第156回国会 総務委員会 第7号
平成十五年三月二十六日(水曜日)
   午前十時開会
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   委員の異動
 三月二十六日
    辞任         補欠選任
     平野 達男君     渡辺 秀央君
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  出席者は左のとおり。
    委員長         山崎  力君
    理 事
                景山俊太郎君
                世耕 弘成君
                山内 俊夫君
                伊藤 基隆君
                高橋 千秋君
    委 員
                泉  信也君
                加藤 紀文君
                岸  宏一君
                久世 公堯君
                椎名 一保君
                谷川 秀善君
                森元 恒雄君
                輿石  東君
                高嶋 良充君
                辻  泰弘君
                内藤 正光君
                木庭健太郎君
                山下 栄一君
                八田ひろ子君
                宮本 岳志君
                松岡滿壽男君
                渡辺 秀央君
                又市 征治君
   国務大臣
       総務大臣     片山虎之助君
   副大臣
       内閣府副大臣   伊藤 達也君
       内閣府副大臣   根本  匠君
       総務副大臣    若松 謙維君
       総務副大臣    加藤 紀文君
   大臣政務官
       総務大臣政務官  岸  宏一君
   政府特別補佐人
       人事院総裁    中島 忠能君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        藤澤  進君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官
       兼行政改革推進
       事務局長     堀江 正弘君
       総務省行政管理
       局長       松田 隆利君
       総務省自治行政
       局長       畠中誠二郎君
       総務省自治行政
       局公務員部長   森   清君
       総務省自治行政
       局選挙部長    高部 正男君
       総務省自治財政
       局長       林  省吾君
       総務省情報通信
       政策局長     高原 耕三君
       公正取引委員会
       事務総局経済取
       引局取引部長   楢崎 憲安君
       外務大臣官房領
       事移住部長    小野 正昭君
       文化庁長官官房
       審議官      森口 泰孝君
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  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○平成十五年度一般会計予算(内閣提出、衆議院
 送付)、平成十五年度特別会計予算(内閣提出
 、衆議院送付)、平成十五年度政府関係機関予
 算(内閣提出、衆議院送付)について
 (内閣所管(人事院)、総務省所管(日本学術
 会議及び公害等調整委員会を除く)及び公営企
 業金融公庫)

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○委員長(山崎力君) ただいまから総務委員会を開会いたします。
 去る二十日、予算委員会から、本日一日間、平成十五年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、内閣所管のうち人事院、日本学術会議及び公害等調整委員会を除く総務省所管並びに公営企業金融公庫について審査の委嘱がありました。
 この際、本件を議題といたします。
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○委員長(山崎力君) まず、政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 委嘱審査のため、本日の委員会に内閣官房内閣審議官兼行政改革推進事務局長堀江正弘君、総務省行政管理局長松田隆利君、総務省自治行政局長畠中誠二郎君、総務省自治行政局公務員部長森清君、総務省自治行政局選挙部長高部正男君、総務省自治財政局長林省吾君、総務省情報通信政策局長高原耕三君、公正取引委員会事務総局経済取引局取引部長楢崎憲安君、外務大臣官房領事移住部長小野正昭君及び文化庁長官官房審議官森口泰孝君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山崎力君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
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○委員長(山崎力君) 予算の説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○山内俊夫君 おはようございます。
 いよいよこの四月一日に日本郵政公社が設立されるということになりました。実に明治四年以来百三十年ぶりの大改革であります。私も、ちょうど一昨年から政務官として、担当政務官としてこの問題に直接タッチをしてまいりました。いよいよ誕生というわけでございます。公社化のこの国会審議というものは、公社化の法律を作るのに非常に熱心にやってまいりました。ですから、案外法案審議の中で具体的な話というのは非常に少なかったわけでございます。今日は、その辺りを少し積み残しておるような気がいたしますので、質問をさせていただけたらと思っております。
 基本的に公社化になって良かったなということで、我々は、国民も、また郵政関係者も大変期待をいたしておるところでございますし、また、生田総裁も就任以来、立派な公社に育てるんだという決意も表明されております。ですから、その辺りを関連しながら質問をさせていただけたらと思います。
 まず、大臣にお聞きをしたいんですが、今回の公社化の具体的なメリット、これは公社化によってどのような新サービスが予定されているのか、この辺りを少しお聞きしたいなと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 今、山内委員お話しのように、いよいよ四月一日から日本郵政公社がスタートいたします。山内委員には政務官として大変御苦労いただきまして、ありがとうございました。
 レールを敷いていただきまして、やっとこれで公社化になると、こういうわけでございますが、最大のメリットは何か、具体的なメリットは何かということですが、フレームの方は国営公社で職員さんは国家公務員で、商品も大きく変わるということはないです。限度額も同じでございますし支払保証も同じでございますが、経営の中身はできるだけ民間的な効率的な経営にやってもらうと、こういうことでございまして、国民の立場からいいますと、新しい商品サービスを迅速に提供してもらえるようになるだろうと、こう思っておりまして、既に現在検討中の新しいサービスにつきまして例を申し上げますと、全国のローソン、これが、ローソンが七千七百あるそうでございますが、全店舗への郵便ポストを設置すると、一月からもう始めております。
 それから、ATM提携先が、今までは大変、なかなか拡大といってもいろいろございましたが、五月から更に七つの金融機関と提携をして、ATMの提携先が拡大する。こういうふうに民間と連携しました、提携しましたサービスの充実を図るということ。それから、翌日配達エリアが、今は六百キロから七百キロですね。それを千キロまでに拡大すると、こういうわけでございまして、郵便の配達も早くなります。それから、写真付きの切手を販売すると、切手の下に自分の顔を入れまして、プリクラみたいに、これを販売する。あるいはATMの取扱時間が、普通は八時半から五時ですけれども、これを例えば七時とか八時とか十一時だとか、場合によっては二十四時間だとか、こういう取扱いの時間の延長を千百ぐらいやりたいと、こういうふうに思っておりまして、こういうサービスは国民の皆さんから見ると目に見えたサービスになると、こういうことでございますし、今郵便が赤字でございますけれども、是非この赤字についても、郵便事業についても合理化、効率化をやって赤字をなくしてまいりたいと、こういうもろもろの意味でのサービス向上を考えております。
○山内俊夫君 かなり具体的なお話をいただいたわけでございますけれども、私も、公社化がほぼ決定した段階で、あの議論の中で、基本的には宅配業者が参入するという話が随分ありました。それが、ポストの設置については非常に議論が多かったんですけれども、ローソンとかコンビニ中心にやろうというそういう話があったんです。ところが、いざふたを開けてみますと、あっという間に公社がローソンと提携をしたという、正にスピードアップして、また国民に大変サービス向上に努められているなという感触がまず感じられたわけでございます。
 ところで、公社化に向けて準備万端ではあろうと思いますけれども、まだまだ予測されないもの、シミュレーションの範囲を超えたものもたくさんあると思いますけれども、どのような準備が具体的に行われているのか。これは岸大臣政務官にちょっとお聞きをしたいと思うんですが。
○大臣政務官(岸宏一君) ただいま大臣も申されましたが、山内前政務官の御努力のおかげで準備万端相整ってございます。三十万人の職員の皆さんが生田新総裁候補者を、予定者を中心にしまして、日本郵政公社法の精神にのっとりまして各般にわたって準備を進めて、四月の開業に全力で開始したいと、こういうふうな状況でございます。
 具体的に、いろいろあるわけでございますけれども、二、三御紹介申し上げますと、法に基づいて公社の中期経営目標、計画、これが公社の設立委員から総務大臣に認可申請されておるところでございますが、本日の正午に認可の予定となっております。また、役員につきましては、生田総裁予定者を始め二十名の役員が決定いたしました。なお、そのうち七名が民間からの指名でございます。それから、公社の指針となります経営理念、行動憲章、環境基本宣言の策定などが行われました。また、ロゴマークなど、皆さん御承知でございますけれども、こういったコーポレートアイデンティティーというんでしょうか、こういうものの策定もやろうと。それから、生田総裁予定者は、キャッチフレーズとしましては「真っ向サービス」ということで、松井選手や高原選手、サッカー、それから横綱の朝青龍ですか、こういう方々を使いまして、国民に理解をいただきますように、これからの新しいスタートを切るということで張り切っておるところでございます。
 以上でございます。
○山内俊夫君 ありがとうございました。
 昨年の通常国会の中でも大変ポイントになっておりましたのが、じゃ民間がサービスする場合、果たして今の事業、そのときに当時の事業庁がやっておりましたユニバーサルサービス、果たしてそこまでやれるんだろうかどうか、そういう議論が大変多かったわけです。
 確かに、ユニバーサルサービスというのは郵政の持つ大変一番大きなサービスであろうと思うわけでございますが、そのユニバーサルサービスのベースとなりますこの郵便局のネットワーク、二万四千七百あります。これが果たして、今後公社化になって郵便局は少しずつなくなっていくんじゃないかという地方の心配な声が一杯上がってきているわけですが、その辺り、副大臣にちょっと聞かせていただけたらと思いますが。
○副大臣(加藤紀文君) 先生御指摘のように、郵便とか貯金とか、また簡易保険といった生活基礎サービスを全国あまねく提供するという郵政事業の本質、意義というのは変わらないわけであります。
 現在、過疎地も含めまして全国で三千二百十五の市町村に郵便局が設置されておりますが、公社化になりましても、この日本郵政公社法、法令によりまして、郵便局ネットワークの水準を維持するということがうたわれておりまして、市町村に一局以上設置することが義務付けられております。
 また、公社の中期経営目標におきましても、経営の基本的方向として、ユニバーサルサービスの確保のために、発足時の郵便局の水準を維持すると明記されておりますので、先生が御懸念されるような状況にはならないと考えております。
○山内俊夫君 確かに、郵便局のネットワークというのは大変な財産でもあります。
 ちょうど同じ総務省の中で並行して進めてこられておりますのが市町村合併でございまして、その市町村合併が大きな自治体になっていきますと、どうしても住民が心配するのがサービス低下ということを心配して、いろんなところでそういう声も上がっております。
 そのサービス低下を、コストを上げなくて、その郵便局のネットワークをうまく活用しながら、今後市町村合併の補完材料として、その補完的な役割として私は郵便局ネットワークが大変な役割を果たしていくんだろうと、このような期待もいたしておるわけでございますので、効率化一本で郵便局を云々するというのは、私は少し問題があるのかなと。できるだけ行政体との、行政サービスをどう補完していくかという観点からも、是非郵便局のネットワークをその視点で評価していただきたい、こういう期待を持っております。
 ところで、今話が出ました市町村合併でございますけれども、今後地方分権を推進していくためには、少子高齢化という大変な大きな社会の構造的な変化が訪れてきておりますが、この自治体を大きくすればするほど効率化を図っていかなきゃいけないし、またサービスを低下させちゃいけないということでございますが、平成十二年の十二月に閣議決定をされました行政改革大綱によりますと、市町村合併の自治体を、千という目標を設定をいたしております。今現在、三千二百近くあろうかと思いますけれども。これは与党方針を踏まえまして、市町村合併特例の期限であります平成十七年三月までに十分な成果が上げられるよう、これ市町村合併をより一層強力に推進するという方針も出されております。
 また、これまで平成十一年から三年連続で全国四十七都道府県において市町村合併シンポジウム、リレーシンポというものを三年連続でやってきました。これは四十七都道府県で各大体二、三か所やってきておると思います。大変盛り上げに寄与してきたメニューでございますけれども、三年の三月には市町村合併について国の施策に関する関係省庁間の連携を図るため、総務大臣を本部長にいたしまして、すべてのほかの副大臣を本部員にした市町村合併支援本部を設置いたしております。
 平成十三年八月に、市町村合併支援プランを策定をいたしまして、平成十四年八月にはこの市町村合併支援プランを改定し、既存の五十七項目、支援項目五十七あったんですが、それは今度二十三増やしまして、八十の項目にいたしたと思っておりますが、これはより一層市町村合併を支援する体制を整備していこうということの表れじゃないかと思っておりますが。
 ここで若松副大臣にちょっとお聞きしたいんですけれども、合併特例法の期限まであと二年という、大変もう目の前に迫ってきたわけでございますが、現在の市町村の合併の検討状況、それと、今後の合併の見込みというものを、予測をも入れまして御報告いただけたらと思いますが。
○副大臣(若松謙維君) まず、今年の一月一日現在の法定協議会、任意協議会、これを構成する市町村が千六百十八団体に増加して、いわゆる全市町村の過半数を超えたところはこの委員会でも御報告させていただきました。特に、法定協議会、この構成市町村数が千団体を超えまして、三月二十五日時点では千六十八、そしてその協議会が二百五十六ということで、急速に増加していると認識しております。
 今、委員御指摘の行政改革大綱の千、これを目標に総務省といたしまして今、更に積極的に推進しているところでありますが、十七年三月までのこの合併特例法、こういった期限でもありますこのタイミングを更に活用して、今後その増加を図っていきたいと、努力してまいる決意でございます。
○山内俊夫君 今も大臣から、副大臣から御報告ありましたように、二年という年月、大変、二十四か月ですよね。基本的には大体二十か月から二十二か月という準備段階が要ると思うんですが、大臣はよくそれをもう少し短くしろという掛け声を随分掛けられておりました。
 あと二年しかないというこの中で、今合併をどんどん進めておりますけれども、ひょっとしたらもう間に合わないよということで、少しあきらめ掛かっている自治体もちらほら見えるわけでございますけれども、最近大臣はこういったことに対して、合併することを市町村が決めていれば合併特例法の優遇措置の対象としてもよいという発言もされておりますが、これによって合併特例を延長するのか、また二年程度合併の手続を短縮して、合併しようとする市町村はできるだけ多く救うべきだという考えであるのかどうか、その辺りを聞かしていただけたらと思うんですが。
 私も全国十か所ばかりごあいさつにお邪魔をいたします。必ず後の懇談会で出てくるのが、今回の十七年三月でこの合併特例法が切れた場合、各市町村の中では、いや第二便の船が出るぞというような、間違ったというかそういう予測、期待する予測もあるんですが、我々は確実にその時点では全くありませんと、もうこの三月、十七年の三月にもう船が出てしまうとあとはありませんよということで意識を統一してまいったわけでございますけれども、この延長に対しての大臣のこの発言、真意、少しお聞かせいただけたらと思うんですが。
○国務大臣(片山虎之助君) 今お話しのように、あと二年、合併の特例法の期限まで。だから時間が足りないという声をよく聞くんですけれども、我々は今の合併特例法は一杯優遇を書いていまして、あの優遇自身にもいろんな議論があるんですね。したがって、この合併特例法の期限延長は全く考えておりません。二便の船は出ません。
 ただし、合併の意思があって合併やりたいというところが、時間切れになって優遇措置の対象にならないというのは大変かわいそうといいますか、不利でございますので、できるだけ意思のあるところは救いたいと、こう思っておりまして、最近私があちこちで言っておりますのは、合併の意思を公に確定した市町村について、手続が残ると、手続が合併特例法の期限よりはみ出ると、そういうものについては、期限内に合併の意思を確定してもらえるんなら優遇措置の対象にしたらどうだろうかと、こういうことでございまして、しかしこれは法律の改正が要るんです。経過措置的な考えでありますけれども、法律の改正が要りますので、次回以降の国会で場合によってはお願いすると、こういうことになりますが、手続だけ残っているもの、これを救いたいと。
 だから、十七年の三月末まで市町村議会の議決でもして、関係の府県に申請をしていただくものは救ったらどうだろうかと。どの時点が意思の確定と見るかはもう少し事務的にも検討させていただきたいと思いますし、地方制度調査会等でもお考えをお聞きしたいと、こういうふうに思っております。
 それから、今の合併の処理の手続が二年近く掛かるというんですね、これはいろいろあるもんですから。だから、できるだけそれを短縮して、できれば半分ぐらいで、一年以内とか、十か月ぐらいで全部完結するようにしたらどうかと。
 なるほど法定協議会からずっと行きますと、二年ぐらい掛かるんですよ。法定協議会で意思を決定して、建設計画を作って、それからそれぞれの市町村が合併の議決をやって、都道府県に申請して、知事がそれを都道府県議会の議決にかけて、それから公報に登載する、市の場合には総務省と協議する、協議が調ってから手続を取ると。
 こういっていますと、それは二年近くになるんです。だから、できるだけそれを短くするように、これは運用上の問題ですから、是非考えたいと、そういうふうに思っております。
 そこで、一便の船が出てしまった後、何にも船が出ないのかと。二便の船は出ませんけれども、例えば今のままで法律が全部切れてしまうと合併をする場合の障害になるようなことがあるんですよ。例えば、合併した場合に、前の市町村の職員をそのまま今引き継ぐようにしているんですよね。ところが、その手当てがなけりゃ、これまた大変なんです。一遍辞めて、また採用するようになる。
 だから、そういう障害があるとすれば、合併に、優遇じゃないんですよ、障害を除去するようなことは考えたらどうだろうかと。例えば、交付税も、今は合併算定替えというんで、合併になったら不利にならないようにした上に優遇しているんですよね。優遇はしませんけれども、不利にならないようにする、交付税の計算上、これは考えても私はいいんじゃなかろうかと。
 そういう点について、何が障害かというのを詰めにゃいけませんけれども、障害除去についても検討して、それは優遇じゃないわけですから、十七年の四月以降、そういう法的な措置を検討することもあり得るなと。これはまだ結論を出しておりませんが、そういうことを含めて、できるだけ合併の意思があるところは救うと。それから、合併は十七年の三月以降も永遠に続くわけですから、そのための障害除去については、そこは前向きに考えたいと、こういうふうに思っております。
○山内俊夫君 ありがとうございました。
 この合併問題を一番身近な問題として感じられているのは、実は町村なんですね。といいますのは、町村というのは、もう税収はほとんどない、交付金である程度賄われているという実態がございます。そういうことで、非常にシビアな考え方をして、また一生懸命取り組んでいるのもやはり町村でございます。
 その町村の中で、一番また不利益を被っているというか、非常に税収の上がらない地域、これは中山間地域でございます。非常に面積は広くて、道路行政なんか随分やらなきゃいけない、でも住んでいる人口は非常に少ない。そういった過疎的な地域が大変多うございまして、この過疎的な地域というのは日本、オール・ジャパンの中では、やはり緑を確保してもらっているし、水の涵養辺りにも随分寄与していただいているその地域でございますが。
 効率的な形でいきますと、どうしても合併やむなしという考え方をしておりますけれども、こうした市町村が合併することによりまして、現在、各市町村が単独で認められております、先ほども言いましたが、過疎債、過疎債とか過疎対策等の制度がひょっとしたらなくなってしまうんではないかというような心配、また不安が各市町村に広がっております、それはもう特に中山間地域の町村でございますけれども。
 これはもう最後の質問にさせていただきますけれども、大臣、その辺りの考え方をちょっとお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 過疎地域、今は自立促進特別措置法というのがありますね、もう大分延長してきて名前も変わってまいりましたが。
 これは、いろんな優遇はありますよね。特に、過疎債それから補助率のかさ上げ、道路や下水道の府県代行ですね。これがどうなるんだということなんですが、現在、過疎地域の町村が合併すると全体は過疎地域でなくなると、こういうことになりまして、その合併する町村単位で過疎地域としては優遇措置が法律がある間受けれると、こういうことですね。
 だから、一つの合併町村の中で、過疎地域であったところはそのまま過疎地域としての優遇措置は受けれると、こういうことが法律上手当てをしておりますので。そのほか、それに似たようなことがありましても基本的には優遇が合併によっても残る、受けれると、こういうことを基本的に考えておりまして、我が省以外の関係でも、そういうことがあれば、今私が言ったような考え方で対応してまいりたいと、こう考えております。
○山内俊夫君 ありがとうございました。
 特に、片山総務大臣は地方と国の税収、また税に関するバランスを一対一にしようという大きな片山試案を出されております。これは地方の人たちも大変期待もいたしておりますけれども、でも、それ以来、ずっと一年ばかり議論をしておりますが、なかなか財務省がその辺りを手放さないという話もありますけれども、これはもう我々も大いに期待をいたしておりますし、また片山大臣の一番大きな私は仕事になろうかと思います。
 是非、その辺り、地方の自主財源というものに目を向けていただいて、今後の自治行政をやっていただきたいと思います。
 終わります。ありがとうございました。
○内藤正光君 おはようございます。民主党・新緑風会の内藤でございます。
 今日は、五十分いただきまして、主に三点に絞って御質問をさせていただきたいと思います。──五十分でございます。
 まず、e―Japan計画について質問させていただくわけなんですが、先日、総務省さんの方に資料を要求して、いただきました。e―Japan重点計画に基づき総務省がシステム構築のために発注した企業一覧で、具体的な名前は申し上げるつもりはございませんが、見るとどれも皆大手企業ばかりということですね。これはもう大臣も御承知のことだろうと思います。
 しかし、私は、ある面、致し方ない面があることを認めながらも、これがずうっと続くようでは、日本のITを支える産業界としてすそ野が広がっていかない。となると、競争の活性化だとか、あるいはまた国際競争力の向上、こういった観点から見てみますと、私は、これは決して好ましい状況ではないというふうに私は思います。
 まず、大臣のこの点についての御所見を伺うところから始めたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 情報システムの政府調達につきましても、他のものの政府調達と同じように平等にアクセスを与えると、こういうことで、基本的には一般競争入札なんですよ、でない場合もありますが。基本的には一般競争入札ですが、今、内藤委員言われましたように、大手が取っていますね。それは大手が力があるんです、一つは。入札する場合の価格算定力なんというのはありますし、技術力はあるし、それは中小よりは力があると思うんですけれども、しかし、やっぱり大手だけじゃ私も良くないと思うんですよ。大手ばっかり、東京周りばっかりですよ。
 私は、そういう意味では、もっとすそ野を広げる、中小のそういう関係の業者の方も育ってもらうということが必要なんで、そういう意味では、今、内藤委員が言われたような日本のあるべきITあるいはIT産業の在り方からいうと、少し考えなきゃいかぬなと。そこは認識を共有していると思っております。
○内藤正光君 e―Japanに限らず、官公庁が発注するこういった案件、やはり往々にして大手企業ばかりが受注する結果になっているのは御案内のとおりだと思いますが、なぜこういうことが続くんでしょうか。その理由は何だと考えるのか、お考えをお伺いさせていただきます。
○政府参考人(松田隆利君) お答え申し上げます。
 情報システムの政府調達におきまして、結果的に大手ベンダーによる受注が多くなっているのではないかということでございますが、ただいま大臣からも御答弁ございましたように、一つはやはり、大手ベンダーが入札案件の評価のやはり大きな要素であります価格競争力、これにおいて非常に優れていたということが一つございます。
 それから、これまでの政府の競争入札参加制度におきまして、やはりきちっとした履行をしていっていただくというような観点から、営業年数ですとか売上高等の外形的な要素によりまして、企業の入札可能な予定価格帯、こういうものを設定してきたというようなことがございまして、技術力等を有する中小企業あるいはベンチャー企業、技術力等を有してもなかなか入札案件に参加しにくいと、そういう状況があったのではないかと考えられると。
○内藤正光君 私も、いろいろこの点についてIT関係の方々に聞いて、調査をしました。
 やはり行き着くところ、ちょっと総務省さん、あるいはまたこれすべての省庁さんにとって耳の痛い話なのかもしれませんが、行き着くところ、省庁側に分割発注する能力がない、人材がいない、そういったところに行き着くようなんです。
 本来、システムというのは全部丸ごと出すんじゃなくて、分割して、これはどこどこに任せようとかここはどこどこに任せようということをやるんですが、そういう能力がないものだから、どういうことをやっているかというと、事前に丸投げ相談しちゃうんです、大手に。大手に丸投げ相談です。一年ぐらい前とか何か月か前に。そしてそれを、相談を受けた大手はその資金力が十分、潤沢にあるわけですから、事前に先行投資をしてしまうということとか、あるいはまた自分たちに有利なようにおぜん立てをしてしまう。この時点で中小、ベンチャー等の中小が入り込む余地が既になくなっちゃうわけです。
 で、じゃ受注をした大手は大手でどういう行動を取るかというと、これを例えばちゃんとベンチャー等に発注してくれればまだしも、価格競争の面からいって大体中国だとかそういったところに発注しちゃうんです。そうすると、日本の空洞化がどんどんどんどん進んじゃうんです。
 よく電気通信の分野で総務省さんは、参入を促進するためにアンバンドルが必要だ、アンバンドルが必要だとよく御高説を賜るわけなんですが、皮肉な言い方をすると、このアンバンドルという体制が一番できてないのが実は国であり地方自治体ではないのかと、私はそう思うんですね。そういった実情があるということを御承知おきいただければと思うんです。
 とはいうものの、大臣がおっしゃるように、分割発注する能力って相当なもんなんです。で、そういった能力を兼ね備えた人材はやはり大手企業にしかいないというのが現状なんです。しかし、こういったことを踏まえながら、実力あるベンチャーがもっと、下請としてではなくてちゃんと真っ正面から受注できるようにしていかなければいけないと私は思います。そのために、また再度お考え、あるいは具体的なお考えがあれば大臣、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 今、内藤議員が言われますように、電子政府も丸投げ、電子自治体はもっと丸投げと、こういうことが一時言われましたですね。今は言われたころよりは私は大分良くなっていると、こう思いますけれども、しかし、確かにそういう傾向はございますので、政府の方では、情報システムに係る政府調達府省連絡会議というものがありますので、そこにおきまして競争入札参加資格の柔軟な運用をやると。今ちょっと話がありましたが、ある程度能力で分けているようなものの垣根を大分取り払うというようなこと、あるいはジョイントベンチャー等の企業共同体への競争入札参加資格を付与するとか、こういうことを各府省においてやろうと、こういうことは一応申合せいたしまして各省で対応してまいりますけれども、企業規模は小さいけれども技術力は高いと、こういうものは下請でなくて大手と対等に参加できて、それ相応の役割を担うと。分割をどうするのかということも確かに委員言われるようにありますので、そういうことを含めて総合的な対応を検討いたしたいと。
 それから、電子自治体につきましては、私ども何度も言っていますように、できるだけ共同化すると。共同化、こういうことを言っておりまして、共同化ということは、やっぱり今言いましたように対応が非常に柔軟にできる、実態に合ったような対応ができると、こういうことでございますので、そういう方針で今後ともやってまいりたいと思っております。
○内藤正光君 是非、我が国のIT産業のすそ野を広げるという意味で全力で取り組んでいっていただきたいと思います。
 e―Japan計画については最後質問させていただきたいんですが、昨年でしたか、若松副大臣が例のウィンドウズについて御意見を述べられ、それが新聞各社に報道されました。ウィンドウズは中身をなかなか教えてくれないだとか、秘密主義ですね、で、セキュリティーの観点でいかがなものかというようなお話をされたかと思うんですが。
 各企業は、大も小もすべてなんですが、政府の方針がまだ定まっていない、特にOS、どういうもの、どういう調達方針を持っているのかと、これだとなかなか準備が進められないということでやきもきしている面もあります。そこでOS、具体的な名前は言えないと思います。UNIXだ、やれリナックスだ、やれウィンドウズだと、これはもう場合場合で変わってくるんだろうと思います。しかし、一つの方針をお示し、この際お示しいただければと思いますが。
○政府参考人(松田隆利君) お答え申し上げます。
 ただいま先生がおっしゃられましたように、OSにつきまして特定のこれこれということはなかなか申し上げられないわけでございますが、こういうものにつきまして、各府省におきまして、それぞれの業務処理上求める機能に合致するOSを様々な種類のOSの中から調達していくというのが、今の政府調達としての考え方であろうかと存じます。
 ただ、先生御指摘のように、近時、内外にオープンソースOSについていろいろ関心が高まっております。セキュリティー面あるいは運用面等についていろんな御意見があるわけでございますが、総務省の情報通信政策におきまして、来年度、調査研究を行うということになっておりまして、オープンソースOSのメリット、デメリットを客観的、中立的に評価を行うということにしているところでございます。
 こうした取組も踏まえまして、この行政情報システム、電子政府等におきますオープンソースOSの取扱いについても検討してまいりたいと考えております。
○内藤正光君 分かりました。
 では、次の項目に移りたいと思います。
 海外のIT技術者の活用という点で質問させていただきたいと思うんですが、IT関係者といろいろ話をしてみますと、不景気だ不景気だとよく言われているんですが、実は意に反してシステム開発案件自体は実はたくさんあるんだと言うんです。ただ問題は、システム開発に当たることができる能力ある、それなりの能力ある技術者が圧倒的に不足している、だから対応できないんだという問題を何人かのIT関係者の方々から指摘をされました。それを考えると、中長期的には早急な人材育成の強化、これはもう本当に大きな課題として取り組んでいかなければならないとは思うんです。
 でも、それはそれとして、じゃ現実をまず見てみますと、先ほどの話等も絡むんですが、好むと好まざるとにかかわらず、日本に圧倒的に人材が不足しているわけですから、中国を始めとする諸外国の力をかりなきゃいけない。具体的には今、中国ですね、中国の技術者の力をかりなきゃいけない。だから、多くの日本の企業は中国のIT関係、関連企業と連携をし合ってシステム開発を進めていかざるを得ない、これが現実でございます。この流れすら止めてしまったら、もう日本のITというのは多分伸びがもう止まってしまうんだろうというふうに私は思っております。
 そこで外務省さんにお伺いをしたいんですが、そういった外国人技術者がシステム開発をするに当たって日本に来る場合、どんなビザが必要なんでしょうか。
○政府参考人(小野正昭君) お答えいたします。
 委員御指摘の中国、インドのIT技術者に対してでございますが、外務省といたしましても、この方々の我が国経済におけるその果たす役割の重要性というものは十分認識してきているところでございます。
 かかる観点から、短期滞在を目的として査証を申請する中国人IT技術者につきましては、平成十三年から一年又は三年間有効の数次の短期滞在査証を発給できる措置を講じてきております。また、短期滞在目的で査証を申請するインド人のIT技術者につきましては、同じく平成十三年から三年間有効の短期滞在査証を発給できる措置を講じてきているわけでございます。数次短期査証を発給することによって一回ごとの査証申請というものが不必要になりまして、一回取れば自由に訪日できるという便宜を図るようにしてきているところでございます。この場合、査証申請から通常は一週間程度を要するわけでございますが、問題がなければ三実働日あるいは五実働日で発給できるように、できるだけ迅速に対応するということで対応してきております。
 また、本邦で就業を目的とする中国人、インド人技術者につきましては就業査証を発給することになるわけですが、この場合は、申請人が査証申請に先立って法務省から在留資格認定証明書の交付を受けるということが必要でございまして、この在留資格認定証明書の交付を受けている場合には一週間で査証を発給しておりますけれども、受けていない場合には法務省との協議が必要になるということで、一定の時間が掛かるということになっているわけでございます。
 外務省としては、できるだけ弾力的に運用するように心掛けてきているところでございます。
 以上でございます。
○内藤正光君 平成十三年に変えたということなんですが、一年ないし三年の滞在、これはあくまで就労目的のビザですか。日本で働いて、日本で収益を得ることを目的としたビザですか。
○政府参考人(小野正昭君) 就労目的だけではなくて、短期査証の場合には恐らく様々な目的があろうかと思いますが、例えば短期出張のために訪日するという目的の方もおられると思います。日本で、日本の受入れ側、発注側との意見交換とか、そういう目的で来られる方もおりますので、その場合は就労目的ということではなくて短期目的で来られると。先ほど御説明しましたように、そのときには短期の数次査証というものをできるだけ迅速に発給するという措置を取ってきているわけでございます。
○内藤正光君 私が中国の各都市を回ってIT関係者と議論をしたときに、連携をしながらやって、結構、急に日本に来なきゃいけないとき、用事ができるんだそうです。そういったときは、本来は旅行目的で作られている短期滞在ビザ、九十日までの滞在を許可される短期滞在ビザしか発給されないと、それも一回だけ、シングルというふうに聞いているんですが、それは違うということですか。
○政府参考人(小野正昭君) 実は、たしか平成十二年に当時の朱鎔基総理が訪日されました。それから、同じく平成十二年に当時の森総理が訪印、インドを訪問された際に、やはり首脳レベルで、このIT技術者の果たす役割について重要であるという認識が共有された経緯がございます。
 それを受けまして、平成十三年に新しい緩和措置というものを講じてきておりまして、その結果、短期の場合には一回限りということではなくて、数次に査証を発給できるような措置を取ってきているところでございます。
○内藤正光君 じゃ、なぜ実際の現地の方々がそういったことを知らないんでしょう。大体、彼らは急に来なきゃいけなくなるときに短期滞在ビザを取らなきゃいけない。申請しても、もうさっきおっしゃった五日間で取れるということはほとんどない、二週間、三週間、あるときは一か月も掛かる。そして、それも一回だけだという不満を、一人だけじゃないんですよ、行く先々でいろいろどうにかなりませんかという要望として受け止めているんです。何でそういうことが知られていないんですか。
○政府参考人(小野正昭君) 恐らく、これらの中国人の方々あるいはインド人の方々は御存じだろうと思っています。
 我々もそういうことをきちっと説明するように指示してきているわけでございますが、いろんなケースがあるとは思うんです。例えば、やはり短期査証とはいえ、在留、失礼、在職の証明、確認ですね、この方が実際にどういう仕事に就き、IT関係でどういう経験を積まれてきておられるかという、そういう確認が必要でございます。場合によっては、在職証明書が偽造されているというケースも散見されると。それから、中には不法滞在を目的として入ってこられる方もおられるということでございます。それから、もちろん出生証明書等によって本人確認をする必要がございますし、IT技術者としての資格を持っているということを確認させていただくということがございます。
 ですから、それぞれのケースに応じて若干要する日数は違うわけでございますが、問題がないケースについては三日、実際の作業日として、で済むケースが多いわけでございます。場合によっては、中国の場合には五日間掛かるケースが通常でございます。
 以上でございます。
○内藤正光君 ちょっと確認をさしていただきたいんですが、いいですか、日本の企業があって、一部分は中国にアウトソーシングしたと。で、中国、基本的には中国国内でシステム開発を進めるとはいうものの、大体今システム開発に要する期間は三か月ぐらいだそうです。一年も二年も掛けていられない、三か月。この間に急な用事で日本、発注者であるところの日本に行かなきゃいけない用事があると、そのときはあれですか、マルチプルの数次のビザが出るわけですね、出るわけですね。
○政府参考人(小野正昭君) 一般的に就労という性格を伴わない技術者であって、その技術的な説明とかあるいは試験等の短期滞在を目的とする場合には、具体的な申請がなされた後に個別的な中身を審査して、この方はいわゆる短期の査証で訪日されることが適当なのか、あるいは就労ビザを発給して滞在されるのが適当なのかということはケース・バイ・ケースで検討させていただいていると。
 実際に、就労とそれから短期の区別というのは個々のケースで異なるわけでございまして、その辺は実は割と神経を使って審査をさせていただいているという事情がございます。
○内藤正光君 どうも何か現地の方々のちょっと声と若干ずれがあるような、そういう制度はあるけれども、実際は運用上発給していないとかいうところもあるんじゃないでしょうかね。
 私は、基本的に、もうこの際、IT技術者専用のビザを作るべきじゃないのかと。それこそシステム開発案件ごとに数次のビザを、マルチプルのビザを発給すべきじゃないのかなと思うんですよね。大体、システム開発計画が決まったら、当然向こう、中国側でだれがチーフになるかとか、もう具体的にAさんBさんという名前はもう決まるわけですから、事前に出しておけばシステム開発期間のこの三か月とか四か月にわたる期間に当たってはマルチプルのビザを発給するとか、そういうことがあってもいいではないのかなとは思うんですが、ほかの今までの既存のビザを代用するんじゃなくて、どうお考えですか。
○政府参考人(小野正昭君) 先生の御趣旨はよく理解するものでございますけれども、その新しい形のビザといいましょうか、委員の御質問が新しい、査証区分と言っておりますけれども、そういう御趣旨であるとするのであれば、査証の区分は出入国管理法上の在留資格というものを踏まえて定められておりまして、外務省としては現行の査証区分を前提に、できる限り柔軟な対応を行うということで考えてきているところでございます。
 なお、実は先ほど申し上げた首脳レベルでのそういう方針というものが打ち出されて、もう一つ特例措置として講じてきておりますのは、通常、一般的に数次査証を出す場合には本省との協議が実は必要になってきまして、それだけ日数が掛かっているわけでございますが、このIT技術者につきましては、現地の公館限りで本省と相談することなく出せるという制度を導入したわけでございまして、そういう意味でも、言ってみれば特例措置として対応してきていると。
 今後とも、引き続き柔軟に対応していきたいというふうに考えております。
○内藤正光君 分かりました。
 じゃ、またちょっとこの点、現地の声がちょっと若干ずれているようなものがあるのかなとは思いますので、もう一度、再度調査をしてこの問題を取り上げてみたいと思います。外務省さん、これで結構でございます。
 最後の項目でございますが、コンテンツ流通促進策について総務大臣を中心に何点かお伺いをしたいと思います。
 昨今のブロードバンドの普及というのはかなり目覚ましいものがあると。私も後ればせながら昨年末にADSLを申し込んで取り付けた。最初のころは随分速いなと感動していたんですが、次第にだんだん物足りなさを感じるようになってきたんです。つまり、魅力的なコンテンツが、それに見合った、速度に見合ったコンテンツが圧倒的に不足しているんですね。このことは、韓国と比較するともうその差は歴然となると。韓国では皆、だれもが皆インターネットでもってゲームを楽しんだりテレビや映画を鑑賞したりと、こういった韓国の実情と比べると日本はかなりちょっと物足りなさを感じるわけなんですが。
 私は、ハードとソフトというのは本来車の両輪、これが両方バランスが取れてこそ健全な発展が成し遂げられるものと思うんですが、今のように片肺といいますか、ハード偏重でソフトが置き去りになると、到底、需要リード型の自律的な普及というか発展は望めないんだろうと思います。
 そこで、コンテンツ不足という現状に対して、まず大臣の御認識をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) e―Japan戦略で二〇〇五年までに世界で一番進んだIT国家になると。特に、インフラをそのために、高速を三千万世帯、超高速を一千万世帯で、とっくにもう達成しているんですよ。光の方も一千万を超えていまして、引けるんですよ、引ける、環境が。それから、ADSLやケーブルテレビなんか入れますと、これもうはるかに超えている。
 ところが、実利用率は極めて低いんですよね。ケーブルが、ADSLが一六・幾ら、ケーブルが一三・幾ら、光でいったら一・六かなんかですよ。だから、道路はできたけれども車が走っていないんですよ。いい運転手もいないんですよ。だから結局、車を使わないともったいないんですね。そういう意味では、これからも、内藤委員言われるような、やっぱりいろいろありますけれども、コンテンツ、一つは。
 韓国は、あれ昼間テレビやりませんからね。インターネットがテレビの代わりなんですよ。映画をどんどんどんどん流したりダウンロードしたりいろんなことに利用しておりまして、ちょっと違うんですけれども。
 しかし、言われるように、やっぱりこれからいろんなことでこのITというものが大きな生活の一部になってくるときに、あるいはそれがいろんなことの教養や娯楽やいろんなことになってくるときに、いいコンテンツが不足しているというのは致命的ですからね。
 そこで、どうやってコンテンツの開発、普及をやっていくかと。それから、それをうまく使えるようにするかと。著作権法というのがややこしいんです、これが。だから今、いろんな意味での権利関係も複雑ですし、お金をどう配分するかなんていうのも大変なものですから、今、今というか十五年度も実証実験をやる、こういうことで予算を取って今いろいろ検討いたしておりますけれども、是非そういう意味ではコンテンツ対策というのが一番大きな課題だと思っております。
○内藤正光君 大臣おっしゃるように、決して日本にはコンテンツが不足しているとは思わないんですね。やはり、テレビ番組やなんか結構良質なコンテンツはあるんですね。問題はその二次利用が進まないという、インターネットにおける二次利用が進まないということなんだろうと思います。私は、これがもしどんどんどんどん進んでいけば、我が国のコンテンツ産業は開花して日本のIT社会というのはより豊かになるんだろうと思います。
 そこで、インターネットの二次利用に立ちはだかる課題は何かというと、少額課金ができないだとかあるいはまたコンテンツ保護の問題等々あるんですが、やはり大臣おっしゃったように権利処理の問題があると。よく言われているのが著作権だとか著作隣接権、あるいはまた一般人を対象にしたものであるならば肖像権、そういった問題があると。
 これらを全部ひっくるめて議論をするとなかなか問題が複雑になりますので、私は自分なりに、過去に制作されたコンテンツとこれからのコンテンツ制作というふうに二つに分けて考えてみたいと思うんですが、まず、過去の、過去に制作されたコンテンツ、この扱いについて質問させていただきたいんですが、ビデオだとかインターネットというものが出現する前に作られた映像コンテンツ。テレビの歴史は五十年あるから、もうかなりあるわけですね。そのとき、まさかそういったビデオだとかインターネットを使って二次利用をしようなんて考えてもいなかった、だから、当然記録も何も残っちゃいないと。
 こういったものを二次利用するとなると、ちょっと文化庁にお伺いしたいんですが、ちょっと簡潔にお願いしたいんですが、どんな手続が必要になるんでしょう。
○政府参考人(森口泰孝君) お答え申し上げます。
 過去に放送された放送番組等につきましての権利関係でございますけれども、一つは、まず番組を制作した放送局、あるいは番組制作プロダクションと、そういった権利者がございます。それから、小説などが原作になっておりますとその原作者、又は、その番組中で音楽が使われていますとその著作者あるいはレコード会社、また、番組に出演している俳優、歌手等の実演家と、そういった権利者が関係してまいります。
 このため、番組の制作の際にはあらかじめそういう権利関係についての契約がなされるわけでございますけれども、インターネット配信につきまして、そういう契約が過去のもので契約があらかじめ許諾を得ているような場合、そういうものについては改めて許諾を得る必要はないわけでございますけれども、そのような契約がなされていない場合には改めまして権利者の許諾を得ることが必要ということになります。これは、国際的ないわゆる著作権に関する世界知的所有権条約におきましてもそういう国際ルールとなっておるところでございます。
 実態ですけれども、劇場映画につきましてはこういうあらかじめの二次利用というものをかなり想定した契約が行われておりますけれども、放送番組につきましてはそのような契約が行われているというのは一部ということで承知しておりまして、多くの場合にはその都度権利者の許諾を得る必要があるというふうに承知しております。
○内藤正光君 実際に何十年も前に作られたコンテンツにまつわる著作権者、権利保有者、追い切ることはできるんですか。そういう何か悩みとかは文化庁として聞いてはいないんですか。
○政府参考人(森口泰孝君) いろいろな局面で、そういう過去に放送された番組についての再利用ということにつきまして、過去にさかのぼって権利者を捜すというのは大変だというふうには聞いておるところでございます。
 そのために、どのようなことが政府として支援できるかということについては検討中でございますけれども、国際的なルールとして、やはりその権利者に許諾を得るというのがルールになっておりますので、最終的にはそういう許諾を得ていくことが必要ではないのかなというふうに思っております。
○内藤正光君 権利を守る、これは大変重要なことではあるんですが、しかしながら、その権利保有者までたどり着けないがためにこのコンテンツの二次利用が進まないということがあっては、これはこれで問題だと思います。
 そこで、国立国会図書館の一つの取組というのは私はすごく参考になるんではないかなと思うんです。
 この国立国会図書館、明治時代の書籍、十七万冊あるんだそうですが、これをホームページ上で公開していこうと、いわゆるデジタルライブラリー化を進めていこうということを、取組をしているわけです。現在のところ、三万冊まではもう大体保護期間が過ぎたことが確認されているからデジタルライブラリーに載っけられると。ところが、あと、権利者の確認を取らなきゃいけないものが五万件というんでしょうか、あるんですが、それは追い切れない、どうしようかと。これ、権利者たどれないというんです。その権利を所有している人が死んでいるのか生きているのかも分からないと、明治時代のことで。これなんかもうお手上げなんですね。法律を守るということはこれは大事なことなんですが、現実はお手上げなんです。
 そこで、国立国会図書館としては、これを公開をして、一定期間公開をして申出があったら改めて許可を求めると。しかし、一定期間公開してもそういう申出がなかったものは、著作権法で言うところの文化庁長官の裁定という処理を経て、もうこれは権利処理が済んだものとして公開に踏み切ると。私は、これも一つの考え方ではないかなと思います。
 そこで、総務大臣並びに文化庁のお考えをお伺いしたいんですが、文化庁は権利保護という立場で、そして総務大臣、総務省としてはやはりコンテンツ利用の促進という立場で、私は、両、二つが共同してコンテンツの二次利用に向けて取り組むべきではないかなと思うんですが、それぞれのお考えをお伺いしたいと思います。
○副大臣(加藤紀文君) 確かに、先生御指摘の国会図書館のやり方というのが権利関係の確認の方法としては大変参考になると思います。
 しかし、映像コンテンツの場合は、刊行物とは違いまして権利関係が複雑になっていること、先生御指摘のとおりでありますが、公開調査による権利関係の確認の困難性が高いことが予想されることと、また、国会図書館の調査は主として権利の有無の確認を目的としたものでありまして、映像コンテンツについては、制作されてからまだ時間がたっておりませんので、当然に権利が存続しているという違いもあります。
 いずれにせよ、過去の映像コンテンツの流通を図っていくということは大変重要なことでありますので、そのためにも著作権処理の簡便な方法について関係者とも相談しながら検討していきたいと考えております。
○政府参考人(森口泰孝君) 先生御指摘のように、いわゆる国会図書館におきまして平成十年の五月に策定されました国立国会図書館電子図書館構想というのに基づきまして、所蔵しております明治時代の図書をデジタル画像化して保存、公開すると、近代デジタルライブラリー事業というのを進めておると承知しています。既に、昨年十月には保護期間が過ぎていると確認できた約三万冊を電子化し、インターネットにおいて公開したというふうに承知しております。
 国会図書館による著作権者の調査ということでございますけれども、いろんな資料により調査したにもかかわらず、著作権者の所在あるいはいつ亡くなられたかということが不明なものにつきましては、インターネット上で著作権者等の情報を募っているものと承知しております。
 それで、このようなことで相当な努力を払っても著作権者と連絡することができない場合には、法律上で文化庁長官の裁定という制度がございまして、補償金の供託を行うことによりましてその著作物を利用することができるということになっております。これは著作権法の第六十七条に規定されております。
 したがいまして、この図書館のケースについていいますと、今のところ裁定申請はございませんけれども、今後裁定申請が、相談があれば適切に対応してまいりたいと思っております。
 先生の今御指摘のありました放送番組の二次利用につきましては、これは今の制度が、いわゆる著作物といいますか、狭義の著作権ということでございますけれども、それを対象とした制度でございますけれども、放送番組の場合には、今、総務省の方からもお話しございましたように、非常にいろいろな複雑な権利が絡んでございまして、必ずしも著作権ばかりではなくて、いわゆる著作隣接権も関与してございます。その場合に、この裁定制度というのは著作隣接権にはないわけでございまして、これは国際的にもそういう対応になってございますので、基本はやはり著作権者からの許諾を得るというのは基本だろうと思います。
 そういうことで、ただ、そうはいいましても、いろいろ政府間でどのような支援ができるかということにつきましては、今後、関係省庁とも連携を取りながら対応を考えていきたいというふうに思っております。
○内藤正光君 具体的な考えが、取組、取り組む姿勢、ちょっと伺えなかったんですが、またの機会にまたこれは議論させていただきたいと思うんですが、ちょっと時間の関係で次へ移りたいと思うんですが。
 これから制作するコンテンツ、むしろ体制ということについてお伺いしたいんですが。
 その前に、昨年の六月でしたか、読売テレビの元プロデューサーが脱税でもって逮捕されたと。その中身を見て驚くのが、制作会社から一億円ものリベートをもらっていたと。よくまあ一億円のリベートをもらえたもんだなと、これまたこれで驚くわけなんですが。私は、この事件の背景に何があるかというと、やはり発注者として強大な権限を持つテレビ局、そして受注者として大変弱い立場にある制作会社、こういういびつな力関係が背景にあったんだろうと思います。本当はこのことをちょっと総務大臣にお伺いしたかったんですが、ちょっと時間の関係で止めます。
 私は、知っていただきたいのは、やはりテレビ局と制作会社とのこのいびつな力関係、これはもう今もなお歴然としてあるということはまず申し上げておきたいと思うんですが。
 そこで、文化庁さんにお尋ねしたいのは原始的な著作権。そもそもの著作権は、本来テレビ局にあるのか、あるいはまた制作会社にあるのか、その考え方を、どちらに帰属するのか、その考え方を簡単に教えていただきたいと思います。
○政府参考人(森口泰孝君) 先ほども申しましたように、放送局が制作しました放送番組につきましての権利者といいますと、まずはその番組を作成した放送局、それから小説などの原作がある場合には原作者、また音楽などが使われている場合にはその音楽の著作者あるいはレコード会社、番組に出演している俳優等の実演家等が、権利者が関係してございます。さらに、その番組がプロダクションが制作するというような場合には、以上の権利者に加えましてプロダクションも権利者となるわけでございます。
 これらの権利は契約によって移転や集中を行うことが可能でございまして、契約の自由の原則によりまして実際の権利帰属が具体的に定まっていくというものでございます。実態としては、個々の番組によっていろいろな形態があるというふうに承知しております。
○内藤正光君 文化庁さんおっしゃるように、契約によって最終的なホルダーが決まると。それはそれでいいんですが、ただ、公取委さんにお伺いしたいのは、聞くところによると、そうはいうものの、圧倒的な力を背景にテレビ局が著作権そのものを持ってしまう、あるいはまた窓口権を取ってしまう、こういう実態があるやに聞いておりますが、その実情をちょっとお伺いしたいと思いますが。
○政府参考人(楢崎憲安君) 先生御指摘のように、放送会社とテレビの制作会社、番組制作会社との間の力の相対的な差というのもあるのが現実だろうと思いますけれども、独占禁止法の立場でいいますと、取引上の地位が差があって、優越的地位にある場合に、取引条件等について不当に不利益を与えるという行為については独禁法が適用されるわけでございますけれども、先生がおっしゃいましたように、原始的に著作権がプロダクション、制作会社の方に帰属しているような場合に、制作費用だけを放送会社の方が負担していると、それだけの理由で一方的に著作権の帰属を自分の方に契約で無理やり取ってくる、あるいは二次利用を不当に制限するというふうなことがあれば独占禁止法上の問題が生じ得るというふうな基本的な認識に立っているわけでございまして、平成十年に、役務取引全般につきまして、どういった場合に優越的地位の濫用になるかどうかといったことについて考え方、ガイドラインを作りまして、考え方を明らかにしているところでございます。
○内藤正光君 まず、これからも引き続き公取委さんとしては独禁法の立場で、力を背景にテレビ局が制作会社に無理難題を押し付けないように監視を続けていっていただきたいと思います。それはそれで、私は法的対応としてはいいんだと思います。
 これからは、総務大臣に政策論という立場でお尋ねしたいんですが、これからは、契約によって、例えばテレビ局が、不当にではなくて契約によって著作権ホルダーとなると。それはそれで法的にはいいんですが、政策的にどうなのかということを私は疑問として投げ掛けたいんです。
 例えば、著作権そのものをテレビ局が持ったとします。あれだけ潤沢な利益を上げているテレビ局が二次利用に向けて努力するのか。もっと言うならば、自らの存立基盤を揺るがすかもしれないインターネットにおける二次利用を積極的に果たしてテレビ局が進めるのか、私は大いに疑問に感じているものでございます。
 そこで、参考になるのがアメリカ等の取組なんです。七〇年にアメリカはどういうことをやったかというと、三大ネットワークに対して、報道番組以外は全部外部プロダクションにゆだねなきゃいけない。当然、外部プロダクションがその権利ホルダーになるわけです。そのことによって制作プロダクションというのは、テレビ放送も一つのチャンネルだけどということで、でもこれだけじゃ十分な利益を得られないということでいろいろなチャンネルを開拓してこのコンテンツの二次利用に突っ走ったと。この結果、アメリカにおいては制作会社がすごく開花したという実態があるわけなんです。
 そこでお伺いしたいのは、一つの政策論として、例えば放送する番組の一割とか二割を外部制作にゆだねなきゃならないとか、そういうふうな数値目標を作るというのも一つの考え方ではないかなとは思うんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(高原耕三君) 今、先生おっしゃいましたように、アメリカではフィンシンルールといったものが過去にございました。その三大ネットワークが外部制作会社が制作した番組の所有権を確保することを禁止するとか、あるいはシンジケーションルールといったようなもので、その三大ネットワークがネットワーク経由以外でローカルテレビ局に対する番組放送権の販売を行ってはならないといったようなものがございました。このフィンシンルールは九五年で廃止をされております。
 あるいはまた、プライムタイム・アクセス・ルールといったようなものも、似たようなものがございましたけれども、要するにプライムタイムの四時間のうち一時間はネットワーク以外の番組を流さなければならないといったようなルールがございました。これも九六年にFCCが廃止をいたしております。
 これは、ネットワーク全体の成熟化といいますか、ネットワーク市場の成熟化といったようなものを受けてこういうふうになっておるんで、要するに放送の、放送だけが何というか国民にいろんな情報を届けるといったような優越的地位を持っているものではないといったような、全体的なコンテンツ市場といいますか、そういう市場の成熟化を受けて、これ廃止になっておるんだと思います。
 先生、その数値目標を設けるというようなお話でございますけれども、当面は我々としては、番組制作会社にいろいろな財政とか金融上の支援を行っておりますけれども、そういうものをまた続けていくとか、あるいは先ほどから御議論ございましたが、その権利所有のいろんな実証実験を行っていってビジネスモデルを確立していくとかといったようなことで、いろんなコンテンツの流通市場の形成をまずいろいろ進めていくといったようなものが重要と考えておりまして、その、すぐ数値目標というところまで今検討いたしておりません。
○内藤正光君 アメリカ、七〇年に作った政策をやめたというと何か失敗したかのように聞こえますが、これによって十分制作会社が成長したと、だからもうこれ以上はやる必要がないということでやめただけであって、決して失敗じゃないと。その制作によって制作会社は大きく花開いたんです。ですね。そのことはちゃんとやはり認識しておかなきゃいけないんだろうと思います。
 そして、制作会社にいろいろ支援をしている、金銭的支援をしているということなんですが、ちょっとそれについてお伺いしたいんですが、フランス、御存じのように、フランスは八四年にどういう支度をしたかというと、テレビ会社から売上げの五%を集めて、それを基金として半分を映画制作に回した、そして残り半分をテレビ等のコンテンツ制作の支援に回したというかなり大胆な施策を展開してきているわけなんですが、こういったものと比べて十分な施策を今総務省さんとしては展開しているということですか。
○政府参考人(高原耕三君) 今、先生おっしゃいましたように、フランスは非常にそういう手厚い助成金制度がございます。総務省といいますか、我々が取っておるのは減税措置あるいは低利融資と、要するに番組制作会社、放送番組の制作会社に対する減税措置あるいは低利融資といったようなものでございまして、フランスほど手厚い措置はまだいたしておりません。
○内藤正光君 もう時間も残すところあと一分、二分で、これ以上ちょっと議論することはできませんが、今後、この問題、私大変関心を持っておりますので、議論を深めていきたいと思うんですが、総務大臣には是非この問題、関心を持っていただきたいと思うんです。
 私、今までテレビコンテンツのインターネットにおける二次利用なんという話をしてきたんですが、実はそれにとどまらないんです。これはもうはっきり言えば文化政策そのものなんです。なぜかというと、今の体制はどうなっているかというと、大体在京キー局がみんな主導で何でもかんでもやっちゃう。だから、もう日本全国津々浦々、金太郎あめ的な映像文化ですね、映像文化に我慢しなきゃいけないと。それが、もっと制作会社がテレビ局に物を言えるぐらいの立場をちゃんと作り上げることができたならば、それぞれもう制作会社主導の地域に根差したコンテンツ、多様なコンテンツができ上がるんだろうと思います。つまり、文化の多様性を作り上げる一つの方策が私これなんだろうと、制作会社をいかに強めていくかというところに一つの回答としてあるんではないかなと思います。
 そういった観点で是非取り組んでいただきたいんですが、最後に大臣にちょっと御所見、決意をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 内藤委員の言われるとおりですね。その意味で制作会社というんでしょうか、番組制作や映画制作の会社が、映画会社そのものが、テレビ局そのものに比べて必ずしも対等でないと、こういうことは私どももよく聞きます。そこで、そういうところは団結をしろと私は言っている、一つは。
 それから、私どもの方は、今、局長が言いましたように、若干の補助金だとか融資だとか税制上の措置だとかそういうことはやっておりますが、その意味で対等なルールを作っていく、どう作ればいいのか、これから研究の余地はあると思いますし、もう一つは健全なマーケットを作っていくと。一つに従属するようなあれじゃなくて、何かそういううまい仕組みができていけば、今御心配のような、内藤委員御心配のような点が少なくなるのかなと。
 フランスは、あれは文化省というのがありまして、特に文化だとか映画だとかそういうことについては特別これを尊重しようという昔から伝統がありますから、だからそういうところも参考にしながら、我々としては、これからどういうふうにやっていくかということは、十分関係のところとも相談しながら進めてまいりたいと思っております。
○木庭健太郎君 今日は、郵便投票制度の問題で幾つか質問をさせていただきたいと思います。
 この郵便投票制度の問題というのは、昨年十一月ですか、例のALSの問題をめぐって違憲判決も出たり、いろんな問題で注目をされるようになった。ただ、根本問題は、別にそのALSの問題に限ったわけじゃなくて、やはりこの郵便投票制度の成り立ち自体が、障害のある方、難病の方々のためにある意味では作ってきた制度。ただ、利用度を見るともう極めてよくないし、今高齢化社会を迎えての中での、この変化の中での対応ができているのかというような問題もあるし、一言で言うと、この今郵便投票制度というのはどういう現状かといえば、使い勝手が悪いと、どうも使いにくいというのが一番の根本なんだろうと思うんですよ。
 そういう認識を持って、私どもも、この郵便投票制度ということはやっぱり抜本的に見直しをすべきだというようなことを提言もさせていただいておるんですけれども、今この郵便投票制度が持つ現状について、まず認識を総務大臣から伺っておきたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 木庭委員言われるように使い勝手が悪い制度になっているんですね。これは、これも御承知だと思いますけれども、公職選挙法ができた当時はあった、認められていたんですね、かなり幅広に自由に、代理投票もよろしいと。ところが、物すごく悪用されまして、問題が起こって、これじゃ選挙の公正、害するじゃないかと、こういうことになって、二十七年に廃止しているんですね。しかし、廃止のしっ放しでも具合が悪いといってまた議論があって、四十九年ですか、そこで現在の制度ができた。そして、その前に懲りていますからね、学習経験があるもんだから、もう全部自分で請求しろ、自分で書けと、代理は一切認めないと、自書でなきゃいかぬと、こういうことになったんで、使い勝手が悪いといえば悪いですね。
 ただ、これはよくするときに、今までのこの失敗というか問題があったことをどうやって克服できるかということが一つあるものですからね、その辺はどうも、選挙というのは丁寧に厳正に公平に正確にと、こうなっていますから、やや憶病といったら憶病なところがあるんですけれども、検討は今いたしております。
○木庭健太郎君 今おっしゃったように、前は在宅投票制度という名前で戦後すぐありまして、ところが、二十六年四月の統一地方選挙ですか、ここでさんざん問題になって、これを廃止して、ただ、これはまずいというので、現在に、昭和四十九年、この郵便投票制度ができたと。大臣おっしゃるとおりなんです。
 だから、反省の上に立っていますから非常に厳しいと。例えば投票手続ですよね、今おっしゃったみたいに。どうなるかというと、まず、これをするためには、自書による、自分で書いた郵便投票証明書交付申請をして、さらに今度はまた自分で書いて自書による投票用紙交付申請をして、さらに今度は自書による投票と、こんなふうにもう極めて制限を厳しくしてしまったと。
 じゃ、その結果どんなことが起きているかというと、実際これで認められている人というのは結構多いんですよね。例えば、この前の参議院選挙を考えてみると、この郵便投票の対象者となった障害者の数というのはどれくらいあったかというと、実は九十九万二千人ぐらいが対象なんですよ、対象は。ところが、現実に例えば十三年七月の参議院選挙で郵便投票証明書の発行を受けた人は幾らいるかというと、五万一千三百四十七人。それで、実際に今度は投票したまでいけた人はどれだけいるかというと、三万三千七百九十七人なんですよ。そういう意味では非常に、大臣も今問題点おっしゃいましたけれども、これじゃちょっとどうしようもないなというような現状があるんじゃないかなと思っておるんですよ。したがって、例えば、私どもが今回提案させていただいたのは、やはり自書で申請して、自書で交付申請してまた次と、何回も手続があるものですから、例えば選挙管理委員会と障害の程度を認定を行う自治体当局が連携して、この郵便投票の対象となる障害者に対して今の郵便投票証明書用紙の交付申請手続、こんなところの、どうこれを省略化させるかというようなことはこれは少し検討していただきたいと、こう思いますし、それをやらないと、これ幾らやろうとしても難しいんじゃないかなと。
 だから、一つは、是非御提言したい問題の一つは、今の郵便投票手続の簡素化、どこまで簡素化できるかという問題はあります。でも、この簡素化という問題にまずはお取り組みをお願いをしたいというのが一点。
 さらにもう一つは、今はこれどういう人たちが投票できるかというのは極めてやっぱり限定されている問題もあるんです。ただ、今、結局、国の政策としては、これは厚生労働省の方でできるだけ在宅介護、在宅介護という形で、いわゆる在宅の方へなかなか身体上も困難な方たちが戻っている現状もあるんですよね。したがって、どういう人たちが郵便投票の対象になるかという部分についても検討を要するんじゃなかろうかと、こう思うんですよね。
 例えば、住民投票条例でやったケースでございますけれども、愛知県の高浜市の住民投票条例では、要介護四又は五に認定されれば郵便投票の対象者にとかというようなことで広げたケースも実際にこれはあります。したがって、もう一つ大事なことは、この郵便投票の対象者というのが今のままでいいのかどうかと、これを拡大することが今の社会、高齢化社会の中では必要なんじゃなかろうかというようなことをまず二点、こういう提言をしておりますので、これについて選挙部長で結構でございますから、御答弁をいただきたいと思います。
○政府参考人(高部正男君) お答えを申し上げます。
 委員御指摘ございましたように、現行の郵便投票制度は、不在者投票制度全般が投票当日投票所投票主義と、投票日に投票所へ行って投票するというものの例外の制度として不在者投票制度が定められておりまして、それに加えまして、その他の不在者投票、例えば施設でありますとか選管でやる不在者投票については管理者がいるという仕組みになっておるのですが、郵便投票の場合は在宅ですので管理者がいないということもありまして、全般的に、それから今一点大臣がお答え申し上げましたように、委員も御指摘ございましたように、かつての経緯を踏まえた仕組みになっておりますので大変厳格、ある意味では手間が掛かる仕組みになっていることは事実でございます。
 現行制度がこのようになっておりますのは、これも委員御案内かと思いますが、二十六年の統一選挙の際の不正というのが、対象者を、何といいますか、不正、医師の認定によれば比較的簡易にできたものですから、対象者についての不正がありましたこと、それから投票用紙を請求する等において他人が偽ってやったというような不正があったこと、それから投票の記載の段階でも不正があったというようなことを踏まえまして、対象者については身体障害者手帳等によって、公的に認定されたもので限定するという仕組みになっておりますし、それから、他人が不正に関与しないというような意味で自書を要求して、その自書によって不正が起こらないようにしていこうというような仕組みが現行制度なわけでございます。
 お尋ねは二点で、簡素化の問題について言いますと、これも委員御指摘ございましたように、自書が、郵便投票証明書の段階、それから投票用紙の請求の段階、それから投票の段階と三度要るという仕組みになっておりますが、この辺はかつての不正等の経験に照らしてやったものでございまして、自書を要求するといっても、元の部分での自書があって対照できるという仕組みもあるものですから、ある時点だけの自書でいいのかどうかというのは当時、多分議論があったんだと思います。郵便投票証明書段階で自書が選管に残されておりますと、その次の段階での請求についてもそれとの照合ができるといったような形で今のような仕組みになっているわけでございます。
 御指摘ございましたように、いろんな議論がございます。後段の御質問の対象者の限定との関連も出てこようかと思うんですが、特に御指摘ございました昨年の十一月の東京地裁の判決で厳しい御指摘をいただいているということでもございまして、どういう方法があり得るのかどうかというのは我々、重い課題として検討しなければいけない課題だなというふうに思って、いろいろ検討させていただいているところでございます。
 また、対象者の限定についてどう考えていくのかという点についてでございますけれども、これも国会の方でも、寝たきり老人等々の対応として何とか対応ができないものかというような御議論もしばしばいただいているところでございます。これも先ほど申し上げましたように、かつての経緯に照らしまして、公的な認定をどういうふうにして図っていくのかということが課題でありまして、今、住民投票条例を例に挙げられまして、介護保険の制度とリンクでどうかというような御指摘もいただきました。
 私どもも、介護保険制度が発足いたしましたときに、介護認定、介護の等級認定とのリンクで対象の限定ができないのかということを随分検討させていただいたところでございますが、現在の仕組みは、投票日に投票所へ行けないという人に認められる特別な制度だという位置付けになっているところでございますので、介護保険の場合ですと、介護にどの程度の時間を要するかという視点で等級認定がなされているものですから、この辺の認定が一つ割り切りすればある程度見られるのではないかというような御意見もあろうかと思いますけれども、ただ理屈の面でいいますと、どれだけの時間介護を要するのかといったような視点でできているものですから、直ちに選挙制度の中でそれを使ってくるのは難しい面があるのかなというのが今の検討状況でございます。
 これらの点も、やはり現実に投票へ行く機会が、投票へ行くのがなかなか難しい方々にどういう機会を確保していくのかというのは大変重要な課題だというふうに考えているところでございまして、今後とも十分検討してまいりたいと、かように考えているところでございます。
○木庭健太郎君 もう一つは、今言われた自書、自筆の問題でございます。
 これも指摘された点の大事な点なんですけれども、その自筆の問題につきましては、各国それぞれ取組があるようでございます。私の方で紹介してもいいですけれども、知る限り検討対象となるどんなものがあるのか、幾つか例を挙げていただければいいと思いますが。
○政府参考人(高部正男君) 投票の仕組みも含めまして、選挙制度というのは各国それぞれいろんな歴史とか文化、経緯等を踏まえてでき上がっている部分でございまして、なかなか私どもといたしまして運用面も含めた詳細の部分まで承知していないところがございますけれども、私どもの承知している範囲でお答えを申し上げますと、今、委員御指摘になりました代理投票との関連で紹介させていただきますと、我が国と同じように署名を要求している国々もかなりあるわけでございますが、認めている国を幾つか紹介させていただきますと、例えばカナダにおきましては、障害のために投票所に行くことができず、自書も困難な選挙人は在宅投票を行うことができると。この場合、選挙係員が選挙人の自宅を訪問して、選挙人が選任した立会人の前で代理投票を行うこととなるというような仕組みをカナダは取っているようでございます。
 それから、デンマーク、北欧のデンマークでございますが、障害のため投票所に行くことができない選挙人のために、投票用紙受取人といったような仕組みがあるようでございまして、選挙人の自宅を訪問して投票を行わせる制度がございます。その際、投票用紙受取人に代筆を依頼することができるといったような仕組みを取ってございます。
 それから、オーストラリアでございますけれども、障害のため投票所に行くことができない選挙人は、証人の立会いの下、郵便投票を行うことができると。この場合、自筆が、自書が困難な選挙人は、自ら選任した者に代筆を依頼することができるというような仕組みになっておりまして、この二つのパターンでいいますと、何らかの人が訪問してやるようなパターンと、それからもう一つは、もう詳細はちょっと分からないところがございますけれども、オーストラリアの例などでいいますと、かつての在宅投票に近いような仕組みかなというふうに思っているところでございます。
 それから、やはりこの投票の仕組みもいろんな文化を引きずっているのかなと感じますのは、こういう代理投票ではございませんけれども、フランスでは、委任状を出して代理人が投票所へ行って投票するといったような仕組みも行われているようでございます。
 いずれにしても、各国いろんな選挙制度全般の中での投票の仕組みでございますので、直ちに同じことができるのかどうかといった面はいろいろあろうかと思いますが、私ども承知している限りでは、そんな状況でございます。
○木庭健太郎君 今お話あったように、各国それぞれ工夫をしながら、そのほかにもこれはイギリスの例も郵便代理投票制度のようなものがあって、ここもそういう制度を持っておりますし、さらに、これは郵便投票とは直接関係ないんですけれども、行かなくちゃいけないんですけれども、スウェーデンやイタリアもこの代理投票の制度は持っております。
 そういう意味では、それぞれの国、そういう問題それぞれ受けながら作ってきた歴史の経過はあるとは思いますが、日本としてもやはり今、昨年十一月のこのALS筋萎縮性側索硬化症の選挙権、これは判決文でこう言っていますよね。現行投票制度下で投票権行使が不可能であったことは憲法に違反する状態にあったと、ある意味では明確に言われてしまっております。
 そういう意味では、これはもちろん厚生労働省ともいろいろ検討しながら、先ほどのどの程度にするかの問題いろんなことも含んでおりますが、いずれにしてもこの問題早急に結論を出さなくちゃいけない状態になっていると思うんです。私どもの党として先ほど三点ほど提言をさせていただきました。それをどういうふうに御活用なさるかはどうかとして、与党としてもこれはまとめたいとは思っているんですけれども、ともかく手続の簡素化の問題、対象者の拡大の問題、そして代理投票制度をどうやって導入していくかという問題、これについてはやはり早急に検討をして総務省としても一つの結論を出すべきだと思うんですが、大臣から決意と答弁を伺っておきたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) やっぱり最高裁の判決は重いですからね。これは本当に真剣に受け止めなきゃいかぬと思いますが、今、部長が──地裁か、地裁、済みません、地裁ですが、裁判所の判決は大変重いと。
 今、部長がいろいろ言いましたように、やっぱり何かよその国でも立会人風の人がおりますよね、それから場合によっては選管の職員さんが行ったり、どの範囲を認めるのか、代理の投票を認めるのかどうか、今の立会人なり中立公正な第三者をどう考えるのか、こういうところはある程度クリアしなければなりませんね。今言われた国はたまたま小さい国だけ言ったのかもしれません、人口かなり少ないですよね、カナダはそうでもないかもしれませんが、それでも少ないんで、だから日本に合った、さりとて昭和二十年代のあの学習経過を生かしたような、そういう意味での郵便投票というか代理投票というのか、それをどうするのか早急に検討してできるだけ結論を得たいと思いますし、また与党の中でも大いに議論していただきたいと、こういうふうに思っております。
○木庭健太郎君 最後に一点だけ地方公共団体の会計制度改革について、若松副大臣御専門の分野でございますからお尋ねをしておきたいと思うんです。
 やはり地方分権を今後更に進めていくためには、住民に対する情報公開という問題非常に大事であって、その中でもやっぱり自治体の事業や資産を明らかにして住民の行財政への理解を深めていくと、これは極めて重要なことだと思っておりますし、自治体側が住民に対しての説明責任というものも要求されるというようなことで、これ参議院でも御指摘をさせていただきましたけれども、地方公共団体の会計制度改革、これは重要だということで注目をさせていただいておりますし、平成九年だったと思いますが、外部監査制度導入のためにこの地方自治法の改正案審議の際には、衆参ともでございました、附帯決議を行って、更に参議院では私たちのこの委員会の前身である地方行政委員会の中でこんなことを加えている。「外部監査制度の実効性を確保するため、公会計原則、監査基準の設定等を含め、地方公共団体の会計制度の在り方について幅広い見地から検討すること。」というようなことも指摘をさせていただいております。
 正にそういう意味では、これ取り組まなくちゃいけない課題になっていると思うんですけれども、何で若松副大臣にとこう申し上げたかというと、これ与党の中でもこの問題いろんな検討をこれまで行った経過があって、当時副大臣中心だったと思いますが、そういう話を、法案要綱まで行くかどうかは別としてそういう検討もさせていっていただいて、統一会計基準による財政再建につながる努力みたいなことも御指摘もさせていただいております。
 いずれにしても、与党の動きを後追いするような形で、これは財務大臣の諮問機関ですか、ここの財政制度等審議会で六月までにたたき台をまとめるというようなことも言われていると。ただ、私どもが心配するのは、財務省が巻き返して、かえって何か骨抜きされるんじゃないかと、そういう会計改革になっちゃいけないわけでございまして、是非そういう意味でも今後この会計制度改革の重要性、それからこれどういうふうに法案にしていくのか、今後の改革の見通し、それを含めて若松副大臣から御答弁をいただいて、質問を終わりたいと思います。
○副大臣(若松謙維君) まず、現行の地方団体の会計制度でございますが、いろんな情報をいわゆる棚卸し的に取ったものでございまして、これはいわゆる会計の常識であります正規の簿記の原則といういわゆる複式簿記ではありません。そういう意味では世界の標準レベルからすれば我が国は、中央も実はそうなんですが、地方自治体も会計制度は非常に遅れております。そういう認識を持っておりまして、現在では不十分だと理解しております。
 平成十二年三月の総務省が作りましたバランスシート等の作成基準、これもそのような従来のどっちかというと古い考え方から立っておりまして、これを早急に改正すべく大臣に許可をいただきながら、今年から副大臣室に、私の副大臣室に研究会を設置いたしました。できたら夏ぐらいまでに今後の方向性等を作りながら、何といってもいわゆる会計基準ですね、しっかりとした地方公共団体の会計基準を作って、そこでどういった決算書を作っていくのか、それが行政評価なり情報公開につなげていくかと、そういった連携性を持ったものにしなければいけませんので、そのための今努力をしているところでございます。
 いずれにしても、先ほどの外部包括監査、これは実は財務省監査でございませんで、内部監査、部分監査なんですね。それも極めて諸外国の監査という標準レベルからすれば不十分ということでありまして、やはり自治体のいわゆる決算書、財務諸表ですね、これをしっかり監査できるような会計基準を作って、その上で外部のチェック受けられるような体制を早急に作っていくべく努力してまいる決意でございます。
○木庭健太郎君 終わります。
○委員長(山崎力君) 午前の質疑はこの程度とし、午後一時まで休憩いたします。
   午前十一時三十七分休憩
     ─────・─────
   午後一時開会
○委員長(山崎力君) ただいまから総務委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、平成十五年度総予算の委嘱審査を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○八田ひろ子君 日本共産党の八田ひろ子でございます。
 まず最初に、私は住民基本台帳ネットワークシステム、住基ネットの問題について伺います。
 昨年来、自分の個人情報がどのように使われたのか追跡できる接続記録、いわゆるアクセスログと言われるものですけれども、この開示を本人が求めたらこれが分かるように、これを何度も私はこの総務委員会でも求めてまいりました。
 一次稼働スタートに不安の声が上がりました昨年八月に、住民のアクセスログの開示要求にこたえるシステム、これが必要ではないかと質問をしたとき、政府は、個別に開示するシステムになっているかどうかということについては、現在はそういう必要はないと法律ではなっておりますと、こういう答弁がありますが、今年二月七日の記者会見では一転して、アクセスログを開示できるシステム導入をすることになっているんだと、こういうふうに発表されましたが、百八十度態度が変わった理由をお示しください。
○政府参考人(畠中誠二郎君) お答えいたします。
 住基システムに関するアクセスログの開示の御質問でございますが、昨年八月二十八日に当時の局長が答弁いたしましたのは、現行法制上そのようにはなっていないということを申し上げたところでございます。つまり、本人確認情報の提供先とか提供目的が法律で定められておりまして、その提供状況についての報告書を公表することとされていることから、本人確認情報の提供状況を個別に開示するシステムが必要であるとは現行法制度上されていないという御説明を申し上げたものというふうに承知しております。
 その後、本人確認情報の提供状況の開示につきましては、地方公共団体から具体的な要望がございましたし、それを踏まえ、そのような要望を踏まえて四十七都道府県で構成する住基ネットの推進協議会で検討が行われてきたところでございますが、本年の二月に入って、全都道府県の同意を得てアクセスログの開示をするということになった次第でございます。
 この協議会におきましては、住基ネットの都道府県サーバーと全国サーバーにおいて本人確認情報の提供状況を把握するための新たなアクセスログを取得することといたしまして、都道府県知事は、指定情報処理機関に対しアクセスログの報告を求めた上で、それぞれの個人情報保護条例に基づきまして開示を行うこととする旨決定されたところでございます。それを受けまして、現在、指定情報処理機関においてそのアクセスログの開示のためのシステムの開発を行っているところでございます。
○八田ひろ子君 地方自治体からの要望、国民の声は当然でありまして、アクセスログを開示できるシステムを導入することは、自己情報コントロール権を保障する上では基本的な問題だと私は思っております。
 今御説明ありました新システムによる開示の内容というのは、ネット接続に使われた端末場所やアクセスの目的、検索年月日、これに限定されているんですけれども、これでは、昨年来大きな問題になっておりました防衛庁の個人情報の不正利用のケース、こういうものは全くチェックできないんじゃないかと思うんですね。
 取得した個人情報がどのように使われたかまで本人が要求をされた場合に、二次利用、こういうものも追跡できるようにすべきだと私は考えるんですけれども、こういうことは技術的には可能だと思うんですけれども、どうでしょうか。また、そういう技術的に可能なことをやっておこうという検討が行われたかどうか、これはどうなんでしょうか。
○政府参考人(畠中誠二郎君) 先ほど申し上げましたように、今、指定情報処理機関においてシステムの開発をやっておりますが、その内容につきまして、今の時点で確定的なことを申し上げることができませんが、今現在検討しています方向を申し上げますと、開示用データといたしまして、本人確認情報を提供した住民の住民票コード、それから住民の氏名、生年月日、性別及び住所、それから提供先、検索元、それから提供年月日、利用目的を開示用データとして簡単に生成できるような機能を実装するよう今検討しておるところでございます。
○八田ひろ子君 ですから、二次利用の追跡ができるような検討があるのかどうかというのを聞いているんですけれども。
○政府参考人(畠中誠二郎君) お答えを申し上げます。
 先生、二次利用とおっしゃいましたけれども、法律上は、この四情報につきましては本人確認だけに使用するということで、それを二次利用をするということは禁止されておりますので、そもそも二次利用はあり得ないということでございます。
○八田ひろ子君 私、去年も、今年もですけれども、その問題を質問をしてきたわけですね。
 今日ここに長野県の一月三十日に行われました本人確認情報保護審議会の議事録というのを持ってきて、ここは、長野県は今年になってからも、すべての、県内百二十の市町村、ここの担当者へのアンケート調査をして、そのこともこの議論の中になっているわけなんです。それを見ますと、本人確認情報の安全性を脅かすおそれのある利用形態はどういうものかと、こういうのがありまして、国等の行政機関に対する本人確認情報の提供というのが圧倒的に多い。百十二市町村中、半数を超す五十九市町村が国等の行政機関に対する本人確認情報の提供、国に提供するのが一番心配だと。
 これは、私、八月の質問のときにも言ったんですけれども、こういう、この住民や自治体が心配しているそういうところに安全な策を講ずる、少なくとも検討するということが必要だと私は思うわけなんですね。ですから、そういう自治体の意見をきちんと聞いていただきたい。これは、今年になってからの調査なんですよね。だから、そういうのも──大臣は、不規則発言でそんなことはないよと言われていますけれども、違法とか不当なことが行われなければ無論いいですよ。しかし、行われたときに本人がきちんとこれは自分で確認しておかしいんだという、言えるシステムというのは私は大事で、それが自己情報コントロール権の基本になるものなんですよね。だから、そういうのを検討していただきたいというふうに思います。
 本来、住基ネットのコード番号というのは、民間利用とかそういうのは使われていけないという法律でも明文で禁止されているんですけれども、それがどうだったかという問題、次に金融庁に伺いますけれども、住民票コード番号の通知書、これを銀行の窓口で本人確認をするのに使ってもいいと、こういう通達が全国銀行協会から出されました。これは、マスコミで大きな問題になって、竹中大臣が間違いを陳謝して、全銀協は通達の訂正をされました。
 そこで伺うんですけれども、この訂正の通達が出される前に住民票コード番号通知書が本人確認に使われたかどうか、きちんと調査をされているのかどうか、お示しください。
○副大臣(伊藤達也君) お答えをさせていただきます。
 今お尋ねのありました住民票コード通知書が本人確認に利用されたケースがあるか否かにつきましては、現在、全銀協において調査が進められているというふうに承知をいたしております。
○八田ひろ子君 現在、調査されているのは一月六日の本人確認法の施行後についてでないかというふうに私は思うんですが、全銀協の事例集、QアンドAですね、これが通知されたのは昨年の九月の二十日です。各銀行に通知をされているわけなんですけれども、住民票のコード番号を知らせる通知書というのは、もうちょうどその直前ですね、八月五日から本人にずっと通知されている、市町村ですね。九月二十日から一月五日までの三か月余りの期間についても、現場ではそういうことが提示される可能性というのは私は否定できないというふうに思うんです。ですから、この期間についても当然調査することになっていると思うんですけれども、そこはどうなんでしょう。
○副大臣(伊藤達也君) お尋ねありましたその一月六日の本人確認法の施行以前においては、口座開設等の場面における顧客の本人確認に関し、全銀協の自主ルールであるガイドラインに従い行われているところでありますが、当該のガイドラインにおいては本人確認に利用できる書類が限定的に列挙されておりまして、この中に住民票コード通知票は含まれていないことから、本人確認法が施行される前に各銀行において本人確認の際に住民票コード通知票が利用されているものとは考えにくいというふうに思っております。
○八田ひろ子君 金融庁としては法施行が一月の六日からだということかもしれません。しかし、片山大臣、総務省としては、総務大臣としては、九月二十日以後についても調整をして大臣の責任できちんと調査すべきだと思うんです。
 この訂正の通達というのを読みますと、なお、銀行窓口で当該通知書をコピーし、保管している場合には当該コピーを破棄すると、こういう通達があるんですよね。ですから、この法の、金融庁の方の法律というのは一月六日からにはなっておるんですけれども、実際に窓口でどういうことが行われるのか。銀行というのは、相当厳格に本人確認を法施行前もいろいろな契約でしているんですよね。
 だから、そういった意味で、総務大臣としては、やっぱり調整をして、そういうことがなかったかどうか、みんなが漏れたんではないかという心配、それから民間には絶対使わないというときでこういうことが起こったものですから、私は総務大臣の責任が問われるんではないかと思うんですけれども、いかがでしょうか。総務大臣にね、事務的な問題じゃなくて。大臣でお願いします、事務的ではありませんので。
○政府参考人(畠中誠二郎君) 御指名ですので、お答えいたします。
○八田ひろ子君 指名なんかしていません。
○政府参考人(畠中誠二郎君) 委員長の御指名でございますので。
 先ほど内閣府の副大臣がお答え申し上げましたとおり、私どもとしましても、本人確認法が施行されたのが一月六日でございますので、それ以前は住民票コード通知票が本人確認の資料として使われるということはあり得ないということと考えておりますので、調査の必要もないというふうに考えております。
○八田ひろ子君 全く無責任です。私、この通達も読みましたけれども、これ、住民票コードのこの通知書がみんなのところに行くからということでこういう通達が出されたわけなんですよね。
 だから、今、大体住基ネットは、今、局長も必要ないと、片山大臣は事あるごとに万全だと、こういうふうに繰り返して、ところが、法律で禁止されてきたこのコード番号の民間利用というのが実際にはいとも簡単に、政府内の、金融庁の了解の下に進められていたことは極めて重大だと思うんですね。だから、やっぱり、万全だ万全だというのが全くいい加減だというのがこれ次々と出てきているわけです。
 二十四日、小金井市の市議会でも、こういう状態の中、予算委員会で住基ネットの、住基ネット予算を削除すると、こういう異例な事態も起こっておりますし、これまでも、一時稼働後、住基ネットを遮断した自治体だとか、住民の側からは国に対して差止め訴訟が各地で、国に対して起こっているわけですよね。
 だから、こういうときに、万全だと、必要ないと言ってしゃにむに進める、こういうやり方は、住基ネットそのものを私は中止をしなければいかぬと強く申し上げて、今日は時間がありませんので次の質問に移ります。
 次は、政治家に対する企業、団体からの献金についてという問題です。
 一般的にまず聞いていきますけれども、九四年の政治資金規正法の改正がありました。寄附について、同一の者から年間五万円を超える寄附を受けた場合、寄附者名、寄附金額を政治団体の収支報告書に記載する、公開するという改正がありましたが、この法改正の趣旨を簡単にお示しください。
○政府参考人(高部正男君) お答えを申し上げます。
 御指摘ございました平成六年の政治資金規正法の改正におきましては、政治資金の透明性の確保が重要との観点から、国会における御議論を経まして、政党及び政治資金団体以外の政治団体に対する寄附の公開基準を年間百万円超、百万円を超えるものから年間五万円超に引き下げるとともに、政党及び政治資金団体に対する寄附の公開基準は、事務の簡素化の見地から、年間一万円超から年間五万円超に引き上げる改正がなされたところでございます。
○八田ひろ子君 そういうことですね。
 ところが、今、与党の中でも、政治資金規正法の見直しについての議論というのが報道をされているんですけれども、自民党の幹事長も、上限を設ける代わりに企業、献金企業の名前、非公開に、百五十万とかいろいろ言われておりますけれども、そのことについて小泉首相も参議院の予算委員会で、「一考を要してもいいんじゃないか。」、こういう発言をされたんです。私、これ、大変問題がある重大な発言だと思います。国民の監視の目を届かなくさせる最悪の発言ということですね。
 そこで所管大臣の片山大臣に聞くんですけれども、企業献金の名前の非公開の額を拡大しようと。今説明をいただいたように、いろんな問題、事件があったので百万円を五万円にしたんですけれども、これをまたもっと緩くして非公開にしようという、これは九四年の法改正の趣旨から見て逆行の考え方だと私は思うんですけれども、大臣、どうでしょう。
○国務大臣(片山虎之助君) この問題、いろんな意見があるんですよ、いろんな党に。また、党の中のいろんな人にいろいろな意見があって、政治資金や選挙用の資金の調達自体はいろんなやり方があるんで、八田さんの党のようなやり方もありますよ。だから、いろんなやり方があるんで、いろんな議論があればいいんですよ。そういう中から意見を集約してまとめていけばいいんで、各党各会派で大いに議論していただければいい。あなたが反対なら反対と言えばいい。しかし、そういうことをやった方がいいといえばやった方の意見、そういうことの中で国会で集約していくんですから、人の意見を封ずるようなことは良くないですね。
○八田ひろ子君 何か間違っていらっしゃるんじゃないですか。今、政治と金の問題で何が問題になっているか、国民が何を怒っているかということを大臣、所管の大臣──政治家片山個人に聞いているんじゃないんですよ。所管の大臣に、この法の趣旨からいってこれはおかしくないかと。
 小泉内閣のこの一年、既に十名近い政治家に金権腐敗の疑惑が掛けられて、それで、今まで以上に腐敗した状態じゃないかとマスコミにも言われている。そうしたときに、そうしたときに、この透明性、さっき説明ありましたよね、これをより確保しなきゃいかぬのが所管大臣だと思うんです。逆行する議論、これに対して、いろいろあるんですよって。それは政治家片山さんはそう思ってみえるかしりませんけれども、それはまた後で聞きます。しかし、所管大臣としては、これは認識がおかしい。逆行するかどうかというのを答えてください。
○国務大臣(片山虎之助君) いろんな意見がありますよ。それは、あなたのような考え方からいうと逆行かもしれぬけれども、出す人のまたいろんな立場もあるんで、そこはこれは総合的な視野が要るんですよ、複眼的な。単純な、あなただけのあれではなかなかそうはいかないということですよ。
 私としては、幅広い議論を聞いて、その中で集約してもらったのを決めていけばいいと思っております。
○八田ひろ子君 それじゃ、法改正は何かと、最初に百万円から五万円で公開をするというのは何だったのかということになりますよ。全く私は見識のない今、答弁だと思いますよ。贈収賄だとか公選法違反だとか、こういう金と政治にまつわる汚職を監視する客観的な材料になるこういうことを暗やみに葬ろうなんという改悪なんということは、私は絶対に許されないということを強く申し上げたいと思うんです。
 そこで、片山虎之助、政治家個人の問題について質問したいと思います。
 皆さんのところに表が配られている。大臣のところにもあるというふうに思います。衆議院の予算委員会でも大臣の政治資金について議論になって、公共事業の受注企業からの献金、これは、仮にそれが政治献金という名目でも、政治資金規正法に基づいてきちんと届出がされていたとしても、実質的に選挙に関する寄附であれば違法になる。それは自民党の長崎の県連事件でも今明らかになっているところなんです。
 そこで、この資料をごらんいただきたいというふうに思います。この資料は、公共事業受注企業からの選挙期間中の献金を抜き出しました。これで無論全部ではなく、抜き出したものだということですね。選挙期間中というのは二〇〇一年の参議院選挙、片山大臣が戦われた選挙ですね。その一か月前、二〇〇一年六月二十八日から投票日の七月二十九日まで。選挙を動機にという福井判決に基づいてこの表を、そういう条件で作らせていただいたんですけれども、献金を行った企業ごとにごらんいただくと分かるんですけれども、過去五年間の献金のあるなし、金額、これを調査しました。選挙期間中の献金が明らかに突出をしているという数字ですね、増えています。
 そういうものに限って一覧表としたわけなんですけれども、片山大臣が代表を務めています選挙区支部がありますね。選挙に関する寄附を禁じられている企業からの献金見ますと、九社二百六十万円になりますね。例えば、この表でいいますと上から三番目の企業がありますね。これ、それまで五年間ゼロ、ゼロ、ゼロ、ゼロ、なかったわけですが、選挙の、これ日にちは書いてありませんが、選挙の二日前、これに急遽献金がされています。それから、上から四番目の企業をごらんください。ここも五年間献金がゼロ、ゼロですよね。大臣の選挙のこれは五日前ですが、急遽五十万の献金ということで、見なくてもお分かりかもしれませんが、そういう表なんですね。
 これを見ますと、選挙に際し選挙を動機に行われた献金である、これはだれが見てもそういう疑いを持ち、そうではないかということが明らかな数字として示されているように私には思えるんですけれども、どうでしょうか。
○国務大臣(片山虎之助君) 同じ質問を何回もしていただいて、衆議院でも志位さんがちゃんとこれ配って、志位さんにもちゃんと答えましたよ。あなたも同じことをもう一遍質問して何かに載せたいのかもしれませんけれども、これは政党支部に対する政治活動の寄附なんですよ。ちゃんと法律に基づいて適法に処理しているし、私はそういう報告を受けております。
○八田ひろ子君 この表は新しく作った表なんですね。よくごらんくださいと言ったのは、御自身のことですから、きちんとその都度その都度よく点検をなさって、どんな質問があったとしても、それは知らぬと言って通るのかという問題が私はあると思うんですね。
 大臣が支部長を務める自由民主党の岡山県参議院選挙区第二支部、これに対する献金で、今、政治活動だというふうにおっしゃいましたけれども、あなたの選挙資金の収支報告書を見ました。そうしますと、この選挙区支部から七月の一日、選挙活動のために一千五百万円というのがきちんと動いているわけですよ。ですから、お金には無論色付いてありませんから、だから選挙間近に公共事業の受注企業で、選挙に関する献金を禁止されている企業から政治献金という名前で特定寄附の疑いの強いものですね。それについてはどうなんですか。
○国務大臣(片山虎之助君) 政党支部が政治活動の寄附をしてもらったものをどう支出するかは政党支部の自由なんですよ。どこにどう出そうが、それは法律上の制約はありません。私は詳しいことは知っていないけれども、恐らくあなたが言うならそうでしょう。支出したということですよ。
○八田ひろ子君 結局、今問われているのは政治家の姿勢でしょう。詳しいことは知りませんて、そんなものが国民の前に通ると思うんですか。
 現実に何遍も、大臣ごらんになったか知りませんけれども、地元のここに書いてあるここの企業の人が何と言っているかといったら、自民党関係者に参議院選挙の協力を要請されて寄付をされたんだとか、あるいはこの五十万の方ですね、九五年も〇一年も選挙に合わせた寄附だろうと。この献金した人が実際に言っているわけですよ。
 それなのに、そんな今の大臣の、それは言い訳にもなっていない。私はそんなことは通用しないし、大体この問題について所管大臣として一番身を正さなければいけない、それなのに法律に対する、法改正に対する今の議論に対してでも、法に基づいた立場に立っていらっしゃらない。御自身のことについてでもそんなこと知らないんだと、詳しくは知らないんだ、あなたの方が知っているでしょうなんて、そんなあいまいな、私はふざけた態度だと、私はもうそういうことは絶対許されないと。
 時間が来ましたので、今日はこれで質問終わりますけれども、本当に許されない態度だということを申し上げておきます。
○松岡滿壽男君 本日は、天下りの問題と公務員の退職金の問題に絞って御質問をいたしたいというふうに思っております。
 天下りという言葉自体、私はどうも好きではないんですけれども、要するにお上から下に下がっていくというようなことだろうと思うんですが、だから常にお上というものが上にあるという発想から来ておるわけでありまして、そうすると今度は、四月一日から発足する郵政公社の新総裁、生田新総裁は天上がりということになるのか。そういう双方の、官の文化とそれから民の文化が交流し合うということは、私は非常に時宜を得たことだし、必要なことだと思うんですね。
 そういう異文化の交流の中から新しい文化というものが育ってくる。それがやはりこれからの日本に非常に必要な部分だと思うんですよね。民間、地方でも、従来、助役は官庁出身者迎えていたわけですけれども、民間の経営者を助役に入れようとか、また今度は独立行政法人で新しく変わっていくところは民間から例えば大学なんかには教授を登用していこうと、そういう双方の動きが出てきている。この際だから天下りとか天上がりという言葉はやめて、新しい言葉を作っていかなきゃいかぬと私は思っておるんですが。
 結局、天下りの問題に対する国民の印象というのは、非常にいい印象がないですね。率直に言いまして、今度は事務次官クラスの退職金も一千万近く今度は下がっていくわけですね。民間に対する配慮といいましょうか、今の日本全体の経済というものが収縮してきているわけですから。国、地方を通ずる借金も七百兆、人口はどんどん減っていくというような状況の中でそういう対応をしておられるわけでありますが。
 そういう中で、国民の方は退職金は一般の民間であれば三十年勤めて二千七、八百万ぐらいのものですよ。それがやはりお役所というところは八千七百万。そういう状況で、更に天下った後二回ぐらい特殊法人の理事長を務めたら、大体足して一億ぐらい退職金だけでももらっているということはみんな知っているわけですよ。これはやはり特殊な世界だと。非常にそれぞれ今、国民はリストラとかあるいは企業の海外移転とか厳しい環境の中で耐えているのに、官の世界だけ特殊だというのが天下りに対する私は一般的な印象だろうと思うんですね。
 だから、ここはやはり我々政治の責任において国民が理解できるような仕組みに変えていかなきゃいかぬ、そういうところに今来ておるわけでありますけれども。この天下りの承認を人事院から大臣承認制に変えようという提案がなされているわけでありますが、内閣の関与を強めたものだということですけれども、やはり、最終的にあれ閣議で決めるんですか、閣議で。最終的には閣議で、各省から出てきたものを閣議で決めるというふうに聞いておるんですけれども、これはやはり公平な、国民の側から見てもある程度納得できるような、第三者機関できちっとチェックすることが私は必要だろうというふうに思うんですが、この辺はどのように考えておられるでしょうか。
○副大臣(根本匠君) 先生から、官民交流、異文化交流促進、いろいろな貴重な御意見を賜りました。
 ただいまの先生のお尋ねでありますが、基本的には今回、行政の公正な運営に責任を有する大臣が主体的に責任を持つ制度とする必要があるんではないかという改革をしたいと思っていまして、その点で営利企業への再就職につきましては、各府省の権限、予算等を背景とした押し付け的な再就職は認めないと、こういう観点を十分に踏まえて、行政の公正な運営に責任を有する大臣が主体的に責任を持つ制度とする必要があると、こう考えております。
 具体的制度につきましては、実はこれは閣議決定されました公務員制度改革大綱、公務員制度改革大綱で、適正な再就職ルールの確立ということで、閣議決定をさせていただいておりますが、この公務員制度改革大綱に基づきまして、基本的には大臣が主体的に責任を持って判断するということにしておりますが、この大臣承認制につきましては内閣が基準の策定や総合調整を行うと、こういうことにしておりまして、さらに全体の仕組みとしては、再就職者などに関する情報は公表しようと、それから再就職後の行為規制は新たに導入しましょうと。さらに、人事院が適切な関与をするという仕掛けで、二重、三重の仕組みを今検討しているところであります。
 それから、大臣承認ということになると、むしろ第三者にやらせて、逆に大臣承認ではお手盛りになるんではないかと、こういう批判が強いことを踏まえまして、この大臣承認制という基本は、大臣承認制の基本ということでやりますが、内閣の総合調整、言わば大臣にとってみれば内閣は第三者的になると私は思いますが、内閣の総合調整を具体的にどういう仕掛けにするか、仕組みにするか、これは今検討作業を進めているところであります。
○松岡滿壽男君 さっき申し上げたように、異文化交流、官と民のそれぞれ長所を取り、短所を落としていくという作業というのは、私はこれからの日本にとって非常に必要な部分だというふうに思うんですよね。
 だから、天下りとか天上がりという言葉はもうやめて、官民交流人事とか、だからそういう形で、だから官民人事か民官人事ですな、民が官に行く場合は。だからそういう、少しネーミングも考えられたらどうかと思うんですね。
 それともう一つは、やっぱり天下り、天上がりという言葉は良くないですよ、これ、やはり。前時代的ですよ。
 それともう一つは、内閣が第三者機関とおっしゃった、正にそうだと思うんですよ。私は、第三者機関はやっぱり人事院か内閣だろうと思うんです。それで、こういう承認制やったら、やっぱり今までどおりですよ、これ。だから、非常に国民から見たら、これは従来どおりだ、またごまかしているなというような印象を私は与えるというふうに思うんですね。だから、そこはもうひとつ工夫していただけませんかね。
○副大臣(根本匠君) 先ほど申し上げましたが、要は、大臣承認制には基本的にするんですが、内閣がまず大臣承認の場合の基準の策定をきちんと、基準を内閣が策定しましょうと。それから、内閣がどういう仕掛けで総合調整をするかと、この具体的な仕組みについては、今細部を詰めている最中であります。とにかく、内閣が総合調整をする、私はここが大事だと思うんですね。
 それから、先生のこの官民交流の話、私もなるほどそのとおりだと非常に意を、同感いたしますが、今回の公務員制度改革大綱の中でも官民交流の促進というものはうたっておりまして、それから法律的にも官民交流促進法という法律を作りたいと考えております。
○松岡滿壽男君 だから、結局、天上がりの分と天下りの分と両方、総合的に見る機関が私は必要だろうと思うんですよ、双方の人事で。行き過ぎる場合もあり得ると思う、失敗するかも分からない、天上がりで失敗するかも分からぬし、天下りで失敗するかも分からぬ。そこはどこかが総合的に、今回の郵政公社の人事、こういう重要な人事はまた別にして、その他のいろんなものも含めて、そういうことが私は必要じゃないかというふうに思っております。
 それから、現在、民間企業への天下りについては人事院の承認が必要ということで、今日、私どもの手元の方に参議院予算委員会要求資料として人事院平成十五年二月、これ出ておりますね。この五年間の天下りの状況が一覧表でいただいておるわけでありますが、十三年度は人事院において天下りを承認した件数は七十件、承認者数は六十九人ですか。それで、この承認者のうち、最終官職が本省課長以上であった者が十五人。いわゆる何号俸ですか、これは、上の人たちについては、十号俸ですか。人事院で見ているけれども、それ以外の方々については各省庁の裁量任せになっておるわけですね。
 今回の規制の対象にはその特殊法人、独立行政法人等は含めていないのかどうなのかと、この辺をお伺いいたしたいというふうに思いますし。
○副大臣(根本匠君) ちょっと考え方を申し上げたいと思いますが、まず営利企業への再就職、これにつきましては今、先ほど私が申し上げましたように、当該企業に再就職する公務員の在職していた期間との間の癒着の問題が生じることがないように、承認制の対象としております。現在検討中の大臣承認制も、各府省の権限、予算などを背景とした押し付け的な再就職は認めないと、こういう観点から、営利企業を対象として再就職の承認を行う制度としております。
 それから、他方、先生が今御質問のありました特殊法人とか独立行政法人等々への再就職につきましては、こういう分野につきましては、これらの法人が再就職の安易な受皿となっているのではないか、あるいは業績と処遇のバランスが取れていないのではないかと、こういう批判を招くことがないように、職員の再就職先の類型に応じまして、給与、退職金の水準の適正化やあるいは再就職先を情報開示する、公表するなどのルールを確立して、その徹底を図ることとしたいと思っております。
○松岡滿壽男君 平成十三年度で大体、課長以上の退職者が千二百七十三人おられるわけでしょう。その中で、人事院が担当しているのは営利法人、自営業、それぞれ百八十三人、二百二人対象者がいるわけですよね。そのうち七十人を承認しておられるわけでしょう。そうすると、あとはもう全然ノーチェックという形に実態はなっているわけですよね。これはやはりいささか問題があるんじゃないでしょうかね。
 この辺については、どのように対応されるでしょうか。
○政府特別補佐人(中島忠能君) 今、先生がお挙げになりました数字というのは、その中には特殊法人、認可法人、公益法人等へ再就職された方は含まれておりません。今、特殊法人等へ再就職するときには、それぞれの所管省庁でお決めになっておるということでございます。
 私たちは、今回の再就職に関する制度の改正があるというので、そのすべてを内閣で一括管理なさったらどうですかという話を当初からいたしております。そうすることによって、この再就職問題に対する世論の批判に政治が責任を持ってこたえることができるだろうということを当初から申し上げているわけでございます。
 なお、民間企業に対する再就職につきましては、現在、大臣承認制ということが大綱で決められておりますけれども、そのことにつきましては、かねがね本委員会でも御説明申し上げましたように、やはり退職勧奨の責任者が再就職先を決めるというのは国民からやはり納得されないだろうということと、もう一つは、そういうことをしますと、どうしてもセクショナリズムと、日本の官僚制の元々の大きな問題だと言われておるセクショナリズムというものの解消にはつながらないということを申し上げておるわけでございます。
○松岡滿壽男君 私は総裁がおっしゃることが正論だと思うんですよね。どうしてそれに対してきちっとした対応が内閣においてなされないんでしょうかね。これは非常に大事な部分だと思うんですよ。いかがでしょうか。
○副大臣(根本匠君) 今回の全体の行政改革大綱の考え方は、行政の公正な運営に責任を有する大臣が主体的に責任を持つ制度としたいと、こう考えておりまして、したがって、営利企業への再就職、これは各府省の権限、予算等を背景とした押し付け的な再就職を認めないという観点を踏まえてきちんと対応したいと。
 この場合の大臣承認制度については、今お話しのような意見もありますから、ここは大臣承認、これを主体的に行政運営に責任を持つ大臣がきちんとやろうという基本に立って、ただ、内閣が基準の策定あるいは総合調整を行おうと、これを一つの仕組みにしております。内閣が、基準は内閣が策定する、それから内閣が総合調整をする、これが一つの仕掛けであります。
 それから、現在の対応と更に違って新たに付加している仕組みとしては、再就職などに関する情報はオープンにして公表しましょうと、これが一つであります。さらに、これも今回新たに導入いたしますが、再就職後の行為規制、これは行為規制を新たに導入いたします。それから、人事院総裁、今お話がありましたが、人事院もこれは適切に関与していただこうと。
 要は、だれが行政運営に責任を持つかというところは、これは各省大臣ですから、そこははっきりさせて、二重、三重の仕組みで全体の対応が適切になされるように考えていきたいと、こう考えております。
 それから、これは営利企業の再就職については、今、申し上げたような対応にしたいと思っていますが、先ほども申し上げましたけれども、独立行政法人や特殊法人、これについては、再就職先に応じて給与、退職金の水準の適正化や再就職先の情報開示、これも新たに取り組む対応ですが、再就職先の情報開示、きちんと公表すると、こういうルールをきちんと確認して、その徹底を図って対処していきたいと、こう思っております。
○松岡滿壽男君 根本次官、人事院に適正に関与させるという御発言ありましたが、どういう形での関与をさせられるのか。
 私は、天下りがすべていけないということを言っているわけじゃないですよ。非常に能力があり、専門的知識があって社会に貢献できる人は、やっぱりどんどん私は民間でも特殊法人でも働いてもらいたいと思うんですよね。そういう人たちがやはり国民から白い目で見られないで胸を張って働けるような状況を作らなきゃいかぬ。それにはやっぱり公正な第三者機関できちっとチェックして官民交流人事をやると。
 だから、自信持ってやりなさいという形のものにしてやらないと気の毒じゃないですか。今までどおりでこそこそと国民から見えぬところで何かやっちゃっているよということじゃ私は非常に残念なことだというふうに思いますので。そういう、せっかく異文化交流で新しい日本の文化を作ろうと、官民交流人事をやるんですと、こういう方針で、ただし、適正にこういう形できちっとチェックしているから安心してくださいということをやはり国民に向かって言うべきだと私は思うんですよ。
 今、人事院総裁がおっしゃったことについていろいろ御答弁ありましたが、人事院がどういう形で関与、適正に関与できるのか、その仕組みをちょっとお教えください。
○副大臣(根本匠君) 先生、正に今おっしゃられたように、我々もきちんとしたルールを決めてやりたいと、こう思っているんですね。ですから、その点におきましては私と先生の考え、全く同一だと思うんですよ。
 じゃ、具体的にどういう仕組みにするかということで、私が先ほど二重、三重のチェックをすると、こういうことを申し上げましたが、ちょっと繰り返しになりますが、現在の人事院による再就職承認制度を改めて、職員の再就職の承認は、職員の適切な服務管理と行政の公正な運営に一義的な責任を有する人事管理権者が厳格かつ明確な基準の下で承認をしたいと、こう思っているんですね。
 内閣につきましては、再就職の承認基準は政令で定めますし、内閣は承認案件について人事管理権者から報告を受けるとともに、承認制度の運用については必要な総合調整を行うとやっておりますし、それから人事院の公表の話も申し上げましたし、行為規制の話もやると申し上げましたが、人事院が具体的にどのように関与をするのかということにつきましては、人事院は承認基準についての意見の申出、あるいは承認事務の実施状況についての改善勧告を行うことができると、こういう立場から人事院にも適切に関与していただきたいと、こう考えております。
○松岡滿壽男君 是非、そういう方向でお願いをいたしたいと思います。
 時間が十分あると思ってちょっとゆっくりやり過ぎちゃったものですから、先に進みたいと思いますが。
 先日の朝日新聞に、国土交通省の各地の出先機関にいるノンキャリアの管理職が、本省のキャリア官僚と同じように建設会社や公益法人に天下っておると。その後、また二、三年で別のところに天下っているという労働組合の追跡調査が出ております。再就職先で、所長OBで年収千二百万円前後、副所長で一千万円前後。やはり、業界との癒着など大きな誤解を招くことにこれなりかねないわけでありまして、厳しいチェックや網をかぶせることが必要だろうというふうに思うんですが。
 やはり、天下り全体に対しては国民全体が不信感を持っておるわけですから、こういう部分を、やはり本省だけじゃなくて地方の中での様々な問題についてもきちっとしないと、大臣承認制で内閣がチェックしていくという仕組みを東京で作っても、あとはまるでざるのように地方では今までどおりのことが行われるということになってしまいかねません。
 これに対する対応はどのようになさるんでしょうか。
○副大臣(根本匠君) 全体のこれからの考え方につきましては先ほど申し上げたとおりでありますが、先生の御案内の、今御指摘のお話でありますが、要は、いったん特殊法人あるいは公益法人に再就職して、その後営利企業へ再度就職するようなケース、これが先生の今のお話だったかと思いますが、この点については、職員の能力や経験を活用した再就職として行われる面もありますが、一方で、予算権限を背景として行われているのでないかと、こういう批判もありますので、これは真摯に受け止めることが必要だと考えております。
 全体の天下り問題に対してどう対応するかということで、今対応したいと考えておりますのは、いわゆる天下り問題の原因の一つであると指摘されております早期退職慣行、要は、定年よりも前に早期に退職を慣行、退職慣行というのがありますので、これにつきましては昨年末に政府として是正の基本方針を取りまとめたところであります。
 それで、具体的には、平成十五年から五年掛けて退職年齢を平均三歳以上引き上げていこうと、こういう早期退職慣行の是正の基本方針を取りまとめたところでありまして、国民の信頼を得られるような取組をしていく、これも非常に大事だと思っております。
○松岡滿壽男君 そうすると、その退職勧奨の慣行是正ということになると、六十歳ぐらいまではいつの時点で到達できるようになるんでしょうかね。
○国務大臣(片山虎之助君) 今、大体平均が五十三から五十四なんですよ、平均が。だから、それを三歳引き上げるということは、五十五から五十六です。これはこっちじゃなくて、私どもの方と内閣府というか、官房副長官の方でやっていますから。各省そういうことで申合せしまして、十五年度から一斉に延ばしていこうと。三歳延ばすんじゃ大したことないじゃないか、五年で三歳じゃと言われますけれども、大変な影響があるんですよ、昇進その他。だから、若い人に対する説得も十分しなきゃいかぬと、こういうふうに思っております。
○松岡滿壽男君 六十歳までは相当時間も掛かりそうですが、それはまあやむを得ないことだというふうに私も思います。ただ、一歩前進はしたわけですからね。
 それから、民間から、やはり民間も官僚の優れた知識とかそういうものを得たいと思っているところもたくさんあるわけですよね。しかし、なかなか情報、人材紹介の手段を持たないことが多いわけでありまして、そういう場合、この国家公務員の民間への再就職については、離職後の対応、そういうものにとって、民間にとっての人材紹介などできる仕組みが今どういう形になっているのか、人事院の方でこれちょっとお答えをいただきたいというふうに思うんですが。
○政府特別補佐人(中島忠能君) 幹部公務員の民間企業への再就職につきましては、かねがね厳しい御意見が国民から寄せられているわけでございますので、私たち、いろいろ調査をし、考えました。
 簡単に言いますと、技術屋さんというのはかなり民間で能力を評価されて再就職されているケースがあるんですけれども、事務屋さんの場合には必ずしもそうでないと。そこで、国民の誤解があったらいけないというので、私たちの方は、経済団体、今の日本経済団体連合会ですが、経済団体の方と相談いたしまして、企業が必要な人材というものを、当時の日経連ですが、日経連の方に申し出ていただく、そして日経連から私たちの方に連絡がある、私たちの方は関係省庁に連絡するということで、公正な人材活用システムというのを作りまして実は運営しております。
 現在、そのシステムに基づいて十七人の方が民間企業に再就職しておりますけれども、これは、民間企業から見て本当に能力があるというか、民間企業側が必要だということをお考えになって再就職していただいたわけでございますから、私たちは、このシステムというのをもう少し民間企業側、経済団体側によくPRいたしまして浸透させまして、できるだけこのルールに従って再就職していただくという、そういうことを進めてまいりたいというふうに考えております。
○委員長(山崎力君) 時間が来ておりますが。
○松岡滿壽男君 時間が参りましたので、これで終わります。ありがとうございました。
○又市征治君 社民党の又市です。
 今日、第一に、交付税の財源不足対策について伺いたいと思います。
 交付税制度が破綻の危機に瀕しているというのは昨日も申し上げたんですが、二〇〇一年度からこの不足額の半額を臨時財政対策債として地方負担にされたわけですけれども、その額が、二〇〇一年度が約一兆四千五百億、二〇〇二年度はその倍で二兆九千八百億円、二〇〇三年度はまたその倍で五兆八千七百億円、累計十兆三千億円になるわけですね。
 この返済をすべて地方交付税に算入するというわけですが、各年度の返済は一体どのぐらいになるというふうにお考えになっているのか、財政局長、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(林省吾君) 臨時財政対策債の償還見込額についてでございますが、この臨時財政対策債、一部を除きまして基本的には二十年償還、うち三年据置きというものが大勢でございますので、その条件の下に理論償還方式により算入いたしているところでございますので、その前提でお答えをさせていただきます。
 平成十三年度につきましては御指摘のように一兆四千五百億円程度の発行となったわけでありますが、その償還条件の下で試算をいたしますと、平成十四年度から十六年度までは利子分のみでございまして、百九十七億円の償還となりますが、その後、平成十七年から元本償還が始まりますので一千億円台の償還となりまして、平成三十、平成二十三年ごろまでは一千億円台でございまして、それから少し低減いたしてまいりまして、平成三十三年ごろ八百億円台の償還額となります。なお、償還額のピークは平成十七年度の一千四十五億円と見込んでいるところでございます。
 それから、十四年度、十五年度につきましてもお尋ねでございますが、利子等につきまして現時点で確定的なことは申し上げられませんが、一応仮定を置きまして試算をいたしますと、同じような傾向で二十年償還の額が出てくるわけでありますが、ピーク時だけ申し上げておきますと、十四年債、十五年債を合わせまして、また十三年債のピーク時も合わせまして、三年間の発行額の合計で見ましたピーク時は平成十九年度となりまして、約七千二百億円程度と見込まれるところでございます。
○又市征治君 私も、今、資料配らせていただいて、私なりに試算をしてみたんですが、この二〇〇一年度の分の償還の条件と同じ格好でやってみましたら、若干の数字が違っていますけれども、私の試算で言いますと平成十九年度でピークが七千三百九十四億円ということになっていますが、そんなに大差ございませんが、そんな格好になります。そこから八年間で年額七千億円台の償還が続いていくわけですね。つまり、この額だけその年に自治体に本来交付されるべき地方交付税が天引きされることになるわけですよね。交付税の総額が十八兆円というこういう状況ですから、約四%ということになります。
 しかし、言うまでもなく、地方全体の既往の莫大な借金があるわけでありまして、これは言われているとおり百九十九兆円と、こういうことなんですが、交付税特別会計借入れの現在の残高と当面数年間の必要な償還額は一体幾らか。私もちょっとそこ、横の方に出してみましたけれども、こういうことで大体合っているのかどうか、財政局長、もう一度お願いしたいと思います。
○政府参考人(林省吾君) 交付税特別会計の借入金でございますが、平成十五年度末には四十八・五兆円となる見込みでございまして、そのうち地方負担分に係る残高は三十一・八兆円となっております。
 この借入金は、法律に定めております償還計画に従いまして、地方負担分につきましては平成三十八年度までの各年度におきまして償還をすることとなっておりますが、その償還額は平成十六年度の一兆円から始まりまして、ピーク時は平成二十一年度の三兆円超となっております。
○又市征治君 これと臨時財政対策債の償還のピーク年度とがほぼ同じ時期に重なってくるわけですね。資料の、私の出した資料でいえば、一番右の列、二〇〇九年度では二つ合わせて三兆七千四百億に達する、交付税総額の約二一%相当、こういうことになるんだろうと思います。
 このほかにも自治体が共同で返済しなければならない借金は幾つかあるわけですが、ここではもう一つだけ、去る二十日の質疑で私言いました合併特例債の分も出てくるわけですね。試算をしてみますと、総務省の言うとおり千の合併があって満額使えばということですけれども、その七割分を自治体共同で十年にわたって返済しなきゃならぬと、こういう理屈になるわけでして、これまた交付税総額の、総枠の九%ぐらいに相当するんだろうと思います。ただし、今申し上げた試算は、総務省は、いや、反論もしないけれども肯定もされぬと、こういうお話でありましたから、これは一応おくとしましても。
 そこで、大臣にお伺いをしたいんですが、今申し上げたように、全体として交付税総枠の二一%という格好でこの特会の返済と臨財債の返済が掛かっていくと。大変な格好になっていくわけですが、これ本当に、非常に地方の財政はますます厳しくなっていくという状況、これあると思うんで、ここのところどうお考えになっているのか、お伺いをしたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 正に又市委員言われるとおり大変なことですね。三兆七千億というと大変大きな額でございまして、二〇・六%と。
 ただ、こういうことなんですね。この交付税特会の借入れは、個々の団体は借金じゃないけれども、特会の借金ですね、特別会計の借金、グロスの借金。地方団体、オール地方団体の借金。これは法律で何年度に幾ら返すと全部書いているんですよ、法律に書いている。それから、この臨時財政対策債は、これで十五年度で三年目ですけれども、これは個々の団体の借金なんですよ、個々の団体の。全体の借金を個々の団体にばらしたということ、簡単に言うと。それで、その個々の団体の借金の臨時財政対策債の元利償還は基準財政需要額に全部入れると、これも法律で書いているんです。どっちも法律で、国の法律で、全部交付税で見るって言っているんですよ。
 そこで、例えば三兆七千億になって、それは二十一年度ですか、何かの交付税の総額が足りなければもらうよりしようがない、増やすより。それはもう当然ですよ。地方財政計画の策定を通じて地方団体の財政運営に支障がないようにして、しかもこれらがうわっと増えてこの分だけ交付税が増えるのは、これはもらわなしようがない。法律で国民に約束しているんですよ、国会が。だから、その点は毎年度の地方財政計画の策定を通じて法律に基づいて措置していくと。これは財務省も納得しておりますので、我々はそういうふうにしてまいります。
○又市征治君 今ありましたように、本来は全額が交付税制度上の固有の権利であり、償還は国の責任だということだろうと思うんですが、そのためにも、やっぱり私はもうここまで来ると交付税率の引上げという問題が一方では避けられぬじゃないのかと、こういう感じがしてしようがありません。
 しかし現実には、残念ですが、交付税総額あるいは需要額を減らそうという、こういう邪道も時として見え隠れしたり、小泉さん、塩川さん流の一兆円削減論がまず先に出てきてみたりというこういうことがあって、自治体側も非常に不安、あるいは時には本当に心配をしている、こういう格好もあるわけだろうと思います。
 実はもっと正道な道は、総務大臣が一生懸命おっしゃっている税源移譲だと思うんですね。この税源移譲こそが正に正道だと思うんですが、これは地方の声を踏まえて、大臣が大変熱意を持ちあるいは努力もいただいてようやく日の目が見そうだと、こういうことなんですが、昨日の論議じゃありませんが、財務省側のえらい抵抗があると、こういうお話なんで、残念ですけれども、大変御努力いただいたけれども、今回の予算でも微々たる格好に終わっている。より一層の努力をいただきたい、こういうことでありますが、一方で、特に税源の弱い自治体を考えれば、やはり昨日もおっしゃっていますけれども、交付税をやっぱり守って原資を増やす、こういうことが必要なんだろうと思います。
 そこで最後に、この問題の最後に、交付税率についてお伺いをいたしますけれども、交付税率は歴史的に固定不変のものではないことは私も十分承知をしておりますが、一番近いところでは法人税については三二%を三五・八%に増やされているわけですね。この理由、また数値の根拠は一体どこに置かれたのか、お聞きをしたいと思います。
○政府参考人(林省吾君) 法人税に係る交付税率でございますが、御指摘のように、平成十一年度に三二%から三二・五に、また平成十二年度から今日まで三五・八%に引き上げられております。
 これは、平成十一年度から実施されております恒久的な減税に伴う地方税の減収対策に係る地方財政措置の一環として行われたものでございまして、個人住民税及び法人事業税の減税による影響額を補てんいたしますために、その全体の四分の三は、たばこ税の移譲であるとかあるいは地方特例交付金の創設に加えまして、法人税に係る交付税率の引上げにより補てんすることとされたところでございます。
 この法人税に係る交付税率の引上げの考え方でありますけれども、法人事業税の減税額が確定いたしまして、この減税額による減収額のうち、交付団体相当分につきましては法人税に係る地方交付税率の上乗せにより補てんすると、こういう考え方を取りました。したがいまして、恒久的な減税実施後の法人税収額に占める恒久的な減税に係る法人事業税の減収見積りの八割相当額という形で計算をいたしますと、この三五・八%という率になったわけでございます。
○又市征治君 というわけで、交付税財源の三税の一つである法人税だって現に動かしているわけでありまして、そもそも国税分については、国の政策に左右されないように国税収納会計から一般会計を通過せずに交付税特会へ直接入れるべしという交付税会計直入論ともいうものもあって、これはかなり学説的にも支持を得ているわけだろうと思うんです。このことを今日は申し上げて、昨日、当委員会において地方財政の拡充強化に関する決議がなされましたけれども、この諸点の実現に向けて、大臣始め一層の御努力を要請しておきたいと思います。
 そこで二番目に、先ほどは公務員制度の出口の話がございましたが、ちょっと入口の話を私はさせていただきたいと思います。
 公務員制度改革は、今やILOの勧告が出て、労働基本権の回復をどういうテーブルで協議するかに課題が移っている感がありますけれども、今日のところは、国民の目から見て忘れてはならない身近な問題として、公務員の中立公正性についてもちょっと取り上げてみたいと思うんです。
 国民にとって、この採用試験は公務員になる権利の行使ということにもなるんだろうと思いますね。これを大綱路線では内閣が握るんだと、こういうふうに言われておるわけですが、しかし採用の一方の当事者である内閣が企画立案するというのはどういう結果になるかと。
 私は、十九年前の古い話で恐縮ですけれども、リクルート事件、当時の藤波官房長官が、リクルート側の請託を受けて国家公務員の採用試験の合格発表を暗に時期を延ばせと、こういうふうに人事院に圧力を掛けた、こういうことが明らかになりまして、これは有罪が確定をしたわけですね。このとき、もし試験が内閣の権限であったとしたときに、その大番頭たる官房長官の圧力に一体だれが、公務員が抗することができるのか、こういう問題があるんだろうと思うんですね。国家公務員採用試験の信頼が崩れかねないところだったんですが、もちろんこれは人事院の所管でありましたから第三者機関、これは跳ね返したということなんですけれども、そういう格好で何とかこの体面は保たれた。
 仮に採用試験の企画立案を内閣に移したとして、長官や政治家の意を受けた上司から指示が下りた場合に、部下たる担当職員がどうやってこの圧力を防げるのか。ここのところ、根本副大臣、どうお考えですか、これ。
○副大臣(根本匠君) まず私は、今回の公務員制度改革がどういう考え方で改革をしたいのかということから、その哲学から申し上げたいと思います。
 今回の公務員制度改革におきましては、国民に対して行政運営の責任を有する内閣が、機動的、効率的に行政を運営を執行するために、主体的な人事制度の設計、運営を行う仕組みとすべきではないかと、実はここが考え方の出発点であります。
 したがって、先生の今の御指摘の公務員の採用、この公務員の採用についても、これは基本的な考え方でありますが、各府省がそれぞれ抱える行政ニーズに対応し得る有為な人材を確保していきたいと。要は、やはり各省庁がそれぞれの行政を責任を持って担っているわけですから、やはりそれぞれの省庁がどういう人材が欲しいかと、ここを重点にして機動的、効率的な行政運営をしようではないかと、こういう考え方ですから、内閣がその行政運営の一環として主体的に取り組んでいくことが重要なんで、公務員の採用の試験制度の企画立案についても現在は第三者機関である人事院が包括的に行っているわけですが、この制度を改めて、各府省の行政ニーズに即した人材を確保する、こういう観点から内閣自らが行うこととしたものであります。これが実は今回の考え方の大きな基本であります。
 もとより、先生が今御指摘がありましたような公務員の採用に関して中立性、公正性を確保すること、これはもとより重要でありますから、当然内閣が採用試験の企画立案を行う場合におきましてもこの公正中立性の確保、これは内閣が責任を持つということが私は当然のことだと思います。
○又市征治君 ちょっとそれでは私が申し上げたことについて必ずしもお答えになっていないと、こう思わざるを得ません。
 国では人事院がやっていますから国では起きていないけれども、採用試験に関する不正事件、地方公共団体において、とりわけ人事委員会も持たない市町村で随分起こっているわけですね。
 ちょっと調べてみまして列挙してみますと、十三年四月の岡山地裁判決で、寄島町の町長が三人の採用につき、百万、百万、五十万の請託を受け、一次試験の成績を逆転させて合格させた事件。同じく十三年十二月の甲府地裁の判決で、山梨県一宮町長が合格の謝礼として百万円を受け取ったほか、大相撲やゴルフの接待を受けた事件。同じく十二月、奈良地裁判決で、天理市長が職員採用に百万円の収賄、点数の改ざんまで命じて、判決で市長の行為は採用の基準である成績主義、能力主義を根本から覆すものであると、こう断罪をされています。十四年三月に鹿児島地裁判決、垂水市の助役が二人から百万円と五十万円の収賄事件。
 これらの、こういう問題は起こり得る。だからさっき、私、一番冒頭にリクルートの問題を申し上げたんですが、こうした原因は、やはり人事院がなかったり、採用が政治権力から独立していないということが問題じゃないか、こう申し上げているんですね。だから、そのことをどうやって排除をしていくかということが大変問われているわけでありまして、だとすると、公正中立な人事やるのは当たり前ですとおっしゃるけれども、現実にそういう政治的な任用という問題について起こり得る、こういう可能性を非常に強く持っているから、ここのところをどうするのかと、こう申し上げているわけであって、私は逆に、今、中立公正な第三者性というものをしっかりと堅持をして、逆に人事院に対して内閣の側からいろんなことを御注文をなさったり協議をなさって、あくまでも人事院でやっていくことがいいんではないのかと。
 もっと逆に言うならば、この中立的機関の意義あるいはこれまで果たしてきた役割、こういうものを廃止するほどの積極的な根拠とは何か、ここのところを明確にされないと、私は、そういう意味では政治任用からの中立性というのは、政治家を長とする機構、内閣でやっぱり無理がある。さっき申し上げた天理事件の判決でも、政治任用は受験生に対する背信行為で、公務員制度の信頼も失墜させたと、こう批判をしているわけで、今回の政府案もやっぱり、ちょっとやっぱり私は無理がある、ここのところをもう一度やっぱりしっかり考え直すべきだろうと思います。
 この間も、一次合格者を四倍も出せと、こう言って、受験生を忘れて採用サイドの都合だけおっしゃっている。特に、こういう将来に禍根を残すような方針というのは困る。是非改めていただくように、今申し上げた点、わっと、時間がないものですからざっと申し上げましたが、もう少し何か大臣、副大臣の方からありましたらお聞きをしておきたいと思います。
○委員長(山崎力君) 時間が来ておりますので、簡潔に御答弁願います。
○副大臣(根本匠君) ですから、私が申し上げましたように、今回、積極的に位置付ける意味は何かということは、今回の公務員制度の採用というのは各府省がそれぞれ抱える行政ニーズに対応し得る有為な人材を確保していく、こういう観点から行うものであって、内閣が主体的に取り組んでいくことが重要であるということから、今回のこういう制度にしたいということであります。
○又市征治君 終わります。
○委員長(山崎力君) 以上をもちまして、平成十五年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、内閣所管のうち人事院、日本学術会議及び公害等調整委員会を除く総務省所管並びに公営企業金融公庫についての委嘱審査は終了いたしました。
 なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山崎力君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後二時十三分散会