第156回国会 厚生労働委員会 第6号
平成十五年四月一日(火曜日)
   午前十一時二十分開会
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         金田 勝年君
    理 事
                武見 敬三君
                中島 眞人君
                浅尾慶一郎君
                山本 孝史君
                沢 たまき君
    委 員
                狩野  安君
                斎藤 十朗君
                中原  爽君
                藤井 基之君
                宮崎 秀樹君
                森田 次夫君
                朝日 俊弘君
                今泉  昭君
                谷  博之君
                堀  利和君
                風間  昶君
                井上 美代君
                小池  晃君
                森 ゆうこ君
                大脇 雅子君
                西川きよし君
   国務大臣
       厚生労働大臣   坂口  力君
   副大臣
       厚生労働副大臣  木村 義雄君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        川邊  新君
   政府参考人
       厚生労働省医政
       局長       篠崎 英夫君
       厚生労働省雇用
       均等・児童家庭
       局長       岩田喜美枝君
       厚生労働省社会
       ・援護局障害保
       健福祉部長    上田  茂君
       厚生労働省老健
       局長       中村 秀一君
       厚生労働省保険
       局長       真野  章君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○社会保障及び労働問題等に関する調査
 (医療制度改革に関する件)

    ─────────────
○委員長(金田勝年君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。
 まず、政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。
 社会保障及び労働問題等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省保険局長真野章君外四名の政府参考人の出席を求め、その説明を聴取したいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(金田勝年君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
○委員長(金田勝年君) 次に、社会保障及び労働問題等に関する調査のうち、医療制度改革に関する件を議題といたします。
 これより質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○武見敬三君 私は常々、医療政策を策定するときには常にきちんとした根拠に基づいてその政策を策定するべきであると。最近はよく臨床にかかわるエビデンス・ベースド・メディスンなんという言葉、EBMなんてはやりになっていますけれども、だけれどもこの医療政策という観点からも常に、根拠というものがしっかりと明確に確認されるということは常に我々心しておかなければならない基本だろうと思っております。その中で、やはり参議院としての一つの大きな特徴というのは決算だということもまた同時に言ってまいっておるわけであります。
 この両者を兼ね合わせて私は一つ問題提起をさせていただきたいんですけれども、御案内のとおり、平成十四年度の医療費、マイナス成長に転じて、政府管掌健康保険の給付費もこれに伴い減少をしております。財政収支はかなり好転するだろうというふうに思われています。昨年七月二十三日の参議院の厚生労働委員会で坂口厚生労働大臣、三割負担問題については、今後の保険財政の状況などを見極めて、政府の見通しが大きく違うような場合には改めて財源の在り方について国会に相談することもあり得るんだというふうにおっしゃっていただいています。
 言うなれば、この三割負担の問題も、基本的にはこれ、政府管掌健康保険の財政問題でありまして、この政府管掌健康保険の財政の迅速かつ客観的な検証というものをいかにするかということがその基本になります。そのためにネックになるのが、政府管掌健康保険の収支決算の報告というのが毎年遅くて九月ごろになるんですね、これ。それで、せめて八月末の概算要求の前の六月ぐらいまでに平成十四年度の決算の正確な数値を報告、公表させるということは私は大変に重要なことであって、参議院としては正に決算重視という立場からもこうしたことをきちんとやって、そして根拠に基づいてこうした保険財政についての議論ができるようにしておくことが私は必要ではないかと思います。
 ちなみに、診療報酬の支払基金の決算報告は例年六月に行われているんですね。したがって、政府管掌健康保険の収支決算というのも、これ決して六月に行うということは不可能なことではないわけでありまして、この点についての坂口厚生労働大臣のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) 政管健保の平成十四年度における収支決算がいつごろまでに出せるか、私たちもこれは急いでやりたいというふうに思います。大体三か月遅れぐらいにそれぞれの月の結果が出ておりますから、四月がそうしますと、四、五、六、七、七月には何とか出るのではないかというふうに、六月に出せという、六月はちょっと、全体としてちょっと厳しいかなという気はいたしますけれども、いずれにいたしましても来年度の予算というものにそれが反映されるような形で、それまでに結論を出すというのは御指摘のとおりでございますので、それまでに結論が出るように努力したいと考えております。
○武見敬三君 極めて明確にお答えいただいて、ありがとうございました。
 これ物すごく大事なことだと思います。その決算の内容をきちんと精査して、そして保険財政の中でのそれぞれ負担の在り方についての議論というものをきちんとやっていくというのが私はやはり基本だと思います。
 坂口厚生労働大臣も私も、一応大学で教師をしていて、それで改めて政治の世界に入ってびっくりしたんですけれども、こんなに大ざっぱに政策って決められてしまうのかというのに実は私、愕然としました。大学で仕事していたときには、もうちょっときちんと細かいことまで根拠を確認しながら政府というのは政策決めているものだと私思ってある種の信頼感を持っていたんですけれども、実際にいざこういう国政の立法府の中で仕事するようになって、こんな大ざっぱに政策って決まるのかと実はびっくりしたのが私の正直な印象でございますので、これは是非やはり厚生労働大臣、頑張って七月には決算報告出していただけるようにお願いを申し上げたいと思います。
 それから次に、この医療制度改革についての昨今の基本方針についてなんですけれども、一般の医療保険制度と新たな高齢者医療制度とともに、患者の一部負担金についての具体的な方針というのがまだ今回の基本方針の中ではきちんと示されていないんですね。これと併せて、将来の財源負担の構成割合というのも実はまだきちんと明示されていないというのが今回の基本方針の課題であろうかと思います。
 私ども常に思うのは、過去の制度改正というのは患者の一部負担金の引上げの歴史であったわけであります。しかし、患者の一部負担金を引き上げればそれが制度改正だなんというのは本来おかしな話だったわけであります。しかし、現実にはそのことによって家計負担、すなわち患者負担と被保険者の保険料を合算した額の割合というのは徐々に増加をしておりまして、今や財源の五〇%に迫る勢いです。これに対して事業主負担、つまり事業主が支払う保険料の割合というのは年々減少をしておるわけであります。
 こうした医療保険制度の将来像というのを描くのであれば、このような現実を踏まえた上で社会保障としての医療保険制度がどのような財源負担構成となるべきか、その将来ビジョンと根拠というのはきちんとやはり示しておくことが政府の説明責任ではないかというふうに思っているわけであります。
 したがいまして、この点について、厚生労働省が考える各制度における患者の一部負担金の割合、その根拠、全体の財源負担構成、それからそれをどういう根拠でやっていくか、これは非常に難しい問題だと思いますけれども、この財源構成、どういうふうに作っていこうとお考えになっているのか、大臣の御所見を伺わせていただけるでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) 後期高齢者の部分と前期高齢者の部分に分けさせていただきましたが、いずれにいたしましても高齢者の皆さん方にも応分の御負担をいただきながらやっていかざるを得ないというふうに思っている次第でございますが、ここのところは私は今後の年金の在り方とも大いに関係してくるというふうに思っております。年金、医療、介護、この連携の下にやはり高齢者の負担の問題は決定していくべきだというふうに思っております。
 今年末にはこれからの年金制度の骨格も、これは皆さん方の御意見をお伺いをしながら決定をしていかなければならないわけでございますから、そうしたことも横に見ながら私は決定すべきだというふうに、基本的にはそう思っている次第でございます。
 現在のところ、高齢者の医療費、高齢者の保険料、そして自己負担で、大体双方合わせて一五%ぐらいになっているというふうに思います。これらの現状も勘案しながら、余り高齢者に負担が重くならないようにどうしていくかということを念頭に置きながら考えていかなきゃいけないというふうに思っている次第でございます。
○武見敬三君 そうしますと、ちょっと具体的に、この高齢者を対象とした医療保険制度の場合の財源構成ですけれども、いわゆる国庫負担が五割だと、それからあと七十四歳以下の人たちの保険との間の調整、いわゆる連帯保険料のような形で確保する部分が四割、それから高齢者御自身から徴収する保険料というのを一割ぐらいというようなことが言われたりしているわけでありますけれども、こうした見解について厚生労働大臣はどのようにお考えになりますか。
○国務大臣(坂口力君) 結論から先に申し上げますと、ここはまだ決めていないわけでございますが、七十五歳以上のところの五割負担は昨年の医療費改定でお決めをいただいたわけでございます。残りの部分を若年層の保険料の負担と、そして自己負担との割合でどうしていくかという問題になっておるわけでございます。
 それから、前期高齢者の七十五歳未満、そして六十五歳以上のところにつきましては、これは年齢調整をさせていただきまして、若い人たちも含めた年齢調整をさせていただきまして、そしてこの保険間の格差是正というものをさせていただく。そうしたことをやった上でお若い皆さん方のところからの御支援を得て、そして前期高齢者のところは負担をしていく。ただし、ここの部分も、後期高齢者の皆さん方が一部負担をしていただくのに前期高齢者のところが何もなくてもいいかといえば、それはそういうことにはならないんだろうと。やはり、ここは御負担をいただかざるを得ないんだろうというふうに思っております。
 ここの保険料と、それから前期高齢者の場合には、その前期高齢者の中の前半ですね、六十五歳から七十歳未満のところは三割負担、そして七十歳以上七十五歳未満のところは一割負担と、こういうことになっております。ここをこのままでやっていくかどうかといった問題もあるわけでございまして、これらの点を今後できるだけ早く決めていかなければならないというふうに思っております。
○武見敬三君 正にその御指摘の、特に前期高齢者の部分の財源構成をどう組み立てていくのか、それからこの前期高齢者の場合に、特に国民健康保険と被用者保険との間の財政調整というのをどういう考え方で行うかというのは、私は相当難しい問題だろうと思うんです。ただ単に頭割りだけでそれを、その負担の割合を作るというようなことは、必ずしも実は公平性というものに合うとは私は思わないんですね。
 それで、そういう場合に、正に今、大臣おっしゃったような負担の在り方というものを考えたときに、この六十五歳から七十四歳まではこの際二割にするという形で患者負担を考えたらどうかというような議論も出てきています。それによって七十五歳以上は一割、六十五歳から七十四歳までが二割、そして六十四歳以下が三割と、こういう形を議論していると。私ども党内ではこういう議論がかなり出てきて、大臣にもその旨御提言させていただいているはずでありますけれども、この考え方については、大臣、どのようにお考えになりますでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) 先ほど申しましたとおり、現在のところ全体としてはまだ決めていない、これから決めていかなければならないということでございます。
 確かに、自民党の方から自民党の御意見として、この前期高齢者のところが、前半は三割、後半が一割というのは、同じ前期高齢者というふうに一くくりにするのにそれは少しおかしいのではないかという御指摘をいただきました。これは考え方としまして、なるほどそういう御指摘もこれは十分考え得るというふうに私も理解をしたところでございます。今後、これ、お話を詰めさせていただかなければならないわけでありますから、貴重な御意見だというふうにお聞かせをいただいたところでございます。
 この前期高齢者のところの内容を決めますときに、先ほど申しましたように、年齢調整はこれ行うことに一応決めさせていただいております。年齢調整は行わせていただいているんですが、私の最初の気持ちは財政調整もできたらやらせてほしいという思いでございましたが、しかし、地域保険と職域保険とは、これ歴史も違いますし、それからいわゆる税の捕捉率なるものもいろいろ問題視されているわけでございまして、その捕捉率をちゃんとしない前にここの調整をするのは、これは難しいという御意見が非常に強く存在したことも事実でございまして、そこはなかなか思うようにはいかなかったということでございます。
 これらの問題にも絡んでまいりますけれども、行く行くは私はそうしたことも乗り越えて、そして年齢調整だけではなくて財政調整にも踏み込めるようにすることが望ましいのではないかと私個人は考えているところでございます。
○武見敬三君 正にその財政調整の部分、非常に重要だと思います。六十五歳から七十四歳までの高齢者の場合の罹患率等見てみた場合にも極めて高うなりますし、そして国民健康保険の方にその人口構成の割合大変高うなっておるのは、これはもうだれもがよく知っていることであります。
 したがって、その場合に、被用者保険と国民健康保険との間の財政調整というのをどういう考え方で行うか。と同時に、国民健康保険の六十五歳から七十四歳までの間に国庫による支援というものをどのような形で行うかということも私はこれ真剣に考え直さなきゃいけない部分だと思うんです。それによって財政構造のバランスをどう取っていくのかということで、より安定的な財源構成にしていくという考え方は私は必要だと思います。恐らく厚生労働大臣も同じ考え方を持っておられると思いますので、是非そういう考え方で組み立てていただけないかと思います。
 それからもう一つ、私は今回の方針の中で気になりましたのは、今後の保険の運営というのは都道府県を単位として行うということを目指すんだということが盛んに書かれているんですね。それで、ただしこの高齢者の医療保険制度については、国保と同様、そういう都道府県単位という言葉は出ているけれども、保険者は一体だれになるのかということがまだ決まっていないんです。これはいろいろ各地方自治体の中でも重い荷物を迫られたら困っちゃうというので敬遠している向きもあるようでありますけれども、しかしながら、これはやはりきちんと持続可能な、しかも効果的運営ができるような形で、しかもその保険財政の財政責任の所在というものも明らかにした形で、同じ単位で運営されていくということが本来は一番好ましい。したがって、この点について大臣はどのようにお考えになるのか。これ確かに市町村を合併させてその規模を大きくさせるということも一つの方法だと思いますけれども、しかしながら、どのように都道府県がきちんとした財政責任を負いながら都道府県単位の保険運営を行っていくことができるようになるのかというのは、私は一番これ、これからの課題になっていくだろうと思います。この点についての大臣の御所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) この改革案に取り組ませていただきますまではこの部分でそんなに難しいことになるとは私は予測をいたしておりませんでした。しかし、これに取り組んでみまして、いわゆる知事さん方の御意見というのが非常に強烈であることに一種の驚きを持って接したわけでございます。
 先般も中島先生から御指摘をいただいたところでございますが、私はやはり、都道府県単位にいたします以上、少なくとも都道府県もそれに一員として加わって、そして運営に当たっていただくのが私は当然だというふうに思ってまいりましたけれども、なかなかそうはいきませんでした。しかし、私は今もそれ以外に道はないと考えております。都道府県が保険者になるということが困難であれば都道府県単位の公の法人を作って、そしてそこで市町村と都道府県がお入りをいただいて保険者を形成をしていただくという以外に私は道がないと思っておりまして、是非それはそういうことで最終的にお願いをしたいと今も思っているところでございます。
○武見敬三君 そこで、今度は都道府県単位にしていく過程で、それぞれ国保だとか政管健保だとか組合健保というようなものをその中でどのように一元化していくかという議論が必ず出てくることになるわけであります。この基本方針の中でも医療保険制度の一元化を目指すということがはっきりと書かれております。そして、中身を見てみますと、健保組合については小規模・財政窮迫組合の再編統合を行い、これらの受け皿として都道府県単位の健保組合を認めるというようなことが書いてあるんですけれども、それだけで健保組合全体をどういうふうに根本的に見直していくかというようなところまではまだなかなか書いていない。それから、国保、政管、組合健保、それぞれが一元化される仕組みについてはまだ全然書かれていないわけなんです。
 厚生大臣、そもそも厚生大臣の私案の中でも一元化というようなことを真っ先にここでお話しになってこられたわけでありますけれども、こういう状況ですとこれから先どのようにそういう具体的に一元化というものが行われていくのかということがまだよく見えないんです。
 したがって、一度国民の前でこの医療保険制度の一元化というのは一体何なんだということを分かりやすくきちんと説明をし、その定義を明確にしておくということが私は必要だと思うんですけれども、その定義を含めて御所見をいただきたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) だんだんと大学の何か試問を受けておるような感じになってまいりましたけれども、この一元化は給付の平等、それから負担の公平、これが実現をさせるということが基本的なこれは考え方だというふうに思っております。
 国保の方につきましては、これは市町村合併等の問題も今真っ最中でございますので、経過的な措置というのはやはり必要だというふうに思っておりますけれども、法律を平成十七年、遅くとも十八年には成立をさせていただかなければならないというふうに思っておりますから、平成十七年には是非法律を出させていただくようにこちらはやっていかなきゃならない。最終的な姿になりますのが十九年ないし二十年、遅くとも二十年には明確な姿にするということでございまして、その一元化のベクトルの方向性と最終の姿というものはそういうふうに描いているところでございます。ここはかなり明確にしているわけでございまして、それと政管健保につきましては都道府県単位でそれぞれ競争原理も働かせていただくというのがよろしいのではないかというふうに思っています。
 一番難しいのは組合健保でございまして、これは今までからそれぞれの健保組合が歴史を持って独自のやはり動きもしていただいてまいったわけでございますし、中には大変大きい、例えばNTTの健保のように全国津々浦々に存在するそういう大きな健保組合もございますし、わずか二十七名しか存在しないという小さな組合もあるわけでございます。
 これは、私も関係者の方にいろいろお話を伺いましたけれども、やらなきゃならないということは分かるけれども、同じ組合の中の元請と下請という関係にあったとしても、やっぱりそれぞれの企業には意地というものもあって、そうですね、下請だから元請と一緒というわけにもいかないんだと、こういうお話もあったりいたしまして、なるほどそこはそういう思いかなと私も初めて分かったわけでございますが。
 この健保組合も七、八割は一つの都道府県の中で存在する組合でございますから、そうした中でおやりをいただくことの、統合化が進めればおやりをいただく、そしてどこかに一緒にというのが難しければ、これは別法人の組合を作ってそこに共同でお入りをいただくといったようなことができないであろうかというふうに思っている次第でございまして、ここのところは余り無理をせずに徐々にこれは行わせていただきたいというふうに思っている次第でございます。
○武見敬三君 一元化の定義を伺いたいというような話は今朝お出ししたものですからちょっと間に合わなかったかとも思いますけれども、是非一度定義をしっかり作るということを試みていただきたいというふうに思います。
 それから、真野保険局長、事業主負担の在り方について、私ちょっといろいろ疑問に思うことがありまして、特殊法人の保険料の事業主負担というのが一体どういう状況になっているのかということを伺いたいんです。
 こういう状況ですから、特殊法人では給料の引上げというのはなかなかできない反面で、保険料の事業主負担を引き上げることによって事実上のベースアップしているんじゃないかというようなことまで言われているわけですよ。もし、そういうことがあるとすると、これは甚だ不適切であるし、それから保険における様々な公平性にももとる問題だというふうに思うんです。これ、例えばNHKなんというところは事業主負担、相当大きく取っているというようなことも聞いているわけでありまして、八割近くだということも聞いているんですよね。こういう状況をどう考えておられるのか、また実態はどうなのか、御説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(真野章君) 特殊法人の職員を被保険者として設立されました健康保険組合は、現在、二十四組合ございまして、その保険料負担の割合は、平均をいたしますと事業主が六五%、被保険者が三五%という負担割合となっております。先生御指摘のNHKでございますが、事業主負担は六八・二%、被保険者負担が三一・八%という負担割合となっております。
 特殊法人の職員を被保険者として設立されました健保組合の保険料負担につきまして、その事業主と被保険者の負担割合を見てまいりますと、最近、若干事業主負担の割合が減少の傾向にあるというふうに承知をいたしております。
 御案内のとおり、健保組合の保険料につきましては原則が折半でございますが、事業主の割合を高めることができるということになっております。これはもちろん、組合会その他で組合が自らの判断で決めるということでございます。特殊法人の職員を被保険者として設立されました健康保険組合につきましても、この健康保険組合全体のルールに従って、基づいてそれぞれの組合において決めているというふうに承知をいたしております。
○武見敬三君 そこで、木村副大臣、いわゆる全社連の社会保険病院の問題であります。これは厚生労働省の方針で三年以内に全社連への一括委託方式を終了するというふうに書いてあるんですけれども、その一括ということの意味がよく分からない。これ、例えば一割減になればもう既に一括ではないんだと、こういうことで九割は全社連が引き続き事実上その委託ができるんだなんという解釈だって読み方によっちゃ可能なわけですよ。したがって、この一括って一体何を意味しているのか。
 それから、厚生労働省の方針、これ効率的な経営方式への移行を同時に進めるということになっているんですね。ただ問題は、そうなりますと新たな経営形態に社会保険病院移行させるということのためのルール作りというのが早急に行われなきゃいけないと思うんですよ。ルールが決まらなきゃ移行できるわけがないんですね。したがって、そのルール作りというのは一体どうなっているのかといろいろと社会保険庁の方に聞いてみても、一向にらちが明かない。したがって、早くルール作りをしなきゃいけないと思うのでありますけれども、この点について。
 二点、御所見を伺いたいと思います。
○副大臣(木村義雄君) 武見先生の社会保険病院に対する御見識にはいつも敬意を表する次第でございます。
 また、言葉のルールが先生のお得意なようでございます。一括というのは正に一括でございまして、現行は単一の契約で特定の法人、この場合は全社連ですけれども、五十四病院、今日から五十三病院だそうですが、うち五十病院を委託をしている、こういうことで正に一括であるわけでございまして、そういう中で先生がおっしゃったルール作りでございますが、またこのルールの意味も、法律でどこまで決めるのかとか、あるいはガイドライン的なものなのか、この辺のような意味合いもあるのではないかと思いますけれども、先生の御指摘のように、これはやはり三年ということで決めたわけでございますので、できるだけ早急にルール作りを鋭意進めてまいりたい。
 その中で、個別方式とかグループ方式とか、いろんなことが考えられるわけでございますけれども、私は、やはり現下の政管健保の財政状況をかんがみますと、これはそもそもがサラリーマンの方々の給料、保険料でございます。保険料がこういう、言ってみればソフトのマネーがハードの方に使われているというのは、これはいかがなものかなと、こう思えてならないわけでございまして、これは何らかの形で、やはり本来であれば政管健保の方に戻ってくるべきものではないかなというのを強く感じているような次第でございます。
 そういうことをかんがみますと、今後、経営改善計画等の実施状況を見るわけでございますけれども、統合、移譲等を含む整理合理化の計画等を策定をして、それにふさわしい経営形態というものの移行を進めてまいりたい、こういうふうに思っている中でございますけれども、例えば国有財産の処分に関しますと、これは法律的な仕組み等も考えていかなきゃいけない、そういう正にルール作りでございますので、そういうルール作り等も含めながら、鋭意御期待にこたえるように頑張ってまいりたい、こう思っている次第でございます。
○武見敬三君 期待しておりますので、しっかりお願いします。
 そして次に、診療報酬の在り方についての御質問をさせていただきたいのでありますが、坂口大臣、昭和三十六年に実は一斉休診を医師会がやったときに、当時の日本医師会長と、そして当時の自民党の田中角栄政調会長との間で何点かの合意がありまして、そのうちの一つが医学、医療の進歩と国民福祉の結合というのがあるんですよ、第二項目に。その意味するところは、医学、医療の進歩というものについては、これをできるだけ迅速に保険収載せしめ、給付としてこれを提供できるようにするということがその心なわけであります。これは私は公的な医療保険の正に基本原則だろうと思うんですよ。
 そういう点で、診療報酬の今回の在り方についての基本方針の中で「医療技術の進歩や治療結果等を踏まえ、新規技術の適切な導入等が図られるよう、医療技術の評価、再評価を進める。」というふうに書いてあるのでありますけれども、私は、この「適切」ということの意味があいまいでありますから、これはでき得るだけ迅速にこうした保険収載ができ得るように努力するというのがその原則の中にはきちんと含まれていなきゃいけないと思うんです。
 その点、この迅速にという意味がこの「適切」という言葉の中にきちんと入っているかどうか、それをお尋ねしたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) これからの国際化されました社会の中での医療は、国内におきまして余り使用されていなかったものにつきましても、国際的なそれぞれの国々の状況が国内にも入ってくることもございますしいたしますから、日本の国内では認定していないけれども、しかし外国で使われて非常に効果が発揮するから個々にそれを輸入をされて、そしてお使いになるというようなケースが最近薬におきましてもあるいはまた医療器具におきましても増えてまいりました。
 そうした意味から我々も、薬の問題にいたしましても医療機器の問題にいたしましてもあるいはその他の医療技術にいたしましても、早くやはり日本の国の中にそれが導入されて、国民の皆さん方の疾病の改善あるいはまた健康の増進のために使用されるということは、これはもう望ましいことでございます。
 お薬につきましては年四回、そして医療機器につきましては年二回でございますか、新しく入ってきたものにつきましては認めるようにいたしており、すべてを認めるわけじゃございませんけれども、検討会をして、そして入れるべきものは入れるようにいたしております。その他のものにつきましては、二年ごとにありますいわゆる診療報酬の見直しのときにそれを加えるといったようなことを今もやっているわけであります。かなりスピードを上げているつもりでおりますし、これからももっと上げていかなければならないというふうに思っております。その体制も組んでいかなきゃいけないというふうに思っているところでございます。
 ですから、今御指摘になりましたように、医療技術それから医療機器、そうしたものの、国内においてこれを保険の対象にするのかどうかということの、少なくとも、するかしないかは別にして、検討は、もう時々刻々と変わるわけでございますから、その時々刻々変わる状況に対応していかなければならないというふうに思っております。そこは迅速に行える体制を組む、ただし、すべてそれを入れるという意味ではない、そこは御理解をいただきたいと思います。
○武見敬三君 少なくとも迅速にということは御理解いただけたというのは大変有り難い。この問題は、これからの公的医療保険の守備範囲というものの在り方を決めることになるわけであります。したがって、この原則というのはやはりきちんと守っていただきませんと、だんだんだんだん公的な医療保険の守備範囲が縮小しちゃいます。これは極めて問題であるかと思いますので、その原則を確認したかったわけであります。
 その次に技術料評価、もう時間がなくなりましたので短く申し上げますけれども、技術料評価は基本的には原則出来高払というふうに言われているわけでありますけれども、昨年の診療報酬の改定のときに、施設基準とか一定の症例数を満たしていない場合には施術料の三〇%を削減する、あるいは褥瘡に関する専門チームについてはそのチームの編成と責任者を先に決めて届けなければ所定の役割を果たしていないとして減額するというふうに、ある意味で技術料評価というものを使ってペナルティー方式で診療報酬に当てはめているというのがあるんですね。
 そうすると、これは明らかに誤りで、こういう技術料評価をきちんとして、それによってそれだけの、技術料評価に見合った質の高い医療をすればその分更に報酬が増えるというような形になれば、皆さんやる気になって、医療の質を高めながら頑張ろうというふうになるわけでありますけれども、これこれしかじかの技術水準を一方的に決められて、それを満たしていないからペナルティーで減らされるというふうな形で技術料評価を逆用されてしまいますと、これは正しい意味で医療の質を向上させるような技術料評価にならないと思うんです。この点についての大臣の御所見を伺いまして、私の質問を終わります。
○国務大臣(坂口力君) 今までいろいろの御指摘をいただきましたこと、大体先生の御指摘のとおり、私もそうしなきゃならないというふうに聞かせていただいたわけでございますが、最後のこの点だけは若干私は意見を異にいたしておりまして、例えば褥瘡等が、病院によりましては褥瘡を作る病院もある、褥瘡を治す病院もある、これは事実でございまして、褥瘡を作った病院の方が医療費は高く付く、褥瘡を作らなかった病院の方が医療費は少ないと。これは私はちょっと具合が悪いんではないかと。若干のペナルティーはあってもいいのではないかと。ほかのことまで余り拡大してはいけませんけれども、こうした問題につきましては、やはり多少そうした方法も導入をさせていただかないと良い病院というものは生まれてこないのではないかというふうに思いますね。
 私は、いろいろの病院見ておりまして、あの病院行ったら必ず褥瘡できるという病院あるんですよ。それは私は、そしてその周辺の病院がそれを引き受けて一生懸命治しているわけですね。私は、そういうことは少しやはり病院の方もしっかりとおやりをいただくということにしなければならない。
 そのためには、やはりこの診療報酬体系の中で一番大事なことは、これは人の配置だというふうに思っています。何はともあれ、人の配置だけはちゃんと付けるということからスタートするということがこの診療報酬体系の中で今後最も注意をしてやっていかなければならないことだというふうに私は思っている次第でございます。
○沢たまき君 公明党の沢たまきでございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 今、褥瘡の話があって、実は一昨年母が亡くなったんでございますが、大変に褥瘡が、骨が見えるほどになって、退院をして老健にお願いをしたときに、老健の中できれいにしていただいたことがあります。それは本当にそうだなと思いました。
 それでは、最初の質問をさせていただきます。
 医療制度改革につきましては、二〇〇一年、坂口大臣私案、私の案に始まって、厚生労働省試案、昨年の健康保険法改正案、そして今回の基本方針が示されたわけですが、少しずつではございますが、医療制度の改革、構造改革が見えてまいりました。
 日本経済研究センターの理事長の八代尚宏先生は、医療費の水準をどう決めるかについて、利害対立は深刻な問題だ、これは現行の医療費の大部分が公的医療保険で賄われていることから生じていると指摘されております。公的医療保険である以上、常に利用者側とその反対側にいらっしゃる方、利害の対立は避けられないということでございます。しかし、この利害の対立には、将来を担うでありましょう子供たちが参加できないという欠点が存在しているということを私は忘れてはならないと思います。医療制度は将来的にも安定した制度にしていくべきであります。
 そこで伺いますが、今後医療制度改革を推進していく上で、このような利害対立が存在するという環境の中で、どう公平で安定的な医療制度を確立されていくおつもりなのか、まず厚生大臣に伺いたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) それぞれの立場があります以上、私はこの利害関係対立というのはなくならないだろうというふうに思っています。今後も続くというふうに思っています。それはそれでいいのではないか。
 ただし、その場合に、明確ないわゆる基準というものを明らかにして、例えば診療報酬なら診療報酬を決めますときに、診療報酬のその決めます基準は一体どういうことを基準にして決めるのかということが明確になっていなければならないというふうに思います。先ほどの武見先生のお話じゃございませんけれども、科学的根拠に基づく、科学に基づく評価というものがなければならないというふうに思っています。その辺を明らかにすることによって、利害対立はあったといたしましても、その論議というもの、そこを整理をすることができますし、そして一つの方向に沿った議論というものをしていただけるようになるというふうに私は思っております。
 そうした意味で、今回もこの診療報酬体系の中で四点ばかりこの基準となるべきことを決めさせていただきました。もう少しここを深めていきたい、そして理解を得られるような形にしていきたい。そうしましたならば、それに合わせた議論はされましても、そうこの議論が拡散することはなくなってくるというふうに思っている次第でございます。
○沢たまき君 ありがとうございました。
 しかし、今科学的根拠とおっしゃいましたけれども、大臣、ちょっと御質問にないんでこの次のときにやらしていただこうと思っていたんですが、診療報酬の中で時間的な問題も見るとおっしゃってくださいました。これは科学的根拠とはならないかもしれませんけれども、この時間的なものを診療報酬の中に入れていただくということはこれは大変重要なことであろうと思いますので、科学的根拠だけではなく、その時間ということもまた次の委員会でやらせていただきますが、科学的根拠だけではないんじゃないかなという気がいたしております。それは一つには予防ということもございますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 次に伺わしていただきますのは、今回の健康保険法等の一部を改正する法律の附則に基づく見直しは給付と負担の明確化でございます。世代内、世代間の平等、保険者機能の強化、人口構造の変化やあるいは経済状況の変化にも堪え得る安定した制度を作ることが大切だと思っております。したがいまして、坂口大臣には、将来とも国民が納得する公平な医療を受けられるように、よろしくお願いをいたしたいと存じます。
 以前、坂口大臣は私の案の中で、社会保障の中で医療をどう位置付けるかが大事であるとして、後期高齢者医療は基礎年金とともに社会保障の中枢であり、保険制度よりも国庫負担を強化すべきものである、したがって基礎年金の国庫負担を二分の一に引き上げることと併せて、今後新しい財源を検討しなければならないとおっしゃっていらっしゃいましたが、いまだに年金の財源すら示されておりません。
 そこで、今後医療と介護と年金の給付額が増加すると予想される中で、これらの国庫負担をどうしていくおつもりなのか、また財源の確保についてはどのような見通しを持っていらっしゃるでしょうか、伺わせていただきたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) 今のことにお答えする前に、その時間的な物差しのお話されていまして、これは科学的根拠の外側に置かれているものではございませんで、この時間的な問題もこれは科学的根拠を持ったやはり物差しにしなければならない、こういうふうに思っている次第でございます。
 それから、この財源の問題でございますが、これは非常に大きな問題でございます。現在、医療費に国が出しております額が約七兆五千億、国が集める税収の大体六分の一でございます。これは間もなく五分の一に近付いていくことだけは間違いがございません。国が集めるこの税収の六分の一から五分の一を医療に使うということは、それをこれは多いと見るか、それともそれは当たり前だと見るか、それは立場によって違うだろうというふうに思っております。
 前回、医師会長さんと対談をいたしましたときには、私は、全体の税収の中の六分の一ないし五分の一を医療費に回すというのは一つの限界に近づきつつあるというふうに私は思っておりますと率直に申し上げたところでございます。そこは君と考え方が違うとこう言われましたけれども、私はそう思っている次第でございます。
 そうした一方における財源を更に今後拡大をしていくということの中で、これは高齢者が増えていくわけでありますから拡大せざるを得ない側面があるわけでございます。そうした高齢者医療費、そして先ほどお触れになりました年金の、基礎年金の財源とを併せて今後どうするかということが最大の課題であるというふうに思っております。先ほど武見先生にもお答え申し上げましたとおり、年金の、とりわけ基礎年金を今後どうしていくかということとこの医療費の自己負担というものとはやはりセットで考えていかなければならない話ではないかとも思っております。
 そうしたことを念頭に置いてこれから進めなければならないというふうに思っておりますが、しかしできるだけ早くこれは決着をしなければならないというふうに考えている次第でございまして、少なくとも今年の年末までには決定をしなければならない問題だというふうに思っている次第でございます。
○沢たまき君 ありがとうございました。
 七十五歳以上の後期高齢者を対象として新しく創設される制度の中でまた新たに保険料の徴収をすることになっております。そのためには後期高齢者の御理解を得ることが大前提になることは当然であります。その点、どう説明をされるのでしょうか。
 また、厚生労働省案ではA案とB案が示されておりましたけれども、折衷案の形となったのはどういうことなのか、その背景を御説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(真野章君) 昨年十二月に公表いたしました厚生労働省試案におきましては、全年齢にわたりまして調整を行うA案と七十五歳以上の方を対象とした保険制度を創設するB案の二つの案をお示しをいたしましたが、A案、B案、私ども両者とも年齢構成の相違に基づく保険料負担の差異に対応するという点で基本的な考え方を同じくするものだというふうに考えております。
 その関係団体との意見交換、与党における議論なども踏まえまして、六十五歳以上の方につきましては、年金制度の支給開始年齢や介護保険制度の対象年齢との整合性を考慮をしつつ、また一人当たり医療費が高く、国保、被用者間の制度間で偏在が大きいということから、前期高齢者と後期高齢者のそれぞれの特性に応じた新たな制度を導入するという基本方針となったところでございます。
 なお、後期高齢者の保険料の御質問がございましたが、現在でも国民健康保険の保険者におかれましては既に現在の国保のルールの中で保険料も御負担をいただいておりますが、今回、現役世代との均衡を考慮した適切な負担をお願いをするということにいたしておりますけれども、具体的な保険料の負担の在り方や徴収方法につきましては、今後与党とも相談しつつ、引き続き検討したいというふうに考えておりますが、世代間の負担の公平という観点から関係者の理解が得られるように私どもとしても努力をしたいというふうに考えております。
○沢たまき君 どうぞよろしくお願いします。皆、分かるように説明をしていただければと思います。
 私は、昨年の七月の九日のこの委員会で、健康保険法の一部を改正する法律案の審議の中で、高齢者においても現役世代以上の高額の収入のある方には、人口の高齢化が進み、医療制度が健全に機能するためには、一定の利用者負担はやむを得ないのではないか、いわゆるめり張りの利いた制度にすべきだと、こう申し上げました。しかし、低所得者は介護保険料、そして医療保険料と大きな負担になるわけです。高齢者の負担の在り方について、低所得者に対して温かな配慮がなされなければならないと思いますが、お考えをお伺いをいたします。
 また、医療と介護に係る個人負担の合算額が大変著しく高額になる場合、それぞれに上限額を定めるのではなくて、合算して上限額を考えて負担の軽減を図るべきだと思いますが、これもいかがでしょうか。
 さらに、高齢者の高額医療費の申請の手続の簡素化を図る等、制度の改善を進めるべきだと思っておりますが、いかがでしょうか。
 いわゆる後期高齢者の新たな制度の創設に当たっては最低この今申し上げた三点はクリアをする必要があると思いますが、いかがでございましょうか。
○政府参考人(真野章君) 今回の基本方針におきましては、後期高齢者につきまして、加入者の保険料、国保及び被用者保険からの支援並びに公費により賄う新たな制度に加入するということといたしております。
 後期高齢者の保険料負担の在り方等につきましては、具体的な制度設計における検討事項の一つでございますが、その際、今御指摘をいただきました低所得者にも配慮した設計とすること、また医療と介護との自己負担の合算額を、著しく高額となる場合の負担の軽減を図る仕組みを設けること、高齢者の高額医療費の支給申請手続の簡素化などの御指摘につきましては真剣に受け止めまして、今後十分検討したいというふうに考えております。
○沢たまき君 よろしくお願いいたします。
 次に、医療改革の大きな視点は、高齢者の医療制度改革とともに、小児医療制度との整合性の問題があります。整合性の問題です。
 いわゆる世代間の平等の確立が大変に大きな課題であります。高齢者にあっては一九八二年に老人保健法が制定されまして、高齢者の生活の全般にわたる広範な医療の給付、保健事業、これが展開されて今日に至っております。それに比べると小児医療は大変大きく遅れていると思っております。
 しっかりした国の財政の措置に基づく医療給付、保健事業を包括した子供のための総合的な社会支援制度を検討する時期に来ているのではないかと思っておりますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(岩田喜美枝君) 大変大きな御提言をいただいたわけですけれども、現状の考え方を御説明させていただきたいと思います。
 乳幼児を対象といたします、まず保健事業についてですけれども、これは母子保健法、昭和四十年の法律でございますが、母子保健法がございまして、これに基づいて母子健康手帳を交付をいたしましたり、健康教育、健康診査、保健指導、訪問指導、これらを実施をいたしているところでございます。
 また、小児の医療費の負担軽減につきましては、同じく母子保健法と、それから児童福祉法に基づくものがございますが、これらの二つの法律に基づきまして、未熟児ですとか障害児など、特に手厚い援護が必要と思われる児童につきましては既に国として医療費の公費負担を実施をいたしているところでございます。また、今回の健康保険法等の改正でも、厳しい保険財政の中ではありましたけれども、三歳未満の乳幼児に対する給付率を八割に引き上げるというようなこともさせていただいたところでございます。
 さらに、二十一世紀、今世紀の初頭十年間の新しい母子保健の主要な取組の方向を提示するビジョンとして、また関係者、関係機関、関係団体が一緒になって取り組む国民運動の計画として健やか親子21というものを定めております。現在はこの健やか親子21に基づきまして、関係機関、団体とも協力しながら、小児の保健医療の総合的な推進に努めているところでございます。引き続き頑張ってまいりたいというふうに思っております。
○沢たまき君 そういうふうに細かくやっていただいているのはよく承知をしておりますが、老人保健法があるなら小児保健法というのも是非お考えいただければなと思ったところでございます。
 最後の質問に、もう時間がありません、じゃ、これは済みませんが簡単に言います。
 毎年、乳幼児医療費に対する公費負担事業が、実施状況というのを労働省調査していただいておりますが、その中で自己負担額の引下げ、今回の法改正で引下げに伴う自治体の乳幼児医療費助成制度の影響についても調査していただきたいなと思っておりますが、あと一分ないんですけれども、簡単によろしくお願いします。
○政府参考人(岩田喜美枝君) 乳幼児の医療費助成制度についてはすべての自治体で自治体の単独施策として何らかの形で実施をされております。
 その自治体における乳幼児医療費助成制度は拡充の方向で改正が行われているというふうに思いますけれども、その改正の契機といいましょうか、改正の理由は、住民のニーズがどうだったか、あるいは、近隣を始めといたしましたほかの自治体の状況と比較をされるということもあると思いますし、また自治体の財政状況がどうかというようなことも、そういったようなことを総合的に勘案されてそれぞれの自治体で取り組まれているんであるというふうに思われます。
 保険の三歳未満の乳幼児に対する給付率の引上げの影響でございますが、今申し上げました様々な要因の中の自治体の財政状況に余裕をもたらすという方向で作用するだろうというふうに思われますので、そういうことで関係が出てくるのかなというふうに理解をいたしております。
 乳幼児の医療費助成制度の動向につきましては、毎年定期的に調査をいたしておりますので、十五年度どういう制度改正があるかということについても調査をいたしたいというふうに思っております。この調査も活用しつつ、またそれ以外の様々な機会もとらえまして、今回の給付率の改善が乳幼児医療費助成制度の拡充にどういう形で影響をもたらしたかということについても把握に努めたいというふうに考えております。
○沢たまき君 ありがとうございました。
 終わります。
○委員長(金田勝年君) 午前の質疑はこの程度とし、午後一時まで休憩といたします。
   午後零時二十二分休憩
     ─────・─────
   午後一時開会
○委員長(金田勝年君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、社会保障及び労働問題等に関する調査のうち、医療制度改革に関する件を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○朝日俊弘君 民主党・新緑風会の朝日でございます。御苦労さまです。
 冒頭に、非常にタイミング良く医療制度改革問題についての集中的な審議を行う機会を作っていただきましたことを心からお礼を申し上げたいと思います。
 三月の二十八日に閣議決定されましたこれからの医療保険制度改革の基本方針を中心に、今日はたっぷりとやり取りをさせていただきたいと思います。
 ただ、その前にちょっと一つだけトピックスとして確かめておきたい点がございます。三月の二十九日でしたか、朝日新聞の夕刊に「研修医アルバイト可能に」という記事が、見出しの記事がありました。その後いろいろ報道されるかと思ったらここだけしか報道されていませんので、まずはこの報道の真偽といいますか、事実確認をさせていただきたいと、こんなふうに思っています。
 既にこの問題はこの委員会でも、あるいは予算委員会でも議論がありまして、坂口厚生労働大臣が原則禁止なんだということを、方向を出しておられました。ただ、ここに至っていろいろと事情があると。研修医制度がスタートすることもあって、ちょうど指導医の立場にある人たちが大学の方に戻り始めているというか戻され始めているというか、そういう状況があって、かなり地域の病院の医師確保が大変難しい状況になってきている中で、何とか、研修医をただ単なる研修医としてではなくて若年医師労働力として期待している面があるので何とかお願いできないかということがあったんだろうと思います。
 そういう事情は重々承知はしていますが、しかし、せっかく今度臨床研修医制度を義務化するという段階を迎えて、しかも、ただ単に大学での研修だけではなくて、いろんな現場での臨床研修も含めてより臨床的な医師を育てていこうという観点からこの研修医制度がスタートするわけですから、私は、もちろん大学病院も一定の役割を果たさなければいけないけれども、そこに集中するような話は全くおかしい。むしろ、大学は大学での役割をきちんと果たし、地域の病院は地域の病院できっちりと役割を果たし、さらには必要に応じて診療所とか保健所とかそういうところにも行っていただくというのが臨床研修の一つの望ましい在り方だろうと思うんですね。そういう意味でいうと、できるだけ研修医の皆さんが研修に専念していただける条件を作る、これが原則だと思うんです。
 だから、アルバイトは原則禁止なんだよという原則はきちっとさせた上でどう現実的に対応するかという問題は残るというふうに思うんですが、この記事の真偽のほどというか、あるいは事実経過について御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(篠崎英夫君) 新しい臨床研修が始まるまでにもう一年ということでございますので、いろいろ各紙でも報道をされておるところでございますが、先生の御質問でございますので若干背景についても御説明をさせていただきたいと思いますが、研修医のアルバイトにつきまして厚生労働省と文部科学省で共同で調査をいたしました。それによりますと、厚生労働大臣の指定する臨床研修病院の約九%、これは数は余り多くありません、九%でアルバイトを認めておりますが、片や大学病院では実に八一%がアルバイトを認めていると、こういう現状がございます。
 しかしながら、平成十六年四月から施行される改正医師法におきましては、研修医は「臨床研修に専念し、その資質の向上を図るように努めなければならない。」というふうに規定をされておるわけでございまして、研修医が臨床研修を受けながら研修と言わば無関係な、そういう生計を得るためのアルバイトを行うことは研修専念義務の上からも決して好ましいことではないというふうに考えております。新たな医師臨床研修につきましては、アルバイトをせずに研修に専念できる環境を整備することが大変重要であるというふうに考えておりまして、この基本的な考えは、坂口厚生労働大臣もいろんなところで申されておりますけれども、従前より一貫して変わってはおりません。
 従来、アルバイトと言われているものの中心は休日、夜間の当直が多いというふうに思われるわけでございますけれども、これにつきましては、プライマリーケアを研修する上で、その研修プログラムの一環として指導体制をきちっと確保して経験すべきものではないかと、このように考えております。
○朝日俊弘君 いや、それで、新聞の報道についての事実関係というか真偽のほど、説明は今の、どう考えているかということは今お話があったんだけれども、新聞の記事についてはコメントないんですか。これは、例えばやや伝え方が正確ではないとか正しいとか、コメントなしですか。
○政府参考人(篠崎英夫君) 見出しはこうでありますけれども、中身は今私が申し上げたようなことが出ておると思いまして、先ほど来から申し上げておりますように、研修を、アルバイトをせずに研修に専念できる環境を作りたいということが私どもの基本でおりますから、そういう意味では、この見出しはちょっとあれでございますけれども、中身についてはそれほど大きな私どもで言っているものと違いはないんではないかと思っております。
○国務大臣(坂口力君) 大事な問題でございますから私からも一言発言をさせていただいておきたいと思いますが、原則は先生おっしゃったとおりだと私も思っております。
 私、記事、ちょっと見てないものですから記事の内容につきましてはちょっと御勘弁いただきたいというふうに思いますが、もしそれよりも出たようなことが書いてあったとしたらそれは言い過ぎでございますから、そこはひとつ、私が断り言うのも変でございますけれども、そこは御了解をいただきたいというふうに思います。
○朝日俊弘君 分かりました。
 この問題にこだわるつもりはありませんが、ただ私の思いだけをお伝えしますと、私が卒業したときにインターン制度がなくなったんです。私はだからインターン制度も経験なし、それから今の研修医制度も経験なし、何もない時代に臨床医としてスタートしたということがありまして、そのときからずっと思っていたことは、研修という要素とそれから労働という要素とは両面裏表だと、だから研修と労働は一体のものであるという考え方で私たちは取り組もうということをかつて三十ウン年前に言っていたわけで、そういう意味からすると、この三十年間、やや中途半端なというか、臨床研修医制度は来ていましたけれども、いよいよ一年後義務化してスタートするという段階では是非、この制度を導入することによって医師の流れがより大学の方に集中するようなことはゆめゆめあってはならないと、むしろ大学の果たすべき役割は限定的にしつつ、むしろいろんな臨床場面で大いに研修、若い先生方が研修をしていただける、こういう仕組みを是非作っていただきたいというふうに思いますので、是非その思いは受け止めていただければというふうに思います。
 さて、それでは本題といいますか、今日の中心的なテーマに入りたいと思います。
 まず、三月二十八日に閣議決定をされました基本方針、医療制度改革に関する基本方針について、正直、幾つかの新聞を見ましたけれども、例えば「将来の姿が見えない医療改革案」とか、あるいは「まだ見えぬ具体像」とか、さらには「高齢者保険の詰めはこれからだ」とかいう社説の見出しが物語っているように、正直言いまして、もう少し明確な打ち出し方をしていただけるのかなと思っていたら、基本方針というよりは基本方向にとどまっているなと。
 私は、ちょっとこれは私の受け止め方が偏っているのかもしれませんが、方針といいますと、針ですから、こうだというふうに示すんですね。方向というと、風向きみたいな話ですから、A案に行くのかB案に行くのか分からないようなそういう違いがあって、こうだという方針になり切っていないのかな。多分、いろいろと御苦労があっての表現なんでしょうが、せっかく基本方針として打ち出されるのであれば、もう少し踏み込んでというか、より明確に方針として提起してほしかったなという思いがしてなりません。
 その中身だけじゃなくて、手順についても、この基本方針の最後の方に「平成二十年度に向けて実現を目指す。」と、こう書いてある。ちょっと待てよ、また五年先かいなという話になる。おおむね二年後を目途として順次改正、法改正に着手する。二年後にようやく法律改正にたどり着くのかな。しかし、どう考えてもその間に選挙はあるだろう、どうなるんだろう。またしてもこれは課題先送りをされたんではないかという危惧の念がどうしても残るんですね。
 そういう意味では、まず最初にお伺いしたいのは、大臣にお伺いしますが、この基本方針、お示しになって、閣議決定された基本方針というのは、一体どういう性格のもので、今後の様々な政策決定プロセスの中でどういう役割を果たすのか、その基本性格についてまず御説明というか、大臣のお考えをお聞きしたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) 今回決めました案につきましては、様々な御意見のあることもよく承知をいたしているところでございます。新聞の社説も、余り褒めない新聞にしてはまあまあかなと思っているわけでございまして、こんなところかなというふうに思っているわけでございますが。
 今、先生御指摘いただきました今回のこの改正案の性格といいますか方向性といいますのは、これはもう先生も御存じのとおり、現在の医療制度がそれぞれの保険者から成り立ち、それは過去のいろいろの経緯があって、歴史があって今日を迎えている、それは私はやむを得ないことだというふうに思っているわけでございますが、それらを乗り越えて、これからどういう仕事にお就きになる場合であったとしても、あるいはまたどういう年齢になられたといたしましても、安心して医療が受けられる体制、そして、どんな職業であろうとも同じように公平な給付と負担とをする制度というものをやはり作り上げていくということが大事ではないかというふうに思っておりまして、その方向に向けてスタートをさせていただけたというふうに思っております。
 方向がいささか不明確ではないかというお話もございますけれども、ベクトルの方向はしっかりしていると、こう思っているわけでございまして、様々具体的な問題でこれから決定をしていかなきゃならないところもあることも事実でございます。本当はもう少し明確に書きたかったわけでございますが、思わざると申しますか、思いも掛けない伏兵もおりまして、なかなか進むに前に進めなかったという点も実はあるわけでございます。
 しかし、そんなことがございまして、明確な文字で書けなかった点もあるわけでございますけれども、しかし、今後進めていく方向性はもう明確に私たちも持っておりますし、これから着々と皆さん方を説得をしていきたい。
 それから、期限につきましても、局長、ここにおりますけれども、十七年には法律出してもらいたいと僕は思っているんです。来年は、これは年金お願いしなきゃならない。それでその次は、十七年というのは介護と医療と両方重なるんですね。これは部内のないしょの話でございますけれども、これは重なるから、これは、医療はもう一年延ばしてほしいという偽らざる気持ち、みんなの中にはあるんだと思うんですけれども、二年ということでございますから、私は十七年に出してもらいたいというふうに思っています。
 十七年に出すためには、もう今年じゅうに残されました課題は決着を付けなきゃいけないというふうに思っております。今日おみえになります斎藤先生からも、そんな十九年なんというのはやらないこととおまえ等しいじゃないかと、もっとはよやれといっておしかりを受けたわけでございますが、そういうことにならないように、法律は先に決めて、そして手順よく、高齢者医療の五割負担というのが平成十九年の十月にはスタートするわけでございます。したがいまして、それぐらいには併せて全体がスタートできるようにしていかないといけないというふうに思っております。
 そういう一つの自分たちで先を決めながら、それまでに順序よく懸案を決めていく。大きな柱は立てましたけれども、その柱と柱との間の壁はまだ塗っていないと、これからその壁塗りをさせていただくということにしたいというふうに思っている次第でございます。
○朝日俊弘君 大臣の決意としては承りましたが、むしろ、だからこれからどういう手順でやっていくのかがかなり重要だと思うんですね。
 少なくとも、私たちはここ二回ほどやるぞと言って決めて、何かビジョンを打ち出して、どこかで止まっちゃって、知らない間にうやむやになって、また医療費の引上げあるいは負担増という話に少なくとも二度ほどなってきていますから。今度も三度目、本当にちゃんとやってくれるんかいなという、どこかに不安というか疑念というか、残って仕方がないわけで、そういう意味じゃ、今回は少なくとも法律の附則にきちっと期限も含めて書いてある、それに従って不十分ながらも基本方針を示したと。
 さて、ここで何か一段落してしまったんでは駄目だと私は思う。だから、今、大臣のお言葉をおかりすれば、打ち抜けなかった、あるいは打ち破れなかった壁をどうこれから一つ一つ撃破していくかというか、乗り越えていくかというか、乗り越えていくのがいいですね、乗り越えていくかということが課題だろうというふうに思うので、そういう意味では、今後是非、一定の残された課題は明確になってきているわけですから、そこにどう答えを出していくかということをきちっきちっと詰めていっていただきたい、そういう作業に是非着手していただけるように我々も大いに注文を付けたいと、こう思っているんですが。
 そこで、ちょっと説明をいただきたいんですが、今回お示しになった基本方針の中で、法律改正を伴う事項と、そうではなくて、既にもう着々と実行段階に入っていく課題と分けられると思うんですが、少し頭の中を整理する意味で、どういう課題については法改正が必要、これこれについては法改正ではなくてという整理をちょっとしていただきたいと思いますが、御説明いただけますか。
○政府参考人(真野章君) 先ほど大臣からお答え申し上げましたとおり、平成二十年度に向けまして、法律改正を伴わずに実施可能なものについては逐次実施をし、法律改正を伴うものについてはおおむね二年後を目途に順次制度改正に着手するということを考えております。
 法律改正を要する事項でございますが、高齢者医療制度、これにつきましては制度そのもの全体が法律を、まず法律改正といいますか、制度を作るための法律制定が必要なものだというふうに考えております。
 それから保険者の再編の関係で申し上げますと、国保でございますが、基本指針の中でも書いておりますように、市町村合併特例法の期間中は市町村合併その他を推進していくということでございますので、これは言わば法律は、新たな法律は要しないというふうに思っておりますが、広域連合の活用とか低所得者対策、特に、それから財政調整の見直しと、こういう部分で都道府県の役割を、また御議論があると思いますし、私どもとしては是非都道府県の役割を果たしていただきたいと思っておりますが、その都道府県の役割を果たしていただくための広域連合の活用、低所得者対策、財政調整の見直しと、こういうふうな点につきましては法律改正、制度改正が要るというふうに思っております。
 それから政管健保につきましては、都道府県単位の財政運営を目指したいと考えておりますが、この部分につきましては、例えば都道府県単位ごと、都道府県単位の社会保険事務局ごとに保険料率を決めるというような点につきまして、これは制度化、法律改正が要るというふうに思っております。
 それから、健保組合の関係でございますが、財政窮迫の健保組合につきまして再編統合を図っていくと、現在でもその手法はございますので、可能な部分、これは進めてまいりたいと思っておりますが、それを一層促進するためには、合併後の経過措置といたしまして不均一料率、料率の違う健保組合を統合いたします場合に、財政力がある程度あれば低い方へ統一するとか真ん中で統一するとか、原則は一つの保険者で一つの保険料率は当然でございますので、そういうことでございますが、合併を促進するためにある程度の経過期間で一つの保険者の中で料率が違うという場合を想定をいたしますと、これは私ども法律改正が要ると。
 大変雑駁でございますが、以上のような考えでおります。
○朝日俊弘君 今お話しにならなかった点で診療報酬の体系の問題は、これは法律改正ということよりは具体的な診療報酬改定の作業を通じて順次やっていくという理解でよろしいですか。
○政府参考人(真野章君) 失礼しました。申し遅れましたが、診療報酬につきましては基本指針の中でも「次期診療報酬改定より、逐次、実施を図る。」ということでございまして、法律改正というよりは次期診療報酬改定の機会をとらえて基本方針を実現していくということでございます。
○朝日俊弘君 今まとめて説明を伺いまして、結構いろんな課題があっていろんなところで法改正が必要になってくるのかなというふうに思いました。それを例えば二年後なら二年後に一気にやっていくのかどうか、法改正の中身によっても時期を考える必要があるのかなというふうにもお聞きしました。
 そこで、ちょっとこれは今日というわけにはいかないと思いますが、お得意の工程表を作っていただけませんか。この課題と、これをいつまでにどんな作業が必要でどうだという、最近内閣府の方ではやたらと工程表がはやっているようで、ちょっとそれをまねして厚生労働省も医療制度改革に関する今後の工程表というのを出していただけると我々は理解しやすいかなと思うんですが、どうですか、そういうお考えはありませんか。
○国務大臣(坂口力君) これは局長が答えますと、局長は少し後へ下がる可能性ありますから私から答えておきますけれども、これは工程表をじゃ作らせていただいて、我々もどうしてもこれやっていかなきゃならないわけでございますから、それで後へ下がれないようにしておきたいというふうに思います。私もいつ首になるか分かりませんので、やるべきことだけはちゃんとやっておきたいと思っております。
○朝日俊弘君 そういうつもりでありまして、もう後で知らなかったと言わせないようにきちっとしていただきたいと思います。
 それじゃ総論的にはその程度にしまして、ちょっと各論的に幾つかお尋ねしたい点が山ほどあるんですが、中心的な課題について改めての御説明なりお考えをお聞きしたいと、こういうふうに思います。
 といいますのは、これは正直言って、この基本方針をお読みになって、例えば保険者の再編統合についてというふうに書いてあるんですけれども、じゃ何で保険者の再編統合が必要なのか、それから都道府県単位を基軸に再編統合を進めるというんだけれども、何で都道府県なのか、このところがまだいまいちはっきり打ち出せていないんじゃないか、かなりそこは大臣もいろいろ御苦労されていますけれども、経過報告的なところが多くて、なぜなのかというところの理由なり根拠なり意図を十分説明し切れていないんではないかというふうに思いますので、それで幾つかちょっとお伺いしたいと思いますが、まず第一点、保険者の再編統合を進めていくということで第一項目が挙がっております。さて、何ゆえに保険者の再編統合が必要なのか、その理由と根拠、そしてその結果どういうことを期待しているのか、この辺について改めて大臣のお考えをお尋ねしたいと思います。
 その際、しばしば言われますが、私たちも言っているんですが、保険者機能の強化ということも当然念頭にあると思うんですが、ただこの言葉はかなり勝手に理解されるところがあって、言う人によって保険者機能の強化とは何なのかということが違っている場合も往々にしてありますので、大臣のお考えも含めて、ちょっとなぜなのかというところをまずお尋ねしたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) 五千に分立をいたしましたこの保険者をなぜ統合するのか、今のままではなぜいけないのか、そういう御質問も正直なところ多いわけでございます。
 一つは、これは財政上やはりある程度の規模に統合をしていかなければ財政上の問題が非常に難しい、そしてある程度の大きさにすることによって財政上の安定を作り上げていく。そして、今お話にございました保険者としての何をなすべきかということがあるわけでございますから、その保険者としての役割を十分果たせるようなやはり体制にしなければならない。で、その保険者としての役割とは何かということになれば、それは保険者、それから医療機関、それから地域の市町村なら市町村といったものが連携を十分に取って、我々の地域の医療はどうあるべきかということをやはり積極的に発言をしていく、やはり保険者としての立場もやはり明確にそこで意見を言い、そして主張もするということができる体制というのが望ましいと私は思っております。
 今、どちらかといいますと医療機関の方の発言はかなり目立つわけでありますし、それから都道府県なり市町村なりもそれなりのことを申しますけれども、いわゆる保険者の意見というものが余りそこで表に出てこないというのが現実ではないかというふうに思っております。したがいまして、もう少し保険者の発言する場、発言する機会、そしてそこで発言だけではなくて、この保険者としての意見というものがもう少しやはり通るような体制を作り上げなければいけない。それはやはり市町村単位では私は無理だと思っております。
 市町村も、市も大きいのから小さいのありますから、それは様々でございますけれども、いわゆる地方に行きました町村を始め、五万都市だとか十万都市のようなところではなかなかそこまでは私はいかないだろうというふうに思っている次第でございます。それが一つ。
 それからもう一つは、これからの雇用というものが非常に多様化をしてまいりまして、様々なところで働く、今までのように一度勤めたら生涯そこで働いているということは少なくなってくる、そうした中でございますから、一生の間に幾つもの、現在でありますと幾つもの保険に入っていく。国保に入ることもあれば、政管健保に入ることもあれば、あるいは組合健保に入ることもあるというようなことになりますから、保険の負担と給付を一元化をすることによって、そして、どの立場になったとしても今までと同じような経過の中で医療が受けられる体制が続いていく、そして、今まで入ってきた保険のことが将来にもそれが役立つようにしていくといったことが私は大事ではないかというふうに思っております。
 先生が御指摘になりましたことを全部言い切れていないかもしれませんけれども、そうしたことを中心にしましてこの保険の統合化というものは進めていかなければならないのではないか。それには適当な規模の大きさというものが必要であると。それは都道府県単位なのか、あるいはもう少し小さくて、現在の選挙で申しますと、選挙区単位、三百の選挙区単位ぐらいでどうだというような御意見のあることもよく承知をいたしております。しかし、私は、医療計画等も都道府県単位で立てておりますしいたしますので、一応都道府県単位ということでよろしいのではないかというふうに思います。
 例えば、東京とか大阪とか大変大き過ぎる府県、都府県、そうしたところは、それじゃ、こんな大きくていいかという話は多分出てくるだろうというふうに思っておりますけれども、原則的には都道府県ということでお許しをいただいていいのではないかと思っている次第でございます。
○朝日俊弘君 今、保険者の再編統合の必要性についてという部分と、もう一つはその再編統合を進めるに当たってなぜ都道府県単位かと、こういうことで御説明をいただきましたが、私なりの意見を追加すれば、保険者機能の強化というときに、やっぱり保険者がもっと被保険者の声を十分に受け止める努力も一方できちんとやっていただかないといけないなというふうに思っています。
 そういうことも含めて、つまり被保険者の声を保険者が十分に受け止め、それを一定の力を持って被保険者の皆さんに情報を提供するとかいろんなサービスを提供するという機能を含めて保険者機能の強化というふうに私は考えたいなというふうに思うんですが。
 さてそこで、今日午前中、武見先生からのお話もありましたけれども、都道府県単位を基軸に再編統合を進めていきたい、例えば国保については広域化を図りつつ都道府県単位に、政管健保については全国単位の運営を都道府県単位の運営にと、こうおっしゃっていまして、都道府県単位を基軸に進めるということについて私はそれなりに理解をするんですが、肝心の知事会の皆さんがいや困るというふうにおっしゃっておられるようです。
 意見交換をする機会を持たれたと思いますが、一体どんなやり取りになっていて、どこが障害になっているのか、ちょっと御説明いただけませんか。
○国務大臣(坂口力君) お話合いはそんなに長い時間でありませんでしたので真意を探るところまではいきませんでした。どうも門前払いのような形でございまして、なかなか中に入っていけないというのが現実でございましたけれども。
 私が察しますところ、それは一に掛かって財政上の問題だというふうに思います。このままで市町村と都道府県がそれぞれ同じになって、一つの県の中で市町村と県が同じになって一つの法人を、法人格を作り上げてやっていくということになれば、市町村よりも県の方にもしも財政的赤字が出たときにそれは全部押し付けられるのではないかというお話ではないかというふうに思います。そして、一方におきましては、被保険者からの保険料の徴収等は、これは今までどおり市町村にお願いをする以外に県がやると言ってもこれはできないと。だから、もうそこができないのだったら今までどおり市町村でやってもらってほしいというもうお話でございまして、そこから先に進まないわけでございます。
 ですから、ここを乗り越えていきますためには、やはりそれぞれの都道府県の中で保険者になっていただいて、そしてその中でいわゆる保険者としてのいろいろな役割を果たしていただいて、やはり医療費の削減等につきましても御努力をいただいて、しかる上に出てまいります財政上の問題ということに対して、これは市町村と都道府県だけにゆだねてしまうということになると、それは若干そこでなかなかうんと言ってもらいにくいところがあるのではないか。そのときに一体どうするかということに対する話合いと申しますか、どういうことが考えられるのかといったようなことについてももう少し私は話を、そこをすれば話が通じるのではないだろうかというふうに思っております。
 ですから、今後の都道府県単位ならば都道府県単位の保険者としておやりをいただくときのセーフティーネットのようなものをどういうふうに構築をしていくのかといったようなことが今後大事になってくるのではないかなという気がいたしておりまして、今後もう少しここはじっくりと腰を落ち着けてお話をしなければいけないわけでございますが、そうしたことも私たちやはり心の中に持ちながらやらないと、ただお願いをしますの一点張りでは前に進まないというふうに今思っている次第でございます。
○朝日俊弘君 ある意味で非常に重要なポイントをお話しいただいたと思うんですが。だから多分、新しい高齢者の保険制度を作るにしても、公費の負担割合はどうするかという話も一方で出てくるでしょうし、そういう意味で、とにかく都道府県にやってくださいという言わば押し付けるような話だけでは駄目だろうと。そういう仕事をお引き受けいただく都道府県に対して、じゃ今度国がどういうサポートをするかということも当然その一方であるんだろうというふうに思います。
 と同時に、私は、あちこちの皆さんに申し上げているのは、県が現在それぞれの県で医療計画を作るあるいは介護計画を作る、まあ介護事業支援計画、さらには健康増進の言わば健康日本21の県版を作る、さらには障害者計画を立てる、つまり都道府県はそれなりに医療や福祉の領域でサービス供給体制について一定の役割を担っているわけで、そのことと地域における医療費とは相当密接に関係があるだろう、そこのところも是非理解をしていただけるような努力をする必要があるんじゃないかなと、こう思っています。これは是非そういう観点も視野に入れて話合いを進めていただきたいと、こういうことをお願いを申し上げておきたいと思います。
 さてそれで、そういう中で、やや各論の各論になりますが、さて国保についてどういうふうにされようとしているのかということが大変気になっていまして、基本方針を読みますと、現在の市町村単位の保険運営をまず広域化を図っていく、そして県単位の運営を目指すと、しかしその一方で保険料徴収は市町村で実施するんだと、こういうような書き方になっているんですね。
 これは多分随分苦労されて書かれたんだろうと思いますけれども、ちょっと分かりにくいといえば分かりにくいですね。どんなふうに都道府県と市町村の仕組みというか協力関係というか、あるいは業務分担というか、どんなふうに考えておられるのか、ちょっとここのところを御説明いただけますか。
 私は、もう一つ、都道府県単位の国保に広域化をしていこうというときに気になるのは、各市町村で行っている国保の、中心に行っているヘルス事業、各種の地域保健サービス、こういう問題もどうなるのかなというふうにちょっと気掛かりになっていまして、国保の広域化あるいは都道府県単位化を進めていくに当たって市町村との関係をどんなふうに考えておられるのか、ここはちょっと少しく丁寧に御説明いただければと思います。
○政府参考人(真野章君) 国保でございますけれども、「国、都道府県及び市町村の役割を明確にした上で、都道府県と市町村が連携しつつ、」と、こういうことでございまして、「広域連合等の活用により、都道府県においてより安定した保険運営を目指す。」ということを考えております。
 なかなか、保険者の機能そのものをすべて分解をいたしまして、そのうちどういう形でその保険者の機能をやっていくかと。当初、私どもの試案では、都道府県又は都道府県を単位とした公法人ということでございましたので、言わば、保険者機能全体をそこでやっていただいて、そのうちの一部分、先ほど大臣からお答え申し上げました被保険者管理、保険料徴収という、言わば、住民をつかまえ、把握をし、住民から負担をお願いをするという部分は、一番住民に密着をした市町村においてお願いをせざるを得ないということから考えておったわけでございます。
 今回の基本方針の中では、その試案ほどずばり保険者を決めるところまで閣議決定では参りませんでした、大臣に大変御尽力をいただいたわけでございますが。ただ、方向性といたしましては、先ほど来大臣がお答えを申し上げているような方向を目指しております。
 そういう意味では、その形として例示が挙がっております広域連合、もしこれに都道府県、市町村両方が参加をした広域連合ということになりますと、保険者機能の大部分、大部分といいますか、保険者機能そのものが広域連合で完結をするという格好になろうかと思いますが、そこの部分につきましては今そういう意味でこれからこの国保の保険者を決めるというときに整理をしたいというふうに思っております。
 ただ、申し上げたいのは、いろんな保険者機能がございますが、そのうちの保険者の機能として、住民の管理並びに住民からの費用徴収、そういう住民に密着した部分、これに関しましてはやはりどういう形にしろ市町村の実施というのをお願いをせざるを得ないんではないかと、それ以外の保険者機能の組合せ、これは都道府県と市町村とのどういう役割分担をするかということになるんではないかと思っております。
 その関連でまいりますと、先ほど先生の御指摘のヘルス事業につきましては、これは正に身近な市町村が実施をするということが一番いいというふうに思っておりますし、従来もそういうふうにお願いをいたしてまいりました。今後としても、方向としても、それはその方向を続けたいというふうに思っております。
○朝日俊弘君 じゃ、是非お願いをしておきます。
 ここのところは十分に都道府県の皆さんと市町村の皆さんとの御理解をいただかないと、どういう形であっても、後で変にいがみ合ったり反発し合ったりするようなことがあっては大変まずいので、十分に地方三団体ないしは六団体の皆さんの御意見も踏まえた意見交換を是非していただいて、きめ細かな対応をお願いしたいなと思うんです。
 といいますのは、ちょっと念頭にあるのは、国民年金の保険料徴収が社会保険庁に一元化されて、市町村と社会保険庁との関係というのが新しい関係に入ってこの一年、どういう結果になるのか、やや私心配しているんですね。それでなくても国民年金の保険料の収納率が落ちてきているという状況で、もう一段階落ちるんじゃないかという気がしていまして、ここはもう少し状況を見てみないと分かりませんが。
 言いたかったことは、運営の主体を都道府県なら都道府県に持っていくと、市町村の側は従来から非常に国保を、何といいますかね、大事にしているというか愛しているというか、だけど荷が重いという、そういう気持ちがどこかに吹っ飛んじゃうと必ずしもいいようには動いてこないのかな、そんな心配もありますので、ここは十分丁寧に議論を、調整を図っていただきたいと、こういうお願いを申し上げておきます。
 それでは次に、最大の問題というか、今回の基本方針の中で一番あいまいさが残っている高齢者医療制度についてお尋ねします。
 ある新聞の社説は、「高齢者保険の詰めはこれからだ」というふうに書いてあります。私もそんな感じがいたします。そこで、まず基本的にちょっと理解がしにくいところがあるので、もう一遍、今日午前中にもお話がありましたけれども、お尋ねします。
 今回の基本方針の中で「基本的な方向」ではこんなふうに書いてある。六十五歳以上の者を対象とし、高齢者医療制度についてですね、六十五歳以上の者を対象とし、七十五歳以上の後期高齢者と六十五歳から七十五歳未満の前期高齢者のそれぞれに応じた制度を作ると、こういうふうに書いてあるんですね。だから、新たな高齢者医療制度の対象は六十五歳以上というふうに書いてあるんです。
 しかし、次のページを見て、「具体的な方向」を見ますと、新たな、新しく高齢者を対象とした医療保険制度、独立型の保険を作るときには七十五歳以上と、こう書いてあって、それで、六十五歳から七十五歳未満はそれぞれの国保なり健保なり保険に加入するというふうに書いてあるんですね。何か、六十五歳以上の者を対象としてと言いながら、実際に独立の高齢者医療保険制度は七十五歳からと、ここのところの説明ぶりがどうもよく分からないんです。
 そうしておいて、保険料負担についてはどうかといいますと、ここは注意深く、前期とも後期とも書いていなくて、「高齢者については、現役世代との均衡を考慮した適切な保険料負担を求める。」と、こうあるんですね。
 どうなるんですかね。何か都合よく、皆さんはちゃんと分かって書いておられるんだと思いますが、あるときは後期高齢者、前期高齢者と分けて、保険に入るのは七十五歳以上だよというふうにしておいて、その一方で、保険料については高齢者共通にというか、「適切な保険料負担を求める。」と、こう書いてある。そこのところの説明のしぶりというか、考え方がどうもよく分からないので、ちょっと整理していただけませんか。
○国務大臣(坂口力君) 私の整理がちょっと足らなかったら局長から後でまた少し補足をしてもらうようにいたしますけれども。
 老人医療費を見ましたときに、一番やっぱり一人当たりの医療費が非常に高くなりますのは七十五歳からでございます。
 ただし、一人当たりの医療費で見ると七十五歳から急に多くなるわけでございますが、ところが、七十五歳以上の人口と申しますか人数はぼつぼつ減り始めますから、一人当たりの医療費掛ける人口というのはそれまでの六十五歳から七十五歳未満のところに比較いたしまして一人当たりが高い割には高くならないんですね。
 むしろ、六十五歳以上七十五歳未満のところが一人当たりの医療費もかなり高くなってきますし、人口もここは多いと、こういうことでございまして、私たちこのことをやり始めますまでは七十五歳以上のところだけを頭の中に、念頭に入れてやっていたわけでございますが、よくよく見てみれば、六十五歳から七十五歳未満の、その前半のところもこれは放置し難い存在であるというふうに思いました。だから、前半、後半にちょっとそこを分けて考えたというのが一つ。
 それからもう一つは、前期高齢者の中にはまだ働かれる方も多いわけですね。政治家の中にもかなりそれはもう含まれてまいりますけれども、一般の皆さん方の中にも前期高齢、六十五歳から七十五歳未満のところはかなり働いておみえになる。すなわち、いわゆる職域保険にお入りになっている皆さん方もまだかなり存在する。だから、ここは国保と、それから被用者保険とが混在をしているものであると。しかし、七十五歳以上になりますと、さすがに働く皆さん方はなくなってまいりまして、いわゆる地域定着型になっているという違いがございます。
 そうした違いを踏まえまして後期と前期に分けさせていただきました。そして、後期高齢者の方は、先ほど申しましたように、半分は国庫負担、残りのところをこれは若年者からの支援と、そして高齢者の自己負担あるいは保険料といったものでここを賄うと。ここの賄い方の、この線の引き方というのが今まだよう決めていないと、こういうことで、これから決めなきゃならないというところでございます。
 これは前期高齢者のところにつきましては、年齢による調整、例えば国保の方は非常に年齢の高い人が多い、それから被用者保険の方は年齢の低い人が、若い人が多いと、こういうことになっておりますから、この二つ合わせた年齢調整はやらせてもらいたいと思っております。──ここは私も時々聞かないと分からなくなってくるんで。それで、ここの年齢調整はやらせてもらう。初めはここは年齢調整だけではなくて所得調整もやらせてもらいたいというふうに思っていたんですけれども、なかなかそうまではいかなかった。これはいろいろの御意見もありまして、あるいは先ほど申しましたように税の捕捉の問題等もあって。だから、年齢調整はやらせていただきますが、その所得調整の方は、地域保険は地域保険、いわゆる国保は国保の中で調整をする、それから被用者保険の方は被用者の保険の中で調整をすると、こういうことにしてもらいたいというふうに思っております。
 そういうことになってきますと、被用者保険の中でも政管健保の皆さん方のところは所得少ないですからここは応援を受ける側でありまして、組合健保でありますとか、あるいは公的な公務員の皆さん方の共済などは、どちらかといえば、これは応援する側に回っていただかざるを得ないというふうに思っていますが、それぞれの中でその調整は行ってもらいつつ、そしてお若い層から六十五歳以上七十五歳未満のところの支援をしていただくと。その中でも全額それをしてもらうのかといえば、やはり六十五歳以上も保険料はある程度納めていただくということになれば、ここもそれは納めていただかなければならないでしょうと。だから、その割合をどう決めるかということを決めなきゃならないと、ここが残っている、大きな問題として残っているということでございます。
○朝日俊弘君 ちょっと議論を先に行き過ぎているところがあるのでもう一遍戻しますけれども、そうすると、こう考えたらいいんですか。
 新しい高齢者医療制度は六十五歳以上を対象としますと。その中で六十五歳から七十五歳未満までの前期高齢者については制度Aという仕組みを作ります。それから、後期高齢者については制度Bという仕組みを作ります。それらを両方集めて新しい高齢者医療制度ですと、こういうふうに理解していいんですか。
○国務大臣(坂口力君) 大枠で申しますと、そういう形になっているわけでございます。
 ただ、いわゆるB型、後期高齢者のところの保険は、一体、独立したものを作るのか、それともここも国保の中で見るのかという問題があるわけでございます。
 後期高齢者のところも前期高齢者のところも、ここは保険としては国保の中の一部としてそこへ入ってくださいというのは私の気持ちといいますか我々厚生労働省の気持ちで、保険は国保の範囲の中でお願いすると、ただしその割り振りは今言ってもらった割り振りということで理解していただいてよろしいかと思います。
○朝日俊弘君 ちょっと分からなくなってきましたね。
 今ちょうど後で質問しようとした項目に関連する御答弁があったんで、もう一遍お尋ねしますけれども、その国保の枠の中でというのがどうもよく分からぬのですよ。
 つまり、先日予算委員会のときにもお尋ねしましたら、新しい高齢者医療制度の保険者については特別に認めないで国保の範疇の中で収めてもらいたいというふうに御答弁されたんですが、これ、後からどういう意味なんだろうかなというふうに、よく考えてみても理解しにくいんですが、今のところの説明、もう一遍していただけますか。
 国保の枠の中でとか、範疇の中でというのはよく分からないんです。国保は国保であって、そこから七十五歳以上は取り出すんじゃないんですか。で、新たに新しい高齢者だけの医療保険制度を作って、その保険料を高齢者自身からもいただくということではないんですか。
 国保の範疇の中でというか、枠の中でというのがよく分からないんです。ちょっと説明してください。
○国務大臣(坂口力君) そこは、取り出すのではなくて、後期高齢者のところの支援の仕方を変えると。言ってみれば、半分は公費負担をいたしますよと。それで、四割か何割か分かりませんけれども、若年者のところからの支援を受けますよと。御本人もそこを払っていただくように、高齢者も自己負担もございますよということで、前期と後期とこの割り振り、そこの割り振りは違いますけれども、それは別枠でここだけ取り出して、そして別の、これは後期高齢者という別の保険、保険者を作るのではなくて、すべてはこの国保という枠の中でそういうこの区分けをさせてほしいと。
 ちょっと分かりませんかね。
○朝日俊弘君 そうすると、健康保険にいた人たちで、七十五歳になった人たちはどうなるんですか。
○国務大臣(坂口力君) 健康保険に今まで入っておみえになりました方も、七十五歳以上は国保、ここに入っていただくということになります。
○朝日俊弘君 ちょっと私の理解とは大分違っていて、やや驚いているんですが、ちょっとその議論のやり取りをする前に、もう少し各論のところに行ってもう一遍戻りたいと思います。
 もう一遍先ほどお尋ねした点を繰り返してお聞きしますが、そうすると、六十五歳以上ということになって、それぞれの皆さんから、高齢者自身の皆さんからも新たな保険料負担をいただくということになると、一つは、前期後期分けずに六十五歳以上になればすべて同程度の保険料負担を求めるということになるのかということと、従来、これまで扶養家族で自ら保険料払っていなかった人がいるはずですが、そういう人たちはどういう扱いになるのか。今までは扶養家族だったけれども、これからは一人一人保険料を払えということになるのかどうか。
   〔委員長退席、理事中島眞人君着席〕
○政府参考人(真野章君) 高齢者の保険料負担でございますが、現役世代との均衡を考慮した適切な保険料負担をお願いをするということを考えております。それは現在の介護保険制度におきましても六十五歳以上の被保険者につきましては個人ごとに御負担をお願いしているということも考えまして、また先ほどの御質問ございましたように、私どもとしては六十五歳以上を対象に新しい高齢者医療制度を考えるという、言わば、逆に言いますと、それぞれの支え方の違いはございますけれども、後期高齢者の場合には若年者からの連帯的な、社会連帯的な保険料、また前期高齢者の場合には、年齢リスク調整ということではありますけれども、若い方々からの支援を受けるというようなことから考えますとお願いをしたいというふうに思っているわけでございますが、その保険料負担を前期高齢者と後期高齢者と同程度にするのかどうかという先生の御質問に関していいますと、今それは私ども前期後期両方とも同じようなことでやるというふうに決めておるわけではございません。
 それぞれの後期高齢者につきましても、まだそれをどの程度の御負担をお願いするかというのはこれからの課題でございますし、特に後期の場合には、一応、明文上、加入者の保険料ということで基本方針で御負担をお願いをするということは決めておりますが、その割合は決めておりません。また、前期高齢者につきましては御負担をお願いしたいというふうに思っておりますし、御負担をお願いしたいと思っておりますけれども、じゃ、その具体的な負担の方法、ずばり後期高齢者と同じような御負担の方法が実際できるのかどうかというようなことも踏まえまして、その部分も検討したいというふうに思っております。
 そういう意味で、二つ目の御質問の被扶養者からの保険料拠出という部分につきまして、後期高齢者につきましては、これは介護保険と同じように私ども個人単位でお願いをしたいというふうに思っておりますが、前期高齢者につきましてどういうふうな形が考えられるか。
 ただ、前期高齢者につきまして、今のような御本人の負担で被扶養者の負担はないというような形を続けておきますと、七十五歳、後期高齢者になったときに急に保険料負担の発生があるということから考えますと、六十五歳のところ、年金受給のところで、被扶養者につきましても、どういう形でいいか、どういうふうにやるかというのはこれから詰めたいと思っておりますけれども、負担をお願いをしたいというふうに思っております。
○国務大臣(坂口力君) 今、尽きるんですが、前期高齢者のところは、いわゆる国保、地域保険に入っている皆さんと、それから職域保険に入っている皆さんとこれは込みなわけです、この前期高齢者のところは。それ以上もそれはあるかもしれませんけれども、ここはかなり職域保険に入っている皆さんもあるわけです。六十五歳以上、七十五歳未満のところはかなり多いわけです。だから、その皆さんはその皆さんとして保険料を払っていただいているわけですね。職域保険に入っている人は保険料を払っていただいておるわけですね。それから、こちらの国保に入っている人は国保の保険料というのを払っていただいているわけですね。だから、そこはそれで並立で来ておるわけですよ。
 その上の七十五歳以上のところの後期高齢者のところは、これはもう地域保険一本にさせていただきます、だから今まで職域保険に入っておみえになりました方も七十五歳以上になったらどうぞこの地域保険、この保険の中にお入りくださいと。その場合には、御家族の皆さん方で、御本人が入ってみえると、例えば奥様は御主人の保険の中で特別に払っていなかったという人もおみえになる。だけれども、この七十五歳以上のところは、それはそれぞれお払いをいただくことになるのではないかというふうに今思っている。今、七十五歳以上ですと約二百万人ぐらいいわゆる被保険者の家族としてお入りいただいている方がある。その皆さん方にも御負担をいただくということにせざるを得ないのではないかというふうに思っている、こういうことです。
○朝日俊弘君 いや、これはほとんど御存じないですよ、そういうこと。もっときちっとこういうふうに考えているということを出して、それこそパブリックコメントを求めてくださいよ。かなりこれは、ちょっと私自身の理解も不十分だったし、ええっ、そういうことになるのという感じが正直言ってします。
 ちょっと別の聞き方をします。
 新しい高齢者のための医療保険制度を設計するに当たって、制度設計の基本的考え方は介護保険制度と基本的に同じだというふうに考えてよろしいかどうかということをお尋ねしたいんです。
 もちろん、介護保険は年齢的に言えば六十五歳以上になっているとか、あるいは保険者は市町村ですということはありますけれども、介護保険の基本的な制度設計の考え方は、まずは本人、当該本人自身からも個人個人で保険料をいただくと。つまり、世帯単位ではなくて個人単位で本人から保険料をいただくという考え方と、それから、それだけでは足りないので、残る部分について公費と現役世代からの支援、連帯で何とか財源を確保するという仕組みになっていますよね。
 それで、三年間なら三年間を通じて介護保険の事業計画を作って、総枠これくらいになるだろうと。そうなると、そのうちの一割は利用者負担にします、そのうちの半分は公費で負担します、残る一七%は本人に負担してもらいますし、三二%は現役からですと、こういう仕組みになっていますよね、大ざっぱに介護保険の仕組みを言うと。この介護保険の仕組みと同じような考え方で七十五歳以上の高齢者の医療保険制度を作るんですか。
○政府参考人(真野章君) 七十五歳以上の後期高齢者につきましては、加入者の保険料、国保及び被用者保険からの支援並びに公費により賄う新たな制度というふうに考えております。
   〔理事中島眞人君退席、委員長着席〕
 先生御指摘の介護保険と同じというふうに考えていいかということでございますが、対象とか保険者、正直まだ決まっておりませんし、そういう部分がございますので全く一緒というふうに申し上げるわけにいきませんけれども、個人からの御負担をお願いをするとか、そういう若年者からの連帯的な保険料をいただくとか、公費というようなことにつきましては介護保険と同じような考え方だと思います。
 ただ、介護は三年ごとに見直すということになっております。これが、後期高齢者にその手法が本当に使えるかどうか、高齢者医療費の適正化のこれも要検討課題でございますけれども、適正化のどういう方法があるのかということも含めまして議論をしていく必要があると思っておりますので、保険料を三年間は変更しないという介護保険の手法まで新しい高齢者医療制度について導入するかどうかというのは、これはまた議論のあるところだと思っております。
○朝日俊弘君 もちろん、だから介護保険制度と全く同じものだというふうに、ただ制度設計の基本的な考え方として同じような発想があるんですかということをお聞きしたわけですよ。
 それで、今のお答えでいうと同じような考え方で設計をしていると。しかし、保険者をどうするかということについてはまだ議論が詰まっていないということと、それから、果たして介護保険のように、介護保険の事業計画をきちんと作って総事業がどれぐらい掛かるかということを想定して、それで幾ら介護保険の財源が要るかということをはじき出して、その半分は公費でというような考え方はこの高齢者医療のところで取れるかどうかについてはまだ分からないと、こういうことですか。
○政府参考人(真野章君) そういうことでございます。
○朝日俊弘君 そうすると、もう一つ確認しておきます。
 現行の健康保険にしろ国保にしろ、健康保険は世帯単位ですよね、基本は。ところが、その現行の世帯単位の健康保険制度はそのままにしておいて、高齢者のところだけ個人単位にするんですか。
○国務大臣(坂口力君) ですから、先ほど申し上げておりますように、七十五歳以上のところは国保の範囲内でというふうに申し上げておるのは実はそういうことでございまして、現在でも国保の皆さん方は、家族単位と申しましても、老夫婦があれば二人分これは保険料を払っていただいているわけであります。ですから、それぞれが払っていただくということになろうかというふうに思います。
○朝日俊弘君 どうしても分からないんです、そこが、国保の枠内でというのが。ちょっともう少し説明してくれますか。
 私の理解は、基本的に今の健康保険と国民健康保険は世帯単位になっていると僕は思っているんですよ。個人単位になっていないと思うんですよ。ところが、これから導入する高齢者のやつだけは基本的には個人単位だというわけですよ。介護保険は、それはそれなりにそういう仕組みになっているけれども、何かこう竹に木を接ぐような、あるいは木に竹を接ぐようなことになりませんか。
○政府参考人(真野章君) 今、大臣から申し上げておりますのは、国民健康保険の場合には被保険者はそれぞれが被保険者でございまして、そういう意味では個々の被保険者ごとに保険料を御負担をいただいている。
 ただ、保険料の納付の方法といたしまして、納付義務者というのは世帯主ということになっているということでございまして、個々の後期高齢者の保険料を御負担をいただくという場合の負担の方法として、もちろん個人個人、被扶養者その他というようなことではなくて、年金受給者ということもあり、保険料の御負担をお願いをしようと思っていますけれども、その具体的な負担の方法その他につきましてはこれから議論をして整理をしたいというふうに思っております。
○朝日俊弘君 まだこれからの課題があるようですけれども、例えば年金受給者であっても随分とその額はピンからキリまであるわけですから、年金をもらっているからいただきましょうという、単純にはいかない問題があると思うんです。
 そこで、じゃ関連してきますから次の質問に移ります。
 七十五歳で切りますと、調べてみましたら七十五歳人口約一千万人いるんです。そのうち男性が三百六十万人、女性が六百四十万人、これ平成二年の数字ですけれども。つまり、男一人に女性が二人という七十五歳人口の男女比になっているんです。
 そもそも平均寿命も、御存じのとおり、男性は七十八歳ですかね。だから、七十五からという話になると三年ぐらいという。それで、女性の場合は八十五です。ですから、七十五からというと十年と。この年数の違いもさることながら、人口構成の男女比が一対二になっているんですよ。
 そこで、お尋ねしたいのは、七十五歳以上の人口の男女別の所得の平均とか年金の平均とかいうのをつかんでいますか。
○国務大臣(坂口力君) 御指摘のように、男女差がそこに出てくると思いますし、そしてそれぞれが、国民年金であればそれはもう皆分かるわけでございます。これは調べたらちゃんと分かります。今、私ちょっと手元に持っておりませんけれども、明らかにすることはでき得る。
 先生が御指摘になりたいのは、男女差があって、女性が後に残ってくるではないかと。それで、その人たちが本当に保険料を皆払えるのかと、こういうお話も含めてのことではないかというふうに思いますが、確かにそこへ医療保険の保険料とそれから介護保険の保険料、これは重なってくるわけですね。ですから、今日、午前中に武見先生にも申し上げましたとおり、そこのところは基礎年金の在り方とこれは非常に密接な関係が生まれてくると私は思うんですね。だから、そこのところを、これから年金の在り方とそれから保険の自己負担の問題というのは切り離して考えることのでき得ない話になってくるだろうと思うんです。
 それは、女性の皆さんの中にもそれは多額の資産を残しておみえになる方もおみえでございましょうし、様々だというふうに思いますけれども、年金だけで生活をされる、あるいは遺族年金だけで生活をされるという方の額というのはおのずから決まってきているわけです。だから、そこのところを、個人の保険料の決め方というのは非常にその辺のところも十分に考えてやらなければいけない、大変難しい問題をそこに含んでいるというふうに思っております。
 ただし、全然出さなくてもここは公費負担と若者だけの支援だけでというわけにはいくまいと。何らかのやはり御負担はいただかなければならないのではないか。現在、既にもう国保の皆さん方はそれをいただいているわけですね。国保に入っておみえになります方は後期高齢者の皆さん方も保険料、そして自己負担をいただいているわけでありますから、そこのところを今後の問題として、今までは今までとして、今後の問題としてそこが可能になる額というのはどうするのか。あるいはまた、所得に応じた生き方というのもこれもあるだろうというふうに思います。
 そうしたことも、いわゆるこの保険料の決め方というのは非常に難しい面が率直に言ってあるというふうに思っている次第でございます。
○朝日俊弘君 いや、確かにそれは年金とも関係してきますよ。だから、それはそれで今後の年金制度改革の中での議論とも関連した議論があり得ると思うんですけれども、私は今の時点でそれくらいの資料がさっと出せないのがおかしいと思っているんです。
 つまり、七十五歳で切ったら一対二の比になりますよと。その高齢者の男女別の所得水準なり年金水準なりを把握した上でこういうことをある程度制度設計しないと駄目なんじゃないですか。分かり切っている話じゃないですか。それが出てこないというのがおかしい。(「審議中断」と呼ぶ者あり)極めて、いや、審議中断というわけじゃないけれども、粗っぽい制度の仕方でとどまっている。これでは国民の皆さんに考えてくださいといったって考えようがない。もっと、今幾つかお尋ねしたところを整理して、こうなったらこうなりますよという選択肢を明確にしてほしい。それを注文をしておきたいと思います。
 その上でもう一遍戻ります。
 どうしても理解できないんですよ。高齢者の保険制度の保険者は特別に認めないで国保の範疇の中で考えていくというのはどうしても分からない。もう一遍説明してください。私に分かりやすいように説明してください。
○政府参考人(真野章君) 大臣は非常に踏み込んでお答えされておりますのであれでございますが、私ども基本方針でお示しをいたしておりますのは、後期高齢者につきましては、新たな制度の保険者は後期高齢者の地域を基盤とした生活実態や安定的な保険運営の確保、保険者の再編統合の進展の状況等を考慮して決めたいということでございまして、まだ、国保というふうに決めたといいますか、関係省庁とも合意をしたということではございません。
 ただ、私ども、この閣議決定に当たりましては、やはりもう七十五歳以上の方々であればほとんど地域で生活をされている、現に国保に入っておられる方が大部分であるというような状況、そういうような状況を勘案をいたしまして、この新たな高齢者制度の保険は地域保険として考えるというのが最も適当ではないかと。そういたしますと、国保の今後の再編統合を行ってまいりまして、広域化され再編された国保におきましてこの保険者を担っていただくというのが私どもとしては適当ではないかというふうに考えております。ただ、これはまだ、厚生労働省としてそういう方向を持っているということでございまして、政府部内で結論を得たわけではございませんけれども、そういう方向で関係省庁と今後とも協議をしたいというふうに思っております。
 国保というふうに申し上げるか、朝日先生、新しい制度なのになぜ国保だということなんだと思いますが、現在も七十五歳以上の方の八割は国保に入っておられる、新しい制度を作ったときに、もし変更がありますのは、被用者保険の本人と被扶養者の部分であります。被扶養者はどういう形かといいますと、大部分は、被用者保険本人の配偶者の方もおられますでしょうけれども、場合によっては同居されている子供の被扶養者になっておられる方もおられます。そういうことから考えますと、住んでおられるところといいますか、地域での生活が大部分でありますので、そういう意味では地域保険でお願いをするのが一番素直ではないかというふうに思っております。
 そのときに、制度の仕掛けといたしまして、別建ての高齢者制度を作ってそれの保険者を国保の保険者にして運営をしていただくか、それとも国民健康保険法の中に新しい七十五歳以上の後期高齢者の方々を対象とした新しい制度を作ってそれで国保で抱えていただくか、これはこれからの方法、どちらが分かりやすく、どちらが納得していただきやすいかということでございまして、それはこれから正に議論をしたいというふうに思っております。
○朝日俊弘君 どうも、坂口私案ですか、そうすると、範疇の中で考えたいというのは。何か違うような気がするんです。今の御答弁は両方、要するに外に置く場合と中に置く場合と両方考えておられませんか。だから、坂口大臣は国保の範疇の中に収めてもらいたいとはっきりおっしゃっておられる。これ、ちょっと違っていませんか。
○国務大臣(坂口力君) 私の方は少し踏み込んで言い過ぎている可能性もあるかもしれません。といいますのは、局長が少し遠慮して言っておりますのは、知事会なり市町村会ができるだけ荷物は要らないよと、こういうお話があって、そこの了解を得るのがなかなか難しい。知事会ほどは反対はしておみえになりませんけれども、市町村会は。だけれども、そこはできるだけと、こういうお気持ちがまだあることも事実でありまして、そこが完全にぴしっと決まっていないことも事実でございますが、こちらの気持ちとしましては、そういう国保の範疇の中でという私が申し上げておりますのはお願いをし続けたいというふうに思っているわけでございます。
 今、局長が申しましたのは国保の中でありますけれども、七十五歳以上のところは特別なそれは枠を作って国保の中ながら別扱いをするような形にするようにするか、それとも同じ国保の中でもう全部考えていくかということを言ったというふうに思います。
 いずれにいたしましても、外の話ではございません。我々はできるだけそれでお願いをしたいというふうに思っているということでございます。
○朝日俊弘君 現時点ではこれ以上お尋ねしませんが、いずれにしてもちょっと分かりにくいというか、少なくとも私の理解間違っていました。私はそれなりにこの問題についてはかなり関心を持って検討してきたつもりですので、ちょっと今日のやり取りは意外な面が幾つかありました。もう一遍改めて整理をさせていただきたいと思いますが。
 今後、冒頭にも申し上げましたけれども、それぞれ課題別に、何をいつごろまでに結論を取りまとめていくかというタイムスケジュール、工程表などをお示しいただきながら、それに向けて、ちょっと議論が間違わないようにきちんきちんと詰めた議論をしていきたいと思いますので、その都度正確な資料提供なり考え方の開示をお願いをしたいというふうに思います。
 これは、多分、この厚生労働委員会でも折に触れてこういう機会を作っていかないとまずいなと、こんな気がしますので、これは是非また今後委員長の方でもお考えをいただければと思います。
 さて、時間がなくなってきましたので、途中はしょりまして、医療提供体制の問題について、一気に飛びます。
 今回、私は、医療制度改革の基本方針が示されると同時に、医療提供体制の改革の基本的方向、こっちは基本的方向。こっちの方が素直だと思っているんですけれども、基本的方向についても三月末に、今年度中に取りまとめるというふうに、去年の八月でしたか、中間まとめで出されていまして、それも非常に期待をしていたわけです。
 私は、保険制度の再編統合の話あるいは高齢者の新しい利用制度の話も大変重要な課題ではありますが、と同時に医療提供体制をどう改革していくのか、その中で特に医療を、医療サービスを受ける側というか利用する側というか、ユーザーの側からの制度改革がどう進んでいくのかということが一つの大きな柱だというふうに思っていまして、是非この三月には一緒に提起してほしかったと思っているんです。それで初めて医療全体の制度改革が、なるほど、こんなふうに動いているのかということが見えたんではないかというふうに思っています。
 そういう点では、今年度中に取りまとめられなかったのは非常に残念なんですが、中間まとめのときに言っておられた取りまとめの作業は一体どうなっていますか。そして、今後どういう作業日程、方針ですか、お聞かせください。
○国務大臣(坂口力君) これは三月中に一緒にお示しができなくて誠に申し訳なかったというふうに思っております。途中で幾つかまた新しいものを付け加えたものでございますから二、三の点がまだ決定をされておりませんで、四月にずれ込みました。しかし、四月中には必ず提出させていただけるというふうに思っておりますし、できるだけ四月の中も早く行いたいというふうに思っているところでございます。
 例えばADSLの、いわゆるたんの吸引の話でございますとか、そうした問題、途中から始めたことがございまして、そうしたものも一緒に決着を付けて出そうというふうにしたものですから少し遅れてきたわけでございます。しかし、多くの問題はもう既に決着の付いたものもございますので、できるだけ早く、これはもう今月をそれることはございません。今月、できるだけ早く出させていただきたいと思っております。
○朝日俊弘君 といいますのは、御存じのとおり、第四次の医療法改正で一般病床と療養病床の病床区分がされて、それのどちらを選ぶかという届出のタイムリミットは今年の八月末なんですね。これは一般病床と療養病床の問題だけじゃなくて、医療法に基づいてこれからの医療機関の機能分化と役割分担こうやって進めていくんだ、そういう中で一般病床はこういう役割を担うんだ、療養病床はこういう役割を担うんだ、そこでそれぞれの構造基準なり人員配置基準はこうなんだと、こういう一つの絵がある程度明確に見える中でそれぞれの病院がどちらの病院、病床を選んでいくかということが必要なわけですね。
 そういう意味では、このタイミングに是非出してほしかったし、それから今後の医療提供体制の改革の中でもう一つは、先ほど申し上げたように、患者さんのあるいは利用者の側の視点からの改革をどう進めていくのかという点になると、診療報酬上の配慮もさることながら、様々な新しい制度の問題も含めて検討しなければいけない、こういう点で是非、私は期待をしておりましたので、四月中にというお話ですから、是非取りまとめをお願いしたいと思うんですが。
 そこで、ちょっと実務的にお願い、お尋ねしたいんですが、八月末の届出タイムリミットになっているわけですが、現時点で一般病床と療養病床の届出の状況について直近の数字を教えていただきたいと思います。
 そのことと、私の理解では、病床の届出をする場合には当然それぞれの病院がそれなりの条件を整えて届け出るというのが筋だろうと思うんですね。例えば人員配置をどうするかとか、あるいは施設設備をどうするかとか、一定の準備をした上で届け出るというのが筋だと思うんですが、仮にその準備が間に合わなくて、八月の三十一日までに届出できなかったというか、しなかった場合にはどんな扱いになるのかということも含めて一応状況を御説明ください。
○政府参考人(篠崎英夫君) 先ほど大臣が御答弁されまして、三月中までにというふうに努力をしてきたんでございますが、私どものちょっと準備が間に合わないで誠に申し訳ありませんが、その中の一つに、ALSの検討会の結論等が若干長引いておりまして、そういうものも原因の一つに入っておりますけれども、何とか四月中にまとめたいと思っております。
 御指摘のことでございますけれども、直近のデータでいいますと、平成十五年の一月一日現在で申しますと、全病床の三〇・四%に療養病床、そして一般病床の届出がなされているという状況でございます。
 それから、今後のことでございますけれども、本年八月末が期限でございますので、その期限に向けて届出を是非していただきたいと考えておりまして、毎月ごとの届出状況を都道府県を通じて厚生労働省の方に報告をしていただくことになっておりますし、また届出を行っていない病院に対しましてはそれぞれ個別に説明をしていただくとか、あるいは通知ですとかあるいは全国会議などを通じて適切な届出がなされるように努めておるところでございます。
 その条件のことでございますが、これは八月末までに届出をしていただくことが大事でございまして、もちろん条件が整って出していただくのが一番いいんでございますけれども、構造、設備あるいは人員配置等について条件が整っていなくても届出をしていただくということが必要なことでございまして、整っていないから届出ができないというわけではございません。まず届出をしていただくことが一番大事なこと、必要なことでございます。
 それから、先ほど大臣がADSLと発言をされましたが、ALSのことでございます。済みません。
○朝日俊弘君 確認しておきますが、当然私は一定の条件を整えてから届け出るんだろうと思うんですけれども、今のお話ですと必ずしも整っていなくても届出していただくことが大事だと、こういうお話ですが、仮に届け出なかった場合はどうなるのかということと、仮に条件が整っていない状態で届け出た場合にはどうなるのか、両方、分けて説明してください。
○政府参考人(篠崎英夫君) 届出が一番大事でございまして、万が一届出がなされなかった場合には病院開設のその部分の許可が取り消されてしまうということになります。そういう取扱いになるわけでございます。
 それから、届出はしていただいた後いろんな基準がクリアされていないというような場合でございますが、これは現行の医療法にもございますように、例えば人員でございますと、標準の二分の一以下である状態が二年を超えて継続している場合には、都道府県医療審議会の規定によりまして、都道府県知事がそれに対して勧告等の措置を取ることができると、こういうふうになっております。
○朝日俊弘君 もう一遍確認します。
 そうすると、届出の段階では二分の一以下で二年間は猶予されるということですか、条件が整っていなくても。届出さえすれば、条件が整っていなくても、つまり今おっしゃったお話の二条件ですか、二分の一以下で二年間はできるということですか。これは何のための届出のタイムリミットか訳が分からぬじゃないですか。
○政府参考人(篠崎英夫君) 今申し上げたかったことは、まず届出をしていただくということが一番大事だということを申し上げて、その後それぞれの、特に人員配置基準につきましては事後的な指導によりましてそれに近づけていただくという努力は当然私どもとして、行政としてするわけでございますが、法的には医療法によりまして、先ほど申し上げたような条項はございますということでございますから、二年間猶予があると、そういう意味ではございません。
○朝日俊弘君 それじゃ、もう一つ関連して別の質問をします。
 回復期リハビリ病棟というのが診療報酬上の一つの項目として認められていますが、これはちょっと私もよく理解できないところがあるんですが、非常に大事な機能だとは思うんでそのこと自体はおかしいと言うつもりはないんですけれども、この回復期のリハビリ機能を重点に持つような病床あるいは病棟は医療法上の一般病床と療養病床との関係はどうなるのか、あるいは医療法上の区別は全然関係なしに診療報酬上の定めによっているのか、どうもその辺の関係がよく理解できません。
 一つは回復期リハビリ病棟あるいは回復期リハビリ機能ということでどういうことを考えておられ、やろうとしているのかということと、医療法との関係についてちょっと御説明ください。
○政府参考人(真野章君) 回復期のリハビリテーションにつきましては、その充実を図るとともに、寝たきり状態の患者の発生を防止する観点から、平成十二年の診療報酬改定におきまして、回復期リハビリテーション病棟入院料というのを設けております。この回復期リハビリテーション病棟は、脳血管疾患又は大腿骨、頸部骨折等の患者に対しまして、ADL能力の向上による寝たきりの防止と家庭復帰を目的としたリハビリテーションプログラムを作成し、これに基づくリハビリテーションを集中的に行うための専門の病棟ということで、回復期リハビリテーションを要する状態の患者が常時八割以上入院している病棟というふうに告示で定義をいたしております。
 この回復期リハビリテーション病棟入院料は、在宅への移行や急性期医療と慢性期医療の橋渡し的役割を担うという観点から、必要な機能を有しておれば医療法上の一般病床又は療養病床のいずれでも算定できるということになっております。
○朝日俊弘君 そうすると、この回復期リハビリ機能という中に、どうも詳細を見ますと、どちらかというと身体障害というか理学療法的リハビリテーションを想定した中身になっているようなんですけれども、リハビリ計画表の中を見ますと、例えば失行とか失認とか、前々回ですか、この委員会でも御質問がありました高次脳機能障害に該当するような診断項目もリハビリ計画表の中に記載されているんですね。この制度はこれ利用できるんですか。ちょっと参考までにお尋ねしたいんですが。
○政府参考人(真野章君) 先ほど申し上げました回復期リハビリテーションを要する状態というものの告示をいたしておりますが、脳血管疾患、その他ございますけれども、の発症後三か月以内の状態ということであれば対象になるということでございます。
○朝日俊弘君 ちょっと是非今後も検討を進めていただきたいと思うんですが、前回西川議員もお尋ねになりましたように、最近いわゆる高次脳機能障害、身体的な障害はそれほど重篤ないしは目立ちはしないけれども、記憶の障害とか認識の障害とか行動の障害とか、そういうことで早期にリハビリテーションをすればもう少し回復できるんではないかと思われる人たちが実は居場所がなくて、居場所がというよりも、リハビリテーションを受け止めていただける医療機関が少なくて随分あちこち訪ね歩いているという状況をよく聞きまして、どこか適切な医療機関はないのか紹介してほしいという話が随分あるんですね。これはこれからいわゆる救命医療が進めば進むほど幸か不幸かそういう方たちというのはかなり増えてくる可能性あるな、例えば脳の手術の後にしても、あるいは脳血管障害の後にしても、あるいは外傷後にしてもですね。
 ですから、ちょっとここは今後の課題として是非検討をいただきたいんですが、もしこの回復期リハビリ病棟も大いに活用できるんであればそういう紹介もしたいなと思うので、一度検討をしていただいて御示唆をいただければと思います。これはお願いをしておきます。
 最後に、私の方から資料を一枚だけ提示させていただきました。
 これはもう随分古い資料で申し訳ありませんが、医療提供体制の改革について厚生労働省の方が昨年その基本方向をまとめるということで出された資料に参考資料としてこのペーパーが付いていたわけですね。特に申し上げたいのは、この参考一の方の上の段の資料、これはもう知っている人は知っていると思うんですけれども、つまり日本と各国の病院の定義が違うので簡単に数字だけを直接に比較しては間違いだということは分かっているはずなんですけれども、この表だけがひょこっと出てきますと、えっ、日本は一体こんなにこうなんですかということになってしまう。ある意味では、これからの医療提供体制の在り方、医療の提供体制の改革を進めていくに当たって、しばしば各国比較が出てくるわけですけれども、私はもう少し丁寧なというか正確なというか、比較をした上での議論をしないとまずいんじゃないかというふうに思っているんですね。
 そういう意味でも、今度、四月中に医療提供体制についての改革のまとめがされるということですが、その際にはこんなラフな資料でこうだという決め付けをするのではなくて、もう少し可能な限り双方の違いをきちっと踏まえた上で、更にどこがどう足りないかとか、どこがどう多いかという議論をする必要があるというふうに思いますので、この資料についての若干の御説明をいただきながら、今後そういう配慮をしていただけるかどうか、私のこれからの注文ということでお聞きいただいてお答えをいただきたいと思います。
○政府参考人(篠崎英夫君) 御指摘のとおりと存じております。
 医療制度は各国によりいろいろ異なるものでございまして、単純な比較は難しいものだというふうに思っております。今日、先生からお示しいただきましたものは八月の二十九日に中間まとめとして出した中の参考資料のところでございますが、本来ならこの下にもう少し注を付けてきちっとすべきだったというふうに思っております。
 ここに掲げられておりますものの中でも、ナーシングホームみたいのがない国もございますし、アメリカの資料におきましてはアメリカン・ホスピタル・アソシエーションに加入しているところの病床数あるいは医師数というようなことでございますので、確かに的確な表現を欠いておったというふうに思っておりますので、先生からの御指摘もございますから、今後につきましてはこういう資料の取扱いについても十分注意をしながら参考資料として活用していくようにしたいと思っております。
○朝日俊弘君 以上で終わりますが、改めて大臣にお願いをしておきます。
 医療制度改革は、一方の柱はやはり保険制度をどうするかという柱、もう一方の柱は提供体制をどう改革していくかという柱、その両方をどううまくつなげるのかが診療報酬と、こういう仕組みになっているんだと思うんですね。ですから是非、その三者がどう変わっていくのか、あるいはどう変えていくのかということが常に見渡せるような状況の中で、さてここはどうする、あそこはどうするという議論を是非していきたいと思いますので、改めて医療提供体制についての取りまとめを早急にお願いを申し上げまして、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。
 医療制度の今後の在り方を考える上で、今、国民が日本の医療制度をどう見ているのかということは重要だと思います。
 今、資料をお配りいただいておりますけれども、これは内閣府の国民生活選好度調査です。最近、一番新しい数字が出ました。これは七八年以来、三年ごとに実施されています。
 このグラフ見ますと、費用の心配を余りせずに診療が受けられるかどうかという質問に対して、八〇年代前半までは五割以上の人が十分又はかなり満たされていると言っていました。しかし、この満たされているという人は徐々に徐々に減ってまいります。九九年には満たされていないと答えた人に初めて逆転をされ、先日発表された昨年の調査結果では更にその差が拡大をしています。要するに、今、日本の国民は費用の心配、懐の心配なくしてやはり病院に掛かれないという人がもう増えてきていると、逆転してきているという実態があると思うんです。
 大臣に最初に基本的な認識をお伺いしたいんですが、私は、日本の医療制度の良さというのは、国民皆保険制度の下でだれもが費用の心配なく医療を受けることができるという制度が優位性だったと思うんです。しかし、この間の相次ぐ医療制度の見直しの中でやはり日本の医療制度のこうしたメリットが失われつつあるのではないかと。大臣の認識をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) 医療制度の様々なそれぞれの時点での状況を見てみますと、それぞれの時点での変化というものは確かにあるというふうに思っております。
 これだけ少子高齢化が進んでまいりまして高齢者が多くなってきた、そして高齢者は若い皆さん方の四倍ないし五倍の医療費が掛かっているというこの状況の中で、お互いがやはり助け合っていかなければこの日本の医療制度というものは成り立っていかない、そういう中でどのようにお互いが支え合っていくかということを考えながら今日を迎えたというふうに思っております。個々の国民の皆さん方はもうそのことは十分に御理解をいただきながら、しかし、そうはいうものの、やはり負担は少ない方がいいね、そういうふうに私はお思いになっているというふうに思います。
 しかし、現在のこの医療制度におきましても、高額医療費に対しましては上限が作られてありますから、二、三日の風邪を引かれたときにはそれは御負担をいただかなければなりませんけれども、大きな御病気をされたときには、それは応分の御負担で上限があって、そして医療を受けていただく体制ができ上がっているというふうに思っておりまして、私は御理解のいただける範囲の中にあると思っている次第でございます。
○小池晃君 そういう制度の下でも不安がある、理解をされていないからこそこれだけ心配だという声が広がってきていると私思うんですね。安ければ安いほどいいというふうに、国民はそんな単純に私考えていないと思うんです。やはり、負担増だけで、その場しのぎでやっていくことに対して将来不安あるいは怒りを募らせているのではないか。
 この同じ調査では、自分の老後に明るい見通しを持っていると答えた人は過去最低の一五%です。それから、世の中の方向について暮らし良い方向に向かっていると思うと答えた方も一四・三%で過去最低なんですね。私は、負担を増やして給付を抑制するだけのやり方で社会保障制度が持続可能になるなどと国民は思っていないし、今本当に不安を強めているというのが実態なのじゃないかと思うんです。
 そこで、具体的に聞いていきたいと思います。
 昨年十月の老人医療の自己負担の定率化によって受診抑制が起こっていると。これ、厚労省発表の最近の医療費の動向、いわゆるメディアスでも、昨年十月の老人保健の入院外、これ対前年同月比でマイナス一三・四%です。それから、支払基金の確定状況でも、老人分は十月以降三か月連続二けた台の減少になっている。
 私は、この数字をどう見るか。老人医療の定率負担化でやはり深刻な受診抑制が起こっているという実態はあるのではないかと思いますが、その点、いかがですか。
○政府参考人(真野章君) 昨年十月以降、医療費や受診延べ日数につきましては減少が見られます。ただ、十月につきましては、制度改正の影響がほとんどないいわゆる若年者の受診日数の伸びも低くなっておりますし、九月にいわゆる駆け込み受診が見られて、その反動で低くなっているというような状況もあるんではないかということでございまして、十月のこういう動向がすべて制度改正の影響ということであるというふうにはなかなか判断が難しいところでございまして、やはりもう少し今後の医療費の動向を見なければ判断できないんではないかというふうに考えております。
○小池晃君 そうはいっても、現役世代も健保本人の入院外も減っていますけれども、これマイナス六・六%なんですね。健保家族マイナス六・四%ですから、一〇%以上減少している老人とは明らかに差があるわけです。これは私は制度改正の影響というのは大きいと思いますよ。しかも、九月、十月だけじゃ分からないと言うけれども、先ほど言ったように支払基金の確定状況では三か月連続減っているわけですから、駆け込み需要で幾らやったって三か月も我慢することできないわけですよ。これはやはり定率負担の影響というのは、まあ元々受診抑制を制度改正見込んでいるわけですから、これは影響があるということは間違いないと思うんです。
 先ほど大臣も、いろいろと負担上限については配慮しているようなこともやっているというようなこともお話ありましたけれども、このこともちょっと一言触れておきたいんですが、老人の上限の問題です。
 これ、償還払で申請が必要なわけですね。私、この問題、何度も法案の審議の中でも指摘しました、複雑過ぎるんじゃないかと。で、簡素化の手だてを打ったとおっしゃいました。しかし、実際はこれ該当者の半数以下しか申請していないという実態あります。
 今年一月から二月に東北地方の保険医協会が実態調査しているんですが、青森県では償還払の申請率は四一・七%、三千四十八万円が未払になっている。それから、岩手県では申請率四二・七%で、二千九百四十二万円が未償還です。これ、調査されていない市町村もありますから、実額もっと大きいと思うんです。
 私、この高齢者の上限の複雑な償還払という制度そのものに大きな問題あるんじゃないかと。これ、償還払制度というのは直ちにやめるべきだと思いますが、いかがですか。
○政府参考人(真野章君) 高額療養費制度につきましては償還払を原則としておりますけれども、入院、それから在総診等の患者の場合には実質現物給付化という取扱いをいたしております。
 また、高額療養費の支給に際しましては、高齢者に過重な事務的負担が掛からないよう、それぞれの市町村の実情に応じまして工夫をしていただきますよう、かなりのお願いをいたしております。
 御指摘の東北地方、青森、岩手、それぞれの状況でございますが、御指摘のような四〇%台の申請状況ということで、この事務的負担が掛からないように私どもがお願いをしている状況下で非常に、四〇%というのは非常に低いということで、改めて岩手県、青森県に御照会をいたしましたところ、保険医協会からの調査時点では市町村から高齢者に対しまして高額療養費に該当した旨の通知がなされていなかったと。これはまだ、個人の把握ができなくて通知ができなかったのか、通知の方が遅れていたのか分かりませんけれども、個別の通知ができなかったので申請が少なかったのではないかということでございます。
 そういう意味で、私どもといたしましては、それぞれ従来高齢者の負担軽減ということを市町村にお願いをしてきておりますので、これからも十分市町村にその旨お願いをしていきたいというふうに思っております。
○小池晃君 これ、県によっては市町村に伝えていないというようなところもあると聞いています。これは負担軽減措置、徹底することを求めたいと思うんです。
 それから、その深刻な負担増、最も深刻に負担が増えているのはこれは在宅の患者さん、とりわけ在宅酸素療法の患者さんたちです。
 岡山県の低肺友の会の調査では、経済的な理由で在宅酸素療法を中止した患者さんが百五十人に上ったそうです。これ、岡山県内では患者数二千五百人といいますから六%に相当する大変深刻な事態です。それから、東京民医連が実態調査をやっているんですが、負担の増加額が判明した患者さん五十八名のうち、増加額が六千円以上という人が九三%です。九千円以上という人が五九%です。六割近くが九千円以上、在宅酸素の患者さんは負担が増えているという深刻な事態です。
 大臣に私お伺いしたいんですが、衆議院の予算委員会で我が党の志位委員長がこの問題取り上げて大臣に問いただしたところ、在宅酸素のことについては今後検討していきたい、対応していきたいというふうに大臣はお答えになりました。その後どのような検討、どのような対応をされたのか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) これは社民党の阿部先生からもお話ございまして、そのときにもお答えしたわけでございますが、調査をちょっとしたいと思っております。現在進行中だというふうに思っておりますが、実際におやめになったようなケースがどのぐらいあるかといったようなことを少し検討したいと思って、今進行中でございます。
○小池晃君 これ直ちに調査をするべきだと思います。これはきちっと報告をしていただきたいと。もう大分たつわけですから、二月ですから、まだやっていないということはこれ大変遅きに失しております。直ちにやっていただきたいと。
 それから、私どもから提案したいのは、在宅酸素の利用者に対してそもそも定率負担というのを撤回すべきだというふうには思っているんですが、特に深刻な実態になっているやはり在宅酸素の患者さんについては医療費の助成制度を作るべきではないかと。
 これ、私たちの調べでは、全国すべての都道府県で身体障害一級と二級の障害者に対する医療費助成が単独事業としてやられています。それから、二十道県では内部障害三級までに無料又は低額の自己負担で医療が受けられる制度があります。ところが、国の助成制度は更生医療だけであります。内部障害、呼吸器疾患については二級がない。三級の患者さんが多いわけです。
 ですから、やはり三級の患者さんも含めた障害者の医療費助成制度を私は地方自治体任せにするのではなくて国の制度として作るべきではないかというふうに考えるんですが、いかがですか。
○政府参考人(上田茂君) 地方自治体におきまして、重度障害者を対象として、風邪等の一般的な治療全般に係る医療費を助成する制度が実施されていることにつきましては承知しておりますけれども、国におきましては、国民皆保険制度の下、高額療養費制度により患者負担の軽減を図っているほか、特に必要性の高い方につきまして、例えば障害の除去、軽減を目的とします更生医療の給付ですとか、あるいは障害児の早期治療を目的とする育成医療の給付ですとか、あるいは精神障害者の通院医療の促進を目的とする通院医療費公費負担制度、こういった公費による医療助成をそれぞれの政策目的のために行っているところでございまして、地方自治体が独自に行っている一般的な医療費助成制度を国の制度として行うことは考えていないところでございます。
○小池晃君 いや、だから国民皆保険制度の下で、上限があっても大変だから各自治体では独自の単独事業としてやっているわけですから、すべての都道府県で一級、二級までやっていると。これ、市町村の上乗せ単独事業まで含めればもっと多いわけですよ。私はこれ国としてやるべきだというふうに思うんですが、やらないと。しかし、その一方で、やらないというだけじゃないということを私指摘をしたいんです。
 今日お配りしている資料の二枚目を見ていただきたいんですが、地方の取組妨害までしているじゃないですか。国としてやらないどころか、これは障害者の医療費の助成を行っている地方自治体に対して、国はペナルティーとして国民健康保険の国庫負担を削減しているんですよ。これ、自治体数は千九百九十自治体です。削減総額は実に五百二十億円ですよ。これ、乳幼児医療費でも同じようなことをやっているわけですね。軽減した場合にペナルティー掛けると。障害者医療でも自己負担を減らすとそれに対してペナルティー掛けると。
 私は、高過ぎる負担に苦しんでいる障害者を支援する地方自治体の取組を妨害するのは直ちにやめるべきだと、このようなペナルティーは直ちに中止をすべきだと思いますが、いかがですか。
○政府参考人(真野章君) それぞれの地方公共団体におきまして、地域の障害者を対象に医療に関する地方単独事業を行われておりますけれども、言わばその範囲、内容、方法につきまして、それぞれの自治体が独自に御判断をされて行われているものだと思っております。
 ただ、地方単独事業によりまして医療費の窓口における無料化等を行っている場合には、一般的に医療費の増大が見られるということでございますので、国庫負担金の調整措置を講じなければ、法定割合どおり一部負担を徴収されている市町村との間にこれは不公平が生ずるということになると考えます。
 このため、限られた財源の中で、あくまでも国庫負担金の公平な配分という観点から、法令に基づき国庫負担の調整を行っているものでございまして、こうした調整の仕組みは必要だと考えておりますし、先ほど先生御指摘の五百二十億というのは調整対象医療費でございまして、その額全体を国庫負担を削減しているわけではございません。
○小池晃君 そうすると、国庫負担の削減額は幾らになるわけですか。
○政府参考人(真野章君) 五百二十億という調整対象医療費に対しまして、国庫負担額の削減額は二百七億でございます。
○小池晃君 いずれにしても、余り胸を張るような数字じゃないと思うんですね、こういうペナルティー掛けているのは。
 大臣、私は、不公平だからというんだったら、国の制度としてやりゃいいじゃないですか。地方自治体が見るに見かねて、やはり負担が重い障害者の皆さんの医療費、これを少しでも助成しようというのに対して、私は国が本来応援すべきだし、不公平だというなら国の制度として作るべきなんですよ。それをペナルティーを掛けるというようなやり方、これは乳幼児でも同じようなやり方をやっていますけれども、せめてこのぐらいやめるべきじゃないですか。いかがですか、大臣。
○国務大臣(坂口力君) これは今話がありましたペナルティーじゃないんですよ。これは公平に配分をするということをどういうふうに考えたらいいかという立場からやっているということです。
○小池晃君 これは、自治体は負担の重さを見るに見かねて助成をしているわけですから、自治体にとってみれば、それをやれば国庫負担削られるというのはペナルティー以外の何物でもないんです。私はこういうやり方きっぱりやめるべきだというふうに申し上げたい。
 しかも、老人の問題でいえば、これは定率負担、在宅医療に重大な影響出ていますから元に戻すべきだと思うんですが、今回の高齢者医療制度の、医療保険制度の提案によれば、六十五歳以上を前期高齢者と、前期高齢者については給付の在り方についても検討するというふうにしている。七十歳以上は一割負担が始まって間もないというのにもうもはや二割にするという声が自民党の方から出てきていると。
 今年二月の総務省の労働力調査見ても、七十歳以上の人口千六百六十万人のうち、就業者数というのは二百十一万人です。七十歳以上は八人に一人しか働いていないという実態がある。その中で、保険料取られた上、窓口では二割負担になる。これは重過ぎるんじゃないですか。こういう窓口負担増は私はやめるべきだと思いますが、いかがですか。
○政府参考人(真野章君) 前期高齢者につきましては国保又は被用者保険に加入していただくことといたしますけれども、この前期高齢者の六十五歳から七十四歳という年齢層の制度間の偏在による医療費の負担の不均衡を調整をしたいということで、そのことによって制度の安定性と公平性を確保したいということで前期高齢者の調整を基本方針としてお示しをいたしております。
 この前期高齢者の制度間調整の制度設計に当たりましては、前期高齢者の特性を十分踏まえて行いたいと考えておりまして、給付の在り方等についても今後引き続き検討していきたいというふうに考えております。
○小池晃君 私は、特性に着目するのであれば、七十歳以上は八人に一人しか働いていないと、そういう人から保険料も取り二割負担を取ると、こんな計画は全く実態を見ていない。もう高齢者の定率負担全体の撤回を求めたいというふうに思います。
 引き続き、三割負担。本日から健保本人三割負担、これが二十二道府県議会の意見書も無視して強行されたと、実施を強行したことに私は抗議したいというふうに思います。
 この間、これが深刻な受診抑制を生むんだということを様々な角度から議論しましたが、今日は歯科の問題からこの問題をちょっと取り上げたいと思うんです。
 老人定率負担でも一番影響出ているのは歯科です。患者負担を増やした場合に、まずは歯の痛み我慢しようということになっているんじゃないか。しかし、歯科疾患には自然治癒がありません。ですから、受診抑制というのは確実に病状の悪化、口腔内の条件の悪化ということにつながっていく。
 兵庫県の歯科医師会が最近八〇二〇と医療費の関係というのをまとめました。これは要するに八〇二〇達成、七十歳以上の患者で歯が二十本以上残っている人を八〇二〇達成者、それ以下の人を未達成者ということで比較をしている。
 これ比較すると大変おもしろい結果が出ているんですね。達成者に対して非達成者のレセプトの年間点数合計は一七・九%高かったと。歯科以外の医科のレセプトです。レセプト一枚当たりの平均日数も、一枚当たりの点数も非達成者の方が高いわけです。要するに、自分の歯が残ってそしゃく能力が高い高齢者ほど、歯の問題だけじゃなくて全身状態が良くて、医科の医療費が二割方減っていると、総医療費が抑制されているという実態があるんですね。
 しかし、ここで三割負担で歯科の受診抑制ということが進めば、私はこれ二重の問題が起こってくると。結果として、口腔内の状態も悪化して歯科の医療費も掛かってくるし、全身状態も悪くなって医科の医療費も増えてくる。私、二重の意味でこれ、医療費を増大させるという悪循環になるんじゃないかというふうに思うんですが、この点いかがですか。
○政府参考人(真野章君) 御指摘の兵庫県歯科医師会によります調査は、高齢者の歯科、医科のレセプトを一定数抽出をされまして、残存歯数の多い者については医科の医療費が低いとのデータをお示しをいただいたものでございます。
 ただ、この調査におきましては、医科と歯科の両方のレセプトを提出された患者さんだけのデータという制限がございまして、歯科を受診されていないという方は対象者からは外れるということを考えますと、本調査のみをもって先生御指摘のような結論というのはなかなか難しいのではないかと。
 ただ、一般論といたしまして、八〇二〇運動を進めておりますように、自分の歯で食べるということが全身状態を良くすると、これはもうそのとおりだと思いますし、そういう意味では八〇二〇運動の推進というのは非常に重要なことであろうというふうには思っております。
○小池晃君 けち付けるんだったらもう少ししゃれたけちの付け方してほしいんですけれども、そういうんじゃもう全然反論になっていませんよ。
 これはやはり、本当に三割負担、受診抑制で医療費逆に引き上げると、私、一つの証明になっていると思うんです。しかも、昨年十月から老人医療の自己負担定率化されて、非常に歯科で興味深いことが起こっています。
 上位所得者は二割負担になりました。この上位所得者というのは老人医療受給者の約一二%だというふうに厚生労働省は説明されておられたんですね。ところが、支払基金の基金統計月報見ると、昨年十二月の歯科の支払分の件数で、老人の二割負担の人の比率が二〇・七%になっているんです。これ、十月、十一月も大体二〇%を超えているんです。そもそも一二%しかいないはずの二割負担の人が、歯科の受診となると二〇%を超えている。もう現実の上位所得者の比率よりも二割負担の受診件数の方が比率がはるかに高い。
 なぜこういう事態になっているか、どう見ていらっしゃいますか。
○政府参考人(真野章君) 支払基金のデータに基づきまして、高齢者全体に占めます一定所得者の割合、いわゆる窓口での負担が二割の方の状況でありまして、言わば昨年の十月から窓口での負担が一割と二割に分かれることによりまして、今、先生御指摘のようなデータというのが取れるようになったといいますか、取れるという格好になっております。
 それを見ますと、確かに歯科レセプトのうち二〇%が窓口負担二割の方でありますが、医科の外来の場合には一三・六%という格好になっております。これにつきましても、なかなか分析、じゃなぜかというのはなかなか難しいところでございますけれども、高齢者の場合、要するに七十歳以上でございますので、七十歳以上の場合には、一定以上の所得という言わば所得のある程度ある方は七十歳以上の中では比較的年齢が低いと、ちょっと変な話ですが、七十歳以上、七十歳に近いところの方ではないかと考えられるのに対しまして、歯科の場合には、年齢によりまして非常に受診率が大きく、例えば七十五歳を過ぎますと大きく受診率が下がるというようなことがございまして、確かに御指摘のようなデータにはなっておりますけれども、それがそのまま御主張のようなことになるかどうかというのは更に検討が要るんではないかと思っております。
○小池晃君 いや、苦しいと思いますね。私、まだ御主張していないんですけれどもね。
 私は、これは素直に見れば、やはり二割負担の人の比率が実際より大きいということは、やはりお金がなきゃ歯科に掛かれないという実態がこれ出てきているんだと思いますよ。まず、まず行かないのが歯科と、歯医者さんということがあるんじゃないですか。やっぱり低所得者は受診しなくなっているんですよ。それがこういう形になって現れてきているんじゃないですか。
 私は、これ以上患者負担を増やしていくということをやれば、私は本当に歯科の分野で深刻な受診抑制を招いていく、三割負担の強行というのはやはり歯科医療に本当に大きな打撃を与える可能性があるんじゃないか、受診抑制の結果、結局、口腔内の状態が悪化をしていく、全身状態も悪くなるということになりかねないじゃないかと。
 歯科の問題でこの問題議論するの初めてなんで、大臣に私お答えいただきたいと思うんですが、やはりこの点から見ても三割負担というのは私は逆に医療費の増大をもたらすと。今日、初めありましたけれども、これ撤回すべきだということを改めて求めたいと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(坂口力君) 高齢者の場合には一割負担か二割負担でありますから、一割負担の皆さんが掛かるのが少なくて二割負担の人が多いというのは、それは、その理屈はちょっと通りませんね。別に理屈があるんだと僕は思いますね。
 ですから、高齢者の皆さん方で一割負担の人の方が多いというんだったら、それは話分かりますけれども、そうでなくて一割負担の方が少ないというのは、それはほかに要因があるとしか言いようがない。
 そして、三割負担は本日から粛々とお願いを申し上げている。これは撤回するつもりは更々ございません。
○小池晃君 私は、こうした事態を放置すれば、逆に医療保険財政に大変な打撃を与えることになると思います。
 野党四党は昨日の幹事長・書記局長会談で、健保本人三割負担、二割に戻す法案を提出するということを決めました。暮らしを守る、景気を立て直すためにも直ちに二割に戻すべきだということを申し上げたいと思います。
 そこで、残る時間、医療制度改革案について聞きたいと思います。
 これ、後期高齢者の制度について、加入者の保険料、国保及び被用者保険からの支援並びに公費により賄うとなっている。この保険料の問題について、七十五歳以上の高齢者から集める保険料について聞きたいんですが、現在、健保の扶養家族になっている高齢者は保険料を払っておりません。こうした人たちが今何人か、そして現在の老人医療制度改革が完成する二〇〇七年度には何人になるか、お答えいただきたいと思います。
○政府参考人(真野章君) 六十五歳以上七十五歳未満の前期高齢者でよろしゅうございましょうか。
○小池晃君 いや、七十五歳以上。
○政府参考人(真野章君) 七十五歳以上。失礼しました、申し訳ございません。
 被用者保険の七十五歳以上の被扶養者の数でございますが、平成十二年度は約二百十万人でございましたが、平成十九年度には約二百三十五万人というふうに推計をいたしております。
○小池晃君 それから、先ほどの話では、六十五歳以上の被保険者の、被用者保険の被扶養者も、これ何らかの形で保険料を集める対象に考えるという、検討するというお話がありました。
 そこでお聞きしたいんですが、六十五歳から七十五歳までの被用者保険の被扶養者は何人これは平成十九年度でいるんでしょうか。
○政府参考人(真野章君) 六十五歳以上七十五歳未満の方々で被扶養者の方々は、平成十九年度約百七十万人というふうに見込んでおります。
○小池晃君 ですから、今回の提案では、後期の二百三十五万人の人たちには加入者の保険料が徴収をされる、それからさらにそれに加えて百七十万人、四百万人を超える方たちに何らかの形での保険料の負担というのが加わってくるということになるわけです。これ大変なことだと思うんですね。
 さらに、この後期高齢者の保険料がどれほどの額になるかということなんですが、仮に七十五歳以上の後期高齢者の保険制度で給付費の一〇%を保険料とすると、二〇〇七年度における保険料は一体幾らになるんでしょうか。
○政府参考人(真野章君) 同様の前提を置きまして計算いたしましたのが昨年の十二月に公表いたしましたB案でございまして、保険料を給付費の一〇%と仮定いたしました場合、七十五歳以上高齢者一人当たり保険料は平成十九年度におきまして八・七万円というふうに推計をいたしております。
○小池晃君 八万七千円ということは、毎月七千二百五十円の保険料ということになるわけです。六十五歳以上の介護保険料がこの四月から毎月三千二百四十一円、これは医療保険と合わせて、介護と医療で合計毎月一万円を超える保険料になっていくということに一〇%ということであればなっていくと。
 大臣にお伺いしたいんですが、大臣はいろんな場所で一〇%というのを一つの目安として発言をされています。高齢者がこのような介護と医療を合わせて一万円を超えるような保険料負担ということに果たして堪えられると大臣はお考えなのか、御見解をお聞かせ願いたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) 現在、既に医療費に占める患者負担及び保険料負担の割合を見ますと、保険料は全体で六・六%、患者負担は九・五%、トータルで一六・一%ということに現在なっております。
○小池晃君 何歳ですか、年齢は。
○国務大臣(坂口力君) これは七十五歳以上、七十五歳以上でございます。そういう状況でございます。
 これからの後期高齢者医療の問題を考えていきますときに、皆さん方が払っていただける額にやはりしなければならないというふうに思っておりますから、先ほどから何度かお話を申し上げておりますように、これは基礎年金を今後どういうふうにしていくかということとも絡んでくる話だというふうに思っております。そうした中で医療そして介護の保険料のあるべき姿というのを決めていかなければならない。
 今回のこの医療改革の中で、決められなかった部分と決めなかった部分がございます。決められなかった部分につきましては午前中からいろいろ御議論をいただいたところでございます。この保険料につきましては、年金、医療、介護、やはり関連性が非常に強いということから決めなかった部分でございます。
○小池晃君 現在の七十五歳以上の患者さんの、国民の負担が保険料と窓口負担で一六%だとおっしゃいました。
 実は、かつて国会でこういう議論がございました。九七年八月二十六日の衆議院厚生委員会であります。当時の小泉厚生大臣に対して野党の議員が質問をしているんです。どういう質問をしているかというと、このときも新しい高齢者医療制度が出てきたんですね、提案があって。高齢者から保険料を取るということで大問題になったわけですよ。大臣、だんだん記憶がよみがえってきたんじゃないかと思うんですが。
 大臣はそのときにこうおっしゃっているんですね、小泉厚生大臣に。保険料とそして高齢者の自己負担の分が「双方合わせて一五%を超えるということは、これは難しいこと、そんなに多くをお願いするということはできないことではないかというふうに私は思っております。」と大臣言われているんですよ。既に一六%を超えているんだったらもうこれ以上保険料なんか集められないということになるじゃないですか。おかしいんじゃないですか。これ大臣、かつて言ったことと全く反しますよ。
 しかも、大臣はこんなこともおっしゃっているんですね。保険料について、「介護保険を超えてそう多くを高齢者の皆さんにお願いをするということは無理なんだろうというふうに私は思います。」というふうにおっしゃっている。そして、「一人月に介護保険として二千五百円、」、当時二千五百円だったわけですね、「介護保険として二千五百円、もしもまたこの医療保険として二千五百円といたしますと、一人に五千円、夫婦で一万円という額になってまいりますから、」「これ以上にするということはなかなか難しい額ではないかという気がいたします。」と言っている。
 これ九七年には大臣は、二千五百円、当時の介護保険料を超える保険料を高齢者から集めるのは難しいというふうにおっしゃっていたじゃないですか。それなのに今回はこれをはるかに超える提案をされている。私これ全く納得いきませんが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(坂口力君) その当時一五%というのはなかなかいい線言うてますね。なかなか先見の明があったと私は思っております。一六%とえらい違いないわけで、大枠の話をそれはしているわけでありますから。
 大体、私はこの保険料それから自己負担一五%というのはやむを得ないと。現在も総医療費の中に占めます自己負担というのはトータルで見れば今一七%ぐらいですけれども、これを平成十九年には一五%にするわけですよ。一五%ぐらいの自己負担は、これは是非お願いをしなければならないというふうに思っている次第でございまして、一五%という線はいい線だと私は思っている次第でございます。
○小池晃君 いやいや、答えていないですよ。それは今の話でしょう。今一六%になっている。
 今回の提案でいえば、今回の提案でいえばこれは給付費に対する保険料一〇%とそれから自己負担一〇%ということでいえば二〇%近い負担になるわけですよ。しかも、大臣は二千五百円以上の保険料は無理だと言っているじゃないですか。このときの主張に照らして今回の提案というのは全く説明いかないじゃないですか。このときも同じ議論があったんですよ、高齢者医療保険制度を新たに作ると。そのときに大臣はそういう在り方には明確に反対をしていらしたじゃないですか。そのときはそういう主張をしていたのに、過去の主張に全く反する提案を今されている。
 私は政治家として過去の言動に責任を取るべきではないかというふうに思いますが、いかがですか。
○国務大臣(坂口力君) それは全然違いますね。現在は現在のパーセントを言っているわけで、その当時も私は大体一五%ぐらいが一つの限界ではないかというふうに思っていましたからそういうふうに申し上げたわけで、全然それは変わっていない。
 だから、保険料と自己負担と合わせてどれだけにするかということでありまして、私は一〇%というのは保険料だけで一〇%ということを言っているわけではない、それは自己負担も合わせてどうするかという話を申し上げているわけでありまして、だからその一五%という線はそれは私はかなりいい線だと思っていますね。全然その当時から現在も変わっておりません。
○小池晃君 ということは、大臣が描いていらっしゃる高齢者医療制度、新しい七十五歳以上の後期高齢者の医療保険制度というのは、保険料と自己負担を合わせてこの当時主張しておられた一五%程度を後期高齢者にお願いをするという制度だということなんですか、お答えいただきたいと思う。
○国務大臣(坂口力君) 年々歳々時代は変わっているわけでありますから、これから先にどうするかということはこれから決めていかなければならない。人口構成も非常に変わってきているわけですから、一九九七年当時と現在も違う、これから先も変わる、そうしたことも考慮に入れながらこれからどうしていくかということを決めなきゃならない、当然のことだ、責任ある政治というのはそういうことだと思うんですね。
○小池晃君 私は、責任ある政治というのはそういうことではないと思います。これは何十年も前の話じゃないんですよ。このときからずっと同じ流れの今議論をしているわけでしょう。九七年のとき提案したことというのは今もその同じ流れで議論しているわけですよ。九七年の小泉厚生大臣時代に提案したことが実現しているわけじゃないんです。そのことがいろんな形を変えて今延長線上にあるわけですから、全く違う議論じゃないんですよ。
 その議論の九七年の始まりのときには、大臣は一五%限界だというふうにおっしゃっていたんですよ。だとすれば、今回の提案だってその延長線上にあるべきだ。この九年間で経済情勢、日本の経済力が大きく変わったんですか。そんなことないでしょう。少子高齢化が九年間で急速に進んだんですか。そんなことないじゃないですか。こういう中で、こういう九年前に主張したことと全く違うことを、野党のときはそういう主張をし、そして大臣になったらば全く正反対の主張をすると。私は、これは情勢が変わったと、少子高齢化が進んだなんという説明ではこれは国民納得できませんよ。どうですか。
○国務大臣(坂口力君) 十年前と今とは大変な違いですよ。これから先、今度は少子高齢化がどれだけ進むかということの予測も全く違いますね、十年前と。十年前はこんなに少子高齢化が進むとは思っていなかった、少子化がこんなに進むとは思っていなかった。それがこれだけ進むのは大変な違いですよ。そんな百年一日のごとく物を言っておるようなことで政治はできませんね。
○小池晃君 完全な開き直りだと思いますよ。だって、二千五百円が限界だと言っていたのが七千五百円の提案ですよ。一五%が限界だと言っていたのが二〇%を超える提案ですよ。こういうのは完全な私公約違反だと思いますよ。
 三割負担の問題についても、以前この問題を議論しましたけれども、これは大臣自らが委員会の場で主張されていたことと全く違うことを今やろうとしているわけですから、私はこれは政治家としての責任問われるということを申し上げたいと思うんです。こんなことは許されないというふうに思います。七十五歳以上から、高齢者から保険料を徴収することも、あるいは六十五歳以上から、すべての高齢者から保険料を徴収することも、これは撤回すべきだというふうに申し上げたいと思います。
 そもそも、医療保険制度の改革というふうにおっしゃいますけれども、政府がこの間、医療保険の最大の問題として挙げてきたのは、老健の拠出金が現役世代の医療保険の財政の三割を超えると、三割も占める、これを解決するということが建前だったはずです。そのことを言っていたはずです。ところが、今回の改革案なるもの全体を見ても、老健拠出金が言わば前期高齢者の数に応じた財政調整とそれから現役世代から後期高齢者への連帯保険料という形に看板を替えただけで、私は現役世代の医療保険財政を圧迫している構造にはこの提案では何の変化もないというふうに思います。医療に対する国庫負担を引き上げることをしなければ、これは老健拠出金による、高齢者医療による現役世代の医療保険財政の圧迫という根本問題を解決することにならないんじゃないですか。その点はいかがですか。
○政府参考人(真野章君) 今回、御提案をいたしておりますけれども、老健制度と異なりまして、新たな制度におきましては制度運営に責任を有する主体を明確にする、それから高齢者につきましても現役世代との均衡を考慮した保険料負担を求めるとともに前期高齢者への支援を社会連帯的な保険料とする、さらには地域の関係者によります取組によりまして医療費の適正化を図るというようなことで、言わば増大する医療費の適正化を図るということができるというふうに思っております。
 また、公費につきましては、先般の改正によりまして、後期高齢者に重点化するということが行われました。また、今後の高齢化の進展によりまして、医療保険制度全体に占める公費負担の割合は将来的に増加していくということが見込まれておりまして、そういう意味では公費の負担も増えていくと。公費の役割も増えつつ、増大する後期高齢者の、高齢者の医療費の適正化を図ることによってやはり国民全体で支えるという仕掛けを目指そうというものでございます。
○小池晃君 私の聞いたことに答えていただきたいんですが。
 今回の仕組みは、老健拠出金が形変わった、それはありますよ。ただ、それが連帯保険料と、それから財政調整という形になっただけであって、高齢者医療から現役世代への財政的な医療保険制度の圧迫という構造は、その仕組み自体は変わっていないじゃないですか。その点は大きな変化はないと思いますが、それは認めますね。
○政府参考人(真野章君) 人口の高齢化に伴いまして、高齢者の医療費が国民医療費のかなりのウエートを占めてくる、この状況はますます今後とも進むというふうに思っております。
 その増える医療費を支える方法は、やはり公費と、それから御本人の保険料と、それから高齢者の場合には、特に後期高齢者の場合にはやはり若い世代からの支援ということになろうかと思います。
 そういう意味では、制度を仕組む場合におきましても、やはりその負担をお願いする三者、これはその割合をどうするかというのはございますけれども、その三者による支え合いをお願いをするしかないわけでございまして、やはり増大する医療費、高齢者の医療費そのものの適正化を図っていくということも今後の課題であるというふうに思っております。
○小池晃君 共同事業である老人保健制度が独立した保険になることによって保険者機能が発揮されるということと、それから、そのことによって医療費の適正化、皆さんの言葉で言えば、それがあると。それから、連帯保険料という形で拠出金みたいに見えない形ではなくて、ある程度可視的な形になるというところが違うというだけであって、やはり基本的な財政の構造を変えないことには私は現役世代の医療保険財政に対する圧迫という基本的な問題は解決できないというふうに思うんです。
 しかも、後期高齢者公費負担が五割だ五割だというふうにおっしゃるんですけれども、これ確認したいんですが、公費五割ですけれども、国庫負担で見ればこれは給付に対して四割強にしかなりませんよね。
○政府参考人(真野章君) 公費につきましても、閣議決定では「後期高齢者に公費を重点化するという改正法の考え方を維持する。」という基本方針でございまして、その割合についてはお示しをいたしておりませんし、その割合をどういうふうに組むか、するかということにつきましては、御本人の負担をどう求めるかということも併せまして今後検討していくべきものというふうに思っております。
○小池晃君 公費五割で国費五割じゃないんですよ、これはね。一方、国保に対する国庫負担は、削減されたといえ、給付費に対して五割出ているわけです。そういう意味では国保よりも国庫負担比率が低い、少ないということになる。そんなに胸を張れるものなのか。
 しかも先ほど、矛盾出てくると思いますよ。国保という仕組みの中で仕掛けていくということになると、後期高齢者分については公費が五割で、それ以外の部分は国費五割だという仕組みになるわけですから、これも本当におかしな私、問題だというふうに思うんです。決してこれ、公費五割だからといって、国保に比べても国庫負担比率低いというようなことで、果たして国として後期高齢者に重点化したというふうに言えるものなのかというふうに思うんです。
 後期高齢者の保険制度を新たに作ると、以前の厚労省の試算によりますと、これ国庫負担四千億円減るというふうになっていました。前期高齢者に対する財政調整がどういう程度で行われるかによってこれかかわってくるとは思うんですが、国庫負担、これ今回の仕組みの中では私は全体として減少する可能性だってあるんじゃないかというふうに思うんですよ。今回の提案というのは国庫負担の削減を意図している、そういうものなんじゃないんですか。
○政府参考人(真野章君) 確かに、昨年お示ししましたB案におきましては計算上そういうことになっております。ただ、それはB案におきましては六十歳代後半からの層への対応が必要だということでございまして、B案としての試算はそうでございますが、全体としてそういう対応が必要だということで昨年は試算としてお示しをいたしました。
 今回の基本方針におきましては、そういう意味では財政試算をきちっとお示しをいたしておりません。そういう意味で御疑問の点があろうかと思いますが、私どもといたしましては、決して公費を削減を目的とした制度改正をするつもりは毛頭ございませんで、公費の点につきましても、医療保険制度の改革に当たりましては、高齢者医療制度の基本的な方向の中で老健制度及び退職者医療制度を廃止し、医療保険給付全体における公費の割合を維持しつつということでございまして、決して国費の削減を目的とした制度改正を考えているわけではございません。
○小池晃君 今日は提案されて初めての議論ということで大枠のことにとどまりましたけれども、私は、本当の改革というのであれば、先ほどお示しになった三者の費用分担、財政構成、その中でやはり国庫負担本当に増やすという方向にやっぱり足踏み出すことによってこそ本当の改革というのができるんだと申し上げたいと思います。
 大型開発とかあるいは軍事費とか、あるいは医療費の中でも薬剤費であるとか医療材料であるとか、そういったことにこそ本当にメスを入れる、それこそが真の改革であるというふうに思いますし、今回の提案というのは、そういう意味では制度の看板とか保険料の名前とか付け替えただけであって、私は改革の名に値するような提案ではないというふうに受け止めております。今後も議論させていただきたいというふうに思います。
 終わります。
○森ゆうこ君 自由党・無所属の会の森ゆうこでございます。
 まず、医療制度改革の本題に入る前に、介護保険制度について一つだけ伺いたいと思いますので、持ち時間も少ないので、簡潔にお答えいただきたいと思います。
 まず、今回の介護報酬の改定でケアマネジャーの報酬が引き上げられましたけれども、ようやく業務に見合った待遇がなされ始めたという点で私は評価したいと思います。しかし、報酬の引上げに伴って特に書類作成の新しい業務が増えた、そして、そうした業務を行わない場合には介護報酬が三割減算されるということで多くのケアマネジャーさんたちから現場の状況を把握していないのではないかという声が寄せられておりますが、そうした声についてどのように受け止めているでしょうか。ケアマネジャーにとって利用者により良い介護サービスをコーディネートすることが何より重要であるわけで、その意味からしてもむしろ本業の障害とならないか、政府参考人に伺います。
○政府参考人(中村秀一君) 介護報酬の改定、特にケアマネジャーの報酬についてでございますが、今、先生からお話ございましたように、ケアマネジャーの報酬改定につきましては、大変ケアマネジャーの方々御苦労されているということもございまして、従来は要介護度別に評価していたものを廃止して、平均一七・一%の増加を図ったところでございます。
 先生から御指摘のありました減算、きちんとしたケアマネジメントをやっていない場合に三〇%カットするということがございますが、これは運営基準を改正いたしまして、居宅サービス計画を利用者に交付すること、それから月に一遍は利用者のお宅を訪問してよく利用者の方の状況を把握していただきたいこと、三月に一遍居宅サービス計画の実施状況を把握するということをお願いしているなどのことをお願いしているところでございます。
 書類をたくさん作るようになったということの御指摘でございますが、そういうことではなくて、これは従来からケアマネジャーさんについては利用者の方の状況を把握し、アセスメントをし、適切なケアプランを作っていただきたいということで従来からやっていただいていたことでございますが、報酬も引き上げましたし、また他方では必ずしもケアマネジメント適切にされていないという御指摘もありましたので、介護報酬引き上げさせていただく一方でより質の高いケアプランを作っていただくためにきちんとしたケアマネジメントをお願いするという意味で今回の仕組みを導入したものでございます。
○森ゆうこ君 ケアマネジャーの質を上げていくという方向性については私も同感でございますが、例えば、でも今回のこの介護報酬の改定によってこの減算項目の適用ということについては少し余裕を持たせてはいかがでしょうか、期間、始める期間についての。どうか御検討いただきたいと思います。
 私は、そうした今ほど局長から御答弁のありました新しい業務を踏まえましても、一人のケアマネジャーが担当する利用者数というのが五十人、これが基準となっておりますが、この五十人という基準というのがそもそもなかなかこれが厳しくて、一人当たり三十人から四十人程度が望ましい規模と考えますが、いかがでしょうか。単なる机上の議論ではなくて、現場での目線で考えていくことが必要ではないかと思いますが、政府参考人の御答弁をお願いいたします。
○政府参考人(中村秀一君) ケアマネジャーさんの人数の標準は利用者の方が五十人増すごとに一人ケアマネジャーさん、ケアマネジャー事業所では置いてくださいということで利用者五十人に一人ということになっております。
 私どもも今度の介護報酬見直す際に検討をさせていただきました。そこで実態調査をさせていただきましたところ、常勤の専従の介護支援専門員、ケアマネジャーさんが実際に御担当されている利用者さんの数は四十九・六人でございましたので、言わば標準的な人数になっているということでございました。ところが、そのときケアプラン一件当たり、五十人ほどの担当していらっしゃる方の費用が八千五百円程度ということで、私どもの介護報酬に比べて二割ほどコストが掛かっておりましたので、今回そういったことを踏まえて介護報酬の単価を引き上げたと、そういうことでございます。五十人に一人というのはいろいろ御議論はあるかと思いますけれども、いろんな事例を見たり実態調査させていただきますと、必ずしもやっていけない数字ではないんじゃないかと考えて、今そういう標準で介護報酬を設定させていただいたところでございます。
○森ゆうこ君 今回改正したばかりですのですぐにとはいかないかもしれませんが、今後ともこの現場の状況、より良い介護サービスをコーディネートするということについて、これが一番大切なかなめの部分ですので、御検討いただきたいと思います。
 それでは本題に入りたいと思います。
 私、本来この医療制度及び国保の保険者について質問しようと思っていたんですが、この質問につきまして朝日先生のところで随分大臣から突っ込んだ御答弁がありまして、最初からそれをこの基本方針に書いてほしかったなと思っているんですけれども。
 そこで、昨日まではよくこの基本方針がよく理解できていなかったんですけれども、先ほどの御答弁で私なりに少し理解ができた部分がありまして、また賛成できるなという部分もありましたので、まずそれについて意見を述べさせていただきたいと思いますが、まず第一に高齢者の負担、保険料、そして一部負担ということをきちっと明確にしていくということについては大賛成です。
 これは年金の空洞化というのもありますし、要するに若い世代が本来であれば将来の自分たちが社会保障を受けられるかどうかということに対して非常に不安を抱いている、非常に不公平感を持っている。普通であればひょっとしたら革命が起きても不思議じゃないというような状況だと思うんですが、その空洞化というのが静かなる革命ではないかというような指摘もありますし、高齢者の負担についてもきちっと明らかにしていくということは大賛成でございます。
 で、地域保険なんだという御答弁がありました。地域保険ということについては、これが地域の医療はどうあるべきかというところにつながっていくようにという御答弁でした。そして基本的なスキームとしては介護保険と同じである、私はこの介護保険と同じというところで非常に、この委員会の審議に入る前の思いとはちょっと違う感想を持つようになりました。というのは、前にもこの委員会で申し上げましたけれども、この財政規律を保っていくということに関しては、この介護保険の制度というのは非常に良くできていまして、この間のような特例を出しさえしなければ、特例さえ出さなければきちんと人口の、人口構造の変化がこの保険料に反映される仕組みになっている。しかも、その保険者である地域で、自治体で議論されて三年ごとに保険料なりを見直していくということも含めて非常に良くできたシステムだと私は思っておりますので、そういう意味で介護保険と基本的には同じ制度構造ということについては、今の時点ではいいのではないかと思っております。
 ただ、次に大臣の見解を一つ伺いたいんですけれども、私はこの抜本改革というのを過去二回約束しながら先送りにしてきた、このことの罪は非常に大きいと思っています。というのは、今回のこの基本方針では、市町村の合併特例法の期間中は、国保についてですけれども、「市町村合併の推進や事業の共同化等により、保険運営の広域化を図る。」というふうになっておりますけれども、そもそもこの市町村合併ということを考えるときに、既にこの国保の保険者というものを今後運営していくに適切な規模というのが、例えば厚生労働省から医療の抜本改革の方向性としてきちんと示されていて、それに基づいて市町村の合併が進んでくるべきではなかったか、また今後も進むべきではないかと考えております。
 昭和の、かつての昭和の大合併と言われた昭和二十八年から三十年代後半に掛けてありましたけれども、これは新制中学の校区、一つの校区というものもありましたけれども、一番大きな要因は健康保険の保険者として機能できるかどうかというのが一つ大きな要因だったというふうに私は伺っておりますが、そういうことで、大臣、この高齢者医療制度及び国保の保険者について、特に財政的安定性また適切な被保険者サービスの実施という観点からだれが行うべきであると考えているのか、先ほどからも御答弁ありますが、市町村合併の動きとも関連して大臣の見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) 市町村の合併を言いましたのは、一つの過渡期的な状況として現在市町村合併が進められているものですから、一度に都道府県単位というふうにいいましても、そこに混乱を生じるといけませんので、過渡的なときには一部を認めていこうということになったわけでございますが、最終的には都道府県単位でお願いをしたいというふうに思っております。そうした行き方で、その中で地域でいわゆる地域連合みたいな形で一時的におやりをいただくということは、それはあり得るだろうというふうに思っている次第でございます。
 今朝からも何度か申しておりますように、最終的な姿としましては、都道府県単位ぐらいの大きさでないと保険者としての役割というものを十分に果たしていただけないのではないかというふうに思っておりますし、そうした大きさの中で今後考えるべきものは考えていくというのが望ましいのではないかと思っている次第でございます。
○森ゆうこ君 先ほども介護保険と同じ制度設計でというお話でしたから、その介護保険と医療保険との関係というのが、その役割分担それから連携というものが非常に重要になってくると思うんですね。
 そうしますと、やっぱり私は、今の大臣は都道府県単位、最終的にという御答弁でしたけれども、私はやはり市町村、それも合併した後の市町村ですね、私どもの党、自由党は全国三百ぐらいのというふうに考えておりますけれども、単純に数字で割りますと一つの市町村が四十万人程度と、これぐらいでしたら私は保険者としてきちっと機能するのではないか。しかも、地域の医療はどうあるべきかということについて、地域の皆さんとの意見の集約、そして目くばせも利くということで、また財政規律も働くし、地域の医療の向上にもなっていくのではないかと思います。
 次に、大臣、また伺いたいんですけれども、要するに高齢者の皆さんの中では人間らしい尊厳ある生を全うしたいと考えていらっしゃる方が多いわけです。そういう皆さんは高度な医療よりはむしろ自立して安心した生活を送る上で必要なケアを希望していらっしゃるのではないかと思います。
 今後の高齢者医療制度の改革に当たっては、先ほども申しましたが、介護サービスに見合った医療の提供を行うことが必要であると私は考えますけれども、大臣の御見解を伺います。
○国務大臣(坂口力君) 介護と医療との連携というのは非常に大事な問題になると私も思いますね。高齢者の皆さん方が治療を受けるといいましても、本当の治療といいますよりも、いやしと申しますか、いわゆる介護に近いような治療というのを望んでおみえになる皆さんもおみえであることも十分に分かります。その皆さん方に対して対応していきます場合に、介護の在り方と医療の在り方が余り違い過ぎるとこれはやっぱり具合悪いということは、これは私も理解できると思うんですね。それで、ただしその保険の大きさだとかいうようなことになりますと、これはなかなか一律にということもいきにくいかもしれません。
 しかし、そうはいいますものの、例えば都道府県単位にしたといたしましても、それぞれの市町村で保険料の徴収等は行っていただかなければならないわけでありまして、そういう意味で市町村の機能がすべてなくなるということではないと思いますね、これは合併した上での話ですが。その機能は残しつつも全体として行動をしていただくということになるのではないかというふうに思っております。
 もっと言えば、医療の在り方、それから介護の在り方を基本的に一致させた方がいいというふうにおっしゃる方もあるわけでありまして、それはやはりそれなりの理由が私もあるというふうに思っております。決して私も全面的に否定しているわけではございません。
○森ゆうこ君 だれが保険者になるのかということについては今回ははっきりしなかったわけです。
 そういう意味で、私は、今ほども申し上げました介護サービス、高齢者が必要としているものは一体何かと、そういう観点に立って、またその地域で地域の皆さんたちが考えて、うちの地域はどうやっていくんだと、財政はこれだけしかない、医療で提供できる金額はこれ、介護で提供できる、財政的に言って申し訳ないんですが、はこれだけ、あとのケアは地域の皆さんの知恵と汗でその地域でどうやって快適に暮らしていくかということを考えましょうと、そういうことが各地域で、それぞれの地域で積極的に行われるようにしていかなければならないと思いますので、私はそういう意味で介護保険とそして高齢者医療制度、国保ですね、その保険者については一致させた方がよいのではないかということを改めて申し上げておきたいと思います。
 それで、今ほど大臣からもございましたけれども、今回、医療提供体制の在り方に関する検討報告書の取りまとめに向けた進捗状況はとお聞きしようと思ったんですが、それについては先ほど朝日先生の質問についてのお話がありましたので、四月中にという御返答でございましたけれども、その報告書について中身をちょっと伺いたいと思いますが、その中でEBMに基づいた医療提供の推進、中でも後発医薬品、いわゆるジェネリック医薬品の使用推進をきちんと位置付けるべきではないかと考えますが、政府参考人、御答弁をお願いいたします。
○政府参考人(篠崎英夫君) ただいま先生御指摘のEBMの推進あるいは後発医薬品の使用の推進等は非常に重要な課題であると考えております。昨年の八月に中間まとめを公表をいたしました。それには三つほど視点がございまして、一つは患者の視点、それから二番目が質が高く効率的な医療の提供、そういう視点、三番目がそのための基盤整備という視点でございまして、三つの視点で中間まとめが述べられております。
 その中で、若干中身を申し上げますと、安全で安心できる医療の再構築ですとか、あるいは医療機関の機能分化、医療を担うマンパワーの確保、資質の向上、そして地域医療の確保などの各般の施策を総合的に推進しようというのが中間まとめでございました。
 この中間まとめを受けまして、現在、患者の視点の尊重あるいは質が高く効率的な医療の提供のためにはどのような具体的な施策を進めるべきかということについて、今鋭意検討を進めておるところでございます。
 そこで、先生の今の御指摘の点も含めまして、私どもが考えておりますのは、こういう今後の医療提供体制の改革というものは国民の合意を得ながら進めていくべきものと考えておりますので、幅広く議論に参加していただくような、そういうたたき台のようなものとしてできる限り速やかに四月中にお示しをしたいと考えておるところでございます。
○森ゆうこ君 ジェネリックについての位置付けとかEBMに基づいた医療提供の推進と、余り明確な御答弁はなかったようなんですけれども、私、ジェネリックになぜこだわるかといいますと、要するにジェネリックになっている医薬品というのは、これは後発医薬品と言われていますが、私、このネーミングがまず悪いと思うんですよ。後発医薬品なんて言っているから使われないというか何か質が悪いようなイメージがあって、ですから私は定番医薬品というような名前にすればいいんじゃないかと思うんです。
 そして、定番医薬品、そしてその定番医療、要するにもう確立されていますよね。これは科学的にもある程度確立されて、だれでも基本的に受けられる、受けるべき医療ということで、定番医薬品を使った定番医療というようなことでまず、先ほども公的保険の守備範囲という話がありましたけれども、これがまず守備範囲として基本にあるべきじゃないかというようなこともあって、やはり後発医薬品の使用の推進の位置付けというものをやるべきではないかと思っております。
 それで、ジェネリックのシェアというのは、欧米の四〇%台と比較しては日本はわずか一〇%であるというのは御承知のとおりだと思いますが、またこの点、ドイツでは一九九三年には総枠予算制を実施するなどしていろいろ、まずは医者、お医者さんへのコスト意識のインセンティブを与えておりますけれども、こういった事例も検討に値するのではないかと思いますが、政府参考人、短くお願いします。
○政府参考人(真野章君) ネーミングが悪いと言われましたけれども、後発品の使用促進を図ることは医療費の効率化の観点からも重要な課題というふうに認識をいたしております。
 このため、昨年の診療報酬改定におきましては、後発品のより積極的な使用促進を講じるということのために、後発品を含む処方を行った場合に処方せん料を高く評価する、保険薬局におきましても、後発品の調剤を行った場合や、後発品の品質や価格に関する情報提供を行った場合に調剤報酬に加算するといったような措置を講じまして後発品の使用促進を図っているところでございます。
 先生御指摘のドイツの事例その他も研究しまして、今後とも使用促進に努めたいというふうに思っております。
○森ゆうこ君 それでは、私、これは最後の質問になります。
 今回、閣議決定されました。閣議決定された基本方針、医療制度改革の基本方針なんですけれども、基本方針とまず言えるかどうかについてはちょっと私としてはあいまいだなとは思わざるを得ませんが、しかし今回、閣議決定されました。この基本方針によって国民が期待する方向での抜本的な改革が図られる自信がおありかどうか、大臣に最後に伺って、大臣の決意表明を伺って、私の質問を終わります。
○国務大臣(坂口力君) ありがとうございます。
 決意まで聞いていただきまして恐縮でございますが、この医療保険制度の統合化の話にいたしましても、過去これ三十数年間言い続けてできなかったわけですね。今やらなければまたできないと私は思います。これはもうそういう意味で、決然としてやらせていただくというふうに思っている次第でございます。
○森ゆうこ君 ありがとうございました。
○大脇雅子君 持続可能な国民皆保険制度として、医療保険制度体系及び診療報酬体系に関する基本方針が策定されました。
   〔委員長退席、理事中島眞人君着席〕
 しかし、これを様々読んでみますと、少なくとも各保険の間で財政調整をしていく、そして独立の高齢者の保険制度を創設して連帯保険料で透明化を図る、さらに公的あるいは国庫負担を増やしていくというふうに考えますと、いわゆる財政試算というものが明確ではない、今まで保険料を払っていなかった七十五歳以上に負担をするということになると結局国民負担が増えるのではないかというふうに考えられるわけですが、この点は、先ほど工程表の問題が出ましたけれども、その財政試算など、いつごろまでに出るのでしょうか。そして、やはり国民負担が増える方向だということなのでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) 具体的なことにつきましてはこれから鋭意詰めていきたいというふうに思っておりますし、できる限り大骨のところ、大きなところは今年じゅうに決定をしたいというふうに思っております。その様々な制度の法律的な問題につきましては十七年、二年先でございますが、それまでに決定をしたいというふうに思っております。そして、全体が新しい制度の中で運用が完全に実施されるのは十九年ないし二十年、十九年末から二十年にかけてということだろうというふうに思っております。そういうスケジュールと申しますか先を、めどを立てまして、そしてそれまでに着々と進めていかなければならないというふうに思います。
 高齢者医療につきましては、現在も既に国保に加入しておみえになります皆さん方は既に保険料も払っていただいておりますし、それから一時負担もお願いを申し上げているところでございます。ですから、先ほどからお話出ておりますように、現在で申しますと、職域保険にお入りになっている御家族の皆さん方が二百万人ぐらいおみえになる、その皆さん方は現在は払っていただいておりませんが、お願いをしなければならないことになるだろうというふうに思っております。
 ただ、どれだけ御負担をいただくかということにつきましてはこれからひとつ決めなければいけない、こういうことだというふうに思います。
○大脇雅子君 基本方針について様々な項目がございますが、まず第一に、健康確保のための施策について、いわゆる予防医学ないしは日常的な健康の実現を達成するための施策が結果としては医療財政の負担を軽減させて医療制度の基盤を確固としたものにする、そしてそうした施策に従事する支え手を増やせばそれだけ雇用確保の実を上げるということになろうかと思います。
 そしてまた、いわゆる病気にならない、寝たきりにしない、そして健康的な生活を維持するための施策については、この基本方針によりますと、健康増進計画で病床の機能に応じた効率的な利用の促進など地域における取組に関して協議、検討を行って必要な措置を講ずるというふうに書かれておりますが、具体的にこれはどういうイメージで考えたらよろしいのでしょうか。
○副大臣(木村義雄君) 今、先生御指摘のように、現在は日本の人口というのは急激に高齢化が進んできておりまして、より多くの方々が健康で生き生きとした生活ができるようにすること、つまり国民の健康づくりに対する支援を強化していくということは大変重要なことであろうと、こういうふうに考えているところでございます。
 このため、厚生労働省におきましては、平成十二年より健康日本21をスタートさせまして、体の活動ですね、身体活動や運動の分野を含む国民の健康づくりを推進している最中でございます。特に、肺がんですとか糖尿病などの生活習慣病に係る国民医療費は平成十二年度における医療費全体の中で何と三一%も占めているわけでございまして、健康づくり対策を進めることによりまして医療費の適正化に大変役に立っていくんではないか、このように思っているようなことでございます。
 そこで、先生がおっしゃっている雇用の面でございますけれども、こういう健康づくりの推進のために保健師さんや栄養士さん等の専門職の皆さんや、また民間の方々が、いろんなスポーツ関係のジムとかこういうのがあると思われるわけでございますけれども、そういうものとの連携をより一層図らしていただきまして、こうした中で関係者の人材の育成を通じていく中から雇用の確保を図ってまいりたい、雇用の増進を図ってまいりたい、かように思っているような次第でございます。
○大脇雅子君 さらに、保険料負担者の確保について、これはしばしばお尋ねをしているんですが、失業者が増え、あるいは保険料の未納、滞納者が相変わらず四百万世帯とも言われているほどに悪化していると言われておりますが、こうした状況はどのようになっているのでしょうか。保険料納入の実績を上げる手だてについてはどのように取り組みつつあるのでしょうか。
○政府参考人(真野章君) 市町村国保の保険料の滞納世帯数ですが、先生おっしゃられますように、平成十四年におきましては四百十二万世帯ということでございまして、近年の厳しい経済情勢等を背景に若年層や都市住民を中心とした納付意識の低下というようなことがございまして、ここ数年でも増加をいたしております。
 被保険者全体の相互扶助で成り立っております国保におきましては、その財源となります保険料の収納確保、これは制度を安定的に運営していく上で極めて重要な課題でございまして、それぞれの市町村におきまして、口座振替の推進や徴収員による徴収の強化、制度の周知広報に努めるほか、短期被保険者証、資格証明書の活用を図るなど、収納率向上に向けた様々な取組が市町村で進められているところでございます。
 また、本年四月からは納付者の利便を図るという観点から、保険料の徴収事務をコンビニエンスストア等に委託することが可能になりました。
 こういうような様々な取組を通じまして、保険料の収納確保に努めたいというふうに考えております。
○大脇雅子君 地域単位の保険者の設定について、統廃合が行われたり広域的な視点も取り入れられようとしているわけですけれども、ここ数年で千八百ある健康保険組合の中で百近くが解散された、そして政管健保へ移転が増加している状況にあると。そして、過疎化の進む地域の国保の財政破綻も進んでいる中で、市町村主体から都道府県単位の保険運営を打ち出す意味というのはどこにあるのでしょうか。公平で公正な制度の観点からすると、不公平な負担と給付水準というものを実現する懸念はないのでしょうか。
○政府参考人(真野章君) 保険者の財政基盤を安定するということにつきましては、ある程度の規模が要るということ、それから各都道府県におきまして医療計画を策定されている、それから医療サービスがおおむね都道府県の中で提供されている実態があるというようなことから、都道府県単位を軸とした保険運営が望ましいというふうに考えております。
 したがいまして、小規模な保険者が多い国民健康保険は、そういう都道府県を単位とした保険運営を、方向性としてはそういう方向性を目指しますとともに、一方では、保険者規模としては非常に大きい政管健保につきましては、事業運営の効率性等を考慮しつつ、財政運営は基本的には都道府県を単位とするものにするということを御提案申し上げているわけでございまして、こうした都道府県を単位とした、軸とした再編を進めることによりまして、それぞれの地域の医療の実態がより把握ができ、それぞれの地域での保険者運営というのが、やはりそれぞれの地域の実情に応じた運営というのが可能になっていくんではないかというふうに考えております。
○大脇雅子君 この基本指針では、患者の視点を重視するということで情報提供の推進について書かれております。手術ミスや投薬ミス、患者の取り違え等、医療事故や医療過誤が頻発して、医療提供者の側による診療録の改ざんや治療放棄などの実態が明らかになって国民の医療への批判と不満は一層募っていると考えられます。
 国際的にも、世界医師会が一九九五年、例外規定を置きながらも、患者はいかなる医療上の記録であろうとそこに記載されている自己の情報を受ける権利を有し、また病状について医学的事実を含む健康状態に関して十分な説明を受ける権利を有するという宣言を採択したことによって、医療のグローバルスタンダードというのは診療情報の患者への提供を積極的に推進する方向に進んでいると思われますが、インフォームド・コンセントに基づく医者と患者の共同した病気を克服する医療の在り方というものが今求められておりまして、診療情報の提供や診療録の開示が制度として確立する必要があるのではないかというふうに思うのでございますが、こうした情報公開の現状と、それに対して大臣はいかなる御見解をお持ちでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) 患者の側から見た質の高い医療というのはいろいろの面があると思います。今お話しになりましたように、医療事故を防止をするということもございますし、それから医療内容につきましてのもっと理解を患者に与えるという問題もあるかというふうに思っております。もう少し突っ込んで言えば、患者が自分の治療方針について発言力があるようにしていく、自分はやはり、こういういろいろのメニューを示されましたときに、私はこの治療方法をお願いをしたいといったような話ができれば私は大変進んでいくのではないかというふうに思っている次第でございます。
 そのためには、内容につきまして、より詳しくやはり医療提供者の側が疾病の内容についてお話を申し上げるということがなければなりませんし、そのような医療が今後更に進んでいくようにどのような体制を作り上げたらいいのかといったことをやはり真剣に考えていくときに来ているというふうに思っております。
 それから、事故のことにつきましては、全く予期せざる事故が起こることもございますし、それからいわゆる凡ミスと申しますか、本当はあってはならないようなことが起こるというようなことも中にはありまして様々だというふうに思いますけれども、いずれにいたしましても、その事故というものをなくしていかなければならないわけでございますから、できる限りそうした小さなミスでありましてもそのことをチェックをし、そしてそうしたことを記録に残して、そして今後そうしたことを起こらないようにするためにはどういうふうにしていくかということが検討される、そういうことをフィードバックを常にできるような体制というのが望ましいというふうに思っている次第でございます。
○大脇雅子君 国内の世論も医療の透明性と説明責任を重視する声が高まりまして、政府の方も平成八年、一九九六年ごろより診療情報提供の在り方について法制化も視野に入れた検討を開始してきております。平成九年に設置された検討会に引き続き、昨年にも改めて診療に関する情報提供等の在り方に関する検討会が設置されて議論が行われてきたところでありますが、平成十四年度末にまとめられることになっていた報告書はまだ提出されておりませんが、いつごろどのような内容でまとめられる予定でしょうか。
○政府参考人(篠崎英夫君) 御指摘のように、診療に関する情報提供の在り方に関する検討会というものを昨年の七月に設置をいたしまして、今まで七回にわたり会議を開催をいたしてまいりました。
 この検討会におきましては、これまで患者関係団体の代表の方、あるいは医療事故に遭われた患者家族の方などからのヒアリングも行いましたし、診療情報の提供に関する状況の把握あるいは評価、そして診療記録の開示に関する環境整備のための促進方策あるいは記録の開示に関する法的な位置付け、そういうようなものについて議論を深めてまいりました。
   〔理事中島眞人君退席、委員長着席〕
 七回目がつい最近でございまして、三月の二十五日でございましたけれども、この日にはこれまでの議論を総括して論点の整理を行っていただいたところでございますが、まとめというものには至りませんでした。
 今後、これまでの議論を踏まえて、できるだけ早急に結論を取りまとめたいと、このように考えております。
○大脇雅子君 そうすると、それは大体いつごろになるのでしょうか。大体、予測というのは。
○政府参考人(篠崎英夫君) 七回目が三月の二十五日でございましたから、四月はまた早急に委員の先生方の御都合に合わせてその委員会を開いていただく予定にしておりますけれども、四月中に開かれる委員会でまとまればそこでまとまったということになるわけでございますが、先ほど申しましたように、長い間のいろいろの議論もございますので、私どもの目から見てまだその四月の会で確実にまとまるという自信はないんでございますけれども、ただ、先ほど大臣から御答弁をいただきました提供体制のビジョンについては、この四月で方向性を出していただければそれは書き込める、ビジョンの方には書き込みたいと、こういうふうに思っております。
○大脇雅子君 平成十一年四月に日本医師会は独自の診療情報の提供に関する指針をまとめまして、診療記録の開示については医療従事者側の自主的な取組にゆだねるべきだということで、法制化については反対の立場を明らかにしていると思います。
 平成十二年から十四年度に掛けて環境整備期間を三年間設けるということで予算化をされておりますが、この環境整備期間が終了いたしました平成十五年度からは予算措置も前年度の四〇%減、三千五百万円もの大幅な減額がされております。さらに、政策目的も、患者の選択を重視した医療の実現とする項目がなくなりまして、医療情報提供の推進の項目に医療機関による診療情報の提供の推進が加わっています。診療記録開示に向けたこれまでの方針が変更されたというのか、後退されたような感じがするわけですが、この点、どのように理解したらよろしいのでしょうか。
○政府参考人(篠崎英夫君) 方針が変わったわけではございません。御指摘のこれまでの予算措置につきましては、診療録の作成あるいは管理体制などの開示に当たっての問題点の調査ですとか、あるいは診療録管理に従事する者の研修、そのような予算を平成十二年度から三年間、昨年までやってまいりました。その事業は昨年度をもって終了したもので、平成十五年度は減額、御指摘のように三千五百万円の減額とはなっておりますけれども、診療情報の提供を促進していくというそういう私どもの方針に変わりがあるわけではございません。
 先ほど申し上げました検討会の結論を踏まえて、きちっとした対応をしていきたいと考えております。
○大脇雅子君 情報開示に関する日本看護協会の調査によりますと、国公立病院以外の民間医療機関では、開示制度の規定があるものが三〇・六%にとどまっているというふうに述べられております。また、規定がある病院でも、診療記録の開示請求ができることを患者が知らないものが多い病院は七一・五%を占めるなど、各医療機関の開示制度が必ずしも十分に国民の間に浸透しているとは言えない状況にあると思います。
 時間の関係で、私は、診療記録の開示については政府、厚生労働省挙げて法制化を目指してきたと理解しているわけですけれども、こうした法制化に向けた大臣の御決意、御意見を伺いまして、質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) 診療情報の開示の問題、もうこれ長い問題でございます。これは法律を作る作らないといいますよりも、患者さんが求めましたらそれはやはり明確にお示しをいただくというのが、これはもう原理原則だと私は思っております。
 したがいまして、これからの医療におきまして、その説明が十分になされるような体制をどう作り上げていくかということが大事でありまして、それがもしなされないということであれば、そのときにどうするかということになるわけでございますが、私はまずそういう原則に立って医療機関にもお取り組みをいただくということでなければならないというふうに思っております。
○大脇雅子君 そうすると、重ねて質問をさせていただきますが、法制化の問題というのは、現状では見送られるということではないんです、それはやっぱりいろいろな検討の中では視野に入っているというふうでよろしいのでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) 視野の中には入っております。入っておりますが、最初から法制化をするということではなくて、法制化なくてもやはりすべて患者さんの御要求に応じるという、そういう環境というものを作り上げることが第一、大事でございまして、その後でどうするかということだろうというふうに思っております。
○西川きよし君 西川でございます。よろしくお願いいたします。
 まず、私の方からは、最初に一問、これまでに何度か御質問をさせていただきましたが、ポリオワクチンの二次感染の救済の問題でございます。まずこちらの方からお伺いをさせていただきたいと思います。
 これまでに大臣からは、西川さん、今検討中でございます、それで、今検討会で検討しているのでというお答えをいただいてまいりました。その検討会の提言が先週の末でございますけれども出されたということでございまして、その内容と今後の対応について是非冒頭お聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) 西川議員にこのポリオワクチンによる二次感染の問題につきましての御質問をいただいてきたところであります。それに対しましての検討会をずっと専門の先生方にやっていただきまして、ようやくその最終結果が出ました。
 それは、今後も当分、当面の間、生ワクチンを使用していかなければならない現状を勘案しまして、何らかの救済措置を設ける必要があると。その際には、いわゆる野生株によるポリオの国内発生がなくなった後に発生した二次感染についても同様に救済されるべきである。
 だから、自然界にたくさん存在をしておりました、ポリオウイルスが存在をしておりましたころには、それはそういたしますと、この生ワクチンを飲んで二次感染を起こしたのか、それともそれと関係なく起こったのかということの判断が付かないわけでございます。そのときのところまでは含めない。しかし、その野生株によるポリオの国内発生がなくなったというふうに言われました後に発生いたしました二次感染につきましては、今後の問題と併せてその救済措置が取られるべきというのが厚生科学審議会におきます今回のこの結論でございまして、今後この提案は厚生科学審議会におきまして更に検討される予定になっておりまして、厚生労働省としてはこの提案及び厚生科学審議会の議論を踏まえて対応したいというふうに思っているところでございます。
○西川きよし君 更に続けてよろしくお願いを申し上げたいと思います。改めてお願いを申します。
 二十八日に示されました医療保険制度改革の中から国民健康保険の保険者の再編統合について私もお伺いしたいと思いますけれども、午前中から諸先生方いろんな角度から御質問なさったんですけれども、国保において保険者の統合なり再編を必要としているのか、そして、現状と今の課題でございますね、政府参考人にお伺いしたいんですが、今後の保険者の再編、そして引き続き、保険者の再編統合の具体的な方向、試案、市町村国保について保険者規模の拡大による財政的な安定性の向上、そしてまた保険料負担の平準化を図るため都道府県を単位とする保険運営を推進すると、都道府県単位ということを明確に打ち出されておられるわけですけれども、今回の基本方針の中でも都道府県単位を軸とした保険運営について検討をするというふうにされておりますが、その後引き続き質問をさせていただきますので、まずここまでの、どういった課題の解決に今質問をしたことがつながるか、よろしく御答弁をお願いいたします。
○政府参考人(真野章君) 若干繰り返しになるかと思いますが、国民健康保険におきましては、産業構造の変化や過疎化の進展等によりまして、例えば被保険者数が三千人未満の保険者が全市町村保険者の三六%を占めるというような状況でございまして、こういう非常に小規模な保険者の場合には、財政運営が不安定になるとともに、事務処理体制も非常に脆弱でございまして、保険者機能の発揮が十分できないという問題を抱えております。また、市町村保険者間で医療費や所得の格差が非常に大きいということから保険料の負担に大きな格差があるというようなことから、私どもといたしましては都道府県を単位に保険者を再編していこうというふうに考えたわけでございます。
 今回の指針におきましても、都道府県と市町村が連携しつつ保険者の再編統合を計画的に進め、広域連合等の活用により都道府県においてより安定した保険運営を目指すということを考えておりまして、保険者の統合再編の基本的考え方といたしまして、都道府県単位を軸とする考え方は言わば、一つはやはり保険者としての安定的な運営ができる規模が必要であると、それから、各県におきまして医療計画を都道府県が策定されている、また医療サービスはおおむね都道府県の中で提供されているという実態を考慮いたしまして都道府県単位を軸として再編統合を進めたいということでございます。こういうことを行いますことによりまして、国保の保険者につきましては、保険者が広域化することによりまして財政基盤が安定化をすると。
 それから、都道府県の保険料の格差について申し上げますと、都道府県格差よりは都道府県内の市町村格差の方が大きいという、そういう状況に対しまして、少なくともそれぞれの、私どもの考えですと、都道府県単位で保険料負担の平準化が図られると。それから、保険者がしっかりするということによりまして、事務処理体制を含め保険者機能が発揮しやすくなる、私どもとしてはそういうことを期待をしているわけでございます。
○西川きよし君 重なるところはどうぞお許しいただきまして、御丁寧にありがとうございます。
 この国保の都道府県単位化、都道府県の単位化についてはせんだって全国の知事会がこぞって反対をしているというふうにお伺いをいたしました。先ほど大臣の方からも少しですがお話が出ましたけれども、先月の十一日には全国知事会の代表者と大臣、そして両副大臣との間で協議が行われたということでございます。
 そこで、都道府県側のお考えというのは一体どういった内容であったか、改めて政府参考人に御答弁いただきたいと思います。
○政府参考人(真野章君) 三月十一日に厚生労働大臣と全国知事会の意見交換会を行っていただきました。
 全国知事会の方からは四点ほど考え方が示されておりまして、一点は、すべての医療保険制度の全国レベルでの一元化を将来的なあるべき姿として明示し、これに向けた具体的な道筋を明らかにすべきであり、一元化が実現するまでの間、国保は市町村が引き続き保険者となることが適当であること。それから二番目といたしましては、制度改革に当たりましては各医療保険制度間の年齢構成格差、所得格差という構造的問題と医療費増大問題の具体的な解決策を講じることが先決であること。三つ目といたしましては、都道府県は市町村と一体となって保険者機能強化のための取組を進め、国保制度の安定的かつ効率的運営の確保及び住民サービスの向上に努めること。四つ目といたしまして、保険者の再編統合につきましては地域特性や地域間格差に配慮し、地方自治体が自主的判断により選択し進めることを基本とすべきであるといった考え方が示されたわけでございます。
○西川きよし君 ありがとうございました。
 今度は是非大臣に御答弁をいただきたいと思うんですが、説明をいただきました。今度は、大臣が反対をされるという立場から、いろいろ大臣も激しく応酬をなさったというふうに読ませていただきましたし、両副大臣が両脇に座っておられる写真も見せていただきました。
 大臣は、都道府県側の主張に対してはどのようにお答えになったのか。今日は、特に朝日先生のお話をお伺いいたしまして、自分なりに勉強してまいりまして、ちょっとぐらいは分かってきているのかな西川もと思っておりましたけれども、ちょっと分からなくなったような部分もございますので是非ここで再度まとめていただいて、そのときの様子等々含めて大臣にお話をお伺いできたらと思います。
○国務大臣(坂口力君) 先ほど局長からの答弁のとおりでございますが、こちらの方は都道府県単位あるいはまた都道府県単位の公の法人、公法人、そのいずれかで運用をしてほしいということをお願いをいたしました。
 都道府県の知事さん方からは、やはり徴収の問題があるのでこれは市町村にお願いする以外にないと。また、財政上の問題もあって都道府県は大変だから、これは国がやってもらう以外にない、だから今の制度でやってほしいと、一口で申しますとこういうお話でございました。
 しかし、現在の市町村では市町村国保というものが十分に機能しないという状況になっているのですから、これは都道府県単位に少なくともしていただく以外にありませんと。都道府県単位にしましたときに、都道府県単位にして市町村だけでやってくださいと、いわゆる市町村だけの公の法人を作ってその中でやってくださいと、県の方は私たちは関与しませんというのは、これはちょっと、いささか具合が悪いのではないですかと。私の気持ちとしてはいささかわがまま過ぎるのではないかという気持ちがあったわけでございまして、それはやっぱり具合が悪いので是非一緒にやってくださいということを申し上げたということでございます。
 今日、今までの議論の中でも申し上げましたとおり、恐らく都道府県といたしましては、都道府県から更なる財政的出動を要求されるようなことがあっては困るということがあるのではないかというふうに思いますので、その辺のことについてはやはり全体で、どういうふうに都道府県が厳しい状況になったときに全体でバックアップをしていくかといったようなことについて、やはりもう少し突っ込んだ議論をしないといけないんだろうというふうに考えている次第でございまして、今後そうした議論を積み重ねる中で最終的に御理解をいただきたいというふうに思っているところでございます。
○西川きよし君 最初に大臣が金がないのは国も県も市町村も同じだ、その話をすると先に進まないではないか、ないない尽くしの中でお互いがどう助け合うか、そうした支援の中で保険制度をどう構築するかというふうなお話もずっと読ませていただいたんですけれども。
 時間の関係がございまして、七番目に移らさしていただきたいと思います。
 次に、国保組合のお話をお伺いしたいと思います。
 国保組合の再編統合についてのお考えでございますが、この点につきましては、昨年の七月の二十三日でございますか、当厚生労働委員会の坂口大臣のお答えでございまして、中にはやはりどこかと統合していただく、あるいは国保と同じになっていただくといったようなこともお願いしなければならない部分もあるかも分からないと市町村国保と国保組合との統合についても含みを持たせたといいますか、そういう内容の御答弁でございましたけれども、昨年のあの当時と今もお考えが変わっていないのかどうかを改めてお伺いをさせていただきたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) そのときにも申し上げたかも分かりませんが、この国保組合の問題を質問できるのは西川さんお一人でありまして、ほかの人たちはこれはなかなか言えない話でございまして、ある意味で私は敬意を表している次第でございます。
 国保組合につきましても、これは例外とすることはしたくないと、これにつきましてもやはり見直しを行わさせていただきたいと思っているところでございます。
 例えば、医師国保がございまして、私も一時はめてもらっておりましたけれども、やっぱり医師国保の、どちらかといえば経済的ゆとりのある人だけが寄り集まって国保組合を作る、そこに国からの支援をするというのもいささかこれはどうかなと。少しこれは、こうしたことも、あるいは弁護士さんのもあるわけでございますけれども、やっぱりそれらの点は改善をしていくということがなければ、これは今回のこの大きな改善に結び付かないのではないかと。これは私も、これ言うのはかなり跳ねっ返りも大きいことを覚悟して私も言っているわけでございますが、これは勇気を持って西川議員が御発言をいただいておりますことに敬意を表しながら私も答えているわけでございます。
○西川きよし君 気を遣わせて誠に申し訳ございませんのですけれども、いろいろな、本当に是々非々というんですか、自分は自分の気持ちでいつも質問をさせていただいておるんですが、誠にホームページ等々、このインターネット、インフォメーションテクノロジーなんというような時代でございますのですぐに全国に情報が飛びまして、すぐに事務所に電話が入ったり、すぐに事務所へお訪ねの方が来られまして、どういったことやということで、半ば鳥肌になりそうな怖い人もおられるんですけれども、でもいろいろと自分が理解ができるよう、皆さんに説明ができるというようなことで、そのためにこちらへ寄せていただいていますのでこうして質問をさせていただいているわけですけれども。
 この今回の基本方針を見ますと、国保組合については、市町村国保の補完的役割を果たしているわけですけれども、職域保険と地域保険という観点から、その在り方について検討するとともに、小規模、財政の窮迫の組合の再編統合に資するよう規制緩和等々を進めると国保組合について別建てで書かれているわけですけれども、これは国保組合の存続を前提としていると理解すればいいのでしょうか。それとも、あるいは今後の検討過程で市町村国保への統合も視野に入っているのかというのを、今、勇気を持ってという大臣のお言葉がありましたが、大臣の御答弁をいただきたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) これは統合も視野に入れながらやっていかないといけないというふうに思っております。
○西川きよし君 これで最後の質問にさせていただきたいと思います。
 国庫助成でありますが、助成の在り方でございますけれども、助成の在り方についての見直しについてはこの市町村国保との財政力の均衡を図る観点からということであるわけですけれども、この見直しの方向性については、最後は大臣ではなしに政府参考人に御答弁いただいて終わりたいと思います。
○政府参考人(真野章君) 国保組合に対しましては、医療給付費の三二%の定率補助に加えまして、国保組合の財政力等を勘案いたしまして、組合全体の医療給付費の一五%の範囲内において調整補助金を交付をいたしております。
 国保組合に対します国庫補助につきましては、これまでも必要に応じ見直しを行ってきたところでございますが、国保組合はあくまでも市町村国保を補完する役割であるということから、国庫補助に当たりましては市町村国保の財政力や市町村国保に対する国庫負担との均衡を図ることが必要であるというふうに考えております。
 今後、医療保険制度全体の見直しに合わせまして市町村国保につきましても財政調整交付金の配分方法の見直しなどを行うことを考えておりまして、こうした改革に合わせまして国保組合の国庫補助につきましても国保組合の財政力を適切に反映した補助となるよう見直しを行いたいというふうに考えております。
○西川きよし君 ありがとうございました。
 終わります。
○委員長(金田勝年君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午後四時四十六分散会