 その労災保険で運営されている労災病院の件でございますけれども、もう委員各位御承知のとおり、労災病院における労災患者の比率は大幅に低下をしておりまして、入院は設立当初の昭和三十二年の五二%から、平成八年度は六%になっております。外来患者は二一%からわずか三%になっておりまして、今や労災病院は一般病院と同じ機能を果たしていると、こう言われております。
 あわせて、労災指定の一般病院が二万七千機関に達しまして、労災患者は労災病院でということはもう今や形骸化しているのではないかと思っております。民間病院やほかの国立病院でも代替可能だと、こう考えておりまして、平成十二年の十二月に策定された労災病院の再編整備計画を再検討しておられると聞いておりますけれども、全国を見渡したときに、同じ医療圏に、複数の国立病院あるいは労災病院、社会保険病院などの大きな公的病院が一つの医療圏で複数あるわけですね。そういったところは、特に病床が過剰になっております医療圏においては、公的病院、今申し上げましたような公的病院全体を見渡して統廃合の計画を作っていくべきではないかと、このように思っているんですけれども、この点について御担当の局長の御答弁をお願いします。
○政府参考人(松崎朗君) 労災病院につきましては、ただいま先生御指摘のように、労災疾病についての高度、専門的な医療、これは、まずこれでございますけれども、これに加えまして、これらにつきましての研究機能を担います中核病院、これを中心に再編しようとしております。
 その結果、労災疾病についての症例の集積でございますとか、治療方法、予防策の研究開発、それから情報の共有、そういったものの全国的なネットワーク、そういったものを構築しようということで今再編をしようとしているところでございます。
 したがいまして、この労災病院の統合、廃止等につきましては、基本的には、今申し上げましたように、勤労者医療の提供という設立目的、これに合わせまして、労災病院としてそれぞれ各病院が全国的な見地から担っている機能、そういったものを判断する中で方向性等は示されていくものだということでございます。
 一方で、御指摘のように、労災病院等の公的病院、これが各医療圏におきまして医療供給体制の一翼を担っておりまして、各医療圏の医療の状況を踏まえることはもちろん重要であるということでございます。
 したがいまして、こういった労災病院を始めとする公的な病院が、本来その設立目的に合わせて担うべき機能、それから全国的な見地からの機能に支障が生じないように考慮するわけでございますけれども、御指摘のように地域の状況によっては具体的に調整が必要だといった場合が出てくるかと思われます。そういった場合には、都道府県の医療計画上の位置付け、そういったものに配慮しながら、関係部局の連携の下で適切な調整が図られるよう取り組んでいこうということでございます。
○山本孝史君 御答弁にもございましたけれども、国立病院は国立病院として再編計画を立ててやっております。同じ医療圏に二つあればどっちかに統合する、一つはどこかに移譲する等々できれいな計画ができ上がっているように、全国の医療圏にそれぞれの公的病院を配置してみますと非常にお取り組みをしておられる姿はよく分かりました。
 社会保険病院については、自民党の皆さん方が社会保険病院は要らないと、こういう御主張をずっとされておられますので、全部廃止されるということになるのかもしれません。そのときに残るのは労災病院でございまして、冒頭御指摘申し上げましたように、労災患者が労災病院の中での割合は非常に少なくなってきている。そうしますと、厚生労働省の中で各局担当でやっておられますのでどういう形に動いていくのかも分かりませんけれども、自分たちのところだけはこれで完結するというのではなくて、全国の大きな公的病院の配置というもの全体を考えながら、特に病床過剰地域においてはこうした病院の再編を進めていっていいのではないかと私は思っておりまして、今の御質問をさせていただきました。そういう観点で是非計画を見ていただきたいというふうに思います。
 それから、もう一点、この事業団がやっておられます事業の未払賃金の立替え制度でございます。
 この委員会でも他の委員からも御指摘がございました。私は、未払賃金の立替払をなぜ労災保険がやっているのかということが、なぜ雇用保険ではなくて労災保険なのかということがすとんとまいりません。ここは労災病院が再編されてなくなって、年金融資はほかの方に移ってまいりますし、様々考えてまいりますと、未払賃金の方も本来の業務である雇用保険の方に移せば、この労働福祉事業団、新しい独行法人は存在の意義がないというか、存在の必要性がなくなると思っておりまして、一つ作るのに大変だと、後で医薬品機構のところもおっしゃるかもしれませんが。
 であるならば、スクラップ・アンド・ビルドで、まずは労働福祉事業団の新しい、何になるんでしたっけ、もう名前が一杯あるんであれですけれども、独行法人は私は存在しなくて済むと、こう思っておりますものですから、是非この労災保険ではなく雇用保険の中から賃金の立替払をする。別に仕事をやめなさいと言っているわけじゃない、そこにいる人がそのまま仕事ごとほかの独行に移っていただければいいことですから、そうすれば一つ法人が減るのではないかと思いますけれども、大臣、そこまでは頭の中に入っておりませんか。
○副大臣(木村義雄君) 今の未払賃金の話でございますけれども、これ保険料をどこで担うかという観点から見ていただくと、事業の対象になる未払賃金というのは本来は事業主の責任なんですね、賃金を払わない事業主の責任だと。そういうことでございますので、雇用保険というのは逆にこれは労使折半なんです、労使折半なんです。労使折半なんですが、そこのことを考えまして、事業主の責任、負担において労働者の救済を図る労災保険制度を利用することの方がより適当であると、このように思っているような次第でございます。
○山本孝史君 あなた、雇用保険の中で三事業という使用者側が全額出してやっている事業があることを知ってその答弁をしているの。それで副大臣やっているの。ちょっと待ってよ、今、大臣がそう言ったから。
 労使折半でやっている事業だから、立替払は使用主が全部払わなきゃいけないその事業をこっち側に持ってくることはいけないですと、こういう労災保険は全部使用主負担だからここでやっているんだと。違うよ。雇用保険の中で、三事業で全額使用主が持ってやっている事業あるじゃない。だから、それと合体させればいい話じゃないんですかと、こう申し上げているんです。
 それは違う、副大臣、あなたが御答弁されたから、あなたの答弁、あなたの認識が違うと。自分はちょっと今言い間違えましたと言い直しなさいよ。
○副大臣(木村義雄君) 分かった上で……
○山本孝史君 駄目だって。あなたが今こっち側は全額、労災は全額使用主負担だからそこでやらせているんだと。私が、いやいや雇用保険だって三事業は全額事業主負担じゃないか、それと一緒にすればいいじゃないかとこう言って、あなたはだから自分の頭の中にこの保険制度が入っていなかったんでしょう。
○副大臣(木村義雄君) 雇用保険の三事業は、雇用の安定事業、能力開発事業及び雇用福祉事業から成るものでございますが、これらは労働者の安定した職業生活の実現を通じて直接間接に失業の予防を図るものでございます。一方、未払賃金立替払事業は、労働条件の確保を図るという観点から、企業の倒産により履行不能となった賃金債権を実質的に補てんをしようとするものでございますので、雇用保険三事業にはなじまないものということでございます。
○山本孝史君 だから労災に何でなじむのかと、こう思うんですね。勤めている会社が突如倒産をしてしまうと、それは正に災害に遭ったようなものだから労働災害だという発想も、それはあなたの頭の中だとあるかもしれないけれども、しかし失業するということにおいては雇用保険の方がはるかに性格が近いんですよ、こっち側で。
 それで、その三事業は従業員の福祉厚生のためだと、こうおっしゃるけれども、それはいろんなところで新しいことを考えればいいことであって、私は、本来、国民的に考えても、会社が倒産したときの未払賃金の立替払を労働災害保険がやるというよりは労働保険がやっているという方がよほど理解がしやすい、説明がしやすいと私は思います、答弁結構です、と思います。
 だから、ここは大いに検討していただいたら、この法人は、独立行政法人は一つ廃止できる、行革の精神に大いに私はのっとっているものだと思いますので、是非御検討いただきたいと思います。
 社会福祉・医療事業団についてお伺いをします。
 病院等の融資事業をやっておられますけれども、今後は、この事業は医療政策上真に必要なものに限ると、こうしておられます。真に必要なものとはどういうものを言っているのか、御答弁をいただきます。
○政府参考人(篠崎英夫君) 真に必要なものの判断基準というようなものがどんなものかという御質問でございますが、私どもといたしましては、病院などの融資に当たりましては、長期の療養にふさわしい良質な環境の整備を図るようなものですとか、あるいは病床減を伴う老朽化した医療施設の整備など、国の医療政策の方向あるいは都道府県の意向に沿うものであるかどうか、そういうことが判断基準であると、このように考えております。
○山本孝史君 それでは局長、重ねての御質問ですけれども、大臣にお願いしていましたけれども、結構ですけれども、今の御答弁のような目的に沿うのであれば、過剰病床の医療地域においてもそういったこの資金を利用することはできると、こういう御認識なんですね。
○副大臣(木村義雄君) 山本議員の方が御存じだと思うんですが、病床過剰地域においては、まず許可の観点からの問題点が出てくるわけですね。それで、単純に病床過剰地域においては、一般の病床を新設しようと思ったって、これはさせてもらえないわけでございます。もちろん全額自由診療でやって、何か美容整形みたいなのはできるかもしれませんけれども、普通の病院を開設しようとしても許可されないという前提があるわけです。それで、許可されるのは、がんとか特別に別途決められたものだけでありますから、委員御指摘のように、基本的な一般病院はまず病床過剰地域では許可されない。許可されないものに融資はできないわけでございますので。
 以上であります。
○山本孝史君 混ぜ返すようで恐縮なんですけれども、真に医療政策上必要なものに限るという御答弁の中に、今、質的な向上をさせるんだとか、様々政策医療にかかわるんだとか、そういったものであれば過剰病床地域においても病床の増床は認める、そこに対しての融資はすると、こういう篠崎局長の御答弁に私は聞こえるものですから。あなたは、過剰病床地域であればいかなる医療政策上の問題があってもそんなものは許可されないんだと、こう御答弁されておられるんです。
 知事が、社会福祉施設も病院もそうですけれども、知事が基本的にこれはオーケーだということを言わない限り、ここの事業団からの融資は受けられないという仕組みになっております。したがって、私が質問している真意というのは、医療事業団が一定の政策的な判断をして、知事がどう言おうが貸す貸さないという話もあり得るわけですね。自分たちはそこであった方がいいよというふうに思うのか、これはちょっと言い過ぎかもしれません。
 しかし、篠崎さんは医療政策上真に目的が合致しているのであれば過剰病床地域においても事業団は融資をすることができる。あなたは、いやいやそんなことはないだろうと。そもそも知事がそんなものを過剰病床地域では、様々厚生省が持っている医療政策上必要だと思うことであっても増床は認めないだろうと、こうおっしゃっているんです。よくお分かりになっているのかどうか知らないけれども、局長の御答弁とあなたの御答弁の間には微妙な違いがあるんですよ。
○副大臣(木村義雄君) そんなに違いがあるとは思われないんですが。
 がんとか、特に特定のものは過剰地域であっても認めるケースがあるんですね。それはもう山本議員の方が詳しいと思うんですけれども、そういうところをどうするかということはあるかもしれませんけれども、一般的なところでは、私が申し上げたのは、一般的なところでは知事が認可しませんから、認可しないものを融資の対象にはもちろんならないのは当然のことであります。
○山本孝史君 一般論で話をしているんじゃないんですよ、これ。一般論はそうでしょう。ただ、医療政策上真に必要なものは認めるよという姿勢を事業団を通じて厚生労働省は示すわけですね。それによって様々現場もいろんな考え方が出てくるわけで、だから違うんじゃないんですかと、こう申し上げているんです。中で混乱しておられるように思いますので、局長の御答弁の方が正しいと私は思いますから、そのように受け止めておきたいというふうに思います。
 社会福祉施設の退職共済という事業がこの事業団の中にございます。御承知のとおりに、社会福祉施設に働いておられる職員の皆さんの退職手当を共済として作ろうという、こういう法律がございまして、それに基づく事業でございますけれども、若干内容を御説明しますと、退職前半年の月給を基準に支給をしまして、社会福祉施設に三十八年勤続しますと、平均額が、給与が三十八万円だとしますと千八百四十五万円の退職金をもらうことができる共済制度になっております。それに対しての事業主掛金は年間三万九千円でございまして、国庫と地方自治体が支給額の各々三分の一を負担をすると、こういう形になっております。したがって、いただく退職金の三分の一は掛金、三分の一は国の税金で、三分の一は地方自治体のお金で賄われるという制度でございます。五十一万人加入しておられまして、十四年度は四万七千人に五百八十五億円の支給がございました。国庫負担は百九十五億円と聞いております。
 介護保険で民間業者がこういった社会福祉の領域に参入する中で、社会福祉法人の職員だけ優遇をするということは国民の理解が得にくくなるのではないだろうか。今後は施設も職員も大変多くなっていくだろうというふうに思います。この点については、平成十七年度を目途に行われる介護保険制度の見直しに合わせて、民間との均衡の考えから、均等の考えから助成の在り方を見直すと、こうされておりますけれども、実際問題はどういう形になるのか、お答えをいただきたいというふうに思います。
○政府参考人(河村博江君) この社会福祉施設の職員等退職手当共済制度につきましては、先生御指摘のとおり、特殊法人の整理合理化計画におきまして、平成十七年度を目途といたしまして、そこで行われる介護保険制度の見直しに合わせて、介護保険における民間とのイコールフッティングの観点からその助成の在り方を見直すということとされておるわけでございます。
 この退職手当共済制度の助成の在り方につきましては、こうした観点はもちろんでありますが、社会福祉事業に従事する人材の確保あるいは福祉サービスの安定供給あるいは質の向上、そういった社会福祉施設退職手当共済制度の目的を踏まえまして、様々な角度からこれから検討したいというふうに考えておるところでございます。
○山本孝史君 これから検討するということで、どういう方針で検討するか方向性、今全くお答えになりませんでしたけれども、状況は御指摘したようなことでございますし、国庫負担がこれから必然的に膨れ上がっていくことは間違いないことであって、しっかりとした、民間で働いている人も気持ちよく働けるような状況を是非作っていただきたいと。制度のいきさつは理解をしますけれども、時代が変わってきたというふうに思いますので、そうしていただきたいと思います。
 それから、社会福祉・医療事業団が一手引受けになります年金担保の融資事業でございますけれども、これも委員各位御存じのように、年金を担保に取って高利貸しをするという町金が随分ございまして、それの、高齢者の方々、年金受給者の方の中に被害が大変に多く出ております。
 年金法では、年金担保に対する、年金を担保に取ってはいけませんよという禁止規定はありますけれども、それに対する罰則規定はございません。したがって、違法な年金担保に対する罰則規定をやはり整備すべきじゃないかと、こういうふうに考えるわけですけれども、この点についての御答弁をいただきたいと思います。
○政府参考人(吉武民樹君) 委員御指摘のとおり、年金法の体系では受給権を保護するという形で年金の受給権を担保に供することができないわけでございますが、おっしゃいますように、町のいわゆる貸金業者が通常行っている手法を申し上げますと、例えば年金証書を預かったり、それから預金通帳を預かるという形で行っております。したがいまして、受給権そのものは実は担保に供されてなくて、年金は受給権がある方に実際に支払われているという少し手の込んだ手口といいますか、こうなっております。
 それで、私どもも、これまでの国会で御質問を受けまして、年金受給権を担保に供することができないということにつきまして罰則規定を整備するということを検討してきておるわけですけれども、罰則規定を整備してもこの事態については罰則が適用できない可能性が高いんではないかというふうに考えております。
 むしろ問題の本質は、年金が振り込まれる口座の通帳を受給者から取り上げる、あるいはこれは契約で合意の場合もあるわけでございますが、契約で合意の場合で申し上げますと、預金担保貸付けというのは通常の金融機関でも行われておりますので、合意があれば多分これは違法ということができないだろうということでございまして、おっしゃったような非常に現実に行われている行為につきまして、例えば罰則の構成要件として果たして明確に構成できるかという、そういう難しい問題もございます。
 私どもとしましては、端的に申し上げまして、こういう貸金業者を監督いたします金融庁ともよく連携を図りながら、この問題は非常に重要な問題でございますので、何らかの対応、罰則の運用による対応なのか、あるいは貸金業者に対する規制なり指導という対応なのか、こういうのが何らかできないかということで従来からも協議をいたしておりますし、今後とも真剣に取り組んでまいりたいというふうに思っております。
○山本孝史君 そこは検討していただいてということになると思うんですが、あわせて、年金だけで生活をしている人がその年金を担保にお金を借りて、それで受け取る年金から返済をすると。かねては、全額を返済する、年金を受け取ってもそれが全部返済に充たるものですから、その期間中は年金がない、そうすると年金で生活しているにもかかわらず生活できない、したがって生活保護に頼らざるを得ないと。こういうお話もあって、全額返還じゃなくていいよ、また半額で順々に返還していきなさいよという制度も改良されたわけですけれども、ここは痛しかゆしなんですが、利用者の返済能力を勘案しながら貸付けをしないと貸付けというのは成立しないんだし、何かとっさでお借りになるんだけれども、その先、年金を言わば取り上げるような形というと変ですけれども、年金生活、年金なしに生活しろということを言っているのと同じ話になるので、元々貸してはいけないのかもしれないなという気もする。利用者はやっぱりでも借りたいという思いがある。
 だから、ここの返済能力をどの程度勘案しながらこの貸付けというものをやっていくということになるのか、局長、御答弁をいただきたいと思います。
○政府参考人(吉武民樹君) 今、委員お尋ねの社会福祉・医療事業団が引き継いでやっておりますいわゆる公的な年金担保融資でございますが、これは年金を担保でございますので、返済の費用は実は年金そのものを充てるという形でございます。かつては全額返済という形でございましたので、実際に非常に返済に困られて、途中で困窮をされて生活保護の受給になるケースがあるというようなことにつきまして総務庁の行政監察でも指摘を受けまして、平成十二年十月からは半額返済ということを導入をいたしております。
 これは、先ほど申し上げましたいわゆる貸金業者からの更に厳しい貸付けとの関係もございまして、考え方によってはもう年金担保で貸付けをしないということも一つの考えだろうと思いますが、むしろこれは非常に低利でございまして、今の状況で申しますと一%でございます。貸金業者の場合には非常に高い金利でございますので、年金をどうしても担保として使わざるを得ない方にとってはこちらの方がどちらかというと安定した貸付けでございます。
 そういう意味で、受給権がある方については受給権を確認しながら貸付けを行っておりますが、貸付けに際しまして御本人の意思といいますか、これをできるだけ確認をしようということで、注意喚起ということでございますけれども、借入中の生活について十分考えておられるかというようなことにつきまして、実際にそれを取り扱っております民間金融機関も含めて御本人に注意喚起をしながら貸付けをしようということをあれしております。
 実態的に、それでは返済能力の審査ということになりますと、例えば年金が収入のすべての方の場合にはこれを、貸付けをやらないという形になってくるわけです。その場合に、ある程度お困りの方で、むしろその場合には町の金融業者から非常に高利の貸付けを受けるというそういうジレンマの問題がございまして、私どもは、なかなかそこの審査でこの方をはねるというのは非常に難しい面もございますので、できるだけ、元々この注意喚起を行うことをやっておりますが、これをできるだけ徹底してやっていきたいというふうに考えております。
○山本孝史君 局長はジレンマとおっしゃいまして、私もそうだなというふうに思うんですが、しかし被害が起きていることは事実なので、何らかの対応が要るんだと思っています。
 もう一つの質問としては、要はこの年金担保の融資も、基本的には町の銀行の、一般の都市銀行等々の窓口でおやりになっていることなわけですから、私、この事業も社会福祉・医療事業団というところではなくて、今、国金で、国民生活金融公庫いろいろやっておりますところで一緒におやりになれば、教育ローンとかもやっておられます、その中で一時的な生活資金の貸付けということで行われれば業務のスリム化が図られると、こう考えるんですけれども、そういうお考えはないのでしょうか。
○政府参考人(吉武民樹君) 先ほどちょっと利率が一%というふうに申し上げましたが、現段階で〇・九%でございます。
 それから、今の山本委員の御質問でございますが、元々、年金福祉事業団が実施をいたしておりまして、年金福祉事業団の解散の際に、例えば大規模年金保養基地でありますとか、ああいういずれ廃止する事業につきましては年金福祉事業団で承継する事業として承継をいたしておりますが、この年金担保融資はある意味で通常の政策融資と違いまして年金を担保にするという形で公としては唯一の融資でございます。
 それで、先ほども申し上げたような町の貸金業者がやっている別の形の融資はございますけれども、基本的には年金を担保として融資ができるのはこの事業だけでございますので、そういう意味で恒久的な事業であるということで検討いたしまして、年金福祉事業団から年金受給者の方々に貸付けを行う、高齢者に貸付けを行うという性格がございますので、高齢者に係るいろんな施策を行っております社会福祉・医療事業団において実施することが適当だという判断をしたものでございます。
 それからもう一つ、国民生活金融公庫では恩給担保の融資をやっております。同じようなことをやっておられますが、国民生活金融公庫の場合には御自分の支店で御自分の職員で直接やっておられます。これは恩給受給者というのは数が少ないということもありまして、そういう体系に代理貸付けを、相当に膨大な数でございますので、仮に国金で直接御自分でされますと、今度は国金の職員を相当増員しなければならないという点が一つございます。
 それから、恩給でありますので、恩給の貸付けの場合には、貸付けを受ける方が恩給局なり共済組合に行かれて、個別にこの人が受給者であるという証明書をもらわれて、それを国金に出すという仕方でやっておられるわけですけれども、こちらの場合には社会保険庁で年金受給者のことについては確定的に確認ができますので、社会福祉・医療事業団、あるいは従前は年金福祉事業団でありますが、そことの間で直接確認をするという仕組みを取っておりまして、その仕組みの違いもございまして、今回の独立行政法人化にあっても引き続き実施をしていただくことが適当だというふうに判断した次第でございます。
○山本孝史君 IT化が進んできますので、本人の年金受給者の確認はいろんなところでもできるようになってくるんだと思いますし、要は、今日は税金の無駄遣いを許さないということと、できるだけ業務をスリム化しようということで御提案しておりますので、局長の御答弁も一部理解しないわけではありませんけれども、是非御検討を続けていただければと思います。
 一問飛ばしまして、心身障害者の福祉協会の件についてお尋ねをしたいというふうに思います。
 いわゆる群馬県の高崎市に国立のコロニーとしてのぞみの園というのがございます。そこの協会の大変に監査人の方がきちっと仕事をしておられると私は大いに評価をしておりますけれども、その内部の監査報告書には次のような御指摘がされております。
 研究が重要な事業だけれども、研究に関する専門職の職員がいない、調査研究に対する姿勢が消極的である、受託作業の単価が、外から仕事を受けるわけですけれども、その単価が受託後十五年以上経過しても改定されていない、受託企業の開拓が積極的になされていない。こういった知的障害者の施設の職員の養成研修というのも行っておりますけれども、大学生、短大生を中心に平成十二年度は百三十四人受入れをしておられますが、多くが社会福祉技術実習あるいは保育実習でありまして、ほかの知的障害者施設のモデル事業をするということが触れ込みでございますが、そういった知的障害者福祉施設を対象としたものはわずか七人にすぎないということになっております。
 しかも、カリキュラム、教材は特にない、国立の秩父学園養成所の実習というのも十日間でやっておられますけれども、その内容も保育実習と同じであると。ケースカンファレンスの実施要領等はなく、その結果も活用されていない、障害者に対する援助目標の設定も現場任せになっていると、こういう監査の報告がされております。
 コロニーの在り方が問われておりまして、先回のこの質疑でも、宮城県の浅野知事は、宮城県が持つコロニーはやめて、ノーマライゼーションの流れの中で、障害者はどんなに障害の程度が重くても町の中で生活ができるようにということで取組をしようと、こういうことを言っておられます。それは全体の私は流れだというふうに思っております。
 しかしながら、国が強く関与するこののぞみの園において、全国の知的障害児施設のモデル的な処遇を考えてくると言っていたにもかかわらず、やっていることは一番後れている、ノーマライゼーションという流れは全く感じられないようなことを今までやってこられたということで、私は、ここは今後、独行法人として残すというこういうお話でございますが、今日は担当の部長に来ていただいておりませんので、代わって厚生労働省に、大いにここは反省をしていただいた上でないとこの法人を独行法化することは私は許し難いと、こう思っているわけで、そういう意味で担当部長さんの御答弁をいただきたいと思います。
○政府参考人(上田茂君) 国立コロニーは、重度の知的障害を指導、保護し、安心して生活できる場としての機能を果たしてきましたが、一方、大規模施設にありがちな集団的、画一的な処遇により、利用者個々の主体性を重視、充実したサービスの提供という面など、幾つかの点で不十分な部分があったことを認識しているところでございます。
 したがいまして、こういった点に関し、十分な反省に立って、今後は独立行政法人の役割を果たすべく各種のモデル的な事業にしっかり取り組んでいきたいというふうに考えております。
○山本孝史君 今後はやるから今までは堪忍してよと、こういう御答弁なんですが、全国の知的障害児施設のモデル事業をやるということを触れ込みに造られたにもかかわらず、今御指摘申し上げたような点で、それはやっぱり私は、入っておられる方たちにも大変問題がある、何でこんな施設ができたんだろうと、こう思うんですね。
 何でかと申しますと、詳しい資料はちょっと持ってきませんでしたけれども、入所しておられる方々は北海道から沖縄、沖縄じゃない、北海道から鹿児島まで全県に及んでいるんですね、お一人とかお二人とか。五百十二人でしたかしら、入所者のうちの四百人以上の方が三十年から三十五年、この施設に入所しておられるわけです。それは御家族のこともあったりして、なかなかお戻りになれないんだろうと思いますが、全国から施設入所者がいて、それでモデル事業、モデル処遇をすると、こういう触れ込みですから、これは私の勘ぐりですけれども、建てられた場所が群馬県の高崎という場所ですから、自民党の大物代議士が一杯おられる県でもございますので、そんなところでこんな話がうまく成立して国からお金を引っ張ってきてやってきたのかなと、こういうふうに思うわけです。これは私の勝手な勘ぐりですが。
 そういう意味で、ノーマライゼーションの精神に基づいて考えれば、このコロニーはもう高齢化しておられますので、この間の御説明でもほとんどの方が死亡退所しておられる形でございますし、その方たちが今更地域に戻れと言われてもしんどい話で、それはきっちり処遇をしてあげるとしても、基本的には高崎、大変広大な敷地を持っておられますので、それを売って高崎市内に敷地を買って、そこで社会福祉法人として、それこそ全国に誇れるモデル的な処遇をおやりになればいいのじゃないか。
 現在地におけるところの独行法人の、のぞみの園、まだ独行法人になっていませんけれども、のぞみの園はそういう形で移行していく中で、将来独行法人のぞみの園は廃止をしても私はいいのではないか。職員はお辞めになると言っていません。職員の方は社会福祉法人、新しいところで引き続きいい処遇を目指していただければいいわけで、そういう考え方もあって、ここにももう一つ独行法人、その役割を終えていただくということがあるのではないかと思うんですが、部長の御答弁をいただきます。
○政府参考人(上田茂君) 今現在、国立コロニーにおきましては、医療、治療、訓練、研究等、こういった総合的な機能を有するわけでございまして、ただいま議員の方からコロニーに対するいろいろな御指摘いただいたわけでございます。また私、先ほど反省をしながら今後取り組むということを申し上げました。
 したがいまして、ただいま議員の御指摘の点を我々も十分踏まえながら、一方では今申し上げましたこういう機能を十分生かしまして、そしてやはり独立行政法人の役割にふさわしい、求められるべきそういったモデル的な事業に取り組んでいくということで、我々考えていきたいというふうに思っております。
○山本孝史君 先ほど、会社が倒産したときの未払賃金の立替えを労災でやるか雇用保険でやるかと、どっちがどっちと、こういうお話もしたわけですけれども、ここのお話も考えておりまして、実は国立の更生援護施設というものがございまして、それは国立の児童自立支援施設、それから国立の光明寮、視覚障害者の方の施設、それから国立の保養所、それから国立知的障害児施設というのがございます。
 私も何でと、こう思っているのは、この国立の知的障害者施設は今後とも国立の施設として残る、片っ方で、のぞみの園という特殊法人がやってきた知的障害者の施設は今度独行法化される。スタートラインが違うんだと思いますけれども、片っ方は国立で、同じ知的障害児者を対象にしながら片っ方は国立の施設として残る、片っ方は今度独行法化される。なぜ違う取扱いをされるのかなと。どちらも同じ処遇、モデル的な処遇を考えるために取り組んでいるというお話なんですね。
 だから、今度のこの四十六本一緒に出ている独行法化のお話も、この間も御指摘を申し上げました独行法のそのものも、要は与党と政府の中で看板はとにかく変えなきゃいけない、数合わせというか、そういう体面を取り繕うという形で理念がない。片っ方でこんなことをやりながら片っ方では違うことをやっている。どうも我々からすると、なぜ同じような取扱いをしないのか。どっちも国立の施設としてちゃんとやっていくというのも一つの考え方、どっちも社会福祉法人としてやっていくというのも一つの考え方。なぜ違う考え方を取りながら、同じ対象者に同じような目的のことをやろうとしているのか。理念が感じられないんですけれども、理念のある御答弁をいただきたいと思います。
○政府参考人(上田茂君) 国立秩父学園は、重度知的障害児、また聾唖、肢体不自由などを重複して有する知的障害児を入所させまして、そしてその保護指導を行うとともに、全国の同種施設における知的障害児の保護及び指導に係る技術の向上に寄与することを目的として、昭和三十三年、国立精神薄弱児施設として設置されたところでございます。
 もう一方、国立コロニーのぞみの園は、重度の知的障害者を指導保護し、安心して生活できる場を求める社会的要請を背景としまして、国の機関とはせず、特殊法人という形態で昭和四十六年に開設されたところでございます。
 その後、国立秩父学園の在り方につきましては、行政改革会議において議論された結果、平成九年の最終報告の中では、「国立更生援護機関については、業務の性格にかんがみ、独立行政法人化の対象としない。」と、このようにされたところでございます。そして、現在の国立秩父学園におきましては、社会的な要請の高い政策課題であります自閉症児の特有な発達障害を有する障害児について保護指導を行うとともに、専門職員の資質向上を図るための研修等に取り組んでいるところでございます。
 したがいまして、私どもといたしましては、国の施設としてこの秩父学園においては先駆的指導という、そういった役割を果たすべく取組を進めていきたいというふうに考えております。
 いずれにいたしましても、こういった事業を適切に行うことのできる組織形態については、引き続き研究すべき課題であるというふうに考えているところでございます。
○山本孝史君 研究すべき課題であることは私も認めます。
 私、誤解されては困るんですが、国がしっかりやらなければいけない部分は、私は国家公務員といいますか国の機関としてしっかりやるべきだと思うんです。一般の方の関心に沿っているからというのでしょうか、とにかく公務員は減らせ、とにかく天下りはやめろ、税金はという、こういう話になってくるわけですけれども、必要なところはやっぱり国が、後で医薬品のところでも御指摘申し上げますけれども、必要なところはやっぱり国がやるんだということで、国家公務員の定員法のがちがちの話は見直しをやっぱり柔軟にしていくべきだと、こう思っております。
 そういう意味で、今日は違う観点から御指摘申し上げたわけですけれども、是非立派な処遇をしている、ほかの施設からあそこへ見に行こうということになるような施設になっていただきたいと、こういうふうに思います。
 それから、次の問題ですけれども、雇用・能力開発機構という特殊法人がございます。その中で、これも無駄じゃないかなと、こういうふうに思っているんですけれども、私のしごと館という施設が間もなく開館をするということになっております。目的と、どれぐらいのお金を掛けてこの施設を建設をしているのか、そしてどのぐらいの人がこの施設を訪れると考えているのか、担当の局長さんの御答弁をいただきます。
○政府参考人(坂本由紀子君) 私のしごと館につきましては、若年者につきまして、学卒未就職者の問題でありますとか早期離職者が多い、あるいはフリーター等々、問題になっておりますので、こういう若い人たちに総合的、体系的な職業情報を与えますとともに、職業体験をする機会を得てもらって、そしてキャリア形成についての意識を高めてもらおうというようなことを目的にいたしまして、平成四年度から検討をしてまいりました。
 施設の建設費といたしましては、約四百億円が掛かっております。土地代は別で、土地代はそのほか百五十億円という状況になっております。
 この施設は、京都府に建設をされておりますが、主として中学生、高校生等の方たちを考えておりまして、総合的学習の時間が設けられますので、そのような時間を使って、あるいは場所柄全国の修学旅行の生徒も多いものですから、そのような生徒さんに御利用いただく。そのほか、ハローワークでありますとか、都道府県の雇用・能力開発機構の都道府県センターにおいでいただいた若年者の方たちに御利用いただきたいということで、運営が通年化した場合には約四十万人ほどに御利用いただきたいというふうに見込んでおります。
○山本孝史君 総事業費四百億で、年間四十万人の修学旅行生を中心とする若い人たちに是非訪れてほしいと思っていると、こういう御答弁でございます。局長がお話しになりました、若い人たちが、なかなか若年の労働者の就業状況が厳しい、そういう人たちに仕事というものに対する意識を高めてほしい、いろんな仕事に対する能力を付けていこうという意欲も持ってほしい、その目的に私も同意をするところです。それを否定するわけではありません。
 しかしながら、四百億円のお金を掛けて、奈良、京都に近いからと、こうおっしゃるわけですが、実際に建てられる場所は関西文化学術研究都市と言っております京都、大阪、奈良にまたがるところでございまして、つい先般国立国会図書館の関西館がオープンをしました辺りでございますけれども、基本的には学術研究をしている、あるいは企業の研究所があるといったような地域でございます。したがって、それは町中ではありませんし、しかも修学旅行で訪れる京都と奈良の間にあるわけですね。
 修学旅行生を中心にこれから少子化が進む中で四十万人の人たちをこの館に集めるということはほとんど不可能だと私は思いました。これが小規模でもいいから町中にあるんだったら、学校の人たちが一日ちょっと、校外学習というんでしょうか、そういった中でそこの施設を利用して、ああ働くってこういうことなんだな、仕事をするってこういう姿なんだなと、こういうふうに思われる部分は大いに賛成をいたしますが、一か所に四百億円のお金を掛けて、それで四十万人の方がもし来たとしても、その入館料等々で収入を上げたとしても、年間、私の記憶ではたしか二十三億円ほどこの事業団からは補てんをし続けなければいけない。それをやるような施設なのかなというのが正直私の思いなんです。私の選挙区にあるからとか近いから言っていることではありません。全国からこれはやれるという話では私はないだろうと思うんですね。
 九段にできました平和祈念館のときも私、同様の趣旨の御質問を申し上げましたけれども、この施設、開館は十五年ですから来年でございますけれども、できるだけ早めにどういう形に後転用していくのか、あるいは事業はどうやって展開していったらいいのか、お考えをいただいておきたいというふうに思っております。
 それから、もう一つの雇用・能力開発機構の無駄の部分を御指摘をしたいと思います。
 それは、元々の雇用促進事業団がやっておりました移転就職者用の宿舎の業務でございます。
 私の近くにも炭鉱離職者の方のためのこういった住宅ができ上がりました。全国各地にあることは承知をしております。しかしながら、現在本来の目的であります移転就職者の入居割合は二三%にとどまっておりまして、ほかの方たちは移転就職者ではございません。
 羽田の飛行場からモノレールを御利用される方はお気付きになるかもしれません、大井競馬場の駅のそば、運河の向こう側に一つの住宅群が見えます。品川区の八潮というんでしょうか、あの地域の中にちょうどスーパーダイエーのマークがあって、あの横ずっと住宅になっておりまして、大変にいい場所だなと思って見ておりましたら、実はそこにこの雇用・能力開発機構が持っておられます移転就職者用の宿舎がございます。
 あそこにあるのは十四階建てで三百五十戸あるそうでございますが、三DKが四万四千六百円、移転就職者以外の方が入るときは五万三千五百円、三年たちますとそれが六万二千四百円になります。三DK、東京都内、大井町の大井の競馬場のそば、六万円でございます。隣接に公団の潮路北第二ハイツという公団住宅がございます。ここの三DKの家賃は十二万五千五百円から十三万八千六百円でございますので、この移転就職者用の宿舎の家賃は余りにも安過ぎると、こう思っております。
 本来目的で利用されておられる方の家賃を上げろと言っているわけではありません。そうでない方たちのお家賃はきっちりと負担をしていただいてもいいのではないか、家賃の設定は妥当ではないと、こう思っておりますので、値上げを検討しておられるのかどうか、お聞きをしたいというふうに思います。
○政府参考人(戸苅利和君) 移転就職者用の宿舎の家賃でございますが、これは家賃につきましては都道府県営住宅あるいは市町村営住宅といった公営住宅に準じて設定しようということで行っているものであります。したがいまして、今、委員御指摘のように、公社公団等の住宅に比べるとかなり低廉であるということはおっしゃるとおりであります。
 宿舎の家賃についてどうするかということでありますが、これにつきましては修繕費等を含めて運営が賄える水準であるということを基本として定めておりまして、現在の状況を申し上げると、今、先生がおっしゃったような家賃水準で収支均衡しているというところであります。
 ただ、我々としては、やはり入居者から適切な家賃をいただくという上でどういった水準が適当なのかということについては常に点検をするということは必要だろうというふうに思っておりまして、今雇用促進住宅の基本課題検討会を設けまして、これは雇用促進住宅、移転就職者用宿舎の廃止の基本的な方向を検討いただいているわけですが、その検討の中で家賃設定の在り方についても検討をお願いをしているところでありまして、結論を得次第、適切な家賃設定ということで運営をしていきたいというふうに考えております。
 基本的には、今申し上げましたような適切な家賃設定で運営をしながら、最終的には地方自治体等への円滑な譲渡ということで取り組んでいるというふうな考え方でございます。
○山本孝史君 誤解されては困りますので申し上げておきますが、過去の議事録、この関係で読み返しをしますと、本人に居住権はどうなんだとかというような御議論も重ねられております。私は決して追い出せと言っているわけではありませんので誤解のないように申し上げておきますが、本来の目的外に使用されている部分についてはやはり公営住宅並の家賃は負担をしていただいてよろしいのではないか、それが国民のやはり思いだというふうに思っております。入っておられる方がどういう方だということではなくて、そこはそういうふうにしていくべきだと思っておりますので、検討会で今後検討していただいて、地方自治体に移譲する等々の話になっておりますので、速やかに進めていただきたいというふうに思います。
 指摘しなきゃいけないことがもう一杯あって、それぞれの法人の内容を見ておりますと、こんなことやっているの、えっと思うような話ばかりで、いろいろ今日はお伺いしなければいけないことが多いんですが、持ち時間が少なくなってきておりますので、次の、今日の一番の問題であります医薬品副作用被害救済・研究振興調査機構の話に移りたいというふうに思います。
 資料を配ってください。お願いします。
   〔資料配付〕
○山本孝史君 今日の毎日新聞、さっき武見さんに渡したやつ、今日の毎日新聞の中に、中の面を見ておりまして思いましたのですが、大臣が何か薬害の被害者の方たちと面会をすることを何か拒否されているという新聞記事がありまして、あらそうなのと、こう思ったわけであります。
 というのは、これまで薬事法の改正なりあるいは医薬品機構の法律の改正がありますときは、必ずそのときの厚生労働大臣、厚生大臣は薬害被害者の皆さんとお会いになって、その意見、声を真摯に受け止めながらその後の法律改正にも反映をされてきたというふうに私は理解をしておりまして、そういう意味で、今回この機構は、研究振興、お配りしましたように、研究振興、救済、安全対策、審査と、四つの仕事があるわけでございまして、製薬企業から手数料やあるいは拠出金をいただいてその財政を支え、一方、製薬企業から人も借りてという具合に、機構と製薬企業のかかわりが大変強くなるという、こういう姿勢になっております。
 そのような中で、研究振興は肥大化しないか、あるいは救済業務は貧弱に過ぎないか、安全対策は、後ほど申し上げますように、様々な副作用が出ているままでこれでいいんだろうか、審査が早期に承認を求められる中でずさんになって大きな薬害の発生につながっているのではないかと、こういう声がたくさん寄せられているところであります。
 今日も後ろの席にたくさんの薬害の被害者の方たちが傍聴に来られておられるわけですけれども、是非、申し上げましたように、厚生労働大臣として皆さん方のお声をお聞きをいただく、そういう時間を、今日のお昼休みでも結構でございますし、是非この法案の審議が終わります前に是非お聞きをいただきたいと。何も話を聞かなくてこの法律を改正した初めての厚生労働大臣が坂口厚生労働大臣だというふうなことが後々残らないように、是非声を聞いていただきたいと思っておりますのですが、お気持ちはいかがでございましょうか。
○国務大臣(坂口力君) 今までからも、各種団体の皆さん方とはお会いをしてまいりましたし、いろいろのお話を伺ってきているところでございます。ヤコブの関係の皆さん方あるいはまたHIVの皆さん方のお話もずっとお伺いをしてきているところでございます。
 今週、特に今週でございますけれども、先週から今週に掛けましては、もう月曜日から金曜日まで連日委員会でございまして、そしてその間の時間で諸般のことを整理をしていかなきゃならないというようなことで、今非常にお会いをしてゆっくりお話を聞く時間的ゆとりがないということで、お断りを申し上げたんだろうというふうに思います。
 それで、この委員会の中でも指摘をされておりますのは、今も一つ御指摘になりましたように、一つは製薬メーカーからの拠出金によって、そして審査でありますとか安全でありますとか、そうしたことが甘くならないかどうか、御心配になっているところは一つそれだと思います。
 それからもう一つは、副作用あるいは感染被害救済という立場から制度の中で規制と振興が同じになっていて、それで大丈夫かという御心配だろうというふうに思います。
 それで、私はこの二つのことにつきまして、それで少し整理させていただいて、そして皆さん方から御心配をいただくことのないような体制を作りたいというふうに思っております。それを整理をしましたところで皆さん方にお会いをして、そして皆さんに、こういうことで今後やっていきますということを申し上げてお話をして、そこでまた皆さん方から御意見がございましたらお聞かせをいただくということにした方が実質的にはいいのではないかというふうに思っております。立ち話で話をして済む話ではないというふうに思っております。実質的にそうすべきだというふうに思っている次第でございまして、間もなく国会も終わりますから、年内には整理をし、そして実現したいというふうに思っております。
○山本孝史君 大臣にお願いをする話ではなくて、これは与党理事なり各党の理事にお話をすることかもしれませんが、冒頭申し上げましたように、この法案様々不安を抱かせる観点があると。それは、今、大臣はひとつ整理をして、今すぐ会うというよりは整理をした後にきっちりとお話をした方がいいと、こういう御答弁でございますが、私、冒頭申し上げましたように、であるならば、大臣にお願いする筋ではないと申し上げましたのは、であるならば、今ここでこの法案を成立させるのではなくて、次期国会に送るということでもいいと。その間にしっかり国会が終わってから皆さん方と御意見を重ね、意見を聞き、大臣御自身のこれからの医薬品の審査の在り方ですとか安全対策ということとかお考えがおありになるようにお聞きをしましたけれども、それに基づいた法案としてあるいはそれができるような法案として採決をしていくということで御指示をいただける、御指示をされる立場ではないと思うんですが、そういうことで是非関係の皆さん方にも御説得をいただけないでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) 今お話しになりましたことは国会運営の話でございますから、委員もおっしゃいましたとおり、私がいろいろなことを申し上げる立場にありません。
 それで、本当はその辺のところが早く私が整理ができれば良かったんですが、様々な問題重なっているものですから、私のこの整理というものが少し遅れております。しかし、ここは責任を持って皆さん方に御理解をいただけるようにしたいというふうに思っておりますので、そこは御理解をいただきたいと存じます。
○山本孝史君 大臣が真摯な御姿勢でお取組をされておられることは私はよく存じ上げております。ヤコブの谷さんのところにも墓参りにも行かれましたし、様々な局面で大臣としてのお力も、そしてそのお人柄も私はよく存じ上げているところでございますが、申し訳ございませんけれども、御指示される立場でないことは承知しておりますけれども、法律ができてしまいますと、その法律を基にどうするかという次の言わば小手先の話になってしまいますので、そうではなくて、今お忙しい中ですが、一定の整理をしようという方向があるというか、一つのお考えがあると最高責任者としての大臣がこうおっしゃいましたので、是非それを踏まえた法案の内容にして、それから採決をしても遅くはないと私は思うわけです。
 中島理事、今離席をされておられますけれども、是非、与党の先生方も、今の大臣の御発言を踏まえて、今後の理事会運営というものを図らせていただきたいというふうに思っております。はなから反対をしているわけではございません。基本的にはやはり、薬害の発生を防ぐということと、それから薬害の被害者に救済をいかに手厚くできるかということと、国民の信頼といいましょうか、機構というものに対する不信を持たれないようなそういう仕組みにしなければいけないと思っておりますので、そのように申し上げました。是非、後またこの委員会の各理事の先生方とも協議をさせていただきたいというふうに思います。
 それで、本日の予定しております質問についてお聞きをしたいというふうに思います。
 先般、我が党の朝日委員が御質問を申し上げて、いま一つこの副作用情報の取扱いに関する機構と厚生労働省本省との役割分担、責任分担が明確ではないと思いました。朝日委員の質問の残りでございますけれども。それで、どういう形になるのかということで厚生労働省の方に整理をしていただきましたのが、皆さん、委員のお手元にお配りをしましたこのイメージ図でございます。今後、どういうふうに副作用情報が扱われていくのかということについて、まず担当の局長の方から御答弁をいただきたいというふうに思います。
○政府参考人(小島比登志君) 安全確保対策におきます国と独立行政法人の基本的な業務分担ということでございます。
 まず、企業や医療機関等から報告されます副作用等情報につきましては、まず独立行政法人において受理をされるということでございまして、その独立行政法人においては、受理した情報をまずリアルタイムで厚生労働省医薬局安全対策課に報告するとともに、一件一件のデータではその疫学的な性格が読み取りにくいような情報につきましては、独立行政法人に所属する専門的知識を有する職員が時間と人手を掛けて解析をいたしまして、また疫学的な分析を行いまして、その結果を漏れなく安全対策課の方に通告をするということを考えております。
 一方、企業等から独立行政法人が受理しました情報の即時報告を受けました医薬局の安全対策課におきましては、報告を受けましたすべての情報をチェックいたしまして、その中から緊急に対応すべき事項を見付け出した上で各種の緊急安全措置を講ずることをまずその第一義的な業務といたします。
 次に、独法が時間と人手を掛けて行いましたデータ解析や疫学的調査、それは安全対策課の方に報告が来るわけでございますが、その結果報告を受けまして必要な安全措置を講ずるということになることと思います。
○山本孝史君 今、局長から御答弁いただきましたように、お配りしました資料の二ページ目をごらんいただければと思いますが、これは「最近の薬務行政」という毎年出ます本の中にこういうふうに副作用の情報は流れていきますというシステム図がございます。
 かねてここには、製造業者等から厚生労働省に情報は集まってくる、この形になっておりましたが、その厚生労働省の下に点々と書いてございますのは、ここに機構が附属をしてまいりまして、基本的には今局長の御答弁どおり、副作用の情報は従来の一元的に厚生労働省本省が所管をするというのではなくて、まずは機構に集めるんだと、この形になる、そのように今回法律も書き込みがしてあるということでございます。
 それで、そこでいろいろと情報を処理をして、緊急なものについては厚生労働省本省にすぐ流す、リアルタイムでと、こういうお話でございました。イメージはそれで分かってくるのですが、では従来、厚生労働省の安全対策課で行っております業務が、机の上に三万件の副作用情報があって、それを入力するだけで大変なので何もできないから、今度その業務は機構の方に移すんだと、こういう御説明なんですが、そのことによって厚生労働省本省の中での安全対策というものはこれまでとは違ってくるんでしょうか。ここはどうなんでしょう。
○政府参考人(小島比登志君) 現在、企業や医療機関から報告されております副作用報告等は年間三万件程度ございまして、今後更に増加が見込まれております。安全対策課におきましては、これを全部チェックして、重大な、緊急なものに対して対応するということは今までどおりきちっとやっていかなきゃいけません。
 しかしながら、一件一件のデータではその疫学的な性格が読み取りにくいような情報につきましては、現在の体制では十分に実施し得なかった時間と人手を掛けた解析や疫学的調査を機構の方で行っていただきまして、速やかに本省の方に報告をしていただくということで、こういうことによりまして二重のチェックを掛けまして、重層的かつ確実に安全対策を実施するとともに、本省が独法から報告される疫学的調査の結果に基づいて行政処分や緊急対応、安全対策の企画立案、実施等の業務を重点的に責任を持って実施することができるようになるものと考えております。
○山本孝史君 ちょっと私の質問というか、私の理解が悪かったのかもしれませんが、従来、厚生労働省本省の中で上がってくる三万件の副作用情報をとにかくバイトさんを使ってコンピューターに入力する、その作業で手一杯でそれ以外個々のものにはちゃんといかなかったんだ、分析したけれども十分でなかったと。今度、その仕事そのものはこっちの方に移る、こっちの方でいろいろと分析も評価もしてもらえるので、本省の方の方たちとしてはそれを基にもっと深まった仕事ができるからという御答弁でしょうか。ここのやっている評価の部分、余り評価しておられないと思うんですけれども、そういった部分は下調べとしては全部機構の方に移ると、こういう御答弁ですよね。
○政府参考人(小島比登志君) 要するに、製造業者、医療機関等から報告されます副作用等の報告は、受理をいたしましたらまず即に厚生労働省の医薬局の安全対策課に入りまして、それは全数入るわけでございまして、それを見て緊急、重大なものがあればすぐにも対応していくということでございます。
 本来ならば、疫学的な部分につきましても鋭意努力はしてまいったのでありますが、むしろ今回の制度といたしましては、それは同じ情報を独法の方で整理、調査をしていただいて、その結果はまたすぐに私どもの方に報告をしていただいて、それに対して必要な対応をするということで、重層的な安全対策ということで考えているということでございます。
○山本孝史君 重層的な安全対策が本当に重層的というか、それがちゃんと機能するかどうかという問題なんですね。
 繰り返しの話になるので、じゃ、違う観点でお伺いしますけれども、この委員会の御質問の中で最終的な責任はだれにあるのかと、こういう御質問が何回か重ねられて、坂口厚生労働大臣はそれは私にありますと、勇ましく御発言をされておられるわけでありますが、副作用情報というものが今後は一元的に機構で管理され、そこで整理され、分析され、それで重篤なものでも上がってくるもので今度は安全対策課の方が仕事をしますということでございますけれども、もしも機構サイドの方でその整理の過程において見落としをする、あるいは本省への連絡が遅れたために大きな薬害が発生をしたとしますと、そのときの責任はだれにあるのでしょうか。独行の理事長にあることは当然でございますけれども、厚生労働大臣にもその責任はあるのでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) 先日ここで御答弁申し上げたのは、最終的なその責任の話でございまして、もちろん独法の方にこれは掛かるわけでございますから、独法の方で重大な見落としを行うとか、あるいはまた大変な誤りを犯すといったようなことがありました場合には、それは独法の方が第一義的に責任を当然のことながら取っていただかなければなりません。それがその事態によって独法の理事長だけなのか、それとも担当者なのかといったことは違ってくるというふうに思いますけれども、一義的には独法の方で責任を当然取っていただかなければなりません。しかし、その事の重大さ等を考えましたときに、重大な問題につきましてはそれは厚生労働大臣の責任になるというふうに思っております。
 その辺の整理というものが若干必要ではないかというふうに思っておりますが、余り、不作為の原因がありましたときに、この新法人の見落とし等によります場合は、重大な案件の場合には通則法の第二十三条に基づく役員の解任、それからその他の場合には就業規則等に基づく処分、こういったものがまず行われることは当然でございます。この安全対策の不作為自体の厚生労働大臣の責任が、しかしだからといって軽減されるものではないと、こういうことを申し上げたわけでございます。そうしたことで、こうした問題は処理をしていきたいというふうに思っております。
 それから、先ほどのお話、ちょっと戻ってもよろしいですか。
 先ほどの患者さんの皆さん方とお会いをさせていただく問題につきまして私の現在の思いというものを申し上げたわけでございますが、これは、じゃ、委員の方から、それじゃこれ、それまで待ったらどうだと、こういうお話があったわけでございますけれども、私の方は、この法律につきましてはお願いをしている立場でございます。この法律の中におきましてどのように整理をするかというのが私の課題であるというふうに思っているわけでございますから、そこはひとつお許しをいただきたい。そこはできる限りの、個々の皆さん方にお答えをさせていただける整理をいたしまして、そして皆さん方にお示しをさせていただきたい。
 また、皆さん方の方からごらんをいただきましても、それがはっきりとその中身が見えるような情報開示ができるようにもしたい。
 そんなことも含めて、お話のときにできればというふうに思っている次第でございます。
○山本孝史君 事務方からメモを回されて御発言を修正しようと、こう思っておられるんだと思いますが、最初に心の中からのお言葉として大臣おっしゃいましたように、自らやはりこの組織として、仕組みとして自分自身も考えなければいけない部分がある。それを踏まえて、患者の皆さん方とお話合いをして御納得もいただきたい、そういう案を作っていきたい、こういうこの法案を提出しておられます厚生労働省の大臣がそういう思いをお話をされた。むしろ私たち国会の側がその思いを受け止めて、やはりもう一度、もうちょっと大臣に御検討いただいてからこの法案の採決に臨んだ方がいいと、こう考えるのが私たちはまじめな国会議員の考え方だというふうに思っておりまして、大臣のお話が今ので変わるわけではないと私は思っております。
 今の、私は法律の専門家ではありませんので分かりませんが、機構の側に不作為があったときは解任する云々という、当然機構の側の理事長の責任が問われることは当たり前のことだと思います。そのときに、厚生労働大臣が機構はちゃんとした仕事をしてくれるから任せているのであって、そこは機構がやはり一義的な問題でということになると、私は何となく厚生労働大臣の責任は軽くなるという思いがしてなりません。
 薬事法の規定の中で安全な医薬品を供給するのは厚生省、国の役割で、責任で、それは厚生労働大臣の大変大きな責任であるということは、これまでの大きな薬害被害を踏まえた上で改正された薬事法の精神でございます。したがって、その意味で私はきちっとした、先ほどの大臣の御答弁と同様に、いかなる組織を作ろうとしても、やはりきちんとした、本当に自分が安心して最終的な責任は私にあると言い切れるような仕組みを、システムを作らなければいけない。そのためには、今この独行法の審議は大変重要な局面を迎えているということなんだと私は思います。
 それで、今日の新聞に、朝も理事会の中で申し上げましたこのイレッサというお薬、濱参考人が先日の参考人の中で大変危険な薬であるということで御指摘をされまして、副作用の被害が大変に大きく広がっているということが本日の新聞に取り上げられているところであります。
 申請からわずか五か月余りで承認をした。一方アメリカでは承認は延期をした。日本だけが承認をしたというお薬でございます。開発企業は薬の効き目がはっきりと確認できないとアメリカのFDAに報告する一方、日本では売りたいということで承認をするという、こういう矛盾した姿勢も見せているわけであります。
 承認を早く早くと製薬企業のこの間の参考人もおっしゃっておられましたが、私、手持ち資料がございましたら是非教えていただきたいのですけれども、アメリカにおけるお薬の平均的な承認に要する期間というものがどのぐらいで、日本におけるその承認の期間は一体どのぐらいになっているのかということを教えていただけますか。済みません、質問通告ないので申し訳ありません。お願いします。
○政府参考人(小島比登志君) 新薬の標準的な承認期間ということでありますと、日米両国とも一年という感じでございます。
○山本孝史君 今日の朝日新聞の、新聞記事でございますので恐縮でもう一度確認するんですが、この新聞報道によれば、アメリカは二十五か月を十二か月にしたと、日本は平均一年ということで、これまで三年、四年掛かるのが平均一年となりましたが、今後は十か月程度に短縮したい。今、局長おっしゃったように、今一年だと。これでこの機構ができることによって更に承認に要する期間は短くなって、平均どれぐらいのことになるということで、そうしたいということじゃなくて、どのぐらいのことになっていくというふうにお考えになるんですか。
○政府参考人(小島比登志君) 新薬の標準的な承認期間というものは、これは今の十か月ないし一年という期間をそのまま維持していきたいというふうに考えておりまして、このことを短くするということは考えておりません。むしろ、治験相談の段階からやはり審査、承認までに至る期間が非常に長いと。要するに治験の段階から審査、承認まで一貫した審査体制を組めないかということが課題になっているというのがまず一点と。
 それから、優先審査という制度がございますが、このイレッサもそれに適用になって承認された薬でございますが、この優先審査の件数が外国等とも比べまして非常に少ないと。少ないので、いろんな御要望がございます。しかしながら、何よりも人員の体制が整わないとこの優先審査の件数を増やすわけにはいかないということでございまして、そうしたもろもろの治験を含めました承認審査の関係の改革と改善というものにつきまして審査の充実を図っていくということでございまして、繰り返しになりますが、現在の新薬の承認期間というものは今の状況を維持するというふうな考えでおります。
○山本孝史君 この機構を作るときの、審査期間を充実したいということの根拠として、日本における新薬の承認、開発なり、新薬であれ何であれ、非常に時間が掛かるんだと。そこを短縮化したいがために、いや、短縮化しなきゃいけないという企業の要望もある、国際的な要望もあるので、要求もあるので、それに対応するためにこの機構を作ると、こういう御説明に私は承ってきたんですが、今の御説明ですと、その期間は短縮しないんですね。しないんだと今と同じじゃないですか。
○国務大臣(坂口力君) 今一年という話がございましたけれども、最近はかなり短縮されてきたことは事実でございますけれども、今までの日本の国におきます審査、そして結論を出しますまでにはかなりな年月が掛かったことはもう申し上げるまでもありません。非常に長かった。四、五年掛かるというのもざらにあったわけで、少なくとも三年ぐらいでという一時話がありましたけれども、それもなかなかできなくて、そして最近かなり短くはなってきている。
 しかし、すべてが今一年でできているかといえば、それはそうではありません。いろいろの問題ありますから、そうすると、その製薬会社にボールを投げ返す、もう一遍またそこをやってもらうというので、これは現在でもかなりな時間を要しているというふうに私は思っております。
 それは患者さんの会からも、こういういい薬があるのになぜ日本は早くしないかというお話があることも一方では事実でございます。これはいろいろ、ほかの薬の話をしておるわけですよ。例えば、リューマチならリューマチにこういういい薬があるが、これは早く日本はしてほしいと。諸外国において、もう先進国では全部承認しておるのに日本だけなぜしないのかというようなおしかりのお声も一方ではある。あるいはまた、医師の方からも、早く使いたいけれども日本では使えないという御提言もある。しかし、一方においては余り急ぎ過ぎてそこで様々なことが起こってはいけないという、そのはざまにあるわけでありますので、先ほどの局長の答弁のように、まず諸外国並みの一年に近づける、あるいは一年になっているものもありますから、そういう状況にすると。
 しかし、先日もいろいろ話をしたわけでございますけれども、それ以上短くなかなかしていくというのは困難なものもある。ただ、非常に急を要するもので、重要、重大な、重要な薬で、そして非常に緊急を要するようなものにつきましては、優先的に早く行うということに今なっているというふうに理解をいたしております。
○山本孝史君 一定の効能を持った薬を作るわけですから、新薬ですし、要はそういう効き目のいい大変いい薬を早く作ってほしいというのはどの薬も同じ思いだと思うんですよ。だから、そのときに早く作るかどうかという、こういう話になって、承認期間平均一年は変わらないんだと、こうおっしゃるんですが、そもそも機構の審査部を拡充したいということはそういうお話ではなくて、その期間を短くしたいということが御答弁の中でもあったと私は思っております。
 それで、優先審査をするという結果として、今日の新聞に出ますイレッサのように、発売四か月ちょっとで八十一人も副作用で亡くなってしまうという事態を引き起こしていると。優先審査というものに名をかりて、あるいは患者さんが待っておられるんだからということですべて押し通せるような話ではないのではなかろうかと思っています。
 この間の参考人のときに、私はそうだろうと思って、ああなるほどなと思ってお聞きしましたのは、製薬業界を代表される参考人の方が、治験相談をしたときにいろいろアドバイスを受けてというか指導を受けて、それで今度承認段階になるとまた違う人が出てきてまた違うことを言うので時間が掛かって仕方がないんだと、ここはきちっと審査していただけるような体制にしてほしいという業界側の御要望をされたと私は受け止めました。
 ということで、今後、この委員会で大変問題になっておりますように、この機構が、先ほど申し上げましたように、手数料とかあるいは製薬業界からの拠出金によってその運営が賄われ、なおかつ製薬企業から優秀な人材ということで人を持ってきて、そして治験からそして承認まで一人の人がスピード的に早期に承認をできるような体制にしてあげるということが本当に副作用の発生を防ぐシステムとして機能するのだろうか、むしろその方が危ないのではないだろうかというのが、私この審議を聞いておりまして思うところなんですね。
 それで、大臣のそのお考えというものがあると先ほどお伺いをしました。私も幾つかの考え方を持っております。まず一つは、法律で書くことはできないとは思いますけれども、製薬企業に在籍をしておられた方を役員あるいは職員として採用する、就任をさせるということは法律では規定はできないでしょうけれども、これは私、理事長権限でできることだと思います。理事長が決めるかどうかは大臣が指示をするかどうかだということだと思います。
 この点はできることだと思いますので、大臣のお考えの中にあるかどうか知りません、私はそう思っておりますので、その点お答えをいただけませんでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) 先日来お答えを申し上げておりますように、理事長につきましては、これは大臣がするわけでありますから、理事長に対しましては、製薬会社の現在の役職の人はもとより、元役員であった人もそれは入れないということを申し上げたわけで、そういう方針というのは、それは理事長が次のほかの役員の皆さん方を選びますときにもその趣旨というものは生かされるというふうに思っているということを申し上げたわけであります。
 問題は、研究者の問題だと思うんですね。研究者を雇いますときに、現在まで製薬会社に勤めていて、まだ籍は製薬会社にあるといったような人は、それは当然これは除外されるだろうというふうに思います。しかし、そうでない、製薬会社の中で純粋に研究をしていたような人で立派な人があった場合に、そしてその人も除外をしなければならないかどうかといったことについては、一つの考え方をまとめておかないといけないというふうに思っています。
 それは、研究者ですから、どこかで研究をしていた人たち、そういう優秀な人というのはそんなにたくさんいるわけではないんでしょうから、それを選び出すということをやらなければならない。そのときに、前の企業のどこでその人たちが勤めていたかと。多分その中には大学を出てすぐの人もそれはおみえになるでしょう。しかし、新しくこういうふうに増やしていきますときには新しい人ばかりでもいけませんから、今までどこかに勤めていた人も選ばなければならない。そのときの選び方だと思うんですね。だから、そこについては一定のルールを作りながら選んでいくということにしなければいけないというふうに思っている次第であります。
○山本孝史君 そんな優秀な研究者は製薬企業の中で大いに新薬の研究をしていただければいいと思うんですね。その方をわざわざ引っ張ってきて機構の中で新薬の承認審査をさせるということはまずないんじゃないかと。基本的には、こう言っては失礼ですけれども、一般の市民の中にも、治験段階のデータをちゃんと見せていただければ、この薬が安全か安全でないかということぐらいの判断は付くということを言っておられる方たちもおられますし、濱先生も、そういったところを見ればすぐ分かるんだと、こうおっしゃっておられます。
 そういう意味で、ガイドラインを作ると、こうおっしゃっておられるんですが、私は、やはり製薬企業の方が来られるということは、国民の側から見て、そこに行われている、国のほぼ行政を肩代わりしているものだと私は思いますけれども、その行政への信頼性を大変に損ねるというか、信頼性を持ち得ない事態になってしまうのではないか。
 だから、どうぞ皆さん御安心ください、ここにはそういう方はおられませんと言うためにも、やはり製薬企業からは人は来てもらわないんだということを決めるということを、私は、新理事長として、後で現宮島理事長が新理事長になられるかどうか知りませんけれども、これから作られる体制の中でお考えいただけることではないだろうか。それは大臣が国会の意思として、あるいは国民の意思を代表して新理事長に、あるいはこれからの法人の方々にお伝えできることではないだろうかと思うんですね。公的な第三者機関で行っているから安心だと思っているのに、製薬企業の方が入られるということは公的なという意味合いではなくなってしまうと私は思います。
 このイメージ図でお示ししましたように、現在、医薬品副作用被害救済・研究振興機構に出ておられますというか、在籍しておられます職員のほぼ全員の方が厚生労働省から出向をしておられる方たちでいらっしゃいます。
 五年以上過ぎますと国家公務員の身分上に変動が生じるので、五年以内にまた厚生労働省本省に戻るという形で、ここは実は機構の形を取っておりますが、実質上は厚生省職員がこの審査に当たっている。もちろん、国立の医薬品食品衛生研究所は国立施設でございますから国家公務員がやっている施設でございます。それが独行法化されるということは、原則は民間の色合いが強くなるということでございまして、決してこれ、同じ枠内でやっているから変わらないじゃないかという御答弁なり御質問もございましたけれども、独行法化されるということは、組織が全く変わってしまうということなんです。それを前提に新しい組織を考えなければいけないんだと私は御主張申し上げているわけです。それで、そこは多分大臣の頭の中におありになるのかもしれません。
 もう二つ三つ、私なりの考えを申し上げて大臣のお考えをいただきたいと思いますが、研究振興部というものができ上がります。元々は医薬品副作用被害救済基金の中に、オーファンドラッグの開発をするためにここにそういった研究振興機構を付けようということで作りました。患者さんのためだからというのがみんなの思いだったと思いますし、全会一致でこの法案は成立をいたしております。
 しかしながら、独行法化された後の研究振興部門というのは全く色合いが違ってくるだろうと私は思っておりまして、その意味で、ここは、実は研究振興部の人は十一人という比較的小さい体質でございまして、今後は出資金方式ではなくて補助金方式に国の姿勢も変わるということですので、この研究振興部を機構から切り離して、本省にありますところの医政局の研究開発振興課の下に直接付けるという形にしたらどうだろう。すなわち、医薬局じゃなくて医政局の、あの薬害エイズのときに組み立てた、それぞれ分けようという流れの中に沿って、研究振興部はこちらの医政局の研究開発振興課のところに付けたらどうだろうと、こう思うんです。
 直属させられないというのであれば、例えば、今、国立の医薬品医薬基盤技術研究所というものを、国立の医薬品食品衛生研究所の大阪支所を改組する形で新しい研究所を一つ作ろうとしております。ここは新薬開発のための組織バンクになったり、あるいは資金を提供していこうという機関なので、言わばこの機構の中の、この研究振興課と同じ仕事をしておられるものですから、そこの研究所が独行法化されたときに、ここはこの機構から切り離して、人も仕事も一緒にこっちの新しい研究所の方に移っていただければ、大臣がおっしゃいました、研究振興と安全対策が一緒になっているということは解消されるのではないかと、こう思うんですけれども、いかがでございましょうか。
○国務大臣(坂口力君) 確かに、今御指摘の十六年の開設予定になっております国立医薬品医薬基盤技術研究所、長い名前でございますけれども、設立されることになっているわけでございます。この研究所を、これからこれを独立行政法人にするかどうかといったようなこと、まだ最終結論になっておりません。なる可能性も多分にあるというふうに思っております。そうしたときに、今、山本議員が述べられたようなことが可能ではないかというお話でございまして、それは私も一つの考え方だというふうに正直なところ思っております。
 しかし、今まだでき上がっているわけじゃございませんしいたしますから、それはそうしますというようなことは申し上げることはできませんけれども、そういう考え方もあり得るということは御指摘のとおりだと私も思っております。
○山本孝史君 評議員会を存続すべきではないかという御意見もあって、患者団体との中で、厚生省の担当者は当然設置されるものだと理解していると、こういう御答弁もございましたが、評議員会のようなものは法定されておりませんけれども、この新しい機構の中には当然設置されると、こう理解してよろしいでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) それはそのように理解をしていただいて結構でございます。
○山本孝史君 それから、副作用の被害者救済の問題ですけれども、大変に厳しい、制度の周知徹底もされていないという中で、製薬企業からの拠出金でやっているわけですが、私は、薬害といいますか薬の副作用被害というのは社会全体がそのリスクを負うものだと思っておりまして、したがって税金が投入されても何ら不思議ではないと思っております。したがって、製薬企業と、そして国が併せ持って医薬品の副作用被害者にもっと手厚い給付をするという形にする、それが一つの流れではないかと思うんですが、この点はいかがでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) 現在も事務費には出しているわけでございますけれども、いわゆる患者さんにお渡しをする分のところまでは入っていないということでございます。
 これは、一つの流れに従いまして、被害をお受けになりました皆さん方には迅速に対応するというのでこういう機構を作ったわけでございまして、そして一義的にはやはり製薬メーカーがそれを負担をしていくということが望ましいというので作っているわけでございます。国の方も出したらどうだというお話ございますけれども、しかしここはやはり製薬会社が中心になってやっていただくということで私はよろしいのではないかというふうに思っております。
○山本孝史君 持ち時間が本当に少なくなりまして、今日は宮島理事長、現機構の理事長にもお越しをいただいております。
 この八月まで厚生省の医薬局長としておられまして、一か月余りで直接この機構の理事長に御就任された。これまでの歴代理事長の中で厚生省の担当局長がそのままこの理事長に行くということはなかったわけで、私は、何とか国家公務員の定員法の中でかいくぐって厚生労働省が仕事をしていこうという、ある意味では理解はしておるんですが、そういった中で完全に第二医薬局がここの形にでき上がった、こういうふうに思っておりまして、だからあなたは第二の医薬局長だと私は思っています。
 そのお立場にあるあなたが、今審議されている独行法化の法案、大臣も先ほど真情を吐露されたところでございますけれども、どうやれば医薬品機構というか、この副作用被害が防げるというふうにあなたは思っておられますか。
○参考人(宮島彰君) 私が理事長をしております医薬品機構は今回の新しい法人にむしろ統合される機関の一つでございますので、新しい独立行政法人の体制についてお答えできる立場にないかと思いますけれども、一般論といたしまして、個人的な考えになるかもしれませんけれども、申し上げたいというふうに思います。
 先生御指摘のように、これまでのいろいろな歴史的経過を踏まえますと、やはり国民の皆さんの信頼を得られるような体制をいかに作っていくかということが大変重要な課題だというふうに思っております。
 そのためには、各業務ごとにきちんと執行責任を明確にできるような組織形態を作っていくということは当然でございますけれども、それに加えまして、何よりもまず重要なのは、やはり業務の透明性を高めることだというふうに思います。このために、業務内容でありますとかあるいは実績に関する情報を国民の皆様に分かりやすく積極的に情報公開していきまして、それについて国民の皆さんの評価や御批判をいただく、こういうことが大変重要ではないかというふうに思っております。こうしたことを積み重ねていくことによりまして国民の皆さんの信頼が得られる体制を築いていくということが重要だというふうに思っております。
○山本孝史君 私、質問の中で申し上げましたように、国民に信頼できる体制を作るということは同意でございます。そのためには分かりやすい形で、製薬企業からは人は来ませんよ、機構はこういうふうに分かれていますよ、部門別にちゃんとなっていますよということを示していくことが実は信頼を一番得る形なんじゃないかと思います。中にいる人間は一生懸命やっております。それは理解をしております。しかし、外から見たときにそうは見られない組織であれば、それは組織として存立し得ないのではないかと思います。
 今日、大臣、御答弁の中で、自分にも幾つかいろんな考えがある、そしてこの間の答弁の、私どもの朝日委員の質問にも、率直に言えば組織を分けた方がいい、こういう心の中からの言葉もいただきました。被害者の皆さんと会う前にというか、会うときに一定の整理をしてと、こうおっしゃいますけれども、一定の整理はやはりこの法律の中で私はすべきだ、こう思っておりまして、別に大臣の御発言の揚げ足を取っているわけではありませんけれども、しかし国権の最高機関にいる国会の側は、私たちもそう思いますし、そして厚生労働省のトップでいらっしゃる厚生大臣も、この法律もうちょっと考えた方がいい、こう思っておられるわけですから、両者の意見が一致しております。少なくとも私たちの間では一致しておりますので、この本日の法案、採択予定されております。私たちは反対をしておりますけれども、もう少し理事間でしっかり、そしてきちんと真摯に協議をさせていただきたいということを申し上げまして、質問を終わります。
 ありがとうございました。
○委員長(金田勝年君) 午前の質疑はこの程度とし、午後一時まで休憩といたします。
   午後零時十五分休憩
     ─────・─────
   午後一時五分開会
○委員長(金田勝年君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。
 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(金田勝年君) 速記を起こしてください。
 暫時休憩いたしますが、理事間で協議いたしますので、委員の方はしばらくそのままでお待ちください。
   午後一時九分休憩
     ─────・─────
   午後三時五分開会
○委員長(金田勝年君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、独立行政法人労働者健康福祉機構法案外八案を一括して議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
○浅尾慶一郎君 民主党・新緑風会の浅尾慶一郎です。
 医薬品医療機器総合法案の質疑についてはまた後日に譲らさせていただきまして、私はその他の法案について質問をさせていただきたいと、こういうふうに思っております。
 まず、今回の特殊法人等改革関連法案については様々な問題点が指摘されておりますけれども、一言で言えば看板の掛け替えという部分もかなりあるのではないかなというふうに思っております。看板の掛け替えにならないようにどうしていったらいいかという観点から少し質問をさせていただきたいと、こういうふうに思っております。
 そこで、まず今回の法案の対象となっている特殊法人のうちで現在債券を発行できるのはどの法人でしょうか。また、その債券発行残高はどのくらいでしょうか。
○大臣政務官(森田次夫君) 今回の法案の対象となっておりますところの厚生労働省関係の特殊法人のうち、債券を発行できる特殊法人は労働福祉事業団、それと雇用・能力開発機構、社会福祉・医療事業団のこの三つでございます。
 それから、現在の発行の残高でございますけれども、労働福祉事業団につきましては現在ゼロでございます。それから、雇用・能力開発機構につきましては約五千八百億円でございます。それから、社会福祉・医療事業団でございますけれども、約七百億円でございます。
○浅尾慶一郎君 それじゃ、今後独立行政法人化して債券を発行するのはどの法人でしょうか。
○大臣政務官(森田次夫君) 独立行政法人労働者健康福祉機構と、それから独立行政法人雇用・能力開発機構、独立行政法人福祉医療機構の三法人でございます。
○浅尾慶一郎君 今お話がありました中で、独立行政法人労働者健康福祉機構、労働福祉事業団ということになると思いますが、ここは今までも債券を発行していなかった。そして、この委員会の質疑の中で明らかになっておりますように、今後労災病院は増やしていかないということなんだと思います。にもかかわらず、債券を発行できるようにしたというのはどういう理由でしょうか。
○大臣政務官(森田次夫君) 三つの法人でございますけれども、そのうちの雇用・能力開発機構につきましては勤労者……
○浅尾慶一郎君 結構です、労働者健康福祉機構の方だけで。
○大臣政務官(森田次夫君) 労災の方でございますか、失礼しました。
 労働福祉事業団でございますが、これが労災病院等を運営しておるわけでございますけれども、現在まで債券発行を行っていないところでございますけれども、独立行政法人化後に、労災病院につきましては、民間の病院と同様に、施設の改築だとか医療機器の整備等に必要な資金につきまして、将来的には長期借入れのほかに債券の発行によっても必要な資金を確保できるよう、そういったことで債券を発行できるようと、こういうことで必要があるというふうに考えております。
○浅尾慶一郎君 一般的に考えますと、借入れというのは金額は小さくてもできると思うんですけれども、債券をあえて発行しようとすると、発行の手間とか掛かりますから、改築あるいは医療機器の購入程度では債券を発行する必要性はないんではないかなというふうに思います。
 なおかつ、今までの労働福祉事業団の時代においてさえ債券を発行していなかったということでありますが、そうした機能を法律の中で引き続き残したというのは、私はこれは単に元々あった法案をそのまま書き換えたというふうにしか思えないんですが、そうではないと、改築でも相当お金が掛かるんだという何か具体的な数字をお持ちでございますか。
○副大臣(木村義雄君) もし改築にすることになりますとこれは病院全体を建て替え直すということでありますから、大体一床当たり今恐らく二千万や三千万、つまり百床の病院でも二十億とか三十億とかそういう金額が掛かってくることは事実でございます。
○浅尾慶一郎君 二十億、三十億ということでございますが、ちなみに実際に債券を発行しております社会福祉・医療事業団、一回の発行単位が大体百億円なんですね。ですから、二、三十億ということであれば債券を発行する必要性というのが私はないというふうに思います。ですから、元々あった定義をそのまま書き写したんじゃないかなと、こういうふうに思っておるわけであります。
 なおかつ、さんざん議論されておりますが、労災病院については今後新たなものは作っていかないということ、建て替えはあるかもしれないけれども、少なくともその機能をいろいろと見直していくということですから、そういったことで債券を発行するというのはいかがなものかなというふうに思います。
 次の質問に移らさしていただきますが、債券の発行というものには厚生労働大臣の認可が必要とされていると思いますが、現在その認可はどういう基準になっているんでしょうか。
○大臣政務官(森田次夫君) 法人が債券発行の許可申請を行うに当たりましては、政令上、債券の発行に必要とする理由だとか募集の方法等を明記した申請書を厚生労働大臣に提出しなければならないことになっておるわけでございます。厚生労働大臣は、この申請書を受けまして、政策的な必要性、償還確実性あるいは金融市場の動向等を総合的に勘案した上で法人の債券発行の許可を行っているところでございます。
○浅尾慶一郎君 今度、独立行政法人化された後は、大臣の認可に当たって、今の御答弁に加えて債券の償還計画を作るようになっているわけでございますが、そこで大臣にお伺いいたしますけれども、具体的にどんな償還計画を作れば認可されるおつもりでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) 独立行政法人が債券発行を行います場合には、独立行政法人に毎事業年度ごとに今御指摘がありました償還計画の作成を義務付けております。主務大臣の認可を受けることとしているところでございます。
 償還計画の認可に当たりましては、法人の財務の健全性の確保の観点が一番中心でございまして、第三者機関であります独立行政法人評価委員会の意見も踏まえることになっております。この証券の発行により行います事業の収益によりまして債務が着実に返還されるかどうかを中心に判断することになっております。その収益はそれぞれの機構によって内容は違ってくるというふうに思いますが、それぞれを正確に見ながら、返済されるかどうかを正確に見て決定をすると、こういうことでございます。
○浅尾慶一郎君 今お伺いしたのは具体的な償還計画、どんなものを作ればということなんですが、収益があるかないかというのは当然のことなんだと思いますが、今後政令レベルにおいてもう少し具体的で明確な基準を作られた方がいいんではないかと思いますが、大臣の御答弁をお願いいたします。
○国務大臣(坂口力君) ここは御指摘のとおりでございまして、独立行政法人化を行いました後の法人が債券発行を行います場合には、大臣が事前に認可することに加えまして、先ほど申しましたように、第三者機関であります独立行政法人評価委員会の意見を聴取することが定められておりまして、より厳密なチェック体制を行いますが、しかし、この債券に関します必要な事項は今後政令で定めることになっております。その内容につきましては、今御指摘をいただいたこと等を十分に踏まえながら、今後検討してまいりたいというふうに思います。
○浅尾慶一郎君 次に、今回の独立行政法人化も基本的には行政サービスの向上ということを念頭に、一部念頭に置いてやっておられると思いますが、その観点から、行政サービスの向上という観点から、また別の角度から質問をさしていただきたいと思いますが。
 実は、私は今民主党で青年局長ということを行っておりますので、若年層の観点から少しその雇用問題を例に取って行政の対応を伺っていきたいと、こういうふうに思いますが、特に最近フリーターと言われる若者が非常に増えております。まず、そのフリーターの若者がどのぐらいいるか、そしてその年代の失業率はどのぐらいかと、数字をお答えいただきたいと思います。
○大臣政務官(森田次夫君) 大変厳しい雇用情勢を反映いたしまして、未就職のまま学校を卒業する者の増加や若年者の職業意識が不十分なこと等を背景といたしまして、近年、いわゆるフリーターと呼ばれる者が増加をしております。平成十二年のデータでございますけれども、百九十三万人でございまして、大体そのくらいが推計をされると、こういうことでございます。
 また、若年者の失業率でございますけれども、これもまた御承知のとおり大変高水準で推移をいたしておりまして、平成十四年の十月でございますけれども、年齢計で五・四%に対しまして、十五歳から二十四歳層までは八・八%でございます。それから、二十五から二十九歳の層で七・七%となっております。
○浅尾慶一郎君 百九十三万人のフリーターという数も相当多いと思いますし、また今御答弁いただきました失業率が十五歳から二十四歳で八・八%、二十五歳から二十九歳で七・七%という数字も、非常に実は高い数字なんじゃないかなと、こういうふうに思っております。
 様々フリーターになる方にはそれなりの理由があろうかと思いますが、そうした人たちを支援していこうということで、厚生労働省の中でもヤングハローワークというものが作られているというふうに聞いております。私の地元の横浜にも、よこはま・ヤング・ワーク・プラザというものがありますけれども、具体的に全国でたしか四か所あるというふうに伺っておりますが、平成十三年度で七万人の方がその四か所のヤングワークプラザに来ていただいておるということですけれども、しかしせっかく来ていただいた、来られたにもかかわらず実際に就職に至った、七万人来たけれども就職に至ったのは千件という数字を伺っております。七万人来られて千件にしか就職に結び付かないというのはかなり低いんではないかなというふうに思いますが、なぜこんなに少ないんでしょうか。
○大臣政務官(森田次夫君) 就職件数が少ない理由でございますけれども、求人情報の閲覧あるいは講習のみのために来所する者が多いこと等が考えられるわけでございます。相談を受ける件数は確かに七万一千の来られるうちに一万七千、一万八千ぐらいでございますけれども、そういったことで、今後とも職業カウンセリング等を実施するなどいたしましてきめ細かな支援を行い、そして就職に結び付けるよう努力をしてまいりたい、このように考えております。
○浅尾慶一郎君 是非、少しその千件という件数を充実、よりよい数字になるようにカウンセリングとか様々な方策を考えていただければと思います。
 また、同じくその若年層対策として、若年者トライアル雇用事業というのが今年度から始まっておりますが、九十五億三千二百万円の予算で五万人を目標に行っておられるというふうに聞いておりますが、これも二万人の実績しかないというふうに聞いております。その理由はどのようなところにあるんでしょうか。
○大臣政務官(森田次夫君) おっしゃるとおり、本年九月までに二万人でございます。
 そこで、本事業についてでございますけれども、制度は徐々に浸透しておりまして利用数も増加をいたしておるわけでございますが、より一層の周知が必要だろう、このように考えております。このため、企業による積極的な受入れ等を勧めるためにリーフレットの作成だとか配付を行うとともに、先般、本事業の適切な活用、積極的周知に関し改めて労働局に指示したところでございます。今後も本事業の効果的な運用が図られるよう努めてまいりたい、このように考えておるわけでございます。
○浅尾慶一郎君 このトライアル雇用事業というのは、一人につき三か月間ですけれども、トライアル雇用期間に、トライアル雇用をした企業に対して一か月五万円を支給するという制度で、企業の側にとってみても、どういう方か実際に働いてみないと分からない中で、非常に使いようによっては非常に使い勝手のいい制度なんではないかなと私自身は思いますので、是非事業主に対して様々なメディア等を通して積極的にPRをしていただければというふうに思います。
 そして、次の質問に移らさせていただきますが、そのヤングハローワークやこのトライアル雇用について、思うように現段階で成果が上がっていないということの原因の一つには求人が不足しているということも基本的にはあるんじゃないかなと、こんなふうに思っております。そうだとすると、求人開拓というものが重要になってくるわけでありますけれども、まず全体の求人数の中で求人開拓による求人はどのくらいあるんでしょうか。その把握はできていますでしょうか。
○大臣政務官(森田次夫君) 現下の厳しい雇用失業情勢の中で、ハローワークでは職員はもとより全国に約千五百名配置しております求人開拓推進員も活用しまして積極的に求人開拓を行っておるところでございます。
○浅尾慶一郎君 私が伺ったのは、全体の求人数の中で求人開拓による求人がどのぐらいあるかということです。
○大臣政務官(森田次夫君) 十三年度においてでございますけれども、新規の求人数約六百九十八万に対しまして、求人開拓により確保された求人数は約二百十四万となっておりまして、全体の約三割でございます。
○浅尾慶一郎君 全体の三割ということですけれども、まだ少ないんじゃないかなというふうに思います。
 また、今御答弁いただきました平成十三年度の数字、確かに平成十二年度の新規求人数に対する求人開拓数という比率から言うと、二六・三%から三〇・七%へと上昇いたしておりますが、今年度は、四月から十月ベースですけれども、若干ですけれども三〇・七%から三〇・三%と数字が落ちているのが現状だと思います。そうだとすると、大変厳しい雇用の情勢の中でこの求人開拓というのが大変重要になってくるわけでありますから、その人員配置のもし不適合な部分があるとしたらその見直しを含めて求人開拓に取り組んでいかなければいけないと、こういうふうに思いますが、大臣として取り組まれる決意を伺いたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) できる限りこの求人開拓をやりたいというふうに思っておりまして、そうした人員の確保も実はやっているところでございます。キャリアカウンセラーを増やしまして、そしてその人たちにもこの求人開拓もやっていただこうというふうに思っております。毎年一万人ずつ作っておりますので、その皆さんにもやっていただきたいというふうに思っております。
 ハローワークそのものは、お見えいただきました皆さん方の対応にどちらかといいますと追われてしまいまして、求人開拓の方をやろうと思いましてもなかなか人が回らないということがあるものですから、別枠のそうした事業が必要であるというふうに思っておりますので、そうした皆さん方に精力的におやりをいただきたいというふうに思っております。とりわけ大きい企業等に今までお勤めになって、そしてお辞めになったような皆さん方は、非常に各企業に対するお顔も広いと申しますか、結び付きも非常に多いものでございますから、そういう皆さん方が開拓をしていただく数というのは非常に大きいものがございまして、そうした皆さん方にもお願いを申し上げていきたいというふうに思っているところでございます。
○浅尾慶一郎君 ありがとうございます。
 申すまでもありませんけれども、今の経済の状況の中で雇用の問題というのが非常に重要な問題であります。私は、多分これからますます雇用の問題というのは重要な問題になってくるだろうというふうに思っていますので、今大臣の御答弁いただいた方向で引き続き求人開拓に取り組んでいただければと、こんなふうに思っております。
 そこで、フリーターの方のお話、フリーターの人たちの話をさせていただきましたけれども、なかなかフリーターと言われる人たちはハローワークというところには、そうした公共機関には近寄り難いと思っているんじゃないかなと、なかなか来ないんじゃないかなというふうに思います。
 そこで、逆転の発想というか、行政の方からそうしたフリーターという人たちに近寄っていくということも一つの考えではないかというふうに思いますが、そういう若い人たちが集まる繁華街に対策の拠点を作っていったらいいんじゃないかなと、こういうふうに思いますが、その点についてはどのように考えておられますか。
○大臣政務官(森田次夫君) フリーターにつきましては、仕事への意識が希薄であるとか、それから自己の適性に関する理解が不足していると、こういうことから自主的にハローワークに来所して求人活動を行うまでには至らない者も多いと考えておるわけでございます。このため、このような若者が仕事への意識を高め、そして自己の適性につきまして理解するための動機付けやきっかけ作りを効果的に行うことが重要であると、このように考えております。
 そのためには、先生ただいま言われました、おっしゃられましたとおりでございますけれども、拠点として大都市部の若者の多く集まる場所にヤング・ジョブ・スポットと、仮称でございますけれども、これを整備することを現在検討をいたしておるわけでございます。そして、このヤング・ジョブ・スポットでございますけれども、仕事やキャリア形成に関する相談だとか情報の提供、それから適性検査等を行うほか、フリーター同士で情報交換や企業訪問など自主的に仕事を理解するための活動を行えるよう支援することなどを検討しておるところでございます。
○浅尾慶一郎君 このヤング・ジョブ・スポットというのは雇用・能力開発機構を使った事業というふうに聞いておりますので、今回の独立行政法人化の改革の成果に期待したいところであります。
 今、お話がありましたように、若い人たちが集まるところ、私の神奈川県でいえば横浜とか川崎といったようなところには結構若い人が集まっておりますが、そうした場所にヤング・ジョブ・スポットというものを開設してはどうだろうかと思いますが、その点についてはどのように検討されておられますでしょうか。
○大臣政務官(森田次夫君) ヤング・ジョブ・スポットの設置の場所でございますけれども、おっしゃられるとおり、フリーター等の若者が多い主要都市を想定しているところでございますけれども、今後各地の実情だとかニーズ等を踏まえまして具体的な設置場所を検討してまいりたい、このように考えておりますけれども、当然横浜等も候補の一つではないかと、このように考えておるわけでございます。
○浅尾慶一郎君 今日、独立行政法人の様々な問題について質問をさせていただきました。債券発行の問題については先ほど質疑の中で指摘をさせていただいたとおりだと思いますが、特に、全く債券の発行の実績が労働福祉事業団の時代からなかったにもかかわらず引き続き債券を発行できるようにしていると、なおかつ労災病院について様々指摘されているということについては、もう少し本当にその必要性があるかどうかということも含めて法案を作るときに考えていただければというふうに思います。
 最後に、まとめという意味で、厚生労働行政を含めてきちんと様々な問題がある中で総点検をしていただきたいと、こういうふうに思いますが、今回のハローワークそのものは厚生労働省そのものの事業でありますが、今、お話がありました例えばヤング・ジョブ・スポットということになりますと、これは雇用・能力開発機構を使った事業というふうになっておりまして、厚生労働省そのものが行うもの、そして独立行政法人を使って行うものと様々ありますが、それらが一体となって、行政と独立行政法人が一体となって国民へのサービスが向上することが最大にして唯一の目的だというふうに思っております。もちろん、その中で合理化ということもありますが、そうしたことが最大にして唯一の目的だというふうに思っておりますので、そうしたことについて最後に大臣の所見を伺って、質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) たしか前回も数値等を明確に把握するようにというお話をちょうだいしたというふうに思いますが、私たちも各分野において仕事をいたしております。そして、それの評価をいたしますときに、どういう数値であったかということは明確にしなければならないわけでございますので、私たちもそれに努めたいというふうに思っております。
 ただ、ハローワークなどでお見えをいただいて御相談をしていただく皆さんの数値は把握がちゃんとできるわけでございますが、お見えいただいて、そして機械等を使って情報を、状況をごらんをいただいてすぐお帰りになるような方がどれだけあるかというようなことが分かりにくいといったようなことはございますので、そうしたことをどうするかという、機械に打ち込まれた件数等をどう把握をするかというようなこともこれからやっていかなきゃならないというふうに思いますし、それから、携帯電話に今後の求人先等を入れることが今行われておりますが、これもだんだんと増えてまいっております。ここへ、その求人名も、今までは求人名は入れていなかったんですけれども、求人名も入れるようにいたしました。また更に一層増えるんではないかというふうに思っておりますが、そうした数字もきちっと押さえていきたいというふうに思っております。
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。
 今日は、前半、医薬品機構の問題議論したいと思うんですが、この医薬品機構の早期承認ということを考える上で極めて重大な事実が明らかになりました。抗がん剤イレッサの副作用の問題であります。まず、この問題からお尋ねしたいというふうに思うんです。
 昨日、このイレッサの問題、私お聞きする、質問通告で資料請求をいたしましたらば、イレッサによる副作用である間質性肺炎、これは二百九十一例、うち死亡例が八十一例と、本当に紙を見たときには愕然といたしましたが、そういう数字が出されました。この事実経過について、まず御説明をいただきたいというふうに思います。
○政府参考人(小島比登志君) 厚生労働省に報告されておりますイレッサ錠使用との因果関係が疑われております急性肺障害、間質性肺炎等の副作用報告例数は、平成十四年十一月二十五日の時点で、先生御指摘のように、二百九十一例、うち死亡八十一例でございます。
 イレッサ錠によります間質性肺炎につきましては治験段階でも三例認められておりましたことから、販売開始時点の添付文書におきまして重大な副作用として注意喚起を図っていたところではありますが、本年七月の供給開始以降、その頻度が増加傾向にあったことから、本年十月十五日に緊急安全性情報を発出することによりまして一層の注意喚起を図っているところでございます。
 厚生労働省に報告されております急性肺障害、間質性肺炎の症例を、副作用発現日により本年十月十五日の緊急安全性情報発出前後で比較いたしますと、緊急安全性情報発出前は百三十八例のうち死亡が五十七例、四一・三%、発出後の九十五例のうち死亡が十四例、一四・七%となっておりまして、このことから、緊急安全性情報による注意喚起の効果はあったものと考えております。
 副作用の発現が確認されて以降、収集された個別症例情報を基に本剤との因果関係やその発生頻度の傾向等につきまして鋭意検討を行ってまいりましたが、対象疾患が手術不能又は再発型のがん領域であり、前治療や併用薬との関係もあることから、特定患者群の発生傾向等についてはいまだ不明でありまして、引き続き情報の収集及び解析等を行い、本剤の適正使用を図ってまいりたいというふうに考えております。
 また、イレッサ錠の輸入販売会社でありますアストラゼネカ株式会社に対しましては、市販後安全対策の体制等の自主点検を行い厚生労働省に報告するよう求めておりまして、先般報告書の提出がなされたことから、今後その内容について検討し、市販後安全対策の着実な推進が図られますよう当該企業を指導してまいりたいと、このように考えております。
○小池晃君 ちょっとまとめてたくさんおっしゃられたんで、一つ一つ事実をちょっと確認していきたいと思うんですが、これはもう八十一名の方が亡くなったということは本当に重大なことだと私思うんですね。恐らく日本の薬害、薬の副作用の史上最大の規模ではないかというふうに思うんです。
 この薬は今年一月二十五日に承認申請が出された、七月五日に輸入承認がされた、七月十六日に薬価未収載、保険未適用のまま発売が開始をされた、販売開始された、八月三十日に薬価収載されて保険で使えるようになったわけです。本当に急げ急げでやってきた。わずか三か月余りで、発売、薬価収載されてからはもう三か月余りですから、それで八十一名もの犠牲者を出したわけであります。
 まず最初にお伺いしたいのは、そもそも一番最初にイレッサの副作用情報、これが厚生労働省に来たのはいつなんでしょうか。
○政府参考人(小島比登志君) イレッサの情報につきましては、本年七月十六日の販売以降十月十一日までということで、私どもに障害例あるいは死亡例の報告が来ているところでございます。
○小池晃君 十月十一日に第一例があったということですか。
○政府参考人(小島比登志君) 十月十一日までの分として私どもに報告があったということで、十月十五日に緊急安全性情報を発していますから。
○小池晃君 ですから、十月十一日までの分の副作用報告が一回まとめてあったわけですか。それはいつあったのかということをお聞きしているんです。
○政府参考人(小島比登志君) 失礼いたしました。発売直後から順次その報告が出てきているということでございます。
○小池晃君 これは重大な話ですね。十月十五日に報告があったわけじゃないんですね。
 じゃ、一番最初に、厚生労働省に最初の副作用情報が来たのは一体いつなんですか。それ明確に日時を答えていただきたい。
○政府参考人(小島比登志君) 今ちょっと手元に正確な日時というのはありませんので、また調べまして。
○小池晃君 七十分ありますから、この質問時間中に調べていただきたいと思います。
 これ重大なことだと思いますよ。基本的な情報じゃないですか。こんなことも答えないで、質問できませんよ。この質問が終わる七十分の間に必ずお答えいただきたい。
 極めてじゃ早期に来ていたわけですね、七月十六日に販売してから、もうごく早期に来ていたということなんですね。
○政府参考人(小島比登志君) 確認はできませんけれども、そのように思います。
○小池晃君 そして、十月十五日に二十六人が間質性肺炎を発症した、十三人が死亡したという発表がされました。厚生労働省が十月十五日に緊急安全性情報を出している。ということは、十月十五日に情報があったんじゃなくて、もう七月の段階から次々に情報が来て、数がまとまったのが十月十五日、そこでようやく緊急安全性情報を出したということなんですね。
○政府参考人(小島比登志君) そのとおりでございます。
○小池晃君 本当に重大だと私思うんですね。
 さらに言うと、実はこの段階ではアストラゼネカはもっと多い情報を持っていたということなんですね。アストラゼネカ社の文書を見ますと、十月十五日の時点で既に六十九人の発症、死亡二十七名という情報を持っておりましたと書いてあります。この情報は厚生労働省には来ていたんですか、いなかったんですか。
○政府参考人(小島比登志君) 私どもには来ておらなかったということでございます。
○小池晃君 私のところに来ていなかったということは、厚生労働省の窓口にはその情報は来ていたわけですか。
○政府参考人(小島比登志君) それは、十月二十四日に私どもの方に報告があったということでございます。
○小池晃君 要するに、十月十五日の段階で隠れていた情報が二十四日に来ていたんだと。何で十月十五日の段階で六十九人、二十七名もの情報がアストラゼネカから厚労省には来なかったのか。アストラゼネカの方がじゃ伝えなかったということなわけですね。
○政府参考人(小島比登志君) そういうことでございまして、私どもとしては、アストラゼネカに対しましてきちっと重篤な副作用情報等の迅速な提出を促す文書を出したということでございます。
○小池晃君 迅速といったって、もう七月に発売してから次々と死亡症例の報告がありながら、それを手を打たずに十月十五日になってようやく緊急安全性情報を出したということですから、一体どこが迅速なのかという経過だと思うんです。
 十月二十五日に厚労省はアストラゼネカと面談をして、二十六日には百二十五名の間質性肺炎、三十九名の死亡というふうに発表いたしました。この十月二十六日の発表の段階では、十月十五日以前の発症例というのは九十九例で、死亡例は三十五例だったと、これは間違いないですね。
○政府参考人(小島比登志君) そのとおりでございます。
○小池晃君 そうだったんです。十月二十六日の発表では、十月十五日以前の発症は九十九例だったと。それなのに今回、昨日お示しになった発表では、十月十五日以前の発症が百三十八例、死亡が五十七例と、また増えているわけですよね。これは一体なぜこんなことになるのか。これはアストラゼネカがまたその数字も隠ぺいしていたということなんですか。
○政府参考人(小島比登志君) この数字でございますが、一たび緊急安全情報を出しますと、今まで報告のなかった医療機関等から次に報告がございまして、その分をうちの方で集計しました結果、十月十五日以前の死亡例であったということで、今先生にお示ししたような数を整理させていただいた、こういうことでございます。
○小池晃君 要するに、十月十五日以前の発症例の報告がいまだに増えてくるわけですよ。二か月前以前の発症の数字がまだどんどん増えているわけです。
   〔委員長退席、理事武見敬三君着席〕
 ですから私は、この八十一例というのだって本当に実数なんだろうかということは極めて疑わしい。実際の被害者というのはもっと多い可能性が当然あると思うんですが、その可能性はあるわけですね。その点をお答え願いたいと思います。
○政府参考人(小島比登志君) 可能性自身はあると思います。
○小池晃君 さらに、発現日不明という例が五十八例あるんですね、今回の発表で。そのうち十例が亡くなっているわけです。これ、なぜ発現日不明というような数がこんなに多いんですか。そして同時に、なぜ発現日不明というふうにされているのか、その理由を御説明いただきたいと思うんです。
○政府参考人(小島比登志君) この発現日不明の部分につきましてはまだ現在調査中であるということでございまして、十月十五日以前、以降というところまでまだ分けられないというふうなことでございます。
○小池晃君 以上を踏まえて大臣にお聞きしたいんです。
 これ、八十一例という数字自体も極めて驚くべきことだと。今日の議論で私、初めて分かったのは、発売直後から副作用情報、それも死亡にかかわるような情報が来ていたということであります。八月三十日に薬価収載されて、その後わずか三か月で八十一名もの犠牲者を出す。大臣としては、この重大な被害を一体どう受け止めていらっしゃるのか。そして厚労省としては、このイレッサ錠について今後どのように対応されるおつもりなのか、お答え願いたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) 確かに御指摘をいただきましたように、八十一名という死亡者というのは非常に多いですね。この薬品が認可をされましてから一万七千名と、使われる方も非常に急に増えた、これもまた事実でございます。
 その一万七千名の中には非常な効果を発揮をした人も中にはおみえになるといったことでございまして、功罪相半ばしていると。しかし、副作用というよりも、これは死亡者でございますから、これは単なる副作用という意味とは私も違うというふうに思っております。したがいまして、この薬を今後どうしていくかということについて緊急に対策会議を今やっておりまして、そして早急に結論を出したいというふうに思っております。
○小池晃君 ちょっと、その程度の対応でいいんですか。これ極めて厚生行政にとって重大な問題じゃないですか。今後の対応について大臣としてその程度の対応でいいのか、いま一つ私には深刻さというか、この事態の重大性を認識されていないのではないかと。そんなことはないとは思うので、是非、この問題についてどのように対応されるおつもりか、御回答願いたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) ですから、非常に重大だというふうに認識をいたしておりますので、早急にこれの対応を検討するということにしているわけでございます。
○小池晃君 当然、薬食審等の開催あるいは行政措置等についても考えられるかと思うんですが、その点についてどのように検討されているか、参考人でも結構ですけれども、お答え願いたいと思います。
○政府参考人(小島比登志君) 先ほどもお答えいたしましたように、今、アストラゼネカ社に対しまして市販後安全対策の自主点検等を求めておりまして、その報告等が今現在出てきております。それを今、うちの局内で検討しているわけでございまして、当然、薬事審議会の安全性部会等々にも相談をしてまいりたいというふうに考えております。
○小池晃君 それで、先ほど局長のお話の中で、安全性情報を出してからの死亡率は低下しているという認識を示されました。私、この問題ちょっと非常に重大なんではないかと思うんです。
 といいますのは、死亡例の比率低下していると言っていますけれども、それでも発症九十五例中十四例が死亡されているんです。これ極めて死亡率高いですよ。しかも、十月二十六日の段階で発表した数字を見ますと、そのときは十月十五日以降の発症というのは十二例で、そのうち一例死亡だったんです。それが、今度の発表では九十五例中十四例死亡になっているんです。ですから、日を追うにつれて、先ほど局長おっしゃったように、まだ掘り起こされていない例、あるいはいろんな形で情報が来ていない例もあるわけですよ。そういったものを見れば、これは、十月十五日以降は緊急安全性情報を出したからこれは改善をしているというふうに今断定することは私は到底できないと。これ十月十五日以降だってまだまだ予断を許さないというふうに私はこの数字を見て思いますが。
 私は、十月十五日以降、安全性情報を出してから改善しているなどという見方は極めて甘いのではないかというふうに思いますけれども、いかがですか。
○政府参考人(小島比登志君) いろんな見方があろうかと思いますけれども、私が先ほど申し上げましたのは、数字を端的に申し上げたわけですが、しかしながら、やはり緊急安全性情報を出しますと全国の医療機関あるいは患者の皆さん方に広くその情報が行き渡ります。そういう効果というのはあるんではなかろうかというふうに思っているわけでございます。
○小池晃君 この薬の被害自体も大変なんですが、問題はこの承認過程だと思うんです。この薬が異例に速い審査期間で承認され世に出てきたことであります。このスピード承認のやり方そのものがこれほど深刻な被害を生み出した私は可能性があるのではないかというふうに思うんです。
 イレッサの承認申請があったのは今年の一月二十五日。その後わずか六か月で承認審査で発売された。これ異例な速さだと思うんですが、なぜこのように審査期間が短かったのか。扱いの問題も含めて説明していただきたい。
○政府参考人(小島比登志君) 医薬品の承認審査には、当該医薬品の対象疾患が重篤であり、かつ既存の医薬品と比較して有効性又は安全性が医療上明らかに優れていると認められるときは、申出によりまして優先審査品目として他の医薬品の審査に優先して審査ができることになっております。
 御指摘のイレッサにつきましては、対象が肺がんという重篤な疾患であり、また既存の肺がん治療薬を用いて効果がなかった患者を対象にした臨床試験において有効性が認められたことから、優先審査品目に指定し、他の医薬品に優先して審査を行ったと。その結果、五か月余で承認がされたということでございます。
   〔理事武見敬三君退席、理事中島眞人君着席〕
○小池晃君 こんなに短期間で承認審査を行った。そして、発売後わずかの期間で大変な規模の犠牲者を出した。私は承認審査の在り方、内容に問題があったのではないかと思いますが、その点いかがですか。
○政府参考人(小島比登志君) 優先審査の期間がどのくらいかということでございますが、これは当然のことながら一般の標準的な審査期間であります一年よりは短いわけでして、ほかにいろんな優先審査の例があるわけでございますが、物によって大分優先審査期間というものの期間が違います。全体で見ますと大体おおむね六か月程度ということでございますので、それよりは少し短いかということでございますが、実際にはこの五か月よりも更に短い承認期間というものもございます。ですから、一番短いということまでは行かないんじゃなかろうかというふうに思っております。
○小池晃君 そんなことを聞いているんじゃなくて、短いことは分かっているんですよ。一番短いかどうかということを議論しているんじゃないんです。この短い期間の中の承認審査の中身に問題があったんじゃないですかと、そういう認識はお持ちでないんですかということをお聞きしているんです。
○政府参考人(小島比登志君) 私どもといたしましては、審査は専門家の審査センターによりまして適正に行われたというふうに考えております。
○小池晃君 とんでもないですね。これ、私、専門家じゃ、もちろん薬学の専門家でもありませんけれども、この審査報告書、ここにあります。これざっと目を通しても本当にこれどうなっているんだろうというような部分一杯あるんですよ。
 ちょっと幾つか紹介したいんですが、これ、医薬品医療機器審査センターの審査報告書と、それからアストラゼネカが出したレポートであります。
 例えば、ラットの実験で、体重一キログラム当たり五ミリグラム以上の投与で幹細胞の壊死が起こるとなっています。ということは、体重五十キロの人間に当てはめれば二百五十ミリグラムで幹細胞の壊死が起こるということなんです。イレッサ一錠二百五十ミリグラムなんです。ということは、イレッサ一錠を毎日飲み続けたら幹細胞が壊死するということなんですよ。それが動物実験で確認されているわけですね。同時に、抗腫瘍効果があるのは体重一キログラム当たり五十ミリグラムだというんです、最低ラインが。だから、副作用発現の十倍の量を飲まないと抗腫瘍効果がないというんですよ。こんな異常な動物実験結果が出ている。
 さらに、アストラゼネカが出したレポートを見ますと、これはアメリカのデータです。このアメリカのデータを見ると、二百十六例の使用に対して、副作用を含む有害事象による死亡が十五例で約七%です。その一方で、腫瘍縮小効果が見られたものは二百十六例中十八例、約八%です。だから、どういうことかというと、副作用で亡くなった方と、それから腫瘍が少しでも小さくなったという人は大体同じぐらいの数しかいないんですよ。こんな薬をなぜ使ったのかと。それなのにわずか六か月で承認した。しかも、結果としてこれだけ被害が出ていると。
 先ほど、専門家がやったから間違いないというふうにおっしゃいますけれども、この承認審査の過程に問題点がなかったと局長、あなた、問題点なかったというふうにおっしゃるんですか。
○政府参考人(小島比登志君) 今、先生御指摘の問題点についてお答えいたしますが、まずイレッサの動物実験におきましては、御指摘のように承認された人への用法、用量の範囲で動物に毒性が現れていたということは事実でございます。
 しかしながら、一般に抗がん剤などの重篤な疾患に用いる医薬品につきましては、臨床におけるがんの縮小等の有効性と副作用等を総合的に評価して承認の可否を決定していることから、結果として動物実験において毒性が発生するよりも多くその量を用法、用量として定めることもございます。現に、制がん剤その他で動物実験における無毒性量というよりは多い臨床用量の抗がん剤の量というものを定めて使う場合もございまして、その使用に当たりましては、適正な使用が図られるよう添付文書において発現する副作用や使用方法等についての十分な注意喚起を行わせているところでございます。
○小池晃君 しかし、副作用発現の十倍の量を飲まなければ腫瘍縮小効果がないというデータですよ。これを見て、これを使っていいのかなというのは、普通素人はそう思いますよ。専門家は違うのかもしれないけれども、素人は明らかにこれはおかしいと思いますよ、だれが聞いたって。
 更に私おかしいと思うところは、この審査報告書のデータで大変違和感を覚えるんですが、日本人と日本人以外を比較したデータが出ているんですね。これ、同じ薬を日本人と日本人以外に使っているんですよ。日本人百二人、それから日本人以外百八人に使っている。第二層の試験であります。これ見ると、死亡率は日本人以外では二九・九%。日本人では二・九%なんですね。抗腫瘍効果はどうかというと、日本人以外は一〇・四%。これに対して日本人は二七・五%。
 だから、日本人は非常に死亡率、副作用が物すごく少ないと。一方で、効果は日本人以外の外国人に比べると二倍以上。これ、レポートでは何て書いてあるかというと、日本と海外の治療形態の違いだと。日本は入院が多いのでより多く副作用情報が入るからだと書いてあって、レポートの中にもこれは説得力がないと書いてあるんですよ。
 これ、読んだだけで、何でこんなことになるんだ、おかしいじゃないかというふうに思いませんか。私はどう見てもこのレポートの中身というのはもう大変疑問がある。こういう日本人と日本人でない人でこれほどの副作用の出方もあるいは効果も違うと、この格差について何の疑問も持たなかったんですか。そこのところ、説明していただきたいと思います。
○政府参考人(小島比登志君) その点につきましては、専門家の間で議論が行われて、やはりある程度の用量で、これは肺がんという末期がんに近いがんに対処する抗がん剤でございますので、やっぱり有効性というものと安全性というものを見定めて、それでいろいろ議論した結果、承認をしたということであろうかと思います。
○小池晃君 私は今のお話を聞くと、もうまるで患者さんを動物実験に使ったとしか思えないですよ。
 動物実験でこれだけのデータが出ているわけですよ。素人が見たってこれはちょっと引っ掛かる点は一杯あるんですよ。それでもこれを使うんだということで、一万人ですよ、一万七千人ですよ。動物実験をやって、動物実験を、正に実際の人体実験やっているようなものですよ、こういうやり方は。
 しかも、あなたは末期、末期というふうにおっしゃいますけれども、このイレッサの適用はどうなっているかというと、確かに手術不能の肺がんもありますが、再発非小細胞肺がんというのもあるんですよ。これ、再発がんという場合に、必ずしも末期というばかりじゃないですよ。再発して、ごくごく初期の段階だって、この適用であれば使えるんですよ。
 実際に、今日、午前中私どもは記者会見をやりました。そこに来られた方は、三十一歳の女性です、亡くなられた方は。原発性肝がんの転移の肺腫瘍です。普通にもう歩いて通っていたそうですよ、病院に。病院に行って薬をもらったらば、もう二週間ですよ。急速に間質性肺炎が増悪をして入院をした、すぐに酸素吸入した、翌日からは酸素マスクになった。もうすぐにその次には挿管になったと、もうそういう状態ですよ。それで、もう苦しい苦しいという言葉を残して亡くなっていったということであります。
 だから、そんなに末期の方に使われるなんという適用になっていないんです。実際現場でも、使われ方に問題があることは私も認めます。しかし、そういう使われ方でない使われ方も実際しているんですね。そういう中で、末期のがんだから多少の危険はやむを得ないなんという議論は、私は通用しないし、実際に抗腫瘍効果と比べても副作用の頻度の方が高いというような薬をなぜ使ったのかと。何よりもの証拠、何よりも重要なことは、これアメリカでは承認していないわけですよね。これ、実際にアメリカではいまだに承認されていません。世界で今使われているのは日本だけであります。
 しかも、しかも日本で保険適用する直前の八月十九日、日本で薬価収載したのは八月三十日です。この八月三十日の直前の八月十九日に、アストラゼネカ社がアメリカのFDAに対して、イレッサによる生存率には特に有意な効果は認められない、要するに生存率を良くするという証拠はないんだと、そういう報告を出しているわけです。このことは当然、局長は御存じですね。
○政府参考人(小島比登志君) FDAの状況でございますが、九月十二日にそこの諮問委員会がこのイレッサを承認をするように勧告したと、まだ承認自身は前でございますが、勧告したというふうに聞いております。
 御指摘の寿命効果がないという、指摘された試験でございますが、これにつきましては、海外で行われた抗がん剤治療が、未治療者の患者を対象とした多剤併用試験というふうに思われます。すなわち海外試験におきましては、当該試験は抗がん剤を使ったことのない患者を対象に、他の抗がん剤に本剤を上乗せした場合の効果を評価したということでございますが、我が国の場合には、既存の抗がん剤で効果がなかった患者を対象に、イレッサのみを投与して、イレッサの有効性、安全性を評価したということでございます。
○小池晃君 同一の条件で比較しているわけではないわけですよね。そういうデータはお持ちなんですか。
   〔理事中島眞人君退席、委員長着席〕
○政府参考人(小島比登志君) 同一の条件ということではございませんが、抗がん剤の治験で、使い方は違っているということでございます。
○小池晃君 FDAが今どうなっているかというと、諮問委員会が検討して勧告を待つことになっているということでありますけれども、様々な問題点が指摘をされて、実際にはまだ承認されていないわけです。
 ちょっと局長、お答えになっていないんですけれども、八月十九日にこのイレッサによる生存率には特に有意な効果は認められないという報告をアストラゼネカがFDAに出したことは御存じなんですかと、そこはどうなんですか。
○政府参考人(小島比登志君) 私自身は承知をしていませんが、うちの担当部署の方には、八月十九日の報告というのは承知しているということでございます。
○小池晃君 じゃ、重大じゃないですか。だって、大変危険が強いということだけではないわけですよ。生存率にも有意な変化がないというレポートをアストラゼネカが出していたということを知りながら、八月十九日にそういうのが出ている中で、八月三十日に保険適用したわけですよ。これ重大じゃないですか。何でその情報を現場では伝えて待ったを掛けなかったんですか。これ、重大な責任あると思いますが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(坂口力君) 細かな経過の方は私ちょっとよく存じませんけれども、いずれにいたしましても、非常に重大な副作用でありますから、先ほど申しましたように、早急に検討するということを申し述べたところでございます。
○小池晃君 いや、大臣、そういう一般論ではなくて、今、局長認められたように、八月十九日にはアストラゼネカが生存率には有意な差がないと、要するに使っても使わなくても生存率に変わりないというレポートを出していたことを厚労省の担当者レベルでは知っていたと。知っていながら、それが来ればちょっと待ったと、これはいろんな危険がありそうな薬だということは前から分かっていたわけですから、ちょっと保険適用ストップして、もう少しデータを集めたり検討すると、ブレーキを掛けると、これ当然じゃないですか。ところが、そのわずか十日後に保険適用してどんどん使えるようにした。このことに問題はないのか、その点についての大臣の御認識を伺いたい。大臣にお聞きします。大臣にお聞きします。
○国務大臣(坂口力君) そのこともよく検討いたします。どういう状況であったかということを、そしてそれがどういうデータ、あるいはどういう論文であったかということもよく見まして、そして早急に検討いたします。
○小池晃君 この八月十九日の問題だけではなく、大臣、今まで議論をしてきた、承認審査の過程を含めて、全体として私は、これはもう事実が証明していると思うんですよ。だって、八十一人の方が命を落としたわけですよ、ごくごく短期間に。だとすれば、やはり大臣、今回のイレッサの承認審査の過程には、これは問題はありである、私は当然そう思うんですが、大臣の御認識をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) したがいまして、先ほどから申し上げておりますように、早急によく検討をいたしまして結論を出します。
○小池晃君 これからのことじゃなくて、大臣の御認識をお伺いしているんです。今後検討するということは問題があったということだと思うんですが、大臣としてはこの承認審査の過程に当然問題があったという御認識をお持ちですねと、このことに素直に答えていただきたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) いろいろの検討すべきことがありますからそう申し上げている、そういうふうな認識を持っているからそう申し上げているわけです。
○小池晃君 先ほど薬食審でも検討するというふうにおっしゃいました。これはもちろん今回のイレッサの承認審査の過程についても薬食審で当然検討を加えるということと理解してよろしいですね。
○政府参考人(小島比登志君) 当面は薬食審におきます安全性部会というところで議論をしたいというふうに考えておりますので、今後の対応、対策ということになろうかと思います。
○小池晃君 いや、当然、この承認審査の過程について、その検討の中で検討課題の一つということになっていくんじゃないですか。そのことをお伺いしているんですよ。
○政府参考人(小島比登志君) 私どもといたしましては、審査は適正に行われて承認をしたというふうに考えているところでございますので、あくまでこの死亡例八十一人ということにつきまして、どうやってどのように対処していくかということについて、薬食審の意見を聴きながら早急に対応を決めたいということでございます。
○小池晃君 八十一人の方が亡くなっている。ごくごく短期間で亡くなった薬の承認審査の過程が問題なかったという、そんな認識で検討したって何の結論も出ませんよ。
 ちょっと大臣にお聞きしたい。私は、どう考えたってこれは承認審査の過程に問題があったことは間違いない、この承認審査の過程についてもこれは検討を加えるということは当然のことだと思います。大臣、いかがですか。
○国務大臣(坂口力君) 検討するというのは、それをあらゆる角度から検討するわけでありますから、すべてのものを含めて検討をするということを申し上げているわけであります。
○小池晃君 だとすると、今回の医薬品機構法の目的というのは正に迅速な新薬審査体制を確立するということなわけです。迅速な審査の言わばモデル的な薬だったイレッサがこういう前代未聞の重大な被害を出していると。やはり私は、そもそもこんな重要な情報を、昨日の夜、質問通告でこの問題について聞くからと言うまでは一切発表しなかった、このこと自体本当に大問題だと思うんですよ。私が聞かなければ、このことが世に出ないままこの審議が進んでいたらどうなるか。これ医薬品機構法の法案審議にとっても極めて重要な情報だと思うんです。
 十月二十八日の安全対策課長のアストラゼネカ社長あての文書は迅速な情報の提供を求めていますよね。それなのに、十月二十六日以降、昨日まで一切報告しようとしなかったわけです。これはなぜなんですか。迅速に情報の提供を求めているにもかかわらず、一か月以上も厚生省はこの数字を出さなかったのは一体なぜか、そのことをお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(小島比登志君) 御存じのように、十月十五日に一度緊急安全性情報を出すということで数字を発表しました。しかし、私たちの方の方針といたしましては、随時報告は上がってくるわけでございますが、やはりある程度まとまった段階でその対策とともに数字を発表するというのが通例でございますので、その時期を待っていたということで、決して隠していたわけではございません。
○小池晃君 そういうのを隠していたというんですよ。
 これが三十九例だった。それが徐々に徐々に増えていった。じっとその情報を持っていた。そして、こちらから聞いたらば八十一例だというふうに発表する。こういう姿勢こそが、このまま医薬品機構を作ったら一体どうなるかということを象徴的に示しているじゃないですか。都合の悪い情報はひた隠しにする、追及されてようやく出してくる、こういう体質こそ問われているんじゃないですか。
 大臣、お伺いしたいんですけれども、この情報を、私本当に八十一名亡くなったというのを見て愕然といたしましたけれども、これ一か月以上にわたって厚生労働省は、どんどんどんどん日に日に死者の数が伸びていく、その数字を一切外に出さない、そして追及をされて初めて答える、こういう体質こそが、大臣、問われているんじゃないでしょうか。こういうやり方に問題があると私は思うんですが、大臣の御認識をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) いずれにいたしましても、薬に関しますものは副作用を含めて情報開示が大事でございます。したがいまして、毎日毎日出すというわけにはいかないというふうに思いますけれども、それはそれが増えてくるということになれば、やはりはっきりとこれは公開をしていくべきだというふうに思いますし、これからのこともございますが、様々な副作用が出ましたときにはそれをできる限り早く情報開示をする。それは内部の人々だけではなくて、外からごらんをいただいたときにすべての人にそれが分かるようにしていくという情報開示が大事かというふうに思っておりまして、そのようにしたいというふうに思っているところでございます。
○小池晃君 製薬企業にはいち早く情報を開示したわけですよ。一方で、この重大な副作用被害情報、もう次々に亡くなっているような情報はひた隠しにする、隠ぺいすると、こういう姿勢でいいのか。こういう姿勢でこの医薬品機構法案を、やはりこの問題こそ問われているんだと、ここのところを徹底的に解明することこそ私は求められているんだと思うんです。
 その点で、今回の一連の事態、何でこんなことになったのか、早期に承認したというその過程に問題が、どういう問題点があったのか、拙速な審査にどういう問題点があったのかと。この一連の経過を先ほど検討するというふうに大臣おっしゃったけれども、このことをきっちり解明することなしに私は医薬品機構法を進めていくこと、成立させることなど到底認められないと思うんですが、大臣、いかがですか、このことに関して、大臣。
○国務大臣(坂口力君) このイレッサはイレッサの問題でありまして、これは徹底的にやります。
 こういうことが起こりますから、すべての副作用に対する体制でありますとか安全性に対する体制を強化をしなければならないわけであります。だから、その安全性の強化、あるいはまた副作用に対するそれの把握の強化、そうしたことを行うということと今回のイレッサの問題、個別な問題とはこれは別だというふうに思っております。
○小池晃君 別問題じゃないですよ。正に一体の問題ですよ。現実の薬の承認の過程を総括し、その中からどういう教訓を導き出すかということを抜きにして、それを抜きにしてこれからの新しい新薬審査の在り方なんて考えられないですよ。今やっていることの問題点は一体どこなのか、そこを真摯に検討する中から新しい制度について検討ができるんです。
 しかも、隠ぺい体質というのはあるわけですよ。こういうことを見れば、一方で被害者の方が見れば、またこういう事件が起こっている、そして厚生労働省はこの情報をひた隠しにしてきている、こういうやり方の厚生労働省に医薬品機構、安全審査、産業振興、全部任せたら本当に被害者が置き去りにされるのではないかというふうに思うのは当然じゃないですか。審議しながら、まるで同時に、リアルタイムにこういう事件が起こっている、そういう思いを持つのは当然ではないかと思いますが、大臣、これ別問題だとは私は思いません。正にこの問題の解明の中でこそ新しい新薬審査の在り方、安全対策の在り方が検討されていくべきものだと。私は、別物ではなくて正にこれは一体として考えていく、今回の法案を考えていく上で極めて痛切な教訓として議論をしていくべきそういうテーマだというふうに考えますが、大臣、いかがですか。
○政府参考人(小島比登志君) 今、ひた隠しにしているという御指摘がありましたので一言申し上げたいと思いますが、私がこの九月にもう何回も緊急安全性情報を出しております。
 私どもといたしましては、薬というのはやはり有用性といいますか有効性と安全性の兼ね合いで必ず副作用の発現というのはある程度あるわけでございますから、それを見越して、もし何かあったらできる限りひた隠しにはしないで緊急安全性情報を出そうという姿勢で今医薬行政を進めているわけです。
 それで、これも十月十五日に出しました。もう一か月以上たっているんじゃないかという御指摘ですが、私どもとしては、アストラゼネカ社に対しまして市販後安全体制の自主点検等を求めておりまして、それでどうするかというのをまた詰めなきゃいけません。ですから、日々副作用は報告されておりますが、やはりただ発表するというよりはどういうふうな考え方でどうしますというのを一緒に発表した方がむしろ世の中の人も納得いただけるんじゃないかというのが私どもの見解です。
 決して、これをひた隠しにしてずっと抱いておくなんという気は全然ございません。要するに、かなりの、もう三回か四回ぐらいの緊急安全性情報を九月、十月中に出しています。そのたびに新聞等で報道されまして、それがまた末端の医療機関でありますとか患者さんに伝わってより良く回っていくんじゃないかという期待も込めてそういう方針でいるということは御承知おき願いたいというふうに思います。(「分かった」と呼ぶ者あり)
○小池晃君 何が分かったんですか。今の説明は全然分からないですよ。
 十月十五日に緊急安全性情報を出しました、それだけの話でしょう。それで十月二十六日に数字を出しました。その後一か月以上全く数字を報告しなかったわけですよ、そういう情報を全部得ていながらね。そういう姿勢こそが私は問われているんだというふうに言いたいんです。
 大臣にお伺いしたいんですけれども、局長は全く反省がないんです。もう一かけらの反省もないですよ。自分は、自分たちがやったことは間違っていない、審査も問題なかった、その後の対処、対策もきちっとやりましたと。八十一人もの方が亡くなった薬を承認して世に出しておいて、厚生労働省がこれ大丈夫ですと判こを押して世に出しておいて、そして八十一人の方が亡くなった。安全審査の過程もその後の対策も問題ありませんでしたと、反省のない態度でいいのか。私は当然これは反省すべきだと、そしてやはりこの中から教訓を学ぶ、最低限はそのくらい、私、大臣、言うべきだと思いますよ。大臣、いかがですか。
○国務大臣(坂口力君) 物事は結果でありますから、結果を見て悪ければ、その過程の中でどれほど一生懸命になったといたしましても、それは結果が悪ければ、それはその点を直さなければいけないわけでありますから。結果として八十一名の方が亡くなられた、そして一方において大変効果があった人が何人あったといったことを明らかにこれは科学的にしていくべきだというふうに思います。
 それは、今御指摘になりましたように、非常に重い患者さんばかりではなくて、そうでない患者さんもあったかもしれませんし、現場におきましては様々な患者さんにこれは使用されたんだろうというふうに思っております。総勢、何としましてもこの短期間の間に一万七千人もの人がこれをお使いになったということは、やはり肺がんというものに対してもう的確な薬がない、そこに待ちわびていた方もあったんだろうというふうに思いますけれども、一方においてこれだけの副作用が生じた、そこはしかし我々もこれは徹底的に究明をしなければならないというふうに思います。
 したがって、この結果を見てどう判断をし、どのように今後するかということを緊急にやりたい、こういうふうに申し上げているわけであります。
○小池晃君 先ほど数字求めたものはまだ出ないんですか、最初の段階でというのは。出ますか。
○政府参考人(小島比登志君) 死亡例の第一報は七月十八日。それから二例目が八月十六日と。死亡例としては七月十八日が第一報ということでございます。
○小池晃君 輸入承認が七月五日ですから、二週間後に死亡例が報告されているということですよね。輸入承認して二週間後に死亡症例が報告をされていながら、その一月後には販売を開始をしたわけですよね。そして、八月三十日には保険適用をしたわけですよね。
 大臣、改めてお伺いしますけれども、この初期の段階の対応でもこれは十分にやはりブレーキを掛けるべき私は状態だったんではないかと思いますが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(坂口力君) 現場の問題が一体どうであったか、そして届けられたこの数字が一体どれだけの使用に対しまして何例の副作用が生じ、そしてその中の死亡例が何例であったか、その辺のところを押さえなければいけないというふうに思いますし、そうしたことをしっかりと見て判断をしたいというふうに思います。
○小池晃君 輸入承認から二週間ですから、そんなに大量に使っているはずないんですよ。その時点ではまだ保険適用もされていないわけですから、自費で使っている段階ですよね。だから、まだ正式に販売されていない段階ですよ。本当に限られた利用の中で既に死亡例が出ているわけですから、私は非常に重大だと思います。この問題はやっぱり徹底的に解明することが必要だというふうに思います。
 その上で、医薬品機構法の問題で先ほどちょっと大臣が同僚議員の質問の中でお答えになったことで、私非常に重大だと思うんですが、被害者の方々に会うのは国会が終わってからだというふうにおっしゃった。私は全く逆だと思うんですね、それは。だって、製薬企業には真っ先に説明したわけでしょう、八月上旬の段階で。そのことに対して、この法案の中身そのものに対する怒りだけではなくて、被害者よりも先に製薬企業に説明したということがもう本当に怒りを呼んでいるわけじゃないですか。だとすれば、その掛け違いをまず元に戻すということこそ必要なんじゃないですか。
 まずやるべきことは、被害者の方たちに会って、この間のやり方についてしっかりとやはりわびるということこそ私は必要だと思いますが、これは法案が何か通ってから、国会が終わってからお会いする、これは全く私、あべこべだと。まずやるべきことは、被害者の方々に会うことだ。そして、先ほどあった中身を説明する、整理するということがあって、それから法案の審議なりというふうになっていくのが筋だと思います。私はそこが全く逆転していると思います。
 大臣、まず被害者に会って、製薬企業に真っ先に説明をしたということについて釈明をするべきだと思いますが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(坂口力君) 私がお会いをしてお話をする以上、ただ患者の皆さん方、被害者の皆さん方から要望書をちょうだいをして、いただきましたというだけではいけない、それは私の考え方をそのときに述べなければならないということを先ほど申し上げたわけであります。それを整理をして私はお会いをさせていただきますということを言っているわけでございます。しかし、残念ながら、ここまでこの審議が進んでまいりまして、そしてもうこの国会もあと残り少なになりましたこの中でそれをすることは不可能な状況にあるということを申し上げているわけでございまして、先ほど山本議員にもお答えを申し上げましたとおり、少なくとも今年中にはちゃんと整理をし、そして私の考え方を持ってお会いをさせていただきますということを申し上げたわけでございます。
 だから、問題点というのは、ここで指摘されている問題点は明らかになってきているわけでありますから、それに対してどう対応をするかということを私の中で整理をして、そして将来にもこういうふうでいくぞということを言って、そして皆さん方にお会いをさせていただかなければお会いをさせていただくだけの値打ちがないと思っております。
○小池晃君 いや、逆なんですよ。問題点が出ているんだったらば、それをそのままにして国会で通してから後で会うというのは全くおかしいですよ。問題点が出ているのであれば、その問題についてきちっと解明をする、そしてまず何よりも被害者の方々にお会いをする、御意見を聞く。
 私はこの審議を通じて大変痛感するのは、本当にぼろぼろぼろぼろ問題点出てくるんですよ。いろんなところに法案の欠陥もあるし、重大な問題点がある。私、これなぜだろうかと。私は、これは被害者の声を聞いていないからだと思うんです。やっぱり被害者の声を聞けば、被害者からいろんな問題点の指摘を受けるわけです、我々も。そしてそれを国会でこうやって皆さんにぶつけているわけです。そのことで一つ一つ私は、御答弁も変わってきている、より精緻になっている部分もあると思いますよ、確かに。それは正に被害者の方々でしか分からない角度から指摘があるからこそ、私はいろんな問題点が正に今度の参議院の審議を通じて、私は衆議院の審議よりも参議院の審議の中でいろんな問題点が浮かび上がってきたと思うんです。これは正に被害者の方々の視点があるからこそなんですよ。今回のこの法案の審議の最大の問題はそういう声を聞いていないことです。そして、製薬企業の言うことだけ聞いて法案を作ったりするから、こんなに、だれが見たって穴だらけ、矛盾だらけの法案になっちゃうんですよ。だから、私はまずそこをやるべきだと。
 そして、やはり何よりもこの法律をこのような形で、今日は採決をしないということが確認されておりますが、このままの形で通すなんということがあれば、私はこの間、サリドマイド、スモン、エイズ、ヤコブ、本当に数々の痛切な教訓があるわけですよ。その中で、坂口大臣もヤコブの問題では誠実にお話合いもされたと思うんです。そういう一つ一つ築き上げてきた、そして辛うじて私は一定回復してきたかもしれない、そういうものを全部壊すことになるんじゃないですか。今までの薬害訴訟、薬害の闘いでかち取られたものをすべて台なしにしてしまうんじゃないですか。だから私は、厚生労働省にとっても、今回の法案をこれをごり押しするようなことは、私は厚生労働省にとっても決していいことではない、重大な将来に禍根を残すというふうに思うんですよ。
 是非、大臣、この点についてよく御検討いただいて、これは本当に政治的な決断をするべきだと。これだけ問題点明らかになってきている、与党野党問わずみんな心の中で思っている、大臣自身がこれは内心でいえば問題点があると言わざるを得ないような法律ですよ。まずそこを解決をする、そして被害者の方々と真摯に話し合う、そういうところからもう一度スタートしようじゃありませんか。大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) そこは小池議員と私は意見を異にいたします。
 現在まで様々な問題があったことは私も率直に認めなきゃならないというふうに思っております。エイズの問題あり、ヤコブの問題あり、またその前にもいろいろなことがございました。そうした問題がなぜ起こってきたかということを私も謙虚にこの二年間考えております。それがなぜ起こってきたかというのは、皆がいい加減に仕事をしてきたというふうに一言では言い切れない問題がある。それはやはり人の配置が余りにも少な過ぎたということに私は一つは尽きると思っております。制度の問題、それはあるかもしれません。しかし、すべての問題を制度の問題にそれをしてしまうと、そうすると大事なところを見過ごしているということが私は起こり得るというふうに思っております。
 ですから、必要な研究、あるいは必要な安全性なら安全性の確認、あるいは審査、それなりの陣容を整えてやらないことには、これはこの禍根を繰り返すことに私はなるのではないかというふうに思っている次第であります。
 そうしたところを乗り越えるために、これは厚生労働省なら厚生労働省の中でそれだけの人材を集めることができればいいですけれども、しかし諸般の事情でこれは全体の枠というものがあってそれが不可能だと。不可能であればそれを可能にする方法を考えなければならない。そうした意味でこの制度に私は賛同をしたというのが現実でございます。
 したがいまして、副作用なりあるいはそういうことを起こしちゃならない、繰り返しちゃならないというところは小池議員と私と同じでございますし、そこを乗り越えていかなきゃならない、乗り越えるためにどうしたらいいかということの判断が少し違うというところを申し上げているわけであります。
○小池晃君 私自身も人を増やすということに一切異論を唱えるつもりはありませんし、人手が少ないことが薬害被害を生んできた一番大きな原因の一つであるということは大臣と全く同意見であります。人を増やすことには何の異論もないです。やるべきだと思います。
 ただ、今回の仕組みが、人を増やすだけではなくて、もうあらゆる余計なものが一緒にくっ付いてきているわけですよ。ここのところに異論を唱えているわけですから、そこのところをちょっと引き続きまた議論したいと思います。
 ただ一点だけ、ちょっとこれは参考人で結構なんですけれども、安全性情報の独法と国との分担の仕方の問題が先ほども議論になりました。これは、独法が副作用情報を集めると、その中から独法はそれをしっかり監視をして、重要と思われる情報をピックアップするというふうにおっしゃった。国は国でまたリアルタイムで同時に見ているんだというふうに言われた。だとすると、国も独法も同じ情報を同時に一緒にチェックしているわけですね。じっと国も独法も同じようにこの副作用情報、あるいは海外からの文献情報なども含めて見ていると。これ、結局、国も独法も、じゃ同じことをやるということになるんですか。
 これはどこが違うのか、もう一度その点についてちょっと説明していただきたい。
○政府参考人(小島比登志君) 医療機関あるいは製薬メーカーからの副作用情報等は独法が受理をするということになりまして、その受理結果はリアルタイムで厚生労働省につながります。それを基にして、緊急に対応すべき事項を見付け出した上で私ども緊急安全措置を行うということでございまして、独法の要するに業務は受理ということですが、その受理した情報を独法の方では、一件一件のデータではその疫学的性格が読み取りにくいような情報につきまして、現在の私どもの体制では十分実施し得なかった時間と人手を掛けた解析や疫学的な調査を独法の方で行うと。その結果につきましては私どもにすぐに報告がございまして、それを見て私どもはまた緊急安全措置でありますとか各種安全対策の立案でありますとかそういう業務を行うと、こういう整理になっているわけでございます。
   〔委員長退席、理事中島眞人君着席〕
○小池晃君 その違いが私には大変何かよく分からないんですね。
 同時に、先ほどお話があったんですけれども、独法が見逃した、国もその重要性に気が付かなかったという場合は、これは見逃した独法の責任だというふうにおっしゃった。しかし、独法の業務方法書というのはこれは主務大臣が認可するわけですよね。ということは、独法が重要な情報を見逃したというのはこれ国の責任、主務大臣である厚生労働大臣の責任ということになるんじゃないですか。この点いかがですか。
○政府参考人(小島比登志君) 要するに、すべての情報は厚生労働省の方に入ってまいりますので、やっぱり見逃したということになりますと厚生労働省なり厚生労働大臣の責任だということになろうかと思います。
○小池晃君 だから、同時に、独法が見逃したという場合についても、これは通則法では業務方法書は主務大臣が認可するわけですから、その点で厚生労働大臣の責任は問われないのかということを確認しているんです。
○政府参考人(小島比登志君) 業務方法書レベルになりますと、業務方法書に基づきまして実施した場合には、御指摘のように業務方法書は厚生労働大臣の認可を受けていることから、これは法人の責任は免責をされるんだと思いますし、一方、新法人が業務方法書に従わなかった場合ということでございますが、その業務は、厚生労働大臣の不作為等につながる場合には厚生労働大臣が責任を負うとともに、新法人に対しても、場合によっては役員の解任でありますとかその他の一定の責任を取ってもらうということになろうかと思います。
○小池晃君 ちょっとこの問題は引き続き議論をさせていただきたいと思います。
 最後に、今回の九法人全体の問題を最後にちょっと議論させていただきたい。
 この九法人、厚生労働関係の九本、この常任の理事長、副理事長、理事の中でいわゆる天下りをした人の比率、割合はどうなんでしょうか。
○政府参考人(鈴木直和君) 今回、提出をしております法案に関係する特殊法人等の常勤役員のうち国家公務員出身者ということになりますと、これは常勤役員総数五十五名のうち四十三人ということで七八%となっております。
○小池晃君 常勤役員中七八%が天下りと、もう本当にひどい状況だと思うんです。
 しかも、九法人の歴代の理事長、これを、ちょっと全部これは無理ですので、今日資料で持ってきましたのでこちらでもう御説明をさせていただきたいというふうに思うんですが、例えば労働福祉事業団、昭和三十二年から七代の理事長すべて天下りであります。それから社会福祉・医療事業団、これ昭和二十九年から十四代の理事長すべてが天下りであります。それから日本労働研究機構、次のページですね、これ平成二年から、二代になりますか、二人とも天下り、労働事務次官経験者。会長はこれ名誉職、非常勤ですので参考にならないと思います。心身障害者福祉協会、ここは昭和四十六年から九代すべて天下りであります。次のページ見ていただくと、勤労者退職金共済機構、これ昭和三十八年から六代すべて天下りであります。以前、建設業の退職共済などとか入っていたときは若干違いますけれども、今の形態になってからはほぼすべて天下りであります。もう一ページめくっていただいて、大臣、ちょっと見ておいていただきたいんですけれども、後でお聞きしますので。雇用・能力開発機構、昭和四十四年から六代天下りであります。日本障害者雇用促進協会は昭和五十二年から八代すべて天下りであります。それから医薬品副作用被害救済・研究振興調査機構は昭和五十四年から七代すべて天下りだと。そして、最後の社会保険診療報酬支払基金、昭和二十三年発足以来、十四代すべて天下りなんです。だから、今回提出されている、これから採決に付されようとしている医薬品機構以外すべての特殊法人が、ほぼすべて発足以来、理事長、会長職は天下りで占められている。もう驚くべき実態ですよね。
 この点、今私が申し上げたこと、間違いないかどうか、政府参考人に確認の答弁をお願いいたします。
○政府参考人(鈴木直和君) 今、御指摘のありました資料の各法人ごとの理事長等の件につきましては、この表のとおり、御指摘のとおりでございます。
○小池晃君 大臣にお伺いしたいんですが、本当に特殊法人改革だというのであれば、正に利用者である国民のニーズに合った行政サービスなどの提供が必要だと。医薬品機構だったらそういう医薬品の被害者の声を代弁できるような人、障害者雇用促進協会であれば障害者の声が代弁できるような人。特殊法人がこんなふうに、いつまでたってもすべて天下りの受皿になっているということでは、私はそういう国民の要求にこたえた特殊法人改革はできないというふうに思います。ここにこそ私、特殊法人改革というんだったら、今回法案を出すんだったら、ここにこそメスを入れる必要がある、天下りの全面禁止が私は必要だというふうに考えますが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(坂口力君) 今度は独立行政法人になりまして、独立行政法人というのは、やはりいわゆる自立をしてある程度やっていかなきゃならないところであります。したがいまして、今までいわゆる行政的な面で明るければいいというわけにはいかないんですね、これからは。それをやっていく経営的能力もなければなりません。
 また、国立病院等が今度なります独立行政法人でしたら、たくさんの病院があって、本当に多くの皆さん方を抱えて、すごくたくさんの職員を抱えていかなきゃならないわけですね。その皆さんとも組合交渉もやらなきゃならないわけですね。そうした今後の進むべき方向について、やはり経営的能力もなければならないし、あるいはまた学問的な知識もなければならない、あるいはまた組合との間の交渉もやはりやらなければならない。そうした、これはかなり違った角度でやらなければこれはやっていけないポジションなんですね。ですから、私はここは変えていかなければならないというふうに思っております。
○小池晃君 本当の特殊法人改革というのであれば、今回のように問題だらけの医薬品機構ではなく、こういう天下りを正す、なくす、そういう仕組みをきちっと作っていく、そういうことこそ私は本当の特殊法人改革だということを申し上げて、私の質問を終わります。
○西川きよし君 よろしくお願いいたします。
 本日、まず私の方からは、今回の法案審査の初日にのぞみの園の法案についてお伺いを申し上げました。今月中にも新しい障害者基本計画が閣議決定をされるとお聞きしておりますが、まず冒頭、内閣府にお越しいただきまして、その辺りの経緯など基本的な方向性をお伺いしたいと思います。
 今年度で終期を迎えるということでございますけれども、現在の計画に基づくこの施策の実施状況等々につきまして、まず御答弁をいただきたいと思います。
○政府参考人(大前茂君) 我が国の障害者施策は、障害者対策に関する新長期計画に沿いまして、ノーマライゼーションとリハビリテーションの理念の下に、障害者の社会参加を阻む欠格条項の見直しや、いわゆるハートビル法あるいは交通バリアフリー法の制定等によりまして、これまで着実に推進されてきたところでございます。また、障害者プランにつきましても、これは平成十二年度までの進捗状況を見ますと、ごく一部の事業ですが、例えば重症心身障害児あるいは重症心身障害者等の通園事業が四五%、あるいは短期入所生活介護事業は六七%となっておりますなど、ごく一部の事業で立ち後れが見られますけれども、全体としましてはおおむね順調に進んでいると認識しているところでございます。
○西川きよし君 来年度より新しくなるわけですけれども、新障害者基本計画、そしてまた新障害者プラン、これについてですが、これまでの検討過程、そして障害をお持ちの方あるいはその関係者の皆さん方が検討会等々にも多くたくさん参加をされた、大変僕はいいことだなと。そういう方々の御意見、十二分に反映をされたというふうにこの新計画は策定をされたものと私自身も大変期待が大きいわけですけれども、皆さん方はもとより、まだ閣議決定はされていないというふうにお伺いをしております。お答えをいただける範囲内で結構でございますので、その計画の理念なり目指す方向性を引き続き御答弁いただけたらと思います。
○政府参考人(大前茂君) 新しい障害者基本計画につきましては、これまで七回にわたりまして内閣官房長官主宰によります新しい障害者基本計画に関する懇談会を開催いたしまして、障害のある人や障害福祉関係事業団体の代表の方、あるいは学識経験者の方などから御意見を伺ったところでございます。また、内閣府と主要関係省庁によります教育、雇用などの分野ごとの検討チームを設置いたしまして、懇談会の意見等を踏まえて検討を進めているところでございます。
 新しい障害者基本計画におきましては、現行計画のリハビリテーション及びノーマライゼーション、こういう理念を継承しながら、障害のある方の人権が尊重され、障害のある方の能力が最大限発揮できる社会を実現するという考え方に立ちまして、社会のバリアフリー化や利用者本位の支援を推進したいというふうに考えておるところでございます。
○西川きよし君 ありがとうございました。こちらの方の資料をいただきまして、全部目を通させていただきましたけれども、大変に期待の大のところでありまして、よろしくお願いを申し上げたいと思います。
 この計画については、総合的そして横断的、教育、福祉、医療、情報、建物、交通等々、様々な分野における施策の基本的方向性が示されているわけですけれども、先ほども申し上げましたが、先週の質疑の際に、今回ののぞみの園についての役割あるいは施設の小規模化、そしてちょうどこれは宮城県の事例でございまして、地域への移行化等々につきまして、木村副大臣、坂口大臣のお答えを聞かせていただきました。
 木村副大臣によりましては、国立コロニーについて、大規模施設にありがちな集団的で管理的な処遇により、利用者の個々の主体性を重視したサービスの提供という面では非常に不十分であったのではないかという御答弁がございましたし、また坂口大臣よりは、家庭での生活が難しい場合は、小規模施設は今後も必要になる可能性はあるが、大きな流れは決してそうではなく、重度であることを理由にして地域や家庭に戻さないといったこと、そういうことがないようにという御答弁がありました。
 そして、この新計画においても、そうした観点からの方向性が示されているものと、先ほども答弁いただきましたけれども、やっぱり皆さん期待をしているんではないかなと。
 その意味では、今回のこの国立コロニーが目指すもの、さらに宮城県のように地域が目指すもの、そして新計画により国が目指すべき方向性は確実に定まっていくのではないかなというふうに思います。しかし、その方向性を現実のものにするためには相当なやっぱり基盤整備というものが大切であると思います。施策の拡充、そして当然ながら財政、お金の問題であります。こういう手当てが本当に必要となってくるわけです。
 新計画の策定後、厚生労働大臣といたしましてどのようなお考えで対応していかれるのか、ここでは坂口大臣に御答弁をいただきたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) あるいは前回も申し上げたかもしれませんが、一時、障害者の皆さん方を一か所に収容して、そしてそこでこの皆さん方の生活を見ていこうと、そういう考え方の時期がございましたけれども、最近はだんだんとそうした考え方から地域へ、そして家庭へという考え方になってまいりました。それぞれの地域でやはり障害者の皆さん方も健常者の皆さん方と同じように生活ができるように、いわゆるノーマライゼーションの考え方に基づきましてだんだんとこれは広まって、広まってといいますか、だんだんと地域、家庭という方向へ流れてきておることはもう言うまでもございません。前回も申し上げたところでございます。
 さて、これからそうした流れの中で、今まで施設におみえになりました皆さん方をどう受け入れていくかという大きな問題がございます。この障害者の中には知的障害者だけではなくて精神障害者の皆さん方もこれは入ってくるというふうに思いますし、そうした皆さん方をできる限り地域でお迎えをしていくためにはそれ相応の施設なるものがやっぱり必要だと思います。御家庭に帰っていただくことができればいいわけですけれども、なかなかそうもいかない。もう御両親はお亡くなりになっている場合もあるわけでございますし、そうした場合には家庭というわけにもまいりません。お一人で生活というのには不安があるといったときには地域における福祉施設、グループでお入りをいただくようなところ、あるいはまた御病気をお持ちでございましたら、その中間施設と申しますか、病院のある程度役割も果たしながらそして地域での生活面といったものも加味した、そうした施設も必要になってくるというふうに思いますし、そうしたものをやはり地域地域で作りながら、そして将来的には一層家庭へ家庭へという方向をたどっていかなければならないというふうに思います。
 障害者の場合に、そのお父さん、お母さんがいつもおっしゃるのは、私たちが元気な間はいいと、私たちというのは夫婦が、御両親が元気な間はいいと、しかしその両親が将来亡くなったとき、あるいはまた動けなくなったときにどうするかということが心配だということをおっしゃるわけでありまして、その皆さん方におこたえのできるような地域の体制というものがやっぱり必要なんだろうというふうに思います。だからといって、それを前の大きな施設に逆戻りをさせるというのではなくて、それぞれの地域でその皆さん方をお受けをしていくという体制が必要になっていくんだろうというふうに思っています。そうしたことがこれから先どのように整備をされるかといったことが最大の課題ではないかと思っております。
○西川きよし君 ありがとうございました。
 本当に医療、そしてまた介護だとか福祉だとかということがかかわってまいりまして大変に難しい問題ではございますけれども、資料をいただきまして、これぐらいの資料でございますけれども、中身は本当に、さもすれば本当に辞書よりも分厚いんではないかなというふうな、そんな気持ちでずっと目を通させていただきましたけれども、本当に大切なことだと思いますので、よろしくお願いを申し上げます。
 次に移らさせていただきます。
 火曜日にもお伺いをさせていただいたんですけれども、社会保険診療支払基金について、先日は柔道整復師の問題でお伺いをしたんですが、この基金につきましては、これまでの歴史的な経緯を見ましてもやはりこの基金が果たしてきた役割というのは大変に大きかったというふうに私自身も思います。
 ただ、この民間法人化後でございますけれども、これにおきましては、これまで果たしてきた役割は十分に機能していくのかどうか、これはこれまでの御答弁の中でも坂口大臣も再三おっしゃってこられたんですけれども、改めて十分に機能を果たされる、果たせる、大丈夫です、西川さんということでございましたけれども、その辺りをもう一度お伺いさせていただきたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) この支払基金は今回民間法人化されるわけでございます。私も初め民営化と勘違いをしたことがございましたが、民間法人化でありまして、民営化ではなかったわけでございます。
 この支払基金は、いわゆる政府からの拠出金をもらってやるということはしなくてもいい組織でございます。また、この役員の選定方法も、大臣の委嘱でありますとか、大臣が委嘱するという今までの行き方からこの支払基金が選任をして大臣が認可をするということでもういいということに今回なるわけでございますが、そうしたこと、それから事業状況の報告書等に関する大臣の承認の廃止などがその中に盛り込まれております。したがいまして、これは今までは国がほとんど手を差し伸べてやってきていたわけでございますけれども、そこはかなり自立をするというふうに考えていいというふうに思います。
 しかし、自立をするんですが、それじゃ内容はどうかといえば、これは前回にも御指摘ございましたけれども、内容につきましては非常に公的な色彩の強い内容でございまして、公私の病院の診療報酬といったものを一手引受けしておやりになるところでございますから、これは公的な非常ににおいの強いところでございますので、その理事会の構成などは、四者構成というふうに言っておりますが、いわゆる支払側あるいは医療側、公益法人等々、そうした今までの四者構成でやってまいりましたのは、それはこれからもそういうふうにしてやっていく。あるいは委員会の場合にも三者構成、ここは三者構成でございますが、三者で構成をしていく。これまでどおり、そうしたところを踏まえて、そうしておやりをいただくということになっておりまして、こうしたいわゆる公的な仕事の中身としては、これは今までどおり引き続いてそうした多くの皆さん方の御意見を聞いてやっていくということにする。
 しかし、その経営と申しますか、ところがもう国からお金を出すということはそれはないわけでございますし、基本金もこれは今度は廃止をする、そんなに大きな額じゃありませんけれども、これはもう廃止をするといったところを行って、そして新しい体制でスタートをしてもらうということに今度させていただくわけでございます。今までもおやりをいただいてまいりました適正な審査、支払といった機能は今後ともに引き続いてお願いをできる体制でしたいと、こういうふうに思っております。
○西川きよし君 ありがとうございました。
 今の御答弁で今までどおりこの機能は十分に果たされるというふうに解釈をしたいと思います。
 次に、それからこの民間法人化後の業務運営でございますけれども、業務運営の評価体制、これについてお伺いをします。
 これは、これまでの政府側の見解といたしまして、今回、特殊法人等から民間法人化される法人についても、第三者機関の設置や所管省庁による見直しによって適切な業務評価を図っていくと、こういうふうなお答え。この支払基金の民間法人化された後の業務評価体制というのはどういうふうな仕組みにするのかというのを政府参考人にお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(真野章君) 支払基金でございますが、先ほど大臣から御答弁をいただきましたように、公正かつ適正な業務運営を行うために、理事会を四者構成、保険者、医療機関、被保険者、公益の各代表から成る四者構成を維持するということで、各関係者間で、まず内部でバランスの取れた法人運営を確保するという仕掛けをいたしております。
 それから、厚生労働大臣は、各事業年度に提出されます事業状況報告書を始めといたしまして、支払基金から必要な報告を受ける、また、予算の認可は大臣の認可ということになっておりますので、予算の認可等を通じまして、業務運営について適切な指導監督を行うということになります。
 さらに、特別の法律によりまして設立される民間法人の運営に関する指導監督基準、今年の四月に閣議決定したものでございますが、この指導監督基準に基づきまして、厚生労働大臣は、支払基金の事務事業について改善すべき点がないか毎年見直しを行う、そしてその状況を公表するということになっておりまして、そういうような内部の体制と厚生労働省側のそういう体制ということによりまして、業務運営につきまして適正な評価及び改善に努めてまいりたいというふうに思っております。
○西川きよし君 今、お尋ねいたしました。答弁ありがとうございました。
 抜けたところですけれども、第三者機関の設置でしょうか、これは別にお作りになるわけなんでしょうか、そこをお伺いしておきたいと思いますが。
○政府参考人(真野章君) 特別行政法人につきましては、一括して第三者機関ということが厚生労働省内に設置をされるということになりますが、これにつきましての、今申し上げましたこの支払基金が、その範疇になります特別の法律により設立される民間法人というものにつきましては、それは義務は受けておりませんが、今申し上げましたように、元々理事者の構成が四者構成というような体制になっていると。それから、先ほど申し上げましたような指導監督を行うということにより確保してまいりたいというふうに思っております。
○西川きよし君 じゃ、別にということではないわけですね。分かりました。
   〔理事中島眞人君退席、委員長着席〕
 次に、これまでの審議を通じまして、今後、そのレセプトの審査でございますけれども、支払を業務とする民間企業が参入をしたときに審査の中身にばらつきができるが、そのことで同じ基準に基づく公正な審査ができないのではないかと、こうした疑念の指摘もあるわけですけれども、この際の局長の御答弁、保険者からの委託を受けて一元的に実施している、この基本的な考え方は民間法人後も変わりはないとの趣旨をこうおっしゃっておるわけですけれども、これは民間法人後においても現在の一元的な審査支払体制を維持するというお考えでよろしいのかどうか、改めてお伺いしておきたいと思います。
○政府参考人(真野章君) 診療報酬の審査、支払というのは、多数の医療機関と多数の保険者との間で、しかも膨大な量のレセプトが行き交うということから、これを効率的に行うためには、その間に立ちました審査支払機関でございます支払基金のような組織が一元的に実施するというのが最も効率的ではないかと。また、先生御指摘のように、審査のばらつきという議論に対しましても、それに対応する仕掛けではないかというふうに思っておりまして、この体制というのは民間法人化後も引き続き維持をし、そして支払基金はその中心として重要な役割を担うというふうに思っております。
 ただ、支払基金につきましては、やはり効率的な審査、支払をしてほしい、それから公平な審査、支払をしてほしいというのが保険者並びに医療機関側からの要請でありまして、民間法人化後は、そういう支払基金が付託を受けております医療機関、保険者の要請にこたえてより効率的に適正に運営をしていくべきものと、我々としてはそういうふうに指導もしていきたいというふうに思っております。
○西川きよし君 ありがとうございました。
 もうしっかりと今聞かせていただいたんですけれども、なかなか専門家でありますので、御答弁がお上手な、お上手というよりも、僕らは素人ですから、一生懸命勉強してみんなで力を合わせて、なるべく自分たちで相談をし合って作るんですけれども。
 じゃ、今の御答弁の中では、いわゆる、局長さんとしては、ごく素朴な疑問ですけれども、将来は皆さんに競争させるというような感じに受け取っていいんでしょうか。そうさせるわけですか。競争させてばらつきをうまく調整ができるものなんでしょうか。
○政府参考人(真野章君) 競争ということではありませんで、まずやはり保険者も医療機関も非常に数が多いと。その間で審査、支払を行うわけでありますので、できるだけ中心的になるところがはっきりしておって、そこが担当するというのが一番効率的であろうと。また、一か所でやりますので、公平性ということからもそういうことが行われるであろうと。ただ、だからといって非効率にやってはいけないと。そういう意味で、よりより効率的に公正にやるように支払基金も努力する必要があると。自分が間に立って一元的にやっているからということではなくて、それはそういう委託を受けた、付託を受けた業務を、当然のことですが、効率的に行う努力をする必要があるというんで、我々としてもそういう努力は促したいということを申し上げたわけであります。
○西川きよし君 まあしかし、当然競争にはなりますわね、それは。素朴な疑問で申し訳ないですけれども。
 じゃ、そういうことは、競争はさせなくてもよいというふうに局長さんはお考えなんでしょうか。
○政府参考人(真野章君) 競争しなくていいというふうに申し上げているわけではないんですが……
○西川きよし君 当然そういうふうになります。
○政府参考人(真野章君) 支払基金が一番中核的な役割を担うわけであります。それから、同じ審査、支払を行っているものには、もう一つ別に国民健康保険組合連合会、国保連合会の審査委員会というのもございます。
 そういうところもあるわけですから、競争といいますか、要するに、自分たちの役割をきちっとやるためには自らも最も効率的な方法で仕事をする義務があるわけですから、そういう効率性というようなものは我々としては促していきたいというふうに思っているわけです。
○西川きよし君 また一度お部屋の方へお伺いして、ゆっくりとまた納得いくまでまた細かいところをお伺いしてみたいと思います。これは勉強ですから、もうとことん納得するまでまたお伺いをしてみたいと思います。今度、人様に聞かれたときに十二分に説明ができないと、ここへ何しに来ているか分かりませんので。
 それでは、一昨日もお伺いしたんですけれども、規制改革推進三か年計画の保険者によるレセプトの審査、支払についてでございますけれども、局長さんの再三の御答弁でございますけれども、条件を早急に調整するとされております。十三年度中に措置と閣議決定をされているので、当然そのようなお答えにならざるを得ないということも理解を私自身はいたします。そのとおりであります。
 しかし、そこは、公正な審査体制で、あるいは患者情報の保護という極めて大切な点であると思いますので、大変局長さんは答弁はしづらいというふうに私自身は思うわけですけれども、最大限慎重に対応していただきたいと思うわけですけれども、この点は大臣に御見解を御答弁いただければ、よろしいでしょうか、お願いいたします。
○国務大臣(坂口力君) 今お聞きいただきましたのは、いわゆるレセプトですね、診療報酬の審査、支払について、これを、規制改革推進計画なんかに盛り込まれているように、これをいわゆる保険者によるレセプトの審査、支払はどういうふうにしていくのかということを今お聞きいただいたんでしょうかね。先生がお聞きいただいた、ちょっともう一遍言っていただけませんか。
○西川きよし君 じゃ、もう一度申し上げます。
 この規制改革推進三か年です、三か年計画の保険者によるレセプトの審査、そして支払について、局長さんの再三のお答えでは、条件を早く調整すると。しかし、十三年度中に措置ということでこれは閣議決定をされているわけです。ですから、当然そのようなお答えにならざるを得ないというふうに。しかし、そのように理解を僕はしているんですけれども、そこは公正な審査体制で、あるいは患者情報の保護という極めて大切な点があると思いますのでお答えがしづらいと思いますので、最大限慎重に対応していただきたいと、こういうふうに思うわけですけれども、大臣にこの部分はお答えいただければと思いますが、よろしいでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) 多くの病院とそれから保険者といいますか、国保でありましたりあるいは政管健保でありましたり、それぞれが保険者になっておりますが、この保険者とそれから医療機関との間の膨大な双方の事務量があるわけですね。この間で処理されておるわけですね。病院が出しますレセプトを、診療報酬の支払基金でそれを処理しているわけですね。
 それで、これは法律的には審査、支払は保険者の権能とされておりまして、保険者自らが審査、支払を行えるようにすべきだという要請が一方で今あるわけでございます。法律的には、もうこれは審査、支払というのは保険者の権能であるというふうに現在もう既にされているわけでございます。それはそういうふうにできるというふうに法律ではなっている。しかし、現実問題としては、今この支払基金が一括してやっていると、こういう状況にあるわけですね。現在は一括してやっている、現実は。
 しかし、法律上は保険者が行ってもいいということになっている。しかし、これは非常に専門的な知識も必要でございますし、その一々の内容をチェックしなきゃならないんですから、そうどこでもだれでもできるというわけではないというふうに思います。したがって今一括してやられているというふうに思っていいと思うんですね。
 それで、これを今後どう広げていくのかと。今までどおり一括でやらすのか、それとも、法律上はそうなっているから、これは広げてもいいのかという話になるんだろうと思うんです。そこを先生もお聞きになっているんだろうと思うんですよ。この前御質問になったのもそこなんだろうと思うんですね。
 そこのところは現在までもそうだったんだけれども、しかし一括してやってきた。これをそれぞれにばらけてそれぞれがやるということになれば、いわゆる、先ほども言ったように、競争原理は働くかもしれないけれども、しかしマイナス面もあると。その専門的なことをまとめてやっていくということは、これは非常に効率的に今やっているわけですよ。だけれども、それが効率的でなくなる面もあるといったようなことで、現在のところは一か所でやるというやり方を踏襲しておると申しますか、現在も行っているというのが現実でございまして。
 これを先生は今後どうするのかということを問われているのであるとするならば、これ今後よく検討して、皆で話し合って決めていく以外にないわけでございますけれども、法律の上からいけばいろいろできるんだけれども、しかし現実は一か所でやっているという現実ですよ。現状はそうなっていると。これをこのままやっていくのかどうかということを先生は問われているんだというふうに僕は思いますけれども、そこをやろうと思いますと、広げていろいろやろうと思いますと、マイナス面もあるしプラス面もあるということを私は申し上げているんです。
○西川きよし君 だんだん分からぬようになってきて。ですから、最終的にはひとつ、大臣が本当に真心込めて二〇〇%の御答弁をいただいたんですけれども、今質問させていただきましたその内容、その前にも局長さんがお答えいただきましたけれども、この十三年度の閣議決定、でもいつまでたっても絶対におっしゃらないというような部分も含めて、ちょっと局長さん、御答弁いただけないでしょうか。
○政府参考人(真野章君) 今、大臣からお答え申し上げたとおりでございますが、先生御指摘のとおり、三月に閣議決定をされておりまして、十三年度中に措置ということになっておりますので、その実施に当たりまして、公的保険にふさわしい公正な審査体制、それから患者情報保護のための守秘義務の担保、さらには審査、支払に係ります紛争処理のルールの明確化と、こういうことが求められておりまして、そういう具体的内容につきましては今鋭意検討しておりまして、それでできるだけ早く措置をしたいというふうに思っております。
○西川きよし君 もう時間が参りましたので終わらせていただきますが、さすがもう局長さんは御答弁がお上手でございます、絶対に、いつまでというふうなことは絶対おっしゃらないということで。大臣には本当に御丁寧に御答弁いただきまして、ありがとうございました。
 これで終わらせていただきます。
○森ゆうこ君 大変お疲れさまでございますが、いましばらくお付き合いいただきたいと思います。
 今回の独立行政法人化についての様々な審議が続いてまいりましたけれども、同僚の委員の先生方から、なぜこんなにこの審議の中でいろいろな問題が次から次へと出てくるんだろうということで、それについての解説があったわけですけれども、私は本当に、大臣は午前中、大変真摯な御答弁をしていただいたと思うんですけれども、大臣も大変つらい立場だと思うんですね。厚生労働省の方も、本当は、特にこの医薬品医療機器総合機構法案、こんな形では本当は出したくない、やっぱり分けて機構を作りたかったと、きっとそうだったろうと思うんですよね。ですけれども、坂口厚生労働大臣も小泉内閣の一員ということで、特殊法人を四十六なくしました、構造改革進んでいますという、やっぱり小泉総理大臣のプロパガンダにどうしてもこれは乗らなきゃいけないわけで、それを作らなきゃいけないわけで、ここの部屋に、中にいる方たちほとんどが、特にこの名前が覚えられないんですよね、医薬品医療機器総合機構法案に物すごく、このままではいけないと思っていても変えられないというところに大変何か矛盾を感じますが。
 やっぱり、本来であれば、この間も申し上げましたけれども、まず、この二十一世紀になった日本で、公と私の役割分担というものをもう一遍考えて、根拠法までさかのぼった見直しをするべきではないかと考えます。それがなく、ただ看板の付け替えだけに終わっているので、例えば、午前中の質疑の中でも、未払賃金の立替払制度というお話の中でも、いや、それは法律の趣旨に沿っていますというような御答弁になってしまうわけで、本当はそこをやっぱり、本当にいいのか、こういう事業が必要なのか、この事業をこの財源でやっていいのかとか、そういうところから見直して、必要なものは、特にこの安全を確保するための仕事は必要なわけですから、それは増やしていかなければいけない。ただ天下り先を確保しているだけのような組織は、やっぱりもう根拠法もそのものも見直してつぶさなきゃいけないと、そういうことをやるべきだったんだろうと思います。
 これは、何か質問というより私の考え方を、何か意見表明みたいになってしまいましたけれども、二十世紀は、公がすべての面倒を見るとの発想から、法律で国の役割を網羅的、一般的に広く規定していましたが、官尊民卑の気風といいますか、民の側にある何でもお上を頼るという姿勢の現れが、公に何でも頼るという自立心のない姿勢だったと思いますが、こういうところを根本的に変えなければならないと思います。
 そこで、質問に移りたいと思いますが、医薬品医療機器総合機構法案についてでございますが、今日は優先審査されたイレッサが問題になりましたけれども、これはマイナスのことばっかりじゃないと思うんです。現に、早く優先審査をしてこの薬を承認してくれという御要望もたくさんあるわけで、優先審査ということのルールというものをやっぱりもっと明確化するべきだと思うんですが、これはこの間も申しましたが、例えば、今回のイレッサは日本だけでの承認ということで先ほど大分問題になっておりましたけれども、逆に、海外でもう既に承認され、しっかり使われていて評判が良くて、日本国内での許可がまだ下りていないものに関して、やはり最速のスピードで認可を出すということについてはどのようにお考えでしょうか。
○政府参考人(小島比登志君) 医薬品に係ります優先審査の問題でございますが、この前も御説明申し上げましたように、薬事法の規定によりますと、希少疾病用医薬品と、それから医療上特にその必要性が高いと認められるものについて優先審査を行うということになっているわけでございます。
 特にその必要性が高いものというのは、適用疾病が重篤であると認められること、既存の医薬品又は治療法と比較して有効性又は安全性が医療上明らかに優れていると、この二つの要件を満たさないと優先審査にならないということでございまして、これがなかなか非常に厳しい要件ではないかと、こういうふうに言われておりまして、大体、がん、エイズ、C型肝炎ぐらいがほとんどこの優先審査の対象になっているということでございます。
 既存の医薬品又は治療方法と比較して有効性又は安全性が医療上明らかに優れているというのはなぜ分かるかといいますと、日本だけでは分からないわけでございまして、外国で使われている、確かに有用性があるということを根拠にして、是非日本でも優先的な審査をしてくれというふうな御要望もあるということでございます。
 私どもとしましては、現在の制度では優先審査の対象とはならないわけでございますが、外国との協定で治験の結果を相互に利用し合ったりということで審査期間をできるだけ短縮できるようにはしておるわけでございます。
 個別に優先審査に該当するか否かの判断も、特に海外の試験成績等も含めて評価しておりますから、海外での評価の高い医薬品であれば、それだけやはり優先審査という場合でもその対象になり得るということでございます。
 今後とも、御指摘を踏まえまして、この優先審査対象の基準を透明化してまいりたいと思いますが、いずれにしても、これをやるには人員の確保ということが一番重要でございまして、新独立行政法人が設置した暁には人員の拡充ということも考えておりますので、この優先審査の対象範囲についても適切に見直していかなきゃならないんではないかと考えております。
○森ゆうこ君 何か与党の質問みたいになってしまったような気もするんですが。
 というのは、今、患者さんというのも自分の病気のことに非常に関心があって、そして熱心に海外の事情を研究されている人も多いわけですよね。それで、今後、海外情報の入手が容易で、個人輸入もますます容易になるというような状況の中で、そうしますと、勝手に日本で承認されていない薬を個人輸入で自分の分だけ海外へ行って買ってきたとかそういうことで、勝手に使ったということで逆にいろんな問題が、これはお薬じゃなくてダイエット食品なんかもそういう部分があるんですが、そういうところもありますので、やはり海外での、もうしっかりとしたそういうものがある医薬品等については今後もそれについて考えていただきたいと思います。
 それで、これは質問といいますか提案という部分もあるんですが、医薬審査の相互承認ということについて伺いたいと思います。
 現在、医薬品の相互認証というものはあるでしょうか、又はこれについて将来考えていますでしょうか。例えば、アメリカのFDAで承認された医薬品は簡易な審査制度で許可するとか、そういうことについてのお考えをお尋ねします。
○政府参考人(小島比登志君) 医薬品の世界ではまだ海外との相互承認というところまで進んでおりません。医薬品につきましては、医薬品の有効性、安全性について民族的な違いなどがあることから、各国とも独自に有効性、安全性の審査をして承認をするというのが共通の原則になっております。
 実際、米国では、日本の用量の倍用量で承認されている医薬品があるなどの事例もありまして、やはり日本国内で実施された臨床試験成績などを基に、日本人に対する有効性、安全性を検討した上で承認審査を行う必要があると考えております。
 一方で、先ほども申し上げましたが、国際的な医薬品の規制調和の枠組みというものがございまして、日本、アメリカ、EUの承認審査に関する各種ガイドラインの突合というか調和に努めております。海外の臨床試験データを利用し、最小限の国内臨床データに基づきまして承認申請を行うということは進めてきているところでございます。
 御提案の相互認証そのものは現在のところはなかなか困難であると思いますが、今後とも、国際的に使用されております有効で安全な医薬品をより早く患者の元に届けることができるよう、国際調和の推進に努めてまいりたいというふうに考えております。
○森ゆうこ君 前にも、委員会では質問しなかったんですが、医薬局の方に聞いたときに、やはり人種による違いということを強調されていたんですけれども、私、これがどうも理解できないんですよ。
 というのは、アメリカではFDAで承認した薬を売っているわけで、アメリカにじゃ日系人がいないのか。日本人はいます。日本人も住んでいますよね。日系人はいる、中国人はいる。人種のるつぼなわけで、そういう人たちに、人種の違いについて一々気を付けて薬のそういう検証をしているかというと、そうではないと思うんですね。
 また、アメリカに住んでいる日系人、日本人、民族的に日本人はFDAの承認したアメリカで売っている薬を買って普通に飲むわけですけれども、人種による違いが強調するほど大きなものなのかどうか私はちょっと理解できませんし、例えば、アメリカでそういう特別な処方せんで、人種による違いを考慮した特別な処方せんで処方されているんでしょうか。
○政府参考人(小島比登志君) 日系人もアメリカには数多くいるんじゃないかという御指摘ですが、人種に加えて、やはり日本人と在米日系人の間には、例えば、日本と米国の食生活の違いでありますとか、生活習慣の違い、あるいは医療習慣の違いというものがあるわけでございまして、日系人だけでデータをということもアメリカではちょっと考えられないと思いますが、やはりそういうことを考慮をしますと、日本におけるやっぱり独自の治験制度というものは必要なんじゃないかというふうに思っております。
○森ゆうこ君 やっぱり何かすごくおかしいような気がするんですけれども、この製薬会社というものがもう本当にグローバル化している中で、各国の審査当局の相互承認というのがないのは前例がなかったからではないかと私は思います。むしろ、これを今後日本からヨーロッパ、そしてアメリカなどに呼び掛けて、お互いに相互認証なり、そういういろんな協力関係を築いていくという、そういう日本発の提案というのも今後は大事なんではないかと思いますが、大臣、この点についてどんなお考えをお持ちでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) 現在のところは局長からの答弁にありましたようにないそうでございますが、これからは、今、委員御指摘になったように、そうしたことも考えていかなきゃいけないと思うんですね。それは薬にもよるというふうに思いますけれども、先ほどから議論になっておりますように、やはりここはそれぞれの国がしっかりと自分たちで検査をしなきゃならないというものについては、それは個々の国がやはり責任持ってやらなきゃならないものもあるというふうに思いますが、しかし、そうでないものも中にはあるというふうに思いますから、そうしたものについては、例えば日本と米国とヨーロッパとというぐらいな間のところでお互いに承認されたものはこういうふうにしようというような話合いというのは、それは将来検討される一つの方法ではないかというふうに、私もお聞きをしてそう思いました。
○森ゆうこ君 私たちは、やっぱりまず薬品、これは薬事法の基本的な考え方だと思いますが、薬品とはもうそもそも危険なものであると。しかし、とにかくその薬がなければ病気で亡くなってしまう、また生活していけないということで、危険なものではあるけれども、その効用をどうやって有効に使うか。しかも、リスクをゼロにするということは不可能であると。つまり、副作用をゼロにするということは不可能であるけれども、とにかくできるだけゼロリスクを探求していくんだと、こういう考え方でやっているんだと思います。
 そのためには、やっぱり認証、そういう検査の、その過程の公正さが保たれ、しかもその透明性が保たれ、情報がきちっと開示されていくこと、これはもちろんだと思いますが、そして万が一、とにかく予期せぬことで万が一が起きた場合、やっぱり被害の拡大阻止、そしてその被害者をやっぱりできるだけ本当に一生懸命救済していくという体制を整えるということが大事だと思いますが、それでその副作用の救済ということについて伺います。
 申し上げましたように、ゼロリスクというのは探求しても求められるものではない。生物由来製品もあるということで、予期せぬ副作用などが起きた場合の患者さんの安心の担保ということで、この副作用の救済という制度をますます充実していかなきゃいけないと思うんですが、製薬会社のまず分担金について伺いますけれども、製薬会社もこの分担金、今のところ限度を決めておられるようですけれども、最小限度支払うというのではなくて、自由に研究開発できる代わりに、ある意味保険として見るということであれば、もっと私は増やしてもいいんではないかと思います。
 例えば、お金が足りないんであれば、一錠百円のお薬があるとしたら、その百円のお薬の五十円が例えば研究開発費である、また利益が幾らであると、こう決まっていって、そしてそのリスクのための保険という部分で、百円ではそのリスクの保険の分が足りないからということで、十円上乗せして一錠百十円で販売すると。
 そういうことで、きちっと副作用等の被害への救済のための準備をしておくということも必要なのではないかと思いますが、この企業の分担金ということについてマイナス面ばかり議論されましたけれども、今後そういうことで充実していくということで厚生労働省のお考えをお聞きしたいと思います。
○政府参考人(小島比登志君) 現在、医薬品の副作用被害のための救済制度がこうあるわけでございますが、これに対する企業の分担金は現在千分の〇・一ということで、これは出荷額、前年度の自分のところの製品の出荷額に対する割合というふうなことで掛けられております。
 ですから、これは、制度の趣旨としては、製薬会社の社会的責任の下に重篤な被害を簡易迅速に救済するという哲学で一種の保険的な機能も果たしているわけで、先生がおっしゃっておりました保険的な企業の分担金ということには該当するんではなかろうかと、このように思います。
○森ゆうこ君 通告していなかったかもしれないんですけれども、今のこの副作用の救済金の使われ方というのはなかなか厳しいと。認定というか、救済の給付というんですかね、非常に厳しいということで、今のところその基金というものも潤沢にあるというふうに伺っております。
 やはり、救済を必要としている人にはきちんと行き届くようにもう少しハードルを低くして、お金が足りないということであれば、先ほど申し上げましたように、その分価格に上乗せすればいいわけですから、きちんと企業は元取るように計算しますから、もう少し救済制度、充実してはいかがでしょうか。
 大臣、一言お願いいたします。
○政府参考人(小島比登志君) 医薬品副作用被害制度におきます給付水準ということでございますが、先ほど申し上げましたように、やはり重篤な被害を簡易迅速に救済するということから言わば定型的な給付ということになっておりまして、医療でありましたら入院相当、障害年金でありましたら国民年金の一級、二級ということで、この該当する方たちにはその年金なり医療費をお支払いをしていると。それが幾ら必要かという見込みの下に、将来にわたって救済給付業務が財政の均衡を保つということで医薬品機構がその率というものを、企業の負担する率というものを定めているということでございますから、お金が余っている余っていないというよりは、やっぱり給付というものが先にあって、それが今確定して、そのためにお金をみんな企業が、製薬メーカーが払っているというふうな制度になっているというふうに理解しております。
○森ゆうこ君 ですから、要するに副作用というのはもう避けられないと。仮にそういうことがあった場合には救済されるんだというやはり安心の担保となる、本当に必ず救済してもらえるというようなぐらいにハードルを下げて、先日からもいろいろ話が出ておりますけれども、そういうふうに見直してもいいのではないか、見直すべきではないかということを申し上げているんですけれども、大臣、これについてはいかがですか。もう少しハードルを下げるという、もっと必要とされている人たちにその救済の手を差し伸べるということについてはいかがでしょう。
○国務大臣(坂口力君) ここはなかなか難しい問題だというふうに思っております。どういう人たちに対して給付をするかということのいわゆる基準というものをしっかりさせておかないことにはこれはいけないわけでありまして、現在は、先ほどからお話ありましたように、年金だとかいろいろのことの基準を用いてやっているわけでございます。ここを変えますと、そうすると根底からこの問題、資金の問題から何から考え直さなければならないことになるわけでございますし、よくここは検討して今後もいかなければならない。ただ、今まで決められたことはもう未来永劫これだけだということでもいけないというふうに思っております。したがいまして、ここは諸般の事情をよく考えて検討していかなきゃならない問題だというふうに思います。
○森ゆうこ君 ありがとうございます。今後検討はしていただけるということでございました。
 それでは、次の質問に移らせていただきます。
 バイ・ドール方式について簡単に確認だけさせていただきますが、バイ・ドール方式について国民への還元、それから委託研究機関の選定方式について簡単にお答え願います。
○政府参考人(篠崎英夫君) まず、国民に対する還元のことでございますけれども、今回の見直しにつきましては、政策的支援の重要性の高い実用化研究に重点化を図るということでございまして、ベンチャー企業などの資金ニーズにもこれまで以上に即したものになるのではないかと考えております。こうしたことによりまして、より質の高い医薬品あるいは医療機器をより早く医療現場に提供することができることになりまして、これが国民にとって大きなメリットになるのではないかというふうに考えておるわけであります。
 それから次に、委託方式についてのお尋ねでございますけれども、今後、平成十六年度の事業開始までにもっと具体的に整理をしなければならないと考えておりますが、その際に、委託の対象となる者の範囲ですとかあるいは委託費の使途、あるいは委託先の選定の手続などについて明確化しなければならないと思っております。特に、委託先の選定や事後的な評価につきましては、第三者の専門家による外部委員会、そういうものの御意見を伺って、また、その外部委員会の透明化を図って、御指摘の趣旨を踏まえながら公正かつ適正な実施に努めなければならないと、このように考えております。
○森ゆうこ君 私、昨日、千葉のかずさ何でしたっけ、ゲノムパークといいますか、行ってきたんですけれども、考えたんですけれども、産官学又は政財官の連携、日本が国際競争の中で生き残っていくということで、ああいうバイオの世界の開発というのに力を入れていかなきゃいけない、そういうのと、連携ということとで今朝からちょっと問題になっています。逆に言うと癒着、このジレンマがあると思うんですよね。大変難しいことだと思いますが、やっぱり研究者、研究ということについては、国はお金は出すけれども口は出さないで創造を活発にやってもらうというようなこともやっぱりどんどんやらないと一面ではいけないということで、特に委託機関の選定というのはやはり公正に行うべきだと考えますが、委託した以上は不必要な規制というものはすべきではないなというふうに考えております。
 それで、今後この医薬品医療機器総合機構法案が可決した場合、独法化した後の責任の問題ですけれども、様々な不安が出ておりまして、審査の安全面での不安というのが払拭されなければならないということは今朝からずっとお話に出ているわけですけれども、私は、新薬の開発ですから、事前の規制を幾ら強くしてもやはり予期せぬことは発生すると思いますし、民間の製薬会社の製品に公がどこまで責任を持てるのかという部分もあるのではないかと思います。
 しかし、万が一事故が発生した場合には、事後的にその責任の所在を明らかにすることができればこれが一応の安心の担保になると思いますが、今日はイレッサの問題も出たわけですけれども、事後的な責任追及の手段として、審査過程の完全公表ということを義務付ける必要があると思うんですが、関係資料の保管期間、それから公開、非公開の範囲ということもきちんとしなければいけないと思うんですが、事後的責任追及の手段確保との趣旨から、どのように具体的に規定していらっしゃるでしょうか、お答えをお願いいたします。
   〔委員長退席、理事中島眞人君着席〕
○政府参考人(小島比登志君) 審査した後の結果の責任の所在ということでございますが、審査段階での情報公開というのは、審査中でもございますから、外部からの圧力や干渉等の影響を受けるということもございますのでなかなか難しいということもございますので、私どもといたしましては、審査が終わった後、それで承認の後、審査報告書及び企業からの申請資料概要というものをインターネットで公開をしているということでございます。
 それから、保存する文書のことでございますが、事後的に検証をきちっとできるようにということでございますので、医薬品等の審査に係る文書は、審査段階における記録としてのみならず、承認後の各種安全対策上の措置を講ずる上でも重要な資料でありまして、国におきましては、厚生労働省の文書管理規程におきまして最も保存期間の長い三十年保存の扱いを行ってきているところでございます。
 このような観点から、独立行政法人の方におきましても、審査過程に係る文書につきましては、国の文書管理に準じての取扱いを行うことで適切な文書の保存管理を行うよう指導してまいりたいというふうに考えております。
○森ゆうこ君 ということは、薬害エイズ等の教訓を生かして、そのときどんな、審査の過程はどうだったかということを事後的にチェックするときに、書類がありませんというようなことはないということで大丈夫ですね。もう一度お願いします。
○政府参考人(小島比登志君) おっしゃるとおりでございます。承認後すぐにすべての方がインターネットでそれをごらんになれますし、役所は役所で文書を三十年間保存していると。
○森ゆうこ君 一応参考までに、今日問題になっておりますイレッサは今どの段階にありますでしょうか。
○政府参考人(小島比登志君) イレッサにつきましても、既に審査報告書、申請資料概要が公開されております。
○森ゆうこ君 ありがとうございました。
 そして、その審査過程の書類の、結果、イレッサについては今回このように多くの死亡者が出たわけですから、その審査過程を事後的にチェックするということが一体どういうことなのかということで、先ほども同僚委員から御指摘ありましたけれども、一つの具体的な事例として今後の厚生労働省の取組というものは非常に重要なものになってくると思いますので、きちんとした検証をお願いしたいと思います。
 とにかく、今日は私の質問はこれで終わりますけれども、やはりきちんと、問題になった部分、それを解決して、そして法律を作っていくということがどうしてできないのかなというのが私としてはやっぱり最後まで、何というんでしょうか、非常に、しかもほとんどの皆さんが問題だと思っているんですよ、この部屋の中で。それなのに、なぜそのまま法律が成立してしまうんだろうということが非常に不思議だというか、私としてはとてもむなしいという気持ちで一杯ですが、大臣がまた大変真摯にいろんな面で対応してくださるということを信じて、私の質問を終わります。
○大脇雅子君 それでは、私は評価委員会についてお尋ねをいたしたいと思います。
 今回の機構改革において、評価委員会は大変重要な位置付けを持っていると考えます。厚生労働省設置の評価委員会と総務省設置の評価委員会がございます。これの役割分担というのはどういうふうになっているんでしょうか。
○政府参考人(鈴木直和君) 評価委員会につきましては、独立行政法人通則法で、第十二条で独立行政法人評価委員会という規定がございます。そこでは主務省に評価委員会を置くということになっております。そのほかに、総務省に全体を所管する委員会を置くという規定になっております。個別の評価委員会からその全体を把握する評価委員会にいろいろ報告が行くという仕組みになっております。
○大脇雅子君 そうしますと、評価委員会が主務大臣や独立法人等に対して行います意見、勧告というものがございますが、これの法的拘束力はどのように考えたらよろしいのでしょうか。主務大臣や独立行政法人等は評価委員会の意見とか勧告等に対してどのように対応するのか、従わなかったときの処罰あるいは対応というのはどうなっているんでしょうか。
○政府参考人(鈴木直和君) 評価委員会の意見、それから勧告、これについては主務大臣とかあるいは独立行政法人に法律上の義務を課すものではございません。
 ただ、独立行政法人通則法におきまして、各事業年度や中期目標の期間終了時の業務実績に係る評価に際し、評価委員会が独立行政法人に業務運営の改善等の勧告を行うことができるという規定がございますし、それから、主務大臣が中期目標期間の終了時において法人の組織、業務の全般にわたる検討を行うに際しては、評価委員会の意見を聴かなければならないということも法律上明確にされております。
 そういったことを踏まえれば、この意見や勧告の内容については十分重いものと受け止めて所要の措置を講じていく、そういう必要があるというふうに考えております。
○大脇雅子君 法律上効果がなくて非常に重いものということですけれども、その評価委員会の意見や勧告に対して従わなかったときは一体どうなるんですか。
○政府参考人(鈴木直和君) 法律上、例えば、先ほども申し上げました、主務大臣が中期目標期間の終了時において法人の組織、業務の全般にわたる検討を行うに際しては、評価委員会の意見を聞かなければならないというふうにされております。評価委員会は、毎事業年度、それから中期計画の計画期間を通じて調査、分析をして、それを踏まえて業務全般について評価をするということになっておりますので、そういった評価は、主務大臣としてそれを十分に受け止めて、それを各独立行政法人の業務運営に生かしていくべきものというふうに考えております。
○大脇雅子君 生かしていったり、重いものだと言われるんですが、もし従わなかったときにはどういう対応があるのかと聞いているんですけれども。
   〔理事中島眞人君退席、委員長着席〕
○政府参考人(鈴木直和君) 従わないということは、現実問題として、そういった評価委員会の意見を聴いてという法律上の条文もありますし、それから、主務大臣が、例えばその職務の執行が適当でないために法人の実績が悪化した場合、その場合には解任することができるというような規定もございます。そういうことで、評価委員会の評価なり意見、勧告、それを踏まえて各独立行政法人の業務を改善していく、それがこの法律の目的でございますので、その目的に沿って対応すべきものというふうに考えております。
○大脇雅子君 そうしますと、評価委員会の評価によって理事長などの解任を行うと。解任を行えるのであれば、大臣の任命責任の問題もあり、評価委員会の意見や勧告などで解任等が出された場合、その法的というか、執行力というか、履行確保はどうなるんでしょうか。
○政府参考人(鈴木直和君) 今御指摘の点は、通則法二十三条で、それぞれの主務大臣又は法人の長が、それぞれの任命に係る役員の職務の執行が適当でないために業務実績が悪化した場合であって、引き続きその役員に当該職務を行わせることが適切でないと認めるときには解任することができるという規定でございます。
 また、評価委員会自体が毎事業年度の評価なりあるいは業務の改善の勧告ができるものでございますので、そういったものを踏まえて、業務運営が適切でないときには、今申し上げました二十三条の規定が生きてくるというふうに考えております。
○大脇雅子君 確認ですけれども、これは、役員の任期は四年と言っておりますし、医薬品機構は二年ということですが、大臣は、一年ごとの評価ということで、一年ごとにこれは実績が悪ければ理事長などの交代もあり得るという答弁だったと思いますが、それでよろしいでしょうか。確認します。
○政府参考人(鈴木直和君) 役員の任期は各個別法で決められておりまして、先ほど御指摘のとおりでございます。
 先ほど申し上げました役員の解任の規定、これは任期にとらわれるものではございません。ですから、任期途中であっても、この規定によってそういった解任ということはできるものでございます。
○大脇雅子君 そうしますと、評価委員会あるいは国会の判断によって、独立行政法人における業務であっても国が責任を持って行った方がいいという判断がなされたような場合は、業務について見直しが必要だと思いますが、いかがでしょうか。大臣にお尋ねします。
○副大臣(木村義雄君) お尋ねの点でございますけれども、独立行政法人通則法第三十五条におきまして、主務大臣は、中期目標期間の終了時に、評価委員会の御意見も聴いた上で、業務の存続、廃止の是非、業務の実施主体の妥当性等も含め、組織及び業務の全般にわたる検討を行い、その結果に基づき、所要の措置を講ずることができるとされております。
 その検討の結果でございますが、法律上の措置が必要ということになれば、当然のことながら国会にお諮りを申し上げ、その審議を経まして所要の見直しが行われることになるわけでございます。
○大脇雅子君 今回の機構改革においては、職員の雇用は正規、非正規を問わず当然承継されるということになっておりますが、それを再度確認をしたいということと、機構が業務を遂行する上で、リストラを理由に、例えば正規職員を減らして非正規雇用化を進めるようなことがあってはならないと考えますが、こうした職員雇用についての基本的な原則はどのようなものでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) 現行のこの特殊法人等が解散をしました際に、解散した法人の一切の権利及び義務は新たに設立されます独立行政法人が承継することとされておりまして、雇用契約も一切の権利及び義務に含まれるものでございます。したがいまして、現在のこの特殊法人の解散の際に、その法人との間に雇用契約が締結されている職員につきましては、正規、不正規を問わず、新たに設立される独立行政法人にその雇用関係が承継されるものでございます。
 また、独立行政法人の職員体制につきましては、そもそも新たに設立されます独立行政法人において検討されるべきものでございますが、その際には、事務の効率化といった観点とともに、職員が安心して業務に邁進できるようにするといった観点も含めて総合的に判断をされるべきものと考えております。したがいまして、新しい法人になります時点におきましては、契約がございます限りそのとおり継続するというふうに理解をいたします。
○大脇雅子君 独立行政法人医薬品医療機器機構法案について、その業務の位置付けについてお尋ねします。
 様々な業務が合体をして、それがお互いにチェックし合うというようなことにならないということで、この医薬品医療機器機構法案というのは非常に先行きが危ぶまれているものでありますが、被害の救済、審査関連業務、安全対策業務、研究開発振興業務等ございますが、この機構で優先して取り組むべき業務はどのような順序だというふうに考えておられるでしょうか。
○政府参考人(小島比登志君) 医薬品機構におきましては、より安全で有効な医薬品、医療機器を国民の皆様方に提供していくとともに、重篤な医薬品による副作用が生じた場合には、それを迅速に救済をするというふうな業務を実施していくものと思っております。
 そのため、被害救済業務につきましては、現在の医薬品副作用被害救済制度に加えまして、さきの通常国会の議論を受けまして生物由来製品感染等被害制度を創設をすると。また、審査関連業務、安全対策業務につきましては、国民の望む方向でより有効で安全な医薬品、医療機器等のより迅速な提供のためにその体制の充実強化を図り、その業務を実施していく。一方で、研究開発振興業務につきましては、国民の保健医療水準の向上に寄与する医薬品、医療機器の開発を促進していくものであると承知しております。
 したがいまして、新法人で実施するそれぞれの業務は、国民保健の向上のために使命を果たすべきいずれも重要なものでありまして、これらの実施に優劣はないと考えておりますが、いずれにしても、私ども医薬局所管であります被害救済業務、それから審査関連業務、安全対策業務につきましては、それぞれの目的に従いまして適正な運営に努力してまいりたいと考えております。
○大脇雅子君 被害救済の問題について、先ほど森ゆうこ議員が、企業の救済給付の基金について尋ねられましたが、この医薬品被害救済制度というのは国民に余り周知されていないというふうに思いますが、大臣はどのように受け止められておるでしょうか。そして、この救済制度を有効に活用するためにどのような努力をされるでしょうか。
○政府参考人(小島比登志君) 今までの審議におきましても、医薬品被害救済制度、もっと国民に周知徹底すべきであるという議論がなされました。私どもといたしましては、医薬品機構とまた厚生労働省本省におきましてもそれぞれのホームページ、あるいは政府広報の活用、あるいは医療機関、行政機関、関係団体のパンフレットの送付、特に医療機関に対しましては患者向けに救済制度を紹介するリーフレットの提供等を現在行っておりまして、制度の周知を常に努めてきたところでございます。
 近年は、救済制度の給付申請件数も増加していることから、ある程度これらの取組も実を結んでいるのではないかとは思っておりますが、大変これは被害者の方々の救済に重要な制度でございますので、制度周知の問題について様々な御指摘をいただき、これまで以上に制度周知に力を入れていく必要性を痛感しているところでございます。
 特に、医療機関から患者に対し、着実に制度に関する情報提供が行われるよう確保するということが最も重要であると認識しておりまして、副作用被害に遭われた方が迅速に救済を受けることができるよう、どんなやり方が最も効果的であるか知恵を絞って積極的な制度周知に努めてまいりたいと思っております。
○大脇雅子君 この救済給付金の積立金は現在幾らぐらいございますか。そして、申請が増加しているということですと、各年次ごとに給付額というのはどの程度何%ぐらいで順番にどのように増えてきているのか、お分かりでしょうか。
○政府参考人(小島比登志君) 請求件数は平成十三年度におきまして四百八十三件、請求者ベースでございます。それから、支給件数は三百五十二件ということで、平成八年には二百九十七件でございましたから、四百八十件まで増加をしてきているというところでございます。
 それから、積立金でございますが、準備金が三十億ぐらい会計の方にたまっているという状況でございます。
○大脇雅子君 積立金はもう少しあるのではないですか。三十億ですか。
○政府参考人(小島比登志君) 責任準備金というのと積立金というのが両方ございまして、責任準備金は四十億、積立金というのが三十億ということです。
○大脇雅子君 そうすると、これ被害者救済制度の基金というのは七十億ということですか。これは、そして大体四百八十三件のうち三百五十二件支給ということであれば、幾らぐらい出されているんですか。これは積み上がっているんですか、減っているんでしょうか。
○政府参考人(小島比登志君) 支給金額は平成十三年度で十億二千万ほどでございます。これも年々増えております。
○大脇雅子君 そうすると、七十億があって、年十億としても、まだこれからもまた出荷額の千分の〇・一ずつ積み上がるわけですから、もう少し副作用救済給付金とかあるいは請求の期限とかその他必要な基準を上げて検討していくべきだと思うんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(小島比登志君) 先ほど申し上げましたように、支給金額が年々増えていること、それから先ほど申し上げました積立金の利子が下がっておりまして、そこの積立金が言わば予定どおりの利子が入らないということもございまして、十五年度におきましては、現在千分の〇・一であります企業の拠出金を値上げするということで今検討を進めておるところでございます。
 給付水準の改善につきましては、先ほども申し上げましたように、重篤な被害を簡易迅速に救済するという制度で定型的な支給基準を定めておりまして、それにつきましては大臣もおっしゃいましたように検討を進めてまいりたいというふうに考えております。
○大脇雅子君 この機構の中で、やはり審査等の業務と安全対策業務というものをきちっとお互いが相互にチェックし合えるような形、あるいは共同する部分もあってもいいと思いますが、機構的に適正な施策を遂行するために考慮をしなければいけないと思いますが、そういう点について何か御見解はございますか。
○政府参考人(小島比登志君) 審査関連業務と安全対策業務は、業務に当たりまして必要な連携を図りつつもそれぞれ独立した責任の下に実施されるべきものであろうというふうに考えておりまして、今度できます新機構におきましても、やはり審査担当部、それから安全を担当する部というものは組織的にもきちっと分けて運営をしていくべきだというふうに考えておりますし、そのように新機構についてもしてまいりたいというふうに考えています。
○大脇雅子君 労働者健康福祉機構法案についてお尋ねいたしますが、機構の業務の範囲として、安全衛生法第十三条に規定する事業場について、産業医を選任し、当該事業場の労働者の健康管理の全部又は一部を行わせる事業に助成金の支給を行うことになっております。産業医の選任に関して現在どのような状況にあるでしょうか。そして、労働者の健康管理等の全部又は一部の要件と産業医が現場で実際に行っている業務内容はどのようなものでしょうか。助成金の支給状況について確認をいたしたいと思います。
○政府参考人(松崎朗君) まず最初の産業医の選任状況でございますけれども、これは昨年の十月に行った調査がございます。これによりますと、産業医を選任しております事業場の割合は七五・八%という状況でございます。
 また、産業医の職務でございますけれども、これは労働安全衛生法、またその規則によって決められておりまして、例えば、健康診断の実施及びその結果に基づく労働者の健康を保持するための措置、また作業環境の維持管理、作業の管理、労働者の健康管理、労働衛生教育、また毎月一回の作業場等の巡視、こういったものが規則上決められておりますが、そういったものの一部について、ただいま御指摘ございました産業医を選任する義務のない小規模の事業場におきましては、その全部又は一部を行わせるということが努力義務として規定されております。
 また、実際にどういうことを行っているかというものでございますけれども、これにつきましては、今羅列して申し上げましたが、具体的には実際に行っている事業としましては、まず健康診断でございますとか、その健康診断の結果に基づきます事後措置、それから再発防止措置、それから労働者に対します健康相談、保健指導、そういった仕事が多いようでございます。
 また、今申し上げました小規模の事業場につきましては、やはり大規模の事業場に比べまして労働衛生水準というものが低いということがございまして、いろいろ対策を講じておりまして、その中に今御指摘のございました助成金がございます。これは小規模事業場産業保健活動支援促進助成金という名前でございますけれども、これは、小規模の事業場が共同で産業医の選任を進め、複数の事業場が共同になって一人の産業医の方を選任して、そこでもって小規模事業場の労働者の健康管理を推進していこうというものでございます。これは十二年度にできましたものでございますけれども、平成十二年には約二千六百事業場、また十三年度には約三千事業場が対象になっております。
 以上でございます。
○大脇雅子君 自主的な健康診断についてお尋ねしますが、労働安全衛生法の六十六条の二に規定する自主的な健康診断を受ける労働者に助成金の支給を行うこととなっておりますが、制度発足後のこれまでの実績と今後の施策について確認をさせてください。
○政府参考人(松崎朗君) この自発的健康診断は御指摘のように深夜業に従事する方のものでございますけれども、この支援事業は平成十二年度から開始されましたものでございます。平成十二年度では六百八十六件、また十三年度では千三百七十四件ということで、二年だけでございますけれども、非常に支給件数は増えている状況にございます。
 厚生労働省といたしましては、引き続き、この事業につきましての周知啓発、そういったことを進めまして、深夜業に従事する方の健康確保というものに努めていくということでございます。
○大脇雅子君 九八年の労働基準法改正論議に際しましては、深夜業に従事する労働者の健康に関する調査が実施され、その結果に基づいて様々な措置が講じられることになっておりますが、この実態調査などによりますと、深夜業に従事している労働者の健康阻害、健康の不調というのは正常の昼間業務の労働者よりも非常に負担、負荷が多いという、そういう結果が出ていたと思いますが、深夜業に関する労使の自主的ガイドラインの策定というのはどのようになっておりますか。
 そして、そうした労使の自主的ガイドラインの作成の後は立法化、法的規制を考えるというような議論がなされておりましたが、その検討状況はどのようになっておりますか。
○政府参考人(松崎朗君) 御質問の件は、平成十年の十一月に中間報告を行いました深夜業の就業環境、健康管理等の在り方に関する研究会というものだと思います。この中で、当面の取り組むべき対策といたしまして、主要業種ごとに自主的なガイドラインを作成するための関係労使の話合いを促進するため、関係行政は場の設定等につき援助を行う必要があるということ、そういったことが提言されております。
 こうしたことから、厚生労働省では、平成十一年度から労使の話合いの場を設定するということでやっておりまして、既に今まで化学工業、鉄鋼業、自動車及びその関連製造業、電機・電子・情報関連産業、紡績業、商業、この六業種につきまして自主的ガイドラインが作成されております。また、平成十四年度におきましても、食品業においてこの自主的なガイドラインが策定されるという見込みでございます。
 当面は、この六業種について、さらに、今申し上げました十四年度に定められる予定でございますこの業種、合計七つにつきまして、策定された業種ごとにこの自主的ガイドラインの活用状況、それから問題点の把握、そういったものに努めることとしたいと考えておりまして、その上で今後の方策について検討していきたいというふうに考えております。
○大脇雅子君 今後の深夜業規制の方策について、その活用状況等を踏まえ研究会を設置するとかあるいは審議会を設置するとか、あるいはそうしたタイムスケジュールなどございますか。
○政府参考人(松崎朗君) 繰り返しになりますけれども、当面はこの六プラス一の七業種につきましてしっかり守っていただくということに専念させていただきたいと思っております。
○大脇雅子君 是非、しかしこの六業種プラス一に限らず、深夜業というのは労働者の健康を非常に侵害をしているということであり、深夜業が非常に増えている現状において、きちっとそれに対する規制を行う、そうした施策について検討をすべきだと思います。
 最後に、福祉医療機構法案について、病院の設置や整備又は経営に関しても資金の貸付けを行うということになっておりますが、現状では病院の規模や内容が必ずしもその地域が必要とする病院や診療所として充実していないということも多いのではないかと思いますが、この結果はどうなっているでしょうか。今後の施策はどのような展開になるでしょうか。
○政府参考人(篠崎英夫君) 医療貸付事業についてでございますけれども、これまでは医療施設などの量的な整備に重点を置いて進めてきたところでありまして、例えば貸付実績を過去十年間ほど見ますと、病床不足地域における医療機関の量的整備につきましては三万二千床分ほどございます。それから、ゴールドプラン21による介護老人保健施設の整備につきましては十五万八千床分などとなっているところであります。
 今後の方向性についてでございますけれども、少子高齢化の進展あるいは医療技術の進歩、国民意識の変化などを踏まえまして、医療機関の機能分化や重点化あるいは効率化を促進をいたしまして、患者の視点を尊重した質の高い医療を提供していくと、そういう視点が大変重要なのではないかというふうに考えております。
○大脇雅子君 終わります。
    ─────────────
○委員長(金田勝年君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、鴻池祥肇君が委員を辞任され、その補欠として小泉顕雄君が選任されました。
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○委員長(金田勝年君) 独立行政法人労働者健康福祉機構法案、独立行政法人福祉医療機構法案、独立行政法人労働政策研究・研修機構法案、独立行政法人国立重度知的障害者総合施設のぞみの園法案、中小企業退職金共済法の一部を改正する法律案、独立行政法人雇用・能力開発機構法案、独立行政法人高齢・障害者雇用支援機構法案及び社会保険診療報酬支払基金法の一部を改正する法律案につきましては、他に御発言もないようですから、八案に対する質疑は終局したものと認めます。
 これより八案について討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○小池晃君 私は、日本共産党を代表して、独立行政法人労働者健康福祉機構法案外七法案に反対の討論を行います。
 国民が期待する特殊法人改革の眼目は、無駄な部分は削減する一方、国民生活に必要な部門は拡大、充実させること、官僚の天下りをなくして利権と癒着構造にメスを入れることにあります。ところが、八本の法案にはこうした内容の改革は見当たりません。むしろ、今回の改正では福祉や医療、労働分野の体制が後退しております。
 社会保険診療報酬支払基金は、レセプトの審査、支払を集中して一元的に行う機関として設立され、全国同水準の審査や保険者と医療機関の事務を簡素化するなど大きな役割を果たしてきました。同基金は公的医療保険を支える上で重要な機関であり、民間法人化することは公的医療保険の変質に道を開きます。
 独立行政法人労働者健康福祉機構法案は、地域で重要な役割を果たしている労災病院を効率性、採算性を理由に移譲、廃止へと推し進めるものであり、反対です。
 最重度の障害者の福祉施設である国立コロニーのぞみの園についても、独立行政法人化で三から五年後に廃止、民営化も含めた見直しが検討されることになり、障害者が安心して生活できるよう保障する国の責務を放棄するものであり、反対です。
 日本障害者雇用促進協議会が行っている障害者リハビリや職業センターの業務は、障害者の就労を進める上で極めて重要でありますが、独立行政法人化により効率化が追求されると、リハビリやサービス内容の低下が懸念されます。
 その他の法案も同様であり、福祉、医療、労働分野での明白な後退を独立行政法人化や民間法人化の名で行うことは容認できるものではありません。
 高級官僚が特殊法人の大部分のポストを独占し、数年勤めて高額の退職金を手に入れるという構造こそ真っ先に改革すべきです。
 今回審議されている九法人の現役の常任理事長及び会長はすべて天下りであり、さらに、九法人のうち七法人については、当該特殊法人の発足当時から常任の理事長若しくは会長職はすべて天下りで占められています。残りの二法人についても例外があるだけで、ほとんどが天下りで占められています。全体で見ると、常任の理事長、副理事長及び理事のうち天下りが七八%を占めていますが、今回の改正では、天下りを受け入れるかどうかは独立行政法人側の判断とされ、その規制は全く放棄されています。これでは、一層天下りがはびこることになりかねません。
 日本共産党は、国民の期待する真の特殊法人改革に向けて今後も全力を尽くすことを申し上げて、反対討論を終わります。
○委員長(金田勝年君) 他に御意見もないようでありますから、討論は終局したものと認めます。
 それでは、これより順次各案の採決に入ります。
 まず、独立行政法人労働者健康福祉機構法案の採決を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(金田勝年君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 次に、独立行政法人福祉医療機構法案の採決を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(金田勝年君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 次に、独立行政法人労働政策研究・研修機構法案の採決を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(金田勝年君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 次に、独立行政法人国立重度知的障害者総合施設のぞみの園法案の採決を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(金田勝年君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 次に、中小企業退職金共済法の一部を改正する法律案の採決を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(金田勝年君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 次に、独立行政法人雇用・能力開発機構法案の採決を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(金田勝年君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 次に、独立行政法人高齢・障害者雇用支援機構法案の採決を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(金田勝年君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、山本君から発言を求められておりますので、これを許します。山本孝史君。
○山本孝史君 私は、ただいま可決されました独立行政法人労働者健康福祉機構法案、独立行政法人福祉医療機構法案、独立行政法人労働政策研究・研修機構法案、独立行政法人国立重度知的障害者総合施設のぞみの園法案、中小企業退職金共済法の一部を改正する法律案、独立行政法人雇用・能力開発機構法案及び独立行政法人高齢・障害者雇用支援機構法案に対し、自由民主党・保守党、民主党・新緑風会、公明党及び社会民主党・護憲連合の各会派及び国会改革連絡会の西川君共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    附帯決議(案)
  政府は、次の事項について、適切な措置を講ずるべきである。
 一、独立行政法人への移行に当たっては、自律的、効率的に運営を行うという制度改革の趣旨が十分発揮されるよう政府の関与や規制を極力排し、その運用に万全を期すとともに、独立行政法人の業務の内容を積極的に公表すること等を通じて、その組織及び運営の状況を国民に明らかにすること。
 二、独立行政法人への移行後においても、中期目標の設定に当たっては、事務・事業や組織の見直しを行い、経営の一層の合理化、効率化と経費の削減に努めること。
 三、独立行政法人の業務の実績に関する評価が、専門性及び実践的な知見を踏まえ、客観的かつ中立公正に行われるようにするため、中期目標の設定、評価基準の作成、評価委員会の委員の選任等に十分配慮するとともに、厚生労働省設置の評価委員会と総務省設置の政策評価・独立行政法人評価委員会の連携の強化に努めること。また、中期目標期間の終了時においては、民間に委ねられるものは民間に委ねるとの原則の下、独立行政法人による業務継続の必要性及び組織形態の在り方を厳正に評価すること。
 四、独立行政法人に対する財源措置については、独立行政法人の経営努力を促すよう運営費交付金等の算定の基礎となるルールを明確にすること。また、剰余金の取扱いについては、使途に疑念が生じることがないよう厳正な評価を加えるとともに、中期目標期間の終了時における積立金を独立行政法人に継続留保させるときは、その理由を明らかにすること。
 五、独立行政法人の役員の選任においては、当該分野に関し識見を有する適切な人材を幅広く起用するよう十分配慮すること。
 六、独立行政法人の役員の報酬及び退職手当については、独立行政法人通則法の趣旨を踏まえ、法人の業務の実績及び役員の実績を的確かつ厳格に反映させるとともに、独立行政法人の役員及び職員の報酬・給与及び退職手当の水準について、国家公務員並びに他の独立行政法人の役員及び職員と容易に比較ができる形で公表し、国民の理解を得るよう努めること。
 七、独立行政法人への移行に当たっては、これまで維持されてきた、当該法人職員の雇用安定及び良好な労働関係に配慮するとともに、移行後の法人運営に当たっては職員が安心して業務に邁進できるよう努めること。
 八、独立行政法人労働者健康福祉機構については、次の措置を講ずること。
  1 労災病院については、労災疾病の研究機能を有する中核病院を中心に具体的な再編計画を機構の設立までに策定し、労災疾病を専門に取り扱う病院による勤労者医療のネットワーク化を図ること。再編計画の対象外となる労災病院については、廃止又は地域医療機関として必要なものは民営化若しくは民間・地方に移管すること等について慎重に検討すること。
  2 休養施設、労災保険会館については、最終処理の終期を明示して、速やかに廃止すること。
 九、独立行政法人福祉医療機構については、次の措置を講ずること。
  1 社会福祉事業施設融資については、貸付資産等のリスク管理及び引当金の開示を、引き続き、適切に実施すること。また、病院等融資については、民業補完の観点から、融資対象事業を医療政策上真に必要なものに限った上で、コストに応じた金利設定の導入を検討するなど、融資条件を適切に見直すこと。
  2 年金担保小口資金貸付事業については、利用者の利便性に配慮するとともに年金受給者にとって無理のない返済となるよう考慮した運用の改善に努めること。他方、違法な年金担保融資に対しては、年金受給権の実質的な保護を図るための厳正な方策を検討すること。
  3 社会福祉施設職員等退職手当共済事業については、介護保険における民間事業者との公平を図る観点から、助成の在り方を見直すこと。
 十、独立行政法人労働政策研究・研修機構については、次の措置を講ずること。
  1 機構が行う調査研究については、労働問題に係る政策研究機能に純化すること。また、研究成果に対する厳格な外部評価を実施するとともに、研究成果や外部評価の結果を公表するなど、研究評価体制を整備すること。
  2 今後の労働政策研究の在り方については、他の政策研究機関が行っている政策研究との連携、調整を強化すること。
 十一、独立行政法人国立重度知的障害者総合施設のぞみの園については、次の措置を講ずること。
   のぞみの園については、重度知的障害者のモデル的な事業を行う施設となるよう明確に位置付けること。また、より小規模の集団に分けた処遇が行えるよう内部体制の整備を図るとともに、職員の交流や運営の活性化を推進するため、民間の研究者等の任期付き採用、外部委託の拡大等について検討すること。
 十二、独立行政法人勤労者退職金共済機構については、次の措置を講ずること。
  1 退職金共済事業については、加入企業及び被共済者が制度の運営及び積立金運用の状況を的確に把握できるよう、情報の公開を一層進めるとともに、独立行政法人評価委員会とは別に、加入企業及び被共済者のための外部評価システムを導入し、事業運営の透明化を図ること。
  2 役員については、資産運用等制度運営に係る責任の明確化を図ること。また、基本ポートフォリオの作成に当たっては、外部の専門家の意見を聞くなど、資産運用管理体制の充実強化を図ること。
 十三、独立行政法人雇用・能力開発機構については、次の措置を講ずること。
  1 在職者訓練については、地方公共団体や民間教育訓練機関との適切な役割分担を図る観点から、真に高度なもののみに限定して実施し、地方や民間で可能な訓練は、機構の業務としては速やかに廃止すること。離職者訓練については、民間教育訓練機関との適切な役割分担を図る観点から、その地域において民間では実施できないもののみに限定して実施すること。また、職業能力開発大学校については、時代の変化に対応した効率的、効果的な訓練の実施を図るため、自己負担の増額等費用負担の在り方を見直すとともに、民間外部講師の一層積極的な活用、民間委託の拡大を図ること。
  2 サンプラザ、スパウザ等の勤労者福祉施設については、できるだけ早期に譲渡等すること。また、移転就職者用宿舎については、入居者に適切な負担を求める等の措置を講じつつ、現に入居者がいることを踏まえ、地方自治体等への円滑な譲渡を促進するための条件整備に努めること。
  3 雇用開発及び職業能力開発に係る各種助成金については、雇用・能力開発機構を経由した方が合理的、効率的であることが明らかな場合を除き、国が直接交付することとするとともに、不正受給に対しては厳正に対処すること。
 十四、独立行政法人高齢・障害者雇用支援機構については、次の措置を講ずること。
  1 中期目標の設定に当たっては、障害者の実雇用率の向上を図るため機構の行う職業リハビリテーションに係る目標を明記すること。また、障害者雇用納付金制度については、障害者の実質的な雇用に結び付くよう、積立金の有効な活用を図ること。
  2 障害者職業センターにおける職業リハビリテーションについては、障害の種類や程度、特性等に配慮し、グループ就労、在宅就労等の様々な形態での就労も念頭に置きつつ、評価方法等の検討を行い、外部評価を含む適切な業績評価システムを導入すること。
  右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(金田勝年君) ただいま山本孝史君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(金田勝年君) 多数と認めます。よって、山本君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 次に、社会保険診療報酬支払基金法の一部を改正する法律案の採決を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(金田勝年君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、山本君から発言を求められておりますので、これを許します。山本孝史君。
○山本孝史君 私は、ただいま可決されました社会保険診療報酬支払基金法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・保守党、民主党・新緑風会、公明党及び社会民主党・護憲連合の各会派及び国会改革連絡会の西川君共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    社会保険診療報酬支払基金法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、次の事項について、適切な措置を講ずるべきである。
 一、民間法人への移行に当たっては、自律的、効率的に運営を行うという制度改革の趣旨が十分発揮されるよう政府の関与や規制を極力排し、その運用に万全を期すとともに、支払基金の業務の内容を積極的に公表すること等を通じて、その組織及び運営の状況を国民に明らかにすること。
 二、民間法人への移行後においても、事務・事業や組織の見直しを行い、経営の一層の合理化、効率化と経費の削減に努めること。また、支払基金の役員の報酬及び退職手当については、法人の業務の実績及び役員の実績を的確かつ厳格に反映させること。
 三、民間法人への移行に当たっては、これまで維持されてきた、当該法人職員の雇用安定及び良好な労働関係に配慮するとともに、移行後の法人運営に当たっては職員が安心して業務に邁進できるよう努めること。
 四、レセプト審査の在り方については、情報公開を進め、透明性を高めることにより、審査の公平・公正性に対する国民の信頼の確保を図ること。
  右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(金田勝年君) ただいま山本孝史君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(金田勝年君) 多数と認めます。よって、山本君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの両決議に対しまして、坂口厚生労働大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。坂口厚生労働大臣。
○国務大臣(坂口力君) 御決議をいただきましてありがとうございました。
 ただいま御決議のありましたそれぞれの附帯決議につきましては、その趣旨を十分尊重いたしまして、努力してまいる所存でございます。
 ありがとうございました。
○委員長(金田勝年君) なお、八案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(金田勝年君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
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○委員長(金田勝年君) 次に、独立行政法人国立病院機構法案を議題といたします。
 政府から趣旨説明を聴取いたします。坂口厚生労働大臣。
○国務大臣(坂口力君) ただいま議題となりました独立行政法人国立病院機構法案につきまして、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 中央省庁等改革基本法においては、国の行政機関における政策の企画立案に関する機能とその実施に関する機能とを分離する観点から、実施機能を効率的かつ効果的に行わせるにふさわしい独立行政法人の制度を創設したところであります。
 こうした中央省庁等改革の一環として、国立病院・療養所については、医療の高度化、専門化などの環境の変化を踏まえつつ、国の医療政策として国立病院・療養所が担うべき医療を全国において確実に実施し、かつ効率的・効果的に業務を行うため、国が自ら運営する必要がある国立高度専門医療センター及びハンセン病療養所を除き、平成十六年度に独立行政法人に移行することとされたところであります。
 このため、国立病院・療養所が移行する独立行政法人国立病院機構を設置し、その名称、目的、業務に関する事項を定めることとし、この法律案を提出した次第であります。
 以下、この法律案の主な内容につきまして御説明申し上げます。
 第一に、法人の名称を独立行政法人国立病院機構とし、国民の健康に重大な影響のある疾病に関する医療その他の医療であって、国の医療政策として機構が担うべきものの向上を目的として、医療の提供、調査及び研究等の業務を行うこととしております。また、機構の役職員には国家公務員の身分を付与することとしております。
 第二に、機構の資本金は全額政府出資とし、その額は、機構が国から承継する固定資産等の価額から負債の価額等を差し引いた額としております。
 第三に、機構の役員については、理事長、監事、副理事長、常勤及び非常勤の理事を置き、その定数等を定めることとしております。
 第四に、法人の財務諸表を作成する際に、併せて施設ごとの財務に関する書類を作成し、独立行政法人評価委員会の意見聴取を経て、一般の閲覧に供することにより、その明確化を図ることとしております。
 第五に、機構は、長期借入金や債券発行ができることとするとともに、政府は、国会の議決を経た金額の範囲内において、これらに係る債務を保証することとしております。
 第六に、厚生労働大臣は、災害の発生や公衆衛生上の重大な危害の発生等の緊急の事態に対処するため、機構に対し、必要な業務の実施を求めることができることとしております。
 このほか、国立病院特別会計の資産及び負債については、国立高度専門医療センターに係るもの等を除いて機構が承継し、国立高度専門医療センターについては、国立病院特別会計を再編した国立高度専門医療センター特別会計において経理することとしております。また、国立病院等の再編成に伴う特別措置に関する法律を廃止し、従来の計画による施設の再編成は、機構が引き継いで行うこととしております。
 最後に、法人の設立については、平成十六年四月一日を予定しておりますが、その準備等に要する期間を考慮して、この法律の施行期日は、一部の事項を除き、平成十五年十月一日としております。
 以上がこの法律案の提案理由及びその内容の概要であります。
 何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願いを申し上げる次第でございます。
 ありがとうございました。
○委員長(金田勝年君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会をいたします。
   午後六時四十五分散会