第156回国会 本会議 第32号
平成十五年六月十一日(水曜日)
   午前十時一分開議
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○議事日程 第三十二号
  平成十五年六月十一日
   午前十時開議
 第一 使用済燃料管理及び放射性廃棄物管理の
  安全に関する条約の締結について承認を求め
  るの件(衆議院送付)
 第二 過度に傷害を与え又は無差別に効果を及
  ぼすことがあると認められる通常兵器の使用
  の禁止又は制限に関する条約第一条の改正の
  受諾について承認を求めるの件(衆議院送付
  )
 第三 特定産業廃棄物に起因する支障の除去等
  に関する特別措置法案(内閣提出、衆議院送
  付)
 第四 廃棄物の処理及び清掃に関する法律の一
  部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付
  )
 第五 電気事業法及びガス事業法の一部を改正
  する等の法律案(内閣提出、衆議院送付)
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○本日の会議に付した案件
 一、成田国際空港株式会社法案(趣旨説明)
 以下 議事日程のとおり
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○議長(倉田寛之君) これより会議を開きます。
 この際、日程に追加して、
 成田国際空港株式会社法案について、提出者の趣旨説明を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(倉田寛之君) 御異議ないと認めます。扇国土交通大臣。
   〔国務大臣扇千景君登壇、拍手〕
○国務大臣(扇千景君) 成田国際空港株式会社法案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。
 新東京国際空港公団については、特殊法人等改革基本法に基づき平成十三年十二月に閣議決定された特殊法人等整理合理化計画において、民営化に向け平成十四年中に政府において結論を得ることとされております。これを踏まえて検討を進めてきた結果、昨年十二月に閣議決定された「道路関係四公団、国際拠点空港及び政策金融機関の改革について」において、平成十六年度に全額国出資の特殊会社とすることとされました。このため、新たに設立する特殊会社の設置根拠法を制定する必要があります。
 このような趣旨から、このたびこの法案を提案することとした次第でございます。
 次に、この法律案の概要について御説明を申し上げます。
 第一に、新東京国際空港公団を解散するとともに、その業務を引き継ぐ特殊会社として成田国際空港株式会社を設立することとしております。
 第二に、会社の目的は、成田国際空港の設置及び管理を効率的に行うこと等により、航空輸送の利用者の利便の向上を図り、もって航空の総合的な発達に資するとともに、我が国の産業、観光等の国際競争力の強化に寄与することとし、そのために行う事業の範囲等を定めることといたしております。
 第三に、会社に対する国の助成及び監督に関する事項を定めることとしております。
 第四に、公団から会社への事業の承継に伴う権利義務の承継について定めております。
 そのほか、所要の経過措置等に関する事項を定めております。
 なお、公団から会社への移行の期日は平成十六年四月一日と定めることといたしております。
 以上が成田国際空港株式会社法案の趣旨でございます。
 ありがとうございました。(拍手)
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○議長(倉田寛之君) ただいまの趣旨説明に対し、質疑の通告がございます。発言を許します。ツルネンマルテイ君。
   〔ツルネンマルテイ君登壇、拍手〕
○ツルネンマルテイ君 帰化した日本人、ツルネンマルテイです。
 民主党・新緑風会を代表して、ただいま議題になりました成田国際空港株式会社法案について、扇国土交通大臣に質問させていただきます。
 本会議での質問は私にとって初めてですので、法案に関する質問に入る前に、外国で生まれ育った帰化した日本人として、参議院議員になれた私の立場と姿勢について一言述べさせていただきます。
 私の日本の参議院議員としての任務が私に与えられたミッション、すなわち使命であると信じております。繰上げ当選まで参議院選挙に三回挑戦し、三回とも次点でという結果でありました。しかし、その三回の落選にもかかわらずくじけなかった理由は、この使命を信じたことによるものだと思っております。その上、私を日本人として認めてくださった多くの有権者のおかげで今ここに立つことができているのだと思います。
 議員になるまでの三十五年間、日本の社会の中で多くの方に大変お世話になり、心から感謝しています。昨年から国会議員の一人として務めさせていただくことによって、少しでも恩返しができればと頑張っているところです。日本社会への奉仕は私にとって言わばツルの恩返しなのです。二十四年前に日本に帰化しましたが、今振り返れば、この任務を果たすためであったと思っています。
 日本に帰化したことは見合い結婚のようなものかもしれません。つまり、最初はまだ日本に対する愛が自分には見えていなかった。しかし、日本人とともに生活していくうちに、日本という国や国民を愛するようになったのです。結婚の場合でも、相手が完璧な者だから愛するのではなく、相手にも自分にも欠点がありますが、一緒になったのが運命であると信じているので愛が育っていくのです。私の日本との結婚においても、私は社会向上のために少しでも役に立ちたい、そんな姿勢で頑張っております。
 皆様のように日本で生まれ育った者ではないので、当然いろいろなハンディキャップもありますが、その代わり、生まれ付きの日本人とは違った角度から日本を見詰めることができればと願っています。
 自己紹介をこのくらいにし、まず、今回の法案を例にして、参議院の役割について扇大臣の御意見を伺いたいと思います。
 大半の法律案と同様、この成田国際空港株式会社法案も参議院より先に衆議院で審議されました。その審議記録の多くを読ませていただきましたが、読みながら感じたことは、成田空港の民営化に対する問題点の多くは既に衆議院で質問されており、それらに対する大臣の見解も明らかになっています。
 また、衆議院において民主党はこの法案に賛成いたしました。したがって、私もこれから賛成の立場で質問することになります。
 このような場合を考えますと、参議院の役割が一体どこにあるのか、このような疑問を感じる国民も多くいるのではないんでしょうか。参議院は衆議院のカーボンコピーではあってはならないとか、参議院の本来の役割は良識の府であるべきとか、先輩たちも悩んできたと思います。
 私は日本の国政には参議院が必要であると考えています。衆議院の出した結論に対し、参議院では慎重審議が求められます。特に、重要な法案では、衆議院だけでは審議が十分尽くせません。審議すべき法律の数が余りにも多いからです。だから参議院でも更に審議する必要があります。
 参議院の更に大きな役割が国際社会の中における日本という国のビジョンを追求するところにあると思いますが、扇大臣の考えを、大臣の立場というよりも、一参議院議員としてのお考えを伺いたいと思います。
 いずれにしても、今回の成田空港の民営化も極めて重要な課題の一つでありますので、参議院でも十分な審議が必要であると思います。私もできる限り衆議院での審議の繰り返しにならないよう質問させていただきます。
 成田国際空港は日本への主な空の玄関口と言われています。私は日本の玄関口と呼んでもよいのではと考えています。衆議院の審議の中で既に指摘されたとおり、民営化した後、最も懸念されることは、有事の際に、民営化された日本の玄関口が国の安全を守る意味で直ちに有効に使えるかどうかという問題です。
 その懸念に対して、扇大臣は、それは大丈夫、心配要りません、有事法制の中には成田空港は指定公共機関になっていますからと答弁を繰り返されておられたようですが、私はその認識は楽観し過ぎだと思っています。なぜなら、日本の防衛は空に頼っているからです。国際空港のみでなく、日本の他の空港も、日本を守る大切な基地にもなります。有事のことを考えると、やはり直接国の管理の下に置くことが一番良いと思います。
 関西空港と二年後開港予定の中部空港についても同じことが言えると思います。仮に、有事の際、一つの国際空港が被害を受け使用できなくなった場合、まだ二つの国際空港が残っていますので助かります。
 特に、この三つの国際空港に関して、民営化のメリットより、安全確保の方が今後とても大切な条件になると思いますが、扇大臣の率直な見解をお聞かせください。
 平時でも、成田空港単独では首都圏の国際航空交通のニーズに的確に対応するのは極めて困難であります。扇大臣は羽田空港の国際化へ向けて尽力しているようですが、首都圏の二つの国際空港をどのように機能分担し、最大限にその能力を生かしていくのか、お聞かせください。
 成田空港は、その空港容量から、成田便を就航させたいのにそれがかなわない外国のエアラインが多く存在しています。定期航空路の開設は国と国との交流にも欠かせないものです。そのためにも、限られた条件の中で管理能力の向上を図ること、あるいは世界的に導入されつつある航空管制の民営化も視野に、安全重視を前提にしながら、効率に配慮し、空港の能力をトータルで向上させる必要があると思いますが、大臣の見解を求めます。
 米軍横田基地の軍民共用化の可能性と意味についても、是非、扇大臣の意見を伺いたいと思います。
 小泉首相は、先月二十三日に、ブッシュ大統領との会談で、横田の飛行場を民間航空機も使用できるようにと要請しました。ブッシュ大統領も検討を約束したとマスコミで報道されています。東京都の石原知事も横田基地を国内線に使うべきと以前から主張しています。国土交通大臣の見解をお願いします。
 民営化とは直接関係ないかもしれませんが、海外から日本を訪れる方にとって、成田空港と羽田空港との距離が余りにも長く、とても不便であるとよく言われます。
 例えば、ある国から九州の大分へ行きたいとすると、まず成田に到着、それから一時間以上かけて羽田へ移動し、やっと国内線に乗り換え、大分に向かうことになります。成田と結ばれている国内線は、札幌、仙台、名古屋、大阪と福岡しかありません。他のところへ国内線で行きたい場合、乗換えのために羽田へ移動しなければなりません。この不便さを将来解決する方法がないのでしょうか。大臣の見解を伺います。
 また、成田空港については、羽田空港だけでなく、都心からのアクセスにお金と時間が掛かるという評価が定着し、その改善を求める声が強いのが現状です。今後は成田高速鉄道のアクセスの整備によって改善することが見込まれていますが、開業へ向けたスケジュール、巨額の出資が見込まれる空港会社の負担見通し及び目標とする運賃基準について見解を伺います。
 最後に、成田空港は株式会社になった後の環境対策と共生策の継続について質問いたします。
 内陸型空港である成田空港は周辺住民の協力なくしては成り立たない空港であります。将来の完全民営化へ向けて、関係する自治体からは環境対策、共生対策が後退するのではないかとの懸念があるようですが、今後とも環境保全のための継続した対策をどのように担保していくのか、扇大臣の答弁を求めます。
 以上、私の質問でお分かりになったことだと思いますが、私は個人として、日本の玄関口である成田国際空港の民営化が有事などのことを考えると本当に進むべき道であるかどうか、懸念を持っています。しかし、私の懸念とは関係なく民営化は進められるでしょう。
 今回の法律提出の背景を踏まえ、私が最後に指摘しておきたいことは、日本という島国の存立に欠かせない国際空港の整備が果たして国家国民のために戦略的になされているかという疑問です。そこで、この疑問を晴らすべく、扇大臣の今後へ向けた決意を最後にお伺いして、私の初めての本会議質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。(拍手)
   〔国務大臣扇千景君登壇、拍手〕
○国務大臣(扇千景君) ツルネンマルテイさんが日本に帰化して二十五年、国会の壇上に立って質問をしてくださるというのは、やっぱり日本がこれだけ戦後かかって初めて壇上に帰化した人に立っていただくという、私は日本の国会がいかに日本の国の民主的な国であるかということの証明だと思って、まして、今おっしゃったように、御自分の名前をもじってツルの恩返しとおっしゃいました。私は、そういう精神が日本人に薄くなりつつあるところに改めてそういう気持ちを吐露していただいたことに心から敬意を表し、今後も参議院議員として頑張っていただくことを心から祈念したいと思いますし、そして、参議院の役割についてという御質問を冒頭にいただきました。
 これは、長年参議院で議論をされて、衆参の在り方というものを議論してまいりましたけれども、私はこの国会ほど意義深い国会はなかったと思います。
 それは、今まで衆参で同じような予算委員会がテレビ中継をされておりました。まして、決算委員会は二年、三年前の決算を時期後れで、しかも国会閉会中に審議をしておりましたのが、この国会で初めて参議院に全閣僚が出席してこの国会中に決算委員会が同時に採決される時期に至ったことは、私は参議院にとっては衆議院と違う大きな第一歩がこの国会によってしるされたと思って心から私は敬意を表したいと思いますし、それこそ衆議院と違った参議院の在り方、補完材料だけではなくて、参議院独自の私は政策と進み方があるということで、心から参議院の皆さん方の良識に敬意を表し、我々も最大限の努力をしていきたいと念じております。
 是非、ツルネンマルテイさんも、今後も参議院の質向上と国民のための参議院であるということに是非御協力を賜りたいと存じます。
 多くの質問をいただきましたけれども、時間の関係でなるべく、委員会にまた再度御質問くださるということですので、常識的な範囲で九問の質問に答えさせていただきたいと思います。
 まず、この法案に対して有事への対応についての御質問がございました。
 私は、六月六日に成立いたしました武力攻撃事態法において、公益的な事業を営む法人で政令で定めるものについては有事の際に協力を求めることができると明記されております。そういう意味では、当該法人が必要な措置を実施して、その責務を有するというのは当然のことでございます。そのために、空港が民営化された場合においても政令でこれを指定することができ、また有事の際に適切な対応ができるということを確信しております。
 そして、その次に、成田空港と羽田の機能分割の話がどうなるかというお話がございました。
 これは、成田空港と羽田空港、御存じのとおり首都圏の二大空港でございますけれども、私は、両者が相互に補完し合って旺盛な首都圏の空港需要に私はこたえていくべきであろうということが原点でございます。
 そして、具体的には、成田空港、御存じのとおり、国が責任を持って二千五百メートルの平行滑走路の整備を進めなければ、今は暫定滑走路、二十五年たって暫定という言葉が取り除くことができないのは大変私は残念だと思っておりますので、これも空港の運営面で経営の効率化と利用者のサービスの向上を図ることによって、その国際拠点空港としての役割の充実とそして強化を今後図っていかなければならないと思っております。
 一方、羽田空港につきましては、現状においても、深夜、早朝、夜十一時から朝の六時まででございますけれども、国際旅客のチャーター便の就航、週七十便認めております。これも再拡張を急ぐことによって国内線の需要に対応した発着枠を確保できるということで、一定量の国際定期便を受け入れることを今論議しつつあるというのが本年の今の事情でございます。
 それから、成田空港の発着回数についても容量として御質問がございました。
 これに関しましては、大規模、内陸の空港であるということで、御存じのとおり、ツルネンマルテイさんもおっしゃいました騒音公害の問題、これは内陸でございますので、そういう意味では内陸空港の持つ私は宿命としてこの騒音問題というものを大きな配慮をしなければならない。そのことによって、現在、年間二十万回が限度とされております。それは内陸空港の難しいところでございますけれども、私は、回数を増加する場合には、今後も地元との協議というものを抜きに私は語れないと思っております。
 今後、成田空港の空港容量の拡大、これは重要な課題でございます。なぜなれば、今、三十五か国が乗り入れの申込みをして順番を待っています。これも今の三十五か国という数字が、成田がきちんとしなければやがては日本に来なくなるという危険性も私は有していると思いますので、本来の二千五百メートルの平行滑走路等の早期の整備というものが私はこのウエーティングしている三十五か国に対しても私は礼儀であろうと思っておりますので、国としてまた地元と協議しつつ、私は発着回数の増大というものを図らなければ国際国家として成り立たないというのが、今大事なところへ来ているというのが認識でございます。
 それから、横田空港とのお話がございました。
 本件につきまして、今おっしゃいましたように、五月の二十三日に開催されました日米首脳会談におきまして、小泉総理より、横田の飛行場の何らかの形で民間との共用化、これができないかという申入れをさせていただいて、一層これが活用できないかということに対しては、ブッシュ大統領も、これを提案されて、日米の共同で検討してくださいということが返ってきておりますので、これは空域の問題、そして民間との共用に対しての、特にこれも地元との話合いが、近隣の皆さんの理解が得られなければできないことですので、今後その理解を得ることも含めて検討してまいりたいと考えております。
 それから、成田空港と国内線の乗り継ぎについてのお話がございました。
 この御質問に関しましては、御存じのとおり、成田空港と地方空港を結ぶ国内線の充実、これは国内線と国際線の乗り継ぎの利便性あるいはその向上を図った上で大変重要な課題でございます。
 なぜなれば、御存じのとおり、成田空港は内陸型空港ということで夜十一時から午前六時までは運航停止でございます。離発着ができません。そういう意味では、国際空港の二十四時間オープンにはほど遠い体制でございましたけれども、今年の四月の二十五日から、夜の十一時から朝の六時までは羽田空港を離発着可能ということにいたしましたので、やっと今年の四月二十五日から成田と羽田両方で二十四時間オープン体制が初めて取れたというのが現段階でございます。
 ただ、今おっしゃいましたように、国内線に乗り換えるのに、成田から羽田の国内線に乗り換えるのに、残念ながら、タクシーにお乗りになりましたら約二万円、それにプラス高速道路が二千三百五十円という、大変外国の皆さんには想像できない国際線と国内線の乗り継ぎでございますので、これも、今後はその利便さを図るためにこの四地区と便数が拡充されるように、今後とも成田空港の国内線の拡充、成田に国内線の乗り継ぎが少のうございますので、それも考えていかなければならない問題だと思っております。
 その次に、成田高速鉄道アクセスの御質問をいただきました。
 現在、日本の表玄関でございます成田空港と都心の間の所要時間は、JRの成田エクスプレスあるいは京成電鉄のスカイライナーを利用しても五十分台掛かっております。それを、今回は成田空港―都心間を世界に比べて遜色のない三十六分で結ぶ成田高速鉄道アクセスの整備を進めているところでございます。これも、七月に事業主体であります成田高速鉄道アクセス株式会社に対して鉄道事業の許可を行ったところでございますので、今後は平成二十二年度の開業を目指して、環境アセス調査、建設の工事等を確実に進めてまいりたいと考えております。
 運賃につきましても、この路線が成田空港への基幹アクセスになることから、他の鉄道事業者の運賃水準を踏まえて、利用者が利用しやすい水準に考えていきたいと思っております。
 そして、成田空港における民営化の環境保全対策についてのお尋ねをいただきました。
 成田空港におきましても、御存じのとおり、大規模な内陸空港であることは申し上げたとおりでございます。反対運動の経緯から、環境対策、そして共生策は経営形態のいかんにかかわらず確実かつ適切に実施されることが必要不可欠であるのは御存じのとおりでございます。
 したがいまして、この法案では、環境対策、共生策を空港会社の事業として明記するとともに、これらの事業を営むことが会社の責務であることを明記いたしております。また、事業計画の認可、空港会社に対する監督命令等の規制を受けても、国の責務が果たされるようになっております。
 国土交通省としましても、空港会社の経営の自主性を尊重しつつ、地域と空港の共生という点を私たちは理念の下に、適切に今後も指導してまいりたいと思っております。
 最後に、国際空港の役割についての御質問がございました。
 特にアジアの諸国、近隣のどこを見ましても、大規模空港が整備されて、我が国の空港に寄らなくても、日本をまたいで近隣の整備された空港、また着陸料が三分の一という状況では日本は孤立せざるを得ません。そういう状況の中で、このためにも成田空港、羽田空港、関西国際空港及び中部国際空港といった国際拠点空港を、空港整備事業の七四・二%を投入して、その重要な整備に今後も取り組んでいきたいと存じております。
 今後とも、二十一世紀のグランドデザインを念頭に置きながら、所要の財源を確保しながら投資の重点化を図っていく、そのことが、我が国の玄関口としてふさわしい国際拠点空港の整備に積極的に努めてまいりたいと考えております。(拍手)
○議長(倉田寛之君) これにて質疑は終了いたしました。
     ─────・─────
○議長(倉田寛之君) 日程第一 使用済燃料管理及び放射性廃棄物管理の安全に関する条約の締結について承認を求めるの件
 日程第二 過度に傷害を与え又は無差別に効果を及ぼすことがあると認められる通常兵器の使用の禁止又は制限に関する条約第一条の改正の受諾について承認を求めるの件
  (いずれも衆議院送付)
 以上両件を一括して議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。外交防衛委員長松村龍二君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔松村龍二君登壇、拍手〕
○松村龍二君 ただいま議題となりました条約二件につきまして、外交防衛委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 まず、放射性廃棄物等安全条約は、使用済燃料及び放射性廃棄物の管理の安全を規律する法令上の枠組みを定めること等を締約国に義務付けることにより、使用済燃料及び放射性廃棄物の管理の高い水準の安全を世界的に達成し及び維持すること等を目的とするものであります。
 次に、特定通常兵器使用禁止制限条約の改正は、この条約及び条約の附属議定書を国際的性質を有しない武力紛争についても適用することを目的とするものであります。
 委員会におきましては、両件を一括して議題とし、放射性廃棄物等安全条約の履行のための国内措置、高レベル放射性廃棄物の国際管理、特定通常兵器使用禁止制限条約の改正の途上国による締結の促進、クラスター爆弾や小型武器の規制に向けた取組等について質疑が行われましたが、詳細は会議録によって御承知願います。
 質疑を終え、順次採決の結果、両件はいずれも全会一致をもって承認すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
○議長(倉田寛之君) これより両件を一括して採決いたします。
 両件の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
○議長(倉田寛之君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
○議長(倉田寛之君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百三十二  
  賛成           二百三十二  
  反対               〇  
 よって、両件は全会一致をもって承認することに決しました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────
○議長(倉田寛之君) 日程第三 特定産業廃棄物に起因する支障の除去等に関する特別措置法案
 日程第四 廃棄物の処理及び清掃に関する法律の一部を改正する法律案
  (いずれも内閣提出、衆議院送付)
 以上両案を一括して議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。環境委員長海野徹君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔海野徹君登壇、拍手〕
○海野徹君 ただいま議題となりました両法律案につきまして、環境委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 まず、特定産業廃棄物に起因する支障の除去等に関する特別措置法案は、特定産業廃棄物に起因する支障の除去等を平成二十四年度までの間に計画的かつ着実に推進するため、環境大臣が策定する基本方針等について定めるとともに、都道府県等が実施する特定支障除去等事業に関する起債の特例その他の措置を講じようとするものであります。
 次に、廃棄物の処理及び清掃に関する法律の一部を改正する法律案は、最近における廃棄物の処理をめぐる状況にかんがみ、廃棄物の適正な処理を確保するため、国が策定する廃棄物処理施設整備計画について定めるとともに、廃棄物の広域的処理について許可に代わる認定制度を新設するほか、廃棄物の不法投棄に関する罰則を強化する等の措置を講じようとするものであります。
 委員会におきましては、両法律案を一括して議題とし、青森・岩手県境不法投棄事案における行政の責任、排出事業者等の責任を徹底化する必要性、拡大生産者責任が法案に盛り込まれなかった理由、産業廃棄物税導入の是非等について質疑が行われたほか、参考人からの意見聴取、青森・岩手県境の不法投棄現場における現地調査を行いました。
 質疑を終了した後、廃棄物の処理及び清掃に関する法律の一部を改正する法律案に対して、日本共産党の岩佐委員より、産業廃棄物の不法投棄に係る土地の所有者等の責任の強化等を内容とする修正案が提出されました。
 次いで、順次採決の結果、特定産業廃棄物に起因する支障の除去等に関する法律案については多数をもって、廃棄物の処理及び清掃に関する法律の一部を改正する法律案については、修正案を否決した後、多数をもって、それぞれ原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、両法律案に対しそれぞれ附帯決議が付されております。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
○議長(倉田寛之君) これより両案を一括して採決いたします。
 両案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
○議長(倉田寛之君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
○議長(倉田寛之君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百三十二  
  賛成            二百三十  
  反対               二  
 よって、両案は可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────
○議長(倉田寛之君) 日程第五 電気事業法及びガス事業法の一部を改正する等の法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。経済産業委員長田浦直君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔田浦直君登壇、拍手〕
○田浦直君 ただいま議題となりました法律案につきまして、経済産業委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、電気事業及びガス事業について、ネットワーク部門の公平性、透明性に対する市場参加者の信頼等を確保するため、託送供給に係るアクセス情報等を目的外に利用することの禁止、ネットワーク部門の収支の明確化等の措置を講ずるとともに、電源開発促進法を廃止し、電源開発株式会社を民営化しようとするものであります。
 委員会におきましては、参考人から意見を聴取するとともに、電気事業及びガス事業の自由化範囲の拡大に係る理念、原子力発電についての投資環境整備の在り方、電源開発株式会社の民営化に当たっての財務基盤強化の取組等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。
 質疑を終わり、討論に入りましたところ、日本共産党を代表して西山委員より反対する旨の意見が述べられました。
 次いで、採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、本法律案に対し九項目の附帯決議を行いました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
○議長(倉田寛之君) これより採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
○議長(倉田寛之君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
○議長(倉田寛之君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百三十二  
  賛成             二百六  
  反対             二十六  
 よって、本案は可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
○議長(倉田寛之君) 本日はこれにて散会いたします。
   午前十時四十二分散会