第155回国会 経済産業委員会 第5号
平成十四年十一月十四日(木曜日)
   午前九時開会
    ─────────────
   委員の異動
 十一月十四日
    辞任         補欠選任
     片山虎之助君     小泉 顕雄君
     直嶋 正行君     岩本  司君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         田浦  直君
    理 事
                魚住 汎英君
                加納 時男君
                松田 岩夫君
                木俣 佳丈君
                平田 健二君
    委 員
                小泉 顕雄君
                小林  温君
                近藤  剛君
                斉藤 滋宣君
                関谷 勝嗣君
                保坂 三蔵君
                岩本  司君
                直嶋 正行君
                藤原 正司君
                簗瀬  進君
                若林 秀樹君
                鶴岡  洋君
                松 あきら君
                緒方 靖夫君
                西山登紀子君
                広野ただし君
   国務大臣
       経済産業大臣   平沼 赳夫君
   副大臣
       内閣府副大臣   伊藤 達也君
       内閣府副大臣   根本  匠君
       財務副大臣    小林 興起君
       厚生労働副大臣  木村 義雄君
       経済産業副大臣  西川太一郎君
   大臣政務官
       経済産業大臣政
       務官       桜田 義孝君
       経済産業大臣政
       務官       西川 公也君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        塩入 武三君
   政府参考人
       内閣府産業再生
       機構(仮称)設
       立準備室次長   小手川大助君
       経済産業大臣官
       房審議官     桑田  始君
       経済産業省経済
       産業政策局長   林  良造君
       経済産業省産業
       技術環境局長   中村  薫君
       中小企業庁長官  杉山 秀二君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○中小企業信用保険法の一部を改正する法律案(
 内閣提出、衆議院送付)
○中小企業等が行う新たな事業活動の促進のため
 の中小企業等協同組合法等の一部を改正する法
 律案(内閣提出、衆議院送付)



    ─────────────
○委員長(田浦直君) ただいまから経済産業委員会を開会いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをします。
 中小企業信用保険法の一部を改正する法律案及び中小企業等が行う新たな事業活動の促進のための中小企業等協同組合法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に内閣府産業再生機構(仮称)設立準備室次長小手川大助君、経済産業大臣官房審議官桑田始君、経済産業省経済産業政策局長林良造君、経済産業省産業技術環境局長中村薫君及び中小企業庁長官杉山秀二君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(田浦直君) 御異議ないと認め、さよう決定をいたします。
    ─────────────
○委員長(田浦直君) 中小企業信用保険法の一部を改正する法律案及び中小企業等が行う新たな事業活動の促進のための中小企業等協同組合法等の一部を改正する法律案の両案を一括して議題といたします。
 質疑のある方は順次御発言お願いします。
○小林温君 おはようございます。自民党の小林温でございます。
 本日は、中小企業信用保険法の改正案、そして中小企業挑戦支援法、この二法について御質問をさせていただきます。
 かつての委員会の中でも少し御紹介させていただきましたが、私、かつて家業の本屋をしておりましたときに、信用保証協会に大変お世話になりました。助けられたという部分もあるんですが、最初にあえて苦言を呈しておきますと、やっぱりこちらがせっぱ詰まって信用保証協会に銀行経由で融資をお願いするわけでございますが、ああ冷たいなと、こういう体験をした覚えがあります。銀行側は、いや、これは是非やってあげたいんだが、どうも保証協会さんが首を縦に振らない、もう少し担保を入れてくれないかと、こんな話も出てくるわけでございます。今回の信用保険法改正案七号、八号、特に緊急を要する中小企業者の方向けの融資でもございますので、是非窓口で融資対象の方には優しくしていただくということを周知徹底していただきたいと、こんなことをお願い、冒頭に申し上げたいと思います。
 そして、中小企業挑戦支援法でございますが、私自身、その後三つの会社を実は設立をしました。資本金の規模もそれぞれ違っていたわけでございますが、その経験を通じて感じたことは、やはり会社作るというのは本当に面倒くさいなと。もう少し簡単に会社を作れるようになったら、創業意欲を持った方がいろんな可能性を見いだすことができるんじゃないかという思いもしたわけでございます。そういう意味では、この二法は、私自身の体験の中からも踏まえて、是非法律として内容のあるものにしていただきたいと、こうお願いを申し上げるところでございます。
 まず最初に、信用保険法の改正案についてでございますが、昨日もまた株価がバブル後最安値、終わり値で記録をいたしました。経済環境、依然厳しいわけでございますが、中小企業をめぐる環境、金融環境も大変依然として厳しい状況にあると思います。
 中小企業の景況調査の業況判断のDIもマイナス、かなりの数で続いております。それから、資金繰りもマイナス三三・一ですか、直近の数字で。デフレの進行による中小企業への影響が顕著に現れるというふうに思うわけでございます。
 こういう形で、中小企業をめぐる経済情勢、特に金融機関の貸し渋りも厳しい現状があると思いますが、現在のこういった中小企業を取り巻く経済・金融環境について、平沼大臣、どのような御認識をお持ちか、お聞かせをいただければと思います。
○国務大臣(平沼赳夫君) おはようございます。
 我が国の経済全体が、輸出の伸びの鈍化でございますとか雇用・所得環境の厳しさを背景といたしまして、中小企業、これを直撃しておりまして、中小企業をめぐる金融情勢というのは、私どもは極めて厳しい状況にあると、このように認識しております。
 中小企業の業況につきましては、中小企業庁が四半期ごとに実施をしております中小企業景況調査、これによりますと、景況について悪化と答えた企業の割合と好転と答えた企業の割合との差が拡大をしております。また、長期及び短期の借入れ難易度のいずれについても困難であると、こういう回答が多うございまして、容易と答えた企業との割合の差が更に拡大をしていくと、こういう状況で、今申し上げましたように、中小企業を取り巻く金融経済情勢というのは非常に厳しい、こういうふうに認識しておりまして、私どもとしましては、今後の動きをよく注視をしながら、適切な対応をしていかなければならない、このように思っております。
○小林温君 今、大臣から率直な御認識をいただきましたが、政府でも昨年来様々な経済対策、中小企業対策を行っております。この十月三十日には改革加速のための総合対応策というものも出されたわけですが、昨年十月にまず改革先行プログラム、そして十二月に緊急対応プログラム、本年二月に早急に取り組むべきデフレ対応策、六月の当面の経済活性化対策等の推進についてという流れの中で、この十月三十日の対応策が発表されたわけでございますが、これら一連のデフレ対策の中で、中小企業に対する貸し渋り対策が各種盛り込まれ、そして数兆円規模の予算措置が講じられてきたわけでございます。
 そういう流れを受けて、今回の中小企業対策をどういうふうにまず位置付けられているのか、特徴も含めてお聞かせいただきたいということと、従来型の公共事業をということは毛頭お願いするつもりもございませんが、この中小企業対策をより実効性のあるものとするためには、やはり補正予算、セーフティーネットの部分も含めて是非真剣に御検討をいただいて、実効性のある補正予算の中身を打ち出していただきたいと思うわけでございますが、この点について大臣の見解をいただきたいと思います。
○国務大臣(平沼赳夫君) お答えさせていただきます。
 中小企業というのは我が国の企業の大宗を占めておりまして、経済活性化と雇用拡大の原動力になっている、非常に極めて重要な存在でございます。現下の厳しい経済環境の中で、やる気と能力のある中小企業に対する金融セーフティーネット対策に万全を期すとともに、新規創業でございますとか新事業展開への果敢な挑戦を後押しをすることが非常に重要なことだと、このように思っています。
 このような観点から、昨年十月に改革先行プログラム等累次の、今御指摘いただきましたけれども、経済対策、デフレ対策において中小企業支援策を重要視をしまして、必要な施策として盛り込んできたところでございます。
 具体的に若干申し上げますと、まず金融セーフティーネット対策については、中小企業への円滑な資金供給に支障を及ぼさないようにセーフティーネット保証・貸付の充実を図ってまいりました。また、売り掛け債権担保融資保証制度の創設をいたしまして、これはなかなか当初PRがなかったし、また使い勝手が悪いというようなことがございましたけれども、累次改善をしてきまして、現在、約三千五百件で一千四百億を超える融資の規模になってまいりました。こういった形で、いろいろな面で充実を図っているところでございます。
 また、中小企業による新規創業、新事業展開への挑戦につきましては、創業支援のための融資保証制度の充実でありますとか経営革新支援のための技術開発支援の強化等、こういったことを行うとともに、今般の総合対応策におきましては、創業と新事業展開への挑戦を資金面や組織面で抜本的に支援をすることといたしまして、中小企業挑戦支援法案を現在御審議をこうしていただいているところでございます。
 また、本臨時国会では、小泉総理大臣が補正予算を組まないという既定方針でございますけれども、セーフティーネット対策については、総合対応策において、雇用、中小企業のセーフティーネットの一層の活用、強化を図るために引き続き必要な措置を検討をしております。
 今後とも、金融経済情勢に応じて大胆かつ柔軟な政策運営を行うと総理自ら言われているわけでございまして、当省といたしましては、今後とも、財政当局と十分な連携を取りまして、適時適切に対応してまいりたいと、このように思っているところでございまして、私は、今、代位弁済率等を考えますと、このセーフティーネット回りが非常に厳しくなってまいりました。そういう中で、平成十四年度の今臨時国会の補正はともかくとして、私は、中小企業のためには早急に、できるだけ早い時期でそういった手当てをしていかなければならない、こういうふうに実は思っているところでございます。
○小林温君 ありがとうございます。
 是非、効果がなかったということはございませんが、こうして累次で手当てが行われてきたと。今回の新たな対応策で、ある意味では日本経済、中小企業環境のV字型回復を是非成し遂げていただくようにお願いを申し上げたいというふうに思います。
 それで、今、今回の信用保険法の改正でございますが、これまで限度額の引上げでございますとか、あるいはセーフティーネット保証の拡充、一号から六号まで行われてきたわけでございますが、今回新たに七号、八号を追加をされるということでございます。今回のこの改正案を提案されるに至った経緯、そして位置付けについて詳しくお答えをいただければと思います。
○大臣政務官(西川公也君) セーフティーネットの拡充をやっていこうというのが今法案でありますけれども、少し経過を申し上げますと、不良債権処理が非常に進んでおりますけれども、その中でも、やる気がある、あるいは一生懸命やろうという気持ちもあるし能力もある、こういう企業も一緒になぎ倒される、こういうことがないように私どもやっていかなきゃならない、こう考えております。
 中小企業者の資金調達の円滑化でありますけれども、今まではどちらかというと金融機関が破綻をしたと、こういうことを考えて対象にやってきましたけれども、果たしてそれだけでいいのか、こういうことになりまして、今まで一号から六号までありましたけれども、今度七号、八号を加えようと、こういう考え方でありまして、その中身は、金融機関が破綻、統合した、こういうときに本当にお金借りられるのか、こういう部分が七号でありますし、それから八号の方は、RCCに送られちゃった、それでもやる気がある、やれそうだ、こういうところを助けよう、こういうことで始まろうというのが八号だと、こういうことになっております。
 今までお金どのぐらい使ってきたかといいますと、昨年度の第一次補正でセーフティーネットの充実のために使ったお金が一千四百億円だと、こういうことであります。セーフティーネットの保証、貸付けの適用要件の緩和等によりまして積極的にやってきましたが、平成十三年の一月からの累計でセーフティーネット保証は四万七千件ありました。さらに、セーフティーネット貸付けの方は七万八千件の実績を上げてきたと、こういうことになっています。
 さらに今回は、事業再生保証制度、DIP保証ですけれども、これも創設をすると、こういうことに考えております。従来、信用保証協会は法的再建手続中の中小企業者を保証対象としておりませんでした。今回は、今後の不良債権の処理に伴いまして、経営破綻した中小企業者が事業再生に取り組む、こういうことも見込まれるわけでありまして、法的再建手続等により再生計画が認可されたやつ、認可されたものですね、これに対して信用保証を開始すると、こういうことに考えております。
 以上のように、本法案は、不良債権の処理、今後の見通しを踏まえながらやっていこうと、こういうことでありまして、一層中小企業のセーフティーネットを万全なものにしていきたい、こういう考え方を持ちまして資金調達の円滑化に万全を期していきたいと考えておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
○小林温君 是非万全の取組をよろしくお願いいたします。
 それで、少し法案から若干離れる部分もございますが、先ほど大臣のお答えにもありましたように、代位弁済がかさんで信用保証のスキーム自体がかなり財政的に傷んでいるという現状があるんだろうと思います。この傷みをまず国が積極的にどう和らげていくか、先ほど補正への言及もいただいたわけでございますが、というのが確かにこれは大事なことだと思います。
 と同時に、この保証協会、全国五十二の保証協会に対しては都道府県あるいは市町村もそれぞれ出捐をしておるわけでございます。正に、国、都道府県そして市町村が一体となって地域経済あるいは中小企業をどう支えていくかというスキームがある意味では今まで非常に大きな役割をなしてきたわけですが、これ、都道府県、市町村のそれぞれの出捐状況の実は数字を見せていただきますと、これは県あるいは市町村によって非常に濃淡があるということが見受けられます。先ほど申しましたように、三位一体の地域経済の活性化あるいはそういうスキームの創設ということを考えると、やはり都道府県、市町村がしっかりと出捐をして、我々自体のスキームを我々で守っていくんだという姿勢を示していただくことも必要だと思います。
 そういう意味で、現在、信用保証協会のまず財政状況がどういうふうになって、財務状況どういうふうになっているか、それと、再保険を担当しておる中小企業総合事業団の財務状況がどういうふうになっているかということをひとつお聞きしたいということと、抜本的な信用保険法自体の見直しということも、先ほど来出てきたお話を聞いていると、実は必要な部分もあるのかなというふうにも感じるわけでございます。
 今こういう法律がございますので、緊急時、特に一号、六から七号、八号まで、緊急事態に対応していただいてこのスキームの中で新たなセーフティーネット保証を行っていただいているわけでございますが、今後、この信用保険法全体の枠組み、どういうふうに省としてお考えでいらっしゃるのか、その辺の部分について少し御見解をお聞かせいただければと思います。
○大臣政務官(西川公也君) 今、五十二の信用保証協会の状況どうなっているかと、こういうお尋ねを含めて、今後抜本的にどうするんだと、こういう問い合わせでございます。
 中小企業総合事業団の保険収支は、平成十三年度約六千億円の赤字です。非常に厳しい状況にあります。また、信用保証協会の収支状況は、平成十三年度に五十二協会のうち十協会が収支赤字です。十です。協会全体で六十三億円の赤字と、こういう厳しい状況にあります。
 各地の信用保証協会でありますけれども、御承知のように、地方公共団体あるいは地元の金融機関等の出捐で基金が造成されているわけでありますけれども、この基金に基づいて信用保証業務をやっていると、こういう状況にあるわけですね。なかなか、地方そのものも今大変な状況の中で、三位一体でやろうと、こういうことで、赤字の中でどう行くんだと、こういうことになりますと、濃淡があるのも事実でありますし、地方によって異なると、こういう状況にあるかと思います。中小企業者の旺盛な資金需要と、こういう中で、確かに厳しい中で運営がされておる、地域による濃淡もあると、こういう状況にあります。
 経済産業省といたしましては、現在、地方公共団体が信用保証協会に対して出捐をする額の半分までを補助金として交付をしておるわけですけれども、そして財政基盤の強化だと、こういうことをやってきましたが、なかなか地方公共団体がそれに対応できるかというと、今後また更に厳しい状況になるというふうに見込んでいます。そこで、地方公共団体にも是非理解をしていただいて一層取り組んでいただくと、こういう働き掛けは私どももやっていきたいと、こう考えております。
 不良債権処理、これは我が国全体、国全体の問題でありまして、その進展に伴って中小企業者のセーフティーネットを全国的に整備していこう、拡充していこうと、これは極めて重要であると、こういうふうに受け止めております。各信用保証協会のセーフティーネット保証の取組、先ほども地域によって濃淡あるんじゃないかという話でありますが、これが生じないようにしっかり私どもも取り組んでいきたいと、こう考えております。
 制度としましては、十二年の十二月に、信用保証協会の損失に対しまして国が補助をすると、こういう制度を作ってきたわけであります。十三年度の第一次補正予算においては、これ一千三十四億円でした、昨年。今後、どういう見込みになるか分かりませんが、それで今対応しておると、こういう状況にあるわけでありますが、一層強化をしていかなければならないと、こう考えております。
 このような状況でありますけれども、セーフティーネットの保証の拡充に当たりましては、信用保証協会と中小企業総合事業団の財務基盤の強化、これも大事なことでありまして、今後ともセーフティーネットの強化のために積極的に推進ができるように取り組んでまいりたいと、こう考えております。
○小林温君 是非、全体の財務状況の御把握をいただくと同時に、各地の信用保証協会それぞれの財務状況についてもしっかりと目を光らせていただきたいと、かように考えます。
 それで、セーフティーネット保証の中身についてですが、オーバーバンキングということが言われております。金融機関の統合というものも当然これから進んでいくものと考えますが、この七号の法案の中にございます相当程度の経営合理化ですね、金融機関の。ということは、これ、具体的にどういうことを想定しているのか、お答えいただければと思います。
○政府参考人(杉山秀二君) 御説明申し上げます。
 ただいま先生御指摘のございましたセーフティーネット保証七号でございますが、これは、取引先の金融機関が経営合理化をするということに伴って中小企業向けの債権が縮減をされる、こういう場合に、借入れが縮減をしている中小企業の方々、これをセーフティーネット保証の対象にするというものでございます。
 今御指摘ございましたように、その金融機関の経営の相当程度の合理化ということでございますが、これは金融機関が、合併だとか、あるいは営業譲渡だとか、あるいは系列化だとか、あるいは店舗の閉鎖だとか従業員の削減と、こういったことによりまして中小企業の資金調達に実質的に支障を及ぼすというような経営の合理化というようなものを考えておりまして、具体的には、例えば数年のうちに一割以上経営を縮小したというような場合に該当するんではないかと思っておりますけれども、なお実態をよく調査をいたしまして、中小企業の方々に実質的に支障が及んでいるというような場合について、これを的確に指定の対象にするというようなことで私ども取り組んでいきたいというふうに考えておるところでございます。
○小林温君 是非よろしくお願いいたします。
 それで、引き続きこの七号についてでございますが、実際、その金融機関の統廃合というものが今どういう現状にあるのか、あるいは今後どういう見通しを持っていらっしゃるのかということをお伺いしたいというのと、今回、七号を創設するわけでございますが、この七号の対象となる中小企業者にどの程度の効果を見込まれてこの法案を提出をされているのかということについてお聞かせをいただきたいと思います。
○大臣政務官(西川公也君) 金融機関の合併ですけれども、ここのところ少し速度は緩くなっているようでありますけれども、今後ともまた合併は進んでいくだろう、再編が進んでいくだろうと、こういう見込みを立てています。平成十年度から十三年度にかけましては三十九件の合併がありました。これら合併案件を含めまして、平成十年度から十三年度にかけまして、金融機関の数は八百八十八から七百五十五になっていると承知しています。今後、不良債権の処理が加速化するだろう、その中で引き続き金融機関の経営の合理化も進むと、こういうふうに見込んでいます。
 このため、今般のセーフティーネットの保証の七号を創設しまして、取引先の金融機関が経営合理化に伴って中小企業向けの貸出しを縮減している場合に、借入れの減少している中小企業をセーフティーネット保証の対象に加える、こういうことにしていきたいと、こう考えております。
 セーフティーネット保証七号の利用見込みでありますけれども、金融機関が現実にどの程度の統廃合あるいは貸出しの減少、こういうふうに、これらがどういうふうに進んでいくか、なかなか今、現時点では予測はし難い面もありますけれども、中小企業庁としましては、金融機関の経営の合理化によりまして中小企業者の円滑な資金調達に支障が生じないように、万全の対策を取り組んでいきたいと思っています。
○小林温君 実際に、最初に申し上げましたように、銀行側にとっては、ある意味でいうと非常にいい言い訳になりやすい部分でもございますので、影響を受けるであろう中小企業の皆さんの対応については是非しっかりとお願いしたいと、こう思うところでございます。
 次、その八号のセーフティーネット保証についての御質問でございますが、このRCCへの債権の譲渡をめぐっては、いろんな、例えばマスコミを見ていても、いろんなケースが実は出てきている部分もあるかと思います。何でうちの債権がRCCに行ってしまったんだと、こんなことを耳にすることもあるわけでございますが、そういった点については、是非実態調査をしっかりお願いしたいということをここでお願いを申し上げるところでございますが、これ、今の時点で現実的にその整理回収機構への貸付債権の譲渡というものはどの程度行われているのかということについてお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(杉山秀二君) 御説明申し上げます。
 整理回収機構によります健全な金融機関からの債権の買取りでございますが、この買取りは今年の一月以降本格的に行われておるわけでございますが、その実績は一月から九月までで一千四十六億円というふうに承知をいたしております。
○小林温君 千四十六億円、これが大きいか小さいかという議論もあるんだろうと思いますが。
 今回の法案の中では、RCCに貸付債権が譲渡された中小企業者の中で再生可能な、再建可能と判断された場合にはこの対象になるということでございますが、その際の基準ですね、どういった基準で再生可能ということを御判断をされるのかということ、これ少し具体的に教えていただければと思います。
○大臣政務官(西川公也君) 中小企業の再生の可能性、非常に難しいと思いますけれども、状況といたしまして、貸付債権を譲り受けたRCCの関係者のみならず事業再生に経験あるいは知見を有する商工中金などの専門家の協力も求めていくと、こういう考え方です。単に債権回収の観点からだけではありませんで、事業再生の観点から見て大丈夫かどうかと、こういう判断ができると、こういう体制づくりを進めていきたいと、こう思っています。
 事業再生のためには、他の債権者が返済条件の変更に協力してくれるかどうかと、一つだけのメーンの機関だけでは駄目でありますから、そういう条件も整えていかなければならないと。そういう意味で、十分なる連携を図っていくと、こういうことを進めていきたいと思います。
 お尋ねの再生可能性についての基準でありますけれども、中小企業の場合は、御承知のように一件一件全部違うと、非常に多様な実態でありますから、むしろ一定の画一的な基準を持たなくてもいいんじゃないかと、こういう意見がございまして、一件一件こう状況で判断をしていくと、こういう形に今進めていこうかと、こういう話になっています。
 再生可能性の判断に当たりましては、それぞれの中小企業の事業内容、財務内容、技術力、販売力、将来の事業見通しなどを検討しまして、中小企業者の多様な実態に即しまして専門的知識を有する関係者により、きめ細かなケース・バイ・ケースで判断していくと、この方が適当でないかという考え方を持っています。
 いずれにいたしましても、中小企業庁としましては、再生可能性のあるもの、これはできる限り再生できるような環境を整備していくと、こういうことが重要と考えております。今回のセーフティーネット保証の拡充あるいは政府系金融機関の活用、こういうことをしっかりやって資金調達の円滑化を図っていきたいという考え方でございます。
○小林温君 一般的に、RCCに債権を送られるということは、企業にとっては、あるいは経営者の皆さんにとっては死刑宣告を受けるにも等しい部分もあるわけでございます。今お答えいただきましたように、是非一度地獄に送られたそういう中小企業者の皆さんをもう一度天国に戻していただけるようにお願いしたいと。そして、金融検査マニュアルの際も、特に地域金融機関等については中小企業の多様な実態に即して柔軟な対応をお願いしたいということで昨年お願いを申し上げて、実際マニュアルの中身についてでもお取組をいただいたわけでございますが、正に地域経済のこれからの振興ということで柔軟性を持った対応をここにおいてもお願いしたいというふうに思うわけでございます。
 続きまして、DIP保証の問題に移らせていただきたいと思いますが、これは新しくDIP保証の制度、特に中小企業向けですね、今回創設されるわけでございますが、この内容について具体的にお伺いしたいということと、これは部分保証が導入されるということになっておりますが、その保証の割合をどの程度に今考えていらっしゃるのか、検討途上の部分も含めてお答えをいただければと思います。
○大臣政務官(西川公也君) DIP保証制度ですけれども、御承知のように、民事再生の適用を受けた、許可されたと、こういうところに保証をやっていこうと、こういうことになるわけでありますけれども、これなかなか部分保証で乗るかどうかという話になりますと難しい問題も確かにあると思います。しかし、保証割合の問題等は今検討しておりますが、後でその数字を申し上げます。
 前半の問題としまして、現在、中小企業庁、中小企業団体、金融機関、弁護士、保証協会と、こういうことで構成されます事業再生保証研究会、ここで今検討しています。事業再生保証研究会、ここで検討しています。まず、対象の中小企業者でありますけれども、先ほど申し上げましたように、民事再生法あるいは会社更生法で再生計画が認可されたと、こういうことでいいだろうと。こういう公的な判断を受けたところ、ここが対象であります、と考えています。
 保証割合でありますけれども、他の部分保証を採用している制度の保証割合が九割だと。売り掛け債権担保融資保証制度だとか特定社債の保証制度、これ九割でやってきたと。リスクの高い法的再建手続中、この中小企業者果たして幾らがいいのかと、こういう議論を今やっておりますけれども、それは高ければ高いにこしたことはないんですけれども、兼ね合いもあります。そういう中で現時点では保証割合を大体八割程度ということを考えております。
 今後とも、金融機関を始めとして関係者の意見を聞きながら、金融機関とのリスク分担について検討していきたいと、こう考えています。いずれにしましても、中小企業庁としましては、金融機関による法的再建手続中の中小企業者に対しましても融資を促進していきたい、こういう基本的な考え方からこの制度の適用を決めていきたいと、こう考えております。
○小林温君 今DIP保証についてお答えいただきましたが、今回の経済対策の中で産業再生機構の話が大きく取り上げられております。ただ、中身を見ておりますと、これはどちらかというと大企業の再生、産業全体も含めてという形で語られていることが多いようにも思うわけですが、一方、このDIP保証というものは中小企業の事業再生を正に支援していくための措置として非常に有効であると、こういうふうに考えるわけでございますが、まだこの枠組み、まだこれから法案ができるわけでございますので知られていないという状況もあるかと思いますが、是非中小企業者の皆さんにこの法案の中身について周知徹底を図っていただきたい。
 その取組について少しお聞かせいただきたいと思います。
○大臣政務官(西川公也君) このDIP保証制度の実効性いかに上げるかということは、金融機関によく制度を周知徹底していただいて協力してもらうと、これが重要だと認識をしております。
 民間金融機関の法的再建の手続中の中小企業者に対します融資態度、先ほど御指摘がありましたように非常に慎重であります。言葉は、丁寧に言っても慎重であると。
 既に、DIP保証制度の実績が急増していく、こういう環境にはなかなかならないと、こういう状況にあるかと思います。中小企業庁といたしましては、事業再生保証制度の導入を契機といたしまして、民間金融機関に対しましても本制度の利用拡大、こういうことを働き掛けてまいりたいと、こう考えています。DIPファイナンスについての意識改革、これ図らなきゃなかなか協力してくれないと思いますので、そのためにも努力をしていきたいと、こう考えております。
 中小企業庁といたしましては、DIP保証制度のほか、先ほどからお話に出ておりますセーフティーネットの七号、八号を今回新たに創設するわけでありまして、幅広くやっていきたいと、こう考えています。特に、金融機関への説明のほかにも、中小企業庁のホームページあるいは広報、こういうことを考えながら、今リーフレットも百万部作成して幅広く配布していると、こういう状況にあります。
○小林温君 繰り返しになりますが、是非、今回の中小企業信用保険法改正、実効が上がるように万全の体制で取り組んでいただきたいとお願いを申し上げるところでございます。
 次に、中小企業挑戦支援法の関係でございますが、まず中小企業挑戦支援法、私、非常にこのネーミングが気に入っておりまして、挑戦する方を是非支援していただきたいというふうに思うわけでございますが、日本が、あるいは日本人がいかに創業に向いていないか、あるいは環境が整っていないかということはいろんなところで言われているところでございますので重ねて申し上げることもないかと思いますが、ただ、一方で創業意欲を持っていらっしゃる方、相当数いろんな統計を見てもいらっしゃると。しかし、創業実現率、創業意欲を持った方が実際創業される率が、これ六〇年代、七〇年代に比べるとかなり低くなっているという現状がある。それから、開業率も依然として廃業率との間に大きな開きがあると。
 こういう現状について是非、平沼大臣、お考え、御認識をいただければというふうに思います。
○国務大臣(平沼赳夫君) 御指摘のとおり、創業を希望しながら実際に創業に至らないケースというのは非常に多くなってきております。総務省の統計によりますと、例えば創業希望者は百二十万人を超えると。それだけ希望している方がいるにもかかわらず、実際に創業できた人が十八万人であると。こういうような具体的な数字がございまして、非常に大きな数字上乖離があるわけであります。
 このような現状の中で、我が国の開業率というのは、直近ではやや上昇傾向にありますけれども、しかし九〇年代以降は大変低水準で移行しているということも事実でございます。
 この低迷の背景としましては、やっぱり我が国の経済成長の鈍化によりまして、そして事業開始のための環境が悪化したことのほかに、個人事業者への所得が企業雇用者に比べて相対的に伸び悩んでおりまして、そして開業への魅力というものがやっぱり低下していると、こういうことも挙げられると思います。さらに、実際に創業した者へのアンケート調査によりますと、大変、資金調達でございますとか人材の確保あるいは販路開拓、そういったことに非常に苦労したと、こういう点が指摘されておりまして、こういった点もヘジテートする、そういう要因に私は相なっていると思っておりまして、そういったところを、開業するために、ネーミングをお褒めいただきましたけれども、今度新たな私どもはその法律を作り、そこに風穴を開けてやっていきたいと、こんなふうに思っているところでございます。
○小林温君 是非、日本の環境が変わることを私自身も一生懸命支援をしていきたい、またお取組をお願いしたいと思います。
 それで、法律の中身でございますが、この一千万円、三百万円のそれぞれの資本金の制限ですね、これをなくすということです。実際、開業してみますと、お金集めるのも大変なんですが、残高証明をいただく間、一千万円を例えば銀行の中に寝かせておかなきゃならないというのは、例えば創業で毎日毎日いろんなお金が掛かっていく中で実は大変な部分もあるわけです。そういう意味で今回の措置は非常に有り難いことだと思うんですが、これが二十年三月末までの時限措置になっていると。これは是非恒久的な措置にしていただきたいというふうに思うわけですが、そういうお考えあるかどうか、お聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(林良造君) お答え申し上げます。
 先生御承知のとおり、商法の最低資本金規制と申しますのは、会社の設立、運営のプロセスで債権者を保護するという観点から、一定以上の資本金を義務付けておるものでございます。ただ、我々といたしましては、五年間ぐらいで創業を倍増していかなきゃいかぬという非常に強い思いと政策目標がございまして、そういうことを加速するために、極めて例外的なものとしてこういうことをやってみようということになってございます。
 そういった意味で、今回は五年間程度の期間を念頭に置きまして、かつ、その間に、債権者保護につきましては開示ないし配当規制などの手当てを講ずるということでこれでスタートさせていただければと思ったわけでございます。
○小林温君 全体のお金も含めたコストを下げていくというのは、これは創業を支援する上で非常に私は大きな意味があると思いますので、是非二十年以降も続けていただきたいということをここでお願いを申し上げておくところでございます。
 今の話とも関連しますが、日本の場合、会社設立のコストが非常に諸外国に比べて高いということもよく言われることでございます。時間も掛かる、それから先ほどの資本金の問題以外に、各種印紙、登記等の費用が高い。会社一つ作ると、やっぱり自分でやっても三十万ぐらい掛かりますし、司法書士頼むと倍ぐらい掛かる。六か所か七か所ぐらいのそれぞれ違った窓口に行かなきゃいけない。それが、行くとやっぱりお役所仕事で、追い返されたりもするわけで、それだけじゃ済まないところもあるわけでございます。
 ただ、今回のお取組も含めて、全体として会社設立に要する時間、コストを縮減していく、手続を簡素化していくということはやはり重要なことであると思います、創業支援の意味では。その点について、今後どういうお取組をお考えでいらっしゃるか、お答えいただければと思います。
○大臣政務官(桜田義孝君) 私も委員の御指摘のとおりだと思っております。私も、委員も会社を三つ設立した経験があるそうですが、私も実は七つ設立したことがあります。手続の面倒くさいこととか金の掛かることは非常によく、十分承知しております。
 我が国では、会社設立にかかわる本当に機動的な、活発な起業活動を阻害しているように思うことでありまして、認識は全く一致しているところであります。そして、当省としては、手続面における負担を節約して起業活動の円滑化を図るために、現在、法務省等の関係省庁との検討を行っているところでございます。また、金銭面につきましては、最低資本金規制にかかわる特例を認め、会社設立の際の金銭的負担を軽減することとしておりますが、今後とも、会社設立費用の更なる引下げについて進めたいと思っております。
 時間の短くできるように、アメリカなんかでは非常に、一日か二日で設立できると、日本は一か月から二か月掛かると、そういうようなこと、御指摘も委員のおっしゃるとおりでございますので、今後ともそういうことを関係各省に働き掛けていきたいと思います。
○小林温君 今の、コストをいかに下げていくかということでございますが、諸外国の例を見ますと、電子政府の実現を通じてこういったことを可能にしていくということが見受けられるわけでございます。平沼大臣にも積極的に御参加いただいて、e―Japan計画、例えばブロードバンドの環境整備等も既にかなりの成果が出てきているところもあるというのが現実だと思います。
 そんな中で、実は九月に、私アメリカに一人で電子政府の視察に一週間ほど行ってまいりました。やはり、一つ、電子政府の実現というのは行革だと、財政改革だという側面があるのと同時に、ITを活用することによって住民サービスの質をどういうふうに上げていくかということも、これは電子政府実現の一つの大きな目標なんだろうと思います。
 ただし、その点についての日本の現状がどうかということと、これも各種調査があるわけですが、世界で十七位であったり、二十三位であったりと、こういうお寒い状況もあるわけでございますが、住民を顧客と見立てた場合に、その顧客満足度をどうやって上げていくかと、こういう視点がその電子政府、各種手続のIT化に必要なんだろうと思いますが、普通に考えて、いかに簡単にその場所にパソコンの中でたどり着けるかと、これが大事な視点なんだろうと思います。例えば、シンガポールを始めIT先進国においては、会社設立が全く一つ、ワンストップサービスで一つの画面でできるということが実はもう実現をされているところがあるわけでございます。
 先ほど来の議論を通じて、そのITを通じて会社設立のコストを引き下げる、手間を引き下げることによって創業支援を行うと。私、これ大変有効な方策であるということを思います。そのためには、これは省庁横断的な、これはもう正に行政改革でもございますので、課題であります。その点について、経済産業省あるいは中小企業庁のリーダーシップが必要だと、こういうふうに強く思うわけでございますが、その点についてお考えいただければと思います。
○国務大臣(平沼赳夫君) もう御指摘のとおりでございまして、私も担当副本部長をしておりますけれども、国のe―Japan計画におきましてもこれは重点事項に相なっております。
 経済産業省といたしましても、イニシアチブを持って、そして法務省等を始め関係省庁と今連携を密にして、これの一日も早い実現を目指してきているところでございまして、御指摘の点はそのとおりだと思っておりまして、さらに私どもとしては加速をさせていきたいと、このように思っております。
○小林温君 この点については是非積極的な取組をまたお願いしたいと思います。
 次に、少し法案の中身でございますが、今回の企業組合制度の改正、それから一緒に有限責任組合法の改正、この改正を通じて果たしてどういう効果をお考えでいらっしゃるのか、あるいは期待していらっしゃるのか。これは定量的なお答えをいただくというのは難しいのかとも思いますが、これは法を改正して、今後更に良き方向に進めるということでございますので、この二点について、是非今の時点での御認識をいただければと思います。
○政府参考人(杉山秀二君) 御説明申し上げます。
 このいわゆる中小企業挑戦支援法でございますが、先ほど来、大臣、大臣政務官から御答弁ございましたように、創業とかあるいは新しい事業に挑戦をする中小企業の方々、これを積極的に支援をして開業率を上げ、活力を呼び戻すというようなことをねらっているわけでございます。
 具体的に定量的な効果を申し上げるのはなかなか難しいわけでございますが、例えば企業組合ということにつきましては、その組合員資格を拡大するとか、あるいは外部人材をより活用しやすくするといったようなことによりまして、組合の資本力だとか、あるいは信用力あるいは経営能力、こういったものを強化するというようなことを私ども期待をいたしております。
 また、資金面での支援措置といたしまして、中小企業等投資事業有限責任組合、その事業の範囲を拡大をするということにいたしまして、新たにプロジェクトファイナンスといったようなものにも投資ができるというような事業活動の拡大を図るということを念頭に置いておりまして、こういったことで新しいプロジェクトに資金が回るというような効果を期待をしているということでございます。
 実際に効果のある格好でこれを運用したいと、そういうふうに思っているところでございます。
○小林温君 是非、この効果が最大限上がるようなお取組をいただきたいと、こう思います。
 創業環境の問題についていろいろ御質問もさせていただきましたが、今回のお取組と併せて、例えば税制面での優遇措置でありますとか各種の施策が必要だと、創業支援のために。というふうに思うわけでございますが、一つには、民間企業に対して、いわゆるベンチャー企業に対してどういった資金がどういったチャンネルを通じて入っていくかということについて、やはりこれからいろんな形を考えていかなければいけないんだろうというふうに思います。
 エンゼル税制というものがございますが、これも残念ながら使い勝手が悪いと、実績が上がらないということはいろんなところで取り上げられるところでございます。これ、手続もやはり煩雑でございますし、かつ余り税制のインセンティブが働いていないというところもあるんだろうと思います。
 今年度の税制要望の中で、ベンチャー企業に対するエンゼル税制の投資時点での税額控除、これは数字も具体的に出ているわけでございますが、これは是非私としては実現していただいて、そのリスクマネーが直接金融のスキームの中でしっかりとベンチャー企業に入っていくと、こういう流れを太くしていただきたいと思いますが、この辺の取組について是非お答えをいただきたいと思います。
○大臣政務官(桜田義孝君) このことに関しましても委員と認識を一致しているところでありまして、ベンチャーキャピタルや個人投資家の資金の貸手の多様化ということで、資金調達の円滑化が非常に重要だということで認識しておりますし、また当省としても、来年度税制において投資額の一定割合を税額控除ということで、そのような制度を強く働き掛けるよう取り組んでいるところであります。
 また、エンゼル税制においても、対象企業における、委員御指摘のように余り魅力がないというふうになっておりますので、私たちの認識も同じでありまして、特にその中で二点ほど、株式公開後の一年以内の売却、これをなるべくやめてもらいたいということと、外部からの投資が三分の一以上ということをこれはやめてもらいたいと。特にこの二点を強調して取り組みたいというふうに思っております。
○小林温君 是非、税制、これから煮詰まっていくわけでございますが、実現に向けて積極的にお力を注いでいただきたいと、こう思うところでございます。
 後半の部分で創業支援の件についていろいろとお尋ねをしてまいりました。今回の法改正、挑戦支援法ですね、法律を作っていただくことも含めて、やはりこれからいかに日本で創業環境を整えていくかと、これは政治の大きな課題であると同時に、やっぱり日本の将来的な国際競争力、国力を考える上でも大きな、重要なテーマであると思います。
 そういった点も踏まえて、今後創業支援に向けて総合的にどういった対応をお考えでいらっしゃるのか、あるいは経済産業省としての取組をどういうふうに進めていくのか、併せて御決意のほどを最後にいただいて、質問を終わらせていただきたいと思います。
○国務大臣(平沼赳夫君) 御指摘のように、やっぱり新規に業を起こして、そしてこの国の経済を活性化するということは非常に大きな意味があると思います。
 例えば、今十八万社しか新しく企業が誕生しておりませんけれども、これを倍増して四十万社になれば、一社当たり五人、創業間もないわけですから人を雇用していただいたとしても、二百万の新たな雇用が創出される。これは非常に大きな活力に私はつながると思っております。そういう意味では、こういう新たな挑戦する中小企業者を積極的に支援をするということは極めて肝要だと、このように思っています。
 このために、創業、新規事業を促進するための施策といたしまして、まず人材の育成確保をする施策が必要だと思います。それから二つ目は、資金調達を円滑化する、そのための施策は、これも重要だと思っています。それから三つ目は、技術開発の促進と需要開拓のための施策などを積極的に、総合的に展開をする、こういうことが当然のことながら重要なことだと思っているわけであります。
 ちょっと具体的に言わせていただきますと、人材の育成確保につきましては、国民意識の涵養のため、創業・ベンチャー国民フォーラム事業の展開を始めといたしまして、商工会議所など各地の中小企業者団体に資金調達あるいは法律問題に対応できる体制を整備しまして、必要に応じて弁護士等の専門家を派遣をする、こういう事業をやっておりますし、また創業を志す方々に対しましては創業塾というものを開催する、そういう事業も積極的にやって全国で成果を上げているところでございます。
 また、資金調達の円滑化につきましては、本年の一月から、国民生活金融公庫において、これは昨年の秋の臨時国会で全党の御賛同をいただいて法案化できましたけれども、無担保無保証で新創業ができる、そういう融資制度が発足をいたしまして、この十か月間でこれを利用していただいた件数も千七百件を超える、そして五十六億円以上の貸付実績が上がっております。
 また、法整備以来四年が経過する中小企業投資事業有限責任組合、いわゆる投資ファンドでございますけれども、この投資の残高は、中小企業総合事業団による育成事業の効果を含めて一千五百億円以上、こういうふうに、一千五百億円以上に上ると、このように私どもは考えております。
 さらに、需要開拓を支援するために、創業者等と投資家、そして取引先等とのマッチングの場を提供する、何でも今は横文字で言うのがはやっているんですが、ベンチャープラザ事業あるいはベンチャーフェア事業、こういうことを実施をいたしまして、中小企業技術革新制度などの技術開発の促進を支援する事業を目下積極的に展開しているところでございまして、こういった施策を通じまして私どもとしては万全を期していかなきゃいかぬと、このように思っているところでございます。
○小林温君 質問を終わります。
○直嶋正行君 どうもおはようございます。民主党の直嶋でございます。
 今日は、先週に引き続いて、今日は法案審査ということでございますが、大臣中心に御見解を承りたいというふうに思います。できるだけ今回の法案にかかわる制度を中心にお伺いしたいと思いますが。
 先週、一般質問をさせていただきまして、そのときに、この金融再生プログラムと債務者との関係とか、あるいはそれと中小企業の関係、いろいろお伺いをいたしました。今回の法案を議論していく上でも、最初に、ちょっと重要な点だと思いますので、先週の議論も受けて、大臣の御所見をお伺いしておきたいというふうに思います。
 一つは、金融再生プログラムによって不良債権を加速処理しますと、特に大手の債務者といいますか、特に主要行を重点にやりますから、大手行の、何といいますか、債務者の対応といいますか、どう対処するかということが問題になるわけでありますが、先週もちょっと議論させていただきましたように、今、金融機関の貸出しがどうしても、大手行は従来どおりほぼ十年ぐらい維持しているわけでして、従来どおり進んでいる、中小企業の方が落ち込んでいると、こういう状況でありますから、そこはこの間大臣の御所見でも中長期的には中小企業向け融資は解消されるだろうと、こういうお話がありました。
 それで、もう一つ、じゃ中小企業のこの不良債権の部分について私なりにちょっと調査してみたんですが、やはり主要行のいわゆる破綻懸念先以下債権、実態を見ましたら、大体約六割は中小企業の債権、向けの債権と、こういうことになっていますし、ちょっと確認しましたら、要管理債権、管理先債権も入れても似たような数字だというふうにもお伺いしております。
 したがいまして、やはりこの中小企業対策というのは、各主要行がといいますか、金融機関が中小企業向け貸出しを増やしていけば当然また不良債権化する可能性というのは含んでいるというふうに思うわけであります。
 それから、もう一方、金融庁を中心にしまして、特に大手行を中心に、収益力を上げるということでいわゆる金利のアップといいますか、これは適正水準という言い方をしていますが、今より上がるということなんですが、そういうことも一方で実行されております。そうすると、それは借り手側からの、特に中小企業から見ると、それは貸し渋りじゃないか、貸しはがしじゃないかと、こういうことになってくると思うんですよ。それで、そういうふうに考えると、なかなか中小企業に対する金融政策というのは非常に難しいというふうに改めて思うわけでありますが。
 それで、基本的に、ちょっと大臣のスタンスをお伺いしたいのは、こういう状況でありますから、お考えとして、いろいろ問題はあるけれども、できるだけ多く、あまねくという言い方はちょっと適正じゃないかもしれませんが、広くできるだけ中小企業については救済を、金融の融資をできるだけ付けて救済をしていきたいと、このようにお考えになっておられるのか。先日も答弁の中で、現状は中小企業に対する保護が必要なんだと、こういうふうにおっしゃいましたが、その中で、いいところを伸ばす、いいところを伸ばすと、そういう視点に立っていわゆるセーフティーネットを整備をしていきたいと、こういう言い方をされました。それは言ってみれば、もう一つの言葉で言うとやる気と能力のあるところ、そこをしっかりやっていくんだと、こういうことになってくると思うんですが、これは非常に基本的な点だと思うので、どっちなんでしょうかと、ここを、まず大臣の基本スタンスを確認をさせていただきたいと思うんですが。
○国務大臣(平沼赳夫君) お答えさせていただきます。
 実は、今回の一連の不良債権処理、これを加速するということに関して私は非常に心配した点がございました。さなきだに今デフレ下にございまして、こういった形で金融サイドあるいは企業サイドの不良債権処理を加速するということは更に圧縮度が高まると、こういうことにつながるわけであります。
 御指摘のように、そういう形で整理を進めていきますと、不良債権の、そうすると、今の御指摘の数字の中でいわゆる破綻懸念先、それも中小企業が六〇%という数字をお示しになられました。そうなりますと、もろに、金融機関というのはBIS規制等がございますから、貸しはがしを起こすようなそういう事態になる。これがもろに中小企業を直撃をします。いろいろ試算がありますけれども、私どもの試算では、これを何のセーフティーネットも講じないでやった場合には恐らく、一つの試算ですけれども、四十七兆ぐらいの貸しはがしが起こる懸念があると。
 そういうことで、私どもとしては、同時に、車の両輪ですから、セーフティーネットをやっぱり積極的に、そしてある意味じゃ大胆に講じなきゃいけない、そういうことを私はいろいろな場で主張させていただいたところでございます。
 そういう中で、セーフティーネット対策が、本来市場から退出すべき中小企業、これの単なる延命につながるようなことでは私はいけないと思っております。あくまでもそういう困難な環境の中でやっぱり事業の継続、そして発展に取り組む、これをやる気と能力があると、こういうふうに言っておりますけれども、そこを対象とすることが原則だと思っております。
 したがいまして、私どもとしては、そのときにぴしっと見極めなきゃいけませんけれども、退出する中小企業は退出しやすいこともやっぱり同時に考えていかなきゃいけない。しかし、そういう一生懸命努力をして、これは継続できる、そしてさらに、それがこういう困難な環境の中でも何とか生き残れるんだと、こういったところは私どもは積極的にこの国の経済の活力を維持するためにしっかりとセーフティーネットを構築しなければならないと、こういうことでございまして、セーフティーネット対策の柱であるセーフティーネット保証とその貸付制度については、経済環境の悪化でございますとか、取引先の倒産等によりまして一時的に売上げの減少等業況が悪化をしまして資金繰りに困難を来している中小企業で、中長期的に見たら、繰り返しになりますが、その業況が回復をしまして発展することが見込まれるような、そういう中小企業を対象に私どもは積極的にやっていかなければならない。
 いずれにいたしましても、セーフティーネットなどの中小企業対策の運用に際しましては、各対策の趣旨、目的の基本にのっとりつつ、個別の各中小企業の実績を十分に踏まえまして、当然のことながら柔軟かつきめ細やかに対応すること、このことが必要なことだと、このように思っております。
○直嶋正行君 大分はっきりしてきたというふうに思います。
 それで、次に具体的な信用保証制度の在り方の問題に入っていきたいと思うんですが、実は今回の法改正でいわゆる部分保証制度というのが制度上は取り入れられると、こういうことになるわけであります。そのことはいいかもしれません。
 実は私も、この中小企業の問題というのは本当に状況によって結構変化するものですから、大体いつも関係のところにヒアリングをしたり現場の方に意見を聞いたりというふうなことをしてくるんですが、今回もちょっと関係のところにいろいろ取材をしてみました。そうすると、やはり、特に特別保証の制度があって以来、どうも金融機関は余りちゃんと審査せずに信用保証協会に丸投げしちゃっていると、一方でこういう声も大分聞こえてまいります。
 したがいまして、そういうこともいいのかもしれませんが、ただ、我が国の制度上でいいますとこれは初めてのことだというふうに思いますし、ただ、諸外国はかなり、ほとんどが部分保証が基本であると、こういう実態でもあります。
 一つは、ある意味では諸外国のようになっていくのかどうか、一つの方針転換といいますか、方向転換のような気もするものですから、その目的を次にお伺いをしたいというふうに思いますが。
○大臣政務官(桜田義孝君) 今回の保険法改正では、法的な再建手続により再生を図る中小企業を支援するという目的でDIP保証を導入することにしております。また、DIP保証はリスクが高いことから、一定の金融機関にもリスクをしょってもらうということで部分保証を導入しているところであります。
 また、今回の改正では、条文上は部分保証の対象はDIP保証に限定されているわけではありません。金融機関との適切なリスクを分散する観点から諸外国では部分保証が多く取り入れられているところであります。こういったことを踏まえまして、中長期的に我が国でも部分保証の導入について検討を進めていく必要があるということを思っております。
 しかしながら、部分保証によって、民間金融機関では十分でない中小向け融資が確保されるような状況になるまでは、部分保証制度を広く導入することはかえって中小企業の円滑な資金供給を確保する観点から現実的ではないというふうに考えております。このため、信用保証協会と中小企業総合事業団とが締結する保証約款の中でDIP保証以外については従来どおり全額保証でやるということを明らかにしていくつもりでございます。
○直嶋正行君 つまり、あれですか、DIP保証制度をやるために部分保証ができるようにしたと。先々のことはもちろん可能性としてはあるわけですけれども、当面はそういうことであると。したがって、その他の制度については従来どおりであると。そういう理解でよろしいわけでしょうか。
○大臣政務官(桜田義孝君) そのとおりでございます。
○直嶋正行君 その前に、今ちょっとお触れになったような気もするんですが、もう少し踏み込んで、どんな条件が、どんな状況が整ってくればこのDIP保証以外の部分にこういう部分保証制度を取り入れることができると、このようにお考えなんでしょうか。
○大臣政務官(桜田義孝君) 今のような貸し渋りとか貸しはがしということがなくなって、このデフレ経済が脱却できるような時期になったら導入すべきだというふうに考えております。
○直嶋正行君 何か物すごい遠い先のような気もしますし、すぐ来る。
 例えば、具体的に言うと、小泉内閣としては、平成十六年でしたっけ、不良債権問題は一応正常化すると。何が正常化かという議論はちょっと置いておいて、一応そういう目標を持っていますよね。そうすると、そういうもの等を含めてどう考えればいいんでしょうか。デフレ経済が克服されたらというと、例えば物価ゼロになればいいんですか。頭の中に今どういうあれを描いておられるんでしょうか。
○大臣政務官(桜田義孝君) 小泉内閣の不良債権の償却の期限にはかかわりなく、中長期的な観点から立って検討しているということでございます。
○直嶋正行君 ですから、一応制度は置いておいたけれども、しばらくはDIPだけだよと、こういう理解でよろしいわけですね。──はい、分かりました。
 続きまして、保証料を今回上げると、こういうことになっておりますが、この目的は何なのでしょうか。ただ、セーフティーネット部分は据置きだと、こういうふうにも理解もされるんですけれども、ここのところについて、どんな目的でというのをお答えいただけますか。
○大臣政務官(桜田義孝君) 信用補完制度は、中小企業をめぐる厳しい経済状況の中で、積極的な保証の推進と伴って大幅な赤字の状況になっております。特に今後三年間、いわゆる平成十五年から十七年にわたって大幅な収支不足が予想されているところであります。約九千億円程度を見込んでおります。そのため、本制度を将来にわたって持続的に運営していくためには速やかな収支改善策を講じていく必要があると、こんなふうに考えております。
 このため、三年間の不足額の大半、約九割は中小企業総合事業団の融資基金の一部取崩し、財政資金の新たな投入等国の負担により対応することを基本としておりますが、最小限度の負担、いわゆる不足額の約一割につきましては利用者の中小企業者にお願いをしたいというふうに考えております。具体的には、平成十五年四月から一般保証の保証率を現行の一%から一・三%としたいというふうに考えております。
 参考でありますが、平均の利用残高は一千四百万円、三年間というものが平均的でございますので、均等返済でやった場合は従来に対して七・一万円の負担増になる、年間二・四万円程度の増加になるのかなというふうに考えております。
 また、一方、セーフティーネットの保証については従来どおり現状維持とさせていただきたい。また、売り掛け債権担保融資保証については、一層の利用促進を図る観点から、現在の一%から〇・八五%程度に下げられるように努力しているところであります。
○直嶋正行君 セーフティーネット、一種の安全弁は据置き、ただしその他は上げますと。売り掛け債権は、ちょっと状況がよくないですから、普及促進ということでインセンティブを付けると、こういうことになるわけですね。
 それで、次にこの信用保険の財政問題をお伺いしようと思ったんですが、今ちょっとお答えになられちゃいましたが、この保証料の引上げというのは、今、約一割というお話があったんです。たしか、いろいろ試算があるんですけれども、私が確認しますと、大体年間六百億円ぐらいだというふうにも聞いております。これは、数字、大体そんなものでよろしいですか。
○政府参考人(杉山秀二君) 保証料でどのくらい保険の収支がプラスになるかということでございますと、私どもの試算では大体年に九百億から一千億ぐらいかなというような試算を、失礼いたしました、三年間で大体一千億円ぐらいかなというような感じで今、試算、試みの計算をいたしておるところでございます。
○直嶋正行君 そうすると、ちょっと全体の赤字が九千億とか一兆円とか、向こう三年見通すとですね、そういうふうに言われている中で、今、三年で一千億と、こういうことなんですが、そういう点からすると、確かにちょっとでも持てというのは一つの発想かもしれませんが、さっきは部分保証の話はかなりずっと向こうだよ、先送りだよと、こういう話があった割には随分こっちの方は細かいところ、随分シビアにやっているなと、こういう感じがするんですけれども、どうなんでしょう。
 私は、むしろ、セーフティーネットはそうかもしれませんが、大体これはセットで融資を受ける方も考えますから、一般のものとセーフティーネットと。特に、無担保無保証の場合は両方併せてやはりいろいろ自分たちの資金計画作ったり、融資の申込みしたりされるというふうに聞いていますので。そうすると、しばらくこっちも見合わせておくというのが、さっきの部分保証との兼ね合いでいえばそういうことになるんじゃないでしょうかね、どうなんでしょうか。そこのところはちょっと私は理解できないところがあるんですが。
○政府参考人(杉山秀二君) 御説明申し上げます。
 信用保証協会、信用保険公庫の、旧公庫の保険の財政基盤というものは、保証制度を持続的に的確に進めるための言わば基盤であるというふうに考えております。したがって、きちっとした形で保証業務が遂行されるためには、この基盤を、財政基盤を早急に抜本的に拡充しなければいけないというような状況ではないかと存じております。
 このために、先ほど大臣政務官からお話がございましたように、その大宗は国の資金というものを投入をしてその基盤の強化に当たりたいと、こう思っているわけでありますが、長期的にこの財政基盤をきっちりと確立するためには、併せて御利用になる方にも最小限の御負担はお願いをせざるを得ないんではないかというふうに考えておりまして、その意味で全体の一割ぐらいの御負担を是非、申し訳ありませんが、中小企業の方々にも御負担をいただきたい、御理解をいただきたいと、こういうふうな趣旨で今回このような考え方を取っているわけでございます。
 その中で、特に、お困りの状況に直面をされておられる方に対応いたしますセーフティーネット保証につきましては、こういう厳しい金融情勢でございますので、引き続き保証料率は維持をさせていただくというようなことで対応させていただければというふうに考えておるところでございます。
○直嶋正行君 介護保険も本人負担一割ですから、そういう、せめて一割ぐらいはということなんでしょうかね。ちょっと、今のお答えなんですが、ちょっと納得しづらいところもあるんですが。
 次に、じゃ、それはそれとして承っておいて、信用保険制度の財政の話、さっき政務官の方から向こう三年で約九千億というお話がございました。これはあれですかね、例えば、今デフレ対策に関連して十四年度の補正予算どうするという議論も出ていますが、そういう問題ではなくて、かなり先々のことも含めて手当てをしなければいけないというふうに思うんですが、この点についてどんな形で手当てをしていこうというふうにお考えになっておられるんでしょうか、確認させていただきたいと思います。
○大臣政務官(西川公也君) 先ほど桜田政務官からも触れましたけれども、また杉山長官からも触れましたが、十五年から十七年で約九千億ぐらい足りなくなると、こういう大幅な赤字を見込んでいます。
 一方、今まではどうだったという状況を申し上げますと、ここのところ非常に厳しい経済環境でありますので、積極的に保証してきたと。実力以上の部分もあったかもしれません。そういう中でありますので、平成十三年、十四年では六千億円が赤字でありました、六千億が。こういうことでありますので、一時は一兆円上回っておりました信用保険の準備基金の残高、十三年度末で五千八百億円と、こういう状況に落ち込んできています。
 こういうことでありますので、今後何らかの措置を講じない場合は、この基金は十四年度中に枯渇すると、こういうふうに数字上は見込んでいます。そういう中で、先ほども申し上げましたように、一%から一・三%にお願いできれば一割を負担していただく、こういう中で乗り切っていけると、こう見ております。
 短期的に、不足額の大宗でありますけれども、保険準備基金の枯渇時の投入を想定しておりました融資基金七千五百億円の一部を取り崩します。それから、財政資金の新たな投入等で対応していきたいと。今、補正の話も出ましたけれども、そんなことを投入していければと、こう考えております。
 一割からのために一%、一・三%にするのはどうかと、こういう話もありますけれども、現在の窮状からするとその程度の負担をいただいてバランスを取っていきたいと、こういう考え方でございます。
○直嶋正行君 たしかこの事業団は独立行政法人化をするということになっていたように思ったんですが、ただ、この業務はどこか別のところへ引き継ぐということになるんでしょうか。ちょっとそことの、そこと今の財政面の手当てとの関係というのはどういうふうに考えればよろしいんでしょうか。
○政府参考人(杉山秀二君) 御説明申し上げます。
 組織面の関係では、今、先生御指摘ございましたように、中小企業総合事業団は独法化をして産業整備基金、それから地振公団、これの一部を併せまして独立行政法人化するということになっております。他方、今この保険部門につきましては、中小公庫あるいはそれが継承いたします法人にそれが継承される、それが移転をするということになっていることは先生御指摘のとおりでございます。
 今御議論されております財政面の話というのは、それと切り離しまして、どこにその保険部門があるにかかわらず、その保険部門の財政基盤を強化するということでございまして、組織面の変更とはかかわりなく財政面での手当てをするということで考えていきたいと、こう思っております。
○直嶋正行君 普通、大臣、やはり新しい組織に業務を引き渡すとかいう場合は、例えばRCCに売られた、何といいますか、債権の中で再生可能なものと再生できないものを分けていろいろやるというのと同じで、やはり健全な形にして新しい組織に渡してやはり運営してもらうというのがこれは普通だと思うんですよね。
 ですから、今の長官の答弁は、関係ないんだと、とにかく一応手当てはしていきますが、組織の変更とは関係ないんだということですが、私は、それはやはり新しく切り替えるところでいいますと、次に受皿になるところがきちっとやれるだけの財政的手当てをして渡すべきだと、そういうふうに思いますが、どうなんでしょう。
○政府参考人(杉山秀二君) 私ども、この保険財政の財政基盤の強化というのはもう待ったなしの課題ではないかと思っております。したがいまして、できるだけ早い時点に抜本的な対応を図るということで進めさせていただきたいと思っておりまして、先ほど保険部門が中小公庫に移転すると申し上げましたが、平成十六年七月を今予定されておりますけれども、その前にもきっちりと財政的な基盤を整備をして、できるだけ早く保証業務について万全の構えができるようにいたしたいという趣旨でございます。
○直嶋正行君 よろしくお願いしたいと思います。
 それで次に、もう既に制度は一応ストップしているんですが、なくなったんですが、特別保証というのがございました。これは平成十年十月から十三年三月にかけて行ったものでありますが、これは、今議論していました保険財政の悪化等を含めて、いろんなもちろんプラス面もありましたしマイナス面もあったと思うんですが、この制度について、その功罪、どう見ておられるか、大臣の御見解をお伺いしたいと思うんです。
 何か衆議院の委員会では、こういうものも必要かもしれぬというようなことをお答えになったというふうなこともちらっと聞いておりまして、そこら辺も、もしお考えと違うようでしたらそれも含めてお話し願いたいと思います。
○国務大臣(平沼赳夫君) これは、直嶋先生御指摘のように、平成十年の未曾有の貸し渋りあるいは貸しはがしが起こったときに、異例特例の措置として、当初は二年間、二十兆でこの特別保証制度をスタートしました。しかし、二年たっても状況は依然として厳しいということで、これは一年更に十兆上乗せをして、三年、三十兆でやらせていただきました。これは、無担保無保証、そして事は迅速を要するということで、ほとんど実質無審査というような状況でさしていただきました。
 結果的には、今中小企業が五百万社あると言われておりますけれども、百七十二万社の、三分の一強の方々が利用していただいたわけでございまして、保証も十兆上乗せをして、結果的にはよかったなと思っておりますけれども、二十八兆九千億、こういう保証実績をさしていただきました。
 これは、正確な数値としてはないわけですけれども、これによって約一万社の倒産が未然に防げたんじゃないか、また負債総額約二兆円の倒産が回避されたと。それから、十万人の雇用がこれによって維持確保されたと、こういう推計をしているところでございます。
 功罪ということでございまして、一方では、本制度のためには一兆四千五百億の財政手当てを必要としたところでございました。こういったしかるべき政策コストが生じたことは事実でありますし、また一時新聞紙上をにぎわしましたけれども、無担保無保証、そして事実上、急を要するということで無審査で行いましたので、モラルハザードが若干発生をしたと。これは非常に残念なことだったと思いますけれども、モラルハザードが発生したということも功罪の罪の方ではないかと思っています。
 私は、こういう緊急的な今厳しい状況で、不良債権の処理も加速化すると、こういう形で、私としては大胆なセーフティーネットを構築をしなきゃいけない、大きな枠で。そういう意味で衆議院で申し上げまして、この特別保証制度と同じものをやろうと、こういう趣旨で私は申し上げてない、こういうことでございます。
○直嶋正行君 分かりました。
 その部分については後でもう一度ちょっと議論させていただきたいと思うんですが、その前に、この種のこれから今、大臣のお話のように大胆なものを仮にいろいろ御検討されるとして、一つだけ私も気掛かりな点があります。
 というのは、この特別保証制度を実行するときに、当然予算上数字をはじくために、例えば事故率が幾らとか、あるいは焦げ付いたものについてその回収率というんですか、この辺の数字も決めて一応の予算措置されるんですが、実はこれが相当誤差が大きいわけですね。事故率は実は一〇%で当初想定されたというふうに聞いていまして、これは割合まだ低いんですが、代位弁済の想定回収率を五〇%とはじいて予算措置されていました。
 以前、私、この委員会でやはりその点をお聞きしたこともあるんですが、たしか当初一兆一千六百億でしたか、ぐらいの金額で、そのための費用を予算計上されていたんですけれども、実態はもう全く、特に代位弁済の回収率は全く実績が異なる数字、もうはるかに低い数字だというふうに思っております。
 今、手元にある直近のデータで今年の九月末で回収率が六・七ぐらいですから、ほとんど一けた近く違うと。ちょっと口は悪いんですけれども、私は例の本四架橋の交通量の予測と一緒じゃないかというふうに嫌みを昨日実は事務局の方に申し上げたんですが、やはりこの点もきちっと実績を踏まえて、例えば民事再生法でも今、弁済率が二七%ぐらいだと、これはかなりいいというふうに言われているわけでして、こういうものも含めてきちっと予算化もして御検討いただきたいと、こう思うわけでございますが、この点はいかがでございましょうか。
○大臣政務官(西川公也君) この特別保証でありますけれども、実績百七十二万件、二十八兆九千億と、こういう状況にあるわけですが、今、話を、御指摘をいただきましたように、事故率一〇%、代位弁済後の回収率五〇%と、こういうことを想定したということは御承知のとおりかと思います。
 十月末現在でどんな状況になっているかということを申し上げますと、代位弁済率五・〇六%と、こういうことで、想定値の一〇%を下回っておると、こういう状況にあります。
 また、回収率ですけれども、六・八四%ということでございます。求償権の回収でありますけれども、過去の実績から見ましても十年以上の長期を要する、こういうことでありますので、今後とも時間を掛けて地道に回収をさせてもらう、こういうことで取り組んでいきたいと考えています。
 このために、債権回収会社、できたわけでありますけれども、これを更に利用しまして一層の回収に努めてまいりたいと、こう考えております。
○直嶋正行君 回収に努めるのは当たり前なんですよ。僕が聞いているのはそうじゃなくて、今後の検討のときにきちっとした数字を置いてやはり枠組みを作っていただきたいと。今お話があったように、回収率がそんなシングルの数字で、元々五〇%と見込んだものとは大違いでしょう。僕は回収が悪いと言っているんじゃなくて、今の質問趣旨は、新しい制度を考えるときにきちっとしたものにしてくださいと。甘い数字でやると当初の予算計上は低くて済むわけですよ。ですから、後でこれがツケが回ってくると。それで、今おっしゃったように、まだ十年先まで回収はあるわけですから、どんどんどんどん目に見えないところで国民負担が膨らんでいく、こういうことになってくると思うんで、是非その点はきちっと受け止めて検討いただきたいと。
 大臣、どうなんでしょうか。
○国務大臣(平沼赳夫君) 今、西川政務官から答弁させていただきました。こういう厳しい中で、一生懸命その保証を受けられた方も歯を食いしばって頑張っていただいているんですが、御指摘のような低いそういう回収率、サービサー等も充実をして今一生懸命やっております。しかし、現実のこういう数字でございますから、これからいろいろ構築するに当たっては、私どもとしてはそういったことも十分配慮してやらなければならないと、このように思っております。
○直嶋正行君 それで、新しいものといいますか、実は私もいろいろ取材してみて気が付いたことがありまして、これは今の無担保保証と、それからセーフティーネットを組み合わせると、無担保の場合、上限、両方合わせて二千五百万ですかね。やはり今の中小企業によっては、それだとなかなか資金規模が自分たちのニーズからいうと合わない、だから逆に、前の特別保証じゃないですけれども、そういうものも加味してもらいたいと、こういう声も多いわけなんですが。
 そこで、どうなんでしょう、部分保証を例えば組み込んで思い切って五千万ぐらいまで可能にする、ただし金額が張る部分は部分保証として例えば五〇%ぐらいにする、だけれども下の方の一千万ぐらいまでは八割とか九割とか、そういう、何というんですか、傾斜方式というんですかね。本当にきっちりやっているところで多くの資金が必要なところもあると思うんですよ。そういうところは当然金融機関も含めてやはり協力体制組んで政府も後押しする、一種のそういう傾斜方式みたいなことですね。ただ、一〇〇%保証とか、あるいはもう九割保証とか八割保証というのは、どっちかいうと金額の低いところに。そういう階段付けてもっと総額増やしたらどうかなと、私なんかそういうふうに思うんですけれども、こんなこともちょっと御検討いただいたらどうかなと思いますが、いかがでございましょうか。
○国務大臣(平沼赳夫君) 今、いろいろな実態に対応してフレキシビリティーを持ったそういう政策もしていかなきゃいかぬと思っておりまして、そういったことも含めてこれから検討をしていきたいと、このように思います。
○直嶋正行君 私もいろいろ取材してみますと、やはり全体的にこの資金量が、もちろん限度はあるんですけれども、政府の今回の措置だけではやはりまだ足らないという声が結構大きいものですから、そこはやっぱり力のあるところも割合多いんですよね。是非ひとつ御検討いただきたいと思います。
 それから、ちょっと法案の内容で、朝の議論にあった部分でありますが、今回新たに付け加わるセーフティーネット保証の内容についてお伺いしたいと思うんですが、まず七号で、相当程度の経営合理化とはどういう、具体的にはどういうことかということで、朝ちょっとお答えがあったようですが、ちょっと確認の意味で手短にちょっと答えていただけますか。
○政府参考人(杉山秀二君) 御説明申し上げます。
 今御指摘ございました「経営の相当程度の合理化」というのは、これから金融機関が、合併だとかあるいは営業譲渡、系列化、店舗閉鎖あるいは従業員削減、こういったことで中小企業の資金調達に実質的に支障を及ぼすといったような経営の合理化というものがそれに該当するというふうに考えております。
 具体的には、例えば数年のうちに一割以上経営を縮小させるというような場合がこれに該当するんではないかというふうに考えておるわけでございますが、法案を国会がお認めいただきました暁には、早急に実態調査をいたしまして、その結果を踏まえて中小企業の方々へ十分配慮をしたような指定が行われるというようなことを目指してやりたいというふうに考えているところでございます。
○直嶋正行君 この点に関してちょっと私、二つばかりいろいろ聞いてきたことで申し上げますと、一つは、金融機関が例えば支店を統廃合して新しい支店になると、実はそこでやはり担保、担保の見直しが入ってどうしても担保価値は今までより低くなっちゃう。そうすると、実は、新しい支店になってそこと取引始まるときに改めて担保価値が下がっているということを評価されるものですから、全体的な資金の需要になかなか追い付いていかない、足りないということなんですね。
 それからもう一つは、取引の質的なもの。例えば、新しい支店になって顕著に出てくるのは、中小企業の皆さんが取引先の手形を割り引いてもらったりしますね、そのときに、もう本当に超一流企業の手形でも今はなかなか割り引いてくれなくなると。今まではそれはそれで資金を回してやっていたんだけれども、そういうふうに取引の質が変わってくる、厳しくなる、こういうことがやはり起きているようでございまして、ですから、今、長官の御答弁の、一割ぐらいのところをめどにして具体的に調査もして基準を作るというお話なんですが、是非、質的な変化、ただ担保をどうするかというのはなかなか難しい問題でありますけれども、やはり取引の質的変化も含めて是非御検討いただきたい。
 それから、それこそこの間大臣がお答えになったように、やはり事業をきっちり見て融資する、そういうやはり風土を是非作っていくということで御尽力いただきたいと思うんですが、この点どうでしょうか。
○国務大臣(平沼赳夫君) 非常に重要な御指摘だと思っておりまして、我々は、今、長官から答弁をした一つの基準以外にも、そういう質的な面、そういった、それから経営者の意欲ですとかそういう事業内容、こういったところは当然我々は判断基準の中に入れていくべきだと、こういうふうに思っております。
○直嶋正行君 それから次に、八号なんですが、これはRCCに債権が譲渡された者ということなんですが、これも先ほど、この再生可能な者をだれがどういうふうに判断するのかというようなことはちょっと御議論があったんですが、そうですね、まだ時間あるから、ちょっと簡単にまた御答弁いただけますか。
○国務大臣(平沼赳夫君) 先ほど小林先生の御質問にもございました。この中小企業者の再生可能性につきましては、貸付債権を譲り受けましたRCCの関係者だけではなくて、事業再生に経験や知見を有する例えば商工中金などの専門家の協力も求めて、単に債権回収の観点からだけではなくて事業再生の観点から見た判断も十分反映できる体制を作って、そして判断をしていきたい、このように思っております。さらに、事業再生のためには、他の債権者が返済条件の変更に協力するなどの支援が重要であることから、こうした債権者との十分な連携も図っていくことが必要だと思っております。
 いわゆる再生可能性についての基準の問題でございますけれども、中小企業の場合にはその実態は極めて多様でございまして、一定の画一的な基準を設定いたしますと、むしろ運用の硬直化を招きまして中小企業者の多様な実態にそぐわないおそれがあることから、画一的なものは適当ではないと、こういうふうに思っております。
 このため、再生可能性の判断に当たりましては、それぞれの中小企業の事業内容、財務内容、技術力、販売力、そして将来の事業見通し、あるいは今御答弁申し上げました柔軟性を持って、そういう事業者の意欲でありますとか計画、そういったものを検討をしまして、中小企業者の多様な実態に即しまして、専門的知識を有する関係者によりましてきめ細やかにケース・バイ・ケースで判断していくことが私どもは適当だと、このように思っているところでございます。
○直嶋正行君 それで、これもちょっと二つばかり申し上げておきたいんですが、一つは、この種のもので中小企業の場合は例えば再建計画を作るというのがなかなか難しいということなんです。大変なんですよね。要するに、今みたいに特に先の見通しがなかなか見極めづらいときは、再生可能ということになると、多分、再建計画を作って、それを専門家が判断してということになるんじゃないかと思うんですが、その計画の作成そのものがいろいろ流動的な要素が多くて極めて難しい。だけれども、いい加減にやりますと、これはまた別の問題が出てきますから、ここのところを判断材料としてどういうふうにしていくかということが一つあります。
 それからもう一つは、やはりこれはあくまでもRCCに売却された不良債権でありますから、今の大臣の御答弁の中にもありましたが、やはり関係者も含めて、一つ一つの処理が非常に時間が掛かる、多分手間暇がすごく掛かるんじゃないかというふうに思います。ですから、確かに一件一件、ケース・バイ・ケースでというのは分からぬことないんですけれども、そういう中でも、やはり実績を見ながら全体的な一つの物の考え方なり基準的なものは整備していただいた方がいいんではないかなと、こう思いますけれども、この点どうでしょう。
○政府参考人(杉山秀二君) 御説明申し上げます。
 RCCに債権が譲渡された中小企業者の事業再生を図るというときに当たりまして、先生おっしゃいますようにその再生のためのいろんなプランを作るということは不可欠であると思いますし、それをその中小企業の方だけにゆだねるというのも現実的ではないと思います。
 そういった意味でいろんな方々、私ども、例えば商工中金などはそういった事業再生につきましての知見、ノウハウがございますので、そういったところの専門家の協力もその事業再生計画を作るというようなときには得たいと思っております。既に、商工中金などでの政策金融機関でそういった事業再生に取り組むための本部の設定などもいたしておりますので、このRCCに債権が譲渡された中小企業の再建に当たりましても、そういった例えば政府系金融機関などの協力も得るというような体制を作っていきたいと思っております。
 それからもう一つ、基準についていろいろ実態を見極めてよく考えろという御指摘でございました。そのとおりだと思います。いろいろ走りながら、そういった基準についても実態に合った格好での対応がなされるように、そこはよくフォローしていかなければいけないというふうに考えております。
○直嶋正行君 それで、もう一つちょっとお伺いしたいのは、このRCCに持ち込まれたものだけではないのかもしれませんが、そこで中小企業とはいえ、例えば事業の、いわゆる再生可能な事業とやっぱりここはもう駄目というものといろいろあると思います。そういういわゆる選択、事業選択というんですか、事業の選択と集中的な処理は可能になるんでしょうかどうか。
 というのは、例えば私もいろいろ調べた中でいいますと、非常にしにせのお店で事業そのものはいいんですが、バブルのときにお金借りてビル建てちゃったと。これが二十億とか三十億なんですが、今担保価値が下がっちゃってもう担保そのものが二割とか三割しかないと。ですから、非常に苦しいし、もう何かやっぱり危ないんじゃないかと、こういう話もされているんです。だけれども、その本来の事業そのものはすごく順調だしきちっとやっている。
 この種のことは結構まだ中小企業には残っておるわけですよね。そうすると、こういうものは、例えば本業の部分は切り離して再生可能ということで見てもらえるのかどうかというのはどうなんでしょうかね。
○政府参考人(杉山秀二君) 中小企業の場合、いろいろなケースがあると思います。
 今、先生が御指摘になったように、本業はしっかりしているけれども、何といいますか、副業といいますか、そういうものがパフォーマンスが悪いというような例も私ども耳にいたしております。それは、いろいろケース・バイ・ケースによって債権者の、他の債権者の協力も得ながら事業計画、再生計画を作ってやっていくということになるかと思います。
 先生が具体的におっしゃったような例もそういうケース・バイ・ケースの中で再生の対象になるというようなこともあり得るんではないかと思っております。
○直嶋正行君 これは、例えば今みたいなケースは、本当は債権が焦げ付かないうちに、もうそういうことが可能なら相談できるようなことを考えた方が本当はいいと思うんですけれどもね。今のこういう制度ではそこはやれるようにはなっていないんですかね、ほかのものを活用しても。どうなんでしょう、長官。
○政府参考人(杉山秀二君) 今、例えば地域の支援センターというようなものはございます。そういった窓口のところでそういった再生指導といいますか、相談といったようなものもやっておることは事実でございます。
 ただ、私ども、大臣から中小企業の企業再生についてより一層の対応策を考えろという御指示をいただいております。したがいまして、そういうものにプラスして、実際多数の各地域にいろいろございます中小企業の方々のそういう企業再生に取り組むことをお手伝いするような仕組みといいますか、ネットワークというようなものを今検討中でございまして、大臣の御指示に従いながらそういった具体的な姿といいますか、実効上がるような格好のものを作っていきたいというふうに考えているところでございます。
○直嶋正行君 次に、DIP保証についてお伺いをしたいというふうに思います。
 これもさっき若干御議論があったんですが、このDIP保証、さっきお答えにあったように、DIP保証のために部分保証制度を取り入れたというようなお答えもありましたが、これはDIP保証だけこういう部分保証にするという理由は何かあるんですか、ちょっと。
○政府参考人(杉山秀二君) 御説明申し上げます。
 先ほど大臣、副大臣、大臣政務官からお答えがございましたように、このDIP保証というのはある意味で破綻を一度来した企業についての再建の支援でございます。そういった意味で、率直に申しましてリスクが高いという面がございます。したがいまして、その高いリスクを関係者で適切に分担をするということが必要ではないかというふうに考えたところでございます。
 また、この事業再生というのは日々のアフターフォローというものが大事でございます。そういった意味で、銀行のアフターフォローというものもきちっとやっていただくためにこういった部分保証を採用するのが適切ではないかというように考えたわけでございます。
○直嶋正行君 それと、今回DIP保証が法案に何も触れていないんですよね。さっき御答弁、部分保証できるようにしたと。これは別にDIP保証だけじゃなくていろんなところでできる。私は、やっぱりこうやって新しい仕組みを入れるということであれば本当は法案に入れてきちっと打ち出すべきだと、こう思うんですけれども、これは法案に入れると都合悪いことあるんですか。
○政府参考人(杉山秀二君) 御説明申し上げます。
 都合とかそういうことではございませんで、このいわゆるDIP保証、これを信用保険法上どう取り扱うか、法律的にどう取り扱うかということにつきましては実は内閣法制局とも相当詰めた法律論をいたしました。
 結局こうなりましたのは、例えば無担保保険でありますとか売掛金債権担保保険といったようなものは、担保というようなものにやや特殊な担保の取り方をしている、そういう保険、保証であると。あるいは特定社債保険というものは、これは別途信用保険法上明記してございますが、これは融資に対する保証ではなくて、社債の発行に対する保険であるといったような格好で、従来の保険の対象が全く異なるというようなものでございます。こういった担保でありますとか、あるいは保証の対象が普通の融資と違うといったような、こういう特別な保険につきましては法律上明記することが適切であると。
 ただ、今回のDIP保証の場合には、その意味ではほかの保険と同様の取扱いをするものでございますので、一本、信用保険上、法律上明記をするということではなくて、従来の保険の中で、法律上は従来の保険の中で対応すると。そして、その具体的な規定については保険約款の中できちっと整理をするということが法律上適切であろうというようなことで、今御提案申し上げているような格好になっているということでございます。
○直嶋正行君 ちょっと話が行ったり来たりしちゃうんですけれども、さっきの部分保証等の話でいいますと、例えばDIP保証でさっきお話あったように、もう既に中小企業金融公庫とか実行しているんですけれども、ほとんどが一つ民間の金融機関とのいわゆる融資が前提になっている。
 実はこの実績も調べてみたんですが、非常に少ないんですよね、今の実績が。具体的に申し上げますと、政府系金融機関、商工中金、中小公庫のDIPファイナンスの実績が、これはそれぞれ実施時期が違いますが、中小公庫は今年の一月から、商工中金は去年の七月からなんですが、十八件十一億円、非常に寂しい数字なんですよ。これは多分、さっき長官がおっしゃったリスクの問題で、商工中金なんかのペーパーを見ましても、民間金融機関の金融支援が得られるというのが前提になっているのが、これが中小公庫。それから商工中金は極力と書いてあるんです、極力。だから極力も多分ないと、難しいんじゃないかなと私は想像するんですけれども。そうすると、これはせっかく作っても、似たような、今の長官お答えになったような、部分保証にして政府系とか民間とも足並みそろえてということになると、なかなか今度は条件が厳しくなって実績が上がらない可能性がある。それが一つ。
 それからもう一つは、確かに民事再生法とか、要するに会社更生法とか、そういうことになったものの再生ですが、RCCに売られたものとどう違うのかと。あっちは一〇〇で、こっちは何で部分で、民間まで含めて条件付けをそう厳しくするのかと。ここがちょっと私はまだ腑に落ちないですがね。
 もう時間がありません、この二つちょっとお答えいただきたいと思うんですが。
○政府参考人(杉山秀二君) DIP融資、DIPファイナンスでございますが、先生御指摘なさいましたように、我が国の場合、一度破綻を来した企業に対して更に融資をするということは、非常にリスクが高いこともございまして、我が国の金融機関というのは非常に二の足を踏むといいますか、その実行にちゅうちょをするというような実態にあることは事実だと思います。
 私ども、政府系金融機関によりますDIPファイナンスというものを始めました一つの契機は、そういった民間の金融機関が非常にちゅうちょしているといいますか、消極的な姿勢に対して、少しでも呼び水的な格好での機能を期待いたしまして、政府系金融機関が、リスクがあるにもかかわらず、それを呼び水として民間金融機関のDIPファイナンスを誘引するというような機能を期待をいたしましてやってきているわけでございます。もちろん、実態を見ますと、民間の金融機関と協調で融資している場合もありますし、単独でしているという場合もございますが、私どもとしては、是非、そういう呼び水を期待したわけでございます。
 今度、保証制度を付けましたのは、民間の金融機関が全部一〇〇%自分でリスクをしょいながらそういった融資をするというのが非常に困難な状況にございますので、保証制度というものを付加して民間金融機関のリスクをできるだけ少なくする、軽減をするといったような格好で、やはり呼び水といいますか誘引効果を期待をして、それでこういうDIP保証という制度を導入をさせていただくことにしたというふうなことでございます。
 それから、RCCに譲渡をされた中小企業に対する保証についての保証割合、それとDIP保証についての割合について御質問でございました。
 確かに、RCCに債権が譲渡されてしまった中小企業の再建というのはリスクが伴うことは事実でございますが、ただ、RCCに譲渡された中小企業の場合には、なお事業は継続していると。確かに金融面では非常に困難な状況にございますが、事業は継続をしていて、その事業の継続に着目をしながら、その新しい資金調達をできるだけ円滑にしてあげたいと、こういった趣旨でこの八号というものを整理をしているものでございますから、そこは部分保証ではなくて、一〇〇%保証が適切ではないかというふうに考えております。
 それで、DIP保証の方は、そういう意味では一度破綻を来した企業でございますので、そのリスクの高さというものにやっぱり着目をせざるを得ないということで差を設けたということでございます。
○直嶋正行君 私の持ち時間使いました。もう終わりたいと思いますが、さっきちょっと申し上げたように、RCCの場合はなかなか中小企業が自分で再建計画を作るというのは難しい。一回破綻来したとはいえ、民事再生法とか会社更生法の方は、逆に言うと、それはみんな債権者も含めて裁判所がきちっと入って再建計画はできているわけですよ。ですから、当面、確かに一回破綻したところだからというのは分からないことはないんですが、ここは是非、制度を運用しながら、また検討いただきたいなと思います。
 それから、あと創業支援関係もお聞きする予定だったんですが、申し訳ありません、ちょっと時間が来てしまいましたので、その部分は木俣議員にお譲りをして、私の質問を終わりたいと思います。
○木俣佳丈君 御指名にあずかりました木俣佳丈でございます。直嶋議員に続きまして質問をさせていただきます。
 ちょっと冒頭、質問通告をしておりませんけれども、是非、平沼大臣に伺いたいと思うんですが、先般も私、アメリカ・ワシントンとカナダのオタワの方に行きまして、全世界の国会議員が百五十人ぐらい集まった会議がありまして、その場で、よく私が申し上げております二〇〇五年の愛知万博、これについてアピールをしてまいりまして、ところが、残念ながらだれ一人として知らなかったと、こういう状況が今ございます。これまずいなということで、パンフレットを百部ぐらいばらまいてまいりました。大臣も行く場行く場で是非アピールをしていただきたいということと、それからプレイベントというか、いうものがいま一つ盛り上がっておりませんので、是非更なる盛り上げをお願いしたいと思うんですが、冒頭お願いします。
○国務大臣(平沼赳夫君) まず、木俣先生にそうやってPRをしてきていただいて、本当にありがとうございました。心から御礼を申し上げます。
 私も、海外出張が多いわけでございますし、また大体毎日のように海外から閣僚の方々が来られますので、その都度、私、PRをさせていただき、また、ささやかなものですけれども、我が地元の備前焼も添えてお願いをさせていただいているところでございますけれども、まだそういう認識が浅いと、こういうことは大いに反省をして、私どもは頑張っていきたいと思っておりますし、先生御承知のように、今、大分参加国も増えてまいりました。そういう中で、一層車輪を、大車輪をしまして、立派な万博になるように努力を傾けていきたいと、このように思っております。
○木俣佳丈君 ありがとうございました。
 今日、多岐にわたったちょっと質問になりますので、後先というか、逆になるかもしれませんが、まず厚生労働の副大臣、木村副大臣いらっしゃっておりますが、実は、例えば美容師さんとか理容師の方々に対して、実は国民生活金融公庫が金利の減免ということで、かつてかなり高かったらしいですね、五%超の金利が付いているまだ足の長いローンがありまして、こういったものに対しては実は昨年までこの五%超については政府から補てんがあったということでございます。ところが、昨年の補正予算でこういったものをカットを急にされまして、これ大変困っている方も多いということで、これはどういうことなのか、今後の対応についてまず伺いたいと思いますが。
○副大臣(木村義雄君) 今、委員が御指摘の点は私も大変心を痛めているところでございまして、減免措置は政府全体の中小企業対策の一環として行ってきたものでございますけれども、対象債権の残高が当初から相当減少してきた等から、中小企業向け貸付けと横並びでもって、昨年十月に残念ながら終了したものでございます。
 しかしながら、厚生労働省といたしましては、特に衛生水準の維持向上の必要性及び国民生活に欠かせない生活衛生関係営業の重要性にかんがみまして、その経営に大きな支障が生じることのないように、個々の営業者の実情に応じきめ細かい対応を行うなど、今後とも営業者の支援に努めてまいりたいと、このように思っておりまして、今後とも、できるだけ個別対応をしてまいりたいなと、このように思っております。
○木俣佳丈君 ということは、個々に相談すればそれはクリアできるよと、要は減免していただけるという、補てんをいただけるということで了解していいですか。
○副大臣(木村義雄君) お支払の方法とかいろんな方法があると、こう思うんでございます。個々の実情に応じてできるだけ相談に応じるようにと、これをよく言っております。
 ただ、その金利をぽんと、じゃ、どさっと切るかというと、そこはなかなか他省庁との横並びの点があるので、そこはなかなか今まだまだ踏み込むというところは難しいところでございますけれども、いろんな個別対応がございますので、そこを鋭意本当に親身になって取り組むようにと、こういうことを言っております。
○木俣佳丈君 いや、副大臣の親身になられる思いというのは何か伝わってまいります。
 ただ、その親身になったのが具体化するかどうかということが大変でございまして、やはり具体的に、私も愛知県の方でございますけれども、多くの方々がその当時、具体的に言うと平成元年とか二年とかいうころがたしか七%ぐらいだったと思うんですよね。ですから、そのころビルを建てたとか改装したというものがまだ当然残っているということなんです。今のお話は借換えを容易にさせるということですか。
○副大臣(木村義雄君) 今どういう形で個別対応がなされているかといいますと、例えば返済金額等をその実情に応じまして、例えば、例えばですよ、半分にするとかいたしまして、そしてその方々の資金繰りに応じたような返済計画に組み直させていただくとか、そのような措置を取らせていただいております。
○木俣佳丈君 他省庁と横並びということなんですが、十七兆の例えば国民生活金融公庫及び中公の貸付けの中で現在この枠に当てはまるものが十七兆、そのうちの七千百三十三億円、国民生活金融公庫の生活環境枠ということでいうと、さらに一兆〇九二三億円のうち七百五十五億円なんですよ。
 ですから、私が言いたいことは、これどのぐらいの予算か多分副大臣御案内だと思いますが、たしか七億円ぐらいの予算だと思うんですよ。このぐらいのことをなぜ、去年厳しくなってどんどんいくのに、これをなぜカットしたのか、これが分からないということを僕は申しているんです。
○副大臣(木村義雄君) 議員の御指摘の点は私ももうよく全くにその辺同じ気持ちなんでございますけれども、なかなか財政当局とか、そのほかの、ここに大臣がおられますから、ここはその中小企業対策の一環としてとか、恐らくいろんな方法があると思うんでございますけれども、私どもといたしましては、特に官営関係の方々においてはとにかく個別対応で、今の状況の中でできるだけの御期待にこたえられるように親身な指導をしていただきたいと、こういうふうに言っているような次第でございます。
○木俣佳丈君 横並びということで、経済産業大臣がお隣に座っていらっしゃいますので、是非大臣、わずかな予算で多くの方が助かるものでございます。個別に個別にと言ったって、小規模の、小規模というかもう一人二人の企業、企業というか店がそんな個別の対応をやっていたらつぶれちゃうんですよ、実際に。ですから、経済産業大臣も是非財務省に強く働き掛けていただくことを是非ここで宣言いただきたいんですが。
○国務大臣(平沼赳夫君) 今、副大臣からの御答弁もありましたけれども、非常に厳しい財政状況の中でそういう措置になっていると思っております。私どもは、今せっかくの木俣先生のお話ですから、私からも財務省にはそういうことは伝えさせていただきたい、このように思っています。
○木俣佳丈君 最後に、財務省から根本さん、じゃないか。財務省はどなたでしたかね。
○副大臣(小林興起君) 小林、私です。
○木俣佳丈君 失礼しました。小林先生いらっしゃっていますので、ちょっと何かコメントをいただきたいんですが。
○副大臣(小林興起君) 財務省は査定官庁でございますので、要望があればそれに沿って考えるということでございますので、やはり強い要望がないと気持ちとしてはやってあげたいと思っても実現しないということがありますので、中小企業対策等については強い要望があれば必ず考えるということだと思います。
○木俣佳丈君 今、心強いお話がございましたので、やはり平沼大臣、坂口大臣、是非強く要望いただくようにお願いをしたいと思っております。
 さて、本論に入っていく前に税の議論でございますが、二転三転今もしておりまして、減税先行その後増税とかその他もろもろ、夏以降いろんな議論が、議論というか提案が財務大臣等々からもされております。
 今、景気は悪い悪いということでございますけれども、やはり景気を良くするためにはもう二つのうち一つなんですね。つまりは、一つは、いや、政府ができることでございますが、減税をするのかそれとも財政の出動をするのか、これは経済の基本中の基本でございます。
 そういう中で、なかなか財政出動がうまく乗数効果も含めてなかなかうまくいかないということで、やはり税制をいじりながら、やはり経済の刺激をしていかなければいけないということが現在の流れではないかというふうに思っております。
 私は、尊敬する米国の経済学者のガルブレイスも九十歳超えて、本の名前今忘れましたが、日本への最後の警告ですか、こんなような名前の中で、思い出しますと、日本は経済が悪いんじゃないんだと、これはほかの方も言っておるんですけれども、やはり政治が悪いんだと。これはピーター・ドラッカーも言っておることでありますし、ガルブレイスも一様に言っておることであると。つまりは、やはり政治の怠慢がここまで景気を悪くしたと。
 昨日もこの速報値、内閣府から出ました。大変消費も冷え込んでおる、設備投資も一向に上がらないと、こういうような状況があるわけでございまして、是非、小泉首相が言われるような税制の抜本改正ということが今非常に大事だと私は思うんですね。
 これは、憲法九条の改正やその他もろもろ、戦後の積み残しの中でシャウプ税制という訳の分からない税制が、言わば占領下の方々の意向がそのまま反映された税制が今なお続いている。さらにはそれに枝葉がどんどん出てきて、訳の分からない税制に今なっているというのが現状でございます。
 そこで、冒頭申し上げたいのは、財務省、財務大臣の私案というものが九月辺りからも出ておりますけれども、先行減税、そしてまた後年増税ということで、多年度中立税制ということを考えられているということなんですが、財務省にちょっと伺いたいんですが、今まで多年度税収中立という考え方で執行された政策というのはあるんですか。
○副大臣(小林興起君) 私の知る限りでそういうふうにはっきりと言ったことはないと思います。必ずその年度でどうするかということを考えて、後のことは後ということだったわけでございますけれども、御承知のとおり、今までの税制改正、せっかくやってもその単年度の税収中立というのが大きなこの枠組みとしてありまして、せっかく減税しながら片っ方でちょっと増税してしまうということで、この中立性を保つということだったために減税の効果がそれじゃ余り出ないわけでありますから、とにかくどんと減税すると、やるときはやると。しかし、じゃ財政規律どうなるんだという意見がありますから、それは後できちっとやりましょうというこの変換が今行われておりますので、非常に景気対策上いいんじゃないかなと、そう思っております。
○木俣佳丈君 よく内閣不一致と野党は攻撃するんですが、何か財務大臣と副大臣が不一致しているんじゃないかと、ちょっと心配になります。
 それはそれとして、不一致というと幾つか不一致がありまして、政府税調、これは我が恩師でございますが、多年度税収中立マルと、諮問会議では多年度税収中立、ただし自然増収だと、それから党税調では、ただし一括法による実現は疑義があると、このように意見もかなり幅広い意見があるわけでありますが、今言われましたように今まで概念としてないんですね、これ、税収中立の概念としても。特に財務大臣が言われているのは、二年間又は三年間の減税と。その後は、又は併せて増税ということも言われているということで、差引き何兆の減税とかいろいろ言われている。
 今言われたことは、今、財務大臣の話とは全く何か違う話だというふうに聞きましたけれども、どんとどのぐらい減税をされたいのか、ちょっと伺いたいんですが。
○副大臣(小林興起君) 今、小泉総理の方から言われておりますのは、一兆円を超える大規模な減税を考えようということでございますので、そういう方針に沿って今政府税調も、あるいは党税調とかいろんなところがそういうことに向けて中身を詰めるという議論に入っていると思います。
○木俣佳丈君 ちょっともう一回戻りますと、多年度税収中立という考え方は、財務省としてはお取りにならないということでよろしゅうございますか。
○副大臣(小林興起君) 第百五十五回国会における小泉内閣総理大臣所信表明演説の中に、平成十四年十月十八日ですけれども、「多年度税収中立の枠組みの下で」と総理が明言を国会でしておられますので、それに沿って今動いているところでございます。
○木俣佳丈君 そうすると、何年間で税収中立をされる予定ですか。
○副大臣(小林興起君) 何年間とは小泉総理も明言をしておりませんので、これはやはり経済は生き物でありますので、大胆かつ柔軟に、そういうきちっとした構想の下に、まず減税して効果を見ながら、しかし、やがて後では帳じりを合わせるよという、そういう基本方針を政府としては取っていると思います。
○木俣佳丈君 いやいや、だから、そんないい加減な計画を立てているんで今年のように欠損が出てくるんですね。三兆の欠損というのは大変なことだと思うんですよ。法人はもちろんさることながら、所得税まで結局読み込み違いしていると。所得税が大体減ってくるなんていうことはほとんどないんです、今まで、有史、有史以来というか、戦後ですね。そこまで読み込みが浅いものですから、結局税収の欠損が出てきている。
 今伺っても、多年度税収中立という考え方を総理は言っているけれども、財務省は、さあどうでしょうか、自然増収に任せるんだよ、こういう私は話に取れて、極めていい加減な私は政策ではないかと。多年度税収中立と言うなら、二年間減税五兆、その後五年間例えば増税とか、こういうはっきりしたものが計画ではあるんでしょう。ちょっと伺いたいんですが。
○副大臣(小林興起君) そういう何年減税、何年増収というきちっとした数字での計画が今あるわけではございません。
○木俣佳丈君 今後とも出す方針ではないということですか。
○副大臣(小林興起君) 今後のことについては今申し上げられないわけでございますが、大事なことは、先ほど申し上げましたとおり、今までせっかく減税、木俣先生が言われる、民間の経済を活性化させるためには非常に減税というのは効果あるじゃないかという、効果ある減税を考えても、片一方でまた増税をそっと考えていて税収中立だということでは思い切った効果は出ないわけでありますから、初めて、とにかくまず減税だということで、それについての税収中立、単年度について、平成十五年度については中立を考えずに減税でいくという、そういう枠が今打ち破られたわけでございますから、その成果を更に非常に確実なものにするために、その中身を詰めるのに、是非また木俣先生のお考えもいただきたいと思います。
○木俣佳丈君 余りこの議論をやっていますと中身に入れませんが、しかし多年度財政ということ、多年度にわたる財政というものがないのに多年度の税収中立という概念だけがあるというのは、非常に私は不可思議だと思いますね。
 それから、今言われましたように、恐らくはこの考え方はどこまでいっても閣議の決定事項にならないはずなんですよ、今のお話だと。そんないい加減なものではやっぱり納得できないというように思いますね。
 さらには、経済計画も昭和三十年以来、鳩山内閣できてから五か年計画でずっと来たと。ところがこの十年、小渕内閣のときに初めて閣議決定のない数値というものが出てきたと。こういうふうにどんどん今の政府が不確実性ということを理由にしながらいい加減な財政運営、そしてまた政策運営をしているということをちょっと残しておきたいと思っております。
 厚生労働の副大臣はどうぞ。ありがとうございました。
 続きまして、法人税の減税についてでございますが、これもいわゆる税の関係の、自民党の税調さんも含めた三調査会、また諮問会議が割れております。これについては、平沼大臣は法人税の本則の減税ということについてどのような方向でお考えですか、今。
○国務大臣(平沼赳夫君) 中長期的に見れば、私は、法人税率そのものの引下げについて、それは非常に本質的な課題でございまして、私は、中長期的に見たら法人税率、これを軽減するということは必要だと思いますけれども、現下の厳しい経済情勢、それからいわゆる財源、こういうことを考えたときには、私どもとしては、御質問から外れるかもしれませんが、研究開発投資減税でございますとかITあるいは創業支援、事業再編、それから中小企業活性化、そういったことに今回は力点を置いてまずやるべきだと、こういうふうに思っております。
○木俣佳丈君 ということは、恐らくは法人税の減税ということは本則はないということだと思います。
 私は、今実効税率が四〇・八七%で、欧州始めとして三〇とか、地方税がないところが多うございますので、三五とかですね、ということからすれば、まあ五%以上の差が開いているということは非常に有意性がないというふうに思っております。
 ですから、将来的にと言っても近い将来、やはり本則のこの税率の引下げということは、地方税も併せてこれは必要だと思いますし、さらには、実は法人税全体の中で、これは釈迦に説法でございますけれども、三割の企業しか税を払っていないと、法人税をですね、国税ですね。
 ということなんですが、この部分が、要はまじめにやる者がばかを見るという意見が多うございまして、やはり私が提案したいのは、例えば五年間に限って、四〇・八七から毎年まじめに税を払った方には一%ずつ減税していくと、まじめに払った方は。というような、五年間に限ってですね、だから三五ぐらいになるというやはり提案をしたいと思うんですが、大臣どうでしょうか。
○国務大臣(平沼赳夫君) そうやって国にしっかりときちんと税金を納めてくれる、そういう企業に対してインセンティブを与えるというのは一つの方向ではないかなと思っております。
○木俣佳丈君 続いて、中小企業の税制について続けて御質問させていただきますが、悪税中の悪税という名前で残っておりますシャウプ税制勧告以来ずっと残っていて、実は私は廃止法案を出して、当時の深谷大臣が修正をしながら違うものを出してきて可決したものに留保金課税というものがございます。
 これは説明はカットしますけれども、内部留保に対してあるパーセンテージ、かなりのパーセンテージ掛かるということで、つまり今利益が上がっている企業ほど内部留保をして、次の投資に回していきたいということなんですよね。ここに更に追い打ちを掛けて、取りやすいところから財務省、国税庁が取っていくと。こういう非常に悪い、世界に類を見ないような税がまだ残っているということなんですが、これは廃止をされたいと思いませんか。
○副大臣(西川太一郎君) 留保金課税制度につきましては、ただいま先生御指摘のとおり、内部留保に重課するものでございまして、自己資本の充実を著しく阻害するものと私どもは理解いたしております。したがいまして、現下の厳しい資金調達環境の下で、キャッシュフローに余裕のない中小企業等が経営革新の源泉である設備投資や研究開発を行うための内部留保の充実が薄くなるという嫌いがどうしても出てまいります。
 したがいまして、私どもは、平成十五年度税制改正におきまして、このような内部留保の充実を阻害する留保金課税制度の廃止を強く要望してまいりたいと思っております。
○木俣佳丈君 もう是非、これはやらなきゃ駄目です、絶対に。
 平成十年の改正のときに、創業十年以内のものについては廃止するということになりましたが、こんなもの残っていること自体がおかしいんです。絶対にこれはやっぱりやっていただきたいと思っております。
 さらには、実は改正したときから税額が減っていると僕は信じていたんです。つまり、大体一千六百億ぐらいのオーダーで税額が掛かっていたんですね。当時、十年ぐらいで勘案しますと、八百億は減るだろうということで、私もそれだったらいいじゃないかということでやったんですが、ところが、今や留保金課税の税額が三千二百四十二億円、これは十二年度です、平成十二年。経済が相当ダウンしている中で実は伸びちゃっているということなんです。
 これは、何が言いたいかというと、つまり特に中小法人、大法人でない中小法人ですね、商法上の。ここが増えているということは、どんどん創業していって、調子がいいところがどんどん出ているんですよ。ここは内部留保しようとしたところへ二重課税で掛かってくるという、こういうもうめちゃくちゃな課税をしているんですね。
 ですから、こういった意味でも更にこれは強く、これは大臣にちょっと是非お答えいただきたいんですが、これは財務省に、財務省は多分要求を、さっきから小林副大臣、要求があれば聞くというようなお話でございましたので、大臣、是非強くこの場で御要請いただきたいと思います。
○国務大臣(平沼赳夫君) これは、当省といたしましても御指摘の点を踏まえて最重要事項として私ども取り組んでおりますので、ひとつ副大臣、よろしくお願いを申し上げる次第であります。
○木俣佳丈君 副大臣、どうでしょうか、何かコメントを。
○副大臣(小林興起君) 非常に税は大きな問題でもありまして、財務省としましても、必ず政府税調あるいは政権党の党税調とか、そういうところの御意見を踏まえて決定していくということでございますので、今そういうところがどんどんこの年末を迎えるに当たって動いておりまして、結論が出てくると。そういう中で皆様方の御意見をいただいて、決定していきたいと思っております。
○木俣佳丈君 何となくいつもの切れと比べますと大分テレビとは違うなと拝見して今おる次第でございまして、これは思い切ってやりましょうということを言う国会になりたいですね。
 余計なこと言いましたが、続きまして事業承継でございます。
 承継税制で、これも非常に見れば分かるわけでございますが、承継する場合に、流動性のない自社株に対して評価額の一〇%の軽減、又は小規模宅地の、知らぬ間に今上がっているわけでございますが、四百平米までの宅地については相続税を八〇%減免と。もう一つは山林山野か何かのあれで、三つのうちですね、たしか。この選択を迫るというのはいかにも悪過ぎると。
 これは、つまり何が言いたいかというと、小規模宅地であれば、つまり流動性のない自社株のものに対して評価額三億円の一〇%ですから、上限が三千万ということになります、減免が。小規模宅地の場合には、四百平米までの宅地でその八〇%を減免でございますから、すぐに億の額になります。ですから、これを二つ選択せよというふうに並べているのは骨抜きそのものなんですよ、実は。ちょっとお答えいただきたいんですが、経済産業大臣。
○副大臣(西川太一郎君) 先生御指摘のように、地域経済の活力の維持を損なったり、人材、雇用の確保を損なうということにつながりかねないこの選択制につきましても、私どもとしては、結論を先に申し上げますと、平成十五年度税制改革におきまして本選択要件を撤廃をしてほしいということを現在財務省と議論をいたしているところでございまして、これも先回りして恐縮でございますが、大臣から財務省の方にお願いをしていただきたいというふうに考えている次第であります。
○木俣佳丈君 国会が何か違う場所のような感じがいたしますが、これは末端の、末端というか、現場の税理士さんや会計士さんに聞けば本当によく分かるんです。大体、副大臣は、財務副大臣小林先生はよくそういうことを御案内の方だと思うんで言わずもがなだと思うんですが、これ選択、全く意味ないですし、これはもうばかにされていますね、はっきり言って、政策として。ですから、これを是非直していただきたいと思うんですが、どうでしょうか。せめて、この一〇%軽減というのを五〇%以上ですよね。
○副大臣(小林興起君) おっしゃる趣旨もよく分かりますし、また取れるところから少し税金をいただいているという役所の立場もあるかと思いますが、いずれにいたしましても、相続税を軽減させて活力ある社会を作っていこうという流れが、とにかく日本の相続税は高過ぎるわけですよね、世界に比べても。そういうことの中で、ここについても見直しが進んでおりますので、そういう一環としてこの問題についてもいろいろと御議論が今起きておりますので、また今日の貴重な御意見も踏まえて、相続税のあるべき姿を決めていきたいと、そのように考えております。
○木俣佳丈君 もう一つ言いますと、今度は中小企業者側にこれはちょっと申しておるようなものですが、実は小規模宅地の四百平米までの減歩なんですが、事業用、居住用がどちらでもいいよという、こういう選択になっているんですよ。つまり、事業用で使っている、住居と一体化になった事業の場所じゃなくても、居住地が離れていてもどっちか選択しなさいと、自分のいいように。こんなばかな話はないと思うんですが、どうでしょうか、財務副大臣。
○副大臣(小林興起君) おっしゃるとおり、そこを特に変えるということについての明確な根拠というのはないかと思います。
○木俣佳丈君 あと幾つかあるんですが、先ほどの留保金との絡みで繰越欠損の五年間というものがございますが、これ全く、繰越欠損の五年間の中にありながら、更に税が繰越ししながら、要は無税でありながら留保金課税だけは掛かってしまうということがありますので、これも是非直していただかなきゃいけないということとか、それからさらには、先ほども同僚議員からありましたエンゼル税制について、これ特例の利用実績、株式譲渡益にかかわる特例の利用実績についてちょっと御報告いただきたいんです、あるかないか。
○国務大臣(平沼赳夫君) お答えさせていただきます。
 エンゼル税制は、個人投資家によるベンチャー企業への投資を促進するための制度でございまして、当該株式の譲渡等によりまして、一つは、損失が発生した場合、その損失を翌年以降三年間繰り越して、他の株式譲渡益と損益通算を可能とします。二つ目は、譲渡益が発生した場合に、その譲渡益を四分の一に圧縮して課税する措置でございます。
 このように、現行制度は譲渡等によって投資の結果が出た場合の優遇措置でございますが、現実としてベンチャー企業に対する投資はその結果が出にくいことから、投資誘発効果は限定的であるという指摘もあります。
 なお、実績については、平成十四年八月末現在で税制適格要件を満たしているとして確認書の交付を受けた企業が十六社、投資家が二百四十六件でございます。
 実際の税制優遇措置の利用については、譲渡益の特例措置の利用は平成十五年四月一日以降可能なものであり、損失が発生した場合の特例措置の利用は、株式公開や倒産などの投資の結果を出すに至った企業が現時点で当省が把握している限りでは存在しないことから、実績はないわけでございます。
 以上でございます。
○木俣佳丈君 平成十五年の、来年の四月一日ということでありますので、どのぐらいこれを申請するかが楽しみだなというふうに思います。
 ただ、これは、いわゆるエンゼルというのは何かという定義の問題になります。先ほど同僚議員からありましたように、投資に対して要は減税をしましょうというのが一般的に言うとエンゼルに対する税、エンゼル税制のことでありまして、これを売買したときの売買益について要はどうするのか、さらには、株式同士の益と損と通算するということで、所得との通算はないんですね。
 ですから、こういった意味でも、二重の意味で非常に欠陥があるということと思いますが、いかがでしょうか、大臣。
○副大臣(西川太一郎君) 時間の関係で結論を申しますと、エンゼル税制が実効を上げるようにベンチャー企業への投資を促進するという観点がただいま御指摘のように大事でございますので、投資額の一定割合を税控除できる制度を創設したいと、それはおよそ二〇%程度を実は考えているわけでございますが、これを今財政当局に強く抜本的な拡充に向けて要望してまいりたいと思っております。
 それから、これ余分なことでございます、先ほどの欠損金につきましても五年を七年にという努力をいたしておりますことを付け加えさせていただきたいと思います。
○木俣佳丈君 続きまして、信用保険法の一部を改正する法律案について、またその関連について伺いたいと思っております。
 質問がかなり出ておりますのでその辺りは割愛させていただきたいと思いますが、基本的に、RCCへ売却をされたものの中で、要はまだ復活ができそうなものについては再生してもらおうということが先ほどから議論になっているところだと思います。
 ところが、一つは、今準備室ができておりますが、内閣府の方でございますが、産業再生機構ですか、仮称ということだと思いますが、こちらの方とのデマーケーション、役割分担ということが私は非常にあいまいではないかなということを思うわけであります。産業再生機構、新しくできようとしておるものも同じような役割を果たすわけでありまして、この創設でRCCの中にある再生業務から手を引くということを書いてあるわけですが、この辺は事実関係はどうでしょうか。
○国務大臣(平沼赳夫君) 整理回収機構、RCCにおいては、買い取った債権の処理の多様化を進めるために、昨年、金融再生法を改正をいたしまして、早期再生を図るなど、再生機能の強化に努めてきたところでございます。近時、一定の成果を上げ始めたところでございます。
 一方、今般の「改革加速のための総合対応策」において、経済資源を散逸させないように企業再生に取り組む新たな組織として、御指摘の、仮称でございますけれども、産業再生機構を創設することにいたしました。この新機構では、買取り対象とする債権の範囲を拡充するとともに、企業の再生を念頭に置いて適正な時価で買い取るなど、円滑に企業再生を進めてまいります。
 この債権の範囲を拡充するということでございますけれども、RCCの健全金融機関からの不良債権買取り業務は、買取り債権の範囲が破綻懸念先以下に限定されておりますけれども、今回の「改革加速のための総合対応策」では、この新機構は要管理先等に分類されている企業の債権の買取りを実施できることとされております。
 いずれにいたしましても、今後、新機構の設立及び運営に向けた検討を進めていく中で、新機構とRCCがいかなる形の役割分担を行うことになるかについても、政府として早急に検討を行いまして結論を得ることが必要であると、こういうふうに考えております。
 私といたしましても、産業再生を進める上で最も実効ある体制の実現を図るべく、新機構をめぐる議論に積極的に参加をしてまいりたい、このように思っております。
○木俣佳丈君 債務者区分によって役割が違うということが分かりました。
 さらには、これ中小企業も入るか入らないかとか、まずは大企業の方から、これは内閣府でございますが、が優先されるとかされないとかいう話がありますが、いかがでしょうか。
○副大臣(根本匠君) この再生機構の対象となる債権につきましては、要管理先債権等に分類されている企業のうち、メーンバンク、企業間で再生計画が合意されつつある等により当該機構が再生可能と判断する企業の債権を、企業の再生を念頭に置いた適正な時価で、原則として非メーンの金融機関から買い取るということにしておりますので、大企業、中小企業、中堅企業を問わずに対象になるものと考えております。
○木俣佳丈君 さらに、もう一回RCCの方に戻りますけれども、事業の再生ということなんですが、先ほど同僚の直嶋議員からも話がありましたように、なかなか破綻懸念先以下という、以下ということですね、というところから復活、復帰していくということは考えにくいわけですが、今実際、現状どのぐらいそういう会社があったかというの、ちょっと質問あれですが、分かりますか。
○副大臣(伊藤達也君) 今、委員御指摘のように、破綻懸念先以下の企業を再生させるというのは非常に難しいものがございます。しかし、政府といたしましては、昨年六月の骨太の方針を受けてRCCにおいて昨年十一月に企業再生本部を設置をし、また本年一月に企業再生検討委員会を設置をして、再生マインドを持って積極的に取り組んでいるところでございます。
 その結果、RCCの主体的関与により、企業再生本部設置以降、本年九月までに八十七件について企業再生手続を実施をいたしております。また、現在約百二十件の候補案件について再生可能性等を検討中であるというふうに聞いております。
○木俣佳丈君 まあまあの実績なのかなというような気もしながら伺っておりましたけれども、その内容的なものがちょっと私ども調べがしておりませんので、そこから先はまた後にというような感じだと思います。
 ただ、いずれにしても、先ほどのどのような基準でだれが判断するのかというようなルールの明確化というところがあります。確かに、多様な企業があって業種によっても大分違うんで、そこを一律のルールで判断するなという議論が先ほどあったと。ただ、塩川財務大臣は、明確にこれ国会答弁の中でもされておりますように、明確な客観的なルールを設けるべきだと、このようにだから発言をされていると私は聞いておりますが、その辺りは、これは内閣府に聞くべきですか、それともどこに聞くべきなのかちょっと分かりませんが。産業再生機構であれば内閣府ですか。あと、経済産業大臣はどちらということで聞いたらいいんでしょうかね。全体ということで聞いたらいいでしょうか。
○国務大臣(平沼赳夫君) 先ほどの御質問に対しても答弁させていただきましたけれども、中小企業者の再生可能性につきましては、貸付債権を譲り受けたRCCの関係者だけではなくて、事業再生に経験や知見を有する商工中金などの専門家の協力も求めて、単に債権回収の観点からではなくて、事業再生の観点から見た判断も十分に反映できる体制を作って判断をしていきたいと考えております。さらに、事業再生のためには他の債権者が返済条件の変更に協力するなどの支援が重要であることから、やはりこれらの債権者と十分な連携を図っていくことも必要だと思っています。
 この再生の可能性についての基準のことでございますけれども、中小企業の場合、その実態は極めて多様でございまして、一定の画一的な基準を設定いたしますと、むしろ運用の硬直化を招きまして中小企業者の多様な実態にそぐわないおそれがあることから、私どもとしては適当ではないと考えております。
 私は、あくまでも中小企業という立場でお話をさせていただいておりますけれども、このため、再生可能性の判断に当たりましては、それぞれの中小企業の事業内容、それから財務内容、技術力、販売力、将来の事業見通しなどを検討して、中小企業者の多様な実態に即して、専門的知識を有する関係者によってケース・バイ・ケースできめ細やかに判断していくことが適当ではないかと、こういうふうに考えているところでございます。
○副大臣(根本匠君) 多少繰り返しになるかと思いますが、個々の企業を再生するかしないかの判断あるいはそのルールをどうするかということでありますが、いずれにしても、この点につきましてはこれからの議論の詰めだと思います。考え方としては、先ほども申し上げましたが、産業再生機構というのは産業再生・雇用対策戦略本部が策定する基本方針、これに従いまして、金融機関において要管理等に分類されている企業のうち、メーンバンク、企業間で再建計画が合意されつつある等によって当該機構が再生可能と判断する企業の債権を、企業の再生を念頭に置いた適正な時価で、原則として非メーンの金融機関から買い取ると、要はここまで方針が決まっております。
 具体的な再生可能かどうかの判断は、有識者で構成される予定の、これは産業再生機構内に設けられる産業再生委員会が行うことになりますから、この中で具体的にどういう考え方でやっていくかということを含めて、基本方針にどう書くか、あるいは産業再生委員会の中でどういう考え方で判断していくのか、これはこれからの詰めていくテーマだと思います。
○木俣佳丈君 今、私が質問したポイントというのは、塩川大臣は、これは経済財政戦略会議でしょうか、この席上で、具体的で客観的な基準を示すべきだと、こういうふうに明言されているんですね。その話と、今の大臣の、いろいろ多様なものがあるからいろいろ考えなきゃいけないというものが大分差があるわけですね。
 だから、そこをどういうふうにこれから詰めていくのかなと。これは、まとめ役は内閣かもしれませんけれども、どちらですか。
○副大臣(根本匠君) いろいろ、いろんな立場からいろいろな角度からの議論があると思います。やはりこれは、具体的な制度論に即して議論をする必要が私はあると思います。
○木俣佳丈君 言った言わないの話になると思いますので、これから議論を見守っていかなきゃいけないと思うんですが、基本的にはやはり、ここまで来た、つまり聖域まで手を突っ込んで再建をさせようというようなところについては客観的な基準がないと私は良くないんじゃないかというふうに思います。
 さらには、問題はここからなんですが、今進めている再建の計画を見直そうという動きが出るんじゃないかということなんですが、その辺の懸念というのはございませんか。今もう進んでいる再建計画というのは幾つかありますよね。これを見直してもう一回やり直そうというようなことになった場合には、内閣府はどういうふうに対応しますか。
○副大臣(根本匠君) 考え方は、どういうものを対象にするかと。メーンバンク、企業間で再建計画が合意されつつあると、そういう状況にかんがみて企業の再建を念頭に置いた適正な時価で買い取ろうということでありますから、そこのところは、この再建計画の中味はどうかと、それによって適正な時価を判断するわけですから、要は、そこは再建可能かどうかというところの見極めだと思うんですね、その点につきましては。
○副大臣(伊藤達也君) 基本的には、この企業の再生というのは民間主導で行われるべきものでありますから、貸手である銀行と借り手である企業の間でどういう形で当該企業の再建が実現できるかということが基本だというふうに思います。
 その中で、産業再生機構を活用するということになった場合に、今、根本副大臣からお話がございましたように、その機能の中味はこれから具体的に決まっていくわけでありますが、機構としてある種の考え方というものがその中で明らかになっていくわけでありますから、それと照らし合わせて、その債権を持っている銀行あるいは債務者たる企業が産業再生機構を活用するかどうか、そういう判断が出てくるのではないかというふうに思っております。
○木俣佳丈君 今言われたのがポイントで、民民ベースでやるのが基本だということだと思うんですよ。
 ただ、ここでは、要するに新しくこういう機構を作ってルールを変えてやっていこうというのが今の政府の方針なものですから、このルールの変更に対してやはりどうするのかなというふうに今、立ちすくんでいるというのか、いろいろ思案をまた更に始めているところがあるということですよね。
 だから、この辺はルールの変更変更でかえって先送りになるんじゃないかという懸念が私はあるんですが、どうでしょうか。
○副大臣(根本匠君) この産業再生機構の基本的な考え方は、なぜ政府がこういう産業再生機構を作ってやるのかと。
 今、要管理先債権を中心として考えているのは、やはり要管理先債権というのはちょっと状況が変わると破綻懸念なんかへ落ちちゃうこともあるわけですね。そういう状況の中で、再建しようと思うと、日本の場合は債権者、つまり金融機関もたくさん関与していますから、やはりこれを非メーンの金融機関の債権を買い取ることによって、メーンバンクと協議しながら話も、そうなりますと話も今度スピードアップして詰めやすくなりますし、その意味では企業の再建がこの機構を活用することによってスピードアップすると。
 私は、これが一つの大きなねらいだと思いますので、今再建計画をやっていてもう見直そうという動きがある、それは現実にそういう動きが出てくるかもしれませんが、やはりそこに、非メーンの債権を買ってメーン銀行と話し合う中で、そこはどういう再建計画になるのか、あるいはその再建計画を見てどういう値段を付けて時価で引き取るのか、そういう話になるんだと思います。
○木俣佳丈君 ちょっと別の質問になりますけれども、これも八月の中間決算辺りから新聞等々で報道されておりますが、大手銀行の中小企業向け不良債権、先ほどからお話があるような破綻懸念先以下ということでありますが、これをかなりRCCの方に投売りというか、いうことを始めているというような記事でございます。
 特に、私はおかしいなと思ったのは、信用保証協会が保証をしている債権をRCCにどんどんどんどん譲渡されるということはどういうことなんだろうかと。つまり、信用保証協会というのは、リスクを考えてプレミアム払わせながら、要はリスクのときにはここは私どもが払いますよと、こういうものが信用保証協会だと思うんですよ。
 保証協会が保証しているものをもう面倒くさいからRCCに投げてやれというような感じでぼんぼんぼんぼん投げられたというようなこと自体が、私は保証協会というのは何だろうなと、一体。リスクプレミアムを出しているのに、結局、最終的には投売りされちゃうと。これでは、RCC行きというのは何かといえばもう破綻、清算ですよね、ですからもうやりようがなくなってしまうと。
 今回は、それを引き揚げるというようなまた考え方になっているんですが、この辺りの考え方の整理というのはどう考えたらいいんでしょうか、経産大臣にちょっとお伺いいたします。
○国務大臣(平沼赳夫君) これは、三者の合意内容というのがございまして、RCCに譲渡される中小企業者への配慮というのが一つあります。それは、金融機関が中小企業者に対してRCCへの譲渡に至った経緯を十分に説明した場合には、保証協会がその譲渡を承認することとする、こういうことが一つあります。それから、RCCに譲渡された後の中小企業者への配慮、こういう合意内容がございまして、これは一つは、RCCは譲渡を受けた後、中小企業者の実情に応じて返済条件変更についてRCCと信用保証協会は誠意を持って協議を行うこととすると。それからもう一つは、保証協会は、RCCへの譲渡後も中小企業者から付保申込みを受けたときは通常どおりの審査を行うこと。
 こういうことの合意がございまして、確かに御指摘のそういう点がございますけれども、こういう三者の合意内容で、これを我々としては考えているところでございまして、金融庁からの情報によりますと、この九月のRCCの不良債権買取りにおける予定額、これ最大限は九十三債務者四百五十三億、そのうち保証付きは五十二億と、こういうことで、しかもそのほとんどが東京と大阪だと、こういうふうになっておりまして、そういう三者の合意内容の下で今進んでいると、こういうことで理解しております。
○副大臣(伊藤達也君) RCCに関係をする部分があるものですから。
 今、委員から健全な金融機関からどんどんRCCにというお話でございましたが、いわゆる健全金融機関からの五十三条の買取りというものが決まっておりまして、先ほどからお話が出ているように、原則として破綻懸念先以下の債権をRCCにということでございますので、それが前提になっております。
 その中で、先ほどから御説明をさせていただいているように、RCCとすれば、できる限り再建可能性のある案件についてはそれを再生させていくということで、関係者と協議をしながら努力をさせていただいているというところでございます。
○木俣佳丈君 ただ、今までは、保証協会が保証した債権については極力そこへ行かないようにという申入れがあったわけでしょう。それをこの夏ぐらいからもう相当にそっちへ流しちゃっていると、これが問題だと私は言っているんですよ。だから、全然違います。
 確認をしたいんですけれども、時間がありませんので、この日経のおとといの記事でございますが、これでRCCは再生業務から手を引くというくだりがありますが、これはこのとおりでいいですか。それとも、今言われたデマーケーションのと、これからも続けていくということでよろしいですか。どちらですか。
○副大臣(伊藤達也君) 改正金融再生法の第五十四条で、RCCが債務者の再生の可能性を早期に見極め、その可能性のある債務者について速やかな再生に努めることというふうに規定をされておりますので、RCCはこの規定に従ってしっかり対応していきたいというふうに考えております。
○木俣佳丈君 時間があとわずかでございますが、この組合法等の一部を改正する法律案でございますが、ここ数年間、私も中小企業関係させていただいておりまして、例えば平成十一年ですから九九年ですか、大臣は深谷大臣のときに、例えば年間、企業数の増加を図るんだ、十四万社を二十四万社にするんだと、現在十八万社だということでございますが。あるいは五年間で百万人の雇用の純増を図るんだというようなことでございました。調べますと、例えば今十八万社ということと、それからあと新規の雇用の創出でいうと、百万人はおろか、現在だとこの範囲に入るものが三十七万人ということで私は聞いております。さらには、一昨年ですか、平沼プランということで倍増させると。
 先ほどは四十万社というお話がありましたけれども、この辺の数値、どのぐらいまで伸ばしていきたいのか、企業数と雇用数、この辺をだから明確にしていただきたいんですが。
○国務大臣(平沼赳夫君) 平成十一年の九月に深谷大臣が、御指摘のように開業二十四万社、雇用増百万人、こういうふうに言われました。通常、開廃業率につきましては、総務省の事業所・企業統計調査に基づいたデータを使用しております。直近では、昨年に同調査が実施されておりますけれども、その集計結果は本年末まではまだ得られないわけでございます。このため、同調査結果に基づく開廃業率については次期通常国会に提出予定の中小企業白書にて公表させていただく予定になっております。
 なお、お伺いの点について、多少古い統計になりますけれども、平成十一年に実施された前回調査の結果を基にお答えをしますと、平成八年から十一年期において、中小企業の新規開業数は年平均で十八万、そしてその新規雇用創出は年平均で八十八万、ちょっと先生のデータと違うんですけれども、そういうふうになっているところでございます。
 それから、平沼プランのことでございますけれども、私どもといたしましては、昨年五月に新市場・雇用創出に向けた重点プラン、開業創業倍増プログラム、こういうのに着手をいたしたところでございまして、大学発ベンチャー千社体制の構築などを、今項目を挙げて実行に着手しておりまして、着実な進捗を見せているところでございます。このプランのうち、全項目六十八項目ございまして、開業創業プログラムとして掲げられている項目はその中で十項目でございまして、これらすべての項目について何らかの形で着手済みでございます。
 本法は、開業率が廃業率を下回るなど、依然として厳しい状況にある我が国経済の活力を呼び覚まして競争力を高めていくため、創業、新事業などの新たな事業活動に挑戦する中小企業等を積極的に支援する制度の拡充を図っているものでございます。新規開業の倍増ということでございますけれども、これは今そういう過程にございまして、そして昨年の末に臨時国会で御同意をいただいた、そういういわゆる事業計画に着目をして開業ができる、こういうことも順調に進展をしてきておりますし、私どもとしては更に一生懸命やろうと思っております。
 また、この新規開業の倍増計画に関しましては、雇用については特に目標は設定をしていない、こういうことを御理解いただきたい、こういうふうに思います。
○木俣佳丈君 終わります。
○委員長(田浦直君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時四十五分まで休憩いたします。
   午後零時五分休憩
     ─────・─────
   午後一時四十五分開会
○委員長(田浦直君) ただいまから経済産業委員会を再開いたします。
 この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、直嶋正行君が委員を辞任され、その補欠として岩本司君が選任されました。
    ─────────────
○委員長(田浦直君) 休憩前に引き続き、中小企業信用保険法の一部を改正する法律案及び中小企業等が行う新たな事業活動の促進のための中小企業等協同組合法等の一部を改正する法律案の両案を一括して議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言をお願いします。
○松あきら君 公明党の松あきらでございます。
 本日は、衆参で委員会も掛け持ちでいらして大変にお疲れのことと思いますけれども、どうぞよろしくお願いをいたします。
 十一月三日から五日まで小泉総理はカンボジアを訪問されて、ASEAN首脳会議に出席をされました。五日には、本年一月に小泉総理が提案をした日本・ASEAN包括的経済連携構想を加速するための基本方針を示した共同宣言に署名をされたわけでございます。共同宣言には、自由貿易協定を含む連携のための措置を十年以内のできるだけ早い時期に完了する、この時期について明示をされました。また、包括的経済連携の枠組みを二〇〇三年の日本とASEANの首脳会議に提出するとされたわけでございます。総理のこの提案から十か月たちますけれども、ASEANとの経済連携に向けた方針が示されたことは評価ができると私も思っております。
 まず、今回の総理のカンボジア訪問につきまして、特に経済上の大きな節目となります共同宣言が出されたことを含めまして、通商を担当されている平沼大臣に、どのように評価をされているか、お伺いをしたいと存じます。
○国務大臣(平沼赳夫君) お答えさせていただきます。
 本年一月に小泉総理が提唱いたしました日本・ASEAN包括的経済連携構想の実現に向けまして、専門家会合で具体的な検討が積み上げられました。本年の九月でございましたけれども、ブルネイで行われました日本とASEANの経済大臣会合、ここにおいて首脳への提言が取りまとめられたところでございます。
 このような検討あるいは提言を踏まえまして、御指摘のように、今月五日の日本・ASEAN首脳会議におきまして、十年以内のできるだけ早い時期にFTAの要素を含む経済連携を実現するという首脳レベルの共同宣言が発出をされたところでございまして、同構想の具体化に向けた力強い第一歩が踏み出されたと、このように思っております。
 経済産業省といたしましても、本共同宣言を踏まえまして、日本とASEANの経済連携の一日も早い実現を目指しまして、まずは来年中に経済連携の枠組みを確定をいたしまして、早急に次のステップに踏み出していきたい、精力的に取り組んでまいりたいと、このように思っているところでございます。
○松あきら君 今後、日本とASEAN間では高級実務者による委員会で協議が進められるわけでございます。協議の対象には農産品も含まれていると承知をしております。
 しかし、総理が五日の記者会見で記者の方に、農業分野の市場開放は難しい、具体的にどのように進めるのかという、そういう質問があったそうでございますけれども、その質問に対して総理自身も、農業問題という難しい問題があると、そして経済問題のみならず、これは政治の問題へと発展しやすい問題であると、こういうふうに述べられたと伺っております。今後、国内における調整は難しいのでしょうか。しかし、FTAを進めるに当たりまして、農業分野の問題は私は避けて通れない問題であると思っております。
 一方、日本に先駆ける形で、中国がASEANとFTAの枠組み協定に四日、調印をしたわけでございます。この協定の中で、中国とASEANは、農水産分野の八品目について貿易自由化を来年早々にも進めるということで合意をしました。約十三億人の人口を抱えまして、輸入額全体の二割弱を第一次製品が占めている、食品が占めている中国が、一部であれ農水産分野の八品目の自由化を進めるということは、今後FTAの交渉を進めていく上で、農産品輸出国が多いASEAN諸国に与えた信頼は大変に大きなものであるというふうに思います。正に私は中国はASEANに網を掛けて引っ張ったと、こういうふうに思うところでございますけれども、このような状況では、中国中心のアジア経済圏ができてしまって日本は経済の中心から外されてしまうのではないか、そのような懸念も生まれるわけでございます。
 日本は、私は、四季折々がありまして、特にASEANなどはなかなか四季があってもないようなものだという中で、また特に日本は水がいいんですね。ですから、例えば農産品なども日本は非常にいいものが作れるんですよ。例えばリンゴなど、韓国とかフィリピンには日本のこのいいリンゴがどんどん輸出されて、日本のリンゴはおいしいというふうになっているんですね。そして、例えばナシなんかも、台湾にこのナシとか長芋、こういうものが例えば台湾に行っていると。
 ですから、私は、もう発想を変えて、もう農産品はどうのとか農業問題はどうのじゃなくて、やっぱり発想を変えると。日本は高品質のもので競争すると。私は、やはりそういう発想を変えれば、良いものは売れるわけですよ。そしてまた、あちらから入ってくるものに対しては、ホウレンソウの農薬問題も例えばありましたよね。ですから、検疫を非常に厳しくして、きちんとしたものでなきゃ入れませんよと、こういうことで、私は勝負をすれば勝負できると思うんですね。ですから、そうした発想の転換も私は視野に入れて、FTAというのはもう大事なことですから、進めていかなければならないと、こう思っているところでございますけれども。
 共同宣言では、来年の日本・ASEAN首脳会議においてFTAの枠組みを提案することになっております。その場では、アジアのリーダーとして中国に負けないような提案を是非していただきたいというふうに思いますけれども、大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(平沼赳夫君) 成長が著しい東アジアとの経済連携を深めて、その活力を取り込むことは、我が国の経済の活性化にとって非常に私は重要だと思っております。
 こういった考え方に基づきまして、私は本年六月に、東アジア自由ビジネス圏構想、こういうものを提唱させていただきまして、FTAというのは、そういう意味ではその実現のための重要なツールであると、このように思っています。
 この東アジアというのは、人口が二十億人の地域でございまして、垣根のない市場を作るということは、東アジアの経済成長に伴う生活水準の向上と相まって、今おっしゃった高付加価値製品等の我が国の強みというものを最大限に生かすことを可能とするものだと、こういうことを思っております。
 農業分野についての御指摘がございました。その競争力を、私は、おっしゃるように必ずしも悲観する必要はないと思っておりまして、むしろ他の産業と同様に、東アジア市場への高付加価値品目の販売を拡大するよい機会ととらえることが必要だと思っているわけであります。
 私、この前北海道の方に参りまして、そして非常にびっくりしましたのは、その地域では長芋が、御指摘の長芋がついに百億円の産業になって、農産品になって、そしてこれを輸出していると、こういうことを農業関係者が胸を張って言っておられました。
 ですから、そういう高品質、高付加価値のものは、おっしゃるように私は競争力を持つものだと思っておりますから、そういう視点で我が国の競争力強化のための国際政策と一体として、東アジアとのFTA、これを積極的に進めていく、このような必要があると、このように思っております。
○松あきら君 力強い御答弁、ありがとうございました。
 正に私もそう思っておりますけれども、外務省で省内の体制強化のためにFTA・EPA推進本部を発足したと報道で私も知ったわけでございますけれども、やはり外務省もしっかりとおれたちの領分だぞというものを示したいのかななんてちょっと思ったりいたしましたけれども、その交渉の進め方が外務省と経済産業省では多少違うということがあると思います。
 外務省は、ASEANについて二国間のFTA、つまりバイですね、その交渉を優先しますけれども、経済産業省はマルチ、全体の交渉を重視するというふうに私は承知しているところでございますけれども、これまでは外交を担当する外務省と通商貿易を担当する経済産業省、この二つの役所、またその分野によっては他省庁が加わる形で貿易・通商問題に対応してまいりました。その一方、FTA、又は昨年締結をいたしました日本・シンガポール新時代経済連携協定のような経済連携協定、EPAは、一役所にとどまらない幅広い分野を含むものでございますから、総合的な検討が必要となるというふうに思います。
 しかし、日本の戦略を協議するその場が私はないというふうに思います。貿易立国でもあります日本の方向を大きく左右する問題でありますことから、それは何でも作ればいいというものじゃありませんけれども、例えば内閣にFTA戦略本部を立ち上げて、例えば民間人の方なども含めてこの場で日本の貿易戦略を議論するようなことを検討されたい、是非本部長は平沼大臣でと、こう思っておりますけれども、いかがでございましょうか。
○国務大臣(平沼赳夫君) 松先生御指摘のように、経済産業省というのは多層的な通商政策、これを標榜しておりまして、WTOを中心とした多角的貿易体制を維持強化するその取組とともに、さらに貿易の自由化や経済活性化を進めていくために、利害の共通するそういう国や地域との間でFTAの取組を通商政策のツールとして位置付けて、積極的に推進をしてまいりました。
 シンガポールの御指摘がございましたけれども、このシンガポールとの、FTAとは言わなくて今EPAと、こういうふうに言いますけれども、これに関しましても、私がまだ通産相のころでございましたけれども、シンガポールを訪問しまして、そしてシンガポールとの間で積極的な立ち上げと、こういうことで汗をかかせていただきました。そして、御承知のように、これが思った以上に早期に締結をすることができたと。
 これが日本にとってはいわゆるFTAと、こういう関連の第一号に相なりまして、さらに経済産業省としても今イニシアチブを持ちながらメキシコとの交渉開始、さらには、先ほど触れましたけれども、日・ASEAN経済大臣会合での取りまとめ、こういったことで尽力をしてきたところでありまして、やはりこのFTA経済連携というのは、今こういう時代で、我が省だけではなくて外務省も、そして関税、そういった関係では財務省も、さらには先ほど来のお話で農業といったら農林水産省、こういったものも絡みます。そういう意味では我が省もやはり通商ですから、そういった点ではむしろ外務省と協調しながら、その部分は私どもはリード役をすると、こういう形で汗をかいていかなければならないと思っています。
 また、内閣の中にそういう戦略本部と、こういうようなお話も今いただきました。既に韓国でありますとかあるいはメキシコでありますとか、そういったところに関しましてはもう民間の方々が既に勉強会をまずやっていただいて、そして民間同士の中の合意の中でそれが政府間協議に発展をしていくと、こういうことがございますので、民間の方々のお知恵や力をかりるということは非常に必要なことだと思っておりますので、そういう本当に国のやっぱり中心のこれからの課題の一つとして私は取り上げていかなければならない、このように思っております。
○松あきら君 是非、平沼大臣がリーダーとなってこれを引っ張って、実現させていただきたいというふうに思っております。
 続きまして、ベンチャーについて少し質問させていただきたいと思います。
 現下の我が国経済の低迷状況をかんがみますと、我が国経済を活性化させていくためには、不良債権処理の加速に伴い影響を受ける可能性のある雇用や中小企業のためのセーフティーネットを整備し、国民への将来の不安を払拭していくことも極めて重要でございます。これはもう申すまでもなくさんざん皆さんもおっしゃっているところでございますけれども、正にこれが大事であるというふうに思っております。
 しかし、その一方で、国民の皆様が我が国の未来に明るい希望が持てるような政策、例えば産学連携の総合的推進による新たな技術革新やベンチャー企業の創出、育成を図るなど、積極的かつ強力に講じていくことは極めて重要であるというふうに考えます。
 そこで、産学連携の総合的推進とベンチャー企業の創出、育成についてお尋ねをしたいと思っておりますけれども、今、中国は、何と第二のシリコンバレーをねらっているということでございます。そして、中関村というところには、例の理工系大学の清華大学ですとか北京大学とか六十八校も集中をして、三十万人の学生が、この理工系の学生がここに集っていると。ここの地方だけで三十万人。そして、何と何と、この周りに多国籍企業の誘致を進めまして、ハイテク産業の集積、これができておりまして、今やソフトウエア開発やらインターネット関連のベンチャー企業に至るまで四千五百社ほどのIT関連企業が集積を見せているというんですね。これが中国。
 そしてまた、アメリカのスタンフォードはもうこれは有名ですけれども、御存じのように、リサーチパークが形成されているんですね。これも大学に隣接する土地を賃貸で貸しまして、つまり、私もちょっと調べましたら、正に今はもう産と学が一緒にならないと、そばにいないと、研究者と企業といいますか、そういうものが一緒にならないと進んでいかれないんだということなんですね。ですから、もうアメリカなんかはとっくにこれをやっていると、こういうことでございます。やはり私は、そしてもちろん非常に経済に好影響を与えているわけでございます。
 日本も海外のこうした良い事例などは見習って、産学連携の総合的な推進とベンチャー企業などの創出、育成に積極的に取り組んでいく必要があると思います。御見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(平沼赳夫君) 産学の連携が活発に行われているスタンフォード大学や中国の清華大学の具体例をお示しいただいてお話を承りました。確かに、これらの大学の周辺には大変多くのベンチャー企業が集積をしておりまして、この産学の物理的な距離の近接性というのが産学連携の更なる、御指摘のとおり、推進のかぎだと私どもも認識しております。
 このような観点から、経済産業省といたしましては、TLOが学内において大学発ベンチャー企業に対して経営指導を行うこと等を支援しておりまして、また本年六月には、大学発ベンチャーが学内に入居できるように国立大学施設の使用に関する所要の制度改正、これが実施をされたところでございます。
 一方、ベンチャー企業の創出、育成につきましては、これは我が国の経済を活性化するためには極めて重要であると認識しておりまして、これまでも様々な観点から各般の施策を実行してきたところでございます。しかし、それにもかかわらず、依然として廃業率が開業率を上回ると、こういうことで、ベンチャー企業を取り巻く環境というのはこの日本では依然として厳しいことを踏まえまして、経済産業省としましては、引き続き、我が国経済を活性化するためにもベンチャー企業の創出、育成に向けた環境を、規制緩和あるいは税制等々、総合的な形でそういう条件整備をしていかなければならない、このことを積極的に推進をしてまいりたいと、このように思います。
○松あきら君 今、種々お伺いいたしましたけれども、是非これは強く進めていただきたいというふうに思います。
 次に、ベンチャー企業の創出、育成につきましては、ベンチャー企業の資金調達を円滑化するために税制面などの手当てにより、よりベンチャーへの投資を促進する必要がある。先ほど木俣先生も広く税制の質疑がありました。エンゼル税制についても御質問ありましたけれども、エンゼルとは何かという先ほどもあれがありまして、アメリカなどではこの指止まれで、ああこれはすばらしいと思うとエンゼルさんが投資をすると、こういうことなんでございますけれども、このエンゼル税制の抜本的拡充は極めて重要であると考えます。
 英国では、エンゼル税制を利用してベンチャー企業に投資をしている人々が年間で約四万五千人、一年で四万五千人いるのに、我が国ではエンゼル税制創設以来五年間でたった、先ほどもちょっと出ました二百四十六人、何で五年間で二百四十六人、あちらは一年で四万五千人、何でなんだろうと。本当に極めて低調な状況であるわけでございます。
 そこでお伺いしたいのは、ベンチャー企業の創出、育成に関して海外との格差を是正していくためにも、今後のエンゼル税制の抜本的見直しが必要であると考えますけれども、その点について改めて御見解をお伺いいたします。
○政府参考人(林良造君) お答え申し上げます。
 ただいま松先生おっしゃいましたように、正にそのベンチャーの発展段階に応じました資金調達の出し手の多様化あるいは円滑化ということが極めて重要なわけでございますし、特に個人投資家、エンゼルと呼ばれていますような個人投資家によるリスクマネーというものが極めて重要な役割を果たしてきているということは諸外国の例の今御紹介があったとおりでございます。特にイギリスの例を挙げて御指摘ございましたけれども、アメリカを見ましても、フランスを見ましても、大体税制によってその個人投資家によるリスクマネーが流れていくというのが大きな流れを作ってきたわけでございます。
 他方、日本の制度というのは、作りました時点では非常に斬新なアイデアを作ったわけでございますけれども、御指摘ございましたように、適用数が極めて少のうございます。そういった意味で、本当に使い勝手を良くしなくてはいけないということと、さらに、特にイギリス、フランスなどのことを考えますと、投資段階で税額控除を行えるようなそういう新しい制度にできないだろうかということなども含めまして、十五年の税制改正の最重点事項としていろいろ考えてまいりたいと思っておるところでございます。
○松あきら君 それと並びまして大事なのが、私は研究開発の税制ではないかというふうに思っております。正に、このベンチャーと研究開発というのはある意味では一体というようなところがあると思いますけれども、最近は東大の小柴教授、そして島津製作所の田中耕一さん、非常にもううれしい、正に不況下の日本でもう久々の明るいニュース、一筋の光明どころか、私はもう太陽であると、それぐらい大きな日本人にとって出来事であったというふうに思います。
 そうした、片や何年も掛かって、前から取れる取れるということで、いつ取れるのかという小柴教授もすばらしいものをなさり、また田中さんは、この島津製作所は昔からこうした研究開発というものに熱心であったというふうには聞いておりますけれども、この不況下で御本人も企業もこうした研究開発費を捻出するというのは大変な御努力であったと思うんですね。そして正に、博士号も取っていらっしゃらない田中さんがこういう快挙ができたという、ノーベル賞をいただけた、快挙を成し遂げたということは非常にうれしいことでございます。
 さて、それはそれといたしまして、科学技術立国を標榜しながら、国は今までこのような研究開発に対してどのようなサポートをされてきたのでしょうか。また、現行の研究開発税制は十分に活用されているのでしょうか。お尋ねをいたします。
○政府参考人(中村薫君) 御質問にお答えいたします。
 経済産業省といたしましては、我が国の産業競争力の強化を図る上で研究開発が極めて重要であるという認識に基づきまして、これまで予算面、税制面の政策手段を動員して研究開発の促進に取り組んでまいりました。特に、近年の厳しい経済情勢の中で、経済の活性化を図るという観点からは、このような研究開発の促進を進めるために、先ほど御説明しましたエンゼル税制以外にも様々な予算面、税制面で支援を総合的に講じてきております。
 お尋ねにありました研究開発税制につきましては、過去の研究開発投資の増加額、過去からの増加額に着目してその一定比率を税額控除する、いわゆる増加試験研究税制というものが昭和四十二年に制定されて、民間の研究開発の促進を助けてまいったわけでございます。
 しかしながら、近年、従来聖域であった研究開発においてもかなりしぼんできておるというか、選択と集中が進むとともに、またデフレの経済への影響もあり、増加分に着目するということは非常に、それに着目したインセンティブというのは非常に低下してきております。実績で見てみますと、減税額規模で、十年前が約一千百四十億でありましたけれども、二〇〇二年度については三百二十億ということで、大幅に減少してきているというのが実態でございます。
 このような実情を見る限り、研究開発投資額の増加分に着目して現行制度を作っておるというのは実態に合わなくなってきている、インセンティブ効果は極めて限定的なものになってきているというふうに考えられます。
○松あきら君 研究開発を進めますと経済波及効果が非常にある、出るということがもう分かっているわけでございます。研究開発は我が国の付加価値を生み出す源泉であり、我が国においては、高付加価値立国を実現するためには、この研究開発の抜本的なてこ入れが私は不可欠であるというふうに思います。
 日本がこれ、昭和四十二年、一九六七年にこの研究開発税制を作ったんですね。アメリカはこれをまねして、八一年ですよ、アメリカがこれを作ったのは。ところが、追い付け追い越せで、今や非常にもう全然差が付いちゃって、例えば二〇〇一年で見ますと、アメリカは減税額が日本円で六千五百億円、先ほどの御答弁のやはりデフレ等々の問題はあるにしても、日本は三百二十億円という、この差はいかにというふうに思います。我が国は、ですから、現時点でてこ入れをするのはもう遅いぐらいであると。しかし、何としてもてこ入れをしていただいて、研究開発税制の抜本的な強化、見直しが必要ではないか。
 私は、研究開発というと、何かバイオであるとかナノテクノロジーとか、とても難しいことを考えがちなんですけれども、例えば日本綿スフ織物工業連合会なんというところからやはり試験研究総額の一定割合の税額控除制度をお願いしたいというのが来ていますけれども、例えば新しいデザインの開発あるいは試作品、こういうものも、こういう小さいところからそうなんですね。だから、何かすごいすばらしいものだけではない、こういう小さなところからこの研究開発というのが必要なわけでございます。是非、大きな見直し、抜本見直しをしていただきたいと思いますけれども、御答弁をよろしくお願い申し上げます。
○国務大臣(平沼赳夫君) 松先生御指摘のとおり、研究開発、イノベーションは、研究開発というのはイノベーションの源泉でございまして、研究開発の取組を強化することこそが我が国の産業の競争力を強化することにつながる、それが経済の活性化、ひいては高付加価値立国、科学技術創造立国と、こう言っておりますけれども、そういったものにつながると、こういうふうに思っております。
 そういう基本的な考え方の下に、私は、本年の五月十三日の経済財政諮問会議におきまして、国際水準や各国制度の特徴も念頭に置きながら、産業全体の研究開発機能の底上げを図る観点から、研究開発関連税制の抜本強化を私は提案をいたしております。この提案は、経済財政諮問会議の経済財政運営と構造改革に関する基本方針二〇〇二を始めとする政府の各種方針に盛り込まれました。
 経済産業省としましては、こうした基本的な考え方に立ちまして、厳しい経済情勢の中でも将来の競争力強化のために果敢にチャレンジする企業の研究開発投資のリスクを軽減するために、一つは、現行制度の問題点を考慮しながら、研究開発費の増加額ではなくて総額の一定割合を税額控除する制度とすること。それから二つ目は、御指摘ございました、その減税の規模も米国の水準に並ぶ約六千億、大規模なものにすべきだと。それから、研究開発は先端分野だけでなくて、御指摘のように、あらゆる分野で行われるものでありますから、支援対象を特定分野に限ってはならないと、こういうこと。経済財政諮問会議の議論の中でいろいろ御意見が出た中で、やっぱり一つに特化して、そしてそれをやるべきじゃないかという意見も実は出ました。
 しかし、御指摘のようなそういう観点を踏まえて、私は、これはあらゆる分野で行われなかったら意味がないと、こういうことを主張させていただきましてこういった要求をさせていただいておりまして、今、関係当局と鋭意調整を行っているところでございまして、今後とも、こういったところはやっぱり国の経済の活性化のためにはしっかりとやっていかなきゃいけないと、このように思っております。
○松あきら君 ありがとうございます。
 私も、財務省を呼べばよかったなと、こういう意見があるのに財務省はどう思っているのかと聞きたいところだったなと実は思っているところでございまして、知財も次にありますので、またそういう機会もあるかななんてちょっと思ったりしております。
 ところで、午前中の質疑の中で大臣は、中小企業を取り巻く現下の経済情勢は大変厳しいという、そういう認識を示されましたけれども、金融機関の貸し渋り、貸しはがし、その資金繰りに苦しんでいるのが実情ですね。今、大変に皆さん苦しんでいらっしゃいます。
 家や土地という不動産担保によらない、その依存から、資金調達の円滑化、多様化を図るために売り掛け債権担保融資保証制度が平成十三年十二月に導入をされました。私も実はこの推進のために全国を歩かせていただきましたけれども、その保証実績を見ますと、十月末現在で三千四百三十七件、千四百二十一億円でありまして、制度創設時に想定している保証規模、大体十四年度末で二兆円規模というふうに言われておりましたけれども、これに比べるとまだまだ少ないなと。
 利用が伸び悩んでいる原因といたしまして保証手続の煩雑さが指摘されておりましたことから、これまで四月と九月の二回にわたって手続の改善が図られました。その結果、九月の承諾実績は一月で千件にも上りまして、これは私も喜んだんですけれども、県の保証協会やあるいは金融機関、その各々によって熱意に大きな差がある、こういうことも確かにあるわけでございますけれども、しかしこの状況では平成十四年度末の保証枠の二兆円規模には達しないんではないかと、そういうふうに思います。今後の見通しをお伺いしたいと思います。
○大臣政務官(桜田義孝君) 御指摘のとおり、二兆円までには若干というか、大分遠いような気がいたします。松先生御指摘のように、十一月八日時点では三千四百三十七件で、一千四百十二億円となってきております。
 これが普及しなかった理由は、こういうことをまず市民が、市民がというか事業者が知らなかったと。パンフレットを配ったり啓蒙活動が十分徹底していなかったんではないかというようなことが反省として挙げられるところでありますが、本制度は、昨年十二月、できて以来、二百万部のパンフレットを配付させていただきまして、説明会の開催等を通じてその普及啓発運動に努めてきたところであります。商工団体や金融機関の要望を踏まえて、松先生御指摘のように、本年四月と九月に合わせて十三項目の手続の簡素化、改善を行ってきたところであります。また、今年は松先生にも、四月十一日には仙台、東京においては四月九日、平沼大臣と一緒に参加していただくとか、広島にもまた四月十九日に行っていただくとか、大変先生にも御活躍いただいたところであります。
 また、特に、今回の四月と九月に行われた改善の中でも、今までは申し込むのに従来の取引がある金融機関を通じてしかできなかったんですけれども、今度、九月以降は、新たに今まで取引のないような銀行でも受付をそれを通じてやっていただけるというようなこととか簡素化に努めておりますし、印鑑も、実印じゃなくちゃ駄目だとかなんとかということでなくて、銀行印とか、そういったことでも対応できるというようなことで改善が図られているところであります。
 今回、また本制度の一層の利用促進を図る観点から、一つには、支払者、金額、支払条件等の契約内容、また過去に重大な瑕疵のある納品や工事などがなかったかの履歴等を保証審査時に確認することにより、商品の納入や工事完了、役務の提供を待たずに、契約が締結された段階から売り掛け債権担保融資保証が得られるような制度を緩和したところでございます。これは十一月十一日から実施されておりまして、まだ改善されたほやほやでございますので、この普及が一層加速すると期待しておるところであります。
 また、こうした取組も一層加速すると思いますが、最初の千件が出る間には七か月掛かったわけでありますが、次の千件は一か月半、また更に千件は一か月半ということで、ここ千件が普及される一か月半程度の期間で千件が保証実績に加算されると思いますので、この伸びが維持加速されるよう全力で取り組んでいきたいと思います。
○松あきら君 ありがとうございます。実務面の手続の簡素化を進めてくださっているそうでございますけれども、やはりせっかくいい制度でございますのに進まない、その原因の一つは、やはり今のその問題と、その契約における債権譲渡禁止特約、この存在が指摘をされております。
 これまでは、政府は国の物品調達に係る債権譲渡禁止特約の解除に取り組むとともに、都道府県や企業に係るものについても解除に向けた働き掛けを行ってきてくださっていると思います。特に、国の債権譲渡禁止特約の解除は相当進んでいるとは聞いておりますけれども、この全体の進捗状況はどうなっているのか。今後も特約解除に向けて一層努力をしていただきたいと思っておりますけれども、いかがでございましょうか。
○政府参考人(杉山秀二君) 御指摘ございましたように、売り掛け債権担保融資保証制度を進めるためには譲渡禁止特約の解除、これが大変重要でございます。私ども、これは松先生にも本当にいろいろ御指導賜りましたけれども、当初以来、各方面にいろいろお願いをしてまいりました。
 国におきましては、五月末におきまして、すべての中央省庁におきまして物品と役務に係る特約が解除をされております。また、国土交通省のいわゆる官公需工事、この契約につきましても、十月の十六日でございますが、対応がなされたところでございます。
 それから、自治体でございますが、現時点で四十の自治体におきまして、物品や役務に係る特約が既に解除をされているという状況にございます。
 私ども、更に民間の方をより一層進めたいと思っておりまして、百三十五ほどの業界団体に対しましてマニュアルを配ったり説明会などをやっております。
 私ども、こういった取組を間断なく行いまして、一層の制度の浸透、普及に努めていきたいと考えておるところでございます。
○松あきら君 どうぞよろしくお願いをいたします。
 もう時間がなくなってまいりまして、まだ質問があるんですけれども。
 最後に、私は今回のこの新事業促進法改正についてお伺いをしたいと思っておりました。これは、新しく新規に起業する人にとってはとても有り難い、私は正に規制緩和であるというふうに思います。特に、若い方あるいは女性はなかなか起業するのが大変なわけでございます。ですから、株式会社あるいは有限会社の最低資本金を下げる、あるいは五年間これがなくてもいいという、こういうことは非常に起業しやすくなるという意味でうれしいんですけれども、これは一体全体資本金ゼロでもいいんでしょうか。
○政府参考人(林良造君) 今お話しございましたように……
○松あきら君 簡単に。
○政府参考人(林良造君) ゼロ円ではいけない、ゼロ円ではちょっと駄目で、一円は必要だということでございます。最小限は一人の株主が必要でございまして、ただ、余り人為的なバリアをセットをする、段階を付けるということは好ましくないということで、一円でもいいということになっております。
○松あきら君 もう終わります。ともかく、どうか手を抜かず、日本を明るく元気にするために、引き続き頑張っていただきたいと思います。
 終わります。
○西山登紀子君 日本共産党の西山登紀子でございます。
 まず最初に、大臣にお伺いをしたいと思います。
 小泉内閣は十月の三十日に「改革加速のための総合対応策」、いわゆる総合デフレ対策を打ち出しましたが、その中心は不良債権処理の加速策でございます。深刻な不況で痛め付けられている国民生活や中小企業の営業を手当てするのが目的かと大変国民の皆さん期待されたと思うんですけれども、私が思うのには全く逆だ、反対だと思います。総合デフレ正に促進策じゃないかと厳しく見ているわけでございます。
 といいますのも、小泉政権が発足してもう一年半になりましたけれども、この間、やはりこの委員会でも、不良債権の最終処理を非常に急ぐんだ急ぐんだということが森内閣の最後の方、三月ごろから急に出てまいりまして、私たちはその痛みを伴う改革についてもいろんな意見を申し上げてまいりました。
 その結果、どうなってきたのかという総括といいますか分析も必要だと思いますが、この一年半で、じゃ結果はどうだったのかといえば、失業者は過去最高の失業率になり、完全失業者は三百六十五万人に達しています。企業倒産でも戦後二番目の一万九千百六十四件、十六兆円と、件数、負債額を記録した昨年を上回る勢いでございます。一月から九月の倒産件数では一万四千五百一件と、昨年を五百二十五件上回っています。不良債権、じゃどうかと。この一年間に十兆円処理したのに新たに二十兆円も新規に発生をしてしまった。総額は三十二兆円から四十二兆円と増えています。
 この失敗についてそれではどうなるか、この総合デフレ策はどうなるかといえば、何らの反省もありません。正に不良債権処理を加速させるということが主要な目玉になっているからです。この方針をこのまま進めますと、私は中小企業に対して二重の痛みを押し付けることになると思います。その一つは、この方針の下で不良債権とされた企業がばっさばっさと処理をされていくということ、無理やりに倒産に追い込まれるということが一つです。二つ目は、銀行が不良債権処理を無理やり進めるということになって、健全とされている中小企業も含めて、中小企業全体に対する貸しはがしが猛烈な勢いで起きる。この二つのことが起こるというふうに私は思います。
 つまり、結果として政府自らが中小企業を倒産に追い込んでいくものにほかならないと思うわけですけれども、大臣はこういう認識をお持ちでしょうか。そして、日本経済全体の、経済全体の土台を根底から崩していくことになるんじゃないかと、こういうふうに思うのですけれども、大臣の基本的なお考えをお伺いします。
○国務大臣(平沼赳夫君) お答えさせていただきます。
 不良債権処理の加速といいますと、金融仲介機能の速やかな回復を通じまして資源の成長分野への円滑な移行を促すものでございまして、我が国経済の再生に必要なものであるという、そういう側面があると思います。反面、御指摘のように、不良債権処理を加速する過程におきまして雇用や中小企業への資金供給に悪影響を及ぼす、そういうおそれもあると、このような認識を持っております。
 このため、不良債権処理を加速するに当たりましては、雇用でございますとか中小企業分野のセーフティーネット対策に万全を期すことが私は必要だと思っておりまして、「改革加速のための総合対応策」の中に諸般の対策を盛り込んでいるところでございます。
 中小企業への影響につきましては、やる気と能力のある中小企業が破綻する事態を回避するために金融セーフティーネット対策に万全を期すことが必要だと、そういう形で万全を期すことにいたしております。
 また、具体的に、不良債権処理の加速化、金融機関の再編の進展などによりまして中小企業への円滑な資金供給に支障を及ぼさないように、セーフティーネット保証の拡充等を内容とする中小企業信用保険法の改正法案を今国会に提出をいたしたところでございます。また、商工中金の貸し渋り対応無担保融資制度の拡充を図るなど、政府系金融機関による融資制度の充実を図っていく、こういうことを対応策の中に盛り込まさせていただいております。
 確かに西山議員御指摘のように、そういう側面があるわけでございまして、私もこういう政府・与党の会合あるいは経済財政諮問会議の場で、こういった車の両輪で、片方だけやってはいけないと。やっぱりこの不良債権というものをいつまでも引きずっていると、いつまでたってもこういう経済不況から脱却できないから、これはこれで処理しなきゃいけないけれども、しかし車の両輪のように、やるべきセーフティーネット、雇用と中小企業に対しては万全としたものをやらなきゃいかぬと、こういうことを主張させていただき、対応策の中にもそういうことが盛り込まれたところでございます。
○西山登紀子君 大臣も懸念を表明されたように、雇用だとか、それから倒産などの影響、悪い、悪影響を及ぼすということはおっしゃるわけですけれども、私は、だからこそセーフティーネットと言う前に、先ほど午前中の議論でもありましたが、このRCCに送ることは正に地獄に送られるようなものだというお話がありましたけれども。
 今やっているセーフティーネットというのは、何かこう、私いつも空中ブランコか何かをイメージするんですけれども、空中ブランコというのは落ちないということを前提にしながらプロがやるわけですが、それでもなお落ちたときのためのセーフティーネット。しかし、今回政府の言っているセーフティーネットというのは、むしろ空中ブランコを揺るがしてどんどん落としていくと。そして、ぽろぽろ落ちてきて、それをうまくセーフティー、安全にじゃ受け止めるのかといったらそうじゃなくて、大穴が空いていまして、もう本当に地獄に落ちていくと、そういうふうなイメージを私は持つんです。
 だから、大臣のように中小企業を守る立場にある、日本経済を健全に発展させる責任を持っている大臣というのは、絶対にその空中ブランコのひもを揺るがせるようなことに加担しちゃいけないというふうに私は思うんですけれども、残念ながら、今の総合デフレ政策を御一緒に進めていらっしゃるわけですけれども。
 これ、不良債権処理の加速をしたらどうなるかというと、つまり、どれだけの人が被害を被るかといいますと、日本総合研究所の試算によれば、貸しはがしが九十三・二兆円、離職者が三百三十二万人、UFJの総合研究所の試算によれば百六十五万人の離職者が出るとしています。こういうように試算がされる、すさまじい状態が起こるわけですね。異常な事態が起こると思います。
 その異常な事態というのは既に出ておりまして、党首討論で、我が党の志位委員長が独自の入手した資料で、UFJの内部格付マニュアルというもので総理に質問いたしましたけれども、適正金利への引上げに応じなければ取引の解消も辞さないというような方針で交渉に当たれという銀行内部のすさまじいマニュアルが、これができているわけでございます。UFJ銀行だけではなくて、ほかの銀行にもそういうマニュアルがどうやらあるようなことが週刊誌なんかでも取りざたされているところです。
 京都でもその影響が非常に出ておりまして、京都は失業率、本当に今七・六%ということで大変な地域でございますが、老舗中の老舗、井上電機という中小企業が万策尽きて破産に至りました。十月の十五日なんですけれども、その井上電機の社長の説明の中で、この本当に万策尽きたというその言葉の中に、政府の不良債権早期処理方針の影響があったと。つまり、政府の政策によって万策尽きたという、そして破産に至ったという言葉があったんですね。十月十五日です。急遽、午前八時二十分に食堂に集められた全従業員、これはパート約二百人を前にしての解雇通知が渡されたわけでございます。
 一つの企業が倒産し、二百人が一気に解雇通知を手渡される。午前八時二十分、急遽食堂に、食堂に集められたというのも正に中小企業のそういう状況が目に浮かぶようでございますが、こういう形で倒産に追い込まれていっているというのが今のすさまじい状況でございます。
 大臣にお伺いしますけれども、正に、セーフティーネットを張ったからと言うんですけれども、一方、銀行さん、どうぞ不良債権処理をどんどんやって心置きなく倒産させてくださいよというふうに言っているのも同然じゃないかなというふうな思いも私いたします。もし違うというのであれば、この銀行の今もうすさまじく起こっております横暴に対して、経済産業大臣として、日本の経済と中小企業を守るために、そういう横暴はやっちゃいけぬというふうなことをはっきりと言っていただきたい、そういう態度を表明していただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(平沼赳夫君) 先ほどの答弁の中でも触れさせていただきました。
 やはりこの不良債権というものをいつまでも処理をしないと、空中ブランコのお話がございましたけれども、人間の体に例えますと、残念ながら、がん細胞ができてそれが増殖をしていると。これをやっぱりきちっと切除しない限り、いかにやっても本体が回復しない。そういう意味で、小泉内閣では、やはりこれをいつまでも引きずっていてはいけない、そこで不良債権の処理をすると、こういうことを決めたわけでございまして、同時に、そういう大手術をすれば当然輸血もしなければなりませんし、栄養補給もしなければなりませんし、そしてしっかりとした手当てをして、本来の健康体を回復しなければならないと、こういうことでございまして、私どもといたしましては、この債権処理に当たって当然、繰り返しになりますけれども、セーフティーネットを張ることと、それからやはり処理が進みますと非常に厳しい状況が出てきます。
 その中で、やっぱり企業の再生を図っていかなければならないと、こういうことで、仮称でございますけれども、産業再生機構というものを設けまして、そしてその中で、ちゃんとやる気と能力のある、そういう企業というものに対してはやはり伸ばすところは伸ばす、そして改善すべきところはする、こういう形できめ細かく対応して、そして苦しい立場にある企業、それをやはり救っていこう、こういう形の手当てもさせていただくと。こういうことで、我々としては、このことはしっかりと対応していかなければならないと思っております。
 それから、先ほどのお話の中で、金融機関に対して、そういう非常に厳しいそういう内部通達、そういうことは出ているとしたら、これは非常に大きな問題でございますので、中小企業を預かっている私といたしましては、このことは金融担当大臣、財務当局にもしっかりとそういうことはやめるようにと、こういうことで強く私は申し入れさせていただきたいと、このように思います。
○西山登紀子君 平沼大臣は、金融検査マニュアルのときにも、中小の信用金庫などに対する別の枠のマニュアルをきちっと作るべきだという御発言をなさって、それが今、別冊で地域の信用金庫の方にずっと出ております。私も地元で参りましたところ、非常に柔軟な対応はされるようになったというふうな評価もいただいているので、政府の内部におきましても、大臣の置かれている立場を考えていただきまして、中小企業を守るために御発言をいただきたいと思います。
 私たちは今、暮らしの再建なくして経済の再建なしという立場で四つの緊急要求というのを日本共産党独自で出させていただきまして、今、国民の皆さんに訴えているところですが、まずそれは暮らしの再建、つまり国民の皆さんの懐を温めようという提案なんですが、一つは社会保障の負担増をやめること、それから国民や中小企業への増税をやめること、不良債権の名による中小企業つぶしの政策の転換をすること、それから職場でのリストラ解雇の無法をやめて失業者に生活保障をきちっと行うこと。こうやって国民の暮らしを豊かにし、しかも将来に対する不安をなくすることこそ日本経済の再建につながる道だと、このように訴えているところでございまして、具体的な提案もしたいと思います。
 まず、借換え融資制度の実現をということなんですが、この点については私も何度もこの委員会で質問をさせていただいておりますが、実は私の地元の京都府、京都市が今年の一月の二十八日から京都府中小企業経営改善借換え融資制度を創設をいたしました。これは府と市の制度融資を一本化して、借換え、返済期間を延長できるものです。月々の返済額の減少で景気を乗り切ってほしいというものですが、実際喜ばれているわけでございます。これはいい方法だということで、京都に続いて埼玉、東京、富山、ずっと借換え融資制度が地方で広まっています。
 国の制度融資が、これができれば大変それこそ国と地方の車の両輪で大いに助かるがなという要望が強く出されているわけですが、まず最初に大臣に、こうした自治体の努力、どのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(平沼赳夫君) 中小企業をめぐる厳しい金融経済環境の中で、保証の付いた債務というのを当初の約定どおり返済するということが困難となるケースは非常に増加をしていくことは私どもよく認識をしております。
 このような中で、御指摘の京都信用保証協会など一部の保証協会で行われている借換え制度というのは、地方自治体が独自に行っている保証付き融資について債務の弁済を支援するため地域の実情に応じて実施されているもの、このように承知をしております。
 国といたしましても、中小企業の円滑な返済を促進することは重要であると考えておりまして、特別保証の付された債務について個別の中小企業の実情に応じ柔軟に条件変更を行うように、平成十二年十二月に条件変更ガイドラインを策定をいたしまして、本趣旨につきまして信用保証協会や民間の金融機関、この周知徹底を図ってきたところでございます。
 さらに、条件変更を一層弾力化するために、本年二月の早急に取り組むべきデフレ対応策を受けて、大型倒産でございますとか取引金融機関の破綻といった事態に見舞われている中小企業については、要請があれば原則としてそれぞれの実情に応じた条件変更に応ずるように本ガイドラインの改正を行っておりまして、これまで十七万一千件の条件変更に応じてきたところでございます。
 今後とも、中小企業や金融機関に対してこうした措置につきましてより一層周知徹底を図りまして、現下の厳しい経済情勢の中で中小企業のセーフティーネット対策はしっかりやっていかなければならない。この特別保証で百七十二万件の保証をさせていただきましたけれども、その一割強に対しては条件変更が既に行われておりまして、私どもは更にその実情に応じて弾力的に対応させていただき、そして一生懸命頑張っておられる中小企業者に対して私どもはできる限り努力をさせていただきたいと、このように思っております。
○西山登紀子君 私が聞き漏らしたのかもしれませんが、地方、京都などがやっておりますこの借換え制度というのは、例えば京都府の制度融資で二千五百万を借りていて、京都市の制度融資で一千万借りてる、二本借りてた、三本借りて合計三千五百万借りていたんだけれども、返済額は月々百万円もしていると。それでは大変だということで、これを借換え制度を利用いたしまして月々四十五万円の返済でいいと、あと七年ほど延長するというようなことで、借換え制度、延命措置を取って、力のある中小企業だけれども、将来的には回復していくだろうと見込まれる方々に延命措置としてこういうことをやっているんですね。
 このことについて大臣がどのようにお考えかということ、一つは、もう少しはっきり言うとお聞きしたかったことなんですね。
 それと、時間がありませんので次に行きますけれども、今、条件変更等々いろいろありました。もちろん、それは私も存じておるわけですけれども、条件変更するべきだということも以前質問したことがございますけれども、もう一歩踏み込んで、個々の条件変更ということになりますと、事故扱いされるとかいろんなことがあって怖くて行けないというような方もあるわけですね。御紹介もいたしました。
 ですから、今、安定化特別保証以外に保証件数は約三百万件ほどあるわけですけれども、この保証付き融資についての借換え、一本化する融資制度を国として創設することが今、中小企業を本当に助けることになる、こういうふうに思うわけですけれども、国としての実施、これは今決断すべき時期ではないでしょうか。
○国務大臣(平沼赳夫君) 先ほど答弁の冒頭の方で、京都信用保証協会、こういう一部の保証協会で行われている借換え制度というのは地方自治体が独自に行っている保証付き融資でして、債務の弁済を支援するため地域の実情に応じてと、こういう形で、私どもとしては、そういう形でその地域が地域の実情に応じてやっていると。そのことは、やはり厳しい中小企業に対してのそういう思いやりがあると、こういうふうに私どもは評価をしているところでございます。
 それから、御指摘の借換え保証制度というのは、保証が付いた既存の融資について、金融機関が借換えのための新規融資に応じる場合には新たな融資にも保証を付すという制度、こういうことを御指摘だと思っております。
 経済産業省といたしましては、一般保証の枠内でも現在適宜実施されている、このように私は認識をしておりまして、中小企業の円滑な返済を促進することは重要であると考えておりまして、特別保証の付された債務に関しては、先ほどと繰り返しになりますけれども、大型倒産でございますとか取引の金融機関の破綻、そういったことに見舞われている中小企業に対しては条件変更のガイドラインの改正を行って、既に非常に柔軟、弾力的に行っております。
 今後とも、中小企業や金融機関に対して、こうした措置についてより一層周知徹底を図りまして、私どもとしては、そういう改正もいたしましたし、特別保証も、それからそうじゃないこれまでの一般保証の中でも弾力的に、いわゆる延命装置とおっしゃいましたけれども、延命をするためにきめ細かに対応して、そしてその条件の変更というものに応じておりますから、さらにおっしゃるそういったことを体しまして更にここも弾力的にやらせていただく、こういうことで私どもは一生懸命対応していきたいと、このように思っております。
○西山登紀子君 この制度が非常に有効だというのは、京都では今年の六月三十日までという実施期間を何と来年の三月三十一日まで延長いたしました。そして、これは従来の金融の常識を超えた成果と歓迎をされているというぐらい非常に効果のある。ですから、私は是非、個々にやれるからいいじゃないかということじゃなくて、やはりおしなべて制度としてきちっと国がそういう制度を作るということがどれほど今、中小企業の皆さんをお救いすることができるのかということで、是非大臣、もう一度こういう点についても、よく地方の実態や効果もよく研究をしていただきたいと思います。どうでしょうか。
○国務大臣(平沼赳夫君) 私どもとしては当然研究することはやぶさかじゃございません。そういう意味では、それぞれの私どもの出先の中でしっかりと実態を把握をいたしまして、そして中小企業サイドに立ってきめ細かい対応をさせていただきたいと、このように思います。
○西山登紀子君 是非お願いをしたいと思います。
 じゃ、次に移ります。
 さらに、今、何とかしてほしいというお声がたくさん上がっているんですけれども、中小企業家同友会が提案をいたしておりますが、二〇〇一年三月まで実施されておりました特別信用保証制度の一部を変更して、これまでに返済された金額の範囲内で当該企業への再融資を認めてほしいという、こういう御要望がありますけれども、是非検討すべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○副大臣(西川太一郎君) 特別保証制度につきまして、平成十年当時、未曾有の金融システム不安が発生いたしまして、金融機関が中小企業に対して一斉に貸し渋りを行うという状況に対応して作りましたことはもう御案内のとおりでございます。これは約三十兆円に近い実績を上げて昨年の三月に終了いたしたわけでございますが。
 中小企業者が特別保証の付いた融資を返済をいたした金額の範囲内で当該返済をした中小企業者に再融資を行う制度を創設をせよと、こういう御提案をただいま先生のおっしゃいました団体からいただいているわけでございますが、その是非を判断をいたしますことは困難でございますが、一般的に申し上げますと、中小企業者が債務の返済を行って再度借入れをしようとする場合には、その返済能力がやはり当初お借りになりました状況とは事情が異なっておる方々もおいでになったりしてなかなか一様でないと、こういう状況がございますので、個別に適切な金融審査を経なければならない、こういうことが融資の可否を決定すると、こういうことにもつながるわけでございまして、審査手続なしに保証を一律に認めろと、こういうことを即座に私どもとして行うということは大変難しい状況にあるわけでございます。
 この特別保証制度の終了に際しまして、私ども何も手を打たなかったわけではございませんで、その後、円滑な制度移行というものを図るために先ほど来お話がございます約一割の条件変更に応じてまいったということもございますし、また十二年度末、十二年末にはセーフティーネット保証、また貸付制度、こういうものを強化をいたしまして、またさらに、昨秋、十三年には第一次補正予算で二千五百億円の中小企業対策費を計上いたしましてセーフティーネット保証・貸付制度の更なる拡充を行いました。また、先ほどの松先生からお尋ねのございました売り掛け債権担保融資保証制度、こういうものも創設をいたしました。また、本年に入りまして中小企業の資金繰りが一層厳しくなっている現状を踏まえて、「早急に取り組むべきデフレ対応策」の中で、セーフティーネット保証につきましても要件の緩和をより一層図ると、こういうようなことも行っております等々、私どもとしては努力をいたしておりますが、この団体からの御要望に即座におこたえをする、御要望に従うと、こういう状況には立ち至っていないということでございます。
○西山登紀子君 中小企業の専門家の皆さんが一つの知恵として提案をされておりますので、是非、検討もお願いしたいと思います。
 ちょっと時間が押しておりますので、先ほど同僚議員も質問をされましたので、大臣に対する質問をちょっと飛びまして、次、中小企業二法案の問題について中小企業庁長官の方に伺いたいと思います。
 中小企業二法案についての質問の、まず七号保証についてお聞きしたいと思います。
 七号保証についてですけれども、この場合、金融機関の合理化について対応するということなんですが、どのような条件で、どのような時期に認定をしていくのかということを説明をお願いしたいのが一点。それから、二つ目は、せめて、これも中小企業家同友会などの皆さんの御要望なんですけれども、こういった状況になった場合に一年間は債務者区分にかかわらず、従来どおりの条件での取引を保証するというふうな措置をしてほしいという要望が上がっているんですけれども、この二点、まとめて御説明お願いします。
○政府参考人(杉山秀二君) 御説明申し上げます。
 最初のセーフティーネット保証七号に関する御質問でございます。これは金融機関が合併とか営業譲渡とか、あるいは店舗の閉鎖とか従業員の削減と、こういったことによりまして中小企業の資金調達に実質的に支障が及ぶというような経営の合理化を考えている場合にこの対象にするというふうに考えております。
 具体的には、例えば数年のうちに一割以上経営を縮小させるというような場合がこれに該当するんではないかと思っておりますけれども、法律が通過させていただければ、直ちに実態調査を全国いたしまして、適切な指定、そういうものをしたいと思っております。
 時期でございますが、例えば支店の閉鎖というような事象をとらまえますと、実際に支店が閉鎖される前でございましても、既にそういった計画が発表されて中小企業者向けの融資に悪影響が出ているというような場合には、現に支店が閉鎖をされる前でありましてもこのセーフティーネット保証の適用の対象にするというようなことを今考えております。
 それからもう一つ、金融機関の合併、統合等の場合に一年間でございますか、債務者区分にかかわらず従前どおり取引を保証するような措置、法的措置等が取れないかというような御質問だったと思いますが、基本的に金融庁がどう判断するかというようなことではないかと思いますけれども、私どもといたしましては、こういった金融機関と中小企業者との取引というのは基本的には個別に当事者間の契約として内容が決められていくというのが基本的なことではないかと思っております。
 ただ、私どもは、こういった金融機関の経営合理化によりまして中小企業の方々に資金供給上の支障が及ぶ、これは避けなければいけないというふうに考えているわけでございまして、今回、法案、法律改正をもって、いわゆるセーフティーネット保証七号を追加させていただくというような御提案をさせていただいたのは、そういった趣旨にいでるものというふうに考えておるところでございます。
 金融庁の方も、金融再生プログラム等で、いわゆるモニタリング体制だとか、あるいは貸し渋り・貸し剥がしホットラインだとか、あるいは貸し渋り・貸し剥がし検査といったようなことがきめ細かくフォロー、監視体制の仕組みを作るというようなことがその中に記載されております。
 そういったことによって効果が出るということを我々期待いたしておりますし、さらに、その面でも、先ほどの大臣のお話の関連でございますけれども、よく金融庁と私ども連携をしていくということもやっていきたいというふうに考えているところでございます。
○西山登紀子君 次に、八号保証の新設の問題でお伺いしたいと思います。
 これは私も、RCCに債権譲渡された中小企業も一日も早くRCCを卒業できるように、新規融資が行えるようにすべきだというふうなことを要求もしてきたのですけれども、今期、八号保証の新設がされるということになりまして、一定その要求にこたえることにつながるのかなと思っています。
 ただ、再生可能とだれが判断するのかということで、RCCがそれを認定するということですが、元々RCCにはそういう判断をするノウハウがありませんので、これはどういうふうな体制で行うのかということが一点。
 時間がないので、次も併せてお伺いします。
 実はこういうふうなことを、先ほどもおかしいなというような質問がありましたけれども、保証が付いているのに何でRCCに送られるんだというふうなことがありました。
 今、この不良債権処理の加速を政府が後押ししてやれという強行な方向でやっておりますと、本来銀行がやらなければならない丁寧な地域金融なり銀行の業務というものをやらないで、とにかく不良債権の処理というものが自己目的化する、そしてまるで過去の住専、ごみ箱のようにこのRCCを利用することになりはしないかというふうなことを大変懸念しているところです。正に、八号保証が中小企業のセーフティーネットというのではなくて、銀行の不良債権処理のための受皿、肩代わり機関、こんなふうになるのではないかという大変懸念をしているところです。
 そこで、RCC送りという言葉はRCCが使ってほしくないということなんですけれども、RCCに対する債権譲渡などのときには、やはり御本人に対する説明責任をきちっと果たして、同意を前提にすべきだというふうに思うんですけれども、そのことについて、二点お伺いしたいと思います。
○政府参考人(杉山秀二君) 最初に、セーフティーネット保証八号の御質問でございますが、中小企業者の方の再生可能性というものにつきましては、RCCの関係者だけではなくて、事業再生という観点から、経験と知見といったようなものを持っております例えば商工中金といったところの専門家の協力も求めたいと思っております。ただ単に債権回収という観点だけではなくて、事業再生の観点から見た判断というものが反映できる、そういった体制を作ることが大事だと思っております。
 さらに、事業再生のためには、ほかの債権者のいろいろな協力が不可欠でございます。こういったほかの債権者との十分な連携も図るということも重要なことではないかと思っております。
 それから、RCCの譲渡、債権が譲渡をされると、それがごみ箱のようなというような御質問だったと思いますが、私ども、RCCの事業再生機能というのは、本来、そのRCCに債権を売りやすくするというために作ったものではなくて、譲渡されても再生可能性のある中小企業者の方にはこれを御支援申し上げると。これがRCCにも、あるいは中小企業の方々にも、両方にメリットがあるということでそういう機能が付加されたというふうに考えております。
 私ども、今般御提案を申し上げておりますセーフティーネット保証八号につきましても、特にその中小企業の再生を御支援申し上げたいという観点からいずるものでございまして、ただ単にRCCに中小企業者向けの債権を譲り渡ししやすくするといったようなものの趣旨では決してございません。
 事前に十分な御説明をすべきだというようなお話でございました。RCCの債権譲渡に関しまして、民法上は通知をするということが必要に、通知又は承諾が必要ということになっておりまして、通知が必要になるわけでございますが、私ども金融機関の公共的な性格ということにかんがみれば、誠意あるお客様への対応ということが必要であると思っております。したがいまして、譲渡が行われる際に当たりましても、当該企業と十分な意見交換をした上でもって譲渡が行われるというようなことが大切なことじゃないかというふうに思っております。
○西山登紀子君 それでは、次に新事業創出促進法の改正についてお伺いをいたします。
 この点については私たちも賛成でございます。
 そこで、お伺いいたします。
 企業組合が条件緩和されるという、非常に賛成でございます。
 少し年代を振り返って見てみますと、昭和四十年代、五十年代には約五千の企業組合があったんですね。ところが、今は二千ほどの組合です。ですから、条件緩和は賛成なんですが、その上に、税制とか融資の措置も講じて創業促進を図るべきじゃないかというふうに思いますけれども、この点はいかがかというのが一点。
 それから、五年に期間を限定していますよね。その五年に限定しているというのがちょっと理由が分かりにくい。これはもう十年ぐらいにしたらどうかなというふうに思うんですけれども、そういうような点も含めてお答えをいただきたいと思います。
○政府参考人(杉山秀二君) 先に私の方から、企業組合の支援の方でございますが、これは、基本的には中小企業施策全般、原則として企業組合にも適用されるという考えで進めていきたいと思っております。
○政府参考人(林良造君) 特例の措置でございますけれども、大体五年ぐらいのところで一応黒字転換するものはしていくということで一応落ち着いてくるということと、大体いろんな制度、五年ということで組んでいるものが多うございますので、この際五年ということでスタートさせていただいたということでございます。
○西山登紀子君 それでは、最後に女性の起業支援の強化の問題についてお伺いをしたいと思います。
 中小企業庁が全国商工会連合会に委託をいたしまして、今私が手に持っておりますこのまとめですが、「自営中小企業に携わる女性の労働と健康に関する実態について」という報告書ができ上がっております。これは、今年の三月に全国商工会連合会の御努力によって実施がされたものです。五百万円予算を前倒しして実行された。これは、男女共同参画国内基本計画の中に入っていることについて大臣に質問いたしましたところ、大変前倒しで実行していただいたということについて、いろんなことについては対立もしている党でございますけれども、これは大変大臣の決断について評価をしておきたいと思います。
 問題は、これを生かしていただくということなんですけれども……(「珍しい」と呼ぶ者あり)時々はあるんですよ。それで、この中身はとても大事なことが書かれております。時間の関係で詳しくは御紹介できませんけれども、まず大臣にこの中身をよく施策に生かしていただきたいという、調査で終わりというふうにしないでほしいというのが一つ。
 そして、この中身の中に、女性起業家に対する支援についてもいろんな示唆が込められておりますが、いろんな、確かにメニューは、今回も女性に対する起業支援資金を継続するとか、先ほどの創業支援のいろんなメニューを用意するとか、そういう面では確かにいろんなことを考えていただいていると思うんですけれども、問題は、やはり男女共同参画ということについて、女性の起業家に対してやっぱり社会的な障害が非常に大きい。それがある。ですから、全体として、積極的な、女性であるがゆえの障害を除いていく女性起業家に対するポジティブアクションというふうに呼んでおりますが、そういうことをきちっと進めていただきたいというふうに思いますけれども、御答弁をお伺いして終わりたいと思います。
○国務大臣(平沼赳夫君) 大変お褒めをいただきまして、本当にありがとうございました。
 確かに、過去、女性が女性であるがゆえに金融機関から借入れのハードルが高い、こういうようなことで資金調達の面なんかで大変苦労された、不利を感じた女性経営者が半数以上おられたということも我々承知しております。
 そういう形で、当省といたしましては、平成十一年に、女性が起業する際、その設備資金等、低利で貸し付ける制度を中小企業金融公庫並びに国民生活金融公庫に創設をして、三年の間で約七千七百件を超える実績が上がってきた。更に私どもはこういったところを伸ばしていかなければならないと思っておりまして、女性による起業を積極的に支援をしてまいりたいと思っておりますし、総合的な女性支援策を検討すべきだと、こういう御指摘でございまして、男女共同参画会議での審議などを通じまして、また内閣府の男女共同参画局を始めとした政府部内の関連部署とも連携を取って、起業促進を含め、総合的に女性参加を一層推進をしてまいりたい、このように思っております。
○広野ただし君 国会改革連絡会(自由党・無所属の会)の広野ただしです。しんがりになります。
 平沼大臣始め各副大臣、政務官の方、また伊藤副大臣、根本副大臣には、午前中帰られた後、またお出掛けいただきまして、誠にありがとうございます。
 ちょっと重複するかもしれませんが、重要な点、お話をお聞かせいただきたいと思います。
 まず、いろんな対応をしますときにも現状認識がやはり一番大事だと思っておりますが、昨日あるいは一昨日ですか、月例経済報告が出ましたし、七―九のGDP速報も出ました。私は非常に厳しい情勢だと認識をいたしておりますが、まずその点から御説明、どういう認識であるか伺いたい。まず根本副大臣から伺います。
○副大臣(根本匠君) 十一月の月例経済報告を出したところでありますが、QEと十一月の月例報告と出ておりますが、まずQEでは、先生御指摘のように、七―九月期の数字は〇・七%ということに出ましたが、これは外需などが減少しましたけれども、消費が底がたく推移しておりますので、これまでの景気判断におおむね沿ったものとなっております。
 それから、十一月の月例経済報告では、景気は、引き続き持ち直しに向けた動きが見られるものの、そのテンポは更に穏やかになっていると、そういう判断、現状認識に立っております。
○広野ただし君 この五月に底入れ宣言を竹中さんがされたわけでありますけれども、結局、データ上のところからいいますと、一―三が〇・二ですか、それと四―六が一・〇、それで今回〇・七ということで、三期連続アップはしているんですね。
 ところが、竹中さん、今回は何か元気がなかったように私は思えてなりません。何かやはり現状認識において、現実とデータの間に非常な乖離があるんではないかと。特に私は、今度、GDPは今年いじりましたから、ちょっとデータ上おかしいところがあるんじゃないかと、ちょっとそういうふうに思っておるんですが、いかがですか。
○副大臣(根本匠君) QEについては、今年の四―六月期から新しいQEに考え方を改めたんですね。
 どういう点を改めたかといいますと、旧来のQEについて三点ほど課題が指摘されていたんですが、一つは、家計消費や企業設備投資の推計について、確報は供給側統計を利用しておりますが、これに対して、速報側は家計調査などの需要側統計を利用しておりまして、速報から確報へ大幅に改定されるケースがあるんですね。
 それから二点目は、需要側統計はサンプル調査でありますので、QE推計の際に需要側統計を使用するだけでは十分な精度が確保されない可能性があると、これが二点目の課題として指摘されておりました。
 それから、公表のタイミングが先進諸国は二か月以内ですが、我が方は二か月プラス七日程度だったものですから、これが遅いと。
 こういう批判にこたえるために、新しい方式のQEでは、一つは、迅速な景気判断に資するために一次速報公表時期の早期化。これは一か月プラス、つまり統計が出た後一か月プラス二週間程度で発表する、いろんな統計が出た後一か月プラス二週間程度で出すと。
 それから、従来、速報値で利用しておりました需要側統計に加えまして、生産動態統計などの供給側統計の利用を大幅に拡充すると。
 それから、季節調整については足下の経済動向をできるだけ的確に表す必要がありますから、要は直近の期まで、今回でしたら七―九月期までのデータを入れて季節調整をばっとやるということによって、早期化とより精度を高めたということであります。
○広野ただし君 なかなか難しい話で、一般の方には理解ができないんではないかなと、こういうふうに思いますが。
 今日、日経が平成十四年度の予測をしております。実質GDP、多分一・一%伸びるだろうと、こういうことを言っているんですが、ところが名目でいきますと、やはり〇・三%マイナスということなんじゃないかということなんですね。名目でいきますと、これずっとマイナスなんですね。これが正にデフレのことなんですね。ですから、その感覚があるものですから、なかなか経済界は厳しさから抜け出れないと。実際、倒産件数はもう一万八千件、一万九千件というかつてない高さでありますし、失業者は三百六十万人、こういうことでありますから、私はもう本当に現下の情勢、非常に厳しいものがあると思っております。
 そして、特に中小企業におきましては、中小企業金融をちょっと見ていただきますと、全体的なものをいきますと、これが全体貸出しを見ますと、昨年十二月末で二百八十八兆ということなんですね。平成九年から過去五年間の間に五十四兆円圧縮されております。金融関係じゃぶじゃぶだ、金融緩和が徹底的になされていると、こう言われておりますけれども、実態、中小企業貸出しは一六%ぐらい減っておる。これは正に中小企業の実感で、銀行の窓口に行くとなかなか貸してもらえないと、こういうこととぴったりなわけですね。実際、優良な中小企業でも、みんなお金があるとまず借金返しをするということなわけですね。
 そして、大変なところは実際行くと貸してもらえないと、こういう実情になっているわけで、今、経済産業省、信用保証あるいはいろんなことをされますけれども、実際問題、こういう全体的に中小企業金融がぐっと圧縮されている。これは、不良債権処理のために資産を圧縮しようと、こういうことと非常に関係しているんだと思いますが、その点、まず伊藤副大臣、いかがでしょうか。
○副大臣(伊藤達也君) 今、先生から御指摘がございましたように、私どもも民間金融機関の中小企業向け貸出し残高が減少しているということを承知をいたしております。
 これは、データの取り方によっていろいろございますが、今年の六月末ベースで見てみますと、全国銀行ベースの貸出し残高、これは日銀の統計でありますが、前年と比べてマイナス三・九%。しかし、中小企業向け貸出し残高を見てみると七・八%でございますので、中小企業を中心に残高がぐっと減っている状況でございます。
 そこで、先般発表された日銀短観を見てみますと、やはり中小企業者にとって資金繰り判断というのは大企業に比べて大変厳しいものになっている。その要因を見てみますと、やはり金融機関の貸出し態度の厳しさ、それと、やはり今の景気の状況ですね、経済の状況、この環境もやはり厳しくなっている、こうしたことが要因であるというふうに思っております。
○広野ただし君 それで、そういうときに政府系金融機関、中小金融機関が頑張ってもらわなきゃいけないんですけれども、これも、例えば商工中金、昨年十二月でいきますとマイナス二・九%減、中小公庫は大体横ばいですが、しかし〇・五%減、国民生活公庫はマイナス一・五減、こういうことになっているんですね、実際のところ。
 これは、まず平沼大臣にお願いをしたいと思うんですが、全体の民間金融機関にしかるべく要請をしてもらいたいと思いますし、それと、何といいますか、政府系中小金融機関、ここももう少しこれ緩めるべきではないかと、こう思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(平沼赳夫君) 大変、日本銀行総裁のお話では、マネーサプライは十分過ぎるほどしている、こういう話でございますけれども、それは銀行まででございまして、そこから下に降りていない、こういうことが私は最大の問題だと思っております。
 銀行はそこで国債等を買ったり、実際に経済の隅々まで資金が回るような、そういうことをしていない、こういうことだと思っておりまして、特に、御指摘のように中小企業に対しては厳しい状況になっておりますので、私も中小企業を所管する大臣として、このことはしっかりと、私どもとしてはしっかりとこのことは頼んでいきたい、こういうふうに思っております。
 また、政府系金融機関の御指摘がございました。こういう厳しい経済状況の中で、やっぱり資金需要というのが全体的にシュリンクしている、こういうことでそのデータが減っている、こういうふうに思っておりまして、私どもとしては厳しくしろというようなことは一切やっているつもりはございませんで、それはあくまでも今、全体のこういう景気を反映した状況だと思っておりますが、しかし、そういう厳しい状況の中小企業者たくさんいらっしゃいますので、私は、政府系金融機関についてもきめ細かく、そしてしっかりと対応する、こういうことはしっかりと伝えたいと、こういうふうに思っております。
○広野ただし君 不況が非常に続いておりますから、もう中小企業、ぎりぎりのところへ来ていまして、現在、特に地方のしにせと言われるところがばたばたいっている、地域ののれんが失われる、こういうことになっているわけですね。
 私は、中小企業はやはり大企業とちょっと違って、地域の特徴、地域特性を作っていますし、言わば地域の味だとか地域の美だとか、地域の文化を作っている大事なものだと、あるいは地域の歴史を作っている大事なものだと思うんですが、それが言わば大企業論理と同じ融資基準でやってまいりますと、もう軒並みこれは倒されてしまう、こういうことだと思うんですね。ですから、やはりここは、それぞれの地域が特徴ある発展を遂げるためにも、先ほど大臣はケース・バイ・ケースにやはり違うんだと、そういうお気持ちも言っておられましたけれども、ここはやはりしっかりとやっていただきたいと、こう思っております。
 続いて、ちょっとダブりますが、中小企業信用保険の収支でありますけれども、これはもう大変な収支が赤になっていて、先ほどもありました。実際、会計検査院がそのことを早く対処しないと駄目だということで、会計検査院も昨年の指摘事項になっているかと思います。それを今まで出資を食いつぶすとか基金、準備金を食いつぶすという形で今しのいできているということだと思いますが、これを続けていきますと、結局、新しい年度において保証ができなくなってくるということになるわけで、やはりしっかりとした手当てをやっていただきませんと、これはもう正に中小企業の命取りになるということだと思いますので、この点、重複しないように簡単にお願いしたいと思います。
○副大臣(西川太一郎君) 御指摘の保険収支でございますけれども、平成十三年度、十四年度と六千億円ずつ赤字を計上しておりまして、又はあるいは計上する見込みでございまして、一時は一兆円を上回っておりました信用保険準備基金の残高が十二年度末には五千八百億円まで落ち込みまして、何らかの措置を講じない場合にはこの基金は十四年度中に枯渇すると、こういう危機的な状況にございます。
 また、今後の見通しにつきましても依然厳しい状況でございまして、特に今後三年間、これは平成十五年から十七年度でございますけれども、約九千億円ほど大幅な赤字が発生すると、こういうふうに見込まれております。しかしながら、現下の厳しい経済情勢の下でこの信用補完制度というものをゆるがせにすることは、セーフティーネット対策としてもできないわけでございます。
 そこで、本制度を将来にわたって持続的に運営をしてまいりますためには、現状の大幅な収支の赤字を改善をしていかなければなりません。そこで、不足額の大宗につきましては、法律上、保険準備基金というものの枯渇時に投入を予定して、融資基金、これは実は七千五百億円用意してございますけれども、これを一部取り崩して財政資金の新たな投入に対応していきたいと考えております。
 そこで、不足額の一割程度、これは最低限度の御負担を、保証料率を引き上げることによって利用者の皆さんに御負担をお願いをすると、こんな苦しい方法も考えていかなければならない状態に立ち至っております。
 確固たる保険財政基金を早急に確立をするように努力をしてまいりたいと思っております。
○広野ただし君 伊藤副大臣と根本副大臣、どうぞお帰りいただいて結構です。
 今、先ほどもおっしゃったんですが、保険料率を上げるというここのところは、こんな現下の厳しいときには私は見合わせて、しかるべきときにまた上げるというようなことにした方がいいんではないかと、こう思っております。
 実際、今、中小企業者の方が信用保証協会へ行ってもなかなか受けてくれない、そしてまた中小公庫あるいは商工中金あるいは国民公庫でもなかなか受けてくれないというのが実態なんですね。ですから、ここはもう、ひとつ大いに頑張っていただいて、中小企業を守ることをやっていただきたいと、このように要請をさせていただきたいと思います。
 それと、次に、創業、開業、これはもう非常に大切な、日本経済活性化のために非常に大切なことで、ここのいろんな対応策、それはそれでもっともなことだとは思いますけれども、私は、やはり大事なのは、規制撤廃といいますか規制を本当になくしていくことだと、こう思っております。
 これは開業じゃありませんけれども、例えばお店を作るときに、本当にいろんなところに行かないと、もう役所に通いづめになると。土地利用ですとか、建築確認だ、あるいは消防法だ、あるいはライフライン関係の許認可だ、あるいは排水関係だ、公害関係だ、食品衛生関係だ、交通規制関係だと、もうあらゆるものが規制に掛かってくるわけで、これを、しかも地方でいきますと、県庁のまた支部なんかに行きまして、その支部へ行って本庁へ持っていかなきゃいけないというので、時間ばかり食うわけですね。
 ですから、こういうことを、窓口を一本化していただいて、それをばっとばらして一括審査をして返すというようなことをやりませんと、これは特に大企業ならともかく、中小にはそんなことをやっている余裕は全くないわけで、こういうところが非常に企業を運営していくに当たって大変な足かせになっているんだというふうに思います。
 その究極の、規制緩和の究極のところは税制だと思うんですね。税制のところをもうしっかりとやっていただきませんと、先ほどもありましたエンゼル税制のことですとか、あるいは実際開業して事業を固めるのに、我々でも政治家になるのに十年ぐらい掛かりますけれども、どの道でも十年は浮き沈みがあるんだと思うんですね。そうしますと、そのときの欠損はもちろん十年ぐらい繰り延べて償却できるようにしてもらいたいし、いろんなことを、税制上あろうと思います。
 これはもう、先ほどもありました相続税、譲渡税、そういうもので大いに、あるいは連結納税でも、これは本来分社をして新しくやっていく意味合いがあるんですから、そういう税制を徹底的に直しませんと、私はなかなか、大臣が倍増計画、十八万社倍増計画等のことをおっしゃっていますけれども、現実はなかなかいかないんではないかと。
 もちろん、この今度の改正案は、それはそれでいいと思いますが、それはやらなきゃいけない最低限のことで、それ以上の規制撤廃と税制改革をやりませんと、実態は、なかなか経済は活性化しないと、こういうふうに思いますが、大臣、いかがでしょうか。
○委員長(田浦直君) 平沼大臣、簡潔に答弁してください。
○国務大臣(平沼赳夫君) 今回お願いしております中小企業挑戦支援法において、最低資本金の問題等、思い切ったことをやらせていただきました。
 おっしゃるように総合的に、新規の企業が創業できるように、規制の面、税制の面、私どもは各省庁と連携をして抜本的にそこのところは解決をしていきたいと、このように思っております。
○広野ただし君 終わります。
    ─────────────
○委員長(田浦直君) この際、委員の異動について御報告をいたします。
 本日、片山虎之助君が委員を辞任され、その補欠として小泉顕雄君が選任されました。
    ─────────────
○委員長(田浦直君) 他に御発言もないようですから、両案に対する質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 まず、中小企業信用保険法の一部を改正する法律案の採決を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(田浦直君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 次に、中小企業等が行う新たな事業活動の促進のための中小企業等協同組合法等の一部を改正する法律案の採決を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(田浦直君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、平田健二君より発言を求められておりますので、これを許します。平田健二君。
○平田健二君 私は、ただいま可決されました中小企業信用保険法の一部を改正する法律案及び中小企業等が行う新たな事業活動の促進のための中小企業等協同組合法等の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・保守党、民主党・新緑風会及び公明党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    中小企業信用保険法の一部を改正する法律案及び中小企業等が行う新たな事業活動の促進のための中小企業等協同組合法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。
 一 本改正で講じられるいわゆるセーフティネット保証の拡充措置については、不良債権処理の加速化及び地域金融機関の再編・合理化が中小企業者に及ぼす影響の重大性にかんがみ、中小企業者の実情を踏まえ、連鎖倒産を回避するため、積極的かつ柔軟な運用に努めること。
   また、金融機関等における債務者区分については、中小企業の実態に配慮し、金融検査マニュアル別冊(中小企業融資編)の適切な運用に努めること。
 二 整理回収機構に貸付債権が譲渡された中小企業者に対するセーフティネット保証及び事業再生保証の運用に当たっては、再生可能性のある中小企業者を少しでも多く再生させる観点から、中小企業者の特性を十分尊重した認定要領を策定し、整理回収機構の企業再生機能の強化を促すとともに、信用保証協会による保証の充実に努めること。また、広く制度の周知徹底に努め、民間金融機関による事業再生融資を呼び込めるよう、最大限努力すること。
 三 中小企業総合事業団の信用保険財政がますます悪化を深める状況は、中小企業者を支える信用補完制度の存立を危うくするものである。よって、将来に向けての同事業団の保険の財政基盤を強化するために諸対策を講ずること。
 四 中小企業者の創業、新事業などの新たな事業活動への挑戦を支援するため、中小企業税制の見直し、所要資金の確保及びベンチャー・キャピタリスト等民間専門家の質・量の強化を含めた総合的な支援策を講じるほか、意欲ある中小企業等の事業活動の機会が増加するよう、引き続き規制緩和の推進に取り組むこと。
 五 簡易な会社ともいうべき企業組合の創業促進を図るため、制度の周知徹底と企業組合の認知度向上に努めるとともに、起業に際しての負担軽減の観点から、ワンストップ・サービス化を進め、各種申請手続の簡素化・迅速化等に向けて今後とも環境整備に努めること。
   右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(田浦直君) ただいま平田君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(田浦直君) 全会一致と認めます。よって、平田君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、平沼経済産業大臣から発言を求められておりますので、これを許します。平沼経済産業大臣。
○国務大臣(平沼赳夫君) ただいま御決議のありました附帯決議につきましては、その趣旨を尊重し、本法律案の実施に努めてまいりたいと考えております。
 ありがとうございました。
○委員長(田浦直君) なお、両案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(田浦直君) 御異議ないと認め、さよう決定をいたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後三時三十四分散会